以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素は単なる例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての情報処理装置100について、図1を用いて説明する。情報処理装置100は、携帯端末装置にコンテンツを提供するための装置である。
図1に示すように、情報処理装置100は、コンテンツ保持部101と、識別情報受信部102と、コンテンツ提供部103と、を含む。コンテンツ保持部101は、近距離通信信号の識別情報111と、ユーザを誘導するためのコンテンツ112とを関連付けて保持する。識別情報受信部102は、携帯端末装置120が近距離通信発信機から受信した近距離通信信号の識別情報121を、携帯端末装置120から受信する。コンテンツ提供部103は、受信した識別情報111に対応するユーザを誘導するためのコンテンツ112を携帯端末装置120に提供する。
本実施形態によれば、近距離通信信号の識別情報に対応付けたユーザを誘導するためのコンテンツが提供されるので、目標位置が有する属性に応じてユーザの誘導をすることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムについて説明する。本実施形態に係る情報処理システムにおいては、携帯端末装置の近距離信号受信部により、近距離信号発信機から発信された信号を受信すると、受信信号から発信機識別子(ID:Identifier)を抽出する。そして、コンテンツ提供サーバは、発信機IDに対応付けてあらかじめ登録されたコンテンツを携帯端末装置に提供し、携帯端末装置で再生される。このコンテンツは、近距離信号発信機が設置された場所にユーザを誘導するための動線に沿ったシナリオに従ってあらかじめ選択され登録されたものであるのが望ましい。また、ユーザを誘導するためのコンテンツは、提供するサービスの内容を紹介するコンテンツ、商品を紹介するコンテンツ、催し物を紹介するコンテンツ、誘導先を紹介のためのコンテンツ、ユーザを誘導先に案内するコンテンツ、誘導先または誘導先までの周囲の環境を紹介するコンテンツ、を含む。なお、以下の実施形態では、NFC(Near Field Communication)により近距離通信を説明するが、本実施形態の近距離通信は、NFCに限定されず、Blootooth(登録商標)やWi-Fi(Wireless Fidelity)であってもよい。また、以下の説明では、近距離通信機器として簡易な発信機と、その発信機からの発信機IDに基づく制御を説明するが、近距離通信機器は近距離の送受信が可能な機器であってもよい。
ユーザの携帯端末装置が近距離信号発信機から発信された信号を受信すると、発信機IDから発信機が設置された観光施設、会社、公共施設、店舗、あるいは、それら施設内のブース(売り場や部屋など)などに関連するビデオが再生される。また、その場所を目的地としたナビゲーションが行なわれる。ユーザは、ビデオの再生により興味をそそられたり、ナビゲーションによって目的地へより強く誘導されたりすることになる。本例によれば、既知の目的地であれば携帯端末装置の道先案内で迷わず目的地に誘導されるし、未知の目的地であればより強い誘導によりユーザを集めることができる。
なお、コンテンツは、プロモーションビデオやナビゲーションに限定されない。すなわち、近距離信号の受信に基づいてユーザを誘導するための動線に沿ったシナリオに従って、本実施形態の情報処理システムのクライアントでもあるビジネスオーナー(例えば、店舗経営者)が作成して登録することによって、マーケッティングの強力な武器となる。
《情報処理システム》
以下、図2A乃至図4Bを参照して、本実施形態の情報処理装置を含む情報処理システムの構成および動作を説明する。なお、本実施形態においては、受信した近距離信号からの発信機IDの抽出を携帯端末装置としてのスマートフォンで行なう構成として説明するが、近距離受信信号をそのまま情報処理装置としてのコンテンツ提供サーバに送信する構成であってもよい。
(動作概念)
図2Aは、本実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システム200の動作を示す概念図である。
情報処理システム200においては、携帯端末装置としてのスマートフォン(タブレット)210と、情報処理装置としてのコンテンツ提供サーバ230とが、インターネットなどのネットワークあるいはクラウドを介して接続されている。
スマートフォン210が、近距離通信発信機201からの信号の受信によるトリガを受けると、受信信号から発信機ID202を抽出してコンテンツ提供サーバ230に送信して、コンテンツの提供を要請する。この要請メッセージには、発信機ID202が含まれる。
スマートフォン210からの発信機ID202を含むコンテンツ提供の要請メッセージを受信すると、コンテンツ提供サーバ230は、あらかじめ登録済みの発信機ID別コンテンツを提供コンテンツデータベースから検索して、スマートフォン210に送付する。なお、発信機IDはそれぞれ設置場所に紐付いており、例えば、図2Bのように、発信機IDの設置場所が弐番街のファッションショップA(以下、ファッションAと称す)であれば、あらかじめオーナーにより登録されたコンテンツ214、215などが選別されてスマートフォン210に送付される。また、例えば、図2Cのように、発信機IDの設置場所がファッションA内の子供服売り場であれば、あらかじめオーナーにより登録されたコンテンツ224、225などが選別されてスマートフォン210に送付される。さらに、例えば、図2Dにように、発信機IDの設置場所が病院内のエレベータ乗降口であれば、あらかじめ病院から登録されたコンテンツ234、病室であればコンテンツ235などが選別されてスマートフォン210に送付される。
スマートフォン210では、コンテンツ提供サーバ230から送付されたコンテンツが再生され表示される(203)。なお、コンテンツが音声を含む場合は、再生され音声出力される。なお、ユーザへの情報提供は、表示や音声出力に限定されるものではない。例えば、スマートフォン210の振動なども含まれる。
図2Bは、本実施形態に係る情報処理システム200における携帯端末装置としてのスマートフォン210の動作を示す図である。図2Bは、近距離発信機を設置したターゲット場所が所定ビル内にあって、コンテンツとしては、ビル内の弐番街の南館4階にある店(ファッションA)の紹介と店までのナビゲーションとを提供し、ユーザを構造物(例えば、ビルなどの)の垂直方向に誘導する。なお、図2Bにおいて、図2Aと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
スマートフォン210には、コンテンツをスマートフォン210に提供するための本実施形態のアプリケーションが、ダウンロードされてインストールされる。ここで、本実施形態のアプリケーションは、近距離信号発信機から発信された信号(ビーコン)を受信した場合に、発信機が設置された場所に対応するコンテンツをスマートフォン210に提供するアプリケーションである。そして、スマートフォン210において、本実施形態のアプリケーション(図2Bでは“BR bonus”)211を起動させる。
本実施形態のアプリケーション起動中に、スマートフォン210は、近距離通信で発信機212からの発信信号の受信を待つ。図2Bにおいて、発信機212は、弐番街のファッションA(南館4階)の入口に設置されているとする。スマートフォン210が近距離通信の到達範囲213内に接近すると、発信機212からの発信信号を受信する。例えば、ビーコン(Beacon)を受信する。スマートフォン210は、発信機212を識別する識別情報(発信機ID)を、コンテンツ提供サーバ230に送信する。コンテンツ提供サーバ230は、識別情報から発信機212が弐番街のファションA(南館4階)に設置されていることを検出する。そして、あらかじめオーナー(例えば、ファッションAの経営者など)により登録された弐番街のファッションA(南館4階)を紹介するプロモーションビデオ214およびファッションAまでのナビゲーション215をスマートフォン210に提供する。
なお、発信機は弐番街のファッションA(南館4階)以外の店舗などにも設置されているので、スマートフォン210はそれらの発信信号も受信する。しかしながら、コンテンツ提供サーバ230は、発信元の店舗にそのままナビゲーションするのでなく、ユーザが紹介コンテンツを参照したナビゲーション指示(“ナビ”ボタン)に応じて、ナビゲーションに進む。一方、ビデオ案内中止(“戻る”ボタン)によりコンテンツ提供を停止する。近距離通信の信号受信によれば、スマートフォン210は、GPS(Global Positioning System)などでは判定できない上下階の目標位置への正確なナビゲーションによる誘導が可能である。
また、本実施形態における、発信機ID、設置場所、提供コンテンツの組をユーザIDに対応させて蓄積し、ユーザの行動履歴から、ユーザが興味を持つ店やコンテンツを選択することもできる。
図2Bにおいて、さらに、スマートフォン210に保持されたユーザの属性、例えば、ユーザ嗜好やユーザ使用言語などを組み合わせて提供コンテンツを選択すれば、ユーザ属性によるコンテンツ選別も可能となる。
図2Cは、本実施形態に係る情報処理システム200における携帯端末装置としてのスマートフォン210の他の動作を示す図である。図2Cは、近距離発信機を設置したターゲット場所が店舗内にあって、コンテンツとしては、店(ファッションA)内の子供服売り場の紹介と子供服売り場までのナビゲーションとを提供する。なお、図2Cにおいて、図2Aや図2Bと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
本実施形態のアプリケーション(“BR bonus”)211の起動中に、スマートフォン210は、近距離通信で発信機222からの発信信号の受信を待つ。図2Cにおいて、発信機222は、ファッションA(南館4階)の子供服売り場に設置されているとする。スマートフォン210が近距離通信の到達範囲223内に接近すると、発信機222からの発信信号を受信する。例えば、ビーコン(Beacon)を受信する。スマートフォン210は、発信機222を識別する識別情報(発信機ID)を、コンテンツ提供サーバ230に送信する。コンテンツ提供サーバ230は、識別情報から発信機222がファションA(南館4階)の子供服売り場に設置されていることを検出する。そして、ファッションA(南館4階)の子供服売り場を紹介するプロモーションビデオ224および子供服売り場までのナビゲーション225をスマートフォン210に提供する。
なお、発信機は子供服売り場以外の売り場にも設置されているので、スマートフォン210はそれらの発信信号も受信する。しかしながら、コンテンツ提供サーバ230は、発信元の売り場にそのままナビゲーションするのでなく、ユーザが紹介コンテンツを参照したナビゲーション指示(“ナビ”ボタン)に応じて、ナビゲーションに進む。一方、ビデオ案内中止(“戻る”ボタン)によりコンテンツ提供を停止する。近距離通信の信号受信によれば、スマートフォン210は、GPSなどでは判定できない近距離の目標位置への正確なナビゲーションによる誘導が可能である。
図2Cにおいて、さらに、スマートフォン210に保持されたユーザの属性、例えば、ユーザ嗜好やユーザ使用言語などを組み合わせて提供コンテンツを選択すれば、ユーザ属性によるコンテンツ選別も可能となる。
図2Dは、本実施形態に係る情報処理システム200における携帯端末装置としてのスマートフォン210のさらに他の動作を示す図である。図2Dは、近距離発信機を設置したターゲット場所が病院の各フロア入り口と各病室とにあって、コンテンツとしては、目的病室のあるフロアまでのナビゲーションと、フロア内での病室までのナビゲーションとを提供する。なお、図2Dにおいて、図2A〜図2Cと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
本実施形態のアプリケーション(“BR bonus”)211の起動中に、スマートフォン210は、近距離通信で発信機232および242からの発信信号の受信を待つ。図2Dにおいて、発信機232は、病院内の6階エレベータ(EB)乗降口に設置されているとする。また、発信機242は、6階フロアの671号室に設置されているとする。スマートフォン210が近距離通信の到達範囲233内に接近すると、発信機232からの発信信号を受信する。例えば、ビーコン(Beacon)を受信する。スマートフォン210は、発信機232を識別する識別情報(発信機ID)を、コンテンツ提供サーバ230に送信する。コンテンツ提供サーバ230は、識別情報から発信機232が病院6階エレベータ乗降口に設置されていることを検出する。そして、病院6階エレベータ乗降口までのナビゲーション234をスマートフォン210に提供する。
なお、発信機は他の階の乗降口などにも設置されているので、スマートフォン210はそれらの発信信号も受信する。しかしながら、コンテンツ提供サーバ230は、発信元にそのままナビゲーションするのでなく、ユーザの目標(671号室)に応じて、ナビゲーションをするか否かを判定する。近距離通信の信号受信によれば、スマートフォン210は、GPSなどでは判定できない上下階の目標位置への正確なナビゲーションによる誘導が可能である。
次に、ユーザが6階エレベータ口から出て、スマートフォン210が近距離通信の到達範囲243内に接近すると、発信機242からの発信信号を受信する。例えば、ビーコン(Beacon)を受信する。スマートフォン210は、発信機242を識別する識別情報(発信機ID)を、コンテンツ提供サーバ230に送信する。コンテンツ提供サーバ230は、識別情報から発信機242が6階フロアの671号室に設置されていることを検出する。そして、ナースステーションを経由した、671号室までのナビゲーション234をスマートフォン210に提供する。
図2Dにおいて、さらに、スマートフォン210に保持されたユーザの属性、例えば、ユーザ使用言語などを組み合わせて提供コンテンツを選択すれば、ユーザ属性によるコンテンツ選別も可能となる。
(システム構成)
図3は、本実施形態に係る情報処理システム200の構成を示す図である。
クライアントであるA社のクライアントPC220は、B社のコンテンツ提供サーバ230である“BR Bonusサーバ”とインターネット340を介して接続し、A社あるいはA社内に設置された近距離通信発信機360の発信機IDと、対応するコンテンツとをアップロードする。なお、発信機IDはグローバルな識別子として割り当てられたものが望ましい。また、対応するコンテンツとは、既存の物を使用してもよいが、A社により撮影して制作した本実施形態に適合したオリジナルを使用するのが望ましい。また、URLアドレスやナビゲーションシステムをコンテンツに埋め込んで、コンテンツの終了やユーザのスキップ指示により次のコンテンツに自動的に移行するようにしてもよい。この場合には、URLアドレスに基づいてコンテンツやナビゲーションシステムのコンテンツが、外部プロバイダ350から提供されるように構成してもよい。
B社のコンテンツ提供サーバ230には、クライアントPC220がアップロードした発信機IDとコンテンツとが関連付けられて登録される。この時に、受信信号(例えば、ビーコン)が送信される場合、受信信号から発信機IDが抽出されて検索キーとされる。なお、B社は、クライアントPC220がアップロードした発信機IDに対応するコンテンツを登録するのみでなく、B社においてA社のマーケッティング情報に基づいて、発信機IDを取得し、コンテンツを制作して、A社に提供してもよい。なお、B社において近距離通信の発信機を制作して提供してもよい。
エンドユーザのスマートフォン210においては、事前に提供された専用アプリケーションをインストールする。そして、アプリケーションを起動する。アプリケーションの起動中に、スマートフォン210が近距離通信の信号を受信すると、その信号に含まれる発信機IDをB社のコンテンツ提供サーバ230に送信する。また、スマートフォン210に保有するユーザIDをコンテンツ提供サーバ230に送信してもよい。なお、スマートフォン210が低機能で受信信号から発信機IDを抽出できない場合は、受信信号をそのままB社のコンテンツ提供サーバ230に送信し、コンテンツ提供サーバ230において発信機IDを抽出する構成であってもよい。
B社のコンテンツ提供サーバ230は、発信機IDに関連付けられたコンテンツのスマートフォン210への配信を実行する。エンドユーザのスマートフォン210は、発信機IDに関連付けられたコンテンツをコンテンツ提供サーバ230から受信して再生し、エンドユーザをマーケッティングの目的などに沿って誘引して誘導する。
(コンテンツ登録シーケンス)
図4Aは、本実施形態に係る情報処理システム200におけるコンテンツ登録処理の手順を示すシーケンス図である。
ステップS411において、クライアントPC220とコンテンツ提供サーバ230との間で通信を確立する。次に、ステップS413において、コンテンツ提供サーバ230あるいは認証サーバ(不図示)によりクライアントPC220およびクライアントの認証処理が行なわれる。
ステップS415において、クライアントPC220は、コンテンツ提供サーバ230に対して第1コンテンツのアップロードを行ない、コンテンツ提供サーバ230は、第1コンテンツを登録する。ステップS417において、クライアントPC220は、コンテンツ提供サーバ230に対して第nコンテンツのアップロードを行ない、コンテンツ提供サーバ230は、第nコンテンツを登録する。なお、nはそれぞれのコンテンツの内容により変化する。
ステップS419において、クライアントPC220は、コンテンツ提供サーバ230に対して起動情報としての近距離通信の発信機IDを設定し、コンテンツ提供サーバ230は、起動情報(発信機ID)と、提供するコンテンツとを、起動情報により検索可能に関連付けて登録する。
なお、ステップS415、S417、S419の順番は、どのような順番であってもよい。
(コンテンツ提供シーケンス)
図4Bは、本実施形態に係る情報処理システム200におけるコンテンツ提供処理の手順を示すシーケンス図である。なお、図4Bにおいては、スマートフォン210において、近距離通信の受信信号から発信機IDの抽出を行なうシーケンスを示す。
ステップS421において、エンドユーザのスマートフォン210と、コンテンツ提供サーバ230との間で通信を確立する。次に、ステップS423において、コンテンツ提供サーバ230あるいは認証サーバ(不図示)によりスマートフォン210およびエンドユーザの認証処理が行なわれる。認証されると、ステップS425において、スマートフォン210はコンテンツ提供サーバ230から、アプリケーションをダウンロードする。
エンドユーザは、本実施形態のサービス提供を受けようとした場合に、ステップ431において、ダウンロードしたアプリケーションを起動する。そして、アプリケーションを起動中にスマートフォン210が近距離通信の信号を受信すると、ステップS433において、受信信号から抽出された発信機IDをコンテンツ提供サーバ230に送信して、識別情報通知を行なう。コンテンツ提供サーバ230は、ステップS435において、スマートフォン210から受信した発信機IDを、コンテンツ提供サーバ230にあらかじめ格納された発信機IDと照合する。
スマートフォン210から受信した発信機IDとあらかじめ登録されている発信機IDとが一致すれば、ステップS437において、発信機IDから把握された設置場所に関連付けられた第1コンテンツをコンテンツ提供サーバ230からスマートフォン210に送信し、スマートフォン210は受信した第1コンテンツを再生してエンドユーザに通知する。あるいは、ステップS441において、発信機IDから把握された設置場所に関連付けられた第nコンテンツをコンテンツ提供サーバ230からスマートフォン210に送信し、スマートフォン210は受信した第nコンテンツを再生してエンドユーザに通知する。なお、図4Bにおいては、第nコンテンツがコンテンツ提供サーバ230に無いため、ステップS439において、外部プロバイダ350から提供される例を図示している。
《コンテンツ提供サーバの機能構成》
図5は、本実施形態に係る情報処理装置としてのコンテンツ提供サーバ230の機能構成を示すブロック図である。
コンテンツ提供サーバ230は、通信制御部501と、登録情報受信部502と、提供コンテンツデータベース503と、ユーザ登録部504と、アプリケーション送信部505と、を備える。コンテンツ提供サーバ230は、さらに、近距離発信機ID照合部506と、コンテンツ取得部507と、コンテンツ送信部508と、コンテンツ受信部509と、を備える。なお、提供コンテンツデータベース503は、コンテンツ提供サーバ230に含まれずに、別途、専用のサーバを外部に設けてもよい。
通信制御部501は、コンテンツ提供サーバ230と、エンドユーザのスマートフォン210、ビジネスオーナーのクライアントPC220、または、外部プロバイダ350との通信を制御する。登録情報受信部502は、クライアントを認証する認証部を有し、クライアントPC220から送信される発信機IDあるいはそれが設置された場所とコンテンツとを受信し、提供コンテンツデータベース503に関連付けた登録を指示する。提供コンテンツデータベース503は、クライアントPC220から送信された発信機IDあるいはそれが設置された場所とコンテンツとを関連付けて登録する。そして、登録された発信機IDに一致した発信機IDをスマートフォン210から受信すると、発信機IDあるいはそれが設置された場所に関連付けられたコンテンツを検索して、コンテンツ取得部507に渡す。ユーザ登録部504は、エンドユーザを認証する認証部を有し、本情報処理システムのサービスを受けるユーザを登録する。そして、アプリケーション送信部505は、認証されたエンドユーザのスマートフォン210に、アプリケーションを送信する。
近距離発信機ID照合部506は、スマートフォン210から受信した発信機IDを、提供コンテンツデータベース503に登録された発信機IDと照合する。そして、発信機IDが一致すれば、コンテンツ取得部507に対して、提供コンテンツデータベース503から発信機IDあるいはそれが設置された場所に関連付けられたコンテンツの取得を指示する。また、近距離発信機ID照合部506は、コンテンツ送信部508に対して、コンテンツ取得部507が提供コンテンツデータベース503から取得したコンテンツの送信を指示する。コンテンツ取得部507は、近距離発信機ID照合部506からのコンテンツ取得指示に基づいて、提供コンテンツデータベース503から発信機IDあるいはそれが設置された場所に関連付けられたコンテンツを取得する。コンテンツ取得部507は、コンテンツが外部プロバイダ350から提供される場合、コンテンツ受信部509により外部プロバイダ350から受信したコンテンツを取得する。コンテンツ送信部508は、コンテンツ取得部507が取得した、発信機IDあるいはそれが設置された場所に関連付けられたコンテンツをスマートフォン210に送信する。コンテンツ受信部509は、外部プロバイダ350からコンテンツを受信して、コンテンツ取得部507に渡す。
(提供コンテンツデータベース)
図6は、本実施形態に係る提供コンテンツデータベース503の構成を示す図である。提供コンテンツデータベース503は、起動情報としての近距離発信機IDまたは発信機の設置場所IDと、提供するコンテンツとを関連付ける関連テーブル610と、各コンテンツを格納するコンテンツ格納部620とを有する。なお、提供コンテンツデータベース503の構成は図6に限定されない。
関連テーブル610は、起動情報(本例では近距離通信の発信機ID)611または発信機の設置場所ID612に対応付けて、提供コンテンツID613を記憶する。関連テーブル610は、さらに、起動情報、提供コンテンツを制作したあるいは選択した、エンドユーザの誘導シナリオ(マーケッティング動線)614と、誘導シナリオ614に従い起動情報や提供コンテンツを関連付けて登録したクライアントID615とを記憶する。
コンテンツ格納部620は、コンテンツID621と、例えばオプションとして使用言語622とに対応付けて、コンテンツ623と外部コンテンツID624とを記憶する。外部コンテンツID624が記憶されている場合は、外部プロバイダ350からの提供となる。オプションとしてのコンテンツ選択条件は、使用言語622に限定されず、ユーザの他の属性であったり、設置場所が有する属性であったりしてもよい。
《スマートフォンの機能構成》
図7は、本実施形態に係る携帯端末装置としてのスマートフォン210の機能構成を示すブロック図である。
スマートフォン210は、通信制御部701と、ユーザ登録部702と、アプリケーション取得部703と、アプリケーション実行部704と、近距離通信信号受信部705と、出力部707と、入力部708と、を備える。
通信制御部701は、ネットワークを介するコンテンツ提供サーバ230との通信を制御する。ユーザ登録部702は、ユーザ情報を格納し、コンテンツ提供サーバ230に対してユーザの登録を要求する。アプリケーション取得部703は、ユーザが認証され登録されると、コンテンツ提供サーバ230からダウンロードしたアプリケーションを取得する。アプリケーション実行部704は、ダウンロードされた本実施形態のアプリケーションを実行して、発信機IDあるいは発信機が設置された場所に関連付けられたコンテンツを受信再生するよう、スマートフォン210を動作させる。
近距離通信信号受信部705は、近距離通信発信機360からの信号(ビーコン)を受信する。本アプリケーションの実行中であれば、受信した信号または発信機IDをあらかじめ登録された発信機IDと照合するために、アプリケーションに渡す。出力部707は、表示部と音声出力部とを有する。表示部はアプリケーション起動のメニュー表示などの操作画面、あるいは、撮像時のモニタ、あるいは、コンテンツ再生画面、として使用される。また、音声出力部はスピーカであって、ユーザ指示音声、あるいは、コンテンツ再生音声やナビゲーション音声を出力する。入力部708は、操作部と音声入力部とを有する。操作部はタッチパネルを含み、ユーザの操作指示を入力する。音声入力部は少なくとも1つのマイクであって、ユーザの操作音声を入力する。
(アプリケーション実行部)
アプリケーション実行部704は、受信情報送信部741と、近距離発信機ID抽出部742と、コンテンツ受信部745と、コンテンツ再生部746と、コンテンツ終了通知部747と、を有する。
受信情報送信部741は、近距離通信信号受信部705が受信した信号(ビーコン)、あるいは、近距離発信機ID抽出部742で抽出された発信機IDを、コンテンツ提供サーバ230に送信する識別情報送信部として機能する。オプショナルな近距離発信機ID抽出部742は、近距離通信信号受信部705が受信した信号(ビーコン)から発信機IDを抽出する識別情報取得部として機能する。
コンテンツ受信部745は、コンテンツ提供サーバ230から受信情報送信部741が送信した発信機IDあるいは発信機が設置された場所に関連付いたコンテンツを受信する。コンテンツ再生部746は、コンテンツ受信部745が受信したコンテンツを再生して、出力部707に出力する。コンテンツ終了通知部747は、コンテンツ再生部746でのコンテンツの再生が終了したことを、コンテンツ提供サーバ230に通知する。なお、複数のコンテンツを取得して連続してシーケンスに再生する場合には、コンテンツ終了通知部747は、まとめてコンテンツ再生終了を通知する。一方、複数コンテンツを順にダウンロードする場合には、コンテンツのそれぞれの再生終了を通知する。また、ユーザがコンテンツ再生の途中で以降の再生をストップする操作を操作部から指示した場合、最初のコンテンツ再生時には次のコンテンツに進み、最後のコンテンツ再生時には再生を終了する。
(装置間の送信メッセージ)
図8は、本実施形態に係る装置間の送信メッセージの構成を示す図である。なお、送信メッセージの構成は図8のフォーマットに限定されない。
スマートフォン210の近距離通信信号受信部705は、近距離通信発信機360からの近距離通信信号(本例ではビーコン)を待って、ステップS801において、ビーコンであることを示すデータと、発信機IDを表わすデータとを含む信号(メッセージ)を受信する。受信したビーコンは、そのまま、ステップS803において、受信情報送信部741からコンテンツ提供サーバ230に送信される。受信情報送信部741からコンテンツ提供サーバ230への送信メッセージは、送信先(コンテンツ提供サーバ)のアドレス、送信元(スマートフォン)のアドレス、ビーコンの受信、発信機ID、を含む。なお、発信機IDはビーコンに含まれている。
一方、スマートフォン210が、ステップS805において、ビーコンから発信機IDを抽出する場合は、ステップS807において、発信機IDが受信情報送信部741からコンテンツ提供サーバ230に送信される。受信情報送信部741からコンテンツ提供サーバ230への送信メッセージは、送信先(コンテンツ提供サーバ)のアドレス、送信元(スマートフォン)のアドレス、発信機ID、を含む。
これに対する応答として、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS809において、発信機IDあるいはその設置場所に対応して検索されたコンテンツを、スマートフォン210のコンテンツ受信部745に送信する。コンテンツ提供サーバ230からコンテンツ受信部745への送信メッセージは、送信先(スマートフォン)のアドレス、送信元(コンテンツ提供サーバ)のアドレス、コンテンツ、を含む。
《コンテンツ提供サーバのハードウェア構成》
図9は、本実施形態に係るコンテンツ提供サーバ230のハードウェア構成を示すブロック図である。
図9で、CPU(Central Processing Unit)910は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで図5の機能構成部を実現する。ROM(Read Only Memory)920は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびプログラムを記憶する。通信制御部501は、コンテンツ提供サーバ230と携帯端末装置としてのスマートフォン210などの他の装置との通信を制御する。
RAM(Random Access Memory)940は、CPU910が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM940には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。起動信号ビーコン941は、本実施形態により用いられる近距離通信の信号であるビーコンのフォーマットを記憶する。登録用発信機ID942は、オーナー(図3のA社)またはコンテンツサービス会社(図3のB社)が提供コンテンツを検索可能に登録するための発信機IDを記憶する。登録コンテンツ943は、クライアントPC220から登録指示された少なくとも第1コンテンツ〜第nコンテンツを含むコンテンツを記憶する。受信信号944は、スマートフォン210から受信した近距離通信信号を記憶する。なお、スマートフォン210が受信した近距離通信信号から発信機IDを抽出する場合は、受信信号944は必要としない。発信機ID945は、受信信号944から抽出された発信機IDを記憶する。照合結果(発信機ID)946は、登録用発信機ID942と受信信号に含まれる発信機ID945とを照合した結果を記憶する。照合結果において一致すれば、照合結果(発信機ID)946あるいはその設置場所に基づいて提供するコンテンツが検索される。提供コンテンツ947は、発信機IDが一致した場合の、発信機IDまたはその設置場所に対応するコンテンツを記憶する。送受信データ948は、通信制御部501を介して送受信するデータを記憶する。
ストレージ950は、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。提供コンテンツデータベース503は、起動画像およびユーザ属性とコンテンツとを関連付けて登録するデータベースである。ストレージ950には、以下のプログラムが格納される。コンテンツ提供サーバ制御プログラム951は、コンテンツ提供サーバ230の全体を制御するプログラムである。コンテンツ登録モジュール952は、クライアントPC220から登録要求された、起動情報である発信機IDとコンテンツとを関連付けて提供コンテンツデータベース503に登録するためのモジュールである。コンテンツ判定モジュール953は、スマートフォン210から送信された信号(ビーコン)に含まれる発信機IDがコンテンツを提供するトリガとなる起動情報であることを判定し、対応するコンテンツを選別するモジュールである。コンテンツ提供モジュール954は、スマートフォン210から送信された信号(ビーコン)に含まれる発信機IDがコンテンツを提供する起動情報であれば、スマートフォン210が保持するコンテンツを提供コンテンツデータベース503から検索して、検索されたコンテンツを提供するモジュールである。
なお、図9のRAM940やストレージ950には、コンテンツ提供サーバが有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関連するプログラムやデータは図示されていない。
《コンテンツ提供サーバの処理手順》
図10Aは、本実施形態に係るコンテンツ提供サーバ230の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図9のCPU910がRAM940を用いて実行し、図5の機能構成部を実現する。
コンテンツ提供サーバ230は、ステップS1011において、クライアントPC220からの起動情報(近距離通信信号あるいは発信機の設置場所)および起動情報に対応するコンテンツの登録要求であるか否かを判定する。起動情報および起動情報に対応するコンテンツの登録要求であれば、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS1013において、クライアントを認証し、ステップS1015において、提供コンテンツ登録処理を実行する。
起動情報および起動情報に対応するコンテンツの登録要求でなければ、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS1021において、スマートフォン210からのユーザの登録要求であるか否かを判定する。ユーザの登録要求である場合、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS1023において、ユーザを認証する。そして、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS1025において、ユーザが携帯するスマートフォン210に対してアプリケーションを提供する。
コンテンツの登録要求でもなく、ユーザの登録要求でもなければ、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS1031において、スマートフォン210が実行するアプリケーションに従った起動情報である近距離通信の受信信号あるいは発信機IDの受信か否かを判定する。アプリケーションに従った近距離通信の受信信号あるいは発信機IDの受信であれば、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS1033において、ユーザを認証する。そして、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS1035において、発信機IDを起動情報として、発信機IDあるいは発信機の設置場所に対応して登録されたコンテンツを提供するコンテンツ提供処理を実行する。
(コンテンツ登録処理)
図10Bは、本実施形態に係るコンテンツ登録処理(S1015)の手順を示すフローチャートである。
コンテンツ提供サーバ230は、ステップS1041において、認証されたクライアントに対してコンテンツ登録IDを付与する。コンテンツ提供サーバ230は、ステップS1043において、コンテンツ登録IDと共にクライアントPC220から第1コンテンツを取得する。また、必要であれば、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS1045において、同じコンテンツ登録IDを持つクライアントPC220から第nコンテンツを取得する。さらに、他のコンテンツがある場合は、コンテンツの取得を繰り返す。
コンテンツ提供サーバ230は、ステップS1047において、クライアントPC220から起動情報としての近距離通信の発信機を識別する発信機IDあるいはその設置場所を取得する。そして、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS1049において、ターゲット画像の特徴量および使用言語に関連付けて、対応言語のコンテンツを登録して、クライアントPC220に登録完了を通知する。
(コンテンツ提供処理)
図10Cは、本実施形態に係るコンテンツ提供処理(S1035)の手順を示すフローチャートである。
コンテンツ提供サーバ230は、ステップS1061において、起動情報としてスマートフォン210が受信した近距離通信信号あるいは発信機IDを取得する。コンテンツ提供サーバ230は、ステップS1063において、近距離通信信号そのものを取得した場合は発信機IDを抽出した後、発信機IDを取得した場合はその発信機IDと、あらかじめ登録された発信機IDとを照合して、一致するか否かを判定する。一致する発信機IDがない場合は、取得した発信機IDが起動情報ではないとして、何もせずにリターンする。なお、スマートフォン210に一致しない旨を通知してもよい。
一致する発信機IDが見付かった場合、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS1067において、起動情報(発信機ID)あるいはその設置場所に関連付けられたコンテンツを提供コンテンツデータベース503から取得する。そして、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS1069において、取得したコンテンツをスマートフォン210に提供する。
さらに、コンテンツを続けて送信する場合、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS1071において、第2コンテンツを提供コンテンツデータベース503から取得する。そして、コンテンツ提供サーバ230は、ステップS1073において、取得した第2コンテンツをスマートフォン210に提供する。かかるコンテンツの提供が所定数の提供まで繰り返される。なお、最初のコンテンツと第2コンテンツとはシーケンシャルに取得して提供せずに、複数のコンテンツとを一緒に取得して提供し、スマートフォン210のアプリケーションでシーケンシャルに再生するように構成してもよい。
《スマートフォンのハードウェア構成》
図11は、本実施形態に係るスマートフォン210のハードウェア構成を示すブロック図である。
図11で、CPU1110は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで図7のスマートフォン210の機能構成部を実現する。ROM1120は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびプログラムを記憶する。通信制御部701は、本実施形態においてはコンテンツ提供サーバ230との通信を制御する。
RAM1140は、CPU1110が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM1140には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。コンテンツ提供サーバアドレス1141は、コンテンツ提供サーバ230のIPアドレスを記憶する。登録情報1142は、コンテンツ提供サーバ230に登録する端末情報やユーザ情報を記憶する。起動情報(近距離通信信号/発信機ID)1143は、近距離通信信号受信部705が受信した近距離通信信号(ビーコン)または受信信号に含まれる発信機IDを記憶する。受信コンテンツ1145は、発信機IDが一致した場合に受信した、発信機IDあるいは設置場所に対応するコンテンツを記憶する。入出力データ1148は、入出力インタフェース1160を介して入出力デバイスで入出力されるデータを記憶する。送受信データ1149は、通信制御部701を介してコンテンツ提供サーバ230と送受信するデータを記憶する。
ストレージ1150には、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータが記憶されている。近距離通信プロトコル保持部1151は、近距離通信のプロトコルおよびメッセージフォーマットなどを保持する。ストレージ1150には、以下のプログラムが格納される。スマートフォン制御プログラム1152は、本スマートフォン210の全体を制御するプログラムである。アプリケーションプログラム1153は、ダウンロードされたコンテンツ取得用のアプリケーションである。起動情報送信モジュール1154は、アプリケーションプログラム1153に含まれ、近距離通信信号受信部705で受信した近距離通信信号(ビーコン)を起動情報としてコンテンツ提供サーバ230に送信するモジュールである。オプショナルの発信機ID抽出モジュール1155は、アプリケーションプログラム1153に含まれ、本スマートフォン210で受信信号から発信機IDを抽出するためのモジュールである。コンテンツ受信再生モジュール1157は、受信した近距離通信信号を起動画像として、発信機IDあるいはその設置場所に対応して取得されたコンテンツをコンテンツ提供サーバ230から受信して再生するモジュールである。
入出力インタフェース1160は、入出力デバイスとのデータ入出力を制御するためのインタフェースを行なう。本実施形態においては、入出力インタフェース1160には、近距離通信信号(ビーコン)を受信する近距離通信信号受信部705と、表示部と音声出力部とを含む出力部707と、操作部と音声入力部とを含む入力部708と、が接続される。入出力インタフェース1160には、さらに、撮像部(カメラ)1161と現在位置算出部(GPS)1162、などが接続される。
なお、図11のRAM1140やストレージ1150には、スマートフォン210が有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関連するプログラムやデータは図示されていない。
《スマートフォンの処理手順》
図12Aは、本実施形態に係るスマートフォン210の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図11のCPU1110がRAM1140を用いて実行し、図7の機能構成部を実現する。
スマートフォン210は、ステップS1211において、コンテンツ提供サーバ230が提供するサービスへのユーザ登録を要求するか否かを判定する。ユーザ登録を要求する場合、スマートフォン210は、ステップS1213において、ユーザ情報をコンテンツ提供サーバ230に送信する。ユーザ認証および登録が完了すると、スマートフォン210は、ステップS1215において、コンテンツ提供サーバ230から送信される当該サービスのアプリケーションをダウンロードする。そして、スマートフォン210は、ステップS1217において、アプリケーションを起動させるアイコンを表示する。
ユーザ登録の要求でない場合、スマートフォン210は、ステップS1221において、アプリケーションの起動指示か否かを判定する。アプリケーションの起動指示があった場合、スマートフォン210は、ステップS1223において、アプリケーションの実行処理を行なう。
ユーザ登録の要求でなく、アプリケーションの起動指示でもない場合、スマートフォン210は、ステップS1231において、他のアプリケーション選択か否かを判定する。他のアプリケーション選択の場合、スマートフォン210は、ステップS1233において、他のアプリケーションを実行する。
(アプリケーション実行処理)
図12Bは、本実施形態に係るアプリケーション実行処理(S1223)の手順を示すフローチャートである。
アプリケーションが起動された後の任意のタイミングで、スマートフォン210は、ステップS1241において、起動情報としての近距離通信信号(本例ではビーコン)の受信を待つ。近距離通信信号を受信すると、スマートフォン210は、ステップS1245において、近距離通信信号から発信機IDを抽出する。そして、スマートフォン210は、ステップS1246において、取得した近距離通信信号あるいは発信機IDをコンテンツ提供サーバ230に送信する。
スマートフォン210は、ステップS1247において、発信機IDに関連付けられたコンテンツのコンテンツ提供サーバ230からの受信を待つ。その間に、スマートフォン210は、ステップS1249において、コンテンツ提供サーバ230からの起動条件不成立の通知を待つ。ここで、起動条件不成立とは、受信した近距離通信信号の不一致や発信機IDの不一致などを含む。コンテンツ提供サーバ230からの起動条件不成立の通知があれば、起動条件を満たす近距離通信信号でなかったとして、ステップS1257を経由してステップS1241に戻って次の近距離通信信号の受信を待つ。なお、コンテンツ提供サーバ230が起動条件不成立の通知をしない構成であれば、さらにタイムアウトを判定するステップを追加すればよい。
コンテンツ提供サーバ230からのコンテンツの受信があれば、スマートフォン210は、ステップS1251において、受信したコンテンツを再生する。次に、スマートフォン210は、ステップS1253において、コンテンツ提供サーバ230からの次のコンテンツの受信を待つ。次のコンテンツの受信があれば、スマートフォン210は、ステップS1255において、受信した次のコンテンツを再生する。
スマートフォン210は、ステップS1257において、アプリケーションの終了が指示されたか否かを判定する。アプリケーションの終了が指示されなければ、スマートフォン210は、ステップS1241に戻って、起動情報としての次の近距離通信信号の受信を待つ。アプリケーションの終了が指示されれば、アプリケーションを終了する。
本実施形態によれば、近距離通信信号の受信をトリガとして、近距離通信信号の識別情報に対応付けたユーザを誘導するためのコンテンツを提供することにより、目標位置が有する属性に応じてユーザの誘導をすることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムについて説明する。本実施形態に係る情報処理システムにおいては、上記第2実施形態と比べると、目標位置から遠い場所から目標位置までシームレスにユーザを誘導し、上下方向の異なる階数の目標位置にも正確に誘導するために近距離通信の信号受信をトリガとしてコンテンツを提供する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
本実施形態に係る情報処理システムにおいては、携帯端末装置の撮像部であるカメラにより撮像された映像または画像が、あらかじめ登録された画像に対応することを判定する。そして、撮像画像が登録画像に対応すれば、登録画像および携帯端末装置から取得したユーザ属性に関連付けられた最初のナビゲーション用コンテンツが携帯端末装置に提供されて、再生される。この最初のナビゲーション用コンテンツは、登録画像が示す場所にユーザを誘導するための動線に沿ったシナリオに従ってあらかじめ選択され登録されたものであるのが望ましい。カメラにより撮像された映像または画像は、ユーザの位置から撮像できる建築物や風景であってもよいし、媒体上に印刷あるいは描画された、写真を含む画像であってもよい。例えば、最初のナビゲーション用コンテンツは、遠くに見える、あるいは、印刷物などに印刷された目標場所に向かう交通機関を使ったユーザ誘導ナビゲーションである。
ユーザが登録画像あるいは印刷画像が示す場所に近付くと、携帯端末装置がGPSに基づき算出した現在位置が目標位置から所定距離以下になったことをトリガとして、目標位置近辺の詳細なナビゲーション用コンテンツを提供する。すなわち、画像情報または位置情報に基づき提供されるユーザを誘導するためのコンテンツは、ユーザを地図上で平面方向に誘導するコンテンツである。
そして、ユーザが目標の建物などに到着すると、建物や会場内の特定位置(例えば、店舗)からの近距離通信の信号を受信して、信号から発信機IDを取得して、特定位置へのナビゲーション用コンテンツを提供する。この発信機IDによる特定位置は、ビル内の異なる階数などの、同じGPS位置における上下方向を認識できることになる。
このように、目標位置までの遠い場所からの交通移動→目標位置近傍における詳細な目的位置への接近移動→上下(階)を含む目標位置への到着、の異なるナビゲーションをユーザの操作無しにシームレスに行なって、目標位置にユーザを誘導できる。すなわち、起動情報およびユーザ属性に基づいてユーザを誘導するための動線に沿ったシナリオに従って、本実施形態の情報処理システムのクライアントでもあるビジネスオーナーが作成して登録することによって、マーケッティングの強力な武器となる。
以下、さらに、スマートフォン210がユーザ属性として使用言語を保持しており、この使用言語を利用した例における本実施形態の構成および動作を説明する。
《情報処理システム》
以下、図13A乃至図13Cを参照して、本実施形態の情報処理装置を含む情報処理システムの構成および動作を説明する。なお、図13A乃至図13Cにおいて、図2B乃至図2Dと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
(動作概念)
図13Aは、本実施形態に係る情報処理システムにおける携帯端末装置としてのスマートフォン210の動作を示す図である。なお、スマートフォン210では、既に、本実施形態のコンテンツ提供アプリケーションは起動しているものとする。
ユーザは、任意の場所において、スマートフォン210のカメラでターゲット画像であるパンフレット1311を撮像する。スマートフォン210からコンテンツ提供サーバ(不図示)にパンフレット1311の撮像画像1312が送信される。
コンテンツ提供サーバは、撮像画像1312のターゲットが弐番街のカルチャセンター(南館4階)と判定して、現在位置から最寄りの高松駅(あるいは、高松空港や高松港など)までの交通機関ナビゲーション用のコンテンツであり、かつ、スマートフォン210からユーザの使用言語として受信した英語のコンテンツ1313を、スマートフォン210に提供する。ユーザは、最寄りの高松駅までの交通機関ナビゲーション用の英語コンテンツ1313に基づいて移動する。
ユーザが高松駅周辺に到着した時点で、スマートフォン210がGPSに基づいて算出された現在位置をコンテンツ提供サーバに送信する。
コンテンツ提供サーバは、スマートフォン210の現在位置と弐番街との距離が閾値Dm以下であると判定して、高松駅周辺から弐番街口までの徒歩ナビゲーション用のコンテンツであり、かつ、スマートフォン210からユーザの使用言語として受信した英語のコンテンツ1314を、スマートフォン210に提供する。ユーザは、高松駅周辺から弐番街口までの徒歩ナビゲーション用の英語コンテンツ1314に基づいて移動する。
ユーザが弐番街口から入った時点で、スマートフォン210がカルチャセンターに設置された発信機からの信号(ビーコンを含む)を受信して、発信機IDをコンテンツ提供サーバに送信する。
コンテンツ提供サーバは、スマートフォン210から受信した発信機IDからカルチャセンターが南館4階であることを認識して、弐番街口からカルチャセンターまでの弐番街内ナビゲーション用のコンテンツであり、かつ、スマートフォン210からユーザの使用言語として受信した英語のコンテンツ1315を、スマートフォン210に提供する。ユーザは、弐番街口からカルチャセンターまでの弐番街内ナビゲーション用の英語コンテンツ1315に基づいて移動する。
このように、任意位置から高松駅周辺までの交通機関ナビゲーション用のコンテンツと、高松駅周辺から弐番街口までの徒歩ナビゲーション用のコンテンツと、弐番街口からカルチャセンターまでの弐番街内ナビゲーション用のコンテンツと、をユーザによる操作無しにシームレスに移行して、ユーザをパンフレット2431で宣伝されたカルチャセンターまで誘導できる。
図13Bは、本実施形態に係る情報処理システムにおける携帯端末装置としてのスマートフォン210の他の動作を示す図である。なお、スマートフォン210では、既に、本実施形態のコンテンツ提供アプリケーションは起動しているものとする。
ユーザは、任意の場所において、スマートフォン210のカメラでターゲット画像であるチケット1321を撮像する。スマートフォン210からコンテンツ提供サーバ(不図示)に会場や座席番号を含むチケット1321の撮像画像が送信される。
コンテンツ提供サーバは、撮像画像のターゲットが国際競技場と判定して、現在位置から最寄りの国際競技場駅(あるいは、千駄ヶ谷駅や信濃町駅など)までの交通機関ナビゲーション用のコンテンツであり、かつ、スマートフォン210からユーザの使用言語として受信した英語のコンテンツ1322を、スマートフォン210に提供する。ユーザは、最寄りの国際競技場駅までの交通機関ナビゲーション用の英語コンテンツ1322に基づいて移動する。
ユーザが国際競技場駅周辺に到着した時点で、スマートフォン210がGPSに基づいて算出された現在位置をコンテンツ提供サーバに送信する。
コンテンツ提供サーバは、スマートフォン210の現在位置と国際競技場との距離が閾値Dm以下であると判定して、国際競技場駅周辺から国際競技場入場口までの徒歩ナビゲーション用のコンテンツであり、かつ、スマートフォン210からユーザの使用言語として受信した英語のコンテンツ1323を、スマートフォン210に提供する。ユーザは、国際競技場駅周辺から国際競技場入場口までの徒歩ナビゲーション用の英語コンテンツ1323に基づいて移動する。
ユーザが国際競技場入場口から入場した時点で、スマートフォン210が座席に設置された発信機からの信号(ビーコンを含む)を受信して、発信機IDをコンテンツ提供サーバに送信する。
コンテンツ提供サーバは、スマートフォン210から受信した発信機IDから座席位置を認識して、国際競技場入場口から予約席までの国際競技場内ナビゲーション用のコンテンツであり、かつ、スマートフォン210からユーザの使用言語として受信した英語のコンテンツ1324を、スマートフォン210に提供する。ユーザは、国際競技場入場口から予約席までの国際競技場内ナビゲーション用の英語コンテンツ1324に基づいて移動する。
このように、任意位置から国際競技場周辺までの交通機関ナビゲーション用のコンテンツと、国際競技場周辺から国際競技場入口までの徒歩ナビゲーション用のコンテンツと、国際競技場入口から予約席までのビル内ナビゲーション用のコンテンツと、をユーザによる操作無しにシームレスに移行して、ユーザをチケット1321の予約席まで誘導できる。
図13Cは、本実施形態に係る情報処理システムにおける携帯端末装置としてのスマートフォン210の動作を示す図である。なお、スマートフォン210では、既に、本実施形態のコンテンツ提供アプリケーションは起動しているものとする。
ユーザは、羽田空港でスマートフォン210をかざして、ターゲット画像であるセカイツリーを撮像する。スマートフォン210からコンテンツ提供サーバ(不図示)にセカイツリーを含む撮像画像が送信される。
コンテンツ提供サーバは、撮像画像のターゲットがセカイツリーと判定して、羽田空港からセカイツリー最寄りの押上駅までの交通機関ナビゲーション用のコンテンツであり、かつ、スマートフォン210からユーザの使用言語として受信した英語のコンテンツ1332を、スマートフォン210に提供する。ユーザは、セカイツリー最寄りの押上駅までの交通機関ナビゲーション用の英語コンテンツ1332に基づいて移動する。
ユーザが押上駅周辺に到着した時点で、スマートフォン210がGPSに基づいて算出された現在位置をコンテンツ提供サーバに送信する。
コンテンツ提供サーバは、スマートフォン210の現在位置とセカイツリーとの距離が閾値Dm以下であると判定して、押上駅周辺からセカイツリータウン1330の展望台行きエレベータ口までの徒歩ナビゲーション用のコンテンツであり、かつ、スマートフォン210からユーザの使用言語として受信した英語のコンテンツ1333を、スマートフォン210に提供する。ユーザは、押上駅周辺から展望台行きエレベータ口までの徒歩ナビゲーション用の英語コンテンツ1333に基づいて移動する。
ユーザが展望台行きエレベータ口のあるビル内に入った時点で、スマートフォン210がエレベータ口に設置された発信機からの信号(ビーコンを含む)を受信して、発信機IDをコンテンツ提供サーバに送信する。
コンテンツ提供サーバは、スマートフォン210から受信した発信機IDからエレベータ口であることを認識して、エレベータ口のある場所の入口から展望台行きエレベータ前までのビル内ナビゲーション用のコンテンツであり、かつ、スマートフォン210からユーザの使用言語として受信した英語のコンテンツ1334を、スマートフォン210に提供する。ユーザは、入口から展望台行きエレベータ前までのビル内ナビゲーション用の英語コンテンツ1334に基づいて移動する。
このように、羽田空港から押上駅周辺までの交通機関ナビゲーション用のコンテンツと、押上駅周辺から展望台行きエレベータ口のある場所までの徒歩ナビゲーション用のコンテンツと、入口から展望台行きエレベータ前までのビル内ナビゲーション用のコンテンツと、をユーザによる操作無しにシームレスに移行して、ユーザを撮像したセカイツリーの展望台行きエレベータ前まで誘導できる。
(コンテンツ提供シーケンス)
図14は、本実施形態に係る情報処理システムにおけるコンテンツ提供処理の手順を示すシーケンス図である。図14において、図4Bと同様のステップには同じステップ番号を付して、重複する説明を省略する。
スマートフォン210が、ステップS1433において、画像を撮像して、撮像画像と使用言語とをコンテンツ提供サーバ1430に送信して、画像情報通知を行なう。コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS1435において、コンテンツ提供サーバ1430に登録された画像情報とマッチングする。コンテンツ提供サーバ1430は、画像マッチングの結果、画像が合致すると、ステップS1437において、画像に対応する目標位置までの使用言語コンテンツ(交通機関ナビゲーション)をスマートフォン210に提供する。
また、スマートフォン210が、ステップS1443において、現在位置情報をコンテンツ提供サーバ1430に送信して、位置情報通知を行なう。すると、コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS1445において、目標位置と現在位置との距離が閾値Dm以内かを判定する。そして、目標位置と現在位置との距離が閾値Dm以内であれば、コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS1447において、目標位置までの使用言語コンテンツ(徒歩ナビゲーション)をスマートフォン210に提供する。
また、スマートフォン210から、ステップS433において、近距離通信機器IDがコンテンツ提供サーバ1430に送信されると、コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS435において、機器IDを解析して発信機の位置を特定する。そして、コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS437において、発信機の設置位置までの使用言語コンテンツ(場内ナビゲーション)をスマートフォン210に提供する。
《コンテンツ提供サーバの機能構成》
図15は、本実施形態に係る情報処理装置としてのコンテンツ提供サーバ1430の機能構成を示すブロック図である。なお、図15において、図5と同様の機能構成部には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
コンテンツ提供サーバ1430は、提供コンテンツデータベース1503と、画像特徴照合部1511と、ユーザ属性受信部1510と、近距離発信機ID照合部506とGPSによる現在位置判定部(図示せず)とを含む位置判定部1506と、コンテンツ取得部1507と、コンテンツ送信部1508と、を備える。なお、近距離発信機ID照合部506とGPSによる現在位置判定部とは、別途に設けてもよい。また、スマートフォン210から受信する各起動情報と、ユーザ属性受信部1510が受信するユーザ属性は、同じメッセージに含まれるのが望ましいが、それに限定されない。また、提供コンテンツデータベース1503は、コンテンツ提供サーバ1430に含まれずに、別途、専用のサーバを外部に設けてもよい。
コンテンツ提供サーバ1430の提供コンテンツデータベース1503は、撮像画像を起動情報とするコンテンツとそれぞれの位置情報を起動情報とするコンテンツとを格納している。また、コンテンツ取得部1507は、撮像画像およびユーザ属性に対応付けたコンテンツ、または、それぞれの位置情報およびユーザ属性に対応付けたコンテンツを、提供コンテンツデータベース1503から取得する。そして、コンテンツ送信部1508は、画像特徴照合部1511による画像照合結果、または、位置判定部1506による位置判定結果、をトリガとして、コンテンツ取得部1507がスマートフォン210に保持されていたユーザ属性を考慮して取得したコンテンツをスマートフォン210に提供する。
画像特徴照合部1511は、スマートフォン210から撮像画像を受信する画像情報受信部を含み、撮像画像の特徴量を抽出し、提供コンテンツデータベース1503に登録されたターゲット画像の特徴量と照合する。そして、特徴量が所定範囲内で一致すれば、コンテンツ取得部1507に対して、提供コンテンツデータベース1503からターゲット画像およびユーザ属性(使用言語)に関連付けられたコンテンツの取得を指示する。また、画像特徴照合部1511は、コンテンツ送信部1508に対して、コンテンツ取得部1507が提供コンテンツデータベース1503から取得したコンテンツの送信を指示する。
また、位置判定部1506は、スマートフォン210がGPSに基づいて算出した現在位置、あるいは、近距離通信の受信信号に基づく発信機IDをスマートフォン210から受信する位置情報受信部を含み、目標位置に関するコンテンツを提供する条件を満たすか否かを判定する。そして、位置判定部1506は、コンテンツ送信部1508に対して、ユーザ属性受信部1510が受信したユーザ属性に対応してコンテンツ取得部1507が提供コンテンツデータベース1503から取得したコンテンツの送信を指示する。
(提供コンテンツデータベース)
図16は、本実施形態に係る提供コンテンツデータベース1503の構成を示す図である。提供コンテンツデータベース1503は、起動情報としての画像IDおよび使用言語と、提供するコンテンツとを関連付ける関連テーブル1610と、起動情報としての現在位置情報および使用言語と、提供するコンテンツとを関連付ける関連テーブル1620と、起動情報としての情報および使用言語と提供するコンテンツとを関連付ける関連テーブル1630と、を有する。なお、図16には、各コンテンツを格納するコンテンツ格納部(図6のコンテンツ格納部620)については省略する。また、図16において、図6と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明は省略する。また、提供コンテンツデータベース1503の構成は図16に限定されない。また、図16では、本実施形態に対応すれば矢印のように、使用する関連テーブルが変化するが、その順序は図16に限定されない。
関連テーブル1610は、起動情報(本例では画像ID)1611と目標場所ID1612と使用言語1613とに対応付けて、提供コンテンツIDとして交通機関ナビコンテンツID1614と、エンドユーザの誘導シナリオ(マーケッティング動線)614と、登録したクライアントID615とを記憶する。
関連テーブル1620は、起動情報(本例では現在位置の位置ID)1621と目標場所ID1612と使用言語1613とに対応付けて、提供コンテンツIDとして徒歩ナビコンテンツID1624を記憶する。
関連テーブル1630は、起動情報(本例では発信機ID)611と目標場所ID1612と使用言語1613とに対応付けて、提供コンテンツIDとして場内ナビコンテンツID1634を記憶する。
(コンテンツ提供処理)
図17は、本実施形態に係るコンテンツ提供処理(S1035)の手順を示すフローチャートである。
コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS1711において、スマートフォン210からの撮像画像の取得か否かを判定する。スマートフォン210からの撮像画像の取得であれば、コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS1713において、撮像画像の画像特徴量とあらかじめ登録された画像特徴量とを照合して、所定範囲内で一致するか否かを判定する。画像特徴量が所定範囲内で一致しない場合はリターンする。画像特徴量が所定範囲内で一致する場合、コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS1715において、オプションとして、ユーザ属性を取得する。そして、コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS1717において、画像特徴量が一致した画像IDおよびユーザ属性に基づいて、提供コンテンツデータベース1503を検索して、提供するコンテンツを取得する。コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS1719において、取得したコンテンツをスマートフォン210に提供する。
スマートフォン210からの撮像画像の取得でない場合、コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS1721において、スマートフォン210からのGPSに基づく現在位置の取得か否かを判定する。スマートフォン210からの現在位置の取得であれば、コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS1723において、目標位置までの距離がDm以内であるか否かを判定する。目標位置までの距離がDm以内でない場合はリターンする。目標位置までの距離がDm以内であれば、コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS1725において、オプションとして、ユーザ属性を取得する。そして、コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS1727において、目標位置IDおよびユーザ属性に基づいて、提供コンテンツデータベース1503を検索して、提供するコンテンツを取得する。コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS1719において、取得したコンテンツをスマートフォン210に提供する。
スマートフォン210からの撮像画像の取得でなくGPSに基づく現在位置の取得でない場合、コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS1731において、スマートフォン210からのビーコン受信通知あるいは発信機IDの取得か否かを判定する。スマートフォン210からのビーコン受信通知あるいは発信機IDの取得であれば、コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS1733において、発信機IDが登録されているか否かを判定する。発信機IDが登録されてない場合はリターンする。発信機IDが登録されていれば、コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS1735において、オプションとして、ユーザ属性を取得する。そして、コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS1737において、発信機IDあるいはその設置位置、および、ユーザ属性に基づいて、提供コンテンツデータベース1503を検索して、提供するコンテンツを取得する。コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS1719において、取得したコンテンツをスマートフォン210に提供する。
《スマートフォンの機能構成》
図18は、本実施形態に係る携帯端末装置としてのスマートフォン210の機能構成を示すブロック図である。なお、図18において、図7と同様の機能構成部には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
スマートフォン210は、GPS位置算出部1804と、撮像部(カメラ)1805と、ユーザ属性保持部1806と、を有する。GPS位置算出部1804は、GPSに基づいてスマートフォン210の現在位置を算出する。撮像部(カメラ)1805は、スマートフォン210から見た画像または映像を撮像する。ユーザ属性保持部1806は、起動情報と共にコンテンツを選択する情報として、ユーザの属性を保持する。なお、ユーザ属性保持部1806は、ユーザの一般属性として、ユーザの国別地域、使用言語、度量衡、通貨、などを記憶する。また、ユーザ属性保持部1806は、ユーザ個人の属性として、性別、年令、氏名、住所、履歴、嗜好などを記憶する。
アプリケーション実行部704は、位置情報送信部1841と、位置情報取得部1842と、画像情報送信部1843、オプションの画像特徴抽出部1844、属性情報送信部1845と、を有する。位置情報送信部1841は、GPS位置算出部1804が算出したスマートフォン210の現在位置情報を、コンテンツ提供サーバ1430に送信する。また、位置情報送信部1841は、近距離信号受信部705が受信した信号(ビーコン)に含まれる発信機IDを、コンテンツ提供サーバ1430に送信する。位置情報取得部1842は、GPS位置算出部1804が算出したスマートフォン210の現在位置を取得する。また、位置情報取得部1842は、近距離通信信号受信部705が受信した信号(例えば、ビーコン)に含まれる発信機IDを取得する。
画像情報送信部1843は、撮像部1805が撮像した画像または映像、あるいは、画像特徴抽出部1844で抽出された画像や映像の特徴量を、コンテンツ提供サーバ1430に送信する。オプショナルの画像特徴抽出部1844は、撮像部1805が撮像した画像または映像の特徴量、本例では色の特徴量を抽出する。属性情報送信部1845は、ユーザ属性保持部1806に保持されたユーザ属性をコンテンツ提供サーバ1430に送信する。なお、図18においては、位置情報送信部1841と画像情報送信部1843と属性情報送信部1845とを別途に図示しているが、起動情報とユーザ属性情報とは同じメッセージでコンテンツ提供サーバ230に送信するのが望ましい。
(装置間の送信メッセージ)
図19は、本実施形態に係る装置間の送信メッセージの構成を示す図である。なお、図19において、図8と同様の送信メッセージには同じステップ番号を付して、説明を省略する。また、送信メッセージの構成は図19のフォーマットに限定されない。
スマートフォン210の撮像部1805が、本アプリケーションの実行中に、撮像をすると、ステップS1903において、撮像画像データ(あるいは特徴量)が画像情報送信部1843からコンテンツ提供サーバ1430に送信される。画像情報送信部1843からコンテンツ提供サーバ1430への送信メッセージは、送信先(コンテンツ提供サーバ)のアドレス、送信元(スマートフォン)のアドレス、撮像画像データ、を含む。
これに対する応答として、コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS1905において、撮像画像に対応して検索されたコンテンツを、スマートフォン210のコンテンツ受信部745に送信する。コンテンツ提供サーバ1430からコンテンツ受信部745への送信メッセージは、送信先(スマートフォン)のアドレス、送信元(コンテンツ提供サーバ)のアドレス、交通機関ナビコンテンツ、を含む。
スマートフォン210のGPS位置算出部1804が、本アプリケーションの実行中に、現在位置を算出すると、ステップS1913において、現在位置情報が位置情報送信部1841からコンテンツ提供サーバ1430に送信される。位置情報送信部1841からコンテンツ提供サーバ1430への送信メッセージは、送信先(コンテンツ提供サーバ)のアドレス、送信元(スマートフォン)のアドレス、現在位置データ、を含む。
これに対する応答として、コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS1915において、現在位置および目標位置に対応して検索されたコンテンツを、スマートフォン210のコンテンツ受信部745に送信する。コンテンツ提供サーバ1430からコンテンツ受信部745への送信メッセージは、送信先(スマートフォン)のアドレス、送信元(コンテンツ提供サーバ)のアドレス、徒歩ナビコンテンツ、を含む。
スマートフォン210の近距離通信信号受信部705が、本アプリケーションの実行中に、近距離通信信号(ビーコン)を受信すると、ステップS803において、受信信号(ビーコン)または発信機IDが位置情報送信部1841からコンテンツ提供サーバ1430に送信される。位置情報送信部1841からコンテンツ提供サーバ1430への送信メッセージは、送信先(コンテンツ提供サーバ)のアドレス、送信元(スマートフォン)のアドレス、ビーコン、発信機ID、を含む。
これに対する応答として、コンテンツ提供サーバ1430は、ステップS809において、発信機IDあるいはその設置場所に対応して検索されたコンテンツを、スマートフォン210のコンテンツ受信部745に送信する。コンテンツ提供サーバ1430からコンテンツ受信部745への送信メッセージは、送信先(スマートフォン)のアドレス、送信元(コンテンツ提供サーバ)のアドレス、場内ナビコンテンツ、を含む。
なお、交通機関ナビコンテンツ、徒歩ナビコンテンツ、場内ナビコンテンツは一例であり限定されない。
(アプリケーション実行処理)
図20は、本実施形態に係るアプリケーション実行処理(S1223)の手順を示すフローチャートである。なお、図20において、図12Bと同様のステップには同じステップ番号を付して、重複する説明を省略する。
スマートフォン210は、ステップS2011において、撮像部1805による撮像画像の取得か否かを判定する。撮像画像の取得であれば、スマートフォン210は、ステップS2013において、オプションとしてユーザ属性保持部1806からユーザ属性を取得する。そして、スマートフォン210は、ステップS2015において、起動情報として画像情報を、ユーザ属性と共に、コンテンツ提供サーバ1430に送信する。以降の処理は、図12Bと同様である。
撮像部1805による撮像画像の取得でなければ、スマートフォン210は、ステップS2021において、GPS位置算出部1840による現在位置の取得か否かを判定する。現在位置の取得であれば、スマートフォン210は、ステップS2023において、オプションとしてユーザ属性保持部1806からユーザ属性を取得する。そして、スマートフォン210は、ステップS2025において、起動情報として位置情報を、ユーザ属性と共に、コンテンツ提供サーバ1430に送信する。なお、スマートフォン210において、目標位置との距離に基づいた判定をする場合は、Dm以内の場合のみに送信する。以降の処理は、図12Bと同様である。
撮像部1805による撮像画像の取得でなく現在位置の取得でなければ、スマートフォン210は、ステップS2031において、近距離通信信号受信部705による近距離通信信号(ビーコン)の受信か否かを判定する。近距離信号の取得であれば、スマートフォン210は、ステップS2033において、オプションとしてユーザ属性保持部1806からユーザ属性を取得する。そして、スマートフォン210は、ステップS2035において、起動情報として信号情報あるいは発信機IDを、ユーザ属性と共に、コンテンツ提供サーバ1430に送信する。なお、スマートフォン210において、目標位置との距離に基づいた判定をする場合は、Dm以内の場合のみに送信する。以降の処理は、図12Bと同様である。
本実施形態によれば、近距離通信信号の受信によるトリガを含み、ユーザを所定目標位置に誘導する場合に、目標位置から遠い場所から目標位置までシームレスにユーザを誘導できる。特に、近距離通信信号の受信によるトリガによって、上下方向の異なる階数の目標位置にも正確に誘導することができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムについて説明する。本実施形態に係る情報処理システムにおいては、上記第2実施形態および第3実施形態と比べると、携帯端末装置を用いるユーザの移動履歴を蓄積して、ユーザの移動履歴をコンテンツ提供によるユーザの誘導に活かすように学習する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態と第3実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
《情報処理システム》
以下、図21A乃至図22を参照して、本実施形態の情報処理装置を含む情報処理システムの構成および動作を説明する。なお、本実施形態においては、受信した近距離信号からの発信機IDの抽出を携帯端末装置としてのスマートフォンで行なう構成として説明するが、近距離受信信号をそのまま情報処理装置としてのコンテンツ提供サーバに送信する構成であってもよい。
(動作概念)
図21Aは、本実施形態に係る情報処理システム2100における携帯端末装置としてのスマートフォン210の動作を示す図である。図21Aは、近距離発信機を設置したターゲット場所が所定ビル内にあって、コンテンツとしては、ビル内の弐番街の南館4階にある店(ファッションA)の紹介と店までのナビゲーションとを提供する。なお、図21Aにおいて、図2A乃至図2Dと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
スマートフォン210は、本実施形態のアプリケーション(“BR bonus”)211を起動しているとする。
本実施形態のアプリケーション起動中に、スマートフォン210は、近距離通信で発信機2122からの発信信号の受信を待つ。図21Aにおいて、発信機2112は、弐番街の駐車場に設置されているとする。スマートフォン210が近距離通信の到達範囲2113内に接近すると、発信機2112からの発信信号を受信する。例えば、ビーコン(Beacon)を受信する。スマートフォン210は、発信機2112を識別する識別情報(発信機ID)を、コンテンツ提供サーバ2130に送信する。コンテンツ提供サーバ2130は、識別情報から発信機2112が弐番街の駐車場に設置されていることを検出する。そして、コンテンツ提供サーバ2130は、学習データベース2131に蓄積されたユーザの行動履歴に基づいて、提供すべきコンテンツを選択する。なお、ユーザの行動履歴は、スマートフォン210を有するユーザの個人的な行動履歴からユーザの嗜好を判定する場合に限定することなく、弐番街あるいは弐番街の駐車場に訪れたユーザの行動履歴を蓄積して、人気店や評判店の紹介コンテンツを提供するようにしてもよい。
行動履歴を解析した学習効果に基づいて、選択したコンテンツをスマートフォン210に提供する。図21Aにおいては、選択されたファッションAに基づいて、あらかじめオーナー(例えば、ファッションAの経営者など)により登録された弐番街のファッションA(南館4階)を紹介するプロモーションビデオ2114およびファッションAまでのナビゲーション2115が提供される。
図21Bは、本実施形態に係る情報処理システム2100における携帯端末装置としてのスマートフォン210の他の動作を示す図である。図21Bは、近距離発信機を設置したターゲット場所が店舗内にあって、コンテンツとしては、店(ファッションA)内の子供服売り場の紹介と子供服売り場までのナビゲーションとを提供する。なお、図21Bにおいて、図2A乃至図2D、図21Aと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
本実施形態のアプリケーション(“BR bonus”)211の起動中に、スマートフォン210は、近距離通信で発信機2122からの発信信号の受信を待つ。図21Bにおいて、発信機2122は、ファッションA(南館4階)の入口に設置されているとする。スマートフォン210が近距離通信の到達範囲2123内に接近すると、発信機2122からの発信信号を受信する。例えば、ビーコン(Beacon)を受信する。スマートフォン210は、発信機2122を識別する識別情報(発信機ID)を、コンテンツ提供サーバ230に送信する。コンテンツ提供サーバ230は、識別情報から発信機2122がファションA(南館4階)の入口に設置されていることを検出する。そして、コンテンツ提供サーバ2130は、学習データベース2131に蓄積されたユーザの行動履歴に基づいて、提供すべきコンテンツを選択する。
行動履歴を解析した学習効果に基づいて、選択したコンテンツをスマートフォン210に提供する。図21Bにおいては、選択されたファッションAの子供服売り場に基づいて、あらかじめオーナー(例えば、ファッションAの経営者など)により登録された子供服売り場を紹介するプロモーションビデオ2124および子供服売り場までのナビゲーション2125をスマートフォン210に提供する。
(コンテンツ提供処理)
図22は、本実施形態に係る情報処理システム2100におけるコンテンツ提供処理の手順を示すシーケンス図である。なお、図22においては、スマートフォン210において、近距離通信の受信信号から発信機IDの抽出を行なうシーケンスを示す。また、図22において、図4Bと同様のステップには同じステップ番号を付して、説明を省略する。
コンテンツ提供サーバ2130は、ステップS2231において、ユーザIDに対応付けて、発信機IDあるいは設置場所、また、店舗であれば買った物や見た物などを、さらに、店舗内のユーザの動線などを学習データベース2131に蓄積する。次に、コンテンツ提供サーバ2130は、ステップS2233において、学習データベース2131にユーザIDに対応付けて蓄積された行動履歴を参照して、ユーザの嗜好を分析あるいは取得する。上記のように、個人的なユーザの嗜好でなく、客層の好みなどを取得してもよい。そして、コンテンツ提供サーバ2130は、ステップS2235において、ユーザの嗜好などに基づいて、提供するコンテンツを提供コンテンツデータベース503から選択する。
《コンテンツ提供サーバの機能構成》
図23は、本実施形態に係る情報処理装置としてのコンテンツ提供サーバ2130の機能構成を示すブロック図である。なお、図23において、図5と同様の機能構成部には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
コンテンツ提供サーバ2130は、学習データベース2131と、ユーザID受信部2310と、を有する。学習データベース2131は、ユーザID受信部2310が受信したユーザIDに対応付けて、近距離通信信号の受信などをトリガとするコンテンツの提供の履歴を蓄積し、以降の提供コンテンツの選択のために使用する。ユーザID受信部2310は、スマートフォン210を用いたユーザのIDを受信する。
(学習データベース)
図24は、本実施形態に係る学習データベース2131の構成を示す図である。学習データベース2131は、近距離通信信号の受信などをトリガとするコンテンツの提供の履歴を蓄積し、以降の提供コンテンツの選択のために使用される。なお、学習データベース2131は、図24の構成に限定されない。
学習データベース2131は、ユーザID2401に対応付けて、発信機IDにも対応する履歴対象範囲2402と、履歴情報2403と、解析結果のユーザ嗜好2404と、を記憶する。履歴対象範囲2402とは、日本全体における履歴を解析対象とするか、町単位の履歴を解析対象とするか、□□店内の履歴を解析対象とするか、を決める。履歴情報2403は、本実施形態において発信機情報(ID/受信場所/受信日時など)とユーザ行動情報(買った物など)とを記憶する。ユーザ嗜好2404としては、例えば、履歴対象範囲2402内における立ち寄り順位などを含む。
(コンテンツ提供処理)
図25は、本実施形態に係るコンテンツ提供サーバ2130のコンテンツ提供処理(S1035)の手順を示すフローチャートである。なお、図25において、図10Cと同様のステップには同じステップ番号を付して、重複する説明を省略する。
コンテンツ提供サーバ2130は、ステップS2561において、ユーザIDに対応付けて発信機IDあるいは発信機の設置場所、さらに、ユーザの行動などを、学習データベース2131に蓄積する。次に、コンテンツ提供サーバ2130は、ステップS2563において、ユーザIDおよび発信機IDなどに基づいて、ユーザの嗜好情報などを取得する。そして、コンテンツ提供サーバ2130は、ステップS2567において、起動情報とユーザ嗜好などとに関連付けられたコンテンツを取得する。
本実施形態によれば、起動情報である近距離通信信号と共に、近距離通信信号の識別情報に対応付けたユーザの行動履歴、および、ユーザを誘導するためのコンテンツを蓄積して、その解析結果から適切なコンテンツを提供することにより、目標位置が有する属性に応じてユーザのより効率的な誘導をすることができる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムについて説明する。本実施形態に係る情報処理システムにおいては、上記第2実施形態乃至第4実施形態と比べると、携帯端末装置におけるアプリケーションの処理開始が種々の情報、あるいは、その組み合わせで行なわれると共に、適切なユーザ属性を通知して、ユーザに適合したコンテンツを提供できる点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態から第4実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
(提供コンテンツデータベース)
図26は、本実施形態に係る提供コンテンツデータベースの構成を示す図である。なお、トリガ(起動情報)、設置位置、ユーザ属性情報、コンテンツ、の内容は図26に限定されない。
本実施形態においては、トリガ(起動情報)2610として、近距離通信の受信信号、例えばビーコンが、発信機IDを伴って登録される。また、発信機IDに対応付けられた近距離発信機の設置場所(ID)2620が登録される。さらに、オプションである他のトリガ(起動情報)2630として、スマートフォンなどの携帯端末装置が取得できる他の情報、カラー画像情報、位置情報、日時情報、音声情報、方位情報、加速度情報、速度情報、照度情報、環境情報、生体情報、受信信号情報のいずれか1つまたはその組み合わせが登録される。なお、環境情報は気温や湿度などの情報を含み、生体情報は体温や血圧などを含む。環境情報の取得には温度計や湿度計などが組み込まれる。また、生体情報の取得には温度計や湿度計などが組み込まれ、ウェアラブルな携帯端末装置が好適である。
ユーザ属性2640に含まれるユーザの一般的属性としては、国別地域、使用言語、度量衡、通貨、人種、民族、などが含まれる。また、ユーザ属性2640に含まれるユーザ個人の属性としては、年令、性別、体格、履歴、嗜好、資産、血筋、スケジュール、関連する場所情報、などが含まれる。
提供されるコンテンツ2650として、テキスト、画像、音声、動画、3D表示、ナビゲーション、Webリンク(URL)などから選択されて、誘導シナリオに基づいて選択され、複数の場合は順序付けられて登録される。これら提供されるコンテンツ2650は、ビジネスオーナーが求めるマーケッティングにおける動線に沿うシナリオに従って、ビジネスオーナーにより生成されて登録される。また、これら提供されるコンテンツ2650は、ビジネスオーナーの要請を受けてコンテンツ提供サーバで生成されてもよい。
本実施形態によれば、近距離通信信号の受信を含み、携帯端末装置により検出した種々の情報をトリガとして、ユーザに適合したコンテンツを提供できるので、ビジネスオーナーが求めるマーケッティングにおける動線に沿うシナリオに従ってユーザを所定場所まで積極的に誘導することができる。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムについて説明する。本実施形態に係る情報処理システムにおいては、上記第2実施形態乃至第5実施形態と比べると、携帯端末装置が受信した近距離通信信号の識別情報とユーザ識別情報とを対応付けて、受信履歴として蓄積し、コンテンツ選択条件(ユーザ嗜好、来店回数、来店形態、来店予測など)を推定して、あらかじめユーザに適合したコンテンツを提供できる点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態から第5実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
《情報処理システム》
以下、図27A乃至図28Bを参照して、本実施形態の情報処理装置を含む情報処理システムの構成および動作を説明する。なお、本実施形態においては、受信した近距離信号からの発信機IDの抽出を携帯端末装置としてのスマートフォンで行なう構成として説明するが、近距離受信信号をそのまま情報処理装置としてのコンテンツ提供サーバに送信する構成であってもよい。
(動作概念)
図27Aは、本実施形態に係る情報処理システム2700における携帯端末装置の動作を示す図である。なお、図27Aにおいて、図2B乃至図2Dあるいは図15と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
情報処理システム2700において、コンテンツ提供サーバ2730は、提供コンテンツデータベース1503と共に、学習データベース2731を備える。学習データベース2731は、ユーザIDに対応付けて近距離信号(例えば、ビーコン)を受信した履歴を蓄積し、その蓄積情報から各ユーザの嗜好を判定して格納するデータベースである。スマートフォン210が、例えば、場所A、場所Bまたは場所Cにある近距離発信器2732、2742または2752の電波到達範囲2733、2743または2753内に入ると、受信した近距離信号(例えば、ビーコン)の発信機器IDから位置情報を取得して、コンテンツ提供サーバ2730に送信する。
学習データベース2731は、スマートフォン210から受信した位置情報(発信機器ID)の履歴をユーザIDに対応付けて蓄積する。そして、コンテンツ提供サーバ2730は、学習データベース2731の蓄積情報を、コンテンツ提供のトリガを受けたスマートフォン210の各ユーザの嗜好を判定するために使用する。なお、図27Aには図示しないが、提供されるコンテンツが、ビジネスオーナーが求めるマーケッティングにおける動線に沿うシナリオに従って、ビジネスオーナーにより生成されて登録されてよい。また、これら提供されるコンテンツが、ビジネスオーナーの要請あるいは契約を受けてコンテンツ提供サーバ2730で生成されてもよい。
図27Bは、本実施形態に係る情報処理システム2700における携帯端末装置の動作を示す図である。図27Bは、図27Aのように近距離信号の受信履歴の蓄積をした後に、スマートフォン210がコンテンツ提供のトリガ条件を満たした場合のコンテンツ提供の一例を示す。なお、図27Aにおいて、図2B乃至図2D、図15あるいは図27Aと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。また、図27Bは、理解しやすいように具体的なユーザの嗜好を例に説明するが、これに限定されない。
ユーザが羽田空港からスマートフォン210でターゲット(セカイツリー)撮像211をすると、スマートフォン210はコンテンツ提供サーバ2730にトリガ情報としてターゲット撮像211を送信する。コンテンツ提供サーバ2730は、ターゲット撮像211からユーザの目的地がセカイツリーであると認識する。そして、セカイツリーの最寄り駅である押上駅までの経路(電車、バスあるいはタクシーによる)を取得する。同時に、コンテンツ提供サーバ2730は、現在時刻が午前11時45分なので昼食時間であると判断し、学習データベース2731に格納された蓄積情報から判定したユーザの食事の嗜好として、「そば」を候補とする。そして、コンテンツ提供サーバ2730は、提供コンテンツデータベース1503から羽田空港から押上駅の経路を含む領域にある「そば店」を検索して、コンテンツ2762を生成してスマートフォン210に送信する。スマートフォン210は、コンテンツ2762を表示して、提供コンテンツデータベース1503に登録された「そば店」のコンテンツをユーザに提供する。これにより、ユーザを提供コンテンツデータベース1503に登録された「そば店」に誘導することができる。なお、上記の説明では、羽田空港から押上駅までの経路案内は省略したが、図13Cのように経路案内を提供してよい。
ユーザが押上駅に着くと、スマートフォン210はGPSにより取得した現在位置をコンテンツ提供サーバ2730にトリガ情報として送信する。コンテンツ提供サーバ2730は、現在位置からユーザが押上駅に居ると認識する。そして、押上駅からセカイツリーまでの経路を取得する。同時に、コンテンツ提供サーバ2730は、現在時刻が午後13時10分なので、学習データベース2731に格納された得席情報から判定した食後の行動であるユーザの嗜好として、「喫茶店」を候補とし、提供コンテンツデータベース1503から押上駅の周辺にある「喫茶店」を検索して、コンテンツ2762を生成してスマートフォン210に送信する。スマートフォン210は、コンテンツ2763を表示して、提供コンテンツデータベース1503に登録された「喫茶店」のコンテンツをユーザに提供する。これにより、ユーザを提供コンテンツデータベース1503に登録された「喫茶店」に誘導することができる。また、押上駅近辺のユーザ嗜好に合致した催し物をおすすめ情報としてユーザに提供する。これにより、ユーザを提供コンテンツデータベース1503に登録された「催し物」に誘導することができる。なお、上記の説明では、押上駅からセカイツリーまでの経路案内は省略したが、図13Cのように経路案内を提供してよい。
ユーザがセカイツリータウンに着くと、スマートフォン210は近距離信号を受信し、コンテンツ提供サーバ2730にトリガ情報として発信機器IDとユーザIDとを送信する。コンテンツ提供サーバ2730は、発信機器IDからユーザがセカイツリータウンに居ると認識する。そして、セカイツリーまでの経路を取得する。同時に、コンテンツ提供サーバ2730は、現在時刻の午後15時20分を考慮しながら、学習データベース2731に格納された蓄積情報からユーザの嗜好に基づいて、提供コンテンツデータベース1503からセカイツリータウン内のおすすめ情報を検索して、コンテンツ2764を生成してスマートフォン210に送信する。スマートフォン210は、コンテンツ2764を表示して、提供コンテンツデータベース1503に登録されたコンテンツをユーザに提供する。これにより、ユーザを提供コンテンツデータベース1503に登録された目的地に誘導することができる。なお、上記の説明では、セカイツリーまでの経路案内は省略したが、図13Cのように経路案内を提供してよい。また、図27Bにおいて提供されるコンテンツは、ビジネスオーナーが求めるマーケッティングにおける動線に沿うシナリオに従って、ビジネスオーナーにより生成されて登録されてよい。また、これら提供されるコンテンツは、ビジネスオーナーの要請あるいは契約を受けてコンテンツ提供サーバ2730で生成されてもよい。
図27Cは、本実施形態に係る情報処理システム2700における携帯端末装置の動作を示す図である。なお、図27Cにおいて、図2B乃至図2D、図15、図27Aあるいは図27Bと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。また、図27Cは、理解しやすいように具体的なコンテンツ提供条件を例に説明するが、これに限定されない。
スマートフォン210が、複数の近距離発信機器27X2(X=1,2,…n)によるそれぞれ複数の電波到達範囲27X3内で近距離信号を受信すると、学習データベース2731に蓄積された履歴に基づくコンテンツ提供条件のそれぞれのシナリオに従って、提供コンテンツデータベース1503に登録されたコンテンツがスマートフォン210に提供されて、ユーザを誘導する。
コンテンツ2774は、ユーザが10回来店したことをコンテンツ提供条件とし、そのトリガに対応するシナリオとしてクーボン券を贈呈するためのコンテンツである。コンテンツ2775は、ユーザが車に乗って集団で来店したことをコンテンツ提供条件とし、そのトリガに対応するシナリオとしてソフトドリンクのクーボン券を贈呈するためのコンテンツである。コンテンツ2776は、来店履歴に基づいてユーザが明日来店する予測をコンテンツ提供条件とし、そのトリガに対応するシナリオとして明日のおすすめ商品などを前日に通知するためのコンテンツである。コンテンツ2777は、来店履歴に基づいてユーザが来店したことをコンテンツ提供条件とし、そのトリガに対応するシナリオとしておすすめ商品などを来店時に通知するためのコンテンツである。なお、これら提供されるコンテンツは、ビジネスオーナーが求めるマーケッティングにおける動線に沿うシナリオに従って、ビジネスオーナーにより生成されて登録されてよい。また、これら提供されるコンテンツは、ビジネスオーナーの要請あるいは契約を受けてコンテンツ提供サーバ2730で生成されてもよい。
(システム構成)
図28Aは、本実施形態に係る情報処理システム2700の構成を示す図である。なお、図28において、図3、図27A〜図27Cと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
図28Aは、スマートフォン210からコンテンツ提供サーバ2730への近距離信号受信の通知、および、コンテンツ提供サーバ2730からスマートフォン210へのコンテンツ配信のパス2810が、スマートフォン210側において、無線LANのアクセスポイント2813とスイッチ2812とルータ2811とを介して接続している構成を示す。
図28Bは、本実施形態に係る情報処理システム2700の他の構成を示す図である。なお、図28において、図3、図27A〜図27C、図28Aと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
図28Bは、スマートフォン210からコンテンツ提供サーバ2730への近距離信号受信の通知、および、コンテンツ提供サーバ2730からスマートフォン210へのコンテンツ配信のパス2810が、スマートフォン210側において、通信会社の通信サービス圏2822と通信会社ネットワーク2821とを介して接続している構成を示す。
《コンテンツ提供サーバの機能構成》
図29は、本実施形態に係る情報処理装置としてのコンテンツ提供サーバ2730の機能構成を示すブロック図である。なお、図29において、図5、図15、図27A、図27Bあるいは図27Cと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
コンテンツ取得部2907は、スマートフォン210から受信したコンテンツ提供のトリガ情報と共に受信したユーザIDに対応付いて、学習データベース2731に格納されたユーザ嗜好から、あらかじめ登録され、トリガ情報に関連する提供コンテンツを提供コンテンツデータベース1503から所得する。
(学習データベース)
図30Aは、本実施形態に係る学習データベース2731の構成を示す図である。図30Aの学習データベース2731は、ユーザIDに対応付けて近距離信号を受信した履歴を蓄積し、その蓄積情報から各ユーザの嗜好を判定して格納するデータベースであり、コンテンツ取得部2907がユーザIDに対応して各ユーザの嗜好を判定するために使用される。なお、各ユーザの嗜好には、訪問先への経路なども含まれる。また、図30Aにおいては、近距離信号の受信履歴の蓄積を示したが、さらに、画像取得やユーザの現在位置などの履歴も、ユーザIDに対応付けて蓄積すれば、各ユーザの嗜好をより正確に判定できる。学習データベース2731の構成は、図30Aの構成に限定されない。
学習データベース2731は、ユーザID3011に対応付けて、蓄積情報3012と、ユーザ嗜好3013と、を格納する。各ユーザID3011の蓄積情報3012は、複数の発信機器のそれぞれに対応する複数の近距離信号の受信情報を蓄積する。そして、各発信機器についてはスマートフォン210の受信日時を集積する。その結果、蓄積情報3012は、各発信機器IDに対応付けて、発信機器の設置位置、近距離信号の受信回数(受信率)を蓄積する。
ユーザ嗜好3013は、蓄積情報3012における、受信回数(受信率)の多さ、あるいは、同時間帯の発信機器からの受信関連、などを考慮して、種々設定される。ユーザ嗜好3013としては、娯楽の嗜好、食事の嗜好、服装の嗜好、趣味の嗜好、などが記憶されるが、これに限定されなお、なお、ユーザ嗜好3013を蓄積情報3012から生成するアルゴリズム自体は、既知の技術が利用できて本実施形態の主要技術ではないので、詳細な説明を省略する。
図30Bは、本実施形態に係る学習データベースの構成を示す図である。図30Bの学習データベース2731は、近距離信号を受信した履歴を蓄積し、その蓄積情報から各ユーザへのコンテンツ提供条件を判定するシナリオを格納するデータベースであり、コンテンツ取得部2907が蓄積情報に対応して各ユーザへのコンテンツ提供条件を判定するために使用される。なお、学習データベース2731の構成は、図30Bに限定されない。
学習データベース2731は、コンテンツ提供条件の各ケース3021に対応付けて、そのシナリオ3022と、要件(内容)3023と、ユーザに提供する要素(情報)3024と、を記憶する。
例えば、ケース1(3031)は、シナリオ3022として「来店10回でクーポンプレゼント」、要件3023として「特定ビーコンへのアクセス履歴と回数カウンターでクーポン発行」、その要素3024として「端末ID、サービス対象ビーコンID、ビーコンアクセス履歴(対象⇒単体)、ビーコンアクセスカウンタークーポンなど」を登録している。このケース1(3031)は、図27Cのコンテンツ2774の配信に相当する。
また、ケース2(3032)は、シナリオ3022として「車で来店のグループには来店時に、アルコールでなくソフトドリンクのクーポンをプレゼント」、要件3023として「インストール時のパラメータ(成人である事を特定)および特定ビーコンから、特定ビーコンへの、それぞれのアクセス履歴(駐車場から店舗への動線特定)を用いてクーポン発行」、その要素3024として「端末ID、端末側アプリインストール時のパラメータ、サービス対象ビーコンID、ビーコンアクセス履歴(対象⇒複数)、クーポンなど」を登録している。このケース2(3032)は、図27Cのコンテンツ2775の配信に相当する。
また、ケース3(3033)は、シナリオ3022として「お薦めの商品/メニューを来店予測前日に提案」、要件3023として「特定ビーコンへのアクセス履歴と、次回アクセス日時の推定および、アプリケーションの通知機能による、特定ビーコンに係るカテゴリーに属するテキストメッセージプッシュ配信(送信予約)」、その要素3024として「端末ID、サービス対象ビーコンID、ビーコンアクセス履歴(対象⇒単体)、次回アクセス予測、送信テキストメッセージなど」を登録している。このケース3(3033)は、図27Cのコンテンツ2776の配信に相当する。
また、ケース4(3034)は、シナリオ3022として「お奨めの商品/メニューを来店時に提案」、要件3023として「特定ビーコンへのアクセス履歴と、次回アクセス日時の推定および、特定ビーコンへのアクセスをトリガーとした、特定ビーコンに係るカテゴリーに属するテキストメッセージをプッシュ配信(即時表示)」、その要素3024として「端末ID、サービス対象ビーコンID、ビーコンアクセス履歴(対象⇒複数)、次回アクセス予測、送信テキストメッセージなど」を登録している。このケース4(3034)は、図27Cのコンテンツ2777の配信に相当する。
(提供コンテンツ選択テーブル)
図31は、本実施形態に係る提供コンテンツ選択テーブル3100の構成を示す図である。提供コンテンツ選択テーブル3100は、コンテンツ取得部2907が各ユーザの嗜好に従って適切な提供コンテンツを選択するために使用される。なお、提供コンテンツ選択テーブル3100の構成は、図31に限定されない。
提供コンテンツ選択テーブル3100は、スマートフォン210から受信したコンテンツ提供のトリガ情報に付随するユーザID3101に対応付けて、学習データベース2731に格納されたトリガ履歴3102、トリガ種類3103、トリガ位置3104、トリガの日時3105、学習データベース2731に格納されたユーザ嗜好3106、を記憶する。なお、トリガ位置3104には、トリガ種類3103が撮像画像やGPSによる位置情報の場合には、特に、ユーザの移動方向(移動経路)が含まれる。
そして、提供コンテンツ選択テーブル3100は、ユーザID3101に対応付けて、トリガ履歴3102、トリガ種類3103、トリガ位置3104、トリガの日時3105、ユーザ嗜好3106、を参照して、提供コンテンツデータベース1503から選択された提供コンテンツ3107を記憶する。なお、提供コンテンツ3107は、1つであっても複数であってもよい。
(コンテンツ提供処理)
図32は、本実施形態に係るコンテンツ提供サーバ2730のコンテンツ提供処理(S1035)の手順を示すフローチャートである。
コンテンツ提供サーバ2730は、ステップS3201において、コンテンツ提供の何らかのトリガの発生を待機する。コンテンツ提供の何らかのトリガが発生すると、コンテンツ提供サーバ2730は、ステップS3203において、トリガ種類を取得する。例えば、撮像画像か、GPSによる位置情報か、近距離信号の受信か、などを取得する。次に、コンテンツ提供サーバ2730は、ステップS3205において、何らかのトリガが発生したスマートフォン210からユーザIDを取得する。また、コンテンツ提供サーバ2730は、ステップS3207において、他のトリガ情報を取得する。
コンテンツ提供サーバ2730は、ステップS3209において、ユーザIDおよびトリガ情報に基づいて、学習データベース2731からコンテンツ選択条件を取得する。このコンテンツ選択条件には、図30Aのようなユーザ嗜好や図30Bのような来店回数、来店形態や来店予測などを含む。そして、コンテンツ提供サーバ2730は、ステップS3211において、コンテンツ選択条件を考慮して提供コンテンツデータベース1503から提供コンテンツを取得する。そして、コンテンツ提供サーバ2730は、ステップS3213において、取得したコンテンツを、トリガ情報を送信したスマートフォン210に提供する。
本実施形態によれば、ユーザの移動履歴からコンテンツ選択条件を推定して、あらかじめユーザが興味を持つコンテンツを提供することにより、ユーザを目標位置に誘導できる。
[他の実施形態]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の範疇に含まれる。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。特に、少なくとも、上述した実施形態に含まれる処理ステップをコンピュータに実行させるプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)は本発明の範疇に含まれる。