JP6350808B2 - 照明器具 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、調色可能な照明器具に関する。
従来、単色の光を発する発光部を有する発光モジュール、およびこの発光モジュールの発光部に入射開口を対向させて配光を制御する円筒状の反射体を備えた照明器具が多くある。
また、照明光の色温度を変えることができる調色可能な照明器具がある。この照明器具では、発光素子と蛍光体との組み合わせで色温度の異なる2種類の発光部が基板上に形成されている。
特開2014−67506号公報
調色可能な照明器具では、発光モジュールが色温度の異なる2種類の発光部を備えるため、それら発光部の配列と反射体との関係によっては発光部の発する光を反射体から外部に取り出す光取出効率が低下する虞がある。
本発明が解決しようとする課題は、調色可能で、光取出効率を向上できる照明器具を提供することである。
実施形態の照明器具は、器具本体、発光モジュールおよび反射体を備える。発光モジュールは、器具本体に取り付けられる基板、この基板上に実装される複数のLEDチップをそれぞれ備えた第1の発光部および第2の発光部を含む発光部を有する。第1の発光部と第2の発光部とは色温度が異なるとともに第1の発光部が第2の発光部よりも発光効率が高い。第1の発光部と第2の発光部とが所定の配列方向に交互に配列するとともにその配列方向の両端に第1の発光部がそれぞれ配列する。発光部の外形が四角形状で、第1の発光部と第2の発光部の面積が同じであるとともに、第1の発光部と第2の発光部の配列方向の幅は同じ幅であってLEDチップを配列方向に5列ずつ配列可能な幅である。両端の第1の発光部では5列のうちの中央側に寄った3列にLEDチップを実装する。反射体は、発光部に対向する円形の入射開口、およびこの入射開口に対して反対側の出射開口を有し、円筒状に形成する。
本発明によれば、調色可能で、光取出効率の向上が期待できる。
一実施形態を示す照明器具の発光モジュールおよび反射体の断面図である。 同上照明器具の断面図である。 同上照明器具の底面図である。 同上発光モジュールの正面図である。 同上照明器具の斜視図である。 同上照明器具のコネクタを示し、(a)は調色用のコネクタの斜視図、(b)は単色用のコネクタの斜視図である。 発光モジュールの発光部が3列配列、反射体の反射面が鏡面の場合の配光図であり、(a)は2色発光の配光図、(b)は青色発光の配光図、(c)は赤色発光の配光図である。 発光モジュールの発光部が3列配列、反射体の反射面が白色の場合の配光図であり、(a)は2色発光の配光図、(b)は青色発光の配光図、(c)は赤色発光の配光図である。 発光モジュールの発光部が5列配列、反射体の反射面が鏡面の場合の配光図であり、(a)は2色発光の配光図、(b)は青色発光の配光図、(c)は赤色発光の配光図である。 発光モジュールの発光部が5列配列、反射体の反射面が白色の場合の配光図であり、(a)は2色発光の配光図、(b)は青色発光の配光図、(c)は赤色発光の配光図である。
以下、一実施形態を、図1ないし図10を参照して説明する。
図5に示すように、照明器具10は、天井埋込形のダウンライトである。照明器具10は、天井に取り付けられる取付枠11、この取付枠11によって天井に設置される本体ユニット12、および本体ユニット12に電源供給する電源ユニット13を備えている。
取付枠11は、天井板に形成された埋込開口に挿入されて設置される。取付枠11は、本体ユニットを挿入可能とするように、上下に貫通する円筒状に形成されている。取付枠11の側面には、取付枠11の下端周辺から突出するフランジ16との間に天井板を挟み込んで取り付けるための複数の取付金具(図2参照)17が取り付けられている。取付枠11の側面には、複数の通気孔18が形成されている。取付枠11の上部には天枠19が取り付けられている。
図2および図3に示すように、本体ユニット12は、器具本体22を備えるとともに、器具本体22の下部にそれぞれ取り付けられた発光モジュール23、上側反射体あるいは第1の反射体としての反射体24、透光カバー25、パッキング26、化粧枠27、および第2の反射体としての下側反射体28等を備えている。
器具本体22は、金属製である。金属としては例えばアルミダイカストである。器具本体22の表面には白色のアクリル焼付塗装を施してもよい。
器具本体22の下部には下方に向けて開口する凹状の光源収容部31が形成されている。光源収容部31内に臨む器具本体22の下面には、発光モジュール23を取り付ける平面状の取付面32が形成されている。光源収容部31の下部周辺には、パッキング26が嵌り込む環状の段部33が形成されている。
器具本体22の上部には複数の放熱フィン34が形成されている。
器具本体22の側面には、器具本体22を取付枠11に取り付けるための複数のV字ばね(図示せず)が取り付けられている。
また、図4に示すように、発光モジュール23は、基板37、基板37の表面37aに形成された発光部38を備えている。
基板37は、四角形状に形成されている。基板37は、絶縁材料、または金属材料によって形成されている。絶縁材料としては例えばセラミックスである。金属材料の場合には表面が白色の絶縁材で被覆される。基板37の表面37aには、2系統の配線パターンが形成されている。基板37の表面37aには、発光部38から離れた位置に、2系統の配線パターンにそれぞれ電気的に接続される2系統の一対のコネクタ39,40が実装されている。
発光部38は、四角形状に形成されている。四角形状は正方形である。発光部38は、複数の第1の発光部41および複数の第2の発光部42を有している。発光部38の一辺と反対側の辺との亘る配列方向としての第1の方向Aに沿って第1の発光部41と第2の発光部42とが交互に配列されている。第1の発光部41は3列、第2の発光部42は2列で、合計5列で構成されている。第1の発光部41は第1の方向Aの中央および第1の方向Aの両端にそれぞれ配列され、第2の発光部42は第1の発光部41の間にそれぞれ配列されている。
基板37の表面37aには、発光部38の周囲および各発光部41,42間に壁部43が突出形成されている。壁部43は、例えばシリコーン樹脂で形成されている。壁部43は各発光部41,42の領域の周囲をそれぞれ囲むように配置され、壁部43によって各発光部41,42を個別に仕切っている。
第1の発光部41および第2の発光部42は、基板37に実装された複数の発光素子44を備えている。発光素子44としてはLEDチップ45である。さらに、第1の発光部41および第2の発光部42は、複数のLEDチップ45を覆う蛍光体層46,47をそれぞれ備えている。
LEDチップ45は、基板37上の第1の発光部41および第2の発光部42の各領域において、第1の方向Aおよびこの第1の方向Aに対して直交する第2の方向Bにそれぞれ複数列ずつ、マトリクス状に実装されている。第1の発光部41および第2の発光部42の各領域には2系統の配線パターンのうちの1系統ずつがそれぞれ形成されており、LEDチップ45が各系統の配線パターンにそれぞれ直列または直並列に電気的に接続されている。したがって、発光モジュール23は、第1の発光部41のLEDチップ45と第2の発光部42のLEDチップ45とに各系統のコネクタ39および配線パターンを通じて給電可能に構成されている。
蛍光体層46,47は、透明な樹脂とこの樹脂中に分散された複数の粒子状の蛍光体とで構成されている。蛍光体層46,47は、樹脂が流動性を有する状態で第1の発光部41および第2の発光部42の壁部43の内側の領域にそれぞれ供給された後に熱硬化されている。そのため、壁部43によって流動性を有する樹脂が基板37上で広がったり他の発光部領域に流出するのを防止している。
そして、本実施形態において、発光モジュール23は次のように構成されている。
第1の発光部41は、青色光を発光するLEDチップ45と、青色光を吸収し、黄色光に変換して放出する黄色蛍光体を含む蛍光体層46とを用い、青色光と黄色光との混合色として白色光を放出する。また、第2の発光部42は、青色光を発光するLEDチップ45と、黄色蛍光体とともに、青色光を吸収し、赤色光に変換して放出する赤色蛍光体等の電球色発光用蛍光体を含む蛍光体層47とを用い、青色光と黄色光と赤色光等との混合色として電球色の光を放出する。この場合、第1の発光部41の赤蛍光体を含まない蛍光体層46は、第2の発光部42の赤蛍光体を含む蛍光体層47よりも、発光効率が高く、放出される光束が多い特性を有している。
第1の発光部41および第2の発光部42は、第1の方向Aおよび第2の方向Bの幅は全て同じであるとともに、面積も同じである。
発光部38に用いられるLEDチップ45の数は、器具の光出力に応じて決まる。第1の発光部41に用いるLEDチップ45の合計数と第2の発光部42に用いるLEDチップ45の合計数とは同数である。第1の発光部41および第2の発光部42のそれぞれのLEDチップ45の配列は、第1の方向Aには適切な数および位置に配列され、第2の方向Bには同数で同じ位置に配列されている。
ここで、第1の発光部41および第2の発光部42の第1の方向AにおけるそれぞれのLEDチップ45の配列について説明する。
2箇所の第2の発光部42には、LEDチップ45が第1の方向Aにそれぞれ同数ずつ配列されている。すなわち、LEDチップ45が第1の方向Aにそれぞれ5列ずつ配列されている。
発光部38の中央に位置する中央の第1の発光部41は、反射体24に入射せずに器具外へ直接出射される光の割合が多く、光が器具外へ取り出される光取出効率がよいため、LEDチップ45の列数を多くするのが好ましい。一方で、中央の第1の発光部41ではLEDチップ45が発生する熱が集中して温度が高くなると、LEDチップ45の発光効率が低下し、光取出効率が低下してしまうことになる。そのため、中央の第1の発光部41には、光取出効率および熱的影響を考慮して、LEDチップ45が第1の方向Aに4列に配列されている。これは、第2の発光部42よりも1列少ない。
発光部38の端部は、反射体24に近く、発光部38の端部から放出される光は、反射体24に入射する光が多く、器具外へ直出射される光が少なくなり、光取出効率が低下しやすい。一方で、熱的には発光部38の中央に比べて温度が低く、LEDチップ45の発光効率が高く保たれるため、LEDチップ45をある程度は実装することが好ましい。発光部38の端部に発光効率が低い特性を有する第2の発光部42を配置すると、発光部38の端部側の明るさが確保されないため、発光部38の端部には発光効率の高い特性を有する第1の発光部41を配置し、発光部38の端部の明るさを確保することが好ましい。
上述したように、第1の発光部41および第2の発光部42の第1の方向Aの幅は、同じであって、LEDチップ45を5列ずつ配列可能とする幅となっている。端部の第1の発光部41は、LEDチップ45を5列配列可能な幅であるが、5列のうちの発光部38の中央側に寄った3列にLEDチップ45が実装されている。これにより、端部の第1の発光部41は、反射体24に入射する光が低減され、器具外へ直出射される光が多く、光取出効率を向上できる。
そして、図2に示すように、発光モジュール23は、器具本体22の取付面32に位置決め配置され、取付面32に基板37の表面37aとは反対の裏面が接触した状態で取り付けられる。例えば、基板37の周辺の複数個所において、基板37の表面37aに接する押え板を器具本体22にねじ止めすることにより、基板37の裏面を取付面32に押し付けて取り付ける。これにより、LEDチップ45が発生する熱を基板37から器具本体22に良好に熱伝導することができる。
また、反射体24は、例えば、アルミニウム等の金属や樹脂等で形成されている。反射体24は、上下方向に開口する円筒状に形成されている。反射体24の上部には、発光部38に対向する円形の入射開口50が形成されている。反射体24の下部には、円形の出射開口51が形成されている。反射体24の内面には、白色の反射面52が形成されている。反射面52は、反射体24の内面に白色塗装を施して形成されている。反射体24の下端には外側方に突出する環状のフランジ53が形成されている。
また、透光カバー25は、例えば、透光性を有するガラスや樹脂にて円板状に形成されている。
また、パッキング26は、例えばシリコーンゴム等の半透明な材料で形成されている。パッキング26は、中央が開口する環状に形成されている。パッキング26の内周面には、反射体24のフランジ53の周縁部が嵌め込まれる溝部56、および透光カバー25の周縁部が嵌め込まれる溝部57が形成されている。そして、パッキング26は、反射体24および透光カバー25を一体的に保持し、器具本体22の段部33に嵌め込まれる。さらに、パッキング26は、器具本体22の下面に取り付けられる環状の押え部材58によって、段部33との間に挟み込まれて保持されている。これにより、パッキング26が器具本体22および透光カバー25と密着し、光源収容部31を密閉している。
そして、パッキング26によって器具本体22に取り付けられた反射体24は、器具本体22に対して位置決めされる。その結果、器具本体22に取り付けられている発光モジュール23の発光部38と位置決めされる。図3に示すように、発光モジュール23の発光部38に対して垂直な下方から見て、正方形の発光部38の周りを囲む壁部43の四隅が入射開口50より外に配置されるが、光を放出する発光部38の領域は入射開口50内に入る位置に配置されている。また、図1および図2に示すように、反射体24は発光モジュール23に対して隙間をあけて配置され、空間絶縁距離が確保されている。
また、化粧枠27は、金属製である。金属としては例えばアルミダイカストである。化粧枠27の表面には白色のアクリル焼付塗装を施してもよい。化粧枠27は、上下に開口する円筒状に形成されている。化粧枠27の上部が器具本体22の下部に取り付けられている。化粧枠27の下部には外側方に突出する環状の枠部61が形成されている。そして、本体ユニットが取付枠11に取り付けられた状態で、枠部61で取付枠11のフランジ16を覆うように構成されている。
また、下側反射体28は、例えば、アルミニウム等の金属や樹脂等で形成されている。下側反射体28は、上下方向に開口する円筒状に形成されている。下側反射体28は、化粧枠27の内側に配置されている。下側反射体28の上部には、化粧枠27に取り付けられる取付部64が形成されている。下側反射体28の内面には、反射面65が形成されている。反射面は、鏡面または白色に形成されている。
次に、図5に示すように、電源ユニット13は、交流電力を入力し、所定の直流電力に変換して発光モジュール23に供給する。この場合、2系統の発光部41,42毎に個別に直流電力を供給する。さらに、電源ユニット13は、発光部41,42毎に対応した2系統の調光信号を入力し、発光部41,42毎に調光制御する。
電源ユニット13には、電源ユニット13の出力側に接続されたケーブル68が導出され、このケーブル68の先端にコネクタ69が接続されている。本体ユニット12には、発光モジュール23の2系統のコネクタ39,40にそれぞれ接続されたケーブル70が本体ユニット12の外部に導出され、このケーブル70の先端にコネクタ71が接続されている。これらコネクタ69とコネクタ71とが接続され、接続されたコネクタ69およびコネクタ71がカバー72で覆われている。
図6(a)には本実施形態の調色用のコネクタ71を示し、図6(b)には一般的に用いられている単色用のコネクタ71aを示す。調色用のコネクタ71には6極コネクタが用いられ、単色用のコネクタ71aには8極コネクタが用いられている。したがって、調色用のコネクタ71と単色用のコネクタ71aとには互換性がない。そのため、照明器具10の調色仕様と単色仕様とで、本体ユニット12と電源ユニット13とが異なる組み合わせで接続されるのを防止できる。
次に、本実施形態の作用を説明する。
電源ユニット13から第1の発光部41および第2の発光部42の両方に電力供給することにより、第1の発光部41から白色の光を放出し、第2の発光部42から電色の光を放出する。すなわち、第1の発光部41は、LEDチップ45が青色光を発光し、蛍光体層46の黄色蛍光体が青色光を吸収して黄色光を放出し、これら青色光と黄色光との混合色として白色光を放出する。第2の発光部42は、LEDチップ45が青色光を発光し、蛍光体層47の黄色蛍光体が青色光を吸収して黄色光を放出するとともに、赤色蛍光体が青色光を吸収して赤色光を放出し、これら青色光と黄色光と赤色光等との混合色として電球色の光を放出する。
発光モジュール23から放出された光は、入射開口50から反射体24の内側に入射する。反射体24の内側に入射した光の一部は、透光カバー25を透過し、さらに下側反射体28の内側を通過し、照明器具10から出射される。また、反射体24の内側に入射した光の一部は、反射体24の反射面52で反射した後、透光カバー25を透過し、さらに下側反射体28の内側を通過し、照明器具10から出射される。
そして、電源ユニット13は、調光信号を入力し、第1の発光部41および第2の発光部42をそれぞれ個別に調光する。第1の発光部41と第2の発光部42との両方が発光する場合には、白色の光と電球色の光とが混色した光が照明器具10から出射される。第1の発光部41のみが発光する場合には、白色の光のみが照明器具10から出射される。第2の発光部42のみが発光する場合には、電球色の光のみが照明器具10から出射される。照明器具10から出射される光の色温度は、第1の発光部41の光束と第2の発光部42の光束との割合で任意に調整できる。
また、発光部38の第1の発光部41と第2の発光部42との配列および反射体24の反射面52の種類による配光特性について検討した。
図7は発光モジュール23の発光部38が3列配列、反射体24の反射面52が鏡面の場合に配光を測定した配光図である。発光色は測定して区別がつきやすいように赤色発光と青色発光との2色とし、発光部38の配列は中央が赤色発光、両端が青色発光とし、赤色発光と青色発光との光束は同じとした。そして、照明器具10の2方向(図4に示す発光モジュール23の第1の方向Aと第2の方向Bとに対応した2方向)の断面における配光をそれぞれ測定した。図7(a)は2色発光の配光図、図7(b)は青色発光の配光図、図7(c)は赤色発光の配光図である。その結果、青色と赤色とで方向によって配光形状および照度分布が大きく異なり、また、2色発光では、中央が赤色、周辺が青色となって、混色性が悪い。
図8は発光モジュール23の発光部38が3列配列、反射体24の反射面52が白色の場合に配光を測定した配光図である。測定条件等は図7の場合と同じある。図8(a)は2色発光の配光図、図8(b)は青色発光の配光図、図8(c)は赤色発光の配光図である。その結果、図7のように反射面52が鏡面に比べれば改善されたが、同じ傾向が維持されている。
さらに、図9は発光モジュール23の発光部38が5列配列、反射体24の反射面52が鏡面の場合の配光図である。発光色は測定して区別がつきやすいように赤色発光と青色発光との2色とし、発光部38の配列は5列の中央および両端が青色発光、これら青色発光の間が赤色発光とし、赤色発光と青色発光との光束は同じとした。この場合、発光部38の配列は本実施形態と同様となる。そして、照明器具10の2方向(図4に示す発光モジュール23の第1の方向Aと第2の方向Bとに対応した2方向)の断面における配光をそれぞれ測定した。図9(a)は2色発光の配光図、図9(b)は青色発光の配光図、図9(c)は赤色発光の配光図である。その結果、図7や図8の場合に比べて2色発光での混色性が改善されたが、青色または赤色での単色発光では方向によって配光形状および照度分布が大きく異なる傾向が維持されている。
図10は発光モジュール23の発光部38が5列配列、反射体24の反射面52が白色の場合の配光図である。測定条件等は図9の場合と同じであるが、さらに、照明器具10の2方向に加えてそれらの方向の間を加えた3方向(図4に示す発光モジュール23の第1の方向A、第2の方向B、第1の方向Aと第2の方向Bとの中間の方向に対応した3方向)の断面における配光をそれぞれ測定した。図10(a)は2色発光の配光図、図10(b)は青色発光の配光図、図10(c)は赤色発光の配光図である。その結果、図の場合に比べて、青色または赤色での単色発光での方向によって配光形状および照度分布が大きく異なる傾向が改善されるとともに、2色発光での混色性が改善された。
したがって、調色可能な照明器具10では、発光モジュール23の発光部38の端部に発光効率の高い第1の発光部41を配列し、好ましくは中央および両端に第1の発光部41を配列するとともにこれら第1の発光部41間に第2の発光部42を配列する5列配列とすることにより、青色または赤色での単色発光での方向による配光形状および照度分布の均一化を図れるとともに、2色発光での混色性を向上できる。
さらに、反射体24の反射面52を白色とすることにより、青色または赤色での単色発光での方向による配光形状および照度分布の均一化をより図れるとともに、2色発光での混色性をより向上できる。
このように構成された照明器具10によれば、発光部38の外形が四角形状で、第1の発光部41と第2の発光部42とは色温度が異なるとともに第1の発光部41が第2の発光部42よりも発光効率が高く、第1の発光部41と第2の発光部42とを所定の配列方向に交互に配列するとともにその配列方向の両端に第1の発光部41をそれぞれ配列する発光モジュール23と、発光部38に対向する円形の入射開口50を有する円筒状の反射体24とを組み合わせることにより、調色可能でありながら、光取出効率を向上させることができる。
また、発光部38は、四角形状であるため、例えば円形形状とする場合に比べて、基板37の配線パターンの形成、複数のLEDチップ45の実装、壁部43の形成等が容易で、製造性がよい。
また、反射体24の反射面52を白色とすることにより、第1の発光部41または第2の発光部42での単色発光での方向による配光形状および照度分布の均一化を図れるとともに、2色発光での混色性を向上できる。混色性がよいため、光を照射する照射面に色むらが発生するのを防止できる。
なお、照明器具は、天井埋込形のダウンライトに限らず、天井直付形や天井吊下形等にも適用できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 照明器具
22 器具本体
23 発光モジュール
24 反射体
37 基板
38 発光部
41 第1の発光部
42 第2の発光部
50 入射開口
51 出射開口
52 反射面

Claims (2)

  1. 器具本体と;
    前記器具本体に取り付けられる基板、この基板上に実装される複数のLEDチップをそれぞれ備えた第1の発光部および第2の発光部を含む発光部を有し、前記第1の発光部と前記第2の発光部とは色温度が異なるとともに前記第1の発光部が前記第2の発光部よりも発光効率が高く、前記第1の発光部と前記第2の発光部とが所定の配列方向に交互に配列されているとともにその配列方向の両端に前記第1の発光部がそれぞれ配列され、前記発光部の外形が四角形状で、前記第1の発光部と前記第2の発光部の面積が同じであるとともに、前記第1の発光部と前記第2の発光部の前記配列方向の幅は同じ幅であって前記LEDチップを前記配列方向に5列ずつ配列可能な幅であり、両端の前記第1の発光部では5列のうちの中央側に寄った3列に前記LEDチップが実装されている発光モジュールと;
    前記発光部に対向する円形の入射開口、およびこの入射開口に対して反対側の出射開口を有し、円筒状に形成された反射体と;
    を具備することを特徴とする照明器具。
  2. 前記反射体は、内面に白色の反射面が形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の照明器具。
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