以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態によるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1(遊技機)は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2(ゲージ盤)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3(台枠)とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2における遊技領域の下側部分には、普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。
なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。なお、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aによって検出されることによる入賞を第1始動入賞と称する。また、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bによって検出されることによる入賞を第2始動入賞と称する。
第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことに基づいて(第1始動入賞の発生に基づいて)、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出されるとともに、第1特図保留記憶数(後述)が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおいて実行される第1特図ゲーム(後述)や画像表示装置5において実行される飾り図柄の可変表示(後述)といった可変表示ゲームを実行するための第1始動条件(第1実行条件とも称する)が成立する。
また、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことに基づいて(第2始動入賞の発生に基づいて)、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出されるとともに、第2特図保留記憶数(後述)が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおいて実行される第2特図ゲーム(後述)や画像表示装置5において実行される飾り図柄の可変表示(後述)といった可変表示ゲームを実行するための第2始動条件(第2実行条件とも称する)が成立する。なお、第1始動入賞に基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動入賞に基づいて払い出される賞球の個数とは、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
第1特図保留記憶数とは、第1始動入賞の発生時には直ちに実行されずに実行が一旦保留されている可変表示ゲーム(第1始動入賞の発生による可変表示ゲーム)の数である。第1始動入賞の発生によって、第1特図ゲーム(後述)や飾り図柄の可変表示(後述)といった可変表示ゲームを実行するための第1始動条件は成立した場合であっても、第1始動入賞の発生による上述の可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立していない場合(例えば、先に成立した第1開始条件又は第2開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されている場合)には、当該可変表示ゲームの実行は保留される(当該可変表示ゲームは実行待ちの状態となる)。つまり、第1特図保留記憶数とは、実行待ちの状態となった第1始動入賞の発生による可変表示ゲームのゲーム数である。第1特図保留記憶数は、第1開始条件が1つ成立する毎に1つずつ減少する。
なお、ある第1始動入賞による第1始動条件は成立したが、当該第1始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立していない当該第1始動入賞に対応する可変表示に関する情報は、当該第1始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立する迄、保留データ(第1特図保留情報)として記憶(保留)される。換言すれば、保留されていた第1特図保留情報は第1開始条件が成立する毎に1つずつ消化され、消化される第1特図保留情報に基づく可変表示ゲームが実行される。
第2特図保留記憶数とは、第2始動入賞の発生時には直ちに実行されずに実行が一旦保留されている可変表示ゲーム(第2始動入賞の発生による可変表示ゲーム)の数である。第2始動入賞の発生によって、第2特図ゲーム(後述)や飾り図柄の可変表示(後述)といった可変表示ゲームを実行するための第2始動条件は成立した場合であっても、第2始動入賞の発生による上述の可変表示ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立していない場合(例えば、先に成立した第1開始条件又は第2開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されている場合)には、当該可変表示ゲームの実行は保留される(当該可変表示ゲームは実行待ちの状態となる)。つまり、第2特図保留記憶数とは、実行待ちの状態となった第2始動入賞の発生による可変表示ゲームのゲーム数である。第2特図保留記憶数は、第2開始条件が1つ成立する毎に1つずつ減少する。
なお、ある第2始動入賞による第2始動条件は成立したが、当該第2始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立していない当該第2始動入賞に対応する可変表示に関する情報は、当該第2始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立する迄、保留データ(第2特図保留情報)として記憶(保留)される。換言すれば、保留されていた第2特図保留情報は第2開始条件が成立する毎に1つずつ消化され、消化される第2特図保留情報に基づく可変表示ゲームが実行される。
なお、第1始動入賞口と、第2始動入賞口とを特に区別しない場合には、単に「始動入賞口」とも称する。また、第1始動入賞と、第2始動入賞とを特に区別しない場合には、単に「始動入賞」とも称する。また、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した保留記憶数を「合計保留記憶数」と称する。第1特図保留記憶数と、第2特図保留記憶数と、合計保留記憶数とを特に区別しない場合には、通常、単に「特図保留記憶数」と称するが、単に「特図保留記憶数」と称した場合に、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数、合計保留記憶数の何れか1つ又は2つを指すこともあるものとする。また、第1始動条件と、第2始動条件とを特に区別しない場合には、単に「始動条件」又は「実行条件」とも称する。また、第1開始条件と、第2開始条件とを特に区別しない場合には、単に「開始条件」とも称する。また、第1特図保留情報と、第2特図保留情報とを、特に区別しない場合には、単に「特図保留情報」とも称する。
遊技盤2における遊技領域の下側部分(普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方)には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。従って、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能、又は、困難になり、遊技者にとって第1状態よりも不利な第2状態となる。
遊技盤2における遊技領域の右側部分には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aは、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成される。第2特別図柄表示装置4Bについても同様である。第1特別図柄表示装置4Aは、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。第2特別図柄表示装置4Bについても同様である。なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄(特図)を「第1特図」とも称し、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄(特図)を「第2特図」とも称する。また、識別情報の可変表示を伴って実行するゲーム(若しくは、識別情報の可変表示自体)を可変表示ゲームと称する。特に、第1特別図柄表示装置4Aが実行する可変表示ゲーム(第1特図を可変表示させる可変表示ゲーム)を第1特図ゲームとも称し、第2特別図柄表示装置4Bが実行する可変表示ゲーム(第2特図を可変表示させる可変表示ゲーム)を第2特図ゲームとも称する。また、第1特図ゲームと、第2特図ゲームとを区別しない場合には、単に「特図ゲーム」とも称する。
第1特別図柄表示装置4A(第2特別図柄表示装置4Bも同様)は、特図ゲームとして、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。夫々の特別図柄には、夫々に対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す各数字には「0」〜「9」の各図柄番号が付され、「−」を示す記号には「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。例えば、7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターン(例えば、アルファベットのLやEのような点灯パターン)を予め設定しておき、特別図柄として表示してもよい。
遊技盤2における遊技領域の右側部分(第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bの上部)には、第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、例えば4個のLEDを含んで構成され、保留データ(第1特図保留情報)に基づく第1特図保留記憶数(第1特図ゲームの保留数)を特定可能に表示する第1保留表示が行われる。例えば、第1保留表示器25Aは、点灯させるLEDの数によって、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。例えば、新たな第1始動条件の成立によって第1特図ゲームの保留数が1つ増加した場合には点灯数を1つ増やし、新たな第1開始条件の成立によって第1特図ゲームの保留数が1つ減少した場合には点灯数を1つ減らせばよい。
第2保留表示器25Bは、例えば4個のLEDを含んで構成され、保留データ(第2特図保留情報)に基づく第2特図保留記憶数(第2特図ゲームの保留数)を特定可能に表示する第2保留表示が行われる。例えば、第2保留表示器25Bは、点灯させるLEDの数によって、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。例えば、新たな第2始動条件の成立によって第2特図ゲームの保留数が1つ増加した場合には点灯数を1つ増やし、新たな第2開始条件の成立によって第2特図ゲームの保留数が1つ減少した場合には点灯数を1つ減らせばよい。
遊技盤2における遊技領域の左側部分には、通過ゲート41と、普通図柄表示器20と、普図保留表示器25Cとが設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球は、例えば図2に示すゲートスイッチ21によって検出される。通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普図保留記憶数(後述)が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、普通図柄表示器20において実行される普図ゲーム(後述)を実行するための普図始動条件が成立する。
普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成される。普通図柄表示器20は、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。なお、普通図柄を可変表示させる可変表示ゲームを普図ゲーム(又は「普通図ゲーム」)とも称する。なお、普図始動条件は成立したが普図開始条件(後述)が成立していない普図ゲームに関する情報は、保留データ(普図保留情報)として記憶(保留)される。
普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、例えば点灯させるLEDの数によって、保留データ(普図保留情報)に基づく普図保留記憶数を表示する。普図保留記憶数とは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたときには直ちに実行されずに実行が一旦保留されている普図ゲームの数である。ゲートスイッチ21による遊技球の検出によって、普図ゲームを実行するための普図始動条件は成立した場合であっても、普図ゲームの開始を許容する普図開始条件が成立していない場合(例えば、先に成立した普図ゲームが実行中である場合)には、当該普図ゲームの実行は保留される(当該普図ゲームは実行待ちの状態となる)。つまり、普図保留記憶数とは、実行待ちの状態となった普図ゲームのゲーム数である。普図保留記憶数は、普図開始条件が1つ成立する毎に1つずつ減少する。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。
画像表示装置5の表示領域には、飾り図柄表示エリアが配置されている。飾り図柄表示エリアでは、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。装飾識別情報(飾り図柄)の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。画像表示装置5は、第1特別図柄表示装置4Aが実行する第1特図ゲーム(第1特図を用いた特図ゲーム)、又は、第2特別図柄表示装置4Bが実行する第2特図ゲーム(第2特図を用いた特図ゲーム)に対応して、表示領域(飾り図柄表示エリア)において、複数種類の飾り図柄の可変表示を実行する。
一例として、図1に示すように、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。第1特図ゲーム又は第2特図ゲームのうち何れかの特図ゲームの開始に対応して、即ち、第1特図又は第2特図のうち何れかの特図の変動の開始に対応して、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの夫々において、飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームの終了に対応して、即ち、特図の停止表示に対応して、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの夫々において、可変表示結果となる飾り図柄(確定飾り図柄、最終停止図柄とも称する)が停止表示される。つまり、画像表示装置5の表示領域(飾り図柄表示エリア5L、5C、5R)では、第1特図ゲーム(又は第2特図ゲーム)と連動(対応)して、飾り図柄の変動が開始され、確定飾り図柄(最終停止図柄とも称する)が停止表示される。
飾り図柄は、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。夫々の飾り図柄には、夫々の飾り図柄に対応する図柄番号が付されている。一例として、「1」〜「8」を示す各英数字には「1」〜「8」の各図柄番号が付されていればよい。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
なお、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果とも称する)である確定特別図柄を停止表示して当該可変表示を終了させる停止表示や、飾り図柄の可変表示結果である確定飾り図柄(最終停止図柄)を停止表示して当該可変表示を終了させる停止表示や、普通図柄の可変表示結果(普図表示結果とも称する)である確定普通図柄を停止表示して当該可変表示を終了させる停止表示を、完全停止表示、最終停止表示、又は、導出表示(又は、単に「導出」)とも称する。なお、飾り図柄の変動開始タイミング及び変動終了タイミングは、特別図柄の変動開始タイミング及び変動終了タイミングと必ずしも一致していなくてもよく、特別図柄の変動時間(特図変動時間)内に、飾り図柄の変動時間が収まっていればよい。
即ち、飾り図柄の変動開始タイミングが特別図柄の変動開始タイミングよりも遅くてもよいし、特別図柄の変動終了タイミング(確定特別図柄の停止表示タイミング)が飾り図柄の変動終了タイミング(確定飾り図柄の停止表示タイミング)よりも遅くてもよい。例えば、確定飾り図柄の停止表示後に所定演出の実行を開始し、当該所定演出の実行の終了時に確定特別図柄を停止表示させてもよい。上記所定演出の一例は、保留演出(後述)の一態様である単純保留演出(後述)である。
また、完全停止表示(最終停止表示、導出表示)とは異なる停止表示を行ってもよい。例えば、飾り図柄の可変表示を開始してから確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中に飾り図柄を仮停止表示させてもよい。なお、仮停止表示には、変動速度が「0」となった飾り図柄が、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせつつ停留して表示させるものや、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間、微少な揺れや伸縮なども生じさせずに停止表示させるものなどが含まれる。
また、画像表示装置5の表示領域には、第1始動入賞記憶表示エリア5HL、及び、第2始動入賞記憶表示エリア5HRが配置されている。第1始動入賞記憶表示エリア5HLでは、第1保留表示器25Aと同様、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する第1保留表示が行われる。つまり、現在、実行が保留されている第1特図ゲームの数を特定可能に表示する。第1始動入賞記憶表示エリア5HLでは、第2保留表示器25Bと同様、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する第2保留表示が行われる。つまり、現在、実行が保留されている第2特図ゲームの数を特定可能に表示する。
なお、第1始動入賞記憶表示エリア5HLでは、例えば右詰めで、第1保留表示が行われるようにしてもよい。つまり、新たな第1始動条件の成立によって第1特図ゲームの保留数が増加したときは、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに他の第1保留表示がなければ、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右側(画像表示装置5の表示領域の中央側)に増加分の第1特図保留情報に対応する保留表示として新たな第1保留表示を追加し、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに他の第1保留表示があれば、当該他の第1保留表示の左側(複数の他の第1保留表示があれば最も左側の第1保留表示の更に左側)に上記新たな第1保留表示を追加するようにしてもよい。また、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに複数の第1保留表示がある場合に、新たな第1開始条件の成立によって第1特図ゲームの保留数が減少したときは、減少分の第1特図保留情報に対応する保留表示に相当する第1始動入賞記憶表示エリア5HLの最も右側に表示されている第1保留表示(一番古くから表示されている第1保留表示)を消去し、他の第1保留表示の夫々を、消去した第1保留表示側(右側)に移動(シフト)する。
また、第2始動入賞記憶表示エリア5HRでは、例えば左詰めで、第2保留表示が行われるようにしてもよい。つまり、新たな第2始動条件の成立によって第2特図ゲームの保留数が増加したときは、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに他の第2保留表示がなければ、第2始動入賞記憶表示エリア5HRの左側(画像表示装置5の表示領域の中央側)に増加分の第2特図保留情報に対応する保留表示として新たな第2保留表示を追加し、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに他の第2保留表示があれば、当該他の第2保留表示の右側(複数の他の第2保留表示があれば最も右側の第2保留表示の更に右側)に上記新たな第2保留表示を追加するようにしてもよい。
また、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに複数の第2保留表示がある場合に、新たな第2開始条件の成立によって第2特図ゲームの保留数が減少したときは、減少分の第2特図保留情報に対応する保留表示に相当する第2始動入賞記憶表示エリア5HRの最も左側に表示されている第2保留表示(一番古くから表示されている第2保留表示)を消去し、他の第2保留表示の夫々を、消去した第2保留表示側(左側)に移動(シフト)する。なお、第1始動入賞記憶表示エリア5HLと第2始動入賞記憶表示エリア5HRとを特に区別しない場合には、単に、「始動入賞記憶表示エリア5H」とも称する。
また、画像表示装置5の表示領域には、保留表示のエリアとして、第1始動入賞記憶表示エリア5HLや第2始動入賞記憶表示エリア5HRの他に、第1始動入賞記憶表示エリア5HLや第2始動入賞記憶表示エリア5HRから消去された(移動された)保留表示(即ち、第1開始条件の成立によって消化される第1特図保留情報や、第2開始条件の成立によって消化される第2特図保留情報に基づき実行される飾り図柄の可変表示に対応する保留表示に対応するアクティブ表示(消化時表示、今回表示などとも称する)を表示するアクティブ表示領域(アクティブ表示エリアとも称する)(図1において非図示)が、例えば、第1始動入賞記憶表示エリア5HLと第2始動入賞記憶表示エリア5HRの間に配置されている。
遊技盤2における遊技領域には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口の何れかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。
遊技機用枠3の遊技領域の周辺部には、音声出力部材が設けられている。図1に示した一例では、遊技機用枠3の左右上部位置に、スピーカ8UL、スピーカ8URを設置し、上皿の左右斜下部(下皿の左右斜上部)に、スピーカ8LL、スピーカ8LRを設置している。以下、スピーカ8UL、8UR、8LL、8LRの夫々を特に区別しない場合には、単に、スピーカ8と称する。スピーカ8は、音声(音及び声)を出力(再生)する。例えば、スピーカ8は、パチンコ遊技機1の遊技の進行状況に応じて演出音(効果音とも称する)を出力し、パチンコ遊技機1の状況に応じて警告音を出力する。
演出音には、音楽、検出音、応答音、報知音などが含まれる。演出音における音楽とは、例えば、遊技の進行状況に応じて出力されるBGM、歌などである。演出音における検出音とは、例えば、スイッチやセンサによる検出結果(例えば、第1始動入賞口等への入賞の検出など)に応じて出力される音、声(セリフ、メッセージ)などである。演出音における応答音とは、例えば、プッシュボタン31Bへの操作行為に応じて出力される音、声などである。なお、プッシュボタン31Bへの操作行為は、プッシュセンサによって検出されるものでもあるため、プッシュボタン31Bへの操作行為に応じて出力される応答音は検出音でもある。演出音における報知音とは、例えば、プッシュボタン31Bへの操作行為を要求するために報知する音、声や、リーチ状態(後述)の移行時にリーチ状態に移行する旨を報知する音、声や、大当り遊技状態への移行前に大当り遊技状態に移行する旨を予告又は示唆する音、声などである。
警告音の一例は、遊技球が下皿に過剰に保持(貯留)されているときに出力される警告音、ガラス扉(非図示)が開放しているときに出力される警告音などである。
遊技機用枠3の遊技領域の内部及び周辺部には、演出又は装飾として発光する発光部材(発光体)が設けられている。図1に示した一例では、画像表示装置5の上部位置に発光部材9CC、画像表示装置5の左右位置に発光部材9CL、発光部材9CRを設置し、遊技機用枠3の上部位置に発光部材9U、遊技機用枠3の左右位置に発光部材9SL、発光部材9SRを設置している。以下、発光部材9CC、9CL、9CR、9U、9SL、9SRの夫々を特に区別しない場合には、総称してランプ9と称する。ランプ9は、例えば、1以上のLEDから構成されたものであってもよいし、フラッシュランプから構成されるものであってもよい。発光部材9Uは、回転部を有する回転灯(例えばパトランプ)であってもよい。また、上記以外にも、例えば、遊技領域における各構造物(例えば、特別可変入賞球装置7等)の周囲などに、種々の発光部材を設置してもよい。
上述した画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9などは演出を実行する演出装置であるが、パチンコ遊技機1は、演出装置として、駆動部を有する演出用模型など他の演出装置を備えていてもよい。
なお、各構成の配置位置(設置位置)は、一例であって、他の位置に配置されていてもよい。例えば、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20が、遊技領域の同一側(右側部分又は左側部分)に設けられていてもよい。また例えば、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cが、遊技領域の同一側(右側部分又は左側部分)に設けられていてもよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、普図始動条件が成立した後に普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。普図ゲームでは、普通図柄の可変表示を開始させた後(普通図柄の変動を開始させた後)、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
パチンコ遊技機1では、第1始動条件が成立した後に第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム(第1特図ゲーム)が開始され、第2始動条件が成立した後に第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム(第2特図ゲーム)が開始される。特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後(特別図柄の変動を開始させた後)、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば、「ハズレ」となる。
なお、大当り図柄やハズレ図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」としてもよい。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームにおける大当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって第1状態よりも不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄は、通常開放ラウンド大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は、短期開放ラウンド大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として通常開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。なお、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として短期開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放大当り状態では、大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御されればよく、それ以外の制御は通常開放大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放大当り状態では、ラウンドの実行回数が、通常開放大当り状態における第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしてもよい。
このような短期開放大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間は、第2期間(0.1秒間など)であって、非常に短い。そのため、短期開放大当り状態は実質的には、出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。なお、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。
また、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、大入賞口の開放期間が短いものに限定されず、例えば大入賞口の開放期間(上限時間)は短期開放ラウンド特定遊技状態と通常開放ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、短期開放ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限回数(例えば2回)が通常開放ラウンド特定遊技状態での上限回数(例えば15回)に比べて少なくなるものであってもよい。すなわち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくとも何れか一方となるものであればよい。
なお、小当たり図柄となる特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として導出される場合には、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として導出された後に、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御されればよい。この場合、小当り遊技状態では、短期開放大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われればよい。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が繰り返し実行されるようになっていればよい。
画像表示装置5の表示領域に配置されている飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームとのうち、何れかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、飾り図柄の可変表示が開始されてから確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間に、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出(又はリーチ演出表示)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8による音声出力動作や、ランプ9などの発光動作(点灯動作、点滅動作、消灯動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、演出パターンに応じて、リーチ演出後に大当り組合せなどが最終停止表示される可能性(「大当り期待度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)を異ならせてもよい。これにより、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、即ち、いずれのリーチ演出を出現させるかに応じて、大当り期待度を異ならせることができる。一例として、本実施形態では、ノーマルリーチのリーチ態様と、ノーマルリーチに比べて大当り期待度が高いスーパーリーチのリーチ態様とを予め設定(用意)している。
なお、大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される(大当り期待度が「1」になる場合には、可変表示結果は必ず「大当り」になる)。
また、飾り図柄の可変表示中には、可変表示演出の一態様として、飾り図柄などの可変表示動作によって実現される滑り演出や擬似連演出などが実行可能である。滑り演出では、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、複数の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」又は「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rの何れか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。こうして、滑り演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに複数の飾り図柄を仮停止表示させた後、所定数の飾り図柄について可変表示を再度実行することにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になるときと、リーチ状態とはならずに非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されるときとがある。
擬似連演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件の何れか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄(例えば予め定められた擬似連チャンス目など)を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。擬似連演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。
滑り演出(擬似連演出も同様)は、何れかのリーチ演出若しくはあるリーチ演出が実行される可能性があることや大当り期待度が高いことなどを、遊技者に予告又は示唆するものであってもよい。以下、何れかのリーチ演出若しくはあるリーチ演出が実行される可能性があることや大当り期待度が高いことなどを、遊技者に予告又は示唆するための演出を予告演出と総称する場合がある。予告演出には、滑り演出や擬似連演出の他にも、滑り演出や擬似連演出とは異なる可変表示動作を利用するものがあってもよいし、例えば、背景画像の表示、メッセージウィンドウの表示、保留表示、音声出力、発光(点灯、点滅、消灯)などのように可変表示演出とは異なる演出動作を利用するものがあってもよい。
なお、予告演出は、当該予告演出が予告又は示唆する内容が実現されるか否かを遊技者が判別(実際に確認)できるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。例えば、ある遊技球の入賞による飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることを遊技者に予告又は示唆する予告演出は、少なくとも当該遊技球の入賞による飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態(又は、非リーチ状態)となるより前に実行(開始)されるものであればよい。また、ある遊技球の入賞による可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者に予告又は示唆する予告演出は、少なくとも当該遊技球の入賞による確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。
予告演出のうちには、先読予告演出(「事前判定予告演出」ともいう)となるものが含まれていればよい。先読予告演出は、当該予告対象となる可変表示を開始するより前に、当該可変表示を可変表示結果が「大当り」となるか否か等を特図ゲームの保留情報などに基づいて判定し(先読みし)、当該判定結果に基づいて実行する予告演出である。以下の説明において、先読予告演出の対象とする保留情報をターゲットの保留情報と称し、ターゲットの保留情報に対応する第1保留表示をターゲットの第1保留表示と称し、ターゲットの保留情報に対応する第2保留表示をターゲットの第2保留表示と称し、ターゲットの保留情報に対応する可変表示をターゲットの可変表示とも称する。また、先読予告演出は、ターゲットとなる保留情報に対応する遊技球が第1始動入賞口または第2始動入賞口に入賞したときに実行する場合と、ターゲットの保留情報の消化中に実行する場合(ターゲットの可変表示中を含むターゲットの保留情報の消化処理中に実行する場合)と、ターゲットの保留情報よりも前の保留情報の消化中に実行する場合と、ターゲットの保留情報の消化中およびターゲットの保留情報よりも前の保留情報の消化中に実行する場合とがある。
ある遊技球の入賞による先読予告演出となる演出動作は、当該遊技球の入賞後(始動条件の成立後)、当該先読予告演出が予告する内容が実現されるか否かを遊技者が判別できるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。例えば、ある遊技球の入賞による、リーチ状態となる可能性があることを遊技者に予め報知(示唆)するための先読予告演出となる演出動作は、少なくとも当該遊技球の入賞による飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態(又は、非リーチ状態)となるより前に実行(開始)されるものであればよい。また、ある遊技球の入賞による、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者に予め報知(示唆)するための先読予告演出となる演出動作は、少なくとも当該遊技球の入賞による確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。
本実施形態においては、先読予告演出(事前判定予告演出)として、第1保留表示に対する保留演出を実行可能である。保留演出には、第1演出と第2演出とが含まれる。第1演出は、通常表示態様として複数の第1保留表示の表示態様がある場合に、先読み判定した結果、有利状態となると判定されたことに基づいて、通常表示態様で表示された複数の第1保留表示の表示態様の組み合わせが所定の組み合わせで表示される演出である。第1演出の実行割合は、後述するが、第1保留情報の数によって異なる。
例えば、第1保留表示の通常表示態様が「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様による3つの表示態様で表示される場合に、第1保留表示は、通常表示態様として「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様のうちのいずれかで、同一の表示態様が連続しないように表示される。そして、先読み判定した結果、有利状態となると判定された場合、第1演出は、「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様の通常表示態様のうちのいずれかで表示される各第1保留表示の表示態様の組み合わせが所定の表示態様となって表示される演出である。
より具体的には、例えば、第1保留表示の通常表示態様が「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様による3つの表示態様で表示される場合に、第1保留表示の表示態様は、通常表示態様として「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様のうちのいずれかで、同一の表示態様が連続しないように表示され、先読み判定した結果、有利状態となると判定された場合、例えば、リーチ、スーパーリーチ、大当りとなると判定された場合に、第1演出は、「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様の通常表示態様のうちのいずれかで表示される各第1保留表示の表示態様の組み合わせが、例えば、「O」の表示態様、「O」の表示態様のように同一の表示態様が連続するような表示態様で表示される演出である。
また、第2演出は、先読み判定した結果、有利状態となると判定されたことに基づいて、第1保留表示の表示態様が通常表示態様とは異なる所定の表示態様で表示される演出である。第2演出の実行割合は、後述するが、保留情報の数によって異なる。
例えば、第1保留表示の通常表示態様が「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様による3つの表示態様で表示される場合に、第1保留表示の表示態様は、通常表示態様として「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様のうちのいずれかで、同一の表示態様が連続しないように表示される。そして、先読み判定した結果、有利状態となると判定された場合、第2演出は、ターゲットの第1保留表示の表示態様を通常表示態様とは異なる所定の表示態様で表示する演出である。
より具体的には、例えば、第1保留表示の通常表示態様が「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様による3つの表示態様で表示される場合に、第1保留表示は、通常表示態様として「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様のうちのいずれかで、同一の表示態様が連続しないように表示され、先読み判定した結果、有利状態となると判定された場合、例えば、大当りとなると判定された場合に、第2演出は、ターゲットの第1保留表示を、例えば、通常表示態様とは異なる「☆」の表示態様で表示する演出である。
つまり、本実施形態では、第1保留表示の表示態様として「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様、「☆」の表示態様の4つの表示態様がある。「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様は、「☆」の表示態様よりも表示される割合が高く、通常表示態様として表示され、「☆」の表示態様は、例えば、先読み判定の結果、大当りとなると判定された場合に表示される割合が通常表示態様よりも高く、所定の表示態様として表示される。
なお、第1保留表示の表示態様は、通常表示態様として2つの表示態様が用意されていてもよいし、4つ以上の表示態様が用意されていてもよい。また、第1保留表示の表示態様は、第2演出における所定の表示態様として2つ以上の表示態様が用意されていてもよい。
本実施形態においては、先読予告演出(事前判定予告演出)として、第2保留表示に対する保留演出を実行可能である。保留演出には、第1演出と第2演出とが含まれる。第1演出は、通常表示態様として複数の第2保留表示の表示態様がある場合に、先読み判定した結果、有利状態となると判定されたことに基づいて、通常表示態様で表示された複数の第2保留表示の表示態様の組み合わせが所定の組み合わせで表示される演出である。第1演出の実行割合は、後述するが、第2保留情報の数によって異なる。
例えば、第2保留表示の通常表示態様が「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様による3つの表示態様で表示される場合に、第2保留表示は、通常表示態様として「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様のうちのいずれかで、同一の表示態様が連続しないように表示される。そして、先読み判定した結果、有利状態となると判定された場合、第1演出は、「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様の通常表示態様のうちのいずれかで表示される各第2保留表示の表示態様の組み合わせが所定の表示態様となって表示される演出である。
より具体的には、例えば、第2保留表示の通常表示態様が「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様による3つの表示態様で表示される場合に、第2保留表示の表示態様は、通常表示態様として「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様のうちのいずれかで、同一の表示態様が連続しないように表示され、先読み判定した結果、有利状態となると判定された場合、例えば、リーチ、スーパーリーチ、大当りとなると判定された場合に、第1演出は、「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様の通常表示態様のうちのいずれかで表示される各第2保留表示の表示態様の組み合わせが、例えば、「O」の表示態様、「O」の表示態様のように同一の表示態様が連続するような表示態様で表示される演出である。
また、第2演出は、先読み判定した結果、有利状態となると判定されたことに基づいて、第2保留表示の表示態様が通常表示態様とは異なる所定の表示態様で表示される演出である。第2演出の実行割合は、後述するが、保留情報の数によって異なる。
例えば、第2保留表示の通常表示態様が「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様による3つの表示態様で表示される場合に、第2保留表示の表示態様は、通常表示態様として「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様のうちのいずれかで、同一の表示態様が連続しないように表示される。そして、先読み判定した結果、有利状態となると判定された場合、第2演出は、ターゲットの第2保留表示の表示態様を通常表示態様とは異なる所定の表示態様で表示する演出である。
より具体的には、例えば、第2保留表示の通常表示態様が「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様による3つの表示態様で表示される場合に、第2保留表示は、通常表示態様として「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様のうちのいずれかで、同一の表示態様が連続しないように表示され、先読み判定した結果、有利状態となると判定された場合、例えば、大当りとなると判定された場合に、第2演出は、ターゲットの第2保留表示を、例えば、通常表示態様とは異なる「☆」の表示態様で表示する演出である。
つまり、本実施形態では、第2保留表示の表示態様として「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様、「☆」の表示態様の4つの表示態様がある。「O」の表示態様、「△」の表示態様、「□」の表示態様は、「☆」の表示態様よりも表示される割合が高く、通常表示態様として表示され、「☆」の表示態様は、例えば、先読み判定の結果、大当りとなると判定された場合に表示される割合が通常表示態様よりも高く、所定の表示態様として表示される。
なお、第2保留表示の表示態様は、通常表示態様として2つの表示態様が用意されていてもよいし、4つ以上の表示態様が用意されていてもよい。また、第2保留表示の表示態様は、第2演出における所定の表示態様として2つ以上の表示態様が用意されていてもよい。
すなわち、本実施形態における先読み判定は、第1保留表示に対する第1演出や第2演出を実行する場合には第1保留記憶数に基づいて先読み判定し、第2保留表示に対する第1演出や第2演出を実行する場合には第2保留記憶数に基づいて先読み判定する。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後などに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄といった通常大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」とも称する)となる確定飾り図柄が停止表示される。所定の通常大当り組合せとは、例えば、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rによって形成される所定の有効ライン(例えば、横に一直線)上に同一種類の通常図柄(「非確変図柄」とも称する)が揃って最終停止表示する組み合わせである。通常図柄の一例は、図柄番号が「1」〜「8」の8種類の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」の4種類の飾り図柄である。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「非確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。
時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、何れかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後などに、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。換言すれば、特図ゲームにおいて確変大当り図柄が最終停止表示される場合には、所定の確変大当り組合せとなる飾り図柄が最終停止される場合と、所定の通常大当り組合せとなる飾り図柄が停止表示される場合とがある。所定の確変大当り組合せとは、例えば、上記有効ライン上に同一種類の確変図柄が揃って最終停止表示する組み合わせである。確変図柄の一例は、図柄番号が「1」〜「8」の8種類の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」の4種類の飾り図柄である。
確定飾り図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に可変表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。
なお、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御の何れか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。従って、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、第2特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。なお、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御、及び、高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくとも何れかが行われるときには、特図ゲーム(第2特図ゲーム)が頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲーム(第1特図ゲーム、第2特図ゲーム)における可変表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「5」の数字を示す特別図柄といった短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合や、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、開放チャンス目として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せの何れかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることもある。
特図ゲームにおける確定特別図柄が短期開放ラウンド大当り図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「突確」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確変制御が行われればよい。
なお、特図ゲームにおける確定特別図柄として、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「小当り」となったことに基づいて、小当り遊技状態に制御され、その終了後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されるようにしてもよい。但し、この場合、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがあってもよい。
確定飾り図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中には、再抽選演出が実行されることがある。例えば、再抽選演出として、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる飾り図柄(通常図柄)のうち何れかを、確定飾り図柄として最終停止表示させるようにしてもよい。
通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態において何れかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の識別情報の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8及びランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8からの音声出力動作の全部又は一部、ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8から音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。なお、パチンコ遊技機1は、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23に加え、同様に主基板11に接続する他のスイッチ(例えば、ガラス扉(非図示)の開閉状態を検知するスイッチ、遊技盤2自体の開閉状態を検知するスイッチ、不正な振動を検知するためのスイッチ、不正な電磁波を検知するためのスイッチ)を備えていてもよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
図3(A)は、本実施形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果や大当り種別の決定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8F00Hは、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける、最終停止図柄を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて第1始動入賞が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。
コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて第2始動入賞が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1始動入賞記憶表示エリア5HLなどにて第1特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2始動入賞記憶表示エリア5HRなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。
本実施形態では、保留記憶情報として、第1始動入賞口に始動入賞したか、第2始動入賞口に始動入賞したかを指定する第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを送信するとともに、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を指定する第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドを送信する。なお、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド又は第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド又は第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。また、合計保留記憶数の増加(又は減少)を通知するための合計保留記憶数加算指定コマンド(合計保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否かや、小当り」となるか否かの判定結果、大当り種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動カテゴリ(「変動パターン種別」とも称する)の判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。変動カテゴリとは、飾り図柄の変動パターンを種類別に分類(集約)したときの名称である。換言すれば、変動カテゴリとは、共通のグループにカテゴライズされる1以上の飾り図柄の変動パターンを含む、各グループのグループ名である。
本実施形態では、入賞時乱数値判定処理(図15参照)において、始動入賞の発生時に、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや、「小当り」に決定されるか否かを判定し、「大当り」に決定された場合には大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて大当りの種別を判定し、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3に基づいて変動カテゴリ(変動パターン種別)を判定する。そして、図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドのEXTデータに、その判定結果に対応する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや、大当り種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドに設定されている値に基づいて変動カテゴリを認識できる。
なお、変動パターン指定コマンドや可変表示結果通知コマンドなどの演出制御コマンドは、演出制御用CPU120が、1以上の演出装置(画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9など)を制御する際に用いられる。以下、画像表示装置5における画像表示動作の制御に用いられる演出制御コマンドを表示制御コマンド、スピーカ8からの音声出力を制御するために用いられる演出制御コマンドを音声制御コマンド、ランプ9の発光動作(点灯動作、点滅動作、消灯動作)を制御するために用いられる演出制御コマンドをランプ制御コマンドとも称する。なお、演出制御コマンドのうちには、表示制御コマンド、かつ、音声制御コマンド、かつ、ランプ制御コマンドであるものが存在してもよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、を備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、本実施形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3、普図表示結果決定用の乱数値MR4、変動パターン決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の一部又は全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図8に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
続いて、飾り図柄の変動パターンについて説明する。以下、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを「ハズレ変動パターン」と称する。ハズレ変動パターンには、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した「非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」「非リーチ(ハズレ)変動パターン」とも称する)」や、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した「リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」とも称する)」が含まれる。
また、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを「当たり変動パターン」と称する。当たり変動パターンには、可変表示結果が「大当り」である場合に対応した「大当り変動パターン」が含まれる。なお、当りパターンには、可変表示結果が「大当り」である場合に対応した「大当り変動パターン」以外に、可変表示結果が「小当り」である場合に対応した「小当り変動パターン」大当り変動パターンとして、大当り種別の夫々に対応した複数の変動パターンを用意しておいてもよい。
非リーチ変動パターンには、合計保留記憶数が多い場合や、遊技状態が確変状態や時短状態である場合に実行される時短制御に対応し、変動時間が異なる複数の変動パターンを用意しておくとよい。これにより、合計保留記憶数や遊技状態に応じて、何れかの変動パターンが選択されることで、合計保留記憶数や遊技状態に応じて変動時間を短縮する制御が可能になる。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンなどのようにリーチ演出を含む変動パターンには、夫々のリーチ演出のリーチ態様に応じた変動パターンが用意されている。なお、ノーマルリーチのリーチ演出が実行される変動パターンを「ノーマルリーチ変動パターン」と称し、スーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンを「スーパーリーチ変動パターン」と称する。
図5は、本実施形態における変動カテゴリ及び変動パターンの具体例を示している。図5において、変動カテゴリ「PA1」は、短縮・非リーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA1」には、変動パターン「PA1−1」が属している。変動カテゴリ「PA2」は、非リーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA2」には、変動パターン「PA2−1」〜「PA2−3」が属している。変動カテゴリ「PA3」は、ノーマルリーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA3」には、変動パターン「PA3−1」と「PA3−2」とが属している。変動カテゴリ「PA4」は、スーパーリーチα(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA4」には、変動パターン「PA4−1」〜「PA4−4」が属している。変動カテゴリ「PA5」は、スーパーリーチβ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA5」には、変動パターン「PA5−1」〜「PA5−4」が属している。
変動カテゴリ「PB3」は、ノーマルリーチ(大当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB3」には、変動パターン「PB3−1」と「PB3−2」とが属している。変動カテゴリ「PB4」は、スーパーリーチα(大当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB4」には、変動パターン「PB4−1」〜「PB4−4」が属している。変動カテゴリ「PB5」は、スーパーリーチβ(大当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB5」には、変動パターン「PB5−1」〜「PB5−4」が属している。
変動カテゴリ「PA2」に属する変動パターン「PA2−1」は、非リーチ(ハズレ)として特図変動時間が通常の長さである非リーチ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA2−2」は、滑り演出が実行される非リーチ(ハズレ)変動パターンである。なお、変動パターン「PA2−2」の特図変動時間は、滑り演出が実行されるため、変動パターン「PA2−1」の特図変動時間よりも長くなっている。滑り演出が実行される他の変動パターンについても同様である。また、変動パターン「PA2−3」は、擬似連変動(演出)が1回実行される非リーチ(ハズレ)変動パターンである。なお、変動パターン「PA2−3」の特図変動時間は、擬似連変動(演出)が実行されるため、変動パターン「PA2−1」のの特図変動時間よりも長くなっている。擬似連変動(演出)が実行される他の変動パターンについても同様である。変動カテゴリ「PA1」に属する変動パターン「PA1−1」は、変動パターン「PA2−1」よりも特図変動時間が短縮された非リーチ(ハズレ)変動パターンである。
変動カテゴリ「PA3」に属する変動パターン「PA3−1」は、ノーマルリーチ(ハズレ)として特図変動時間が通常の長さであるノーマルリーチ(ハズレ)変動パターンである。また、変動パターン「PA3−2」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるノーマルリーチ(ハズレ)変動パターンである。
変動カテゴリ「PA4」に属する変動パターン「PA4−1」は、スーパーリーチα(ハズレ)として特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA4−2」は、ガセとして擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。なお、変動パターン「PA4−2」の特図変動時間は、ガセとして擬似連変動(演出)が実行されるため、変動パターン「PA4−1」の特図変動時間よりも長くなっている。ガセとして擬似連変動(演出)が実行される他の変動パターンについても同様である。
変動パターン「PA4−3」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。また、変動パターン「PA4−4」は、擬似連変動(演出)が2回実行されるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。
変動カテゴリ「PA5」に属する変動パターン「PA5−1」は、スーパーリーチβ(ハズレ)として特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチβ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA5−2」は、ガセとして擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチβ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA5−3」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるスーパーリーチβ(ハズレ)変動パターンである。また、変動パターン「PA5−4」は、擬似連変動(演出)が2回実行されるスーパーリーチβ(ハズレ)変動パターンである。
変動カテゴリ「PB3」に属する変動パターン「PB3−1」は、ノーマルリーチ(大当り)として特図変動時間が通常の長さであるノーマルリーチ(大当り)変動パターンである。また、変動パターン「PB3−2」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるノーマルリーチ(大当り)変動パターンである。
変動カテゴリ「PB4」に属する変動パターン「PB4−1」は、スーパーリーチα(大当り)として特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB4−2」は、ガセとして擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB4−3」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。また、変動パターン「PB4−4」は、擬似連変動(演出)が2回実行されるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。
変動カテゴリ「PB5」に属する変動パターン「PB5−1」は、スーパーリーチβ(大当り)として特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチβ(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB5−2」は、ガセとして擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチβ(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB5−3」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるスーパーリーチβ(大当り)変動パターンである。また、変動パターン「PB5−4」は、擬似連変動(演出)が2回実行されるスーパーリーチβ(大当り)変動パターンである。
なお、図5において、大当り変動パターンのうちの大当り種別が突確である場合の変動パターンに関する説明は省略しているが、同図において説明したハズレ変動パターン(非リーチ変動パターン、リーチハズレ変動パターン)や、大当り変動パターン(大当り種別が突確である場合を除く)と同様である。また、小当たり変動パターンを用意してもよい。この場合、同図において説明したハズレ変動パターン(非リーチ変動パターン、リーチハズレ変動パターン)や、大当り変動パターン(大当り種別が突確である場合を除く)と同様である。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するデータ(例えば、制御コマンドの内容を特定する情報)や、図5に示すようなテーブルを構成するデータなどが記憶されている。
図6は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブルの構成例を示している。本実施形態では、特図表示結果決定テーブルとして、図6(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aと、図6(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bとが、予め用意されている。第1特図表示結果決定テーブル130Aは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲーム(第1特図を用いた特図ゲーム)において可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果決定テーブル130Bは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲーム(第2特図を用いた特図ゲーム)において可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
第1特図表示結果決定テーブル130Aでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、遊技状態が通常状態又は時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bの夫々では、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態又は時短状態(低確状態)であるときよりも多くの決定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態又は時短状態(低確状態)であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
なお、第1特図表示結果決定テーブル130Aの設定例において、所定範囲の決定値(例えば「30000」〜「30350」の範囲の値など)が「小当り」の特図表示結果に割り当てられていてもよい。この場合、第2特図表示結果決定テーブル130Bの設定例では、「小当り」の特図表示結果に決定値が割り当てられていなくてもよい。このような設定より、第2特図ゲームでは「小当り」とならないので、例えば時短状態(低確高ベース状態)や確変状態(高確高ベース状態)といった、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な「小当り」の発生を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止することができる。
なお、第1特図表示結果決定テーブル130Aの設定例において「小当り」の特図表示結果に対して所定範囲の決定値を割り当てる場合には、第2特図表示結果決定テーブル130Bと、第1特図表示結果決定テーブル130Aとで、異なる所定範囲の決定値が「小当り」の特図表示結果に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、第1特図表示結果決定テーブル130Aに比べて少ない決定値が「小当り」の特図表示結果に割り当てられるようにしてもよい。これにより、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態における「小当り」の頻発を回避することができる。あるいは、第1特図ゲームと第2特図ゲームとで、共通の特図表示結果決定テーブルを参照して、特図表示結果の決定を行うようにしてもよい。
図7は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類の何れかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲーム(第1特図を用いた特図ゲーム)を実行するか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲーム(第2特図を用いた特図ゲーム)を実行するかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
大当り種別決定テーブル131の設定例では、第1特図ゲームを実行する場合、すなわち、変動させる特図(変動特図とも称する)が第1特図である場合には、所定範囲の決定値(「82」〜「99」の範囲の値)が「突確」の大当り種別に割り当てられている一方、第2特図ゲームを実行する場合、変動特図が第2特図である場合には、「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていない。このような設定により、第2特図ゲームでは「突確」とならないので、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な「突確」の発生を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止することができる。
なお、変動特図が第1特図である場合と、変動特図が第2特図である場合とで、異なる所定範囲の決定値が「突確」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない決定値が「突確」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。これにより、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態における「突確」の頻発を回避することができる。あるいは、変動特図が、第1特図である場合と第2特図である場合とで、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
また、ROM101には、変動カテゴリを複数種類のうちの何れかに決定するために参照される変動カテゴリ決定テーブルが記憶されている。具体的には、ROM101には、当該変動カテゴリ決定テーブルにおいて決定され得る変動カテゴリの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の変動カテゴリ決定テーブルが記憶されている。変動カテゴリ決定テーブルには、変動カテゴリの夫々に、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。つまり、ROM101には、複数種類の変動カテゴリのうち少なくとも1つの変動カテゴリに割り当てられている上記決定値(例えば、決定値の範囲や個数など)が互いに異なる複数の変動カテゴリ決定テーブルが記憶されている。なお、複数の変動カテゴリ決定テーブルに代えて、全部の変動カテゴリ決定テーブルの情報を含む1つの大きな変動カテゴリ決定テーブルをROM101に記憶してもよい。
また、ROM101には、変動パターンを複数種類のうちの何れかに決定するために参照される変動パターン決定テーブルが記憶されている。具体的には、ROM101には、当該変動パターン決定テーブルにおいて決定され得る変動パターンの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の変動パターン決定テーブルが記憶されている。変動パターン決定テーブルには、変動パターンの夫々に、変動パターン決定用の乱数値MR5と比較される数値(決定値)が割り当てられている。つまり、ROM101には、複数種類の変動パターンのうち少なくとも1つの変動パターンに割り当てられている上記決定値(例えば、決定値の範囲や個数など)が互いに異なる複数の変動パターン決定テーブルが記憶されている。なお、複数の変動パターン決定テーブルに代えて、夫々の変動パターン決定テーブルの情報を含む1つの大きな変動パターン決定テーブルをROM101に記憶してもよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータ(例えば特図プロセスフラグなど)である。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図8に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図8に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155と、を備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲーム)の保留データ(第1特図保留情報)を記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された乱数値MR1〜MR3を示す数値データなどを保留データ(第1特図保留情報)として、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲーム)の保留データ(第2特図保留情報)を記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された乱数値MR1〜MR3を示す数値データなどを保留データ(第2特図保留情報)として、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームの保留データ(第1始動条件の成立に基づく第1特図保留情報)と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームの保留データ(第2始動入賞の成立に基づく第2特図保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームに関する保留データ(普図保留情報)を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データ(普図保留情報)として、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、第1特図保留記憶数を計数するための第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値、第2特図保留記憶数を計数するための第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値、合計保留記憶数を計数するための合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値などが記憶される。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対する演出画像を示す情報信号(映像信号)を伝送するための配線や、音声制御基板13に対する指令を示す情報信号(演出音信号)を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対する指令を示す情報信号(電飾信号)を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号(操作検出信号)を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号(操作検出信号)を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。
例えば、ROM121には、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに表示される第1保留表示の表示態様を複数種類のうちの何れかに決定するために参照される保留表示態様決定テーブルが記憶されている。具体的には、ROM121には、当該保留表示態様決定テーブルにおいて決定され得る表示態様の種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の保留表示態様決定テーブルが記憶されている。保留表示態様決定テーブルには、第1保留表示の表示態様の夫々に、第1保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられている。なお、複数の保留表示態様決定テーブルに代えて、全部の保留表示態様決定テーブルの情報を含む1つの大きな保留表示態様決定テーブルをROM121に記憶してもよい。
また、例えば、ROM121には、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに表示される第2保留表示の表示態様を複数種類のうちの何れかに決定するために参照される保留表示態様決定テーブルが記憶されている。具体的には、ROM121には、当該保留表示態様決定テーブルにおいて決定され得る表示態様の種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の保留表示態様決定テーブルが記憶されている。保留表示態様決定テーブルには、第2保留表示の表示態様の夫々に、第2保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられている。なお、複数の保留表示態様決定テーブルに代えて、全部の保留表示態様決定テーブルの情報を含む1つの大きな保留表示態様決定テーブルをROM121に記憶してもよい。
また、ROM121には、保留演出(作用演出とも称する)の実行有無を決定するために参照される保留演出実行有無決定テーブルが記憶されている。具体的には、保留演出実行有無決定テーブルには、保留演出の実行なし及び実行ありの夫々に、保留演出の実行有無決定用の乱数値MR7(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられている。本実施形態において、保留演出とは、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに表示されている第1保留表示の表示態様や複数の第1保留表示の表示態様の組み合わせによる表示態様を予告態様に変化させる先読予告演出である。
また、ROM121には、保留演出(作用演出とも称する)の実行有無を決定するために参照される保留演出実行有無決定テーブルが記憶されている。具体的には、保留演出実行有無決定テーブルには、保留演出の実行無及び実行有の夫々に、保留演出の実行有無決定用の乱数値MR7(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられている。本実施形態において、保留演出とは、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに表示されている第2保留表示の表示態様や複数の第2保留表示の表示態様の組み合わせによる表示態様を予告態様に変化させる先読予告演出である。
また、ROM121には、保留演出の演出態様を決定するために参照される演出態様決定テーブルが記憶されている。具体的には、演出態様決定テーブルには、第1演出、第2演出の夫々の演出態様に、演出態様決定用の乱数値MR9(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられている。本実施形態において、第1演出とは、保留演出のうち、複数の第1保留表示の表示態様における組み合わせの表示態様や、複数の第2保留表示の表示態様における組み合わせの表示態様で表示する先読予告演出である。第2演出とは、保留演出のうち、第1保留表示の表示態様や第2保留表示の表示態様を予告態様で表示する先読予告演出である。
なお、ROM121には、主予告演出の演出パターン(演出態様)を複数種類のうちの何れかに決定するために参照される主予告演出パターン決定テーブルが記憶されていてもよい。この場合、具体的には、ROM121には、当該主予告演出パターン決定テーブルにおいて決定され得る主予告演出パターンの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の主予告演出パターン決定テーブルが記憶されていればよく、主予告演出パターン決定テーブルには、主予告演出パターンの夫々に、主予告演出パターン決定用の乱数値MR10(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていればよい。
なお、複数の主予告演出パターン決定テーブルに代えて、全部の主予告演出パターン決定テーブルの情報を含む1つの大きな主予告演出パターン決定テーブルをROM121に記憶してもよい。
なお、ROM121には、消化時表示領域(消化時表示エリア、今回消化時保留表示領域、今回消化時保留表示エリア、アクティブ保留表示領域、アクティブ保留表示エリア、アクティブ表示領域、アクティブ表示エリア、今回表示エリア、消化時表示部などとも称する。)に表示される消化時表示(アクティブ表示、今回消化表示、アクティブ保留などとも称する。)の表示態様を複数種類のうちの何れかに決定するために参照される消化時表示態様決定テーブル(「消化時表示態様決定テーブル」とも称する)が記憶されていてもよい。具体的には、ROM121には、当該消化時表示態様決定テーブルにおいて決定され得る消化時表示の表示態様の種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の消化時表示の表示態様決定テーブルが記憶されていればよく、消化時表示の表示態様の夫々に、消化時表示の表示態様決定用の乱数値MR12(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていればよい。つまり、ROM121には、複数種類の消化時表示の表示態様のうち少なくとも1つの表示態様に割り当てられている上記決定値(例えば、決定値の範囲や個数など)が互いに異なる複数の消化時表示態様決定テーブルが記憶されていればよい。なお、複数の消化時表示態様決定テーブルに代えて、全部の消化時表示態様決定テーブルの情報を含む1つの大きな消化時表示態様決定テーブルをROM121に記憶してもよい。
また、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9、演出用模型など)による演出動作を制御するために用いられる複数の演出制御パターンを構成するデータなどが記憶されている。演出制御パターンがセットされることによって、飾り図柄などの種々の可変表示動作や予告演出(先読予告演出を含む)などが実現される。
各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。例えば、演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出動作、あるいは、飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出動作(例えば、第1始動入賞記憶表示エリア5HLにおける第1保留表示の表示態様に対する第1保留表示演出や、第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおける第2保留表示の表示態様に対する第2保留表示演出や、特定演出など)といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。
図9(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。その他にも、演出制御パターンには、例えば遊技領域の内部又は外部に設けられた可動部材における動作制御の内容等を指定する可動部材制御データなどが、含まれていてもよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用マイクロコンピュータ120に内蔵された演出制御用RAMの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用マイクロコンピュータ120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した演出音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8からの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8からの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えばランプ9(発光体)の発光動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、ランプ9の発光動作(点灯動作、点滅動作、消灯動作)を指定するデータである。操作検出制御データには、例えば、操作ボタン30といった操作部に対する操作を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータが含まれている。すなわち、操作検出制御データは、操作部に対する操作に応じた演出動作を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
図9(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値の何れかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8から音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様でランプ9を発光させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
図9(B)に示す演出動作は、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、飾り図柄の可変表示中における一部の期間(例えば予告演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示中以外の所定期間(例えば大当り遊技状態においてラウンドを実行中の期間や、大当り遊技状態の終了時にエンディング演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値の何れかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。このように、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9、演出用模型が備える可動部材など)の制御を進行させる。
なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123、音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば、図10(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図10(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば、画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施形態では、図10(B)に示すような第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、当該可変表示に対応した格納領域(バッファ番号「0」(非図示))と、合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドを1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、これらのコマンドのうち、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞時に受信した順番でコマンドを第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの空き領域における先頭から格納していく。第1始動入賞時には、第1始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドの順にコマンド送信が行われる。従って、コマンド受信が正常に行われれば、図10(B)に示すように、バッファ番号「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。なお、図10(B)では、バッファ番号「1」〜「3」に対応する格納領域にてコマンドが格納されている。
図10(B)に示す第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドは、第1特図ゲームに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるごとに、バッファ番号「1」に対応するコマンドを消去して当該可変表示に対応したバッファ番号「0」にシフトし、バッファ番号(コマンド同士の入賞順)を維持しつつ、以降のコマンドがシフトされる。具体的には、第1特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第1始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)が1つ削除され、削除された最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)を当該可変表示に対応した領域であるバッファ番号「0」にシフトし、削除された第1始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)のバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンド(第1始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンド)が、入賞順(バッファ番号の大小関係)を維持しつつシフトされる。
例えば、図10(B)に示す格納状態において第1特図ゲームに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、バッファ番号「1」に対応した領域に格納されているコマンドが削除され、削除されたバッファ番号「1」に対応した領域に格納されたコマンドを、当該可変表示に対応した領域であるバッファ番号「0」にシフトし、バッファ番号「2」に対応した領域に格納されているコマンドがバッファ番号「1」にシフトされ、バッファ番号「3」に対応した領域に格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」にシフトされる。
また、本実施形態では、図10(C)に示すような第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bには、当該可変表示に対応した格納領域(バッファ番号「0」(非図示))と、合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)とが設けられている。第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドを1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bには、これらのコマンドのうち、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、第2始動入賞時に受信した順番でコマンドを第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bの空き領域における先頭から格納していく。第2始動入賞時には、第2始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順にコマンド送信が行われる。従って、コマンド受信が正常に行われれば、図10(C)に示すように、バッファ番号「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、第2始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。なお、図10(C)では、バッファ番号「1」〜「2」に対応する格納領域にてコマンドが格納されている。
図10(C)に示す第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bに格納されているコマンドは、第2特図ゲームに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるごと、バッファ番号「1」に対応するコマンドを消去して当該可変表示に対応したバッファ番号「0」にシフトし、バッファ番号(コマンド同士の入賞順)を維持しつつ、以降のコマンドがシフトされる。具体的には、第2特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第2始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)が1つ削除され、削除された最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)を当該可変表示に対応した領域であるバッファ番号「0」にシフトし、削除された第2始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)のバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンド(第2始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンド)が、入賞順(バッファ番号の大小関係)を維持しつつシフトされる。
例えば、図10(C)に示す格納状態において第2特図ゲームに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、バッファ番号「1」に対応した領域に格納されているコマンドが削除され、削除されたバッファ番号「1」に対応した領域に格納されたコマンドを、当該可変表示に対応した領域であるバッファ番号「0」にシフトし、バッファ番号「2」に対応した領域に格納されているコマンドがバッファ番号「1」にシフトされる。
また、本実施形態では、図10(D)に示すような第1先読予告バッファ194Cを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第1先読予告バッファ194Cには、当該可変表示に対応した格納領域(バッファ番号「0」(非図示))と、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成する各データに対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)とが設けられている。即ち、第1先読予告バッファ194Cには、演出制御用CPU120などによって決定された夫々の保留情報に関する先読予告演出に関する決定内容などが、バッファ番号「0」、バッファ番号「1」〜「4」に対応付けて記憶される。飾り図柄の可変表示の開始などにより、図10(B)の第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データ(1セットのコマンド)が削除されるときには、第1先読予告バッファ194Cにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も削除される。また、飾り図柄の可変表示の開始などにより、図10(B)の第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データ(1セットのコマンド)が他のバッファ番号にシフトされるときには、第1先読予告バッファ194Cにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も当該他のバッファ番号にシフトされる。
また、本実施形態では、図10(E)に示すような第2先読予告バッファ194Dを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第2先読予告バッファ194Dには、当該可変表示に対応した格納領域(バッファ番号「0」(非図示))と、第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bを構成する各データに対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)とが設けられている。即ち、第2先読予告バッファ194Dには、演出制御用CPU120などによって決定された夫々の保留情報に関する先読予告演出に関する決定内容などが、バッファ番号「0」、バッファ番号「1」〜「4」に対応付けて記憶される。飾り図柄の可変表示の開始などにより、図10(C)の第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データ(1セットのコマンド)が削除されるときには、第2先読予告バッファ194Dにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も削除される。また、飾り図柄の可変表示の開始などにより、図10(C)の第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データ(1セットのコマンド)が他のバッファ番号にシフトされるときには、第2先読予告バッファ194Dにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も当該他のバッファ番号にシフトされる。
次に、本実施形態におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図11のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図11に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図12は、特別図柄プロセス処理として、図11に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図13は、始動入賞判定処理として、図12のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図13に示す特別図柄プロセス処理における始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図保留記憶数(第1特図ゲームの保留数)が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS207)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときや(ステップS202;Yes)、ステップS209の処理を実行した後には、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS203)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS203;Yes)、第2特図保留記憶数(第2特図ゲームの保留数)が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS204)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS204にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS204;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS210)。
ステップS207の処理を実行した後には、始動入賞時処理(図14)を実行し(ステップS208)、始動口バッファの格納値を「0(初期化)」し(ステップS209)、ステップS203の処理に進む。ステップS210の処理を実行した後には、始動入賞時処理(図14)を実行し(ステップS211)、始動口バッファの格納値を「0(初期化)」し(ステップS212)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bとにおいて、遊技球の始動入賞を同時に検出した場合であっても、それぞれの検出に基づく処理を完了させることができる。
なお、現在の遊技状態によって、始動入賞判定処理(ステップS101)の処理を実行するようにしてもよい。
具体的には、時短フラグの状態をチェックし、現在の遊技状態が低ベース状態である場合には、ステップS201、ステップS202、ステップS207、ステップS208,ステップS209の処理を実行し、現在の遊技状態が高ベース状態である場合には、ステップS203,ステップS204、ステップS210、ステップS211,ステップS212の処理を実行するようにしてもよい。この場合、第1特図保留記憶数が上限値である場合(ステップS202;YES)や、第1始動口バッファをクリア(ステップS209)した後や、第2特図保留記憶数が上限値である場合(ステップS204;YES)や第2始動口バッファをクリア(ステップS212)した後に、始動入賞判定処理を終了するようにすればよい。
図14は、始動入賞時処理として、図13のステップS208、ステップS211にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
CPU103は、始動入賞時処理(ステップS208、S211)として、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(図14のステップS215)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。ステップS215の処理に続いて、合計保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS216)。例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS216の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS217)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部151における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS218)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
ステップS218の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS219)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図11に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS219の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS220)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS221)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図11に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図15は、入賞時乱数値判定処理として、図14のステップS220にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図15に示した入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。ステップS401の処理では、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグの状態を確認することなどにより、大当り遊技状態であるか否かや、時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、高確高ベース状態であるか、高確低ベース状態であるか、低確高ベース状態であるか、低確低ベース状態であるかなど、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する。具体的には、CPU103は、大当りフラグがオン状態であるときには大当り遊技状態であると特定し、大当りフラグがオン状態ではないときには(オフ状態であるときには)大当り遊技状態ではないと特定する。また、ステップS401の処理では、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグの状態を確認することなどにより、高ベース状態であるか低ベース状態であるかを特定する。具体的には、CPU103は、確変フラグがオン状態であるときには高ベース状態であると特定し、確変フラグがオン状態ではないときには(オフ状態であるときには)低ベース状態であると特定する。また、ステップS401の処理では、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグの状態を確認することなどにより、高確状態であるか低確状態であるかを特定する。具体的には、CPU103は、時短フラグがオン状態であるときには高確状態であると特定し、時短フラグがオン状態ではないときには(オフ状態であるときには)低確状態であると特定する。
ステップS401の処理に続いて、CPU103は、現在、大当り遊技状態であるか否かを判定する(ステップS402)。つまり、ステップS401の処理において大当り遊技状態であると特定したか否かを判定する。ステップS402にて大当り遊技状態ではないと判定した場合(ステップS402;NO)、CPU103は、現在、高ベース状態であるか否かを判定する(ステップS403)。つまり、ステップS401の処理において高ベース状態であると特定したか否かを判定する。
ステップS402にて大当り遊技状態であると判定した場合や(ステップS402;YES)、ステップS403にて高ベース状態であると判定した場合には(ステップS403;YES)、CPU103は、始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する(ステップS404)。つまり、第2始動入賞(変動特図が第2特図である始動入賞)であるか否かを判定する。ステップS404にて始動口バッファ値が「2」ではないと判定した場合(ステップS404;NO)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
ステップS403にて高ベース状態ではないと判定した場合や(ステップS403(NO))、ステップS404にて始動口バッファ値が「2」であると判定した場合には(ステップS404(YES))、CPU103は、現在の遊技状態に応じた特図表示結果決定テーブルをセット(選択)する(ステップS405)。具体的には、CPU103は、高ベース状態でないときには(ステップS403(NO))、図6に示した表示結果決定テーブル130から、低確低ベース用のテーブルデータ(「8000」〜「8189」の範囲の値が「大当り」の特図表示結果に割り当てられているテーブルデータをセットし、高ベース状態であるときには(ステップS403(YES)、ステップS404(YES))、図6に示した表示結果決定テーブル130から、高確高ベース(確変状態)用のテーブルデータ(「8000」〜「8818」の範囲の値が「大当り」の特図表示結果に割り当てられているテーブルデータをセットする。なお、第1特図と第2特図とで異なる表示結果決定テーブル(第1特図表示結果決定テーブル、第2特図表示結果決定テーブル)を用いる場合、始動口バッファ値が「1」である場合には、第1特図表示結果決定テーブルを使用し、始動口バッファ値が「2」である場合には、第2特図表示結果決定テーブルを使用すればよい。
ステップS405の処理に続いて、CPU103は、図14に示した始動入賞時処理のステップS217にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS406)。例えば、CPU103は、乱数値MR1を示す数値データと、ステップS405にてセットされた特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値とを逐一比較し、乱数値MR1を示す数値データと合致する判定値の有無を判定する。あるいは、CPU103は、乱数値MR1を示す数値データと、ステップS405にてセットされた特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを比較し、乱数値MR1を示す数値データが、判定値の最小値と最大値の範囲内であるか否かを判定してもよい。
ステップS406にて大当り判定範囲内であると判定した場合には(ステップS406;YES)、図14に示した始動入賞時処理のステップS217にて抽出された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別を判定する(ステップS407)。具体的には、まず、CPU103は、始動口バッファ値によって特定される変動特図(始動口バッファ値「1」に対応する「第1特図」又は始動口バッファ値「2」に対応する「第2特図」)に応じた大当り種別決定テーブルをセット(選択)する。具体的には、CPU103は、図7に示した大当り種別決定テーブル131から、変動特図に応じたテーブルデータをセットする。続いて、CPU103は、例えば、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データと、変動特図に応じてセットした大当り種別決定用テーブルデータにおける夫々の大当り種別の判定値とを比較するなどして、乱数値MR2を示す数値データと合致する大当り種別を判定すればよい。
ステップS407の処理に続いて、CPU103は、ステップS407の処理による判定結果に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS408)。一方、ステップS406にて大当り判定範囲内ではないと判定した場合には(ステップS406;NO)、ハズレに応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS409)。こうして設定された図柄指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図11に示す遊技制御用タイマ割込み処理のコマンド制御処理(ステップS17)が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS408の処理又はステップS409の処理を実行した後には、乱数値MR3に応じた変動カテゴリを判定する(ステップS412)。即ち、図5に示す複数種類の何れかに決定する。ステップS412の処理では、CPU103は、ROM101に記憶されている複数の変動カテゴリ決定テーブル(当該変動カテゴリ決定テーブルにおいて決定され得る変動カテゴリの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数種類の変動カテゴリ決定テーブル)のなかから使用テーブルとしてセットする何れかの変動カテゴリ決定テーブルを選択する。
具体的には、CPU103は、特図表示結果(例えば、ステップS403やステップS404の判定結果など)や、保留記憶数(例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値など)に基づいて使用テーブルとしてセットする何れかの変動カテゴリ決定テーブルを選択する。続いて、CPU103は、使用テーブルとしてセットされた変動カテゴリ決定テーブルと、例えば乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出した変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データとに基づいて、複数種類の変動カテゴリのなかから何れかの変動カテゴリを決定する。
図16は、変動カテゴリ決定テーブルの選択例を示す図である。
図16は、図17(A)〜図17(D)の4種類(設定「C−TBL1」〜設定「C−TBL4」)のなかから何れかの設定を選択する選択例、即ち、上述の4種類の変動カテゴリ決定テーブルのなかから何れかの変動カテゴリ決定テーブルを選択する選択例である。具体的には、特図表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかと、保留記憶数とに応じて図17(A)〜図17(D)の4種類の変動カテゴリ決定テーブルのなかからいずれの変動カテゴリ決定テーブルを選択する。
図17は、変動カテゴリ決定テーブルの構成例を示す図である。この変動カテゴリ決定テーブルの構成例は、変動カテゴリを複数種類のいずれかに決定するために参照される4種類の変動カテゴリテーブルである。
図17(A)は、上述の4種類のうちのある変動カテゴリ決定テーブルによる変動カテゴリ決定テーブルの構成例(図中の「C−TBL1」と表記)である。図17(B)は、他の変動カテゴリ決定テーブルによる変動カテゴリ決定テーブルの構成例(図中の「C−TBL2」と表記)である。図17(C)は、更に他の変動カテゴリ決定テーブルによる変動カテゴリ決定テーブルの構成例(図中の「C−TBL3」と表記)である。図17(D)は、更に他の変動カテゴリ決定テーブルによる変動カテゴリ決定テーブルの構成例(図中の「C−TBL4」と表記)である。なお、説明の簡略化のため、図17(A)のような決定割合を設定した変動カテゴリ決定テーブルを、単に図17(A)の変動カテゴリ決定テーブルと称する場合がある。図17(B)〜図17(D)、及び、変動パターン決定テーブルなどの他の決定テーブルについても同様である。
図17(A)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」(図17(B)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、図17(C)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」、図17(D)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」も同様)は、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、複数種類の変動カテゴリに割り当てられている。
図17(A)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」の設定例では、乱数値MR3の決定値の100個(「0」〜「99」の範囲の値)のうち、0個が変動カテゴリ「PA1」に割り当てられ、70個(「0」〜「69」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA2」に割り当てられ、27個(「70」〜「96」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA3」に割り当てられ、2個(「97」〜「98」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA4」に割り当てられ、1個(値「99」)が変動カテゴリ「PA5」に割り当てられている。つまり、図17(A)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」の設定例では、変動カテゴリ「PA1」が0%(0÷100)、変動カテゴリ「PA2」が70%(70÷100)、変動カテゴリ「PA3」が27%(27÷100)、変動カテゴリ「PA4」が2%(2÷100)、変動カテゴリ「PA5」が1%(1÷100)の割合で決定される。
図17(B)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」の設定例では、乱数値MR3の決定値の100個(「0」〜「99」の範囲の値)のうち、4個(「0」〜「3」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA1」に割り当てられ、85個(「4」〜「88」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA2」に割り当てられ、8個(「89」〜「96」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA3」に割り当てられ、2個(「97」〜「98」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA4」に割り当てられ、1個(値「99」)が変動カテゴリ「PA5」に割り当てられている。つまり、図17(B)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」の設定例では、変動カテゴリ「PA1」が4%(4÷100)、変動カテゴリ「PA2」が85%(85÷100)、変動カテゴリ「PA3」が8%(8÷100)、変動カテゴリ「PA4」が2%(2÷100)、変動カテゴリ「PA5」が1%(1÷100)の割合で決定される。
図17(C)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」の設定例では、乱数値MR3の決定値の100個(「0」〜「99」の範囲の値)のうち、64個(「0」〜「63」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA1」に割り当てられ、25個(「64」〜「88」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA2」に割り当てられ、8個(「89」〜「96」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA3」に割り当てられ、2個(「97」〜「98」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA4」に割り当てられ、1個(値「99」)が変動カテゴリ「PA5」に割り当てられている。つまり、図17(C)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」の設定例では、変動カテゴリ「PA1」が64%(64÷100)、変動カテゴリ「PA2」が25%(25÷100)、変動カテゴリ「PA3」が8%(8÷100)、変動カテゴリ「PA4」が2%(2÷100)、変動カテゴリ「PA5」が1%(1÷100)の割合で決定される。
図17(D)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」の設定例では、乱数値MR3の決定値の100個(「0」〜「99」の範囲の値)のうち、20個(「0」〜「19」の範囲の値)が変動カテゴリ「PB3」に割り当てられ、40個(「20」〜「59」の範囲の値)が変動カテゴリ「PB4」に割り当てられ、40個(「60」〜「99」の範囲の値)が変動カテゴリ「PB5」に割り当てられている。つまり、図17(D)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」の設定例では、変動カテゴリ「PB3」が20%(20÷100)、変動カテゴリ「PB4」が40%(40÷100)、変動カテゴリ「PB5」が40%(40÷100)の割合で決定される。
図17(A)〜図17(C)の設定例では、特図表示結果が「ハズレ」である場合、保留記憶数が多いときには、保留記憶数が少ないときに比べて、短縮・非リーチ(ハズレ)変動カテゴリ(変動カテゴリ「PA1」)の決定割合を高くしている。具体的には、特図表示結果が「ハズレ」であって保留記憶数「4」のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」における変動カテゴリ「PA1」の決定割合「64%」>特図表示結果が「ハズレ」であって保留記憶数「3」又「2」のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」における変動カテゴリ「PA1」の決定割合「4%」>特図表示結果が「ハズレ」であって保留記憶数「1」のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」における変動カテゴリ「PA1」の決定割合「0%」としている。
また、図17(A)〜図17(C)の設定例では、特図表示結果が「ハズレ」である場合、保留記憶数が多くても少くても、スーパーリーチ(ハズレ)の変動カテゴリ(変動カテゴリ「PA4」又は変動カテゴリ「PA5」)の決定割合を一定にしている。具体的には、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、変動カテゴリ「PA5」の決定割合「1%」とし、変動カテゴリ「PA4」の決定割合「2%」としている。
また、図17(A)〜図17(C)の設定例では、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、同一(共通)の変動カテゴリに対応する(同一の変動カテゴリが決定される)、乱数値MR3の決定値が存在するようにしている。つまり、乱数値MR3の決定値が、ある値であれば、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、同一の変動カテゴリが決定されるようにしている。例えば、乱数値MR3の決定値が「99」であるときには、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、変動カテゴリ「PA5」が決定されるようにしている。
また、乱数値MR3の決定値が「97」〜「98」の範囲の値であるときには、上記いずれの変動カテゴリ決定テーブルであっても、変動カテゴリ「PA4」が決定されるようにしている。また、乱数値MR3の決定値が「89」〜「96」の範囲の値であるときには、上記いずれの変動カテゴリ決定テーブルであっても、変動カテゴリ「PA3」が決定されるようにしている。また、乱数値MR3の決定値が「64」〜「69」の範囲の値であるときには、上記いずれの変動カテゴリ決定テーブルであっても、変動カテゴリ「PA2」が決定されるようにしている。
これにより、乱数値MR3の決定値がある値(上述の各範囲の値)であれば、リーチとなることや、スーパーリーチとなることや、スーパーリーチαやスーパーリーチβとなることを、あらかじめ容易に判定することができる。従って、その始動入賞に対応した可変表示よりも以前に、それらを報知すること等もでき、遊技に対する興趣を向上させることができる。なお、図17(A)〜図17(C)の設定例では、乱数値MR3の決定値が「0」〜「69」の範囲の値であるときには、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、変動カテゴリ「PA1」又は「PA2」が決定されるようにしている。これにより、少なくともリーチとならない変動であることを、あらかじめ容易に判定することもできる。
その後、ステップS412の処理による判定結果(決定結果)に応じて、変動カテゴリコマンドの何れかを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS413)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図12のステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理の何れかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定する処理(事前決定処理)などが行われる。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。特別図柄通常処理については後述する。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動パターンを図5に示す複数種類の何れかに決定する処理や、第1変動開始コマンド(又は第2変動開始コマンド)、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドなどを送信するための送信設定処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の可変表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。変動パターンの設定については後述する。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲーム(第1特図を用いた特図ゲーム)であるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲーム(第2特図を用いた特図ゲーム)であるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特図ゲームや第2特図ゲームにおける特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」又は「確変」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「突確」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8、ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定、例えば、確変フラグや時短フラグの設定を行う処理や、大当りフラグをクリアする処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図18は、特別図柄通常処理として、図12のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図18に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。即ち、CPU103は、第2特図ゲームが保留されているか否かを判定する。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2をそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。即ち、CPU103は、第1特図ゲームが保留されているか否かを判定する。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
このように、ステップS235の処理を、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行するようにしているため、第1特図ゲームと第2特図ゲームとが保留されている場合に、第2特図ゲームが第1特図ゲームよりも優先して実行されることになる。なお、第2特図ゲームが第1特図ゲームよりも優先して実行される態様に限定されず、始動入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)を遊技球が進入(通過)して始動入賞(第1始動入賞、第2始動入賞)が発生した順に、特図ゲーム(第1特図ゲーム、第2特図ゲーム)が実行されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図ゲームと第2特図ゲームのいずれを実行するかが決定できればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、図15に示すステップS402の処理と同様に、特図表示結果決定用テーブルデータを選択する(ステップS239)。即ち、ステップS402の処理では、始動口バッファ値(「1」又は「2」)に応じて第1特図表示結果決定テーブル130A又は第2特図表示結果決定テーブル130Bを使用テーブルにセットしたが、ステップS239の処理では、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には第1特図表示結果決定テーブル130Aを使用テーブルにセットし、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には第2特図表示結果決定テーブル130Bを使用テーブルにセットすればよい。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。
ステップS240にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。そして、「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類の何れかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、「非確変」、「確変」、「突確」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップS244)。
こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合(ステップS241;No)や、ステップS245の処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS248)。
ステップS248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS250)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
ステップS111の変動パターン設定処理では、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR5を示す数値データを抽出する。
なお、上述したように、保留記憶数に応じた夫々の変動カテゴリ決定テーブルの何れにおいても同一の変動カテゴリに対応する乱数値MR3の判定値が存在する場合において、当該同一の変動カテゴリに対応する当該判定値に一致する乱数値MR3が入賞時に抽出されたときは、入賞時乱数値判定処理(ステップS220)の実行時と当該変動パターン設定処理(ステップS111)の実行時とで保留記憶数が大きく異なっていたとしても、変動パターン設定処理では入賞時乱数値判定処理と同一の変動カテゴリが決定される。例えば、上述した、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」〜「C−TBL3」の具体例では、入賞時に抽出された乱数値MR3が例えば「99」であれば、保留記憶数に関係なく、入賞時乱数値判定処理でも変動パターン設定処理でも、変動カテゴリ「PA5」が決定される。また、入賞時に抽出された乱数値MR3が例えば「97」〜「98」の範囲であれば、保留記憶数に関係なく、入賞時乱数値判定処理でも変動パターン設定処理でも、変動カテゴリ「PA4」が決定される。なお、ステップS261の処理では、保留データとして記憶されている変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を用いて変動カテゴリを判定することが好ましいが、CPU103は、新たに変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を抽出し、新たに抽出した変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を用いて変動カテゴリを決定してもよい。
続いて、CPU103は、新たに抽出した変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を用いて、ステップS412と同様、変動カテゴリを判定する。即ち、図16の示すように特図表示結果と保留記憶数とに基づいて、図17の示した複数の変動カテゴリ決定テーブルのなかから使用する変動カテゴリ決定テーブルを選択し、選択した変動カテゴリ決定テーブルと変動カテゴリ決定用の乱数値MR3とに基づいて変動カテゴリを判定する。続いて、CPU103は、判定結果である変動カテゴリに基づいて、ROM101に記憶されている複数の変動パターン決定テーブルのなかから使用テーブルとしてセットする何れかの変動パターン決定テーブルを選択する。続いて、CPU103は、使用テーブルとしてセットされた変動パターン決定テーブルと、上述の変動パターン決定用の乱数値MR5を示す数値データとに基づいて、複数種類の変動パターンのなかから何れかの変動パターンを決定する。
図19は、変動パターンの決定割合の設定例を示す図である。なお、ROM101には、変動カテゴリに応じた8種類の変動パターン決定テーブルが記憶されているものとする。図19(A)は、上述の8種類のうち、変動カテゴリ「PA1(短縮・非リーチハズレ)」であるときに選択される変動パターン決定テーブルによる変動パターンの決定割合の設定例である。図19(B)は、上述の8種類のうち、変動カテゴリ「PA2(非リーチ(ハズレ))」であるときに選択される変動パターン決定テーブルによる変動パターンの決定割合の設定例である。図19(C)は、上述の8種類のうち、変動カテゴリ「PA3(ノーマルリーチ(ハズレ))」であるときに選択される変動パターン決定テーブルによる変動パターンの決定割合の設定例である。以下、図19(D)〜図19(H)についても同様である。
以上のように、主基板11では、ステップS101の始動入賞判定処理において、演出制御基板12に対して、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドを送信するための送信設定が行われ(ステップS219)、ステップS402、S403、S404、S406などにおいて判定された特図表示結果に応じた図柄指定コマンドを送信するための送信設定が行われ(ステップS408、S409)、ステップS412において決定された変動カテゴリに応じた変動カテゴリコマンドを送信するための送信設定(ステップS413)が行われ、保留記憶数通知コマンドを送信するための送信設定が行われる(ステップS221)。
これらの処理が実行されてから、図11に示すステップS17のコマンド制御処理を実行することにより、始動入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)を遊技球が通過(進入)して第1始動条件や第2始動条件が成立したときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンド又は第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンド又は第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、1タイマ割込内に一括して送信される。
また、主基板11では、ステップS110の特別図柄通常処理において、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2などを用いて特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が決定され、ステップS111の変動パターン設定処理において、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3や変動パターン決定用の乱数値MR5などを用いて飾り図柄の変動パターンが決定される。
更に、ステップS111の変動パターン設定処理では、上述の如く決定された確定特別図柄を指定する可変表示結果通知コマンドや上述の如く決定された飾り図柄の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドなどを、演出制御基板12に対して送信するための送信設定が行われる。これらの処理が実行されてから、図11に示すステップS17のコマンド制御処理を実行することにより、可変表示を開始するときには、可変表示結果通知コマンドや変動パターン指定コマンドなどが、1タイマ割込内に一括して送信される。
なお、1タイマ割込内に一括して送信されるものに限定されず、タイマ割込毎にステップS17のコマンド制御処理により1つずつコマンドが順次に送信されてもよい。
つまり、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるタイミングで、特別図柄通常処理(ステップS110)にて特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われ、変動パターン設定処理(ステップS111)にて飾り図柄の具体的な可変表示の表示態様(変動パターン)の決定などが行われ、夫々の演出制御コマンドによって決定された内容が演出制御基板12に送信される。また、これに先立って、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、入賞時乱数値判定処理(ステップS220)により、「大当り」として大当り遊技状態に制御されるか否かの判定や、飾り図柄の大まかな可変表示の表示態様(変動カテゴリ)の判定などが行われ、夫々の演出制御コマンドによって決定された内容が演出制御基板12に送信される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図20のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図20に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンド等を受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンド等となる制御信号を取り込む。
このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8からの音声出力動作、ランプ9における発光動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図21は、コマンド解析処理として、図20のステップS74にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図21に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップS501;No)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS501にて受信コマンドがある場合には(ステップS501;Yes)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS502)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS502;Yes)、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS503)。例えば、ステップS503の処理では、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御タイマ設定部192に設けられたコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップS502にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS502;No)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS504)。そして、第2始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS504;Yes)、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS505)。例えば、ステップS505の処理では、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、コマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップS504にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS504;No)、その受信コマンドは図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS506)。ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドではない場合には(ステップS506;No)、その受信コマンドは変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(ステップS507)。ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドではない場合には(ステップS507;No)、その受信コマンドは第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS508)。そして、第1保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップS508;Yes)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS509)。
ステップS508にて受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップS508;No)、その受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS510)。そして、第2保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップS510;Yes)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS511)。
ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドである場合や(ステップS506;Yes)、ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合(ステップS507;Yes)、あるいはステップS503、S505、S509、S511の処理の何れかを実行した後には、当該受信コマンドの1つ前に受信した受信コマンドに対するステップS503の処理において、第1保留記憶数通知待ち時間が設定されている場合、当該受信コマンドを第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭に格納してから(ステップS512)、ステップS501の処理に戻る。
また、ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドである場合や(ステップS506;Yes)、ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合(ステップS507;Yes)、あるいはステップS503、S505、S509、S511の処理の何れかを実行した後には、当該受信コマンドの1つ前に受信した受信コマンドに対するステップS503の処理において、第2保留記憶数通知待ち時間が設定されている場合、当該受信コマンドを第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおける空き領域の先頭に格納してから(ステップS512)、ステップS501の処理に戻る。
なお、第1変動開始コマンドとともに第1保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納しないようにしてもよい。すなわち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
また、第2変動開始コマンドとともに第2保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bに格納しないようにしてもよい。すなわち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
ステップS510にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップS510;No)、その他の受信コマンドに応じた設定を行ってから(ステップS513)、ステップS501の処理に戻る。例えば、受信コマンドが遊技状態指定コマンドである場合、その遊技状態指定コマンドを解析して、現在の遊技状態を特定する。また、例えば、受信コマンドが当り終了指定コマンドである場合、その当り終了指定コマンドを解析して、時短であるか否かを特定する。
始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンド又は第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンド)のように、始動入賞が発生したときに主基板11から受信する演出制御コマンドは、始動入賞時のコマンドともいう。また、第1保留記憶数通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドや第1始動口入賞指定コマンド、第2始動口入賞指定コマンドは、保留記憶情報ともいう。また、図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドは、判定結果情報ともいう。
なお、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭から順次に受信コマンドを格納するときには、受信コマンドが図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドのいずれであるかを区別せずに格納してもよいし、各受信コマンドを区別して、対応する格納領域における空き領域の先頭に格納してもよい。
また、第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおける空き領域の先頭から順次に受信コマンドを格納するときには、受信コマンドが図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第2保留記憶数通知コマンドのいずれであるかを区別せずに格納してもよいし、各受信コマンドを区別して、対応する格納領域における空き領域の先頭に格納してもよい。
図22は、演出制御プロセス処理として、図20のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図22に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、入賞時演出決定処理を実行する(ステップS150)。図23は、入賞時演出決定処理として、図22のステップS150にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図23に示す入賞時演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1始動入賞時受信コマンドバッファ(第1始動入賞時受信コマンドバッファ194A)における記憶内容をチェックし(ステップS151)、新たな受信コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS152)。ステップS152にて第1始動口入賞指定コマンドを受信していないと判定したときは(ステップS152;NO)、演出制御用CPU120は、第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおける記憶内容をチェックし(ステップS161)、新たな受信コマンドとして、第2始動口入賞指定コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS162)。ステップS162にて第2始動口入賞指定コマンドを受信していないと判定したときは(ステップS162;NO)、演出制御用CPU120は、入賞時演出決定処理を終了する。
ステップS152にて第1始動口入賞指定コマンドを受信していると判定した場合、演出制御用CPU120は、(ステップS152;YES)、第1先読予告バッファ194Cをチェックし(ステップS153)、第1先読予告バッファ194Cに記憶された演出カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS154)。
第1先読予告バッファ194Cに記憶された演出カウンタの値が0であると判定した場合(ステップS154;YES)、演出制御用CPU120は、保留演出実行決定処理(第1保留表示)を行う(ステップS155)。一方、演出カウンタの値が0でないと判定した場合(ステップS154;NO)、演出制御用CPU120は、第1保留表示態様設定処理を行う(ステップS156)。
図24A、図24Bは、保留演出実行決定処理(第1保留表示)として、図23のステップS155において実行される処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下の説明において、図24Aと図24Bとを総称して図24をいうことがある。
保留演出実行決定処理において、まず、演出制御用CPU120は、保留演出実行有無決定テーブルと保留演出の実行有無決定用の乱数値MR7とに基づいて保留演出の実行有無を決定する(ステップS703)。
図26は、保留演出実行有無決定テーブルによる決定割合の設定例の一例を示す図である。
保留演出実行有無決定テーブルには、保留演出の実行有無決定用の乱数値MR7(非図示)と比較される数値(決定値)が、保留演出の「実行有」及び保留演出の「実行無」のそれぞれと保留記憶数とに応じて、図示するような決定割合で割当てられている。
ここで、「実行有」は、複数種類の保留演出のうちのいずれか、例えば第1演出や第2演出などのいずれかを実行することを表し、「実行無」は、複数種類の保留演出のうちいずれの保留演出も実行しないことを表している。
例えば、保留演出実行有無決定テーブルは、保留記憶数が1個である場合、10%の決定割合で保留演出の「実行有」と判定されるように乱数値MR7と比較される数値が割り当てられており、保留記憶数が2〜3個である場合、25%の決定割合で保留演出の「実行有」と判定されるように乱数値MR7と比較される数値が割り当てられており、保留記憶数が4個である場合、40%の決定割合で保留演出の「実行有」と判定されるように乱数値MR7と比較される数値が割り当てられている。
また、例えば、保留演出実行有無決定テーブルは、保留記憶数が1個である場合、90%の決定割合で保留演出の「実行無」と判定されるように乱数値MR7と比較される数値が割り当てられており、保留記憶数が2〜3個である場合、75%の決定割合で保留演出の「実行無」と判定されるように乱数値MR7と比較される数値が割り当てられており、保留記憶数が4個である場合、60%の決定割合で保留演出の「実行無」と判定されるように乱数値MR7と比較される数値が割り当てられている。
図26によれば、保留演出は、保留記憶数が多いとき(例えば保留記憶数が4個のとき)に実行され易く、保留記憶数が少ないとき(例えば保留記憶数が1個であるとき)に実行され難くなるような決定割合で設定されている。
これにより、保留記憶数が多いときには保留演出が実行される割合が高くなるため、遊技者の興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態では、図26に示すような決定割合で設定された保留演出実行有無決定テーブルと保留演出の実行有無決定用の乱数値MR7とに基づいて、保留演出の「実行有」と決定された場合であっても、後述する保留演出実行決定処理のいずれかにおいて「実行無」と判定されることによって、保留演出の「実行無」となる場合がある。つまり、演出制御用CPU120は、保留演出の「実行有」と判定した場合には、保留演出実行有無決定テーブルと乱数値MR7とに基づいて決定した保留演出の実行有無の決定結果だけではなく、保留演出実行決定処理における最終的な保留演出の実行有無の決定結果に基づいて保留演出の実行有無を決定する。
なお、図26に示すような決定割合で設定された保留演出実行有無決定テーブルと保留演出の実行有無決定用の乱数値MR7とに基づいて、保留演出の「実行無」と決定された場合には、後述する保留演出実行決定処理のいずれにおいて「実行有」と判定されることはなく、保留演出実行有無決定テーブルと乱数値MR7とに基づいて決定した保留演出の実行有無の決定結果が最終的な保留演出の「実行無」の決定結果となる。
図24に戻って、演出制御用CPU120は、ステップS703において保留演出実行有無決定テーブルと保留演出の実行有無決定用の乱数値MR7とに基づいて決定された保留演出の実行有無を判定する(ステップS704)。実行無と判定した場合(ステップS704;NO)、演出制御用CPU120は、保留記憶数が2よりも多いか否かを判定(ステップS710)する。保留記憶数が2よりも多いと判定した場合(ステップS710;YES)、演出制御用CPU120は、第1先読予告バッファ194Cに記憶された直前の第1保留表示に対応するバッファ番号をチェックし、該バッファ番号に対応付けて記憶された直前の第1保留表示の表示態様をチェックする(ステップS711)。保留記憶数が2よりも少ないと判定した場合(ステップS710;NO)や、ステップS711において直前の第1保留表示の表示態様をチェックした後には、演出制御用CPU120は、第1保留表示の表示態様を、変動カテゴリと第1保留表示の表示態様決定テーブルと第1保留表示の保留表示態様決定用の乱数値MR6、直前の第1保留表示の表示態様とに基づいて、第1保留表示の表示態様を決定し(ステップS712)、保留演出実行決定処理を終了する。
図28は、第1保留表示の表示態様決定テーブルの選択例を示す図である。
図28は、図29(A)〜図29(C)の3種類(第1保留表示の表示態様決定テーブル「TA1」〜第1保留表示の表示態様決定テーブル「TA3」)のなかから何れかの第1保留表示の表示態様決定テーブルを選択する選択例、即ち、上述の3種類の第1保留表示の表示態様決定テーブルのなかから何れかの第1保留表示の表示態様決定テーブルを選択する選択例である。具体的には、図24のステップS703において決定された保留演出実行有無の決定結果と変動カテゴリとに基づいて、図29(A)〜図29(C)の3種類の第1保留表示の表示態様決定テーブルのなかからいずれかの第1保留表示の表示態様決定テーブルを選択する。
図29は、第1保留表示の表示態様決定テーブルによる決定割合の設定例を示す図である。
図29(A)は、短縮非リーチ(ハズレ)の変動カテゴリ(PA1)や非リーチ(ハズレ)の変動カテゴリ(PA2)であるとき、つまり、非リーチの変動カテゴリであるときに選択される第1保留表示の表示態様決定テーブルの決定割合の設定例(TA1)である。
図29(B)は、ノーマルリーチ(ハズレ)の変動カテゴリ(PA3)やスーパーリーチ(ハズレ)の変動カテゴリ(PA4、PA5)であるとき、つまり、リーチ(ハズレ)の変動カテゴリであるときに選択される第1保留表示の表示態様決定テーブルの決定割合の設定例(TA2)である。
図29(C)は、ノーマルリーチ(大当り)の変動カテゴリ(PB3)やスーパーリーチ(大当り)の変動カテゴリ(PB4、PB5)であるとき、つまり、スーパーリーチ(大当り)の変動カテゴリであるときに選択される第1保留表示の表示態様決定テーブルによる決定割合の設定例(TA3)である。
第1保留表示の表示態様決定テーブルには、第1保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6(非図示)と比較される数値(決定値)が、今回の第1保留表示の表示態様のそれぞれと直前の第1保留表示の表示態様とに応じて、図示するような決定割合で割当てられている。
ここで、「今回の第1保留表示」とは、第1始動入賞口に遊技球が入賞したこと基づいて第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加表示される第1保留表示のことを表しており、「直前の第1保留表示」とは、該今回の第1保留表示に対応する保留情報が記憶されたバッファ番号の直前のバッファ番号に記憶された保留情報に対応する第1保留表示のことを表している。
例えば、第1保留表示の表示態様決定テーブル(TA1)では、直前の第1保留表示の表示態様が「無」(直前の第1保留表示が無い場合)である場合や直前の第1保留表示の表示態様が「☆」である場合、33%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「○」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられ、33%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「△」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられて、34%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「□」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられ、0%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「☆」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられている。
また、例えば、第1保留表示の表示態様決定テーブル(TA1)では、直前の第1保留表示の表示態様が「○」である場合、0%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「○」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられ、50%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「△」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられて、50%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「□」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられ、0%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「☆」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられている。
また、例えば、第1保留表示の表示態様決定テーブル(TA1)では、直前の第1保留表示の表示態様が「△」である場合、50%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「○」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられ、0%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「△」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられて、50%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「□」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられ、0%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「☆」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられている。
また、例えば、第1保留表示の表示態様決定テーブル(TA1)では、直前の第1保留表示の表示態様が「□」である場合、50%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「○」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられ、50%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「△」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられて、0%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「□」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられ、0%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「☆」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられている。
図29(B)に示す第1保留表示の表示態様決定テーブルによる決定割合の設定例(TA2)は、図29(A)に示す第1保留表示の表示態様決定テーブルによる決定割合の設定例(TA1)と同じ決定割合の設定例として説明を省略する。
なお、この場合、図29(B)に示す第1保留表示の表示態様決定テーブルによる決定割合の設定例(TA2)を用いずに、図28に示す第1保留表示の表示態様決定テーブルの選択例において「TA2」を「TA1」と読み替えて、図29(A)に示す第1保留表示の表示態様決定テーブルによる決定割合の設定例(TA1)を用いるようにしてもよい。
なお、図29(B)に示す第1保留表示の表示態様決定テーブルによる決定割合の設定例(TA2)と図29(A)に示す第1保留表示の表示態様決定テーブルによる決定割合の設定例(TA1)とは、互いに一部または全てが異なるような決定割合によって設定するようにしてもよい。
図29(C)に示す第1保留表示の表示態様決定テーブル(TA3)では、後述する図24のステップS706における演出態様決定処理において、後述する図27に示すような決定割合で設定された演出態様決定テーブルと演出態様決定用の乱数値MR9とによって決定された複数の保留演出の演出態様のうちのいずれかの演出態様と、直前の保留表示の表示態様と、第1保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6とに基づいて第1保留表示の表示態様を決定する。
具体的には、演出態様が第1演出と決定された場合に、直前の第1保留表示の表示態様が「無」(直前の第1保留表示が無い場合)である場合や直前の第1保留表示の表示態様が「☆」である場合、33%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「○」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられ、33%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「△」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられて、34%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「□」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられ、0%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「☆」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられている。
また、演出態様が第1演出と決定された場合に、例えば、第1保留表示の表示態様決定テーブル(TA1)では、直前の第1保留表示の表示態様が「○」である場合、0%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「○」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられ、50%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「△」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられて、50%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「□」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられ、0%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「☆」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられている。
また、演出態様が第1演出と決定された場合に、例えば、第1保留表示の表示態様決定テーブル(TA1)では、直前の第1保留表示の表示態様が「△」である場合、50%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「○」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられ、0%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「△」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられて、50%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「□」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられ、0%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「☆」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられている。
また、演出態様が第1演出と決定された場合に、例えば、第1保留表示の表示態様決定テーブル(TA1)では、直前の第1保留表示の表示態様が「□」である場合、50%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「○」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられ、50%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「△」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられて、0%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「□」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられ、0%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「☆」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられている。
また、演出態様が第2演出と決定された場合に、直前の第1保留表示の表示態様が「無」(直前の第1保留表示が無い場合)である場合や直前の第1保留表示の表示態様が「☆」である場合、直前の第1保留表示の表示態様が「○」である場合、直前の第1保留表示の表示態様が「△」である場合、直前の第1保留表示の表示態様が「□」である場合のいずれの場合であっても、0%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「○」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられ、0%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「△」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられて、0%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「□」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられ、100%の決定割合で今回の第1保留表示の表示態様が「☆」と判定されるように乱数値MR6と比較される数値が割り当てられている。
なお、図29(C)に示す第1保留表示の表示態様決定テーブルによる決定割合の設定例(TA3)のうち保留演出の演出態様が第1演出である場合に参照する第1保留表示の表示態様決定テーブルによる決定割合の設定例(TA4(非図示))と保留演出の演出態様が第2演出である場合に参照する第1保留表示の表示態様決定テーブルの決定割合の設定例(TA5(非図示))のようにして、それぞれの決定割合によって設定された別々の第1保留表示の表示態様決定テーブルとして用いるようにしてもよい。
この場合、例えば、保留演出の演出態様が第1演出である場合には、第1保留表示の表示態様決定テーブルの決定割合の設定例として図29(A)に示す第1保留表示の表示態様決定テーブルの決定割合の設定例(TA1)を選択するようにし、保留演出の演出態様が第2演出である場合には、第1保留表示の表示態様決定テーブルの決定割合の設定例として図29(A)に示す第1保留表示の表示態様決定テーブルの決定割合の設定例(TA3)における保留演出の演出態様が第2演出である場合に参照する第1保留表示の表示態様決定テーブルの決定割合の設定例(上記説明におけるTA5(非図示))を選択するようにしてもよい。
また、図29(A)〜図29(C)に示す第1保留表示の表示態様決定テーブルの決定割合の設定例や、第1保留表示の表示態様決定テーブルの決定割合の設定例TA4(非図示)、TA5(非図示)は、一部又は全てが異なる決定割合によって設定された第1保留表示の表示態様決定テーブルであってもよいし、一部又は全てが同じ決定割合によって設定された第1保留表示の表示態様決定テーブルであってもよい。例えば、上記第1保留表示の表示態様決定テーブルTA1〜TA4のうちいずれかで全てが同じ決定割合によって設定された第1保留表示の表示態様決定テーブルを用いる場合には、同じ決定割合で設定される第1保留表示の表示態様決定テーブルを共通の第1保留表示の表示態様決定テーブルとして用い、該同じ決定割合で設定された第1保留表示の表示態様決定テーブルを図28に示すような第1保留表示の表示態様決定テーブルの選択例で選択するようにしてもよい。
図29によれば、第1保留表示の表示態様は、非リーチ(ハズレ)の変動カテゴリやリーチ(ハズレ)の変動カテゴリである場合には、必ず直前の第1保留表示の表示態様とは異なる表示態様に決定される。また、第1演出、第2演出を実行するターゲットとなる第1保留表示は、すなわち、図29(C)に示す第1保留表示の表示態様決定テーブルによる決定割合で設定された第1保留表示の表示態様決定テーブルを用いる場合には、必ず直前の第1保留表示の表示態様とは異なる表示態様に決定される。
このように、有利状態でないときには、複数種類の通常表示態様のいずれかで第1保留表示が表示されるため、遊技者の興趣を向上させることができ、また、第1保留表示の表示態様がいずれであるかに注目させることができるため、演出効果を向上させることができる。
図24に戻って、ステップS703において保留演出が実行有と決定された判定した場合(ステップS704;YES)、演出制御用CPU120は、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに記憶された受信コマンドに基づいて「大当り」となる変動カテゴリであるか否か、すなわち、変動カテゴリが変動カテゴリ「PB3」、「PB4」、「PB5」のいずれかであるか否かを判定する(ステップS705)。
「大当り」となる変動カテゴリであると判定した場合(ステップS705;YES)、演出制御用CPU120は、演出態様決定処理を行う(ステップS706)。
演出態様決定処理では、演出態様決定テーブルと演出態様決定用の乱数値MR9とに基づいて、複数種類の保留演出の演出態様のうちいずれかの保留演出の演出態様に決定する処理を行う。
図27は、演出態様決定テーブルによる決定割合の設定例を示す図である。
保留演出の演出態様決定テーブルには、保留演出の演出態様用の乱数値MR9(非図示)と比較される数値(決定値)が、保留演出の演出態様「第1演出」及び保留演出の「第2演出」のそれぞれと保留記憶数とに応じて、図示するような決定割合で割当てられている。
例えば、保留演出の演出態様決定テーブルは、保留記憶数が1個である場合、10%の決定割合で保留演出の演出態様「第1演出」と判定されるように乱数値MR9と比較される数値が割り当てられており、保留記憶数が2〜3個である場合、80%の決定割合で保留演出の演出態様が「第1演出」と判定されるように乱数値MR9と比較される数値が割り当てられており、保留記憶数が4個である場合、90%の決定割合で保留演出の演出態様が「第1演出」と判定されるように乱数値MR9と比較される数値が割り当てられている。
また、例えば、保留演出実行有無決定テーブルは、保留記憶数が1個である場合、90%の決定割合で保留演出の演出態様が「第2演出」と判定されるように乱数値MR9と比較される数値が割り当てられており、保留記憶数が2〜3個である場合、20%の決定割合で保留演出の演出態様が「第2演出」と判定されるように乱数値MR9と比較される数値が割り当てられており、保留記憶数が4個である場合、10%の決定割合で保留演出の演出態様が「第2演出」と判定されるように乱数値MR9と比較される数値が割り当てられている。
図27によれば、保留記憶数が少ないとき、すなわち保留記憶数が1個のときには第2演出が実行され易い一方で、第1演出が実行され難く、保留記憶数が多いとき、すなわち保留記憶数が4個のときには第1演出が実行され易い一方で、第2演出が実行され難くなるように保留演出の演出態様が決定されるような決定割合の設定例になっている。つまり、保留記憶数に応じて、第1演出と第2演出との実行割合が異なっている。また、本実施形態では、第2演出は大当り確定演出として実行されるようになっている。
これにより、保留記憶数に応じて先読予告として保留演出を好適に行うことができるため、遊技者の興趣を向上させることができる。
なお、保留記憶数が1個である場合の演出態様「第1演出」の決定割合は、「0」であってもよい。このようにすることで、通常、保留記憶数が1個の場合には新たに入賞したことによる保留表示が始動入賞記憶表示エリアに短い時間しか表示されないため、保留記憶数が1個である場合に第1演出を実行しないことにより、演出効果を向上させることができる。
なお、保留記憶数が4個である場合の演出態様「第2演出」の決定割合は、「0」であってもよい。このようにすることで、第1演出に対する演出効果を向上させることができる。
図24に戻って、保留表示の演出態様がステップS706において第2演出に決定されたことに基づいて、演出制御用CPU120は、図28に示す第1保留表示態様決定テーブルの選択例にて第1保留表示の表示態様決定テーブルTA3が選択され、該第1保留表示の表示態様決定テーブルTA3における第2演出の場合には第1保留表示の表示態様を「☆」と決定する。そして、第1保留表示の表示態様が「☆」である場合(ステップS707;YES)、演出制御用CPU120は、第1先読予告バッファ194Cに記憶される演出実行中フラグをセットし(ステップS708)、第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号に対応する値を、第1先読予告バッファ194Cに記憶される演出カウンタの値としてセットし(ステップS709)、保留演出実行決定処理を終了する。
ステップS705において「大当り」となる変動カテゴリでないと判定した場合(ステップS705;NO)、演出制御用CPU120は、変動カテゴリが「スーパーリーチ」となる変動カテゴリであるか否かを判定する(ステップS715)。
変動カテゴリが「スーパーリーチ」となる変動カテゴリであると判定した場合(ステップS715;YES)、演出制御用CPU120は、演出カウンタの値として「2」をセットする(ステップS716)。変動カテゴリが「スーパーリーチ」となる変動カテゴリでないと判定した場合(ステップS715;NO)、演出制御用CPU120は、「リーチ」となる変動カテゴリであるか否かを判定する(ステップS717)。
「リーチ」となる変動カテゴリであると判定した場合(ステップS717;YES)、演出制御用CPU120は、演出カウンタの値として「1」をセットする(ステップS718)。
また、第1保留表示の表示態様が「☆」でない場合(ステップS707;NO)、演出制御用CPU120は、演出カウンタの値として「3」をセットする(ステップS720)。
ステップS720において演出カウンタの値をセットした後には、演出制御用CPU120は、保留記憶数が2よりも多いか否かを判定する(ステップS721)。
また、ステップS716、ステップS718において演出カウンタの値をセットした後には、演出制御用CPU120は、保留記憶数が2よりも多いか否かを判定する(ステップS722)。
保留記憶数が2よりも多いと判定した場合(ステップS721;YES、ステップS711;YES)、演出制御用CPU120は、第1先読予告バッファ194Cに記憶された直前の第1保留表示に対応するバッファ番号をチェックし、該バッファ番号に対応付けて記憶された直前の第1保留表示の表示態様をチェックする(ステップS725)。
一方、保留記憶数が2よりも少ないと判定した場合(ステップS721;NO、722;NO)や、ステップS725において直前の第1保留表示の表示態様をチェックした後には、演出制御用CPU120は、第1保留表示の表示態様を、変動カテゴリと第1保留表示の表示態様決定テーブルと第1保留表示の保留表示態様決定用の乱数値MR6、直前の第1保留表示の表示態様とに基づいて、第1保留表示の表示態様を決定し(ステップS726)、保留演出実行決定処理を終了する。
ステップS717において「リーチ」となる変動カテゴリでないと判定した場合(ステップS717;NO)、演出制御用CPU120は、保留記憶数が2よりも多いか否かを判定する(ステップS730)。
保留記憶数が2よりも多いと判定した場合(ステップS730;YES)、演出制御用CPU120は、第1先読予告バッファ194Cに記憶された直前の第1保留表示に対応するバッファ番号をチェックし、該バッファ番号に対応付けて記憶された直前の第1保留表示の表示態様をチェックする(ステップS731)。
一方、保留記憶数が2よりも少ないと判定した場合(ステップS730;NO)や、ステップS731において直前の第1保留表示の表示態様をチェックした後には、演出制御用CPU120は、第1保留表示の表示態様を、変動カテゴリと第1保留表示の表示態様決定テーブルと第1保留表示の保留表示態様決定用の乱数値MR6、直前の第1保留表示の表示態様とに基づいて、第1保留表示の表示態様を決定し(ステップS732)、保留演出実行決定処理を終了する。
図25は、第1保留表示態様設定処理として図23のステップS156において実行される処理の一例を示すフローチャートである。
まず、演出制御用CPU120は、第1先読予告バッファ194Cをチェックし、演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS800)。演出実行中フラグがセットされていないと判定した場合(ステップS800;NO)、演出制御用CPU120は、ターゲットの第1保留表示に対応する第1保留情報がまだ消化されずに第1先読予告バッファ194Cに記憶されているか否かを判定する(ステップS801)。ターゲットの第1保留表示に対応する第1保留情報がまだ消化されて第1先読予告バッファ194Cに記憶されていない場合(ステップS801;NO)、演出制御用CPU120は、演出カウンタの値を「0」にクリアする(ステップS802)。
ステップS800において演出実行中フラグがセットされていると判定した場合(ステップS800;YES)や、ステップS802において演出カウンタの値を「0」にクリアした後には、演出制御用CPU120は、保留記憶数が2よりも多いか否かを判定する(ステップS804)。
保留記憶数が2よりも多いと判定した場合(ステップS804;YES)、演出制御用CPU120は、第1先読予告バッファ194Cに記憶された直前の第1保留表示に対応するバッファ番号をチェックし、該バッファ番号に対応付けて記憶された直前の第1保留表示の表示態様をチェックする(ステップS805)。
一方、保留記憶数が2よりも少ないと判定した場合(ステップS804;NO)や、ステップS805において直前の第1保留表示の表示態様をチェックした後には、演出制御用CPU120は、第1保留表示の表示態様を、変動カテゴリと第1保留表示の表示態様決定テーブルと第1保留表示の保留表示態様決定用の乱数値MR6、直前の第1保留表示の表示態様とに基づいて、第1保留表示の表示態様を決定し(ステップS806)、第1保留表示態様設定処理を終了する。
ステップS801において、ターゲットの第1保留表示に対応する第1保留情報がまだ消化されずに第1先読予告バッファ194Cに記憶されていると判定した場合(ステップS801;YES)、演出制御用CPU120は、演出カウンタの値を「1」減算(−1)し(ステップS810)、第1先読予告バッファ194Cに記憶された直前の第1保留表示に対応するバッファ番号をチェックし、該バッファ番号に対応付けて記憶された直前の第1保留表示の表示態様をチェックし(ステップS812)、今回の第1保留表示の表示態様を直前の第1保留表示の表示態様と同じ表示態様と決定し(ステップS813)、第1保留表示態様設定処理を終了する。
なお、本実施形態では、ステップS813の処理では、第1保留表示の表示態様決定テーブルと第1保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6とを用いずに今回の第1保留表示の表示態様を直前の第1保留表示の表示態様と同じ表示態様としている場合について説明するが、直前の第1保留表示の表示態様と今回の第1保留表示の表示態様とを同じ表示態様に決定するような決定割合で設定された第1保留表示の表示態様決定テーブルと第1保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6とに基づいて、第1保留表示の表示態様を決定するようにしてもよい。
図23に戻って、このようにして、ステップS155における保留演出実行決定処理(第1保留表示)やステップS156における第1保留表示態様設定処理を実行した後に、演出制御用CPU120は、第1保留表示に対する保留演出の決定内容や設定内容を第1先読予告バッファ194Cに記憶させる(ステップS157)。
具体的には、演出制御用CPU120は、決定した第1保留表示の表示態様を第1先読予告バッファ194Cの対応するバッファ番号に対応付けて記憶させ、保留演出を実行する場合や保留演出を実行している場合には、保留演出の演出態様や演出カウンタの値や演出実行中フラグ、ターゲットとなる第1保留情報の可変表示を開始するまでの可変表示回数等を、第1先読予告バッファ194C内の領域であって、バッファ番号とは対応しない領域に第1先読予告バッファ194Cに記憶させる。
一方、ステップS162にて第2始動口入賞指定コマンドを受信していると判定したときは(ステップS162;YES)、演出制御用CPU120は、第2先読予告バッファ194Dをチェックし(ステップS163)、第2先読予告バッファ194Dに記憶された演出カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS164)。
第2先読予告バッファ194Dに記憶された演出カウンタの値が0であると判定した場合(ステップS164;YES)、演出制御用CPU120は、保留演出実行決定処理(第2保留表示)を行う(ステップS165)。一方、演出カウンタの値が0でないと判定した場合(ステップS164;NO)、演出制御用CPU120は、第2保留表示態様設定処理を行う(ステップS166)。
なお、ステップS165における保留演出実行決定処理(第2保留表示)は、ステップS155における保留演出実行決定処理(第1保留表示)と同様の処理のため説明を省略する。この場合、ステップS155における第1保留表示を第2保留表示と読み替え、第1先読予告バッファ194Cを第2先読予告バッファ194Dと読み替える等、第1保留表示に関する記載を第2保留表示に対応する記載と読み替えることが可能である。
なお、ステップS166における第2保留表示態様設定処理は、ステップS156における第1保留表示態様設定処理と同様の処理のため説明を省略する。この場合、ステップS156における第1保留表示を第2保留表示と読み替え、第1先読予告バッファ194Cを第2先読予告バッファ194Dと読み替える等、第1保留表示に関する記載を第2保留表示に対応する記載と読み替えることが可能である。
ステップS165における保留演出実行決定処理(第2保留表示)やステップS166における第2保留表示態様設定処理を実行した後に、演出制御用CPU120は、第2保留表示に対する保留演出の決定内容や設定内容を第2先読予告バッファ194Dに記憶させる(ステップS167)。
具体的には、演出制御用CPU120は、決定した第2保留表示の表示態様を第2先読予告バッファ194Dの対応するバッファ番号に対応付けて記憶させ、保留演出を実行する場合や保留演出を実行している場合には、保留演出の演出態様や演出カウンタの値や演出実行中フラグ、ターゲットとなる第2保留情報の可変表示を開始するまでの可変表示回数等を、第2先読予告バッファ194D内の領域であって、バッファ番号とは対応しない領域に第2先読予告バッファ194Dに記憶させる。
ステップS157の処理やステップS167の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、保留追加処理を実行する(ステップS168)。具体的には、演出制御用CPU120は、第1保留表示に対する保留演出の決定内容を、第1先読予告バッファ194Cを参照して第1保留表示の追加時表示態様(第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける当該第1始動入賞のバッファ番号に対応する第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号に対応付けて記憶された追加時表示態様)に基づいて、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに新たな保留表示を追加する。また、演出制御用CPU120は第2保留表示に対する保留演出の決定内容を、第2先読予告バッファ194Dを参照して第2保留表示の追加時表示態様(第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおける当該第2始動入賞のバッファ番号に対応する第2先読予告バッファ194Dのバッファ番号に対応付けて記憶された追加時表示態様)に基づいて、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに新たな第2保留表示を追加する。
より詳細には、演出制御用CPU120は、上述の第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号に対応付けて記憶された表示態様で第1保留表示を第1始動入賞記憶表示エリア5HLに表示させる演出制御パターンを使用パターンとしてセットするとともに、セットされた演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、第1保留表示の表示態様を第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加する。そして、入賞時演出決定処理を終了する。
また、演出制御用CPU120は、上述の第2先読予告バッファ194Dのバッファ番号に対応付けて記憶された表示態様で第2保留表示を第2始動入賞記憶表示エリア5HRに表示させる演出制御パターンを使用パターンとしてセットするとともに、セットされた演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、第2保留表示の表示態様を第2始動入賞記憶表示エリア5HRに追加する。そして、入賞時演出決定処理を終了する。
ステップS150の入賞時演出決定処理を実行した後には、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜177の処理の何れかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が初期値である“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から伝送された第1変動開始コマンド(又は第2変動開始コマンド)、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理や、コマンド消化処理などを含んでいる。
コマンド消化処理は、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aまたは第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bに格納されているコマンドを消化する処理である。具体的には、演出制御用CPU120は、第1特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)を当該可変表示に対応する削除して当該可変表示に対応したバッファにシフトするとともに、削除されたコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンド(第1始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンドを、入賞順を維持しつつシフトする。第2特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第2始動入賞時受信コマンドバッファに格納されているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)を削除して当該可変表示に対応したバッファにシフトするとともに、削除されたコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンドを、入賞順を維持しつつシフトする。
具体的には、第1特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第1始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号「1」に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)が1つ削除され、削除された最も小さいバッファ番号「1」に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)を当該可変表示に対応した領域であるバッファ番号「0」にシフトし、削除された第1始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号「1」に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)のバッファ番号「1」よりも大きいバッファ番号「2」〜「4」に対応した領域に格納されているコマンド(第1始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンド)が、入賞順(バッファ番号の大小関係)を維持しつつシフトされる。
また、第2特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第2始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号「1」に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)が1つ削除され、削除された最も小さいバッファ番号「1」に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)を当該可変表示に対応した領域であるバッファ番号「0」にシフトし、削除された第2始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号「1」に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)のバッファ番号「1」よりも大きいバッファ番号「2」〜「4」に対応した領域に格納されているコマンド(第2始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンド)が、入賞順(バッファ番号の大小関係)を維持しつつシフトされる。
コマンド消化処理では、コマンドの削除やシフトに応じて、RAM122などに設けられる第1先読予告バッファ194Cまたは第2先読予告バッファ194Dに格納されている情報の削除やシフトも行われる。
これらの処理が実行された後、飾り図柄の可変表示を開始すると判定したときには、演出プロセスフラグの値を“1”に更新する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示やその他の各種演出動作を行うために特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄を決定する処理や、第1保留表示又は第2保留表示をシフトさせる処理、各種の演出(例えば、主予告演出や保留表示演出など)を決定する処理などを含んでいる。その後、演出プロセスフラグの値を“2”に更新する。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、可変表示開始設定処理において決定された演出制御パターンに基づいて、各種の制御データを読み出し、各種の演出制御(例えば、飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示制御)を行う。具体的には、演出制御用CPU120は、読み出した制御データに基づき、映像信号(演出画像)を画像表示装置5に出力して画面上に表示させる制御、演出音信号を音声制御基板13に出力してスピーカ8から演出音を出力させる制御、電飾信号をランプ制御基板14に出力してランプ9を点灯/消灯/点滅させる制御といった各種の演出制御を実行する。
こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づいて、各種の制御データを読み出し、ステップS172の可変表示中演出処理と同様に、映像信号や演出音信号や電飾信号などを出力するなどして、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づいて、各種の制御データを読み出し、ステップS172の可変表示中演出処理と同様に、映像信号や演出音信号や電飾信号などを出力するなどして、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図30は、可変表示開始設定処理として、図22のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図30に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば、主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS522)。「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS522;YES)、例えば、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターン(即ち、図5の「PA1−1」、「PA2−1」、「PA2−2」、「PA2−3」のいずれか)であるか否かを判定する(ステップS523)。
ステップS523にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS523;YES)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。
次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。なお、ステップS524の処理では、変動図柄予告を実行中である場合に対応して、所定のチャンス目図柄となる非リーチ組合せの確定飾り図柄を決定すればよい。
ステップS523にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS523;NO)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS525)。一例として、ステップS525の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算又は減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS522にて「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS522;NO)、「大当り」で大当り種別が「突確」であるか、これら以外の大当り種別であるかを判定する(ステップS526)。「突確」であると判定されたときには(ステップS526;YES)、例えば開放チャンス目といった、「突確」の場合に対応した最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS527)。この場合には、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、開放チャンス目の何れかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS526にて「突確」以外の「非確変」又は「確変」であると判定されたときには(ステップS526;NO)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS528)。一例として、ステップS528の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれであるかや、大当り中における昇格演出の有無などに応じて、異なる飾り図柄を確定飾り図柄とする決定が行われるようにしてもよい。
具体的な一例として、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうち何れか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。また、大当り種別が「確変」である場合には、複数種類の通常図柄又は確変図柄のうちから何れか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組合せ又は確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。このとき、非確変大当り組合せの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において確変状態に制御される旨の報知が行われず、大当り遊技状態に対応して実行される大当り中昇格演出などにより確変状態に制御される旨が報知されればよい。他方、確変大当り組合せの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において、あるいは再抽選演出を実行することなく、確変状態に制御される旨の報知が行われる。
ステップS524、S525、S527、S528の処理の何れかを実行した後には、演出判定処理を実行する(ステップS530)。
図31は、図30のステップS530の演出判定処理にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
演出判定処理(ステップS530)において、演出制御用CPU120は、第1先読予告バッファ194Cや第2先読予告バッファ194Dに記憶されたターゲットとなる第1保留情報に対応する可変表示を開始するまでの可変表示回数やターゲットとなる第2保留情報に対応する可変表示を開始するまでの可変表示回数等をチェックし、ターゲットの第1保留情報又はターゲットの第2保留情報に対応する可変表示であるか否かを判定する(ステップS901)。
ターゲットの第1保留情報又はターゲットの第2保留情報に対応する可変表示でない場合(ステップS901;NO)、演出制御用CPU120は、演出判定処理を終了する。
一方、ターゲットの第1保留情報又はターゲットの第2保留情報に対応する可変表示である場合(ステップS901;YES)、演出制御用CPU120は、第1先読予告バッファ194Cや第2先読予告バッファ194Dに記憶された演出実行中フラグをクリアし(ステップS902)、第1先読予告バッファ194Cや第2先読予告バッファ194Dに記憶された演出カウンタの値をクリアして「0」に設定し(ステップS903)、演出判定処理を終了する。
ステップS530や図31に示す演出判定処理を実行した後には、保留消化処理を実行する(ステップS531)。具体的には、第1特図ゲームと連動して飾り図柄の変動を開始するときには(今回の飾り図柄の可変表示が第1特図ゲームに連動したものであるときは)、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右端に表示されている保留表示を消化時表示エリアに移動させて消化時表示させる。より詳細には、演出制御用CPU120は、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右端に表示されている保留表示に対応する消化時表示を消化時表示エリアに表示させる演出制御パターンを使用パターンとしてセットするとともに、セットされた演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右端に表示されている保留表示に対応する消化時表示を消化時表示エリアに表示させる。なお、消化時表示エリアの消化時表示は、当該可変表示の開始時や実行中や終了時などに消去すればよい。第2特図ゲームと連動して飾り図柄の変動を開始するときも同様である。
また、ステップS531の処理では、演出制御用CPU120は、第1始動入賞記憶表示エリア5HLにおいて、消化する保留表示(消化時表示)の他に保留表示があるときは、当該他の保留表示を第1始動入賞記憶表示エリア5HLにおいてシフトし、第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおいて、消化する保留表示の他に保留表示があるときは、当該他の保留表示を第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおいてシフトする。
ステップS531の処理を実行した後には、演出実行設定処理を実行する(ステップS532)。演出実行設定処理には、当該変動(これから開始する可変表示)が第1演出や第2演出などの保留演出を実行する変動である場合には、第1保留表示演出や特定演出に対する決定結果に基づいて、演出制御パターンを使用パターンとしてセットする処理などが含まれている。
ステップS532の処理を実行した後には、その他の可変表示中における演出の実行設定を行う(ステップS533)。一例として、第1先読予告バッファ194Cや第2先読予告バッファ194Dに記憶されたターゲットの第1保留情報やターゲットの第2保留情報に対応する可変表示を開始するまでの可変表示回数等を、可変表示の開始に基づいて更新する処理などが含まれている。なお、ステップS533の処理では、大当り告知音や大当り告知発光によって可変表示結果が「大当り」となることを直ちに告知(確定的に報知)する「一発告知演出」の実行設定を行うようにしてもよい。大当り告知音の一例は、アラーム音、チャイム音、サイレン音などである。大当り告知発光の一例は、発光部材9CCを構成するフラッシュランプの発光などである。また、ステップS533の処理では、可変表示結果が「大当り」となるか否かにかかわらず、例えば賑やかしのために所定態様の演出が実行されるように設定してもよい。例えば、所定のランプ9(例えば、発光部材9SL、9SR)が発光するような態様の演出が実行されるように設定してもよい。
ステップS533の処理を実行した後には、例えば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS534)。続いて、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う変動表示等開始設定処理を実行する(ステップS535)。例えば、ステップS532の演出実行設定処理において使用パターンとしてセットされた演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより画像表示装置5の画面上にて飾り図柄の変動を開始させるための設定や、上記演出制御パターンに含まれる音声制御データが指定する演出音信号を音声制御基板13に伝送することなどによりスピーカ8における音声出力を開始させるための設定や、上記演出制御パターンに含まれるランプ制御データが指定する電飾信号をランプ制御基板14に対して伝送させることなどによりランプ9における発光を開始させるための設定を行う。
ステップS535の処理を実行した後には、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aまたは第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bに格納されている当該可変表示に対応するコマンドを消化する(ステップS536)。具体的には、演出制御用CPU120は、第1特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに対応付けられているコマンドのうち、当該可変表示に対応するバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)を削除する。また、第2特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第2始動入賞時受信コマンドバッファに格納されているコマンドのうち当該可変表示に対応するバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)を削除する。
より詳細には、演出制御用CPU120は、第1特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに対応付けられているコマンドのうち、当該可変表示に対応するバッファ番号「0」に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)を削除する。また、第2特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第2始動入賞時受信コマンドバッファに格納されているコマンドのうち当該可変表示に対応するバッファ番号「0」に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)を削除する。
また、ステップS536の処理では、コマンドの削除やシフトに応じて、RAM122などに設けられる第1先読予告バッファ194Cまたは第2先読予告バッファ194Dの当該変動に対応するバッファ番号「0」の領域に格納されている情報の削除も行われる。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS537)、可変表示開始設定処理を終了する。
次に、パチンコ遊技機1における制御の具体的な一例について説明する。
パチンコ遊技機1の主基板11の側では、第1始動条件が成立した場合、CPU103は、第1保留記憶数を更新し、第2始動条件が成立した場合、CPU103は、第2保留記憶数を更新する(ステップS215)。CPU103は、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS217)。CPU103は、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2などを用いて特図表示結果を判定する(ステップS406、ステップS407)。CPU103は、判定結果である特図表示結果と、ステップS215において更新した保留記憶数と、ステップS217において抽出した変動カテゴリ決定用の乱数値MR3とに基づいて、変動カテゴリを判定する(ステップS412)。変動カテゴリを判定したCPU103は、判定結果である変動カテゴリを指定する変動カテゴリコマンドの送信を設定し(ステップS413)、コマンド制御処理(ステップS17)を実行する。これにより、ステップS412において判定された変動カテゴリを指定する変動カテゴリコマンドなどが主基板11から演出制御基板12に伝送される。
また、主基板11の側では、第1開始条件又は第2開始条件が成立した場合、CPU103は、変動パターン設定処理(ステップS111)において、まず、ステップS217にて抽出された変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を使用せずに、再度、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を抽出するとともに、変動パターン決定用の乱数値MR5を示す数値データを抽出する。続いて、CPU103は、新たに抽出した変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データや変動パターン決定用の乱数値MR5を示す数値データに基づいて変動パターンを決定する。変動パターンを決定したCPU103は、決定結果である変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドの送信を設定し、コマンド制御処理(ステップS17)を実行する。これにより、ステップS111において決定された変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドなどが主基板11から演出制御基板12に伝送される。
パチンコ遊技機1の演出制御基板12の側では、第1始動条件の成立した場合、演出制御用CPU120は、入賞時演出決定処理(ステップS150)において、第1演出や第2演出などの保留演出を実行するか否かを決定し、実行する場合には演出態様や第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加表示させる際の第1保留表示の表示態様(追加時表示態様)を、変動カテゴリや保留記憶数などに基づいて決定する。
また、演出制御用CPU120は、保留演出を実行する場合に、保留演出の決定内容に基づいて演出カウンタの値や演出実行中フラグをセットや更新する処理を行う。
また、演出制御用CPU120は、決定された保留演出に基づいて保留演出の決定内容(例えば、保留表示の表示態様、演出カウンタの値、演出実行中フラグ、ターゲットの保留情報に対応する可変表示を開始するまでの可変表示回数、保留演出の演出態様など)を、第1先読予告バッファ194Cに記憶させるとともに、当該記憶内容(追加時表示態様)に基づいて第1保留表示を第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加する。
また、第2始動条件の成立した場合、演出制御用CPU120は、入賞時演出決定処理(ステップS150)において、第1演出や第2演出などの保留演出を実行するか否かを決定し、実行する場合には演出態様や第2始動入賞記憶表示エリア5HRに追加表示させる際の第2保留表示の表示態様(追加時表示態様)を、変動カテゴリや保留記憶数などに基づいて決定する。
また、演出制御用CPU120は、保留演出を実行する場合に、保留演出の決定内容に基づいて演出カウンタの値や演出実行中フラグをセットや更新する処理を行う。
また、演出制御用CPU120は、決定された保留演出に基づいて保留演出の決定内容(例えば、保留表示の表示態様、演出カウンタの値、演出実行中フラグ、ターゲットの保留情報に対応する可変表示を開始するまでの可変表示回数、保留演出の演出態様など)を、第2先読予告バッファ194Dに記憶させるとともに、当該記憶内容(追加時表示態様)に基づいて第2保留表示を第2始動入賞記憶表示エリア5HRに追加する。
図32は、画像表示装置5における表示動作例を示す図である。具体的には、図32は、画像表示装置5における表示動作例(A)〜(D)を示す図である。図32の(A)〜(D)において画像表示装置5内の矢印「↓」は、飾り図柄が変動中であることを表している。
図32の(A)の場面は、保留表示M0(非図示)に対応する飾り図柄の可変表示において飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに飾り図柄が「2」「6」「7」で最終停止表示されたときの場面である。ここで、画像表示装置5の下部中央には、当該可変表示を開始させるときに当該可変表示に対応する保留表示M0に応じて所定の消化時表示AHを表示する消化時表示エリアAHAが設けられている。また、保留表示M0(非図示)に対応する飾り図柄が飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに最終停止表示されるまでに、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づいて、第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、保留表示M1(第1保留表示)が表示されている。
第1始動入賞記憶表示エリア5HLに表示された保留表示M1の表示態様は、図22、図23に示す入賞時演出決定処理(ステップS150)において、図24に示す保留演出実行決定処理(第1保留表示)(ステップS155)や、図25に示す第1保留表示態様設定処理(ステップS156)などにおいて、第1保留表示の表示態様決定テーブルや第1保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6や、変動カテゴリ、保留記憶数などに基づいて表示態様「□」と決定されたものとする。このとき、第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、保留表示M1が決定された表示態様「□」により表示されている。
図32の(A)の後の図32の(B)の場面は、図32の(A)の場面において第1始動入賞記憶表示エリア5HLに表示されていた保留表示M1に対応する飾り図柄の可変表示を開始したときの場面である。
このとき、消化時表示エリアAHAには、図32の(A)の場面で表示されていた保留表示M1と対応する消化時表示AHが、保留表示M1の表示態様と対応する表示態様「□」で表示されている。
また、図32の(B)の場面において、保留表示M1に対応する飾り図柄の可変表示の実行中に新たに第1始動入賞口に遊技球が入賞し、図22、図23に示す入賞時演出決定処理(ステップS150)や、図24に示す保留演出実行決定処理(第1保留表示)(ステップS155)や、図25に示す第1保留表示態様設定処理(ステップS156)などにおいて、第1保留表示の表示態様決定テーブルや第1保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6や、変動カテゴリ、保留記憶数などに基づいて保留表示M2の表示態様が直前で表示されていた保留表示M1の表示態様とは異なる表示態様、表示態様「○」と決定されたときの場面である。そして、第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、保留表示M2が決定された表示態様「○」により表示されている。
そして、図32の(B)の場面の後の図32の(C)の場面は、図32の(B)の場面と同様に保留表示M1に対応する飾り図柄の可変表示を実行しており、かつ消化時表示エリアAHAに消化時表示AHが、保留表示M1の表示態様と対応する表示態様「□」で表示されているときに、新たに第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、図22、図23に示す入賞時演出決定処理(ステップS150)や、図24に示す保留演出実行決定処理(第1保留表示)(ステップS155)や、図25に示す第1保留表示態様設定処理(ステップS156)などの処理を実行し、第1保留表示の表示態様決定テーブルや第1保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6や、変動カテゴリ、保留記憶数などに基づいて保留表示M3の表示態様が直前で表示されていた保留表示M2の表示態様とは異なる表示態様、表示態様「△」と決定されたときの場面である。そして、第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、保留表示M3が決定された表示態様「△」により表示されている。
また、図32の(C)の場面の後の図32の(D)の場面は、図32の(B)や図32の(C)の場面と同様に保留表示M1に対応する飾り図柄の可変表示を実行しており、かつ消化時表示エリアAHAに消化時表示AHが、保留表示M1の表示態様と対応する表示態様「□」で表示されているときに、さらに新たに第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、図22、図23に示す入賞時演出決定処理(ステップS150)や、図24に示す保留演出実行決定処理(第1保留表示)(ステップS155)や、図25に示す第1保留表示態様設定処理(ステップS156)などの処理を実行し、第1保留表示の表示態様決定テーブルや第1保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6や、変動カテゴリ、保留記憶数などに基づいて保留表示M4の表示態様が直前で表示されていた保留表示M3の表示態様とは異なる表示態様、表示態様「□」と決定されたときの場面である。そして、第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、保留表示M4が決定された表示態様「□」により表示されている。
つまり、図32に示す各場面では、第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、第1保留表示の追加時表示態様として、複数の表示態様のうちのいずれかの表示態様(通常表示態様)、かつ直前の保留表示の表示態様とは異なる表示態様で各保留表示が表示される。
図33は、画像表示装置5における表示動作例を示す図である。具体的には、図33は、画像表示装置5における表示動作例(a)〜(g)を示す図である。図33の(a)〜(g)においても画像表示装置5内の矢印「↓」は、飾り図柄が変動中であることを表している。
図33の(a)の場面は、保留表示M0(非図示)に対応する飾り図柄の可変表示において飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに飾り図柄が「1」「8」「3」で最終停止表示されたときの場面である。また、保留表示M0(非図示)に対応する飾り図柄が飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに最終停止表示されるまでに、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づいて、第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、保留表示M1(第1保留表示)が表示されている。
第1始動入賞記憶表示エリア5HLに表示された保留表示M1の表示態様は、図22、図23に示す入賞時演出決定処理(ステップS150)や、図24に示す保留演出実行決定処理(第1保留表示)(ステップS155)や、図25に示す第1保留表示態様設定処理(ステップS156)などの処理を実行することで、第1保留表示の表示態様決定テーブルや第1保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6や、変動カテゴリ、保留記憶数などに基づいて表示態様「□」と決定されたものとする。このとき、第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、保留表示M1が決定された表示態様「□」により表示されている。
図33の(a)の後の図33の(b)の場面は、図33の(a)の場面において第1始動入賞記憶表示エリア5HLに表示されていた保留表示M1に対応する飾り図柄の可変表示を開始したときの場面である。
このとき、消化時表示エリアAHAには、図33の(a)の場面で表示されていた保留表示M1に対応する消化時表示AHが、保留表示M1の表示態様と対応する表示態様「□」で表示されている。
また、図33の(b)の場面において、保留表示M1に対応する飾り図柄の可変表示の実行中に新たに第1始動入賞口に遊技球が入賞し、図22、図23に示す入賞時演出決定処理(ステップS150)や、図24に示す保留演出実行決定処理(第1保留表示)(ステップS155)や、図25に示す第1保留表示態様設定処理(ステップS156)などを実行することで、第1保留表示の表示態様決定テーブルや第1保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6や、変動カテゴリ、保留記憶数などに基づいて保留表示M2の表示態様が直前で表示されていた保留表示M1の表示態様とは異なる表示態様、表示態様「○」と決定されたときの場面である。そして、第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、保留表示M2が決定された表示態様「○」により表示されている。
そして、図33の(b)の場面の後の図33の(c)の場面は、図33の(b)の場面と同様に保留表示M1に対応する飾り図柄の可変表示を実行しており、かつ消化時表示エリアAHAに消化時表示AHが、保留表示M1の表示態様と対応する表示態様「□」で表示されているときに、新たに第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、図22、図23に示す入賞時演出決定処理(ステップS150)や、図24に示す保留演出実行決定処理(第1保留表示)(ステップS155)や、図25に示す第1保留表示態様設定処理(ステップS156)などの処理を実行し、第1保留表示の表示態様決定テーブルや第1保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6や、変動カテゴリ、保留記憶数などに基づいて保留表示M3の表示態様が直前で表示されていた保留表示M2の表示態様とは異なる表示態様、表示態様「△」と決定されたときの場面である。そして、第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、保留表示M3が決定された表示態様「△」により表示されている。
また、図33の(c)の場面の後の図33の(d)の場面は、図33の(b)や図33の(c)の場面と同様に保留表示M1に対応する飾り図柄の可変表示を実行しており、かつ消化時表示エリアAHAに消化時表示AHが、保留表示M1の表示態様と対応する表示態様「□」で表示されているときに、さらに新たに第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、図22、図23に示す入賞時演出決定処理(ステップS150)や、図24に示す保留演出実行決定処理(第1保留表示)(ステップS155)や、図25に示す第1保留表示態様設定処理(ステップS156)などの処理を実行し、第1保留表示の表示態様決定テーブルや第1保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6や、変動カテゴリ、保留記憶数などに基づいて保留表示M4の表示態様が直前で表示されていた保留表示M3の表示態様とは異なる表示態様、表示態様「☆」と決定されたときの場面である。そして、第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、保留表示M4が決定された表示態様「☆」により表示されている。
より詳細には、図33の(d)の場面は、図33の(d)場面において第1始動入賞口への入賞に基づく保留情報が、先読み判定の結果「大当り」となる保留情報(ターゲットの保留情報)であるときに、図22、図23に示す入賞時演出決定処理(ステップS150)や、図24に示す保留演出実行決定処理(第1保留表示)(ステップS155)や、図25に示す第1保留表示態様設定処理(ステップS156)などの処理を実行することで保留演出が「実行有」に決定され、保留演出の演出態様が「第2演出」と決定され、第1保留表示の表示態様決定テーブルや第1保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6や、変動カテゴリ、保留記憶数などに基づいて保留表示M4の表示態様が直前で表示されていた保留表示M3の表示態様とは異なる表示態様、表示態様「☆」と決定されたときの場面である。つまり、保留演出としてターゲットの保留表示の表示態様を表示態様「☆」により表示する第2演出が実行されたときの場面である。
また、図33の(d)の場面は、ターゲットの保留情報に対応する保留表示M4の他に、新たな第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、図22、図23に示す入賞時演出決定処理(ステップS150)や、図24に示す保留演出実行決定処理(第1保留表示)(ステップS155)や、図25に示す第1保留表示態様設定処理(ステップS156)などの処理を実行し、第1保留表示の表示態様決定テーブルや第1保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6や、変動カテゴリ、保留記憶数などに基づいて保留表示M5の表示態様が直前で表示されていた保留表示M4の表示態様とは異なる表示態様、表示態様「△」と決定されたときの場面である。そして、第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、保留表示M5が決定された表示態様「△」により表示されている。
図33の(d)の場面の後の図33の(e)の場面は、保留表示M1に対応する飾り図柄の可変表示において飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに飾り図柄が「4」「5」「2」で最終停止表示されたときの場面である。ここで、図33の(d)の場面において表示されていた保留表示M1に対応する消化時表示AHが消化時表示エリアAHAから消去されている。また、このとき第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、図33の(a)〜図33の(d)の場面での第1始動入賞口への遊技球の入賞に基づく保留表示M2、M3、M4、M5が、それぞれ直前の保留表示の表示態様とは異なる表示態様で表示されている。
図33の(e)の場面の後には、保留表示M2、M3に対応する飾り図柄の可変表示を実行、最終停止表示が実行されたものとする。そして、その後の図33の(f)の場面は、ターゲットの保留情報に対応する保留表示M4に応じた飾り図柄の可変表示を開始したときの場面である。このとき、保留表示M5以外に新たな第1始動入賞口への遊技球がないものとして説明する。
ここで、消化時表示エリアAHAには、保留表示M4と対応する消化時表示AHが、保留表示M4の表示態様と対応する表示態様「☆」で表示されている。
そして、図33の(f)の場面の後の図33の(g)の場面は、保留表示M4に対応する飾り図柄の可変表示において、リーチ演出などが実行された後に飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに飾り図柄が「7」「7」「7」で最終停止表示され、「大当り」となったときの場面である。
つまり、図33に示す各場面では、第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、第1保留表示の追加時表示態様として、複数の表示態様のうちのいずれかの表示態様(通常表示態様)、かつ直前の保留表示の表示態様とは異なる表示態様で各保留表示が表示され、保留演出として第2演出を実行するときには、ターゲットの保留表示の表示態様が表示態様「☆」により表示される。
図34は、画像表示装置5における表示動作例を示す図である。具体的には、図34は、画像表示装置5における表示動作例(a)〜(e)を示す図である。図34の(a)〜(e)においても画像表示装置5内の矢印「↓」は、飾り図柄が変動中であることを表している。
図34の(a)の場面は、保留表示M0(非図示)に対応する飾り図柄の可変表示において飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに飾り図柄が「2」「6」「7」で最終停止表示されたときの場面である。また、保留表示M0(非図示)に対応する飾り図柄が飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに最終停止表示されるまでに、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づいて、第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、保留表示M1(第1保留表示)が表示されている。
第1始動入賞記憶表示エリア5HLに表示された保留表示M1の表示態様は、図22、図23に示す入賞時演出決定処理(ステップS150)や、図24に示す保留演出実行決定処理(第1保留表示)(ステップS155)や、図25に示す第1保留表示態様設定処理(ステップS156)などの処理を実行することで、第1保留表示の表示態様決定テーブルや第1保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6や、変動カテゴリ、保留記憶数などに基づいて表示態様「□」と決定されたものとする。このとき、第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、保留表示M1が決定された表示態様「□」により表示されている。
図34の(a)の後の図34の(b)の場面は、図34の(a)の場面において第1始動入賞記憶表示エリア5HLに表示されていた保留表示M1に対応する飾り図柄の可変表示を開始したときの場面である。
このとき、消化時表示エリアAHAには、図34の(a)の場面で表示されていた保留表示M1に対応する消化時表示AHが、保留表示M1の表示態様と対応する表示態様「□」で表示されている。
また、図34の(b)の場面において、保留表示M1に対応する飾り図柄の可変表示の実行中に新たに第1始動入賞口に遊技球が入賞したとする。この入賞に基づく保留表示が、先読み判定の結果「スーパーリーチ」の可変表示の変動カテゴリであり、ターゲットの保留表示として、保留演出の演出態様が「第1演出」として実行されるものとする。
このとき、図22、図23に示す入賞時演出決定処理(ステップS150)や、図24に示す保留演出実行決定処理(第1保留表示)(ステップS155)や、図25に示す第1保留表示態様設定処理(ステップS156)などを実行することで、第1保留表示の表示態様決定テーブルや第1保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6や、変動カテゴリ、保留記憶数などに基づいて保留表示M2の表示態様が直前で表示されていた保留表示M1の表示態様とは異なる表示態様、表示態様「○」と決定されたときの場面である。
そして、第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、保留表示M2が決定された表示態様「○」により表示されている。
また、保留表示M2に対応する保留情報が「スーパーリーチ」の変動カテゴリと判定されたことに基づいて、演出カウンタの値として「2」がセットされる。
そして、図34の(b)の場面の後の図34の(c)の場面は、図34の(b)の場面と同様に保留表示M1に対応する飾り図柄の可変表示を実行しており、かつ消化時表示エリアAHAに消化時表示AHが、保留表示M1の表示態様と対応する表示態様「□」で表示されているときに、新たに第1始動入賞口に2個の遊技球が入賞したことに基づいて、図22、図23に示す入賞時演出決定処理(ステップS150)や、図24に示す保留演出実行決定処理(第1保留表示)(ステップS155)や、図25に示す第1保留表示態様設定処理(ステップS156)などの処理を実行し、演出カウンタの値と直前の保留表示M2、保留表示M3の表示態様に基づいて、直前で表示されていた保留表示M2の表示態様と同じ表示態様、表示態様「○」と決定されたときの場面である。そして、第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、保留表示M3、M4が決定された表示態様「○」により表示されている。
つまり、第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、保留表示M2、M3、M4の表示態様の組み合わせが表示態様「○」「○」「○」と同じ表示態様が3個連続する表示態様の組み合わせで表示されている。
このように複数の保留表示の表示態様の組み合わせが、所定態様となる表示態様で、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに保留表示を表示する演出が第1演出である。
そして、図34の(c)の後の場面の図34の(d)の場面は、保留表示M1に対応する飾り図柄の可変表示において、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに飾り図柄が「3」「2」「5」で最終停止表示されたときの場面である。
そして、図34の(d)の後の場面の図34の(e)の場面は、ターゲットの保留表示である保留表示M2に対応する飾り図柄の可変表示において、スーパーリーチ演出などが実行されたときの場面である。
つまり、図34に示す各場面では、第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、第1保留表示の追加時表示態様として、複数の表示態様のうちのいずれかの表示態様(通常表示態様)、かつ直前の保留表示の表示態様とは異なる表示態様で各保留表示が表示され、保留演出として第1演出を実行するときには、有利状態に制御されることに基づいてターゲットの保留表示の表示態様と同じ表示態様でターゲットの保留表示よりも後の入賞に基づく保留表示が表示される。
なお、複数の保留表示の表示態様の組み合わせは、「○」「○」「○」と同じ表示態様が3個連続する表示態様の組み合わせのように、同じ表示態様が複数個連続するような組み合わせであってもよいし、「○」「△」「○」や「○」「△」「○」「△」などのように所定の表示態様の組み合わせであってもよい。
なお、上記説明では、ターゲットの保留表示の表示態様とターゲットの保留表示の直前の保留表示の表示態様とを異ならせる場合について説明したが、ターゲットの保留表示の表示態様を、ターゲットの保留表示の直前の保留表示の表示態様と同じ表示態様とし、演出カウンタの値を例えば、第1演出の場合には大当のときに「2」、スーパーリーチのときに「1」、リーチのときに「0」と設定するようにしてターゲットの保留表示を含む複数の保留表示の表示態様の組み合わせが所定態様となるようにしてもよい。
なお、上記説明では、ターゲットの保留表示の表示態様とターゲットの保留表示の直前の保留表示の表示態様とを異ならせる場合について説明したが、保留記憶数や有利状態によってターゲットの保留表示の表示態様を、ターゲットの保留表示の直前の保留表示の表示態様と同じにするようにしてもよいし、ターゲットの保留表示の表示態様に対して、ターゲットの保留表示より後に表示される保留表示の表示態様が同じになるようしてもよい。
なお、保留演出として出現演出や消滅演出を実行するようにしてもよい。
図35は、出現演出および消滅演出の具体例を説明するための説明図である。
出現演出は、例えば、図35(A)に示すように、保留表示が、濃淡が薄く視認不可能又は視認困難な状態(図35(A)の(0))から徐々に濃度が濃くなり視認可能又は視認し易い状態(図35(A)の(1)〜(4))に変化するように保留表示の表示態様を変化させる演出のことである。
例えば、出現演出を開始してから1秒程度をかけて保留表示の濃度が最大となり視認しやすい状態(図35(A)の(4))になるものとする。
また、消滅演出は、図35(B)に示すように、保留表示が、濃度が濃く視認可能又は視認し易い状態(図35(B)の(4))から徐々に濃度が薄くなり視認不可能又は視認困難な状態(図35(B)の(3)〜(1))に変化するように保留表示の表示態様を変化させる演出のことである。
例えば、消滅演出を開始してから1秒程度をかけて保留表示の濃度が最小となり視認不可能な状態(図35(B)の(0))になるものとする。
出現演出は、例えば、図35(A)の(0)〜(4)のコマが順に表示される1秒間の動画像を画像表示装置5において再生することによって、実現される。また、消滅演出は、例えば、図35(B)の(4)〜(0)のコマが順に表示される1秒間の動画像を画像表示装置5において再生することによって、実現される。
なお、例えば、新たな保留表示を表示する際に、出現演出として、図35(A)の(0)〜(4)のコマが順に表示される動画像を再生した後に、図35(A)の(4)に相当する静止画像を表示するようにしてもよいし、図35(A)の(0)〜(3)のコマが順に表示される動画像を再生した後に、図35(A)の(4)に相当する静止画像を表示するようにしてもよい。
なお、例えば、保留表示を消去する際に、消滅演出として、図35(B)の(4)に相当する静止画像を表示している状態から、図35(B)の(4)〜(0)のコマが順に表示される動画像を再生するようにしてもよいし、図35(B)の(4)に相当する静止画像を表示している状態から、図35(B)の(3)〜(0)のコマが順に表示される動画像を再生するようにしてもよい。
次に、特定保留表示の具体例について説明する。
図36は、特定保留表示の具体例を説明するための説明図である。
このうち、図36(A)は、通常特定保留表示の具体例を示している。また、図36(B)は、先読み特定保留表示の具体例を示している。
ここで、「通常特定保留表示」は、通常の演出態様の特定保留表示のことであり、「通常出現演出」は、通常の演出態様の出現演出のことである。
また、「先読み特定保留表示」は、先読予告態様の特定保留表示のことであり、「先読み出現演出」は、先読予告態様の出現演出のことである。
「特定保留表示」とは、例えば、遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)や時短状態(低確高ベース状態)である場合に、表示される保留表示の表示態様であり、通常の表示態様の保留表示とは異なる表示態様である。例えば、特定保留表示は、所定の周期で動作表示する保留表示の表示態様であり、1秒間の周期で反時計回りに1回転する表示態様で表示される。
なお、「特定保留表示」は、所定の周期で動作表示するものであれば、例えば、所定の周期で左右方向や上下方向に揺動するものや、所定の周期で大きさが変化するもの、所定の周期で保留表示内の模様や色が変化するものであってもよい。
保留演出として通常特定保留表示を表示する場合には、図36(A)に示すように、保留表示を白色の丸形表示の内部に白色の三角表示で表示する態様で特定保留表示が表示される。そして、図36(A)に示すように、1秒間の周期で反時計回りに1回転する態様で動作表示が行われる。一方、保留予告演出を実行することに決定され、先読み特定保留表示が表示される場合には、図36(B)に示すように、保留表示を白色の丸形表示の内部に赤色の三角表示で表示する態様で特定保留表示が表示される。そして、図36(B)に示すように、1秒間の周期で反時計回りに1回転する態様で動作表示が行われる。
なお、例えば、通常特定保留表示および先読み特定保留表示の具体例として、図36に示すように、保留表示の形状が同じで表示色が異なるもの(本例では、特定保留表示中の一部の表示色が異なるもの)を示したが、例えば、通常特定保留表示と先読み特定保留表示とで保留表示の形状が異なるもの(例えば、丸形表示と矩形表示)であってもよい。また、例えば、通常特定保留表示と先読み特定保留表示とで動作表示の態様が異なるもの(例えば、回転動作するものと揺動動作するもの)であってもよい。
このように、通常態様の保留表示とは異なる特定保留表示であることを認識できるとともに、その特定保留表示の中の異なる種類のものであることを認識できるものであればよい。
次いで、この実施の形態において、出現演出中に可変表示が開始された場合の具体例について説明する。
図37は、出現演出中に可変表示が開始された場合の具体例を示す説明図である。
なお、図37において、(A)(B)(C)(D)(E)の順に演出画面の態様が遷移する。
図37(A)に示すように、第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおいて特定保留表示(図37では、通常特定保留表示)を2つ表示しているときに、図37(B)に示すように、新たに第2始動入賞口への始動入賞が発生したものとする。すると、保留表示の動作表示を伴う出現演出の実行を開始し、既に実行中の特定保留表示の動作表示に同期して保留表示を動作表示させながら、図37(B)に示す濃度が薄い状態(図35(A)の(1)に相当)から、図37(C)に示す徐々に濃度が濃い状態(図35(A)の(2)に相当)に変化するような態様で出現演出を実行する。
ここで、第2の開始条件が成立し、第2特別図柄の可変表示が開始したものとする。すると、実行中の出現演出を中断し、出現演出の対象であった第2保留表示を対象とする消滅演出を開始する。具体的には、出現演出の対象であった最も右側の第2保留表示が、図37(C)に示す徐々に濃度が濃い状態(図35(B)の(2)に相当)から、図37(D)に示す濃度が薄い状態(図35(B)の(1)に相当)に変化するような態様で消滅演出を実行する。そして、消滅演出が終了すると、図37(E)に示すように、保留表示が消去される。
このように、この実施の形態では、新たな保留表示を表示する出現演出の実行中に、可変表示が開始されると、出現演出を中断して消滅演出を実行するように構成されている。そのため、出現演出を実行するタイミング(すなわち始動入賞時)と消滅演出を実行するタイミング(すなわち変動開始時)とが重なることによって、保留記憶数が分かりにくくなることを防止するとともに、保留表示の増減に関する演出を違和感なく行うことができる。
次いで、出現演出中に始動入賞が発生した場合の具体例について説明する。
図38は、出現演出中に始動入賞が発生した場合の具体例を示す説明図である。
なお、図38において、(A)(B)(C)(D)(E)の順に演出画面の態様が遷移する。
図38(A)に示すように、第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおいて特定保留表示(図37では、通常特定保留表示)を2つ表示しているときに、新たに第2始動入賞口への始動入賞が発生したものとする。すると、保留表示の動作表示を伴う出現演出の実行を開始し、既に実行中の特定保留表示の動作表示に同期して保留表示(左から3番目)を動作表示させながら、濃度が薄い状態(図35(A)の(1)に相当)から、徐々に濃度が濃い状態に変化するような態様で出現演出を実行する。
ここで、出現演出の実行中に、新たに第2始動入賞口への始動入賞が発生したものとする。すると、実行中の出現演出を中断し、実行していた出現演出の対象であった第2保留表示(左から3番目)を最も濃度が濃い状態(図35(A)の(4)に相当)で表示する。
そして、新たに発生した第2始動入賞口への始動入賞にもとづいて、新たな保留表示(左から4番目)の動作表示を伴う出現演出の実行を開始し、既に実行中の特定保留表示の動作表示に同期して保留表示を動作表示させながら、図38(B)に示す濃度が薄い状態(図35(A)の(1)に相当)から、図38(C)に示す状態(図35(A)の(2)に相当)、図38(D)に示す状態(図35(A)の(3)に相当)を経て、図38(E)に示す濃度が濃い状態(図35(A)の(4)に相当)に徐々に変化するような態様で出現演出を実行する。
このように、新たな保留表示を表示する出現演出の実行中に、新たな始動入賞が発生すると、実行中の出現演出を中断し、新たな始動入賞にもとづく出現演出を実行するように構成されている。そのため、複数の出現演出が同時に実行されることによって、保留記憶数が分かりにくくなることを防止するとともに、保留表示の増減に関する演出を違和感なく行うことができる。
なお、出現演出の実行中に新たな始動入賞が発生すると、実行中の出現演出を中断するように構成されているが、これに限らず、実行中の出現演出を継続したまま、新たな始動入賞の発生にもとづく出現演出を開始するようにしてもよい。
次いで、消滅演出中に始動入賞が発生した場合の具体例について説明する。
図39は、消滅演出中に始動入賞が発生した場合の具体例を示す説明図である。
なお、図39において、(A)(B)(C)(D)(E)の順に演出画面の態様が遷移する。
図39(A)に示すように、第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおいて特定保留表示(図39では、通常特定保留表示)を3つ表示しているときに、図39(B)に示すように、新たに第2特別図柄の可変表示が開始されたものとする。すると、左から3番目の第2保留表示を対象とする消滅演出の実行を開始し、図37(B)に示す濃度が濃い状態(図35(B)の(3)に相当)から、図37(C)に示す徐々に濃度が薄い状態(図35(B)の(2)に相当)に変化するような態様で消滅演出を実行する。
ここで、新たな始動入賞が発生すると、実行中の消滅演出を中断し、消滅演出の対象であった第2保留表示を対象とする出現演出を開始する。具体的には、出現演出の対象であった左から3番目の第2保留表示が、図39(C)に示す徐々に濃度が薄い状態(図35(A)の(2)に相当)から、図39(D)に示す濃度が濃い状態(図35(A)の(3)に相当)に変化するような態様で消滅演出を実行する。
そして、出現演出が終了すると、図39(E)に示すように、最も濃度が濃い状態(図35(A)の(4)に相当)で保留表示が表示される。
このように、保留表示を消去する消滅演出の実行中に、始動入賞が発生すると、消滅演出を中断して出現演出を実行するように構成されている。そのため、消滅演出を実行するタイミング(すなわち変動開始時)と出現演出を実行するタイミング(すなわち始動入賞時)とが重なることによって、保留記憶数が分かりにくくなることを防止するとともに、保留表示の増減に関する演出を違和感なく行うことができる。
なお、消滅演出の実行中に新たな始動入賞が発生すると、実行中の消滅演出を中断し、出現演出を実行するように構成されているが、これに限らず、実行中の消滅演出を中断した後、出現演出を実行せずに、保留表示を表示するようにしてもよい。図39に示す例では、図39(C)から、図39(D)を経ず、図39(E)に移行するようにしてもよい。
図37〜図39に示したように、特定保留表示の動作表示は、保留記憶の増加(すなわち新たな始動入賞の発生)および可変表示の開始によって中断されないように構成されている。すなわち、継ぎ目なく動作が継続するように構成されている。このように構成することによって、保留表示の見栄えをより良くすることができる。
(1)以上、上記実施形態による遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)は、可変表示(例えば、特図の可変表示、飾り図柄の可変表示、特図及び飾り図柄の可変表示など)を行い遊技者にとって有利な有利状態(例えば、高確状態、低確状態、高ベース状態や低ベース状態、リーチ、大当り遊技状態、スーパーリーチ等)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)であって、未だ開始していない可変表示について保留情報として記憶する保留記憶手段(例えば、第1特図保留記憶部151A、第2特図保留記憶部151B、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194A、第2始動入賞時受信バッファ194Bなど)と、前記保留記憶手段に記憶された保留情報に対応する保留表示を表示する保留表示手段(例えば、ステップS168の保留追加処理において第1始動入賞記憶表示エリア5HLに第1保留表示を追加する処理や、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに第2保留表示を追加する処理など)と、前記有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、ステップS208やステップS211における始動入賞時処理等)と、前記決定手段の決定よりも前に前記有利状態に制御されるか否かを判定する判定手段(例えば、ステップ150の入賞時演出決定処理において第1始動入賞時受信コマンドバッファをチェックして実行される保留演出実行決定処理や演出カウンタの値によって実行される第1保留表示態様設定処理や、ステップ150の入賞時演出決定処理において第2始動入賞時受信コマンドバッファをチェックして実行される保留演出実行決定処理や演出カウンタの値によって実行される第2保留表示態様設定処理など)と、前記判定手段の判定に基づいて特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、ステップS703において保留演出の実行有無を決定する処理や、ステップS706における演出態様決定処理や、ステップS709、ステップS716、ステップS718、ステップS720において演出カウンタの値をセットし、演出カウンタの値によって実行される第1保留表示態様設定処理や第2保留表示態様設定処理などによって決定された保留表示を追加表示する保留追加処理など)と、を備え、前記特定演出実行手段は、前記特定演出として第1特定演出と第2特定演出とを実行可能であり、保留表示の表示態様として、少なくとも特定表示態様(例えば表示態様「☆」など)と、前記特定表示態様よりも表示される割合が高い通常表示態様(例えば、表示態様「○」や表示態様「△」や表示態様「□」など)とを表示可能であり、前記通常表示態様には、少なくとも第1表示態様と第2表示態様とが含まれ、前記第1特定演出は、複数の通常表示態様による保留表示が所定の組み合わせで表示されることにより実行可能であり、前記第2特定演出は、保留表示の表示態様を前記特定表示態様とすることにより実行可能であり、前記第1特定演出と前記第2特定演出との実行割合は保留情報の数によって異なる。
このような構成によれば、第1特定演出と第2特定演出との実行割合を、保留情報の数によって異ならせることができるため、好適に第1特定演出と第2特定演出とを実行することが可能であり、遊技者の興趣を向上させることができる。
(2)また、上記(1)の遊技機において、前記第2特定演出は、保留情報の数が少ないときに実行され易く、前記第1特定演出は保留情報の数が多いときに実行され易いようになっていてもよい(例えば、保留記憶数が少ないときには第2演出が実行され易くなるように決定割合が設定され、保留記憶数が多いときに第1演出が実行され易くなるように決定割合が設定された演出態様決定テーブルを参照することにより、第1演出と第2演出の実行割合が異なるようになっていてもよい)。
このような構成によれば、遊技者に保留情報の数(保留記憶数)に注目させることができる。
(3)また、上記(1)又は(2)の遊技機において、前記2特定演出は、保留情報の数が多いときに実行されると、保留情報の数が少ないときに実行されるときよりも有利状態となる期待度が高いようになっていてもよい。
このような構成によれば、演出効果を向上させることができる。
(4)また、上記(1)から(3)の何れかの遊技機において、前記第2特定演出は、前記第1特定演出よりも有利状態となる期待度が高いようになっていてもよい(例えば、第1演出は大当りか否かによらずリーチやスーパーリーチのときにも実行可能であり、第2演出は大当りとなるときに実行可能であるように、第2演出は第1演出よりも期待度が高い)。
このような構成によれば、第2特定演出に対して遊技者の期待感を向上させることができる。
(5)また、上記(1)から(4)の何れかの遊技機において、前記保留表示手段は、新たな保留表示の表示に伴う表示演出(例えば出現演出等)を実行可能な演出実行手段を含み、前記演出実行手段は、表示演出の実行中に可変表示が開始されるときに、実行中の表示演出を中断するようになっていてもよい。
このような構成によれば、保留表示がわかり難くなることを防止することができる。
(6)また、上記(1)から(5)の何れかの遊技機において、前記保留表示手段は、新たな保留表示の表示に伴う表示演出(例えば出現演出等)を実行可能な演出実行手段を含み、前記演出実行手段は、前記表示演出の実行中に新たな保留記憶が記憶されたときに、新たな保留表示の表示に伴う表示演出を実行するようになっていてもよい。
このような構成によれば、保留表示がわかり難くなることを防止することができる。
(7)また、上記(1)から(6)の何れかの遊技機において、前記保留表示手段は、保留表示の消去に伴う消去演出を実行可能な演出実行手段を含み、前記演出実行手段は、消去演出の実行中に新たな保留記憶が記憶されたときに、実行中の消去演出を中断するようになっていてもよい。
このような構成によれば、保留表示がわかり難くなることを防止することができる。
なお、上記説明では、第1保留表示に対する保留表示態様決定テーブルによる設定と第2保留表示に対する保留表示態様決定テーブルによる設定とが同様である一例について説明したが、第1保留表示と第2保留表示とで異なる保留表示態様決定テーブルによる設定であってもよい。
なお、上記説明では、第1保留表示に対する保留演出について説明したが、第2保留表示に対して第1保留表示と同態様の保留演出を実行するようにしてもよいし、第1保留表示に対して第2保留表示と同態様の保留演出を実行するようにしてもよいし、第1保留表示および第2保留表示の一方または両方に対して、上述したような保留演出を実行するようにしてもよい。
なお、上記説明では、通常時に保留演出を実行する場合について説明したが、例えば高確状態や高ベース状態であるとき等、特定の遊技状態であるときにのみ保留演出が実行されるようになっていてもよい。
なお、上記説明では、保留演出が実行され得る有利状態の一例として、リーチ、スーパーリーチ、大当りなどの場合について説明したが、高確状態や高ベース状態となる場合に保留演出が実行されるようにしてもよいし、大当り種別などによって保留演出が実行されるようにしてもよいし、擬似連の可能性や大当り時の昇格期待度、保留内連荘の期待度などによって保留演出が実行されるようにしてもよい。
なお、上記説明では、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示された保留表示に対して保留演出を実行する場合について説明したが、消化時表示エリアAHAに表示される消化時表示AHと始動入賞記憶表示エリア5Hに表示される保留表示とを含めて保留演出と同様の演出を実行するようにしてもよい。例えば、消化時表示エリアAHAに消化時表示AHが表示され、始動入賞記憶表示エリア5Hに保留表示が表示されていないときに、新たな入賞によりターゲットとなる保留表示が表示されるときには、消化時表示エリアAHAに表示された消化時表示AHに対応する保留表示の表示態様で表示し、該消化時表示の表示態様と保留表示の表示態様との組み合わせが所定の表示態様となるようにしてもよい。
なお、上記説明では、保留演出として第2演出が実行されるとき、すなわち表示態様「☆」で保留表示が表示されるときは、「大当り」確定として説明したが、「大当り」確定ではなく、ハズレとなるときにも表示するようにしてもよい。この場合、例えば、図29に示した第1保留表示の表示態様決定テーブルによる決定割合の設定例において、TA1やTA2における表示態様「☆」の決定割合を「0」ではなく例えば「1」とし、割合の合計が「100」となるように、他の決定割合を調整すればよい。
例えば、第1例として、図26に示すような決定割合で設定された保留演出実行有無決定テーブルにおいて保留数が少ないとき(例えば1個のとき)に「実行有」と決定され、図27に示すような決定割合で設定された演出態様決定テーブルにおいて保留数が少ないとき(例えば1個のとき)に第2演出と決定され、図28に示す第1保留表示の表示態様決定テーブルの選択例において変動カテゴリ、例えば変動カテゴリPA4に基づいて第1保留表示の表示態様決定テーブル「TA2」を選択したときに、上述の図29の変形例のように第1保留の表示態様「☆」となる決定割合が「1」に設定された第1保留表示の表示態様決定テーブル「TA2」を参照して第1保留表示の表示態様が「☆」に決定される。
また、例えば、第2例として、図26に示すような決定割合で設定された保留演出実行有無決定テーブルにおいて保留数が多いとき(例えば4個のとき)に「実行有」と決定され、図27に示すような決定割合で設定された演出態様決定テーブルにおいて保留数が多いとき(例えば4個のとき)に第2演出と決定され、図28に示す第1保留表示の表示態様決定テーブルの選択例において変動カテゴリ、例えば変動カテゴリPB4に基づいて第1保留表示の表示態様決定テーブル「TA3」を選択したときに、上述の図29に示すような決定割合で設定された第1保留表示の表示態様決定テーブル「TA3」における「第2演出」を参照して第1保留表示の表示態様が「☆」に決定される。
即ち、上記第1例、第2例のように、保留記憶数が少ないときには、「大当り」となるときに限らず「大当り」とならないとき(例えばリーチやスーパーリーチなどとなるとき)にも第2演出として第1保留表示の表示態様が表示態様「☆」で表示され得るのに対し、保留数が多いときには、「大当り」となるときに第2演出として第1保留表示の表示態様が表示態様「☆」で表示される。
換言すれば、保留記憶数が少ないときに第2演出が実行される場合と保留記憶数が多いときに第2演出が実行される場合とで、有利状態(例えば大当り等)となる期待度が異なるようになっていてもよく、例えば、保留記憶数が少ないときに第2演出が実行されるときよりも保留記憶数が多いときに第2演出が実行されるときの方が、有利状態(例えば大当り等)となる期待度が高いようになっていてもよい。
このようにすることで、ハズレのときに第2演出を実行するときであっても、保留記憶数が多いときには第1演出が実行され易く、保留記憶数が少ないときには第2演出が実行され易くなるため、先読予告演出を好適に実行することができ、遊技者の興趣を向上させることができる。また、保留記憶数が多いときに実行される第2演出は、保留記憶数が少ないときに実行される第2演出よりも遊技状態となる期待度が高いため、演出効果を向上させることができる。
なお、上記説明では、保留演出として第1演出を実行する場合に、「大当り」となるときに保留表示の表示態様の組み合わせとして同じ表示態様が4個連続するように表示する場合や、「スーパーリーチ」となるときに保留表示の表示態様の組み合わせとして同じ表示態様が3個連続するように表示する場合や、「リーチ」となるときに保留表示の表示態様の組み合わせとして同じ表示態様が2個連続するように表示する場合について説明したが「ハズレ」となるときに上記のような同じ表示態様が2個連続するように表示してもよいし、同じ表示態様が3個連続するように表示してもよいし、同じ表示態様が4個連続するように表示してもよい。また、「大当り」となるときにも、保留表示の表示態様の組み合わせとして同じ表示態様で表示させる保留表示の個数を、例えば2個、3個のようにしてもよい。
この場合、例えば、図23に示すステップS153の処理の後に、同じ表示態様で表示させる第1保留表示の表示態様の組み合わせの個数(同じ表示態様で表示させる保留表示の個数)を、変動カテゴリに基づいて例えば1〜3個のいずれかに決定し、決定内容に従って演出カウンタの値をセットし、該演出カウンタの値がセットされているときには、演出カウンタの値を更新する処理や直前の第1保留表示の表示態様をチェックする処理、直前の第1保留表示の表示態様と同じ表示態様に決定する処理などを行うようにしてもよい。このとき、変動カテゴリに基づいて決定する保留表示の表示態様決定テーブルは、変動カテゴリに応じて、例えば大当り、スーパーリーチ、リーチ、ハズレの順に保留表示の表示態様が、例えば直前または直後の表示態様と同じ表示態様となるような、複数の保留表示の表示態様の組み合わせが所定態様となる割合が低くなっていくように設定されていればよく、このように設定された保留表示の表示態様決定テーブルを記憶しておけばよい。
また、この場合、例えば、図23に示すステップS164の処理の後に、同じ表示態様で表示させる第2保留表示の表示態様の組み合わせの個数(同じ表示態様で表示させる保留表示の個数)を、変動カテゴリに基づいて例えば1〜3個のいずれかに決定し、決定内容に従って演出カウンタの値をセットし、該演出カウンタの値がセットされているときには、演出カウンタの値を更新する処理や直前の第2保留表示の表示態様をチェックする処理、直前の第2保留表示の表示態様と同じ表示態様に決定する処理などを行うようにしてもよい。このとき、変動カテゴリに基づいて決定する保留表示の表示態様決定テーブルは、変動カテゴリに応じて、例えば大当り、スーパーリーチ、リーチ、ハズレの順に保留表示の表示態様が、例えば直前または直後の表示態様と同じ表示態様となるような、複数の保留表示の表示態様の組み合わせが所定態様となる割合が低くなっていくように設定されていればよく、このように設定された保留表示の表示態様決定テーブルを記憶しておけばよい。
なお、上記説明では、保留演出として第1演出を実行する場合に、「大当り」となるときに保留表示の表示態様の組み合わせとして同じ表示態様が4個連続するように表示する場合や、「スーパーリーチ」となるときに保留表示の表示態様の組み合わせとして同じ表示態様が3個連続するように表示する場合や、「リーチ」となるときに保留表示の表示態様の組み合わせとして同じ表示態様が2個連続するように表示する場合について説明したが、ステップS150の処理において、新たに入賞したことに基づく保留表示を、直前の保留表示の表示態様と同じ表示態様とするか否かを、保留表示態様決定テーブルを参照して決定するようにしてもよい。この場合、例えば、大当り、スーパーリーチ、リーチ、ハズレの順に同じ表示態様に決定される割合が低くなっていくように設定されていればよく、このように設定された保留表示の表示態様決定テーブルを記憶しておけばよい。
なお、上記説明では、保留表示の表示態様として、表示態様「○」「△」「□」「☆」の一例について説明したが、図36(A)に示すような通常特定保留表示と上記表示態様「○」「△」「□」「☆」とを組み合わせた表示態様を保留表示の表示態様としてもよい。例えば、図36(A)では、「○」の中に「△」が表示される表示態様の一例であるが、「O」の中に「□」や「O」の中に「○」や「O」などのようにすればよい。
このとき、それぞれの表示態様がこれらの表示態様によって表示される複数の保留表示の表示態様の組み合わせが、所定態様となることによる第1演出が実行され、「O」の中に「☆」の表示態様が表示されることによる第2演出が実行されるように、保留演出が実行されればよい。この場合に、各図形の正位置が同じタイミングで正位置となるように、それぞれの通常特定保留表示の周期が同期していればよい。
なお、上記説明では、保留表示の表示態様として、表示態様「○」「△」「□」「☆」の一例について説明したが、図36(B)に示すような先読み特定保留表示の表示態様を、上記説明における表示態様「☆」に対応する表示態様としてもよい。つまり、保留演出として第2演出が実行されるときの保留表示の表示態様が、図36(B)に示すような先読み特定保留表示の表示態様であってもよい。
なお、上記説明では、第1演出が実行されるときには第1保留表示の表示態様決定テーブルを参照せずに、直前の保留表示の表示態様と同じ表示態様で新たな保留表示を表示する場合について説明したが、同じ表示態様に決定され易いように決定割合を設定するととともに、異なる表示態様にも決定され得るように決定割合を設定した第1保留表示の表示態様決定テーブルを用いて、第1演出が実行される場合であっても複数の保留表示の表示態様の組み合わせが所定の表示態様とならない場合を設けるようにしてもよい。この場合、例えば、ターゲットの保留表示の期待度が高いとき(例えば大当りとなるとき等)には、同じ表示態様に決定され易くなるように決定割合を設定した第1保留表示の表示態様決定テーブルを用いるようにすればよい。
なお、上記説明では、消化時表示が飾り図柄最終停止の直前に画像表示装置5から消去される一例について説明したが、飾り図柄表示エリア5Lの飾り図柄の変動が停止したときに消化時表示を消去してもよいし、変動開始から所定時間経過した後に消化時表示を消去するようにしてもよい。
なお、上記説明では、主基板11側において変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を用いて変動カテゴリを決定しているが、演出制御基板12側において変動カテゴリを決定してもよい。変動パターンの決定についても同様である。また、上記説明では、演出制御基板12側において保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6を用いて保留表示の表示態様を決定しているが、主基板11側において保留表示の表示態様を決定してもよい。保留変化演出の実行有無の決定などについても同様である。
なお、上記説明では、図16に示した変動カテゴリ決定テーブルによる構成例のように保留記憶数及び特図表示結果に応じて変動カテゴリ決定テーブルを選択して変動カテゴリを決定する一例を説明したが、保留記憶数に代えて、又は加えて変動回数(例えば、大当たり終了後からの変動回数や、特図表示結果が所定回数「ハズレ」であるときには、例えば図17(C)に示す変動カテゴリテーブル「C−TBL3」を選択するように変動カテゴリ決定テーブルを選択して変動カテゴリをもよい。
なお、上記説明では、図16に示した変動カテゴリ決定テーブルによる構成例のように保留記憶数及び特図表示結果に応じて変動カテゴリ決定テーブルを選択して変動カテゴリを決定する一例を説明したが、保留記憶数に代えて、又は加えて変動回数(例えば、大当たり終了後からの変動回数や、特図表示結果が所定回数「ハズレ」であるときに、変動カテゴリ決定テーブルを再度選択して、変動カテゴリを決定してもよい。
なお、上記説明では、図16に示した変動カテゴリ決定テーブルによる構成例のように保留記憶数及び特図表示結果に応じて変動カテゴリ決定テーブルを選択して変動カテゴリを決定する一例を説明したが、高確低ベース状態から低確低ベース状態へと移行するときや低確低ベースから高確低ベースへと移行するときなどのように、遊技状態が移行するときに、変動カテゴリ決定テーブルを再度選択して変動カテゴリを決定してもよい。
なお、第1始動入賞記憶表示エリア5HLや第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおいて表示される保留表示の表示態様は、図柄やキャラクタ画像が描かれたものであってもよいし、所定周期例えば、1秒で左右方向または上下方向に1回転するような動作表示を伴う保留表示として特定保留表示を表示するようにしてもよい。
この場合、例えば、ステップS150における入賞時演出決定処理として、第1始動入賞記憶表示エリア5HLや第2始動入賞記憶表示エリア5HRに特定保留表示が既に表示されているか否かを、特定保留表示を表示中であることを表すフラグを参照することによって判定し、既に特定保留表示が表示されている場合には、予め特定保留表示を表示したときに設定されたタイマによって、既に表示されている特定保留表示の動作表示のタイミング(例えば回転タイミング)を判定し、判定結果に基づいて、第1始動入賞や第二始動入賞によって追加される特定保留表示の動作表示を、表示中の特定保留表示の動作表示と同期させて表示すればよい。
この場合、例えば、第1始動入賞記憶表示エリア5HLや第2始動入賞記憶表示エリア5HRに特定保留表示を出現させる出現演出を実行した後に、タイマに基づいて動作表示を同期させてもよいし、第1始動入賞記憶表示エリア5HLや第2始動入賞記憶表示エリア5HRに特定保留表示を出現させる出現演出を実行している間に、追加される特定保留表示の動作表示を、表示中の特定保留表示の動作表示と同期させながら表示するようにしてもよいし、同期させた後に出現演出を実行するようにしてもよい。
また、特定保留表示による保留表示を実行する場合には、遊技状態、例えば、高ベース状態または低ベース状態のときに実行するようにしてもよいし、高確状態または低確状態のときに実行するようにしてもよいし、特定演出が実行されている状態のときに実行するようにしてもよいし、保留演出が実行されている状態のときに実行されるようにしてもよいし、第2保留表示が表示されている状態であるときに実行されるようにしてもよい。
つまり、始動領域を遊技媒体が通過した後に、保留表示の表示に伴う出現演出を実行し、遊技状態や特定演出の実行状態などにおける保留表示として、例えば、1秒などで1回転するような動作表示する特定保留表示を表示させることが可能であり、特定保留表示の表示中に始動領域を前記遊技媒体が通過したことに基づいて、新たな特定保留表示を表示させるときに、所定演出の実行中から、表示中の特定保留表示の動作表示に新たな特定保留表示の動作表示を同期させてもよい。
なお、保留演出の実行有無を保留演出実行有無決定テーブルと乱数値MR7となどに基づいて決定せずに、変動パターンや変動カテゴリに基づいて決定するようにしてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
なお、上記実施形態において、合計保留記憶数が所定数(例えば、5個)をどれだけ超えているかによって、先読み予告演出の実行割合が異なっていてもよい。例えば、合計保留記憶数が5個のときの方が、合計保留記憶数が8個のときよりも先読み予告演出の実行割合が高くなっていてもよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
例えば、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点又は遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にも本発明を適用することができる。
即ち、遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示手段を備え、当該可変表示手段に予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であるが、遊技得点が0でないときに遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技が行われ、遊技球の打ち込みに応じて遊技得点を減算し、遊技領域に設けられた入賞領域に遊技球が入賞することに応じて遊技得点を加算する遊技機にも本発明を適用できる。そのような遊技機は、遊技得点の加算に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を挿入するための遊技用記録媒体挿入口と、遊技用記録媒体挿入口に挿入された遊技用記録媒体に記録されている記録情報の読み出しを行う遊技用記録媒体処理手段を備えていてもよい。
また、例えば、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機にも適用することができる。
例えば、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機にも適用することができる。
なお、普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bとの上方に振分装置を設け振分装置を遊技球が通過したときに普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bとに交互に入賞させるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ遊技機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組み合わせが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
例えば、本発明に係る遊技機は、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、ボーナス、ART、AT、CZ等の状態(以下、ボーナス状態等)に制御可能な上述のようなスロット機であって、以後に実行される各ゲーム(1ゲーム後に実行されるゲーム、2ゲーム後に実行されるゲーム、…、)の夫々に対応する特別表示を表示(例えば、1度のタイミング(例えば、1ゲーム毎)に、0個〜10個程度の特別表示を表示(既に表示している場合には追加表示)し、1ゲーム消化毎に1つずつ消去等)する特別表示手段と、前記有利状態に制御するか否かを決定(例えば、抽選により決定、又は、所定ゲーム数に到達したことに基づいて決定)する決定手段と、前記決定手段の決定に基づいて特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、を備え、前記特定演出実行手段は、前記特定演出として第1特定演出と第2特定演出とを実行可能であり、特別表示の表示態様として、少なくとも特定表示態様と、前記特定表示態様よりも表示される割合が高い通常表示態様とを表示可能であり、前記通常表示態様には、少なくとも第1表示態様と第2表示態様とが含まれ、前記第1特定演出は、複数の通常表示態様による特別表示が所定の組み合わせで表示されることにより実行可能であり、前記第2特定演出は、特別表示の表示態様を前記特定表示態様とすることにより実行可能であり、前記第1特定演出と前記第2特定演出との実行割合は特別表示の数によって異なることを特徴とするスロット機であってもよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、予告演出等の所定演出を実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作、更には遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
また、上記説明では、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御マイクロコンピュータ(演出制御用CPU120)に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御マイクロコンピュータに通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(CPU103)は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。
この場合、演出制御マイクロコンピュータは2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行う様にすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御マイクロコンピュータの方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定時間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけに限らず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるものも含む概念である。
また、上記の実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことに基づいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことに基づいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の実施の形態で示した構成を適用することもできる。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様に限られない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄を可変表示して表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様に限られない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の実施形態では、主基板11に乱数値の判定用テーブル(表示結果決定テーブル、大当り種別決定テーブル、及び変動カテゴリ決定テーブル)を記憶させておき、始動入賞時に主基板11において抽出された乱数値(MR1〜MR3)に基づき、主基板11が乱数値の判定用テーブルを参照し、乱数値の判定処理(大当りとなるか否かの判定、及び変動カテゴリの判定、並びに大当りである場合は大当りの種別の判定)を実行し、演出制御基板12は、主基板11において判定された判定結果を受信して、受信した判定結果に基づき先読予告演出を実行する例を示したが、先読予告演出の実行態様はこれに限定されない。
例えば、演出制御基板12に上記乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、演出制御基板12は、主基板11において抽出された乱数値そのものを主基板11から受信し、受信した乱数値に基づき乱数値の判定用テーブルを参照して乱数値の判定処理を実行し、判定処理の判定結果に基づき先読予告演出を実行するようにしてもよい。すなわち、乱数値の判定処理を演出制御基板12において行ってもよい。
また、乱数値の判定処理を主基板11と演出制御基板12の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板12は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板11において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板12は、乱数値(MR1及びMR2)を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行するとともに、乱数値(MR3)に基づき主基板11で判定された変動カテゴリの判定結果を受信するようにしてもよい。すなわち、演出制御基板12は、自ら判定した判定結果と主基板11で判定された判定結果に基づき先読予告演出を実行することができる。
なお、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。