以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一態様によるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲーム(識別情報の可変表示を伴って実行するゲーム、若しくは、識別情報の可変表示自体)の一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。なお、第1特別図柄表示装置4Aが実行する可変表示ゲーム(第1特図を可変表示させる可変表示ゲーム)を第1特図ゲームとも称し、第2特別図柄表示装置4Bが実行する可変表示ゲーム(第2特図を可変表示させる可変表示ゲーム)を第2特図ゲームとも称する。また、第1特図ゲームと、第2特図ゲームとを区別しない場合には、単に「特図ゲーム」とも称する。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、何れかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと連動して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
画像表示装置5の下方には、流入した遊技球を振り分けるための振分装置200が設けられ、振分装置200の下方には、普通入賞球装置6Aと普通入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通入賞球装置6Bは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第2始動入賞口を形成する。振分装置200に流入した遊技球は、普通入賞球装置6Aの上部、又は、普通入賞球装置6Bの上部に振り分けられ、第1始動入賞口又は第2始動入賞口の何れかに入賞するように(若しくは、入賞し易いように)構成されている。
また、画像表示装置5の右側には、通過ゲート41が設けられ、通過ゲート41の下方には、普通可変入賞球装置6Cが設けられている。普通可変入賞球装置6Cは、図3に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域としての第3始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Cでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第3始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Cでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第3始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Cは、通常開放状態であるときでも、第3始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Cは、通常開放状態において、例えば第3始動入賞口を閉鎖することなどにより、第3始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第3始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)し難い、又は、通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
図2は、振分装置200を説明するための説明図である。図2に示すように、振分装置200上部には、遊技球が流入可能な流入口201が設けられている。また、振分装置200内部には、流入口201から振分装置200内に流入した遊技球を左側通路203と右側通路204との何れかに振り分けるための振分部材202が設けられている。また、振分装置200の下部には、左側通路203を通過した遊技球が振分装置200から流出可能な左側流出口205と、右側通路204を通過した遊技球が振分装置200から流出可能な右側流出口206とが設けられている。
図2(a)に示す例では、振分部材202によって振分装置200内の右側通路204が遮蔽され、遊技球が左側通路203を通過可能な状態が示されている。図2(a)に示す状態において遊技球が流入口201から振分装置200内に流入すると、図2(b)に示すように、流入口201から流入した遊技球は振分部材200によって左側通路203に振り分けられ、左側通路203を通過して左側流出口205から流出する。そして、左側流出口205の下方には普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口が位置しているので、左側流出口205から流出した遊技球は、第1始動入賞口に入賞する。
また、遊技球が左側通路203を通過するときに、振分部材202の回転軸部分に設けられている羽根部202aに遊技球があたり、遊技球の自重によって羽根部202aが押されることによって、図2(a)及び図2(b)に示すように、振分部材202が右側に倒れている状態から左側に倒れている状態に変化する。そのように変化することにより、図2(b)に示すように、振分部材202によって振分装置200内の左側通路203が遮蔽され、遊技球が右側通路204を通過可能な状態となる。
次いで、そのような状態において、図2(c)に示すように、遊技球が流入口201から振分装置200内に流入すると、図2(d)に示すように、流入口201から流入した遊技球は振分部材200によって右側通路204に振り分けられ、右側通路204を通過して右側流出口206から流出する。そして、右側流出口206の下方には普通入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口が位置しているので、右側流出口206から流出した遊技球は、第2始動入賞口に入賞する。
また、遊技球が右側通路204を通過するときに、振分部材204の回転軸部分に設けられている羽根部202aに遊技球があたり、遊技球の自重によって羽根部202aが押されることによって、図2(c)及び図2(d)に示すように、振分部材202が左側に倒れている状態から右側に倒れている状態に変化する。そのように変化することにより、図2(d)に示すように、振分部材202によって振分装置200内の右側通路204が遮蔽され、遊技球が左側通路203を通過可能な状態となる。
図2に示すような動作をすることにより、本実施形態では、振分部材202によって振分装置200に流入した遊技球が左側通路203と右側通路204とに交互に振り分けられ、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口と普通入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口とに交互に入賞可能となる。
なお、図2を用いた説明において、左側通路203に振り分けられた遊技球は略100%で第1始動入賞口に入賞し、右側通路204に振り分けられた遊技球は略100%で第2始動入賞口に入賞する場合を示したが、左側通路203や右側通路204に振り分けられても必ずしも第1始動入賞口や第2始動入賞口に入賞しない場合があるようにしてもよい。例えば、図2では左側流出口205及び右側流出口206からダイレクトに真下に遊技球が落下するように構成したが、左側流出口205及び右側流出口206に底面部材を設けて遊技者から見て奥側に一旦誘導されてから第1始動入賞口や第2始動入賞口に遊技球が流れるように構成するとともに、左側通路203や右側通路204の外側側面に開口部を設けて、左側通路203や右側通路204に振り分けられた遊技球の一部がその開口部から振分装置200の外にこぼれて第1始動入賞口や第2始動入賞口に入賞しない場合があるように構成してもよい。
また、図2の例では、第1始動入賞口及び第2始動入賞口が振分装置200の外部に設けられている構成を示したが、振分装置200と普通入賞球装置6Aと普通入賞球装置6Bとを一体的に形成し、第1始動入賞口及び第2始動入賞口が振分装置200の内部に設けられるようにしてもよい。
また、図2の例では、振分装置200に2つの通路(左側通路203や右側通路204)が設けられている場合を示したが、2つである場合にかぎらず、3以上の通路が設けられていてもよい。3以上の通路を設ける場合、例えば、第1始動入賞口又は第2始動入賞口の何れか一方又は両方に入賞可能な通路が複数存在するように構成してもよい。
また、図2の例では、振分装置200の振分部材202が遊技球の自重によって物理的に左右に切り替わる場合を示したが、例えば、振分部材202を駆動するためのソレノイドやモータを設け、振分部材202を駆動させてもよい。
また、画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる第1始動入賞に基づいて発生する保留数(第1特図保留記憶数)や、普通入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる第2始動入賞、又は、普通可変入賞球装置6Cが形成する第3始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる第3始動入賞に基づいて発生する保留数(第2特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留表示が行われる。
具体的には、第1特図を用いた特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための第1始動条件(第1実行条件とも称する)は成立(第1始動入賞の発生などによって成立)したが、先に成立した開始条件(第1開始条件又は第2開始条件)に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立していないときに、成立した第1始動条件に対応する可変表示に関する情報が第1保留情報として記憶(保留)され、第1保留情報に基づいて始動入賞記憶表示エリア5Hに保留表示が行われる。また、第2特図を用いた特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための第2始動条件(第2実行条件とも称する)は成立(第2始動入賞、又は、第3始動入賞の発生などによって成立)したが、先に成立した開始条件(第1開始条件又は第2開始条件)に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより可変表示ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立していないときに、成立した第2始動条件に対応する可変表示に関する情報が第2保留情報として記憶(保留)され、第2保留情報に基づいて始動入賞記憶表示エリア5Hに保留表示が行われる。なお、第1保留情報に基づく保留表示と第2保留情報に基づく保留表示とは、異なる表示態様(例えば、異なる色、形状、大きさ)によって表示する。
なお、第1始動入賞口と、第2始動入賞口と、第3始動入賞口とを特に区別しない場合には、単に「始動入賞口」とも称する。また、第1始動入賞と、第2始動入賞と、第3始動入賞とを特に区別しない場合には、単に「始動入賞」とも称する。また、第1始動条件と、第2始動条件とを特に区別しない場合には、単に「始動条件」又は「実行条件」とも称する。また、第1保留情報と、第2保留情報とを、特に区別しない場合には、単に「保留情報」とも称する。また、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。また、普通入賞球装置6Aによって形成される第1始動入賞口(始動領域)を第1始動領域とも称し、普通入賞球装置6Bによって形成される第2始動入賞口(始動領域)、及び、普通可変入賞球装置6Cによって形成される第3始動入賞口(始動領域)を、夫々、第2始動領域とも称する。
始動入賞記憶表示エリア5Hに表示されている第1保留情報に基づく保留表示は、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立する毎に、夫々の第1保留情報の変動が実行(消化)されることに対応して、1つずつ消去(消化)される。始動入賞記憶表示エリア5Hに表示されている第2保留情報に基づく保留表示は、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立する毎に、夫々の第2保留情報の変動が実行(消化)されることに対応して、1つずつ消去(消化)される。
例えば、前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したときに始動入賞記憶表示エリア5Hに複数の保留表示があるときは、複数の保留表示のうち一番古くから表示されている保留表示(例えば、始動入賞記憶表示エリア5Hの最も左側に表示されている保留表示)が第1保留情報に基づく保留表示であった場合には、第1開始条件が成立して当該一番古くから表示されている保留表示(第1保留情報に基づく保留表示)が消化され、一方、複数の保留表示のうち一番古くから表示されている保留表示が第2保留情報に基づく保留表示であった場合には、第2開始条件が成立して当該一番古くから表示されている保留表示(第2保留情報に基づく保留表示)が消化される。なお、一番古くから表示されている保留表示の消化にともなって、他の保留表示の夫々は、消化された保留表示側(例えば、左側)に移動される。なお、前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したときに始動入賞記憶表示エリア5Hに表示されている保留表示が1つであったときには、当該保留表示が第1保留情報に基づく保留表示であった場合には第1開始条件が成立し、当該保留表示が第2保留情報に基づく保留表示であった場合には第2開始条件が成立し、当該保留表示が消化される。
図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数(第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数)を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数(第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数)を特定可能に表示する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図3に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図3に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。普通可変入賞球装置6Cに形成された第3始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図3に示す第3始動口スイッチ22Cによって検出される。
第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。第3始動口スイッチ22Cによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第3始動口スイッチ22Cによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数とは、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図3に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図3に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口や第3始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。従って、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能、又は、困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第3始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口の何れかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。
遊技機用枠3の遊技領域の周辺部には、音声出力部材が設けられている。図1に示した一例では、遊技機用枠3の左右上部位置に、スピーカ8UL、スピーカ8URを設置し、上皿の左右斜下部(下皿の左右斜上部)に、スピーカ8LL、スピーカ8LRを設置している。以下、スピーカ8UL、8UR、8LL、8LRの夫々を特に区別しない場合には、単に、スピーカ8とも称する。スピーカ8は、音声(音及び声)を出力(再生)する。例えば、スピーカ8は、遊技機1の遊技の進行状況に応じて演出音(効果音とも称する)を出力し、遊技機1の状況に応じて警告音を出力する。
演出音には、音楽、検出音、応答音、報知音などが含まれる。演出音における音楽とは、例えば、遊技の進行状況に応じて出力されるBGM、歌などである。演出音における検出音とは、例えば、スイッチやセンサによる検出結果(例えば、第1始動入賞口等への入賞の検出など)に応じて出力される音、声(セリフ、メッセージ)などである。演出音における応答音とは、例えば、プッシュボタン31Bへの操作行為に応じて出力される音、声などである。なお、プッシュボタン31Bへの操作行為は、プッシュセンサによって検出されるものでもあるため、プッシュボタン31Bへの操作行為に応じて出力される応答音は検出音でもある。演出音における報知音とは、例えば、プッシュボタン31Bへの操作行為を要求するために報知する音、声や、リーチ状態(後述)の移行時にリーチ状態に移行する旨を報知する音、声や、大当り遊技状態への移行前に大当り遊技状態に移行する旨を示唆又は予告する音、声などである。
警告音の一例は、遊技球が下皿に過剰に保持(貯留)されているときに出力される警告音、ガラス扉(非図示)が開放しているときに出力される警告音などである。
遊技機用枠3の遊技領域の内部及び周辺部には、演出又は装飾として発光する発光部材(発光体)が設けられている。図1に示した一例では、画像表示装置5の上部位置に発光部材9CC、画像表示装置5の左右位置に発光部材9CL、発光部材9CRを設置し、遊技機用枠3の上部位置に発光部材9U、遊技機用枠3の左右位置に発光部材9SL、発光部材9SRを設置している。以下、発光部材9CC、9CL、9CR、9U、9SL、9SRの夫々を特に区別しない場合には、単に、ランプ9とも称する。ランプ9は、例えば、1以上のLEDから構成されたものであってもよいし、フラッシュランプから構成されるものであってもよい。発光部材9Uは、回転部を有する回転灯(例えばパトランプ)であってもよい。また、上記以外にも、例えば、遊技領域における各構造物(例えば、振分装置200、特別可変入賞球装置7等)の周囲などに、種々の発光部材を設置してもよい。
上述した画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9などは演出を実行する演出装置であるが、遊技機1は、演出装置として、駆動部を有する演出用模型など他の演出装置を備えていてもよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図3に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Cを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図3に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図3に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたこと、又は、普通可変入賞球装置6Cに形成された第3始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図3に示す第3始動口スイッチ22Cによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄は通常開放ラウンド大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は短期開放ラウンド大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として通常開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。なお、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として短期開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放大当り状態では、大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御されればよく、それ以外の制御は通常開放大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放大当り状態では、ラウンドの実行回数が、通常開放大当り状態における第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしてもよい。
このような短期開放大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間は第2期間(0.1秒間など)であって、非常に短い。そのため、短期開放大当り状態は実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。なお、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。
また、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、大入賞口の開放期間が短いものに限定されず、例えば大入賞口の開放期間(上限時間)は短期開放ラウンド特定遊技状態と通常開放ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、短期開放ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限回数(例えば2回)が通常開放ラウンド特定遊技状態での上限回数(例えば15回)に比べて少なくなるものであってもよい。すなわち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくとも何れか一方となるものであればよい。
小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として導出された後には、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、短期開放大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が繰り返し実行される。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、何れかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出(又はリーチ演出表示)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8による音声出力動作や、ランプ9などの発光動作(点灯動作、点滅動作、消灯動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、演出パターンに応じて、リーチ演出後に大当り組合せなどが最終停止表示される可能性(「大当り期待度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)を異ならせてもよい。これにより、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、即ち、いずれのリーチ演出を出現させるかに応じて、大当り期待度を異ならせることができる。一例として、本実施形態では、ノーマルリーチのリーチ態様と、ノーマルリーチに比べて大当り期待度が高いスーパーリーチのリーチ態様とを予め設定(用意)している。
なお、大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される(大当り期待度が「1」になる場合には、可変表示結果は必ず「大当り」になる)。
また、リーチ演出とは異なり、何れかのリーチ演出が実行される可能性(飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性)があることや、所定のリーチ演出(例えばスーパーリーチ)が実行される可能性があることや、大当り期待度が高いことなどを、遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがあるようにしてもよい。例えば、飾り図柄の可変表示中には、飾り図柄などの可変表示動作によって実現される「滑り(演出)」や「擬似連(演出)」といった可変表示演出が実行可能である。なお、「滑り」や「擬似連」の他にも、飾り図柄などの可変表示動作を利用した各種の可変表示演出が実行されてもよい。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、複数の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」又は「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rの何れか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。こうして、「滑り」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに複数の飾り図柄を仮停止表示させた後、所定数の飾り図柄について可変表示を再度実行することにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になるときと、リーチ状態とはならずに非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されるときとがある。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件の何れか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄(例えば予め定められた擬似連チャンス目など)を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。
また、画像表示装置5では、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、発光(点灯、点滅、消灯)などのように、リーチ演出、「滑り」、「擬似連」などの可変表示演出とは異なる演出動作により、何れかのリーチ演出が実行される可能性があることや、所定のリーチ演出(例えばスーパーリーチ)が実行される可能性があることや、大当り期待度が高いことなどを、遊技者に報知するようにしてもよい。例えば、所定の演出画像の表示や、メッセージとなる画像表示や音声出力、発光などによって、何れかのリーチ演出が実行される可能性があることなどを、遊技者に予め報知(示唆)するための予告演出が実行されることがあるようにしてもよい。
予告演出のうちには、先読予告演出(「事前判定予告演出」ともいう)となるものが含まれていればよい。先読予告演出は、当該予告対象となる可変表示を開始するより前に、当該可変表示を可変表示結果が「大当り」となるか否か等を特図ゲームの保留情報などに基づいて判定し(先読みし)、当該判定結果に基づいて実行する予告演出である。以下の説明において、先読みされた保留情報をターゲットの保留情報(保留データ)と称し、先読みされた保留情報に対応する可変表示をターゲットの可変表示とも称する。また、本実施形態においては、先読予告演出は、合計保留記憶数や判定結果に応じて、ターゲットの保留情報の消化中に実行する場合(ターゲットの可変表示中を含むターゲットの保留情報の消化処理中に実行する場合)と、ターゲットの保留情報の消化中、及び、ターゲットの保留情報よりも前の保留情報の消化中に実行する場合とがある。
ある遊技球の入賞による先読予告演出となる演出動作は、当該遊技球の入賞後(始動条件の成立後)、当該先読予告演出が予告する内容が実現されるか否かを遊技者が判別できるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。例えば、ある遊技球の入賞による、リーチ状態となる可能性があることを遊技者に予め報知(示唆)するための先読予告演出となる演出動作は、少なくとも当該遊技球の入賞による飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態(又は、非リーチ状態)となるより前に実行(開始)されるものであればよい。また、ある遊技球の入賞による、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者に予め報知(示唆)するための先読予告演出となる演出動作は、少なくとも当該遊技球の入賞による確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。
本実施形態においては、先読予告演出(事前判定予告演出)として、先読予告演出A(「第1予告演出」ともいう)と、先読予告演出B(「第2予告演出」ともいう)と、が用意されている。先読予告演出Aと先読予告演出Bとは、演出動作の実行条件(制御方法)や、演出動作の実行態様(内容)が異なっている。また、本実施形態においては、先読予告演出Aは先読予告演出Bと比較して認識し易いものとする。即ち、遊技機1は、先読予告演出Bと比較して先読予告演出Aを認識し易い態様で実行するものとする。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後などに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄といった通常大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が停止表示される。通常大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄の何れか1つが、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「非確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、何れかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後などに、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄の何れか1つが、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示結果として、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
確定飾り図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に可変表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。なお、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Cにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第3始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第3始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御の何れか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第3始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。従って、高開放制御が行われているときには、遊技球が通過ゲート41を通過して普図ゲームが開始されるように、遊技領域の右側に向けて遊技球を発射(所謂、右打ち)することなどによって、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。なお、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御、及び、高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくとも何れかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「5」の数字を示す特別図柄といった短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合や、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、開放チャンス目として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せの何れかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることもある。
特図ゲームにおける確定特別図柄が短期開放ラウンド大当り図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「突確」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確変制御が行われればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「小当り」となったことに基づいて、小当り遊技状態に制御され、その終了後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。
確定飾り図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中には、再抽選演出が実行されることがある。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる飾り図柄(通常図柄)のうち何れかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。
通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態において何れかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8及びランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8からの音声出力動作の全部又は一部、ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8から音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図3に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第3始動口スイッチ22C、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第3始動口スイッチ22C、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。なお、遊技機1は、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第3始動口スイッチ22C、カウントスイッチ23に加え、同様に主基板11に接続する他のスイッチ(例えば、ガラス扉(非図示)の開閉状態を検知するスイッチ、遊技盤2自体の開閉状態を検知するスイッチ、不正な振動を検知するためのスイッチ、不正な電磁波を検知するためのスイッチ)を備えていてもよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
図4(A)は、本実施形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。なお、本実施形態における「変動パターン」には、変動する飾り図柄自体の変動態様に加え、飾り図柄の変動中などに表示される演出画像の表示態様も含まれる。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図4(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果や大当り種別の決定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて第1始動入賞が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。
コマンドB200Hは、普通入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて第2始動入賞が発生したことに基づき、又は、普通可変入賞球装置6Cが形成する第3始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第3始動口スイッチ22Cにより検出されて第3始動入賞が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。即ち、第2始動口入賞指定コマンドと称しているが、第2始動入賞口に加え、第3始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによって第2始動条件が成立した場合にも、第2始動口入賞指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12へと送信される。
コマンドC1XXHは、始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。
本実施形態では、保留記憶情報として、第1始動入賞口に始動入賞したか、第2始動入賞口(若しくは第3始動入賞口)に始動入賞したかを指定する第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを送信するとともに、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を指定する第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドを送信する。なお、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド又は第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド又は第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。また、合計保留記憶数の増加(又は減少)を通知するための合計保留記憶数加算指定コマンド(合計保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否かや「小当り」となるか否かの判定結果、大当り種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターンの判定結果(変動パターンを種類別に分類した変動カテゴリ。変動パターン種別とも称する。)を示す変動カテゴリコマンドである。
本実施形態では、入賞時乱数値判定処理(図18(A)参照)において、始動入賞の発生時に、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや「小当り」に決定されるか否かを判定し、「大当り」に決定された場合には大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて大当りの種別を判定し、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3に基づいて変動カテゴリを判定する。そして、図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドのEXTデータに、その判定結果に対応する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されるか否かや大当り種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドに設定されている値に基づいて変動カテゴリを認識できる。
なお、変動パターン指定コマンドや可変表示結果通知コマンドなどの演出制御コマンドは、演出制御用CPU120が、1以上の演出装置(画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9など)を制御する際に用いられる。以下、画像表示装置5における画像表示動作の制御に用いられる演出制御コマンドを表示制御コマンド、スピーカ8からの音声出力を制御するために用いられる演出制御コマンドを音声制御コマンド、ランプ9の発光動作(点灯動作、点滅動作、消灯動作)を制御するために用いられる演出制御コマンドをランプ制御コマンドとも称する。なお、演出制御コマンドのうちには、表示制御コマンド、かつ、音声制御コマンド、かつ、ランプ制御コマンドであるものが存在してもよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図5に示すように、本実施形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3、普図表示結果決定用の乱数値MR4、変動パターン決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の一部又は全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図11に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
続いて、飾り図柄の変動パターンについて説明する。以下、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを「ハズレ変動パターン」と称する。ハズレ変動パターンには、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した「非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」「非リーチ(ハズレ)変動パターン」とも称する)」や、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した「リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」とも称する)」が含まれる。
また、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」となる場合に対応した変動パターンを「当たり変動パターン」と称する。当たり変動パターンには、可変表示結果が「大当り」である場合に対応した「大当り変動パターン」や、可変表示結果が「小当り」である場合に対応した「小当り変動パターン」が含まれる。大当り変動パターンとして、大当り種別の夫々に対応した複数の変動パターンを用意しておいてもよい。
非リーチ変動パターンには、合計保留記憶数が多い場合や、遊技状態が確変状態や時短状態である場合に実行される時短制御に対応し、変動時間が異なる複数の変動パターンを用意しておくとよい。これにより、合計保留記憶数や遊技状態に応じて、何れかの変動パターンが選択されることで、合計保留記憶数や遊技状態に応じて変動時間を短縮する制御が可能になる。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンなどのようにリーチ演出を含む変動パターンには、夫々のリーチ演出のリーチ態様に応じた変動パターンが用意されている。なお、ノーマルリーチのリーチ演出が実行される変動パターンを「ノーマルリーチ変動パターン」と称し、スーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンを「スーパーリーチ変動パターン」と称する。
図6は、本実施形態における変動カテゴリの具体例を示している。図6において、変動カテゴリ「PA1」は、短縮・非リーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA2」は、非リーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA3」は、ノーマルリーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA4」は、スーパーリーチα(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA5」は、スーパーリーチβ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB3」は、ノーマルリーチ(大当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB4」は、スーパーリーチα(大当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB5」は、スーパーリーチβ(大当り)変動カテゴリである。なお、図6において、小当りの場合の変動カテゴリの説明は省略しているが、上記と同様、1以上の変動カテゴリが設定されていればよい。
図7は、通常状態(以下、モードAとも称する)における変動パターンの具体例を示している。図7において、変動パターン「PA1−1」は、変動カテゴリ「PA1」に属する変動パターンである。変動パターン「PA1−1」は、図7の「内容」欄に示したように、特図変動時間が短縮された非リーチ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA2−1」〜「PA2−3」は、変動カテゴリ「PA2」に属する変動パターンである。変動パターン「PA2−1」は、非リーチ(ハズレ)として特図変動時間が通常の長さである非リーチ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA2−2」は、滑り演出が実行される非リーチ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA2−2」の特図変動時間は、滑り演出が実行されるため、変動パターン「PA2−1」の特図変動時間よりも長い。滑り演出が実行される他の変動パターンについても同様である。変動パターン「PA2−3」は、擬似連変動(演出)が1回実行される非リーチ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA2−3」の特図変動時間は、擬似連変動(演出)が実行されるため、変動パターン「PA2−1」の特図変動時間よりも長い。擬似連変動(演出)が実行される他の変動パターンについても同様である。変動パターン「PA3−1」と「PA3−2」は、変動カテゴリ「PA3」に属する変動パターンである。変動パターン「PA3−1」は、ノーマルリーチ(ハズレ)として特図変動時間が通常の長さであるノーマルリーチ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA3−2」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるノーマルリーチ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA4−1」〜「PA4−4」は、変動カテゴリ「PA4」に属する変動パターンである。変動パターン「PA4−1」は、スーパーリーチα(ハズレ)として特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA4−2」は、擬似連変動(演出)のガセ演出が実行されるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA4−3」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA4−4」は、擬似連変動(演出)が2回実行されるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA5−1」〜「PA5−4」は、変動カテゴリ「PA5」に属する変動パターンである。変動パターン「PA5−1」は、スーパーリーチβ(ハズレ)として特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチβ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA5−2」は、擬似連変動(演出)のガセ演出が実行されるスーパーリーチβ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA5−3」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるスーパーリーチβ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA5−4」は、擬似連変動(演出)が2回実行されるスーパーリーチβ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PB3−1」と「PB3−2」は、変動カテゴリ「PB3」に属する変動パターンである。変動パターン「PB3−1」は、ノーマルリーチ(大当り)として特図変動時間が通常の長さであるノーマルリーチ(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB3−2」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるノーマルリーチ(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB4−1」〜「PB4−4」は、変動カテゴリ「PB4」に属する変動パターンである。変動パターン「PB4−1」は、スーパーリーチα(大当り)として特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB4−2」は、擬似連変動(演出)のガセ演出が実行されるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB4−3」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB4−4」は、擬似連変動(演出)が2回実行されるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB5−1」〜「PB5−4」は、変動カテゴリ「PB5」に属する変動パターンである。変動パターン「PB5−1」は、スーパーリーチβ(大当り)として特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチβ(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB5−2」は、擬似連変動(演出)のガセ演出が実行されるスーパーリーチβ(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB5−3」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるスーパーリーチβ(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB5−4」は、擬似連変動(演出)が2回実行されるスーパーリーチβ(大当り)変動パターンである。
図8は、確変状態であって所定条件成立前(以下、モードBとも称する)における変動パターンの具体例を示している。図8において、変動パターン「STF−PA1−1」は、変動カテゴリ「PA1」に属する変動パターンである。変動パターン「STF−PA2−1」〜「STF−PA2−3」は、変動カテゴリ「PA2」に属する変動パターンである。変動パターン「STF−PA3−1」〜「STF−PA3−4」は、変動カテゴリ「PA3」に属する変動パターンである。変動パターン「STF−PA4−1」〜「STF−PA4−4」は、変動カテゴリ「PA4」に属する変動パターンである。変動パターン「STF−PA5−1」〜「STF−PA5−4」は、変動カテゴリ「PA5」に属する変動パターンである。変動パターン「STF−PB3−1」〜「STF−PB3−4」は、変動カテゴリ「PB3」に属する変動パターンである。変動パターン「STF−PB4−1」〜「STF−PB4−6」は、変動カテゴリ「PB4」に属する変動パターンである。変動パターン「STF−PB5−1」〜「STF−PB5−6」は、変動カテゴリ「PB5」に属する変動パターンである。
各変動パターンの演出内容は、図8の「内容」欄に示した通りである。なお、「内容」欄において、「TU」は敵キャラクタ(以下、敵キャラという)の顔等のアップ、「MU」は味方キャラクタ(以下、味方キャラという)の顔等のアップ、「TJ」は敵キャラの弱攻撃、「TK」は敵キャラの強攻撃、「MJ」は味方キャラの弱攻撃、「MK」は味方キャラの強攻撃、「LOSE」は味方キャラの敗北(敵キャラの勝利)、「WIN」は味方キャラの勝利、「GYA」は味方キャラの逆転(復活等)である。従って、例えば、変動パターン「STF−PB3−1」は、敵キャラの顔等のアップ(TU)があって、続いて敵キャラの弱攻撃(TJ)があるが、決着がつかない演出である。また、変動パターン「STF−PB4−1」は、味方キャラの顔等のアップ(MU)があって、続いて味方キャラの強攻撃(MK)があって、続いて敵キャラの弱攻撃(TJ)があって、最終的に味方キャラが敗北(LOSE)する演出である。
モードB(確変状態/所定条件成立前)においては、味方キャラの「勝利」の演出(例えば、図8の変動パターン「STF−PB4−3」の演出など)が実行された場合には、確変(第2大当り)となる。モードB(確変状態/所定条件成立前)において、味方キャラの「敗北」の演出(例えば、図8の変動パターン「STF−PB4−1」の演出など)が実行された場合には、非確変(第1大当り)となる。
図9は、確変状態であって所定条件成立後(以下、モードCとも称する)における変動パターンの具体例を示している。図9において、変動パターン「STY−PA1−1」は、変動カテゴリ「PA1」に属する変動パターンである。変動パターン「STY−PA2−1」〜「STY−PA2−3」は、変動カテゴリ「PA2」に属する変動パターンである。変動パターン「STY−PA3−1」〜「STY−PA3−4」は、変動カテゴリ「PA3」に属する変動パターンである。変動パターン「STY−PA4−1」〜「STY−PA4−4」は、変動カテゴリ「PA4」に属する変動パターンである。変動パターン「STY−PA5−1」〜「STY−PA5−4」は、変動カテゴリ「PA5」に属する変動パターンである。変動パターン「STY−PB3−1」と「STY−PB3−2」は、変動カテゴリ「PB3」に属する変動パターンである。変動パターン「STY−PB4−1」と「STY−PB4−2」は、変動カテゴリ「PB4」に属する変動パターンである。変動パターン「STY−PB5−1」〜「STY−PB5−4」は、変動カテゴリ「PB5」に属する変動パターンである。
モードC(確変状態/所定条件成立後)においては、味方キャラの「勝利」の演出(例えば、図9の変動パターン「STY−PB4−1」の演出など)が実行された場合には、確変(第2大当り)となる。また、モードC(確変状態/所定条件成立後)においては、味方キャラの「敗北」の演出は存在しないため(実行されないため)、モードC(確変状態/所定条件成立後)では、非確変(第1大当り)とはならない。
図7、図8、図9に示すように、遊技状態がモードA(通常状態)である場合と、遊技状態がモードB(確変状態/所定条件成立前)である場合と、遊技状態がモードC(確変状態/所定条件成立後)である場合とで、異なる演出パターンが選択されるようにしている。なお、例えば、図8の演出パターン「STF−PA3−3」と図9の演出パターン「STY−PA3−1」は、共に、決着無し(「MU」→「MJ」)であるが、特図変動時間が異なる、互いに異なる演出パターンである。なお、図7、図8、図9は演出パターンは一例であって、夫々の遊技状態において、異なる演出パターンが選択され得るようになっていればよい。
また、モードB(確変状態/所定条件成立前)において選択される図8の変動パターンは、確変(第2大当り)よりも遊技者にとって不利な非確変(第1大当り)に対応する「敗北」の演出を含む一方、モードC(確変状態/所定条件成立後)において選択される図9の変動パターンは、上述の「敗北」の演出を含まない。つまり、「敗北」を含む図8の変動パターンは、「敗北」を含まない図9の変動パターンに比べて、遊技者にとって不利である。換言すれば、図8の変動パターンは、図9の変動パターンよりも、可変表示が不利に実行されることを示唆するものである。ここで、「不利」、その逆の「有利」とは、非確変(第1大当り)/確変(第2大当り)に関係するものである。確変(第2大当り)にはなるが非確変(第1大当り)にはならないことが「有利」、確変(第2大当り)にも非確変(第1大当り)にもなることが「不利」である。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するデータ(例えば、制御コマンドの内容を特定する情報)などが記憶されている。
特図ゲームの特図表示結果(可変表示結果)は、当該特図ゲームの特図表示結果である確定特別図柄が導出表示される以前に、ROM101に記憶されている特図表示結果決定テーブルと、特図表示結果決定用の乱数値MR1とに基づいて決定される。本実施形態では、特図表示結果決定テーブルとして、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態(低確状態)であるときに参照される特図表示結果決定テーブル、及び、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに参照される特図表示結果決定テーブルがROM101に記憶されている。夫々の特図表示結果決定テーブルには、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果に割り当てられている。
また、特図表示結果「大当り」が決定された場合には、確定特別図柄が導出表示される以前に、ROM101に記憶されている大当り種別決定テーブルと、大当り種別決定用の乱数値MR2とに基づいて、大当り種別が決定される。本実施形態では、大当り種別決定テーブルとして、第1特図ゲームにおいて参照される大当り種別決定テーブルと、第2特図ゲームにおいて参照される大当り種別決定テーブルとがROM101に記憶されている。夫々の大当り種別決定テーブルには、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、大当り種別に割り当てられている。
図10は、特図表示結果の決定割合、及び、大当り種別の決定割合を例示する説明図である。図10(A)は、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態(低確状態)である場合における特図表示結果の決定割合を表している。図10(B)は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)である場合における特図表示結果の決定割合を表している。図10(C)は、第1特図ゲームの特図表示結果を「大当り」とする場合、即ち、変動させる特図(変動特図とも称する)が第1特図であって特図表示結果を「大当り」とする場合における、大当り種別の決定割合を表している。図10(D)は、第2特図ゲームの特図表示結果を「大当り」とする場合、即ち、変動特図が第2特図であって特図表示結果を「大当り」とする場合における、大当り種別の決定割合を表している。
図10(A)の特図表示結果の決定割合によれば、512個(例えば、「0」〜「511」など)の決定値が特図表示結果「大当り」に割り当てられているため、「大当り」の決定割合は約0.8%(512÷65536)である。また、65024個(例えば、「512」〜「65535」など)の決定値が特図表示結果「ハズレ」に割り当てられているため、「ハズレ」の決定割合は約99.2%(65024÷65536)である。図10(B)の特図表示結果の決定割合によれば、2048個(例えば、「0」〜「2047」など)の決定値が特図表示結果「大当り」に割り当てられているため、「大当り」の決定割合は約3.1%(2048÷65536)である。また、63488個(例えば、「2048」〜「65535」など)の決定値が特図表示結果「ハズレ」に割り当てられているため、「ハズレ」の決定割合は約96.9%(63488÷65536)である。
、図10(A)、図10(B)の特図表示結果の決定割合によれば、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)にあるときは通常状態(低確状態)であるときに比べ「大当り」になり易くなっている。なお、図10(A)、図10(B)の決定割合は一例であって、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)にあるときは通常状態(低確状態)であるときに比べ「大当り」になり易くなっていればよい。
図10(C)の大当り種別の決定割合によれば、49個(例えば、「0」〜「48」など)の決定値が大当り種別「第1大当り」に割り当てられているため、「第1大当り」の決定割合は49%(49÷100)である。また、51個(例えば、「49」〜「99」など)の決定値が大当り種別「第2大当り」に割り当てられているため、「第2大当り」の決定割合は51%(51÷100)である。「第1大当り」とは、「非確変」の「大当り」が導かれる「大当り」である。「第2大当り」とは、「確変」の「大当り」が導かれる「大当り」である。例えば、遊技球が通過(進入)した場合に確変状態に移行させる特定部材(非図示)を大入賞口の内部に設けておき、ラウンドの実行中の制御によって、「第1大当り」となったときには「非確変」の「大当り」が導かれ、「第2大当り」となったときには「確変」の「大当り」が導かれるようにしてもよい。例えば、「第1大当り」のラウンドの実行中には遊技球が特定部材に通過(進入)できないようにまたは通過(進入)しにくいように大入賞口扉(又は、特定部材)を制御し、「第2大当り」のラウンドの実行中には遊技球が特定部材に通過(進入)できるようにまたは通過(進入)しやすいように大入賞口扉(又は、特定部材)を制御してもよい。
図10(C)、図10(D)の大当り種別の決定割合によれば、第1特図ゲームにおいて「大当り」になるときには「非確変」の大当りか「確変」の大当りのいずれかが導かれるが、第2特図ゲームにおいて「大当り」になるときには「非確変」の大当りは導かれずに「確変」の大当りのみが導かれる。なお、図10(C)、図10(D)の決定割合は一例であって、少なくとも、第2特図ゲームにおいて「大当り」になるときには第1特図ゲームにおいて「大当り」になるときに比べて遊技者に有利になっていればよい。
なお、第1特図ゲームにおいて「大当り」になるときや第2特図ゲームにおいて「突確」の大当りも導かれ得るように、「突確」の大当りが導かれる「第3大当り」に決定値を割り当ててもよい。
また、ROM101には、変動カテゴリを複数種類のうちの何れかに決定するために参照される変動カテゴリ決定テーブルが記憶されている。具体的には、本実施形態では、特図表示結果と保留記憶数とに応じた複数の変動カテゴリ決定テーブルが記憶されている。つまり、変動カテゴリは、ROM101に記憶されている、特図表示結果と保留記憶数とに応じた変動カテゴリ決定テーブルと、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3とに基づいて決定される。なお、複数の変動カテゴリ決定テーブルに代えて、全部の変動カテゴリ決定テーブルの情報を含む1つの大きな変動カテゴリ決定テーブルをROM101に記憶してもよい。
また、ROM101には、変動パターンを複数種類のうちの何れかに決定するために参照される変動パターン決定テーブルが記憶されている。具体的には、本実施形態では、変動カテゴリに応じた複数の変動パターン決定テーブルが記憶されている。つまり、変動パターンは、ROM101に記憶されている、変動カテゴリに応じた変動パターン決定テーブルと、変動パターン決定用の乱数値MR5とに基づいて決定される。なお、複数の変動パターン決定テーブルに代えて、全部の変動パターン決定テーブルの情報を含む1つの大きな変動パターン決定テーブルをROM101に記憶してもよい。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータ(例えば特図プロセスフラグなど)である。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図11に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図11に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、保留特定情報記憶部151Cと、普図保留記憶部151Dと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データ(第1保留情報)を記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された乱数値を示す数値データ(例えば、乱数値MR1〜MR3を示す数値データなど)を保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
第2特図保留記憶部151Bは、普通入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データ(第2保留情報)、及び、普通可変入賞球装置6Cが形成する第3始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第3始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データ(第2保留情報)を記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口(又は第3始動入賞口)への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された乱数値を示す数値データ(例えば、乱数値MR1〜MR3を示す数値データなど)を保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
保留特定情報記憶部151Cは、第1特図保留記憶部151Aに記憶される保留データ、及び、第2特図保留記憶部151Bに記憶される保留データを合わせた全体の保留データの入賞順(遊技球の検出順)である保留番号と関連付けて、第1始動入賞の発生に基づく保留データ(第1保留情報)であるか、第2始動入賞又は第3始動入賞の発生に基づく保留データ(第2保留情報)であるか、を示す情報を記憶する。図11に示した保留特定情報記憶部151Cにおいて、「第1」は第1保留情報である旨を示し、「第2」は第2保留情報である旨を示している。
なお、図11に示した第1特図保留記憶部151A、第2特図保留記憶部151B、保留特定情報記憶部151Cの場合、全体として5個の保留データ(合計保留記憶数は5個)があるが、それらの入賞順は、第1始動条件の成立に基づく保留データ(乱数値MR1の値が「19」の保留データ)、第2始動条件の成立に基づく保留データ(乱数値MR1の値が「81」の保留データ)、第1始動条件の成立に基づく保留データ(乱数値MR1の値が「22832」の保留データ)、第2始動条件の成立に基づく保留データ(乱数値MR1の値が「52679」、第1始動条件の成立に基づく保留データ(乱数値MR1の値が「6104」の保留データ)である。
なお、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく第1保留情報と、第2始動入賞口又は第3始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく第2保留情報とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。
普図保留記憶部151Dは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Dは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、第1特図保留記憶数を計数するための第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値、第2特図保留記憶数を計数するための第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値、合計保留記憶数を計数するための合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値などが記憶される。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図3に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対する演出画像を示す情報信号(映像信号)を伝送するための配線や、音声制御基板13に対する指令を示す情報信号(演出音信号)を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対する指令を示す情報信号(電飾信号)を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号(操作検出信号)を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号(操作検出信号)を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図3に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。
例えば、ROM121には、入賞時(始動入賞記憶表示エリア5Hへの追加時)の保留表示の表示態様(入賞時保留表示態様とも称する)を決定するために参照される入賞時保留表示態様決定テーブルが記憶されている。具体的には、本実施形態では、変動カテゴリに応じた複数の入賞時保留表示態様決定テーブルが記憶されている。つまり、入賞時保留表示態様は、ROM121に記憶されている、変動カテゴリに応じた入賞時保留表示態様決定テーブルと、入賞時保留表示態様決定用の乱数値MR6(非図示)とに基づいて決定される。なお、複数の入賞時保留表示態様決定テーブルに代えて、全部の入賞時保留表示態様決定テーブルの情報を含む1つの大きな入賞時保留表示態様決定テーブルをROM121に記憶してもよい。
また、ROM121には、主予告演出の実行有無を決定するために参照される主予告演出実行有無決定テーブルが記憶されている。具体的には、本実施形態では、変動パターンに応じた複数の主予告演出実行有無決定テーブルが記憶されている。つまり、主予告演出の実行有無は、ROM121に記憶されている、変動パターンに応じた主予告演出実行有無決定テーブルと、主予告演出実行有無決定用の乱数値MR7(非図示)とに基づいて決定される。なお、複数の主予告演出実行有無決定テーブルに代えて、全部の主予告演出実行有無決定テーブルの情報を含む1つの大きな主予告演出実行有無決定テーブルをROM121に記憶してもよい。
また、ROM121には、主予告演出の種類(演出内容など)を示す主予告演出パターンを決定するために参照される主予告演出パターン決定テーブルが記憶されている。具体的には、本実施形態では、変動パターンに応じた複数の主予告演出パターン決定テーブルが記憶されている。つまり、主予告演出パターンは、ROM121に記憶されている、変動パターンに応じた主予告演出パターン決定テーブルと、主予告演出パターン決定用の乱数値MR8(非図示)とに基づいて決定される。なお、複数の主予告演出パターン決定テーブルに代えて、全部の主予告演出パターン決定テーブルの情報を含む1つの大きな主予告演出パターン決定テーブルをROM121に記憶してもよい。
なお、説明の便宜上、入賞時保留表示態様決定用の乱数値MR6〜主予告演出パターン決定用の乱数値MR8の各乱数値の取り得る個数は、大当り種別決定用の乱数値MR2などと同じく100個(「0」〜「99」)であるものとする。
また、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9、演出用模型など)による演出動作を制御するために用いられる複数の演出制御パターンを構成するデータなどが記憶されている。演出制御パターンがセットされることによって、飾り図柄などの種々の可変表示動作や予告演出(先読予告演出を含む)などが実現される。
各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。例えば、演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出動作、あるいは、飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。
図12(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。その他にも、演出制御パターンには、例えば遊技領域の内部又は外部に設けられた可動部材における動作制御の内容等を指定する可動部材制御データなどが、含まれていてもよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用マイクロコンピュータ120に内蔵された演出制御用RAMの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用マイクロコンピュータ120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。即ち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した演出音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8からの音声出力態様を示すデータが含まれている。即ち、音声制御データは、スピーカ8からの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えばランプ9(発光体)の発光動作態様を示すデータが含まれている。即ち、ランプ制御データは、ランプ9の発光動作(点灯動作、点滅動作、消灯動作)を指定するデータである。操作検出制御データには、例えば操作ボタン30といった操作部に対する操作を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータが含まれている。即ち、操作検出制御データは、操作部に対する操作に応じた演出動作を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
図12(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値の何れかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8から音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様でランプ9を発光させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
図12(B)に示す演出動作は、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、飾り図柄の可変表示中における一部の期間(例えば予告演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示中以外の所定期間(例えば大当り遊技状態においてラウンドを実行中の期間や、大当り遊技状態の終了時にエンディング演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値の何れかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。このように、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9、演出用模型が備える可動部材など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123、音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図3に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図13(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図13(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施形態では、図13(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、合計保留記憶数の最大値(例えば「8」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「8」に対応した領域)が設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口や第3始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンド又は第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンド又は第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドを1セットして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時に受信した順番でコマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの空き領域における先頭から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順にコマンド送信が行われる。従って、コマンド受信が正常に行われれば、図13(B)に示すように、バッファ番号「1」〜「8」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。なお、図13(B)では、バッファ番号「1」〜「4」に対応する格納領域にてコマンドが格納されている。
図13(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始するごとに、1つ目の格納領域(バッファ番号「1」に対応した領域)に格納されているものから削除され、以降の記憶内容がシフトされる。例えば図13(B)に示す格納状態において新たな飾り図柄の可変表示が開始された場合には、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」〜「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」「3」に対応した領域にシフトされる。
また、本実施形態では、図13(C)に示すような先読予告バッファ194Bを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。先読予告バッファ194Bには、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成する各データに対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「8」に対応した領域)が設けられている。即ち、先読予告バッファ194Bには、演出制御用CPU120などによって決定された夫々の保留情報に関する先読予告演出に関する決定内容などが、バッファ番号「1」〜「8」に対応付けて記憶される。飾り図柄の可変表示の開始などにより、図13(B)の始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データ(1セットのコマンド)が削除されるときには、先読予告バッファ194Bにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も削除される。また、飾り図柄の可変表示の開始などにより、図13(B)の始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データ(1セットのコマンド)が他のバッファ番号にシフトされるときには、先読予告バッファ194Bにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も当該他のバッファ番号にシフトされる。
次に、本実施形態におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図14のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図14に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第3始動口スイッチ22C、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Cにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図15は、特別図柄プロセス処理として、図14に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図16は、始動入賞判定処理として、図15のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図17は、始動入賞時処理として、図16のステップS208、ステップS211、ステップS214にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図18(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図17のステップS306にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図16に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS207)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときや(ステップS202;Yes)、ステップS209の処理を実行した後には、普通入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS203)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS203;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS204)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS204にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS204;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS210)。
ステップS203にて第2始動口スイッチ22Bがオフであるときや(ステップS203;No)、ステップS204にて第2特図保留記憶数が上限値に達しているときや(ステップS204;Yes)、ステップS212の処理を実行した後には、普通可変入賞球装置6Cが形成する第3始動入賞口に対応して設けられた第3始動口スイッチ22Cからの検出信号に基づき、第3始動口スイッチ22Cがオンであるか否かを判定する(ステップS205)。このとき、第3始動口スイッチ22Cがオンであれば(ステップS205;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS206)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS206にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS206;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS213)。
ステップS207の処理を実行した後には、始動入賞時処理(図17)を実行し(ステップS208)、始動口バッファの格納値を「0(初期化)」し(ステップS209)、ステップS203の処理に進む。ステップS210の処理を実行した後には、始動入賞時処理(図17)を実行し(ステップS211)、始動口バッファの格納値を「0(初期化)」し(ステップS212)、ステップS205の処理に進む。ステップS213の処理を実行した後には、始動入賞時処理(図17)を実行し(ステップS214)、始動口バッファの格納値を「0(初期化)」し(ステップS215)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第3始動口スイッチ22Cの何れか2以上において、遊技球の始動入賞を同時に検出した場合であっても、それぞれの検出に基づく処理を完了させることができる。
CPU103は、始動入賞時処理(ステップS208、S211、S214)として、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS301)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口又は第3始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。ステップS301の処理に続いて、合計保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS302)。例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS302の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS303)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS304)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
ステップS304の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS305)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図14に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS305の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS306)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS307)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図14に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
CPU103は、入賞時乱数値判定処理(ステップS306)として、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(図18(A)のステップS401)。CPU103は、確変フラグがオフであるときには通常状態であることを特定し、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定すればよい。
ステップS401の処理に続いて、CPU103は、複数の特図表示結果決定テーブルのなかから、遊技状態に応じた特図表示結果決定テーブルを選択する(ステップS402)。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、図10(A)の特図表示結果決定テーブルを選択する。また例えば、遊技状態が確変状態である場合には、図10(B)の特図表示結果決定テーブルを選択する。
ステップS402の処理に続いて、CPU103は、ステップS401において選択した特図表示結果決定テーブルと、図17のステップS303にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データとに基づいて、特図表示結果を「大当り」とするか否かを判定する(ステップS403)。具体的には、ステップS402において選択した特図表示結果決定テーブルにおける所定の大当り判定範囲(特図表示結果「大当り」に割り当てた数値の範囲)内に、上述の特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データがあるか否かを判定する。なお、CPU103は、大当り判定範囲の最小値(下限値)や最大値(上限値)と上述の数値データとを比較して上記判定を行ってもよいし、大当り判定範囲内の各数値と上述の数値データとを比較して上記判定を行ってもよい。特図表示結果を「小当り」とするか否かの判定や大当り種別の判定など他の判定においても同様である。
ステップS403にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS403;No)、ステップS403の処理と同様、特図表示結果を「小当り」とするか否かを判定する。即ち、ステップS402において選択した特図表示結果決定テーブルにおける所定の小当り判定範囲(特図表示結果「小当り」に割り当てた数値の範囲)内に、上述の特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データがあるか否かを判定する(ステップS404)。
ステップS404にて小当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS404;No)、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS405)。なお、ステップS401にて選択した特図表示結果決定テーブルに小当り判定範囲が存在しない場合も、小当り判定範囲内ではないと判定される。ステップS404にて小当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS404;Yes)、可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS407)。
ステップS403にて大当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS403;Yes)、大当り種別を判定する(ステップS409)。ステップS409の処理では、まず、始動口バッファ値が「1」である場合には図11(C)の大当り種別決定テーブルを選択し、始動口バッファ値が「2」である場合には図11(D)の大当り種別決定テーブルを選択する。そして、選択した大当り種別決定テーブルと、図17のステップS303にて抽出された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データとに基づいて、大当り種別を「第1大当り」とするか「第2大当り」とするかを判定する。なお、図11(D)の大当り種別決定テーブルを選択した場合には、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを使用せずに「第2大当り」とすると判定してもよい。続いて、ステップS409の処理による判定結果に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS410)。
ステップS405、S407、S410の処理の何れかを実行した後には、変動カテゴリを判定する(ステップS412)。即ち、CPU103は、複数の変動カテゴリ決定テーブルのなかから、特図表示結果(例えば、ステップS403やステップS404の判定結果など)と保留記憶数とに応じた変動カテゴリ決定テーブルを選択し、選択した変動カテゴリ決定テーブルにおける何れの変動カテゴリの判定範囲内に、図17のステップS303にて抽出された変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データがあるかを判定する。
図19は、変動カテゴリ決定テーブルの選択例、及び、変動カテゴリの決定割合を例示する説明図である。なお、ROM101には、図6に示した複数の変動カテゴリのなかから何れかをを決定する変動カテゴリ決定テーブルとして、複数種類の変動カテゴリ決定テーブル(「C−TBL1」〜「C−TBL11」)が記憶されているものとする。
図19(A)は、モードA(通常状態)における変動カテゴリ決定テーブルの選択例である。図19(B)は、モードB(確変状態/所定条件成立前)における変動カテゴリ決定テーブルの選択例である。図19(C)は、モードC(確変状態/所定条件成立後)における変動カテゴリ決定テーブルの選択例である。図19(D)は、一例として、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」による変動カテゴリの決定割合を表している。
図19において、特図表示結果が「ハズレ」の場合に選択される変動カテゴリ決定テーブル(「C−TBL1」「C−TBL2」「C−TBL3」「C−TBL5」「C−TBL7」「C−TBL8」「C−TBL9」)は、「ハズレ」に対応する複数の変動カテゴリ(「PA1」〜「PA5」)のなかから何れかを選択するものである。また、特図表示結果が「大当り」の場合に選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」「C−TBL6」「TBL10」「C−TBL11」)は、「大当り」に対応する複数の変動カテゴリ(「PB3」〜「PB5」)のなかから何れかを選択するものである。
なお、図4に示すように、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3の取り得る個数は100個(「0」〜「99」)である。従って、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3と比較される決定値の夫々の変動カテゴリに対する割り当て個数と、夫々の変動カテゴリの決定割合とを、図10(C)や図10(D)の如く一方から他方(割り当て個数から決定割合、又は、決定割合から割り当て個数)が直ちに把握できるため、簡略化などのため、図19(D)の説明図においては、割り当て個数と決定割合とを纏めて同一の欄(列)にて示している。以降の決定割合を例示する説明図においても同様である。
図19(A)によれば、特図表示結果が「ハズレ」の場合、保留記憶数(合計保留記憶数)に応じて異なる変動カテゴリ決定テーブルが選択される。特図表示結果が「ハズレ」の場合において、保留記憶数が多いときには保留記憶数が少ないときに比べて、変動カテゴリ「PA1(短縮・非リーチ(ハズレ))」の決定割合が高い変動カテゴリ決定テーブルが選択されるようにするとよい。換言すれば、例えば、保留記憶数が4個〜8個のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」による変動カテゴリ「PA1」の決定割合を、保留記憶数が1個のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」による変動カテゴリ「PA1」の決定割合「0%」よりも高くするとよい。また、特図表示結果が「ハズレ」の場合において、保留記憶数が多いときには保留記憶数が少ないときに比べて、変動カテゴリ「PA4(スーパーリーチα(ハズレ))」や「PA5(スーパーリーチβ(ハズレ))」の決定割合が低い変動カテゴリ決定テーブルが選択されるようにしてもよい。換言すれば、例えば、保留記憶数が4個〜8個のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」による変動カテゴリ「PA5」の決定割合を、保留記憶数が1個のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」による変動カテゴリ「PA5」の決定割合「2(%)」よりも低くしてもよい。
また、図19(A)によれば、特図表示結果が「大当り」の場合には、保留記憶数と無関係に変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」が選択される。特図表示結果が「大当り」の場合には「ハズレ」の場合に比べて、スーパーリーチに関する変動カテゴリの決定割合が高い変動カテゴリ決定テーブルが選択されるようにするとよい。換言すれば、例えば、特図表示結果が「大当り」である場合に選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」による変動カテゴリ「PB5(スーパーリーチβ(大当り))」の決定割合を、特図表示結果が「ハズレ」であって保留記憶数が1個である場合に選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」による変動カテゴリ「PA5(スーパーリーチβ(ハズレ))」の決定割合「2(%)」よりも高くするとよい。また、特図表示結果が「大当り」の場合には「ハズレ」の場合に比べて、リーチ(ノーマルリーチとスーパーリーチ)に関する変動カテゴリの決定割合に対するスーパーリーチに関する変動カテゴリの決定割合が高い変動カテゴリ決定テーブルが選択されるようにしてもよい。換言すれば、例えば、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」による、変動カテゴリ「PB3」「PB4」「PB5」の何れかが決定される決定割合に対する変動カテゴリ「PB4」「PB5」の何れかが決定される決定割合の比率を、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」による、変動カテゴリ「PA3」「PA4」「PA5」の何れかが決定される決定割合「30(%)」に対する変動カテゴリ「PA4」「PA5」の何れかが決定される決定割合「6(%)」の比率「6/30」よりも高くしてもよい。
図19(B)によれば、保留記憶数と無関係に、特図表示結果が「ハズレ」の場合には変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL5」が選択され、特図表示結果が「大当り」の場合には変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL6」が選択される。特図表示結果が「大当り」の場合には「ハズレ」の場合に比べて、スーパーリーチに関する変動カテゴリの決定割合が高い変動カテゴリ決定テーブルが選択されるようにするとよい。換言すれば、例えば、特図表示結果が「大当り」である場合に選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL6」による変動カテゴリ「PB5」の決定割合を、特図表示結果が「ハズレ」である場合に選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL5」による変動カテゴリ「PA5」の決定割合よりも高くするとよい。また、特図表示結果が「大当り」の場合には「ハズレ」の場合に比べて、リーチ(ノーマルリーチとスーパーリーチ)に関する変動カテゴリの決定割合に対するスーパーリーチに関する変動カテゴリの決定割合が高い変動カテゴリ決定テーブルが選択されるようにしてもよい。換言すれば、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL6」による、変動カテゴリ「PB3」「PB4」「PB5」の何れかが決定される決定割合に対する変動カテゴリ「PB4」「PB5」の何れかが決定される決定割合の比率を、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL5」による、変動カテゴリ「PA3」「PA4」「PA5」の何れかが決定される決定割合に対する変動カテゴリ「PA4」「PA5」の何れかが決定される決定割合の比率よりも高くしてもよい。
図19(C)によれば、特図表示結果が「ハズレ」の場合も、特図表示結果が「大当り」の場合も、保留記憶数に応じて異なる変動カテゴリ決定テーブルが選択される。特図表示結果が「ハズレ」の場合には、図19(A)と同様、保留記憶数が多いときには保留記憶数が少ないときに比べて、変動カテゴリ「PA1」の決定割合が高い変動カテゴリ決定テーブルが選択されるようにするとよい。また、特図表示結果が「大当り」の場合についても同様である。
なお、図19(A)〜図19(D)は一例であって、パチンコ遊技機1における遊技状態がモードA(通常状態)であるときと、モードB(確変状態/所定条件成立前)であるときと、モードC(確変状態/所定条件成立後)であるときとで、異なる変動パターンが選択されるようになっていればよい。また、少なくとも、モードA(通常状態)であるときには、ノーマルリーチであるときに比べて、スーパーリーチであるときの方が、「大当り」になる割合が高くなるようになっていればよい。また、モードB(確変状態/所定条件成立前)であるときには、モードC(確変状態/所定条件成立後)であるときに比べて、全般的に、特図変動時間が長くなるようすることが好ましい。例えば、モードBにおいて特図表示結果が「ハズレ」の場合に選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL5」による、変動カテゴリ「PA1(短縮・非リーチ(ハズレ))」の決定割合を、モードCにおいて特図表示結果が「ハズレ」であって保留記憶数が4個〜8個のときに選択される「C−TBL9」による、変動カテゴリ「PA1」の決定割合よりも低くしてもよい。また、例えば、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL5」による、変動カテゴリ「PA3」「PA4」「PA5」の何れかが決定される決定割合を、モードCにおいて特図表示結果が「ハズレ」であって保留記憶数が1個のときに選択される「C−TBL7」による、変動カテゴリ「PA3」「PA4」「PA5」の何れかが決定される決定割合よりも高くしてもよい。
その後、ステップS412の処理による判定結果(決定結果)に応じて、図18(B)に示す変動カテゴリコマンドの何れかを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS413)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図15のステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理の何れかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」又は「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)などが行われる。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。特別図柄通常処理については後述する。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動パターンを図5に示す複数種類の何れかに決定する処理や、遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド(又は第2変動開始コマンド)、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドなどを送信するための送信設定処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の可変表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。変動パターン設定処理については後述する。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲーム(第1特図を用いた特図ゲーム)であるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲーム(第2特図を用いた特図ゲーム)であるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特図ゲームや第2特図ゲームにおける特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、小当りフラグがオンである場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、大当りフラグと小当りフラグがともにオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。特別図柄停止処理については後述する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「第1大当り」であるか「第2大当り」であるかに応じた設定をしてもよい。例えば、「第1大当り」のラウンドの実行中には遊技球が特定部材に通過(進入)できないようにまたは通過(進入)しにくいように大入賞口扉(又は、特定部材)を制御し(例えば、大入賞口を開放状態とする期間を設定し)、「第2大当り」のラウンドの実行中には遊技球が特定部材に通過(進入)できるようにまたは通過(進入)しやすいように大入賞口扉(又は、特定部材)を制御する。これにより、遊技者が指示通りに遊技していれば、大当り種別が「第1大当り」の場合には「非確変」の「大当り」となり、大当り種別が「第2大当り」の場合には「確変」の「大当り」となる。従って、以下の説明では、大当り種別が「第1大当り」の場合には「非確変」の「大当り」となり、大当り種別が「第2大当り」の場合には「確変」の「大当り」となるものとする。大当り開放前処理を実行したときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8、ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。大当り終了処理については後述する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。一例として、可変表示結果が「小当り」となったときには、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったときと同様に、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定するとともに、大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、小当り遊技状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新される。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8、ランプ9などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図20は、特別図柄通常処理として、図15のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS230)。例えば、ステップS230の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS230にて合計保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS230;No)、最初に消化される保留データ(最も先に入賞した保留データ)は第2保留情報であるか否かを判定する(ステップS231)。例えば、ステップS231の処理では、保留特定情報記憶部151Cにて保留番号「1」に対応して記憶されている情報が、第2保留情報である旨を示している情報であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて最初に消化される保留データが第2保留情報であるときには(ステップS231;Yes)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2をそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、保留特定情報記憶部151Cにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された情報を1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新する。ステップS233の処理に続いて、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて最初に消化される保留データが第2保留情報でないときには(ステップS231;No)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2をそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、保留特定情報記憶部151Cにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された情報を1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新する。ステップS237の処理に続いて、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理の何れかを実行した後には、図18(A)に示すステップS402の処理と同様、遊技状態などに応じた特図表示結果決定テーブルを選択する(ステップS239)。ステップS239の処理に続いて、特図表示結果を決定する(ステップS240)。例えば、ステップS239の処理において選択した特図表示結果決定テーブルにおける何れの特図表示結果の判定範囲内に、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データ(ステップS232において読み出され、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データ)があるかを判定し、特図表示結果を決定すればよい。
ステップS240にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。そして、「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。続いて、図18(A)に示すステップS409の処理と同様、複数の大当り種別決定テーブルのなかから、変動特図に応じた大当り種別決定テーブルを選択変動特図に応じた大当り種別決定テーブルを選択する(ステップS243)。なお、変動特図を示すものとして、図18(A)に示すステップS409の処理では、始動口バッファ値(「1」又は「2」)を用いるが、ステップS243の処理では、変動特図指定バッファ値(「1」又は「2」)を用いる。即ち、ステップS243の処理では、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には図11(C)の大当り種別決定テーブルを選択し、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には図11(D)の大当り種別決定テーブルを選択する。ステップS243の処理に続いて、図18(A)に示すステップS409の処理と同様、大当り種別を決定する(ステップS244)。
こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、ステップS245において決定された大当り種別が「非確変」を導く「第1大当り」であった場合には大当り種別バッファ値を「0」とし、ステップS245において決定された大当り種別が「確変」を導く「第2大当り」であった場合には大当り種別バッファ値を「1」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップS241;No)、その特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS246)。そして、「小当り」であると判定されたときには(ステップS246;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS247)。
ステップS246にて「小当り」ではないと判定された場合や(ステップS246;No)、ステップS245、S247の処理の何れかを実行した後には、ステップS240の処理にて決定された特図表示結果や、大当りの場合にステップS244の処理にて決定された大当り種別に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS248)。ステップS248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。
ステップS248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS230にて合計保留記憶数が「0」であるときには(ステップS230;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS250)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図21は、変動パターン設定処理として、図15のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、図18(A)に示すステップS412と同様、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3に応じた変動カテゴリを判定する(ステップS261)。なお、ステップS261の処理において、CPU103は、新たに変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を抽出し、新たに抽出した変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を用いて変動カテゴリを判定してもよいし、既に入賞時(図17のステップS303)に抽出され、第1特図保留記憶部151A(又は第2特図保留記憶部151B)に保留データとして記憶されている変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を用いて変動カテゴリを判定してもよい。なお、保留データとして記憶しているた変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を使用する場合であっても、新たに抽出した変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を使用する場合であっても、当該変動パターン設定処理の実行時の保留記憶数に対応する変動カテゴリ決定テーブルに基づいて、当該変動開始時の保留記憶数に応じた変動カテゴリが決定される。
ステップS261の処理に続いて、変動パターン決定用の乱数値MR5に応じた変動パターンを判定する(ステップS262)。具体的には、CPU103は、複数の変動パターン決定テーブルのなかから、変動カテゴリと、大当り種別と、遊技状態とに応じた変動カテゴリ決定テーブルを選択するとともに、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから変動パターン決定用の乱数値MR5を示す数値データを抽出する。そして、CPU103は、選択した変動パターン決定テーブルにおける何れの変動パターンの判定範囲内に、抽出された変動パターン決定用の乱数値MR5を示す数値データがあるかを判定する。
図22は、変動パターン決定テーブルの選択例、及び、変動パターンの決定割合を例示する説明図である。なお、ROM101には、図7、図8、図9に示した複数の変動パターンのなかから何れかを決定する変動パターン決定テーブルとして、複数種類の変動パターン決定テーブル(「P−TBL1」〜「P−TBL27」)が記憶されているものとする。
図22(A)は、変動パターン決定テーブルの選択例である。図22(B)は、一例として、変動パターン決定テーブル「P−TBL11」による変動パターンの決定割合を表している。図22(A)によれば、変動カテゴリや大当り種別などに応じて変動パターン決定テーブルが選択される。なお、本実施形態の遊技機1は、所謂右打ち機であって遊技状態がモードC(確変状態/所定条件成立後)であるときには普通可変入賞球装置6Cへの入賞(第2特図ゲームの実行)を想定しており、また、第2特図ゲームの「大当り」は「第2大当り」となる(図10(D)。従って、図22(A)において、「大当り」の変動カテゴリ(「PB3」「PB4」「PB5」)、且つ、「第1大当り」、且つ、遊技状態「モードC」であるときに選択される変動パターン決定テーブルについては括弧書きとしている。なお、遊技状態「モードC」において「第1大当り」となるのは、右打ちが適切に行われずに普通入賞球装置6Aへの入賞があった場合である。
図22(A)において、モードA(通常状態)において選択され得る変動パターン決定テーブル(「P−TBL1」〜「P−TBL8」)の夫々は、図7において説明したモードAに対応する変動パターン(「PA1−1」〜「PB5−4」)のなかから変動カテゴリに対応する何れかの変動パターンを選択するためのものである。また、モードB(確変状態/所定条件成立前)において選択され得る変動パターン決定テーブル(「P−TBL9」〜「P−TBL19」)の夫々は、図8において説明したモードBに対応する変動パターン(「STF−PA1−1」〜「STF−PB5−6」)のなかから変動カテゴリに対応する何れかの変動パターンを選択するためのものである。モードC(確変状態/所定条件成立後)において主に選択され得る変動パターン決定テーブル(「P−TBL20」〜「P−TBL27」)の夫々は、図9において説明したモードCに対応する変動パターン(「STY−PA1−1」〜「STY−PB5−4」)のなかから変動カテゴリに対応する何れかの変動パターンを選択するためのものである。例えば、モードB(確変状態/所定条件成立前)であって変動カテゴリ「PA3」である場合に選択される図22(B)の変動パターン決定テーブル「P−TBL11」は、図8において説明したモードBに対応する変動パターン(「STF−PA1−1」〜「STF−PB5−6」)のなかから変動カテゴリ「PA3」に対応する変動パターン(「STF−PA3−1」〜「STF−PA3−4」)の何れかを選択するためのものである。また、不図示であるが、モードC(確変状態/所定条件成立後)であって変動カテゴリ「PA3」である場合に選択される変動パターン決定テーブル「P−TBL22」は、図9において説明したモードCに対応する変動パターン(「STY−PA1−1」〜「STY−PB5−4」)のなかから変動カテゴリ「PA3」に対応する変動パターン(「STY−PA3−1」〜「STY−PA3−4」)の何れかを選択するためのものである。
モードB(確変状態/所定条件成立前)において選択される図8の変動パターンは、モードC(確変状態/所定条件成立後)において選択される図9の変動パターンよりも、可変表示が不利に実行されることを示唆するものである、と既に説明したが、上述のようにして、モードBでは図8の変動パターンが選択され、モードCでは図9の変動パターンが選択される。
なお、図22(A)によれば、モードA(通常状態)であって変動カテゴリ「PB3」である場合には大当り種別と無関係に変動パターン決定テーブル「P−TBL6」が選択されるが、モードB(確変状態/所定条件成立前)などの場合と同様、大当り種別に応じて異なる変動パターン決定テーブルが選択されるようにしてもよい。モードA(通常状態)であって変動カテゴリ「PB4」「PB5」である場合も同様である。あるいは、図22(A)によれば、モードB(確変状態/所定条件成立前)などであって変動カテゴリ「PB3」である場合には大当り種別に応じて異なる変動パターン決定テーブルが選択されるが、モードA(通常状態)の場合と同様、大当り種別と無関係に変動パターンが選択されるようにしてもよい。モードB(確変状態/所定条件成立前)などであって変動カテゴリ「PB4」「PB5」である場合も同様である。
その後、ステップS262の処理による判定結果(決定結果)に応じた特図変動時間を設定する(ステップS263)。例えば、ステップS262において図7に示した変動パターン「PA3−1」を決定(判定)した場合には特図変動時間「20000(ms)」を設定する。その後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特図ゲームと第2特図ゲームの何れかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS264)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS264の処理を実行した後には、特別図柄の可変表示開始時用となる各種コ
マンドを送信するための設定を行う(ステップS265)。こうして設定された各種コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図14に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS266)、変動パターン設定処理を終了する。
図23は、特別図柄停止処理として、図15のステップS113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図23に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS271)。大当りフラグがオンであると判定されたときは(ステップS271;Yes)、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS272)。例えば、ステップS272の処理では、大当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。ステップS272の処理に続いて、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS273)。その後、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS274)。その後、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS276)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS271にて大当りフラグがオフであると判定されたときは(ステップS271;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS277)。小当りフラグがオンであると判定されたときは(ステップS277;Yes)、小当り開始時演出待ち時間を設定し(ステップS278)、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS279)。その後、小当りフラグをクリアしてオフ状態とし(ステップS280)、特図プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値である“8”に更新する(ステップS281)。
ステップS277にて小当りフラグがオフであると判定されたときは(ステップS277;No)、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する(ステップS283)。ステップS281、S283の処理の何れかを実行した後には、フラグ判定処理を実行し(ステップS282)、特別図柄停止処理を終了する。
フラグ判定処理(ステップS282)では、モード移行の設定などが行われる。具体的には、遊技制御フラグ設定部152などに設けられた確変フラグがオン(確変状態)、且つ、遊技制御フラグ設定部152などに設けられた条件成否フラグがオフ(条件未成立)の場合、即ち、遊技状態がモードB(確変状態/所定条件成立前)である場合には、遊技制御カウンタ設定部154などに設けられた切替カウンタをマイナス(1減算)するとともに、遊技制御カウンタ設定部154などに設けられたSTカウンタをマイナス(1減算)する。そして、マイナス後の切替カウンタのカウント値が所定の終了判定値(例えば「0」など)と合致するか否かの判定を行う。切替カウンタのカウント値が終了判定値と合致したと判定されたときには、条件成否フラグをオン(条件成立)する。即ち、次回変動以降について、遊技状態がモードB(確変状態/所定条件成立前)からモードC(確変状態/所定条件成立後)に移行させるように設定する。
また、確変フラグがオン(確変状態)、且つ、条件成否フラグがオン(条件成立)の場合、即ち、モードC(確変状態/所定条件成立後)である場合には、STカウンタをマイナス(1減算)する。そして、マイナス後のSTカウンタのカウント値が所定の終了判定値(例えば「0」など)と合致するか否かの判定を行う。STカウンタのカウント値が終了判定値と合致したと判定されたときには、確変フラグをオフ(非確変状態)する。即ち、即ち、次回変動以降について、モードC(確変状態/所定条件成立後)からモードA(通常状態)に移行させるように設定する。また、大当り終了処理(ステップS117)にて参照される、モードC最終変動フラグをオン(モードCの最終変動である旨)する。モードC最終変動フラグは、遊技制御フラグ設定部152などに設けられていればよい。
確変フラグがオフ(非確変状態)の場合、即ち、モードA(通常状態)である場合には、特になにもしない。
図24は、大当り終了処理として、図15のステップS117にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS291)。一例として、図15に示すステップS116の大入賞口開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS291の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS291にて大当り終了時演出待ち時間が経過していないと判定されたときには(ステップS291;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
ステップS291にて大当り終了時演出待ち時間が経過したと判定されたときには(ステップS291;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読みだすことにより、今回の「大当り」の大当り種別は「確変(第2大当り)」であるか否かを判定する(ステップS292)。ステップS292にて大当り種別は「確変(第2大当り)」であると判定されたときは(ステップS292;Yes)、大当り前の遊技状態は通常状態(モードA)であるか否かを判定する(ステップS293)。換言すれば、今回の「大当り」は通常状態中の「大当り」であるか否かを判定する。
ステップS293の処理では、CPU103は、確変フラグの値とモードC最終変動フラグの値を参照して、今回の大当りの前の遊技状態が通常状態であるか否かを判定すればよい。CPU103は、確変フラグがオンであれば、通常状態でないと判定する。また、確変フラグがオフであってもモードC最終変動フラグがオンであれば、通常状態でないと判定する。なお、STの最終回の「大当り」の場合には、特別図柄停止処理(ステップS113)において、確変フラグがオフ、モードC最終変動フラグがオンとなる。換言すれば、CPU103は、確変フラグがオフ(非確変)であって、且つ、モードC最終変動フラグがオフ(モードCの最終変動でない旨)であれば、通常状態であると判定する。
ステップS293にて大当り前の遊技状態は通常状態であると判定されたときには(ステップS293;Yes)、確変状態への突入を開始するための設定を行う(ステップS294)。つまり、所謂、確変の初当りの場合には、CPU103は、遊技状態がモードB(確変状態/所定条件成立前)になるように設定する。ステップS294の処理では、CPU103は、CPU103は、確変フラグをオン(確変状態)とし、STカウンタのカウント値に所定の初期設定値(例えば、「58」など)をセットする。また、CPU103は、条件成否フラグをオフ(条件未成立)とし、切替カウンタのカウント値に所定の初期設定値(例えば、合計保留記憶数の最大値「8」に対応する「8」など)をセットする。
ステップS293にて大当り前の遊技状態は通常状態でないと判定されたときには(ステップS293;No)、確変状態の継続を開始するための設定を行う(ステップS295)。つまり、所謂、連荘の場合(ST中の確変の大当りの場合)には、CPU103は、遊技状態がモードC(確変状態/所定条件成立後)になるように設定する。ステップS295の処理では、CPU103は、確変フラグをオン(確変状態)とし、STカウンタのカウント値に所定の初期設定値(例えば、「58」など)をセットする。なお、確変フラグが既にオン(確変状態)であるときにはオン(確変状態)のままでよい。また、CPU103は、CPU103は、条件成否フラグをオン(条件成立)とし、切替カウンタのカウント値に「0」をセットする。なお、条件成否フラグが既にオン(条件成立)であるときにはオン(条件成立)のままでよい。また、CPU103は、モードC最終変動フラグがオン(モードCの最終変動である旨)であるときにはオフ(モードCの最終変動でない旨)とする。
ステップS292にて大当り種別は「確変(第2大当り)」でないと判定されたときは(ステップS292;No)、非確変状態を開始するための設定を行う(ステップS296)。ステップS296の処理では、CPU103は、上述の各種フラグやカウンタを初期化する。例えば、CPU103は、確変フラグをオフ(非確変状態)とし、STカウンタに「0」をセットする。また、CPU103は、モードC最終変動フラグがオン(モードCの最終変動である旨)であるときにはオフ(モードCの最終変動でない旨)とする。また、CPU103は、条件成否フラグをオフ(条件未成立)とし、切替カウンタに「0」をセットしてもよい。
ステップS294、S295、S296の処理の何れかを実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS295)、大当り終了処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図25のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図25に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンド等を受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンド等となる制御信号を取り込む。
このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8からの音声出力動作、ランプ9における発光動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図26は、コマンド解析処理として、図25のステップS74にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図26に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップS501;No)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS501にて受信コマンドがある場合には(ステップS501;Yes)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS502)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS502;Yes)、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS503)。例えば、ステップS503の処理では、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御タイマ設定部192に設けられたコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップS502にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS502;No)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS504)。そして、第2始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS504;Yes)、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS505)。例えば、ステップS505の処理では、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、コマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップS504にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS504;No)、その受信コマンドは図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS506)。ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドではない場合には(ステップS506;No)、その受信コマンドは変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(ステップS507)。ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドではない場合には(ステップS507;No)、その受信コマンドは第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS508)。そして、第1保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップS508;Yes)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS509)。
ステップS508にて受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップS508;No)、その受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS510)。そして、第2保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップS510;Yes)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS511)。
ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドである場合や(ステップS506;Yes)、ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合(ステップS507;Yes)、あるいはステップS503、S505、S509、S511の処理の何れかを実行した後には、受信コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭に格納してから(ステップS512)、ステップS501の処理に戻る。
なお、変動開始コマンド(第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド)とともに保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンド又は第2保留記憶数通知コマンド)を受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納しないようにしてもよい。すなわち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
ステップS510にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップS510;No)、その他の受信コマンドに応じた設定を行ってから(ステップS513)、ステップS501の処理に戻る。
始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンド又は第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンド)のように、始動入賞が発生したときに主基板11から受信する演出制御コマンドは、始動入賞時のコマンドともいう。また、保留記憶数通知コマンドや始動口入賞指定コマンドは、保留記憶情報ともいう。また、図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドは、判定結果情報ともいう。なお、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭から順次に受信コマンドを格納するときには、受信コマンドが始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドのいずれであるかを区別せずに格納してもよいし、各受信コマンドを区別して、対応する格納領域における空き領域の先頭に格納してもよい。
図27は、演出制御プロセス処理として、図25のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS150)。図28は、始動入賞判定処理として、図27のステップS150にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図28に示す始動入賞判定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける記憶内容をチェックし(ステップS151)、新たな受信コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンド又は第2始動口入賞指定コマンドの何れかの受信コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS152)。ステップS151にて新たな受信コマンドを受信していないと判定したときは(ステップS152;No)、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS151にて新たな受信コマンドを受信していると判定したときは(ステップS152;Yes)、現在の遊技状態を特定する(ステップS153)。ステップS153の処理では、演出制御用CPU120は、例えば、演出制御バッファ設定部194に設けられた演出モードバッファの記憶内容などから、現在の遊技状態が、モードA(通常状態)、モードB(確変状態/所定条件成立前)、遊技状態がモードC(確変状態/所定条件成立後)の何れであるかを特定する。なお、演出モードバッファには、現在の演出モードと対応付けられた格納値が記憶されていればよい。例えば、モード移行設定処理(ステップS709)や終了時モード移行設定処理(ステップS177)において現在の演出モードに対応する格納値を演出モードバッファに記憶してもよいし、主基板11から演出制御基板12へと伝送された遊技状態指定コマンドで示された遊技状態に対応する格納値を演出モードバッファに記憶してもよい。
ステップS153の処理に続いて、保留表示態様決定処理を実行する(ステップS161)。保留表示態様決定処理には、入賞時保留表示態様(始動入賞記憶表示エリア5Hへの追加時の保留表示の表示態様)を決定する処理などが含まれている。
図29は、保留表示態様決定テーブルの選択例、及び、入賞時保留表示態様の決定割合を例示する説明図である。なお、ROM121には、複数種類の入賞時保留表示態様のなかから何れかを決定する保留表示態様決定テーブルとして、複数種類の保留表示態様決定テーブル(「H−TBL1」〜「H−TBL10」)が記憶されているものとする。図29(A)は、保留表示態様決定テーブルの選択例である。図29(B)は、一例として、保留表示態様決定テーブル「H−TBL3」による入賞時保留表示態様の決定割合を表している。図29(A)によれば、変動カテゴリ、始動入賞口に応じて保留表示態様決定テーブルが選択される。
保留表示態様決定テーブルの選択や、夫々の保留表示態様決定テーブルによる入賞時保留表示態様の決定割合は、例えば、特定の入賞時保留表示態様であるときにはそうでないときに比べ、より高い「大当り」の期待感を遊技者に与え、あるいは、夫々の入賞時保留表示態様に応じて異なる「大当り」の期待感を遊技者に与えるようなものにするとよい。例えば、図29(B)によれば、保留表示態様決定テーブル「H−TBL3」による入賞時保留表示態様「赤色」の決定割合は「10(%)」であるが、保留表示態様決定テーブル「H−TBL1」や「H−TBL2」による入賞時保留表示態様「赤色」の決定割合を「10(%)」よりも低くし、保留表示態様決定テーブル「H−TBL4」や「H−TBL5」による入賞時保留表示態様「赤色」の決定割合を「10(%)」よりも高くすることによって、「赤色」の入賞時保留表示態様であるときには「白色」や「黄色」であるときに比べ、より高い「大当り」の期待感を遊技者に与えるようにしてもよい。
演出制御用CPU120は、上述の決定内容を先読予告バッファ194Bに記憶する。例えば、演出制御用CPU120は、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける当該バッファ番号に対応する先読予告バッファ194Bのバッファ番号に対応付けて、入賞時保留表示態様を記憶する。
保留表示態様決定処理(ステップS161)を実行した後には、演出制御用CPU120は、保留表示態様決定処理(ステップS161)において決定した入賞時保留表示態様(始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける当該第1始動入賞のバッファ番号に対応する先読予告バッファ194Bのバッファ番号に対応付けて記憶された入賞時保留表示態様)に基づいて、保留表示追加を実行する(ステップS162)。より詳細には、演出制御用CPU120は、上述の先読予告バッファ194Bのバッファ番号に対応付けて記憶された入賞時保留表示態様による保留表示を始動入賞記憶表示エリア5Hに表示させる演出制御パターンを使用パターンとしてセットするとともに、セットされた演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、保留表示態様決定処理において決定した入賞時保留表示態様による保留表示を始動入賞記憶表示エリア5Hに追加する。なお、後述の保留消化処理(S713)における制御も同様である。そして、始動入賞判定処理(ステップS150)を終了する。
図27及び図28に示したステップS150の始動入賞判定処理を実行した後には、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理の何れかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が初期値である“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から伝送された第1変動開始コマンド(又は第2変動開始コマンド)、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。飾り図柄の可変表示を開始すると判定したときには、演出プロセスフラグの値を“1”に更新する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドに基づいて、演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。例えば、可変表示における最終停止図柄や、主予告演出などを決定する処理などを含んでいる。その後、演出プロセスフラグの値を“2”に更新する。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、可変表示開始設定処理において決定された演出制御パターンに基づいて、各種の制御データを読み出し、各種の演出制御(例えば、飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示制御)を行う。具体的には、演出制御用CPU120は、読み出した制御データに基づき、映像信号(演出画像)を画像表示装置5に出力して画面上に表示させる制御、演出音信号を音声制御基板13に出力してスピーカ8から演出音を出力させる制御、電飾信号をランプ制御基板14に出力してランプ9を点灯/消灯/点滅させる制御といった各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づいて、各種の制御データを読み出し、ステップS172の可変表示中演出処理と同様に、映像信号や演出音信号や電飾信号などを出力するなどして、小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づいて、各種の制御データを読み出し、ステップS172の可変表示中演出処理と同様に、映像信号や演出音信号や電飾信号などを出力するなどして、小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づいて、各種の制御データを読み出し、ステップS172の可変表示中演出処理と同様に、映像信号や演出音信号や電飾信号などを出力するなどして、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づいて、各種の制御データを読み出し、ステップS172の可変表示中演出処理と同様に、映像信号や演出音信号や電飾信号などを出力するなどして、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図30は、可変表示開始設定処理として、図27のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図30に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS701)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS701;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターン(即ち、図5の「PA1−1」「PA2−1」「PA2−2」「PA2−3」)であるか否かを判定する(ステップS702)。
ステップS702にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS702;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS703)。一例として、ステップS703の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。なお、ステップS703の処理では、変動図柄予告を実行中である場合に対応して、所定のチャンス目図柄となる非リーチ組合せの確定飾り図柄を決定すればよい。
ステップS703にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS703;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS704)。一例として、ステップS704の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算又は減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS701にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS701;No)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合、又は、特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これら以外の場合であるかを判定する(ステップS705)。「突確」又は「小当り」であると判定されたときには(ステップS705;Yes)、例えば開放チャンス目といった、「突確」の場合や「小当り」の場合に対応した最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS706)。この場合には、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、開放チャンス目の何れかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS705にて「突確」又は「小当り」以外の「非確変」又は「確変」であると判定されたときには(ステップS705;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS707)。一例として、ステップS707の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれであるかや、大当り中における昇格演出の有無などに応じて、異なる飾り図柄を確定飾り図柄とする決定が行われるようにしてもよい。
具体的な一例として、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうち何れか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。また、大当り種別が「確変」である場合には、複数種類の通常図柄又は確変図柄のうちから何れか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組合せ又は確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。このとき、非確変大当り組合せの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において確変状態に制御される旨の報知が行われず、大当り遊技状態に対応して実行される大当り中昇格演出などにより確変状態に制御される旨が報知されればよい。他方、確変大当り組合せの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において、あるいは再抽選演出を実行することなく、確変状態に制御される旨の報知が行われる。
ステップS703、S704、S706、S707の処理の何れかを実行した後には、モード移行設定処理を実行する(ステップS709)。モード移行設定処理の詳細は後述する。モード移行設定処理(ステップS709)を実行した後には、演出制御用CPU120は、変動パターンに基づいて演出制御パターンを設定する(ステップS710)。具体的には、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する演出制御パターンを使用パターンとしてセットする。なお、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する演出制御パターンが複数用意されている場合には、何れかを選択して使用パターンとしてセットする(主予告演出パターンなどについても同様である)。
ステップS710の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、主予告演出決定処理を実行する(ステップS711)。主予告演出決定処理には、当該変動における主予告演出の実行有無を決定する処理や、実行すると決定した場合の主予告演出の種類(主予告演出パターン)を決定する処理や、上述の決定内容に応じて演出制御パターンを設定する処理などが含まれている。主予告演出決定処理の詳細は後述する。
主予告演出決定処理(ステップS711)を実行した後には、演出制御用CPU120は、保留消化処理を実行する(ステップS713)。具体的には、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームと連動して飾り図柄の変動を開始するときには、始動入賞記憶表示エリア5Hの左端に表示されている保留表示を、当該可変表示に対応する保留表示を表示するエリア(図1において非図示。今回表示エリア、消化時表示エリアとも称する)にシフトさせるとともに、始動入賞記憶表示エリア5Hに他の保留表示があるときは当該他の保留表示を始動入賞記憶表示エリア5Hにおいてシフトさせる。なお、今回表示エリアの保留表示は、当該可変表示の開始時や実行中や終了時などに消去すればよい。
保留消化処理(ステップS713)を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS714)。続いて、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う変動表示等開始設定処理を実行する(ステップS715)。例えば、ステップS710の処理、主予告演出決定処理(ステップS711)の各処理において使用パターンとしてセットされた演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより画像表示装置5の画面上にて飾り図柄の変動を開始させるための設定や、上記演出制御パターンに含まれる音声制御データが指定する演出音信号を音声制御基板13に伝送することなどによりスピーカ8における音声出力を開始させるための設定や、上記演出制御パターンに含まれるランプ制御データが指定する電飾信号をランプ制御基板14に対して伝送させることなどによりランプ9における発光を開始させるための設定を行う。
ステップS715の処理を実行した後には、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドを消化する(ステップS716)。具体的には、演出制御用CPU120は、最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)を削除するとともに、削除されたコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンドを、入賞順を維持しつつシフトする。また、ステップS716の処理では、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおけるコマンドの削除やシフトに応じて、先読予告バッファ194Bに格納されている情報の削除やシフトも行われる。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS718)、可変表示開始設定処理(ステップS171)を終了する。
図31は、可変表示開始設定処理(ステップS171)において実行されるモード移行設定処理(ステップS709)の一例を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、演出モードバッファの記憶内容に基づいて、現在のモードはモードB(確変状態/所定条件成立前)であるか否かを判定する(ステップS720)。ステップS720にてモードB(確変状態/所定条件成立前)であると判定されたときには(ステップS720;Yes)、演出制御カウンタ設定部193などに設けられたカウンタBをマイナス(1減算)する(ステップS721)。続いて、演出制御カウンタ設定部193などに設けられたカウンタCをマイナス(1減算)する(ステップS722)。続いて、演出制御用CPU120は、ステップS721においてマイナスしたカウンタBのカウント値が所定の終了判定値(例えば「0」など)と合致するか否かを判定する(ステップS723)。ステップS723にてカウンタBのカウント値が終了判定値と合致したと判定されたときには(ステップS723;Yes)、モードC(確変状態/所定条件成立後)に設定する(ステップS724)。例えば、演出制御用CPU120は、演出モードバッファの記憶内容をモードC(確変状態/所定条件成立後)と対応付けられた格納値に更新する。そして、モード移行設定処理(ステップS709)を終了する。ステップS723にてカウンタBのカウント値が終了判定値と合致していない判定されたときには(ステップS723;No)、モード移行設定処理(ステップS709)を終了する。
ステップS720にてモードB(確変状態/所定条件成立前)でないと判定されたときには(ステップS720;No)、演出モードバッファの記憶内容に基づいて、現在のモードはモードC(確変状態/所定条件成立後)であるか否かを判定する(ステップS725)。ステップS725にてモードC(確変状態/所定条件成立後)でないと判定されたときには(ステップS725;No)、即ち、モードA(通常状態)であると判定されたときには、モード移行設定処理(ステップS709)を終了する。
ステップS725にてモードC(確変状態/所定条件成立後)であると判定されたときには(ステップS725;Yes)、カウンタCをマイナス(1減算)する(ステップS726)。続いて、演出制御用CPU120は、ステップS726においてマイナスしたカウンタCのカウント値が所定の終了判定値(例えば「0」など)と合致するか否かを判定する(ステップS727)。ステップS727にてカウンタCのカウント値が終了判定値と合致したと判定されたときには(ステップS727;Yes)、モードA(通常状態)に設定する(ステップS728)。例えば、演出制御用CPU120は、演出モードバッファの記憶内容をモードA(通常状態)と対応付けられた格納値に更新する。また、終了時モード移行設定処理にて参照される、モードC最終変動フラグをオン(モードCの最終変動である旨)する。モードC最終変動フラグは、演出制御フラグ設定部191などに設けられていればよい。そして、モード移行設定処理(ステップS709)を終了する。ステップS727にてカウンタCのカウント値が終了判定値と合致していないと判定されたときには(ステップS727;No)、モード移行設定処理(ステップS709)を終了する。
図32及び図33は、可変表示開始設定処理(ステップS171)において実行される主予告演出設定処理(ステップS711)を説明する説明図である。なお、ROM121には、主予告演出の実行有無の決定割合が異なる複数種類の主予告演出実行有無決定テーブル(「SUM−TBL1」〜「SUM−TBL6」)が記憶されているものとする。また、ROM121には、複数の主予告演出パターンのなかから何れかを決定する主予告演出パターン決定テーブルとして、複数種類の主予告演出パターン決定テーブル(「S−TBL1」〜「S−TBL13」)が記憶されているものとする。
図32(A)は、主予告演出実行有無決定テーブルの選択例である。図32(B)は、
一例として、主予告演出実行有無決定テーブル「SUM−TBL2」による主予告演出の実行有無の決定割合を表している。図32(A)によれば、変動カテゴリ、遊技状態に応じて主予告演出実行有無決定テーブルが選択される。
主予告演出実行有無決定テーブルの選択や、夫々の主予告演出実行有無決定テーブルによる主予告演出の実行有無の決定割合は、例えば、主予告演出を実行するときは実行しないときに比べ、より高い「大当り」の期待感を遊技者に与え、あるいは、主予告演出の実行有無に応じて異なる「大当り」の期待感を遊技者に与えるようなものにするとよい。例えば、図32(B)によれば、予告演出実行有無決定テーブル「SUM−TBL2」による「実行あり」の決定割合は「25(%)」であるが、予告演出実行有無決定テーブル「SUM−TBL1」による「実行あり」の決定割合を「25(%)」よりも低くし、予告演出実行有無決定テーブル「SUM−TBL3」による「実行あり」の決定割合を「25(%)」よりも高くしてもよい。
また、上述した様に、図32(A)によれば、遊技状態に応じた主予告演出実行有無決定テーブルが選択されるが、例えば、モードB(確変状態/所定条件成立前)であるときには、モードC(確変状態/所定条件成立後)であるときに比べ、主予告演出が実行される割合が高くなるようにしてもよい。例えば、予告演出実行有無決定テーブル「SUM−TBL4」による「実行あり」の決定割合≧予告演出実行有無決定テーブル「SUM−TBL6」による「実行あり」の決定割合>予告演出実行有無決定テーブル「SUM−TBL5」による「実行あり」の決定割合としてもよい。あるいは、「大当り」の変動カテゴリ(「PB3」「PB4」「PB5」)の出現率は、「ハズレ」の変動カテゴリ(「PA1」「PA2」「PA3」「PA4」「PA5」)よりも低いので、予告演出実行有無決定テーブル「SUM−TBL6」による「実行あり」の決定割合≧予告演出実行有無決定テーブル「SUM−TBL4」による「実行あり」の決定割合>予告演出実行有無決定テーブル「SUM−TBL5」による「実行あり」の決定割合としても、全体として、モードBであるときにはモードCであるときに比べ主予告演出が実行される割合が高くなる。
主予告演出設定処理(ステップS711)では、演出制御用CPU120は、上述のようにして、当該変動において主予告演出を実行するか否かを判定する。演出制御用CPU120は、主予告演出を実行しないと判定した場合には、主予告演出設定処理(ステップS711)を終了する。一方、演出制御用CPU120は、主予告演出を実行すると判定した場合には、更に、当該変動において実行する主予告演出を決定する。
図33(A)は、主予告演出パターンを例示する説明図である。図33(B)は、主予告演出パターン決定テーブルの選択例である。図33(B)よれば、変動パターン、遊技状態に応じて主予告演出パターン決定テーブルが選択される。図33(C)は、一例として、主予告演出パターン決定テーブル「S−TBL2」による主予告演出パターンの決定割合を表している。図33(A)において、主予告演出パターン(「SYA1」〜「SYA4」)は、モードA(通常状態)にて実行される主予告演出パターンである。主予告演出パターン(「SYB1」〜「SYB4」)は、モードB(確変状態/所定条件成立前)にて実行される主予告演出パターンである。主予告演出パターン(「SYC1」〜「SYC4」)は、モードC(確変状態/所定条件成立後)にて実行される主予告演出パターンである。主予告演出パターン(「SYB1」〜「SYB4」)は、モードBにて実行されるため、モードCにて実行される主予告演出パターン(「SYC1」〜「SYC4」)よりも、可変表示が不利に実行されることを示唆するものである。
図33(B)の変動パターン「PA1−X」は、変動カテゴリ「PA1」に属する変動パターン(「PA1−1」「STF−PA1−1」「STY−PA1−1」)の何れかである。変動パターン「PA2−X」は、変動カテゴリ「PA2」に属する変動パターン(「PA2−1」〜「PA2−3」、「STF−PA2−1」〜「STF−PA2−3」、「STY−PA2−1」〜「STY−PA2−3」)の何れかである。以下、変動パターン「PA3−X」〜「PB5−X」も同様である。
図33(B)において、モードA(通常状態)において選択され得る主予告演出パターン決定テーブル(「S−TBL1」〜「S−TBL5」)の夫々は、モードAに対応する主予告演出パターン(「SYA1」〜「SYA4」)のなかから変動パターンに対応する何れかの主予告演出パターンを選択するためのものである。また、モードB(確変状態/所定条件成立前)において選択され得る主予告演出パターン決定テーブル(「S−TBL6」〜「S−TBL8」)の夫々は、モードBに対応する主予告演出パターン(「SYB1」〜「SYB4」)のなかから変動パターンに対応する何れかの主予告演出パターンを選択するためのものである。また、モードC(確変状態/所定条件成立後)において選択され得る主予告演出パターン決定テーブル(「S−TBL9」〜「S−TBL13」)の夫々は、モードCに対応する主予告演出パターン(「SYC1」〜「SYC4」)のなかから変動パターンに対応する何れかの主予告演出パターンを選択するためのものである。
主予告演出パターン決定テーブルの選択や、夫々の主予告演出パターン決定テーブルによる主予告演出パターンの決定割合は、例えば、特定の主予告演出を実行するときにはそうでないときに比べ、より高い「大当り」の期待感を遊技者に与え、あるいは、夫々の主予告演出に応じて異なる「大当り」の期待感を遊技者に与えるようなものにするとよい。例えば、予告演出パターン決定テーブル「S−TBL5」による主予告演出パターン「SYA4」の決定割合>予告演出パターン決定テーブル「S−TBL4」による主予告演出パターン「SYA4」の決定割合>予告演出パターン決定テーブル「S−TBL3」による主予告演出パターン「SYA4」の決定割合>予告演出パターン決定テーブル「S−TBL2」による主予告演出パターン「SYA4」の決定割合(図33(C)によれば0(%))=予告演出パターン決定テーブル「S−TBL1」による主予告演出パターン「SYA4」の決定割合とすることによって、主予告演出パターン「SYA4」である主予告演出(ステップアップ強演出)を実行するときには実行しないときよりも高い「大当り」の期待感を遊技者に与えるようにしてもよい。
また、上述した様に、遊技状態に応じて異なる主予告演出パターンが実行されるが、例えば、モードB(確変状態/所定条件成立前)であるときには、モードC(確変状態/所定条件成立後)であるときに比べ、実行される主予告演出の目立つ(例えば、演出態様が派手、演出時間が長いなど)ようにしてもよい。モードBでは、確変(第2大当り)に対応する「勝利」の変動パターンの他に、モードCでは実行されない非確変(第1大当り)に対応する「敗北」の変動パターンも実行され得るため、「敗北」となり得ることに対する遊技者の興奮や緊張感も高まるが、そういった遊技者の心境に主予告演出を合わせることができるからである。あるいは、目立つ主予告演出を実行することによって、「敗北」となり得ることに対し、遊技者を好適に煽ることができるからである。
一例として、主予告演出パターン(「SYB1」〜「SYB4」)の夫々の主予告演出として、主予告演出パターン(「SYC1」〜「SYC4」)の夫々の主予告演出よりも目立つものを用意しておいてもよい。例えば、目立ち度について、主予告演出パターン「SYB4」>主予告演出パターン「SYB3」>主予告演出パターン「SYB2」>主予告演出パターン「SYB1」、且つ、主予告演出パターン「SYC4」>主予告演出パターン「SYC3」>主予告演出パターン「SYC2」>主予告演出パターン「SYC1」である場合に、夫々の変動パターンおいて、モードBで決定される主予告演出パターンの割合と、モードCで決定される主予告演出パターンの割合とに大きな差を設けずに、目立ち度について、主予告演出パターン「SYB4」>主予告演出パターン「SYC4」、主予告演出パターン「SYB3」>主予告演出パターン「SYC3」、主予告演出パターン「SYB2」>主予告演出パターン「SYC2」、主予告演出パターン「SYB1」>主予告演出パターン「SYC1」としてもよい。例えば、モードBで変動パターン「PA1−X」である場合に選択される主予告演出パターン決定テーブル「S−TBL6」において主予告演出パターン「SYB1」の決定割合を80(%)、主予告演出パターン「SYB2」の決定割合を20(%)とし、モードCで変動パターン「PA1−X」である場合に選択される主予告演出パターン決定テーブル「S−TBL9」において主予告演出パターン「SYC1」の決定割合を80(%)、主予告演出パターン「SYC2」の決定割合を20(%)とした場合であっても、元々、主予告演出パターン「SYB2」>主予告演出パターン「SYC2」、主予告演出パターン「SYB1」>主予告演出パターン「SYC1」としているため、モードBであるときにはモードCであるときに比べ、実行される主予告演出の目立つようになる。
他の一例として、主に、モードBとモードCの決定割合を異ならせて、モードBであるときにはモードCであるときに比べ、実行される主予告演出の目立つようにしてもよい。例えば、目立ち度について、主予告演出パターン「SYB4」>主予告演出パターン「SYB3」>主予告演出パターン「SYB2」>主予告演出パターン「SYB1」、且つ、主予告演出パターン「SYC4」>主予告演出パターン「SYC3」>主予告演出パターン「SYC2」>主予告演出パターン「SYC1」である場合に、更に、主予告演出パターン「SYB4」≒主予告演出パターン「SYC4」、主予告演出パターン「SYB3」≒主予告演出パターン「SYC3」、主予告演出パターン「SYB2」≒主予告演出パターン「SYC2」、主予告演出パターン「SYB1」≒主予告演出パターン「SYC1」とし、夫々の変動パターンおいて、モードBで決定される主予告演出パターンの割合と、モードCで決定される主予告演出パターンの割合とに大きな差を設けてもよい。例えば、モードBで変動パターン「PA1−X」である場合に選択される主予告演出パターン決定テーブル「S−TBL6」において主予告演出パターン「SYB1」の決定割合を60(%)、主予告演出パターン「SYB2」の決定割合を40(%)とし、モードCで変動パターン「PA1−X」である場合に選択される主予告演出パターン決定テーブル「S−TBL9」において主予告演出パターン「SYC1」の決定割合を90(%)、主予告演出パターン「SYC2」の決定割合を10(%)とすることによって、主予告演出パターン「SYB2」≒主予告演出パターン「SYC2」、主予告演出パターン「SYB1」≒主予告演出パターン「SYC1」であっても、モードBであるときにはモードCであるときに比べ、実行される主予告演出の目立つようになる。
なお、図33(B)においては、遊技状態が同一である場合、変動パターンが同一の変動カテゴリに属するときは、同一の主予告演出パターン決定テーブルが選択されるが、変動パターンが同一の変動カテゴリに属するときであっても、異なる主予告演出パターン決定テーブルが選択されるようにしてもよい。例えば、遊技状態「モードA」、且つ、変動パターン「PA2−1」のときと、遊技状態「モードA」、且つ、変動パターン「PA2−2」のときとで、異なる主予告演出パターン決定テーブルが選択されるようにしてもよい。また例えば、遊技状態「モードB」、且つ、変動パターン「STF−PA2−1」のときと、遊技状態「モードB」、且つ、変動パターン「STF−PA2−2」のときとで、異なる主予告演出パターン決定テーブルが選択されるようにしてもよい。また例えば、遊技状態「モードC」、且つ、変動パターン「STY−PA2−1」のときと、遊技状態「モードC」、且つ、変動パターン「STY−PA2−2」のときとで、異なる主予告演出パターン決定テーブルが選択されるようにしてもよい。
また、図32(A)においては、変動カテゴリに応じて主予告演出実行有無決定テーブルが選択されるが、上述の主予告演出パターン決定テーブルの選択と同様、変動カテゴリに代えて変動パターンに応じて主予告演出実行有無決定テーブルが選択されるようにしてもよい。
演出制御用CPU120は、当該変動において主予告演出を実行すると判定したときには、実行する主予告演出を上述のように決定し、決定した主予告演出パターンに対応する演出制御パターンを使用パターンとしてセットした後に、主予告演出設定処理(ステップS711)を終了する。
図34は、エンディング演出処理(ステップS177)内において実行される終了時モード移行設定処理の一例を示すフローチャートである。終了時モード移行設定処理は、大当り遊技状態が終了した後などに、演出モードを移行させるための処理である。演出制御用CPU120は、可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、確変大当りであるか否かを判定する(ステップS750)。ステップS750にて確変大当りであると判定されたときには(ステップS750;Yes)、大当り前の遊技状態はモードA(通常状態)であるか否かを判定する(ステップS751)。換言すれば、今回の「大当り」は通常状態中の「大当り」であるか否かを判定する。
ステップS751の処理では、演出制御用CPU120は、演出モードバッファの記憶内容とモードC最終変動フラグの値を参照して、今回の大当りの前の遊技状態がモードA(通常状態)であるか否かを判定すればよい。具体的には、演出制御用CPU120は、演出モードバッファの記憶内容がモードAと対応付けられた格納値であって、且つ、モードC最終変動フラグがオフ(モードCの最終変動でない旨)であれば、通常状態であると判定する。
ステップS751にて大当り前の遊技状態はモードA(通常状態)であると判定されたときには(ステップS751;Yes)、モードB(確変状態/所定条件成立前)に設定する(ステップS752)。例えば、演出制御用CPU120は、演出モードバッファの記憶内容をモードB(確変状態/所定条件成立前)と対応付けられた格納値に更新する。ステップS752に続いて、演出制御用CPU120は、カウンタBのカウント値に所定の初期設定値(例えば、合計保留記憶数の最大値「8」に対応する「8」など)をセットし(ステップS751)、カウンタCのカウント値に所定の初期設定値(例えば、「58」など)をセットする。そして、終了時モード移行設定処理を終了する。
ステップS751にて大当り前の遊技状態はモードA(通常状態)でないと判定されたときには(ステップS751;No)、モードC(確変状態/所定条件成立後)に設定する(ステップS755)。例えば、演出制御用CPU120は、演出モードバッファの記憶内容をモードC(確変状態/所定条件成立後)と対応付けられた格納値に更新する。なお、演出モードバッファの記憶内容が既にモードC(確変状態/所定条件成立後)と対応付けられた格納値であるときにはそのままでよい。ステップS755に続いて、演出制御用CPU120は、カウンタBのカウント値に「0」をセットし(ステップS756)、カウンタCのカウント値に所定の初期設定値(例えば、「58」など)をセットする。また、演出制御用CPU120は、モードC最終変動フラグがオン(モードCの最終変動である旨)であるときにはオフ(モードCの最終変動でない旨)とする。そして、終了時モード移行設定処理を終了する。
ステップS750にて確変大当りでないと判定されたときには(ステップS750;No)、モードA(通常状態)に設定する(ステップS758)。例えば、演出制御用CPU120は、演出モードバッファの記憶内容をモードA(通常状態)と対応付けられた格納値に更新する。ステップS758に続いて、演出制御用CPU120は、カウンタBのカウント値に「0」をセットし(ステップS759)、カウンタCのカウント値に「0」をセットする。また、演出制御用CPU120は、モードC最終変動フラグがオン(モードCの最終変動である旨)であるときにはオフ(モードCの最終変動でない旨)とする。そして、終了時モード移行設定処理を終了する。
次に、パチンコ遊技機1における制御の具体的な一例について説明する。
パチンコ遊技機1の主基板11の側では、CPU103は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件が成立した場合、第1保留記憶数や合計保留記憶数を更新する(ステップS301、S302)。また、CPU103は、第2始動入賞口や第3始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動条件が成立した場合、第1保留記憶数や合計保留記憶数を更新する(ステップS301、S302)。CPU103は、遊技状態がモードA(通常状態)である場合には、図10(A)に示した特図表示結果決定テーブルを選択し、遊技状態が確変状態(モードB又はモードC)である場合には、図10(B)に示した特図表示結果決定テーブルを選択し、選択した特図表示結果決定テーブルと、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データとに基づいて、特図表示結果を「大当り」とするか否かを判定する(ステップS403)。また、CPU103は、「大当り」とする際には、第1始動条件が成立しているときには、図10(C)に示した大当り種別決定テーブルを選択し、第2始動条件が成立しているときには、図10(D)に示した大当り種別決定テーブルを選択し、選択した何れかの大当り種別決定テーブルと、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データとに基づいて、大当り種別を「第1大当り(非確変)」とするか「第2大当り(確変)」とするかを判定する(ステップS409)。続いて、CPU103は、遊技状態や特図表示結果や保留記憶数に応じた変動カテゴリを判定する(ステップS412)。
具体的には、まず、CPU103は、遊技状態がモードA(通常状態)であるときには、特図表示結果と合計保留記憶数に応じて、図19(A)に示した複数の変動カテゴリ決定テーブル(「C−TBL1」〜「C−TBL4」)のなかから何れかを選択する。また、遊技状態がモードB(確変状態/所定条件成立前)であるときには、特図表示結果と合計保留記憶数に応じて、図19(B)に示した複数の変動カテゴリ決定テーブル(「C−TBL5」「C−TBL6」)のなかから何れかを選択する。また、遊技状態がモードC(確変状態/所定条件成立後)であるときには、特図表示結果と合計保留記憶数に応じて、図19(C)に示した複数の変動カテゴリ決定テーブル(「C−TBL7」〜「C−TBL11」)のなかから何れかを選択する。続いて、CPU103は、選択した変動カテゴリ決定テーブルと、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データとに基づいて、図6に示した複数の変動カテゴリ(「PA1」〜「PB5」)のなかから何れかを選択する。
その後、CPU103は、コマンド制御処理(ステップS17)などを実行することにより、始動条件の成立時に、始動口入賞指定コマンドや図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドや保留記憶数通知コマンドなどが、主基板11から演出制御基板12に伝送される。
また、主基板11の側では、CPU103は、開始条件が成立した場合、特別図柄通常処理(ステップS110)において、始動条件の成立時と同様に、特図表示結果を「大当り」とするかなどを決定し(ステップS240)、「大当り」とする際には、始動条件の成立時と同様に、大当り種別を決定する(ステップS244)。また、CPU103は、変動パターン設定処理(ステップS111)において、始動条件の成立時と同様に、変動カテゴリを判定する(ステップS261)。続いて、CPU103は、遊技状態や変動カテゴリなどに応じた変動パターンを判定する(ステップS262)。
具体的には、まず、CPU103は、図22(A)に示すように、遊技状態がモードA(通常状態)であるときには、複数の変動パターン決定テーブル(「P−TBL1」〜「P−TBL8」)のなかから、変動カテゴリに応じた何れかを選択する。また、遊技状態がモードB(確変状態/所定条件成立前)であるときには、複数の変動パターン決定テーブル(「P−TBL9」〜「P−TBL19」)のなかから、変動カテゴリと大当り種別とに応じた何れかを選択する。また、遊技状態がモードC(確変状態/所定条件成立後)であるときには、複数の変動パターン決定テーブル(「P−TBL9」〜「P−TBL19」)のなかから、変動カテゴリと大当り種別とに応じた何れかを選択する。続いて、CPU103は、選択した変動パターン決定テーブルと、変動パターン決定用の乱数値MR5を示す数値データとに基づいて、図7〜図9に示した複数の変動パターンのなかから何れかを決定する。即ち、CPU103は、モードA(通常状態)であるときには、図7に示した複数の変動パターン(「PA1−1」〜「PB5−4」)のなかから何れかを決定し、モードB(確変状態/所定条件成立前)であるときには、図8に示した複数の変動パターン(「STF−PA1−1」〜「STF−PB5−6」)のなかから何れかを決定し、モードC(確変状態/所定条件成立後)であるときには、図9に示した複数の変動パターン(「STY−PA1−1」〜「STY−PB5−4」)のなかから何れかを決定する。
その後、CPU103は、コマンド制御処理(ステップS17)などを実行することにより、開始条件の成立時に、可変表示結果通知コマンドや変動パターン指定コマンドなどが主基板11から演出制御基板12に伝送される。
また、CPU103は、特別図柄停止処理(ステップS113)において、「ハズレ」の場合には、遊技状態に関係する各種情報(フラグ、カウンタ)を更新する(ステップS282)。具体的には、モードBからモードCへの移行や、モードCからモードAへの移行などを制御する。また、「大当り」の場合には、大当り終了処理(ステップS117)において、「大当り」が「確変(第2大当り)」であるか否かや(ステップS292)、通常状態(モードA)中の「大当り」であるか否かに基づいて(ステップS293)、遊技状態に関係する各種情報(フラグ、カウンタ)を更新する(ステップS294、S295、S296)。具体的には、モードAからモードBへの移行や、モードB又はモードCからモードCへの移行(維持)などを制御する。
パチンコ遊技機1の演出制御基板12の側では、演出制御用CPU120は、始動条件の成立した場合、始動入賞判定処理(ステップS150)において、主基板11から伝送された始動口入賞指定コマンドや変動カテゴリコマンドなどに基づいて、始動入賞記憶表示エリア5Hに保留表示を追加する。具体的には、演出制御用CPU120は、図29に示すように、第1始動入賞口又は第2始動入賞口の何れかに入賞したかや、変動カテゴリに応じて入賞時保留表示態様を決定し、始動入賞記憶表示エリア5Hに保留表示を追加する(ステップS161、S162)。
また、演出制御基板12の側では、開始条件が成立した場合、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理(ステップS171)において、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドに基づいて演出制御パターンを使用パターンとしてセットする(ステップS710)。従って、モードA(通常状態)であるときには、図7に示した変動パターンの何れかが使用パターンとしてセットされ、モードB(確変状態/所定条件成立前)であるときには、図8に示した変動パターンの何れかが使用パターンとしてセットされ、モードC(確変状態/所定条件成立後)であるときには、図9に示した変動パターンの何れかが使用パターンとしてセットされる。また、演出制御用CPU120は、主予告演出決定処理(ステップS711)において、主予告演出を実行の有無と実行する主予告演出を決定する。具体的には、演出制御用CPU120は、図32、図33に示すように、変動カテゴリや、変動パターン(即ち、遊技状態)などに応じて、主予告演出を実行の有無と実行する主予告演出を決定する。従って、モードA(通常状態)において主予告演出を実行するときにはモードA用の主予告演出(図33(A)の主予告演出パターン「SYA1」〜「SYA4」の主予告演出)が実行され、モードB(確変状態/所定条件成立前)において主予告演出を実行するときにはモードB用の主予告演出(図33(A)の主予告演出パターン「SYB1」〜「SYB4」の主予告演出)が実行され、モードC(確変状態/所定条件成立後)において主予告演出を実行するときにはモードC用の主予告演出(図33(A)の主予告演出パターン「SYC1」〜「SYC4」の主予告演出)が実行される。
また、演出制御用CPU120は、モード移行設定処理(ステップS709)や、終了時モード移行設定処理(ステップS177)において、CPU103と同様、遊技状態に関係する各種情報を更新する。
図35〜図40は、画像表示装置5における表示動作例を示す図である。具体的には、図35(A)は、モードA(通常状態)において「第1大当り(非確変)」となった場合の動作を表し、図35(A)の(a)〜(d)は、上記場合の表示動作を時系列に並べたものである。図35(B)は、モードA(通常状態)において「第2大当り(確変)」となった場合の動作を表し、図35(B)の(a)〜(d)は、上記場合の表示動作を時系列に並べたものである。図36〜図38は、モードB(確変状態/所定条件成立前)において「第2大当り(確変)」となった場合と、モードC(確変状態/所定条件成立後)において「第2大当り(確変)」となった場合の動作を表し、図36の(a)〜(g)、図37の(a)〜(g)、図38の(a)〜(e)は、上記場合の表示動作を時系列に並べたものである。図39は、モードB(確変状態/所定条件成立前)において「第1大当り(非確変)」となった場合動作を表し、図39の(a)〜(g)は、上記場合の表示動作を時系列に並べたものである。図40は、モードB(確変状態/所定条件成立前)において「大当り」とならなかった場合動作を表し、図40の(a)〜(h)は、上記場合の表示動作を時系列に並べたものである。なお、図35〜図40において画像表示装置5内の矢印「↓」は、飾り図柄が可変表示中であることを表している。また、保留表示「MaX」(例えば、「Ma2」「Ma4」など)は第1特図ゲームの保留表示、保留表示「MbX」(例えば、「Mb1」「Mb3」など)は第2特図ゲームの保留表示であることを表している。また、図35〜図40においては、第1特図ゲームであるか第2特図ゲームの保留表示であるか以外の保留記憶の表示態様に関する内容(例えば、図29(B)の「赤色」「黄色」「白色」など)や、主予告演出に関する内容や、今回表示エリアの表示などについては省略している。
図35(A)の(a)は、保留表示「Ma0」(非図示)に基づいて飾り図柄が可変表示している様子を表している。図35(A)の(a)において(他図も同様)、画面下部の保留表示「Mb1」は次回に消化される第2特図ゲームの保留表示、保留表示「Ma2」は次々回に消化される第1特図ゲームの保留表示、保留表示「Mb3」は更に次に消化される第2特図ゲームの保留表示、保留表示「Ma4」は更に次に消化される第1特図ゲームの保留表示、保留表示「Mb5」は更に次に消化される第2特図ゲームの保留表示である。画面左上の「モードA」は、現在の遊技状態がモードAである旨を表している。
図35(A)に続いて、図35(A)の(b)に示すように、「第1大当り(非確変)」に対応する確定飾り図柄(「2」「2」「2」)が停止した場合、ラウンド遊技が実行され、エンディング演出処理(ステップS177)において、例えば、図35(A)の(c)に示すように、エンディング演出としてメッセージ「〜大当り終了〜」が表示される。また、「第1大当り(非確変)」であるため、エンディング演出処理(ステップS177)内の終了時モード移行設定処理において、モードAの維持が設定される(ステップS750;No、ステップS758)。従って、図35(A)の(d)に示すように、保留表示「Ma0」に続く保留表示「Mb1」の可変表示は、モードAにおいて行われる。なお、図35(A)の(a)(b)の変動パターンは、図7における、大当りの変動パターン(「PB3−1」〜「PB5−4」の何れかである。
図35(B)の(a)は、図35(A)の(a)と同様である。図35(B)の(a)に続いて、図35(B)の(b)に示すように、「第2大当り(確変)」に対応する確定飾り図柄(「3」「3」「3」)が停止した場合、ラウンド遊技が実行され、図35(A)の(c)と同様、図35(B)の(c)に示すように、メッセージ「〜大当り終了〜」が表示される。また、モードAにおける「第2大当り(確変)」であるため、エンディング演出処理(ステップS177)内の終了時モード移行設定処理において、モードAからモードBへの移行が設定される(ステップS750;Yes、ステップS751;Yes、ステップS752)。従って、図35(B)の(d)に示すように、保留表示「Ma0」に続く保留表示「Mb1」の可変表示は、モードBにおいて行われる。なお、図35(B)の(a)(b)の変動パターンは、図7における、大当りの変動パターン(「PB3−1」〜「PB5−4」の何れかである。
図36の(a)は、図35(B)の(d)と同様(同じ場面)である。図36の(c)は、「ハズレ」に対応する確定飾り図柄(「4」「8」「1」)が停止した様子を表している。図36の(b)(c)の変動パターンは、例えば、味方キャラの顔等のアップ(MU)の図示は省略しているが、図8における、「攻撃無し(MU)」の変動パターン「STF−PA2−3」などである。なお、図36の(c)に示した保留表示「Mb6」「Mb7」は、図36の(b)→図36の(c)の間に入賞した保留表示である。モードB(確変状態/所定条件成立前)中は右打ちであるため、遊技球は第3始動入賞口を通過(進入)し、第2始動条件が成立する。モードC(確変状態/所定条件成立後)中についても同様である。
図36の(d)は、保留表示「Ma2」に基づいて飾り図柄が可変表示している様子を表し、図36の(e)は、「ハズレ」に対応する確定飾り図柄(「6」「5」「6」)が停止した様子を表している。図36の(d)(e)の変動パターンは、例えば、敵キャラの顔等のアップ(TU)の図示は省略しているが、図8における、「決着無し(TU→TJ)」の変動パターン「STF−PA3−1」などである。
図36の(f)(g)は、保留表示「Mb5」に基づいて飾り図柄が可変表示している様子を表し、図36の(g)に続く図37の(a)(b)は、「第2大当り(確変)」に対応する確定飾り図柄(「7」「7」「7」)が停止した様子を表している。図36の(f)(g)及び図37の(a)の変動パターンは、例えば、味方キャラの顔等のアップ(MU)の図示は省略しているが、図8における、「勝利(MU→MK→WIN)」の変動パターン「STF−PB3−4」などである。また、モードBにおける「第2大当り(確変)」であるため、エンディング演出処理(ステップS177)内の終了時モード移行設定処理において、モードBからモードCへの移行が設定される(ステップS750;Yes、ステップS751;No、ステップS755)。従って、図37の(b)に続いて、ラウンド遊技が実行され、図37の(c)に示すようなメッセージ「〜大当り終了〜」が表示された後、図37の(d)に示すように、保留表示「Mb5」に続く保留表示「Mb6」の可変表示は、モードCにおいて行われる。図37の(d)に続く図37の(e)は、モードCにおける、「攻撃無し」の変動パターン(図9の「STY−PA1−1」〜「STY−PA2−3」)の一例である。図38の(e)も同様である。
図37の(f)(g)は、保留表示「Mb35」に基づいて飾り図柄が可変表示している様子を表し、図37の(g)に続く図38の(a)(b)は、「第2大当り(確変)」に対応する確定飾り図柄(「7」「7」「7」)が停止した様子を表している。図37の(f)(g)及び図38の(a)の変動パターンは、例えば、図9における、「勝利(MK→WIN)」の変動パターン「STY−PB3−2」などである。また、モードCにおける「第2大当り(確変)」であるため、エンディング演出処理(ステップS177)内の終了時モード移行設定処理において、モードCの維持が設定される(ステップS750;Yes、ステップS751;No、ステップS755)。従って、図38の(b)に続いて、ラウンド遊技が実行され、図38の(c)に示すようなメッセージ「〜大当り終了〜」が表示された後、図38の(d)に示すように、保留表示「Mb35」に続く保留表示「Mb36」の可変表示は、モードCにおいて行われる。なお、図37の(d)においてはモードBからモードCへ移行する旨のメッセージ「追撃モード突入!!」を表示しているが、図38の(d)においてはモードCが継続される旨のメッセージ「追撃モード継続!!」を表示している。
図39の(a)〜(c)は、図36の(a)〜(c)と同様(同じ場面)である。図39の(d)(e)は、保留表示「Ma2」に基づいて飾り図柄が可変表示している様子を表し、図39の(f)(g)は、「第1大当り(非確変)」に対応する確定飾り図柄(「6」「6」「6」)が停止した様子を表している。図39の(d)(e)(f)の変動パターンは、例えば、敵キャラの顔等のアップ(TU)の図示は省略しているが、図8における、「敗北(TU→TK→LOSE)」の変動パターン「STF−PB3−2」などである。また、「第1大当り(非確変)」であるため、エンディング演出処理(ステップS177)内の終了時モード移行設定処理において、モードBからモードAへの移行が設定される(ステップS750;No、ステップS758)。従って、大当り終了後、即ち、図39の(g)の後には、図35(A)の(d)の如く、保留表示「Ma2」に続く保留表示「Mb3」の可変表示は、モードAにおいて行われる。
図40の(a)〜(e)は、図36の(a)〜(e)と同様(同じ場面)である。図40の(f)は、保留表示「Mb8」に基づいて飾り図柄が可変表示している様子を表し、図40の(h)は、「ハズレ」に対応する確定飾り図柄(「7」「8」「7」)が停止した様子を表している。図40の(f)(g)の変動パターンは、例えば、味方キャラの顔等のアップ(MU)や敵キャラの攻撃の図示は省略しているが、図8における、「決着無し(MU→MK→TJ)」の変動パターン「STF−PA4−1」などである。また、モードBにおいて保留8個目の消化であるため、可変表示開始設定処理(ステップS171)のモード移行設定処理(ステップS709)において、モードBからモードCへの移行が設定される(ステップS723;Yes、ステップS724)。従って保留表示「Mb8」に続く保留表示「Mb9」の可変表示は、図40の(h)に示すように、モードCにおいて行われる。以下、図37の(e)と同様である。
なお、表示動作例は省略するが、「第2大当り(確変)」の後の58回転において、「第1大当り(非確変)」又は「第2大当り(確変)」の何れの「大当り」もなかったときは、可変表示開始設定処理(ステップS171)のモード移行設定処理(ステップS709)において、モードBからモードAへの移行が設定される(ステップS727;Yes、ステップS728)。
以上、上記実施形態による遊技機1は、第1始動領域(例えば、普通入賞球装置6Aによって形成される第1始動入賞口など)または第2始動領域(例えば、普通入賞球装置6Bによって形成される第2始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Cによって形成される第3始動入賞口など)を遊技媒体が通過した後、可変表示の開始を許容する開始条件が成立したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示が開始され表示結果(例えば、確定飾り図柄、確定特別図柄など)が導出表示される可変表示手段を備え、前記可変表示手段に特定表示結果(例えば、大当り図柄となる確定特別図柄や大当り組合せとなる確定飾り図柄などによる「大当り」など)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態など)に移行させ、特別条件(例えば、「大当り」が「第2大当り」であって、「第2大当り」のラウンドの実行中には遊技球が特定部材に通過(進入)するという条件など)が成立したときに特定遊技状態の後に特別遊技状態(例えば、確変状態など)に移行させる遊技機であって、第2始動領域を含み遊技媒体が進入し易い有利状態と遊技媒体が進入しないまたは進入し難い不利状態とに変化する可変入賞手段(例えば、第3始動入賞口を形成する普通可変入賞球装置6Cなど)と、特別遊技状態において前記可変入賞手段が有利状態となる頻度を高くする制御および/または有利状態となる期間を長くする制御を行う特別遊技状態制御手段(例えば、高開放制御など)と、第1始動領域または第2始動領域を遊技媒体が通過したにもかかわらず前記開始条件が成立していない可変表示の各々について、所定の上限数を限度に保留記憶として記憶する保留記憶手段(例えば、4個を限度に第1保留情報を記憶する第1特図保留記憶部151A、4個を限度に第2保留情報を記憶する第2特図保留記憶部151B、合計保留記憶数の最大値に相当する8セットを限度に各コマンドのセットを記憶する始動入賞時受信コマンドバッファ194Aなど)と、保留記憶に基づいて特定遊技状態に移行させるか否かに関わる決定(例えば、ステップS240の特図表示結果の決定など)と、前記特別条件を成立させるか否かに関わる決定(例えば、ステップS244の大当り種別の決定など)を行う手段であって、第1始動領域を遊技媒体が通過したことによる第1保留記憶よりも第2始動領域を遊技媒体が通過したことによる第2保留記憶に基づく決定結果の方が遊技者にとって有利となるように決定を行う(例えば、図10(C)、図10(D)に示すように、第1保留記憶よりも第2始動領域を遊技媒体が通過したことによる第2保留記憶に基づく決定結果の方が遊技者にとって有利となるに決定を行う)事前決定手段(例えば、CPU103による、ステップS110の特別図柄通常処理など)と、前記事前決定手段の決定結果に基づいて、前記保留記憶手段に保留記憶がなされた順序で識別情報の可変表示を実行する可変表示実行手段(例えば、図27の可変表示開始待ち処理(ステップS170)、可変表示開始設定処理(ステップS711)、可変表示中演出処理(ステップS172)、特図当り待ち処理(ステップS173)など)と、特別遊技状態において、複数種類のうちの何れかの演出態様で特別演出(例えば、図8又は図9の変動パターンに基づく演出など)を実行する特別演出実行手段(例えば、図8の変動パターン(「STF−PA1−1」〜「STF−PB5−6」)、又は、図9の変動パターン(「STY−PA1−1」〜「STY−PB5−4」)のうちの何れかの変動パターンを判定する処理(ステップS262)や、変動パターンに基づいて演出制御パターンを設定する処理(ステップS710)や、演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に伝送する変動表示等開始設定処理(ステップS715)など)と、前記特別演出の演出態様の切り替えに関する切替条件が成立したか否かを判定する切替判定手段(例えば、特別図柄停止処理(ステップS113)のフラグ判定処理(ステップS282)や、可変表示開始設定処理(ステップS171)のモード移行設定処理(ステップS709)など)と、を備え、前記切替条件は、特別遊技状態(例えば、モードBなど)への移行時点において記憶されていた第1保留記憶に基づく識別情報の可変表示が少なくとも全て実行された後に成立するもの(例えば、モードB移行後の8回目の可変表示が行われるときに(具体的には、切替カウンタのカウント値=0や、カウンタBのカウント値=0となるときに)成立するものなど)であって、前記特別演出実行手段は、前記切替判定手段によって前記切替条件が成立したと判定されるまでは、不利演出態様で前記特別演出(例えば、図8の変動パターン(「STF−PA1−1」〜「STF−PB5−6」)による演出など)を実行し、前記切替条件が成立したと判定された後は、前記不利演出態様よりも特別遊技状態における識別情報の可変表示が有利に実行されることを示唆する有利演出態様(例えば、図9の変動パターン(「STY−PA1−1」〜「STY−PB5−4」)による演出など)で前記特別演出を実行する。
上記構成によれば、特別演出は、切替条件の成立前は不利演出態様で実行され、切替条件の成立後は有利演出態様で実行されるので、状況に応じて好適に演出(特別演出)を実行することができる。
また、遊技機1において、前記切替条件は、特別遊技状態への移行後、保留記憶の最大数と同一数(例えば、8個など)の識別情報の可変表示が実行されたことにより成立するものである。
上記構成によれば、少なくとも、大当り前に入賞した保留記憶を全て消化する前に切替条件が成立することはなくなる。換言すれば、切替条件の成立は、必ず、大当り前に入賞した保留記憶を全て消化した後となる。従って、状況に応じて好適に演出(特別演出)を実行することができる。
なお、切替条件の成立時の可変表示(例えば、8回目の可変表示など)は、それ以前の可変表示(例えば、1回目〜7回目)に比べて派手な演出としてもよい。例えば、8回目がハズレの場合には、1回目〜7回目がハズレの場合に比べ、変動カテゴリ「PA4(スーパーリーチα)」や変動カテゴリ「PA5(スーパーリーチβ)」の決定割合を高くしてもよい。
また、切替条件に関係し、「特別遊技状態への移行時点において記憶されていた第1保留記憶に基づく識別情報の可変表示が少なくとも全て実行された後に成立する」とは、上述した様に、モードBの移行後に固定数(例えば、8回)の可変表示が行われるときに成立する場合の他に、特別遊技状態への移行時点において記憶されていた第1保留記憶又は第2保留記憶に基づく識別情報の可変表示が全て行われるときに成立する場合や、特別遊技状態への移行時点において記憶されていた第1保留記憶に基づく識別情報の可変表示が全て行われるときに成立する場合なども含まれる。従って、例えば、図35(B)の(b)に示すように特別遊技状態への移行時点において5個の保留表示(「Mb1」〜「Mb5」)が存在する場合、当該5個とは無関係に8回転目迄をモードBとし9回転目以降をモードCとしてもよいし、当該5個のうちの最後の保留表示(「Mb5」)の消化迄(5回転目迄)をモードBとし6回転目以降をモードCとしてもよいし、当該5個のうち第1保留記憶の最後の保留表示(「Ma4」)の消化迄(4回転目迄)をモードBとし5回転目以降をモードCとしてもよい。
切替条件は、抽選により成立するものであってもよい。例えば、特別遊技状態への移行時点において記憶されていた第1保留記憶又は第2保留記憶に基づく識別情報の可変表示が全て行われるとき〜上記固定数(例えば、8回)の可変表示が行われるときの何れかで成立してもよい。例えば、図35(B)の(b)の場合には、乱数などによる抽選結果に応じて、5回転目迄、6回転目迄、7回転目迄、8回転目迄の何れか迄をモードBとし、それ以降をモードCとしてもよい。また例えば、特別遊技状態への移行時点において記憶されていた第1保留記憶に基づく識別情報の可変表示が全て行われるとき〜上記固定数(例えば、8回)の可変表示が行われるときの何れかで成立してもよい。例えば、図35(B)の(b)の場合には、乱数などによる抽選結果に応じて、4回転目迄、5回転目迄、6回転目迄、7回転目迄、8回転目迄の何れか迄をモードBとし、それ以降をモードCとしてもよい。
また、遊技機1は、識別情報の可変表示の可変表示時間(例えば、特図変動時間など)を決定する可変表示時間決定手段(例えば、ステップS263の処理など)を備え、前記可変表示時間決定手段は、前記切替条件の成立前と成立後とで、異なるデータを用いて前記可変表示時間を決定する(例えば、切替条件の成立前は図8の複数の変動パターンのなかから決定された何れかの変動パターンに対応する特図変動時間を決定し、切替条件の成立後は図9の複数の変動パターンのなかから決定された何れかの変動パターンに対応する特図変動時間を決定する)。
上記構成によれば、特別演出を不利演出態様で実行するときの可変表示時間と、有利演出態様で実行するときの可変表示時間が、異なるデータに基づいて決定される。従って、状況に応じて好適に演出(特別演出)を実行できる。
なお、図8及び図9に示すように、全体的には、不利演出態様で実行するときの可変表示時間(図8の特図変動時間)の方が、有利演出態様で実行するときの可変表示時間(図9の特図変動時間)に比べ、長くなるようにするとよい。また、不利演出態様において選択される変動カテゴリは、有利演出態様において選択される変動カテゴリに比べ、全体として、特図変動時間が長い変動パターンに応じた変動カテゴリとしてもよい。例えば、モードBのハズレ時に選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL5」は、例えば、モードCのハズレ時に選択され得る変動カテゴリ決定テーブル(「C−TBL7」「C−TBL8」「C−TBL9」)に比べ、特図変動時間が他と比べて短い「PA1(短縮・非リーチ(ハズレ))」の決定割合を少なくしてもよい。
また、遊技機1において、前記特別演出実行手段は、通常遊技状態から最初に特定遊技状態に移行した後、特別遊技状態に移行したときに(例えば、大当り終了処理(ステップS117)において、確変大当り(第2大当り)であると判定し(ステップS292;Yes)、大当り前が通常状態(モードA)であると判定したときに(ステップS293;Yes)や、終了時モード移行設定処理(ステップS177内)において、確変大当りであると判定し(ステップS750;Yes)、大当り前が通常状態であると判定したときに(ステップS751;Yes)に)、前記切替条件が成立したか否かに応じた演出態様(例えば、図8の変動パターンに基づく演出、又は、図9の変動パターンに基づく演出など)で前記特別演出を実行する(例えば、成立前はモードBによる図8の変動パターンに基づく演出を実行し、成立後はモードCによる図9の変動パターンに基づく演出を実行する)。
上記構成によれば、特別演出の演出態様を不利演出態様/有利演出態様に切り替える制御は、初当りの場合に実行され、連荘の場合には実行されない。従って、状況に応じて好適に演出(特別演出)を実行できる。
また、遊技機1において、特別遊技状態は、識別情報の可変表示が特別回数実行されるまで制御され、特別回数の残り回数を特定可能な表示(例えば、消化数のカウントアップ表示、未消化数のカウントダウン表示など)を前記切替条件が成立してから行われるようにしてもよい。つまり、遊技機1では、モードB移行後の58回転目まで(STカウンタのカウント値=0、カウンタCのカウント値=0になるまで)、確変状態(モードB又はモードC)としているが、特別回数の残り回数を特定可能な表示は、モードBの間(1回転目〜8回転目)では行わずに、モードC移行後(9回転目〜58回転目)に行うようにしてもよい。
上記構成によれば、特別演出の演出態様を不利演出態様で実行しているときには特別回数の残り回数は報知されない。従って、状況に応じて好適に演出(特別演出)を実行できる。例えば、不利演出態様(モードB)から有利演出態様(モードC)に移行できるか否かに集中させることができる。夫々の演出(モードB、モードC)を独立した演出として認識させることができる。有利演出態様に移行しなかったときの落胆を軽減させることができる。なお、特別演出の演出態様を不利演出態様で実行しているときには、特別回数の残り回数を特定可能な表示を全く報知しないのではなく、上述の効果が得られる範囲内において、特別演出の演出態様を有利演出態様で実行しているときに比べ、見え難いように報知(表示等)してもよい。
なお、モードCの最後の可変表示(例えば、58回目など)は、それ以前の可変表示(例えば、9回目〜57回目)の可変表示に比べて派手な演出としてもよい。例えば、58回目のハズレの場合には、9回目〜57回目のハズレの場合に比べ、変動カテゴリ「PA4(スーパーリーチα)」や「PA5(スーパーリーチβ)」の決定割合を高くするようにしてもよい。また、上述の58回は一例であって、58回未満であってもよいし、59回以上であってもよい。また、特別回数は、固定値でなくてもよい。例えば、確変状態において転落抽選を実行し、転落抽選に当選する迄は確変状態を維持し、当選後に通常状態に移行してもよい。
上記実施形態では、大当り種別として、「非確変」の「大当り」が導かれる「第1大当り」と、「確変」の「大当り」が導かれる「第2大当り」を用いる例を説明したが、「第1大当り」及び「第2大当り」に代えて、単に、「非確変」と「確変」としてもよい。
なお、上記説明では、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている、と説明したが、上記データは、必ずしもテーブル形式(例えば、構造体、配列など)で記憶されている必要はない。例えば、図10(A)に示した決定割合になるように、夫々の特図表示結果(「大当り」「ハズレ」)と、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)とをテーブル形式にてROM101に格納してもよいが、図10(A)に示すような決定割合で特図表示結果を決定するための情報(例えば、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値を入力した場合に何れかの特図表示結果を出力する数式やプログラムなど)をROM101に格納してもよい。また、上記データは、ROM101に必ずしも纏まって格納されていなくてもよい。即ち、上述の構造体、配列、数式、プログラムなどは、ROM101の複数個所に分散(点在)して格納されていてもよい。また、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている、と説明したが、ROM121の上記データについても、ROM101の上記データと同様である。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
例えば、上記実施形態において、保留表示は、第1始動入賞口に入賞した保留表示(特図1)と、第2始動入賞口又は第3始動入賞口に入賞した保留表示(特図2)とで、共通としてもよいし、異なるものとしてもよい。例えば、特図1の保留表示は「白色」「黄色」「赤色」の何れかとし、特図2の保留表示は、「灰色」「緑色」「桃色」の何れかとしてもよい。、また、遊技状態に応じて保留表示の表示態様を異ならせてもよい。例えば、モードAの場合の色と、モードBの場合の色と、モードCの場合の色とを互いに異ならせてもよい。また、色に代えて、形や大きさを異ならせてもよい。例えば、モードBでは、「白色の星印」「白色の三日月」「黄色の満月」の何れかを表示し、モードCでは、「コイン」「剣」「大砲」「主人公の顔」の何れかを表示してもよい。なお、使用する保留表示の表示態様をモードAとモードBとで異ならせるときには、モードA→モードBの移行時に、移行前に存在したモードAの保留表示をモードBのものに書き換えてもよいし、書き換えなくてもよい。モードBからモードCへの移行時などについても同様である。
また、上記実施形態では、振分装置200の下方に普通入賞球装置6Aと普通入賞球装置6Bとを配置したが、振分装置200の下方に普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6B’(非図示)とを配置してもよい。即ち、普通入賞球装置6Bの位置に普通入賞球装置6Bに代えて普通可変入賞球装置6B’を配置してもよい。振分装置200の下方に普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6B’とを配置する場合には、普通可変入賞球装置6Cを配置しなくてもよい。また、普通可変入賞球装置6Cを配置しない場合には、画像表示装置5の右側ではなく左側に通過ゲート41を設けてもよい。
また、上記実施形態では、振分装置200を配置することによって通常状態に合計保留記憶数が8個迄貯まり易くなっているが、他の構成によって通常状態に合計保留記憶数が8個迄貯まり易くなるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、所謂右打ち機であるが、特別遊技状態(確変状態)において、電サポなどによって、概ね(若しくは、基本的に)、第2始動領域を遊技媒体が通過し、第1始動領域を遊技媒体が通過しない(又は、し難い)ものであれば、右打ち機でなくてもよい。なお、右打ち機ではななく、かつ、振分装置200を配置してもよいし、右打ち機ではななく、かつ、振分装置200を配置していなくてもよい。
上記実施形態において、モードAにおいて非確変の大当りとなった場合に所定回数の時短を付加してもよい。また、モードBにおいて非確変の大当りとなった場合に所定回数の時短を付加してもよい。
また、上記実施形態では、図8及び図9に示すように、「不利演出態様」は、確変(第2大当り)よりも遊技者にとって不利な非確変(第1大当り)に対応する「敗北」の演出(例えば、STF−PB3−1など)を含む一方、「有利演出態様」は、「敗北」の演出を含まない。即ち、「有利」「不利」の別は、非確変/確変に関係するものである。しかしながら、「有利」「不利」の別は、以後の出玉数において何らかの差が生じるようなものであれば、非確変/確変の以外のものであってもよい。例えば、ラウンド数の大小に関係するものであってもよい。一例として、第1始動領域を遊技媒体が通過したときには最高ラウンド数(例えば、15Rなど)の他に最高ラウンド数未満(例えば、8Rなど)の確変大当りが抽選され、第2始動領域を遊技媒体が通過したときには最高ラウンド数のみが抽選される態様のST機とし、「不利演出態様」は8R確変に対応する演出を含む一方、「有利演出態様」は8R確変に対応する演出を含まないようにしてもよい。
なお、本実施形態における「変動パターン」には、変動する飾り図柄自体の変動態様(例えば、図7の「内容」、図35(A)の(a)などを参照)に加え、飾り図柄の変動中などに表示される演出画像の表示態様(図8、図9の「内容」、図36(b)などを参照)も含まれると説明したが、演出画像の表示態様には、背景画像などキャラクタ画像以外の表示態様も含まれる。例えば、モードBにおいては雷雨の背景とし、モードCにおいては豪雨の背景としてもよい。また例えば、モードBにおいては冒険出発前の室内の背景とし、モードCにおいては森林、高山などの背景としてもよい。また、単に、モードBとモードCとは色違いとしてもよい。また、モードBとモードCとで、ランプ9による発光態様(発光パターン)を異ならせてもよいし、スピーカ8による音声出力態様(例えば、BGMなど)を異ならせてもよい。つまり、遊技者が、現在の遊技状態が、モードBであるか、モードBよりも有利なモードCであるかを認識できるものであればよい。
また、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点又は遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にも本発明を適用することができる。
即ち、遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示手段を備え、当該可変表示手段に予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であるが、遊技得点が0でないときに遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技が行われ、遊技球の打ち込みに応じて遊技得点を減算し、遊技領域に設けられた入賞領域に遊技球が入賞することに応じて遊技得点を加算する遊技機にも本発明を適用できる。そのような遊技機は、遊技得点の加算に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を挿入するための遊技用記録媒体挿入口と、遊技用記録媒体挿入口に挿入された遊技用記録媒体に記録されている記録情報の読み出しを行う遊技用記録媒体処理手段を備えていてもよい。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。