JP6349010B1 - ロール、ロールを備えたフィルムまたはシートの製造装置及びフィルムまたはシートの製造方法 - Google Patents

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【課題】表面構造の自由度が高くかつロールの表面を容易に修正可能なロールを提供する。【解決手段】液体の樹脂から固体のフィルムまたはシートを製造する装置が備え、他のロールとロール対を形成することなく、液体の樹脂、固体のフィルムまたは固体のシートが掛け回されるロール5は中心軸を有し、回転駆動装置に連結され、回転駆動装置によって中心軸の周りを回転する回転軸51を有する。ロール5はさらに、回転軸51の一方の端部に固定された固定端部56と、固定端部56の反対側に位置する自由端部57と、を有する、回転軸51と同軸のロール本体52と、自由端部57からロール本体52の外面に嵌められる中空のスリーブ53と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明はフィルムまたはシートの製造に用いられるロール、ロールを備えたフィルムまたはシートの製造装置、及びロールを用いたフィルムまたはシートの製造方法に関する。
樹脂のフィルムまたはシートを製造するプロセスは、溶融押出法、溶液流延法、カレンダー成形法の主に3種類に分類できる。溶融押出法では高温で溶融した液状の樹脂をフラットダイから薄くかつ広幅に押し出し、その直後に樹脂を冷却ロールに当接させながら搬送することで、冷却、固化された製品が得られる。溶液流延法では溶媒に溶かした樹脂溶液をフラットダイなどからロールに流し込んで薄膜を形成し、その後加熱して溶媒を蒸発させることで薄膜製品が得られる。カレンダー成形法では互いに平行に延び回転方向が異なる2本のロールの上に加熱溶融した樹脂を流し込み、樹脂をロールの隙間に通しながら、フィルムまたはシート状に圧延し成形を行う。これらのいずれのプロセスでも、液体状態の樹脂を薄くかつ広幅形状に保つために、金属ロールを用いることが多い。
例えば溶融押出法では、一般的に、押し出された溶融樹脂がまず第1のロールで冷却され、次に第1のロールと回転方向が異なる第2のロールで冷却され、その後必要に応じて第3のロールなどで冷却される。このように溶融樹脂はプロセスに応じ1つないし複数の冷却ロールで冷却される。
特許文献1〜3には製鉄で用いられるロールが開示されている。ロールは内側のアーバと外側のスリーブを備えており、スリーブを交換することでロールに望ましい表面特性を付与することができる。
特許文献4には、柔軟性のある極薄のパイプを複数のロールにベルト状に掛け渡すとともに、各ロールに冷却手段が設けられた樹脂シートの製造装置が記載されている。樹脂のフィルムが極薄のパイプの表面に沿った長い区間でパイプに当接するため、シートを効率よく冷却することができる。
特開平7−227605号公報 実開昭62−113803号公報 実開昭62−113804号公報 特開2007−62245号公報
冷却ロールは、高温で溶融状態にある樹脂を冷却、固化しその形状を維持するだけでなく、光沢性、凹凸形状などの表面性状を意図的に付与する役割も担う。例えば光沢性を重視する場合は、表面粗度が非常に細かい鏡面状態に仕上げられたロールが用いられる。しかし、鏡面状態のロールでコシのない柔らかな樹脂を冷却する場合、ロールの剥離性が悪いため、冷却されたシートが必要以上に伸ばされ所望の製品形状が得られないことがあり得る。このような場合は冷却ロールに施す表面処理(メッキ)の種類を変更し、剥離性に優れた表面処理が施されたロールに変更する必要がある。凹凸形状を付与する場合は目的とする凹凸形状をロール表面に施すが、十分な量の溶融樹脂が凹みへ入っていかず形状が十分に転写されないことがある。このような場合はロールの凹凸形状の最適化が必要となる。
しかし、ロールの製作には数ヶ月に渡る製作期間と多大な製作コストが必要となるため、簡単に変更や評価が行えず最適化が困難になる場合がある。特許文献1〜3に記載された技術を適用すれば、スリーブだけを交換すればよいのでロールの表面性状の最適化が容易となる。しかし、スリーブを交換するには、その都度ロールを製造装置の本体から取り外し、スリーブを交換し再度ロールを取り付けることが必要となる。その作業は1日程度を要すると考えられ、スリーブの最適化のために数度のスリーブ交換を行うことは実質的に不可能である。煩雑な作業が必要となるため、作業安全性やロールの平行度のばらつきなどの問題も生じる。また、樹脂の製造に使用されるロールは、製鉄で用いられるロールと比べて寿命が長く、半永久的に使用が可能である。このためロールを定期的に交換する必要性に乏しく、ロールの表面性状の最適化が一層困難である。
特許文献4に記載された極薄パイプは複数のロールに掛け渡す構造であるため、交換可能なスリーブとして利用することができる。しかし、構造上、薄肉パイプに凹凸形状を付与することは現実的に不可能であり、ロールの表面性状の最適化に限界がある。
本発明は、表面構造の自由度が高くかつロールの表面を容易に修正可能なロールを提供することを目的とする。
本発明は、液体の樹脂から固体のフィルムまたはシートを製造する装置が備え、他のロールとロール対を形成することなく、液体の樹脂、固体のフィルムまたは固体のシートが掛け回されるロールに関する。ロールは、中心軸を有し、回転駆動装置に連結され、回転駆動装置によって中心軸の周りを回転する回転軸を有する。ロールはさらに、回転軸の一方の端部に固定された固定端部と、固定端部の反対側に位置する自由端部と、を有する、回転軸と同軸のロール本体と、自由端部からロール本体の外面に嵌められる中空のスリーブと、を有する。回転軸を回転させながら液体の樹脂、固体のフィルムまたは固体のシートをロールに掛け回す際に自由端部が拘束されない。
中空のスリーブはロール本体の自由端部からロール本体の外面に嵌めることができるため、交換が容易である。また、スリーブの構成には大きな制約がないため、表面の特性を自由に調整することができる。さらに、中空のスリーブは自由端部からロール本体の外面に嵌める構成となっているため、スリーブの交換の際にロール本体を装置本体から取り外す必要がない。
従って、発明によれば、表面構造の自由度が高くかつロールの表面を容易に修正可能なロールを提供することができる。
本発明のフィルムまたはシートの製造装置の概略図である。 製造装置の操作側からみた部分正面図である。 本発明のロールの斜視図である。 本発明のロールの分解斜視図である。 本発明のロールにおけるスリーブの交換手順を示すフロー図である。 一体型のロールにおけるスリーブの交換手順を示すフロー図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、液体の樹脂から固体のフィルムまたはシートを製造する製造装置の概略図である。製造装置1は製造装置自体の試験設備として用いられる小型の装置である。試験用装置では生産機と同程度の径と幅を有するロールを使用する必要はなく、小径で狭幅のロールを用いることができる。押出機や樹脂配管などの図示は省略している。製造装置1は装置本体2と、装置本体2に取り付けられたフラットダイ3及びシート冷却・巻き取り装置4を有している。シート冷却・巻き取り装置4は溶融樹脂や固体化したフィルムまたはシートを搬送しながら冷却するための複数のロールを備えている。
本実施形態では、全てのロールは装置本体2から同一方向に互いに平行に延びる片持ち梁構造となっている。すなわち、ロールの一端は装置本体2に支持され、他端は装置本体2に支持されていない自由端部となっている。ロールの自由端部側には駆動軸、冷却配管、筐体などがなく、装置操作やシート製造のための人員が容易にアクセス可能となっている。このため、ロールの自由端部側を操作側と呼ぶことがある。
フラットダイ3から吐出された溶融樹脂Fは、第1の冷却ロール5及び第2の冷却ロール7で固化した後に巻き取られる。第1の冷却ロール5は第2の冷却ロール7から離れており、また、タッチロールなど、第1の冷却ロール5とロール対を形成するロールも設けられていない。すなわち、第1の冷却ロール5は単独で溶融樹脂Fを巻きとり、溶融樹脂Fを冷却し、第2の冷却ロール7に引き渡す。製造装置1は、溶融樹脂Fを第1の冷却ロール5に密着させるためのエアナイフ6を備えている。
図2(a)は、製造装置1の操作側からみた部分正面図を示している。エアナイフ6は、第1の冷却ロール5の表面を掛け回される溶融樹脂Fに空気を吹きつけるスリット11と、空気導入部12とを備えている。スリット11は、溶融樹脂Fが第1の冷却ロール5に巻き付けられる位置の近傍に、第1の冷却ロール5の表面から離れて位置している。スリット11は少なくともフラットダイ3の吐出口の幅(各ロールの軸方向と平行な方向の吐出口の長さ)と同程度の幅を有し、フラットダイ3から吐出された溶融樹脂Fの全幅に渡って空気を吹き付けることができる。空気導入部12から導入された空気は、スリット11から溶融樹脂Fに向けて吹き付けられ、溶融樹脂Fを第1の冷却ロール5に密着させる。
図2(b)に示すように、エアナイフ6の代わりに帯電ワイヤ13を設けてもよい。帯電ワイヤ13は電荷を与えられて帯電したワイヤであり、少なくともフラットダイ3の吐出口の幅と同程度の幅を有している。帯電ワイヤ13は第1の冷却ロール5の表面から離れて位置しており、第1の冷却ロール5の表面を掛け回される溶融樹脂Fを帯電させる。帯電した溶融樹脂Fは静電気によって第1の冷却ロール5に引き付けられ、第1の冷却ロール5に密着させられる。エアナイフ6はポリプロピレンのように帯電性を有しない樹脂に対して好適に用いることができ、帯電ワイヤ13はPET(ポリエチレンテレフタラート)、ナイロンのように帯電性を有する樹脂に対して好適に用いることができる。なお、エアナイフ6と帯電ワイヤ13は省略することもできる。
溶融樹脂Fは第1の冷却ロール5の表面上を掛け回されながら冷却されて固体のシートF’になるとともに、表面光沢が付与される。第1の冷却ロール5は、溶融樹脂Fの第1の冷却ロール5との接触面を冷却し、表面光沢を付与する。第1の冷却ロール5及び第2の冷却ロール7には冷却水が循環する温度制御機構(図示せず)が設けられている。製造装置1はさらに第3の冷却ロール8と巻取り軸9を備えている。溶融樹脂Fが固化したシートF’は第3の冷却ロール8でさらに冷却され、巻取り軸9に巻きとられる。
第1の冷却ロール5は完全に溶融した溶融樹脂Fに接触し、ロールの表面粗度に応じた表面形状を溶融樹脂Fに転写しながら溶融樹脂Fの冷却、固化を行う重要な役割を担う。本実施形態においては、第1の冷却ロール5にスリーブ交換方式のロールを採用し、操作側から容易にスリーブの交換が可能となっている。
図3及び図4にスリーブ式ロールの構造を示す。図3はロールの斜視図であり、図4はロール本体からスリーブが引き抜かれた状態を示すロールの分解斜視図である。ロール5は、装置本体2に取り付けられた回転軸51と、回転軸51に固定されたロール本体52と、ロール本体52に嵌められるスリーブ53と、を有している。回転軸51とロール本体52は一体形成されているが、溶接、ボルト締め、圧入などの適宜の方法で相互に固定されていてもよい。
回転軸51はその両端付近で、軸受(図示せず)によって装置本体2に回転可能に支持されている。回転軸51の一端にはモータに接続されたギアなどからなる回転駆動装置(図示せず)が連結されている。回転軸51の一端には回転軸51と回転駆動装置を連結するためのキーを受け入れるキー溝54が設けられている。回転軸51の当該一端には冷却水の供給と排出のためのロータリージョイント(図示せず)が設けられている。回転軸51の内部にはロータリージョイントと連通する冷却水の流路(図示せず)が設けられている。
ロール本体52は回転軸51より大きな径を有する円筒形状の回転体である。ロール本体52は回転軸51と同軸の中心軸55を有し、回転軸51とともに中心軸55の周りを回転する。ロール本体52は回転軸51の一方の端部に固定された固定端部56と、中心軸55に関し固定端部56の反対側に位置する自由端部57と、を有している。従って、ロール本体52は固定端部56が回転軸51に固定された片持ち梁の構造を有している。ロール本体52の固定端部56にはスリーブ53の位置決めのためのフランジ60が設けられている。ロール本体52の外面には固定端部56の近傍、すなわちフランジ60の内側面から自由端部57に向けて中心軸55と平行に延びる2つのキー58が形成されている(一つのキー58のみを図示)。ロール本体52の内部には回転軸51の内部の流路と連通する冷却水の流路(図示せず)が設けられている。
スリーブ53はロール本体52の外面に嵌められる中空の円筒形状を有している。スリーブ53の一端にはキー58と嵌合する2つのキー溝59を有している(一つのキー溝59のみを図示)。キー58がスリーブ53のキー溝59と一致するようにスリーブ53をロール本体52に嵌め込むことで、スリーブ53はロール本体52と一体となって回転可能となる。スリーブ53の操作側の先端にはスリーブ53固定用のねじ61が挿入できるねじ穴62が設けられている。ねじ61を十分なトルクでねじ込み、ねじ61の先端をロール本体52に押し付けることでスリーブ53はロール本体52にしっかりと固定される。これによって、シートの製造時にスリーブ53が操作側へ抜け出すことが防止される。スリーブ53に設けられたキー溝59とねじ穴62によってロール5の幅方向の有効長(シートが接する幅方向領域)が低減するが、これらは冷却水が十分に循環できず温度が不安定になる領域に設けられ、シートが接する領域には設けられないため、実質的には問題とならない。
(実施例1)
以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明する。図3に示すスリーブ式ロール5は、ロール5の径(スリーブ53の外形)がφ250mm、幅が350mm(スリーブ53の幅は340mm)、スリーブ53の肉厚は10mm(スリーブ53の内径がφ230mm)である。スリーブ53を固定するためのキー58とねじ穴62は2カ所ずつ設けてある。スリーブ53は炭素鋼で作られており、その重量はおよそ20kgである。そのため、スリーブ53の交換の際にスリーブ53を手持ちで取り外すことも可能であり、また安全性を考慮しクレーンなどでスリーブ53を吊って交換することも可能である。図54に実施例におけるスリーブ53の交換手順を示す。スリーブ53を手持ちで交換する場合、交換に必要な工具はねじ60の緩め及び固定作業に用いる六角レンチ1本のみである。安全性を考慮しスリーブ53の脱着にクレーンを用い、作業員1名による作業を実施したところ、交換に要した時間は8分であった。
図6は、比較例として、一般的な両支持(両持ち)方式の冷却ロールの交換手順を示す。この方式ではロール全体の脱着を行わなければならないため多くの工程が必要であり、さらには新規製作後に初めて使用するロールの場合は付属部品の取り付けが必要になるため、その作業工程は増加する。比較例のシート製造装置は両支持方式のロールを有し、ロール幅が1200mmである。ロールは第1の冷却ロールと、第2の冷却ロールで構成されている。第1の冷却ロールの交換を実施した。新規に装着したロールは既に数度にわたる使用実績があるため、軸受等は既に装着済みである。ロール交換は図6に従って行い、2名による作業で75分の時間を要した。比較例の両支持ロールは比較的幅広であったが、仮に実施例のスリーブ式ロールと同等の幅だった場合、ロールが軽量化しベアリングケースも小型化される。しかし、図6の交換手順は全て実施する必要があり作業の煩雑性に大きな差異が生じないため、その交換時間は高々15分程度短縮され60分程度であると推測される。
(実施例2)
冷却ロールをスリーブ式にすることで最も懸念されることがシートの冷却効率の低下である。ロール本体52は冷却水が循環するためあらかじめ定められた設定温度に調整できるが、その熱量が効率よくスリーブ53へ伝達されずに、スリーブ53表面の温度を十分に制御できない可能性がある。本実施例では、ロールの設定温度における熱膨張がロール本体52とスリーブ53で同一となるように、ロール本体52とスリーブ53を炭素鋼の同一素材で製作し、またスリーブ53とロール本体52との隙間が極力小さくなる寸法で製作を行った。ロール本体52とスリーブ53の熱膨張率を合せることで、スリーブ式ロールを加熱または冷却する際の、ロール本体52とスリーブ53の間のクリアランスの変化を抑えることができる。これによって、ロール本体52とスリーブ53の間の熱移動量の変化が抑えられ、また、ロール本体52が熱膨張することによるスリーブ53の変形、真円度の変化などが生じにくくなる。一体型ロールとスリーブ式ロールは同一仕様の冷温調節機能を有する水循環装置に接続し、同じ設定温度でロールの温度調節を行った。表1に、外気温8℃、ロール設定温度30℃及び45℃の条件にて、同一外形寸法の一体型ロール(比較例)とスリーブ式ロール(実施例)の表面温度を測定した結果を示す。外気温度と設定温度には22℃及び37℃の比較的大きな差があるが、スリーブ式ロールの表面温度は一体型ロールのそれとほぼ同じであり、スリーブ式ロールの冷却能力は低下しないことが判明した。なお、表中「反操作側」は操作側の反対側を意味する。
Figure 0006349010
以上、本発明を溶融押出法によるシート製造装置1を例に説明したが、本発明は溶液流延法及びカレンダー法にも適用することができる。溶液流延法に本発明のスリーブ式ロールを適用する場合は、溶液を流し込むロールにスリーブ式ロールを採用することができる。これにより、ロール上で溶媒を蒸発し固化フィルムを得る工程で様々なロール表面処理による効果を検証することができる。カレンダー法においては圧延工程のロールに本発明のスリーブ式ロールを適用することができる。また、樹脂を最終的に冷却し固化させるロールに本発明のスリーブ式ロールを適用することで、様々な凹凸形状の試行ができる。このように、溶融押出法、溶液流延法及びカレンダー法のいずれでも、短時間で効率的な検証実験が可能である。従って、本発明はロールを用いたフィルムまたはシートの製造プロセス全般に適用可能である。さらに、本発明が適用されるロールは溶融した液体の樹脂が通るロールに限定されず、固体のフィルムまたは固体のシートが通るものであってもよい。また、本発明は試験用の装置だけでなく小規模の生産装置にも適用することができる。例えば、表面処理の異なる製品を少量ずつ生産する場合に、本発明のスリーブ式ロールを好適に適用することができる。
1 フィルムまたはシートの製造装置
2 装置本体
5 第1の冷却ロール
6 エアナイフ
7 第2の冷却ロール
13 帯電ワイヤ
51 回転軸
52 ロール本体
53 スリーブ
54 キー溝
55 中心軸
56 固定端部
57 自由端部
58 キー
59 キー溝
60 ねじ
61 ねじ穴
F 樹脂
F’ シート

Claims (8)

  1. 液体の樹脂から固体のフィルムまたはシートを製造する装置が備え、他のロールとロール対を形成することなく、液体の樹脂、固体のフィルムまたは固体のシートが掛け回されるロールであって、
    中心軸を有し、回転駆動装置に連結され、前記回転駆動装置によって前記中心軸の周りを回転する回転軸と、
    前記回転軸の一方の端部に固定された固定端部と、前記固定端部の反対側に位置する自由端部と、を有する、前記回転軸と同軸のロール本体と、
    前記自由端部から前記ロール本体の外面に嵌められる中空のスリーブと、を有し、前記回転軸を回転させながら前記液体の樹脂、前記固体のフィルムまたは前記固体のシートを前記ロールに掛け回す際に前記自由端部が拘束されない、ロール。
  2. 前記ロール本体の前記外面の前記固定端部の近傍に、前記ロール本体の中心軸と平行に延びるキーが設けられ、前記スリーブは前記キーと嵌合するキー溝を有する、請求項1に記載のロール。
  3. 前記スリーブの側面を貫通するねじ穴と、前記ねじ穴を通って前記ロール本体に当接するねじと、を有する、請求項1または2に記載のロール。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のロールと、
    前記ロールの前記回転軸が取り付けられるとともに前記回転軸の前記回転駆動装置を備えた装置本体と、を有する、フィルムまたはシートの製造装置。
  5. 前記ロールの表面から離れて位置するエアナイフを有し、前記エアナイフは前記ロールの前記表面上を通る液体の樹脂、固体のフィルムまたは固体のシートに空気を吹きつけるスリットを備える、請求項4に記載の製造装置。
  6. 前記ロールの表面から離れて位置し、前記ロールの前記表面上を通る液体の樹脂、固体のフィルムまたは固体のシートを帯電させる帯電ワイヤを有する、請求項4に記載の製造装置。
  7. 前記製造装置は試験用の製造装置である、請求項4から6のいずれか1項に記載の製造装置。
  8. 装置本体に取り付けられた回転軸と、
    前記回転軸の一方の端部に固定された固定端部と、前記固定端部の反対側に位置する自由端部と、を有する、前記回転軸と同軸のロール本体と、
    を有し、他のロールとの間でロール対を形成しないロールを備えた製造装置を用いてフィルムまたはシートを製造する方法であって、
    前記自由端部から前記ロール本体の外面に中空のスリーブを嵌めることと、
    前記回転軸を回転させながら、且つ前記自由端部が拘束されない状態で、前記ロールの表面上に液体の樹脂、固体のフィルムまたは固体のシートを通すことと、を有する、フィルムまたはシートの製造方法。
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