JP6348552B2 - 熱可塑性揺動バンパー - Google Patents

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Description

本発明は、車両サスペンションシステム、特に揺動バンパー(jounce bumper)の分野に関する。
揺動バンパー(バンプストップ、リバウンドバンパー、エンドオブトラベル(end−of−travel)バンパー、ストライクアウト(strike−out)バンパー、サスペンションバンパー、または圧縮バンパーとも呼ばれる)は、車両サスペンションの上部に通常は配置される衝撃吸収装置である。自動車サスペンションシステム中に使用される揺動バンパーは、車軸およびフレームの一部などの2つのサスペンションシステム部品の間の衝撃を緩衝するため、ならびに騒音および振動を減衰させて乗員の乗り心地をよくするために、長く使用されている。車両シャシーの変位によって、ストラットが変位し、ストラットは、車両シャシーの移動に応答して圧縮および伸張のサイクルが生じる。サスペンションの大きな変位につながる道路表面の大きな凹凸に関連する揺動力からストラットアセンブリおよび車体を保護するために対応する必要がある。この理由のため、通常とは異なる走行条件で生じる力をショックアブソーバーが吸収できない場合に衝撃が生じやすい場所で、揺動バンパーがサスペンションシステムに取り付けられる。特に、ストラットの揺動中、ダンパーは「底を打ち」、揺動バンパーは移動して揺動バンパープレートと接触して、圧縮されることでエネルギーを散逸させ、その結果、衝撃が緩衝され、騒音が減少し、乗員による衝撃の感知が軽減され、車両サスペンションシステムに生じうる損傷が減少する。揺動バンパーは、伸長された、通常は円筒形または円錐形の部材であり、ピストンロッドの周囲に延在する圧縮可能なエラストマー材料でできたコンボリュートを有する場合も有さない場合もある。米国特許第4,681,304号明細書において教示されるように、コンボリュート付きバンパーは、揺動力に対する抵抗性を付与するために回旋を漸進的に積み重ねることによって機能する。
この用途に適した材料は、弾性である、すなわち過度の永久変形および破壊を生じることなく衝撃に耐えることができる必要があり、優れた屈曲寿命を有する必要がある。従来の揺動バンパーは、発泡ポリウレタンおよび加硫ゴムから形成される。たとえば、揺動バンパーは、マイクロセルラーポリウレタン(MCU)から形成されることが多い。マイクロセルラーポリウレタンの揺動バンパーは、ポリウレタン前駆体を揺動バンパー金型中に注型することによって製造される。マイクロセルラー発泡体は、ジイソシアネートグリコールと、発泡を引き起こす二酸化炭素ガスを発生する発泡剤または水との反応によって得られる。この技術は、二酸化炭素の放出が遅いために金型中での発泡に長時間を要するため、時間がかかる。発泡ポリウレタンでできた揺動バンパーは良好な乗車特性が得られるが、架橋のためにエネルギーおよび時間を消費するため、製造に費用がかかる。
揺動バンパーの形成に使用される材料の耐久性、車両用流体に対する不活性、および引裂伝播に対する抵抗性の改善を目的として、米国特許第5,192,057号明細書には、エラストマー、好ましくはコポリエーテルエステルポリマーから形成される伸長された中空体が開示されている。上記文献に開示されているように、一定の厚さ分布を有するベローズ型部分を有する揺動バンパーなどのこのような部品は、ブロー成形技術によって製造される。揺動バンパーを形成するための別の方法、すなわちコルゲート押出が、米国特許出願公開第2008/0272529号明細書に記載されている。
中空プラスチック物品を製造するための典型的なブロー成形作業の1つでは、押出成形または射出成形によって製造された、加熱成形可能な条件にあるプラスチック材料のパリソンを、製造される物品に必要な外形に適した形状の金型キャビティを有する開放ブロー金型の2つの半体の間に配置する。重力の影響下でパリソンを徐々に移動させて引き延ばす。パリソンが適切な長さに達すると、パリソンの周囲の金型半体を閉じ、加圧空気またはその他の圧縮ガスをパリソン内部に送って、パリソンを金型の形状まで膨張させるか、または金型キャビティの側面まで膨張させる。ある冷却時間の後、金型を開いて、最終物品を取り出す。
押出ブロー成形においては、パリソンは押出機によって製造される。押出ブロー成形は、発泡/注型よりも安価であるが、寸法の正確性が低くなり、部品の壁厚さも制限される。揺動バンパーの剛性は、その厚さと直接関係している。したがって、厚さの小さな変動(ワンショットから製造された揺動バンパーの長手方向軸に沿った物品間での変動、または1つの揺動バンパーの中にできた揺動バンパーのコンボリュートの半径に沿った物品間での変動のいずれか)、たとえば0.2mmで、揺動バンパーの剛性、ならびにそのエネルギー吸収能力および減衰性能が大きき変化する。
射出ブロー成形では、押出ブロー成形よりも正確な寸法が得られる。この技術では、パリソンを射出成形によって形成し、金型の内部コアを取り外し、パリソンを急速に膨張させながら、押出ブロー成形の場合のような2つの金型半体の中に閉じ込める。パリソンは、一定でない断面を有するように射出成形することができ、それによって、押出ブロー成形で得られるよりも最終部品の壁厚さ均一性が良好となる。射出ブロー成形は、押出ブロー成形よりも、最終ブロー構造の詳細が正確になるが、より費用がかかる。
一般に、揺動バンパー中のエネルギーの吸収を最大化させることが望ましい。揺動バンパーのエネルギー吸収挙動は、たとえば、加えられた力に対する変形の測定によって測定することができる。通常、変形がX軸(単位mm)上にプロットされ、加えられた負荷(力)がY軸(単位N)上にプロットされる。曲線の下の面積は、式
変位×力=エネルギー
により振動バンパーによって吸収されるエネルギーを表す。
前述の技術のいずれかによって製造された熱可塑性揺動バンパーは、特定の構成の詳細、および製造の材料などの設計に依存して異なる応答を示しうる。力−変位挙動を改善し、それによって吸収されるエネルギーを増加させるために、熱可塑性揺動バンパーの設計を改善する必要性が依然として存在する。
第1の態様において、本発明は、エラストマー熱可塑性材料でできた揺動バンパーであって:
壁を有する中空の伸長された管状体を含み、管状体は少なくとも2つのベローズを有し、各ベローズは山および谷によって画定され、山はフィレット半径rsを有し、谷はフィレット半径rcを有し;rcはrsよりも小さく、山の壁の最大厚さであるTmaxの、山および谷の間の中間点における壁の厚さであるTmに対する比が1.05以上であり、山が、端点Tmを有する壁の弧によって画定される、揺動バンパーを提供する。
第2の態様において、本発明は、エラストマー熱可塑性材料でできた揺動バンパーであって:
壁を有する中空の伸長された管状体を含み、管状体は少なくとも2つのベローズを有し、各ベローズは山および谷によって画定され、谷はフィレット半径rcし、山は、フィレット半径rsと、山の中央における壁厚さTsとを有し(Tmaxが実質的に山の中央にある場合、TsがTmaxとなる);rcはrsよりも小さく、山の壁の最大厚さであるTs(Tmax)の、山および谷の間の中間点における壁の厚さであるTmに対する比が1.05以上であり、山が、端点Tmを有する壁の弧によって画定される、揺動バンパーを提供する。
第3の態様において、本発明は、揺動バンパーの製造方法であって:
エラストマー熱可塑性材料を、壁を有する中空の伸長された管状体に成形するステップを含み、管状体は少なくとも2つのベローズを有し、各ベローズは山および谷によって画定され、谷はフィレット半径rcを有し、山はフィレット半径rsを有し、山の最大壁厚さは、山の内部の場所に存在してTmaxと記載され;rsはrcよりも大きく、山の壁の最大厚さであるTmaxの、山および谷の間の中間点における壁の厚さであるTmに対する比が1.05以上であり、山が、端点Tmを有する壁の弧によって画定される、方法を提供する。
第4の態様において、本発明は、揺動バンパーの製造方法であって:
エラストマー熱可塑性材料を、壁を有する中空の伸長された管状体に成形するステップを含み、管状体は少なくとも2つのベローズを有し、各ベローズは山および谷によって画定され、谷はフィレット半径rcし、山は、フィレット半径rsと、山の中央における壁厚さTsとを有し(Tmaxが実質的に山の中央にある場合、TsがTmaxとなる);rsはrcよりも大きく、山における壁の厚さであるTs(Tmax)の、山および谷の間の中間点における壁の厚さであるTmに対する比が1.05以上である、方法を提供する。
第5の態様においては、本発明は、サスペンションの変位からエネルギーを吸収するために揺動バンパーを使用するステップを含む、自動車用サスペンションの衝撃を吸収する方法であって、揺動バンパーが、エラストマー熱可塑性材料でできており、壁を有する中空の伸長された管状体を含み、管状体は少なくとも2つのベローズを有し、各ベローズは山および谷によって画定され、谷はフィレット半径rcを有し、山はフィレット半径rsを有し、山の最大壁厚さは、山の内部の場所に存在してTmaxと記載され;rsはrcよりも大きく、山の壁の最大厚さであるTmaxの、山および谷の間の中間点における壁の厚さであるTmに対する比が1.05以上であり、山が、端点Tmを有する壁の弧によって画定される、方法を提供する。
第6の態様においては、本発明は、サスペンションの変位からエネルギーを吸収するために揺動バンパーを使用するステップを含む、自動車用サスペンションの衝撃を吸収する方法であって、揺動バンパーが、エラストマー熱可塑性材料でできており、壁を有する中空の伸長された管状体を含み、管状体は少なくとも2つのベローズを有し、各ベローズは山および谷によって画定され、谷はフィレット半径rcし、山は、フィレット半径rsと、山の中央における壁厚さTsとを有し(Tmaxが実質的に山の中央にある場合、TsがTmaxとなる);rsはrcよりも大きく、山における壁の厚さであるTs(Tmax)の、山および谷の間の中間点における壁の厚さであるTmに対する比が1.05以上である、方法を提供する。
「外側」揺動バンパーの概略切欠図であり、Reは、山における外半径を表し、Riは、谷における外半径を表し、Pは、山と山との間の距離(ピッチ)を表している。 図1の概略断面拡大図であり、破線は、揺動バンパーの長手方向軸を表し、rsは、外側コンボリュートのフィレット半径を表し、rcは、内側コンボリュート上のフィレット半径を表し、Tsは、外側コンボリュートの山における最大壁厚さを表し(すなわちTmaxが実質的に山の中央に存在する場合)、Tcは、谷(内側コンボリュート)における壁厚さを表し、Tmは、半径rcの円と半径rsの円との間の接触点における中間壁厚さを表している。山は、端点Tmの壁の弧によって画定される。 半径rsおよびrcの円が接していない場合を示す揺動バンパーの概略断面拡大図である。破線は、揺動バンパーの長手方向軸を表し、rsは、外側コンボリュートのフィレット半径を表し、rcは、内側コンボリュート上のフィレット半径を表し、Tsは、外側コンボリュートの山における最大壁厚さを表し(すなわちTmaxが実質的に山の中央に存在する場合)、Tcは、谷(内側コンボリュート)における壁厚さを表し、Tmは、半径rcの円と半径rsの円との両方に接するように引かれた線の中間点における中間壁厚さを表している。 自動車のサスペンション中に取り付けられたときの揺動バンパーの一例の一例の部分切欠図を示している。 本発明による揺動バンパーE1および比較例の揺動バンパー、すなわちC1に関するX軸上のパーセント変形(たわみ)(%)対Y軸上の加えられた力(N)を示している。パーセント変形は、最初の圧縮の前のmmの単位での揺動バンパーの初期高さに対する、mmの単位での実際の変形の比として定義される。E1の曲線は三角形で示され、C1の曲線は円で示される。
注記:図面中、揺動バンパーの壁厚さは本質的に一定であるとして描かれているが、本発明の揺動バンパーにおいては、揺動バンパー全体にわたって変動する。好ましい一実施形態においては、実質的に山の中央で、壁厚さが、山の最大厚さに到達する。
本明細書において言及されるすべての文献が参照により援用される。
本発明者らは、エラストマー熱可塑性材料でできた揺動ダンパーにおいて、山の壁の最大厚さ(Tmax、あるいはTmaxが実質的に山の中央に存在する場合はTsと記載される)と、山および谷の間の中間点における壁の厚さ(Tm)との比(Tmax/Tm)が1.05以上である場合に、たとえば変形対加えられた力によって測定して、優れたエネルギー吸収が得られることを発見した。本明細書において使用される場合、優れたエネルギー吸収という用語は、変位に沿った大きな力、すなわち50%の相対変形の場合に少なくとも55Nと、同時に力が非常に強い場合の高レベルの変形、すなわち10KNにおける少なくとも65%の相対変形との両方を意味する。エネルギー吸収レベルは、50%および/または60%の相対変形における力のレベル、および10KN(すなわち加えられる力が10キロニュートン)における相対変形によって評価することができる。
Ts(Tmax)およびTmは、揺動バンパー中のすべてのコンボリュートに対して測定されることが多く、コンボリュート間のばらつきは小さいため、または同じコンボリュート上での種々の角度位置におけるばらつきが小さいため、それらの平均値がTs(Tmax)およびTmとして採用される。Tmaxは、端点Tmによって画定される壁の弧の最大壁厚さである。これは、山の中(すなわち点Tmの間)のあらゆる場所に存在しうる。好ましい一実施形態においては、これは山の中央(すなわち点Tmの間の中間点)に存在し、その場合これはTsと記載することができる。
本発明は、図2Aおよび2Bに例示されるように山のフィレット半径rsが谷のフィレット半径rcよりも大きい(すなわちrc<rs)「外側」揺動バンパーに関する。
本発明の原理は、図1、2A、および2Bを考察することによってより良く理解できるであろう。図1は、典型的な「外側」揺動バンパーを示している。これは、外側および内側のコンボリュートを有する中空管状物品である。この形状は、ある山から次の山までの距離であるピッチ(P)、山における外半径(Re)、および谷における外半径(Ri)によって画定される。ReおよびRiの両方は、揺動バンパーの長手方向軸(すなわち揺動バンパーの中心を長手方向に通過する想像線)から測定される。外側コンボリュート上の最外点を山と呼び、最も内側に挟まれる点(コンボリュートの厚さは考慮しない)を谷と呼ぶ。
図2Aは、外側コンボリュートおよび内側コンボリュートからなるベローズの拡大図を示している。外側コンボリュート(上部)は半径rsによって画定され、内側コンボリュート(下部)は半径rcによって画定される。「外側」揺動バンパーは、rcがrsよりも小さいあらゆる揺動バンパーである。半径rsおよびrcの円が描かれる場合、これら2つの円の接点は、山および谷の間の中間の揺動バンパーの壁上の点となる。この点における揺動バンパーの壁は厚さTmを有する。図2Bに示されるように、円rsと円rcの間に接点が存在しない場合、Tmは、円rsおよび円rcへの接線の線分の中央として定義される。山における揺動バンパーの壁は最大厚さTmax(または、これが山の中央に存在する場合はTs)を有する。本発明者らは、山の壁の最大厚さ(TmaxまたはTs)と、山および谷の間の中間点における壁の厚さ(Tm)との比(Ts/Tm)が1.05以上である場合に、優れたエネルギー吸収を示す揺動バンパーが得られることを見いだした。
好ましい実施形態においては、Tmax/Tm(またはTs/Tm)は1.1を超え、より好ましくは1.2を超え、たとえば1.25または1.3または1.4以上である。
本発明による揺動バンパーは、変位(または変形)を加えられた力に対して測定して、吸収されるエネルギーが最大限となる。好ましい一実施形態においては、揺動バンパーは、特定の加えられた力に対して得られる変位も最大になり、最大の力における変位も最大となる(すなわち揺動バンパーが完全に圧縮される場合)。最大に力における変位(完全圧縮)は、10キロニュートン(10kN)の力で測定されることが多く、これは、10キロニュートンの力が加えられるときの相対変形XとしてX10KNと記載される。エネルギー吸収を最大化しX10KNを最大化するために、本発明者らは、Tmax/Tm(またはTs/Tm)が1.05以上となるだけでなく、山における最大壁厚さ、Tmax(またはこれが山の中央に存在する場合はTs)の、中間点における壁厚さTmに対する比が、ある値[(Tmax/Tm)1]以上となることが望ましいことを見いだしており、このある値は、山の最大壁厚さTmaxまたはTs、および谷における外半径Riに依存する。これは以下の特徴の組み合わせによって表すことができる:
Tmax/Tm(またはTs/Tm)≧1.05;および
(Tmax/Tm)>(Tmax/Tm)1、ここで(Tmax/Tm)1=1.3+0.005×Ri−0.055×Tmax
式中:
Tmaxは、山の最大壁厚さであり;
Tmは、半径rcの円と半径rsの円との間の接点における壁厚さであるか、またはrsおよびrcが接していない場合、Tmは、円rsおよび円rcに対して引かれた接線の中点における壁厚さであり;
Riは、谷における外半径である。
ピッチPは、一定であってよく、これは山から山(または谷から谷)の距離が常に同じであることを意味し、またはピッチPは一定でなくてもよい。好ましくは一定である。
自動車に使用される場合、典型的なピッチPは、または約10〜30mmであり、より好ましくはまたは約13〜23mmであり、厚さTmax、TsおよびTmは、典型的にはまたは約2〜5mmであり、より好ましくはまたは約2〜4mmであり、Riは典型的には約10〜40mm、より好ましくは約15〜25mmである。
コンボリュートの数および揺動バンパー全体の高さは、車両の大きさおよび重量に依存して選択することができる。
本発明の揺動バンパーは、あらゆる熱可塑性エラストマーからできていてよいし、それらを含んでよい。好ましくは、比較的高い溶融粘度を有する(すなわち、ISO1133に準拠した5kgの荷重下で230℃におけるメルトフローレートが0.5〜8g/10分、より好ましくは1〜8g/10分、より好ましくは2〜6g/10分、特に好ましくは3〜5g/10分である)熱可塑性エラストマーが使用される。好ましくはエラストマーは、約45〜60D、より好ましくは約47〜55D(ISO868に準拠して1秒で)の硬度を有する。特に好ましくはエラストマーは、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)の軟質セグメントを有するセグメント化コポリエーテルエステルである。
本発明の揺動バンパーに有用な熱可塑性エラストマーの例としては、ISO 18064:2003(E)において定義されているもの、たとえば熱可塑性ポリオレフィン系エラストマー(TPO)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、熱可塑性ポリエーテルまたはポリエステルポリウレタン(TPU)、熱可塑性加硫物(TPV)、熱可塑性ポリアミドブロックコポリマー(TPA)、コポリエーテルエステルまたはコポリエステルエステルなどのコポリエステル熱可塑性エラストマー(TPC)、ならびにそれらの混合物が挙げられ;熱可塑性ポリエステルおよびそれらの混合物も好適な材料である。
熱可塑性ポリオレフィン系エラストマー(TPO)は、熱可塑性オレフィン系ポリマー、たとえばポリプロピレンまたはポリエチレンを、熱硬化性エラストマーとブレンドしたものからなる。典型的なTPOの1つは、ポリオレフィンプラスチック、一般にはポリプロピレンポリマーと、オレフィンコポリマーエラストマー、典型的にはエチレン−プロピレンゴム(EPR)またはエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)との溶融ブレンドまたは反応器ブレンドである。一般的なオレフィンコポリマーエラストマーとしては、EPR、EPDM、ならびにエチレン−ブテン、エチレン−ヘキサン、およびエチレン−オクテンコポリマーエラストマーなどのエチレンコポリマー(たとえば、The Dow Chemical Co.より市販されるEngage(登録商標)ポリオレフィンエラストマー)、およびエチレン−ブタジエンゴムが挙げられる。
スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)は、ポリスチレンと、ゴム状ポリマー材料、たとえばポリブタジエン、水素化ポリブタジエンおよびポリブタジエンの混合物、ポリ(エチレン−プロピレン)、および水素化ポリイソプレンとのブロックコポリマーからなる。スチレン/共役ジエン/スチレン型の具体的なブロックコポリマーは、SBS、SIS、SIBS、SEBS、およびSEPSブロックコポリマーである。これらのブロックコポリマーは、当技術分野において周知であり、市販されている。
熱可塑性ポリウレタン(TPU)は、ジイソシアネート、短鎖グリコールを含む硬質、ならびにジイソシアネートおよび長鎖ポリオールを含む軟質セグメントで構成される線状セグメント化ブロックコポリマーからなり、一般式
Figure 0006348552
で表され、式中、
「X」は、ジイソシアネートと短鎖グリコールとを含む硬質セグメントを表し、「Z」は、ジイソシアネートと長鎖ポリオールとを含む軟質セグメントを表し、「Y」は、XセグメントとZセグメントとを連結するウレタン結合のイソシアネート化合物の残基を表す。長鎖ポリオールとしては、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールなどのポリエーテル型のもの、またはポリエステル型ものが挙げられる。
熱可塑性加硫物(TPV)は、連続熱可塑性相と、その中に分散した加硫エラストマー相とからなる。本明細書において使用される場合、加硫物および「加硫物ゴム」という語句は、一般に硬化または部分的に硬化した、架橋したまたは架橋性のゴム、ならびに架橋ゴムの硬化性前駆体を意図しており、そのようなものとしては、エラストマー、ゴム状物質、およびいわゆる軟質加硫物が挙げられる。TPVは、架橋ゴムの多くの望ましい特性と、熱可塑性エラストマーの加工性などの一部の特性とを併せ持つ。いくつかの市販のTPVが存在し、たとえば、それぞれAdvanced Elastomer SystemsおよびDSMより市販されるSantoprene(登録商標)およびSarlink(登録商標)(エチレン−プロピレン−ジエンコポリマーおよびポリプロピレンを主成分とするTPV);Thermoplastic Rubber Systemsより市販されるNextrile(商標)(ニトリルゴムおよびポリプロピレンを主成分とするTPV);Zeon Chemicalsより市販されるZeotherm(登録商標)(アクリレートエラストマーおよびポリアミドを主成分とするTPV);および国際公開第2004/029155号パンフレットに記載されるE.I.du Pont de Nemours and CompanyのDuPont(商標)ETPV(15〜60重量%のポリアルキレンフタレートポリエステルポリマーまたはコポリマーおよび40〜85重量%の架橋性ポリ(メタ)アクリレートまたはポリエチレン/(メタ)アクリレートゴム分散相を含む熱可塑性ブレンドであり、このゴムは、過酸化物フリーラジカル開始剤および有機ジエン架橋助剤と動的架橋している)が存在する。
熱可塑性ポリアミドブロックコポリマー(TPA)は、ポリアミドセグメントの線状で規則的な鎖と、可撓性ポリエーテルまたはポリエステルセグメントまたは軟質セグメントとからなり、エーテル結合およびエステル結合の両方を有し、一般式
Figure 0006348552
で表され、式中、
「PA」は、線状脂肪族ポリアミド配列を表し、「PE」は、たとえば、線状または分岐の脂肪族ポリオキシアルキレングリコール、またはエーテル結合、またはエステル結合、もしくは両方の結合のいずれかを有する長鎖ポリオール、およびそれらの混合物、またはそれらから誘導されるコポリエーテル、コポリエステルから形成されるポリオキシアルキレン配列を表す。コポリエーテルアミドまたはコポリエステルアミドブロックコポリマーの柔軟性は、ポリアミド単位の相対量の増加とともに一般に低下する。
本発明において使用される熱可塑性ポリアミドブロックコポリマーの好適な例は、ArkemaまたはElf Atochemより商標Pebax(登録商標)で市販されている。
耐油脂性、高温耐久性、および低温可撓性の優れたバランスのために、本発明による揺動バンパーは、熱可塑性ポリエステル組成物でできていてよい。好ましい熱可塑性ポリエステルは、通常、1種類以上のジカルボン酸(ここで本明細書においては、用語「ジカルボン酸」は、エステルなどのジカルボン酸誘導体をも意味する)と1種類以上のジオールとから誘導される。好ましいポリエステルにおいては、ジカルボン酸は、テレフタル酸、イソフタル酸、および2,6−ナフタレンジカルボン酸の1つ以上を含み、ジオール成分は、HO(CH2nOH(I);1,4−シクロヘキサンジメタノール;HO(CH2CH2O)mCH2CH2OH(II);およびHO(CH2CH2CH2CH2O)zCH2CH2CH2CH2OH(III)の1つ以上を含み、式中、nは2〜10の整数であり、mは平均で1〜4であり、zは平均で約7〜約40である。(II)および(III)は、mおよびzのそれぞれが変動できる複数の化合物の混合物であってよく、mおよびzは平均であるので、これらが整数である必要はないことに留意されたい。熱可塑性ポリエステルの形成にしようできる他のジカルボン酸としてはセバシン酸およびアジピン酸が挙げられる。ヒドロキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸をコモノマーとして使用できる。特定の好ましいポリエステルとしては、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリ(トリメチレンテレフタレート)(PTT)、ポリ(1,4−ブチレンテレフタレート)(PBT)、ポリ(エチレン2,6−ナフトエート)、およびポリ(1,4−シクロヘキシルジメチレンテレフタレート)(PCT)が挙げられる。
コポリエーテルエステルまたはコポリエステルエステルなどのコポリエステル熱可塑性エラストマー(TPC)は、エステル結合を介して頭尾結合した多数の繰り返し長鎖エステル単位および短鎖エステル単位を有するコポリマーであり、前記長鎖エステル単位は式(A):
Figure 0006348552
で表され、前記短鎖エステル単位は式(B):
Figure 0006348552
で表され、式中、
Gは、好ましくは約400〜約6000の数平均分子量を有するポリ(アルキレンオキシド)グリコールから末端ヒドロキシル基が除去された後に残る二価の基であり;Rは、約300未満の分子量を有するジカルボン酸からカルボキシル基が除去された後に残る二価の基であり;Dは、好ましくは約250未満の分子量を有するジオールからヒドロキシル基が除去された後に残る二価の基であり;前記コポリエーテルエステルは、好ましくは約15〜約99重量%の短鎖エステル単位、および約1〜約85重量%の長鎖エステル単位を含有する。
本明細書において使用される場合、ポリマー鎖中の単位に使用される用語「長鎖エステル単位」は、長鎖グリコールとジカルボン酸との反応生成物を意味する。好適な長鎖グリコールは、末端(または可能な限り末端に近い)ヒドロキシ基を有し、約400〜約6000、好ましくは約600〜約3000の数平均分子量を有するポリ(アルキレンオキシド)グリコールである。好ましいポリ(アルキレンオキシド)グリコールとしては、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(トリメチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、これらのアルキレンオキシドのコポリマーグリコール、およびエチレンオキシドでキャップされたポリ(プロピレンオキシド)グリコールなどのブロックコポリマーが挙げられる。2種類以上のこれらのグリコールの混合物を使用することができる。
コポリエーテルエステルのポリマー鎖中の単位に使用される用語「短鎖エステル単位」は、低分子量の化合物またはポリマー鎖単位を意味する。これらは、低分子量ジオールまたは複数のジオールの混合物と、ジカルボン酸とを反応させて、前述の式(B)で表されるエステル単位を形成することによって形成される。コポリエーテルエステルの調製に使用すると好適な短鎖エステル単位を反応によって形成する低分子量ジオールとしては、非環式、脂環式、および芳香族のジヒドロキシ化合物が挙げられる。好ましい化合物は、約2〜15個の炭素原子を有するジオール、たとえば、エチレングリコール、プロピレングリコール、イソブチレングリコール、テトラメチレングリコール、1,4−ペンタメチレングリコール、2,2−ジメチルトリメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、およびデカメチレングリコール、ジヒドロキシシクロヘキサン、シクロヘキサンジメタノール、レソルシノール、ヒドロキノン、1,5−ジヒドロキシナフタレンなどである。特に好ましいジオールは2〜8個の炭素原子を含有する脂肪族ジオールであり、より好ましいジオールは1,4−ブタンジオールである。
本発明の揺動バンパーの製造に好都合に使用されるコポリエーテルエステルは、E.I.du Pont de Nemours and Company,Wilmington,Delawareより商標Hytrel(登録商標)コポリエーテルエステルエラストマーとして市販されている。
好ましい一実施形態によると、本発明による揺動バンパーは、コポリエーテルエステルまたはコポリエステルエステル、およびそれらの混合物などのコポリエステル熱可塑性エラストマー(TPC)でできている。より好ましくは、テレフタル酸のエステル、たとえばジメチルテレフタレート、1−4ブタンジオール、およびポリ(テトラメチレンエーテル)グリコールから製造されたコポリエーテルエステルが使用される。短鎖エステル単位の重量パーセントは約50であり、残りが長鎖エステル単位である。コポリエーテルエステルエラストマーは高い溶融粘度を有し、ISO1133に準拠した5kgの荷重下で230℃におけるメルトフローレートが約4g/10分である。その硬度は、ISO868に準拠して測定して1秒で約47ショアDである。
本発明による揺動バンパーの製造に使用される材料は、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤;加水分解安定剤;帯電防止剤;染料または顔料;フィラー、難燃剤;潤滑剤;繊維、フレーク、またはガラス粒子などの補強材;ナノスケール粒子などの鉱物、セラミックス、特に炭素;加工助剤、たとえば離型剤;および/またはそれらの混合物などの添加剤を含むことができる。これらの添加剤の好適な量、およびこれらの添加剤をポリマー組成物に混入する方法は当業者に周知である。
本発明の揺動バンパーは、熱可塑性エラストマー材料の成形に好適なあらゆる成形作業または方法によって製造することができる。このような成形作業または方法は:射出成形、押出成形(たとえばコルゲート押出)、およびブロー成形(押出ブロー成形および射出ブロー成形など)を含む作業を含む。部品の最終形状の制御が良好となり、最終形状の制御とプロセスのコストとの間のバランスが良好となるため、ブロー成形が特に好ましい。
本発明による揺動バンパーの2つの例の一部の寸法を以下の表1に示している。
Figure 0006348552
使用時には、揺動バンパーは、車両のシャシーとショックアブソーバーとの間の車両のサスペンションロッド上に取り付けられる。取り付けの一例が図3に概略的に示されている。図3を参照すると、揺動バンパー(1)は、ショックアブソーバーロッド(2)の上に取り付けられ、それによって、上方向のショックアブソーバー(3)の変位により、ショックアブソーバー(3)とシャシー(4)との間の揺動バンパーの軸方向の圧縮が生じる。希望するなら、揺動バンパー(1)は、サスペンションサポート(5)によって適切な位置に維持することができる。数字(6)は、車軸に接続されるショックアブソーバーの末端を示している。
テレフタル酸のエステル、たとえばジメチルテレフタレート、1−4ブタンジオール、およびポリ(テトラメチレンエーテル)グリコールでできたコポリエーテルエステルエラストマーのブロー成形によって、本発明による揺動バンパーE1を作製した。揺動バンパーE1は、実質的に山の中央にTmaxを有する。短鎖エステル単位の重量パーセント値は約50であり、エステル単位の残りの部分は長鎖エステル単位であった。このコポリエーテルエステルエラストマーは、ISO1133に準拠した5kgの荷重下で230℃におけるメルトフローレートが約4g/10分であった。その硬度は、ISO868に準拠して測定して1秒で約47ショアDであった。比較例の揺動バンパーC1もこの材料から作製した。
揺動バンパーの寸法を表2に示す。本発明による揺動バンパーE1は、Tmax/Tm=1.35、すなわちTmax/Tm>1.05であり、一方、比較例の揺動バンパーC1は、Tmax/Tm=1.03(すなわち1.05未満)であった。
さらに、揺動バンパーE1は要求:
Tmax/Tm≧1.05;および
山の最大壁厚さと、山および谷の間の中間点における壁の厚さとの比(Tmax/Tm)が(Tmax/Tm)1よりも大きく、
(Tmax/Tm)1=1.3+0.005×Ri−0.055×Tmax
を満たし、式中:
Tmaxは、山の最大壁厚さであり;
Tmは、半径rcの円と半径rsの円との間の接点における壁厚さであるか、またはrsおよびrcが接していない場合、Tmは、円rsおよび円rcに対して引かれた接線の中点における壁厚さであり;
Riは、谷における外半径であり、山は、端点Tmを有する壁の弧によって画定される。
Figure 0006348552
2つの分離したベローズを使用して圧縮応答を測定した。揺動バンパーの末端から人為的な結果を回避するため、この方法で成形部品を切断した。0mm基準点は、圧縮機のプレート上に位置する外部の点とした。
成形部品は、50mm/分、23℃において0〜10KNの3回の圧縮サイクルを加えることによってコンディショニングした。次にこれらの部品を解放し、応力なしで23℃の温度で1時間維持した。次に成形部品に対して、最初の3サイクルと同じ条件を使用して第4の圧縮サイクルを行う。この最後のサイクルによって、揺動バンパーの静的圧縮曲線を画定した。
表3は、相対変形を得るために必要な力、実際のたわみ、および10KNの力を加えたときの相対変形(X10KN)を示している。表3の相対たわみデータを図4にプロットしている。
Figure 0006348552
表3および図4のデータは、相対たわみが55%を超えると、Tmax/Tmが1.35である(すなわち1.05を超える)本発明による揺動バンパー、すなわちE1に特定の相対変形(たわみ)を生じさせるために必要な力が、Tmax/Tmが1.03(すなわち1.05未満)である比較例揺動バンパーC1に同じ相対変形を生じさせるのに必要な力よりも実質的に大きいことを示している。このことは、本発明による揺動バンパーE1が、比較例の揺動バンパーC1よりもエネルギー吸収に関してはるかに効率的であることを示している。
比較例の揺動バンパーC1および本発明の揺動バンパーE1の結果を図4にグラフで示しており、パーセントたわみ(%)をX軸上にプロットし、加えられた力(N)をY軸上にプロットしている。パーセント変形は、最初の圧縮の前の揺動バンパーのmmの単位での初期高さに対する、mmの単位での実際の変形の比として定義される。揺動バンパーE1の結果は、三角形で示される曲線で示されている。比較例の揺動バンパーC1の結果は、円で示される曲線で示されている。
曲線(力X%たわみ)の下の面積から、吸収された全エネルギー量が得られる。比較例の揺動バンパーC1の圧縮曲線(菱形)は、55%を超える相対たわみで、低い位置の曲線である。本発明による揺動バンパーE1(三角形)は、55%を超える相対たわみで高い位置にある曲線となり、曲線の下の面積画より大きくなり、エネルギー吸収の増加を示している。
さらに、本発明による揺動バンパーE1は、最大変位が実質的に犠牲になっていないことが図4から分かる。実験の揺動バンパーE1のX10KNが、比較例の揺動バンパーC1のX10KNよりも実質的に小さいということはない。

Claims (12)

  1. コポリエーテルエステルでできた、自動車用サスペンションシステムで使用される揺動バンパーであって、前記揺動バンパーが:
    壁を有する中空の伸長された管状体を含み、管状体は少なくとも2つのベローズを有し、各ベローズは山および谷によって画定され、前記山はフィレット半径rsを有し、前記谷は、フィレット半径rcを有し、前記壁が、前記山の最大壁厚さTmaxを有し;前記揺動バンパーは、rcがrsよりも小さい外側揺動バンパーであり、山の壁の最大厚さであるTmaxの、前記山および前記谷の間の中間点における壁の厚さであるTmに対する比が1.05以上であり、前記山が、前記壁の厚さがTmである前記中間点での端点を有する壁の弧によって画定されている、揺動バンパー。
  2. 前記コポリエーテルエステルが、ISO1133に準拠した5kgの荷重下で230℃における0.5〜8g/10分の溶融粘度と、ISO868に準拠して1秒で測定される約45〜60Dの硬度とを有する、請求項1に記載の揺動バンパー。
  3. 前記コポリエーテルエステルが、ISO1133に準拠した5kgの荷重下で230℃における2〜6g/10分の溶融粘度と、ISO868に準拠して1秒で測定される約45〜60Dの硬度とを有する、請求項1に記載の揺動バンパー。
  4. 前記コポリエーテルエステルが、ISO1133に準拠した5kgの荷重下で230℃における3〜5g/10分の溶融粘度と、ISO868に準拠して1秒で測定される約45〜60Dの硬度とを有する、請求項1に記載の揺動バンパー。
  5. 前記コポリエーテルエステルが、エステル結合を介して頭尾結合した多数の繰り返し長鎖エステル単位および短鎖エステル単位を有するコポリマーから選択され、前記長鎖エステル単位が式(A):
    Figure 0006348552
    で表され、前記短鎖エステル単位が式(B):
    Figure 0006348552
    で表され、式中、
    Gは、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールから末端ヒドロキシル基が除去された後に残る二価の基であり;Rは、約300未満の分子量を有するジカルボン酸からカルボキシル基が除去された後に残る二価の基であり;Dは、ジオールからヒドロキシル基が除去された後に残る二価の基である、請求項1に記載の揺動バンパー。
  6. 自動車用サスペンションシステムで使用される揺動バンパーの製造方法であって:
    コポリエーテルエステルを、壁を有する中空の伸長された管状体に成形するステップを含み、前記管状体は少なくとも2つのベローズを有し、各ベローズは山および谷によって画定され、前記山はフィレット半径rsを有し、前記谷はフィレット半径rcを有し;前記揺動バンパーは、rcがrsよりも小さい外側揺動バンパーであり、山の壁の最大厚さであるTmaxの、前記山および前記谷の間の中間点における壁の厚さであるTmに対する比が1.05以上であり、前記山が、前記壁の厚さがTmである前記中間点での端点を有する壁の弧によって画定される、方法。
  7. 成形方法が、射出成形、押出成形、およびブロー成形からなる群から選択される成形作業を含む、請求項6に記載の方法。
  8. サスペンションの変位からエネルギーを吸収するために揺動バンパーを使用するステップを含む、自動車用サスペンションの衝撃を吸収する方法であって、前記揺動バンパーが、コポリエーテルエステルでできており、壁を有する中空の伸長された管状体を含み、前記管状体は少なくとも2つのベローズを有し、各ベローズは山および谷によって画定されており、前記山はフィレット半径rsを有し、前記谷はフィレット半径rcを有し;前記揺動バンパーは、rcがrsよりも小さい外側揺動バンパーであり、山の壁の最大厚さであるTmaxの、前記山および前記谷の間の中間点における壁の厚さであるTmに対する比が1.05以上であり、前記山が、前記壁の厚さがTmである前記中間点での端点を有する壁の弧によって画定されている、方法。
  9. Tmaxが、前記山の実質的に中央にある点に存在する、請求項1に記載の揺動バンパー。
  10. Tmaxが、前記山の実質的に中央にある点に存在する、請求項6に記載の方法。
  11. 自動車のサスペンションロッド上に取り付けられた請求項1〜5のいずれかに記載の揺動バンパーまたは請求項9に記載の揺動バンパーを含む、自動車のサスペンション。
  12. 車両のサスペンションロッド上に取り付けられた請求項1〜5、9のいずれかに記載の揺動バンパーを含む、車両サスペンションシステム。
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