JP6346999B1 - 担持板上に設けられた少なくとも1つの耐摩耗層の耐摩耗性の判定方法 - Google Patents

担持板上に設けられた少なくとも1つの耐摩耗層の耐摩耗性の判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】担持板上の耐摩耗層の耐摩耗性を判定する簡便な方法を提供する。【解決手段】担持板上に設けられた耐摩耗層の近赤外スペクトルを、耐摩耗層の硬化前、硬化後、またはその両方の時点で検出し、検出されたスペクトルを既知の耐摩耗性を有する標準試料について、標準試料の耐摩耗層の硬化後、または硬化前後に記録された近赤外スペクトルと、多変量データ解析の手法を用いて対比し、試料の耐摩耗性を判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、請求項1の前提部に記載される、コアボード上に設けられた少なくとも1つの耐摩耗層の耐摩耗性を判定する方法、請求項15に記載される、コアボード上に塗布された耐摩耗層の耐摩耗性を測定するための近赤外(NIR)検出器の使用、および請求項16に記載される、前記方法を実施するための装置に関する。
木質複合ボードは、極めて幅広い分野において支持材として用いられる。木質複合ボードは、とりわけ、(例えば、ラミネートフロアの形状で使用される)フロアパネルとしての使用が知られている。通常、これらのボードは、木質繊維もしくは木質粒子、または木質片(strand)から生産される。ラミネートフロアには、例えば、木質繊維から、多様な装飾効果を有する高密度繊維板が用いられる。
特に、木質複合ボードがラミネートフロアとして用いられる場合、適切な耐摩耗層を設けることにより、装飾面を磨滅および摩耗から保護することが望ましく、また、必要でもある。具体的には、アクリル樹脂系、エポキシ樹脂系、またはメラミン樹脂系の硬化可能なラッカーなどが、耐摩耗層として使用される。
耐摩耗性および耐擦過性を向上させる公知の方法としては、これらの樹脂層に、粒径が25nmから150μmの範囲にある適切な粒子を埋め込むことが挙げられる。このとき、比較的大径の粒子は耐摩耗性を向上させ、比較的小径の粒子は耐擦過性を向上させる。粒子は、例えば、炭化ケイ素、二酸化ケイ素、またはα−酸化アルミニウムからなるナノ粒子であってもよい。硬化された耐摩耗層の耐摩耗性の判定は、ラミネートフロアの製造に、重要な品質保証基準を提供する。
本質的に、適切なコアボード上に耐摩耗層を生産するために、2つのアプローチが可能である。耐摩耗層は、紙ベースの構造または液体ベースの構造からなることが可能である。紙ベースの構造の場合、耐摩耗層は、熱硬化性樹脂(例えば、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂)と摩耗抑制粒子とを含浸した薄い透明紙からなる。液体ベースの構造の場合、耐摩耗層は、樹脂層を備え、該樹脂層は同様に、摩耗抑制粒子(例えば、コランダム粒子)や、他の補助材(例えば、ガラスビーズやセルロース)を含むことができる。紙ベースの構造の場合、耐摩耗層は、ついで、同様に含浸された装飾シートとともに、木質複合ボード上に配置される。液体ベースの構造の場合、摩耗抑制粒子を含む樹脂層は、既にベースコートおよび印刷が施されたボードに、または既にボード上に設けられた紙の基層上に、液体の状態で塗布され、乾燥される。
これらの耐摩耗層の耐摩耗性は、主に、耐摩耗層に導入された耐摩耗性粒子の量に依存する。紙ベースの構造の場合、含浸時に、摩耗抑制粒子を紙上に散乱することによって塗布するか、または、ローラや他の方法を用いることによって、コランダム含有樹脂スラリーを塗布する。この場合、塗布された耐摩耗性粒子の量は、単純な方法、例えば、オーバーレイの灰化(具体的には、コアボードにオーバーレイ紙が貼られる前に行われる)によって判定することが可能である。
しかし、耐摩耗層が液体ベースの構造を有する場合、摩耗抑制粒子は液状樹脂と共に、既にベースコートおよび印刷が施されたボードに塗布され、乾燥されるので、この方法を用いることができない。無機着色顔料を含むベースコートが塗布されているので、コーティングの灰化では、耐摩耗性粒子の量を判定することが難しい。
液体ベースの構造を有する耐摩耗層における耐摩耗性粒子の量を判定する1つの方法として、樹脂バッチ内の固体粒子(例えば、コランダム粒子)の既知の量から、塗布された液体粒子の測定量における固体粒子の量を求めることが可能である。しかし、この方法は、必ずしもコーティング中の固体粒子量の実際値に対応するわけではない。
ラミネートフロア上の硬化された保護層の耐摩耗性を判定するための他のアプローチとして、DIN EN 13329:2009 (D)に従うことが可能である。この方法では、摩耗による除去に対するサービス層または耐摩耗層の耐性が検査される。試料(例えば、10cm×10cmの面積を有する)は試験対象のボードまたは試作品から切断される。これらの試料は、重り(500g)と、可動磨滅ローラを有する2本の旋回可能なアームとを備える試験リグに締結される。磨滅ローラには標準研磨紙が接着されている。締結された試料は、磨滅ローラの下で回転する。200回転ごとに、研磨紙を交換し、表面の摩耗を確認する。試験は、試験片の3つの象限において、それぞれ0.6mm2の範囲にわたって基板(印刷原紙、ベースコート)が視認できるようになったときに終了する。その結果、装飾効果を露出させるために必要な回転数が得られる。以下の摩耗等級は、DIN EN 13329において識別されるものであり、性能レベルの順に定められている。
Figure 0006346999
この規定に基づくと、磨耗等級AC1の装飾効果を現出させるために要する回転数は、ほんの900回程度である。よって、磨耗等級AC1の耐摩耗層は、耐摩耗性が最も低い。
しかし、上述の標準試験法は、極めて時間がかかるものであり、製品幅全体を代表するものではなく、個別の値を提供するに過ぎない。試験片は、10cm×10cmの面積しかなく、また、通常、生産されたボードの数ヶ所から採取されるのみである。生産されたボード全体についての結果を得るためには、ボードを複数の試験片に分割し、これら全てに対して試験を行うことが必要であろう。
しかし、高価な研磨紙が試験に用いられることに加え、高い磨耗等級に対しては1時間以上を要することもあるため、試験には多額の費用がかかる。例えば、磨耗等級AC4の試料の試験を行うためには、少なくとも90分かかり、(使用される研磨紙片だけで)少なくとも20ユーロの費用がかかる。品質監視のために、製造ラインにおいて一日あたり少なくとも3回、製品の耐摩耗性についてのスポット試験を行う。各耐摩耗性試験において、3つの試料が(DIN EN 13329に従って)試験される。
以下の表には、磨耗等級AC4の製品に対する、DIN EN 13329に記載された、生産プラントにおける一日あたりの耐摩耗性試験に必要な最小時間と、その費用との相関が示されている。
Figure 0006346999
よって、生産プラントにおける日常的な耐摩耗性の監視には、一日あたり7.5時間必要であり、材料費は、少なくとも180ユーロとなる。
特に、耐摩耗層に液体ベースの構造が用いられている場合(すなわち、樹脂および耐摩耗性粒子が液状で塗布される場合)、生産パラメータの変化は、塗布プロセスにおいて望ましくない変動を生じさせる可能性があり、したがって、耐摩耗性を変動させる可能性がある。例えば、塗布容器から塗布溶剤を継続的に取り出し、新鮮な材料を追加することにより、塗布溶剤の粘度が変化する可能性がある。温度の変動および塗工ロールの摩耗も塗布プロセスに悪影響を与える可能性がある。また塗布量が一定でないこと、および耐摩耗層において固体が均一に分散していないことにより、磨滅量に変動が生じる可能性がある。
既に述べたように、本発明の場合、支持材が、特に木質複合材、特に中密度または高密度繊維板であるので、例えば、紙の含浸に用いられる、いかなる方法も用いることができない。赤外線放射の使用を妨げる要因は、放射線が支持材を貫通することができない点である。蛍光X線などの他の技術も同様に、放射線からの保護という点でより高い安全基準が必要となるので、その有用性は限定的である。
欧州特許出願公開第2338693号公報
したがって、本発明は、耐摩耗層が設けられたコアボード(特に、木質複合ボード)の耐摩耗性を、十分な精密性をもって判定または予測することが可能な簡易かつ効率的な方法を提供する、という技術的課題に基づいている。本発明において、耐摩耗層の耐摩耗性の判定は、硬化された耐摩耗層に基づいて、耐摩耗層およびコアボードのプレス加工および硬化の後に行うだけでなく、耐摩耗層のプレス加工および硬化の前にも行い得るように意図されている。また、この方法は、プラントエンジニアリングにおいて、高度の安全基準を全く必要とせず、誤差の生じやすさを抑制する。
本発明の目的は、請求項1の特徴を有する方法によって達成される。
すなわち、コアボード上に設けられた少なくとも1つの耐摩耗層の耐摩耗性を判定するための方法が提供される。本方法は、
少なくとも1つのコアボード上に設けられた耐摩耗層の少なくとも1つの近赤外スペクトルを、
a)少なくとも1つの耐摩耗層(摩耗保護層)の硬化前、
b)少なくとも1つの耐摩耗層の硬化後、または
c)少なくとも1つの耐摩耗層の硬化前後に、
少なくとも1つの近赤外検出器を使用して、500nmから2500nm、好ましくは700nmから2000nm、特に好ましくは900nmから1700nmの波長領域において、記録する工程と、
多変量データ解析(MDA)によって、少なくとも1つの耐摩耗層の耐摩耗性を判定するために記録された前記近赤外スペクトルを、既知の耐摩耗性を有する少なくとも1つの耐摩耗層の少なくとも1つの標準試料に対して記録された少なくとも1つの近赤外スペクトルと比較することにより、前記少なくとも1つの耐摩耗層の耐摩耗性を判定する工程と、を含み、
少なくとも1つの耐摩耗層の、既知の耐摩耗性を有する少なくとも1つの標準試料に対して記録された少なくとも1つの近赤外スペクトルが、
a)硬化後、または
b)硬化前後に、
同一の近赤外検出器を用いて、500nmから2500nm、好ましくは700nmから2000nm、特に好ましくは900nmから1700nmの波長領域において、
事前に判定されている、方法である。
したがって、本方法により、コアボード上に設けられた耐摩耗層の耐摩耗性の判定が可能となる。ここで、耐摩耗性は、耐摩耗層中に存在する耐摩耗性粒子の量の関数である。
本方法の顕著な態様として、耐摩耗層(摩耗保護層)の硬化前だけでなく、耐摩耗層の硬化後、およびこの層の硬化前後(2回)という組合せでも、耐摩耗層の耐摩耗性が判定される。近赤外検出器と近赤外線放射を用いることで、コアボードに塗布された耐摩耗層の近赤外スペクトルを発生させ、耐摩耗性粒子の濃度および量が変化する塗布層に対する特定のピーク(吸収帯)を有する近赤外スペクトルを発生させる。このスペクトルは、このとき、近赤外線放射が試料を貫通すると、コアにおいて反射され、測定ヘッドにおいて検出される。近赤外測定は、数秒間に数百回行われ(例えば、1秒間に、最大で15回の近赤外測定が可能である)、値の統計学的有効性が保証される。近赤外検出器を用いて、コアボード上に設けられた耐摩耗層の耐摩耗性を測定するための本方法において、近赤外線放射がコアボード全体を貫通しない(すなわち、耐摩耗層およびコアボードを貫通するのではなく、表面で反射される)という点を利用している。具体的には、本願における耐摩耗層の近赤外測定は拡散反射で行われる。拡散反射では、ほとんどの入射光が、試料表面で全方位に反射される。一部の入射光は、表面近くで試料層を貫通して吸収され、残りの入射光は、散漫散乱される。表面、または表面近くの領域から反射された放射光は、近赤外検出器によって検出され、耐摩耗性の判定に用いられる。記録された近赤外スペクトルは、(例えば、樹脂中の)化学結合による吸収から得られる試料の化学的性質についての情報だけでなく、散乱から得られる、支持体の外表層の物理的特性に関する情報も含んでいる。
本方法の第1実施形態において、少なくとも1つの耐摩耗層の耐摩耗性は、ボードの製造ライン内、すなわち、オンラインで耐摩耗層の硬化前に判定される。よって、このオンラインの実施形態において、耐摩耗性は、生産プロセスが行われている間に判定される。これにより、生産プロセスにおいて、直接的な制御および干渉が可能である。
本方法の第2実施形態において、少なくとも1つの耐摩耗層の耐摩耗性は、ボードの製造ライン外、すなわち、オフラインで、耐摩耗層の硬化後に判定される。よって、この実施形態において、プレス加工および硬化が行われた完成ボードを製造ラインから入手、または分岐させて、オフライン(すなわち、日常的な品質監視のための独立の実験室)で試験を行う。
ボード、例えば、高密度繊維板上の硬化被膜からなる耐摩耗層を試験する別の方法として、近赤外線分光法を用いる本方法は、実施形態により、上記のDIN EN 13329に記載された、時間および費用がかかる耐摩耗性試験に対する代替法を提供する。耐摩耗性は、実験室の近赤外試験機器を用いて一分未満の間に試験され、これにより、試料の処理能力が高くなる。また、この試験は非破壊試験である。試験結果は自動的に電子様式で記録され、他の用途にも利用可能である。また、多数のプラントから得られた試料に対して、速やかに耐摩耗性試験を行うことが可能である。日常的に品質保証を行う上で、近赤外測定により、DIN EN 13329に記載された耐摩耗性試験を代替する本方法は、試験を実施するために要する材料費および時間を低減し、スポット試験の範囲を顕著に拡大する。DIN EN 13329に記載された時間および費用のかかる耐摩耗性試験は、この近赤外測定法の較正および検証のためにのみ用いられる。
この試験の別の顕著な態様として、試験者による主観的評価による、試験結果におけるエラーおよび変動が顕著に少ないことが挙げられる。こうした変動は、優に±20%となり得る。こうした変動が生じるのは、第一に、初期時点(IP:装飾効果に対する、最初に視認される0.6mm2の範囲の損傷)での損傷の程度を評価することが難しく、第二に、摩耗面積のサイズが不正確に評価されるからである。実際、試料から多数の試験片が採取される場合、テーバー摩耗試験機(DIN EN 13329)を用いた耐摩耗性の試験時には、(30%に至る)極めて大きな変動が生じ得る。また、この新規の方法により、試験に用いられる研磨紙片およびテーバー摩耗試験機(ゴムローラのショア高度、吸引ダスト除去システムの不正確な配置など)における全ての変動が解消される。標準的方法に基づく(24時間の)試験用の調整(この調製が、試験結果に顕著な影響を与えることが知られている。)も不要となる。較正後の近赤外試験機器によって測定された値の誤差/変動は顕著に小さく、10%未満である。
本方法の第3実施形態において、少なくとも1つの耐摩耗層の耐摩耗性は、製造ライン内の耐摩耗層の硬化前および製造ライン外の耐摩耗層の硬化後に判定される。したがって、この方法の実施形態では、オンライン(硬化前)とオフライン(硬化後、すなわち、実験室での測定)が組み合わされる。有利なことに、この実施形態において、稼働中の生産プロセス内で継続的に制御操作を行うことが可能であり、実験室における事後測定によって、この継続的な制御操作に対してクロスチェック/検証が行われる。この点は、特に、複雑なプロセスにおいて極めて重要である。
本方法の好適な実施形態において、耐摩耗層の、既知の耐摩耗性を有する標準試料は、コアボード上に塗布された耐摩耗層を備え、コアボードと標準試料の耐摩耗層とが、コアボードおよび耐摩耗層からなる試験試料と同一の型である(すなわち、試験試料は標準試料と同タイプの組成を有する)。
本方法の他の実施形態において、標準試料の耐摩耗層の耐摩耗性は、この耐摩耗層の硬化前または硬化後に、標準試料から採取された少なくとも単一の試料に基づいて判定される。この実施形態において、標準試料の耐摩耗層の耐摩耗性が、標準試料から採取された少なくとも1つ、好ましくは少なくとも4つ以上の個別の試料に基づいて、測定されることが好ましい。具体的には、この実施形態において、標準試料の個別の試料の耐摩耗性は、DIN EN 13329:2009 (D)に従って判定される。
本方法において、較正は、耐摩耗層で被覆コアボードの2つの近赤外スペクトルを記録することによって行われる。
第1実施形態において、較正には、耐摩耗層が設けられ、かつ、既にプレス加工および硬化が行われたコアボードを使用する。較正に用いられる近赤外機器は、様々な装飾効果およびボード厚さを有する試料の近赤外スペクトルを記録する。近赤外スペクトルが記録されると、試料の耐摩耗性が(DIN EN 13329(すなわち、DIN EN 13329:2009 (D))の標準方法に従って)試験される。
第2実施形態において、較正は、硬化およびプレス加工の前に行われる。すなわち、まだ硬化およびプレス加工が行われていない被覆コアボードに基づいて較正が行われ、プレス加工および硬化工程後に耐摩耗性に対する試験が行われる。この方法は、次のように行われる。既にベースコートおよび印刷が行われたコアボード(例えば、木質複合コアボード)は、耐摩耗性粒子を含む耐摩耗層で被覆される。耐摩耗層が設けられたボードの近赤外スペクトルは、プレス加工および硬化工程前に記録される。その後、ボードに対してプレス加工が(例えば、短周期プレスにおいて)行われ、耐摩耗層を完全に硬化させる。耐摩耗層が設けられたボードの冷却後、耐摩耗性試験のために多数の個別の試料が採取される。このとき、耐摩耗性試験のための個別の試料が、被覆された木質複合ボードにおいて、今までに近赤外スペクトルが記録された位置から採取されることが好ましい。個別の試料の耐摩耗性は、上記のDIN EN 13329:2009 (D)に記載されたラミネートフロアのための標準方法に従って判定される。
それぞれ判定された磨滅量は、平均値を算出するために使用され、この平均値は各近赤外スペクトルにあてはめられる。この方法は、異なる色の装飾効果を有する被覆ボードの多数の標準スペクトルを記録するために用いられる。この標準スペクトルは、未知試料の耐摩耗性を判定するために使用し得る較正モデルを確立するために用いられる。大きく異なった色を含む装飾効果である場合、同様の色を有する装飾効果のクラスタを形成することも可能である。較正モデルは、多変量データ解析(MDA)を用いて確立され、当該方法において、記録されたスペクトル領域全体にわたる近赤外スペクトルの比較および解釈を行うために有益である。通常、多変量解析方法において、複数の統計的変数が同時に調査される。このため、データセット内の変数の数は、データセット内に存在する情報が取得されるのと同時に減少する。
本発明における多変量データ解析は、適切な較正モデルを確立することができる部分的最小二乗法(PLS回帰)を用いて行われる。取得されたデータの評価は、適切な解析ソフトウェア(例えば、Umetrics社のSIMCA−P解析ソフトウェア、またはCAMO社のThe Unscrambler)を使用して行われることが好ましい。
耐摩耗層の耐摩耗性を判定するために近赤外スペクトルを記録する利点として、近赤外検出器は、ボード全幅を横切り、問題となる特定の領域を分析することが可能である。また、測定値は即時利用可能であり、生産プロセスに即時干渉することができる。他の方法においては、このような干渉は難しい。本方法により、警報信号の発信、および近赤外測定から得られた耐摩耗性粒子の塗布量の自動適正調節による、製品の耐摩耗性の自動適正調節を行う自動調整システムを用いることが可能である。
したがって、本方法は、耐摩耗層の耐摩耗性の非破壊的連続判定、警報信号の発信を行う自動調整システム、および製品幅全体にわたる測定といった、多数の利点を有する。
本方法の一実施形態において、少なくとも1つの耐摩耗層が、
a)少なくとも1つの熱硬化性保護層、および/または
b)少なくとも1つの紫外線硬化性および/または電子線硬化性(EBC)保護層、
を含む群から選択される。
本方法の特に好適な実施形態において、熱硬化性樹脂層は、a)耐摩耗層として使用される。この方法において、熱硬化性樹脂層は、耐摩耗性粒子だけでなく、天然および/または合成繊維や、他の添加剤も含んでいてもよい。また、この熱硬化性樹脂層は、液体オーバーレイとも称される。この熱硬化性樹脂は、ホルムアルデヒド含有樹脂、特に、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−尿素−ホルムアルデヒド樹脂または尿素−ホルムアルデヒド樹脂であることが好ましい。
少なくとも1つの耐摩耗層、例えば、熱硬化性樹脂層中に存在する耐摩耗性粒子は、特に、酸化アルミニウム(例えば、コランダム)、炭化ホウ素、二酸化ケイ素(例えば、ガラスビーズ)、炭化ケイ素を含む群から選択される。
既に述べたように、(例えば、熱硬化性樹脂層の形状の)耐摩耗層は、木質繊維、セルロース繊維、部分的に漂白されたセルロース繊維、ウール繊維、麻繊維、および有機もしくは無機高分子繊維を含む群から選択される天然または合成繊維を含んでいてもよい。添加可能な他の添加剤は、難燃材および/または発光性物質である。適切な難燃材は、リン酸塩、ホウ酸塩、特には、ポリリン酸アンモニウム、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、ホウ酸亜鉛、および多価アルコールのホウ酸複合体を含む群から選択することができる。使用される発光性物質は、蛍光またはりん光物質、特には、亜硫酸亜鉛およびアルカリ金属アルミン酸塩であってもよい。
熱硬化性樹脂層(液体オーバーレイ)の形状で耐摩耗層を生産するための方法は、とりわけ、特許文献1(欧州特許出願公開第2338693号公報)に記載されている。この文献に記載されている実施例において、木質複合ボードの表面の洗浄後、コアボードとしての木質複合ボードに、耐摩耗性粒子(例えば、コランダム粒子)を含む第1上部樹脂層を塗布し、この第1樹脂層を(例えば、残留水分レベルが3〜6質量%になるまで)乾燥させる。その後、木質複合ボードに、セルロース繊維を含む第2樹脂層を塗布し、この第2樹脂層を(例えば、残留水分レベルが3〜6質量%になるまで)乾燥、またはある程度乾燥させる。そして、この木質複合ボードに、ガラス粒子を含む少なくとも第3樹脂層を塗布し、その後、この第3樹脂層を(例えば、同様に、残留水分レベルが3〜6質量%になるまで)ある程度乾燥させる。最後に、この層構造を熱にさらしながらプレス加工する。
よって、ここで記載した(例えば、熱硬化性樹脂層の形状の)少なくとも1つの耐摩耗層は、重ねて塗布された少なくとも2つのサブレイヤー(層状部、副層)、好ましくは、少なくとも3つのサブレイヤーを含むことが可能である。この方法において、サブレイヤーの塗布量は同一であるか、または異なっており、それぞれ1〜50g/m2、好ましくは、2〜30g/m2、特に、5〜15g/m2であってもよい。
液体オーバーレイは、木質複合ボードの上側に塗布することが好ましく、また、この木質複合ボードの反対側に液状均衡層を塗布することが好ましい。
本発明の耐摩耗層の実施形態b)において、耐摩耗層は、紫外線硬化性および/または電子線硬化性(EBC)保護層の形状である。放射線硬化性アクリレート含有ラッカーは、特に、この目的のために使用することができる。耐摩耗層として使用される放射線硬化性ラッカーは、通常、メタクリレート、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、またはウレタン(メタ)アクリレートを含む。また、使用されるアクリレートあるいはアクリレート含有ラッカーが、置換または非置換モノマー、オリゴマーおよび/またはポリマーを、特に、アクリル酸、アクリル酸エーテル、および/またはアクリレートモノマー、アクリレートオリゴマー、もしくはアクリレートポリマーの形状で含むことも可能である。
一実施形態において、互いの上に配置または塗布された、1つ以上の放射線硬化性保護層、好ましくは2つまたは3つの保護層(耐摩耗層)が設けられることが好ましい。その場合、各保護層または保護層の各サブレイヤーに塗布される量は、10g/m2から50g/m2、好ましくは、20g/m2から30g/m2の範囲で異なっていてもよく、また同一でもよい。耐摩耗層に塗布される総量は、30g/m2から150g/m2、好ましくは、50g/m2から120g/m2の範囲で、サブレイヤーの数に応じて異なっていてもよい。
少なくとも1つの耐摩耗層は、また、(例えば、イソシアネート系の)化学架橋剤を含んでいてもよい。これにより、互いに重ねられた各耐摩耗層間の密着性が増大する。
熱硬化性樹脂層について既に説明したように、放射線硬化性保護層は、耐摩耗性粒子だけでなく、天然および/または合成繊維ならびに他の添加剤も含んでいてもよい。放射線硬化性摩耗保護層に使用されるアクリレート化合物は、その反応性により、保護層に存在する繊維、耐摩耗性粒子、または添加剤への結合、またはこれらのコーティングが可能である。高温での木質複合ボードのプレス加工中において、熱の効果により、アクリレート化合物の反応性二重結合の化学架橋が生じ、これにより、繊維、粒子、着色顔料、または添加物の上に抗漂白高分子層が形成される。
本方法の一実施形態において、少なくとも1つの耐摩耗層は、5〜100g/m2、好ましくは10〜70g/m2、特に好ましくは20〜50g/m2の耐摩耗性粒子を含む。耐摩耗層中の耐摩耗性粒子の量が増加するにつれて、その耐摩耗性も増大するので、本方法を用いた耐摩耗性の判定により、間接的に、耐摩耗性粒子の量の判定することができる。
本方法を用いて試験される耐摩耗層の厚さは、10〜150μm、好ましくは20〜100μm、特に好ましくは30〜80μmである。
本方法の一実施形態において、使用されるコアボードは木質複合ボードであり、特に、中密度繊維板(MDF)、高密度繊維板(HDF)、あるいは粗粒パーティクルボード(CPB)または合板、セメント繊維板および/または石膏繊維板、酸化マグネシウムボード、ウッドプラスチックボード、特に、ウッドプラスチック複合(WPC)ボードおよび/またはプラスチックボードである。
一実施形態において、少なくとも1つのベースコート層および少なくとも1つの装飾層が、コアボードと少なくとも1つの耐摩耗層との間に配置される。
本方法において用いられるベースコート層は、好ましくは、バインダーとしてのカゼインからなる組成物を含み、無機顔料、特に、無機着色顔料を含む。ベースコート層に使用可能な着色顔料は、二酸化チタンなどの白色顔料、または他の着色顔料、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、もしくは炭酸バリウムである。ベースコートは、着色顔料およびカゼインに加えて、溶媒として水を含んでいてもよい。同様に、塗布された顔料着色ベース層が、少なくとも1つの、好ましくは、少なくとも2つの、特に好ましくは、少なくとも4つの、重ねて塗布されたサブレイヤーまたは被覆からなることが好ましい。このサブレイヤーまたは塗装の塗布量は同一でも異なっていてもよい。
ベースコート層の塗布後、この層を、少なくとも1つの対流式乾燥機内で乾燥させる。複数のベースコート層またはベースコートサブレイヤーが塗布される場合、各ベースコート層またはベースコートサブレイヤーを塗布した後、それぞれの層ごとに乾燥工程が設けられる。同様に、ベースコート層の各乾燥工程後に、ベースコート層を研磨する1回以上の研磨工程を設けることも可能である。
本方法の他の実施形態において、コアボードに少なくとも1つのベースコート層を塗布する場合、このコアボードに少なくとも1つのプライマー層(例えば、紫外線フラットコートまたはEBCフラットコート形式のもの)を塗布することも可能である。
上記の装飾層は、直接印刷により加えることが可能である。直接印刷の場合、凹版印刷プロセスまたはデジタル印刷プロセスにおいて、水性顔料着色印刷インクが塗布される。水性顔料着色印刷インクは、1つ以上の層に塗布することが可能であり、例えば、2層から10層、好ましくは、3層から8層とすることができる。
既に述べたように、直接印刷の場合、少なくとも1つの装飾層は、類似の凹版印刷プロセスおよび/またはデジタル印刷プロセスを用いて塗布される。凹版印刷プロセスは、複製される要素が、印刷前にインクを付ける印刷テンプレートの凹みの形状をしている印刷方法である。印刷インクは、主に凹みに入れられ、印刷テンプレートに加えられる圧力および密着力によって、印刷される物品、例えば、木質繊維コアボードに転写される。対照的に、デジタル印刷の場合、印刷される画像は、コンピュータから印刷機(例えば、レーザプリンタまたはインクジェットプリンタ)に直接転送される。デジタル印刷では、静的な印刷テンプレートを用いない。いずれのプロセスにおいても、水性インクまたは紫外線着色料を使用することが可能である。同様に、上記の凹版印刷法およびデジタル印刷法を組み合せることも可能である。印刷法の適切な組合せは、印刷されるコアボードまたは層の上に直接行うことが可能であり、または、印刷前に、使用される電子データセットを適切に変更することによって行うことも可能である。
液体オーバーレイ層の形状で耐摩耗層(実施形態a)が設けられた、または放射線硬化性保護層(実施形態b)が設けられたコアボードには、同様に、3Dのエンボス構造を設けることも可能である。ここで、その表面構造は、短周期プレスでのエンボス加工によって加えられることが好ましく、任意で装飾効果と同期させでもよい。この3D構造は、適切なエンボス構造を用いて、エンボス加工または押圧されることが好ましい。構造化ラッカーロール、構造化カレンダー機、または構造化刷版を用いることにより、構造化効果が得られる。
したがって、本方法により、次の層構造を有する木質複合ボードの耐摩耗性の判定が可能である:木質繊維コアボード/ベースコート層/プライマー層/装飾層/耐摩耗層。これらの層は、それぞれ、1つ以上のサブレイヤーから構成されてもよい。木質繊維コアボードの反対側には、均衡紙または液体均衡層、および他の消音層を加えることが可能である。使用可能な消音層は、特に、厚さ1.0mmの架橋PEマットもしくは厚さが0.3〜3mmの充填厚肉フィルム、または発泡PEフィルムもしくは発泡PUフィルムである。
本方法の特に好適な実施形態において、耐摩耗性粒子を含んでいない少なくとも1つの熱硬化性樹脂層が、木質コアボードの下側に塗布される。
コアボード上に設けられた耐摩耗層の耐摩耗性を判定するための本方法は、コアボードに少なくとも1つの耐摩耗層、例えば、液体オーバーレイを塗布するための少なくとも1つの装置と、耐摩耗層を乾燥させるための少なくとも1つの装置と、本発明の方法を実施するための少なくとも1つの近赤外検出器とを備える、ボードの製造装置、製造ライン、もしくは生産ラインにおいて実施される方法であって、前記少なくとも1つの近赤外検出器が、
a)製造ライン内に、もしくはその一部として、特に、工程の流れ方向における塗工装置および乾燥装置の下流に配置されるか、
b)製造ラインの外部、もしくは製造ラインから離れて、例えば、適切な試験室に配置されるか、または
c)製造ライン外および付加的にその内部に、もしくはその一部として、特に、工程の流れ方向における塗工装置および乾燥装置の下流に配置される。
よって、後者の場合、少なくとも1つの近赤外検出器は、少なくとも1つのボードのための製造ラインまたは生産ライン内に配置され、塗布される耐摩耗層のための少なくとも1つの塗工装置、例えば、ロール、噴霧装置、または鋳造装置と、少なくとも1つの乾燥装置、例えば、対流式乾燥機、IR乾燥機および/または近赤外乾燥機を備える。
一実施形態において、本願の装置または生産ラインは、コアボードの耐摩耗層の反対側に、少なくとも1つの樹脂層を塗布するための装置と、この少なくとも1つの樹脂層を乾燥させるための装置とを備え、工程の流れ方向において、これら2つの装置が、少なくとも1つの近赤外検出器の上流に配置されている。
特に好ましくは、少なくとも1つの耐摩耗層をコアボードの上側に塗布するための装置と、少なくとも1つの樹脂層をコアボードの下側に塗布するための装置とが、互いに平行に配置されており、これにより、コアボードの上側に耐摩耗層、および下側に樹脂層を同時に塗布することが可能である。これと同様に、コアボードの上側の耐摩耗層および下側の樹脂層のための各乾燥装置も、好ましくは、乾燥工程が同一位置でおこわなれるように、互いに平行に配置されている。
ボードを生産するための装置または生産ラインが、耐摩耗層および樹脂層のための1つ以上の塗工装置と、耐摩耗層/樹脂層のための1つ以上の乾燥装置とを備え、少なくとも1つの近赤外検出器が、工程の流れ方向において、最後の乾燥装置の下流に配置されていることが可能である。この場合、耐摩耗層あたりの塗布量と塗工装置あたりの塗布量は同一でも異なっていてもよい。例えば、耐摩耗層が3つのサブレイヤーを有する場合、耐摩耗層の総量は、50g/m2から120g/m2の間で可変であり、塗工装置あたり、25質量%から50質量%になり得る。
本発明の生産ラインは、少なくとも1つのベースコート層および/またはプライマー層のための塗工装置および乾燥装置と、少なくとも1つの装飾層を塗布するための塗工装置とを備えることが可能である。この場合、装飾層のための塗工装置は、複数の凹版印刷ローラ、例えば、3つまたは4つの印刷ローラを備えていてもよい。
しかし、生産ラインが、ベースコート層、プライマー層および/または装飾層のための塗工装置および/または乾燥装置を用いずに、予め印刷され、中間貯蔵された木質複合ボードを用いることも可能である。
近赤外測定が、オンラインだけでなくオフラインでも行われる、またはオフラインでのみ行われる一実施形態において、生産ラインの構造は以下のようになる。
a)耐摩耗層の少なくとも1つの第1のサブレイヤーを、コアボード、特に、印刷コアボードの上側に塗布し、かつ(耐摩耗性粒子を含まない)樹脂層の少なくとも1つの第1のサブレイヤーを、コアボードの下側に塗布するための第1の塗工装置と、
b)工程の流れ方向において、第1の塗工装置の下流に配置されたIRアセンブリ(このIRアセンブリは、特に、所定の最低表面温度を生じさせ、表面温度を均一にする)と、工程の流れ方向において、IRアセンブリの下流に配置された、耐摩耗層および/または樹脂層の少なくとも1つの第1のサブレイヤーを乾燥させるための少なくとも1つの第1の乾燥装置(例えば、対流式乾燥機)と、
c)工程の流れ方向において第1の乾燥装置の下流に配置された、耐摩耗層の少なくとも1つの第2サブレイヤーをコアボードの上側に塗布し、かつ樹脂層の少なくとも1つの第2サブレイヤーをコアボードの下側に塗布するための第2の塗工装置と、
d)工程の流れ方向において第2の塗工装置の下流に配置された、摩耗保護および/または樹脂層の少なくとも1つの第2サブレイヤーを乾燥させるための第2の乾燥装置(例えば、対流式乾燥機)と、
e)工程の流れ方向において第2の乾燥装置の下流に配置された、耐摩耗層の少なくとも1つの第3のサブレイヤーをコアボードの上側に塗布し、かつ樹脂層の少なくとも1つの第3のサブレイヤーをコアボードの下側に塗布するための第3の塗工装置と、
f)工程の流れ方向において第3の塗工装置の下流に配置された、耐摩耗層/樹脂層の少なくとも1つの第3のサブレイヤーを乾燥させるための第3の乾燥装置(例えば、対流式乾燥機)と、
g)必要に応じ、工程の流れ方向において第3の乾燥装置の下流に配置される、コアボードの上側に設けられた耐摩耗層の耐摩耗性をオンラインで判定するための近赤外検出器と、
h)工程の流れ方向において近赤外検出器の下流に配置された、コアボードの上側に設けられた耐摩耗層、およびコアボードの下側に設けられた樹脂層のプレス加工および硬化のための短周期プレス(SCプレス)と、
i)コアボードの上側に設けられた耐摩耗層の耐摩耗性についてのオフライン判定のために、製造ラインから離れて配置された近赤外検出器。
使用される塗工装置は、コアボードの上側または下側に層を塗布できるようにする塗工ロールであることが好ましい。木質複合コアボードの上側に耐摩耗層、および下側に樹脂層を平行に塗布することが好ましい。
当然、生産ラインの必要に応じて、塗工装置および乾燥装置の数を変更することも可能である。例えば、SCプレスの後に、硬化された木質複合ボードを冷却する回転冷却装置を設けることも可能である。
上記の説明から理解できるように、近赤外測定は、SCプレスの上流の対応する対流式乾燥機の下流において、最後の樹脂を塗布した後にオンラインで行ってもよい。この測定において、各ボードは、近赤外検出器によってオンラインで測定される。工程の流れ方向(加工方向)に直交する近赤外検出器の動作により、製品幅全体にわたる耐摩耗性の測定が可能である。しかし、近赤外測定は、オフラインのみで、または付加的にオフラインで行ってもよい。したがって、この近赤外測定により、耐摩耗性を判定するための連続的かつ非破壊的な試験方法が提供され、プロセスに即時干渉することができる。
図面を参照しながら発明の実施例を挙げることにより、本発明をさらに詳細に説明する。
耐摩耗性試験のために、耐摩耗層が設けられたコアボードを較正するための標準試料として採取された個別の試料の図である。 家具用のボードに塗布された、摩耗抑制粒子を含まない樹脂層の測定から得られた近赤外スペクトルを示す図である。 ラミネートフロア上に塗布された、摩耗抑制粒子を含む樹脂層および含まない樹脂層の測定から得られた近赤外スペクトルを示す図である。 摩耗抑制粒子を含まないラッカー層の測定から得られた近赤外スペクトルを示す図である。 本発明の方法を用いたボードの生産ラインの図である。
実施例1:標準試料の製造および較正
a)既に硬化された耐摩耗層の較正は、b)に記載される方法と類似の方法で、標準試料としてのコアボードの近赤外スペクトルを記録することによって行われる。このボードには、既に硬化された耐摩耗層が設けられている。
b)硬化されていない耐摩耗層についての較正は、標準試料としてのコアボードの近赤外スペクトルを記録することによって行われる。このボードには耐摩耗層が設けられているもののプレス加工がまだ行われておらず、プレス加工工程後に耐摩耗性について試験が行われる。
このため、印刷された高密度繊維板1は、コーティングプラントにおいて、上方から、中間乾燥工程を有する複数のロール式塗工機によって、ガラス粒子およびコランダム粒子を含む液体メラミン−ホルムアルデヒド樹脂を、均一に塗工ロールで被覆される。コーティング全体の固体粒子の量は、生産される磨耗等級によって可変であり、10〜50g/m2である。使用される固体粒子の粒径は、10〜100μmである。
近赤外スペクトルは、SCプレスにおけるプレス加工工程の前に、コアボードの所定部位2において、被覆されたコアボードから記録される。
その後、ボードは、短周期プレスにおいて、200℃、40barで8秒間プレス加工される。この工程において耐摩耗層は完全に硬化する。ボードの冷却後、多数(特には、4つ)の10cm×10cmの試料(P1〜P4)が耐摩耗性試験のために採取される。耐摩耗性試験のための試料は、近赤外スペクトルが記録された(図1を参照)ボード領域2において採取される。
磨滅量は、DIN EN 13329を参照して、DIN EN 15468:2006(オーバーレイを有していない、直接被覆されたラミネートフロア)の方法に従って判定される。磨滅量から平均値を算出し、この平均値は測定された近赤外スペクトルに起因するものとする。この方法は、多様な色の装飾効果を有する被覆ボードの複数の標準スペクトルを記録するために用いられる。標準スペクトルは、未知試料の耐摩耗性を判定または予測するために使用可能な較正モデルを確立するために用いられる。較正モデルは多変量データ解析によって確立される。これは、適当な解析ソフトウェア(例えば、CAMO社の解析ソフトウェアであるThe Unscrambler)を用いて行われる。
ここで、近赤外スペクトルは、900〜1700nmの波長領域において記録された。近赤外スペクトルを記録するために、Perten社の近赤外測定器が用いられた。測定ヘッドはDA7400である。
実施例2:摩耗粒子を含む樹脂コーティング、および含まない樹脂コーティングのオンライン測定
この測定は、予め乾燥された合成樹脂層(メラミン樹脂)の近赤外スペクトルを記録することによって行われる。この合成樹脂層は、短周期プレスにおいて、後架橋がまだ行われておらず、プレス加工工程後に磨滅性能の試験が行われるコアボード(例えば、HDF)上に存在する層である。相関関係は、予め、多数の試料の分光学的な測定、および耐摩耗性を判定するための基準に従った測定による較正モデルによって判定された。
図2Aには、2つの試料の2つの近赤外スペクトルが示されており、これらの試料は塗布された樹脂量が異なるので、磨滅性能の試験において異なる値が得られる。また、他の分光法を用いて観察できるように、塗布された樹脂量が異なる試料は、樹脂量と吸収率との間に相関関係を示す。図2Aには、家具用の2つのボードに対して近赤外線分光法を用いて行われる測定が示されている。これらのボードは、DIN EN 14322: 2004−06(内装用の木質系パネル−メラミン表面のボード)に従って試験される。耐摩耗性の分類は、(上側、連続線に対して)等級2(IP>50回転)、(下側、鎖線に対して)等級1(IP<50回転)である。スペクトルから、磨滅性能における差異が認められ、この差異の根本的原因は、表面上のメラミン樹脂層の厚さが異なることである。
塗布された樹脂量が異なる場合、近赤外スペクトルは、主にベースラインの高さにおいて相違するが、樹脂に特有の、約1590nmにおける吸収帯の吸収においても相異する。磨滅性能試験の結果が向上するにつれて(すなわち、塗布された樹脂量が増加するにつれて)、ベースラインおよびN−H帯が高くなる。この実施例において、スペクトルのベースラインは、「有意なピーク」を有していない領域であり、この場合、通常、950〜1350nmのスペクトル領域にある。この実施形態において用いられる近赤外線分光法の基礎は以下のとおりである。多数の標準スペクトルが、多変量データ解析によって回帰モデルを確立するために用いられ、このモデルは、未知試料の耐摩耗性を判定(予測)するために使用することが可能である。回帰モデルの確立により、少数の主要要因が関係する、スペクトルデータと磨滅性能との間の相関関係が得られる。合成樹脂量の差異は、このスペクトルにおける主要な変数である。
図2Bには、塗布された樹脂量が同一の3つの試料の近赤外スペクトルが示されている。これらの試料は、摩耗粒子としてコランダムを含まないか、またはコランダムの量が異なっている。
図2Bには、磨滅性能試験において異なる結果を示すメラミン−樹脂−被覆試料の3つの近赤外スペクトルが示されている。試料は、DIN 15468およびDIN EN 13329: 2013(ラミネートフロアカバーリング−アミノプラスチック熱硬化性樹脂系の表面層を備える部材、アネックスE)に従って試験された。この実施例において、磨滅性能試験で判定された摩耗クラスは、以下のとおりである。試料1(コランダムを含まない120μmの樹脂層、上方、破線)はAC2未満、試料2(20g/m2のコランダムを含む120μmの樹脂層、下方、連続線)はAC2、試料3(40g/m2のコランダムを含む120μmの樹脂層、中間の鎖線)はAC3である。したがって、この実施例において、試料2および3は、摩耗抑制粒子の量において相違している。
示された近赤外スペクトルにおいて、固体粒子において生じる近赤外光の散乱は、吸収に関する化学的情報に重なっている。ベースラインの位置における小さな変化と共に、スペクトルの形状に僅かな変化が認められ、この変化は固体粒子における散乱に起因する。固体の含有量が増大すると、特に、短い波長において散乱が増大する。
例えば、表面の樹脂量が多いにも関わらず、図2Bの第2のスペクトルのセットのベースラインは、図2Aの第1のスペクトルのセットのベースラインよりも低いことがわかる。これは、コランダム粒子における散乱に帰結できる。同様のことがスペクトルの右側の顕著なピークにも認められる。
回帰モデルの確立により、磨滅性能を判定するために、吸収に関する化学的情報に加えて、固体粒子における近赤外線放射の散乱も考慮される。よって、回帰モデルが確立されると、分光学的データは、磨滅性能の試験で得られた値と関連付けて考慮される。
磨滅性能の判定において、固体粒子における近赤外光の散乱は大きな役割を果たすので、考慮される主要要因は、試料の間の化学的差異を説明するものだけでなく、とりわけ、コーティングの形態を説明する他の要因も含まれる。この実施例において、主要要因は、スペクトルにおけるピーク、散乱およびベースラインの位置における変化である。
実施例3:摩耗抑制粒子を含まないラッカーコーティングのオンライン測定
近赤外線分光法を用いてラッカー層の耐摩耗性を判定するために、アクリレートコーティングの量が異なる(13g/m2および31g/m2のラッカー)木質複合ボードの2つの試料が提供された。摩耗量は、DIN EN 14978に従って、「落砂」試験法によって判定された。
図3には、2つの試験試料の近赤外スペクトルが示されている。上方の連続線は、ラッカーの量が31g/m2である試料に対応し、下方の破線はラッカーの量が13g/m2である試料に対応する。近赤外スペクトルは、主に、アクリレートラッカーに特有の、約1200nm(C−H、C−H2およびC−H3の第2オーバートーン)および約1590nm(アミノ基の第1オーバートーン)における吸収帯の強度において相違する。ラッカーの量と吸収率との間の関係は、この場合にも認められる。ラッカーの量が多いほど、ラッカーの量が少ないときよりも、僅かに高い吸収率を示している。
実施例4:オンラインおよびオフライン測定の組合せ
図4のダイアグラムに描かれた、SCプレスを有する工程ライン上の保護層の耐摩耗性の判定の例について、その測定方法を説明する。
この工程ラインは、厚さ8mm、幅2.07m、長さ2.80mの高密度繊維板を30m/minで処理する。このため、このボードは、3つの塗工ユニット(1から3)により、固体粒子を含む液体メラミン−ホルムアルデヒド樹脂で上側を被覆され、下側から液体メラミン−ホルムアルデヒド樹脂で被覆される。使用されるコーティング樹脂は、固体含有量が60質量%の液状メラミン−ホルムアルデヒド樹脂である。
各塗布工程後、ボードは、熱風乾燥器(1a〜3a)において200℃で乾燥される。当該実施例において、塗布された液体オーバーレイの総量は、3回の塗布後、要件によって50g/m2から120g/m2の間で可変であり、各塗工ユニットの間で次のように分割される。AW1で50質量%、AW2で25質量%、AW3で25質量%である。
近赤外測定の後、第3の対流式乾燥機3aが用いられる。この工程において、各ボードは、近赤外検出器によってオンラインで測定される。近赤外検出器の動作は、工程の流れ方向に対して垂直であり、これにより、木質複合ボードの製品幅全体にわたって耐摩耗性の判定が可能である。
その後、被覆された木質複合ボードは、短周期プレス4において200℃で8秒間プレス加工される。KTプレスによって加えられる特定の圧力は40kg/cm2(40bar)である。プレス加工および硬化工程の後、回転冷却器におけるボードの冷却が行われ、その後、ボードは保管されるか、直ぐに次の用途へと移行される。
プレス加工および硬化が行われたボードの製品品質の日常的な判定のために、完成ボードの10cm×10cmの試料が用いられ、実験室用近赤外機器5による実験室測定により、オフラインでクロスチェックされる。実験室測定により、製品品質の文書化が可能である。
したがって、近赤外測定により、耐摩耗層の耐摩耗性を判定するための非破壊的かつ連続的な測定方法が提供され、プロセスへの即時干渉が可能である。
なお本発明は、実施の態様として以下の内容を含む。
〔態様1〕
コアボード上に設けられた少なくとも1つの耐摩耗層の耐摩耗性を判定する方法であって、前記コアボードに、
a)前記少なくとも1つの耐摩耗層が硬化する前、
b)前記少なくとも1つの耐摩耗層が硬化した後、または
c)前記少なくとも1つの耐摩耗層が硬化する前後に、
前記少なくとも1つのコアボード上に設けられた前記耐摩耗層の少なくとも1つの近赤外スペクトルを、少なくとも1つの近赤外検出器を使用して、500nmから2500nm、好ましくは700nmから2000nm、特に好ましくは900nmから1700nmの波長領域において、記録する工程と、
多変量データ解析(MDA)によって、前記少なくとも1つの耐摩耗層の前記耐摩耗性を判定するために記録された前記近赤外スペクトルを、既知の耐摩耗性を有する前記少なくとも1つの耐摩耗層の少なくとも1つの標準試料に対して記録された少なくとも1つの近赤外スペクトルと比較することにより、前記少なくとも1つの耐摩耗層の前記耐摩耗性を判定する工程と、
を含み、
前記少なくとも1つの耐摩耗層の、既知の耐摩耗性を有する前記少なくとも1つの標準試料に対して記録された前記少なくとも1つの近赤外スペクトルが、a)硬化後に、またはb)硬化前後に、同一の前記近赤外検出器を用いて、500nmから2500nm、好ましくは700nmから2000nm、特に好ましくは900nmから1700nmの波長領域において、事前に判定されている、方法。
〔態様2〕
態様1に記載の方法において、前記少なくとも1つの耐摩耗層の前記耐摩耗性を、前記ボードの製造ライン内で前記摩耗層の硬化前に判定することを特徴とする方法。
〔態様3〕
態様1に記載の方法において、前記少なくとも1つの耐摩耗層の前記耐摩耗性を、前記ボードのための製造ライン外で前記耐摩耗層の硬化後に判定することを特徴とする方法。
〔態様4〕
態様1から3のいずれか一態様に記載の方法において、前記少なくとも1つの耐摩耗層の前記耐摩耗性を、前記ボードの製造ライン内で前記耐摩耗層の硬化前に、および前記ボードの前記製造ライン外で前記耐摩耗層の硬化後に判定することを特徴とする方法。
〔態様5〕
態様1から4のいずれか一態様に記載の方法において、前記少なくとも1つの標準試料の前記少なくとも1つの耐摩耗層の耐摩耗性を、硬化された前記標準試料から採取された少なくとも1つの個別の試料に基づいて、硬化前または硬化後に判定することを特徴とする方法。
〔態様6〕
態様5に記載の方法において、前記標準試料の前記耐摩耗層の前記耐摩耗性を、前記標準試料から採取された、少なくとも1つの、好ましくは少なくとも4つ以上の個別の試料に基づいて、好ましくはDIN EN 13329:2009 (D)に従って、判定することを特徴とする方法。
〔態様7〕
態様1から6のいずれか一態様に記載の方法において、前記耐摩耗層の、既知の耐摩耗性を有する前記標準試料が、コアボードに塗布された耐摩耗層を備え、前記標準試料の前記コアボードおよび前記耐摩耗層が、前記コアボードおよび前記耐摩耗層からなる前記試験試料と同種の物であることを特徴とする方法。
〔態様8〕
態様1から7のいずれか一態様に記載の方法において、前記少なくとも1つの耐摩耗層を、a)少なくとも1つの熱硬化性保護層、および/またはb)少なくとも1つの紫外線硬化性および/または電子線硬化性(EBC)保護層を含む群から選択することを特徴とする方法。
〔態様9〕
態様1から8のいずれか一態様に記載の方法において、前記少なくとも1つの耐摩耗層が耐摩耗性粒子を含み、特に、酸化アルミニウム、炭化ホウ素、二酸化ケイ素および炭化ケイ素を含む群から選択される耐摩耗性粒子を含むことを特徴とする方法。
〔態様10〕
態様1から9のいずれか一態様に記載の方法において、前記少なくとも1つの耐摩耗層が、5〜100g/m 、好ましくは10〜70g/m 、特に好ましくは20〜50g/m の耐摩耗性粒子を含むことを特徴とする方法。
〔態様11〕
態様1から10のいずれか一態様に記載の方法において、前記少なくとも1つの耐摩耗層の厚さが10〜150μm、好ましくは20〜100μm、特に好ましくは30〜80μmであることを特徴とする方法。
〔態様12〕
態様1から11のいずれか一態様に記載の方法において、前記少なくとも1つの耐摩耗層が、重ねて塗布された少なくとも2つのサブレイヤー、好ましくは少なくとも3つのサブレイヤーを備えることを特徴とする方法。
〔態様13〕
態様12に記載の方法において、前記サブレイヤーの塗布量が、同一または異なっていることを特徴とする方法。
〔態様14〕
態様1から13のいずれか一態様に記載の方法において、前記少なくとも1つのコアボードが木質複合ボードであり、特に、中密度繊維板(MDF)、高密度繊維板(HDF)、または粗粒パーティクルボード(CPB)または合板、セメント繊維板および/または石膏繊維板、酸化マグネシウムボード、ウッドプラスチックボード(WPC)および/またはプラスチックボードであることを特徴とする方法。
〔態様15〕
態様1から14のいずれか一態様に記載の方法によって、ボードを製造するための製造ライン内または製造ライン外で、コアボード上に塗布された前記耐摩耗層の前記耐摩耗性を判定するための少なくとも1つの近赤外検出器の使用法。
〔態様16〕
ボードを製造するための製造ラインであって、
少なくとも1つの耐摩耗層をコアボードに塗布するための少なくとも1つの装置と、
前記耐摩耗層を乾燥するための少なくとも1つの装置と、
請求態様1から14のいずれか一態様に記載の方法を実施するための少なくとも1つの近赤外検出器と、
を備え、
a)工程の流れ方向における前記塗工装置および前記乾燥装置の下流において、前記製造ライン内に配置された少なくとも1つの近赤外検出器、
b)前記製造ライン外に配置された少なくとも1つの近赤外検出器、または
c)工程の流れ方向における前記塗工装置および前記乾燥装置の下流において、前記製造ライン外に配置された少なくとも1つの近赤外検出器、および前記製造ライン内に配置された少なくとも1つの近赤外検出器、
を有する製造ライン。
1(図1) 高密度繊維板
2(図1) コアボードの所定部位
P1、P2、P3、P4 試料
1、2、3(図4) 塗工ユニット
1a、2a、3a(図4) 熱風乾燥器

Claims (15)

  1. コアボード上に設けられた少なくとも1つの耐摩耗層の耐摩耗性を判定する方法であって、前記コアボードに、
    a)前記少なくとも1つの耐摩耗層が硬化する前、
    b)前記少なくとも1つの耐摩耗層が硬化した後、または
    c)前記少なくとも1つの耐摩耗層が硬化する前後に、
    前記少なくとも1つのコアボード上に設けられた前記耐摩耗層の少なくとも1つの近赤外スペクトルを、少なくとも1つの近赤外検出器を使用して、500nmから2500nmの波長領域において、記録する工程と、
    多変量データ解析(MDA)によって、前記少なくとも1つの耐摩耗層の前記耐摩耗性を判定するために記録された前記近赤外スペクトルを、既知の耐摩耗性を有する前記少なくとも1つの耐摩耗層の少なくとも1つの標準試料に対して記録された少なくとも1つの近赤外スペクトルと比較することにより、前記少なくとも1つの耐摩耗層の前記耐摩耗性を判定する工程と、
    を含み、
    前記少なくとも1つの耐摩耗層の、既知の耐摩耗性を有する前記少なくとも1つの標準試料に対して記録された前記少なくとも1つの近赤外スペクトルが、a)硬化後に、またはb)硬化前後に、同一の前記近赤外検出器を用いて、500nmから2500nmの波長領域において、事前に判定されている、方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、前記少なくとも1つの耐摩耗層の前記耐摩耗性を、前記ボードの製造ライン内で前記摩耗層の硬化前に判定することを特徴とする方法。
  3. 請求項1に記載の方法において、前記少なくとも1つの耐摩耗層の前記耐摩耗性を、前記ボードのための製造ライン外で前記耐摩耗層の硬化後に判定することを特徴とする方法。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の方法において、前記少なくとも1つの耐摩耗層の前記耐摩耗性を、前記ボードの製造ライン内で前記耐摩耗層の硬化前に、および前記ボードの前記製造ライン外で前記耐摩耗層の硬化後に判定することを特徴とする方法。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の方法において、前記少なくとも1つの標準試料の前記少なくとも1つの耐摩耗層の耐摩耗性を、硬化された前記標準試料から採取された少なくとも1つの個別の試料に基づいて、硬化前または硬化後に判定することを特徴とする方法。
  6. 請求項5に記載の方法において、前記標準試料の前記耐摩耗層の前記耐摩耗性を、前記標準試料から採取された、少なくとも1つの個別の試料に基づいて判定することを特徴とする方法。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の方法において、前記耐摩耗層の、既知の耐摩耗性を有する前記標準試料が、コアボードに塗布された耐摩耗層を備え、前記標準試料の前記コアボードおよび前記耐摩耗層が、前記コアボードおよび前記耐摩耗層からなる前記試験試料と同種の物であることを特徴とする方法。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の方法において、前記少なくとも1つの耐摩耗層を、a)少なくとも1つの熱硬化性保護層、および/またはb)少なくとも1つの紫外線硬化性および/または電子線硬化性(EBC)保護層を含む群から選択することを特徴とする方法。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の方法において、前記少なくとも1つの耐摩耗層が酸化アルミニウム、炭化ホウ素、二酸化ケイ素および炭化ケイ素を含む群から選択される耐摩耗性粒子を含むことを特徴とする方法。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の方法において、前記少なくとも1つの耐摩耗層が、5〜100g/m 耐摩耗性粒子を含むことを特徴とする方法。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の方法において、前記少なくとも1つの耐摩耗層の厚さが10〜150μmであることを特徴とする方法。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載の方法において、前記少なくとも1つの耐摩耗層が、重ねて塗布された少なくとも2つのサブレイヤーを備えることを特徴とする方法。
  13. 請求項12に記載の方法において、前記サブレイヤーの塗布量が、同一または異なっていることを特徴とする方法。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の方法において、前記少なくとも1つのコアボードが木質複合ボード、セメント繊維板および/または石膏繊維板、酸化マグネシウムボード、ウッドプラスチックボード(WPC)および/またはプラスチックボードであることを特徴とする方法。
  15. 請求項1から14のいずれか一項に記載の方法によって、ボードを製造するための製造ライン内または製造ライン外で、コアボード上に塗布された前記耐摩耗層の前記耐摩耗性を判定するための少なくとも1つの近赤外検出器の使用法。
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