JP6344588B1 - 土壌浄化システム - Google Patents

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【課題】キレート剤を含む洗浄水で汚染土壌を浄化しつつ分級する土壌浄化システムに対して細粒土等に随伴するキレート剤を回収するとともに、キレート剤回収設備の敷地面積を低減することを可能にする手段を提供する。【解決手段】土壌浄化システム1は、土壌洗浄分級部2と、キレート剤再生部3と、キレート剤回収部4と、すすぎ水生成部5と、洗浄水供給部7とを備えている。キレート剤回収部4は、土壌洗浄分級部2から排出された細粒土等をすすぎ水で洗浄することにより、細粒土等に付着しているキレート剤を除去・回収する。すすぎ水生成部5は、キレート剤再生部3から排出された洗浄水の一部からキレート剤を除去することによりすすぎ水を生成してキレート剤回収部4に供給する。すすぎ水生成部5は、洗浄水を逆浸透膜により透過水(すすぎ水)と濃縮水とに分離する逆浸透膜分離装置を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、礫と砂と細粒土とを含み、かつ有害金属及び/又はその化合物で汚染された土壌を、キレート剤を含む洗浄水で洗浄して浄化するとともに、礫と砂と細粒土とに分級する土壌浄化システムに関するものである。
近年、例えばクロム、鉛、カドミウム、セレン、水銀などの有害金属及び/又はその化合物(以下、これらを「有害金属等」と総称する。)を原料又は材料として用いる生産施設の敷地又はその近隣地における土壌汚染、あるいは有害金属等を含む産業廃棄物の不法投棄等による土壌汚染が問題となっている。そして、有害金属等で汚染された土壌(以下「有害金属汚染土壌」という。)を、該有害金属汚染土壌が現に存在する位置(以下「原位置」という。)で、例えば有害金属等の不溶化、封じ込め又は電気修復などにより効果的に浄化することはかなり困難である。このため、有害金属汚染土壌は、一般に、掘削により原位置から除去され、外部の土壌浄化施設で浄化される。
このような原位置外の土壌浄化施設で有害金属汚染土壌を浄化する手法としては、従来、有害金属汚染土壌を洗浄水ないしは洗浄液で洗浄して有害金属等を除去する洗浄法が広く用いられている。かくして、本願出願人は、有害金属等で汚染された汚染土壌を、キレート剤を含有する洗浄水で洗浄して有害金属等を除去する一方、洗浄後の洗浄水から固相吸着材で有害金属等を除去することにより洗浄水ないしはキレート剤を再生して繰り返し使用する、洗浄水を施設外に排出しないクローズドシステム型の土壌浄化施設を種々提案している(特許文献1〜5参照)。
特許第5736094号公報 特許第5771342号公報 特許第5771343号公報 特許第6022103号公報 特許第6026702号公報
ところで、本願出願人に係る特許文献1〜3に開示された土壌浄化施設では、有害金属等で汚染された土壌とキレート剤を含む洗浄水とを混合して攪拌し、該土壌に付着している有害金属等を該土壌から離脱させてキレート剤に捕捉させるとともに、該土壌を分級して細粒土等を生成し、農業用の培土等として再利用するようにしている。
そして、このように生成された細粒土にはキレート剤を含む洗浄水が付着しているが、キレート剤を含む細粒土は農業用の培土等としてはあまり好ましくない。また、土壌浄化施設内のキレート剤は、細粒土によって持ち去られる分だけ減少してゆく。したがって、キレート剤を再生しつつ繰り返し使用しても、細粒土によって持ち去られるキレート剤に相応する量のキレート剤を補充する必要がある。このため、大量の汚染土壌(例えば、1000トン/日)を浄化する土壌浄化施設では、常時かなりの量のキレート剤を補充し続けなければならず、土壌の処理コストが高くつくといった問題がある。
ところで、本願出願人に係る特許文献4〜5に開示された土壌浄化施設では、フィルタプレスから排出された、キレート剤を含む洗浄液が付着した細粒土(濾過ケーク)をすすぎ水で洗浄し、細粒土からキレート剤を除去するようにしている。そして、キレート剤を含む洗浄廃水を、砂収容部内の蒸発用砂により大気中に蒸発させてキレート剤を蒸発用砂に残留・蓄積させ、キレート剤を含む蒸発用砂を土壌処理系統に導入してキレート剤を回収するようにしている(いわゆる塩田方式)。しかし、キレート剤を含む洗浄液が付着した細粒土を洗浄するのに大量のすすぎ水を必要とするので、大量に発生する洗浄廃水を蒸発させるために非常に広い面積の砂収容部を必要とする。このため、キレート剤の回収設備の設置に広大な敷地を必要とするといった問題がある。
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、有害金属等で汚染された土壌を、循環するキレート剤を含む洗浄水で浄化する一方、該土壌から細粒土等を分離して再利用するようにしたクローズドシステム型の土壌浄化施設に対して細粒土によってキレート剤が外部に持ち去られるのを防止又は低減するとともに、キレート剤回収のための設備の敷地面積を大幅に低減することを可能にする手段を提供することを解決すべき課題とする。
前記課題を解決するためになされた本発明に係る土壌浄化システムは、土壌洗浄分級部と、キレート剤再生部と、キレート剤回収部と、すすぎ水生成部と、洗浄水供給部とを備えている。ここで、土壌洗浄分級部は、礫と砂と細粒土とを含みかつ有害金属等(有害金属及び/又はその化合物)ないしはこれらのイオンで汚染された土壌を、キレート剤を含む洗浄水で洗浄して浄化するとともに、礫と砂と細粒土とに分級する。キレート剤再生部は、土壌洗浄分級部から排出された洗浄水中の有害金属等を捕捉しているキレート剤から有害金属等ないしはこれらのイオンを除去してキレート剤を再生する。キレート剤回収部は、土壌洗浄分級部から排出された細粒土をすすぎ水で洗浄することにより、細粒土に付着しているキレート剤を除去・回収する。
すすぎ水生成部は、キレート剤再生部から排出された洗浄水の一部を導入して逆浸透膜によりキレート剤が濃縮された濃縮水とキレート剤を含まない透過水とに分離する逆浸透膜分離装置を有し、透過水をすすぎ水としてキレート剤回収部に供給する。洗浄水供給部は、キレート剤再生部から排出された洗浄水のうちすすぎ水生成部に導入された洗浄水以外の洗浄水と、すすぎ水生成部から排出された濃縮水と、キレート剤回収部から排出された細粒土の洗浄廃水とを受け入れて混合し、混合水を洗浄水として土壌洗浄分級部に供給(返送)する。
本発明に係る土壌浄化システムにおいて、洗浄水供給部は、例えば混合槽と、ポンプ及び管路とを有するものであってもよい。この場合、混合槽は、キレート剤再生部から排出された洗浄水のうちすすぎ水生成部に導入された洗浄水以外の洗浄水と、すすぎ水生成部から排出された濃縮水と、キレート剤回収部から排出された細粒土の洗浄廃水とを受け入れて混合する。また、ポンプ及び管路は、混合槽内の混合水を土壌洗浄分級部に洗浄水として供給(返送)する。
本発明に係る土壌浄化システムにおいて、土壌洗浄分級部は、混合装置と、第1分級装置と、第2分級装置と、沈降分離装置と、濾過装置とを有しているのが好ましい。この場合、混合装置は、礫と砂と細粒土とを含む土壌と洗浄水とを混合して攪拌し、土壌に付着している有害金属等ないしはこれらのイオンを該土壌から離脱させてキレート剤に捕捉させる。第1分級装置は、混合装置から排出された土壌と洗浄水とを含む混合物を受け入れ、該混合物から礫を分離する。第2分級装置は、第1分級装置から排出された砂と細粒土と洗浄水とを含む混合物を受け入れ、該混合物から砂を分離する。沈降分離装置は、第2分級装置から排出された細粒土と洗浄水とを含む混合物を、沈降分離により、上澄水と、細粒土を含むスラッジとに分離する。濾過装置は、沈降分離装置から排出されたスラッジを濾過して濾液と濾過ケーク(細粒土)とを生成する。
また、この場合、キレート剤再生部は、キレート剤よりも錯生成力が高く沈降分離装置から排出された上澄水と接触したときに該上澄水中の有害金属等ないしはこれらのイオンを吸着する固相吸着材を有し、該上澄水中のキレート剤から有害金属等ないしはこれらのイオンを除去して該キレート剤を再生するキレート剤再生装置を有する。キレート剤回収部は、濾過装置から排出された細粒土を含む濾過ケークにすすぎ水を散布又は噴射して、細粒土に保持されているキレート剤を洗い流す細粒土すすぎ装置を有する。
本発明に係る土壌浄化システムによれば、土壌洗浄分級部から排出され細粒土は、キレート剤回収部で、逆浸透膜分離装置によって生成された透過水(すすぎ水)で洗浄され、細粒土に付着しているキレート剤が除去・回収される。したがって、キレート剤を含まない高品質の細粒土を得ることができる。そして、キレート剤回収部において細粒土の洗浄により生じたキレート剤を含む洗浄廃水は、洗浄水供給部を経由して土壌洗浄分級部に返送され、土壌浄化システム外には排出されないので、キレート剤の土壌浄化システム外への逸失が確実に防止される。
一方、すすぎ水生成部を構成する逆浸透膜分離装置の設置面積は非常に小さい。また、洗浄水と濃縮水と洗浄廃水とを混合し洗浄水として土壌洗浄分級部に供給(返送)する洗浄水供給部は、例えば単純なコンクリートピット等の混合槽、ポンプ、管路等で構成することができる設置面積が非常に小さいものである。したがって、キレート剤の回収設備の設置に、例えば特許文献4〜5に開示された砂収容部のような広い敷地を必要としない。よって、細粒土によりキレート剤が土壌浄化システム外に持ち去られるのを防止することができ、かつキレート剤回収のための設備の敷地面積を非常に小さくすることができる。
本発明に係る土壌浄化システムの構成を示すブロック図である。 図1に示す土壌浄化システムの構成要素である土壌洗浄分級部の構成を示すブロック図である。 図1に示す土壌浄化システムの構成要素であるキレート剤再生部の構成を示す模式的な立面図である。 キレート剤回収部の構成要素である礫すすぎ装置の模式的な側面図である。 キレート剤回収部の構成要素である砂すすぎ装置の模式的な側面図である。 キレート剤回収部の構成要素である細粒土すすぎ装置の模式的な側面図である。 図1に示す土壌浄化システムのすすぎ水生成部及びそのまわりの装置の模式的な立面図である。 土壌浄化システムの要所における土壌、水及びキレート剤の流量の一例を示す図である。 キレート剤回収部及びすすぎ水生成部の要所における土壌、水及びキレート剤の流量並びにキレート剤濃度の一例を示す図である。
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の実施形態を具体的に説明する。
まず、図1を参照しつつ、本発明に係る土壌浄化システム1の全体構成を説明する。土壌浄化システム1は、土壌洗浄分級部2と、キレート剤再生部3と、キレート剤回収部4と、すすぎ水生成部5と、キレート剤補充部6と、洗浄水供給部7とを備えている。
ここで、土壌洗浄分級部2は、礫と砂と細粒土とを含みかつ有害金属等(有害金属及び/又はその化合物)ないしはこれらのイオンで汚染された土壌を、キレート剤を含む洗浄水で洗浄して浄化するとともに、礫と砂と細粒土とに分級する。キレート剤再生部3は、土壌洗浄分級部2から排出された洗浄水中の有害金属等を捕捉しているキレート剤から有害金属等を除去してキレート剤を再生する。キレート剤回収部4は、土壌洗浄分級部2から排出された礫、砂及び/又は細粒土をすすぎ水で洗浄することにより、礫、砂及び/又は細粒土に付着しているキレート剤を除去・回収する。すすぎ水生成部5は、キレート剤再生部3から排出された洗浄水の一部を導入して逆浸透膜によりキレート剤が濃縮された濃縮水とキレート剤を含まない透過水とに分離する逆浸透膜分離装置110(図7参照)を有し、透過水をすすぎ水としてキレート剤回収部4に供給する。
キレート剤補充部6は、キレート剤が目減りしたときには、目減り分のキレート剤を、土壌洗浄分級部2に返送される洗浄水に補充・供給し、洗浄水のキレート剤濃度を予め設定された値に維持する。洗浄水供給部7は、キレート剤再生部3から排出された洗浄水のうちすすぎ水生成部5に導入された洗浄水以外の洗浄水と、すすぎ水生成部5から排出された濃縮水と、キレート剤回収部4から排出された礫、砂及び/又は細粒土の洗浄廃水とを受け入れて混合し、混合水を洗浄水として土壌洗浄分級部2に供給(返送)する。
より詳しく説明すれば、土壌洗浄分級部2は、混合装置11と、第1分級装置12と、第2分級装置13と、沈降分離装置14と、濾過装置15とを有している。ここで、混合装置11は、礫と砂と細粒土とを含む土壌と、キレート剤を含む洗浄水とを混合して攪拌し、土壌に付着している有害金属等ないしはこれらのイオンを該土壌から離脱させてキレート剤に捕捉させる。第1分級装置12は、混合装置11から排出された土壌と洗浄水の混合物を受け入れ、この混合物から礫を分離する。第2分級装置13は、第1分級装置12から排出された砂と細粒土と洗浄水の混合物を受け入れ、この混合物から砂を分離する。沈降分離装置14は、第2分級装置13から排出された細粒土を含む洗浄水を、沈降分離により、上澄水と、細粒土を含むスラッジとに分離する。濾過装置15は、沈降分離装置14から排出されたスラッジを濾過し、濾液と濾過ケークとを生成する(細粒土を分離する)。
キレート剤再生部3は、キレート剤より錯生成力が高く沈降分離装置14から排出された上澄水と接触したときに該上澄水中の有害金属等ないしはこれらのイオンを吸着する固相吸着材を有し、該上澄水中のキレート剤から有害金属等を除去して該上澄水を洗浄水として再生する洗浄水再生装置41(図3参照)を備えている。固相吸着材は、担体に環状分子を担持させ、該環状分子にキレート配位子を修飾した配位結合及び水素結合による多点相互作用を有するとともに有害金属等ないしはこれらのイオンを選択的に取り込むものである。なお、固相吸着材に吸着された有害金属等ないしはこれらのイオンは、酸液(例えば、希硝酸、希硫酸)により除去することができるので、固相吸着材の再生は容易である。
キレート剤回収部4は、第1分級装置12で分離された礫にすすぎ水を散布又は噴射して該礫に保持されているキレート剤を除去する礫すすぎ装置16と、第2分級装置13で分離された砂にすすぎ水を散布又は噴射して該砂に保持されているキレート剤を除去する砂すすぎ装置17と、濾過装置15で分離された濾過ケーク(細粒土)を解砕した上でこれにすすぎ水を散布又は噴射して細粒土に保持されているキレート剤を除去する細粒土すすぎ装置18とを備えている。
すすぎ水生成部5は、後で詳しく説明するように、逆浸透膜分離装置110(図7参照)を有する。逆浸透膜分離装置110は、キレート剤再生部3から排出された洗浄水の一部を導入して(受け入れて)、逆浸透膜により、キレート剤が濃縮された濃縮水と、キレート剤を含まない透過水とに分離する。
以下、図2を参照しつつ、土壌洗浄分級部2の具体的な構成及びその機能を説明する。土壌洗浄分級部2においては、有害金属等(有害金属及び/又はその化合物)ないしはこれらのイオンで汚染された地盤の掘削等により採取された土壌(汚染土壌)が、投入ホッパ21に受け入れられる。そして、投入ホッパ21内の土壌は混合器22に導入され、混合器22内で、キレート剤を含む洗浄水と混合される。ここで、土壌は、礫と砂と細粒土(粒径が0.075mm以下のシルト又は粘土)とを含むものである。混合器22内では、土壌に付着している有害金属等ないしはこれらのイオンが該土壌から離脱させられ、キレート剤によって捕捉される。
混合器22で生成された土壌と洗浄水の混合物(以下「土壌・洗浄水混合物」という。)は湿式のミルブレーカ23に移送される。ミルブレーカ23としては、例えばロッドミルを用いることができる。ミルブレーカ23は、礫及び砂に衝撃力、剪断力、摩擦力等を加える。その際、礫及び砂に付着し又は含まれている有害金属等は剥離又は除去され、洗浄水中に離脱する。土壌の表面から離脱した有害金属等ないしはこれらのイオンは、洗浄水中のキレート剤によって捕捉される。また、細粒土に吸着され、あるいは付着している有害金属等ないしはこれらのイオンも細粒土から離脱し、洗浄水中のキレート剤によって捕捉される。なお、混合器22及びミルブレーカ23は、図1中の混合装置11に相当する。
キレート剤としては、例えば、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、HIDS(3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸)、IDS(2,2’−イミノジコハク酸)、MGDA(メチルグリシン二酢酸)、EDDS(エチレンジアミンジ酢酸)又はGLDA(L−グルタミン酸ジ酢酸)のナトリウム塩などを用いることができる。キレート剤は、土壌に吸着され、ないしは付着している有害金属等ないしはこれらのイオンを捕捉する(キレートする)。土壌を処理する際には、土壌に含まれる有害金属等の種類に応じて、該処理に適したキレート剤が選択される。洗浄水中のキレート剤の濃度は、高ければ高いほど有害金属等ないしはこれらのイオンの捕捉量が増えるが、実用上は0.005〜0.1モル/リットルの範囲、好ましくは0.01〜0.05モル/リットルの範囲に設定される。
ミルブレーカ23から排出された土壌・洗浄水混合物はトロンメル24に導入される。詳しくは図示していないが、トロンメル24は、洗浄水を貯留することができる受槽と、水平面に対して傾斜して配置された略円筒形のドラムスクリーンとを有する湿式の篩分装置であって、ドラムスクリーンは、モータによりその中心軸まわりに回転することができる。また、ドラムスクリーン内に、洗浄水をスプレー状で噴射することができる。なお、トロンメル24は、図1中の第1分級装置12に相当する。
トロンメル24の回転しているドラムスクリーンの内部を土壌・洗浄水混合物が流れる際に、ドラムスクリーンの網目より細かい土壌粒子は、洗浄水とともにドラムスクリーンの網目を通り抜け、ドラムスクリーン外に出て受槽内に入る。他方、ドラムスクリーンの網目より粗い土壌粒子は、ドラムスクリーンの下側の開口端を経由して、ドラムスクリーン外に排出される。トロンメル24内では、土壌・洗浄水混合物中の土壌粒子同士が互いに擦れ合うので、土壌粒子の表面に残留・付着している有害金属等が剥離され、洗浄水中に離脱させられる。洗浄水中に離脱した有害金属等ないしはこれらのイオンは、洗浄水中のキレート剤によって捕捉される。
この実施形態では、トロンメル24のドラムスクリーンの網目の分級径(目開き)は、粒径が2mm未満の土壌粒子がドラムスクリーンの網目を通り抜けるように設定されている。したがって、このトロンメル14では、粒径が2mm以上の土壌粒子すなわち礫が土壌・洗浄水混合物から分離ないしは回収される。トロンメル24で分離された礫は礫すすぎ装置16(図1、図4参照)に移送される。なお、トロンメル24のドラムスクリーンの網目の寸法(目開き)は前記のものに限定されるわけではなく、得ようとする比較的粒径が大きい土壌粒子の粒径に応じて、任意に設定することができる。
トロンメル24の受槽内に収容された粒径が2mm未満の土壌粒子と洗浄水とを含む土壌・洗浄水混合物はサイクロン25(液体サイクロン)に導入される。サイクロン25は、土壌・洗浄水混合物を、比較的粒径が小さい(例えば0.075mm未満)細粒土と洗浄水の混合物と、比較的粒径が大きい(例えば0.075mm以上)土壌粒子とに分離する。そして、細粒土と洗浄水の混合物(以下「細粒土含有水」という。)はサイクロン25の上端部から排出され、比較的粒径が大きい土壌粒子はサイクロン25の下端部から排出される。細粒土含有水に含まれる細粒土は、例えばその粒径が0.075mm未満のシルト又は粘土である。なお、サイクロン25は、図1中の第2分級装置13に相当する。
サイクロン25の下端部から排出された比較的粒径が大きい土壌粒子はサンドクリーン26(すすぎ洗浄装置)に導入される。この比較的粒径が大きい土壌粒子は、例えばその粒径が0.075〜2mmの砂である。サンドクリーン26は、所定の圧力及び水量で洗浄水を流動させて、比較的粒径が大きい土壌粒子すなわち砂にすすぎ洗浄処理を施すとともに、残留している浮遊物ないしは異物を除去する。すすぎ洗浄処理が施された比較的粒径が大きい土壌粒子すなわち砂は、砂すすぎ装置17(図1、図5参照)に移送される。
サイクロン25から排出された細粒土含有水はPH調整槽27に導入される。また、サンドクリーン26から排出された洗浄水もPH調整槽27に導入され、細粒土含有水と混合される。そして、PH調整槽27では、細粒土含有水のpH(水素指数)が、pH調整剤、例えば酸性液(例えば、硫酸、塩酸等)及びアルカリ性液(例えば、水酸化ナトリウム水溶液等)を用いて、ほぼ中性又は所定のpH(例えば、pH7〜8)となるように調整される。
PH調整槽27でpHが調整された細粒土含有水は凝集槽28に導入される。凝集槽28では、細粒土含有水にポリ塩化アルミニウム液(PAC)と、高分子凝集剤と、pH調整剤(酸性液又はアルカリ性液)とが添加される。これにより、凝集槽28内に非水溶性の金属水酸化物と細粒土とが混在する多数のフロックが生成される。その際、洗浄水中の水質汚濁物質がフロックに吸着され又はフロックに付着する。なお、ポリ塩化アルミニウム液及び高分子凝集剤を、凝集槽28ではなく、pH調整27で細粒土含有水に添加してもよい。
凝集槽28内の細粒土含有水は、浮遊物回収装置29により浮遊物が除去された後、シックナ30に導入される。シックナ30は、細粒土含有水がほぼ静止している状態で非水溶性のフロックないしは細粒土を重力により沈降させ、下部に位置するスラッジ層(固形分の比率:5〜10%)と、上部に位置しほとんどフロックないしは細粒土を含まない上澄水(洗浄水)とを形成する。上澄水の表面に浮遊している浮上油は、少量の上澄水をシックナ30の上部から溢流させることにより除去される。なお、シックナ30は、図1中の沈降分離装置14に相当する。
シックナ30の下部に滞留ないしは沈殿しているスラッジは、スラッジポンプ等により引き抜かれて中間タンク31に移送され、中間タンク31内に一時的に貯留される。そして、中間タンク31内のスラッジは、間欠的に又は連続的に、フィルタプレス32に移送される。フィルタプレス32は、中間タンク31から受け入れたスラッジを加圧濾過し、濾過ケークと濾液とを生成する。フィルタプレス32の濾過圧力は、例えば濾過ケークの含水率が30〜40%となるように設定される。フィルタプレス32の濾液はシックナ30に戻される。なお、フィルタプレス32は、図1中の濾過装置15に相当する。
他方、シックナ30内の上澄水(洗浄水)は、洗浄水槽33に導入され、一時的に貯留される。洗浄水槽33が満杯になったときには予備水槽34が使用される。洗浄水槽33に貯留されている洗浄水はキレート剤再生部3(図1、図3参照)に導入される。なお、洗浄水槽33に貯留されている洗浄水が蒸発等により減少したときには、適宜に洗浄水槽33に水道水、工業用水等が補給される。
以下、図3を参照しつつキレート剤再生部3の具体的な構成及び機能を説明する。キレート剤再生部3には、洗浄水ないしはキレート剤を再生する手段として、その内部に固相吸着材粒子、又は固相吸着材が固定された充填物(パッキング)が充填された充填塔形式の洗浄水再生装置41(キレート剤再生装置)が設けられている。また、キレート剤再生部3には、再生された洗浄水を貯留する再生洗浄水貯槽43と、酸液を貯留する酸液貯槽44と、水を貯留する水貯槽45とが設けられている。
そして、洗浄水(キレート剤)を再生するときに、洗浄水槽33に貯留された洗浄水を洗浄水再生装置41に移送する一方、洗浄水再生装置41で再生された洗浄水を再生洗浄水貯槽43に移送するためのポンプ46及び一連の複数の管路47〜50が設けられている。さらに、再生洗浄水貯槽43に貯留された洗浄水を、洗浄水供給部7(図1参照)を経由して土壌洗浄分級部2(図1参照)に戻すためのポンプ51及び管路52が設けられている。
さらに、キレート剤再生部3には、固相吸着材を再生する際に酸液貯槽44に貯留された酸液を洗浄水再生装置41に移送する一方、洗浄水再生装置41から排出された酸液を酸液貯槽44に戻すためのポンプ53及び複数の管路54、55が設けられている。また、キレート剤再生部3には、酸液で再生された固相吸着材を水洗する際に、水貯槽45に貯留された水を洗浄水再生装置41に移送する一方、洗浄水再生装置41から排出された水を水貯槽45に戻すためのポンプ56及び複数の管路57、58が設けられている。
洗浄水再生装置41に洗浄水、酸液又は水を移送するための管路47、48、54、57には、それぞれ、対応する管路を開閉するバルブ61、62、63、64が介設されている。他方、洗浄水再生装置41から洗浄水、酸液又は水を排出するための管路49、50、55、58には、それぞれ、対応する管路を開閉するバルブ65、66、67、68が介設されている。これらのバルブ61〜68の開閉状態を切り換えることにより、洗浄水再生装置41に対して、洗浄水、酸液又は水のいずれかを給排することができる。なお、これらのバルブ61〜68の開閉は、図示していないコントローラによって自動的に制御される。
以下、キレート剤再生部3の運転手法の一例を説明する。なお、以下で説明する運転手法は単なる例示であって、本発明に係るキレート剤再生部3の運転手法が以下のものに限定されるものではないのはもちろんである。洗浄水(キレート剤)を再生する際には、管路47〜50に介設されたバルブ61、62、65、66が開かれる一方、他のバルブ63、64、67、68が閉じられ、ポンプ46が運転される。これにより、洗浄水槽33内の洗浄水が、洗浄水再生装置41内を流通して再生洗浄水貯槽43に移送される。
かくして、洗浄水再生装置41内では、有害金属等を捕捉しているキレート剤を含む洗浄水が、キレート剤より錯生成力が高い固相吸着材(固相吸着材粒子)と接触させられる。その結果、キレート剤に捕捉されている有害金属等がキレート剤から離脱させられ、固相吸着材に吸着ないしは抽出される。これにより、洗浄水から有害金属等が除去・回収される一方、キレート剤は再び有害金属等を捕捉することができる状態となり、洗浄水が再生される。再生洗浄水貯槽43に貯留された洗浄水は、ポンプ51により管路52を介して土壌洗浄分級部2に返送される。
キレート剤より錯生成力が高い固相吸着材は、例えばゲル等の固体状のものであり、一般に、金属を捕捉しているキレート剤を含む水溶液と接触したときに、キレート剤と配位結合している金属イオンをキレート剤から離脱させて該固相吸着材に移動させることができる程度の共有結合以外の強い結合力を有しているものである。このような固相吸着材としては、例えばシリカゲルや樹脂等の担体に環状分子を密に担持させ、この環状分子にキレート配位子を修飾させたものなどが挙げられる。このような固相吸着材を用いる場合、隣り合う環状分子及びキレート配位子により、配位結合、水素結合などの複数の様々な結合や相互作用が生じて多点相互作用が生じ、金属イオンに対してキレート剤よりも強い化学結合が生じるとともに環状分子の性状により金属イオンを選択的に取り込むことができる。
このような洗浄水の再生に伴って、固相吸着材における有害金属等の吸着量は経時的に増加してゆくが、固相吸着材の吸着能力には上限がある。このため、固相吸着材における有害金属等の吸着量が飽和状態ないしはその近傍に達したときに、固相吸着材は再生される。すなわち、洗浄水が排除された状態で洗浄水再生装置41内に酸液(例えば、希硝酸、希硫酸等)を流し、固相吸着材に吸着された有害金属等を酸液により除去して固相吸着材を再生する。かくして、有害金属等が酸液によって回収される一方、固相吸着材は再生されて再び有害金属等ないしはこれらのイオンを吸着又は抽出することが可能な状態となる。なお、固相吸着材は、酸液によって再生された後に水洗され、固相吸着材に付着している微量の酸液が除去される。
洗浄水再生装置41内の固相吸着材の有害金属等の吸着量が飽和状態ないしはその近傍に達して固相吸着材を酸液で再生する際には、管路54、48、49、55に介設されたバルブ63、62、65、67が開かれる一方、他のバルブ61、64、66、68が閉じられ、ポンプ53が運転される。これにより、酸液貯槽44内の酸液が、洗浄水再生装置41内を流通して酸液貯槽44に還流する。固相吸着材の再生操作を開始する前には、洗浄水再生装置41内の洗浄水は排除される。なお、複数の洗浄水再生装置41を並列に配設すれば、一部の洗浄水再生装置41への洗浄水の供給が停止されているときでも、洗浄水を連続的に再生することができる。固相吸着材の有害金属吸着量が飽和状態ないしはその近傍に達したか否かは、洗浄水再生装置41から排出された洗浄水中の有害金属等の含有量を検出することにより判定することができる。
洗浄水再生装置41内に酸液を流す時間は、洗浄水再生装置41の寸法ないしは形状、固相吸着材粒子の寸法等に応じて好ましく設定される。酸液は、酸液貯槽44と洗浄水再生装置41とを循環して流れる。その際、洗浄水再生装置41内の固相吸着材は酸液と接触し、固相吸着材に吸着されている有害金属等が酸液中に離脱させられる。すなわち、有害金属等が酸液によって回収される一方、固相吸着材は再生されて再び有害金属等を吸着することが可能な状態となる。
酸液による固相吸着材の再生が終了した後に固相吸着材を水洗する際には、管路57、48、49、58に介設されたバルブ64、62、65、68が開かれる一方、他のバルブ61、63、66、67が閉じられ、ポンプ56が運転される。これにより、水貯槽45内の水が、洗浄水再生装置41内を流通して水貯槽45に還流する。このような固相吸着材の水洗操作を開始する前には、洗浄水再生装置41内の酸液は排除される。水は、水貯槽45と洗浄水再生装置41との間を循環して流れる。その際、洗浄水再生装置41内の固相吸着材は水と接触し、固相吸着材に付着している酸液が洗浄される。この後、洗浄水の再生が再開される。
以下、図4〜図6を参照しつつ、キレート剤回収部4の具体的な構成及び機能を説明する。
図4に示すように、キレート剤回収部4の一部をなす礫すすぎ装置16は、ベルトコンベア74と、礫供給装置75と、すすぎ水散布装置76と、洗浄廃水受槽77とを備えている。
ベルトコンベア74は、電動機(図示せず)によって回転駆動されるシャフト78aに同軸に取り付けられた略円柱形の駆動ローラ78と、駆動源には接続されていないシャフト79aに同軸に取り付けられた略円柱形の従動ローラ79と、駆動ローラ78と従動ローラ79とに巻き掛けられた輪状ないしは無端(エンドレス)の搬送ベルト80と、搬送ベルト80を支持ないしは案内する多数の支持ローラ81と、該ベルトコンベア74から排出される礫を案内する案内板82とを備えている。礫すすぎ装置16は、土壌洗浄分級部2の一部をなすトロンメル24(図1〜図2参照)から排出された礫に、すすぎ水を散布又は噴射して、礫に保持され又は付着しているキレート剤を洗い流して除去する。
駆動ローラ78と従動ローラ79とは、その直径が同一であり、同一の高さの位置に配置されている。搬送ベルト80は、すすぎ水は通過させるが礫は通過させない輪状に湾曲させることが可能な多孔性材料、メッシュ状材料、繊維状材料ないしは布状材料で形成されている。すすぎ水散布装置76は、搬送ベルト80の移動方向に関して所定の長さ(例えば、1〜2m)の領域において、搬送ベルト80によって搬送されている礫にすすぎ水を散布する。すすぎ水散布装置76からのすすぎ水の散布量は、礫に付着している洗浄水をほぼ全部洗い流すことができるように好ましく設定される。例えば、礫に付着している洗浄水の量の2〜3倍の量のすすぎ水が散布される。具体例としては、例えば含水比が15%の礫を1時間あたり20トン(乾燥基準)で搬送する場合は、1時間あたり6〜9トンのすすぎ水を散布することになる。
礫供給装置75は、トロンメル24から排出された礫を、従動ローラ79の近傍で搬送ベルト80の上に所定の流量で供給する。このように供給された礫は、搬送ベルト80によって搬送され、駆動ローラ78に対応する位置で案内板82を経由して下方に落下し、礫貯蔵場(図示せず)に貯蔵される。搬送ベルト80によって搬送されている礫には、すすぎ水散布装置76からすすぎ水が散布され、すすぎ水は礫の粒子の間隙を通って下方に移動し、搬送ベルト80を通過して洗浄廃水受槽77に流下する。その際、礫に付着しているキレート剤を含む洗浄水は、すすぎ水によって下方に洗い流され、洗浄廃水受槽77に落下ないしは流入するが、すすぎ水の一部は礫の粒子の間隙に保持される。すなわち、礫に保持され又は付着していたキレート剤を含む洗浄水は、キレート剤を含まないすすぎ水と置換される。つまり、礫に含まれ又は付着しているキレート剤は、すすぎ水によって洗い流され、すすぎ水の一部とともに洗浄廃水受槽77に収容される。なお、洗浄廃水受槽77に収容されたキレート剤を含む洗浄廃水は、洗浄廃水槽83(図7参照)に導入される。かくして、礫貯蔵場(図示せず)にはキレート剤及び有害金属等をほとんど含まない清浄な礫が貯蔵される。
図5に示すように、キレート剤回収部4の一部をなす砂すすぎ装置17は、ベルトコンベア84と、砂供給装置85と、すすぎ水散布装置86と、洗浄廃水受槽87とを備えている。ここで、ベルトコンベア84は、電動機(図示せず)によって回転駆動されるシャフト88aに同軸に取り付けられた略円柱形の駆動ローラ88と、駆動源には接続されていないシャフト89aに同軸に取り付けられた略円柱形の従動ローラ89と、駆動ローラ88と従動ローラ89とに巻き掛けられた輪状ないしは無端(エンドレス)の搬送ベルト90と、搬送ベルト90を支持ないしは案内する多数の支持ローラ91と、該ベルトコンベア84から排出される砂を案内する案内板92とを備えている。この砂すすぎ装置17は、土壌洗浄分級部2の一部をなすサンドクリーン26(図1〜図2参照)から排出された砂に、すすぎ水を散布又は噴射して、該砂に保持され又は付着しているキレート剤を洗い流して除去する。
駆動ローラ88と従動ローラ89とは、その直径が同一であり、同一の高さの位置に配置されている。搬送ベルト90は、すすぎ水は通過させるが砂の粒子は通過させない輪状に湾曲させることが可能な多孔性材料、メッシュ状材料、繊維状材料ないしは布状材料で形成されている。すすぎ水散布装置86は、搬送ベルト90の移動方向に関して所定の長さ(例えば、1〜2m)の領域において、搬送ベルト90によって搬送されている砂にすすぎ水を散布する。すすぎ水散布装置86からのすすぎ水の散布量は、砂に付着している洗浄水をほぼ全部洗い流すことができるように好ましく設定される。例えば、砂に付着している洗浄水の量の2〜3倍の量のすすぎ水が散布される。具体例としては、例えば含水比が20%の砂を1時間あたり35トン(乾燥基準)で搬送する場合は、1時間あたり14〜21トンのすすぎ水を散布することになる。
砂供給装置85は、サンドクリーン26から排出された砂を、従動ローラ89の近傍で搬送ベルト90の上に所定の流量で供給する。このように供給された砂は、搬送ベルト90によって搬送され、駆動ローラ88に対応する位置で案内板92を経由して下方に落下し、砂貯蔵場(図示せず)に貯蔵される。搬送ベルト90によって搬送されている砂には、すすぎ水散布装置86からすすぎ水が散布され、すすぎ水は砂の粒子の間隙を通って下方に移動し、搬送ベルト90を通過して洗浄廃水受槽87に流下する。その際、砂に付着していたキレート剤を含む洗浄水は、すすぎ水によって下方に洗い流され、洗浄廃水受槽87に落下ないしは流入するが、すすぎ水の一部は砂の粒子の間隙に保持される。すなわち、砂に保持され又は付着していたキレート剤を含む洗浄水は、キレート剤を含まないすすぎ水と置換される。つまり、砂に含まれ又は付着しているキレート剤は、すすぎ水によって洗い流され、すすぎ水の一部とともに洗浄廃水受槽87に収容される。なお、洗浄廃水受槽87に収容されたキレート剤を含む洗浄廃水は、洗浄廃水槽83(図7参照)に導入される。かくして、砂貯蔵場(図示せず)にはキレート剤及び有害金属等をほとんど含まない清浄な砂が貯蔵される。
図6に示すように、キレート剤回収部4の一部をなす細粒土すすぎ装置18は、解砕機93と解砕土洗浄機94とを備えている。解砕機93は、フィルタプレス32(図2参照)から排出された濾過ケーク(細粒土)を解砕して粒状又は粉状の解砕土(細粒土)を生成する。解砕土洗浄機94は、解砕機93によって生成された解砕土にすすぎ水を散布又は噴射して、該解砕土に保持されているキレート剤を除去(回収)する。
解砕機93は、フィルタプレス32から排出された濾過ケークを、高速回転するブレード95によって、例えば粒径が数mm(例えば、1〜3mm)の多数の濾過ケーク細片に解砕する。なお、このように濾過ケークを解砕する解砕機93としては、例えば大平洋機工株式会社に係る「脱水ケーキ解砕機」あるいは株式会社氣工社に係る「脱水ケーキリサイクル装置」などを用いることができる。
解砕土洗浄機94は、ベルトコンベア96と、解砕土受入部97と、すすぎ水散布装置98と、洗浄廃水受槽99とを備えている。ここで、ベルトコンベア96は、電動機(図示せず)によって回転駆動されるシャフト100aに同軸に取り付けられた略円柱形の駆動ローラ100と、駆動源には接続されていないシャフト101aに同軸に取り付けられた略円柱形の従動ローラ101と、駆動ローラ100と従動ローラ101とに巻き掛けられた輪状ないしは無端(エンドレス)の搬送ベルト102と、搬送ベルト102を支持ないしは案内する多数の支持ローラ103と、ベルトコンベア96から排出される解砕土を案内する案内板104とを備えている。
駆動ローラ100と従動ローラ101とは、その直径が同一であり、同一の高さの位置に配置されている。搬送ベルト102は、すすぎ水は通過させるが解砕土の粒子は通過させない輪状に湾曲させることが可能な多孔性材料、メッシュ状材料、繊維状材料又は布状材料で形成されている。すすぎ水散布装置98は、搬送ベルト102の移動方向に関して所定の長さ(例えば、1〜2m)の領域において、搬送ベルト102によって搬送されている解砕土にすすぎ水を散布する。すすぎ水散布装置98からのすすぎ水の散布量は、解砕土に付着している洗浄水をほぼ全部洗い流すことができるように好ましく設定される。例えば、解砕土に付着している洗浄水の量の2〜3倍の量のすすぎ水が散布される。具体例としては、例えば含水比が40%の解砕土を1時間あたり25トン(乾燥基準)で搬送する場合は、1時間あたり20〜30トンのすすぎ水を散布することになる。
解砕土受入部97は、解砕機93から排出された解砕土を、従動ローラ101の近傍で搬送ベルト102の上に所定の流量で供給する。このように供給された解砕土は、搬送ベルト102によって搬送され、駆動ローラ100に対応する位置で案内板104を経由して下方に落下し、細粒土貯蔵所(図示せず)に貯蔵される。搬送ベルト102によって搬送されている解砕土には、すすぎ水散布装置98からすすぎ水が散布され、すすぎ水は解砕土の粒子の間隙を通って下方に移動し、搬送ベルト102を通過して洗浄廃水受槽99に流下する。その際、解砕土に付着していたキレート剤を含む洗浄水は、すすぎ水によって下方に洗い流され、洗浄廃水受槽99に流下する。ここで、すすぎ水の一部は、解砕土の粒子の間隙に保持される。すなわち、解砕土に保持され又は付着していたキレート剤を含む洗浄水は、すすぎ水と置換される。つまり、解砕土に含まれ又は付着しているキレート剤は、すすぎ水によって洗い流され、すすぎ水(一部)とともに洗浄廃水受槽99に収容される。なお、洗浄廃水受槽99に収容されたキレート剤を含む洗浄廃水は、洗浄廃水槽83(図7参照)に導入される。かくして、細粒土貯蔵所(図示せず)にはキレート剤及び有害金属等を含まない細粒土が貯蔵される。
以下、図7を参照しつつ、すすぎ水生成部5及び洗浄水供給部7(混合槽111、ポンプ112及び管路113等)の構成及び機能を説明する。すすぎ水生成部5は逆浸透膜分離装置110を有する。この逆浸透膜分離装置110へは、再生洗浄水貯槽43内の洗浄水の一部が、ポンプ118及び管路119により導入される。この実施形態では、逆浸透膜分離装置110は、キレート剤再生部3から排出された洗浄水の一部を受け入れ、付設された高圧ポンプ(図示せず)で加圧した上で(例えば0.5〜1.5MPa)逆浸透膜により、キレート剤が濃縮された濃縮水と、キレート剤を含まない透過水とを生成する。すなわち、逆浸透膜分離装置110は、洗浄水を、キレート剤が濃縮された濃縮水と、キレート剤を含まない透過水とに分離する。そして、濃縮水は、管路109を経由して、洗浄水供給部7の一部をなす混合槽111に導入される。なお、キレート剤再生部3から排出された洗浄水のうち逆浸透膜分離装置110に導入された洗浄水以外の洗浄水は、ポンプ51及び管路52により、洗浄水供給部7の一部をなす混合槽111に導入される。
逆浸透膜分離装置110の逆浸透膜としては、例えばポリエステル不織布(厚さ100〜120μm)の表面に、ポリスルホン支持層と架橋芳香族ポリアミド緻密層とが積層されてなる三層構造のものなどを用いることができる。なお、架橋芳香族ポリアミド緻密層は、孔径がおおむね0.5〜1.5nmである多数の細孔を有し、水は透過させるがキレート剤は透過させない非常に薄い(例えば、0.2〜0.25μm)半透膜である。また、ポリスルホン支持層は、非常に薄い架橋芳香族ポリアミド緻密層を支持ないしは保護してその破損を防止するための比較的厚い(例えば、40〜50μm)多孔質膜である。
逆浸透膜分離装置110はスパイラル型のものであり、スパイラル状に巻かれた逆浸透膜が円筒状の容器内に収容されてなる逆浸透膜エレメントを複数有している。各逆浸透膜エレメントは、例えば全長を1〜2m程度とし、外径を0.2〜0.4m程度とするのが実用的である。例えば、全長が約1mであり、外径が約0.2mである市販のこの種の逆浸透膜エレメント(例えば、岐阜県中津川市の株式会社オーセンテック製)における逆浸透膜の有効膜面積は約40mである。この逆浸透膜エレメントの場合、キレート剤濃度が1質量%程度の洗浄水を1MPa程度の圧力で供給するときの、透過水の生成量は約1.5m/hrと推定される。したがって、前記の条件で例えば毎時60mの透過水を生成する場合は、この逆浸透膜エレメントを40本並列に接続すればよい。各逆浸透膜エレメントを多段(例えば、8列5段)で横置きに配置した場合、その設置に要する敷地の面積は10〜20m程度である。
逆浸透膜分離装置110は連続式であり、洗浄水の供給量及び供給圧力(操作圧力)、濃縮水ないしは透過水の排出量等の運転条件は、洗浄水の供給量の30〜50%の流量の透過水を生成するように設定される。すなわち、洗浄水の供給量の50〜70%の流量の濃縮水が生成され、この濃縮水は管路109を介して混合槽111に導入される。かくして、濃縮水に含まれるキレート剤は、混合槽111を経由して、土壌洗浄分級部2に返送され、土壌浄化システム外には排出されない。
逆浸透膜分離装置110から排出された透過水は、すすぎ水としてキレート剤回収部4に供給される。具体的には、透過水は、詳しくは図示していないがポンプ及び管路(透過水供給手段)を介して、礫すすぎ装置16のすすぎ水散布装置76と、砂すすぎ装置17のすすぎ水散布装置86と、細粒土すすぎ装置18のすすぎ水散布装置98とにすすぎ水として供給される。キレート剤回収部4から排出された洗浄廃水は洗浄廃水槽83に導入され、一時的に貯留される。前記のとおり、キレート剤回収部4では、礫、砂又は細粒土が、これらに付着し、あるいは保持されている洗浄水の2〜3倍のすすぎ水で洗浄されるので、洗浄廃水のキレート剤濃度は、洗浄水のキレート剤濃度に比べてかなり低くなる(おおむね1/2〜1/3)。洗浄廃水槽83内の洗浄廃水は、ポンプ116及び管路117により、洗浄水供給部7の一部をなす混合槽111に導入される。
かくして、洗浄水供給部7の一部をなす混合槽111へは、洗浄水再生装置41(図3参照)から排出された洗浄水のうち逆浸透膜分離装置110に導入された洗浄水以外の洗浄水と、逆浸透膜分離装置110から排出された濃縮水と、キレート剤回収部4から排出された洗浄廃水とが導入され、これらの水は混合槽111内で混合される。そして、混合槽111内の混合水は、ポンプ112及び管路113により、洗浄水として土壌洗浄分級部2に供給(返送)される。何らかの事情で洗浄水のキレート剤濃度を高める必要が生じたときには、キレート剤補充部6から混合槽111にキレート剤が供給(補充)される。なお、すすぎ水生成部5を構成する逆浸透膜分離装置110、混合槽111等の設置にはさほど広い敷地を必要としない。
前記のとおり、土壌浄化システム1は、洗浄水を循環使用して、土壌浄化システム外には廃水を排出しない完全クローズドシステムである。また、土壌浄化システム1では、洗浄水に含まれるキレート剤は、土壌浄化システム外には排出されず、再生しつつ繰り返し使用される。このため、土壌浄化システム1のランニングコストを非常に低くすることができる。
図8に、土壌洗浄分級部2において、例えば1.0質量%のキレート剤を含む洗浄水で、1時間あたり100トンの土壌を洗浄・分級する場合における、土壌浄化システム1の要所における土壌、水及びキレート剤の流量の一例を示す。土壌洗浄分級部2に供給される洗浄水の総流量は450m/hrである。この例では、100トンの土壌は、20トンの礫と、35トンの砂と、25トンの細粒土と、20トンの水とを含み、その含水比は25%である。また、トロンメル24から排出される礫の含水比は15%であり、サンドクリーン26から排出される砂の含水比は20%であり、フィルタプレス32から排出される細粒土(濾過ケーク)の含水比は40%である。図8から明らかなとおり、この例では、礫、砂及び細粒土によって、1時間あたり0.2トンのキレート剤が、土壌洗浄分級部2から持ち去られる。しかし、これらのキレート剤は、キレート剤回収部4で回収され、洗浄廃水とともに洗浄水供給部7に導入された後、土壌洗浄分級部2に戻されるので、土壌浄化システム外には排出されない。
図9に、図8の場合におけるキレート剤回収部4及びすすぎ水生成部5における洗浄水、すすぎ水、洗浄廃水、キレート剤等の流量及びキレート剤濃度の一例を示す。この例では、1MPa程度の圧力で供給される洗浄水の流量(120m/hr)の50%の流量(60m/hr)の透過水を生成するように設定している。逆浸透膜分離装置110の逆浸透膜の総有効膜面積は約1600mである。したがって、例えば各逆浸透膜の有効膜面積が約40mである前記の逆浸透膜エレメント(長さ約1m、外径約0.2m)を40本並列に接続して用いればよい。図9から明らかなとおり、礫、砂及び細粒土によって土壌洗浄分級部2から持ち去られたキレート剤(1時間あたり0.2トン)はすべて洗浄水に戻され、土壌洗浄分級部2に返送されている。
以上、本発明の実施形態に係る土壌浄化システム1によれば、土壌洗浄分級部2から排出された礫、砂及び/又は細粒土は、キレート剤回収部4で逆浸透膜分離装置110の透過水(すすぎ水)で洗浄され、礫、砂及び/又は細粒土に付着しているキレート剤が除去・回収される。したがって、キレート剤及び有害金属等を含まない高品質の礫、砂及び/又は細粒土を得ることができる。そして、キレート剤回収部4において礫、砂及び/又は細粒土の洗浄により生じたキレート剤を含む洗浄廃水は、洗浄水供給部7を経由して土壌洗浄分級部2に返送され、土壌浄化システム外には排出されないので、キレート剤の土壌浄化システム外への逸失が確実に防止される。
一方、すすぎ水生成部5を構成する逆浸透膜分離装置110の設置面積は非常に小さい。また、洗浄水と濃縮水と洗浄廃水とを混合し、洗浄水として土壌洗浄分級部2に供給(返送)する洗浄水供給部7は、例えば単純なコンクリートピット等の混合槽11、ポンプ112、管路113等で構成される設置面積が非常に小さいものである。したがって、キレート剤の回収設備の設置に、例えば特許文献4〜5に開示された砂収容部のような広い敷地を必要としない。よって、礫、砂及び/又は細粒土によってキレート剤が土壌浄化システム外に持ち去られるのを防止することができ、かつキレート剤回収のための設備の敷地面積を非常に小さくすることができる。
1 土壌浄化システム、2 土壌洗浄分級部、3 キレート剤再生部、4 キレート剤回収部、5 すすぎ水生成部、6 キレート剤補充部、7 洗浄水供給部、11 混合装置、12 第1分級装置、13 第2分級装置、14 沈降分離装置、15 濾過装置、16 礫すすぎ装置、17 砂すすぎ装置、18 細粒土すすぎ装置、21 投入ホッパ、22 混合器、23 ミルブレーカ、24 トロンメル、25 サイクロン、26 サンドクリーン、27 PH調整槽、28 凝集槽、29 浮遊物回収装置、30 シックナ、31 中間タンク、32 フィルタプレス、33 洗浄水槽、34 予備水槽、41 洗浄水再生装置、43 再生洗浄水貯槽、44 酸液貯槽、45 水貯槽、46 ポンプ、47〜50 管路、51 ポンプ、52 管路、53 ポンプ、54 管路、55 管路、56 ポンプ、57 管路、58 管路、61〜68 バルブ、74 ベルトコンベア、75 礫供給装置、76 すすぎ水散布装置、77 洗浄廃水受槽、78 駆動ローラ、78a シャフト、79 従動ローラ、79a シャフト、80 搬送ベルト、81 支持ローラ、82 案内板、84 ベルトコンベア、85 砂供給装置、86 すすぎ水散布装置、87 洗浄廃水受槽、88 駆動ローラ、88a シャフト、89 従動ローラ、89a シャフト、90 搬送ベルト、91 支持ローラ、92 案内板、93 解砕機、94 解砕土洗浄機、95 ブレード、96 ベルトコンベア、97 解砕土受入部、98 すすぎ水散布装置、99 洗浄廃水受槽、100 駆動ローラ、100a シャフト、101 従動ローラ、101a シャフト、102 搬送ベルト、103 支持ローラ、104 案内板、109 管路、110 逆浸透膜分離装置、111 混合槽、112 ポンプ、113 管路、116 ポンプ、117 管路、118 ポンプ、119 管路。

Claims (3)

  1. 礫と砂と細粒土とを含みかつ有害金属又はその化合物で汚染された土壌を、キレート剤を含む洗浄水で洗浄して浄化するとともに、礫と砂と細粒土とに分級する土壌洗浄分級部と、
    前記土壌洗浄分級部から排出された洗浄水中の有害金属又はその化合物を捕捉しているキレート剤から有害金属又はその化合物を除去してキレート剤を再生するキレート剤再生部と、
    前記土壌洗浄分級部から排出された細粒土をすすぎ水で洗浄することにより、細粒土に付着しているキレート剤を回収するキレート剤回収部と、
    前記キレート剤再生部から排出された洗浄水の一部を導入して逆浸透膜によりキレート剤が濃縮された濃縮水とキレート剤を含まない透過水とに分離する逆浸透膜分離装置を有し、透過水をすすぎ水として前記キレート剤回収部に供給するすすぎ水生成部と、
    前記キレート剤再生部から排出された洗浄水のうち前記すすぎ水生成部に導入された洗浄水以外の洗浄水と、前記すすぎ水生成部から排出された濃縮水と、前記キレート剤回収部から排出された細粒土の洗浄廃水とを受け入れて混合し、混合水を洗浄水として前記土壌洗浄分級部に供給する洗浄水供給部とを備えていることを特徴とする土壌浄化システム。
  2. 前記洗浄水供給部は、
    前記キレート剤再生部から排出された洗浄水のうち前記すすぎ水生成部に導入された洗浄水以外の洗浄水と、前記すすぎ水生成部から排出された濃縮水と、前記キレート剤回収部から排出された細粒土の洗浄廃水とを受け入れて混合する混合槽と、
    前記混合槽内の混合水を前記土壌洗浄分級部に洗浄水として供給するポンプ及び管路とを有することを特徴とする、請求項1に記載の土壌浄化システム。
  3. 前記土壌洗浄分級部は、
    礫と砂と細粒土とを含む土壌と洗浄水とを混合して攪拌し、土壌に付着している有害金属又はその化合物を該土壌から離脱させてキレート剤に捕捉させる混合装置と、
    前記混合装置から排出された土壌と洗浄水とを含む混合物を受け入れ、該混合物から礫を分離する第1分級装置と、
    前記第1分級装置から排出された砂と細粒土と洗浄水とを含む混合物を受け入れ、該混合物から砂を分離する第2分級装置と、
    前記第2分級装置から排出された細粒土と洗浄水とを含む混合物を、沈降分離により、上澄水と、細粒土を含むスラッジとに分離する沈降分離装置と、
    前記沈降分離装置から排出されたスラッジを濾過する濾過装置とを有し、
    前記キレート剤再生部は、キレート剤よりも錯生成力が高く前記沈降分離装置から排出された上澄水と接触したときに該上澄水中の有害金属又はその化合物を吸着する固相吸着材を有し、該上澄水中のキレート剤から有害金属又はその化合物を除去して該キレート剤を再生するキレート剤再生装置を有し、
    前記キレート剤回収部は、前記濾過装置から排出された細粒土を含む濾過ケークにすすぎ水を散布又は噴射して、細粒土に保持されているキレート剤を洗い流す細粒土すすぎ装置を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の土壌浄化システム。
JP2017255364A 2017-12-19 2017-12-19 土壌浄化システム Active JP6344588B1 (ja)

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