JP6341735B2 - 教習支援装置、教習支援プログラムおよび教習支援方法 - Google Patents

教習支援装置、教習支援プログラムおよび教習支援方法 Download PDF

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Description

本発明は、教習支援装置、教習支援プログラムおよび教習支援方法に関する。
特許文献1は、自動車の教習装置を開示する。この装置は、ビデオカメラと送信アンテナと受信アンテナと受信テレビとを備える。ビデオカメラおよび送信アンテナは、自動車に取り付けられている。ビデオカメラは撮像を行い、映像信号を得る。送信アンテナは映像信号を送信する。受信アンテナおよび受信テレビは、監視室に設置されている。受信アンテナは映像信号を受信する。受信テレビは、映像信号に基づいて映像を表示する。
受講者は教習所内のコースにおいて自動車を運転する。教官は、受信テレビに表示される映像を監視する。これにより、教官は、監視室において受講者の運転操作を把握できる。これによれば、教官は受講者に個別的な、具体的な助言を与えることができる。
特許文献2は、車両の運転技術診断システムを開示する。このシステムは、データレコーダとメモリ媒体と診断装置とを備えている。データレコーダは、車両に搭載されている。データレコーダは、車両の挙動を計測する。メモリ媒体は、データレコーダが計測した計測データを記憶する。診断装置は、計測データに基づいて、運転操作技術を診断する。診断装置は、予め用意された複数のコメントデータの中から適切なコメントデータを選択する。そして、診断装置は、診断結果とコメントデータを含む診断情報を生成する。
まず、データレコーダにメモリ媒体を装着する。そのデータレコータが搭載された自動車を、運転者が運転する。データレコーダが計測データを計測する。メモリ媒体は、計測データを記憶する。運転が終了すると、メモリ媒体をデータレコーダから外し、診断装置にセットする。診断装置は、メモリ媒体に記憶されている計測データに基づいて、診断情報を生成する。これによれば、一般道における運転に関する診断情報を提供できる。
特開平6−332370 特開2002−211265
このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
特許文献1では、受講者が教習所内において自動車を運転している間、教官は監視室にいなければならない。また、複数の受講者が自動車を運転している場合、教官は複数の映像を同時に監視しなければならない。これらの制約があるので、一人の教官が教習できる受講者の数は限られている。
特許文献2では、診断結果は計測データを使った計算結果であり、コメントデータは予め用意されているコメントデータの1つである。よって、診断情報は、教官が運転者に与える助言に比べて、個別的でないし、具体的でもない。このような診断情報を運転者に与えても、運転者の運転技量を的確に向上させることは困難である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、教官が運転者を効率良く教習することを支援することができる教習支援装置、教習支援プログラムおよび教習支援方法を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、本発明は、車両の運転に関する教習を支援するための教習支援装置であって、教習支援装置は、複数の評価情報を蓄積する評価記憶部を備え、各評価情報は、運転者による車両の運転技量を評価することによって得られた評価結果と、その運転者を識別するための運転者識別子と、を少なくとも含み、各評価情報は、運転技量が評価された時に撮影された前記車両に関する評価画像がある場合には、さらに評価画像を含み、教習支援装置は、前記評価記憶部から各運転者の評価情報の一部をそれぞれ特定評価情報として抽出する抽出部と、特定評価情報に含まれる評価結果および評価画像を出力する出力部と、をさらに備えている教習支援装置である。
[作用・効果]本発明によれば、出力部を備えているので、教官に評価結果および評価画像を好適に提示できる。また、教習支援装置は抽出部を備えているので、各運転者の運転を観察するための教官の労力を軽減できる。さらに、教習支援装置は評価記憶部を備えているので、教官は運転者の運転を丁寧に観察できる。このように、教習支援装置によれば、教官が各運転者を効率良く教習することを好適に支援できる。
上述した発明において、前記抽出部は、評価画像を含まない評価情報を特定評価情報として抽出しないことが好ましい。教官は常に、運転者の運転技量を的確に把握できる。
上述した発明において、前記抽出部は、いずれかの運転者の一定数以上の評価情報が前記評価記憶部に新たに蓄積される度に、その運転者の特定評価情報を抽出することが好ましい。例えば、評価記憶部に新たに記憶されるいずれかの運転者の評価情報の件数が一定数以上になると、抽出部はその運転者の特定評価情報を抽出する。これによれば、評価記憶部に新たに蓄積される評価情報の件数に応じて、抽出部は、特定評価情報を抽出する頻度を運転者ごとに変えることができる。
上述した発明において、前記抽出部は、所定の期間が経過する度に、特定評価情報を抽出することが好ましい。特定評価情報を抽出する頻度を略一定に保つことができる。
上述した発明において、前記抽出部は、特定評価情報の候補となる評価情報を、抽出対象に設定する抽出対象設定部と、前記抽出対象設定部によって設定された抽出対象から、特定評価情報をそれぞれ決定する特定評価情報決定部と、を備えていることが好ましい。抽出部は抽出対象設定部を備えているので、評価記憶部に蓄積されている評価情報から、特定評価情報の候補となる評価情報に、抽出対象を絞ることができる。その結果、特定評価情報決定部は、特定評価情報を好適に決定できる。
上述した発明において、前記特定評価情報決定部は、評価結果に基づいて、抽出対象から特定評価情報を決定することが好ましい。特定評価情報決定部は、評価結果が比較的に低い評価情報や比較的に高い評価情報など、教習の対象として適切な評価情報を特定評価情報に決定できる。
上述した発明において、前記抽出対象設定部は、抽出対象に未だ設定されたことがない評価情報を未設定評価情報として、いずれかの運転者の一定数以上の未設定評価情報を、その運転者に関する抽出対象に設定することが好ましい。抽出対象設定部は、抽出対象に設定される評価情報の件数を、一定数以上に保つことができる。
上述した発明において、前記抽出対象設定部は、所定の期間内に得られた各運転者の評価情報をその運転者に関する抽出対象にそれぞれ設定することが好ましい。抽出対象設定部は、同じ期間内に得られた評価情報を1つの抽出対象にまとめることができる。
上述した発明において、前記抽出部は、抽出対象を補正する抽出対象補正部を備え、前記抽出対象補正部は、運転者識別子以外の、評価情報に含まれる1つ以上の情報に基づいて、前記抽出対象設定部によって設定された抽出対象を複数のグループに分類し、各抽出対象の一部のグループを使用グループに特定し、さらに、使用グループに含まれる評価情報を補正後の抽出対象として設定し、前記特定評価情報決定部は、抽出対象補正部によって抽出対象が補正された場合には、補正後の抽出対象から特定評価情報を決定することが好ましい。抽出部は抽出対象補正部を備えているので、抽出対象設定部によって設定された抽出対象を更に絞ることができる。また、抽出対象補正部は、評価情報に含まれる1つ以上の情報(運転者識別子を除く)に基づいて抽出対象を分類するので、各グループに含まれる評価情報は共通する特性を有する。さらに、抽出対象補正部は、抽出対象を分類した複数のグループのうち、一部のグループを使用グループに特定し、使用グループに含まれる評価情報を補正後の抽出対象として設定する。このため、評価情報の特性に基づいて、抽出対象を好適に補正できる。
上述した発明において、前記抽出対象補正部は、評価結果の統計量に基づいて、各評価対象の使用グループを決定することが好ましい。特定評価情報決定部は、教習の対象として適切な使用グループを決定できる。「統計量」は、例えば、最大値、最小値、平均値、中央値、最頻値、分散、標準偏差である。
上述した発明において、前記評価情報のそれぞれは、運転技量が評価された位置を示す評価位置情報、運転技量が評価された日時を示す評価日時情報、運転技量の評価に使用された車両の属性を示す車両情報、運転技量の評価中に走行した路面の状況を示す路面情報、運転技量が評価された日時および位置における気象を示す気象情報および運転技量が評価された日時および位置における道路交通を示す渋滞情報の少なくともいずれかを含み、前記抽出対象補正部は、評価結果、評価画像、評価位置情報、評価日時情報、車両情報、路面情報、気象情報および渋滞情報の少なくともいずれかに基づいて、抽出対象を複数のグループに分類することが望ましい。出対象補正部は、抽出対象を種々の観点から分類できる。
上述した発明において、前記評価情報のそれぞれは、運転技量が評価された位置を示す評価位置情報、運転技量が評価された日時を示す評価日時情報、運転技量の評価に使用された車両の属性を示す車両情報、運転技量の評価中に走行した路面の状況を示す路面情報、運転技量が評価された日時および位置における気象を示す気象情報、運転技量が評価された日時および位置における道路交通を示す渋滞情報および運転技量が評価された時における車両状態に関する計測データの少なくともいずれかを含み、前記出力部は、特定評価情報に含まれる評価位置情報、評価日時情報、車両情報、路面情報、気象情報、渋滞情報および計測データの少なくともいずれかを、出力することが好ましい。教習支援装置は、評価結果および評価画像に関連する情報を教官に提示できる。よって、教官は運転者の運転を一層容易に把握できる。
上述した発明において、教習支援装置は、さらに、特定評価情報に対するアドバイスに関するアドバイス情報を受け付ける入力部と、特定評価情報に対するアドバイス情報を、その特定評価情報に含まれる運転者識別子によって特定される情報機器に送信する通信部と、を備えていることが好ましい。教習支援装置は、入力部を備えているので、教官はアドバイス情報を好適に入力できる。また、教習支援装置は、通信部を備えているので、アドバイス情報を運転者に好適に通知できる。
また、本発明は、車両の運転に関する教習を支援するための教習支援装置において実行される教習支援プログラムであって、教習支援プログラムは、評価情報であって、運転者による車両の運転技量を評価することによって得られた評価結果と、その運転者を識別するための運転者識別子と、を少なくとも含み、かつ、運転技量が評価された時に撮影された前記車両に関する評価画像がある場合には、さらに評価画像を含む評価情報を評価記憶部に蓄積する処理と、運転者識別子に基づいて、前記評価記憶部から、各運転者の評価情報の一部をそれぞれその運転者の特定評価情報として抽出する処理と、特定評価情報に含まれる評価結果および評価画像を出力する処理と、を教習支援装置が有するコンピュータに実行させる教習支援プログラムである。
[作用・効果]本発明によれば、教習支援装置が有するコンピュータは、評価情報を評価記憶部に蓄積することができ、評価記憶部に記憶された評価情報から特定評価情報を抽出することができ、かつ、抽出された特定評価情報に含まれる評価結果および評価画像を出力部に出力することができる。このような教習支援装置によれば、教官が各運転者を効率良く教習することを好適に支援できる。
また、本発明は、車両の運転に関する教習を支援するための教習支援方法であって、前記教習支援方法は、評価情報であって、運転者による車両の運転技量を評価することによって得られた評価結果と、その運転者を識別するための運転者識別子と、を少なくとも含み、かつ、運転技量が評価された時に撮影された前記車両に関する評価画像がある場合には、さらに評価画像を含む評価情報を評価記憶部に蓄積するステップと、運転者識別子に基づいて、前記評価記憶部から、各運転者の評価情報の一部をそれぞれその運転者の特定評価情報として抽出するステップと、特定評価情報に含まれる評価結果および評価画像を出力するステップと、を備えた教習支援方法である。
[作用・効果]本発明によれば、教官が各運転者を効率良く教習することを好適に支援できる。
なお、本明細書は、次のような技量判定装置に係る発明も開示している。
(1)上述した発明において、前記抽出部が抽出する各運転者の特定評価情報の数は、前記評価記憶部が蓄積するその運転者の評価情報の数に略比例することが好ましい。
前記(1)に記載の発明によれば、特定評価情報が抽出される確率(具体的には、評価情報の数に対する特定評価情報の数の割合)は、各運転者の間で略一定である。すなわち、特定評価情報が抽出される確率が、各運転者の間でばらつくことを好適に防止できる。
(2)上述した発明において、前記抽出部は、所定の期間内に得られた評価情報の中から、各運転者の特定評価情報を同数ずつ抽出することが好ましい。
前記(2)に記載の発明によれば、所定の期間内に得られた評価情報の中から抽出される特定評価情報の数は、各運転者の間で略同じである。
(3)上述した発明において、前記抽出部は評価結果に基づいて特定評価情報を決定することが好ましい。
前記(3)に記載の発明によれば、教習の対象として適切な評価情報を特定評価情報に決定できる。
(4)上述した発明において、前記通信部は、アドバイス情報とともに、そのアドバイス情報に関連する特定評価情報を送信することが好ましい。
前記(4)に記載の発明によれば、教習支援装置は運転者に適切な情報を提供できる。
(5)上述した教習支援プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
前記(5)に記載の発明によれば、上述した教育支援プログラムを教習支援装置に適切にインストールできる。
本発明によれば、各運転者の運転を観察するための教官の労力を軽減できるので、教官が効率良く教習することを好適に支援できる。
実施例1に係る教習支援装置の機能を例示する概念図である 自動二輪車の概略構成を示す側面図である。 車両用装置のハードウェア構成を例示する図である。 教習支援装置のハードウェア構成を例示する。 教習支援装置および車両用装置の機能構成を例示するブロック図である。 評価部の詳細な機能ブロック図である。 車両用装置の動作例を示すフローチャートである。 教習支援装置の動作例を示すフローチャートである。 実施例1におけるディスプレイの表示例を模式的に示す図である。 評価情報の構造を例示する模式図である。 排気量のカテゴリーと車両の排気量の範囲との関係を例示する図である。 重量のカテゴリーと車両の重量の範囲との関係を示す図である。 実施例2に係る教習支援装置等のブロック図である。 実施例2に係る教習支援装置、車両用装置、気象データベースおよび渋滞データベースの機能構成を例示するブロック図である。 実施例2に係る教習支援装置、車両用装置および運転者用装置の機能構成を例示するブロック図である。 車両用装置が情報を送信する動作例を示すフローチャートである。 特定評価情報を出力し、アドバイス情報を通知する動作例を示すフローチャートである。 実施例2におけるディスプレイの表示例を模式的に示す図である。 変形実施例に係る教習支援装置および運転者用装置の機能構成を例示するブロック図である。 分類区分指定命令に関連する動作例を示すフローチャートである。 特定評価情報を抽出する動作例を示すフローチャートである。 変形実施例における自動二輪車の概略構成を示す側面図である。 変形実施例における車両用装置のハードウェア構成を例示する図である。 変形実施例におけるディスプレイの表示例を模式的に示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施例1を説明する。
1.教習支援装置の基本的な機能の概要
図1は、本実施例に係る教習支援装置の機能を例示する図である。教習支援装置1は、車両の運転に関する教習を支援する。本実施例では、車両として、自動二輪車3a、3bを例示する。教習支援装置1は、自動二輪車3a、3bから分離して設置されている。自動二輪車3a、3bには、運転者MDa、MDbが乗車する。教官MIは、教習支援装置1を使用することによって、自動二輪車3a、3bの運転を運転者MDa、MDbに教習する。
自動二輪車3a、3bには、車両用装置5a、5bが取り付けられている。車両用装置5aは、通信機能を有する情報機器である。車両用装置5a、5bは、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話である。車両用装置5aは運転者MDaによって使用される。車両用装置5bは運転者MDbによって使用される。
以下では、自動二輪車3a、3bを特に区別しない場合には、単に「自動二輪車3」と呼ぶ。車両用装置5a、5bに関しても、同様に「車両用装置5」と記載する。運転者MDa、MDbに関しても、同様に「運転者MD」と記載する。
教習支援装置1と車両用装置5とは、無線で通信可能である。通信方法は、例えば、ネットワーク回線、電気通信回線網などである。また、車両用装置5と教習支援装置1とがウェブサーバを介して通信してもよい。教習支援装置1と車両用装置5とによって、教習支援システムが構成される。
車両用装置5は、自動二輪車3の状態に関する計測データを取得する。車両用装置5は、計測データに基づいて、運転者MDが自動二輪車3を運転する技量(以下、単に「運転技量」と呼ぶ)を評価し、評価結果を得る。評価結果は、運転技量を示す情報である。
車両用装置5は、自動二輪車3に関する画像を撮影する。本明細書では、特に、車両用装置5が運転技量を評価している時に撮影された自動二輪車3に関する画像を、「評価画像」と呼ぶ。
車両用装置5は、これら評価結果および評価画像に運転者識別子を関連付けて、評価教習支援装置1に送信する。運転者識別子は、運転者MDを識別するための情報である。
教習支援装置1は、評価記憶部12と抽出部13と出力部14とを備えている。
評価記憶部12は、車両用装置5から受信した評価結果と評価画像と運転者識別子を蓄積する。相互に関連付けられる評価結果と評価画像と運転者識別子は、1回の評価に関する評価情報を構成する。評価記憶部12は、複数の評価情報を蓄積する。
図1では、評価記憶部12は10件の評価情報R1乃至R10を記憶している。評価情報R1の場合、運転者識別子は「A」であり、評価結果は「7」であり、評価画像は画像ファイル「f1」である。以下では、評価情報R1乃至R10を特に区別しない場合には、単に「評価情報R」と記載する。なお、運転者識別子は、上述した例に限られない。例えば、運転者識別子は、数字列または文字列であってもよい。例えば、運転者識別子は、運転者MDの運転免許証に記載されている番号としてもよい。
抽出部13は、複数の評価情報Rから、一部の評価情報Rを抽出する。図1の例では、抽出部13は10件の評価情報Rから2件の評価情報R(評価情報R1、R8)を抽出する。本明細書では、抽出部13によって抽出された評価情報Rを、特に「特定評価情報RA」と呼ぶ。
出力部14は、特定評価情報RAを出力する。これにより、出力部14は、特定評価情報RAを教官MIに提示する。教官MIは、運転者MDの評価結果を確認できる。また、教官MIは、運転者MDが自動二輪車3を運転する様子または自動二輪車3が走行する様子を把握できる。
このように、教習支援装置1によれば、特定評価情報RAは評価情報Rの一部であり、特定評価情報RAの数は評価情報Rの数より少ない。また、抽出部13が特定評価情報RAを抽出するので、教官MI自身が、特定評価情報RAを抽出する作業を行わなくてもよい。このように、教習支援装置1は、運転者MDの運転を観察するための教官MIの労力を軽減できる。その結果、教官MIは運転者MDの運転技量を効率良く把握できる。よって、教習支援装置1によれば、教官MIが運転者MDを教習することを、好適に支援できる。
また、教習支援装置1は評価記憶部12を備えているので、運転者MDが運転しているときに、教官MIは運転者MDの運転をリアルタイムに観察しなくてよい。その結果、リアルタイムで観察する場合に比べて、教官MIは運転者MDの運転を効率良く観察できる。さらに、リアルタイムで観察するときのように、教官MIは複数の運転者MDの運転を同時に観察しなくてもよい。教官MIは、運転者MDの運転を一人ずつ、見落としなく丁寧に観察できる。
また、車両用装置5は、教習支援装置1から分離され、自動二輪車3に搭載されているので、教習所よりも実践的な場所において評価結果や評価画像を生成できる。実践的な場所とは、例えば、運転者MDが普段、走行する公道などである。教習支援装置1はこのような車両用装置5と通信可能であるので、教習支援装置1は、各地で得られた評価結果および評価画像を好適に収集できる。
以下では、自動二輪車3と車両用装置5と教習支援装置1の具体的な構成例を説明する。
2.自動二輪車3の概略構成
図2は、自動二輪車3の概略構成を示す側面図である。自動二輪車3はメインフレーム11を備えている。メインフレーム11の前端上部にはヘッドパイプ12が設けられている。ヘッドパイプ12にはステアリングシャフト13が挿通されている。ステアリングシャフト13の上端部にアッパブラケット(図示省略)が固定され、下端部にロアブラケット14が固定されている。これら両ブラケットにより、左右一対の伸縮可能なフロントフォーク15が支持される。アッパブラケットにはハンドル16が連結されている。ハンドル16の右部には、スロットル操作部とブレーキレバー(図示省略)が配置され、ハンドル16の左部にはクラッチレバー(図示省略)が配置されている。ハンドル16の中央部には、車両用装置5が支持されている。
ハンドル16の回転操作によってフロントフォーク15がステアリングシャフト13を中心に揺動する。フロントフォーク15の上部はアウターチューブ15aであり、フロントフォーク15の下部はインナーチューブ15bである。アウターチューブ15aは両ブラケットに接続されている。アウターチューブ15aは、インナーチューブ15bを摺動可能に支持する。インナーチューブ15bの下端部には前輪17が回転可能に取り付けられている。フロントフォーク15の伸縮により前輪17の振動が吸収される。また、インナーチューブ15bと前輪17との間にはブレーキ18が取り付けられ、ブレーキレバーの操作により前輪17の回転を制動する。インナーチューブ15bには、フロントフェンダ19が前輪17と共に上下動するよう支持されている。
メインフレーム11の上部には、燃料タンク20とシート21とが前後に並んで保持されている。燃料タンク20の下方にあたる位置には、エンジン22と変速機23とがメインフレーム11に保持されている。変速機23は、エンジン22で発生した動力を出力するドライブ軸24を備えている。ドライブ軸24にはドライブスプロケット25が連結されている。
メインフレーム11の下部かつ後部にはスイングアーム26が揺動可能に支持されている。スイングアーム26の後端部には、ドリブンスプロケット27および後輪28が回転可能に支持されている。ドライブスプロケット25とドリブンスプロケット27との間には、チェーン29が懸架されている。エンジン22で発生した動力は、変速機23、ドライブ軸24、ドライブスプロケット25、チェーン29およびドリブンスプロケット27を介して後輪28に伝達される。
3.車両用装置5のハードウェア構成
図3は、車両用装置5のハードウェア構成を例示する。車両用装置5は、CPU(Central Processing Unit)31と記憶部32とGPS(Global Positioning System)受信部33と車両姿勢角センサ34とカメラ35と通信部36とディスプレイ37とスピーカ38とタッチパネル39を備えている。
CPU31は、記憶部32に記憶されたプログラムを読み出して実行する。これにより、CPU31は、各部32乃至39の動作を制御するとともに各種の処理を行う。CPU31は、例えば、マイクロプロセッサ(Microprocessor)である。
記憶部32は、各種のプログラムおよびデータを記憶する。記憶部32は、CPU31による処理の作業領域として使用される。記憶部32は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)およびRAM(Random Access Memory)の少なくともいずれかで構成される。
GPS受信部33は、自動二輪車3の位置を計測する。GPS受信部33から得られる計測データは、時系列データである。
車両姿勢角センサ34は、自動二輪車3の姿勢角を計測する。車両姿勢角センサ34から得られる計測データは、時系列データである。車両姿勢角センサ34は、例えば、ジャイロセンサである。
ここで、自動二輪車3の姿勢角は、例えば、車両角度と車両角速度である。車両角度は、例えば、ヨー角度、ロール角度、ピッチ角度である。ヨー角度、ロール角度、ピッチ角度はそれぞれ、ヨー方向、ロール方向、ピッチ方向における自動二輪車3の回転角度である。車両角速度は、例えばヨーレート、ロールレート、ピッチレートである。ヨーレート、ロールレート、ピッチレートはそれぞれ、ヨー方向、ロール方向、ピッチ方向における自動二輪車3の回転角速度である。
カメラ35は、画像を撮影する。画像は、例えば動画である。カメラ35によって撮影される画像は、自動二輪車3から撮影される画像に相当する。カメラ35の向きおよび配置は、適宜に選択される。カメラ35の視野内に、自動二輪車3が走行する路面が入ることが好ましい。また、カメラ35の視野内に、自動二輪車3の一部(例えば、ハンドル16やメータなど)が入ることが好ましい。カメラ35は、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサによって実現されている。
通信部36は、情報を送受信する。ディスプレイ37は、画像を表示する。スピーカ38は、音声等の音を出力する。タッチパネル39は、各種の命令や情報を入力するための入力デバイスである。
4.教習支援装置1のハードウェア構成
図4は、教習支援装置1のハードウェア構成を例示する。なお、車両用装置5と同じ構成については詳細な説明を省略する。
教習支援装置1は、CPU41と記憶部42と通信部43とディスプレイ44とスピーカ45とキーボード46とマウス47とマイク48とを備えている。
CPU41は、記憶部42に記憶されたプログラムを読み出して実行する。これにより、CPU41は、各部42乃至48の動作を制御するともに各種の処理を行う。CPU41は、本発明における「教習支援装置が有するコンピュータ」の例である。
記憶部42は、各種のプログラムおよび各種のデータを記憶するとともに、CPU41による処理の作業領域として使用される。記憶部42は、例えば、ROM、フラッシュメモリ、RAMおよびハードディスクの少なくともいずれかで構成される。
通信部43は、情報を送受信する。ディスプレイ44は、画像を表示する。スピーカ45は音声を出力する。キーボード46およびマウス47は、各種の命令や情報を入力するための入力デバイスである。マイク48は、音声などを入力するための入力デバイスである。
5.車両用装置5の機能構成
図5は、教習支援装置1および車両用装置5の機能構成を例示するブロック図である。車両用装置5は、上述したGPS受信部33、車両姿勢角センサ34、カメラ35および通信部36の他に、評価部50と画像生成部51と運転者記憶部52と送信制御部53を備えている。評価部50と画像生成部51と送信制御部53とは、CPU31および記憶部32によって実現される機能である。運転者記憶部52は、記憶部32によって実現される。
評価部50は、車両姿勢角センサ34およびGPS受信部33の各計測データに基づいて、評価結果を算出する。画像生成部51は、カメラ35によって撮影された画像に基づいて、評価画像を生成する。運転者記憶部52は、運転者識別子を記憶する。送信制御部53は、送信する情報を管理するとともに、通信部36を制御する。
図6を参照して、評価部50についてより詳しく説明する。図6は、評価部50の詳細な機能構成を例示するブロック図である。
評価部50は、さらに、評価期間条件記憶部54と評価基準記憶部55と評価期間決定部56と成分分離部57と車両安定特性評価部58と旋回特性評価部59と総合評価部60とを備えている。
評価期間条件記憶部54は、評価期間条件情報を記憶している。評価基準記憶部55は、フィルタ、車両安定特性評価情報、旋回特性評価情報および総合評価情報を記憶している。
評価期間決定部56は、自動二輪車3の姿勢角の計測データに基づいて、評価期間を決定する。決定された評価期間における運転技量が評価の対象になる。以下、評価期間を決定する処理を例示する。
評価期間決定部56は、車両姿勢角センサ34からヨーレートの計測データを取得する。評価期間決定部56は、評価期間条件記憶部54から評価期間条件情報を読み出す。評価期間条件情報は、例えば、下限値Xtと最低持続時間Yminである。評価期間決定部56は、最低持続時間Ymin以上にわたってヨーレートの絶対値が下限値Xt以上である期間を評価期間と決定する。この処理例によれば、自動二輪車3が旋回運動している期間を評価期間として決定できる。
成分分離部57は、評価期間における自動二輪車3の姿勢角の計測データから、その低周波成分および高周波成分を抽出する。以下では、ロールレートの低周波成分および高周波成分を取得する処理を例示する。
成分分離部57は、車両姿勢角センサ34から、評価期間におけるロールレートの計測データを取得する。成分分離部57は、評価基準記憶部55から、ローパスフィルタとバンドパスフィルタを読み出す。成分分離部57は、ローパスフィルタを用いて、ロールレートの計測データから所定の閾値周波数Fc1よりも高い高周波数成分を除去する。これにより、評価期間におけるロールレートの低周波数成分が得られる。成分分離部57は、バンドパスフィルタを用いて、閾値周波数Fc1以下の低周波数成分と、所定の閾値周波数Fc2以上のノイズ成分とを、ロールレートの計測データから除去する。ここで、閾値周波数Fc2は閾値周波数Fc1より大きい。これにより、評価期間におけるロールレートの高周波数成分が得られる。
車両安定特性評価部58は、車両安定特性の観点から運転技量を評価する。具体的には、車両安定特性評価部58は、評価期間における自動二輪車3の姿勢角の低周波成分および高周波成分に基づいて、車両安定特性得点Sを算出する。以下、車両安定特性評価部58の処理を具体的に例示する。
車両安定特性評価部58は、成分分離部57から、評価期間におけるヨーレート、ロールレートおよびピッチレートの低周波成分および高周波成分を取得する。ここで、低周波成分の絶対値の積分値と高周波成分の絶対値の積分値との比率を、安定特性指標Sとする。車両安定特性評価部58は、ヨーレートに関する安定特性指標Syaw、ロールレートに関する安定特性指標Sroll、および、ピッチレートに関する安定特性指標Spitchをそれぞれ算出する。さらに、車両安定特性評価部58は、各安定特性指標Syaw,Sroll,pitchの重みづけ線形和を算出し、算出された値を車両安定特性得点Sとする。
安定特性指標Syaw,Sroll,pitchおよび車両安定特性得点Sを計算するための関数などは、車両安定特性評価情報に含まれている。車両安定特性評価部58は、評価基準記憶部55から読み出した車両安定特性評価情報を用いて、上述した処理を行う。
旋回特性評価部59は、旋回特性に関する観点から運転技量を評価する。具体的には、旋回特性評価部59は、評価期間における自動二輪車3の姿勢角の低周波成分と、評価期間における自動二輪車3の位置の計測データとに基づいて、旋回特性得点Tを算出する。以下、旋回特性評価部59の処理を具体的に例示する。
旋回特性評価部59は、成分分離部57から、評価期間におけるロール角度およびピッチ角度の低周波成分を取得する。旋回特性評価部59は、ロール角度の低周波成分の絶対値の積分値(以下、「旋回特性指標Troll」と呼ぶ)を算出する。同様に、旋回特性評価部59は、ピッチレートの低周波成分の絶対値の積分値(以下、「旋回特性指標Tpitch」と呼ぶ)を算出する。旋回特性評価部59は、GPS受信部33から自動二輪車3の位置の計測データを取得する。旋回特性評価部59は、自動二輪車3の位置の計測データと評価期間とに基づいて、評価期間における自動二輪車3の速度の平均値(以下、「平均車速Tspeed」と呼ぶ)を算出する。旋回特性評価部59は、さらに、旋回特性指標Troll,Tpitchと平均車速Tspeedの重みづけ線形和を算出し、算出された値を旋回特性得点Tとする。
旋回特性指標Troll,Tpitch、平均車速Tspeed、および、旋回特性得点Tを計算するための関数などは、旋回特性評価情報に含まれている。旋回特性評価部59は、評価基準記憶部55から読み出した旋回特性評価情報を用いて、上述した処理を行う。
総合評価部60は、運転技量を総合的に評価する。具体的には、総合評価部60は、車両安定特性得点Sと旋回特性得点Tとに基づいて、総合特性得点Gを算出する。以下、総合評価部60の処理を具体的に例示する。
総合評価部60は、車両安定特性得点Sと旋回特性得点Tの重み付け線形和を算出し、算出された値を総合特性得点Gとする。総合評価部60は、総合特性得点Gを0から10までの整数値に置き換え、置き換えられた整数値を評価結果とする。
総合特性得点Gを計算するための関数や、総合特性得点Gから評価結果に置き換えるための閾値などは、総合評価情報に含まれている。総合評価部60は、評価基準記憶部55から読み出した総合評価情報を用いて、上述した処理を行う。
以上が、評価部50の構成例である。評価部50がこのように構成されている場合、画像生成部51は、例えば、評価期間決定部56によって決定された評価期間を参照し、カメラによって撮影された画像から評価画像を切り出してもよい。
6.教習支援装置1の機能構成
図5を参照する。教習支援装置1は、通信部43と評価記憶部12と抽出部13と出力部14を有する。評価記憶部12は、記憶部42によって実現される。抽出部13は、CPU41が教習支援プログラムを実行することによって実現される機能である。出力部14は、ディスプレイ44によって実現される。
7.動作
まず、車両用装置5の動作例を説明する。図7は、車両用装置5の動作例を示すフローチャートである。ここでは、運転者MDが自動二輪車3を運転しているものとする。
GPS受信部33は自動二輪車3の位置を計測し、車両姿勢角センサ34は自動二輪車3の姿勢角を計測する(ステップS1)。カメラ35は画像を撮影する(ステップS2)。
評価部50は、自動二輪車3の姿勢角の計測データに基づいて評価期間を決定する(ステップS3)。評価部50は、自動二輪車3の姿勢角の計測データおよび自動二輪車3の位置の計測データに基づいて、評価期間における評価結果を算出する(ステップS4)。画像生成部51は、評価画像と評価期間に基づいて、評価時における評価画像を生成する(ステップS5)。
送信制御部53は、評価結果および評価画像に運転者識別子を関連付けて、通信部36に与える。通信部36は、運転者識別子、評価結果および評価画像を送信する(ステップS6)。
上述した動作例は、1台の車両用装置5が行う動作である。他の車両用装置5も、上述した動作例と同じ手順で動作する。ただし、各車両用装置5の動作は、互いに独立している。
次に、教習支援装置1の動作を説明する。図8は、教習支援装置1の動作例を示すフローチャートである。
通信部43は評価結果と評価画像と運転者識別子を受信する(ステップS7)。評価記憶部12は、互いに関連する評価結果と評価画像と運転者識別子とを、評価情報Rとして蓄積する(ステップS8)。
抽出部13は、運転者MDaの評価情報Rの中から、特定評価情報RAを抽出する。同様に、抽出部13は、運転者MDbの評価情報Rの中から、特定評価情報RAを抽出する(ステップS9)。ここで、特定評価情報RAを抽出する3つの抽出処理例を具体的に説明する。
[第1の抽出処理例]
抽出部13は、運転者識別子に基づいて、評価記憶部12に記憶される評価情報Rの中から、運転者MDaの評価情報Rを特定する。抽出部13は、運転者MDaの各評価情報Rを、評価記憶部12に蓄積された順序に従って並べ替える。そして、抽出部13は、蓄積された順番が一定数Kの整数倍である評価情報Rを、運転者MDaの特定評価情報RAに決定する。ここで、「蓄積された順番」は、例えば、1、2、3、……であり、「定数Kの整数倍」は、K、2K、……、(n×K)である。定数Kは1以上の整数である。nは任意の1以上の整数である。
同様に、抽出部13は、運転者MDbの評価情報Rの中から、評価記憶部12に蓄積された順番に基づいて運転者MDbの特定評価情報RAを決定する。
[第2の抽出処理例]
抽出部13は、評価記憶部12に新たに蓄積される運転者MDaの評価情報Rの件数が一定数以上になる度に、特定評価情報RAを抽出する。具体的には、抽出部13は、新たに蓄積された運転者MDaの評価情報Rの少なくともいずれかを、特定評価情報RAとして決定する。ここで、「新たに蓄積される」とは、例えば、「運転者MDaの特定評価情報RAが最後に抽出された後に蓄積される」という意味である。
ここで、抽出部13は、評価結果に基づいて特定評価情報RAを決定することが好ましい。たとえば、新たに蓄積された運転者MDaの評価情報Rの中で、評価結果が最小値である評価情報R、評価結果が最大値である評価情報R、評価結果が中央値である評価情報R、評価結果が最頻値である評価情報R、および、評価結果がその平均値に最も近い評価情報Rの少なくともいずれかを、特定評価情報RAに決定してもよい。
あるいは、抽出部13は、評価情報Rが蓄積された順番に基づいて特定評価情報RAを決定してもよい。例えば、新たに蓄積された運転者MDaの評価情報Rの中で、最後に蓄積された評価情報R、および、最初に蓄積された評価情報の少なくともいずれかを、特定評価情報RAに決定してもよい。例えば、第1の抽出処理例と同じように、所定の順番の評価情報Rを、特定評価情報RAに決定してもよい。
同様に、抽出部13は、運転者MDbの一定数以上の評価情報Rが評価記憶部12に新たに蓄積される度に、新たに蓄積された運転者MDbの評価情報Rの中から運転者MDbの特定評価情報RAを抽出する。
[第3の抽出処理例]
抽出部13は、所定の期間が経過する度に、運転者MDaの特定評価情報RAを抽出する。具体的には、抽出部13は、所定の期間内に蓄積された運転者MDaの評価情報Rの少なくともいずれかを、特定評価情報RAとして決定する。所定の期間は、例えば、1日、1週間、1ヶ月、3ヶ月などである。所定の期間の開始時点は適宜に設定される。たとえば、所定の期間が終了するときに、新たな所定の期間が始まってもよい。この場合、抽出部13は、一定の周期で特定評価情報RAを抽出できる。あるいは、特定評価情報RAが抽出される時に、新たな所定の期間が始まってもよい。
ここで、抽出部13は評価結果に基づいて特定評価情報RAを決定することが好ましい。あるいは、抽出部13は、評価情報Rが評価記憶部12に蓄積された順番に基づいて、特定評価情報RAを決定してもよい。
同様に、抽出部13は、所定の期間が経過する度に、その期間内に蓄積された運転者MDbの評価情報Rの中から運転者MDbの特定評価情報RAを抽出する。
出力部14は特定評価情報RAを出力する(ステップS10)。
図9は、ディスプレイ44の表示例を模式的に示す図である。図9に示すように、ディスプレイ44の画面は、表示欄c1、c2、c3を含む。表示欄c1は、特定評価情報RAに含まれている運転者識別子を表示する。表示欄c2は、特定評価情報RAに含まれている評価結果を表示する。表示欄c3は、特定評価情報RAに含まれている評価画像を表示する。
このように構成される教習支援装置1によれば、上述した効果(例えば、教官MIによる教習を好適に支援できること等)を得ることができる。
さらに、出力部14はディスプレイ44によって実現されるので、教官MIは特定評価情報RAを見ることができる。
第2の抽出処理例において例示した抽出のタイミングによれば、評価記憶部13に新たに蓄積される評価情報Rの件数に応じて、特定評価情報RAを抽出する頻度を運転者MDごとに変えることができる。第3の抽出処理例において例示した抽出のタイミングによれば、特定評価情報RAを抽出する頻度を略一定に保つことができる。
第1、第2の抽出処理例によれば、各運転者MDの特定評価情報RAの数は、その運転者MDの評価情報Rの数に略比例する。言い換えれば、特定評価情報RAが抽出される確率(具体的には、評価情報Rの数に対する特定評価情報RAの数の割合)は、各運転者MDの間で略一定である。よって、特定評価情報RAが抽出される確率が運転者MD間でばらつくことを好適に防止できる。
特定評価情報RAを抽出する第3の処理例によれば、特定評価情報RAが抽出される確率を各運転者MD間で略一定にすることも可能であるし、同じ期間内に得られた評価情報Rの中から、各運転者MDの特定評価情報RAを同数ずつ抽出することも可能である。
第2、第3の抽出処理例で説明したように、評価結果に基づいて特定評価情報RAを決定する場合には、評価結果が低い評価情報Rや、評価結果が高い評価情報Rなどのように、教習の対象として適切な評価情報Rを特定評価情報RAに決定できる。
第2、第3の抽出処理例で説明したように、評価情報Rが評価記憶部12に蓄積された順序に基づいて特定評価情報RAを決定する場合には、評価結果を比較する等の処理を省略でき、特定評価情報RAを決定する処理を簡素化できる。
教習支援装置1は通信部43を備えているので、評価結果と評価画像と運転者識別子とを好適に収集できる。
次に、図面を参照して本発明の実施例2を説明する。なお、実施例1と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
1.評価情報の構造
説明の便宜上、最初に、実施例2の教習支援装置1が蓄積する評価情報Rを説明する。図10は、評価情報Rの構造を例示する模式図である。
図10の表において、1行分の情報が、1回の評価に関する評価情報Rに相当する。各評価情報Rは、運転者識別子、評価結果、評価画像の有無に関する情報、評価位置情報、評価日時情報、車両情報、路面情報、気象情報および渋滞情報を含む。なお、図10は便宜上、「評価画像」に関する列を図示していないが、評価画像がある場合には、評価情報Rはさらに評価画像を含む。図10における「路面状況」は、路面情報を示す。
評価画像の有無に関する情報は、評価情報Rが評価画像を含むか否かを示す情報である。
評価位置情報は、運転技量が評価された位置を示す。評価位置情報は、より詳しくは、緯度および経度を示す情報によって構成される。
ここで、運転技量が評価された位置は、その評価を代表する1つの位置である。たとえば、運転技量が評価された位置は、評価期間の開始時における自動二輪車3の位置であってもよいし、評価期間の終了時における自動二輪車3の位置であってもよい。あるいは、運転技量が評価された位置は、評価期間の時間的な中間時点における自動二輪車3の位置であってもよい。
評価日時情報は、運転技量が評価された日時を示す。評価日時情報は、日付を示す日付情報と時刻を示す時刻情報とを含む。評価日時情報は、さらに、時間帯情報を含んでもよい。時間帯情報は、運転技量が評価された時刻が属する時間帯を示す。
ここで、運転技量が評価された日時は、その評価を代表する1つの日時である。たとえば、運転技量が評価された日時は、評価期間が開始した日時であってもよいし、評価期間が終了する日時であってもよい。あるいは、運転技量が評価された日時は、評価期間の時間的な中間時点における日時であってもよい。
また、時間帯は、時刻を分類するためのカテゴリーであり、例えば、「朝方」、「昼」、「夕方」および「夜」である。各カテゴリーは、適宜に規定される。例えば、日の出時刻および日没時刻によって、各カテゴリーの範囲を規定してもよい。具体的には、「朝」を、日の出時刻の1時間前からの2時間と規定し、「夕」を、日没時刻の1時間前からの2時間と規定してもよい。また、「昼」は、「朝」の終了時から「夕」の開始時までの時間帯と規定し、「夜」は、「夕」の終了時から「朝」の開始時までの時間帯と規定してもよい。
車両情報は、運転技量の評価に使用された車両の属性を示す。車両の属性は、例えば、車両の車種名、車両の型番、車両の車体番号、車両が属する車両区分、車両の重量、車両の排気量、車両の形状である。車両情報は、これら車両の属性の少なくとも1つを示す。
本実施例では、車両情報は、車両区分情報と排気量情報および重量情報を含む。
車両区分情報は、車両が属する車両区分を示す。車両区分は、例えば、「自動二輪車」および「普通自動車」である。「自動二輪車」および「普通自動車」の区分は、道路交通法などの法規に従って適宜に規定される。
排気量情報は、車両の排気量を分類するためのカテゴリーによって車両の排気量を示す。排気量のカテゴリーは、例えば、「1」から「5」までの整数である。各カテゴリーの範囲は、適宜に設定される。
図11は、排気量のカテゴリーと車両の排気量の範囲との関係を例示する図である。図11に示すように、本実施例では、車両が「自動二輪車」および「普通自動車」のいずれに属するかによって、排気量のカテゴリーは、異なる範囲を意味する。例えば、排気量のカテゴリーが「1」であることは、「自動二輪車」に属する車両の場合には車両の排気量が125cc以下であることを意味し、「普通自動車」に属する車両の場合には車両の排気量が660cc以下であることを意味する。
重量情報は、車両の重量を分類するためのカテゴリーによって車両の重量を示す。重量のカテゴリーは、例えば、「1」から「5」までの整数である。各カテゴリーの範囲は、適宜に設定される。
図12は、重量のカテゴリーと車両の重量の範囲との関係を示す図である。図12に示すように、本実施例では、車両が「自動二輪車」および「普通自動車」のいずれに属するかによって、重量のカテゴリーは、異なる範囲を意味する。例えば、重量のカテゴリーが「1」であることは、「自動二輪車」に属する車両の場合には車両が100kg以下の重量であることを意味し、「普通自動車」に属する車両の場合には車両が0.5t以下の重量であることを意味する。
路面情報は、運転技量の評価中に走行した路面の状況を示す。より詳しくは、路面情報は、路面状況を分類するためのカテゴリーによって路面状況を示す。路面状況のカテゴリーは、具体的には、「乾(オン)」、「乾(オフ)」、「濡(オン)」、「濡(オフ)」、「雪(オン)」および「雪(オフ)」である。ここで、「乾」は乾燥路を意味し、「濡」は湿潤路を意味し、「雪」は雪路を意味する。「オン」はオンロード、すなわち、舗装された道路を意味し、「オフ」は、オフロード、すなわち、未舗装の道路を意味する。例えば、路面状況のカテゴリーが「乾(オン)」である場合、路面が乾燥しており、かつ、舗装されていることを意味する。
気象情報は、運転技量が評価された日時および位置における気象を示す。より詳しくは、気象情報は、気象に関する観測データを分類するためのカテゴリーによって気象を示す。
気象のカテゴリーは、例えば、「晴れ」、「雨」、「曇り」、「雪」および「霧」である。各カテゴリーの範囲は、適宜に規定される。「晴れ」は、例えば、曇量が8以下、かつ、降水量が0.5mm/h未満の状態である。「曇り」は、例えば、曇量が9以上、かつ、降水量が0.5mm/h未満の状態である。雨は、例えば、降水量が0.5mm以上の状態である。雪は、例えば、降雪量が1.0cm/h以上の状態である。霧は、例えば、視程が1km未満の状態である。上述した曇量、降水量、降雪量および視程は、気象に関する観測データの例である。なお、観測データは、これらに限られない。例えば、観測データは、気温、湿度、風速、天候などであってもよい。
渋滞情報は、運転技量が評価された日時および位置における渋滞の度合いを示す。より詳しくは、渋滞情報は、道路交通に関する観測データを分類するカテゴリーによって渋滞の度合いを示す。カテゴリーは、例えば、「順調」、「混雑」および「渋滞」である。なお、「順調」、「混雑」、「渋滞」の中で、「順調」は渋滞の度合いが最も低く、「渋滞」は渋滞の度合いが最も高い。
2.教習支援装置等の構成の概要
図13は、実施例2に係る教習支援装置1等のブロック図である。
図13では、教習支援装置1の外観例を明示している。図示するように、教習支援装置1は筐体49を備えている。筐体49は、実施例1で説明したCPU41、記憶部42および通信部43(図4参照)を含む。
また、図13では、教習支援装置1と車両用装置5とが通信するためのネットワーク回線9を明示している。このネットワーク回線9を介して、教習支援装置1はさらに、運転者用装置6a、6bと気象データベース7と渋滞データベース8と通信可能である。
運転者用装置6a、6bはそれぞれ、通信機能を有する情報機器である。運転者用装置6a、6bは、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末である。以下では、運転者用装置6a、6bを特に区別しない場合には、単に「運転者用装置6」と呼ぶ。
運転者用装置6は、運転者MDによって使用される。この点は、車両用装置5と共通する。ただし、運転者用装置6は、自動二輪車3に取り付けられていない。
気象データベース7は、各時刻(過去および現在の時刻を含む)および各位置における気象情報を記憶する。
渋滞データベース8は、各時刻および各位置における渋滞情報を記憶する。
上述した教習支援装置1と車両用装置5と運転者用装置6と気象データベース7と渋滞データベース8とによって、教習支援システムが構成される。
3.特定評価情報RAの抽出に関連する車両用装置5の機能構成
図14は、実施例2に係る教習支援装置1等の機能構成を例示するブロック図である。図14は、特に、特定評価情報RAの抽出に関連する機能構成を示す。
車両用装置5は、さらに、車両記憶部61と時刻検出部62と位置検出部63と路面状況推定部64とを備えている。車両記憶部61は、記憶部32によって実現される。時刻検出部62と位置検出部63と路面状況推定部64は、CPU31および記憶部32によって実現される機能である。
GPS受信部33は、自動二輪車3の位置の他に、日付および時刻を計測する。
画像生成部51は、評価画像のほかに、評価画像の有無に関する情報を生成する。
車両記憶部61は、車両用装置5が搭載される車両(例えば、自動二輪車3)に関する車両情報を予め記憶している。車両用装置5が搭載される車両は、運転技量の評価に使用される車両に相当する。
時刻検出部62は、GPS受信部33の計測データに基づいて、運転技量の評価ごとに評価日時情報を生成する。
位置検出部63は、GPS受信部33の計測データに基づいて、運転技量の評価ごとに評価位置情報を生成する。
路面状況推定部64は、評価画像に基づいて路面情報を生成する。より詳しくは、路面状況推定部64は、評価画像に基づいて路面状況を画像認識し、路面状況を推定する。具体的には、路面状況推定部64は、路面が乾燥しているか、濡れているか、あるいは、降雪しているかについて推定する。また、路面状況推定部64は、路面が舗装されているか否かについて推定する。そして、路面状況推定部64は、これらの推定結果に基づいて、路面情報を生成する。
4.特定評価情報RAの抽出に関連する教習支援装置1の機能構成
教習支援装置1は、通信部43と評価記憶部12と抽出部13と出力部14とを備えている。
評価記憶部12は、図10に示すような評価情報Rを記憶する。
抽出部13は、抽出対象設定部65と抽出対象補正部66と特定評価情報決定部67とに機能的に分けられる。抽出対象設定部65は抽出対象を設定する。抽出対象補正部66は、抽出対象設定部65によって設定された抽出対象を補正する。より詳しくは、抽出対象補正部66は、抽出対象設定部65によって設定された抽出対象を複数のグループに分類する。抽出対象補正部66は、各抽出対象の一部のグループを使用グループに特定する。抽出対象補正部66は、使用グループに含まれる評価情報Rを抽出対象に設定する。以下では、抽出対象補正部66が設定した抽出対象を、「補正後の抽出対象」と呼ぶ。特定評価情報決定部67は、補正後の抽出対象から特定評価情報RAを決定する。
5.アドバイスの送信に関連する機能構成
図15は、教習支援装置1等の機能構成を例示するブロック図である。図15は、特にアドバイス情報の通知に関連する機能構成を示す。
教習支援装置1は、入力部15と通知先記憶部68と通知制御部69とを有する。入力部15は、キーボード46、マウス47およびマイク48によって実現される。通知先記憶部68は、記憶部42によって実現される。通知制御部69は、CPU41が教習支援プログラムを実行することによって実現される機能である。
入力部15は、アドバイス情報を受け付ける。アドバイス情報は、特定評価情報RAに対するアドバイスに関する。アドバイスは、教官MIが運転者MDに与えるコメント、助言、指導、メッセージ等を含む。アドバイス情報の形式は、例えば、文字、音声である。
通知先記憶部68は、アドバイス情報の通知先を記憶している。アドバイス情報の通知先は、具体的には、各車両用装置5のアドレスと、各運転者用装置6のアドレスである。通知先記憶部68は、これら通知先を運転者識別子と関連付けて記憶している。
通知制御部69は、通知する情報と、その情報の通知先を管理するとともに、通信部43を制御する。
他方、車両用装置5は、通信部36とディスプレイ37とスピーカ38とタッチパネル39を有する。車両用装置5は、これらの構成によって、アドバイス情報を受信し、出力する。
運転者用装置6は、通信部71と出力部73と入力部75を有する。通信部71は、メッセージ情報を受信する。出力部73は、メッセージ情報を出力する。出力部73は、例えば、ディスプレイ、スピーカなどである。入力部75は、たとえば、キーボード、マウス、マイク、タッチパネル等の入力デバイスである。
6.動作
まず、車両用装置5が情報を送信する動作例を説明する。図16は、車両用装置5が情報を送信する動作例を示すフローチャートである。
GPS受信部33は日時と自動二輪車3の位置を計測し、車両姿勢角センサ34は自動二輪車3の姿勢角を計測する(ステップS11)。カメラ35は、評価画像を撮影する(ステップS12)。
評価部50は、GPS受信部33および車両姿勢角センサ34によって得られた計測データに基づいて運転技量を評価する(ステップS13)。その結果、運転技量の評価に成功した場合には、ステップS14、S15、S18、S21、S24に進む。そうでない場合には、ステップS11、S12に戻る。
評価部50は、評価結果に関するデータを生成する(ステップS14)。
画像生成部51は、評価画像の生成を試みる(ステップS15)。その結果、評価画像の生成に成功した場合には、画像生成部51は、評価画像の有無に関する情報を「あり」とする(ステップS16)。そうでない場合には、画像生成部51は、評価画像の有無に関する情報を「なし」とする(ステップS17)。
位置検出部63は、GPS受信部33の計測データを検出する(ステップS18)。計測データの検出に成功した場合、位置検出部63は、計測データに基づいて、評価位置情報を生成する(ステップS19)。そうでない場合には、位置検出部63は、評価位置情報を「不明」とする(ステップS20)。
時刻検出部62は、GPS受信部33から得られた計測データを検出する(ステップS21)。計測データの検出に成功した場合、時刻検出部62は、計測データに基づいて、評価日時情報を生成する(ステップS22)。そうでない場合には、時刻検出部62は、評価日時情報を「不明」とする(ステップS23)。
路面状況推定部64は、評価画像の画像認識を試みる(ステップS24)。その結果、評価画像の画像認識に成功した場合には、路面状況推定部64は、画像認識の結果に基づいて路面情報を生成する(ステップS25)。そうでない場合には、路面状況推定部64は、路面情報を「不明」とする(ステップS26)。
送信制御部53は、運転者記憶部52から運転者識別子を読み出し、車両記憶部61から車両情報を読み出す(S27)。送信制御部53は、各部50、51、62、63、64によって生成された各種の情報と、運転者識別子および車両情報とを通信部36に与える。
通信部36は、送信制御部53から受け取った情報を送信する(ステップS28)。
上述した動作例は、1台の車両用装置5が行う動作である。他の車両用装置5も、上述した動作例と同じ手順で動作する。
次に、教習支援装置1の動作を説明する。図17は、特定評価情報RAを出力するとともにアドバイス情報を通知する動作例を示すフローチャートである。
通信部43は車両用装置5、気象データベース7および渋滞データベース8から情報を受信する(ステップS31)。評価記憶部12は、それらの情報を評価情報Rとして蓄積する(ステップS32)。
抽出対象設定部65は、特定評価情報RAの候補となる評価情報Rを抽出対象に設定する(ステップS33)。抽出対象は、運転者MDごとに設定される。抽出対象を設定する2つの処理例を例示する。
[抽出対象を設定する第1の処理例]
抽出対象に未だ設定されたことがない評価情報Rを、「未設定評価情報RUNSET」と呼ぶ。抽出対象設定部65は、運転者MDaの一定数以上の未設定評価情報RUNSETを抽出対象に設定する。より好ましくは、抽出対象設定部65は、運転者MDaの一定数以上の未設定評価情報RUNSETが評価記憶部12に蓄積される度に、運転者MDaの全ての未設定評価情報RUNSETを、抽出対象に設定する。なお、評価記憶部12に蓄積される運転者MDaの未設定評価情報RUNSETが一定数未満である場合には、抽出対象設定部65は抽出対象の設定を行わない。
同様に、抽出対象設定部65は、運転者MDbの一定数以上の未設定評価情報RUNSETを、抽出対象に設定する。
[抽出対象を設定する第2の処理例]
抽出対象設定部65は、所定の期間内に得られた運転者MDaの評価情報Rを抽出対象に設定する。より好ましくは、抽出対象設定部65は、所定の期間が経過する度に、その所定の期間内に得られた運転者MDaの評価情報Rを抽出対象に設定する。同様に、抽出対象設定部65は、所定の期間内に得られた運転者MDbの評価情報を抽出対象に設定する。
ここで、「所定の期間内に得られた評価情報R」は、所定の期間内に評価記憶部12に蓄積された評価情報Rであってもよいし、所定の期間内に評価された評価情報R(言い換えれば、所定の期間内の日時を示す評価日時情報を含む評価情報R)であってもよい。
所定の期間が始まる時刻は、各運転者MDの間で共通であってもよいし、運転者MDごとに異なっていてもよい。また、1つの所定の期間が終了すると同時に、別の所定の期間が始まってもよい。あるいは、アドバイス情報が送信された時刻に新たな所定の期間が始まってもよい。
抽出対象補正部66は、抽出対象設定部65によって設定された抽出対象を複数のグループに分類する(ステップS34)。抽出対象補正部66は、評価情報Rに含まれる1つ以上の情報(ただし、運転者識別子を除く)に基づいて、抽出対象を分類する。抽出対象設定部65によって複数の運転者MDに関する抽出対象が設定された場合、抽出対象補正部66は各抽出対象を個別に分類する。ここで、抽出対象を複数のグループに分類する3つの処理例を説明する。
[第1の分類処理例]
抽出対象補正部66は、時間帯情報を分類条件として、抽出対象を4個のグループに分類する。4個のグループは、具体的には、「朝方」を示す時間帯情報を含む評価情報Rのグループと、「昼」を示す時間帯情報を含む評価情報Rのグループと、「夕方」を示す時間帯情報を含む評価情報Rのグループと、「夜」を示す時間帯情報を含む評価情報Rのグループである。
[第2の分類処理例]
抽出対象補正部66は、車両区分情報および渋滞情報を分類条件として、抽出対象を分類する。ここで、車両区分情報によって抽出対象は2個のグループに分類され、渋滞情報によって抽出対象は3個のグループに分類される。よって、車両区分情報および渋滞情報を分類条件としたときに得られるグループの数は、2と3の積である6個である。1つのグループは、例えば、「自動二輪車」を示す車両区分情報を含み、かつ、「順調」を示す渋滞情報を含む評価情報Rのグループであり、他の1つのグループは、例えば、「普通自動車」を示す車両区分情報を含み、かつ、「順調」を示す渋滞情報を含む評価情報Rのグループである。
抽出対象補正部66は、1種類の分類条件によって抽出対象を分類してもよい。また、抽出対象補正部66は、2種類以上の分類条件によって抽出対象を多角的に分類してもよい。たとえば、抽出対象補正部66は、1つの抽出対象に対して、上述した第1、第2の分類処理例の両方を行ってもよい。この場合、10個のグループが得られる。
抽出対象補正部66は、抽出対象の一部のグループを使用グループに特定する(ステップS35)。抽出対象補正部66は、評価結果の統計量に基づいて、使用グループを特定する。使用グループを特定する2つの処理例を説明する。
[使用グループを特定する第1の処理例]
第1の処理例は、抽出対象に設定された評価情報Rのみを使って、使用グループを特定する。説明の便宜上、抽出対象は、グループg1、g2、……、gnに分類されるものとする。
抽出対象補正部66は、グループg1の各評価情報Rに含まれる評価結果の平均値Ag1を算出する。同様に、抽出対象補正部66は、他のグループg2、……、gnに関して、評価結果の平均値Ag2、……、Agnを算出する。抽出対象補正部66は、平均値Ag1、Ag2、……、Agnを比較し、平均値が最も低いグループgiを使用グループに特定する。なお、使用グループの数は、1つでもよいし、2つ以上でもよい。
[使用グループを特定する第2の処理例]
第2の処理例は、抽出対象に設定された評価情報Rのみならず、抽出対象から外れた評価情報Rを使って、使用グループを特定する。説明の便宜上、運転者MDaに関する抽出対象の場合を例に採る。運転者MDaに関する抽出対象pは、グループg1、g2、g3、……、gnに分類されるものとする。
抽出対象補正部66は、評価記憶部12に蓄積される運転者MDaの全ての評価情報Rを、抽出対象pと同じ分類条件で、グループG1、グループG2、……、グループGnに分類する。グループG1の分類区分とグループg1の分類区分とは、同じである。例えば、グループg1が「朝方」を示す時間帯情報を含む評価情報Rのグループであれば、グループG1も「朝方」を示す時間帯情報を含む評価情報Rのグループである。この場合、『時間帯情報が「朝方」である評価情報Rの区分』が、分類区分に相当する。その結果、グループg1に含まれる評価情報Rは、必ず、グループG1にも含まれる。他のグループG2、……、Gnの分類区分もそれぞれ、グループg2、……、gnの分類区分と同じである。
抽出対象補正部66は、グループG1、G2、……、Gnに関して、評価結果の平均値AG1、AG2、……、AGnを算出する。抽出対象補正部66は、平均値AG1、AG2、……、AGnを比較し、平均値が最も低いグループGiを特定する。さらに、抽出対象補正部66は、特定されたグループGiに対応するグループgiを使用グループに特定する。
なお、上述した第1、第2の処理例では、平均値を使用したが、これに限られない。平均値以外の統計量に適宜に変更してもよい。統計量は、例えば、平均値、最大値、最小値、中央値、最頻値、分散、標準偏差などである。
抽出対象補正部66は、抽出対象設定部65が設定した評価情報Rに代えて使用グループに含まれる評価情報Rを、抽出対象に設定し直す(ステップS36)。以下では、使用グループに含まれる評価情報Rを、「補正後の抽出対象」と呼ぶ。
特定評価情報決定部67は、補正後の抽出対象から特定評価情報RAを決定する(ステップS37)。
この際、特定評価情報決定部67は、評価画像を含まない評価情報Rを、特定評価情報RAに決定しないことが好ましい。例えば、特定評価情報決定部67は、補正後の抽出対象に設定された評価情報Rの中から評価画像を含む評価情報Rを選別し、選別された評価情報Rの少なくともいずれかを特定評価情報RAとして決定することが好ましい。
ここで、特定評価情報決定部67は、評価結果に基づいて特定評価情報RAを決定してもよい。あるいは、特定評価情報決定部67は、評価記憶部12に評価情報Rが蓄積された順序に基づいて特定評価情報RAを決定してもよい。
出力部14は特定評価情報RAを教官MIに提示する(ステップS38)。図18は、ディスプレイ44の表示例を模式的に示す図である。
図18に示すように、ディスプレイ44の画面は、特定評価情報RAを表示するための表示欄d1乃至d9を含む。表示欄d1、d2、d3、d4、d5、d6はそれぞれ、評価結果、評価日時情報、気象情報、路面情報、渋滞情報、車両情報を表示する。表示欄d7、d8はそれぞれ、評価画像、評価位置情報を表示する。評価位置情報の表示態様は、例えば、評価位置情報が示す位置を地図上にプロットした図である。表示欄d9は、画像コントロールボタンを表示する。画像コントロールボタンは、評価画像の再生、停止等の命令を受け付ける。
また、ディスプレイ44の画面は、特定評価情報RAに対するアドバイス情報を受け付けるための表示欄d10、d11を含む。表示欄d10は音声入力ボタンを表示する。音声入力ボタンは、例えば、マイク48に入力された音声を記録する命令を受け付ける。表示欄d11は文字入力ボタンを表示する。文字入力ボタンは、例えば、文字を入力するための画面(不図示)を出力部14に表示する命令を受け付ける。
さらに、ディスプレイ44の画面は、アドバイス情報を通知するための表示欄d12を含む。表示欄d12は、送信ボタンを表示する。送信ボタンは、アドバイス情報を送信する送信命令を受け付ける。
再び、図17を参照する。入力部15は、アドバイス情報を受け付ける(ステップS39)。
例えば、教官MIが音声入力ボタンをマウス47でクリックし、マイク48に向かって話す。これにより、入力部15は、音声形式のアドバイス情報を受け付ける。また、例えば、教官MIが文字入力ボタンをマウス47でクリックし、キーボード46等を操作して文章を入力する。これにより、入力部15は、文字形式のアドバイス情報を受け付ける。入力部15は、受け付けたアドバイス情報を通知制御部69に与える。
通知制御部69は、アドバイス情報の通知先を特定する(ステップS40)。具体的には、通知制御部69は、アドバイス情報が入力部15に入力されるときに出力部14が表示する特定評価情報RAを特定する。通知先記憶部68は、特定された特定評価情報RAに含まれる運転者識別子を参照し、その運転者識別子に関連付けられる通知先を通知先記憶部68から読み出す。通知先は、車両用装置5および運転者用装置6の少なくともいずれかのアドレスである。
通信部43は、アドバイス情報と特定評価情報RAを通知先に送信する(ステップS41)。より詳しくは、教官MIによって送信ボタンがクリックされると、入力部15は送信命令を受け付け、通知制御部69に与える。通知制御部69は、アドバイス情報と特定評価情報RAとを通知先に送信するように、通信部43を制御する。通知制御部69の制御に基づいて、通信部43は、アドバイス情報と特定評価情報RAを通知先に送信する。
通知先となった車両用装置5/運転者用装置6は、特定評価情報RAおよびアドバイス情報を受信し、それらを出力する(ステップS42、S43)。これらステップS42、S43は、車両用装置5または/および運転者用装置6の動作である。
例えば、ディスプレイ37は、図18と類似する画面を表示してもよい。その場合、図18に示す文字入力ボタンを、文字形式のアドバイス情報を表示するためのボタンに変更してもよい。そして、ディスプレイ37が文字形式のアドバイス情報を表示してもよい。また、図18に示す音声入力ボタンを、音形式のアドバイス情報を再生するためのボタンに変更してもよい。そして、スピーカ38が音声形式のアドバイス情報を出力してもよい。
このように、本実施例2によれば、実施例1と同様に、教官MIによる教習を好適に支援できる。
抽出部13は抽出対象設定部65を備えているので、特定評価情報RAを決定する前に、評価記憶部12に蓄積されている評価情報Rから、特定評価情報RAの候補となる評価情報Rに、抽出対象を絞ることができる。
抽出対象を設定する第1の処理例によれば、抽出対象を未設定評価情報RUNSETに限ることができる。また、抽出対象に設定される評価情報Rの数が一定数未満になることがないので、特定評価情報RAを適切に抽出できる。
また、抽出対象を設定する第2の処理例によれば、所定の期間に得られた評価情報Rを1つの抽出対象にまとめることができる。
抽出部13は、抽出対象補正部66を備えているので、抽出対象を複数のグループに分類できる。特に、抽出対象を分類する第2の処理例によれば、抽出対象を多面的に分類できる。
ここで、評価情報Rは、各種の情報を含んでいるので、抽出部13は、抽出対象を様々な観点から分類できる。さらに、評価情報Rは、時間帯情報、車両情報(車両区分情報、排気量情報、重量情報)、路面情報、気象情報および渋滞情報のように、カテゴリーを示す情報を含んでいる。このような情報を分類条件とすることで、特性が共通する評価情報R同士を適切にグループ化することができる。
抽出対象補正部66は、評価結果の統計量に基づいて、抽出対象を分類した各グループを比較する。すなわち、抽出対象補正部66は、各グループの間において評価結果の傾向を分析する。例えば、評価結果が比較的に低いグループや評価結果のばらつきが比較的に大きいグループなどを特定できる。ここで、各グループの分類区分は走行環境や走行条件(以下、単に「走行環境」という)に相当する。したがって、上述した傾向を有するグループを特定することによって、運転者MDが上手に運転できない走行環境や運転者MDの運転技量がばらつきやすい走行環境などを推定できる。よって、抽出対象補正部66は、運転者MDごとに、適切な使用グループを特定できる。
使用グループを特定する第1の処理例によれば、運転者MDの最近の運転技量の傾向に基づいて使用グループを特定できる。他方、使用グループを特定する第2の処理例によれば、運転者MDの長期間にわたる運転技量の傾向に基づいて使用グループを特定できる。
さらに、抽出対象補正部66は、使用グループに含まれる評価情報Rを、抽出対象に設定し直す。これにより、抽出対象設定部65が設定した評価情報Rから、使用グループに含まれる評価情報Rに、抽出対象をさらに絞ることができる。
抽出部13は、特定評価情報決定部67を備えているので、補正後の抽出対象から特定評価情報RAを好適に決定できる。
特定評価情報決定部67は、評価画像を含まない評価情報Rを特定評価情報RAとして決定しないので、教官MIは常に、運転者MDの運転技量を的確に把握できる。
特定評価情報決定部67が評価結果に基づいて特定評価情報RAを決定する場合、教習の対象として適切な評価情報Rを特定評価情報RAとして決定できる。
また、教習支援装置1は、気象データベース7および渋滞データベース8と通信可能であるので、気象情報および渋滞情報を好適に取得できる。
教習支援装置1は、入力部15を備えているので、教官MIはアドバイス情報を好適に入力できる。入力部15は、キーボード46とマウス47とマイク48とによって実現される。このため、入力部15は、文字形式のアドバイス情報および音声形式のアドバイス情報をそれぞれ好適に受け付けることができる。
教習支援装置1は、通知制御部69および通信部43を備えているので、アドバイス情報を運転者MDに好適に通知できる。
通知制御部69は、アドバイス情報と一緒にアドバイス情報に関連する特定評価情報RAを通知させるので、教官MIのアドバイスを運転者MDに適切に伝えることができる。
教習支援装置1は通知先記憶部68を備えているので、通知制御部69はアドバイス情報の通知先を容易に特定できる。特に、通知先記憶部68は、運転者用装置6のアドレスも記憶しているので、運転者MDが自動二輪車3から離れた場所にいる場合であっても、運転者MDにアドバイス情報を好適に通知できる。
また、車両用装置5は、ディスプレイ37およびスピーカ38を備えているので、アドバイス情報を運転者MDに好適に提示できる。同様に、運転者用装置6は出力部73を備えているので、アドバイス情報を運転者MDに好適に提示できる。
本発明は、上記実施例のものに限らず、次のように変形実施することができる。
(1)上述した各実施例において、抽出対象補正部66は、評価結果の統計量に基づいて、各評価対象の使用グループを特定したが、これに限られない。例えば、抽出対象補正部66は、使用グループの分類区分を指定するための命令(以下、「分類区分指定命令」という)に基づいて、使用グループを特定してもよい。
図19は、変形実施例に係る教習支援装置1等の機能構成を例示するブロック図である。図19は、特に分類区分指定命令に基づく特定評価情報RAの抽出に関連する機能構成を示す。なお、実施例1、2と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
車両用装置5は、アドバイス情報記憶部77を備えている。アドバイス情報記憶部77は、教習支援装置1から受信したアドバイス情報および特定評価情報RAを記憶している。タッチパネル39は、分類区分指定命令を受け付けることができる。送信制御部53は、分類区分指定命令を通信部36から送信させる。
教習支援装置1は、抽出履歴記憶部79を有する。抽出履歴記憶部79は、分類区分と特定評価情報RAとを関連付けて記憶している。分類区分は、抽出部13が過去に特定した使用グループの分類区分であり、その使用グループに基づいて決定された特定評価情報RAと関連付けられている。
抽出対象補正部66は、分類区分指定命令を受け付けている場合には、分類区分指定命令に基づいて使用グループを特定する。
次に、変形実施例に係る教習支援装置1等の動作を説明する。図20は、分類区分指定命令に関連する動作例を示すフローチャートである。図20に示すステップS51乃至S53は車両用装置5の動作であり、ステップS54乃至S58は教習支援装置1の動作である。
ディスプレイ37は、アドバイス情報および特定評価情報RAを運転者MDに提示する(ステップS51)。タッチパネル39は、運転者MDから分類区分指定命令を受け付ける(ステップS52)。タッチパネル39に分類区分指定命令が入力されると、送信制御部53は、分類区分指定命令が入力されたときにディスプレイ37に表示されている特定評価情報RAを分類区分指定命令に関連付ける。送信制御部53の制御に従って、通信部36は、分類区分指定命令と特定評価情報RAと送信する(ステップS53)。
通信部43は、分類区分指定命令と特定評価情報RAを受信する(ステップS54)。分類区分指定命令と特定評価情報RAは抽出対象補正部66に送られる。抽出対象補正部66は、取得した分類区分指定命令を有効として扱う(ステップS55)。
抽出対象補正部66は、分類区分指定命令によって指定された運転者MDおよび分類区分を特定する(ステップS56)。具体的には、抽出対象補正部66は、分類区分指定命令に関連付けられた特定評価情報RAに含まれている運転者識別子を参照して、指定された運転者MDを特定する。また、抽出対象補正部66は、その特定評価情報RAと関連する分類区分を抽出履歴記憶部79から読み出すことによって、指定された分類区分を特定する。このように、分類区分指定命令は、特定評価情報RAを使って、運転者識別子と分類区分を指定する。
分類区分指定命令を有効とした後、その分類区分指定命令に基づいて抽出対象補正部66が使用グループを特定した場合には、抽出対象補正部66はその分類区分指定命令を無効とする(ステップS57、58)。そうでない場合には、抽出対象補正部66は、その分類区分指定命令を有効のままとする。
図21は、特定評価情報RAを抽出する動作例を示すフローチャートである。なお、図21に示されるフローチャートは、実施例2の図17に示すステップS31乃至S43に加えて、ステップS61乃至S63を含む。実施例2と同じステップについては説明を省略する。
ステップS33において、抽出対象設定部65が抽出対象を設定すると、抽出対象補正部66は、分類区分指定命令が有効であるか否かを判定する(ステップS61)。その結果、分類区分指定命令が有効であると判定された場合には、ステップS62に進む。そうでない場合には、ステップS34に進む。
抽出対象補正部66は、抽出対象設定部65によって設定された抽出対象が、分類区分指定命令によって指定された運転者MDに関する抽出対象であるか否かを判定する(ステップS62)。その結果、抽出対象が指定された運転者MDに関する抽出対象であると判定された場合には、ステップS63に進む。そうでない場合には、ステップS34に進む。
抽出対象補正部66は、指定された分類区分によって抽出対象を区分したグループを使用グループとして特定する(ステップS63)。言い換えれば、抽出対象のうち、指定された分類区分の範囲内に収まる評価情報Rによって1つのグループを生成し、そのグループを使用グループとして特定する。なお、使用グループを特定した後、抽出対象補正部66は、その分類区分指定命令を無効とする。そして、ステップS36に進む。
このような変形実施例では、車両用装置5は分類区分指定命令を受け付ける機能と分類区分指定命令を送信する機能を有する。よって、運転者MDは分類区分指定命令を好適に教習支援装置1に与えることができる。また、抽出対象補正部66は、分類区分指定命令を受け付けると、分類区分指定命令に基づいて使用グループを特定する。これにより、教習支援装置1は、運転者MDが希望する分類区分に属する評価情報Rを教官MIに提示でき、その評価情報に対するアドバイス情報を運転者MDに返すことができる。
分類区分指定命令は特定評価情報RAを使って分類区分を指定するので、運転者MDは分類区分指定命令を簡易に入力できる。特に、車両用装置5はアドバイス情報記憶部77を備えているので、運転者MDは過去の特定評価情報RAを見直すことができる。よって、運転者MDは、分類区分指定命令に関連付ける特定評価情報RAを容易に選択できる。
さらに、運転者MDは、過去のアドバイス情報の対象となった特定評価情報RAと同じ走行環境の運転について、教官MIからアドバイスを受けることができる。
教習支援装置1は、抽出履歴記憶部79を備えているので、抽出対象補正部66は、分類区分指定命令によって指定される分類区分を好適に特定できる。
なお、上述した変形実施例では、車両用装置5が教習支援装置1に分類区分指定命令を送信したが、これに限られない。例えば、運転者用装置6が教習支援装置1に分類区分指定命令を送信してもよい。あるいは、例えば、教習支援装置1の入力部15が分類区分指定命令を受け付けてもよい。これによれば、教官MIが分類区分指定命令を入力できる。これにより、教官MIによる教習を好適に支援できる。
また、上述した変形実施例では、分類区分指定命令は特定評価情報RAを直接的に指定し、運転者MDおよび分類区分を間接的に指定する情報であったが、これに限られない。たとえば、分類区分指定命令は、運転者MDおよび分類区分を直接的に指定する情報であってもよい。例えば、分類区分指定命令は、運転者識別子および分類区分を示す情報を含んでもよい。
(2)上述した各実施例では、評価画像は動画であったが、これに限られない。すなわち、評価画像は静止画であってもよい。
(3)上述した実施例2では、抽出対象補正部66は、評価結果の統計量に基づいて使用グループを特定したが、これに限られない。例えば、抽出対象補正部66は、各グループの評価情報Rの件数に基づいて使用グループを特定してもよい。これによれば、運転者MDが頻繁に運転する走行環境や、そうでない走行環境を推定できる。よって、この変形実施例によっても、抽出対象補正部66は適切な使用グループを特定できる。
(4)上述した実施例2では、気象データベース7は教習支援装置1の外部に設けられていたが、これに限られない。すなわち、教習支援装置1は、気象データベース7を備えてもよい。同様に、教習支援装置1は、渋滞データベース8を備えてもよい。
(5)上述した実施例1、2では、出力部14はディスプレイ44によって構成されていたが、これに限られない。例えば、出力部14を、ディスプレイ44とスピーカ45とによって構成してもよい。これによれば、評価画像とともに自動二輪車3の走行音を出力できる。
(6)上述した実施例1、2では、教官MIが教習支援装置1を使用したが、これに限られない。教官MIは、教習支援装置1とは別体の、通信機能を有する情報機器(以下、「教官用装置」という)を使用してもよい。この変形実施例では、通信部43が出力部14と機能して、教官用装置に特定評価情報RAを送信する。これにより、特定評価情報RAを好適に教官MIに提示できる。また、この変形実施例では、通信部43が、入力部15として機能して、教官用装置からアドバイス情報を受信する。これにより、教官MIは、アドバイス情報を教習支援装置1に好適に入力できる。
(7)教官MIに提示する情報は、評価結果および評価画像を含んでいる限り、適宜に変更できる。上述した実施例1では、出力部14は、運転者識別子と評価結果と評価画像を教官MIに提示したが、これに限られない。例えば、運転者識別子の提示を省略してもよい。また、上述した実施例2では、出力部14は、各種の情報を教官MIに提示したが、これに限られない。評価結果および評価画像以外の情報のうち、少なくともいずれかの提示を省略してもよい。
(8)上述した実施例1、2において、教習支援装置1は、さらに、自動二輪車3の走行距離に基づいて特定評価情報RAを抽出してもよい。なお、走行距離は、例えば、GPS受信部33の計測データに基づいて算出される。
例えば、実施例1において、抽出部13が特定評価情報RAを抽出するタイミングを、自動二輪車3の走行距離によって規定してもよい。例えば、自動二輪車3の走行距離が所定値(例えば、1000km、2000km、……)に達する度に、抽出部13は特定評価情報RAを抽出してもよい。
例えば、上述した実施例2において、抽出対象設定部65が抽出対象を設定するタイミングを、自動二輪車3の走行距離によって規定してもよい。例えば、上述した実施例2において、抽出対象設定部65は、自動二輪車3の走行距離が所定の範囲内(例えば、1000kmから2000kmの範囲内)であるときに評価された評価情報Rを、抽出対象として設定してもよい。
(9)上述した実施例2では、抽出部13は抽出対象補正部66を備えていたが、これに限られない。すなわち、抽出対象補正部66を省略してもよい。この変形実施例では、特定評価情報決定部67は、抽出対象設定部65によって設定された抽出対象から、特定評価情報RAを決定する。これによっても、抽出部13は、好適に特定評価情報RAを決定できる。
(10)上述した各実施例1、2では、車両用装置5aは運転者MDaのみによって使用され、車両用装置5bは運転者MDbのみによって使用されたが、これに限られない。例えば、車両用装置5aは複数の運転者MDによって使用されてもよいし、車両用装置5bは複数の運転者MDによって使用されてもよい。この場合、車両用装置5は運転者識別子を適宜に選択、変更することが好ましい。さらに、運転者MDによって車両用装置5に入力された情報に基づいて、車両用装置5は運転者識別子を選択、変更してもよい。例えば、運転者MDがタッチパネル39に運転者MD自身の運転者識別子または運転者MD自身の名前を入力すると、車両用装置5は、入力された情報に基づいて運転者識別子を選択、変更してもよい。この変形実施例によれば、車両用装置5の稼働率を高めることができる。
(11)上述した実施例1、2において、教習支援装置1は、車両用装置5から、自動二輪車3の状態に関する計測データを受信してもよい。さらに、教習支援装置1は、特定評価情報RAに含まれる評価結果等とともに、その評価が行われた時における車両状態に関する計測データを教官MIに提示してもよい(後述する図24を参照)。
(12)上述した各実施例において、車両用装置5は、車両状態に関する計測データとして、自動二輪車3の位置の計測データ、日時の計測データ、自動二輪車3の姿勢角の計測データを取得したが、これに限られない。例えば、車両状態に関する計測データは、車両の挙動(例えば、車速)やエンジン22等の状態(例えば、エンジン回転数)に関する計測データであってもよい。また、車両状態に関する計測データは、運転者MDによる操作(たとえば、クラッチ操作)に関する計測データであってもよい。さらに、車両用装置5は、運転者MDの状態に関する計測データを取得してもよい。
また、上述した各実施例において、車両状態計測部として、GPS受信部33および姿勢角センサ34を例示したが、これに限られない。これらのセンサ33、34以外のセンサを、車両状態計測部として適用してもよい。
図22を参照する。図22は、変形実施例に係る自動二輪車3の概略構成を示す側面図である。なお、実施例1と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
車両用装置5は、ステアリング角度センサ81と、前輪速センサ82と、後輪速センサ83と、前輪用ブレーキ圧センサ84と、後輪用ブレーキ圧センサ85と、前輪用サスペンションストロークセンサ86と、後輪用サスペンションストロークセンサ87と、クラッチ操作センサ88と、エンジン回転数センサ89と、ギヤポジションセンサ90と、スロットル開度センサ91と、頭部用ジャイロセンサ92とを備えている。上述した各種センサ81乃至91は、自動二輪車3に取り付けられている。頭部用ジャイロセンサ92は、受講者Mが装着するヘルメット95に取り付けられている。
ステアリング角度センサ81は、ハンドル16の舵角を計測する。前輪速センサ82は、前輪17の車輪速を計測する。後輪速センサ83は、後輪28の車輪速を計測する。前輪ブレーキ用圧センサ84は、前輪17用のブレーキフルードの圧力を計測する。後輪用ブレーキ圧センサ85は、後輪28用のブレーキフルードの圧力を計測する。前輪用サスペンションストロークセンサ86は、フロントフォーク15の伸縮量を計測する。後輪用サスペンションストロークセンサ87は、緩衝器94の伸縮量を計測する。なお、緩衝器94は、スイングアーム26の揺動に応じて伸縮し、衝撃を吸収、減衰する。クラッチ操作センサ88は、クラッチレバーの操作を計測する。エンジン回転数センサ89は、エンジン22の回転数を計測する。ギヤポジションセンサ90は、シフトポジションを検知する。スロットル開度センサ91は、スロットルの開度を計測する。頭部用ジャイロセンサ92は、受講者Mの頭部の角度および角速度を計測する。
上述したセンサ81乃至91は、車両状態計測部の例である。センサ81乃至91から得られる各計測データは、車両状態に関する計測データの例である。頭部ジャイロセンサ92は、運転者状態計測部の例である。頭部ジャイロセンサ92から得られる計測データは、運転者状態に関する計測データの例である。
車両用装置5は、さらに、外部スピーカ96と制御ユニット97を備えている。外部スピーカ96は、ヘルメット95に取り付けられている。
図23は、変形実施例に係る車両用装置5のハードウェア構成を例示する。なお、実施例1、2と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。制御ユニット97は、インターフェース98を備える。インターフェース98は、各センサ81乃至92および外部スピーカ96と有線または無線で電気的に接続されている。各センサ81乃至92の計測値はそれぞれ、インターフェース98を通じて制御ユニット97に入力される。制御ユニット97は、インターフェース98を介して外部スピーカ96に音声を出力させる。
CPU31(評価部50)は、各センサ33、34、81乃至92によって計測された計測データの全部または一部に基づいて評価結果を算出する。また、CPU31(送信制御部53)は、各センサ33、34、81乃至92によって計測された計測データの全部または一部を教習支援装置1に送信してもよい。
この場合、教習支援装置1は、特定評価情報RAに含まれる評価結果等とともに、その評価が行われた時における車両状態に関する計測データを教官MIに提示してもよい。
図24は、ディスプレイ44の表示例を模式的に示す図である。図24に示すように、ディスプレイ44の画面は、表示欄d1乃至d12のほかに、表示欄d13、d14を含む。表示欄d13は、各種の計測データの瞬時値を示す表を表示する。表示欄d14は、各種の計測データのグラフを表示する。
上述した変形実施例において、インターフェース98は、各種センサ81乃至92に接続されていたが、これに限られない。インターフェース98は、自動二輪車3が有するECU(Electronic Control Unit;電子制御ユニット)に接続されていてもよい。この変形実施例によれば、ECUが有する計測データを流用できる。また、車両用装置5が、ECUとは別体に設けられてもよいし、車両用装置5がECUによって実現されてもよい。
(13)上述した各実施例において、評価期間決定部56は、自動二輪車3の姿勢角の計測データに基づいて評価期間を決定したがこれに限られない。例えば、評価期間決定部56は、自動二輪車3の位置の計測データに基づいて評価期間を決定してもよい。あるいは、評価期間決定部56は、自動二輪車3の姿勢角および位置の各計測データに基づいて評価期間を決定してもよい。また、上述した各実施例において、評価期間決定部56は、計測データとしてヨーレートを用いたがこれに限られない。例えば、評価期間決定部56は、計測データとして操舵角を用いてもよい。
(14)上述した各実施例において、評価部50は、自動二輪車3の姿勢角および位置の計測データに基づいて評価結果を取得したが、これに限られない。例えば、評価部50は、自動二輪車3の姿勢角の計測データのみに基づいて評価結果を取得してもよい。具体的には、評価部50(旋回特性評価部59)は、前輪17の車輪速および後輪28の車輪速の少なくともいずれかに基づいて、平均車速Tspeedを算出してもよい。これによれば、評価部50は、位置データを用いずに、評価結果を取得できる。
(15)上述した各実施例において、評価期間決定部56は、所定の条件を満たす旋回運動期間を評価期間としたが、これに限られない。評価期間は適宜に設定できる。例えば、自動二輪車3が直進走行している時、自動二輪車3が停車している状態から発進する時、自動二輪車3が走行している状態から停止する時などを評価期間として特定してもよい。
(16)上述した各実施例において、評価部50は、自動二輪車3の状態に関する計測データのみに基づいて、評価結果を取得したが、これに限られない。例えば、評価部50は、自動二輪車3の状態に関する計測データと運転者MDの状態に関する計測データとに基づいて、評価結果を取得してもよい。
運転者MDの状態に関する計測データは、例えば、運転者MDの頭部の姿勢角や眼球運動である。頭部の姿勢角は、例えば、頭部の角度、頭部の角速度である。眼球運動は、例えば、眼球の回転角度、眼球の回転角速度である。頭部の姿勢角は、図22、23に例示した頭部用ジャイロセンサ92の検出結果に基づいて生成される。眼球運動は、眼球運動センサやアイカメラの検出結果に基づいて生成される。以下、評価部50の具体的な処理例を示す。
便宜上、図6を参照する。評価部50(具体的には成分分離部57)は、頭部の角速度の計測データに基づいて、評価期間における頭部の角速度の高周波成分および低周波成分を抽出する。評価部50は、評価期間における頭部の角速度の低周波成分の絶対値の積分値と、評価期間における頭部の角速度の高周波成分の絶対値の積分値との比率(以下、「頭部安定特性得点SH」と呼ぶ)を算出する。評価部50(具体的には総合評価部60)は、頭部安定特性得点SHと旋回特性得点Tに基づいて、評価結果を決定する。なお、上述した処理に用いるフィルタ、頭部安定特性得点SHを計算するための関数、評価結果を決定するための関数や閾値等は、評価基準記憶部55に記憶されている。
(17)上述した各実施例において、旋回特性評価部59は、旋回特性得点Tを算出するために、車両角度および平均車速Tspeedを用いたが、これに限られない。例えば、旋回特性評価部59は、種々の計測データを用いてもよい。例えば、旋回特性評価部59は、車両角度、平均車速Tspeed、操舵角およびキャスタ角度の少なくともいずれかを用いてもよい。
(18)上述した各実施例において、車両安定特性評価部58は、車両安定特性得点Sを算出するために、車両角速度を用いたが、これに限られない。例えば、車両安定特性評価部58は、車両角度、車両角速度、平均車速、操舵角およびキャスタ角度の少なくともいずれかを用いてもよい。例えば、車両安定特性評価部58は、ロールレートのみに基づいて、車両安定特性得点Sを取得してもよい。
(19)上述した各実施例において説明した教習支援プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。記録媒体は、たとえば、CD−ROM、DVD−ROMである。また、教習支援プログラムは、ネットワークを介して送信(ダウンロード)可能にサーバーに格納されていてもよい。
(20)上述した各実施例では、車両として自動二輪車3を例示したが、これに限られない。例えば、三輪自動車、四輪自動車に変更してもよい。三輪自動車および四輪自動車のいずれであっても、各実施例の教習支援装置を好適に適用することができる。
四輪自動車の場合、評価部50は、ステアリング操作の滑らかさの度合いを示す第1指標と、車速に基づく第2指標とによって、評価処理を行ってもよい。なお、第1指標は、操舵角等の計測データに基づいて取得される。
(21)上述した実施例および上記(1)から(20)で説明した各変形実施例については、さらに各構成を他の変形実施例の構成に置換または組み合わせるなどして適宜に変更してもよい。
1 … 教習支援装置
3、3a、3b … 自動二輪車(車両)
5、5a、5b … 車両用装置
6、6a、6b … 運転者用装置
7 … 気象データベース
8 … 渋滞データベース
12 … 評価記憶部
13 … 抽出部
14 … 出力部
15 … 入力部
43 … 通信部
44 … ディスプレイ
45 … スピーカ
46 … キーボード
47 … マウス
48 … マイク
65 … 抽出対象設定部
66 … 抽出対象補正部
67 … 特定評価情報決定部
68 … 通知制御部
69 … 通知先記憶部
79 … 抽出履歴記憶部
MD、MDa、MDb … 運転者
MI … 教官
R …評価情報
UNSET … 未設定評価情報
RA … 特定評価情報

Claims (15)

  1. 車両の運転に関する教習を支援するための教習支援装置であって、
    教習支援装置は、複数の評価情報を蓄積する評価記憶部を備え、
    各評価情報は、
    運転者による車両の運転技量を評価することによって得られた評価結果であって、車両状態に関する計測データおよび運転者状態に関する計測データの全部または一部に基づいて算出された前記評価結果と、
    その運転者を識別するための運転者識別子と、
    を少なくとも含み、
    各評価情報は、運転技量が評価された時に撮影された前記車両に関する評価画像がある場合には、さらに評価画像を含み、
    教習支援装置は、
    前記評価記憶部から各運転者の評価情報の一部をそれぞれ特定評価情報として抽出する抽出部と、
    特定評価情報に含まれる評価結果および評価画像を出力する出力部と、
    をさらに備えている教習支援装置。
  2. 請求項1に記載の教習支援装置において、
    前記抽出部は、評価画像を含まない評価情報を特定評価情報として抽出しない教習支援装置。
  3. 請求項1または2に記載の教習支援装置において、
    前記抽出部は、いずれかの運転者の一定数以上の評価情報が前記評価記憶部に新たに蓄積される度に、その運転者の特定評価情報を抽出する教習支援装置。
  4. 請求項1または2に記載の教習支援装置において、
    前記抽出部は、所定の期間が経過する度に、特定評価情報を抽出する教習支援装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の教習支援装置において、
    前記抽出部は、
    特定評価情報の候補となる評価情報を、抽出対象に設定する抽出対象設定部と、
    前記抽出対象設定部によって設定された抽出対象から、特定評価情報をそれぞれ決定する特定評価情報決定部と、
    を備えている教習支援装置。
  6. 請求項5に記載の教習支援装置において、
    前記特定評価情報決定部は、評価結果に基づいて、抽出対象から特定評価情報を決定する教習支援装置。
  7. 請求項5または6に記載の教習支援装置において、
    前記抽出対象設定部は、抽出対象に未だ設定されたことがない評価情報を未設定評価情報として、いずれかの運転者の一定数以上の未設定評価情報を、その運転者に関する抽出対象に設定する教習支援装置。
  8. 請求項5または6に記載の教習支援装置において、
    前記抽出対象設定部は、所定の期間内に得られた各運転者の評価情報をその運転者に関する抽出対象にそれぞれ設定する教習支援装置。
  9. 請求項5から8のいずれかに記載の教習支援装置において、
    前記抽出部は、抽出対象を補正する抽出対象補正部を備え、
    前記抽出対象補正部は、運転者識別子以外の、評価情報に含まれる1つ以上の情報に基づいて、前記抽出対象設定部によって設定された抽出対象を複数のグループに分類し、各抽出対象の一部のグループを使用グループに特定し、さらに、使用グループに含まれる評価情報を補正後の抽出対象として設定し、
    前記特定評価情報決定部は、抽出対象補正部によって抽出対象が補正された場合には、補正後の抽出対象から特定評価情報を決定する教習支援装置。
  10. 請求項9に記載の教習支援装置において、
    前記抽出対象補正部は、評価結果の統計量に基づいて、各評価対象の使用グループを決定する教習支援装置。
  11. 請求項9または10に記載の教習支援装置において、
    前記評価情報のそれぞれは、
    運転技量が評価された位置を示す評価位置情報、
    運転技量が評価された日時を示す評価日時情報、
    運転技量の評価に使用された車両の属性を示す車両情報、
    運転技量の評価中に走行した路面の状況を示す路面情報、
    運転技量が評価された日時および位置における気象を示す気象情報
    および運転技量が評価された日時および位置における道路交通を示す渋滞情報
    の少なくともいずれかを含み、
    前記抽出対象補正部は、評価結果、評価画像、評価位置情報、評価日時情報、車両情報、路面情報、気象情報および渋滞情報の少なくともいずれかに基づいて、抽出対象を複数のグループに分類する教習支援装置。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載の教習支援装置において、
    前記評価情報のそれぞれは、
    運転技量が評価された位置を示す評価位置情報、
    運転技量が評価された日時を示す評価日時情報、
    運転技量の評価に使用された車両の属性を示す車両情報、
    運転技量の評価中に走行した路面の状況を示す路面情報、
    運転技量が評価された日時および位置における気象を示す気象情報、
    運転技量が評価された日時および位置における道路交通を示す渋滞情報
    および運転技量が評価された時における車両状態に関する計測データ
    の少なくともいずれかを含み、
    前記出力部は、特定評価情報に含まれる評価位置情報、評価日時情報、車両情報、路面情報、気象情報、渋滞情報および計測データの少なくともいずれかを、出力する教習支援装置。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載の教習支援装置において、
    教習支援装置は、さらに、
    特定評価情報に対するアドバイスに関するアドバイス情報を受け付ける入力部と、
    特定評価情報に対するアドバイス情報を、その特定評価情報に含まれる運転者識別子によって特定される情報機器に送信する通信部と、
    を備えている教習支援装置。
  14. 車両の運転に関する教習を支援するための教習支援装置において実行される教習支援プログラムであって、
    教習支援プログラムは、
    評価情報であって、運転者による車両の運転技量を評価することによって得られた評価結果であって、車両状態に関する計測データおよび運転者状態に関する計測データの全部または一部に基づいて算出された前記評価結果と、その運転者を識別するための運転者識別子と、を少なくとも含み、かつ、運転技量が評価された時に撮影された前記車両に関する評価画像がある場合には、さらに評価画像を含む評価情報を評価記憶部に蓄積する処理と、
    運転者識別子に基づいて、前記評価記憶部から、各運転者の評価情報の一部をそれぞれその運転者の特定評価情報として抽出する処理と、
    特定評価情報に含まれる評価結果および評価画像を出力する処理と、
    を教習支援装置が有するコンピュータに実行させる教習支援プログラム。
  15. 車両の運転に関する教習を支援するための教習支援方法であって、
    前記教習支援方法は、
    評価情報であって、運転者による車両の運転技量を評価することによって得られた評価結果であって、車両状態に関する計測データおよび運転者状態に関する計測データの全部または一部に基づいて算出された前記評価結果と、その運転者を識別するための運転者識別子と、を少なくとも含み、かつ、運転技量が評価された時に撮影された前記車両に関する評価画像がある場合には、さらに評価画像を含む評価情報を評価記憶部に蓄積するステップと、
    運転者識別子に基づいて、前記評価記憶部から、各運転者の評価情報の一部をそれぞれその運転者の特定評価情報として抽出するステップと、
    特定評価情報に含まれる評価結果および評価画像を出力するステップと、
    を備えた教習支援方法。
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