JP6338179B2 - イオン伝導性複合体 - Google Patents

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Description

本発明は、メソ孔またはマイクロ孔の細孔を有する多孔質材料の粒子によって構成された構造体と、プラスチッククリスタル相を示すイオン性物質との複合体であるイオン伝導性複合体に関し、例えば、安全かつ広い温度域で動作可能な電気化学デバイスの電解質などとして機能するイオン伝導性複合体に関する。
リチウムイオン電池や電気二重層キャパシタなどの電気化学デバイスには、イオン性物質を電解質として水や有機溶媒に溶解させた電解液、またはイオン液体のような液体が用いられてきた。そのため、従来の電気化学デバイスでは、液漏れがないように電池を確実に封止する必要があった。
一方、プラスチッククリスタル相(または柔粘性結晶相)を示すイオン性物質が知られている。プラスチッククリスタル(または柔粘性結晶)とは、結晶と液体の中間状態である。プラスチッククリスタル相は、構成する分子またはイオンの三次元的な配置に規則性が見られる固体状態でありながら、分子またはイオンの配向性には規則性がなく、分子またはイオンが回転することも可能である。さらに、プラスチッククリスタル相は、欠陥を介したホッピング伝導によって分子またはイオンが運動できる。イオン性物質のプラスチッククリスタル相は、構成要素であるイオンがホッピング伝導によって運動できるため、固体であるにも関わらず高いイオン伝導性を示す。
プラスチッククリスタル相のマトリックス中に、リチウム塩をドープした複合体が特許文献1で報告されている。この複合体において、リチウムイオンは、プラスチッククリスタル相のマトリックス中を比較的自由に運動できる。また、この複合体は、固体でありながら、リチウムイオン電池の電解質として用いることができる。
特表2009−503769号公報
ここで、上述したプラスチッククリスタル相を示すイオン性物質は、結晶状態から温度を上げていくと、プラスチッククリスタル相への転移が起こることが知られている。すなわち、プラスチッククリスタル相を示すイオン性物質は、低温では通常の結晶相を示すため、低温においてイオン伝導度が大幅に低下し、電気化学デバイスが動作しなくなるという問題があった。また、プラスチッククリスタル相を示すイオン性物質は、液体と比較するとイオン伝導性が低く、電解質として用いた際、電気化学デバイスの効率が低下するという問題があった。
一方、プラスチッククリスタル相を示すイオン性物質を、多孔性高分子膜の細孔内に保持させることによって、イオン伝導度の向上およびプラスチッククリスタル相への転移温度低下の検討がなされている。
しかし、例えばメソ孔またはマイクロ孔を有する多孔性高分子膜を用いた場合だと、電極材との接触面積が小さいため、イオン伝導度向上および転移温度低下の効果が、電気化学デバイスにおいて発現しない。
なお、図6に示すように、プラスチッククリスタル相を示すイオン性物質を、多孔性高分子膜100の細孔中に保持させた電気化学デバイスは既知の技術として存在している。
しかし、この構成では、電極材10と多孔性高分子膜100の接触点が少ないため、イオンがほとんど伝達されず、電気化学デバイスとして機能しない。
また、図7に示すように、電極材10と多孔性高分子膜100の間がイオン伝導性物質6で満たされているものも、既知の技術として存在している。この構成であれば、電気化学デバイスとして動作する。
しかし、図7に示す構成では、イオン伝導のボトルネックがイオン伝導性物質6となる。すなわち、プラスチッククリスタル相を示すイオン性物質を、多孔性高分子膜100の細孔中に保持させれば、プラスチッククリスタル相への転移温度は低下するが、電気化学デバイスの特性はイオン伝導性物質6によって律速されてしまうため、転移温度低下の効果が得られない。
本発明の課題は、液漏れのおそれがなく、かつ広い温度域で動作可能であり、しかもイオン伝導性が高く、電気化学デバイスの電解質などとして機能する、プラスチッククリスタル相を含むイオン伝導性複合体を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)絶縁性の多孔性ガラスの粒子によって構成された構造体と、前記粒子の細孔内に保持されたイオン性物質と、を備え、前記イオン性物質が、細孔内で固相であるプラスチッククリスタル相であるとともに、前記イオン性物質のカチオンが、ピロリジニウムイオンまたは4級アンモニウムイオンであり、前記イオン性物質のアニオンが、TFSIであり、前記粒子の細孔の直径が、25nm以下であることを特徴とするイオン伝導性複合体。
(2)前記細孔内の前記イオン性物質が、示差走査熱量分析において50℃以上および5℃以下に吸熱ピークを有することを特徴とする前記(1)に記載のイオン伝導性複合体。
(3)前記構造体が、膜状またはシート状であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載のイオン伝導性複合体。
(4)前記構造体が、複数の前記粒子によって構成された成形体であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載のイオン伝導性複合体。
(5)前記成形体が、前記粒子間に設けられた複数の間隙を有することを特徴とする前記(4)に記載のイオン伝導性複合体。
(6)前記複数の間隙のうち少なくとも一部の間隙に、イオン伝導性物質を有していることを特徴とする前記(5)に記載のイオン伝導性複合体。
(7)前記イオン伝導性物質が、前記イオン性物質と同一であることを特徴とする前記(6)に記載のイオン伝導性複合体。
本発明では、絶縁性の多孔質材料の粒子(以下、多孔性粒子と記載する場合がある。)のメソ孔またはマイクロ孔内にプラスチッククリスタル相を示すイオン性物質を導入することによって、イオンの三次元的な配置に乱れを生じさせた。上述したように、プラスチッククリスタル相では欠陥を介したホッピング伝導によってイオンが運動できる。配置の乱れたイオン性物質には欠陥が高濃度に導入されているので、イオン性物質単独の場合よりもイオン伝導度を向上させることができる。
また、イオンの配置の乱れによって、結晶を構成するイオン同士の相互作用が弱くなる。そのため、結晶相からプラスチッククリスタル相への転移温度を、イオン性物質単独の場合よりも低下させることができる。すなわち、本発明によれば、より低温まで高イオン伝導性のプラスチッククリスタル相を安定化させることができ、それゆえ、より低温までイオン伝導体として用いることが可能になる。
また、イオン性物質を多孔性粒子の細孔内に保持させることによって、電池や電気二重層キャパシタといった電気化学デバイスの電解質として用いた際、電極材との接触面積を大きくすることができる。そのため、本発明によれば、上述のイオン伝導度向上および転移温度低下の効果を、電気化学デバイスの電解質として用いた際にも発現させることができる。
本発明の一実施態様に係るイオン伝導性複合体を示す斜視図であり、(A)は、粒子の細孔内にイオン性物質を保持した状態を示す図であり、(B)は、粒子の細孔内にイオン性物質を保持する前の状態を示す図である。 本発明の一実施態様に係るイオン伝導性複合体を、電気化学デバイスの電解質として組み込んだ際の断面模式図である。 本発明の一実施態様に係るイオン伝導性複合体を、電気化学デバイスの電解質として組み込んだ際の断面模式図である。 実施例の加熱過程における示差走査熱量分析の結果である。aはPy12TFSI@ZIF−8、bはPy12TFSI@CPG120、cはPy12TFSI単独である。 実施例の加熱過程におけるイオン伝導率のアレニウスプロットである。aはPy12TFSI@ZIF−8、bはPy12TFSI@CPG120、cはPy12TFSI単独である。 従来の電気化学デバイスの一部を示す断面模式図である。 従来の電気化学デバイスの一部を示す断面模式図である。
以下、本発明の一実施態様に係るイオン伝導性複合体(以下、単に「複合体」と記載する場合がある。)を、図1〜図3に基づいて説明する。
図1に示すように、イオン伝導性複合体3は、多孔性粒子1によって構成された構造体と、イオン性物質2とを備えており、イオン性物質2は、プラスチッククリスタル相を示すとともに、多孔性粒子1が備える細孔1a内に保持されている。以下、複合体3の各構成について、順に説明する。
多孔性粒子1は、絶縁性の多孔質材料の粒子である。多孔性粒子1の形状は特に限定されず、例えば、球形、立方体、直方体、正八面体、その他多面体、樹状、針状、ロッド状、板状など、いずれの形状であってもよい。すなわち、多孔性粒子1における粒子とは、球形のみに限定されるものではなく、その効果を損なわない限りにおいて、球形以外の形状をも含む概念である。
多孔性粒子1は、メソ孔またはマイクロ孔の細孔1aを有する。国際純正応用化学連合(IUPAC)の触媒分野において、マイクロ孔とは直径2nm以下の細孔で定義され、同様に直径2〜50nmの細孔をメソ孔、直径50nm以上の細孔をマクロ孔と定義されている。
細孔1aの直径は25nm以下であることが好ましい。これにより、イオン性物質2のプラスチッククリスタル相への転移温度を大きく低下させることができる。また、細孔1aの直径は0.3nm以上であることが好ましい。0.3nmより小さい細孔1aの中には、イオン性物質2を構成するイオンを存在させにくくなるためである。
細孔1aの直径は、例えばガス吸着法で測定したり、SEMやTEMで観察したりすることによって求めることができる。また、多孔性粒子1を後述の多孔性配位高分子で構成する場合には、X線構造解析により得られた結晶構造からも求めることができる。ガス吸着法で測定する場合は、複合体3を水やメタノールなどで洗浄するなどして、細孔1a内のイオン性物質2や吸着物質を除去し、真空中で加熱処理するなどして、洗浄に用いた溶媒を除去した後に測定すればよい。
細孔1aは1次元、2次元および3次元のいずれのネットワークを形成していてもよいが、3次元であることが特に好ましい。細孔1aが3次元形状のネットワークを形成していると、イオン伝導のパスが最も確実に構築される。すなわち、イオン伝導のパスが等方的に形成されるとともに相互接続が容易になり、イオン伝導率が高くなるからである。
多孔性粒子1は、多孔性ガラスまたは多孔性配位高分子で構成されていることが望ましい。これらはいずれもメソ孔またはマイクロ孔を有する多孔性材料であり、かつ電子伝導性を有さない絶縁体のため、複合体3を電気化学デバイスの電解質として用いることができる。
また、多孔性材料に多孔性ガラスを採用すると、イオン伝導度向上および転移温度低下の効果が得られるが、その理由はとしては、次のように推察される。一般に、ガラスとイオン性物質2の濡れ性は低い。そのため、イオン性物質2が細孔1a内で結晶状態をとった際、界面近傍でのイオン性物質2の結晶格子の乱れが特に大きくなる。その結果、結晶相からプラスチッククリスタル相への転移温度が大きく低下する。さらに、結晶格子の乱れによってイオンのホッピング伝導が容易になり、イオン性物質2単独の場合よりもイオン伝導度が向上する。
多孔性ガラスとしては、市販のものを使用することができ、その具体例としては、米国コーニング社製のVycor(バイコール・登録商標)、SIGMA−ALDRICH社より市販されているControlled Pore Glass(CPG)などが挙げられ、細孔径の均一なCPGが特に望ましい。
一方、多孔性配位高分子は、MOF(Metal−Organic Framework)またはPCP(Porous Coordination Polymer)とも呼ばれる。多孔性配位高分子は、マイクロ孔またはメソ孔領域の細孔1aを多数有している上に、細孔1aの直径が結晶構造に由来して決定されるために均一である。したがって、細孔1a内に保持されているイオン性物質2の転移温度やイオン伝導率などの物性が均一になる。さらに、多孔性配位高分子の細孔1aは、上述のように結晶格子に由来するため、均一な細孔径の細孔1aを有する多孔性粒子1を再現良く製造することができる。
さらに、多孔性材料に多孔性配位高分子を採用すると、イオン伝導度向上および転移温度低下の効果が得られるが、その理由としては、次のように推察される。すなわち、多孔性配位高分子はマイクロ孔またはメソ孔領域の極めて小さい細孔1aを有する。そのため、イオン性物質2を細孔1a内に取り込んだ際、結晶格子の乱れが極めて大きくなる。その結果、結晶相からプラスチッククリスタル相への転移温度が極めて大きく低下する。さらに、結晶格子の乱れが極めて大きくなるため、イオンのホッピング伝導が容易になり、イオン性物質2単独の場合よりもイオン伝導度が向上する。
多孔性配位高分子としては、例えば、
Zn(MeIM)2(以下、ZIF−8と記載する。)
Al(OH)(BDC)(以下、Al−MIL−53と記載する。)
Cr(OH)(BDC)(以下、Cr−MIL−53と記載する。)
Fe(OH)(BDC)(以下、Fe−MIL−53と記載する。)
VO(BDC)(以下、V−MIL−47と記載する。)
Zn2(DOBDC)(以下、Zn−MOF−74と記載する。)
Mg2(DOBDC)(以下、Mg−MOF−74と記載する。)
Al(OH)(1,4−NDC)
Cr3O(F,OH)(BDC)3(以下、Cr−MIL−101と記載する。)
Al8(OH)15(BTC)3(以下、Al−MIL−110と記載する。)
Cu3(BTC)2(以下、HKUST−1と記載する。)
Zr64(OH)4(BDC)6またはZr66(BDC)6(以下、UiO−66と記載する。)
Zr64(OH)4(BPDC)6またはZr66(BPDC)6(以下、UiO−67と記載する。)
Zr64(OH)4(TPDC)6またはZr66(TPDC)6(以下、UiO−68と記載する。)
ZrO(BDC)(以下、MIL−140と記載する。)
などが挙げられる。
上記化学式で用いた略号は、
H(MeIM):2−メチルイミダゾール
2(BDC):テレフタル酸
4(DOBDC):2,5−ジヒドロキシテレフタル酸
2(1,4−NDC):1,4−ナフタレンジカルボン酸
3(BTC):1,3,5−ベンゼントリカルボン酸
2(BPDC):4,4’−ビフェニルジカルボン酸
2(TPDC):4,4’’−p−テルフェニルジカルボン酸
においてH+が解離した残基を表わす。
多孔性配位高分子は金属イオンに有機配位子を配位結合させることによって主鎖を形成している。多孔性配位高分子を構成する有機配位子の全部または一部が、適当な官能基を有する配位子に置換されていてもよい(例えば、テレフタル酸を2−ヒドロキシテレフタル酸に置換するなど)。官能基としては例えば−OH、−COOH、−NH2、−SO3H、−SO3Li、−SO3Naなどが挙げられる。−SO3Li、−SO3Naが特に望ましい。複合体3を電池用の電解質として用いた際にリチウムイオン、ナトリウムイオンを供給して、電池の特性を向上できるからである。また、多孔性配位高分子を構成する金属イオンの全部または一部が、他の金属イオンに置換されていてもよい。金属イオンの価数は同じであることが望ましい。
さらに、多孔性配位高分子には、イオン性物質2に対する耐性が求められる。耐性の高いZIF−8、Al−MIL−53、Fe−MIL−53、Zn−MOF−74、Mg−MOF−74、Al(OH)(1,4−NDC)、Cr−MIL−101、Al8(OH)15(BTC)3、UiO−66、UiO−67、UiO−68、MIL−140が望ましい。特に耐性の高いZIF−8、Al−MIL−53、Al(OH)(1,4−NDC)、UiO−66、UiO−67が望ましい。
一方、多孔性粒子1の表面や細孔1a内に存在している吸着物質を除去しておくことが望ましい。吸着物質が残存していると、多孔性粒子1とイオン性物質2を複合化する際、吸着物質によって細孔1aが狭められたり完全に塞がれたりして、イオン性物質2を細孔1aに注入しにくくなる。また、吸着物質が不純物としてイオン性物質2に混入するため、イオン性物質2の物性が変化して、プラスチッククリスタル相への転移温度低下の効果が得られないおそれがある。また、複合体3を電気化学デバイスの電解質として用いた際、ガスの発生、サイクル特性の低下といった不具合の原因となる。
吸着物質を除去する方法としては、例えば溶剤で多孔性粒子1を洗浄する方法などが挙げられる。洗浄に用いる溶剤は水、メタノール、THF、DMFが望ましい。特に水、メタノールが望ましい。水、メタノールは分子サイズが小さいため、多孔性粒子1の細孔1a内に容易に入り込み、細孔1a内の吸着物質を容易に除去できるためである。溶剤に多孔性粒子1を長時間浸漬してもよい。浸漬時間は12時間以上が望ましく、24時間以上がより望ましい。多孔性ガラスの場合は、硝酸等の酸で洗浄してもよい。
未反応物質や不純物を除去する他の方法としては、加熱処理によって吸着物質を脱離させる方法が挙げられる。有機物を除去したい場合は、空気中または酸素雰囲気中で加熱処理を行うことが望ましい。揮発性物質の場合は真空加熱処理が望ましい。加熱温度は100〜300℃が望ましい。溶剤による洗浄を行った後、加熱処理を行って溶剤を完全に除去する方法が最も望ましい。
本実施態様では、上述のとおり、多孔性粒子1を絶縁性、すなわち電子伝導性を有さない絶縁材とし、その細孔1a内部にイオン性物質2を保持させる。これにより、複合体3は、イオン伝導性を有するが電子伝導性を有さないものとなり、電池や電気二重層キャパシタといった電気化学デバイスの電解質として用いることができる。
イオン性物質2は、上述のとおり、プラスチッククリスタル相を示す。ここで、プラスチッククリスタルとは、一般に、構成する分子または原子の三次元的な配置に規則性が見られるが、少なくとも1種の分子の配向性に規則性がない相のことを意味する。本明細書では、物質単独でプラスチッククリスタル相を示すことが論文等で報告されている場合、プラスチッククリスタル相を示すと表現した。
イオン性物質2のカチオンとしては、例えばピロリジニウムイオン、4級アンモニウムイオン、ピペリジニウムイオン、4級ホスホニウムイオンなどが挙げられる。リチウム塩、ナトリウム塩などのアルカリ金属塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩を用いてもよい。これらの中でも、プラスチッククリスタル相への転移温度が低く、イオン伝導性の高いピロリジニウムイオン、4級アンモニウムイオンが特に好適に用いられる。
アニオンとしては、例えばCl-、Br-などのハロゲン、BF4 -、PF6 -、CF3SO3 -、[FSO2NSO2F]-(FSI)、[CF3SO2NSO2CF3-(TFSI)、[C25SO2NSO225-(BETI)、ClO4 -などが挙げられる。これらの中でも、プラスチッククリスタル相への転移温度が低く、イオン伝導性の高いTFSIが特に好適に用いられる。
例示したこれらのイオン性物質2は、電池の電解質として、リチウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩を混合したものが特に好適に用いられる。
細孔1a内にイオン性物質2を注入する方法としては、例えば多孔性粒子1とイオン性物質2を混合し、イオン性物質2の融点以上の温度で静置しておく方法などが挙げられる。イオン性物質2の細孔1aへの拡散を促進するため、加熱温度はイオン性物質2の融点よりも50〜100℃高い温度が望ましい。温度が高いほどイオン性物質2の拡散速度が大きくなる一方、温度が高すぎると多孔性粒子1が分解されたり、イオン性物質2が蒸発または分解したりするためである。多孔性粒子1とイオン性物質2との組み合わせにより、静置温度は適宜調整される。
加熱時間は100時間以内であることが望ましく、24時間以内が特に望ましい。加熱時間が長すぎると、多孔性粒子1の分解や、イオン性物質2が蒸発または分解が起こりやすくなるためである。イオン性物質2が細孔1aを通じて多孔性粒子1の中心部に達するまでの移動距離が短いほど、より確実にイオン性物質2を細孔1aに注入することが可能になる。多孔性粒子1の粒子径は、多孔性ガラスの場合は500μm以下、多孔性配位高分子の場合は1μm以下が望ましい。多孔性ガラスの方がより大きい粒子径を許容できるのは、一般に多孔性ガラスの細孔径は多孔性配位高分子の細孔径よりも大きく、イオン性物質2の拡散が容易なためである。
また、細孔1aやイオン性物質2へのガス、特に水分の吸着を防ぐため、多孔性粒子1へのイオン性物質2の注入処理は、例えば真空中や、露点−20℃以下の乾燥雰囲気中で行うことが好ましい。さらに、多孔性粒子1やイオン性物質2の酸化還元などの化学反応を抑制するため、真空中や、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気中で注入処理することがさらに好ましい。
多孔性粒子1とイオン性物質2との混合比率は、多孔性粒子1に含まれる細孔1aの全容積とイオン性物質2の体積とが等しくなるように混合することが好ましいが、イオン性物質2が細孔1aの全容積に対して過少・過剰となるような比率で混合してもよい。ただし、イオン性物質2が過少となる場合でも、細孔1aの全容積に対するイオン性物質2の体積は、20%以上であることが好ましく、より好ましくは50%以上、さらに好ましくは75%以上である。イオン性物質2の量が少ないほどイオン性物質2のパスが途切れやすく、イオン伝導が遮断される可能性がある。また、イオン性物質2が過剰となる場合には、細孔1aの全容積に対するイオン性物質2体積は、200%(2倍)未満であることが好ましい。プラスチッククリスタル相への転移温度低下を目的とする場合、200%(2倍)以上になると、余剰のイオン性物質2が多孔性粒子1の外周を覆ってしまい、複合体3のイオン伝導度は、細孔1a外に存在するイオン性物質2により律速されることになる。この場合、特に、細孔1a内のイオン性物質2がプラスチッククリスタル相であっても、細孔1a外に存在する余剰のイオン性物質2が結晶相となる温度域では、複合体3のイオン伝導度が、結晶状態のイオン性物質2により律速されることになる。そのため、細孔1a内にイオン性物質2を保持することによるイオン性物質2のプラスチッククリスタル相への転移温度低下の効果が得られないおそれがある。
多孔性粒子1の細孔1a内部にイオン性物質2が保持されていることは、例えば、イオン性物質2単独および複合体3の示差走査熱量分析(DSC)を行い、結晶相とプラスチッククリスタル相との間の相転移に起因する発熱または吸熱ピークの出現温度が、イオン性物質2単独の場合と複合体3の場合とで異なるか否かを確認すればよい。なお、複合体3が一切の発熱または吸熱ピークを示さない場合もある。あるいは、多孔性粒子1の細孔1aの容積に対してイオン性物質2が過剰に存在する場合は、イオン性物質2単独の場合と同じ転移温度を示すこともある。このような場合には、複合体3を、固体核磁気共鳴(NMR)分析法、交流インピーダンス法などの手法で測定温度を変えながら評価し、イオン性物質2単独の場合の相転移温度よりも低温における相転移挙動の有無を確認することで、多孔性粒子1の細孔1a内にイオン性物質2が存在するか否かを判断できる。
なお、使用する多孔性粒子1やイオン性物質2の種類および組成は、例えば元素分析、X線回折(XRD)測定、核磁気共鳴(NMR)分析、赤外吸光分析(IR)などにより特定すればよい。
また、複合体3が有機溶媒を含有していてもよい。すなわち、複合体3が、細孔1a内に、さらに有機溶媒を含んでいてもよい。有機溶媒がイオン性物質2に溶け込むことによって、イオン性物質2の解離度が向上し、イオン伝導性が向上する。これは、有機溶媒がイオン性物質2を構成するイオンに配位して溶媒和を形成し、カチオンとアニオンの解離を容易にするためである。
有機溶媒としては、分子中に酸素原子を含むものが望ましい。酸素原子を含む有機分子は極性が大きいため、イオンと溶媒和を作りやすく、イオン伝導度を特に向上させるためである。エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジグライム、トリグライム、テトラグライムはイオンと溶媒和を作りやすく、イオン伝導度を特に向上させるため望ましい。多孔性粒子1の細孔1aに導入しやすいため、直鎖状の分子構造を持つものが望ましく、ジグライム、トリグライム、テトラグライムが特に望ましい。
一方、多孔性粒子1によって構成された構造体は、膜状またはシート状であることが望ましい。これらの形状ならばイオンの伝導経路が短くなるため、電気化学デバイスの特性が向上する。構造体の他の形状としては、例えば、粒子状、ワイヤー(線)状、ロッド(棒)状、バルク(塊)状などが挙げられる。
構造体は、多孔性粒子1を、例えば一軸プレス、静水圧プレス、ローラー圧延、押出成形など、周知の方法で加圧成形して得られる。あるいは、構造体は、多孔性粒子1を溶剤に分散したスラリーを、例えばテープキャスティング、スリップキャスティング、スピンコーティングなどの周知のシート成形法で成形し、乾燥することによっても得られる。
構造体は、例えば図2のように成形した成形体4として、電気化学デバイスの電解質として用いることができる。成形体4は、複数の多孔性粒子1によって構成されている。このような構成によれば、以下のような効果が得られる。
電気化学デバイスの電極20は、一般的に複数の粒子状の電極材10の集合体から構成されている。そのため、電極20表面は電極材10によって微細な凹凸が形成されている。本実施態様の成形体4を構成している多孔性粒子1は粒子状のため、電極20の凹凸に入り込み、電極材10と成形体4の接触点が多くなる。その結果、イオンの伝達がスムーズになり、電池の場合は出力密度が向上する。電気二重層キャパシタの場合は、電極表面近傍のイオン数が増加するため、容量が増加する。また、イオン性物質2が多孔性粒子1の細孔1a内に保持されていることによって、プラスチッククリスタル相への転移温度が低下するので、低温でも電池や電気二重層キャパシタの性能が維持される。
互いに隣接している多孔性粒子1、1の間には複数の間隙5が形成されている。言い換えれば、成形体4は、多孔性粒子1、1間に設けられた複数の間隙5を有する。このような構成によれば、次のような効果が得られる。すなわち、電池の場合、電極材10が充放電によって膨張・収縮するケースが多い。間隙5が形成されていることによって、膨張・収縮による変形を緩和することができる。
図3に示すように、間隙5に、イオン伝導性物質6が存在していてもよい。イオン伝導性物質6が存在していることによって、互いに隣接している多孔性粒子1、1同士のイオンの伝導がスムーズになり、電気化学デバイスの特性が向上する。なお、図3は、複数の間隙5がすべてイオン伝導性物質6で占有されている場合を例示しているが、複数の間隙5の一部がイオン伝導性物質6で占有されていてもよい。
イオン伝導性物質6としては、例えば水、有機電解液、イオン液体などが挙げられる。特に、イオン伝導性物質6は、上述したイオン性物質2と同一であることが望ましい。言い換えれば、イオン伝導性物質6はイオン性物質2と同じ物質であることが望ましい。同一物質であれば、イオンの伝導がよりスムーズになるためである。また、イオン伝導性物質6とイオン性物質2の相互拡散によって、物性が変化することも避けられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
多孔性粒子として、市販の以下の2種類を用いた。
ZIF−8:多孔性配位高分子であるSIGMA−ALDRICH社のBasolite(登録商標)Z1200(細孔径1.2nm)
CPG120:多孔性ガラスであるSIGMA−ALDRICH社のControlled Pore Glass(細孔径12nm、80−120メッシュ)
ZIF−8、CPG120を使用して、複合体を次のようにして作製した。まず、ZIF−8、CPG120の粉末を真空引きしながら150℃で12時間加熱し、細孔内の吸着物質を除去した。細孔内に水分等が再び吸着するのを防ぐため、アルゴンガスを満たした露点−20℃以下のグローブボックス内にZIF−8、CPG120を持ち込んだ。そして、粒子状の構造体であるZIF−8、CPG120の粉末とイオン性物質とを混合した。
イオン性物質としては、1−エチル−1−メチルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下、Py12TFSIと記載する)を用いた。Py12TFSIがプラスチッククリスタル相を示すことは、例えばD. R. MacFarlane et al., Nature 402, 792-794 (1999). において報告されている。混合比率は、ZIF−8とPy12TFSIの重量比が10:9、CPG120とPy12TFSIの重量比が10:7、となるようにした。これらの混合比率はいずれも、多孔性粒子の細孔の全容積に対するPy12TFSIの体積が、100%になる割合である。
ZIF−8、CPG120の粉末とイオン性物質との混合物をアルゴンガス雰囲気下で200℃にて12時間加熱処理を行い、各複合体を得た。以下、得られた各複合体を、Py12TFSI@ZIF−8、Py12TFSI@CPG120と記載する。
得られた各複合体およびPy12TFSI単独の示差走査熱量分析(DSC)を図4に示す。測定は−150〜200℃で行ったが、図4では−50〜100℃の加熱過程のみ示した。なお、加熱および冷却速度は5℃/分である。
図4中のcに示すように、Py12TFSI単独の場合、15、89℃にシャープな吸熱ピークが見られる。89℃は融解、15℃はプラスチッククリスタル相への転移に伴う吸熱と考えられる。
これに対し、図4中のbに示すように、Py12TFSI@CPG120は、4℃に頂点を持つブロードな吸熱ピーク、および64℃に比較的シャープな吸熱ピークが見られる。64℃は融解、4℃はプラスチッククリスタル相への転移に伴う吸熱と考えられる。すなわち、Py12TFSIをCPG120の細孔内に保持させることによって、融点が25℃低下するだけでなく、プラスチッククリスタル相への転移温度を11℃低下させることができた。
また、図4中のaに示すように、Py12TFSI@ZIF−8は、明確な吸熱ピークが−150〜200℃において見られなかった。ZIF−8はCPG120の1/10のサイズの細孔を有する。そのため、ZIF−8の細孔内にPy12TFSIを取り込んだ際、Py12TFSIの結晶格子は大きく乱れる。その結果、結晶相からプラスチッククリスタル相への転移温度がDSCの測定温度域以下にまで低下したと考えられる。
また、Py12TFSI@CPG120、Py12TFSI@ZIF−8のいずれの場合にも、Py12TFSI単独の場合と同じ温度ではピークが出現しなかった。仮に細孔内にPy12TFSIがすべて取り込まれずに残存しているとしたら、各複合体において、Py12TFSI単独の場合と同じ位置にもピークが出現するはずである。上述の結果より、作製したPy12TFSI@CPG120、Py12TFSI@ZIF−8では、Py12TFSIはすべて細孔内に取り込まれたと考えられる。
次に、各複合体のイオン伝導率を評価した。まず、各複合体の両面に、凹凸を有するカーボンペーパーを押し当てた状態でプレス成型して試料を得た。この試料は、円形錠剤型に粉末を圧縮成型したものに、凹凸を有する電極を両面に接触させた構成である。次に、この試料をステンレス鋼(SUS)製の電極で挟み込み、乾燥アルゴンガス雰囲気下で交流インピーダンス法によってイオン伝導率を評価した。測定周波数は1Hz〜1MHzである。図5にイオン伝導率の温度依存性を示す。
図5中のb,cに示すように、Py12TFSI@CPG120は、低温ではPy12TFSI単独の場合よりもイオン伝導率が低いが、5℃以上の温度域では逆転し、50℃以上の温度域では1桁以上高いイオン伝導率を示した。DSCで評価したように、Py12TFSI@CPG120は、プラスチッククリスタル相の転移温度が4℃であり、Py12TFSI単独の場合よりも転移温度が低下していることから、5℃以上の温度域でPy12TFSI単独の場合よりも高いイオン伝導率を示したと考えられる。また、CPG120とPy12TFSIの界面近傍で、Py12TFSIの結晶格子の乱れが大きくなったことも、高いイオン伝導率を支えていると考えられる。
一方、上述したDSCの評価結果によれば、Py12TFSI@ZIF−8は、DSCの測定温度域以下にまでプラスチッククリスタル相への転移温度が低下したと考えられる。その結果、図5中のa,cに示すように、Py12TFSI@ZIF−8は、イオン伝導率測定の全温度域においてプラスチッククリスタル状態を保つことができるようになり、全温度域でPy12TFSI単独の場合よりも高いイオン伝導率を示したと考えられる。また、ZIF−8の小さな細孔径によって、ZIF−8の細孔内のPy12TFSIに結晶格子の乱れが大量に導入され、高いイオン伝導率を発現したと考えられる。
1 多孔性粒子
1a 細孔
2 イオン性物質
3 イオン伝導性複合体
4 成形体
5 間隙
6 イオン伝導性物質
10 電極材
20 電極
100 多孔性高分子膜

Claims (7)

  1. 絶縁性の多孔性ガラスの粒子によって構成された構造体と、前記粒子の細孔内に保持されたイオン性物質と、を備え、
    前記イオン性物質が、細孔内で固相であるプラスチッククリスタル相であるとともに、
    前記イオン性物質のカチオンが、ピロリジニウムイオンまたは4級アンモニウムイオンであり、
    前記イオン性物質のアニオンが、TFSIであり、
    前記粒子の細孔の直径が、25nm以下であることを特徴とするイオン伝導性複合体。
  2. 前記細孔内の前記イオン性物質が、示差走査熱量分析において50℃以上および5℃以下に吸熱ピークを有することを特徴とする請求項1に記載のイオン伝導性複合体。
  3. 前記構造体が、膜状またはシート状であることを特徴とする請求項1または2に記載のイオン伝導性複合体。
  4. 前記構造体が、複数の前記粒子によって構成された成形体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のイオン伝導性複合体。
  5. 前記成形体が、前記粒子間に設けられた複数の間隙を有することを特徴とする請求項4に記載のイオン伝導性複合体。
  6. 前記複数の間隙のうち少なくとも一部の間隙に、イオン伝導性物質を有していることを特徴とする請求項5に記載のイオン伝導性複合体。
  7. 前記イオン伝導性物質が、前記イオン性物質と同一であることを特徴とする請求項6に記載のイオン伝導性複合体。
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