JP6333130B2 - 電気試験装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高電圧機器の電気特性を試験するために使用される電気試験装置に関する。
一般に、ケーブル終端接続部等の高電圧機器に用いられる電気部品(ブッシング(套管)、エポキシ座等)については、使用前に安全性を確認するために、商用周波耐電圧試験、商用周波部分放電試験、雷インパルス耐電圧試験等の各種電気試験が行われる。このような電気試験を空気中で行うと、課電部や試料の突起、角部又は付着異物から気中放電や表面閃絡が発生するため、一般には、絶縁耐力の高い絶縁ガス雰囲気中に試料を配置した状態で試験が行われる(例えば特許文献1)。
従来、電気試験装置では、絶縁ガスとして主に六フッ化硫黄(SF)が用いられている。SFガスは、水分を含まない乾燥空気(酸素:約20%、窒素:約80%)や窒素(N)ガス等の自然ガスより優れた絶縁耐力を有しており、電気試験用の絶縁ガスとして好適なためである。
しかしながら、SFガスは、地球温暖化係数が二酸化炭素の23900倍であり、京都議定書における排出量削減対象の温室効果ガスとして指定されており、電気試験の分野でも使用削減が求められている。そこで、本出願人は、SFガスを用いることなく、イオン化やバブリングにより発生する絶縁ガスを利用した電気試験装置を提案している(例えば特許文献2、3)。
特開平7−140197号公報 特開2013−257172号公報 特開2013−170868号公報
しかしながら、特許文献2、3に記載の電気試験装置では、試験容器内にイオン化やバブリングを行うための装置を配置するため、装置コストが増大する上、試験容器内の構造が複雑になりメンテナンス作業が繁雑となる。
一方で、試験容器として重量が重い大型の圧力容器(例えば高さ:2m、重量:1トン)を使用し、試験容器内のガス圧を高圧力(例えば0.3MPa程度)に保持できれば、Nガスや乾燥空気等の絶縁ガスを用いた場合でも高い絶縁耐力を得ることができる。
この場合、試料を設置する際には、例えば、圧力容器の上部(以下「上側容器」と称する)をクレーンで吊り上げて移動し、圧力容器の下部(以下「下側容器」と称する)を開放させて試料を設置した後、上側容器を元の位置に戻して圧力容器を密閉する作業が行われる。
しかしながら、試験容器として圧力容器を用いる場合には、煩雑な作業が必要となる。例えば、電圧印加部と圧力容器とを接続するリード部が、上側容器を移動させる際に邪魔になるため、試料を設置する際には、リード部を取り外す作業が必要となる。
本発明の目的は、SFガスを用いることなく電気試験を行うことができ、試料設置時の作業性を改善できる電気試験装置を提供することである。
本発明に係る電気試験装置は、試料を収容する下側容器と下側容器の開口を閉塞する上側容器とを有する圧力容器と、
前記圧力容器に収容された試料に電圧を印加する電圧印加部と、
前記圧力容器の容器側電極と前記電圧印加部のトランス側電極とを接続する電極間接続部と、を備える電気試験装置であって、
前記電極間接続部は、両端部が垂下する金属製のリード部と、
前記リード部の下方に配置され、当該リード部を支持するリード支持部と、
前記リード支持部の下方に配置され、当該リード支持部を昇降させる昇降用駆動部と、を有し、
前記昇降用駆動部による前記リード支持部の下降動作に伴い、自重によって前記リード部の一端部が前記容器側電極に接触するとともに前記リード部の他端部が前記トランス側電極に接触し、その後の前記リード部の下降動作は解除されることを特徴とする。
本発明に係る電気試験装置によれば、圧力容器を用いることにより、SFガスを用いることなく電気試験を行うことができる。また、容器側電極とトランス側電極とが、鉛直方向に移動可能な電極間接続部を介して接続されることにより、接続作業及び分離作業を容易かつ安全に行うことができるので、試料設置時の作業性が格段に改善される。
本発明の一実施の形態に係る電気試験装置の概略構成を示す図である。 試験容器の詳細な構成を示す図である。 電極間接続部の詳細な構成を示す図である。 クレーン部の詳細な構成を示す図である。 電極間接続部によるトランス側電極と容器側電極の接続/分離を示す図である。 上側容器と下側容器の位置調整作業を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る電気試験装置の概略構成を示す図である。図1に示すように、電気試験装置1は、試験容器10、電圧印加部20、電極間接続部30、及びクレーン部40等を備える。
電気試験装置1は、例えば高電圧電極、エポキシ樹脂等からなる絶縁体及び埋込金具を備える既知のブッシング(套管)や、エポキシ樹脂等からなる絶縁体及び埋込金具を備える既知のエポキシ座等の電気部品を試料として、商用周波部分放電試験を行うための設備である。
図2は、試験容器10の詳細な構成を示す図である。図2Aは下側容器12の上部に上側容器11を固定したときの図であり、図2Bは上側容器11を吊り上げたときの図である。
図2に示すように、試験容器10は、上側容器11及び下側容器12を有する。試験容器10は、高圧力(例えば0.2〜0.5MPa)に耐えうる圧力容器であり、例えば高さ2m、重量1tの重量物である。試験容器10は、例えば台座15に固定される。台座15によって形成される空間に、クレーン用駆動部43が配置される。
上側容器11は、下端部に、径方向外側に張り出して形成された上側フランジ111を有する。上側フランジ111は、ボルト13が挿通される複数のボルト穴111a(図4B参照、例えば等間隔で20個)を有する。また、上側フランジ111は、上側容器11と下側容器12とを位置決めするときに、後述するガイド棒16(図6参照)が挿通される位置決め穴111b(図4B参照)を有する。位置決め穴111bは、例えば試験容器10の中心軸に関して点対称な2箇所に設けられる。
上側容器11は、上部に、クレーン部40のフック412aが係止される係止部113(例えば周方向に等間隔で3個)を有する。上側容器11の最上部には、椀状の容器側電極112が配置される。
下側容器12は、上端部に、径方向外側に張り出して形成された下側フランジ121を有する。下側フランジ121は、ボルト13が螺着される複数のボルト穴121a(図4B参照、例えば等間隔で20個)を有する。また、下側フランジ121は、上側容器11と下側容器12とを位置決めするときに、ガイド棒16(図6参照)に挿通される位置決めピン121bを有する。位置決めピン121bは、上側容器11の位置決め穴111bに対応する位置に設けられる。位置決め穴111bの内径は位置決めピン121bの外径よりも大きい。位置決め穴111bの内径と位置決めピン121bの外径との径差が大きすぎると上側フランジ111と下側フランジ121の上に降ろす工程時に位置が合わせ難くなり、作業性が悪くなる。そのため、位置決め穴111bの内径は、位置決めピン121bの外径より若干大きい程度でよい。
下側容器12はガス導入口(図示略)を有し、電気試験を行う際には、このガス導入口を介してガス供給部(図示略)から絶縁ガス(例えばNガス、乾燥空気)が導入される。電気試験が行われる試料は、下側容器12の内部に配置され、容器側電極112及び測定装置(図示略)に電気的に接続される。
電圧印加部20は、図1に示すように、印加電圧を調整可能な試験用トランス21及びトランス側電極22等を有する。試験用トランス21からリード線23が引き出され、椀状のトランス側電極22に接続される。トランス側電極22は、容器側電極112と略同等の高さに設置される。電圧印加部20は、電極間接続部30を介して試料に電圧を印加する。
図3は、電極間接続部30の詳細な構成を示す図である。図3Aはリード部31の長手方向に沿う断面図であり、図3Bは図3AにおけるA矢視図である。図3に示すように、電極間接続部30は、リード部31、リード支持部32、昇降用駆動部33、及び回転台座34等を有する。
リード部31は、リードパイプ311及びリード線312を有する。リードパイプ311は、例えば金属製(ここではアルミニウム製)の略直線状のパイプ部材であり、両端部が緩やかに垂下する。リード線312の周囲にリードパイプ311を配置することにより、気中コロナの影響を低減することができる。商用周波部分放電試験においては、部分放電による微量な電荷量を検出する必要があるため、気中コロナの除去が極めて重要である。
リード線312は、例えば金属製の編組線であり、両端部が外部に露出するようにリードパイプ311に挿通される。リード線312の一端には、容器側端子金具313が取り付けられ、他端には、トランス側端子金具314が取り付けられる。トランス側端子金具314がトランス側電極22に接触し、容器側端子金具313が容器側電極に接触することにより、電圧印加部20と試料が電気的に接続される。
リード支持部32は、リード保持部材321、連結部材322、及び外装パイプ323を有する。リード支持部32は、リード部31の下方に配置され、リード部31を支持する。
リード保持部材321は、ポリアセタール製あるいはMCナイロン(登録商標)製の絶縁部材であり、上面に、リード部31が嵌装される凹部(図示略)を有する。リード部31は、リード保持部材321によって略水平に保持される。リード保持部材321は、下方に向けて突出する突出部321aを有する。突出部321aは、外装パイプ323の内径と略同一の外径を有し、外装パイプ323の上部に挿嵌される。リード保持部材321は、外装パイプ323から脱落しないように、また外装パイプ323と一体的に回転するように、固定ピン326によって固定される。
連結部材322は、ポリアセタール製あるいはMCナイロン(登録商標)製の絶縁部材であり、小径部322a及び大径部322bを有する。小径部322aは、外装パイプ323の内径と略同一の外径を有し、外装パイプ323の下部から挿入される。大径部322bは、外装パイプ323の内径よりも大きい外径を有する。リード部31を持ち上げる際には、小径部322aと大径部322bの境界の段部が外装パイプ323の下端に当接する。大径部322bには、昇降用駆動部33が接続される。連結部材322は、外装パイプ323と一体的に回転するように、固定ピン327によって固定される。
外装パイプ323は、例えばアクリル製のパイプ部材である。外装パイプ323は、周面に、固定穴323a、323bを有する。固定穴323aを介してリード保持部材321に固定ピン326が挿着される。また、固定穴323bを介して連結部材322に固定ピン327(ここでは2本)が挿着される。固定ピン326、327は、例えば塩化ビニル製のボルトである。固定穴323bは、鉛直方向に延びる長円形状を有し、固定ピン327を装着された連結部材322が外装パイプ323内を移動できるようになっている。
昇降用駆動部33は、リード支持部32の下方に配置され、リード支持部32を昇降させる。昇降用駆動部33は、鉛直方向に伸びる昇降軸を有する。昇降用駆動部33としては、例えばエアシリンダーや油圧シリンダーが好適である。昇降用駆動部33は、シリンダー本体331と昇降軸となるピストンロッド332を有する。ピストンロッド332が連結部材322の大径部322bに接続される。ピストンロッド332が鉛直方向に往復動することに伴い、連結部材322が昇降し、さらには外装パイプ323、リード保持部材321及びリード部31が昇降する。なお、昇降用駆動部33としては、駆動モーターで駆動するものでもよく、鉛直方向に移動可能な昇降軸を有すればよいが、油を使わず(環境面)、操作性も容易なエアシリンダーがより好ましい。
昇降用駆動部33は、回転台座34に固定される。回転台座34が回転すると、昇降用駆動部33及び連結部材322が回転する。連結部材322の回転運動は固定ピン327と固定穴323bによって規制されているので、外装パイプ323、リード保持部材321、及びリード部31も一体的に回転する。すなわち、電極間接続部30は、昇降用駆動部33の昇降軸を中心に回転可能となっている。
このように、リード支持部32は、リード部31を水平に保持するリード保持部材321と、昇降用駆動部33に連結される連結部材322と、上方からリード保持部材321が挿入され、下方から連結部材322が挿入される外装パイプ323と、を有する。
また、連結部材322は、外装パイプ323に挿入される小径部322aと外装パイプ323に挿入不能な大径部322bを有し、昇降用駆動部33による上昇動作に伴い小径部322aと大径部322bの境界の段部が外装パイプ323の下端に当接して外装パイプ323を押し上げ、昇降用駆動部33による下降動作に伴い段部が外装パイプ323の下端から離間する。
これにより、昇降用駆動部33によるリード支持部32の下降動作に伴い、自重によってリード部31の一端部が容器側電極112に接触するとともにリード部31の他端部がトランス側電極22に接触し、その後のリード部31の下降動作を解除する構成を、極めて簡易な構成で実現することができる。
図4は、クレーン部40の詳細な構成を示す図である。図4Aは正面図であり、図4Bは上方から見た平面図である。図4は、上側容器11を吊り上げて移動させた状態を示す。図4に示すように、クレーン部40は、ホイスト部41、架台42、及びクレーン用駆動部43を有する。クレーン部40は、上側容器11を吊り上げて、水平方向に移動させる。
ホイスト部41は、架台42に固定するための橋梁部411、ワイヤー412、及びワイヤーを巻き上げる巻き上げ部413を有する。ここでは、巻き上げ部413に3本のワイヤーが巻き掛けられている。
架台42は、キャスター421を有し、水平方向に移動可能となっている。架台42は、移動方向の一端側が開放されており、ホイスト部41が試験容器10の上方に位置するまで移動できる。
クレーン用駆動部43は、架台42に接続され、架台42を水平方向に移動させる。クレーン用駆動部43は、水平方向に伸びる移動軸を有する。クレーン用駆動部43としては、例えばエアシリンダーや油圧シリンダーが好適である。クレーン用駆動部43としては、駆動モーターで駆動するものでもよく、水平方向に移動可能な移動軸を有すればよいが、油を使わず(環境面)、操作性も容易なエアシリンダーがより好ましい。
クレーン用駆動部43は、シリンダー本体431と移動軸となるピストンロッド432を有する。ピストンロッド432が架台42の下部に接続される。ピストンロッド432が水平方向に往復動することに伴い、架台42が一定の方向に移動し、吊り上げられた上側容器11を移動させる。
ピストンロッド432と架台42は、例えば磁石等を利用して分離可能に接続されるのが好ましい。例えば、ピストンロッド432の架台42側先端と架台42との間にON/OFF切り替え式のマグネットホルダーを適用することにより、より容易にピストンロッド432と架台42とが着脱可能になる。これにより、クレーン用駆動部43を分離して、ホイスト部41と架台42を自由に移動することができる。
図5は、電極間接続部30によるトランス側電極22と容器側電極112の接続/分離を示す図である。
図5Aに示すように、ピストンロッド332が最も上昇した状態では、リード部31が持ち上げられ、容器側端子金具313と容器側電極112、及びトランス側端子金具314とトランス側電極22はそれぞれ離間し、電気的に切断される。この状態で電極間接続部30を回転させることにより、試料設置時にクレーン部40と電極間接続部30とが干渉するのを回避することができる。
図5Bに示すように、図5Aに示す状態からピストンロッド332が下降すると、リード部31も徐々に下降し、容器側端子金具313と容器側電極112、及びトランス側端子金具314とトランス側電極22がそれぞれ接触する。この時点で、容器側端子金具313と容器側電極112、及びトランス側端子金具314とトランス側電極22はそれぞれ電気的に接続される。
図5Cに示すように、図5Bに示す状態からピストンロッド332がさらに下降すると、リード部31は容器側電極112とトランス側電極22によって支持される。リード部31、リード保持部材321、及び外装パイプ323のそれ以降の下降動作は解除され、連結部材322だけが下降する。容器側端子金具313と容器側電極112、及びトランス側端子金具314とトランス側電極22は、それぞれリード部31の自重によって確実に接触し、電気的に接続される。
このように、電気試験装置1は、試料を収容する下側容器12と下側容器12の開口を閉塞する上側容器11とを有する試験容器10(圧力容器)と、試験容器10に収容された試料に電圧を印加する電圧印加部20と、試験容器10の容器側電極112と電圧印加部20のトランス側電極22とを接続する電極間接続部30と、を備える。
電極間接続部30は、両端部が垂下する金属製のリード部31と、リード部31の下方に配置され、当該リード部31を支持するリード支持部32と、リード支持部32の下方に配置され、当該リード支持部32を昇降させる昇降用駆動部33と、を有する。昇降用駆動部33によるリード支持部32の下降動作に伴い、自重によってリード部31の容器側端子金具313(一端部)が容器側電極112に接触するとともにリード部31のトランス側端子金具314(他端部)がトランス側電極22に接触し、その後のリード部31の下降動作は解除される。
電気試験装置1によれば、試験容器10として圧力容器を用いることにより、SFガスを用いることなく電気試験を行うことができる。また、容器側電極112とトランス側電極22とが、鉛直方向に移動可能な電極間接続部30を介して接続されることにより、接続作業及び分離作業を容易かつ安全に行うことができるので、試料設置時の作業性が格段に改善される。具体的には、リード部31が下降しすぎて、試験容器10や電圧印加部20に鉛直下向きに過剰な力が加わり、設備の転倒事故等が生じるのを防止することができる。
電気試験装置1を用いて電気試験を行う場合、まず、ホイスト部41が試験容器10の上方に位置するように、クレーン部40を移動する。上側容器11の係止部113にクレーン部40のフック412aを引っかけ、上側容器11を吊り上げる。そして、クレーン部40を水平移動して下側容器12を開放する(第1工程)。
クレーン部40はクレーン用駆動部43によって一定方向にのみ移動可能となっているので、クレーン部40を容易に所望の位置まで移動することができる。
次に、下側容器12の内部に試料を設置する(第2工程)。試料は、試験容器10の容器側電極112に接続される部分及び測定装置(図示略)に接続される。
次に、上側容器11が下側容器12の上方に位置するように、クレーン部40を移動し、上側容器11を下側容器12の上に降ろす(第3工程)。クレーン部40を手動で移動する場合、キャスター421が揺動するため、上側容器11を完全に元の位置(下側容器12に対応する位置)まで水平移動させることは困難である。本実施の形態では、クレーン部40はクレーン用駆動部43によって一定方向にのみ移動可能となっているので、上側容器11を容易に元の位置まで水平移動させることができる。
このとき、図6A、図6Bに示すように、上側フランジ111の位置決め穴111b(2箇所)にガイド棒16を挿入する。位置決め穴111bの内径は、ガイド棒16の外径よりも大きい。また、ガイド棒16の端部(図6では下側)には位置決めピン121bの先端部と嵌合するためのガイド穴16aが設けられている。このガイド棒16の端部のガイド穴16aを下側フランジ121に固定された位置決めピン121bに挿嵌する。ここでは、ガイド棒16の外径は位置決めピン121bの外径より小さいため、ガイド棒16のガイド穴16aは位置決めピン121bの先端部のテーパー形状の部分に嵌合される。
これにより、上側容器11のボルト穴111aの位置と下側容器12に固定されたボルト13(ここではスタッドボルト13が予め下側フランジ121にナット(図示略)で固定されている)の位置を容易に一致させることができる。下側容器12のボルト13を上側容器11のボルト穴111aに挿通できれば、ガイド棒16を位置決めピン121bから外せばよい。
上側容器11を把持して位置を微調整する方法は、上側容器11と下側容器12の間に作業者の手が入り込む等の危険を伴い、位置調整作業に時間がかかる。これに対して、上記の方法によれば、簡単に位置調整作業ができるうえ、作業の安全性を高めることができる。位置調整作業が完了し、上側容器11を下側容器12の上に降ろすことにより、すなわち、上側フランジ111の下面を下側フランジ112の上面に当接することにより、上側容器11を元の位置に戻すことができる。
なお、ガイド棒16は、図6では金属棒の先端にガイド穴16aが設けられたもので説明しているが、ガイド棒16全体がパイプ状のものであってもよい(この場合、ガイド穴16aがガイド棒16の全長にわたって設けられる)。すなわち、ガイド棒16の少なくとも一方の端部に、位置決めピン121bの先端を挿嵌するためのガイド穴16aが設けられていればよい。
次に、下側容器12の下側フランジ121に固定されたボルト13にナット14を締結して試験容器10を密閉する(第4工程)。
次に、試験容器10内が所定の圧力(例えば0.3MPa)となるまでNガスを封入する(第5工程)。そして、電圧印加部20により試料に電圧を印加して、電気特性(一例としてここでは商用周波部分放電電圧)を測定する(第6工程)。試験容器10内を高圧力とすることにより、所望の絶縁耐力を得ることができるので、気中放電や表面閃絡が発生することなく、電気試験を安定して行うことができる。
このように、電気試験装置1は、試料を収容する下側容器12と下側容器12の開口を閉塞する上側容器11とを有する試験容器10(圧力容器)と、試験容器10に収容された試料に電圧を印加する電圧印加部20と、上側容器11を吊り上げて水平方向に移動するクレーン部40と、を備える。クレーン部40は、水平移動可能な架台42と、架台42に接続され、架台42を一定方向に移動させるクレーン用駆動部43と、を有する。
また、電気試験装置1を用いた電気試験方法は、クレーン部40により上側容器11を吊り上げて水平方向に移動する第1工程と、下側容器12の内部に試料を設置する第2工程と、クレーン部40により上側容器11を水平方向に移動して元の位置に戻す第3工程と、を含み、第1工程及び第3工程では、一定方向の移動軸を有するクレーン用駆動部43を用いてクレーン部40を移動させる。
電気試験装置1及びこれを用いた電気試験方法によれば、試験容器10として圧力容器を用いることにより、SFガスを用いることなく電気試験を行うことができる。また、エアシリンダー等のクレーン用駆動部43を用いてクレーン部40を移動させるので、上側容器11の移動作業(位置調整作業を含む)を容易かつ安全に行うことができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、リード支持部32の構成は、連結部材322がリード保持部材321に接触して、リード保持部材321とリード部31を押し上げる構成としてもよい。この場合、外装パイプ323からリード保持部材321が脱落しないような構成が好ましい。
また例えば、クレーン用駆動部43を複数設けるようにしてもよい。さらには、クレーン用駆動部43のピストンロッド432(移動軸)を、架台42の下部以外の部位に接続するようにしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電気試験装置
10 試験容器(圧力容器)
11 上側容器
112 容器側電極
12 下側容器
13 ボルト
14 ナット
15 台座
16 ガイド棒
20 電圧印加部
21 試験用トランス
22 トランス側電極
23 リード線
30 電極間接続部
31 リード部
311 リードパイプ
312 リード線
32 リード支持部
321 リード保持部材
322 連結部材
323 外装パイプ
33 昇降用駆動部(エアシリンダー)
331 シリンダー本体
332 ピストンロッド(昇降軸)
34 回転台座
40 クレーン部
41 ホイスト部
42 架台
43 クレーン用駆動部(エアシリンダー)
431 シリンダー本体
432 ピストンロッド(移動軸)

Claims (5)

  1. 試料を収容する下側容器と下側容器の開口を閉塞する上側容器とを有する圧力容器と、
    前記圧力容器に収容された試料に電圧を印加する電圧印加部と、
    前記圧力容器の容器側電極と前記電圧印加部のトランス側電極とを接続する電極間接続部と、を備える電気試験装置であって、
    前記電極間接続部は、両端部が垂下する金属製のリード部と、
    前記リード部の下方に配置され、当該リード部を支持するリード支持部と、
    前記リード支持部の下方に配置され、当該リード支持部を昇降させる昇降用駆動部と、を有し、
    前記昇降用駆動部による前記リード支持部の下降動作に伴い、自重によって前記リード部の一端部が前記容器側電極に接触するとともに前記リード部の他端部が前記トランス側電極に接触し、その後の前記リード部の下降動作は解除されることを特徴とする電気試験装置。
  2. 前記リード支持部は、前記リード部を水平に保持するリード保持部材と、
    前記昇降用駆動部に連結される連結部材と、
    上方から前記リード保持部材が挿入され、下方から前記連結部材が挿入される外装パイプと、を有することを特徴とする請求項1に記載の電気試験装置。
  3. 前記連結部材は、前記外装パイプに挿入される小径部と前記外装パイプに挿入不能な大径部を有し、前記昇降用駆動部による上昇動作に伴い前記小径部と前記大径部の境界の段部が前記外装パイプの下端に当接して前記外装パイプを押し上げ、前記昇降用駆動部による下降動作に伴い前記段部が前記外装パイプの下端から離間することを特徴とする請求項2に記載の電気試験装置。
  4. 前記電極間接続部は、前記昇降用駆動部の昇降軸を中心に回転可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気試験装置。
  5. 前記昇降用駆動部は、昇降軸となるピストンロッドを有するエアシリンダーまたは油圧シリンダーであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電気試験装置。
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