JP6327718B2 - 微生物電解セル - Google Patents

微生物電解セル Download PDF

Info

Publication number
JP6327718B2
JP6327718B2 JP2016001767A JP2016001767A JP6327718B2 JP 6327718 B2 JP6327718 B2 JP 6327718B2 JP 2016001767 A JP2016001767 A JP 2016001767A JP 2016001767 A JP2016001767 A JP 2016001767A JP 6327718 B2 JP6327718 B2 JP 6327718B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
electrolysis cell
anode
cathode
microbial electrolysis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016001767A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017121609A (ja
Inventor
横山 浩
浩 横山
恭広 山下
恭広 山下
三佳 石田
三佳 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Agriculture and Food Research Organization
Original Assignee
National Agriculture and Food Research Organization
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Agriculture and Food Research Organization filed Critical National Agriculture and Food Research Organization
Priority to JP2016001767A priority Critical patent/JP6327718B2/ja
Publication of JP2017121609A publication Critical patent/JP2017121609A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6327718B2 publication Critical patent/JP6327718B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
  • Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Description

本発明は、微生物電解セルに関する。
畜産農家にとって、畜舎から出る廃水の処理は、多大なコストおよび労力を要するため、大きな負担となっている。また、環境への影響を防ぐために、畜産バイオマスの資源化や排水処理基準の厳格化などに対応した新しい廃水処理技術の開発が求められている。有機性廃水の適正な処理および有機性廃水からの資源の回収を実現できる新技術の開発は、畜産分野のみならず食品加工、醸造、都市部における下水処理などの幅広い分野においても必要とされている。
近年、微生物電解セル(Microbial Electrolysis Cell;MEC)と称される新しい技術が注目されている(例えば、非特許文献1参照)。微生物電解セルでは、微生物が嫌気性条件下において有機物を酸化還元反応で分解するとともに、そのときに生じた電子をアノード(負極)に渡す役割を担っている。アノード(負極)およびカソード(正極)は、電圧印加部(電源やポテンショスタットなど)に接続されており、電圧印加部は、アノードとカソードとの間に電圧を印加する。このように、微生物電解セルでは外部からエネルギーをわずかに投入することが必要である。アノードで回収された電子はカソードへ移動し、カソード表面において液体中の水素イオンと反応する。これにより、カソード表面において水素ガスが発生する。この水素を回収することにより、エネルギーを回収することができる。水素として得られるエネルギーの量は、電圧印加として投入したエネルギーの量よりも大きいため、微生物電解セル全体としては、廃水からエネルギーを回収したことになる。
微生物電解セルは、様々な種類の有機性廃水を処理することができる。この処理により廃水中の有機物が分解されるため、微生物電解セルは、廃水を浄化(有機物を除去)する機能も併せ持っている。このように、微生物電解セルは、廃水の浄化および廃水からのエネルギー回収を同時に行うことができるため、今後の新技術として期待されている。
前述のとおり、微生物電解セルは、電子供与微生物が嫌気条件下において有機物を分解する際にアノードを最終電子受容体として使用することを利用する。このように、微生物電解セルは、電子供与微生物による嫌気処理を利用するため、微生物電解セルの容器内は、嫌気状態に保持されることが必須であると考えられている。
Douglas Call, and Bruce E. Logan, "Hydrogen Production in a Single Chamber Microbial Electrolysis Cell Lacking a Membrane", Environ. Sci. Technol., Vol. 42, pp. 3401-3406.
微生物電解セルは、エネルギー回収だけでなく廃水中の有機物を分解して浄化処理を行うことも期待されている。しかしながら、従来の微生物電解セルは、活性汚泥法などに比べて有機物の分解能力が低い。このため、有機物の分解能力が高い微生物電解セルの開発が期待されている。さらに、廃水の浄化では廃水中の窒素の除去も重要であるが、従来の微生物電解セルは、嫌気状態で動作させるため窒素を除去することができない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、有機物の分解能力が高く、かつ窒素除去も可能な微生物電解セルを提供することを目的とする。
本発明者らは、驚くべきことに、微生物電解セルにおいて曝気を行っても電流の生成およびそれに伴う水素の生成を継続できることを見出した。さらに、本発明者らは、微生物電解セルにおいて曝気を行うことにより有機物の分解能力が顕著に高まり、かつ窒素除去も行われることを見出した。そして、本発明者らは、これらの知見にさらに検討を加えて本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の微生物電解セルに関する。
[1]容器と、前記容器内に収容された、有機物および電子供与微生物を含む液体と、前記液体に接触するように配置されたアノードおよびカソードと、前記アノードの電位が前記カソードの電位よりも低くなるように、前記アノードと前記カソードとの間に電圧を印加する電圧印加部と、前記液体に酸素を含む気体を送り込む曝気装置と、を有する、微生物電解セル。
[2]前記曝気装置は、前記液体に前記気体を間欠的に送り込む、[1]に記載の微生物電解セル。
[3]前記曝気装置が前記液体に前記気体を間欠的に送り込むことで、前記液体において好気状態と嫌気状態とが繰り返され、前記液体中の窒素が除去される、[2]に記載の微生物電解セル。
[4]前記気体は、空気である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の微生物電解セル。
[5]前記曝気装置は、前記アノードと前記カソードとの間を流れる電流に応じて前記気体を送り込む量および前記気体を送り込む時間の少なくとも一方を調整する、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の微生物電解セル。
[6]前記カソードから生じる水素を回収する水素回収部をさらに有する、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の微生物電解セル。
本発明によれば、有機物の分解能力が高く、かつ窒素除去も可能な微生物電解セルを提供することができる。
また、本発明に係る微生物電解セルによれば、活性汚泥法よりも少ない曝気量で有機物の分解および窒素除去を行うことができる。活性汚泥法では、曝気のために多大な電力が消費される。活性汚泥法により有機物の分解を行う場合、廃水中の有機物量が十分に低下したときは、電力消費を抑えるために曝気を停止するべきである。しかしながら、通常、活性汚泥法では、廃水中の有機物濃度を検出するセンサーがないため、過剰な曝気が行われており、無駄に電力が消費されている。これに対し、本発明に係る微生物電解セルでは、アノードとカソードとの間を流れる電流に応じて気体を送り込む量または気体を送り込む時間を調整することができるため、曝気のための電力消費を必要最小限に抑えることができる。
図1は、実施の形態1に係る微生物電解セルの構成を示す断面模式図である。 図2は、実施の形態2に係る微生物電解セルの構成を示す断面模式図である。 図3は、実施例で作製した微生物電解セルにおけるアノードとカソードとの間に流れる電流の経時的変化を示すグラフである。 図4は、実施例で作製した微生物電解セルにおける水素の総発生量の経時的変化を示すグラフである。 図5は、微生物電解セルにおける人工廃水の酸化還元電位(ORP)の経時的変化を示すグラフである。 図6は、微生物電解セルにおける人工廃水の化学的酸素要求量(COD)の測定結果を示すグラフである。 図7は、稼働前後の微生物電解セルにおける人工廃水の窒素濃度の測定結果を示すグラフである。 図8は、微生物電解セルにおけるアノードとカソードとの間に流れる電流と人工廃水の化学的酸素要求量(COD)との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[実施の形態1]
本実施の形態では、電圧印加部として電源を有する微生物電解セルについて説明する。
(微生物電解セルの構成)
図1は、実施の形態1に係る微生物電解セル100の構成を示す断面模式図である。図1に示されるように、微生物電解セル100は、容器110、液体120、アノード(負極)130、カソード(正極)140、電源150、曝気装置160、水素回収部170および水素貯蔵部180を有する。液体120は、有機物および電子供与微生物122を含む。曝気装置160は、ポンプ162、散気管164および制御部166を含む。アノード130およびカソード140は、電源150に電気的に接続されている。
容器110は、微生物電解セル100の本体部を構成し、液体120を収容する。容器110の素材、形状および大きさは、特に限定されず、用途に応じて適宜設定されうる。本実施の形態に係る微生物電解セル100では、従来の微生物電解セルとは異なり、常時嫌気条件とするわけではないため、容器110は外部に開口していてもよい。
液体120は、容器110内に収容されており、エネルギー源となる有機物および電子供与微生物122を含む。通常、液体120は、1種または2種以上の電解質を含有する水溶液である。電解質の種類は、水中で電離可能な物質であれば特に限定されない。電解質の例には、NaHPO/NaHPO、KHPO/KHPO、NaCO/NaHCO、NaCl、KCl、NHClなどが含まれる。また、液体120には、必要に応じて電子メディエータや導電性微粒子などの電子伝達性介在物質をさらに添加してもよい。
液体120中の電子供与微生物122のうち、少なくとも一部の電子供与微生物122は、アノード130に担持されている。すなわち、アノード130は、電子供与微生物122を高密度で保持する担体としても機能する。電子供与微生物122の種類は、1種であってもよいし、2種以上であってもよい。有機性廃水や汚泥などを使用する場合は、外部から電子供与微生物を加えなくとも、それらに生息する電子供与微生物をそのまま利用することができる。たとえば、シュードモナスやジオバクターなどは、土壌や淡水、海水などの自然環境の至るところに生息しているため、有機廃水や汚泥などを使用すれば、外部から添加することなく利用できる。アノード130は、電子供与微生物122以外の微生物も保持できるので廃水浄化作用を増強する微生物担体としても機能できる。
エネルギー源となる有機物の種類は、電子供与微生物122が代謝可能であれば、特に限定されない。エネルギー源となる有機物としては、アルコールや単糖類、多糖類、タンパク質、揮発性脂肪酸などの有用資源だけでなく、農産業廃棄物や有機廃水、し尿、汚泥、食物残渣などの未利用資源(有機性廃棄物)も使用することができる。エネルギー源となる有機物は、電子供与微生物122の維持および増殖のため、また微生物電解セル100を連続して稼働させるため、必要に応じて追加される。
アノード130は、液体120に接触するように配置される。本実施の形態では、アノード130は、液体120中に浸漬されている。アノード130の素材および形状は、特に限定されず、電子供与微生物122の付着性や電子供与微生物122からの電子伝達度などに応じて適宜選択されうる。アノード130の素材の例には、炭素や金属、金属酸化物などが含まれる。アノード130の形状の例には、クロスなどの平面形状や、ブラシ状や棒状、粒状などの立体形状が含まれる。アノード130の例には、カーボンペーパーやグラファイト板、カーボンクロス、カーボンメッシュ、グラファイトフェルト、グラファイト粒子、活性化グラファイト粒子、カーボンフェルト、網状ガラス化カーボン、カーボンブラシ、ステンレス鋼メッシュなどが含まれる。
カソード140は、液体120に接触するように配置される。本実施の形態では、カソード140は、液体120中に浸漬されている。カソード140の素材は、導電性を有し、かつ化学的に安定であれば特に限定されない。また、カソード140の形状は、特に限定されず、水素ガスの回収の容易性などに応じて適宜選択されうる。カソード140の素材の例には、炭素や金属、金属酸化物などが含まれる。カソード140の例には、カーボンクロスやカーボンフェルト、ステンレス鋼メッシュ、プラチナメッシュなどが含まれる。また、これらの表面に、プラチナなどの水素イオン還元触媒を担持させてもよい。
電源150は、アノード130およびカソード140に電気的に接続されており、アノード130の電位がカソード140の電位よりも低くなるように、アノード130とカソード140との間に電圧を印加する。有機物として酢酸を含むpH7、25℃の液体120を使用した場合、アノード130の電極電位は、−0.300V(vs.NHE)(NHE:normal hydrogen electrode、標準水素電極)であり、水素イオンに電子を渡すカソード140の電極電位は、−0.414V(vs.NHE)である。したがって、理論上は、0.114V以上の電圧をアノード130とカソード140との間に印加することで、電子をアノード130から外部回路を介して最終的にカソード140に伝達させ、カソード140の表面で水素を発生させることとなる。実際には、過電圧や反応速度などを考慮して、0.13V以上の電圧をアノード130とカソード140との間に印加することが好ましく、0.4〜5.0Vの電圧をアノード130とカソード140との間に印加することがより好ましい。水素の生産を重視して運転する場合は、投入エネルギーの少ない0.4〜0.8V程度の小さな電圧を印加することが好ましい。水素の生産よりも有機物の分解や有機物の濃度の検出を重視して運転する場合は、1.0V以上の電圧を印加することが好ましい。
曝気装置160は、ポンプ162、散気管164および制御部166を含む。曝気装置160は、液体120に酸素を含む気体を送り込む。本実施の形態では、曝気装置160は、液体120に空気168を送り込む。曝気装置160は、電源150から供給される電力により駆動してもよいし、図示しない他の電源により駆動してもよい。
曝気装置160は、液体120に空気168を連続的に送り込んでもよいが、水素生成能力と有機物分解能力および窒素除去能力とのバランスを容易に調整する観点からは、液体120に空気168を間欠的に送り込むことが好ましい。曝気装置160が液体120に空気168を間欠的に送り込む場合、曝気状態の時間および無曝気状態の時間は、微生物電解セル100の水素生成能力や有機物の分解能力、液体120に含まれる有機物の濃度などに応じて適宜調整される。たとえば、液体120に含まれる有機物の濃度が濃い場合は、1回あたりの曝気時間は1〜12時間程度であり、1回あたりの無曝気時間は1〜6時間程度である。有機物が十分に分解されて、液体120が浄化された場合は、アノード130とカソード140との間を流れる電流が減少する。つまり、液体120中の有機物の濃度は、アノード130とカソード140の間を流れる電流により検出することができる(図8参照)。したがって、曝気装置160は、アノード130とカソード140との間を流れる電流に応じて、空気168を送り込む量または空気168を送り込む時間を調整してもよい。たとえば、液体120の生物化学的酸素要求量(BOD)が500mg/L超のときに相当する電流の場合、1回あたりの曝気時間を10時間程度とし、1回あたりの無曝気時間を30分〜2時間程度とすればよい。BODが100〜500mg/Lのときに相当する電流の場合は、1回あたりの曝気時間を2〜5時間程度とし、1回あたりの無曝気時間を1〜2時間程度とすればよい。BODが50〜100mg/Lのときに相当する電流の場合は、1回あたりの曝気時間を2時間程度とし、1回あたりの無曝気時間を1〜2時間程度とすればよい。また、BODが50mg/L未満のときに相当する電流の場合は、1回あたりの曝気時間を2時間程度とし、1回あたりの無曝気時間を2〜10時間程度とすればよい、または曝気を行わなくてもよい。BODが低いが窒素濃度が高い場合は、曝気して硝化反応を促進させてもよい。この場合、硝化反応の後、有機性廃水の原水を電子供与体として容器110内に少量投入して脱窒反応を起こさせることで、窒素除去をすることができる。
ポンプ162は、制御部166の制御下において外部から取り込んだ空気を散気管164に送り込む。ポンプ162の種類は、特に限定されず、必要とされる空気吐出量などに応じて適宜選択されうる。
散気管164は、ポンプ162から送り込まれた空気を液体120内に放出する。液体120への酸素溶解効率を高めたい場合は、散気管164は、微細化した気泡を放出する。散気管164の形状および構成は、上記目的を達成することができれば特に限定されない。散気管164の例には、メッシュを取り付けた管やメンブレンチューブなどが含まれる。
制御部166は、予め設定された条件で曝気するようにポンプ162の動作を制御する。たとえば、間欠的に曝気を行う場合、制御部166は、所定の時間だけ動作するようにポンプ162を制御する。また、前述のとおり、制御部166は、アノード130とカソード140との間を流れる電流に応じてポンプ162を制御してもよい。曝気装置160による曝気は、液体120中の有機物の分解を促進するために行われるため、液体120中の有機物の濃度が低下した場合は曝気する必要はなく、水素生成能力を向上させる観点からは嫌気状態にするために曝気をしない方が却って好ましいことがある。このような場合、制御部166は、電流の減少を検出したときにポンプ162の動作を止めてもよい。このようにすることで、ポンプ162による電力消費を抑制することもできる。
水素回収部170は、カソード140の表面で発生した水素ガス172を回収する。水素回収部170の構成は、上記目的を達成することができれば特に限定されない。本実施の形態では、水素回収部170は、液体120中においてカソード140の上部に配置された、漏斗形状の部材である。水素回収部170は、水素貯蔵部180に回収した水素ガスを送り込む。
水素貯蔵部180は、水素回収部170が回収した水素ガス172を貯蔵する。水素貯蔵部180の構成は、上記目的を達成することができれば特に限定されない。水素貯蔵部180の例には、ガスホルダーなどが含まれる。
その他、微生物電解セル100は、液体120の温度を測る温度計や液体120のpHを測るpHメーター、液体120中のアンモニウムイオンや硝酸イオンなどの濃度を測るイオンセンサーなどの計器類をさらに有していてもよい。この場合、制御部166は、液体120の温度(電子供与微生物122の活性と相関する)や液体120のpH(液体120中のアンモニア濃度と相関する)、液体120の酸化還元電位(ORP)(液体120が嫌気状態なのか好気状態なのかと相関する)、液体120の溶存酸素濃度(液体120が嫌気状態なのか好気状態なのかと相関する)などの情報に基づいて液体120に含まれる有機物の濃度をより高感度で検出することが可能となり、より適切に曝気条件を設定することができるようになる。
(微生物電解セルの動作)
次に、本実施の形態に係る微生物電解セル100の動作について説明する。
アノード130とカソード140との間にわずかな電圧(例えば0.8V)を印加して微生物電解セル100を稼働させると、容器110内において、電子供与微生物122により有機物(例えば酢酸)が二酸化炭素に分解される際に、水素イオンと電子が生成される。有機物の分解により生成された水素イオンは、カソード140表面に移動する。一方、有機物の分解により生成された電子は、アノード130で回収されて、外部回路を経由してカソード140に移動する。このような状況において、カソード140表面では、水素イオンおよび電子が反応することで、水素ガス172が生成される。したがって、容器110内に有機物を供給することで、上記サイクルを維持して、水素ガス172を連続して生成することができる。
本実施の形態に係る微生物電解セル100は、稼働中に曝気することを主たる特徴とする。上記メカニズムによる水素ガスの生成は嫌気処理を利用するため、従来の微生物電解セルでは、液体中が嫌気状態(溶存酸素がほとんど無い状態)となるようにされていた。一方、本実施の形態に係る微生物電解セル100では、有機物の分解能力を向上させるために、連続的または間欠的に、好ましくは間欠的に曝気して液体120中の溶存酸素濃度をある程度上昇させる。このように曝気することで、嫌気処理による水素ガスの生成および有機物の分解に加えて、好気処理による有機物の分解も行うことができる。結果として、従来の微生物電解セルや間欠曝気による活性汚泥法(間欠曝気式活性汚泥法)よりも効率的に有機物を分解することができる。なお、この後実施例で示すように、本発明者らの実験によれば、間欠的に曝気を行っても電子供与微生物122が死滅せずに水素ガスの生成を継続できることがわかっている(図4参照)。
また、本実施の形態に係る微生物電解セル100は、好気処理も利用するため、嫌気処理のみを利用する従来の微生物電解セルでは不可能であった窒素の除去も可能である(図7参照)。たとえば、曝気装置160が液体120に空気168を間欠的に送り込んだ場合、液体120において好気状態と嫌気状態とが繰り返される。好気状態のときは、液体120に含まれるアンモニアは、硝酸へと酸化される。嫌気状態のときは、有機物から供給される電子を利用して硝酸からガス体の窒素への反応が促進され脱窒反応が起きる。したがって、畜舎や堆肥場などからの悪臭を含む空気を用いて曝気することで、本実施の形態に係る微生物電解セル100を脱臭装置としても利用することが可能である。悪臭を含む空気を用いて曝気すると、アンモニアなどの悪臭成分は液体120に移り、好気処理と嫌気処理のサイクルにより無臭の窒素ガスに変換され脱臭される。
(効果)
以上のように、本実施の形態に係る微生物電解セル100では、曝気することにより嫌気処理および好気処理の両方を利用して、水素生成能力を維持しつつ、有機物の分解能力の向上と窒素の除去を実現している。すなわち、本実施の形態に係る微生物電解セル100は、水素生成能力に加えて、従来の微生物電解セルよりも高い浄化性能を有する。
また、前述のとおり、本実施の形態に係る微生物電解セル100は、アノードとカソードとの間を流れる電流から液体120中の有機物濃度をリアルタイムで検出することができるため、液体120中の有機物濃度に応じて曝気時間を調整することも可能である。たとえば、液体120中の有機物濃度が低い場合は、曝気時間を短くして無駄な曝気を防ぎ、曝気により消費される電力を抑制する。このように制御することで、微生物電解セル100は、省エネ型の廃水浄化装置として機能する。微生物電解セル100の有機物濃度を検出するセンサーとしての機能は、液体120の水質モニタリングにも利用可能であり、十分に有機物が除去された場合のみ液体120を外部へ排出するように制御することにも利用されうる。また、本実施の形態に係る微生物電解セル100は、アノード130が電子供与微生物122を高濃度で担持しているため、微生物を担持する部材が無い間欠曝気式活性汚泥法よりも効率よく有機物を分解することもできる。また、本実施の形態に係る微生物電解セル100は、好気処理だけでなく嫌気処理も利用するため、嫌気処理を利用しない活性汚泥法よりも余剰汚泥の発生量を低減することもできる。また、本実施の形態に係る微生物電解セル100は、窒素除去および脱臭処理を行うこともできる(図7参照)。
液体中の有機物濃度を推定する方法としては、溶存酸素(DO)または酸化還元電位(ORP)の測定値から推測する方法や、光学的な紫外−可視光差値に基づいて推測する方法などが知られている(田中宏明、「下水道での水質計測機器」、計測と制御、第33巻、第8号、639〜644頁;Tanaka H., "Instruments of Water Quality Measurement in Sewerage System", Journal of The Society of Instrument and Control Engineers, Vol. 33, No. 8, pp. 639-644)。畜産廃水や都市下水などの廃水には不溶性の浮遊物質や微生物などが多く含まれており、このような廃水は着色していることが多い。このような廃水の溶存酸素(DO)または酸化還元電位(ORP)を測定することで有機物濃度を推定する場合、プローブの先端に固形分が付着して膜が目詰まりしてしまうため、正確に有機物濃度を推定することは極めて困難である。光学的測定による有機物濃度の推定でも、不溶性浮遊物質や着色などにより光の透過が阻害されてしまうため、正確に有機物濃度を推測することは極めて困難である。したがって、畜産廃水などの不溶性の浮遊物質が含まれる廃水や着色している廃水中の化学的酸素要求量(COD)や生物化学的酸素要求量(BOD)などの有機物濃度を長期に安定して測定する実用的な方法がないのが現状である。一方、本実施の形態に係る微生物電解セル100は、選択的透過膜や光学的方法などを用いないため、目詰まりの問題がなく、廃水中の浮遊物質や着色などによる阻害も一切受けずに有機物濃度を推定することができる。したがって、本実施の形態に係る微生物電解セル100は、長期間に亘り洗浄などのメンテナンスを行うことなく、畜産廃水や都市下水など様々な廃水中における有機物濃度を正確に推定することができる。
また、本実施の形態に係る微生物電解セル100は、液体120中に空気168を送り込む曝気装置160と、液体120中から水素ガスを回収する水素回収部170および水素貯蔵部180とを設置するとともに、アノード130およびカソード140を液体120に接触させるだけで、容易に設置されうる。したがって、本実施の形態に係る微生物電解セル100を既存の施設に導入することは容易である。
[実施の形態2]
本実施の形態では、電圧印加部としてポテンショスタットを有する微生物電解セルについて説明する。
(微生物電解セルの構成)
図2は、実施の形態2に係る微生物電解セル200の構成を示す断面模式図である。図2に示されるように、微生物電解セル200は、容器110、液体120、アノード(負極、作用極)130、カソード(正極、対極)140、参照電極240、ポテンショスタット250、曝気装置160、水素回収部170および水素貯蔵部180を有する。アノード130、カソード140および参照電極240は、ポテンショスタット250に電気的に接続されている。
実施の形態2に係る微生物電解セル200は、電圧印加部としてポテンショスタット250を有する点で、実施の形態1に係る微生物電解セル100と異なる。そこで、実施の形態1に係る微生物電解セル100と同じ構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する。
ポテンショスタット250は、アノード130、カソード140および参照電極240に電気的に接続されており、アノード(作用極)130の電極電位を−0.4V(vs.Ag/AgCl)(Ag/AgCl:銀−塩化銀電極)以上、好ましくは−0.2〜2.0V(vs.Ag/AgCl)になるように制御する。電極電位を制御する基準として参照電極240を用い、カソード(対極)140に電子を流すことでアノード(作用極)130の電極電位を一定に保つ。この結果、ポテンショスタット250は、アノード(作用極)130とカソード(対極)140との間に電圧を印加することとなり、有機物の分解で生じる電子は、アノード(作用極)130からポテンショスタット250を介して最終的にカソード140に流れ、カソード140の表面で水素が発生する。このように、アノード(作用極)130の電極電位は、カソード140の電極電位よりも常に所定の電位差で低い。
参照電極240は、液体120に接触するように配置される。本実施の形態では、参照電極240は、液体120中に浸漬されている。参照電極240の種類は、特に限定されず、適宜選択されうる。参照電極240の例には、銀−塩化銀電極や標準水素電極、カロメル電極などが含まれる。
(微生物電解セルの動作)
次に、本実施の形態に係る微生物電解セル200の動作について説明する。
ポテンショスタット250により、アノード(作用極)130の電極電位が常に所定の値(例えば−0.2V(vs.Ag/AgCl))となるように、参照電極240を基準として用いてアノード130とカソード140との間に電圧を印加して微生物電解セル200を稼働させると、容器110内において、電子供与微生物122により有機物(例えば酢酸)が二酸化炭素に分解される際に、水素イオンと電子が生成される。有機物の分解により生成された水素イオンは、カソード140表面に移動する。一方、有機物の分解により生成された電子は、アノード130で回収されて、外部回路を経由してカソード140に移動する。このような状況において、カソード140表面では、水素イオンおよび電子が反応することで、水素ガス172が生成される。したがって、容器110内に有機物を供給することで、上記サイクルを維持して、水素ガス172を連続して生成することができる。
(効果)
本実施の形態に係る微生物電解セル200は、実施の形態1に係る微生物電解セル100と同様の効果を有する。また、実施の形態1に係る微生物電解セル100は、参照電極が不要であり、電源装置もポテンショスタットより安価であるという利点を有するものの、実施の形態1に係る微生物電解セル100では、アノード130の電極電位が運転に伴い変動してしまう。一方、本実施の形態に係る微生物電解セル200では、アノード130の電極電位が、ポテンショスタットにより常に一定に保たれる。したがって、本実施の形態に係る微生物電解セル200では、電子供与微生物122が有機物を分解して生じる電子をアノード130に伝達する反応にとって最適な電極電位を常に維持することができ、容器110内のpHや有機物濃度、電気伝導度などが変動しても、安定して稼働させることができる。
なお、上記各実施の形態では、カソード140表面で発生した水素ガス172を回収したが、水素の生産を目的としていない場合は水素ガス172を回収しなくてもよい。この場合は、水素回収部170および水素貯蔵部180を設ける必要はない。
また、上記各実施の形態では、電源150またはポテンショスタット250に含まれる電流計によりアノード130とカソード140との間を流れる電流を計測したが、電源150またはポテンショスタット250とは別に電流計を設けてもよい。この場合は、制御部166は、外部に設けられた電流計に接続される。
以下、実施例を参照して本発明についてより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されない。
本実施例では、上記実施の形態2に係る微生物電解セル(図2参照)を作製し、その特性を評価した。本実施例では、間欠的に曝気を行った。
1.微生物電解セルの作製
容器として、容量10Lのアクリル樹脂製の四角形の容器を準備した。容器の底部には、ポンプ(空気吐出量:1.7〜2.0L/分)に接続された散気管を配置した。以下の表に示される組成の培地と、電子供与微生物の供給源としての活性汚泥とを5:1の割合で混合して、人工廃水を調整した。得られた人工廃水10Lを、容器に導入した。
Figure 0006327718
容器内の人工廃水中に、アノード(作用極、負極)としてのカーボンブラシ、カソード(対極、正極)としてのプラチナ電極、参照電極としての銀−塩化銀電極を浸漬させた。これらの電極は、ポテンショスタットに接続されている。また、カソード(プラチナ電極)の上部に漏斗形状の水素回収部を設置して水素ガスを回収するとともに、水素ガスの量を計測できるようにした。
2.微生物電解セルの評価
室温において、アノードの電極電位が銀−塩化銀電極(参照電極)の電位に対して−0.2Vとなるようにアノードおよびカソードに電圧を印加して、作製した微生物電解セルを稼働させた。このとき、曝気1時間および無曝気5時間のサイクルで間欠的に曝気した。微生物電解セルを稼働させてから1分ごとに、アノードとカソードとの間に流れる電流および水素の発生量を測定した。また、10分ごとに人工廃水の酸化還元電位(ORP)も測定した。また、数時間ごとに人工廃水の化学的酸素要求量(COD)を測定した。また、稼働前および稼働してから18.5時間後に、人工廃水の全窒素(TN)の濃度を測定した。また、人工廃水のCODと発生する電流量との相関を実証するための実験では、様々なCOD濃度の人工廃水を容器に投入し、毎日1回、曝気停止してから1時間経過した時に、アノードとカソードとの間に流れる電流およびCODを測定した。
図3は、微生物電解セルにおけるアノードとカソードとの間に流れる電流の経時的変化を示すグラフであり、図4は、微生物電解セルにおける水素の総発生量の経時的変化を示すグラフである。これらのグラフから、間欠的に曝気を行っても、微生物電解セルが正常に稼働して水素ガスの生成を継続できることがわかる。また、時間の経過と共に有機物の濃度が低減することによる電流および水素発生量の減少が生じることもわかる。
図5は、微生物電解セルにおける人工廃水の酸化還元電位(ORP)の経時的変化を示すグラフである。このグラフから、曝気により酸化還元電位が正の値まで上昇しており、好気状態になっていることがわかる。
図6は、微生物電解セルにおける人工廃水の化学的酸素要求量(COD)の測定結果を示すグラフである。このグラフから、本発明に係る微生物電解セルは、CODが100mg/Lと低い値になるまで有機物を分解できることがわかる。これは、電子供与微生物を含む様々な微生物が高密度でアノードに付着することにより、容器内に微生物が高濃度に保持されたことと、さらには曝気により人工廃水中の有機物と電子供与微生物が効率よく接触できたためと考えられる。なお、ここでは結果を示さないが、生物化学的酸素要求量(BOD)についても同様に低下した。
図7は、稼働前後の微生物電解セルにおける人工廃水の窒素濃度の測定結果を示すグラフである。このグラフから、本発明に係る微生物電解セルは、間欠曝気式活性汚泥槽と同様に混合液中の窒素を除去できることがわかる。なお、ここでは結果を示さないが、曝気処理を行わずに稼働させた微生物電解セルでは、窒素を除去できない。これは、曝気処理を行わずに稼働させた微生物電解セルでは、常に嫌気状態であり、好気状態で生じるアンモニア酸化反応(硝化)が生じず、脱窒反応も生じないためであると考えられる。このことから、微生物電解セルにおいて(間欠)曝気を行うことにより、窒素の除去が促進されることがわかる。
図8は、人工廃水の化学的酸素要求量(COD)と電流との相関を実証するために行った実験の結果を示すグラフである。このグラフでは、曝気を停止してから1時間後における微生物電解セルのアノードとカソードとの間に流れる電流と、そのときの人工廃水のCODとの関係を示している。点線は直線近似式(y=14722x+63.13)を示す直線である。このグラフから、電流とCODとの間に高い相関があり、電流からCODを検出できることがわかる。なお、ここでは結果を示さないが、曝気中においても電流とCODとの間に高い相関があった。また、生物化学的酸素要求量(BOD)についても電流と高い相関がある。
なお、本実施例では電圧印加部としてポテンショスタットを使用したが、電圧印加部として電源を使用してアノードとカソードとの間に0.8Vの電圧を印加した場合(図1参照)も同様の結果を得られた。
本発明に係る微生物電解セルは、水素ガスの生成能力を維持しつつ有機物の分解能力が高いため、例えば畜舎における廃水処理や都市部における下水の浄化処理などにおいて有用である。
100,200 微生物電解セル
110 容器
120 液体
122 電子供与微生物
130 アノード
140 カソード
150 電源
160 曝気装置
162 ポンプ
164 散気管
166 制御部
168 空気
170 水素回収部
172 水素ガス
180 水素貯蔵部
240 参照電極
250 ポテンショスタット

Claims (11)

  1. 容器と、
    前記容器内に収容された、有機物および電子供与微生物を含む液体と、
    前記液体に接触するように配置されたアノードおよびカソードと、
    前記アノードの電位が前記カソードの電位よりも低くなるように、前記アノードと前記カソードとの間に電圧を印加する電圧印加部と、
    前記液体に酸素を含む気体を送り込む曝気装置と、
    を有
    前記アノードおよび前記カソードは、前記容器内に収容された同一の液体に接触している、
    微生物電解セル。
  2. 前記液体に接触するように配置された参照電極をさらに有し、
    前記電圧印加部は、前記参照電極、前記アノードおよび前記カソードに接続され、前記アノードの電位が前記カソードの電位よりも低くなり、かつ前記アノードの電位が一定となるように、前記参照電極を基準として前記アノードと前記カソードとの間に電圧を印加するポテンショスタットである、
    請求項1に記載の微生物電解セル。
  3. 前記アノードおよび前記カソードは、前記液体に接触した状態で前記アノードと前記カソードとの間に電圧を印加されても前記液体に溶出しない、請求項1または請求項2に記載の微生物電解セル。
  4. 前記アノードおよび前記カソードの素材は、炭素、前記液体に接触した状態で電圧を印加されても前記液体に溶出しない金属、または前記液体に接触した状態で電圧を印加されても前記液体に溶出しない金属酸化物である、請求項1または請求項2に記載の微生物電解セル。
  5. 前記アノードは、カーボン、グラファイト、活性化グラファイト、ガラス化カーボンまたはステンレス鋼製であり、
    前記カソードは、カーボン、ステンレス鋼またはプラチナ製である、
    請求項1または請求項2に記載の微生物電解セル。
  6. 前記曝気装置は、前記液体に前記気体を間欠的に送り込む、請求項1〜のいずれか一項に記載の微生物電解セル。
  7. 前記曝気装置は、前記液体に前記気体を送り込むときは、前記液体中のアンモニアが硝酸に酸化される好気状態になるまで前記液体に前記気体を送り込み、
    前記曝気装置が前記液体に前記気体を間欠的に送り込むことで、前記液体において好気状態と嫌気状態とが繰り返され、前記液体中の窒素が除去される、
    請求項に記載の微生物電解セル。
  8. 前記気体は、空気である、請求項1〜のいずれか一項に記載の微生物電解セル。
  9. 前記曝気装置は、前記アノードと前記カソードとの間を流れる電流に応じて前記気体を送り込む量および前記気体を送り込む時間の少なくとも一方を調整する、請求項1〜のいずれか一項に記載の微生物電解セル。
  10. 前記カソードから生じる水素を回収する水素回収部をさらに有する、請求項1〜のいずれか一項に記載の微生物電解セル。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の微生物電解セルを含み、前記アノードと前記カソードとの間を流れる電流から前記液体中の有機物濃度を検出する、センサー。
JP2016001767A 2016-01-07 2016-01-07 微生物電解セル Active JP6327718B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016001767A JP6327718B2 (ja) 2016-01-07 2016-01-07 微生物電解セル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016001767A JP6327718B2 (ja) 2016-01-07 2016-01-07 微生物電解セル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017121609A JP2017121609A (ja) 2017-07-13
JP6327718B2 true JP6327718B2 (ja) 2018-05-23

Family

ID=59305359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016001767A Active JP6327718B2 (ja) 2016-01-07 2016-01-07 微生物電解セル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6327718B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109160596A (zh) * 2018-10-16 2019-01-08 中国石油化工股份有限公司 一种用于油田废水除氧的生物电化学工艺的快速启动方法

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108117149B (zh) * 2017-12-21 2020-11-06 上海理工大学 一种微生物耦合电解处理高含固率有机废物的装置和方法
CN111875193B (zh) * 2020-06-27 2021-03-26 同济大学 一种强化污泥中蛋白质深度降解的方法
CN112432986B (zh) * 2020-11-06 2022-12-06 南开大学 一种新型间歇转连续式微生物电解池原位监测方法
KR102577725B1 (ko) * 2021-03-30 2023-09-12 전남대학교산학협력단 수소 발생 반응 촉매 전극, 이의 제조방법, 및 이를 이용한 수소 제조 방법
CN113044979A (zh) * 2021-04-07 2021-06-29 中国农业科学院农业环境与可持续发展研究所 一种生物质热化学废液深度处理方法
CN114214645B (zh) * 2021-12-06 2023-07-11 浙江工业大学 一种微生物电催化转化二氧化碳的方法
CN115124116B (zh) * 2022-07-28 2023-07-11 华东理工大学 一种用于处理高氯盐有机废水的电芬顿装置及方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0871588A (ja) * 1994-08-31 1996-03-19 Nippon Parkerizing Co Ltd シアンを含有する廃液の脱窒素処理方法
JPH091171A (ja) * 1995-06-19 1997-01-07 Toto Ltd 排水循環浄化装置
JP3954688B2 (ja) * 1997-03-24 2007-08-08 三洋電機株式会社 汚水処理装置
JP3268385B2 (ja) * 1997-04-14 2002-03-25 平井工業株式会社 リン含有有機性汚水処理装置
JP2001145896A (ja) * 1999-11-19 2001-05-29 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 窒素含有排水処理装置
JP4859170B2 (ja) * 2005-03-04 2012-01-25 三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社 窒素含有有機性廃水処理システム
WO2010147683A1 (en) * 2009-06-16 2010-12-23 Intact Labs, Llc Systems and devices for treating and monitoring water, wastewater and other biodegradable matter
NL2008090C2 (en) * 2012-01-10 2013-07-15 Stichting Wetsus Ct Excellence Sustainable Water Technology Method for nitrogen recovery from an ammonium comprising fluid and bio-electrochemical system.
US9216919B2 (en) * 2012-03-28 2015-12-22 Arizona Science And Technology Enterprises Llc Microbial electrolysis cells and methods for the production of chemical products
JP2015025172A (ja) * 2013-07-26 2015-02-05 渡辺 治 バイオマスを用いた循環型バイオ水素生産施設
JP6361041B2 (ja) * 2013-11-04 2018-07-25 合同会社EcoInformatics バイオマスを用いた循環型バイオ水素生産施設

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109160596A (zh) * 2018-10-16 2019-01-08 中国石油化工股份有限公司 一种用于油田废水除氧的生物电化学工艺的快速启动方法
CN109160596B (zh) * 2018-10-16 2021-07-27 中国石油化工股份有限公司 一种用于油田废水除氧的生物电化学工艺的快速启动方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017121609A (ja) 2017-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6327718B2 (ja) 微生物電解セル
Nadais et al. Bio-electro-Fenton process for the degradation of non-steroidal anti-inflammatory drugs in wastewater
El Kateb et al. Electrochemical advanced oxidation processes using novel electrode materials for mineralization and biodegradability enhancement of nanofiltration concentrate of landfill leachates
Oumar et al. Coupling biofiltration process and electrocoagulation using magnesium-based anode for the treatment of landfill leachate
Colantonio et al. Cadmium (II) removal mechanisms in microbial electrolysis cells
Mansour et al. Biodegradability improvement of sulfamethazine solutions by means of an electro-Fenton process
Park et al. Nitrate reduction using an electrode as direct electron donor in a biofilm-electrode reactor
Yao et al. Electrochemical conversion of ammonia to nitrogen in non-chlorinated aqueous solution by controlling pH value
Cho et al. Effects of electric voltage and sodium chloride level on electrolysis of swine wastewater
Camacho et al. The salinity effects on the performance of a constructed wetland-microbial fuel cell
Lee et al. Electrochemical ammonia accumulation and recovery from ammonia-rich livestock wastewater
JPH05329497A (ja) 生体触媒固定化電極及び同電極を用いた水処理方法
Ihara et al. Electrochemical oxidation of the effluent from anaerobic digestion of dairy manure
Sultana et al. Effectiveness of electro-oxidation and electro-Fenton processes in removal of organic matter from high-strength brewery wastewater
Contreras et al. Electro Fenton removal of clopyralid in soil washing effluents
Tong et al. Stimulation impact of electric currents on heterotrophic denitrifying microbial viability and denitrification performance in high concentration nitrate-contaminated wastewater
Nguyen et al. Using multiple carbon brush cathode in a novel tubular photosynthetic microbial fuel cell for enhancing bioenergy generation and advanced wastewater treatment
JP6376694B2 (ja) 微生物燃料電池
Zhang et al. Self-powered denitration of landfill leachate through ammonia/nitrate coupled redox fuel cell reactor
JP5829956B2 (ja) 水底土壌の微生物反応制御方法及びシステム
JP3432691B2 (ja) 微生物電極を用いる水処理装置及び方法
Zhang et al. Electro-chemically improved bio-degradation of municipal sewage
CA2511091C (fr) Procede electrochimique de conditionnement et stabilisation des boues d'epuration municipales et industrielles
JP6963806B2 (ja) 生物電気化学システム
Liao et al. Efficient degradation of inorganic nitrogen in mariculture wastewater by electrochemical methods

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170522

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20170522

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20170614

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170907

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170919

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180307

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180403

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180413

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6327718

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250