JP6327629B1 - 動揺エネルギー変換装置及びそれを用いた発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】波力エネルギーなどの動揺エネルギーを効率よく回転エネルギーに変換可能な動揺エネルギー変換装置、及びさらにそれを電気エネルギーに変換可能な発電装置を提供する。【解決手段】本発明に係る動揺エネルギー変換装置は、動揺エネルギーを回転エネルギーに変換する動揺エネルギー変換装置であって、内部空間に流動体が移動可能に閉じ込められている本体と、前記本体が傾いて前記流動体が前記本体の内部空間を移動することで、一方向にのみ回転するように設置された回転体とを有する。さらに、回転体の回転エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機を有することで、動揺エネルギーを利用して発電する発電装置を構成することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、波力エネルギーなどの動揺エネルギーを効率よく回転エネルギーに変換可能な動揺エネルギー変換装置、及びさらにそれを電気エネルギーに変換可能な発電装置に関する。
海水面には常に波が形成されている。波の主な原因は風であると言われており、地球を取り巻く大気は循環していて海水面上では常に風が吹いているため、結果として海水面には常に波が形成されている。一方で、海水面に形成されている波は、エネルギー(波力エネルギー)を持っており、それを有効活用することが望まれている。特に、波力エネルギーは膨大かつ無尽蔵に存在し枯渇する心配がないことから、電気エネルギーに変換する波力発電装置の開発が望まれている。
特許文献1には、(イ)回転軸又はそれと一体となった内筒の周りに、それらと直角方向に曲面又は斜面により凹状を成す複数の回転翼を配した風水車において、ケーシングを左右に二等分する垂直面を対称面として、片側に回転軸と直角方向に第1流路と第3流路を設け、反対側に第2流路と第4流路を設け、波力等を原動力とする流体の往復流を第1流路及び第2流路、又は該両流路を集合させた第1往復流管に導き、第1流路から流入する流れ(往流)に対して開路する手段を第1流路と第3流路内に設け、(ロ)往流とは反対方向の流れ(復流)に対して開路する手段を第2流路と第4流路内に設け、往流は第1流路から第3流路へ、復流は第4流路から第2流路へ流れるよう、ケーシングの周りに各流路を配した垂直軸風水車が記載されている。そして、その垂直軸風水車を用いて、第1流路及び第2流路内に波力による海水の往復流を導入し、第3流路及び第4流路または該両流路を集合させた第2往復流管を、それらの外側に設けた貯漕に接続して発電を行うようにした波力発電装置が記載されている。
特開2003−120499号公報
特許文献1に記載されている波力発電装置では、海水を第1流路及び第2流路内に導入する必要があるが、海水面の波の向きは一定ではなく、第1流路及び第2流路への入口はそれほど広くないため、海水を第1流路及び第2流路に導入すること自体が難しく、エネルギーの変換効率が低かった。
そこで、本発明は、波力エネルギーなどの動揺エネルギーを効率よく回転エネルギーに変換可能な動揺エネルギー変換装置、及びさらにそれを電気エネルギーに変換可能な発電装置を提供することを目的とする。
本発明に係る動揺エネルギー変換装置は、動揺エネルギーを回転エネルギーに変換する動揺エネルギー変換装置であって、内部空間に流動体が移動可能に閉じ込められている本体と、前記本体が傾いて前記流動体が前記本体の内部空間を移動することで、一方向にのみ回転するように設置された回転体とを有する動揺エネルギー変換装置であって、複数の本体を備え、一の本体の先端と他の本体の後端とが接続され、全体としてドーナッツ形状をなしている。
本発明に係る発電装置は、上記の動揺エネルギー変換装置と、前記回転体の回転エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機とを有する。
本発明によれば、波力エネルギーなどの動揺エネルギーを効率よく回転エネルギーに変換可能な動揺エネルギー変換装置、及びさらにそれを電気エネルギーに変換可能な発電装置を提供することができる。
本発明の第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置の構成を示す平面図である。 本発明の第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置を正面から見た図である。 本発明の第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置が波により傾いて、流動体が本体の内部空間を移動する様子を正面から見た図であり、(a)は本体10が右側に傾いた状態、(b)は本体10の左側に傾いた状態を示す。 本発明の第二の実施形態に係る波力エネルギー変換装置の構成を示す平面図である。 本発明の第三の実施形態に係る波力エネルギー変換装置の構成を示す平面図である。 本発明の第四の実施形態に係る波力エネルギー変換装置の構成を示す平面図である。 本発明の第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置を用いた波力発電装置の構成を示す平面図である。 本発明の第二の実施形態に係る波力エネルギー変換装置を用いた波力発電装置の構成を示す平面図である。 本発明の第二の実施形態に係る波力エネルギー変換装置を用いた波力発電装置の他の構成例を示す平面図である。 本発明の第三の実施形態に係る波力エネルギー変換装置を用いた波力発電装置の構成を示す平面図である。 本発明の第三の実施形態に係る波力エネルギー変換装置を用いた波力発電装置の他の構成を示す平面図である。
<動揺エネルギー変換装置>
本発明に係る動揺エネルギー変換装置は、動揺エネルギーを回転エネルギーに変換する動揺エネルギー変換装置である。動揺エネルギーとしては、海水面などに形成された波に物体を浮かべたときに、波力エネルギーにより物体が動揺することで得られるエネルギーが挙げられる。以下、本発明の実施形態として、波に浮かべることで波力エネルギーを回転エネルギーに変換する波力エネルギー変換装置について説明するが、本発明が利用するエネルギーは波力エネルギーに限らない。
本発明の第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置1の構成を図1(平面図、流動体12は省略)及び図2(正面図、流路形成部材16は省略)に示す。第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置1は、本体10と、回転体13と、流路形成部材16とを有している。そして、本体10の内部空間には、流動体12が存在している。
第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置1の本体10は、例えば、円柱又は角柱の形状をなしている。回転体13は、本体10の内部空間を2つ(内部空間11a及び11b)に区切るように、本体10の中央部に設置することができる。回転体13は、例えば、軸体14の外周に羽根15が接続された構成とすることができる。羽根15は、例えば、軸体14の軸方向からみてS字形状又は逆S字形状をなしている。
本体10の内部空間には、流動体12が移動可能に閉じ込められている。すなわち、本体10の内部空間は外部とは遮断された閉じた空間であり、そこに所定量の流動体12が投入されている。流動体12は、本体10が傾いた際に本体10の内部空間を移動可能であればよく、水(水溶液を含む)や有機溶剤等の液体でもよく、粉末状や顆粒状の固体でもよい。本体10の内部空間に投入されている流動体12の量(体積)は、流動体12の移動しやすさと、海水面30上に浮かぶようにする観点並びにエネルギーの取得効率が波浪諸元(周期、波長、波高、波向き、それらのスペクトル特性)により変化する観点から決められるが、おおよそ本体10の内部空間の1/2程度にするとよい。
そして、本体10が傾いて流動体12が本体10の内部空間を移動した際に、羽根15の凹部側に流動体12が流れ込むように、本体10の内部空間に流路形成部材16が設けられ、流動体12の流路が形成されている。こうすることで、本体10が傾いて流動体12が本体10の内部空間を移動することで、回転体13は一方向(図1においては時計回り)にのみ回転するようになる。
このような第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置1により、波力エネルギーを効率よく回転エネルギーに変換する原理を詳細に説明する。第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置1の本体10は、図3に示すように、海水面30上に浮かぶように形成される。海水面30には常に波が形成されていることから、その波の影響で本体10が傾く。
そして、図3(a)に示すように正面から見て本体10が右側に傾くと、本体10の左側の内部空間11aに存在していた流動体12の一部が、図1における矢印aの向きに流れ、本体10の右側の内部空間11bに移動する。このとき移動した流動体12が回転体13の羽根15の凹部側に流れ込むことで、回転体13は図1において時計回りに回転する。また、図3(b)に示すように正面から見て本体10が左側に傾くと、本体10の右側の内部空間11bに存在していた流動体12の一部が、図1における矢印bの向きに流れ、本体10の左側の内部空間11aに移動する。このとき移動した流動体13が回転体13の羽根15の凹部側に流れ込むことで、回転体13は図1において時計回りに回転する。
すなわち、第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置1によれば、波力エネルギーを回転エネルギーに変換することができる。第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置1は、海水面30に形成されている波の傾きが常に変化していることを利用して、それを回転エネルギーに変換する装置であって、海水を装置内部に導入する必要がないため、エネルギーの変換効率が高くなる。
なお、本体10の大きさ、形状及び材質については、本体10が海水面30上に浮かぶ限りにおいて、任意である。回転体13は、例えば、一方向にのみ回転することが求められる風力発電用の風車と同様の形状とすることができ、その形状は、パドル型、S字型、サポニウス型、直線翼型、ダリウス型、クロスフロー型などが挙げられる。流路形成部材16は、回転体13が一方向にのみ回転するのに適した場所及び形状で設けられる。本体10は、波の影響によりひっくり返ってしまう場合があるので、本体10の向きを安定させるために、下方に比重の大きいおもりを設置したり、上方に気体の入った浮き袋を設置することもできる。
特に、本体10の形状については、多数のバリエーションが考えられる。以下、そのうち幾つかのバリエーションを、本発明の他の実施形態として具体的に説明する。
本発明の第二の実施形態に係る波力エネルギー変換装置2の構成を図4(平面図、流動体は省略)に示す。第二の実施形態に係る波力エネルギー変換装置2は、本体10が2つの円柱又は角柱が互いに突き抜けるように交わった十字形状をなしており、その交わった部分に回転体13が設置されている。そして、本体10が傾いて流動体が本体10の内部空間を移動することで、回転体13が一方向(図4においては時計回り)にのみ回転するように流路形成部材16が設けられている。
このような第二の実施形態に係る波力エネルギー変換装置2では、図4における本体10の左側が鉛直上方に傾くと内部空間11aに存在する流動体の一部が矢印aの向きに流れて他の内部空間に移動し、図4における本体10の右側が鉛直上方に傾くと内部空間11bに存在する流動体の一部が矢印bの向きに流れて他の内部空間に移動する。また、図4における本体10の上側が鉛直上方に傾くと内部空間11cに存在する流動体の一部が矢印cの向きに流れて他の内部空間に移動し、図4における本体10の下側が鉛直上方に傾くと内部空間11dに存在する流動体の一部が矢印dの向きに流れて他の内部空間に移動する。そして、いずれの場合も、流動体は回転体13の羽根の凹部側に流れ込むことで、回転体13は図4において時計回りに回転する。
すなわち、第二の実施形態に係る波力エネルギー変換装置2により、第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置1と同様の原理により、波力エネルギーを回転エネルギーに変換することができる。なお、第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置1は、図1において上下方向に進行する波の波力エネルギーを回転エネルギーに変換することはできず、その波によって、本体10がひっくり返ってしまう場合もある。それに対し、第二の実施形態に係る波力エネルギー変換装置2は、図4において左右方向に進行する波及び上下方向に進行する波の両方の波力エネルギーを回転エネルギーに変換することができることから小型化及び高性能化が可能となり、また第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置1に比べてひっくり返りにくいという利点もある。
本発明の第三の実施形態に係る波力エネルギー変換装置3の構成を図5(平面図、流動体は省略)に示す。第三の実施形態に係る波力エネルギー変換装置3は、本体10が円盤形状をなしており、その中央部に回転体13が設置されている。そして、本体10が傾いて流動体が本体10の内部空間を移動することで、回転体13が一方向(図5においては時計回り)にのみ回転するように流路形成部材16が設けられている。本体10の内部空間に存在する流動体の動きや回転体13の回転については、第二の実施形態に係る波力エネルギー変換装置2と同様である。
すなわち、第三の実施形態に係る波力エネルギー変換装置3により、第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置1と同様の原理により、波力エネルギーを回転エネルギーに変換することができる。なお、第三の実施形態に係る波力エネルギー変換装置3は、第二の実施形態に係る波力エネルギー変換装置2と同様に、図5において左右方向に進行する波及び上下方向に進行する波の両方の波力エネルギーを回転エネルギーに変換することができることから小型化及び高性能化が可能となり、また第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置1に比べてひっくり返りにくいという利点もある。
本発明の第四の実施形態に係る波力エネルギー変換装置4の構成を図6(平面図、流動体は省略)に示す。第四の実施形態に係る波力エネルギー変換装置4は、本体10の複数(図6においては6個)が直列に接続され、かつ先端と後端とが接続され、全体としてドーナッツ形状(浮き輪形状)をなしている。すなわち、第四の実施形態に係る波力エネルギー変換装置4において、内部が空洞であるドーナッツ形状物を複数の仕切り17によって複数の本体10が形成されている(図6においてはいずれも6個)。そして、各本体10の中央部にはそれぞれ回転体13が設置されており、本体10が傾いて流動体12が本体10の内部空間を移動することで、回転体13が一方向(図6においては交互に時計回り又は反時計回り)にのみ回転するように流路形成部材16が設けられている。
このような第四の実施形態に係る波力エネルギー変換装置4では、波力エネルギー変換装置4のどこかが傾けば、それに応じて6つの本体10のうちどこかが傾く。その傾いた本体10においては、流動体12が本体10の内部空間を移動して、そこに設置されている回転体13が一方向(時計回り又は反時計回り)にのみ回転する。すなわち、第四の実施形態に係る波力エネルギー変換装置4により、第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置1と同様の原理により、波力エネルギーを回転エネルギーに変換することができる。なお、第四の実施形態に係る波力エネルギー変換装置4は、図6においてどの方向に進行する波でも、その波力エネルギーを回転エネルギーに変換することができることから小型化及び高性能化が可能となり、また第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置1に比べてひっくり返りにくいという利点もある。
以上のような本発明に係る動揺エネルギー変換装置であれば、波力エネルギーなどの動揺エネルギーを効率よく回転エネルギーに変換可能となる。動揺エネルギー変換装置の形状などを工夫することで、さらなる小型化及び高性能化が可能となり、また波に浮かべたときにひっくり返りにくくすることもできる。
<発電装置>
本発明に係る発電装置は、動揺エネルギーを利用して発電する発電装置であって、前述の動揺エネルギー変換装置と、動揺エネルギー変換装置が有する回転体の回転エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機とを有する。このような発電装置であれば、波力エネルギーなどの動揺エネルギーを効率よく回転エネルギーに変換し、さらにそれを電気エネルギーに変換することができる。以下、本発明の実施形態として、波に浮かべることで波力エネルギーを回転エネルギーに変換する波力エネルギー変換装置を用い、得られた回転エネルギーを電気エネルギーに変換可能な波力発電装置について説明する。
本発明に係る波力発電装置が有する波力エネルギー変換装置は1つでも構わないが、本発明に係る波力発電装置は、複数の波力エネルギー変換装置を有しており、それらが互いに接続されていることが好ましい。特に、本発明に係る波力発電装置は、3つ以上の波力エネルギー変換装置を有しており、それらが平面又は曲面を形成するように接続されていることが好ましい。
発電機は、いわゆる電磁誘導を利用して、波力エネルギー変換装置が有する回転体の回転エネルギー(運動エネルギー)を電気エネルギーに変換するものである。発電機としては、直流発電機;同期発電機、誘導発電機などの交流発電機が挙げられる。本発明に係る波力発電装置が複数の波力エネルギー変換装置を有する場合、各波力エネルギー変換装置に発電機が内蔵(本体10の内部で回転体13の頂部)若しくは外付け(本体10の外部で回転体13の頂部)にて設置されていることが好ましい。発電機で得られた電気はその場で使うこともできるが、蓄電することもできる。
本発明の第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置1を用いた波力発電装置6の構成を図7に示す。波力発電装置6は、多数(図7においては30個)の波力エネルギー変換装置1が連結器25を介して縦横に連結された筏型構造になっている。波力エネルギー変換装置1の上部にはそれぞれ発電機20が設置されており、波力エネルギー変換装置1に設置された回転体の回転エネルギーを電気エネルギーに変換することができる。発電機で得られた電気を送電する電線(不図示)は、目的に応じて適宜設置することができる。
多数の波力エネルギー変換装置1を筏型構造に連結することで、海水面に浮かべた場合に、波によって波力エネルギー変換装置1がひっくり返りにくくなる。なお、波の諸元はその位置によって異なり、また刻々と変化するものであるから、波力エネルギー変換装置1を連結する連結器25は、連結部分に首振り機構及び/又は回転機構を有することが好ましい。
本発明の第二の実施形態に係る波力エネルギー変換装置2を用いた波力発電装置7aの構成を図8に示す。この波力発電装置7aにおいても、波力発電装置6と同様に、波力エネルギー変換装置2に設置された回転体の回転エネルギーを電気エネルギーに変換することができる。そして、前述のとおり、第二の実施形態に係る波力エネルギー変換装置2は、図8において左右方向に進行する波及び上下方向に進行する波の両方の波力エネルギーを回転エネルギーに変換することができることから、第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置1を用いた波力発電装置6よりも小型化及び高性能化が可能となる。さらに、本発明の第二の実施形態に係る波力エネルギー変換装置2は、2つの円柱又は角柱が互いに突き抜けるように交わった十字形状をなしていることから、例えば、図9に示すように波力エネルギー変換装置2の設置密度を高めた波力発電装置7bとすることも可能であり、より小型化及び高性能化が可能となる。
本発明の第三の実施形態に係る波力エネルギー変換装置3を用いた波力発電装置8aの構成を図10に示す。この波力発電装置8aにおいても、波力発電装置6と同様に、波力エネルギー変換装置3に設置された回転体の回転エネルギーを電気エネルギーに変換することができる。そして、前述のとおり、第三の実施形態に係る波力エネルギー変換装置3は、図10において左右方向に進行する波及び上下方向に進行する波の両方の波力エネルギーを回転エネルギーに変換することができることから、第一の実施形態に係る波力エネルギー変換装置1を用いた波力発電装置6よりも小型化及び高性能化が可能となる。さらに、本発明の第三の実施形態に係る波力エネルギー変換装置3は、円盤形状をなしていることから、例えば、図11に示すように波力エネルギー変換装置3の設置密度を高めた波力発電装置8bとすることも可能であり、より小型化及び高性能化が可能となる。
本発明に係る発電装置では、本発明の第四の実施形態に係る波力エネルギー変換装置4を用いた波力発電装置とすることも可能である。その場合の実施形態は、本発明の第三の実施形態に係る波力エネルギー変換装置3を用いた場合と同様である。
以上のような本発明に係る発電装置であれば、波力エネルギーなどの動揺エネルギーを効率よく回転エネルギーに変換し、さらにそれを電気エネルギーに変換することができる。本発明に係る発電装置の一例である波力発電装置は海岸などに定置してもよいが、可動式としてもよい。波力発電装置を可動式とすることで、例えば、洋上や離島で行われる工事に必要な電気を、その工事期間中のみ確保する発電装置として好適なものとなる。
1 波力エネルギー変換装置
2 波力エネルギー変換装置
3 波力エネルギー変換装置
4 波力エネルギー変換装置
6 波力発電装置
7a 波力発電装置
7b 波力発電装置
8a 波力発電装置
8b 波力発電装置
10 本体
11a 内部空間
11b 内部空間
11c 内部空間
11d 内部空間
12 流動体
13 回転体
14 軸体
15 羽根
16 流路形成部材
17 仕切り
20 発電機
25 連結器
30 海水面
a 流動体の流れ
b 流動体の流れ
c 流動体の流れ
d 流動体の流れ

Claims (5)

  1. 動揺エネルギーを回転エネルギーに変換する動揺エネルギー変換装置であって、
    内部空間に流動体が移動可能に閉じ込められている本体と、
    前記本体が傾いて前記流動体が前記本体の内部空間を移動することで、一方向にのみ回転するように設置された回転体と
    を有する動揺エネルギー変換装置であって、
    複数の本体を備え、一の本体の先端と他の本体の後端とが接続され、全体としてドーナッツ形状をなしている
    動揺エネルギー変換装置。
  2. 前記回転体が、軸体と、前記軸体に接続された、前記軸体の軸方向からみてS字形状又は逆S字形状をなしている羽根と
    を有し、
    前記本体が傾いて前記流動体が前記本体の内部空間を移動した際に、前記羽根の凹部側に前記流動体が流れ込んで前記羽根が一方向にのみ回転するように、前記本体の内部空間に前記流動体の流路が形成されている
    請求項1に記載の動揺エネルギー変換装置。
  3. 動揺エネルギーを利用して発電する発電装置であって、
    請求項1又は2に記載の動揺エネルギー変換装置と、
    前記動揺エネルギー変換装置が有する回転体の回転エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機と
    を有する発電装置。
  4. 前記動揺エネルギー変換装置の複数が、互いに接続されている
    請求項に記載の発電装置。
  5. 前記動揺エネルギー変換装置の3つ以上が、平面又は曲面を形成するように接続されている
    請求項に記載の発電装置。
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