JP6326961B2 - 欠陥画素補正方法及び画像処理装置 - Google Patents

欠陥画素補正方法及び画像処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、欠陥画素補正方法及び画像処理装置に関する。
CCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子を有する撮像装置では、一定の入射光にもかかわらず、周辺の画素と比べて特異な値を出力する画素(いわゆる、欠陥画素)が含まれる場合がある。このような画素は、ユーザに撮像装置が提供される前に予め工場などで検出され、その画素の位置情報がメモリに記憶される。そして、撮像装置が使用される際には、その画素の値は、たとえば、周囲の同色画素の平均値を用いて補正される。
しかしながら、平均値を用いた補正では、その画素がエッジに属しているような場合に、エッジがぼけてしまう可能性がある。そのため、その画素の周辺画素からエッジ方向(またはエッジの境界に沿う方向)を判定し、エッジ方向に属した画素を用いて補正を行うという手法が提案されている。
エッジ方向判定の際には、補正対象画素を中心に各方向で、エッジ方向判定用の指標となる画素間の画素値の相関値が算出され、各方向での相関値の比較結果に基づき、エッジ方向が判定される。
なお、近年、撮像素子の画素数の増加、サイズの小型化など、微細化が進むことにより欠陥画素の発生頻度は高まっている。また、工場出荷後に欠陥画素が生じる場合もある。
特開2005−123946号公報 特開2004−221838号公報 特開2005−318383号公報
ところで、補正対象画素の近傍の画素群に別の欠陥画素が含まれているときには、その画素群からは正しい相関値が得られず、エッジ方向が判定できない可能性がある。そこで、補正対象画素の近接の画素群で得られた相関値でエッジ方向が検出されなかったときには、それよりも離れた画素群で得られる相関値を用いてエッジ方向を判定することが考えられる。
ただ、相関値の算出に用いる画素が補正対象画素から離れるほど、エッジ方向の判定精度は悪化してしまう。
発明の一観点によれば、画像処理装置が、補正対象画素の周囲にある画素群の中から欠陥画素とみなせる第1の画素を検出すると、前記第1の画素の画素値と前記画素群の画素値との差異に基づき、前記第1の画素が欠陥である度合いに依存する前記欠陥画素の誤検出率を算出し、前記補正対象画素から第1の距離にあり、前記第1の画素が属する第1の画素群に含まれる画素間の相関を示す第1の相関値を、前記補正対象画素に対する複数の方向でそれぞれ算出し、前記補正対象画素から前記第1の距離よりも離れた第2の距離にある第2の画素群に含まれる画素間の相関を示す第2の相関値を、前記補正対象画素に対する複数の方向でそれぞれ算出し、同一方向での前記第1の相関値及び前記第2の相関値を、前記誤検出率に基づく割合で組み合わせて第3の相関値を算出し、複数の前記第3の相関値の大小関係に基づき、前記画素群におけるエッジ方向を判定し、判定した前記エッジ方向の画素を用いて、前記補正対象画素を補正する、欠陥画素補正方法が提供される。
また、発明の一観点によれば、補正対象画素の周囲にある画素群の中から欠陥画素とみなせる第1の画素を検出すると、前記第1の画素の画素値と前記画素群の画素値とに基づき、前記第1の画素が欠陥である度合いに依存する前記欠陥画素の誤検出率を算出する誤検出率算出部と、前記補正対象画素から第1の距離にあり、前記第1の画素が属する第1の画素群に含まれる画素間の第1の相関値を、前記補正対象画素に対する複数の方向でそれぞれ算出し、前記補正対象画素から前記第1の距離よりも離れた第2の距離にある第2の画素群に含まれる画素間の第2の相関値を、前記補正対象画素に対する複数の方向でそれぞれ算出し、同一方向での前記第1の相関値及び前記第2の相関値を、前記誤検出率に基づく割合で組み合わせて第3の相関値を算出する相関値算出部と、複数の前記第3の相関値の大小関係に基づき、前記画素群におけるエッジ方向を判定するエッジ方向判定部と、前記エッジ方向の画素を用いて、前記補正対象画素を補正する補正部と、を有する画像処理装置が提供される。
開示の欠陥画素補正方法及び画像処理装置によれば、画像のエッジ方向の判定精度を向上できる。
第1の実施の形態の欠陥画素補正方法の一例を示す図である。 撮像装置の一例を示す図である。 画像処理装置の一例を示す図である。 欠陥画素補正方法の一例の流れを示すフローチャートである。 登録欠陥画素と動的欠陥画素の一例を示す図である。 動的欠陥画素の欠陥の度合いの一例を示す図である。 誤検出率αの分布の一例を示す図である。 画素値の分散の第1の例を示す図である。 画素値の分散の第2の例を示す図である。 ヒストグラムが2つのピークを有するときの誤検出率の算出例を示す図である。 分散が大きくなる絵柄の一例を示す図である。 水平方向の相関値の算出例を説明する図である。 優先順位の低い参照パターンに動的欠陥画素が含まれる場合の、水平方向の相関値の算出例を説明する図である。 1番目と2番目の優先順位の参照パターンに動的欠陥画素が含まれる場合の、水平方向の相関値の算出例を説明する図である。 信頼度の算出例を説明する図である。 動的欠陥画素がある場合の、信頼度の算出例を示す図である。
以下、発明を実施するための形態を、図面を参照しつつ説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態の欠陥画素補正方法の一例を示す図である。
以下に示す処理は、画像処理装置(たとえば、図2、3参照)により行われる。
欠陥画素補正処理が開始されると、まず、補正対象画素の設定が行われる(ステップS1)。補正対象画素は、撮像装置における撮像素子に含まれるいわゆる欠陥画素であり、予めメモリなどにその位置情報が記憶されているものである。ステップS1の処理では、画像処理装置が、上記位置情報をメモリから読み出し、その位置情報で表される画素を補正対象画素として設定する。図1の例では、画素G22が補正対象画素であるものとしている。
次に、画像処理装置は、補正対象画素の周囲にある画素群(図1の例では、5×5の画素群のうち補正対象画素を除く画素群)の中から、欠陥画素とみなせる画素の検出を行う(ステップS2)。なお、図1の例では、G(グリーン)、R(レッド)、B(ブルー)のカラーフィルタを備えた撮像素子の画素群が示されている。画像処理装置は、輝度に対して最も寄与するGのカラーフィルタが適用される画素G00,G02,G04,G11,G13,G20,G24,G31,G33,G40,G42,G44を用いて欠陥画素補正を行うものとする。
ステップS2の処理では、たとえば、画素ごとに、その周囲の画素との画素値との差異に基づき欠陥画素とみなせるか否かが判定される。たとえば、ある画素の画素値が、周囲の画素の画素値の平均値から所定値以上離れている場合には、その画素は欠陥画素と判定される。図1の例では、画素G13が欠陥画素として検出された例が示されている。以下、画像処理装置で検出される欠陥画素を、動的欠陥画素と呼ぶ。
次に、画像処理装置は、動的欠陥画素の画素値と、補正対象画素の周囲にある画素群の画素値との差異に基づき、動的欠陥画素が欠陥である度合いに依存する、動的欠陥画素の誤検出率を算出する(ステップS3)。
図1には、誤検出率αの分布の例が示されている。横軸は画素値、縦軸は誤検出率を示している。この分布は、画素G00〜G44に含まれる正常画素の標準偏差σに基づいた正規分布曲線である。画素G00〜G44に含まれる正常画素の画素値の平均値が、分布の中心となっている。画素G13の画素値PG13は、上記平均値よりも大きな値となっており、このときの誤検出率αはα1となっている。誤検出率αが小さいほど、動的欠陥画素が欠陥である度合いは大きく、逆に、誤検出率αが大きいほど、動的欠陥画素が欠陥である度合いが小さい。
次に、画像処理装置は相関値の算出を行う(ステップS4)。相関値は、画素間の差分値の和などであり、エッジ方向判定用の指標となるものである。図1中の矢印は、相関値が算出される画素間の関係を示している。
ステップS4の処理では、まず、補正対象画素から最も近い画素群(画素G11,G13,G31,G33)に含まれる画素間の相関を示す相関値が、補正対象画素に対する複数の方向でそれぞれ算出される。
図1の例では、補正対象画素である画素G22に対して水平方向、垂直方向、右上(左下)方向、右下(左上)方向のそれぞれの方向で、まず、相関値DH1,DV1,DS1,DB1が算出される。ここで、DH1=|(PG11−PG13)+(PG31−PG33)|/2、DV1=|(PG11−PG31)+(PG13−PG33)|/2、DS1=|PG13−PG31|、DB1=|PG11−PG33|である。
なお、PG11,PG13,PG31,PG33は、画素G11,G13,G31、G33の画素値である。
さらに、ステップS4の処理では、補正対象画素から次に近い画素群(画素G02,G20,G24,G42)に含まれる画素間の相関値が、補正対象画素に対する複数の方向でそれぞれ算出される。
図1の例では、補正対象画素である画素G22に対して水平方向、垂直方向、右上方向のそれぞれの方向で、相関値DH2,DV2,DS2が算出される。ここで、DH2=|PG20−PG24|、DV2=|PG02−PG42|、DS2=|(PG02−PG20)+(PG24−PG42)|/2である。
なお、PG02,PG20,PG24,PG42は、画素G02,G20,G24,G42の画素値である。ここで、画素G22に対して右下方向の相関値が算出されないのは、画素G22から最近接の画素群で得られた右下方向の相関値DB1には、動的欠陥画素が関与しないため、相関値DB1はそのまま使えるためである。
そして、画像処理装置は、上記のように補正対象画素からの距離に応じて求めた同一方向の相関値を、誤検出率αに基づく割合で組み合わせて相関値DH1,DV1,DS1を修正する。
図1の例では、補正対象画素である画素G22から最も近い画素群のなかに動的欠陥画素とみなされた画素G13が存在するため、画素G13が関与する相関値に対して、画素G13の誤検出率α=α1が掛けられる。画素G13が関与する相関値は、相関値DH1,DV1,DS1であるため、これらにα1が掛けられる。そして、画素G22から次に近い画素群(動的欠陥画素が含まれない画素群)の画素間で求められた相関値のうち、画素G22から最も近い画素群から得られた相関値で、α1が掛けられた方向の相関値に対して、(1−α1)が掛けられる。図1の例では、相関値DH2,DV2,DS2に(1−α1)が掛けられる。
そして、α1が掛けられた相関値DH1,DV1,DS1と、(1−α1)が掛けられた相関値DH2,DV2,DS2がブレンド(加算)されることで、図1に示すような水平方向の相関値DHα、垂直方向の相関値DVα、右上方向の相関値DSαが求められる。すなわち、DHα=DH1×α1+DH2×(1−α1)、DVα=DV1×α1+DV2×(1−α1)、DSα=DS1×α1+DS2×(1−α1)が得られる。
なお、右下方向の相関値DBαは、相関値DB1の算出に、動的欠陥画素である画素G13が関与しないため、この相関値DB1がそのまま適用される。
次に、画像処理装置は、複数の方向でそれぞれ算出した、複数の相関値DHα,DVα,DSα,DBαの大小関係に基づき、エッジ方向を判定する(ステップS5)。図1の例では、相関値DHα,DVα,DSα,DBαのうち最小の相関値(MIN(DHα,DVα,DSα,DBα))に対応する方向がエッジ方向として判定される。
エッジ方向が判定されると、画像処理装置は、判定したエッジ方向の画素を用いて、補正対象画(画素G22)を補正する(ステップS6)。たとえば、画像処理装置は、判定したエッジ方向の画素の画素値の平均値で、画素G22を補正する。
このような第1の実施の形態の欠陥画素補正方法によれば、補正対象画素の周囲に別の欠陥画素があっても、補正対象画素からの距離が近い画素間の相関値を誤検出率αの値に基づいて使用できるため、エッジ方向の判定精度が向上する。エッジ方向の判定精度が向上することによって、補正精度も向上できる。
(第2の実施の形態)
図2は、撮像装置の一例を示す図である。
撮像装置10は、撮像素子11、内蔵メモリ12、不揮発性メモリ13、プロセッサ14、画像処理装置15、表示制御部16、入出力制御部17を有し、これらはバス18に接続されている。さらに、表示制御部16には、表示部16aが接続され、入出力制御部17には、外部インターフェース部17aが接続されている。
撮像素子11は、たとえば、CCDである。以下の説明では、撮像素子11は、カラーフィルタを備えているものとする。
内蔵メモリ12は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などであり、撮像素子11で得られた画像データなどを一旦格納する。
不揮発性メモリ13は、フラッシュメモリなどであり、プロセッサ14が実行するプログラムや、欠陥画素の位置情報などを格納している。
プロセッサ14は、撮像装置10の全体を制御する。プロセッサ14は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ14は、たとえばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはPLD(Programmable Logic Device)である。またプロセッサ14は、CPU、MPU、DSP、ASIC、PLDのうちの2以上の要素の組み合わせであってもよい。
画像処理装置15は、撮像素子11で得られた画像データを処理する。この画像処理装置15で、本実施の形態の欠陥画素補正方法が実行される。
表示制御部16は、表示部16aに画像データを表示させる。表示部16aは、LCD(Liquid Crystal Display)、EVF(Electronic View Finder)などの表示装置である。
入出力制御部17は、外部インターフェース部17aを用いた外部との信号の入出力を制御する。外部インターフェース部17aは、外部ストレージに接続するためのインターフェースまたはネットワークに接続するための通信インターフェースなどである。
(画像処理装置の一例)
以下、本実施の形態の画像処理装置15の一例を示す。
図3は、画像処理装置の一例を示す図である。
なお、図3では、欠陥画素の補正を行う部分以外の要素については図示が省略されている。
画像処理装置15は、画素データ取り込み部21、欠陥情報取り込み部22、動的欠陥判定部23、ヒストグラム算出部24、誤検出率算出部25、欠陥情報記憶部26、欠陥照合部27を有している。さらに画像処理装置15は、相関値算出部28、信頼度算出部29、エッジ方向判定部30、補間方向決定部31、補正部32を有している。
画素データ取り込み部21は、画像データを記憶する内蔵メモリ12から、欠陥画素の補正に用いる画素データを取り込む。
欠陥情報取り込み部22は、不揮発性メモリ13に予め格納されている欠陥画素(以下登録済欠陥画素と呼ぶ)の位置情報を取り込む。
動的欠陥判定部23は、画素データ取り込み部21で取り込まれた画素データから動的欠陥画素とみなす画素を検出する。
ヒストグラム算出部24は、画素データの画素値を所定のレンジで区切って各レンジに属する画素の数を表すヒストグラムを算出する。
誤検出率算出部25は、動的欠陥画素の誤検出率を算出する。
欠陥情報記憶部26は、動的欠陥画素の位置情報、登録済欠陥画素の位置情報、誤検出率を記憶する。
欠陥照合部27は、動的欠陥画素の位置情報と、登録済欠陥画素の位置情報と、取り込まれた画素データとから、登録済欠陥画素の補正に使用する周辺画素に動的欠陥画素が含まれるか否かの照合を行う。
相関値算出部28は、登録済欠陥画素を補正対象として、その画素からの距離に応じた複数の画素群による参照パターンを設定し、各参照パターンで、複数方向の画素間の相関値を算出する。また、相関値算出部28は、動的欠陥画素があるとき、誤検出率αに基づく割合で、異なる距離で算出された同一方向の相関値をブレンド(加算)する。
信頼度算出部29は、相関値算出部28で算出された相関値に基づくエッジ方向判定の信頼度を求める。
エッジ方向判定部30では、相関値算出部28で算出された相関値に基づき、エッジ方向の判定を行う。
補間方向決定部31、判定されたエッジ方向に基づき、補正対象の登録済欠陥画素を補間する方向を決定する。
補正部32は、補間方向決定部31で決定された補間方向の画素を用いて、補正対象の登録済欠陥画素を補正する。
このような画像処理装置15により、以下に示す欠陥画素補正方法が行われる。
(欠陥画素補正方法の一例)
図4は、欠陥画素補正方法の一例の流れを示すフローチャートである。
欠陥情報取り込み部22は、補正対象領域内の登録済欠陥画素の欠陥情報(位置情報)を不揮発性メモリ13から取得する(ステップS10)。そして、動的欠陥判定部23により、補正対象領域内の動的欠陥画素の検出が行われる(ステップS11)。動的欠陥画素が検出されると、その誤検出率が誤検出率算出部25で算出される(ステップS12)。
さらに優先順位ごとに参照パターンの設定が行われる(ステップS13)。エッジ方向判定の際、登録済欠陥画素からなるべく距離が近い参照パターンを用いて算出される相関値を用いると判定精度が高くなるので、登録済欠陥画素から距離が近い参照パターンほど優先順位が高いものとする。ステップS13の処理では、初めに最も優先順位の高い(1番目の優先順位)参照パターンが設定される。
次に、欠陥照合部27は、設定された参照パターン内に欠陥画素(動的欠陥画素)があるか否かを判定する(ステップS14)。
参照パターン内に欠陥画素がないときには、相関値算出部28は、その参照パターン内の画素間で、登録済欠陥画素に対して複数の方向で相関値を算出する(ステップS15)。その後、エッジ方向判定部30は、相関値算出部28で算出された相関値に基づきエッジ方向の判定を行い(ステップS16)、信頼度算出部29は、エッジ方向判定の信頼度を算出する(ステップS17)。その後ステップS23の処理が行われる。
一方、ステップS14の処理で、参照パターン内に欠陥画素があると判定されたときには、欠陥照合部27は、欠陥画素がない参照パターンがあるかないかを判定する(ステップS18)。欠陥画素がない参照パターンがあるときには、相関値算出部28は、その参照パターンを設定し(ステップS19)、誤検出率を用いた相関値の算出を行う(ステップS20)。
その後、エッジ方向判定部30は、相関値算出部28で算出された相関値に基づき、エッジ方向の判定を行い(ステップS21)、信頼度算出部29は、エッジ方向判定の信頼度を算出する(ステップS22)。その後ステップS23の処理が行われる。
ステップS23の処理では、エッジ方向判定部30は、信頼度と所定の閾値とを比較して、エッジ方向判定の妥当性を判定する(ステップS23)。エッジ方向判定部30は、たとえば、信頼度が閾値以下の場合は、エッジ方向の判定結果を、方向性なしと判定する。
一方、ステップS18の処理で、欠陥画素がない参照パターンがないと判定されたときには、エッジ方向判定部30では、エッジ方向は検出されない(方向性なし)、と判定される(ステップS24)。その後ステップS25の処理が行われる。
ステップS25の処理では、エッジ方向判定部30は、エッジ方向の判定結果が、方向性なし、であるか否かを判定する。
方向性なし、と判定されたときには、未判定の参照パターンがあるか否かの判定が行われ(ステップS26)、未判定の参照パターンがあるときには、ステップS13からの処理が繰り返される。未判定の参照パターンがないとき、また、エッジ方向の判定結果が、方向性なし、ではないときには、方向判定結果が確定する(ステップS27)。
その後、補正部32により、登録済欠陥画素の補正処理が行われる(ステップS28)。
なお、上記の各ステップの順序は一例であり、適宜入れ替えることも可能である。たとえば、ステップS16,S17の順序や、ステップS21,S22の順序を入れ替えてもよい。
以下、各ステップの処理の一例を説明する。
図5は、登録欠陥画素と動的欠陥画素の一例を示す図である。
図5の例では、G(グリーン)、R(レッド)、B(ブルー)のカラーフィルタを備えた撮像素子の画素群が示されている。RとBの画素については図示を省略している。画像処理装置15は、輝度に対して最も寄与するGのカラーフィルタが適用される画素G00,G02,G04,G11,G13,G20,G24,G31,G33,G40,G42,G44を用いて欠陥画素の補正を行うものとする。
ステップS10の処理で取得された登録済欠陥画素(補正対象画素)が、画素G22として示されている。ステップS11の処理では、画素G00,G02,G04,G11,G13,G20,G24,G31,G33,G40,G42,G44に対して、それぞれ動的欠陥画素の検出が行われる。たとえば、動的欠陥判定部23は、画素ごとに、その周囲の画素との画素値の差異(周囲の画素の画素値の平均値から所定値以上離れているか否かなど)から動的欠陥画素とみなせるか否かを判定する。
図5の例では、画素G13が動的欠陥画素として検出された例が示されている。
画素G13が動的欠陥画素として検出されたとき、ステップS12の処理では、動的欠陥画素の誤検出率が算出される。動的欠陥画素の誤検出率は、動的欠陥画素の欠陥の度合いに依存する。以下、誤検出率の算出例を説明する。
(誤検出率の算出例)
図6は、動的欠陥画素の欠陥の度合いの一例を示す図である。
図6には、画素値の分布が示されており、画素G02,G04,G24などの正常な画素が示す画素値範囲における平均値と、画素G13の画素値との差分が欠陥の度合いとして示されている。
図7は、誤検出率αの分布の一例を示す図である。
横軸は画素値を示し、縦軸は誤検出率αを示している。
破線で示されている分布は、画素G00〜G44に含まれる正常画素の標準偏差σに基づいた正規分布曲線の一例である。画素G00〜G44に含まれる正常画素の画素値の平均値が分布の中心となっている。また、誤検出率αの分布は、計算時間短縮のため、図7の実線で示されているように、2σで0になるような直線で近似されていてもよい。
動的欠陥画素である画素G13の画素値は、上記平均値よりも大きな値となっており、かつ、平均値との差が2σを超えているため、このときの誤検出率αはほぼ0となっている。誤検出率αが小さいほど、動的欠陥画素の画素値は正常画素の平均値から離れるので、図6に示した関係から、動的欠陥画素が欠陥である度合いは大きい。逆に、誤検出率αが大きいほど、動的欠陥画素の画素値は正常画素の平均値に近づくので、図6に示した関係から、動的欠陥画素が欠陥である度合いが小さい。
ところで、上記の誤検出率の算出方法では、正常画素の画素値の分散が大きいと、誤検出率が大きくなり、動的欠陥画素を正常とみなして相関値の算出に用いるという傾向になる。ここで、分散がノイズに起因しているのか、被写体そのもの(絵柄)に起因しているのかを考慮して誤検出率を算出することが望ましい。以下、その理由を示す。
図8は、画素値の分散の第1の例を示す図である。
横軸は画素値を示し、縦軸は誤検出率αを示している。
破線で示されている分布は、画素G00〜G44に含まれる正常画素の標準偏差σに基づいた正規分布曲線の一例である。さらに、図8では、画素値の分布がヒストグラムで示されている。
図8の例では、画素値は、正常画素の平均値の近辺となる画素値が多く、分散はノイズ起因である可能性が高いことが推定できる。このようにヒストグラムが1つのピークを持っているときには、図8に示すような正規分布曲線を用いて、画素G13の誤検出率を算出することは望ましい。
図9は、画素値の分散の第2の例を示す図である。
横軸は画素値を示し、縦軸は誤検出率αを示している。
破線で示されている分布は、画素G00〜G44に含まれる正常画素の標準偏差σに基づいた正規分布曲線の一例である。さらに、図9でも、画素値の分布がヒストグラムで示されている。
図9の例では、ヒストグラムのピークが複数存在しており、分散は絵柄に起因している可能性が高いことが推定できる。このような場合、分散が大きくなり、誤検出率が過大となってしまう可能性がある。つまり、正常画素の平均値から離れているにもかかわらず(欠陥の度合いが大きいにもかかわらず)、画素G13は正常画素とみなされやすくなる。
そこで、ヒストグラム算出部24は、図8、図9に示したようなヒストグラムを算出し、誤検出率算出部25は、ヒストグラムのピークが複数あるときには、以下に示すように複数の正規分布曲線を設定し、誤検出率を算出する。
図10は、ヒストグラムが2つのピークを有するときの誤検出率の算出例を示す図である。
横軸は画素値を示し、縦軸は誤検出率αを示している。また、ヒストグラム算出部24で算出された正常画素の画素値のヒストグラムが示されている。画素数があまり多くない、画素G00〜G44に含まれる正常画素の画素値からヒストグラムが算出されるので、同一ピークとする画素値の幅(レンジ)は粗くてよい。図10の例では、画素値の幅は16である。
誤検出率算出部25は、図10に示されているようなヒストグラムにおいて、ピークを検出する。誤検出率算出部25は、たとえば、隣接するレンジの画素数との差分が正から負になるポイントで、かつ度数(画素数)が閾値を超えているポイントをピークとして検出する。
たとえば、閾値を4として、96〜112のレンジの画素数が2、112〜128のレンジの画素数が6、128〜144のレンジの画素数が1の場合、6−2>0、1−6<0となるので、112〜128のレンジにおける度数がピークとして検出される。閾値は、正規分布曲線の算出精度などを考慮して決定される。たとえば、閾値は、画素G00〜G44に含まれる正常画素数の3割以上としてもよい。
誤検出率算出部25は、たとえば、図10に示されているような、ピークを2つ検出した場合、2つのピークの中間で、ヒストグラムのレンジを分割する。図10の例では、画素値=72が2つのピークの中間であるため、0〜71の画素値のレンジと、72〜255の画素値のレンジに分割される。
そして、誤検出率算出部25は、レンジごとに、画素G00〜G44に含まれる正常画素の標準偏差σに基づいた正規分布曲線と、画素値の平均値を算出し、レンジごとに動的欠陥画素(画素G13)の誤検出率を算出する。
図10の例では、0〜71の範囲のレンジの正規分布曲線に基づく、画素G13の誤検出率はほぼ0となり、72〜255の範囲のレンジの正規分布曲線に基づく、画素G13の誤検出率は0以上の値となる。
誤検出率算出部25は、複数のレンジで、誤検出率を算出した場合、最小の誤検出率を選択する。その理由を以下に説明する。
図11は、分散が大きくなる絵柄の一例を示す図である。
画素G00,G11,G20,G31,G40が、同様の画素値をもち、図10の112〜128のレンジのピークを形成するものとする。また、画素G02,G04,G24,G33,G42,G44が、同様の画素値をもち、図10の16〜32のレンジのピークを形成するものとする。このとき、画素G13の画素値は、図10のように、112から128のレンジのピークの近くに存在するため、誤検出率は大きくなる。しかし、画素G13の位置は、図11に示すように、16〜32のレンジの画素値をもつ画素G02,G04,G24,G33の近くに存在し、画素値は大きく離れている。このような画素G13は、動的欠陥画素と判定することが望ましいため、誤検出率算出部25は、複数のレンジで誤検出率を算出した場合には、最小の誤検出率を選択して、相関値の算出に適用できるようにする。
以上のような、誤検出率の算出法によれば、被写体の絵柄に起因した分散によって誤検出率が過大になってしまうことを抑制できる。
次に、参照パターン内に欠陥画素(動的欠陥画素)があるが、欠陥画素がない別の参照パターンがある場合の相関値の算出例を説明する。この処理は図4のステップS20の処理に相当する。
(誤検出率を用いた相関値の算出例)
図12は、水平方向の相関値の算出例を説明する図である。
図12中の矢印は、水平方向の相関値が算出される画素間の関係を示している。
登録済欠陥画素である画素G22から最も近い位置に、動的欠陥画素である画素G13が存在している例が示されている。
相関値算出部28は、1番目の優先順位の参照パターンから相関値を算出する。図12の例では、1番目の優先順位の参照パターンは、画素G11,G13,G31,G33による参照パターンである。
1番目の優先順位の参照パターンでの、水平方向の相関値DH1は、画素G11の画素値PG11と画素G13の画素値PG13の差分と、画素G31の画素値PG31と画素G33の画素値PG33の差分との和を2で割った値となる。
すなわち、DH1=|(PG11−PG13)+(PG31−PG33)|/2となる。
次に相関値算出部28は、欠陥画素がない参照パターンを設定して相関値を算出する。1番目の優先順位の参照パターンの次に優先順位の高い(2番目の優先順位の)参照パターンは、画素G02,G20,G24,G42による参照パターンであり、これらの画素からは動的欠陥画素が検出されていない。
そこで、相関値算出部28は、これらの画素による参照パターンから相関値を算出する。画素G02,G20,G24,G42による参照パターンでの水平方向の相関値DH2は、画素G20の画素値PG20と画素G24の画素値PG24の差分となる。すなわち、DH2=|PG20−PG24|である。
さらに、相関値算出部28は、誤検出率算出部25で算出された動的欠陥画素(画素G13)の誤検出率αに基づく割合で、優先順位の異なる参照パターンから得られた相関値DH1,DH2をブレンドする。これによって、水平方向の相関値DHα=DH1×α+DH2×(1−α)が得られる。
相関値算出部28は、垂直方向及び右上方向の相関値に関しても同様に、優先順位の異なる参照パターンでの相関値を誤検出率αを用いてブレンドする。
1番目の優先順位の参照パターン(動的欠陥画素を含む)における垂直方向の相関値をDV1、右上方向の相関値をDS1、2番目の優先順位の高い参照パターン(動的欠陥画素を含まない)における垂直方向の相関値をDV2、右上方向の相関値をDS2とする。このとき、誤検出率αによるブレンド後の各方向の相関値は、垂直方向の相関値DVα=DV1×α+DV2×(1−α)、右上方向の相関値DSα=DS1×α+DS2×(1−α)となる。
なお、右下方向の相関値DBαの算出には、動的欠陥画素である画素G13が寄与しないため、1番目の優先順位の参照パターンでの相関値DB1=|PG11−PG33|が、そのまま用いられる。
以上のようにして、各方向の相関値が得られる。
ところで、1番目の優先順位の参照パターンに動的欠陥画素が含まれない場合も、その参照パターンから得られる相関値だけでは、エッジ方向の判定が困難な被写体の絵柄が存在する可能性がある。そこで、優先順位の低い参照パターンから得られる相関値も利用することで、より精度のよいエッジ方向判定を行うことが可能となる。
優先順位の低い参照パターンの画素群から動的欠陥画素が検出された場合には、その参照パターンでの相関値は、その動的欠陥画素の誤検出率に基づき、以下のように修正される。
図13は、優先順位の低い参照パターンに動的欠陥画素が含まれる場合の、水平方向の相関値の算出例を説明する図である。図13中の矢印は、水平方向の相関値が算出される画素間の関係を示している。
図13の例では、画素G02,G20,G24,G42による参照パターンで、画素G24が動的欠陥画素であると検出された場合が示されている。
画素G02,G20,G24,G42による参照パターンでの水平方向の相関値DH2は、前述したように、DH2=|PG20−PG24|となる。相関値算出部28は、さらに優先順位の低い、画素G00,G04,G40,G44による参照パターンでの水平方向の相関値DH3を求め、動的欠陥画素の誤検出率を用いて、相関値DH2とブレンドする。
画素G00,G04,G40,G44による参照パターンでの水平方向の相関値DH3は、画素G00画素値PG00と画素G04の画素値PG04の差分と、画素G40の画素値PG40と画素G44の画素値PG44の差分との和を1/2した値となる。
すなわち、DH3=|(PG00−PG04)+(PG40−PG44)|/2となる。
誤検出率α2(画素G24の誤検出率)によるブレンド後の、画素G02,G20,G24,G42による参照パターンでの水平方向の相関値DH2αは、DH2α=DH2×α2+DH3×(1−α2)となる。
なお、1番目の優先順位の、画素G11,G13,G31,G33による参照パターンでの水平方向の相関値としては、前述したDH1=|(PG11−PG13)+(PG31−PG33)|/2が用いられる。
相関値算出部28は、右上方向及び右下方向の相関値に関しても同様に、優先順位の異なる参照パターンでの相関値を誤検出率α2を用いてブレンドする。
2番目の優先順位の参照パターンにおける右上方向の相関値をDS2、右下方向の相関値をDB2、3番目の優先順位の参照パターンにおける右上方向の相関値をDS3、右下方向の相関値をDB3とする。このとき、誤検出率α2によるブレンド後の各方向の相関値は、右上方向の相関値DS2α=DS2×α2+DS3×(1−α2)、右下方向の相関値DB2α=DB2×α2+DS3×(1−α2)となる。
なお、垂直方向の相関値の算出には、動的欠陥画素と検出された画素G24が寄与しないため、2番目の優先順位の参照パターンでの相関値DV2=|PG02−PG42|が、そのまま用いられる。
次に、1番目の優先順位の参照パターンと2番目の優先順位の参照パターンの両方で動的欠陥画素が検出された場合について説明する。
図14は、1番目と2番目の優先順位の参照パターンに動的欠陥画素が含まれる場合の、水平方向の相関値の算出例を説明する図である。図14中の矢印は、水平方向の相関値が算出される画素間の関係を示している。
図14の例では、1番目と2番目の優先順位の参照パターンで、画素G13と画素G24が動的欠陥画素であると検出された場合が示されている。
このような場合、1番目の優先順位の参照パターンでの相関値は、欠陥がない3番目の優先順位の参照パターンでの相関値と、画素G13の誤検出率αで修正される。また、2番目の優先順位の参照パターンでの相関値は、欠陥がない3番目の優先順位の参照パターンでの相関値と、画素G24の誤検出率α2で修正される。
1番目の優先順位の参照パターンでの水平方向の相関値DH1αは、DH1α=DH1α+DH3×(1−α)となる。また、2番目の優先順位の参照パターンでの水平方向の相関値DH2α=DH2×α2+DH3×(1−α2)となる。
同様に、1番目の優先順位の参照パターンでの垂直方向の相関値DV1α、右上方向の相関値DS1αは、DV1α=DV1×α+DV3×(1−α)、DS1α=DS1×α+DS3×(1−α)となる。
右下方向の相関値DB1αの算出には、動的欠陥画素は影響を与えないため、DB1α=DB1となる。
2番目の優先順位の参照パターンでの垂直方向、右上方向、右下方向の相関値DV2α、DS2α、DB2αは、前述した画素G24だけが動的欠陥画素と検出されたときの値と同じであるので、説明を省略する。
図4のステップS21の処理では、エッジ方向判定部30は、上記のように算出された複数方向での相関値のうち、最小の相関値に対応した方向を、エッジ方向として判定する。最小の相関値に対応した方向では、画素間の画素値の勾配が最も小さくなるため、エッジ方向と考えられるためである。
次に、図4のステップS17,S22の信頼度の算出例を説明する。
(信頼度の算出例)
図15は、信頼度の算出例を説明する図である。
図中の矢印は、相関値が算出される各方向の画素間の関係を示している。
図15では、動的欠陥画素がない場合の、信頼度の算出例が示されている。信頼度算出部29は、第1の優先順位の参照パターンによる水平方向の相関値DH、垂直方向の相関値DV、右上方向の相関値DS、右下方向の相関値DBに基づいて信頼度を算出する。たとえば、MINを相関値DH,DV,DS,DBの最小値とすると、信頼度T0=|DH−MIN|+|DV−MIN|+|DS−MIN|+|DB−MIN|=DH+DV+DS+DB−4×MIN、と算出される。
次に、動的欠陥画素がある場合の、信頼度の算出例を説明する。
図16は、動的欠陥画素がある場合の、信頼度の算出例を示す図である。
図中の矢印は、相関値が算出される画素間の関係を示している。図16の例では、1番目の優先順位の参照パターンに動的欠陥画素(画素G13)が検出されている。このような場合、動的欠陥画素の誤検出率αを用いて誤検出率算出部25で算出された各方向の相関値DHα,DVα,DSα,DBαに基づいて、信頼度算出部29は信頼度を算出する。
たとえば、MINを相関値DHα,DVα,DSα,DBαの最小値とすると、信頼度T1=|DHα−MIN|+|DVα−MIN|+|DSα−MIN|+|DBα−MIN|=DHα+DVα+DSα+DBα−4×MIN、と算出される。
ただし、上記の信頼度T1は、誤検出率αに依存したものであるため、誤検出率αが適切でない可能性もあり(真に欠陥画素であるものが正常画素とみなされる)、信頼度T1を修正する(下げる)ことが望ましい。信頼度算出部29は、たとえば、修正済の信頼度T2として、T2=T1×(pa−pb)/pa、を計算する。ここで、paは、相関値の算出に用いられた画素数であり、pbは、動的欠陥画素数である。
たとえば、図16の例では、pa=8であり、pb=1である。したがって、T2=T1×7/8となる。
エッジ方向判定部30では、図4のステップS23の処理で、上記のように信頼度算出部29で算出された信頼度と、所定の閾値とを比較する。たとえば、信頼度が閾値以下の場合は、エッジ方向判定部30は、エッジ方向の判定結果の妥当性がないと判定し、判定結果を「方向性なし」とする。信頼度が閾値よりも大きい場合は、エッジ方向判定部30は、ステップS16,S21で判定されたエッジ方向の判定結果を確定する(ステップS27)。
以上のように、エッジ方向が確定されると、補間方向決定部31にて確定されたエッジ方向で補間方向が決定され、補正部32は、その補間方向の画素を用いて登録済欠陥画素(画素G22)を補正する。
以上のような、欠陥画素補正方法及び画像処理装置15によれば、補正対象である登録済欠陥画素の周囲に別の欠陥画素があっても、補正対象からの距離が近い画素間の相関値を誤検出率αの値に基づいて使用できるため、エッジ方向の判定精度が向上する。エッジ方向の判定精度が向上することによって、補正精度も向上できる。
以上、実施の形態に基づき、本発明の欠陥画素補正方法及び画像処理装置の一観点について説明してきたが、これらは一例にすぎず、上記の記載に限定されるものではない。
たとえば、上記では、撮像素子11は、カラーフィルタを備えているものとして説明したが、カラーフィルタを備えていなくてもよい。
G00〜G44 画素
10 撮像装置
11 撮像素子
12 内蔵メモリ
13 不揮発性メモリ
14 プロセッサ
15 画像処理装置
16 表示制御部
16a 表示部
17 入出力制御部
17a 外部インターフェース部
18 バス
21 画素データ取り込み部
22 欠陥情報取り込み部
23 動的欠陥判定部
24 ヒストグラム算出部
25 誤検出率算出部
26 欠陥情報記憶部
27 欠陥照合部
28 相関値算出部
29 信頼度算出部
30 エッジ方向判定部
31 補間方向決定部
32 補正部

Claims (5)

  1. 画像処理装置が、
    補正対象画素の周囲にある画素群の中から欠陥画素とみなせる第1の画素を検出すると、前記第1の画素の画素値と前記画素群の画素値との差異に基づき、前記第1の画素が欠陥である度合いに依存する前記欠陥画素の誤検出率を算出し、
    前記補正対象画素から第1の距離にあり、前記第1の画素が属する第1の画素群に含まれる画素間の相関を示す第1の相関値を、前記補正対象画素に対する複数の方向でそれぞれ算出し、
    前記補正対象画素から前記第1の距離よりも離れた第2の距離にある第2の画素群に含まれる画素間の相関を示す第2の相関値を、前記補正対象画素に対する複数の方向でそれぞれ算出し、
    同一方向での前記第1の相関値及び前記第2の相関値を、前記誤検出率に基づく割合で組み合わせて第3の相関値を算出し、
    複数の前記第3の相関値の大小関係に基づき、前記画素群におけるエッジ方向を判定し、
    判定した前記エッジ方向の画素を用いて、前記補正対象画素を補正する、
    ことを特徴とする欠陥画素補正方法。
  2. 前記補正対象画素の周囲にある正常画素の画素値の分布を示すヒストグラムを算出し、
    前記ヒストグラムのピークが複数あるときには、それぞれ1つのピークを含む複数の画素値範囲を設定し、前記複数の画素値範囲内の正常画素の画素値の標準偏差に基づき、前記誤検出率の分布を示す正規分布曲線を、各画素値範囲で算出する、ことを特徴とする請求項1に記載の欠陥画素補正方法。
  3. 前記複数の画素値範囲で算出される、前記欠陥画素の複数の前記誤検出率のうち、最小値に基づいて、前記第3の相関値を算出する、ことを特徴とする請求項2に記載の欠陥画素補正方法。
  4. 複数の前記第3の相関値と、前記欠陥画素とみなされた前記第1の画素の個数と正常画素の個数に基づき、前記エッジ方向の判定結果の信頼度を算出する、ことを特徴とする請求項1ないし3の何れか一項に記載の欠陥画素補正方法。
  5. 補正対象画素の周囲にある画素群の中から欠陥画素とみなせる第1の画素を検出すると、前記第1の画素の画素値と前記画素群の画素値とに基づき、前記第1の画素が欠陥である度合いに依存する前記欠陥画素の誤検出率を算出する誤検出率算出部と、
    前記補正対象画素から第1の距離にあり、前記第1の画素が属する第1の画素群に含まれる画素間の第1の相関値を、前記補正対象画素に対する複数の方向でそれぞれ算出し、前記補正対象画素から前記第1の距離よりも離れた第2の距離にある第2の画素群に含まれる画素間の第2の相関値を、前記補正対象画素に対する複数の方向でそれぞれ算出し、同一方向での前記第1の相関値及び前記第2の相関値を、前記誤検出率に基づく割合で組み合わせて第3の相関値を算出する相関値算出部と、
    複数の前記第3の相関値の大小関係に基づき、前記画素群におけるエッジ方向を判定するエッジ方向判定部と、
    前記エッジ方向の画素を用いて、前記補正対象画素を補正する補正部と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
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