JP6325558B2 - 疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体、その製造方法及び用途 - Google Patents

疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体、その製造方法及び用途 Download PDF

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Description

本発明は、温度に応じて可逆的なゾル−ゲル転移特性を有する疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体、その製造方法及び用途に関するものである。
相転移高分子とは、外部刺激によって敏感に感応し、連続的又は不連続的に水和度などの物性変化を示す高分子であって、このときの外部刺激としては、pH、イオン及び代謝物等の化学的または生化学的刺激があり、温度、光電場及び溶媒等の物理的刺激がある。
そのうち、温度感応性高分子は温度の変化に敏感に反応する性質を持っているため、薬物伝達システムにおいて非常に重要な高分子である。このような温度感応性高分子を初めて発表した研究者はHeskinとGeilletであって、[M. Heskins and J. E Guillet, J. Macromol. Sci. Chem., A2, 1441 (1968)]、その例としてはpoly(N−isopropylacrylamide)(poly(NIPAAm)があり、その応用範囲が多様なため、多くの研究者が温度感応性高分子に対する研究を活発に行っている。
一例として、温度感応性高分子は、温度変化によって相転移が誘導されると敏感に反応し、温度変化に応じて薬物放出が調節されるという点で、知能型薬物伝達システム及びセンサとして効用価値があり、水溶液の状態で体内注入後、所望の部位でゲルを形成し、使用後に手術的手続きが不要なため、徐放性医薬伝達システム、組織成長インプラント等の医薬およびバイオ分野に適用している。
韓国特許公開第2011-0021570号は、温度感応蛍光共役高分子を温度センサとして使用した微細流動チップ内マイクロチャンネルの温度を測定する方法を開示しており、前記温度感応高分子としてポリジアセチレンを使用している。
韓国特許登録第10−0474528号は、医療用に使用する目的として、アクリルアミド系重合体、アクリルアミド系単量体−ビニル系単量体の共重合体またはアクリルアミド系単量体−アクリル系単量体の共重合体で構成される群のうち選択される温度感応性高分子と多糖類をグラフトした高分子を言及している。
また、韓国特許登録第10−0668046号は、ポリエチレングリコールで構成された親水性部と、カプロラクトン(CL)セグメントが必須成分として含有され、パラジオキサノン(PDO)セグメント、トリメチレンカーボネート(TMC)セグメント、またはこれらのセグメントが同時に含有された生分解性ポリエステル系疎水性部で構成され、共重合体の分子量が2,000〜7,000g/moleであることを特徴とする生体適合性及び温度感応性のポリエチレングリコール/生分解性ポリエステルブロック共重合体を提示している。
その他にも、環境分野に対する応用もまた検討されており、韓国特許登録第10−1109147号は下廃水内に含まれている微量の有害化学物質を効果的に分解、除去するとともに、回収、リサイクルできる光触媒を備えた温度感応型三次元共重合体を提示しており、前記温度感応共重合体としてP(NIPAm)(Poly(N−isopropyl acrylamide)を提示している。
韓国特許公開第2011−0021570号 韓国特許登録第10−0474528号 韓国特許登録第10−0668046号 韓国特許登録第10−1109147号
M. Heskins and J. E Guillet, J. Macromol. Sci. Chem., A2, 1441 (1968)
よって、本発明では温度に応じて可逆的なゾル−ゲル転移特性を有するように置換基の種類及び置換度が制御された疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体及びその製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、前記温度感応の特性を有する疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体の用途を提供することを他の目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は下記化学式1に示すように、2位のアミン基の一部がアセチル基と疎水性基Rで置換され、
温度に応じて可逆的なゾル−ゲル転移が可能な特性を有する疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体を提供する:
Figure 0006325558
(前記化学式1において、R(疎水性基)は、シアノ基、ニトロ基、C1〜C18のアルキル基、C1〜C18のハロアルキル基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C20のアシル基、C1〜C8のアルコキシ基、C1〜C8のアルキルカルボニル基、C1〜C8のアルコキシカルボニル基、C6〜C14のアリール基、C6〜C10のアリールアルキル基、及びC6〜C10のアリールカルボニル基からなる群より選択された1種を含む。好ましくは、前記アシル基は−C(=O)−Rで表され、このとき、Rは、C1〜C18のアルキル基、C1〜C18のハロアルキル基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C8のアルコキシ基、C1〜C8のアルキルカルボニル基、C1〜C8のアルコキシカルボニル基、C6〜C14のアリール基、C6〜C10のアリールアルキル基、及びC6〜C10のアリールカルボニル基からなる群より選択された1種を含み、x、y、zは、10乃至10000の整数であり、これらのモル%は0.1≦x≦0.6、0.1≦y≦0.2、及び0.2≦z≦0.8である。)
また、本発明は、化学式6のN−アセチル化したグリコールキトサン誘導体と化学式7のRX誘導体を反応させて、化学式1の疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体を製造する方法を提供する:
[反応式1]
Figure 0006325558
(前記反応式1において、R、x、y、zは化学式1で前述した通りであり、nとmは10乃至10000の整数であり、これらのモル%は0.8≦n≦0.975および0.025≦m≦0.2であり、Xは脱離基である。)
さらに、本発明は、前記化学式1の疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体又はその薬学的に許容可能な塩を含み、薬物を包接の後に放出する薬物伝達体としての用途を提供する。
また、本発明は、前記化学式1の疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体又はその薬学的に許容可能な塩を含み、細胞を支持又は伝達する細胞担体としての用途を提供する。
さらに、本発明は、前記化学式1の疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体を含む温度感応センサとしての用途を提供する。
実施例1乃至5で製造したプロピオニルグリコールキトサンのH−NMRスペクトルである。 実施例6乃至10で製造したブチリルグリコールキトサンのH−NMRスペクトルである。 実施例11乃至14で製造したペンタノイルグリコールキトサンのH−NMRスペクトルである。 実施例15乃至18で製造したヘキサノイルグリコールキトサンのH−NMRスペクトルである。 実施例1乃至4で製造したプロピオニルグリコールキトサンのFT−IRスペクトルである。 実施例6乃至9で製造したブチリルグリコールキトサンのFT−IRスペクトルである。 実施例11乃至14で製造したペンタノイルグリコールキトサンのFT−IRスペクトルである。 実施例15乃至18で製造したヘキサノイルグリコールキトサンのFT−IRスペクトルである。 実施例3で製造したプロピオニルグリコールキトサンのゾル−ゲルの 挙動を示す写真である。 実施例17で製造したヘキサノイルグリコールキトサンのゾル−ゲルの挙動を示す写真である。 実施例3、4、8、9、13、16及び17で製造した−NHアルキルアシルグリコールキトサンのゾル−ゲルの臨界温度を示すグラフである。 温度による−NHアルキルアシルグリコールキトサンのH NMRスペクトルであって、(a)は実施例4、(b)は実施例9、(c)は実施例13、及び(d)は実施例17の−NHアルキルアシルグリコールキトサンである。 官能基の種類による−NHアルキルアシルグリコールキトサンの臨界置換度を示すグラフである。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明では、特定温度で可逆的なゾル−ゲル転移をする温度感応の特性を有する誘導体及びその製造方法を提示し、これを医薬分野、バイオ分野、及び電子分野に応用できる用途を提示する。
具体的に、本発明で提示するグリコールキトサン誘導体は、5位にグリコール基が置換されたグリコールキトサン誘導体において、下記化学式1に示すように、2位のアミン基の一部がアセチル基と疎水性基Rで置換された構造を有する:
Figure 0006325558
(前記化学式1において、R(疎水性基)は、シアノ基、ニトロ基、C1〜C18のアルキル基、C1〜C18のハロアルキル基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C20のアシル基、C1〜C8のアルコキシ基、C1〜C8のアルキルカルボニル基、C1〜C8のアルコキシカルボニル基、C6〜C14のアリール基、C6〜C10のアリールアルキル基、及びC6〜C10のアリールカルボニル基からなる群より選択された1種を含み、このとき、前記アシル基は−C(=O)−Rで表され、Rは、C1〜C18のアルキル基、C1〜C18のハロアルキル基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C8のアルコキシ基、C1〜C8のアルキルカルボニル基、C1〜C8のアルコキシカルボニル基、C6〜C14のアリール基、C6〜C10のアリールアルキル基、及びC6〜C10のアリールカルボニル基からなる群より選択された1種を含み、x、y、zは、10乃至10000の整数であり、これらのモル%は0.1≦x≦0.6、0.1≦y≦0.2、及び0.2≦z≦0.8である。)
このとき、C1〜C18のアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、デシル、ラウリル基であり、C1〜C18のハロアルキル基はアルキル基の水素原子が塩素、フッ素、又はヨウ素で置換されたアルキル基であり、C3〜C8のシクロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、又はシクロヘプチル基であり、C1〜C8のアルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ヘキシルオキシ基、又はオクチルオキシ基であり、C1〜C8のアルキルカルボニル基は、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、又はブチリル基であり、C1〜C8のアルコキシカルボニル基は、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、又はオクチルオキシカルボニルであり、C6〜C14のアリール基は、フェニル又はナフチル基であり、C6〜C10のアリールアルキル基は、ベンジル又はフェネチル基であり、C6〜C10のアリールカルボニル基は、ベンゾイル又はトルイル基であり、C2〜C20のアシル基は、−C(=O)−Rで表され、このとき、Rは、C1〜C18のアルキル基である。
好ましくは、前記化学式1の疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体はRがアルキルアシル基であり、より好ましくは、C1〜C18のアルキルアシル基、最も好ましくはC2〜C18のアルキル基であり、0.25≦x≦0.6、0.025≦y≦0.2、及び0.2≦z≦0.7である。
より好ましい具現例によると、前記化学式1の疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体は、下記化学式2で表されるRがC1〜C18のアルキル基であるアルキルアシル基(−C(=O)R)で置換された化合物である。
Figure 0006325558
[前記化学式2において、x、y、z、Rは、前述した通りである]
より好ましくは、本発明によるグリコールキトサン誘導体は、下記化学式3のN−プロピオニルグリコールキトサン、化学式4のN−ブチリルグリコールキトサン、化学式5のN−ペンタノイルグリコールキトサン、及び化学式6のN−ヘキサノイルグリコールキトサンである。
Figure 0006325558
Figure 0006325558
Figure 0006325558
Figure 0006325558
本発明による疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体は、化学式1で示すように、置換基としてグリコール基、アミン基、アセチル基及び疎水性基が存在する。前記グリコール基とアミン基は親水性を、アセチル基と疎水性基は疎水性を示し、本発明によるグリコールキトサン誘導体は両親媒性高分子といえる。
よって、本発明による疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体は、水溶液内で疎水性基により分子間または分子内の疎水性結合で疎水性ブロックにより自己集合体をなして水溶液内で微細領域を形成し、前記親水性ブロックが外方に包まれ、親水性基が水溶液と直接接触して水に溶解する特性を有する。従って、前記疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体は、高い溶解度の特性と共に水溶液内にナノレベルの大きさを有するミセルを形成することができる。
一方、本発明による疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体の臨界下限温度(LCST : low critical solution temperature)は15〜70℃であり、前記範囲内で可逆的なゾル−ゲル転移特性を有する。図9(a)及び(b)を見ると、常温でグリコールキトサン誘導体がゾルの状態であるが、温度を加えるとゲルに変わり、再度温度を下げてゾルの状態に変わることを確認した。
このような可逆的なゾル−ゲル転移特性は、温度によりゾルの状態からゲルの状態に、再度ゲルの状態からゾルの状態に相が変化することができ、前記誘導体の応用可能性をさらに高めることができる。このとき、ゾル−ゲル転移が起こるゾル−ゲルの臨界温度は、多様なパラメータにより制御が可能であり、好ましくはグリコールキトサン内置換基の置換度、及び置換基の種類及び溶解度に応じて変わり得る。
具体的に、疎水性基(アセチル基、R)の置換度が高いほど溶解度は減少し、ゾル−ゲルの臨界温度は低くなる傾向を有する。また、疎水性基Rの疎水化度が増加するほど(置換基の種類、またはアルキル基の場合、アルキル基の個数が増加することを意味)ゾル−ゲルの臨界温度が変化する傾向を示す。そして、溶媒内の低い濃度に溶解する場合、ゾル−ゲルの臨界温度は高くなる傾向を示す。まとめると、ゾル−ゲルの臨界温度を高めるためには、疎水性基の置換度を高めたり濃度を下げ、ゾル−ゲルの臨界温度を下げるためには、置換基の種類を変更したり、アルキル基の個数を変化する方向に行うことができる。そのうち、同じ組成の場合、置換度に応じてゾル−ゲルの臨界温度の変化が線形で表されるため、ゾル−ゲルの臨界温度を制御するためには置換度を調節することが最も有利であるといえる。
このようなゾル−ゲル転移の発生は、一定水準の置換度の範囲で起こり、ゾル−ゲル転移が可能な臨界置換度は20〜95%(化学式1でのz値に対応)、好ましくは20〜70%で、前記範囲を外れると可逆的なゾル−ゲル転移が発生しない。前記臨界置換度は、置換基の種類に応じて変わり得、本発明の実施例で製造した−Nアシルグリコールキトサンの置換度は20〜67%範囲内でゾル−ゲル転移が発生する。
より具体的に、N−プロピオニルグリコールキトサンの場合、置換度は20〜67%、N−ブチリルグリコールキトサンの場合、置換度は20〜55%、N−ペンタノイルグリコールキトサンの場合、置換度は20〜50%、N−ヘキサノイルグリコールキトサンの場合、置換度は20〜30%の場合にゾル−ゲル転移が発生する。
また、ゾル−ゲルの臨界温度は、疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体の分子量に応じて変わり得、好ましくは、前記誘導体は重量平均分子量が100〜5,000,000、好ましくは200〜100,000の範囲で使用できる。
前述したような疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体の製造は、下記反応式1に示すように、化学式6のN−アセチル化したグリコールキトサンと化学式7のRX化合物を反応させて製造する:
[反応式1]
Figure 0006325558
(前記反応式1において、R、x、y、及びzは前記化学式1で言及したところに従い、nとmは10乃至10000の整数であり、これらのモル%は、0.8≦n≦0.975及び0.025≦m≦0.2であり、Xは脱離基である。)
出発物質としてN−アセチル化したグリコールキトサン誘導体は2位のアミン基の一部がN−アセチル化になったもので、公知の方法を用いて直接製造したり市販するものを購入して使用する。直接製造する場合、グリコールキトサンをアセチル化剤と反応させてN−アセチル化したグリコールキトサン誘導体を製造し、このとき、市販のグリコールキトサンとしてはWAKO社、SIGMA社、東京化成社から販売されているものを購入して使用可能である。前記アセチル化剤としては、無水酢酸及び塩化酢酸のうち選択使用でき、好ましくは無水酢酸を使用する。
R−X化合物は、N−アセチル化したグリコールキトサン誘導体のアミン(NH)との反応を通じて−NH−Rで置換されることができる物質であって、このとき、Rは前述したような疎水性基であり、Xは脱離基である。
好ましくは、Xはヒドロキシ;Cl、F、及びIを含むハロゲン元素;C1〜C4のアルコキシ基;−C(=O)−OH;又は−C(=O)−O−C(=O)−である。
前記した反応は、最終に得ようとするグリコールキトサン内疎水性基Rの置換度に応じて、N−アセチル化したグリコールキトサン誘導体とRX化合物のモル比を異にすることができ、一例として0.1:10〜10:0.1のモル比内で適切に調節できる。
このとき、反応は−10乃至60℃であり、好ましくは15乃至25℃であり、反応時間は10乃至50時間であり、好ましくは40乃至50時間行う。また、必要な場合、反応溶媒、触媒、反応終結剤等の使用が可能である。使用可能な溶媒は、本発明で特に限定されず、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級アルコールと、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン、トルエン、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、キシレン、ベンゼン、n−ブチルアセテート、メチルシクロへキサン、ジメチルシクロへキサン及びこれらの混合溶媒からなる群より選択された1種が可能である。
前記反応式1に示すように、グリコールキトサンをR−X化合物と反応させ、2位のアミン基の水素がN−疎水性基で置換され、このとき、R−X化合物を多様に変化させて2位のアミン基に多様な疎水性基を導入することができる。
一例として、化学式2のアシル基で置換されたグリコールキトサンを製造する場合、下記反応式2に示すように、化学式6のN−アセチル化したグリコールキトサンと化学式8のアシル化剤を反応させて製造する。
[反応式2]
Figure 0006325558
前記反応式2の反応は、別途の溶媒を使用しなくても常温で行うことができ、このとき、化学式8の無水化物のモル比に応じて、アシル基(−C(=O)R)の置換度を調節する。
具体的に、前記疎水性基がプロピルアシル基である化学式3のN−プロピオニルグリコールキトサンの場合、下記反応式3に示すように、化学式6のN−アセチル化したグリコールキトサンと化学式9のプロピオニック無水物を反応させて製造する:
[反応式3]
Figure 0006325558
本発明による疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体は、特定温度での温度感応の特性により医薬分野、バイオ分野、及び電子分野等に多様に適用できる。
一例として、薬物を包接して伝達する薬物伝達体、細胞を培養、支持及び伝達するための細胞伝達体、組織工学用支持体、ガス格納体、ガスろ過体、化学反応用触媒担持体、温度感応センサ等の多様な分野に適用可能である。
具体的に、殆どの薬物が疎水性及び難溶性であることを考慮したとき、本発明の疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体は、誘導体内の疎水性基により前記疎水性及び難溶性の薬物を容易に包接することができる。特に、疎水性基が存在する疎水性ブロックにより自己集合体をなし、水溶液内でミセルを形成し、疎水性及び難溶性の高い含量で包接が可能である。また、ゾル−ゲル転移特性を有することによって、薬物を包接後に温度調節によりゲルの状態に切り換えた後、再度温度調節によりゾルの状態に転移することによって薬物を放出することができ、効果的な薬物伝達体として使用可能である。
このとき、本発明の誘導体は、親水性基(アミン基、グリコール基)をやはり含み、親水性薬物もまた容易に包接可能である。
使用可能な親水性、疎水性及び難溶性薬物は、本発明で特に限定せず、この分野で公知となった薬物であればいずれでも可能である。代表的に、水溶性薬物としては、リン酸ベタメタゾン、リン酸デキサメタゾン、リン酸プレドニゾロン、コハク酸プレドニゾロン、コハク酸ヒドロコルチゾン、バンコマイシン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、コハク酸クロラムフェニコール、ラタモキセフ、セフピロム、カルモナム、リン酸クリンダマイシン及びアバカビル等があり、疎水性及び難溶性薬物としては、エナント酸テストステロン、プロピオン酸テストステロン、テストステロン、エストラジオール、吉草酸エストラジオール、安息香酸エストラジオール、酢酸デキサメタゾン、ベタメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、酢酸プレドニゾロン、シクロスポリン、タクロリムス、パクリタキセル、塩酸イリノテカン、シスプラチン、メトトレキサート、カルモフール、テガフール、ドキソルビシン、クラリスロマイシン、アズトレオナム、セフニジル、ナリジクス酸、オフロキサシン、ノルフロキサシン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、フルルビプロフェンアキセチル、クロロプロマジン、ジアゼパム、ニフェジピン、塩酸ニカルジピン、ベシル酸アムロジピン、カンデサルタンシレキセチル、アシクロビル、ビダラビン、エファビレンツ、アルプロスタジル、ジノプロストン、ユビデカレノン、ビタミンA(レチノール)、ビタミンD、ビタミンEおよびビタミンK等がある。
また、本発明による疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体は、生体適合性及び両親媒性の特性だけでなく、温度に応じて可逆的なゾル−ゲル転移を調節することができ、細胞伝達体のようなバイオ分野にも適用できる。
即ち、本発明による誘導体の両親媒性により親水性又は疎水性を有する細胞が支持され、このとき、ゾル−ゲルの臨界温度を外れるように温度を調節する場合、前記誘導体のゾル−ゲル転移により支持された細胞が脱着することができ、細胞伝達体として使用できる。また、前記誘導体のヒドロゲル特性により多様な細胞の培養にも使用可能である。
使用可能な細胞は本発明で特に限定せず、この分野で公知となった如何なる細胞、成長因子、ペプチド等が使用可能であり、一例として、上皮細胞、繊維芽細胞、骨芽細胞、軟骨細胞、肝細胞、ヒト由来臍帯血細胞及びヒト骨髄由来間葉系幹細胞等が可能であり、好ましくは、ヒト骨髄由来間葉系幹細胞が使用されることができる。また、成長因子としては、形質転換成長因子(transforming growth factor−β、TGF)、 インスリン様成長因子(insulin−like growth factor、IGF)、 上皮成長因子(epidermal growth factor、EGF)、神経成長因子(nerve growth factor、NGF)、血管内皮細胞増殖因子(vascular endothelial growth factor、VEGF)、線維芽細胞増殖因子(fibroblast growth factor、FGF)、肝細胞増殖因子(hepatocyte growth factor、HGF)、血小板由来成長因子(platelet−derived growth factor、PDGF)および骨形成タンパク質(bone morphogenetic protein、BMP)が可能である。
このような疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体は、前記分野以外に温度感応特性によりセンサのような半導体分野に使用できる。一例として、温度に応じて可逆的なゾル−ゲル転移が発生するため、温度感応センサや物質を感知する感作センサに使用できる。
前記言及した分野以外に本発明による疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体は、温度感応高分子やヒドロゲルが応用される分野に全て使用可能である。
以下、本発明の好ましい実施例を記載する。下記実施例は、本発明をより明確に表現するための目的で記載されるだけで、本発明の内容が下記実施例に限定されるわけではない。
実施例1:N−プロピオニルグリコールキトサンの製造
下記反応式3に示すところにより表題の高分子を製造した。
[反応式3]
Figure 0006325558
反応器にアセチル化したグリコールキトサン10g(重量平均分子量400 kDa、アセチル化度9.34±2.50%(H NMR測定時)、Sigma−Aldrich,Inc.,USA)を蒸留水1000mlに溶解した後、プロピオニック無水物1.95gを添加した後、常温で48時間攪拌した。このとき、グリコールキトサンとプロピオニック無水物のモル比は1:0.6であった。
続いて反応を終了した後、冷たいアセトンで沈殿させて反応物を得て、遠心分離を介して固形物を得た。分離した固形物を分画分子量(Molecular Weight Cut−off)2 kDaの透析膜を使用して3日間蒸留水で透析した後、続いて凍結乾燥した。
実施例2:N−プロピオニルグリコールキトサンの製造
アセチル化したグリコールキトサンとプロピオニック無水物をモル比が1:0.7となるように含量を調節したことを除き、前記実施例1と同様に行い、表題のグリコールキトサンを製造した。
実施例3:N−プロピオニルグリコールキトサンの製造
アセチル化したグリコールキトサンとプロピオニック無水物をモル比が1:0.8となるように含量を調節したことを除き、前記実施例1と同様に行い、表題のグリコールキトサンを製造した。
実施例4:N−プロピオニルグリコールキトサンの製造
アセチル化したグリコールキトサンとプロピオニック無水物をモル比が1:0.9となるように含量を調節したことを除き、前記実施例1と同様に行い、表題のグリコールキトサンを製造した。
実施例5:N−プロピオニルグリコールキトサンの製造
アセチル化したグリコールキトサンとプロピオニック無水物をモル比が1:1となるように含量を調節したことを除き、前記実施例1と同様に行い、表題のグリコールキトサンを製造した。
実施例6:N−ブチリルグリコールキトサンの製造
下記反応式4に示すように、プロピオニック無水物の代わりに酪酸無水物を1.58g使用したことを除き、前記実施例1と同様に行い、表題の高分子を製造した。このとき、アセチル化したグリコールキトサンと酪酸無水物はモル比が1:0.4で反応を行った。
[反応式4]
Figure 0006325558
実施例7:N−ブチリルグリコールキトサンの製造
アセチル化したグリコールキトサンと酪酸無水物をモル比が1:0.5となるように含量を調節したことを除き、前記実施例6と同様に行い、表題のグリコールキトサンを製造した。
実施例8:N−ブチリルグリコールキトサンの製造
アセチル化したグリコールキトサンと酪酸無水物をモル比が1:0.6となるように含量を調節したことを除き、前記実施例6と同様に行い、表題のグリコールキトサンを製造した。
実施例9:N−ブチリルグリコールキトサンの製造
アセチル化したグリコールキトサンと酪酸無水物をモル比が1:0.7となるように含量を調節したことを除き、前記実施例6と同様に行い、表題のグリコールキトサンを製造した。
実施例10:N−ブチリルグリコールキトサンの製造
アセチル化したグリコールキトサンと酪酸無水物をモル比が1:0.8となるように含量を調節したことを除き、前記実施例6と同様に行い、表題のグリコールキトサンを製造した。
実施例11:N−ペンタノイルグリコールキトサンの製造
下記反応式5に示すように、プロピオニック無水物の代わりに吉草無水物を0.12g使用したことを除き、前記実施例1と同様に行い、表題のグリコールキトサンを製造した。このとき、アセチル化したグリコールキトサンと吉草無水物はモル比が1:0.3で反応を行った。
[反応式5]
Figure 0006325558
実施例12:N−ペンタノイルグリコールキトサンの製造
アセチル化したグリコールキトサンと吉草無水物をモル比が1:0.4となるように含量を調節したことを除き、前記実施例11と同様に行い、表題のグリコールキトサンを製造した。
実施例13:N−ペンタノイルグリコールキトサンの製造
アセチル化したグリコールキトサンと吉草無水物をモル比が1:0.5となるように含量を調節したことを除き、前記実施例11と同様に行い、表題のグリコールキトサンを製造した。
実施例14:N−ペンタノイルグリコールキトサンの製造
アセチル化したグリコールキトサンと吉草無水物をモル比が1:0.6となるように含量を調節したことを除き、前記実施例11と同様に行い、表題のグリコールキトサンを製造した。
実施例15:N−ヘキサノイルグリコールキトサンの製造
下記反応式6に示すように、プロピオン酸無水物の代わりにヘキサン酸無水物を1.07g使用したことを除き、前記実施例1と同様に行い、表題のグリコールキトサンを製造した。このとき、アセチル化したグリコールキトサンとヘキサン酸無水物はモル比が1:0.2で反応を行った。
[反応式6]
Figure 0006325558
実施例16:N−ヘキサノイルグリコールキトサンの製造
アセチル化したグリコールキトサンとヘキサン酸無水物をモル比が1:0.3となるように含量を調節したことを除き、前記実施例15と同様に行い、表題のグリコールキトサンを製造した。
実施例17:N−ヘキサノイルグリコールキトサンの製造
アセチル化したグリコールキトサンとヘキサン酸無水物をモル比が1:0.4となるように含量を調節したことを除き、前記実施例16と同様に行い、表題のグリコールキトサンを製造した。
実施例18:N−ヘキサノイルグリコールキトサンの製造
アセチル化したグリコールキトサンとヘキサン酸無水物をモル比が1:0.5となるように含量を調節したことを除き、前記実施例15と同様に行い、表題のグリコールキトサンを製造した。
実験例1:置換度及び収率の分析
前記実施例1乃至18で製造したグリコールキトサンの置換度及び収率を測定して下記表1に示した。このとき、対照例としては、出発物質であるグリコールキトサンを使用した。
Figure 0006325558
実験例2:H−NMR分析
前記実施例1乃至18で製造した−NHアルキルアシルグリコールキトサンの合成可否を確認するためにH−NMR分析を行い、得られた結果を図1乃至図4に示した。
図1は、実施例1乃至5のプロピオニルグリコールキトサンのH−NMRスペクトルであり、図2は、実施例6乃至10のブチリルグリコールキトサンのH−NMRスペクトルであり、図3は、実施例11乃至14のペンタノイルグリコールキトサンのH−NMRスペクトルであり、図4は、実施例15乃至18のヘキサノイルグリコールキトサンのH−NMRスペクトルである。前記図1乃至4を通じ、各反応が好ましく行われたことが分かる。
実験例3:FT−IR分析
前記実施例1乃至20で製造した−NHアルキルアシルグリコールキトサンの合成可否を確認するためにFT−IR分析を行い、得られた結果を図5乃至図8に示した。
図5は、実施例1乃至4のプロピオニルグリコールキトサンのFT−IRスペクトルであって、このとき、(a)は実施例4、(b)は実施例3、(c)は実施例2、(d)は実施例1のグリコールキトサンを、(e)は対照例のグリコールキトサンである。図5を参照すると、(a)乃至(d)のスペクトルは、出発物質である対照例(e)のピークに示されなかった−CH−:2860〜2930cm-1、C=O:1655cm-1、−NH:1596cm-1、−NH−:1555cm-1でピークが示され、プロピオニレート反応が行われたことが分かる。
図6は、実施例6乃至9のブチリルグリコールキトサンのFT−IRスペクトルであり、このとき、(a)は実施例9、(b)は実施例8、(c)は実施例7、(d)は実施例6のグリコールキトサンを、(e)は対照例のグリコールキトサンである。図6を参照すると、(a)乃至(d)のスペクトルは、出発物質である対照例(e)のピークに示されなかった−CH−:2860〜2930cm-1、C=O:1655cm-1、−NH:1596cm-1、−NH−:1555cm-1でピークが示され、ブチロイレート反応が行われたことが分かる。
図7は、実施例11乃至14のペンタノイルグリコールキトサンのFT−IRスペクトルであって、このとき、(a)は実施例14、(b)は実施例13、(c)は実施例12、(d)は実施例11のグリコールキトサンを、(e)は対照例のグリコールキトサンである。図7を参照すると、(a)乃至(d)のスペクトルは、出発物質である対照例(e)のピークに示されなかった−CH−:2860〜2930cm-1、C=O:1655cm-1、−NH:1596cm-1、−NH−:1555cm-1でピークが示され、ペンタノイレート反応が行われたことが分かる。
図8は、実施例15乃至18のヘキサノイルグリコールキトサンのFT−IRスペクトルであって、このとき、(a)は実施例18、(b)は実施例17、(c)は実施例16、(d)は実施例15のグリコールキトサンを、(e)は対照例のグリコールキトサンである。図8を参照すると、(a)乃至(d)のスペクトルは、出発物質である対照例(e)のピークに示されなかった−CH−:2860〜2930cm-1、C=O:1655cm-1、−NH:1596cm-1、−NH−:1555cm-1でピークが示され、ヘキサノイレート反応が行われたことが分かる。
実験例4:ゾル−ゲル転移特性分析
前記実施例3及び実施例17で製造した−NHアルキルアシルグリコールキトサンをそれぞれ5wt%濃度で希釈した後、ゾル−ゲル挙動を確認した。
図9(a)は、実施例3で製造した−NHアルキルアシルグリコールキトサンのゾル−ゲル挙動を示す写真であり、図9(b)は、実施例17で製造した−NHアルキルアシルグリコールキトサンのゾル−ゲル挙動を示す写真である。図9(a)及び図9(b)に示すように、温度を上げると−NHアルキルアシルグリコールキトサンがゾルの状態からゲルの状態に変換され(実施例3:55℃、実施例17:29℃)、再度この温度を下げたところ、ゾルの状態に相転移することを確認した。このような相転移は可逆的に行われ、本発明による疎水性置換基を有する−NHアルキルアシルグリコールキトサン誘導体の応用可能性をさらに高めることができる。
実験例5:濃度によるゾル−ゲルの臨界温度分析
前記ゾル−ゲル転移特性の確認により、実施例で製造した−NHアルキルアシルグリコールキトサンの濃度によるゾル−ゲルの臨界温度を測定した。このとき、ゾル−ゲルの臨界温度は、−NHアルキルアシルグリコールキトサンを水に3、4、5、6、7wt%濃度で溶解させた後、温度を加えながらゲルの状態に変化する時点の温度を測定した。
図10は、実施例3、4、8、9、13、16及び17で製造した−NHアルキルアシルグリコールキトサンの濃度によるゲル化温度を示すグラフである。図10によると、同じ濃度(3wt%)でアシル基内アルキル基の個数に応じて、ゾル−ゲルの臨界温度が変わった。実施例4のプロピオニルグリコールキトサンと実施例8のブチリルグリコールキトサンを見ると、アルキル基の数が増加し、ゾル−ゲルの臨界温度が増加するように見えたが、実施例4のブチリルグリコールキトサンと実施例17のヘキシレートグリコールキトサンを比較すると、アシル基内アルキル基の数が増加した場合、むしろゾル−ゲルの臨界温度が減少した。これは、アシル基内アルキル基の数を調節することによって、グリコールキトサン誘導体のゾル−ゲルの臨界温度を変化させることができるということを意味する。
また、実施例4のプロピオニルグリコールキトサンを見ると、濃度が増加するほどゾル−ゲルの臨界温度は低くなる傾向を示し、これは、他の−NHアルキルアシルグリコールキトサンでも同じ傾向を示した。
そして、置換度が互いに異なる実施例8及び9のブチリルグリコールキトサンを見ると、7wt%濃度で実施例8のブチリルグリコールキトサンのゾル−ゲルの臨界温度が高い傾向を示した。これは、−NHアルキルアシルの置換度が高い場合、ゾル−ゲルの臨界温度を下げることができ、アルキルアシル基の置換度に応じて、ゾル−ゲルの臨界温度を制御することができるということを意味する。
実験例6:温度変化による組成変化の分析
前記実験例5の結果から、本発明による−NHアルキルアシルグリコールキトサンが温度に応じて化学変化が起こるかを確認するために、それぞれを3wt%濃度で製造した後、温度を20℃、30℃、40℃、50℃、60℃および70℃に変化させ、1H NMR分析を行った。
図11は、温度による−NHアルキルアシルグリコールキトサンのH NMRスペクトルであって、(a)は実施例4、(b)は実施例9、(c)は実施例13、及び(d)は実施例17の−NHアルキルアシルグリコールキトサンである。図11を参照すると、温度が増加しても、−NHアルキルアシルグリコールキトサンの組成には変化がないことが分かる。これは、ゾル−ゲル転移が架橋等の他の組成変化なく行われることを意味する。
実験例7:ゾル−ゲル転移が可能な臨界置換度の分析
本発明による−NHアルキルアシルグリコールキトサンのゾル−ゲル転移が起こり得る臨界置換度を測定し、図12に示した。
図12は、官能基の種類による−NHアルキルアシルグリコールキトサンの臨界置換度を示すグラフである。図12を見ると、対照例(アセチル)であるグリコールキトサンの場合は約84%、アシル基であるプロピオニルの場合は67%、ブチリル基の場合は55%、ペンタノイルの場合は50%、及びヘキサノイルの場合は30%の臨界置換度を示した。
本発明で提示する疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体は、特定温度で可逆的なゾル−ゲル転移を起こす温度感応の特性と共に、両親媒性及び生体適合性により医薬分野、バイオ分野、及び電子分野等に多様に適用できる。
特に、疎水性置換基の種類及び置換度に応じてゾル−ゲル転移温度の調節が可能であり、その応用可能性をさらに拡大できる。
本研究は、ウノバ カンパニー リミテッドを通して、番号2104DD023で、大韓民国政府(科学省、ICT及び未来計画)により設立されたINNOPOLIS基金の交付により支援されたものである。

Claims (9)

  1. 下記化学式2に示すように、
    温度に応じて可逆的なゾル−ゲル転移が可能な特性を有する疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体:
    Figure 0006325558
    前記化学式2において、R は、C3〜C6のアルキル基であり、x、y、zは、10乃至10000の整数であり、これらのモル%は0.1≦x≦0.6、0.1≦y≦0.2、及び0.2≦z≦0.8であり、)
    前記疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体は、下記化合物のうち選択された1種を含むことを特徴とする:
    (i)N−プロピオニルグリコールキトサン;
    (ii)N−ブチリルグリコールキトサン;
    (iii)N−ペンタノイルグリコールキトサン;
    (iv)N−ヘキサノイルグリコールキトサン。
  2. 前記化学式2のグリコールキトサン誘導体は置換度が20〜70%であることを特徴とする請求項に記載の疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体。
  3. 前記疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体がN−プロピオニルグリコールキトサンの場合、置換度は20〜67%、N−ブチリルグリコールキトサンの場合、置換度は20〜55%、N−ペンタノイルグリコールキトサンの場合、置換度は20〜50%、N−ヘキサノイルグリコールキトサンの場合、置換度は20〜30%であることを特徴とする請求項に記載の疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体。
  4. 前記疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体は、重量平均分子量が6,000〜5,000,000であることを特徴とする請求項1に記載の疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体。
  5. 前記疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体の臨界下限温度(LCST:low critical solution temperature)は15〜70℃であることを特徴とする請求項1に記載の疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体。
  6. 下記反応式2で表され、
    化学式6のN−アセチル化したグリコールキトサンと化学式8のアシル化剤を反応させて、請求項1記載の化学式2の疎水性置換基を有する、グリコールキトサン誘導体を製造する方法:
    [反応式2]
    Figure 0006325558

    (前記反応式2において、R1はC3〜C6のアルキル基であり、x、y、zは、10乃至10000の整数であり、これらのモル%は0.1≦x≦0.6、0.1≦y≦0.2、及び0.2≦z≦0.8であり、n及びmは、10乃至10000の整数であり、これらのモル%は0.8≦n≦0.975及び0.025≦m≦0.2である。)
  7. 下記化学式2の、請求項1記載の疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体又はその薬学的に許容可能な塩を含み、薬物を包接後に放出する薬物伝達体:
    Figure 0006325558

    前記化学式2において、R は、C3〜C6のアルキル基であり、x、y、zは、10乃至10000の整数であり、これらのモル%は0.1≦x≦0.6、0.1≦y≦0.2、及び0.2≦z≦0.8である。
  8. 下記化学式2の、請求項1記載の疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体又はその薬学的に許容可能な塩を含み、細胞を支持又は伝達する細胞担体:
    Figure 0006325558
    前記化学式2において、R は、C3〜C6のアルキル基であり、x、y、zは、10乃至10000の整数であり、これらのモル%は0.1≦x≦0.6、0.1≦y≦0.2、及び0.2≦z≦0.8である。
  9. 下記化学式の、請求項1記載の疎水性置換基を有するグリコールキトサン誘導体を含む温度感応センサ:
    Figure 0006325558
    前記化学式2において、R は、C3〜C6のアルキル基であり、x、y、zは、10乃至10000の整数であり、これらのモル%は0.1≦x≦0.6、0.1≦y≦0.2、及び0.2≦z≦0.8である。

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