JP6323290B2 - Dryness measurement system - Google Patents
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Description
本発明は、気液二相状態になっている流体の乾き度を計測する乾き度計測システムに関するものである。 The present invention relates to a dryness measurement system that measures the dryness of a fluid in a gas-liquid two-phase state.
液体と気体とを混合した気液二相の流体を取り扱う従来技術として、例えば特許文献1に記載された冷凍機の制御装置がある。この特許文献1に記載された冷凍機は、圧縮機、凝縮器、減圧機構、及び蒸発器が順次配管で接続されたものである。そして、その冷凍機の制御装置は、発光部と受光部とを備えた光検知手段と、冷凍機の動作を制御する制御手段とを備えている。その光検知手段は、蒸発器と圧縮機とを接続する吸込配管に設けられ、その配管内の冷媒の光透過強度又は光反射強度を検知する。制御手段は、その光検知手段の検知結果から吸込配管内の冷媒の液比率を判定して冷凍機の動作を制御する。具体的には、上記光検知手段は、それが設けられた吸込配管において液バックが発生しているか否かを検知する。
As a conventional technique for handling a gas-liquid two-phase fluid in which a liquid and a gas are mixed, for example, there is a control device for a refrigerator described in
気液二相の流体を取り扱う従来技術としては、例えば上記特許文献1に記載された冷凍機の制御装置のように、冷媒の状態を検知するもの、および、検知した冷媒の状態に応じて冷凍サイクルを制御するものが知られている。この冷媒の状態とは、冷媒の乾き度を意味するものではなく、液状態の冷媒が混在しているか否か、或いは、液冷媒とガス冷媒との面積比率(ボイド率)を意味するものである。
As a conventional technique for handling a gas-liquid two-phase fluid, for example, as in a control device for a refrigerator described in
このような従来技術が存在する理由としては、次のようなことが考えられる。すなわち、冷凍サイクルにおいては、液冷媒が圧縮機へ流入すると圧縮機の耐久性低下につながるため圧縮機への液戻り量を適正に保つ必要があり、圧縮機へ流入する冷媒の状態を検知、制御する必要があるということが考えられる。また、ガス状態の冷媒のみが圧縮機へ流入することは圧縮機の故障にはつながらず、液状態の冷媒が混在しているか否かを検知できれば、圧縮機の耐久性低下という問題は回避できるということもある。 The reason why such a conventional technique exists is as follows. That is, in the refrigeration cycle, if the liquid refrigerant flows into the compressor, the durability of the compressor is reduced, so the amount of liquid returned to the compressor needs to be maintained properly, and the state of the refrigerant flowing into the compressor is detected. It may be necessary to control. In addition, the fact that only the refrigerant in the gas state flows into the compressor does not lead to the failure of the compressor, and if it can be detected whether or not the refrigerant in the liquid state is mixed, the problem of deterioration in the durability of the compressor can be avoided. Sometimes it is.
しかしながら、今後、電気自動車またはプラグインハイブリッド自動車のような車両が増え、それにより、車両熱源が減少してくることが考えられる。そのように車両熱源が減少してくる中で、例えばガスインジェクションヒートポンプのように、単段のヒートポンプに比べ大能力が発揮できるシステムにおいては、圧縮機へ吸入される冷媒の状態だけでなく、放熱器出口の冷媒状態およびインジェクション通路の冷媒状態を最適な状態とし、高効率高能力なヒートポンプ運転が求められる。そのためには、液冷媒の混入を検知するだけでなく、冷媒の比エンタルピーを把握することが求められ、気液二相冷媒の乾き度を計測する技術が必要となるが、このような乾き度を計測する技術は、上述したような従来技術では未だ達成できない。 However, it is conceivable that in the future, the number of vehicles such as electric vehicles or plug-in hybrid vehicles will increase, and as a result, vehicle heat sources will decrease. In such a system where the vehicle heat source is decreasing, in a system capable of exerting a larger capacity than a single-stage heat pump, such as a gas injection heat pump, not only the state of the refrigerant sucked into the compressor but also the heat dissipation. A highly efficient and high-capacity heat pump operation is required by optimizing the refrigerant state at the outlet of the vessel and the refrigerant state in the injection passage. For this purpose, it is necessary not only to detect the mixing of liquid refrigerant but also to know the specific enthalpy of the refrigerant, and a technology to measure the dryness of the gas-liquid two-phase refrigerant is required. The technique for measuring the current cannot be achieved by the conventional techniques as described above.
本発明は上記点に鑑みて、気液二相状態になっている流体(例えば冷媒)の乾き度を計測することが可能な乾き度計測システムを提供することを目的とする。 In view of the above points, an object of the present invention is to provide a dryness measurement system capable of measuring the dryness of a fluid (for example, a refrigerant) in a gas-liquid two-phase state.
上記目的を達成するため、請求項1に記載の乾き度計測システムの発明では、気液二相の流体が流入する入口部(22)と、その入口部に連通している1本または複数本の連通通路(261a)が形成された連通通路形成部(26)とを有し、上記1本または複数本の連通通路の中の少なくとも1本の連通通路ではその連通通路内の流体の流動様式がプラグ流となるように、入口部へ流入した流体を連通通路形成部へ流すプラグ流形成装置(12)と、
プラグ流となっている流体の中で気相が占める体積比率である気液比率(S)を計測する気液比率計測手段(S2)と、
その気液比率計測手段によって計測された気液比率に基づいて、プラグ流形成装置へ流入し又はプラグ流形成装置から流出する流体の乾き度(X)を算出する乾き度算出手段(S5、S51)とを備えていることを特徴とする。
In order to achieve the above object, according to the first aspect of the dryness measurement system of the present invention, an inlet portion (22) into which a gas-liquid two-phase fluid flows and one or more in communication with the inlet portion are provided. A communication passage forming portion (261 a) in which the communication passage (261 a) is formed, and in at least one of the one or more communication passages, the flow of fluid in the communication passage A plug flow forming device (12) for flowing the fluid flowing into the inlet portion to the communication passage forming portion so that the
A gas-liquid ratio measuring means (S2) for measuring a gas-liquid ratio (S) which is a volume ratio occupied by the gas phase in the fluid which is the plug flow;
Based on the gas-liquid ratio measured by the gas-liquid ratio measuring means, the dryness calculating means (S5, S51) for calculating the dryness (X) of the fluid flowing into or out of the plug flow forming device. ).
上述の発明によれば、気液比率計測手段は、プラグ流となっている流体の気液比率を計測するので、流体の流れを止めずに気液比率を連続的に計測することが可能である。そして、乾き度算出手段は、その気液比率計測手段によって計測された気液比率に基づいて、プラグ流形成装置へ流入し又はプラグ流形成装置から流出する流体の乾き度を算出するので、その乾き度を連続的に計測することが可能である。 According to the above-described invention, the gas-liquid ratio measuring means measures the gas-liquid ratio of the fluid that is the plug flow, so that the gas-liquid ratio can be continuously measured without stopping the fluid flow. is there. Then, the dryness calculating means calculates the dryness of the fluid flowing into or out of the plug flow forming device based on the gas / liquid ratio measured by the gas / liquid ratio measuring device. It is possible to continuously measure the dryness.
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した括弧内の各符号は、後述する実施形態に記載の具体的内容との対応関係を示す一例である。 In addition, each code | symbol in the bracket | parenthesis described in a claim and this column is an example which shows a corresponding relationship with the specific content as described in embodiment mentioned later.
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. In the following embodiments, the same or equivalent parts are denoted by the same reference numerals in the drawings.
(第1実施形態)
図1は、本実施形態における乾き度計測システム10の全体構成を示した全体構成図である。図1では、分岐装置12の一部分が断面図示されている。図1に示す乾き度計測システム10は、分岐装置12と流体検出装置14と圧力測定装置16と電子制御装置18とを備え、その分岐装置12に流入する気液二相の流体の乾き度Xを測定する。気液二相とは気体と液体とが混合された状態をいう。また、乾き度Xとは、気液二相の流体のうち気相部分が占める質量割合である。
(First embodiment)
FIG. 1 is an overall configuration diagram showing an overall configuration of a
例えば、乾き度計測システム10は図2に示すように用いられる。図2は、乾き度計測システム10が冷凍サイクル90に用いられた一例を示す図である。図2の冷凍サイクル90は、圧縮機91と凝縮器92と膨張弁93と蒸発器94とが順次接続されて構成されている。そして、乾き度計測システム10に含まれる分岐装置12が蒸発器94と圧縮機91との間に介装されており、乾き度計測システム10は、圧縮機91に吸入される冷媒(流体)の乾き度Xを計測するようになっている。
For example, the
図1に戻り、乾き度計測システム10の分岐装置12は、入口側配管22と、入口側ヘッダタンク部24と、複数本の分岐管261から成る分岐管群26と、出口側配管28と、出口側ヘッダタンク部30とを備えている。入口側配管22は筒状の管であり、気液二相の流体が流入する入口部となっている。具体的には、入口側配管22の内側には入口通路22aが形成されており、入口側配管22へ矢印FLinのように流入する気液二相流体はこの入口通路22aを通過して入口側ヘッダタンク部24内へ導かれる。
Returning to FIG. 1, the branching
出口側配管28も入口側配管22と同様の筒状の管である。出口側配管28は、気液二相の流体が矢印FLoutのように流出する出口部となっている。具体的には、出口側配管28の内側には出口通路28aが形成されており、出口側ヘッダタンク部30からの流体は出口通路28aを通って矢印FLoutのように分岐装置12の外部へと流出する。例えば分岐装置12が図2のように用いられているとすれば、出口側配管28から流出した流体は、図2の圧縮機91に吸入される。
The
図1に示す入口側ヘッダタンク部24は、入口側配管22と分岐管群26との間に介装されており、入口側配管22からの流体を分岐管群26の全ての分岐管261へそれぞれ分岐する分岐部として機能する。具体的には、入口側ヘッダタンク部24の内側には、タンク空間24aが形成されている。そして、入口側ヘッダタンク部24には入口側配管22と分岐管群26の全ての分岐管261とが接続され、入口通路22aと全ての分岐管261の分岐管通路261aとがそれぞれタンク空間24aに連通している。言い換えれば、その全ての分岐管261は入口側ヘッダタンク部24を介して入口側配管22に連通している。
The inlet side
分岐管群26の分岐管261はそれぞれ、一方向に直線状に延びた細いチューブであり、分岐管261の一端は入口側ヘッダタンク部24に接続され、分岐管261の他端は出口側ヘッダタンク部30に接続されている。そして、複数本の分岐管261は、分岐管261の軸方向である上記一方向に対して直交する積層方向DRsへ積層して配置され、且つ、互いに平行に配置されている。複数本の分岐管261の管内径は互いに同一であり、分岐管261の管全長も互いに同一である。
Each of the
分岐管261の内側には、入口側配管22に連通している連通通路としての分岐管通路261aが形成されている。詳細には、その分岐管通路261aの一端は入口側ヘッダタンク部24のタンク空間24aに連通し、分岐管通路261aの他端は出口側ヘッダタンク部30のタンク空間30aに連通している。そのため、その分岐管通路261aでは、入口側ヘッダタンク部24から破線矢印FLtbのように流入した流体が出口側ヘッダタンク部30へと流れる。
Inside the
このような複数本の分岐管261から成る分岐管群26は、その複数本の分岐管261を一体的に見れば、複数本の連通通路としての分岐管通路261aが形成された連通通路形成部となっている。
The
出口側ヘッダタンク部30は、分岐管群26と出口側配管28との間に介装されており、分岐管群26の分岐管261をそれぞれ通過した流体を合流させる合流部として機能する。具体的には、出口側ヘッダタンク部30の内側には、タンク空間30aが形成されている。そして、出口側ヘッダタンク部30には出口側配管28と分岐管群26の全ての分岐管261とが接続され、出口側配管28の出口通路28aと全ての分岐管261の分岐管通路261aとがそれぞれタンク空間30aに連通している。これにより、分岐装置12は、分岐管群26のそれぞれの分岐管261を通過した流体を、出口側ヘッダタンク部30から出口側配管28を介して分岐装置12の外部へと流出させる。
The outlet-side
上述のように構成された分岐装置12は、入口側配管22へ流入した流体を各分岐管261へそれぞれ分岐させるが、その分岐の際、重力などの影響により、通常、分岐管261の各々へ流入する流体の乾き度Xが互いに同じになることはない。言い換えれば、分岐管261の各々へ流入する流体が互いに均質になることはない。そして、本実施形態の分岐装置12では分岐管261を流れる流体が互いに均質になる必要もない。
The branching
但し、分岐装置12は、分岐管群26に含まれる全部または一部の複数本の分岐管261には気液二相の流体が流入し且つその気液二相の流体の全ての流動様式がプラグ流となるように構成されている。すなわち、分岐装置12は、分岐管群26に含まれる少なくとも一部の複数本の分岐管通路261aではその分岐管通路261a内の流体の流動様式がプラグ流となるように、入口側配管22へ流入した流体を分岐管群26の全ての分岐管通路261aへそれぞれ分岐させる。このように、分岐装置12は、プラグ流を形成するためのプラグ流形成装置として機能する。
However, in the branching
詳しく言えば、本実施形態の分岐装置12では、プラグ流となっている気液二相の流体であるプラグ流二相流体が、分岐管群26に含まれる全部または一部の複数本の分岐管261に流れる。そして、プラグ流二相流体が流れない分岐管261があれば、そのプラグ流二相流体が流れない分岐管261には全て、気相(詳細には、飽和ガス)のみから成る全ガス流体または液相(詳細には、飽和液)のみから成る全液流体が流れるということ、要するに単相状態の流体が流れるということである。なお、上記プラグ流とは、具体的に言えば、分岐管261の軸方向に沿った断面図である図3に示すように、液相と気相とが分岐管261内を分岐管261の軸方向に交互に並んで流れる流動様式である。
Specifically, in the branching
上記のように分岐管261内のプラグ流を形成するにあたり、例えば、図4に示すようなマップが知られている。その図4のマップは、微細流路内を流れる気液二相流体の流動様式と、その気液二相流体の乾き度Xと、その気液二相流体の流速と密度との積である質量速度Gとの相互関係を示している。図4の中の「P」はPlug Flow(プラグ流)を示し、「W」はWavy Flowを示し、「St」はStratified Flowを示し、「C」はChurn Flowを示し、「A」はAnnular Flowを示している。図4のマップは冷媒R410Aのものであるが、何れの冷媒であっても図4と同様のマップが構成される。
For forming the plug flow in the
この図4のマップから判るように、気液二相流体の状態が範囲Apgの範囲内に入れば、その気液二相流体はプラグ流となって流れる。このことから、入口側配管22(図1参照)に流入する流体の乾き度Xの変動範囲および流量の変動範囲などを予め調査しておき、分岐管261の本数および分岐管通路261aの通路断面積Aなどを、各分岐管261内を流れる気液二相流体の全てがこの範囲Apgの範囲内に入るように決定する。このようにして分岐装置12を構成すれば、分岐管261内を流れる気液二相流体の全てをプラグ流として流すことができる。
As can be seen from the map in FIG. 4, when the state of the gas-liquid two-phase fluid falls within the range Apg, the gas-liquid two-phase fluid flows as a plug flow. For this reason, the fluctuation range of the dryness X of the fluid flowing into the inlet side pipe 22 (see FIG. 1), the fluctuation range of the flow rate, and the like are investigated in advance, and the number of
例えば、図4のマップに示すように、質量速度Gが小さいほど範囲Apgにおける乾き度Xの範囲は広くなっているので、分岐管261の本数を増やして、分岐管群26が有する分岐管通路261aの通路断面積Aを全て積算した総通路断面積Asumを大きくすることにより流体の流速を低下させ質量速度Gを低下させることで、プラグ流は形成されやすくなる。また、図4には表れていないが、分岐管通路261aでの流体の流速が同じ場合すなわち分岐管通路261aの総通路断面積Asumが同じ場合、個々の分岐管261を細くして分岐管通路261aの通路断面積Aを小さくするほど、プラグ流は形成されやすくなる。
For example, as shown in the map of FIG. 4, the smaller the mass velocity G, the wider the range of dryness X in the range Apg. Therefore, the number of
そこで、図1の分岐装置12においては、分岐管群26は、分岐管通路261aの総通路断面積Asumが入口通路22aの通路断面積Ain以上となるように構成されている(Asum≧Ain)。更に、分岐管通路261aは各々、分岐管通路261aの通路断面積Aが入口通路22aの通路断面積Ainよりも小さくなるように構成されている(A<Ain)。なお、通路断面積A、Ainとは、通路261a、22aの軸方向に直交する断面に表れる断面積である。また、分岐管261の各々おいて、分岐管261の通路断面形状は軸方向の全長にわたって一様であり、通路断面積Aは分岐管261の軸方向における何れの箇所の断面であって同じ大きさになっている。
Therefore, in the branching
図1に示す流体検出装置14は、分岐管群26の全ての分岐管261にそれぞれ設けられており、分岐管通路261aを流れる流体が液相であるか気相であるかの判別を行うと共に、その流体の流速測定のための信号を出力する。そのため、流体検出装置14は、分岐管261の本数と同じ数だけ設けられている。そして、流体検出装置14は電子制御装置18と電気的に接続されており、流体検出装置14の検出信号を電子制御装置18へ逐次出力する。
The
具体的には、流体検出装置14は分岐管261の側方に隣接して設置されており、第1検出部141と第2検出部142とから構成されている。その第1検出部141および第2検出部142は互いに同じ構造を有し、第2検出部142は、第1検出部141に対して分岐管通路261aにおける流体流れ下流側に配置されている。そして、分岐管261の軸方向に沿った両検出部141、142間の検出位置間隔Lは固定されており、電子制御装置18に予め記憶されている。両検出部141、142は、詳細には図5のように構成されている。
Specifically, the
図5は、分岐管261を軸方向から見た断面図と共に検出部141、142の構造を示した図である。図5(a)は、検出部141、142の検出位置における分岐管261内の流体が液相となっている状態を示し、図5(b)は、検出部141、142の検出位置における分岐管261内の流体が気相となっている状態を示している。
FIG. 5 is a diagram showing the structure of the
図5(a)(b)に示すように、検出部141、142は、レーザー光を発光するレーザー発光器14aと、レーザー光を受光したか否かを検出するレーザー検出器14bとを備えている。検出部141、142の検出位置において分岐管261は、レーザー光を透過するように透明な管壁で構成されている。
As shown in FIGS. 5A and 5B, the
図5(a)(b)に示すように、レーザー発光器14aから出射したレーザー光は、分岐管261を横切るときに、検出位置の流体が液相であるか気相であるかに応じて異なる屈折角で屈折する。そして、レーザー検出器14bは、検出位置の流体が液相であればレーザー光を受光する一方で気相であればレーザー光を受光しない位置に配置されている。従って、検出部141、142はそれぞれ、レーザー光をレーザー検出器14bにて受光したことを示す検出信号を、液相の流体を検出したことを示す液相検出信号として電子制御装置18へ出力する。そして、電子制御装置18は、分岐管261に流体が導入されており液相検出信号が入力されていない時には、気相の流体が検出されているとみなす。
As shown in FIGS. 5A and 5B, when the laser beam emitted from the
例えば、第1検出部141および第2検出部142からの検出信号のタイムチャートが図6として示されている。その図6は、分岐管通路261aにプラグ流が流れているときの検出波形を示しており、その場合には、第1検出部141および第2検出部142はそれぞれ、気液二相流体の液相部分と気相部分とを交互に検出する。そして、両方の検出波形は基本的に互いに同じ形状になる。そして、第2検出部142の検出位置は、第1検出部141の検出位置よりも流体流れ下流側であるので、時間差Δtだけ遅れたものになる。
For example, a time chart of detection signals from the
V=L/Δt ・・・(F1)
例えば、電子制御装置18は、検出部141、142からの検出信号に基づいて時間差Δtを算出し、上記式F1のように検出位置間隔Lをその時間差Δtで除することで、プラグ流となっている流体の流速Vを算出する。
V = L / Δt (F1)
For example, the
図1に示す圧力測定装置16は、入口側ヘッダタンク部24のタンク空間24a内の圧力Pinを測定する圧力センサである。すなわち、圧力測定装置16は、それぞれの分岐管通路261aへ流入する直前の流体の圧力を測定する。圧力測定装置16は、測定した圧力を示す検出信号を電子制御装置18へ逐次出力する。
The
電子制御装置18は、乾き度計測システム10における制御部として機能するものであり、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータとその周辺回路とから構成されている。電子制御装置18は、ROM等に予め記憶されたコンピュータプログラムに従って種々の制御処理を実行する。その種々の制御処理の1つとして、電子制御装置18は、図7のフローチャートに示す制御処理を実行する。
The
図7は、本実施形態の電子制御装置18が実行する制御処理を示したフローチャートである。例えば、電子制御装置18は、分岐装置12に流体が流通させられている間、図7のフローチャートに示す制御処理を周期的に繰り返し実行する。なお、電子制御装置18は、流体検出装置14および圧力測定装置16などから電子制御装置18へ入力される各種信号を、図7のフローチャートの実行と並行して逐次取得している。そして、その取得した信号を、電子制御装置18が有する記憶装置へ逐次記憶している。
FIG. 7 is a flowchart showing a control process executed by the
先ず、図7のステップS1では、分岐管群26のそれぞれの分岐管261内の流体流れがプラグ流になっているか否かを判定する。要するに、全ての分岐管261内の流動様式についてそれぞれ判定する。例えば、電子制御装置18は、流体検出装置14の最新の検出データを、予め定められた判定時間分だけ記憶装置から取得する。その判定時間は、例えば分岐管261内へ流入する流体がその分岐管261を通り抜けるのに要する所要時間よりも確実に長くなる範囲で出来るだけ短い時間になるように予め実験的に設定される。
First, in step S1 of FIG. 7, it is determined whether or not the fluid flow in each
そして、電子制御装置18は、その判定時間内で、第1検出部141(図1参照)または第2検出部142の検出波形が図6のタイムチャートように液相の通過と気相の通過とを交互に示していれば、その流体流れがプラグ流になっていると判定する。これに対し、上記判定時間内の検出波形が液相の通過だけを示していれば、分岐管261内の流体が全液流体であると判定する。また、上記判定時間内の検出波形が気相の通過だけを示していれば、分岐管261内の流体が全ガス流体であると判定する。
Then, the
流体がプラグ流となって流れている分岐管261(以下、単に、プラグ流の分岐管261という)を分岐管群26の全ての分岐管261の中から判別すると、プラグ流の分岐管261の各々における流体の流速Vを算出する。具体的には、上述したように図6に示す時間差Δtを算出し、その時間差Δtと検出位置間隔L(図1参照)とに基づいて上記式F1から流速Vを算出する。この流速Vの算出をプラグ流の分岐管261の全部について行う。図7のステップS1の次はステップS2へ進む。
When the
ステップS2では、第1検出部141の最新の検出データを、流体の液相と気相との切り替わりにおける1周期にわたって記憶装置から取得する。その液相と気相との切り替わりにおける1周期とは図6のタイムチャートに示せばTcycになる。そして、その取得した第1検出部141の検出データに基づいて、プラグ流の分岐管261内における流体の気液比率Sを算出する。言い換えれば、その流体の気液比率Sを計測する。流体の気液比率Sとは、その流体全体の中で気相部分が占める体積比率であり、気相体積比率と呼んでもよい。従って、プラグ流の流体の気液比率Sは「0<S<1」の範囲内となるが、全ガス流体の気液比率Sは1であり、全液流体の気液比率Sは0である。
In step S2, the latest detection data of the
プラグ流の流体の気液比率Sを算出するにあたり、先ず、図6のタイムチャートに示す液相通過時間tLと気相通過時間tGとを、第1検出部141の検出データである検出波形から算出する。その液相通過時間tLとは、流体流れ方向における所定位置としての第1検出部141の検出位置をプラグ流の液相部分が通過するのに要した時間であり、気相通過時間tGとは、第1検出部141の検出位置(所定位置)をプラグ流の気相部分が通過するのに要した時間である。
In calculating the gas-liquid ratio S of the fluid of the plug flow, first, the liquid phase passage time tL and the gas phase passage time tG shown in the time chart of FIG. 6 are detected from the detection waveform that is detection data of the
そして、分岐管通路261a内のプラグ流の流速は気相部分でも液相部分でも互いに同じであり、そのプラグ流の流速は上記1周期(=Tcyc)程度の短い時間内では変化していないとみなせるので、電子制御装置18は、液相通過時間tLと気相通過時間tGとに基づいて、下記式F2から気液比率Sを算出する。
The flow velocity of the plug flow in the
S=tG/(tL+tG) ・・・(F2)
この気液比率Sの算出はプラグ流の分岐管261の全部について行う。
S = tG / (tL + tG) (F2)
The calculation of the gas-liquid ratio S is performed for all the
ステップS3では、プラグ流の分岐管261の各々における気液比率Sと流速Vとを示す流体計測点を例えば図8の黒点として複数プロットする。この図8は、流体の気液比率Sと流速Vとの関係をその気液比率Sと流速Vとから成る直交座標系に表した流体状態マップの一例である。図8では、6つの上記流体計測点がプロットされている。
In step S3, a plurality of fluid measurement points indicating the gas-liquid ratio S and the flow velocity V in each of the plug
そして、プラグ流となっている流体の気液比率Sとその流体の流速Vとの関係に基づいて、分岐管通路261aを流れる流体のうち全ガス流体の流速Vと全液流体の流速Vとをそれぞれ推定する。このとき、ステップS1での流動様式についての判定にて、全ガス流体が流れている分岐管261が無いと判定されていれば、全ガス流体の流速Vを推定する必要はなく、全液流体が流れている分岐管261が無いと判定されていれば、全液流体の流速Vを推定する必要はない。
Based on the relationship between the gas-liquid ratio S of the fluid in the plug flow and the flow velocity V of the fluid, the flow velocity V of all gas fluids and the flow velocity V of all liquid fluids among the fluids flowing through the
上記の流速Vの推定をするためには、具体的に先ず、図8の流体状態マップのように、複数の流体計測点を結んで補間し、その補間した各流体計測点のつながりを滑らかに延長してこれらの流体計測点に外挿することにより、全ガス流体の推定点と全液流体の推定点とをプロットする。例えば予め定められた補間方法を用いて全ガス流体の推定点と全液流体の推定点とをプロットする。従って、計測によって得られるプラグ流の流体計測点が多いほど上記推定点は精度良くプロットされ得るが、そのプラグ流の流体計測点は少なくとも2点あればよい。言い換えれば、分岐管群26の中の2本以上の分岐管通路261aで、その分岐管通路261a内の流体の流動様式がプラグ流となっている必要がある。
In order to estimate the flow velocity V, specifically, first, as shown in the fluid state map of FIG. 8, a plurality of fluid measurement points are connected and interpolated, and the connection between the interpolated fluid measurement points is smoothly performed. By extending and extrapolating to these fluid measurement points, the estimated points for all gas fluids and the estimated points for all liquid fluids are plotted. For example, the estimated point of all gas fluids and the estimated point of all liquid fluids are plotted using a predetermined interpolation method. Therefore, the more the plug flow fluid measurement points obtained by measurement, the more accurately the estimated points can be plotted, but the plug flow fluid measurement points may be at least two. In other words, in two or more
上記全ガス流体の推定点と全液流体の推定点とをプロットすると、次に、その全ガス流体の推定点すなわち「S=1」の推定点が示す流速Vを求め、この求めた流速Vを全ガス流体の流速Vとして取得する。また、これと同様にして、全液流体の推定点すなわち「S=0」の推定点が示す流速Vを求め、この求めた流速Vを全液流体の流速Vとして取得する。以上のようにして、全ガス流体の流速Vと全液流体の流速Vとをそれぞれ推定する。図7のステップS3の次はステップS4へ進む。 When the estimated points of all gas fluids and estimated points of all liquid fluids are plotted, the flow velocity V indicated by the estimated points of all gas fluids, that is, the estimated points of “S = 1” is obtained. Is obtained as the flow velocity V of the total gas fluid. Similarly, the flow velocity V indicated by the estimated point of all liquid fluid, that is, the estimated point of “S = 0” is obtained, and the obtained flow velocity V is obtained as the flow velocity V of all liquid fluid. As described above, the flow velocity V of all gas fluids and the flow velocity V of all liquid fluids are estimated. After step S3 in FIG. 7, the process proceeds to step S4.
ステップS4では、圧力測定装置16の最新の検出データを記憶装置から取得する。そして、その検出データすなわち入口側ヘッダタンク部24のタンク空間24a内の圧力に基づいて、分岐管通路261aへ流入する飽和ガスの密度ρgと飽和液の密度ρLとをそれぞれ算出する。図7のステップS4の次はステップS5へ進む。なお、分岐管通路261aの全ガス流体と全液流体とプラグ流を構成する気相および液相とは何れも、気液二相流体の一部であったものであるので飽和状態にあると見ることができる。従って、このステップS4では、これらの個々の気相または液相の密度ρg、ρLを算出している。
In step S4, the latest detection data of the
ステップS5では、上記ステップS2にて計測された気液比率Sに基づいて、分岐装置12へ流入する流体の乾き度Xを算出する。言い換えれば入口通路22aを流れる流体の乾き度Xを算出する。詳細には、下記式F3、式F4、および式F5を用いて乾き度Xを算出する。
In step S5, the dryness X of the fluid flowing into the branching
すなわち、上記式F3を用いて、分岐管群26を通過する流体全体の中の気相分の体積流量QVgを、分岐管通路261aの通路断面積Aと気液比率Sと流速Vとに基づいて算出する。また、上記式F4を用いて、分岐管群26を通過する流体全体の中の液相分の体積流量QVLを、分岐管通路261aの通路断面積Aと気液比率Sと流速Vとに基づいて算出する。そして、上記式F5を用いて、気相分の体積流量QVgと液相分の体積流量QVLと飽和ガスの密度ρgと飽和液の密度ρLとに基づいて乾き度Xを算出する。
That is, the volume flow rate QVg of the gas phase in the whole fluid passing through the
なお、上記式F3および式F4において、nは分岐管群26に含まれる分岐管261の本数を示し、V、A、Sに付された添え字iは、1からnまで順番に付された各分岐管261の管番号を示している。また、上記式F5に含まれるρgは、上記ステップS4で算出された飽和ガスの密度であり、ρLは、上記ステップS4で算出された飽和液の密度である。また、上記式F3および式F4に含まれる気液比率Sは、全ガス流体が流れている分岐管261では1とされ、全液流体が流れている分岐管261では0とされる。また、入口通路22aでも出口通路28aでも乾き度Xに差異は殆どないので、このステップS5では、分岐装置12から流出する流体の乾き度Xが算出されるとも考えられる。
In the above formulas F3 and F4, n indicates the number of
このようにして、流体の乾き度Xは、図7のフローチャートの1サイクル毎にステップS5にて逐次算出されるので、連続的に乾き度Xを検出することが可能である。このステップS5にて算出される乾き度Xは、例えば所定の表示装置に表示され、或いは、電子制御装置18もしくは他の制御装置によって実行される種々の制御処理に利用される。
In this way, the dryness X of the fluid is sequentially calculated in step S5 for each cycle of the flowchart of FIG. 7, so that the dryness X can be continuously detected. The dryness degree X calculated in step S5 is displayed on, for example, a predetermined display device, or used for various control processes executed by the
なお、上述した図7の各ステップでの処理は、それぞれの機能を実現する手段を構成している。後述する図10、12、15、16、18、19のフローチャートでも同様である。また、図7のステップS2は本発明の気液比率計測手段に対応し、ステップS3は本発明の流速推定手段に対応し、ステップS5は本発明の乾き度算出手段に対応する。 Note that the processing in each step of FIG. 7 described above constitutes means for realizing each function. The same applies to the flowcharts of FIGS. 10, 12, 15, 16, 18, and 19 described later. 7 corresponds to the gas-liquid ratio measuring means of the present invention, step S3 corresponds to the flow velocity estimating means of the present invention, and step S5 corresponds to the dryness calculating means of the present invention.
上述したように、本実施形態によれば、電子制御装置18は、プラグ流となっている流体の気液比率Sを計測するので、流体の流れを止めずに気液比率Sを連続的に計測することが可能である。そして、電子制御装置18は、その計測した気液比率Sに基づいて、分岐装置12へ流入する流体の乾き度Xを算出するので、その乾き度Xを連続的に計測することが可能である。
As described above, according to the present embodiment, the
また、本実施形態によれば、分岐装置12は、入口側配管22と分岐管群26との間に介装され且つ入口側配管22からの流体を分岐管群26のそれぞれの分岐管通路261aへ分岐する入口側ヘッダタンク部24と、分岐管群26の分岐管通路261aをそれぞれ通過した流体を合流させる出口側ヘッダタンク部30とを有している。従って、乾き度Xを測定する測定箇所に、複数本の分岐管261を容易に設置することが可能である。
Further, according to the present embodiment, the branching
また、本実施形態によれば、電子制御装置18は、プラグ流となっている流体の気液比率Sとその流体の流速Vとの関係に基づいて、全ガス流体が流れる分岐管通路261aがあれば全ガス流体の流速Vを推定し、全液流体が流れる分岐管通路261aがあれば全液流体の流速Vを推定する。そして、その推定した全ガス流体および全液流体の一方または両方の流速Vに基づいて乾き度Xを算出する。従って、その全ガス流体の流速Vおよび全液流体の流速Vを直接には計測することなく、乾き度Xを算出することができる。
In addition, according to the present embodiment, the
また、本実施形態によれば、分岐管群26は、その分岐管群26が有する分岐管通路261aの総通路断面積Asumが入口通路22aの通路断面積Ain以上となるように構成されている。従って、そのようにはしない構成と比較して、流体の特性(例えば図4に示す特性)から、分岐管通路261aに流入する気液二相流体をプラグ流に成り易くすることが可能である。
Further, according to the present embodiment, the
また、本実施形態によれば、分岐管群26の分岐管通路261aは各々、その分岐管通路261aの通路断面積Aが入口通路22aの通路断面積Ain未満となるように構成されている。このようにすることによっても、流体の特性から、分岐管通路261aに流入する気液二相流体をプラグ流に成り易くすることが可能である。
Further, according to the present embodiment, each of the
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。また、前述の実施形態と同一または均等な部分については省略または簡略化して説明する。後述の第3実施形態以降でも同様である。
(Second Embodiment)
Next, a second embodiment of the present invention will be described. In the present embodiment, differences from the first embodiment will be mainly described. Further, the same or equivalent parts as those of the above-described embodiment will be described by omitting or simplifying them. The same applies to third and later embodiments described later.
図9は、本実施形態における乾き度計測システム10の全体構成を示した全体構成図であって、図1に相当する図である。図9に示すように、本実施形態では、乾き度計測システム10は差圧検出装置34を備え、流体検出装置14は第1検出部141を備えているが第2検出部142(図1参照)を備えてはいない。これらの点が第1実施形態と異なっている。
FIG. 9 is an overall configuration diagram showing the overall configuration of the
なお、第1実施形態では流体検出装置14の第2検出部142は、分岐管通路261aを流れるプラグ流の流速Vを取得するために設けられているが、本実施形態では、プラグ流の流速Vは、後述のように、差圧検出装置34に測定される圧力差ΔPとプラグ流の気液比率Sとプラグ流の流速Vとの相関関係を示すマップまたは計算式を用いて算出される。すなわち、上記相関関係を示すマップまたは計算式があれば、本実施形態のように流体検出装置14は第1検出部141だけ備えれば良く、上記相関関係を示すマップまたは計算式が無ければ、第1実施形態のように流体検出装置14は第1検出部141に加えて第2検出部142も備える必要がある。
In the first embodiment, the
本実施形態の差圧検出装置34は、入口側ヘッダタンク部24のタンク空間24a(図1参照)と出口側ヘッダタンク部30のタンク空間30a(図1参照)とにそれぞれ接続された圧力センサである。差圧検出装置34は、入口側ヘッダタンク部24内の流体の圧力Pinと出口側ヘッダタンク部30内の流体の圧力Poutとの圧力差ΔP(=Pin−Pout)を測定し、その測定した圧力差ΔPを示す検出信号を電子制御装置18へ逐次出力する。
The differential
次に、本実施形態の電子制御装置18が実行する制御処理について説明する。図10は、本実施形態の電子制御装置18が実行する制御処理を示したフローチャートであって、図7に相当するフローチャートである。図10において、図7と同じ内容のステップについては同一の符号を付しその説明を省略する。なお、本実施形態の流体検出装置14は第2検出部142を備えておらず、図6に示す時間差Δtを検出できないので、図10では、プラグ流の流速Vを算出するために、図7のステップS1に替えてステップS21が設けられている。また、全ガス流体の流速Vおよび全液流体の流速Vを推定するために、図10では、図7のステップS3に替えてステップS41が設けられている。
Next, control processing executed by the
図10のフローチャートは第1実施形態の図7とは異なり、ステップS1(図7参照)が無くステップS2から開始するので、本実施形態のステップS2では、先ず、図7のステップS1と同様にして、分岐管群26のそれぞれの分岐管261を流れる流体の流動様式について判定する。その次に、図7のステップS2と同様に、プラグ流の分岐管261内における流体の気液比率Sを算出する。この流動様式についての判定を含むステップS2の内容は、ステップS2から始まる後述の図12、18、19のフローチャートでも同様である。
The flowchart of FIG. 10 is different from FIG. 7 of the first embodiment, and starts from step S2 without step S1 (see FIG. 7). Therefore, in step S2 of this embodiment, first, the same as step S1 of FIG. Thus, the flow mode of the fluid flowing through each
ステップS2に続くステップS21では、差圧検出装置34の最新の検出データを記憶装置から取得する。そして、その検出データすなわち上記圧力差ΔPと、ステップS2で算出した流体の気液比率Sとに基づいて、プラグ流の分岐管261の各々における流体の流速Vを算出する。例えば、上記圧力差ΔPと気液比率Sと流速Vとの相関関係を、マップまたは計算式として予め計算により又は実験的に導いておき、その相関関係から、上記圧力差ΔPと気液比率Sとに基づいて流速Vを算出する。この流速Vの算出をプラグ流の分岐管261の全部について行う。図10のステップS21の次はステップS4へ進む。
In step S21 following step S2, the latest detection data of the differential
本実施形態のステップS4は第1実施形態と同じであり、そのステップS4に続くステップS41では、ステップS21で取得した圧力差ΔPと全ガス流体の密度とに基づいて、全ガス流体の流速Vを推定する。それと共に、その圧力差ΔPと全液流体の密度とに基づいて、全液流体の流速Vを推定する。このとき、ステップS4で算出した飽和ガスの密度ρgを全ガス流体の密度として用いると共に、飽和液の密度ρLを全液流体の密度として用いる。例えば、圧力差ΔPと全ガス流体の密度と全ガス流体の流速Vとの予め実験的に設定された相関関係から、全ガス流体の流速Vを算出する。そして、圧力差ΔPと全液流体の密度と全液流体の流速Vとの予め実験的に設定された相関関係から、全液流体の流速Vを算出する。 Step S4 of this embodiment is the same as that of the first embodiment. In step S41 following step S4, the flow velocity V of all gas fluids is based on the pressure difference ΔP acquired in step S21 and the density of all gas fluids. Is estimated. At the same time, the flow velocity V of the whole liquid fluid is estimated based on the pressure difference ΔP and the density of the whole liquid fluid. At this time, the density ρg of the saturated gas calculated in step S4 is used as the density of the total gas fluid, and the density ρL of the saturated liquid is used as the density of the total liquid fluid. For example, the flow velocity V of all gas fluids is calculated from the correlation that is experimentally set in advance between the pressure difference ΔP, the density of all gas fluids, and the flow velocity V of all gas fluids. Then, the flow velocity V of the whole liquid fluid is calculated from a previously experimentally set correlation between the pressure difference ΔP, the density of the whole liquid fluid, and the flow velocity V of the whole liquid fluid.
このステップS41では、第1実施形態の図8のようにして全ガス流体の流速Vおよび全液流体の流速Vを推定する必要がない。すなわち、プラグ流の流体の気液比率Sと流速Vとの関係を示す複数の流体計測点から全ガス流体の流速Vおよび全液流体の流速Vを推定する必要がない。従って、少なくとも1本の分岐管通路261aで流体の流動様式がプラグ流になっていればよい。
In this step S41, it is not necessary to estimate the flow velocity V of all gas fluids and the flow velocity V of all liquid fluids as in FIG. 8 of the first embodiment. That is, it is not necessary to estimate the flow velocity V of all gas fluids and the flow velocity V of all liquid fluids from a plurality of fluid measurement points indicating the relationship between the gas-liquid ratio S of the plug flow fluid and the flow velocity V. Accordingly, it is sufficient that the fluid flow mode is a plug flow in at least one
なお、ステップS2での流動様式についての判定にて、全ガス流体が流れている分岐管261が無いと判定されていれば、ステップS41にて全ガス流体の流速Vを推定する必要はなく、全液流体が流れている分岐管261が無いと判定されていれば、全液流体の流速Vを推定する必要はない。図10のステップS41の次はステップS5へ進む。そして、ステップS5にて流体の乾き度Xを算出する。
If it is determined in step S2 that there is no
上述した図10のフローチャートにおいてステップS41は本発明の流速推定手段に対応する。 In the flowchart of FIG. 10 described above, step S41 corresponds to the flow velocity estimation means of the present invention.
本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。更に、本実施形態によれば、乾き度計測システム10は差圧検出装置34を備え、その差圧検出装置34は、入口側ヘッダタンク部24内の流体の圧力Pinと出口側ヘッダタンク部30内の流体の圧力Poutとの圧力差ΔPを検出する。また、電子制御装置18は、その検出された圧力差ΔPに基づいて、全ガス流体が流れる分岐管通路261aがあれば全ガス流体の流速Vを推定し、全液流体が流れる分岐管通路261aがあれば全液流体の流速Vを推定する。そして、その推定した全ガス流体および全液流体の一方または両方の流速Vに基づいて乾き度Xを算出する。従って、乾き度Xを算出するために用いられる全ガス流体の流速Vおよび全液流体の流速Vを、第1実施形態とは異なる算出方法(推定方法)により、上記圧力差ΔPに基づいて推定することが可能である。
In the present embodiment, the effects produced from the configuration common to the first embodiment described above can be obtained as in the first embodiment. Furthermore, according to the present embodiment, the
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第2実施形態と異なる点を主として説明する。
(Third embodiment)
Next, a third embodiment of the present invention will be described. In the present embodiment, differences from the second embodiment will be mainly described.
図11は、本実施形態における乾き度計測システム10の全体構成を示した全体構成図であって、図9に相当する図である。図11では、ガスバイパス管36の一部分が断面図示されている。図11に示すように、本実施形態では、乾き度計測システム10はガスバイパス管36とガス流量調整弁38とを備えている。この点が第2実施形態と異なっている。
FIG. 11 is an overall configuration diagram showing the overall configuration of the
なお、本実施形態の乾き度計測システム10は、入口側配管22へ流入する気液二相流体が、例えば流体の殆どが気相で占められているような高乾き度の流体である場合に用いられるものである。
In the
本実施形態のガスバイパス管36は、その内側にガスバイパス通路36aが形成された導管であり、各分岐管261に対し並列的に流体を流すように配置されている。すなわち、ガスバイパス通路36aは、ガスバイパス管36の入口端としての一端において入口側ヘッダタンク部24のタンク空間24aに連通し、ガスバイパス管36の出口端としての他端において出口側ヘッダタンク部30のタンク空間30aに連通している。
The
また、ガスバイパス管36の入口端は、入口側ヘッダタンク部24のタンク空間24aの中で最も上側に位置する最上部位に接続されている。そして、入口側ヘッダタンク部24内の気液二相流体のうちの液相部分は重力の作用によって下方に偏ることから、ガスバイパス通路36aには、その入口側ヘッダタンク部24内の気液二相流体のうち専ら気相部分が流入することになる。すなわち、ガスバイパス管36のガスバイパス通路36aは、入口側配管22へ流入する流体に含まれる気相部分の一部を分岐管群26を迂回してその分岐管群26よりも下流側へ流す流体通路となっている。要するに、ガスバイパス通路36aには全ガス流体だけが流れる。このガスバイパス通路36a内の全ガス流体は、プラグ流を構成する気相と同様に、気液二相流体の一部であったものであるので飽和状態にあると見ることができる。
Further, the inlet end of the
ガス流量調整弁38は、ガスバイパス管36の途中に設けられ、ガス流量調整弁38の弁開度に応じて、ガスバイパス通路36aを流れる全ガス流体の流量を調整する。ガス流量調整弁38は、電子制御装置18からの制御信号に応じてガス流量調整弁38の弁開度を増減する。また、電子制御装置18は、ガス流量調整弁38の弁開度と有効通路断面積との関係を予め記憶している。
The gas flow
次に、本実施形態の電子制御装置18が実行する制御処理について説明する。図12は、本実施形態の電子制御装置18が実行する制御処理を示したフローチャートであって、図10に相当するフローチャートである。図12において、図10と同じ内容のステップについては同一の符号を付しその説明を省略する。なお、図12のフローチャートでは、ガスバイパス通路36aを流れる全ガス流体の質量流量であるガスバイパス流量Grg_bを推定するために、ステップS41とステップS5との間にステップS42が設けられている。
Next, control processing executed by the
図12に示すようにステップS41の次はステップS42へ進む。そのステップS42では、ステップS21で取得した圧力差ΔPに基づいてガスバイパス流量Grg_bを推定する。そのためには具体的に、先ず、ガスバイパス通路36aを流れる全ガス流体の流速Vであるガスバイパス流速Vbを推定する。そのガスバイパス流速Vbを推定する推定方法は、上述したステップS41における流速Vの推定方法と同じである。すなわち、ステップS4で算出した飽和ガスの密度ρgと、ステップS21で取得した圧力差ΔPとに基づいて、ガスバイパス流速Vbを算出し推定する。
As shown in FIG. 12, after step S41, the process proceeds to step S42. In step S42, the gas bypass flow rate Grg_b is estimated based on the pressure difference ΔP acquired in step S21. For this purpose, first, the gas bypass flow velocity Vb, which is the flow velocity V of all gas fluids flowing through the
そして、その推定したガスバイパス流速Vbと、ガスバイパス通路36aの通路断面積Abと、飽和ガスの密度ρgとに基づいて、下記式F6からガスバイパス流量Grg_bを算出し推定する。
Then, based on the estimated gas bypass flow velocity Vb, the passage sectional area Ab of the
Grg_b=Vb×Ab×ρg ・・・(F6)
なお、上記式F6においてガスバイパス通路36aの通路断面積Abとは、ガスバイパス通路36aがガス流量調整弁38によって絞られるので、そのガス流量調整弁38の弁開度に応じた有効通路断面積である。図12のステップS42の次はステップS51へ進む。
Grg_b = Vb × Ab × ρg (F6)
In the above formula F6, the passage sectional area Ab of the
図12のステップS51では、分岐装置12へ流入する流体の乾き度Xは下記式F7を用いて算出される。ステップS51は、この点を除いて、図10のステップS5と同じである。
In step S51 of FIG. 12, the dryness X of the fluid flowing into the branching
すなわち、上記式F7に含まれる気相分の体積流量QVgおよび液相分の体積流量QVLは、図10のステップS5と同様に上記式F3、F4から算出される。そして、図12のステップS51では、乾き度Xは、その気相分の体積流量QVgと液相分の体積流量QVLと飽和ガスの密度ρgと飽和液の密度ρLとステップS41で推定されたガスバイパス流量Grg_bとに基づいて、上記式F7から算出される。 That is, the volume flow rate QVg for the gas phase and the volume flow rate QVL for the liquid phase included in the formula F7 are calculated from the formulas F3 and F4 as in step S5 of FIG. In step S51 of FIG. 12, the dryness X is determined by determining the gas phase volume flow rate QVg, the liquid phase volume flow rate QVL, the saturated gas density ρg, the saturated liquid density ρL, and the gas estimated in step S41. Based on the bypass flow rate Grg_b, it is calculated from the above equation F7.
なお、図12のステップS51は本発明の乾き度算出手段に対応する。 Note that step S51 in FIG. 12 corresponds to the dryness calculating means of the present invention.
本実施形態では、前述の第2実施形態と共通の構成から奏される効果を第2実施形態と同様に得ることができる。更に、本実施形態によれば、乾き度計測システム10はガスバイパス管36を備え、そのガスバイパス管36のガスバイパス通路36aは、入口側配管22へ流入する流体に含まれる気相部分の一部を、分岐管群26を迂回してその分岐管群26よりも下流側にある出口側ヘッダタンク部30のタンク空間30aへ流す。従って、分岐管261へ流入する気液二相流体の中でガス(気相)の見かけ流速を下げることができる。言い換えれば、その分岐管261へ流入する気液二相流体の乾き度Xを図4において小さくなる側へずらすことができるので、その気液二相流体の状態が範囲Apg(図4参照)の中に入り易くなる。その結果、ガスバイパス管36が無い第2実施形態と比較して、より高い乾き度Xの流体が分岐装置12へ流入しても、その流体の乾き度Xを精度良く測定することが可能である。
In this embodiment, the effect produced from the configuration common to the second embodiment described above can be obtained in the same manner as the second embodiment. Furthermore, according to the present embodiment, the
なお、本実施形態は第2実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第1実施形態と組み合わせることも可能である。 In addition, although this embodiment is a modification based on 2nd Embodiment, it is also possible to combine this embodiment with the above-mentioned 1st Embodiment.
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
(Fourth embodiment)
Next, a fourth embodiment of the present invention will be described. In the present embodiment, differences from the first embodiment will be mainly described.
図13は、本実施形態における乾き度計測システム10の全体構成を示した全体構成図であって、図1に相当する図である。図13に示すように、本実施形態では、乾き度計測システム10は均質バイパス管40と均質分岐部42とを備えている。この点が第1実施形態と異なっている。
FIG. 13 is an overall configuration diagram showing the overall configuration of the
本実施形態の均質バイパス管40は、流体を流す導管であり、各分岐管261に対し並列的に流体を流すように配置されている。すなわち、均質バイパス管40の入口端としての一端は均質分岐部42を介して入口側配管22に接続され、均質バイパス管40の出口端としての他端は出口側配管28に接続されている。従って、出口側配管28の出口通路28a(図1参照)にて、均質バイパス管40からの流体と出口側ヘッダタンク部30からの流体とが矢印FL4のように合流する。
The
均質分岐部42は入口側配管22に設けられており、入口側配管22に流入した流体を、矢印FL1、FL2のように入口側ヘッダタンク部24と均質バイパス管40とに均質に分岐する。ここで、流体を均質に分岐することとは、相互に同じ乾き度Xとなるように複数の通路へ流体を分岐することである。従って、この均質分岐部42へ流入した流体は、その流体の乾き度Xと同じ乾き度Xで入口側ヘッダタンク部24と均質バイパス管40との各々へ流入する。すなわち、均質分岐部42は、入口側配管22へ流入する流体を中継して入口側ヘッダタンク部24へ流す中継部であり、入口側配管22へ流入する流体のうちの一部をその流体の乾き度Xを維持したまま分岐して分岐管群26へと流す。従って、均質分岐部42で分岐された一方の流体である分岐管群26へ流入する流体の乾き度Xを計測すれば、入口側配管22へ流入する流体の乾き度Xを計測したことになる。
The
例えば均質分岐部42は、図14に示すような構造になっている。図14は均質分岐部42の構造を示した図であって、(a)は(c)のU1−U1断面図であり、(b)は(c)のU2−U2断面図であり、(c)は(b)のU3−U3断面図である。
For example, the
図14に示すように、均質分岐部42は筒状部421と分岐流出部422とを備えている。その筒状部421は円筒形状を成し、その内部の円筒内空間421aの一端は閉塞され、円筒内空間421aの他端は、分岐流出部422に形成され相互に同一形状を成す複数の第1、第2流体通路422a、422bにそれぞれ連通している。また、筒状部421には入口通路421bが形成されており、入口側配管22へ矢印FLin(図13参照)のように流入した流体は、矢印FL0のようにこの入口通路421bを通って円筒内空間421aへと導かれる。
As shown in FIG. 14, the
この入口通路421bは、流体が筒状部421の内壁面421cに沿って円筒内空間421aへ流れ込み且つその円筒内空間421aの中心軸心まわりに旋回して流れるように配置されている。そのため、筒状部421は遠心分離機構として機能し、円筒内空間421aへ流れ込んだ気液二相の流体ではその中の液相部分が径方向外側に偏って均一な厚さの膜状となる。
The
そして、円筒内空間421aに開口した第1流体通路422aの流入口および第2流体通路422bの流入口は、筒状部421の内壁面421cに沿って交互に配置されている。そのため、円筒内空間421a内で旋回しつつ流れる気液二相の流体は、第1流体通路422aと第2流体通路422bとの各々へ互いに同じ乾き度Xをもって流入する。
The inlets of the
更に、複数の第1流体通路422aは何れも入口側ヘッダタンク部24のタンク空間24a(図1参照)へと連通し、複数の第2流体通路422bは何れも均質バイパス管40内へと連通している。従って、矢印FL0のように筒状部421内へ流入した気液二相の流体は、均質バイパス管40内と入口側ヘッダタンク部24のタンク空間24aとのそれぞれへ均質に分岐される。要するに、相互に同じ乾き度Xで分岐される。
Further, all of the plurality of first
本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。更に、本実施形態によれば、均質分岐部42は、入口側配管22へ流入する流体のうちの一部をその流体の乾き度Xを維持したまま分岐して分岐管群26へと流す。そのため、均質分岐部42での分岐前の乾き度Xと分岐後の乾き度Xとを等しくして分岐管群26へ流入する流体の流量を減らすことが可能である。そして、その流量が減少するほど、図4の縦軸を構成する質量速度Gは小さくなるので、その流体の状態が範囲Apg(図4参照)の中に入り易くなり、言い換えれば、分岐管通路261aにてプラグ流が形成され易くなる。また、分岐管群26へ流入する流体の流量が減少すれば、その分、分岐管261の本数を減らすことが可能であり、分岐管261の本数が減れば分岐装置12の小型化を図り易くなる。
In the present embodiment, the effects produced from the configuration common to the first embodiment described above can be obtained as in the first embodiment. Furthermore, according to the present embodiment, the
また、上記のように、分岐管群26へ流入する流体の流量を均質分岐部42によって減少させ、それにより分岐管261の本数を減らすことが可能であるので、均質分岐部42での分岐の仕方によっては、分岐管群26を構成する分岐管261の本数を1本にすることが可能である。
In addition, as described above, the flow rate of the fluid flowing into the
なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2実施形態または第3実施形態と組み合わせることも可能である。例えば、本実施形態と第3実施形態とが組み合わされれば、分岐管261の本数削減による分岐装置12の小型化という効果を、より大きく得ることが可能である。
In addition, although this embodiment is a modification based on 1st Embodiment, it is also possible to combine this embodiment with the above-mentioned 2nd Embodiment or 3rd Embodiment. For example, if the present embodiment and the third embodiment are combined, the effect of reducing the size of the
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
(Fifth embodiment)
Next, a fifth embodiment of the present invention will be described. In the present embodiment, differences from the first embodiment will be mainly described.
図15は、本実施形態の電子制御装置18が実行する制御処理を示したフローチャートであって、図7に相当するフローチャートである。また、本実施形態の全体構成図は、第1実施形態と同じ図1である。すなわち、本実施形態では、図15に示すように、電子制御装置18が実行する制御処理が第1実施形態に対して異なっており、図15のフローチャートではステップS2とステップS3との間にステップS22が設けられている。図15において、図7と同じ内容のステップについては同一の符号を付しその説明を省略する。
FIG. 15 is a flowchart showing a control process executed by the
ステップS2に続くステップS22では、分岐管群26のうちプラグ流となった流体が流れている分岐管通路261a、すなわちステップS1にてプラグ流が流れていると判定された分岐管通路261aにおいて、そのプラグ流が気相のみの流体流れに変化する気相吹抜けが生じたか否かを判定する。プラグ流の分岐管261では気相吹抜けが生じることがあるからである。そして、その気相吹抜けが生じたと判定した場合には、その気相吹抜けが生じた分岐管通路261aにおける流体を全ガス流体とみなす気相吹抜け補正を行う。具体的に、その気相吹抜け補正では、その気相吹抜けが生じた分岐管通路261aにおける流体の気液比率Sを全ガス流体を示す値(S=1)に設定する。
In step S22 following step S2, in the
詳細には、ステップS22にて図16に示すサブルーチンを実行することにより上記気相吹抜け補正を行う。図16は、図15のステップS22で実行されるサブルーチンを示したフローチャートである。図16のサブルーチンは、図15のステップS1にてプラグ流の分岐管261であると判定された分岐管261の全部についてそれぞれ実行される。
Specifically, the gas phase blow-by correction is performed by executing a subroutine shown in FIG. 16 in step S22. FIG. 16 is a flowchart showing the subroutine executed in step S22 of FIG. The subroutine of FIG. 16 is executed for all of the
図16に示すように、先ずステップS221にて、電子制御装置18は、プラグ流の液相部分である液プラグ(図3参照)が分岐管261における所定の計測区間Lt(図1参照)を通過するのに要する通過所要時間Ttを、下記式F8から算出する。
As shown in FIG. 16, first, in step S221, the
Tt=Lt/V ・・・(F8)
上記式F8においてVは、図15のステップS1で算出されたプラグ流の流速Vである。また、計測区間Ltは、流体が流入する分岐管261の入口端としての一端から、流体が流出する分岐管261の出口端としての他端までの長さ、すなわち、分岐管261の全長である。図16のステップS221の次はステップS222へ進む。
Tt = Lt / V (F8)
In the above formula F8, V is the flow velocity V of the plug flow calculated in step S1 of FIG. The measurement section Lt is the length from one end as the inlet end of the
ステップS222では、第1検出部141からの検出信号を取得する。このステップS222は図15のステップS2よりも後に実行されるステップである。従って、このステップS222で取得される検出信号は、図15のステップS2にて気液比率Sを算出する基として使用された第1検出部141からの検出信号よりも後に第1検出部141から発信されたものであって、最新の検出信号である。
In step S222, a detection signal from the
そして、第1検出部141からの検出信号を取得すると、その検出信号に基づいて、第1検出部141の検出位置にある流体が液相であるか否かを判定する。例えば、プラグ流の中の液相部分(図3参照)が上記検出位置を横切っている間は、その検出位置にある流体が液相であると判定される。
And if the detection signal from the
ステップS222において、第1検出部141の検出位置にある流体が液相であると判定した場合には、ステップS223へ進む。その一方で、その検出位置にある流体が気相であると判定した場合には、ステップS224へ進む。
If it is determined in step S222 that the fluid at the detection position of the
ステップS223では、カウント時間Txを零に設定する。すなわち、カウント時間Txはタイマーの経過時間を表しており、そのタイマーをリセットするということである。 In step S223, the count time Tx is set to zero. That is, the count time Tx represents the elapsed time of the timer, and the timer is reset.
例えば図17のタイムチャートに示すように、第1検出部141の検出波形において第1検出部141の検出位置を通過する流体が気相から液相に替わると、カウント時間Txが零に設定される。そして、その液相が継続している間では、カウント時間Txは零のまま維持される。図17では、t1時点からt2時点までの間で液相が継続しているので、その間にわたってカウント時間Txは零のまま維持されている。図16のステップS223の次はステップS225へ進む。
For example, as shown in the time chart of FIG. 17, when the fluid passing through the detection position of the
ステップS224では、下記式F9のように、カウント時間Txをカウントアップする。すなわち、カウント時間Txの更新周期ΔTxだけカウント時間Txを増加させる。 In step S224, the count time Tx is counted up as in the following formula F9. That is, the count time Tx is increased by the update period ΔTx of the count time Tx.
Tx=Tx+ΔTx ・・・(F9)
上記式F9における更新周期ΔTxは、図15および図16のフローチャートの繰返し周期である。従って、カウント時間Txは、第1検出部141の検出位置にある流体が液相から気相に切り替わった直近の切替わり時からの経過時間を示すことになる。
Tx = Tx + ΔTx (F9)
The update period ΔTx in the above formula F9 is a repetition period of the flowcharts of FIGS. 15 and 16. Therefore, the count time Tx indicates the elapsed time from the latest switching time when the fluid at the detection position of the
例えば図17のタイムチャートでは、t2時点にて、第1検出部141の検出位置にある流体が液相から気相に切り替わっており、t2時点以降、その検出位置にある流体が気相のまま継続している。従って、カウント時間Txはt2時点から漸増している。図16のステップS223の次はステップS225へ進む。
For example, in the time chart of FIG. 17, the fluid at the detection position of the
ステップS225では、カウント時間Txが通過所要時間Ttを超えたか否かを判定する。例えば、そのカウント時間Txが通過所要時間Ttを超えたとすれば、第1検出部141の検出位置を最後に通過した液プラグ(図3参照)が分岐管261から出口側ヘッダタンク部30のタンク空間30aへ流れ出て、且つ、液プラグ(図3参照)または液相の流体がその分岐管261に流入していないと推定できる。従って、このステップS225にて、カウント時間Txが通過所要時間Ttを超えたと判定することは、図15のステップS1にてプラグ流が流れていると判定された分岐管通路261aにおいて上記気相吹抜けが生じたと判定することである。
In step S225, it is determined whether or not the count time Tx exceeds the required passage time Tt. For example, if the count time Tx exceeds the required passage time Tt, the liquid plug (see FIG. 3) that has finally passed through the detection position of the
ステップS225において、カウント時間Txが通過所要時間Ttを超えたと判定した場合には、ステップS226へ進む。その一方で、カウント時間Txが通過所要時間Tt以下であると判定した場合には、図16のサブルーチンは終了する。 If it is determined in step S225 that the count time Tx has exceeded the required passage time Tt, the process proceeds to step S226. On the other hand, if it is determined that the count time Tx is equal to or shorter than the required passage time Tt, the subroutine of FIG. 16 ends.
例えば図17のタイムチャートでは、t3時点にて、カウント時間Txが通過所要時間Ttを超えたと判定されている。従って、t3時点にて、図16のステップS226が実行される。 For example, in the time chart of FIG. 17, it is determined that the count time Tx has exceeded the required passage time Tt at time t3. Therefore, step S226 in FIG. 16 is executed at time t3.
ステップS226では、上記気相吹抜けが生じたと判定された分岐管通路261aにおいて、上記気相吹抜け補正を実施する。具体的には、その気相吹抜けが生じたと判定された分岐管通路261aを流れる流体の気液比率Sを1に設定変更する。この設定変更後の気液比率Sは上記式F3および式F4に用いられるので、気相吹抜けが生じたと判定された分岐管通路261aでは、その気液比率Sの設定変更により、その分岐管通路261aを流れる流体の質量流量を全ガス流体の質量流量に補正したことになる。
In step S226, the gas phase blow-off correction is performed in the
このステップS226の実行後、図16のサブルーチンは終了する。図16のサブルーチンが終了すると、電子制御装置18の制御処理は図15のメインフローチャートに戻り、図15ではステップS22に続くステップS3へ進む。
After execution of step S226, the subroutine of FIG. 16 ends. When the subroutine of FIG. 16 ends, the control process of the
そして、図15のステップS5では、上記式F3、F4、F5を用いて乾き度Xを算出する。すなわち、図16のステップS226にて気相吹抜け補正を実施した場合には、気相吹抜けが生じた分岐管通路261aの気液比率SがそのステップS226の気相吹抜け補正により設定された値であるものとして、上記式F3、F4、F5から乾き度Xを算出する。なお、気相吹抜けが生じたと判定されて気液比率Sが1に設定変更された分岐管通路261aでは、プラグ流ではなく全ガス流体が流れているので、その気相吹抜けが生じた分岐管通路261aにおける流速Vは、図15のステップS3にて算出される全ガス流体の流速Vであるものとして、上記式F3および式F4が計算される。
And in step S5 of FIG. 15, dryness X is calculated using the said Formula F3, F4, F5. That is, when the gas-phase blow-off correction is performed in step S226 of FIG. 16, the gas-liquid ratio S of the
本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。更に、本実施形態によれば、電子制御装置18は、分岐管群26のうちプラグ流となった流体が流れている分岐管通路261aにおいて気相吹抜けが生じた場合には、その気相吹抜けが生じた分岐管通路261aにおける気液比率Sを1に設定する気相吹抜け補正を行う。従って、図15のステップS5で算出される乾き度Xの精度向上を図ることができる。
In the present embodiment, the effects produced from the configuration common to the first embodiment described above can be obtained as in the first embodiment. Furthermore, according to the present embodiment, the
なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2実施形態、第3実施形態、または第4実施形態と組み合わせることも可能である。例えば、本実施形態が第2実施形態と組み合わされたとすれば、その組み合わされた実施形態において実行されるフローチャートは、図15に替わって図18のようになる。また、本実施形態が第3実施形態と組み合わされたとすれば、その組み合わされた実施形態において実行されるフローチャートは、図15に替わって図19のようになる。その図18および図19の何れのフローチャートでも、ステップS22(図15参照)はステップS21とステップS4との間に設けられる。 In addition, although this embodiment is a modification based on 1st Embodiment, it is also possible to combine this embodiment with the above-mentioned 2nd Embodiment, 3rd Embodiment, or 4th Embodiment. For example, if this embodiment is combined with the second embodiment, the flowchart executed in the combined embodiment is as shown in FIG. 18 instead of FIG. If this embodiment is combined with the third embodiment, the flowchart executed in the combined embodiment is as shown in FIG. 19 instead of FIG. 18 and 19, step S22 (see FIG. 15) is provided between step S21 and step S4.
(他の実施形態)
(1)上述の各実施形態において、乾き度計測システム10は、例えば図2に示すように冷凍サイクル90に用いられるが、その乾き度計測システム10の用途に限定はなく、冷媒以外の流体の乾き度Xを計測するために用いられても差し支えない。
(Other embodiments)
(1) In each of the above-described embodiments, the
(2)上述の各実施形態において、分岐装置12は、プラグ流が分岐管261に流れるようにするために、流体の乾き度Xと質量速度Gとをパラメータとした図4のマップに基づいて構成されているが、乾き度Xまたは質量速度G以外の物理量をパラメータとした他のマップに基づいて構成されても差し支えない。
(2) In each of the above-described embodiments, the branching
(3)上述の第1実施形態では、分岐管通路261aを流れる全ガス流体の流速Vと全液流体の流速Vとを図8の流体状態マップを用いて推定するために、プラグ流が流れる分岐管通路261aは2本以上必要であるが、プラグ流が流れる分岐管通路261aの本数が1本であっても、全ガス流体の流速Vと全液流体の流速Vとを検出または取得する流速取得方法があれば、そのプラグ流が流れる分岐管通路261aの本数は1本でよい。
(3) In the first embodiment described above, the plug flow flows in order to estimate the flow velocity V of all gas fluids flowing through the
上記流速取得方法は上記図8の流体状態マップを用いる方法に替わるものであり、例えば、その流速取得方法では、先ず、入口側ヘッダタンク部24内の流体の圧力Pinと出口側ヘッダタンク部30内の流体の圧力Poutとの圧力差ΔPをプラグ流の気液比率Sと流速Vとから算出するための相関式(またはマップ)を予め計算により又は実験的に導いておく。そして、その相関式を用いてプラグ流の気液比率Sおよび流速Vに基づき圧力差ΔPを算出し、その圧力差ΔPを用いて、図10のステップS41と同様に全ガス流体の流速Vと全液流体の流速Vとを算出する。
The flow velocity acquisition method is an alternative to the method using the fluid state map shown in FIG. 8. For example, in the flow velocity acquisition method, first, the fluid pressure Pin in the inlet
(4)上述の第1実施形態において、流体検出装置14は、レーザー光を利用する2つの検出部141、142から構成されているが、分岐管261内を流れる流体の状態を検出する検出方法に限定は無い。例えば、流体検出装置14は、分岐管261内の一部で流体流れを撮影できる撮影装置で構成されていても差し支えない。そのようにした場合には、電子制御装置18は、所定の撮影時間間隔ΔTIME毎に分岐管261内の流体を撮影させる。そして、図20に示すように、1枚目の撮影画像と、その1枚目の撮影時から撮影時間間隔ΔTIME経過後に撮影位置を変えずに撮影された2枚目の撮影画像とを相互に比較し、その両方の撮影画像に写る分岐管261内の流体の移動距離Lmvを撮影時間間隔ΔTIMEで除することで、流体の流速Vを算出する(V=Lmv/ΔTIME)。また、1枚目または2枚目の撮影画像から流体の気液比率Sも検出する。図20は、撮影時間間隔ΔTIMEを空けて所定の撮影位置で撮影された分岐管261内の2枚の撮影画像を模式的に示した図である。
(4) In the above-described first embodiment, the
また、静電容量法等を用いて流体の気液判別を行ってもよい。 Further, the gas-liquid discrimination of the fluid may be performed using a capacitance method or the like.
(5)上述の第1実施形態では、図7のステップS2において、プラグ流の流体の気液比率Sは第1検出部141からの検出信号に基づいて算出されるが、第2検出部142からの検出信号に基づいて算出されても差し支えない。
(5) In the first embodiment described above, the gas-liquid ratio S of the plug flow fluid is calculated based on the detection signal from the
(6)上述の第1実施形態の図7において、ステップS2では、プラグ流の流体の気液比率Sは、液相と気相との切り替わりにおける1周期内の液相通過時間tLと気相通過時間tGとに基づいて算出されるが、気液比率Sの算出の基になる期間は1周期以上であっても差し支えない。例えば、気液比率Sは複数周期にわたる検出データから算出されてもよい。 (6) In FIG. 7 of the first embodiment described above, in step S2, the gas-liquid ratio S of the fluid of the plug flow is equal to the liquid phase passage time tL in one cycle and the gas phase in the switching between the liquid phase and the gas phase. Although it is calculated based on the passage time tG, the period on which the gas-liquid ratio S is calculated may be one period or more. For example, the gas-liquid ratio S may be calculated from detection data over a plurality of cycles.
(7)上述の各実施形態において、圧力測定装置16は入口側ヘッダタンク部24に設けられ、その入口側ヘッダタンク部24のタンク空間24a内の圧力を測定するが、出口側ヘッダタンク部30に設けられ、その出口側ヘッダタンク部30のタンク空間30a内の圧力を測定しても差し支えない。分岐管通路261aを流れる全ガス流体の密度ρgおよび全液流体の密度ρLを算出する上では、何れのタンク空間24a、30a内の圧力も互いに差が殆ど無く、何れのタンク空間24a、30a内の圧力を用いて上記密度ρg、ρLを算出しても良いからである。
(7) In each of the above-described embodiments, the
(8)上述の第1実施形態の図7のステップS4において、飽和ガスの密度ρgおよび飽和液の密度ρLはタンク空間24a内の圧力に基づいて算出されるが、それらの密度ρg、ρLはタンク空間24a内の圧力と温度との一方が決まれば決まる値であるので、タンク空間24a内の圧力に替えて温度に基づいて算出されても差し支えない。第1実施形態以外の実施形態でも同様である。
(8) In step S4 of FIG. 7 of the first embodiment described above, the density ρg of the saturated gas and the density ρL of the saturated liquid are calculated based on the pressure in the
(9)上述の第3実施形態において、ガスバイパス管36にはガス流量調整弁38(図11参照)が設けられているが、ガスバイパス通路36aを流れる全ガス流体の流量が、各分岐管261内の気液二相流体がプラグ流になるように調整されれば、ガス流量調整弁38は単なる固定絞りに置き換えられても差し支えない。或いは、ガス流量調整弁38は無くても差し支えない。
(9) In the above-described third embodiment, the
(10)上述の第3実施形態において、ガスバイパス管36の入口端は、入口側ヘッダタンク部24のタンク空間24aの中で最上部位に接続されているが、ガスバイパス管36と入口側ヘッダタンク部24との間に気液分離器が設けられていれば、ガスバイパス管36の入口端は、その気液分離器を介して入口側ヘッダタンク部24のどこに接続されていても差し支えない。その気液分離器は、流体の気液を分離し気相部分だけをガスバイパス管36のガスバイパス通路36aへ流す装置である。
(10) In the third embodiment described above, the inlet end of the
(11)上述の第3実施形態において、図12のステップS42では、ガスバイパス流量Grg_bは、差圧検出装置34によって測定された圧力差ΔPに基づいて算出されるが、ガスバイパス管36に流量計を設けて、ガスバイパス流量Grg_bはその流量計によって測定されても差し支えない。
(11) In the third embodiment, the gas bypass flow rate Grg_b is calculated based on the pressure difference ΔP measured by the differential
(12)上述の第4実施形態の図14において、分岐流出部422の全部の流体通路422a、422bのうちの半分の流体通路422aが入口側ヘッダタンク部24のタンク空間24aへ連通しているが、その本数割合に限定はない。例えば、流体通路422a、422bの並び方向において4本毎に1本の流体通路422aが第1流体通路422aとして入口側ヘッダタンク部24のタンク空間24aへと連通し、それ以外の流体通路422bが第2流体通路422bとして均質バイパス管40内へと連通していてもよい。そのようにした場合には、入口側配管22へ流入する流体流量の約1/4の流量が入口側ヘッダタンク部24へ流れることになる。
(12) In FIG. 14 of the fourth embodiment described above, half of the
また、第1流体通路422aを流体が流れる際の圧損と、第2流体通路422bを流体が流れる際の圧損とに差を設けるように、例えば第1流体通路422aと第2流体通路422bとのそれぞれの内径に相互差をつけることで、均質分岐部42から入口側ヘッダタンク部24へ流れる流量を調節してもよい。
Further, for example, the
(13)上述の第4実施形態において、均質分岐部42は、図14に示す構造を有しているが、流体を均質に分岐できれば均質分岐部42の具体的な構造に限定はない。例えば、均質分岐部42は、特開平6−317364号公報または特開2000−320929号公報に開示された構造等が取り入れられて構成されても差し支えない。
(13) In the fourth embodiment described above, the
(14)上述の第2実施形態において、図10のステップS21では、プラグ流の流速Vは、圧力差ΔPと気液比率Sとに基づいて算出されるが、第2実施形態の流体検出装置14が第1実施形態のものと同様の検出装置であれば、プラグ流の流速Vは、図7のステップS1と同様にして上記式F1から算出されても差し支えない。 (14) In the above-described second embodiment, in step S21 of FIG. 10, the flow velocity V of the plug flow is calculated based on the pressure difference ΔP and the gas-liquid ratio S, but the fluid detection device of the second embodiment If 14 is a detection device similar to that of the first embodiment, the plug flow velocity V may be calculated from the above formula F1 in the same manner as in step S1 of FIG.
(15)上述の第3実施形態において、例えば分岐装置12へ流入する流体の乾き度Xが低い低乾き度条件(全液流体が流れる分岐管261が存在しないような条件)となる使用環境で分岐装置12が使用される場合には、ガスバイパス管36へ全ガス流体をバイパスさせるガスバイパスを行うことにより、分岐管群26の中で最下部の1本の分岐管261だけに気液二相流体がプラグ流となって流れ、他の分岐管261には全ガス流体が流れることがある。そのような場合には、上記最下部の1本の分岐管261についてのみプラグ流が流れているとして測定を行い、他の分岐管261については全ガス流体が流れているとして、乾き度Xを算出してもよい。要するに、特定の条件下であれば、最下部の1本の分岐管261についてのみプラグ流の流速Vと気液比率Sとを算出することで、乾き度Xを算出してもよい。
(15) In the above-described third embodiment, for example, in a usage environment that is a low dryness condition where the dryness X of the fluid flowing into the branching
(16)上述の各実施形態において、分岐管群26は多数に分岐管261から構成されているが、分岐管群26は、分岐管通路261aに相当する貫通孔が並列に多数形成されたブロックに置き換えられても差し支えない。
(16) In each of the above-described embodiments, the
(17)上述の各実施形態において、図7、図10、図12、図15、図16、図18、及び図19のフローチャートに示す各ステップの処理はコンピュータプログラムによって実現されるものであるが、ハードロジックで構成されるものであっても差し支えない。 (17) In each of the above-described embodiments, the process of each step shown in the flowcharts of FIGS. 7, 10, 12, 15, 16, 18, and 19 is realized by a computer program. It may be composed of hard logic.
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。 In addition, this invention is not limited to above-described embodiment, In the range described in the claim, it can change suitably. Further, the above embodiments are not irrelevant to each other, and can be combined as appropriate unless the combination is clearly impossible. In each of the above-described embodiments, it is needless to say that elements constituting the embodiment are not necessarily indispensable except for the case where it is clearly indicated that the element is essential and the case where the element is clearly considered essential in principle. Yes. Further, in each of the above embodiments, when numerical values such as the number, numerical value, quantity, range, etc. of the constituent elements of the embodiment are mentioned, it is clearly limited to a specific number when clearly indicated as essential and in principle. The number is not limited to the specific number except for the case. In each of the above embodiments, when referring to the material, shape, positional relationship, etc. of the constituent elements, etc., unless otherwise specified, or in principle limited to a specific material, shape, positional relationship, etc. The material, shape, positional relationship, etc. are not limited.
10 乾き度計測システム
12 分岐装置(プラグ流形成装置)
22 入口側配管(入口部)
26 分岐管群(連通通路形成部)
261 分岐管
261a 分岐管通路(連通通路)
S 気液比率
X 乾き度
10
22 Inlet side piping (inlet)
26 Branch pipe group (communication passage forming part)
261
S Gas-liquid ratio X Dryness
Claims (13)
前記プラグ流となっている流体の中で気相が占める体積比率である気液比率(S)を計測する気液比率計測手段(S2)と、
該気液比率計測手段によって計測された前記気液比率に基づいて、前記プラグ流形成装置へ流入し又は前記プラグ流形成装置から流出する流体の乾き度(X)を算出する乾き度算出手段(S5、S51)とを備えていることを特徴とする乾き度計測システム。 An inlet portion (22) through which a gas-liquid two-phase fluid flows, and a communication passage forming portion (26) in which one or a plurality of communication passages (261a) communicating with the inlet portion are formed In the at least one communication passage of the one or a plurality of communication passages, the fluid that has flowed into the inlet portion is made to flow into the inlet portion so that the fluid flow in the communication passage is a plug flow. A plug flow forming device (12) for flowing into the
A gas-liquid ratio measuring means (S2) for measuring a gas-liquid ratio (S), which is a volume ratio occupied by the gas phase in the plug-flow fluid;
A dryness calculating means (X) for calculating the dryness (X) of the fluid flowing into or out of the plug flow forming device based on the gas / liquid ratio measured by the gas / liquid ratio measuring device. S5, S51). A dryness measuring system comprising:
前記プラグ流形成装置は、前記入口部と前記連通通路形成部との間に介装され且つ前記入口部からの流体を前記連通通路形成部のそれぞれの連通通路へ分岐する分岐部(24)を有し、
前記差圧検出装置は、前記分岐部内の流体の圧力(Pin)と前記合流部内の流体の圧力(Pout)との圧力差(ΔP)を検出することを特徴とする請求項3に記載の乾き度計測システム。 A differential pressure detector (34),
The plug flow forming device includes a branch portion (24) interposed between the inlet portion and the communication passage forming portion and branching the fluid from the inlet portion to each communication passage of the communication passage forming portion. Have
4. The dryness according to claim 3, wherein the differential pressure detecting device detects a pressure difference (ΔP) between a pressure (Pin) of the fluid in the branch portion and a pressure (Pout) of the fluid in the junction. Degree measurement system.
前記プラグ流形成装置は、前記連通通路形成部に形成された前記複数本の連通通路の少なくとも一部を構成する2本以上の連通通路で該連通通路内の流体の流動様式がプラグ流となるように、前記入口部へ流入した流体を前記連通通路形成部へ流し、
前記流速推定手段は、前記プラグ流となっている流体の気液比率と該流体の流速との関係に基づいて、前記連通通路形成部の複数本の連通通路の中に気相のみから成る全ガス流体が流れる連通通路があれば該全ガス流体の流速を推定し、前記複数本の連通通路の中に液相のみから成る全液流体が流れる連通通路があれば該全液流体の流速を推定することを特徴とする請求項2または3に記載の乾き度計測システム。 A flow velocity estimating means (S3) for estimating a flow velocity of the fluid flowing through the communication passage;
The plug flow forming device has two or more communication passages constituting at least a part of the plurality of communication passages formed in the communication passage forming portion, and a flow mode of fluid in the communication passage becomes a plug flow. As described above, the fluid that has flowed into the inlet portion flows into the communication passage forming portion,
The flow velocity estimating means is configured to determine the total flow rate of the plurality of communication passages of the communication passage forming portion based only on the gas phase based on the relationship between the gas-liquid ratio of the fluid in the plug flow and the flow velocity of the fluid. If there is a communication passage through which the gas fluid flows, the flow velocity of the total gas fluid is estimated, and if there is a communication passage through which all the liquid fluid consisting only of the liquid phase flows in the plurality of communication passages, the flow velocity of the whole liquid fluid is determined. The dryness measuring system according to claim 2, wherein the dryness measuring system is estimated.
前記乾き度算出手段は、前記気相吹抜けが生じた連通通路の前記気液比率が前記補正手段により設定された値であるものとして前記乾き度を算出することを特徴とする請求項2ないし6のいずれか1つに記載の乾き度計測システム。 When a gas phase blowout occurs in the communication passage in which the fluid that has become the plug flow flows in the communication passage forming portion, the plug flow changes to a fluid flow of only the gas phase, the gas phase blowout occurs. Correction means (S226) for performing correction for setting the gas-liquid ratio in the communication passage to a value indicating only the gas phase fluid;
7. The dryness calculating means calculates the dryness on the assumption that the gas-liquid ratio of the communication passage in which the gas phase blow-off has occurred is a value set by the correcting means. The dryness measurement system according to any one of the above.
前記連通通路形成部は、該連通通路形成部が有する連通通路の通路断面積(A)を全て積算した総通路断面積(Asum)が前記入口通路の通路断面積(Ain)以上となるように構成されていることを特徴とする請求項2ないし7のいずれか1つに記載の乾き度計測システム。 The inlet portion is formed with an inlet passage (22a) through which the fluid flowing into the inlet portion passes.
The communication passage forming portion is configured such that a total passage cross-sectional area (Asum) obtained by integrating all the passage cross-sectional areas (A) of the communication passages included in the communication passage forming portion is equal to or greater than a passage cross-sectional area (Ain) of the inlet passage. The dryness measuring system according to any one of claims 2 to 7, wherein the dryness measuring system is configured.
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