JP6320791B2 - 伝送線路構造体、筐体および電子装置 - Google Patents

伝送線路構造体、筐体および電子装置 Download PDF

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Description

本発明は、高周波信号を伝送するための伝送線路構造体、該伝送線路構造体を備えた筐体、および、該筐体を備えた電子装置に関する。
近年、携帯端末などの電子装置の小型化および薄型化の傾向に伴って、電子装置の筐体の限定された内部空間に多様な機能を有する電子回路を集積化させる必要性が高まっている。
このような筐体の内部空間には、空間的に分離された部品、例えば、電子回路基板およびアンテナなどが配置される。
このような場合、例えば、アンテナに伝送される高周波信号を伝達するためには、同軸線路のような伝送線路を用いなければならず、筐体の内部空間にこれらの同軸線路のための空間を割り当てなければならない。このため、同軸線路の配置の仕方によっては、筐体の内部空間の活用度が低下してしまうという問題点がある。
このような問題点を解決する従来技術として、特許文献1に開示された電子装置がある。この電子装置では、部品間の電気的接続のための線路パターンをケース(筐体)の内部に埋め込むことで、電子装置の筐体の内部空間の活用度を高くしている。
特開2012−44640号公報(2012年3月1日公開)
しかしながら、上述のような従来技術には、以下のような問題点がある。例えば、伝送線路として同軸線路を用いた場合、同軸コネクタと電子回路基板上の接続点とを接続する際に、整合ミスなどによる接続不良や取り扱いミスなどによる断線不良などの製造不良が生じてしまう可能性がある。
また、上記特許文献1に開示された電子装置では、伝送線路がケース内部に埋め込まれるため、ケースの形状が変更される度に(製品毎に)、金型を変更する必要があるという問題点がある。
本発明は、以上の問題点に鑑みて為されたものであって、その目的は、伝送線路として同軸線路を用いた場合に発生していた製造不良を回避し、筐体の内部空間の活用度を高くしつつ、製品毎に金型を変更する必要がないようにすることができる伝送線路構造体などを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る伝送線路構造体は、高周波信号を伝送するための伝送線路構造体であって、上記高周波信号を伝送する線路用導体と、上記伝送線路構造体が設けられる筐体に接する、上記高周波信号のグランドを取るためのグランド用導体と、上記線路用導体および上記グランド用導体の間を絶縁する絶縁体と、が積層されていることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、伝送線路として同軸線路を用いた場合に発生していた製造不良を回避し、筐体の内部空間の活用度を高くしつつ、製品毎に金型を変更する必要がないようにすることができるという効果を奏する。
本発明の実施形態1に係る伝送線路構造体の構造、該伝送線路構造体を備えた筐体の構造、本発明の実施形態2に係る電子装置の構造、および上記筐体における伝送線路構造体の形成位置の一例を示す図であり、(a)は、上記伝送線路構造体を線路の進行方向に垂直な面で切断したときの様子を示す断面図であり、(b)は、上記実施形態2に係る電子装置の構造を概念的に示す模式図であり、(c)は、上記筐体における伝送線路構造体の形成位置の一例を示す図である。 上記伝送線路構造体の製造方法の一例を示す工程図である。 本発明の実施形態3に係る伝送線路構造体の構造を示す図であり、(a)は、上記伝送線路構造体を線路の進行方向に垂直な面で切断したときの様子を示す断面図であり、(b)は、上記伝送線路構造体を線路の進行方向に沿って切断したときの様子を示す断面図であり、(c)は、上記伝送線路構造体の構造を真上から見たときの様子を示す図である。 上記実施形態1に係る伝送線路構造体の端部の構造、および上記伝送線路構造体の変形例を示す図であり、(a)は、上記伝送線路構造体の端部を真上からみたときの様子を示す図であり、(b)は、上記伝送線路構造体の端部を線路の進行方向に沿って切断したときの様子を示す断面図であり、(c)は、上記伝送線路構造体の変形例を示す断面図である。 上記伝送線路構造体を組み込んだ電子装置の一例を示す図である。
本発明の実施の形態について図1〜図5に基づいて説明すれば以下のとおりである。以下の特定の実施形態で説明する構成以外の構成については、必要に応じて説明を省略する場合があるが、他の実施形態で説明されている場合は、その構成と同じである。また、説明の便宜上、各実施形態に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。さらに、各図面に記載した構成の形状、ならびに、長さ、大きさおよび幅などの寸法は、実際の形状や寸法を反映させたものではなく、図面の明瞭化と簡略化のために適宜に変更している。
以下では、本発明の一態様に係る電子装置の例として、携帯端末を例にとって説明する。しかしながら、本発明を具現化する形態は、携帯端末に限定されない。例えば、筐体の内部空間において高周波信号を伝送する必要がある電子装置であれば、どのような装置であっても本発明を適用し得る。
〔実施形態1〕
図1の(a)に基づき、本発明の実施形態1に係る伝送線路(伝送線路構造体)3a、および、この伝送線路3aを備えた線路一体型筐体(筐体)1aについて説明する。図1の(a)は、伝送線路3aを線路の進行方向に垂直な面で切断したときの様子を示す断面図である。
図1の(a)に示すように、実施形態1に係る伝送線路3aは、同軸線路ではなく、筐体2に近い方から、筐体2に接するGND用導体(グランド用導体)4、絶縁体5a、線路用導体6、絶縁体(別の絶縁体)7a、およびGND用導体(別のグランド用導体)8がこの順で積層された5層の積層構造(トリプレート線路)を有している。すなわち、伝送線路3aは、積層構造を有するとともに、筐体2に接する。このように、GND用導体4(伝送線路3a)を筺体2に接する構造にしているのは、伝送線路3aが占有する空間を最小限にするためである。また、以上のように、伝送線路3aは、筺体2に接する構造となるため、同軸線路を使用した場合に発生していたコネクタ接合時の接続不良や線処理時の断線不良などの製造不良を回避することができる。
また、伝送線路3aは、上記特許文献1のように筐体(ケース)の内部に埋め込まれる構造ではなく、筐体2の表面上に積層構造として形成される構造であるため、製品毎に金型を変更する必要がない。
次に、伝送線路3aにおいて、線路用導体6は、GND用導体4およびGND用導体8の2つの導体に挟まれた構造となっている。このため、伝送線路3aからの高周波信号(電波)の漏れを抑制し、不要輻射やノイズの発生を抑制することができる。
線路用導体6は、高周波信号(電波)を伝送するための線路である。本実施形態の線路用導体6は、所定の幅W=70μmと、厚さt=12μmとを有しているが、幅Wおよび厚さtの値はこれに限定されない。
GND用導体4およびGND用導体8は、上記高周波信号のグランドを取るための導体である。具体的には、線路用導体6が伝送する高周波信号は、線路用導体6およびGND用導体4間、ならびに、線路用導体6およびGND用導体8間のそれぞれで電界を形成した状態で伝送される。GND用導体4およびGND用導体8は、このような電界を形成するためのグランドをとるための導体である。GND用導体4およびGND用導体8のそれぞれは、後述する電子回路基板21のグランドと電気的に接続されることによってグランドが取られる。
線路用導体6、GND用導体4およびGND用導体8の構成材料は、電気抵抗が小さく、適度な強度を有する導体材料であればどのような材料であっても良い。例えば、このような導体材料として、銅、アルミニウムまたはこれらの合金などを挙示することができる。
本実施形態では、GND用導体4の紙面に対して上側の面と、GND用導体8の紙面に対して下側の面との間は、所定の距離b=172μmだけ離間しているが、距離bはこのような値に限定されない。
絶縁体5aは、GND用導体4および線路用導体6の間を絶縁するための絶縁体(誘電体)である。また、絶縁体7aは、線路用導体6およびGND用導体8の間を絶縁するための絶縁体(誘電体)である。絶縁体5aの構成材料は、粘着性のある絶縁体であれば、どのような絶縁体であっても良い。また、本実施形態では、絶縁体7aは、フレキシブル基板であるが、絶縁体であれば、どのような材料であっても良い。
なお、絶縁体5aおよび絶縁体7aの誘電率は同じでなくても伝送線路としては機能するが、絶縁体5aおよび絶縁体7aの誘電率が異なると、誘電体が不連続になるので、伝送線路としての性能が劣化すると考えられるため、絶縁体5aおよび絶縁体7aの誘電率は同じであることが好ましい。
次に、図1の(a)に示すように、線路一体型筐体1aは、上記の伝送線路3aが一体化された筐体であり、筐体2の表面上に直接、伝送線路3aが形成されたものである。このため、筐体の内部空間に同軸線路のような配線のための空間を別途割り当てる必要がなく、筐体の内部空間における配線スペースを小さくすることができる。
筐体2は、例えば、携帯端末の筐体を構成するフロントケースおよびリアケースのいずれであっても良い。なお、伝送線路3aは、フロントケースの筐体の内部空間側の面、または、リアケースの筐体の内部空間側の面に形成される。
次に、図1の(c)は、携帯端末の筐体における伝送線路3a(または後述する伝送線路3b,3c)の形成位置の一例を示しているが、伝送線路の形成位置は、この例に限定されない、製品個々の事情により、必要に応じて、適宜伝送線路の形成位置を決定すれば良い。
以上により、実施形態1に係る伝送線路3aおよび線路一体型筐体3aによれば、伝送線路として同軸線路を用いた場合に発生していた製造不良を回避し、筐体の内部空間の活用度を高くしつつ、製品毎に金型を変更する必要がないようにすることができる。
<伝送線路3aの製造方法>
次に、図2に基づき、伝送線路3a(もしくは線路一体型筐体1a)の製造方法について説明する。図2は、伝送線路3aの製造方法の一例を示す工程図である。
(1)まず、同図に示すように、筐体2の表面にGND用導体4を形成する。
(2)次に、フレキシブル基板で構成される絶縁体7aの両面に、それぞれ、GND用導体8および線路用導体6を形成する。
(3)その後、粘着性のある絶縁体5aで、上記(1)の結果物と、上記(2)の結果物とを接着して伝送線路3a(トリプレート線路)を形成する。
上記(1)〜(3)の各工程により、伝送線路3a、もしくは筐体2の表面に伝送線路3aが形成された線路一体型筐体1aを製造することができる。また、以上の製造方法によれば、伝送線路3aを上記特許文献1のように筺体(ケース)に埋めこまずに、筐体2の表面に貼り付けて製造することが可能になるため、製造が容易になり、製品ごとに金型を変更する必要がなくなる。
<電子回路基板と伝送線路の接続部の構造について>
次に、図4の(a)および図4の(b)に基づき、電子回路基板と伝送線路の接続部の構造について説明する。これらの図は、上記実施形態1に係る伝送線路3aの端部の構造を示す図である。図4の(a)は、伝送線路3aの端部を真上からみたときの様子を示す図である。また、図4の(b)は、伝送線路3aの端部を線路の進行方向に沿って切断したときの様子を示す断面図である。
これらの図に示すように、GND用導体4は、伝送線路3aの端部において、絶縁体7a(および絶縁体5a)からはみ出すように配置され、その一部が露出している(露出部分4a;接点cという)。GND用導体8は、伝送線路3aの最上部に露出しているので、どの部分でも接点となる(接点bという)。
また、絶縁体7aのGND用導体8の形成面と同じ側の面には、接続端子13(接点aという)が設けられており、スルーホール12を介して、線路用導体6と電気的に接続されている。
接点a(接続端子13)は、例えば、電子回路基板の信号線とバネ等により接続される。一方、接点bおよび接点cは、例えば、電子回路基板のグランドとバネ等により接続される。以上のように、本実施形態の伝送線路3aによれば、同軸線路と異なり、電気的接続のための組み立て工程が必要でなくなる。
なお、GND用導体4とGND用導体8とを別の場所で、例えば、スルーホール等を介して電気的に接続した場合には、上述した露出部分4aは不要である。すなわち、GND用導体4は、伝送線路3aの端部において、絶縁体7aからはみ出すように配置しなくても良い。
〔実施形態2〕
次に、図1の(b)に基づき、本発明の実施形態2に係る携帯端末(電子装置)20について説明する。図1の(b)は、携帯端末20の構造を概念的に示す模式図である。
携帯端末20のケース(筐体)を構成するフロントケースおよびリアケースのいずれかが、上述した線路一体型筐体1aに対応する。すなわち、携帯端末20は、伝送線路3aが形成された線路一体型筐体1aを備える。同図に示すように、携帯端末20のケースの内部空間には、空間的に分離された、電子回路基板21、電池23、およびアンテナ22が配置されている。
本実施形態では、伝送線路3a(または、後述する伝送線路3b,3c)は、電子回路基板21とアンテナ22とを繋ぐ伝送線路であり、アンテナ22が受信する高周波信号(電波)が伝送される。なお、伝送線路は、このような形態に限定されず、電子装置の内部において、空間的に分離された部品間を接続し、高周波信号が伝送される伝送線路であれば、本発明の適用が可能である。
以上のように、電子装置20は、線路一体型筐体1a(または後述する線路一体型筐体1b,1c)を備えている。このため、伝送線路として同軸線路を用いた場合に発生していた製造不良を回避し、筐体の内部空間の活用度を高くしつつ、製品毎に金型を変更する必要がないようにすることができる電子装置20を実現することができる。
〔実施形態3〕
次に、図3に基づき、本発明の実施形態3に係る伝送線路3bについて説明する。図3は、伝送線路3bの構造を示す図である。なお、伝送線路3bを備えた筐体を線路一体型筐体1bと呼ぶ。
図3の(a)は、伝送線路3bを線路の進行方向に垂直な面で切断したときの様子を示す断面図である。図3の(b)は、伝送線路3bを線路の進行方向に沿って切断したときの様子を示す断面図である。図3の(c)は、伝送線路3bの構造を真上から見たときの様子を示す図である。
本実施形態の伝送線路3bは、実施形態1に係る伝送線路3aと以下の(1)〜(3)の点で異なっている。
(1)絶縁体5bと絶縁体7bとの間において線路用導体6の側方に、側部GND用導体(側部グランド用導体)9が形成されている点。なお、本実施形態では、線路用導体6の紙面に対して左右の側方に、2つの側部GND用導体9が形成され、伝送線路のグランドが強化されている。
(2)側部GND用導体9とGND用導体4との間が、導電性ゴム(導電性物質)11を介して電気的に接続されている点。なお、側部GND用導体9とGND用導体4との間を電気的に接続する導電性ゴムは、導電性物質の一例である。なお、導電性物質は、導電性ゴムに限定されない。例えば、導電性を有する物質であれば、導電性物質として、どのような物質を用いても良い。
(3)側部GND用導体9とGND用導体8との間が、スルーホール(導体接続部)10を介して電気的に接続されている点。
側部GND用導体9は、線路用導体6を伝送する高周波信号のグランドをとるための導体である。側部GND用導体9の構成材料は、線路用導体6、GND用導体4、およびGND用導体8と同様の構成材料を用いることができる。側部GND用導体9は、後述する電子回路基板21のグランドと電気的に接続されることによってグランドが取られる。
以上のように構成することで、GND用導体4、側部GND用導体9、およびGND用導体8が導通した状態になる。これにより、トリプレート線路の側部のグランドが強化され、トリプレート線路の側部からの電波の漏れを防ぐことができ、同軸線路並みのシールド効果が期待できる。なお、例えば、携帯電話では輻射スプリアスが規格レベルを超えてはいけないため、伝送線路からの不要な輻射を防ぐ必要がある。
〔変形例〕
次に、図4の(c)に基づき、伝送線路3aの変形例である伝送線路3cについて説明する。なお、伝送線路3cを備えた筐体を線路一体型筐体1cと呼ぶ。
本変形例の伝送線路3cは、GND用導体4、絶縁体5a、および線路用導体6の3層の積層構造(マイクロストリップ線路)を有している点で、伝送線路3aと異なっている。
本変形例の線路用導体6は、所定の幅W’=100μmと所定の厚さt’=18μmを有しているが、本変形例の幅W’は、伝送線路3aの線路用導体6の幅Wと比較して広く形成される。なお、幅W’および厚さt’の値は、必ずしも上記の値に限定されない。
このため、本変形例の伝送線路3cによれば、高い周波数において、高周波信号の減衰量が低減されるという効果が得られる。
すなわち、本発明の一態様に係る伝送線路構造体は、上記のように、少なくとも3層が存在していれば、初期の効果を得られる。具体的には、上記3層構造では、線路用導体6の紙面に対して上側がシールドされていないため、伝送線路3aと比較して、伝送線路から高周波信号(電波)の漏れが生じたり、ノイズが生じやすくなったりする可能性があるという問題点がある。しかしながら、例えば、同図に示すように筐体2の伝送線路3cが形成されている側の全体を導体製のシールドケース14で覆うことにより、上記の問題点を解決することができる。
なお、本実施形態における、GND用導体4の紙面に対して上側の面と、線路用導体6の紙面に対して下側の面との間は、所定の距離H=80μmだけ離間しているが、距離Hの値はこれに限定されない。
また、図5は、上述した線路一体型筐体(筐体)1a,1b,1cおよび電子回路基板21(実装基板)を組み込んだ電子装置30の一例(外観)を示す図である。
同図に示すように、電子装置30は、線路一体型筐体1a〜1cおよび電子回路基板21をスマートフォンに組み込んだものである。
なお、本発明を適用可能な電子装置は、このようなスマートフォンに限定されず、筐体の内部空間において同軸線路にて高周波信号を伝送する必要がある電子装置であれば、どのような電子装置であっても良い。例えば、タブレットや、テレビジョン受信機といったような様々な電子装置に本発明を適用することができる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る伝送線路構造体(伝送線路3a)は、高周波信号を伝送するための伝送線路構造体であって、上記高周波信号を伝送する線路用導体(6)と、上記伝送線路構造体が設けられる筐体に接する、上記高周波信号のグランドを取るためのグランド用導体(GND用導体4)と、上記線路用導体および上記グランド用導体の間を絶縁する絶縁体(5a)と、が積層されているものである。
上記構成によれば、伝送線路構造体は、同軸線路ではなく、線路用導体と、グランド用導体と、絶縁体と、が積層された構造を有しており、グランド用導体(伝送線路構造体)は、筐体に接する。このように伝送線路構造体は、筺体に接する構造となるため、同軸線路を使用した場合に発生していたコネクタ接合時の接続不良や線処理時の断線不良などの製造不良を回避することができる。
また、上記構成によれば、伝送線路構造体のグランド用導体は、筐体に接する。すなわち、伝送線路構造体は、筐体の表面上に形成される。このため、筐体の内部空間における配線スペースを小さくすることができる。
また、上記構成によれば、伝送線路構造体は、上記特許文献1のように筐体(ケース)の内部に埋め込まれた構造ではなく、筐体の表面上に積層構造として形成される構造であるため、製品毎に金型を変更する必要がない。
以上により、本発明の伝送線路構造体によれば、伝送線路として同軸線路を用いた場合に発生していた製造不良を回避し、筐体の内部空間の活用度を高くしつつ、製品毎に金型を変更する必要がないようにすることができる。
本発明の態様2に係る伝送線路構造体は、上記態様1において、上記高周波信号のグランドを取るための別のグランド用導体(GND用導体8)と、上記線路用導体および上記別のグランド用導体の間を絶縁する別の絶縁体(7a)と、がさらに積層された構造を有していても良い。
上記構成によれば、線路用導体は、グランド用導体と、別のグランド用導体の2つの導体に挟まれた構造となる。このため、伝送線路構造体からの高周波信号(電波)の漏れを抑制し、不要輻射やノイズの発生を抑制することができる。
本発明の態様3に係る伝送線路構造体は、上記態様2において、上記絶縁体と上記別の絶縁体との間において上記線路用導体の側方に形成された、上記高周波信号のグランドを取るための側部グランド用導体(側部GND用導体9)と、上記側部グランド用導体と上記グランド用導体の間を電気的に接続する導電性物質(導電性ゴム11)と、上記側部グランド用導体と上記別のグランド用導体との間を電気的に接続する導体接続部(スルーホール10)と、を備えていても良い。
上記構成によれば、側部グランド用導体は、絶縁体と別の絶縁体との間において線路用導体の側方に形成される。また、導電性物質は、側部グランド用導体とグランド用導体の間を電気的に接続する。導体接続部は、側部グランド用導体と上記別のグランド用導体との間を電気的に接続する。これにより、グランド用導体、側部グランド用導体、別のグランド用導体が導通した状態になる。このため、側部グランド用導体、導電性物質および導体接続部を備えない伝送線路構造体と比較して、伝送線路構造体のグランドが強化され、伝送線路構造体からの電波の漏れを防ぐことができ、同軸線路並みのシールド効果が期待できる。
本発明の態様4に係る筐体は、上記態様1〜3のいずれかの伝送線路構造体を備えていても良い。
上記構成によれば、伝送線路として同軸線路を用いた場合に発生していた製造不良を回避し、筐体の内部空間の活用度を高くしつつ、製品毎に金型を変更する必要がないようにすることができる筐体を実現することができる。
本発明の態様5に係る電子装置は、上記態様4において、上記筐体を備えていても良い。
上記構成によれば、伝送線路として同軸線路を用いた場合に発生していた製造不良を回避し、筐体の内部空間の活用度を高くしつつ、製品毎に金型を変更する必要がないようにすることができる電子装置を実現することができる。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、高周波信号を伝送するための伝送線路構造体、該伝送線路構造体を備えた筐体、および、該筐体を備えた電子装置に利用することができる。例えば、筐体の内部空間において高周波信号を伝送する必要がある電子装置であれば、どのような装置であっても本発明を適用することができる。
1a,1b,1c 線路一体型筐体(筐体)
2 筐体
3a,3b,3c 伝送線路(伝送線路構造体)
4 GND用導体(グランド用導体)
5a,5b 絶縁体
6 線路用導体
7a,7b 絶縁体(別の絶縁体)
8 GND用導体(別のグランド用導体)
9 側部GND用導体(側部グランド用導体)
10 スルーホール(導体接続部)
11 導電性ゴム(導電性物質)
20 携帯端末(電子装置)

Claims (5)

  1. 高周波信号を伝送するための伝送線路構造体であって、
    上記高周波信号を伝送する線路用導体と、
    上記伝送線路構造体が設けられる筐体に形成された、上記高周波信号のグランドを取るためのグランド用導体と、
    上記線路用導体および上記グランド用導体の間を絶縁し、粘着性を有する絶縁体と、
    上記線路用導体に対して上記グランド用導体の反対側に配置された、上記高周波信号のグランドを取るための別のグランド用導体と、
    上記線路用導体および上記別のグランド用導体の間を絶縁する別の絶縁体と、が積層されていることを特徴とする伝送線路構造体。
  2. 上記別の絶縁体は、フレキシブル基板であり、
    上記別の絶縁体の一方の面に上記線路用導体が形成されており、他方の面に上記別のグランド用導体が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の伝送線路構造体。
  3. 上記絶縁体と上記別の絶縁体との間において上記線路用導体の側方に形成された、上記高周波信号のグランドを取るための側部グランド用導体と、
    上記側部グランド用導体と上記グランド用導体の間を電気的に接続する導電性物質と、
    上記側部グランド用導体と上記別のグランド用導体との間を電気的に接続する導体接続部と、を備えていることを特徴とする請求項2に記載の伝送線路構造体。
  4. 請求項1から3までのいずれか1項に記載の伝送線路構造体を備えていることを特徴とする筐体。
  5. 請求項4に記載の筐体を備えていることを特徴とする電子装置。
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