JP6318598B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機には、遊技機前面部に遊技者により操作される操作手段を設け、例えば遊技者の操作に応じて特定の演出等を実行するものがある(特許文献1参照)。この種の遊技機では、操作手段に発光部や可動式の装飾部等の表示演出装置を設けることにより、操作手段自体への注目度の向上が図られたものが提案されている。
特開2008−29764号公報
しかしながら、操作手段に表示演出装置を設ける構成では、操作性と表示演出装置の保護機能とを両立する上でその構造に未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、操作手段と表示演出装置とが併設される遊技機において、操作手段の操作性の低下を抑えつつ表示演出装置を好適に保護することができる遊技機を提供することを目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段について記載する。
請求項1記載の発明は、
遊技機前面部に設けられ、遊技者により操作される操作手段を備えている遊技機であって、
前記操作手段は、
遊技者による押圧操作の対象となる操作面が形成された操作部と、
前記操作面を通じて視認可能に設けられ、表示演出を行う表示演出装置と、
前記操作部及び前記表示演出装置を支持するホルダ部と
を有し、
前記操作手段は、前記ホルダ部を介して前記遊技機前面部に取り付けられており、
前記ホルダ部は、
前記操作部を押圧方向とは反対側に付勢するバネ部材を介して当該操作部を支持する第1支持部と、
前記第1支持部とは異なる箇所に設けられ、前記表示演出装置を保持する第2支持部と、
前記操作部が前記押圧方向に変位した場合に、当該操作部に当接することによりそれ以上の変位を阻止するストッパ部と
を有し、
前記ホルダ部は、前記押圧方向に見て前記第2支持部が前記第1支持部及び前記ストッパ部よりも前記操作手段における中央側に位置し且つ前記遊技機前面部における当該ホルダ部の取付対象に対して前記第2支持部よりも前記第1支持部のほうが近くなるように構成されており、
前記取付対象は、少なくとも前記ストッパ部に対して前記押圧方向の奥側となる位置にて当該押圧方向とは反対側から前記ホルダ部に当接していることを特徴とする。
操作手段の操作性の低下を抑えつつ表示演出装置を好適に保護することができる。
第1の実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 内枠の構成を示す正面図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 内枠の構成を示す背面図である。 遊技盤の背面構成を示す斜視図である。 裏パックユニットの構成を示す正面図である。 前扉枠の正面斜視図である。 (a)前扉枠における操作ボタンユニット及びその周辺構成を示す部分拡大図、(b)図9のA−A線部分断面図である。 操作ボタンユニット及び取付フレームの関係を示す斜視図である。 (a)図10(a)のB−B線部分断面図、(b)図10(a)のC−C線部分断面図である。 (a)図10(b)のD−D線部分端面図、(b),(c)操作ボタンユニット、取付フレーム、カバー部材、皿部材の関係を示す概略図である。 (a)第2の実施の形態における操作ボタンユニットを上方から見た斜視図、(b)操作ボタンユニットを下方から見た斜視図である。 操作ボタンユニットを主要な構成毎に分解した分解斜視図である。 操作ボタンユニットの断面図である。 可変ユニットを分解して示す分解斜視図である。 可変ユニットの取付構造を示す斜視図である。 可変ユニットの動作説明図である。 可変ユニットの応力分散構造を示す概略図である。 振動伝達及び制動機能に係る構成を示す概略図である。 (a)第3の実施の形態における操作ボタンユニットの断面図、(b)操作ボタンユニットの平面図である。 第3の実施の形態における電気的構成を示すブロック図である。 報知・演出制御装置のMPUにて実行される単発操作対応演出用処理を示すフローチャートである。 単発操作対応演出を例示した概略図である。 選択操作対応演出用処理を示すフローチャートである。 選択操作対応演出を例示した概略図である。 連打操作対応演出用処理を示すフローチャートである。 連打操作対応演出を例示した概略図である。 連続操作対応演出用処理を示すフローチャートである。 連続操作対応演出を例示した概略図である。 (a)従来の操作ボタンユニットの取付構造を示す概略図、(b)本実施の形態における操作ボタンユニットの取付構造を示す概略図である。
<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とを有している。
外枠11は板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技場の島設備に設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場等の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
この外枠11によって遊技機主部12が開閉可能な状態で支持されている。具体的には、図1に示すように、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持金具18が固定されている。これら上側支持金具17及び下側支持金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている。
なお、外枠11における右上部分、詳しくは上枠部と右枠部との連結部分には、遊技機主部12の開閉を検知する検知センサが設けられており、この検知センサからの検知情報に基づいて遊技機主部12の開放が監視される構成となっている。
図2に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15(図3参照)とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。
内枠13における回動基端側の端部には、前扉枠14が回動可能に取り付けられており、同前扉枠14は正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13における回動基端側の端部には、図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に取り付けられており、同裏パックユニット15が正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
次に、前扉枠14について説明する。図2に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20と、枠体20の前面に取り付けられ各種装飾等が施されたカバー体21とを主体に構成されており、内枠13における前面側のほぼ全域を覆っている。前扉枠14の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を遊技機前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部22(図1参照)が形成されており、その窓部22はガラスユニット30によって同前扉枠14の背面側から覆われている。
図2に示すように、枠体20には窓部22を囲むようにしてガラスユニット設置部23が形成されている。詳しくは、ガラスユニット設置部23は、枠体20の背面側に配されているとともにパチンコ機10の前方に向けて凹んでおり、その底部に上記窓部22が配設されている。ガラスユニット30は、ガラスユニット設置部23に嵌まることで上下方向及び左右方向への変位が規制されている。
ガラスユニット30は、透明性を有する前後一対のガラスパネル31と、それらガラスパネル31を保持するガラスホルダ32とを備えている。ガラスホルダ32は、窓部22に沿って形成された環状の枠部を有しており、同枠部によって囲まれた領域にガラスパネル31が収容されている。
再び図1を参照して説明すれば、窓部22の周囲には各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部22の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部24が設けられている。環状電飾部24では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。より詳しくは、環状電飾部24の中央であってパチンコ機10の最上部には所定のエラー時に点灯する機能が付与されたトップランプ部25が設けられ、窓部22の左右両側には賞球払出中に点灯する機能が付与されたサイドランプ部26が設けられている。また、トップランプ部25の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部27が設けられている。
前扉枠14における窓部22の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部28と下側膨出部29とが上下に並設されている。上側膨出部28には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部29には同じく上方に開口した下皿34が設けられている。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導く機能を有している。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有している。
上側膨出部28において上皿33(遊技球の貯留領域)よりも前側となる部位には、遊技者らにより手動操作される操作ボタンユニット40が設けられている。操作ボタンユニット40は、後述する図柄表示装置の表示画面等にて所定の演出を行わせることを目的として遊技の進行の過程で遊技者が所定の指示を行うための操作装置である。操作ボタンユニット40の具体的な構成については後に詳しく説明する。
下側膨出部29と横並びとなる位置には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル45が設けられている。遊技球発射ハンドル45が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。
前扉枠14の背面には、図2に示すように、通路形成ユニット50が取り付けられている。通路形成ユニット50は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路と、下皿34に通じる前扉側下皿通路とを有している。通路形成ユニット50の上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部53が形成されており、当該受口部53を仕切壁54によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが形成されている。前扉側上皿通路及び前扉側下皿通路は上流側が後述する遊技球分配部に通じており、前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿34に導かれる。
次に、図4に基づき内枠13について詳細に説明する。図4は内枠13の正面図である。なお、図4においては、図2と同様にパチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース60を主体に構成されている。樹脂ベース60の前面における回動基端側(図4の左側)には、その上端部及び下端部に内枠金具71,72が取り付けられている。また、前扉枠14の背面における回動基端側(図1の左側)には、それら内枠金具71,72に対応させて軸受け金具57,58が設けられている。内枠金具71,72には軸部が形成されており、それら軸部が前扉枠14の軸受け金具57,58の軸受け孔に挿入されることで内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。つまり、これら内枠金具71,72及び軸受け金具57,58は内枠13に対する組付機構を構成している。
内枠13の前面には施錠装置75が設けられている。施錠装置75は、前扉枠14に向けて延びる複数の前扉用鉤部材76を有している。これら前扉用鉤部材76に対応させて、前扉枠14の背面には内枠13側に延びる鉤受け部材59が複数設けられている(図2参照)。前扉用鉤部材76が鉤受け部材59に引っ掛かることにより前扉枠14が閉じた状態で施錠される。また、図3に示すように、施錠装置75は、内枠13の後方へ延びる内枠用鉤部材77を有している。これら内枠用鉤部材77が外枠11の鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
樹脂ベース60の右下隅部には、施錠装置75の解錠操作を行うためのシリンダ錠78が設置されている。シリンダ錠78は施錠装置75に一体化されており、その先端部分(鍵穴部分)が上記前扉枠14に設けられた孔部を通じてパチンコ機10の前方に露出している。シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを右に回すことで内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、同キーを左に回すことで外枠11に対する内枠13の施錠が解除される。
樹脂ベース60の前面における略中央部分には、遊技盤80を収容する遊技盤収容部61が形成されている。遊技盤収容部61は、パチンコ機10の後方に凹み、遊技盤80を収容する収容空間を区画形成しており、樹脂ベース60に取り付けられた遊技盤80がその収容空間に嵌まった状態となっている。
遊技盤80は、透明性を有する合成樹脂材料によって形成されており、その前面が遊技盤収容部61の開放部分を通じて樹脂ベース60の正面側に露出している。この露出している部位、すなわち遊技盤80の前面には、遊技球が流下する遊技領域PEが形成されている。既に説明したように遊技領域PEはガラスパネル31によって覆われている。後側のガラスパネル31は、遊技盤80の前面との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように、すなわち遊技領域PEを流下する遊技球が同遊技領域PEの同一箇所にて前後に並ばないように配置されている。これにより、遊技領域PEでの球詰まりを抑制している。なお、遊技盤80は合成樹脂製に限定されるものではなく、木製とすることも可能である。
以下、図5に基づき遊技盤80(特に遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図5は遊技盤80の正面図である。
遊技盤80には、ルータ加工が施されることによって自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口が形成されている。各開口には、一般入賞口81、可変入賞装置82、作動口83a,83b、スルーゲート84及び可変表示ユニット85等がそれぞれ設けられている。一般入賞口81、可変入賞装置82及び作動口83a,83bに遊技球が入ると、それら遊技球が後述する検知スイッチにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。その他に、遊技盤80の最下部にはアウト口86が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口86を通って遊技領域PEから排出される。
また、遊技盤80には、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の釘87が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。これら釘87や風車等の各種構成によって、遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口81等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
可変入賞装置82は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞しにくい閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。可変入賞装置82の開放態様としては、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、同可変入賞装置82の開放が複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として繰り返されるように設定されている。
可変表示ユニット85は遊技盤80の中央上寄りに配置されており、その下方に作動口83a,83bが配置されている。より詳しくは、作動口83a,83bは、作動口83aを上側、作動口83bを下側として上下に並設されている。下側の作動口83bには、左右一対の可動片よりなるガイド片(サポート片)としての電動役物が設けられている。電動役物は、作動口83bへの入球が不可又は困難となる閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)と、当該閉鎖状態よりも遊技球の入球が容易となる開放状態(サポート状態又はガイド状態)とに切り替え可能となっており、上記スルーゲート84への入賞に基づく抽選に当選した場合に主制御装置によって開放状態となるように制御される。電動役物の開閉態様としては、上側の作動口83aよりも下側の作動口83bへの入賞頻度が低くなるように設定された低頻度サポートモードと、上側の作動口83aよりも下側の作動口83bへの入賞頻度が高くなるように設定された高頻度サポートモードとが設定されており、各作動口83a,83bへの入球に基づく抽選によって所定の当たり結果となった場合に低頻度サポートモードから高頻度サポートモードへ移行される構成となっている。
可変表示ユニット85及び作動口83a,83bは、遊技性を司る部位であり遊技者の注意が集まりやすい。それら可変表示ユニット85及び作動口83a,83bを遊技機中央において上下に並べて配置することで両者間での視線の移動量を抑え、遊技者の目に生じる負担の低減に貢献している。
可変表示ユニット85は、作動口83a,83bへの入賞をトリガとして図柄を可変表示する図柄表示装置94を備えている。図柄表示装置94は、液晶ディスプレイ(表示画面94a)を備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置によりその表示内容が制御されている。具体的には、表示画面94aにおいては、左,中,右に並べて図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示される。そして、大当たり発生時には、予め設定されている有効ライン上に所定の組合せの図柄が停止表示され、特別遊技状態へと移行される。なお、表示画面94aにおける表示態様を以下のように変更してもよい。すなわち、上段,中段,下段に並べて図柄を表示し、それら図柄を左右方向にスクロールさせるようにして変動表示させてもよい。
また、可変表示ユニット85は、図柄表示装置94を囲むようにして形成されたセンターフレーム95を備えている。センターフレーム95の上部及び下部にはそれぞれ保留ランプ部98,99が設けられている。下側の保留ランプ部98は、作動口83a,83bに対応しており、遊技球が作動口83a,83bを通過した回数は最大4回まで保留され保留ランプ部98の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。上側の保留ランプ部99は、スルーゲート84に対応しており、遊技球がスルーゲート84を通過した回数は最大4回まで保留され保留ランプ部99の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
再び図4を用いて説明すれば、樹脂ベース60における遊技盤収容部61(遊技盤80)の下方には、遊技球発射ハンドル45の操作に基づいて遊技領域PEへ遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111〜113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が後述する補強プレートを介して樹脂ベース60に取り付けられている。
発射レール112は、遊技盤80側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技盤80側、詳しくは遊技盤80に装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、遊技領域区画部材と共に遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも若干大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分104と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分105とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分104→出口部分105)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。なお、遊技盤80において出口部分105の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが隙間を隔てて斜めに対峙するように配置されている。このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路55(図3参照)が配設されている。ファール球通路55は前扉枠14の通路形成ユニット50に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路55内に入ることとなる。ファール球通路55は前扉側下皿通路に通じており、ファール球通路55に入った遊技球は図1等に示した下皿34に排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
遊技領域形成部材においてガラスパネル31と対向している部分には、所定の絵柄等が表示される主表示部Dが設けられている。主表示部Dは、上側作動口83aへの入賞に基づいた抽選結果を表示する上側作動口用表示部と、下側作動口83bへの入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する下側作動口用表示部とを有している。
上側作動口用表示部では、上側作動口83aへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上側作動口83aへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。上側作動口83aへの入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、上側作動口用表示部にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
下側作動口用表示部では、下側作動口83bへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下側作動口83bへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。下側作動口83bへの入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、下側作動口用表示部にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
ここで、いずれかの作動口83a,83bへの入賞に基づいて、対応する作動口用表示部にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の表示領域が設けられ、いずれの作動口83a,83bへの入賞が発生したとしてもその単一の表示領域にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の表示領域にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止されるまでを遊技回の1回とする。
樹脂ベース60には、遊技盤収容部61からの遊技盤80の取り外しを不可とするロック状態と、同遊技盤80の取り外しを許容するアンロック状態とに切替可能なロック装置が複数設けられている。ロック装置はロック状態にて遊技盤80の前面に当接する当接部を有しており、同当接部が遊技盤80の前面に当接することによって遊技盤80の前扉枠14側への変位が抑えられることとなる。
樹脂ベース60において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には樹脂ベース60を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔を覆うようにして通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、樹脂ベース60に対してネジ止めされており、本体側上皿通路122と本体側下皿通路123とを有している。それら本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニット50の受口部53(図2参照)が入り込んでおり、本体側上皿通路122の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路123の下方には前扉側上皿通路が配置されている。
樹脂ベース60において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123からの遊技球の流出を規制するシャッタ124が設けられている。シャッタ124は、両通路の出口部分を狭め遊技球の流出を阻止する阻止位置と、遊技球の流出を許容する許容位置との両位置に切り替え可能な状態で樹脂ベース60によって支持されている。また、樹脂ベース60にはシャッタ124を阻止位置に向けて付勢する付勢部材が取り付けられており、前扉枠14を内枠13に対して開いた状態では付勢部材の付勢力によってシャッタ124が阻止位置に留まる構成となっている。これにより、本体側上皿通路122又は本体側下皿通路123に遊技球が貯留されている状態で前扉枠14を開放した場合に、その貯留球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が回避されている。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット50に設けられた受口部53により上記付勢力に抗してシャッタ124が許容位置に押し戻される。この状態では、本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路と、本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路とがそれぞれ連通し、遊技球の移動が許容されることとなる。
次に、図6を参照して内枠13(樹脂ベース60及び遊技盤80)の背面構成について説明する。図6は内枠13の背面図である。
樹脂ベース60の背面における回動基端側(図6の右側)には、軸受け金具132が取り付けられている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部133が形成されており、これら軸受け部133により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。また、樹脂ベース60の背面には、裏パックユニット15を内枠13に固定するための固定レバー134が複数設けられている。
既に説明したように樹脂ベース60における遊技盤収容部61の底部分には樹脂ベース60の厚さ方向に貫通し同樹脂ベース60の背面側に開放された中央開口64が形成されており、その中央開口64が遊技盤収容部61に収容された遊技盤80によって内枠13の正面側から覆われている。遊技盤80の背面には制御装置等の各種構成が搭載されており、それら各種構成は中央開口64を通じて内枠13の背側に露出した状態となっている。ここで、図7に基づき遊技盤80の背面の構成について詳細に説明する。図7は遊技盤80を後方から見た斜視図である。
遊技盤80の背面には、可変表示ユニット85(図5参照)を遊技盤80に対して搭載する合成樹脂製の台座部材141が固定されている。台座部材141は、遊技盤80側に開放された略箱状をなしており遊技盤80の背面のほぼ全域を覆っている。台座部材141の一部は樹脂ベース60の中央開口64を通じて同樹脂ベース60の背面側に突出しており、その突出した部分に対して上述した図柄表示装置94(図5参照)と、その図柄表示装置94を駆動するための表示制御装置とが取り付けられている。これら図柄表示装置94及び表示制御装置は前後方向(樹脂ベース60の厚さ方向)に図柄表示装置が前側且つ表示制御装置が後側となるように重ねて配置されている。さらに、遊技盤80には、表示制御装置の後方に位置するようにして報知・演出制御装置ユニットが搭載されている。報知・演出制御装置ユニットは、報知・演出制御装置142と、取付台144とを具備する構成となっており、取付台144上に報知・演出制御装置142が装着されている。
報知・演出制御装置142は、後述する主制御装置からの指示に従い音声やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る報知・演出制御基板を具備しており、報知・演出制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス145に収容されて構成されている。
報知・演出制御装置ユニットの下方には、台座部材141を後方から覆うようにして主制御装置ユニット160が設けられている。主制御装置ユニット160は、遊技盤80の背面に固定された合成樹脂製の取付台161と、その取付台161に搭載された主制御装置162とを有している。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としてのボックス封印部164によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。ボックス封印部164は、基板ボックス163の短辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも1つが用いられて封印処理が行われる。
ボックス封印部164はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス封印部164を構成する係止孔部に係止ピンを挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。ボックス封印部164による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス封印部164のうち、少なくとも1つの係止孔部に係止ピンを挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止ピンが挿入されたボックス封印部と基板ボックス163本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の係止孔部に係止ピンを挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163と取付台161とは台座封印部165によって開封不能に連結されている。詳しくは、台座封印部165は、ボックス封印部164と同様に係止孔部及び係止ピンを有しており、係止孔部に対して係止ピンが挿入されることで基板ボックス163と取付台161とが分離不能に結合されるようになっている。これにより、基板ボックス163の不正な取り外しが行われた場合に、その事実を把握しやすくなっている。
台座部材141において遊技盤80の背面と対向している部分には、前記一般入賞口81,可変入賞装置82,上側作動口83a,下側作動口83bの遊技盤開口部に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路が形成されている。これにより、一般入賞口81等に入賞した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤80の下方に集合する構成となっている。つまり、台座部材141には各種入賞口に入賞した遊技球を回収する機能が付与されている。
遊技盤80の下方には後述する排出通路が配されており、回収通路によって遊技盤80の下方に集合した遊技球は排出通路内に導出される。なお、アウト口86についても同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球はアウト口86を介して排出通路内に導出される。
また、上記回収通路には、遊技盤80表側の一般入賞口81に入賞した遊技球を検知する入賞口スイッチと、可変入賞装置82に入賞した遊技球を検知するカウントスイッチと、作動口83a,83bに入った遊技球を検知する作動口スイッチとが装着されており、それら各種スイッチによって入賞検知機構が構成されている。更に、台座部材141において可変表示ユニット85の左右両側には、スルーゲート84を通過する遊技球を検知するゲートスイッチが設けられている。これら各種スイッチは主制御装置162に対して電気的に接続されており、各スイッチによる検知情報が同主制御装置162に出力される構成となっている。
次に、図3及び図8に基づき裏パックユニット15について説明する。図8は裏パックユニット15の正面図である。
図3に示したように、内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。裏パックユニット15は、図8に示すように、裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は透明性を有する合成樹脂により成形されており、払出機構部202などが取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有する。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット85を囲むのに十分な大きさを有する。
ベース部211には、その右上部に外部端子板(図示略)が設けられている。外部端子板には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置に対して各種信号が出力される。また、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を内枠13に設けられた前記軸受け部133に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。ベース部211には、内枠13に設けられた固定レバー134が挿通される複数の挿通部215が形成されており、固定レバー134が挿通部215に挿通された状態にてベース部211に後方から当接することにより内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の下方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には払出装置224が設けられている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部225に供給される。
遊技球分配部225は、払出装置224より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路を介して上皿33に通じ、外側の開口部が本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路を介して下皿34に通じるように形成されている。
ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有し、取付台241に払出制御装置242と電源・発射制御装置243とが搭載されている。これら払出制御装置242と電源・発射制御装置243とは、払出制御装置242がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置242においては基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチ245が基板ボックス244外に突出している。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源・発射制御基板が収容されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル45の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、電源・発射制御装置243には電源スイッチ247が設けられている。電源スイッチ247を操作することにより、パチンコ機10の電源を投入状態(オン状態)又は遮断状態(オフ状態)に切り替え可能となっている。
ここで、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持される。上記主制御装置162には、RAM消去スイッチ166が設けられている。当該RAM消去スイッチ166を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
(操作ボタンユニット40及びそれに関連する構成)
本実施の形態においては、前扉枠14の上側膨出部28に設けられた上記操作ボタンユニット40の取付構造及びそれに関連する構成が特徴的なものとなっている。そこで、以下の説明においては先ず、図9及び図10を参照して、操作ボタンユニット40及びその周辺構成の概要について補足説明する。図9は前扉枠14を正面側から見た斜視図、図10(a)は操作ボタンユニット40及びその周辺構成を示す図9の部分拡大図、図10(b)は図9のA−A線部分端面図である。
図9に示すように、上側膨出部28は、環状電飾部24,スピーカ部27用のカバー部材,各種装飾部材とともにカバー体21を構成している。上側膨出部28は、その基端部(後端部)が枠体20に固定されており、所謂片持ち状態となっている。上側膨出部28の上下幅及び横幅をある程度確保した上で、上記固定箇所を上下左右に複数設定することにより、固定強度の向上が図られている。
上側膨出部28は、上下一組の膨出部構成体301,302が組み合わされてなる(図10(a)参照)。具体的には上方に開放された略箱状の下側の膨出部構成体301,302を上面に装飾が施された左右一対の上側の膨出部構成体301,302によって上方から覆い、これら両構成体301,302が結合されてなる。このような構成とすることにより、上側膨出部の見栄えの向上を図りつつ、上側膨出部28の歩留まりの低下を抑制している。
上側膨出部構成体301の前後幅は下側膨出部構成体302の前後幅よりも小さく設定されている。言い換えれば、上側膨出部構成体301は下側膨出部構成体302の前側及び左右の縁部に沿うようにして形成されており、両構成体301,302の後端縁には前後方向にてずれが生じている。このようなギャップの存在によって、上側膨出部28の上面部311には上皿33用の設置部としての収容凹部315が形成されている。収容凹部315に上方に開放されており、上側から上皿33が嵌ることによってその開放部分が塞がれている。
図示は省略するが、上側膨出部構成体301の背面部314には上皿33と係合する係合部が設けられている。上皿33が上記収容凹部315への押し込まれることで係合部が係合状態となり、上皿33と上側膨出部28とが一体化されている。また、枠体20にも上側膨出部28が当該枠体20に固定されることで上皿33に係合する係合部が設けられている。これにより、上側膨出部28を枠体20に固定した状態では、当該係合部によって枠体20からの上皿33の取り外しが規制されることとなる。つまり、上皿33は上側膨出部28と枠体20とによって挟み込まれており、メンテナンス時等に上皿33を取り外す場合には、事前に枠体20から上側膨出部28(カバー体21)を行う必要がある。これは、上皿33の不正な取り外し等の各種不正行為に対する防御機能を強化するための工夫である。
図10(b)に示すように、上皿33は、上側膨出部28の基端側に配置され、上方だけでなく後方にも開放されている。この後側の開放部分は枠体20の前面部36によって塞がれており、上皿33及び枠体20(詳しくは前面部36)によって多数の遊技球を貯留可能な貯留領域SEが区画形成されている。上皿33の底面部は右側に下り傾斜しており、前面部36において貯留領域SEの最上流に位置する部分には上記払出装置224から遊技球が供給される入口部分としての供給口37が形成されている。
また、前面部36において貯留領域SEの最下流に位置する部分には上記遊技球発射機構110に遊技球を導く排出口38が形成されている。排出口38については、上側膨出部構成体301によって上方から覆われており、当該排出口38への不正なアクセスが抑制されている。
貯留領域SEの中流〜下流(排出口38)にかけては、遊技球を一列に整列させた状態で排出口38へと誘導する整列通路320が形成されている。整列通路320については、その前後幅(上皿33の縦壁と枠体20の前面部36との距離)が遊技球の直径寸法よりも僅かに大きい程度に抑えられており、同一箇所を複数の遊技球が同時に通過できない構成となっている。整列通路320を経由させて遊技球を排出口38へ誘導することにより、遊技球発射機構110へ遊技球が円滑に供給されることとなる。
ここで、遊技を行う際の遊技球の動きについて簡潔に説明する。遊技者の発射操作に基づいて遊技領域PEへ到達した遊技球が可変入賞装置82等の各種入球部へ入球した場合には、その特典として予め設定された数の遊技球が払出される。具体的には、払出装置224が動作することにより、供給口37を通じて貯留領域SEに遊技球が供給される。貯留領域SEに到達した遊技球は、自重によって下流側へと移動し、整列通路320にて整流された状態にて排出口38へと誘導される。そして、排出口38を通じて遊技球発射機構110の球送装置113へ到達する。遊技球の発射操作が行われている場合には、この球送装置113が一定の期間ごとに遊技球を発射待機位置へと供給し、それに伴って貯留領域SEに貯留されている遊技球が、順次下流側へと移動することとなる。
上側膨出部28には、上述した上皿33以外にも、操作ボタンユニット40及びコントローラユニット41が配設されている。操作ボタンユニット40は図柄表示装置94等と連動して所定の遊技演出等を実行する機能が付与されており、コントローラユニット41については遊技モード(例えば背景やキャラクタ等のカスタマイズ)を選択する機能が付与されている。図10(b)からも明らかなように、操作ボタンユニット40とコントローラユニット41とを比較した場合に、操作ボタンユニット40の操作部分の方がコントローラユニット41の操作部分よりもはるかに大きく形成されており、且つ操作ボタンユニット40は遊技進行時に演出の一環として操作されるものであるのに対して、コントローラユニット41は遊技演出に用いられることはなく、主として遊技開始前や遊技終了後の待機状態(待機モード中)にて操作されることを前提としている。
以上詳述した使用条件/使用環境/形状等の違いを配慮して、固定対象に違いが発生している。具体的には、コントローラユニット41及び操作ボタンユニット40は概観上配設対象が共通(上側膨出部28)となっているものの、コントローラユニット41の固定対象が上側膨出部28自体となっているのに対して、操作ボタンユニット40はあたかも上側膨出部28に固定されているかのように見えて、その実態が異なっている。
ここで、図10〜図13(a)を参照して、操作ボタンユニット40の配置及びその主要な構成について補足説明し、その後、操作ボタンユニット40の取付構造について説明する。図11は操作ボタンユニット40及びそれに付随する構成を示す正面図及び斜視図、図12(a)は図10(a)のB−B線部分断面図、図12(b)は図10(a)のC−C線部分断面図、図13(a)は図10(b)のD−D線部分断面図である。
図10(b)に示すように、操作ボタンユニット40は、上皿33の前方、詳しくは整列通路320の前方に配されている。上側膨出部28(詳しくは上側膨出部構成体301)の上面部311には、上記一対の上側膨出部構成体301を左右に離間して配設することにより上側に開放された開口316が形成されている。開口316は、上側膨出部28の上面部311,前面部313,背面部314に跨っており、この開口316を覆うようにして操作ボタンユニット40が配置されている。
図11に示すように操作ボタンユニット40は、筒状部分の端部に遊技者によって押圧操作される操作面部411が形成されたボタン部材401と、当該押圧操作に基づくボタン部材401の変位(昇降)を許容した状態で当該ボタン部材401を保持するホルダ部材402とを有している。図12(a)に示すように、ホルダ部材402は、有底の円筒状をなす本体部421を有しており、その内径がボタン部材401の筒状部分の外径と同一となるように設定され、この本体部421によって押圧操作に基づくボタン部材401の移動方向が規定されている。
ホルダ部材402の本体部421には、遊技状況に応じて各種演出/報知を行うための遊技部品が内蔵されている。具体的には、ボタン部材401(詳しくは操作面部411)に形成された光透過部を通じて光を照射する発光基板431と、ボタン部材401を振動させるバイブレータ432とが底部424に設置されている(図13(a)参照)。これら発光基板431及びバイブレータ432は報知・演出制御装置142に電気的に接続されており、報知・演出制御装置142からの信号により発光基板431の発光制御及びバイブレータ432の駆動制御が行われる。
例えば、操作ボタンユニット40を操作すべきタイミング(例えば操作が有効に受け付けられる状況下)となった場合に発光基板431を発光させることによりその旨が報知され、その後、消灯させることにより操作が有効に受け付けられた旨又は操作すべき期間が終了した旨が報知される。また、操作が行われた場合にバイブレータ432を振動させることにより、当該操作に係る演出に対応する遊技回が大当たりに当選している可能性の高い遊技回であることを示唆することが可能となっている。
ホルダ部材402の本体部421には、ボタン部材401の最大突出位置(待機位置)及び最大操作位置を規定するストッパが形成されており、それらストッパによってボタン部材401の操作量/操作範囲が決定されている。また、ホルダ部材402には、ボタン部材401が最大突出位置に向けて付勢する付勢部材(バネ)が内蔵されており、この付勢部材の付勢力によってボタン部材401が最大突出位置に待機する構成となっている。
ボタン部材401(操作面部411)は、ホルダ部材402(本体部421)の上端部に形成された開口部422を通じて上方に突出している。ボタン部材401が上記付勢部材の付勢力に抗して押圧操作された場合には、ボタン部材401の突出量が減少することとなるが、最大操作位置に到達した場合であってもボタン部材401の操作面部411が開口部422から突出したままとなるように構成されている。より詳しくは、ボタン部材401の操作量が最大となった場合であっても、ボタン部材401の操作面部411が上側膨出部28の上面部311よりも上方に突出したままとなるように構成されている。
本体部421の開口部422は外側に延出するようにして開口フランジ423が形成されている。開口フランジ423については、前側部分の長さが他の部分と比較して長く設定されており(図11参照)、それに合わせて上側膨出部28との関係にも差違が生じている。図10(a)に示したように、遊技機正面視においては開口フランジ423が遊技機正面側を向いており、操作ボタンユニット40が大きく露出している。そして、この前側の開口フランジ423については上側膨出部28の前面部313に遊技機正面側から対向している(図12(a)参照)。一方、左右の開口フランジ423については図13(a)に示すように、上側膨出部28の上面部311を上方から対向するようにして形成されている。開口フランジ423と上面部311との間には所定の隙間が確保されているが、上面部311に形成された凹凸によってこの隙間の露出が回避されている。以上詳述した開口フランジ423と上側膨出部28との関係については操作ボタンユニット40の取付構造と密接な関係にある。故に、その技術的意義については操作ボタンユニット40の取付構造を示した後に当該取付構造を踏まえて説明する。
以下、操作ボタンユニット40の取付構造について説明する。本実施の形態に示す操作ボタンユニット40は既に説明したように概観上あたかも上側膨出部28に固定されているかのように見せかけてはいるが、その固定対象は上側膨出部28ではなく枠体20となっている。具体的に、図11に示すように金属製の取付フレーム450を介して枠体20に固定されている。つまり、枠体20に対する固定態様が上側膨出部28と同位の関係となっている。
取付フレーム450は、操作ボタンユニット40用の取付台として機能する横フレーム461を有している。横フレーム461は略平板状をなしており、一方の板面が上方を向くようにして配置されている(詳しくは遊技機前方へ僅かに下り傾斜となるように配置されている)。操作ボタンユニット40は、横フレーム461の上面462に載置されている。具体的には、ホルダ部材402の底部424が横フレーム461の上面に当接するようにして設置されている。そして、ホルダ部材402の底部424がネジ等の固定具491を用いて横フレーム461に固定されることで、図11等に示すように操作ボタンユニット40と取付フレーム450とが一体化されている。
横フレーム461は左右に延びており、その中間位置に操作ボタンユニット40が配置されている。横フレーム461において操作ボタンユニット40が配置されている側とは反対側には、当該横フレーム461から下方に延びる縦フレーム471,481が配設されている。これら縦フレーム471,481は、板面が左右を向くように形成されており、その後端部には枠体20への取付部472,482が形成されている。これら取付部472,482がネジ等の固定具492を用いて枠体20に固定されることにより、当該枠体20に操作ボタンユニット40が取り付けられている。
縦フレーム471,481を板状に形成し且つその板面を左右に向けることにより、上方からの圧力に対する取付フレーム450の耐力を向上しつつ、遊技機正面視における取付フレーム450の占有領域の拡がりを抑えることが可能となっている。
また、図12(a)等に示すように、本実施の形態においては操作ボタンユニット40が枠体20の前面部36よりも前方にオフセットして配置され、操作ボタンユニット40と取付フレーム450の枠体20に対する固定箇所とが前後にずれている。ここで、横フレーム461を遊技機前方に僅かに傾斜させているため、操作ボタンユニット40が押圧操作された場合に生じる応力が横フレーム461→縦フレーム471,481を通じて枠体20に伝えやすくなっている。これにより、取付フレーム450から枠体20へ応力を分散させやすくなっている。なお、上記傾斜によって操作ボタンユニット40の操作面部411についても僅かに遊技機前方に傾いているため、遊技機前方からのアクセスが容易となっており、併せて操作ボタンユニット40の操作性の向上が実現されている。
縦フレーム471,481は左右に離間して設けられており、操作ボタンユニット40の支持バランスの安定化が図られている。以下説明の便宜上、左側の縦フレーム471を「左側縦フレーム471」、右側の縦フレーム481を「右側縦フレーム481」と称する。
左側縦フレーム471は、操作ボタンユニット40の直下に配設されている。これは、操作ボタンユニット40が、操作された際にその力をダイレクトに左側縦フレーム471に伝える工夫であり、係る工夫によれば押圧操作によって横フレーム461が撓むことを好適に抑制することができる。右側縦フレーム481は横フレーム461の右側の端部に配置されている。言い換えれば、二つの縦フレーム471,481が貯留領域SEの排出口38の左右両側に位置している。
本実施の形態に示す操作ボタンユニット40の操作面部411は、遊技球発射ハンドル45と比較してもわかるようにかなり大型のもの(手のひら全体で操作できる程度のもの)が採用されている。係る構成によれば、押圧操作が容易となる一方、遊技者による押圧位置が多様になり得る。つまり、左側縦フレーム471を操作ボタンユニット40の直下に配置したとしても、左側縦フレーム471に対して左右にずれた部分が操作される可能性を払拭できない。そして、このような操作が行われた場合には、上述した横フレーム461の撓みだけでなく、左側縦フレーム471が左右に撓む可能性が生じる。この点、右側縦フレーム481を併用しているため、右側縦フレーム481がそのような変形を抑えるように作用することとなる。
また、図11に示すように、横フレーム461には左側縦フレーム471を挟んで右側縦フレーム481とは反対側となる部分に、後方へ延出する延出部465が形成されている。延出部465の先端部分(後端部部分)には取付部466が形成され、この取付部466についても、ネジ等の固定具492を用いて枠体20に固定されている。このように左側縦フレーム471を中央として、その左右両側に固定箇所を配することにより、上記支持バランスの更なる強化が実現されている。
各縦フレーム471,481については上側膨出部28から下方に突出しているのに対して、延出部465は上側膨出部28の内部空間IS内に収まっている。つまり、延出部465の下方、下皿34の上方となる領域では延出部465の存在により、当該領域が圧迫されることを抑制している。つまり、上述した取付強度の強化に起因して下皿34へのアクセスが困難になることが回避されている。
ここで、本実施の形態においては、縦フレーム481とカバー体21との関係が特徴的なものとなっている。以下、図10(a)及び図12を参照して、縦フレーム481の収容構造について説明する。
図10(a)に示すように、下側膨出部29において下皿34と遊技球発射ハンドル45との間にはウーハー46が設けられており、カバー体21にはウーハー46を囲むようにして当該ウーハー用の収容部47が形成されている。上述の如く中/高音域に対応したスピーカ部27を遊技機上部に配置したのは、当該スピーカ部27の音を遊技者の耳に届けやすくするための工夫であり、低音域に対応したウーハー46を遊技機下部に配置したのは遊技者の体に近い位置にて重低音を出力することにより、その振動を遊技者の身体(体幹)に伝えやすくする工夫である。
ウーハー用の収容部47は、後方に開放された箱状をなしており、上側膨出部28と同様に遊技機前方に膨出している。これにより、枠体20とカバー体21によってウーハー46を囲む区画壁部331が形成され、この区画壁部331がエンクロージャとして機能する構成となっている。
区画壁部331は、スリットが形成された前壁部332と、左右の縦壁部333,334とを有してなり、収容部47内で増幅された音が上記スリットを通じて遊技機前方に出力される。ここで、左右の縦壁部333,334については区画壁部331よりも前方に張り出しており、出力された音の拡散を抑制している。
特に、左側の縦壁部333については、下側膨出部29を下皿34と収容部47とに仕切る仕切り部としての機能が付与されており、下皿34に溜まった遊技球が収容部47側へ移動することを規制している。これら縦壁部333,334は上側膨出部28と下側膨出部29とに跨っており、下側膨出部29によって上側膨出部28を支える支柱としての機能が付与されている。これにより、例えば遊技者が手を上側膨出部28に載せた状態で遊技を行ったとしても、それに起因して上側膨出部28に後端部を基端とした撓み等の歪みが発生することを抑制している。
図12に示すように、各縦壁部333,334は中空となっており、ある程度の横幅を確保しつつ(上記支持強度やエンクロージャとしての機能を担保しつつ)、それに起因した重量増が抑えられている。縦壁部333,334の内部空間は、上側膨出部28(詳しくは下面部312)に形成されたスリット317を通じて上側膨出部28の内部空間ISと繋がっている。そして、上記取付フレーム450の縦フレーム471,481はこれらスリット317を通じて縦壁部333,334内に入り込んでいる。つまり、縦壁部333,334の内部空間が縦フレーム471,481用の収容空間として機能している。
特に、左側縦壁部333については、図10(a)に示すように、下側膨出部29を下皿34と収容部とに二分すべくその中央位置、すなわち操作ボタンユニット40の直下に位置しており、操作ボタンユニット40,下皿34,収容部47(詳しくは左側縦壁部333),取付フレームの位置関係及び形状は、強度、貯留機能、演出機能、見栄え等を向上する上での技術的関連性がある。
以上詳述したように、本実施の形態における操作ボタンユニット40については、上側膨出部28を介さずに取付フレーム450を用いて枠体20に直接取り付けられている。これにより、押圧操作等により操作ボタンユニット40に加わる負荷を枠体20へ好適に分散させることが可能となっている。そして、本実施の形態ではこのような機能を一層好適に発揮させる上で更なる工夫が施されていることを特徴の1つとしている。以下、図12(a)及び図13(a)〜(c)を参照して当該工夫について説明する。図13(b)及び図13(c)は、本工夫を示す概念図である。なお、図13(b)及び図13(c)においては、一部の構成を簡略化して示しているため、詳細な構成についての説明では適宜図12(a)及び図13(a)を参照する。
図12(a)及び図13(a)を参照して説明したように、上側膨出部28と操作ボタンユニット40(ホルダ部材402)とは、上述した押圧操作方向(ボタン部材401の移動方向)と同じ方向における相対変位が許容されている。例えば、操作ボタンユニット40(ホルダ部材402)の開口フランジ423については、操作ボタンユニット40が下方に変位した場合であっても、少なくとも上記隙間が確保されているため、当該変位がこの隙間の範囲内に収まる限り上側膨出部28に衝突することがない。
図13(b)に示すように、上側膨出部28内に収容された横フレーム461についても、その下面463と上側膨出部28の下面部312との間に所定の隙間が確保されており、横フレーム461の下方への変位が許容されている。また、図13(c)に示すように、横フレーム461と上皿33とは独立しており、横フレーム461が下方に変位した場合にその変位が上皿33によって妨げられることはない。
以上の理由から操作ボタンユニット40及び横フレーム461の下方への変位が所定の範囲内(隙間等の範囲内)で許容されている。本実施の形態に示す取付フレーム450は金属製であり、上記範囲内での変位では塑性レベルに至ることはなく弾性域にて変形する構成となっている。この場合、仮に操作ボタンユニット40が下方に変位した場合には取付フレーム450に蓄えられた弾性力によって元の位置へと復帰しようとする。ここで、本実施の形態においては、図12(a)及び図13(a)に示すように、上側膨出部28の上面部311と横フレーム461の上面462との間には上記隙間と同等の隙間が確保されている。また、操作ボタンユニット40(例えば開口フランジ423)と上側膨出部28とは結合されているわけではないため、そのような変位が妨げられることはない。特に、開口フランジ423の前側部分と上側膨出部28の前面部313とは、図12(a)に示すようにある程度の重なり代が確保されており、上側膨出部28の内部空間ISが露出してしまうことがない。また、開口フランジ423の左右両側部分と上側膨出部28の上面部311とは、図13(a)に示すように上面部311に形成された凹凸によって側方から覆われており、凸部の起立量に余裕代があるため、開口フランジ423と上面部311と隙間が露出することもない。
つまり、図13(b)及び図13(c)に示すように、操作ボタンユニット40は概観上は上側膨出部28に取り付けられているように見えても、実際には上側膨出部28とは独立している。また、横フレーム461は上側膨出部28の内部空間ISに収容されてはいるが、内部で浮いた状態となっており、上側膨出部28及び上皿33との接触が回避されている。このような構成とすることにより、仮に操作ボタンユニット40に大きな負荷が加わった場合であっても当該負荷が上側膨出部28に伝わることを抑制することができる。また、操作ボタンユニット40にはバイブレータ432が内蔵されているが、当該バイブレータ432が振動した場合であっても、当該振動が上側膨出部28に伝わりにくい構成が実現されている。
操作ボタンユニット40が下方へ変位して元の位置に復帰する際にも、操作ボタンユニット40や横フレーム461が上側膨出部28や上皿33に衝突することがない。これにより、上記保護機能を一層好適に発揮させることが可能となっている。
以上詳述した実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
上皿33については、遊技機前方に膨出している上側膨出部28に配設されることにより遊技機前方からのアクセスが容易となっている。これにより、遊技球の補給や球詰まりの解消等を行う際の作業性の向上や残り球の確認等の容易化が実現されている。ここで、上皿33の配設対象となっている上側膨出部28に操作ボタンユニット40を配設することにより、上皿33と同様に操作ボタンユニット40へのアクセスが容易となり、利便性の向上に貢献できる。
ここで、操作ボタンユニット40は、上側膨出部28に設けられてはいるが、その固定対象は上側膨出部28ではなく枠体20となっている。このため、仮に操作ボタンユニット40が強く押される等して大きな負荷が生じたとしても、その負荷が取付フレーム450を介して枠体20に分散される。故に、当該負荷の影響により上側膨出部28(特に上皿33や貯留領域SE)に歪が生じることを好適に抑制できる。このようにして、上皿33(貯留領域SE)への影響を抑えることにより、上側膨出部28にて上皿33と操作ボタンユニット40とを好適に共存させることが可能となっている。
上側膨出部28が片持ちとなっている構成にて操作ボタンユニット40を手前側且つ上皿33を奥側に配設した場合、操作ボタンユニット40へのアクセスを容易にすることができ、当該操作ボタンユニット40の操作が難しくなることを回避しつつ、上皿33からの球こぼれの抑制に貢献できる。しかしながら、係る構成によれば、操作に伴って基端部分に発生する負荷(応力)が大きくなりやすくなる。この点、本実施の形態においては、取付フレーム450によって操作ボタンユニット40を支持する構成(上側膨出部28に頼らない構成)とすることにより、上記不都合の発生を好適に回避できる。
取付フレーム450の横フレーム461に操作ボタンユニット40を搭載する構成においては、横フレーム461が露出することは遊技機の見栄えを低下させる要因となるため好ましくない。この点、横フレーム461を上側膨出部28の内部空間ISに収容し、操作ボタンユニット40を上側膨出部28の開口316を通じて突出させる構成とすれば、横フレーム461の露出を抑えつつ操作ボタンユニット40があたかも上側膨出部28に一体化されているかのように見せることができる。故に、強度担保に伴う見栄えの低下を抑制できる。
操作ボタンユニット40は遊技者によってまた遊技状況によってどのような扱いを受けるかは様々となる。例えば、遊技が有利に進んでいない状況下においては力任せに操作ボタンユニット40が叩かれる可能性も否定できない。このように、操作ボタンユニット40が扱われた場合には、単に操作ボタンユニット40に手を載せたまま遊技をしている場合と比較して、衝撃によって負荷が大きくなると想定される。この点、本実施の形態においては、操作ボタンユニット40の変位(取付フレーム450の撓み変形)を許容する構成としているため、上記衝撃を緩和することができる。このような撓み変形をした場合であっても、操作ボタンユニット40と上側膨出部28とが独立しているため、上側膨出部28が変形することを好適に抑制することができる。
なお、変形量があまりにも大きくなった場合には、上側膨出部28の下面部312の上面(内面)に横フレーム461が当たる可能性がある。しかしながらこの場合には、瞬間的に発生する大きな衝撃は枠体20側に分散され、更には取付フレーム450の変形によって衝撃が吸収されることとなる。故に、上側膨出部28に大きな負荷が加わることが好適に回避される。
因みに、上述した横フレーム461の変形パターンは操作面部411が手前側に引き寄せるような力が加わった場合に発生し得る事象であり、多くの場合には、以下の変形パターンとなる。すなわち、本実施の形態における横フレーム461は斜め前方に傾いており、それに合わせて操作ボタンユニット40の押圧操作方向も斜め後方となっている。この場合、上述したような大きな衝撃が加わった際には、取付フレーム450の枠体20に対する固定箇所を基端として全体が撓むため、横フレーム461単体で撓み変形が生じるわけではない。この際には、縦フレーム471,481の下端部が下側膨出部29の底面部に当ることにより(図12参照)、その衝撃が下側膨出部29へ分散されることとなる。故に、上述したような上側膨出部28への影響を好適に抑えることができる。
取付フレーム450においては、横フレーム461及び縦フレーム471,481を併用し、横フレーム461の板面と縦フレーム471,481の板面とを交差させる構成とした。これにより、遊技機正面視における取付フレーム450(特に縦フレーム471,481)の占有領域の拡がりを抑えつつ、枠体20から離間した位置に操作ボタンユニット40を配置する構成であっても、その支持強度を好適に向上させることができる。
上側膨出部28の下方にウーハー46が配置されている。ウーハー46については遊技者が直接触れる部分ではないためこのような配置としても、利便性等の問題が生じない。ここで、ウーハー46の音響機能を向上するには、エンクロージャとして機能する収容部47(区画壁部331)の存在が有益である。この収容部47を構成する縦壁部333,334に縦フレーム471,481を収容する構成とすれば、縦フレーム471,481の露出を抑えて、強度向上に起因した見栄えの低下を好適に抑制することができる。また、縦フレーム471,481専用の収容部を別途形成する必要がないため、縦フレーム用の占有領域が無駄に嵩むことを好適に回避できる。
本実施の形態においては、ボタン部材401が最大押圧位置に押し込まれた場合であっても操作面部411が上側膨出部28の上面部311よりも上方に突出した状態が維持される構成とした。これにより、遊技者が勢いよくボタン部材401を叩いた場合であってもその手が上側膨出部28に当たることを抑制している。これにより、押圧操作に起因して発生する負荷が上側膨出部28に直接作用することを抑制できる。
操作ボタンユニット40については上側膨出部28の前側部分に配置されている。このため、多くの場合には遊技者は手前側から押圧操作を行うと想定される。ここで、本実施の形態においては、上側膨出部28に設けた操作ボタンユニット40用の開口316を上側膨出部28の前面部313及び背面部314にまで拡げ、操作ボタンユニット40の前方及び後方での露出部分を大きくした。これにより、操作ボタンユニット40を叩こうとした場合に、遊技者の手や指が上側膨出部28に当たることを抑制することが可能となっている。これにより、押圧操作に起因して発生する負荷が上側膨出部28に直接作用することを一層好適に抑制できる。
本実施の形態においては特に、上皿33と枠体20の前面部36とによって貯留領域SEを形成している。この場合、上皿33の後端縁と前面部36と間には境界部位BPが生じることとなる。仮にこのような構成において、上側膨出部28が変形してしまうと上皿33に付与された遊技球の貯留機能や誘導機能等に障害が発生すると懸念される。この点、本実施の形態によれば、このような不都合の発生が好適に回避される。以下、図32の概略図を参照して、従来周知の構造と本実施の形態に示す構造とを比較しつつ、どのようにして不都合が発生するか、またそのようにしてそのような不都合が回避されるかを説明する。
先ず、図32(a)群を参照して、従来周知の構造について説明する。従来周知の遊技機においては、上側膨出部28Xに操作ボタンユニット40X及び上皿33Xの両方が固定されている。この場合、仮にボタン部材401Xが最大押圧位置に到達した場合には、押圧力が操作ボタンユニット40Xのホルダ部材402Xを通じて上側膨出部28Xに伝わることとなる。仮に、この押圧力が大きくなった場合には、図32(a1)→図32(a2)に示すように、上側膨出部28Xが枠体20Xに対する固定箇所392Xを基端として下方に撓むこととなる。この場合、上皿33と枠体20Xとが離間して、上皿33と枠体20Xの前面部36Xとの境界部位BPXが拡がってしまう。これにより、整列通路320Xの幅寸法L1→L2へ拡大し、整列機能が上手く機能しなくなったり球詰まり等が発生したりする可能性が高くなる。また、図示は省略するが排出口を通じた遊技球発射機構への遊技球の供給が円滑に行われなくなる可能性が高くなる。
一方、本実施の形態に示した構成では、図32(b1)→図32(b2)に示すように、仮に操作ボタンユニット40が変位したとしても取付フレーム450が変形するに留まり、その影響が上側膨出部28や上皿33に及ばない。故に、境界部位BPが拡がったり、整列通路320の幅寸法L1が拡がったりすることを好適に抑制できる。以上の理由から、従来周知の構成で発生し得た不都合が好適に解消されることとなる。
因みに、既に説明したように排出口38については防犯上の理由から遊技者等のアクセスが難しい構造となっている。このため、係る箇所で上記変形の影響が出ると、その解消が難しくなると想定される。この点、本実施の形態においては縦フレーム471,481を排出口38の左右両側に配置することにより、横フレーム461が撓みを抑制し、横フレーム461によって上側膨出部28の下面部312が押されることに起因した上記不都合の発生を好適に抑制することが可能となっている。
<第2の実施の形態>
本実施の形態では、上記第1の実施の形態に示した操作ボタンユニットの内部構造、詳しくは「操作部」及び「表示演出装置」に相当する構成の支持構造が上記第1の実施の形態と相違している。以下、図14及び図15を参照して、それら相違する構成を中心に本実施の形態における操作ボタンユニット500について説明する。図14(a)は操作ボタンユニット500を上方から見た斜視図、図14(b)は操作ボタンユニット500を下方から見た斜視図、図15は操作ボタンユニット500を主要な構成毎に分解して示す分解斜視図である。
図14に示すように、操作ボタンユニット500は「操作部」や「表示演出装置」に相当する構成が1ユニット化されてなり、このようにユニット化された状態で前扉枠14(詳しくは取付フレーム450:例えば図11参照)に固定されている。なお、取付フレーム450に対する操作ボタンユニット500の取付態様や、膨出部28等との位置関係については上記第1の実施の形態と同様であるため説明を援用する。
図15に示すように、操作ボタンユニット500は、遊技者による操作対象としての操作ブロック501と、操作ブロック501に収容された可動式の可動装飾ユニット502と、それら操作ブロック501及び可動装飾ユニット502の取付対象としてのホルダ503とを有してなる。
操作ブロック501は、可動装飾ユニット502を覆うカバーユニット510と、カバーユニット510が固定される台座としての可変ユニット520とにより構成されている。カバーユニット510については、透明性を有する合成樹脂からなる第1カバー部材511及び第2カバー部材512が組み合わされてなり、それらカバー部材511,512を通じた可動装飾ユニット502を視認性が担保されている。つまり、可動装飾ユニット502を用いた表示演出を行う場合には、当該表示演出をカバーユニット510を通じて操作ボタンユニット500の外から視認可能となっている。
第1カバー部材511は押圧操作方向とは反対側(上方)に凸となる椀状をなしており、その上面部分が押圧操作の対象としての機能が付与された操作面部513となっている。第1カバー部材511の側面部を構成する円環部に上記第2カバー部材512が組みつけられ、両カバー部材511,512によってカバーユニット510が構成されている。
第2カバー部材512は、第1カバー部材511の円環部に沿うよう形成された環状をなしている。第2カバー部材512の上端部は周方向に複数の凹凸が形成された波状をなしており、これら凹凸によって指掛け部514が構成されている。
詳細については後述するが、本実施の形態における操作ボタンユニット500については、遊技者による押圧操作及び回転操作が可能となるように構成されている。上記操作面部513については押圧操作を行った際に指や手の平にカバーユニット510のエッジ等が当たりにくくなるように滑らかな曲面状をなしている。これは、角当たりを回避して遊技者の手の保護を図る上では好ましい。但し、このような構成では、上記回転操作を行う際には指が引っ掛かる部分が存在しないため、操作がやりづらくなると想定される。そこで、第1カバー部材511の円環部に対応する部分に第2カバー部材512に指掛け部514を設けることで、回転操作のやりづらさを解消している。
カバーユニット510は、可変ユニット520を構成するハウジング521に固定されている。より具体的には、ハウジング521は中空をなす箱状に形成されており、その上面部分(後述するハウジング521)にカバーユニット510が固定されている。
これらカバーユニット510及びハウジング521によって囲まれた空間が上記可動装飾ユニット502の収容空間として機能している。ここで、図15及び図16を参照して可動装飾ユニット502について説明する。図16は、操作ボタンユニット500の内部構造を示す縦断面図である。
図16に示すように、可動装飾ユニット502は、複数の発光素子(詳しくはLED)が実装された発光基板572と、当該発光基板572がその素子搭載面が操作面部513を向くようにして搭載された取付ベース571とを有している。発光基板572は報知・演出制御装置142に接続されており、報知・演出制御装置142からの信号に基づいて点灯/消灯/点滅等の発光制御が行われる。
取付ベース571には、有色透明な樹脂材料により形成された基板カバー573が発光基板572の素子搭載面を覆うようにして固定されている。基板カバー573には光拡散部が形成されており、発光基板572からの光は基板カバー573を通じて拡散された状態で操作面部513へと照射されることとなる。
取付ベース571には、基板カバー573よりも操作面部513側に位置するようにして装飾部材574が配設されている。装飾部材574は取付ベース571によって回動可能に軸支されており、装飾部材574の上面との間には所定の動作隙が確保されている。これにより、装飾部材574と基板カバー573との干渉が回避されている。
取付ベース571には発光基板572とは反対側に膨出する膨出部579が形成されており、この膨出部579の下面(詳しくは発光基板572が搭載面とは反対側の板面)には、装飾部材574用の駆動手段としてのモータ575が固定されている。モータ575は報知・演出制御装置142に接続されており、報知・演出制御装置142からの駆動信号に基づいて動作する。モータ575が動作することにより装飾部材574が回転することとなる。
装飾部材574には、その回動中心軸線と交差する方向に延びる複数のアーム部が形成されている。これらアーム部は有色不透明となるように形成され発光基板572からの光を遮る遮光性が付与されている。発光基板572が発光している状況下においては、装飾部材574が回転することにより遮光位置が変わる。このように部位毎に遮光/非遮光の切り替わりが発生することで、見かけ上の発光態様が変化する。
なお、本実施の形態では、発光制御によって点滅パターンを変化させて遊技者の注意を引く場合と、装飾部材574が回転することによる見かけ上の点滅パターンの変化とが発生し得るが、操作ボタンユニット500が点滅した場合には装飾部材574が回転しているか否かを目視により確認することで、遊技者は発生中の点滅が何れのパターンによるものかを把握可能となっている。
本実施の形態に示すホルダ503についても上記第1の実施の形態に示したホルダ部材402と同様に有底の箱状をなしている(図15参照)。ホルダ503の底部551には周壁部561と同じ方向に(上方:押圧方向における手前側)に突出する台座552が形成されている。台座552は円筒状をなしており、その頂部552aに可動装飾ユニット502が載置されている。詳しくは、台座552の頂部552aに取付ベース571の膨出部579が当接することにより、可動装飾ユニット502が台座552によって支持された状態となっている。
頂部552aには貫通孔553が形成されており、この貫通孔553を通じて上記モータ575が台座552の円筒部552b内(中空部分)に突出している。これにより、モータ575と台座552との干渉が回避されている。因みに、モータ575はその全体が、円筒部552b内に収容されている点に鑑みれば、台座552(詳しくは円筒部552b)は可動装飾ユニット502の駆動部を収容する「収容部」と称することもできる。
このように台座552に可動装飾ユニット502が載置された状態で、取付ベース571の膨出部579がネジ565(固定具)により、台座552の頂部552aに固定されることで、可動装飾ユニット502がホルダ503に一体化されている。
本実施の形態においては特に、可動装飾ユニット502がモータ575を有することで、その重量が嵩んでいる。そして、その重心位置については、膨出部579におけるモータ575の取付箇所付近に位置するように構成されている。上述したように、モータ575を貫通孔553を通じて下方に突出させて膨出部579が台座552に載るように工夫することにより、台座552による可動装飾ユニット502の支持バランスの向上が実現されている。
次に、図17及び図18を参照して操作ブロック501の操作及び支持に係る機能が付与された可変ユニット520について説明する。図17は可変ユニット520の分解斜視図、図18は可変ユニット520の縦断面図である。なお、図18においては説明の便宜上、カバーユニット510、可動装飾ユニット502、ホルダ503の各構成を2点鎖線によって表示している。
可変ユニット520の上記ハウジング521は一対のケース構成体(ケース体522及び蓋体523)が組み合わされてなり、その内部にベース部材531が収容されている。ベース部材531は、ハウジング521の組み合わせ方向(上下方向又は押圧操作方向)と同じ方向にて当該ハウジング521との相対変位が許容された状態で両ケース構成体522,523によって挟まれている。
ケース体522において上記カバーユニット510が搭載されている側とは反対となる部分には、上記組み合わせ方向に延びるボスが複数設けられている。ハウジング521は全体として円環状をなしており、これらボスはハウジング521の周方向にて等間隔となるように配置されている。蓋体523は、それらボスの先端部分に当接した状態にて同ボスにネジ524を用いて固定されている。これによりケース体522と蓋体523との分離が規制された状態となっている。
ベース部材531には、それらボスに1対1で対応するように形成されたボス受け部が形成されており、各ボスがボス受け部に挿通されることにより、上記相対変位の方向が規定されている。また、ボス及びボス受け部によって、周方向におけるハウジング521及びベース部材531の相対変位が制限されている。
ハウジング521には、カバーユニット510の固定対象たるケース体522とは反対側、すなわち蓋体523側へベース部材531を付勢するバネ部材535が収容されている。バネ部材535は回動操作方向にて等間隔となるように複数配設されており、ベース部材531とケース体522との間に挟まれている。バネ部材535はケース体522及び蓋体523がネジ524によって固定された状態では僅かに圧縮された状態となるように構成されており、押圧操作が行われていない状態(待機状態)では、ベース部材531が蓋体523に押し付けられた状態となっている。
なお、蓋体523によってベース部材531の脱落や付勢方向へのそれ以上の変位が阻止されている点に着目すれば、当該蓋体を「ストッパ」と称することもできる。
ハウジング521には、上記組み合わせ方向に貫通する円形の中央開口525が形成されている。ベース部材531部分には中央開口525に連通する連通口532が形成されている。連通口532についても中央開口525と同様に円形をなしており、当該中央開口525と同軸となるように形成されている。
連通口532の最小内径寸法は上記中央開口525の最小内径寸法よりも小さくなるように設定されており、ベース部材531の一部が中央開口525内へ突出した状態となっている。図18に示すように、ベース部材531における上記突出している部分には回動操作の円滑化に寄与する円環状のボールベアリング541が装着されている。具体的には、ベース部材531においてホルダ503の底部551と対向している部分にはボールベアリング541に係合する係合凹部533が形成されており、当該係合凹部533に係合したボールベアリング541は、ベース部材531に形成された爪部534に引っ掛かることにより、係合凹部533からの脱落が阻止されている。これより、ボールベアリング541とベース部材531とが一体化されている。
ここで、図16及び図18を参照して、ホルダ503による可変ユニット520(操作ブロック501)の支持構造について説明する。ホルダ503の底部551には、上記台座552を囲むようにして環状突起554が形成されている。環状突起554には、同じく円環状をなすリングプレート555が載置されている。
リングプレート555はその内径寸法が台座552(詳しくは円筒部552b)の外径寸法と同等となっており、円筒部552bに係合している。このリングプレート555上に上記ボールベアリング541が載置されている。環状突起554とボールベアリング541との間にリングプレート555を介在させることにより、操作ブロック501の荷重(支持負荷)が環状突起554の一部に集中することを抑制している。
ボールベアリング541の内径寸法は円筒部552bの外径寸法と同等となっており、当該ボールベアリング541がリングプレート555上に載置された状態では、同ボールベアリング541が円筒部552bに係合する構成となっている。底部551には、ボールベアリング541の浮き上がりを阻止するストッパとしての係止爪部556が形成されている。
係止爪部556がボールベアリング541に引っ掛かることにより、操作ブロック501がホルダ503に固定されている。つまり、操作ブロック501については、可変ユニット520を構成するベース部材531がホルダ503への固定対象となっている。
ここで、図19を参照して押圧操作に伴う操作ボタンユニット500の動きについて説明する。図19(a)は操作ボタンユニット500の待機状態を示す概略図、図19(b)は操作ボタンユニット500の押圧状態を示す概略図である。
図19(a)に示す待機状態となっている状況下にて、遊技者によりカバーユニット510の操作面部513が押されると、バネ部材535の付勢力に抗してカバーユニット510及びハウジング521が押圧方向(下方)へ変位する。可変ユニット520を構成するベース部材531がホルダ503に固定されているため、ハウジング521の降下によって当該ハウジング521とベース部材531との相対位置が変化する。具体的には、ベース部材531と蓋体523とが離間し、押圧方向におけるケース体522とベース部材531との隙間が減縮される。これに伴いバネ部材535が更に圧縮されて待機状態への復元力が蓄積されることとなる。
図19(a)→図19(b)に示すように、カバーユニット510が所定の押圧位置まで押し込まれると、ハウジング521に形成された外周フランジ529がホルダ503の周壁部561に形成されたストッパ部562に当接し、それ以上の押圧方向への変位が規制されることとなる。
なお、図19(b)に示すように、ストッパ部562によって規定された所定の押圧位置(最大押圧位置)にカバーユニット510が到達した状態でも、カバーユニット510の操作面部513と可動装飾ユニット502との間には隙間が確保され、操作面部513と可動装飾ユニット502との干渉が回避される。これにより、押圧操作が行われた場合であっても当該操作に伴って発生する負荷が可動装飾ユニット502に直接伝わることが抑制されている。
本実施の形態では、可動装飾ユニット502の取付ベース571に位置検知センサ576が設けられている。位置検知センサ576は報知・演出制御装置142に接続されており、カバーユニット510が所定の押圧位置まで押し込まれた場合に報知・演出制御装置142にその旨を示す検知情報が出力される。報知・演出制御装置142では位置検知センサ576からの検知情報(検知信号)に基づいて押圧操作が行われたか否かを把握する。
カバーユニット510の押圧操作が終わると、バネ部材535に蓄えられた付勢力によってカバーユニット510及びハウジング521が待機位置へ向けて変位する。そして、図19(a)に示すように、ベース部材531にハウジング521の蓋体523に押圧方向とは反対側(下側)から当接することにより、カバーユニット510及びハウジング521の待機位置への復帰が完了する。
本実施の形態では、ホルダ503による操作ブロック501及び可動装飾ユニット502の支持構造を工夫することにより、荷重や押圧操作に起因する衝撃等の負荷を分散させる機能を向上させていることを特徴の1つとしている。以下、図20を参照して、負荷の分散に係る構成について補足説明する。図20は負荷のかかり具合を示す概略図である。
既に説明したように、本実施の形態に示す操作ボタンユニット500は操作ブロック501、可動装飾ユニット502、ホルダ503の3つの構成からなり、ホルダ503によって操作ブロック501及び可動装飾ユニット502が支持されている。ホルダ503には、既に説明したように操作ブロック501を支持する「第1支持部」を構成する環状突起554と、可動装飾ユニット502を支持する「第2支持部」を構成する台座552とが形成されており、操作ブロック501及び可動装飾ユニット502の支持構造が独立して設けられている。
図20(a)に示す待機状態では、操作ブロック501の重み(荷重F2)が環状突起554に伝わり、当該環状突起554を介してホルダ503に分散される。これにより、操作ブロック501の重みが台座552に伝わること、更には台座552等を介して可動装飾ユニット502に伝わることが回避されている。このようにして、操作ブロック501の重みの影響が可動装飾ユニット502に伝わることを抑制することにより、可動装飾ユニット502の動作担保や保護等を図っている。
ここで、操作ブロック501に設けられたバネ部材535によりカバーユニット510等が押圧方向とは反対側に付勢されている。そして、この付勢力については待機状態であってもその作用が維持される構成となっており、可変ユニット520には潜在的に負荷がかかったままの状態となっている。しかしながら、本実施の形態では、この負荷は可変ユニット520外に伝播しないように内部完結方式が採用されている。故に、待機状態においてはバネ部材535の付勢力によって環状突起554に生じる負荷が加算されることが回避されている。
可動装飾ユニット502の重み(荷重F1)は台座552に伝わり、当該台座552を介してホルダ503に分散される。これにより、可動装飾ユニット502の重みが環状突起554に伝わること、更には操作ブロック501に伝わることが回避されている。このようにして、可動装飾ユニット502の重みの影響が操作ブロック501に伝わることを抑制することにより、操作ブロック501の動作担保を図っている。
ここで、取付フレーム450とホルダ503との関係について補足する。ホルダ503の底部551は周壁部561側及び中央側にて段差状をなしており、このうち周壁部561側となる部分が取付フレーム450に当接する当接部558となっている(図14(b)参照)。当接部558には取付フレーム450に引っ掛かる複数の係止片559が形成されており、これら係止片559が取付フレーム450に引っ掛かることで、操作ボタンユニット500が取付フレーム450に固定されている。
当接部558は環状突起554とは表裏の位置関係となるように配設されている。これにより、操作ブロック501の重みについてはホルダ503を介して取付フレーム450に伝わりやすくなっている。操作ブロック501については、可動装飾ユニット502よりも重量が嵩んでいる。そこで、可動装飾ユニット502を支持する台座552よりも操作ブロック501を支持する環状突起554を当接部558に近い位置に配置することにより、上述した支持機能を好適に発揮させることが可能となっている。
図20(a)→図20(b)に示すように、押圧操作に伴って操作ブロック501が変位すると、それによりバネ部材535が圧縮されることにより荷重F2が増大する。このような荷重F2の増大が生じた場合であっても、その荷重については底部551→取付フレーム450に伝播されることとなる。つまり、荷重の増大が発生したとしても、その増大した分が台座552→可動装飾ユニット502に伝わることが回避される。
取付フレーム450には、当接部558以外の部分との接触を回避するようにして逃がし孔が形成されている。言い換えれば、取付フレーム450による支持対象については、底部551の下面全体ではなく周壁部561寄りとなる部分に限定されている。ここで、仮に上記荷重の増大等に起因して、台座552及び環状突起554の配設対象となっている底部551が撓み変形した場合、同じ配設対象となっている底部551が変形したことにより、操作面部513と可動装飾ユニット502との隙間が減縮されることを抑制できる。特に、本実施の形態においては、外側から内側に向けて当接部558→環状突起554→台座552の位置関係となっているため、環状突起554における底部551の撓み量よりも台座552における底部551の撓み量が大きくなる。これにより、上記回避機能が一層好適に発揮されることとなる。
図20(b)に示すように、操作ブロック501が所定の押圧位置まで押し込まれると、上記外周フランジ529が周壁部561のストッパ部562に当たる。これにより、押圧力の一部(荷重F3)が、外周フランジ529→ストッパ部562を通じてホルダ503の周壁部561に伝わることとなる。周壁部561に伝わった荷重F3については、底部551を介して取付フレーム450に伝わることとなる。このように、押圧力の一部を周壁部561側に逃がすことにより、当該押圧力の環状突起554への影響が大きくなることを抑制している。
当接部558は周壁部561の直下に位置しているため、荷重F3はより直接的に取付フレーム450に伝わることとなり、底部551を通じて可動装飾ユニット502に伝播することが抑制される。これにより、可動装飾ユニット502の保護機能を一層強化している。
なお、本実施の形態においては、図16に示すように、カバーユニット510の可変ユニット520への取付箇所(当接箇所)、可変ユニット520の外周フランジ529、ストッパ部562、周壁部561、底部551(当接部558)が縦に並んでいる。このような位置関係とすることにより、曲げモーメントの発生を抑え、荷重F3をより直接的に取付フレーム450に逃がすことが可能となっている。
既に説明したように、操作ボタンユニット500については押圧操作と、回転操作とが許容されている。ここで、図21を参照して押圧操作に係る構成について補足説明する。
ホルダ503の底部551には、バイブレータ557が配設されている。バイブレータ557は報知・演出制御装置142に接続されており、報知・演出制御装置142からの信号に基づいて振動する。
バイブレータ557は、モータ557aと、当該モータ557a用のカバー部材557bとを有してなり、カバー部材557bを介して底部551の下面に固定されている。底部551にはホルダ503の内外に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔を通じてカバー部材557bの一部がホルダ503内に突出している。この突出している部分には、ゴムクッション557cが固定されている。
図21(b)に示すように、ゴムクッション557cはハウジング521の蓋体523と隙間を隔てて対向している。押圧操作によって操作ブロック501が所定の押圧位置に押し込まれる途中で蓋体523とゴムクッション557cが当接し、図21(c)に示すように所定の押圧位置に到達することで当該ゴムクッション557cが僅かに圧縮されることとなる。この際、バイブレータ557が振動していると、その振動がゴムクッション557c→蓋体523(可変ユニット520)→カバーユニット510に伝わり、押圧操作を行った遊技者に対して操作ボタンユニット500が振動している旨が教示されることとなる。
なお、押圧操作が行われていない場合には、振動の伝達経路にバネ部材535が関与することになり、当該バネ部材535がカバーユニット510の振動を抑えるアブソーバ(制振手段)として機能する。これにより、バイブレータ557の振動がカバーユニット510を伝って遊技者に伝わることを抑制している。
バイブレータ557の振動を伴う演出については、大当たり等の期待度が高い変動表示態様が選択された遊技回にて発生しやすくなっている。つまり、振動の発生を確認した場合には該当遊技回等にて大当たりに当選する可能性が高い旨が把握される。このような振動は、押圧操作を行うことにより把握できる構成となっている。故に、遊技者に対して押圧操作により振動の有無を確認する遊技を提供し、操作ボタンユニット500への注目度向上に貢献できる。
ここで、図21(a)に示すように、操作ブロック501は回転操作が可能となっている。仮に図21(c)に示すように操作ブロック501が所定の押圧位置に押し込まれた状態では、蓋体523にゴムクッション557cが当たることで、回転操作を妨げる抵抗が発生する。これにより、回転操作を意図していない場合に、遊技者の意図に反して操作ブロック501が回転することが抑制されている。
以上詳述した第2の実施の形態によれば、以下の優れた効果が期待できる。
操作ボタンユニット500においては、カバーユニット510の操作面部513を通じて可動装飾ユニット502による表示演出を視認可能となっている。例えば操作前や操作後等の各種状況下にて表示演出を行うことにより操作ボタンユニット500への注目度を向上させることができる。
遊技者による操作対象としての操作ブロック501及び表示演出用の可動装飾ユニット502をホルダ503によって個別に支持する(独立支持構造とする)ことにより支持負荷の偏りが抑えられている。これは、操作ボタンユニット500の耐久性の向上を実現する上で有利である。
具体的には、操作ブロック501は遊技者による操作対象となっているため、その支持部分等には操作ブロック501の自重よりも大きな荷重(負荷)が加わる場合がある。このような大きな荷重が可動装飾ユニット502に伝わると、当該荷重が可動装飾ユニット502の誤作動や故障等の要因になると懸念される。これでは、操作ボタンユニット500に可動装飾ユニット502を内蔵したことによる見栄えの向上効果や、表示演出による注目度の向上効果が上手く発揮されなくなる。
特に、表示演出は操作面部513を通じて視認可能であることが前提となっている。このため、表示演出のインパクトの向上等に配慮して可動装飾ユニット502の構成を充実させるようとしても可動装飾ユニット502の配置スペース等に係る制約が強くなって、そのような対応が困難になり得る。故に、限られたスペースにて見栄え(インパクト)を向上して存在感を強めつつ強度向上を図ることは難しくなり、上述した荷重等の影響を受けやすくなると想定される。一方、このような影響に配慮して可動装飾ユニット502が簡素化されること可動装飾ユニット502による表示演出の陳腐化を招き上記各種効果を発揮する上で妨げとなり得るため好ましくない。ここで、本実施の形態によれば、操作ブロック501からの影響が可動装飾ユニット502に及ぶことを抑制することにより、上記各種不都合の発生を好適に回避している。
また、可動装飾ユニット502をホルダ503によって支持することにより、当該可動装飾ユニット502を操作ブロック501によって支える必要がなくなる。つまり、操作ブロック501と可動装飾ユニット502とを一体化する必要がなくなる(すなわち操作ブロック501の重量が嵩むことを抑制できる)。また、支持構造が独立しているため、可動装飾ユニット502の重みや動作に起因した負荷等が操作ブロック501に伝わることが抑制される。故に、可動装飾ユニット502の表示演出によって上記注目度の向上を図ったとしても、それに起因した操作性の低下を好適に回避できる。
操作ボタンユニット500がホルダ503を介して取付フレーム450に取り付けられている構成においては、当該取付対象としての機能が付与されたホルダ503に操作ブロック501用の台座552と可動装飾ユニット502用の環状突起554とを併設することにより、操作ブロック501に係る負荷は環状突起554(ホルダ503)を通じて取付フレーム450に分散され、可動装飾ユニット502に係る負荷は台座552(ホルダ503)を通じて取付フレーム450に分散されることとなる。これにより、上記各種効果を好適に発揮させることができる。
「第1支持部」としての環状突起554及び「第2支持部」としての台座552は、ホルダ503において押圧方向奥側に位置する底部551に併設されている。これにより、操作ブロック501→環状突起554→台座552→可動装飾ユニット502、又は、可動装飾ユニット502→台座552→環状突起554→操作ブロック501への負荷の伝達を好適に抑制できる。
特に、押圧操作が許容されている構成では、遊技者が力任せに操作面部513を押すことで大きな負荷が発生し得る。仮に負荷が想定を超えたことに起因する変形等により、操作面部513と可動装飾ユニット502とが干渉すると、可動装飾ユニット502の動作不良等の不都合が発生する要因になると想定される。
この点、本実施の形態では、可動装飾ユニット502は、操作面部513よりも押圧方向における奥側に位置し、当該押圧方向においては操作面部513との間に隙間が形成されるように配置されている。このため、操作初期の衝撃が直接的に可動装飾ユニット502に伝わることを回避できる。そして、仮に操作面部513が強く押し込まれたこと等に起因して底部551が変形した場合であっても、台座552及び環状突起554の両者が当該底部551に併設されているため、当該変形につられて台座552も環状突起554と同じ側に変位することとなる。故に、上記隙間の減縮を好適に抑制し、可動装飾ユニット502の保護機能の更なる強化に貢献できる。
台座552よりも環状突起554のほうが取付フレーム450への固定箇所(当接部558)に近い配置となっているため、操作ブロック501→環状突起554に伝わった負荷(例えば衝撃)を取付フレーム450に逃がしやすくなっている。故に、操作ブロック501→環状突起554→台座552→可動装飾ユニット502への負荷の伝播を好適に抑制できる。
また、上述した追従機能を考慮した場合、固定箇所よりも距離が離れることで変位量も多くなる。つまり、敢えて台座552を固定箇所から遠ざけることにより、隙間維持機能(保護機能)の強化に貢献できる。
台座552の外周面にボールベアリング541の内周面が係合するように形成されており、当該台座552によって同ボールベアリング541の押圧方向と交差する方向への変位が規制されている。係る構成によれば、台座552によってボールベアリング541の位置ずれ(回転中心軸線と交差する方向への変位)を規制することにより、操作ブロック501の回転機能を安定して発揮させることができる。このような構成であっても、ボールベアリング541の重みを台座552が受ける構成ではないため、可動装飾ユニット502の支持機能に支障を来たすことを抑制できる。
特に、可動装飾ユニット502を大型化して見栄えやインパクトの向上を実現しようとした場合には、当該可動装飾ユニット502の支持強度や支持バランスの担保に配慮して台座552を形成する必要が生じる。そこで、このような構成を利用してボールベアリング541の位置ずれ規制を行うことにより、操作ブロック501の回動機能の安定化と支持機能との両立を好適に実現できる。
「支持部」としての機能が付与された台座552及び環状突起554を、押圧方向と同じ方向に突出した円環状に形成している。これにより押圧方向における台座552及び環状突起554の強度を飛躍的に向上できる。このような構成(台座552)を利用してボールベアリング541の位置ずれ規制を行うことにより、台座552の占有領域が無駄に大きくなることを抑制しつつ、上述した各種効果を好適に享受できる。
カバーユニット510、ハウジング521、ベース部材531、バネ部材535を1ユニットして操作部を構成し、このユニット全体が回動する構成とすることにより、回動位置によってバネ部材535の付勢機能が上手く作用しなくなるといった不都合が生じることを抑制できる。つまり、バネ部材535による緩衝機能を好適に担保することができる。これは、押圧方向と交差する方向への負荷の発生を抑えて台座552を保護する上でも好ましい構成である。
バネ部材535によって押圧操作に対する抗力(緩衝力)を発生させる構成においては、バネ部材535を待機状態(押圧操作前の状態)においてもある程度圧縮しておくことにより、カバーユニット510の位置や姿勢の乱れを抑制できる。しかしながら、バネ部材535の圧縮力がホルダ503(詳しくは環状突起554)に加わると、当該環状突起554への負荷がカバーユニット510等の自重を上回ることとなる。このような事情に配慮して、環状突起554を強化しようとすれば、その占有領域が嵩む等して第2支持部や表示演出装置の占有領域を圧迫する要因になるため好ましくない。
この点、本実施の形態においては、待機状態にて付勢力が操作ブロック501(可変ユニット520)外へ伝わることが回避されることとなる。故に、上述した占有領域の圧迫等の不都合が生じることを抑制し、操作ボタンユニット500にて操作ブロック501と可動装飾ユニット502とを好適に共存させることが可能となる。
<第3の実施の形態>
上記第2の実施の形態では操作ボタンユニットに表示演出装置として可動装飾ユニットを内蔵する構成とした。本実施の形態では可動演出ユニットに代えて表示装置ユニットを内蔵し、操作ボタンユニット500への注目度を更に向上させる工夫が施されていることを特徴の1つとしている。先ず、図22を参照して、本実施の形態における操作ボタンユニット500Xの構造について説明する。図22(a)は操作ボタンユニット500Xの平面図、図22(b)は操作ボタンユニット500Xの内部構造を示す縦断面図である。
図22に示すように、ホルダ503の台座552には表示装置ユニット502Xが搭載されている。表示装置ユニット502Xは、台座552への取付対象となる取付ベース571Xと、取付ベース571Xに表示画面572aXがカバーユニット510の操作面部513と対向するようにして搭載された表示装置572Xとを有している。表示装置572Xの表示画面572aXはカバーユニット510(操作面部513)を通じて視認可能となっている。つまり、カバーユニット510は表示装置572Xを覆うことにより、同表示装置572Xを保護する保護手段として機能している。
取付ベース571Xの膨出部579Xには表示装置572X用の制御装置573Xが収容されている。この制御装置573Xは報知・演出制御装置142に接続されており、報知・演出制御装置142からの情報(コマンド)に基づいて表示装置572Xの表示制御を行う。なお、操作ボタンユニット500Xにおける他の構成については、上記第2の実施の形態に示した操作ボタンユニット500と同様であるため、説明を援用する。
次に、第3の実施の形態におけるパチンコ機10の電気的構成について、図23のブロック図に基づき説明する。
主制御装置162に設けられた主制御基板801には、MPU802が搭載されている。MPU802には、当該MPU802により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM803と、そのROM803内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM804と、割込回路やタイマ回路、データ入出力回路などの各種回路が内蔵されている。
MPU802には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU802の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板805、払出制御装置242及びその他図示しないスイッチ群などが接続されている。停電監視基板805には電源・発射制御装置243が接続されており、MPU802には停電監視基板805を介して電力が供給される。また、スイッチ群の一部として、作動口83a,83bや可変入賞装置82等の各種入球部に設けられた複数の検知センサが接続されており、主制御装置162のMPU802において入球部への入球判定が行われる。また、MPU802では、入球部のうち作動口83a,83bへの入球に基づいて大当たり発生抽選を実行する。
ここで、MPU802にて大当たり発生抽選等を行う上での電気的な構成について説明する。
MPU802は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、主表示部Dの作動口用表示部の発光色の設定や、図柄表示装置94の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり状態や通常大当たり状態等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置94が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、主表示部Dの作動口用表示部に表示される色の切り替えを行う期間及び図柄表示装置94における図柄の変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。
このうち、カウンタC1〜C3,CINI,CSは、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM804の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM804には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納バッファが設けられており、これらの各エリアには、作動口83a,83bへの遊技球の入球履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜676の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり676)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜676)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が作動口83a,83bに入球したタイミングでRAM804の保留球格納バッファに格納される。つまり、本パチンコ機10(具体的には、MPU802)は、所定の抽選開始条件の成立に基づいて大当たり状態の発生の有無を抽選する大当たり発生抽選手段を備えている。
大当たり種別カウンタC2は、0〜49の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり49)に達した後0に戻る構成となっている。そして、本実施の形態では、大当たり種別カウンタC2によって、大当たり状態が終了した後に、確変状態(高確率状態)とするか通常状態(低確率状態)とするかを決定することとしている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が作動口83a,83bに入球したタイミングでRAM804の保留球格納バッファに格納される。つまり、本パチンコ機10(具体的には、MPU802)は、所定の抽選開始条件の成立に基づいて大当たり状態の種別を抽選する大当たり種別抽選手段を備えている。
ここで、確変状態とは、大当たり状態の終了後において予め定められた終了条件が成立するまで、大当たり状態の発生確率が通常状態よりも高くなる遊技状態のことをいう。具体的には、通常状態では、大当たり状態が発生することとなる乱数の値の数は2個で、その値は「337,673」であり、確変状態では、大当たり状態が発生することとなる乱数の値の数は10個で、その値は「67,131,199,269,337,401,463,523,601,661」である。
また、本パチンコ機10では、大当たり状態の終了後に通常状態となる通常大当たり状態(第1特別遊技状態)と、大当たり状態の終了後に確変状態となる確変大当たり状態(第2特別遊技状態)とで、図柄表示装置94の表示画面94aにおいて変動表示後に停止表示される図柄の態様が異なっている。具体的には、通常大当たり状態が発生する場合には第1特別表示結果としての通常大当たり図柄の組み合わせ(より具体的には、同一の偶数が付された図柄の組み合わせ)が停止表示され、確変大当たり状態が発生する場合には第2特別表示結果としての確変大当たり図柄の組み合わせ(より具体的には、同一の奇数が付された図柄の組み合わせ)が停止表示される。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が作動口83a,83bに入球したタイミングでRAM804の保留球格納バッファに格納される。つまり、本パチンコ機10(具体的には、MPU802)は、所定の抽選開始条件の成立に基づいてリーチ表示の発生の有無を抽選するリーチ発生抽選手段を備えている。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。
変動種別カウンタCSによってリーチ表示に際して発生するリーチ演出の種別やその他大まかな図柄変動態様といった図柄表示装置94の表示態様が決定される。つまり、本パチンコ機10(具体的には、MPU802)はリーチ演出の種別を抽選する演出種別抽選手段を備えている。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置94を備え、変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となった場合に、遊技状態が遊技者に有利な特別遊技状態となる遊技機において、図柄表示装置94における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置94の表示画面94aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、大当たり状態の発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置94の表示画面94a内の予め設定された有効ライン上に、大当たり状態の発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面94aの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
本パチンコ機10では、各種リーチ演出又はリーチ予告演出の一部として、操作ボタンユニット500X(詳しくは操作ブロック501のカバーユニット510)の操作に応じて異なる操作対応演出表示を行う操作対応演出が設定されている。
図23の説明に戻り、主制御装置162におけるMPU802の出力側には、停電監視基板805、払出制御装置242及び報知・演出制御装置142が接続されている。払出制御装置242には、例えば、上記入球部への入球判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。
報知・演出制御装置142には、変動開始コマンド、種別コマンド、停止表示コマンド、大当たり開始コマンド及び大当たり終了コマンドなどの各種コマンドが出力される。ここで、変動開始コマンド及び種別コマンドは、保留球格納バッファに格納されている情報に基づいて主表示部Dの作動口用表示部における切替表示を開始する場合に、報知・演出制御装置142に出力される。この場合、変動開始コマンドには、図柄の変動表示時間、大当たり発生の有無の情報、リーチ表示の有無の情報、リーチ種別の情報などが含まれており、種別コマンドには、停止表示させる図柄の種類の情報が含まれている。また、停止表示コマンドは、主表示部Dの作動口用表示部における切替表示を終了する場合に、報知・演出制御装置142に出力される。また、大当たり開始コマンドは、大当たり状態に移行する場合に、報知・演出制御装置142に出力され、大当たり終了コマンドは、大当たり状態が終了する場合に、報知・演出制御装置142に出力される。
また、MPU802の出力側には、可変入賞装置82に設けられた駆動部などが接続されており、大当たり状態においては当該駆動部の駆動制御が実行され、可変入賞装置82の開閉が実行される。このように大当たり状態において可変入賞装置82の開閉が実行されることにより多数の遊技球が遊技者に払い出されることとなる。つまり、特別遊技状態としての大当たり状態を、通常遊技状態よりも遊技者に有利な状態とすることができる。
停電監視基板805は、主制御基板801と電源・発射制御装置243とを中継し、また電源・発射制御装置243から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。
払出制御装置242は、払出装置224により賞球や貸し球の払出制御を行うものであり、上記賞球コマンドを入力した場合には、その賞球コマンドに対応した数の遊技球が払い出されるように払出装置224を駆動制御する。換言すれば、払出制御装置242は、賞球コマンドを入力した場合には、払出制御処理を実行して払出装置224を駆動制御することで、賞球コマンドに対応した数の遊技球を払い出す。つまり、本パチンコ機10は、遊技結果に基づいて遊技球の払出を実行する払出機能を有している。
電源・発射制御装置243は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板801や払出制御装置242等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を二重線矢印で示す経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置243は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
報知・演出制御装置142には、スピーカ部27、発光部24〜26、操作ボタンユニット500X、表示制御装置143を制御するMPU812が搭載された報知・演出制御基板811が設けられている。MPU812には、当該MPU812により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM813と、そのROM813内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM814と、割込回路やタイマ回路、データ入出力回路などの各種回路が内蔵されている。
MPU812には入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU412の入力側には、主制御装置162、操作ボタンユニット500Xに設けられた検知センサ576,577が接続されている。また、MPU412の出力側には、図柄表示装置94を制御する表示制御装置143、操作ボタンユニット500Xに設けられた表示装置ユニット502X(表示装置572X)やバイブレータ557が接続されている。
MPU812では、主制御装置162から出力された演出用コマンド(変動開始コマンド、種別コマンド、停止表示コマンド、大当たり開始コマンド及び大当たり終了コマンド等)を受信した場合に、同コマンドを解析し又は同コマンドに基づき所定の演算処理を行って演出態様を決定し、その演出態様にて表示演出が行われるように表示制御を実行する。
ROM813に設けられた各種エリアとしては、例えば各種テーブル記憶エリア815が設定されている。各種テーブル記憶エリア815には、主制御装置162から入力された変動開始コマンドに基づいて図柄の変動表示を開始する場合に変動表示の概要を決定するテーブルやその変動表示回において操作対応演出を行う場合にその演出内容の詳細を特定するためのテーブルが記憶されている。
RAM814に設けられた各種エリアとしては、各種フラグ格納エリア816、カウンタエリア817が設定されている。各種フラグ格納エリア816は、例えば変動開始コマンドに基づいて図柄の変動表示を開始する場合に、その変動表示回における演出パターンを特定するための情報を記憶するためのエリアである。タイミング用カウンタエリア426には、各種演出の開始タイミングや終了タイミング等を特定するためのタイミングカウンタや操作ボタンユニット500Xの操作回数を特定するためのカウンタが設けられている。
表示制御装置143では、報知・演出制御装置142から入力された変動開始コマンドに基づいて、図柄表示装置94における図柄の変動表示を開始させるとともに、変動開始コマンドに含まれる情報に対応した態様で図柄の変動表示を行わせた後に、種別コマンドに対応した停止結果を表示した状態で図柄の変動表示を終了させる。上記変動開始コマンドに含まれる情報に対応した態様での図柄の変動表示としては、例えば上述したリーチ表示やリーチ演出を図柄表示装置94において表示させる。また、停止結果を表示する場合には、上記通常大当たり状態が発生することとなる変動表示回においては通常大当たり図柄の組み合わせを表示させ、上記確変大当たり状態が発生することとなる変動表示回においては確変大当たり図柄の組み合わせを表示させる。
(主制御装置162にて実行される各種処理)
次に、主制御装置162のMPU802にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU802では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理及びNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
(タイマ割込み処理)
先ず、タイマ割込み処理について説明する。本処理はMPU802により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。タイマ割込み処理では、先ず各種センサ検知の監視処理を実行する。具体的には、主制御装置162に接続されている各種検知センサやスイッチ等からの信号を読み込むとともにそれら信号を判定して検知情報(例えば入賞検知情報)を保存する。
その後、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM804の該当するバッファ領域に格納する。
続いて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントするとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM804の該当するバッファ領域に格納する。
その後、作動口83a,83bへの入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行する。作動口用の入賞処理では、作動口83a,83bへの入賞が発生していた場合には、保留球格納エリアに記憶されている始動保留記憶数が上限数(例えば、「4」)未満であることを条件として、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各数値情報を保留球格納エリアの保留用エリアに格納する。この場合、保留用エリアの第1エリア〜第4エリアのうち最初の空き保留エリア、すなわち現状の始動保留記憶数と対応する保留エリアに格納し、始動保留記憶数と対応する第1保留ランプ部98を点灯させるための処理を実行する。
続くステップS105にて、スルーゲート84への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。スルー用の入賞処理では、スルーゲート84への入賞が発生していた場合には、電役保留エリアに記憶されている役物保留記憶数が上限数(例えば、「4」)未満であることを条件として、電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリアに格納し、役物保留記憶数と対応する第2保留ランプ部99を点灯させるための処理を実行する。
<通常処理>
次に、通常処理の概要を説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、当該通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、遊技進行に係る各種処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理においては先ず、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する処理を実行する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置242に対して送信し、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の演出用コマンドが設定されている場合にはそれを報知・演出制御装置142に対して送信する。報知・演出制御装置142に送信されたコマンドは、当該報知・演出制御装置142を経由して表示制御装置143に送信される。
次に、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントすると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM804の該当するバッファ領域に格納する。
続いて、賞球コマンド設定処理を行う。賞球コマンド設定処理においては、先ずRAM804の各種フラグ格納エリアに格納されている入賞検知に対応したフラグを参照して、一般入賞口81等の各種入球部にて入賞が発生したか否かを判別し、入賞が発生した場合には同入賞に応じて払い出す遊技球の数を決定する。そして、上述した処理で決定した遊技球の数に基づき払出制御装置242へ出力する賞球コマンドの設定を行う。
その後、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり判定、図柄表示装置94による図柄の変動表示の設定、変動表示を行う主表示部Dの作動口用表示部の表示制御などを行う。
遊技回制御処理を実行した後は、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行するとともに、開閉実行モードにおいては、大入賞口を開放状態とするよう可変入賞装置82の制御等が実行される。
遊技状態移行処理を実行した後は、下側の作動口83bに設けられた電動役物を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、電動役物を開放状態とするか否かの判定などを行う。
その後は、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。
ここで、上述した遊技回制御処理等の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
(報知・演出制御装置142にて実行される各種処理)
次に、報知・演出制御装置142のMPU812にて実行される各種処理について説明する。MPU812では、動作電力が供給されている間、予め定められた複数種の処理を所定の順序で繰り返す通常処理が実行される。当該通常処理は4msec周期の定期処理として実行されるものである。
通常処理にて実行される処理には、例えば主制御装置162から入力したコマンドの種類を特定し、その特定したコマンドに対応した処理を実行するコマンド判定処理、判定したコマンドに基づいて演出態様を決定する演出態様決定処理、決定した演出態様にて遊技演出を実行する遊技演出実行処理が設定されている。
演出態様決定処理により決定される演出は、操作ボタンユニット500Xの操作に対応する操作対応演出と、操作ボタンユニット500Xとは関係なく実行される操作非対応演出とに大別される。操作対応演出としては、(1)指定された1の操作が行われたことに基づいて表示演出を行う単発操作対応演出、(2)リーチ表示が行われる場合にその種類を遊技者に選択させる選択操作対応演出、(3)繰り返しの操作に応じて表示演出を行う連打操作対応演出、(4)予め設定された順序で操作が行われたことに基づいて表示演出を行う連続操作対応演出が設定されている。
本実施の形態では、操作ボタンユニット500Xを用いた上記(1)〜(4)の操作対応演出について特徴的な構成を有しているため、以下、報知・演出制御装置142のMPU812にて実行される各種処理のうち、操作ボタンユニット500Xに係る操作対応演出用の処理について説明する。上記(1)〜(4)の各演出に対応する処理においては共通する部分が存在するため、以下の説明では最初に図24のフローチャート及び図25の概略図を参照して単発操作対応演出が選択された場合に実行される単発操作対応演出用処理について説明し、その後、この単発操作対応演出用処理との相違点を中心に(2)〜(4)に係る他の操作対応演出用処理について説明する。
(単発操作対応演出用処理)
図24に示すように、単発操作対応演出用処理においては先ず、ステップS1001にて、単発操作対応演出の発生タイミングとなったか否かを判定する。ステップS1001にて否定判定をした場合にはそのまま本単発操作対応演出用処理を終了する。ステップS1001にて肯定判定をした場合にはステップS1002に進む。
ステップS1002では単発操作教示後のタイミングであるか否かを判定する。ステップS1002にて否定判定をした場合にはステップS1003に進む。ステップS1003では単発操作の示唆開始タイミングであるか否かを判定する。具体的には、図柄の変動表示の開始後における所定のカウント値の情報として報知・演出制御装置142のROM813に予め記憶されている。そして、図柄の変動表示の開始後においてステップS1001にて肯定判定される度に各種カウンタエリア817に設けられた示唆開始タイミング用カウンタの値が更新され、当該カウンタの値が上記所定のカウント値に達した場合にステップS1003にて肯定判定をする。
ステップS1003にて肯定判定をした場合にはステップS1004に進む。ステップS1004では操作示唆用画像表示コマンドを設定する。操作示唆用画像表示コマンドは表示制御装置143に出力され、表示制御装置143ではこのコマンドに基づいて図柄表示装置94の表示画面94aに操作示唆用の画像を表示する処理を実行する。
具体的には、図25(a)に示すように、表示画面94aに操作ボタンユニット500Xを模式化したが画像(ボタンアイコン)を表示するとともに、操作の有効期間を示す画像(タイマアイコン)を表示する。但し、同図25(a)に示すように、これら画像には操作ボタンユニット500Xの操作態様を示唆又は教示する内容は含まれない。このため、表示画面94aにこれらの画像が表示された段階では、表示画面94aを見た遊技者は操作ボタンユニット500Xの操作が有効になっている旨を把握できるものの、その操作態様については把握できないままとなる。
図24に戻り、ステップS1004の処理を実行した後は、ステップS1005に進み操作態様教示コマンドを設定する。操作態様教示コマンドは表示装置ユニット502Xの制御装置573Xに出力され、制御装置573Xではこのコマンドに基づいて表示装置572Xの表示画面572aXに操作態様教示用の画像を表示する処理を実行する。既に説明したように、本実施の形態においては、操作ボタンユニット500Xの操作態様として、押圧操作、左回転操作、右回転操作が設定されている。操作態様教示コマンドには今回の単発操作対応演出がどの操作に対応しているかの情報が含まれており、表示装置572Xでは上記3つの操作のうち、今回の操作に対応する画像及びメッセージを表示する。
具体的には、図25(b)に例示しているように、表示装置572Xの表示画面572aXに操作態様を示す画像として右回りの矢印と「右回転」のメッセージが表示される。但し、この表示タイミングについては、表示画面94aにおける操作示唆用の画像の表示タイミングよりも遅れるように設定されている。本実施の形態では、表示画面94aによる操作示唆後に、様々な操作教示が行われることになる。そこで、上述の如く表示タイミングを敢えて遅らせることにより、遊技者が操作ボタンユニット500Xを見ている状態で操作示唆用の画像を表示される機会を増やすように工夫している。これは、操作ボタンユニット500Xへの注目を高める上で有効である。
ステップS1005の処理を実行した後は、ステップS1006にて操作待ち状態の設定処理を実行して本単発操作対応演出用処理を終了する。具体的には、RAM814の各種フラグ格納エリア816に操作待ちフラグを格納する。これにより、操作ボタンユニット500Xの操作が有効化される(検知センサ576,577からの検知情報に基づく操作判定が有効化される)。
ステップS1002の説明に戻り、当該ステップS1002にて肯定判定をした場合、すなわち、単発操作の教示後のタイミングであると判定した場合には、ステップS1007に進む。ステップS1007では操作待ち状態となっているか否かを判定する。具体的には、RAM814の各種フラグ格納エリア816に操作待ちフラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1007にて否定判定をした場合にはそのまま本単発操作対応演出用処理を終了する。
ステップS1007にて肯定判定をした場合にはステップS1008に進む。ステップS1008では操作ボタンユニット500Xの操作が行われたか否かを判定する。ステップS1008にて肯定判定をした場合にはステップS1009に進み、操作受付画像表示コマンドを設定する。操作受付画像表示コマンドは表示制御装置143に出力され、表示制御装置143では図柄表示装置94の表示画面94aに操作を受け付けた旨の画像を表示する。具体的には、既に表示されている操作示唆用の画像に発光エフェクトを追加し、その後、操作示唆に係る画像を非表示とする。
ステップS1009の処理を実行した後はステップS1010に進む。ステップS1010では今回の操作が教示されていた操作内容と一致しているか否かを判定する。ステップS1010にて肯定判定をした場合には、ステップS1011にて教示操作対応画像表示コマンドを設定する。教示操作対応画像表示コマンドは操作ボタンユニット500Xの制御装置573Xに送信され、当該制御装置573Xではこのコマンドに基づいて表示装置572Xの表示画面572aXに教示操作対応画像を表示する。具体的には、図25(c)に示すように、先ず操作が正しく行われた旨を示すメッセージ(詳しくは「COMPLETE」)を表示し、その後当該遊技回における大当たりの当選期待度を示す画像(詳しくは星型のアイコン)を表示する。
一方、ステップS1010にて否定判定をした場合には、テップS1012にて教示操作非対応画像表示コマンドを設定する。教示操作非対応画像表示コマンドは操作ボタンユニット500Xの制御装置573Xに送信され、当該制御装置573Xではこのコマンドに基づいて表示装置572Xの表示画面572aXに教示操作非対応画像を表示する。具体的には、図25(d)に示すように、先ず操作が正しく行われなかった旨を示すメッセージ(詳しくは「INCOMPLETE」)を表示し、その後当該遊技回における大当たりの当選期待度を示す画像の変わりに、当選期待度に係る情報を含まない画像(詳しくは「・・・」)を表示する。
ステップS1011,S1012の処理を実行した後は、ステップS1013にて操作待ち状態の解除処理を実行し、本単発操作対応演出用処理を終了する。当該解除処理では、RAM814の各種フラグ格納エリア816に格納されている操作待ちフラグを消去する。
ステップS1008の説明に戻り、当該ステップS1008にて否定判定をした場合には、ステップS1014に進む。ステップS1004では、上記タイマカウンタの値を参照して、操作受付の終了タイミングとなったか否かを判定する。ステップS1014にて肯定判定をした場合、すなわち受付終了タイミングとなった場合には、ステップS1015に進む。ステップS1005では受付終了示唆画像表示コマンドを設定する。この受付終了示唆画像表示コマンドは表示制御装置143に出力される。表示制御装置143では、このコマンドに基づいて表示していた操作示唆用画像が徐々に消えるようにフェード表示を行う。なお、これに併せて表示装置572Xの表示画面572aXに表示されていた教示用の画像が非表示となる。ステップS1015のコマンド設定処理を実行した後は、ステップS1013の解除処理を実行し、本単発操作対応演出用処理を終了する。
以上詳述した単発操作対応演出においては遊技者が正しい操作を行った場合に操作ボタンユニット500Xの表示装置572Xにて大当たりの当選期待度を表示、正しい操作が行われなかった場合には当選期待度を表示しない構成とした。当選期待度に係る情報を把握しようとした場合には、操作ボタンユニット500Xを見てどのように操作を行うかを確認する必要がある。これにより、上記情報を把握したい遊技者に対して操作ボタンユニット500Xへの注目を促すことができる。
操作ボタンユニット500Xについては遊技者が手で操作する部分であり、情報確認用のウィンドとして機能する操作面部513については手で覆われることとなる。操作に対応する表示が一旦は遊技者自身の手によって視認が妨げられることとなり、手を退けたことで表示態様が変化したかのような印象を与えることが可能となる。つまり、単に情報が表示されたというよりも、遊技者自身の選択により情報を掴み取ったかのような印象を与えることができ、遊技(操作)への積極的な参加を促すことができる。
次に、図26のフローチャート及び図27のタイミングチャートを参照して、選択操作対応演出が選択された場合に実行される選択操作対応演出用処理について説明する。
(選択操作対応演出用処理)
選択操作対応演出用処理においては先ず、ステップS1101にて選択操作対応演出の発生タイミングとなったか否かを判定する。ステップS1101にて否定判定をした場合にはそのまま本選択操作対応演出用処理を終了する。ステップS1101にて肯定判定をした場合にはステップS1102に進む。
ステップS1102では選択操作の教示後のタイミングであるか否かを判定する。ステップS1102にて否定判定をした場合にはステップS1103に進む。ステップS1103では選択操作の示唆開始タイミングであるか否かを判定する。具体的には、図柄の変動表示の開始後における所定のカウント値の情報として報知・演出制御装置142のROM813に予め記憶されている。そして、図柄の変動表示の開始後においてステップS1101にて肯定判定される度に各種カウンタエリア817に設けられた示唆開始タイミング用カウンタの値が更新され、当該カウンタの値が上記所定のカウント値に達した場合にステップS1103にて肯定判定をする。
ステップS1103にて肯定判定をした場合にはステップS1104に進む。ステップS1104では操作示唆用画像表示コマンドを設定する。操作示唆用画像表示コマンドは表示制御装置143に出力され、表示制御装置143ではこのコマンドに基づいて図柄表示装置94の表示画面94aに操作示唆用の画像を表示する処理を実行する。この操作示唆用の画像については、単発操作対応演出の場合(図25(a)参照)と同様であるため説明を援用する。
ステップS1104の処理を実行した後は、ステップS1105に進み選択操作用教示コマンドを設定する。選択操作用教示コマンドは表示装置ユニット502Xの制御装置573Xに出力され、制御装置573Xではこのコマンドに基づいて表示装置572Xの表示画面572aXに選択操作の教示用の画像を表示する処理を実行する。なお、この教示用の画像の表示タイミングについても、上記ステップS1005と同様に、示唆画像の表示よりも遅くなるように遅延される。
選択操作対応演出では、操作ボタンユニット500Xの回転操作に対応してその後に実行される演出態様が変化する構成となっている。具体的には、操作ボタンユニット500Xの回転操作(左回転操作又は右回転操作)によってその後のリーチ演出に登場するキャラクタを選択する構成となっている。
選択操作用教示コマンドを受信した場合には、遊技者に回転操作を促すメッセージ(例えば「回転させてください」)が表示され、その後、当該メッセージに代えて表示画面572aXに回転方向に分割された複数のキャラクタ表示領域と選択対象となるキャラクタ(キャラクタ表示領域)を示す矢印とが表示される。矢印については回転操作に伴う位置変化が回避された固定表示の対象となっており、キャラクタ表示領域については回転操作に合わせ(同じ方向及び同じ回転角度)で変位するように構成されている。つまり、回転操作に応じて矢印が示すキャラクタ領域が切り替る構成となっている。
ステップS1105の処理を実行した後は、ステップS1106にて操作待ち状態の設定処理を実行する。具体的には、RAM814の各種フラグ格納エリア816に操作待ちフラグを格納する。これにより、操作ボタンユニット500Xの操作が有効化される(検知センサ576,577からの検知情報に基づく操作判定が有効化される)。
ステップS1106の処理を実行した後は、続くステップS1107にて押圧操作無効化処理を実行する。本実施の形態における、操作ボタンユニット500については押圧操作を行いながら回転操作を行うことが許容されている。このため、仮に回転操作によって選択を行った後に押圧操作によって選択対象が決定される構成とした場合、回転操作中に誤って選択対象が決定されるといった不都合が生じ得る。つまり、遊技者の操作ミスによって意図しないキャラクタが選択される可能性が生じる。そこで、ステップS1107にて押圧操作を無効化し、押圧操作による決定操作を不可とすることにより、上記不都合の発生を回避している。なお、選択操作については回転操作に依存しており、押圧操作は無関係となっている。このような事情に配慮すれば、上記無効化処理を行うのではなく、選択操作対応演出時には回転操作のみが有効に受け付けられる設定とすることも可能である。
ステップS1102の説明に戻り、当該ステップS1102にて肯定判定をした場合、すなわち、選択操作の教示後のタイミングであると判定した場合には、ステップS1108に進む。ステップS1108では操作待ち状態となっているか否かを判定する。具体的には、RAM814の各種フラグ格納エリア816に操作待ちフラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1108にて否定判定をした場合にはそのまま本選択操作対応演出用処理を終了する。
ステップS1108にて肯定判定をした場合にはステップS1109に進む。ステップS1109では操作受付終了タイミングとなったか否か、すなわち操作有効期間が終了したか否かを判定する。ステップS1109にて否定判定をした場合には、ステップS1110にて操作対応表示変更コマンドを設定して本選択操作対応演出用処理を終了する。
ステップS1110のコマンド設定処理では、操作ボタンユニット500の検知センサ577からの情報に基づいて操作ブロック501の回転操作方向及び回転角度を算出し、それに合わせてキャラクタ表示領域の表示位置を変更するための情報を含むコマンドを設定する。表示装置ユニット502Xの制御装置573Xではこのコマンドに基づいて、キャラク表示領域の表示位置を変更する処理を行う。
ステップS1109にて肯定判定をした場合にはステップS1111に進む。ステップS1111では受付終了示唆用画像表示コマンドを設定する。この受付終了示唆画像表示コマンドは表示制御装置143に出力される。表示制御装置143では、このコマンドに基づいて表示していた操作示唆用画像が徐々に薄くなるようにフェード表示を行う。
続くステップS1112では、遊技者により回転操作が行われたか否かを判定する。回転操作が全く行われていない場合には、表示装置572Xの表示画面572aXに表示されていた教示用の画像を非表示とし、ステップS1116にて操作待ち状態の解除処理を実行した後、本選択操作対応演出用処理を終了する。
ステップS1112にて肯定判定をした場合、すなわち選択対象の変更の有無に関係ないレベルであっても僅かにでも回転操作が行われたと判定した場合には、ステップS1113に進む。ステップS1113では、選択操作教示用画像更新処理を行う。具体的には、ステップS1110と同様に、操作態様に応じてキャラクタ表示領域の表示位置を変更するための情報を含むコマンドを設定する。表示装置ユニット502Xの制御装置573Xではこのコマンドに基づいて、キャラク表示領域の表示位置を最終変更する。
続くステップS1114では選択結果の把握処理を行う。すなわち、遊技者の回転操作により、矢印画像が示すキャラクタ表示領域がどのキャラクタ表示領域であるかを把握する処理を行う。この場合、先ず選択されたキャラク表示領域以外が非表示となり、その後、選択されたキャラクタが表示装置572Xの表示画面572aX全体に拡大表示されるように表示態様を変化させるコマンドを制御装置573Xに出力する。
その後、ステップS1115にて表示演出内容の更新処理を行う。具体的には、選択されたキャラクを用いたリーチ演出が図柄表示装置94の表示画面94aにて実行されるように、当該情報を含む演出態様確定コマンドを表示制御装置143に出力する処理を行う。これにより、図柄表示装置94の表示画面94aでは遊技者が選択したキャラクタが表示されてリーチ表示が進められることとなる。なお、図柄表示装置94の表示画面94aにてキャラクタが表示されるタイミングで表示装置572Xの表示画面572aXに表示されていたキャラクタは非表示となる。
ステップS1115の処理を実行した後は、ステップS1116にて操作待ち状態の解除処理を実行し、本選択操作対応演出用処理を終了する。
ここで、図27のタイミングチャートを参照して、選択操作対応演出の流れを説明する。遊技回が開始したta1のタイミングから所定の期間が経過したta2のタイミングでは、先ず図柄表示装置94の表示画面94aに操作示唆用の画像(ボタンアイコン及びタイマアイコン)が表示される。
その後のta3のタイミングでは、操作示唆用の画像の表示から遅れて表示装置572Xの表示画面572aXに選択操作教示用の画像が表示されることとなる。図27に示す例では、その後のリーチ表示にて登場し得るキャラクタが3種設定されており、表示画面572aXに、各キャラクタに1対1で対応するキャラクタ表示領域が区画設定される。これに併せて、表示画面572aXには矢印画像が表示される。
遊技者により回転操作が行われると、それに併せて表示画面572aXの表示内容が変更される。ここでは、回転操作に応じて表示中のキャラクタ表示領域が変位するように表示される。なお、本実施の形態における表示装置572Xは固定式となっており、キャラクタ表示領域を回転操作と同じ方向に且つ同じ量だけ変位させることにより、あたかも表示装置572Xが回転しているかのように見せることが可能となっている。
ta4のタイミングでは、遊技者の回転操作が終了し、矢印が選択対象となっているキャラクタ表示領域を示した状態となる。続くta5のタイミングでは、図柄表示装置94の表示画面94aの図柄の変動表示態様が通常変動表示からリーチ変動表示に移行する。そして、その後のta6のタイミングにて操作有効期間が終了することにより、その時点で選択されているキャラクタを用いた表示演出が確定することとなる。
ta6のタイミングの後は、表示装置572Xの表示画面572aXにて選択されたキャラクタが拡大表示され、当該キャラクタが表示画面572aXから図柄表示装置94の表示画面94aに移る。
ta6のタイミングにて表示装置572Xの表示画面572aXから図柄表示装置94の表示画面94aにキャラクタが移った後は、表示装置572Xの表示画面572aXは全体が特定の色に発光することとなる。この発光は、当該遊技回が終了するまで継続される。
選択操作が行われる操作ボタンユニット500Xに選択対象を表示することにより、遊技者が注目すべき箇所を集約することができる。これにより、どのような操作を行うことにより選択が可能かを直感的に把握しやすい構成が実現されている。また、遊技者の回転操作に追従して操作ボタンユニット500X(表示装置572X)に表示されている画像が回転する。これにより、操作がどのように反映されるかが一目瞭然となり、手元で操作を確認しながらその結果を同時に把握でき、遊技者の利便性の向上に貢献できる。
次に、図28のフローチャート及び図29のタイミングチャートを参照して、連打操作対応演出が選択された場合に実行される連打操作対応演出用処理について説明する。
(連打操作対応演出用処理)
連打操作対応演出用処理においては先ず、ステップS1201にて連打操作対応演出の発生タイミングとなったか否かを判定する。ステップS1201にて否定判定をした場合にはそのまま本連打操作対応演出用処理を終了する。ステップS1201にて肯定判定をした場合にはステップS1202に進む。
ステップS1202では連打操作の教示後のタイミングであるか否かを判定する。ステップS1202にて否定判定をした場合にはステップS1203に進む。ステップS1203では連打操作の示唆開始タイミングであるか否かを判定する。具体的には、図柄の変動表示の開始後における所定のカウント値の情報として報知・演出制御装置142のROM813に予め記憶されている。そして、図柄の変動表示の開始後においてステップS1201にて肯定判定される度に各種カウンタエリア817に設けられた示唆開始タイミング用カウンタの値が更新され、当該カウンタの値が上記所定のカウント値に達した場合にステップS1203にて肯定判定をする。
ステップS1203にて肯定判定をした場合にはステップS1204に進む。ステップS1204では操作示唆用画像表示コマンドを設定する。操作示唆用画像表示コマンドは表示制御装置143に出力され、表示制御装置143ではこのコマンドに基づいて図柄表示装置94の表示画面94aに操作示唆用の画像を表示する処理を実行する。この操作示唆用の画像については、単発操作対応演出等の場合(図25(a)参照)と同様であるため説明を援用する。
ステップS1204の処理を実行した後は、ステップS1205に進み連打操作用教示コマンドを設定する。連打操作用教示コマンドは表示装置ユニット502Xの制御装置573Xに出力され、制御装置573Xではこのコマンドに基づいて表示装置572Xの表示画面572aXに連打操作教示用の画像を表示する処理を実行する。なお、この教示用の画像の表示タイミングについても、上記ステップS1005と同様に、示唆画像の表示よりも遅くなるように遅延される。
連打操作対応演出では、操作ボタンユニット500Xの押圧操作が繰り替えされることにより、押圧操作に対応して表示装置572Xの表示画面572aXに表示されている画像が変化し、その変化に応じて図柄表示装置94の表示画面94aに連打操作対応の画像が表示される構成となっている。
制御装置573Xでは、連打操作用教示コマンドを受信した場合に、先ず連続操作を教示するメッセージとして「連打!」を表示し、その後、押圧操作によって変化する画像としてポンプ画像を表示するように表示制御を行う。これにより、表示装置572Xの表示画面572aXには「連打!」→縦置きされたポンプを模した画像が表示されることとなる。
ステップS1205の処理を実行した後は、ステップS1206にて操作待ち状態の設定処理を実行する。具体的には、RAM814の各種フラグ格納エリア816に操作待ちフラグを格納する。これにより、操作ボタンユニット500Xの操作が有効化される(検知センサ576,577からの検知情報に基づく操作判定が有効化される)。
ステップS1206の処理を実行した後は、続くステップS1207にて回転操作無効化処理を実行する。本連打演出においては回転操作ではなく押圧操作が対象となっているため前者を無効とすることにより、制御負荷の軽減を図っている。なお、連打操作が押圧操作に依存しており、回転操作とは無関係となっている点に鑑みれば、上記無効化処理を行うのではなく、連打操作対応演出時には押圧操作のみが有効に受け付けられる設定とすることも可能である。
ステップS1202の説明に戻り、当該ステップS1202にて肯定判定をした場合、すなわち、連打操作の教示後のタイミングであると判定した場合には、ステップS1208に進む。ステップS1208では操作待ち状態となっているか否かを判定する。具体的には、RAM814の各種フラグ格納エリア816に操作待ちフラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1208にて否定判定をした場合にはそのまま本選択操作対応演出用処理を終了する。
ステップS1208にて肯定判定をした場合にはステップS1209に進む。ステップS1209では検知センサ576からの検知情報に基づいて押圧操作が行われたか否かを判定する。ステップS1209にて肯定判定をした場合には、ステップS1210に進み、教示画像可変コマンドを設定する。教示画像可変コマンドは操作ボタンユニット500Xの制御装置573Xに送信される。
制御装置573Xでは、当該コマンドに基づいて、押圧操作によりポンプが圧縮され、押圧操作が解除されたことによりポンプが圧縮前の状態に復帰する動画が表示画面572aXに表示されるように表示制御を行う。
ステップS1210の処理を実行した後は、ステップS1211に進む。ステップS1211では操作対応画像表示コマンドを設定する。操作対応画像表示コマンドは表示制御装置143に送信され、表示制御装置143においてはこのコマンドに基づいて図柄表示装置94の表示画面94aに操作対応画像(本実施の形態においては泡画像)が表示されるように表示制御を行う。
本実施の形態では、操作ボタンユニット500Xの上方に図柄表示装置94が配置されており、操作ボタンユニット500Xに表示されたポンプが圧縮されることにより、図柄表示装置94の表示画面94aに当該表示画面94aの下端から上端へ上昇する泡画像が表示されることとなり、両表示画面94a,572aXを利用した一体的な演出が実行されることとなる。
ステップS1209の説明に戻り、当該ステップS1209にて否定判定をした場合には、ステップS1212に進む。ステップS1212では操作受付終了タイミングとなったか否か、すなわち操作有効期間が終了したか否かを判定する。ステップS1212にて否定判定をした場合には、そのまま本連打操作対応演出用処理を終了する。
ステップS1212にて肯定判定をした場合には、ステップS1213に進み操作回数比較処理を行う。本連打演出においては、規定回数以上の押圧操作が行われたことに基づいて、後続の表示演出が実行されることとなっている。この規定回数については、大当たり結果の場合又は外れ結果であっても期待度が高く設定されたリーチ演出が実行される場合には相対的に少なく、外れ結果であって期待度が低く設定されたリーチ演出が実行される場合には相対的に多くなるように設定される。
ステップS1213の比較処理を実行した後は、ステップS1214に進む。ステップS1214では、結果表示画像表示コマンドを設定する。結果表示画像表示コマンドは表示制御装置143に送信される。表示制御装置143ではこの結果表示画像表示コマンドに基づいて連打操作の結果に対応する画像を表示する。
具体的には、操作回数が上記規定回数に達していない場合には、図柄表示装置94の表示画面94aに規定回数に到達していないことに対応する画像として「???」が表示されることとなる。一方、操作回数が規定回数に達している場合には、当該遊技回における大当たり当選期待度を示唆する画像として「EXCELENT」又は「GOOD」が表示される。期待度が高い遊技回(規定回数=少)においては後者よりも前者が表示されやすくなっており、期待度が低い遊技回(規定回数=多)においては前者よりも後者が表示されやすくなっている。
ステップS1214の設定処理を実行した後は、ステップS1215にて操作待ち状態の解除処理を実行して本連打操作対応演出用処理を終了する。
ここで、図29のタイミングチャートを参照して、連打操作対応演出の流れを説明する。遊技回が開始したtb1のタイミングから所定の期間が経過したtb2のタイミングでは、図柄表示装置94の表示画面94aにおける図柄の変動表示態様が通常変動表示からリーチ変動表示に切り替る。その後、tb3のタイミングでは先ず図柄表示装置94の表示画面94aに操作示唆用の画像(ボタンアイコン及びタイマアイコン)が表示される。
続くtb4のタイミングでは、操作示唆用の画像の表示から遅れて表示装置572Xの表示画面572aXに連打操作教示用の画像が表示されることとなる。図29に示す例では、先ず連打操作を教示する画像として「連打!」の文字が表示され、その後、ポンプを模した画像が縦向きの状態で表示される。
tb5のタイミング等に示すように、遊技者により押圧操作が行われるとそれに併せて表示画面572aXの表示内容が変更される。ここでは、押圧操作に応じて表示中のポンプ画像が圧縮され、押圧操作が解除されることでポンプ画像が元の状態に復帰するように動画表示が行われる。このようなポンプ画像の変化に合わせて図柄表示装置94の表示画面94aには泡画像が表示されることとなる。この泡画像は、表示画面94aの下端部から出現し、表示画面94aの上端部に到達することで消える構成となっている。
なお、押圧操作の回数が規定数を超えたtb6のタイミング以降は、それまで1度の押圧操作によって図柄表示装置94の表示画面94aに表示されていた泡の量と比較して、1度の押圧操作によって発生する泡の量が多くなるように変更されることとなる。これにより、操作回数が規定回数に到達した旨が示唆される。
その後、tb7のタイミングにて操作有効期間が終了すると、操作回数が規定回数を超えていることを条件として当該遊技回における大当たり期待度を示すメッセージとしての「EXCELENT」が図柄表示装置94の表示画面94aに表示されることとなる。これに併せて、表示装置572Xの表示画面572aXは全体が特定の色に発光することとなる。この発光は、当該遊技回が終了するまで継続される。
連打操作が行われる操作ボタンユニット500Xに押圧によって変形し得るポンプ画像を表示し、押圧操作によって当該ポンプを変形させることにより、操作ボタンユニット500X自体がポンプであるように表現することができ、操作ボタンユニット500Xと操作との関係性を強化できる。操作ボタンユニット500Xを操作することにより、ポンプが変形すると、その結果として図柄表示装置94(表示画面94a)に泡画像が表示される。これにより、操作ボタンユニット500Xの表示画面572aXの表示内容と図柄表示装置94の表示画面94aにおける表示内容との関連性を強めて、両表示画面94a、572aXを利用した一体的な演出を行うことができる。
表示画面572aXに表示されたポンプ画像は押圧操作方向にて圧縮されると遊技者に認識されるようにして可変表示される構成となっている。これにより、ポンプ画像の変化とカバーユニット510の動きとが密に関係しているとの印象を遊技者に与え、表示画面572aXの表示内容とカバーユニット510の動きとの関係性を一層強化できる。
次に、図30のフローチャート及び図31の概略図を参照して、連続操作対応演出が選択された場合に実行される連続操作対応演出用処理について説明する。
(連続操作対応演出用処理)
連続操作対応演出用処理においては先ず、ステップS1301にて連続操作対応演出の発生タイミングとなったか否かを判定する。ステップS1301にて否定判定をした場合にはそのまま本連続操作対応演出用処理を終了する。ステップS1301にて肯定判定をした場合にはステップS1302に進む。
ステップS1302では連続操作の教示後のタイミングであるか否かを判定する。ステップS1302にて否定判定をした場合にはステップS1303に進む。ステップS1303では連続操作の示唆開始タイミングであるか否かを判定する。具体的には、図柄の変動表示の開始後における所定のカウント値の情報として報知・演出制御装置142のROM813に予め記憶されている。そして、図柄の変動表示の開始後においてステップS1301にて肯定判定される度に各種カウンタエリア817に設けられた示唆開始タイミング用カウンタの値が更新され、当該カウンタの値が上記所定のカウント値に達した場合にステップS1303にて肯定判定をする。
ステップS1303にて肯定判定をした場合にはステップS1304に進む。ステップS1204では操作示唆用画像表示コマンドを設定する。操作示唆用画像表示コマンドは表示制御装置143に出力され、表示制御装置143ではこのコマンドに基づいて図柄表示装置94の表示画面94aに操作示唆用の画像を表示する処理を実行する。この操作示唆用の画像については、単発操作対応演出等の場合(図25(a)参照)と同様であるため説明を援用する。
ステップS1304の処理を実行した後は、ステップS1305に進み連続操作用教示コマンドを設定する。連続操作用教示コマンドは表示装置ユニット502Xの制御装置573Xに出力され、制御装置573Xではこのコマンドに基づいて表示装置572Xの表示画面572aXに連続操作教示用の画像を表示する処理を実行する。なお、この教示用の画像の表示タイミングについても、上記ステップS1005と同様に、示唆画像の表示よりも遅くなるように遅延される。
連続操作対応演出では、操作ボタンユニット500Xの操作が指定された順序で正しく行われることにより、表示装置572Xの表示画面572aXに表示されている画像が変化し、その変化に応じて図柄表示装置94の表示画面94aにて実行されるリーチ表示の態様が変化する構成となっている。
制御装置573Xでは、連続操作教示コマンドを受信した場合に、最初に行うべき操作(押圧操作、左回転操作、右回転操作のいずれか)を教示する画像を表示するように表示制御を行う。
ステップS1305の処理を実行した後は、ステップS1306にて操作待ち状態の設定処理を実行し、本連続操作対応演出用処理を終了する。操作待ち状態の設定処理では、RAM814の各種フラグ格納エリア816に操作待ちフラグを格納する。これにより、操作ボタンユニット500Xの操作が有効化される(検知センサ576,577からの検知情報に基づく操作判定が有効化される)。
ステップS1302の説明に戻り、当該ステップS1302にて肯定判定をした場合、すなわち、連続操作の教示後のタイミングであると判定した場合には、ステップS1307に進む。ステップS1307は操作待ち状態となっているか否かを判定する。具体的には、RAM814の各種フラグ格納エリア816に操作待ちフラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1307にて否定判定をした場合にはそのまま本連続操作対応演出用処理を終了する。
ステップS1307にて肯定判定をした場合にはステップS1308に進む。ステップS1308では検知センサ576,577からの検知情報に基づいて操作が行われたか否かを判定する。ステップS1308にて肯定判定をした場合には、ステップS1309に進み、今回の操作が教示された操作と一致しているか否かを判定する。
ステップS1309にて肯定判定をした場合にはステップS1310に進む。ステップS1310では教示操作対応画像表示コマンドを設定する。教示操作対応画像表示コマンドは操作ボタンユニット500Xの制御装置573Xに送信される。制御装置573Xでは、当該コマンドに基づいて、正しい操作が行われたことを示す画像を表示する。
ステップS1310の設定処理を実行した後はステップS1311に進む。ステップS1311では操作回数が当該連続操作対応演出の確定時に決定された規定回数(規定のステップ数)に達しているか否かを判定する。ステップS1311にて否定判定をした場合、すなわち未だ操作回数が規定回数に達していないと判定した場合には、ステップS1312に進み、次操作教示画像表示コマンドを設定する。次操作教示画像表示コマンドは操作ボタンユニット500Xの制御装置573Xに送信される。制御装置573Xでは、当該コマンドに基づいて、次に行うべき操作(押圧操作、左回転操作、右回転操作のいずれか)を教示する画像を表示するように表示制御を行う。
一方、ステップS1311にて肯定判定をした場合、すなわち操作回数が規定回数に達していると判定した場合には、ステップS1313に進む。ステップS1313では、操作ボタンユニット500Xの表示装置572X(表示画面572aX)に表示されている内容に対応させて、図柄表示装置94の表示画面94aにて実行されるリーチ演出表示の内容を更新する処理を行う。具体的には、確定したリーチ演出表示に係る情報(コマンド)を表示制御装置143に送信する処理を行う。これにより、図柄表示装置94の表示画面94aにおいては、それまで表示装置572Xの表示画面572aXに表示されていた画像に対応付けられた表示演出が実行されることとなる。
ステップS1313の処理を実行した後は、ステップS1314にて操作待ち状態の解除処理を実行し、本連続操作対応演出用処理を終了する。
ステップS1309の説明に戻り、当該ステップS1309にて否定判定をした場合、すなわち操作が正しく行われていないと判定した場合には、ステップS1315に進む。ステップS1315では教示操作非対応画像表示コマンドを設定する。教示操作非対応画像表示コマンドは操作ボタンユニット500Xの制御装置573Xに送信される。制御装置573Xでは、当該コマンドに基づいて、誤った操作が行われたことを示す画像を表示する。その後、ステップS1313,S1314の各処理を実行した後、本連続操作対応演出用処理を終了する。
ステップS1308の説明に戻り、当該ステップS1308にて否定判定をした場合、すなわち操作が行われていないと判定した場合には、ステップS1316に進む。ステップS1316では、操作受付終了タイミングとなったか否か、すなわち操作有効期間が終了したか否かを判定する。ステップS1316にて否定判定をした場合には、そのまま本連打操作対応演出用処理を終了する。
ステップS1316にて肯定判定をした場合には、ステップS1317に進み受付終了示唆画像表示コマンドを設定する。当該コマンドは表示制御装置143及び操作ボタンユニット500Xの制御装置573Xに送信される。これにより、図柄表示装置94の表示画面94a及び表示装置572Xの表示画面572aXには有効期間が終了したことを示唆する画像が表示されることとなる。ステップS1317の処理を実行した後は、ステップS1313,S1314の各処理を実行し、本連続操作対応演出用処理を終了する。
ここで、図31の概略図を参照して、連続操作対応演出の流れを説明する。遊技回が開始し連続操作対応演出が開始するタイミングとなった場合には、先ず図柄表示装置94の表示画面94aに操作示唆用の画像(ボタンアイコン及びタイマアイコン)が表示される。
その後、表示装置572Xの表示画面572aXに連続操作教示用の画像が表示されることとなる。図31に示す例では、第1の操作(最初の操作)として押圧操作が選択されているため、表示画面572aXには押圧操作を教示する画像として「押せ!」の文字が表示される。
ここで、左回転操作,右回転操作が行われた場合、又は有効期間内に操作が行われなかった場合には、表示画面572aXにその旨を示すメッセージとして「INCOMPLETE」が表示され、図柄表示装置94の表示画面94aではキャラクタを伴わないリーチ表示(ノーマルリーチ表示)が実行されることとなる。
一方、教示内容に合わせて正しい操作(この場合には押圧操作)が行われた場合には、表示画面572aXに女の子のキャラクタ画像が表示されることとなる。当該連続操作対応演出に係る上記規定回数として「1」が設定されている場合には、このキャラクタ画像が図柄表示装置94の表示画面94aに移り、キャラクタ画像を伴ったリーチ表示が実行されることとなる。
当該連続操作対応演出に係る上記規定回数として「2」が設定されている場合には、次の操作が教示されることとなる。具体的には、次の操作として右回転操作が選択されている場合には、表示画面572aXに右回転操作を教示する画像として「右回転」の文字が表示される。
ここで、押圧操作,左回転操作が行われた場合、又は有効期間内に操作が行われなかった場合には、表示画面572aXにその旨を示すメッセージとして「INCOMPLETE」が表示され、図柄表示装置94の表示画面94aでは現在表示されているキャラクタ画像を伴ったリーチ表示(スーパーリーチ表示)が実行されることとなる。
一方、教示内容に合わせて正しい操作(この場合には右回転操作)が行われた場合には、表示画面572aXに表示されている女の子のキャラクタ画像が変化することとなる。当該連続操作対応演出に係る上記規定回数として「2」が設定されている場合には、この変化したキャラクタ画像が図柄表示装置94の表示画面94aに移り、当該キャラクタ画像を伴ったリーチ表示が実行されることとなる。
当該連続操作対応演出に係る上記規定回数として「3」が設定されている場合には、次の操作が教示されることとなる。具体的には、次の操作として左回転操作が選択されている場合には、表示画面572aXに左回転操作を教示する画像として「左回転」の文字が表示される。
ここで、押圧操作,右回転操作が行われた場合、又は有効期間内に操作が行われなかった場合には、表示画面572aXにその旨を示すメッセージとして「INCOMPLETE」が表示され、図柄表示装置94の表示画面94aでは現在表示されているキャラクタ画像を伴ったリーチ表示(スーパーリーチ表示)が実行されることとなる。
一方、教示内容に合わせて正しい操作(この場合には右回転操作)が行われた場合には、表示画面572aXに表示されている女の子のキャラクタ画像が更に変化することとなる。この変化したキャラクタ画像が図柄表示装置94の表示画面94aに移り、当該キャラクタ画像を伴ったリーチ表示が実行されることとなる。
連続操作対応演出では、操作対象たる操作ボタンユニット500Xに実行すべき操作の態様が教示され、更にその操作の結果に応じた情報についても操作ボタンユニット500Xの表示画面572aXに表示されることとなる。このように、操作前及び操作後の表示を操作対象としての操作ボタンユニット500Xに委ねることにより、両表示画面94a,572aを交互に見る必要がなくなり、遊技者の目への負担を軽減でき、操作に係る演出を分かりやすくすることができる。
また、先の操作に正解した場合には表示画面572aXに次の操作が教示され連続操作を体験できる。但し、このような次の操作の教示については、先の操作に不正解となった場合には行われない。故に、正しい手順で続けて操作を行うには上記表示画面572aXにおける教示内容を確認する必要が生じ、遊技者の注目が操作ボタンユニット500Xに向くように促すことができる。
以上詳述した第3の実施の形態によれば、以下の優れた効果が期待できる。
表示装置572Xの表示画面572aXを覆う「カバー体」としてのカバーユニット510を動かすことにより(操作することにより)所定の演出が実行される。このように表示画面572aXの保護部材としてのカバーユニット510に操作手段としての機能を付与することにより、表示画面572aXを注視している状態では必然的にカバーユニット510が視界に入りやすくなり、カバーユニット510を操作する際には表示画面572aXの表示内容が視界に入りやすくなる。これにより、視界から外れた状態にてカバーユニット510が操作されることを抑制できる。故に、例えば表示画面572aXと操作との関係性を強化し、操作手段を利用した遊技への注目度の向上に好適に貢献できる。
操作ボタンユニット500Xの操作態様が当該操作ボタンユニット500Xに内蔵された表示装置572X(表示画面572aX)にて教示される。この教示内容はカバーユニット510を通じて視認可能となっているため、表示画面572aXに表示された内容の意味するところが分かりづらくなって、操作ボタンユニット500Xの操作機能が上手く活用されなくなることを抑制できる。
また、表示画面572aXを目視にて確認することによりどの態様で操作すべきかを把握できる構成となっているため、遊技者の注意を操作ボタンユニット500Xに向けさせることとができる。これにより、操作態様を確認するという遊技が追加され、操作ボタンユニット500Xへ目を向けることなく適当に操作が行われるといった不都合の発生を好適に抑制できる。
図柄表示装置94の表示画面94aを注視している状況下にて当該表示画面94aに操作ボタンユニット500Xの操作を示唆する表示がなされた場合であっても、実際にどのような操作を行うべきかは操作ボタンユニット500Xの表示画面572aXを確認するまで不明となる。故に、操作する際には、先ず表示画面572aXにてどの様な操作態様で操作を行うべきかを確認するという遊技が追加され、目先を変化させることにより遊技の単調化を好適に抑制できる。
図柄表示装置94の表示画面94aにて操作の示唆が行われた場合には、操作態様を操作ボタンユニット500Xの表示画面572aXにて確認せずに操作を行うと操作間違えが発生し得る。操作の可否(成否)によって表示態様を変化する構成、詳しくは正解時には所定の演出が実行される一方、不正解時には所定の演出が実行されない構成となっている。これにより、所定の演出を見たい遊技者に対して操作ボタンユニット500Xの表示画面572aXの確認を促すことができる。
カバーユニット510を動かすことにより操作ボタンユニット500Xに内蔵された表示画面572aXにおける表示態様がそれの動きに連動(追従)して変化することとなる。係る構成によれば、操作と表示態様との関係性を強めることができ、カバーユニット510及び表示画面572aXによる一体的な演出を行うことが可能となる。
操作ボタンユニット500Xを操作することによって当該操作ボタンユニット500Xに内蔵されている表示装置572Xの表示画面572aXに表示されている絵柄が変化し、その変化に合わせて図柄表示装置94の表示画面94aに表示されている絵柄も変化することとなる。このように、カバーユニット510,表示装置572X,図柄表示装置94を連携させることにより、それら各種構成による一体的な演出を行うことができ、操作ボタンユニット500Xへの注目を促すことが可能となる。
<その他の実施の形態>
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。因みに、以下の別形態の構成を、上記各実施の形態における構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合わせて適用してもよい。
(1)上記実施の形態に示したように、「操作手段」としての操作ボタンユニット40の操作方向(押圧操作方向)において、上側膨出部28(「貯留皿」としての上皿33の取付対象)に対する操作ボタンユニット40の相対変位が許容されるようにして当該操作ボタンユニット40が「ベース部」としての枠体20に固定されていればよく、その具体的構造については任意である。このような前提となる機能が担保されるのであれば、操作ボタンユニット40を「フレーム部」としての取付フレーム450によって下側から支える構成とするのではなく、取付フレームの形状を変更して操作ボタンユニット40を上側から吊り下げる構成とすることも可能である。
但し、上側膨出部28の上方にはガラスユニット30が位置しているため、上記変形例を採用した場合には、その構造/形状に係る制約が強くなると想定される。このような事情に配慮すれば、上記実施の形態に示したように取付フレーム450によって操作ボタンユニット40を下側から支える構造とすることが好ましい。
(2)上記実施の形態では、上側膨出部28に「操作手段」としての操作ボタンユニット40を配設したが、操作ボタンユニット40の配設対象については、例えば下側膨出部とすることも可能である。
(3)上記実施の形態では、操作ボタンユニット40が手前側且つ上皿33が奥側となるように前後に並べて配置したが、少なくとも同一の膨出部に対して操作ボタンユニット40及び上皿33の両者が配設されるのであれば、上記配置を以下のように変更することも可能である。
すなわち、操作ボタンユニット40が奥側且つ上皿33が手前側となるように配置を逆にしてもよいし、操作ボタンユニット40及び上皿33が横並びとなるように配置してもよい。但し、操作ボタンユニット40へのアクセスの容易化及び上皿33からの球零れの抑制に配慮した場合には上述した位置関係にすることが好ましい。
(4)上記実施の形態では、「操作手段」としての操作ボタンユニット40の押圧タイプとしたが、接触タイプとすることも可能である。
(5)上記実施の形態では、取付フレーム450を延出部465、縦フレーム471,481を介して枠体20に固定する構成としたが、少なくとも取付フレーム450を枠体20に固定することができるのであれば足り、延出部465及び縦フレーム471,481の少なくとも何れかを省略することも可能である。但し、上記実施の形態に示したように押圧タイプ且つ大型の操作ボタンユニット40を配設する場合には、遊技者の押圧操作によって生じる応力が大きくなって操作ボタンユニット40を支える取付フレーム450自体が塑性変形する可能性が高くなる。また、このような事象は、枠体20と操作ボタンユニット40との距離が嵩むことでより顕著に発生すると想定される。故に、上述した取付構造の簡素化を実現する上では、取付フレーム450による支持強度が十分に担保されるように、例えば横フレーム461及び延出部465に亘って延びるビード,リブ,フランジの追加等、他の強度担保に係る工夫を施すことが好ましい。
(6)上記実施の形態では、操作ボタンユニット40におけるホルダ部材402の開口フランジ423が上側膨出部28の上面部311に上側からラップする構成としたが、両者の位置関係を逆にして、上側膨出部28の上面部311のホルダ部材402の開口フランジ423に上側からラップする構成とすることも可能である。
(7)上記実施の形態では、ボタン部材401が最大押圧位置に変位した状態であっても操作面部411が上側膨出部の開口316よりも上方(押圧方向とは反対方向)に突出したままになる構成としたが、操作面部411が上側膨出部28内に完全に埋没する構成とすることも可能である。但しこのような構成では例えば遊技者が上側膨出部28の上面部311及び操作面部411の両方に手がかかるようにして押圧操作を行った場合に、手が上面部311に触れやすくなる。これでは、操作ボタンユニット40を上側膨出部28ではなく取付フレーム450によって支持したことによる上記各種効果が上手く発揮されない。故に、望ましくはボタン部材401については最大押圧位置に到達した状態であっても、その一部が上側膨出部28の上面部311よりも上方に突出するように構成することが好ましい。
(8)上記実施の形態では、上側膨出部28に形成された開口316を上側膨出部28の上面部311,前面部313,背面部314に跨るようにして形成することにより、押圧操作を行う際に遊技者の手が操作ボタンユニット40以外(すなわち上側膨出部28)に当たる可能性を低くしたが、遊技者の手が操作ボタンユニット40以外に当たる可能性を低くする上では、上面部311と前面部313及び背面部314の一方とに跨る構成であればよい。但し、遊技者が操作ボタンユニット40にアクセスする方向が遊技機前方からになりやすい点に鑑みれば、上記開口316が少なくとも上面部311及び前面部313に跨る構成とすることが好ましい。
(9)上記実施の形態では、上皿33と枠体20の前面部36とによって貯留領域SEを形成したが、上皿33単独で上記貯留領域を形成する構成とすることも可能である。このような場合であっても上側膨出部28の歪み等を抑えることで上皿33の変形を抑制して、貯留機能及び整列通路320の整流機能を好適に担保できる。また、上皿の入口/出口と枠体20の供給口37/排出口38とのズレを抑制し、遊技球の円滑な移動を担保することができる。
なお、上皿33を上側膨出部28に固定する構成としたが、更に当該上皿33を枠体20に固定する構成とすることも可能である。
(10)上記実施の形態では、取付フレーム450の縦フレーム471,481を排出口38の左右に配置したが、少なくとも複数の縦フレームを離間して設けるのであれば、各縦フレームの位置を任意に変更することも可能である。但し、上皿33に歪み等が発生した場合に排出口38を通じた遊技球の移動が妨げられることは、当該排出口38が防犯上の理由から手の届きにくい奥まった位置にあることに配慮した場合、好ましいとはいえない。故に、露出が抑えられ且つ歪等の影響を受けやすい排出口の両側に固定箇所を配して、上記不都合の発生を抑えることには技術的意義がある。
(11)上記実施の形態では、下側膨出部29に「演出装置」としてのウーハー46を配置したが、これに限定されるものではなく、例えば発光手段等の光演出装置や風発生装置を配置することも可能である。
(12)上記実施の形態では、取付フレーム450の横フレーム461を上側膨出部28の内部空間ISに収容し、横フレーム461と上側膨出部28の下面部312との間に隙間を設けることにより、押圧操作に起因した横フレーム461の撓み変形を許容する構成とした。つまり、内部空間ISに横フレーム461用の変位領域を確保する構成とした。これを以下のように変更してもよい。すなわち、上側膨出部28の下面部312に横フレーム461の通過を許容する開放部を設けてもよい。
(13)上記実施の形態では、操作ボタンユニット40の操作方向を下方としたが、操作方向については任意に変更することも可能である。例えば操作方向を後方となるように設定した場合、上側膨出部28及び上皿33との間に操作ボタンユニット用の取付フレームの変形を許容する(操作ボタンユニット全体の後方への変位を許容する)隙間を確保するとよい。ただし、このような隙間は貯留領域を圧迫する要因になったり、上側膨出部28の出っ張り量を増大させる要因になったりする。故に、望ましくは、上記実施の形態に示したように、前後に貯留皿と操作ボタンユニットとを並べた場合には、その並設方向とボタンの操作方向とが交差する(好ましくは直交する)構成として、それら各種不都合の発生を回避するとよい。
(14)上記第2の実施の形態では、可動装飾ユニット502を可動式としたが、少なくとも表示演出を実行する機能が付与されていれば足り、装飾部材574やモータ575を有してなる可動機構、光演出を行う発光基板572のうち一方を省略してもよい。
(15)上記第2の実施の形態では、「表示演出装置」としての可動装飾ユニット502に付随するモータ575を、「第2支持部」としての台座552に形成された貫通孔553を通じて押圧操作方向に突出させることにより、可動装飾ユニット502の重心位置を「第2支持部」としての台座552に近づける構成としたが、このような構成は必須ではない。
但し、本実施の形態においては、可動装飾ユニット502の重量比がモータ575に偏っているため、このような構成を突出させることにより、支持バランスの向上が期待できる。このような技術的思想に鑑みれば、モータ575を有さない場合であっても「表示演出装置」の一部を第1支持部との当接箇所よりも操作方向における奥側へ突出させるとより、支持バランスの向上に貢献し得る。
(16)上記第2及び第3の実施の形態では、「ホルダ部」としてのホルダ503に形成された「第1支持部」としての環状突起554を「第2支持部」としての台座552を囲むように配置したが、両者の位置関係を逆とすることも可能である。
但し、大型のカバーユニット510を押圧可能に支持する場合には、その支持位置が中央に偏ることにより、支持バランスを担保することが困難になり押圧操作による曲げモーメントに起因した歪等が発生しやすくなると想定される。このような事情に鑑みれば、上記配置には操作性の向上と支持機能とを両立する上で技術的意義がある。
(17)上記第2及び第3の実施の形態では、ホルダ503の底部551において「第1支持部」としての環状突起554とは反対側となる部分を取付フレーム450に当接する当接部558としたが、「第2支持部」の反対側又は「第1支持部」及び「第2支持部」の反対側となる部分を当接部とすることも可能である。
なお、「第1支持部」としての環状突起554と当接部558とを表裏の関係となるように配置することにより、上述した分散機能の更なる強化に貢献できる。
(18)上記第2及び第3の実施の形態では、操作ボタンユニット500の操作ブロック501を押圧操作によって変位する構成としたが、必ずしも押圧方向へ変位する構成とする必要はない。加圧センサ等により押圧操作によって上昇する圧力を監視し、そのような圧力の変化から押圧操作が行われたことを検知する構成とすることも可能である。
(19)上記第2及び第3の実施の形態では、複数の異なる操作として、押圧操作、左回転操作、右回転操作とを設定したが、これに限定されるものではない。これら各種操作に代えて又はこれら各種操作に加えて、引張操作やタッチ操作(接触操作)等の他の操作を採用してもよい。なお、タッチ操作については、接触センサや赤外線等のフォトセンサ等のセンサを用いて監視する構成とすることも可能である。
因みに、上記実施の形態では1の操作が教示されている状況下にて他の操作を実行し得る構成としたが、ロック機構等を用いて教示されている操作以外の操作を阻止する構成とすることも可能である。
(20)上記第3の実施の形態における連続操作対応演出では、押圧操作を契機として次の操作が教示される構成としたが、次の操作の教示タイミングを押圧操作が解除されてカバーユニット510が待機位置に復帰したタイミングまで遅延させる構成としてもよい。また、操作が解除されるまで、次の操作が不可となるように規制してもよい。
(21)上記第3の実施の形態では、押圧操作と回転操作とを区別して取り扱うことにより操作態様を複数設定したが、回転操作について押圧状態での回転操作と非押圧状態での回転操作とを区別することにより、操作態様の更なる多様化を実現してもよい。
(22)上記第3の実施の形態では、表示装置572Xの表示画面572aXにてポンプ画像を表示させて、カバーユニット510の押圧→復帰の動きに合わせてポンプ画像が圧縮→復帰する構成とした。ここで、押圧検知センサについても検知位置が異なるものを複数設け、押圧位置をより細かく監視する構成とすることにより、上述したポンプ画像の変化のカバーユニット510の動きへの追従性を強化してもよい。
また、表示装置572Xの表示画面572aXに表示される画像はポンプ画像に限定されるものではない。但し、この画像については、カバーユニット510の押圧操作によって当該押圧方向と同じ方向に変形していると認識されるように構成されているものであれば上述した関係性の強化への更なる貢献が期待できる。例えば、ポンプ画像ではなく、モグラの画像を表示して、カバーユニット510を叩くことにより、モグラが凹んでいるような構成を表示してもよい。この場合、モグラの表示期間を限定し、その表示期間中に押圧操作が行われた場合に上記変化が発生して操作成功となるように構成することで、遊技機の興趣向上に貢献できる。
(23)上記第3の実施の形態では、操作ボタンユニット500Xによる操作演出を行う場合には、図柄表示装置94における図柄の変動表示に係る画像例えば、キャラクタ部分及び数字部分からなる図柄を数字部分のみで簡略化したもの表示することにより、変動表示を表示装置572Xにて確認可能な構成とすることも可能である。
図柄表示装置94の表示画面94aにて遊技回に対応する絵柄の変動表示が行われる構成においては、当該変動表示が遊技者の利益に強く関連することとなる。故に、遊技者の注目が表示画面94aに向きやすくなる。つまり、操作ボタンユニット500Xの表示画面572aXにて何らかの表示を行っても、それが見逃される可能性が高くなると懸念される。そこで、表示画面572aXにて操作ボタンユニット500Xの操作が教示されている状況下では、同表示画面572aXに図柄表示装置94の表示画面94aにて表示される絵柄の変動表示に対応する情報が表示される構成とすれば、遊技者は操作ボタンユニット500Xに注目している場合であっても遊技の進行状況を把握することができる。故に、上述した理由による操作ボタンユニット500Xへの注目の低下を好適に抑制できる。
(24)上記第3の実施の形態における選択操作対応演出では、矢印画像を固定して、選択画像(キャラクタ表示領域)を回動させる構成としたが、選択画像を固定して、矢印画像を回動させる構成とすることも可能である。
また、操作ボタンユニット500Xにおいては、矢印を画像によって表示するのではなく、上記矢印画像に相当する模様をカバーユニット510に付与する構成とすることも可能である。
(25)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
更に、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
下記の特徴A群に記載された発明は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技機前面部を構成する枠体から遊技機前方に膨出する膨出部を設け、この膨出部に遊技球を貯留する貯留皿が設けられているものがある。貯留皿に貯留された遊技球は、遊技球発射機構によって順次遊技領域へと発射される構成となっている。近年では、この膨出部に遊技者により操作される操作手段を設け、例えば遊技者の操作に応じて特定の演出等を実行するものが提案されている(特許文献1参照)。この種の遊技機では、膨出部に貯留皿及び操作手段を併設することにより、両構成へのアクセスを容易にする等の遊技者の利便性の向上が図られている。」という背景技術について、「しかしながら、操作手段については遊技者によって操作される部位であり、操作に伴って発生する負荷を受けた場合に、その負荷によって膨出部に歪等の変形が生じると想定される。特に、膨出部が片持ちであるという構造上の特性から、上記負荷が大きくなることにより膨出部の基端部を中心に上述した歪が大きくなり得る。このような歪は、膨出部に設けられた貯留皿へ伝わることにより、貯留皿に付与された貯留機能等に影響を与える要因となる。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
(特徴A群)
特徴A1.ベース部(枠体20)及び、当該ベース部から遊技機前方に膨出する膨出部(上側膨出部28)を有する遊技機前面部(前扉枠14)を備えた遊技機において、
前記膨出部に一体化されてなり、遊技球を貯留する貯留皿(上皿33)と、
前記膨出部に設けられ、遊技者により操作される操作手段(操作ボタンユニット40)と、
前記ベース部から前記膨出部と同じ側に張り出し、基端部が当該ベース部に固定されることにより同ベース部に取り付けられたフレーム部(取付フレーム450)と
を備え、
前記操作手段は、前記膨出部、前記貯留皿、前記フレーム部のうち前記フレーム部に固定されていることを特徴とする遊技機。
特徴A1に示す貯留皿については、遊技機前方に膨出している膨出部に配設されることにより遊技機前方からのアクセスが容易となっている。これにより、遊技球の補給や球詰まりの解消等を行う際の作業性の向上や残り球の確認等の容易化が実現されている。ここで、貯留皿の配設対象となっている膨出部に操作手段を配設することにより、貯留皿と同様に操作手段へのアクセスが容易となり、利便性の向上に貢献できる。
ここで、操作手段は、膨出部に設けられてはいるがその固定対象は膨出部ではなくフレーム部となっている。このため、仮に操作手段が強く押される等して大きな負荷が生じたとしても、その負荷がフレーム部を介してベース部に分散される。故に、当該負荷の影響により膨出部(特に貯留皿)に歪が生じることを好適に抑制できる。このようにして、貯留皿(貯留領域)への影響を抑えることにより、膨出部にて貯留皿と操作手段とを好適に共存させることが可能となる。
特徴A2.前記操作手段及び前記貯留皿は、前記操作手段が前記膨出部の先端側且つ前記貯留皿が当該膨出部の基端側となるようにして並設されていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A1に示したように膨出部が片持ちとなっている構成にて操作手段を先端側(手前側)に配設した場合、操作手段へのアクセスを容易にすることができ、当該操作手段の操作が難しくなることを回避しつつ、貯留皿からの球こぼれの抑制に貢献できる。しかしながら、係る構成によれば、操作に伴って基端部分に発生する負荷(応力)が大きくなりやすいため、特徴A1に示した不都合が発生しやすくなると懸念される。この点、本特徴に示す構成に特徴A1に示した技術的思想を適用すれば、上述した各種効果を享受しつつ、それに起因した不都合の発生を好適に抑えることができる。
なお、特に「貯留領域の下流部分が貯留皿とベース部の前面とによって構成された整列通路となっている構成」に対して特徴A1に示した技術的思想を適用すれば、整列機能が低下することを好適に抑制できる。
特徴A3.前記膨出部は内部空間が形成されたハウジングであり、
前記フレーム部には、前記膨出部の内部空間に収容され、前記操作手段を受ける受け部(横フレーム461)が設けられており、
前記操作手段は、前記膨出部に形成された開口部(開口316)を通じて、当該膨出部の外に突出していることを特徴とする特徴A1又は特徴A2に記載の遊技機。
特徴A1等に示したようにフレーム部によって操作手段を保持する構成においては、フレーム部が露出することは遊技機の見栄えを低下させる要因となるため好ましくない。この点、本特徴に示すように操作手段用の受け部を膨出部の内部に収容し、操作手段を膨出部の開口部を通じて突出させる構成とすれば、フレーム部の露出を抑えつつ操作手段があたかも膨出部に一体化されているかのように見せることができる。故に、強度担保に伴う見栄えの低下を抑制できる。
特徴A4.前記操作手段は、所定方向に押圧操作される構成となっており、
前記受け部において前記操作手段が配置されている側とは反対側となる部分と前記膨出部との間には前記所定方向にて前記受け部の変位が許容される隙間が確保されていることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、上記隙間の存在により、過度に大きな力が加わってフレーム部が撓み変形(例えば弾性変形)した場合であっても、フレーム部→膨出部への力の伝わりを抑制できる。
なお、このような変形が生じた場合には、フレーム部が弾性力によって元の状態に復帰する際に振り戻しが発生する。故に、望ましくは「前記受け部において前記操作手段が配置されている側と前記膨出部との間に前記所定方向とは逆の方向への前記受け部の変位を許容する隙間が確保されている構成」とすることが好ましい。
因みに、特徴A4に示した技術的思想を特徴A1や特徴A2に適用することも可能である。この場合「前記操作手段は、所定方向に押圧操作される構成となっており、前記フレーム部及び前記膨出部は、前記所定方向における相対変位が許容されている」構成とすればよい。
特徴A5.前記受け部は、左右に延びる板状をなし、その一方の板面が上側を向くようにして配置された横フレームであり、
前記フレーム部の基端部は、前記横フレームを支持し、板面が左右を向くようにして配置された縦フレーム(縦フレーム471,481)によって構成されていることを特徴とする特徴A3又は特徴A4に記載の遊技機。
特徴A5に示すように横フレームの板面と縦フレームの板面とを交差させることにより、遊技機正面視におけるフレーム部の占有領域の拡がりを抑えつつ、ベース部から離間した位置にて操作手段の保持強度を好適に向上させることができる。
特徴A6.前記操作手段は、前記膨出部の上面から突出するようにして配置されており、
前記縦フレームは、左右に離間して設けられた第1縦フレーム(左側縦フレーム471)及び第2縦フレーム(右側縦フレーム481)を有してなり、
前記1縦フレームは、前記操作手段の下方に位置していることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
特徴A6によれば、複数の縦フレームを併用することで、横フレームの撓みを好適に抑制できる。特に、第1縦フレームを操作手段の下方に配置することで、縦フレームと横フレームとの境界部分を基端とした横フレームの撓みを好適に抑制することができる。このようにして横フレームの撓みを抑えた場合には、第1縦フレームに負荷が集中して、第1縦フレームが左右に撓みやすくなると想定されるが、本特徴に示すように第2縦フレームを併用することにより(第2縦フレームは横フレームを介して第1縦フレームと繋がっているため)、このような変形を抑制して負荷をベース部に伝えやすくなる。
特徴A7.前記操作手段は、前記膨出部の中央に配置されており、
遊技領域(遊技領域PE)へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)を備え、
前記貯留皿によって構成される貯留領域(貯留領域SE)には、遊技球を整列させた状態で前記遊技球発射手段に誘導する球通路(整列通路320)が設けられており、
前記縦フレームは、前記球通路の出口部分(排出口38)の左右両側に配されていることを特徴とする特徴A5又は特徴A6に記載の遊技機。
仮に上述した歪が発生した場合には、その影響は特に整列機能が付与された球通路付近にて顕著になると懸念される。具体的には、整列通路の幅等が変化することにより遊技球が上手く流れなくなる可能性が生じる。特に、出口部分については遊技者等のアクセスが難しい構造となっていることが多く、係る箇所でそのような歪の影響が出ると、その解消が難しくなると想定される。この点、本特徴に示すように縦フレームを出口部分の左右両側に配置することにより、上記不都合の発生を好適に抑制することができる。
特徴A8.前記膨出部の下方には、スピーカ(ウーハー46)と、当該スピーカを囲む囲み部(収容部47)とが設けられており、
前記囲み部を構成する縦壁部(縦壁部333,334)内に、前記縦フレームが収容されていることを特徴とする特徴A5乃至特徴A7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A8によれば、膨出部の下方にスピーカが配置されている。スピーカについては遊技者が直接触れる部分ではないためこのような配置としても、利便性等の問題が生じない。ここで、スピーカの音響機能を向上するには、囲み部の存在が有益である。この囲み部の縦壁部に縦フレームを収容する構成とすれば、縦フレームの露出を抑えて、強度向上に起因した見栄えの低下を好適に抑制することができる。また、縦フレーム専用の収容部を形成する必要がないため、縦フレーム用の占有領域が無駄に嵩むことを好適に回避できる。
特徴A9.前記膨出部は上側膨出部であり、
前記上側膨出部の下方には前記ベース部から当該上側膨出部と同じ側へ膨出する下側膨出部(下側膨出部29)が形成されており、
前記下側膨出部には、
遊技球を貯留可能な遊技球貯留部(下皿34)と、
遊技状況に応じて演出を行う演出装置用の設置部(収容部47)と
が設けられており、
前記上側膨出部と前記下側膨出部との間には、前記遊技球貯留部及び前記演出装置用の設置部を仕切る縦壁部(左側縦壁部333)が設けられており、
前記縦フレームが前記縦壁部内に収容されていることを特徴とする特徴A5乃至特徴A8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A9によれば、上側膨出部の下方に、遊技球貯留部(所謂下皿)と演出装置用の設置部を設ける場合、仕切り部によって両者を仕切ることにより、遊技球貯留部に貯留されている遊技球が演出装置に干渉することを好適に抑制できる。ここで、このような仕切り部(縦壁部)に縦フレーム部を収容する構成とすれば、縦フレームの露出を抑えて、強度向上に起因した見栄えの低下を好適に抑制することができる。また、縦フレーム専用の収容部を形成する必要がないため、縦フレーム用の占有領域が無駄に嵩むことを好適に回避できる。
特徴A10.前記縦壁部は前記膨出部に繋がっており、前記縦壁部の内部空間と前記縦壁部の内部空間とが連通していることを特徴とする特徴A8又は特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、縦フレームを縦壁部内に収容することにより、補強による見栄えの低下を好適に抑制できる。また、縦壁部によって膨出部(上側膨出部)を支えることができ、膨出部自体の支持強度の向上に貢献することができる。
特徴A11.ベース部(枠体20)及び、当該ベース部から遊技機前方に膨出する膨出部(上側膨出部28)を有する遊技機前面部(前扉枠14)を備えた遊技機において、
前記膨出部に一体化されてなり、遊技球を貯留する貯留皿(上皿33)と、
前記膨出部に収容され、当該膨出部及び前記ベース部のうち前記ベース部に固定されたフレーム部(取付フレーム450)と、
前記膨出部、前記貯留皿、前記フレーム部のうち前記フレーム部に固定され、前記膨出部に形成された開口部を通じて突出しており、遊技者により操作される操作手段(操作ボタンユニット40)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A11に示す貯留皿については、遊技機前方に膨出している膨出部に配設されることにより遊技機前方からのアクセスが容易となっている。これにより、遊技球の補給や球詰まりの解消等を行う際の作業性の向上や残り球の確認等の容易化が実現されている。ここで、貯留皿の配設対象となっている膨出部に操作手段を配設することにより、貯留皿と同様に操作手段へのアクセスが容易となり、利便性の向上に貢献できる。
ここで、操作手段は、膨出部に設けられてはいるがその固定対象は膨出部ではなくフレーム部となっている。このため、仮に操作手段が強く押される等して大きな負荷が生じたとしても、その負荷がフレーム部を介してベース部に分散される。故に、当該負荷の影響により膨出部(特に貯留皿)に歪が生じることを好適に抑制できる。このようにして、貯留皿(貯留領域)への影響を抑えることにより、膨出部にて貯留皿と操作手段とを好適に共存させることが可能となる。
なお、本特徴に示す構成を「ベース部及び、当該ベース部から遊技機前方に膨出する膨出部を有する遊技機前面部を備えた遊技機において、前記膨出部に一体化されてなり、遊技球を貯留する貯留皿と、前記膨出部に収容され、当該膨出部及び前記ベース部のうち前記ベース部にのみ固定されたフレーム部と、前記膨出部、前記貯留皿、前記フレーム部のうち前記フレーム部に固定され、前記膨出部に形成された開口部を通じて突出しており、遊技者により操作される操作手段とを備えている」に変更することも可能である。
特徴A12.前記操作手段は、前記膨出部の前記開口部を通じて当該膨出部の上面部から上方に突出し、その操作方向が下方となるように設定されており、
前記膨出部の下面部と前記フレーム部との間には、当該下面部側への前記フレーム部の変位を許容する空間が形成されていることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
特徴A12によれば、過度に大きな力が加わってフレーム部が撓み変形(例えば弾性変形)した場合であっても、フレーム部→膨出部への力の伝わりを抑制できる。
特徴A13.ベース部(枠体20)及び、当該ベース部から遊技機前方に膨出する膨出部(上側膨出部28)を有する遊技機前面部(前扉枠14)を備えた遊技機において、
前記膨出部に一体化されてなり、遊技球を貯留する貯留皿(上皿33)と、
前記膨出部に収容され、当該膨出部及び前記ベース部のうち前記ベース部に固定されたフレーム部(取付フレーム450)と、
前記膨出部、前記貯留皿、前記フレーム部のうち前記フレーム部に固定され、前記膨出部に形成された開口部を通じて突出しており、遊技者により押圧操作される操作手段(操作ボタンユニット40)と
を備え、
前記フレーム部及び前記膨出部は、前記押圧方向における相対変位が許容されていることを特徴とする遊技機。
特徴A13に示す貯留皿については、遊技機前方に膨出している膨出部に配設されることにより遊技機前方からのアクセスが容易となっている。これにより、遊技球の補給や球詰まりの解消等を行う際の作業性の向上や残り球の確認等の容易化が実現されている。ここで、貯留皿の配設対象となっている膨出部に操作手段を配設することにより、貯留皿と同様に操作手段へのアクセスが容易となり、利便性の向上に貢献できる。
ここで、操作手段は、膨出部に設けられてはいるがその固定対象は膨出部ではなくフレーム部となっている。このため、仮に操作手段が強く押される等して大きな負荷が生じたとしても、その負荷がフレーム部を介してベース部に分散される。故に、当該負荷の影響により膨出部(特に貯留皿)に歪が生じることを好適に抑制できる。このようにして、貯留皿(貯留領域)への影響を抑えることにより、膨出部にて貯留皿と操作手段とを好適に共存させることが可能となる。
また、過度に大きな力が加わってフレーム部が撓み変形(例えば弾性変形)した場合であっても、フレーム部→膨出部への力の伝わりを抑制できる。
(特徴B群)
下記の特徴B群に記載された発明は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技機前面部に遊技者により操作される操作手段を設け、例えば遊技者の操作に応じて特定の演出等を実行するものがある(特許文献1参照)。この種の遊技機では、操作手段に発光部や可動式の装飾部等の表示演出装置を設けることにより、操作手段自体への注目度の向上が図られたものが提案されている。」という背景技術について、「しかしながら、操作手段に表示演出装置を設ける構成では、操作性と表示演出装置の保護機能とを両立する上でその構造に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴B1.遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により操作される操作手段(操作ボタンユニット500)を備えている遊技機であって、
前記操作手段は、
遊技者による操作の対象となる操作面(操作面部513)が形成された操作部(操作ブロック501のカバーユニット510)と、
前記操作面を通じて視認可能に設けられ、表示演出を行う表示演出装置(装飾ユニット502)と、
前記操作部及び前記表示演出装置を個別に支持するホルダ部(ホルダ503)と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、操作面を通じて表示演出を視認可能となっている。例えば操作前や操作後等の各種状況下にて表示演出を行うことにより操作手段への注目度を向上させることができる。
操作部及び表示演出装置をホルダ部によって個別に支持する(独立支持構造とする)ことにより支持負荷の偏りが抑えられている。これは、操作手段の耐久性の向上を実現する上で有利である。
具体的には、操作部は遊技者による操作対象となっているため、その支持部分等には操作部の自重よりも大きな負荷が加わる場合がある。このような大きな負荷が表示演出装置に伝わると、表示演出装置の誤作動や故障等の要因になると懸念される。これでは、表示演出装置を内蔵したことによる注目度の向上効果が上手く発揮されなくなる。特に、表示演出は操作面を通じて視認可能であることが前提となっているため表示演出装置の配置スペース等に係る制約が強まる。故に、限られたスペースにて見栄え(インパクト)を向上して存在感を強めつつ強度向上を図ることは難しくなる。これは、上述した操作部からの負荷の影響を受けやすくなる要因になり得る。このような影響に配慮して表示演出装置が簡素化されることは好ましくない。ここで、上記構成によれば、操作部からの影響が表示演出装置に及ぶことを抑制することができ、上記各種不都合の発生を好適に回避できる。
また、表示演出装置をホルダ部によって支持することにより、当該表示演出装置を操作部によって支える必要がなくなる。つまり、操作部と表示演出装置とを一体化する必要がなくなる(すなわち操作部の重量が嵩むことを抑制できる)。また、支持構造が独立しているため、表示演出装置の重量負荷や動作に起因した負荷等が操作部に伝わることが抑制される。故に、表示演出装置によって上記注目度の向上を図ったとしても、それに起因した操作性の低下を好適に回避できる。
特徴B2.前記操作手段は、前記ホルダ部を介して前記遊技機前面部に取り付けられており、
前記ホルダ部は、
前記操作部及び前記表示演出装置のうち前記操作部を支持する第1支持部(環状突起554)と、
前記第1支持部とは異なる箇所に設けられ、前記操作部及び前記表示演出装置のうち前記表示演出装置を保持する第2支持部(台座552)と
を有してなることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2に示すように、操作手段がホルダ部を介して遊技機前面部に取り付けられている構成においては、遊技機前面部への取付対象としての機能が付与されたホルダ部に操作部用の第1支持部と表示演出装置用の第2支持部とを併設することにより、操作部に係る負荷はホルダ部(第1支持部)を通じて遊技機前面部に分散され、表示演出装置に係る負荷はホルダ部(第2支持部)を通じて遊技機前面部に分散されることとなる。これにより、特徴B1に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴B3.前記操作面は遊技者による押圧操作の対象となっており、
前記表示演出装置は、前記操作面よりも押圧方向における奥側に位置し、当該押圧方向においては前記操作部との間に隙間が形成されるように配置されており、
前記第1支持部及び前記第2支持部は、前記ホルダ部において前記押圧操作による押圧方向にて前記表示演出装置よりも奥側に位置する部分に併設されていることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
第1支持部及び第2支持部は、ホルダ部において押圧方向における奥側部分に併設されている。このため、操作部→第1支持部→第2支持部→表示演出装置、又は表示演出装置→第2支持部→第1支持部→操作部への負荷の伝達を好適に抑制できる。
特に、特徴B3に示すように押圧操作が許容されている操作手段においては、遊技者が力任せに操作面(操作部)を押すことで大きな負荷が発生し得る。仮に負荷が想定を超える等して、操作面(操作部)と表示演出装置とが干渉すると、表示演出装置の動作等が妨げられると想定される。
本特徴では、表示演出装置は、操作面よりも押圧方向における奥側に位置し、当該押圧方向においては操作部との間に隙間が形成されるように配置されている。このため、操作初期の衝撃が直接的に表示演出装置に伝わることを回避できる。そして、仮に操作部が強く押し込まれたこと等に起因して奥部が変形した場合であっても、第1支持部及び第2支持部がホルダの奥部に併設されているため、当該変形につられて第2支持部も第1支持部と同じ側に変位することとなる。故に、上記隙間の減縮を好適に抑制し、表示演出装置の保護機能の更なる強化に貢献できる。
特徴B4.前記第1支持部は、前記押圧方向における前記操作部の変位を許容した状態で当該操作部を支持するように構成されており、
前記第1支持部及び前記第2支持部は、前記操作部の変位方向と交差する方向に並設されていることを特徴とする特徴B2又は特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、特徴B1に示した独立支持構造や特徴B3に示した隙間を構築する上で好ましい構成を実現できる。これにより、可動式の操作部を有する操作手段にて、仮に表示演出装置の重み等に起因した歪が第2支持部に発生した場合であっても、当該影響が当該操作部の動作を妨げるように作用することを好適に抑制できる。
なお、本特徴に示す「変位方向」については、特徴B3に示した「押圧方向」に置き換えてもよい。
特徴B5.前記第1支持部及び前記第2支持部は、前記ホルダ部における前記遊技機前面部への固定箇所(当接部558)に対して前記第2支持部よりも前記第1支持部のほうが近くなるようにして配設されていることを特徴とする特徴B3又は特徴B4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、第2支持部よりも第1支持部のほうが固定箇所に近い配置となっているため、操作部→第1支持部に伝わった負荷(例えば衝撃)を遊技機前面部に逃がしやすくなっている。故に、操作部→第1支持部→第2支持部→表示演出装置への負荷の伝播を好適に抑制できる。
また、特徴B3に示した追従機能を考慮した場合には、固定箇所よりも距離が離れることで変位量も多くなる。つまり、第2支持部を固定箇所から遠ざけることにより、隙間維持機能(保護機能)の強化に貢献できる。
特徴B6.前記ホルダ部は、前記押圧方向とは反対側に開放された箱状をなし、
当該ホルダ部を構成する底部及び当該底部から起立する周壁部のうち、底部が前記遊技機前面部への固定箇所及び前記第1支持部及び前記第2支持部の配設対象となっていることを特徴とする特徴B3乃至特徴B5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B6に示すようにホルダ部を箱状とすることによりホルダ部自体の強度向上に貢献でき、更には操作部とともに表示演出装置の露出を抑えるためのシールド機能を付与できる。
ホルダ部の底部が遊技機前面部への固定箇所及び両支持部の配設対象として機能することにより、以下の効果が期待できる。すなわち、操作初期の衝撃が直接的に表示演出装置に伝わることを回避できる。そして、仮に当該衝撃を受けた奥部が変形したとしても、それにつられて第2支持部も同じ側(例えば押圧方向)に変位する。これにより、操作部と表示演出装置との衝突を抑制し、表示演出装置の保護機能の更なる強化に貢献できる。
なお、例えば「第1支持部を第2支持部よりも周壁部寄りとなる位置に配置する」構成とすれば、操作部→第1支持部に伝わった負荷をホルダ部にて好適に分散させることが可能となる。
特徴B7.前記第1支持部は、前記底部を挟んで前記固定箇所とは反対側となる部分に配されていることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
表示演出装置については第2支持部(底部)に伝わる負荷が当該表示演出装置の自重等に限定され、それ以上の負荷が発生しない(一義的である)。一方、操作部については操作がどのように行われるかによって発生する負荷が変化し得る(不確定である)。そこで、遊技機前面部への固定箇所と第1支持部とを表裏の関係となるように設定することにより、上述した衝撃(負荷)の分散機能を一層好適に発揮させることができる。
特徴B8.前記周壁部には、前記操作部が前記押圧方向に変位した場合に、当該操作部に当接することによりそれ以上の変位を阻止するストッパ部(ストッパ部562)が形成されていることを特徴とする特徴B6又は特徴B7に記載の遊技機。
押圧操作が行われた場合には当該操作に起因した負荷が加わることにより、操作部の自重に起因する負荷よりも大きな負荷が発生する。特に、ストッパ部により操作部の動きを止めた場合には、両者の衝突によって大きな負荷が発生し得る。そこで、本特徴に示すように、操作に起因した負荷の一部を底部ではなく周壁部側へ伝える構成とすることにより、当該負荷が表示演出装置に伝播することを好適に抑制できる。
特徴B9.前記操作面は遊技者による押圧操作の対象となっており、
前記ホルダ部は、押圧方向とは反対側に開放された箱状をなし、
当該ホルダ部を構成する底部(底部551)及び当該底部から起立する周壁部(周壁部561)のうち、同底部が前記第1支持部及び前記第2支持部の配設対象となっており、
前記第1支持部には、前記操作部を回動可能とする円環状のボールベアリング(ボールベアリング541)が設けられており、
前記第2支持部は、前記底部から突出し、当該第2支持部の外周面に前記ボールベアリングの内周面が係合するように形成されており、当該第2支持部によって同ボールベアリングの前記押圧方向と交差する方向への変位が規制されていることを特徴とする特徴B6乃至特徴B8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B9によれば、第2支持部によってボールベアリングの位置ずれ(回転中心軸線と交差する方向への変位)を規制することにより、操作部の回転機能を安定して発揮させることができる。このような構成であっても、ボールベアリングの重みを第2支持部が受ける構成ではないため、表示演出装置の支持機能に支障を来たすことを抑制できる。特に、表示演出装置を大型化して見栄えやインパクトの向上を実現しようとした場合には、当該表示演出装置の支持強度や支持バランスの担保に配慮して第2支持部を形成することが好ましい。このような構成を利用してボールベアリングの位置ずれ規制を行うことにより、操作部の回動機能の安定化と支持機能との両立を好適に実現できる。
特徴B10.前記第2支持部は、前記押圧方向と同じ方向に突出した円環状をなしていることを特徴とする特徴B9に記載の遊技機。
第2支持部を環状に形成すれば押圧方向における当該第2支持部の強度を飛躍的に向上できる。このような構成を利用してボールベアリングの位置ずれ規制を行うことにより、第2支持部の占有領域が無駄に大きくなることを抑制しつつ、特徴B9に示した効果を好適に享受できる。
特徴B11.前記操作部は、
前記操作面を有する操作部材(カバー部材511,512)と、
当該操作部材が取付られ、前記第1支持部により支持されるベース体(ハウジング521)と、
前記ベース体に収容され、前記操作部材を前記押圧方向とは反対側に付勢する付勢手段(バネ部材535)と
を有してなり、
当該操作部が、前記第1支持部及び前記ボールベアリングによって回動可能に支持されていることを特徴とする特徴B9又は特徴B10に記載の遊技機。
特徴B11によれば、操作部材、ベース体、付勢手段をユニットして操作部を構成し、このユニット全体が回動する構成とすることにより、回動位置によって操作部の付勢機能が上手く作用しなくなるといった不都合が生じることを抑制できる。つまり、付勢手段による緩衝機能を好適に担保することができる。これは、押圧方向と交差する方向への負荷の発生を抑えて第2支持部を保護する上でも好ましい構成である。
特徴B12.前記操作部は、
前記操作面を有する操作部材(カバー部材511,512)と、
当該操作部材が取付られ、前記第1支持部により支持されるベース体(ハウジング521)と
を有してなり、
前記ベース体には前記押圧方向に貫通する開口部(中央開口525)が形成されており、当該開口部に前記底部から突出する前記第2支持部が挿入されていることを特徴とする特徴B6乃至特徴B11のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B12によれば、第2支持部による支持位置を操作面に近づけることが可能となる。これにより、表示演出装置の視認性を向上させつつそれに起因した支持機能の低下を抑制できる。特に、第2支持部によって表示演出装置を鉛直方向とずれた方向に傾けた状態で支持する場合であっても、支持箇所に生じる応力を軽減できる。故に、操作手段の配置自由度の向上に貢献できる。
特徴B13.前記第2支持部には、前記開口部に連通する連通口(貫通孔553)が形成されており、この連通口に前記表示演出装置の一部が挿入されていることを特徴とする特徴B12に記載の遊技機。
特徴B13によれば、表示演出装置の重心位置を第2支持部に近づけることが可能となる。これにより、第2支持部による表示演出装置の支持バランスの向上が期待できる。
特徴B14.前記操作部は、
前記操作面を有する操作部材(カバー部材511,512)と、
当該操作部材が取付られ、前記第1支持部により支持されるベース体(ハウジング521)と、
前記ベース体に収容され、前記操作部材を前記押圧方向とは反対側に付勢するバネ部材(バネ部材535)と
を有してなり、
前記ベース体は、
前記バネ部材に前記押圧方向における手前側から当接する第1当接部と、
当該第1当接部とは別体で設けられているとともに当該押圧方向にて同第1当接部との相対変位が許容され、前記バネ部材に前記押圧方向における奥側から当接する第2当接部とを有し、
前記第2当接部が前記操作部材の取付対象、前記第1当接部が前記第1支持部による支持対象となっていることを特徴とする特徴B6乃至特徴B13のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B14に示すように、バネ部材によって押圧操作に対する抗力を発生させる構成においては、バネ部材を待機状態(押圧操作前の状態)においてもある程度圧縮しておくことで、操作部材の位置や姿勢の乱れを抑制できる。しかしながら、バネ部材の圧縮力がホルダ(詳しくは第1支持部)に加わると、その負荷が操作部の自重を上回ることとなる。このような事情に配慮して、第1支持部を強化しようとすれば、その占有領域が嵩む等して第2支持部や表示演出装置の占有領域を圧迫する要因になるため好ましくない。
この点、本特徴においては、待機状態にて付勢力が操作部(ベース体)外へ伝わることが回避されることとなる。故に、上述した占有領域等の圧迫等の不都合が生じることを抑制し、操作手段にて操作部と表示演出装置とを好適に共存させることが可能となる。
(特徴C群)
下記の特徴C群に記載された発明は、「例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技者により操作される操作手段を備えているものが知られている。例えば、特許文献1(特開2008−29764号公報)に示すパチンコ遊技機では、遊技機前面に操作手段を設け、遊技者に有利な特別遊技状態等の発生を遊技者に期待させるために、遊技者の操作に応じて特別演出を画面表示等にて行うように構成されている。このように操作手段を採用した遊技機においては、操作手段を用いて遊技者の遊技への注目度を如何にして高めるかが重要な課題となっている。」という背景技術について、「ここで、単に操作手段の操作に応じて特別演出を行うだけでは、操作が単調になる等して新鮮味が薄れ、操作自体への興味が低下しやすくなると懸念される。つまり、遊技者に操作を促したとしても半ば機械的に操作がなされ、操作手段による遊技への注目度向上機能を上手く発揮させることが困難になると想定される。故に、操作手段を利用して遊技への注目度の向上を図る上では、未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴C1.表示部(表示画面572aX)を有する表示装置(表示装置572X)と、
前記表示装置の表示制御を行う表示制御手段(報知・演出制御装置142等)と、
前記表示部を覆うカバー体(操作ブロック501のカバーユニット510)と
を備え、
前記カバー体を通じて前記表示部における表示内容を視認可能となるように構成された遊技機であって、
前記カバー体を、前記表示部を覆ったままの状態で動作可能となるように保持するホルダ部(ホルダ503)と、
前記カバー体の動きを検知する検知手段(検知センサ576,577)と、
前記検知手段による検知結果に基づいて、所定の演出を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置142のMPU812)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、表示装置の表示部を覆うカバー体を動かすことにより(操作することにより)所定の演出が実行される。このように表示部の保護部材としてのカバー体に操作手段としての機能を付与することにより、表示部を注視している状態では必然的にカバー体が視界に入りやすくなり、カバー体を操作する際には表示部の表示内容が視界に入りやすくなる。これにより、視界から外れた状態にてカバー体が操作されることを抑制できる。故に、例えば表示部と操作部との関係性を強化し、操作手段を利用した遊技への注目度の向上に好適に貢献できる。
なお、表示部における表示内容を操作に関連付けることにより、上述した関連性の更なる強化が期待できる。
特徴C2.前記カバー体は、前記表示部と離間して設けられており、当該カバー体が動作した場合であっても当該表示部との隙間が確保されるように構成されていることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、カバー体を動作可能として操作機能を付与した場合であっても、その動作に起因した表示部とカバー体との干渉を回避することにより、カバー体本来の保護機能を担保できる。
特徴C3.前記カバー体は遊技者による押圧操作の対象となっており、
前記ホルダ部には、
前記押圧操作が行われた場合に、前記表示部側への前記カバー体の変位を許容するようにして当該カバー体を保持する手段と、
前記表示部の側方に設けられ、前記カバー体が前記表示部側へ変位した場合に当該操作部に当接することにより当該カバー体のそれ以上の変位を阻止するストッパ部(ストッパ部562)と
が設けられていることを特徴とする特徴C1又は特徴C2に記載の遊技機。
特徴C3に示すように、カバー体の変位を阻止するストッパ部を表示部の側方に配することにより、表示部を保護する構成(ストッパ部)が表示部の視認性を妨げる要因になることを回避できる。
特徴C4.前記カバー体は、遊技者による操作の対象となるように構成され、
当該カバー体の操作態様として複数の異なる操作態様が設定されており、
前記操作態様を選択する選択手段を備え、
前記表示制御手段は、前記選択手段により選択された操作態様を教示する情報を前記表示部にて表示する教示手段を有していることを特徴とする特徴C1乃至特徴C3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C4によれば、操作態様が表示部にて教示される。この教示内容はカバー体を通じて視認可能となっているため、表示部の表示された内容の意味するところが分かりづらくなって、カバー体の操作機能が上手く活用されなくなることを抑制できる。
また、表示部を目視にて確認することによりどの態様で操作すべきかを把握できる構成となっているため、遊技者の注意を表示部及びカバー体に向けさせることとができる。これにより、操作態様を確認するという遊技が追加され、操作手段へ目を向けることなく適当に操作が行われるといった不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴C5.前記表示制御手段は、第1表示制御手段であり、
前記表示装置とは別に設けられ、絵柄を変動表示する表示画面(表示画面94a)を有する絵柄表示手段(図柄表示装置94)と、
前記絵柄表示手段の表示制御を行う第2表示制御手段(報知・演出制御装置142、表示制御装置143)と
を備え、
前記第2表示制御手段は、前記教示手段によって前記操作態様の教示が行われる場合に、前記絵柄表示手段にて当該操作態様を非明示としつつ前記カバー体の操作を示唆する示唆手段を有していることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
特徴C5によれば、絵柄表示手段を注視している状況下にて絵柄表示手段の表示画面にカバー体の操作を示唆する表示がなされた場合であっても、実際にどのような操作を行うべきかは表示部を確認するまで不明となる。故に、カバー体を操作する際には、先ずは表示部にてどの様な操作態様で操作を行うべきかを確認するという遊技が追加され、目先を変化させることにより遊技の単調化を好適に抑制できる。
特徴C6.前記検知手段による検知結果に基づいて、前記複数の操作態様のうち前記教示手段により教示された態様にて操作が行われたか否かを判定する判定手段を備え、
前記第2表示制御手段は、
前記教示された態様の操作が行われたと前記判定手段により判定された場合に所定の演出を行う手段と、
前記教示された態様以外の操作が行われたと前記判定手段により判定された場合に当該所定の演出を規制する手段と
を有していることを特徴とする特徴C5に記載の遊技機。
特徴C6によれば表示画面にて操作の示唆が行われた場合には、操作態様を表示部にて確認せずに操作を行うと操作間違えが発生し得る。操作の可否(成否)によって表示態様を変化する構成、詳しくは正解時には所定の演出が実行される一方、不正解時には所定の演出が実行されない構成となっている。これにより、所定の演出を見たい遊技者に対して表示部の確認を促すことができる。
特徴C7.前記検知手段による検知結果に基づいて、前記複数の操作態様のうち前記教示手段により教示された態様にて操作が行われたか否かを判定する判定手段を備え、
前記第1表示制御手段は、前記判定手段による判定結果に基づいて前記表示部の表示態様を変化させる手段を有していることを特徴とする特徴C5又は特徴C6に記載の遊技機。
特徴C7によれば、表示画面にて操作の示唆が行われた場合には、操作態様を表示部にて確認せずに操作を行うと操作間違えが発生し得る。操作の可否(成否)によって表示部の表示態様を変化させる構成とすることにより、表示部の表示態様の変化の確認を遊技者に促して、遊技者の注意を操作部分に向くようにすることができる。
特徴C8.前記教示手段は、第1教示手段であり、
前記第1表示制御手段には、前記教示された態様にて操作が行われたと前記判定手段により判定された場合に、前記表示部の表示態様を変化させることにより次の操作態様を教示し、前記教示された態様以外の操作が行われたと前記判定手段により判定された場合に次の操作態様を教示しない第2教示手段を有していることを特徴とする特徴C5乃至特徴C7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C8に示す構成によれば、先の操作に正解した場合には表示部に次の操作が教示され連続操作を体験できる。但し、このような次の操作の教示については、先の操作に不正解となった場合には行われない。故に、正しい手順で続けて操作を行うには上述した表示部における教示内容を確認する必要が生じ、遊技者の注目が表示部に向くように促すことができる。
特徴C9.前記表示装置の表示制御を行う第1表示制御手段は、
前記表示部に所定の絵柄を表示する手段と、
前記表示部に前記所定の絵柄が表示されている状況下にて前記カバー体が動作した場合に、前記検知手段による検知結果に基づいて表示制御を行うことにより前記所定の絵柄を前記カバー体の動きに連動するように変化させる可変手段と
を有していることを特徴とする特徴C1乃至特徴C8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C9によれば、カバー体を動かすことにより表示部における表示態様がそれの動きに連動(追従)して変化することとなる。係る構成によれば、カバー体と表示部との関係性を強めることができ、カバー体と表示部とによる一体的な演出を行うことが可能となる。
特徴C10.前記可変手段は、前記所定の絵柄が前記カバー体の動作方向と同じ方向にて変化していると遊技者に認識されるようにして当該所定の絵柄を変化させるように構成されていることを特徴とする特徴C9に記載の遊技機。
特徴C10によれば、所定の絵柄の変化とカバー体の動きとが密に関係しているとの印象を遊技者に与え、表示部の表示内容とカバー体の動きとの関係性を一層強化できる。これにより、特徴C9に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴C11.前記表示制御手段は、第1表示制御手段であり、
前記表示装置とは別に設けられ、絵柄を変動表示する表示画面(表示画面94a)を有する絵柄表示手段(図柄表示装置94)と、
前記絵柄表示手段の表示制御を行う第2表示制御手段と
備え、
前記第1表示制御手段は、
前記表示部に所定の絵柄を表示する手段と、
前記表示部に前記所定の絵柄が表示されている状況下にて前記カバー体が動作した場合に、前記検知手段による検知結果に基づいて表示制御を行うことにより前記所定の絵柄を前記カバー体の動きに連動するように変化させる手段と
を有し、
前記第2表示制御手段は、前記表示画面に前記所定の絵柄と関連していると遊技者に認識される特定の絵柄を表示する手段と、
前記検知手段による検知結果に基づいて表示制御を行うことにより、前記所定の絵柄の変化に連動するようにして前記特定の絵柄の表示態様を変化させる手段と
を有していることを特徴とする特徴C1乃至特徴C8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C9によれば、カバー体を操作することによって表示部に表示されている所定の絵柄が変化し、その変化に合わせて表示画面に表示されている特定の絵柄も変化することとなる。このように、表示部、カバー体、表示画面を連携させることにより、それら各種構成による一体的な演出を行うことができ、カバー体や表示部への注目を促すことが可能となる。
特徴C12.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU802において情報取得処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のMPU802に設けられた保留球格納エリア)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記付与判定を順次行う付与判定手段(主制御装置162のMPU802において当否判定を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置162のMPU802において大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
表示画面(表示画面94a)を有し、当該表示画面にて絵柄を可変表示する絵柄表示手段(図柄表示装置94)と、
前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記付与判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置162等)と
を備え、
前記表示装置の表示制御を行う第1表示制御手段は、前記表示部にて前記カバー体の操作が教示されている場合に、同表示部に前記表示画面にて表示される絵柄の変動表示に対応する情報を表示する手段を有していることを特徴とする特徴C1乃至特徴C11のいずれか1つに記載の遊技機。
表示画面にて遊技回に対応する絵柄の変動表示が行われる構成においては、当該変動表示が遊技者の利益に強く関連することとなる。故に、遊技者の注目が表示画面に向きやすくなる。つまり、表示部にて何らかの表示を行っても、それが見逃される可能性が高くなると懸念される。そこで、本特徴においては、カバー体の操作が教示されている状況下では、表示部に表示画面にて表示される絵柄の変動表示に対応する情報が表示される構成とした。このため、遊技者は表示部に注目している場合であっても遊技の進行状況を把握することができる。故に、上述した理由による表示部への注目の低下を好適に抑制できる。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル45)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域(遊技領域PE)に導く球通路(誘導レール100の誘導通路103)と、遊技領域内に配置された各遊技部品(釘87等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口81等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…遊技機としてのパチンコ機、14…遊技機前面部を構成する前扉枠、20…ベース部としての枠体、21…カバー体、28…上側膨出部、29…下側膨出部、33…貯留皿としての上皿、34…遊技球貯留部としての下皿、36…前面部、38…出口部分としての排出口、40…操作手段としての操作ボタンユニット、46…スピーカとしてのウーハー、47…設置部としての収容部、94…絵柄表示手段としての図柄表示装置、94a…表示画面、142…報知・演出制御装置、143…表示制御装置、162…主制御装置、316…開口、320…球通路としての整列通路、331…区画壁部、332…対向壁部、333…左側縦壁部、334…右側縦壁部、450…取付フレーム、461…横フレーム、471…左側縦フレーム、481…右側縦フレーム、500,500X…操作ボタンユニット、501…操作ブロック、502…表示演出装置としての可動装飾ユニット、502X…表示装置ユニット、503…ホルダ、510…カバーユニット、513…操作面としての操作面部、520…可変ユニット、521…ハウジング、525…中央開口、531…ベース、532…連通口、535…付勢手段としてのバネ部材、541…ボールベアリング、551…底部、552…第2支持部としての台座、553…貫通孔、554…第2支持部を構成する環状突起、555…第2支持部を構成するリングプレート、557…バイブレータ、558…当接部、561…周壁部、562…ストッパ部、571,571X…取付ベース、572…発光基板、572X…表示装置、572aX…表示部としての表示画面、573X…制御基板、574…可動体、576…検知センサ、577…検知センサ、BP…境界部位、IS…内部空間、PE…遊技領域、SE…貯留領域。

Claims (2)

  1. 遊技機前面部に設けられ、遊技者により操作される操作手段を備えている遊技機であって、
    前記操作手段は、
    遊技者による押圧操作の対象となる操作面が形成された操作部と、
    前記操作面を通じて視認可能に設けられ、表示演出を行う表示演出装置と、
    前記操作部及び前記表示演出装置を支持するホルダ部と
    を有し、
    前記操作手段は、前記ホルダ部を介して前記遊技機前面部に取り付けられており、
    前記ホルダ部は、
    前記操作部を押圧方向とは反対側に付勢するバネ部材を介して当該操作部を支持する第1支持部と、
    前記第1支持部とは異なる箇所に設けられ、前記表示演出装置を保持する第2支持部と、
    前記操作部が前記押圧方向に変位した場合に、当該操作部に当接することによりそれ以上の変位を阻止するストッパ部と
    を有し、
    前記ホルダ部は、前記押圧方向に見て前記第2支持部が前記第1支持部及び前記ストッパ部よりも前記操作手段における中央側に位置し且つ前記遊技機前面部における当該ホルダ部の取付対象に対して前記第2支持部よりも前記第1支持部のほうが近くなるように構成されており、
    前記取付対象は、少なくとも前記ストッパ部に対して前記押圧方向の奥側となる位置にて当該押圧方向とは反対側から前記ホルダ部に当接していることを特徴とする遊技機。
  2. パチンコ機である請求項1に記載の遊技機。
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