JP6317996B2 - 音響振動板の判定方法、及びこの判定方法を用いた音響振動板の製造方法 - Google Patents

音響振動板の判定方法、及びこの判定方法を用いた音響振動板の製造方法 Download PDF

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本発明は、音響振動板の判定方法に関し、特に、楽器の共鳴板,若しくはオーディオ機器のエンクロージャーに用いられる音響振動板の判定方法、及びこの判定方法を用いた音響振動板の製造方法である。
従来、音響振動板の設計及び製造は、音響振動板が用いられることになる楽器の共鳴板,若しくはオーディオ機器のエンクロージャーごとに最適とされる形状を設計した後、材料となる平板状板材を前記形状に加工して組み込むという方法で行われてきた。
特開平3−235600号公報
しかし、例えば既に素晴らしい音質の音を奏でることができるとして高評価が与えられているバイオリンがあり、そのバイオリンと全く同じ形状の共鳴板を作成してバイオリンを組み上げたとしても同等の素晴らしい音質の音を奏でるバイオリンとなるとは限らなかった。
音響振動板は、組み込まれた楽器やオーディオ機器が音を鳴らすと、前記音を受けて音響振動板の外縁部を固定端として振動すると共に、前記音を反射させる。しかし、音響振動板には木板、樹脂板、若しくは金属板、又はこれらを組み合わせた合板など種々の平板状板材が用いられるが、これらの平板状板材の内部の密度は完全には均一ではなく、面内において分布を有することが通常である。
平板状板材における密度の分布は、振動数に対する反射音の振動強度の傾向を面内において異なったものとする要因となるため、平板状板材の外縁形状のみを目的の形状に加工した音響振動板を用いても面内において均一な反射音を発生させることは困難であった。
そこで、上記課題を解決する手段として本発明に係る音響振動板の判定方法は、平板状原板の外表面を削って振動板を形成し、前記振動板の表面中央部における一部分に接触させた圧電スピーカーを介して、音源から前記圧電スピーカーに所定時間連続して送られた複数の振動数を有するサンプル音を前記振動板から発生させ、前記サンプル音を、前記圧電スピーカーから一定の距離離間した位置に設置された集音マイクから取り込むと共に電気信号である音情報へ変換し、前記集音マイクに取り込まれた音情報を情報処理部へ送信し、前記情報処理部において、前記音情報の振動数に対する振動強度を前記所定時間積算して得られる特徴データを取得し、前記特徴データを、前記振動板の表面中央部において、前記振動板の重心を取り囲んで数箇所において取得し、取得した各特徴データにおいて、共通する周波数位置に特徴ピークが現れることによって面内で均等な振動状態を実現する音響振動板であることを判定することを特徴とする。
また、本発明に係る音響振動板の製造方法は、平板状原板の外表面を削って振動板を形成する形成工程と、前記振動板の表面中央部における一部分に接触させた圧電スピーカーを介して、音源から前記圧電スピーカーに所定時間連続して送られた複数の振動数を有するサンプル音を前記振動板から発生させ、前記サンプル音を、前記圧電スピーカーから一定の距離離間した位置に設置された集音マイクから取り込むと共に電気信号である音情報へ変換し、前記集音マイクに取り込まれた音情報を情報処理部へ送信し、前記情報処理部において、前記音情報の振動数に対する振動強度を前記所定時間積算して得られる特徴データを取得し、 前記特徴データを、前記振動板の表面中央部において、前記振動板の重心を取り囲んで数箇所において取得し、取得した各特徴データにおいて、共通する周波数位置に特徴ピークが現れることによって面内で均等な振動状態を実現する音響振動板であることを判定する判定工程とからなることを特徴とする。
本発明においては、振動数に対する反射音の振動強度の傾向を振動状態という。
平板状原板は、木板、樹脂板、若しくは金属板、又はこれらを組み合わせた合板であることが好ましい。
本発明において平板状原板は、楽器の共鳴板,若しくはオーディオ機器のエンクロージャーとして求められる外縁形状に加工された状態の平板状板材をいい、平板状原板をそのまま用いて楽器、若しくはオーディオ機器のエンクロージャーとして組み上げることができる状態のものをいう。
一方、本発明における振動板は、前記平板状原板の表面を厚み方向に削られたものをいう。平板状原板の表面を厚み方向に削ることによって、平板状原板の面内の密度分布に由来して、面内で振動状態が異なる現象をなくすことができる。ただし、一見同じ材質からなる平板状原板であっても、その面内の密度分布は平板状原板ごとに異なるので、表面を削るべき位置や削り量は平板状原板によって異なる。
音源は、複数の振動数からなる音であって、時間と共に各振動数に対する振動強度が連続して変化するものである。従って、音源は磁気テープ、コンパクトディスク(CD)、ハードディスク若しくはフラッシュメモリ等に記録された音楽データであることが好ましい。また前記音源は、プレーヤー、及びアンプを介して圧電スピーカーへ電気信号として送ることが可能であるものが好ましい。音源は、振動数の範囲が広いほど特徴データが比較しやすいため、クラシック音楽などが好ましい。
圧電スピーカーは、振動体が圧電素子と共に音源に対応して振動し、前記振動体が接触する対象物を振動させることにより音を発生させることができる素子であり、本発明においては圧電スピーカーとして一般的な構造を備えたものを用いることができる。本発明においては、前記振動体を振動板に接触させて音を発生させるが、圧電スピーカーと振動板との固定ために前記振動体と振動板との間に粘着テープを用いても良い。
振動板の表面中央部は、振動板の外縁部の内側部分をいう。振動板の外縁部は、楽器等に組み込まれる際に他の部品と固定されるため、本発明に係る判定方法の対象とすることはできないからである。
サンプル音は、圧電スピーカーが振動板から前記所定時間の間連続して発生させる音である。ここで所定時間は1秒以上5分以内であることが好ましい。所定時間が1秒より短いと特徴データの積算時間が少なく、特徴ピークの有無を判別し難い場合があるからである。一方、所定時間が5分より長いと、判定にかかる時間が冗長となりすぎるからである。
本発明で取得する特徴データを取得する数は、振動板の表面において3〜9箇所において取得されることが好ましい。3箇所より少ないと面内での均等な測定ができないからである。一方、9箇所よりも多いと判定にかかる時間が冗長となりすぎるからである。また、特徴データの測定は振動板の面内において可能な限り偏りなく行う必要がることから、測定位置を振動板の重心を取り囲むように設定する。なお、測定位置が3箇所よりも多い場合には、測定位置の一つを振動板の重心位置に対応する位置と一致させてもよい。なお、より正確に偏りなく判定を行うために測定位置は5箇所〜9箇所であることが望ましい。
特徴ピークは、振動板が圧電スピーカーによる振動を受けてサンプル音を発生させる際に特定の振動数において現れる共鳴音を示すものである。当該特徴ピークは、サンプル音の振動数に対する振動強度を測定してグラフに表すと、前記特定の振動数の前後の振動数を有する音よりも強い振動強度を示し、前記特定の振動数においてピーク形状として現れる。
本発明において、共通する周波数位置に特徴ピークが現れるとは、一の特徴データにおいて特徴ピークが複数現れる場合、特徴ピークが現れるそれぞれの周波数位置において、取得した他の全ての特徴データにも特徴ピークが現れることをいう。
なお、平板状原板から音響振動板を形成するために、平板状原板の外表面を削る位置及び削る量は平板状原板ごとに異なる。形成された振動板を本発明に係る方法で測定を行い、取得した各特徴データにおいて、共通する周波数位置に特徴ピークが現れることにより前記振動板は音響振動板であると判定した際、当該音響振動板の厚みは面内で等しいとは限らず、音響振動板の表面は緩やかに波打つような形状になっていることもある。
本発明によれば、判定対象である振動板が、面内で均等な振動状態を実現する音響振動板であることを判定することができる。
また、本発明に係る製造方法によれば、面内で均等な振動状態を実現する音響振動板を製造することができる。
本発明に係る音響振動板の判定方法を実施するために使用する判定装置1を、振動板3の断面方向からみた概略図(i)、及び振動板3の平面方向から見た概略図(ii)である。 本発明に係る音響振動板の判定方法を実施するために使用する判定装置1の構成を説明するブロック図である。 振動板3を平面方向から示すと共に、位置Pa〜Piを示す図である。 位置Pa〜Pcにおける特徴データ16a〜16cを示すグラフである。 位置Pd〜Pfにおける特徴データ16d〜16fを示すグラフである。 位置Pg〜Piにおける特徴データ16g〜16iを示すグラフである。 判定装置100を平板状原板2の断面方向からみた概略図である。 平板状原板2を平面方向から示すと共に、位置Qa〜Qiを示す図である。 位置Qa〜Qcにおける特徴データ17a〜17cを示すグラフである。 位置Qd〜Qfにおける特徴データ17d〜17fを示すグラフである。 位置Qg〜Qiにおける特徴データ17g〜17iを示すグラフである。
以下、本発明に係る実施の形態を、図を参照しながら詳しく説明する。
図1(i)、(ii)は、本発明に係る音響振動板の判定方法を実施するために使用する判定装置1を示す概略図である。
振動板3は、天然木からなる直径25cm及び厚み3.5mmの平面視円形で平板状の平板状原板2の外表面を削って形成したものである。図1(i)に示された判定装置1は、床面上に載置された振動板3の表面中央位置Paにおいて、圧電スピーカー4が設置されている。圧電スピーカー4は振動体5を振動板3の表面において接触させた状態で設置されており、また、圧電スピーカ4はプレーヤー6と接続されている。なお、前記振動体5の振動板3に対する接触部分は直径20mmの円形状であり、振動体5の中心を位置Paに一致させている。当該振動体5の中心は、他の位置における測定においても各位置Pb〜Piに一致させる。また、振動板3の外縁部は床面に設置されたスペーサーG上に載置されている。なお、位置Paは平面視において振動板3の重心と一致する。
プレーヤー6は、内蔵された音源7に基づいて電気信号を所定時間Tの間連続して圧電スピーカー4に送信する。圧電スピーカー4は、プレーヤー6から送信された前記電気信号を受けて図示しない圧電素子と共に振動体5を振動させることにより、振動板3から前記所定時間Tの間連続してなるサンプル音8を発生させることができる。
一方、圧電スピーカー4の直上に距離D離れた位置に集音マイク9が設置されている。集音マイク9は情報処理部であるパーソナルコンピューター(以下PC10という。)に接続されており、前記サンプル音8を取り込むと共に電気信号である音情報11に変換してPC10に送信することができる。
PC10は図2に示すように演算部12、メモリ13、表示画面14、及び情報処理プログラム15を備えている。情報処理プログラム15は、集音マイク9が取り込んだ音情報11の振動数に対する振動強度を、振動数ごとに所定時間Tの間継続して積算する。また、演算部12は、前記情報処理プログラム15によって得られた結果を振動数に対する振動強度のグラフとして表示画面14に表示する。
以上の判定装置1に基づき、本発明に係る音響振動板の判定方法を説明する。まず、図3に示すように振動板3の表面中央位置Paに前記圧電スピーカー4を設置した。次に、集音マイク9を圧電スピーカー4において距離D離間して設置した。ここで距離Dは3cmとした。そしてプレーヤー6に内蔵された音源7を、前記圧電スピーカー4に所定時間T連続して送られた複数の振動数を有するサンプル音8を前記振動板3から発生させ、前記サンプル音8を集音マイク9で取り込む。ここで、音源7にはJ.S.BachのSonata for Flute and Harpsicode In A 1 (BWV 1032) Vivance Aure Nicoletを採用した。所定時間Tは30秒とした。なお、プレーヤー6において音源7に基づく電気信号の増幅の強度は以下の位置Pb〜Piの各位置で特徴データを取得する際においても一定であるとする。
集音マイク9で取り込まれたサンプル音8は音情報11に変換されてPC10へ送信される。PC10は、送信された音情報11をメモリ13へ一時的に記憶すると共に、情報処理プログラム15によって前記音情報11の振動数に対する振動強度を、振動数ごとに前記所定時間Tの間継続して積算して得られる特徴データ16aを取得する。表示画面14には得られた特徴データ16aからなるグラフが表示される。
次に、圧電スピーカー4を振動板3の表面中央部における位置Pbに設置し、集音マイク9を圧電スピーカー4の直上に向かって前記距離D離れた位置に設置した後、サンプル音8を用いて前記特徴データ16aと同様に特徴データ16bを取得した。さらに、同様に圧電スピーカー4及び集音マイク9の設置位置を、図3に示すように振動板3の表面中央部における位置Pc〜Piのそれぞれとしたときに、各位置において特徴データ16c〜16iを取得した。ここで、前記表面中央部とは振動板3がスペーサーGと触れている外縁部よりも内側部分である。
図4〜6には取得した特徴データ16a〜16iまでを示すグラフを、縦軸を0〜120dB、横軸を0〜20kHzとして列挙した。
図4〜6によれば、振動板3は周波数4.4kHzに特徴ピーク(1)、8.0kHzに特徴ピーク(2)、及び11.1kHzに特徴ピーク(3)を示す。また表1に、位置Pa〜Piで取得した特徴データ16a〜16iのそれぞれにおいて、特徴ピーク(1)〜(3)を認めることができるかどうかを表した。図4〜6、及び表1によれば、当該特徴ピーク(1)〜(3)は位置Pa〜Piのいずれにおいても確認できたことから、全ての測定位置Pa〜Piにおける各特徴データ17a〜17iにおいて共通する周波数位置に特徴ピークが現れたといえるため、振動板3は面内で均等な振動状態を実現する音響振動板であると判定できた。
そして当該判定工程により、面内で均等な振動状態を実現する音響振動板の製造ができた。
Figure 0006317996
また比較例として、判定装置1の前記振動板3が表面を削る前の状態の平板状原板2である判定装置100を用いて、判定装置1の場合と同様に特徴データを取得し、平板状原板2が面内で均等な振動状態を実現する音響振動板であるか否かについて本発明に係る判定方法を用いて判定することとした。図7は判定装置100の場合における平板状原板2、位置Qaに設置した圧電スピーカー4、及び集音マイク9との位置関係を示す図である。判定装置100は、床面上に載置された振動板3の表面中央位置Qaにおいて、圧電スピーカー4が設置されている。圧電スピーカー4は振動体5を振動板3の表面において接触させた状態で設置されており、また、圧電スピーカ4はプレーヤー6と接続されている。なお、前記振動体5の振動板3に対する接触部分は直径20mmの円形状であり、振動体5の中心を位置Qaに一致させている。当該振動体5の中心は、他の位置における測定においても各位置Qb〜Qiに一致させる。また判定装置1における振動板3の場合と同じく、平板状原板2の外縁部は床面に設置されたスペーサーG上に載置されている。位置Qaは平面視において平板状原板2の重心と一致する。なお判定装置100において、プレーヤー6及びPC10等の判定装置1に対応する他の構成物は判定装置1と同一の構成である。
まず圧電スピーカー4を、平板状原板2の図8に示す表面中央部における位置Qaに設置し、集音マイク9を圧電スピーカー4の直上に向かって距離D離れた位置に設置した。ここで距離Dは3cmとし、判定装置1を用いた測定の場合の距離Dと同じとした。そしてプレーヤー6に内蔵された音源7を、前記圧電スピーカー4に所定時間T連続して送られた複数の振動数を有するサンプル音8を前記振動板3から発生させ、前記サンプル音8を集音マイク9で取り込む。ここで、音源7にはJ.S.BachのSonata for Flute and Harpsicode In A 1 (BWV 1032) Vivance Aure Nicoletを採用した。ここで所定時間Tは30秒とし、判定装置1を用いた測定の場合の所定時間Tと同じとした。なお、プレーヤー6において音源7に基づく電気信号の増幅の強度は以下の位置Qb〜Qiの各位置で特徴データを取得する際においても一定であり、また、判定装置1を用いて位置Pa〜Piの各位置で特徴データを取得する際の増幅の強度と同じとした。
集音マイク9で取り込まれたサンプル音8は音情報11に変換されてPC10へ送信される。PC10は、送信された音情報11をメモリ13へ一時的に記憶すると共に、情報処理プログラム15によって前記音情報11の振動数に対する振動強度を、振動数ごとに前記所定時間Tの間継続して積算して得られる特徴データ17aを取得する。表示画面14には得られた特徴データ17aからなるグラフが表示される。
次に、圧電スピーカー4を振動板3の表面中央部における位置Qbに設置し、集音マイク9を圧電スピーカー4の直上に向かって前記距離D離れた位置に設置した後、サンプル音8を用いて前記特徴データ17aと同様に特徴データ17bを取得した。さらに、同様に圧電スピーカー4及び集音マイク9の設置位置を、図3に示すように振動板3の表面中央部における位置Qc〜Qiのそれぞれとしたときに、各位置において特徴データ17c〜17iを取得した。ここで、前記表面中央部とは振動板3がスペーサーGと触れている外縁部よりも内側部分である。
図9〜11には取得した特徴データ17a〜17iまでを、縦軸を0〜120dB、横軸を0〜20kHzとして列挙した。
図9〜11によれば、平板状原板2は位置Qb、Qc、及びQhにおいて、周波数4.5kHzに特徴ピーク(4)、8.0kHzに特徴ピーク(5)、及び11.0kHzに特徴ピーク(6)を示す。しかし、平板状原板2の面内での特徴ピークの有無を調べると、位置Qa、Qd、Qe、Qf、Qg、及びQiにおいては、特徴ピーク(4)〜(6)のいずれも示されなかった。また表2には、位置Qa〜Qiで取得した特徴データ17a〜17iのそれぞれにおいて、特徴ピーク(4)〜(6)を認めることができるかどうかの一覧を表した。図9〜11、及び表2によれば、全ての特徴ピークの測定位置Qa〜Qiおける各特徴データ17a〜17iにおいて共通する周波数位置に特徴ピークが現れているとはいえない。従って、平板状原板2は面内で均等な振動状態を実現する音響振動板であるとはいえない。
Figure 0006317996
本発明は、楽器の共鳴板,若しくはオーディオ機器のエンクロージャーに用いられる音響振動板が面内で均等な振動状態を実現するものであるかどうかを判定することができる。
1 判定装置
2 平板状原板
3 振動板
4 圧電スピーカー
5 振動体
6 プレーヤー
7 音源
8 サンプル音
9 集音マイク
10 PC
11 音情報
14 表示画面
15 情報処理プログラム

Claims (2)

  1. 平板状原板の外表面を削って振動板を形成し、
    前記振動板の表面中央部における一部分に接触させた圧電スピーカーを介して、音源から前記圧電スピーカーに所定時間連続して送られた複数の振動数を有するサンプル音を前記振動板から発生させ、
    前記サンプル音を、前記圧電スピーカーから一定の距離離間した位置に設置された集音マイクから取り込むと共に電気信号である音情報へ変換し、
    前記集音マイクに取り込まれた音情報を情報処理部へ送信し、
    前記情報処理部において、
    前記音情報の振動数に対する振動強度を前記所定時間積算して得られる特徴データを取得し、
    前記特徴データを、前記振動板の表面中央部において、前記振動板の重心を取り囲んで数箇所において取得し、
    取得した各特徴データにおいて、共通する周波数位置に特徴ピークが現れることによって面内で均等な振動状態を実現する音響振動板であることを判定する
    ことを特徴とする音響振動板の判定方法。
  2. 平板状原板の外表面を削って振動板を形成する形成工程と、
    前記振動板の表面中央部における一部分に接触させた圧電スピーカーを介して、音源から前記圧電スピーカーに所定時間連続して送られた複数の振動数を有するサンプル音を前記振動板から発生させ、
    前記サンプル音を、前記圧電スピーカーから一定の距離離間した位置に設置された集音マイクから取り込むと共に電気信号である音情報へ変換し、
    前記集音マイクに取り込まれた音情報を情報処理部へ送信し、
    前記情報処理部において、
    前記音情報の振動数に対する振動強度を前記所定時間積算して得られる特徴データを取得し、
    前記特徴データを、前記振動板の表面中央部において、前記振動板の重心を取り囲んで数箇所において取得し、
    取得した各特徴データにおいて、共通する周波数位置に特徴ピークが現れることによって面内で均等な振動状態を実現する音響振動板であることを判定する判定工程とからなる
    ことを特徴とする音響振動板の製造方法。
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