JP6316606B2 - ガスホルダ - Google Patents

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Description

本発明は、ガスを蓄えるためのガスホルダに関する。
液化窒素、液化酸素、液化アルゴンおよび液化炭酸ガスなどに代表される産業用ガスに加えて、液化天然ガス(LNG)、液化プロパンガス(LPG)などの燃料ガスを液状で液体貯槽に蓄え、気化器などで蒸発気化させてガス状にして供給することは各産業分野で液化ガスの貯蔵と消費を繰り返す重要な工業的手法として用いられている。液化窒素、液化酸素や液化アルゴンは−180℃以下で、液化炭酸ガスは−25℃以下で、液化天然ガスは−160℃以下で、液化プロパンガスは−40℃以下の低温の液体で貯蔵されている。これら液化ガスは消費されるガスの量(消費ガス量)に合わせて蒸発気化させる必要があるので、消費ガス量が変動すると、その消費ガス量の変動に応じて気化させるガスの量をうまくバランスさせることが求められる。
消費ガス量が変動すると、液体貯槽から排出された液化ガスが払い出しライン(液化ガス移送ライン)や気化器を通過する際に圧力損失等の影響を受け、気化ガス量も変化することになる。このような消費ガス量の変動による影響を回避するため、従来、気化器の出口部に流量制御弁を設けて、供給される気化ガス量を安定化させる手法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。しかしながら、気化器の出口部での流量制御は、流量制御弁を挟む上下流側で圧力が変化しているので、流量変動を完全に抑えることは難しかった。
また、消費ガス量の変動による影響を回避するため、気化器から排出される気化ガスを蓄えるためのガスホルダを設置する手法も知られている(例えば、特許文献2を参照)。同文献において、ガスホルダは容量固定式のものが用いられ、ガスホルダから送出される気化ガスは、減圧弁(圧力制御弁)により減圧調整される。しかしながら、容量固定式のガスホルダを使用すると気化ガスを蓄えるのに内部の圧力変化を伴い、圧力制御弁による減圧調整は圧力エネルギを失うこととなるので、圧力制御弁通過後のガス圧力がかなり低下していた。
特開2010−203524号公報 特開2012−67787号公報
本発明は、このような事情の下で考え出されたものであって、内部に蓄えられるガスが消費される際の消費ガス量が変動しても、消費ガスを所定の圧力で安定して供給するのに適したガスホルダを提供することを目的とする。
本発明によって提供されるガスホルダは、容器状に構成された本体部と、上記本体部との間のガスシール状態を維持しつつ変位可能に設けられ、上記本体部の内部を第1ガス収容部および第2ガス収容部に区画する遮断部と、を備え、上記第1ガス収容部に蓄えるためのガスを出し入れ可能に構成されたガスホルダであって、上記第2ガス収容部を所定のガス圧力に調節するためのガス圧力調節手段を備えている。
好ましくは、上記本体部には、各々が上記第1ガス収容部に通じ、当該第1ガス収容部に対してガスを出し入れするための第1ガス導入口および第1ガス排出口が設けられている。
好ましくは、上記本体部には、各々が上記第2ガス収容部に通じ、当該第2ガス収容部に対してガスを出し入れするための第2ガス導入口および第2ガス排出口が設けられ、上記ガス圧力調節手段は、上記第2ガス導入口につながり、上記第2ガス収容部に向けてガスを供給するためのガス供給ラインと、上記ガス供給ラインに設けられた第1圧力制御弁と、上記第2ガス排出口につながり、上記第2ガス収容部からガスを排出するためのガス排出ラインと、上記ガス排出ラインに設けられた第2圧力制御弁と、を含む。
好ましくは、上記第1圧力制御弁は、上記第2ガス収容部のガス圧力が第1の基準圧力を下回る場合に上記第2ガス収容部に向けてのガスの供給を許容し、上記第2圧力制御弁は、上記第2ガス収容部のガス圧力が上記第1の基準圧力よりも大きい第2の基準圧力を上回る場合に上記第2ガス収容部からのガスの排出を許容する。
好ましくは、上記第2ガス収容部のガス圧力は、大気圧から1.0MPaGの範囲で調節される。
好ましくは、上記第1ガス収容部に蓄えられるガスは、液化ガスを貯蔵するための液体貯槽から排出されて当該液化ガスが気化したガスである。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明に係るガスホルダを備えて構成された液化ガス払い出しシステムの一例を示す概略構成図である。 本発明に係るガスホルダの一例の概略構成を示す要部縦断面図である。 本発明に係るガスホルダの他の例の概略構成を示す要部縦断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明に係るガスホルダを備えて構成された液化ガス払い出しシステムの一例を示している。本実施形態の液化ガス払い出しシステムXは、液体貯槽1と、気化器2と、ガスホルダ3と、これらに接続される各ライン41〜44とを備えて構成されている。
液体貯槽1は、液化ガスを貯蔵するためのものである。この液体貯槽1は、外壁が2重とされており、当該2つの壁の間には断熱材が充填されるとともに真空に減圧されて、外気からの侵入熱を遮断する構造になっている。液体貯槽1内には、例えば液化天然ガス(LNG)が最低−161.5℃の温度で貯蔵されている。液体貯槽1は、地面上に支柱11によって支持されており、地面から所定の高さ位置に配置されている。以下においては、液化ガスが液化天然ガス(LNG)であるものとして説明を進める場合もあるが、本発明はこれに限定されるものではない。
液体貯槽1の下部には、液化ガス導入ライン41および液化ガス移送ライン42が接続されている。液化ガス導入ライン41は、液体貯槽1に液化天然ガスを補給するための流路であり、例えばタンクローリによって輸送されたLNGが液化ガス導入ライン41を通じて液体貯槽1内に導入される。液化ガス導入ライン41には、逆止弁411が設けられている。
液化ガス移送ライン42は、液体貯槽1から排出される液化ガスを気化器2に移送するための流路である。液化ガス移送ライン42の上流側端部は、液体貯槽1の下端部に設けられた液化ガス排出口12に接続されている。液化ガス移送ライン42の下流側端部は、後述の気化器2に設けられた液化ガス導入口221に接続されている。液化ガス移送ライン42には、遮断弁421が設けられている。
気化器2は、液化ガスを蒸発気化するためのものであり、容器体21と、容器体21の内部に配置された伝熱管22とを備えている。伝熱管22は、容器体21内に導入される液化ガスが流れる流路である。伝熱管22は、コイル状に巻かれており、上流端である液化ガス導入口221と、下流端であるガス排出口222とを有する。液化ガス導入口221は、液体貯槽1の液化ガス排出口12よりも低い位置にある。
容器体21は、熱媒を収容するための密封状容器である。容器体21には、伝熱管22内の液化ガスを加熱気化するための熱媒が補充可能に収容されている。当該熱媒としては、例えば温水が挙げられる。詳細な図示説明は省略するが、熱媒は、例えば、熱媒導入ラインを介して容器体21内に導入され、且つ熱媒排出ラインを介して容器体21から排出される。伝熱管22内の液化ガスは、周囲にある熱媒との熱交換により加熱されて蒸発気化し、気化したガスがガス排出口222を介して容器体21の外部に排出される。ガス排出口222には、ガスライン43が接続されている。容器体21から排出される熱媒は、図外の再加熱手段によって再加熱され、再び気化器2(容器体21)に供給されて循環利用される。
ガスホルダ3は、気化器2からのガスを収容可能な容量可変式のガスホルダである。本実施形態において、図2に示すように、ガスホルダ3は、本体部31と、ダイヤフラム32と、ピストン33とを備え、ピストン式として構成されたものである。
本体部31は、例えば鉄もしくはステンレスなどの金属製であり、円筒容器状とされている。本体部31は、下部本体311および上部本体312を有し、上下に分離可能であるとともに、下部本体311および上部本体312のフランジどうしをボルト313によって接合することにより一体に組み合わされる。下部本体311の適所には、ガス導入口314およびガス排出口315が設けられている。ガス導入口314には、ガスライン43の下流側端が接続されており、ガス排出口315には、ガスライン44が接続されている。上部本体312の上部には、例えば空気などの圧力調節用のガスを導入するためのガス導入口316と、当該圧力調節用ガスを排出するためのガス排出口317とが設けられている。
ダイヤフラム32は、繊維で補強された合成ゴムによって成型されており、一連の膜体とされている。ダイヤフラム32は、円環状の鍔部321と、鍔部321の内周縁に一端側がつながって延びる円筒状部322と、円筒状部322の他端側を塞ぐ底部323とを有する。ダイヤフラム32は、鍔部321が下部本体311および上部本体312のフランジ間に密封状態で挟まれたまま本体部31の内部に収容されている。ダイヤフラム32は、下部本体311(本体部31)との間のガスシール状態を維持したまま昇降可能(変位可能)とされており、本発明でいう遮断部に相当する。
ダイヤフラム32と下部本体311(本体部31)とで区画された領域は、天然ガスを蓄えるための第1ガス収容部34とされている。また、ダイヤフラム32と上部本体312(本体部31)とで区画された領域は、圧力調節用ガスを収容するための第2ガス収容部35とされている。即ち、本体部31の内部空間は、ダイヤフラム32を挟んで第1ガス収容部34および第2ガス収容部35に区画されている。
ピストン33は、例えば鉄もしくステンレスなどの金属製であり、ダイヤフラム32の円筒状部322の内側に配置されている。ピストン33は、上下方向に延びる円筒状のピストン筒部331と、ピストン筒部331の下端につながるピストン底部332とを有する。ピストン33は、ピストン底部332がダイヤフラム32の底部323に対して位置合わせされた状態にて、ダイヤフラム32に支持されている。
ピストン筒部331の上端近傍には、取付具334を介してガイドローラ335が設けられている。ガイドローラ335は少なくとも3つ設けられており、これらガイドローラ335は、ピストン筒部331における周方向の異なる位置に配されている。ガイドローラ335は、好ましくは、ピストン筒部331の周方向において一定間隔を隔てて配される。各ガイドローラ335は、上部本体312の内周面に接触するとともに水平軸周りに回転自在とされている。詳細は後述するが、ダイヤフラム32およびこのダイヤフラム32に支持されたピストン33は、ガイドローラ335によって概ね一定姿勢を維持しながら、上下動する。
図1に示すように、上部本体312のガス導入口316にはガス供給ライン36が接続されている。ガス供給ライン36は、第2ガス収容部35に通じており、図外のガス供給手段から第2ガス収容部35に向けて圧力調節用ガスを供給するための流路である。ガス供給ライン36には、圧力制御弁361が設けられている。
ガス排出口317には、ガス排出ライン37が接続されている。ガス排出ライン37は、第2ガス収容部35に通じており、当該第2ガス収容部35から圧力調節用ガスを排出するための流路である。ガス排出ライン37には、圧力制御弁371が設けられている。
第2ガス収容部35は、圧力制御弁361,371によって所定のガス圧力となるように調節される。第2ガス収容部35のガス圧力は、例えば大気圧から1.0MPaGの範囲、好ましくは0.2〜0.3MPaGの範囲で設定される。圧力制御弁361は、第2ガス収容部35のガス圧力が第1の基準圧力を下回る場合に第2ガス収容部35に向けてのガスの供給を許容する、昇圧用の制御弁である。圧力制御弁371は、第2ガス収容部35のガス圧力が、上記第1の基準圧力よりも大きい第2の基準圧力を上回る場合に第2ガス収容部35からのガスの排出を許容する、降圧用の制御弁である。
具体的には、例えば第2ガス収容部35のガス圧力が0.24〜0.26MPaGの範囲となるように調節する場合、第2ガス収容部35のガス圧力が0.24MPaGまで下がると、圧力制御弁361が開いて加圧空気(加圧ガス)を送入し、第2ガス収容部35が0.24MPaG以上に昇圧される。一方、第2ガス収容部35のガス圧力が0.26MPaGまで上昇すると、降圧用の圧力制御弁371が開いて第2ガス収容部35からガスを排出し、第2ガス収容部35が0.26MPaG以下に降圧される。このような圧力制御弁361,371の開閉動作が繰り返されることによって、常に第2ガス収容部35を0.24〜0.26MPaGの圧力範囲で制御することが可能となる。上記したガス供給ライン36、ガス排出ライン37、および圧力制御弁361,371は、本発明でいうガス圧力調節手段を担う。
ガスホルダ3のガス排出口315に接続されたガスライン44は、図外のガス消費設備につながっている。第1ガス収容部34に蓄えらえた天然ガスは、ガスライン44を介して上記ガス消費設備に送られて消費される。
上記した液化ガス払い出しシステムXの稼働時には、液体貯槽1を介して液化天然ガス(LNG)が排出され、当該LNGは、液化ガス移送ライン42を通って気化器2に導入される。気化器2内においてLNGは蒸発気化して天然ガスとなり、当該天然ガスはガスライン43を通じてガスホルダ3に送られる。ガスライン43を通った天然ガスは、ガス導入口314を介してガスホルダ3内に導入され、第1ガス収容部34に一旦蓄えられる。第1ガス収容部34にある天然ガスは、ガス排出口315、ガスライン44を介して上記したガス消費設備に送られ、消費される。このようにして、液体貯槽1から連続的に払い出されるLNGが気化器2において蒸発気化し、気化した天然ガスがガスホルダ3を経由して連続的に消費される。
第1ガス収容部34は、変位可能なダイヤフラム32を挟んで上部側の第2ガス収容部35と区画されている。本実施形態において、ダイヤフラム32およびこのダイヤフラム32に支持されたピストン33は、ガイドローラ335によって概ね一定姿勢を維持しながら、上下動する。また、第2ガス収容部35は、上述のように所定のガス圧力となるように制御されている。
このような構成により、第1ガス収容部34の内部圧力(ガス圧力)は、上部側の第2ガス収容部35に送入される空気(圧力調節用ガス)のガス圧力で決定され、この空気は例えば0.2〜0.3MPaGの圧力範囲で調節される。ガス導入口314を介してガスホルダ3(第1ガス収容部34)に導入される天然ガス量がほぼ一定流量である場合、ガス排出口315から排出される天然ガスの量(消費ガス量)が減少すると、第1ガス収容部34の内部圧力が上昇しようとする。そうすると、ダイヤフラム32およびこのダイヤフラム32に支持されたピストン33が押し上げられ、第1ガス収容部34に天然ガスが蓄えられる。図2においては、ピストン33が上昇した状態を仮想線で表す。一方、ガス排出口315からの天然ガスの排出量が増加すると、ピストン33が下降する。なおピストン33が最も上位にある仮想線で示す状態での第1ガス収容部34の容積と、ピストン33が最も下位にある実線で示す状態での第1ガス収容部34の容積との差が、ガスホルダ3(第1ガス収容部34)における増減可能な容量になる。
ここで、天然ガスが蓄えられる第1ガス収容部34の内部圧力(ガス圧力)は、第2ガス収容部35における空気圧に、ダイヤフラム32およびピストン33の荷重を本体部31の水平な断面積で除した値(具体的には100〜300kg/m2≒0.001〜0.003MPa)を加えたものとなる。ダイヤフラム32およびピストン33の荷重によって加わる圧力値(0.001〜0.003MPa)は、第2ガス収容部35のガス圧力(0.2〜0.3MPa)と比較すると無視できる値となる。したがって、天然ガスが蓄えられる第1ガス収容部34の内部圧力は、第2ガス収容部35における空気圧にほぼ等しい。
このようなことから理解されるように、本実施形態のガスホルダ3によれば、下部側の第1ガス収容部34の内部圧力と上部側の第2ガス収容部35の空気圧とが均衡を保ちながら、ダイヤフラム32が変位し、ガスホルダ3(第1ガス収容部34)の容量が変化する。したがって、例えばガスホルダ3を経てガス消費設備で消費されるガス量が変動しても、ガスホルダ3に蓄えられたガス(天然ガス)を所定の圧力で安定してガス消費設備に供給することができる。
本実施形態と異なり、容量固定式のガスホルダに消費ガス(天然ガス)を蓄える場合には、消費ガス量の変動により当該ガスホルダ内の圧力が変動する。ガスホルダ内の圧力は、消費ガス量がガスホルダに導入される天然ガス量より多い場合は低下し、その反対で消費ガス量がガスホルダに導入される天然ガス量より少ない場合は上昇する。したがって、容量固定式のガスホルダ内に蓄えられた天然ガスを安定した圧力で消費しようとすると、当該ガスホルダ内の圧力変動の最小値から、さらにガスホルダの下流側に設けた圧力制御弁が制御するのに必要な圧力差、0.1MPaG(この値は既に先行技術文献として記載した上記の特許文献2で一般的に知られている)を損失する。
これに対し、本実施形態においては、消費ガス量が変動しても、天然ガスが蓄えられる第1ガス収容部34については、圧力調節された第2ガス収容部35のガス圧力とバランスして内部圧力がほぼ一定に維持されたまま、消費ガス量の変動に対応した天然ガスの供給が可能となる。
ガスホルダ3において、天然ガスを蓄える第1ガス収容部34は、第2ガス収容部35のガス圧力を調節することによって、実質的に調節される。このようにガス圧力を利用した第1ガス収容部34の圧力制御によれば、当該第1ガス収容部34のガス圧力を比較的高い圧力に維持することが可能となる。第2ガス収容部35のガス圧力は、例えば1.0MPaG程度に調節することができ、第1ガス収容部34についても1.0MPaG程度の高圧状態にすることが可能である。これにより、例えば第1ガス収容部34を経て消費されるガスについて高い圧力が要求される場合においても、対応可能である。
第2ガス収容部35のガス圧力の調節は、上記したガス供給ライン36、ガス排出ライン37、および圧力制御弁361,371を利用して行う。このような構成によれば、第2ガス収容部35のガス圧力が所定範囲となるように適切に調節することができる。
図3は、本発明に係るガスホルダの他の例を示している。図3に示すガスホルダ3Aは、胴体31Aと、胴体31Aの内部に収容されたダイヤフラム32Aと、錘33Aとを備え、バルーン式として構成されたものである。なお、図3においては、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付しており、適宜説明を省略する。
胴体31Aは、例えば鉄もしくはステンレスなどの金属製であり、全体として円筒状とされている。胴体31Aの下部の適所には、ガス導入口314およびガス排出口315が設けられている。ガス導入口314には、ガスライン43の下流側端が接続され、ガス排出口315には、ガスライン44が接続される(図1参照)。ダイヤフラム32Aは、繊維で補強された合成ゴムによって成型されており、半球状の膜体とされている。ダイヤフラム32Aの周縁部は、胴体31Aの内面に設けられた取付金具319に固定されている。胴体31Aの上部には、空気(圧力調節用ガス)を出し入れするためのガス導入口316およびガス排出口317が設けられている。ダイヤフラム32Aは、胴体31Aとの間のガスシール状態を維持したまま上下動可能(変位可能)とされており、本発明でいう遮断部に相当する。
ダイヤフラム32Aと胴体31Aの下部とで区画された領域は、天然ガスを蓄えるための第1ガス収容部34とされている。また、ダイヤフラム32Aと胴体31Aの上部とで区画された領域は、空気(圧力調節用ガス)を収容するための第2ガス収容部35とされている。即ち、胴体31Aの内部空間は、ダイヤフラム32Aを挟んで第1ガス収容部34および第2ガス収容部35に区画されている。
錘33Aは、ダイヤフラム32Aの動作を安定させるためのものであり、ダイヤフラム32Aの中央上面に固定されている。
ガス導入口316にはガス供給ライン36が接続され、ガス供給ライン36には圧力制御弁361が設けられる(図1参照)。ガス排出口317にはガス排出ライン37が接続され、ガス排出ライン37には圧力制御弁371が設けられる(図1参照)。第2ガス収容部35は、昇圧用の圧力制御弁361および降圧用の圧力制御弁371によって所定のガス圧力となるように調節される。
本実施形態において、第1ガス収容部34は、変位可能なダイヤフラム32Aを挟んで上部側の第2ガス収容部35と区画されている。第1ガス収容部34の内部圧力(ガス圧力)は、上部側の第2ガス収容部35に送入される空気(圧力調節用ガス)のガス圧力で決定され、この空気は例えば0.2〜0.3MPaGの圧力範囲で調節される。
このような構成によれば、ガス導入口314を介してガスホルダ3A(第1ガス収容部34)に導入される天然ガス量がほぼ一定流量である場合、ガス排出口315から排出される天然ガスの量(消費ガス量)が減少すると、ダイヤフラム32Aと胴体31Aの下部とで囲まれた領域(第1ガス収容部34)の内部圧力が保持されたまま、ダイヤフラム32Aが上方に膨らみ、第1ガス収容部34に天然ガスが蓄えられる。図3においては、ダイヤフラム32Aが膨らんだ状態を仮想線で表す。一方、ガス排出口315からの天然ガスの排出量が増加すると、第1ガス収容部34の内部圧力を保持したままダイヤフラム32Aが下方に萎む。なお、ダイヤフラム32Aが最も膨らんだ仮想線で示す状態での第1ガス収容部34の容積と、ダイヤフラム32Aが最も萎んだ実線で示す状態での第1ガス収容部34の容積との差が、ガスホルダ3A(第1ガス収容部34)における増減可能な容量になる。
ここで、天然ガスが蓄えられる第1ガス収容部34の内部圧力(ガス圧力)は、第2ガス収容部35における空気圧に、ダイヤフラム32Aおよび錘33Aの荷重を胴体31Aの水平な断面積で除した値(具体的には100〜300kg/m2≒0.001〜0.003MPa)を加えたものとなる。ダイヤフラム32Aおよび錘33Aの荷重によって加わる圧力値(0.001〜0.003MPa)は、第2ガス収容部35のガス圧力(0.2〜0.3MPa)と比較すると無視できる値となる。したがって、天然ガスが蓄えられる第1ガス収容部34の内部圧力は、第2ガス収容部35における空気圧にほぼ等しい。
このようなことから理解されるように、本実施形態のガスホルダ3Aによれば、下部側の第1ガス収容部34の内部圧力と上部側の第2ガス収容部35の空気圧とが均衡を保ちながらダイヤフラム32Aが変位し、ガスホルダ3A(第1ガス収容部34)の容量が変化する。したがって、例えばガスホルダ3Aを経てガス消費設備で消費されるガス量が変動しても、ガスホルダ3Aに蓄えられたガス(天然ガス)を所定の圧力で安定してガス消費設備に供給することができる。
以上、本発明の具体的な実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々な変更が可能である。本発明に係るガスホルダの各部の具体的な構成については、上記実施形態に限定されない。
上記実施形態においては、第1ガス収容部34がダイヤフラム(32,32A)を挟んで下部側に位置する構成を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、第1ガス収容部34がガスホルダの上部側(即ち、ダイヤフラムを挟んで上部側)に位置するように構成してもよい。また、第2ガス収容部35に送られる圧力調節用ガスについては、空気の代わりに窒素やアルゴンなどの不活性ガスを用いてもよい。
X 液化ガス払い出しシステム
1 液体貯槽
11 支柱
2 気化器
21 容器体
22 伝熱管
221 液化ガス導入口
222 ガス排出口
3,3A ガスホルダ
31 本体部
31A 胴体(本体部)
311 下部本体
312 上部本体
313 ボルト
314 ガス導入口(第1ガス導入口)
315 ガス排出口(第1ガス排出口)
316 ガス導入口(第2ガス導入口)
317 ガス排出口(第2ガス排出口)
319 取付金具
32,32A ダイヤフラム(遮断部)
321 鍔部
322 円筒状部
323 底部
33 ピストン
33A 錘
331 ピストン筒部
332 ピストン底部
334 取付具
335 ガイドローラ
34 第1ガス収容部
35 第2ガス収容部
36 ガス供給ライン
361 圧力制御弁(第1圧力制御弁)
37 ガス排出ライン
371 圧力制御弁(第2圧力制御弁)
41 液化ガス導入ライン
411 逆止弁
42 液化ガス移送ライン
421 遮断弁
43,44 ガスライン

Claims (5)

  1. 容器状に構成された本体部と、上記本体部との間のガスシール状態を維持しつつ変位可能に設けられ、上記本体部の内部を第1ガス収容部および第2ガス収容部に区画する遮断部と、を備え、上記第1ガス収容部に蓄えるためのガスを出し入れ可能に構成されたガスホルダであって、
    上記遮断部は、周縁部が上記本体部の内側に固定された膜体からなるダイヤフラムであり、
    上記第1ガス収容部に蓄えられるガスは、液化ガスを貯蔵するための液体貯槽から排出されて当該液化ガスが気化したガスであり、
    上記第2ガス収容部のガス圧力を、外部からの圧力調節用ガスを用いて大気圧から1.0MPaGの圧力調節範囲でほぼ一定に調節維持するためのガス圧力調節手段を備える、ガスホルダ。
  2. 上記液化ガスが液化天然ガスであり、
    上記圧力調節用ガスは、空気もしくは窒素やアルゴンなどの不活性ガスであり、
    上記第2ガス収容部におけるガス圧力の圧力調節範囲が0.2〜0.3MPaGである、請求項1に記載のガスホルダ。
  3. 上記本体部には、各々が上記第1ガス収容部に通じ、当該第1ガス収容部に対してガスを出し入れするための第1ガス導入口および第1ガス排出口が設けられている、請求項1または2に記載のガスホルダ。
  4. 上記本体部には、各々が上記第2ガス収容部に通じ、当該第2ガス収容部に対してガスを出し入れするための第2ガス導入口および第2ガス排出口が設けられ、
    上記ガス圧力調節手段は、上記第2ガス導入口につながり、上記第2ガス収容部に向けてガスを供給するためのガス供給ラインと、上記ガス供給ラインに設けられた第1圧力制御弁と、上記第2ガス排出口につながり、上記第2ガス収容部からガスを排出するためのガス排出ラインと、上記ガス排出ラインに設けられた第2圧力制御弁と、を含む、請求項に記載のガスホルダ。
  5. 上記第1圧力制御弁は、上記第2ガス収容部のガス圧力が第1の基準圧力を下回る場合に上記第2ガス収容部に向けてのガスの供給を許容し、
    上記第2圧力制御弁は、上記第2ガス収容部のガス圧力が上記第1の基準圧力よりも大きい第2の基準圧力を上回る場合に上記第2ガス収容部からのガスの排出を許容する、請求項に記載のガスホルダ。
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