JP6315943B2 - 投影光学系 - Google Patents

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Description

本発明は、投影光学系に関する。
画像投影装置によりスクリーンに実像を投影し、この実像を反射光学系を介して虚像として観察者に視認させることができる表示装置の一例として、いわゆるHUD(ヘッドアップディスプレイ)が従来より知られている。たとえば、特許文献1には、スクリーンを複数備え、各スクリーンに表示される表示内容を異ならせ、各スクリーンの前後方向(光軸方向に沿う方向)の位置を互いに異ならせることで、運転者に対する虚像の表示距離をスクリーン毎に異ならせることができるHUDが開示されている。
しかしながら、スクリーンに実像を投影するために投影光学系を用いる場合、前後方向の位置が互いに異なるスクリーンそれぞれに実像を結像させるためには、各スクリーン毎に合焦位置を異ならせた投影光学系を構成する必要がある。この場合、スクリーン毎に独立した投影光学系を備える構成とした場合、全体として投影光学系が大型化してしまう。
そこで、投影光学系の一部のレンズを、スクリーン毎に一対一で対応するように分割し、分割されたそれぞれのレンズ(以下、一枚のレンズが分割された一つ一つのレンズを小レンズ体と記載する。また、分割される前のレンズを分割レンズと記載する。)を各スクリーンに対応させた所定の光軸方向の位置に配置することで、各スクリーンに実像を結像させることができる。(特許文献2,3参照)
特開2009−150947号 特開2010−271429号 特開平8−320404号
しかしながら、分割レンズを構成する小レンズ体同士の間隙を投影光が通過してしまうことがあり、迷光やゴースト像の発生の虞がある。
そこで、本発明は、レンズ(分割レンズ)を分割し、分割されたレンズ(小レンズ体)毎に結像位置を異ならせることが可能な投影光学系において、迷光やゴースト像の発生を低減することができる投影光学系を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、実像を結像させるための投影光学系において、投影光学系を構成するレンズのうち、少なくとも1つのレンズは、光軸と直交する方向に2つ以上の小レンズ体に分割された分割レンズであり、投影光学系は、各小レンズ体が、互いに光軸方向に相対的に異なる位置に配置されることで、小レンズ体毎に結像位置を異ならせることが可能であり、光軸方向から見て隣接する小レンズ体の間隙と重なりを有し、光軸と交差する方向に遮光面が配置される遮光部材を分割レンズの光入射側に備えていることとする。
上記発明において、遮光面は、光軸方向から見たとき、間隙の両側に配置される小レンズ体との重なりの面積が同一となるように配置されていることが好ましい。
本発明によれば、レンズ(分割レンズ)を分割し、分割されたレンズ(小レンズ体)毎に結像位置を異ならせることが可能な投影光学系において、迷光やゴースト像の発生を低減することができる投影光学系を提供することができる。
HUDの全体的な概略構成を示す図である。 画像投影装置の概略の構成を示す図である。 レンズ保持枠の外観を示す図である。 スクリーンの概略の構成を示す図である。 遮光面の配置例を示す図である。 遮光部材が支持板を介して小レンズ体の端面に支持される構成を示す図である。 遮光部材が支持部を介して固定枠に支持される構成を示す図である。 遮光部材が支持部を介して固定枠に支持される構成を示す図である。 表示光学系の光学的条件を説明する図である。
(HUD1の概略構成)
図1は、実像を観察者に対して虚像として表示する表示装置の一例として、自動車の運転者に、自己の自動車の情報をフロントガラスFGを介して視認させることができるHUD1の全体的な概略構成を示す図である。HUD1は、画像投影装置2と、この画像投影装置2により出射される投影光が結像される光透過型のスクリーン3と、このスクリーン3に結像された実像Mを、虚像IMとして観察者Sに表示させる反射光学系4とを有する。以下の説明において、画像投影装置2および反射光学系4を透過あるいは反射する投影光の進行方向を前方とし、その反対方向を後方として説明を行う。
なお、本実施の形態では、HUD1を自動車用として説明しているが、HUD1は自動車用に限らない。たとえば、フロントガラスFGを、反射ミラーあるいは透明な平面ガラスに置き換えることで、たとえば、ビデオゲーム機のHUDとして用いることができる。また、フロントガラスFGを透明な平面ガラスに置き換え、平面ガラスを介して患者の患部を視認できるようにすれば、患者の患部に脈拍などのバイタルサインを重ねて表示できるHUDとして用いることができる。
(画像投影装置2の構成)
図2は、画像投影装置2の概略の構成を示す図である。画像投影装置2は、像形成光学系5と、複数のレンズで構成される投影光学系6とを有する。
(像形成光学系5)
像形成光学系5は、画像表示素子7と、色光合成プリズム(ダイクロイックプリズム)8とを有する。画像表示素子7には、反射型のライトバルブや透過型のライトバルブ等を用いることができる。画像表示素子7の表示面は、図示外の照明装置により照明され、また、画像表示素子7は、図示外の画像制御部により駆動制御される。これにより、画像表示素子7の表示面には、実像M(図1参照)の物体側の像となる画像が表示される。像形成光学系5には、画像表示素子7が、RGB(赤・緑・青)の各色光毎に1つずつ、合計3つ備えられているが、図面を理解し易くするため、図2においては、1つの画像表示素子7が代表的に示されている。3つの画像表示素子7は、投影光学系6に対して等価な位置に配置されている。RGB(赤・緑・青)の各色光毎に1つずつ備えられる画像表示素子7から出射した光は、色光合成プリズム8にて合成され投影光学系6に入射する。像形成光学系5は、画像表示素子7および色光合成プリズム8を用いる代わりに、DLP(Digital
Light Processor)を用いてもよい。
(投影光学系6)
投影光学系6は、スクリーン3側から画像表示素子7の側、すなわちスクリーン3から後方に向かって順に配置される、小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1B、正のメニスカスレンズL2、正の凸レンズL3、負のメニスカスレンズL4、負のメニスカスレンズL5、正の凸レンズL6、正の凸レンズL7、正の凸レンズL8を有する。投影光学系6は、固定焦点であり、全体として正の屈折力を有する。投影光学系6においては、凸レンズL3の光入射側に開口絞り9が配置されている。投影光学系6は、小レンズ体L1Aを透過する投影光の主光線と小レンズ体L1Bを透過する投影光の主光線とが、開口絞り9において、光軸X上で交差するように構成されている。なお、レンズ構成等は上記に限らず、スクリーン3に結像される実像の明るさや収差補正の程度あるいは投影光学系6の全長等により適宜の構成とすることができる。
小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bは、投影光学系6の中で最も前方に配置されている。小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bは、負のメニスカスレンズを分割レンズ(分割される前のレンズ)として、光軸Xを境として上下に、すなわち光軸Xと交差する方向に2つに分割されたレンズである。また、小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bは、光軸Xに対して対称な形状であり、互いに同一の光学特性を有している。
小レンズ体L1Aには、画像表示素子7に形成される画像のうち、光軸Xを挟んで小レンズ体L1Aの反対側(下側)となる位置に形成される画像の投影光が入射する。一方、小レンズ体L1Bには、画像表示素子7の光軸Xよりも上側半分(光軸Xを挟んだ小レンズ体L1Bの反対側)に形成される画像の投影光が入射する。小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bの光入射側には、小レンズ体L1Aと小レンズ体L1Bとの間の間隙Kを投影光が通過しないように、遮光部材10が配置されている。遮光部材10は、黒色で艶消しの塗装等の光反射防止処理が施されている。
投影光学系6を構成する各レンズは、図3に示すレンズ保持枠11に保持されている。レンズ保持枠11は、鏡筒部12、固定枠13および可動枠14等を有する。鏡筒部12には、メニスカスレンズL2から凸レンズL8が保持される。固定枠13には小レンズ体L1Aが保持され、可動枠14には小レンズ体L1Bが保持される。
固定枠13は、小レンズ体L1Aを内周側(光軸X側)に嵌合可能な嵌合部13Aが設けられ、この嵌合部13A内に小レンズ体L1Aが保持される。嵌合部13Aは、固定枠13の前方に突出する半円形の筒形状を呈している。可動枠14は、小レンズ体L1Bを内周側(光軸X側)に嵌合可能な嵌合部14Aが設けられ、この嵌合部14A内に小レンズ体L1Bが保持される。嵌合部14Aは、可動枠14の前方に突出する半円形の筒形状を呈している。
レンズ保持枠11には、可動枠14を光軸Xに沿って前後に移動させることができるレンズ移動機構15が備えられている。可動枠14が光軸Xに沿って前後に移動されることで、小レンズ体L1Bが可動枠14と一体に光軸Xに沿って前後に移動することができる。レンズ移動機構15は、たとえば、モーターにより駆動されるボール螺子機構等により構成することができ、また、図示を省略する制御部により駆動を制御することができる。小レンズ体L1Bを光軸X方向に前後に移動させることで、小レンズ体L1Bを透過する投影光の結像の位置を移動させることができる。
なお、図1に示すように、小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bの光出射側には、反射ミラー16が配置されている。小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bから出射された投影光は、反射ミラー16でスクリーン3に向けて90度折り曲げられる。
(スクリーン3の構成)
図4は、スクリーン3の概略の構成を示す図である。スクリーン3は、図4に示すように、第1スクリーン3Aと第2スクリーン3Bの2つのスクリーンを備える。第1スクリーン3Aおよび第2スクリーン3Bは、透明樹脂に光拡散剤を混入させたり、あるいは表面を粗面化する等して光拡散性を持たせた光透過型のスクリーンである。したがって、第1スクリーン3Aおよび第2スクリーン3Bの前方から、第1スクリーン3Aおよび第2スクリーン3Bに結像した実像を観察することができる。また、第1スクリーン3Aおよび第2スクリーン3Bが光拡散性を有することで、光拡散の程度に応じて、実像を観察できる視域の広さの拡大が図られている。
第2スクリーン3Bは、第1スクリーン3Aよりも画像表示素子7側、すなわち後方に配置されている。したがって、第1スクリーン3A上に結像した実像と第2スクリーン3B上に結像した実像とを、反射光学系4を介して虚像IMとして観察者Sが観察したときに(図1参照)、第1スクリーン3Aに結像した実像の虚像IMに比べて、第2スクリーン3Bに結像した実像の虚像IMの方をより遠方に視認することができる。
第1スクリーン3Aは、保持枠17Aに保持されている。また、第2スクリーン3Bは、保持枠17Bに保持されている。そして、保持枠17Bは、支持柱18を介して保持枠17Aに一体的に支持されている。保持枠17Aおよび保持枠17Bは、スクリーン移動機構19により、図4の上段(A)と下段(B)に示すように、光軸Xと直交する上下方向の2箇所に移動可能とされている。図4の上段(A)には、保持枠17Aおよび保持枠17Bが下方位置に配置された状態が示され、図4の下段(B)には、保持枠17Aおよび保持枠17Bが上方位置に配置された状態が示されている。スクリーン移動機構19は、たとえば、モーターにより駆動されるボール螺子機構等により構成することができ、また、図示を省略する制御部により駆動を制御することができる。
保持枠17Aおよび保持枠17Bに保持される第1スクリーン3Aおよび第2スクリーン3Bも、保持枠17Aおよび保持枠17Bの移動と一体に移動する。すなわち、第1スクリーン3Aおよび第2スクリーン3Bは、図4の上段(A)と下段(B)に示すように、光軸Xと直交する上下方向の2箇所に移動可能とされている。第2スクリーン3Bは、第1スクリーン3Aと光軸X方向で重ならないように、第1スクリーン3Aよりも下側に配置されている。
図4(A)に示すように、第1スクリーン3Aの上下方向の高さH1は、保持枠17Aが下方位置に配置されたときに、小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bから出射した投影光による実像M1、M2が収まる高さとされている。一方、図4(B)に示すように、第2スクリーン3Bの上下方向の高さH2は、保持枠17Aが上方位置に配置されたときに、小レンズ体L1Bから出射した投影光による実像M3が収まる高さとされている。また、第1スクリーン3Aの上下方向の高さH1は、保持枠17Aが上方位置に配置されたときに、第1スクリーン3A上に、小レンズ体L1Aから出射した投影光による実像M4が収まる高さとされている。
第2スクリーン3Bは、スクリーン移動機構20により、光軸Xに沿って前後に移動可能とされている。したがって、第2スクリーン3Bが、光軸Xに沿って前後に移動すると、第2スクリーン3Bに形成される実像M3の虚像IMも、第2スクリーン3Bの移動にしたがって観察者Sに対して前後に移動する。スクリーン移動機構20は、たとえば、モーターにより駆動されるボール螺子機構等により構成することができ、また、図示を省略する制御部により駆動を制御することができる。スクリーン移動機構19、スクリーン移動機構20および支持柱18は、第1スクリーン3Aおよび第2スクリーン3Bを透過する投影光に干渉しないように、第1スクリーン3Aおよび第2スクリーン3Bの外側に配置されている。
図4(A)に示すように、小レンズ体L1Bによる結像を第1スクリーン3Aに結像させる場合には、小レンズ体L1B(可動枠14)は、位置P1に配置される。位置P1は、光軸X方向において、小レンズ体L1Aと同一位置である。また、図4(B)に示すように、小レンズ体L1Bによる結像を第2スクリーン3Bに結像させる場合には、小レンズ体L1Bを位置P2に移動させる。位置P2は、位置P1よりもスクリーン3に近い位置であり、光軸X方向に移動する第2スクリーン3Bの位置に応じて変わる位置である。
(反射光学系4の構成)
図1に示すように、反射光学系4は、スクリーン3に結像された実像Mを反射させる凹面鏡21と、フレネル凸レンズ22とを有する。スクリーン3に形成される実像Mは、凹面鏡21、フレネル凸レンズ22およびフロントガラスFGにより、観察者Sへ投影される。観察者Sは、実像MをフロントガラスFGを介して虚像IMとして観察することができる。観察者Sが、視域EA内で歪みの少ない虚像IMを観察でき、また、入射瞳によるけられが少なくなるように、凹面鏡21およびフレネル凸レンズ22の面形状等が設定されている。
(HUD1の概略の動作)
画像表示素子7には、スクリーン3の上下方向の位置に対応して所定の画像が表示される。つまり、スクリーン3が、図4(A)に示す下方位置に配置されている場合には、第1スクリーン3Aに、実像M1および実像M2を表示するための画像が表示される。実像M1と実像M2とは、実像M1と実像M2とで、一つのコンテンツ(たとえば、TV映像やビデオ映像等)を表示する画像であってもよいし、実像M1と実像M2とが互いに異なるコンテンツ(たとえば、車速情報とエンジン回転数情報)を表示するものであってもよい。また、スクリーン3が、図4(B)に示す上方位置に配置されている場合には、第1スクリーン3Aに実像M4を、第2スクリーン3Bに実像M3をそれぞれ表示するための画像が表示される。実像M3と実像M4は、異なるコンテンツとすることができ、たとえば、実像M3にはナビ情報(地図情報)を表示し、実像M4には車速情報を表示することができる。
第1スクリーン3Aに実像M1、M2を表示する場合には、スクリーン3を図4(A)に示す下方位置に配置させ、併せて、小レンズ体L1Bを位置P1に配置する。また、第1スクリーン3Aに実像M4を表示し、第2スクリーン3Bに実像M3を表示する場合には、スクリーン3を図4(B)に示す上方位置に配置させ、併せて、小レンズ体L1Bを位置P2に配置する。
(実像Mの画質劣化を防止するための投影光学系6の構成)
図4(B)に示すように、第1スクリーン3Aに小レンズ体L1Aによる実像M4を結像させると共に、第2スクリーン3Bに小レンズ体L1Bによる実像M3を結像させる場合、小レンズ体L1Aを透過した投影光が第2スクリーン3Bに投影されたり、あるいは、第2スクリーン3Bを透過した投影光が第1スクリーン3Aに投影されると、実像M3,M4の画質を劣化させる虞がある。
そこで、光出射面側に凸状面を有する負のメニスカスレンズが光軸Xで上下に分割されたレンズを、小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bとして用いると共に、投影光学系6が下記の条件(1)(2)を満たす構成としている。

(1) 2≦D/f0
(2) −1≦f0/f1≦−0.1

D:小レンズ体L1Bが位置P1に配置されているときの、小レンズ体L1Bの主点位置と開口絞り9との間隔
f0:投影光学系6の焦点距離
f1:小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bの焦点距離。
投影光学系6を上記のように構成することで、画像表示素子7に表示される画像のうち光軸Xより上側(第1スクリーン3A側)に表示される画像の投影光が、小レンズ体L1Aに入射する光量を低減できる。また、これと同時に、画像表示素子7に表示される画像のうち光軸Xより下側(第2スクリーン3B側)に表示される画像の投影光が、小レンズ体L1Bに入射する光量を低減できる。これにより、スクリーン3に結像する実像M(実像M3,実像M4)の画質劣化を抑えることができる。
なお、条件(1)を外れると、実像Mのコントラストが低下する。また、条件(2)の下限値を下回ると小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bのパワーが強くなり過ぎ、実像Mの結像性能を確保し難くなる。条件(2)の上限値を上回ると、第2スクリーン3Bが移動した際に、結像位置を変化させるための小レンズ体L1Bの移動量が大きくなり過ぎ、実像M3と実像M4との境目の画質が劣化し易いという問題が起きる。
小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bは、開口絞り9よりもできるだけ投影方向(前方)に遠い位置に配置することが好ましい。開口絞り9より離れるほど、画像表示素子7の光軸Xより上側に表示される画像の投影光が小レンズ体L1Aに入射し難くなり、また、画像表示素子7の光軸Xより下側に表示される画像の投影光が小レンズ体L1Bに入射し難くなる。具体的には、投影光学系6の最も光出射側のレンズを小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bとすることが最も好ましい。
小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bは、1枚の分割レンズから構成されている。本実施の形態のように、分割レンズは、1枚とすることが好ましい。分割レンズを1枚とすることで、分割レンズを複数とする場合に比べて、小レンズ体の取り付け精度の誤差による投影光学系6の結像性能等の性能劣化を防止できる。
なお、D/f0およびf0/f1は、下記の条件(1−1)(2−1)とすることにより、画像表示素子7に表示される画像のうち光軸Xより上側に表示される画像の投影光が、小レンズ体L1Aに入射する光量をより抑制でき、かつ、画像表示素子7に表示される画像のうち光軸Xより下側に表示される画像の投影光が、小レンズ体L1Bに入射する光量をより抑制できる。これにより、スクリーン3に結像する実像の画質劣化をより抑えることができる。

(1−1) 2.5≦D/f0)
(2−1) −0.65≦f0/f1≦−0.15

さらに、D/f0およびf0/f1は、下記の条件(1−2)(2−2)とすることにより、画像表示素子7に表示される画像のうち光軸Xより上側に表示される画像の投影光が、小レンズ体L1Aに入射する光量をより一層抑制でき、かつ、画像表示素子7に表示される画像のうち光軸Xより下側に表示される画像の投影光が、小レンズ体L1Bに入射する光量をより一層抑制できる。これにより、スクリーン3に結像する実像の画質劣化をより一層抑えることができる。

(1−2) 3.0≦D/f0
(2−2) −0.4≦f0/f1≦−0.2
(迷光およびゴースト像の発生を防止するための投影光学系6の構成)
小レンズ体L1Bを光軸X方向に移動させる際に、小レンズ体L1Aとの干渉を防止するため、図2に示すように、小レンズ体L1Aと小レンズ体L1Bとの間に、間隙Kを形成する必要がある。しかしながら、間隙Kが形成されることで、投影光の一部が間隙Kを通過してしまい、スクリーン3に迷光やゴースト像を発生させてしまう虞がある。
そこで、投影光学系6においては、間隙Kの光入射側に、遮光部材10の遮光面10Aが配置されている。遮光面10Aにより間隙Kへの投影光の入射を遮光することができる。遮光面10Aは、光軸X方向から見て間隙Kと重なりを有し、光軸Xと交差する方向に配置されている。遮光面10Aを光軸Xと平行な方向に配置する構成とした場合にも、投影光が間隙Kを通過することを防止できる。しかしながら、遮光面10Aを間隙Kと重なりを有し、光軸Xと交差する方向に配置することで、間隙Kに投影光が入射しないように遮光できる。そのため、スクリーン3に迷光やゴースト像が発生することをより確実に防止できる。
遮光面10Aの光軸Xと交差する方向の幅Wは、下記の条件(3)を満たし、また、投影光学系6は、下記の条件(4)を満たすことが好ましい。

(3) 0.1≦W/(f0/F)≦0.6、
(4) 0<T<|f1/F|

なお、幅Wは、小レンズ体L1Aの間隙K側の端面23を含む面24から小レンズ体L1B側への幅である。

f0:投影光学系の焦点距離
f1:小レンズ体の焦点距離
T:小レンズ体の光入射面と遮光部材との間隔
F:投影光学系のFナンバー
投影光学系6を上記のように構成することで、間隙Kに入射する投影光の光量を効果的に低減させることができる。なお、条件(3)の下限値を下回ると、遮光の効果を得難くなる。また、条件(3)の上限値を上回ると、小レンズ体L1Aを透過する投影光の結像と小レンズ体L1Bを透過する投影光の結像との境目が暗くなりけられを発生し易い。
また、条件(4)は、遮光部材10と位置P1に配置されている小レンズ体L1Bの光入射面との間の間隔を規定するもので、上限値を超えるほどに、遮光部材10が小レンズ体L1Bの光入射面から離れると間隙Kに投影光が入射し易くなってしまう。
なお、W/(f0/F)は、下記の条件(3−1)とすることで、スクリーン3に形成される画像の明るさの低下を抑えながら、間隙Kに入射する投影光を効果的に遮光できる。

(3−1) 0.25≦W/(f0/F)≦0.55

さらに、W/(f0/F)は、下記の条件(3−2)とすることで、スクリーン3に形成される画像の明るさの低下の抑制と、間隙Kに入射する投影光の遮光とをより一層効果的に行うことができる。

(3−2) 0.4≦W/(f0/F)≦0.5
図5に示すように、遮光面10Aは、小レンズ体L1A側にも設けることが好ましい。遮光面10Aを小レンズ体L1B側にのみ設けると、小レンズ体L1Bを通過する投影光の光量だけ減り、小レンズ体L1Aにより結像される実像の明るさに比べて、小レンズ体L1Bにより結像される実像の暗さが目立ち易くなる。
そこで、小レンズ体L1Aに入射する投影光の入射量を減らすように小レンズ体L1Aにも遮光面10Aを配置する構成とすることにより、小レンズ体L1Aと小レンズ体L1Bとのそれぞれを透過して結像される実像の明るさの差を小さくできる。また、遮光面10Aを小レンズ体L1Aにも配置することで、投影光が間隙Kに入射することをより効果的に防止できる。遮光面10Aは、光軸X方向から見たとき、間隙Kを挟んで小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bの両方に対する重なりの面積が同一となるように配置することが好ましい。小レンズ体L1Aと小レンズ体L1Bとが遮光面10Aにより遮光される面積を同一とすることで、小レンズ体L1Aを透過する投影光による結像と、小レンズ体L1Bを透過する投影光による結像の明るさの均一化を図ることができる。
図6から図8に、遮光部材10を投影光学系6に取り付けるための構成の例を示す。
図6は、遮光部材10が支持板25を介して小レンズ体L1Aの端面23に支持される構成を示す。遮光部材10および支持板25は、光反射防止処理が施された板状体を長手方向に沿ってL字状に折った形状を呈し、L字の一方側が遮光部材10に、他方側が支持板25として構成されている。支持板25は、小レンズ体L1Aの端面23に貼着等により取り付けることができる。
このような構成とした場合には、端面23が支持板25に覆われる。そのため、遮光面10Aで遮光し切れずに間隙Kに入射した光が、端面23で反射し、スクリーン3に抜けることを防止することができる。つまり、端面23を支持板25で覆うことで、迷光およびゴースト像の発生をより効果的に防止することができる。
図6には、固定側のレンズ、すなわち小レンズ体L1Aに遮光部材10が支持されている構成が示されている。これに対し、移動側のレンズ、すなわち小レンズ体L1Bの端面(端面23と対向する端面)に支持板25を介して遮光部材10を支持する構成としてもよい。かかる構成とした場合には、小レンズ体L1Bが移動したときに、遮光部材10と小レンズ体L1Aとが緩衝しないように、小レンズ体L1Bが小レンズ体L1Aと同一位置(図4の位置P1)に配置されているときの遮光面10Aと小レンズ体L1Aの光入射面との間の間隔を設定する。つまり、遮光部材10と小レンズ体L1Bの光入射面との間の間隔を広く設定する。一方、該間隔は、小レンズ体L1Bが前方(図4の位置P2)へ移動したとき、小レンズ体L1Aの入射面と遮光面10Aとの間から光ができるだけ入射しない間隔に設定する。
上述のように、小レンズ体L1B側に遮光部材10を支持する構成とした場合には、小レンズ体L1Bが前方に移動したときに、遮光部材10と小レンズ体L1Aとが緩衝しないようにするため、遮光部材10と小レンズ体L1Bの光入射面との間の間隔を広く設定する必要がある。したがって、小レンズ体L1Bが前方に配置されているときの遮光面10Aと小レンズ体L1Aの光入射面との間隔よりも、小レンズ体L1Bが小レンズ体L1Aと同一位置に配置されているときの該間隔の方が広くなる。一方、図6に示すように、小レンズ体L1A側に遮光部材10を支持する構成とした場合には、小レンズ体L1Bが小レンズ体L1Aと同一位置に配置されているときの遮光面10Aと小レンズ体L1Bの光入射面との間隔は、小レンズ体L1Bが前方に配置されているときの該間隔よりも狭くなる。
小レンズ体L1Aと小レンズ体L1Bが同一に配置され、各レンズを透過した投影光の実像M1および実像M2が同一面に結像するときの方が、間隙Kを通過する光による迷光やゴーストの影響が目立ち易い。したがって、固定側のレンズである小レンズ体L1Aに遮光部材10を支持し、小レンズ体L1Aと小レンズ体L1Bが同一位置に配置されているときに、間隙Kに入射する光をできるだけ遮光できる構成とすることが好ましい。
図7は、遮光部材10が支持部26を介して固定枠13に支持される構成を示す。支持部26は、遮光部材10の両端を結び、小レンズ体L1Aの円弧の外周に沿う半円のリング状を呈し、光軸Xに直交する方向に沿う面の平面部26Aを有する。嵌合部13Aの内側には、小レンズ体L1Aの前後方向の位置決め面となる段部27が形成されている。また、嵌合部14Aの内側には、小レンズ体L1Bの前後方向の位置決め面となる段部28が形成されている。
平面部26Aが段部27に当接するように、嵌合部13A内に支持部26を配置する。そして、小レンズ体L1Aを段部27に当接するように嵌合部13A内に嵌合させる。これにより、小レンズ体L1Aと段部27との間に支持部26が挟持され、遮光部材10を固定枠13に対して支持することができる。なお、平面部26Aを段部27に対して貼着することで、遮光部材10を固定枠13に対して支持してもよい。
遮光部材10は、遮光面10Aが小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bの光出射面の間隙K側の縁部に沿う曲面となるように、両端よりも中心に向かうほど後方に向けて突出するように湾曲している。このように遮光部材10を湾曲させることで、遮光部材10を小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bに近づけることができ、間隙Kに投影光が入射することを効果的に防ぐことができる。
なお、遮光部材10は、小レンズ体L1Aの間隙K側の端面23を含む面24よりも小レンズ体L1B側のみに設けてもよい。また、光軸X方向から見たとき、間隙Kを挟んで小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bの両方に対する重なりの面積が同一となるように遮光面10Aを配置するようにしてもよい。
図8は、遮光部材10が支持部29を介して固定枠13に支持される構成を示す。支持部29は、遮光部材10の両端を結び、小レンズ体L1Aの円弧の外周に沿う半円のリング状を呈し、光軸X方向に沿う面の平面部29Aを有する。固定枠13には後方に突出する半円形の筒状部30が形成されている。可動枠14にも後方に突出する半円形の筒状部31が形成されている。固定枠13および可動枠14は、筒状部30および筒状部31の内側に鏡筒部12の先端部12Aを嵌合させた状態で、鏡筒部12に対して取り付けられる。
遮光部材10は支持部29を先端部12Aの外周面に沿わせた状態で貼着し、先端部12Aに対して取り付けられる。遮光部材10を先端部12Aに取り付けた状態で、固定枠13および可動枠14が鏡筒部12に取り付けられる。
遮光部材10は、遮光面10Aが小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bの光出射面の間隙K側の縁部に沿う曲面となるように、両端よりも中心に向かうほど後方に向けて突出するように湾曲している。このように遮光部材10を湾曲させることで、遮光部材10を小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bに近づけることができ、間隙Kに投影光が入射することを効果的に防ぐことができる。
なお、遮光部材10は、小レンズ体L1Aの間隙K側の端面23を含む面24よりも小レンズ体L1B側のみに設けてもよく、光軸X方向から見たとき、間隙Kを挟んで小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bの両方に対する重なりの面積が同一となるように遮光面10Aを配置するようにしてもよい。
ところで、遮光部材10を備えることで、画像表示素子7に表示される画像のうち光軸Xより上側(第1スクリーン3A側)に表示される画像の投影光が小レンズ体L1Aに入射する光量を低減でき、これと同時に、画像表示素子7に表示される画像のうち光軸Xより下側(第2スクリーン3B側)に表示される画像の投影光が、小レンズ体L1Bに入射する光量を低減することもできる。
したがって、遮光部材10を備えることに併せて、投影光学系6を上述した条件(1)(2)、(1−1)(2−1)または(1−2)(2−2)を満たす構成とすることで、より効果的に、画像表示素子7に表示される画像のうち光軸Xより上側(第1スクリーン3A側)に表示される画像の投影光が小レンズ体L1Aに入射する光量を低減でき、また、画像表示素子7に表示される画像のうち光軸Xより下側(第2スクリーン3B側)に表示される画像の投影光が小レンズ体L1Bに入射する光量を低減できる。
また、投影光学系6を上述した条件(1)(2)、(1−1)(2−1)または(1−2)(2−2)を満たす構成とすることで、小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bの間隙K側の近傍に入射する光の光量を低減させることができる。そのため、投影光学系6を上述した条件(1)(2)、(1−1)(2−1)または(1−2)(2−2)を満たす構成とすることに併せて、遮光部材10を備えることで、間隙Kに入射してしまう光をより効果的に遮光することができる。また、間隙Kの幅W(光軸Xと交差する方向の幅)を狭くすることもでき、遮光部材10(遮光面10A)を備えることによる実像Mの暗化を抑えることができる。
上述の実施の形態では、小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bは、光軸Xを挟んで対象の形状であり、小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bの光の入・出射面積は同一である。これに対し、たとえば、小レンズ体L1Aまたは小レンズ体L1Bのいずれか一方を他方に比べて光の入・出射面積が大きくなるように構成し、光の入・出射面積が大きい側の方に遮光面10Aがより多く重なるように構成することで、小レンズ体L1Aと小レンズ体L1Bによる各実像Mの明るさの均一化を図る構成としてもよい。
(視域と虚像の照度分布の最適化を図るためのHUD1の構成)
スクリーン3、すなわち第1スクリーン3Aおよび第2スクリーン3Bは、透明樹脂に光拡散剤を混入させたり、あるいは表面を粗面化する等して構成した光透過型のスクリーンである。したがって、スクリーン3に結像する実像Mの光はスクリーン3で光拡散する。実像Mの光がスクリーン3で光拡散されることで、虚像IMを観察する観察者Sの視域EAを広げることができる。しかしながら、スクリーン3が光拡散性を有することで、反射光学系の入射瞳にけられる光線束の量が多くなり、虚像IMが暗くなり易い。これに対し、虚像IMが明るくなるように、スクリーン3の光拡散性を低下させると、スクリーン3から反射光学系4に入射する光の指向性が高くなり(視域EAが小さくなり)、虚像IMの中心側の照度が極端に高くなり、逆に周辺側の照度が著しく低下する傾向がある。つまり、虚像IMの照度分布の均一性が損なわれ易い。
そこで、HUD1は、スクリーン3の光拡散度を視域EAの投影光学系6の水平画角方向の幅が10cm以上15cm以下となるようにすると共に、図9に示すように、反射光学系4および投影光学系6が下記の条件(5)を満たすように構成されている。反射光学系4および投影光学系6は、スクリーン3に結像される実像Mを凹面鏡21により反射させ、観察者Sに実像Mの虚像IMを表示するHUD1の表示光学系を構成している。

(5) 0.7≦R・Tan(θ)/(N/2)≦1.5

R:投影光学系6の射出瞳位置32と凹面鏡21との光軸X上の間隔
2θ:投影光学系6の水平画角
N:投影光学系6の水平画角方向における凹面鏡21の幅
反射光学系4および投影光学系6を上記のように構成することで、虚像IMの明るさの向上を図りつつ、虚像IMの照度分布の均一化を図ることができる。条件(5)の下限値を下回ると、反射光学系4の入射瞳に対して投影光学系6の画角が小さくなり過ぎ、虚像IMの照度分布の均一性が大きく行われる。逆に、条件(5)の上限値を上回ると、投影光学系6の画角が大きくなり過ぎ、反射光学系4の入射瞳によりけられる光量が多くなり、虚像IMが暗くなる。
なお、R・Tan(θ)/(N/2)は、下記の条件(5−1)とすることで、虚像IMの明るさの向上と、虚像IMの照度分布の均一化をより好適に図ることができる。

(5−1) 0.75≦R・Tan(θ)/(N/2)≦1.15

さらに、R・Tan(θ)/(N/2)は、下記の条件(5−2)とすることで、虚像IMの明るさの向上と、虚像IMの照度分布の均一化をより一層好適に図ることができる。

(5−2) 0.85≦R1・Tan(θ)/(N/2)≦1.05
上述の実施の形態では、小レンズ体L1Aおよび小レンズ体L1Bは、分割レンズを上下に分割した構成が示されている。しかしながら、小レンズ体は、分割レンズを左右に分割したり、あるいは、光軸Xの周りに3分割、あるいは、それ以上の分割数で分割した構成とすることもできる。スクリーン3は、分割された小レンズ体の個数と配置に応じて、配置や数が構成されることになる。
1…HUD(表示装置) 2…画像投影装置 3…スクリーン 3A…第1スクリーン 3B…第2スクリーン 4…反射光学系(表示光学系) 5…像形成光学系 6…投影光学系(表示光学系) 7…画像表示素子 8…色光合成プリズム L1A…小レンズ体 L1B…小レンズ体 L2…メニスカスレンズ L3…凸レンズ L4…メニスカスレンズ L5…メニスカスレンズ L6…凸レンズ L7…凸レンズ L8…凸レンズ 9…開口絞り 10…遮光部材 10A…遮光面 11…レンズ保持枠 12…鏡筒部 12A…先端部 13…固定枠 13A…嵌合部 14…可動枠 14A…嵌合部 15…レンズ移動機構 16…反射ミラー 17A…保持枠 17B…保持枠 18…支持柱 19…スクリーン移動機構 20…スクリーン移動機構 21…凹面鏡(反射ミラー) 22…フレネル凸レンズ 23…端面 24…面 25…支持板 26…支持部 26A…平面部 27…段部 28…段部 29…支持部 29A…平面部 30…筒状部 31…筒状部 32…射出瞳位置 FG…フロントガラス M…実像 M1…実像 M2…実像 M3…実像 M4…実像 IM…虚像 S…観察者 X…光軸 K…間隙 H1…高さ H2…高さ P1…小レンズ体の位置 P2…小レンズ体の位置 EA…視域 W…遮光面の幅

Claims (2)

  1. 実像を結像させるための投影光学系において、
    前記投影光学系を構成するレンズのうち、少なくとも1つのレンズは、光軸と直交する方向に2つ以上の小レンズ体に分割された分割レンズであり、
    前記投影光学系は、前記各小レンズ体が、互いに光軸方向に相対的に異なる位置に配置されることで、前記小レンズ体毎に結像位置を異ならせることが可能であり、
    前記光軸方向から見て隣接する前記小レンズ体の間隙と重なりを有し、前記光軸と交差する方向に遮光面が配置される遮光部材を前記分割レンズの光入射側に備えている、
    ことを特徴とする投影光学系。
  2. 請求項1記載の投影光学系において、
    前記遮光面は、前記光軸方向から見たとき、前記間隙の両側に配置される前記小レンズ体との重なりの面積が同一となるように配置されている、
    ことを特徴とする投影光学系。
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