JP6313612B2 - 木質系床材およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、潜熱蓄熱材を利用した木質系床材およびその製造方法に関する。
従来から、床暖房用の木質系床材は、木質系基材の裏面に、収納凹部が形成されており、収納凹部には、たとえば温水パイプや電気式ヒータなどの熱源が収納されている。そして、この木質系床材を床下地面に敷設し、実部を介してこれらを連結させている。
近年、耐環境性の観点から床材の技術分野においても、室内暖房時に発生する熱エネルギーや、日射光などの自然エネルギーをより有効に活用するような研究・開発が盛んに取り組まれており、これらの研究・開発に基づいた省エネおよびエコ対策が講じられている。
このような点を鑑みて、近年では、蓄熱材を用いた木質系床材の開発がなされている。ここで、蓄熱材として、固相から液相へ変化する相変化温度の以上の温度で蓄熱することができる潜熱蓄熱材が注目されており、この潜熱蓄熱材を利用した様々な木質系床材が提案されている。
このような技術として、木質系基材の裏面に形成された収納凹部に、密閉容器に潜熱蓄熱材を充填した潜熱蓄熱体を収納した木質系床材が提案されている(たとえば特許文献1参照)。この技術によれば密閉容器に充填された潜熱蓄熱材が溶融し、木質系床材に入熱された熱を蓄熱することができる。
特開2012−77492号公報
しかしながら、潜熱蓄熱材を密閉容器に充填した場合には、密閉容器を構成する材料に蓄熱性を有しないので、蓄熱効率が良いとはいえず、密閉容器と木質系基材の収納凹部との間に僅かな隙間が形成された場合、その隙間となる空間に断熱性が付与されるため、潜熱蓄熱材の蓄熱性が損なわれることがある。さらに、木質系基材の収納凹部を形成する木材も蓄熱性を有しないので、密閉容器近傍のみが蓄熱され、木質系床材が均一な蓄熱を行うことができないことがある。
このような点を鑑みて、例えば図10(a)に示すように、木質系基材91の収納凹部93に潜熱蓄熱材97をそのまま収納し、ホットプレス装置70で裏面材98を介して、収納凹部93に潜熱蓄熱材97を加熱・加圧成形することも考えられる。
しかしながら、このような手法を採用した場合、図10(b)に示すように、収納凹部93の壁面に潜熱蓄熱材97が含浸されてしまい、木質系基材91(木質系床材90)の雄実92a,雌実92bを含む木口から潜熱蓄熱材97の一部が浸み出すおそれがあった。
本発明はこのような点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、潜熱蓄熱材による蓄熱効率を高めると共に、木口から潜熱蓄熱材が浸み出すことを抑制することができる木質系床材およびその製造方法を提供することにある。
前記課題を鑑みて、発明者らは鋭意検討を重ねた結果、木質系基材の裏面に形成された凹部に、直接潜熱蓄熱材を収納することにより、潜熱蓄熱材による蓄熱効率を高め、さらには、潜熱蓄熱材の一部が収納凹部から木口まで浸み出すルートにある木質繊維に、水または樹脂の少なくとも一方を含浸させることによりこのルートを遮り、潜熱蓄熱材の浸み出しを抑制することができるとの新たな知見を得た。
発明者らのこの新たな知見に基づき、発明者らは、木質系床材の製造方法の発明として以下の第1および第2の発明を、木質系床材の発明として以下の第3および第4の発明を見出した。
第1の発明に係る木質系床材の製造方法は、潜熱蓄熱材と、該潜熱蓄熱材を裏面に収納するための収納凹部が形成された木質系基材とを少なくとも備えた木質系床材の製造方法であって、前記木質系基材として、木質系基材の裏面に前記収納凹部を囲うように凹溝が形成された木質系基材を用い、前記収納凹部と前記凹溝を区画する壁部のうち、少なくとも前記収納凹部の底面縁部近傍の壁部に、水または樹脂の少なくとも一方を含む含浸材を含浸する工程と、該含浸材を含浸した状態で、前記収納凹部内において前記潜熱蓄熱材を加熱成形して、前記収納凹部内に前記潜熱蓄熱材を収納する収納工程と、を少なくとも含むことを特徴とする。
第1の発明によれば、収納凹部を囲うように凹溝を設けたことにより、収納凹部の側壁から木口までの潜熱蓄熱材の浸み出すルートを遮断することができる。ここで、含浸工程において、水を含む含浸材を用いた場合には、収納凹部の底面縁部近傍の壁部の木質繊維を水により膨潤させることができるので、水により膨潤した部分において、潜熱蓄熱材の浸み出すルートを遮断することができる。これにより、収納凹部内において潜熱蓄熱材を加熱成形しても、潜熱蓄熱材が木質系床材の木口に浸み出すことを抑えることができる。
また、含浸工程において、樹脂を含む含浸材を用いた場合には、収納凹部の底面縁部近傍の壁部の木質繊維間に樹脂を介在させることができるので、この樹脂が介在した部分において、潜熱蓄熱材の浸み出すルートを遮断することができる。これにより、収納凹部内において潜熱蓄熱材を加熱成形しても、潜熱蓄熱材が木質系床材の木口に浸み出すことを抑えることができる。さらに、木質系床材の使用時に潜熱蓄熱材が溶融したとしても、この樹脂が含浸された部分は、潜熱蓄熱材の浸み出しを抑える障壁層として作用する。
さらに、含浸工程において、水および樹脂を含む含浸材を用いた場合には、上述したように、収納凹部の底面縁部近傍の壁部の木質繊維を膨潤させるとともに、この部分に木質繊維間に樹脂を介在させることができる。これにより、水を含む含浸材の効果と、樹脂を含む含浸材の効果の双方の効果を期待することができる。
第1の発明に係る製造方法のより好ましい態様としては、前記含浸工程において、前記含浸材を前記凹溝に流し込むことにより、前記底面縁部近傍の壁部に、前記含浸材を含浸する。この態様によれば、凹溝を利用し含浸材を含浸するので、収納凹部の底面縁部近傍の壁部に適量の含浸材を容易に含浸させることができる。
第1の発明に係る製造方法において、含浸材に水を少なくとも含む場合の好ましい態様としては、前記木質系基材として、該凹溝が木質系基材の木口にまで到達した木質系基材を用いる。この態様によれば、凹溝が木質系基材の木口にまで到達しているので、前記含浸材に水を含む場合であっても、収納工程時に、潜熱蓄熱材を加熱成形したときに生じる含浸材の起因の水蒸気を凹溝から木口に逃がすことができる。特に、木質系基材の裏面を覆うように、接着剤を介して裏面材をホットプレス等で接着する際には、この水蒸気が木口から逃げるので、水蒸気による接着不良を回避することができる。
第1の発明に係る製造方法において、より好ましい態様としては、前記木質系基材として、前記木質系基材の裏面からの前記凹溝の溝深さが、前記木質系基材の裏面からの収納凹部の深さよりも深い木質系基材を用いる。この態様によれば、前記凹溝の溝深さが、収納凹部の深さよりも深いので、収納凹部の側壁から木口に向かう潜熱蓄熱材の大半を凹溝で遮断することができる。
第2の発明に係る木質系床材の製造方法は、潜熱蓄熱材と、該潜熱蓄熱材を裏面に収納するための収納凹部が形成された木質系基材とを少なくとも備えた木質系床材の製造方法であって、前記収納凹部を形成する壁面の表層に、水または樹脂を少なくとも含む含浸材を含浸する工程、若しくは前記収納凹部を形成する壁面の表面に樹脂層を形成する工程のうち少なくとも1つの工程と、前記収納凹部内において前記潜熱蓄熱材を加熱成形して、前記収納凹部内に前記潜熱蓄熱材を収納する収納工程と、を少なくとも含むことを特徴とする。
第2の発明では、含浸工程において水を含む含浸材を用いた場合には、収納凹部を形成する壁面の表層の木質繊維を水により膨潤させることができる。すなわち、水により膨潤した表層が収納凹部を囲うことになるので、潜熱蓄熱材が木質系基材に浸み込み難くなる。これにより、収納凹部内において潜熱蓄熱材を加熱成形しても、潜熱蓄熱材が木質系床材の木口に浸み出すことを抑えることができる。
また、含浸工程において樹脂を含む含浸材を用いた場合には、収納凹部を形成する壁面の表層の木質繊維間に樹脂を介在させることができる。このような表層が収納凹部を囲うことになるので、潜熱蓄熱材が木質系基材に浸み込むことを抑える障壁層として作用する。これにより、収納凹部内において潜熱蓄熱材を加熱成形しても、潜熱蓄熱材が木質系床材の木口に浸み出すことを抑えることができる。
さらに、収納凹部を形成する壁面の表面に樹脂層を形成した場合も、この樹脂層が収納凹部を囲うことになるので、潜熱蓄熱材が木質系基材に浸み込むことを抑える障壁層として作用する。これにより、収納凹部内において潜熱蓄熱材を加熱成形しても、潜熱蓄熱材が木質系床材の木口に浸み出すことを抑えることができる。
さらに、含浸工程において樹脂を含む含浸材を用いた場合には、収納凹部を形成する壁面の表面に樹脂層を形成した場合のいずれの場合にも、収納工程後も樹脂は残存するので、使用時においても、収納凹部から潜熱蓄熱材が木質系床材の木口へ浸み出すことを抑えることができる。
また、第2の発明において、収納凹部を形成する壁面の表面に樹脂層を形成する際に、樹脂を含む含浸材を用いて、収納凹部の壁面(表面)に樹脂層を形成しながら、壁面の表層に樹脂を含浸させてもよい。
第1および第2の発明において、含浸材に水を少なくとも含む場合の好ましい態様としては、前記潜熱蓄熱材に水に対して相溶性のない潜熱蓄熱材を用いることが好ましい。この態様によれば、潜熱蓄熱材が水に対して相溶性のない、すなわち、疎水性を有するので、水が含浸された部分に、潜熱蓄熱材がさらに浸み込み難くなる。
第1のおよび第2の発明に係る好ましい態様としては、前記木質系基材にファルカタ材の単板を積層した合板を用いる。この態様によれば、ファルカタ材は他の木材に比べて低密度であるため、含浸材を構成する水または樹脂が含浸し易い。特に、含浸材に水を用い、水に対して相溶性のない潜熱蓄熱材を用いた場合、木質系基材への潜熱蓄熱材の浸透をより好適に防ぐことができる。
本願では、第3および第4の発明として、以下の木質系床材を開示する。第3の発明に係る木質系床材は、潜熱蓄熱材と、該潜熱蓄熱材を裏面に収納するための収納凹部が形成された木質系基材とを少なくとも備えた木質系床材であって、前記木質系基材は、木質系基材の裏面に前記収納凹部を囲うように凹溝が形成されており、前記収納凹部と前記凹溝を区画する壁部のうち、少なくとも前記収納凹部の底面縁部近傍の壁部には樹脂が含浸されていることを特徴とする。
本発明によれば、収納凹部を囲うように凹溝を設けたことにより、収納凹部の側壁から木口に向かう潜熱蓄熱材の浸み出すルートを遮断することができる。さらに、収納凹部の底面縁部近傍の壁部において、木質繊維間に樹脂が介在するので、この樹脂が介在した部分を経由した潜熱蓄熱材の浸み出しを抑えることができる。
第4の発明に係る木質系床材は、潜熱蓄熱材と、該潜熱蓄熱材を裏面に収納するための収納凹部が形成された木質系基材とを少なくとも備えた木質系床材であって、前記収納凹部を形成する壁面の表層に、樹脂が含浸されているまたは前記壁面の表面に樹脂層が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、収納凹部を形成する壁面の表層の木質繊維間に樹脂が介在することになるので、このような表層が、収納凹部を囲った状態で、潜熱蓄熱材の木質系基材への浸み込みを抑える障壁層として作用する。このようして、収納凹部から潜熱蓄熱材が木質系床材の木口へ浸み出すことを抑えることができる。
さらに、収納凹部を形成する壁面の表面に樹脂層を形成した場合も、この樹脂層が収納凹部を囲った状態で、潜熱蓄熱材の木質系基材への浸み込みを抑える障壁層として作用する。このようにして、収納凹部から潜熱蓄熱材が木質系床材の木口へ浸み出すことを抑えることができる。
本発明によれば、潜熱蓄熱材による蓄熱効率を高めると共に、密閉容器に潜熱蓄熱材を収容することなく、木口から潜熱蓄熱材が浸み出すことを安価に抑制することができる。
第1実施形態に係る木質系床材の製造方法(第1の発明の一例)を説明するための模式的断面図であり、(a)は含浸工程を説明するための図、(b)は収納工程前の図であり、(c)は収納工程時の状態を説明するための図。 図1(a)に示す木質系床材の製造方法に用いる木質系基材の模式的斜視図であり、(a)は、床面(表面)側の木質系基材の斜視図、(b)は、裏面側の木質系基材の斜視図。 (a)は、図1(a)の要部断面図であり、(b)は図1(c)の要部断面図であり、(c)は図1(c)における木質系基材内の水蒸気の流れを示した模式的斜視図。 図1に示す製造方法で製造された木質系床材の模式的断面図。 図4に示す木質系床材を床面に敷設したときの断面図。 (a)は第2実施形態に係る木質系床材の製造方法(第1の発明の一例)の含浸工程を説明するための図、(b)は木質系床材の製造方法の収納工程を説明するための図であり、(c)は第2の実施形態において製造された木質系床材(第3の発明の一例)の模式的断面図。 第3実施形態に係る木質系床材の製造方法(第2の発明の一例)を説明するための模式的断面図であり、(a)は含浸工程を説明するための図、(b)は収納工程前の図であり、(c)は収納工程時の状態を説明するための図。 図7(a)に示す木質系床材の製造方法に用いる木質系基材の模式的斜視図であり、(a)は、床面(表面)側の木質系基材の斜視図、(b)は、裏面側の木質系基材の斜視図。 (a)は、第4の実施形態において製造された木質系床材(第4の発明の一例)の模式的断面図、(b)は、第5の実施形態において製造された木質系床材(第4の発明の一例)の模式的断面図。 (a)木質系基材の収納凹部内に潜熱蓄熱材を加熱・加圧成形により収納する前の状態を示した図、(b)木質系基材の収納凹部内に潜熱蓄熱材を加熱・加圧成形した状態を示した図。
以下、図面を参照して、本実施形態に基づき本発明を説明する。
〔第1実施形態(第1の発明の一例)〕
図1は、第1実施形態に係る木質系床材の製造方法(第1の発明の一例)を説明するための模式的断面図であり、(a)は含浸工程を説明するための図、(b)は収納工程前の図であり、(c)は収納工程時の状態を説明するための図である。
図2は、図1(a)に示す木質系床材の製造方法に用いる木質系基材の模式的斜視図であり、(a)は、床面(表面)側の木質系基材の斜視図、(b)は、裏面側の木質系基材の斜視図である。
図3は、(a)は、図1(a)の要部断面図であり、(b)は図1(c)の要部断面図であり、(c)は図1(c)における木質系基材内の水蒸気の流れを示した模式的斜視図である。なお、図1(a)〜(c)は、図2(b)に示す木質系基材11の長手方向中央において、短手方向に沿った切断した状態の断面図に相当する。
図4は、図1に示す製造方法で製造された木質系床材の模式的断面図であり、図5は、図4に示す木質系床材を床面に敷設したときの断面図である。
図1(a)〜(c)に示すように、本実施形態では、木質系基材11の裏面11bに形成された収納凹部13に潜熱蓄熱材17を収納した状態で、収納凹部13を裏面材20で封止した木質系床材10を製造する。
まず、図2(a),(b)に示すように木質系基材11を準備する。木質系基材11は、少なくとも床材の剛性および強度を確保するための基材であり、材料としては、広葉樹や針葉樹からなる通常の合板、LVL、LVB、集成材、さらには、これらを任意に積層した積層板、などを挙げることができる。本実施形態では、より好ましい木質系基材11として、ファルカタ材の単板を積層した合板を用いる。ファルカタ材は他の木材に比べて低密度であるため、後述する含浸材に含まれる水(第1実施形態)または樹脂(たとえば後述する第2実施形態参照)が含浸し易い。
本実施形態では、その一例として、木質系基材11は、7枚の単板が積層された合板からなる。木質系基材11の表面11aには、ナラ材、カバ材、ブナ材、チーク材、等の表面化粧材および化粧用表面合成樹脂シートが貼着されている。
木質系基材11の周縁には、雄実部12aと雌実部12bとが形成されている。隣接する木質系基材同士11,11の雄実部12aと雌実部12bを係合させることにより、木質系床材を実接合することができる。
図2(b)に示すように、木質系基材11の裏面11bには、潜熱蓄熱材17を収納するための収納凹部13が形成されている。収納凹部13は、木質系基材11の表面11aから収納凹部13の底面までの厚みを3mm以上残すように、木質系基材11の裏面11bから掘り込み加工されている。たとえば、木質系基材11の厚みが12mmである場合には、裏面11bからの掘り込み深さを9mm以下にする。これにより、歩行感に違和感のない、衝撃で穴が開かない木質系フロアとすることができる。
本実施形態では、木質系基材11の裏面11bには、収納凹部13を囲うように凹溝14が形成されており、各凹溝14の両端は木質系基材11の木口にまで到達している。すなわち、凹溝14の溝長さ方向の端部は開口している。木質系基材11の裏面11bからの凹溝14の溝深さは、木質系基材11の裏面11bからの収納凹部13の深さよりも深くなっている(例えば図3(a)参照)。さらに収納凹部13の底面と、凹溝14の底面とを異なる単板(プライ)に形成されている。
本実施形態では、上述した木質系基材11を用い、図1(a),図3(a)に示すように、収納凹部13と凹溝14を区画する壁部15のうち、収納凹部13の底面縁部近傍の壁部15aに、水からなるまたは水を主剤として含む含浸材Lを含浸する(含浸工程)。具体的には、含浸材Lを注入器41などを用いて凹溝14に流し込むことにより、凹溝14の底壁部16aに含浸材Lが含浸され、これに伴い凹溝14の底壁部16aのうち、収納凹部13側に相当する、収納凹部13の底面縁部近傍の壁部15aにも含浸材Lが含浸される。
ここで、収納凹部13と凹溝14を区画する壁部15とは、収納凹部13と凹溝14との間に挟まれた壁部のことであり、壁部15は、収納凹部13の壁面を構成する側壁面13aと、凹溝14を構成する側壁面14aとの双方を含むものである。
このように、凹溝14に沿って注入器41を移動させながら含浸材Lを流し込むことにより、収納凹部13の底面縁部近傍の壁部15aに容易に適量の含浸材Lを含浸させることができる。なお、本実施形態では、凹溝14を利用して含浸材Lを含浸させたが、収納凹部13底面縁部近傍の壁部15aに含浸材Lを含浸することができるのであれば、収納凹部の底面縁部から含浸材Lを含浸させてもよい。
次に、図1(b),(c)に示すように、木質系基材11に含浸材Lを含浸した状態で、収納凹部13内において潜熱蓄熱材17を加熱成形して、収納凹部13内に潜熱蓄熱材17を収納する(収納工程)。
本実施形態では、図1(b)に示すように、収納凹部13に潜熱蓄熱材17を収納した状態で、収納凹部13を封止するように(収納凹部13の開口部を覆うように)裏面材20を配置する。そして、図1(c)に示すように、裏面材20を介して、潜熱蓄熱材17をホットプレス装置70で加熱・加圧成形する。図1(b)に示すように、潜熱蓄熱材17の厚さにばらつきがあっても、図1(c)に示すような成形により、収納凹部内に潜熱蓄熱材17を収納することができる。また、この成形と共に、裏面材20を接着剤を介して木質系基材11の裏面11bに貼り合わせることもできる。本実施形態では、潜熱蓄熱材17を加熱・加圧により、収納凹部13の形状に合わせて成形したが、潜熱蓄熱材17が加熱により溶融し、その後、冷却により成形されるものであれば、必ずしも加圧しなくてもよい。
ここで、木質系基材11の収納凹部13に収納される潜熱蓄熱材17は、室内の暖房(後述する熱源による熱)で固相から液相に相変化する潜熱蓄熱材であり、好ましくは相変化温度18℃〜25℃の範囲にある潜熱蓄熱材である。具体的には、硫酸ナトリウム水和物、塩化カルシウム水和物、パラフィン(たとえばC1838)、ポリエチレングリコール(分子量500〜1000)などを挙げることができ、この相変化温度以上において蓄熱することができるものであれば、その材料は特に限定されるものではない。
特に、本実施形態では、潜熱蓄熱材17を直接的に収納凹部13に収納することから相変化温度以上でゲル状となる潜熱蓄熱材を用いることが好ましい。相変化温度以上で固形状からゲル状となるので、相変化温度以上になったとしても潜熱蓄熱材17を収納凹部13内に容易に保持することができる。このような潜熱蓄熱材としてはたとえば、硫酸ナトリウム10水和塩、または、三木理研工業(株)製の高粘度カプセル、三菱電線工業(株)製の潜熱蓄熱材MHSRシリーズなどを挙げることができる。
本実施形態では、上述した潜熱蓄熱材のなかでも、潜熱蓄熱材に水に対して相溶性のない潜熱蓄熱材、たとえば、n−ヘキサデカン(C1634)、n−オクタデカン(C1838)、n−ノナデカン(C1940)、n−エイコサン(C2042)、n−ヘネイコサン(C2144)、ポリエチレングリコール(分子量500〜1000)等を用いることが好ましい。水に対して相溶性のない、すなわち、疎水性を有する潜熱蓄熱材を用いることにより、水と潜熱蓄熱材は混じり合わないので、後述するように水が含浸された部分に潜熱蓄熱材がさらに浸み込み難くなる。特に、本実施形態では、上述したファルカタ材の木質系基材11に含浸材Lである水を含浸させ、水に対して相溶性のない潜熱蓄熱材を用いれば、木質系基材11への潜熱蓄熱材17の浸透をより好適に防ぐことができる。
裏面材20は、潜熱蓄熱材17を収納凹部13に収納した状態で収納凹部13の開口部を覆うように配置されている。これにより、裏面材20で収納凹部13を封止することができる。また、裏面材20は凹溝14を覆っていてもよい。
裏面材20としては、例えば、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂、再生ソール不織布などの耐油シート、またはアルミニウム箔など金属製シートなどを挙げることができる、接着剤等を介して木質系基材11の裏面11bに貼着される。または、裏面材20の一部(例えば熱可塑性樹脂)を溶融して木質系基材11の裏面11bに裏面材20を貼着(融着)させてもよい。このような裏面材を設けることにより、相変化時に液化または軟化した潜熱蓄熱材17が裏面11bから浸み出したり、流れ出たりすることを防止することができる。
本実施形態によれば、図3(b)に示すように、収納凹部13を囲うように凹溝14を設けたことにより、収納凹部13の側壁面13aから木口までの潜熱蓄熱材17の浸み出すルートを遮断することができる。
図3(b)に示すように、本実施形態では、木質系基材11として、木質系基材11の裏面11bからの凹溝14の溝深さが、木質系基材11の裏面11bからの収納凹部13の深さよりも深い木質系基材を用いたので、収納凹部13の側壁面13から木口に向かう潜熱蓄熱材17の大半を凹溝14で遮断することができる。収納凹部13の底面と、凹溝14の底面とを異なる単板(プライ)に設けたので、凹溝14のこのような効果を一層高めることができる。
本実施形態では含浸材Lに水を主剤として用いたので、収納凹部13の底面縁部近傍の壁部15aの木質繊維を水により膨潤させることができるので、水により膨潤した部分(壁部15a)において、潜熱蓄熱材17が木口に向って浸み出すルートを遮断することができる。これにより、収納凹部13内において潜熱蓄熱材を加熱成形しても、潜熱蓄熱材17が木質系床材の木口に浸み出すことを抑えることができる。
さらに、図2(b)に示すように、本実施形態では、木質系基材11として、凹溝14が木質系基材11の木口にまで到達した木質系基材を用いたので、図3(c)に示すように、収納凹部13内に潜熱蓄熱材17を加熱成形したときに生じる含浸材Lの起因の水蒸気Sを凹溝14から木口に逃がすことができる。特に、木質系基材11の裏面11bに収納凹部13と凹溝14を覆うように、接着剤を介して裏面材20をホットプレス等で接着する際には、この水蒸気Sが木口から逃げるので、水蒸気による接着不良を回避することができる。特に、本実施形態では、凹溝14に沿って含浸材Lを含浸させたので、含浸材Lを起因とした水蒸気を凹溝14から逃げやすくすることができる。
このようにして得られた木質系床材10は、図4に示すように、木質系基材11の裏面の収納凹部13内に潜熱蓄熱材17が収納された状態で、収納凹部13を裏面材20により封止されている。さらに、収納凹部13の周りを囲うように凹溝14が形成されているので、潜熱蓄熱材17が雄実12a、雌実12bを含む木口から浸み出すことを抑制することができる。これにより、雄実12a、雌実12bの寸法は安定するので木質系床材10同士の実接合を容易に行うことができる。
複数枚の木質系床材10を水マット30を介して、床下地面に敷設する。温水マット30は、熱源として温水が通水される温水チューブ32と、温水チューブ32から床下地面への熱を断熱する断熱材31を備えており、温水マット30からの温水の熱を、潜熱蓄熱材17に好適に蓄熱することができる。特に、裏面材20に金属製シートを含むようにすれば、より効率的に温水の熱を潜熱蓄熱材17に伝達することができる。
〔第2実施形態(第1の発明及び第3の発明の一例)〕
図6(a)は第2実施形態に係る木質系床材の製造方法(第1の発明の一例)の含浸工程を説明するための図、(b)は木質系床材の製造方法の収納工程を説明するための図であり、(c)は第2の実施形態において製造された木質系床材(第3の発明の一例)の模式的断面図である。
なお、図6(a)は、第1実施形態において説明した図3(a)に相当する第2実施形態に係る含浸工程を説明するための図であり、図6(b)は、第1実施形態において説明した図3(b)に相当する第2実施形態に係る収納工程を説明するための図である。
第2実施形態に係る木質系床材の製造方法が、第1実施形態に係る方法と相違する点は、含浸材Lに水を主剤として用いた代わりに、樹脂を含む含浸材を用いた点である。したがって、第1実施形態と相違する点のみを以下に説明し、同じ構成についてはその詳細な説明を省略する。
図6(a)に示すように、本実施形態も、第1実施形態と同様に、収納凹部13と凹溝14を区画する壁部15のうち、収納凹部13の底面縁部近傍の壁部15aに、含浸材Lを含浸する(含浸工程)。
ここで、含浸材Lとして、樹脂を含む含浸材を用いる。ここで含浸材に含有する樹脂は、木質系基材11の木材繊維の隙間に入り込み空間を埋める樹脂であり、含浸材Lとしては、このような樹脂を含有する溶剤系塗料、無溶剤系塗料、または水性系塗料等、木質繊維に対して樹脂の浸透性が高い含浸材を挙げることができる。
溶剤系塗料としては、ポリウレタン樹脂のプレポリマー含浸剤、木材保護含浸に使用される塗料、木材不燃化に使用するような特殊液体ガラス塗料、溶剤系エポキシ塗料などを挙げることができ、含浸材に含有する塗料が揮発することにより樹脂を硬化させることができる。
無溶剤系塗料としては、無溶剤系エポキシ塗料などの熱硬化性樹脂からなる塗料を挙げることができ、この塗料の場合には、含浸後に加熱することにより樹脂を硬化させることができる。水性系塗料としては、天然水系オイルワックス、水系ウレタン樹脂、水系エポキシ塗料、または水系アクリル塗料などを挙げることができ、木質系基材に対して浸透性の高い含浸材であって、樹脂の比率が高いものが好ましい。たとえば、アクリル樹脂系の水性樹脂ワックスを用いた場合には、含浸材に対して樹脂が60質量%以上含有しているものが好ましい。
このような含浸材Lを、図6(a)に示すように、注入器41などを用いて凹溝14に流し込むことにより、凹溝14の底壁部16bに含浸材Lが含浸され、これに伴い凹溝14の底壁部16bのうち、収納凹部13側に相当する、収納凹部13の底面縁部近傍の壁部15bにも含浸材Lが含浸される。
これにより、収納凹部13の底面縁部近傍の壁部15bの木質繊維間に樹脂を介在させることができるので、図6(b)に示すように、この樹脂が介在した部分(壁部15b)において、潜熱蓄熱材17が木口に向かって浸み出すルートを遮断することができる。
このような結果、収納凹部13内において潜熱蓄熱材17を加熱成形しても、潜熱蓄熱材17が木質系床材10の木口に浸み出すことを抑えることができる。さらに、図6(c)に示すように、製造後にも樹脂は木質系基材11内に残存するため、木質系床材10の使用時に潜熱蓄熱材17が溶融したとしても、この樹脂が含浸された部分は、潜熱蓄熱材17の浸み出しを抑える障壁層として作用する。
さらに、水および樹脂を含む含浸材L(上述した水性系塗料など)を用いた場合には、第1実施形態で示したように収納凹部13の底面縁部15b近傍の壁部の木質繊維を膨潤させるとともに、この部分に木質繊維間に樹脂を介在させることができる。これにより、水を含む含浸材の効果と、樹脂を含む含浸材の効果の双方の効果を期待することができる。
このようにして得られた木質系床材10A(第3の発明に相当)は、図6(c)に示すように、潜熱蓄熱材17と、潜熱蓄熱材17を裏面に収納するための収納凹部13が形成された木質系基材11と、収納凹部13を覆う裏面材20とで構成される。
木質系基材11は、木質系基材11の裏面11bに収納凹部13を囲うように凹溝14が形成されており、収納凹部13と凹溝14を区画する壁部15のうち、少なくとも収納凹部13の底面縁部近傍の壁部15bには樹脂が含浸されている。
このようにして、収納凹部13を囲うように凹溝14を設けたことにより、収納凹部13の側壁面13aから木口に向かう潜熱蓄熱材17の流れるルートを遮断することができる。さらに、収納凹部13の底面縁部近傍の壁部15bにおいて、木質繊維間に樹脂が介在するので、この樹脂が介在した部分を経由した潜熱蓄熱材17の浸み出しを抑えることができる。
〔第3実施形態(第2の発明の一例)〕
図7は、第3実施形態に係る木質系床材の製造方法(第2の発明の一例)を説明するための模式的断面図であり、(a)は含浸工程を説明するための図、(b)は収納工程前の図であり、(c)は収納工程時の状態を説明するための図である。図8は、図7(a)に示す木質系床材の製造方法に用いる木質系基材の模式的斜視図であり、(a)は、床面(表面)側の木質系基材の斜視図、(b)は、裏面側の木質系基材の斜視図である。
第3実施形態が、第1実施形態と相違する点は、木質系基材の形状と、含浸材の含浸方法である。したがって、第1実施形態と相違する点のみを以下に説明し、同じ構成についてはその詳細な説明を省略する。
本実施形態では、図8(b)に示すように、木質系基材11の裏面に収納凹部13が形成された木質系基材11を準備する。なお、ここでは、第1実施形態に係る木質系基材とは異なり、第3の実施形態に係る木質系基材11には凹溝を設けていない(図2(b)参照)が、本実施形態においても第1の実施形態で示した凹溝と同様の凹溝を設けてもよい。
次に、第1実施形態と同様に水からなる含浸材Lを準備する。図7(a)に示すように、本実施形態では、収納凹部13を形成する壁面(底面および側壁面)に、第1実施形態で用いた含浸材Lをスプレー等を用いて塗布または散布する。これにより、収納凹部13を形成する壁面の表層18Aに含浸材Lが含浸される。このような結果、収納凹部13を形成する壁面の表層18Aの木質繊維を水により膨潤させることができる。
図7(b),(c)に示すように、含浸材L(水)により膨潤した表層18Aが収納凹部13を囲うことになるので、潜熱蓄熱材17が木質系基材11に浸み込み難くなる。特に、潜熱蓄熱材17に水に対して相溶性のない潜熱蓄熱材を用いれば、このような効果をより一層発揮することができる。このようにして、収納凹部13内において潜熱蓄熱材17を加熱成形しても、潜熱蓄熱材17が木質系床材の木口に浸み出すことを抑えることができる。
また、第1実施形態に示した場合と同様に、木質系基材11にファルカタ材の単板を積層した合板を用い、潜熱蓄熱材17に水に対して相溶性のない潜熱蓄熱材を用いることにより、上述した効果をより一層顕著なものとすることができる。
〔第4実施形態(第2の発明および第4の発明の一例)〕
図9(a)は、第4の実施形態において製造された木質系床材(第4の発明の一例)の模式的断面図、(b)は、第5の実施形態において製造された木質系床材(第4の発明に一例)の模式的断面図である。
第4実施形態が、第3実施形態と相違する点は、含浸材に樹脂を含浸させた点であり、第5実施形態が、第3実施形態と相違する点は、含浸工程の代わりに樹脂層を形成する工程を設けた点である。したがって、第3実施形態と相違する点のみを以下に説明し、同じ構成についてはその詳細な説明を省略する。
図9(a)に示すように、本実施形態では、第2実施形態に示したような樹脂を含む含浸材Lを用いて、図7(a)に示す含浸方法と同様の方法で、収納凹部13を形成する壁面(底面および側壁面)に、含浸材Lを塗布する。これにより、収納凹部13を形成する壁面の表層18Bに含浸材Lが含浸される。
このような結果、収納凹部13を形成する壁面の表層18Bの木質繊維間に樹脂を介在させることができる。この表層18Bは収納凹部13を囲うことになるので、潜熱蓄熱材17が木質系基材11に浸み込むことを抑える障壁層として作用する。これにより、収納凹部13内において潜熱蓄熱材17を加熱成形しても、潜熱蓄熱材17が木質系床材10Bの木口に浸み出すことを抑えることができる。特に、水性系塗料などの樹脂および水を含む含浸材Lを用いた場合には、第3実施形態で示した効果もさらに期待することができる。
さらに、図9(b)に示すように、第4実施形態に示した含浸工程の代わりに樹脂層を形成する工程を設けてもよい。具体的には、収納凹部13を形成する壁面(底面および側壁面)にスポンジローラなどを用いて、樹脂層18Cを形成してもよい。収納凹部13を形成する壁面の表面に樹脂層18Cを形成した場合も、この樹脂層18Cが収納凹部13を囲うことになるので、潜熱蓄熱材17が木質系基材11に浸み込むことを抑える障壁層として作用する。これにより、収納凹部13内において潜熱蓄熱材17を加熱成形しても、潜熱蓄熱材17が木質系床材10Cの木口に浸み出すことを抑えることができる。
さらに第4および第5の実施形態のいずれの場合であっても、収納工程後も樹脂は残存するので、使用時においても、収納凹部13から潜熱蓄熱材17が木質系床材の木口へ浸み出すことを抑えることができる。
また、第5実施形態において、樹脂層18Cを形成する際に、第4実施形態に示す樹脂を含む含浸材Lを用いて、収納凹部13の壁面(表面)に樹脂層18Cを形成しながら、壁面の表層に樹脂を含浸させてもよい。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
例えば、第1〜第2実施形態では、凹溝に含浸材を含浸させたが、これと同時に、図7(a)に示すように、収納凹部に含浸材を塗布してもよい。さらに、第3実施形態では、収納凹部内に含浸材として水を塗布し、収納凹部内に熱圧により潜熱蓄熱材を収納するように成形したが、この際に、収納凹部の一部と大気(外部)とを連通する蒸気排出用通路(溝)を設けてもよい。
10,10A,10B,10C:木質系床材、11:木質系基材、12a:雄実部、12b:雌実部、13:収納凹部、14:凹溝、17:潜熱蓄熱材、20:裏面材、L:含浸材

Claims (7)

  1. 潜熱蓄熱材と、該潜熱蓄熱材を裏面に収納するための収納凹部が形成された木質系基材とを少なくとも備えた木質系床材の製造方法であって、
    前記木質系基材として、木質系基材の裏面に、前記収納凹部を囲うように凹溝が形成された木質系基材を用い、
    前記収納凹部と前記凹溝を区画する壁部のうち、少なくとも前記収納凹部の底面縁部近傍の壁部に、水または樹脂の少なくとも一方を含む含浸材を含浸する含浸工程と、
    該含浸材を含浸した状態で、前記収納凹部内において前記潜熱蓄熱材を加熱成形して、前記収納凹部内に前記潜熱蓄熱材を収納する収納工程と、を少なくとも含むことを特徴とする木質系床材の製造方法。
  2. 前記含浸工程において、前記含浸材を前記凹溝に流し込むことにより、前記底面縁部近傍の壁部に、前記含浸材を含浸することを特徴とする請求項1に記載の木質系床材の製造方法。
  3. 前記含浸工程において、前記含浸材は水を少なくとも含む含浸材であり、前記木質系基材として、該凹溝が木質系基材の木口にまで到達した木質系基材を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の木質系床材の製造方法。
  4. 前記木質系基材として、前記木質系基材の裏面からの前記凹溝の溝深さが、前記木質系基材の裏面からの収納凹部の深さよりも深い木質系基材を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の木質系床材の製造方法。
  5. 前記含浸工程において、前記含浸材は水を少なくとも含む含浸材であり、前記潜熱蓄熱材に水に対して相溶性のない潜熱蓄熱材を用いることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の木質系床材の製造方法。
  6. 前記木質系基材にファルカタ材の単板を積層した合板を用いることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の木質系床材の製造方法。
  7. 潜熱蓄熱材と、該潜熱蓄熱材を裏面に収納するための収納凹部が形成された木質系基材とを少なくとも備えた木質系床材であって、
    前記木質系基材は、木質系基材の裏面に前記収納凹部を囲うように凹溝が形成されており、
    前記収納凹部と前記凹溝を区画する壁部のうち、少なくとも前記収納凹部の底面縁部近傍の壁部には樹脂が含浸されていることを特徴とする木質系床材。
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