JP6309659B1 - 生体信号解析装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】生理的なSpO2の変動をノイズ区間と誤判定することなしに、脈波信号のノイズ区間を検出可能な生体信号解析装置およびその制御方法を提供すること。【解決手段】第1および第2の波長の光を用いて検出された第1および第2の脈波信号から所定の区間を切り出す。そして、所定の区間についての、第1の脈波信号の計測値群と第2の脈波信号の計測値群との関係を示す評価値を、計測値群の対数値に基づいて、所定の区間におけるノイズの混入有無を判定する。【選択図】図3

Description

本発明は生体信号解析装置およびその制御方法に関し、特には脈波信号にノイズ信号が混入したことを検出する技術に関する。
脈波信号は心臓や血管に関する様々な情報を含む生体信号であり、計測が容易であることから、広く利用されている。脈波信号は様々な方法で計測することができるが、被検者の負荷が小さく、かつ小型の機器で計測できる方法として、人体組織の透過または反射光量の変化を脈波信号として計測する方法が知られている。
そして、このような光量の変化として計測される脈波信号に基づく生体情報の計測装置も知られている。例えば、パルスオキシメータは、赤色光および赤外光の体組織の光量の差や比に基づいて動脈血酸素飽和度(SpO)を計測する装置である(特許文献1)。
脈波には様々な情報が含まれているが、脈波から正確な生体情報を抽出するためには、生体由来以外の信号成分、特にノイズ成分の影響を抑制することが必要である。しかしながら、透過光量に基づく脈波計測は、指先や耳朶のような光が透過しやすい部位を挟むように計測センサ(発光部と受光部)を装着する必要があるため、安定した装着が必ずしも容易でなく、計測中にセンサがずれやすい。また、指先は計測中に体動が発生しやすい。このような計測中のセンサのずれや体動は計測される脈波信号にノイズとして重畳する。
脈波そのものを解析する場合も、計測した脈波から生体情報を抽出する場合も、ノイズがないかノイズが十分に小さい脈波を用いることが望ましい。発生したノイズを完全に除去することは困難なため、計測した脈波信号において、混入したノイズ成分が無視できない区間(ノイズ区間)を検出し、解析や抽出の対象から除外するのが合理的である。
特許文献1では、赤色光についての脈動成分と直流成分との比を脈動分ΔA1、赤外光についての脈動成分と直流成分との比を脈動分ΔA2として求め、脈動分の比Φ=ΔA1/ΔA2の経時変化の大きさ(ばらつき)によってノイズ区間を検出している。
特許第3116252号公報
しかしながら、特許文献1の方法でノイズ区間の検出の指標として用いる脈動分の比ΦはSpOの値に依存する。そのため、計測中にSpOが変化した場合、脈動分の比Φのばらつきが大きくなり、ノイズ区間と誤判定される可能性がある。
本発明はこのような従来技術の課題に鑑みなされたもので、生理的なSpOの変動をノイズ区間と誤判定することなしに、脈波信号のノイズ区間を検出可能な生体信号解析装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
上述の目的は、第1および第2の波長の光を用いて検出された第1および第2の脈波信号を取得する取得手段と、第1および第2の脈波信号から所定の区間を切り出す抽出手段と、第1および第2の脈波信号の所定の区間の計測値群の対数値に基づいて、所定の区間についての、第1の脈波信号の計測値群と第2の脈波信号の計測値群との関係を示す評価値を算出する評価値算出手段と、評価値に基づいて所定の区間におけるノイズの混入有無を判定する判定手段と、を有し、評価値算出手段が、所定の区間についての、第1および第2の脈波信号の対応する計測値の組の、両対数座標系での線形性を示す値を評価値として算出し、判定手段は、評価値が閾値以上の場合に所定の区間にノイズが混入していないと判定し、評価値が閾値未満の場合に所定の区間にノイズが混入していると判定し、第1および第2の脈波信号の少なくとも一方の振幅の大きさに応じて異なる値の閾値を用いることを特徴とする生体信号解析装置によって達成される。
このような構成により、本発明によれば、生理的なSpOの変動をノイズ区間と誤判定することなしに、脈波信号のノイズ混入区間を検出可能な生体信号解析装置およびその制御方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る生体信号解析装置の一例としての動脈血酸素飽和度計測装置の機能構成例を示すブロック図である。 脈波計測値の対数座標の特性を説明するための図である。 実施形態に係るノイズ混入有無の判定動作を説明するためのフローチャートである。 体動ノイズが混入した区間を有する脈波信号の例と、計測値の対数座標の特性とを示す図である。 実施形態に係るノイズ混入有無の判定動作を図4の脈波信号に適用した例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の例示的な実施形態について詳細な説明する。なお、ここでは本発明に係る生体信号解析装置の一例としての動脈血酸素飽和度(SpO)計測装置に関して説明する。しかし、本発明は、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンとの吸光度に有意差を有する波長の光(例えば赤色光と、赤外光または緑色光との組み合わせなど)の透過光量または反射光量を示す信号を取得可能な任意の電子機器に適用可能である。このような電子機器には、生体情報モニタ、睡眠評価装置(ポリグラフィー)、血圧計、脈波計といった医療機器だけでなく、生体情報解析アプリケーションを実行可能な一般的なコンピュータ機器(スマートフォン、タブレット端末、メディアプレーヤ、スマートウォッチ、ゲーム機など)が含まれるが、これらに限定されない。
図1は、本発明の一実施形態に係るSpO計測装置の機能構成例を示すブロック図である。
センサ部100は、第1の波長の光を発する第1発光部101と、第2の波長の光を発する第2発光部102と、受光量に応じた電気信号を出力する受光部103とを有する。受光部103は第1発光部101が発した光および第2発光部102が発した光の透過光または反射光を受光するように配置されている。
第1および第2発光部101、102としては、SpO計測装置では一般的に赤色光と赤外光とを発するLEDが用いられる。ただし、波長や光源の種類についてはこれらに限定されず、波長λ1、λ2における酸化ヘモグロビンの吸光度をa1λ1、a1λ2、還元ヘモグロビンの吸光度をa2λ1、a2λ2とすると、a1λ1とa1λ2、a2λ1とa2λ2がそれぞれ有意に異なる任意の波長λ1、λ2の光を発生する任意の光源を用いることができる。本実施形態では一例として、第1発光部101に波長660nmの赤色光を発生するLEDを、第2発光部102に波長900nmの赤外光を発生するLEDを用いるものとする。
透過光量を検出する構成の場合、測定部位(耳朶や指尖など)を挟んで第1および第2発光部101、102と対向する位置に受光部103が配置される。また、反射光量を検出する構成の場合、第1発光部101、と受光部103、第2発光部102が近接して配置される。なお、透過光量を検出するか反射光量を検出するかによらず、第1および第2発光部101、102は近接して配置され、また受光部103は第1および第2発光部から同様の条件(例えば距離や角度)で透過光または反射光を受光するように配置される。
受光部103は、第1発光部101および第2発光部102が発した光の透過光または反射光を受光し、受光量に応じた電気信号を出力する。受光部103は、検出する透過光または反射光の波長を感度波長とする受光センサ、例えばフォトダイオードやフォトトランジスタであってよい。受光部103により、第1および第2の波長の光についての、計測部位による透過光量あるいは反射光量の変化として、第1および第2の脈波信号が検出される。
制御部110は例えばプログラマブルプロセッサ、不揮発性メモリ(ROM)、および揮発性メモリ(RAM)を有し、ROMに記憶されたプログラムをRAMに読み込んで実行することによって各部を制御し、SpO計測装置の機能を実現する。なお、制御部110の動作のうち少なくとも一部はプログラマブルロジックアレイなどのハードウェア回路によって実現されてもよい。
駆動部120は制御部110の指令による発光量および発光タイミングに従い、第1および第2発光部101、102を駆動する。制御部110は、1つの受光部103を用いて2つの波長についての透過光量または反射光量を検出するため、第1発光部101と第2発光部とを交互に所定時間ずつ発光させるように発光タイミングを制御する。
信号処理部130は、受光部103が出力する信号に増幅やA/D変換などの信号処理を適用し、脈波信号として制御部110に出力する。信号処理部130は、第1発光部101と第2発光部102の発光タイミングに従って、受光部130が出力信号を、第1発光部101が発した光の透過または反射光量を示す第1脈波信号と、第2発光部101が発した光の透過または反射光量を示す第2脈波信号として出力する。
なお、第1発光部101と第2発光部102とは同時に発光しないため、厳密には第1脈波信号と第2の脈波信号の取得タイミングは異なる。しかし、発光部101と第2発光部102の発光周波数を脈波の周波数成分よりも十分高くすることで、第1脈波信号および第2脈波信号を同じタイミングでサンプリングされた計測値群として取り扱うことができる。従って、以下では第1脈波信号および第2脈波信号を同じタイミングで取得したものとして説明する。
記録部140は例えば不揮発性メモリであり、制御部110が第1および第2脈波信号を記憶する。記録部140はメモリカードのような着脱可能な記録媒体であってもよい。
表示部150は例えば液晶ディスプレイであり、制御部110の制御に従い、SpO計測値および、SpO計測装置の動作状態や設定メニュー画面などを表示する。
操作部160はユーザがSpO計測装置に指示を入力するためのボタン、スイッチ、キーなどを含む。表示部150がタッチディスプレイの場合、タッチパネル部分は操作部160に含まれる。
外部インタフェース(I/F)170は外部機器と有線または無線によって通信するための通信インタフェースである。
次に、図1に示したSpO計測装置の動作について説明する。SpO計測装置は、例えばLambert−Beerの法則を用いて、血液中のヘモグロビン(酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビン)のモル吸光係数と、ヘモグロビンによる吸光度の異なる2波長の光の透過光量とからSpOを計測することができる。
具体的には、時刻t1とt2で計測した、2波長(ここでは赤色光と赤外光とし、以下の式では赤色光について添え字RDを、赤外光について添え字IRを用いる)の透過光量をI(t1)およびI(t2)とする。また、時刻t1における光路長をL(t1)、時刻t2における光路長をL(t2)とする。
ここで、還元ヘモグロビンの赤色光に対するモル吸光係数をεRD Hb、モル濃度をcHb、酸化ヘモグロビンの赤色光に対するモル吸光係数をεRD HbO2、モル濃度をcHbO2とすると、Lambert−Beerの法則から以下の式(1)が成り立つ。
log(I(t1)/I(t2)RD)
= (εRD HbHb + εRD HbO2HbO2)(L(t1)−L(t2)) (1)
赤外光についても同様に、以下の式(2)が成り立つ。
log(I(t1)/I(t2)IR)
= (εIR HbHb + εIR HbO2HbO2)(L(t1)−L(t2)) (2)
式(1)と式(2)の比Rは、以下の式で表される。
この式は、以下の様に変形することができる。
つまり、比Rは、図2に示すように、透過光量を赤色光、赤外光について、時刻t1、t2の値を両対数座標に変換したときの2点を結ぶ直線の傾きに相当する。そして、この傾きは、SpOの値と一意に対応するため、SpOが変動しなければ一定である。
換言すれば、SpOが変化しない場合、任意の時刻tにおける赤色光および赤外光の透過光量の計測値の両対数座標値は、一定の傾きRの直線上の点となる。したがって、SpOが変化しない状況であれば、一定の傾きRの直線上から外れた計測値はノイズ(ノイズが混入した信号)である可能性が高いと考えられる。しかしながら、SpOが変化しうる被検者については傾きRが一定にはならないため、ある一定の傾きを有する直線から外れた計測値をノイズと判定すると、SpOが変化した場合の計測値がノイズと誤判定される可能性がある。
そのため、本実施形態では、波長の異なる第1および第2の光の透過光量の計測値(脈波信号)の両対数座標系での線形性に基づいてノイズの混入有無を判定する。具体的には、波長の異なる第1および第2の光の透過光量の変化として検出された脈波から切り出された所定の区間に含まれる計測値群について、対応する計測値の組を両対数座標系にプロットした際の座標が、両対数座標系内の同一直線上の点の座標である割合が高いほど、計測値の両対数座標系での線形性が高いと判定する。この線形性が十分に高いと判定される場合、その区間内の計測値にはノイズが混入していないと判定する。逆に、線形性が十分に高いと判定されない場合、その区間内の計測値にはノイズが混入していると判定する。所定の区間における2つの計測値群の両対数座標系での線形性は、線形性を示す評価値によって評価することができる。評価値としては例えば、所定の区間に含まれる第1脈波信号の計測値群(対数値)と第2脈波信号の計測値群(対数値)との相関係数を用いることができる。本実施形態では、この相関係数がある閾値以上である場合に、計測値群の両対数座標系での線形性が高いと判定するものとする。
なお、閾値は血流量が低下している状態(例えば低灌流時)と判定される場合にはそうでない場合よりも低下させるようにして、誤判定を抑制することができる。具体的には、第1および第2の脈波信号の少なくとも一方における直近の所定拍数分の脈波の平均振幅が閾値未満の場合には、閾値以上の場合よりも、相関係数の閾値を下げるようにすることができる。あるいは、相関係数の閾値を脈波の振幅の関数として定義したり、振幅を3つ以上の区間に分割して個々の区間について閾値を定めたりしてもよい。脈波の振幅と閾値との関係は予め定めておく。
次に、本実施形態におけるノイズ混入有無の判定動作について、図3に示すフローチャートを用いて説明する。なお、ノイズ混入有無の判定は計測中の脈波信号に対して実質的にリアルタイムに実行してもよいし、記録部140や、外部I/Fを通じて通信可能な外部装置に記録済みの脈波信号に対して実行してもよい。
S101で制御部110(取得手段)は、脈波信号の取得を開始する。計測中の脈波信号に対してノイズ混入有無の判定を実行する場合、S101で制御部110はSpO計測のための脈波計測を開始する。具体的には制御部110は駆動部120を通じて第1および第2発光部101、102を所定の発光量およびタイミングで交互に発光させる。また、制御部110は信号処理部130を通じて脈波信号を取得し、内部のRAMに順次記憶する。一方、記録部140や外部装置から脈波信号を取得する場合、制御部110は取得した脈波信号を内部のRAMに記憶する。なお、SpOの算出は公知の方法を用いることができるため、その詳細についての説明は省略する。
S103で制御部110(抽出手段)は、RAMに記憶されている第1および第2脈波信号から、所定の区間を切り出す。所定の区間は例えば1拍の期間より短い任意の区間であってよい。ここでは一例として、脈波信号の立ち下がり区間(極大値から次の極小値までの区間)を切り出すものとする。検出される立ち下がり区間にはノイズの混入による立ち下がり区間も含まれる。なお、立ち上がり区間(極小値から次の極大値までの区間)を切り出してもよい。また、例えば生体情報モニタのような、脈波と並行して心電図や心音が計測されている場合には、1拍ごとに脈波信号を区分して、1拍内の特徴点を用いて切り出し区間を決定してもよい。
S105で制御部110(評価値算出手段)は、切り出した区間に含まれる、第1脈波信号の計測値群と、第2脈波信号の計測値群との関係を示す評価値として、対数値の相関係数を算出する。相関係数は第1脈波信号の計測値群(対数値)と第2脈波信号の計測値群(対数値)との共分散を、個々の計測値群(対数値)の標準偏差の積で除したものであってよい。
すなわち、第1脈波信号の計測値群の対数値をxi、第2脈波信号の計測値群の対数値をyi(i=1...nの整数)、xiの平均値をx ̄(xバー)、yiの平均値をy ̄(yバー)とすると、相関係数は以下のように求めることができる。
そしてS107で制御部110は、評価値が計測値群(対数値)の十分高い線形性を示すか否かを判定する。具体的には制御部110は、算出した相関係数が閾値以上か否かを判定し、閾値以上と判定されればS111へ、判定されなければS109へ、処理を進める。
S109で制御部110は切り出した区間にノイズが混入していると判定し、切り出した区間を特定する情報と、判定結果とを関連づけてRAMに記憶したのち、処理をS103に戻す。
S111で制御部110は切り出した区間にノイズが混入していないと判定し、切り出した区間を特定する情報と、判定結果とを関連づけてRAMに記憶したのち、処理をS103に戻す。
なお、S103で直近のnサンプルを切り出す場合のように、切り出される区間が重複を有する場合、ノイズが混入していないと判定された区間とノイズが混入していると判定された区間が重複する場合が生じうる。このような場合、どの時点の判定でもノイズが混入していないと判定された部分だけをノイズの混入がない区間として取り扱ってもよい。
また、ノイズが混入していると判定された区間を含む拍については、その拍全体の計測値にノイズが混入しているものとして取り扱ってもよい。この場合、次の拍までノイズ検出処理をスキップすることができる。
図4(a)および(b)は、同期間における赤色光の透過光量の変化を示す第1脈波信号と赤外光の透過光量の変化を示す第2脈波信号の具体例を示す。また、図4(c)は、図4(a)および(b)に示した第1および第2脈波信号の計測値の対数値を両対数座標系にプロットした例を示す。両対数座標系において、対応する(同時刻にサンプリングされた)計測値の組は、座標(logxi,logyi)にプロットされる。
図4(a)および(b)において、横軸は時間、縦軸は計測値であり、計測値は信号処理部130でのA/D変換後のレベルで示している。また、体動ノイズが混入した区間をグレーで示している。赤色光は赤外光よりも血液中の還元ヘモグロビンに吸収されやすいため、第1脈波信号のレベルは第2脈波信号のレベルよりも低い。このように、ノイズが混入した区間を含んだ脈波信号の計測値群を両対数座標系にプロットすると、安静時の正常な計測値群の座標はある直線上の座標となり、ノイズが混入している区間の計測値群は直線から外れた座標となり、図4(c)のような軌跡が得られる。
図3を用いて説明した本実施形態のノイズ検出動作を、図4(a)および(b)に示した脈波信号に適用した場合の相関係数を図5に示す。なお、ここではS103の区間切り出しにおいて、図5の(1)〜(5)に示した、脈波信号の立ち下がり区間を切り出して求めた相関係数を示した。
図5に示すように、体動ノイズが混入した区間の立ち下がり区間(2)は、他の立ち下がり区間の相関係数が1に極めて近いのに対して、低い値を示している。そのため、例えば閾値0.99900を用いることにより、立ち下がり区間(2)にはノイズが混入していると判定することができる。なお、立ち下がり区間(2)にノイズが混入していると判定された場合、次の立ち下がり区間(3)までの区間についてはノイズが混入しているものとして、ノイズ検出処理をスキップしてもよい。
ここまで、透過光量の変化を脈波として検出する構成に関して説明したが、反射光量の変化を脈波として検出する構成であっても同様の原理でノイズの混入有無を判定することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、測定部位に照射された異なる波長の光の透過光量または反射光量の変化として検出された1対の脈波信号の相関に基づいて、脈波信号におけるノイズの混入有無を検出する。このような脈波信号はSpO計測装置で一般的に計測されるため、本発明はSpO計測装置やSpO計測機能を有する装置において追加のハードウェアを必要とせずに実施可能である。また、ノイズが混入していると判定された区間の脈波信号をSpOなどの脈波信号を利用して算出される生体情報パラメータの算出などから除外することにより、生体情報パラメータの精度も向上させることができる。さらに、本実施形態によれば、1拍ごとに、その拍に関する計測値だけからノイズの混入有無を判定できるため、素早い判定が可能である。
なお、本発明に係る生体信号解析装置は、一般的に入手可能な、パーソナルコンピュータのような汎用情報処理装置に、上述した動作を実行させるプログラム(アプリケーションソフトウェア)として実現することもできる。従って、このようなプログラムおよび、プログラムを格納した記録媒体(CD−ROM、DVD−ROM等の光学記録媒体や、磁気ディスクのような磁気記録媒体、半導体メモリカードなど)もまた本発明を構成する。
100…センサ、101…第1発光部、102…第2発光部、103…第1受光部、110…制御部、120…駆動部、130…信号処理部

Claims (10)

  1. 第1および第2の波長の光を用いて検出された第1および第2の脈波信号を取得する取得手段と、
    前記第1および第2の脈波信号から所定の区間を切り出す抽出手段と、
    前記第1および第2の脈波信号の前記所定の区間の計測値群の対数値に基づいて、前記所定の区間についての、前記第1の脈波信号の計測値群と前記第2の脈波信号の計測値群との関係を示す評価値を算出する評価値算出手段と、
    前記評価値に基づいて前記所定の区間におけるノイズの混入有無を判定する判定手段と、
    を有し、
    前記評価値算出手段が、前記所定の区間についての、前記第1および第2の脈波信号の対応する計測値の組の、両対数座標系での線形性を示す値を前記評価値として算出し、
    前記判定手段は、
    前記評価値が閾値以上の場合に前記所定の区間にノイズが混入していないと判定し、前記評価値が前記閾値未満の場合に前記所定の区間にノイズが混入していると判定し、
    前記第1および第2の脈波信号の少なくとも一方の振幅の大きさに応じて異なる値の前記閾値を用いることを特徴とする生体信号解析装置。
  2. 前記判定手段は、前記第1の脈波信号および前記第2の脈波信号の少なくとも一方における直近の所定拍数分の脈波の平均振幅が振幅閾値未満の場合には、前記振幅閾値以上の場合よりも小さい閾値を用いて前記判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の生体信号解析装置。
  3. 前記判定手段は、前記評価値に基づいて、前記線形性が十分に高いと判定される場合には前記所定の区間にノイズが混入していないと判定し、前記線形性が十分に高いと判定されない場合には前記所定の区間にノイズが混入していると判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の生体信号解析装置。
  4. 前記評価値算出手段が、前記所定の区間についての、前記第1の脈波信号の計測値群の対数値と、前記第2の脈波信号の計測値群の対数値との相関係数を前記評価値として算出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の生体信号解析装置。
  5. 前記抽出手段は、前記第1および第2の脈波信号の1拍ごとに前記所定の区間を切り出すことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の生体信号解析装置。
  6. 前記抽出手段は、前記第1および第2の脈波信号の立ち上がり区間または立ち下がり区間を前記所定の区間として切り出すことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の生体信号解析装置。
  7. 前記判定手段は、ノイズが混入していると判定された前記所定の区間を含む拍については、該拍の全体についてノイズが混入しているものとして取り扱うことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の生体信号解析装置。
  8. 前記第1および第2の波長の光を計測部位に照射する発光手段と、
    前記第1および第2の波長の光について、前記計測部位による透過光量の変化として、あるいは前記計測部位の反射光量の変化として前記第1および第2の脈波信号を検出する検出手段と、
    前記第1および第2の脈波信号に基づいて動脈血酸素飽和度(SpO)を算出するSpO算出手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の生体信号解析装置。
  9. 第1および第2の波長の光を用いて検出された第1および第2の脈波信号を取得する取得工程と、
    前記第1および第2の脈波信号から所定の区間を切り出す抽出工程と、
    前記第1および第2の脈波信号の前記所定の区間の計測値群の対数値に基づいて、前記所定の区間についての、前記第1の脈波信号の計測値群と前記第2の脈波信号の計測値群との関係を示す評価値を算出する算出工程と、
    前記評価値に基づいて前記所定の区間におけるノイズの混入有無を判定する判定工程と、
    を有し、
    前記算出工程では、前記所定の区間についての、前記第1および第2の脈波信号の対応する計測値の組の、両対数座標系での線形性を示す値を前記評価値として算出し、
    前記判定工程では、
    前記評価値が閾値以上の場合に前記所定の区間にノイズが混入していないと判定し、前記評価値が前記閾値未満の場合に前記所定の区間にノイズが混入していると判定し、
    前記第1および第2の脈波信号の少なくとも一方の振幅の大きさに応じて異なる値の前記閾値を用いることを特徴とする生体信号解析装置の制御方法。
  10. コンピュータを、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の生体信号解析装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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