JP6305635B2 - メディア通信システム、音声端末および音声符号変換装置 - Google Patents
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Description
一般に、VoIP端末(音声端末)間の呼接続プロトコルにはSIP(Session Initiation Protocol)が用いられる。SIPには、VoIP端末が送受信する音声パケット内に格納される音声符号の種別をネゴシエーションする機能がある。具体的には、対応可能な音声符号種別をSIPメッセージのボディ部にSDP(Session Description Protocol)書式に従って記述し、VoIP端末はこれを参照して、伝送する音声符号種別を決定する。
通常、双方のVoIP端末は同一の音声コーデック(音声符号器・復号器)を備えていないと通話が出来ないが、VoIP端末が送受信する音声パケットを仲介して音声符号を変換する装置を備えることで、異なる音声コーデックを備えたVoIP端末間の通話を実現する方法が開示されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、それぞれ異なるネットワークにあるVoIP端末間の通話において音声符号の変換が必要であり、それぞれのネットワークにあるSIPサーバを介して呼制御が行われるシステムにおいて、音声符号変換装置をネットワークの境界に配置し、音声符号変換装置がSIPメッセージと音声パケットの中継点として機能し、SIPメッセージの書き換えと音声符号の変換を行う技術が開示されている。
しかしながら、このような音声符号変換装置との連携動作は、SIPサーバ本来の機能ではなく、その分、SIPサーバの処理負荷が増大するという課題があった。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るメディア通信システムの構成図である。
図1に示すように、メディア通信システムは、SIPサーバ(呼制御サーバ)1と、VoIP端末(音声端末)21〜2Nと、音声符号変換装置3とが、IPネットワーク4を介して接続される。
SIPサーバ1は、各VoIP端末21〜2Nの電話番号とアドレス情報を管理し、各VoIP端末21〜2Nが送信するSIPメッセージを転送する。
VoIP端末21〜2Nは、端末間で、VoIPによる通話を行う。
音声符号変換装置3は、各VoIP端末21〜2Nが送信する音声パケットの音声符号を変換する。
これに対して、音声符号変換装置3は、メディア通信システム上に設置されたVoIP端末21〜2Nの数と同数の電話番号を持つVoIP端末として動作し、その電話番号を2001、2002、・・・、2000+Nとする。ここでは、Nは1000未満であるため、VoIP端末21〜2Nの電話番号と音声符号変換装置3の電話番号は重複しない。
VoIP端末21〜2Nは、電話番号受付部201と、電話番号変換部202と、登録情報生成部203と、符号変換装置登録情報生成部204と、端末SIP制御部205と、音声受付部206と、音声符号器207と、音声復号器208と、音声出力部209と、IPパケット送受信部210とを備える。
電話番号変換部202は、電話番号を特定のルールで他の番号に変換する。
登録情報生成部203は、SIPサーバ1に登録する自端末情報を生成する。
符号変換装置登録情報生成部204は、音声符号変換装置3の登録情報を生成する。
端末SIP制御部205は、SIPメッセージを生成、解読、送受信制御を行い、VoIP端末21〜2Nを制御する。
音声受付部206は、端末ユーザの通話音声を受け付ける。
音声符号器207は、音声受付部206が受け付けた端末ユーザの通話音声を符号化する。
音声復号器208は、通話先から受信した、符号化された通話音声を復号する。
音声出力部209は、通話先から受信し、音声復号器208が復号した通話音声を端末ユーザに対して出力する。
IPパケット送受信部210は、IPネットワーク4を介して、IPネットワーク4に接続される各VoIP端末や音声符号変換装置3とIPパケットを送受信する。
なお、図2に示す構成は、電話番号変換部202と符号変換装置登録情報生成部204を除くと、一般的なSIPベースのVoIP端末と同様な構成である。
この発明の実施の形態1において、電話番号変換部202と、登録情報生成部203と、符号変換装置登録情報生成部204と、端末SIP制御部205と、音声符号器207と、音声復号器208は、HDD222、メモリ223等に記憶されたプログラムを実行するCPU220、システムLSI等の処理回路により実現される。
また、複数の処理回路が連携して上記機能を実行してもよい。
電話番号受付部201は、タッチパネル等を供えたモニタ221を使用する。なお、これは一例であって、電話番号受付部201は、その他のハードウェアで構成されるものであってもよい。
音声受付部206は、マイク224を使用し、音声出力部209は、スピーカ226を使用する。なお、これは一例であって、音声受付部206と音声出力部209は、ヘッドセット等、その他のハードウェアで構成されるものであってもよい。
IPパケット送受信部210は、通信I/F装置225を使用する。なお、これは一例であって、IPパケット送受信部210は、その他のハードウェアで構成されるものであってもよい。
音声符号変換装置3は、IPパケット送受信部301と、変換装置SIP制御部302と、INVITE生成部303と、200 OK生成部304と、音声符号変換部a305と、音声符号変換部b306とを備える。
変換装置SIP制御部302は、SIPメッセージ生成、解読、送受信制御を行い、音声符号変換装置3を制御する。
INVITE生成部303は、VoIP端末21〜2Nに発信する際のINVITEメッセージを生成する。
200 OK生成部304は、VoIP端末21〜2Nからの着信に対する200 OK応答メッセージを生成する。
音声符号変換部a305は、ITU−T勧告G.711規定のμ則PCM方式(以下、μ則PCM方式と称する)から、ITU−T勧告G.729規定のCS−ACELP方式(以下、CS−ACELP方式と称する)への音声符号変換を行う。
音声符号変換部b306は、CS−ACELP方式から、μ則PCM方式への変換を行う。
INVITE生成部303と、200 OK生成部304と、変換装置SIP制御部302と、音声符号変換部a305と、音声符号変換部b306は、HDD321、メモリ322等に記憶されたプログラムを実行するCPU320、システムLSI等の処理回路により実現される。
また、複数の処理回路が連携して上記機能を実行してもよい。
IPパケット送受信部301は、通信I/F装置323を使用する。なお、これは一例であって、IPパケット送受信部301は、その他のハードウェアで構成されるものであってもよい。
以下、図6の呼接続シーケンスに沿って、図2および図4に示したVoIP端末21〜2Nと音声符号変換装置3の動作を説明する。
なお、図6は、VoIP端末21(電話番号1001)からVoIP端末22(電話番号1002)に対して発信し、通話開始までのシーケンスである。
図7は、図6のステップST1の動作を詳細に説明するフローチャートである。
以下、図7と図2を参照しながら、図6のステップST1の動作について説明する。
VoIP端末21の電話番号受付部201は、ユーザから発信先の電話番号1002を受け付け、受け付けた電話番号1002を電話番号変換部202に出力する(ステップST701)。
なお、ここでは上述のとおり、電話番号に1000を加算した数値を変換後の番号とすることを電話番号変換ルールとしたが、当該ルールは一例にすぎず、その他の電話番号変換ルールを採用してもよい。
図6に示すとおり、VoIP端末21が送信したINVITEメッセージは、SIPサーバ1が受信する。
SIPサーバ1は、受信したINVITEメッセージの宛先電話番号が2002であることから、電話番号2002を持つ音声符号変換装置3にINVITEメッセージを転送する(図6のステップST2)。
図8は、図6のステップST3の動作を詳細に説明するフローチャートである。
以下、図8と図3を参照しながら、図6のステップST3の動作について説明する。
IPパケット送受信部301は、SIPメッセージが格納されたIPパケットを受信すると、そのポート番号から、そのIPパケットがSIPメッセージであると判断し、SIPメッセージを変換装置SIP制御部302に出力する(ステップST801)。なお、通常、SIPメッセージの受信には、ポート番号5060のUDPパケットが用いられる。
ステップST802において、INVITEメッセージではないと判断した場合(ステップST802の“NO”の場合)、以降の処理をスキップして処理終了する。
ステップST802において、INVITEメッセージであると判断した場合(ステップST802の“YES”の場合)、変換装置SIP制御部302は、入力したINVITEメッセージをINVITE生成部303に出力する(ステップST803)。
このステップST804で生成される新たなINVITEメッセージの宛先電話番号は、INVITE生成部303が入力したINVITEメッセージの宛先電話番号を、VoIP端末21〜2Nと同様な、予め設定された電話番号変換ルールを用いて逆変換することで得られる。従って、入力INVITEメッセージ内の宛先電話番号から、1000を減算した数値が宛先電話番号となる。
また、このとき、INVITE生成部303は、入力したINVITEメッセージ内のSDP(Session Description Protocol)ボディ部をもとに、以下に示す追加、変更を加えたSDPボディ部を生成する。
まず、入力INVITEメッセージ内のSDPボディ部にはVoIP端末21が備える音声コーデックの符号化種別情報が記述されているが、さらに、他のVoIP端末が備える音声コーデックの符号化種別情報を追加する。また、SDPボディ部の音声パケット受信アドレスとポート情報を自装置が受信可能なポート番号に変更する。
図10は、図8のステップST804におけるINVITE生成部303の出力INVITEメッセージの一例を示す図である。
なお、図9,図10は、SIPサーバのIPアドレスが「192.168.0.1」、VoIP端末21のIPアドレスが「192.168.0.21」、音声符号変換装置3のIPアドレスが「192.168.0.2」の場合の例となっている。
また、VoIP端末21が備える音声コーデックは、μ則PCM方式であるとし、この他、メディア通信システム内には、CS−ACELP方式の音声コーデックを備えたVoIP端末があるものとする。
まず、INVITE生成部303は、図9の入力INVITEメッセージ内の1行目のRequest−URI(Uniform Resource Identifier)の一部として設定される宛先電話番号の「2002」を抜き出し、この「2002」から1000を減算した「1002」を宛先電話番号とする。
また、INVITE生成部303は、FromヘッダのSIP−URIの一部として設定する発信元電話番号を、音声符号変換装置3の何れかの電話番号とするが、これには、図9の入力INVITEメッセージ内5行目のFromヘッダのRequest−URIから「1001」を抜き出し、これをVoIP端末21〜2Nの、予め設定された電話番号変換ルールにより変換し、すなわち、「1001」に1000を加算し、「2001」を発信元電話番号とする。また、出力INVITEメッセージのSDPボディ部(v=0以下の行)については、図9の入力INVITEメッセージのSDPボディ部をもとにするが、INVITE生成部303は、以下の変更を加えて図10の出力INVITEメッセージを生成する。
SDPボディ部のその他の部分については、図9と図10は同様である。なお、図10に示すINVITEメッセージの上記以外の部分(Viaヘッダ、Max−Forwardsヘッダ、Call−IDヘッダ、CSeqヘッダ、Contactヘッダ、Content−Typeヘッダ、Content−Lengthヘッダ)については、INVITE生成部303は、新規INVITEメッセージを生成する通常の規則に則って生成する。
以上のようにして、INVITE生成部303で生成されたINVITEメッセージは、変換装置SIP制御部302に出力され、IPパケット送受信部301は、当該INVITEメッセージをIPパケット化して、IPネットワーク4に送信する(ステップST805)。以上で図8を用いた図6のステップST3の動作説明を終わる。
音声符号変換装置3は、この180 Ringing応答メッセージを受信すると、VoIP端末21側から受信したINVITEメッセージ(図6のステップST2参照)に対する応答として、180 Ringing応答メッセージを生成してSIPサーバ1に送信し(図6のステップST7)、SIPサーバ1は、音声符号変換装置3から受信した180 Ringing応答メッセージをVoIP端末21に転送する(図6のステップST8)。これらの図6のステップST7,ステップST8も、SIPの規定に従った動作である。
以下、図11と図4を参照しながら、図6のステップST10〜ステップST11の動作について説明する。
IPパケット送受信部301は、SIPメッセージが格納されたIPパケットを受信すると、そのポート番号から、そのIPパケットがSIPメッセージであると判断し、SIPメッセージを変換装置SIP制御部302に出力する(ステップST1101)。
変換装置SIP制御部302は、ステップST1101においてIPパケット送受信部301から入力したメッセージが200 OK応答メッセージであるかどうかを判断する(ステップST1102)。なお、入力したメッセージが200 OK応答メッセージであるかどうかは、メッセージの1行目から判断できる。具体的には、変換装置SIP制御部302は、入力したメッセージの先頭の“SIP/2.0”の後の数値が“200”であれば、200 OK応答メッセージであると判断する(図10参照)。
ステップST1102において、200 OK応答メッセージであると判断した場合(ステップST1102の“YES”の場合)、変換装置SIP制御部302は、入力した200 OK応答メッセージを200 OK生成部304に出力する(ステップST1103)。
ステップST1104において、200 OK生成部304は、新たに生成する200 OK応答メッセージのSDPボディ部を除く部分については、通常のSIP規定に従って生成する。SDPボディ部については、入力した200 OK応答メッセージ内のSDPボディ部をもとに、以下に示す変更を加えたSDPボディ部を生成する。
具体的には、まず、入力した200 OK応答メッセージ内のSDPボディ部には、VoIP端末22が備える音声コーデックの符号化種別情報が記述されているが、この種別がVoIP端末21から受信したINVITEメッセージ(図6のステップST2参照)の符号化種別情報と異なる場合、200 OK生成部304は、生成する200 OK応答メッセージの音声コーデックの符号化種別情報をVoIP端末21から受信したINVITEメッセージの符号化種別情報と同じ種別に書き換える。逆に、入力した200 OK応答メッセージ内の符号化種別情報が、VoIP端末21から受信したINVITEメッセージの符号化種別情報と同じ場合は書き換えを行わない。
さらに、200 OK生成部304は、SDPボディ部の音声パケット受信アドレスと、ポート情報とを、自装置が受信するIPアドレスとポート番号に変更する。
図13は、図11のステップST1104における200 OK生成部304の出力200 OK応答メッセージの一例を示す図である。
なお、図12,図13は、VoIP端末22のIPアドレスが「192.168.0.22」の例であり、その他、SIPサーバ1のアドレス、VoIP端末21のIPアドレス、音声符号変換装置3のIPアドレスについては、図9,図10に示したとおり、それぞれ、「192.168.0.1」、「192.168.0.21」、「192.168.0.2」である。
また、VoIP端末21が備える音声コーデックも、図9に示したとおり、μ則PCM方式である。VoIP端末22が備える音声コーデックについては、CS−ACELP方式であるとする。
200 OK生成部304は、以上のようにして生成した200 OK応答メッセージを、変換装置SIP制御部302を介してIPパケット送受信部301に送る(ステップST1105)。
ここで、変換装置SIP制御部302は、IPパケット送受信部301に対して、音声パケット中継情報を出力する(ステップST1106)。この音声パケット中継情報は、200 OK生成部304の入力200 OK応答メッセージ(図12参照)、出力200 OK応答メッセージ(図13参照)、INVITE生成部303の入力INVITEメッセージ(図9参照)、出力INVITEメッセージ(図10参照)のSDPボディ部の情報をもとに生成される。当該SDPボディ部の情報とは、具体的には、VoIP端末21と音声パケットを送受信するIPアドレス、ポート番号(送信IPアドレス:192.168.0.21、送信ポート番号:39642、受信ポート番号:42102)と符号化方式種別(μ則PCM方式)、VoIP端末22と音声パケットを送受信するIPアドレス、ポート番号(送信IPアドレス:192.168.0.22、送信ポート番号:65520、受信ポート番号:42104)と符号化方式種別(CS−ACELP方式)である。
以上で図11を用いた図6のステップST10,ステップST11の動作説明を終わる。
音声符号変換装置3は、VoIP端末21からのACKメッセージを受信すると、VoIP端末22からの200 OK応答メッセージに対するACKメッセージを生成してSIPサーバ1に送信し(図6のステップST15)、SIPサーバ1は、このACKメッセージをVoIP端末21に転送する(図6のステップST16)。
図10、図13に示したとおり、音声符号変換装置3がVoIP端末21,22に対して送信したINVITEメッセージ、200 OK応答メッセージのSDPボディ部には、音声パケット受信IPアドレスとして、音声符号変換装置3のIPアドレスが指定されているので、VoIP端末21とVoIP端末22は、音声パケットを音声符号変換装置3に送信する。
このように、呼接続のシーケンスが完了すると、VoIP端末21とVoIP端末22との音声パケット通信(図6のステップST17,ステップST18)からは、VoIP端末同士は、SIPサーバ1を介さずに通信を行う。
以下、図14と図4を用いて説明する。
上述したとおり、IPパケット送受信部301には、予め変換装置SIP制御部302より、音声パケット中継情報として、VoIP端末21と音声パケットを送受信するIPアドレス、ポート番号(送信IPアドレス:192.168.0.21、送信ポート番号:39642、受信ポート番号:42102)と符号化方式種別(μ則PCM方式)、VoIP端末22と音声パケットを送受信するIPアドレス、ポート番号(送信IPアドレス:192.168.0.22、送信ポート番号:65520、受信ポート番号:42104)と符号化方式種別(CS−ACELP方式)が記憶されている。これらの音声パケット中継情報をもとに、IPパケット送受信部301は、VoIP端末21から受信した音声パケットであるかどうかを判定する(ステップST1402)。具体的には、IPパケット送受信部301は、受信した音声パケットのIPヘッダにある送信元IPアドレスをチェックし、これが、VoIP端末21の送信IPアドレスである192.168.0.21であれば、VoIP端末21からの受信パケットであると判断し、次に受信した音声パケットのUDPヘッダ内の送信先ポート番号をチェックし、これが42102であれば、音声パケットであると判断する。なお、VoIP端末21が、送信する音声パケットの送信先ポート番号を42102にしているのは、上述したとおり、呼制御シーケンスにおいて、音声符号変換装置3がSIPメッセージ内の記述を自装置が受信したいポート番号に書き換えたからである。
ステップST1402において、VoIP端末21から受信した音声パケットであると判断した場合(ステップST1402の”YES”の場合)、IPパケット送受信部301は、パケット内の音声符号を抜き出して、当該抜き出したパケット内の音声符号を音声符号変換部a305に出力する(ステップST1403)。
音声符号変換部a305は、μ則PCM符号をCS−ACELP符号に変換してIPパケット送受信部301に返し、IPパケット送受信部301は、音声符号変換部a305から返された音声符号をIPパケット化してVoIP端末22に送信する(ステップST1404)。
ステップST1402において、VoIP端末21から受信した音声パケットでないと判断した場合(ステップST1402の”NO”の場合)、ステップST1403,ステップST1404はスキップする。
ステップST1405において、VoIP端末22から受信した音声パケットであると判断した場合(ステップST1405の”YES”の場合)、IPパケット送受信部301は、パケット内の音声符号を抜き出して、当該抜き出したパケット内の音声符号を音声符号変換部b306に出力する(ステップST1406)。
音声符号変換部b306は、CS−ACELP符号をμ則PCM符号に変換してIPパケット送受信部301に返し、IPパケット送受信部301は、音声符号変換部b306から返された音声符号をIPパケット化してVoIP端末21に送信する(ステップST1407)。
ステップST1405において、VoIP端末22から受信した音声パケットでないと判断した場合(ステップST1405の”NO”の場合)、ステップST1406,ステップST1407はスキップする。
なお、VoIP端末21とVoIP端末22とが同じ符号化種別の音声コーデックを備えている場合、IPパケット送受信部301は、変換装置SIP制御部302から与えられる音声パケット中継情報からこれを認識できるため、受信した音声パケットを音声符号変換部a305または音声符号変換部b306に出力することをせず、VoIP端末21から受信した音声パケットをVoIP端末22に、VoIP端末22から受信した音声パケットをVoIP端末21に、それぞれ転送する。
通常、VoIP端末21〜2Nは、REGISTERメッセージを送信して、自端末の情報をSIPサーバ1に通知する。
VoIP端末21〜2Nは、図2に示した登録情報生成部203が、通常の自端末情報通知用のREGISTERメッセージを生成する。そして、符号変換装置登録情報生成部204は、音声符号変換装置3の情報通知用のREGISTERメッセージを生成する。
図15において、5行目のToヘッダはAddress−of−Recordと呼ばれるSIP−URIを含む。SIP端末が他の端末に発信する場合には、発信先端末のAddress−of−Recordを指定して発信する。一般に、このAddress−of−Recordは端末の電話番号を含み、「登録対象端末の電話番号@SIPサーバドメイン」または「登録対象端末の電話番号@SIPサーバIPアドレス」となる。
また、8行目のContactヘッダは、この端末のアドレス情報であるコンタクトアドレスと呼ばれるSIP−URIを含む。一般に、コンタクトアドレスは端末のIPアドレスを含み、「登録対象端末の電話番号@登録対象端末のIPアドレス」となる。図15に示すとおり、5行目のToヘッダに設定される電話番号と8行目のContactヘッダに設定される電話番号は、VoIP端末21の電話番号である「1001」を変換した「2001」となっている。また、8行目のContactヘッダに設定されるUPアドレスが、音声符号変換装置3のIPアドレスとなっている。このREGISTERメッセージを受信したSIPサーバ1は、メッセージ内のAddress−of−Recordとコンタクトアドレスを関連付け、電話番号「2001」を音声符号変換装置3の電話番号と認識する。なお、上記ToヘッダとContactヘッダ以外の部分については、通常のSIP規定に従って生成されるものである。
実施の形態1では、SIPサーバ1への音声符号変換装置3の電話番号の登録をVoIP端末21〜2Nが行うようにしたが、この実施の形態2では、音声符号変換装置3が自ら電話番号の登録を行う実施の形態について説明する。
図16に示すVoIP端末21〜2Nは、実施の形態1において図2で説明したVoIP端末21〜2Nと比べ、符号変換装置登録情報生成部204を備えない点が異なるのみであり、その他の構成については図2のVoIP端末21〜2Nと同様であるため、同じ構成には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
なお、VoIP端末21〜2Nのその他の動作は、実施の形態1において説明したVoIP端末21〜2Nと同様であるので重複した説明を省略する。
図17に示す音声符号変換装置3は、実施の形態1において図4で説明した音声符号変換装置3と比べ、転送REGISTER生成部307と、自装置REGISTER生成部308とをさらに備える点が異なるのみであり、その他の構成については図4の音声符号変換装置3と同様であるため、同じ構成には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
転送REGISTER生成部307は、VoIP端末21〜2NからのREGISTERメッセージを転送する際にREGISTERメッセージを生成する。
自装置REGISTER生成部308は、自装置用のREGISTERメッセージを生成する。
VoIP端末21〜2NからREGISTERメッセージを受信した場合、IPパケット送受信部301がこのメッセージを変換装置SIP制御部302に出力し、変換装置SIP制御部302は、これを転送REGISTER生成部307と自装置REGISTER生成部308に出力する。
転送REGISTER生成部307は、変換装置SIP制御部302から入力したREGISTERメッセージをもとに、SIP規定に従ったヘッダの生成・付加を行って新たなREGISTERメッセージを生成し、これを変換装置SIP制御部302に出力する。
変換装置SIP制御部302は、転送REGISTER生成部307および自装置REGISTER生成部308から入力したREGISTERメッセージをIPパケット送受信部301に出力し、IPパケット送受信部301はこれらのREGISTERメッセージをSIPサーバ1に送信する。
図19は、実施の形態2において、転送REGISTER生成部307が生成するREGISTERメッセージを作成するもとになるメッセージの一例を説明する図である。
図19のメッセージは図18に対して、2行目のViaヘッダ、4行目のRecord−Routeヘッダが追加され、5行目のMax−Forwardsのフィールド値が70から69に減らされる。これらは、メッセージを中継転送する際のSIPの規定に従った追加・変更である。
図20では、図18において登録対象の電話番号となっている「1001」に1000を加算した「2001」を登録対象の電話番号としており、これが、4行目のFromヘッダ、5行目のToヘッダ、8行目のContactヘッダに設定される。
また、登録対象の音声符号変換装置3のIPアドレス「192.168.0.2」が8行目のContactヘッダに設定される。
このような場合、VoIP端末21〜2Nは、発信先のVoIP端末が自端末と同じ種類の音声コーデックを備えている場合には、電話番号を変換せずに発信するようにしてもよい。
これにより、SIPサーバ1は、VoIP端末21〜2Nが送信するメッセージを音声符号変換装置3ではなく、発信先の端末に転送する。従って、通常のVoIP端末間の音声通信が成立し、音声符号変換装置3の負荷を軽減することができる。
図21に示すように、ルータ7は、IPネットワーク4に接続される各装置とIPネットワーク6に接続される各装置間で送受信されるIPパケットのルーチング制御を行う。
その他の各構成要素は、図1に示した音声通話システムと同様の動作を行うことで、異なる音声コーデックを備えたVoIP端末21〜2N間の通話を実現することができる。
しかしながら、この発明の音声通信システムによれば、IPネットワーク4に接続されるVoIP端末21〜2Mが備える音声コーデックの符号化方式が同一でない場合であっても通話を実現することが可能となるというメリットがある。
転送REGISTER生成部307と、自装置REGISTER生成部308は、HDD222、メモリ223等に記憶されたプログラムを実行するCPU220、システムLSI等の処理回路により実現される。
また、複数の処理回路が連携して上記機能を実行してもよい。
Claims (7)
- ネットワークを介して、複数の音声端末と、呼制御サーバと、前記複数の音声端末間で通信するメディア種別を変換する音声符号変換装置とが接続され、前記複数の音声端末が音声通話を行うメディア通信システムであって、
前記音声端末は、
発信先の音声端末の電話番号を、設定されたルールにより、前記音声符号変換装置が有する電話番号に変換する電話番号変換部と、
前記電話番号変換部が変換した電話番号から、発信用のメッセージを生成し、前記呼制御サーバを介して前記音声符号変換装置へ送信させる端末SIP制御部とを備え、
前記音声符号変換装置は、
発信元の音声端末から、前記呼制御サーバを介して前記発信用のメッセージを受信した場合、当該受信した前記発信用のメッセージ内の宛先電話番号を、前記設定されたルールにより逆変換して発信先の音声端末の電話番号にし、前記発信用のメッセージ内の音声パケットの受信アドレスを自身のアドレスとして新たな発信用のメッセージを生成するINVITE生成部と、
前記INVITE生成部が生成した発信用のメッセージを、前記呼制御サーバを介して前記発信先の音声端末に送信するIPパケット送受信部とを備えた
ことを特徴とするメディア通信システム。 - 前記音声端末は、
自端末の電話番号を前記設定されたルールにより前記音声符号変換装置が有する電話番号に変換した電話番号を設定した前記音声符号変換装置の情報通知用のREGISTERメッセージを生成し、前記呼制御サーバに登録させる符号変換装置登録情報生成部をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1記載のメディア通信システム。 - 前記音声端末は、
自端末の電話番号を設定した情報通知用のREGISTERメッセージを生成し、前記音声符号変換装置に通知させる登録情報生成部をさらに備え、
前記音声符号変換装置は、
前記音声端末から受信したREGISTERメッセージ内に含まれる電話番号を前記設定されたルールにより変換して自装置で有する電話番号とした新たなREGISTERメッセージを生成し、前記呼制御サーバに登録させる自装置REGISTER生成部をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1記載のメディア通信システム。 - 発信先の音声端末の電話番号を、設定されたルールにより、ネットワークを介して接続される音声符号変換装置が有する電話番号に変換する電話番号変換部と、
前記電話番号変換部が変換した電話番号から、発信用のメッセージを生成し、ネットワークを介して前記音声符号変換装置へ送信させる端末SIP制御部とを備えた音声端末。 - 自端末の電話番号を前記設定されたルールにより前記音声符号変換装置が有する電話番号に変換した電話番号を設定した前記音声符号変換装置の情報通知用のREGISTERメッセージを生成し、前記ネットワークを介して接続される呼制御サーバに登録させる符号変換装置登録情報生成部をさらに備えた
ことを特徴とする請求項4記載の音声端末。 - 発信元の音声端末から、ネットワークを介して発信用のメッセージを受信した場合、当該受信した前記発信用のメッセージ内の宛先電話番号を、設定されたルールにより逆変換して発信先の音声端末の電話番号にし、前記発信用のメッセージ内の音声パケットの受信アドレスを自身のアドレスとして新たな発信用のメッセージを生成するINVITE生成部と、
前記INVITE生成部が生成した発信用のメッセージを、呼制御サーバを介して前記発信先の音声端末に送信するIPパケット送受信部とを備えた音声符号変換装置。 - 前記ネットワークを介して前記音声端末から受信したREGISTERメッセージ内に含まれる電話番号を前記設定されたルールにより変換して自装置で有する電話番号とした新たなREGISTERメッセージを生成し、前記ネットワークを介して接続される呼制御サーバに登録させる自装置REGISTER生成部をさらに備えた
ことを特徴とする請求項6記載の音声符号変換装置。
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