JP6303422B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド車両の制御装置に関する。
ハイブリッド車両において、エンジン始動中にモータトルクが飽和し車両の駆動力低下やエンジン始動時間が長くなることを防ぐために、エンジン始動完了時にモータトルクが上限値に到達すると判断した場合に、エンジン始動を開始する技術が知られている(特許文献1参照)。より具体的には、アクセル開度変化率から算出したエンジン始動中の要求駆動力上昇値とエンジン始動に必要なクラッチトルク補償量とをモータトルク上限値から引いた値を閾値とし、要求駆動力がその閾値を超えたことを条件にエンジン始動を開始する。
特開2005−138743号公報
一般的に、モータトルク上限値はモータ回転数の上昇に伴い減少することが知られている。そのため、エンジン始動中にモータ回転数が上昇することで、モータトルク上限値がエンジン始動時の想定よりも減少する場合がある。また、エンジン始動中にアクセル開度が変わり、エンジン始動時の想定よりも要求駆動力が上昇する場合がある。いずれの場合も、エンジン始動中にモータトルクが飽和或いは減少する可能性がある。
本発明は、エンジン始動中にモータトルクが飽和或いは低下するのを抑制する技術を提供することを目的とする。
本発明によるハイブリッド車両の制御装置は、エンジンの始動完了時に要求駆動力がモータトルク上限値に到達するような要求駆動力変化率を演算する要求駆動力変化率演算手段を備え、要求駆動力変化率が所定の閾値以下となった場合にエンジンを始動する。エンジン始動中は該閾値で駆動力の変化率を制限する。
本発明によれば、要求駆動力変化率が所定の閾値以下となったタイミングでエンジン始動を開始し、かつ、エンジン始動中は、閾値で駆動力の変化率を制限するので、エンジン始動中に駆動力がモータトルク上限値を超えない範囲で駆動力の上昇量を確保することができ、意図せず駆動力が停滞、或いは低下することを防ぐことができる。
図1は、本案の一実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置が適用されたパラレルハイブリッド車両の駆動系を示すシステム構成図である。 図2は、モータ回転数とモータトルク上限値の関係を表す一般的なモータ特性図である。 図3は、第1の実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置をパラレルハイブリッド車両に適用した場合の動作例を示す図である。 図4は、第1の実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置をパラレルハイブリッド車両に適用した場合において、モータ回転数がより高回転である場合の動作例を示す図である 図5は、第1の実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置をパラレルハイブリッド車両に適用した場合において、モータ回転数が同じで変速比がより小さい場合の動作例を示す図である。 図6は、本発明における、ハイブリッド車両の制御装置をパラレルハイブリッド車両に適用した場合において、エンジン始動制御に係る処理の流れを示したフローチャート図である。 図7は、第2の実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置をパラレルハイブリッド車両に適用した場合の動作例を示す図である。 図8は、第3の実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置をパラレルハイブリッド車両に適用した場合の動作例を示す図である。 図9は、第4の実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置をパラレルハイブリッド車両に適用した場合の動作例を示す図である。
以下、図面等を参照して本発明の実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明におけるハイブリッド車両の制御装置を適用したパラレルハイブリッド車両の駆動系を示すシステム構成図である。同図に示すように、本実施形態によるハイブリッド車両は、駆動用モータ1、エンジン2、第1クラッチ(乾式クラッチ)3、第2クラッチ(湿式クラッチ)4、変速機5、エンジン始動用モータ6、第2クラッチ入力回転数センサ7、第2クラッチ出力回転数センサ8、インバータ9、バッテリー10、アクセルポジションセンサ11、エンジン回転数センサ12、クラッチ油温センサ13、ストローク位置センサ14、統合コントローラ15、変速機コントローラ16、クラッチコントローラ17、エンジンコントローラ18、モータコントローラ19、およびバッテリーコントローラ20を備える。
駆動用モータ1は、交流同期モータであり、駆動トルク制御によって駆動され、また、回生ブレーキ制御によって回生運転が行われる。回生運転によって得られるエネルギーは、バッテリー10に回収される。
エンジン2は、希薄燃焼可能なエンジンであり、後述するエンジンコントローラ18により、エンジントルクがエンジントルク指令値と一致するように制御される。
第1クラッチ3は、エンジン2と駆動用モータ1間の締結/解放を行うエンジン動力伝達手段であり、第1クラッチ3が締結状態なら駆動用モータトルクとエンジントルク、解放状態であれば駆動用モータトルクのみ、後述する第2クラッチ4へと伝達する。
第2クラッチ4は、エンジン2と駆動用モータ1との動力を出力軸へ伝達可能な総動力伝達手段であり、クラッチ油圧(押付力)に応じて伝達トルク(クラッチトルク容量)が発生する。第2クラッチ4は、後述する変速機5を介して、第1クラッチ締結時であればエンジン2および駆動用モータ1から出力されたトルクを、第1クラッチ解放時であれば駆動用モータ1のみから出力されたトルクを駆動輪へと伝達する。
変速機5は、有段であり複数の遊星歯車から構成される。変速機5の内部のクラッチならびにブレーキをそれぞれ締結/解放して、力の伝達経路を変えることにより変速する。
エンジン始動用モータ6は、エンジン始動に必要なクランキングトルクをエンジン2に伝達する。
第2クラッチ入力回転数センサ7は、第2クラッチ入力(駆動用モータ)の位置および回転数センサであり、現在の第2クラッチ入力回転数を検出する。
第2クラッチ出力回転数センサ8は、現在の第2クラッチ出力回転数を検出する。
インバータ9は、高電圧インバータであり、直流-交流変換を行い駆動用モータ1の駆動電流を生成する。
バッテリー10は、高電圧バッテリーであり、インバータ9を介して駆動用モータ1に電流を供給するとともに、駆動用モータ1からの回生エネルギーを蓄積する。
アクセルポジションセンサ11は、運転者の加速意志であるアクセル開度を検出する。
エンジン回転数センサ12は、現在のエンジン回転数を検出する。
クラッチ油温センサ13は、クラッチの油温を検出する。
ストローク位置センサ14は、第1クラッチ3のストローク位置を検出する。
統合コントローラ15は、バッテリー状態、アクセル開度、および車速(変速機出力回転数に同期した値)から目標駆動トルクを演算する。そして、その演算結果に基づき各アクチュエータ(駆動用モータ1、エンジン2、第1クラッチ3、第2クラッチ4、変速機5、エンジン始動用モータ6)に対する指令値を演算し、後述する各コントローラへ送信する。
変速機コントローラ16は、統合コントローラ15からの変速指令を達成するように変速機5の変速制御を行う。
クラッチコントローラ17は、統合コントローラ15からの各クラッチ油圧(電流)指令値に対してクラッチ油圧(電流)指令値を実現するように、ソレノイドバルブの電流を制御する。
エンジンコントローラ18は、統合コントローラ15からのエンジントルク指令値に基づいて、スロットルアクチュエータによる吸入空気量と、インジェクタによる燃料噴射量と、点火プラグによる点火時期を操作することにより、エンジントルクがエンジントルク指令値と一致するようにエンジン2を制御する。
モータコントローラ19は、駆動用モータ1とエンジン始動用モータ6の制御を行う。モータコントローラ19は、統合コントローラ15からのモータトルク指令値を達成するように駆動用モータトルクを制御し、また、統合コントローラ15からのエンジン始動要求に対しては、エンジン始動用モータトルクを制御し、エンジン2を始動する。
バッテリーコントローラ20は、バッテリー10の充電状態を管理し、その情報を統合コントローラ15へ送信する。
以上を前提として、以下、第1の実施形態の詳細について説明する。
通常、エンジンを始動する条件は、アクセル開度やEVモード(エンジン2を使用せず、駆動用モータ1のみの動力で走行するモード)中の要求駆動力等のドライバからの要求、或いはバッテリー10のSOC低下や車速等の車両状態から判断するシステム要求などが挙げられる。本実施形態においては、それらのエンジン始動条件(従来条件)または後述する始動条件の少なくともいずれか一方が成立した場合にエンジン始動を開始する。
本実施形態においては、後述する演算により得られる要求駆動力変化率を、後述する所定の閾値(始動判断閾値)と比較し、閾値以下となった場合にエンジン始動を開始する。要求駆動力変化率は、エンジン始動完了時に駆動力がモータトルク上限値からマージントルクTmを引いた値に到達するように演算する。なお、マージントルクTm[Nm]は0[Nm]も含む。すなわち、マージントルクTm[Nm]が0の場合には、エンジン始動完了時に駆動力がモータトルク上限値に到達するように要求駆動力変化率を演算する。
本実施形態における要求駆動力変化率は、次(1)式で表す車両運動方程式をα[Nm/s]について解くことで得られる。ここでは、モータトルク出力が図2に示すように、最大トルクTmax[Nm]、P[W]に制限される場合について示す。モータ回転数Nmは第2クラッチ入力回転数センサ7から、走行抵抗frictionは変速段、車速を引数とするマップを参照することで求める。また、走行抵抗frictionはモータ回転数や車両運動方程式を用いて推定してもよい。他の定数については、車両緒元に基づき予め設定する。要求駆動力変化率αの演算は、統合コントローラ15内で行われ、EVモード中はマイコンのサンプリング毎に常時行う。
ここで、本実施形態においては、α・t+F00>Tmax-Tmの場合は、α=(Tmax-Tm-F00)/tを用いる。
始動判断閾値は、任意に設定することができる。例えば、最低限、エンジン始動中にドライバの意思(アクセルを閉じる等)に反して車両駆動力が低下することを防ぎたい場合は、閾値を0[Nm/s]に設定すればよい。これにより、モータトルク飽和状態等によりエンジン始動中に車両駆動力が低下してしまう動作状態になる前にエンジンを始動することができる。エンジン始動中は、駆動力変化率を0Nm/sに保つことでエンジン始動完了時にモータトルク上限値からマージントルクTmを引いた値に駆動力が到達する。すなわち、エンジン始動中は最低限駆動力を一定に保つことが可能となる。
また、例えば、エンジン始動中に最低限β[Nm/s]の車両駆動力上昇率を確保したい場合は、閾値をβ[Nm/s]にすればよい。
EVモード中に常時行われる要求駆動力変化率演算により得られた要求駆動力変化率αが始動判断閾値以下となった場合、図3における「始動開始」のタイミングでエンジン始動を開始し、エンジン始動にかかる時間(始動時間)t[s]を経て、エンジン始動が完了するとHEVモードに移行する。なお、HEVモードとは、エンジン2と駆動用モータ1を併用して走行するモードをいう。
エンジン始動中は、エンジン始動開始時点に演算した要求駆動力変化率αと略一致する始動判断閾値[Nm/s]で駆動力の上昇率を制限する。その結果、要求駆動力変化率αで駆動力を上昇させた場合、始動完了時にモータトルク上限値からマージントルクTmを引いた値に駆動力が到達する。これにより、エンジン始動中のモータトルク飽和や、モータ回転数上昇による駆動力低下を避けることが可能となる。
ここで、要求駆動力変化率αが始動判断閾値に到達するタイミングは、モータ回転数や変速比により異なる。モータ回転数がより高回転である場合の動作イメージを図4に示す(実線で示す)。図4が示す状況は、例えば、低アクセル開度で走行し、始動条件にかかることなく車速が上昇する場合が考えられる。また、図から分かるように、モータ回転数が上昇するとモータトルク上限値は低下する。このため、エンジン始動中に始動判断閾値相当の駆動力上昇率を確保するためには、モータ回転数が低い場合(点線で示す)と比較し、より要求駆動力が低い状態でエンジン始動を開始する必要がある。
また、モータ回転数が同じで変速比がより小さい場合の動作イメージを図5に示す。変速比が小さい場合(実線で示す)、エンジン始動中のモータ回転数上昇は小さいため、エンジン始動中のモータトルク上限値の低下も比較的小さくなる。このため、変速比が大きい場合(点線で示す)と比較し、より要求駆動力が高い状態であっても始動判断閾値相当の駆動力上昇率を確保することが可能である。
本発明における要求駆動力変化率αの演算は、変速比情報、モータ回転数情報、モータトルク上限値情報を用いて行うため、上述したような状況を考慮し、モータ回転数の高低や変速比の大小にかかわらず、適切なタイミングでエンジンを始動することができる。
前述したエンジン始動制御にかかる処理の流れを、図6に示すフローチャートを参照して説明する。なお、当該処理の流れは第1の実施形態および後述する第2から第4の実施形態すべてに共通する。
まず、ステップS50において、従来条件によりエンジン始動条件が成立しているか否か判断する。成立か否かは、アクセル開度やEVモード中の要求駆動力等のドライバからの要求、或いはバッテリー10のSOC低下や車速等の車両状態に基づき判断する。判断結果は統合コントローラ15内に記憶し、ステップS51へ進む。
ステップS51では、上述した要求駆動力変化率αの演算を行い、ステップS52へ進む。
ステップS52では、ステップS51での演算により得られた要求駆動力変化率αと予め設定した所定の閾値とを比較する。要求駆動力変化率αが閾値以下になった場合はステップS53へ進み、エンジン始動フラグを1にする。要求駆動変化率αが閾値以下でなければステップS54へ進み、エンジン始動フラグを0にし、ステップS55へ進む。
ステップS55では、ステップS50において判断した始動条件が成立(従来条件成立)しているか否か、及び上述した始動フラグが1であるか否かを確認する。「従来条件成立」または「始動フラグが1」の少なくともいずれか一方が確認できればステップS56へ進む。いずれも確認できない場合はステップS57へ進む。
そして、ステップS56においてエンジンの始動を実施し、本処理を終了する。ステップS57においては、エンジンを始動することなく、EVモードを継続し、本処理を終了する。なお、EVモード中は当該処理をマイコンのサンプリング毎に常時実施する。
以上、第1の実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置に依れば、エンジン2と駆動用モータ1の動力で走行するHEVモードと、駆動用モータ1の動力のみで走行するEVモードと、を備え、要求駆動力に従い駆動用モータに駆動力を発生させるハイブリッド車両の制御装置において、エンジン2の始動完了時に要求駆動力がモータトルク上限値に到達するような要求駆動力変化率αを演算し、演算した要求駆動力変化率αと始動判断閾値とを比較し、要求駆動力変化率αが始動判断閾値以下となった場合にエンジン2の始動を開始する。そして、エンジン2の始動中は、始動判断閾値で駆動力の上昇率を制限する。これにより、エンジン始動中に駆動力がモータトルク上限値を超えない範囲で駆動力の上昇量を確保することができ、意図せず駆動力が停滞、或いは低下することを防ぐことができる。
また、第1の実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置に依れば、当該要求駆動力変化率αは、駆動用モータ1のモータ回転数と車両運動方程式と要求駆動力と走行抵抗とエンジン2の始動にかかる時間に基づいて演算する。これにより、精度よく要求駆動力変化率αを演算することができる。
更に、第1の実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置に依れば、要求駆動力変化率αは、エンジン2の始動完了時に要求駆動力がモータトルク上限値からマージントルクTmを引いた値に到達するように演算する。これにより、エンジン始動中に意図せずモータトルクが飽和、或いは低下することをより効果的に防ぐことができる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について図7を参照して説明する。図7は、本実施形態の動作イメージを示す。
本実施形態の車両構成は、図1で示す構成と同様、或いは図1で示す構成からエンジン始動用モータ6を取り除いた構成となる。
エンジン始動は、始動用モータトルクと第1クラッチトルクの併用、或いは第1クラッチトルクのみのいずれかによるクランキングを想定する。
エンジン始動中は、駆動用モータ1は第1クラッチトルクを補償するトルクを出力するため、始動中の要求駆動力の上限は、モータトルク上限値からマージントルクTm[Nm]と第1クラッチトルクTCL1 [Nm]を引いた値となる。これを考慮し、本実施形態においては、EVモード中は常時、エンジン始動完了時にモータトルク上限値からマージントルクと第1クラッチトルクの両方を引いた値に要求駆動力が到達するように要求駆動力変化率αの演算を実施する。
要求駆動力変化率α[Nm/s]の演算は、エンジン始動に必要な第1クラッチトルク[Nm]を考慮した車両運動方程式を表す次(2)式をαについて解くことにより行う。
ここで、本実施形態においては、α・t+F00>Tmax-Tm-TCL1の場合は、α=(Tmax-Tm-TCL1- F00)/tを用いる。そして、演算により得られた要求駆動力変化率αを始動判断閾値と比較し、始動判断閾値以下になった場合はエンジン始動を開始する。エンジン始動中は始動判断閾値[Nm/s]で駆動力の変化率を制限する。
以上、第2の実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置に依れば、エンジン2の始動のためのクランキングをエンジン始動用モータ6のモータトルクと第1クラッチトルクとの併用または第1クラッチトルクのみにより行う場合に、要求駆動力変化率αは、エンジン2の始動完了時に要求駆動力がモータトルク上限値からマージントルクTmとエンジン2の始動に必要な第1クラッチトルクTCL1を引いた値に到達するように演算する。これにより、エンジン2の始動に、エンジン2と駆動用モータ1間のクラッチトルクを使う場合においても、エンジン始動中に駆動力がモータトルク上限値を超えない範囲で駆動力の上昇量を確保することができ、意図せず駆動力が停滞、或いは低下することを防ぐことができる。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について図8を参照して説明する。図8は、本実施形態の動作イメージを示す。
本実施形態の車両構成およびエンジン始動方法は、上述した第1の実施形態、第2の実施形態のいずれをも取り得る。ここでは、第1の実施形態と同様の場合について説明する。
本実施形態では、エンジン始動開始後に、始動時における第1クラッチ締結のショックが駆動輪へ伝達しないように第2クラッチ4をスリップさせる。第2クラッチ4を既にスリップさせている場合は、第2クラッチ4のスリップ回転数をエンジン始動後に更に増加させる。これを考慮したうえで、エンジン始動完了時に要求駆動力がモータトルク上限値からマージントルクTmを引いた値に到達するように要求駆動力変化率αの演算を行う。
要求駆動力変化率α[Nm/s]の演算は、第2クラッチのスリップ回転数Nsを考慮した車両運動方程式である次(3)式をαについて解くことにより行う。第2クラッチのスリップ回転数Nsは、予め設定した値を用いてもよいし、第2クラッチ入力回転数と第2クラッチ出力回転数の差分を用いてもよい。
ここで、本実施形態においては、α・t+F00>Tmax-Tmの場合は、α=(Tmax-Tm- F00)/tを用いる。そして、駆動量変化率αを始動判断閾値と比較し、閾値以下となった場合はエンジン始動を開始する。エンジン始動中は、始動判断閾値[Nm/s]で駆動力の変化率を制限する。この結果、例えば、エンジン始動中に要求駆動力の上昇率が始動判断閾値を超える場合であっても、図8で示すように、要求駆動力は始動判断閾値に従い一定の傾きで上昇し、始動完了時にモータトルク上限値からマージントルクTmを引いた値に到達する。これにより、エンジン始動中のモータトルク飽和や、モータ回転数上昇による駆動力低下を避けることが可能となる。
以上、第3の実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置に依れば、エンジン2の始動開始後に第2クラッチ4をスリップさせることにより、または既にスリップ状態にある場合は第2クラッチ4のスリップ回転数を増加させることによりモータ回転数が第2クラッチ4の出力回転数より高い状態でエンジン始動を行う場合に、要求駆動力変化率は、第2クラッチ4のスリップ回転数増加量と駆動用モータ1のモータ回転数と車両運動方程式と要求駆動力と走行抵抗とエンジン2の始動にかかる時間に基づいて演算する。これにより、エンジン始動開始後に駆動用モータ1と駆動輪の間のクラッチスリップ量が変化する場合においても、エンジン始動中に駆動力がモータトルク上限値を超えない範囲で駆動力の上昇量を確保することができ、意図せず駆動力が停滞、或いは低下することを防ぐことができる。
<第4の実施例>
以下、第4の実施形態について図9を参照して説明する。図9は、本実施形態の動作イメージを示す。
第4の実施形態の車両構成およびエンジン始動方法は第2の実施形態と同様であり、更に第2クラッチ4のスリップ回転数Nsを考慮した場合の実施形態である。
本実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置は、第2の実施形態と同様に、エンジンクランキングを始動用モータトルクと第1クラッチトルクの併用、或いは第1クラッチトルクのみで行う。したがって、要求駆動力変化率αは、エンジン始動完了時に要求駆動力がモータトルク上限値からマージントルクTmと第1クラッチトルクTCL1の両方を引いた値に到達するように演算する。駆動力変化率α[Nm/s]の演算は、第2クラッチ4のスリップ回転数Nsおよびエンジン始動に必要な第1クラッチトルクTCL1を考慮した車両運動方程式である次(4)式をαについて解くことにより行う。
ここで、本実施形態においては、α・t+F00>Tmax-Tm-TCL1の場合は、α=(Tmax-Tm-TCL1- F00)/tを用いる。
そして、要求駆動力変化率αを始動判断閾値[Nm/s]と比較し、閾値以下になった場合はエンジン始動を開始する。エンジン始動中は、始動判断閾値[Nm/s]で駆動力の変化率を制限する。
以上、第4の実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置に依れば、駆動力変化率は、エンジン2の始動完了時に要求駆動力がモータトルク上限値からマージントルクTmとエンジン2の始動に必要な第1クラッチトルクTCL1を引いた値に到達するように演算する。これにより、エンジン始動にエンジン2と駆動用モータ1間のクラッチトルクを使う場合であっても、エンジン始動中に駆動力がモータトルク上限値を超えない範囲で駆動力の上昇量を確保することができ、意図せず駆動力が停滞、或いは低下することを防ぐことができる。
更に、第4の実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置に依れば、エンジン2の始動開始後に第2クラッチ4をスリップさせることにより、または既にスリップ状態にある場合は第2クラッチ4のスリップ回転数を増加させることによって、モータ回転数が第2クラッチ4の出力回転数より高い状態でエンジン始動を行う場合に、要求駆動力変化率αは、第2クラッチ4のスリップ回転数増加量と駆動用モータ1のモータ回転数と車両運動方程式と要求駆動力と走行抵抗とエンジン2の始動にかかる時間に基づいて演算する。これにより、エンジン始動開始後に駆動用モータ1と駆動輪の間のクラッチスリップ量が変化する場合においても、エンジン始動中に駆動力がモータトルク上限値を超えない範囲で駆動力の上昇量を確保することができ、意図せず駆動力が停滞、或いは低下することを防ぐことができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されることはない。
1…駆動用モータ
2…エンジン
3…第1クラッチ(エンジン動力伝達手段)
4…第2クラッチ(総動力伝達手段)
6…エンジン始動用モータ
15…統合コントローラ(要求駆動力変化率演算手段、エンジン始動制御手段)
19…モータコントローラ(駆動力制限手段)

Claims (5)

  1. エンジンと駆動用モータの動力で走行するHEVモードと、駆動用モータの動力のみで走行するEVモードと、を備え、要求駆動力に従い前記駆動用モータに駆動力を発生させるハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジンの始動完了時に要求駆動力がモータトルク上限値に到達するような要求駆動力変化率を演算する要求駆動力変化率演算手段と、
    前記要求駆動力変化率と所定の閾値を比較し、前記要求駆動力変化率が前記閾値以下となった場合に前記エンジンを始動するエンジン始動制御手段と、
    前記エンジンの始動中は、前記閾値で駆動力の変化率を制限する駆動力制限手段と、を備える、
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記要求駆動力変化率演算手段は、前記駆動用モータのモータ回転数と車両運動方程式と要求駆動力と走行抵抗と前記エンジンの始動にかかる時間に基づいて前記要求駆動力変化率を演算する、
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記要求駆動力変化率演算手段は、前記エンジンの始動完了時に要求駆動力が、前記モータトルク上限値に代えて、前記モータトルク上限値からマージントルクを引いた値に到達するように前記要求駆動力変化率を演算する、
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジンと前記駆動用モータとを断続するエンジン動力伝達手段を更に備え、
    前記エンジンの始動のためのクランキングを、前記駆動用モータとは異なるエンジンを始動可能なエンジン始動用モータのモータトルクと、前記エンジンおよび前記エンジン動力伝達手段間の伝達トルクとの併用または前記伝達トルクのみにより行う場合に、
    前記要求駆動力変化率演算手段は、前記エンジンの始動完了時に要求駆動力が、前記モータトルク上限値または当該モータトルク上限値からマージントルクを引いた値に代えて、前記モータトルク上限値からマージントルクと前記エンジンの始動に必要な前記伝達トルクを引いた値に到達するように前記要求駆動力変化率を演算する、
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジンと前記駆動用モータとの動力を出力軸へ伝達可能な総動力伝達手段を更に備え、
    前記エンジンの始動開始後に前記総動力伝達手段をスリップさせることにより、または既にスリップ状態にある場合は前記総動力伝達手段のスリップ回転数を増加させることにより前記モータ回転数が前記総動力伝達手段の出力回転数より高い状態でエンジン始動を行う場合に、
    前記要求駆動力変化率演算手段は、前記総動力伝達手段のスリップ回転数増加量と前記駆動用モータのモータ回転数と車両運動方程式と要求駆動力と走行抵抗と前記エンジンの始動にかかる時間に基づいて前記要求駆動力変化率を演算する、
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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