本発明の好適な実施例について具体的に説明し、その例は添付の図面に示す。添付の図面を参照する下記の詳細な説明は、本発明の具現可能な実施例のみを示すものではなく、本発明の好適な実施例を説明するものである。下記の詳細な説明は、本発明に対する徹底した理解を提供するために細部事項を含む。しかし、本発明がこのような細部事項無しでも実行可能であることは当業者にとって明らかである。
本発明で使われる大部分の用語は、当該分野で広く使われる一般的な用語から選択されるが、一部の用語は出願人によって任意に選択されたものもあり、その意味は必要によって該当の説明部分で詳細に説明する。したがって、本発明は、用語の単純な名称や意味ではなく、用語が意図する意味に基づいて理解されなければならない。
本発明は、次世代放送サービスに対する放送信号の送信及び受信装置及び方法を提供する。本発明の一実施例に係る次世代放送サービスは、地上波放送サービス、モバイル放送サービス、UHDTVサービスなどを含む。本発明は、一実施例によって、非−MIMO(non−Multiple Input Multiple Output)又はMIMO方式を用いて次世代放送サービスに対する放送信号を処理することができる。本発明の一実施例に係る非−MIMO方式は、MISO(Multiple Input Single Output)方式、SISO(Single Input Single Output)方式などを含むことができる。
図1は、本発明の一実施例に係る受信機プロトコルスタック(receiver protocol stack)を示す図である。
放送網を介したサービスデリバリー(broadcast service delivery)において2つの方法を考慮することができる。
第一の方法は、MMT(MPEG Media Transport)に基づいて、MPU(Media Processing Units)をMMTP(MMT protocol)を用いて送信することができる。第二の方法は、MPEG DASHに基づいて、DASHセグメントをROUTE(Real time Object delivery over Unidirectional Transport)を用いて送信することができる。
NRTメディア、EPGデータ、及び他のファイルを含む非時間コンテンツは、ROUTEで伝達される。シグナルは、MMTP及び/又はROUTEで伝達可能であるが、ブートストラップシグナリング情報はSLT(service list table)によって提供される。
ハイブリッドサービスデリバリー(hybrid service delivery)においては、HTTP/TCP/IP上のMPEG DASHがブロードバンド側で用いられる。ISO BMFF(base media file format)のメディアファイルは、デリバリー、ブロードキャスト及びブロードバンドデリバリーに対するデメディアエンカプセレーション及び同期化フォーマットで使われる。ここでいうハイブリッドサービスデリバリーとは、1つ又はそれ以上のプログラムエレメントがブロードバンド経路(path)を通じて伝達される場合を指す。
サービスは、3種類の機能レイヤーを用いて伝達される。これらのレイヤーは、フィジカルレイヤー、デリバリーレイヤー、サービスマネジメントレイヤーである。フィジカルレイヤーは、シグナル、サービス公知、IPパケットストリームがブロードキャストフィジカルレイヤー及び/又はブロードバンドフィジカルレイヤーで伝送されるメカニズムを提供する。デリバリーレイヤーは、オブジェクト及びオブジェクトフロートランスポート機能を提供する。これは、ブロードキャストフィジカルレイヤーのUDP/IPマルチキャストで動作するMMTP又はROUTEプロトコルによって可能であり、ブロードバンドフィジカルレイヤーのTCP/IPユニキャストでHTTPプロトコルによって可能である。サービスマネジメントレイヤーは、下位レイヤーであるデリバリー及びフィジカルレイヤーによって実行されるリニアTV又はHTML5応用サービスのような全てのサービスを可能にする。
同図で、放送(broadcast)側のプロトコルスタック部分は、SLTとMMTPを通じて伝送される部分と、ROUTEを通じて伝送される部分とに区分されている。
SLTは、UDP、IPレイヤーを経てエンカプセレーションされてもよい。ここで、SLTについては後述する。MMTPは、MMTで定義されるMPUフォーマットでフォーマットされたデータとMMTPに基づくシグナリング情報を伝送することができる。これらのデータは、UDP、IPレイヤーを経てエンカプセレーションされてもよい。ROUTEは、DASHセグメント形態でフォーマットされたデータ及びシグナリング情報、そしてNRTなどのノンタイムド(non timed)データを伝送することができる。これらのデータもUDP、IPレイヤーを経てエンカプセレーションされてもよい。実施例によって、UDP、IPレイヤーによるプロセシングは、一部又は全てが省略されてもよい。ここで示すシグナリング情報(signaling)は、サービスに関するシグナリング情報とすることができる。
SLTとMMTPを通じて伝送される部分、ROUTEを通じて伝送される部分は、UDP、IPレイヤーで処理された後、リンクレイヤー(Data Link Layer)でさらにエンカプセレーションされてもよい。リンクレイヤーについては後述する。リンクレイヤーで処理された放送データは、フィジカルレイヤーでエンコーディング/インターリービングなどの過程を経て放送信号としてマルチキャストされてもよい。
同図で、ブロードバンド(broadband)側のプロトコルスタック部分は、前述したようにHTTPを通じて伝送されている。DASHセグメント形態でフォーマットされたデータ、シグナリング情報、及びNRTなどの情報がHTTPを通じて伝送されている。ここで示すシグナリング情報(signaling)は、サービスに関するシグナリング情報とすることができる。これらのデータは、TCP、IPレイヤーを経てプロセシングされた後、リンクレイヤーでエンカプセレーションされてもよい。実施例によって、TCP、IP、リンクレイヤーの一部又は全ては省略されてもよい。その後、処理されたブロードバンドデータは、フィジカルレイヤーで伝送のための処理を経てブロードバンドでユニキャストされてもよい。
サービスは全体的にユーザに表示されるメディアコンポーネントのコレクションとし、コンポーネントは複数のメディアタイプのものとし、サービスは連続的又は間欠的なものとし、サービスは実時間又は非実時間のものとすることができ、実時間サービスは、TVプログラムのシーケンスで構成することができる。
図2は、本発明の一実施例に係るSLTとSLS(service layer signaling)との関係を示す図である。
サービスシグナリングは、サービスディスカバリ及びディスクリプション情報を提供し、2つの機能コンポーネントを含む。これらは、SLTを用いたブートストラップシグナリングとSLSである。これらは、ユーザサービスを発見して取得するために必要な情報を示す。SLTは、受信機が基本サービスリストを作成し、各サービスに対するSLSの発見をブートストラップできるようにする。
SLTは、基本サービス情報の非常に速い取得を可能にする。SLSは、受信機がサービスとそのコンテンツコンポーネントを発見し、それに接続できるようにする。SLTとSLSの具体的内容については後述する。
前述したように、SLTは、UDP/IPを通じて伝送可能である。このとき、実施例によって、この伝送において最もロバスト(robust)な方法によって、SLTに該当するデータが伝達されるようにすることができる。
SLTは、ROUTEプロトコルによって伝達されるSLSに接近するためのアクセス情報を有することができる。すなわち、SLTは、ROUTEプロトコルによるSLSにブートストラップすることができる。このSLSは、前述したプロトコルスタックにおいてROUTEの上位レイヤーに位置するシグナリング情報であり、ROUTE/UDP/IPを通じて伝達可能である。このSLSは、ROUTEセッションに含まれるLCTセッションのうち一つを通じて伝達されてもよい。このSLSを用いて、所望のサービスに該当するサービスコンポーネントに接近することができる。
また、SLTは、MMTPによって伝達されるMMTシグナリングコンポーネントに接近するためのアクセス情報を有することができる。すなわち、SLTは、MMTPによるSLSにブートストラップすることができる。このSLSは、MMTで定義するMMTPシグナリングメッセージ(Signaling Message)によって伝達されてもよい。このSLSを用いて、所望のサービスに該当するストリーミングサービスコンポーネント(MPU)に接近することができる。前述したように、本発明では、NRTサービスコンポーネントはROUTEプロトコルを通じて伝達されるが、MMTPによるSLSは、これに接近するための情報も含むことができる。ブロードバンドデリバリーにおいて、SLSはHTTP(S)/TCP/IPを通じて伝達される。
図3は、本発明の一実施例に係るSLTを示す図である。
まず、サービスマネジメント、デリバリー、フィジカルレイヤーの各論理的エンティティ間の関係について説明する。
サービスは、2つの基本タイプのうちのいずれかでシグナルすることができる。第一のタイプは、アプリベースエンハンスメントを有し得るリニアオーディオ/ビデオ又はオーディオだけのサービスである。第二のタイプは、プレゼンテーション及び構成がサービスの取得によって実行されるダウンロードアプリケーションによって制御されるサービスである。後者は、アプリベースサービスと呼ぶことができる。
サービスのコンテンツコンポーネントを伝達するMMTPセッション及び/又はROUTE/LCTセッションの存在と関連した規則は、次のとおりにすることができる。
アプリベースエンハンスメントがないリニアサービスのブロードキャストデリバリーのために、サービスのコンテンツコンポーネントを、(1)1つ以上のROUTE/LCTセッション、又は(2)1つ以上のMMTPセッションのいずれか一方(両方ではない)によって伝達することができる。
アプリベースエンハンスメントがあるリニアサービスのブロードキャストデリバリーのために、サービスのコンテンツコンポーネントは、(1)1つ以上のROUTE/LCTセッション、及び(2)0個以上のMMTPセッションによって伝達することができる。
特定の実施例で、同じサービスにおいてストリーミングメディアコンポーネントに対するMMTP及びROUTEの両者の使用が許容されなくてもよい。
アプリベースサービスのブロードキャストデリバリーのために、サービスのコンテンツコンポーネントは、1つ以上のROUTE/LCTセッションによって伝達されてもよい。
それぞれのROUTEセッションは、サービスを構成するコンテンツコンポーネントを全体的に又は部分的に伝達する1つ以上のLCTセッションを含む。ストリーミングサービスデリバリーにおいて、LCTセッションは、オーディオ、ビデオ、又はクローズドキャプションストリームのようなユーザサービスの個別コンポーネントを伝達することができる。ストリーミングメディアは、DASHセグメントとしてフォーマットされる。
それぞれのMMTPセッションは、MMTシグナリングメッセージ又は全体又は一部のコンテンツコンポーネントを伝達する1つ以上のMMTPパケットフローを含む。MMTPパケットフローは、MMTシグナリングメッセージ又はMPUにフォーマットされたコンポーネントを伝達することができる。
NRTユーザサービス又はシステムメタデータのデリバリーのために、LCTセッションは、ファイルベースのコンテンツアイテムを伝達する。それらのコンテンツファイルは、NRTサービスの連続的(タイムド)又は離散的(ノンタイムド)メディアコンポーネント、又はサービスシグナリングやESGフラグメントのようなメタデータで構成することができる。サービスシグナリングやESGフラグメントのようなシステムメタデータのデリバリーも、MMTPのシグナリングメッセージモードによって行うことができる。
ブロードキャストストリームは、特定帯域内に集中したキャリア周波数の側面で定義されたRFチャネルの概念である。これは[地理的領域、周波数]対によって識別される。PLP(physical layer pipe)は、RFチャネルの一部に該当する。各PLPは、特定モジュレーション及びコーディングパラメータを有する。それは、属しているブロードキャストストリーム内で固有のPLPID(PLP identifier)によって識別される。ここで、PLPをDP(data pipe)と呼ぶこともできる。
各サービスは、2つの形態のサービス識別子によって識別される。その一つは、SLTで使われ、ブロードキャスト領域内でのみ唯一であるコンパックト形態であり、その二つは、SLS及びESGで使われる全世界的に唯一である形態である。ROUTEセッションは、ソースIPアドレス、デスティネーションIPアドレス、デスティネーションポートナンバーによって識別される。LCTセッション(それが伝達するサービスコンポーネントと関連する。)は、ペアレントROUTEセッションの範囲内で唯一であるTSI(transport session identifier)によって識別される。LCTセッションに共通する属性及び個別LCTセッションに唯一な特定の属性は、サービスレイヤーシグナリングの一部であるS−TSID(service−based transport session instance description)と呼ばれるROUTEシグナリング構造で与えられる。各LCTセッションは一つのPLPを通じて伝達される。実施例によって、一つのLCTセッションが複数個のPLPを通じて伝達されてもよい。ROUTEセッションの異なるLCTセッションは、異なるPLPに含まれてもよく、そうでなくてもよい。ここで、ROUTEセッションは、複数個のPLPを通じて伝達されてもよい。S−TSIDに述べられた属性は、各LCTセッションに対するTSI値及びPLPID、デリバリーオブジェクト/ファイルに対するディスクリプタ、アプリケーションレイヤーFECパラメータを含む。
MMTPセッションは、デスティネーションIPアドレス及びデスティネーションポートナンバーによって識別される。MMTPパケットフロー(それが伝達するサービスコンポーネントと関連する。)は、ペアレントMMTPセッションの範囲内で唯一であるpacket_idによって識別される。各MMTPパケットフローに共通する属性及びMMTPパケットフローの特定属性がSLTに与えられる。各MMTPセッションに対する属性は、MMTPセッション内で伝達可能なMMTシグナリングメッセージによって与えられる。MMTPセッションの異なるMMTPパケットフローは、異なるPLPに含まれてもよく、そうでなくてもよい。ここで、MMTPセッションは、複数個のPLPを通じて伝達されてもよい。MMTシグナリングメッセージに述べられた属性は、各MMTPパケットフローに対してpacket_id値及びPLPIDを含む。ここで、MMTシグナリングメッセージは、MMTで定義された形態であってもよく、後述する実施例によって変形された形態であってもよい。
以下、LLS(Low Level Signaling)について説明する。
この機能に専用である周知のアドレス/ポートを有するIPパケットのペイロードで伝達されるシグナリング情報を、LLSと呼ぶ。このIPアドレス及びポートナンバーは実施例によって異なるように設定されてもよい。一実施例において、LLSを、アドレスが224.0.23.60であり、デスティネーションポートが4937/udpであるIPパケットで伝達することができる。LLSは、前述したプロトコルスタック上で“SLT”と表現された部分に位置してもよい。ただし、実施例によって、LLSはUDP/IPレイヤーのプロセシングを経ず、信号フレーム上の別途の物理チャネル(特定チャネル)を通じて伝送されてもよい。
LLSデータを伝達するUDP/IPパケットは、LLSテーブルという形態でフォーマットすることができる。LLSデータを運搬する毎UDP/IPパケットの最初のバイトは、LLSテーブルの開始に該当してもよい。全てのLLSテーブルの最大長さは、フィジカルレイヤーから伝達され得る最大のIPパケットによって65,507バイトに制限される。
LLSテーブルは、LLSテーブルのタイプを識別するLLSテーブルIDフィールドと、LLSテーブルのバージョンを識別するLLSテーブルバージョンフィールドを含むことができる。LLSテーブルIDフィールドが示す値によって、LLSテーブルは前述のSLTを含んだり、RRT(Rating Region Table)を含むことができる。RRTは、コンテンツ勧告レーティング(Content Advisory Rating)に関する情報を有することができる。
以下、SLT(Service List Table)について説明する。LLSは、受信機によるサービス取得のブートストラッピングと速いチャネルスキャンを支援するシグナリング情報とすることができ、SLTは、基本サービスリスティングを構築し、SLSのブートストラップディスカバリを提供するために用いられるシグナリング情報のテーブルとすることができる。
SLTの機能は、MPEG−2システムにおけるPAT(program association table)及びATSCシステムで発見されるFIC(fast information channel)に類似している。初めてブロードキャストインミッションを経る受信機に、これは、開始する地点である。SLTは、受信機がチャネル名、チャネルナンバーなどによって、それが受信し得る全てのサービスのリストを構築できるようにする速いチャネルスキャンを支援する。また、SLTは、受信機が各サービスに対してSLSを発見できるようにするブートストラップ情報を提供する。ROUTE/DASHで伝達されるサービスに対して、ブートストラップ情報は、SLSを伝達するLCTセッションのデスティネーションIPアドレス及びデスティネーションポートを含む。MMT/MPUで伝達されるサービスに対して、ブートストラップ情報は、SLSを伝達するMMTPセッションのデスティネーションIPアドレス及びデスティネーションポートを含む。
SLTは、ブロードキャストストリームにおいて各サービスに関する次の情報を含むことによって、サービス取得及び速いチャネルスキャンを支援する。第一に、SLTは視聴者にとって有意義であり、上/下の選択又はチャネルナンバーを用いた初期サービス選択を支援できるサービスリストのプレゼンテーションを許容するために必要な情報を含むことができる。第二に、SLTは、各リスティングされたサービスに対してSLSの位置を見つけるために必要な情報を含むことができる。すなわち、SLTは、SLSを伝達する位置(location)に関するアクセス情報を含むことができる。
同図の本発明の一実施例に係るSLTは、SLTルートエレメント(root element)を有するXMLドキュメントの形態で表現されている。実施例によって、SLTは、バイナリフォーマット又はXMLドキュメントの形態で表現されてもよい。
同図のSLTにおけるSLTルートエレメントは、@bsid、@sltSectionVersion、@sltSectionNumber、@totalSltSectionNumbers、@language、@capabilities、InetSigLoc及び/又はServiceを含むことができる。実施例によって、SLTルートエレメントは、@providerIdをさらに含んでもよい。実施例によって、SLTルートエレメントは@languageを含まなくてもよい。
Serviceエレメントは、@serviceId、@SLTserviceSeqNumber、@protected、@majorChannelNo、@minorChannelNo、@serviceCategory、@shortServiceName、@hidden、@slsProtocolType、BroadcastSignaling、@slsPlpId、@slsDestinationIpAddress、@slsDestinationUdpPort、@slsSourceIpAddress、@slsMajorProtocolVersion、@SlsMinorProtocolVersion、@serviceLanguage、@broadbandAccessRequired、@capabilities及び/又はInetSigLocを含むことができる。
実施例によって、SLTの属性又はエレメントは、追加/変更/削除されてもよい。SLTに含まれる各エレメントも、追加的に別途の属性又はエレメントを有することができ、本実施例による属性又はエレメントのうち一部が省略されてもよい。ここで、@表記されたフィールドは属性(attribute)に該当し、@表記されていないフィールドは、エレメント(element)に該当する。
@bsidは、全体ブロードキャストストリームの識別子である。BSIDの値は地域的レベルで唯一であってもよい。
@providerIdは、このブロードキャストストリームの一部又は全体を用いる放送会社のインデックスである。これは、選択的な属性である。これが存在しないということは、このブロードキャストストリームが一つの放送会社によって用いられていることを意味する。@providerIdは、同図では省略されている。
@sltSectionVersionは、SLTセクションのバージョンナンバーであってもよい。sltSectionVersionは、slt内で伝達される情報に変化が起こる度に1ずつ増分することができる。それが最大値に到達すると、0にシフトされる。
@sltSectionNumberは、SLTの該当セクションのナンバーであって、1からカウントすることができる。すなわち、これは、当該SLTセクションのセクションナンバーに該当する。このフィールドが使用されない場合、デフォルト値1に設定することができる。
@totalSltSectionNumbersは、当該セクションが一部であるSLTのセクション(すなわち、最大sltSectionNumberを有するセクション)の総ナンバーであってもよい。sltSectionNumberとtotalSltSectionNumbersとが併せて分割によって送られる場合、SLTの一部の“NのM部分”を示すと見なすことができる。すなわち、SLTを伝送する際に、分割(fragmentation)による伝送が支援されてもよい。このフィールドが使用されない場合、デフォルト値1に設定することができる。このフィールドが使用されない場合は、SLTが分割されて伝送されない場合であってもよい。
@languageは、当該SLTの場合に含まれるサービスの主言語を示すことができる。実施例によって、このフィールド値はISOで定義される3−文字言語コード(three character language code)の形態であってもよい。このフィールドは省略されてもよい。
@capabilitiesは、当該SLTの場合に全てのサービスに対する内容をデコーディングして有意義に示すために要求されるキャパビリティを示すことができる。
InetSigLocは、どこから、ブロードバンドを通じて外部サーバーから全ての要求されるタイプのデータを取得できるのかを受信機に知らせるURLを提供することができる。このエレメントは、@urlTypeを下位フィールドとしてさらに含んでもよい。この@urlTypeフィールドの値によって、InetSigLocが提供するURLのタイプを示すことができる。実施例によって、@urlTypeフィールド値が0である場合、InetSigLocは、シグナリングサーバーのURLを提供することができる。@urlTypeフィールド値が1である場合、InetSigLocは、ESGサーバーのURLを提供することができる。@urlTypeフィールドがその他の値を有する場合には、後の使用のために残すことができる(reserved for future use)。
Serviceフィールドは、各サービスに関する情報を有するエレメントであって、サービスエントリーに該当し得る。SLTが示すサービスの個数(N)だけのServiceエレメントフィールドが存在すればよい。以下、Serviceフィールドの下位属性/エレメントについて説明する。
@serviceIdは、当該ブロードキャスト領域の範囲内で当該サービスを唯一に識別する整数ナンバーでよい。実施例によって、@serviceIdのスコープ(scope)は変更されてもよい。@SLTserviceSeqNumberは、上記serviceId属性と同じサービスIDを有するSLTサービス情報のシーケンスナンバーを示す整数であってもよい。SLTserviceSeqNumber値は各サービスに対して0から始まり、当該Serviceエレメントにおいていずれかの属性が変化する度に1ずつ増分してもよい。ServiceIDの特定値を有する以前サービスエレメントに比べていかなる属性値も変化しないと、SLTserviceSeqNumberは増分しないだろう。SLTserviceSeqNumberフィールドは、最大値に到達した後に0にシフトされる。
@protectedは、フラグ情報であって、当該サービスの有意義な再生のための1つ又はそれ以上のコンポーネントが保護された(protected)状態であるか否かを示すことができる。“1”(真)に設定されると、有意義なプレゼンテーションに必要な1つ以上のコンポーネントが保護される。“0”(偽)に設定されると、当該フラグは、サービスの有意義なプレゼンテーションに必要なコンポーネントがいずれも保護されないということを示す。デフォルト値は、偽である。
@majorChannelNoは、サービスの“主”チャネルナンバーを示す整数値である。このフィールドの一実施例は、1から999までの範囲を有することができる。
@minorChannelNoは、サービスの“副”チャネルナンバーを示す整数値である。このフィールドの一実施例は、1から999までの範囲を有することができる。
@serviceCategoryは、当該サービスのカテゴリーを示すことができる。このフィールドが表す意味は、実施例によって変更されてもよい。一実施例によれば、このフィールド値が1、2、3の場合、当該サービスはそれぞれ、リニアA/Vサービス(Linear A/V service)、リニアオーディオサービス(Linear audio only service)、アプリベースのサービス(app−based service)を表すことができる。このフィールド値が0の場合、定義されていないカテゴリーのサービスであってもよく、このフィールド値が0、1、2、3以外の値を有する場合は、後の使用のために残すことができる。@shortServiceNameは、サービスのショートストリングネームであってもよい。
@hiddenは、存在し、“真”に設定される場合にブール値であってもよく、これは、サービスがテストや独占使用のためのものであり、普通のTV受信機では選択されないということを示す。存在しない場合、デフォルト値は“偽”である。
@slsProtocolTypeは、当該サービスによって用いられるSLSのプロトコルのタイプを示すことができる。このフィールドが表す意味は、実施例によって変更されてもよい。一実施例によれば、このフィールド値が1、2の場合、それぞれ、当該サービスが用いるSLSのプロトコルをROUTE、MMTPとすることができる。このフィールド値が0又はその他の値を有する場合は、後の使用のために残すことができる。このフィールドは、@slsProtocolと呼ぶこともできる。
BroadcastSignaling及びその下位の属性/エレメントは、放送シグナリングと関連した情報を提供することができる。BroadcastSignalingエレメントが存在しない場合、ペアレントサービスエレメントのチャイルドエレメントであるInetSigLocが存在でき、その属性であるurlTypeは、URL_type 0x00(URL to signaling server)を含む。この場合、属性であるurlは、service_idがペアレントサービスエレメントに対するserviced属性に該当するクエリーパラメータsvc=<service_id>を支援する。
又は、BroadcastSignalingエレメントが存在しない場合、エレメントInetSigLocは、sltルートエレメントのチャイルドエレメントとして存在でき、InetSigLocエレメントの属性urlTypeは、URL_type 0x00(URL to signaling server)を含む。この場合、URL_type 0x00に対する属性urlは、service_idがペアレントサービスエレメントのserviceId属性に該当するクエリーパラメータsvc=<service_id>を支援する。
@slsPlpIdは、当該サービスに対してSLSを伝達するPLPのPLP IDを示す整数を表現するストリングであってもよい。
@slsDestinationIpAddressは、当該サービスに対してSLSデータを伝達するパケットのdotted−IPv4デスティネーションアドレスを含むストリングであってもよい。
@slsDestinationUdpPortは、当該サービスに対してSLSデータを伝達するパケットのポートナンバーを含むストリングであってもよい。前述したように、デスティネーションIP/UDP情報によってSLSブートストラッピングが行われてもよい。
@slsSourceIpAddressは、当該サービスに対してSLSデータを伝達するパケットのdotted−IPv4ソースアドレスを含むストリングであってもよい。
@slsMajorProtocolVersionは、当該サービスに対してSLSを伝達するために用いられるプロトコルの主バージョンナンバーであってもよい。デフォルト値は1である。
@SlsMinorProtocolVersionは、当該サービスに対してSLSを伝達するために用いられるプロトコルの副バージョンナンバーであってもよい。デフォルト値は0である。
@serviceLanguageは、サービスの主言語を示す3文字言語コードであってもよい。このフィールドの値の形式は、実施例によって変更されてもよい。
@broadbandccessRequiredは、受信機がサービスの有意義なプレゼンテーションをするためにブロードバンドアクセスが必要であるということを示すブール値であってもよい。このフィールド値が「真」の場合、受信機は有意義のサービス再生のためにブロードバンドにアクセスしなければならず、これは、サービスのハイブリッドデリバリーケースに該当し得る。
@capabilitiesは、上記serviceId属性と同じサービスIDでサービスに対する内容をデコーディングし、有意義に示すために要求されるキャパビリティを示すことができる。
InetSigLocは、使用可能な場合、ブロードバンドを通じてシグナリングや公知情報に接続するためのURLを提供することができる。そのデータタイプは、URLがどこにアクセスするかを示す@urlType属性を追加する全てのURLデータタイプの拡張であってもよい。このフィールドの@urlTypeフィールドが示す意味は、前述したInetSigLocの@urlTypeフィールドが示す意味と同一であってもよい。属性URL_type 0x00のInetSigLocエレメントがSLTのエレメントとして存在する場合、それは、シグナリングメタデータに対してHTTP要求をするために用いられてもよい。このHTTP POSTメッセージボディーにはサービスタームが含まれてもよい。InetSigLocエレメントがセクションレベルで現れる場合、サービスタームは、要求されたシグナリングメタデータオブジェクトが適用されるサービスを示すために用いられる。サービスタームが存在しないと、当該セクションの全てのサービスに対するシグナリングメタデータオブジェクトが要求される。InetSigLocがサービスレベルで現れる場合、所望のサービスを指定するために必要なサービスタームがない。属性URL_type 0x01のInetSigLocエレメントが提供されると、それは、ブロードバンドを通じてESGデータを検索するために用いられてもよい。当該エレメントがサービスエレメントのチャイルドエレメントとして現れると、URLは、当該サービスに対してデータを検索するために用いられてもよい。当該エレメントがSLTエレメントのチャイルドエレメントとして現れると、URLは、当該セクションにおいて全てのサービスに対するESGデータを検索するために用いられてもよい。
SLTの他の実施例において、SLTの@sltSectionVersion、@sltSectionNumber、@totalSltSectionNumbers及び/又は@languageフィールドは省略されてもよい。
また、前述したInetSigLocフィールドは、@sltInetSigUri及び/又は@sltInetEsgUriフィールドに代替されてもよい。これら両フィールドはそれぞれ、シグナリングサーバーのURI、ESGサーバーのURI情報を含むことができる。SLTの下位エレメントであるInetSigLocフィールドとServiceの下位エレメントであるInetSigLocフィールドはいずれも上記のような方法で代替されてもよい。
提示されたデフォルト値は、実施例によって変更されてもよい。図示の使用(use)列は、各フィールドに関するものであり、特に、1は、当該フィールドが必須のフィールドであることを示し、0..1は、当該フィールドがオプショナルフィールドであることを示すことができる。
図4は、本発明の一実施例に係るSLSブートストラッピング及びサービスディスカバリ過程を示す図である。
以下、サービスレイヤーシグナリング(SLS、Service Layer Signaling)について説明する。
SLSは、サービス及びそのコンテンツコンポーネントを発見して取得するための情報を提供するシグナリングを意味できる。
ROUTE/DASHに対して、各サービスに対するSLSは、コンポーネントのリスト、これらをどこから取得できるか、サービスの有意義なプレゼンテーションのために要求される受信機性能のようなサービスの特性を記述する。ROUTE/DASHシステムにおいて、SLSは、USBD(user service bundle description)、S−TSID、DASH MPD(media presentation description)を含む。ここで、USBD又はUSD(User Service Description)は、SLS XMLフラグメントの一つであり、サービスの具体的な技術的情報を記述するシグナリングハブの役割を担うことができる。このUSBD/USDは、3GPP MBMSにおける定義からさらに拡張されていてもよい。USBD/USDの具体的内容については後述する。
サービスシグナリングは、サービス自体の基本属性、特に、サービスを取得するために必要な属性に焦点をおく。視聴者のためのサービス及びプログラミングの特徴は、サービス公知又はESGデータとして表される。
各サービスに対して別個のサービスシグナリングを有すると、受信機は、ブロードキャストストリームで伝達される全体SLSをパーシングせず、所望のサービスに対する適切なSLSのみを取得すればいい。
サービスシグナリングの選択的ブロードバンドデリバリーに対して、SLTは、前述したようにサービスシグナリングファイルを取得可能なHTTP URLを含むことができる。
LLSはSLS取得をブートストラップするために用いられ、その後、SLSは、ROUTEセッション又はMMTPセッションで伝達されるサービスコンポーネントを取得するために用いられる。同図では次のシグナリングシーケンスを示している。受信機は、前述したSLTを取得し始める。ROUTEセッションで伝達されるservice_idによって識別される各サービスは、PLPID(#1)、ソースIPアドレス(sIP1)、デスティネーションIPアドレス(dIP1)、及びデスティネーションポートナンバー(dPort1)のようなSLSブートストラッピング情報を提供する。MMTPセッションで伝達されるservice_idによって識別される各サービスは、PLPID(#2)、デスティネーションIPアドレス(dIP2)、及びデスティネーションポートナンバー(dPort2)のようなSLSブートストラッピング情報を提供する。
ROUTEを用いたストリーミングサービスデリバリーに対して、受信機は、PLP及びIP/UDP/LCTセッションで伝達されるSLS分割を取得することができる。一方、MMTPを用いたストリーミングサービスデリバリーに対して、受信機は、PLP及びMMTPセッションで伝達されるSLS分割を取得することができる。ROUTEを用いたサービスデリバリーに対して、これらのSLS分割は、USBD/USD分割、S−TSID分割、MPD分割を含む。これらは一つのサービスと関連している。USBD/USD分割は、サービスレイヤー特性を記述し、S−TSID分割に対するURIレファレンス及びMPD分割に対するURIレファレンスを提供する。すなわち、USBD/USDは、S−TSIDとMPDをそれぞれ参照することができる。MMTPを用いたサービスデリバリーに対して、USBDは、MMTシグナリングのMMTメッセージを参照するが、そのMPテーブルは、サービスに属するアセット(asset)のための位置情報及びパッケージIDの識別を提供する。ここで、アセットは、マルチメディアデータエンティティであり、一つの固有IDで連合され、一つのマルチメディアプレゼンテーションを生成するために用いられるデータエンティティを意味できる。アセットは、一つのサービスを構成するサービスコンポーネントに該当してもよい。MPTメッセージは、MMTのMPテーブルを有するメッセージであり、ここで、MPテーブルは、MMTアセットとコンテンツに関する情報を有するMMTパッケージテーブル(MMT Package Table)であってもよい。具体的な内容は、MMTで定義されたとおりにすればよい。ここで、メディアプレゼンテーションは、メディアコンテンツのバウンド/アンバウンドされたプレゼンテーションを成立させるデータのコレクションであってもよい。
S−TSID分割は、一つのサービスと関連したコンポーネント取得情報と当該サービスのコンポーネントに該当するTSI及びMPDで発見されるDASH表現間のマッピングを提供する。S−TSIDは、TSI及び関連のDASH表現識別子の形態のコンポーネント取得情報、及びDASH表現と関連したDASH分割を伝達するPLPIDを提供することができる。PLPID及びTSI値によって、受信機はサービスからオーディオ/ビデオコンポーネントを収集し、DASHメディア分割のバッファリングを開始した後、適切なデコーディング過程を適用する。
MMTPセッションで伝達されるUSBDリスティングサービスコンポーネントに対して、同図の“Service #2”に示すように、受信機は、SLSを完了するためにマッチングされるMMT_package_idを有するMPTメッセージを取得する。MPTメッセージは、各コンポーネントに対する取得情報及びサービスを含むサービスコンポーネントの完全なリストを提供する。コンポーネント取得情報は、MMTPセッション情報、当該セッションを伝達するPLPID、当該セッション内のpacket_idを含む。
実施例によって、例えば、ROUTEの場合、2つ以上のS−TSIDフラグメントが用いられてもよい。それぞれのフラグメントは、各サービスのコンテンツを伝達するLCTセッションに関するアクセス情報を提供することができる。
ROUTEの場合、S−TSID、USBD/USD、MPD又はこれらを伝達するLCTセッションを、サービスシグナリングチャネルと呼ぶこともできる。MMTPの場合、USBD/UD、MMTシグナリングメッセージ又はこれらを伝達するパケットフローを、サービスシグナリングチャネルと呼ぶこともできる。
同図の実施例とは違い、一つのROUTE又はMMTPセッションは、複数個のPLPを通じて伝達されてもよい。すなわち、一つのサービスは1つ以上のPLPを通じて伝達されてもよい。前述したように、一つのLCTセッションは一つのPLPを通じて伝達可能である。同図とは違い、実施例によって、一つのサービスを構成するコンポーネントがそれぞれ異なるROUTEセッションを通じて伝達されてもよい。また、実施例によって、一つのサービスを構成するコンポーネントがそれぞれ異なるMMTPセッションを通じて伝達されてもよい。実施例によって、一つのサービスを構成するコンポーネントがROUTEセッションとMMTPセッションとに分けられて伝達されてもよい。図示してはいないが、一つのサービスを構成するコンポーネントがブロードバンドを通じて伝達(ハイブリッドデリバリー)されてもよい。
図5は、本発明の一実施例に係るROUTE/DASHのためのUSBDフラグメントを示す図である。
以下、ROUTEに基づくデリバリーにおいて、サービスレイヤーシグナリングについて説明する。
SLSは、サービス及びそのコンテンツコンポーネントの発見及び接近を可能にするために、受信機に具体的な技術的情報を提供する。それは専用LCTセッションで伝達されるXMLコーディングされたメタデータ分割の集合を含むことができる。当該LCTセッションは、前述したように、SLTに含まれたブートストラップ情報を用いて取得することができる。SLSはサービスレベルごとに定義され、これは、コンテンツコンポーネントのリスト、これらをどのように取得するか、サービスの有意義なプレゼンテーションをするために要求される受信機性能のようなサービスのアクセス情報及び特徴を述べる。ROUTE/DASHシステムにおいて、リニアサービスデリバリーのために、SLSは、USBD、S−TSID及びDASH MPDのようなメタデータ分割で構成される。SLS分割は、TSI=0である専用LCT伝送セッションで伝達可能である。実施例によって、SLSフラグメントが伝達される特定LCTセッション(dedicated LCT session)のTSIは、異なる値を有してもよい。実施例によってSLSフラグメントが伝達されるLCTセッションがSLT又は他の方法によってシグナルされてもよい。
ROUTE/DASH SLSはUSBD及びS−TSIDメタデータ分割を含むことができる。これらのサービスシグナリング分割は、リニア及びアプリケーションに基づくサービスに適用可能である。USBD分割は、サービス識別、装置性能情報、サービス及び構成メディアコンポーネントにアクセスするために要求される他のSLS分割に対する参照、受信機がサービスコンポーネントの伝送モード(ブロードキャスト及び/又はブロードバンド)を決定できるようにするメタデータを含む。USBDによって参照されるS−TSID分割は、サービスのメディアコンテンツコンポーネントが伝達される1つ以上のROUTE/LCTセッションに対する伝送セッションディスクリプション、及び当該LCTセッションで伝達されるデリバリーオブジェクトのディスクリプションを提供する。USBD及びS−TSIDは後述する。
ROUTEに基づくデリバリーにおけるストリーミングコンテンツシグナリング(Streaming Content Signaling)において、SLSのストリーミングコンテンツシグナリングコンポーネントは、MPDフラグメントに該当する。MPDは、主にストリーミングコンテンツとしてのDASH分割のデリバリーのためのリニアサービスと関連する。MPDは、分割URLの形態のリニア/ストリーミングサービスの個別メディアコンポーネントに対するソース識別子、及びメディアプレゼンテーション内の識別されたリソースのコンテキストを提供する。MPDについての具体的な内容は後述する。
ROUTEに基づくデリバリーにおけるアプリベースのエンハンスメントシグナリングにおいて、アプリベースのエンハンスメントシグナリングは、アプリケーションロジックファイル、局部的にキャッシュされたメディアファイル、ネットワークコンテンツアイテム、又は公知のストリームのようなアプリベースのエンハンスメントコンポーネントのデリバリーに属する。アプリケーションはまた、可能な場合、ブロードバンドコネクション上で局部的にキャッシュされたデータを検索することができる。
以下、同図に示しているUSBD/USDの具体的な内容について説明する。
トップレベル又はエントリーポイントSLS分割は、USBD分割である。図示されたUSBDフラグメントは、本発明の一実施例であり、図示されていない基本的なUSBDフラグメントのフィールドが実施例によってさらに追加されてもよい。前述したように、図示されたUSBDフラグメントは、拡張された形態であって、基本構造にさらに追加されたフィールドを有することができる。
図示されたUSBDは、bundleDescriptionルートエレメントを有することができる。bundleDescriptionルートエレメントは、userServiceDescriptionエレメントを有することができる。userServiceDescriptionエレメントは、一つのサービスに対するインスタンスであってもよい。
userServiceDescriptionエレメントは、@serviceId、@atsc:serviceId、@atsc:serviceStatus、@atsc:fullMPDUri、@atsc:sTSIDUri、name、serviceLanguage、atsc:capabilityCode及び/又はdeliveryMethodを含むことができる。
@serviceIdは、BSIDの範囲内で唯一のサービスを識別する全世界的に唯一のURIであってもよい。当該パラメータは、ESGデータ(Service@globalServiceID)とリンクするために使用することができる。
@atsc:servicedは、LLS(SLT)において該当するサービスエントリーに対するレファレンスである。当該属性の値は、当該エントリーに割り当てられたserviceIdの値と同一である。
@atsc:serviceStatusは、当該サービスの状態を特定することができる。その値は、当該サービスが活性化されているか、又は非活性化されているかを示す。“1”(真)に設定されると、サービスが活性化されていることを示す。このフィールドが使用されない場合、デフォルト値1に設定されてもよい。
@atsc:fullMPDUriは、ブロードキャスト上で選択的に、また、ブロードバンド上で伝達されるサービスのコンテンツコンポーネントに対するディスクリプションを含むMPD分割を参照することができる。
@atsc:sTSIDUriは、当該サービスのコンテンツを伝達する伝送セッションにアクセス関連パラメータを提供するS−TSID分割を参照することができる。
nameは、lang属性によって与えられるサービスのネームを示すことができる。nameエレメントは、サービスネームの言語を示すlang属性を含むことができる。言語は、XMLデータタイプに応じて特定することができる。
serviceLanguageは、サービスの利用可能な言語を示すことができる。言語は、XMLデータタイプに応じて特定することができる。
atsc:capabilityCodeは、受信機が当該サービスのコンテンツの有意義なプレゼンテーションを生成できるように要求されるケイパビリティを特定することができる。実施例によって、本フィールドは、予め定義されたケイパビリティグループを特定してもよい。ここで、ケイパビリティグループは、有意義なプレゼンテーションのためのケイパビリティ属性値のグループであってもよい。本フィールドは、実施例によって省略されてもよい。
deliveryMethodは、アクセスのブロードキャスト及び(選択的に)ブロードバンドモード上でサービスのコンテンツに属する情報に関連するトランスポートのコンテナであってもよい。当該サービスに含まれるデータにおいて、そのデータをN個とすれば、そのそれぞれのデータに対するデリバリー方法が、このエレメントによって記述され得る。deliveryMethodエレメントは、r12:broadcastAppServiceエレメント及びr12:unicastAppServiceエレメントを含むことができる。それぞれの下位エレメントは、basePatternエレメントを下位エレメントとして有することができる。
r12:broadcastAppServiceは、所属のメディアプレゼンテーションの全ての期間にわたって、サービスに属する当該メディアコンポーネントを含む、多重化又は非多重化された形態のブロードキャスト上で伝達されるDASHレプレゼンテーションであってもよい。すなわち、それぞれの本フィールドは、放送網を介して伝達されるDASHレプレゼンテーション(representation)を意味し得る。
r12:unicastAppServiceは、所属のメディアプレゼンテーションの全ての期間にわたって、サービスに属する構成メディアコンテンツコンポーネントを含む、多重化又は非多重化された形態のブロードバンド上で伝達されるDASHレプレゼンテーションであってもよい。すなわち、それぞれの本フィールドは、ブロードバンドを介して伝達されるDASHレプレゼンテーション(representation)を意味し得る。
basePatternは、含まれた期間にペアレントレプレゼンテーションのメディア分割を要求するためにDASHクライアントによって使用される分割URLの全ての部分に対してマッチングされるように受信機によって使用される文字パターンであってもよい。マッチは、当該要求されたメディア分割がブロードキャストトランスポート上で伝達されることを暗示する。それぞれのr12:broadcastAppServiceエレメントとr12:unicastAppServiceエレメントで表現されるDASHレプレゼンテーションを受信できるURLアドレスにおいて、そのURLの一部分などは特定のパターンを有することができ、そのパターンが本フィールドによって記述され得る。この情報を通じて、一定の部分のデータに対する区分が可能である。提示されたデフォルト値は、実施例によって変更されてもよい。図示された使用(use)列は各フィールドに関するもので、Mは必須のフィールド、Oはオプショナルフィールド、ODは、デフォルト値を有するオプショナルフィールド、CMは、条件付きの必須のフィールドを意味し得る。0...1〜0...Nは、当該フィールドの使用可能な個数を意味し得る。
図6は、本発明の一実施例に係るROUTE/DASHのためのS−TSIDフラグメントを示す図である。
以下、同図のS−TSIDの具体的な内容について説明する。
S−TSIDは、サービスのコンテンツコンポーネントを伝達する伝送セッションに対する全体的なセッションディスクリプション情報を提供するSLS XML分割を意味することができる。S−TSIDは、サービスのメディアコンテンツコンポーネントが伝達される構成LCTセッション、及び0個以上のROUTEセッションに対する全体的な伝送セッションディスクリプション情報を含む、SLSメタデータ分割である。S−TSIDはまた、LCTセッションで伝達されるコンテンツコンポーネント及びペイロードフォーマットに対する追加情報だけでなく、サービスのLCTセッションで伝達されるデリバリーオブジェクト又はオブジェクトフローに対するファイルメタデータを含む。
S−TSID分割の各インスタンスは、userServiceDescriptionエレメントの@atsc:sTSIDUri属性によってUSBD分割で参照参照される。図示された本発明の一実施例に係るS−TSIDは、XMLドキュメントの形態で表現されている。実施例によって、S−TSIDは、バイナリフォーマット又はXMLドキュメントの形態で表現されてもよい。
図示されたS−TSIDは、S−TSIDルートエレメントを有することができる。S−TSIDルートエレメントは、@serviceId及び/又はRSを含むことができる。
@serviceIDは、USDでサービスエレメントに該当するレファレンスであってよい。当該属性の値は、service_idの該当の値を有するサービスを参照することができる。
RSエレメントは、当該サービスデータを伝達するROUTEセッションに関する情報を有することができる。複数個のROUTEセッションを介してサービスデータ又はサービスコンポーネントを伝達できるので、このエレメントは1個〜N個の個数を有することができる。
RSエレメントは、@bsid、@sIpAddr、@dIpAddr、@dport、@PLPID及び/又はLSを含むことができる。
@bsidは、broadcastAppServiceのコンテンツコンポーネントが伝達されるブロードキャストストリームの識別子であってよい。当該属性が存在しない場合、デフォルトブロードキャストストリームのPLPが当該サービスに対するSLS分割を伝達することができる。その値は、SLTでbroadcast_stream_idと同一であってもよい。
@sIpAddrは、ソースIPアドレスを示すことができる。ここで、ソースIPアドレスは、当該サービスに含まれるサービスコンポーネントを伝達するROUTEセッションのソースIPアドレスを意味できる。前述したように、一つのサービスのサービスコンポーネントは、複数個のROUTEセッションを介して伝達されてもよい。このため、当該S−TSIDが伝達されるROUTEセッションではなく、別のROUTEセッションでそのサービスコンポーネントが伝送されてもよい。したがって、ROUTEセッションのソースIPアドレスを示すために本フィールドを使用することができる。本フィールドのデフォルト値は、現在のROUTEセッションのソースIPアドレスとすることができる。他のROUTEセッションを介して伝達されるサービスコンポーネントがあり、このROUTEセッションを指示しなければならない場合には、本フィールド値は、そのROUTEセッションのソースIPアドレス値であってもよい。この場合、本フィールドはM、すなわち、必須のフィールドであってもよい。
@dIpAddrは、デスティネーションIPアドレスを示すことができる。ここで、デスティネーションIPアドレスは、当該サービスに含まれるサービスコンポーネントを伝達するROUTEセッションのデスティネーションIPアドレスであってもよい。@sIpAddrで説明したような場合のために、本フィールドは、サービスコンポーネントを伝達するROUTEセッションのデスティネーションIPアドレスを示すことができる。本フィールドのデフォルト値は、現在のROUTEセッションのデスティネーションIPアドレスであってもよい。他のROUTEセッションを介して伝達されるサービスコンポーネントがあり、このROUTEセッションを指示しなければならない場合には、本フィールド値は、そのROUTEセッションのデスティネーションIPアドレス値であってもよい。この場合、本フィールドはM、すなわち、必須フィールドであってもよい。
@dportは、デスティネーションポートを示すことができる。ここで、デスティネーションポートは、当該サービスに含まれるサービスコンポーネントを伝達するROUTEセッションのデスティネーションポートであってもよい。@sIpAddrで説明したような場合のために、本フィールドは、サービスコンポーネントを伝達するROUTEセッションのデスティネーションポートを示すことができる。本フィールドのデフォルト値は、現在のROUTEセッションのデスティネーションポートナンバーであってもよい。他のROUTEセッションを介して伝達されるサービスコンポーネントがあり、このROUTEセッションを指示しなければならない場合には、本フィールド値は、そのROUTEセッションのデスティネーションポートナンバー値であってもよい。この場合、本フィールドはM、すなわち、必須フィールドであってもよい。
@PLPIDは、RSで表現されるROUTEセッションのためのPLPのIDであってもよい。デフォルト値は、現在のS−TSIDが含まれたLCTセッションのPLPのIDであってもよい。実施例によって、本フィールドは、当該ROUTEセッションでS−TSIDが伝達されるLCTセッションのためのPLPのID値を有してもよく、当該ROUTEセッションのための全てのPLPのID値を有してもよい。
LSエレメントは、当該サービスデータを伝達するLCTセッションに関する情報を有することができる。複数個のLCTセッションを介してサービスデータ又はサービスコンポーネントを伝達できるので、本エレメントは、1個〜N個の個数を有することができる。
LSエレメントは、@tsi、@PLPID、@bw、@startTime、@endTime、SrcFlow及び/又はRprFlowを含むことができる。
@tsiは、当該サービスのサービスコンポーネントが伝達されるLCTセッションのTSI値を示すことができる。
@PLPIDは、当該LCTセッションのためのPLPのID情報を有することができる。この値は、基本ROUTEセッション値を上書きしてもよい。
@bwは、最大の帯域値を示すことができる。@startTimeは、当該LCTセッションのスタートタイム(Start time)を示すことができる。@endTimeは、当該LCTセッションのエンドタイム(End time)を示すことができる。SrcFlowエレメントは、ROUTEのソースフローについて記述することができる。RprFlowエレメントは、ROUTEのリペアフローについて記述することができる。
提示されたデフォルト値は、実施例によって変更されてもよい。図示された使用(use)列は、各フィールドに関するもので、Mは必須フィールド、Oはオプショナルフィールド、ODは、デフォルト値を有するオプショナルフィールド、CMは、条件付きの必須フィールドを意味できる。0...1〜0...Nは、当該フィールドの使用可能な個数を意味できる。
以下、ROUTE/DASHのためのMPD(Media Presentation Description)について説明する。
MPDは、放送会社によって定められた与えられたデューレーションのリニアサービスに該当するDASHメディアプレゼンテーションの公式化されたディスクリプションを含むSLSメタデータ分割である(例えば、ある期間における一つのTVプログラム又は連続的なリニアTVプログラムの集合)。MPDのコンテンツは、メディアプレゼンテーション内で識別されたリソースに対するコンテキスト及び分割に対するソース識別子を提供する。MPD分割のデータ構造及びセマンティクスは、MPEG DASHによって定義されたMPDに従うことができる。
MPDで伝達される1つ以上のDASHレプレゼンテーションは、ブロードキャスト上で伝達することができる。MPDは、ハイブリッドサービスの場合のようなブロードバンド上で伝達される追加レプレゼンテーションを記述したり、ブロードキャスト信号悪化(例えば、トンネルの中の走行)によるブロードキャストからブロードキャストへのハンドオフでサービス連続性を支援したりすることができる。
図7は、本発明の一実施例に係るMMTのためのUSBD/USDフラグメントを示す図である。
リニアサービスのためのMMT SLSは、USBD分割及びMPテーブルを含む。MPテーブルは、前述したとおりである。USBD分割は、サービス識別、装置性能情報、サービス及び構成メディアコンポーネントにアクセスする上で要求される他のSLS分割に対する参照、及び受信機がサービスコンポーネントの伝送モード(ブロードキャスト及び/又はブロードバンド)を決定できるようにするメタデータを含む。USBDによって参照されるMPUコンポーネントに対するMPテーブルは、サービスのメディアコンテンツコンポーネントが伝達されるMMTPセッションに対する伝送セッションディスクリプション、及びMMTPセッションで伝達されるアセットのディスクリプションを提供する。
MPUコンポーネントに対するSLSのストリーミングコンテンツシグナリングコンポーネントは、MMTで定義されたMPテーブルに該当する。MPテーブルは、各アセットが単一のサービスコンポーネントに該当するMMTアセットのリスト、及び当該コンポーネントに対する位置情報のディスクリプションを提供する。
USBD分割は、ROUTEプロトコル及びブロードバンドによってそれぞれ伝達されるサービスコンポーネントに対して、前述したようなS−TSID及びMPDに対する参照も含むことができる。実施例によって、MMTを通じたデリバリーにおいて、ROUTEプロトコルを介して伝達されるサービスコンポーネントはNRTなどのデータのことを指すので、この場合においてMPDは用いられなくてもよい。また、MMTを用いたデリバリーにおいて、ブロードバンドで伝達されるサービスコンポーネントはどのLCTセッションを介して伝達されるかに関する情報が必要でないので、S−TSIDは用いられなくてもよい。ここで、MMTパッケージは、MMTを用いて伝達される、メディアデータの論理的コレクションであってもよい。ここで、MMTPパケットは、MMTを用いて伝達されるメディアデータのフォーマットされたユニットを意味できる。MPU(Media Processing Unit)は、独立してデコーディング可能なタイムド/ノン−タイムドデータのジェネリックコンテナを意味できる。ここで、MPUにおけるデータはメディアコーデックアグノスティックである。
以下、同図に示されたUSBD/USDの具体的な内容について説明する。
図示されたUSBDフラグメントは、本発明の一実施例であり、図示されていない基本的なUSBDフラグメントのフィールドが実施例によってさらに追加されてもよい。前述したように、図示されたUSBDフラグメントは、拡張された形態であって、基本構造にさらに追加されたフィールドを有することができる。
図示された本発明の一実施例に係るUSBDは、XMLドキュメントの形態で表現されている。実施例によって、USBDは、バイナリフォーマット又はXMLドキュメントの形態で表現されてもよい。
図示されたUSBDは、bundleDescriptionルートエレメントを有することができる。bundleDescriptionルートエレメントは、userServiceDescriptionエレメントを有することができる。userServiceDescriptionエレメントは、1つのサービスに対するインスタンスであってもよい。
userServiceDescriptionエレメントは、@serviceId、@atsc:serviceId、name、serviceLanguage、atsc:capabilityCode、atsc:Channel、atsc:mpuComponent、atsc:routeComponent、atsc:broadband Component及び/又はatsc:ComponentInfoを含むことができる。
ここで、@serviceId、@atsc:serviceId、name、serviceLanguage、atsc:capabilityCodeは、前述したものと同一であってもよい。nameフィールドの下のlangフィールドも、前述したものと同一であってもよい。atsc:capabilityCodeは、実施例によって省略されてもよい。
userServiceDescriptionエレメントは、実施例によってatsc:contentAdvisoryRatingエレメントをさらに含むことができる。このエレメントはオプショナルエレメントであってもよい。atsc:contentAdvisoryRatingは、コンテンツ諮問順位を特定することができる。本フィールドは図示していない。
atsc:Channelは、サービスのチャネルに対する情報を有することができる。atsc:Channelエレメントは、@atsc:majorChannelNo、@atsc:minorChannelNo、@atsc:serviceLang、@atsc:serviceGenre、@atsc:serviceIcon及び/又はatsc:ServiceDescriptionを含むことができる。@atsc:majorChannelNo、@atsc:minorChannelNo、@atsc:serviceLangは、実施例によって省略されてもよい。
@atsc:majorChannelNoは、サービスの主チャネルナンバーを示す属性である。
@atsc:minorChannelNoは、サービスの副チャネルナンバーを示す属性である。
@atsc:serviceLangは、サービスで使用される主要言語を示す属性である。
@atsc:serviceGenreは、サービスの主要ジャンルを示す属性である。
@atsc:serviceIconは、当該サービスを表現するために使用されるアイコンに対するURLを示す属性である。
atsc:ServiceDescriptionは、サービスディスクリプションを含み、これは多重言語であってもよい。atsc:ServiceDescriptionは、@atsc:serviceDescrText及び/又は@atsc:serviceDescrLangを含むことができる。
@atsc:serviceDescrTextは、サービスのディスクリプションを示す属性である。
@atsc:serviceDescrLangは、前記serviceDescrText属性の言語を示す属性である。
atsc:mpuComponentは、MPUの形態で伝達されるサービスのコンテンツコンポーネントに対する情報を有することができる。atsc:mpuComponentは、@atsc:mmtPackageId及び/又は@atsc:nextMmtPackageIdを含むことができる。
@atsc:mmtPackageIdは、MPUとして伝達されるサービスのコンテンツコンポーネントに対するMMTパッケージを参照することができる。
@atsc:nextMmtPackageIdは、MPUとして伝達されるサービスのコンテンツコンポーネントに合わせて@atsc:mmtPackageIdによって参照された後に使用されるMMTパッケージを参照することができる。
atsc:routeComponentは、ROUTEを介して伝達されるサービスのコンテンツコンポーネントに対する情報を有することができる。atsc:routeComponentは、@atsc:sTSIDUri、@sTSIDPlpId、@sTSIDDestinationIpAddress、@sTSIDDestinationUdpPort、@sTSIDSourceIpAddress、@sTSIDMajorProtocolVersion及び/又は@sTSIDMinorProtocolVersionを含むことができる。
@atsc:sTSIDUriは、当該サービスのコンテンツを伝達する伝送セッションにアクセス関連パラメータを提供するS−TSID分割を参照することができる。このフィールドは、前述したROUTEのためのUSBDでのS−TSIDを参照するためのURIと同一であってもよい。前述したように、MMTPによるサービスデリバリーにおいても、NRTなどを介して伝達されるサービスコンポーネントはROUTEによって伝達されてもよい。そのためのS−TSIDを参照するために、本フィールドが使用されてもよい。
@sTSIDPlpIdは、当該サービスに対するS−TSIDを伝達するPLPのPLP IDを示す整数を表現するストリングであってもよい。(デフォルト:現在のPLP)
@sTSIDDestinationIpAddressは、当該サービスに対するS−TSIDを伝達するパケットのdotted−IPv4デスティネーションアドレスを含むストリングであってもよい。(デフォルト:現在のMMTPセッションのソースIPアドレス)
@sTSIDDestinationUdpPortは、当該サービスに対するS−TSIDを伝達するパケットのポートナンバーを含むストリングであってもよい。
@sTSIDSourceIpAddressは、当該サービスに対するS−TSIDを伝達するパケットのdotted−IPv4ソースアドレスを含むストリングであってもよい。
@sTSIDMajorProtocolVersionは、当該サービスに対するS−TSIDを伝達するために使用されるプロトコルの主バージョンナンバーを示すことができる。デフォルト値は1である。
@sTSIDMinorProtocolVersionは、当該サービスに対するS−TSIDを伝達するために使用されるプロトコルの副バージョンナンバーを示すことができる。デフォルト値は0である。
atsc:broadbandComponentは、ブロードバンドを介して伝達されるサービスのコンテンツコンポーネントに対する情報を有することができる。すなわち、ハイブリッドデリバリーを想定したフィールドであってもよい。atsc:broadbandComponentは、@atsc:fullfMPDUriをさらに含むことができる。
@atsc:fullfMPDUriは、ブロードバンドで伝達されるサービスのコンテンツコンポーネントに対するディスクリプションを含むMPD分割に対するレファレンスであってもよい。
atsc:ComponentInfoは、サービスのアベイラブルな(available)コンポーネントに対する情報を有することができる。それぞれのコンポーネントに対する、タイプ、ロール、名などの情報を有することができる。各コンポーネント(N個)の数だけの本フィールドが存在することができる。atsc:ComponentInfoは、@atsc:componentType、@atsc:componentRole、@atsc:componentProtectedFlag、@atsc:componentId及び/又は@atsc:componentNameを含むことができる。
@atsc:componentTypeは、当該コンポーネントのタイプを示す属性である。0の値はオーディオコンポーネントを示す。1の値はビデオコンポーネントを示す。2の値はクローズドキャプションコンポーネントを示す。3の値はアプリケーションコンポーネントを示す。4〜7の値は残す。本フィールド値の意味は、実施例によって異なって設定されてもよい。
@atsc:componentRoleは、当該コンポーネントの役割及び種類を示す属性である。
オーディオに対して(前記componentType属性が0と同一であるとき)、componentRole属性の値は、次のとおりである。0=Complete main、1=音楽及び効果(Music and Effects)、2=対話(Dialog)、3=解説(Commentary)、4=視覚障害(Visually Impaired)、5=聴覚障害(Hearing Impaired)、6=ボイスオーバー(Voice−Over)、7−254=reserved、255=unknown。
オーディオに対して(前記componentType属性が1と同一であるとき)、componentRole属性の値は、次のとおりである。0=Primary video、1=代替カメラビュー(Alternative camera view)、2=他の代替ビデオコンポーネント(Other alternative video component)、3=手話挿入(Sign language inset)、4=Follow subject video、5=3Dビデオの左側ビュー(3D video left view)、6=3Dビデオの右側ビュー(3D video right view)、7=3Dビデオの深さ情報(3D video depth information)、8=Part of video array <x,y> of <n,m>、9=Follow−Subject metadata、10−254=reserved、255=unknown。
クローズドキャプションコンポーネントに対して(前記componentType属性が2と同一であるとき)、componentRole属性の値は、次のとおりである。0=Normal、1=Easy reader、2−254=reserved、255=unknown。
前記componentType属性の値が3と7との間であれば、componentRole255と同一であってもよい。本フィールド値の意味は、実施例によって異なって設定されてもよい。
@atsc:componentProtectedFlagは、当該コンポーネントが保護されるか(例えば、暗号化されるか)否かを示す属性である。当該フラグが1の値に設定されると、当該コンポーネントは保護される(例えば、暗号化される)。当該フラグが0の値に設定されると、当該コンポーネントは保護されない(例えば、暗号化されない)。存在しない場合、componentProtectedFlag属性の値は0と同一であると推論される。本フィールド値の意味は、実施例によって異なって設定されてもよい。
@atsc:componentIdは、当該コンポーネントの識別子を示す属性である。当該属性の値は、当該コンポーネントに該当するMPテーブルにおいてasset_idと同一であってもよい。
@atsc:componentNameは、当該コンポーネントの人が読み取り可能な名を示す属性である。
提示されたデフォルト値は、実施例によって変更されてもよい。図示された使用(use)列は、各フィールドに関するもので、Mは必須フィールド、Oはオプショナルフィールド、ODは、デフォルト値を有するオプショナルフィールド、CMは、条件付きの必須フィールドを意味できる。0...1〜0...Nは、当該フィールドの使用可能な個数を意味できる。
以下、MMTのためのMPD(Media Presentation Description)について説明する。
MPDは、放送会社によって定められた与えられたデューレーションのリニアサービスに該当するSLSメタデータ分割である(例えば、一つのTVプログラム、又はある期間における連続的なリニアTVプログラムの集合)。MPDのコンテンツは、分割に対するリソース識別子、及びメディアプレゼンテーション内で識別されたリソースに対するコンテキストを提供する。MPDのデータ構造及びセマンティクスは、MPEG DASHによって定義されたMPDに従うことができる。
本発明の実施例において、MMTPセッションによって伝達されるMPDは、ハイブリッドサービスの場合のようなブロードバンド上で伝達されるレプレゼンテーションを記述したり、ブロードキャスト信号悪化(例えば、山の下やトンネルの中の走行)によるブロードキャストからブロードキャストへのハンドオフでサービス連続性を支援したりすることができる。
以下、MMTのためのMMTシグナリングメッセージについて説明する。
MMTPセッションがストリーミングサービスを伝達するために使用される場合、MMTによって定義されたMMTシグナリングメッセージは、MMTによって定義されたシグナリングメッセージモードに応じてMMTPパケットで伝達される。アセットを伝達するMMTPパケットと同一のpacket_id値に設定されてもよい、アセットに特定のMMTシグナリングメッセージを伝達するMMTPパケットを除いて、SLSを伝達するMMTPパケットのpacket_idフィールドの値は“00”に設定される。各サービスに対する適切なパケットを参照する識別子は、前述したように、USBD分割によってシグナリングされる。マッチングするMMT_package_idを有するMPTメッセージは、SLTでシグナリングされるMMTPセッション上で伝達され得る。各MMTPセッションは、そのセッションに特定のMMTシグナリングメッセージ、又はMMTPセッションによって伝達される各アセットを伝達する。
すなわち、SLTで特定のサービスに対するSLSを有するパケットのIPデスティネーションアドレス/ポートナンバーなどを特定して、MMTPセッションのUSBDに接近することができる。前述したように、SLSを運搬するMMTPパケットのパケットIDは、00などの特定の値として指定できる。USBDの前述したパッケージID情報を用いて、マッチングされるパッケージIDを有するMPTメッセージに接近することができる。MPTメッセージは、後述するように、各サービスコンポーネント/アセットに接近するために使用することができる。
次のMMTPメッセージは、SLTでシグナリングされるMMTPセッションによって伝達されてもよい。
MPTメッセージ:このメッセージは、全てのアセットのリスト及びMMTによって定義されたようなそれらの位置情報を含む、MPテーブルを伝達する。アセットがMPテーブルを伝達する現PLPと異なるPLPによって伝達されると、当該アセットを伝達するPLPの識別子は、PLP識別子ディスクリプタを使用したMPテーブルで提供されてもよい。PLP識別子ディスクリプタについては後述する。
MMT ATSC3(MA3) message mmt_atsc3_message():このメッセージは、前述したように、SLSを含むサービスに特定のシステムメタデータを伝達する。mmt_atsc3_message()については後述する。
次のMMTPメッセージは、必要であれば、SLTでシグナリングされたMMTPセッションによって伝達されてもよい。
MPIメッセージ:このメッセージは、プレゼンテーション情報の全てのドキュメント又は一部のドキュメントを含む、MPIテーブルを伝達する。MPIテーブルと関連するMPテーブルは、このメッセージによって伝達されてもよい。
CRI(clock relation information)メッセージ:このメッセージは、NTPタイムスタンプとMPEG−2 STCとの間のマッピングのためのクロック関連情報を含むCRIテーブルを伝達する。実施例によって、CRIメッセージは当該MMTPセッションを介して伝達されなくてもよい。
次のMMTPメッセージは、ストリーミングコンテンツを伝達する各MMTPセッションによって伝達されてもよい。
仮想的な受信機バッファーモデルメッセージ:このメッセージは、バッファーを管理するために受信機によって要求される情報を伝達する。
仮想的な受信機バッファーモデル除去メッセージ:このメッセージは、MMTデカプセレーションバッファーを管理するために受信機によって要求される情報を伝達する。
以下、MMTシグナリングメッセージのうち1つであるmmt_atsc3_message()について説明する。MMTシグナリングメッセージであるmmt_atsc3_message()は、前述した本発明によって、サービスに特定の情報を伝達するために定義される。本シグナリングメッセージは、MMTシグナリングメッセージの基本的なフィールドであるメッセージID、バージョン及び/又は長さ(length)フィールドを含むことができる。本シグナリングメッセージのペイロードには、サービスID情報、コンテンツタイプ、コンテンツバージョン、コンテンツコンプレッション情報及び/又はURI情報が含まれてもよい。コンテンツタイプ情報は、本シグナリングメッセージのペイロードに含まれるデータのタイプを示すことができる。コンテンツバージョン情報は、ペイロードに含まれるデータのバージョンを、コンテンツコンプレッション情報は、当該データに適用されたコンプレッションタイプを示すことができる。URI情報は、本メッセージによって伝達されるコンテンツと関連するURI情報を有することができる。
以下、PLP識別子ディスクリプタについて説明する。
PLP識別子ディスクリプタは、前述したMPテーブルのディスクリプタのうち1つとして使用できるディスクリプタである。PLP識別子ディスクリプタは、アセットを伝達するPLPに関する情報を提供する。アセットが、MPテーブルを伝達する現在のPLPと異なるPLPによって伝達されると、PLP識別子ディスクリプタは、そのアセットを伝達するPLPを識別するために、関連するMPテーブルでアセットディスクリプタとして使用されてもよい。PLP識別子ディスクリプタは、PLP ID情報以外にBSID情報をさらに含むこともできる。BSIDは、このディスクリプタによって記述されるアセットのためのMMTPパケットを伝達するブロードキャストストリームのIDであってもよい。
図8は、本発明の一実施例に係るリンクレイヤープロトコルアーキテクチャーを示す図である。
以下、リンクレイヤー(Link Layer)について説明する。
リンクレイヤーは、フィジカルレイヤーとネットワークレイヤーとの間のレイヤーであり、送信側では、ネットワークレイヤーからフィジカルレイヤーにデータを伝送し、受信側では、フィジカルレイヤーからネットワークレイヤーにデータを伝送する。リンクレイヤーの目的は、フィジカルレイヤーによる処理のために全ての入力パケットタイプを一つのフォーマットで要約すること、まだ定義されていない入力タイプに対する柔軟性、及び将来の拡張可能性を保障することである。また、リンクレイヤー内で処理すれば、例えば、入力パケットのヘッダーにある不要な情報を圧縮するためにオプションを提供することによって、入力データが効率的に伝送されるように保障する。エンカプセレーション、コンプレッションなどの動作はリンクレイヤープロトコルと呼ばれ、当該プロトコルを用いて生成されたパケットはリンクレイヤーパケットと呼ばれる。リンクレイヤーは、パケットエンカプセレーション(packet encapsulation)、オーバーヘッドリダクション(Overhead Reduction)及び/又はシグナリング伝送(Signaling Transmission)などの機能を果たすことができる。
以下、パケットエンカプセレーションについて説明する。リンクレイヤープロトコルは、IPパケット及びMPEG−2 TSのようなものを含む全てのタイプのパケットのエンカプセレーションを可能にする。リンクレイヤープロトコルを用いて、フィジカルレイヤーは、ネットワークレイヤープロトコルタイプと独立して一つのパケットフォーマットのみを処理すればよい(ここで、ネットワークレイヤーパケットの一種としてMPEG−2 TSパケットを考慮)。各ネットワークレイヤーパケット又は入力パケットは、ジェネリックリンクレイヤーパケットのペイロードに変形する。追加的に、入力パケットのサイズが特に小さいか又は大きい場合、フィジカルレイヤーリソースを効率的に用いるために、連鎖及び分割を行うことができる。
前述したように、パケットエンカプセレーション過程で分割(segmentation)を活用することができる。ネットワークレイヤーパケットが大きすぎることから、フィジカルレイヤーで容易に処理できない場合、ネットワークレイヤーパケットは2つ以上の分割に分けられる。リンクレイヤーパケットヘッダーは、送信側で分割を行い、受信側で再結合を行うために、プロトコルフィールドを含む。ネットワークレイヤーパケットが分割される場合、各分割は、ネットワークレイヤーパケットにおける元の位置と同一の順序でリンクレイヤーパケットにエンカプセレーションされてもよい。また、ネットワークレイヤーパケットの分割を含む各リンクレイヤーパケットは、結果的にフィジカルレイヤーに伝送されてもよい。
前述したように、パケットエンカプセレーション過程で連鎖(concatenation)も活用することができる。リンクレイヤーパケットのペイロードが複数のネットワークレイヤーパケットを含む程度にネットワークレイヤーパケットが十分に小さい場合、リンクレイヤーパケットヘッダーは、連鎖を行うためにプロトコルフィールドを含む。連鎖は、複数の小さいサイズのネットワークレイヤーパケットを一つのペイロードに結合したものである。ネットワークレイヤーパケットが連鎖すれば、各ネットワークレイヤーパケットは、元の入力順序と同一の順序でリンクレイヤーパケットのペイロードに連鎖することができる。また、リンクレイヤーパケットのペイロードを構成する各パケットは、パケットの分割ではなく全体パケットであってもよい。
以下、オーバーヘッドリダクションについて説明する。リンクレイヤープロトコルの使用により、フィジカルレイヤー上でデータの伝送に対するオーバーヘッドを大幅に減少させることができる。本発明に係るリンクレイヤープロトコルは、IPオーバーヘッドリダクション及び/又はMPEG−2 TSオーバーヘッドリダクションを提供することができる。IPオーバーヘッドリダクションにおいて、IPパケットは、固定されたヘッダーフォーマットを有しているが、通信環境で必要な一部の情報はブロードキャスト環境では不要であってもよい。リンクレイヤープロトコルは、IPパケットのヘッダーを圧縮することによってブロードキャストオーバーヘッドを低減するメカニズムを提供する。MPEG−2 TSオーバーヘッドリダクションにおいて、リンクレイヤープロトコルは、シンクバイト除去、ヌルパケット削除及び/又は共通ヘッダー除去(圧縮)を提供する。まず、シンクバイト除去は、TSパケット当たり1バイトのオーバーヘッドリダクションを提供し、次に、ヌルパケット削除メカニズムは、受信機で再挿入可能な方式で188バイトのヌルTSパケットを除去する。最後に、共通ヘッダー除去メカニズムが提供される。
シグナリング伝送に対して、リンクレイヤープロトコルでは、シグナリングパケットのための特定のフォーマットが、リンクレイヤーシグナリングを伝送するために提供されてもよい。これについては後述する。
図示された本発明の一実施例に係るリンクレイヤープロトコルアーキテクチャーにおいて、リンクレイヤープロトコルは、入力パケットとして、IPv4、MPEG−2 TSなどのような入力ネットワークレイヤーパケットを取る。将来の拡張は、他のパケットタイプとリンクレイヤーで入力され得るプロトコルを示す。リンクレイヤープロトコルは、フィジカルレイヤーで特定のチャネルに対するマッピングに関する情報を含む全てのリンクレイヤーシグナリングに対するシグナリング及びフォーマットを特定する。同図は、ALPがどのように様々なヘッダーコンプレッション及び削除アルゴリズムを用いて伝送効率を向上させるためにメカニズムを含むかを示す。また、リンクレイヤープロトコルは、基本的に入力パケットをエンカプセレーションすることができる。
図9は、本発明の一実施例に係るリンクレイヤーパケットのベースヘッダー構造を示す図である。以下、ヘッダーの構造について説明する。
リンクレイヤーパケットは、データペイロードが後続するヘッダーを含むことができる。リンクレイヤーパケットのヘッダーは、ベースヘッダーを含むことができ、ベースヘッダーのコントロールフィールドに応じて追加ヘッダーを含むことができる。オプショナルヘッダーの存在は、追加ヘッダーのフラグフィールドによって指示される。実施例によって、追加ヘッダー、オプショナルヘッダーの存在を示すフィールドはベースヘッダーに位置してもよい。
以下、ベースヘッダーの構造について説明する。リンクレイヤーパケットエンカプセレーションに対するベースヘッダーは階層構造を有する。ベースヘッダーは、2バイトの長さを有することができ、リンクレイヤーパケットヘッダーの最小の長さである。
図示された本発明の一実施例に係るベースヘッダーは、Packet_Typeフィールド、PCフィールド及び/又は長さ(length)フィールドを含むことができる。実施例によって、ベースヘッダーは、HMフィールド又はS/Cフィールドをさらに含んでもよい。
Packet_Typeフィールドは、リンクレイヤーパケットへのエンカプセレーション前の入力データのパケットタイプ又は元のプロトコルを示す、3ビットのフィールドである。IPv4パケット、圧縮されたIPパケット(compressed IP packet)、リンクレイヤーシグナリングパケット、及びその他のタイプのパケットが、このようなベースヘッダーの構造を有し、エンカプセレーションされてもよい。ただし、実施例によって、MPEG−2 TSパケットは、これとは異なる特別な構造を有し、エンカプセレーションされてもよい。Packet_Typeの値が“000”、“001”、“100”又は“111”であると、ALPパケットの元のデータタイプは、IPv4パケット、圧縮IPパケット、リンクレイヤーシグナリング又はエクステンションパケットのうち1つである。MPEG−2 TSパケットがカプセル化されると、Packet_Typeの値は“010”であってもよい。他のPacket_Typeフィールドの値は、将来の使用のために残すことができる(reserved for future use)。
Payload_Configuration(PC)フィールドは、ペイロードの構成を示す1ビットのフィールドであってもよい。0の値は、リンクレイヤーパケットが一つの全体の入力パケットを伝達し、次のフィールドがHeader_Modeであることを示すことができる。1の値は、リンクレイヤーパケットが1つ以上の入力パケット(連鎖)や大きい入力パケット(分割)の一部を伝達し、次のフィールドがSegmentation_Concatenationであることを示すことができる。
Header_Mode(HM)フィールドは、0に設定される場合、追加ヘッダーがないことを示し、リンクレイヤーパケットのペイロードの長さが2048バイトよりも小さいことを示す、1ビットのフィールドであってもよい。この数値は、実施例によって変更されてもよい。1の値は、下記に定義された1つのパケットのための追加ヘッダーが長さフィールドの次に存在することを示すことができる。この場合、ペイロードの長さは、2047バイトよりも大きく、及び/又はオプショナルフィーチャが使用されてもよい(サブストリーム識別、ヘッダー拡張など)。この数値は、実施例によって変更されてもよい。本フィールドは、リンクレイヤーパケットのPayload_Configurationフィールドが0の値を有するときにのみ存在できる。
Segmentation_Concatenation(S/C)フィールドは、0に設定された場合、ペイロードが入力パケットのセグメントを伝達し、下記に定義される分割のための追加ヘッダーが長さフィールドの次に存在することを示す、1ビットのフィールドであってもよい。1の値は、ペイロードが1つよりも多い完全な入力パケットを伝達し、下記に定義された連鎖のための追加ヘッダーが長さフィールドの次に存在することを示すことができる。本フィールドは、ALPパケットのPayload_Configurationフィールドの値が1であるときにのみ存在できる。
長さフィールドは、リンクレイヤーパケットによって伝達されるペイロードのバイト単位の長さの11LSBs(least significant bits)を示す、11ビットのフィールドであってもよい。次の追加ヘッダーにLength_MSBフィールドがあれば、長さフィールドは、Length_MSBフィールドに連鎖し、ペイロードの実際の全長を提供するためにLSBとなる。長さフィールドのビット数は、11ビット以外に他のビットに変更されてもよい。
したがって、次のパケット構造のタイプが可能である。すなわち、追加ヘッダーがない1つのパケット、追加ヘッダーがある1つのパケット、分割されたパケット、連鎖したパケットが可能である。実施例によって、各追加ヘッダーとオプショナルヘッダー、後述するシグナリング情報のための追加ヘッダーとタイプエクステンションのための追加ヘッダーによる組み合わせで、さらに多くのパケット構成が可能である。
図10は、本発明の一実施例に係るリンクレイヤーパケットの追加ヘッダーの構造を示す図である。
追加ヘッダー(additional header)は様々なタイプがあり得る。以下、シングルパケットのための追加ヘッダーについて説明する。
1つのパケットに対する当該追加ヘッダーは、Header_Mode(HM)=“1”の場合に存在できる。リンクレイヤーパケットのペイロードの長さが2047バイトよりも大きいか、又はオプションフィールドが使用される場合、Header_Mode(HM)は1に設定されてもよい。1つのパケットの追加ヘッダー(tsib10010)は、図面に示す。
Length_MSBフィールドは、現在のリンクレイヤーパケットにおいてバイト単位の全ペイロードの長さのMSBs(most significant bits)を示し得る5ビットのフィールドであってもよく、全ペイロードの長さを得るために、11LSBを含む長さフィールドに連鎖する。したがって、シグナリング可能なペイロードの最大の長さは65535バイトである。長さフィールドのビット数は、11ビット以外の他のビットに変更されてもよい。また、Length_MSBフィールドも、ビット数が変更されてもよく、これによって、最大に表現可能なペイロードの長さも変更されてもよい。実施例によって、各長さフィールドは、ペイロードではなく全リンクレイヤーパケットの長さを示してもよい。
SIF(Sub−stream Identifier Flag)フィールドは、HEF(Header Extension Flag)フィールドの後にSID(sub−stream ID)が存在するか否かを示し得る1ビットのフィールドであってもよい。リンクレイヤーパケットにSIDが存在しなければ、SIFフィールドは0に設定されてもよい。リンクレイヤーパケットにおいてHEFフィールドの後にSIDが存在すれば、SIFは1に設定されてもよい。SIDについての詳細は後述する。
HEFフィールドは、1に設定される場合、将来の拡張のために追加ヘッダーが存在することを示し得る1ビットのフィールドであってもよい。0の値は、この拡張フィールダーが存在しないことを示すことができる。
以下、分割(segmentation)が活用される場合における追加ヘッダーについて説明する。
Segmentation_Concatenation(S/C)=“0”である場合、追加ヘッダー(tsib10020)が存在してもよい。Segment_Sequence_Numberは、リンクレイヤーパケットによって伝達される当該分割の順序を示し得る、5ビットの符号なし整数であってもよい。入力パケットの最初の分割を伝達するリンクレイヤーパケットに対して、当該フィールドの値は0x0に設定されてもよい。当該フィールドは、分割される入力パケットに属する各追加セグメント毎に1ずつ増分してもよい。
LSI(Last_Segment_Indicator)は、1に設定される場合、当該ペイロードにある分割が入力パケットの最後のものであることを示し得る1ビットのフィールドであってもよい。0の値は、それが最後の分割ではないことを示すことができる。
SIF(Sub−stream Identifier Flag)は、SIDがHEFフィールドの後に存在するか否かを示し得る1ビットのフィールドであってもよい。リンクレイヤーパケットにSIDが存在しなければ、SIFフィールドは0に設定されてもよい。リンクレイヤーパケットにおいてHEFフィールドの後にSIDが存在すれば、SIFは1に設定されてもよい。
HEFフィールドは、1に設定される場合、リンクレイヤーヘッダーの将来の拡張のために追加ヘッダーの後にオプショナルヘッダー拡張が存在することを示し得る1ビットのフィールドであってもよい。0の値は、オプショナルヘッダー拡張が存在しないことを示すことができる。
実施例によって、各分割されたセグメントが同一の入力パケットから生成されたことを示すパケットIDフィールドが追加されてもよい。このフィールドは、分割されたセグメントが順に伝送される場合には不要であり、省略されてもよい。
以下、連鎖(concatenation)が活用される場合における追加ヘッダーについて説明する。
Segmentation_Concatenation(S/C)=“1”である場合、追加ヘッダー(tsib10030)が存在してもよい。
Length_MSBは、当該リンクレイヤーパケットにおいてバイト単位のペイロードの長さのMSBビットを示し得る4ビットのフィールドであってもよい。当該ペイロードの最大の長さは、連鎖のために32767バイトとなる。前述と同様に、詳細な数値は変更されてもよい。
Countフィールドは、リンクレイヤーパケットに含まれたパケットの数を示し得るフィールドであってもよい。リンクレイヤーパケットに含まれたパケットの数に該当する2は、当該フィールドに設定されてもよい。したがって、リンクレイヤーパケットにおいて連鎖したパケットの最大値は9である。Countフィールドがその個数を示す方法は、実施例によって異なってもよい。すなわち、1から8までの個数を示すことができる。
HEFフィールドは、1に設定される場合、リンクレイヤーヘッダーの将来の拡張のために追加ヘッダーの後にオプショナルヘッダー拡張が存在することを示し得る1ビットのフィールドであってもよい。0の値は、拡張ヘッダーが存在しないことを示すことができる。
Component_Lengthは、各パケットのバイト単位の長さを示し得る12ビットのフィールドであってもよい。Component_Lengthフィールドは、最後のコンポーネントパケットを除いて、ペイロードに存在するパケットと同一の順序で含まれる。長さフィールドの数は、(Count+1)によって示すことができる。実施例によって、Countフィールドの値と同一の数の長さフィールドが存在してもよい。リンクレイヤーヘッダーが奇数のComponent_Lengthで構成される場合、4個のスタッフィングビットが最後のComponent_Lengthフィールドに後続することができる。これらビットは0に設定されてもよい。実施例によって、最後の連鎖したインプットパケットの長さを示すComponent_Lengthフィールドは存在しないこともある。この場合、最後の連鎖したインプットパケットの長さは、全ペイロードの長さから、各Component_lengthフィールドが示す値の和を引いた長さで指示することができる。
以下、オプショナルヘッダーについて説明する。
前述したように、オプショナルヘッダーは、追加ヘッダーの次に追加することができる。オプショナルヘッダーフィールドは、SID及び/又はヘッダー拡張を含むことができる。SIDは、リンクレイヤーレベルで特定のパケットストリームをフィルタリングするためにに用いる。SIDの一例は、複数のサービスを伝達するリンクレイヤーストリームにおいてサービス識別子の役割を果たす。適用可能な場合、サービスとサービスに該当するSID値間のマッピング情報はSLTで提供することができる。ヘッダー拡張は、将来の使用のための拡張フィールドを含む。受信機は、自身に理解されないヘッダー拡張は全て無視してもよい。
SIDは、リンクレイヤーパケットに対するサブストリーム識別子を示し得る8ビットのフィールドであってもよい。オプショナルヘッダー拡張があれば、SIDは、追加ヘッダーとオプショナルヘッダー拡張との間に存在する。
Header_Extension()は、下記に定義されたフィールドを含むことができる。
Extension_Typeは、Header_Extension()のタイプを示し得る8ビットのフィールドであってもよい。
Extension_Lengthは、Header_Extension()の次のバイトから最後のバイトまでカウントされるHeader Extension()のバイトの長さを示し得る8ビットのフィールドであってもよい。
Extension_Byteは、Header_Extension()の値を示すバイトであってもよい。
図11は、本発明の他の実施例に係るリンクレイヤーパケットの追加ヘッダーの構造を示す図である。
以下、シグナリング情報のための追加ヘッダーについて説明する。
リンクレイヤーシグナリングがどのようにリンクレイヤーパケットに含まれるかは、次のとおりである。シグナリングパケットは、ベースヘッダーのPacket_Typeフィールドが100と同一であるときに識別される。
図(tsib11010)は、シグナリング情報のための追加ヘッダーを含むリンクレイヤーパケットの構造を示す。リンクレイヤーヘッダーだけでなく、リンクレイヤーパケットは、シグナリング情報のための追加ヘッダー及び実際のシグナリングデータ自体の2つの追加部分で構成されてもよい。リンクレイヤーシグナリングパケットの全長はリンクレイヤーパケットヘッダーに示す。
シグナリング情報のための追加ヘッダーは、次のフィールドを含むことができる。実施例によって一部のフィールドは省略されてもよい。
Signaling_Typeは、シグナリングのタイプを示し得る8ビットのフィールドであってもよい。
Signaling_Type_Extensionは、シグナリングの属性を示し得る16ビットのフィールドであってもよい。当該フィールドの詳細はシグナリングの仕様で定義されてもよい。
Signaling_Versionは、シグナリングのバージョンを示し得る8ビットのフィールドであってもよい。
Signaling_Formatは、シグナリングデータのデータフォーマットを示し得る2ビットのフィールドであってもよい。ここで、シグナリングフォーマットとは、バイナリ、XMLなどのデータフォーマットを意味することができる。
Signaling_Encodingは、エンコーディング/コンプレッションフォーマットを特定し得る2ビットのフィールドであってもよい。このフィールドは、コンプレッションが行われなかったか、どのような特定のコンプレッションが行われたかを示すことができる。
以下、パケットタイプの拡張のための追加ヘッダーについて説明する。
後にリンクレイヤーによって伝達されるパケットタイプ及び追加プロトコルの無制限に近い数を許容するメカニズムを提供するために、追加ヘッダーが定義される。前述したように、ベースヘッダーでPacket_typeが111である場合、パケットタイプの拡張が使用されてもよい。図(tsib11020)は、タイプの拡張のための追加ヘッダーを含むリンクレイヤーパケットの構造を示す。
タイプの拡張のための追加ヘッダーは、次のフィールドを含むことができる。実施例によって一部のフィールドは省略されてもよい。
extended_typeは、ペイロードとしてリンクレイヤーパケットにエンカプセレーションされる入力のプロトコルやパケットタイプを示し得る16ビットのフィールドであってもよい。当該フィールドは、Packet_Typeフィールドによって既に定義された全てのプロトコルやパケットタイプに対して使用されてもよい。
図12は、本発明の一実施例に係る、MPEG−2 TSパケットのためのリンクレイヤーパケットのヘッダーの構造、及びそのエンカプセレーションの過程を示す図である。
以下、入力パケットとしてMPEG−2 TSパケットが入力されたとき、リンクレイヤーパケットのフォーマットについて説明する。
この場合、ベースヘッダーのPacket_Typeフィールドは010と同一である。各リンクレイヤーパケット内で複数のTSパケットがエンカプセレーションされてもよい。TSパケットの数は、NUMTSフィールドでシグナリングされてもよい。この場合、前述したように、特別なリンクレイヤーパケットヘッダーフォーマットが使用されてもよい。
リンクレイヤーは、伝送効率を向上させるために、MPEG−2 TSのためのオーバーヘッドリダクションメカニズムを提供する。各TSパケットのシンクバイト(0x47)は削除されてもよい。ヌルパケット及び類似のTSヘッダーを削除するオプションも提供される。
不必要な伝送オーバーヘッドを避けるために、TSヌルパケット(PID=0x1FFF)を除去することができる。削除されたヌルパケットは、DNPフィールドを用いて受信機側で復旧することができる。DNPフィールドは、削除されたヌルパケットのカウントを示す。DNPフィールドを用いたヌルパケット削除メカニズムは、後述する。
伝送効率をさらに向上させるために、MPEG−2 TSパケットの類似のヘッダーを除去することができる。2つ以上の順次的なTSパケットがCC(continuity counter)フィールドを順次増加させ、他のヘッダーフィールドも同一であれば、ヘッダーが最初のパケットで一回伝送され、他のヘッダーは削除される。HDMフィールドは、ヘッダーが削除されたか否かを示すことができる。共通TSヘッダー削除の詳細な過程は後述する。
3つのオーバーヘッドリダクションメカニズムが全て行われる場合、オーバーヘッドリダクションは、シンク除去、ヌルパケット削除、共通ヘッダー削除の順に行うことができる。実施例によって、各メカニズムが行われる順序は変更可能である。また、実施例によって一部のメカニズムは省略されてもよい。
MPEG−2 TSパケットエンカプセレーションを使用する場合のリンクレイヤーパケットヘッダーの全体的な構造が図(tsib12010)に示されている。
以下、図示された各フィールドについて説明する。Packet_Typeは、前述したように、入力パケットのプロトコルタイプを示し得る3ビットのフィールドであってもよい。MPEG−2 TSパケットエンカプセレーションのために、当該フィールドは、常に010に設定されてもよい。
NUMTS(Number of TS packets)は、当該リンクレイヤーパケットのペイロードでTSパケットの数を示し得る4ビットのフィールドであってもよい。最大16個のTSパケットが一つのリンクレイヤーパケットで支援されてもよい。NUMTS=0の値は、16個のTSパケットがリンクレイヤーパケットのペイロードによって伝達されることを示すことができる。NUMTSの他の全ての値に対して、同じ数のTSパケットが認識される。例えば、NUMTS=0001は、一つのTSパケットが伝達されることを意味する。
AHF(additional header flag)は、追加ヘッダーが存在するか否かを示し得るフィールドであってもよい。0の値は、追加ヘッダーが存在しないことを示す。1の値は、1バイトの長さの追加ヘッダーがベースヘッダーの次に存在することを示す。ヌルTSパケットが削除されるか、又はTSヘッダーコンプレッションが適用されると、当該フィールドは1に設定されてもよい。TSパケットエンカプセレーションのための追加ヘッダーは、次の2つのフィールドで構成され、当該リンクレイヤーパケットにおけるAHFの値が1に設定される場合にのみ存在する。
HDM(header deletion mode)は、TSヘッダー削除を当該リンクレイヤーパケットに適用できるか否かを示す1ビットのフィールドであってもよい。1の値は、TSヘッダー削除が適用されてもよいことを示す。0の値は、TSヘッダー削除の方法が当該リンクレイヤーパケットに適用されないことを示す。
DNP(deleted null packets)は、当該リンクレイヤーパケットの前に削除されたヌルTSパケットの数を示す7ビットのフィールドであってもよい。最大128個のヌルTSパケットが削除されてもよい。HDM=0である場合、DNP=0の値は、128個のヌルパケットが削除されることを示すことができる。HDM=1である場合、DNP=0の値は、ヌルパケットが削除されないことを示すことができる。DNPの他の全ての値に対して、同じ数のヌルパケットが認識される。例えば、DNP=5は、5個のヌルパケットが削除されることを意味する。
前述した各フィールドのビット数は変更可能であり、変更されたビット数に応じて、当該フィールドが示す値の最小/最大値は変更されてもよい。これは、設計者の意図によって変更可能である。
以下、シンクバイト削除(SYNC byte removal)について説明する。
TSパケットをリンクレイヤーパケットのペイロードにカプセル化する場合、各TSパケットの開始からシンクバイト(0x47)が削除されてもよい。したがって、リンクレイヤーパケットのペイロードにカプセル化されたMPEG 2−TSパケットの長さは(元の188バイトの代わりに)、常に187バイトである。
以下、ヌルパケット削除(Null Packet Deletion)について説明する。
伝送ストリーム規則は、送信機のマルチプレクサの出力及び受信機のデマルチプレクサの入力でのビットレートが時間に対して一定であり、終端間の遅延も一定であることを要求する。一部の伝送ストリーム入力信号に対して、ヌルパケットは、一定のビットレートストリームに可変的なビットレートサービスを収容するために存在することができる。この場合、不必要な伝送オーバーヘッドを避けるために、TSヌルパケット(即ち、PID=0x1FFFであるTSパケット)が除去されてもよい。この処理は、除去されたヌルパケットが受信機で元の正確な位置に再び挿入され得る方式で実行されるので、一定のビットレートを保障し、PCRタイムスタンプアップデートを行う必要がなくなる。
リンクレイヤーパケットの生成の前に、DNPと呼ばれるカウンターは、まず、0にリセットされた後に、現在のリンクレイヤーパケットのペイロードにエンカプセレーションされる最初のヌルTSパケットではない、パケットに先行する各削除されたヌルパケットに対して増分されてもよい。その後、連続した有用なTSパケットのグループが現在のリンクレイヤーパケットのペイロードにエンカプセレーションされ、そのヘッダーでの各フィールドの値が決定されてもよい。生成されたリンクレイヤーパケットがフィジカルレイヤーに注入された後、DNPは0にリセットされる。DNPが最高の許容値に到達する場合、次のパケットもヌルパケットであれば、当該ヌルパケットは有用なパケットに維持され、次のリンクレイヤーパケットのペイロードにエンカプセレーションされる。各リンクレイヤーパケットは、それのペイロードに少なくとも1つの有用なTSパケットを含むことができる。
以下、TSパケットヘッダー削除(TS Packet Header Deletion)について説明する。TSパケットヘッダー削除は、TSパケットヘッダー圧縮と呼ぶこともできる。
2つ以上の順次的なTSパケットがCCフィールドを順次増加させ、他のヘッダーフィールドも同一であれば、ヘッダーが最初のパケットで一回伝送され、他のヘッダーは削除される。重複したMPEG−2 TSパケットが2つ以上の順次的なTSパケットに含まれると、ヘッダーの削除は送信機側で適用することができない。HDMフィールドは、ヘッダーが削除されるか否かを示すことができる。TSヘッダーが削除される場合、HDMは1に設定されてもよい。受信機側で、最初のパケットヘッダーを用いて、削除されたパケットヘッダーが復旧され、CCが最初のヘッダーから順に増加することによって復旧される。
図示された実施例(tsib12020)は、TSパケットのインプットストリームがリンクレイヤーパケットにエンカプセレーションされる過程の一実施例である。まず、SYNCバイト(0x47)を有するTSパケットからなるTSストリームが入力されてもよい。まず、SYNCバイトの削除過程を通じてシンクバイトを削除することができる。この実施例において、ヌルパケット削除は行われないと仮定する。
ここで、図示された8個のTSパケットのパケットヘッダーにおいて、CC、すなわち、Countinuity Counterフィールド値以外の値は全て同一であると仮定する。この場合、TSパケット削除/圧縮を行うことができる。CC=1である最初のTSパケットのヘッダーのみを残し、残りの7個のTSパケットのヘッダーを削除する。処理されたTSパケットは、リンクレイヤーパケットのペイロードにエンカプセレーションされてもよい。
完成されたリンクレイヤーパケットを見ると、Packet_Typeフィールドは、TSパケットが入力された場合であることから、010の値を有することができる。NUMTSフィールドは、エンカプセレーションされたTSパケットの個数を示すことができる。AHFフィールドは、パケットヘッダーの削除が行われたので1に設定され、追加ヘッダーの存在を知らせることができる。HDMフィールドは、ヘッダーの削除が行われたので1に設定されてもよい。DNPは、ヌルパケットの削除が行われていないので、0に設定されてもよい。
図13は、本発明の一実施例に係るIPヘッダー圧縮において、アダプテーションモードの実施例を示す図である(送信側)。
以下、IPヘッダー圧縮(IP Header Compression)について説明する。
リンクレイヤーにおいて、IPヘッダーコンプレッション/デコンプレッションスキームが提供されてもよい。IPヘッダーコンプレッションは、ヘッダーコンプレッサー/デコンプレッサー及びアダプテーションモジュールの2つの部分を含むことができる。ヘッダーコンプレッションスキームはRoHCに基づくことができる。また、放送用途にアダプテーション機能が追加される。
送信機側で、RoHCコンプレッサーは、各パケットに対してヘッダーのサイズを減少させる。その後、アダプテーションモジュールは、コンテキスト情報を抽出し、各パケットストリームからシグナリング情報を生成する。受信機側で、アダプテーションモジュールは、受信されたパケットストリームと関連するシグナリング情報をパーシングし、コンテキスト情報を受信されたパケットストリームに添付する。RoHCデコンプレッサーは、パケットヘッダーを復旧することによって元のIPパケットを再構成する。
ヘッダーコンプレッションスキームは、前述したように、ROHCをベースとすることができる。特に、本システムでは、ROHCのUモード(uni dirctional mode)でROHCフレームワークが動作することができる。また、本システムにおいて、0x0002のプロファイル識別子で識別されるROHC UDPヘッダーコンプレッションプロファイルが使用されてもよい。
以下、アダプテーション(Adaptation)について説明する。
単方向リンクを介した伝送の場合、受信機がコンテキストの情報を有していないと、デコンプレッサーは、完全なコンテキストを受信するまで、受信されたパケットヘッダーを復旧することができない。これは、チャネル変更遅延及びターンオンディレイ(turn−on delay)を招くことがある。このような理由で、コンプレッサーとデコンプレッサーとの間のコンフィギュレーションパラメータ及びコンテキスト情報は、常にパケットフローと共に伝送されてもよい。
アダプテーション機能は、コンフィギュレーションパラメータ及びコンテキスト情報の帯域外伝送を提供する。帯域外伝送は、リンクレイヤーシグナリングを通じて行うことができる。したがって、アダプテーション機能は、コンテキスト情報の損失によるデコンプレッションエラー及びチャネル変更遅延を減少させるために用いられる。
以下、コンテキスト情報(Context Information)の抽出について説明する。
コンテキスト情報の抽出は、アダプテーションモードに応じて様々な方法で行うことができる。本発明では、以下の3つの実施例について説明する。本発明の範囲は、後述するアダプテーションモードの実施例に限定されない。ここで、アダプテーションモードは、コンテキスト抽出モードと呼ぶこともできる。
アダプテーションモード1(図示せず)は、基本的なROHCパケットストリームに対していかなる追加的な動作も加えられていないモードであってもよい。すなわち、このモードでアダプテーションモジュールは、バッファーとして動作することができる。したがって、このモードでは、リンクレイヤーシグナリングにコンテキスト情報が含まれていない。
アダプテーションモード2(tsib13010)において、アダプテーションモジュールは、RoHCパケットフローからIRパケットを検出し、コンテキスト情報(スタティックチェーン)を抽出することができる。コンテキスト情報を抽出した後、各IRパケットは、IR−DYNパケットに転換されてもよい。転換されたIR−DYNパケットは、元のパケットの代わりに、IRパケットと同一の順序でRoHCパケットフロー内に含まれて伝送されてもよい。
アダプテーションモード3(tsib13020)において、アダプテーションモジュールは、RoHCパケットフローからIR及びIR−DYNパケットを検出し、コンテキスト情報を抽出することができる。スタティックチェーン及びダイナミックチェーンはIRパケットから抽出することができ、ダイナミックチェーンはIR−DYNパケットから抽出することができる。コンテキスト情報を抽出した後、それぞれのIR及びIR−DYNパケットは圧縮されたパケットに転換されてもよい。圧縮されたパケットのフォーマットは、IR又はIR−DYNパケットの次のパケットと同一であってもよい。転換された圧縮パケットは、元のパケットの代わりに、IR又はIR−DYNパケットと同一の順序でRoHCパケットフロー内に含まれて伝送されてもよい。
シグナリング(コンテキスト)情報は、伝送構造に基づいてエンカプセレーションされてもよい。例えば、コンテキスト情報は、リンクレイヤーシグナリングにエンカプセレーションされてもよい。この場合、パケットタイプ値は100に設定されてもよい。
前述したアダプテーションモード2、3に対して、コンテキスト情報に対するリンクレイヤーパケットは、100のパケットタイプフィールド値を有することができる。また、圧縮されたIPパケットに対するリンクレイヤーパケットは、001のパケットタイプフィールド値を有することができる。これは、それぞれシグナリング情報、圧縮されたIPパケットがリンクレイヤーパケットに含まれていることを示すものであり、前述したとおりである。
以下、抽出されたコンテキスト情報を伝送する方法について説明する。
抽出されたコンテキスト情報は、特定のフィジカルデータ経路を介してシグナリングデータと共に、RoHCパケットフローと別途に伝送されてもよい。コンテキストの伝送は、フィジカルレイヤー経路の構成に依存する。コンテキスト情報は、シグナリングデータパイプを介して他のリンクレイヤーシグナリングと共に伝送されてもよい。
すなわち、コンテキスト情報を有するリンクレイヤーパケットは、他のリンクレイヤーシグナリング情報を有するリンクレイヤーパケットと共にシグナリングPLPを介して伝送され得る(Packet_Type=100)。コンテキスト情報が抽出された圧縮IPパケットは、一般的なPLPを介して伝送されてもよい(Packet_Type=001)。ここで、実施例によって、シグナリングPLPは、L1シグナリングパス(path)を意味してもよい。また、実施例によって、シグナリングPLPは、一般的なPLPと区分されず、シグナリング情報が伝送される特定の一般PLPを意味してもよい。
受信側では、パケットストリームを受信するに先立ち、受信機がシグナリング情報を得る必要がある。受信機が、シグナリング情報を取得するために最初のPLPをデコーディングすると、コンテキストシグナリングも受信することができる。シグナリングの取得が行われた後、パケットストリームを受信するためのPLPが選択されてもよい。すなわち、受信機は、まず、イニシャルPLPを選択して、コンテキスト情報を含めてシグナリング情報を得ることができる。ここで、イニシャルPLPは、前述したシグナリングPLPであってもよい。この後、受信機は、パケットストリームを得るためのPLPを選択することができる。これを通じて、コンテキスト情報は、パケットストリームの受信に先立って取得されてもよい。
パケットストリームを得るためのPLPが選択された後、アダプテーションモジュールは、受信されたパケットフローからIR−DYNパケットを検出することができる。その後、アダプテーションモジュールは、シグナリングデータにおいてコンテキスト情報からスタティックチェーンをパーシングする。これは、IRパケットを受信することと類似している。同一のコンテキスト識別子に対して、IR−DYNパケットはIRパケットに復旧されてもよい。復旧されたRoHCパケットフローはRoHCデコンプレッサーに送られる。その後、デコンプレッションが開始されてもよい。
図14は、本発明の一実施例に係るLMT(Link Mapping Table)及びROHC−Uディスクリプションテーブルを示す図である。
以下、リンクレイヤーシグナリングについて説明する。
主に、リンクレイヤーシグナリングはIPレベル下で動作する。受信機側で、リンクレイヤーシグナリングは、SLT及びSLSのようなIPレベルシグナリングよりも先に取得されてもよい。したがって、リンクレイヤーシグナリングはセッション設定の前に取得されてもよい。
リンクレイヤーシグナリングに対して、入力経路に応じて、インターナルリンクレイヤーシグナリング及びエクスターナルリンクレイヤーシグナリングの2種類のシグナリングが存在することができる。インターナルリンクレイヤーシグナリングは、送信機側でリンクレイヤーで生成される。また、リンクレイヤーは、外部のモジュール又はプロトコルからシグナリングを取る。この種のシグナリング情報はエクスターナルリンクレイヤーシグナリングと見なされる。一部のシグナリングがIPレベルシグナリングに先立って取得される必要があれば、外部のシグナリングは、リンクレイヤーパケットのフォーマットで伝送される。
リンクレイヤーシグナリングは、前述したように、リンクレイヤーパケットにエンカプセレーションされてもよい。リンクレイヤーパケットは、バイナリ及びXMLを含めた全てのフォーマットのリンクレイヤーシグナリングを伝達することができる。同一のシグナリング情報がリンクレイヤーシグナリングに対して異なるフォーマットで伝送されてもよい。
インターナルリンクレイヤーシグナリングには、リンクマッピングのためのシグナリング情報が含まれてもよい。LMTは、PLPに伝達される上位レイヤーセッションのリストを提供する。LMTはまた、リンクレイヤーで上位レイヤーセッションを伝達するリンクレイヤーパケットを処理するための追加情報を提供する。
本発明に係るLMTの一実施例(tsib14010)が図示されている。
signaling_typeは、当該テーブルによって伝達されるシグナリングのタイプを示す8ビットの符号なし整数フィールドであってよい。LMTに対するsignaling_typeフィールドの値は0x01に設定されてもよい。
PLP_IDは、当該テーブルに該当するPLPを示す8ビットのフィールドであってもよい。
num_sessionは、前記PLP_IDフィールドによって識別されるPLPに伝達される上位レイヤーセッションの個数を提供する8ビットの符号なし整数フィールドであってもよい。ignaling_typeフィールドの値が0x01であれば、当該フィールドは、PLPでUDP/IPセッションの個数を示すことができる。
src_IP_addは、PLP_IDフィールドによって識別されるPLPに伝達される上位レイヤーセッションのソースIPアドレスを含む32ビットの符号なし整数フィールドであってもよい。
dst_IP_addは、PLP_IDフィールドによって識別されるPLPに載せられる上位レイヤーセッションのデスティネーションIPアドレスを含む32ビットの符号なし整数フィールドであってもよい。
src_UDP_portは、PLP_IDフィールドによって識別されるPLPに載せられる上位レイヤーセッションのソースUDPポートナンバーを示す16ビットの符号なし整数フィールドであってもよい。
dst_UDP_portは、PLP_IDフィールドによって識別されるPLPに載せられる上位レイヤーセッションのデスティネーションUDPポートナンバーを示す16ビットの符号なし整数フィールドであってもよい。
SID_flagは、前記4個のフィールドSrc_IP_add、Dst_IP_add、Src_UDP_Port、Dst_UDP_Portによって識別される上位レイヤーセッションを伝達するリンクレイヤーパケットがそのオプショナルヘッダーにSIDフィールドを有するか否かを示す1ビットのブールフィールドであってもよい。当該フィールドの値が0に設定されると、上位レイヤーセッションを伝達するリンクレイヤーパケットがそのオプショナルヘッダーにSIDフィールドを有さない。当該フィールドの値が1に設定されると、上位レイヤーセッションを伝達するリンクレイヤーパケットがそのオプショナルヘッダーにSIDフィールドを有することができ、SIDフィールドの値が、当該テーブルで次のSIDフィールドと同一であってもよい。
compressed_flagは、ヘッダーコンプレッションが、前記4個のフィールドSrc_IP_add、Dst_IP_add、Src_UDP_Port、Dst_UDP_Portによって識別される上位レイヤーセッションを伝達するリンクレイヤーパケットに適用されるか否かを示す1ビットのブールフィールドであってもよい。当該フィールドの値が0に設定されると、上位レイヤーセッションを伝達するリンクレイヤーパケットは、そのベースヘッダーにPacket_Typeフィールドの0x00の値を有することができる。当該フィールドの値が1に設定されると、上位レイヤーセッションを伝達するリンクレイヤーパケットは、そのベースヘッダーにPacket_Typeフィールドの0x01の値を有することができ、Context_IDフィールドが存在することができる。
SIDは、前記4個のフィールドSrc_IP_add、Dst_IP_add、Src_UDP_Port、Dst_UDP_Portによって識別される上位レイヤーセッションを伝達するリンクレイヤーパケットに対するサブストリーム識別子を示す8ビットの符号なし整数フィールドであってもよい。当該フィールドは、SID_flagの値が1と同一であるときに存在することができる。
context_idは、ROHC−Uディスクリプションテーブルに提供されたCID(context id)に対するレファレンスを提供する8ビットのフィールドであってもよい。当該フィールドは、compressed_flagの値が1と同一であるときに存在することができる。
本発明に係るROHC−Uディスクリプションテーブルの一実施例(tsib14020)が図示されている。前述したように、ROHC−Uアダプテーションモジュールは、ヘッダーコンプレッションに関連する情報を生成することができる。
signaling_typeは、当該テーブルによって伝達されるシグナリングのタイプを示す8ビットのフィールドであってよい。ROHC−Uディスクリプションテーブルに対するsignaling_typeフィールドの値は“0x02”に設定されてもよい。
PLP_IDは、当該テーブルに該当するPLPを示す8ビットのフィールドであってもよい。
context_idは、圧縮されたIPストリームのCIDを示す8ビットのフィールドであってもよい。当該システムにおいて、8ビットのCIDは、大きいCIDのために使用することができる。
context_profileは、ストリームを圧縮するために使用されるプロトコルの範囲を示す8ビットのフィールドであってもよい。当該フィールドは省略してもよい。
adaptation_modeは、当該PLPでアダプテーションモジュールのモードを示す2ビットのフィールドであってもよい。アダプテーションモードについては前述した。
context_configは、コンテキスト情報の組み合わせを示す2ビットのフィールドであってもよい。当該テーブルにコンテキスト情報が存在しないと、当該フィールドは‘0x0’に設定されてもよい。当該テーブルにstatic_chain()又はdynamic_chain()バイトが含まれると、当該フィールドは‘0x01’又は‘0x02’に設定されてもよい。当該テーブルにstatic_chain()及びdynamic_chain()バイトが全て含まれると、当該フィールドは‘0x03’に設定されてもよい。
context_lengthは、スタティックチェーンバイトシーケンスの長さを示す8ビットのフィールドであってもよい。当該フィールドは省略されてもよい。
static_chain_byte()は、RoHC−Uデコンプレッサーを初期化するために用いられるスタティック情報を伝達するフィールドであってもよい。当該フィールドのサイズ及び構造はコンテキストプロファイルに依存する。
dynamic_chain_byte()は、RoHC−Uデコンプレッサーを初期化するために用いられるダイナミック情報を伝達するフィールドであってもよい。当該フィールドのサイズ及び構造はコンテキストプロファイルに依存する。
static_chain_byteは、IRパケットのサブヘッダー情報として定義することができる。dynamic_chain_byteは、IRパケット及びIR−DYNパケットのサブヘッダー情報として定義することができる。
図15は、本発明の一実施例に係る送信機側のリンクレイヤーの構造を示す図である。
本実施例は、IPパケットを処理することを仮定した実施例である。送信機側のリンクレイヤーは、機能的な観点から、大きく、シグナリング情報を処理するリンクレイヤーシグナリング部分、オーバーヘッドリダクション部分、及び/又はエンカプセレーション部分を含むことができる。また、送信機側のリンクレイヤーは、リンクレイヤー全体の動作に対する制御及びスケジューリングのためのスケジューラ、及び/又はリンクレイヤーの入出力部分などを含むことができる。
まず、上位レイヤーのシグナリング情報及び/又はシステムパラメータ(tsib15010)がリンクレイヤーに伝達されてもよい。また、IPレイヤー(tsib15110)から、IPパケットを含むIPストリームがリンクレイヤーに伝達されてもよい。
スケジューラ(tsib15020)は、前述したように、リンクレイヤーに含まれた複数のモジュールの動作を決定し、制御する役割を果たすことができる。伝達されたシグナリング情報及び/又はシステムパラメータ(tsib15010)をスケジューラ(tsib15020)でフィルタリング又は活用することができる。伝達されたシグナリング情報及び/又はシステムパラメータ(tsib15010)のうち、受信機で必要な情報は、リンクレイヤーシグナリング部分に伝達されてもよい。また、シグナリング情報のうちリンクレイヤーの動作に必要な情報は、オーバーヘッドリダクションコントローラ(tsib15120)又はエンカプセレーションコントローラ(tsib15180)に伝達されてもよい。
リンクレイヤーシグナリング部分は、フィジカルレイヤーでシグナリングとして伝送される情報を収集し、これを、伝送に適した形態に変換/構成する役割を果たすことができる。リンクレイヤーシグナリング部分は、シグナリングマネジャー(tsib15030)、シグナリングフォーマッタ(tsib15040)、及び/又はチャネルのためのバッファー(tsib15050)を含むことができる。
シグナリングマネジャー(tsib15030)は、スケジューラ(tsib15020)から伝達されたシグナリング情報、及び/又はオーバーヘッドリダクション部分から伝達されたシグナリング及び/又はコンテキスト(context)情報を受信することができる。シグナリングマネジャー(tsib15030)は、伝達されたデータに対して、各シグナリング情報が伝送される経路を決定することができる。各シグナリング情報は、シグナリングマネジャー(tsib15030)によって決定された経路で伝達されればよい。前述したように、FIC、EASなどの区分されたチャネルで伝送されるシグナリング情報はシグナリングフォーマッタ(tsib15040)に伝達され、その他のシグナリング情報はエンカプセレーションバッファー(tsib15070)に伝達されてもよい。
シグナリングフォーマッタ(tsib15040)は、別途に区分されたチャネルを介してシグナリング情報を伝送できるように、関連するシグナリング情報を各区分されたチャネルに合う形態でフォーマットする役割を果たすことができる。前述したように、フィジカルレイヤーには、物理的/論理的に区分された別途のチャネルが存在できる。これらの区分されたチャネルは、FICシグナリング情報やEAS関連情報を伝送するために使用することができる。FIC又はEAS関連情報は、シグナリングマネジャー(tsib15030)によって分類されてシグナリングフォーマッタ(tsib15040)に入力されてもよい。シグナリングフォーマッタ(tsib15040)は、各情報を、それぞれの別途のチャネルに合わせてフォーマットすることができる。FIC、EAS以外にも、フィジカルレイヤーが特定のシグナリング情報を別途の区分されたチャネルを介して伝送するように設計された場合には、その特定のシグナリング情報のためのシグナリングフォーマッタを追加することもできる。このような方式により、リンクレイヤーが様々なフィジカルレイヤーに対して互換可能になる。
チャネルのためのバッファー(tsib15050)は、シグナリングフォーマッタ(tsib15040)から伝達されたシグナリング情報を、指定された別途のチャネル(tsib15060)に伝達する役割を果たすことができる。別途のチャネルの数、内容は、実施例によって変更可能である。
前述したように、シグナリングマネジャー(tsib15030)は、特定のチャネルに伝達されないシグナリング情報をエンカプセレーションバッファー(tsib15070)に伝達することができる。エンカプセレーションバッファー(tsib15070)は、特定のチャネルに伝達されないシグナリング情報を受信するバッファーの役割を果たすことができる。
シグナリング情報のためのエンカプセレーション(tsib15080)は、特定のチャネルに伝達されないシグナリング情報に対してエンカプセレーションを行うことができる。伝送バッファー(tsib15090)は、エンカプセレーションされたシグナリング情報を、シグナリング情報のためのDP(tsib15100)に伝達するバッファーの役割を果たすことができる。ここで、シグナリング情報のためのDP(tsib15100)は、前述したPLS領域を意味することができる。
オーバーヘッドリダクション部分は、リンクレイヤーに伝達されるパケットのオーバーヘッドを除去し、効率的な伝送が可能にすることができる。オーバーヘッドリダクション部分は、リンクレイヤーに入力されるIPストリームの数だけ構成することができる。
オーバーヘッドリダクションバッファー(tsib15130)は、上位レイヤーから伝達されたIPパケットを受け取る役割を果たすことができる。伝達されたIPパケットは、オーバーヘッドリダクションバッファー(tsib15130)を介してオーバーヘッドリダクション部分に入力されてもよい。
オーバーヘッドリダクションコントローラ(tsib15120)は、オーバーヘッドリダクションバッファー(tsib15130)に入力されるパケットストリームに対してオーバーヘッドリダクションを行うか否かを決定することができる。オーバーヘッドリダクションコントローラ(tsib15120)は、パケットストリーム別にオーバーヘッドリダクションを行うか否かを決定することができる。パケットストリームにオーバーヘッドリダクションが行われる場合、RoHCコンプレッサー(tsib15140)にパケットが伝達されてオーバーヘッドリダクションが行われてもよい。パケットストリームにオーバーヘッドリダクションが行われない場合、エンカプセレーション部分にパケットが伝達され、オーバーヘッドリダクション無しでエンカプセレーションが行われてもよい。パケットにオーバーヘッドリダクションを行うか否かは、リンクレイヤーに伝達されたシグナリング情報(tsib15010)によって決定されてもよい。このシグナリング情報は、スケジューラ(tsib15020)によってエンカプセレーションコントローラ(tsib15180)に伝達されてもよい。
RoHCコンプレッサー(tsib15140)は、パケットストリームに対してオーバーヘッドリダクションを行うことができる。RoHCコンプレッサー(tsib15140)は、パケットのヘッダーを圧縮する動作を行うことができる。オーバーヘッドリダクションには様々な方法を用いることができる。前述した、本発明が提案した方法によってオーバーヘッドリダクションを行うことができる。本実施例は、IPストリームを仮定したことから、RoHCコンプレッサーと表現しているが、実施例によって名称は変更されてもよく、動作も、IPストリームの圧縮に限定されず、いかなる種類のパケットのオーバーヘッドリダクションもRoHCコンプレッサー(tsib15140)によって行われてもよい。
パケットストリームコンフィギュレーションブロック(tsib15150)は、ヘッダーが圧縮されたIPパケットは、シグナリング領域に伝送される情報とパケットストリームに伝送される情報とに分離することができる。パケットストリームに伝送される情報とは、DP領域に伝送される情報を意味することができる。シグナリング領域に伝送される情報は、シグナリング及び/又はコンテキストコントローラ(tsib15160)に伝達されてもよい。パケットストリームに伝送される情報はエンカプセレーション部分に伝送されてもよい。
シグナリング及び/又はコンテキストコントローラ(tsib15160)は、シグナリング及び/又はコンテキスト(context)情報を収集し、これをシグナリングマネジャーに伝達することができる。シグナリング及び/又はコンテキスト情報をシグナリング領域に伝送するためである。
エンカプセレーション部分は、パケットをフィジカルレイヤーに伝達するのに適した形態でエンカプセレートする動作を行うことができる。エンカプセレーション部分は、IPストリームの数だけ構成することができる。
エンカプセレーションバッファー(tsib15170)は、エンカプセレーションのためにパケットストリームを受信する役割を果たすことができる。オーバーヘッドリダクションが行われた場合、オーバーヘッドリダクションされたパケットを受信し、オーバーヘッドリダクションが行われていない場合、入力されたIPパケットをそのまま受信することができる。
エンカプセレーションコントローラ(tsib15180)は、入力されたパケットストリームに対してエンカプセレーションを行うか否かを決定することができる。エンカプセレーションが行われる場合、パケットストリームは分割/連鎖(tsib15190)に伝達されてもよい。エンカプセレーションが行われない場合、パケットストリームは伝送バッファー(tsib15230)に伝達されてもよい。パケットをエンカプセレーションするか否かは、リンクレイヤーに伝達されたシグナリング情報(tsib15010)によって決定されてもよい。このシグナリング情報は、スケジューラ(tsib15020)によってエンカプセレーションコントローラ(tsib15180)に伝達されてもよい。
分割/連鎖ブロック(tsib15190)では、パケットに対して、前述した分割又は連鎖作業を行うことができる。すなわち、入力されたIPパケットが、リンクレイヤーの出力であるリンクレイヤーパケットよりも長い場合、一つのIPパケットを複数個のセグメントに分割して複数個のリンクレイヤーパケットペイロードを生成することができる。また、入力されたIPパケットが、リンクレイヤーの出力であるリンクレイヤーパケットよりも短い場合、複数個のIPパケットをつなげて一つのリンクレイヤーパケットペイロードを生成することができる。
パケットコンフィギュレーションテーブル(tsib15200)は、分割及び/又は連鎖されたリンクレイヤーパケットの構成情報を有することができる。 送信機及び受信機は同じパケットコンフィギュレーションテーブル(tsib15200)の情報を有することができる。パケットコンフィギュレーションテーブル(tsib15200)の情報を送信機と受信機で参照することができる。パケットコンフィギュレーションテーブル(tsib15200)の情報のインデックス値が当該リンクレイヤーパケットのヘッダーに含まれてもよい。
リンクレイヤーヘッダー情報ブロック(tsib15210)は、エンカプセレーション過程で発生するヘッダー情報を収集することができる。また、リンクレイヤーヘッダー情報ブロック(tsib15210)は、パケットコンフィギュレーションテーブル(tsib15200)が有する情報を収集することができる。リンクレイヤーヘッダー情報ブロック(tsib15210)は、リンクレイヤーパケットのヘッダーの構造に応じてヘッダー情報を構成することができる。
ヘッダーアタッチメントブロック(tsib15220)は、分割及び/又は連鎖されたリンクレイヤーパケットのペイロードにヘッダーを追加することができる。伝送バッファー(tsib15230)は、リンクレイヤーパケットをフィジカルレイヤーのDP(tsib15240)に伝達するためのバッファーの役割を果たすことができる。
各ブロック、モジュール又は部分(part)は、リンクレイヤーにおいて一つのモジュール/プロトコルとして構成されてもよく、複数個のモジュール/プロトコルとして構成されてもよい。
図16は、本発明の一実施例に係る受信機側のリンクレイヤーの構造を示す図である。
本実施例は、IPパケットを処理することを仮定した実施例である。受信機側のリンクレイヤーは、機能的な観点から、大きく、シグナリング情報を処理するリンクレイヤーシグナリング部分、オーバーヘッドプロセシング部分、及び/又はデカプセレーション部分を含むことができる。また、受信機側のリンクレイヤーは、リンクレイヤー全体の動作に対する制御及びスケジューリングのためのスケジューラ、及び/又はリンクレイヤーの入出力部分などを含むことができる。
まず、フィジカルレイヤーを介して伝送された各情報がリンクレイヤーに伝達されてよい。リンクレイヤーは、各情報を処理して、送信側で処理する前の元の状態に戻した後、上位レイヤーに伝達することができる。この実施例において、上位レイヤーはIPレイヤーであってもよい。
フィジカルレイヤーで区分された特定のチャネル(tsib16030)を介して伝達された情報がリンクレイヤーシグナリング部分に伝達されてよい。リンクレイヤーシグナリング部分は、フィジカルレイヤーから受信されたシグナリング情報を判別し、リンクレイヤーの各部分に、判別されたシグナリング情報を伝達する役割を果たすことができる。
チャネルのためのバッファー(tsib16040)は、特定のチャネルを介して伝送されたシグナリング情報を受信するバッファーの役割を果たすことができる。前述したように、フィジカルレイヤーに物理的/論理的に区分された別途のチャネルが存在する場合、そのチャネルを介して伝送されたシグナリング情報を受信することができる。別途のチャネルから受信した情報が分割された状態である場合、完全な形態の情報になるまで、分割された情報を格納することができる。
シグナリングデコーダ/パーサー(tsib16050)は、特定のチャネルを介して受信されたシグナリング情報のフォーマットを確認し、リンクレイヤーで活用される情報を抽出することができる。特定のチャネルを介したシグナリング情報がエンコーディングされている場合にはデコーディングを行うことができる。また、実施例によって、当該シグナリング情報の完全性などを確認することができる。
シグナリングマネジャー(tsib16060)は、複数の経路を介して受信されたシグナリング情報を統合することができる。後述するシグナリングのためのDP(tsib16070)を介して受信されたシグナリング情報もシグナリングマネジャー(tsib16060)で統合することができる。シグナリングマネジャー(tsib16060)は、リンクレイヤー内の各部分に必要なシグナリング情報を伝達することができる。例えば、オーバーヘッドプロセシング部分に、パケットのリカバリーのためのコンテキスト情報などを伝達することができる。また、スケジューラ(tsib16020)に、制御のためのシグナリング情報を伝達することができる。
シグナリングのためのDP(tsib16070)を介して、別途の特別なチャネルで受信されない一般的なシグナリング情報を受信することができる。ここで、シグナリングのためのDPとは、PLS又はL1などを意味することができる。ここで、DPは、PLP(Physical Layer Pipe)と呼ぶこともできる。受信バッファー(tsib16080)は、シグナリングのためのDPから伝送されたシグナリング情報を受信するバッファーの役割を果たすことができる。シグナリング情報のデカプセレーションブロック(tsib16090)では、受信されたシグナリング情報をデカプセレートすることができる。デカプセレートされたシグナリング情報は、デカプセレーションバッファー(tsib16100)を経てシグナリングマネジャー(tsib16060)に伝達されてもよい。前述したように、シグナリングマネジャー(tsib16060)は、シグナリング情報を取りまとめてリンクレイヤー内の必要な部分に伝達することができる。
スケジューラ(tsib16020)は、リンクレイヤーに含まれた複数のモジュールの動作を決定し、制御する役割を果たすことができる。スケジューラ(tsib16020)は、レシーバー情報(tsib16010)及び/又はシグナリングマネジャー(tsib16060)から伝達された情報を用いて、リンクレイヤーの各部分を制御することができる。また、スケジューラ(tsib16020)は、各部分の動作モードなどを決定することができる。ここで、レシーバー情報(tsib16010)は、受信機が予め格納していた情報を意味することができる。スケジューラ(tsib16020)は、チャネル切り替えなどのようにユーザが変更する情報も用いて、制御に活用することができる。
デカプセレーション部分は、フィジカルレイヤーのDP(tsib16110)から受信されたパケットをフィルタリングし、当該パケットのタイプに応じてパケットを分離する役割を果たすことができる。デカプセレーション部分は、フィジカルレイヤーで同時にデコーディングできるDPの数だけ構成することができる。
デカプセレーションバッファー(tsib16110)は、デカプセレーションのためにフィジカルレイヤーからパケットストリームを受信するバッファーの役割を果たすことができる。デカプセレーションコントローラ(tsib16130)は、入力されたパケットストリームに対してデカプセレーションを行うか否かを決定することができる。デカプセレーションが行われる場合、パケットストリームはリンクレイヤーヘッダーパーサー(tsib16140)に伝達されてもよい。デカプセレーションが行われない場合、パケットストリームはアウトプットバッファー(tsib16220)に伝達されてもよい。デカプセレーションを行うか否を決定するにおいて、スケジューラ(tsib16020)から伝達されたシグナリング情報を活用することができる。
リンクレイヤーヘッダーパーサー(tsib16140)は、伝達されたリンクレイヤーパケットのヘッダーを確認することができる。ヘッダーを確認することによって、リンクレイヤーパケットのペイロードに含まれているIPパケットの構成を確認することができる。例えば、IPパケットは、分割されていてもよく、又は連鎖されていてもよい。
パケットコンフィギュレーションテーブル(tsib16150)は、分割及び/又は連鎖で構成されるリンクレイヤーパケットのペイロード情報を含むことができる。送信機と受信機は、同じパケットコンフィギュレーションテーブル(tsib16150)の情報を有することができる。パケットコンフィギュレーションテーブル(tsib16150)の情報を送信機と受信機で参照することができる。リンクレイヤーパケットに含まれたインデックス情報に基づいて、再結合(reassembly)に必要な値を見つけることができる。
再結合ブロック(reassembly)(tsib16160)は、分割及び/又は連鎖で構成されたリンクレイヤーパケットのペイロードを元のIPストリームのパケットとして構成することができる。セグメントを一つに集めて一つのIPパケットとして再構成したり、連鎖されたパケットを分離して複数個のIPパケットストリームとして再構成したりすることができる。再結合されたIPパケットは、オーバーヘッドプロセシング部分に伝達されてもよい。
オーバーヘッドプロセシング部分は、送信機で行われたオーバーヘッドリダクションの逆過程として、オーバーヘッドリダクションされたパケットを元のパケットに戻す動作を行うことができる。この動作をオーバーヘッドプロセシングと呼ぶことができる。オーバーヘッドプロセシング部分は、フィジカルレイヤーで同時にデコーディングできるDPの数だけ構成することができる。
パケットリカバリーバッファー(tsib16170)は、オーバーヘッドプロセシングを行うためにデカプセレートされたRoHCパケット又はIPパケットを受信するバッファーの役割を果たすことができる。
オーバーヘッドコントローラ(tsib16180)は、デカプセレートされたパケットに対してパケットリカバリー及び/又はデコンプレッションを行うか否かを決定することができる。パケットリカバリー及び/又はデコンプレッションが行われる場合、パケットストリームリカバリーブロック(tsib16190)にパケットが伝達されてもよい。パケットリカバリー及び/又はデコンプレッションが行われない場合、パケットはアウトプットバッファー(tsib16220)に伝達されてもよい。パケットリカバリー及び/又はデコンプレッションを行うか否かは、スケジューラ(tsib16020)によって伝達されたシグナリング情報に基づいて決定されてもよい。
パケットストリームリカバリーブロック(tsib16190)は、送信機で分離されたパケットストリームと、パケットストリームのコンテキスト情報とを統合する動作を行うことができる。これは、RoHCデコンプレッサー(tsib16210)で処理可能なように、パケットストリームを復旧する過程であってもよい。この過程で、シグナリング及び/又はコンテキストコントローラ(tsib16200)からシグナリング情報及び/又はコンテキスト情報を受信することができる。シグナリング及び/又はコンテキストコントローラ(tsib16200)は、送信機から伝達されたシグナリング情報を判別し、当該コンテキストIDに合うストリームにマッピングされ得るようにパケットストリームリカバリーブロック(tsib16190)にシグナリング情報を伝達することができる。
RoHCデコンプレッサー(tsib16210)は、パケットストリームのパケットのヘッダーを復旧することができる。パケットストリームのパケットは、ヘッダーが復旧されることによって元のIPパケットの形態に復旧されてもよい。すなわち、RoHCデコンプレッサー(tsib16210)はオーバーヘッドプロセシングを行うことができる。
アウトプットバッファー(tsib16220)は、IPレイヤー(tsib16230)に出力ストリームを伝達するに先立ち、バッファーの役割を果たすことができる。
本発明が提案する送信機と受信機のリンクレイヤーは、前述したようなブロック又はモジュールを含むことができる。これにより、リンクレイヤーが上位レイヤーと下位レイヤーに関係なく独立して動作することができ、オーバーヘッドリダクションを効率的に行うことができ、上下位レイヤーなどによって支援可能な機能の確定/追加/除去が容易となり得る。
図17は、本発明の一実施例に係る、リンクレイヤーを介したシグナリング伝送構造を示す図である(送/受信側)。
本発明では、一つの周波数バンド内に複数個のサービスプロバイダー(放送会社)がサービスを提供することができる。また、サービスプロバイダーは、複数個のサービスを伝送することができ、1つのサービスは1つ以上のコンポーネントを含むことができる。ユーザは、サービス単位でコンテンツを受信することを考慮することができる。
本発明は、IPハイブリッド放送を支援するために、複数個のセッションベースの伝送プロトコルが使用されることを仮定する。各プロトコルの伝送構造に基づいて、そのシグナリングパス(path)で伝達されるシグナリング情報を決定することができる。各プロトコルは、実施例によって様々な名称が付与されてもよい。
図示された送信側のデータ構造(tsib17010)において、サービスプロバイダー(Broadcasters)は複数個のサービス(Service #1,#2,…)を提供することができる。一般に、サービスに対するシグナリングは、一般的な伝送セッションを介して伝送することができるが(Signaling C)、実施例によって、特定のセッション(dedicated session)を介して伝送してもよい(Signaling B)。
サービスデータ及びサービスシグナリング情報は、伝送プロトコルに従ってエンカプセレーションすることができる。実施例によってIP/UDPが使用されてもよい。実施例によってIP/UDPレイヤーでのシグナリング(Signaling A)が追加されてもよい。このシグナリングは省略されてもよい。
IP/UDPで処理されたデータはリンクレイヤーに入力されてもよい。リンクレイヤーでは、前述したように、オーバーヘッドリダクション及び/又はエンカプセレーション過程を行うことができる。ここで、リンクレイヤーシグナリングが追加されてもよい。リンクレイヤーシグナリングにはシステムパラメータなどが含まれてもよい。リンクレイヤーシグナリングについては前述した。
このような処理を経たサービスデータ及びシグナリング情報は、フィジカルレイヤーでPLPを介して処理されてもよい。ここで、PLPはDPと呼ぶこともできる。図示された実施例では、Base DP/PLPが使用される場合を想定しているが、実施例によってBase DP/PLPなしに一般的なDP/PLPのみで伝送が行われてもよい。
図示された実施例では、FIC、EACなどの特定のチャネル(dedicated channel)が使用されている。FICを介して伝達されるシグナリングをFIT(Fast Information Table)、EACを介して伝達されるシグナリングをEAT(Emergency Alert Table)と呼ぶことができる。FITは、前述したSLTと同一であってもよい。このような特定のチャネルは、実施例によって使用されなくてもよい。特定のチャネル(Dedicated channel)が構成されていない場合、FITとEATは、一般的なリンクレイヤーシグナリング伝送方法によって伝送されるか、又は他のサービスデータのようにIP/UDPを経てPLPに伝送されてもよい。
実施例によって、システムパラメータには、送信機関連パラメータ、サービスプロバイダー関連パラメータなどが含まれてもよい。リンクレイヤーシグナリングには、IPヘッダー圧縮関連コンテキスト情報、及び/又は当該コンテキストが適用されるデータに対する識別情報が含まれてもよい。上位レイヤーのシグナリングには、IPアドレス、UDPナンバー、サービス/コンポーネント情報、緊急警報(Emergency alert)関連情報、サービスシグナリングに対するIP/UDPアドレス、セッションIDなどが含まれてもよい。詳細な実施例については前述した。
図示された受信側のデータ構造(tsib17020)において、受信機は、全てのPLPをデコーディングする必要はなく、シグナリング情報を活用して当該サービスに対するPLPのみをデコーディングすることができる。
まず、ユーザが、受信しようとするサービスを選択又は変更すると、受信機は、当該周波数にチューニングし、当該チャネルと関連してDBなどに格納している受信機情報を読み込むことができる。受信機のDBなどに格納されている情報は、最初のチャネルスキャンの際にSLTを読み込んで構成されてもよい。
SLTを受信し、当該チャネルの情報を受信した後、既存に格納されていたDBをアップデートし、ユーザが選択したサービスの伝送経路及びコンポーネント情報を取得したり、このような情報を取得するために必要なシグナリングが伝送される経路に対する情報を取得したりする。SLTのバージョン情報などを用いて、当該情報の変更がないと判断される場合には、デコーディング又はパーシング手順を省略してもよい。
受信機は、当該放送ストリームにおいて、PLPのフィジカルシグナリングをパーシングし、当該PLP内にSLT情報があるかどうかを把握することができる(図示せず)。これは、フィジカルシグナリングの特定のフィールドで指示されてもよい。SLT情報に接近することによって、特定のサービスのサービスレイヤーシグナリングが伝送される位置に接近することができる。このサービスレイヤーシグナリングは、IP/UDPにエンカプセレーションされて伝送セッションを介して伝達されてもよい。このサービスレイヤーシグナリングを用いて、当該サービスを構成するコンポーネントに対する情報を取得することができる。詳細なSLT−SLSの構造は、前述したとおりである。
すなわち、SLTを用いて、現在のチャネルで伝送されている複数のパケットストリーム及びPLPのうち、当該サービスの受信に必要な上位レイヤーシグナリング情報(サービスシグナリング情報)を受信するための伝送経路情報を取得することができる。この伝送経路情報には、IPアドレス、UDPポートナンバー、セッションID、PLP IDなどが含まれてもよい。ここで、実施例によって、IP/UDPアドレスは、IANA又はシステムで予め指定されている値を使用してもよい。このような情報は、DB及び共有メモリ接近などの方法で取得されてもよい。
リンクレイヤーシグナリングとサービスデータが同一のPLPを介して伝送されるか、又は一つのPLPのみが運用されている場合、PLPを介して伝達されるサービスデータは、リンクレイヤーシグナリングがデコーディングされる間に、バッファーなどの装置に臨時に格納されてもよい。
受信しようとするサービスに対するサービスシグナリング情報を用いて、当該サービスが実際に伝送される経路の情報を取得することができる。また、受信するPLPに対するオーバーヘッドリダクションなどの情報を用いて、受信されるパケットストリームに対してデカプセレーション及びヘッダーリカバリーを行うことができる。
図示された実施例(tsib17020)では、FIC、EACが使用され、Base DP/PLPの概念が想定された。前述したように、FIC、EAC、Base DP/PLPの概念は活用されなくてもよい。
図18は、本発明の一実施例に係るリンクレイヤー(link layer)のインターフェースを示す図である。
同図を参照すると、送信機が、IPパケット及び/又はデジタル放送で使用されるMPEG2−TSパケットを入力信号として使用する場合を示す。送信機は、次世代放送システムで使用できる新しいプロトコルにおけるパケット構造を支援することもできる。リンクレイヤーのカプセル化された(encapsulated)データ及び/又はシグナリング情報は、フィジカルレイヤー(physical layer)に伝送されてもよい。送信機は、(シグナリングデータを含むことができる)伝送されたデータを放送システムによって支援されるフィジカルレイヤーのプロトコルに従って処理し、当該データを含む信号を伝送することができる。
一方、受信機は、フィジカルレイヤーから受信したデータ及び/又はシグナリング情報を、上位レイヤーで処理できる他のデータに復元する。受信機は、パケットのヘッダーを読むことができ、フィジカルレイヤーから受信したパケットがシグナリング情報(又はシグナリングデータ)を含むか、或いは一般のデータ(又はコンテンツデータ)を含むかを決定することができる。
送信機から伝達されるシグナリング情報(すなわち、シグナリングデータ)は、上位レイヤー(upper layer)から受信され、受信機の上位レイヤーに伝送される必要がある第1シグナリング情報と、リンクレイヤーで生成され、受信機のリンクレイヤーでデータの処理と関連する情報を提供する情報である第2シグナリング情報と、及び/又は上位レイヤー又はリンクレイヤーで生成され、フィジカルレイヤーで特定のデータ(例えば、サービス、コンテンツ、及び/又はシグナリングデータ)を迅速に識別するために伝送される第3シグナリング情報を含むことができる。
一方、本発明の一実施例によれば、リンクレイヤーで、上位レイヤーから伝達されるパケットに対して追加的な処理を行うことができる。
上位レイヤーから伝達されるパケットがIPパケットに該当する場合、送信機は、リンクレイヤーでIPヘッダー圧縮(header compression)を行うことができる。IPヘッダー圧縮により、IPフロー(flow)においてオーバーヘッド(overhead)を低減することができる。IPヘッダー圧縮のためにRoHC(Robust Header Compression)技法を用いることができる。RoHC技法に関しては、RFC3095及びRFC5795の文書によって詳細な内容を補充することができる。
本発明の一実施例では、RoHC技法が単方向(unidirectional)モードで動作することができる。これと関連する詳細は後述する。
上位レイヤーから伝達されるパケットがMPEG−2 TS(Transport Stream)パケットである場合、MPEG−2 TSパケットに対してオーバーヘッドリダクション(overhead reduction)を行うことができる。MPEG−2 TSパケットには、Syncフィールド、nullパケット、及び/又はCommon PID(Packet Identifier)が含まれてもよく、このようなデータは、それぞれのTSパケットにおいて繰り返されたり、不要なデータであるため、送信機は、リンクレイヤーでこれらのデータを削除し、受信機でこれを復元し得る情報を生成して受信機に伝送することができる。
送信機は、リンクレイヤーで、上位レイヤーから伝達されるパケットをエンカプセレーション(encapsulation)することができる。例えば、送信機は、リンクレイヤーで、IPパケット、MPEG−2 TSパケット及び/又は他のプロトコルのパケットをエンカプセレーションしてリンクレイヤーパケットを生成することができる。リンクレイヤーにおけるエンカプセレーションを通じて、送/受信機のフィジカルレイヤー(physical layer;物理層)では、ネットワークレイヤーのプロトコルの種類にかかわらずに、一つのフォーマットのパケットを処理することができる。この場合、MPEG−2 TSパケットは、ネットワークレイヤーのパケットと見なすことができる。
ネットワークレイヤーはリンクレイヤーの上位レイヤーである。基本的にネットワークレイヤーのパケットは、リンクレイヤーのパケットのペイロード(payload)に変換されてもよい。本発明の一実施例では、フィジカルレイヤーのリソース(resource)を効率的に使用するために、ネットワークレイヤーのパケットに対して連鎖(concatenation)と分割(segmentation)が行われてリンクレイヤーのパケットに含まれてもよい。
リンクレイヤーのペイロードが複数のネットワークレイヤーのパケットを含み得る程度にネットワークレイヤーのパケットのサイズが小さい場合、リンクレイヤーのパケットのヘッダー(header)は、連鎖を行うためのプロトコルフィールド(protocol field)を含むことができる。連鎖は、複数のネットワークレイヤーのパケットを一つのペイロード(リンクレイヤーのパケットのペイロード)内で連結することと定義することができる。
一つのネットワークレイヤーのパケットのサイズが、フィジカルレイヤーで処理するには大きすぎる場合には、ネットワークレイヤーのパケットは、2つ又はそれ以上(two or more)のセグメントに分離されてもよい。リンクレイヤーのパケットのヘッダーは、送信側で行われた分割(segmentation)を行い、受信側でこれらを再結合(reassemble)できるように、必要な情報をプロトコルフィールドの形態で含むことができる。
送信機のリンクレイヤーにおける処理は、FIC(Fast Information Channel)、EAS(Emergency Alert System)メッセージ、及び/又はオーバーヘッドリダクションのための情報のようなリンクレイヤーで生成されたシグナリング情報を伝達することを含む。
FICは、チャネルスキャン、及びサービスの迅速な取得のために必要な情報を含むシグナリング構造である。すなわち、FICの主な目的は、迅速なチャネルスキャン及びサービス取得のための必須情報を効率的に伝達することにある。FICに含まれる情報は、DP(data pipe、又はPLP)と放送サービスとの連結のための情報に該当してもよい。
送信機におけるリンクレイヤーの処理は、緊急警報メッセージ(emergency alert message)とこれと関連するシグナリング情報を特定のチャネルを介して伝送することを含む。特定のチャネルは、フィジカルレイヤーで予め定義されたチャネルに該当してもよい。特定のチャネルは、EAC(Emergency Alert Channel)と命名してもよい。
図19は、本発明の一実施例に係るリンクレイヤーの動作モードのうち、ノーマル(Normal)モードの動作ダイヤグラムを示す図である。
本発明の提案するリンクレイヤーは、上位レイヤーと下位レイヤーとの互換のために、様々な動作モードを有することができる。本発明は、リンクレイヤーのノーマルモード及びトランスペアレントモードを提案する。2つの動作モードは、リンクレイヤー内で共存可能であり、どのモードが使用されるかは、シグナリング又はシステムパラメータを用いて指定されてもよい。実施例によって、2つのモードのいずれか1つのモードのみが具現されてもよい。リンクレイヤーに入力されるIPレイヤー、TSレイヤーなどによって、それぞれ異なるモードが適用されてもよい。また、IPレイヤーのストリーム別に、TSレイヤーのストリーム別に、それぞれ異なるモードが適用されてもよい。
実施例によって、新しい動作モードがリンクレイヤーに追加されてもよい。新しい動作モードは、上位レイヤーと下位レイヤーの構成に基づいて追加されてもよい。新しい動作モードは、上位レイヤーと下位レイヤーの構成に基づいて異なるインターフェースを含むことができる。新しい動作モードを用いるか否かも、シグナリング又はシステムパラメータを用いて指定されてもよい。
ノーマルモードでは、データが、リンクレイヤーが支援する全ての機能を経て処理された後、フィジカルレイヤーに伝達されてもよい。
まず、IPレイヤー、MPEG−2 TSレイヤー、又は他の特定のレイヤー(t89010)から各パケットがリンクレイヤーに伝達されてもよい。すなわち、IPパケットが、IPレイヤーからリンクレイヤーに伝達されてもよい。同様に、MPEG−2 TSパケットがMPEG−2 TSレイヤーから、特定のパケットが特定のプロトコルレイヤーからリンクレイヤーに伝達されてもよい。
各伝達されたパケットは、オーバーヘッドリダクション(t89020)を経たり経なかった後、エンカプセレーション(t89030)を経るようになってもよい。
第一に、IPパケットの場合、オーバーヘッドリダクション(t89020)を経たり経なかった後、エンカプセレーション(t89030)を経るようになってもよい。オーバーヘッドリダクションが行われるか否かは、シグナリング又はシステムパラメータによって指定されてもよい。実施例によって、各IPストリーム別にオーバーヘッドリダクションが行われてもよく行われなくてもよい。エンカプセレーションされたIPパケットはフィジカルレイヤーに伝達されてもよい。
第二に、MPEG−2 TSパケットの場合、オーバーヘッドリダクション(t89020)を経てエンカプセレーション(t89030)を経るようになってもよい。MPEG−2 TSパケットの場合も、実施例によってオーバーヘッドリダクション過程が省略されてもよい。しかし、一般的な場合、TSパケットは、先頭にシンクバイト(0x47)などを有するので、このような固定的なオーバーヘッドを除去することが効率的である。エンカプセレーションされたTSパケットはフィジカルレイヤーに伝達されてもよい。
第三に、IP又はTSパケット以外のパケットである場合、オーバーヘッドリダクション(t89020)を経たり経なかった後、エンカプセレーション(t89030)を経るようになってもよい。オーバーヘッドリダクションが行われるか否かは、当該パケットの特性によって決定されてもよい。オーバーヘッドリダクションが行われるか否かは、シグナリング又はシステムパラメータによって指定されてもよい。エンカプセレーションされたパケットはフィジカルレイヤーに伝達されてもよい。
オーバーヘッドリダクション(t89020)過程では、入力されたパケットのサイズを適切な方法によって減少させることができる。オーバーヘッドリダクション過程で、入力されたパケットから特定の情報が抽出又は生成されてもよい。この特定の情報は、シグナリングと関連する情報であって、シグナリング領域を介して伝送されてもよい。このシグナリング情報は、受信機が、オーバーヘッドリダクション過程で変更された事項を復旧して元のパケットの形態に戻すことができるようにする。このシグナリング情報は、リンクレイヤーシグナリング(t89050)に伝達されてもよい。
リンクレイヤーシグナリング(t89050)は、オーバーヘッドリダクション過程で抽出/生成されたシグナリング情報の伝送及び管理を行うことができる。フィジカルレイヤーは、シグナリングのために物理的/論理的に区分された伝送経路を有することができ、リンクレイヤーシグナリング(t89050)は、この区分された伝送経路に合わせてシグナリング情報をフィジカルレイヤーに伝達することもできる。ここで、区分された伝送経路には、前述したFICシグナリング(t89060)又はEASシグナリング(t89070)などがあり得る。別に区分された伝送経路に伝送されないシグナリング情報は、エンカプセレーション(t89030)を経てフィジカルレイヤーに伝達されてもよい。
リンクレイヤーシグナリング(t89050)が管理するシグナリング情報には、上位レイヤーから伝達されたシグナリング情報、リンクレイヤーで生成されたシグナリング情報及び/又はシステムパラメータなどがあり得る。具体的には、上位レイヤーから伝達された、結果的に受信機の上位レイヤーに伝達されるべきシグナリング情報、リンクレイヤーで生成されて受信機のリンクレイヤーの動作に活用されるべきシグナリング情報、上位レイヤー又はリンクレイヤーで生成されて受信機のフィジカルレイヤーで迅速なディテクションのために用いられるシグナリング情報などがあり得る。
エンカプセレーション(t89030)されてフィジカルレイヤーに伝達されたデータは、DP(Data Pipe)(t89040)を介して伝送されてもよい。ここで、DPは、PLP(Physical Layer Pipe)であってもよい。前述した区分された伝送経路で伝達されるシグナリング情報は、それぞれの伝送経路に伝達されてもよい。例えば、FICシグナリングは、フィジカルフレーム内で指定されたFICチャネル(t89080)を介して伝送されてもよい。また、EASシグナリングは、フィジカルフレーム内の指定されたEACチャネル(t89090)を介して伝送されてもよい。FIC又はEACなどの特定のチャネルが存在するという情報は、フィジカルフレームのプリアンブル領域にシグナリングされて伝送されたり、特定のスクランブリングシーケンスを用いてプリアンブルをスクランブリングすることによってシグナリングされてもよい。実施例によって、FICシグナリング/EASシグナリング情報は、指定された特定のチャネルではなく、一般DP領域、PLS領域又はプリアンブルを介して伝送されてもよい。
受信機は、フィジカルレイヤーを介してデータ及びシグナリング情報を受信することができる。受信機は、これを、上位レイヤーで処理可能な形態に復元して上位レイヤーに伝達することができる。このような過程は、受信機のリンクレイヤーで行うことができる。パケットのヘッダーを読むなどの方法で、受信機は、伝送されたパケットがシグナリング情報に関するものか、データに関するものかを区別することができる。また、受信機は、オーバーヘッドリダクションが送信側で行われた場合、オーバーヘッドリダクションによってオーバーヘッドが減少したパケットを、元のパケットに復旧することができる。この過程で、伝達されたシグナリング情報を活用することができる。
図20は、本発明の一実施例に係るリンクレイヤーの動作モードのうち、トランスペアレント(Transparent)モードの動作ダイヤグラムを示す図である。
トランスペアレントモードでは、データが、リンクレイヤーが支援する機能を経ないか、又は一部のみを経た後、フィジカルレイヤーに伝達されてもよい。すなわち、トランスペアレントモードでは、上位レイヤーから伝達されたパケットが、別途のオーバーヘッドリダクション及び/又はエンカプセレーション過程を経ないでそのままフィジカルレイヤーに伝達されてもよい。他のパケットの場合は、必要に応じて、オーバーヘッドリダクション及び/又はエンカプセレーション過程を減ってもよい。トランスペアレントモードは、バイパスモード(bypass mode)と呼ぶことができ、他の名称が付与されてもよい。
実施例によって、パケットの特性及びシステムの運用に基づいて、一部のパケットはノーマルモードで、一部のパケットはトランスペアレントモードで処理されてもよい。
トランスペアレントモードを適用できるパケットは、システムによく知られているタイプのパケットであってもよい。フィジカルレイヤーで当該パケットに対して処理できる場合、トランスペアレントモードを用いることができる。例えば、よく知られたTS又はIPパケットの場合、フィジカルレイヤーで別途のオーバーヘッドリダクション及びインプットフォーマッティング過程を経ることができるので、リンクレイヤーステップではトランスペアレントモードを活用することができる。トランスペアレントモードが適用され、フィジカルレイヤーでインプットフォーマッティングなどによってパケットを加工する場合、前述したTSヘッダーコンプレッションなどの動作がフィジカルレイヤーで行われてもよい。逆に、ノーマルモードが適用される場合、加工されたリンクレイヤーパケットは、フィジカルレイヤーでGSパケットとして取り扱われて処理されてもよい。
トランスペアレントモードでも、シグナリングの伝送を支援する必要がある場合、リンクレイヤーシグナリングモジュールをおくことができる。リンクレイヤーシグナリングモジュールは、前述したように、シグナリング情報の伝送及び管理を行うことができる。シグナリング情報は、エンカプセレーションしてDPを介して伝送することができ、区分された伝送経路を有するFIC、EASシグナリング情報は、それぞれFICチャネル、EACチャネルを介して伝送することができる。
トランスペアレントモードで、固定されたIPアドレス及びPort番号を用いるなどして、当該情報がシグナリング情報であるか否かを示すことができる。この場合、当該シグナリング情報をフィルタリングしてリンクレイヤーパケットを構成した後、フィジカルレイヤーを介して伝送してもよい。
図21は、本発明の一実施例に係る、リンクレイヤーにおける送信機及び/又は受信機の動作モードコントロール(control)過程を示す図である。
リンクレイヤーの送信機又は受信機の動作モードを決定することは、放送システムをより効率的に使用し、放送システムに対する柔軟な設計を可能にする一つの方法である。本発明で提案するリンクレイヤーモードをコントロールする方案によれば、システム帯域幅及びプロセシングタイムに対する効率的な運用のためのリンクレイヤーのモードを動的に切り替えることができるという効果がある。また、本発明のリンクレイヤーモードをコントロールする方案によれば、フィジカルレイヤーの変更により、特定のモードに対する支援が必要であるか、又は逆に、特定のモードに対する必要性がなくなった場合、これに対する対処が容易である。また、リンクレイヤーモードをコントロールする方案によれば、放送サービスを提供する放送会社で当該サービスに対する伝送方法を指定しようとする場合にも、当該放送会社の要求を放送システムで容易に収容できるという効果がある。
リンクレイヤーの動作モードをコントロールするための方案は、リンクレイヤーの内部でのみ動作するように構成したり、リンクレイヤーの内部でのデータ構造の変化によって行うことができる。この場合、ネットワークレイヤー及び/又はフィジカルレイヤーで、別途の機能に対する追加具現なしにも、各レイヤーの独立した動作を行うことが可能である。本発明で提案するリンクレイヤーのモードは、フィジカルレイヤーの構造に合わせるためにシステムを変形せずに、シグナリング又はシステムの内部のパラメータでコントロールが可能である。特定のモードの場合には、当該入力に対する処理が、フィジカルレイヤーで支援する場合に限って動作してもよい。
同図は、送信機及び/又は受信機が、IPレイヤー、リンクレイヤー、及びフィジカルレイヤーで信号及び/又はデータを処理する流れを示す図である。
リンクレイヤーにモードコントロールのための機能ブロック(ハードウェア及び/又はソフトウェアとして具現可能)が追加され、パケットを処理するか否かを決定するためのパラメータ及び/又はシグナリング情報を管理する役割を果たすことができる。モードコントロール機能ブロック(Mode control functional block)が有している情報を用いて、リンクレイヤーでは、パケットストリームの処理過程に当該機能(function)を行うか否かを判断することができる。
送信機における動作についてまず説明する。
送信機は、IPストリームがリンクレイヤーに入力されると、モードコントロールパラメータ(j16005)を用いてオーバーヘッドリダクション(j16020)を行うか否かを決定する(j16010)。モードコントロールパラメータは、送信機でサービスプロバイダーによって生成されてもよい。モードコントロールパラメータに関する詳細は後述する。
オーバーヘッドリダクション(j16020)が行われる場合、オーバーヘッドリダクションに関する情報を生成し、リンクレイヤーシグナリング(j16060)情報に含める。リンクレイヤーシグナリング(j16060)情報は、モードコントロールパラメータの一部又は全部を含んでもよい。リンクレイヤーシグナリング(j16060)情報は、リンクレイヤーシグナリングパケットの形態で伝達されてもよい。リンクレイヤーシグナリングパケットは、DPにマッピングされて受信機に伝達されてもよいが、DPにマッピングされず、放送信号の一定の領域を介して、リンクレイヤーシグナリングパケットの形態で受信機に伝達されてもよい。
オーバーヘッドリダクション(j16020)を経たパケットストリームは、エンカプセレーション(j16030)されてフィジカルレイヤーのDPに入力される(j16040)。オーバーヘッドリダクションを経ない場合には、再びエンカプセレーションを行うか否かを決定する(j16050)。
エンカプセレーション(j16030)を経たパケットストリームは、フィジカルレイヤーのDP(j16040)に入力される。このとき、フィジカルレイヤーでは、一般的なパケット(link layer packet)に対する処理のための動作を行う。オーバーヘッドリダクション及びエンカプセレーションを経ない場合には、IPパケットが直接フィジカルレイヤーに伝達される。このとき、フィジカルレイヤーでは、IPパケットに対する処理のための動作を行う。IPパケットが直接伝送される場合には、フィジカルレイヤーでIPパケット入力を支援する場合に限って動作するようにパラメータを付与することができる。すなわち、モードコントロールパラメータの値を調節して、フィジカルレイヤーでIPパケットに対する処理を支援しない場合は、IPパケットを直接フィジカルレイヤーに伝送する過程が動作しないように設定することができる。
送信機は、このような過程を経た放送信号を受信機に伝送する。
受信機の動作を説明する。
受信機で、ユーザの操作などによるチャネル変更などの理由で、特定のDPが選択され、当該DPでパケットストリームが受信されると(j16110)、パケットストリームのヘッダー及び/又はシグナリング情報を用いて、送信時にどのモードでパケットが生成されたかを確認することができる(j16120)。当該DPに対して、送信時の動作モードが確認されると、リンクレイヤーの受信動作過程によってデカプセレーション(j16130)及びオーバーヘッドリダクション(j16140)過程を経て上位レイヤーにIPパケットが伝達される。オーバーヘッドリダクション(j16140)過程は、オーバーヘッドリカバリー過程を含むことができる。
図22は、本発明の一実施例に係る、フラグ(flag)の値によるリンクレイヤーにおける動作、及びフィジカルレイヤーに伝達されるパケットの形態を示す図である。
リンクレイヤーの動作モードを決定するために、前述したシグナリング方法を用いることができる。これと関連するシグナリング情報が、受信機に直接伝送されてもよい。この場合、前述したシグナリングデータ又はリンクレイヤーシグナリングパケットに、後述するモードコントロールと関連する情報が含まれてもよい。
一方、受信機の複雑度を考慮して、リンクレイヤーの動作モードを間接的に受信機に知らせる方法があってもよい。
Operationモードのコントロールに対して、次のような2種類のフラグを考慮することができる。
−HCF(Header Compression Flag):当該リンクレイヤーでヘッダーコンプレッションを適用するか否かを決定するフラグであって、Enable、Disableを意味する値を付与することができる。
−EF(Encapsulation Flag):当該リンクレイヤーでエンカプセレーションを適用するか否かを決定するフラグであって、Enable、Disableを意味する値を付与することができる。ただし、ヘッダーコンプレッション技法によって必ずエンカプセレーションが伴われるべき場合には、EFをHCFに従属させて定義してもよい。
各フラグにマッピングされる値は、Enable及びDisableの表現を含み得る範囲内でシステム構成に応じて付与することができ、各フラグに割り当てられるビット数も変更可能である。一実施例として、enable値を1、disable値を0にマッピングすることができる。
図示のように、HCF、EFの値によって、リンクレイヤーに含まれるヘッダーコンプレッション及びエンカプセレーション動作を行うか否か、及びこれによってフィジカルレイヤーに伝達されるパケットのフォーマットについて示したものである。すなわち、本発明の一実施例によれば、受信機は、HCF及びEFに関する情報から、フィジカルレイヤーに入力されるパケットの形態を判別することができる。
図23は、本発明の一実施例に係る送受信機におけるIPオーバーヘッドリダクション(IP overhead reduction)過程を示す図である。
本発明の一実施例によれば、IPストリームがオーバーヘッドリダクション過程に進入すると、RoHCコンプレッサー(L5010)は、当該ストリームに対するヘッダー圧縮を行うことができる。本発明の一実施例は、ヘッダー圧縮アルゴリズムとしてRoHC方法を用いることができる。パケットストリームコンフィギュレーション(Configuration)過程(L5020)でRoHC過程を経たパケットストリーム(packet stream)は、RoHCパケットの形態によって再構成され、再構成されたRoHCパケットストリームは、エンカプセレーションレイヤー(L5040)に伝達され、続いて、フィジカルレイヤーを介して受信機に伝送されてもよい。パケットストリームを再構成する過程で生成されたRoHCコンテキスト情報及び/又はシグナリング情報は、シグナリングジェネレーター(L5030)を介して伝送可能な形態とされ、伝送形態によって、エンカプセレーションレイヤー又はシグナリングモジュール(L5050)に伝達されてもよい。
本発明の一実施例によれば、受信機は、サービスデータ(data)に対するストリームとシグナリングチャネル、又は別途のDPを介して伝達されるシグナリングデータを受信することができる。シグナリングパーサー(L5060)は、シグナリングデータを受信してRoHCコンテキスト情報及び/又はシグナリング情報をパーシングし、パーシングされた情報をパケットストリームリカバリー過程(L5070)に伝達することができる。パケットストリームリカバリー過程(L5070)では、受信機は、シグナリングデータに含まれたRoHCコンテキスト情報及び/又はシグナリング情報を用いて、送信側で再構成されたパケットストリームを、RoHCデコンプレッサー(L5080)が圧縮を解除できる形態に復旧することができる。RoHCデコンプレッサー(L5080)は、復旧されたRoHCパケットストリームをIPストリームに変換することができ、変換されたIPストリームは、IPレイヤーを介して上位レイヤーに伝達されてもよい。
図24は、本発明の一実施例に係る、RoHCのプロファイル(Profiles)を示す図である。
前述したように、本発明の一実施例によれば、リンクレイヤーにおける上位パケットに対するヘッダー圧縮のために、RoHCを用いることができる。放送網の特性を考慮すると、RoHCフレームワーク(framework)は、RFC 3095文書に記述されたように単方向モード(unidirectional mode)で動作することができる。RoHCフレームワークは、複数のヘッダー圧縮プロファイルを定義している。それぞれのプロファイルは、特定のプロトコルの組み合わせを示し、それぞれのプロファイルを識別するプロファイル識別子(identifier)は、IANA(Internet Assigned Numbers Authority)によって割り当てられてもよい。図示されたプロファイルの一部は、本発明の実施例に係る放送システムで使用することができる。
図25は、本発明の一実施例に係る第1構成モード(Configuration Mode #1)に対して、RoHCパケットストリームの構成(configuration)及び復元(recovery)過程を示す図である。
本発明の一実施例に係る送信機におけるRoHCパケットストリームの構成(configuration)過程は、次のとおりである。
本発明の一実施例に係る送信機は、RoHCヘッダー情報に基づいて、RoHCパケットストリーム(RoHC Packet Stream、L10010)からIRパケット及びIR−DYNパケットを検出することができる。次に、送信機は、IR及びIR−DYNパケットに含まれたシーケンスナンバー(sequence number)を用いて、一般的なヘッダー圧縮されたパケット(General Header Compressed Packet)を生成することができる。上述の一般的なヘッダー圧縮されたパケットは、そのタイプに関係なく、SN(Sequence Number)情報を含むので、任意に生成可能である。ここで、SNは、基本的にRTPに存在する情報に該当し、UDPの場合には、送信機で任意にSNを生成して使用することができる。次に、送信機は、該当するIR又はIR−DYNパケットを、生成された一般的なヘッダー圧縮されたパケットに代えることができ、送信機は、IRパケットからスタティックチェーン(static chain)及びダイナミックチェーン(dynamic chain)を抽出することができ、IR−DYNパケットからダイナミックチェーンを抽出することができる。抽出されたスタティックチェーン及びダイナミックチェーンは、帯域外(Out of Band)(L10030)で伝送されてもよい。送信機は、全てのRoHCパケットストリームに対して、上述した過程と同一の過程によって、IR及びIR−DYNヘッダーを一般的なヘッダー圧縮されたパケットのヘッダーに代えることができ、スタティックチェーン及び/又はダイナミックチェーンを抽出することができる。再構成されたパケットストリーム(Reconfigured Packet Stream、L10020)は、データパイプ(data pipe)を介して伝送でき、抽出されたスタティックチェーン及びダイナミックチェーンは帯域外(L10030)で伝送できる。
本発明の一実施例に係る受信機でRoHCパケットストリームを復元(recovery)する過程は、次のとおりである。
本発明の一実施例に係る受信機は、シグナリング(Signaling)情報を用いて、受信しようとするストリームのデータパイプを選択することができる。次に、受信機は、データパイプを介して伝送される受信しようとするパケットストリームを受信することができ(Received Packet Stream、L10040)、受信しようとするパケットストリームに該当するスタティックチェーン及びダイナミックチェーンを検出することができる。ここで、スタティックチェーン及び/又はダイナミックチェーンは、帯域外で受信されてもよい(Out of Band Reception、L10050)。次に、受信機は、抽出されたスタティックチェーン及びダイナミックチェーンのSNを用いて、データパイプを介して伝送されるパケットストリームのうち、上述したスタティックチェーン又はダイナミックチェーンのSNと同一のSNを有する一般的なヘッダー圧縮されたパケットを検出することができる。次に、受信機は、検出された一般的なヘッダー圧縮されたパケットをスタティックチェーン及び/又はダイナミックチェーンと結合してIR及び/又はIR−DYNパケットを構成することができ、構成されたIR及び/又はIR−DYNパケットはRoHCデコンプレッサーに伝送されてもよい。また、受信機は、IRパケット、IR−DYNパケット及び/又は一般的なヘッダー圧縮されたパケットを含むRoHCパケットストリーム(RoHC Packet Stream、L10060)を構成することができ、構成されたRoHCパケットストリームはRoHCデコンプレッサーに伝送されてもよい。本発明の一実施例に係る受信機は、RoHCパケットストリームを復元するために、スタティックチェーン、ダイナミックチェーン、IRパケット及びIR−DYNパケットのSN及び/又はContext IDを用いることができる。
図26は、本発明の一実施例に係る第2構成モード(Configuration Mode #2)に対して、RoHCパケットストリームの構成(configuration)及び復元(recovery)過程を示す図である。
本発明の一実施例に係る送信機におけるRoHCパケットストリームの構成(configuration)過程は、次のとおりである。
本発明の一実施例に係る送信機は、RoHCヘッダー情報に基づいて、RoHCパケットストリーム(RoHC Packet Stream、L11010)からIRパケット及びIR−DYNパケットを検出することができる。次に、送信機は、IR及びIR−DYNパケットに含まれたシーケンスナンバーを用いて、一般的なヘッダー圧縮されたパケット(General Header Compressed Packet)を生成することができる。上述した一般的なヘッダー圧縮されたパケットのタイプに関係なく、一般的なヘッダー圧縮されたパケットは、SN(Sequence Number)情報を含むので、任意に生成可能である。ここで、SNは、基本的にRTPに存在する情報に該当し、UDPの場合には、送信機で任意にSNを生成して使用することができる。次に、送信機は、該当するIR又はIR−DYNパケットを、生成された一般的なヘッダー圧縮されたパケットに代えることができ、送信機は、IRパケットからスタティックチェーンを抽出することができ、IR−DYNパケットからダイナミックチェーンを抽出することができる。抽出されたスタティックチェーン及びダイナミックチェーンは、帯域外(L11030)で伝送されてもよい。送信機は、全てのRoHCパケットストリームに対して、上述した過程と同一の過程によって、IR及びIR−DYNヘッダーを一般的なヘッダー圧縮されたパケットのヘッダーに代えることができ、スタティックチェーン及び/又はダイナミックチェーンを抽出することができる。再構成されたパケットストリーム(Reconfigured Packet Stream、L11020)は、データパイプを介して伝送でき、抽出されたスタティックチェーン及びダイナミックチェーンは、帯域外(L11030)で伝送することができる。
本発明の一実施例に係る受信機でRoHCパケットストリームを復元(recovery)する過程は、次のとおりである。
本発明の一実施例に係る受信機は、シグナリング(Signaling)情報を用いて、受信しようとするストリームのデータパイプを選択することができる。次に、受信機は、データパイプを介して伝送される受信しようとするパケットストリームを受信することができ(Received Packet Stream、L11040)、受信しようとするパケットストリームに該当するスタティックチェーン及びダイナミックチェーンを検出することができる。ここで、スタティックチェーン及び/又はダイナミックチェーンは、帯域外で受信されてもよい(Out of Band Reception、L11050)。次に、受信機は、抽出されたスタティックチェーン及びダイナミックチェーンのSNを用いて、データパイプを介して伝送されるパケットストリームのうち、上述したスタティックチェーン又はダイナミックチェーンのSNと同一のSNを有する一般的なヘッダー圧縮されたパケットを検出することができる。次に、受信機は、検出された一般的なヘッダー圧縮されたパケットをスタティックチェーン及び/又はダイナミックチェーンと結合してIR及び/又はIR−DYNパケットを構成することができ、構成されたIR及び/又はIR−DYNパケットはRoHCデコンプレッサーに伝送されてもよい。また、受信機は、IRパケット、IR−DYNパケット及び/又は一般的なヘッダー圧縮されたパケットを含むRoHCパケットストリーム(RoHC Packet Stream、L11060)を構成することができ、構成されたRoHCパケットストリームはRoHCデコンプレッサーに伝送されてもよい。本発明の一実施例に係る受信機は、RoHCパケットストリームを復元するために、スタティックチェーン、ダイナミックチェーン、IRパケット及びIR−DYNパケットのSN及び/又はContext IDを用いることができる。
図27は、本発明の一実施例に係る第3構成モード(Configuration Mode #3)に対して、RoHCパケットストリームの構成(configuration)及び復元(recovery)過程を示す図である。
本発明の一実施例に係る送信機におけるRoHCパケットストリームの構成(configuration)過程は、次のとおりである。
本発明の一実施例に係る送信機は、RoHCヘッダー情報に基づいて、RoHCパケットストリーム(RoHC Packet Stream、L12010)からIRパケットを検出することができる。次に、送信機は、IRパケットからスタティックチェーンを抽出することができ、IRパケットの構成において、抽出されたスタティックチェーンを除いた残りの部分を用いて、IRパケットをIR−DYNパケットに変換することができる。送信機は、全てのRoHCパケットストリームに対して、上述した過程と同一の過程によって、IRパケットのヘッダーをIR−DYNパケットのヘッダーに代えることができ、スタティックチェーンを抽出することができる。再構成されたパケットストリーム(Reconfigured Packet Stream、L12020)は、データパイプを介して伝送されてもよく、抽出されたスタティックチェーンは、帯域外(L12030)で伝送されてもよい。
本発明の一実施例に係る受信機でRoHCパケットストリームを復元(recovery)する過程は、次のとおりである。
本発明の一実施例に係る受信機は、シグナリング(Signaling)情報を用いて、受信しようとするストリームのデータパイプを選択することができる。次に、受信機は、データパイプを介して伝送される受信しようとするパケットストリームを受信することができ(Received Packet Stream、L12040)、受信しようとするパケットストリームに該当するスタティックチェーンを検出することができる。ここで、スタティックチェーンは、帯域外で受信されてもよい(Out of Band Reception、L12050)。次に、受信機は、データパイプを介して伝送されるパケットストリームからIR−DYNパケットを検出することができる。次に、受信機は、検出されたIR−DYNパケットをスタティックチェーンと結合してIRパケットを構成することができ、構成されたIRパケットはRoHCデコンプレッサーに伝送されてもよい。また、受信機は、IRパケット、IR−DYNパケット及び/又は一般的なヘッダー圧縮されたパケットを含むRoHCパケットストリーム(RoHC Packet Stream、L12060)を構成することができ、構成されたRoHCパケットストリームはRoHCデコンプレッサーに伝送されてもよい。本発明の一実施例に係る受信機は、RoHCパケットストリームを復元するために、スタティックチェーン及びIR−DYNパケットのSN及び/又はContext IDを用いることができる。
図28は、本発明の一実施例に係る帯域外で伝達可能な情報の組み合わせを示す図である。
本発明の一実施例によれば、RoHCパケットストリームの構成(configuration)過程で抽出されたスタティックチェーン及び/又はダイナミックチェーンを帯域外で伝達する方法は、シグナリング(signaling)を介して伝達する方法と、システムデコーディング(system decoding)に必要なパラメータが伝達されるデータパイプを介して伝達する方法とに大別できる。本発明の一実施例によれば、上述したシステムデコーディングに必要なパラメータが伝達されるデータパイプを、Base DP(Data Pipe)と命名することができる。
同図に示すように、スタティックチェーン及び/又はダイナミックチェーンは、シグナリング又はBase DPを介して伝達できる。本発明の一実施例によれば、第1伝送モード(Transport Mode #1)〜第3伝送モード(Transport Mode #3)は、第1構成モード(Configuration Mode #1)又は第2構成モード(Configuration Mode #2)に使用可能であり、第4伝送モード(Transport Mode #4)〜第5伝送モード(Transport Mode #5)は、第3構成モード(Configuration Mode #3)に使用可能である。
本発明の一実施例によれば、それぞれの構成モード(Configuration Mode)及び伝送モード(Transport Mode)は、別途のシグナリングを介してシステムの状況に合わせて切り替えて(switching)用いられてもよく、システム設計過程によって、一つの構成モード及び一つの伝送モードのみが固定して用いられてもよい。
図示によれば、第1伝送モード(Transport Mode #1)において、スタティックチェーンはシグナリングを介して伝送され、ダイナミックチェーンはシグナリングを介して伝送され、一般的なヘッダー圧縮されたパケット(General Header Compressed Packet)はノーマル(Normal)データパイプを介して伝送可能である。
図示によれば、第2伝送モード(Transport Mode #2)において、スタティックチェーンは、シグナリングを介して伝送され、ダイナミックチェーンはベースデータパイプ(Base Data Pipe)を介して伝送され、一般的なヘッダー圧縮されたパケットはノーマルデータパイプを介して伝送されてもよい。
図示によれば、第3伝送モード(Transport Mode #3)において、スタティックチェーンはベースデータパイプを介して伝送され、ダイナミックチェーンはベースデータパイプを介して伝送され、一般的なヘッダー圧縮されたパケットはノーマルデータパイプを介して伝送されてもよい。
図示によれば、第4伝送モード(Transport Mode #4)において、スタティックチェーンはシグナリングを介して伝送され、ダイナミックチェーンはノーマルデータパイプを介して伝送され、一般的なヘッダー圧縮されたパケットはノーマルデータパイプを介して伝送されてもよい。このとき、ダイナミックチェーンは、IR−DYNパケットによって伝送されてもよい。
図示によれば、第5伝送モード(Transport Mode #5)において、スタティックチェーンはベースデータパイプを介して伝送され、ダイナミックチェーンはノーマルデータパイプを介して伝送され、一般的なヘッダー圧縮されたパケット(General Header Compressed Packet)はノーマルデータパイプを介して伝送されてもよい。このとき、ダイナミックチェーンは、IR−DYNパケットによって伝送されてもよい。
図29は、本発明の一実施例に係る、データパイプを介して伝送されるパケットを示す図である。
本発明の一実施例によれば、リンクレイヤーにおけるパケットの構造を新たに定義して、リンクレイヤーの上位レイヤー又はリンクレイヤーの下位レイヤーのプロトコルの変化に関係なく互換可能なリンクレイヤーパケットを生成することができる。
本発明の一実施例に係るリンクレイヤーパケットは、normal DP及び/又はbase DPを介して伝送可能である。
リンクレイヤーパケットは、固定ヘッダー、拡張ヘッダー、及び/又はペイロードを含むことができる。
固定ヘッダーは、サイズが固定されているヘッダーであり、拡張ヘッダーは、上位レイヤーのパケットの構成によってサイズの変更が可能なヘッダーである。ペイロードは、上位レイヤーのデータが伝送される領域である。
パケットのヘッダー(固定ヘッダー又は拡張ヘッダー)は、パケットのペイロードの種類を表示するフィールドが含まれてもよい。固定ヘッダーの場合、1バイトのうち、最初の3ビット(packet type)は、上位レイヤーのパケットタイプを識別するデータを含むことができ、残りの5ビットは、指示子部分(indicator part)として用いることができる。指示子部分は、ペイロードの構成方法、及び/又は拡張ヘッダーの構成情報を識別するデータを含むことができ、パケットタイプによって、その構成が異なってもよい。
図示されたテーブルでは、パケットタイプ(packet type)の値による、ペイロードに含まれる上位レイヤーのパケットの種類を示している。
システムの構成によって、ペイロードが、DPを介してはIPパケット及び/又はRoHCパケットを伝送することができ、base DPを介してはシグナリングパケットを伝送することができる。したがって、種々のパケットが混用して伝達される場合にも、パケットタイプの値を付与して、データパケットとシグナリングパケットとを区別することができる。
パケットタイプの値が000である場合、IPv4のIPパケットがペイロードに含まれることを示す。
パケットタイプの値が001である場合、IPv6のIPパケットがペイロードに含まれることを示す。
パケットタイプの値が010である場合、compressed IPパケットがペイロードに含まれることを示す。compressed IPパケットには、ヘッダー圧縮が適用されたIPパケットが含まれてもよい。
パケットタイプの値が110である場合、シグナリングデータを含むパケットがペイロードに含まれることを示す。
パケットタイプの値が111である場合、フレームドパケットタイプ(framed packet type)がペイロードに含まれることを示すことができる。
図30は、本発明の一実施例に係る、リンクレイヤーパケット構造のシンタックスを示す図である。
同図は、前述したデータパイプを介して伝送されるパケットの構造を記述したものである。リンクレイヤーパケット(Link layer packet())は、まず、Packet_Typeフィールドを有することができる。
Packet_Typeフィールドの値によって、後続し得るフィールドの構成が異なってもよい。図示したように、Packet_Typeフィールドの値が000又は001である場合、Pakcet_Typeフィールドの後にLink_Layer_Packet_Header_for_IP()、すなわち、IPパケットのためのヘッダー構造が位置すればよい。Packet_Typeフィールドの値が010である場合、Pakcet_Typeフィールドの後にLink_Layer_Packet_Header_for_Compressed_IP()、すなわち、圧縮されたIPパケットのためのヘッダー構造が位置してもよい。Packet_Typeフィールドの値が011である場合、Pakcet_Typeフィールドの後にLink_Layer_Packet_Header_for_TS()、すなわち、TSパケットのためのヘッダー構造が位置してもよい。Packet_Typeフィールドの値が110である場合、Pakcet_Typeフィールドの後にLink_Layer_Packet_Header_for_Signaling()、すなわち、シグナリング情報のためのヘッダー構造が位置してもよい。Packet_Typeフィールドの値が111である場合、Pakcet_Typeフィールドの後にLink_Layer_Packet_Header_for_Framed_Packet()、すなわち、フレームドパケットのためのヘッダー構造が位置してもよい。他の値は、将来の使用のために残すことができる(Reserved)。ここで、Packet_Typeフィールドの値による意味は、実施例によって変更されてもよい。
その後には、リンクレイヤーパケットのペイロード部分であるLink_Layer_Packet_Payload()が位置してもよい。
図31は、本発明の他の実施例に係る、リンクレイヤーにIPパケットが伝達される場合のリンクレイヤーパケットのヘッダーの構造を示す図である。
この場合、リンクレイヤーパケットのヘッダーは、固定ヘッダー(Fixed header)と拡張ヘッダー(Extended header)を含むことができる。固定ヘッダーは、1バイトの長さを有することができ、拡張ヘッダーは、固定された長さを有したり、変化する値(variable)を長さとして有することができる。各ヘッダーの長さは、設計者の意図によって変更されてもよい。
固定ヘッダーは、パケットタイプフィールド、PCフィールド及び/又はカウントフィールドを含むことができる。他の実施例によれば、固定ヘッダーは、パケットタイプフィールド、PCフィールド、LIフィールド及び/又はセグメントIDフィールドを含むことができる。
拡張ヘッダーは、セグメントシーケンスナンバー(Segment Sequence Number)フィールド及び/又はセグメント長さID(Segment Length ID)フィールドを含むことができる。他の実施例によれば、拡張ヘッダーは、セグメントシーケンスナンバーフィールド及び/又は最後のセグメント長さ(Last Segment Length)フィールドを含むことができる。
固定ヘッダーのフィールドについて説明する。
パケットタイプフィールドは、前述したように、リンクレイヤーに入力されるパケットのタイプを示すことができる。IPパケットがリンクレイヤーの入力として入る場合、パケットタイプフィールドの値は000B又は001Bであってもよい。
PC(Packet Configuration)フィールドは、後続する固定ヘッダーの残りの部分及び/又は拡張ヘッダーの構成を示すことができる。すなわち、PCフィールドは、入力されたIPパケットがどのような形態で処理されたかを示すことができる。したがって、PCフィールドは、拡張ヘッダーの長さに関する情報を内包することができる。
PCフィールドの値が0である場合、これは、リンクレイヤーパケットのペイロードが一つのIPパケットを含むか、又は連鎖(concatenation)した2つ以上のIPパケットを含むことを意味できる。ここで、連鎖とは、短い長さの複数のパケットが一つにつながってペイロードをなすことを意味できる。
また、PCフィールドの値が0である場合、PCフィールドの後には4ビットのカウントフィールドが後続することができる。ここで、カウントフィールドは、一つのペイロードがいくつの連鎖したIPパケットを有しているかを示すことができる。カウントフィールドの値による連鎖したIPパケットの個数については後述する。
また、PCフィールドの値が0である場合、リンクレイヤーは、拡張ヘッダーを含まなくてもよい。しかし、実施例によって、リンクレイヤーパケットの長さが表示される必要がある場合、1〜2バイトの拡張ヘッダーが追加されてもよい。この場合、拡張ヘッダーは、リンクレイヤーパケットの長さを示すために用いることができる。
PCフィールドの値が1である場合、これは、リンクレイヤーパケットのペイロードが分割されたパケット(segmented packet)を含むことを意味することができる。ここで、分割されたパケットとは、長い長さのIPパケットがいくつかのセグメントに分けられたものを意味できる。各分割された断片は、セグメント又は分割されたパケットと呼ぶことができる。すなわち、PCフィールドの値が1である場合、リンクレイヤーパケットのペイロードは、一つの分割された断片、すなわち、セグメントを含むことができる。
また、PCフィールドの値が1である場合、PCフィールドの後には、1ビットのLIフィールドと3ビットのセグメントIDフィールドが後続してもよい。
LI(Last Segment Indicator)フィールドは、当該リンクレイヤーパケットが分割されたセグメントのうち最後のセグメントを含むか否かを示すことができる。すなわち、LI値が1である場合、当該リンクレイヤーは、分割されたセグメントのうち最後のセグメントを含み、LI値が0である場合にはそうでない。LIフィールドは、受信機が本来のIPパケットを再構成するときに用いることができる。LIフィールドの値は、リンクレイヤーパケットの拡張ヘッダーに関する情報を示すこともできる。すなわち、LIフィールドの値が0である場合、拡張ヘッダーの長さは1バイト、LIフィールドの値が1である場合、拡張ヘッダーの長さは2バイトであってもよい。詳細は後述する。
セグメントIDフィールドは、当該リンクレイヤーパケットが含むセグメントのIDを示すことができる。一つのIPパケットが分割されるとき、各セグメントには同一のIDを与えることができる。このセグメントIDは、受信機が本来のIPパケットを再構成するとき、それぞれのセグメントが同一のIPパケットの構成要素であることを知らせる。セグメントIDフィールドは3ビットのサイズを有するので、同時に総8個のIPパケットの分割(segmentation)を支援することができる。
また、PCフィールドの値が1である場合、分割(segmentation)に関する情報のために拡張ヘッダーを用いることができる。前述したように、拡張ヘッダーは、セグメントシーケンスナンバー、セグメント長さIDフィールド、及び/又は最後のセグメント長さ(Last Segment Length)フィールドなどを含むことができる。
拡張ヘッダーのフィールドについて説明する。
前述したLIフィールドが0の値を有する場合、すなわち、リンクレイヤーパケットが含むセグメントが最後のセグメントではない場合、拡張ヘッダーは、セグメントシーケンスナンバーフィールド及び/又はセグメント長さIDフィールドを含むことができる。
セグメントシーケンスナンバーフィールドは、分割されたパケットが何番目のパケットであるかを示すことができる。したがって、一つのIPパケットから分割されたセグメントを有するリンクレイヤーパケットは、同一のセグメントIDフィールドを有するが、異なるセグメントシーケンスナンバーフィールドを有する。セグメントシーケンスナンバーフィールドは4ビットのサイズを有するので、一つのIPパケットは、最大16個のセグメントに分割可能である。
セグメント長さIDフィールドは、最後のセグメント以外のセグメントの長さを示すことができる。最後のセグメント以外のセグメントの長さは同一であってもよい。したがって、これらの長さは、予め指定された長さIDを用いて表現することができる。セグメント長さIDフィールドは、その長さIDを示すことができる。
セグメントの長さは、フィジカルレイヤーのFECコードレートによって決定されているパケットの入力サイズに合わせて設定することができる。すなわち、その入力サイズに合わせてセグメントの長さを決定することができ、そのセグメントの長さが、セグメント長さIDによって指定されてもよい。ヘッダーのオーバーヘッドを低減するために、セグメントが有し得る長さは16個に制限されてもよい。
セグメントの長さによるセグメント長さIDフィールドの値については後述する。
フィジカルレイヤーがセグメントの長さに関係なく動作する場合、セグメントの長さは、セグメント長さIDと長さユニット(Len_Unit、Length Unit)との積に最小セグメント長さ(min_Len、minimum segment length)を足して求めることができる。ここで、長さユニットは、セグメントの長さを表示する基本単位であり、最小セグメント長さは、セグメントの長さの最小値を意味できる。長さユニットと最小セグメント長さは、送信機と受信機で常に同じ値を有しなければならず、一度決定されら変わらない方が、システム運用に効率的である。長さユニットと最小セグメント長さは、システムの初期化過程でフィジカルレイヤーのFEC処理能力を考慮して決定することができる。
前述したLIフィールドが1の値を有する場合、すなわち、リンクレイヤーパケットが含むセグメントが最後のセグメントである場合、拡張ヘッダーは、セグメントシーケンスナンバーフィールド及び/又は最後のセグメント長さフィールドを含むことができる。
セグメントシーケンスナンバーフィールドは、前述したとおりである。
最後のセグメント長さフィールドは、最後のセグメントの長さを直接示すことができる。一つのIPパケットが特定の長さを有するセグメントに分割される場合、最後のセグメントは、その長さが他のセグメントと異なってもよい。したがって、最後のセグメント長さフィールドが、最後のセグメントの長さを直接示すことができる。最後のセグメント長さフィールドは、1−4095バイトを表示することができる。表示可能なバイト数は、実施例によって異なってもよい。
図32は、前述した本発明の他の実施例に係るリンクレイヤーにIPパケットが伝達される場合のリンクレイヤーパケットのヘッダーの構造のシンタックスを示す図である。
リンクレイヤーパケットのヘッダー(Link Layer Packet Header())は、まず、Packet_Typeフィールド、PC(Payload_Config)フィールドを有することができる。これについては、前述したとおりである。
PCフィールドの値が0である場合、後にCountフィールドが位置してもよい。
PCフィールドの値が1である場合、後にLast_Segment_Indicatorフィールド、Segment_IDフィールド、Segment_Sequence_Numberフィールドが位置してもよい。このとき、Last_Segment_Indicatorフィールドの値によって、その後続部分の構成が変更されてもよい。Last_Segment_Indicatorフィールドが0である場合、Segment_Sequence_Numberフィールドの後にSegment_Length_IDフィールドが位置してもよい。Last_Segment_Indicatorフィールドが1である場合、Segment_Sequence_Numberフィールドの後にLast_Segment_Lengthフィールドが位置してもよい。
図33は、本発明の他の実施例に係る、リンクレイヤーにIPパケットが伝達される場合におけるリンクレイヤーパケットのヘッダーにおいて、各フィールドの値が示すものを示す図である。
前述したように、カウントフィールドの値によって、連鎖したIPパケットの数を決定することができる(t61010)。カウントフィールドの値は、そのまま連鎖したIPパケットの数を示すこともできるが、0個のパケットが連鎖した場合は意味がない。したがって、カウントフィールドは、カウントフィールドの値に1を足した数のIPパケットが連鎖していることを示すことができる。すなわち、表t61010のように、0010の場合に3個、0111の場合に8個のIPパケットが連鎖していると表現することができる。
ここで、カウントフィールドの値が0000である場合、1個のIPパケットが連鎖していることを示すが、これは連鎖なしに、リンクレイヤーパケットのペイロードが一つのIPパケットを含むことを示すことができる。
前述したように、分割されたセグメントの長さは、セグメント長さIDフィールドの値によって表現することができる(t61020)。
例えば、セグメント長さIDフィールドの値が0000である場合、セグメント長さは512バイトであってもよい。これは、当該リンクレイヤーパケットのペイロードが含むセグメントが最後のセグメントではなく、512バイトの長さを有することを意味できる。このセグメントと同じIPパケットから分割された他のセグメントも、最後のセグメントでなければ、512バイトの長さを有することができる。
本表では、長さユニットは256、最小セグメント長さは512の値を有する。したがって、最小のセグメント長さは512バイト(セグメント長さIDフィールド=0000)である。また、指定されたセグメントの長さは256バイトの間隔で増加する。
図34は、本発明の他の実施例に係る、リンクレイヤーにIPパケットが伝達される場合のリンクレイヤーパケットのヘッダーにおいて、一つのIPパケットがリンクレイヤーペイロードに含まれる場合を示す図である。
一つのIPパケットがリンクレイヤーペイロードに含まれる場合、すなわち、連鎖(concatenation)又は分割(segmentation)が行われない場合を、ノーマルパケットにエンカプセレーションする場合と呼ぶことができる。この場合は、IPパケットがフィジカルレイヤーの処理範囲内にある場合であってもよい。
本実施例において、リンクレイヤーパケットは、合計1バイトのヘッダーを有することができる。ヘッダーの長さは、実施例によって変更されてもよい。パケットタイプフィールドの値は000(IPv4の場合)、又は001(IPv6の場合)であってもよい。ノーマルパケットエンカプセレーション過程は、IPv4又はIPv6に同一に適用することができる。PCフィールドは、一つのパケットがペイロードに含まれるので、0の値を有することができる。後続するカウントフィールドは、同様に一つのパケットのみがペイロードに含まれるので、0000の値を有することができる。
本実施例において、リンクレイヤーパケットのペイロードは、一つのIPパケットをそのまま含むことができる。
本実施例において、リンクレイヤーパケットの長さを確認するためには、IPパケットヘッダーの情報を活用することができる。IPパケットのヘッダーには、IPパケットの長さを示すフィールドが含まれている。このフィールドを長さフィールドと呼ぶことができる。この長さフィールドがIPパケット内に位置する位置は固定されていてもよい。一つのIPパケットがそのままリンクレイヤーのペイロードに入るので、リンクレイヤーパケットのペイロードの開始から一定のオフセット長さだけ移動した位置に、この長さフィールドが位置すればよい。したがって、この長さフィールドから、全リンクレイヤーのペイロードの長さが判る。
IPv4の場合、ペイロード開始点から2バイト、IPv6の場合、ペイロード開始点から4バイトだけ移動した位置に、この長さフィールドが位置してもよい。長さフィールドは、2バイトの長さを有することができる。
IPv4の場合において、長さフィールドの値をLIPv4とし、リンクレイヤーパケットのヘッダー長さをLH(1バイト)とすれば、全リンクレイヤーパケットの長さ(LT)は、同図の数式のように示すことができる(t62010)。ここで、長さフィールドの値LIPv4は、IPv4パケットの全長を示すことができる。
IPv6の場合において、長さフィールドの値をLIPv6とし、リンクレイヤーパケットのヘッダー長さをLH(1バイト)とすれば、全リンクレイヤーパケットの長さ(LT)は、同図の数式のように示すことができる(t62020)。ここで、長さフィールドの値LIPv6は、IPv6パケットのペイロードの長さのみを示すので、全リンクレイヤーパケットの長さを求めるためには、IPv6パケットの固定ヘッダー長さ(40バイト)を加算しなければならない。
図35は、本発明の他の実施例に係る、リンクレイヤーにIPパケットが伝達される場合におけるリンクレイヤーパケットのヘッダーにおいて、複数個のIPパケットが連鎖(concatenation)してリンクレイヤーペイロードに含まれる場合を示す図である。
入力されたIPパケットがフィジカルレイヤーの処理範囲に到達していない場合、複数個のIPパケットを連結して一つのリンクレイヤーパケットのペイロードにエンカプセレーションすることができる。
本実施例において、リンクレイヤーパケットは、合計1バイトのヘッダーを有することができる。ヘッダーの長さは、実施例によって変更されてもよい。パケットタイプフィールドの値は000(IPv4の場合)、又は001(IPv6の場合)であってもよい。本実施例のエンカプセレーション過程は、IPv4又はIPv6に同一に適用することができる。PCフィールドは、連鎖した複数個のIPパケットがペイロードに含まれるので、0の値を有することができる。後続するカウントフィールドは、連鎖した複数個のIPパケットの数を示すことができる(4ビット)。
本実施例において、リンクレイヤーパケットのペイロードは、複数個のIPパケットを含むことができる。複数個のIPパケットは前後で互いに連結されてリンクレイヤーパケットのペイロードに含まれてもよい。連鎖方式は、設計者の意図によって変更されてもよい。
本実施例において、リンクレイヤーパケットの長さを確認するためには、連鎖したIPパケットヘッダーの情報を活用することができる。前述したノーマルパケットエンカプセレーションと同様に、各IPパケットのヘッダーには、そのIPパケットの長さを示す長さフィールドが存在してもよい。また、この長さフィールドは、IPパケット内で固定された位置に位置してもよい。
したがって、リンクレイヤーパケットのヘッダー長さをLH、それぞれのIPパケットの長さをLk(ここで、kは、1より大きいか又は同一であり、nより小さいか又は同一である)とすれば、全リンクレイヤーパケットの長さ(LT)は、同図の数式のように示すことができる(t63010)。すなわち、各IPパケットの長さフィールドが示す各IPパケットの長さを全て合算し、それにリンクレイヤーパケットのヘッダー長さを加算すると、全リンクレイヤーパケットの長さを求めることができる。Lkの値は、各IPパケットのヘッダーの長さフィールドを読んで確認することができる。
図36は、本発明の他の実施例に係る、リンクレイヤーにIPパケットが伝達される場合におけるリンクレイヤーパケットのヘッダーにおいて、一つのIPパケットが分割(segmentation)されてリンクレイヤーペイロードに含まれる場合を示す図である。
入力されたIPパケットがフィジカルレイヤーの処理範囲を超える場合、一つのIPパケットは複数個のセグメントに分割されてもよい。各分割されたセグメントは、それぞれのリンクレイヤーパケットのペイロードにエンカプセレーションすることができる。
本実施例において、各リンクレイヤーパケット(t64010,t64020,t64030)は、固定ヘッダーと拡張ヘッダーを有することができる。各固定ヘッダー及び拡張ヘッダーの長さは、実施例によって変更されてもよい。パケットタイプフィールドの値は000(IPv4の場合)、又は001(IPv6の場合)であってもよい。本実施例のエンカプセレーション過程は、IPv4又はIPv6に同一に適用することができる。PCフィールドは、分割されたセグメントがペイロードに含まれるので、1の値を有することができる。
最後のセグメント以外のセグメントをペイロードとして有するリンクレイヤーパケット(t64010,t64020)は、LIフィールドが0の値を有し、それぞれのセグメントIDフィールドは同一の値を有することができる。各セグメントが同じIPパケットから分割されたセグメントであるためである。後続するセグメントシーケンスナンバーフィールドは、当該セグメントの順序を示すことができる。ここで、1番目のリンクレイヤーパケット(t64010)のセグメントシーケンスフィールド値は、当該リンクレイヤーパケットが1番目のセグメントをペイロードとして有することを示すことができる。2番目のリンクレイヤーパケット(t64020)のセグメントシーケンスフィールド値は、当該リンクレイヤーパケットが2番目のセグメントをペイロードとして有することを示すことができる。セグメント長さIDフィールドは、分割されたセグメントの長さを、予め指定された長さIDで表現することができる。
最後のセグメントをペイロードとして有するリンクレイヤーパケット(t64030)は、LIフィールドが1の値を有することができる。ここで、セグメントIDフィールドは、他のリンクレイヤーパケットと同一であってもよい。最後のセグメントも、同じIPパケットから分割されたセグメントであるためである。後続するセグメントシーケンスナンバーフィールドは、当該セグメントの順序を示すことができる。最後のセグメント長さフィールドは、このリンクレイヤーパケット(t64030)が有する最後のセグメントの長さを直接示すことができる。
本実施例において、リンクレイヤーパケットの長さを確認するためには、セグメント長さIDフィールド、又は最後のセグメント長さフィールドを活用することができる。各フィールドは、当該リンクレイヤーパケットのペイロードの長さのみを示すので、全リンクレイヤーパケットの長さを求めるためには、リンクレイヤーパケットのヘッダー長さを加算しなければならない。リンクレイヤーパケットのヘッダー長さは、前述したように、LIフィールドから判る。
図37は、本発明の他の実施例に係る、リンクレイヤーにIPパケットが伝達される場合におけるリンクレイヤーパケットのヘッダーにおいて、分割(segmentation)されたセグメントを有するリンクレイヤーパケットを示した図である。
本実施例は、5500バイトのIPパケットが入力として入ったと仮定する。5500を5で割った値は1100であるので、この値と最も近い1024バイトの長さで各セグメントを構成することができる。この場合、最後のセグメントは1404バイト(010101111100B)であってもよい。分割されたそれぞれのセグメントをS1,S2,S3,S4,S5と呼ぶことができ、それに該当するヘッダーをそれぞれH1,H2,H3,H4,H5と呼ぶことができる。セグメントにヘッダーを追加してそれぞれのリンクレイヤーパケットを生成することができる。
入力されたIPパケットがIPv4パケットである場合、H1〜H5のパケットタイプフィールドは000の値を有することができる。また、H1〜H5のPCフィールド値は、分割されたパケットをペイロードとして有するので、1であってもよい。
H1〜H4のLI値は、最後のセグメントをペイロードとして有しないので、0であってもよい。H5のLI値は、最後のセグメントをペイロードとして有するので、1であってもよい。H1〜H5のSeg_ID、すなわち、セグメントIDフィールドは、いずれも同一のパケットから分割されたセグメントをペイロードとして有するので、同じ値(000)を有することができる。
H1〜H5のSeg_SN、すなわち、セグメントシーケンスナンバーフィールドは、H1からH5まで順に0000Bから0100Bと表示することができる。H1〜H4のセグメント長さIDフィールドは、1024バイト長のIDに該当する0010の値を有することができる。H5のセグメント長さフィールドは、1404バイトを示す010101111100をその値として有することができる。
図38は、本発明の一実施例に係るRoHC伝送のためのリンクレイヤーパケットのヘッダーを示す図である。
IPベースの放送環境においても、IPパケットを前述したリンクレイヤーパケットとして圧縮し、伝送することができる。IPベースの放送システムでストリーミングをする場合に、一般にIPパケットのヘッダー情報がほとんど変わらずに維持されてもよい。この点を用いてIPパケットのヘッダーを圧縮することができる。
IPパケットのヘッダー(=IPヘッダー)を圧縮する際に、RoHC((Robust Header Compression)技法が主に用いられる。本発明では、RoHCパケットがリンクレイヤー(link layer)に入力として入った場合における圧縮(encapsulation)方法を提案する。
RoHCパケットがリンクレイヤーの入力として入る場合、前述したパケットタイプエレメントの値は010Bであってよい。これは、前述したように、上位レイヤーからリンクレイヤーへ伝達されるパケットがCompressed IPパケットであることを示す。
RoHCパケットが入力される場合、リンクレイヤーパケットのヘッダーは、前述した他のパケットと同様に、固定ヘッダー(Fixed Header)及び/又は拡張ヘッダー(Extended Header)を含むことができる。
固定ヘッダーは、パケットタイプフィールド及び/又はPC(Packet Configuration)フィールドを含むことができる。固定ヘッダーは、合計1バイトのサイズを有することができる。ここで、パケットタイプフィールドは、Compressed IPパケットの場合であるから、010の値を有することができる。拡張ヘッダーは、実施例によって固定又は可変するサイズを有することができる。
固定ヘッダーのPCフィールドは、リンクレイヤーパケットのペイロードを構成するRoHCパケットが処理される形態を示すフィールドであってもよい。PCフィールドの値によって、これに後続する固定ヘッダーの残りの部分及び拡張ヘッダーの情報が決定されてもよい。また、PCフィールドは、RoHCパケットが処理される形態による拡張ヘッダーの長さ情報を内包することができる。PCフィールドは、1ビットのサイズを有することができる。
PCフィールドの値が0Bである場合について説明する。
PCフィールドの値が0Bである場合、リンクレイヤーパケットのペイロードが、一つのRoHCパケットで構成されたり、2つ以上のRoHCパケットの連鎖で構成される場合に該当する。連鎖(concatenation)は、複数個の短い長さのパケットがつながって、リンクレイヤーパケットのペイロードを構成する場合を意味する。
PCフィールドの値が0Bである場合、PCフィールドの後に1ビットのCI(Common CID Indicator)フィールドと3ビットのカウントフィールドが後続することができる。これによって、拡張ヘッダーに共通CID情報と長さパート(length part)が追加されてもよい。長さパートは、RoHCパケットの長さを表示するパートであってもよい。
CI(Common Context ID Indicator)フィールドは、一つのリンクレイヤーパケットのペイロードを構成するRoHCパケットのCID(Context ID)が全て同一である場合には1に設定され、そうでない場合には0に設定されてもよい。CI値が1である場合、共通したCIDに対するオーバーヘッド処理方法を適用することができる。CIフィールドは1ビットであってもよい。
カウント(count)フィールドは、一つのリンクレイヤーパケットのペイロードにいくつのRoHCパケットが含まれているかを示すことができる。すなわち、連鎖(concatenation)の場合において、連鎖しているRoHCパケットの個数をカウントフィールドが示すことができる。カウントフィールドは3ビットであってもよい。したがって、次の表のように、最大8個のRoHCパケットが一つのリンクレイヤーパケットのペイロードに含まれてもよい。カウントフィールドが000の値を有する場合、RoHCパケットが連鎖せず、一つのRoHCパケットがリンクレイヤーパケットのペイロードを構成することを意味できる。
長さパート(Length part)は、前述したように、RoHCパケットの長さを表示するパートであってもよい。RoHCパケットの場合、RoHCパケットヘッダーに長さ情報が除去されて入力される。このため、RoHCパケットヘッダー内の長さフィールドを活用することができない。したがって、受信機に当該RoHCパケットの長さを知らせるために、リンクレイヤーパケットのヘッダーは長さパートを含むことができる。
IPパケットは、MTUが決定されていない場合、最大65535バイトの長さを有する。したがって、RoHCパケットに対しても最大長さまで支援できるように2バイトの長さ情報が必要である。また、複数のRoHCパケットが連鎖(concatenation)した場合、カウントフィールドで指定した数だけ、長さフィールド(length field)が追加されてもよい。この場合、長さパートは、複数個の長さフィールドを含むようになる。ただし、1個のRoHCパケットがペイロードに含まれる場合には、1つの長さフィールドのみが含まれてもよい。長さフィールドの配置は、リンクレイヤーパケットのペイロードを構成するRoHCパケットの順序と同一にしてもよい。それぞれの長さフィールドはバイト単位の値を有することができる。
共通CID(Common CID)フィールドは、共通するCIDを伝送するフィールドであってもよい。RoHCパケットのヘッダー部分には、圧縮されたヘッダー間の関係を確認するためのCID(context ID)が含まれてもよい。このCIDは、安定したリンク(link)状態では同一の値に維持可能である。このため、一つのリンクレイヤーパケットのペイロードに含まれるRoHCパケットはいずれも同一のCIDを含んでもよい。この場合、オーバーヘッドを低減するために、ペイロードを構成する連鎖したRoHCパケットのヘッダー部分からCIDを除去し、リンクレイヤーパケットのヘッダーに共通CIDフィールドにその値を表示して伝送することができる。受信機では、共通CIDフィールドを用いてRoHCパケットのCIDを再組立てすることができる。共通CIDフィールドがある場合、前述したCIフィールドの値は1にならなければならない。
PCフィールドの値が1Bである場合について説明する。
PCフィールドの値が1Bである場合、リンクレイヤーパケットのペイロードがRoHCパケットの分割された(segmented)パケットで構成される場合に該当する。ここで、分割されたパケットとは、長い長さのRoHCパケットを複数個のセグメントに分け、そのうち1つのセグメントがリンクレイヤーパケットのペイロードを構成することを意味できる。
PCフィールドの値が1Bである場合、PCフィールドの後に1ビットのLI(Last Segment Indicator)フィールドと3ビットのセグメントIDフィールドが後続することができる。また、分割(segmentation)に関する情報を追加するために、拡張ヘッダーに、セグメントシーケンスナンバー(Segment Sequence Number)フィールド、セグメント長さID(Segment Length ID)フィールド、最後のセグメント長さ(Last Segment Length)フィールドなどを追加することができる。
LI(Last Segment Indicator)フィールドは、RoHCパケットが分割される場合において活用可能なフィールドである。RoHCパケットが複数個のセグメントに分割されてもよい。LI値が1である場合、現在のリンクレイヤーパケットに含まれているセグメントが、一つのRoHCパケットから分けられたセグメントのうち最後に位置したセグメントであることを意味できる。LI値が0である場合、現在のリンクレイヤーパケットに含まれているセグメントが、最後のセグメントでないことを意味できる。LIフィールドは、受信機でセグメントを集めて一つのRoHCパケットとして再構成する際、全てのセグメントが受信されたかを判断するために用いることができる。LIフィールドは1ビットであってもよい。
セグメントID(Seg_ID)フィールドは、RoHCパケットが分割される場合において、RoHCパケットに付与されるIDを示すフィールドであってもよい。一つのRoHCパケットから派生したセグメントは、いずれも同一の値のセグメントIDを有することができる。受信機は、それぞれ伝送されたセグメントを一つに合わせる場合、セグメントIDを用いて、同一のRoHCパケットの構成要素であるか否かを判断することができる。セグメントIDフィールドは3ビットであってもよい。したがって、同時に8個のRoHCパケットの分割(segmentation)を支援することができる。
セグメントシーケンスナンバー(Seg_SN)フィールドは、RoHCパケットが分割されたとき、各セグメントの順序を確認するために用いることができる。すなわち、一つのRoHCパケットから派生したセグメントをペイロードとして有するリンクレイヤーパケットは、同じSeg_IDを有するが、互いに異なるSeg_SNを有することができる。Seg_SNは4ビットであってもよい。したがって、一つのRoHCパケットは最大16個のセグメントに分割可能である。
セグメント長さID(Seg_Len_ID)フィールドは、各セグメントの長さを表現するのに活用することができる。しかし、セグメント長さIDフィールドは、複数個のセグメントのうち、最後のセグメントを除いたセグメントの長さを表現するのに用いることができる。最後のセグメントの長さは、後述する最後のセグメント長さフィールドで示すことができる。リンクレイヤーパケットのペイロードが、RoHCパケットの最後のセグメントでない場合、すなわち、LIの値が0である場合に、セグメント長さIDフィールドが存在してもよい。
ヘッダーのオーバーヘッドを低減するために、セグメントが有し得る長さは16個に制限されてもよい。フィジカルレイヤーで処理するFECのコードレート(code rate)によってパケットの入力サイズが決定されていてもよい。これに基づいてセグメントの長さを決定して、Seg_Len_IDとして指定することができる。セグメントの長さにかかわらずにフィジカルレイヤーが動作する場合、次のようにセグメントの長さを決定することができる。
ここで、Len_Unit(Length Unit)は、セグメントの長さを表示する基本単位であり、min_Lenは、セグメント長さの最小値を意味できる。Len_Unitとmin_Lenは、送信機と受信機において同じ値を有しなければならず、一度決定されたら変わらない方が、システムの運用に効率的である。また、Len_Unitとmin_Lenは、システムの初期化過程でフィジカルレイヤーのFECの処理能力を考慮して決定することができる。
次の表は、Seg_Len_IDの値によって表現されるセグメントの長さを整理したものであって、Seg_Len_IDに割り当てられた長さは一実施例であり、設計者の意図によって変更されてもよい。この実施例では、Len_Unit値は256、min_Len値は512である。
最後のセグメント長さ(L_Seg_Len)フィールドは、リンクレイヤーパケットのペイロードに含まれたセグメントが、RoHCパケットの最後のセグメントである場合に活用されるフィールドである。すなわち、LIフィールドの値が1である場合に活用されるフィールドである。RoHCパケットをSeg_Len_IDを用いて前部から同じサイズに分割することができる。しかし、この場合、最後のセグメントはSeg_Len_IDが示すサイズに分割されない場合がある。したがって、最後のセグメントの長さは、L_Seg_Lenフィールドによって直接表示されてもよい。L_Seg_Lenフィールドは、1〜4095バイトを表示できる。これは、実施例によって変更されてもよい。
図39は、本発明の一実施例に係るRoHC伝送のためのリンクレイヤーパケットのヘッダーのシンタックスを示す図である。
リンクレイヤーパケットのヘッダー(Link Layer Packet Header())は、まず、Packet_TypeフィールドとPC(Payload_Config)フィールドを有することができる。これについては、前述したとおりである。
PCフィールドの値が0である場合、Common_Context_ID_IndicatorフィールドとCountフィールドが後続することができる。また、Countフィールドが示す値に基づいて、複数個のLengthフィールドが位置してもよい。また、CIフィールドが1である場合、Common_CIDフィールドがさらに位置してもよい。
PCフィールドの値が1である場合、PCフィールドの後にLast_Segment_Indicatorフィールド、Segment_IDフィールド、及びSegment_Sequence_Numberフィールドが位置できる。このとき、Last_Segment_Indicatorフィールドの値によってその次の部分の構成が異なってもよい。Last_Segment_Indicatorフィールドが0である場合、Segment_Sequence_Numberフィールドの次にSegment_Length_IDフィールドがくることができる。Last_Segment_Indicatorフィールドが1である場合、Segment_Sequence_Numberフィールドの次にLast_Segment_Lengthフィールドが位置してもよい。
図40は、本発明に係る、リンクレイヤーパケットを介したRoHCパケット伝送方法の実施例#1を示した図である。
本実施例は、RoHCパケットがフィジカルレイヤーの処理範囲内にあることから、一つのRoHCパケットがリンクレイヤーパケットのペイロードを構成する場合に該当する。この場合、RoHCパケットは、連鎖(concatenation)又は分割(segmentation)されなくてもよい。
この場合、一つのRoHCパケットがそのままリンクレイヤーパケットのペイロードになってもよい。パケットタイプの値は010Bになり、PCフィールドの値は0B、CIフィールドの値は0Bであってもよい。前述したカウントフィールドの場合、一つのRoHCパケットがそのままペイロードを構成するので(1個)、前述したように000Bの値を有することができる。次いで、RoHCパケットの長さを示す2バイトの長さフィールドが続いてもよい。この場合、一つのパケットのみがペイロードを構成するので、長さパートは一つの長さフィールドのみを含むことができる。
この実施例で、合計3バイトのリンクレイヤーヘッダーが追加されている。したがって、長さフィールドが示すRoHCパケットの長さがLバイトであるとすれば、全リンクレイヤーパケットの長さはL+3バイトとなる。
図41は、本発明に係る、リンクレイヤーパケットを介したRoHCパケット伝送方法の実施例#2を示す図である。
本実施例は、RoHCパケットがフィジカルレイヤーの処理範囲内に到達しないことから、複数個のRoHCパケットが連結されてリンクレイヤーパケットのペイロードに含まれる場合に該当する(連鎖)。
この場合、PCフィールド及びCIフィールドの値は、一つのRoHCパケットがペイロードに含まれる場合と同一である。その次にカウントフィールドが続く。カウントフィールドは、前述したように、ペイロードに含まれているRoHCパケットの数によって、001B〜111Bの値を有することができる。
次いで、各2バイトの長さを有する長さフィールドが、カウントフィールドが示す個数だけ位置することができる。各長さフィールドは、各RoHCパケットの長さを示すことができる。この長さフィールド(Length field)を長さパート(Length part)と呼ぶことができる。
ここで、カウントフィールドが示す値がn個であるとすれば、リンクレイヤーパケットのペイロードには、それぞれL1,L2,…,Lnの長さを有するRoHCパケットR1,R2,…,Rnが連鎖していてもよい。
総拡張ヘッダーは2nバイトの長さを有することができる。リンクレイヤーパケットの全長LTは、次の式のように表現することができる。
図42は、本発明に係る、リンクレイヤーパケットを介したRoHCパケット伝送方法の実施例#3を示す図である。
本実施例は、複数個のRoHCパケットが連結されてリンクレイヤーパケットのペイロードを構成する場合(連鎖)において、連鎖したRoHCパケットが同じCID(Context ID)を有する場合に該当する。
RoHCパケットが同じCIDを有する場合、CIDを一度だけ表記して伝送しても、受信機では、元通りにRoHCパケット及びそのヘッダーを復元することができる。したがって、RoHCパケットで共通するCIDを抽出して一度だけ伝送することが可能であり、これによって、オーバーヘッドを低減することができる。
この場合、前述したCIフィールドの値は1になる。これは、同じCIDに対する処理がなされたことを意味できる。同じCIDを有するRoHCパケットを、[R1,R2,R3,…,Rn]と表示した。共通するCIDは、共通CID(Common CID)と呼ぶことができる。RoHCパケットのヘッダーにおいてCIDを除いたパケットをR’kと表示した(kは、1,2,...,n)。
リンクレイヤーパケットのペイロードはR’k(kは、1,2,...,n)を含むことができる。リンクレイヤーパケットの拡張ヘッダーの末尾部分には共通CIDフィールドが追加されてもよい。共通CIDフィールドは、共通するCIDを伝送することができる。共通CIDフィールドは、拡張ヘッダーの一部として伝送されてもよく、リンクレイヤーパケットのペイロードの一部として伝送されてもよい。システムの運用に応じて、共通CIDフィールドの位置を確認できる部分に適宜再配置することが可能である。
共通CIDフィールドのサイズは、RoHCパケットの構成(configuration)によって変更されてもよい。
RoHCパケットの構成がスモールCID構成(Small CID configuration)である場合、RoHCパケットのCIDのサイズは4ビットであってもよい。ただし、RoHCパケットからCIDを抽出して再配置する場合には、add−CIDオクテット全体が処理されてもよい。すなわち、共通CIDフィールドが1バイトの長さを有することができる。又は、RoHCパケットから1バイトのadd−CID octetを抽出した後、4ビットのCIDのみを共通CIDフィールドに割り当て、残りの4ビットは、将来の活用のために残してもよい。
RoHCパケットの構成がラージCID構成(Large CID configuration)である場合、RoHCパケットのCIDのサイズは、1バイト又は2バイトの長さを有することができる。CIDのサイズは、RoHC初期化過程で決定される事項である。CIDのサイズによって、共通CIDフィールドは1バイト又は2バイトの長さを有することができる。
本実施例において、リンクレイヤーパケットのペイロードの長さは、次のように計算することができる。同じCIDを有するn個のRoHCパケットR1,R2,…,Rnの長さをそれぞれL1,L2,…,Lnとすることができる。リンクレイヤーパケットのヘッダーの長さをLH、共通CIDフィールドの長さをLCID、リンクレイヤーパケットの全長をLTとすれば、LHは、次のとおりである。
また、LTは、次のように計算することができる。
前述したように、LCIDは、RoHCのCID構成によって決定することができる。すなわち、LCIDは、スモールCID構成の場合に1バイト、ラージCID構成の場合に1バイト又は2バイトとすることができる。
図43は、本発明に係る、リンクレイヤーパケットを介したRoHCパケット伝送方法の実施例#4を示した図である。
本実施例は、入力されたRoHCパケットがフィジカルレイヤーの処理範囲を超える場合(segmentation)において、分離されたセグメントがそれぞれリンクレイヤーパケットのペイロードに圧縮(encapsulation)される場合に該当する。
リンクレイヤーパケットのペイロードが分割されたRoHCパケットで構成されたことを知らせるために、PCフィールドの値は1Bとなる。LIフィールドは、RoHCパケットの最後の部分に該当するセグメントをペイロードとして有する場合にのみ1Bとなり、残りの全てのセグメントに対しては0Bとなる。LIフィールドの値は、リンクレイヤーパケットの拡張ヘッダーに関する情報を知らせることもできる。すなわち、LIフィールドの値が0Bである場合は1バイト、1Bである場合は2バイトの長さの拡張ヘッダーが追加されてもよい。
同じRoHCパケットから分割されたことを示すために、Seg_ID値はいずれも同じ値を有しなければならない。受信機における正常なRoHCパケット再組立てのためのセグメントの順序情報を示すために、順次増加するSeg_SN値がヘッダーに記録されてもよい。
RoHCパケットを分割する際、前述したように、セグメントの長さを決定して分割を行うことができる。その長さに合うSeg_Len_ID値がヘッダーに記録されてもよい。最後のセグメントの長さは、前述したように、12ビットのL_Seg_Lenフィールドに直接記録されてもよい。
Seg_Len_ID、L_Seg_Lenフィールドを用いて表示する長さ情報は、セグメント、すなわち、リンクレイヤーパケットのペイロードに関する情報のみを表示する。したがって、全リンクレイヤーパケットの長さ情報は、LIフィールドから読み取れるリンクレイヤーパケットのヘッダーの長さを加算して計算することができる。
受信側でRoHCパケットのセグメントを再組立てする過程で、再組立てされたRoHCパケットの完全性を確認する必要がある。そのために、分割過程でRoHCパケットの後にCRCが追加されてもよい。一般に、CRCは、RoHCパケットの最後に追加されるので、分割過程の後に最後のセグメントにCRCを含めることができる。
図44は、本発明の他の実施例に係る、リンクレイヤーにシグナリング情報が伝達される場合におけるリンクレイヤーパケットの構造を示す図である。
この場合、リンクレイヤーパケットのヘッダーは、固定ヘッダー(Fixed header)と拡張ヘッダー(Extended header)を含むことができる。固定ヘッダーは、1バイトの長さを有することができ、拡張ヘッダーは、固定された長さを有したり可変する値(variable)を長さとして有することができる。各ヘッダーの長さは、設計者の意図によって変更されてもよい。
固定ヘッダーは、パケットタイプフィールド、PCフィールド及び/又は連鎖(concatenation)カウントフィールドを含むことができる。他の実施例によれば、固定ヘッダーは、パケットタイプフィールド、PCフィールド、LIフィールド及び/又はセグメントIDフィールドを含むことができる。
拡張ヘッダーは、シグナリングクラスフィールド、情報タイプ(information type)フィールド及び/又はシグナリングフォーマットフィールドを含むことができる。他の実施例によれば、拡張ヘッダーは、ペイロード長さパートをさらに含むことができる。更に他の実施例によれば、拡張ヘッダーは、セグメントシーケンスナンバーフィールド、セグメント長さIDフィールド、シグナリングクラスフィールド、情報タイプフィールド及び/又はシグナリングフォーマットフィールドを含むことができる。更に他の実施例によれば、拡張ヘッダーは、セグメントシーケンスナンバーフィールド及び/又はセグメント長さIDフィールドを含むことができる。更に他の実施例によれば、拡張ヘッダーは、セグメントシーケンスナンバーフィールド及び/又は最後のセグメント長さフィールドを含むことができる。
固定ヘッダーのフィールドについて説明する。
パケットタイプフィールドは、前述したように、リンクレイヤーに入力されるパケットのタイプを示すことができる。シグナリング情報がリンクレイヤーの入力として入る場合、パケットタイプフィールドの値は110Bであってもよい。
PCフィールド、LIフィールド、セグメントIDフィールド、セグメントシーケンスナンバーフィールド、セグメント長さIDフィールド、最後のセグメント長さフィールドは、前述したとおりである。連鎖カウントフィールドは、前述したカウントフィールドと同一である。
拡張ヘッダーのフィールドについて説明する。
PCフィールドが0の値を有する場合、拡張ヘッダーは、シグナリングクラスフィールド、情報タイプフィールド及び/又はシグナリングフォーマットフィールドを含むことができる。また、シグナリングフォーマットフィールドの値によって、拡張ヘッダーはペイロード長さパートをさらに含むことができる。
シグナリングクラスフィールドは、リンクレイヤーパケットが含むシグナリング情報がどのようなタイプの情報であるかを示すことができる。シグナリングクラスフィールドが示すシグナリング情報としては、FIC(Fast Information Channel)情報又はヘッダー圧縮情報などを挙げることができる。シグナリングクラスフィールドが示すシグナリング情報については後述する。
情報タイプフィールドは、シグナリングクラスフィールドが指定するタイプのシグナリング情報に対して、その具体的な事項を示すことができる。情報タイプフィールドが意味するものは、シグナリングクラスフィールドの値によって別に定義されてもよい。
シグナリングフォーマットフィールドは、リンクレイヤーパケットが含むシグナリング情報がどのようなフォーマットを有するかを示すことができる。シグナリングフォーマットフィールドが示すフォーマットとしては、セクションテーブル、ディスクリプタ又はXMLなどを挙げることができる。シグナリングフォーマットフィールドが示すフォーマットについては後述する。
ペイロード長さパートは、リンクレイヤーパケットのペイロードが含むシグナリング情報の長さを示すことができる。ペイロード長さパートは、連鎖しているそれぞれのシグナリング情報の長さを示す長さフィールドの集合であってもよい。それぞれの長さフィールドは、2バイトのサイズを有することができるが、システムの構成によってサイズは変更されてもよい。ペイロード長さパートの全長は、それぞれの長さフィールドの長さの和で表現することができる。実施例によって、バイトの整列のためのパディングビットが追加されてもよい。この場合、パディングビットの分だけペイロード長さパートの全長が増加してもよい。
ペイロード長さパートが存在するか否かは、シグナリングフォーマットフィールドの値によって決定されてもよい。セクションテーブル及びディスクリプタのように、当該シグナリング情報が当該シグナリング情報の長さ値を有する場合には、別の長さフィールドが省かれてもよい。しかし、別途の長さ値を有しないシグナリング情報の場合は、別の長さフィールドを必要とする。別の長さ値を有しないシグナリング情報の場合、ペイロード長さパートが存在してもよい。この場合、ペイロード長さパートは、カウントフィールドの数だけ長さフィールドを含むことができる。
PCフィールドが1であり、LIフィールドが1の値を有する場合、拡張ヘッダーは、セグメントシーケンスナンバーフィールド及び/又は最後のセグメント長さフィールドを含むことができる。PCフィールドが1であり、LIフィールドが0の値を有する場合、拡張ヘッダーは、セグメントシーケンスナンバーフィールド及び/又はセグメント長さIDフィールドを含むことができる。
セグメントシーケンスナンバーフィールド、最後のセグメント長さフィールド、セグメント長さIDフィールドは、前述したとおりである。
PCフィールドが1であり、LIフィールドが0の値を有する場合において、当該リンクレイヤーパケットのペイロードが1番目のセグメントであれば、その拡張ヘッダーは付加情報をさらに含むことができる。この付加情報は、シグナリングクラスフィールド、情報タイプフィールド、及び/又はシグナリングフォーマットフィールドを含むことができる。シグナリングクラスフィールド、情報タイプフィールド、シグナリングフォーマットフィールドは、前述したとおりである。
図45は、前述した本発明の他の実施例に係る、リンクレイヤーにシグナリング情報が伝達される場合のリンクレイヤーパケットの構造において、そのシンタックスを示す図である。
リンクレイヤーパケットのヘッダー(Link Layer Packet Header())は、まず、Packet_TypeフィールドとPC(Payload_Config)フィールドを有することができる。これについては、前述したとおりである。
PCフィールドの値が0である場合、PCフィールドの次にCountフィールド、Signaling_Classフィールド、Information_Typeフィールド、Signaling_Formatフィールドがくることができる。Signaling_Formatフィールドの値が1xである場合(10又は11)、Countフィールドが示す値に基づいて、複数個のLengthフィールドが位置してもよい。
PCフィールドの値が1である場合、PCフィールドの後にLast_Segment_Indicatorフィールド、Segment_IDフィールド、及びSegment_Sequence_Numberフィールドが位置してもよい。このとき、Last_Segment_Indicatorフィールドの値によってその後部の構成が異なってもよい。
Last_Segment_Indicatorフィールドが0である場合、Segment_Sequence_Numberフィールドの次にSegment_Length_IDフィールドがくることができる。このとき、Segment_Sequence_Numberフィールドの値が0000である場合、その次にSignaling_Classフィールド、Information_Typeフィールド、Signaling_Formatフィールドが位置してもよい。
Last_Segment_Indicatorフィールドが1である場合、Segment_Sequence_Numberフィールドの次にLast_Segment_Lengthフィールドがくることができる。
図46は、本発明の一実施例に係るフレームドパケット(framed packet)伝送のためのリンクレイヤーパケットの構造を示した図である。
IPパケット又はMPEG−2 TSパケット以外にも、一般的なネットワークで使用されているパケットをリンクレイヤーパケットを介して伝送することができる。この場合、リンクレイヤーパケットのヘッダーのパケットタイプエレメントは‘111B’の値を有し、リンクレイヤーパケットのペイロードにフレームドパケットが含まれていることを示すことができる。
図47は、前述した本発明の一実施例に係るフレームドパケットの伝送のためのリンクレイヤーパケットの構造において、そのシンタックスを示す図である。
リンクレイヤーパケットのヘッダー(Link Layer Packet Header())は、まず、Packet_Typeフィールドを有することができる。これについては、前述したとおりである。次に、5ビットを将来の使用のために残すことができる(reserved)。次に、framed_packet()と表記された、フレームドパケットが位置してもよい。
図48は、本発明の一実施例に係るフレームドパケットのシンタックス(syntax)を示す図である。
フレームドパケットのシンタックスは、ethernet_type、length、及び/又はpacket()フィールドを含むことができる。16ビットであるethernet_typeフィールドは、IANAレジストリによって、packet()フィールド内のパケットのタイプを識別することができる。ここで、レジスターされた値のみを用いることができる。16ビットであるlengthフィールドは、packet()構造の全長をバイト単位で設定することができる。可変長を有するpacket()フィールドはネットワークパケットを含むことができる。
図49は、本発明の一実施例に係るFIC(Fast Information Channel)のシンタックス(syntax)を示す図である。
FICに含まれる情報は、FIT(Fast Information Table)の形態で伝送されてもよい。
FITに含まれる情報は、XMLの形態及び/又はセクションテーブル(section table)の形態で伝送されてもよい。
FICは、FIT_data_version情報、num_broadcast情報、broadcast_id情報、delivery_system_id情報、base_DP_id情報、base_DP_version情報、num_service情報、service_id情報、service_category情報、service_hidden_flag情報、SP_indicator情報、num_component情報、component_id情報、DP_id情報、及び/又はRoHC_init_descriptorを含むことができる。
FIT_data_version情報は、fast informationテーブルが含むシンタックス(syntax)及びセマンティクス(semantics)に対するバージョン情報を示すことができる。これを用いて、受信機は、当該Fast Informationテーブルに含まれたシグナリングを処理するか否かなどを決定することができる。受信機は、この情報を用いて、予め格納していたFICの情報をアップデートするか否かを決定することができる。
num_broadcast情報は、当該周波数又は伝送されるトランスポートフレーム(transport frame)を介して放送サービス及び/又はコンテンツを伝送する放送局の数を示すことができる。
broadcast_id情報は、当該周波数又は伝送されるトランスポートフレームを介して放送サービス及び/又はコンテンツを伝送する放送局固有の識別子を示すことができる。MPEG−2 TSベースのデータを伝送する放送局の場合、broadcast_idは、MPEG−2 TSのtransport_stream_idと同じ値を有することができる。
delivery_system_id情報は、伝送される放送ネットワーク上で同じ伝送パラメータを適用して処理する放送送信システムに対する識別子を示すことができる。
base_DP_id情報は、放送信号内でbase DPを識別する情報である。base DPは、broadcast_idに該当する放送局のPSI/SI(Program Specific Information/System Information)及び/又はオーバーヘッドリダクション(overhead reduction)などを含むサービスシグナリングを伝達するDPを指すことができる。又は、当該放送局内の放送サービスを構成するコンポーネント(component)をデコーディングできる代表DPを指すこともできる。
base_DP_version情報は、base DPを介して伝送されるデータに対するバージョン情報を示すことができる。例えば、base DPを介してPSI/SIなどのサービスシグナリングが伝達される場合、サービスシグナリングの変化が発生する場合にbase_DP_version情報の値が1ずつ増加してもよい。
num_service情報は、当該周波数又はトランスポートフレーム内でbroadcast_idに該当する放送局が伝送する放送サービスの個数を示すことができる。
service_id情報は、放送サービスを区別できる識別子として用いることができる。
service_category情報は、放送サービスのカテゴリを示すことができる。当該フィールドが有する値によって、次のような意味を有することができる。service_category情報の値が、0x01の場合にBasic TV、0x02の場合にBasic Radio、0x03の場合にRI service、0x08の場合にService Guide、0x09の場合にEmergency Alertingであることを示すことができる。
service_hidden_flag情報は、当該放送サービスがhiddenであるか否かを示すことができる。サービスがhiddenである場合、テストサービス又は独自で用いられるサービスであって、放送受信機では、これを無視するか、又はサービスリストで隠すなどの処理を行うことができる。
SP_indicator情報は、サービス保護(Service protection)が当該放送サービス内の1つ以上のコンポーネントに適用されるか否かを示すことができる。
num_component情報は、当該放送サービスを構成するコンポーネントの個数を示すことができる。
component_id情報は、放送サービス内の当該コンポーネントを区別する識別子として用いることができる。
DP_id情報は、当該コンポーネントが伝送されるDPを示す識別子として用いることができる。
RoHC_init_descriptorは、オーバーヘッドリダクション及び/又はヘッダーリカバリー(header recovery)に関連する情報を含むことができる。RoHC_init_descriptorは、送信端で用いたヘッダー圧縮方式を識別する情報を含むことができる。
図50は、本発明の一実施例に係る、緊急警報を行う放送システムを示した図である。
緊急警報を発令する機関(Alert Authorities/Originators)からの緊急警報関連情報を、放送局(送信機)が受信すると、放送局は、緊急警報と関連する情報を、放送システムに合う形態の緊急警報シグナリングに変換するか、又は緊急警報に関連する情報を含む緊急警報シグナリングを生成する。この場合、緊急警報シグナリングは、CAP(Common Alerting Protocol)メッセージを含むことができる。放送局は、受信機に緊急警報シグナリングを伝達することができる。この場合、放送局は、一般の放送データが伝送される経路で緊急警報シグナリングを伝達することができる。又は、放送局は、一般の放送データが伝送される経路とは異なる経路で緊急警報シグナリングを伝達してもよい。緊急警報シグナリングは、後述したEATのような形態で生成されてもよい。
受信機は、緊急警報シグナリングを受信する。緊急警報シグナリングデコーダは、緊急警報シグナリングをパーシングし、CAPメッセージを取得することができる。受信機は、CAPメッセージの情報を用いて、緊急警報メッセージを生成し、これを視聴者に表示する。
図51は、本発明の一実施例に係る、EAT(Emergency Alert Table)のシンタックス(syntax)を示す図である。
EACを介して緊急警報に関連する情報が伝送されてもよい。EACは、前述した特定のチャネル(dedicated channel)に該当してもよい。
本発明の一実施例に係るEATは、EAT_protocol_version情報、automatic_tuning_flag情報、num_EAS_messages情報、EAS_message_id情報、EAS_IP_version_flag情報、EAS_message_transfer_type情報、EAS_message_encoding_type情報、EAS_NRT_flag情報、EAS_message_length情報、EAS_message_byte情報、IP_address情報、UDP_port_num情報、DP_id情報、automatic_tuning_channel_number情報、automatic_tuning_DP_id情報、automatic_tuning_service_id情報、及び/又はEAS_NRT_service_id情報を含む。
EAT_protocol_version情報は、受信されたEATが有するプロトコルのバージョン(protocol version)を示す。
automatic_tuning_flag情報は、受信機が自動でチャネル切り替えを行うか否かを知らせる。
num_EAS_messages情報は、EATに含まれているメッセージの個数を知らせる。
EAS_message_id情報は、それぞれのEASメッセージを識別する情報である。
EAS_IP_version_flag情報は、EAS_IP_version_flag情報の値が0の場合、IPv4であることを示し、EAS_IP_version_flag情報の値が1の場合、IPv6であることを示す。
EAS_message_transfer_type情報は、EASメッセージが伝達される形態を示す。EAS_message_transfer_type情報の値が000の場合、not specified状態であることを示し、EAS_message_transfer_type情報の値が001の場合、No Alert message(only AV content)であることを示し、EAS_message_transfer_type情報の値が010の場合、当該EAT内にEASメッセージが含まれることを示す。そのために、長さフィールドと当該EASメッセージに対するフィールドが追加される。EAS_message_transfer_type情報の値が011の場合、データパイプを介してEASメッセージが伝送されることを知らせる。EASは、データパイプ内でIPデータグラム(datagram)の形態で伝送されてもよい。そのために、IPアドレス、UDPポート情報、及び伝送されるフィジカルレイヤーのDP情報が追加されてもよい。
EAS_message_encoding_type情報は、緊急警報メッセージのエンコーディングタイプ(encoding type)に関する情報を知らせる。例えば、EAS_message_encoding_type情報の値が000の場合、not specifiedであることを示し、EAS_message_encoding_type情報の値が001の場合、No Encodingであることを示し、EAS_message_encoding_type情報の値が010の場合、DEFLATE algorithm(RFC1951)であることを示し、EAS_message_encoding_type情報の値のうち001〜111は、他のエンコーディングタイプのために予約されてもよい。
EAS_NRT_flag情報は、受信される緊急メッセージと関連する、NRTコンテンツ(contents)及び/又はNRTデータが存在するかどうかを示す。EAS_NRT_flag情報の値が0の場合、NRTコンテンツ及び/又はNRTデータが、受信した緊急メッセージ(Emergency message)と関連して存在しないことを示し、EAS_NRT_flag情報の値が1の場合、NRTコンテンツ及び/又はNRTデータが、受信した緊急メッセージと関連して存在することを示す。
EAS_message_length情報は、EASメッセージの長さを示す。
EAS_message_byte情報は、EASメッセージのコンテンツ(content)を含む。
IP_address情報は、EASメッセージを伝送するIPパケットのIPアドレスを示す。
UDP_port_num情報は、EASメッセージを伝送するUDPポートナンバーを示す。
DP_id情報は、EASメッセージを伝送するデータパイプを識別する。
automatic_tuning_channel_number情報は、切り替えるべきチャネルの番号に関する情報を含む。
automatic_tuning_DP_id情報は、当該コンテンツを伝送するデータパイプを識別する情報である。
automatic_tuning_service_id情報は、当該コンテンツが属するサービスを識別する情報である。
EAS_NRT_service_id情報は、受信される緊急警報メッセージに関連するNRTコンテンツ及びデータが伝送される場合、すなわち、EAS_NRT_flagがenable状態である場合に、該当するNRTサービスを識別する情報である。
図52は、本発明の一実施例に係る、リンクレイヤーパケットのペイロードに含まれる、ヘッダー圧縮と関連する情報を識別する方法を示す図である。
前述したように、リンクレイヤーで上位レイヤーから伝達されるパケットに対してヘッダー圧縮が行われる場合、受信機でヘッダーを復元できるように、必要な情報がシグナリングの形態で生成されて受信機に伝送されなければならない。このような情報をヘッダー圧縮シグナリング情報と命名することができる。
ヘッダー圧縮シグナリング情報は、リンクレイヤーのパケットのペイロードに含まれてもよい。このとき、送信機は、リンクレイヤーのパケットのペイロードに含まれるヘッダー圧縮シグナリング情報の種類を識別する識別情報を、リンクレイヤーパケットのヘッダー又はフィジカルレイヤーの伝送パラメータ(フィジカルレイヤーのシグナリング情報)に含めて受信機に伝送することができる。
一実施例によれば、識別情報の値が‘000’である場合、初期化情報がリンクレイヤーパケットのペイロードに含まれることを示すことができる。識別情報の値が‘001’である場合、構成パラメータ(configuration parameter)がリンクレイヤーパケットのペイロードに含まれることを示すことができる。識別情報の値が‘010’である場合、スタティックチェーン(static chain)情報がリンクレイヤーパケットのペイロードに含まれることを示すことができる。識別情報の値が‘011’である場合、ダイナミックチェーン(dynamic chain)情報がリンクレイヤーパケットのペイロードに含まれることを示すことができる。
ここで、ヘッダー圧縮シグナリング情報は、コンテキスト情報と呼ぶことができる。実施例によって、スタティック又はダイナミックチェーン情報をコンテキスト情報と呼んでもよく、両方をコンテキスト情報と呼んでもよい。
図53は、本発明の一実施例に係る、初期化情報を示す図である。
リンクレイヤーパケットのペイロードに含まれる初期化情報は、num_RoHC_channel情報、max_cid情報、large_cids情報、num_profiles情報、profile()エレメント、num_IP_stream情報及び/又はIP_address()エレメントを含むことができる。
num_RoHC_channel情報は、RoHCチャネルの数を示す。
max_cid情報は、CIDの最大値をデコンプレッサー(decompressor)に知らせるために用いられる。
large_cid情報は、ブール(Boolean)値を有し、CIDの構成において、short CID(0〜15)を用いるか、又はembedded CID(0〜16383)を用いるかを知らせる。これによって、CIDを表現するバイトのサイズも併せて決定される。
num_profiles情報は、用いられたRoHCのプロファイルの数を示す。
profile()エレメントは、RoHCでのヘッダーが圧縮されるプロトコルに関する情報を含む。RoHCでは、ストリームに対する圧縮及び復旧を可能にするためには、コンプレッサー(compressor)とデコンプレッサー(decompressor)が同じプロファイルを有しなければならない。
num_IP_stream情報は、IPストリームの数を示す。
IP_address()エレメントは、ヘッダー圧縮が行われたIPパケットのIPアドレスを含む。
図54は、本発明の一実施例に係る、構成パラメータを示す図である。
リンクレイヤーパケットのペイロードに含まれる構成パラメータは、RoHC_channel_id情報、num_context情報、context_id情報、context_profile情報、packet_configuration_mode情報、及び/又はcontext_transmission_mode情報を含むことができる。
RoHC_channel_id情報は、RoHCチャネルを識別する情報である。
num_context情報は、RoHCのコンテキスト(context)の数を示す。
context_id情報は、RoHCのコンテキストを識別する情報である。後続するRoHC関連フィールドがどのコンテキストに該当するかを表示することができる。context_id情報はCID(context identifier)に該当してもよい。
context_profile情報は、RoHCでのヘッダーが圧縮されるプロトコルに関する情報を含む。RoHCでは、ストリームに対する圧縮及び復旧を可能にするためには、コンプレッサーとデコンプレッサーが同じプロファイルを有しなければならない。
packet_configuration_mode情報は、パケットの構成モードを識別する情報である。パケットの構成モードは、前述したとおりである。
context_transmission_mode情報は、コンテキストの伝送モードを識別する情報である。コンテキストの伝送モードは、前述したとおりである。コンテキストは、一般の放送データが伝送される経路で伝送されてもよく、シグナリング情報の伝送のために割り当てられた経路で伝送されてもよい。
図55は、本発明の一実施例に係る、スタティックチェーン情報を示す図である。
リンクレイヤーパケットのペイロードに含まれるスタティックチェーン情報は、context_id情報、context_profile情報、static_chain_length情報、static_chain()エレメント、dynamic_chain_incl情報、dynamic_chain_length情報及び/又はdynamic_chain()エレメントを含むことができる。
context_id情報は、RoHCのコンテキストを識別する情報である。後続するRoHC関連フィールドがどのコンテキストに該当するかを表示することができる。context_id情報はCID(context identifier)に該当してもよい。
context_profile情報は、RoHCでのヘッダーが圧縮されるプロトコルに関する情報を含む。RoHCでは、ストリームに対する圧縮及び復旧を可能にするためには、コンプレッサーとデコンプレッサーが同じプロファイルを有しなければならない。
static_chain_length情報は、static_chain()エレメントの長さを示す。
static_chain()エレメントは、RoHCヘッダー圧縮が行われる過程で、上位レイヤーパケットから抽出したスタティックチェーンに属する情報を含む。
dynamic_chain_incl情報は、ダイナミックチェーン情報が含まれているか否かを識別する情報である。
dynamic_chain_length情報は、dynamic_chain()エレメントの長さを示す。
dynamic_chain()エレメントは、RoHCヘッダー圧縮が行われる過程で、上位レイヤーパケットから抽出したダイナミックチェーンに属する情報を含む。
図56は、本発明の一実施例に係る、ダイナミックチェーン情報を示す図である。
リンクレイヤーパケットのペイロードに含まれるダイナミックチェーン情報は、context_id情報、context_profile情報、dynamic_chain_length情報及び/又はdynamic_chain()エレメントを含むことができる。
context_id情報は、RoHCのコンテキストを識別する情報である。後続するRoHC関連フィールドがどのコンテキストに該当するかを表示することができる。context_id情報はCID(context identifier)に該当してもよい。
context_profile情報は、RoHCでのヘッダーが圧縮されるプロトコルに関する情報を含む。RoHCでは、ストリームに対する圧縮及び復旧を可能にするためには、コンプレッサーとデコンプレッサーが同じプロファイルを有しなければならない。
dynamic_chain_length情報は、dynamic_chain()エレメントの長さを示す。
dynamic_chain()エレメントは、RoHCヘッダー圧縮が行われる過程で、上位レイヤーパケットから抽出したダイナミックチェーンに属する情報を含む。
図57は、本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダーの構造を示す図である。
第一に、リンクレイヤーパケットに一つの完全なインプットパケットが含まれてエンカプセレーションされた場合の実施例(t57010)を説明する。これは、前述したように、シングルパケットエンカプセレーション(single packet encapsulation)と呼ぶことができる。
この場合(t57010)、リンクレイヤーパケットのヘッダーは、前述したPacket_Typeフィールドとこれに続くPCフィールドから開始されている。ここで、Packet_Typeフィールドは、前述したように、リンクレイヤーパケットに含まれるインプットパケットのタイプを示すことができる。ここで、PCフィールドは、前述したように、リンクレイヤーパケットのペイロード構成を示すことができる。ここで、PCフィールドは、その値によって、一つの完全なパケットがペイロードに含まれているか、又はパケットが連鎖(concatenation)してペイロードに含まれているか、又は分割(segmentation)されてペイロードに含まれているかを示すことができる。一実施例において、PCフィールドの値が0の場合、リンクレイヤーパケットのペイロードには単一の完全なインプットパケットが含まれてもよい。PCフィールドの値が1の場合、リンクレイヤーパケットのペイロードには分割又は連鎖したインプットパケットが含まれてもよい。
PCフィールドの後にはHMフィールドが続いている。HMフィールドは、前述したように、リンクレイヤーパケットのヘッダーモードを示すことができる。すなわち、HMフィールドは、前述したように、含まれた単一のインプットパケットが短い(short)パケットであるか、又は長い(long)パケットであるかを示すことができる。これによって、後続するヘッダー構造が変更されてもよい。
短いインプットパケットの場合、すなわち、HMフィールドが0の値を有する場合、11ビットの長さフィールドが存在してもよい。この長さフィールドは、リンクレイヤーペイロードの長さを示すことができる。
長いインプットパケットの場合、すなわち、HMフィールドが1の値を有する場合、11ビットの長さフィールドの後に5ビットの追加の長さフィールドが位置してもよい。合計2バイトの長さフィールドは、リンクレイヤーペイロードの長さを示すことができる。ここで、11ビットの長さフィールドまでをベースヘッダー、それ以降を追加ヘッダーと区分することができる。2つの長さフィールドに続いて2ビットのリザーブド(reserved)フィールドとLFフィールドが位置してもよい。リザーブドフィールドは、将来の使用のためにビットを残した区間である。LFフィールドは、それに後続してラベル(Label)フィールドが位置するか否かを示すフラグでってもよい。ラベルフィールドは、一種のサブストリームのラベルであって、サブストリームIDのように、リンクレイヤーレベルで特定の上位レイヤーパケットストリームをフィルタリングするために用いることができる。上位レイヤーパケットストリームとサブストリームラベル情報のマッピングは、マッピング情報に基づいて行うことができる。LFフィールドは、前述したSIFフィールドに該当してもよい。ラベルフィールドは、前述したSIDフィールドに該当してもよい。ここで、ラベルフィールドは、オプショナルヘッダーと呼ぶことができる。ラベルフィールドは、実施例によって3バイトのサイズを有してもよい。
第二に、リンクレイヤーパケットにインプットパケットの一つのセグメントが含まれてエンカプセレーションされた場合の実施例(t57020)を説明する。ここで、セグメントは、一つのインプットパケットが分割されて生成されたものであってもよい。これは、前述したように、分割(segmentation)された場合と呼ぶことができる。
リンクレイヤーヘッダーは、同様に、Packet_TypeフィールドとPCフィールドから開始されてもよい。続いてS/Cフィールドが位置してもよい。このフィールドは、前述したように、リンクレイヤーペイロードに連鎖したインプットパケットが含まれているか、又は分割されたセグメントが含まれているかを示すことができる。両ケースに応じて、リンクレイヤーヘッダーの構造は変更されてもよい。
S/Cフィールドが0である場合、すなわち、分割された場合において、S/Cフィールドに続いてセグメントIDフィールド、セグメントシーケンスナンバーフィールドが順に位置してもよい。最初のセグメント以外のセグメントを含むリンクレイヤーパケットに対しては、LIフィールド及び/又はセグメント長さIDフィールドが順に位置してもよい。リンクレイヤーパケットがその最初のセグメントを含む場合、最初のセグメント長さフィールド及び/又はLFフィールドが位置してもよい。すなわち、最初のセグメントを含むリンクレイヤーヘッダーにはLIフィールドが含まれなくてもよい。ここで、最初のセグメント長さフィールドは、リンクレイヤーパケットに含まれた最初のセグメントの長さを直接示すことができる。LFフィールドは、前述したように、その値によって、その後にラベルフィールドが位置してもよく、位置しなくてもよい。その他の各フィールドについての説明は、前述したとおりである。
第三に、リンクレイヤーパケットに、複数個のインプットパケットが連鎖してエンカプセレーションされた場合の実施例(t57030)を説明する。これは、前述したように、連鎖(concatenation)した場合と呼ぶことができる。
リンクレイヤーヘッダーは、同様に、Packet_TypeフィールドとPCフィールドから開始されている。分割の場合と同様に、その次にS/Cフィールドが位置してもよい。続いて前述のカウントフィールドとLMフィールドが位置してもよい。ここで、カウントフィールドは、2ビットのフィールドであってもよく、00,01,10,11である場合、それぞれ2,3,4,5個のインプットパケットが連鎖していることを示すことができる。又は、前述したように、3ビットのカウントフィールドが使用されてもよい。
LMフィールドは、長さモード(Lenth Mode)フィールドであって、短いインプットパケットが連鎖してエンカプセレーションされたか、又は長いインプットパケットが連鎖してエンカプセレーションされたかを示すことができる。短いインプットパケットが連鎖した場合に、LMフィールドは0の値を有し、11ビットの長さフィールドが、連鎖したインプットパケットの個数だけ位置してもよい。長いインプットパケットが連鎖した場合に、LMフィールドは1の値を有し、2バイトの長さフィールドが、連鎖したインプットパケットの個数だけ位置してもよい。ここで、2048バイトよりも小さい場合には短いインプットパケットと、2048バイトと同一又は大きい場合には長いインプットパケットと、区別することができる。
実施例によって、短いインプットパケットと長いインプットパケットが混在して連鎖してもよいが、この場合、短いインプットパケットに対しては11ビットの長さフィールド、長いインプットパケットに対しては2バイトの長さフィールドが混在して位置してもよい。この長さフィールドは、対応するインプットパケットの順序と同じ順序でヘッダーに位置してもよい。
前述したリンクレイヤーパケットのヘッダーの構造において、実施例によって、一部のフィールドが省略されてもよい。また、一部のフィールドが変更又は追加されてもよく、その順序が変わってもよい。
図58は、本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造のシンタックスを示す図である。
このシンタックスは、前述した、更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造を示している。前述したように、Packet_TypeフィールドとPC(Payload_Config)フィールドが共通に位置してもよい。
PCフィールドの値が0の場合、ヘッダーモードフィールドが位置する。ヘッダーモードフィールドの値が0の場合、11ビットの長さフィールドが位置してもよい。ヘッダーモードフィールドの値が1の場合、合計2バイトの長さフィールドとLFフィールド、リザーブドビットが順に位置してもよい。LFフィールドの値によってLabelフィールドが追加として位置してもよい。
PCフィールドの値が1の場合、S/Cフィールドが位置する。S/Cフィールドの値が0の場合、セグメントIDフィールドとセグメントシーケンスナンバーフィールドが位置してもよい。セグメントシーケンスナンバー値が0000の場合、すなわち、最初のセグメントが含まれる場合、最初のセグメント長さフィールドとLFフィールドが位置してもよい。LFフィールドの値によって、Labelフィールドが追加として位置してもよい。セグメントシーケンスナンバー値が0000以外の値を有する場合、LIフィールドとセグメント長さIDフィールドが位置してもよい。
S/Cフィールドの値が1の場合、カウントフィールドとLMフィールドが位置してもよい。カウントフィールドの値が示す個数だけ長さフィールドが位置すればよく、短いインプットパケットに対しては11ビットの長さフィールド、長いインプットパケットに対しては2バイトの長さフィールドが位置してもよい。
最後に残る部分に対してはパディングビットが位置してもよい。
前述したリンクレイヤーパケットのヘッダー構造において、実施例によって、一部のフィールドが省略されてもよい。また、一部のフィールドが変更又は追加されてもよく、その順序が変わってもよい。
図59は、本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造のうち、完全な一つのインプットパケットがリンクレイヤーペイロードに含まれた場合を示す図である。
第一の実施例(t59010)は、短いシングルパケットエンカプセレーションの場合を示している。前述したように、Packet_Typeフィールド、PCフィールド、HMフィールドが位置し、それに後続して11ビットの長さフィールドが位置してもよい。合計2バイトのヘッダー長さを有することができ、それに後続してリンクレイヤーペイロードが位置してもよい。ここで、PCフィールド、HMフィールドは、それぞれ0、0の値を有することができる。
第二の実施例(t59020)は、長いシングルパケットエンカプセレーションの場合を示している。前述したように、Packet_Typeフィールド、PCフィールド、HMフィールドが位置し、それに後続して2バイトの長さフィールドが位置してもよい。2バイトの長さフィールドは、前述したように、11ビットの長さフィールドと追加の5ビットの長さフィールドが位置したものであってもよい。この長さフィールドは、それぞれLSBパート、MSBパートを意味できる。それに後続してリザーブドビットとLFフィールドが位置してもよい。合計3バイトのヘッダー長さを有することができ、それに後続してリンクレイヤーペイロードが位置してもよい。ここで、PCフィールド、HMフィールド、LFフィールドは、それぞれ0、1、0の値を有することができる。
第三の実施例(t59030)は、長いシングルパケットがエンカプセレーションされた場合において、ラベルフィールドがさらに位置する場合を示している。前述した長いシングルパケットがエンカプセレーションされた場合と同一であるが、LFフィールドは1値を有し、それに後続してラベルフィールドが位置してもよい。
図60は、本発明の更に他の実施例に係る、リンクレイヤーパケットのヘッダー構造のうち、インプットパケットが分割された一つのセグメントがリンクレイヤーペイロードに含まれた場合を示す図である。
第一の実施例(t60010)は、分割されたセグメントのうち最初のセグメントを含むリンクレイヤーパケットの構造を示している。前述したように、Packet_Typeフィールド、PCフィールド、S/Cフィールドが位置し、その次に長さIDフィールドとセグメントシーケンスナンバーフィールドが位置している。ここで、PCフィールド、S/Cフィールド、セグメントシーケンスナンバーフィールドは、それぞれ、0、0、0000の値を有することができる。最初のセグメントが含まれたので、最初のセグメント長さフィールドが位置すればいい。このフィールドは、前述したように、最初のセグメントの長さを直接示すことができる。それに後続してLFフィールドが位置してもよい。
第二の実施例(t60020)は、分割されたセグメントのうち、最初又は最後のセグメントではなく中間セグメントを含むリンクレイヤーパケットの構造を示している。同様に、Packet_Typeフィールド、PCフィールド、S/Cフィールドが位置し、その次に長さIDフィールドとセグメントシーケンスナンバーフィールドが位置してもよい。ここで、PCフィールド、S/Cフィールドは、それぞれ、0、0の値を有することができる。最初のセグメントが含まれていないので、LIフィールドが位置し、最後のセグメントが含まれていないので、その値は0になっている。その次にセグメント長さIDフィールドが位置してもよい。
第三の実施例(t60030)は、分割されたセグメントのうち、最後のセグメントを含むリンクレイヤーパケットの構造を示した。同様に、Packet_Typeフィールド、PCフィールド、S/Cフィールドが位置し、それに後続して長さIDフィールドとセグメントシーケンスナンバーフィールドが位置してもよい。ここで、PCフィールド、S/Cフィールドは、それぞれ、0、0の値を有することができる。最初のセグメントが含まれていないのでLIフィールドが位置するようになり、最後のセグメントが含まれているので、その値は1でああってよい。その次にセグメント長さIDフィールドが位置してもよい。
第四の実施例(t60040)は、分割されたセグメントのうち最初のセグメントを含むリンクレイヤーパケットの構造において、LFフィールドが1である場合を示している。第一の実施例と同一であるが、LFフィールドの値によって、ラベルフィールドがさらに追加されてもよい。
図61は、本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造のうち、インプットパケットが分割された一つのセグメントがリンクレイヤーペイロードに含まれた場合を、図表で示す図である。
一つのインプットパケットが8個に分割された場合を想定した。このセグメントを有する全てのリンクレイヤーパケットに対して、Packet_Typeフィールドは同じ値を有する。一つのインプットパケットから派生したためである。PCフィールド、S/Cフィールドは、前述した定義通りに、1、0の値を有する。セグメントIDフィールドは、同様に一つのインプットパケットから派生したので、同じ値を有する。セグメントシーケンスナンバーフィールドは、各セグメントの順序を示すことができる。実施例によって、3ビットのセグメントシーケンスナンバーフィールドも可能である。
最初のセグメントを有するリンクレイヤーパケットは、最初のセグメント長さフィールドが存在することによって、そのペイロードの長さを示すことができる。この場合、LIフィールドとセグメント長さIDフィールドは存在しなくてもよい。
最初のセグメント以外のセグメントを有するリンクレイヤーパケットは、ペイロードの長さを直接示す長さフィールドは存在せず、LIフィールドとセグメント長さIDフィールドを有することができる。セグメント長さIDフィールドは、前述の指定された長さIDのうち1つを選択して値を有するようになり、指定された値によってセグメントの長さを示すことができる。LIフィールドは、最後のセグメントではない場合には0、最後のセグメントである場合には1の値を有することができる。
図62は、本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造のうち、複数個のインプットパケットが連鎖してリンクレイヤーペイロードに含まれた場合を示す図である。
第一の実施例(t62010)は、短いインプットパケットが連鎖してリンクレイヤーペイロードに含まれた場合を示している。同様に、Packet_Typeフィールド、PCフィールド、S/Cフィールドが位置し、それに後続してカウントフィールドとLMフィールドがさらに位置してもよい。前述した定義に従って、PCフィールド、S/Cフィールド、LMフィールドは、それぞれ1、1、0の値を有することができる。
その次に11ビットの長さフィールドが順次位置してもよい。各連鎖した短いインプットパケットの長さを1つずつ示す長さフィールドは、対応するインプットパケットの順序と同一に順次位置してもよい。最後の長さフィールドまで埋められたとき、8ビットを埋めることができずに残された部分はパディング(P)で埋められてもよい。次いで、それぞれの連鎖したインプットパケットが位置してもよい。
第二の実施例(t62020)は、長いインプットパケットが連鎖してリンクレイヤーペイロードに含まれた場合を示している。同様に、Packet_Typeフィールド、PCフィールド、S/Cフィールドが位置し、それに後続してカウントフィールドとLMフィールドがさらに位置してもよい。前述した定義に従って、PCフィールド、S/Cフィールド、LMフィールドは、それぞれ1、1、1の値を有することができる。
それに後続して、2バイトの長さフィールドが順次位置してもよい。各連鎖した長いインプットパケットの長さを1つずつ示す長さフィールドは、対応するインプットパケットの順序と同一に順次位置してもよい。次いで、それぞれの連鎖したインプットパケットが位置してもよい。
図63は、本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造のうち、完全な一つのインプットパケットがリンクレイヤーペイロードに含まれた場合を示す図である。
第一の実施例(t63010)と第二の実施例(t63020)は、前述したシングルパケットエンカプセレーションにおけるリンクレイヤーパケットのヘッダー構造と同一になっている。ただし、長いインプットパケットを有する場合に対して、第一の実施例では、2バイトの長さフィールドが含まれるものと表現され、第二の実施例では、11ビットの長さフィールドと5ビットの追加の長さフィールドが含まれるものと表現されている。この場合、各長さフィールドは、長さを示すLSBパートとMSBパートを意味できる。また、合計2バイトの長さフィールドの後にはリザーブドビットを有するものになっており、最後のビットは、前述したように、LFフィールドとして活用できる。
第三の実施例(t63030)は、前述したシングルパケットエンカプセレーションにおけるリンクレイヤーパケットのヘッダー構造と類似している。短いインプットパケットが含まれる場合は、前述したシングルパケットエンカプセレーションにおけるリンクレイヤーパケットのヘッダー構造と同一である。長いインプットパケットが含まれる場合には、5ビットの追加の長さフィールドの代わりに、長さ拡張フィールド(Length extension)が位置してもよい。
長さ拡張フィールドは、長さ表示の拡張を表現することができる。長さ拡張フィールドは、パケットの構造に応じて、占めるビット数が変更されてもよい。ここでは、説明の便宜のために、2ビットの長さ拡張フィールドを想定して説明する。例えば、長さ拡張フィールドが使用されない場合、すなわち、HM=0の場合には、短いインプットパケットがエンカプセレーションされた場合であり、11ビットの長さフィールドは0〜2047バイト範囲のペイロード長を示すことができる。長さ拡張フィールドが使用される場合、長さ拡張フィールドの値は、ペイロード長を示す際に、一種のオフセットとして働くことができる。長さ拡張フィールドが00の値を有する場合、11ビットの長さフィールドが示す値は、2048〜4095バイト範囲のペイロード長を意味する。同様に、長さ拡張フィールドが01、10、11の値を有する場合、11ビットの長さフィールドが示す値は、それぞれ4096〜6143、6144〜8191、8192〜10239バイトの範囲のペイロード長を意味する。例えば、11ビットの長さフィールドが“1バイトのペイロード長”を示す値を有し、長さ拡張フィールドが00の値を有する場合、これは、ペイロード長が2049バイトであるという意味である。また、例えば、11ビットの長さフィールドが“1バイトのペイロード長”を示す値を有し、長さ拡張フィールドが01の値を有する場合、これは、ペイロード長が4097バイトであるという意味である。これによって、長いシングルパケットのエンカプセレーションに対してもその長さを示すことができる。
第四の実施例(t63040)は、前述したシングルパケットエンカプセレーションにおけるリンクレイヤーパケットのヘッダー構造と同一になっている。2バイトの長さフィールドは、11ビットの長さフィールドと追加的な5ビットの長さフィールドに置き換わってもよい。この場合、各長さビットは、長さを示すLSBパートとMSBパートを意味できる。また、LFフィールドの値によってラベルフィールドがさらに位置してもよい。ラベルフィールドの位置は、実施例によって変更されてもよい。
図64は、本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造においてそのヘッダーの長さを示す表でである。
短いインプットパケットがシングルパケットエンカプセレーションされる場合において、PCフィールドとHMフィールドは、それぞれ0、0の値を有することができる。11ビットの長さフィールドによって、ヘッダーの全長は2バイトとすることができる。ここで、xは、当該ビットにいかなる値が入ってもかまわないということを意味する。例えば、11ビットの長さフィールドは、ペイロードの長さによって定められる値であるから、ヘッダーの長さとは関係がなく、11個のx(xxxxxxxxxxx)で表現されている。
長いインプットパケットがシングルパケットエンカプセレーションされる場合において、PCフィールドとHMフィールドは、それぞれ0、1の値を有することができる。その次に、11ビットの長さフィールド、5ビットの追加の長さフィールドなどのフィールドがさらに追加され、ヘッダーの全長は3バイトとなってもよい。
分割される場合において、各リンクレイヤーパケットのPCフィールドとS/Cフィールドは、それぞれ1、0の値を有することができる。最初のセグメントを含むリンクレイヤーパケットは、0000のセグメントシーケンスナンバーフィールドを有することができる。本実施例において、LFフィールドは0であってもよい。この場合、ヘッダーの全長は3バイトとなってもよい。最初のセグメント以外のセグメントを含むリンクレイヤーパケットは、4ビットのセグメントシーケンスナンバーフィールドと、これに続くLIフィールドを有することができる。この場合においては、ヘッダーの全長は2バイトとなってもよい。
短いインプットパケットが連鎖する場合において、PCフィールドとS/Cフィールドは、それぞれ1、1の値を有することができる。カウントフィールドは、n個のパケットがエンカプセレーションされたことを示すことができ、この場合、LMフィールドは0の値を有することができる。ヘッダーの全長は、n個の11ビットの長さフィールドが使用され、ヘッダーの前部に使用された1バイトがあるので、11n/8+1バイトで表示することができる。ただし、バイトアラインのために、Pビット長のパディングビットの追加が必要な場合もあり、このとき、ヘッダーの長さは((11n+P)/8+1)バイトで表示することができる。
長いインプットパケットが連鎖する場合において、PCフィールドとS/Cフィールドは、それぞれ1、1の値を有することができる。カウントフィールドは、n個のパケットがエンカプセレーションされたことを示すことができ、この場合、LMフィールドは1の値を有することができる。ヘッダーの全長は、n個の2バイト長のフィールドが使用され、ヘッダーの前部に使用された1バイトがあるので、2n+1バイトで表示することができる。
図65は、本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造のうち、インプットパケットから分割された一つのセグメントがリンクレイヤーペイロードに含まれた場合を示す図である。
同図の実施例(t65010)は、前述した本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造において、分割された場合の構造と類似している。Packet_Typeフィールド、PCフィールド及びS/Cフィールドが順に位置し、セグメントIDフィールド、セグメントシーケンスナンバーフィールドが位置してもよい。PCフィールドとSCフィールドは、それぞれ1、0の値を有することができる。最初のセグメントの場合、最初のセグメント長さフィールドを有することができる。最初のセグメント長さフィールドの後の1ビットは、リザーブドビットであってもよく、前述したようにLFフィールドが位置してもよい。最初のセグメント以外の場合には、LIフィールドとセグメント長さIDフィールドが位置してもよい。
これを表で示すと(t65020)、総5個に分割されたセグメントに対して、Packet_Typeフィールドは同じ値を有し、PCフィールド、SCフィールドはそれぞれ1、0の値を有することができる。セグメントIDフィールドも同じ値を有することができる。セグメントシーケンスナンバーは、各セグメントの順序を示す値を有することができる。最初のセグメントの場合には、最初のセグメント長さフィールドで長さを示し、LIフィールドは存在しなくてもよい。最初のセグメント以外の場合には、セグメント長さIDフィールドを用いて長さを示し、LIフィールドは、最後のセグメントであるか否かによって0又は1の値を有することができる。
図66は、本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造のうち、インプットパケットから分割された一つのセグメントがリンクレイヤーペイロードに含まれた場合を示す図である。
同図の実施例(t66010)は、前述した本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造において、分割された場合の構造と類似している。ただし、最初のセグメント以外のセグメントを有するリンクレイヤーパケットに対して、そのヘッダー構造が変更されてもよい。この場合、LIフィールドの後に、セグメント長さIDフィールドの代わりにセグメント長さフィールドが位置してもよい。セグメント長さフィールドは、当該リンクレイヤーパケットが有するセグメントの長さを直接示すことができる。実施例によって、セグメント長さフィールドは11ビットの長さを有してもよい。この場合、最初のセグメント長さフィールドも単純にセグメント長さフィールドと呼ぶことができる。
これを表で示すと(t66020)、総5個に分割されたセグメントに対して、Packet_Typeフィールドは同じ値を有し、PCフィールド、SCフィールドはそれぞれ1、0の値を有することができる。セグメントIDフィールドも、同じ値を有することができる。セグメントシーケンスナンバーは、各セグメントの順序を示す値を有することができる。最初のセグメントであるか否かに関係なく、リンクレイヤーペイロードの長さは、セグメント長さフィールドによって示すことができる。LIフィールドは、最初のセグメントの場合には存在しなくてもよいが、最初のセグメントでない場合には存在すればよい。LIフィールドは、最後のセグメントであるか否かによって0又は1の値を有することができる。
図67は、本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造のうち、インプットパケットから分割された一つのセグメントがリンクレイヤーペイロードに含まれた場合を示す図である。
同図の実施例(t67010)は、前述した本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造において、分割された場合の構造と類似している。ただし、最初のセグメント以外のセグメントを有するリンクレイヤーパケットに対してそのヘッダー構造が変更されてもよい。この場合、LIフィールドはセグメント長さフィールドの後に位置してもよい。セグメント長さフィールドに対しては、前述したとおりであり、この場合、最初のセグメント長さフィールドも単純にセグメント長さフィールドと呼ぶことができる。
これを表で示すと(t67020)、総5個に分割されたセグメントに対して、Packet_Typeフィールドは同じ値を有し、PCフィールド、SCフィールドはそれぞれ1、0の値を有することができる。セグメントIDフィールドも同じ値を有することができる。セグメントシーケンスナンバーは、各セグメントの順序を示す値を有することができる。最初のセグメントであるか否かに関係なく、リンクレイヤーペイロードの長さはセグメント長さフィールドによって示すことができる。LIフィールドは、最初のセグメントの場合には存在しなくてもよいが、最初のセグメント以外の場合には存在すればよい。LIフィールドは、最後のセグメントであるか否かによって0又は1の値を有することができる。
図68は、本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造のうち、インプットパケットが分割された一つのセグメントがリンクレイヤーペイロードに含まれた場合を示す図である。
同図の実施例(t68010)は、前述した本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造において、分割された場合の構造と類似している。ただし、この場合、最初のセグメントであるか否かに関係なく、統一されたヘッダー構造を使用することができる。セグメントシーケンスナンバーフィールドまでの構造は、前述したとおりである。その次に、最初のセグメントであるか否かに関係なく、LIフィールドが位置し、次に当該リンクレイヤーパケットのペイロード長を示すセグメント長さフィールドが続いてもよい。セグメント長さフィールドに対しては、前述したとおりである。本実施例において、セグメントIDフィールドは省略されてもよく、セグメント長さフィールドがSCフィールドの直後に位置してもよい。また、LIフィールドの後に前述のSIFフィールドが位置してもよい。
これを表で示すと(t68020)、総5個に分割されたセグメントに対して、Packet_Typeフィールドは同じ値を有し、PCフィールド、SCフィールドはそれぞれ1、0の値を有することができる。セグメントIDフィールドも同じ値を有することができる。セグメントシーケンスナンバーは、各セグメントの順序を示す値を有することができる。最初のセグメントであるか否かに関係なくLIフィールドが存在し、LIフィールドは、最後のセグメントであるか否かによって0又は1の値を有することができる。各リンクレイヤーペイロードの長さは、最初のセグメントであるか否かに関係なく、セグメント長さフィールドによって示すことができる。
図69は、本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造のうち、複数個のインプットパケットが連鎖してリンクレイヤーペイロードに含まれた場合を示す図である。
同図の実施例(t69010)は、前述した本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造において、連鎖した場合の構造と同一になっている。Packet_Typeフィールド、PCフィールド及びS/Cフィールドが順に位置し、カウントフィールドとLMフィールドが位置してもよい。PCフィールドとSCフィールドは、それぞれ1、1の値を有することができる。LMフィールドの値に応じて、短いパケットがエンカプセレーションされた場合には、11ビットの長さフィールドが、連鎖した数だけ位置してもよい。長いパケットがエンカプセレーションされた場合には、2バイトの長さフィールドが、連鎖した数だけ位置してもよい。
これを、連鎖したインプットパケットの数に応じて表で示すことができる(t69020)。カウントフィールドの値が00である場合、2個のインプットパケットが連鎖しており、2個の長さフィールドが用いられることから22ビットが用いられ、また2ビットのパディングがバイトアラインのために用いられてもよい。したがって、ヘッダーの全長は4バイトであり、一つのインプットパケットのためのヘッダー部分は2.0バイトであってもよい。
カウントフィールドの値が01、10、11である場合、それぞれ3、4、5個のインプットパケットが連鎖しており、それぞれ3、4、5個の長さフィールドが用いられることからそれぞれ33、44、55ビットが用いられ、またそれぞれ7、4、1ビットのパディングがバイトアラインのために用いられてもよい。したがって、ヘッダーの全長はそれぞれ6、7、8バイトであり、一つのインプットパケットのためのヘッダー部分はそれぞれ2.0、1.75、1.60バイトであってもよい。
図70は、本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造のうち、複数個のインプットパケットが連鎖してリンクレイヤーペイロードに含まれた場合を示す図である。
同図の実施例(t70010,t70020)は、前述した本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造において、連鎖した場合の構造と類似している。ただし、この場合、前述した構造からLMフィールドが省略されてもよい。Packet_Typeフィールド、PCフィールド及びS/Cフィールドが順に位置し、カウントフィールドが位置してもよい。PCフィールドとSCフィールドは、それぞれ1、1の値を有することができる。
同図の実施例(t70010)の場合、11ビットの長さフィールドが、連鎖した数だけ位置してもよい。このとき、11ビットで表現できる短いインプットパケットに対しては、11ビットの長さフィールドでその長さが表示される。11ビットで表現できる長さよりも大きい長さのインプットパケットの場合には、連鎖を用いず、前述したシングルパケットエンカプセレーション又は分割(segmentation)を用いればよい。すなわち、11ビットで表現できるサイズを基準として、連鎖が用いられるか又はシングルパケット/分割が用いられるかが既に指定された場合に使用できるリンクレイヤーヘッダー構造である。
同図の実施例(t70020)の場合、2バイトの長さフィールドが、連鎖した数だけ位置してもよい。2バイトで表現できる長さを有する全てのパケットに対して連鎖を支援するリンクレイヤーヘッダー構造である。
これらの実施例を、連鎖したインプットパケットの数によって表で示すことができる(t70030、t70040)。この表に関する説明は、前述したとおりである。
前述した実施例(t70010)に対する表(t70030)では、例えば、カウントフィールドの値が000の場合、2個のインプットパケットが連鎖しており、2個の長さフィールドが用いられることから22ビットが使用され、2ビットのパディングがバイトアラインのために用いられている。したがって、ヘッダーの全長は4バイトであり、一つのインプットパケットのためのヘッダー部分は2.0バイトになっている。また、カウントフィールドの値が001の場合、3個のインプットパケットが連鎖しており、3個の長さフィールドが用いられることから33ビットが使用され、7ビットのパディングがバイトアラインのために用いられている。したがって、ヘッダーの全長は6バイトであり、一つのインプットパケットのためのヘッダー部分は2.0バイトであってもよい。
前述した実施例(t70020)に対する表(t70040)では、例えば、カウントフィールドの値が000の場合、2個のインプットパケットが連鎖しており、2個の長さフィールドが用いられることから4バイトが使用されてもよい。したがって、ヘッダーの全長は5バイトであり、一つのインプットパケットのためのヘッダー部分は2.50バイトであってもよい。また、カウントフィールドの値が001の場合、3個のインプットパケットが連鎖しており、3個の長さフィールドが用いられることから6バイトが使用されてもよい。したがって、ヘッダーの全長は7バイトであり、一つのインプットパケットのためのヘッダー部分は2.33バイトであってもよい。この場合、パディングビットは用いられなくてもよい。
図71は、本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造のうち、ワード(word)単位の長さ表示を用いる場合におけるリンクレイヤーパケットの構造を示す図である。
上位レイヤーのパケットの長さがワード(word)単位で生成される場合、長さフィールドをバイト単位で表示せず、ワード単位で表示することができる。すなわち、インプットパケットが4バイト単位の長さを有する場合、リンクレイヤーヘッダーをさらに最適化することができる。ワード単位で長さを表示することによって、前述した各長さフィールドが占めるサイズをさらに小さくすることができるためである。
ワード単位で長さ表示をする場合におけるリンクレイヤーヘッダー構造は、前述した本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造と類似している。各フィールドの位置や構成、動作は、前述したとおりである。ただし、それぞれの長さフィールドのサイズはさらに小さくなる。
シングルパケットエンカプセレーションにおいて(t71010)、ペイロードの長さを示すフィールドを2ビット減少させることができる。11ビットの長さフィールドは9ビットに減少し、2ビットは、将来の活用のために残すことができる(Reserved)。また、長いインプットパケットが使用される場合においても、合計16ビットの長さフィールドを14ビットに減少させることができる。すなわち、MSBとして活用されていた長さフィールドを減少させることができる。9ビットの長さフィールドを用いて、2044バイト(511ワード)までのインプットパケットの長さを示すことができ、合計14ビットの長さフィールドを用いて、64kバイト(65532バイト、16383ワード)までのインプットパケットの長さを示すことができる。2ビットは、同様に、将来の活用のために残すことができる。この残されたビットは、前述したオプショナルヘッダーが存在するか否かを示す指示子(HEFフィールド)として使用されてもよい。
分割又は連鎖の場合においても(t71020、t71030)、同様に、長さフィールドを最適化することができる。11ビットのセグメント長さフィールド及び最初のセグメント長さフィールドは9ビットに減少させることができる。また、各セグメントの長さを示していた11ビットの長さフィールドと2バイトの長さフィールドも、それぞれ9ビット、14ビットに減少させることができる。この場合、バイトアラインのためにパディングビットが追加されてもよい。
このような最適化方案は、本発明で説明されるリンクレイヤーパケットの構造に全て適用することができる。
図72は、本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造のうち、ワード(word)単位の長さ表示を用いる場合をインプットパケットの数によって示す表でである。
第一の表(t72010)は、連鎖が使用される場合において、短いインプットパケットを連鎖する場合を示している。カウントフィールドの値が00の場合、2個のインプットパケットが連鎖しており、2個の長さフィールドが用いられることから18ビットが使用され、6ビットのパディングがバイトアラインのために使用されてもよい。したがって、ヘッダーの全長は4バイトであり、一つのインプットパケットのためのヘッダー部分は2.0バイトであってもよい。
カウントフィールドの値が01、10、11の場合、それぞれ3、4、5個のインプットパケットが連鎖しており、それぞれ3、4、5個の長さフィールドが用いられることからそれぞれ27、36、45ビットが使用され、それぞれ5、4、3ビットのパディングがバイトアラインのために使用されてもよい。したがって、ヘッダーの全長はそれぞれ5、6、7バイトであり、一つのインプットパケットのためのヘッダー部分はそれぞれ1.67、1.50、1.40バイトであってもよい。
第二の表(t72020)は、連鎖が使用される場合において、長いインプットパケットを連鎖する場合を示している。カウントフィールドの値が00の場合、2個のインプットパケットが連鎖しており、2個の長さフィールドが用いられることから28ビットが使用され、4ビットのパディングがバイトアラインのために使用されてもよい。したがって、ヘッダーの全長は5バイトであり、一つのインプットパケットのためのヘッダー部分は2.50バイトであってもよい。ワード単位の長さ表示を用いる場合、長いインプットパケットが連鎖する場合でもパディングビットが必要となり得る。
カウントフィールドの値が01、10、11の場合、それぞれ3、4、5個のインプットパケットが連鎖しており、それぞれ3、4、5個の長さフィールドが用いられることからそれぞれ42、56、70ビットが使用され、それぞれ6、0、2ビットのパディングがバイトアラインのために使用されてもよい。したがって、ヘッダーの全長はそれぞれ7、8、10バイトであり、一つのインプットパケットのためのヘッダー部分はそれぞれ2.33、2.00、2.00バイトであってもよい。
図73は、本発明の一実施例に係る、第1バージョン(version)のリンクレイヤーパケットの構造を示す図である。
同図を参照すると、リンクレイヤーパケットに含まれるそれぞれのエレメント又はフィールドの値によって、様々な形態のリンクレイヤーパケットのヘッダー構造が存在可能であることがわかる。それぞれのエレメント又はフィールドに関する説明は、前述した説明に代える。
図74は、本発明の他の実施例に係る、第2バージョンのリンクレイヤーパケットの構造を示す図である。
同図を参照すると、リンクレイヤーパケットに含まれるそれぞれのエレメント又はフィールドの値によって、様々な形態のリンクレイヤーパケットのヘッダー構造が存在可能であることがわかる。それぞれのエレメント又はフィールドに対する説明は、前述した説明に代える。
様々な形態のリンクレイヤーパケット(又は、リンクレイヤーパケットヘッダー)の構造が示されているが、第1バージョンのリンクレイヤーパケットと第2バージョンのリンクレイヤーパケットは、2バイトのヘッダーを有するものと仮定することができる。
また、図示されたリンクレイヤーパケットの構造によれば、パケットの大部分を占めるデフォルトプロトコル(default protocol)に対するエンカプセレーション(encapsulation)に対しては、最小限の指示フィールド(indication field)を用いてシグナリングを行うことができる。
また、図示されたリンクレイヤーパケットの構造によれば、IPパケットの長さが最大64kB(65535バイト)まで支援できるので、リンクレイヤーでも最大64kBまでのIPパケットを処理できるようにシグナルすることができる。
また、図示されたリンクレイヤーパケットの構造によれば、全ての場合の数に対して、パケットの処理に関する正確な情報を提供できるように、拡張ヘッダーをリンクレイヤーパケットに含めることができる。また、リンクレイヤーパケットは、拡張ヘッダーの存在を識別できるようにヘッダー拡張フラグ(flag)を含むことができる。
リンクレイヤーパケットのヘッダーに含まれる全てのエレメント及び/又はフィールドは、ヘッダー内でマップされる順序が変更されてもよい。マップされる順序の変更としては、図示したような実施例を挙げることができる。
図示された第1バージョンのリンクレイヤーパケット及び/又は第2バージョンのリンクレイヤーパケットは、Tエレメント、PCエレメント、S/Cエレメント、Eエレメント、Lengthエレメント及び/又はSエレメントを含むことができる。ここで、エレメントは、フィールドと同じ意味で使われてもよい。
Tエレメントは、リンクレイヤーパケットのペイロードを構成するパケットがデフォルトプロトコルに従うか否かを識別することができる。例えば、Tエレメントの値が‘0’てある場合、ペイロードに含まれる入力パケットがデフォルトプロトコルに従うことを示すことができる。IPベースの放送システムでは、デフォルトプロトコルに従うパケットはIPパケットに該当し得る。Tエレメントの値が‘1’の場合、パケットがデフォルトプロトコルに従わないパケットであることを示すことができる。この場合、別のフィールド又はエレメントを用いて、入力パケットが従う具体的なプロトコルを表示することができる。
PC(Packrt Configuration)エレメントは、リンクレイヤーパケットのペイロードの構成を示す。例えば、PCエレメントの値が‘0’の場合、1つのパケットがペイロードに含まれることを示すことができる。この場合、拡張ヘッダーが存在するか否かを示すEエレメント(又はフィールド)がヘッダーに含まれてもよい。PCエレメントの値が‘1’の場合、1つの入力パケットが複数のセグメントに分けられ、そのいずれか1つのセグメントがペイロードに含まれる分割(Segmentation)、又は複数の入力パケットがペイロードに含まれる連鎖(Concatenation)のいずれかが行われていることを示すことができる。この場合、ヘッダーは、分割されているか或いは連鎖しているかを識別する情報をさらに含むことができる。
S/Cエレメントは、リンクレイヤーパケットのペイロードにおいで、入力パケットに対する分割があったか或いは連鎖があったかを示すことができる。例えば、S/Cエレメントの値が‘0’の場合、分割が行われたことを示すことができる。S/Cエレメントの値が‘1’の場合、連鎖が行われたことを示すことができる。
Eエレメントは、拡張ヘッダーが存在するか否かを識別する。例えば、Eエレメントの値が‘0’の場合、拡張ヘッダーが存在しないことを示すことができる。EエレメントE値が‘1’の場合、拡張ヘッダーが存在することを示すことができる。拡張ヘッダーの長さ、拡張ヘッダーに含まれるフィールドの構成は、パケットの使用用途によって変更されてもよい。
Lengthエレメントは、ペイロードの長さを示すことができる。Lengthエレメントには13ビットが割り当てられており、この場合、Lengthエレメントは最大8191バイトの長さを示すことができる。
Sエレメントは、ペイロードに含まれるデータのタイプを示すことができる。例えば、Sエレメントの値が‘0’の場合、ペイロードに含まれるパケットは、放送データを含むデータパケットであることを示すことができる。この場合、データパケットのタイプは、別のフィールド又はエレメントで識別されてもよい。Sエレメントの値が‘1’の場合、ペイロードに含まれるパケットは、シグナリング情報を含むシグナリングパケットであることを示すことができる。
図75は、本発明の一実施例に係る、ペイロードに含まれるパケットのタイプを識別する組合せを示す図である。
本発明の一実施例によれば、同図の表のように、Tエレメント、Sエレメント、及び/又はパケットタイプエレメント(Typeエレメント)の組合せによって様々な入力パケットを識別することができる。
Tエレメントの値が‘0’の場合、前述したように、デフォルトプロトコルであるIPに従う、IPv4パケット又はIPv6パケットが入力パケットであることを示すことができる。この場合、IPのバージョンが4か6かの区別は、ペイロードに含まれる先頭のnビット(例えば、n=4)を用いて識別することができる。Tエレメントの値が‘1’である場合、続くSエレメント及び/又はパケットタイプエレメントの組合せから入力パケットのタイプを識別することができる。
Sエレメントの値が‘0’の場合、ペイロードが放送データを含むデータパケットを含むことを示すことができる。Sエレメントの値が‘1’の場合、ペイロードがシグナリング情報を含むシグナリングパケットを含むことを示すことができる。
Sエレメントが‘0’の場合、パケットタイプエレメントは、その値によって、入力パケットが圧縮IPパケット(Compressed IPパケット:RoHCが適用されたパケット)、MPEG2−TS、又はExtenstionに該当するかを示すことができる。ここで、Extenstionは、上に言及していない他の種類のパケットを意味することができる。Sエレメントが‘1’の場合、パケットタイプエレメントは、その値によってL2(Layer2又はリンクレイヤー)のシグナリングのタイプを識別することができる。L2シグナリングは、チャネルスキャン及びサービス取得のためのシグナリング、緊急警報(Emergency Alert)のためのシグナリング、ヘッダー圧縮のためのシグナリング、及び/又は複数のシグナリングが共に含まれることを示すことができる。
図76は、本発明の一実施例に係る、分割(segmentation)及び/又は連鎖(concatenation)をシグナリングするために各エレメント又はフィールドに割り当てられるデータのサイズを示す図である。
同図の(a)は、11ビットがLength indicationのために割り当てられる場合、ヘッダーに対するオーバーヘッド(overhead)を考慮せずに最大64kBの入力パケットを支援する場合において、各フィールド又はエレメントに割り当てられるビットの数を示している。
リンクレイヤーパケットのペイロードに、入力パケットが分割又は連鎖によって含まれる場合、バイト整列(byte align)のために、リンクレイヤーパケットヘッダーには、2バイトのヘッダーが追加されてもよい。
同図の(b)は、11ビットがlength indicationのために割り当てられる場合において、1バイトのオーバーヘッドが用いられるとき、各エレメント又はフィールドに割り当てられるビットの数を示している。1バイトのヘッダーが追加されると、リンクレイヤープロトコルは、最大16kBまでの入力パケットを支援することができる。
同図の(c)は、13ビットがlength indicationのために割り当てられる場合において、1バイトのオーバーヘッドが用いられるとき、各エレメント又はフィールドに割り当てられるビットの数を示している。この場合、リンクレイヤープロトコルは64KBまでの入力パケットを支援するが、1バイトのヘッダーしかリンクレイヤーパケットのヘッダーに追加されない。
図77は、本発明の一実施例に係る、1つの入力パケットがリンクレイヤーパケットのペイロードに含まれる場合におけるリンクレイヤーパケットのヘッダー構造を示す図である。
前述したPCエレメントの値が‘0’のとき、Tエレメント及び/又はEエレメントの値によって、ヘッダー構造は図示のように変更されてもよい。
本実施例は、拡張ヘッダーが存在する場合、そのサイズが1バイトである場合を示す。
それぞれのヘッダー構造に含まれるエレメント又はフィールドに関する説明は、前述した説明に代える。
図78は、本発明の一実施例に係る、入力パケットのセグメントがリンクレイヤーパケットのペイロードに含まれる場合におけるリンクレイヤーパケットのヘッダー構造を示す図である。
前述したTエレメントの値が‘0’で、PCエレメントの値が‘1’で、S/Cエレメントの値が‘1’である場合、Eエレメントの値によって、ヘッダー構造は、図示のように変更されてもよい。
本実施例は、拡張ヘッダーが存在する場合、そのサイズが1バイトである場合を示す。
本実施例は、IPパケットがリンクレイヤーパケットに含まれる場合において、ヘッダーの構造を示す。
それぞれのヘッダー構造に含まれるエレメント又はフィールドに関する説明は、前述した説明に代える。
図79は、本発明の一実施例に係る、入力パケットのセグメントがリンクレイヤーパケットのペイロードに含まれる場合におけるリンクレイヤーパケットのヘッダー構造を示す図である。
前述したTエレメントの値が‘1’で、PCエレメントの値が‘1’で、S/Cエレメントの値が‘1’である場合、Eエレメントの値によって、ヘッダー構造は図示のように変更されてもよい。
本実施例は、拡張ヘッダーが存在する場合、そのサイズが1バイトである場合を示す。
本実施例は、IPパケットではなく他の種類の入力パケットがリンクレイヤーパケットに含まれる場合において、ヘッダーの構造を示す。入力パケットの種類は、前述したように、Sエレメント及び/又はパケットタイプエレメント(Typeエレメント)によって識別することができる。
それぞれのヘッダー構造に含まれるエレメント又はフィールドに関する説明は、前述した説明に代える。
図80は、本発明の一実施例に係る、2つ以上の入力パケットがリンクレイヤーパケットのペイロードに含まれる場合におけるリンクレイヤーパケットのヘッダー構造を示す図である。
前述したTエレメントの値が‘0’で、PCエレメントの値が‘1’で、S/Cエレメントの値が‘1’である場合、Eエレメントの値によって、ヘッダー構造は図示のように変更されてもよい。
本実施例は、拡張ヘッダーが存在する場合、そのサイズが1バイトである場合を示す。
本実施例は、IPパケットが入力パケットとしてリンクレイヤーパケットに含まれる場合において、ヘッダーの構造を示す。
それぞれのヘッダー構造に含まれるエレメント又はフィールドに関する説明は、前述した説明に代える。
図81は、本発明の一実施例に係る、2つ以上の入力パケットがリンクレイヤーパケットのペイロードに含まれる場合におけるリンクレイヤーパケットのヘッダー構造を示す図である。
前述したTエレメントの値が‘1’で、PCエレメントの値が‘1’で、S/Cエレメントの値が‘1’である場合、Eエレメントの値によって、ヘッダー構造は図示のように変更されてもよい。
本実施例は、拡張ヘッダーが存在する場合、そのサイズが1バイトである場合を示す。
本実施例は、IPパケットではなく他の種類の入力パケットがリンクレイヤーパケットに含まれる場合において、ヘッダーの構造を示している。入力パケットの種類は、前述したように、Sエレメント及び/又はパケットタイプエレメント(Typeエレメント)によって識別することができる。
それぞれのヘッダー構造に含まれるエレメント又はフィールドに関する説明は、前述した説明に代える。
図82は、本発明の一実施例に係る、第1オプション(option)のリンクレイヤーパケットの構造を示す図である。
同図を参照すると、リンクレイヤーパケットに含まれるそれぞれのエレメント又はフィールドの値によって、様々な形態のリンクレイヤーパケットのヘッダー構造が存在可能であることがわかる。本明細書でエレメントとフィールドとが同じ意味で使われてもよい。
本発明の一実施例によれば、第1オプションのリンクレイヤーパケットのヘッダー構造を入力パケット(input packet)がリンクレイヤーパケットにエンカプセレーションされる方式によって異なるようにすることができる。
本発明の第1実施例として、1つの入力パケットが1つのリンクレイヤーパケットにエンカプセレーションされる場合(single packet encapsulation、L82010)、第1オプションのリンクレイヤーパケットのヘッダーは、ベースヘッダー(base header)、追加ヘッダー(additional header)及び/又はオプショナルヘッダー(optional header)を含むことができる。ベースヘッダーは、Typeエレメント、PCエレメント、HMエレメント及び/又はLengthエレメントを含むことができる。追加ヘッダーは、Len(MSB)エレメント、Rエレメント及び/又はEエレメントを含むことができる。オプショナルヘッダーは、Header Extensionエレメントを含むことができる。各エレメントに関する詳細な説明は後述する。
本発明の第2実施例として、1つの入力パケットが複数のセグメントに分けられ、そのいずれか一つのセグメントが1つのリンクレイヤーパケットにエンカプセレーションされる場合(segmentation、L82020)、第1オプションのリンクレイヤーパケットのヘッダーは、ベースヘッダー(base header)、追加ヘッダー(additional header)及び/又はオプショナルヘッダー(optional header)を含むことができる。ベースヘッダーは、Typeエレメント、PCエレメント、S/Cエレメント及び/又はLengthエレメントを含むことができる。追加ヘッダーは、Seg_IDエレメント、Seg_SNエレメント、LIエレメント及び/又はEエレメントを含むことができる。オプショナルヘッダーは、Header Extensionエレメントを含むことができる。各エレメントに関する詳細な説明は後述する。
本発明の第3実施例として、複数の入力パケットが1つのリンクレイヤーパケットにエンカプセレーションされる場合(Concatenation、L82030)、第1オプションのリンクレイヤーパケットのヘッダーは、ベースヘッダー(base header)、追加ヘッダー(additional header)及び/又はオプショナルヘッダー(optional header)を含むことができる。ベースヘッダーは、Typeエレメント、PCエレメント、S/Cエレメント及び/又はLengthエレメントを含むことができる。追加ヘッダーは、Len(MSB)エレメント、Countエレメント、Eエレメント及び/又はComponent Lengthエレメントを含むことができる。オプショナルヘッダーは、Header Extensionエレメントを含むことができる。各エレメントに関する詳細な説明は後述する。
上述した本発明の第2実施例に係る、第1オプションのリンクレイヤーパケットは、ペイロードの長さとして32kBまでを支援することができる。
上述した本発明の第2実施例に係る、第1オプションのリンクレイヤーパケットにおいてHeader Extentionエレメントは、最初のセグメントが含まれたリンクレイヤーパケットのヘッダーにのみ含まれてもよい。
上述した本発明の第3実施例に係る、第1オプションのリンクレイヤーパケットは、ペイロードの長さとして16kB又は32kBまでを支援することができる。ここで、Component Lengthエレメントに割り当てられるビット数によって、11bが割り当てられると、最大16kBまで支援でき(11b Component Length *3b Count=16kB)、12bが割り当てられると、最大32kBまで支援できる(12b Component Length *3b Count=32kB)。
図83は、本発明の一実施例に係る、第2オプションのリンクレイヤーパケットの構造を示す図である。
同図を参照すると、リンクレイヤーパケットに含まれるそれぞれのエレメント又はフィールドの値によって、様々な形態のリンクレイヤーパケットのヘッダー構造が存在可能であることがわかる。本明細書でエレメントとフィールドとが同じ意味で使われてもよい。
本発明の一実施例によれば、第2オプションのリンクレイヤーパケットのヘッダー構造を、入力パケット(input packet)がリンクレイヤーパケットにエンカプセレーションされる方式によって異なるようにすることができる。
本発明の第1実施例として、1つの入力パケットが1つのリンクレイヤーパケットにエンカプセレーションされる場合(single packet encapsulation、L83010)、第2オプションのリンクレイヤーパケットのヘッダーは、ベースヘッダー(base header)、追加ヘッダー(additional header)及び/又はオプショナルヘッダー(optional header)を含むことができる。ベースヘッダーは、Typeエレメント、PCエレメント、HMエレメント及び/又はLengthエレメントを含むことができる。追加ヘッダーは、Len(MSB)エレメント、Rエレメント及び/又はEエレメントを含むことができる。オプショナルヘッダーは、Header Extensionエレメントを含むことができる。各エレメントに関する詳細な説明は後述する。
本発明の第2実施例として、1つの入力パケットが複数のセグメントに分けられ、そのいずれか一つのセグメントが1つのリンクレイヤーパケットにエンカプセレーションされる場合(segmentation,L83020)、第2オプションのリンクレイヤーパケットのヘッダーは、ベースヘッダー(base header)、追加ヘッダー(additional header)及び/又はオプショナルヘッダー(optional header)を含むことができる。ベースヘッダーは、Typeエレメント、PCエレメント、S/Cエレメント及び/又はLengthエレメントを含むことができる。追加ヘッダーは、Seg_IDエレメント、Seg_SNエレメント、LIエレメント、Reservedエレメント及び/又はEエレメントを含むことができる。オプショナルヘッダーは、Header Extensionエレメントを含むことができる。各エレメントに関する詳細な説明は後述する。
本発明の第3実施例として、複数の入力パケットが1つのリンクレイヤーパケットにエンカプセレーションされる場合(Concatenation,L83030)、第2オプションのリンクレイヤーパケットのヘッダーは、ベースヘッダー(base header)、追加ヘッダー(additional header)及び/又はオプショナルヘッダー(optional header)を含むことができる。ベースヘッダーは、Typeエレメント、PCエレメント、S/Cエレメント及び/又はLengthエレメントを含むことができる。追加ヘッダーは、Len(MSB)エレメント、Rエレメント、Countエレメント、Eエレメント及び/又はComponent Lengthエレメントを含むことができる。オプショナルヘッダーは、Header Extensionエレメントを含むことができる。各エレメントに関する詳細な説明は後述する。
上述した第2オプションのリンクレイヤーパケットは、最大64kBパケットを支援することができる。
上述した本発明の第2実施例に係る、第2オプションのリンクレイヤーパケットは、第1オプションのリンクレイヤーパケットに比べて、1Bのオーバーヘッドが発生しうる。上述した本発明の第2実施例に係る、第2オプションのリンクレイヤーパケットは、6ビットの未使用ビット(Reservedエレメント)を有することができる。
上述した本発明の第3実施例に係る、第2オプションのリンクレイヤーパケットは、第1オプションのリンクレイヤーパケットに比べて、1Bのオーバーヘッドが発生しうる。上述した本発明の第3実施例に係る、第2オプションのリンクレイヤーパケットは、5ビットの未使用ビットを有することができる。上述した本発明の第3実施例に係る、第2オプションのリンクレイヤーパケットは、11ビットのComponent Lengthエレメントを有することができる。
第1オプション及び/又は第2オプションのベースヘッダーに含まれた各エレメントに関する詳細な説明は、次のとおりである。
Typeエレメントは、入力パケットのプロトコルタイプを識別することができる。すなわち、このエレメントは、リンクレイヤーパケットにエンカプセレーションされる前の入力データのオリジナルプロトコルタイプ又はパケットタイプを示すことができる。このエレメントは、3ビットのサイズを有することができる。このエレメントの値000は、入力パケットのパケットタイプがIPv4パケットであることを示すことができ、001は、入力パケットのパケットタイプが圧縮されたIPパケット(Compressed IP packet)であることを示すことができ、010は、入力パケットのパケットタイプがMPEG−2伝送ストリーム(MPEG−2 Transport Stream)パケットであることを示すことができ、100は、入力パケットのパケットタイプがリンクレイヤーシグナリングパケット(L2 Signaling)であることを示すことができ、111は、パケットタイプ拡張(Packet Type Extension)を示すことができる。ここで、このエレメントの値が表す意味は変更されてもよい。すなわち、このエレメントの値010が、入力パケットのパケットタイプが圧縮されたIPパケットであることを示す値で使われてもよい。このエレメントは、Packet_Typeフィールドと呼ぶことができ、このエレメントに関する詳細な説明は、前述したPacket_Typeフィールドに関する説明に代える。
PC(Packet Configuration)エレメントは、ペイロードの構成を示すことができる。このエレメントは、1ビットのサイズを有することができる。このエレメントの値0は、このリンクレイヤーパケットが一つの全体入力パケットを伝送することを示す。また、このエレメントの値0は、このフィールドに続くエレメントがHMエレメントであることを示す。このエレメントの値1は、このリンクレイヤーパケットが1つ以上の入力パケットを伝送したり(concatenation)、1つの入力パケットの一部分を伝送(segmentation)することを示す。また、このエレメントの値1は、このフィールドに続くエレメントがS/Cエレメントであることを示す。このエレメントは、Payload_Configurationフィールドと呼ぶことができ、このエレメントに関する詳細な説明は、前述したPayload_Configurationフィールドに関する説明に代える。
HM(Header Mode)エレメントは、このリンクレイヤーパケットがショートパケットか又はロングパケットかを示す。このエレメントは、0に設定される場合、追加ヘッダーがないということを示し、リンクレイヤーパケットのペイロードの長さが2048バイトよりも小さいということを示す1ビットフィールドであってもよい。この数値は実施例によって変更されてもよい。1の値は、一つのパケットのための追加ヘッダーがLengthエレメントの次に存在するということを示すことができる。この場合、ペイロードの長さは2047バイトよりも大きく、及び/又はオプションフィーチャが用いられてもよい(サブストリーム識別、ヘッダー拡張など)。この数値は実施例によって変更されてもよい。このフィールドは、リンクレイヤーパケットのPayload_Configurationエレメントが0の値を有する場合にのみ存在してもよい。このエレメントは、Header_Modeフィールドと呼ぶことができ、このエレメントに関する詳細な説明は、前述したHeader_Modeフィールドに関する説明に代える。
S/Cエレメントは0に設定された場合、ペイロードが入力パケットのセグメントを伝達し、分割のための追加ヘッダーがLengthエレメントの次に存在するということを示す1ビットフィールドであってもよい。1の値は、ペイロードが1つよりも多い完全な入力パケットを伝達し、連鎖のための追加ヘッダーが長さフィールドの次に存在するということを示すことができる。このフィールドは、Payload_Configurationフィールドの値が1である場合にのみ存在してもよい。このエレメントは、Segmentation_Concatenation(S/C)フィールドと呼ぶことができ、このエレメントに関する詳細な説明は、前述したSegmentation_Concatenation(S/C)フィールドに関する説明に代える。
Lengthエレメントは、各パケットのバイト単位の長さを示す。このエレメントは、11ビットのサイズを有することができる。このエレメントのビット数は、11ビット以外のビットに変更されてもよい。このエレメントは、長さフィールドと呼ぶことができ、このエレメントに関する詳細な説明は、前述した長さフィールドに関する説明に代える。
第1オプション及び/又は第2オプションの第1実施例(single packet encapsulation)に係るリンクレイヤーパケットの追加ヘッダーに含まれた各エレメントに関する詳細な説明は、次のとおりである。
Len(MSB)エレメントは、現在リンクレイヤーパケットにおいてバイト単位のペイロード長さのMSBs(most significant bits)を示す。このエレメントは、5ビットのサイズを有することができ、これによって、ペイロードの最大長は65535バイトになり得る。このエレメントのビット数は5ビット以外のビットに変更されてもよい。このエレメントは、Length_MSBフィールドと呼ぶことができ、このエレメントに関する詳細な説明は、前述したLength_MSBフィールドに関する説明に代える。
Rエレメントは、未使用ビットを示す。
Eエレメントは、オプショナルヘッダーが存在するか否かを示す。このエレメント値0は、オプショナルヘッダーのためのヘッダー拡張がないことを示す。このエレメント値1は、オプショナルヘッダーのためのヘッダー拡張があることを示す。このエレメントは、HEFフィールドと呼ぶことができ、このエレメントに関する詳細な説明は、前述したHEFフィールドに関する説明に代える。
第1オプション及び/又は第2オプションの第2実施例(分割)に係るリンクレイヤーパケットの追加ヘッダーに含まれた各エレメントに関する詳細な説明は、次のとおりである。
Seg_IDエレメントは、リンクレイヤーパケットのペイロードに入力パケットのセグメントが含まれる場合に用いられる。このエレメントは、3ビットのサイズを有することができる。このエレメントのビット数は、3ビット以外のビットに変更されてもよい。同じ入力パケットに属する1つ以上のセグメントを含むリンクレイヤーパケットは、同じsegment ID値を有することができる。このエレメントが示すsegment ID値は、入力パケットの最後のセグメントが伝送完了するまで再使用されない。本発明の一実施例によれば、このエレメントは省略されてもよい。
Seg_SNエレメントは、このリンクレイヤーパケットのペイロードに含まれたセグメントの番号を示す。このエレメントは、4ビットサイズの符号なし整数値を有することができる。このエレメントのビット数は変更されてもよい。入力パケットの最初のセグメントのためのこのエレメントの値は、‘0x0’に設定されてもよい。このエレメントは、入力パケットに属する各追加セグメントごとに1ずつ増分してもよい。このエレメントは、Segment_Sequence_Numberフィールドと呼ぶことができ、このエレメントに関する詳細な説明は、前述したSegment_Sequence_Numberフィールドに関する説明に代える。
LIエレメントは、このリンクレイヤーパケットのペイロードに含まれたセグメントが最後のセグメントであるかどうかを示す。このエレメントは、1ビットのサイズを有することができる。このエレメントのビット数は変更されてもよい。このセグメントが最後のセグメントであれば、このエレメントは1値を有することができる。このエレメントは、Seg_SNエレメントの値が‘0x0’でない場合に存在できる。このエレメントは、LSI(Last_Segment_Indicator)フィールドと呼ぶことができ、このエレメントに関する詳細な説明は、前述したLSI(Last_Segment_Indicator)フィールドに関する説明に代える。
Reservedエレメントは、未使用ビットを示す。
Eエレメントは、オプショナルヘッダーが存在するか否かを示す。このエレメント値0は、オプショナルヘッダーのためのヘッダー拡張がないことを示す。このエレメント値1は、オプショナルヘッダーのためのヘッダー拡張があることを示す。このエレメントは、HEFフィールドと呼ぶことができ、このエレメントに関する詳細な説明は、前述したHEFフィールドに関する説明に代える。第2実施例に係る、第1オプションのリンクレイヤーパケットのヘッダーに含まれたEエレメントは、Seg_IDエレメントの値が‘0x0’である場合にのみ存在してもよい。本発明の他の実施例によれば、第2実施例に係る、第1オプションのリンクレイヤーパケットのヘッダーに含まれたEエレメントは、Seg_IDエレメントの値とは無関係にいつでも含まれてもよい。
第1オプション及び/又は第2オプションの第3実施例(連鎖)に係るリンクレイヤーパケットの追加ヘッダーに含まれた各エレメントに関する詳細な説明は、次のとおりである。
Len(MSB)エレメントは、現在リンクレイヤーパケットにおいてバイト単位のペイロード長さのMSBs(most significant bits)を示す。このエレメントは、4ビットのサイズを有することができ、これによって、連鎖のためのペイロードの最大長は32767バイトになってもよい。このエレメントのビット数は、4ビット以外のビットに変更されてもよい。このエレメントは、Length_MSBフィールドと呼ぶことができ、このエレメントに関する詳細な説明は、前述したLength_MSBフィールドに関する説明に代える。
Countエレメントは、このリンクレイヤーパケットのペイロードに2つ以上の入力パケットが構成された場合、このリンクレイヤーパケットに含まれた入力パケットの個数を示す。このエレメントは、Countフィールドと呼ぶことができ、このエレメントに関する詳細な説明は、前述したCoungフィールドに関する説明に代える。
Eエレメントは、オプショナルヘッダーが存在するか否かを示す。このエレメント値0は、オプショナルヘッダーのためのヘッダー拡張がないことを示す。このエレメント値1は、オプショナルヘッダーのためのヘッダー拡張があることを示す。このエレメントはHEFフィールドと呼ぶことができ、このエレメントに関する詳細な説明は、前述したHEFフィールドに関する説明に代える。
Component Lengthエレメントは、各パケットのバイト単位長さを示すことができる。すなわち、このエレメントはペイロードに含まれた2つ以上の入力パケットのそれぞれの長さを示すことができる。このエレメントは、12ビット又は2バイトサイズを有することができる。このエレメントのビット数は変更されてもよい。このエレメントは、Component_Lengthフィールドと呼ぶことができ、このエレメントに関する詳細な説明は、前述したComponent_Lengthフィールドに関する説明に代える。
第1オプション及び/又は第2オプションのリンクレイヤーパケットのオプショナルヘッダーに含まれた各エレメントに関する詳細な説明は、次のとおりである。
Header Extensionエレメントは、Header_Extension()は、次に定義されたフィールドを含むことができる。Extension_Typeは、Header_Extension()のタイプを示し得る8ビットフィールドであってもよい。Extension_Lengthは、Header_Extension()の次のバイトから最後のバイトまでカウントされるHeader Extension()のバイト長を示し得る8ビットフィールドであってもよい。Extension_Byteは、Header_Extension()の値を示すことができる。このエレメントは、Header_Extension()と呼ぶことができ、これに関する詳細な説明は、前述したHeader_Extension()に関する説明に代える。
本発明の他の実施例によれば、第1実施例及び/又は第2実施例に係る第1オプション及び/又は第2オプションのリンクレイヤーパケットの追加ヘッダーは、SIFエレメントをさらに含むことができ、第1オプション及び/又は第2オプションのリンクレイヤーパケットのオプショナルヘッダーは、SIDエレメントをさらに含むことができる。SIFエレメントは、SIFフィールドと呼ぶことができ、このエレメントに関する詳細な説明は、前述したSIFフィールドに関する説明に代える。SIDエレメントは、SIDフィールドと呼ぶことができ、これに関する詳細な説明は、前述したSIDフィールドに関する説明に代える。
図84は、本発明の一実施例に係る、PCエレメントの値による説明を示す図である。
同図に関する詳細な説明は、図面を参照して説明したPCエレメントに関する説明に代える。
図85は、本発明の第1実施例(single packet encapsulation)に係る第1オプションのリンクレイヤーパケットの構造を示す図である。
前述したPCエレメントの値が‘0’のとき、HMエレメント(同図ではLMエレメント)及び/又はEエレメントの値によって、ヘッダー構造は図示のように変更されてもよい。
本実施例は、拡張ヘッダーが存在する場合、そのサイズが1バイトである場合を示す。拡張ヘッダーのサイズは変更されてもよい。
本実施例は、IPパケットが入力パケットとしてリンクレイヤーパケットに含まれる場合において、ヘッダーの構造を示す。
それぞれのヘッダー構造に含まれるエレメント又はフィールドに関する説明は、前述した説明に代える。
図86は、本発明の第2実施例(分割)に係る第1オプションのリンクレイヤーパケットの構造を示す図である。
前述したPCエレメントの値が‘1’であり、S/Cエレメントの値が‘0’である場合、Eエレメントの値によって、ヘッダー構造は図示のように変更されてもよい。
本実施例は、拡張ヘッダーが存在する場合、そのサイズが1バイトである場合を示す。拡張ヘッダーのサイズは変更されてもよい。
それぞれのヘッダー構造に含まれるエレメント又はフィールドに関する説明は、前述した説明に代える。
図87は、本発明の第3実施例(連鎖)に係る第1オプションのリンクレイヤーパケットの構造を示す図である。
前述したPCエレメントの値が‘1’であり、S/Cエレメントの値が‘1’である場合、Eエレメントの値によって、ヘッダー構造は図示のように変更されてもよい。
本実施例は、拡張ヘッダーが存在する場合、そのサイズが1バイトである場合を示す。拡張ヘッダーのサイズは変更されてもよい。
本実施例は、IPパケットが入力パケットとしてリンクレイヤーパケットに含まれる場合において、ヘッダーの構造を示す。
本実施例は、12ビットサイズのComponent Lengthエレメントが用いられる。
それぞれのヘッダー構造に含まれるエレメント又はフィールドに関する説明は、前述した説明に代える。
図88は、本発明の一実施例に係る、次世代放送システムのためのプロトコルスタック(Protocol Stack)を示す図である。
本発明に係る放送システムは、IP(Internet Protocol)中心ブロードキャストネットワーク(IP centric broadcast network)とブロードバンド(broadband)とが結合されたハイブリッド放送システムとすることができる。
本発明に係る放送システムは、既存のMPEG−2ベースの放送システムとの互換性を維持するように設計されてもよい。
本発明に係る放送システムは、IP中心ブロードキャストネットワーク(IP centric broadcast network)、ブロードバンド(broadband)ネットワーク、及び/又は移動通信ネットワーク(mobile communication network又はcellular network)の結合に基づくハイブリッド放送システムに該当してもよい。
同図を参照すると、フィジカルレイヤー(physical layer)は、ATSCシステム及び/又はDVBシステムのような放送システムで採用する物理的プロトコルを用いることができる。例えば、本発明に係るフィジカルレイヤーでは、送/受信機は地上波放送信号を送信/受信し、放送データを含む伝送フレーム(transport frame)を適切な形態に変換することができる。
暗号化(Encapsulation)層では、フィジカルレイヤーから取得した情報から、IPデータグラム(datagram)を取得したり、取得したIPデータグラムを特定フレーム(例えば、RS Frame、GSE−lite、GSE或いは信号フレームなど)に変換する。ここで、フレームは、IPデータグラムの集合を含むことができる。例えば、暗号化層で送信機は、フィジカルレイヤーで処理されたデータを伝送フレームに含めたり、受信機は、フィジカルレイヤーから取得した伝送フレームからMPEG−2 TS、IPデータグラムを抽出する。
FIC(Fast Information Channel)は、サービス及び/又はコンテンツに接近可能にするための情報(例、サービスIDとフレームとのマッピング情報など)を含む。FICは、FAC(Fast Access Channel)と呼ぶこともできる。
本発明の放送システムは、IP(Internet Protocol)、UDP(User Datagram Protocol)、TCP(Transmission Control Protocol)、ALC/LCT(Asynchronous Layered Coding/Layered Coding Transport)、RCP/RTCP(Rate Control Protocol/RTP Control Protocol)、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)、FLUTE(File Delivery over Unidirectional Transport)などのプロトコルを用いることができる。これらのプロトコル間のスタック(stack)は、同図に示した構造を参照すればいい。
本発明の放送システムにおいて、データは、ISOBMFF(ISO base media file format)形態で伝送することができる。ESG(Electrical Service Guide)、NRT(Non Real Time)、A/V(Audio/Video)及び/又は一般データもISOBMFFの形態で伝送することができる。
ブロードキャストネットワークによるデータの伝送は、リニアコンテンツ(linear content)の伝送及び/又はノン・リニアコンテンツ(non−linear content)の伝送を含むことができる。
RTP/RTCPベースのA/V、Data(closed caption,emergency alert messageなど)伝送は、リニアコンテンツの伝送に該当し得る。
RTPペイロードは、NAL(Network Abstraction Layer)が含まれたRTP/AVストリーム形態及び/又はISOBMFFでエンカプセレーションされた形態で伝送されてもよい。RTPペイロードの伝送は、リニアコンテンツの伝送に該当し得る。ISOBMFFでエンカプセレーションされた形態の伝送は、A/Vなどに対するMPEG DASHメディアセグメント(MPEG DASH media segment)を含むことができる。
FLUTEベースESGの伝送、ノンタイムド(non−timed)データの伝送、NRTコンテンツの伝送は、ノン・リニアコンテンツの伝送に該当し得る。これらは、MIMEタイプのファイル形態及び/又はISOBMFFでエンカプセレーションされた形態で伝送されてもよい。ISOBMFFでエンカプセレーションされた形態の伝送は、A/Vなどに対するMPEG DASHメディアセグメントを含むことができる。
ブロードバンドネットワークによる伝送は、コンテンツに対する伝送とシグナリングデータに対する伝送とに分離して考えることができる。
コンテンツの伝送は、リニアコンテンツ(A/V、data(closed caption、emergency alert messageなど)の伝送とノン・リニアコンテンツ(ESG、non−timed dataなど)の伝送、MPEG DASHベースメディアセグメント(A/V、data)伝送を含む。
シグナリングデータの伝送は、放送網で伝送されるシグナリングテーブル(MPEG DASHのMPDを含む。)を含む伝送が可能である。
本発明の放送システムでは、放送網を介して送信されたリニア/ノン・リニアコンテンツ間の同期化、或いは放送網を介して伝送されるコンテンツとブロードバンドを介して送信されたコンテンツ間の同期化を支援することができる。例えば、一つのUDコンテンツが放送網とブロードバンドを介して、分離して同時に伝送される場合、受信機は、伝送プロトコルに依存するタイムラインを調整し、放送網のコンテンツとブロードバンドのコンテンツを同期化した後、一つのUDコンテンツとして再構成することができる。
本発明の放送システムのアプリケーション(Applications)層は、両方向性(Interactivity)、個人化(Personalization)、セカンドスクリーン(Second Screen)、ACR(automatic content recognition)などの技術的特徴を具現することができる。このような特徴は、例えば、北米放送標準であるATSC2.0からATSC3.0への拡張において重要な特徴である。例えば、両方向性の特徴のために、HTML5が用いられてもよい。
本発明の放送システムのプレゼンテーション(Presentation)層では、コンポーネント間又は両方向アプリケーション間の空間的、時間的関係を識別するためにHTML及び/又はHTML5を用いることができる。
本発明で、シグナリング(Signaling)は、コンテンツ及び/又はサービスの効果的な取得を支援するためのシグナリング情報を含む。シグナリングデータは、バイナリ或いはXML形態などで表現でき、地上波放送網或いはブロードバンドを介して伝達することができる。
実時間放送A/Vコンテンツ及び/又はDataの場合、ISOBMFFなどで表現され得る。この場合、放送A/Vコンテンツ及び/又はDataは、地上波放送網を介して実時間で伝達されてもよく、IP/UDP/FLUTEに基づいて非実時間で伝達されてもよい。又は、放送A/Vコンテンツ及び/又はDataが、インターネットを介してDASH(Dynamic Adaptive Streaming over HTTP)などを用いて実時間でストリーミングされたり、要求に応じて伝達されてもよい。本発明の一実施例に係る放送システムは、このように伝達された放送A/Vコンテンツ及び/又はDataを組み合わせて両方向サービス、セカンドスクリーンサービスなどの様々なエンハンスドサービス(enhanced service)を視聴者に提供することができる。
TS及びIPのハイブリッドベースの放送システムにおいて、TS又はIPストリームタイプのデータを伝送するためにリンクレイヤーを活用することができる。このリンクレイヤーは、様々なタイプのデータをフィジカルレイヤーを介して伝送しようとする時、データをフィジカルレイヤーが支援するフォーマットに変換してフィジカルレイヤーに伝達する役割を担うことができる。これによって、様々なタイプのデータを同一のフィジカルレイヤーを介して伝送することができる。ここで、フィジカルレイヤーとは、データにインターリービング、マルチプレクシング、及び/又はモジュールレーティングなどを行って、MIMO/MISOなどの方式で送信する段階を意味することができる。
リンクレイヤーは、フィジカルレイヤーの構成が変更されても、リンクレイヤーの動作に及ぶ影響を最小化するように設計されなければならない。すなわち、様々なフィジカルレイヤーに互換可能にリンクレイヤーの動作を定める必要がある。
本発明は、上位レイヤー(Upper layer)と下位レイヤー(Lower layer)の種類にかかわらずに独立して動作し得るリンクレイヤーを提案する。これによって、様々な上位レイヤー及び下位レイヤーを支援することができる。ここで上位レイヤーとは、TS又はIPなどのデータストリームのレイヤーを意味することができる。ここで、下位レイヤーとは、フィジカルレイヤーを意味できる。また、本発明は、リンクレイヤーの支援可能な機能が拡張/追加/除去され得る修正可能な構造のリンクレイヤーを提案する。また、本発明は、無線リソースの効率的な利用が可能となるようにオーバーヘッドリダクション(overhead reduction)機能をリンクレイヤー内に構成する方法を提案する。
同図で、Internet Protocol(IP)、User Datagram Protocol(UDP)、Transmission Control Protocol(TCP)、ALC/LCT(Asynchronous Layered Coding/Layered Coding Transport)、RCP/RTCP(Rate Control Protocol/RTP Control Protocol)、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)、FLUTE(File Delivery over Unidirectional Transport)などのプロトコル又はレイヤーは、前述したとおりである。
同図で、リンクレイヤー(t88010)は、前述したデータリンクパート(data link(encapsulation) part)の他の実施例であってもよい。本発明は、リンクレイヤー(t88010)の構造及び/又は動作を提案する。本発明が提案するリンクレイヤー(t88010)は、リンクレイヤー及び/又はフィジカルレイヤーの動作に必要なシグナリングを処理することができる。また、本発明が提案するリンクレイヤー(t88010)は、TS及びIPパケットなどのエンカプセレーションを行うことができ、この過程でオーバーヘッドリダクションなどを行うことができる。
本発明が提案するリンクレイヤー(t88010)は、データリンクレイヤー、エンカプセレーションレイヤー、レイヤー2などの様々な用語と呼ぶこともできる。実施例によってリンクレイヤーに新しい名称を与えて活用してもよい。
図89は、本発明の一実施例に係るリンクレイヤーのインターフェースを示す図である。
同図を参照すると、送信機がIPパケット及び/又はデジタル放送で用いられるMPEG2−TSパケットを入力信号として用いる場合を示す。送信機は、次世代放送システムで利用可能な新しいプロトコルにおけるパケット構造を支援することもできる。リンクレイヤーのエンカプセレーションされた(encapsulated)データ及び/又はシグナリング情報はフィジカルレイヤーに伝送されてもよい。送信機は、(シグナリングデータを含み得る)伝送されたデータを、放送システムによって支援されるフィジカルレイヤーのプロトコルによって処理し、当該データを含む信号を伝送することができる。
一方、受信機は、フィジカルレイヤーから受信したデータ及び/又はシグナリング情報を、上位レイヤーで処理可能なデータに復元する。受信機は、パケットのヘッダーを読むことができ、フィジカルレイヤーから受信したパケットがシグナリング情報(又はシグナリングデータ)を含むか、或いは一般データ(又はコンテンツデータ)を含むかを決定することができる。
送信機から伝達されるシグナリング情報(すなわち、シグナリングデータ)は、上位レイヤー(upper layer)から受信され、受信機の上位レイヤーに伝送される必要がある第1シグナリング情報、リンクレイヤーで生成されて、受信機のリンクレイヤーでデータの処理と関連した情報を提供する情報である第2シグナリング情報、及び/又は上位レイヤー又はリンクレイヤーで生成されて、フィジカルレイヤーで特定データ(例えば、サービス、コンテンツ、及び/又はシグナリングデータ)を迅速に識別するように伝送される第3シグナリング情報を含むことができる。
図90は、本発明の一実施例に係るリンクレイヤーの動作モードのうち、ノーマル(Normal)モードの動作ダイヤグラムを示す図である。
本発明が提案するリンクレイヤーは、上位レイヤー及び下位レイヤーとの互換のために、様々な動作モードを有することができる。本発明は、リンクレイヤーのノーマルモード及びトランスペアレントモードを提案する。両動作モードはリンクレイヤー内で共存可能であり、どのモードが用いられるかは、シグナリング又はシステムパラメータを用いて指定することができる。実施例によって両モードのいずれか一方のみ具現されてもよい。リンクレイヤーに入力されるIPレイヤー、TSレイヤーなどによって、別々のモードが適用されてもよい。また、IPレイヤーのストリーム別に、TSレイヤーのストリーム別に、異なるモードが適用されてもよい。
実施例によって、新しい動作モードがリンクレイヤーに追加されてもよい。新しい動作モードは、上位レイヤー及び下位レイヤーの構成に基づいて追加されればよい。新しい動作モードは、上位レイヤー及び下位レイヤーの構成に基づいて別のインターフェースを含むことができる。新しい動作モードが使用されるか否かも、シグナリング又はシステムパラメータを用いて指定することができる。
ノーマルモードでは、データが、リンクレイヤーの支援する機能を全て経て処理された後、フィジカルレイヤーに伝達されてもよい。
まず、IPレイヤー、MPEG−2 TSレイヤー、又は他のいかなる特定レイヤー(t89010)から各パケットがリンクレイヤーに伝達されてもよい。すなわち、IPパケットがIPレイヤーからリンクレイヤーに伝達されてもよい。同様に、MPEG−2 TSパケットがMPEG−2 TSレイヤーから、特定パケットが特定プロトコルレイヤーから、リンクレイヤーに伝達されてもよい。
各伝達されたパケットは、オーバーヘッドリダクション(t89020)を経たり又は経なかった後、エンカプセレーション(t89030)を経ることができる。
第一に、IPパケットの場合、オーバーヘッドリダクション(t89020)を経たり又は経なかった後、エンカプセレーション(t89030)を経ることができる。オーバーヘッドリダクションが行われるか否かは、シグナリング又はシステムパラメータによって指定されてもよい。実施例によって、各IPストリーム別にオーバーヘッドリダクションが行われてもよく、行われなくてもよい。エンカプセレーションされたIPパケットはフィジカルレイヤーに伝達されてもよい。
第二に、MPEG−2 TSパケットの場合、オーバーヘッドリダクション(t89020)を経た後、エンカプセレーション(t89030)を経ることができる。MPEG−2 TSパケットの場合も、実施例によってオーバーヘッドリダクション過程が省略されてもよい。しかし、一般の場合、TSパケットは先頭にシンクバイト(0x47)などを有するので、このような固定的なオーバーヘッドを除去することが効率的であるといえる。エンカプセレーションされたTSパケットは、フィジカルレイヤーに伝達されてもよい。
第三に、IP又はTSパケットでない他のパケットである場合、オーバーヘッドリダクション(t89020)を経たり又は経なかった後、エンカプセレーション(t89030)を経ることができる。オーバーヘッドリダクションが行われるか否かは当該パケットの特性によって決定されてもよい。オーバーヘッドリダクションが行われるか否かは、シグナリング又はシステムパラメータによって指定されてもよい。エンカプセレーションされたパケットは、フィジカルレイヤーに伝達されてもよい。
オーバーヘッドリダクション(t89020)過程では、入力されたパケットのサイズを適宜の方法で減少させることができる。オーバーヘッドリダクション過程では、入力されたパケットから特定情報を抽出したり生成することができる。この特定情報は、シグナリングに関連した情報であり、シグナリング領域で伝送されてもよい。このシグナリング情報は、受信機がオーバーヘッドリダクション過程で変更された事項を復旧して元のパケットの形態に復旧できるようにする。このシグナリング情報は、リンクレイヤーシグナリング(t89050)に伝達されてもよい。
リンクレイヤーシグナリング(t89050)は、オーバーヘッドリダクション過程で抽出/生成されたシグナリング情報の伝送及び管理を行うことができる。フィジカルレイヤーは、シグナリングのために物理的/論理的に区分された伝送経路を有することができるが、リンクレイヤーシグナリング(t89050)は、この区分された伝送経路に合わせてシグナリング情報をフィジカルレイヤーに伝達することもできる。ここで、区分された伝送経路には、前述したFICシグナリング(t89060)又はEASシグナリング(t89070)などがあり得る。別に区分された伝送経路に伝送されないシグナリング情報は、エンカプセレーション(t89030)を経てフィジカルレイヤーに伝達されてもよい。
リンクレイヤーシグナリング(t89050)が管理するシグナリング情報には、上位レイヤーから伝達されたシグナリング情報、リンクレイヤーで生成されたシグナリング情報、及び/又はシステムパラメータなどがあり得る。具体的に、上位レイヤーから伝送されて結果的に受信機の上位レイヤーに伝達されるべきシグナリング情報、リンクレイヤーで生成されて、受信機のリンクレイヤーの動作に活用されるべきシグナリング情報、上位レイヤー又はリンクレイヤーで生成されて、受信機のフィジカルレイヤーで迅速な検出(detection)のために用いられるシグナリング情報などを挙げることができる。
エンカプセレーション(t89030)されてフィジカルレイヤーに伝達されたデータは、DP(Data Pipe)(t89040)を介して伝送されてもよい。ここで、DPは、PLP(Physical Layer Pipe)でもよい。前述した区分された伝送経路に伝達されるシグナリング情報は、それぞれの伝送経路に伝達されてもよい。例えば、FICシグナリングは、フィジカルフレーム内で指定されたFICチャネル(t89080)を介して伝送されてもよい。また、EASシグナリングは、フィジカルフレーム内の指定されたEACチャネル(t89090)を介して伝送されてもよい。FIC又はEACなどの特定チャネルが存在するという情報は、フィジカルフレームのプリアンブル領域にシグナルされて伝送されてもよく、特定スクランブリングシーケンスを用いてプリアンブルをスクランブリングすることによってシグナルされてもよい。実施例によって、FICシグナリング/EASシグナリング情報は、指定された特別チャネルではなく、一般DP領域、PLS領域又はプリアンブルを介して伝送されてもよい。
受信機は、フィジカルレイヤーでデータ及びシグナリング情報を受け取ることができる。受信機は、これを上位レイヤーで処理可能な形態に復元して上位レイヤーに伝達することができる。このような過程は受信機のリンクレイヤーで行うことができる。パケットのヘッダーを読むなどの方法によって、受信機は、伝送されたパケットがシグナリング情報に関するものか、或いはデータに関するものかを区別することができる。また、受信機は、オーバーヘッドリダクションが送信側で行われた場合、オーバーヘッドリダクションによってオーバーヘッドが減ったパケットを、元のパケットに復旧することができる。この過程で、伝達されたシグナリング情報を活用することができる。
図91は、本発明の一実施例に係るリンクレイヤーの動作モードのうち、トランスペアレント(Transparent)モードの動作ダイヤグラムを示す図である。
トランスペアレントモードでは、データが、リンクレイヤーが支援する機能を経ないか又は一部だけを経た後、フィジカルレイヤーに伝達されてもよい。すなわち、トランスペアレントモードでは、上位レイヤーから伝達されたパケットが別途のオーバーヘッドリダクション及び/又はエンカプセレーション過程を経ず、そのままフィジカルレイヤーに伝達されてもよい。他のパケットの場合は、必要によってオーバーヘッドリダクション及び/又はエンカプセレーション過程を経ることができる。トランスペアレントモードは、バイパスモード(bypass mode)と呼ぶことでき、別の名称を与えてもよい。
実施例によって、パケットの特性及びシステムの運用に基づいて、一部のパケットはノーマルモードで、一部のパケットはトランスペアレントモードで処理されてもよい。
トランスペアレントモードが適用され得るパケットは、システムによく知られているタイプのパケットであってもよい。フィジカルレイヤーで当該パケットに対して処理できる場合、トランスペアレントモードが活用されてもよい。例えば、よく知られたTS又はIPパケットの場合、フィジカルレイヤーで別途のオーバーヘッドリダクション及びインプットフォーマッティング過程を経ることができるので、リンクレイヤー段階ではトランスペアレントモードが活用されてもよい。トランスペアレントモードが適用され、フィジカルレイヤーでインプットフォーマッティングなどでパケットを加工する場合、前述したTSヘッダー圧縮などの動作がフィジカルレイヤーで行われてもよい。逆に、ノーマルモードが適用される場合、加工されたリンクレイヤーパケットはフィジカルレイヤーでGSパケットとして取り扱われて処理されてもよい。
トランスペアレントモードでも、シグナリングの伝送を支援する必要がある場合、リンクレイヤーシグナリングモジュールが設けられてもよい。リンクレイヤーシグナリングモジュールは、前述したように、シグナリング情報の伝送及び管理を行うことができる。シグナリング情報は、エンカプセレーションされてDPで伝送され、区分された伝送経路を有するFIC、EASシグナリング情報はそれぞれFICチャネルEACチャネルで伝送されてもよい。
トランスペアレントモードで、固定されたIPアドレス及びポート(Port)番号を用いる方法などによって、当該情報がシグナリング情報であるか否かを表示することができる。この場合、当該シグナリング情報をフィルタリングしてリンクレイヤーパケットを構成した後、フィジカルレイヤーを介して伝送することができる。
図92は、本発明の一実施例に係る送信機側のリンクレイヤー構造を示す図である(ノーマルモード)。
本実施例は、IPパケットを処理する場合を仮定した実施例である。送信機側のリンクレイヤーは、機能的な観点から見るとき、大きく、シグナリング情報を処理するリンクレイヤーシグナリング部分、オーバーヘッドリダクション部分、及び/又はエンカプセレーション部分を含むことができる。また、送信機側のリンクレイヤーは、リンクレイヤーの全体動作に対する制御及びスケジューリングを行うためのスケジューラ、及び/又はリンクレイヤーの入/出力部分などを含むことができる。
まず、上位レイヤーのシグナリング情報及び/又はシステムパラメータ(t91010)がリンクレイヤーに伝達され得る。また、IPレイヤー(t91110)から、IPパケットを含むIPストリームがリンクレイヤーに伝達されてもよい。
スケジューラ(t91020)は、前述したように、リンクレイヤーに含まれた複数のモジュールの動作を決定して制御する役割を担うことができる。伝達されたシグナリング情報及び/又はシステムパラメータ(t91010)は、スケジューラ(t91020)でフィルタリングしたり活用することができる。伝達されたシグナリング情報及び/又はシステムパラメータ(t91010)のうち、受信機に必要な情報は、リンクレイヤーシグナリング部分に伝達され得る。また、シグナリング情報のうち、リンクレイヤーの動作に必要な情報は、オーバーヘッドリダクションコントローラ(t91120)又はエンカプセレーションコントローラ(t91180)に伝達されてもよい。
リンクレイヤーシグナリング部分は、フィジカルレイヤーでシグナリングとして伝送される情報を収集し、これを伝送に適合した形態に変換/構成する役割を担うことができる。リンクレイヤーシグナリング部分は、シグナリングマネジャー(t91030)、シグナリングフォーマッタ(t91040)、及び/又はチャネルのためのバッファー(t91050)を含むことができる。
シグナリングマネジャー(t91030)は、スケジューラ(t91020)から伝達されたシグナリング情報、及び/又はオーバーヘッドリダクション部分から伝達されたシグナリング及び/又はコンテキスト(context)情報を受信することができる。シグナリングマネジャー(t91030)は、受信したデータに対して、各シグナリング情報が伝送されるべき経路を決定することができる。各シグナリング情報は、シグナリングマネジャー(t91030)によって決定された経路で伝達されてもよい。前述したように、FIC、EASなどの区分されたチャネルで伝送されるシグナリング情報は、シグナリングフォーマッタ(t91040)に伝達され、その他のシグナリング情報はエンカプセレーションバッファー(t91070)に伝達されてもよい。
シグナリングフォーマッタ(t91040)は、別途に区分されたチャネルでシグナリング情報が伝送され得るように、関連したシグナリング情報を各区分されたチャネルに合う形態にフォーマットする役割を担うことができる。前述したように、フィジカルレイヤーには、物理的/論理的に区分された別途のチャネルがあり得る。こけらの区分されたチャネルは、FICシグナリング情報又はEAS関連情報を送信するために用いられてもよい。FIC又はEAS関連情報は、シグナリングマネジャー(t91030)で分類されてシグナリングフォーマッタ(t91040)に入力されてもよい。シグナリングフォーマッタ(t91040)は、各情報を各自のチャネルに合うように別々にフォーマッティングすることができる。FIC、EASの他にも、フィジカルレイヤーが特定シグナリング情報を別途の区分されたチャネルを介して送信するように設計された場合には、その特定シグナリング情報のためのシグナリングフォーマッタが追加されてもよい。このような方式により、リンクレイヤーを様々なフィジカルレイヤーに対して互換可能なものとすることができる。
チャネルのためのバッファー(t91050)は、シグナリングフォーマッタ(t91040)から伝達されたシグナリング情報を、指定された別途のチャネル(t91060)に伝達する役割を担うことができる。別途のチャネルの個数、内容は、実施例によって異なってもよい。
前述したように、シグナリングマネジャー(t91030)は、特定チャネルに伝達されないシグナリング情報を、エンカプセレーションバッファー(t91070)に伝達することができる。エンカプセレーションバッファー(t91070)は、特定チャネルに伝達されないシグナリング情報を受け取るバッファーの役割を担うことができる。
シグナリング情報のためのエンカプセレーション(t91080)は、特定チャネルに伝達されないシグナリング情報に対してエンカプセレーションを行うことができる。伝送バッファー(t91090)は、エンカプセレーションされたシグナリング情報を、シグナリング情報のためのDP(t91100)に伝達するバッファーの役割を担うことができる。ここで、シグナリング情報のためのDP(t91100)は、前述したPLS領域を意味することができる。
オーバーヘッドリダクション部分は、リンクレイヤーに伝達されるパケットのオーバーヘッドを除去し、効率的な伝送を可能にすることができる。オーバーヘッドリダクション部分は、リンクレイヤーに入力されるIPストリームの個数だけ構成されてもよい。
オーバーヘッドリダクションバッファー(t91130)は、上位レイヤーから伝達されたIPパケットを受信する役割を担うことができる。IPパケットは、オーバーヘッドリダクションバッファー(t91130)を介してオーバーヘッドリダクション部分に入力され得る。
オーバーヘッドリダクションコントローラ(t91120)は、オーバーヘッドリダクションバッファー(t91130)に入力されるパケットストリームに対してオーバーヘッドリダクションを行うか否かを決定することができる。オーバーヘッドリダクションコントローラ(t91120)は、パケットストリーム別にオーバーヘッドリダクションを行うか否かを決定することができる。パケットストリームにオーバーヘッドリダクションが行われる場合、RoHCコンプレッサ(t91140)にパケットが伝達されてオーバーヘッドリダクションが行われればよい。パケットストリームにオーバーヘッドリダクションが行われない場合、エンカプセレーション部分にパケットが伝達され、オーバーヘッドリダクション無しでエンカプセレーションが行われてもよい。パケットのオーバーヘッドリダクションを行うか否かは、リンクレイヤーに伝達されたシグナリング情報(t91010)によって決定されてもよい。このシグナリング情報は、スケジューラ(t91020)によってオーバーヘッドリダクションコントローラ(t91180)に伝達されてもよい。
RoHCコンプレッサ(t91140)は、パケットストリームに対してオーバーヘッドリダクションを行うことができる。RoHCコンプレッサ(t91140)は、パケットのヘッダーを圧縮する動作を行うことができる。オーバーヘッドリダクションには様々な方法が用いられてもよい。前述した、本発明が提案した方法によってオーバーヘッドリダクションを行うことができる。本実施例はIPストリームを仮定しており、RoHCコンプレッサと表現しているが、実施例によってその名称は変更されてもよく、動作もIPストリームの圧縮に限定されず、いかなる種類のパケットのオーバーヘッドリダクションもRoHCコンプレッサ(t91140)によって行われてもよい。
パケットストリームコンフィギュレーションブロック(t91150)は、ヘッダーの圧縮されたIPパケットを、シグナリング領域で伝送される情報とパケットストリームで伝送される情報とに分離することができる。パケットストリームで伝送される情報とは、DP領域で伝送される情報を意味することができる。シグナリング領域で伝送される情報は、シグナリング及び/又はコンテキストコントローラ(t91160)に伝達されてもよい。パケットストリームで伝送される情報は、エンカプセレーション部分に伝送されてもよい。
シグナリング及び/又はコンテキストコントローラ(t91160)は、シグナリング及び/又はコンテキスト(context)情報を収集してこれをシグナリングマネジャーに伝達することができる。シグナリング及び/又はコンテキスト情報をシグナリング領域に伝送するためである。
エンカプセレーション部分は、パケットをフィジカルレイヤーに伝達するに適した形態でエンカプセレーションする動作を行うことができる。エンカプセレーション部分は、IPストリームの数だけ構成されてもよい。
エンカプセレーションバッファー(t91170)は、エンカプセレーションのためにパケットストリームを受信する役割を担うことができる。オーバーヘッドリダクションが行われた場合にはオーバーヘッドリダクションされたパケットを、オーバーヘッドリダクションが行われていない場合には入力されたIPパケットをそまま受信することができる。
エンカプセレーションコントローラ(t91180)は、入力されたパケットストリームに対してエンカプセレーションを行うか否かを決定することができる。エンカプセレーションが行われる場合、パケットストリームは分割/連鎖(t91190)に伝達されてもよい。エンカプセレーションが行われない場合、パケットストリームは伝送バッファー(t91230)に伝達されてもよい。パケットのエンカプセレーションを行うか否かは、リンクレイヤーに伝達されたシグナリング情報(t91010)によって決定されてもよい。これらのシグナリング情報は、スケジューラ(t91020)によってエンカプセレーションコントローラ(t91180)に伝達されてもよい。
分割/連鎖(t91190)では、パケットに対して前述した分割又は連鎖作業を行うことができる。すなわち、入力されたIPパケットが、リンクレイヤーの出力であるリンクレイヤーパケットよりも長い場合、一つのIPパケットを分割して複数のセグメントに分け、複数個のリンクレイヤーパケットペイロードを生成することができる。また、入力されたIPパケットが、リンクレイヤーの出力であるリンクレイヤーパケットよりも短い場合、複数のIPパケットをつなげて1つのリンクレイヤーパケットペイロードにすることもできる。
パケットコンフィギュレーションテーブル(t91200)は、分割及び/又は連鎖されたリンクレイヤーパケットの構成情報を有することができる。パケットコンフィギュレーションテーブル(t91200)の情報は、送信機及び受信機が同じ情報を有することができる。パケットコンフィギュレーションテーブル(t91200)の情報を送信機及び受信機で参照することができる。パケットコンフィギュレーションテーブル(t91200)の情報のインデックス値が、当該リンクレイヤーパケットのヘッダーに含まれてもよい。
リンクレイヤーヘッダー情報ブロック(t91210)は、エンカプセレーション過程で発生するヘッダー情報を収集することができる。また、リンクレイヤーヘッダー情報ブロック(t91210)は、パケットコンフィギュレーションテーブル(t91200)が有する情報を収集することができる。リンクレイヤーヘッダー情報ブロック(t91210)は、リンクレイヤーパケットのヘッダー構造によってヘッダー情報を構成することができる。
ヘッダーアタッチメント(t91220)は、分割及び/又は連鎖されたリンクレイヤーパケットのペイロードにヘッダーを追加することができる。伝送バッファー(t91230)は、リンクレイヤーパケットをフィジカルレイヤーのDP(t91240)に伝達するためのバッファーの役割を担うことができる。
各ブロック又はモジュール及び部分(part)は、リンクレイヤーで一つのモジュール/プロトコルとして構成されてもよく、複数個のモジュール/プロトコルで構成されてもよい。
図93は、本発明の一実施例に係る受信機側のリンクレイヤー構造を示す図である(ノーマルモード)。
本実施例は、IPパケットを処理する場合を仮定した実施例である。受信機側のリンクレイヤーは、機能的な観点から見るとき、大きく、シグナリング情報を処理するリンクレイヤーシグナリング部分、オーバーヘッドプロセシング部分、及び/又はデカプセレーション部分を含むことができる。また、受信機側のリンクレイヤーは、リンクレイヤーの全体動作に対する制御及びスケジューリングを行うためのスケジューラ、及び/又はリンクレイヤーの入/出力部分などを含むことができる。
まず、フィジカルレイヤーで受信した各情報をリンクレイヤーに伝達することができる。リンクレイヤーは各情報を処理して、送信側で処理する前の元の状態にした後、上位レイヤーに伝達することができる。この実施例で、上位レイヤーはIPレイヤーでもよい。
フィジカルレイヤーから区分された特定チャネル(t92030)を介して伝達された情報が、リンクレイヤーシグナリング部分に伝達されてもよい。リンクレイヤーシグナリング部分は、フィジカルレイヤーから受信したシグナリング情報を判別し、リンクレイヤーの各部分に、判別されたシグナリング情報を伝達する役割を担うことができる。
チャネルのためのバッファー(t92040)は、特定チャネルで送信されたシグナリング情報を受信するバッファーの役割を担うことができる。前述したように、フィジカルレイヤーに物理的/論理的に区分された別途のチャネルが存在する場合、それらのチャネルで送信されたシグナリング情報を受信することができる。それぞれのチャネルから受信した情報が分割された状態である場合、完全な形態の情報になるまで、分割された情報を保存することができる。
シグナリングデコーダ/パーサー(t92050)は、特定チャネルを介して受信したシグナリング情報のフォーマットを確認し、リンクレイヤーで活用される情報を抽出することができる。特定チャネルを介して受信したシグナリング情報がエンコードされている場合にはデコーディングを行うことができる。また、実施例によって、当該シグナリング情報の完全性などを確認することができる。
シグナリングマネジャー(t92060)は、複数の経路を通じて受信されたシグナリング情報を統合することができる。後述するシグナリングのためのDP(t92070)を介して受信されたシグナリング情報もシグナリングマネジャー(t92060)で統合されてもよい。シグナリングマネジャー(t92060)は、リンクレイヤー内の各部分に必要なシグナリング情報を伝達することができる。例えばオーバーヘッドプロセシング部分に、パケットのリカバリーのためのコンテキスト情報などを伝達することができる。また、スケジューラ(t92020)に制御のためのシグナリング情報を伝達することができる。
シグナリングのためのDP(t92070)を介して、別途の特別チャネルで受信されない一般的なシグナリング情報が受信されてもよい。ここで、シグナリングのためのDPは、PLSなどを意味することができる。受信バッファー(t92080)は、シグナリングのためのDPから伝達されたシグナリング情報を受信するバッファーの役割を担うことができる。シグナリング情報のデカプセレーション(t92090)では、受信したシグナリング情報をデカプセレーションすることができる。デカプセレーションされたシグナリング情報は、デカプセレーションバッファー(t92100)を経てシグナリングマネジャー(t92060)に伝達されてもよい。前述したように、シグナリングマネジャー(t92060)は、シグナリング情報を取りまとめてリンクレイヤー内の必要な部分に伝達することができる。
スケジューラ(t92020)は、リンクレイヤーに含まれた複数のモジュールの動作を決定し制御する役割を担うことができる。スケジューラ(t92020)は、受信機情報(t92010)及び/又はシグナリングマネジャー(t92060)から伝達された情報を用いて、リンクレイヤーの各部分を制御することができる。また、スケジューラ(t92020)は、各部分の動作モードなどを決定することができる。ここで、受信機情報(t92010)は、受信機があらかじめ保存していた情報を意味することができる。スケジューラ(t92020)は、チャネル切替などのような、ユーザが変更する情報も制御に用いることができる。
デカプセレーション部分は、フィジカルレイヤーのDP(t92110)から受信したパケットをフィルタリングし、当該パケットのタイプによってパケットを分離する役割を担うことができる。デカプセレーション部分は、フィジカルレイヤーで同時にデコーディングできるDPの数だけ構成されてもよい。
デカプセレーションバッファー(t92120)は、デカプセレーションのためにフィジカルレイヤーからパケットストリームを受信するバッファーの役割を担うことができる。デカプセレーションコントローラ(t92130)は、入力されたパケットストリームに対してデカプセレーションを行うか否かを決定することができる。デカプセレーションが行われる場合、パケットストリームはリンクレイヤーヘッダーパーサー(t92140)に伝達されてもよい。デカプセレーションが行われない場合、パケットストリームはアウトプットバッファー(t92220)に伝達されてもよい。デカプセレーションを行うか否かを決定するために、スケジューラ(t92020)から伝達されたシグナリング情報を用いることができる。
リンクレイヤーヘッダーパーサー(t92140)は、受信したリンクレイヤーパケットのヘッダーを確認することができる。ヘッダーを確認することによって、リンクレイヤーパケットのペイロードに含まれているIPパケットの構成を確認することができる。例えば、IPパケットが分割されているか連鎖しているかを確認することができる。
パケットコンフィギュレーションテーブル(t92150)は、分割及び/又は連鎖で構成されるリンクレイヤーパケットのペイロード情報を含むことができる。パケットコンフィギュレーションテーブル(t92150)の情報は、送信機及び受信機が同じ情報を有することができる。パケットコンフィギュレーションテーブル(t92150)の情報を送信機及び受信機で参照することができる。リンクレイヤーパケットに含まれたインデックス情報に基づいて、再結合(reassembly)に必要な値が見つけられてもよい。
再結合ブロック(reassembly)(t92160)は、分割及び/又は連鎖で構成されたリンクレイヤーパケットのペイロードを元のIPストリームのパケットとして構成することができる。セグメントを一つに集めて一つのIPパケットとして再構成したり、連鎖しているパケットを分離して複数個のIPパケットストリームとして再構成することができる。再結合されたIPパケットは、オーバーヘッドプロセシング部分に伝達されてもよい。
オーバーヘッドプロセシング部分は、送信機で行われたオーバーヘッドリダクションの逆過程であり、オーバーヘッドリダクションされたパケットを元のパケットに戻す動作を行うことができる。この動作をオーバーヘッドプロセシングと呼ぶことができる。オーバーヘッドプロセシング部分は、フィジカルレイヤーで同時にデコーディングできるDPの数だけ構成されてもよい。
パケットリカバリーバッファー(t92170)は、オーバーヘッドプロセシングを行うために、デカプセレーションされたRoHCパケット又はIPパケットを受け取るバッファーの役割を担うことができる。
オーバーヘッドコントローラ(t92180)は、デカプセレーションされたパケットに対してパケットリカバリー及び/又はデコンプレッション(decompression)を行うか否かを決定することができる。パケットリカバリー及び/又はデコンプレッションが行われる場合、パケットストリームリカバリー(t92190)にパケットが伝達されてもよい。パケットリカバリー及び/又はデコンプレッションが行われない場合、パケットはアウトプットバッファー(t92220)に伝達されてもよい。パケットリカバリー及び/又はデコンプレッションを行うか否かは、スケジューラ(t92020)によって伝達されたシグナリング情報に基づいて決定されてもよい。
パケットストリームリカバリー(t92190)は、送信機で分離されたパケットストリームと、パケットストリームのコンテキスト情報とを統合する動作を行うことができる。これは、RoHCデコンプレッサ(t92210)で処理可能なように、パケットストリームを復旧する過程であってもよい。この過程で、シグナリング及び/又はコンテキストコントローラ(t92200)からシグナリング情報及び/又はコンテキスト情報を受信することができる。シグナリング及び/又はコンテキストコントローラ(t92200)は、送信機から伝達されたシグナリング情報を判別し、当該コンテキストIDに合うストリームにマップされ得るようにパケットストリームリバーカレー(t92190)にシグナリング情報を伝達することができる。
RoHCデコンプレッサ(t92210)は、パケットストリームのパケットのヘッダーを復旧することができる。パケットストリームのパケットは、ヘッダーが復旧され、元のIPパケットの形態に復旧され得る。すなわち、RoHCデコンプレッサ(t92210)はオーバーヘッドプロセシングを行うことができる。
アウトプットバッファー(t92220)は、IPレイヤー(t92230)に出力ストリームを伝達するに先立ち、バッファーの役割を担うことができる。
本発明が提案する送信機及び受信機のリンクレイヤーは、前述したようなブロック又はモジュールを含むことができる。これによって、リンクレイヤーが上位レイヤー及び下位レイヤーに関係なく独立して動作することができ、オーバーヘッドリダクションを効率的に行うことができ、上・下位レイヤーなどによって支援可能な機能を容易に確定/追加/除去することができる。
図94は、本発明の一実施例に係る、リンクレイヤーの組織化のタイプによる定義を示す図である。
リンクレイヤーが実際プロトコルレイヤー(protocol layer)として具現される時、一つの周波数スロットを介して放送サービスを送受信することができる。ここで、一つの周波数スロットとしては、主に特定帯域幅を有する放送チャネルを挙げることができる。前述したように、本発明によれば、放送システム内でフィジカルレイヤーの構成に変更がある場合、又は異なるフィジカルレイヤー構造を有する複数の放送システムにおいて、互換されるリンクレイヤーを定義することができる。
フィジカルレイヤーはリンクレイヤーのインターフェースのために論理的なデータ経路を有することができる。リンクレイヤーはフィジカルレイヤーの論理的データ経路に接続し、当該データ経路に関連した情報を伝送する。リンクレイヤーでインターフェースされるフィジカルレイヤーのデータ経路としては、次のような形態を考慮することができる。
放送システムにおいて、データ経路の形態として、ノーマルデータパイプ(Normal DP)が存在し得る。ノーマルデータパイプは、一般的なデータを伝送するためのデータパイプであって、フィジカルレイヤーの構成によって1つ以上のデータパイプが存在してもよい。
放送システムにおいて、データ経路の形態として、ベースデータパイプ(ベースDP)が存在してもよい。ベースデータパイプは、特定目的のために用いられるデータパイプであって、シグナリング情報(本発明で説明されるシグナリング情報の全部又は一部)及び/又は該当の周波数スロットで共通のデータが伝達されてもよい。場合によって、効率的な帯域幅管理のために、一般的にノーマルデータパイプで伝送されるデータがベースデータパイプで伝送されてもよい。特定チャネルがある場合、伝送しようとする情報のサイズが当該チャネルがが収容する能力を超える場合、ベースデータパイプは補完的な役割を担うことができる。すなわち、当該チャネルの収容能力を超えたデータはベースデータパイプで伝送されてもよい。
ベースデータパイプは、一つの指定されたデータパイプを持続して用いることが一般的であるが、効率的なデータパイプの運用のために、フィジカルレイヤーシグナリング又はリンクレイヤーシグナリングなどの方法を用いて、複数のデータパイプのうち1つ以上のデータパイプを、ベースデータパイプのために動的に選定してもよい。
放送システムにおいて、データ経路の形態として特定チャネルが存在してもよい。特定チャネルは、フィジカルレイヤーでシグナリング又はこれと類似の特定目的のために用いられるチャネルであって、主に現在周波数スロット上でサービスされている事項を迅速に取得するようにするFIC、及び/又は緊急警報の報知をユーザに直ちに伝達するためのEAC(Emergency Alert Channel)を含むことができる。
論理的データ経路は、ノーマルデータパイプを伝送するためにフィジカルレイヤーで具現されることが一般的である。ベースデータパイプ及び/又は特定チャネルのための論理的データ経路は、フィジカルレイヤーで具現されなくてもよい。
リンクレイヤーで伝送しようとするデータを伝送するための構造を、同図のように定義することができる。
Organization Type 1は、論理的データ経路がノーマルデータパイプだけで構成された場合を示すことができる。
Organization Type 2は、論理的データ経路がノーマルデータパイプ及びベースデータパイプを含む場合を示すことができる。
Organization Type 3は、論理的データ経路がノーマルデータパイプ及び特定チャネルを含む場合を示すことができる。
Organization Type 4は、論理的データ経路がノーマルデータパイプ、ベースデータパイプ及び特定チャネルを含む場合を示すことができる。
場合によって、論理的データ経路は、ベースデータパイプ及び/又は特定チャネルを含むこともできる。
本発明の一実施例によれば、論理的データ経路(data path)の構成によってシグナリング(signaling)情報の伝送手順が決定されてもよい。特定論理的データ経路に伝送されるシグナリングの具体的な情報は、本発明で定義しているリンクレイヤーの上位層のプロトコルによって決定されてもよい。本発明で記述している手順に関して、上位層でパーシングされたシグナリング情報も活用されてもよい。当該シグナリングは、上位層からはIPパケットの形態で伝達され、さらにリンクレイヤーパケットの形態でカプセル化されて伝送されてもよい。
このようなシグナリング情報が伝送されたとき、受信機ではプロトコル構成によってIPパケットストリーム内に含まれるセッション(session)情報を用いて具体的なシグナリング情報を抽出することができる。上位層のシグナリング情報を活用する場合には、DBを活用したり、共有メモリを活用するなどの方法を用いることができる。例えば、IPパケットストリームに含まれたセッション(session)情報を用いてシグナリング情報を抽出した場合、抽出されたシグナリング情報は、受信機におけるDB(データベース)、バッファー、及び/又は共有メモリに記憶されてもよい。その後、放送信号内のデータに対する処理過程で当該シグナリング情報が必要な場合、上記の記憶装置からシグナリング情報を取得することができる。
図95は、本発明の一実施例に係る、論理的データ経路がノーマルデータパイプのみで構成された場合において、放送信号の処理を示す図である。
同図は、フィジカルレイヤーの論理的データ経路がノーマルデータパイプのみで構成された場合に対してリンクレイヤーが有する構造(structure)を示している。前述したように、リンクレイヤーは、リンクレイヤーシグナリング処理部、オーバーヘッドリダクション処理部、エンカプセレーション(デカプセレーション)処理部を含むことができる。それぞれの機能モジュール(functional module)(ハードウェア又はソフトウェアとして具現可能)から出力される情報をフィジカルレイヤーの適切なデータ経路に伝達することが、リンクレイヤーの主要機能の一つとなり得る。
リンクレイヤーの上位層で構成されるIPストリームは、伝送しようとするデータレートによって複数個のパケットストリームが伝送されてもよく、当該パケットストリーム別にそれぞれ、オーバーヘッドリダクション及びエンカプセレーション過程が行われてもよい。フィジカルレイヤーでは、一つの周波数帯域(frequency band)内で、リンクレイヤーが接近できる複数個の論理的データ経路であるDPが構成されてもよく、各パケットストリーム別にリンクレイヤーで処理されたパケットストリームが伝達されてもよい。伝送されるべきパケットストリームよりもDPの個数が少ないと、データレートを考慮して一部のパケットストリームをマルチプレクシング(multiplexing)してDPに入力してもよい。
シグナリング処理部では、送信システム情報、関連パラメータ、及び/又は上位層で伝達されるシグナリングなどを確認し、シグナリングで伝送される情報を収集する。フィジカルレイヤーにおいてノーマルDPのみで構成されているので、当該シグナリングはパケットの形態で伝送されなければならない。したがって、リンクレイヤーパケットの構成に当たり、パケットのヘッダーなどを用いて、シグナリングであることを表示することができる。この場合、シグナリングを含むパケットのヘッダーは、本パケットのペイロード(payload)にシグナリングデータが含まれたか否かを識別する情報を含むことができる。
上位層からIPパケットの形態で伝送されるサービスシグナリングの場合、一般的に他のIPパケットと同じ処理が可能である。ただし、リンクレイヤーシグナリングの構成のために当該IPパケットの情報を読み出すことができる。そのために、IPアドレスのフィルタリング方法を用いて、シグナリングの含まれたパケットを探し出すことができる。例えば、IANAでは224.0.23.60のIPアドレスをATSCサービスシグナリングとして指定しているので、当該IPアドレスを有するIPパケットを確認し、これをリンクレイヤーシグナリングを構成するために活用することができる。この場合にも、受信機に当該パケットは伝達されなければならず、IPパケットに対する処理はそのまま行われる。受信機は、一定のIPアドレスで伝送されるIPパケットをパーシングし、リンクレイヤーにおけるシグナリングのためのデータを取得することができる。
複数の放送サービスが一つの周波数帯域で伝送される場合、受信機では、全てのDPをデコーディングする必要がなく、シグナリング情報をまず確認して、必要なサービスと関連するDPのみをデコーディングすることが効率的である。したがって、受信機のリンクレイヤーのための動作と関連して、次のような手順の動作が行われてもよい。
受信機は、ユーザが受信しようとするサービスを選択したり変更すると、該当の周波数にチューニングし、当該チャネルと関連してDB(database)などに記憶されている受信機の情報を読み込む。
受信機は、リンクレイヤーシグナリングを送信するDPに関する情報を確認し、当該DPをデコーディングし、リンクレイヤーシグナリングパケットを取得する。
受信機は、リンクレイヤーシグナリングパケットをパーシングし、現在チャネルで伝送される1つ以上のDPのうち、ユーザの選択したサービスと関連したデータを送信するDPに関する情報、及び当該DPのパケットストリームに対するオーバーヘッドリダクション情報を取得する。受信機は、ユーザの選択したサービスと関連したデータを送信するDPを識別する情報をリンクレイヤーシグナリングパケットから取得し、この情報に基づいて当該DPを得ることができる。また、リンクレイヤーシグナリングパケットは、当該DPに適用されたオーバーヘッドリダクションを知らせる情報を含んでおり、受信機はこれを用いて、オーバーヘッドリダクションが適用されたDPを復元することができる。
受信機は、フィジカルレイヤーで信号又はデータを処理するフィジカルレイヤープロセッサに、受信すべきDP情報を送り、当該DPからパケットストリームを受信する。
受信機は、フィジカルレイヤープロセッサでデコーディングされたパケットストリームに対してデカプセレーション及びヘッダーリカバリー(header recovery)を行ってIPパケットストリーム形態として受信機の上位層に伝送する。
その後、受信機は、上位レイヤーのプロトコルによる処理を行って、放送サービスをユーザに提供する。
図96は、本発明の一実施例に係る、論理的データ経路がノーマルデータパイプ及びベースデータパイプを含む場合において、放送信号の処理を示す図である。
同図には、フィジカルレイヤーの論理的データ経路がベースデータパイプ及びノーマルデータパイプで構成された場合に対してリンクレイヤーが有する構造が示されている。前述したように、リンクレイヤーは、リンクレイヤーシグナリング部分、オーバーヘッドリダクション部分、エンカプセレーション(デカプセレーション)部分を含むことができる。この場合、リンクレイヤーにおける信号及び/又はデータの処理のためのリンクレイヤープロセッサは、リンクレイヤーシグナリング処理部、オーバーヘッドリダクション処理部、エンカプセレーション(デカプセレーション)処理部を含むことができる。
それぞれの機能モジュール(ハードウェア及び/又はソフトウェアとして具現可能)から出力される情報をフィジカルレイヤーの適切なデータ経路に伝達することが、リンクレイヤーの主要機能の一つとなり得る。
リンクレイヤーの上位層で構成されるIPストリームは、伝送しようとするデータレートによって複数個のパケットストリームとして伝送されてもよい。また、当該パケットストリーム別にそれぞれ、オーバーヘッドリダクション及びエンカプセレーション過程が行われてもよい。
フィジカルレイヤーでは、一つの周波数帯域内で、リンクレイヤーが接近できる複数個の論理的データ経路であるDPが含まれ、それぞれのパケットストリーム別にリンクレイヤーで処理されたパケットストリームが伝達されてもよい。伝送されるべきパケットストリームよりもDPの個数が少ないと、データレートを考慮して、一部のパケットストリームはマルチプレクシングしてDPに入力される。
シグナリング処理部では、送信システム情報、関連パラメータ、上位層シグナリングなどを確認してシグナリングとして伝送される情報を収集する。フィジカルレイヤーの放送信号にはベースDP及びノーマルDPが含まれているので、データレートを考慮して、シグナリングはベースDPで伝送されればよく、シグナリングデータは、ベースDPの伝送に適したパケットの形態で伝送されてもよい。このとき、リンクレイヤーパケットの構成に当たり、パケットのヘッダーなどを用いてシグナリングであることを表示することができる。例えば、リンクレイヤーパケットのヘッダーは、本パケットのペイロードに含まれたデータがシグナリングデータであることを示す情報を含むことができる。
ベースDPのような論理的データ経路が存在するフィジカルレイヤー構造では、データレートを考慮すると、シグナリング情報のように、オーディオ/ビデオコンテンツ以外のデータは、ベースDPで送信することが効率的である。このため、上位層からIPパケットの形態で伝送されるサービスシグナリングの場合、IPアドレスフィルタリングなどの方法を用いてベースDPに伝達することができる。例えば、IANAでは224.0.23.60のIPアドレスをATSCサービスシグナリングとして指定しているので、当該IPアドレスを有するIPパケットストリームは、ベースDPに伝達すればよい。
当該サービスシグナリングに対するIPパケットストリームが複数個存在する場合には、マルチプレクシングなどの方法を用いて1つのベースDPに伝達することができる。ただし、異なるサービスシグナリングに対するパケットの区別は、ソースアドレス(source address)及び/又はポート(port)などのフィールドで区別することができる。この場合にも、当該サービスシグナリングパケットからリンクレイヤーシグナリングの構成に必要な情報を読み出すことができる。
複数の放送サービスが一つの周波数帯域で伝送される場合、受信機は、全てのDPをデコーディングする必要がなく、シグナリング情報をまず確認して、当該サービスに関するデータ及び/又は信号を送信するDPのみをデコーディングすることができる。したがって、受信機は、リンクレイヤーにおけるデータ及び/又は処理と関連して次のような動作を行うことができる。
受信機は、ユーザが、受信しようとするサービスを選択したり変更すると、該当の周波数にチューニングし、当該チャネルと関連してDBなどに記憶されている受信機の情報を読み込む。ここで、DBなどに記憶された情報は、ベースDPを識別する情報を含むことができる。
受信機は、ベースDPをデコーディングし、ベースDPに含まれたリンクレイヤーシグナリングパケットを取得する。
受信機は、リンクレイヤーシグナリングパケットをパーシングし、現在チャネルで伝送されている複数のDPのうち、ユーザの選択したサービスを受信するためのDP情報、及び当該DPのパケットストリームに対するオーバーヘッドリダクション情報を取得する。リンクレイヤーシグナリングパケットは、特定サービスと関連した信号及び/又はデータを送信するDPを識別する情報、及び/又は当該DPで伝送されるパケットストリームに適用されたオーバーヘッドリダクションの種類を識別する情報を含むことができる。受信機は、上記の情報を用いて、特定サービスのための1つ以上のDPに接近したり、当該DPに含まれたパケットを復元することができる。
受信機は、フィジカルレイヤーのプロトコルによる信号及び/又はデータの処理を行うフィジカルレイヤープロセッサに、当該サービスのために受信すべきDPに関する情報を送り、当該DPからパケットストリームを受信する。
受信機は、フィジカルレイヤーでデコーディングされたパケットストリームに対しデカプセレーション及びヘッダーリカバリーを行ってIPパケットストリームの形態で受信機の上位層に伝送する。
その後、受信機は、上位レイヤーのプロトコルによる処理を行って、放送サービスをユーザに提供する。
前述したベースDPをデコーティングしてリンクレイヤーパケットを取得する過程で、ベースDPに関する情報(例えば、ベースDPの識別情報、ベースDPの位置情報、又はベースDPに含まれたシグナリング情報)は、前にチャネルスキャン(channel scan)時に探索されてDBに記憶されていてもよく、受信機は、記憶されているベースDPを用いることができる。又は、受信機は、受信機が前に接近したDPをまず探索してベースDPを取得することもできる。
前述したリンクレイヤーパケットをパーシングして、ユーザの選択したサービスのためのDP情報、当該サービスを送信するDPパケットストリームに対するオーバーヘッドリダクション情報を取得する過程で、ユーザによって選択されたサービスを送信するDPに関する情報が上位レイヤーシグナリング(例えば、リンクレイヤーよりも上位レイヤー、又はIPレイヤー)を通じて伝達される場合には、前述したように、DB、バッファー、及び/又は共有メモリから当該情報を取得し、デコーディングが必要なDPに対する情報として用いることができる。
リンクレイヤーシグナリング(リンクレイヤーシグナリング情報)と一般データ(例えば、放送コンテンツデータ)とが同じDPで伝送される場合、又は1種のDPだけが放送システムで用いられる場合には、当該DPで伝送される一般データは、シグナリング情報がデコーディングされパーシングされる間に、バッファー又はメモリに一時的に記憶されてもよい。受信機は、シグナリング情報が取得されると、当該シグナリング情報に基づいて取得すべきDPを抽出するための命令を、システム内部命令語などの方法によってDPを抽出処理する装置に伝達することができる。
図97は、本発明の一実施例に係る、論理的データ経路がノーマルデータパイプ及び特定チャネルを含む場合において、放送信号の処理を示す図である。
同図には、フィジカルレイヤーの論理的データ経路が特定チャネル及びノーマルデータパイプで構成された場合に対してリンクレイヤーが有する構造が示されている。前述したように、リンクレイヤーは、リンクレイヤーシグナリング部分、オーバーヘッドリダクション部分、エンカプセレーション(デカプセレーション)部分で構成することができる。したがって、受信機に含まれ得るリンクレイヤープロセッサは、リンクレイヤーシグナリング処理部、オーバーヘッドリダクション処理部、及び/又はエンカプセレーション(デカプセレーション)処理部を含むことができる。それぞれの機能モジュール(ハードウェア及び/又はソフトウェアとして具現可能)から出力される情報をフィジカルレイヤーの適切なデータ経路に伝達することが、リンクレイヤーの主要機能の一つとなり得る。
リンクレイヤーの上位層で構成されるIPストリームは、伝送しようとするデータレートによって複数個のパケットストリームとして伝送されてもよい。また、当該パケットストリーム別にそれぞれ、オーバーヘッドリダクション及びエンカプセレーション過程が行われてもよい。フィジカルレイヤーでは、一つの周波数帯域内で、リンクレイヤーが接近できる複数個の論理的データ経路であるDPを構成することができ、各パケットストリーム別にリンクレイヤーで処理されたパケットストリームが伝達されてもよい。伝送されるべきパケットストリームよりもDPの個数が少ないと、データレートを考慮して、一部のパケットストリームはマルチプレクシングされてDPで伝送されてもよい。
シグナリング処理部は、送信システム情報、関連パラメータ、及び/又は上位層シグナリングなどを確認し、シグナリングとして伝送される情報を収集する。特定チャネル(Dedicate channel)のような形態の論理的データ経路が存在するフィジカルレイヤー構造では、データレートを考慮すると、シグナリング情報を主に特定チャネルで送信することが効率的であろう。しかし、特定チャネルを介して多くのデータを送信することは、その分だけ特定チャネルのための帯域幅が占有されることになるので、特定チャネルのデータレートを大きく設定しないことが一般的である。また、特定チャネルは一般的にDPよりも迅速に受信及びデコーディングされるので、受信機で迅速に取得する必要のある情報を中心に、シグナリングデータを伝達することが一層効率的であろう。場合によって、特定チャネルを用いて十分なシグナリングデータを伝達しにくい場合には、ノーマルDPを介して前述のリンクレイヤーシグナリングパケットのようなシグナリングデータを伝送してもよく、特定チャネルを介して伝送されるシグナリングデータは、当該リンクレイヤーシグナリングパケットを識別する情報を含めばよい。
特定チャネルは必要によって複数個が存在してもよく、フィジカルレイヤーによってチャネルをenable(エネーブル)/disable(ディスエーブル)することができる。
上位層からIPパケットの形態で伝送されるサービスシグナリングの場合、一般的に他のIPパケットと同じ処理が可能である。ただし、リンクレイヤーシグナリングの構成のために当該IPパケットの情報を読み出すことができる。そのために、IPアドレスのフィルタリング方法を用いて、シグナリングの含まれたパケットを探し出すことができる。例えば、IANAでは224.0.23.60のIPアドレスをATSCサービスシグナリングとして指定しているので、受信機は、当該IPアドレスを有するIPパケットを確認し、リンクレイヤーシグナリングを構成するために活用することができる。この場合にも、当該パケットは受信機に伝達されなければならず、IPパケットに対する処理はそのまま行われてもよい。
サービスシグナリングに対するIPパケットストリームが複数個存在する場合には、マルチプレクシングなどの方法を用いてオーディオ/ビデオデータと共に1つのDPに伝達することができる。ただし、サービスシグナリングとオーディオ/ビデオデータに対するパケットは、IPアドレス及びポートなどのフィールドの値で区別することができる。
複数の放送サービスが1つの周波数帯域で伝送される場合、受信機は、全てのDPをデコーディングする必要がなく、シグナリング情報をまず確認して、必要なサービスと関連した信号及び/又はデータを送信するDPのみをデコーディングすることが効率的であろう。したがって、受信機は、リンクレイヤーのプロトコルによる処理を、次のような手順で行うことができる。
受信機は、ユーザが、受信しようとするサービスを選択したり変更すると、該当の周波数にチューニングし、当該チャネルと関連してDBなどに記憶している情報を読み込む。DBに記憶されている情報は、特定チャネルを識別する情報、及び/又はチャネル/サービス/プログラムを取得するためのシグナリング情報を含むことができる。
受信機は、特定チャネルで伝送されるデータをデコーディングし、当該チャネルの目的に合うシグナリングと関連した処理を行う。例えば、FICを送信する特定チャネルの場合には、サービス(service)及び/又はチャネル(channel)などの情報に対する記憶及び更新の処理ができ、EACを送信する特定チャネルの場合には、緊急状況報告(emergency alert)情報の伝達を行うなどの処理ができる。
受信機は、特定チャネルで伝送される情報を用いてデコーディングするDPの情報を取得することができる。必要時には、リンクレイヤーシグナリングがDPで伝送される場合、シグナリング情報をまず取得するために、シグナリングが伝達されるDPをまずデコーディングし、これを特定チャネルで伝送することができる。又はリンクレイヤーシグナリングのためのパケットは、ノーマルDPで伝送されてもよく、この場合、特定チャネルで伝送されるシグナリングデータは、リンクレイヤーシグナリングのためのパケットを含むDPを識別する情報を含むことができる。
受信機は、リンクレイヤーシグナリング情報を用いて、現在チャネルで送信されている複数のDPうち、ユーザの選択したサービスを受信するためのDP情報、及び当該DPのパケットストリームに対するオーバーヘッドリダクション情報を取得する。リンクレイヤーシグナリング情報は、特定サービスと関連した信号及び/又はデータを送信するDPを識別する情報、及び/又は当該DPで伝送されるパケットストリームに適用されたオーバーヘッドリダクションの種類を識別する情報を含むことができる。受信機は、上記の情報を用いて、特定サービスのための1つ以上のDPに接近したり、当該DPに含まれたパケットを復元することができる。
受信機は、フィジカルレイヤーで受信すべきDPを識別する情報を、フィジカルレイヤーにおける信号及び/又はデータを処理するフィジカルレイヤープロセッサに送り、当該DPからパケットストリームを受信する。
受信機は、フィジカルレイヤーでデコーディングされたパケットストリームに対してデカプセレーション及びヘッダーリカバリーを行い、IPパケットストリームの形態で受信機の上位層に伝送する。
その後、受信機は、上位レイヤーのプロトコルによる処理を行って、放送サービスをユーザに提供する。
図98は、本発明の一実施例に係る、論理的データ経路がノーマルデータパイプ、ベースデータパイプ及び特定チャネルを含む場合において、放送信号の処理を示す図である。
同図には、フィジカルレイヤーの論理的データ経路が特定チャネル、ベースデータパイプ、及びノーマルデータパイプを含む場合に対して、リンクレイヤーが有する構造が示されている。前述したように、リンクレイヤーは、リンクレイヤーシグナリング部分、オーバーヘッドリダクション部分、エンカプセレーション(デカプセレーション)部分を含むことができる。したがって、受信機に含まれ得るリンクレイヤープロセッサは、リンクレイヤーシグナリング処理部、オーバーヘッドリダクション処理部、及び/又はエンカプセレーション(デカプセレーション)処理部を含むことができる。それぞれの機能モジュール(ハードウェア及び/又はソフトウェアとして具現可能)から出力される情報をフィジカルレイヤーの適切なデータ経路に伝達することが、リンクレイヤーの主要機能の一つとなり得る。
リンクレイヤーの上位層で構成されるIPストリームは、伝送しようとするデータレートによって複数個のパケットストリームとして伝送されてもよい。また、当該パケットストリーム別にそれぞれ、オーバーヘッドリダクション及びエンカプセレーション過程が行われてもよい。フィジカルレイヤーでは、一つの周波数帯域内で、リンクレイヤーが接近できる複数個の論理的データ経路であるDPが構成され、それぞれのパケットストリーム別にリンクレイヤーで処理されたパケットストリームが伝達されてもよい。伝送されるべきパケットストリームよりもDPの個数が少ないと、データレートを考慮して一部のパケットストリームはマルチプレクシングしてDPに入力されてもよい。
シグナリング処理部は、送信システム情報、関連パラメータ、及び/又は上位層シグナリングなどを確認して、シグナリングとして伝送される情報を収集する。フィジカルレイヤーの信号は、ベースDPとノーマルDPを含むので、データレートを考慮して、シグナリングはベースDPで伝送することが効率的であろう。この時、シグナリングデータは、ベースDPを介した伝送に適したパケットの形態で伝送されなければならない。リンクレイヤーパケットの構成に当たり、パケットのヘッダーなどを用いてシグナリングであることを表示することができる。すなわち、シグナリングデータを含むリンクレイヤーシグナリングパケットのヘッダーは、当該パケットのペイロードにシグナリングデータが含まれていることを示す情報を含むことができる。
特定チャネル及びベースDPが同時に存在するフィジカルレイヤー構造では、シグナリング情報を特定チャネルとベースDPに分けて伝送してもよい。特定チャネルのデータレートを大きく設定しないことが一般的であるので、シグナリングのサイズが小さいとともに速かに取得する必要があるシグナリング情報は特定チャネルで伝送し、データ量が大きいシグナリング情報はベースDPで伝達することができる。特定チャネルは必要によって複数個が存在してもよく、フィジカルレイヤーによってチャネルをenable(イネーブル)/disable(ディスエーブル)することができる。またベースDPは、ノーマルDPと別個の構造を有するように構成されてもよい。又は、ノーマルDPの一つを指定してベースDPとして用いることも可能である。
上位層からIPパケットの形態で伝送されるサービスシグナリングの場合、IPアドレスフィルタリングなどの方法を用いてベースDPにシグナリング情報を伝達することができる。特定IPアドレスを有し、シグナリング情報を含むIPパケットストリームは、ベースDPに伝達することができる。当該サービスシグナリングに対するIPパケットストリームが複数個存在する場合には、マルチプレクシングなどの方法を用いて一つのベースDPに伝達してもよい。ただし、互いに異なるサービスシグナリングに対するパケットの区別は、ソースアドレス及び/又はポートなどのフィールドの値で行うことができる。受信機は、当該サービスシグナリングパケットからリンクレイヤーシグナリングの構成に必要な情報を読み出すことができる。
複数の放送サービスが一つの周波数帯域で伝送される場合、受信機は、全てのDPをデコーディングする必要がなく、シグナリング情報をまず確認して、必要なサービスと関連した信号及び/又はデータを送信するDPのみをデコーディングすることが効率的であろう。したがって、受信機は、リンクレイヤーのプロトコルによる処理を、次のような手順で行うことができる。
受信機は、ユーザが、受信しようとするサービスを選択したり変更すると、該当の周波数にチューニングし、当該チャネルと関連してDBなどに記憶している情報を読み込む。DBに記憶されている情報は、特定チャネルを識別する情報、ベースデータパイプを識別する情報、及び/又はチャネル/サービス/プログラムを取得するためのシグナリング情報を含むことができる。
受信機は、特定チャネルで伝送されるデータをデコーディングし、当該チャネルの目的に合うシグナリングと関連した処理を行う。例えば、FICを送信する特定チャネルの場合には、サービス及び/又はチャネルなどの情報に対する記憶及び更新の処理ができ、EACを送信する特定チャネルの場合には、緊急状況報告(emergency alert)情報の伝達を行うなどの処理ができる。
受信機は、特定チャネルで伝送される情報を用いてベースDPの情報を取得する。特定チャネルで伝送される情報は、ベースDPを識別できる情報(例えば、ベースDPの識別子(identifier)及び/又はベースDPを送信するIPアドレスなど)を含むことができる。必要時に、受信機のDB内にあらかじめ記憶されているシグナリング情報及び関連パラメータを、特定チャネルで伝送された情報にアップデートしてもよい。
受信機は、ベースDPをデコーディングしてリンクレイヤーシグナリングパケットを取得し、必要時に、特定チャネルから受信したシグナリング情報と結合することができる。受信機は、特定チャネル又は受信機の既に記憶されているシグナリング情報を用いて、ベースDPを見つけることができる。
受信機は、リンクレイヤーシグナリング情報を用いて、現在チャネルで伝送されている複数のDPのうち、ユーザの選択したサービスを受信するためのDP情報、及び当該DPのパケットストリームに対するオーバーヘッドリダクション情報を取得する。リンクレイヤーシグナリング情報は、特定サービスと関連した信号及び/又はデータを送信するDPを識別する情報、及び/又は当該DPで伝送されるパケットストリームに適用されたオーバーヘッドリダクションの種類を識別する情報を含むことができる。受信機は、上記の情報を用いて、特定サービスのための1つ以上のDPに接近したり、当該DPに含まれたパケットを復元することができる。
受信機は、フィジカルレイヤーで受信すべきDPを識別する情報を、フィジカルレイヤーにおける信号及び/又はデータを処理するフィジカルレイヤープロセッサに送り、当該DPからパケットストリームを受信する。
受信機は、フィジカルレイヤーでデコーディングされたパケットストリームに対してデカプセレーション及びヘッダーリカバリーを行い、IPパケットストリームの形態で受信機の上位層に伝送する。
その後、受信機は、上位レイヤーのプロトコルによる処理を行って、放送サービスをユーザに提供する。
本発明の一実施例によれば、サービスシグナリングのための情報が1つ以上のIPパケットストリームによって伝送される場合、当該IPパケットストリームがマルチプレクシングされ、1つのベースDPで伝送されてもよい。受信機で、異なるサービスシグナリングに対するパケットの区別は、ソースアドレス(source address)及び/又はポート(port)などのフィールドで行われてもよい。受信機は、サービスシグナリングパケットからリンクレイヤーシグナリングを取得/構成するための情報を読み出すことができる。
特定チャネルで伝送されるシグナリング情報を処理する過程で、受信機は、特定チャネルに対するバージョン情報又はアップデートが行われたか否かを識別する情報を取得し、特定チャネル内のシグナリング情報に変化がないと判断される場合、特定チャネルで伝送されるシグナリング情報に対する処理(デコーディング又はパーシング)を省略してもよい。特定チャネルがアップデートされていないものと確認される場合、受信機は、受信機に既に記憶されている情報を用いてベースDPの情報を取得することができる。
前述したリンクレイヤーパケットをパーシングして、ユーザの選択したサービスのためのDP情報、当該サービスを送信するDPパケットストリームに対するオーバーヘッドリダクション情報を取得する過程で、ユーザによって選択されたサービスを送信するDPに関する情報が上位レイヤーシグナリング(例えば、リンクレイヤーよりも上位レイヤー、又はIPレイヤー)を介して伝達される場合には、前述したように、DB、バッファー、及び/又は共有メモリから当該情報を取得し、デコーディングが必要なDPに関する情報として用いることもできる。
リンクレイヤーシグナリング(リンクレイヤーシグナリング情報)と一般データ(例えば、放送コンテンツデータ)とが同じDPで伝送される場合、又は1種のDPのみが放送システムで用いられる場合には、DPで伝送される一般データは、シグナリング情報がデコーディングされパーシングされる間に、バッファー又はメモリに一時的に記憶されてもよい。受信機は、シグナリング情報が取得されると、当該シグナリング情報によって取得すべきDPを抽出するための命令を、システム内部命令語などの方法によってDPを抽出処理する装置に伝達することができる。
図99は、本発明の一実施例に係る、論理的データ経路がノーマルデータパイプ、ベースデータパイプ及び特定チャネルを含む場合において、受信機のリンクレイヤーにおける信号及び/又はデータに対する具体的な処理動作を示す図である。
本実施例では、1つの周波数帯域内で、1つ以上の放送会社が提供する1つ以上のサービスが伝送される状況を考慮する。1つの放送会社は1つ以上の放送サービスを伝送し、1つのサービス(service)は1つ以上のコンポーネント(component)を含み、ユーザは放送サービス単位でコンテンツを受信することを考慮する。又は、1つの放送サービスに含まれる1つ以上のコンポーネントの一部をユーザの選択によって他のコンポーネントに代えてもよい。
特定チャネルでFIC及び/又はEAC(Emergency Alert Channel)が伝送されてもよい。ベースDPとNormal DPとが放送信号内で区別されて伝送又は運用されてもよい。FIC及び/又はEACの構成情報は、フィジカルレイヤーシグナリングを通じて伝送されたり、受信機が知っており、リンクレイヤーは、当該チャネルの特性に合わせてシグナリングをフォーマッティングする。フィジカルレイヤーの特定チャネルにデータを伝達することは論理的な観点でなされ、実際の動作はフィジカルレイヤーの特性に従えばよい。
FICを用いては、当該周波数で伝送している各放送会社のサービス及びこれを受信するための経路に関する情報を伝送することができる。そのために、リンクレイヤーシグナリングで次のような情報を提供(シグナリング)することができる。
システムパラメータ(System Parameter):送信機(Transmitter)関連パラメータ、及び/又は当該チャネルでサービスを提供する放送会社関連パラメータ
リンクレイヤー:IPヘッダー圧縮関連コンテキスト(Context)情報及び/又は当該コンテキストが適用されるDPのidを含む。
上位層:IPアドレス及び/又はUDPポート番号(UDP port number)、サービス及び/又はコンポーネント情報、緊急状況報告(Emergency alert)情報、IPレイヤーから伝達されるパケットストリームに対するIPアドレスとDP間のマッピング関係情報
複数の放送サービスが1つの周波数帯域で伝送される場合、受信機では全てのDPをデコーディングする必要がなく、シグナリング情報をまず確認して、必要なサービスに対するDPだけをデコーディングすることが効率的であろう。放送システム内で、送信機はFICを介して、必要なDPのみを識別できる情報を伝送し、受信機は、このFICを用いて、特定サービスのために接近すべきDPを確認することができる。この場合、受信機のリンクレイヤーと関連した動作は、次のとおりでもよい。
受信機は、ユーザが、受信しようとするサービスを選択したり変更すると、該当の周波数にチューニングし、当該チャネルと関連してDBなどに記憶している受信機の情報を読み込む。受信機のDBなどに記憶されている情報は、最初のチャネルスキャン時に、FICを取得し、これに含まれた情報を用いて構成することができる。
受信機は、FICを受信し、既存に記憶されていたDBをアップデートしたり、ユーザの選択したサービスに対するコンポーネント、及び各コンポーネントが伝達されるDPに対するマッピング関係に関する情報を、FICから取得する。また、シグナリングが伝送されるベースDPに関する情報をFICから取得することができる。
受信機は、FICで伝送されるシグナリングのうち、RoHC(Robust Header Compression)に関連した初期化情報がある場合、これを取得し、ヘッダーのリカバリー(recovery)を準備する。
受信機は、FICで伝達される情報に基づいて、ベースDP及び/又はユーザの選択したサービスが伝送されるDPをデコーディングする。
受信機は、ベースDPに含まれた、受信しているDPに対するオーバーヘッドリダクション情報を取得し、取得したオーバーヘッドリダクション情報を用いて、ノーマルDPで受信されるパケットストリームに対してデカプセレーション及び/又はヘッダーリカバリーを行い、IPパケットストリームの形態で受信機の上位層に伝送する。
受信機は、受信されるサービスに対し、特定アドレスを有するIPパケットの形態で伝送されるサービスシグナリングをベースDPを介して受信することができ、このパケットストリームを上位層に伝送することができる。
受信機は、緊急状況報告が発生した場合、緊急状況報告メッセージ(emergency alert message)をユーザに迅速に伝達するために、シグナリングを通じてCAPメッセージが含まれているシグナリング情報を受信し、これをパーシングしてユーザに直ちに伝達し、シグナリングを用いて、オーディオ/ビデオサービスを受信し得る経路情報が確認できる場合、当該サービスが受信される経路を探してサービスデータを受信する。また、ブロードバンドなどで伝達される情報がある場合、該当のURI(Uniform Resource Identifier)情報などを用いてNRTサービス及び付加情報を受信する。緊急状況報告(emergency alert)に関連したシグナリング情報の詳細については後述する。
受信機が、緊急状況報告を処理する過程は次のとおりである。
受信機は、フィジカルレイヤーのプリアンブル(preamble)などから、緊急状況報告メッセージが伝達される状況であることを認知する。フィジカルレイヤーのプリアンブルは、放送信号に含まれるシグナリング信号であって、フィジカルレイヤーでのシグナリングに該当し得る。フィジカルレイヤーのプリアンブルは、主に、放送信号に含まれたデータ、放送フレーム、データパイプ及び/又は伝送パラメータを取得するための情報を含むことができる。
受信機は、受信機のフィジカルレイヤーシグナリングから、EAC(Emergency Alert Channel)の構成(configuration)を確認し、EACをデコーディングしてEATを取得する。ここで、EACは、前述した特定チャネルに該当してもよい。
受信機は、受信したEATを確認してCAPメッセージを抽出し、CAPパーサーに伝達する。
受信機は、EAT内に緊急状況報告に関連したサービス情報が存在する場合、該当のDPをデコーディングしてサービスデータを受信する。EATは、緊急状況報告と関連したサービスを送信するDPを識別する情報を含むことができる。
受信機は、EAT又はCAPメッセージにNRTサービスデータと関連した情報がある場合、ブロードバンドで受信する。
図100は、本発明の一実施例に係るFICのシンタックスを示す図である。
FICに含まれる情報は、FIT(Fast Information Table)形態で伝送されてもよい。
FITに含まれる情報は、XML形態及び/又はセクションテーブル(section table)形態で伝送されてもよい。
FITは、table_id情報、FIT_data_version情報、num_broadcast情報、broadcast_id情報、delivery_system_id情報、base_DP_id情報、base_DP_version情報、num_service情報、service_id情報、service_category情報、service_hidden_flag情報、SP_indicator情報、num_component情報、component_id情報、DP_id情報、context_id情報、RoHC_init_descriptor、context_profile情報、max_cid情報、及び/又はlarge_cid情報を含むことができる。
table_id情報は、当該テーブルセクションがFITであることを示す。
FIT_data_version情報は、FITが含むsyntax及びsemanticsに対するバージョン情報を示すことができる。これを用いて受信機は、当該FITに含まれたシグナリングに対して処理するか否かなどを決定することができる。受信機は、この情報を用いて、あらかじめ記憶していたFICの情報をアップデートするか否かを決定することができる。
num_broadcast情報は、当該周波数或いは伝送される伝送フレーム(transport frame)を介して放送サービス及び/又はコンテンツを送信する放送局の数を示すことができる。
broadcast_id情報は、当該周波数或いは伝送される伝送フレームを介して放送サービス及び/又はコンテンツを送信する放送局固有の識別子を示すことができる。MPEG−2 TSベースのデータを送信する放送局の場合、broadcast_idは、MPEG−2 TSのtransport_stream_idと同じ値を有することができる。
delivery_system_id情報は、伝送される放送ネットワーク上で同じ伝送パラメータを適用して処理する放送伝送システムに対する識別子を示すことができる。
base_DP_id情報は、放送信号内でベースDPを識別する情報である。ベースDPは、broadcast_idに該当する放送局のPSI/SI(Program Specific Information/System Information)及び/又はオーバーヘッドリダクションなどを含むサービスシグナリングを伝達するDPを表すことができる。或いは、当該放送局内の放送サービスを構成するコンポーネントをデコーディングし得る代表DPを表すことができる。
base_DP_version情報は、ベースDPを介して伝送されるデータに対するバージョン情報を示すことができる。例えば、ベースDPを介してPSI/SIなどのサービスシグナリングが伝達される場合、サービスシグナリングに変化が起きると、base_DP_version情報の値が1ずつ増加してもよい。
num_service情報は、当該周波数或いは伝送フレーム内でbroadcast_idに該当する放送局が送信する放送サービスの個数を示すことができる。
service_id情報は、放送サービスを区別できる識別子として用いられてもよい。
service_category情報は、放送サービスのカテゴリーを示すことができる。当該フィールドが有する値によって、次のような意味を有することができる。service_category情報の値が0x01の場合、Basic TVを、0x02である場合にBasic Radioを、0x03の場合にRI Serviceを、0x08の場合にService Guideを、0x09の場合にEmergency Alertingであることを示すことができる。
service_hidden_flag情報は、当該放送サービスがhiddenであるか否かを示すことができる。サービスがhiddenであると、テストサービス或いは独自で用いられるサービスであることを示し、放送受信機ではこれを無視したりサービスリストから隠すなどの処理を行うことができる。
SP_indicator情報は、サービス保護(Service protection)が当該放送サービス内の1つ以上のコンポーネントに適用されるか否かを示すことができる。
num_component情報は、当該放送サービスを構成するコンポーネントの個数を示すことができる。
component_id情報は、放送サービス内の当該コンポーネントを区別する識別子として用いられてもよい。
DP_id情報は、当該コンポーネントが伝送されるDPを示す識別子として用いられてもよい。
RoHC_init_descriptorは、オーバーヘッドリダクション及び/又はヘッダーリカバリーと関連した情報を含むことができる。RoHC_init_descriptorは、送信端で用いたヘッダー圧縮方式を識別する情報を含むことができる。
context_id情報は、後続するRoHC関連フィールドがどのcontextに該当するかを示すことができる。context_id情報は、CID(context identifier)に該当してもよい。
context_profile情報は、RoHCでヘッダーが圧縮されるプロトコルの範囲を表示する。RoHCでは、コンプレッサとデコンプレッサとが同じプロファイル(profile)を有する場合にのみ、ストリームに対する圧縮及び復旧が可能である。
max_cid情報は、CIDの最大値をデコンプレッサに知らせるために用いられる。
large_cid情報は、ブール(Boolean)値を有し、CIDの構成において、short CID(0〜15)を用いるかembedded CID(0〜16383)を用いるか知らせる。これによってCIDを表現するバイトのサイズも併せて決定される。
図101は、本発明の一実施例に係る、EATのシンタックスを示す図である。
EACを介して緊急警報に関連した情報を伝送することができる。EACは、前述した特定チャネルに該当してもよい。
本発明の一実施例に係るEATは、EAT_protocol_version情報、automatic_tuning_flag情報、num_EAS_messages情報、EAS_message_id情報、EAS_IP_version_flag情報、EAS_message_transfer_type情報、EAS_message_encoding_type情報、EAS_NRT_flag情報、EAS_message_length情報、EAS_message_byte情報、IP_address情報、UDP_port_num情報、DP_id情報、automatic_tuning_channel_number情報、automatic_tuning_DP_id情報、automatic_tuning_service_id情報、及び/又はEAS_NRT_service_id情報を含む。
EAT_protocol_version情報は、受信されたEATが有するプロトコルバージョンを示す。
automatic_tuning_flag情報は、受信機が自動でチャネル切替を行うか否かを知らせる。
num_EAS_messages情報は、EATに含まれているメッセージの個数を知らせる。
EAS_message_id情報は、それぞれのEASメッセージを識別する情報である。
EAS_IP_version_flag情報は、EAS_IP_version_flag情報の値が0の場合、IPv4であることを示し、EAS_IP_version_flag情報の値が1の場合、IPv6であることを示す。
EAS_message_transfer_type情報は、EASメッセージが伝達される形態を示す。EAS_message_transfer_type情報の値が000の場合、not specifiedの状態を示し、EAS_message_transfer_type情報の値が001の場合、No Alert message(only AV content)であることを示し、EAS_message_transfer_type情報の値が010の場合、当該EAT内にEASメッセージが含まれることを示す。そのためにlengthフィールドと当該EASメッセージに対するフィールドが追加される。EAS_message_transfer_type情報の値が011の場合、データパイプでEASメッセージが伝送されることを知らせる。EASメッセージは、データパイプでIPデータグラムの形態で伝送されてもよい。そのために、IPアドレス及びUDPポート情報、伝送されるフィジカルレイヤーのDP情報が追加されてもよい。
EAS_message_encoding_type情報は、緊急状況警報(Emergence Alert)メッセージのエンコーディングタイプ(encoding type)に関する情報を知らせる。例えば、EAS_message_encoding_type情報の値が000の場合、not specifiedであることを示し、EAS_message_encoding_type情報の値が001の場合、No Encodingであることを示し、EAS_message_encoding_type情報の値が010の場合、DEFLATE algorithm(RFC1951)であることを示すことができる。EAS_message_encoding_type情報の値のうち、001〜111は、他のエンコーディングタイプのために予約されてもよい。
EAS_NRT_flag情報は、受信されるメッセージと関連したNRTコンテンツ及び/又はNRTデータが存在する否かを示す。EAS_NRT_flag情報の値が0の場合、NRTコンテンツ及び/又はNRTデータが、受信した緊急(Emergency)メッセージと関連して存在しないことを示し、EAS_NRT_flag情報の値が1の場合、NRTコンテンツ及び/又はNRTデータが、受信した緊急(Emergency)メッセージと関連して存在することを示す。
EAS_message_length情報は、EASメッセージの長さを示す。
EAS_message_byte情報は、EASメッセージのコンテンツを含む。
IP_address情報は、EASメッセージを送信するIPパケットのIPアドレスを示す。
UDP_port_num情報は、EASメッセージを送信するUDPポート番号を示す。
DP_id情報は、EASメッセージを送信するデータパイプを識別する。
automatic_tuning_channel_number情報は、切り替わるべきチャネルの番号に関する情報を含む。
automatic_tuning_DP_id情報は、当該コンテンツを送信するデータパイプを識別する情報である。
automatic_tuning_service_id情報は、当該コンテンツの属するサービスを識別する情報である。
EAS_NRT_service_id情報は、受信される緊急状況報告メッセージと関連したNRTコンテンツ及びデータが伝送される場合、すなわち、EAS_NRT_flagがenable状態である場合に該当するNRTサービスを識別する情報である。
図102は、本発明の一実施例に係る、データパイプで伝送されるパケットを示す図である。
本発明の一実施例によれば、リンクレイヤーにおけるパケットの構造を新しく定義し、リンクレイヤーの上位レイヤー又はリンクレイヤーの下位レイヤーのプロトコルの変化にかかわらずに互換可能なリンクレイヤーパケットを生成することができる。
本発明の一実施例に係るリンクレイヤーパケットは、ノーマルDP及び/又はベースDPで伝送されてもよい。
リンクレイヤーパケットは、固定ヘッダー、拡張ヘッダー、及び/又はペイロードを含むことができる。
固定ヘッダーは、サイズが固定されているヘッダーであり、拡張ヘッダーは、上位レイヤーのパケットの構成によってサイズの変更が可能なヘッダーである。ペイロードは、上位レイヤーのデータが伝送される領域である。
パケットのヘッダー(固定ヘッダー又は拡張ヘッダー)は、パケットのペイロードの種類を表示するフィールドを含むことができる。固定ヘッダーの場合、1バイトのうち先頭の3ビット(packet type)は、上位レイヤーのパケットタイプを識別するデータを含むことができ、余り5ビットは、指示子部分(indicator part)として用いられてもよい。指示子部分は、ペイロードの構成方法、及び/又は確定ヘッダーの構成情報を識別するデータを含むことができ、パケットタイプによって構成が変更されてもよい。
同図に示すテーブルでは、パケットタイプ(packet type)の値による、ペイロードに含まれる上位レイヤーのパケットの種類を示している。
システムの構成によって、ペイロードは、DPを介してはIPパケット及び/又はRoHCパケットを伝送することができ、ベースDPを介してはシグナリングパケットを伝送することができる。したがって、種々のパケットが混用して伝達される場合にも、パケットタイプの値を与えて、データパケットとシグナリングパケットを区別することができる。
パケットタイプの値が000である場合、IPv4のIPパケットがペイロードに含まれることを示す。
パケットタイプの値が001である場合、IPv6のIPパケットがペイロードに含まれることを示す。
パケットタイプの値が010である場合、compressed IPパケットがペイロードに含まれることを示す。compressed IPパケットは、ヘッダー圧縮の適用されたIPパケットを含むことができる。
パケットタイプの値が110である場合、シグナリングデータを含むパケットがペイロードに含まれることを示す。
パケットタイプの値が111である場合、フレームドパケットタイプのものがペイロードに含まれることを示すことができる。
図103は、本発明の他の実施例に係る、フィジカルレイヤーの論理的データ経路が特定チャネル、ベースDP、及びノーマルDPを含む場合において、送信機の各プロトコルスタックにおける信号及び/又はデータに対する具体的な処理動作を示す図である。
1つの周波数帯域内で、1つ以上の放送会社が放送サービスを提供してもよい。放送会社は複数の放送サービスを伝送するが、1つの放送サービスは1つ以上のコンポーネント(component)を含むことができる。ユーザは、サービス単位で放送コンテンツを受信することができる。
放送システムではIPハイブリッド放送を支援するためにセッション(session)ベースの伝送プロトコルを用いることができ、当該プロトコルの伝送構造によって、それぞれのシグナリング経路に伝達されるシグナリングの内容を決定することができる。
前述したように、特定チャネルでFIC及び/又はEAC(Emergency Alert Channel)と関連したデータを送/受信することができる。放送システム内ではベースDPとノーマルDPが区別して用いられてもよい。
FIC及び/又はEACの構成情報は、フィジカルレイヤーシグナリング(Physical layer signaling)(又は、伝送パラメータ(transmission parameter))に含まれてもよい。リンクレイヤーは、当該チャネルの特性に合わせてシグナリングをフォーマッティング(formatting)することができる。フィジカルレイヤーの特定チャネルにデータを伝達することは論理的な観点で行うことができ、実際の動作は、フィジカルレイヤーの特性に従うことができる。
FICは、当該周波数で送信している各放送会社のサービス及びこれを受信するための経路に関する情報を含むことができる。FICは、サービスを取得するための情報を含むことができ、よって、サービス取得情報と呼ぶことができる。
FIC及び/又はEACは、リンクレイヤーシグナリングに含まれてもよい。
リンクレイヤーシグナリングは、次のような情報を含むことができる。
システムパラメータ − 送信機関連パラメータ、当該チャネルでサービスを提供する放送会社関連パラメータ
リンクレイヤー:IPヘッダー圧縮関連コンテキスト情報、及び当該コンテキストが適用されるDP識別子(identifier;id)
上位層 − IPアドレス及びUDPポート番号、サービス及びコンポーネント情報、緊急状況報告情報、IPレイヤーから伝達されるパケットストリーム及びシグナリングに対するIPアドレス、UDPポート番号、セッションID、DP間のマッピング関係
前述したように、1つ以上の放送サービスが1つの周波数帯域を介して伝送される場合、受信機では全てのDPをデコーディングする必要がなく、シグナリング情報をまず確認して、必要なサービスと関連したDPだけをデコーディングすることが効率的である。
この場合、図面を参照すると、放送システムでは、FIC及び/又はベースDPを用いて、DPとサービスとをマッピングさせる情報を提供したり、取得することができる。
同図に示す送信機における放送信号又は放送データの処理過程について説明すると、1つ以上の放送会社(broadcast #1〜#N)は、コンポーネントシグナリング及び/又は1つ以上の放送サービスのためのデータを1つ以上のセッションで伝送するように処理することができる。1つの放送サービスは1つ以上のセッションで伝送されてもよい。放送サービスは、放送サービスに含まれる1つ以上のコンポーネント及び/又は放送サービスのためのシグナリング情報を含むことができる。コンポーネントシグナリングは、受信機で放送サービスに含まれるコンポーネントを取得するために用いる情報を含むことができる。サービスシグナリング、コンポーネントシグナリング及び/又は1つ以上の放送サービスのためのデータは、IPレイヤーにおける処理を経てリンクレイヤーに伝達されてもよい。
リンクレイヤーで送信機は、IPパケットに対してオーバーヘッドリダクションが必要な場合、オーバーヘッドリダクションを行い、関連情報をリンクレイヤーシグナリングとして生成する。リンクレイヤーシグナリングは、前述した情報の他に、放送システムを説明するシステムパラメータを含むこともできる。送信機は、リンクレイヤー処理段階で、IPパケットを処理して1つ以上のDPの形態とし、フィジカルレイヤーを介して伝送することができる。
送信機は、リンクレイヤーシグナリングをFIC及び/又はEACの形態又は構成とし、受信機に伝送することができる。一方、送信機は、リンクレイヤーシグナリングをリンクレイヤーのエンカプセレーション(encapsulation)過程を経て、ベースDPで伝送してもよい。
図104は、本発明の他の実施例に係る、フィジカルレイヤーの論理的データ経路が特定チャネル、ベースDP、及びノーマルDPを含む場合において、受信機の各プロトコルスタックにおける信号及び/又はデータに対する具体的な処理動作を示す図である。
受信機は、ユーザが受信しようとするサービスを選択したり変更すると、該当の周波数にチューニングする。受信機は、当該チャネルと関連してDBなどに記憶している情報を読み込む。ここで、受信機のDBなどに記憶されている情報は、最初のチャネルスキャン時にFIC及び/又はEACを取得し、これに含まれた情報に該当してもよい。又は、受信機は、この明細書に前述したとおりに伝送される情報を抽出することができる。
受信機は、FIC及び/又はEACを受信し、接近しようとするチャネルの情報を受信した後、DBに既存に記憶されていた情報をアップデートすることができる。受信機は、ユーザの選択したサービスに対するコンポーネント及び各コンポーネントが伝達されるDPに対するマッピング関係に関する情報を取得したり、又はこのような情報を取得するために必要なシグナリングが伝送されるベースDP及び/又はノーマルDPに関する情報を取得することができる。一方、受信機は、FICのバージョン情報、又は特定チャネルに対して別途のアップデートが必要か否かを識別する情報を用いて、当該情報の変更がないと判断なる場合には、受信するFIC及び/又はEACに対するデコーディング又はパーシング手順を省略してもよい。
受信機は、FICを介して伝達される情報に基づいて、ベースDP及び/又はシグナリング情報が伝送されるDPをデコーディングし、リンクレイヤーシグナリング情報を含むリンクレイヤーシグナリングパケットを取得することができる。受信機は、場合によって、受信したリンクレイヤーシグナリング情報を、特定チャネルから受信されているシグナリング情報(例えば、同図の受信機情報(receiver information))と結合して用いることができる。
受信機は、FIC及び/又はリンクレイヤーシグナリング情報を用いて、現在チャネルで伝送されている複数のDPのうち、ユーザの選択したサービスを受信するためのDP情報と、当該DPのパケットストリームに対するオーバーヘッドリダクション情報を取得することができる。
選択されたサービスを受信するためのDPに関する情報が上位層シグナリングを介して伝達される場合には、前述したように、受信機は、DB及び/又は共有メモリに記憶されているシグナリング情報を取得して、当該シグナリング情報が示す、デコーディングするDPに関する情報を取得することができる。
リンクレイヤーシグナリング情報と一般データ(例えば、放送コンテンツに含まれるデータ)とが同じDPを介して伝送されたり、これらの伝送のために1つのDPのみが運用されている場合には、受信機は、DPを介して伝送される一般データを、シグナリング情報がデコーディング及び/又はパーシングされる間に、臨時的にバッファーなどの装置に記憶させることができる。
受信機は、ベースDP及び/又はシグナリング情報が伝達されるDPを取得して、これらから、受信するDPに対するオーバーヘッドリダクション情報を取得し、取得したオーバーヘッドリダクション情報を用いて、ノーマルDPから受信されるパケットストリームに対してデカプセレーション及び/又はヘッダーリカバリーを行ってIPパケットストリーム形態として処理し、受信機の上位層に伝達することができる。
図105は、本発明の他の実施例に係る、FICのシンタックスを示す図である。
同図で説明されるFICに含まれる情報は、前述したFICに含まれて説明された他の情報と選択的に結合されて、FICを構成することができる。
受信機はFICに含まれる情報を用いて、チャネルに関する情報を迅速に取得することができる。受信機は、FICに含まれる情報を用いて、bootstrap関連情報を取得することができる。FICは、速いチャネルスキャン(scan)及び/又は速いサービス取得のための情報を含むことができる。FICを他の名称と呼ぶこともでき、一例として、サービスリストテーブル(service list table)又はサービス取得情報(service acquisition information)などと呼ぶことができる。FICは、放送システムによって、IPレイヤーからIPパケット内に含まれて伝送されてもよい。この場合、FICを送信するIPアドレス及び/又はUDPポート番号は特定の値に固定されてもよく、受信機は、別途の処理過程が無しにも、当該IPアドレス及び/又はUDPポート番号で伝送され るIPパケットはFICを含んでいることがわかる。
FICは、FIC_protocol_version情報、transport_stream_id情報、num_partitions情報、partition_id情報、partition_protocol_version情報、num_services情報、service_id情報、service_data_version情報、service_channel_number情報、service_category情報、service_status情報、service_distribution情報、sp_indicator情報、IP_version_flag情報、SSC_source_IP_address_flag情報、SSC_source_IP_address情報、SSC_destination_IP_address情報、SSC_destination_UDP_port情報、SSC_TSI情報、SSC_DP_ID情報、num_partition_level_descriptors情報、partition_level_descriptor()情報、num_FIC_level_descriptors情報、及び/又はFIC_level_descriptor()情報を含むことができる。
FIC_protocol_version情報は、FICの構造のバージョンを示す。
transport_stream_id情報は、放送ストリームを識別する。transport_stream_id情報は、放送会社を識別する情報として用いられてもよい。
num_partitions情報は、放送ストリーム内でパーティション(partition)の個数を示す。放送ストリームは、1つ以上のパーティションに分けられて伝送されてもよい。それぞれのパーティションは、1つ以上のデータパイプ(DP)を含むことができる。各パーティションに含まれるデータパイプは、一つの放送会社によって用いられるものに該当してもよい。この場合、パーティション(partition)は、各放送会社に割り当てられたデータ伝送ユニットと定義されてもよい。
partition_id情報は、パーティションを識別する。partition_id情報は、放送会社を識別することができる。
partition_protocol_version情報は、パーティションの構造に対するバージョンを示す。
num_services情報は、パーティションに含まれるサービスの個数を示す。サービスは、1つ以上のコンポーネントを含むことができる。
service_id情報は、サービスを識別する。
service_data_version情報は、サービスのためのシグナリングテーブル(シグナリング情報)に変更があるか、FICによってシグナルされるサービスのためのサービスエントリー(entry)に変更があるかの場合、この変更を示す。service_data_version情報は、上記のような変更がある度に、その値が増加してもよい。
service_channel_number情報は、サービスのチャネル番号を示す。
service_category情報は、サービスのカテゴリーを示す。サービスのカテゴリーは、A/Vコンテンツ、オーディオコンテンツ、ESG(Electronic Service Guide)、及び/又はCoD(Content on Demand)を含む。
service_status情報は、サービスの状態を示す。サービスの状態は、active又はsuspended、hidden又はshown状態を含むことができる。サービスの状態は、inactive状態を含むことができる。inactive状態は、現在は放送コンテンツが提供されていないが、後に放送サービスが提供され得るので、視聴者が受信機でチャネル探索時に、受信機は、当該サービスに対するスキャン結果を視聴者に見せなくてもよい。
service_distribution情報は、サービスのためのデータの分配状態を示す。例えば、service_distribution情報は、サービスの全データが一つのパーティションに含まれていることを示したり、サービスの一部のデータが現在パーティションに含まれていないが、このパーティション内のデータだけでもコンテンツが表出可能(presentable)であることを示したり、コンテンツの表出のために他のパーティションが必要であることを示したり、又は、コンテンツの表出のために他の放送ストリームが必要であることを示すことができる。
sp_indicator情報は、サービス保護(Service protection)が適用されたか否かを識別する。sp_indicator情報は、例えば、有意義な表出のために必要な1つ以上のコンポーネントが保護(例えば、コンポーネントが暗号化された状態)されているか否かを識別することができる。
IP_version_flag情報は、SSC_source_IP_address情報及び/又はSSC_destination_IP_address情報が示すIPアドレスが、IPv4アドレスか或いはIPv6アドレスかを識別する。
SSC_source_IP_address_flag情報は、SSC_source_IP_address情報が存在するか否かを識別する。
SSC_source_IP_address情報は、サービスのためのシグナリング情報を送信するIPデータグラムソースIPアドレス(Source IP address)を示す。サービスのためのシグナリング情報は、サービスレイヤーシグナリングと呼ぶこともできる。サービスレイヤーシグナリングは、放送サービスを説明する情報を含む。例えば、サービスレイヤーシグナリングは、放送サービスを構成するコンポーネントを送信するデータユニット(セッション、DP、又はパケット)を識別する情報を含むことができる。
SSC_destination_IP_address情報は、サービスのためのシグナリング情報を送信するIPデータグラム(又はチャネル)のデスティネーションIPアドレス(destination IP address)を示す。
SSC_destination_UDP_port情報は、サービスのためのシグナリング情報を送信するUDP/IPストリームのためのデスティネーションUDPポート番号を示す。
SSC_TSI情報は、サービスのためのシグナリング情報(又はシグナリングテーブル)を送信するLCTチャネル(又はセッション)のトランスポートセッション識別子(Transport Session Identifier;TSI)を示す。
SSC_DP_ID情報は、サービスのためのシグナリング情報(又はシグナリングテーブル)を含むデータパイプ(DP)を識別する識別子である。シグナリング情報を含むDPは、放送伝送過程で最もロバスト(robust)なDPに割り当てられてもよい。
num_partition_level_descriptors情報は、パーティションのためのパーティションレベルのディスクリプタの個数を識別する。
partition_level_descriptor()情報は、パーティションのための追加情報を提供する0又はそれ以上のディスクリプタを含む。
num_FIC_level_descriptors情報は、FICのためのFICレベルのディスクリプタの個数を示す。
FIC_level_descriptor()情報は、FICのための追加情報を提供する0又はそれ以上のディスクリプタを含む。
図106は、本発明の一実施例に係る、signaling_Information_Part()を示す図である。
放送システムは、前述したDPを介して伝送されるパケットの構造において、シグナリング情報を伝送するためのパケットの場合、拡張ヘッダー(extended header)部分に付加的な情報を追加することができる。以下、このような付加的な情報をSignaling_Information_Part()と呼ぶものとする。
Signaling_Information_Part()は、受信されたシグナリング情報に対する処理モジュール(又はプロセッサ)を決定するために用いられる情報を含むことができる。システムの構成段階において、放送システムは、Signaling_Information_Part()に割り当てられたバイト(byte)内で、情報を示すフィールドの個数及びそれぞれのフィールドに割り当てられるビット数に対する調整が可能である。シグナリング情報がマルチプレクシングされて伝送される場合、受信機は、Signaling_Information_Part()に含まれる情報を、当該シグナリング情報を処理するか否かの決定、及び各シグナリング情報をどのシグナリング処理モジュールに伝達すべきかの決定に用いることができる。
Signaling_Information_Part()は、Signaling_Class情報、Information_Type情報、及び/又はSignaling Format情報を含むことができる。
Signaling_Class情報は、伝送されているシグナリング情報の種類を表示することができる。シグナリング情報は、FIC、EAC、リンクレイヤーシグナリング情報、サービスシグナリング情報、及び/又は上位レイヤーシグナリング情報に該当し得る。Signaling_Class情報のフィールドのビット数構成、各値が示すシグナリング情報の種類に対するマッピング(mapping)は、システムの設計によって決定されてもよい。
Information_Type情報は、シグナリングクラス情報によって識別されるシグナリング情報の具体的な事項について表示するために用いることができる。Information_Type情報が有する値によって意味するところは、Signaling_Class情報が示すシグナリング情報の種類によって別途に定義されてもよい。
Signaling Format情報は、ペイロードに構成されているシグナリング情報の形態(又はフォーマット)を示す。Signaling Format情報は、図面に示した他の種類のシグナリング情報のフォーマットを識別することができ、新しくさらに指定されるシグナリング情報のフォーマットを識別することができる。
同図の(a)及び(b)のSignaling_Information_Part()は一実施例であり、放送システムの特性によって、それぞれのフィールドに割り当てられるビット数は調整されてもよい。
同図の(a)のようなSignaling_Information_Part()は、シグナリングクラス情報及び/又はシグナリングフォーマット情報を含むことができる。このようなSignaling_Information_Part()は、シグナリング情報に対するタイプ指定が不要であるか、シグナリング情報内で情報タイプを判断できる場合に対して用いることができる。又は、一つのシグナリングフォーマットのみを使用したり、シグナリングのための別途のプロトコルが存在することから常にシグナリングフォーマットが同一である場合には、シグナリングfield無しで構成4ビットシグナリングクラスフィールドのみを使用し、残りは、将来の使用のためにreservedフィールドとして残したり、8ビットのシグナリングクラスを用いて種々のシグナリングを支援できるように設定することができる。
同図の(b)のようなSignaling_Information_Part()は、シグナリングクラスが指定されている場合、シグナリングクラス内でより具体的な情報の種類又は特性について知らせるために、情報タイプ(information type)情報が追加され、シグナリングフォーマット情報も含まれてもよい。シグナリングクラス情報と情報タイプ情報を用いて、シグナリング情報のデカプセレーション又は当該シグナリングに対する処理過程を決定することができる。リンクレイヤーシグナリングのための具体的な構造又は処理に関する説明は、前述した内容又は後述する内容に代える。
図107は、本発明の一実施例に係る、リンクレイヤーにおける送信機及び/又は受信機の動作モード制御の過程を示す図である。
リンクレイヤーの送信機又は受信機の動作モードを決定することは、放送システムをより一層効率的に使用し、放送システムに対する柔軟な設計を可能にする方法となり得る。本発明で提案するリンクレイヤーモードを制御(control)する方案によれば、システム帯域幅及び処理時間(processing time)に対する効率的運用のためのリンクレイヤーのモードを動的に切り替えることができるという効果がある。また、本発明のリンクレイヤーモードを制御する方案によれば、フィジカルレイヤーの変更によって特定モードに対する支援が必要であるか、逆に特定モードに対する必要性がなくなった場合、その対処がし易くなる。また、リンクレイヤーモードを制御する方案によれば、放送サービスを提供する放送会社(Broadcaster)で当該サービスに対する伝送方法を指定しようとする場合にも、当該放送会社の要求を放送システムで容易に受け入れることができるという効果がある。
リンクレイヤーの動作モードを制御するための方案は、リンクレイヤー内部でのみ動作するように構成したり、リンクレイヤー内部におけるデータ構造の変化によって行われてもよい。この場合、ネットワークレイヤー及び/又はフィジカルレイヤーで、別途の機能に対する追加具現無しにも、各レイヤーの独立した動作を行うことが可能である。本発明で提案するリンクレイヤーのモードは、フィジカルレイヤーの構造に合わせるためにシステムを変形せず、シグナリング又はシステム内部パラメータで制御(control)が可能である。特定モードの場合には、当該入力に対する処理がフィジカルレイヤーで支援する場合に限って動作されてもよい。
同図は、送信機及び/又は受信機が、IPレイヤー、リンクレイヤー、及びフィジカルレイヤーーで信号及び/又はデータを処理する流れを示す図である。
リンクレイヤーにモード制御(mode control)のための機能ブロック(functional block)(ハードウェア及び/又はソフトウェアとして具現可能)が追加され、これは、パケットを処理するか否かを決定するためのパラメータ及び/又はシグナリング情報を管理する役割を担うことができる。モード制御機能ブロック(Mode control functional block)が有している情報を用いて、リンクレイヤーではパケットストリームの処理過程に当該機能(function)を行うか否かを判断することができる。
まず、送信機における動作を説明する。
送信機は、IPストリームがリンクレイヤーに入力されると、モード制御パラメータ(j16005)を用いて、オーバーヘッドリダクション(j16020)を行うか否かを決定する(j16010)。モード制御パラメータは、送信機でサービス提供者によって生成されてもよい。モード制御パラメータに関する詳細な内容は後述する。
オーバーヘッドリダクション(j16020)が行われる場合、オーバーヘッドリダクションに関する情報を生成して、リンクレイヤーシグナリング(j16060)情報に含める。リンクレイヤーシグナリング(j16060)情報は、モード制御パラメータの一部又は全部を含むことができる。リンクレイヤーシグナリング(j16060)情報は、リンクレイヤーシグナリングパケットの形態で伝達されてもよい。リンクレイヤーシグナリングパケットはDPにマップされて受信機に伝達されてもよいが、DPにマッピングされず、放送信号の一定領域を介して、リンクレイヤーシグナリングパケットの形態で受信機に伝達されてもよい。
オーバーヘッドリダクション(j16020)を経たパケットストリームはエンカプセレーション(j16030)され、フィジカルレイヤーのDPに入力される(j16040)。オーバーヘッドリダクションを経ない場合には、エンカプセレーションを行うか否かを決定する(j16050)。
エンカプセレーション(j16030)を経たパケットストリームは、フィジカルレイヤーのDP(j16040)に入力される。この時、フィジカルレイヤーでは、一般パケット(general packet)(リンクレイヤーパケット)に対する処理のための動作を行う。オーバーヘッドリダクション及びエンカプセレーションを経ない場合には、IPパケットがフィジカルレイヤーに直接伝達される。この時、フィジカルレイヤーでは、IPパケットに対する処理のための動作を行う。IPパケットが直接伝送される場合には、フィジカルレイヤーでIPパケット入力を支援する場合に限って動作されるようにパラメータを付与することができる。すなわち、モード制御パラメータの値を調節して、フィジカルレイヤーでIPパケットに対する処理を支援しない場合には、IPパケットを直接フィジカルレイヤーで送信する過程が動作しないように設定されてもよい。
送信機は、このような過程を経た放送信号を受信機に伝送する。
受信機の動作について説明する。
受信機で、ユーザの操作などによるチャネル変更などの理由で特定DPが選択され、当該DPからパケットストリームが受信されると(j16110)、パケットストリームのヘッダー及び/又はシグナリング情報を用いて、送信の際にどのモードでパケットが生成されたかが確認できる(j16120)。当該DPに対して送信時の動作モードが確認されると、リンクレイヤーの受信動作過程によってデカプセレーション(j16130)及びオーバーヘッドリダクション(j16140)過程を経て上位層にIPパケットが伝達される。オーバーヘッドリダクション(j16140)過程は、オーバヘッドリカバリー(overhead recovery)過程を含むことができる。
図108は、本発明の一実施例に係る、フラグの値によるリンクレイヤーにおける動作及びフィジカルレイヤーに伝達されるパケットの形態を示す図である。
リンクレイヤーの動作モードを決定するために、前述したシグナリング方法を用いることができる。これと関連したシグナリング情報が、受信機に直接伝送されてもよい。この場合、前述したシグナリングデータ又はリンクレイヤーシグナリングパケットに、後述するモード制御(mode control)に関連した情報が含まれてもよい。
一方、受信機の複雑度を考慮し、リンクレイヤーの動作モードを間接的に受信機に知らせる方法も可能である。
動作モードの制御に対して次のような2つのフラグ(flag)を考慮することができる。
− HCF(Header Compression Flag):当該リンクレイヤーでヘッダー圧縮(header compression)を適用するか否かを決定するフラグであり、Enable、Disableを意味する値を与えることができる。
− EF(Encapsulation Flag):当該リンクレイヤーでエンカプセレーションを適用するか否かを決定するフラグであり、Enable、Disableを意味する値を与えることができる。ただし、ヘッダー圧縮技法によって必ずエンカプセレーションが伴う場合には、EFをHCFに従属させて定義することもできる。
各フラグにマッピングされる値は、Enable及びDisableの表現を含み得る範囲内でシステム構成によって与えることができ、各フラグに割り当てられるビット数も変更可能である。一実施例において、enable値を1、disable値を0とマッピングすることができる。
同図は、HCF、EFの値によって、リンクレイヤーに含まれるヘッダー圧縮及びエンカプセレーションが動作するか否か、及びこれによってフィジカルレイヤーに伝達されるパケット形態(packet format)を示している。すなわち、本発明の一実施例によれば、受信機は、HCF及びEFに対する情報から、フィジカルレイヤーに入力されるパケットの形態が判別できる。
図109は、本発明の一実施例に係る、モード制御パラメータ(mode control parameter)をシグナリングするためのディスクリプタを示す図である。
リンクレイヤーにおけるモード制御に関する情報であるフラグは、シグナリング情報として、ディスクリプタの形態で送信機で生成され、受信機に伝達されてもよい。モード制御に関する情報であるフラグを含むシグナリングは、ヘッドエンド(headend)端において送信機で動作モードを制御するための目的で用いられてもよく、受信機に伝達されるシグナリングにモード制御に関する情報であるフラグが含まれるか否かは、optionalで選択することができる。
モード制御に関する情報である、フラグを含むシグナリングが受信機に伝送される場合、受信機では直接的に当該DPに対する動作モードを選択してパケットデカプセレーション動作を行うことができる。モード制御に関する情報である、フラグを含むシグナリング(Signaling)が受信機に伝送されない場合には、受信機は、受信機に伝達されるフィジカルレイヤーシグナリング又はパケットヘッダー(packet header)のフィールド情報を用いていかなるモードで伝送されたか判断することができる。
本発明の一実施例に係るリンクレイヤーモードコントロールディスクリプタは、DP_id情報、HCF情報、及び/又はEF情報を含むことができる。リンクレイヤーモードコントロールディスクリプタは、前述した、FIC、リンクレイヤーシグナリングパケット、特定チャネルを介したシグナリング、PSI/SI、及び/又はフィジカルレイヤーにおける伝送パラメータに含まれてもよい。
DP_id情報は、リンクレイヤーにおけるモードが適用されたDPを識別する。
HCF情報は、DP_id情報によって識別されたDPに、ヘッダー圧縮が適用されたかを識別する。
EF情報は、DP_id情報によって識別されたDPに、エンカプセレーションが行われたか否か識別する。
図110は、本発明の一実施例に係る、動作モードを制御する送信機の動作を示す図である。
図示してはいないが、リンクレイヤーの処理過程の前に、送信機は、上位レイヤー(例えば、IPレイヤー)での処理を行うことができる。送信機は、放送サービスのための放送データを含むIPパケットを生成することができる。
送信機は、システムパラメータをパーシングしたり生成する(JS19010)。ここで、システムパラメータは、前述したシグナリングデータ、シグナリング情報に該当してもよい。
送信機は、リンクレイヤーにおける放送データ処理過程で、モード制御(mode control)関連パラメータ又はシグナリング情報を受信したり設定して、動作モード制御に関連したフラグ値を設定する(JS19020)。送信機でこの動作は、ヘッダー圧縮動作又はエンカプセレーション動作が行われた後に実行されてもよい。すなわち、送信機は、ヘッダー圧縮又はエンカプセレーション動作を行い、この動作と関連した情報を生成することができる。
送信機は、放送信号を介して伝送が必要な上位レイヤーのパケットを取得する(JS19030)。ここで、上位レイヤーのパケットは、IPパケットに該当し得る。
送信機は、上位レイヤーのパケットにヘッダー圧縮を適用するか否かを決定するためにHCFをチェックする(JS19040)。
送信機は、HCFがenableである場合、上位レイヤーパケットにヘッダー圧縮を適用する(JS19050)。ヘッダー圧縮が行われた後、送信機がHCFを生成してもよい。HCFは、受信機にヘッダー圧縮を適用するか否かをシグナリングするために用いられてもよい。
送信機は、ヘッダー圧縮が適用された上位レイヤーパケットに対して、エンカプセレーションを行ってリンクレイヤーパケットを生成する(JS19060)。エンカプセレーション過程が行われた後、送信機がEFを生成することができる。EFは、上位レイヤーパケットにエンカプセレーションが適用されたか否かを受信機にシグナリングするために用いることができる。
送信機は、リンクレイヤーパケットをフィジカルレイヤー処理部に伝達する(JS19070)。その後、フィジカルレイヤー処理部は、リンクレイヤーパケットを含む放送信号を生成し、これを受信機に送信する。
送信機は、HCFがdisableである場合には、エンカプセレーションを適用するか否かを決定するためにEFをチェックする(JS19080)。
送信機はEFがenableである場合、上位レイヤーのパケットに対するエンカプセレーションを行う(JS19090)。送信機は、EFがdisableである場合には、当該パケットストリームに対する別途の処理をしない。送信機は、リンクレイヤーで処理完了したパケットストリーム(リンクレイヤーパケット)をフィジカルレイヤーに伝達する(JS19070)。ヘッダー圧縮、エンカプセレーション、及び/又はリンクレイヤーパケットの生成は、送信機内のリンクレイヤーパケット生成器(link layer packet generator)(すなわち、リンクレイヤープロセッサ)で行うことができる。
一方、送信機は、サービスシグナリングチャネルデータ(service signaling channel:SCC)データを生成することができる。サービスシグナリングチャネルデータは、サービスシグナリングデータエンコーダで生成されてもよい。サービスシグナリングデータエンコーダは、リンクレイヤープロセッサに含まれてもよく、リンクレイヤープロセッサとは別個として存在してもよい。サービスシグナリングチャネルデータは、前述したFIC及び/又はEATを含むことができる。サービスシグナリングチャネルデータは、前述した特定チャネルで伝送されてもよい。
図111は、本発明の一実施例に係る、動作モードによる放送信号を処理する受信機の動作を示す図である。
受信機は、リンクレイヤーにおける動作モード関連情報をパケットストリームと共に受信することができる。
受信機は、シグナリング情報及び/又はchannel情報を受信する(JS20010)。ここで、シグナリング情報及び/又はチャネル情報に関する説明は、前述した内容に代える。
受信機は、シグナリング情報及び/又はチャネル情報によって受信処理のためのDPを選択する(JS20020)。
受信機は、選択されたDPに対してフィジカルレイヤーのデコーディングを行い、リンクレイヤーのパケットストリームを受信する(JS20030)。
受信機は、受信したシグナリングにリンクレイヤーモード制御関連シグナリングが含まれているか確認する(JS20040)。
受信機は、リンクレイヤーモード関連情報を受信した場合、EFをチェックする(JS20050)。
受信機は、EFがenableとなっている場合、リンクレイヤーのパケットに対してデカプセレーション過程を行う(JS20060)。
受信機は、パケットをデカプセレーションした後、HCFをチェックし、HCFがenableとなっている場合、ヘッダーデコンプレッション(header decompression)過程を行う(JS20080)。
受信機は、ヘッダーデコンプレッションが行われたパケットを上位レイヤー(例えば、IPレイヤー)に伝達する(JS20090)。受信機は、前述した過程で、HCF及びEFがdisableである場合には、処理されたパケットストリームをIPパケットと認識し、当該パケットをIPレイヤーに伝達する。
受信機は、リンクレイヤーモード関連情報を受信していないか、当該システムではリンクレイヤーモード関連情報を受信機に伝送しない場合には、次のように動作する。
受信機は、シグナリング情報及び/又はチャネル情報を受信し(JS20010)、当該情報によって受信処理のためのDPを選択する(JS20020)。受信機は、選択されたDPに対してフィジカルレイヤーのデコーディングを行い、パケットストリームを取得する(JS20030)。
受信機は、受信したシグナリングにリンクレイヤーモード制御関連シグナリングが含まれているか確認する(JS20040)。
受信機は、リンクレイヤーモード関連シグナリングを受信していないので、フィジカルレイヤーシグナリングなどを用いて、伝達されたパケットのフォーマットを確認する(JS20100)。ここで、フィジカルレイヤーシグナリング情報は、DPのペイロードに含まれたパケットの種類を識別する情報を含むことができる。受信機は、フィジカルレイヤーから伝達されたパケットがIPパケットである場合、リンクレイヤーで別途の処理無しで、IPレイヤーに伝達する。
受信機は、フィジカルレイヤーから伝達されたパケットが、リンクレイヤーでエンカプセレーションを経たパケットである場合、当該パケットに対してデカプセレーション過程を行う(JS20110)。
受信機は、デカプセレーション過程でリンクレイヤーパケットのヘッダーなどの情報を用いて、ペイロードを構成するパケットの形態を確認し(JS20120)、ペイロードがIPパケットである場合、IPレイヤー処理部に当該パケットを伝達する。
受信機は、リンクレイヤーパケットのペイロードがcompressed IPである場合、当該パケットにデコンプレッション過程を行う。(JS20130)。
受信機は、IPパケットをIPレイヤー処理部に伝達する(JS20140)。
図112は、本発明の一実施例に係る、エンカプセレーションモード(encapsulation mode)を識別する情報を示す図である。
放送システムにおいて、リンクレイヤーにおける処理が1つ以上のモード(mode)で動作する場合には、リンクレイヤーにおける処理がどのモード(mode)で動作するかについて決定する過程(送信機及び/又は受信機で)が必要となり得る。送信機と受信機間に伝送リンク(link)が確立される過程で、送信機及び/又は受信機は、リンクレイヤーの構成情報を確認することができる。このような場合は、受信機が最初にセットアップ(setup)されたり、サービス(service)に対するスキャン(scan)過程を行う場合であるか、移動(mobile)受信機が送信機の伝送半径内に新しく進入する場合などに該当し得る。このような過程を、初期化(initialization)過程又はブートストラッピング(bootstrapping)過程と呼ぶことができる。このような過程は、システムによって別途の手順として構成されず、当該システムが支援している手順の一部過程として構成されてもよい。本明細書では、この過程を、初期化(initialization)過程と呼ぶものとする。
初期化過程で必要なパラメータ(parameter)は、当該リンクレイヤーが支援する機能(function)と各機能が有する動作モードの種類によって決定することができる。以下、リンクレイヤーを構成する各機能とそれによる動作モードを決定し得るパラメータについて説明する。
同図は、エンカプセレーションモードを識別するパラメータを示している。
リンクレイヤー又は上位レイヤー(例えば、IPレイヤー)でパケットをエンカプセレーションする過程を設定することが可能な場合、下記のようなエンカプセレーションモードにそれぞれインデックスを付与し、該当するインデックスに適切なフィールド値を配置することができる。同図は、それぞれのエンカプセレーションモードにマッピング(mapping)されたフィールド値に対する実施例を示している。当該実施例では、2ビットのフィールド値を付与すると仮定したが、実際の具現時に、支援可能なエンカプセレーションモードが多い場合には、システムの許容する範囲内で拡張も可能である。
本実施例では、エンカプセレーションモードを示す情報のフィールドが‘00’に設定された場合、当該情報は、リンクレイヤーでエンカプセレーションが行われず、データがバイパス(bypass)したことを示すことができる。エンカプセレーションモードを示す情報のフィールドが‘01’に設定された場合、当該情報は、リンクレイヤーで第1のエンカプセレーション方式でデータが処理されたことを示すことができる。エンカプセレーションモードを示す情報のフィールドが‘10’に設定された場合、当該情報は、リンクレイヤーで第2のエンカプセレーション方式でデータが処理されたことを示すことができる。エンカプセレーションモードを示す情報のフィールドが‘11’に設定された場合、当該情報は、リンクレイヤーで第3のエンカプセレーション方式でデータが処理されたことを示すことができる。
図113は、本発明の一実施例に係る、ヘッダー圧縮モード(Header Compression Mode)を識別する情報を示す図である。
リンクレイヤーにおける処理は、IPパケットのヘッダー圧縮の機能(function)を含むことができる。リンクレイヤーでIPヘッダー圧縮技法(scheme)を複数支援できる場合、送信側は、いかなる技法を用いるかを決定することができる。
ヘッダー圧縮モードの決定は、一般にエンカプセレーション機能を伴うので、エンカプセレーションモードがdisableされた場合にはヘッダー圧縮モードもdisableされてもよい。同図は、それぞれのヘッダー圧縮モードにマッピングされたフィールド値に対する実施例を示している。当該実施例では、3ビットのフィールド値を付与すると仮定したが、実際の具現時に、支援可能なヘッダー圧縮モードによって、システムの許容する範囲内で拡張又は縮小も可能である。
本実施例では、ヘッダー圧縮モードを示す情報のフィールドが‘000’に設定された場合、当該情報は、リンクレイヤーではデータに対するヘッダー圧縮処理がなされないことを示すことができる。ヘッダー圧縮モードを示す情報のフィールドが‘001’に設定された場合、当該情報は、リンクレイヤーでデータに対するヘッダー圧縮処理にはRoHC方式が用いられることを示す。ヘッダー圧縮モードを示す情報のフィールドが‘010’に設定された場合、当該情報は、リンクレイヤーでデータに対するヘッダー圧縮処理には第2方式のヘッダー圧縮が用いられることを示す。ヘッダー圧縮モードを示す情報のフィールドが‘011’に設定された場合、当該情報は、リンクレイヤーでデータに対するヘッダー圧縮処理には第3方式のヘッダー圧縮が用いられることを示す。ヘッダー圧縮モードを示す情報のフィールドが‘100’乃至‘111’に設定された場合、当該情報は、リンクレイヤーでデータに対する新しいヘッダー圧縮処理方式を識別するための領域として予約されてもよい。
図114は、本発明の一実施例に係る、パケット再構成モード(Packet Reconfiguration Mode)を識別する情報を示す図である。
放送システムのような単方向リンクに、ヘッダー圧縮技法を適用するために、放送システム(送信機及び/又は受信機)はコンテキスト(context)情報を迅速に取得する必要がある。放送システムは、ヘッダー圧縮過程を経たパケットストリームに対して、一部の圧縮されたパケットの再構成及び/又はコンテキスト情報抽出によってout−of−bandで伝送/受信することができる。本発明では、パケットを再構成したり、パケットの構造を知らせる情報を追加するなどの処理を行うモードを、パケット再構成モード(Packet Reconfiguration Mode)と呼ぶことができる。
パケット再構成モードとして複数の方案が可能であり、放送システムでは、リンクレイヤーの初期化過程で当該の方案に対して指定することが可能である。同図は、パケット再構成モードにマッピングされたインデックス及びフィールド値に対する実施例を示している。当該実施例では、2ビットのフィールド値を付与すると仮定したが、実際の具現時に、支援可能なパケット再構成モードによって、システムの許容する範囲内で拡張又は縮小も可能である。
本実施例では、パケット再構成モードを示す情報のフィールドが‘00’に設定された場合、当該情報は、リンクレイヤーではデータを送信するパケットに対するパケット再構成がなされないことを示すことができる。パケット再構成モードを示す情報のフィールドが‘01’に設定された場合、当該情報は、リンクレイヤーではデータを送信するパケットに対して、第1方式の再構成が行われることを示す。パケット再構成モードを示す情報のフィールドが‘10’に設定された場合、当該情報は、リンクレイヤーではデータを送信するパケットに対して、第2方式の再構成が行われることを示す。パケット再構成モードを示す情報のフィールドが‘11’に設定された場合、当該情報は、リンクレイヤーではデータを送信するパケットに対して、第3方式の再構成が行われることを示す。
図115は、本発明の一実施例に係る、コンテキスト伝送モード(context transmission mode)を示す図である。
前述したコンテキスト情報に対する伝送方案は、1つ以上の伝送モードを含むことができる。すなわち、放送システムは、前述した情報を様々な方法で伝送することができる。放送システムにおいて、システム及び/又は論理的フィジカルレイヤーの伝送経路によって、コンテキスト伝送モードが決定され、これに対する方案を識別する情報をシグナリングすることができる。同図は、コンテキスト伝送モードにマッピングされたインデックス及びフィールド値に対する実施例を示している。当該実施例では3ビットのフィールド値を付与すると仮定したが、実際の具現時に、支援可能なコンテキスト伝送モードによって、システムの許容する範囲内で拡張又は縮小も可能である。
本実施例では、コンテキスト伝送モードを示す情報のフィールドが‘000’に設定された場合、当該情報は、コンテキスト情報が第1伝送モードで伝送されることを示すことができる。コンテキスト伝送モードを示す情報のフィールドが‘001’に設定された場合、当該情報は、コンテキスト情報が第2伝送モードで伝送されることを示すことができる。コンテキスト伝送モードを示す情報のフィールドが‘010’に設定された場合、当該情報は、コンテキスト情報が第3伝送モードで伝送されることを示すことができる。コンテキスト伝送モードを示す情報のフィールドが‘011’に設定された場合、当該情報は、コンテキスト情報が第4伝送モードで伝送されることを示すことができる。コンテキスト伝送モードを示す情報のフィールドが‘100’に設定された場合、当該情報は、コンテキスト情報が第5伝送モードで伝送されることを示すことができる。コンテキスト伝送モードを示す情報のフィールドが‘101’乃至‘111’に設定された場合、当該情報は、コンテキスト情報が新しい伝送モードで伝送されるのを識別するために予約されてもよい。
図116は、本発明の一実施例に係る、RoHCがヘッダー圧縮方式として適用される場合において、初期化情報を示す図である。
本発明では、RoHCがヘッダー圧縮に用いられる例を挙げているが、他の方式のヘッダー圧縮方式が用いられる場合にも、類似の初期化情報が放送システムで用いられてもよい。
放送システムでは、ヘッダー圧縮モードによって、該当する圧縮技法に合う初期化情報に対する伝送が必要となり得る。本実施例では、ヘッダー圧縮モードがRoHCに設定された場合における初期化パラメータ(initialization parameter)について記述する。RoHCのための初期化情報は、コンプレッサとデコンプレッサとの間のリンクであるRoHCチャネルの構成に関する情報を伝達するために用いることができる。
1つのRoHCチャネル内には1つ以上のコンテキスト情報を有することができるが、当該RoHCチャネル内の全てのコンテキストに適用される共通の情報を初期化情報に含めて送/受信することができる。RoHCが適用され、関連情報が伝送される経路を、RoHCチャネルと呼ぶことができ、一般的にRoHCチャネルは、リンクにマッピングされてもよい。また、RoHCチャネルは一般的に一つのDPを介して伝送されてもよいが、この場合、前述したDPに関連した情報を用いて、RoHCチャネルを表示することができる。
初期化情報は、link_id情報、max_cid情報、large_cids情報、num_profiles情報、profiles()情報、num_IP_stream情報及び/又はIP_address()情報を含むことができる。
link_id情報は、当該情報が適用されるlink(RoHCチャネル)の識別子を示す。リンク(Link)又はRoHCチャネルが一つのDPを介して伝送される場合、link_id情報は、DP_idに代えてもよい。
max_cid情報は、CIDの最大値を示す。max_cid情報は、CIDの最大値をデコンプレッサに知らせるために用いることができる。
large_cids情報は、ブール値を有し、CIDの構成において、short CID(0〜15)を用いるかembedded CID(0〜16383)を用いるかを識別する。これによって、CIDを表現するバイトのサイズも併せて決定されてもよい。
num_profiles情報は、識別されたRoHCチャネルで支援するプロファイル(profile)の個数を示す。
profiels()情報は、RoHCでヘッダーが圧縮されるプロトコルの範囲を表示する。RoHCではコンプレッサとデコンプレッサとが同じプロファイルを有する場合にのみ、ストリームに対する圧縮及び復旧が可能であるので、受信機は、profiels()情報から、送信側で用いられたRoHCのパラメータを取得することができる。
num_IP_stream情報は、channel(例えば、RoHCチャネル)を介して伝送されるIPストリームの個数を示す。
IP_address情報は、IPストリームのアドレスを表示する。IP_address情報は、RoHCコンプレッサ(送信機)に入力される、フィルタリングされたIPストリームのデスティネーションアドレス(destination address)を表示することができる。
図117は、本発明の一実施例に係る、リンクレイヤーシグナリング経路構成(Link layer signaling path configuration)を識別する情報を示す図である。
放送システムにおいて、シグナリング情報が伝達される経路(path)は、変動が起きないように設計されることが一般的である。しかし、システムの変動があったり、異なる標準間の交替がなされる間には、IPパケットの形態ではなく、リンクレイヤーシグナリング情報が伝達されるフィジカルレイヤーの構成に関する情報がシグナルされる必要がある。また、移動受信機の場合、互いに異なる構成を有する送信機がカバーする領域の間で移動受信機の移動がなされる場合、リンクレイヤーシグナリング情報が伝送される経路が変わることがあり、リンクレイヤーシグナリング経路情報を伝達しなければならない場合が発生しうる。同図は、リンクレイヤーシグナリング情報が送/受信される経路であるシグナリング経路を識別する情報を示している。当該情報に対しては、フィジカルレイヤーで構成しているシグナリング伝達経路によって、インデックスの拡張又は縮小があってもよい。リンクレイヤーにおける構成(configuration)とは別に、当該チャネルの運用は、フィジカルレイヤーの手順に従えばよい。
同図は、シグナリング経路(signaling path)構成に関する情報を、該当するフィールド値に割り当てた実施例を示している。本実施例に対して様々なシグナリング経路を支援する場合、インデックス値が小さい順に、重要度の高いシグナリング経路をマッピングすることができる。インデックス値によって、優先する優先順位(priority)を有するシグナリング経路も併せて識別することができる。
又は、放送システムは、シグナリング経路構成に関する情報が示すシグナリング経路よりも優先順位の高いシグナリング経路はいずれも使用することができる。例えば、シグナリング経路構成インデックス(configuration index)値が3である場合、該当するフィールド値は‘011’となり、この場合、優先順位(priority)が1、2、3である、Dedicated data path、Specific signaling channel(FIC)、Specific signaling channel(EAC)が全て使用されていることを表示することができる。
上記方式のシグナリングによれば、シグナリング情報を送信するデータの量を減らすという効果がある。
図118は、本発明の一実施例に係る、シグナリング経路構成に関する情報をビットマッピング(bit mapping)方式で示す図である。
前述したシグナリング経路構成に関する情報をビットマッピング方式で定義して送/受信することもできる。本実施にに対して、シグナリング経路構成に関する情報に4ビットを割り当てることを考慮しており、それぞれのビットb1、b2、b3、b4に該当するシグナリング経路をマッピングし、各位置のビット値が0であれば、当該経路はdisable、1であればenableされたものと表示することができる。例えば、4ビットのシグナリング経路構成(signaling path configuration)フィールド値が‘1100’である場合、放送システムはリンクレイヤーで専用データパイプ(Dedicated Data Pipe)と特定シグナリングチャネル(FIC)を使用していることを示すことができる。
図119は、本発明の一実施例に係る、リンクレイヤー初期化過程を示すフローチャートである。
受信機に電源が印加されたり、移動受信機が新しい送信機の伝送領域に進入した場合、受信機は、全体又は一部のシステム構成に対する初期化過程を行うことができる。この場合リンクレイヤーの初期化過程も併せて進行することが可能である。前述した初期化パラメータ(initialization parameter)を用いて、受信機でリンクレイヤーの初期セットアップ(set up)を図面のように進行することができる。
受信機は、リンクレイヤーの初期化過程に進入する(JS32010)。
受信機は、リンクレイヤーの初期化過程に進入すると、エンカプセレーションモード(encapsulation mode)を決定する(JS32020)受信機は、この過程で前述の初期化パラメータを用いてエンカプセレーションモードを決定することができる。
受信機は、エンカプセレーションがenable(イネーブル)されたか判断する(JS32030)。受信機は、この過程で前述の初期化パラメータを用いてエンカプセレーションがenable(イネーブル)された否か判断できる。
ヘッダー圧縮技法はエンカプセレーションに続いて適用されることを考慮することが一般的であるので、エンカプセレーションモードがdisable(ディスエーブル)と決定されると、受信機は、ヘッダー圧縮モードをdisable(ディスエーブル)として処理することができる(JS32080)。この場合には、受信機でそれ以上の初期化過程が進行される必要がないので、受信機は直ちにデータを他のレイヤーに伝送したり又はデータに対する処理手順に切り替えることができる。
受信機は、エンカプセレーションモードがenable(イネーブル)された場合には、ヘッダー圧縮モードを決定する(JS32040)。受信機は、ヘッダー圧縮モードの決定時に、前述した初期化パラメータ(initialization parameter)を用いて、パケットに適用されたヘッダー圧縮技法を判断できる。
受信機はヘッダー圧縮がenable(イネーブル)された状態であるか否か判断する(JS32050)。ヘッダー圧縮がdisable(ディスエーブル)された状態なら、受信機は、直ちにデータを伝送したりデータに対する処理手順に切り替えることができる。
受信機はヘッダー圧縮がenable(イネーブル)された状態なら、該当するヘッダー圧縮技法に対して、パケットストリーム再構成モード(packet stream reconfiguration mode)及び/又はコンテキスト伝送モードを識別する(JS32060,JS32070)。受信機は、この過程で前述した情報を用いて、それぞれのモードを決定することができる。
その後、受信機はデータを他の処理手順のために伝達したり、データに対する処理手順を行うことができる。
図120は、本発明の他の実施例に係る、リンクレイヤー初期化過程を示すフローチャートである。
受信機は、リンクレイヤーの初期化過程に進入する(JS33010)。
受信機は、リンクレイヤーシグナリング経路構成(Link layer signaling path configuration)を把握する(JS33020)。受信機は、前述した情報を用いて、リンクレイヤーシグナリング情報が伝送される経路を把握できる。
受信機はエンカプセレーションモード(encapsulation mode)を決定する(JS33030)。受信機は、この過程で前述の初期化パラメータを用いてエンカプセレーションモードを決定できる。
受信機は、エンカプセレーションがenable(イネーブル)されたか判断する(JS33040)。受信機は、この過程で前述の初期化パラメータを用いて、エンカプセレーションがenableされたかどうか判断できる。
ヘッダー圧縮技法は、エンカプセレーションに続いて適用されることを考慮することが一般的であるので、エンカプセレーションモードがdisable(ディスエーブル)と決定されると、受信機は、ヘッダー圧縮モードをdisable(ディスエーブル)として処理できる(JS34100)。この場合には、受信機でそれ以上の初期化過程が進行される必要がないので、受信機は直ちにデータを他のレイヤーに伝送したり又はデータに対する処理手順に切り替えることができる。
受信機は、エンカプセレーションモードがenable(イネーブル)された場合にはヘッダー圧縮モードを決定する(JS33050)。受信機は、ヘッダー圧縮モードの決定時に、前述した初期化パラメータを用いて、パケットに適用されたヘッダー圧縮技法を判断することができる。
受信機は、ヘッダー圧縮がenable(イネーブル)された状態であるかどうか判断する(JS33060)。ヘッダー圧縮がdisable(ディスエーブル)された状態なら、受信機は、直ちにデータを伝送したりデータに対する処理手順に切り替えることができる。
受信機は、ヘッダー圧縮がenable(イネーブル)された状態なら、該当するヘッダー圧縮技法に対して、パケットストリーム再構成モード及び/又はコンテキスト伝送モードを識別する(JS33070,JS32080)。受信機は、この過程で前述の情報を用いてそれぞれのモードを決定することができる。
受信機はヘッダー圧縮初期化を行う(JS33090)。受信機は、ヘッダー圧縮初期化を行う過程で、前述した情報を用いることができる。その後、受信機は、データを他の処理手順のために伝達したり、データに対する処理手順を行うことができる。
図121は、本発明の一実施例に係る、初期化パラメータを伝送するための形態のシグナリングフォーマットを示す図である。
前述した初期化パラメータを実際に受信機に伝達するために、放送システムは、該当の情報をディスクリプタの形態で構成して送/受信することができる。システムに構成されているリンクレイヤーで運用されるリンクが複数個存在する場合には、各リンクを区別し得るlink_id情報を付与し、link_id情報によって別々のパラメータを適用することが可能である。例えば、リンクレイヤーに伝達されるデータの種類がIPである場合、当該IPストリームでIPアドレスが変更されない場合には、構成情報に、上位層から伝達されるIPアドレスを指定することが可能である。
本発明の一実施例に係る、初期化パラメータを伝送するためのリンクレイヤー初期化ディスクリプタは、descriptor_tag情報、descriptor_length情報、num_link情報、link_id情報、encapsulation_mode情報、header_compression_mode情報、packet_reconfiguration_mode情報、context_transmission_mode情報、max_cid情報、large_cids情報、num_profiles情報、及び/又はprofiles()情報を含むことができる。それぞれの情報に関する説明は、前述した類似又は同一の名称を有する情報に関する説明に代える。
図122は、本発明の他の実施例に係る、初期化パラメータを伝送するための形態のシグナリングフォーマットを示す図である。
同図は、前述した初期化パラメータを実際に受信機に伝達するために、他の形態のディスクリプタを示している。本実施例では、前述したヘッダー圧縮の初期構成情報が省かれている。それぞれのリンクレイヤーのデータ処理に、別途のヘッダー圧縮初期化過程が行われたり、それぞれのリンクレイヤーのパケットごとに別途のヘッダー圧縮パラメータを有する場合、本実施例と同じ形態のディスクリプタを送/受信することができる。
本発明の他の実施例に係る、初期化パラメータを伝送するためのリンクレイヤー初期化ディスクリプタは、descriptor_tag情報、descriptor_length情報、num_link情報、link_id情報、encapsulation_mode情報、header_compression_mode情報、packet_reconfiguration_mode情報、及び/又はcontext_transmission_mode情報を含むことができる。それぞれの情報に関する説明は、前述した類似又は同一の名称を有する情報に関する説明に代える。
図123は、本発明の他の実施例に係る、初期化パラメータを伝送するための形態のシグナリングフォーマットを示す図である。
同図は、前述した初期化パラメータを実際の受信機に伝達するために、他の形態のディスクリプタを示している。本実施例では、初期化パラメータの伝送のためのディスクリプタはヘッダー圧縮の初期構成情報を含まず、シグナリング伝達経路に対する構成(configuration)情報を含む形態である。
シグナリング伝達経路に対する構成パラメータ(configuration parameter)には、前述したように、4ビットのビットマッピング方式を用いることができる。放送信号を処理する放送システム(送信機又は受信機)に変更がある場合、リンクレイヤーシグナリングを送信する方式やその内容が変更されてもよい。この場合、本実施例のような形態で初期化パラメータを伝達すると、リンクレイヤーシグナリングに変更がある場合に対処することができる。
本発明の他の実施例に係る、初期化パラメータを伝送するためのリンクレイヤー初期化ディスクリプタは、descriptor_tag情報、descriptor_length情報、num_link情報、signaling_path_configuration情報、dedicated_DP_id情報、link_id情報、encapsulation_mode情報、header_compression_mode情報、packet_reconfiguration_mode情報、及び/又はcontext_transmission_mode情報を含むことができる。
dedicated_DP_id情報は、リンクレイヤーシグナリング情報が専用のDPを介して伝送される場合、当該DPを識別する情報である。シグナリング経路構成(Signaling path configuration)で、専用のDPがシグナリング情報を送信する経路と決定される場合には、当該DP_idを指定し、DP_id情報を初期化パラメータの伝送のためのディスクリプタに含めて伝送することができる。
ディスクリプタ含まれる他のそれぞれの情報に関する説明は、前述した類似又は同一の名称を有する情報に関する説明に代える。
図124は、本発明の一実施例に係る、受信機を示す図である。
本発明の一実施例に係る受信機は、チューナー(JS21010)、ADC(JS21020)、復調器(JS21030)、チャネル同期及び等化部(channel synchronizer & equalizer;JS21040)、チャネルデコーダ(JS21050)、L1シグナリングパーサー(JS21060)、シグナリング制御部(JS21070)、ベースバンド制御部(JS21080)、リンクレイヤーインターフェース(JS21090)、L2シグナリングパーサー(JS21100)、パケットヘッダーリカバリー(JS21110)、IPパケットフィルター(JS21120)、コモンプロトコルスタック処理部(JS21130)、SSCプロセシングバッファー及びパーサー(JS21140)、サービスマップデータベース(JS21150)、サービスガイドプロセッサ(JS21160)、サービスガイドデータベース(JS21170)、AVサービス制御部(JS21180)、デマルチプレクサ(JS21190)、ビデオデコーダ(JS21200)、ビデオレンダラー(JS21210)、オーディオデコーダ(JS21220)、オーディオレンダラー(JS21230)、ネットワークスイッチ(JS21240)、IPパケットフィルター(JS21250)、TCP/IPスタックプロセッサ(JS21260)、データサービス制御部(JS21270)、及び/又はシステムプロセッサ(JS21280)を含むことができる。
チューナー(JS21010)は、放送信号を受信する。
ADC(JS21020)は、放送信号がアナログ信号である場合、これをデジタル信号に変換する。
復調器(JS21030)は、放送信号に対して復調を行う。
チャネル同期及び等化部(channel synchronizer & equalizer;JS21040)は、チャネル同期化及び/又は等化を行う。
チャネルデコーダ(JS21050)は、放送信号内のチャネルをデコーティングする。
L1シグナリングパーサー(JS21060)は、放送信号からL1シグナリング情報をパーシングする。L1シグナリング情報は、フィジカルレイヤーシグナリング情報に該当してもよい。L1シグナリング情報は、伝送パラメータを含んでもよい。
シグナリング制御部(JS21070)は、シグナリング情報を処理したり、放送受信機で当該シグナリング情報を必要とする装置に当該シグナリング情報を伝達する。
ベースバンド制御部(JS21080)は、ベースバンドでの放送信号の処理を制御する。ベースバンド制御部(JS21080)は、L1シグナリング情報を用いて、放送信号に対するフィジカルレイヤーにおける処理を行うことができる。ベースバンド制御部(JS21080)と他の装置との連結関係が表示されていない場合にも、ベースバンド制御部は、処理された放送信号又は放送データを受信機内の他の装置に伝達することができる。
リンクレイヤーインターフェース(JS21090)は、リンクレイヤーパケットにアクセスし、リンクレイヤーパケットを取得する。
L2シグナリングパーサー(JS21100)は、L2シグナリング情報をパーシングする。L2シグナリング情報は、前述したリンクレイヤーシグナリングパケットに含まれた情報に該当し得る。
パケットヘッダーリカバリー(JS21110)は、リンクレイヤーよりも上位レイヤーのパケット(例えば、IPパケット)にヘッダー圧縮が適用された場合、これに対するヘッダーデコンプレッションを行う。ここで、前述した、ヘッダーコンプレッションが適用されたか否かを識別する情報を用いて、パケットヘッダーリカバリー(JS21110)は上位レイヤーのパケットのヘッダーを復元することができる。
IPパケットフィルター(JS21120)は、特定IPアドレス及び/又はUDP番号で伝送されるIPパケットをフィルタリングする。特定IPアドレス及び/又はUDP番号で伝送されるIPパケットには、前述した特定チャネルを介して伝送されるシグナリング情報が含まれてもよい。特定IPアドレス及び/又はUDP番号で伝送されるIPパケットには、前述した、FIC、FIT、EAT、及び/又はEAM(emergency alert message)が含まれてもよい。
コモンプロトコルスタック処理部(JS21130)は、各階層(layer)のプロトコルによるデータの処理を行う。例えば、コモンプロトコルスタック処理部(JS21130)は、IPパケットに対して、IPレイヤー及び/又はIPレイヤーよりも上位レイヤーのプロトコルによって、当該IPパケットをデコーディング又はパーシングする。
SSCプロセシングバッファー及びパーサー(JS21140)は、SSC(service signaling channel)で伝達されるシグナリング情報を記憶したりパーシングする。特定IPパケットはSSCに指定されてもよいが、このSSCは、サービスを取得するための情報、サービスに含まれるコンテンツに対する属性情報、DVB−SI情報及び/又はPSI/PSIP情報を含むことができる。
サービスマップデータベース(JS21150)は、サービスマップテーブルを記憶する。サービスマップテーブルは、放送サービスに対する属性情報を含む。サービスマップテーブルはSSCに含まれて伝送されてもよい。
サービスガイドプロセッサ(JS21160)は、サービスガイドをパーシングしたりデコーティングする。
サービスガイドデータベース(JS21170)は、サービスガイドを記憶する。
AVサービス制御部(JS21180)は、放送AVデータを取得するための制御全般を行う。
デマルチプレクサ(JS21190)は、放送データをビデオデータとオーディオデータとに分離する。
ビデオデコーダ(JS21200)は、ビデオデータをデコーティングする。
ビデオレンダラー(JS21210)は、デコーディングされたビデオデータを用いて、ユーザに提供されるビデオを生成する。
オーディオデコーダ(JS21220)は、オーディオデータをデコーティングする。
オーディオレンダラー(JS21230)は、デコーディングされたオーディオデータを用いて、ユーザに提供されるオーディオを生成する。
ネットワークスイッチ(JS21240)は、放送ネットワーク以外のネットワークとのインターフェースを制御する。例えば、ネットワークスイッチ(JS21240)はIPネットワークに接続して、IPパケットを直接受信することができる。
IPパケットフィルター(JS21250)は、特定IPアドレス及び/又はUDP番号を有するIPパケットをフィルタリングする。
TCP/IPスタックプロセッサ(JS21260)は、TCP/IPのプロトコルによって、IPパケットをデカプセレーションする。
データサービス制御部(JS21270)は、データサービスの処理を制御する。
システムプロセッサ(JS21280)は、受信機全般に対する制御を行う。
図125は、本発明の更に他の実施例に係るリンクレイヤーパケットのヘッダー構造を示す図である。
前述したように、リンクレイヤーパケットは、ヘッダーとペイロードを含むことができる。ヘッダーは、ベースヘッダー、追加ヘッダー(additional header)及び/又はオプショナルヘッダー(optional header)を含むことができる。
ベースヘッダーは、パケットタイプフィールド、PCフィールド及び/又は長さ(Length)フィールドを含むことができる。それぞれのフィールドは、前述したとおりである。それぞれのフィールドは、前述したPacket_Typeフィールド、PCフィールド及び長さフィールドと同一であってもよい。また、ベースヘッダーは、PCフィールドの値によってHMフィールド又はS/Cフィールドを含むことができる。これらのフィールドも、前述したHMフィールド、S/Cフィールドと同一であってもよい。
追加ヘッダーは、前述したように様々なタイプが可能である。
PCフィールドが、シングルパケットがリンクレイヤーパケットにエンカプセレーションされていることを示しており、HMフィールドが、当該シングルパケットがロング(long)パケットであることを示す場合に、ロングシングルパケットのための追加ヘッダーがさらに追加されてもよい。この追加ヘッダーは、Length_MSBフィールド、SIFフィールド及び/又はHEFフィールドを含むことができる。それぞれのフィールドは、前述したとおりである。ここで、SIFフィールドはLフィールドと表示されており、HEFフィールドはOPフィールドと表示されていてもよい。前述したように、SIFフィールド及びHEFフィールドの値によって、続くオプショナルヘッダーの存在/非存在及びその構成を示すことができる。詳細な事項は後述する。
PCフィールドが、分割(segmentation)又は連鎖(concatenation)が活用されていることを示し、S/Cフィールドが、分割が活用されていることを示す場合に、分割のための追加ヘッダーがさらに追加されてもよい。この追加ヘッダーは、Seg_SNフィールド、LSIフィールド、SIFフィールド及び/又はHEFフィールドを含むことができる。それぞれのフィールドは、前述したとおりである。ここで、Seg_SNフィールドは、前述したSegment_Sequence_Numberフィールドに該当し得る。LSIフィールド、SIFフィールド、HEFフィールドは、LIフィールド、Lフィールド、OPフィールドと示されている。ここで、HEFフィールドは、実施例によって、最初のセグメントを有するリンクレイヤーパケットにのみ含まれてもよく、最後のセグメントを有するリンクレイヤーパケットにのみ含まれてもよく、分割されたセグメントを有する全てのリンクレイヤーパケットに含まれてもよい。
前述したように、この追加ヘッダーは、Segment_IDフィールドを含んでも、含まなくてもよい。Segment_IDフィールドは、同じパケットに含まれたセグメントを有するリンクレイヤーパケットに対して同じ値を有することができる。Segment_IDフィールドは、最後のセグメントが伝送されるまでは同じ値を再使用しなくてもよい。放送ストリームのようにパケットの伝送順序がフィジカルレイヤーで変更されない場合、Segmeent_Sequence_Numberフィールド及びLSIフィールドのみでパケットを再構成することができ、よって、Segment_IDフィールドは使用されなくてもよい。分割の場合にも、同様に、追加ヘッダーの後にオプショナルヘッダーがさらに追加されてもよい。
PCフィールドが、分割又は連鎖が活用されていることを示し、S/Cフィールドが連鎖が活用されていることを示す場合に、連鎖のための追加ヘッダーがさらに追加されてもよい。この追加ヘッダーは、Length_MSBフィールド、Countフィールド及び/又はHEFフィールドを含むことができる。それぞれのフィールドは、前述したとおりである。実施例によって、HEFフィールドの代わりにSIFフィールドが位置してもよい。
この追加ヘッダーは、前述したように、Component_Lengthフィールドをさらに含んでもよい。このComponent_Lengthフィールドは、HEFフィールドに続いて位置すればよい。HEFフィールドが、オプショナルヘッダーが存在することを示する場合、当該オプショナルヘッダーは、追加ヘッダーの後に、すなわち、Comopnent_Lengthフィールドの後に位置してもよい。実施例によって、この場合のオプショナルヘッダーは、HEFフィールドとComponent_Lengthフィールドとの間に位置してもよい。HEFフィールドの代わりにSIFフィールドが使われ、SIFフィールドがSIDが存在することを示す場合、オプショナルヘッダーのSIDは、追加ヘッダーの後に、すなわち、Comopnent_Lengthフィールドの後に位置してもよい。実施例によって、オプショナルヘッダーのSIDは、SIFフィールドとComponent_Lengthフィールドとの間に位置してもよい。
オプショナルヘッダーについて説明する。オプショナルヘッダーは、前述したように、SID情報及び/又はヘッダーエクステンション情報を含むことができる。SID情報は、前述したとおりであり、ヘッダーエクステンション情報は、前述したヘッダー拡張又はHeader_Extension()に該当し得る。
ここで、SIDは、リンクID(Link ID)と呼ぶこともできる。SIDは、リンクレイヤーで上位レベルパケットストリームを区別し得る識別子の役割を担うことができる。SIDは、複数個のパケットストリームが一つのリンクレイヤーを介して伝送される時、当該リンクレイヤーパケットが伝送するデータがどのパケットストリームに属するデータであるかを識別するために用いることができる。すなわち、SIDは、当該リンクレイヤーパケットがどのパケットストリームを伝達するかを示すことができる。ここで、パケットストリームは上位レイヤーのパケットストリームであり、例えば、IPストリームを意味することができる。
SIDは、前述したように、サブストリーム/パケットストリームを識別するために用いられてもよい。実施例によって、複数個のサービスが伝達される場合においてSIDは、特定サービスの識別子であって、特定サービスを伝達するパケットストリームを区別するために用いられてもよい。実施例によって、SIDは、サービスによる区別ではなく、単純に複数個のIPストリームを区別するために用いられてもよい。
SIDは、実施例によって、1バイトのサイズを有することができる。この場合、256個のパケットストリームがSIDによって区別されてもよい。SIDのサイズは、システム及びパケットの構造などによって調整されてもよい。
システムは、シグナリングによって受信機が受信すべきSIDを伝送することができる。受信機のリンクレイヤーでは、このシグナリング情報を用いて、当該SIDを有するリンクレイヤーパケットだけをフィルタリングすることができる。このフィルタリングを用いて受信機は所望のパケットストリームだけをデコーティングすることができる。このシグナリング情報は、前述したLMTに該当してもよい。このLMTは、特定パケットストリームのSIDとそのパケットストリームのIPアドレス、UDP/TCPポート番号をマッピングする情報を含むことができる。このようなLMT情報が受信機に伝送されることによって、受信機は、データを上位レイヤーに送る前に、あらかじめリンクレイヤー段階でリンクレイヤーパケットフィルタリングを行うことができる。もちろん、前述したように、LMTは、ある特定PLP及び該PLPによって伝達されるパケットストリームをマッピングする情報も含むことができる。実施例によって、RoHCが適用される場合、コンテキストIDが伝達されるRoHCチャネルであって、SIDが活用されてもよい。
SIDが含まれるか否かは、前述したSIFフィールド又はL(Link ID Flag)フィールドから判別できる。このフィールドは、1ビットのサイズを有することができる。SIFフィールドが1の値を有する場合、当該リンクレイヤーパケットのオプショナルヘッダーにはSIDが存在すればよい。
また、前述したHEFフィールド又はOP(Optional Header Flag)フィールドは、オプショナルヘッダーが存在するか否かを示すことができる。このフィールドは1ビットのサイズを有することができる。実施例によって、HEFフィールド又はOPフィールドは、当該リンクレイヤーパケットのオプショナルヘッダーに前述のヘッダー拡張(Header_Extension())が含まれるか否かを示すことができる。
図126は、本発明の一実施例に係る、SIDを用いてパケットストリームをフィルタリングする方法を示す図である。
同図に図示する方法は、MUX(Multiplexer)が上位レイヤーとリンクレイヤーとの間に位置する場合を仮定する。ここで、上位レイヤーは、レイヤー3、IPレイヤー又はIP/UDPレイヤーなどを意味することができる。
送信機(Transmitter)側で、上位レイヤーは少なくとも1つのパケットストリームをリンクレイヤーに伝達することができる。ここで、パケットストリームは、伝送ストリーム、データストリーム、TSストリーム、IPストリーム、伝送セッション、IPセッション、上位レイヤーセッションなどと呼ぶことができる。ここでは、IP/UDPパケットのストリームと仮定する。例えば、t502010で表示された第1パケットストリーム、及びt502020で表示された第2パケットストリームをリンクレイヤーに伝達することができる。
それぞれのパケットストリームは、リンクレイヤーに伝達される前にMUXを経由することができる。それぞれ第1及び第2パケットストリームに属するIP/UDPパケットはMUXによって混ざってもよい。その後、マルチプレクシングされたIP/UDPパケットがリンクレイヤーに伝達されてもよい。
リンクレイヤーでは、前述したように、ヘッダー圧縮及び/又はパケットエンカプセレーション過程を行うことができる。ヘッダー圧縮過程は、実施例によって省略されてもよい。パケットエンカプセレーション過程によって入力パケットがリンクレイヤーパケットにエンカプセレーションされてもよい。
ヘッダー圧縮過程で各IPストリームに対するコンテキスト情報が抽出されてもよい。それぞれの圧縮されたIPストリームに対してコンテキストID(Context ID:CID)が与えられてもよい。例えば、第1パケットストリームに対してはCID1が与えられ、第2パケットストリームに対してはCID2が与えられてもよい。
パケットエンカプセレーション過程でそれぞれのインプットパケットは、リンクレイヤーパケットにエンカプセレーションされてもよい。例えば、分割(segmentation)が行われる場合、各リンクレイヤーパケットに対してセグメントID及び/又はセグメントシーケンス番号が与えられてもよい。セグメントIDは前述のSegment_IDフィールド、セグメントシーケンス番号は前述のSeg_SNフィールドに該当し得る。IPパケット#1が3つに分割された場合、それぞれのセグメントを有するリンクレイヤーパケットはそれぞれ、(SID1,SN1)、(SID1,SN2)、(SID1,SN3)のセグメントID、セグメントシーケンス番号が与えられてもよい。前述したように、セグメントIDは省略されてもよい。同図で、SIDはSegment IDを意味できる。
また、同じ上位レイヤーパケットストリームに属するパケットのデータを運搬するリンクレイヤーパケットには同一SIDが与えられてもよい。同図で、SIDはLIDと表示されている。例えば、第1パケットストリームに属するパケットを運搬するリンクレイヤーパケットは、LID1をSID値として有することができ、第2パケットストリームに属するパケットを運搬するリンクレイヤーパケットは、LID2をSID値として有することができる。
SID(Sub−stream ID)と上位レイヤーパケットストリーム間のマッピング情報は、シグナリングによって受信機に伝達されてもよい。SIDに対する構成情報(マッピング情報)から、受信機ではデコーディング/パーシングする対象パケットストリームをリンクレイヤーであらかじめ把握できる。
リンクレイヤーパケットは、フィジカルレイヤーでエンコーディング、インターリービングなどの前述したフィジカルレイヤープロセシング過程を経て放送信号として生成されてもよい。フィジカルレイヤープロセシングは、DP又はPLP単位で行われてもよい。この放送信号は、受信機(receiver)側に伝送されてもよい。実施例によって、リンクレイヤープロセシングは、フィジカルレイヤープロセシングの一部として行われてもよい。この場合、リンクレイヤープロセシングを行うハードウェアモジュールは、フィジカルレイヤーを管掌するハードウェアモジュールの一部であってもよい。
受信機は、放送信号を受信し、フィジカルレイヤープロセシングでデコーディングを行うことができる。受信機側のリンクレイヤーでは、フィルタリングを用いて所望のパケットストリームのみを処理することができる。このフィルタリングにはSID(Sub−stream ID)を用いることができる。このSIDに関する情報は、シグナリングを用いて送信機から受信機に伝達することができる。受信機は、リンクレイヤーで対象パケットストリームを識別し、それに対してパケットデカプセレーション、ヘッダーデコンプレッション過程を行うことができる。その後、パケットストリームを上位レイヤーに伝達することができる。例えば、SID=1のリンクレイヤーパケットがフィルタリングされてデカプセレーションされ、上位レイヤーに伝達されてもよい。受信機は、元の第1パケットストリーム(t502010)を取得することができる。所望のデータだけを処理するので、受信機側のシステム負荷を減る。
図127は、本発明の他の実施例に係る、SIDを用いてパケットストリームをフィルタリングする方法を示す図である。
同図に示す方法は、MUXがリンクレイヤーとフィジカルレイヤーとの間に位置する場合を仮定する。ここで、上位レイヤーはレイヤー3、IPレイヤー又はIP/UDPレイヤーなどを意味できる。
同様に、上位レイヤーは、第1パケットストリーム(t503010)、第2パケットストリーム(t503020)をリンクレイヤーに伝達することができる。リンクレイヤーは、それぞれのパケットストリームに対してヘッダー圧縮及び/又はパケットエンカプセレーションを行うことができる。前述したように、ヘッダー圧縮過程は省略されてもよい。
ヘッダー圧縮によってそれぞれのパケットストリームは圧縮され、圧縮されたパケットストリームに対してCIDが与えられてもよい。また、エンカプセレーション過程でそれぞれのインプットパケットはリンクレイヤーパケットにエンカプセレーションされ、セグメントID及び/又はセグメントシーケンス番号が与えられてもよい。また、それぞれの上位レイヤーパケットストリームを伝達するリンクレイヤーパケットに対して、SID(Sub−stream ID、図面ではLIDと表示されている。)が与えられてもよい。前述したように、SIDは、当該リンクレイヤーパケットのオプショナルヘッダーに含まれてもよい。
リンクレイヤーから出力されたリンクレイヤーパケットはMUXに入力されてマルチプレクシングされてもよい。その後、フィジカルレイヤーは、フィジカルレイヤープロセシングを行って放送信号を生成し、この放送信号を受信機に伝送することができる。
同様に、受信機は、シグナリングで伝達されたSID関連マッピング情報を用いて、所望のパケットストリームを運搬するリンクレイヤーパケットをフィルタリングすることができる。フィルタリングされたリンクレイヤーパケットは、デカプセレーション/ヘッダーデコンプレッション過程を経て上位レイヤーに伝達されてもよい。受信機は、このような方式によって元の第1パケットストリーム(t503010)を取得することができる。
図128は、本発明の一実施例に係る、オプショナルヘッダーの構成及びその関連フィールドを示す図である。
オプショナルヘッダーは、前述したヘッダーの前部の後に追加され得る。オプショナルヘッダーは、前述した追加ヘッダーの後に追加されてもよい。オプショナルヘッダーは、前述したように、SID及び/又はヘッダー拡張(Header_Extension())を含むことができる。SIDが含まれる場合、オプショナルヘッダー内で、SIDは、Header_Extension()の前に位置すればよい。
追加ヘッダーの後部には、前述したSIFフィールド及び/又はHEFフィールドが含まれてもよい。追加ヘッダーの種類によって、SIFフィールドだけが存在してもよく、HEFフィールドだけが存在してもよい。ここで、SIFフィールド、HEFフィールドは、前述したとおりであり、同図でそれぞれLフィールド、OPフィールドと表示されている。
SIFフィールドは、当該リンクレイヤーパケットのオプショナルヘッダーにSID(Link ID)が含まれているか否かを示すことができる。HEFフィールドは、当該リンクレイヤーパケットがオプショナルヘッダーを含むか否かを示すことができる。実施例によって、HEFフィールドは、当該リンクレイヤーパケットのオプショナルヘッダーにHeader_Extension()が含まれるか否かを示すこともできる。
SIFフィールドとHEFフィールドの値がそれぞれ0、0の場合、オプショナルヘッダーは存在せず、SIDも存在しなくてよい。0、1の場合、オプショナルヘッダーは存在するが、このオプショナルヘッダーにSIDが含まれていなくてもよい。1、0の場合、オプショナルヘッダーは存在しないが、追加ヘッダーの後にSIDが含まれていてもよい。この場合、SIDは、オプショナルヘッダーとは別個に追加されていてもよい。SIFフィールドとHEFフィールドの値がそれぞれ1、1である場合、オプショナルヘッダーは存在し、このオプショナルヘッダーにSIDが含まれていてもよい。
HEFフィールドが、Header_Extension()が存在するか否かを示す実施例であれば、SIFフィールドとHEFフィールドの値がそれぞれ0,0である場合、オプショナルヘッダーが存在しないことを示すことができる。0、1であれば、オプショナルヘッダーにHeader_Extension()だけが含まれた場合であることを示すことができる。1、0であれば、オプショナルヘッダーにSIDだけが含まれた場合であることを示すことができる。1,1であれば、オプショナルヘッダーにSIDとHeader_Extension()が順に含まれた場合を示すことができる。この場合は、オプショナルヘッダーは存在するが、その内部にヘッダー拡張情報はなく、SIDのみが含まれる場合を意味することができる。
実施例によって、HEFフィールドが、Header_Extension()が存在するか否かを示す場合に、SIFフィールドとHEFフィールドの追加ヘッダー内における位置によって、オプショナルヘッダー内におけるそれぞれSIDとHeader_Extension()の位置が決定されてもよい。
オプショナルヘッダーは、実施例によって省略されてもよい。オプショナルヘッダーが用いられないシステムの場合、HEFフィールドも省略されてよい。Header_Extension()も同様、将来の使用のために定義された拡張フィールドを含む情報であって、不要な場合には省略されてもよい。
図129は、本発明の更に他の実施例に係るオプショナルヘッダーの構造を示す図である。
同図は、オプショナルヘッダーがSID無しでHeader_Extension()だけを含む場合を示す図である。Header_Extension()部分は、ヘッダー拡張、ヘッダー拡張部分、ヘッダー拡張情報などと呼ぶこともできる。Header_Extension()部分は、前述したように、Extension_Typeフィールド、Extension_Lengthフィールド及び/又はExtension_Byteフィールドを含むことができる。
同図の実施例で、Header_Extension()は、ヘッダー拡張部分の長さを示すヘッダー拡張長さ部分(Header extension length)と残りのヘッダー拡張部分のフィールド(Set of extension fields)とに分けることができる。ヘッダー拡張長さ部分は、前述したExtension_Lengthフィールドに該当し得る。ヘッダー拡張部分のフィールドは、残りのExtension_Typeフィールド及び/又はExtension_Byteフィールドに該当してもよい。Extension_Byteフィールドは、実際ヘッダー拡張の情報を意味することができる。
図130は、本発明の更に他の実施例に係る、オプショナルヘッダーを構成する方案を示す図である。
分割(segmentation)の場合において、前述したように、分割に対する追加ヘッダーがベースヘッダーに追加されてもよい。この場合、追加ヘッダーは、前述したように、Seg_IDフィールドを省略してもよい。セグメントが順に伝送される場合、Seg_IDフィールド無しで、LSIフィールドとSeg_SNフィールドだけでも受信側でパケットを再組立てることができるためである。
しかし、Seg_IDフィールドが省略される場合において、実施例によって、オプショナルヘッダーがSeg_IDフィールドを含むことができる。この実施例で、オプショナルヘッダーがSeg_IDフィールドを含むか否かを示すために追加的なフィールドが含まれてもよい。
一番目の実施例(t506010)で、オプショナルヘッダーは、SID無しに、Header_Extension()を含んでいる。前述したように、Header_Extension()は、Header_Extension()の長さを示す部分と残りの部分とに分けることができる。このHeader_Extension()の最初ビットがSeg_IDフィールドを含むか否かを示すために割り当てられてもよい。この最初のビットが0の値を有する場合、当該オプショナルヘッダー又はHeader_Extension()には、セグメントID情報が含まれなくてもよい。Header_Extension()長さを示すフィールドが1バイト長である場合、最初のビット以外の残り7ビットがHeader_Extension()の長さを示すことができる。示された長さ分のHeader_Extension()が後続すればよい。
二番目の実施例(t506020)も同様、オプショナルヘッダーは、SID無しでHeader_Extension()を含んでおり、最初のビットが、セグメントID情報が存在するか否かを示すために割り当てられている。最初のビットが1の値を有する場合、Seg_IDフィールドが後続し得る。Seg_IDフィールドは、前述したように、当該セグメントが含まれるパケットのIDを示すことができる。その次に、必要によって、リザーブド(reserved)ビットが含まれても含まれなくてもよい。
その後、追加的なHEFフィールド(又はOPフィールド)が含まれてもよい。このHEFフィールドは、Seg_IDフィールドを含むオプショナルヘッダー部分に続いて追加的なオプショナルヘッダー部分がさらに存在するか否かを示すことができる。このHEFフィールドとは別個に全体オプショナルヘッダーが存在するか否かを示すHEFフィールド(前述した一般的なHEFフィールド)が追加ヘッダーに含まれていてもむよい(図示せず)。
この追加的なHEFフィールドが0の値を有する場合、それ以上の追加的なオプショナルヘッダー部分(例えば、Header_Extension()など)は存在しなくてもよい。この追加的なHEFフィールドが1の値を有する場合、一番目の実施例(t506010)のような構造の追加オプショナルヘッダー部分が後続すればよい。この場合、追加オプショナルヘッダー部分の最初のビットは0の値を有することができる。これは、重複することから、それ以上セグメントID情報を伝達する必要がないからである。実施例によって、他の情報がオプショナルヘッダーで伝達されることを示すために、この最初のビットが1の値を有することもできる。
実施例によって、前述したセグメントIDが存在するか否かを示すフィールドは、最初のビットではなく、他のビットに割り当てられてもよい。
図131は、本発明の更に他の実施例に係る、オプショナルヘッダーを構成する方案を示す図である。
前述した追加ヘッダーに関する実施例で、大部分の場合に対して追加ヘッダーはSIFフィールド及び/又はHEFフィールドを含む。実施例によって、これらの2つのフィールドが別個として存在せず、1ビットのフラグだけが追加ヘッダーに存在してもよい。この場合、オプショナルヘッダー内で当該オプショナルヘッダーの構成を指示することもできる。そのために、オプショナルヘッダーは、後述するT1及び/又はT2フィールドをさらに含むことができる。
同図の実施例(t507010)で、オプショナルヘッダーの前のヘッダーは、1ビットのHEFフィールド(又はOPフィールド)のみを含むことができる。このHEFフィールドが0の値を有する場合、オプショナルヘッダーが存在しないことを示すことができる。この場合、追加ヘッダーの後にオプショナルヘッダーは含まれなくてもよい。
HEFフィールドが1の値を有する場合、オプショナルヘッダーがさらに存在することを示すことができる。この場合、追加されるオプショナルヘッダーの1番目のビットはT1フィールドに割り当てられてもよい。T1フィールドの値によって、オプショナルヘッダーの構成を示すことができる。T1フィールドが0の値を有する場合、オプショナルヘッダーはSID情報を含むことができる。T1フィールドの次のビットからはSID情報が位置すればよい。
TIフィールドが1の値を有する場合、2番目のビットはT2フィールドに割り当てられてもよい。T2フィールドの値によって、続くオプショナルヘッダーの構成を指示することができる。T2フィールドの値が0の場合、オプショナルヘッダーは、Seg_IDフィールドを含むことができる。Seg_IDフィールドは、T2フィールドの次のビットから割り当てられ得る。T2フィールドの値が1の場合、オプショナルヘッダーは、Header_Extension()を含むことができる。Header_Extension()は、T2フィールドの次のビットから割り当てられ得る。Header_Extension()は、前述したように、Header_Extension()の長さを示す部分と、残りのHeader_Extension()のフィールドとに分けることができる。
同図の実施例(t507010)で説明しているオプショナルヘッダー構成方法は、実施例(t507020)のようにまとめることができる。T1フィールドが0の場合、T2フィールドは存在せず、2番目ビットからSID情報が位置している。T1フィールドが1の場合、T2フィールドが後続し、T2フィールドの値によって、Seg_IDフィールド又はHeader_Extension()がオプショナルヘッダーに位置し得る。
実施例によって、前述したT1、T2フィールドはそれぞれ、1番目のビット、2番目のビットではなく、他のビットに割り当てられてもよい。
図132は、本発明の更に他の実施例に係る、オプショナルヘッダーを構成する方案を示す図である。
実施例によって、前述したベースヘッダー又は追加ヘッダーは、OP_cnt(Optional header count)フィールドをさらに含むことができる。OP_cntフィールドは、ベースヘッダー又は追加ヘッダーのリザーブドビットに位置してもよく、既存のフィールドに代えて位置してもよい。例えば、HEFフィールド、SIFフィールドに代えて位置してもよい。
OP_cntフィールドは、2ビットフィールドであってもよい。このフィールドが00の値を有する場合、オプショナルヘッダーがないことを示すことができる。01の値を有する場合には1個、10の値を有する場合には2個、11の値を有する場合には3個のオプショナルヘッダーが存在することを示すことができる。オプショナルヘッダーは、ベースヘッダー又は追加ヘッダーの後に位置すればよい(t508010)。
それぞれのオプショナルヘッダーは、前述した実施例で説明したオプショナルヘッダーの構造を有することができる。それぞれのオプショナルヘッダーは、前述したオプショナルヘッダー構造の実施例のうち一つを有してもよく、実施例によって、それぞれのオプショナルヘッダーは異なる構造を有してもよい。例えば、追加されるオプショナルヘッダーは、同図の実施例(t508020)のような構造を有することができる。この構造は、前述したT1、T2フィールドを用いる構造であり、詳細な事項は、前述したとおりである。
図133は、本発明の更に他の実施例に係る、連鎖の場合におけるオプショナルヘッダーを構成する方案を示す図である。
前述した連鎖の場合において、追加ヘッダーは、Len_MSBフィールド、Countフィールド、HEFフィールド及び/又はComponent_Lengthフィールドなどを含むことができる。このような追加ヘッダーの後にオプショナルヘッダーがさらに追加されてもよい。一般に、Component_Lengthフィールドの後にオプショナルヘッダーが位置する。しかし、実施例によって、Component_Lengthフィールドは、オプショナルヘッダーの後に位置してもよい。
前述した追加ヘッダーのHEFフィールド(t509010)は、オプショナルヘッダが存在するか否かを示すことができる。HEFフィールドの値が0の場合、オプショナルヘッダーは存在しなくてもよい。この場合、HEFフィールドの後には、追加ヘッダーの残り部分であるCompoonent_Lengthフィールドが位置すればよく、このフィールドの後にオプショナルヘッダーは存在しなくてもよい。
HEFフィールドの値が1の場合、オプショナルヘッダーが存在できる。このオプショナルヘッダーは、後述するように構成されてもよい。
オプショナルヘッダーの1番目のビットは、SIFフィールドに割り当てられてもよい。SIFフィールドは、前述したように、SID情報が当該リンクレイヤーパケットに含まれるか否かを示すことができる。また、SIFフィールドは、SID情報が当該リンクレイヤーパケットのオプショナルヘッダーに含まれるか否かを示すことができる。実施例によって、SIFフィールドは、オプショナルヘッダーの1番目のビットではなく、他のビットに割り当てられてもよい。
SIFフィールドの後に、Header_Extension()の長さを示す長さフィールドが位置してもよい。この長さフィールドは、7ビットのサイズを有することができる。このサイズは実施にによって変更されてもよい。実施例によって、Heaader_Extension()の長さを示すフィールドは、オプショナルヘッダーの長さを示すこともでき、Header_Extension()の全長を示すこともでき、Header_Extension()から自身の長さを引いた長さを示することもでき、オプショナルヘッダー全長にComponent_Lengthフィールドの長さを全て加えた長さを示すこともできる。
SIFフィールドが0の値を有する場合、当該オプショナルヘッダーはSID情報を含まなくてもよい。この場合、Header_Extension()の長さフィールドの後にHeader_Extension()の残りのフィールドが位置すればよい。Component_Lengthフィールドがオプショナルヘッダーの後に位置する実施例では、Header_Extension()の残りのフィールドに続いてComponet_Lengthフィールドが位置してもよい。
SIFフィールドが1の値を有する場合、当該オプショナルヘッダーはSID情報を含むことができる。この場合、Header_Extension()の長さフィールドの後にSID情報が位置すればよい。このSID情報は、実施例によって1バイトのサイズを有することができる。SID情報が固定したサイズを有する場合、Header_Extension()の長さフィールドは、当該SID情報のサイズを示さなくてもよい。その次に、Header_Extension()の残りのフィールドが位置すればよい。Component_Lengthフィールドがオプショナルヘッダーの後に位置する実施例では、Header_Extension()の残りのフィールドの後にComponet_Lengthフィールドが位置してもよい。
図134は、本発明の更に他の実施例に係る、連鎖の場合におけるオプショナルヘッダーを構成する方案を示す図である。
本実施例は、前述した連鎖の場合におけるオプショナルヘッダー構成方案と類似している。連鎖の場合における追加ヘッダーにおいて、その後にオプショナルヘッダーがさらに追加されてもよい。同様に、一般に、Component_Lengthフィールドの後にオプショナルヘッダーが位置するが、実施例によって、Component_Lengthフィールドはオプショナルヘッダーの後に位置してもよい。
追加ヘッダーのHEFフィールド(t510010)は、オプショナルヘッダが存在するか否かを示すことができる。HEFフィールド値が0の場合、オプショナルヘッダーが存在せず、追加ヘッダーの残り部分であるComponent_LengthフィールドがHEFフィールドの後に位置すればよい。
HEFフィールド値が1の場合、SIFフィールドがHEFフィールドの後に位置してもよい。SIFフィールド値が0の場合、SIDフィールド無しでHeader_Extension()部分が後続してもよい。Header_Extension()の後にComponent_Lengthフィールドが位置してもよい。
SIFフィールド値が1の場合、SIDが後続してもよい。SIDの後に追加的なHEFフィールドが位置してもよく、この追加HEFフィールドの値が0の場合、Header_Extension()部分無しで、直ちにComponent_Lengthフィールドが位置してもよい。追加HEFフィールド値が1の場合、Header_Extension()部分が位置すればよい。このHeader_Extension()部分の1番目のビットは、前述したように、SIDが後に存在するか否かを示すことができる。SIDが既に伝送されており、重複であることから、このフィールド値は0に設定されてもよい。この1番目のビットの後にHeader_Extension()部分が位置し、その次にComponent_Lengthフィールドが位置してもよい。
実施例によって、Component_LengthフィールドがHEFフィールド(t510010)の直後に位置してもよく(追加ヘッダー)、その次にオプショナルヘッダーが前述の構造によって続いてもよい。
図135は、本発明の一実施例に係る放送信号を送信する方法を示す図である。
本発明の一実施例に係る放送信号を送信する方法は、放送サービスのサービスデータを生成する段階、サービスデータを伝送ストリームの複数個の伝送パケットにエンカプセレーションする段階、複数個の伝送パケットをリンクプロセシングしてリンクレイヤーパケットを生成する段階、放送信号を生成する段階、及び/又は放送信号を伝送する段階を含むことができる。
まず、送信側の第1モジュールは、放送サービスのサービスデータを生成することができる。送信側の第1モジュールはサービスプロバイダーであり、サービスを再生するために必要なデータを生成するモジュールであってもよい。サービスデータは、オーディオ/ビデオコンポーネント、キャプション、サービスシグナリング情報、SLTなどを含む、サービスと関連した全ての情報を意味することができる。
その後、送信側の第2モジュールは、生成されたサービスデータを複数個の伝送パケットにエンカプセレーションすることができる。ここで、第2モジュールは、IP/UDP処理を管掌するハードウェアモジュールであり、プロトコルスタック上でUDP、IPレイヤーでROUTE/MMTPパケットをIP/UDPパケットにエンカプセレーションする動作を行うモジュールであってもよい。ここで、伝送パケットは、IPパケットを意味することができる。実施例によって、IPの他、TSなどの他の伝送パケットが活用されてもよい。複数個の伝送パケットは、伝送ストリームを介して伝達されてもよい。ここで、伝送ストリームは、前述したパケットストリーム、IPストリーム、伝送セッション、上位レイヤーセッション、上位レイヤーパケットストリームなどを意味することができる。
送信側の第3モジュールは、伝送ストリームの複数個の伝送パケットをリンクプロセシングすることができる。リンクプロセシングによってリンクレイヤーパケットを出力することができる。ここで、それぞれのリンクレイヤーパケットは、前述したベースヘッダーを含むことができる。場合によって、いくつかのリンクレイヤーパケットは追加ヘッダーを含んでもよく、このうち、いくつかのリンクレイヤーパケットは、オプショナルヘッダーをさらに含んでもよい。
生成された複数個のリンクレイヤーパケットは、第3モジュールによって、フィジカルレイヤープロセシングされてもよい。フィジカルレイヤープロセシングによって放送信号が生成され、この放送信号が受信機に伝送されてもよい。これもまた第3モジュールで行うことができる。第3モジュールは、プロトコル上のリンクレイヤーに該当する動作及び/又はフィジカルレイヤーに該当する動作を行うハードウェアモジュールであってもよい。第3モジュールは、伝送に用いられるアンテナも含んでよい。実施例によって、リンクレイヤープロセシングは、フィジカルレイヤープロセシングの一部として行われてもよい。この場合、リンクレイヤープロセシングを行うハードウェアモジュールは、フィジカルレイヤーを管掌するハードウェアモジュール(第3モジュール)の一部であってもよい。実施例によって、それぞれのレイヤーを管掌するモジュールが別個に存在してもよい。すなわち、第3モジュールが、役割によって2つ以上に分離されてもよい。
本発明の他の実施例に係る放送信号を送信する方法において、少なくとも1つのリンクレイヤーパケットのオプショナルヘッダーはサブストリーム識別子を含み、サブストリーム識別子は、当該リンクレイヤーパケットが伝達する伝送ストリームをフィルタリングするために用いられてもよい。ここで、サブストリーム識別子は、前述したSID(Sub stream ID)に該当し得る。SIDは、前述したように、当該SIDを運搬するリンクレイヤーパケットが伝達するデータが、どの上位レイヤーパケットストリームのデータであるかを識別するために用いることができる。実施例によって、SIDは、サービスIDなどとして活用されてもよい。
本発明の更に他の実施例に係る放送信号を送信する方法において、複数個のリンクレイヤーパケットのうち、他の1つのリンクレイヤーパケットはリンクマッピングテーブルを含み、リンクマッピングテーブルは、一つのPLPによって伝達される伝送ストリームに関する情報を含むことができる。ここで、他の1つのリンクレイヤーパケットは、IPパケットを運搬するリンクレイヤーパケット(Packet Type=000)ではなく、リンクレイヤーシグナリングなどを運搬するリンクレイヤーパケット(Packet Type=100)を意味することができる。リンクマッピングテーブルは、前述したLMTに該当し得る。LMTは、前述したように特定PLPに対して、該PLPを介して伝達される上位レイヤーパケットストリームのリストを提供することができる。
本発明の更に他の実施例に係る放送信号を送信する方法において、リンクマッピングテーブルは、1つのPLPの識別子を含み、それぞれの伝送ストリームに関する情報は、当該伝送ストリームのIPアドレス及びUDPポート番号情報を含むことができる。LMTは、前述したように当該LMTと関係しているPLPのPLP ID情報を含み、該PLPを介して伝送されるパケットストリームに対して、該パケットストリームを識別し得るIP/UDP情報を含むことができる(Source IP address、Destination IPaddress、Source UDP port number、Destination UDP port numberなど)。
本発明の更に他の実施例に係る放送信号を送信する方法において、それぞれの伝送ストリームに関する情報は、サブストリーム識別子フラグフィールドをさらに含み、サブストリーム識別子フラグフィールドは、当該伝送ストリームを伝達するリンクレイヤーパケットのオプショナルヘッダーがサブストリーム識別子を含むか否かを示すことができる。ここで、サブストリーム識別子フラグは、前述したLMT内のSID_Flagフィールドに該当し得る。SID_Flagフィールドは、前述したIP/UDP情報によって識別されるパケットストリームを運搬するリンクレイヤーパケットが、SIDをそれらのオプショナルヘッダーに含んでいるか否かを示すことができる。また、このフィールドは、LMT内にSIDフィールドがあるか否かを示すことができる。
本発明の更に他の実施例に係る放送信号を送信する方法において、それぞれの伝送ストリームに関する情報は、サブストリーム識別子フィールドをさらに含み、サブストリーム識別子フィールドは、当該伝送ストリームを伝達するリンクレイヤーパケットのオプショナルヘッダーが有するサブストリーム識別子と同じ値を有することができる。ここで、サブストリーム識別子フィールドは、LMT内のSIDフィールドに該当し得る。LMT内のSIDフィールドは、前述したIP/UDP情報によって識別されるパケットストリームを運搬するリンクレイヤーパケットが有するSIDと同じ値を有することができる。LMTは、SIDフィールドとIP/UDP情報を用いて、上位レイヤーパケットストリームとSIDをマッピングさせることができる。
本発明の更に他の実施例に係る放送信号を送信する方法において、ベースヘッダーは、当該リンクレイヤーパケットに含まれる伝送パケットのタイプを示す情報、及び当該リンクレイヤーパケットのペイロード構成を示す情報を含むことができる。それぞれの情報は、前述したPacket_Typeフィールド及び/又はPCフィールドに該当し得る。
追加ヘッダーは、ベースヘッダーの情報によって指示されるリンクレイヤーパケットの構成によって、当該リンクレイヤーパケットに対する追加的な情報を含むことができる。追加ヘッダーは、前述したように、場合によって異なる構成を有することができ、それぞれ、当該リンクレイヤーパケットに関する情報を有することができる。
オプショナルヘッダーは、当該リンクレイヤーパケットの拡張されたヘッダー情報をさらに含み、拡張されたヘッダー情報は、サブストリーム識別子の後に位置してもよい。拡張されたヘッダー情報は、前述したHeader_Extension()に該当し得る。オプショナルヘッダーにSID及びHeader_Extension()の両方が含まれる場合に、Header_Extension()は、オプショナルヘッダー内でSIDの後に位置すればよい。
また、追加ヘッダーは、ベースヘッダーの後に位置し、オプショナルヘッダーは追加ヘッダーの後に位置してもよい。
本発明の一実施例に係る放送信号を受信する方法を説明する。この方法は、図示を省略している。
本発明の一実施例に係る放送信号を受信する方法は、受信側の第1モジュールが放送信号を受信する段階と、第1モジュールが放送信号をパーシングしてリンクレイヤーパケットを取得する段階と、第1モジュールがリンクレイヤーパケットをパーシングし、伝送ストリームに含まれる複数個の伝送パケットを取得する段階と、受信側の第2モジュールが伝送パケットを処理してサービスデータを得る段階と、及び/又は受信側の第3モジュールが伝送パケットを用いてサービスを提供する段階を含むことができる。実施例によって、受信側の第1モジュールは、リンクレイヤーパケットをデカプセレーションする前に、シグナリングで伝達されたSID情報を用いて、所望の伝送ストリームを運搬するリンクレイヤーパケットをフィルタリングすることができる。このリンクレイヤーパケットだけがデカプセレーションされてもよい。
本発明の実施例に係る放送信号を受信する方法は、前述した本発明の実施例に係る放送信号を送信する方法に対応し得る。放送信号を受信する方法は、放送信号を送信する方法で用いられるモジュール(例えば、送信側の第1、2、3モジュールなど)に対応するハードウェアモジュールで行うことができる。放送信号を受信する方法は、前述した放送信号を送信する方法の実施例に対応する実施例を有することができる。
前述した段階は、実施例によって省略されてもよく、類似/同一の動作を行う他の段階に取って代わってもよい。
図136は、本発明の一実施例に係る放送信号を送信する装置を示す図である。
本発明の一実施例に係る放送信号を送信する装置は、前述した送信側の第1、2及び/又は3モジュールを含むことができる。それぞれのブロック、モジュールは、前述したとおりである。
本発明の一実施例に係る放送信号を送信する装置及びその内部モジュール/ブロックは、前述した本発明の放送信号を送信する方法の実施例を実行することができる。
本発明の一実施例に係る放送信号を受信する装置を説明する。この装置は図示していない。
本発明の一実施例に係る放送コンテンツを受信する装置は、前述した受信側の第1モジュール、第2モジュール及び/又は第3モジュールを含むことができる。それぞれのブロック、モジュールは、前述したとおりである。
本発明の一実施例に係る放送信号を受信する装置及びその内部モジュール/ブロックは、前述した本発明の放送信号を受信する方法の実施例を実行することができる。
前述した装置内部のブロック/モジュールなどは、メモリに記憶された連続した過程を実行するプロセッサであってもよく、実施例によって装置の内/外部に設けられたハードウェアエレメントであってもよい。
前述したモジュールは、実施例によって省略されてもよく、類似/同一の動作を行う別のモジュールに代替されてもよい。
モジュール又はユニットは、メモリ(又は、記憶ユニット)に記憶された連続した過程を実行するプロセッサであってもよい。前述した実施例に記述された各段階は、ハードウェア/プロセッサによって実行することができる。前述した実施例に記述された各モジュール/ブロック/ユニットは、ハードウェア/プロセッサとして動作することができる。また、本発明が提示する方法はコードとして具現されるようにするこができる。このコードは、プロセッサが読み出し可能な記憶媒体に書き込まれ、装置(apparatus)が提供するプロセッサによって読み出されるようにすることができる。
説明の便宜のため、各図を個別に説明したが、各図に開示した実施例を組み合わせて新しい実施例として具現するように設計することも可能である。そして、通常の技術者の必要に応じて、以前に説明された実施例を実行するためのプログラムが記録されているコンピュータで読み出し可能な記録媒体を設計することも、本発明の権利範囲に属する。
本発明に係る装置及び方法は、上述したように、説明された実施例の構成と方法に限定されて適用されるものではなく、上述した実施例は、様々な変形が可能なように、各実施例の全部又は一部が選択的に組み合わされて構成されてもよい。
一方、本発明が提案する方法を、ネットワークデバイスに具備された、プロセッサが読み出し可能な記録媒体に、プロセッサが読み出し可能なコードとして具現することができる。プロセッサが読み出し可能な記録媒体は、プロセッサによって読み出されるデータが記憶されるいかなる種類の記録装置をも含む。プロセッサが読み出し可能な記録媒体の例には、ROM、RAM、CD−ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ記憶装置などがあり、また、インターネットを介した伝送などのようなキャリアウェーブの形態で具現されるものも含む。また、プロセッサが読み出し可能な記録媒体は、ネットワークで接続されたコンピュータシステムに分散されて、分散方式でプロセッサが読み出し可能なコードが記憶され、実行されてもよい。
また、以上では、本発明の好適な実施例について図示及び説明したが、本発明は、上述した特定の実施例に限定されず、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって、様々な変形実施が可能であることはもちろんであり、このような変形実施は、本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはならない。
そして、当該明細書では、物の発明及び方法の発明の両方が説明されており、必要に応じて、両発明の説明は補充的に適用されてもよい。
本発明の思想や範囲内で本発明の様々な変更及び変形が可能であることは当業者にとって明らかである。したがって、本発明は、添付の請求項及びその同等範囲内で提供される本発明の変更及び変形を含むように意図される。
本明細書において、装置の発明も方法の発明も言及されており、装置及び方法の発明に関する説明は互いに補完して適用されてもよい。
〔実施例〕
様々な実施例が、本発明を実施するための最良の形態において説明されている。