JP6300787B2 - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池モジュールに関する。
本願は、2013年3月28日に、日本に出願された特願2013−069401号及び2013年11月26日に、日本に出願された特願2013−243865号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
集光部材の光射出面に太陽電池素子を設置し、集光部材の内部を伝播した光を太陽電池素子に入射させて発電を行う太陽光発電装置として、特許文献1に記載の集光型太陽電池装置が知られている。特許文献1の集光型太陽電池装置は、蛍光性分子を含有する蛍光集光板と、蛍光集光板の端面に配置された太陽電池と、蛍光集光板に積層して配置され蛍光性分子の発光色と補色の関係にある色の光を反射させるか又は透過させる光学層と、を備えている。
国際公開第2011/162130号
特許文献1の集光型太陽電池装置によれば、色つきを抑制し、外観が損なわれることを抑制することが可能である。しかしながら、光学層が角度依存性を有しているため、視認角度によっては蛍光色が見えたり太陽光の入射角度によっては発電効率が低下したりする等の不具合が生じる場合があることが本発明者の検討によって明らかになっている。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、不具合を解消しつつ見た目の違和感や美感が損われることを抑制することができる太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用した。
(1)すなわち、本発明の第一の態様に係る太陽電池モジュールは、透明基材中に蛍光体が設けられてなり、光入射面から入射した光を前記蛍光体によって吸収し、前記蛍光体から放射された光を内部で伝播させて前記光入射面よりも面積の小さい光射出面から射出させる集光部材と、前記集光部材の前記光射出面に配置され、前記光射出面から射出された光を受光して電力を発生する太陽電池素子と、前記集光部材の光入射面又は前記光入射面と反対側の面の少なくとも一方に空気層を介して配置され、前記蛍光体の吸収スペクトルのピーク波長に対する透過率よりも前記蛍光体の発光スペクトルのピーク波長に対する透過率のほうが小さい吸収フィルターと、を含むことを特徴とする。
(2)上記(1)に記載の太陽電池モジュールでは、前記集光部材と前記吸収フィルターとの間には、スペーサーが配置されていてもよい。
(3)上記(2)に記載の太陽電池モジュールでは、前記スペーサーは球状又は円柱状であってもよい。
(4)上記(2)に記載の太陽電池モジュールでは、前記スペーサーが前記集光部材に接する部分の面積は、前記スペーサーが前記吸収フィルターに接する部分の面積よりも小さくてもよい。
(5)上記(2)から(4)までのいずれか一項に記載の太陽電池モジュールでは、前記スペーサーと前記集光部材との間には反射部材が配置されていてもよい。
(6)上記(1)から(5)までのいずれか一項に記載の太陽電池モジュールでは、前記集光部材の光入射面側に、赤外線を吸収する赤外線吸収フィルターが配置されていてもよい。
(7)上記(1)から(6)までのいずれか一項に記載の太陽電池モジュールでは、前記集光部材の光入射面側に前記吸収フィルターが設けられ、前記吸収フィルターの前記集光部材と反対側の面に反射防止層が配置されていてもよい。
(8)上記(1)から(7)までのいずれか一項に記載の太陽電池モジュールでは、前記吸収フィルターは、前記集光部材の光入射面側に配置された第1吸収フィルターと、前記集光部材の前記光入射面と反対側の面側に配置された第2吸収フィルターと、を含んでいてもよい。
(9)上記(8)に記載の太陽電池モジュールでは、前記第2吸収フィルターの前記集光部材と反対側の面に、反射層が配置されていてもよい。
(10)上記(9)に記載の太陽電池モジュールでは、前記反射層の前記第2吸収フィルターと反対側の面に、散乱層、黒色層、着色層のうちいずれかが配置されていてもよい。
(11)上記(8)に記載の太陽電池モジュールでは、前記第2吸収フィルターの前記集光部材と反対側の面に、散乱層が配置されていてもよい。
(12)上記(11)に記載の太陽電池モジュールでは、前記散乱層の前記第2吸収フィルターと反対側の面に、黒色層が配置されていてもよい。
(13)本発明の第二の態様に係る太陽電池モジュールは、透明基材中に蛍光体が設けられてなり、光入射面から入射した光を前記蛍光体によって吸収し、前記蛍光体から放射された光を内部で伝播させて前記光入射面よりも面積の小さい光射出面から射出させる集光部材と、前記集光部材の前記光射出面に配置され、前記光射出面から射出された光を受光して電力を発生する太陽電池素子と、前記集光部材の光入射面又は前記光入射面と反対側の面の少なくとも一方に空気層を介して配置され、前記蛍光体の発光スペクトルのピーク波長とは異なるピーク波長の発光スペクトルを有する蛍光体層と、を含んでいてもよい。
(14)上記(13)に記載の太陽電池モジュールでは、前記蛍光体層は、前記蛍光体から放射された光を吸収してもよい。
(15)上記(14)に記載の太陽電池モジュールでは、前記蛍光体層の発光スペクトルのピーク波長が可視光の波長域よりも大きくてもよい。
(16)上記(13)に記載の太陽電池モジュールでは、前記蛍光体層は、前記蛍光体の発光スペクトルのピーク波長とは異なるピーク波長の吸収スペクトルを有してもよい。
(17)上記(16)に記載の太陽電池モジュールでは、前記蛍光体層は、前記蛍光体の吸収スペクトルのピーク波長よりも短波長の光を吸収してもよい。
(18)上記(1)に記載の太陽電池モジュールでは、前記蛍光体から放射された光と前記蛍光体層から放射された光とが混色されることにより、前記蛍光体から放射された光よりも無彩色に近い光が形成されてもよい。
(19)本発明の第三の態様に係る太陽電池モジュールは、透明基材中に蛍光体が設けられてなり、光入射面から入射した光を前記蛍光体によって吸収し、前記蛍光体から放射された光を内部で伝播させて前記光入射面よりも面積の小さい光射出面から射出させる集光部材と、前記集光部材の前記光射出面に配置され、前記光射出面から射出された光を受光して電力を発生する太陽電池素子と、前記集光部材の光入射面又は前記光入射面と反対側の面の少なくとも一方に空気層を介して配置されたバンドパスフィルターと、を含み、
前記光入射面の法線と平行な方向から見たときの前記バンドパスフィルターの反射スペクトルを第1の反射スペクトルとし、前記光入射面の法線に対して30°〜90°の任意の角度で傾いた方向から見たときの前記バンドパスフィルターの反射スペクトルを第2の反射スペクトルとしたとき、前記第1の反射スペクトルのピーク波長が前記蛍光体の発光スペクトルのピーク波長よりも大きく、かつ、前記第2の反射スペクトルの反射帯域は前記角度が大きくなるにつれて短波長側にシフトしており、前記第2の反射スペクトルのうち少なくとも一つの反射スペクトルのピーク波長が前記蛍光体の発光スペクトルのピーク波長よりも小さいことを特徴とする。
(20)上記(19)に記載の太陽電池モジュールでは、前記バンドパスフィルターは、前記集光部材の光入射面側に配置された第1バンドパスフィルターと、前記集光部材の前記光入射面と反対側の面側に配置された第2バンドパスフィルターと、を含んでいてもよい。
(21)上記(20)に記載の太陽電池モジュールでは、前記第1バンドパスフィルターが赤色光を反射するように構成されており、前記第1バンドパスフィルターの前記集光部材と反対側の面に、青色光を反射する第3バンドパスフィルターが配置されていてもよい。
(22)上記(19)から(21)までのいずれか一項に記載の太陽電池モジュールでは、前記バンドパスフィルターの前記集光部材と反対側に、前記蛍光体の吸収スペクトルのピーク波長に対する透過率よりも前記蛍光体の発光スペクトルのピーク波長に対する透過率のほうが小さい吸収フィルターが配置されていてもよい。
(23)本発明の第四の態様に係る太陽電池モジュールは、透明基材中に蛍光体が設けられてなり、光入射面から入射した光を前記蛍光体によって吸収し、前記蛍光体から放射された光を内部で伝播させて前記光入射面よりも面積の小さい光射出面から射出させる集光部材と、前記集光部材の前記光射出面に配置され、前記光射出面から射出された光を受光して電力を発生する太陽電池素子と、前記集光部材の光入射面又は前記光入射面と反対側の面の少なくとも一方に空気層を介して配置されたバンドパスフィルターと、を含み、前記蛍光体から放射された光と前記バンドパスフィルターによって反射された光とが混色されることにより、前記蛍光体から放射された光よりも無彩色に近い光が形成されることを特徴とする。
(24)本発明の第五の態様に係る太陽電池モジュールは、透明基材中に蛍光体が設けられてなり、光入射面から入射した光を前記蛍光体によって吸収し、前記蛍光体から放射された光を内部で伝播させて前記光入射面よりも面積の小さい光射出面から射出させる集光部材と、前記集光部材の前記光射出面に配置され、前記光射出面から射出された光を受光して電力を発生する太陽電池素子と、前記集光部材の光入射面に配置された第1バンドパスフィルターと、前記集光部材の前記光入射面と反対側の面に配置された第2バンドパスフィルターと、前記第2バンドパスフィルターの前記集光部材と反対側の面に配置された反射層と、を含み、前記光入射面の法線と平行な方向から見たときの、前記第1バンドパスフィルター及び前記第2バンドパスフィルターのそれぞれの反射スペクトルを第1の反射スペクトルとし、前記光入射面の法線に対して30°〜90°の任意の角度で傾いた方向から見たときの、前記第1バンドパスフィルター及び前記第2バンドパスフィルターのそれぞれの反射スペクトルを第2の反射スペクトルとしたとき、前記第1の反射スペクトルのピーク波長が前記蛍光体の発光スペクトルのピーク波長よりも大きく、かつ、前記第2の反射スペクトルの反射帯域は前記角度が大きくなるにつれて短波長側にシフトしており、前記第2の反射スペクトルのうち少なくとも一つの反射スペクトルのピーク波長が前記蛍光体の発光スペクトルのピーク波長よりも小さいことを特徴とする。
(25)上記(24)に記載の太陽電池モジュールでは、前記第2バンドパスフィルターの前記第1の反射スペクトルのピーク波長が、前記第1バンドパスフィルターの前記第1の反射スペクトルのピーク波長よりも長波長側にシフトしていてもよい。
(26)上記(24)又は(25)に記載の太陽電池モジュールでは、前記反射層は、自身に入射する光を異方的に反射してもよい。
(27)上記(24)から(26)までのいずれか一項に記載の太陽電池モジュールでは、前記反射層は、自身に入射する光を異方的に散乱する散乱層と、前記散乱層の前記第2バンドパスフィルターと反対側の面に配置された反射板と、を含んでいてもよい。
(28)上記(24)から(27)までのいずれか一項に記載の太陽電池モジュールでは、前記第1バンドパスフィルター及び前記第2バンドパスフィルターの少なくとも一方が、前記集光部材に光学的に密着していてもよい。
(29)本発明の第六の態様に係る太陽光発電装置は、上記(1)から(28)までのいずれか一項に記載の太陽電池モジュールを含むことを特徴とする。
本発明によれば、不具合を解消しつつ見た目の違和感や美感が損われることを抑制することができる太陽電池モジュールを提供することができる。
第1実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 蛍光体の発光特性及び吸収特性を示す図である。 吸収色素の吸収特性を示す図である。 吸収フィルターに用いた吸収色素の吸収特性を示す図である。 集光板に分散された蛍光体の発光特性及び吸収特性を吸収色素の吸収特性とともに示す図である。 太陽電池モジュールの適用例を示す図である。 太陽電池モジュールの適用例を示す図である。 太陽電池モジュールの適用例を示す図である。 第2実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 円柱状のスペーサーを示す斜視図である。 第3実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第4実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第5実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 赤外線吸収フィルターの吸収特性を示す図である。 第6実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 反射防止層の反射特性を示す図である。 第7実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第7実施形態に係る太陽電池モジュールの作用を説明するための図である。 第8実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第9実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第10実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第11実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第12実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第13実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第14実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第15実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第16実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第17実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第18実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第19実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 集光板に分散された蛍光体の発光特性及び吸収特性を蛍光体層の吸収特性とともに示す図である。 第20実施形態に係る太陽電池モジュールにおいて、集光板に分散された蛍光体の発光特性及び吸収特性を蛍光体層の発光特性及び吸収特性とともに示す図である。 第21実施形態に係る太陽電池モジュールにおいて、集光板に分散された蛍光体の発光特性及び吸収特性を蛍光体層の発光特性及び吸収特性とともに示す図である。 第22実施形態に係る太陽電池モジュールにおいて、集光板に分散された蛍光体の発光特性及び吸収特性を蛍光体層の発光特性及び吸収特性とともに示す図である。 DeepUV励起発光分子の例を示す図である。 DeepUV励起発光分子の例を示す図である。 DeepUV励起発光分子の例を示す図である。 DeepUV励起発光分子の例を示す図である。 蛍光体層の蛍光材料の例を示す図である。 蛍光体層の蛍光材料の例を示す図である。 第23実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 集光板に分散された蛍光体の発光特性及び吸収特性をバンドパスフィルターの反射特性とともに示す図である。 バンドパスフィルターの正面入射時の透過特性及び反射特性を示す図である。 バンドパスフィルターの反射特性の入射角依存性を集光板に分散された蛍光体の発光特性及び吸収特性とともに示す図である。 バンドパスフィルターの反射特性の入射角依存性を集光板に分散された蛍光体の発光特性及び吸収特性とともに示す図である。 第23実施形態に係る太陽電池モジュールの作用を説明するための図である。 第24実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第25実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第3バンドパスフィルターの正面入射時の反射特性を第1バンドパスフィルター及び第2バンドパスフィルターの正面入射時の透過特性及び反射特性とともに示す図である。 第3バンドパスフィルターの正面入射時の反射特性を第1バンドパスフィルター及び第2バンドパスフィルターの正面入射時の透過特性及び反射特性とともに示す図である。 第3バンドパスフィルターの正面入射時の反射特性を第1バンドパスフィルター及び第2バンドパスフィルターの反射特性の入射角依存性とともに示す図である。 第26実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第27実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第28実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第29実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 集光板に分散された蛍光体の発光特性及び吸収特性を第1バンドパスフィルター及び第2バンドパスフィルターの反射特性とともに示す図である。 第29実施形態に係る太陽電池モジュールの作用を説明するための図である。 第29実施形態に係る太陽電池モジュールの作用を説明するための図である。 第30実施形態に係る太陽電池モジュールにおいて、集光板に分散された蛍光体の発光特性及び吸収特性を第1バンドパスフィルター及び第2バンドパスフィルターの反射特性とともに示す図である。 第30実施形態に係る太陽電池モジュールの作用を説明するための図である。 第30実施形態に係る太陽電池モジュールの作用を説明するための図である。 第31実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第32実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 第33実施形態に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。 太陽光発電装置の概略構成図である。
以下、本発明を詳しく説明する。尚、以下の図面においては、各構成要素を認識可能な大きさとするために、各構成要素の縮尺を適宜変更している。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る太陽電池モジュール1を示す断面図である。
図1に示すように太陽電池モジュール1は、集光板2(集光部材)と、集光板2の端面2cから射出された光を受光する太陽電池素子3と、集光板2の第1主面2a側に空気層7を介して配置された第1吸収フィルター4と、集光板2の第1主面2aとは反対側の第2主面2b側に空気層7を介して配置された第2吸収フィルター5と、集光板2と太陽電池素子3と第1吸収フィルター4と第2吸収フィルター5とを一体に保持する枠体6と、を備えている。
第1主面2aは、特許請求の範囲に記載の光入射面に相当する。第2主面2bは、特許請求の範囲に記載の光入射面と反対側の面に相当する。端面2cは、特許請求の範囲に記載の光射出面に相当する。以下の説明においては、第1吸収フィルター4及び第2吸収フィルター5を総称して「吸収フィルター」と称することがある。
集光板2は矩形板状であり、そのサイズは一例として、一辺の長さが20cm程度、厚みが4mm程度である。
集光板2は、透明基材20中に、蛍光体21を分散させた蛍光集光板である。集光板2は、第1主面2aから入射した光を蛍光体21によって吸収し、蛍光体21から放射された光を内部で伝播させて第1主面2aよりも面積の小さい端面2cから射出させる。
透明基材20は、PMMA等のアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂などの透明性の高い有機材料、もしくはガラスなどの透明性の無機材料からなる。本実施形態では、透明基材20としてPMMA樹脂(屈折率1.49)を用いる。集光板2は、このPMMA樹脂中に蛍光体21を分散させて形成されている。尚、この集光板2の屈折率は、分散させている蛍光体21の量が少ないため、PMMA樹脂と同程度の1.50となっている。
蛍光体21は、紫外光または可視光を吸収して可視光または赤外光を発光し放射する光機能材料である。光機能材料としては、有機蛍光体が挙げられる。
このような有機蛍光体としては、クマリン系色素、ペリレン系色素、フタロシアニン系色素、スチルベン系色素、シアニン系色素、ポリフェニレン系色素,キサンテン系色素,ピリジン系色素、オキサジン系色素、クリセン系色素、チオフラビン系色素、ペリレン系色素、ピレン系色素、アントラセン系色素、アクリドン系色素、アクリジン系色素、フルオレン系色素、ターフェニル系色素、エテン系色素、ブタジエン系色素、ヘキサトリエン系色素、オキサゾール系色素、クマリン系色素、スチルベン系色素、ジ−およびトリフェニルメタン系色素、チアゾール系色素、チアジン系色素、ナフタルイミド系色素、アントラキノン系色素等が好適に使用され、具体的には、3−(2’−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン6)、3−(2’−ベンゾイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン7)、3−(2’−N−メチルベンゾイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン30)、2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロ−8−トリフルオロメチルキノリジン(9,9a,1−gh)クマリン(クマリン153)などのクマリン系色素や、クマリン色素系染料であるベーシックイエロー51や、ソルベントイエロー11、ソルベントイエロー116などのナフタルイミド系色素や、ローダミンB、ローダミン6G、ローダミン3B、ローダミン101、ローダミン110、スルホローダミン、ベーシックバイオレット11、ベーシックレッド2などのローダミン系色素、1−エチル−2−〔4−(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル〕ピリジニウム−パークロレート(ピリジン1)などのピリジン系色素、さらには、シアニン系色素、あるいはオキサジン系色素などが用いられる。
尚、蛍光体21として無機蛍光体を用いることもできる。
さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料など)も、蛍光性があれば本発明の蛍光体として使用可能である。
本実施形態の場合、集光板2の内部には、1種類の蛍光体21が分散されている。蛍光体21は、橙色光を吸収して赤色の蛍光を放射する。本実施形態では、蛍光体21としてBASF社製LumogenR305(商品名)を用いる。蛍光体21の混合比率は、透明基材(PMMA樹脂)に対して質量パーセント濃度を0.02wt%とした。
枠体6は、アルミニウム等のフレームからなり、集光板2の外周部を保持するとともに、太陽電池素子3と第1吸収フィルター4と第2吸収フィルター5とを集光板2とともに保持している。集光板2の各端面2cは、枠体6や図示しないシール部材によって気密に封止されるともに、外光(太陽光)が照射されないように枠体6等によって遮光されている。
図2は、本実施形態で用いられる蛍光体21の発光特性及び吸収特性を示す図である。
図2において、横軸は波長(nm)、左側の縦軸は吸光度、右側の縦軸は発光強度(a.u.)である。符号Sp1は蛍光体21の発光スペクトル、符号Sp2は蛍光体21の吸収スペクトルである。
図2に示すように、蛍光体21の発光スペクトルSp1は、概ね610nmにピーク波長を有する。蛍光体21の吸収スペクトルSp2は、概ね570nmにピーク波長を有する。蛍光体21は、概ね600nm以下の波長の光を吸収する。
尚、1種類の蛍光体21を用いる場合に限らず、複数種類(2種類もしくは3種類以上)の蛍光体を用いてもよい。
図1に戻り、太陽電池素子3は、受光面が集光板2の端面2cに対向して配置されている。この太陽電池素子3は、端面2cと光学接着されていることが好ましい。太陽電池素子3としては、シリコン系太陽電池、化合物系太陽電池、量子ドット太陽電池、有機系太陽電池などの公知の太陽電池を使用することができる。中でも、化合物半導体を用いた化合物系太陽電池や量子ドット太陽電池は、高効率な発電が可能であることから、太陽電池素子3として好適である。本実施形態では、太陽電池素子3として、蛍光体21の発光スペクトルのピーク波長(610nm)において高効率を示す化合物系太陽電池であるGaAs太陽電池を用いる。
他にも、化合物系太陽電池としては、InGaP、GaAs、InGaAs,AlGaAs、Cu(In,Ga)Se、Cu(In,Ga)(Se,S)、CuInS、CdTe、CdS等が挙げられる。また、量子ドット太陽電池としては、Si、InGaAs等が挙げられる。ただし、価格や用途に応じて、Si系や有機系など他の種類の太陽電池を用いることもできる。
太陽電池素子3の寸法の一例としては、縦幅が4mm程度である。太陽電池素子3の縦幅は、集光板2の厚みと概ね等しい。
第1吸収フィルター4及び第2吸収フィルター5の各々は、透明板中に、蛍光を吸収する吸収色素を分散させた蛍光吸収板である。吸収色素は、汎用の吸収色素を用いることができる。
図3は、吸収色素の吸収特性を示す図である。図3において、横軸は波長(nm)、縦軸は吸光度(a.u.)である。
図3に示すように、各吸収色素の吸収スペクトルのピーク波長は互いに異なる。透明板中に分散させる吸収色素として複数の吸収色素を組み合わせることにより、特定の波長帯域の光を吸収可能な吸収フィルターを得ることができる。例えば、吸収色素は、インディゴ社製の吸収色素を用いることができる。
図4は、本実施形態に係る吸収フィルターに用いた吸収色素の吸収特性を示す図である。図4において、横軸は波長(nm)、縦軸は吸光度(a.u.)である。
本実施形態では、吸収フィルターとして厚みが0.5mmのPMMA板に、図4に示すように、インディゴ社製ABS626、ABS647、ABS674、ABS691を0.02%ずつ混入したものを用いる。これにより、概ね600nm〜720nmの波長を吸収可能な吸収フィルターを得ることができる。そのため、発光スペクトルのピーク波長が概ね610nmである蛍光体の発光を見えにくくすることができる。
吸収フィルターに分散させた吸収色素は、バインダーとなるPMMA樹脂に溶解している。吸収色素は溶解させることで散乱が生じにくくなる。散乱が生じると、太陽光の散乱により表面のぎらつき感が大きくなったり、集光板に太陽光が入射する確率が低下したりする場合がある。そのため、吸収フィルターには散乱が生じにくくすることが望ましい。
吸収フィルターの選定は、集光板に分散させる蛍光体の種類に合わせて選定すればよい。特に、人間の眼が感じる波長帯域の光をカットできればよいため、吸収フィルターとしては、可視光領域(概ね380nm〜780nmの波長)についてカットできる吸収フィルターを用いればよい。
図5は、本実施形態に係る集光板2に分散された蛍光体21の発光特性及び吸収特性を吸収色素の吸収特性とともに示す図である。図5において、横軸は波長(nm)、縦軸は吸収特性に関しては吸光度であり発光特性に関しては発光強度である。符号Sp1は蛍光体21の発光スペクトル、符号Sp2は蛍光体21の吸収スペクトル、符号Sp3は吸収フィルターの吸収スペクトルである。
図5に示すように、本実施形態においては、吸収フィルターは、蛍光体21の吸収スペクトルSp2のピーク波長に対する吸光度よりも蛍光体21の発光スペクトルSp1のピーク波長に対する吸光度のほうが大きい。言い換えると、吸収フィルターは、蛍光体21の吸収スペクトルSp2のピーク波長に対する透過率よりも蛍光体21の発光スペクトルSp1のピーク波長に対する透過率のほうが小さい。
具体的には、吸収フィルターの吸収スペクトルSp3の形状が蛍光体21の発光スペクトルSp1を覆うような形状となっている。吸収フィルターは、蛍光体21の発光スペクトルSp1の短波長側の端部の波長よりも長い波長域において吸収特性を有しており、かつ、蛍光体21の発光スペクトルSp1の短波長側の端部の波長からピーク波長に向けて吸光度が大きくなっている。吸収フィルターの吸収スペクトルSp3のピーク波長と蛍光体21の発光スペクトルSp1のピーク波長とが概ね一致している。ここで、「蛍光体21の発光スペクトルSp1の短波長側の端部の波長」を、蛍光体21の発光スペクトルSp1のピーク波長における強度の5%の強度になる波長と定義する。
蛍光体21が有機蛍光体、無機蛍光体のいずれの場合であっても、ストークスシフトによって蛍光体21の発光スペクトルSp1は吸収スペクトルSp2よりも長波長側にずれる。蛍光体21の発光スペクトルSp1と吸収スペクトルSp2とは重ならない領域が大きい。そのため、蛍光体21の発光スペクトルSp1の大部分を吸収可能な吸収フィルターを設けることができる。従って、吸収フィルターにより、外部から入射する太陽光に対して蛍光体21の吸収成分は略100%透過させて、蛍光体21の発光成分の大部分を吸収させることができる。
集光板2の見た目の色は、用いられる蛍光体21の発光色である。本実施形態によれば、吸収フィルターにより蛍光体21の発光が吸収されるため、集光板2の見た目の色は、黒っぽい色や褐色系の色となる。その結果、見た目の違和感といった課題を解決することができる。また、吸収フィルターを設けても、蛍光体21の吸収スペクトルSp2に対する影響はほとんどないため、発電効率を低下させることもない。
本実施形態の集光板2は赤色光を発光する蛍光体21が分散されているため、集光板2を上下から見たときの色は赤色である。赤色は、人によっては眼につき易く違和感を持たれることが多い。このような集光板2を屋根や壁に設けるのは不向きである。本実施形態によれば、発電機能を損なうことなく太陽電池モジュール1の見た目の色を変えることができる。
本実施形態によれば、集光板2に分散されている蛍光体21の発光スペクトルSp1のピーク波長と吸収フィルターの吸収スペクトルSp3のピーク波長とが概ね一致しているため、集光板2から発光して上下に抜け出てきた光を吸収フィルターに十分に吸収させることができる。そのため、太陽電池モジュール1の見た目の色を略黒色にすることができる。従って、不具合を解消しつつ見た目の違和感や美感が損われることを抑制することができる太陽電池モジュール1を提供することができる。
ここで、集光板2の上下に設置した吸収フィルターは必ずしも同一のものでなくてもよい。太陽電池モジュール1の上下面の見え方は、必ずしも同じ見え方でなくてもよく、使用者の好みに合わせて調整することができる。吸収フィルターの特性としては、(1)濃度、(2)色調がある。集光板2の上下に設置する吸収フィルターにおいて、上記(1)、(2)どちらかを変えてもいいし、どちらとも変えてもよい。
本実施形態に係る吸収フィルターにより、太陽電池モジュール1の色は赤色から黒っぽい褐色になった。屋根等に設けた場合、赤色のままでは屋根の色との違和感を持つことが多いが、吸収フィルターを設けることにより、屋根の色との違和感を小さくすることができた。また、蛍光体21の吸収帯域に対しては太陽光を略100%透過させるため、太陽光の集光板2への入射効率が低下することがなく、発電量が低減することはなかった。
図6A〜図6Cは、太陽電池モジュール1の適用例を示す図である。
図6Aは、カーポートへの適用例を示す図である。図6Bは、窓への適用例を示す図である。図6Cは、ビルの壁への適用例を示す図である。
図6Aに示すように、カーポートにおいて赤色を発光する蛍光体21が分散された集光板2をそのまま適用すると、車が赤く見えてしまい、車の見た目に違和感を持つことがある。これに対し、本実施形態によれば、吸収フィルターの作用により、車が赤く見えることがないため、車の見た目に違和感を持つことを抑制できる。さらに、特に夏においては、強烈な直射日光を防ぐことができるので、車内の温度上昇や車内の物品の劣化を抑制することができる。
また、本実施形態の太陽電池モジュール1では集光板2が樹脂で形成されているため、従来のシリコン基板を敷き詰めた構成の太陽電池モジュールに比べて、重量が40%程度に軽量化できる。カーポートに従来の重い太陽電池モジュールを設置する場合には、支柱や土台を耐荷重設計にしなければならないため、高コストとなる。また、設置場所によっては重量の関係で太陽電池モジュールを設置できない場合がある。これに対し、本実施形態によれば、カーポートと略同じ重量で太陽電池モジュール1を組み込むことができる。
図6Bに示すように、窓において赤色を発光する蛍光体21が分散された集光板2をそのまま適用すると、室内に赤色の光が入射し、違和感を持つことがある。また、窓を外観から見ても、赤色は周囲の景観に与える影響が大きいため、景観を損ねてしまうことがある。これに対し、本実施形態によれば、吸収フィルターの作用により、違和感や景観を損ねるといった悪影響を抑制することができる。さらに、特に夏においては、強烈な直射日光を防ぐことができるので、室内の温度上昇や室内の物品の劣化を抑制することができる。
また、窓においても、カーポートと同様に軽量化を生かした設置ができる。
図6Cに示すように、ビルの壁において赤色を発光する蛍光体21が分散された集光板2をそのまま適用すると、ビルの壁が赤く見えてしまい、ビルの見た目に違和感を持つことがある。これに対し、本実施形態によれば、吸収フィルターの作用により、ビルの壁が赤く見えることがないため、ビルの見た目に違和感を持つことが抑制される。
また、ビルの壁においても、カーポートと同様に軽量化を生かした設置ができる。ビルの壁面に従来の重い太陽電池モジュールを設置するには、壁面に垂直に固定する必要がある。そのため、屋根に設置するよりも強固な固定方法で行わなければならず、太陽電池モジュールの設置領域が限定されてしまう。これに対し、本実施形態によれば、従来よりも軽い太陽電池モジュール1を用いているため、強固な固定方法を必要としない。従って、太陽電池モジュール1の設置領域を大幅に拡大することができる。
尚、本実施形態では、吸収フィルターが、集光板2の第1主面2a側に空気層7を介して配置された第1吸収フィルター4と、集光板2の第2主面2b側に空気層7を介して配置された第2吸収フィルター5と、を有する構成を挙げて説明したが、これに限らない。
例えば、吸収フィルターが、集光板2の第1主面2a側に空気層7を介して配置された第1吸収フィルター4のみを有していてもよいし、集光板2の第2主面2b側に空気層7を介して配置された第2吸収フィルター5のみを有していてもよい。すなわち、吸収フィルターは、集光板2の第1主面2a又は第2主面2bの少なくとも一方に空気層7を介して配置されていればよい。
[第2実施形態]
図7は、本発明の第2実施形態に係る太陽電池モジュール100を示す断面図である。
図7においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図7に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール100は、集光板2と吸収フィルターとの間に、スペーサー8が配置されている点が第1実施形態の太陽電池モジュール1と異なる。
尚、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
スペーサー8は、集光板2の第1主面2aと第1吸収フィルター4との間、集光板2の第2主面2bと第2吸収フィルター5との間の各々に、複数配置されている。複数のスペーサー8は、ランダムに配置されている。スペーサー8は球状であり、そのサイズは一例として、直径1mm程度である。本実施形態では、スペーサー8としてPMMA樹脂(屈折率1.49)を用いる。
仮に、吸収フィルターと集光板とが接触すると、集光板の内部を伝播する光が吸収フィルターに入り込む。これに対し、本実施形態によれば、スペーサー8により集光板2と吸収フィルターとの間の間隔を一定に保持できるとともに、吸収フィルターと集光板2とが接触することが抑制される。従って、集光板2の内部を伝播する光が吸収フィルターに入り込むことを抑制することができる。
また、本実施形態のスペーサー8は球状であるため、スペーサー8と集光板2とが点接触する。そのため、スペーサー8と集光板2との接触面積を最小限に抑えることができ、集光板2の内部を伝播する光が吸収フィルターに入り込むことを確実に抑制することができる。
尚、本実施形態では、スペーサー8としてPMMA樹脂を用いた例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、スペーサー8としてシリコン樹脂を用いてもよいし、その他の樹脂を用いてもよい。また、ゴム等の弾力性のある緩衝材を用いてもよい。緩衝材を用いることで、外部からの打撃や荷重がかかった際の衝撃を和らげることができ、外部からの衝撃に耐性の強いデバイスとすることができる。
また、本実施形態では、スペーサー8が球状である例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、図8に示すように、スペーサー80が円柱状であってもよい。この場合のサイズは、一例として、直径1mm程度、長さ1cm程度である。
この構成であっても、集光板2の内部を伝播する光が吸収フィルターに入り込むことを確実に抑制することができる。また、スペーサー80が円柱状であるため、スペーサー80と吸収フィルターとが線接触するとともに、スペーサー80と集光板2が線接触する。
そのため、円柱状のスペーサー80によれば、球状のスペーサー8に比べて、外部からの衝撃を分散させ易くなる。
本願発明者は、スペーサーを円柱状とした場合の効果を検証するために、円柱状のスペーサー80と球状のスペーサー8とで衝撃に対する耐性を比較した。以下、これらの比較結果について説明する。
円柱状のスペーサー80を有する太陽電池モジュール及び球状のスペーサー8を有する太陽電池モジュールの各々に、直径38mm、重さ226gの鋼球を高さ1mから落下させる実験を行い、衝撃に対する耐性を確認した。
その結果、球状のスペーサー8を有する太陽電池モジュールでは、吸収フィルターに傷が生じた。これに対し、円柱状のスペーサー80を有する太陽電池モジュールには、傷が生じなかった。このようにスペーサーの形状を変えることで、衝撃に対する耐性を改善することができた。
[第3実施形態]
図9は、本発明の第3実施形態に係る太陽電池モジュール101を示す断面図である。
図9においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図9に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール101は、集光板2と吸収フィルターとの間にスペーサー81が配置されており、スペーサー81が集光板2に接する部分の面積はスペーサー81が吸収フィルターに接する部分の面積よりも小さい点が第2実施形態の太陽電池モジュール100と異なる。
尚、本実施形態において第2実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
スペーサー81は、集光板2の第1主面2aと第1吸収フィルター4との間、集光板2の第2主面2bと第2吸収フィルター5との間の各々に、複数配置されている。複数のスペーサー81は、一定の間隔を空けて配置されている。スペーサー81は三角柱状であり、そのサイズは一例として、一辺5mm程度、長さ1cm程度である。スペーサー81の底辺が吸収フィルターに接しており、スペーサー81の頂点が集光板2に接している。
本実施形態においても、集光板2の内部を伝播する光が吸収フィルターに入り込むことを確実に抑制することができる。また、スペーサー81が三角柱状であるため、スペーサー81と吸収フィルターとが面接触し、且つ、スペーサー81と集光板2とが線接触する。そのため、三角柱状のスペーサー81によれば、球状のスペーサー8に比べて、外部からの衝撃を分散させ易くなる。従って、衝撃に対する耐性を改善することができる。
尚、本実施形態では、複数のスペーサー81が一定の間隔を空けて配置されている例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、複数のスペーサー81がランダムに配置されていてもよい。
[第4実施形態]
図10は、本発明の第4実施形態に係る太陽電池モジュール102を示す断面図である。図10においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図10に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール102は、集光板2と吸収フィルターとの間にスペーサー82が配置されており、スペーサー82と集光板2との間に反射層9(反射部材)が配置されている点が第3実施形態の太陽電池モジュール101と異なる。
尚、本実施形態において第3実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
スペーサー82は、集光板2の第1主面2aと第1吸収フィルター4との間、集光板2の第2主面2bと第2吸収フィルター5との間の各々に、複数配置されている。複数のスペーサー82は、一定の間隔を空けて配置されている。スペーサー82は三角柱状であり、そのサイズは一例として、一辺5mm程度、長さ1cm程度である。本実施形態では、スペーサー82の底辺が反射層9に接しており、スペーサー82の頂点が吸収フィルターに接している。
反射層9としては、ESR(Enhanced Specular Reflector)反射フィルム(3M社製)等の誘電体多層膜からなる反射層を用いることができる。
本材料を用いれば、可視光下において98%以上の高い反射率を実現できる。尚、反射層9としては、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)等の金属膜からなる反射層を用いてもよい。
本実施形態によれば、スペーサー82の集光板2側の部分の面積が大きくなっても、集光板2の内部を伝播する光が反射層9で反射されるため、吸収フィルターに入り込むことを確実に抑制することができる。また、スペーサー82が三角柱状であるため、スペーサー82と反射層9とが面接触し、且つ、スペーサー82と吸収フィルターとが線接触する。そのため、三角柱状のスペーサー82によれば、球状のスペーサー8に比べて、外部からの衝撃を分散させ易くなる。従って、衝撃に対する耐性を改善することができる。
尚、本実施形態では、複数のスペーサー82が一定の間隔を空けて配置されている例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、複数のスペーサー82がランダムに配置されていてもよい。
[第5実施形態]
図11は、本発明の第5実施形態に係る太陽電池モジュール103を示す断面図である。図11においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図11に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール103は、集光板2の第1主面2a側に、赤外線を吸収する赤外線吸収フィルター10が配置されている点が第2実施形態の太陽電池モジュール100と異なる。
尚、本実施形態において第2実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
赤外線吸収フィルター10は、第1吸収フィルター4の第1主面2a側の面に配置されている。複数のスペーサー8は、集光板2の第1主面2aと赤外線吸収フィルター10との間に配置されている。
赤外線吸収フィルター10としては、市販されている赤外線カットフィルムであるスミペックス000クリア(住友化学社製)を用いることができる。
図12は、赤外線吸収フィルター10の吸収特性を示す図である。図12において、横軸は波長(nm)、縦軸は光線透過率(%)である。図12では、赤外線吸収フィルター10として厚みを変えたスミペックス000クリアの吸収特性を比較例としてのソーダガラス3mm(厚み3mmのソーダガラス)の吸収特性とともに示している。スミペックス000クリアの厚みは、2mm、3mm、6mmとした。
図12に示すように、スミペックス000クリアの光線透過スペクトルは、赤外域に落ち込み部分を有する。具体的には、スミペックス000クリアの光線透過スペクトルは、概ね1400nmに最大落ち込み部分、すなわち赤外線を最も吸収する波長(以下、光線吸収ピーク波長と称する)を有する。スミペックス000クリアの光線透過スペクトルの光線吸収ピーク波長における光線透過率は、ソーダガラス3mmの光線透過スペクトルの波長1400nmにおける光線透過率よりも小さい。スミペックス000クリアの光線透過スペクトルの光線吸収ピーク波長における光線透過率は、厚みが大きくなるにつれて小さくなる。例えば、スミペックス000クリアの光線透過スペクトルの光線吸収ピーク波長における光線透過率は、厚み2mmにおいて70%程度、厚み3mmにおいて60%程度、厚み6mmにおいて45%程度である。
仮に、集光板の第1主面側に赤外線吸収フィルターが設けられていないと、赤外線が集光板に入射するため、集光板が赤外線により加熱されて温度上昇して熱くなり高温になる場合がある。この場合、集光板が沿ったり変形したりする惧れがある。これに対し、本実施形態によれば、赤外線吸収フィルター10により赤外線が吸収されるため、赤外線が集光板2に入射することを抑制できる。そのため、太陽電池モジュールに太陽光が長時間照射されても、集光板2が赤外線によって加熱されることがなく、集光板2の温度上昇を抑制することができる。従って、集光板2の反りや変形を抑制することができる。
尚、本実施形態では、赤外線吸収フィルター10が第1吸収フィルター4の第1主面2a側の面に配置されている例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、赤外線吸収用の吸収色素を吸収フィルターの中に混入してもよい。この場合、混入する吸収色素としては、BASF社製のLumogenIRシリーズ等を用いることができる。
本願発明者は、赤外線吸収フィルター10を設けた場合の効果を検証するために、赤外線吸収フィルター10を設けた場合と設けていない場合とで赤外線を連続照射したときの集光板の温度を比較した。以下、これらの比較結果について説明する。
赤外線吸収フィルター10を設けた太陽電池モジュール及び赤外線吸収フィルター10を設けていない太陽電池モジュールの各々に、擬似太陽光(100mW/cm)を連続照射させる実験を行い、集光板の温度を確認した。集光板はアクリル板を用いた。
その結果、赤外線吸収フィルター10を設けていない太陽電池モジュールでは、集光板の温度は75℃程度であった。これに対し、赤外線吸収フィルター10を設けた太陽電池モジュールでは、集光板の温度は50℃で程度であった。このように赤外線吸収フィルター10を設けることで、集光板の温度上昇を低く抑えることができた。
[第6実施形態]
図13は、本発明の第6実施形態に係る太陽電池モジュール104を示す断面図である。図13においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図13に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール104は、第1吸収フィルター4の集光板2と反対側の面に、反射防止層11が配置されている点が第2実施形態の太陽電池モジュール100と異なる。
尚、本実施形態において第2実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
反射防止層11としては、誘電体多層膜による可視用反射防止膜である可視用マルチARコート(ウインドウ)(CBCオプティック社製)を用いることができる。
図14は、反射防止層11の反射特性を示す図である。図14において、横軸は波長(nm)、縦軸は透過率(%)である。図14では、反射防止層11として可視用マルチARコート(ウインドウ)の反射特性を示している。
図14に示すように、可視用マルチARコート(ウインドウ)は、可視域に対し平均99%以上の透過率を有する。
本実施形態によれば、外光反射を低減することができる。
本願発明者は、反射防止層11を設けた場合の効果を検証するために、反射防止層11を設けた場合と設けていない場合とで太陽光が入射したときの表面反射の様子を比較した。以下、これらの比較結果について説明する。
反射防止層11を設けた太陽電池モジュール及び反射防止層11を設けていない太陽電池モジュールの各々について太陽電池モジュール表面の反射率を確認した。
その結果、反射防止層11を設けていない太陽電池モジュールでは、太陽電池モジュール表面(第1吸収フィルター表面)の反射率は4%程度であった。4%程度であるが、太陽光が入射するとかなり眩しく、蛍光色もギラギラした感じであった。これに対し、反射防止層11を設けた太陽電池モジュールでは、太陽電池モジュール表面(反射防止層表面)の反射率は0.1%程度であった。太陽光が入射してもほとんど反射せず、見た目の印象がかなり柔らかくなった。このように反射防止層11を設けることで、表面反射が抑えられ、見た目のギラギラ感がなくなり、違和感がなくなった。また、反射率を低く抑えることができるので、太陽光の集光板への入射率が高くなった。発電効率は、反射防止層11を設けていない場合よりも0.5%向上した。
[第7実施形態]
図15は、本発明の第7実施形態に係る太陽電池モジュール105を示す断面図である。図15においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図15に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール105は、第2吸収フィルター5の集光板2と反対側の面(下面)に反射板12(反射層)が配置されている点、反射板12の第2吸収フィルター5と反対側の面(下面)に散乱板13(散乱層)が配置されている点、が第2実施形態の太陽電池モジュール100と異なる。
尚、本実施形態において第2実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
反射板12は、第2吸収フィルター5の下面に接着剤(図示略)を介して設けられている。反射板12としては、Al反射板を用いることができる。これにより、上方から入射する太陽光、集光板2からの発光成分を略100%反射させることができる。尚、反射板12としては、Ag反射板、ESR反射フィルム(3M社製)等を用いてもよい。
散乱板13は、反射板12の下面に接着剤(図示略)を介して設けられている。散乱板13としては、白PET樹脂性の白色散乱板を用いることができる。
図16は、本実施形態に係る太陽電池モジュール105の作用を説明するための図である。図16においては、便宜上、第2吸収フィルター5、反射板12及び散乱板13以外の構成要素の図示を省略している。
図16に示すように、第2吸収フィルター5の上面から入射する太陽光、集光板2からの蛍光等の発光成分は反射板12によって上方に反射される。そのため、太陽電池モジュール105の下面側(光入射面とは反対側)には、第2吸収フィルター5の上面から入射する発光成分は入射されない。
例えば、太陽電池モジュール105を屋根や壁に設置することで、太陽電池モジュール105の光入射面とは反対側では、第2吸収フィルター5の上面から入射する発光成分がカットされる。一方、太陽電池モジュール105をカーポートに設置する場合、太陽電池モジュール105の光入射面とは反対側では、散乱板13の下面から入射する光が散乱板13によって下方に散乱されたり、散乱光が反射板12によって下方に反射されたりする。そのため、カーポートを下から見ると、白色若しくは灰色に見える。
本実施形態によれば、太陽電池モジュール105の下面からの見え方(色味)を変えることができる。集光板2からの蛍光色がカットされるので、落ち着いた色合いを出すことができる。また、反射板12によって赤外線が上方に反射されるので、太陽電池モジュール105の下面側の部分の温度上昇を抑制することができる。
[第8実施形態]
図17は、本発明の第8実施形態に係る太陽電池モジュール106を示す断面図である。図17においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図17に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール106は、第2吸収フィルター5が設けられていない点、が第7実施形態に係る太陽電池モジュール105と異なる。すなわち、本実施形態においては、吸収フィルターが第1吸収フィルター4のみを有している。
尚、本実施形態において第7実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
反射板12は、集光板2の第2主面2b側に空気層7を介して配置されている。複数のスペーサー8は、集光板2の第2主面2bと反射板12との間に配置されている。
本実施形態によれば、第2吸収フィルター5が設けられていないので、装置構成の簡素化を図ることができる。
[第9実施形態]
図18は、本発明の第9実施形態に係る太陽電池モジュール107を示す断面図である。図18においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図18に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール107は、散乱板13に替えて黒色板14(黒色層)が設けられている点、が第7実施形態に係る太陽電池モジュール105と異なる。
尚、本実施形態において第7実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
黒色板14は、反射板12の下面に接着剤(図示略)を介して設けられている。
本実施形態によれば、太陽電池モジュール107の下面からの見た目の色を黒色とすることができる。
[第10実施形態]
図19は、本発明の第10実施形態に係る太陽電池モジュール108を示す断面図である。図19においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図19に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール108は、第2吸収フィルター5が設けられていない点、が第9実施形態に係る太陽電池モジュール107と異なる。すなわち、本実施形態においては、吸収フィルターが第1吸収フィルター4のみを有している。
尚、本実施形態において第9実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
反射板12は、集光板2の第2主面2b側に空気層7を介して配置されている。複数のスペーサー8は、集光板2の第2主面2bと反射板12との間に配置されている。
本実施形態によれば、第2吸収フィルター5が設けられていないので、装置構成の簡素化を図ることができる。
[第11実施形態]
図20は、本発明の第11実施形態に係る太陽電池モジュール109を示す断面図である。図20においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図20に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール109は、散乱板13に替えて着色板15(着色層)が設けられている点、が第7実施形態に係る太陽電池モジュール105と異なる。
尚、本実施形態において第7実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
着色板15は、反射板12の下面に接着剤(図示略)を介して設けられている。例えば、着色板15は茶褐色に着色されている。尚、着色板15は茶褐色に限らず、適宜好ましい色に着色することができる。
本実施形態によれば、太陽電池モジュール109の下面からの見た目の色を茶褐色とすることができる。
[第12実施形態]
図21は、本発明の第12実施形態に係る太陽電池モジュール110を示す断面図である。図21においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図21に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール110は、第2吸収フィルター5が設けられていない点、が第11実施形態に係る太陽電池モジュール109と異なる。
すなわち、本実施形態においては、吸収フィルターが第1吸収フィルター4のみを有している。
尚、本実施形態において第11実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
反射板12は、集光板2の第2主面2b側に空気層7を介して配置されている。複数のスペーサー8は、集光板2の第2主面2bと反射板12との間に配置されている。
本実施形態によれば、第2吸収フィルター5が設けられていないので、装置構成の簡素化を図ることができる。
[第13実施形態]
図22は、本発明の第13実施形態に係る太陽電池モジュール111を示す断面図である。図22においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図22に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール111は、散乱板13が設けられていない点、が第7実施形態に係る太陽電池モジュール105と異なる。すなわち、本実施形態においては、第2吸収フィルター5の集光板2と反対側の面(下面)には、反射板12のみが配置されている。
尚、本実施形態において第7実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態によれば、太陽電池モジュール111の下面からの見え方は、反射板12によって反射された光そのものとなる。従って、太陽電池モジュール111の下面側を明るくしたり、ミラー反射が望まれたりする場合に、本構成を採用することができる。
[第14実施形態]
図23は、本発明の第14実施形態に係る太陽電池モジュール112を示す断面図である。図23においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図23に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール112は、第2吸収フィルター5が設けられていない点、が第13実施形態に係る太陽電池モジュール111と異なる。
すなわち、本実施形態においては、吸収フィルターが第1吸収フィルター4のみを有している。
尚、本実施形態において第13実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
反射板12は、集光板2の第2主面2b側に空気層7を介して配置されている。複数のスペーサー8は、集光板2の第2主面2bと反射板12との間に配置されている。
本実施形態によれば、第2吸収フィルター5が設けられていないので、装置構成の簡素化を図ることができる。
[第15実施形態]
図24は、本発明の第15実施形態に係る太陽電池モジュール113を示す断面図である。図24においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図24に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール113は、反射板12に替えて散乱板13が設けられている点、が第13実施形態に係る太陽電池モジュール111と異なる。すなわち、本実施形態においては、第2吸収フィルター5の集光板2と反対側の面(下面)には、散乱板13のみが配置されている。
尚、本実施形態において第13実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態によれば、太陽電池モジュール113の下面からの見え方は、散乱板13によって散乱された光そのものとなる。そのため、太陽電池モジュール113の下面からの見た目の色はほぼ白色となる。
[第16実施形態]
図25は、本発明の第16実施形態に係る太陽電池モジュール114を示す断面図である。図25においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図25に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール114は、第2吸収フィルター5が設けられていない点、が第15実施形態に係る太陽電池モジュール113と異なる。
すなわち、本実施形態においては、吸収フィルターが第1吸収フィルター4のみを有している。
尚、本実施形態において第15実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
散乱板13は、集光板2の第2主面2b側に空気層7を介して配置されている。複数のスペーサー8は、集光板2の第2主面2bと散乱板13との間に配置されている。
本実施形態によれば、第2吸収フィルター5が設けられていないので、装置構成の簡素化を図ることができる。
[第17実施形態]
図26は、本発明の第17実施形態に係る太陽電池モジュール115を示す断面図である。図26においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図26に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール115は、黒色板14が散乱板13の第2吸収フィルター5と反対側の面(下面)に設けられている点、が第15実施形態に係る太陽電池モジュール113と異なる。
尚、本実施形態において第15実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
黒色板14は、散乱板13の下面に接着剤(図示略)を介して設けられている。
本実施形態によれば、太陽電池モジュール115の下面からの見た目の色を黒色とすることができる。
[第18実施形態]
図27は、本発明の第18実施形態に係る太陽電池モジュール116を示す断面図である。図27においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図27に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール116は、第2吸収フィルター5が設けられていない点、が第16実施形態に係る太陽電池モジュール115と異なる。
すなわち、本実施形態においては、吸収フィルターが第1吸収フィルター4のみを有している。
尚、本実施形態において第17実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
散乱板13は、集光板2の第2主面2b側に空気層7を介して配置されている。複数のスペーサー8は、集光板2の第2主面2bと散乱板13との間に配置されている。
本実施形態によれば、第2吸収フィルター5が設けられていないので、装置構成の簡素化を図ることができる。
[第19実施形態]
図28は、本発明の第19実施形態に係る太陽電池モジュール117を示す断面図である。図28においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図28に示すように太陽電池モジュール117は、集光板2と、太陽電池素子3と、集光板2の第1主面2a側に空気層7を介して配置された第1蛍光体層16と、集光板2の第2主面2b側に空気層7を介して配置された第2蛍光体層17と、集光板2の第1主面2aと第1蛍光体層16との間、集光板2の第2主面2bと第2蛍光体層17との間の各々に複数配置されたスペーサー8と、を備えている。
以下の説明においては、第1蛍光体層16及び第2蛍光体層17を総称して「蛍光体層」と称することがある。
尚、本実施形態において第2実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
蛍光体層としては、上述した光機能材料に加えて、インディゴ社製ABS694、IRA735、IRA742、IRA751、IRA764、IRA788等を混合したものを用いる。これにより、可視光域の光を吸収可能な蛍光体層を得ることができる。
図29は、本実施形態に係る集光板2に分散された蛍光体の発光特性及び吸収特性を蛍光体層の吸収特性とともに示す図である。図29において、横軸は波長(nm)、縦軸は吸収特性に関しては吸光度であり発光特性に関しては発光強度である。符号Sp1は蛍光体の発光スペクトル、符号Sp2は蛍光体の吸収スペクトル、符号Sp4は蛍光体層の吸収スペクトルである。
図29に示すように、本実施形態においては、蛍光体層の吸収スペクトルSp4の形状が蛍光体の発光スペクトルSp1を覆うような形状となっている。蛍光体層は、蛍光体の発光スペクトルSp1の短波長側の端部の波長よりも長い波長域において吸収特性を有しており、かつ、蛍光体の発光スペクトルSp1の短波長側の端部の波長からピーク波長に向けて吸光度が大きくなっている。蛍光体層の吸収スペクトルSp4のピーク波長は広帯域に存在している。
具体的には、蛍光体層の吸収スペクトルSp4の短波長側におけるピーク波長と蛍光体の発光スペクトルSp1のピーク波長とが概ね一致している。蛍光体層の吸収スペクトルSp4の長波長側におけるピーク波長と可視光域の末端波長である波長780nmとが概ね一致している。すなわち、蛍光体層の吸収スペクトルSp4のピーク波長は、蛍光体の発光スペクトルSp1のピーク波長から波長780nmまで広がっている。ここで、「蛍光体の発光スペクトルSp1の短波長側の端部の波長」を、蛍光体の発光スペクトルSp1のピーク波長における強度の5%の強度になる波長と定義する。
本実施形態によれば、集光板2に分散されている蛍光体の発光スペクトルSp1のピーク波長以上かつ波長780nm以下の広い波長域で蛍光体層の吸収スペクトルSp4のピーク波長が広がっているため、集光板2から発光して上下に抜け出てきた光を蛍光体層に十分に吸収させることができる。すなわち、可視光域の光を蛍光体層ですべて吸収することができる。そのため、太陽電池モジュール117の見た目の色を略黒色にすることができる。
尚、本実施形態では、蛍光体層が、集光板2の第1主面2a側に空気層7を介して配置された第1蛍光体層16と、集光板2の第2主面2b側に空気層7を介して配置された第2蛍光体層17と、を有する構成を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、蛍光体層が、集光板2の第1主面2a側に空気層7を介して配置された第1蛍光体層16のみを有していてもよいし、集光板2の第2主面2b側に空気層7を介して配置された第2蛍光体層17のみを有していてもよい。すなわち、蛍光体層は、集光板2の第1主面2a又は第2主面2bの少なくとも一方に空気層7を介して配置されていればよい。
[第20実施形態]
図30は、本発明の第20実施形態において、集光板2に分散された蛍光体の発光特性及び吸収特性を蛍光体層の発光特性及び吸収特性とともに示す図である。図30において、横軸は波長(nm)、縦軸は吸収特性に関しては吸光度であり発光特性に関しては発光強度である。符号Sp1は蛍光体の発光スペクトル、符号Sp2は蛍光体の吸収スペクトル、符号Sp5は蛍光体層の発光スペクトル、符号Sp6は蛍光体層の吸収スペクトルである。
尚、本実施形態において、太陽電池モジュールの図示は省略し、第19実施形態と共通する構成要素については、詳細な説明は省略する。
図30に示すように、本実施形態においては、蛍光体層の発光スペクトルSp5のピーク波長が可視光の波長域(780nm)よりも大きい。蛍光体層は、可視光の波長域(780nm)よりも長い波長域において発光特性を有している。
蛍光体層の吸収スペクトルSp6の形状は、蛍光体の発光スペクトルSp1を覆うような形状となっている。蛍光体層は、蛍光体の発光スペクトルSp1の短波長側の端部の波長よりも長い波長域において吸収特性を有しており、かつ、蛍光体の発光スペクトルSp1の短波長側の端部の波長からピーク波長に向けて吸光度が大きくなっている。蛍光体層の吸収スペクトルSp6のピーク波長と蛍光体の発光スペクトルSp1のピーク波長とが概ね一致している。ここで、「蛍光体の発光スペクトルSp1の短波長側の端部の波長」を、蛍光体の発光スペクトルSp1のピーク波長における強度の5%の強度になる波長と定義する。
本実施形態によれば、集光板2に分散されている蛍光体の発光スペクトルSp1のピーク波長と蛍光体層の吸収スペクトルSp6のピーク波長とが概ね一致しているため、集光板2から発光して上下に抜け出てきた光を蛍光体層に十分に吸収させることができる。また、蛍光体層の発光波長が可視光の波長域(780nm)よりも長い波長域において存在するため、蛍光体層の発光成分は目には見えない。そのため、太陽電池モジュールの見た目の色を褐色若しくは略黒色にすることができる。
[第21実施形態]
図31は、本発明の第21実施形態において、集光板2に分散された蛍光体の発光特性及び吸収特性を蛍光体層の発光特性及び吸収特性とともに示す図である。図31において、横軸は波長(nm)、縦軸は吸収特性に関しては吸光度であり発光特性に関しては発光強度である。符号Sp1は蛍光体の発光スペクトル、符号Sp2は蛍光体の吸収スペクトル、符号Sp7は蛍光体層の発光スペクトル、符号Sp8は蛍光体層の吸収スペクトルである。
尚、本実施形態において、太陽電池モジュールの図示は省略し、第19実施形態と共通する構成要素については、詳細な説明は省略する。
図31に示すように、本実施形態においては、蛍光体層の発光スペクトルSp7のピーク波長が蛍光体の発光スペクトルSp1のピーク波長よりも小さい。蛍光体から放射された光と蛍光体層から放射された光とが混色されることにより、蛍光体から放射された光よりも無彩色に近い光が形成される。例えば、白色光が形成される。
蛍光体層の吸収スペクトルSp8のピーク波長は、蛍光体の吸収スペクトルSp2の短波長側の端部の波長よりも短い。蛍光体層は、蛍光体の吸収スペクトルSp2のピーク波長よりも短波長の光を吸収する。ここで、「蛍光体の吸収スペクトルSp2の短波長側の端部の波長」を、蛍光体の吸収スペクトルSp2のピーク波長における強度の5%の強度になる波長と定義する。
本実施形態によれば、蛍光体から放射された光と蛍光体層から放射された光とが混色されることで無彩色に近い光が形成されるので、太陽電池モジュールの見た目の違和感を小さくすることができる。また、太陽電池モジュールの見た目の色を好みの色に調整することもできる。
[第22実施形態]
図32は、本発明の第22実施形態において、集光板2に分散された蛍光体の発光特性及び吸収特性を蛍光体層の発光特性及び吸収特性とともに示す図である。図32において、横軸は波長(nm)、縦軸は吸収特性に関しては吸光度であり発光特性に関しては発光強度である。符号Sp1は蛍光体の発光スペクトル、符号Sp2は蛍光体の吸収スペクトル、符号Sp9は蛍光体層の発光スペクトル、符号Sp10は蛍光体層の吸収スペクトルである。
尚、本実施形態において、太陽電池モジュールの図示は省略し、第19実施形態と共通する構成要素については、詳細な説明は省略する。
図32に示すように、本実施形態においては、蛍光体層の発光スペクトルSp9のピーク波長が蛍光体の発光スペクトルSp1のピーク波長よりも小さい。蛍光体から放射された光と蛍光体層から放射された光とが混色されることにより、蛍光体から放射された光よりも無彩色に近い光が形成される。例えば、白色光が形成される。
蛍光体層の発光スペクトルSp9は、蛍光体21の吸収スペクトルSp10によって覆われている。蛍光体層の発光スペクトルSp9のピーク波長に対する発光強度よりも蛍光体の吸収スペクトルSp2のピーク波長に対する吸光度のほうが大きい。蛍光体層の発光スペクトルSp9のピーク波長と蛍光体の吸収スペクトルSp2のピーク波長とが概ね一致している。
蛍光体層の吸収スペクトルSp10の形状は、蛍光体の発光スペクトルSp1を覆うような形状となっている。蛍光体層は、蛍光体の発光スペクトルSp1の短波長側の端部の波長よりも長い波長域において吸収特性を有しており、かつ、蛍光体の発光スペクトルSp1の短波長側の端部の波長からピーク波長に向けて吸光度が大きくなっている。蛍光体層の吸収スペクトルSp6のピーク波長と蛍光体の発光スペクトルSp1のピーク波長とが概ね一致している。ここで、「蛍光体の発光スペクトルSp1の短波長側の端部の波長」を、蛍光体の発光スペクトルSp1のピーク波長における強度の5%の強度になる波長と定義する。
本実施形態においても、蛍光体から放射された光と蛍光体層から放射された光とが混色されることで無彩色に近い光が形成されるので、太陽電池モジュールの見た目の違和感を小さくすることができる。また、太陽電池モジュールの見た目の色を好みの色に調整することもできる。
さらに、集光板2に分散されている蛍光体の発光スペクトルSp1のピーク波長と蛍光体層の吸収スペクトルSp10のピーク波長とが概ね一致しているため、集光板2から発光して上下に抜け出てきた光を蛍光体層に十分に吸収させることができる。また、集光板2に分散されている蛍光体の吸収スペクトルSp2のピーク波長と蛍光体層の発光スペクトルSp9のピーク波長とが概ね一致しているため、蛍光体層から放射された光が再度集光板2に入射し、蛍光体を再発光させることで、集光板2の内部を伝播する光の光量を大きくすることができる。そのため、発電効率を向上させることができる。
上記第21実施形態又は第22実施形態において、蛍光体層としては、集光板2に分散されている蛍光体から放射される光と補色の関係にある光を放射する蛍光材料を用いることができる。例えば、集光板2に分散されている蛍光体から照射される光が黄色光の場合、蛍光体層としては、青色光を放射する蛍光材料を用いることができる。このような蛍光材料としては、太陽光のうち遠紫外域(230nm〜320nm)の光を吸収し、青色域(380nm〜530nm)の光を放射する蛍光材料(DeepUV励起発光分子)を用いることができる。
図33A〜図33Dは、DeepUV励起発光分子の例を吸収特性及び発光特性とともに示す図である。図33A〜図33Dにおいて、実線はDeepUV励起発光分子の吸収スペクトル、破線はDeepUV励起発光分子の発光スペクトルである。図33A〜図33Dにおいて、横軸は波長(nm)、縦軸は吸収特性に関しては吸光度であり発光特性に関しては発光強度である。
図33Aに示すDeepUV励起発光分子は、p-Terphenylである。p-Terphenylの吸収スペクトル(実線)のピーク波長は概ね270nm、発光スペクトル(破線)のピーク波長は概ね350nmである。
図33Bに示すDeepUV励起発光分子は、POPOPである。POPOPの吸収スペクトル(実線)のピーク波長は概ね340nm、発光スペクトル(破線)のピーク波長は概ね420nmである。
図33Cに示すDeepUV励起発光分子は、Coumarin 120である。Coumarin 120の吸収スペクトル(実線)のピーク波長は概ね360nm、発光スペクトル(破線)のピーク波長は概ね430nmである。
図33Dに示すDeepUV励起発光分子は、p-Quaterphenylである。p-Quaterphenylの吸収スペクトル(実線)のピーク波長は概ね300nm、発光スペクトル(破線)のピーク波長は概ね380nmである。
これらの他にも、蛍光体層としては、集光板2に分散されている蛍光体21から照射される光を吸収し、青色域の光を放射する蛍光材料を用いることができる。
図34A、図33Bは、蛍光体層の蛍光材料の例を吸収特性及び発光特性とともに示す図である。図34A、図34Bにおいて、実線は蛍光体層の蛍光材料の吸収スペクトル、破線は蛍光体層の蛍光材料の発光スペクトルである。図34A、図34Bにおいて、横軸は波長(nm)、縦軸は吸収特性に関しては吸光度であり発光特性に関しては発光強度である。
図34Aに示す蛍光体層の蛍光材料は、1,1’-Bis(4-sulfobutyl)-3,3,3’,3’-tetramethylindodicarbocyanine betaine sodium saltである。吸収スペクトル(実線)のピーク波長は概ね641nm、発光スペクトル(破線)のピーク波長は概ね480nmである。
図34Bに示す蛍光体層の蛍光材料は、1,1’-Dibutyl-3,3,3’,3’-tetramethylindodicarbocyanine perchlorateである。吸収スペクトル(実線)のピーク波長は概ね642nm、発光スペクトル(破線)のピーク波長は概ね485nmである。
尚、蛍光体層の蛍光材料の発光効率を下げることによって、蛍光体層に吸収フィルターとしての機能を持たせることもできる。
例えば、蛍光体層の蛍光材料の発光効率を下げる方法としては、蛍光体層に濃度消光以上の高濃度の蛍光材料を混入させる方法、蛍光体層に蛍光材料を失活させる材料(クエンチング剤)を混入する方法、蛍光体層の蛍光材料として蛍光量子収率の低い材料を用いる方法、がある。
また、上記第21実施形態又は第22実施形態においては、太陽電池モジュールとして、蛍光体から放射された光と蛍光体層から放射された光とが混色されることにより、蛍光体から放射された光よりも無彩色に近い光が形成される構成を例に挙げて説明したが、これに限らない。
例えば、太陽電池モジュールとして、蛍光体層に替えてバンドパスフィルターが配置された構成において、蛍光体から放射された光とバンドパスフィルターによって反射された光とが混色されることにより、蛍光体から放射された光よりも無彩色に近い光が形成される構成であってもよい。
[第23実施形態]
図35は、本発明の第23実施形態に係る太陽電池モジュール118を示す断面図である。図35において、角度θは、第1主面2aの法線と第1主面2aに入射する光の光軸とのなす角度を意味する(以下、入射角と称する)。図35においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図35に示すように太陽電池モジュール118は、集光板2と、太陽電池素子3と、集光板2の第1主面2a側に空気層7を介して配置された第1バンドパスフィルター18と、集光板2の第2主面2b側に空気層7を介して配置された第2バンドパスフィルター19と、を備えている。
以下の説明においては、第1バンドパスフィルター18及び第2バンドパスフィルター19を総称して「バンドパスフィルター」と称することがある。
尚、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態に係るバンドパスフィルターは、誘電体多層膜からなり、赤色光を反射するように構成されている。バンドパスフィルターは、第1主面2aの法線と平行な方向(正面方向:入射角θ=0°)から見たときのバンドパスフィルターの反射スペクトルを第1の反射スペクトルとし、第1主面2aの法線に対して30°〜90°の任意の角度θ(図35参照)で傾いた方向(入射角θ=30°〜90°の斜め方向)から見たときのバンドパスフィルターの反射スペクトルを第2の反射スペクトルとしたとき、第1の反射スペクトルのピーク波長が蛍光体の発光スペクトルのピーク波長よりも大きく、かつ、第2の反射スペクトルの反射帯域が入射角θが大きくなるにつれて短波長側にシフトしており、第2の反射スペクトルのうち少なくとも一つの反射スペクトルのピーク波長が蛍光体の発光スペクトルのピーク波長よりも小さい。
図36は、本実施形態に係る集光板2に分散された蛍光体21の発光特性及び吸収特性をバンドパスフィルターの反射特性とともに示す図である。図36において、横軸は波長(nm)、縦軸は吸収特性に関しては吸光度であり発光特性に関しては発光強度であり反射特性については反射率である。符号Sq1は蛍光体の発光スペクトル、符号Sq2は蛍光体の吸収スペクトル、符号Sr1はバンドパスフィルターの第1の反射スペクトル、符号Sr2はバンドパスフィルターの第2の反射スペクトルである。
図36に示すように、本実施形態においては、第1の反射スペクトルSr1の立ち上がり位置が蛍光体の発光スペクトルSq1と蛍光体の吸収スペクトルSq2とが交差する位置の波長と概ね等しく、かつ、第2の反射スペクトルSr2の立ち上がり位置が蛍光体の発光スペクトルSq1のピーク波長よりも小さい。
第1の反射スペクトルSr1の立ち上り位置は、蛍光体の吸収スペクトルSq2のピーク波長よりも大きい。第1の反射スペクトルSr1の立ち上がり位置は、蛍光体の発光スペクトルSq1と蛍光体の吸収スペクトルSq2とが交差する位置の波長と一致している必要はなく、蛍光体の発光スペクトルのSq1のピーク波長よりも大きくてもよいし小さくてもよい。外部から入ってくる太陽光のうち、バンドパスフィルタ―で反射されて、集光板2に入射しない成分が生じる。この場合、バンドパスフィルターの反射スペクトルと蛍光体の吸収スペクトルとの重なりが大きいと、集光板2が発光しなくなるので好ましくない。しかし、バンドパスフィルターの反射スペクトルと蛍光体の吸収スペクトルとの重なりが小さければ、ある程度のロスは生じるが集光板2は発光する。そのため、集光板2からの発光光をバンドパスフィルターで可能な限り反射して、集光板2の内部に閉じ込めることが重要となる。このような観点から、第1の反射スペクトルSr1の立ち上り位置の理想的な位置は、蛍光体の発光スペクトルSq1と蛍光体の吸収スペクトルSq2とが交差する位置に一致するところとなる。
第2の反射スペクトルSr2の形状が蛍光体の発光スペクトルSq1を覆うような形状となっている。バンドパスフィルターは、蛍光体の発光スペクトルSq1の短波長側の端部の波長よりも長い波長域において第2の反射スペクトルSr2の反射特性を有しており、かつ、蛍光体の発光スペクトルSq1の短波長側の端部の波長からピーク波長に向けて反射率が大きくなっている。
ここで、「第1の反射スペクトルSr1の立ち上がり位置」を、正面方向から見たときのバンドパスフィルターの反射率が5%になる波長と定義する。「第2の反射スペクトルSr2の立ち上がり位置」を、入射角θ=30°〜90°の斜め方向から見たときのバンドパスフィルターの反射率が5%になる波長と定義する。「蛍光体の発光スペクトルSq1の短波長側の端部の波長」を、蛍光体の発光スペクトルSq1のピーク波長における強度の5%の強度になる波長と定義する。
図37は、本実施形態に係るバンドパスフィルターに対して正面方向から光が入射する時(正面入射時)の透過特性及び反射特性を示す図である。図37において、横軸は波長(nm)、縦軸は透過特性に関しては透過率(%)であり反射特性に関しては反射率(%)である。符号Stはバンドパスフィルターの正面入射時の透過スペクトル、符号Stはバンドパスフィルターの正面入射時の反射スペクトルである。
図37に示すように、本実施形態において、バンドパスフィルターの正面入射時における透過スペクトルStの透過帯域は概ね400nm〜630nmの範囲に存在しており、反射スペクトルSrの反射帯域は概ね650nm〜780nmの範囲に存在している。
図38A、図38Bは、本実施形態に係るバンドパスフィルターの反射特性の入射角依存性を集光板2に分散された蛍光体の発光スペクトル及び吸収スペクトルとともに示す図である。図38A、図38Bにおいて、横軸は波長(nm)、左側の縦軸は反射率(%)、右側の縦軸は吸収特性に関しては吸光度であり発光特性に関しては発光強度(a.u.)である。符号Sr0°はバンドパスフィルターの正面入射時の反射スペクトル(入射角θ=0°)、符号Sr30°、Sr40°、Sr60°はバンドパスフィルターの斜め入射時の反射スペクトル(入射角θ=30°、40°、60°)、符号Sq1は蛍光体の発光スペクトル、符号Sq2は蛍光体の吸収スペクトルである。
図38Aに示すように、本実施形態において、バンドパスフィルターの反射スペクトルSrの反射帯域は、入射角θが大きくなるにつれて短波長側にシフトしている。バンドパスフィルターの反射スペクトルSr0°の立ち上がり位置は、蛍光体の発光スペクトルSq1のピーク波長と概ね等しい。バンドパスフィルターの反射スペクトルSr0°の立ち上がり位置は、蛍光体の吸収スペクトルSq2のピーク波長よりも大きい。
ここで、「バンドパスフィルターの反射スペクトルSr0°の立ち上がり位置」を、入射角θ=0°の方向から見たときのバンドパスフィルターの反射率が5%になる波長と定義する。
バンドパスフィルターの反射スペクトルSr0°のピーク波長は、蛍光体の発光スペクトルSq1のピーク波長よりも大きい。バンドパスフィルターの反射スペクトルSr60°のピーク波長は、蛍光体の発光スペクトルSq1のピーク波長よりも小さい。
このような関係であれば、集光板2からの発光光をバンドパスフィルターで反射して集光板2の内部に閉じ込めることができる。従って、バンドパスフィルターの特性としては、第1の反射スペクトルSr1(反射スペクトルSr0°)のピーク波長が蛍光体の発光スペクトルSq1のピーク波長よりも大きく、かつ、第2の反射スペクトルSrの反射帯域が入射角θが大きくなるにつれて短波長側にシフトしており、第2の反射スペクトルSr2のうちの反射スペクトルSr60°のピーク波長が蛍光体の発光スペクトルSq1のピーク波長よりも小さいことがよい。より好ましくは、反射スペクトルSr0°の立ち上がり位置は、蛍光体の吸収スペクトルSq2のピーク波長よりも大きいことがよい。
尚、部材の組合せによっては、反射スペクトルSr0°の立ち上がり位置が短波長側にシフトすることがある。例えば、図38Bにおいて、部材の組合せを異ならせた場合の正面方向から見たときのバンドパスフィルターの反射スペクトルを符号Svで示す。図38Bに示すように、反射スペクトルSvの立ち上がり位置は、蛍光体の発光スペクトルSq1のピーク波長よりも小さい。
このような関係であっても、集光板2からの発光光をバンドパスフィルターで反射して集光板2の内部に閉じ込めることができる。
図39は、本実施形態に係る太陽電池モジュール118の作用を説明するための図である。図39においては、便宜上、集光板2及び第1バンドパスフィルター18以外の構成要素の図示を省略している。
図39に示すように、集光板2に分散された蛍光体から放射された光のうち第1バンドパスフィルター18における入射角がθ<30°の範囲の光は、第1バンドパスフィルター18を概ね透過する。そのため、この範囲で太陽電池モジュール118を見ると、蛍光体から放射された光が視認される。
一方、太陽電池モジュール118に入射する光のうち第1バンドパスフィルター18における入射角θがθ<30°の範囲の光は、第1バンドパスフィルター18を概ね透過する。そのため、この範囲では入射光のうち蛍光体の励起成分が取り込まれ、太陽電池素子に集光されるため、発電効率が向上する。
集光板2に分散された蛍光体から放射された光のうち第1バンドパスフィルター18における入射角θが30°≦θ≦90°の範囲の光は、第1バンドパスフィルター18によって概ね反射される。そのため、この範囲で太陽電池モジュール118を見ても、外観上、蛍光体から放射された光が視認されない。また、第1バンドパスフィルター18によって反射された光は集光板2に戻り、太陽電池素子に集光されるため、発電効率が向上する。
集光板2に分散された蛍光体から放射された光のうち集光板2と空気層との界面における入射角φが42°≦φの範囲の光は、前記界面で全反射される。そのため、この範囲で太陽電池モジュール118を見ても、外観上、蛍光体から放射された光が視認されない。
また、前記界面で全反射された光は集光板2の内部に閉じ込められ、太陽電池素子に集光されるため、発電効率が向上する。
集光板2に分散された蛍光体から放射された光のうち集光板2と空気層との界面における入射角φがφ<42°の範囲の光は、集光板2から射出され、30°≦θ≦90°の範囲で第1バンドパスフィルター18に入射する。
本実施形態によれば、反射スペクトルSr0°のピーク波長が蛍光体の発光スペクトルSq1のピーク波長よりも大きく、かつ、第2の反射スペクトルSr2の反射帯域が入射角θが大きくなるにつれて短波長側にシフトしており、第2の反射スペクトルSr2のうち反射スペクトルSr60°のピーク波長が蛍光体の発光スペクトルSq1のピーク波長よりも小さい。また、反射スペクトルSr0°の立ち上がり位置が蛍光体の吸収スペクトルSq2のピーク波長よりも大きい。そのため、集光板2に分散された蛍光体から放射された光のうち第1バンドパスフィルター18における入射角θが30°≦θ≦90°の範囲の光が第1バンドパスフィルター18によって概ね反射される。これにより、太陽電池モジュール118の見た目の違和感や美感が損われることを抑制することができる。また、第1バンドパスフィルター18によって反射された光は集光板2に戻り、太陽電池素子に集光される。一方、太陽電池モジュール118に入射する光のうち第1バンドパスフィルター18における入射角θがθ<30°の範囲の光が第1バンドパスフィルター18によって概ね透過され、蛍光体の励起成分として取り込まれる。これにより、太陽電池素子の発電効率を向上させることができる。従って、不具合を解消しつつ見た目の違和感や美感が損われることを抑制することができる太陽電池モジュール118を提供することができる。
尚、本実施形態では、バンドパスフィルターが、集光板2の第1主面2a側に空気層7を介して配置された第1バンドパスフィルター18と、集光板2の第2主面2b側に空気層7を介して配置された第2バンドパスフィルター19と、を有する構成を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、バンドパスフィルターが、集光板2の第1主面2a側に空気層7を介して配置された第1バンドパスフィルター18のみを有していてもよいし、集光板2の第2主面2b側に空気層7を介して配置された第2バンドパスフィルター19のみを有していてもよい。すなわち、バンドパスフィルターは、集光板2の第1主面2a又は第2主面2bの少なくとも一方に空気層7を介して配置されていればよい。
[第24実施形態]
図40は、本発明の第24実施形態に係る太陽電池モジュール119を示す断面図である。図40においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図40に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール119は、第2バンドパスフィルター19に替えて反射ミラー22が設けられている点、が第23実施形態に係る太陽電池モジュール118と異なる。
尚、本実施形態において第23実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
反射ミラー22としては、全ての波長域の光を反射する全波長反射ミラーを用いることができる。
本実施形態によれば、太陽電池モジュール119の下面からの見え方は、反射ミラー22によって反射された光そのものとなる。従って、太陽電池モジュール111の下面側を明るくしたり、ミラー反射が望まれたりする場合に、本構成を採用することができる。
さらに、反射ミラー22によって反射された光は集光板2に戻り、太陽電池素子に集光されるため、発電効率が向上する。
[第25実施形態]
図41は、本発明の第25実施形態に係る太陽電池モジュール120を示す断面図である。図41においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図41に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール120は、第1バンドパスフィルター18が赤色光を反射するように構成されており、第1バンドパスフィルター18の集光板2と反対側の面に青色光を反射する第3バンドパスフィルター23が配置されている点、が第23実施形態に係る太陽電池モジュール118と異なる。
尚、本実施形態において第23実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
第3バンドパスフィルター23は、第3バンドパスフィルター23に対して正面方向から光が入射する時(正面入射時)において青色光を反射する反射特性を有する。
図42A、図42Bは、本実施形態に係る第3バンドパスフィルター23の正面入射時の反射特性をバンドパスフィルター(第1バンドパスフィルター18及び第2バンドパスフィルター19)の正面入射時の透過特性及び反射特性とともに示す図である。図42Bは、蛍光体の発光スペクトルSq1及び蛍光体の吸収スペクトルSq2とともに示している。図42Aにおいて、横軸は波長(nm)、縦軸は透過特性に関しては透過率(%)であり反射特性に関しては反射率(%)である。図42Bにおいて、横軸は波長(nm)、左側の縦軸は反射率(%)、右側の縦軸は吸収特性に関しては吸光度であり発光特性に関しては発光強度(a.u.)である。符号Sr3は第3バンドパスフィルター23の正面入射時の反射スペクトル、符号Stはバンドパスフィルターの正面入射時の透過スペクトル、符号Stはバンドパスフィルターの正面入射時の反射スペクトルである。
尚、図42A、図42Bにおいて、図37と共通する部分については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図42A、図42Bに示すように、本実施形態において、第3バンドパスフィルター23の正面入射時における反射スペクトルSr3の反射帯域は概ね440nm〜470nmの範囲に存在している。
図43は、本実施形態に係る第3バンドパスフィルター23の正面入射時の反射特性をバンドパスフィルター(第1バンドパスフィルター18及び第2バンドパスフィルター19)の反射特性の入射角依存性とともに示す図である。図43において、横軸は波長(nm)、縦軸は反射率(%)である。符号Sr3は第3バンドパスフィルター23の正面入射時の反射スペクトル、符号Sr0°はバンドパスフィルターの正面入射時の反射スペクトル(入射角θ=0°)、符号Sr30°、Sr40°、Sr60°はバンドパスフィルターの斜め入射時の反射スペクトル(入射角θ=30°、40°、60°)である。尚、図43において、図38A、図38Bと共通する部分については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図43に示すように、本実施形態において、第3バンドパスフィルター23の正面入射時における反射スペクトルSr3の反射帯域は概ね440nm〜470nmの範囲に存在している。
本実施形態によれば、太陽電池モジュール120に入射する光のうち正面方向成分(第3バンドパスフィルター23における入射角θが0°)の青色光が第3バンドパスフィルター23によって概ね反射される。そのため、集光板2に分散された蛍光体から放射された光のうち正面方向成分(第1バンドパスフィルター18における入射角θが0°)の赤色光が第1バンドパスフィルター18を概ね透過しても、前記赤色光が前記青色光と混色されることで無彩色に近い色が形成される。従って、太陽電池モジュール120の正面方向においても、見た目の違和感を小さくすることができる。
[第26実施形態]
図44は、本発明の第26実施形態に係る太陽電池モジュール121を示す断面図である。図44においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図44に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール121は、第2バンドパスフィルター19に替えて反射ミラー22が設けられている点、が第25実施形態に係る太陽電池モジュール120と異なる。
尚、本実施形態において第25実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態によれば、太陽電池モジュール121の下面からの見え方は、反射ミラー22によって反射された光そのものとなる。従って、太陽電池モジュール111の下面側を明るくしたり、ミラー反射が望まれたりする場合に、本構成を採用することができる。
さらに、反射ミラー22によって反射された光は集光板2に戻り、太陽電池素子に集光されるため、発電効率が向上する。
[第27実施形態]
図45は、本発明の第27実施形態に係る太陽電池モジュール122を示す断面図である。図45においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図45に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール122は、第1バンドパスフィルター18の集光板2と反対側に第1吸収フィルター4が配置されている点、が第26実施形態に係る太陽電池モジュール121と異なる。
尚、本実施形態において第26実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
第1吸収フィルター4は、第1実施形態の第1吸収フィルターと同じものが用いられる。複数のスペーサー8は、集光板2の第1主面2aと第1バンドパスフィルター18との間、集光板2の第2主面2bと反射ミラー22との間の各々に、複数配置されている。
本実施形態によれば、反射ミラー22によって反射された光は集光板2に戻り、太陽電池素子に集光されるため、発電効率が向上する。また、太陽電池モジュール122の見え方は、第1バンドパスフィルター18を透過する光と外光反射光との合成になり、見る角度によっては外光反射や集光板2から射出される赤色の光が漏れ出てくる。本実施形態では、第1吸収フィルター4を用いることで色味を概ね黒色にすることができ、不自然さが解消される。
このように本実施形態によれば、集光板2の特性を向上させつつ、色味を変えることもできる。
尚、第1吸収フィルター4を用いることで色味を概ね黒色にすることができるとあるが、本発明は蛍光発光(本実施形態の場合は赤色)の色味を抑えて、不自然さを解消することが目的であり、用いる吸収色素によっては、色味を青系の色にすることも可能である。
また、用いる蛍光材料と吸収材料との組合せにより、色味を調整することも可能である。
[第28実施形態]
図46は、本発明の第28実施形態に係る太陽電池モジュール123を示す断面図である。図46においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体及び枠体の図示を省略している。
図46に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール123は、第1バンドパスフィルター18の集光板2と反対側に第1吸収フィルター4が配置されている点、第2バンドパスフィルター19の集光板2と反対側に第2吸収フィルター5が配置されている点、が第23実施形態に係る太陽電池モジュール121と異なる。
尚、本実施形態において第23実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
バンドバスフィルターは、第23実施形態のバンドパスフィルターと同じものが用いられる。複数のスペーサー8は、集光板2の第1主面2aと第1バンドパスフィルター18との間、集光板2の第2主面2bと第2バンドパスフィルター19との間の各々に、複数配置されている。
本実施形態によれば、太陽電池モジュール123の見え方は、第1バンドパスフィルター18を透過する光と外光反射光との合成になり、見る角度によっては外光反射や集光板2から射出される赤色の光が漏れ出てくる。本実施形態では、第1吸収フィルター4を用いることで色味を概ね黒色にすることができ、不自然さが解消される。
このように本実施形態によれば、集光板2の特性を向上させつつ、色味を変えることもできる。
尚、本実施形態では、バンドパスフィルターが、第1バンドパスフィルター18と第2バンドパスフィルター19とを有する構成を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、バンドパスフィルターが、第1バンドパスフィルター18のみを有していてもよい。この場合には、吸収フィルターが第1バンドパスフィルター18の集光板2と反対側にのみ配置されていてもよい。また、バンドパスフィルターが、第2バンドパスフィルター19のみを有していてもよい。この場合には、吸収フィルターが第2バンドパスフィルター19の集光板2と反対側にのみ配置されていてもよい。すなわち、吸収フィルターがバンドパスフィルターの集光板2とは反対側に配置されていればよい。
ここで、集光板2の上下に設置した吸収フィルターは必ずしも同一のものでなくてもよい。太陽電池モジュール123の上下面の見え方は、必ずしも同じ見え方でなくてもよく、使用者の好みに合わせて調整することができる。吸収フィルターの特性としては、(1)濃度、(2)色調がある。集光板2の上下に設置する吸収フィルターにおいて、上記(1)、(2)どちらかを変えてもいいし、どちらとも変えてもよい。
[第29実施形態]
図47は、本発明の第29実施形態に係る太陽電池モジュール124を示す断面図である。図47においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体、太陽電池素子及び枠体の図示を省略している。
図47に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール124は、第2バンドパスフィルター19の集光板2と反対側に拡散反射層24(反射層)が配置されている点、が第23実施形態に係る太陽電池モジュール121と異なる。
尚、本実施形態において第23実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態に係るバンドバスフィルターは、第23実施形態のバンドパスフィルターと同じものが用いられる。すなわち、第1バンドパスフィルター18及び第2バンドパスフィルター19は、それぞれ誘電体多層膜からなり、それぞれ赤色光を反射するように構成されている。
複数のスペーサー8は、集光板2の第1主面2aと第1バンドパスフィルター18との間、集光板2の第2主面2bと第2バンドパスフィルター19との間の各々に、複数配置されている。
拡散反射層24は、第2バンドパスフィルター19の下面に接着剤(図示略)を介して設けられている。接着剤としては、一般的な光学接着剤が用いられる。拡散反射層24は、上方から入射する光の全波長(例えば太陽光、集光板2からの発光成分)を拡散反射する。拡散反射層24としては、例えば、白色PETフィルム、発泡フィルムを用いることができる。発泡フィルムとしては、例えば、PET、ポリカーボネート、PP等を用いることができる。
図48は、本実施形態に係る集光板2に分散された蛍光体21の発光特性及び吸収特性を第1バンドパスフィルター18及び第2バンドパスフィルター19の反射特性とともに示す図である。図48において、横軸は波長(nm)、縦軸は吸収特性に関しては吸光度であり発光特性に関しては発光強度であり反射特性については反射率である。符号Sq1は蛍光体の発光スペクトル、符号Sq2は蛍光体の吸収スペクトル、符号Sr11は第1バンドパスフィルターの第1の反射スペクトル、符号Sr12は第2バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルである。尚、図48においては、便宜上、バンドパスフィルターの第2の反射スペクトルの図示は省略している。また、図48において、図36と共通するスペクトルについては、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図48に示すように、本実施形態においては、第1バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルSr11が第2バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルSr12と概ね等しい。具体的に、第1バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルSr11の立ち上がり位置が蛍光体の発光スペクトルSq1と蛍光体の吸収スペクトルSq2とが交差する位置の波長と概ね等しく、かつ、第2バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルSr12の立ち上がり位置が第1バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルSr11の立ち上がり位置の波長と概ね等しい。
ここで、「第1バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルSr11の立ち上がり位置」を、正面方向から見たときの第1バンドパスフィルターの反射率が5%になる波長と定義する。「第2バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルSr12の立ち上がり位置」を、正面方向から見たときの第2バンドパスフィルターの反射率が5%になる波長と定義する。
図49A、図49Bは、本実施形態に係る太陽電池モジュール124の作用を説明するための図である。図49Aは、比較例に係る太陽電池モジュール124Xを示す断面図である。図49Bは、本実施形態に係る太陽電池モジュール124を示す断面図である。尚、図49A、図49Bにおいては、便宜上、スペーサー8の図示を省略している。
図49Aに示すように、比較例に係る太陽電池モジュール124Xは、集光板2の第2主面2b側に第2バンドパスフィルター19が設けられていない。すなわち、集光板2の第2主面2b側には拡散反射層24のみが設けられている。太陽電池モジュール124Xに入射した太陽光が、第1バンドパスフィルター18を透過し、集光板2に入射すると(図49Aに示す太い実線矢印)、集光板2の内部の蛍光体が赤色発光する(図49Aに示す太い破線矢印)。
蛍光体から放射された光のうち集光板2の第1主面2a側に進む光の一部は、第1バンドパスフィルター18で鏡面反射され、端面2cに向かって伝播していく(図49Aに示す太い破線矢印)。例えば、第1バンドパスフィルター18における入射角θが30°≦θ≦90°の範囲の光は、第1バンドパスフィルター18によって概ね反射される。
第1バンドパスフィルター18を透過した太陽光のうち蛍光体で吸収されなかった光の一部は、拡散反射層24で拡散反射され、集光板2に入射角を変えて再入射する(図49Aに示す細い実線矢印)。このとき、集光板2に大きい入射角で入射した光、すなわち第2主面2bの法線に対して大きい角度で傾いた方向から入射した光は、集光板2の内部での伝播距離が長くなるため、蛍光体でより確実に吸収され、結果として、蛍光体が赤色発光しやすくなる。
一方、蛍光体から放射された光のうち集光板2の第2主面2b側に進む光は、拡散反射層24で拡散反射される(図49Aに示す細い破線矢印)。この拡散反射された光には、端面2cに向かって伝播する光が含まれるが、端面2cだけではなく、第1主面2a側に立ち上がって伝播する光も含まれる。第1主面2a側に立ち上がって伝播する光の一部は、そのまま第1主面2aから射出され、第1バンドパスフィルター18を透過し、外部に射出される場合がある(例えば、第1バンドパスフィルター18における入射角θがθ<30°の範囲の場合)。この場合、端面2cに伝播する光が少なくなり、太陽電池素子に集光される光の量が低下するため、発電効率が低下してしまう。
これに対し、本実施形態に係る太陽電池モジュール124においては、図49Bに示すように、蛍光体から放射された光のうち集光板2の第2主面2b側に進む光の一部は、第2バンドパスフィルター19で鏡面反射され、端面2cに向かって伝播していく(図49Bに示す太い破線矢印)。例えば、第2バンドパスフィルター19における入射角θが30°≦θ≦90°の範囲の光は、第2バンドパスフィルター19によって概ね反射される。このような光は、拡散反射層24に入射することなく、第1バンドパスフィルター18と第2バンドパスフィルター19との間で閉じ込められる。この場合、多くの光が端面2cに伝播し、太陽電池素子に集光される光の量が増加するため、発電効率を向上させることができる。
尚、第1バンドパスフィルター18を透過した太陽光のうち蛍光体で吸収されなかった光の一部は、第2バンドパスフィルター19を透過後、拡散反射層24で拡散反射され、集光板2に入射角を変えて再入射する(図49Bに示す細い実線矢印)。このとき、集光板2に大きい入射角で入射した光、すなわち第2主面2bの法線に対して大きい角度で傾いた方向から入射した光は、集光板2の内部での伝播距離が長くなるため、蛍光体でより確実に吸収され、結果として、蛍光体が赤色発光しやすくなる。
本実施形態によれば、蛍光体から放射された光のうち集光板2の第2主面2b側に進む光の一部が、第2バンドパスフィルター19で鏡面反射され、端面2cに向かって伝播していく。このような光は、拡散反射層24に入射することなく、第1バンドパスフィルター18と第2バンドパスフィルター19との間で閉じ込められる。これにより、多くの光が端面2cに伝播し、太陽電池素子に集光される光の量が増加する。よって、発電効率を向上させることができる。
また、第2バンドパスフィルター19の集光板2とは反対側の面側に拡散反射層24が設けられるため、第1バンドパスフィルター18を透過した太陽光のうち蛍光体で吸収されなかった光の一部が第2バンドパスフィルター19を透過しても、当該光を拡散反射層24で拡散反射させ、集光板2に入射角を変えて再入射させることができる。集光板2に大きい入射角で入射した光は、集光板2の内部での伝播距離が長くなるため、蛍光体でより確実に吸収され、蛍光体が赤色発光しやすくなる。よって、発電効率をより向上させることができる。
尚、本実施形態では、第2バンドパスフィルター19の集光板2とは反対側の面側に拡散反射層24が設けられた例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、第2バンドパスフィルター19の集光板2とは反対側の面側に反射板が設けられていてもよい。反射板としては、例えば、Al反射板、Ag反射板、ESR反射フィルム(3M社製)等を用いることができる。但し、反射光の集光板2の内部での伝播距離が長くなるようにして発電効率を向上させる観点からは、拡散反射層を用いることが好ましい。
また、本実施形態では、拡散反射層24が第2バンドパスフィルター19の下面に接着剤(図示略)を介して設けられた例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、拡散反射層24が第2バンドパスフィルター19の下面に空気層を介して設けられていてもよい。例えば、拡散反射層24を別基板とし、第2バンドパスフィルター19と拡散反射層24との間に、上述した複数のスペーサーを配置した構成が挙げられる。第2バンドパスフィルター19と拡散反射層24との間を空気層とすることで、第2バンドパスフィルター19と拡散反射層24との間の屈折率(空気層の屈折率約1.0)を第2バンドパスフィルター19の屈折率(約1.6)よりも小さくすることができる。これにより、拡散反射層24で拡散反射された光が空気層を経由して第2バンドパスフィルター19に入射するとき全反射が生じなくなる。そのため、第1バンドパスフィルター18を透過した太陽光のうち蛍光体で吸収されなかった光の一部が第2バンドパスフィルター19を透過し、拡散反射層24で拡散反射されても、第2バンドパスフィルター19に入射角を変えて再入射する光が第2バンドパスフィルター19で拡散反射層24側に反射されることを抑制することができる。従って、拡散反射層24で拡散反射された光が、第2バンドパスフィルター19と拡散反射層24との間に閉じ込められてしまうこと(図51A参照)を抑制することができ、発電効率をより向上させることができる。
[第30実施形態]
図50は、第30実施形態に係る太陽電池モジュールにおいて、集光板に分散された蛍光体の発光特性及び吸収特性を第1バンドパスフィルター及び第2バンドパスフィルターの反射特性とともに示す図である。図50において、横軸は波長(nm)、縦軸は吸収特性に関しては吸光度であり発光特性に関しては発光強度であり反射特性については反射率である。符号Sq1は蛍光体の発光スペクトル、符号Sq2は蛍光体の吸収スペクトル、符号Sr11は第1バンドパスフィルターの第1の反射スペクトル、符号Sr12は第2バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルである。尚、図50においては、便宜上、バンドパスフィルターの第2の反射スペクトルの図示は省略している。また、図50において、図36と共通するスペクトルについては、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図50に示すように、本実施形態においては、第2バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルSr12のピーク波長が、第1バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルSr11のピーク波長よりも長波長側にシフトしている。
具体的に、本実施形態においては、第2バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルSr12の反射帯域が、第1バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルSr11の反射帯域よりも長波長側にシフトしている。また、第1バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルSr11の立ち上がり位置が蛍光体の発光スペクトルSq1と蛍光体の吸収スペクトルSq2とが交差する位置の波長と概ね等しく、かつ、第2バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルSr12の立ち上がり位置が第1バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルSr11の立ち上がり位置の波長よりも大きい。
図51A、図51Bは、本実施形態に係る太陽電池モジュール125の作用を説明するための図である。図51Aは、比較例に係る太陽電池モジュール125Xを示す断面図である。図51Bは、本実施形態に係る太陽電池モジュール125を示す断面図である。尚、図51A、図51Bにおいては、便宜上、スペーサー8の図示を省略している。
図51Aに示す比較例に係る太陽電池モジュール125Xにおいては、第1バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルSr11の立ち上がり位置が蛍光体の発光スペクトルSq1と蛍光体の吸収スペクトルSq2とが交差する位置の波長と概ね等しく、かつ、第2バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルSr12の立ち上がり位置が第1バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルSr11の立ち上がり位置の波長と概ね等しい。すなわち、比較例に係る太陽電池モジュール125Xは、第29実施形態に係る太陽電池モジュール124に相当する。
図51Aに示すように、第1バンドパスフィルター18を透過した太陽光のうち蛍光体で吸収されなかった光の一部は、第2バンドパスフィルター25Xを透過後、拡散反射層24で拡散反射され、第2バンドパスフィルター25Xに入射角を変えて再入射する(図51Aに示す細い二点鎖線矢印)。ここで、第2バンドパスフィルター25Xに大きい入射角で入射した光、すなわち第2バンドパスフィルター25Xの下面の法線に対して大きい角度で傾いた方向から入射した光に対しては、第2バンドパスフィルター25Xの反射帯域が短波長側にシフトするため、反射率が大きくなる。そのため、第2バンドパスフィルター25Xに大きい入射角で入射した光は、第2バンドパスフィルター25Xで拡散反射層24側に反射され、第2バンドパスフィルター25Xと拡散反射層24との間に閉じ込められてしまい、集光板2に再入射できなくなる。
これに対し、本実施形態に係る太陽電池モジュール125においては、図51Bに示すように、第1バンドパスフィルター18を透過した太陽光のうち蛍光体で吸収されなかった光の一部は、第2バンドパスフィルター25を透過後、拡散反射層24で拡散反射され、第2バンドパスフィルター25に入射角を変えて再入射する(図51Bに示す細い実線矢印)。本実施形態では、第2バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルSr12のピーク波長が、第1バンドパスフィルターの第1の反射スペクトルSr11のピーク波長よりも長波長側にシフトしているため、拡散反射層24で拡散反射された光が第2バンドパスフィルター25で拡散反射層24側に反射されにくくなる。そのため、拡散反射層24で拡散反射された光は、第2バンドパスフィルター25を透過し、集光板2に再入射しやすくなる。
本実施形態によれば、第1バンドパスフィルター18を透過した太陽光のうち蛍光体で吸収されなかった光の一部が第2バンドパスフィルター25を透過しても、当該光を拡散反射層24で拡散反射させ、第2バンドパスフィルター25を透過し、集光板2に再入射させることができる。すなわち、拡散反射層24で拡散反射された光が、第2バンドパスフィルター25と拡散反射層24との間に閉じ込められてしまうことを抑制することができる。よって、発電効率をより向上させることができる。
[第31実施形態]
図52は、本発明の第31実施形態に係る太陽電池モジュール126を示す断面図である。図52においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体、太陽電池素子及び枠体の図示を省略している。
図52に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール126は、第2バンドパスフィルター19の集光板2と反対側に、拡散反射層24に替えて異方性反射板26(反射層)が配置されている点、が第29実施形態に係る太陽電池モジュール124と異なる。
尚、本実施形態において第29実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
異方性反射板26は、自身に入射する光を異方的に反射する反射板である。異方性反射板26は、上方から入射する光の全波長(例えば太陽光、集光板2からの発光成分)を異方的に反射する。尚、異方性反射板26としては、例えば、第2バンドパスフィルター19側の表面にプリズム形状を有する反射板を用いることができる。このような反射板としては、例えば、表面にプリズム形状を有する基板に銀が蒸着されたもの等が挙げられる。
本実施形態によれば、第2バンドパスフィルター19の集光板2とは反対側の面側に異方性反射板26が設けられるため、第1バンドパスフィルター18を透過した太陽光のうち蛍光体で吸収されなかった光の一部が第2バンドパスフィルター19を透過しても、当該光を異方性反射板26で異方的に反射させ、集光板2に入射角を大きく変えて再入射させることができる。集光板2に大きい入射角で入射した光は、集光板2の内部での伝播距離が長くなるため、蛍光体でより確実に吸収され、蛍光体が赤色発光しやすくなる。よって、発電効率をより向上させることができる。
尚、本実施形態では、集光板2の第2主面2bの側に、第29実施形態と同様の第2バンドパスフィルター19が配置された例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、第2バンドパスフィルター19に替えて、第30実施形態に係る第2バンドパスフィルター25が配置されていてもよい。この構成によれば、異方性反射板26で異方的に反射された光が、第2バンドパスフィルター25と異方性反射板26との間に閉じ込められてしまうことを抑制することができるため、発電効率をより向上させることができる。
[第32実施形態]
図53は、本発明の第32実施形態に係る太陽電池モジュール127を示す断面図である。図53においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体、太陽電池素子及び枠体の図示を省略している。
図53に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール127は、第2バンドパスフィルター19の集光板2と反対側に、拡散反射層24に替えて異方性反射板27(反射層)が配置されている点、が第29実施形態に係る太陽電池モジュール124と異なる。
尚、本実施形態において第29実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
異方性反射板27は、異方性散乱層27aと、異方性散乱層27aの第2バンドパスフィルター19と反対側の面に配置された反射板27bと、を備えている。反射板27bとしては、例えば、Al反射板、Ag反射板、ESR反射フィルム(3M社製)等を用いることができる。
異方性散乱層27aは、自身に入射する光を異方的に散乱する散乱層である。異方性散乱層27aとしては、上方から入射する光(例えば太陽光、集光板2からの発光成分)のうち、入射角が小さい(正面入射に近い)光を散乱し、入射角が大きい光をそのまま透過するという特徴を有する散乱層が用いられる。このような異方性散乱層27aとしては、例えば、住友化学株式会社製のルミスティ(商品名)を用いることができる。
本実施形態によれば、第2バンドパスフィルター19の集光板2とは反対側の面側に異方性反射板27が設けられるため、第1バンドパスフィルター18を透過した太陽光のうち蛍光体で吸収されなかった光の一部が第2バンドパスフィルター19を透過しても、当該光を異方性反射板27で異方的に反射させ、集光板2に入射角を大きく変えて再入射させることができる。具体的に、正面入射に近い方向で光が異方性反射板27に入射すると、当該光が異方性散乱層27aで散乱されて反射板27bで反射される。反射板27bで反射された光は、異方性散乱層27aをそのまま透過し、第2バンドパスフィルター19を透過して集光板2に再入射する。正面入射に近い方向で異方性反射板27に入射した光は、反射板27bで反射される前に、異方性散乱層27aで一度散乱されているため、集光板2に再入射する際に入射角が大きくなる。集光板2に大きい入射角で入射した光は、集光板2の内部での伝播距離が長くなるため、蛍光体でより確実に吸収され、蛍光体が赤色発光しやすくなる。よって、発電効率をより向上させることができる。
尚、本実施形態では、集光板2の第2主面2bの側に、第29実施形態と同様の第2バンドパスフィルター19が配置された例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、第2バンドパスフィルター19に替えて、第30実施形態に係る第2バンドパスフィルター25が配置されていてもよい。この構成によれば、異方性反射板27で異方的に反射された光が、第2バンドパスフィルター25と異方性反射板27との間に閉じ込められてしまうことを抑制することができるため、発電効率をより向上させることができる。
[第33実施形態]
図54は、本発明の第33実施形態に係る太陽電池モジュール128を示す断面図である。図54においては、便宜上、集光板2に分散された蛍光体、太陽電池素子及び枠体の図示を省略している。
図54に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール128は、第1バンドパスフィルター18及び第2バンドパスフィルター19の双方が集光板2に光学的に密着している点、が第29実施形態に係る太陽電池モジュール124と異なる。
尚、本実施形態において第29実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
第1バンドパスフィルター18は、集光板2の第1主面2aに、光学接着層28を介して貼り付けられている。第2バンドパスフィルター19は、集光板2の第2主面2bに、光学接着層28を介して貼り付けられている。
光学接着層28としては、空気の屈折率(1.00)に近い、低い屈折率を有するものを用いることができる。これにより、集光板2の内部で全反射して導光する光を増やすことができる。このような光学接着層28としては、例えば、NTT−AT社製のアクリル系の屈折率制御樹脂(屈折率1.32)が挙げられる。
本実施形態によれば、第1バンドパスフィルター18及び第2バンドパスフィルター19の双方が集光板2に光学的に密着されるため、物理的に第1バンドパスフィルター18及び第2バンドパスフィルター19の安定性が向上する。
尚、本実施形態では、第1バンドパスフィルター18及び第2バンドパスフィルター19の双方が集光板2に光学的に密着している例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、第1バンドパスフィルター18のみ又は第2バンドパスフィルター19のみが集光板2に光学的に密着していてもよい。但し、第1バンドパスフィルター18及び第2バンドパスフィルター19の双方について物理的な安定性を向上させる観点からは、第1バンドパスフィルター18及び第2バンドパスフィルター19の双方が集光板2に光学的に密着していることが好ましい。
尚、本発明は前記実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
[太陽光発電装置]
図55は、太陽光発電装置1000の概略構成図である。
太陽光発電装置1000は、太陽光のエネルギーを電力に変換する太陽電池モジュール1001と、太陽電池モジュール1001から出力された直流電力を交流電力に変換するインバータ(直流/交流変換器)1004と、太陽電池モジュール1001から出力された直流電力を蓄える蓄電池1005と、を備えている。
太陽電池モジュール1001は、太陽光を集光する集光部材(集光板)1002と、集光部材1002によって集光された太陽光によって発電を行う太陽電池素子1003とを備えている。このような太陽電池モジュール1001としては、例えば、第1実施形態から第26実施形態で説明した太陽電池モジュールが好適に用いられる。
太陽光発電装置1000は、外部の電子機器1006に対して電力を供給する。電子機器1006には、必要に応じて補助電力源1007から電力が供給される。
このような構成の太陽光発電装置1000は、前述した本発明に係る太陽電池モジュールを備えているため、不具合を解消しつつ見た目の違和感や美感が損われることを抑制することができる。
(1)透明基材中に蛍光体が設けられてなり、光入射面から入射した光を前記蛍光体によって吸収し、前記蛍光体から放射された光を内部で伝播させて前記光入射面よりも面積の小さい光射出面から射出させる集光部材と、前記集光部材の前記光射出面に配置され、前記光射出面から射出された光を受光して電力を発生する太陽電池素子と、前記集光部材の光入射面又は前記光入射面と反対側の面の少なくとも一方に空気層を介して配置され、前記蛍光体の吸収スペクトルのピーク波長に対する透過率よりも前記蛍光体の発光スペクトルのピーク波長に対する透過率のほうが小さい吸収フィルターと、を含む太陽電池モジュール。
(2)前記集光部材と前記吸収フィルターとの間には、スペーサーが配置されている上記(1)に記載の太陽電池モジュール。
(3)前記スペーサーは球状又は円柱状である上記(2)に記載の太陽電池モジュール。
(4)前記スペーサーが前記集光部材に接する部分の面積は、前記スペーサーが前記吸収フィルターに接する部分の面積よりも小さい上記(2)に記載の太陽電池モジュール。
(5)前記スペーサーと前記集光部材との間には反射部材が配置されている上記(2)から(4)までのいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
(6)前記集光部材の光入射面側に、赤外線を吸収する赤外線吸収フィルターが配置されている上記(1)から(5)までのいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
(7)前記集光部材の光入射面側に前記吸収フィルターが設けられ、前記吸収フィルターの前記集光部材と反対側の面に反射防止層が配置されている上記(1)から(6)までのいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
(8)前記吸収フィルターは、前記集光部材の光入射面側に配置された第1吸収フィルターと、前記集光部材の前記光入射面と反対側の面側に配置された第2吸収フィルターと、を含む上記(1)から(7)までのいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
(9)前記第2吸収フィルターの前記集光部材と反対側の面に、反射層が配置されている上記(8)に記載の太陽電池モジュール。
(10)前記反射層の前記第2吸収フィルターと反対側の面に、散乱層、黒色層、着色層のうちいずれかが配置されている上記(9)に記載の太陽電池モジュール。
(11)前記第2吸収フィルターの前記集光部材と反対側の面に、散乱層が配置されている上記(8)に記載の太陽電池モジュール。
(12)前記散乱層の前記第2吸収フィルターと反対側の面に、黒色層が配置されている上記(11)に記載の太陽電池モジュール。
(13)透明基材中に蛍光体が設けられてなり、光入射面から入射した光を前記蛍光体によって吸収し、前記蛍光体から放射された光を内部で伝播させて前記光入射面よりも面積の小さい光射出面から射出させる集光部材と、前記集光部材の前記光射出面に配置され、前記光射出面から射出された光を受光して電力を発生する太陽電池素子と、前記集光部材の光入射面又は前記光入射面と反対側の面の少なくとも一方に空気層を介して配置され、前記蛍光体の発光スペクトルのピーク波長とは異なるピーク波長の発光スペクトルを有する蛍光体層と、を含む太陽電池モジュール。
(14)前記蛍光体層は、前記蛍光体から放射された光を吸収する上記(13)に記載の太陽電池モジュール。
(15)前記蛍光体層の発光スペクトルのピーク波長が可視光の波長域よりも大きい上記(14)に記載の太陽電池モジュール。
(16)前記蛍光体層は、前記蛍光体の発光スペクトルのピーク波長とは異なるピーク波長の吸収スペクトルを有する上記(13)に記載の太陽電池モジュール。
(17)前記蛍光体層は、前記蛍光体の吸収スペクトルのピーク波長よりも短波長の光を吸収する上記(16)に記載の太陽電池モジュール。
(18)前記蛍光体から放射された光と前記蛍光体層から放射された光とが混色されることにより、前記蛍光体から放射された光よりも無彩色に近い光が形成される上記(13)から(17)までのいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
(19)透明基材中に蛍光体が設けられてなり、光入射面から入射した光を前記蛍光体によって吸収し、前記蛍光体から放射された光を内部で伝播させて前記光入射面よりも面積の小さい光射出面から射出させる集光部材と、前記集光部材の前記光射出面に配置され、前記光射出面から射出された光を受光して電力を発生する太陽電池素子と、前記集光部材の光入射面又は前記光入射面と反対側の面の少なくとも一方に空気層を介して配置されたバンドパスフィルターと、を含み、前記光入射面の法線と平行な方向から見たときの前記バンドパスフィルターの反射スペクトルを第1の反射スペクトルとし、前記光入射面の法線に対して30°〜90°の任意の角度で傾いた方向から見たときの前記バンドパスフィルターの反射スペクトルを第2の反射スペクトルとしたとき、前記第1の反射スペクトルのピーク波長が前記蛍光体の発光スペクトルのピーク波長よりも大きく、かつ、前記第2の反射スペクトルの反射帯域は前記角度が大きくなるにつれて短波長側にシフトしており、前記第2の反射スペクトルのうち少なくとも一つの反射スペクトルのピーク波長が前記蛍光体の発光スペクトルのピーク波長よりも小さい太陽電池モジュール。
(20)前記バンドパスフィルターは、前記集光部材の光入射面側に配置された第1バンドパスフィルターと、前記集光部材の前記光入射面と反対側の面側に配置された第2バンドパスフィルターと、を含む上記(19)に記載の太陽電池モジュール。
(21)前記第1バンドパスフィルターが赤色光を反射するように構成されており、前記第1バンドパスフィルターの前記集光部材と反対側の面に、青色光を反射する第3バンドパスフィルターが配置されている上記(20)に記載の太陽電池モジュール。
(22)前記バンドパスフィルターの前記集光部材と反対側に、前記蛍光体の吸収スペクトルのピーク波長に対する透過率よりも前記蛍光体の発光スペクトルのピーク波長に対する透過率のほうが小さい吸収フィルターが配置されている上記(19)から(21)までのいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
(23)透明基材中に蛍光体が設けられてなり、光入射面から入射した光を前記蛍光体によって吸収し、前記蛍光体から放射された光を内部で伝播させて前記光入射面よりも面積の小さい光射出面から射出させる集光部材と、前記集光部材の前記光射出面に配置され、前記光射出面から射出された光を受光して電力を発生する太陽電池素子と、前記集光部材の光入射面又は前記光入射面と反対側の面の少なくとも一方に空気層を介して配置されたバンドパスフィルターと、を含み、前記蛍光体から放射された光と前記バンドパスフィルターによって反射された光とが混色されることにより、前記蛍光体から放射された光よりも無彩色に近い光が形成される太陽電池モジュール。
(24)透明基材中に蛍光体が設けられてなり、光入射面から入射した光を前記蛍光体によって吸収し、前記蛍光体から放射された光を内部で伝播させて前記光入射面よりも面積の小さい光射出面から射出させる集光部材と、前記集光部材の前記光射出面に配置され、前記光射出面から射出された光を受光して電力を発生する太陽電池素子と、前記集光部材の光入射面に配置された第1バンドパスフィルターと、前記集光部材の前記光入射面と反対側の面に配置された第2バンドパスフィルターと、前記第2バンドパスフィルターの前記集光部材と反対側の面に配置された反射層と、を含み、前記光入射面の法線と平行な方向から見たときの、前記第1バンドパスフィルター及び前記第2バンドパスフィルターのそれぞれの反射スペクトルを第1の反射スペクトルとし、前記光入射面の法線に対して30°〜90°の任意の角度で傾いた方向から見たときの、前記第1バンドパスフィルター及び前記第2バンドパスフィルターのそれぞれの反射スペクトルを第2の反射スペクトルとしたとき、前記第1の反射スペクトルのピーク波長が前記蛍光体の発光スペクトルのピーク波長よりも大きく、かつ、前記第2の反射スペクトルの反射帯域は前記角度が大きくなるにつれて短波長側にシフトしており、前記第2の反射スペクトルのうち少なくとも一つの反射スペクトルのピーク波長が前記蛍光体の発光スペクトルのピーク波長よりも小さい太陽電池モジュール。
(25)前記第2バンドパスフィルターの前記第1の反射スペクトルのピーク波長が、前記第1バンドパスフィルターの前記第1の反射スペクトルのピーク波長よりも長波長側にシフトしている上記(24)に記載の太陽電池モジュール。
(26)前記反射層は、自身に入射する光を異方的に反射する上記(24)又は(25)に記載の太陽電池モジュール。
(27)前記反射層は、自身に入射する光を異方的に散乱する散乱層と、前記散乱層の前記第2バンドパスフィルターと反対側の面に配置された反射板と、を含む上記(24)から(26)までのいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
(28)前記第1バンドパスフィルター及び前記第2バンドパスフィルターの少なくとも一方が、前記集光部材に光学的に密着している上記(24)から(27)までのいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
(29)上記(1)から(28)までのいずれか一項に記載の太陽電池モジュールを含む太陽光発電装置。
本発明は、太陽電池モジュール及び太陽光発電装置に利用可能である。
1,100,101,102,103,104,105,106,107,108,109,110,111,112,113,114,115,116,117,118,119,120,121,122,123,124,125,126,127,128…太陽電池モジュール、2…集光板(集光部材)、2a…第1主面(光入射面)、2b…第2主面(光入射面と反対側の面)、2c…端面(光射出面)、3…太陽電池素子、4…第1吸収フィルター、5…第2吸収フィルター、7…空気層、8,80,81,82…スペーサー、9…反射部材、10…赤外線吸収フィルター、11…反射防止層、12…反射板(反射層)、13…散乱板(散乱層)、14…黒色板(黒色層)、15…着色板(着色層)、16…第1蛍光体層、17…第2蛍光体層、18…第1バンドパスフィルター、19,25…第2バンドパスフィルター、20…透明基材、21…蛍光体、22…反射ミラー、23…第3バンドパスフィルター、24…拡散反射層(反射層)、26,27…異方性反射板(反射層)、1000…太陽光発電装置、Sp1,Sq1…蛍光体の発光スペクトル、Sp5,Sp7,Sp9…蛍光体層の発光スペクトル、Sp6,Sp8,Sp10…蛍光体層の吸収スペクトル、Sr1…第1の反射スペクトル、Sr2…第2の反射スペクトル、Sr11…第1バンドパスフィルターの第1の反射スペクトル、Sr12…第2バンドパスフィルターの第1の反射スペクトル

Claims (5)

  1. 透明基材中に蛍光体が設けられてなり、光入射面から入射した光を前記蛍光体によって吸収し、前記蛍光体から放射された光を内部で伝播させて前記光入射面よりも面積の小さい光射出面から射出させる集光部材と、
    前記集光部材の前記光射出面に配置され、前記光射出面から射出された光を受光して電力を発生する太陽電池素子と、
    前記集光部材の光入射面に配置された第1バンドパスフィルターと、
    前記集光部材の前記光入射面と反対側の面に配置された第2バンドパスフィルターと、
    前記第2バンドパスフィルターの前記集光部材と反対側の面に配置された反射層と、を含み、
    前記光入射面の法線と平行な方向から見たときの、前記第1バンドパスフィルター及び前記第2バンドパスフィルターのそれぞれの反射スペクトルを第1の反射スペクトルとし、前記光入射面の法線に対して30°〜90°の任意の角度で傾いた方向から見たときの、前記第1バンドパスフィルター及び前記第2バンドパスフィルターのそれぞれの反射スペクトルを第2の反射スペクトルとしたとき、前記第1の反射スペクトルのピーク波長が前記蛍光体の発光スペクトルのピーク波長よりも大きく、かつ、前記第2の反射スペクトルの反射帯域は前記角度が大きくなるにつれて短波長側にシフトしており、前記第2の反射スペクトルのうち少なくとも一つの反射スペクトルのピーク波長が前記蛍光体の発光スペクトルのピーク波長よりも小さい太陽電池モジュール。
  2. 前記第2バンドパスフィルターの前記第1の反射スペクトルのピーク波長が、前記第1バンドパスフィルターの前記第1の反射スペクトルのピーク波長よりも長波長側にシフトしている請求項に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記反射層は、自身に入射する光を異方的に反射する請求項又はに記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記反射層は、自身に入射する光を異方的に散乱する散乱層と、前記散乱層の前記第2バンドパスフィルターと反対側の面に配置された反射板と、を含む請求項からまでのいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記第1バンドパスフィルター及び前記第2バンドパスフィルターの少なくとも一方が、前記集光部材に光学的に密着している請求項からまでのいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
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