JP6298813B2 - 強力な白液と残留アルカリレベルの低い石灰泥を得る方法及び装置 - Google Patents

強力な白液と残留アルカリレベルの低い石灰泥を得る方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、パルプの製造の回収工程において苛性化容器から生じる苛性化液から強力な白液と残留アルカリレベルの低い石灰泥を得るための方法及び装置に関するものである。該容器では、予め緑液(未処理液)に石灰を加えて処理され、それにより該容器において苛性化反応が開始される。
緑液は、パルプ工場の回収工程において回収ボイラー内で得られるスメルト(残渣)の部分的な溶解及び部分的な希釈によって生成される。緑液は硫化塩と硫酸塩と炭酸塩との水溶液である。緑液中の炭酸塩は石灰を加えることによって苛性ソーダ(白液)と石灰泥に苛性化され、苛性ソーダは蒸煮工程で使用される。
数回の分離工程が緑液及び白液の処理に使用される。通常の設備では、緑液内のドレグ(沈殿物)を取り除く第一の緑液分離ユニットと、ドレグを乾燥させる分離ユニットとが含まれ、さらに完全な苛性化を経て白液フィルタへと続き、石灰泥がろ過されクリアな白液が得られる。石灰泥は、残留アルカリを排除しそして高い乾燥物質量を含んだ石灰泥を得るために最終的に洗浄脱水され、石灰泥を石灰に変換するために石灰炉に供給され、続いて苛性化工程に再導入される。これらの処理場所で使用される分離ユニットすなわち主にフィルタは、異なる種類すなわちディスクフィルタ、ドラムフィルタ、沈降槽、遠心分離機等であることができ、加圧式或いは大気式のどちらでも良い。
石灰炉に適用可能なTRS(完全還元硫黄)の排出規制が厳しいので、最終的な石灰泥の脱水では最大乾燥物質量でしかも低残留アルカリ且つ低硫黄量の石灰泥を得ることが必要である。石灰泥の残留アルカリは、TRSとしてキルンに放出される残留二酸化硫黄の量に比例する。パルプ製造の継続的な動作のためには、環境への懸念が常に焦点にあるので、低排出量は重要な課題である。
石灰泥における残留アルカリ及び硫黄含有量を減少させるには、石灰泥にさらなる別の洗浄工程を追加するのが自然なアプローチであるが、さらに別の洗浄機のために利用可能な自由な土地面積が手元にあるとは限らないので、このアプローチはすべての工場で実現可能ではない。
別のアプローチは、一回の洗浄機で複数の洗浄段階を統合することである。そのような一概念は、米国特許第8002994号に開示され、大気式石灰泥ディスクフィルタが洗浄段階及び濃縮化段階の二段階として設計されており、最後の濃縮化段階ではより多くのフィルタディスクを有する。このような二段階マシーンの欠点は、段階が一連で石灰炉の直接前方にあり、動作が複雑で、動作上障害を生じさせないよう乾燥した石灰泥の均一な流れを供給する必要がある。石灰炉を停止しなければならない場合、再度安定した動作を得るまでに数時間を要することもあり、石灰炉の保全性が危険に晒されるかもしれない。それに代わって、途切れることのない乾燥した石灰泥を石灰炉に供給することによってこれらの問題点を解決する解決策は、国際公開WO2011/078749号に示され、二段階で平行した石灰泥フィルタとして設計されている。二段階の平行した動作によって、一方の段階が常に動作中であるのにもう一方がクリーンアウト工程を要求するかもしれない、これはこの段階の著しいダウンタイムを必要とする。
回収工程で使用されるフィルタの別の問題点は、チオ硫酸塩を含むスラリー内の残留アルカリ量である。チオ硫酸塩は腐食性を有しフィルタの素材を制限する。第一の白液フィルタは、高アルカリ量のスラリーを処理するため高価な高合金ステンレス鋼を使用する必要がある一方で、石灰泥の濃縮化段階はより安価な低合金ステンレス鋼を使用してもよい。白液フィルタ後の第一の石灰泥洗浄で、相当なレベルの残留アルカリが依然として残ることがある。白液フィルタの動作で多少の障害が発生すると、残留アルカリレベルは急激に上昇し、しかも限られた時間で次のフィルタ段階が高いアルカリレベルに晒されるかもしれない。
図1には、苛性化設備における回収工程の主要な工程段階が示されている。回収ボイラーからのスメルトSは、工程への入力フローであり、生成された白液WLは工程からの出力フローである。スメルトは、貯蔵タンクSTWWからの弱い白液WWの添加中にスメルト溶解機SDに加えられ、形成された溶液は緑液と呼ばれ、均等化タンクEQGLに送られる。分離工程では、緑液は、この均等化タンクから清澄容器CLGLに圧送され、そこでドレグ及び粒子が底に沈殿する。ドレグは、ドレグフィルタFによってドレグ洗浄に運ばれる前にドレグ貯蔵タンクSTへ運ばれる。ドレグは、温水を加えることによって洗浄され、ドレグフィルタからドレグ容器Dに掻き取られ、多くの場合埋め立てまたは他の工事現場に送られる。ドレグフィルタFからのろ液は、洗浄アルカリを低濃度で含んでおり、弱い白液貯蔵タンクSTWWに送られる。清澄された緑液は、清澄容器CLGLから緑液貯蔵タンクSTGLに圧送される。多くの場合、緑液の温度は、緑液の沸騰温度に近いすなわち100度を幾分上回る、また次の苛性化工程は本質的に発熱するが、沸騰は不要のため、消和装置(スレーカー)SLに供給される前に冷却装置LCで冷却する必要がある。このように冷却された緑液は、貯蔵ビンSTBLからの石灰と共に消和装置に加えられる。苛性化工程はグリットの分離中消和装置で開始される、すなわち未反応の石灰粒子及び他の粒子はグリット容器Gに廃棄される。苛性化工程の完了は、苛性化トレインすなわち直列の苛性化容器の数CT−>CT−>CTで終了する。苛性化工程の完了後、処理液KGLは、通常、約100から120グラム/リットルの有効アルカリ量(NaOH)の白液が重量の90%、そして石灰泥が重量の10%を占めている。そのため、苛性化処理液KGLは加圧された白液フィルタFWLに送られ、そこでクリアな白液を得て強力な白液用の貯蔵タンクSTWLに送られる。このフィルタの気相は、ミル気PMAで加圧され、その後、フィルタ要素を通ってろ過力を生成するためにフィルタシャフトを介してさらに圧縮機Cを介してセパレータに再循環される。石灰泥ケーキは、フィルタ要素上に形成され、石灰泥ケーキ中の残留アルカリレベルを減少させる温水HWで洗浄される。白液フィルタFWLで得られた石灰泥ケーキは、希釈されて石灰泥用の貯蔵タンクSTLMに送られる。石灰泥中の残留アルカリを排出或いは洗浄するために、石灰泥は石灰泥フィルタFLMに送られる。石灰泥フィルタFLMのろ液側は、ろ液側の弱液分離タンクの気相に接続された排気ポンプPによって真空下に設定されている。この石灰泥フィルタでの主な目的は、石灰炉LKに送られる前に石灰泥の乾燥物質量を増大させることにある;通常乾燥物質量は70から80%の範囲であるが、図1に示されたように、この石灰泥フィルタはさらに温水を加えることで洗浄を実行する。乾燥した石灰泥LMは、生石灰BLに変換するために石灰炉LKに直接送られ、工程及び貯蔵ビンSTBLに戻される。石灰泥フィルタFLMからのろ液は、弱白液貯蔵タンクSTWWに送られる。
図2には、二段階の石灰泥フィルタを用いて修正された図1の原理処理段階が示され、米国特許第8002994号に開示された種類のフィルタを再度組立ている。この石灰泥フィルタの第一段階FLM1では、石灰泥は洗浄脱水され、次いで石灰泥ケーキをこの段階から希釈水を加えつつタンクRS内で再スラリー化させて、さらにこの石灰泥スラリーを第二段階FLM2に供給し、そこで適切な乾燥状態まで濃縮させる。
本発明によれば、石灰炉からの排出量を低減するために追加の洗浄段階が苛性化工程で使用される場合、白液フィルタ処理の直後にこの追加の洗浄段階を追加するのが得策であることが把握されている。高温の苛性液を送られた第一のフィルタすなわち白液フィルタが、第一段階では濃縮のみ、第二段階では濃縮及び洗浄による二段階の加圧フィルタとして設計される場合、第一段階からそして効率的な洗浄によって第二段階では驚くほど低い残留アルカリ量の石灰泥から非希釈高温白液を得ることができる。石灰泥の洗浄及び濃縮中フィルタ媒体にもっと高いフィルタ負荷すなわち高圧の印加を可能にする二段階での加圧フィルタの使用は、結果として得られた沸点の上昇によって高いスラリー温度を維持し、よってスラリーの粘性を低下させることがこの改善の理由である。苛性容器から圧送される苛性液の温度は、通常、発熱の反応として95から100℃の範囲である。この温度を強い白液で維持することができれば、パルプ化処理におけるこの白液に課されるさらなる加熱は低減される。非希釈高温白液を得ることは、加熱要件すなわち蒸煮における蒸気消費が減少し、苛性化プラントから蒸煮プラントへの過剰な水という形の静荷重量を低減され得るのでパルプ化処理の動作に有益である。
このように、腐食の諸問題は、高価な高合金ステンレス鋼材料を使用するこの第一のフィルタで処理することができ、後続のフィルタはより安価な材料を使用しても良い。
本発明の一目的は、パルプ工場の回収工程で苛性化容器から生じる苛性液から強力な白液及び低残留アルカリ石灰泥を抽出する方法を提供することにあり、該容器は予め緑液に石灰を加えることによって該容器における苛性化反応を開始する。かかる方法は、一連の以下のステップを備えている;
‐ 苛性液を加圧されたディスクフィルタの第一バット部に供給されるステップ、この第一バット部が第一組のフィルタディスク及び切り離された第一ろ液受けシステムを備え、
‐ 第一組のフィルタディスクのフィルタ媒体を介して苛性液の液体の一部を通過させることによって、第一ろ液受けシステムで苛性液から強い白液を抽出すると同時に、フィルタ媒体に形成された第一の石灰ケーキに洗浄水を使用することなく、第一組のフィルタディスクのフィルタ媒体の表面に残る苛性液の残留石灰粒子を第一の石灰ケーキとして回収するステップ、
‐ 第一組のフィルタディスクのフィルタ媒体の表面から第一の石灰ケーキの少なくとも一部を掻き取って、そこで掻き取られた第一の石灰ケーキの乾燥物質量が50重量%以上であって、さらに第一の石灰ケーキ収集システムで掻き取られた第一の石灰ケーキを収集すると同時に、希釈された第一の石灰ケーキスラリーの乾燥物質量が25重量%未満まで掻き取られた第一の石灰ケーキを適度な低アルカリ液で希釈するステップ、
‐ 希釈された第一の石灰ケーキスラリーの少なくとも一部分が加圧されたディスクフィルタの第二バット部に供給されるステップ、そこでこの第二バット部が第二組のフィルタディスク及び切り離された第二ろ液受けシステムを備え、
‐ 希釈された第一の石灰ケーキスラリーの液体部分を第二組のフィルタディスク媒体を通過させることによって、第二ろ液受けシステムの希釈された第一の石灰ケーキスラリーから弱い白液を抽出すると同時に、第二組のフィルタディスクのフィルタ媒体の表面に残る第二の石灰ケーキとして希釈された第一の石灰ケーキスラリー残留石灰粒子を収集し、さらに上記第二の石灰ケーキ内の残留アルカリを排出するためにフィルタ媒体に形成された第二の石灰ケーキに洗浄水を使用するステップ、
‐ 第二組のフィルタディスクのフィルタ媒体の表面から第二の石灰ケーキの少なくとも一部を掻き取って、そこで掻き取られた第二の石灰ケーキの乾燥物質量が50重量%以上であって、さらに第二の石灰ケーキ収集システムで掻き取られた第二の石灰ケーキを収集すると同時に、希釈された第二の石灰ケーキスラリーの乾燥物質量が25重量%未満まで掻き取られた第二の石灰ケーキを適度な低アルカリ液で希釈し、さらに濃縮した石灰泥を石灰炉に供給する前に少なくとも1つの石灰泥濃縮化段階に希釈された第二の石灰ケーキスラリーを通過させるステップ。この方法により、非希釈の強い白液の高い生産許容量及び低残留アルカリ石灰泥を得られるろ過処理を提供する。
掻き取られた第二の石灰泥ケーキの乾燥物質量は、通常パルプの原料として一年生植物或いは竹を使用する場合パルプの製造における回収工程で50から55%を上回り、また硬材或いは軟材を使用する場合は通常65%を上回る。
1つの好ましい実施形態によれば、加圧ディスクフィルタを少なくとも0.7バールで、或いは好ましくは第一及び第二バット部の両方に気圧を上回る少なくとも1.0バールで加圧することを特徴とする方法にある。この加圧により、苛性緑液に内在する高い温度を維持することができ、スラリーのろ過は可能な限り低い粘性で行われる。
本発明による方法の別の好ましい実施形態によれば、第一の濃縮段階及び第二の洗浄及び濃縮段階に最適化された段階にあり、そこで加圧されたディスクフィルタは、第二組のフィルタディスク中のフィルタディスクの数よりも大きい第一組のフィルタディスク中のフィルタディスクの数を備えている。別の代替的な方法は、第二バット部での希釈された第一の石灰ケーキスラリーのレベルよりも高い第一バット部での苛性液のレベルの確立を含んでいる、従って、第一及び第二バット部の液面の高さの差(ΔH)を得る。これらの各段階におけるディスク数及び液面レベルの両方の選択肢は、独立して使用するかまたは組み合わせることができる。
本発明による方法のさらなる実施形態によれば、希釈された第一の石灰ケーキスラリーから抽出された弱い白液を、掻き取られた第一の石灰泥ケーキを希釈する希釈液として使用されるのに適した低アルカリ液の少なくとも一部として使用することができる。この段階で加えられる希釈液は、主に、容易にフロー可能な状態の確立のために使用され、アルカリを含有しないほぼ純粋な水で続く洗浄を行うことができる。洗浄効果は「希釈によって」得られたとしても、特にこの弱液中の残留アルカリレベルが苛性化緑液中の僅かなアルカリ濃度であるならば希釈液の一部はこの弱液に由来しても良い。
さらに本発明の方法による別の実施形態によれば、濃縮された石灰泥を石灰炉に送る前に、希釈された第一の石灰泥ケーキスラリーの一部を次の石灰泥濃縮段階に送ることができる。この選択肢は、第一段階からの超過フローが一時的に第二段階を飛び越えて進むようにシステムの実行能力を高めることができる。
本発明の一つの目的は、パルプの製造における回収工程で苛性化容器から生じる苛性液から強い白液及び低残留アルカリ石灰泥を抽出するための装置を提供することであり、該容器は予め緑液に石灰(生石灰)を加えることによって該容器の苛性化反応を開始する。該装置は;
(a)苛性化容器(CTからCT)の数だけ直列に接続された苛性化トレインを備え、
(b)両方のバット部を囲む圧力容器内壁(20)によって分離された第一及び第二のバット部(10a、10b)を備えた圧力ディスクフィルタを備え、
(c)上記圧力ディスクフィルタが、軸を回転させるために駆動手段(M)に接続された前記軸を有し、少なくとも第一及び第二のろ液受けチャネル(31、32)を上記軸に設け、
(d)第一のろ液受けチャネル(31)に接続された第一組のフィルタディスク(33a)及び第二のろ液受けチャネル(32)に接続された第二組のフィルタディスク(33b)を備え、第一バット部(10a)に第一組のフィルタディスクを配置し、第二バット部(10b)に第二組のフィルタディスクを配置し、
(e)第一の液体中の強い白液の形態によるろ液及び第一のろ液受けチャネル(31)からの気相を収集するための第一のろ液受けタンク(51)と、第二の液体中のろ液及び第二のろ液受けチャネル(32)からの気相を収集するための第二のろ液受けタンク(52)とを備え、
(f)第一及び第二の受けタンク(51、52)から気相を抜き出すための加圧手段(C)を備え、上記加圧手段が気相を加圧し、加圧された気相を圧力ディスクフィルタの第一及び第二のバットに導き、
(g)苛性化液を苛性化トレインから圧力ディスクフィルタの第一バット部に圧送する第一の圧送手段(SP)を備え、そこでこの第一バット部が第一組のフィルタディスク及び切り離された第一のろ液受けシステムを有し、
(h)第一バット部のフィルタディスクに形成された濃縮石灰泥から第一の石灰泥ケーキを掻き取りながら、希釈ノズルを使用して掻き取られた石灰泥を希釈して、希釈された第一の石灰泥ケーキスラリーを形成するための第一の掻き取り手段(34a)を備え、
(i)希釈された第一の石灰泥ケーキスラリーの少なくとも一部を圧力ディスクフィルタの第二バット部に圧送するための第二の圧送手段(SP)を備え、そこでこの第一バット部が第二組のフィルタディスク及び切り離された第二のろ液受けシステムを有し、
(h)第二組のフィルタディスク上に形成された第二の石灰泥ケーキを洗浄するための洗浄手段(WN)を備え、
(i)第二バット部のフィルタディスクに形成された濃縮石灰泥から低残留アルカリを洗浄された第二の石灰泥ケーキを掻き取りながら、希釈ノズルを使用して掻き取られた石灰泥を希釈して、希釈された第二の石灰泥ケーキスラリーを形成するための第二の掻き取り手段(34b)を備え、さらに、
(j)石灰炉に濃縮された石灰泥を送る前に少なくとも1つの石灰泥濃縮段階に希釈された第二の石灰泥ケーキスラリーを圧送するための第三の圧送手段(SP)を備えている。
装置のこのような設計によって、この工程位置で石灰炉の直接前方に大気式の二段階石灰泥洗浄で可能な排出量よりも次の石灰炉からの排ガス中のTRS排出量を大幅に削減する加圧フィルタを最適な方法で備えることは利点である。すべての重要な側面でアルカリ成分がこの第一の工程位置で処理されるので、後続のフィルタなどは低アルカリ条件及び低腐食性環境に晒されるだけである。
本発明による装置の好ましい一実施形態によれば、第一組のフィルタディスク中のフィルタディスクの数は、第二組のフィルタディスクの数よりも大きい。
本発明による装置の好ましい別の実施形態によれば、加圧手段が第一及び第二バット部分の両方の気相に接続される1つの単体圧縮機で構成される。
本発明による装置の別の実施形態によれば、第一バット部及び第二バット部が隔壁によって切り離され、その隔壁上位部に両バット部分に確立された液面の上に開口セクションを有し、このように切り離された液相及び両バット部共通の気相を形成する。
本発明による装置のさらに別の実施形態によれば、希釈された第一の石灰泥ケーキスラリーを第二バット部のフィルタディスクをバイパスさせるために設けられたシャント弁によって制御されるシャントラインを備えている。
苛性化設備における回収工程の原理工程段階を示す。 米国特許第8002994号による二段階石灰泥フィルタを石灰泥濃縮段階に置き換えた図1の代替案を示す。 石灰炉からの排ガス中のTRS排出量を低減するために図1の白液フィルタを置き換えることができる本発明による二段階白液フィルタを示す。 第一及び第二バット部のスラリーレベルが異なる図3aの変形例を、第二バット部のより低レベルのΔHで示す。
図3aには、石灰炉からの排ガス中のTRS排出量を低減するために、図1の白液フィルタを置き換えることができる本発明による二段階の白液フィルタ10が示されている。苛性緑液KGLは、隔壁20によって第二バット部10bから切り離された第一バット部10aにスラリーポンプSPで供給される。壁20は、示されるように、軸30の底部にまで延び、従って壁20の上に共通の気相を形成することができる。苛性緑液KGLの液面は、石灰泥シュート開口部41aの下に確立されている。示されるように、フィルタ全体をミル空気PMAによって加圧され、液体分離タンク51及び52に吸入側で接続された圧縮機Cによってフィルタ要素上の差圧をもたらし、フィルタの気相に加圧ガスを供給する。第一バット部には、駆動手段Mにより回転される軸30と、従って軸に接続されたフィルタディスクとを備えている。強力な白液はフィルタディスク33aを通ってろ過され、軸の第一のろ液チャネル31及び液体分離タンク51で構成される第一のろ液受けシステムに送られる。フィルタディスク33a上に蓄積された石灰泥ケーキは、石灰泥シュート開口部41aの直ぐ上に配置された石灰泥掻き取りブレード34aによって掻き取られる、そして通常65から85%の間の乾燥物質量を保持する掻き取られた石灰泥ケーキは、希釈水を加えて希釈すると同時に25重量%よりかなり低い乾燥物質量に到達する。石灰泥シュート開口部41aの入口で加えられる希釈水は、弱白液(WWL)であっても温水HWであっても或いは凝縮物またはその混合物であっても良く、高い流速を維持して沈降を回避し受けシュートで良好な混合を提供するために、希釈された石灰泥ケーキの再循環容積量REを必要に応じて加えても良い。その後直ちに、希釈された石灰泥スラリーLMはスラリーポンプSPによって第二バット部に転送される。第一バット部の白液分離中、洗浄液はフィルタディスク上に形成された石灰泥ケーキに付加されることなく、希釈無しの強い白液をもたらす。
第二バット部10bには、その残留アルカリ量を備えた液相がフィルタディスク33bを通ってろ過され、軸の第二のろ液チャネル32及び液体分離タンク52で構成される第二のろ液受けシステムに送られる。フィルタディスク33b上に蓄積された石灰泥ケーキは、石灰泥シュート開口部41bの直ぐ上に配置された石灰泥掻き取りブレード34bによって掻き取られる前に、洗浄ノズル構成WNによって第一に洗浄される。洗浄水は、好ましくは任意の低アルカリ洗浄水であり、また好ましくは温水HWである。通常65から80%の間の乾燥物質量を保持する掻き取られた石灰泥ケーキは、希釈水を加えて希釈すると同時に25重量%よりかなり低い乾燥物質量に到達する。石灰泥シュート開口部41bの入口で加えられる希釈水は、好ましくは温水HWであっても或いは石灰炉からの排ガス中にTRS排出量を増大させ得るアルカリや硫黄を含まない任意の他の処理液であっても良く、高い流速を維持して沈降を回避し受けシュートで良好な混合を提供するために、希釈された石灰泥ケーキの再循環容積量REを必要に応じて加えても良い。その後、希釈された石灰泥スラリーLMはスラリーポンプSPによって続く処理段階、好ましくは石灰泥濃縮段階に転送される。
さらに、図3aに示されるように、シャント弁SLによって制御されるシャントラインSLを第二バット部10bに接続することができ、希釈された第一の石灰泥ケーキスラリーのバイパスを有効にして、第二バット部のフィルタディスク33bをバイパスする。好ましくは、バット部10b内の液面を超えるようになる場合或いは処理能力の過剰負荷が発生する場合には、このバイパスは断続的に開かれる。大部分の石灰泥が二段階で濃縮且つ濃縮/洗浄される主要な目的は、石灰泥フローの5から10重量%が第二段階を迂回しても依然として得ることができる。
図1のフローに示されるように、第一バット部に形成される石灰泥に洗浄水がまったく使用されないので、通常は(苛性化液と同じく)約115グラム/リットルの(NaOH水酸化ナトリウム;苛性ソーダとしてカウントされる)有効アルカリ濃度で強い白液SWLを得ることができる。第一バット部で掻き取られた石灰ケーキは、通常5から10重量%の残留アルカリを含んでいるので、弱液を少なくとも部分的に希釈液として使用することができる。示されるように、第二段階から弱い白液が得られ、通常約15グラム/リットルの有効アルカリ濃度すなわち強い白液の13重量%濃度ほどである。しかしながら、好ましくは、第二バット部では、第二バット部に形成された石灰ケーキから残留アルカリを排出するために、温水或いは類似の低アルカリ液だけが洗浄液として使用される。
図3bには、図3aに示されるのと本質的に同じ二段階のディスクフィルタ設計及び動作方法について幾分の変更が加えられている。この実施形態では、第一バット部10aと第二バット部10bの液面が異なるすなわち第一バット部の苛性液による第一バット部10aの液面が、第二バット部の希釈された第一の石灰ケーキスラリーのレベルよりも高いことが示され、従って第一及び第二バット部の液面間の高さの差ΔHを得る。この設計による幾つかの処理上の利点がある。第一バット部の液面が高いので、フィルタディスクの大部分は苛性緑液中に浸され、強い白液用の効果的なろ過面積は大きくなる。さらに高い液面はディスク上に増大した差圧を与え、よって油圧能力を大きくする。図3bに開示されるように、軸30にあるろ液受けチャネル31を上回る液面を達成することが1つの選択肢であり、それが結果としてフィルタディスクを通って液体分離タンク51に流れる気相の通路を制限する。これによって、圧縮機Cの運転コストを低減することになり、しかも第一段階が石灰ケーキにおける高い乾燥度よりもむしろ強い白液を抽出するのに最適化されているので、強い白液に最適なろ過能力が得られる。もう一方で、第二バット部10bの低い液面で気相からフィルタディスクを通って液体分離タンク52に流れる増大したガス流が得られる。この設計の気相全体の加圧は、ガス流を除いた第一バット部の液面に最大限の圧力を印加すると同時にガス流の大部分が第二バット部で確立され、そこで置換すなわち洗浄及び濃縮が求められる。結果として、残留アルカリと洗浄液との置換は改善され、第二バット部の石灰泥ケーキの低レベルのアルカリ残留を得ることになる。図3bに示されるように、圧力容器の隔壁20は上向きに拡張され駆動軸の周囲に密封を配置して、別々のバットから反対のバットにスラリーが移るのを防いでいる。そのような密封は、密封液好ましくは弱い白液を備えても良い。必要に応じて、別々のバットの各ガス相を分離して独立して加圧することができるように隔壁20を完全に上向きに拡張することができるが、これはより高価な設計と加圧手段の複雑な制御を要求する。
選択肢a)からd)による異なる種類のろ過システムは、石灰炉からの排ガス中のTRS排出量の効果の点で研究がなされてきた(TRS=硫黄削減量)。この比較では、同量同品質の苛性スラリーが使用され、約115グラム/リットルの有効アルカリレベルで90重量%の白液量を有し且つ通常の軟材/硬材のろ過特性で10重量%の石灰泥量を有する。
a)WLF+LMT
b)WLFp&w+LMT
c)WLFp&w+LMT+LMT(米国特許第8002994号によれば、両LMT段階は同一フィルタ装置に組み込まれている)
d)WLF+WLFp&w+LMT(上記発明によれば、WLF及びWLFp&wは同一フィルタ装置に組み込まれている)
上記全フィルタは、フィルタごとに同一フィルタ面積のディスクフィルタである。
・WLFは、一段階加圧白液フィルタ洗浄無しである。
・WLFp+wは、一段階加圧白液フィルタ洗浄有りである。
・LMTは、一段階真空型濃縮フィルタ洗浄有りである。
白液の温度を維持しつつろ液が沸騰することを避けるために、多くの白液フィルタが加圧されると同時に石灰泥フィルタは洗浄の有無に関わらず従来の真空型フィルタである。大気フィルタの最大真空レベルは、実質的に0.2から0.3バールの(絶対)圧力で、すなわちフィルタ表面で約0.7から0.8バールの差圧が判明した。液体は温度が沸点に近い場合、ろ液中(すなわち強液または弱液)の低い圧力で沸騰し始めることがある。水は0.21から0.28バールの(絶対)圧力でそれぞれ60.8℃及び67.2℃で沸騰する。通常、低温の希釈液を添加することによって温度は沸点を下回って低下するが、温度とともに粘性も減少するのでろ過性を減少させてしまう。一方加圧フィルタでは、結果として沸騰せずにろ液中の温度を高く維持することによって温度の損失を最小限に抑えることができる。
選択肢a)は、75%の乾燥物質量でWLFフィルタからの石灰泥に6%の残留アルカリ量という結果になった。LMT濃縮フィルタ後の石灰泥の残留アルカリ量は75%の乾燥物質量で約0.25%であった。石灰キルンからの排ガス中のTRSレベルは7から15mg/m3の範囲内であることが判明した。
選択肢b)は、洗浄効果により70%の乾燥物質量でWLFp&wフィルタからの石灰泥に3.5%のやや低い残留アルカリ量という結果になった。LMT濃縮フィルタ後の石灰泥の残留アルカリ量は75%の乾燥物質量で約0.1%であった。 石灰キルンからの排ガス中のTRSレベルは3から10mg/m3の範囲内であることが判明した。
選択肢c)は、この段階では選択肢b)と同様に、70%の乾燥物質量でWLFp&wフィルタからの石灰泥に3.5%の残留アルカリ量という結果になった。第一のLMT濃縮フィルタ洗浄後の石灰泥の残留アルカリ量は65%の乾燥物質量で約0.5から1%であった。最後に、第二のLMT濃縮フィルタ後の石灰泥の残留アルカリ量は75%の乾燥物質量で約0.01から0.05%であった。石灰キルンからの排ガス中のTRSレベルは0.5から3mg/m3の範囲内であることが判明した。
選択肢d)は、この段階では選択肢a)と同様に75%の乾燥物質量でWLFフィルタからの石灰泥に6%の残留アルカリ量という結果になった。しかしWLFp&wフィルタ洗浄後の石灰泥の残留アルカリ量は65%乾物含量で約0.25から0.5%で驚くほど低かった。残留アルカリレベルが選択肢c)の第一のフィルタ段階の後よりも71%高かったにも関わらず、残留アルカリからの注目に値する洗浄はWLFp&wフィルタで達成できた。選択肢d)の加圧された第二段階はより高いフィルタ負荷を有することができる、その理由は、部分的には真空フィルタと比べてより高い差圧によるのであって、また部分的には高い圧力に起因して可能な高温に維持される場合、石灰泥スラリーの粘性が一層低いためであることが説明される。最後に、LMT濃縮フィルタ後の石灰泥の残留アルカリ量は、選択肢c)で得られたものの半分すなわち75%の乾燥物質量で約0.005から0.0025%であった。石灰キルンからの排ガス中のTRSレベルは、0.25から1.5mg/m3の範囲内であることが判明した。
選択肢a)からd)の試験結果を以下の表1に記載する。
Figure 0006298813
試験補足として、
・苛性化緑液で行われたすべてのテストは、石灰10重量%の石灰量で約115グラム/リットルの有効アルカリレベル(NaOHなど)を有する。
・フィルタ面積B1は(原則の比較の順序で)A2とほぼ同じである。
・フィルタ面積BはB1より大きく、またAはA2より大きい(フィルタディスク数は少ない)。
・全ての例証は10%の乾燥物質量までフィルタ希釈後のケーキであるが以下を除く;
i. 選択肢c)の第一のLMTフィルタ
ii.選択肢d)のWLFp&wフィルタ
次のフィルタはフィルタ面積(B1或いはA2)及び液圧負荷が小さいので整合性レベルをさらに低く制限する。
試験結果として、単に苛性化容器の後に二段階圧力ディスクフィルタを直接配置するのではなく、石灰炉の直接前方に二段階の大気ディスクフィルタを配置することによって注目に値する改善が得られたことを示している。すでに低い排出ガスレベルで開始する場合、従来ではさらなる排出量の低下はむしろ費用が嵩み、一般的に排出量のさらなる削減に比例してコストは累乗式に増加する。どんな媒体でも汚染を減らす際には周知の効果がある。本発明によれば、石灰炉からの排ガス中のTRS排出量の注目すべき削減は、二段石灰泥洗浄で既存の石灰泥洗浄を置換するよりもむしろ二段階白液フィルタで既存の白液フィルタを置換することによってすなわちほぼ50%の削減を得ることができた。
上記試験は、軟材パルプ化工程から典型的な緑液から作られ、他の二酸化ケイ素の豊富な木材例えば一年草や竹などがパルプ化工程に使われる場合、他の処理パラメータは例えばより高い残留アルカリレベル、ケーキ内の低い乾燥物質量、そして次のろ過段階への希釈の順序などである。二酸化ケイ素の豊富な緑液のろ過能力は低く、通常ケーキは10から15%単位の低い乾燥度すなわちケーキの乾燥物質量は約65%に代わって約50%まで下がり、またケーキは通常10から15%単位の高い整合性すなわち続くろ過で10%に代わって20から25%のより低い程度で希釈される。
二酸化ケイ素の豊富な緑液によるこの例証から、処理パラメータは起源の同じ種類からの緑液の間であっても、軟材工程や硬材工程との比較で変化しても良いことが理解される。それらはすべて蒸煮及び/又は漂白の異なる処理構成を有することができるので、すべては緑液の異なる特性に貢献する。しかしながら本発明の概念は、上記異なる起源の緑液の他の種類にも適用可能であり、石灰炉に送られた石灰中の低減された残留アルカリレベル及び石灰炉からの排ガス中の低減されたTRS排出量で同様に改善された相対的効果を提供する。
10a 第一バット部
10b 第二バット部
20 隔壁
30 軸
31 第一ろ液受けチャネル
32 第二ろ液チャネル
33a 第一組のフィルタディスク
33b 第二組のフィルタディスク
34a 第一掻き取り手段(ブレード)
34b 第二掻き取り手段
41a 石灰泥シュート開口部
41b 石灰泥シュート開口部
51 第一ろ液受けタンク(分離タンク)
52 第二ろ液受けタンク(分離タンク)
BL 生石灰
C 加圧手段(コンプレッサ)
CLGL 清澄容器
CT;CT;CT 苛性化容器
EQGL 均等化タンク
ドレグフィルタ
LM1;FLM2 石灰泥フィルタ
WL 白液フィルタ
G グリット容器
HW 温水
KGL 処理液
LC 冷却機
LK 石灰炉
LMT 石灰泥スラリー濃縮
LM;LM 石灰泥
M 駆動手段
P ポンプ
PMA 加圧ミル気
RE;RE再循環容積量
RS 再スラリータンク
S スメルト
SD スメルト溶解機
SL 消和装置(シャントライン)
SL シャント弁
SP;SP;SP ポンプ手段
STBL 貯蔵ビン
ST ドレグ貯蔵タンク
STGL 緑液貯蔵タンク
STLM 石灰泥貯蔵タンク
STWW 貯蔵タンク
STWL 白液貯蔵タンク
SWL 強い白液
TRS 完全還元硫黄
WL 白液
WLF 白液フィルタ
WN 洗浄手段(ノズル)
WWL 弱い白液
ΔH 差異

Claims (12)

  1. パルプ工場の回収工程で苛性化容器から生じる苛性液から白液及びアルカリ残留石灰泥を抽出する方法において、
    該容器が予め緑液に石灰を加えることによって該容器における苛性化反応を開始するのであって、
    かかる方法が;
    ‐ 加圧されたディスクフィルタの第一バット部に苛性液が供給されるステップ、この第一バット部が第一組のフィルタディスク及び切り離された第一ろ液受けシステムを備え、
    ‐ 第一組のフィルタディスクのフィルタ媒体を介して苛性液の液体の一部を通過させることによって、第一ろ液受けシステムで苛性液から白液を抽出すると同時に、フィルタ媒体に形成された第一の石灰ケーキに洗浄水を使用することなく、第一組のフィルタディスクのフィルタ媒体の表面に残る苛性液の残留石灰粒子を第一の石灰ケーキとして回収するステップ、
    ‐ 第一組のフィルタディスクのフィルタ媒体の表面から第一の石灰ケーキの少なくとも一部を掻き取って、そこで掻き取られた第一の石灰ケーキの乾燥物質量が50重量%以上であって、さらに第一の石灰ケーキ収集システムで掻き取られた第一の石灰ケーキを収集すると同時に、掻き取られた第一の石灰ケーキを希釈された第一の石灰ケーキスラリーの乾燥物質量が25重量%未満までアルカリ液で希釈するステップ、
    ‐ 希釈された第一の石灰ケーキスラリーの少なくとも一部分が加圧されたディスクフィルタの第二バット部に供給されるステップ、この第二バット部が第二組のフィルタディスク及び切り離された第二ろ液受けシステムを備え、
    ‐ 希釈された第一の石灰ケーキスラリーの液体部分を第二組のフィルタディスク媒体を通過させることによって、第二ろ液受けシステムの希釈された第一の石灰ケーキスラリーから白液を抽出すると同時に、第二組のフィルタディスクのフィルタ媒体の表面に残る第二の石灰ケーキとして希釈された第一の石灰ケーキスラリー残留石灰粒子を収集し、さらに上記第二の石灰ケーキ内の残留アルカリを排出するためにフィルタ媒体に形成された第二の石灰ケーキに洗浄水を使用するステップ、さらに、
    ‐ 第二組のフィルタディスクのフィルタ媒体の表面から第二の石灰ケーキの少なくとも一部を掻き取って、そこで掻き取られた第二の石灰ケーキの乾燥物質量が50重量%以上であって、さらに第二の石灰ケーキ収集システムで掻き取られた第二の石灰ケーキを収集すると同時に、掻き取られた第二の石灰ケーキを希釈された第二の石灰ケーキスラリーの乾燥物質量が25重量%未満までアルカリ液で希釈し、さらに濃縮した石灰泥を石灰炉に供給する前に少なくとも1つの石灰泥濃縮化段階に希釈された第二の石灰ケーキスラリーを通過させるステップ、を一連で含むことを特徴とする方法。
  2. さらに、第一及び第二バット部の両方に気圧を少なくとも0.7バール上回る圧力で加圧されたディスクフィルタを加圧するステップを備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. さらに、第一及び第二バット部の両方に気圧を上回る少なくとも1.0バールで加圧されたディスクフィルタを加圧するステップを備えることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. さらに、第二組のフィルタディスク数よりも大きい第一組のフィルタディスク中のフィルタディスク数で加圧されたディスクフィルタを提供するステップを備えることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. さらに、第二バット部で希釈された第一石灰ケーキスラリーのレベルよりも高い第一バット部の苛性液のレベルを確立して、第一及び第二バット部の液面の高さの差(ΔH)を得るステップを備えることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. さらに、希釈された第一の石灰ケーキスラリーから抽出された白液を、掻き取られた第一の石灰泥ケーキを希釈する希釈液として使用されるアルカリ液の少なくとも一部として使用するステップを備えることを特徴とする請求項3または4に記載の方法。
  7. さらに、濃縮された石灰泥を石灰炉に送る前に、希釈された第一の石灰泥ケーキスラリーの一部を次の石灰泥濃縮段階に送るステップを備えることを特徴とする請求項3、4または5に記載の方法。
  8. パルプ工場の回収工程で苛性化容器から生じる苛性液から白液及びアルカリ残留石灰泥を抽出するための装置であって、
    該容器が予め緑液に石灰(生石灰)を加えることによって該容器の苛性化反応を開始するのであって、
    かかる装置が;
    (a)苛性化容器(CTからCT)の数だけ直列に接続された苛性化トレインを備え、
    (b)両方のバット部を囲む圧力容器内壁(20)によって分離された第一及び第二のバット部(10a、10b)を備えた圧力ディスクフィルタを備え、
    (c)上記圧力ディスクフィルタが、軸を回転させるために駆動手段(M)に接続された前記軸を有し、少なくとも第一及び第二のろ液受けチャネル(31、32)を上記軸に設け、
    (d)第一のろ液受けチャネル(31)に接続された第一組のフィルタディスク(33a)及び第二のろ液受けチャネル(32)に接続された第二組のフィルタディスク(33b)を備え、第一バット部(10a)に第一組のフィルタディスクを配置し、第二バット部(10b)に第二組のフィルタディスクを配置し、
    (e)第一の液体中の白液という形のろ液及び第一のろ液受けチャネル(31)からの気相を収集するための第一のろ液受けタンク(51)と、第二の液体中のろ液及び第二のろ液受けチャネル(32)からの気相を収集するための第二のろ液受けタンク(52)とを備え、
    (f)第一及び第二の受けタンク(51、52)から気相を抜き出すための加圧手段(C)を備え、上記加圧手段が気相を加圧し、加圧された気相を圧力ディスクフィルタの第一及び第二のバットに導き、
    (g)苛性化液を苛性化トレインから圧力ディスクフィルタの第一バット部に圧送する第一の圧送手段(SP)を備え、そこでこの第一バット部が第一組のフィルタディスク及び切り離された第一のろ液受けシステムを有し、
    (h)第一バット部のフィルタディスクに形成された濃縮石灰泥から第一の石灰泥ケーキを掻き取りながら、希釈ノズルを使用して掻き取られた石灰泥を希釈して、希釈された第一の石灰泥ケーキスラリーを形成するための第一の掻き取り手段(34a)を備え、
    (i)希釈された第一の石灰泥ケーキスラリーの少なくとも一部を圧力ディスクフィルタの第二バット部に圧送するための第二の圧送手段(SP)を備え、そこでこの第一バット部が第二組のフィルタディスク及び切り離された第二のろ液受けシステムを有し、
    (h)第二組のフィルタディスク上に形成された第二の石灰泥ケーキを洗浄するための洗浄手段(WN)を備え、
    (i)第二バット部のフィルタディスクに形成された濃縮石灰泥から残留アルカリを洗浄された第二の石灰泥ケーキを掻き取りながら、希釈ノズルを使用して掻き取られた石灰泥を希釈して、希釈された第二の石灰泥ケーキスラリーを形成するための第二の掻き取り手段(34b)を備え、さらに、
    (j)石灰炉に濃縮された石灰泥を送る前に少なくとも1つの石灰泥濃縮段階に希釈された第二の石灰泥ケーキスラリーを圧送するための第三の圧送手段(SP)を備えている、ことを特徴とする装置。
  9. 第一組のフィルタディスク中のフィルタディスクの数が、第二組のフィルタディスクの数よりも大きいことを特徴とする請求項8に記載の装置。
  10. 加圧手段(C)が第一及び第二バット部の気相に接続される1つの単体圧縮機から成ることを特徴とする請求項8に記載の装置。
  11. 第一及び第二バット部が隔壁(20)によって切り離され、その隔壁上位部に両バット部に確立された液面の上に開口セクションを設け、よって切り離された液相及び両バット部共通の気相を形成することを特徴とする請求項8に記載の装置。
  12. 希釈された第一の石灰泥ケーキスラリーが第二バット部のフィルタディスク(33b)をバイパスするためにシャント弁(SL)によって制御されるシャントライン(SL)を設けていることを特徴とする請求項8に記載の装置。
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