JP6298192B1 - コンクリート構造物を地中に作成する方法 - Google Patents

コンクリート構造物を地中に作成する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6298192B1
JP6298192B1 JP2017091514A JP2017091514A JP6298192B1 JP 6298192 B1 JP6298192 B1 JP 6298192B1 JP 2017091514 A JP2017091514 A JP 2017091514A JP 2017091514 A JP2017091514 A JP 2017091514A JP 6298192 B1 JP6298192 B1 JP 6298192B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mixed material
ground
hole
blade
auger
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017091514A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018188854A (ja
Inventor
哲夫 飯田
哲夫 飯田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SST ASSOCIATION INC.
Original Assignee
SST ASSOCIATION INC.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SST ASSOCIATION INC. filed Critical SST ASSOCIATION INC.
Priority to JP2017091514A priority Critical patent/JP6298192B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6298192B1 publication Critical patent/JP6298192B1/ja
Priority to PCT/JP2018/016438 priority patent/WO2018203489A1/ja
Publication of JP2018188854A publication Critical patent/JP2018188854A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02DFOUNDATIONS; EXCAVATIONS; EMBANKMENTS; UNDERGROUND OR UNDERWATER STRUCTURES
    • E02D3/00Improving or preserving soil or rock, e.g. preserving permafrost soil
    • E02D3/12Consolidating by placing solidifying or pore-filling substances in the soil
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02DFOUNDATIONS; EXCAVATIONS; EMBANKMENTS; UNDERGROUND OR UNDERWATER STRUCTURES
    • E02D5/00Bulkheads, piles, or other structural elements specially adapted to foundation engineering
    • E02D5/22Piles
    • E02D5/34Concrete or concrete-like piles cast in position ; Apparatus for making same
    • E02D5/46Concrete or concrete-like piles cast in position ; Apparatus for making same making in situ by forcing bonding agents into gravel fillings or the soil

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Mining & Mineral Resources (AREA)
  • Paleontology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Soil Sciences (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Agronomy & Crop Science (AREA)
  • Piles And Underground Anchors (AREA)
  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

【課題】強度の高いコンクリート構造体を地中に作成する方法を提供する。【解決手段】コンクリート構造体を地中に作成する方法は、地中に設けた穴220内に、水を添加せずに固化剤と土と砂とを入れることと、穴220内に入れられた固化剤と土と砂とを含む混合材料を、地中の水と反応させることにより固化させることと、を含む。【選択図】図3

Description

本発明は、コンクリート構造物を地中に作成する方法に関する。
従来、例えば、地盤内に空けた穴内に柱状のコンクリート構造体を作成する場合、地上で固化剤と土と砂と水とを混合させて水を含む流動性の材料を作成した後、その流動性の材料で穴を埋める。その後、穴内で水を含む流動性の材料を固化させることにより、柱状の構造体を作成する。
特開2004−211382号公報
本発明者の検証では、従来の方法によって作成されたコンクリート構造体は、固化前の流動性の材料に多くの水を含む。そのため、固化後に、経時的に構造体の水分が抜けて空洞が発生し、強度が弱くなることがわかった。
本開示は、その目的は、強度の高いコンクリート構造体を地中に作成する方法を提供することを一つの目的とする。
第1の方法は、地中に設けた穴内に、水を添加せずに固化剤と土と砂とを入れることと、穴内に入れられた固化剤と土と砂とを含む混合材料を、地中の水と反応させることにより固化させることと、を含む、コンクリート構造体を地中に作成する方法である。
第1の方法によれば、水を添加せずに地中の水を利用するので、水を添加する場合に比べると少ない水でコンクリート構造体を作成することができる。固化前の混合材料に水を添加しないので、不要な水分で固化前の混合材料が膨張しすぎることがない。そのため、余分な水分により余分な空洞が形成されないので、強固なコンクリート構造体を作成することができる。特に、固化後にコンクリート構造体が乾燥した場合でも、強度を高く保つことができる。
第2の方法は、第1の方法において、混合材料を固化させることが、穴内の混合材料に圧縮力を加えながら混合材料を固化させることをさらに含む。
第2の方法によれば、穴内の混合材料に圧縮力を加えながら混合材料を固化させるので、固化に必要な最小限の水分だけが混合材料に含浸する。その結果、過剰な水分を含まない強固なコンクリート構造体を作成することができる。
第3の方法は、第2の方法において、圧縮力が、重しを穴内の混合材料上に載置することにより混合材料に加えられる。
第3の方法によれば、重しの重さにより混合材料に圧縮力が加わるので、簡単に強固なコンクリート構造体を地中に作成することができる。
第4の方法は、第2または第3の方法において、圧縮力が、重しにより穴内の混合材料を複数回叩くことにより混合材料に加えられる。
第4の方法によれば、重しにより穴内の混合材料を複数回叩くので、簡単に強固なコンクリート構造体を地中に作成することができる。
第5の方法は、第1から第4のいずれか一つの方法において、砂が、粒径の異なる複数種類の砂を含む。
第5の方法によれば、砂が、粒径の異なる複数種類の砂を含むので、大きな粒径の砂で強度を高くしながら、小さな粒径の砂で隙間を埋めることができる。その結果、大きな粒径の砂によりできる空間に充填された小さな粒径の砂が、過剰な水分の含浸を防いで、強固なコンクリート構造体を作成することができる。
第6の方法は、第1から第5のいずれか一つの方法において、穴内に混合材料を入れることが、地盤改良オーガーを使用して混合材料を穴内で締め固めることを含み、地盤改良オーガーが、所定方向に延在するオーガー軸と、オーガー軸の外周に螺旋状に突設されて、オーガー軸の回転にともなって混合材料を所定方向に沿って移動させる螺旋搬送部と、一端においてオーガー軸から所定方向に延在する中継部と、中継部の他端から所定方向に延在して、中継部から遠ざかるほど径が減少する略円錐形のヘッドと、ヘッドの外周から突設された第1のブレードと、ヘッドの外周から突設された第2のブレードと、を備え、螺旋搬送部が、オーガー軸の逆回転時にオーガー軸からヘッドに向けて混合材料を送り込む形状をもち、第1のブレードが、オーガー軸の逆回転時に、周辺土に対して混合材料を所定方向に締め固める押圧下面と、オーガー軸の逆回転時に、周辺土に対して混合材料を所定方向に直交する方向に締め固める第1の横押圧面と、を有し、第2のブレードが、オーガー軸の逆回転時に、周辺土に対して混合材料を所定方向に直交する方向に締め固める第2の横押圧面を有し、第1のブレードと第2のブレードとが、所定方向にずれて配置されており、第1のブレードと中継部との距離が、第2のブレードと中継部との距離よりも大きく、所定方向に直交する断面において、中継部の他端における面積が、一端における面積より小さく、中継部が、所定方向に沿った中心軸をもつ円錐台形であり、所定方向に対する中継部の母線の傾斜角度が、所定方向に対するヘッドの母線の傾斜角度より大きい。
第6の方法によれば、混合材料を穴内に入れるときに、混合材料を締め固めるので、締め固めない場合に比べて隙間が減り、地中から穴内に過剰な水分が入ることを防ぐことができる。その結果、固化した後のコンクリート構造体が過剰な水分を含まず、高い強度を示す。
本発明によれば、強度の高いコンクリート構造体を地中に作成する方法を提供することを一つの目的とする。
一実施形態のオーガーの正面図である。 図1の2−2線を通る断面におけるオーガーの断面図である。 一実施形態における、コンクリート構造体を地中に作成する方法のフロー図である。 地盤内に鉛直方向に延びた穴を掘削し終えた段階の断面図である。 圧密しながら混合材料で穴を埋める途中段階を示す断面図である。 圧縮力を加えながら混合材料を固化させる固化段階を示す断面図である。 水分量の異なる供試体1〜供試体5の乾燥による経時的な質量変化を示すグラフである。 供試体1〜供試体5を十分に乾燥させた後の、体積と乾燥質量と供試体密度とを示すテーブルである。 供試体1〜供試体5の一軸圧縮強さを示すグラフである。
本説明において、互いに直交するx方向とy方向とz方向とを規定する。x方向は、互いに逆を向くx1方向とx2方向とを区別せずに表す。y方向は互いに逆を向くy1方向とy2方向とを区別せずに表す。z方向は互いに逆を向くz1方向とz2方向とを区別せずに表す。z1側を上と表現し、z2側を下と表現する場合がある。z方向を縦方向と呼び、z方向に直交する方向を横方向と呼ぶ場合がある。これらの方向は、相対的な位置関係を説明するために便宜上規定するのであって、実際の使用時の方向を限定するわけではない。
構成要素の形状は、「略」という記載があるかないかにかかわらず、本明細書で開示された実施形態の技術思想が実現される限り、記載された表現に基づく厳密な幾何学的な形状に限定されない。回転軸に直交して回転軸から離れる方向を径方向とする。直径という場合、上下方向に直交する断面における直径をさすこととする。図中の寸法は、一例にすぎない。
(地盤改良オーガー)
図1を参照して、一実施形態における地盤改良オーガー100(以下、オーガー100と呼ぶ場合がある)の構造について説明する。オーガー100は、後述のコンクリート構造体を地中に作成する方法において使用する。本実施形態で作成するコンクリート構造体は、円柱形であるが、本開示を適用可能なコンクリート構造体は、円柱形に限らない。
図1は、オーガー100の正面図である。オーガー100は、全体として、金属により一体的に形成される。オーガー100は、オーガー軸110を含む。オーガー軸110は、z方向に延びた仮想的な中心軸をもつ略円柱形である。オーガー軸110の直径は、上下方向において略一定である。オーガー軸110の直径が大きいほど、直径の大きな柱状体の形成に適する。
オーガー100は、さらに、オーガー軸110の外周曲面から径方向に突設された螺旋搬送部120を含む。螺旋搬送部120は、薄板状でオーガー軸110の上端から下端まで螺旋状につづいている。螺旋搬送部120の一連の上面121は、上方を臨むなだらかな螺旋状の斜面となっている。オーガー100を地中の穴に入れて正回転させると、上面121に載った材料が、オーガー軸110の下端から上端に向けて搬送される。また、オーガー100を、正回転とは反対に逆回転させると、上面121に載せた材料が、オーガー軸110の上端から下端に向けて搬送される。
螺旋搬送部120の、オーガー軸110から径方向に最も遠い外縁122には、外縁122から下方に延在するリブ123が設けられている。リブ123の上下方向の幅は、1周分の螺旋搬送部120の上下方向の間隔よりも短い。本実施形態のリブ123は、下から3周分にわたって螺旋搬送部120に設けられているが、他の部分に設けられてもよい。オーガー軸110が穴の中で回転するとき、リブ123が穴の内壁に接触して、オーガー100のぶれを防止する。リブ123がない場合、尖った螺旋搬送部120が内壁に食い込むが、幅の広いリブ123によって、食い込みを防いで安定した回転を維持できる。また、リブ123は、逆回転時に下に向けて送り込んだ材料が、穴の内壁と螺旋搬送部120との間を通って上方に逆流することを防ぎ、それによって、水平方向の締め固めを効率良く行う。リブ123によって、穴の内壁を締め固めてもよい。
オーガー100は、さらに、オーガー軸110の下端から下方に延在する中継部130を含む。中継部130は、オーガー軸110の回転軸の延長上に中心軸をもつ円錐を、上下方向に直交する2つの平面で切り取った円錐台形である。中継部130の上端の直径は、オーガー軸110の下端の直径と同じである。中継部130の下端の直径は、中継部130の上端の直径よりも小さい。中継部130の直径は、オーガー軸110から下方に離れるほど減少する。すなわち、上下方向に直交する断面を比べたとき、中継部130の下端の面積は、中継部130の上端の面積よりも小さい。
中継部130により材料が上方に戻ることを防ぐことができる。回転体である円錐台形の中継部130により、回転方向に一様なねじり耐性をもたらすことができる。
オーガー100は、さらに、中継部130の下端から下方に延在するヘッド140を含む。ヘッド140は、オーガー軸110の回転軸の延長上に中心軸をもつ円錐形で、その直径は、中継部130から下方に離れるほど減少する。上下方向に沿ったその回転軸を含む断面でみたとき、上下方向に対する中継部130の母線の傾斜角度は、上下方向に対するヘッド140の母線の傾斜角度より大きい。
ヘッド140の最下端は、非常に径の小さい円錐形であるので、回転時にオーガー100の回転の中心を安定させることができる。一方、ヘッド140の上端にいくほど、回転時に受けるねじりの力が大きくなるが、ヘッド140の上端にいくほど直径が大きくなるので、ねじりに強い構造となっている。オーガー軸110に必要とされる直径と、ヘッド140の上端に必要とされる直径との差を、中継部130で補うことができる。
オーガー100は、さらに、ヘッド140の外周曲面からx1方向に突設された第1のブレード150を含む。第1のブレード150は、第1の支持部151と下押圧部152と第1の横押圧部153と角部154とを含む。
第1の支持部151は、ヘッド140の外周曲面からx1方向に突設されており、形状が平板状である。第1の支持部151の上端および下端は、x方向に沿っており、第1の支持部151のx1側端部はz方向に沿っている。
図2は、図1の2−2線に沿ったxy平面に平行な断面を上から見た断面図である。下押圧部152は、第1の支持部151の下端から、z2方向とy2方向との間の方向に向かって延びる。下押圧部152は、形状が平板状である。下押圧部152は、押圧下面155を含む。押圧下面155は、x方向に平行であり、z2方向とy1方向との間の方向を向く。図1に示すように、下押圧部152のx2側端部は、ヘッド140に連結される。
図2に示すように、第1の横押圧部153は、第1の支持部151のx1側端部から、x1方向とy2方向との間の方向に延在している。第1の横押圧部153は、形状が平板状である。第1の横押圧部153は、第1の横押圧面156を含む。第1の横押圧面156は、z方向に平行であり、x1方向とy1方向との間の方向を向く。第1の横押圧部153のx1側端部は、z方向に略平行である。
図1に示すように、下押圧部152のx1側端部と第1の横押圧部153のz2側端部との間は、板状の角部154により連結される。
図1に示すように、オーガー100は、さらに、ヘッド140の外周曲面からx2方向に突設された第2のブレード160を含む。第2のブレード160は、第2の支持部161と第2の横押圧部162とを含む。z方向の位置のみを比べたとき、第2のブレード160の下端は、第1のブレード150の上端と同じ高さか、第1のブレード150の上端より上方に位置する。
第2の支持部161は、ヘッド140の外面曲面からx2方向に突設されており、形状が平板状である。第2の支持部161の上端と下端とは、x方向に略平行であり、第2の支持部161のx2側端部はz方向に沿っている。
第2の横押圧部162は、第2の支持部161のx2側端部から、x2方向とy1方向との間の方向に延在している。第2の横押圧部162は、形状が平板状である。図2に示すように、第2の横押圧部162は、第2の支持部161のx2側端部からx2方向とy1方向との間の方向に延在する。第2の横押圧部162の第2の横押圧面163は、上下方向に平行で、x2方向とy2方向との間の方向を臨む。第2の横押圧部162のx2側端部は、z方向に略平行である。
形状の似通った第1のブレード150と第2のブレード160とがヘッド140のx方向両側に設けられるので、オーガー100が安定して回転する。第1のブレード150と第2のブレード160とを上下にずらして配置することにより、第1のブレード150と第2のブレード160との各々が受け持つ混合材料の量が多くなり、混合材料から第1のブレード150と第2のブレード160との各々にかかる荷重が大きくなる。それにより、第1のブレード150と第2のブレード160とで混合材料の塊を壊して攪拌しながら周囲に塗りつける動作が起こりやすくなる。その結果、混合材料がオーガー100と一体となって回転することを防ぐことができる。
回転時の安定性を高めるため、および、より回転軸に近い内側部分まで広く締め固めるためには、ヘッド140の先端が小さいことが好ましい。一方、搬送する混合材料の抵抗を小さくするため、オーガー軸110の径を太くして螺旋搬送部120の幅を小さくすることが好ましい。
オーガー100が中継部130を含むので、ヘッド140の上端の直径がオーガー軸110の直径よりも小さい。従って、ヘッド140周りの空間が広く、第1のブレード150と第2のブレード160とにかかる混合材料からの荷重が大きい。また、第1のブレード150と第2のブレード160ととの径方向の長さの差が小さく、回転のバランスを取りやすい。中継部130は、オーガー軸110の逆回転時に、上方から送り込まれた混合材料が、上方に戻るのを防ぐ役割も果たす。
中継部130を設けることにより、オーガー軸110に必要とされる直径とは別に、ヘッド140の上端の直径を決定できる。例えば、ねじり耐性を高めるため、オーガー軸110の直径を大きくした場合でも、ヘッド140周辺の空間を大きくとって、第1のブレード150と第2のブレード160との径方向の長さを長くすることができる。下押圧部152を、径方向に長く設けることができるので、より広い面積を一度に締め固めることができる。特に、回転軸に近い内側部分まで、下押圧部152で締め固めて強い柱状体を作成することができる。また、下押圧部152は、掘削にも使用できるため、より長い下押圧部152で、より広い範囲を掘削することによって、掘削速度を速めることができる。
(コンクリート構造体を地中に作成する方法)
図3は、一実施形態における、コンクリート構造体を地中に作成する方法のフロー図である。図4〜図5は、コンクリート構造体を地中に作成する方法における、いくつかの段階を示す断面図である。図4〜図5の断面図において、オーガー100は断面として描いていない。実際にコンクリート構造体を作成する際には、本明細書に記載されている工程以外の工程が適宜含まれてもよい。
まず、図3のステップ201に示すように、地中に図4に示す穴220を作成する。図4は、地盤210内に鉛直方向に延びた穴220を掘削し終えた段階の断面図である。オーガー100を、図2に示す矢印171の方向に正回転させるのに伴って、ヘッド140と第1のブレード150と第2のブレード160とが一体的に回転して地盤210を掘削する。掘削により生じる掘削土は、螺旋搬送部120によって上方に搬送され、穴220から外に排出される。
次に、図3のステップ202に示すように、掘削により排出される掘削土と、粒径の異なる複数種類の砂と、セメント系固化剤と、を混合して混合材料を作成する。混合材料には地中の水分として自然に含まれる水以外に、外部から水を添加しない。
次に、図3のステップ203に示すように、圧密しながら混合材料で穴220を埋める。図5は、ステップ203の途中段階を示す断面図である。オーガー100を図2の矢印172の方向に逆回転させるのに伴って、図5に示すように、螺旋搬送部120により混合材料が地上から下方に運ばれ、ヘッド140周辺の空間に落下する。穴220の下端には、すでに投入された混合材料で形成された混合材料柱230が存在する。
新たに投入された混合材料は、混合材料柱230の上端と押圧下面155との間、z方向に延びた穴220の側面と第1の横押圧面156との間、および、穴220の側面と第2の横押圧面163との間に送り込まれ、こてのような作用によって締め固められる。混合材料を締め固めると、混合材料中の水分や気泡が排出されるので、混合材料を高密度に圧縮することができる。混合材料をさらに投入して締め固めが進むと、オーガー100は混合材料柱230の抵抗によって上に押し上げられる。オーガー100が所定の高さまで上昇した場合、すなわち、混合材料柱230が所望の高さまで形成された場合、混合材料の投入を終える。
次に、図3のステップ203に示すように、圧縮力を加えながら混合材料を固化させる。図6は、圧縮力を加えながら混合材料を固化させる固化段階を示す断面図である。混合材料柱230の上端に、重し300を載置することにより、混合材料柱230に下向きの圧縮力を加える。一例において、重し300は、静止したまま放置される。一例において、重し300は、混合材料柱230上に1回以上落下される。一例において、圧縮力は、混合材料柱230に打撃を加える装置により印加される。圧縮力を加える期間は、連続的でもよく断続的でもよく、固化期間の一部でも全体でもよい。重し300は、限定はされないが、例えば、金属の塊、コンクリートの塊、木材、樹脂などである。
地盤210内の水分が、混合材料柱230内の隙間に含浸し、固化剤と反応することにより、混合材料柱230が固化し、コンクリート構造体が完成する。
こてのような作用により締め固めながら混合材料柱230が形成されるので、混合材料柱230が下方向や水平方向に周辺土を押す力が強くなる。完成したコンクリート構造体と周辺土との摩擦力が大きいので、鉛直方向の力を下端だけでなく広い周辺面で受けることができる。したがって、完成したコンクリート構造体は、鉛直方向のずれや抜けに強い。また、上下方向の力が、コンクリート構造体の下端に集中することを防げる。
締め固めながら混合材料柱230が作成されるので、水や気泡を排除して密度の高いコンクリート構造体を作成することができる。したがって、完成したコンクリート構造体は、せん断、曲げなどに対する耐性が高い。重し300により圧縮力を加えることにより、過剰な水分が混合材料柱230に入り込んで混合材料柱230が不必要に膨張することを防ぐことができる。その結果、完成したコンクリート構造体に不要な水分による空隙が発生せず、強固な性能が得られる。
(コンクリート構造体の強度実験)
図7は、水分量の異なる供試体1〜供試体5のコンクリート構造体の乾燥による経時的な質量変化を示すグラフである。供試体1〜供試体5のいずれのコンクリート構造体も、略同一直径の円柱として形成された。横軸は材齢(日)を表す。材料は、供試体形成後の経過日数を表す。縦軸は、質量(グラム)を表す。
グラフ401は、150グラムの固化剤に60立方センチメートルの水を加えて作成された供試体1の質量変化を示す。グラフ402は、150グラムの固化剤に75立方センチメートルの水を加えて作成された供試体2の質量変化を示す。グラフ403は、150グラムの固化剤に90立方センチメートルの水を加えて作成された供試体3の質量変化を示す。グラフ404は、150グラムの固化剤に120立方センチメートルの水を加えて作成された供試体4の質量変化を示す。グラフ405は、150グラムの固化剤に150立方センチメートルの水を加えて作成された供試体5の質量変化を示す。
図7に示すように、作成時に加えた水が多いほど、経時的な質量の変化が大きかった。いずれも、7日目以降は約200グラム付近で一定となった。すなわち、7日目で固化に寄与しない水が供試体からほぼ完全に除去された。7日目の高さは、供試体1が56ミリメートル、供試体2が64ミリメートル、供試体3が68ミリメートル、供試体4が77ミリメートル、供試体5が86ミリメートルであった。いずれの供試体も直径は略同一であった。すなわち、作成時の水が多いほど、7日目の体積が大きくなった。
図8は、図7と同じ供試体1〜供試体5を十分に乾燥させた後の、体積と乾燥質量と供試体密度とを示すテーブルである。図8のテーブルからわかるように、作成時の水が多いほど、体積が大きい。乾燥質量は、供試体間で大きく変わらない。その結果、作成時の水が多いほど、供試体密度が小さい。これは、作成時の水が多いほど、固化後の空隙が大きいことを表す。すなわち、固化に寄与しない不要な水が多かったことがわかる。
図9は、図7と同じ供試体1〜供試体5の一軸圧縮強さを示すグラフである。一軸圧縮強さ(円柱の軸方向の圧縮強さ)は、キロニュートン/平方メートルで表される。供試体の識別番号が大きくなるほど、すなわち、グラフの右に行くほど、一軸圧縮強さが弱い。つまり、作成時の水が多いほど、一軸圧縮強さが弱い。図8と図9との考察と合わせると、作成時の水が多いほど、固化後に隙間が多く形成されるので、強度が弱くなったと考えられる。すなわち、含有水量を必要最小限に押さえることで、固化後のコンクリート構造体の強度が高くなる。ただし、全体が十分に固化するための水分量は必要である。
(まとめ)
本実施形態によれば、水を添加せずに地中の水を利用するので、水を添加する場合に比べると少ない水でコンクリート構造体を作成することができる。固化前の混合材料に水を添加しないので、不要な水分で固化前の混合材料が膨張しすぎることがない。そのため、余分な水分により余分な空洞が形成されないので、強固なコンクリート構造体を作成することができる。特に、固化後にコンクリート構造体が乾燥した場合でも、強度を高く保つことができる。
本実施形態によれば、穴220内の混合材料に圧縮力を加えながら混合材料を固化させるので、固化に必要な最小限の水分だけが混合材料に含浸する。その結果、過剰な水分を含まない強固なコンクリート構造体を作成することができる。
本実施形態によれば、重し300の重さにより混合材料に圧縮力が加わるので、簡単に強固なコンクリート構造体を地中に作成することができる。
本実施形態によれば、重し300により穴220内の混合材料を複数回叩くので、簡単に強固なコンクリート構造体を地中に作成することができる。
本実施形態によれば、砂が、粒径の異なる複数種類の砂を含むので、大きな粒径の砂で強度を高くしながら、小さな粒径の砂で隙間を埋めることができる。その結果、大きな粒径の砂によりできる空間に充填された小さな粒径の砂が、過剰な水分の含浸を防いで、強固なコンクリート構造体を作成することができる。
本実施形態によれば、混合材料を穴220内に入れるときに、混合材料を締め固めるので、締め固めない場合に比べて隙間が減り、地中から穴220内に過剰な水分が入ることを防ぐことができる。その結果、固化した後のコンクリート構造体が過剰な水分を含まず、高い強度を示す。
100…地盤改良オーガー、110…オーガー軸、120…螺旋搬送部、121…上面
122…外縁、123…リブ、130…中継部、140…ヘッド
150…第1のブレード、151…第1の支持部、152…下押圧部
153…第1の横押圧部、154…角部、155…押圧下面、156…第1の横押圧面
160…第2のブレード、161…第2の支持部、162…第2の横押圧部
163…第2の横押圧面
210…地盤、220…穴、230…混合材料柱、300…重し

Claims (4)

  1. 地盤改良オーガーを正回転させることにより地中に穴を形成することと、
    前記穴を形成する際に前記穴の外部に排出された土に地中の水分として自然に含まれる水以外に外部から水を添加せずに、土と、砂と、水に反応して固化する固化剤とを含む混合材料を前記穴内に入れながら、前記地盤改良オーガーを逆回転させることにより前記混合材料を前記穴内で周辺土に対して締め固めることと、
    前記地盤改良オーガーにより前記穴内に混合材料を入れ終えた後に、前記穴内の前記混合材料の上端から前記穴内の前記混合材料に圧縮力を加えながら、前記穴内に入れられた前記混合材料を、地中から前記混合材料に含浸する水と反応させることにより固化させることと、
    を含む、コンクリート構造体を地中に作成する方法であって、
    前記地盤改良オーガーが、
    所定方向に延在するオーガー軸と、
    前記オーガー軸の外周に螺旋状に突設されて、前記オーガー軸の回転にともなって前記混合材料を前記所定方向に沿って移動させる螺旋搬送部と、
    一端において前記オーガー軸から前記所定方向に延在する中継部と、
    前記中継部の他端から前記所定方向に延在して、前記中継部から遠ざかるほど径が減少する略円錐形のヘッドと、
    前記ヘッドの外周から突設された第1のブレードと、
    前記ヘッドの前記外周から突設された第2のブレードと、
    を備え、
    前記螺旋搬送部が、前記オーガー軸の前記逆回転時に前記オーガー軸から前記ヘッドに向けて前記混合材料を送り込む形状をもち、
    前記第1のブレードが、
    前記オーガー軸の前記逆回転時に、周辺土に対して前記混合材料を前記所定方向に締め固める押圧下面と、
    前記オーガー軸の前記逆回転時に、周辺土に対して前記混合材料を前記所定方向に直交する方向に締め固める第1の横押圧面と、
    を有し、
    前記第2のブレードが、前記オーガー軸の前記逆回転時に、周辺土に対して前記混合材料を前記所定方向に直交する方向に締め固める第2の横押圧面を有し、
    前記第1のブレードと前記第2のブレードとが、前記所定方向にずれて配置されており、
    前記第1のブレードと前記中継部との距離が、前記第2のブレードと前記中継部との距離よりも大きく、
    前記所定方向に直交する断面において、前記中継部の前記他端における面積が、前記一端における面積より小さく、
    前記中継部が、前記所定方向に沿った中心軸をもつ円錐台形であり、
    前記所定方向に対する前記中継部の母線の傾斜角度が、前記所定方向に対する前記ヘッドの母線の傾斜角度より大きい、
    コンクリート構造体を地中に作成する方法。
  2. 前記圧縮力が、重しを前記穴内の前記混合材料上に載置することにより前記混合材料に加えられる、
    請求項1に記載の、コンクリート構造体を地中に作成する方法。
  3. 前記圧縮力が、重しにより前記穴内の前記混合材料を複数回叩くことにより前記混合材料に加えられる、
    請求項1に記載の、コンクリート構造体を地中に作成する方法。
  4. 前記砂が、粒径の異なる複数種類の砂を含む、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の、コンクリート構造体を地中に作成する方法。
JP2017091514A 2017-05-02 2017-05-02 コンクリート構造物を地中に作成する方法 Active JP6298192B1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017091514A JP6298192B1 (ja) 2017-05-02 2017-05-02 コンクリート構造物を地中に作成する方法
PCT/JP2018/016438 WO2018203489A1 (ja) 2017-05-02 2018-04-23 コンクリート構造物を地中に作成する方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017091514A JP6298192B1 (ja) 2017-05-02 2017-05-02 コンクリート構造物を地中に作成する方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6298192B1 true JP6298192B1 (ja) 2018-03-20
JP2018188854A JP2018188854A (ja) 2018-11-29

Family

ID=61629118

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017091514A Active JP6298192B1 (ja) 2017-05-02 2017-05-02 コンクリート構造物を地中に作成する方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6298192B1 (ja)
WO (1) WO2018203489A1 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53103612A (en) * 1977-02-22 1978-09-09 Kajima Corp Method of improving weak ground
JPS62133729U (ja) * 1986-02-12 1987-08-22
JPS63304824A (ja) * 1987-06-01 1988-12-13 Yukio Matsumoto 中空コンクリ−ト杭の先端ミックス工法
JPH0483012A (ja) * 1990-07-25 1992-03-17 Toda Constr Co Ltd 液状化防止用地盤改良工法
JP2012122326A (ja) * 2012-02-03 2012-06-28 Taisei Corp 柱状地盤改良体構築装置
JP2013032628A (ja) * 2011-08-01 2013-02-14 Macro Engineering Co Ltd 地盤改良用掘削装置
JP2014132134A (ja) * 2012-04-17 2014-07-17 Shoji Sakagami 地盤改良工法
JP2016188476A (ja) * 2015-03-30 2016-11-04 株式会社エスエスティー協会 地盤改良オーガー

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE469177B (sv) * 1991-07-18 1993-05-24 Bpa Bygg Ab Redskap foer infoerande av markstabiliserande aemne

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53103612A (en) * 1977-02-22 1978-09-09 Kajima Corp Method of improving weak ground
JPS62133729U (ja) * 1986-02-12 1987-08-22
JPS63304824A (ja) * 1987-06-01 1988-12-13 Yukio Matsumoto 中空コンクリ−ト杭の先端ミックス工法
JPH0483012A (ja) * 1990-07-25 1992-03-17 Toda Constr Co Ltd 液状化防止用地盤改良工法
JP2013032628A (ja) * 2011-08-01 2013-02-14 Macro Engineering Co Ltd 地盤改良用掘削装置
JP2012122326A (ja) * 2012-02-03 2012-06-28 Taisei Corp 柱状地盤改良体構築装置
JP2014132134A (ja) * 2012-04-17 2014-07-17 Shoji Sakagami 地盤改良工法
JP2016188476A (ja) * 2015-03-30 2016-11-04 株式会社エスエスティー協会 地盤改良オーガー

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018188854A (ja) 2018-11-29
WO2018203489A1 (ja) 2018-11-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101798809B (zh) 非取土复合扩底桩的施工方法
KR20160025180A (ko) 헬리컬 파일 및 이의 시공방법
JP6298192B1 (ja) コンクリート構造物を地中に作成する方法
JP6884255B1 (ja) 地盤改良方法
CN103321203A (zh) 锥形夯锤强力冲扩桩法
JP2009167752A (ja) 地盤強化用鋼管、及びそれを使用した地盤強化方法
JP5516531B2 (ja) 地盤改良用掘削装置
CN102635110A (zh) 混凝土桩的施工方法
JP2009046896A (ja) 軟弱地盤の地耐力増強工法
CN110886292A (zh) 一种全套管复合扩盘桩施工方法及设备
CN104988913B (zh) 一种大直径长桩的载体桩的施工方法
JP7093205B2 (ja) 地盤改良方法
JP6159934B2 (ja) 地盤改良オーガー
CN203809026U (zh) 一种高预锚力等强高阻注浆锚杆
JP5247289B2 (ja) 羽根付杭の回転埋設方法
JP5649755B1 (ja) 鋼管杭構造
CN205001320U (zh) 一种膨胀螺栓
JP6175624B2 (ja) 地盤改良基礎作成方法
CN207420607U (zh) 一种中空锚杆钢及包含该锚杆钢的注浆锚杆
JP5775362B2 (ja) アンカー体固着用カプセルを用いた接着系アンカーの施工方法
JP7009889B2 (ja) 地盤改良体、及び地盤改良体の施工方法
JP6276737B2 (ja) 地盤改良オーガー
JP2011157773A (ja) 地盤締固め装置及び地盤締固め方法
CN105200990B (zh) 一种胀管式锚索
CN111058442A (zh) 适用于两段式阶梯状锚孔的抗拉型锚固装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20171003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171215

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20171221

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20180105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6298192

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250