JP6297818B2 - 複合構造のインモールドメタライゼーション - Google Patents

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Description

本開示は、一般に、金属コーティングに関し、より詳細には、複合物品に表面コーティングを塗布するためのシステムおよび方法に関する。
複合構造は、広範な用途で使用されている。航空機構造では、航空機の胴体、翼、および他のコンポーネントを形成するために、複合材がますます多く使用されている。航空機の動作寿命中、翼は、様々な環境的影響にさらされる。例えば、航空機が高速で前方に移動している飛行中、翼の前縁は、雨および他の形態の水分の衝突を受けることがある。さらに、翼を含む航空機は、落雷にさらされることがある。
雨の衝突から複合材の前縁を保護するための従来の方法は、前縁の上に保護金属ストリップを固定することを含む。残念ながら、複合材翼への金属ストリップの取付けは、時間と労力がかかり、大量の機械的固定具を必要とするプロセスである。大量の固定具は、航空機の全体の重量を増すことがある。さらに、設置中に金属ストリップの位置を維持するために、特殊化されたツーリングが必要とされることがある。さらに、前縁の外側モールドライン(OML)にわたって設置される固定具は、OML表面の上を通る気流を破壊することがある。気流の破壊により、翼の上の気流が乱流になり、航空力学的空気抵抗の増加、およびそれに対応する航空機燃料効率の減少をもたらすことがある。
さらに、金属シートなどの金属材料は、一般に、比較的低コストのツーリングを使用して金属シートを湾曲させることによって、単一湾曲形状に形成可能である。しかし、翼の前縁は、前縁の長さに沿った複合湾曲を有する1つまたは複数の領域を有することがある。翼前縁の複合湾曲に合致する金属侵食ストリップを形成するプロセスは、複雑な金属加工機器を必要とすることがあり、これは、翼アセンブリの全体的なコストおよび複雑性を増すことがある。
落雷からの保護に関して、複合材料は、一般に低い導電率を有し、落雷からの電気的エネルギーを消散させることができる能力が限られている。複合構造の表面に取り付けられた金属シートは、電気エネルギーを消散することによって、落雷時にいくらかの保護を提供することがある。残念ながら、落雷保護のための複合材翼の表面上への金属シートの取付けは、侵食防止のための翼前縁上への金属ストリップの取付けに関連付けられるのと同じ欠点を含むことがある。
理解できるように、複合物品に別個の金属シートを機械的に固定する必要なく複合材表面の上に金属層を提供する方法が当技術分野で必要である。さらに、複雑な金属加工機器の必要をなくす、複合湾曲表面上に金属層を提供する方法に関する当技術分野での必要性が存在する。さらに、侵食の影響、落雷の影響、および他の影響から複合構造を保護することができる金属層を提供する方法に関する当技術分野での必要性が存在する。
複合材表面の上に金属層を提供するための当技術分野の方法に関連付けられる上述した必要性は、複合物品の上に表面コーティングを形成する方法を提供する本開示によって特に対処および緩和される。この方法は、ツールのツール表面との引離し可能な結合を有する表面コーティングを形成するように、ツール表面に熱溶射物を塗布することを含むことがある。この方法は、さらに、表面コーティングの上に複合材料を塗布すること、硬化複合物品を形成するために複合材料を硬化させること、およびツール表面から表面コーティングを離し、表面コーティングを硬化複合物品と共に保持するように、ツールから硬化複合物品を取り外すことを含むことがある。
さらなる実施形態では、複合物品のインモールドメタライゼーションの方法が開示される。この方法は、ツールのツール表面との引離し可能な結合を有するツール側コーティングを形成するように、ツール表面に第1の熱溶射物を塗布することを含むことがある。また、この方法は、ツール側コーティング部分に永久的に結合される部品側コーティング部分を形成するために、ツール側コーティング部分に第2の熱溶射物を塗布するステップも含むことがある。さらに、この方法は、部品側コーティング部分の上に複合材料を塗布すること、複合材料を真空引きすること、樹脂が部品側コーティング部分に含浸するように複合材料中の樹脂の粘性を減少させること、所定の温度および所定の圧力で複合材料を硬化させて、部品側コーティング部分に永久的に結合される硬化複合物品を生成することを含むことがある。この方法は、さらに、硬化複合物品を真空解除すること、およびツール側コーティング部分がツール表面から離れ、硬化複合物品に部品側コーティング部分と共に保持されるように、ツールから硬化複合物品を取り外すことを含むことがある。
さらに、本開示は、以下の条項による実施形態を含む。
条項1
複合物品上に表面コーティングを形成する方法であって、
ツールのツール表面との引離し可能な結合を有する表面コーティングを形成するように、ツール表面に熱溶射物を塗布するステップと、
表面コーティングの上に複合材料を塗布するステップと、
複合材料を硬化させて、硬化複合物品を形成するステップと、
ツール表面から表面コーティングを離し、表面コーティングを硬化複合物品と共に保持するように、ツールから硬化複合物品を取り外すステップと
を含む方法。
条項2
熱溶射物を塗布するステップが、
ツール−コーティング接着強度と実質的に同じ大きさの正味の残留応力を有する表面コーティングを形成すること
を含む条項1に記載の方法。
条項3
熱溶射物を塗布するステップが、
表面コーティングのツール側コーティング部分を形成するために第1の熱溶射物を塗布することであって、ツール側コーティング部分が、ツール表面との引離し可能な結合を有すること、および
表面コーティングの部品側コーティング部分を形成するために第2の熱溶射物を塗布することであって、複合材料が、部品側コーティング部分の上に塗布されること
を含む条項1に記載の方法。
条項4
熱溶射物を塗布するステップが、
高速酸素燃料デバイスを使用して第1の熱溶射物を塗布すること
を含む条項3に記載の方法。
条項5
熱溶射物を塗布するステップが、
プラズマ溶射デバイス、高速酸素燃料デバイス、およびツインワイヤアークデバイスの少なくとも1つを使用して第2の熱溶射物を塗布すること
を含む条項3に記載の方法。
条項6
表面コーティングが、ツール側コーティング部分と部品側コーティング部分の残留応力の合成である正味の残留応力を有し、第1の熱溶射物および第2の熱溶射物を塗布するステップが、
正味の残留応力をツール−コーティング接着強度と実質的に等しくする量だけ、ツール側コーティング部分内の残留応力が部品側コーティング部分内の残留応力と打ち消し合うように、少なくとも1つのプロセスパラメータを調節すること
を含む条項3に記載の方法。
条項7
少なくとも1つのプロセスパラメータを調節するステップが、
基板上にコーティングを溶射すること、
基板へのコーティングの溶射に応答して、基板の湾曲の変化を測定すること、
基板上への堆積後、コーティング内の堆積応力を決定すること、
コーティング熱膨張率(CTE)と基板CTEとの差に基づいて、コーティングの冷却中のコーティング内の熱応力を決定すること、
堆積応力および熱応力に基づいて、コーティング内の残留応力を計算すること、および
正味の残留応力がツール−コーティング接着強度と実質的に等しくなるまで、繰り返し、少なくとも1つのプロセスパラメータを調節し、残留応力を計算すること
を行うことによって、
ツール側コーティング部分と部品側コーティング部分の少なくとも一方での残留応力を決定することを含む条項6に記載の方法。
条項8
少なくとも1つのプロセスパラメータを調節するステップが、
表面コーティングが、硬化複合物品でのレイアップ応力と実質的に均衡の取れた正味の残留応力を有し、正味の残留応力がツール−コーティング接着強度と実質的に等しい大きさになるまで、少なくとも1つのプロセスパラメータを調節すること
を含む条項6に記載の方法。
条項9
少なくとも1つのプロセスパラメータを調節するステップが、
溶射パラメータとツール特性
の少なくとも一方を調節することを含む条項6に記載の方法。
条項10
溶射パラメータが、プルームパラメータと供給原料特性との少なくとも一方を備える条項9に記載の方法。
条項11
ツール特性が、ツール材料、ツールCTE、ツール表面仕上げ、ツール厚さ、およびツール温度の少なくとも1つを含む条項9に記載の方法。
条項12
熱溶射物を塗布するステップが、
表面コーティングが複合材料のレイアップ中にツール表面に接着されたままであり、ツールからの硬化複合物品の取外し中にツール表面から離れるように、ツール表面への接着を促進するコーティング温度で表面コーティングを堆積すること
を含む条項1に記載の方法。
条項13
熱溶射物を塗布するステップが、
表面コーティングのツール側コーティング部分の表面テクスチャよりも粗い表面テクスチャを有する部品側コーティング部分を有する表面コーティングを形成すること
を含む条項1に記載の方法。
条項14
熱溶射物を塗布するステップが、
表面コーティングの部品側コーティング部分の孔隙率よりも低い孔隙率を有するツール側コーティング部分を有する表面コーティングを形成することを含む条項1に記載の方法。
条項15
熱溶射物を塗布するステップが、
表面コーティングの部品側コーティング部分の密度よりも大きい密度を有するツール側コーティング部分を有する表面コーティングを形成すること
を含む条項1に記載の方法。
条項16
熱溶射物を塗布するステップが、
ツール側コーティング部分および部品側コーティング部分を有する表面コーティングを形成することを含み、
ツール側コーティング部分と部品側コーティング部分の少なくとも一方が、約0.0005〜0.10インチの間の厚さを有する
条項1に記載の方法。
条項17
表面コーティングが、金属表面コーティングを備える条項1に記載の方法。
条項18
表面コーティングが、セラミック表面コーティングを備える条項1に記載の方法。
条項19
熱溶射物を塗布するステップが、
セラミック表面コーティングを形成するために、プラズマ溶射デバイスを使用して、熱溶射物を塗布すること
を含む条項14に記載の方法。
条項20
条項1に記載の方法によって形成された複合構造。
条項21
複合物品のインモールドメタライゼーションの方法であって、
ツールのツール表面との引離し可能な結合を有するツール側コーティングを形成するように、ツール表面に第1の熱溶射物を塗布するステップと、
ツール側コーティング部分に永久的に結合される部品側コーティング部分を形成するために、ツール側コーティング部分に第2の熱溶射物を塗布するステップと、
部品側コーティング部分の上に複合材料を塗布するステップと、
複合材料を真空引きするステップと、
複合材料中の樹脂が部品側コーティング部分に含浸するように樹脂の粘性を減少させるステップと、
所定の温度および所定の圧力で複合材料を硬化させて、部品側コーティング部分に永久的に結合される硬化複合物品を生成するステップと、
硬化複合物品を真空解除するステップと、
ツール側コーティング部分がツール表面から離れ、硬化複合物品に部品側コーティング部分と共に保持されるように、ツールから硬化複合物品を取り外すステップと
を含む方法。
論じる特徴、機能、および利点は、本開示の様々な実施形態において個別に実現することができ、またはさらなる他の実施形態において組み合わせることができ、それらのさらなる詳細は、以下の説明および以下の図面を参照すれば分かる。
本開示のこれらおよび他の特徴は、図面を参照すれば明らかになろう。図面中、同様の参照番号は、全体を通じて同様の部分を表す。
航空機の斜視図である。 図1の線2に沿って取られた複合材翼の一部分の断面図であって、複合材翼スキンの前縁の上に塗布された金属表面コーティングを示す図である。 複合物品のインモールドメタライゼーションのためのインサイチュプロセス中に表面コーティングが上に塗布されることがあるツール表面を有するツールの概略側面図である。 複合物品上に表面コーティングを形成するためのインモールドメタライゼーションプロセス中の、ツール表面の上にツール側コーティング部分を形成するための第1の熱溶射物の塗布を示すツールの概略側面図である。 複合物品上に表面コーティングを形成するためのインモールドメタライゼーションプロセス中の、ツール側コーティング部分の上に部品側コーティング部分を形成するための第2の熱溶射物の塗布を示すツールの概略側面図である。 複合物品上に表面コーティングを形成するためのインモールドメタライゼーションプロセス中の、部品側コーティング部分の上への複合材料の塗布の概略側面図である。 ツール表面に引離し可能に接着された高密度の滑らかなツール側コーティング部分と、複合物品のエポキシ樹脂層と結合するための比較的粗い表面テクスチャを有する有孔の部品側コーティング部分とを備える表面コーティングの断面図である。 ツール側コーティング部分がツール表面から離れ、硬化複合物品に部品側コーティング部分と共に保持されるような、ツールからの硬化複合物品の取外しの概略側面図である。 予熱段階中の湾曲測定器具の概略上面図であって、湾曲測定器具が、コーティング内の残留応力を計算する際に使用することができるプロセスパラメータを測定するためにコーティングを上に塗布することができる基板を含む図である。 基板の上にコーティングの初期層を塗布するための熱溶射デバイスによる初期接着パス中の湾曲測定器具の概略上面図である。 コーティングの後続の層の塗布中の、コーティング内の進展する残留応力を示す湾曲測定器具の概略上面図である。 基板およびコーティングが室温まで冷却される冷却段階を示す湾曲測定器具の概略上面図である。 予熱段階中の基板の湾曲とコーティング温度とをプロットするグラフである。 初期接着パス中の基板の湾曲とコーティング温度とをプロットするグラフである。 残留応力進展段階中の基板の湾曲とコーティング温度とをプロットするグラフである。 冷却段階中の時間にわたる基板の湾曲とコーティング温度とをプロットするグラフである。 管部分を形成するための方法に含まれることがある1つまたは複数の操作を有する流れ図である。 航空機の保守および製造方法の流れ図である。 航空機のブロック図である。
次に、図面を参照する。図示は、本開示の様々な実施形態を例示する目的のためのものである。図1に、航空機100の機首104から尾部106に延びる胴体102を有する航空機100が示されている。尾部106は、水平スタビライザ108、垂直スタビライザ110、および航空機100の方向制御のための1つまたは複数の可動制御表面など、1つまたは複数の尾翼表面を含むことがある。さらに、航空機100は1対の翼114を含むことがあり、各翼114が、前縁118と後縁を有し、任意選択で翼端デバイス116を含む。さらに、航空機100は、翼114に取り付けることができる1つまたは複数の推進ユニット112を含むことがある。
図2を参照すると、航空機100は、複合材料156から形成されることがある翼114など、1つまたは複数の複合構造152を含むことがある。例えば、各翼114は、複合材スキンパネルから構成されることがあり、スパーおよび/またはリブなど内部補剛材を含むことがあり、内部補剛材も複合材料156から形成されることがあり、翼114の強度および剛性を増加し、翼114の航空力学的形状を保つことができる。有利には、航空機100の1つまたは複数の複合構造152は、表面コーティング256を設けられることがあり、表面コーティング256は、例えば、図2に示されるように、翼114の前縁118、または翼端デバイス116に塗布することができる表面コーティング256である。
図3〜図8に示され、以下に述べるように、表面コーティング256は、本明細書で開示するインモールドコーティングプロセスまたは方法を使用して複合構造152の上に形成することができ、ここで、表面コーティング256は、複合構造152を硬化させるために構成することができるツール300のツール表面302の少なくとも一部分の上に熱溶射物として塗布することができる。ツール表面302上にコーティングを熱溶射した後、複合材料156をレイアップするための通常のプロセスの一部として、表面コーティング256の上に複合材料156を塗布することができる。複合材料156を硬化させて、硬化複合物品150を形成することができる。
有利には、表面コーティング256は、硬化複合物品150がツール300から取り外されるときに、ツール表面302から離れ、硬化複合物品150と共に保持されるようにツール300に塗布される。ツール表面302からの表面コーティング256の引離しは、表面コーティング256とツール表面302との間のツール−コーティング接着強度224と実質的に等しい大きさの正味の残留応力250を有する表面コーティング256を形成することによって実現される。このようにして、以下にさらに詳細に説明するように、表面コーティング256は、複合材料156の塗布(例えば、レイアップ)中には、ツール表面302に接着されたままにすることができ、硬化複合物品150がツール300から取り外されるときには、ツール表面302から離れ、硬化複合物品150と共に保持することができる。
インモールドコーティングプロセスは、様々な材料の表面コーティング256を複合構造152上に塗布するために実施することができる。例えば、インモールドコーティングプロセスは、金属表面コーティング256を複合構造152に塗布するために実施することができる。さらに、本明細書に開示するインモールドコーティングプロセスは、セラミック表面コーティング256を複合物品150に塗布するため、または様々な代替のコーティング材料を塗布するために実施することができる。さらに、インモールドコーティングプロセスは、限定はせずに任意のタイプの構造152に表面コーティング256を塗布するために実施することができ、航空機構造に限定されない。
表面コーティング256を形成する方法500を説明する図11の流れ図をさらに参照しながら図3を参照すると、図3に、複合物品150を硬化させるために構成することができるツール300の概略側面図が示されている。図3に示されるツール300は、硬化複合物品150を形成するために、複合レイアップなど複合材料156を硬化および/または固化するために使用することができる様々な異なるサイズ、形状、輪郭、および構成のツールの任意の1つを表すものである。ツール300は、複合材料156の硬化および/または固化に適合性のある材料から形成することができる。例えば、ツール300は、インバー(商標)や鋼など鉄ベースの材料から形成することができ、またはツール300は、アルミニウム、もしくは複合材料156の硬化に熱的に適合性のある任意の他の材料から形成することができる。
ツール300は、上に表面コーティング256を塗布することができるツール表面302を含むことがある。ツール300は、ツール厚さ304を有することがあり、ツール厚さ304は、複合材料156の固化中に、ツール表面302に接した複合材料156の上に印加することができる圧密圧力の大きさによって一部定めることができる。しかし、本明細書で開示する表面コーティング256を形成する方法は、硬化または固化ツール300のツール表面302に限定されないことに留意すべきである。これに関して、本明細書で開示するツール表面302は、上にコーティングを塗布することができ、次いでそのコーティングの上に複合材料156を塗布することができる任意の表面を限定せずに包含する。方法500(図11)のステップ502は、汚染物質、例えば、汚れ、デブリ、流体、水分、凝縮物、油、およびインモールドコーティングプロセスに悪影響を及ぼすことがある任意の他の表面を除去するために、ツール表面302または他の表面を洗浄することを含むことがある。
図4を参照すると、方法500(図11)のステップ504は、ツール表面302上に表面コーティング256を形成するために、ツール表面302に熱溶射物を塗布することを含むことがある。熱溶射物は、表面コーティング256がツール表面302と引離し可能な結合226を形成するように塗布することができる。以下にさらに詳細に述べるように、熱溶射物をツール表面302に塗布した後、複合物品を形成するための通常のレイアッププロセスの一部として、表面コーティング256の上に複合材料156を塗布することができる。次いで、ツール300上で複合材料156を硬化させて、硬化複合物品150を形成することができる。表面コーティング256とツール表面302との間の引離し可能な結合226により、硬化複合物品150をツール300から取り外すことができ、その際、表面コーティング256は、ツール表面302から離れ、硬化複合物品150と共に保持される。以下に述べるように熱溶射物を塗布するプロセスにより、表面コーティング256は、ツール−コーティング接着強度224と実質的に同じ大きさの正味の残留応力250を有して形成され、これは、硬化複合物品150がツール300から取り外されるときに、ツール表面302からの表面コーティング256の引離しを可能にする。
一実施形態では、熱溶射物は、ツール表面302上に表面コーティング256を形成するために単一のコーティングとして塗布することができる。表面コーティング256は、ツール側コーティング部分212と、部品側コーティング部分238とを含むことがある。ツール側コーティング部分212は、ツール表面302と引離し可能な結合226を形成するように塗布することができる。部品側コーティング部分238は、ツール側コーティング部分212の上に塗布することができる。一実施形態では、熱溶射物は、ツール側コーティング部分212が比較的滑らかな表面テクスチャ218を有し、部品側コーティング部分238が、ツール側コーティング部分212よりも粗い表面テクスチャ244を有するように塗布することができる。以下に述べるように、粗い表面テクスチャ244は、複合材料156からの樹脂162が部品側コーティング部分238の粗い表面テクスチャに含浸することにより、複合材料156と部品側コーティング部分238との結合を促進することができる。
一実施形態では、熱溶射物は、第1の熱溶射物206および第2の熱溶射物236として塗布することもできる。第1の熱溶射物206は、ツール表面302上にツール側コーティング部分212を形成するためにツール表面302に塗布することができる。ツール側コーティング部分212は、図4に示されるように熱溶射デバイス200を使用して塗布することができる。一実施形態では、熱溶射デバイス200は、高速酸素燃料202を含むデバイスとして構成することができる。高速酸素燃料202を含むデバイスは、比較的低い溶射温度210および/または比較的高速の溶射粒子208のプルームパラメータで、溶射粒子208のプルームを放出することができる。例えば、熱溶射デバイス200のプルームパラメータは、第1の熱溶射物206が約600〜1400℃の間の温度で約300〜700メートル/秒(m/s)の間の粒子速度で塗布されるようなものでよいが、第1の熱溶射物206を上記の範囲外の温度および速度で溶射することもできる。
以下に述べるように、第1の熱溶射物206を比較的高速で塗布することによって、部品側コーティング部分238は、ツール側コーティング部分212に比べて滑らかな表面テクスチャ218を有することができる。さらに、部品側コーティング部分238は、ツール側コーティング部分212よりも低い孔隙率220を有することができ、これは、表面コーティング256の強度および耐久性を高めることができる。さらに、この方法は、部品側コーティング部分238の密度248よりも大きい密度222でツール側コーティング部分212を形成することを含むことがある。これに関して、第1の熱溶射物206のプルームは、第2の熱溶射物236での溶射粒子208の密度248よりも大きい密度222を有することがある金属粒子などの溶射粒子208を含むことがある。より高い密度222は、ツール側コーティング部分212に、部品側コーティング部分238よりも高い密度、耐久性、および機械的衝撃に対する耐性を与えることができる。
部品側コーティング部分238に比べてツール側コーティング部分212の低い表面粗さ218、低い孔隙率220、および高い密度222は、侵食など機械的な影響に対するツール側コーティング部分212の耐性を高めることができる。さらに、部品側コーティング部分238に比べてツール側コーティング部分212の低い孔隙率220、および高い密度222は、例えば、表面コーティング256が塗布されることがある複合構造に対する落雷などからの電気エネルギーを消散することができる表面コーティング256の能力を改良することができる。これに関して、表面コーティング256は、落雷などからの電気エネルギーを消散するために、航空機構造の複合材表面、例えば胴体(図示せず)または翼(図示せず)の1つまたは複数の表面に塗布することができる。
図4において、一実施形態で、ツール側コーティング部分212は、比較的小さい厚さ214で形成することができる。例えば、ツール側コーティング部分212は、約0.0005〜0.10インチの間の厚さ214で形成することができる。一実施形態では、ツール側コーティング部分212は、約0.003〜0.050インチの間の厚さ214で形成することができる。しかし、ツール側コーティング部分212は、0.0005〜0.10インチの範囲外の厚さで形成することもできる。部品側コーティング部分238のより低い密度248に対するツール側コーティング部分212のより高い密度222を考慮して、表面コーティング256の全体の重量を最小にするために、好ましくは、ツール側コーティング部分212の厚さ214は最小にされる。部品側コーティング部分238に比べて滑らかなツール側コーティング部分212の表面テクスチャ218は、表面コーティング256の外面の航空力学的特性を向上させることができ、航空力学的表面に塗布されたときに、表面コーティング256の上の気流の破壊を最小限にすることができる。
上述したように、第1の熱溶射物206を塗布するための熱溶射デバイス200は、高速酸素燃料デバイス202に限定されない。これに関して、熱溶射デバイス200は、様々な代替の溶射デバイス構成の任意の1つで提供することができ、そのような溶射デバイス構成は、限定はしないが、以下に述べるように第2の熱溶射物236を塗布するために実施することができるタイプのツインワイヤアークデバイス204などワイヤアークデバイスを含む。また、第1の熱溶射物206は、プラズマ溶射デバイス(図示せず)または他の熱溶射デバイスを使用して塗布することもでき、高速酸素燃料202を含むデバイスを使用した塗布に限定されない。
図4で、ツール表面302とツール側コーティング部分212とが、ツール−コーティング界面228を画定することができる。第1の熱溶射物206は、溶射粒子208を含むことがあり、溶射粒子208は、ある材料から形成され、ツール−コーティング界面228でのツール−コーティング接着強度224をもたらす温度および速度でツール表面302に塗布される。ツール−コーティング接着強度224は、ツール側コーティング部分212が、複合材料156のレイアップ中にツール表面302に接着されたままであり、ツール300からの硬化複合物品150の取外し中にツール表面302から離れ、複合物品150に損傷を加えない(例えば、層間剥離、剥離、繊維損傷などを生じない)ようなものでよい。一実施形態では、以下に論じるように、ツール−コーティング界面228でのツール−コーティング接着強度224は、部品−コーティング界面232での結合強度未満でよい。さらに、ツール−コーティング界面228でのツール−コーティング接着強度224は、複合材プライ154の層間剥離を回避するために、複合材料156(図8)の複合材プライ154(図8)間の結合強度(例えば層間結合強度)未満でよい。
図5を参照すると、方法500(図11)のステップ506は、部品側コーティング部分238を形成するために、第2の熱溶射物236をツール側コーティング部分212に塗布することを含むことがある。上述したように、表面コーティング256は、ツール表面302上に単一のコーティングを熱溶射することによって形成して、以下に述べるように、ツール側コーティング部分212が比較的滑らかな表面テクスチャ218を有し、部品側コーティング部分238が複合材料156に接着するためにより粗い表面テクスチャ244を有するようにすることもできる。しかし、表面コーティング256は、第1の熱溶射物206の上に第2の熱溶射物236を塗布することによって形成することもできる。これに関して、ツール表面302に第1の熱溶射物206を塗布した後に、ツール側コーティング部分212に表面コーティング256を塗布することができる。この方法は、複合材料156の樹脂162への接着を促進するために、ツール側コーティング部分212の表面テクスチャ218よりも粗い表面テクスチャ244を有する部品側コーティング部分238を形成することを含むことがある。また、部品側コーティング部分238の重量を減少させるために、部品側コーティング部分238は、ツール側コーティング部分212の孔隙率220よりも大きいことがある孔隙率246で塗布することもできる。
第2の熱溶射物236は、部品側コーティング部分238がツール側コーティング部分212に永久的に結合されるように塗布することができる。第2の熱溶射物236は、ツインワイヤアーク204型のデバイスなど熱溶射デバイス200を使用して塗布することができる。熱溶射デバイス200は、熱溶射デバイスによって放出される溶射粒子208のプルームの温度、速度、および他のパラメータに影響を及ぼすプルームパラメータを有することがある。例えば、そのようなプルームパラメータは、熱溶射デバイス200から溶射粒子208を放出するための燃料、酸化剤、および粉末キャリアガスのタイプを含むことがある。プルームパラメータは、比較的高い溶射温度210で、比較的低速で第2の熱溶射物236を塗布することを可能にすることができる。例えば、熱溶射デバイス200は、約1000〜3500℃の間の温度で、約50〜600m/sの間の粒子速度で第2の熱溶射物236を溶射することを可能にするプルームパラメータを有することがあるが、第2の熱溶射物236を上述した範囲外の温度および速度で溶射することもできる。また、第2の熱溶射物236は、プラズマデバイス(図示せず)および/または高速酸素燃料202を含むデバイスを使用して塗布することもでき、ワイヤアークデバイス204に限定されない。
有利には、第2の熱溶射物236の比較的高い溶射温度210および比較的低速により、部品側コーティング部分238は、ツール側コーティング部分212よりも低い密度248、高い孔隙率246、および粗い表面テクスチャ244を有することができる。これに関して、部品側コーティング部分238は、ツール側コーティング部分212の表面テクスチャ218よりも粗い表面テクスチャ244を有する露出面を有することがある。部品側コーティング部分238のより高い孔隙率246は、部品側コーティング部分238の全体の重量を減少させることができる。さらに、以下に述べるように、部品側コーティング部分238のより高い孔隙率246は、部品側コーティング部分238と複合材料156との結合を容易にすることができる。さらに、ツール側コーティング部分212がさらされる環境的影響(例えば侵食)に部品側コーティング部分238がさらされないことを考慮して、部品側コーティング部分238は、有利には、ツール側コーティング部分212よりも低い密度248で形成することができる。部品側コーティング部分238のより低い密度248は、表面コーティング256の全体の重量を最小にすることができる。
図5において、一実施形態で、部品側コーティング部分238は、ツール側コーティング部分212と同じ範囲内の厚さ240で形成することができる。例えば、部品側コーティング部分238は、約0.0005〜0.10インチの間の厚さ240、例えば約0.003〜0.015インチの間の厚さで形成することができる。しかし、ツール側コーティング部分212に関して上述したのと同様に、部品側コーティング部分238を0.0005〜0.10インチの範囲外の厚さ240で形成することもできる。上述したように部品側コーティング部分238がツール側コーティング部分212よりも高い孔隙率246および低い密度248を有することがあるので、部品側コーティング部分238は、ツール側コーティング部分212よりも厚いことがある。ツール側コーティング部分212と部品側コーティング部分238との組合せが、表面コーティング厚さ254を画定する。これに関して、表面コーティング256は、約0.25インチ(またはそれよりも大きい値)までの任意の範囲の厚さで提供することができる。表面コーティング厚さ254は、約0.0005インチ以内に制御することができ、これは、有利には、例えば落雷保護のために、図2に示されるような翼スキンの前縁118の上、または翼表面(図示せず)の上などでコーティング厚さを先細りさせることを可能にすることがある。
図5で、部品側コーティング部分238とツール側コーティング部分212は、ツール−コーティング界面228でのツール−コーティング接着強度224よりも大きく、かつ部品−コーティング界面232での接着強度よりも大きい接着強度を有するコーティング−コーティング界面230を画定することができる。これに関して、部品側コーティング部分238は、ツール側コーティング部分212と引離し可能でない結合234を形成することがある。部品側コーティング部分238とツール側コーティング部分212は、実質的に同様の材料から形成することができる。しかし、部品側コーティング部分238とツール側コーティング部分212は、互いに補完し合う異なる材料から形成することもできる。図5で、ツール側コーティング部分212と部品側コーティング部分238が合わさって表面コーティング256を形成する。
図6を参照すると、方法500(図11)のステップ508は、ツール側コーティング部分212に部品側コーティング部分238を塗布した後、部品側コーティング部分238の上に複合材料156を塗布することを含むことがある。部品側コーティング部分238の上への複合材料156の塗布は、繊維強化材料の複合材パイル154をレイアップすることを含むことがあり、そのような繊維強化材料は、例えば、熱硬化性エポキシ樹脂マトリックスまたは熱可塑性マトリックスなどのマトリックス材料(すなわちプレプレグ)または樹脂材料162を予め含浸されることがある布地である。繊維強化材160は、限定はしないが、織布、一方向性テープ、チョップドファイバ、および他の構成を含めた様々な異なる構成の任意の1つで提供することができる。マトリックスは、上述したように、熱硬化性マトリックスまたは熱可塑性マトリックスを含むことがある。
複合材料156は、プレプレグ複合材料156の使用に限定されず、乾燥繊維強化材料に樹脂162を塗布するための湿式レイアッププロセスを含むこともある。例えば、部品側コーティング部分238の上への複合材料156の塗布は、部品側コーティング部分238の上への乾燥繊維強化材料の塗布、およびそれに続く、様々な樹脂含浸プロセスの任意の1つを使用した乾燥繊維プリフォームへのマトリックスまたは樹脂材料の導入を含むことがあり、そのような樹脂含浸プロセスは、限定はしないが、樹脂フィルム含浸(RFI)、樹脂注入成形(RTM)、および他の湿式レイアッププロセスを含む。
図6で、複合材料156と部品側コーティング部分238は、部品−コーティング界面232を画定することができ、以下に述べるように、複合材料156の硬化中に、複合材料156と部品側コーティング部分238を永久的に結合させることができる。複合材料156の硬化は、複合材料156を真空引きすること(図示せず)を含む方法500(図11)のステップ510を含むことがある。真空引き操作中、解放層、ブリーザ層、他の消耗材料、および真空バッグ(図示せず)を複合材料156の上に塗布して、複合材料156をツール表面302に封止することができる。ツール表面302に接した複合材料156に対する圧密圧力(図示せず)の印加を可能にするように、真空バッグで真空が引かれることがある。
図6で、方法500(図11)のステップ512は、樹脂162が部品側コーティング部分238に含浸するように樹脂162の粘性を減少させることを含むことがある。例えば、複合材料156の樹脂162の粘性は、様々な手段の任意の1つによって樹脂162の温度を上昇させることによって減少させることができる。例えば、ツール300は、樹脂162の温度を上昇させて樹脂162の粘性を減少させるために、オートクレーブまたは対流式オーブン内に置くことができる。あるいは、樹脂162は、放射加熱を使用して選択的に加熱することができる。熱可塑性樹脂162に関して、樹脂162の温度をガラス転移温度よりも高く上昇させることによって、粘性を減少させることができる。樹脂162の粘性を減少させることによって、樹脂162は流れて、部品側コーティング部分238に含浸する、および/または混ぜ合わさることがある。
図6で、方法500(図11)のステップ514は、複合材料156を硬化させて、硬化複合物品150を生成することを含むことがある。複合材料156の硬化は、部品−コーティング界面232での部品側コーティング部分238と硬化複合物品150の樹脂162との間の非引離し可能な結合234または永久結合をもたらすことがある。複合物品150の硬化は、複合材料156の固化を可能にするように、所定の期間にわたって所定の温度および所定の圧力で複合材料156を維持することによって行うことができる。次いで、温度を例えば室温まで低下させて、硬化複合物品150を生成することができる。樹脂162は、部品−コーティング界面232で固まる、または凝固することがあり、部品側コーティング部分238との永久結合をもたらす。図6で、方法500(図11)のステップ516は、真空バッグ(図示せず)、および/または消耗材料(図示せず)、例えば任意の解放層および/またはブリーザ層を除去することによって、硬化複合物品150を真空解除することを含むことがある。
図7を参照すると、ツール表面302と硬化複合物品150との間の表面コーティング256の断面が示されている。複合物品150は、樹脂材料162によって取り囲まれた炭素繊維強化材160から構成されるものとして図示されている。部品−コーティング界面232で、樹脂162の層は、部品側コーティング部分238に係合されるものとして図示されている。見ることができるように、部品側コーティング部分238は、ツインワイヤアーク204型の熱溶射デバイス200によって放出される溶射粒子208が比較的高温および低速であることにより、高い孔隙率246の組成と、比較的粗い表面テクスチャ244とを有する。部品側コーティング部分238の比較的粗い表面テクスチャ244は、複合材料156の樹脂162と部品側コーティング部分238との含浸および結合を容易にすることができる。比較的高い孔隙率246は、表面コーティング256の全体の重量を減少させることができ、また、樹脂162と部品側コーティング部分238との結合を容易にすることもできる。
図7に、ツール側コーティング部分212が図示されており、上述したように、高速酸素燃料202を含む熱溶射デバイス200によって放出される溶射粒子208の高い速度および比較的低い温度により、比較的高密度の組成および比較的滑らかな表面テクスチャ218を有する。ツール側コーティング部分212の比較的滑らかであり、高密度であり、低い孔隙率の組成は、ツール側コーティング部分212とツール表面302との引離し可能な接着を容易にすることができる。部品側コーティング部分238とツール側コーティング部分212の厚さ240の合計が、表面コーティング256の全体的な厚さを構成する。
図6を参照して、方法500(図11)のステップ518は、ツール300から硬化複合物品150を取り外すことを含むことがある。一実施形態では、硬化複合物品150は、硬化複合物品150に外力310を加えることによって、例えば、硬化複合物品150をツール表面302から引き離すための軸方向力を加えることによって、ツール300から取り外すことができる。しかし、硬化複合物品150は、表面コーティング256の縁部(図示せず)に剥離力を印加することによって取り外すこともできる。また、硬化複合物品150は、硬化複合物品150をツール表面302から摺動させて外すための摺動力など、ツール表面302に概して平行な側方への力を印加することによって、ツール300から取り外すこともできる。これに関して、硬化複合物品150の取外しは、ツール側コーティング部分212が硬化複合物品150の上の表面コーティング256と共に保持されるように、ツール側コーティング部分212をツーリング表面から離す任意の外力310によって容易にすることができる。
上述したように、表面コーティング256の上への複合材料156の塗布中にツール表面302に引離し可能に接着されたままである表面コーティング256の能力、および硬化複合物品150に印加される外力310の下でのツール表面302の引離し(例えば、隅部または縁部からの剥離)は、ツール−コーティング界面228での表面コーティング256とツール表面302との間のツール−コーティング接着強度224と実質的に等しい大きさの正味の残留応力250を有する表面コーティング256を形成することによって実現することができる。これに関して、表面コーティング256は、ツール側コーティング部分212内の残留応力216と、部品側コーティング部分238内の残留応力242との合成である正味の残留応力250を有することがある。
さらなる実施形態では、この方法は、硬化複合物品150内に生成されることがあるレイアップ応力164を考慮して表面コーティング256を形成することを含むことがある。例えば、複合材料156の樹脂162と繊維強化材160とが異なるCTEを有することがあり、これにより、硬化温度から周囲温度または室温への冷却後、硬化複合物品150内に残留レイアップ応力164が生じることがある。第1の熱溶射物206および第2の熱溶射物236は、正味の残留応力250を有する表面コーティング256の形成をもたらすように塗布することができ、この正味の残留応力250は、実質的に、硬化複合物品150内のレイアップ応力164と均衡を取り、それにより、表面コーティング256での正味の残留応力250は、ツール−コーティング接着強度224と実質的に等しい大きさである。
図9A〜9Dを参照すると、熱溶射によって基板402に塗布されるコーティング422内の残留応力を決定するためのシステムの一実施形態の概略図が示されている。このシステムは、単一の熱溶射物として塗布されるか、第1の熱溶射物206(図4)および第2の熱溶射物236(図5)として塗布されるかには関わらず、表面コーティング256(図5)内の正味の残留応力250など、コーティング422内の残留応力の大きさおよび方向(すなわち、圧縮、引張)に対する様々なプロセスパラメータの影響を査定するための手段を提供することができる。これに関して、このシステムは、単一の熱溶射物に取り入れることができる熱溶射プロセスパラメータ、または第1の熱溶射物206(図4)および/または第2の熱溶射物236(図5)に取り入れることができるプロセスパラメータを決定するための手段を提供することができ、硬化複合物品150(図8)上の表面コーティング256(図8)内の所望の残留応力(図8)を実現する。
そのようなプロセスパラメータは、限定はしないが、溶射パラメータおよびツール特性を含むことがある。溶射パラメータは、熱溶射デバイスに関連付けられるプルームパラメータを含むことがあり、熱溶射デバイスによって放出されるプルームに関連付けられる燃料、酸化剤、および粉末キャリアガスのタイプを含むことがある。また、溶射パラメータは、熱溶射デバイスによって放出されるプルームまたはジェット内に導入される供給原料の供給原料特性を含むこともある。そのような供給原料特性は、供給原料材料、材料CTE、粉末サイズ分布、粉末形態、および、溶射粒子208のプルームの飛行中の溶射速度および/または溶射温度に影響を及ぼすことがある様々な他の供給原料特性を含むことがある。コーティング厚さ254は、コーティング内の残留応力の大きさおよび方向に影響を及ぼすことがあるパラメータとなることがある。上述したように、プロセスパラメータはまた、ツール材料、ツール熱膨張率(CTE)308、ツール表面仕上げ、ツール厚さ304、ツール温度306、および、表面コーティング256(図8)内の残留応力(図8)に対する影響を有することがある他のツール特性など、いくつかのツール特性を含むこともある。
図6を参照すると、表面コーティング256は、表面コーティング256内に所望の大きさおよび所望の方向の残留応力216をもたらす所定の1組のプロセスパラメータを使用してツール300に塗布することができる。単一の熱溶射物として塗布されるか、または第1の熱溶射物、第2の熱溶射物、および/または追加の熱溶射物の組合せとして塗布されるかに関わらず、表面コーティング256は、ツール側コーティング部分212内に所望の大きさおよび所望の方向の残留応力216が生成されるように所定の1組のプロセスパラメータを使用して塗布することができる。同様に、部品側コーティング部分238は、部品側コーティング部分238内での所望の大きさおよび方向の残留応力242を実現するための所定の1組のプロセスパラメータを使用してツール側コーティング部分212に塗布されることもある。表面コーティング256内の正味の残留応力250は、部品側コーティング部分238内の残留応力242と、ツール側コーティング部分212内の残留応力216との合成である。ツール側コーティング部分212および部品側コーティング部分238に関するプロセスパラメータは、正味の残留応力250を接着強度224と実質的に等しくする量だけ、ツール側コーティング部分212内の残留応力216の大きさおよび方向が部品側コーティング部分238内の残留応力242と打ち消し合う、または均衡を取るまで調節することができる。例えば、所与のツール構成(例えばツール形状)に関して、ツール300からの硬化複合物品150の取外しを容易にするために、主に圧縮性である正味の残留応力250を有する表面コーティング256をツール表面302上に形成することが望ましいことがある。これに関して、熱溶射プロセスパラメータは、正味の残留応力250を主に圧縮性にする1組のパラメータが決定されるまで調節することができる。
図9Aで、熱溶射プロセスパラメータを査定するためのシステムは、湾曲測定デバイス400として示され、2002年11月12日にSampath他に付与された米国特許第6,478,875号に開示されるプロセスを使用してコーティング422内の残留応力を決定するために実装することができる。湾曲測定デバイス400は、1対の基板支持部406によって両端で取り付けられることがある基板402を含むことがある。基板402は、合わさって表面厚さを画定する基板前面408と基板裏面410とを有することがある。基板402は、概して細長い直線状の部材を備えることがあり、この部材は、一実施形態では、ツール300が形成されることがある材料と同じ材料から形成することができる。基板402は、基板CTE404を有することがある。コーティングプロセス中の異なる時点での基板438の曲率およびコーティング厚さ254を計算するための手段として、1つまたは複数のレーザデバイスが、基板402に沿った1つまたは複数の点での変位を検出するためにレーザビーム414を放出することがある。
図9Aで、基板402の温度を測定するため、およびコーティング温度436を測定するために、基板前面408および基板裏面410に温度センサ412が取り付けられることがある。熱溶射デバイス418は、基板前面408に沿ってコーティング422を形成するために、前後運動して溶射粒子420の熱溶射物を放出することがある。図9A〜図9Dに示される実施形態では、熱溶射デバイス418は、上述したように比較的低速および比較的高温で溶射物質を放出するためのツインワイヤアーク204型の溶射デバイス417として構成することができる。しかし、システムは、任意のタイプの熱溶射デバイスを採用することができる。
図9Aを参照すると、予熱段階416が示されており、予熱段階416において、コーティングされていない基板402が、基板402の洗浄中のグリットブラストから生じることがあるものなど残留応力からの基板402の応力緩和のために加熱されることがある。基板402は、例えば、トーチを使用することによって、または溶射物質を放出せずに熱溶射デバイス418を使用することによって予熱することができる。予熱中、基板402は、応力緩和により初期湾曲426を受けることがある。
図10Aは、予熱段階416中の基板438の湾曲とコーティング温度436とをプロットするグラフである。図10Aに示されるように、基板402は概して直線形状から始まり、基板402の温度が上昇するにつれてわずかに湾曲することがある。
図9Bは、熱溶射デバイス418を使用して基板前面408の上にコーティング422を溶射または堆積することを含む初期接着パス428中の湾曲測定器具を示す。熱溶射デバイス418は、コーティング422の初期層を形成するために溶射物質を放出することができる。比較的低温の基板前面408上での比較的高温の溶射粒子420の急冷が、基板438の湾曲をもたらす。このプロセスは、上述した基板402上へのコーティング422の溶射に応じた基板438の湾曲の変化を測定するために上述したレーザデバイスを使用することを含む。
図10Bは、初期接着パス428中の基板438の湾曲とコーティング温度436とをプロットするグラフである。プロットは、初期接着パス中のコーティング422内の圧縮残留応力による、基板438の湾曲の増加を図示する。
図9Cは、基板402上への熱溶射物の連続塗布による堆積プロセスにおけるコーティング422の残留応力430進展段階中の基板402の湾曲の増加を示す。図9Cでの基板402の湾曲は、急冷効果432を表すことがあり、この急冷効果は、より低温の基板402の表面と接触したときに溶射粒子420が急冷されること、および熱溶射デバイス418によって放出され続ける追加の溶射粒子420によって影響を及ぼされる基板402上の溶射粒子420のピーニング効果を克服することを含む。
図10Cは、残留応力430進展段階中の、基板438の湾曲と、コーティング温度436の上昇とをプロットするグラフである。コーティング422の追加の層の塗布により、コーティング422内に進展する残留応力430が生じる。基板438の湾曲は、基板438上への堆積中のコーティング422内での引張応力の蓄積を表すことがある。
図9Dは、冷却段階434中に逆に湾曲した基板402を示す。冷却段階434では、熱溶射デバイス418は、作動停止されることがあり、基板402とコーティング422は、周囲温度または室温まで冷却されることがある。冷却段階434中、基板402の変位と、コーティング422および基板402の温度とに関する測定値が記録される。
図10Dは、冷却段階434中の、基板438の湾曲と、コーティング温度436の低下とをプロットするグラフである。基板CTE404に対するコーティングCTE424の不一致により、コーティング422と基板402の冷却が、基板438を逆に湾曲させることがある。これに関して、図10Dは、室温で圧縮残留応力を有するコーティング422を表すことがある。
湾曲測定デバイス400によって測定される基板438の湾曲およびコーティング温度436の測定値を使用して、コーティング422内の残留応力を決定するプロセスは、基板438上への堆積後のコーティング422内の堆積応力を決定することを含むことがある。堆積応力は、堆積中のコーティング422の凝固およびピーニングにより生じることがある。このプロセスは、さらに、コーティングCTE424と基板CTE404の差に基づいて、コーティング422の冷却中のコーティング422内の熱応力を決定することを含むことがある。コーティング422内の熱応力は、上記の米国特許第6,478,875号に開示されるように、温度の変化に伴う基板438の湾曲の変化に基づいて計算することができる。このプロセスは、熱応力に基づいてコーティング422の弾性率を決定することを含むことがある。さらに、このプロセスは、堆積応力および熱応力に基づいて、コーティング422内の残留応力を計算することを含むことがある。このようにして、このプロセスは、コーティング422内の残留応力の大きさおよび方向(圧縮または引張)を計算するための手段を提供する。
図9A〜図9Dに示される湾曲測定デバイス400と、米国特許第6,478,875号に開示されるプロセスとを使用して決定することができるコーティング残留応力に基づいて、第1の熱溶射物206(図4)および第2の熱溶射物236(図5)を塗布するための熱溶射パラメータを、最終的な表面コーティング256(図6)で所望の正味の残留応力250が実現されるまで繰り返し調節することができる。上述したように、正味の残留応力250は、ツール側コーティング部分212内の残留応力216と、部品側コーティング部分238内の残留応力242との合成である。これに関して、ツール表面302上に第1の熱溶射物206を塗布する方法は、ツール温度306、ツールCTE308、コーティング温度436(例えば溶射温度210)、およびコーティングCTE252に基づいて第1の熱溶射物206を堆積することを含むことがあり、それにより、コーティングCTE252とツールCTE308の差が、ツール側コーティング部分212内に歪を引き起こし、引離し可能な接着(例えば、非永久的な結合)、およびツール表面302からのツール側コーティング部分212の引離しを可能にし、硬化複合物品150の損傷を生じない(例えば、複合物品150の層間剥離や剥離などを生じない)。
図6を参照すると、一実施形態では、ツール側コーティング部分212は、ツールCTE308と実質的に同じであることがあるコーティングCTE252を有することがあり、表面コーティング256内の正味の残留応力250と、ツール−コーティング界面228での表面コーティング256とツール表面302との間のツール−コーティング接着強度224との差を最小にする。ツール−コーティング界面228でのツール−コーティング接着強度224は、様々な異なる方法の任意の1つによって決定することができる。例えば、引張試験を実施することができ、引張試験において、1対の試験固定具(図示せず)の間に結合されることがあるコーティングの平面に垂直に引張負荷を印加することができる。あるいは、ツール−コーティング界面228でのツール−コーティング接着強度224の大きさは、押込み試験によって、または他の方法によって決定することができる。
図6では、コーティング材料とツール材料は、CTE不一致を最小にするように選択することができる。一実施形態では、所望の方向の残留応力を実現するために、コーティングCTE252とツールCTE308を最小にすることができる。例えば、CTE不一致を最小にし、熱溶射物を比較的高速および比較的低温で塗布することによって、表面コーティング256内の正味の残留応力250は、溶射デバイス200が放出し続ける他の溶射粒子208によるツール表面302上の溶射粒子208のピーニングにより、主に圧縮性になることがある。あるいは、比較的低速および比較的高温での熱溶射物の塗布と共に比較的高いCTE不一致により、表面コーティング256での正味の残留応力250が主に引張性となることがある。理解できるように、正味の残留応力250の方向(例えば、圧縮または引張)は、熱溶射プロセスおよび材料パラメータを調節することによって実現することができる。
上述したように、表面コーティング256は、複合物品150上に金属コーティングとして形成することができる。金属コーティングは、限定せずに様々な異なる金属の任意の1つを含むことができ、そのような金属は、限定はしないが、インコネル(商標)、タングステン、モリブデン、アルミニウム、および様々な他の金属材料の任意の1つを含む。同様に、表面コーティング256は、例えば、第1の熱溶射物206および/または第2の熱溶射物236を塗布するためのプラズマ溶射デバイス(図示せず)を使用することによって、セラミック表面コーティング256として形成することもできる。これに関して、表面コーティング256は、金属材料とセラミック材料または様々な他のコーティング材料の任意の1つとの混合物または混成物として形成することができる。
表面コーティング256を形成する上述した方法は、限定はせずに任意のサイズ、形状、および構成の複合構造152で実施することができる。一実施形態では、複合構造152は、翼、翼端デバイス、ウィングレット、前縁デバイス、揚力向上デバイス、前縁スレート、クルーガフラップ、後縁デバイス、ファウラフラップ、補助翼、制御面、エレボン、ラダーベータ、安定表面、フィン、ゴム、ロータブレード、または様々な他の複合構造の任意の1つなど、航空機構造の任意の部分を構成することがある。一実施形態では、表面コーティング256は、例えば侵食防止および/または衝撃保護のために、航空機(図1)または他の航空力学的構造の翼(図1)など複合構造の前縁部118(図2)に形成することができる。一実施形態では、表面コーティング256は、落雷保護のため、および/または複合構造に沿って電気を伝導するために、複合材翼など任意の複合材表面の一部分に形成することができる。これに関して、本明細書で開示する方法は、限定はせずに任意の車両用途または任意の非車両用途のための複合構造に適用することができる。
図12〜図13を参照すると、本開示の実施形態は、航空機製造および保守方法600、ならびに図13に示されるような航空機602の文脈で述べることができる。事前製造中、例示的な方法600は、航空機602の仕様および設計604、ならびに材料調達606を含むことがある。製造中、航空機602のコンポーネントおよびサブアセンブリ製造608およびシステムインテグレーション610が行われる。その後、航空機602は、認可および納品612を経て、運航614される。顧客により運航される間に、航空機602は、定期的な整備および保守616(これは、改造、再構成、改修などを含むこともある)が予定される。
方法600の各プロセスは、システムインテグレータ、第三者、および/または操作者(例えば顧客)が実施または実行することができる。本説明において、システムインテグレータは、限定はせずに任意の数の航空機製造業者および主要システム下請け業者を含むことがある。第三者は、限定はせずに任意の数のベンダ、下請け業者、および供給業者を含むことがある。操作者は、航空会社、リース会社、軍事団体、サービス機関などであり得る。
図13に示されるように、例示的な方法600によって製造された航空機602は、複数のシステム620および内装622を有する機体618を含むことがある。高レベルシステム620の例は、推進システム624、電気システム626、油圧システム628、および環境システム630の1つまたは複数を含む。任意の数の他のシステムが含まれることもある。航空宇宙の例で示すが、本発明の原理は、自動車産業など他の産業に適用することもできる。
本明細書で具現化される装置および方法は、製造および保守方法600の段階の任意の1つまたは複数において使用することができる。例えば、製造プロセス608に対応するコンポーネントまたはサブアセンブリは、航空機602の運航中に製造されるコンポーネントまたはサブアセンブリと同様に作製または製造することができる。また、例えば、航空機602の組立てを実質的に迅速化する、または航空機602のコストを削減することによって、製造段階608および610中に1つまたは複数の装置実施形態、方法実施形態、またはそれらの組合せを利用することができる。同様に、航空機602の運航中、例えば限定はしないが整備および保守616中に装置実施形態、方法実施形態、またはそれらの組合せの1つまたは複数を利用することができる。
本開示のさらなる修正および改良は、当業者には明らかであることがある。したがって、本明細書に記載して例示する各部の特定の組合せは、本開示の特定の実施形態のみを表すものとして意図されており、本開示の精神および範囲内の代替実施形態またはデバイスを限定するものとは意図されていない。
150 複合物品
152 複合構造
156 複合材料
202 高速酸素燃料デバイス
204 ツインワイヤアークデバイス
206、236 熱溶射物
212 ツール側コーティング部分
216 残留応力
224 ツール−コーティング接着強度
226 引離し可能な結合
238 部品側コーティング部分
242 残留応力
250 正味の残留応力
256 表面コーティング
300 ツール
302 ツール表面
402 基板
404 基板CTE
424 コーティング熱膨張率

Claims (8)

  1. 複合物品(150)上に表面コーティング(256)を形成する方法であって、
    ツール(300)のツール表面(302)との引離し可能な結合(226)を有する表面コーティング(256)を形成するように、前記ツール表面(302)に熱溶射物(206、236)を塗布するステップであって、当該熱溶射物(206、236)を塗布するステップが、ツール−コーティング接着強度(224)と実質的に同じ大きさの正味の残留応力(250)を有する前記表面コーティング(256)が形成されるように、
    前記表面コーティング(256)のツール側コーティング部分(212)を形成するために、高速酸素燃料デバイス(202)を使用して、第1の熱溶射物(206)を塗布する工程であって、前記ツール側コーティング部分(212)が、前記ツール表面(302)との引離し可能な結合(226)を有する、工程と、
    前記表面コーティング(256)の部品側コーティング部分(238)を形成するために、ツインワイヤアークデバイス(204)を使用して、第2の熱溶射物(236)を塗布する工程と、を含む、ステップと、
    前記表面コーティング(256)の上に複合材料(156)を塗布するステップであって、前記複合材料(156)が、前記部品側コーティング部分(238)の上に塗布される、ステップと、
    前記複合材料(156)を硬化させて、硬化複合物品(150)を形成するステップと、
    前記ツール表面(302)から前記表面コーティング(256)を離し、前記表面コーティング(256)を前記硬化複合物品(150)と共に保持するように、前記ツール(300)から前記硬化複合物品(150)を取り外すステップと、を含む方法。
  2. 前記表面コーティング(256)の前記正味の残留応力(250)が、前記ツール側コーティング部分(212)と前記部品側コーティング部分(238)の残留応力(216)の合成であり、前記第1の熱溶射物(206)および前記第2の熱溶射物(236)を塗布するステップが、
    前記正味の残留応力(250)を前記ツール−コーティング接着強度(224)と実質的に等しくする量だけ、前記ツール側コーティング部分(212)内の前記残留応力(216)が前記部品側コーティング部分(238)内の前記残留応力(242)と打ち消し合うように、少なくとも1つのプロセスパラメータを調節する工程を含み、
    前記少なくとも1つのプロセスパラメータを調節する工程が、
    以下の、
    基板(402)上に前記第1の熱溶射物(206)および前記第2の熱溶射物(236)を塗布してコーティング(422)を形成すること、
    前記基板(402)への前記コーティング(422)の溶射に応答して、前記基板(402)の湾曲の変化を測定すること、
    前記基板(402)上への堆積後、前記コーティング(422)内の堆積応力を決定すること、
    コーティング熱膨張率(CTE)(424)と基板CTE(404)との差に基づいて、前記コーティング(422)の冷却中の前記コーティング(422)内の熱応力を決定すること、
    前記堆積応力および前記熱応力に基づいて、前記コーティング(422)内の前記残留応力(430)を計算すること、を行うことにより、前記ツール側コーティング部分(212)と前記部品側コーティング部分(238)の少なくとも一方での残留応力(216、242)を決定する段階と、
    前記正味の残留応力(250)が前記ツール−コーティング接着強度(224)と実質的に等しくなるまで、繰り返し、前記少なくとも1つのプロセスパラメータを調節し、前記残留応力(430)を計算する段階と、を含む請求項1に記載の方法。
  3. 少なくとも1つのプロセスパラメータを調節する前記ステップが、
    溶射パラメータとツール特性
    の少なくとも一方を調節することを含む請求項2に記載の方法。
  4. 前記溶射パラメータが、プルームパラメータと供給原料特性との少なくとも一方を備える請求項3に記載の方法。
  5. 前記熱溶射物(206、236)を塗布するステップが、
    前記表面コーティング(256)が、前記複合材料(156)のレイアップ中に前記ツール表面(302)に接着されたままであり、前記ツール(300)からの前記硬化複合物品(150)の取外し中に前記ツール表面(302)から離れるように、前記ツール表面(302)への接着を促進するコーティング温度で前記表面コーティング(256)を堆積することを含む請求項1ないし4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記ツール側コーティング部分(212)と前記部品側コーティング部分(238)の少なくとも一方が、約0.0127〜2.54mm(0.0005〜0.10インチ)の間の厚さ(214、240)を有する請求項1ないし5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記表面コーティング(256)が、金属表面コーティング(256)を含む請求項1ないし6に記載の方法。
  8. 前記表面コーティング(256)が、セラミック表面コーティング(256)を含む請求項1ないし7に記載の方法。
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