JP6297621B2 - フェニルピルビン酸の抗糖尿病エノール型グルコシド - Google Patents

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Description

本発明は、医薬、とりわけ血糖正常化剤(normoglycemic agents)、即ち、肥満、前糖尿病の、または糖尿病、肥満症および/または症候群Xを有する哺乳動物の血糖値を正常値に低下させるための医薬として使用される化合物に関する。
糖尿病は、複数の素因により生じる複合的な代謝疾患であり、糖代謝異常を特徴とし、通常、タンパク質および脂肪の代謝異常を伴う。この結果、空腹時および食後の血清グルコース濃度が高くなり、これを未治療のまま放置すると合併症を引き起こす。
4つの異なる形態の糖尿病、即ち、(1)1型糖尿病(T1D)、(2)2型糖尿病(T2D)、(3)妊娠中に初めて発症するまたは認識される、いわゆる妊娠糖尿病、および(4)主に遺伝子異常に基づく他の何らかの形態が知られている。2つの主要な形態の糖尿病は、1型糖尿病および2型糖尿病であり、そのうちT2Dが最も一般的な形態である。
1型糖尿病の状態に至らしめる、膵臓によるインスリン産生異常を説明する多くの理論がある。2つの論文を参照する。第1の論文は、(非特許文献1)である。第2の論文は、(非特許文献2)である。これらの論文は、膵島の炎症がインスリン産生を妨げることを示している。具体的には、膵島のインスリンを産生するβ細胞が免疫攻撃により破壊される。このようなβ細胞の破壊は、NK(ナチュラルキラー)細胞およびダブルネガティブT細胞を含む数種の免疫細胞の攻撃によるものと認識される。T1Dを検出するための診断パラメータの1つとして、特定のタンパク質(例えば、GAD65、インスリンなど)に対する抗体の同定が使用される。それでもこの免疫攻撃は、膵島自体が変化した後の二次的な事象と考えられ、これらの変化はおそらく糖尿病の臨床的発生の何年も前に始まる。
T2Dは、高血糖症、高コレステロール血症および高脂血症を伴う。T2Dではインスリン非感受性のため、肝臓、筋肉および脂肪組織によるグルコース利用が減少し、血糖値が上昇する。コントロール不能な高血糖症は、目、心臓、血管、腎臓および神経などの様々な器官の機能障害および不全を伴い、従って、腎症、神経障害、網膜症、脚や足の潰瘍化、脂肪肝疾患、高血圧、心血管疾患、および脳血管疾患(脳卒中)を含む微小血管および大血管疾患、いわゆる糖尿病合併症のリスクが高くなることによる死亡率の上昇および早発を招く。最近のエビデンスは、厳格な血糖コントロールが、T2Dにおけるこれらの合併症の予防に重要な要因となることを示した。従って、薬物または治療計画による最適な血糖コントロールは、T2Dを治療する重要な方法である。
T2Dは、主として成人に起こる形態の糖尿病であり、疾患の初期段階ではインスリンの十分な産生が使用に供せられるが、インスリンの作用、とりわけ、インスリンによって媒介される末梢組織でのグルコースの利用および代謝に異常がある。また、T2Dに伴う様々な組織の変化は、臨床症状が認められる何年も前に存在する。
T2Dは、血漿グルコース濃度の上昇により診断される。血糖値の上昇により糖尿病と診断された後、食事および運動および/または使用可能な薬剤などの療法により、血漿グルコース濃度が一時的に改善することがあるが、疾患の進行を止めることはできない。これらの療法の無効率は、β細胞の連続的な減少率と関連する。
T2Dの発生率は世界的に増加している。遺伝的要因も関与している可能性があるが、このような増加は、通常、高脂肪の西洋食を取り入れることなどの生活様式の変化によるものと考えられ、それはこの疾患の増加に寄与する要因となり得る肥満に繋がる。脂肪摂取量の増加や運動量の減少などの生活様式の要因が、肥満およびインスリン抵抗性に関連することが分かっている。ラットでは、高脂肪食を与えると、インスリン刺激による解糖およびグリコーゲン合成の低下を伴うインスリン抵抗性の状態が誘発される。この疾患は、筋肉および脂肪組織などの末梢インスリン応答性組織がインスリン応答の著しい低下を示した結果であり、それにより血液中の循環グルコースおよび脂肪酸が増加する。インスリンに対する応答が低いと解糖が低下し、肝臓で糖新生およびグリコーゲン分解が開始するが、正常な状態ではこれらは共にインスリンにより「スイッチが切られている」。
膵臓細胞は、過剰なインスリンを産生し、インスリンの分泌量を増加させることにより、初期インスリン抵抗期に対処することができる。正常血糖を維持するために高インスリン血症となるが、これは最終的には細胞の機能障害を招き、進行した糖尿病に至らしめる。T2Dが末梢および細胞レベルの両方で生じる傷害に依存することは明白である。
糖尿病は、現時点では治療法が知られていないため、潜行性であると考えられている。しかし、糖尿病の寛解に様々な治療が使用されてきた。
現在、T1D患者はインスリンで治療される。残念ながら、現在、インスリンの使用は1日に複数回の投与を必要とし、通常は自己注射により投与され、インスリンの適切な投与量を決定するには、患者または投与する医師のいずれかが尿糖または血糖の推定を頻繁に行う必要がある。意図せずに過剰量のインスリンを投与してしまうと低血糖を引き起こすおそれがあり、その有害作用は軽度の血糖値異常から昏睡または死亡にまで及ぶ。
T2Dの療法は、初めに、食事および生活様式の変化(運動の増加を含む)を必要とする。これらの手段で十分な血糖コントロールを維持できない場合、患者は経口血糖降下薬および/または外因性インスリンによる治療を受ける。T2Dを治療するための現在の経口薬物には、インスリン分泌を増強するもの(スルホニルウレア剤)、肝臓でのインスリンの作用を改善するもの(ビグアナイド剤)、インスリン増感剤(チアゾリジンジオン)および消化管でのグルコースの取り込みを阻害する作用をする薬剤(α−グルコシダーゼ阻害剤)が含まれる。メトホルミンなどのビグアナイドは、1950年代後半に2型糖尿病の治療に使用可能となり、それ以来ずっと、有効な血糖降下薬であった。メトホルミンはインスリン増感剤として主に肝臓に作用し、そこでグルコース放出を抑制する。メトホルミンは、呼吸鎖複合体Iの酵素活性を阻害することも分かったが、それによりミトコンドリア機能と細胞呼吸の両方が低下し、このようにしてATP/ADP比が低下し、それによりAMP活性化プロテインキナーゼが活性化し、短期では異化応答が、長期ではインスリン増感が起こる。この薬物は、単独療法およびスルホニルウレアまたはインスリンとの併用の両方で有効性が証明された。
しかし、現在使用可能な薬剤では、一般に、膵臓細胞機能喪失の進行により起こる、高血糖症の悪化の進行のため、長期間、十分な血糖コントロールを維持することができない。標的血糖値を維持できる患者の割合は時間の経過に伴い著しく減少し、追加の/代替の薬剤の投与が必要となる。さらに、薬物は望ましくない副作用を有する場合があり、一次および二次無効率が高くなる。
従って、糖尿病を予防、コントロールおよび/または治療するための、ならびに前述の糖尿病に伴う身体的合併症を予防するための、副作用が極めて少ない化合物が必要とされている。多くの患者は、高用量の薬物に伴う副作用を最小限に抑え、付加的な臨床効果を得ることができる代替の療法に関心を持っている。糖尿病は進行性の慢性疾患であり、これは、通常、インスリンの産生を司る膵臓細胞および心血管系に著しい損傷が起こるまで
認識されない。従って、リスクのある人、とりわけ高齢者、および肥満児(T1DまたはT2Dを発症するリスクが高い)の、糖尿病の新規な治療の開発に対する関心も高まっている。T2Dは、高トリグリセリド血症または異脂肪血症などの症候群X(「メタボリックシンドローム」)の症状を伴うことが多いため、本発明の化合物は症候群Xの治療または予防にも有用である。
グルコース依存性インスリン分泌によりコントロールされる、膵島をベースにするインスリン分泌に新たに関心が集まっている。この方法は、β細胞機能を安定化し、回復させる可能性がある。この点に関して、最近、幾つかのオーファンGタンパク質共役型受容体(GPCR)は、β細胞に選択的に発現し、グルコース依存性インスリン分泌(GDIS)に関与していることが確認された。GPR119は、ヒト(およびげっ歯類)の膵島に、ならびにインスリン分泌細胞株に高発現する細胞表面GPCRである。天然の長鎖脂肪酸アミドであるオレオイルエタノールアミド(OEA)、ならびに、例えば、1−パルミトイル−リゾホスファチジルコリンおよび2−オレオイルリゾホスファチジルコリンなどの幾つかの長鎖飽和および不飽和リゾリン脂質、ならびに合成化合物が、最近、GPR119のリガンドとして同定された。合成低分子GPR119アゴニストをラットに急性投与すると、歩行活動が著しく変化することなく24時間累積摂食量が減少し、慢性試験では、累積摂食量と体重が減少し、GPR119アゴニストが有効な抗肥満薬となり得ることが分かる。合成GPR119アゴニストはまた、高グルコース条件でのみ、単離した静止マウス膵島(static mouse islets)からのインスリン放出を増加させ、低血糖を引き起こすことなく、糖尿病マウスおよび食事誘導肥満マウスの耐糖能を改善する。従って、GPR119アゴニストは、体重減少を生じさせる抗高血糖剤として機能する可能性がある。
GPR119は2型糖尿病および肥満症の治療の標的となり得るが、これは幾つかの利点を有する可能性がある。第1に、GPR119媒介インスリン分泌はグルコース依存性であるため、低血糖を引き起こすリスクがほとんどまたは全くない。第2に、GPR119アゴニストの体重減少効果は、糖尿病および前糖尿病の肥満対象の抗高血糖効果に寄与するはずであり、GPR119の活性化により、よく見られる肥満症と耐糖能異常/糖尿病の同時罹患を同時に治療することが可能となり得る。第3に、ヒトにおけるGPR119の限局的な組織分布(主に膵島および胃腸管に分布)は、他の組織でGPR119の作用に伴う副作用が起こる可能性が低くなることを示唆している。第4に、GPR119アゴニストはGLP−1濃度を上昇させるため、GPR119アゴニストは膵島機能を回復または維持する可能性を有し得る。GLP−1は、GDISを引き起こし、膵島に抗アポトーシスおよび増殖効果を及ぼすインクレチンホルモンである。長期糖尿病療法により膵島活性が徐々に低下することが多く、複数の経口抗高血糖剤で長期治療を行った後、2型糖尿病患者を毎日のインスリン注射で治療することが必要となることが多いため、GPR119アゴニスト作用時の膵島に対する保護効果は非常に有利である。GPR119アゴニストは、膵島機能を回復または維持することにより、2型糖尿病患者の膵島機能の低下および消失を遅延または予防することができる。
表題「正常および糖尿病患者の血清が膵臓B細胞に対して及ぼし得る毒性作用(Possible toxic effects of normal and diabetic patient serum on pancreatic B−cells)」、ラーンマーク・A(Lernmark A)、セーリン・J(Sehlin J)、テリエダール・IB(Taeljedal IB)、クロマン・H(Kromann H)、ネルプ・J(Nerup J)著、糖尿病学(Diabetologia)、1978年1月14日;14(1):25〜31頁 「抵抗性、易発性および糖尿病動物と関連する自己免疫失調およびダブルネガティブT細胞(Autoimmune Imbalance and Double Negative T Cells Associated with Resistant,Prone and Diabetic Animals」、ホスツファルシ,N.(Hosszufalusi,N.)、チャン,E.(Chan,E.)、グレンジャー,G.(Granger,G.)、およびチャールズ,M.(Charles,M.)著;自己免疫学会誌(J Autoimmun)、5:305〜18頁(1992年)
本発明は、式Iの化合物またはその生理学的に許容される塩に関し:
(I)
式中、
Arは、芳香族または複素環式芳香族の単環系または縮合二環系もしくは三環系であり;
nは0、1または2であり;
、R、R、およびRは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アリール、C1〜6−アルキル、C2〜6−アルキニル、C2〜6−アルケニル、C3〜10−シクロアルキル、C3〜10−シクロアルキル−C1〜3−アルキル、C5〜10−シクロアルケニル、C5〜10−シクロアルケニル−C1〜3−アルキル、C1〜4−アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アミノカルボニル、C1〜4−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C1〜3−アルキル)アミノカルボニル、ピロリジン−1−イルカルボニル、ピペリジン−1−イルカルボニル、モルホリン−4−イルカルボニル、ピペラジン−1−イルカルボニル、4−(C1〜4−アルキル)ピペリジン−1−イルカルボニル、C1〜4−アルコキシカルボニル、アミノ、C1〜4−アルキルアミノ、ジ−(C1〜3−アルキル)アミノ、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、モルホリン−4−イル、ピペラジン−1−イル、4−(C1〜4−アルキル)ピペラジン−1−イル、C1〜4−アルキルカルボニルアミノ、C1〜6−アルキルオキシ、C3〜10−シクロアルキルオキシ、C5〜10−シクロアルケニルオキシ、アリールオキシ、C1〜4−アルキルスルファニル、C1〜4−アルキルスルフィニル、C1〜4−アルキルスルホニル、C3〜10−シクロアルキルスルファニル、C3〜10−シクロアルキルスルフィニル、C3〜10−シクロアルキルスルホニル、C5〜10−シクロアルケニルスルファニル、C5〜10−シクロアルケニルスルフィニル、C5〜10−シクロアルケニルスルホニル、アリールスルファニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、ヒドロキシ、シアノ、およびニトロからなる群から独立して選択され、
は、−OH、−CHOR、H、−OR、および−C(O)Rからなる群から独立して選択され;
は、−OH、−CHOR、H、−ORおよび−C(O)Rからなる群から選択され;
は、−O−、および−CH(X)−からなる群から独立して選択され;
は、−O−および(−CH−からなる群から選択され;
=−O−または(−CH−であり;
mは、0、1、2または3であり;
Aは、−H、−CH、−COH、−CO、−SOH;−SOHNR;−PO(OH);−CONH(CO)R;−CONH(CO)H、−CONHSO;−CONHCN;および
(式中、の印が付いた結合はエチレンに結合している)からなる群から選択され;
は、C〜Cの直鎖または分岐鎖アルキル、C〜Cの直鎖または分岐鎖アルケニルまたはアルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、炭素環、および複素環からなる群から選択されるが;
但し:
・Xが−O−であり、少なくとも1つのXがOHであるとき、Xは−OHと異なり;
・Xが−OHであり、XおよびXが−O−であり、Xが−CHOHであり、nが1であり、Xが(−CH−(式中、mは0である)であるとき、R、R、R、およびRが−Hである場合、Aは−COHまたは−COではなく;
・R、RまたはRがC1〜6−アルキルオキシ、C3〜10−シクロアルキルオキシ、C5〜10−シクロアルケニルオキシ、アリールオキシおよびヒドロキシから選択される場合、R、RまたはRはXに対してパラ位にない。
本発明の化合物は、T1D、T2D、肥満症および/または症候群Xの治療に特に有用である。本発明はまた、これらの化合物を含有する食品組成物および医薬組成物、ならびにヒトを含む動物のT1D、T2D、肥満症および/または症候群Xの治療方法にも関し、前記方法は、それを必要とするヒトを含む動物に式Iの化合物を有効量投与する工程を含む。特定の作用機序に拘束されるものではないが、本発明の化合物の治療効果のかなりの部分はそれらのGPR119アゴニスト作用によるものと考えることができる。従って、本発明はまた、GPR119のアゴニストとしての本発明の化合物にも関する。
本発明の文脈において、「治療」は、併用療法ならびに予防、およびコントロールも包含する。
本発明の文脈における動物は、ヒトを含む哺乳動物であってもよい。ヒト以外の哺乳動物の好ましい例としては、イヌ、ネコ、モルモット、(ジャック)ウサギ、野ウサギ、フェレット、ウマ、および反芻動物(ウシ、ヒツジおよびヤギ)がある。
本発明者らは、式I、
(式中、
Arはベンゼンであり;
n=1であり;
、R、R、およびRは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、C1〜6−アルキル、C2〜6−アルキニル、C2〜6−アルケニル、C3〜10−シクロアルキル、C3〜10−シクロアルキル−C1〜3−アルキル、C5〜10−シクロアルケニル、C5〜10−シクロアルケニル−C1〜3−アルキル、C1〜4−アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アミノカルボニル、C1〜4−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C1〜3−アルキル)アミノカルボニル、ピロリジン−1−イルカルボニル、ピペリジン−1−イルカルボニル、モルホリン−4−イルカルボニル、ピペラジン−1−イルカルボニル、4−(C1〜4−アルキル)ピペリジン−1−イルカルボニル、C1〜4−アルキコキシカルボニル、アミノ、C1〜4−アルキルアミノ、ジ−(C1〜3−アルキル)アミノ、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、モルホリン−4−イル、ピペラジン−1−イル、4−(C1〜4−アルキル)ピペラジン−1−イル、C1〜4−アルキルカルボニルアミノ、C1〜6−アルキルオキシ、C3〜10−シクロアルキルオキシ、C5〜10−シクロアルケニルオキシ、アリールオキシ、C1〜4−アルキルスルファニル、C1〜4−アルキルスルフィニル、C1〜4−アルキルスルホニル、C3〜10−シクロアルキルスルファニル、C3〜10−シクロアルキルスルフィニル、C3〜10−シクロアルキルスルホニル、C5〜10−シクロアルケニルスルファニル、C5〜10−シクロアルケニルスルフィニル、C5〜10−シクロアルケニルスルホニル、アリールスルファニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、ヒドロキシ、シアノ、およびニトロからなる群から独立して選択され、
Aは、−COH、−CO、−SOH;−SOHNR;−PO(OR;−CN;−OR;−NHCOR;−CONZ(R);−CONH(CO)R;−CONHSO;−COHNSO;−CONRCN;および
(式中、の印が付いた結合はエチレンに結合している)からなる群から選択され;
は、C〜Cの直鎖または分岐鎖アルキル、C〜Cの直鎖または分岐鎖アルケニルまたはアルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、炭素環、および複素環からなる群から選択され;
は、−OHであり;
は、−CHOH、−OH、H、OMe、およびOAcであり;
は、−O−であり;
は、−O−であり;
は、(−CH−であり;
および/または
m=1である)
の化合物であって、
・Xが−O−であり、少なくとも1つのXがOHであるとき、Xは−OHと異なり;
・Xが−OHであり、XおよびXが−O−であり、Xが−CHOHであり、nが1であり、Xが(−CH−(式中、mは0である)であるとき、R、R、R、およびRがHである場合、Aは−COHまたは−COではなく;
・R、RまたはRがC1〜6−アルキルオキシ、C3〜10−シクロアルキルオキシ、C5〜10−シクロアルケニルオキシ、アリールオキシ、およびヒドロキシから選択される場合、R、RまたはRは、Xに対してパラ位にない、
化合物を除くものは、ヒトを含む動物、とりわけヒトを含む哺乳動物の非自己免疫性T2D、肥満症および/または症候群Xの予防、コントロールおよび/または治療に特に有効な薬剤となることを見出した。
最も好ましい化合物は、式(I)のものであり、式中、
Aは−COOHであり;
n=1であり;
Arはベンゼンであり;
、R、R、およびRは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシ、シアノ、およびニトロからなる群から独立して選択され、好ましくは水素であり;
は、−OHであり;
は、−CHOHであり;
は、−O−であり;
は、−O−であり;
は、(−CH−であり;
および/または
m=1である。
さらに、本発明は、医薬として使用される式IIの化合物に関する。
(II)
好ましい実施形態では、本発明は、医薬として使用される式IIの光学異性体、即ち、式IIIの化合物に関する。
式(II)の化合物について言及すると、式(III)の異性体は最も好ましい光学異性体である。化合物(II)または(III)の関連する他のZ型の異性体が好ましいが、E型も薬理活性を持つ。
本発明の化合物(II)および(III)は、T1D、T2D、肥満症および/または症候群Xの治療に特に有用である。本発明は、また、この化合物を含有する食品組成物および医薬組成物、ならびにヒトを含む動物のT1D、T2D、肥満症および/または症候群Xの治療方法にも関し、前記方法は、それを必要とするヒトを含む動物に式IIの化合物を有効量投与する工程を含む。
本発明の文脈において、「治療」は、併用療法ならびに予防、およびコントロールも包含する。
本発明は、また、医薬として使用される式IVの化合物にも関し:
(IV)
式中、
Arは芳香族または複素環式芳香族の、単環系または縮合二環系もしくは三環系であり;
nは0、1または2であり;
、R、R、およびRは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アリール、C1〜6−アルキル、C2〜6−アルキニル、C2〜6−アルケニル、C3〜10−シクロアルキル、C3〜10−シクロアルキル−C1〜3−アルキル、C5〜10−シクロアルケニル、C5〜10−シクロアルケニル−C1〜3−アルキル、C1〜4−アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アミノカルボニル、C1〜4−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C1〜3−アルキル)アミノカルボニル、ピロリジン−1−イルカルボニル、ピペリジン−1−イルカルボニル、モルホリン−4−イルカルボニル、ピペラジン−1−イルカルボニル、4−(C1〜4−アルキル)ピペリジン−1−イルカルボニル、C1〜4−アルコキシカルボニル、アミノ、C1〜4−アルキルアミノ、ジ−(C1〜3−アルキル)アミノ、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、モルホリン−4−イル、ピペラジン−1−イル、4−(C1〜4−アルキル)ピペラジン−1−イル、C1〜4−アルキルカルボニルアミノ、C1〜6−アルキルオキシ、C3〜10−シクロアルキルオキシ、C5〜10−シクロアルケニルオキシ、アリールオキシ、C1〜4−アルキルスルファニル、C1〜4−アルキルスルフィニル、C1〜4−アルキルスルホニル、C3〜10−シクロアルキルスルファニル、C3〜10−シクロアルキルスルフィニル、C3〜10−シクロアルキルスルホニル、C5〜10−シクロアルケニルスルファニル、C5〜10−シクロアルケニルスルフィニル、C5〜10−シクロアルケニルスルホニル、アリールスルファニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、ヒドロキシ、シアノ、およびニトロからなる群から独立して選択され、
は、−OH、−CHOR、H、−OR、および−C(O)Rからなる群から独立して選択され;
は、−OH、−CHOR、H、−OR、および−C(O)Rからなる群から選択され;
は、−O−および−CH(X)−からなる群から独立して選択され;
は、−O−および(−CH−からなる群から選択され;
=−O−または(−CH−であり;
mは、0、1、2または3であり;
Aは、−H、−CH、−COH、−CO、−SOH;−SOHNR;−PO(OH);−CONH(CO)R;−CONH(CO)H、−CONHSO;−CONHCN;および
(式中、の印が付いた結合はエチレンに結合している)からなる群から選択され;
は、C〜Cの直鎖または分岐鎖アルキル、C〜Cの直鎖または分岐鎖アルケニルまたはアルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、炭素環、および複素環からなる群から選択され;
但し、Xが−O−のとき、Xは−OHと異なり;少なくとも1つのXは−OHである。
本発明者らは、式(IV)、
(式中、
Arはベンゼンであり;
n=1であり;
、R、R、およびRは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、C1〜6−アルキル、C2〜6−アルキニル、C2〜6−アルケニル、C3〜10−シクロアルキル、C3〜10−シクロアルキル−C1〜3−アルキル、C5〜10−シクロアルケニル、C5〜10−シクロアルケニル−C1〜3−アルキル、C1〜4−アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アミノカルボニル、C1〜4−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C1〜3−アルキル)アミノカルボニル、ピロリジン−1−イルカルボニル、ピペリジン−1−イルカルボニル、モルホリン−4−イルカルボニル、ピペラジン−1−イルカルボニル、4−(C1〜4−アルキル)ピペリジン−1−イルカルボニル、C1〜4−アルコキシカルボニル、アミノ、C1〜4−アルキルアミノ、ジ−(C1〜3−アルキル)アミノ、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、モルホリン−4−イル、ピペラジン−1−イル、4−(C1〜4−アルキル)ピペラジン−1−イル、C1〜4−アルキルカルボニルアミノ、C1〜6−アルキルオキシ、C3〜10−シクロアルキルオキシ、C5〜10−シクロアルケニルオキシ、アリールオキシ、C1〜4−アルキルスルファニル、C1〜4−アルキルスルフィニル、C1〜4−アルキルスルホニル、C3〜10−シクロアルキルスルファニル、C3〜10−シクロアルキルスルフィニル、C3〜10−シクロアルキルスルホニル、C5〜10−シクロアルケニルスルファニル、C5〜10−シクロアルケニルスルフィニル、C5〜10−シクロアルケニルスルホニル、アリールスルファニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、ヒドロキシ、シアノ、およびニトロからなる群から独立して選択され、
Aは、−COH、−CO、−SOH;−SOHNR;−PO(OR;−CN;−OR;−NHCOR;−CONZ(R);−CONH(CO)R
;−CONHSO;−COHNSO;−CONRCN;および
(式中、の印が付いた結合はエチレンに結合している)からなる群から選択され;
は、C〜Cの直鎖または分岐鎖アルキル、C〜Cの直鎖または分岐鎖アルケニルまたはアルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、炭素環、および複素環からなる群から選択され;
は、−OHであり;
は、−CHOH、−OH、H、OMe、およびOAcであり;
は、−O−であり;
は、−O−であり;
は、(−CH−であり;
および/または
m=1である)
の化合物が、ヒトを含む動物、とりわけヒトを含む哺乳動物の非自己免疫性T2D、肥満症および/または症候群Xの予防、コントロールおよび/または治療に特に有効な薬剤となることを見出した。
最も好ましい化合物は、式(IV)のものであり、式中、
Aは−COOHであり;
n=1であり;
Arはベンゼンであり;
、R、R、およびRは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシ、シアノ、およびニトロからなる群から独立して選択され、好ましくは水素であり;
は、−OHであり;
は、−CHOHであり;
は、−O−であり;
は、−O−であり;
は、(−CH−であり;
および/または
m=1である。
本発明は、また、以下の目的での前述の式I−IVの化合物の使用にも関する。
・血糖値の管理を助ける、即ち、血糖値のバランスを取ることにより体調を整える;バランスの取れた血糖値、特に糖尿病のヒトのバランスの取れた血糖値を保つことを助ける;細胞によるグルコースの取り込みを亢進することにより、および血糖値を低下させることにより助ける、従って耐糖能を改善または回復する;血糖値を低下させる;血糖応答を最適化する;耐糖能を正常化する;即ち、式Iの化合物は、α−グルコシダーゼ阻害剤、高血糖症治療剤および/またはコントロール剤および血糖低下剤となり得る;およびT1Dの寛解;
・甘味欲求を低下させる;
・食欲を低下させる;
・膵臓β細胞機能を維持または改善する、従って、健常な膵臓機能を促進する;即ち、
式Iの化合物は膵臓β細胞機能改善薬となる;
・例えば、インスリン感受性の回復/亢進を助けることにより、インスリン感受性を治療またはコントロールする;即ち、式Iの化合物はインスリン増感剤となり得る;
・非自己免疫性T2Dを遅延、予防またはコントロールする、従って前述のものなどの糖尿病に伴う障害/合併症も予防する、即ち、式Iの化合物はT2D予防剤となり得る。
本発明の化合物は、特に、前糖尿病、耐糖能異常(IGT)、または肥満症を有する個人などの、この疾患を発症するリスクが高い個人の非自己免疫性T2Dの予防を目的とする。
本発明は、また、式I−IVの少なくとも1種の化合物またはその生理学的に許容される塩を、1種以上の不活性な担体および/または希釈剤と共に含有する、医薬組成物にも関する。
本発明は、また、糖尿病などの疾患または症状の治療または予防に好適な医薬組成物を製造するための、式I−IVの少なくとも1種の化合物またはこのような化合物の生理学的に許容される塩の1種の使用にも関する。
本発明は、また、代謝障害の治療に好適な医薬組成物を製造するための式I−IVの少なくとも1種の化合物の使用にも関する。
式I−IVの化合物は、疾患、特に、代謝障害、またはT1DおよびT2Dなどの症状、糖尿病の合併症(例えば、網膜症、腎症または神経障害、糖尿病性足潰瘍、糖尿病性大血管障害など)、代謝性アシドーシスまたはケトーシス、反応性低血糖症、高インスリン血症、グルコース代謝障害、インスリン抵抗性、メタボリックシンドローム、起源の異なる異脂肪血症、アテローム性動脈硬化症および関連疾患、肥満症、高血圧、慢性心不全、浮腫および高尿酸血症(hyperuricaemia)の予防または治療に特に好適である。これらの物質は、また、例えば、膵臓β細胞のアポトーシスまたは壊死などのβ細胞の変性の予防にも好適である。これらの物質は、膵臓細胞の機能性の改善または回復、および膵臓β細胞の数およびサイズの増加にも好適である。本発明の化合物は、また、利尿剤または降圧剤として使用されてもよく、急性腎不全の予防および治療に好適である。
特に、その生理学的に許容される塩を含む式I−IVの化合物は、糖尿病、特に、T1DおよびT2D、および/または糖尿病合併症の予防または治療に好適である。
対応する治療作用または予防作用を達成するのに必要な用量は、通常、投与される化合物、患者、疾患または症状の性質および重症度、ならびに投与方法および頻度に依存し、患者の医師がそれを決定する。熟練した開業医は、これを、とりわけ、吸収効率、代謝率、および排泄によって決めるであろう。さらに、消化管環境が、本発明の化合物の取り込みおよび安定性に影響を及ぼす可能性がある。この目的で、本発明により製造される式Iの化合物を、任意選択により、他の薬理活性物質と一緒に、1種以上の不活性な従来の担体および/または希釈剤と一緒に、例えば、コーンスターチ、ラクトース、グルコース、微結晶性セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、クエン酸、酒石酸、水、水/エタノール、水/グリセロール、水/ソルビトール、水/ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、セチルステアリルアルコール、カルボキシメチルセルロースまたは硬質脂肪などの脂肪物質またはこれらの好適な混合物と一緒に製剤化し、素錠またはコーティング錠、カプセル剤、散剤、液剤、懸濁剤、または坐剤などの従来のガレヌス製剤を製造してもよい。
式I−IVの化合物またはその生理学的に許容される塩と、別の薬理活性物質との併用は、同時に、または、時間をずらして、特に短い時間間隔で時間をずらして行ってもよい。それらを同時に投与する場合、2種類の薬理活性物質を一緒に患者に投与し;時間をず
らしてそれらを使用する場合、2種類の薬理活性物質を12時間以下、特に6時間以下の時間内に順次投与する。
そのため、別の態様では、本発明は、式I−IVの化合物またはこのような化合物の生理学的に許容される塩、および併用薬として前述した薬理活性物質の少なくとも1種を、任意選択により1種以上の不活性な担体および/または希釈剤と一緒に含む医薬組成物に関する。
本発明の一態様は、GPR119により媒介される疾患および症状の治療(予防を含む)に使用される本発明の化合物である。
本発明の一態様は、糖尿病および/または肥満症などの代謝障害または症状の治療(予防を含む)に使用される本発明の化合物である。
本発明の一態様は、糖尿病および/または肥満症などの代謝障害または症状の治療(予防を含む)に使用される医薬の製造における、本発明の化合物の使用である。
本発明の一態様は、本発明の化合物の投与を含む、糖尿病または肥満症などの代謝障害または症状の治療(予防を含む)方法である。
本発明の一実施形態は、本発明の化合物などのGPR119アゴニストを投与することにより、グルコース非依存的におよびグルコース依存的にGLP−1分泌を増加させる方法である。
本発明の一実施形態は、本発明の化合物などのGPR119アゴニストを投与することにより、摂食量を減少させる方法である。
一用量のRX1(約70.5ug/6.78kg動物=10.4ug/kg BWで試験)を投与した後の6時間にわたる糖尿病の霊長類M1081(ベースライングルコース6.3mmol/L)の血漿グルコース濃度の低下を示す図。 未処置のおよびRX−1処置された前糖尿病サルのグルコース刺激インスリン分泌率AUC値を示す図。
「食品組成物」という用語は、任意の種類の(強化)食品、(強化)(動物用)飼料および飲料を含み、これらには、臨床栄養、および栄養補助食品、ならびに対応する添加物:食品添加物、飲料添加物、飼料添加物も含まれる。また、機能性食品/飼料、即ち、さらに他の特定の健康効果を提供するビタミン類または医薬が強化されている食品/飼料、ならびに栄養剤(nutraceutical)、即ち、栄養価のある丸薬または他の医薬品も包含される。
本発明の食品組成物は、保護親水コロイド(ガム、タンパク質、加工デンプンなど)、結合剤、皮膜形成剤、封入剤/材、壁/外被材料、マトリックス化合物、コーティング材、乳化剤、界面活性剤、可溶化剤(油、脂肪、ワックス、レシチンなど)、吸着剤、担体、充填剤、補助化合物(co−compounds)、分散剤、湿潤剤、加工助剤(溶剤)、流動化剤、味マスキング剤、増量剤、ゲル化剤、ゲル形成剤、抗酸化剤および抗微生物剤をさらに含有してもよい。
本発明の別の目的は、前述され、上記のような選好を有する式I−IVの少なくとも1種の化合物および従来の医薬担体を含有する医薬組成物である。
薬学的に許容される担体および式I−IVの少なくとも1種の化合物の他に、本発明の
医薬組成物は、従来の医薬品添加物および補助剤、以下に限定されるものではないが、水、任意の起源のゼラチン、植物ガム、リグニンスルホネート、タルク、糖類、デンプン、アラビアゴム、植物油、ポリアルキレングリコールを含む賦形剤または希釈剤、香味剤、保存剤、安定剤、乳化剤、緩衝剤、滑沢剤、着色剤、湿潤剤、および充填剤等をさらに含有してもよい。担体材料は、経口投与/非経口投与/注射投与に好適な、不活性な有機または無機担体材料であってもよい。
本発明の食品組成物および医薬組成物は、人体を含む動物の身体に投与するのに好適な任意の剤形、とりわけ経口投与に通常の任意の形態、例えば、食品または飼料(用の添加物/栄養補助剤)、食品または飼料プレミックス、強化食品または飼料、錠剤、丸薬、顆粒剤、糖衣錠、カプセル剤、ならびに、散剤および錠剤などの発泡製剤などの固体の形態、または、液剤、乳剤または懸濁剤などの液体の形態、例えば、飲料、ペーストおよび油性懸濁剤であってもよい。ペーストは硬カプセルまたは軟カプセルに充填されてもよく、ここで、カプセルは、例えば、(魚類、ブタ、家禽類、ウシ)ゼラチン、植物タンパク質またはリグニンスルホネートのマトリックスを有する。他の投与形態の例には、舌下投与、経皮投与、非経口投与、または注射投与の形態がある。食品組成物および医薬組成物は、徐放性(遅放性)製剤の形態であってもよい。さらに、本発明の化合物を、特定のペプチドなどの第2の分子に結合させることにより、安定性が増加し、有効時間の延長が達成されることが実証された。本発明は、代謝されて、より薬理活性の高い成分になるプロドラッグも包含する。
飲料は、非アルコール飲料およびアルコール飲料、ならびに飲料水および液体食品に添加される液体製剤を包含する。非アルコール飲料には、例えば、ソフトドリンク、スポーツドリンク、果汁、レモネード、ニアウォータードリンク(即ち、低カロリー含有物を有する水性飲料)、茶およびミルクをベースにする飲料がある。液体食品には、例えば、スープおよび乳製品がある。
従って、式I−IVの化合物ならびにそれらを含有する植物材料および植物抽出物(の混合物)、ならびにそれらを含有する食品/医薬組成物は、ヒトを含む動物の治療に好適である。
従って、本発明は、ヒトを含む動物のT1Dおよび/または非自己免疫性T2D、肥満症および/または症候群Xの治療方法に関し、前記方法は、それを必要とするヒトを含む動物に前述の式Iの化合物を有効量投与する工程を含む。
本発明の文脈における動物は、ヒトを含む哺乳動物であってもよい。ヒト以外の哺乳動物の好ましい例には、他の霊長類、イヌ、ネコ、モルモット、ウサギ、野ウサギ、フェレット、ウマ、および反芻動物(ウシ、ヒツジおよびヤギ)がある。
ヒトに関して、式I−IVの化合物の好適な1日量は、1日当たり体重1kg当たり0.00003mg〜体重1kg当たり60mgの範囲であってもよい。体重1kg当たり0.0003〜6mgの1日量がより好ましい場合があり、1日当たり体重1kg当たり0.0003〜3mgの1日量が好ましい場合があり、1日当たり体重1kg当たり0.003〜0.3mgの1日量がとりわけ好ましい場合があり、1日当たり体重1kg当たり0.015〜0.06mgの1日量が最も好ましい場合がある。
本発明の化合物は、2つ以上の形態に結晶化する場合があるが、これは多形として知られる特性であり、このような多形の形態(「多形体」)も本発明の化合物の範囲に入る。多形性は、一般に、温度、圧力、またはこの両方の変化に対する応答として生じることがあり、また結晶化過程における変動の結果、生じることもある。多形体は、X線回折パタ
ーン、溶解性、および融点などの様々な物理的特性により区別することができる。
本明細書に記載の化合物のうち特定のものは、キラル炭素、スルホキシドイオウ、または二重結合を有することなどにより立体異性体として存在し得る場合があり、ここで、化合物は、RもしくはS鏡像異性体またはEもしくはZ異性体として存在し得る。本発明の範囲には、本発明の化合物のこのような個々の異性体、ラセミ体、精製された鏡像異性体およびいずれかの鏡像異性体を多く含む混合物の全てが含まれる。
絶対にというわけではないが、通常、本発明の塩は薬学的に許容される塩である。「薬学的に許容される塩」という用語に包含される塩は、本発明の化合物の無毒性の塩を指す。本発明の化合物の塩は、酸付加塩を含んでもよい。代表的な塩としては、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、炭酸水素塩、硫酸水素塩、酒石酸水素塩、ホウ酸塩、エデト酸カルシウム塩、カンシル酸塩、炭酸塩、クラブラン酸塩、クエン酸塩、二塩酸塩、エジシル酸塩、エストール酸塩(estolate)、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニル酸塩(glycollylarsanilate)、ヘキシルレゾルシン酸塩(hexylresorcinate)、ヒドラバミン塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物塩、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メタンルスホン酸塩、メチル硫酸塩、マレイン酸一カリウム塩、ムチン酸塩(mucate)、ナプシル酸塩、硝酸塩、N−メチルグルカミン塩、シュウ酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、パルミチン酸塩、パントテン酸、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸、カリウム塩、サリチル酸塩、ナトリウム塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トルエンスルホン酸塩、トリエチオダイド塩、トリメチルアンモニウム塩、および吉草酸塩が挙げられる。薬学的に許容されない他の塩が、本発明の化合物の製造に有用な場合があり、これらは本発明の別の態様の形成に考慮されるものとする。
前述の式の化合物の溶媒和物も本発明の化合物の範囲に含まれる。「溶媒和物」とは、溶質(本発明では、本発明の化合物、またはその塩もしくは生理学的機能を有する誘導体)と溶媒とによって形成される可変の化学量論の錯体を指す。本発明の目的では、このような溶媒は溶質の生物活性に干渉してはならない。好ましくは、使用される溶媒は、水、エタノール、および酢酸などの薬学的に許容される溶媒である。
本発明の化合物は、原則的に既知の合成方法を使用して得ることができる。好ましくは、化合物は、より詳細に後述する以下の本発明の方法により得られる。
好ましい合成方法についての以下の説明は、β−D−グルコピラノシル型およびβ−D−ガラクトピラノシル型の最終生成物に関する。α−D−グルコピラノシル型またはα−L−グルコピラノシル型の対応する化合物(または他の任意のピラノースまたはフラノース)の合成は類推により当業者には明らかとなり、このため、分かり易くするために、これ以上説明および合成図を記載しない。
本発明の化合物を得るための一般的合成経路を次のスキームに記載する。
一般的合成経路1(RX−2およびRX−3)
カリウム(Z)−3−エトキシ−1−(2−ニトロフェニル)−3−オキソプロプ−1−エン−2−オレート(B2)。合成は、カウア(Khour)およびスキボ(Skibo)(有機化学誌(J.Org.Chem.)2007年、72、8636〜8647頁)に準拠して行った。窒素下で無水ベンゼン10mLにカリウムt−ブトキシド(1.64g、14.58mmol)を懸濁させたスラリーに、シュウ酸ジエチル(2.1g、14.58mmol)を添加した。無水ベンゼン30mLに2−ニトロトルエン(2g、14.56mmol)を溶解した溶液を滴下すると、すぐに赤色固体が生成した。反応混合物を室温で45分間さらに撹拌した。赤色固体沈殿物を濾過により回収し、ベンゼンで洗浄し、エチル3−(2−ニトロフェニル)−2−オキソプロパノエートのカリウム塩B2を68%の収量で得た。
(2S,3S,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−3−エトキシ−1−(2−ニトロフェニル)−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C2)。無水DMF(3mL)に2−ニトロフェニルピルベートのカリウム塩B2(100mg、0.36mmol)を溶解した溶液を、無水DMF(2mL)に2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グルコース(149mg、0.36mmol)を溶解し予め冷却した撹拌溶液に0℃、窒素雰囲気下で15分間にわたり滴下した。温度を徐々に室温に上昇させた。反応混合物を15時間撹拌し、冷却した飽和NaCl水溶液(25mL)で反応を停止させた。酢酸エチル(3×30mL)で抽出し、乾燥させ(MgSO)、減圧濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、ヘキサン−ベンゼン−アセトン−メタノール、5:4:5:1)で精製し、得られた純粋な化合物C2を40%の収量で単離した。
(2S,3R,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−3−エトキシ−1−(2−ニトロフェニル)−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C3)。無水DMF(3mL)に2−ニトロフェニルピルベートのカリウム塩B2(100mg、0.36mmol)を溶解した溶液を、無水DMF(2mL)に2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−ガラクトース(149mg、0.36mmol)を溶解し予め冷却した撹拌溶液に0℃、窒素雰囲気下で15分間にわたり滴下した。温度を徐々に室温に上昇させた。反応混合物を15時間撹拌し、冷却した飽和NaCl水溶液(25mL)で反応を停止させた。酢酸エチル(3×30mL)で抽出し、乾燥させ(MgSO)、減圧濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、ヘキサン−ベンゼン−アセトン−メタノール、5:4:5:1)で精製し、得られた純粋な化合物C3を50%の収量で単離した。
工程3:加水分解
(Z)−3−(2−ニトロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−2)。エステルC2(20mg、0.035mm
ol)をTHF(0.4ml)に溶解し、水0.3mLにLiOH(8.44mg、0.352mmol)を溶解した溶液を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、反応混合物を、0.1%TFA水溶液を使用することにより、pH<5まで酸性化させた。溶液を濾過し、凍結乾燥してRX−2を淡黄色の固体としてトリフルオロ酢酸リチウム塩と共に得、これを、分取HPLCでアセトニトリル−水を溶離液として使用してさらに精製し、凍結乾燥後、生成物を白色固体として定量的収量で単離した:
NMR(400MHz,MeOH−d):δ8.22(d,J=7.9Hz,1H),7.90(dd,J=8.2,1.2Hz,1H),7.70−7.56(m,1H),7.52−7.38(m,1H),7.03(s,1H),5.04(d,J=7.4Hz,1H),3.74(dd,J=12.0,2.4Hz,1H),3.63(dd,J=12.0,5.2Hz,1H),3.44−3.34(m,3H),3.21(m,1H);ESI−HRMS m/z:C1517NO10Naの計算値:394.0745、実測値394.0755。
(Z)−3−(2−ニトロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−3)。エステルC3(20mg、0.035mmol)をTHF(0.4mL)に溶解し、水0.3mLにLiOH(8.44mg、0.352mmol)を溶解した溶液を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、反応混合物を、0.1%TFA水溶液を使用することによりpH<5まで酸性化させた。溶液を濾過し、凍結乾燥して化合物RX−3を淡黄色の固体としてトリフルオロ酢酸リチウム塩と共に得、これを、分取HPLCでアセトニトリル−水を溶離液として使用してさらに精製し、凍結乾燥後、白色固体として定量的収量で単離した:H NMR(400MHz,MeOH−d):δ8.12(d,J=7.8Hz,1H),7.86(d,J=8.1Hz,1H),7.55(t,J=7.6Hz,1H),7.39(t,J=7.8Hz,1H),7.19(s,1H),4.96(d,J=7.7Hz,1H),3.73(d,J=3.0Hz,1H),3.65−3.44(m,3H),3.39(dd,J=9.7,3.3Hz,1H),3.34(t,J=6.1Hz,1H);13C NMR(101MHz,MeOH−d):δ149.85,146.87,133.87,133.83,129.83,129.76,125.01,119.00,103.57,77.10,74.96,72.76,69.93,61.90;ESI−HRMS m/z:C1517NO10Naの計算値:394.0745、実測値394.075。
RX−4〜RX−30の合成
(中間体B18は代替の経路で合成した。)
エチル(2−フルオロフェニル)ピルベート(B4)。ジエチルエーテル(1.5mL)に削り屑状のMg(0.231g、9.51mmol)を懸濁した懸濁液に、ジエチルエーテル(9mL)に2−フルオロベンジルクロライド(1.25g、8.65mmol)を溶解した溶液を還流反応混合物に滴下した。混合物を10分間撹拌し、室温に冷却し、ジエチルエーテル(17mL)にシュウ酸ジエチル(2.53g、17.29mmol)を溶解した溶液に0℃で滴下した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、1M塩酸水溶液で反応を停止させ、ジエチルエーテルで抽出した。合わせた抽出物を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧濃縮した。過剰のシュウ酸ジエチルをバルブ・ツー・バルブ(bulb to bulb)蒸留により室温で除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル中15〜20%の酢酸エチル)で精製し、得られた化合物B4を無色の油状物として70%の収量で得、これをすぐに次の工程に使用した。
(2S,3S,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−3−エトキシ−1−(2−フルオロフェニル)−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C4)。反応は、マレー(Marais)ら(化学会誌(J.Chem.Soc)、パーキン会報1(Perkin Trans.1)、1996年、2915〜2918頁)に準拠して行った:無水DMF(3.3mL)中のエチル3−(2−フルオロフェニル)−2−オキソプロパノエートB4(100mg、0.476mmol)を、DMF(3.0mL)に水素化ナトリウム(13mg、0.523mmol)を懸濁し激しく撹拌した懸濁液に0℃で、無水条件および窒素雰囲気下にて(15分間にわたり)滴下した。この混合物を0℃でさらに1時間撹拌し、無水DMF(3mL)に2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グルコースブロマイド(196mg、0.476mmol)を溶解し激しく撹拌した溶液に0℃で滴下した。温度を室温に上昇させ、撹拌を15時間継続し、冷却した飽和NaCl水溶液(10mL)で反応を停止させた。酢酸エチル(3×25mL)で抽出し、乾燥させ(MgSO4)、減圧濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、ヘキサン−ベンゼン−アセトン−メタノール、5:4:5:1)で精製し、得られた化合物をグリカール不純物と共に単離し、それを分取HPLCでさらに精製し、得られた純粋な化合物C4を白色固体の形態で22%の収量で単離した。
(Z)−3−(2−フルオロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−4)。エステルC4(20mg、0.037mmol)をTHF(0.4mL)に溶解し、水(0.3mL)にLiOHHO(8.86mg、0.37mmol)を溶解した溶液を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した後、ダウエックス(Dowex)50−X8樹脂でpH<3になるまで酸性化させ、濾過し、濃縮し、分取HPLCでアセトニトリル−水を溶離液として使用して残留物を精製した。凍結乾燥後、最終生成物を87%の収量で単離した:H NMR(400MHz,MeOH−d):δ8.31(t,J=7.1Hz,1H),7.24(dd,J=13.6,5.8Hz,1H),7.14(s,1H),7.07(t,J=7.6Hz,1H),7.03−6.96(m,1H),5.17(d,J=7.4Hz,1H),3.66(dd,J=12.0,2.2Hz,1H),3.52(dd,J=12.0,5.2Hz,1H),3.41−3.23(m,3H),3.17−3.11(m,1H);13C NMR(101MHz,MeOH−d):δ166.72,161.83(d,C,F=249.7 Hz),144.28,132.66,131.71,125.15,122.48,115.93(d,1C),115.78(d,1C),,102.66,78.59,78.07,75.64,71.35,62.50;ESI−HRMS m/z:C1517FONaの計算値:367.0800,実測値367.0800。
エチル(3−フルオロフェニル)ピルベート(B5)。標記化合物を、臭化3−フルオロベンジル(1.250g、8.64mmol)、マグネシウム(0.231g、9.51mmol)およびシュウ酸ジエチル(2.52g、17.30mmol)を使用してB4について記載したように、無色油状物の形態で80%の収量で調製し、すぐに次の工程に使用した。
(2S,3R,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−3−エトキシ−1−(3−フルオロフェニル)−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C5)。標記化合物を、エチル3−(3−フルオロフェニル)−2−オキソプロパノエートB5(100mg、0.476mmol)、水素化ナトリウム(13mg、0.523mmol)および2,3,4,6−テトラ―O−アセチル−α−D−ガラクトースブロマイド(196mg、0.476mmol)を使用することにより、C4について記載したように調製した。化合物を白色固体の形態で79%の収量で単離した。
(Z)−3−(3−フルオロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−5)。標記化合物を、RX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として85%の収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d):δ7.66(d,J=10.9Hz,1H),7.47(d,J=7.8Hz,1H),7.23(m,1H),6.92(m,1H),6.87(s,1H),5.05(d,J=7.8Hz,1H),3.79−3.68(m,2H),
3.56(m,2H),3.47−3.36(m,2H);13C NMR(101MHz,MeOH−d):δ167.75,164.06(d,C,F=243.1Hz),137.21(d,C,F=8.6Hz),130.79(d,C,F=8.3Hz),127.62,127.59,123.12,117.71(d,C,F=23.0Hz),116.29(d,C,F=21.6Hz),103.66,77.27,75.15,72.99,70.03,61.99;ESI−HRMS m/z:C1517FONaの計算値:367.0800、実測値367.0796。
エチルフェニルピルベート(B6)。標記化合物を、臭化ベンジル(1.250g、7.31mmol)、マグネシウム(0.195g、8.04mmol)およびシュウ酸ジエチル(2.136g、14.62mmol)を使用してB4について記載したように、無色油状物の形態で80%の収量で調製し、すぐに次の工程に使用した。
(2S,3R,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−3−エトキシ−3−オキソ−1−フェニルプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C6)。標記化合物を、(エチル3−(フェニル)−2−オキソプロパノエートB6(100mg、0.520mmol)、水素化ナトリウム(13.73mg、0.572mmol)および2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−ガラクトースブロマイド(214mg、0.520mmol)を使用して、C4について記載したように調製した。得られた化合物を、白色固体の形態で37%の収量で単離した。
(Z)−3−フェニル−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−6)。標記化合物を、RX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として92%の収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d)δ7.86(d,J=7.3Hz,2H),7.30(t,J=7.4Hz,2H),7.23(m,1H),6.81(s,1H),4.97(d,J=7.6Hz,1H),3.90−3.81(m,2H),3.72−3.62(m,2H),3.58−3.48(m,2H);ESI−HRMS m/z:C1518ClONaの計算値:348.0821、実測値348.0812。
エチル(4−クロロフェニル)ピルベート(B7)。標記化合物を、4−クロロベンジルクロライド(1.250g、7.76mmol)、マグネシウム(0.208g、8.54mmol)およびシュウ酸ジエチル(2.269g、15.53mmol)を使用してB4について記載したように調製した。生成物を無色油状物の形態で74%の収量で単離し、すぐに次の工程に使用した。
(2S,3R,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−1−(4−クロロフェニル)−3−エトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C7)。これを、エチル3−(4−クロロフェニル)−2−オキソプロパノエートB7(100mg
、0.441mmol)、水素化ナトリウム(11.65mg、0.485mmol)および2,3,4,6−テトラ−O−アセチルα−D−ガラクトースブロマイド(181mg、0.441mmol)を使用してC4について記載したように調製した。得られた化合物を白色固体の形態で66%の収量で単離した。
(Z)−3−(4−クロロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−7)。これを、(RX−4)について記載したように白色固体の形態で93%の収量で調製した:H NMR(400MHz,MeOH−d):δ7.74(d,J=8.6Hz,2H),7.17(d,J=8.6Hz,2H),6.64(s,1H),4.88(d,J=7.8Hz,1H),3.78−3.66(m,2H),3.57(m,2H),3.41(m,2H);13C NMR(101MHz,MeOH−d):δ171.46,150.37,134.73,134.15,132.59(2C),129.13(2C),118.94,104.39,77.36,75.63,73.17,70.13,62.15;ESI−HRMS m/z:C1517ClONaの計算値:383.0505、実測値383.0515。
エチル(2−ブロモフェニル)ピルベート(B8)。標記化合物を、臭化2−ブロモベンジル(1.250g、5.00mmol)、マグネシウム(0.134g、5.50mmol)およびシュウ酸ジエチル(1.462g、10.00mmol)を使用して(B4)について記載したように調製した。生成物を無色油状物の形態で80%の収量で単離し、すぐに次の工程に使用した。
(2S,3S,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−1−(2−ブロモフェニル)−3−エトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C8)。標記化合物を、エチル3−(2−ブロモフェニル)−2−オキソプロパノエートB8(100mg、0.369mmol)、水素化ナトリウム(9.74mg、0.406mmol)および2,3,4,6テトラ−O−アセチル−α−D−グルコースブロマイド(152mg、0.369mmol)を使用してC4について記載したように調製した。得られた化合物を白色固体の形態で17%の収量で単離した。
(Z)−3−(2−ブロモフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−8)。標記化合物を、RX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として88%の収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d):δ8.21(d,J=7.8Hz,1H),7.51(d,J=8.0Hz、1H),7.33−7.21(m,2H),7.10(t,J=8.4Hz,1H),5.13(d,J=7.4Hz,1H),3.67(dd,J=12.0,2.2Hz,1H),3.54(dd,J=12.0,5.1Hz,1H),3.32−3.23(m,3H),3.12(m,1H);13C NMR(101MHz,MeOH−d):δ166.77,144.20,134.41,133.66,133.26,131.14,128.38,125.54,123.23,102.58,78.52,77.99,75.51,71.29,62.45;ESI−HRMS m/z:C1517BrONaの計算値:427.0000、実測値427.0002。
エチル(3−メトキシフェニル)ピルベート(B9)。標記化合物を、臭化3−メトキシベンジル(1.5g、7.46mmol)、マグネシウム(0.199g、8.21mmol)およびシュウ酸ジエチル(2.18g、14.92mmol)を使用してB4について記載したように調製した。生成物を無色油状物の形態で74%の収量で単離し、すぐに次の工程に使用した。
(2S,3R,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−3−エトキシ−1−(3−メトキシフェニル)−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C9)。標記化合物を、エチル3−(3−メトキシフェニル)−2−オキソプロパノエートB9(100mg、0.369mmol)、水素化ナトリウム(11.88mg、0.495mmol)および2,3,4,6テトラ−O−アセチル−α−D−ガラクトースブロマイド(185mg、0.450mmol)を使用してC4について記載したように調製した。得られた化合物を白色固体の形態で62%の収量で単離した。
(Z)−3−(3−メトキシフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−9)。標記化合物を、RX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として94%の収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d):δ7.73(s,1H),7.30−7.17(m,2H),7
.05(s,1H),6.86(dd,J=7.1,2.3Hz,1H),5.14(d,J=7.7Hz,1H),3.89−3.80(m,5H),3.66(ddd,J=25.2,11.2,6.2Hz,2H),3.54(dd,J=9.6,3.4Hz,1H),3.48(t,J=6.0Hz,1H);13C NMR(101MHz,MeOH−d):δ167.38,160.97,142.92,135.86,130.10,126.16,124.56,117.14,115.56,103.57,77.19,75.01,73.09,70.00,62.08,55.98;ESI−HRMS m/z:C1620Naの計算値:379.1107、実測値379.1010。
エチル(3−トリフルオロメチルフェニル)ピルベート(B10)。標記化合物を、3−トリフルオロメチルベンジルブロマイド(2.5g、10.46mmol)、マグネシウム(0.280g、11.50mmol)およびシュウ酸ジエチル(3.06g、20.92mmol)を使用してB4について記載したように調製した。生成物を無色油状物の形態で78%の収量で単離し、すぐに次の工程に使用した。
(2S,3R,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−3−エトキシ−3−オキソ−1−(3(トリフルオロメチル)フェニル)プロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C10)。標記化合物を、エチル3−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−オキソプロパノエートB10(100mg、0.384mmol)、水素化ナトリウム(10.14mg、0.544mmol)および2,3,4,6テトラ−O−アセチル−α−D−ガラクトースブロマイド(158mg、0.384mmol)を使用してC4について記載したように調製した。得られた化合物を白色固体の形態で22%の収量で単離した。
(Z)−3−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−10)。標記化合物を、RX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として96%の収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d):δ8.16−7.99(m,2H),7.46(m,2H),7.00(s,1H),5.10(d,J=7.7Hz,1H),3.79−3.69(m,2H),3.55(m,2H),3.47−3.37(m,2H);13C NMR(101MHz,MeOH−d):δ166.82,144.41,135.74,135.03,131.85,131.53,130.09,128.11,126.14,123.80,103.55,77.20,75.01,72.94,69.97,61.97;ESI−HRMS m/z:C1617Naの計算値:417.0768、実測値417.0767。
エチル(2−クロロフェニル)ピルベート(B11)。標記化合物を、2−クロロベンジルクロライド(1.250g、7.76mmol)、マグネシウム(0.208g、8.54mmol)、シュウ酸ジエチル(2.269g、15.53mmol)を使用してB4について記載したように調製した。生成物を無色油状物の形態で74%の収量で単離し、すぐに次の工程に使用した。
(2S,3S,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−1
−(2−クロロフェニル)−3−エトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C11)。標記化合物を、エチル3−(2−クロロフェニル)−2−オキソプロパノエートB11(100mg、0.441mmol)、水素化ナトリウム(11.65mg、0.485mmol)および2,3,4,6テトラ−O−アセチル−α−D−グルコースブロマイド(181mg、0.441mmol)を使用してC4について記載したように調製した。得られた化合物を白色固体の形態で16%の収量で単離した。
(Z)−3−(2−クロロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−11)。標記化合物を、RX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として88%の収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d):δ8.26(d,J=9.1Hz,1H),7.31(m,2H),7.26−7.12(m,2H),5.15(d,J=7.0Hz,1H),3.67(d,J=12.0Hz,1H),3.54(dd,J=12.0,5.1Hz,1H),3.35−3.23(m,3H),3.13(m,1H);13C NMR(101MHz,MeOH−d):δ166.76,144.33,135.08,133.11,132.60,130.99,130.31,127.83,120.38,102.58,78.54,78.00,75.54,71.29,62.45;ESI−HRMS m/z:C1517ClONaの計算値:383.0505、実測値383.0490。
(2S,3S,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−1−(4−クロロフェニル)−3−エトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C12)。標記化合物を、エチル3−(4−クロロフェニル)−2−オキソプロパノエートB7(100mg、0.441mmol)、水素化ナトリウム(11.65mg、0.485mmol)および2,3,4,6テトラ−O−アセチル−α−D−グルコースブロマイド(181mg、0.441mmol)を使用してC4について記載したように調製した。得られた化合物を白色固体の形態で22%の収量で単離した。
(Z)−3−(4−クロロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−12)。標記化合物を、RX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として84%の収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d)δ7.76(d,J=8.6Hz,2H),7.25(d,J=8.6Hz,2H),6.92(s,1H),5.12(d,J=7.5Hz,1H),3.66(dd,J=12.0,2.2Hz,1H),3.52(dd,J=12.0,5.2Hz,1H),3.33(ddd,J=28.5,18.0,8.6Hz,3H),3.17−3.10(m,1H);13C NMR(101MHz,MeOH−d):δ166.98,143.40,135.62,133.48,133.10(2C),129.47(2C),124.26,102.87,78.58,78.09,75.65,71.32,62.50;ESI−HRMS m/z:C1517ClONaの計算値:383.0505、実測値383.0506。
(2S,3R,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−3−エトキシ−1−(2−フルオロフェニル)−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C13)。標記化合物を、エチル3−(2−フルオロフェニル)−2−オキソプロパノエートB4(100mg、0.476mmol)、水素化ナトリウム(13mg、0.523mmol)および2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−ガラクトースブロマイド(196mg、0.476mmol)を使用することにより(C4)について記載したように調製した。化合物を白色固体の形態で79%の収量で単離した。
(Z)−3−(2−フルオロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−13)。標記化合物を、RX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として96%の収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d):δ8.36(td,J=7.8,1.6Hz,1H),7.23(ddd,J=15.4,5.4,1.7Hz,1H),7.14(s,1H),7.07(t,J=7.7Hz,1H),6.98(ddd,J=10.7,8.3,1.1Hz,1H),5.09(d,J=7.7Hz,1H),3.76(dd,J=3.4,0.8Hz,1H),3.70(dd,J=9.7,7.7Hz,1H),3.55(ddd,J=26.3,11.2,6.2Hz,2H),3.43(dd,J=9.7,3.4Hz,1H),3.39(td,J=6.2,1.0Hz,1H);13C NMR(101MHz,MeOH−d):δ169.41,164.35(d,C,F=249.6Hz),146.85,135.46,134.20,127.77,124.99,118.45(d,1C),118.37(d,1C),105.94,79.73,77.48,75.47,72.53,64.48;ESI−HRMS m/z:C1517FONaの計算値:367.0800、実測値367.0809。
エチル(3−フェニルフェニル)ピルベート(B12)。標記化合物を、臭化3−フェニルベンジル(1.250g、5.06mmol)、マグネシウム(0.135g、5.56mmol)およびシュウ酸ジエチル(1.478g、10.12mmol)を使用してB4について記載したように調製した。得られた化合物を無色油状物の形態で80%の収量で単離し、すぐに次の工程に使用した。
(2R,3S,4R,5R,6S)−2−(((Z)−1−([1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−エトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)−6−(アセトキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C14)。標記化合物を、メチル3−(3−アリールフェニル)−2−オキソプロパノエートB12(100mg、0.373mmol)、水素化ナトリウム(9.0mg、0.373mmol)および2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−ガラクトースブロマイド(153mg、0.373mmol)を使用してC4について記載したように調製した。化合物を白色固体の形態で26%の収量で単離した。
(Z)−3−(([1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−14)。標記化合物を、RX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として98%の収量で得た:
NMR(400MHz,MeOH−d):δ8.24(t,J=1.7Hz,1H),7.70−7.58(m,3H),7.53−7.47(m,1H),7.38−7.29(m,3H),7.26−7.19(m,1H),7.06(s,1H),5.05(d,J=7.8Hz,1H),3.78(m,2H),3.56(ddd,J=32.3,11.2,6.1Hz,2H),3.46(dd,J=9.7,3.4Hz,1H),3.41(td,J=6.1,0.9Hz,1H);13C NMR(101MHz,MeOH−d):δ167.41,143.18,142.36,141.97,135.12,130.78,130.17,129.94(2C),129.81,128.52,128.41,128.17(2C),126.29,103.89,77.23,75.06,73.08,69.99,62.09;ESI−HRMS m/z:C2122Naの計算値:425.1207、実測値425.1216。
(2S,3R,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−3−メトキシ−3−オキソ−1−(チオフェン−2−イル)プロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C15)。標記化合物を、メチル2−オキソ−3−(チオフェン−2−イル)プロパノエートB13(オタバ(Otava)、100mg、0.543mmol)、水素化ナトリウム(13.03mg、0.373mmol)および2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−ガラクトースブロマイド(223mg、0.543mmol)を使用してC4について記載したように調製した。化合物を白色固体の形態で23%の収量で単離した。
(Z)−3−(チオフェン−2−イル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−15)。標記化合物を、RX−4について記載したように調製し、生成物を褐色固体として98%の収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d):δ7.40(d,J−5.1Hz,1H),7.28(d,J=4.1Hz,1H),7.21(s,1H),6.94(dd,J=5.1,3.7Hz,1 H),5.21(d,J=7.8Hz,1H),3.86(dd,J=9.6,7.8Hz,1H),3.77(d,J=3.0Hz,1H),3.55(m,2H),3.45(dd,J=9.7,3.4Hz,1H),3.40(t,J=6.1Hz,1H);13C NMR(101MHz,MeOH−d):δ166.82,140.45,137.54,131.89,130.34,127.58,120.02,102.99,77.18,75.13,73.06,70.12,62.08;ESI−HRMS m/z:C1316SNaの計算値:355.0459、実測値355.0469。
(2S,3R,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−1−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−3−メトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C16)。標記化合物を、メチル2−オキソ−3−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)プロパノエートB14(オタバ(Otava)、100mg、0.434mmol)、水素化ナトリウム(10.41mg、0.434mmol)および2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−ガラクトースブロマイド(178mg、0.434mmol)を使用してC4について記載したように調製した。化合物を白色固体の形態で26%の収量で単離した。
(Z)−3−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−16)。標記化合物を、RX−4について記載したように調製し、生成物を褐色固体として定量的収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d)δ7.22(m,2H),6.99(t,J=8.7Hz,1H),6.92(s,1H),4.52(d,J=7.4Hz,1H),3.67(d,J=2.5Hz,1H),3.45(m,2H),3.33−3.24(m,2H),3.11(m,1H);ESI−HRMS m/z:C1516ClFONaの計算値:401.0410、実測値401.0409。
(2S,3S,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−3−エトキシ−1−(3−フルオロフェニル)−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C17)。標記化合物を、エチル3−(3−フルオロフェニル)−2−オキソプロパノエートB5(100mg、0.476mmol)、水素化ナトリウム(13mg、0.523mmol)および2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グルコースブロマイド(196mg、0.476mmol)を使用してC4について記載したように調製した。化合物を白色固体の形態で19%の収量で単離した。
(Z)−3−(3−フルオロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−17)。標記化合物を、RX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として92%の収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d):δ7.69−7.60(m,1H),7.45(d,J=7.8Hz,1H),7.25(m,1H),6.96(ddd,J=8.4,2.6,0.8Hz,1H),6.92(s,1H),5.17(d,J=7.6Hz,1H),3.68(dd,J=12.0,2.3Hz,1H),3.52(dd,J=12.0,5.4Hz,1H),3.32(m,3H),3.15(m,1H);13C NMR(101MHz,MeOH−d):δ166.78,164.04(d,C,F=243.2Hz),143.86,137.04(d,C,F=8.5Hz),130.90(d,C,F=8.4Hz),127.66,127.63,124.04,117.69(d,C,F=23.0Hz),116.56(d,C,F=21.7Hz),102.68,78.63,78.11,75.69,71.45,62.61;ESI−HRMS m/z:C1517FONaの計算値:367.0800、実測値367.0800。
エチル(3−メチルフェニル)ピルベート(B15)。標記化合物を、臭化3−メチルベンジル(1.250g、6.75mmol)、マグネシウム(0.181g、7.43mmol)およびシュウ酸ジエチル(1.974g、13.51mmol)を使用してB4について記載したように調製した。得られた化合物を無色油状物の形態で72%の収量
で単離し、すぐに次の工程に使用した。
(2S,3R,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−3−エトキシ−3−オキソ−1−(m−トルイル)プロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C18)。標記化合物を、エチル3−(3−メチルフェニル)−2−オキソプロパノエートB15(100mg,0.485mmol)、水素化ナトリウム(11.64mg、0.485mmol)および2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−ガラクトースブロマイド(199mg、0.485mmol)を使用してC4について記載したように調製した。化合物を白色固体の形態で25%の収量で単離した。
(Z)−3−(m−トルイル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−18)。標記化合物をRX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として96%の収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d):δ7.64(s,1H),7.58(d,J=7.7Hz,1H),7.13(t,J=7.7Hz,1H),7.03(d,J=7.6Hz,1H),6.94(s,1H),4.97(d,J=7.7Hz,1H),3.82−3.69(m,2H),3.61−3.49(m,2H),3.47−3.33(m,2H),2.24(s,3H);13C NMR(101MHz,MeOH−d):δ167.69,142.77,139.05,134.43,132.40,130.83,129.23,129.00,126.37,103.76,77.11,75.02,73.02,70.04,61.99,21.40;ESI−HRMS m/z:C1620Naの計算値:363.1051、実測値363.1055。
(2S,3S,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−3−エトキシ−3−オキソ−1−(m−トルイル)プロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C19)。標記化合物を、エチル3−(3−メチルフェニル)−2−オキソプロパノエートB18(100mg、0.485mmol)、水素化ナトリウム(11.64mg、0.485mmol)および2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グルコースブロマイド(199mg、0.485mmol)を使用してC4について記載したように調製した。化合物を白色固体の形態で19%の収量で単離した。
(Z)−3−(m−トルイル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−19)。標記化合物を、(RX−4)について記載したように調製し、生成物を白色固体として定量的収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d):δ7.60(s,1H),7.57(d,J=7.8Hz,1H),7.14(t,J=7.7Hz,1H),7.04(d,J=7.6Hz,1H),6.94(s,1H),5.08(d,J=7.7Hz,1H),3.66(dd,J=12.0,2.3Hz,1H),3.51(dd,J=12.0,5.3Hz,1H),3.45−3.23(m,3H),3.16−3.09(m,1H),2.24(s,3H);13C NMR(101MHz,MeOH−d):δ166.64,141.90,138.26,133.76,131.51,130.02,128.46,128.08,125.43,102.13,77.71,77.30,74.92,70.62,61.82,20.64;ESI−HRMS m/z:C1620Naの計算値:363.1051、実測値363.1044。
(2S,3S,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−3−エトキシ−3−オキソ−1−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)プロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C20)。標記化合物を、エチル3−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−オキソプロパノエートB10(100mg,0.384mmol)、水素化ナトリウム(10.14mg,0.544mmol)および2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グルコースブロマイド(158mg、0.384mmol)を使用してC4について記載したように調製した。得られた化合物を白色固体の形態で22%の収量で単離した。
(Z)−3−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−20)。標記化合物を、RX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として82%の収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d):δ8.22(s,1H),7.93(d,J=7.7Hz,1H),7.48(m,2H),7.03(s,1H),5.22(d,J=7.4Hz,1H),3.70(dd,J=12.0,2.2Hz,1H),3.50(dd,J=12.0,5.5Hz,1H),3.44−3.31(m,2H),3.28−3.15(m,2H);13C NMR(101MHz,MeOH−d):δ166.56,144.23,135.80,134.97,131.79,131.47,130.09,128.00,126.16,123.97,102.69,78.66,78.01,75.72,71.59,62.75;ESI−HRMS m/z:C1617Naの計算値:417.0768、実測値417.0757。
(2S,3R,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−1−(2−クロロフェニル)−3−エトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C21)。標記化合物を、エチル3−(2−クロロフェニル)−2−オキソプロパノエートB11(100mg、0.441mmol)、水素化ナトリウム(11.65mg、0.485mmol)および2,3,4,6テトラ−O−アセチル−α−D−ガラクトースブロマイド(181mg、0.441mmol)を使用してC4について記載したように調製した。得られた化合物を白色固体の形態で36%の収量で単離した。
(Z)−3−(2−クロロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−21)。標記化合物を、RX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として89%の収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d):δ8.31(m,1H),7.39−7.26(m,2H),7.24−7.13(m,2H),5.07(d,J=7.7Hz,1H),3.76(d,J=4.2Hz,1H),3.65(dd,J=9.7,7.7Hz,1H),3.62−3.50(m,2H),3.44−3.36(m,2H);13C NMR(101MHz,MeOH−d):δ166.99,144.50,135.13,133.42,132.62,131.03,130.29,127.98,120.52,103.40,77.26,74.98,72.94,70.07,62.02;ESI−HRMS m/z:C1517ClONaの計算値:383.0505、実測値383.0495。
(2S,3S,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−3−エトキシ−1−(3−メトキシフェニル)−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C22)。標記化合物を、エチル3−(3−メトキシフェニル)−2−オキソプロパノエートB9(100mg、0.369mmol)、水素化ナトリウム(11.88mg、0.495mmol)および2,3,4,6テトラ−O−アセチル−α−D−グルコースブロマイド(185mg、0.450mmol)を使用してC4について記載したように調製した。得られた化合物を、白色固体の形態で22%の収量で単離した。
(Z)−3−(3−メトキシフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−22)。標記化合物をRX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として84%の収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d):δ7.58−7.53(m,1H),7.24−7.11(m,2H),6.94(s,1H),6.79(ddd,J=7.4,2.5,1.9Hz,1H),5.14(d,J=7.6Hz,1H),3.72(s,3H),3.67(dd,J=12.0,2.4Hz,1H),3.52(dd,J=12.0,5.3Hz,1H),3.43−3.23(m,3H),3.14(m,1H);13C NMR(101MHz,MeOH−d):δ167.18,160.95,142.87,135.93,130.17,125.92,124.47,116.70,115.89,102.78,78.57,78.10,75.82,71.46,62.57,55.84;ESI−HRMS m/z:C1620Naの計算値:379.1000、実測値379.1007。
(2R,3S,4R,5S,6S)−2−(((Z)−1−([1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−エトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)−6−(アセトキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C23)。標記化合物をエチル3−(3−アリールフェニル)−2−オキソプロパノエート(B14)(100mg、0.373mmol)、水素化ナトリウム(9.0mg、0.373mmol)および2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グルコースブロマイド(153mg、0.373mmol)を使用してC4について記載したように調製した。化合物を白色固体の形態で16%の収量で単離した。
(Z)−3−([1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−23)。標記化合物をRX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として91%の収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d):δ8.27(s,1H),7.75(d,J=7.7Hz,1H),7.70−7.64(m,2H),7.58(d,J=8.4Hz,1H),7.44(m,3H),7.33(m,1H),7.13(s,1H),5.25(d,J=7.6Hz,1H),3.77(dd,J=12.0,2.3Hz,1H),3.60(dd,J=12.0,5.5Hz,1H),3.55−3.33(m,3H),3.29−3.22(m,1H);ESI−HRMS m/z:C2122Naの計算値:425.1207、実測値425.1205。
エチル(2−ブロモフェニル)ピルベート(B16)。標記化合物を、臭化3−ブロモベンジル(1.250g、5.00mmol)、マグネシウム(0.134g、5.50mmol)およびシュウ酸ジエチル(1.462g、10.00mmol)を使用してB4について記載したように調製した。生成物を無色油状物の形態で80%の収量で単離し、すぐに次の工程に使用した。
(2S,3S,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−1−(3−ブロモフェニル)−3−エトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C24)。標記化合物を、エチル3−(3−ブロモフェニル)−2−オキソプロパノエートB16(100mg、0.369mmol)、水素化ナトリウム(9.74mg、0.406mmol)および2,3,4,6テトラ−O−アセチル−α−D−グルコースブロマイド(152mg、0.369mmol)を使用してC4について記載したように調製した。得られた化合物を白色固体の形態で24%の収量で単離した。
(Z)−3−(3−ブロモフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−24)。標記化合物をRX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として定量的収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d):δ8.03(t,J=1.8Hz,1H),7.66(d,J=7.8Hz,1H),7.34(m,1H),7.16(t,J=7.9Hz,1H),6.83(s,1H),5.13(d,J=7.5Hz,1H),3.69(dd,J=12.0,2.3Hz,1H),3.53(dd,J=12.0,5.5Hz,1H),3.41−3.22(m,3H),3.16(m,1H);13C NMR(101MHz,MeOH−d):δ167.62,145.44,137.31,133.97,132.36,130.97,130.17,123.19,122.68,102.89,78.66,78.17,75.73,71.49,62.75;ESI−HRMS m/z:C1517BrONaの計算値:427.0000、実測値427.0011。
エチル(3−フルオロフェニル)ピルベート(B17)。標記化合物を、臭化3−ブロモベンジル(1.250g、5.00mmol)、マグネシウム(0.134g、5.50mmol)およびシュウ酸ジエチル(1.462g、10.00mmol)を使用してB4について記載したように調製した。生成物を無色油状物の形態で80%の収量で単離し、すぐに次の工程に使用した。
(2S,3R,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−3−エトキシ−1−(3−フルオロフェニル)−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C25)。標記化合物を、エチル3−(3−ブロモフェニル)−2−オキソプロパノエートB17(100mg、0.369mmol)、水素化ナトリウム(9.74mg、0.406mmol)および2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−ガラクトースブロマイド(152mg、0.369mmol)を使用してC4について記載したように調製した。得られた化合物を白色固体の形態で24%の収量で単離した。
(Z)−3−(3−フルオロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−25)。標記化合物をRX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として98%の収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d)δ7.98(t,J=1.7Hz,1H),7.75(d,J=7.9Hz,1H),7.39−7.33(m,1H),7.16(t,J=7.9Hz,1H),6.89(s,1H),5.06(d,J=7.7Hz,1H),3.81−
3.69(m,2H),3.57(ddd,J=29.4,11.2,6.2Hz,2H),3.41(m,2H);ESI−HRMS m/z:C1517BrONaの計算値:427.0000、実測値427.8897。
(2S,3R,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−1−(2−ブロモフェニル)−3−エトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C26)。標記化合物を、エチル3−(2−ブロモフェニル)−2−オキソプロパノエートB8(100mg、0.369mmol)、水素化ナトリウム(9.74mg、0.406mmol)および2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−ガラクトースブロマイド(152mg、0.369mmol)を使用してC4について記載したように調製した。得られた化合物を白色固体の形態で24%の収量で単離した。
(Z)−3−(2−ブロモフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−26)。標記化合物をRX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として定量的収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d)δ8.26(dd,J=7.8,1.6Hz,1H),7.50(dd,J=8.1,1.2Hz,1H),7.29−7.21(m,2H),7.13−7.06(m,1H),5.05(d,J=7.7Hz,1H),3.76(d,J=2.6Hz,1H),3.67−3.49(m,3H),3.39(m,2H);ESI−HRMS m/z:C1517BrONaの計算値:427.0000、実測値427.0012。
(2S,3S,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−3−メトキシ−3−オキソ−1−(チオフェン−2−イル)プロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C27)。標記化合物を、メチル2−オキソ−3−(チオフェン−2−イル)プロパノエートB15(オタバ(Otava)、100mg、0.543mmol)、水素化ナトリウム(13.03mg、0.373mmol)および2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グルコースブロマイド(223mg、0.543mmol)を使用してC4について記載したように調製した。化合物を白色固体の形態で18%の収量で単離した。
(Z)−3−(チオフェン−2−イル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−27)。標記化合物をRX−4について記載したように調製し、生成物を褐色固体として84%の収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d)δ7.42(dd,J=4.3,0.9Hz,1H),7.29−7.22(m,2H),6.95(dd,J=5.1,3.8Hz,1H),5.31(d,J=7.8Hz,1H),3.67(dd,J=12.1,2.3Hz,1H),3.53(ddd,J=26.3,10.6,6.7Hz,2H),3.36−3.23(m,2H),3.18−3.12(m,1H);ESI−HRMS m/z:C1316SNaの計算値:355.0459、実測値355.0443。
(2S,3S,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−1−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−3−メトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C28)。標記化合物を、メチル3−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−2−オキソプロパノエートB16(100mg、0.434mmol)、水素化ナトリウム(10.41mg、0.434mmol)および2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グルコースブロマイド(178mg、0.434mmol)を使用してC4について記載したように調製した。化合物を白色固体の形態で8%の収量で単離した。
(Z)−3−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−28)。標記化合物をRX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として94%の収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d):δ7.28−7.15(m,2H),7.01(t,J=8.2Hz,1H),6.88(s,1H),4.67(d,J=6.7Hz,1H),3.47(qd,J=11.9,3.6Hz,2H),3.19−3.11(m,3H),2.89−2.81(m,1H);13C NMR(101MHz,MeOH−d):δ165.61,δ160.88(d,C,F=251.8Hz),145.81,134.89(d,C,F=5.0Hz),130.59(d,C,F=9.5Hz),125.13(d,C,F=3.5HZ),121.77(d,C,F=19.6Hz),115.22,1114.58(d,C,F=22.7Hz,102.59,77.22,76.96,74.41,70.18,61.47;ESI−HRMS m/z:C1516ClFONaの計算値:401.0410、実測値401.0407。
中間体メチル(4−ブロモフェニル)ピルベート(B18)の合成
合成は、ブスカ(Busca)ら(有機および生物有機化学(Org.Bioorg.Chem.)2004年、2、2684〜2691頁)により記載されたものに対応する経路で行った。
4−(4−ブロモベンジリデン)−2−メチルオキサゾール−5(4H)−オン。無水酢酸(13.79g、135mmol)に4−ブロモベンズアルデヒド(2.88g、35.10mmol)、N−アセチルグリシン(3.80g、32.40mmol)および酢酸ナトリウム(2.88g、35.1mmol)を混合した混合物を、連続的に撹拌しながら1時間還流した。冷却後、氷で反応を停止させ、氷浴中で1時間激しく撹拌して沈殿させた。濾過し、化合物を64%の収量で得た。
3−(4−ブロモフェニル)−2−ヒドロキシアクリル酸。3M塩酸水溶液(3mL、9.00mmol)に4−(4−ブロモベンジリデン)−2−メチルオキサゾール−5(4H)−オン(1.00g、3.76mmol)を懸濁した懸濁液を3時間還流撹拌した。反応混合物を室温に達するように冷却し、結晶化させた。濾過し、標記化合物を72%の収量で得た。
メチル(4−ブロモフェニル)ピルベート(B18)。0℃のDMF(2mL)に3−(4−ブロモフェニル)−2−オキソプロピオン酸(70.0mg、0.288mmol)を溶解した溶液に、DBU(72.2mg、0.288mmol)およびヨードメタン(204mg、1.440mmol)を添加した。反応混合物を同じ温度で2.5時間撹拌した。反応を1M HClで酸性化させ、エーテル(3×25mL)で抽出し、乾燥させ(MgSO)、減圧濃縮し、真空乾燥して、淡褐色の油状化合物B18を68%の収量で得、そのまま次の工程に使用した。
(2S,3S,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−1−(4−ブロモフェニル)−3−メトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C29)。標記化合物を、メチル3−(4−ブロモフェニル)−2−オキソプロパノエートB18(100mg、0.389mmol)、水素化ナトリウム(10.27mg、0.428mmol)および2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グルコースブロマイド(160mg、0.389mmol)を使用してC4について記載したように調製した。得られた化合物白色固体の形態で34%の収量で単離した。
(Z)−3−(4−ブロモフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−29)。標記化合物をRX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として94%の収量で得た:H NMR(400MH
z,MeOH−d)δ7.69(d,J=8.5Hz,2H),7.41(d,J=8.6Hz,2H),6.91(s,1H),5.12(d,J=7.5Hz,1H),3.66(dd,J=12.0,2.3Hz,1H),3.52(dd,J=12.0,5.2Hz,1H),3.32(m,3H),3.17−3.11(m,1H);ESI−HRMS m/z:C1517BrONaの計算値:427.0000、実測値427.0016。
(2S,3R,4R,5S,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−(((Z)−1−(4−ブロモフェニル)−3−メトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−2−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(C30)。標記化合物を、メチル3−(4−ブロモフェニル)−2−オキソプロパノエートB18(100mg、0.389mmol)、水素化ナトリウム(10.27mg、0.428mmol)および2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−ガラクトースブロマイド(160mg、0.389mmol)を使用してC4について記載したように調製した。得られた化合物を白色固体の形態で11%の収量で単離した。
(Z)−3−(4−ブロモフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−30)。標記化合物を、RX−4について記載したように調製し、生成物を白色固体として96%の収量で得た:H NMR(400MHz,MeOH−d)δ7.71(d,J=8.6Hz,2H),7.39(d,J=8.6Hz,2H),6.90(s,1H),5.03(d,J=7.7Hz,1H),3.78−3.67(m,2H),3.55(ddd,J=28.8,11.2,6.2Hz,2H),3.46−3.36(m,2H);ESI−HRMS m/z:C1517BrONaの計算値:427.0000、実測値427.0017。
(実施例)
以下の実施例により本発明をさらに説明する。
実施例1
3−フェニル−2−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)アクリル酸(RX1)
ルイボス(アスパタトゥス・リネアリス(Aspalathus linearis))のバッチから溶媒抽出した後、SPEおよび半分取HPLCを行うことにより、フェニルピルビン酸のエノール型グルコシド(ここではRX1)を単離した。あるいは、マレー(Marais)ら(テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Letters)、1996年)により記載されたように、化合物を単離することができる。
図1に示すように、RX1は、長時間サルの血糖を低下させることができる。図1は、一用量のRX1(約70.5ug/6.78kg動物=10.4ug/kg BWで試験)を投与した後の6時間にわたる糖尿病の霊長類M1081の血漿グルコース濃度(ベースライングルコース6.3mmol/L)の低下を示す。
実施例2
未処置のおよびRX−1処置された前糖尿病サルのグルコース刺激インスリン分泌率AUC値
前糖尿病のサバンナザル(空腹時血漿グルコース濃度4.0〜5.5mM)を10ug/kg RX−1で1日3回食事と共に7日間処置した。0分、5分、10分、15分、30分、60分、90分、120分および180分の時点で、1.75g/kg経口グルコース刺激を行った後、血液サンプルを採取した。算出したAUC値は、0〜120分の時間間隔にわたるグルコース刺激インスリン分泌値を意味する。各群(未処置、RX−1処置)に4匹のサルを使用した。図2から分かるように、RX−1処置によりインスリン分泌が46%減少し、より良好な血糖コントロールが達成された。
実施例3
形質転換した3T3−L1脂肪細胞におけるグルコース取り込み量
インスリン、デキサメタゾンおよびイソブチルメチルキサンチンを補った改変DMEM分化培地を使用した培養物中で3T3−L1細胞を形質転換し、3日間培養した。次いで、形質転換された3T3−L1脂肪細胞を、インスリン、メトホルミンおよび本発明の化合物(表1参照)に暴露する前に、10%FCSを補った改変DMEM中でさらに5日間培養した。5日間処置した後、比色(colourometric)グルコースオキシダーゼ法(バイオビジョン社(Biovision Inc)、米国)を使用して、3時間にわたるグルコース取り込み量を測定した。
表1は、当該抽出物で2日間予め感作させた後、8mMグルコースを含有する培地で3時間のグルコース取り込みアッセイを行った3T3−L1脂肪細胞のグルコース取り込み量のデータを示す。グルコース濃度の棒グラフは、細胞に3時間暴露した後に、培地中に残存するグルコース濃度を表す。グルコース取り込み量の棒グラフは、3時間暴露した後の、培地からのグルコース取り込み量を表す。SDは標準偏差を表す。当該溶媒から算出した増加率およびP=値を、それぞれ最後の2つの棒グラフに反映させている。
3T3−L1脂肪細胞グルコース取り込み量アッセイから、3−フェニル−2−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−アクリル酸(RX−1)、(2R,3R,4S,5R,6S)−2−(アセトキシメチル)−6−((Z)−3−メトキシ−3−オキソ−1−フェニルプロプ−1−エン−2−イルオキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(RX−1−トリアセテート)、および(Z)−メチル3−フェニル−2−((2S,3R,4S,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)アクリレート(RX−1アクリレート)が3時間の培養時間にわたるグルコース取り込み量を有意に増加させることが分かった。
実施例4
肥満、インスリン抵抗性ウィスターラットにおけるRx−1のグルコース低下特性の分析
この試験の目的は、Rx−1のグルコース低下特性が、肝臓および筋肉におけるグルコース取り込み、インスリンシグナル伝達、脂肪酸酸化、サイトカインシグナル伝達およびグルカゴン受容体に関与する遺伝子の発現、ならびに膵臓におけるグルカゴンプロセシング、インスリン発現およびβ細胞の発生に重要な転写因子に関与する遺伝子の発現に関係するかどうかを調べることであった。
方法および結果
3週齢の雄性ラットに高脂肪食を24週間与え、肥満症およびインスリン抵抗性を誘発させた。その後、ラットを0.3mg/kgのRx−1で毎日2週間、その後、3mg/kgのRx−1で毎日7週間処置した。処置前、0.3mg/kgのRx−1で2週間処置した後、および、その後再度3mg/kgのRx−1で7日間処置した後に空腹時グルコース濃度を測定した。3mg/kgのRx−1で処置した後、ラットを屠殺し(terminated)、肝臓、筋肉および膵臓の生検材料を採取した。定量的実時間PCRを使用して、肝臓および筋肉サンプル中の12種類の遺伝子および膵臓サンプル中の10種類の遺伝子の発現を測定した。
ラットは、霊長類ユニット(Primate Unit)(医学研究会議(Medical Research Council)、南アフリカ)で飼育した。給餌、グルコース測定および屠殺を含むラットの管理は、標準的作業手順(糖尿病発見プラットフォーム(Diabetes Discovery Platform)、医学研究会議(Medical Research Council))に準拠して行った。簡潔に言えば、3週齢のラットに高脂肪食を24週間与え、T2Dを誘発した。試験群は13匹のラットからなり、8匹のラットは0.3mg/kgのRx−1を2週間、その後、3mg/kgのRx−1を7日間、毎日強制経口投与することにより処置した。5匹のラットは対照として使用し、3週間水だけで処置した。処置後、ラットを屠殺し、肝臓組織、筋肉組織および膵臓組織を採取し、製造業者の推奨に従いRNAレイター(RNalater)(アンビオン(Ambion))中に保存した。試験は、南アフリカ医学研究会議(Medical Research Council of South Africa)の倫理委員会により認可された。
−肝臓組織からのRNA抽出
組織をRNAレイター(RNAlater)から取り出し、重量を測定し(80〜100mg)、トリゾール(Trizol)(インビトロジェン(Invitrogen))1mlおよびステンレス鋼製ビーズ(キアゲン(Qiagen))が入った2mlマイクロチューブに入れた。組織をティシュー・ライザー(TissueLyser)(キアゲン(Qiagen))内で25Hzにて6分間ホモジナイズし、12,000gで10分間、4℃で遠心分離し、上清を取り出し、室温で5分間インキュベートした。その後、クロロホルム(シグマ(Sigma))0.2mlを添加し、15秒間激しく振盪させた後、室温で3分間、時々混合してインキュベートした。サンプルを12,000gで15分間4℃にて遠心分離し、水相を新しいチューブに移した。RNAを、イソプロパノール0.5mlを添加することにより沈殿させ、30秒間十分混合し、−20℃で終夜放置した。翌日、チューブを12,000gで20分間、4℃で遠心分離した。ペレットを75%エタノール1mlで洗浄し、12,000gで15分間4℃で遠心分離した。洗浄工程を繰り返した。2回目の洗浄後、チューブを、その蓋を開放した状態で(冷蔵し)PCRキャビネット内に2時間置くことによりペレットを空気乾燥させた。このインキュベーション中、時々チューブをペーパータオルで拭き取ることにより余分な液体を除去した。RNアーゼ非含有水100μlを添加し、55℃で10分間インキュベートすることによりペレットを再懸濁させた。分光光度計(ナノドロップ・テクノロジーズ(Nanodrop
Technologies))を使用してRNA濃度を測定した。その後、RNイージー・ミニ・キット(RNeasy Mini Kit)を用いて製造業者の指示(キアゲン(Qiagen))に従ってRNAを精製し、再度、ナノドロップ(Nanodrop)で濃度を測定した。キットが推奨するDNアーゼの単位およびインキュベーション時間の1.5倍を使用したこと以外、製造業者の指示に従って、ターボ・DNA非含有DNアーゼ(Turbo DNA−free DNase)(アンビオン(Ambion))でRNAを処理し、37℃で90分間インキュベートすることにより、ゲノムDNAを除去した。簡潔に言えば、RNA20μgを、DNアーゼ1.5μl(3単位)、DNアーゼ緩衝液5μl、およびヌクレアーゼ非含有水と共に最終反応容量50μlで45分間、37℃でインキュベートし、その後、DNアーゼをさらに3単位添加し、さらに45分間インキュベートした。キットと共に提供されたDNアーゼ不活化試薬を1/5の容量(10μl)添加することにより、DNアーゼを不活化させた。反応を室温で2分間インキュベートし、14,000rpmで1.5分間遠心分離した。上清を取り出し、ナノドロップ(Nanodrop)を使用してRNA濃度を測定した。RNA6000ナノキット(RNA 6000 Nano kit)を用い、2100バイオアナライザー・ラボ・オン・ア・チップ・システム(2100 Bioanalyser Lab−on−a−Chip system)を使用して、製造業者(アジレント・テクノロジーズ(Agilent technologies))の推奨に従いDNアーゼ処理RNAの品質を測定した。
−逆転写
高容量逆転写キット(High Capacity Reverse Transcription kit)を使用し、製造業者(アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems))の推奨に従い、肝臓組織、筋肉組織および膵臓組織から抽出したRNAをcDNAに変換した。簡潔に言えば、DNアーゼで処理したRNA2μgを10μlの容量のヌクレアーゼ非含有水に添加した。その後、反応緩衝液2μl、dNTPs0.8μl、ランダムプライマー2μl、RNアーゼ阻害剤1μl、逆転写酵素1μlおよびヌクレアーゼ非含有水3.2μlを添加した。逆転写酵素なしで同じ反応(マイナスRT反応)を行い、ゲノムDNA混入を調べた。反応を25℃で10分間、37℃で120分間、85℃で5秒間インキュベートし、逆転写酵素を不活化させた。発現分析を行うまでcDNAサンプルを−20℃で保存した。
−定量的実時間PCR、データ収集および評価
RT反応のqRT−PCRを行うことにより、ゲノムDNA混入の程度を調べた。肝臓
、筋肉および膵臓から調製した未希釈のcDNA(プラスおよびマイナスRT反応)を、SYBRグリーン・ミックス(SYBR Green mix)(アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems))12.5μl、10μMのGapdhフォワード・プライマー(Gapdh Forward Primer)(900nM)2.25μl、10μMのGapdhリバース・プライマー(Gapdh Reverse Primer)(900nM)2.25μl、およびHOと、最終容量25μlとなるように混合した。試薬を全て添加した後、PCRチューブを短時間遠心分離し、溶液が全てチューブの底部にあることを確実にした。ABI 7500配列検出システム装置(ABI 7500 Sequence Detection System Instrument)(アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems))で絶対定量(AQ)ソフトウェア(Absolute Quantification(AQ)Software)(SDS V1.4)を使用し、全てのサンプルを未知試料として標識してPCR反応を行った。50℃で2分間、95℃で10分間の後、95℃で15秒間と60℃で1分間とを1サイクルとして40サイクルの共通サイクル条件を使用した。解離曲線を加えた。延長段階(60℃で1分間)でデータを取得した。この実験の後、閾値サイクル(C)およびベースラインのデフォルト設定値を使用し、Ct値をエクセル(Excel)にエクスポートして解析を行った。
遺伝子発現の解析を行うために、肝臓、筋肉および膵臓から調製したcDNA25ngを、タックマン・ユニバーサルPCRマスター・ミックス(Taqman universal PCR master mix)(アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems))12.5μl、遺伝子特異的プライマーおよびプローブ混合物(予め開発された(predeveloped)タックマン遺伝子発現アッセイ(Taqman gene expression assays)、アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems))1.25μl、およびHOと、最終容量25μlとなるように混合した。使用したタックマン(Taqman)アッセイを表1に記載する。添え字_mは、プローブが関連遺伝子のエクソン−エクソン接合部にわたり、従ってゲノムDNAを検出しないアッセイを表し、添え字_sは、プライマーとプローブが単一のエクソン内に設計されるアッセイを表し、このようなアッセイはゲノムDNAを検出する。
PCR反応は、ABI 7500配列検出システム装置(ABI 7500 Sequence Detection System Instrument)(アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems))で前述の共通サイクル条件を使用して行った。サンプルは全て、デュープリケートで行った。ABI 7500装置(ABI 7500 Instrument)で生成したデータは、ABI相対定量(RQ)ソフトウェア(ABI Relative Quantitation(RQ)software)(SDS V1.4)を用いてCt閾値0.1を使用して解析した。2−ΔΔCt法を使用することにより、相対的発現レベルを算出したが、ここで、ΔΔCt=(Ct試験した遺伝子−Ctハウスキーピング遺伝子処置−(Ct試験した遺伝子−Ctハウスキーピング遺伝子対照である。遺伝子発現をハウスキーピング遺伝子に対して正規化し、cDNAローディング(loading)の差に関して補正した。2つの遺伝子発現アッセイ、即ち、β−アクチン(ActB)およびグリセリルアルデヒド3−リン酸脱水素酵素(Gapdh)(表1)を内因性対照として使用した。2つの内因性対照のそれぞれに関して個々にRQソフトウェアで生成した相対的遺伝子発現データまたは2つの内因性対照の平均に対して正規化されたデータをマイクロソフト・エクセル(Microsoft Excel)にインポートし、解析した。
−統計解析
処置前後の正規化された遺伝子発現データの統計解析は、両側独立検定(グラプパッド・プリズム・バージョン3.02ソフトウェア(GraphPad Prism ver
sion 3.02 Software)、米国、カリフォルニア州、サンディエゴ)を使用して行った。統計学的有意性は、P値≦0.05で示した。
この試験の目的は、Rx−1による処置が、OB/IRウィスターラットの肝臓および筋肉におけるグルコース取り込み、インスリンシグナル伝達、脂肪酸酸化、サイトカインシグナル伝達および炭水化物代謝に関与する遺伝子の発現レベルに影響を及ぼすかどうかを調べることであった。膵臓ではグルカゴンプロセシング、インスリン発現および転写因子に関与する遺伝子の発現に及ぼすRx−1処置の影響を解析した。処置後の遺伝子発現プロファイルの解析は、Rx−1の作用機序に洞察を与え得る。
Rx−1処置されたラットと対照ラットの遺伝子発現レベルを、ActB、GapdhまたはActBとGapdhの平均に対して正規化した。遺伝子発現は使用した内因性対照により変化したが、一般に、Rx−1処置により、肝臓ではグルコース取り込み(GlutlおよびGlut2)、インスリンシグナル伝達(IRおよびIRS2)、脂肪酸酸化(PPARα)、サイトカインシグナル伝達(SOCS3)および炭水化物代謝(GcgR)に関与する遺伝子がアップレギュレートされた。Rx−1処置は、筋肉サンプルでのこれらの遺伝子の発現に影響を及ぼさなかった。膵臓では、Rx−1処置により、グルカゴンプロセシングに関与する遺伝子、GLP−1R、GcgおよびGcgR、インスリンをコードする遺伝子Ins1およびIns2、ならびに転写因子をコードする遺伝子Isl1およびPdx1の発現が上昇する。膵臓で認められた変化はいずれも統計学的に有意ではなかった。Pcsk2およびネスチンの発現は、Rx−1処置の影響を受けなかった。Neuro3はこの試験では検出できなかった。
Rx−1処置により、OB/IRラットの肝臓ではGck遺伝子発現が上昇した。しかし、この上昇は統計学的に有意ではなかった。Gckは肝臓で主に発現する酵素であり、Gckは肝臓でグルコースを感知し、それをグルコース−6−リン酸に変換するが、これは解糖系の第1段階である(アギウス(Agius)、2008年)。インスリン(イネジアン(lynedjian)ら、1988年)およびフェノール化合物(バレントバ(Valentova)ら、2007年)を含む多くの因子が、肝臓でのGck遺伝子発現をアップレギュレートすることが報告された。Rx−1処置により、筋肉ではGck imRNA濃度が減少した。筋肉は主要なGck活性源ではないことが以前報告されている。
この試験から、Rx−1で処置されたOB/IRウィスターラットの肝臓ではGlutlおよびGlut2の発現が上昇することが分かった。これらの動物の筋肉中のGlut4 mRNA濃度は処置の影響を受けなかった。グルコースは、解糖およびクエン酸回路による細胞代謝およびATPの合成に重要である。細胞内への促進性グルコース輸送は、GLUTタンパク質ファミリーの成員により媒介され、それは12の膜貫通セグメント輸送体からなるはるかに大きいスーパーファミリーに属する。現在、13の哺乳動物グルコース輸送体アイソフォームが同定されている(ジュースト(Joost)ら、2002年)。これらのタンパク質は、組織特異的および細胞特異的に発現する。
GLUT1は、広く発現し、赤血球内へのおよび血液脳関門を通過するグルコース輸送を媒介し、大部分の細胞にそれらの基礎グルコース要求量を提供する。それはまた、上皮および内皮バリア組織を越えるグルコース輸送にも関与する。マクニ(Makni)ら(2008年)は、Glutl多型がチュニジア人集団のT2Dと関連していることを報告した。
GLUT2は、肝細胞、膵臓β細胞、ならびに腸上皮細胞および腎上皮細胞の側底膜に発現する高Kmアイソフォームである。耐糖能異常を有するフィンランド人対象のGlu
t2遺伝子中の一塩基多型(SNP)は、3倍のT2D発症リスクを伴った(ロウカネン(Laukkanen)ら、2005年)。
GLUT4は、専ら、インスリン感受性組織である脂肪および筋肉に発現する。GLUT4により、食後状態においてこれらの組織中でグルコース処理が増加し、GLUT4は全身のグルコース恒常性に重要である。インスリン刺激の結果、細胞内にある細胞内小胞から細胞膜へのGLUT4のトランスロケーションが起こり、グルコース取り込み量が増加する。GLUT4のトランスロケーションが起こらないと、インスリン抵抗性およびT2Dが生じる。Glut4の遺伝子発現および機能は、インスリン抵抗性、T2D、肥満症および加齢時には低下する(カーニーリ(Karnieli)ら、2008年)。
処置されたラットの肝臓では、IR mRNA濃度が上昇したが、これらの動物の筋肉中では濃度は変化しなかった。IRは、インスリンが結合する細胞外ドメインとチロシンキナーゼ活性を有する細胞内ドメインとからなる膜貫通タンパク質である。インスリンが結合した後、IRの基質チロシンキナーゼ活性により細胞リン酸化反応のカスケードが開始し、それによりIRS1およびIRS2を含む多くの基質がリン酸化される。その後、これらのリン酸化された基質は、Pi3kなどの細胞キナーゼに結合し、それを活性化させる結合分子の役割を果たし、その結果、グルコース取り込み、細胞増殖およびタンパク質合成が起こる(ヤングレン(Youngren)、2007年)。IR機能およびシグナル伝達の異常は、インスリン抵抗性およびT2Dと関連している。
Rx−1処置により、処置されたラットの肝臓ではIRS2遺伝子発現が上昇した。これらの動物の肝臓ではIRS1 mRNA濃度は変化せず、筋肉ではIRS1 mRNA濃度とIRS2 mRNA濃度が両方とも変化しなかった。インスリン受容体基質(IRS)タンパク質の4つのアイソフォームが同定された(ティロン(Thirone)ら、2006年)が、IRS1およびIRS2が最も重要である。IRSタンパク質の役割には組織特異的な差があり、IRS1は骨格筋肉で重要な役割を果たすが、IRS2は肝臓における役割の方が重要である(ホワイト(White)、2002年)。
Pi3kは肝臓でのみアップレギュレートされた。しかし、このアップレギュレーションは有意ではなかった。Pi3kはインスリンシグナル伝達に重要な役割を果たし、T2D患者の組織では鈍化していることが分かった。多くの研究で、T2Dの主因であるインスリン抵抗性を、Pi3k自体またはその上流および下流モジュレーターを標的にすることにより治療できる可能性があることを示唆するエビデンスが得られた(ジャン(Jiang)およびチャン(Zhang)、2002年)。
Rx−1処置後、肝臓では、PPARαが有意にアップレギュレートされた。PPARαは主に肝臓に発現し、筋肉での発現度は比較的低く、そこでPPARαは脂質代謝およびグルコース恒常性を調節する(ルフェーブル(Lefebvre)ら、2006年)。PPARαアゴニストは、肥満症、インスリン抵抗性およびT2Dの治療に使用されてきた。PPARαがインスリン抵抗性を改善する機序の1つは、脂肪酸代謝の遺伝子をアップレギュレートすることによるものである。
RX−1処置されたラットの肝臓および筋肉では、SOCS1およびSOCS3 mRNAの発現が上昇した。肝臓でのSOCS3のアップレギュレーションだけが統計学的に有意であった。SOCS1およびSOCS3は、サイトカインに対する細胞応答を負のフィードバック方式で調節すると考えられている、8種のタンパク質からなるファミリーのうちの2種である(ヤスカワ(Yasukawa)ら、2000年)。研究から、OB/IRマウスの肝臓ではSOCS1およびSOCS3の発現が上昇することが分かった(ウエキ(Ueki)ら、2005年)。肝臓SOCS1またはSOCS3発現のアンチセン
ス媒介ノックダウンにより、肥満の糖尿病マウスのインスリン抵抗性が逆転するが、これは肥満症関連インスリン抵抗性におけるSOCSタンパク質の役割を強く裏付ける(Uekiら、2005)。この研究で得られた矛盾する結果は、サイトカインシグナル伝達、インスリン抵抗性およびT2Dに関与する複雑な遺伝子ネットワークを強調する。SOCSタンパク質の主要な機能はサイトカインシグナル伝達の負の調節因子としての機能であり、従って、これらの遺伝子の発現の上昇によりサイトカインシグナル伝達が低下し得るが、これはインスリン抵抗性およびT2D時には有益である(クレブス(Krebs)およびヒルトン(Hilton)、2001年)。
Rx−1処置により、処置後の肝臓および筋肉ではGcgR遺伝子の発現が上昇した。GcgRのアップレギュレーションは統計学的に有意ではなかった。シャルボノ(Charbonneau)は、ラットに高脂肪食を与えると、全肝臓GcgRが約55%減少することを報告した(シャルボノ(Charbonneau)ら、2007年)。従って、本発明者らのデータから、Rx−1処置により、食事によって誘導されるGcgRのダウンレギュレーションが逆転することが示唆される。
Rx−1処置後、膵臓ではGLP1R遺伝子発現が上昇した。インクレチンホルモンである、グルカゴン様ペプチド1(GLP1)およびグルコース依存性インスリン分泌性ペプチドまたは胃抑制ペプチド(GIP)として知られているものは、炭水化物および脂肪の摂取後にインスリンの放出を刺激し、グルコース恒常性を維持する(キーファー(Kieffer)およびハーベナー(Habener)、1999年)。GLP1Rをコードする遺伝子を破壊すると、グルコース不耐性が生じ、グルコースに応答してインスリンを分泌することができなくなる(スクロッキ(Scrocchi)ら、1996年)。GLP1Rの活性化によりβ細胞の新生および増殖が誘導され(シュー(Xu)ら、1999年)、アポトーシスは抑制される(リ(Li)ら、2003年)。
Rx−1処置により、膵臓ではPdx1、Ins1およびIns2遺伝子発現が上昇した。以前の研究では、GLP1処置により、膵臓では転写因子Pdx−1(IDX−1,STF1およびIUF1としても知られる)ならびにインスリンのmRNAおよびタンパク質濃度が上昇することが報告された(ドイル(Doyle)およびイーガン(Egan)、2007年)。本発明者らの実験室における他の研究から、RX−1処置されたOB/IRラットの血液中では循環GLP1濃度が上昇することが分かった(ロウ(Louw)ら、2008年)。
RX−1がGLP−1遺伝子発現の発現および循環血漿GLP−1濃度を上昇させ得ることが分かったため、RX−1はインクレチン分泌の調節に関連する受容体の1つに結合することにより作用する可能性がある。これらは、GPR 40、43、119、120および131として知られる(また、TGR5としても知られる)(例えば、チャオ・YF(Zhao YF)、ペイ・J(Pei J)、チェン・C(Chen C)、内分泌学誌(J Endocrinol.)2008年9月;198(3):533〜40頁、電子出版、2008年6月12日、細胞内代謝産物と膜受容体シグナル伝達経路の両方でのリノール酸によるラット膵臓β細胞のATP感受性カリウムチャンネルの活性化(Activation of ATP−sensitive potassium channels in rat pancreatic beta−cells by linoleic acid through both intracellular metabolites and membrane receptor signalling pathway))。
コーニッシュ・J(Cornish J)、マックギボン・A(MacGibbon A)、リン・JM(Lin JM)、ワトソン・M(Watson M)、キャロン・K
E(Callon KE)、トング・PC(Tong PC)、ダンフォード・JE(Dunford JE)、ファン・デル・ドーズ・Y(van der Does Y)、ウィリアムズ・GA(Williams GA)、グレイ・AB(Grey AB)、ナオト・D(Naot D)、リード・IR(Reid IR)、脂肪酸による破骨細胞発生の調節(Modulation of osteoclastogenesis by
fatty acids)、内分泌学(Endocrinology)、2008年11月;149(11):5688〜95頁、電子出版、2008年7月10日。
ロバート・M・ジョーンスト(Robert M Jonest)、ジェイムズ・N・レオナルド(James N Leonard)、ダニエル・J・バザード(Daniel J Buzard)およびユルク・レーマン(Juerg Lehmann)、2型糖尿病の治療のためのGPR119アゴニスト(GPR119 agonists for the treatment of type 2 diabetes)、治療特許の鑑定(Expert Opin.Ther.Patents)(2009年)19(10))。
あるいは、RX−1は、ナトリウム依存性グルコース共輸送体(SGLTファミリー)のような分子と相互作用する可能性がある(グリブル・FM(Gribble FM)、ウィリアムズ・L(Williams L)、シンプソン・AK(Simpson AK)、ライマン・F(Reimann F)、糖尿病(Diabetes)、2003年5月;52(5):1147〜54頁。GLUTag細胞株からのグルカゴン様ペプチド−1分泌に寄与する新規なグルコース感知機序(A novel glucose−sensing mechanism contributing to glucagon−like peptide−1 secretion from the GLUTag
cell line.))(オマリー・D(O’Malley D)、ライマン・F(Reimann F)、シンプソン・AK(Simpson AK)、グリブル・FM(Gribble FM)、糖尿病(Diabetes、)2006年12月;55(12):3381〜6頁。ナトリウム結合グルコース共輸送体は視床下部グルコース感知に寄与する(Sodium−coupled glucose cotransporters contribute to hypothalamic glucose sen
sing))。(クリミ・RB(Krimi RB)、レテロン・P(Letteron
P)、チェディッド・P(Chedid P)、ナザレ・C(Nazaret C)、デュークロック・R(Ducroc R)、マリー・JC(Marie JC.)、レジスチン様分子−βはSGLT−1活性を阻害し、GLUT2依存性空腸グルコース輸送を亢進する(Resistin−like molecule−beta inhibits SGLT−1 activity and enhances GLUT2−dependent jejunal glucose transport.)、糖尿病(Diabetes)2009年9月;58(9):2032〜8頁)。
Pdx1は、インスリン遺伝子のプロモーターに結合することによりインスリン遺伝子発現を活性化させ、またインスリンmRNAの半減期も延長する(ポワトゥ(Poitout)ら、2006年)。げっ歯類の生体外および生体内試験から、グルコースおよび脂肪酸の濃度が慢性的に高い状況では、インスリン遺伝子発現が大きく減少することが分かった(ポワトゥ(Poitout)ら、2006年)。インスリンは、遺伝子であるインスリン1(Ins1)およびインスリン2(Ins2)によりコードされる。げっ歯類では、Ins1は、RNA媒介複製−転移過程によりIns2から生じたことが推測される。ヒトは、1つのインスリン遺伝子しか有しておらず、これは高度に保存されたげっ歯類Ins2と相同性を有する(マダディ(Madadi)ら、2008年)。
Rx−1処置後、OB/IRラットの膵臓ではGcg、GcgRおよびIsI1 mR
NA濃度が上昇した。グルカゴンは、肝臓に発現するホルモンであり、それは肝臓でのグルコース産生を刺激する。IsI1は膵臓内分泌細胞の胚発生において重要な役割を有する(アーグレン(Ahlgren)ら、1997年)。2008年、コウヤ(Koya)らは、ストレプトゾシン誘発糖尿病マウスを組み換え型Pdx−1で処置すると、β細胞の再生および肝臓細胞の分化が亢進され、正常血糖が回復することを報告した。彼らはさらに、組み換え型Pdx−1で処置した後、これらのマウスの肝臓および膵臓でのIsi1およびGcg mRNA濃度がアップレギュレートされることを示した。シャルボノ(Charbonneau)ら(2007年)は、高脂肪食を与えたラットでは全肝臓GcgRタンパク質含有量が減少し、運動後、GcgRタンパク質濃度がわずかに上昇することを示した。
ネスチンは膵島幹細胞のマーカーであり、ネスチン反応陽性細胞は多能性膵臓幹細胞集団であり、これを糖尿病の治癒のために将来の細胞補充療法に使用できることが示唆された(ルメルスキー(Lumelsky)ら、2001年)。対照的に、ドゥラクール(Delacour)ら(2004年)は、ネスチンが成人の膵臓外分泌細胞に発現することを示したが、ネスチンは膵島内分泌細胞の特異的マーカーではないことを示唆している。本発明者らの研究では、ネスチンmRNA濃度はRx−1処置の影響を受けなかった。
未処置のラットまたは処置されたラットでは、ニューロゲニン3は検出されなかった。ニューロゲニン−3は、内分泌始原細胞中に発現する転写因子であり、膵臓での内分泌細胞の発生に必要である(ハーベナー(Habener)ら、2005年)。リー(Lee)ら(2006)は、ニューロゲニン−3が成体マウス膵臓組織には発現しないことを報告した。これらの結果は、既存のβ細胞の複製が成体マウスにおける主要なβ細胞再生機序であることを報告した他者のもの(ドール(Dor)ら、2004年)と一致している。
Pcsk2またはプロコンベルターゼ2(PC2)mRNA濃度は、Rx−1処置の影響を受けなかった。α細胞中で、PC2はプログルカゴンを切断し、グルカゴンを産生する(ワイドマン(Wideman)ら、2006年)。
要約すると、この研究から、Rx−1処置されたラットの肝臓ではグルコース取り込み、インスリンシグナル伝達、脂肪酸代謝およびサイトカインシグナル伝達に関与する遺伝子がアップレギュレートされることが分かった。これらのラットの膵臓では、ホルモンであるインスリンおよびグルカゴンをコードする遺伝子の発現が上昇し、転写因子Pdx1およびIsl1もアップレギュレートされた。Rx−1処置されたラットの肝臓と膵臓では両方とも、GcgR mRNA濃度が上昇した。考え合わせると、これらの結果から、Rx−1処置によりOB/IRラットではインスリン抵抗性が逆転し、脂肪酸酸化が増加し得ることが示唆される。
Rx−1処置されたラットの肝臓では、グルコース取り込み(GlutlおよびGlut2)、インスリンシグナル伝達(IRおよびIRS2)、脂肪酸酸化(PPARα)、サイトカインシグナル伝達(SOCS1およびSOCS3)ならびにグルカゴン受容体に関与する遺伝子がアップレギュレートされた。筋肉では、グルカゴン受容体だけがアップレギュレートされた。他の遺伝子の発現は、本質的に変化しなかった。Rx−1処置されたラットの膵臓では、グルカゴンプロセシング(GLP1R、GcgおよびGcgR)、インスリン発現(ins1およびIns2)ならびに転写因子(Isl1およびPdx1)に関与する遺伝子がアップレギュレートされた。Pcsk2およびネスチンの発現はRx−1処置の影響を受けなかったが、ニューロ3は検出できなかった。
結論
遺伝子発現解析は、Rx−1のグルコース低下作用機序に洞察を与え得る有用な方法で
ある。本研究の結果から、Rx−1は肝臓で作用し、肝臓でRx−1がグルコース取り込み、インスリンシグナル伝達および脂肪酸酸化を刺激することが示唆される。さらに、Rx−1は、インスリン抵抗性および2型糖尿病の特徴であるサイトカインシグナル伝達を抑制すると思われる。膵臓では、Rx−1処置により、インスリン、転写因子であるIsl1およびPdx1、ならびにGLP1Rをコードする遺伝子の発現が上昇した。興味深いことに、これらのラットの血液中でもGLP1濃度が上昇した。考え合わせると、本発明者らの結果から、Rx−1は、肥満のインスリン抵抗性ラットのインスリン抵抗性を逆転させ、グルコース取り込み量および脂肪酸酸化を増加させ得ることが示唆される。
実施例5
形質転換した3T3−L1脂肪細胞におけるRX−1類似体のグルコース取り込み量
試験化合物をチャン(Chang)細胞培養物に投与した後のRX−1および選択された類似体のグルコース取り込み量を2−デオキシ−[H]−D−グルコースの作業手順で測定した。この手順についてはより詳細に後述するが、これはRX−1(およびRX−1類似体)媒介グルコース取り込み量を試験するように設計されたものである。表に、RX−1および代表的な類似体に関する取り込み量のEC50値を示す。
化合物の取り扱い
粉末状のRX−1およびRX−1類似体は、室温(20〜24℃)で真空乾燥下、暗所にて保存する。
保存溶液
RX−1保存溶液(1.0mM)。
RX−1保存溶液は、各アッセイ実験毎に新たに作成する。
1.0mMのRX−1保存溶液では、RX−1、3.3mgを、0.1%BSAを補ったDMEM10ml(フェノールレッド、グルコースL−グルタミンおよびピルベート非含有)に溶解する。
RX−1類似体保存溶液(5mMまたは4mM)
クライオバイアル(ドラッグ・モード(DrugMode))で供給されるRX−1類似体の保存溶液は、化合物を200滅菌組織培養用水で希釈することにより調製した。これにより、5mM保存溶液が得られる。類似体が完全に溶解する場合、メタノールをさら
に50μl添加する(これは来歴シートに明確に記録する)。これにより、4mM保存溶液が得られる。保存溶液は常時冷蔵し、類似体は、後で使用するために20μlずつ−80℃で保存する。解凍したチューブはラベルにはっきりと印を付ける。
検量線用溶液
RX−1(10μM)陽性対照溶液
・10μMのRX−1溶液を陽性対照として調製するために、30μlを、8mMグルコースを補った改変DMEM培地2970μlに添加する。
RX−1類似体(31.6μM)試験溶液
・31.6μMのRX−1類似体試験溶液を調製するために、5mM、19μlを、8mMのグルコースを補った改変DMEM培地2981μlに添加する。4mM保存溶液から31.6μMのRX−1類似体試験溶液を調製するために、24μlを、8mMグルコースを補った改変DMEM培地2976μlに添加する。
24ウェルプレートへの細胞播種
・チャン(Chang)細胞をMRC細胞培養SOPに記載の手順:TC−B2a細胞の解凍およびTC−B1a細胞株の維持−一般原則に準拠して培養する。
細胞が対数期にあり(即ち、<70%コンフルエント)、継代数が20未満となるようにする。
・0.25%(w/v)トリプシン/0.53mM EDTA溶液を使用して細胞を採取する。
・細胞を計数し、10%FBS(ギブコ(Gibco)、英国)を含有するEMEM(ピルベートおよびNEAAを含有するが、L−グルタミン酸は含有しない(ロンザ(Lonza)、米国)中に、30000細胞/ml(24ウェルプレートのチャン(Chang)細胞播種密度=30000細胞/ml)となるように再懸濁させ、1ml/ウェルの細胞懸濁液を24ウェルプレートにピペットで移すが、これは30000細胞/ウェルに対応する。
2−デオキシ−[H]−D−グルコース取り込み量アッセイ
・3日間細胞を増殖させた後、培地を吸引する
・37℃に予熱したDPBSで1回細胞を洗浄する
・37℃に予熱したDMEM/0.1%BSA(フェノールレッド、グルコースおよびピルベート非含有)500μlを血清不足細胞に添加し、残留グルコースおよびFBSを除去する
・37℃、加湿空気および5%CO中で30分間インキュベートする
・DMEM/0.1%BSA(フェノールレッド、グルコースおよびピルベート非含有)を吸引する
・試験希釈溶液をプレート・レイアウト(下記参照)に記載のように調製する
・プレート・レイアウトに従い、37℃に予熱した試験希釈溶液を1ウェル当たり500μl添加する
・37℃、加湿空気および5%CO中で3時間インキュベートする
・試験培地を除去し、DPBS(37℃)で1回細胞を洗浄する
・0.5μCi/mlのH−2−DOGを含有する試験培地250μlを、使用する各ウェルに添加する(培地1mlにH0.5μl)
・細胞を37℃、加湿空気および5%CO中で15分間インキュベートする
・培地を吸引する
・反応を停止するために、氷冷DPBSで2回洗浄する
・DPBSを吸引し、ウェルができるだけ乾燥するようにする
・0.3N NaOH/1%SDSを1ml添加することにより細胞を溶解し、37℃で少なくとも45分間インキュベートする
・後でLSCおよびブラッドフォード(Bradford)タンパク質測定に使用する前に細胞可溶化物を十分混合する

Claims (8)

  1. 式I
    で表される化合物又はその塩を含有する糖尿病の治療のために用いる組成物。
    (式中、
    Arはベンゼンであり;
    nは1であり;
    、R、およびRは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アリール、C1〜6−アルキル、ヒドロキシ、およびニトロからなる群から独立して選択され、
    は水素であり、
    は、−OHであり
    は、−CHOHであり;
    は、−O−であり;
    は、−O−であり;
    は、(−CH−であり;
    mは0であり;
    Aは−COであり
    E/ZはZのみであるが、
    但し:
    ・R、Rおよび −Hである場合を発明の範囲から除き;
    ・R、RまたはRがヒドロキシである場合、R、RまたはRはXに対してパラ位にない。)
  2. 、Rおよび 、水素、フッ素、塩素、および臭素からなる群から独立して選択される、請求項1に記載の組成物
  3. およびRが水素である、請求項1記載の組成物
  4. 1型糖尿病(T1D)、および非自己免疫性2型糖尿病(T2D)のうちの少なくとも1つを治療するための医薬を製造するために使用される、式IV
    の化合物の使用方法。
    (式中、
    Arは、ベンゼンであり;
    nは、1であり;
    、R、およびRは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アリール、C1〜6−アルキル、ヒドロキシ、およびニトロからなる群から独立して選択され、
    は水素であり、
    は−OHであり;
    は、−CHOHであり;
    は、−O−であり;
    は、−O−であり;
    は、(−CH−であり;
    mは0であり;
    Aは−COであり、
    E/ZはZのみである
  5. 、Rおよび 、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシ、およびニトロからなる群から独立して選択される、請求項に記載の化合物の使用方法。
  6. 1型糖尿病(T1D)、および非自己免疫性2型糖尿病(T2D)のうちの少なくとも1つを治療するための医薬を製造するために使用される、式II
    の化合物の使用方法。
  7. 1型糖尿病(T1D)、および非自己免疫性2型糖尿病(T2D)のうちの少なくとも1つを治療するための医薬を製造するために使用される、式III
    の化合物の使用方法。
  8. 請求項1に記載の組成物であって、前記化合物は以下からなる群から選択される化合物である、組成物
    (Z)−3−(2−ニトロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−2);
    (Z)−3−(2−ニトロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−3);
    (Z)−3−(2−フルオロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−4);
    (Z)−3−(3−フルオロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−5)
    Z)−3−(4−クロロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−7);
    (Z)−3−(2−ブロモフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−8)
    Z)−3−(2−クロロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−11);
    (Z)−3−(4−クロロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−12);
    (Z)−3−(2−フルオロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−13);
    (Z)−3−([1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−14)
    Z)−3−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−16);
    (Z)−3−(3−フルオロフェニル)−2−(((S2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−17);
    (Z)−3−(m−トルイル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−18);
    (Z)−3−(m−トルイル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−19)
    Z)−3−(2−クロロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−21)
    Z)−3−([1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−23);
    (Z)−3−(3−ブロモフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−24);
    (Z)−3−(3−フルオロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−25);
    (Z)−3−(2−ブロモフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−26)
    Z)−3−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−28);および
    (Z)−3−(4−ブロモフェニル)−2−(((2R,3S,4R,5S,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)アクリル酸(RX−30)。
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