JP6296558B2 - 銅合金およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、銅合金およびその製造方法に関する。
従来、線材用の銅合金として、Cu−Zr系のものが知られている。例えば、特許文献1では、0.01〜0.50重量%のZrを含むものにおいて溶体化処理を行って最終線径まで伸線加工を行った後に所定の時効処理をすることによって導電率と引張強さとを向上させた銅合金線材が提案されている。この銅合金線材では、Cu母相内にCu3Zrを析出させて730MPaまで高強度化を図っている。また、特許文献2において、本発明者らは、0.05〜8.0at%のZrを含み、Cu母相と、CuとCu−Zr化合物との共晶相と、が互いに層状となる組織で構成され、隣り合うCu母相結晶粒同士が断続的に接する2相組織を呈する銅合金とすることで、1250MPaまで高強度化を図ることを提案している。また、銅母相と、銅−ジルコニウム化合物相と銅相とからなる複合相と、を備え、銅母相と複合相とが母相−複合相繊維状組織を構成した銅合金線材(例えば、特許文献3)や、銅母相と、銅−ジルコニウム化合物相と銅相とからなる複合相とを備え、銅母相と複合相とが母相−複合相層状組織を構成した銅合金箔(例えば、特許文献4)などが提案されている。この銅合金は、二重の緻密な繊維状又は層状組織をなすことにより、引張強さを高めることができる。
特開2000−160311号公報 特開2005−281757号公報 WO2011/030898号公報 WO2011/030899号公報
ところで、Cu−Zr系銅合金は、Zrの含有量が増加すると金属の柔軟性が低下し、その加工性が低下することが知られている。例えば、上述の特許文献1に記載の銅合金では、時効処理をすることによって導電率と引張強さとを向上させているものの、Zr含有量をより高めることは検討されていなかった。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、Zr含有量の高い銅合金において、導電性をより高めると共に機械的強度をより高めることができる銅合金を提供することを主目的とする。
上述の目的を達成するために鋭意研究したところ、本発明者らは、Zrを5.0at%以上8.0at%以下の範囲で含む銅合金を粉末化し、これを放電プラズマ焼結したところ、Zrが5.0at%などZr含有量の高い銅合金において、導電性をより高めると共に機械的強度をより高めることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の銅合金は、Zrを5.00at%以上8.00at%以下含有し、CuとCu−Zr化合物とを含み、前記Cuと前記Cu−Zr化合物との2相が、共晶相を含むことなく、断面視したときに大きさ10μm以下の結晶が分散したモザイク状の組織を有するものである。
本発明の銅合金の製造方法は、CuとCu−Zr化合物とを含む銅合金の製造方法であって、平均粒径が30μm以下であり、Zrを5.00at%以上8.00at%以下含有する亜共晶組成のCu−Zr二元系合金粉末を、0.9Tm℃以下の温度(Tm(℃)は前記合金粉末の融点)で直流パルス通電を行うことにより放電プラズマ焼結する焼結工程、を含むものである。
この銅合金及びその製造方法によれば、Zr含有量の高い銅合金において、導電性をより高めると共に機械的強度をより高めることができる。このような効果が得られる理由は以下のように推察される。例えば、Cu−Zr二元系合金粉末を放電プラズマ焼結(SPS:Spark Plasma Sintering)することにより、ネットワーク状につながるCu相と、その中でモザイク状に分散するCu−Zr化合物相との二相組織を生成する。このネットワーク状につながるCu相の存在によって、より高い導電率を発現するものと推察される。また、ヤング率や硬さの高いCu−Zr化合物の存在により、より高い機械的強度を有するものと推察される。更に、ネットワーク状につながるCu相の存在により、その後の伸線加工や圧延加工時に変形によって伸長するため、Zr含有量の高い銅合金においても、より高い加工性を発現するものと推察される。
Cu−Zr二元系状態図。 Cu−5at%Zr合金粉末の断面SEM−BEI像。 Cu−5at%Zr合金粉末のX線回折測定結果。 Cu−Zr合金粉末をSPSした銅合金のSEM−BEI像。 Cu−5at%Zr合金(実験例3のSPS材)のFE−SEM像。 Cu−5at%Zr合金(実験例3のSPS材)のX線回折測定結果。 Cu−Zr合金のSPS材の引張強度および導電率の測定結果。 伸線加工度η=4.6の銅合金伸線材のSEM−BEI像。 伸線加工度η=4.6のCu−5at%Zr銅合金伸線材の引張強度、0.2%耐力および導電率の測定結果。 Cu−Zr銅合金伸線材の伸線加工度ηおよびZr含有量Xに対する引張強度および導電率(EC)の測定結果。
本発明の銅合金は、ジルコニウム(Zr)を5.00at%以上8.00at%以下含有し、銅(Cu)とCu−Zr化合物とを含み、CuとCu−Zr化合物との2相が、共晶相を含むことなく、断面視したときに大きさ10μm以下の結晶が分散したモザイク状の組織を有するものである。
Cu相は、Cuを含む相であり、例えば、α−Cuを含む相としてもよい。このCu相は、その結晶により、Cu−Zr化合物相とともにモザイク状の組織を形成する。このCu相によって、導電率を高くすることができ、さらには加工性をより高めることができる。このCu相は、共晶相を含まない。ここで、共晶相とは、例えば、CuとCu−Zr化合物とを含む相をいうものとする。このCu相は、銅合金を断面視したときに大きさ10μm以下の結晶で形成されている。
本発明の銅合金は、Cu−Zr化合物相を含む。図1は、横軸をZrの含有量、縦軸を温度とするCu−Zr二元系状態図である(出典:D. Arias and J.P.Abriata, Bull, Alloy phase diagram 11 (1990), 452-459.)。Cu−Zr化合物相としては、図1に示すCu−Zr二元系状態図に示される種々のものが挙げられる。また、Cu−Zr二元系状態図には示されていないが、Cu9Zr2相に非常に近い組成の化合物であるCu5Zr相も挙げられる。Cu−Zr化合物相は、例えば、Cu5Zr相、Cu9Zr2相及びCu8Zr3相のうち少なくとも1以上を含むものとしてもよい。このうち、Cu5Zr相やCu9Zr2相が好適である。Cu5Zr相やCu9Zr2相では、高強度が期待される。相の同定は、例えば、走査型透過電子顕微鏡(STEM)を用いて組織観察を行い、次に、組織観察を行った視野についてエネルギー分散型X線分析装置(EDX)を用いて組成分析を行ったり、ナノ電子線回折(NBD)による構造解析によって行うことができる。Cu−Zr化合物相は、単相としてもよいし、2種以上のCu−Zr化合物を含む相としてもよい。例えば、Cu9Zr2相単相やCu5Zr相単相、Cu8Zr3相単相でもよいし、Cu5Zr相を主相とし他のCu−Zr化合物(Cu9Zr2やCu8Zr3)を副相とするものとしてもよいし、Cu9Zr2相を主相とし他のCu−Zr化合物(Cu5ZrやCu8Zr3)を副相とするものとしてもよい。なお、主相とは、Cu−Zr化合物相のうち、最も存在割合(体積比)の多い相をいい、副相とは、Cu−Zr化合物相のうち主相以外の相をいうものとする。このCu−Zr化合物相は、銅合金を断面視したときに大きさ10μm以下の結晶で形成されている。このCu−Zr化合物相は、例えば、ヤング率や硬さが高いことから、このCu−Zr化合物相の存在によって銅合金の機械的強度をより高めることができる。
本発明の銅合金において、このモザイク状の組織は、均一で緻密な二相組織であるものとしてもよい。Cu相およびCu−Zr化合物相は、共晶相を含まず、更に、デンドライト及びそのデンドライトが成長した構造をも含まないものとしてもよい。
本発明の銅合金は、合金組成においてZrを5.00at%以上8.00at%以下で含有している。残部は、銅以外の元素を含んでもよいが、銅と不可避的不純物からなるものであることが好ましく、不可避的不純物が可能な限り少ないことが好ましい。すなわち、Cu−Zr二元系合金であり、組成式Cu100-xZrxで表され式中のxが5.00以上8.00以下であることが好ましい。Zrがこの範囲では、図1の二元系状態図に示すように、Cu9Zr2相やそれに近いCu5Zr相が得られるからである。このうち、Zrを5.50at%以上含有することが好ましく、6.00at%以上含有することがより好ましい。Zrを5.00at%以上含有すると、一般的に加工性は良好ではないものとなるが、本発明の銅合金では、モザイク状の組織を有することにより、良好な加工性を有することができる。
本発明の銅合金は、亜共晶組成のCu−Zr二元系合金粉末が放電プラズマ焼結(SPS:Spark Plasma Sintering)されて形成されているものとしてもよい。亜共晶組成とは、例えば、Zrを5.00at%以上8.00at%以下含有し、その他をCuとする組成としてもよい。この銅合金には、不可避成分(例えば微量の酸素など)を含むものとしてもよい。放電プラズマ焼結については、詳しくは後述するが、0.9Tm℃以下の温度(Tm(℃)は合金粉末の融点)で直流パルス通電を行うものとしてもよい。こうすれば、Cu相とCu−Zr化合物相とにより形成されるモザイク状の組織を有するものとしやすい。
本発明の銅合金は、Cu−Zr二元系合金粉末を放電プラズマ焼結したのち伸線加工され、伸線方向に伸長したモザイク状の組織を有するものとしてもよい。Cu相とCu−Zr化合物相とにより形成されるモザイク状の組織を有する銅合金は、伸線加工しやすい。特に、Zrを5.00at%以上含有する銅合金では、加工性が低いが、本発明の銅合金であれば、伸線加工することができる。伸線加工した銅合金線材は、線径が1.0mm以下であることが好ましく、0.10mm以下であることがより好ましく、0.010mm以下であることがさらに好ましい。このような極細径の線材では、本発明の適用の意義が高い。なお、線径は、加工を容易にする観点から0.003mm以上が好ましい。
あるいは、本発明の銅合金は、Cu−Zr二元系合金粉末を放電プラズマ焼結したのち圧延加工され、圧延方向に扁平したモザイク状の組織を有するものとしてもよい。Cu相とCu−Zr化合物相とにより形成されるモザイク状の組織を有する銅合金は、圧延加工しやすい。特に、Zrを5.00at%以上含有する銅合金では、加工性は低いが、本発明の銅合金であれば、圧延加工することができる。圧延加工した銅合金箔は、厚さが1.0mm以下であることが好ましく、0.10mm以下であることがより好ましく、0.010mm以下であることがさらに好ましい。このような極薄の箔では、本発明の適用の意義が高い。なお、箔厚は、加工を容易にする観点から0.003mm以上が好ましい。
本発明の銅合金は、引張強さが200MPa以上であるものとしてもよい。また、本発明の銅合金は、導電率が20%IACS以上であるものとしてもよい。なお、引張強さは、JIS−Z2201に準じて測定した値をいう。また、導電率は、JIS−H0505に準じて銅合金の体積抵抗を測定し、焼き鈍した純銅の抵抗値(1.7241μΩcm)との比を計算して導電率(%IACS)に換算するものとする。本発明の銅合金は、さらに伸線加工や圧延加工すると、より引張強さを高めることができ、400MPa以上とすることができる。例えば、ジルコニウムの比率(at%)を高くしたりすると、より高い引張強さを得ることができる。また、伸線加工や圧延加工すると、より導電率を高めることができ、40%IACS以上とすることができる。一般的に、伸線又は圧延加工により、引張強さや導電率は低下することが考えられるが、Cu相とCu−Zr化合物相とが、共晶相を含むことなく、モザイク状の組織を有する銅合金では、この組織により、引張強さや導電率を高めることができる。
次に、本発明の銅合金の製造方法について説明する。本発明の銅合金の製造方法は、(1)Cu−Zr二元系合金粉末を作製する粉末化工程、(2)Cu−Zr二元系合金粉末を放電プラズマ焼結する焼結工程、(3)放電プラズマ焼結した銅合金を伸線又は圧延加工する加工工程、を含むものとしてもよい。以下、これら各工程について説明する。なお、本発明において、合金粉末を事前に準備することにより、粉末化工程を省略してもよいし、加工工程を別途行うものとして加工工程を省略してもよい。
(1)粉末化工程
この工程では、亜共晶組成のCu−Zr二元系合金からCu−Zr二元系合金粉末を作製する。この工程では、特に限定されないが、例えば、亜共晶組成のCu−Zr二元系合金から高圧ガスアトマイズ法により合金粉末を作製することが好ましい。このとき、合金粉末の平均粒径は、30μm以下であることが好ましい。この平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定するD50粒子径とする。原料としては、5.0at%以上8.0at%以下の範囲でZrを含む銅合金とすることができれば、特に限定されず、合金を用いても、純金属を用いてもよい。このうち、Zrを5.0at%以上8.0at%以下の範囲で含む銅合金を粉末化工程に用いることが好ましい。また、加工性がより低下する、Zrを5.5at%以上、より好ましくは、6.0at%以上の範囲で含む銅合金を用いるものとすれば、本発明を適用する意義が高い。この原料は、Cu及びZr以外を含まないことが望ましい。また、原料に用いる銅合金は、上述したモザイク状の組織を有さないことが好ましい。ここで得られる合金粉末には、急冷によって凝固途中で終結したデンドライトを含むものとしてもよい。このデンドライトは、のちの焼結工程で消滅することがある。
(2)焼結工程
この工程では、平均粒径が30μm以下であり、Zrを5.00at%以上8.00at%以下含有する亜共晶組成のCu−Zr二元系合金粉末を、0.9Tm℃以下の温度(Tm(℃)は合金粉末の融点)となるように直流パルス通電を行うことにより放電プラズマ焼結する処理を行う。この工程では、直流パルスは、例えば、1.0kA〜5kAの範囲、より好ましくは、3kA〜4kAの範囲とすることができる。焼結温度は、0.9Tm℃以下の温度とし、例えば、900℃以下としてもよい。なお、焼結温度の下限値は、放電プラズマ焼結が可能な温度とし、原料組成や粒度、直流パルスの条件により適宜設定するが、例えば、600℃以上としてもよい。最高温度での保持時間は、適宜設定するが、例えば、30分以下、より好ましくは15分以下とすることができる。放電プラズマ焼結時には、合金粉末を加圧することが好ましく、例えば、10MPa以上で加圧することがより好ましく、30MPa以上で加圧することが更に好ましい。こうすれば、緻密な銅合金を得ることができる。加圧方法としては、Cu−Zr二元系合金粉末を黒鉛ダイスに収容し、黒鉛棒により押圧するものとしてもよい。
(3)加工工程
この工程では、放電プラズマ焼結した銅合金を伸線又は圧延加工する。まず、伸線加工する場合について説明する。伸線加工する工程では、伸線加工度η=A0/A(A0は加工前、Aは加工後の断面積)としたとき、伸線加工度ηが3.0以上で伸線加工を行うものとすることができる。この伸線加工度ηは、4.6以上であることがより好ましく、10.0以上であるものとしてもよい。また、伸線加工度ηは、15.0以下であることが好ましい。この工程では、冷間で伸線するものとしてもよい。ここで、冷間とは、加熱しないことをいい、常温で加工することを示す。このように冷間で伸線加工すると、再結晶することを抑制することができる。あるいは、放電プラズマ焼結した銅合金から伸線材へ加工する途中に焼き鈍しを行うものとしてもよい。焼き鈍しの温度は、例えば、650℃以下とすることができる。伸線方法は特に限定されるものではないが、穴ダイス引き抜きやローラーダイス引き抜きなどとすることができ、軸に平行な方向にせん断力が加わることによって素材にせん断すべり変形が生じるものであることがより好ましい。せん断すべり変形は、ダイスとの接触面で摩擦を受けながらダイス中に材料を引き通す単純せん断変形をすることなどによって与えることができる。この伸線工程では、サイズの異なる複数のダイスを用いて、伸線加工するものとしてもよい。伸線ダイスの孔は円形に限る必要はなく、角線用ダイス、異形用ダイス、チューブ用ダイスなどを用いてもよい。この伸線工程では、線径が1.0mm以下となるように伸線することが好ましく、0.10mm以下となるように伸線することがより好ましく、0.010mm以下となるように伸線することが更に好ましい。このような極細径の線材では、本発明の適用の意義が高い。なお、線径は、加工を容易にする観点から0.003mm以上が好ましい。
次に、圧延加工を行う場合について説明する。この工程では、放電プラズマ焼結した銅合金を圧延処理して銅合金箔を得る処理を行う。この圧延処理では、室温以上500℃以下の温度で行うことが好ましく、冷間で圧延するものとしてもよい。あるいは、放電プラズマ焼結した銅合金から銅合金箔へ加工する途中に焼き鈍しを行うものとしてもよい。焼き鈍しの温度は、例えば、650℃以下とすることができる。圧延方法は特に限定されるものではないが、少なくとも上下1対のロールを用いて圧延する方法を用いることができる。例えば、圧縮圧延やせん断圧延などが挙げられ、これらを単独で又は組み合わせて用いることができる。ここで、圧縮圧延とは、圧延対象に圧縮力を付与して圧縮変形を生じさせることを目的とする圧延をいう。また、せん断圧延とは、圧延対象にせん断力を付与してせん断変形を生じさせることを目的とする圧延をいう。加工率は、例えば、合計圧下率が70%以上としてもよい。ここで、加工率(%)は、{(圧延前の板厚−圧延後の箔厚)×100}÷(圧延前の板厚)を計算し、得られる値である。圧延速度は特に限定されるものではないが、1m/min以上100m/min以下であることが好ましく、5m/min以上20m/min以下であることがより好ましい。5m/min以上であれば効率よく圧延加工が行えるし、20m/min以下であれば圧延途中での破断等をより抑制することができる。この圧延処理では、箔厚が1.0mm以下となるように圧延することが好ましく、0.10mm以下となるように圧延することがより好ましく、0.010mm以下となるように圧延することが更に好ましい。このような極薄の箔では、本発明の適用の意義が高い。なお、箔厚は、加工を容易にする観点から0.003mm以上が好ましい。
以上詳述した本実施形態の銅合金及びその製造方法によれば、加工性をより高めることができる。このような効果が得られる理由は定かではないが、以下のように推察される。例えば、Cu−Zr二元系合金粉末を放電プラズマ焼結することにより、ネットワーク状につながるCu相と、その中でモザイク状に分散するCu−Zr化合物相との二相組織を生成する。このネットワーク状につながるCu相の存在が、その後の伸線加工や圧延加工時に、変形によって伸長するため、Zrの含有量の大きい領域においてもより高い加工性を発現するものと推察される。また、このネットワーク状につながるCu相の存在により、より高い導電率を発現するものと推察される。更に、Cu−Zr化合物の存在により、より高い機械的強度を有するものと推察される。
一般に、放電プラズマ焼結する合金は、加工不能であるから放電プラズマ焼結するのであって、その後に伸線加工や圧延加工を行う前提にない。本発明では、放電プラズマ焼結により生成するモザイク状の組織を用いるという画期的な発想により、Zrの含有量の多い銅合金に対して加工性を高めることができるのである。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
以下に、本発明の好適な適用例について説明する。なお、実験例3が本発明の実施例に相当し、実験例1,2,4が比較例に相当する。
[実験例1〜3]
粉末化工程としての高圧Arガスアトマイズ法で作製したCu−Zr合金粉末を用い、これらを106μm以下に篩い分けした。Zrの含有量は、1at%、3at%、5at%とし、それぞれ実験例1〜3の合金粉末とした。合金粉末の粒度は、島津製作所製レーザー回折式粒度分布測定装置(SALD−3000J)を用いて測定した。この粉末の酸素含有量は0.100mass%であった。焼結工程としてのSPS(放電プラズマ焼結)は、SPSシンテックス(株)製放電プラズマ焼結装置(Model:SPS−3.2MK−IV)を用いて行った。50×50×10mmのキャビティを持つ黒鉛型内に粉末225gを入れ、3kA〜4kAの直流パルス通電を行い、昇温速度0.4K/s、焼結温度1173K(約0.9Tm;Tmは合金の融点)、保持時間15min、加圧30MPaで実験例1〜3の銅合金(SPS材)を作製した。得られたSPS材を切削加工して直径10mm、長さ50mmの丸棒材とし、これを伸線加工した。スウェージング、溝ロールおよびローラーダイスを組み合わせ、923Kでの中間焼鈍を途中6回繰り返しながら、直径1mm(伸線加工度η=4.6)から、最小直径0.037mm(伸線加工度η=11.2)まで冷間線加工を行った。得られたものを実験例1〜3の銅合金伸線材とした。なお、ここでは、伸線加工度η=A0/A(A0は加工前、Aは加工後の断面積)とし、伸線加工度η=0、4.6、5.2、7.0、8.0、10.5および11.2で順次、伸線加工を行った。
[実験例4〜6]
銅鋳型鋳造法で銅合金を作製した。Cu−4at%Zr銅合金、Cu−4.5at%Zr銅合金、およびCu−5.89at%Zr銅合金をそれぞれ実験例4〜6とした。まず、上記含有量となるZrと残部CuとからなるCu−Zr二元系合金をArガス雰囲気下でレビテーション溶解した。次に、直径10mmの丸棒状のキャビティを彫り込んだ純銅鋳型に塗型をし、約1200℃の溶湯を注湯して丸棒インゴットを鋳造した。このインゴットについて、マイクロメーターで直径を測定して、直径が10mmであることを確認した。次に、室温まで冷却した丸棒インゴットを常温で、順次穴径が小さくなる20〜40個のダイスに通して伸線後の線材の直径が1mmとなるように伸線加工を行い、実験例4〜6の伸線材を得た。このとき、伸線速度は20m/minとした。この銅合金線材について、マイクロメーターで直径を測定して、直径が1mmであることを確認した。
(ミクロ組織の観察)
ミクロ組織の観察は、走査型電子顕微鏡(SEM)と走査型透過電子顕微鏡(STEM)、およびナノビーム電子線回折法(NBD)を用いて行った。
(XRD測定)
化合物相の同定は、Co−Kα線を用いてX線回折法により行った。
(電気的特性評価)
得られた実験例のSPS材および伸線材の電気的性質は、常温においてプローブ式導電率測定および長さ500mmでの四端子法電気抵抗測定によって調べた。導電率はJISH0505に準じて銅合金の体積抵抗を測定し、焼き鈍した純銅の抵抗値(1.7241μΩcm)との比を計算して導電率(%IACS)に換算した。換算には、以下の式を用いた。導電率γ(%IACS)=1.7241÷体積抵抗ρ×100。
(機械特性評価)
また機械的性質は、島津製作所製AG−I(JIS B7721 0.5級)精密万能試験機を用いてJISZ2201に準じて測定した。そして、最大荷重を銅合金線材の初期の断面積で除した値である引張強さを求めた。
(Cu−Zr化合物相の特性評価)
実験例3の銅合金に含まれるCu−Zr化合物相に対してヤング率E及びナノインデンテーション法による硬さHの測定を行った。測定装置は、Agilent Technologies社製Nano Indenter XP/DCMを用い、インデンターヘッドとしてXP、圧子をダイヤモンド製バーコビッチ型を用いた。また、解析ソフトはAgilent Technologies社のTest Works4を用いた。測定条件は、測定モードをCSM(連続剛性測定)とし、励起振動周波数を45Hz、励起振動振幅を2nm、歪速度を0.05s-1、押し込み深さを1000nm、測定点数Nを5、測定点間隔を5μm、測定温度を23℃、標準試料をフューズドシリカとした。サンプルをクロスセクションポリッシャ(CP)により断面加工を行い、熱溶融性接着剤を用いて試料台及びサンプルを100℃、30秒加熱してサンプルを試料台に固定し、これを測定装置に装着してCu−Zr化合物相のヤング率E及びナノインデンテーション法による硬さHを測定した。ここでは、5点測定した平均値をヤング率E及びナノインデンテーション法による硬さHとした。
(結果と考察)
(銅合金粉末)
高圧Arガスアトマイズ法で作製したCu−5at%Zr合金粉末(これはその後106μm以下に篩分けした)の断面SEM−BEI像を図2に示す.粒子径は36μmであった。急冷によって凝固途中で終結したと思われるデンドライトが観察された。2次DAS(Dendrite Arm Spacing)を任意の4ヶ所で測定し、その平均値を求めると0.81μmであった。この値は、銅鋳型鋳造法で作製したCu−4at%Zr合金の2.7μmに比べて1桁小さく、急冷効果を示している。この粉末では、多少凝集した状態が観察されたが、噴霧チャンバー壁への衝突で生じるフレーク状のものは取り除かれて少なかった。Cu−1、Cu−3、Cu−5at%Zr合金粉末の平均粒子径は、それぞれ26μm、23μmおよび19μm、標準偏差は0.25μm、0.28μmおよび0.32μmであった。どの組成の粒子径も、測定限界の1μmから106μmまでの範囲でほぼ対数正規分布していた。次に、Cu−5at%Zr合金粉末をX線回折法で調べた結果を図3に示す。母相であるα−Cu相と共晶相内のCu5Zr化合物相のX線回折ピークが観測された。また、これ以外に、Cu−Zr系化合物相としては、Cu9Zr2と思われる回折ピークが若干量観測された。
(SPS材)
図4は、Cu−Zr合金粉末をSPSした角板のSEM−BEI像であり、図4(a)がCu−1at%Zr合金、図4(b)がCu−3at%Zr合金、図4(c)がCu−5at%Zr合金である。図4に示したSPS材の組織は、均一で緻密な二相組織となっていた。これは、特許文献2〜4にある銅鋳型鋳造法で作製したCu−Zr合金の鋳造組織とは異なるものである。このような二相組織は、こののちに伸線加工又は圧延加工を行う上で良好な加工性を期待することができる。これは急冷された粉末粒子をSPSによる固相結合して生成した組織での最大の特徴といえる。また、実験例3のSPS材の各相をSEM−EDX分析すると、灰色の母相内ではCuと痕跡程度のZrが検出され、α−Cu相であることが分かった。一方、白色の第二相内で分析したZrの量は16.9at%であった。実験例3のSPS材では、化学量論的にもCu5Zr化合物相(Zr比は16.7at%)とよく一致し、第二相はCu5Zr化合物を含むことが分かった。すなわち、粉末材で観察されたCu5Zr化合物相は、SPS後も維持されていた。また、図4に示したCu−1、3、5at%Zr合金のSPS材の比重をアルキメデス法に測定した結果、それぞれ8.92、8.85および8.79であり、SPS材は十分、緻密化していることがわかった。
図5は、Cu−5at%Zr合金(実験例3のSPS材)のFE−SEM像であり、図5(a)が実験例3のSPS材をツインジェット法による電解研磨をして薄膜とした試料のFE−SEM像であり、図5(b)が図5(a)のArea−AをSTEM観察したBF像であり、図4(c)が図4(b)のArea−BをSTEM観察したBF像である。また、図5(d)が図5(c)のPoint−1のNDBパターン、図5(e)が図5(c)のPoint−2のNDBパターン、図5(f)が図5(c)のPoint−3のNDBパターンである。ツインジェット法による電解研磨では、電解液には硝酸30体積%とメタノール70体積%の混合液を用いた。この電解研磨によると、Cu相のエッチングレートが速いことにより二相組織が顕著に観察できた。図中に示した矢印で挟まれる曲線上には粉末粒子界面の痕跡が残り、この界面に沿って酸化物と思われる微細な粒子が点在していた。この他の視野においては、このような粒子界面からCu相内に向かって走る双晶が観察され、またごく僅かではあるが大きさ50〜100nmのボイドの存在も確認された。図5(b)のα−Cu相内には、黒いCu5Zr化合物を含む相がモザイク状に分散していた。Cu相内には転位は僅かしか見られず、十分な回復または再結晶して粗大化したと思われる組織を呈していた。図5(c)では、粉末粒子界面に沿って、大きさ約30〜80nmの酸化物粒子が点在していた。
図5(c)に示したPoint−1〜3の矢印先端をEDX点分析した結果を表1に示す。Point1は、Cu5Zr化合物相であるものと推定された。また、Point−2はCu相であった。この、Point−2の測定結果では、分析精度上の理由から今回は検出できなかったが、0.3at%程度に過飽和状態のZrを含んでいるものと推定された。一方、Point−3の棒状酸化物の分析結果からは、この酸化物がCuとZrとを含む複合的な酸化物であることが分かった。図5(d)〜(f)に示すように、それぞれd1、d2およびd3で示した異なる回折斑点が得られており、これらから求めた格子面間隔を表2に示す。表2には、比較としてこれまで亜共晶組成のCu−0.5〜5at%Zr合金線材で観察された、Cu5Zr、Cu9Zr2及びCu8Zr3化合物と、Cu、Cu87、Cu43およびCu22酸化物との特定結晶面で計算した格子定数も示した。Point−1のNBDパターンは、Cu5Zr化合物の格子定数とほぼ一致した。Point−2では、Cuの格子定数とほぼ一致した。一方、Point−3のNBDパターンは、どのCu酸化物の格子定数とも一致しなかった。したがって、Point−3では、粉末粒子界面上の微小粒子がZr原子を含む複合的な酸化物となっている可能性が考えられた。図5(a)〜(c)および表2の結果から、Point−1はCu5Zr化合物単相、Point−2はα−Cu相、Point−3の粒子はCuとZrとを含む酸化物であると分かった。
このように、SPS材で観察されるCu5Zr化合物は単相であり、銅鋳型鋳造法で作製した試料の共晶相(Cu+Cu9Zr2)とは異なっていた。すなわち、粉末材で観察されたα−Cu相と共晶相(Cu+Cu5Zr)とのデンドライト組織が、SPSによってα−Cu相とCu5Zr化合物単相との二相組織に変化した。この際に働く機構は、定かではないが、例えば、SPS法で1173Kまでの昇温中およびこの温度での15分保持中に、大電流通電で与えられる巨大な電気エネルギーと加圧によって、Cu原子の急速な拡散移動が起こり、Cu相の回復、動的もしくは静的な再結晶および二次成長を促した結果、二相分離した可能性が考えられる。また粉末粒子表面上の酸化皮膜については、黒鉛型内でのSPSによって還元され、あるいは破壊分断されるものの、活性なZrを含む合金によってしても還元しきれなかったところが酸化物粒子としてSPS材に残存するものと考えられた。
図6は、Cu−5at%Zr合金(実験例3のSPS材)のX線回折測定結果である。このSPS材は、粉末材と同様にCu相とCu5Zr化合物相を含有しており、各回折ピークの位置は粉末に対して僅かに低角度側へシフトしていた。すなわち、SPS材の格子定数が粉末材よりも大きくなっていることを示した。これは、高圧ガスアトマイズ法の急冷によって粉末材に導入された格子歪みが、SPS中の加熱保持により緩和されたことに起因するものと考えられた。
図7は、Cu−1、3、5at%Zr合金のSPS材の加圧方向に平行な切断面から採取した試料の引張強度(UTS)および導電率(EC)の測定結果である。Zr量に対して、強度はZr含有量の増加に伴い増加し、導電率はZr含有量の増加に伴い低下した。SPS材の導電率は、例えば、銅鋳型鋳造法で作製したCu−4%Zr合金as−cast材の導電率28%(IACS)に比べて高い値を示した。これは粉末粒子中のCu相同士がSPSによって緻密なネットワーク状に結合したためと考えられた。
銅合金に含まれるCu−Zr化合物相の微構造に対して、ヤング率E及びナノインデンテーション法による硬さHを測定した結果を表3に示す。表3に示すように、Cu−Zr化合物相のヤング率Eは、159.5GPaと高く、ナノインデンテーション法による硬さHは、6.336GPaと高かった。なお、この硬さHは、ISO 141577-1 Metallic Materials-Instrumented indentation test for hardness and materials parameters−Part 1:Test Methods, 2002に基づいて、換算式:Hv=0.0924×Hにより、ビッカース硬度Hvに変換すると585程度であった。このCu−Zr化合物相の存在により機械的強度を高めることができるものと推察された。なお、Cu−14.2at%Zr合金についても同様に測定したが、Cu−Zr化合物相のヤング率Eは176.8GPa、硬さHは9.216GPaと更に高かった。
(銅合金伸線材)
直径10mmのCu−1、3、5at%Zr合金のSPS材を断線することなく、伸線加工度η=4.6、直径1mmまで伸線加工することができた。銅鋳型鋳造法で作製した5at%のZrを含む銅合金においては、伸線加工がしにくいのに対し、SPS材では伸線加工することができた。なお、今回の銅鋳型鋳造法で作製した5.89at%のZrを含む銅合金(実験例6)では、断線が生じ、伸線加工できなかった。図8は、伸線加工度η=4.6の銅合金伸線材のSEM−BEI像である。図8に示すように、Cu相とCu5Zr化合物相とが伸線軸(D.A.)方向にそれぞれ伸長した組織が観察された。なお、図8に点在する黒点は研磨材の残存であり、ボイドの発生などは観察されなかった。図9は、伸線加工度η=4.6のCu−5at%Zr銅合金伸線材の引張強度、0.2%耐力および導電率の測定結果である。引張強度と0.2%耐力は、どちらも3回測定した平均値とした。伸線材の引張強度、0.2%耐力は、いずれもSPS材よりも高かった。これはSPS材の二相組織からせん断変形によってCu5Zr化合物自体の変形と分断が起こり、さらに緻密な二相分散組織に変化したためと考えられる。一方、同程度の加工度で伸線加工した、銅鋳型鋳造法で作製したCu−4at%Zr銅合金伸線材に比して、Cu−5at%Zr銅合金伸線材の値は低かった。これは、前者がCu相と共晶相とがせん断変形し、層状組織が発達しているのに対し、本材の組織ではCu5Zr化合物単相がせん断変形を強いられ、その変形能に違いがあるため、層状組織の発達が遅れるものと考えられる。さらに、伸線材の導電率は、SPS材よりも高かった。これは、SPS材で見られたネットワーク状のCu相がせん断変形によって伸長したため、互いの接触長さが増えることにより導電率が増加したものと考えられた。これらの導電率は、同程度の加工度で伸線加工した、銅鋳型鋳造法で作製したCu−4at%Zr銅合金伸線材に比べても、約10%IACS高くなっていた。このように、SPS材から伸線加工したCu−1、3、5at%Zr銅合金は、銅鋳型鋳造材から伸線加工する場合よりも高い導電率を持つ線材を得ることができることがわかった。これは、同じ合金組成であっても、SPS法によりネットワーク状につながるα−Cu相とその中でモザイク状に分散するCu5Zr化合物単相との二相組織を生成することから生じた結果であり、この線材の大きな特徴であるものと考えられた。なお、Cu−14.2at%Zr合金のSPS材についても同様に伸線加工を試みたが、加工性が極めて低く伸線加工できなかった。例えば、Zrの含有量が8.6at%を超えると(図1の二元系状態図参照)、CuとCu−Zr化合物との共晶相(主相)の中にCu−Zr化合物が存在する組織構造となり、伸線や圧延などの加工性が極端に低下するものと推察された。
図10は、Cu−1、3、5at%Zr銅合金伸線材の伸線加工度ηおよびZr含有量Xに対する引張強度(UTS)および導電率(EC)の測定結果である。図10に示すように、実験例1〜3の銅合金伸線材は、伸線加工度ηの増加に伴い、引張強度が増加する傾向にあることがわかった。また、実験例1〜3の銅合金伸線材は、Zr含有量Xの増加に伴い、引張強度が増加する傾向にあることがわかった。特に、実験例3の銅合金伸線材は、その傾向が顕著であった。また、実験例3の銅合金伸線材は、伸線加工度ηの増加に伴い、導電率が増加する傾向にあることがわかった。すなわち、Zr含有量のより高い、Cu−5at%Zr銅合金の伸線材では、伸線加工度ηを高めると、加工性を高めることができると共に、導電率や引張強度をより高めることができることが明らかになった。
SPS法で作製した亜共晶組成Cu−1、3、5at%Zr銅合金を伸線加工した伸線材の組織、電気的・機械的性質を調べ、下記の結果を得た。高圧ガスアトマイズ法で作製した亜共晶Cu−1、3、5at%Zr合金粉末の平均粒子径は、19〜26μmであった。Cu−5at%Zr銅合金粉末では、Cu相と共晶相とのデンドライト組織となり、2次DASは平均0.81μmであった。この粉末のSPS材は、ネットワーク状の回復または再結晶したCu相とモザイク状に分散したCu5Zr化合物単相との緻密な二相組織に変化した。Cu5Zr化合物相の量は、Zr量の増加とともに多くなった.Zr添加量の増加に対して、SPS材の引張強度は比例し、導電率は反比例した。Cu−1、3、5at%Zr銅合金(SPS材)から伸線加工した直径1mmの伸線材は、伸長したCu相とCu5Zr化合物相の緻密な二相組織を呈した。これら線材の強度および導電率は、共にSPS材よりも高い値を示した。特に、Zrの含有量の多い実験例3(Cu−5at%Zr銅合金)においても伸線加工することができた。このネットワーク状の回復または再結晶したCu相とモザイク状に分散したCu5Zr化合物単相との緻密な二相組織を有すれば、従来の銅鋳型鋳造法などでは伸線加工及び圧延加工がより困難である、例えば、Cu−8at%Zr銅合金など、更にZrの含有量が高い銅合金においても伸線加工及び圧延加工を行うことができるものと推察された。
本出願は、2012年11月1日に出願された日本国特許出願第2012−241712号を優先権主張の基礎としており、引用によりその内容の全てが本明細書に含まれる。
本発明は、銅合金の製造に関する技術分野に利用可能である。

Claims (6)

  1. 銅合金であって、
    Zrを5.00at%以上8.00at%以下含有し、CuとCu−Zr化合物とを含み、残部は銅と不可避的不純物からなり、
    前記Cuと前記Cu−Zr化合物との2相が、共晶相を含むことなく、断面視したときに10μm以下の前記Cuと前記Cu−Zr化合物との2相の結晶が分散したモザイク状の組織を有し、
    亜共晶組成のCu−Zr二元系合金粉末を放電プラズマ焼結したのち伸線加工され、前記伸線方向に伸長した前記モザイク状の組織を有する、銅合金。
  2. 銅合金であって、
    Zrを5.00at%以上8.00at%以下含有し、CuとCu−Zr化合物とを含み、残部は銅と不可避的不純物からなり、
    前記Cuと前記Cu−Zr化合物との2相が、共晶相を含むことなく、断面視したときに10μm以下の前記Cuと前記Cu−Zr化合物との2相の結晶が分散したモザイク状の組織を有し、
    亜共晶組成のCu−Zr二元系合金粉末を放電プラズマ焼結したのち圧延加工され、前記圧延方向に扁平した前記モザイク状の組織を有する、銅合金。
  3. 前記Cu−Zr化合物は、Cu5Zr、Cu9Zr2及びCu8Zr3のうち少なくとも1以上である、請求項1又は2に記載の銅合金。
  4. CuとCu−Zr化合物とを含む銅合金の製造方法であって、
    Zrを5.00at%以上8.00at%以下含有し残部は銅と不可避的不純物からなる亜共晶組成のCu−Zr二元系合金を用い高圧ガスアトマイズ法により平均粒径が30μm以下のCu−Zr二元系合金粉末を作製する粉末化工程と、
    前記亜共晶組成のCu−Zr二元系合金粉末を、0.9Tm℃以下の温度(Tm(℃)は前記合金粉末の融点)で直流パルス通電を行うことにより放電プラズマ焼結し、前記Cuと前記Cu−Zr化合物との2相が、共晶相を含むことなく、断面視したときに10μm以下の前記Cuと前記Cu−Zr化合物との2相の結晶が分散したモザイク状の組織を有する銅合金を得る焼結工程と、
    前記焼結工程のあと、前記放電プラズマ焼結された銅合金を伸線加工する伸線工程と、
    を含む銅合金の製造方法。
  5. 前記伸線工程では、伸線加工度η=A0/A(A0は加工前、Aは加工後の断面積)としたとき、伸線加工度ηが3.0以上で伸線加工を行う、請求項4に記載の銅合金の製造方法。
  6. CuとCu−Zr化合物とを含む銅合金の製造方法であって、
    Zrを5.00at%以上8.00at%以下含有し残部は銅と不可避的不純物からなる亜共晶組成のCu−Zr二元系合金を用い高圧ガスアトマイズ法により平均粒径が30μm以下のCu−Zr二元系合金粉末を作製する粉末化工程と、
    前記亜共晶組成のCu−Zr二元系合金粉末を、0.9Tm℃以下の温度(Tm(℃)は前記合金粉末の融点)で直流パルス通電を行うことにより放電プラズマ焼結し、前記Cuと前記Cu−Zr化合物との2相が、共晶相を含むことなく、断面視したときに10μm以下の前記Cuと前記Cu−Zr化合物との2相の結晶が分散したモザイク状の組織を有する銅合金を得る焼結工程と、
    前記焼結工程のあと、前記放電プラズマ焼結された銅合金を500℃以下で圧延加工を行う圧延工程と、
    を含む銅合金の製造方法。
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