JP6295127B2 - 輸液チューブセット - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、静脈に薬液を点滴状態で連続的に供給する場合に使用される医療用の輸液ポンプまたは輸液装置に取り付けて使用される輸液チューブセットに関するものである。
この種の医療用の輸液ポンプまたは輸液装置に取り付けて使用される輸液管または輸液チューブセットとしては、複数の発明が公知技術になっている。第1の公知技術としては、弾性の管(輸液管)を通る流体の流れを選択的に止める機構が、前記管を保持するためのベースと、該ベースに形成され、前記管に連通された流路と、閉塞位置と開放位置との間を運動自在に、前記ベースに摺動自在に取り付けられ得るスライドクランプと、前記管を受け入れるための前記スライドクランプに形成された開口と、該開口に形成された実質的収縮領域であって、前記スライドクランプが前記閉塞位置にあるとき、前記管を通る流体の流れを止めるため前記管を閉塞する収縮領域と、前記開口に形成された実質的開放領域であって、前記スライドクランプが前記開放位置にあるとき、前記管を通って流体が流れるのを可能にする開放領域と、前記ベースに取り付けられた片持ちの可撓性鎖錠アームであって、タブを有し、鎖錠位置へ偏倚されており、該鎖錠位置では、鎖錠アームが前記スライドクランプに係合し、前記閉塞位置から前記開放位置への前記スライドクランプの移動を阻止し、前記タブが釈放位置の方へ撓ませるように可動であり、該釈放位置では、前記鎖錠アームが前記スライドクランプからはずされ、前記スライドクランプの前記閉塞位置から前記開放位置への以後の動きを許す可撓性鎖錠アームとを有している機構である(特許文献1参照)。
この第1の公知技術に係る弾性の管については、輸液装置全体が示されていないが、ドアの開放に先立って、ラッチがはずされるとともに、ラッチ上のフックはスライドクランプ上の突起と係合して、スライドクランプをベース部材から部分的に引張り、それにより管を閉塞する。これはドアが爾後開かれかつポンプが作動不能であるとき管内への流体の自由流れを阻止する。ドアがポンプの作動を再び続けるため閉じられるとき、ドア上のボスは釈放タブを押圧し、続いて、ラッチ機構が係合されスライドクランプをベース部材と係合するように押し、それにより管が開くことを可能にする。これにより、ポンプが作動するとともに、流体が管の内部を流れることが可能にされる、というものであるが、ポンピング管と注入管が上下に取り付けられたスライドクランプを輸液装置に装着される時点では、スライドクランプは注入管を閉状態に維持していると認められる。
また、第2の公知技術は、医療流体注入ポンプのハウジングに第1の蝶番で取り付けられたドアが開いている時に、流れ止めが弾性管(輸液管)を閉塞し、また、ドアが閉じている時に、流れ止めが弾性管を通る流れを可能にするよう、流れ止めを制御するための装置であって、弾性管を保持するための流れ止めの基部と、前記基部に摺動可能に取り付けられ、かつ管に係合し、弾性管を閉塞する閉塞配置と弾性管を通る流れを可能にする流れ配置との間で移動するように構成された摺動クランプと、ハウジングに対して第2の蝶番で取り付けられた圧盤とを含み、第2の蝶番は第1の蝶番の位置から第1の蝶番の枢動軸線と第2の蝶番の枢動軸線に垂直な方向においてよりポンプ機構に近い位置に配置されるが、圧盤はドアと流れ止めの摺動クランプとの間に配置されて、ドアをハウジング側へ移動させることにより、ドアが摺動クランプに係合させられて摺動クランプを流れ配置へ移動させ、圧盤が、本体部と、圧盤の本体部の延長部として本体部から離れて配置された流れ止め作動部とを含み、その結果、圧盤の本体部が、ドアの移動により圧盤をハウジング側へ枢動させる間に医療流体注入ポンプに管を係合させ、摺動クランプが流れ配置へ移動する前に流れ止め作動部が流れ止めに接触する、装置である(特許文献2参照)。
この第2の公知技術に係る装置においては、弾性管(輸液管)を3分割し、流体源と上流側取付具との間、上流側取付具と流れ止めのタワーとの間、およびタワーと注射針との間に、夫々別々に取り付けられるものであり、止め部に設けた摺動クランプは、第2蝶番で取り付けられた圧盤が解除タブをタワー側に押圧することにより静脈内管の閉位置から開位置に移動させ、開位置から閉位置へは、摺動クランプを固定アームの固定突起を係合させて引き戻すというものである。
さらに、第3の公知技術は、輸液チューブのうちで輸液ポンプに沿って延在する被作用部分に前記輸液ポンプがポンプ作用を施して輸液を行う輸液装置において、前記被作用部分を規定張力の非弛緩状態にして前記輸液チューブのうちで前記輸液チューブの被作用部分よりも上流側及び下流側の第一及び第二の部分を前記輸液ポンプよりも上流側及び下流側の第一及び第二の位置に夫々位置決めするための第一及び第二の位置決め手段と、これら第一及び第二の位置決め手段が前記位置決め状態にあることを夫々検出する第一及び第二の検出手段と、これら第一及び第二の検出手段の両方によって前記検出が行われている場合にのみ前記輸液ポンプを作動させる制御手段とを具備する輸液装置である(特許文献3参照)。
この第3の公知技術に係る輸液装置においても、輸液チューブを複数に分割し、点滴筒と第一の位置決め具との間、第一の位置決め具と第二の位置決め具との間、第二の位置決め具と接続筒との間、および接続筒と翼付き針との間に夫々別々に接続されるものであり、輸液チューブの被作用部分が規定断面積になっており且つ輸液ポンプからポンプ作用を確実に施され得るので、輸液チューブ中のフリーフローによる輸液の過剰投与や過小断面積の輸液チューブによる輸液の過少投与が防止されて、高精度の流量の輸液を確実に行うことができる。また、使用後の排気部分の構造が簡単で且つ容積も小さいので、使用コストが低く且つ廃棄物が嵩張らない、というものである。
特許第3133640号公報 特許第4394883号公報 特開2007−236597号公報
前記第1、2、3のいずれの公知技術に係る弾性管または輸液チューブは、点滴筒(流体源)と複数の位置決め具および患者側の針との間で、夫々所要長さに別々に切断して接続するものであるが、使用される輸液ポンプまたは輸液装置の機種によって、各部の間隔および長さが異なるので、その機種に合わせて形成した専用の輸液チューブしか使用できないし、予め各輸液装置の機種に合わせた輸液チューブを種別毎に多数固を分類して保管する必要があり、さらに、緊急の場合には使用する輸液装置と輸液チューブとを間違えることはできないのであるが、医師と看護師との間で意志の疎通により、間違えてやり直しをしなければならないという問題点を有している。
また、前記1、2の公知技術では、流体の流れを止める機構において、ベース(基部)に設けたスライドクランプ(摺動クランプ)を輸液管が閉状態になる位置で輸液装置に取り付けることが必須であり、扉を閉めることによって、摺動クランプを前後方向に移動させて開状態にするというものであり、また、前記第3の公知例においては、摺動クランプを真横方向に移動させて開状態にするというものであり、ドアの開放に先立って、ラッチがはずされるとともに、ラッチ上のフックはスライドクランプ上の突起と係合して、スライドクランプをベース部材から部分的に引張り、それにより管を閉塞するというものであって、前記第3の公知技術を含めて、輸液管を取り付ける前でも後でも、その状態を細かく確認する必要があり、操作性または作業性が悪く、緊急事態の対応に問題点と、輸液管を切断して接続具に接続する作業があるので、製造コストが高くなるという問題点とを有するものである。
さらに、前記第1〜3の公知技術に係る輸液チューブセットにおいては、輸液チューブの接続部やクランプされる部分において、メーカによっては使用する部材、即ち、薬液の流入部または流出部における部材径が異なる場合もあり、それによって使用されるチューブの径も異なる場合があった。その部材の段差およびチューブの径が異なることで、部材の段差またはチューブ径の違いにより、薬液の流入時に、流圧から気泡が発生するという問題点を有している。
従って、公知技術に係る輸液チューブにおいては、輸液チューブの切断と接続具への接続作業を無くして製造コストを下げること、各部材の径の違いがあっても、チューブ径の違いをなくして気泡の発生を防止すると共に、輸液装置への装着時に輸液チューブの状態の細かな確認行為がなくても、常に適正な状態に装着できるようにして、緊急事態に対応できるようにすることに解決課題がある。
本発明は、前記課題を解決する具体的手段として、医療用の輸液ポンプまたは輸液装置に位置決めして取り付けられ、一方の端部に点滴筒が接続され他方の端部にチューブ接続具を介して翼付き針が接続され、中間付近に上部位置決め部材と下部位置決め部材であるカセット部材とを備えた輸液チューブセットであって、前記輸液チューブは、前記点滴筒とチューブ接続具との間は継ぎ目のないチューブを使用し、前記カセット部材は、カセット体と、該カセット体に係合または嵌合して前記輸液チューブに直交する面において、前記ロックレバーが移動する方向に対して斜め方向に移動するカセットクランプとからなり、前記カセットクランプは、前記輸液ポンプまたは輸液装置のドアに設けたロックレバーのロック作用とロック外し作用とによって斜め方向に移動して輸液チューブを開状態および閉状態にすることができる構成にしたことを特徴とする輸液チューブセットを提供するものである。
本発明に係る輸液チューブセットは、前記位置決め部材は、少なくとも一方がスライド可能に配設されていること;および前記ロックレバーは、前記カセットクランプに摺接して移動させるレバーフックと、突起とを有すること、を付加的な要件として含むものである。
本発明に係る輸液チューブセットによれば、点滴筒とチューブ接続具との間は継ぎ目のないチューブを使用することによって、輸液チューブの切断と接続具への接続作業を無くして製造コストを下げること、また、各部材の径の違いがあっても、チューブ径の違いがないので気泡の発生を防止できること、および、カセット部材を構成するカセット体に対して斜め方向に移動するカセットクランプを設けたことにより、従来の真横方向に移動させるよりも少ない力でスムーズに且つ正確に移動させて閉状態および開状態を遂行できると共に、輸液チューブの初期状態、つまり、カセット部材が閉または開のいずれの状態であっても、直ちに輸液装置に取り付けることができ、ロックレバーをロック状態にすることで、必然的に開状態になって使用することができ、安定性と緊急性とに優れるという効果を奏する。
さらに、本発明に係る輸液チューブセットは、点滴筒と羽根付き針との間は、継ぎ目または繋ぎ無しのチューブを使用し、位置決め部材の少なくとも一方をスライド可能に取り付けてあるので、製造が簡単でありコストダウンが図れると共に、輸液装置の取付部への装着または取り外す際に、機種の違い等による種々の確認または操作なしに簡単に且つ正確に取り付け、および取り外しができるという優れた効果を奏する。
本発明の好ましい実施の形態に係る輸液チューブセットの一部を省略して示した正面図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 同実施の形態に係る輸液チューブセットに使用される上部位置決め部材を示すもので、(a)は正面図、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図である。 同輸液チューブセットに使用される下部位置決め部材であるカセット部材を分離して示すもので、(a)はカセット体の平面図、(b)は(a)のC−C線に沿う断面図である。 同カセット部材のカセットクランプを示すもので、(a)は平面図、(b)は(a)のD−D線に沿う断面図、(c)は(b)の要部を拡大して示した断面図である。 同カセット部材の動きを判りやすく示したもので、(a)は輸液チューブの通液位置(開状態)を示し、(b)は止液位置(閉状態)を示した斜視図である。 同実施の形態に係る輸液チューブセットを取り付ける好ましい輸液ポンプまたは輸液装置を示す正面図である。 同輸液ポンプまたは輸液装置において、ドアを開いて輸液チューブセットを取り付ける状況を略示的に示した斜視図である。 同輸液ポンプまたは輸液装置のドアに取り付けられるロックレバーを拡大して示した斜視図である。 ロックレバーをロックする動作に伴うカセット部材の閉状態から開状態の動きを示した説明図である。 同ロックレバーを外す動作に伴うカセット部材の開状態から閉状態の動きを示した説明図である。 同実施の形態に係る輸液チューブセットを輸液ポンプまたは輸液装置に取り付けた状態で、輸液チューブセットの状態が、開状態であっても、閉状態であっても、ドアを閉めてロックレバーをロックすることで輸液チューブセットが正しく動作する状況を示す説明図である。 同実施の形態に係る輸液チューブセットを輸液ポンプまたは輸液装置に取り付けた状態で、(a)の従来例とロックレバーを操作することによるカセット部材のカセットクランプの移動について、a)の従来技術と、(b)の斜め方向に移動させる技術との力学的な比較を示す説明図である。
本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。まず、図1〜図6において、本発明に係る輸液チューブセットは、一本の輸液チューブ1に対して中間付近に、後述する輸液ポンプまたは輸液装置に位置決めして取り付けるための位置決め部材である上部位置決め部材2と下部位置決め部材であるカセット部材3とを設定した間隔に定着またはスライド(摺動)可能に配設(取り付け)したものであり、該輸液チューブ1の一方の端部(上端部)は、ビン針4を備えた点滴筒5の下端連結部6に連結され、他方の端部(下端部)は、チューブ接続具7に接続され、該チューブ接続具7には羽根付き針8が別のチューブ9を介して接続され、これらの各部材を含めて輸液チューブセットを構成するのである。
上記の構成からして、図2に示したように、輸液チューブ1は、点滴筒5とチューブ接続具7との間は継ぎ目のない一本のチューブで構成されており、中間付近の上部位置決め部材2とカセット部材3との定着または配設した位置では、チューブを挿通するだけでチューブを切断して各部材毎に繋ぐ必要はないのである。この場合に、上部位置決め部材2とカセット部材3とに挿通したチューブとが所要の摩擦抵抗があれば、簡単にずれないで設定した位置に一応定着するのである。
上部位置決め部材2は、図3(a)(b)に示したように、上部に輸液ポンプまたは輸液装置の上面に当接する傘状のフランジ2aと、該フランジ2aの下部に凹部2bとが形成され、該フランジ2aを後述する輸液ポンプまたは輸液装置の上面側に設けた取付部に位置合わせしてセットし、輸液装置のドアを閉めることでドアの一部が凹部2bに係合して定着されるのである。さらに、本体部の中間部から下方に滑り止め用の複数のリブ状突起2cを設け、中央部には上下方向に貫通する挿通孔2dが設けられる。この挿通孔2dの内径は、挿通されるチューブの外径と略同じ径に形成されている。
カセット部材3は、カセット体10とカセットクランプ11とから構成されており、カセット体10は、図4(a)(b)に示したように、一方の端部側に輸液ポンプまたは輸液装置への取付部10aが設けられ、他方の端部寄りに輸液チューブ1を挿通する挿通筒10bが設けられると共に、該挿通筒10bの裏面側には所要幅(間隔)で両側の壁部によって斜めに形成したガイド部10cが形成され、裏蓋10dを取り付けることによって前記カセットクランプ11が摺動自在に装着または嵌合される空間部10eが形成される。なお、10fは、裏蓋10dに形成された輸液チューブ1が挿通される切欠部である。
カセットクランプ11は、カセット体10の空間部10eにガイド部10cに沿って摺動自在に装着または嵌合するものであって、該カセットクランプ11には、図5(a)(b)(c)に示したように、一方の端部寄りに輸液チューブ1が遊嵌する孔11aが設けられると共に、該孔11aに緩やかな曲面で連通するスリット状の開口部11bが長さ方向に形成される。そして、両端部側のコーナ部に斜め切り欠いた傾斜状の摺接部11c、11dを対称状態に設けてある。さらに、前記スリット状の開口部11bについては、(b)(c)に示したように、輸液チューブ1が強制的に変形(縮径)して挟み込まれ、閉状態に維持されることから、輸液チューブ1に傷を付けないように、対向する端部が丸みを持って形成されている。
カセット体10に対してカセットクランプ11を装着または嵌合させてカセット部材3とした状態を図6(a)(b)に示してある。即ち、カセット体10の空間部10e、即ち、空間部の両側に形成した斜めのガイド部10cにカセットクランプ11をスライド自在に嵌合し、(a)の状態が挿通筒10bと孔11aとが一致して輸液チューブ1が通液位置(開状態)になっており、その通液位置から(b)の位置にカセットクランプ11をスライドさせると止液位置(閉状態)、即ち、スリット状の開口部11bで輸液チューブ1を強制的に変形させて挟み付ける状態になるので、輸液チューブ1が閉状態になるのである。このカセットクランプ11の移動を行うのは、輸液ポンプまたは輸液装置側に設けられた後述するロックレバーによって行われる。
このような構成を有する本発明の輸液チューブセットを取り付けて使用される一例の輸液ポンプまたは輸液装置としては、例えば、図7に示した輸液装置が好適である。この輸液装置は、本体部12の前面に固定式の制御パネル13と、開閉自在なドア14が取り付けられ、該ドア14には前面側にロックレバー15が操作(前面側に引き上げたり、引き下げて背面側に押し込む)可能に取り付けられ、前記制御パネル13には、制御に必要な設定ボタンや数値の入力ボタン、装置のオン/オフボタン16等、および設定内容と動作状況等が表示される表示部17等が従来例と同様に設けられている。
輸液装置のドア14を開けた内側には、図8に示したように、蠕動ポンプ18が設けられると共に、該蠕動ポンプ18の上下位置に所要間隔を置いて輸液チューブ1が位置決めして取り付けられる取付部19、20が設けられると共に、制御パネル13側の側面にロックレバー15の先端部が係止されるピン状の係止部材21が設けられている。なお、本体部1の側面には、通信ケーブルが接続されるソケット部22が設けられると共に、輸液装置を手軽に持ち運べるように上面側に起伏自在の取っ手部23が設けられており、ドア14の内側には、蠕動ポンプ7と対応する位置に輸液チューブ1を安定状態に押さえて保持する保持部24が設けられ、ロックレバー15が納まる凹部25と、ロックレバー15の自由端部(下端部)に指を掛けて引き上げたり納めたりできる窓部26を設けている。
また、ロックレバー15は、図9に示したように、幅が狭く厚みのある柱状に形成し上方に突出したアーム部27と、該アーム27の下方における1つの側面から張り出して幅が広く厚みが薄い壁状に形成した下方の手掛け部28とを一体的に形成し、アーム部27の先端寄りにドア14に対して回転(操作)可能に取り付けられる軸孔29が設けられると共に、アーム部27の内側に張り出して鉤状の係止部30が一連に形成されている。
手掛け部28の下端内側には、前記アーム部27の位置と略対応する位置にレバーフック31を回転可能に且つ常に水平方向に位置するようにバネ付勢されて取り付けられている。そして、レバーフック31の先端部、即ち、フック部分32は軸に対して斜め方向に形成されている。さらに、手掛け部28の下端内側には逆向きL字状の突起33が前記レバーフック31と同一レベルで平行状態に設けられ、該突起33と前記レバーフック31との間隔は、前記カセット部材3のカセットクランプ11の長さに略対応するものであり、突起33と前記レバーフック31とによって、カセット体10に対してカセットクランプ11を止液位置(閉状態)から通液位置(開状態)および通液位置から止液位置へと摺動させるのである。なお、ロックレバー15は軸孔29を介してピン状の軸部材34でドア3に対して回動操作ができるように取り付けられている。
このような構成を有する輸液ポンプまたは輸液装置に、本発明の輸液チューブセットを取り付ける場合には、図8に示したように、輸液装置における本体部12のドア14を開いて輸液チューブ1をセットする。輸液チューブ1は、予め上部位置決め部材2と下部位置決め部材であるカセット部材3の位置を使用される輸液装置に基づいて設定された位置に配設してあり、カセット部材3のカセットクランプ11も止液位置(閉状態)にセットしてある。そして、上部位置決め部材2は、取付部19に嵌め込むようにして取り付け、カセット部材3は本体部12の内部に形成された取付部20に差し込んで取り付けるのである。
しかしながら、仮に、手違いにより上部位置決め部材2とカセット部材3との間隔が短い場合には、上部位置決め部材2を取付部19に取り付けてからカセット部材3を摘まんで少し引き下げて取付部20に差し込めばよく、間隔が長い場合には、両位置決め部材を取り付けてから、輸液チューブ1を上下に引っ張りさえすればよいのであり、いずれにしても、輸液チューブ1が上下いずれかの位置決め部材との間でずれてくるのである。そのように操作することで、輸液チューブ1は、蠕動ポンプ18の表面に垂直に接して適正に位置決めして取り付けることができるのである。そのようにして、輸液チューブ1を輸液ポンプまたは輸液装置に取り付けた後に、ドア14を閉めて輸液チューブ1を安定した状態に保持し、さらに、ロックレバー15を押し下げる方向に操作し、ロックすることによりドア14を安全に閉成する。
本発明の輸液チューブセットを輸液装置に取り付ける際に、通常は、図10に示したように、カセット部材3が止液位置(閉状態)で取り付けられるが、ロックレバー15を押し下げる方向に操作することにより、カセットクランプ11の傾斜部11cに一方の突起33が当接し、さらに、押し込む力(矢印a)によりカセットクランプ11は、左方向斜め上方に移動(矢印b)し、挿通孔11aとカセット体10の挿通孔10bとが重なる通液位置(開状態)に来て輸液チューブ1の閉状態が解除され薬液が流れる開状態になり、同時に輸液装置の蠕動ポンプ18が作動して適正に薬液を送る状態になるのである。
また、輸液チューブセットを輸液装置から取り外す際には、ドア14を開くためにロックレバー15を外すようにすること、即ち、ロックレバー15を手前に引く操作をすることにより、図11に示したように、レバーフック31のフック部分32がカセットクランプ11の傾斜部11dに作用し、引く力(矢印c)により右方向斜め下方に移動(矢印d)させてスリット状の開口部11bで輸液チューブ1を挟む止液位置(閉状態)に来るので、輸液装置から輸液チューブ1を取り外しても、薬液のフリーフローはなくなるのである。
特に、本発明の輸液チューブセットにおいては、輸液チューブセットを輸液装置に取り付ける際に、図12に示したように、仮に、輸液チューブ1が(a)の開状態、または(b)の閉状態のいずれであっても、輸液装置に取り付けた後に、ロックレバー15を操作してドア14をロックさえすれば、輸液装置に取り付けられた輸液チューブ1は(c)のように、適正に使用できる状態になるのである。従って、緊急使用時等において、輸液チューブセットを輸液装置に取り付け前に、輸液チューブの状態を細かく確認しなくても、取り付け後においては、適正に使用できるのであり、緊急性に優れているのである。
さらに、本発明の輸液チューブセットについて、カセット部材3を止液位置(閉状態)から通液位置(開状態)または開状態から閉状態にする操作において、カセット体10に対してカセットクランプ11を斜め方向に移動させる力学的な説明をすると、図13に示したように、例えば、ロックレバーを操作して、開状態から閉状態にする場合に、従来の真横方向移動を示す(a)においては、カセットクランプ11を横方向に移動させる力Xに対してロックレバーを引く力Yは、概ね3倍の力を要するのに対して、本願発明の斜め方向移動を示す(b)においては、カセットクランプ11を斜め方向に移動させる力Xに対してロックレバーを引く力Yは、概ね1.5倍の力を要するだけで効率がよいばかりでなく、カセットクランプ11の真横移動ストロークSと、斜め移動ストロークSとが移動幅(長さ)が同じであっても、両者の必要とする移動幅については、真横移動の幅Dよりも斜め移動幅Dの方が小さいことが理解でき、それだけ輸液装置の内部空間、ひいては装置全体の幅方向の大きさを僅かでもコンパクトに形成できるというメリットを有するのである。なお、閉状態から開状態にする場合も同様であるので、図示しての説明は省略する。
いずれにしても、ロックレバー15をロックする際に、押す力が突起33を介して、カセットクランプ11を真横方向ではなく斜め方向に押すので、カセットクランプ11は無理なくスムーズに移動して開状態になるし、また、ロックレバー15を外す時に、レバーフック31を介して、引く力がカセットクランプ11に斜め手前方向に付与されるので、カセットクランプ11を無理なくスムーズに移動させて閉状態にできるのである。要するに、液チューブ1に直交する面において、ロックレバー15が移動する方向に対してカセットクランプ11が斜め方向に移動することによって、該カセットクランプ11の開状態と閉状態への移動力を省力化できるのである。



本発明に係る輸液チューブセットは、医療用の輸液ポンプまたは輸液装置12に位置決めして取り付けられ、一方の端部に点滴筒5が接続され他方の端部にチューブ接続具7を介して翼付き針8が接続され、中間付近に上部位置決め部材2と下部位置決め部材であるカセット部材3とを備えた輸液チューブセットであって、前記輸液チューブ1は、前記点滴筒5とチューブ接続具7との間は継ぎ目のないチューブを使用し、前記カセット部材3は、カセット体10と、該カセット体10に係合または嵌合して斜め方向に移動するカセットクランプ11とからなり、前記カセットクランプ11は、前記輸液ポンプまたは輸液装置12のドア14に設けたロックレバー15のロック作用とロック外し作用とによって斜め方向に移動して輸液チューブ1を開状態および閉状態にすることができる構成にしたものであって、継ぎ目のないチューブを使用したことによって、液圧の差による気泡が発生しないばかりでなく、少なくとも前記上部および下部位置決め部材の一方が摺動可能に設けられていることから、仮に、輸液装置12の取付部との位置関係がずれていても、簡単に移動させて正確に取り付けられるので取付作業が著しく容易になり、しかも、輸液チューブセットとしての製造が容易であるから、コストダウンが図れるので、多くの輸液装置用の輸液チューブセットとして広く利用できるのである。
1 輸液チューブ
2 上部位置決め部材
3 カセット部材
4 ビン針
5 点滴筒
6 下端連結部
7 チューブ接続具
8 羽根付き針
9 チューブ
10 カセット体
10a 取付部
10b 挿通筒
10c ガイド部
10d 裏蓋
10e 空間部
10f 切欠部
11 カセットクランプ
11a 孔
11b 開口部
11c、11d 傾斜状の摺接部
12 輸液装置の本体部
13 輸液装置の制御パネル
14 ドア
15 ロックレバー
16 ボタン(設定ボタンや数値の入力ボタンおよび装置のオン/オフボタン等)
17 表示部
18 蠕動ポンプ
19、20 取付部
21 係止部材
22 ソケット部
23 取っ手部
24 保持部
25 凹部
26 窓部
27 アーム
28 手掛け部
29 軸孔
30 係止部
31 レバーフック
32 フック部分
33 突起
34 ピン状の軸

Claims (3)

  1. 医療用の輸液ポンプまたは輸液装置に位置決めして取り付けられ、一方の端部に点滴筒が接続され他方の端部にチューブ接続具を介して翼付き針が接続され、中間付近に上部位置決め部材と下部位置決め部材であるカセット部材とを備えた輸液チューブセットであって、
    前記輸液チューブは、前記点滴筒とチューブ接続具との間は継ぎ目のないチューブを使用し、
    前記カセット部材は、カセット体と、該カセット体に係合または嵌合して前記輸液チューブに直交する面において、前記ロックレバーが移動する方向に対して斜め方向に移動するカセットクランプとからなり、
    前記カセットクランプは、前記輸液ポンプまたは輸液装置のドアに設けたロックレバーのロック作用とロック外し作用とによって斜め方向に移動して輸液チューブを開状態および閉状態にすることができる構成にしたこと
    を特徴とする輸液チューブセット。
  2. 前記位置決め部材は、少なくとも一方がスライド可能に配設されていること
    を特徴とする請求項1に記載の輸液チューブセット。
  3. 前記ロックレバーは、前記カセットクランプに摺接して移動させるレバーフックと、突起とを有すること
    を特徴とする請求項1に記載の輸液チューブセット。
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