以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る島設備は、パチンコ遊技店内のホール等、遊技場の床に固定されるもので、図1、2に示すように、遊技球を遊技媒体として使用して遊技するパチンコ遊技機Pと、メダルを遊技媒体として使用して遊技するスロットマシンS(所謂「パチスロ」と称される遊技機)とから成る遊技機を任意選択的に設置可能とされるとともに、載置手段1と、回収手段4と、分別手段5と、遊技球案内手段6と、メダル案内手段8と、遊技球補給手段11と、メダル補給手段12、操作手段14とを有して構成されている。なお、図中符号13は、遊技者が着座するための遊技機用椅子を示している。
本実施形態に係る島設備は、床面Zに固設されたフレーム部Fを筐体として構成されており、当該フレーム部Fの所定位置には、複数の柱部H1〜H5が取り付けられるとともに、その隣接する柱部Hの間の部位には、載置台3を有した載置手段1が取り付けられている。かかる載置手段1は、図3〜5に示すように、左右一対の側板部2aと、当該側板部2aを連結する下板部2c及び上板部2bとから成る枠体2を有し、載置台3が当該枠体2の所定部位に取り付けられて構成されている。
枠体2は、一対の側板部2aと、一対の側板部2aの下部を互いに連結する下板部2cと、一対の側板部2aの上部を互いに連結する上板部2bとにより略ロ字状に構成されるとともに、載置台3を取り付ける位置には固定板部2dが固定されている。かかる固定板部2dは、上板部2b及び下板部2cと同様、一対の側板部2aを互いに連結するものとされるとともに、載置台3を前後方向第1位置Pb(図4参照)と前後方向第2位置Sb(図5参照)との何れかで固定可能とされている。
より具体的には、本実施形態に係る載置台3は、図18、19に示すように、下側板部3aと上側板部3bとを接合(接着等)させて成るもので、所定位置には、一端側に前進位置用ボルト挿通位置h1及び他端側に後退位置用ボルト挿通位置h2がそれぞれ設定された長孔hが形成されている。なお、同図中符号bは、下側板部3aの突端部及び上面と、上側板部3bの突端部及びその近傍を覆って保護する金属製板材を示している。
そして、固定板部2dには、載置台3の前進位置用ボルト挿通位置h1又は後退位置用ボルト挿通位置h2と合致し得るボルト孔がそれぞれ形成されており、図4に示すように、前進位置用ボルト挿通位置h1と固定板部2dのボルト孔を合致させつつボルトB3を螺合させることにより、載置台3を前後方向第1位置Pbにて固定板部2dに固定させ得るとともに、図5に示すように、後退位置用ボルト挿通位置h2と固定板部2dのボルト孔を合致させつつボルトB3を螺合させることにより、載置台3を前後方向第2位置Sbにて固定板部2dに固定させ得るよう構成されている。
すなわち、本実施形態に係る載置台3は、載置された遊技機(パチンコ遊技機P又はスロットマシンS)に応じて前後方向(図3における紙面垂直方向)に移動して所定位置にて固定可能とされており、パチンコ遊技機Pが載置された状態の前後方向第1位置Pb(図4参照)と、スロットマシンSが載置された状態の前後方向第2位置Sb(図5参照)との間で移動可能とされるとともに、当該前後方向第1位置Pbの方が前後方向第2位置Sbより前方の位置(遊技者側に突出した位置)に設定されている。
また、載置手段1の枠体2を構成する上板部2bは、載置台3に載置された遊技機(パチンコ遊技機P又はスロットマシンS)の上部を支持し得る位置に設定されている。しかして、本実施形態に係る載置手段1は、枠体2に対して載置台3が前後に移動可能とされ、かつ、当該載置台3に載置された遊技機の上部を上板部2bにて支持するものとされている。これにより、載置台3上に載置された遊技機(パチンコ遊技機P又はスロットマシンS)を枠体2に対して確実かつ安定して固定することができる。
さらに、載置手段1の枠体2を構成する側板部2aは、図16、17に示すように、柱部(H1〜H5)に対して幅寸法が異なる幅狭部2aa(幅寸法t1)と幅広部2ab(幅寸法t2)とを有し(具体的には、幅寸法t1<幅寸法t2)、その幅狭部2aaと幅広部2abとの間の境界に段部2acが形成されている。そして、側板部2aにおける幅広部2abは、その幅寸法t2が案内部H2aの幅寸法より若干小さく設定されるとともに、幅狭部2aaには、ガタ防止手段15が配設されている。
一方、載置手段1が取り付けられる柱部(H1〜H5)には、図6に示すように、載置手段1を構成する枠体2の上下方向に対する移動を案内する案内部H2aが形成されている。なお、柱部H2に形成された案内部H2aについて説明するが、他の柱部に形成された案内部も同様の構成である。案内部H2aは、柱部(H1〜H5)の内壁に上下方向に延びて形成された断面コ字状の溝形状から成り、この溝形状に枠体2の側板部2aが上下方向に移動可能に嵌合されることにより、枠体2の上下方向に対する移動を案内し得るようになっている。しかして、載置台3は、載置された遊技機(載置しようとするパチンコ遊技機P又はスロットマシンS)に応じて柱部(H1〜H5)に沿って上下方向に移動可能とされているのである。
また、本実施形態に係る載置台3は、図2に示すように、枠体2と共に上下方向に移動可能とされ、パチンコ遊技機Pが載置された状態の第1位置Paと、スロットマシンSが載置された状態の第2位置Saとの間で移動可能とされるとともに、当該第1位置Paの方が第2位置Saより高い位置に設定されている。すなわち、柱部(H1〜H5)の内壁には、上下一対のボルト及びナット等から成るボス部B1、B2(被係止部)(図10、12参照)が突出形成されており、載置台3を上側のボス部B1に係合することにより、パチンコ遊技機Pが載置された状態の第1位置Paにて載置手段1を固定させ得るとともに、載置台3を下側のボス部B2に係合することにより、スロットマシンSが載置された状態の第2位置Saにて載置手段1を固定させ得るようになっている。
本実施形態に係る載置手段1には、その下板部2cの両端部(左右両端部)にそれぞれ操作手段14が取り付けられている。かかる操作手段14は、柱部(H1〜H5)に形成されたボス部B1又はボス部B2に係止して載置手段1を第1位置Pa又は第2位置Saにて固定させるとともに、所定の操作によって当該係止を解除して当該載置手段1を柱部(H1〜H5)に対して上下方向に移動可能とさせ得るものとされている。
より具体的には、操作手段14は、図7に示すように、下板部2cの下面に固定される筐体Kと、係止部14aと、レバー部14bと、付勢手段としてのコイルスプリング14cとから主に構成されている。係止部14aは、金属製板状部材の一端をプレスにて折り曲げして形成して得られた部位から成り、図9〜12で示すように、ボス部B1及びボス部B2と係合し得る弧状の切欠き14aa、14abを有している。
しかして、本実施形態に係る操作手段14(具体的には、係止部14aが形成された金属製板状部材)は、図8(a)に示すように、係止部14aをボス部B1又はボス部B2(被係止部)に係止させて載置手段1を固定させる係止位置と、図8(b)に示すように、当該係止部14aのボス部B1又はボス部B2(被係止部)に対する係止を解除する解除位置との間で移動し得るよう構成されている。
レバー部14bは、一端に係止部14aが形成された金属製板状部材の他端をプレスにて折り曲げ形成して得られた部位から成り、操作者が把持し、図8(a)中矢印方向(左方向)に引っ張り操作可能なものである。そして、かかるレバー部14bに対する引っ張り操作によって、操作手段14(係止部14aが形成された金属製板状部材)は、図8(a)で示す係止位置から図8(b)で示す解除位置に移動可能とされている。すなわち、レバー部14bを引っ張り操作することにより、係止部14a及びレバー部14bが形成された金属製板状部材は、筐体Kに対して移動し、係止位置から解除位置に至るよう構成されているのである。
筐体Kには、下方に突出した突出部14dが固定されており、この突出部14dとレバー部14bとの間には、コイルスプリング14c(付勢手段)が取り付けられている。すなわち、コイルスプリング14cは、その一端が突出部14dに取り付けられるとともに、他端がレバー部14bに取り付けられており、操作手段14(係止部14aが形成された金属製板状部材)を解除位置(図8(b)参照)から係止位置(図8(a)参照)に付勢し得るようになっている。これにより、レバー部14bに対する引っ張り操作によって、操作手段14(係止部14aが形成された金属製板状部材)を係止位置から解除位置に移動させた後、操作する手を緩めれば、操作手段14(係止部14aが形成された金属製板状部材)が自然と(自動的に)解除位置から係止位置に戻るようになっている。
ところで、柱部(H1〜H5)におけるボス部B1及びボス部B2が形成された部位には、図9〜12に示すように、載置手段1の柱部(H1〜H5)に対する係止を解除するのを規制する規制手段C1、C2が取り付けられている。かかる規制手段C1、C2は、例えば金属製板状部材をプレスにて折り曲げ加工して得られたもので、操作手段14の操作(レバー部14bに対する引っ張り操作)を規制し得るよう構成されている。
具体的には、載置手段1を第2位置Saで固定させるべく、操作手段14の係止部14aを下側のボス部B2に係止させた状態とすると、図9に示すように、係止部14aは、柱部(H1〜H5)と規制手段C2との間の隙間に入り込んだ状態とされる。このとき、図10に示すように、ハッチングで示す規制範囲C2aにおいて係止部14aと規制手段C2が重なり合うこととなり、この状態でレバー部14bを引っ張り操作しても、係止部14aの移動が規制手段C2の規制範囲C2aによって規制されるようになっている。
また、載置手段1を第1位置Paで固定させるべく、操作手段14の係止部14aを上側のボス部B1に係止させた状態とすると、図11に示すように、係止部14aは、柱部(H1〜H5)と規制手段C1との間の隙間に入り込んだ状態とされる。このとき、図12に示すように、ハッチングで示す規制範囲C1a、C1bにおいて係止部14aと規制手段C1が重なり合うこととなり、この状態でレバー部14bを引っ張り操作しても、係止部14aの移動が規制手段C1の規制範囲C1a、C1bによって規制されるようになっている。
しかして、載置手段1が第2位置Saに位置するときは、操作手段14のレバー部14bを操作しない状態で単に上方に移動させることにより、載置手段1を第1位置Paまで移動させることができる。また、載置手段1が第1位置Paに位置するときは、載置手段1(枠体2)を一旦持ち上げ、係止部14aを規制手段C1の規制範囲C1a、C1bより上方の位置とした後、レバー部14bを引っ張り操作すれば、ボス部B1との係止が解かれるので、載置手段1を第2位置Saまで移動させることができる。
さらに、本実施形態に係る規制手段C1には、干渉防止部C1cが一体形成されている。かかる干渉防止部C1cは、規制手段C1の一部をプレス等にて成形して得られたテーパ状の部位(下方から上方に向かって上り勾配の部位)から成り、載置手段1が上方(上側のボス部B1)に向かって移動する際、操作手段14の係止部14aと当接して当該係止部14aを解除位置(図9、11中左側)に向かって移動させ得るものである。
具体的には、載置手段1を上方に向かって移動する過程において、係止部14aが干渉防止部C1cに至り、解除位置に向かう方向に押圧されるとともに、その状態から更に載置手段1を上方に移動させると、干渉防止部C1cのテーパ面の傾斜角度に応じて係止部14aも更に解除位置に向かって移動する。そして、係止部14aがボス部B1の突端よりも解除位置側(図11中左側)に位置すると、干渉防止部C1cの終端に至るとともに、係止部14aがボス部B1より上方に位置するようになっている。これにより、操作手段14が上方に移動する際、係止部14aにおける切欠き14aa、14abが形成されない側にボス部B1が干渉してしまうのを防止することができるとともに、係止部14aの切欠き14aa、14abにてボス部B1に係止させることができる。
さらに、本実施形態においては、図14に示すように、載置手段1が所定高さに固定された状態で柱部(H1〜H5)との間の隙間(枠体2を構成する側板部2aと柱部(H1〜H5)との間の隙間)により生じるガタを防止するガタ防止手段15を具備している。すなわち、枠体2を構成する側板部2aは、既述の如く、その幅寸法が柱部(H1〜H5)における案内部H2aの幅寸法より小さく設定された幅狭部2aaを有しており、当該側板部2aと案内部H2aとの間の隙間にガタ防止手段15が位置しているのである。
より具体的には、本実施形態に係るガタ防止手段15は、枠体2の側板部2aに形成されたもので、図13に示すように、側板部2aの所定部位(幅狭部2aa)に取り付けられる揺動軸15bを中心として揺動可能なアーム部15aと、アーム部15aに形成されるとともに、操作者が把持し得る把持部15aaと、アーム部15aに形成された突出部16と、突出部16の突端側に形成されたテーパ面から成る楔状部位16aとから主に構成されている。
アーム部15a、把持部15aa及び突出部16は、所定の樹脂材を成形して成る樹脂成形部品から成るものとされている。しかして、突出部16は、側板部2aから案内部H2aに向かって突出形成されており、その突端側の一部である楔状部位16aを枠体2の側板部2aと柱部(H1〜H5)の案内部H2aとの間に挿入させることによりガタを防止するよう構成されている。
本実施形態に係るガタ防止手段15によれば、突出部16の突端側に形成された楔状部位16aを枠体2の側板部2aと柱部(H1〜H5)の案内部H2aとの間に挿入させるので、楔効果によって枠体2を柱部(H1〜H5)に強固且つ確実に固定させることができ、載置手段1を任意高さで固定させた状態において枠体2に生じるガタをより確実に防止することができる。
特に、本実施形態に係るガタ防止手段15は、所定の弾性部材(本実施形態においては硬質の樹脂材)を成形して成る(樹脂成形部品から成る)から成るので、楔状部位16aを枠体2の側板部2aと柱部(H1〜H5)の案内部H2aとの間に挿入させることにより、楔効果に加えて、弾力による復元力(反発力)を付与させることができ、より一層確実に載置手段1を任意高さで固定させた状態において枠体2に生じるガタを防止することができる。なお、所定の樹脂材に代えて、他の弾性部材から成るものとしてもよく、或いは弾性部材に代えて、他の材料から成る部材(所定の金属製部品等)であってもよい。なお、金属製部品から成るものとすれば、弾力による効果について乏しいものの、楔効果をより確実に発揮させることができる。
なお、本実施形態に係る突出部16は、側板部2aの所定部位に取り付けられる揺動軸15bを中心として揺動可能なアーム部15aに形成されるとともに、図15に示すように、操作者が把持部15aaを把持しつつ当該アーム部15aを揺動操作することにより、突出部16(楔状部位16a)が案内部H2aと当接する当接位置(図中2点鎖線で示した位置)と、当該突出部16(楔状部位16a)が案内部H2aから離間した離間位置(図中実線で示した位置)との間で移動可能とされている。
すなわち、載置手段1を柱部(H1〜H5)に沿って上下に移動させる際には、突出部16(楔状部位16a)を離間位置として枠体2の円滑な移動を行わせるとともに、載置手段1を所定位置にて固定させた際(操作手段14の係止部14aをボス部B1又はボス部B2に係止させた際)には、アーム部15aを揺動操作して突出部16(楔状部位16a)を当接位置とすることにより、枠体2に生じるガタを防止するのである。なお、突出部16が当接位置に至る過程において、弾力により撓み得るので、アーム部15aの揺動操作をより円滑かつ容易に行わせることができる。
なお、本実施形態に係る島設備は、載置手段1の移動許容範囲を超えて上方へ移動するのを規制(すなわち、載置手段1が第1位置Paから更に上方に移動してしまうのを規制)するストッパ17を具備している。かかるストッパ17は、図6、16、17に示すように、柱部H2に突出形成され、載置手段1が第1位置Paから更に上方に移動(移動許容範囲を超えて上方へ移動)しようとした際、側板部2aの所定位置(本実施形態においては段部2ac)に干渉することで当該載置手段1の更なる上方への移動を規制するものとされている。
また、既述したように、本実施形態に係る載置手段1を構成する側板部2aは、柱部H2に対して幅寸法が異なる幅狭部2aaと幅広部2abとを有し、その幅狭部2aaと幅広部2abとの間の境界に形成された段部2acがストッパ17と干渉し得るよう構成されている。このストッパ17は、例えば略円筒状に成形された樹脂製部材から成るものとされており、ボルト等の汎用的な締結手段にて柱部H2の所定部位(図16、17参照)に固定されている。
以上のように、本実施形態に係る載置台3は、パチンコ遊技機Pを載置させる際は、固定板部2dに対して前後方向第1位置Pbに固定されるとともに、柱部(H1〜H5)に対して上側の位置である第1位置Paに固定され、かつ、スロットマシンSを載置させる際は、固定板部2dに対して前後方向第2位置Sbに固定されるとともに、柱部(H1〜H5)に対して下側の位置である第2位置Saに固定されるのである。そして、前後方向第1位置Pbの方が前後方向第2位置Sbより前方の位置(遊技者側に突出した位置)に設定されているとともに、第1位置Paの方が第2位置Saより高い位置に設定されている。
また、本実施形態に係る載置手段1は、図1に示すように、1つの載置台3に複数のパチンコ遊技機P又は複数のスロットマシンS(本実施形態においては、2台のパチンコ遊技機P又は2台のスロットマシンS)を載置させるように設定されている。すなわち、載置台3を遊技機が複数台設置できる幅寸法とすることで、1つの載置台3に同種の遊技機(パチンコ遊技機P又はスロットマシンS)を複数設置することができ、島設備に必要とされる柱部の数を低減させることができるのである。なお、本実施形態においては、1つの載置台3に対して同種の遊技機が2台設置されているが、3台以上の同種の遊技機を設置するようにしてもよい。
しかるに、本実施形態に係る島設備においては、同種の遊技機を複数台設置可能な載置手段1に加え、図20に示すように、遊技機を1台載置可能な載置手段1’(一対の側板部2’aと、下板部2’c及び上板部2’bと、固定板部2’dとを有する載置手段1’)が取り付けられている。かかる載置手段1’は、載置台3’の幅寸法が遊技機1台分に設定された点においては幅寸法が遊技機2台分に設定された載置手段1と相違するものの、その他においては、上記した載置手段1と同様の構成及び機能を有するものである。
回収手段4は、一方の島端から他方の島端に向かって延設され、パチンコ遊技機P及びスロットマシンSから排出される遊技球及びメダルを混在させつつ回収可能なもので、図1に示すように、島設備の長手方向に沿って延設された搬送コンベアにて構成されている。かかる回収手段4は、図21〜25に示すように、搬送ベルトc1と、搬送ベルトc1を駆動させる駆動手段としてのモータM1と、搬送ベルトc1を無端状に懸架する駆動ローラP1及び従動ローラP2とを有して構成されている。
搬送ベルトc1は、樹脂部品を長手方向に複数組み合わせた無端状部材から成るもので、図23に示すように、その搬送面には、搬送部e及び孔部gが形成されている。そして、パチンコ遊技機P及びスロットマシンSから排出されて搬送ベルトc1に至った遊技球y及びメダルqは、同図に示すように、当該搬送ベルトc1の回動方向に搬送されることとなる。また、搬送ベルトc1は、駆動ローラP1と従動ローラP2とに懸架された状態において、遊技球(遊技媒体)の搬送方向に回動する往動部α(上方に位置する部位)と当該搬送方向とは逆方向に回動する復動部β(下方に位置する部位)とを有している。
板材fは、搬送ベルトc1の延設方向に沿って配設され、当該搬送ベルトc1における往動部αの下面を支持するためのもので、当該板材fの上面faにおいて搬送ベルトc1の往動部αが摺動し得るよう構成されている。なお、本実施形態に係る板材fは、搬送ベルトc1の延設方向に亘って複数配設されるとともに、隣接する板材fの間には隙間が形成されている。これにより、搬送ベルトc1(往動部αの下面)と板材fの上面faとの間に入り込んだ遊技球(遊技媒体)を当該隙間から下方に落下させることができる。
駆動ローラP1は、搬送ベルトc1の一端側に配設され、モータM1の出力軸M1aと連結されて当該モータM1の駆動力を搬送ベルトc1に伝達し得るもので、本実施形態においては、図24に示すように、周方向に複数の凸部P1aが形成されたスプロケットから成る。なお、本実施形態に係る凸部P1aは、駆動ローラP1の外周面において周方向に亘って2列形成されており、当該駆動ローラP1が回転して各凸部P1aが搬送ベルトc1の孔部gに順次嵌合することで、モータM1の駆動力が伝達され得るようになっているが、周方向に亘って1列、或いは3列以上形成されたものであってもよい。
従動ローラP2は、搬送ベルトc1の他端側(駆動ローラP1とは反対側)に配設されて駆動ローラP1との間で当該搬送ベルトc1を懸架させるもので、本実施形態においては、図25に示すように、側面が平滑な(すなわち、凸部又は凹部等が形成されない)円筒状部材から成る。しかして、搬送ベルトc1が回動すると、その往動部αが駆動ローラP1に向かって移動するとともに、復動部βが従動ローラP2に向かって移動するようになっている。
ここで、本実施形態に係る回収手段4は、図2に示すように、島内の幅方向に対して略中央で延設されている。すなわち、回収手段4は、島設備の一方の面に設置された遊技機(例えば、同図に示すように、左側の面に設置されたパチンコ遊技機P)との間の離間寸法と、他方の面に設置された遊技機(例えば、同図に示すように、右側の面に設置されたスロットマシンS)との間の離間寸法とが略同一とされつつ島設備の長手方向に延設されているのである。
回収手段4の上部には、図2に示すように、パチンコ遊技機Pから排出された遊技球を回収手段4まで案内する遊技球案内手段6と、スロットマシンSから排出されたメダルを回収手段4まで案内するメダル案内手段8とが配設されている。かかる遊技球案内手段6は、パチンコ遊技機Pにおける排出部から排出された遊技球を受けつつ回収手段4まで案内する成形品から成るとともに、メダル案内手段8は、載置手段3の切欠きkに取り付けられ、スロットマシンSにおける排出部から排出されたメダルを受けつつ回収手段4まで案内する成形品から成る。
本実施形態に係る島設備の一方の端部(遊技球及びメダルが搬送される側)には、図1に示すように、補給装置Gが設置されている。かかる補給装置Gは、図26に示すように、分別手段5と、遊技球揚送手段9と、メダル揚送手段10と、玉磨き手段18と、遊技球補給用タンク19と、メダル補給用タンク20とを有して構成されている。なお、同図中符号21は、隣接する島設備との間でメダルを移送させるためのメダル渡り手段を示している。
ここで、分別手段5は、回収手段4で回収された遊技球とメダルとを分別し得るもので、図27、28に示すように、回収手段4で回収したメダル及び遊技球を転動及び滑動させ得るととともに、その転動する遊技球が落下可能、且つ、滑動するメダルが落下不可能な落下孔31aが形成されたシュート31と、該シュート31で滑動したメダルを終端(搬送終端)まで搬送可能、且つ、遊技球を終端(搬送終端)まで搬送不可能とされた搬送ベルト33とを有して構成されている。
具体的には、シュート31は、回収手段4の終端(搬送終端)に配設されるとともに、当該回収手段4から搬送ベルト33の始端(搬送始端)に向かって下方に傾斜した傾斜部31bを有している。また、落下孔31aは、シュート31の上面から裏面に貫通した孔から成り、上面にて転動する遊技球を落下可能とされつつメダルを落下させない大きさ及び寸法とされている。
搬送ベルト33は、ローラR1、R2及びR3に無端状に懸架されて回動可能とされている。本実施形態に係る搬送ベルト33は、ローラR1からローラR2における搬送面が所定角度上方に向かって傾斜した状態で回動可能に配設されるとともに、当該搬送面には、メダルを係止して搬送し得る突起33aが形成されている。また、搬送ベルト33の上方には、カバー部材34が配設されており、その一部には、突起33aにて係止されつつ搬送ベルト33で搬送されたメダルを通過可能とされつつ遊技球を通過させない大きさ及び寸法の通過孔34aが形成されている。
さらに、シュート31の下方であって搬送ベルト33の始端側(搬送始端側)には、落下孔31aから落下した遊技球、及び搬送ベルト33の傾斜面を転がり落ちた遊技球を受けて分別手段5から排出させるための遊技球排出路36が形成されているとともに、ローラR2の近傍には、搬送ベルト33にて搬送されて通過孔34aを通過したメダルを分別手段5から排出させるためのメダル排出路35が形成されている。しかして、回収手段4にて回収された遊技球及びメダルがシュート31に至り、遊技球が落下孔31aから落下して遊技球排出路36に至るよう構成されており、搬送ベルト33を回動させておくことにより、落下孔31aで落下しなかった遊技球が落下孔31aで落下した遊技球と同様に遊技球排出路36から排出されるとともに、通過孔34aを通過したメダルが搬送ベルト33の終端(搬送終端)に至り、メダル排出路35から排出されるようになっている。
一方、図26に示すように、遊技球排出路36は玉磨き手段18まで延設されており、当該遊技球排出路36を通って排出された遊技球が玉磨き手段18に至るよう構成されている。この玉磨き手段18は、遊技球の表面を磨くためのもので、表面が磨かれた遊技球は、遊技球揚送手段9に移送されて上方に向かって揚送されるようになっている。また、メダル排出路35はメダル揚送手段10まで延設されており、当該メダル排出路35を通って排出されたメダルが上方に向かって揚送されるようになっている。なお、遊技球揚送手段9の上端部には、遊技球補給用タンク19が配設されており、揚送された遊技球が遊技球補給用タンク19にて収容されるとともに、メダル揚送手段10の上端部には、メダル補給用タンク20が配設されており、揚送されたメダルがメダル補給用タンク20にて収容されるよう構成されている。
遊技球揚送手段9は、上述したように、分別手段5で分別されて遊技球排出路36から排出された遊技球を揚送するものであり、メダル揚送手段10は、分別手段5で分別されてメダル排出路35から排出されたメダルを揚送するためのものである。そして、これら遊技球揚送手段9及びメダル揚送手段10にて揚送された遊技球及びメダルは、それぞれ遊技球補給手段11及びメダル補給手段12に至るようになっている。
遊技球補給手段11及びメダル補給手段12は、島設備の上部において当該島設備の長手方向に沿って延設され、遊技球揚送手段9で揚送されて遊技球補給用タンク19に収容された遊技球、及びメダル揚送手段10で揚送されてメダル補給用タンク20に収容されたメダルを搬送可能とされたもので、図29、30に示すように、左右に並設された搬送コンベアから成る。すなわち、図30に示すように、搬送コンベアを構成する本体f1の略中央に仕切り部材f2を取り付けるとともに、当該仕切り部材f2で隔成された同図右側の部位を遊技球を搬送するための遊技球補給手段11とし、同図左側の部位をメダルを搬送するためのメダル補給手段12としているのである。
遊技球補給手段11は、パチンコ遊技機Pに遊技球を補給するためのもので、図1に示すように、モータM3の出力軸と連結された駆動プーリP5と従動プーリP6との間に懸架されつつ回動可能な無端状の搬送ベルト11aを有して構成されている。また、本体f1の側面(図29、30中右側の側面)には、当該図29、30に示すように、延設部f3が形成されており、当該延設部f3の縁部には側壁が立設されており、その側壁には、図29に示すように、複数の開口部t1が形成されている。
かかる開口部t1は、遊技機(パチンコ遊技機P及びスロットマシンS)が設置される部位に対応した位置にそれぞれ形成されており、パチンコ遊技機Pが設置される部位に対応した開口部t1には、パチンコ遊技機Pに遊技球を案内する第1案内手段A1が取り付け可能とされている。この第1案内手段A1は、図31に示すように、パチンコ遊技機Pまで延設された案内部材D1(例えば蛇腹状部材)が取り付けられており、延設部f3を転がった遊技球を受け得るとともに、その遊技球を案内部材D1を介してパチンコ遊技機Pまで案内し得るよう構成されている。
メダル補給手段12は、スロットマシンSにメダルを補給するためのもので、図1に示すように、モータM3の出力軸と連結された駆動プーリP5と従動プーリP6との間に懸架されつつ回動可能な無端状の搬送ベルト12aを有して構成されている。すなわち、遊技球補給手段11及びメダル補給手段12は、駆動源としてのモータM3を共用しつつそれぞれ独立した搬送ベルト11a、12aを有しているのである。なお、遊技球補給手段11及びメダル補給手段12のそれぞれにモータ等の駆動源を配設し、搬送ベルト11a、12aをそれぞれ回動させるようにしてもよい。
また、本体f1の側面(図29、30中左側の側面)には側壁が立設されており、その側壁には、図29に示すように、複数の開口部t2が形成されている。かかる開口部t2は、遊技機(パチンコ遊技機P及びスロットマシンS)が設置される部位に対応した位置にそれぞれ形成されており、パチンコ遊技機Pが設置される部位に対応した開口部t2には、蓋部Iが取り付けられるとともに、スロットマシンSが設置される部位に対応した開口部t2には、スロットマシンSにメダルを案内する第2案内手段A2が取り付け可能とされている。
この第2案内手段A2は、図32に示すように、スロットマシンSまで延設された案内部材D2(例えば蛇腹状部材)が取り付けられており、振り分け手段Eにて振り分けられたメダルを受け得るとともに、そのメダルを案内部材D2を介してスロットマシンSまで案内し得るよう構成されている。かかる振り分け手段Eは、振り分け板材Eaと、通電により作動して振り分け板材Eaを上下動させるソレノイドEbとを有しており、当該振り分け板材EaがソレノイドEbの作動により下降(図32における2点鎖線で示す状態から実線で示す状態に移動)すると、搬送ベルト12aに近接し、当該搬送ベルト12aにて搬送されるメダルが第2案内手段A2側に至るようになっている。しかして、所望の振り分け手段EにおけるソレノイドEbを選択的に通電することにより、搬送ベルト12aにて搬送される過程のメダルを第2案内手段A2によりスロットマシンSまで案内して補給することが可能とされている。
上記したように、本実施形態に係る島設備においては、遊技球補給手段11からパチンコ遊技機Pに遊技球を案内する第1案内手段A1と、メダル補給手段12からスロットマシンSにメダルを案内する第2案内手段A2とを有するとともに、設置される遊技機(パチンコ遊技機P又はスロットマシンS)に応じて第1案内手段A1及び第2案内手段A2が遊技球補給手段11又はメダル補給手段12の任意位置に設置可能とされている。
しかるに、遊技球補給手段11にてパチンコ遊技機Pに補給された遊技球は、当該パチンコ遊技機Pにて遊技媒体として使用された後、回収手段4にて再び回収されることとなり、島設備内において循環することとなる。また、メダル補給手段12にてスロットマシンSに補給されたメダルは、当該スロットマシンSにて遊技媒体として使用された後、回収手段4にて再び回収されることとなり、島設備内において循環することとなる。
上記実施形態に係る島設備によれば、一方の島端から他方の島端に向かって延設され、パチンコ遊技機P及びスロットマシンSから排出される遊技球及びメダルを混在させつつ回収可能な回収手段4と、回収手段4で回収された遊技球とメダルとを分別し得る分別手段5とを具備したので、遊技球とメダルとを混在させて回収することができるとともに、遊技球及びメダルを一つの回収手段で回収することができる。したがって、解体することなくパチンコ遊技機P及びスロットマシンSのどちらも設置することができるとともに、簡易な構成で遊技球及びメダルを回収することができる。
また、本実施形態に係る回収手段4は、島内の幅方向に対して略中央で延設されたので、パチンコ遊技機P又はスロットマシンSの何れが設置された場合であっても、当該パチンコ遊技機P及びスロットマシンSのそれぞれから排出された遊技球及びメダルを回収手段4にて確実かつ円滑に回収させることができる。さらに、本実施形態によれば、分別手段5で分別された遊技球を揚送する遊技球揚送手段9と、該遊技球揚送手段9で揚送された遊技球をパチンコ遊技機Pに補給する遊技球補給手段11と、分別手段5で分別されたメダルを揚送するメダル揚送手段10と、該メダル揚送手段10で揚送されたメダルをスロットマシンSに補給するメダル補給手段12とを具備したので、分別手段5で分別された遊技球及びメダルをそれぞれ確実且つ円滑にパチンコ遊技機P及びスロットマシンSに補給することができる。
またさらに、本実施形態に係る分別手段5は、回収手段4で回収したメダル及び遊技球を転動及び滑動させ得るともに、その転動する遊技球が落下可能、且つ、滑動するメダルが落下不可能な落下孔31aが形成されたシュート31と、該シュート31で滑動したメダルを終端まで搬送可能、且つ、遊技球を終端まで搬送不可能とされた搬送ベルト33とを具備したので、遊技球とメダルとを混在させて回収することができるとともに、遊技球及びメダルを一つの回収手段4で回収することができ、且つ、シュート31及び搬送ベルト33によって遊技球とメダルとを効率よく分別することができる。したがって、解体することなくパチンコ遊技機P及びスロットマシンSのどちらも設置することができるとともに、簡易な構成で遊技球及びメダルを回収した後、効率よく遊技球とメダルとを分別することができる。
また、本実施形態に係る搬送ベルト33は、その搬送面が所定角度上方に向かって傾斜した状態で回動可能に配設されるとともに、当該搬送面には、メダルを係止して搬送し得る突起33aが形成されたので、遊技球とメダルとをより確実に分別することができる。さらに、本実施形態によれば、落下孔31aから落下した遊技球を排出する遊技球排出路36と、通過孔34aを通過し、搬送ベルト33でその終端まで搬送されたメダルを排出するメダル排出路35とを具備するとともに、当該遊技球排出路36が搬送ベルト33の始端側に配設されて当該搬送ベルト33の搬送面を転動した遊技球を受け得るので、分別手段5で分別した遊技球及びメダルを確実に振り分けることができる。
なお、本実施形態においては、遊技機を載置可能な載置台3を有するとともに、該載置台3に載置される遊技機に応じて上下方向に移動可能とされ、かつ、所定高さにて固定可能とされた載置手段1を具備したので、パチンコ遊技機P及びスロットマシンSを低コストにて任意に設置することができるとともに、島設備を解体することなくパチンコ遊技機P及びスロットマシンSのどちらも設置することができる。また、パチンコ遊技機Pの設置及びスロットマシンSの設置を共用し得るので、パチンコ遊技機PとスロットマシンSとを混合させつつそれぞれを規定の設置状態にて容易かつ円滑に設置することができる。
特に、本実施形態に係る載置台3は、パチンコ遊技機Pが載置された状態の第1位置Paと、スロットマシンSが載置された状態の第2位置Saとの間で移動可能とされるとともに、当該第1位置Paの方が第2位置Saより高い位置に設定されたので、パチンコ遊技機PとスロットマシンSとを混合させつつそれぞれを規定の設置状態にて円滑かつ確実に設置することができる。
さらに、本実施形態において、パチンコ遊技機Pの方がスロットマシンSより上方の位置に載置されたので、パチンコ遊技機PとスロットマシンSとを混合させつつそれぞれを規定の設置状態にて容易かつ円滑に設置することができる。すなわち、島設備に設置される遊技機においては、パチンコ遊技機Pに対する操作位置(ハンドル位置)はスロットマシンSに対する遊技位置(押圧ボタン位置)より高い位置にあり、パチンコ遊技機Pの方がスロットマシンSより上方の位置にて遊技されるので、その遊技位置に応じた規定の設置状態とすることができるのである。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、載置手段1について、遊技機を載置可能とされるとともに載置される遊技機に応じて上下方向に移動して所定高さに固定可能な載置台3を有するものであれば足り、例えば第1位置と第2位置との間の他、他の位置にも移動可能な載置台を有するものとしてもよい。なお、本実施形態に係る載置台3は、載置される遊技機に応じて前後方向に移動して所定位置にて固定可能とされているが、前後方向に移動せず、専ら上下方向に移動して所定高さに固定可能なものとしてもよい。