以下の実施例は、本発明の構成要素と特徴を所定の形態で結合したものである。各構成要素又は特徴は、特別の言及がない限り、選択的なものと考えてもよい。各構成要素又は特徴は、他の構成要素又は特徴と結合していない形態で実施してもよいし、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成してもよい。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更してもよい。ある実施例の一部の構成又は特徴は、他の実施例に含まれてもよいし、他の実施例の対応する構成又は特徴に置き換えてもよい。
本明細書において、本発明の実施例を、基地局と端末との間のデータ送受信の関係を中心に説明する。ここで、基地局は、端末と通信を直接行うネットワークの終端ノード(terminal node)としての意味を持つ。本明細書において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によっては基地局の上位ノードによって行われることもある。
すなわち、基地局を含めた複数のネットワークノードからなるネットワークにおいて端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、又は基地局以外の他のネットワークノードによって行われ得ることは明らかである。「基地局(Base Station、BS)」は、固定局、ノードB(Node B)、進化ノードB(eNode B、eNB)、アクセスポイント(AP)、遠隔無線装置(Remote Radio Head、RRD)、送信ポイント(TP)、受信ポイント(RP)などの用語に置き換えてもよい。中継器は、リレーノード(RN)、RS(Relay Station)などの用語に置き換えてもよい。また、「端末(Terminal)」は、ユーザ装置(User Equipment、UE)、移動機(Mobile Station、MS)、移動加入者局(Mobile Subscriber Station、MSS)、加入者局(Subscriber Station、SS)などの用語に置き換えてもよい。
以下の説明で使われる特定用語は、本発明の理解を助けるために提供されるものであり、このような特定用語の使用は、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で他の形態に変更してもよい。
場合によって、本発明の概念があいまいになることを避けるために、公知の構造及び装置は省略されるか、又は各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で図示されることがある。また、本明細書を通じて同一の構成要素には同一の図面符号を付して説明する。
本発明の実施例は、無線接続システムであるIEEE802システム、第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)システム、3GPP長期進化システム(LTE)及び高度LTEシステム(LTE−A)、及び3GPP2システムの少なくとも一つに開示された標準文書によってサポートされる。すなわち、本発明の実施例において、本発明の技術的思想を明確にするために説明を省いた段階又は部分は、上記の文書によってサポートされる。また、本明細書において開示している用語はいずれも上記の標準文書によってサポートされている。
以下の技術は、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、単一搬送周波数分割多元接続(SC−FDMA)などのような様々な無線接続システムにおいて用いることができる。CDMAは、はん用地上無線接続(UTRA)又はCDMA2000のような無線技術によって具現することができる。TDMAは、GSM(登録商標)/一般パケット無線サービス(GPRS)/GSM(登録商標)進化用強化データ速度(EDGE)のような無線技術によって具現することができる。OFDMAは、IEEE802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802−20、進化UTRA(E−UTRA)などのような無線技術によって具現することができる。UTRAははん用移動体通信システム(UMTS)の一部である。3GPP LTEは、E−UTRAを使用する進化UMTS(E−UMTS)の一部であり、下りリンクにおいてOFDMAを採用し、上りリンクにおいてSC−FDMAを採用する。LTE−Aは、3GPP LTEの進化形である。WiMAXは、IEEE802.16e規格(Wireless MAN−OFDMA Reference System)及び進化したIEEE802.16m規格(Wireless MAN−OFDMA Advanced system)によって説明することができる。明確性のために、以下では3GPP LTE及び3GPP LTE−Aシステムを中心に説明するが、本発明の技術的思想がこれに制限されることはない。
図1は、無線フレームの構造を説明するための図である。
セルラOFDM無線パケット通信システムにおいて、上り/下りリンクデータパケット送信はサブフレーム単位に行われ、1サブフレームは、複数のOFDMシンボルを含む一定の時間区間と定義される。3GPP LTE標準では、周波数分割2重通信(FDD)に適用可能なタイプ1無線フレーム構造と、時分割2重通信(TDD)に適用可能なタイプ2無線フレーム構造とをサポートする。
図1(a)は、タイプ1無線フレーム構造を示す図である。下りリンク無線フレームは10個のサブフレームで構成され、1個のサブフレームは時間領域(time domain)において2個のスロットで構成される。1個のサブフレームを送信するために掛かる時間を送信時間間隔(TTI)という。例えば、1サブフレームの長さは1msであり、1スロットの長さは0.5msであってもよい。1スロットは時間領域において複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロック(RB)を含む。3GPP LTEシステムでは、下りリンクでOFDMAを用いるため、OFDMシンボルが1シンボル区間を表す。OFDMシンボルはSC−FDMAシンボル又はシンボル区間と呼ばれることもある。リソースブロック(RB)はリソース割当単位であり、1スロットにおいて複数の連続した副搬送波を含むことができる。
1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、循環プレフィクス(Cyclic Prefix、CP)の構成によって異なることがある。CPには拡張CP(extended CP)及び正規CP(normal CP)がある。例えば、OFDMシンボルが正規CPによって構成された場合、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は7個であってもよい。OFDMシンボルが拡張CPによって構成された場合、1OFDMシンボルの長さが増加するため、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、正規CPの場合に比べて少ない。拡張CPの場合、例えば、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は6個であってもよい。端末が高速で移動する場合などのようにチャネル状態が不安定な場合には、シンボル間干渉をより減らすために拡張CPを用いることができる。
正規CPが用いられる場合、1スロットは7個のOFDMシンボルを含み、1サブフレームは14個のOFDMシンボルを含む。このとき、各サブフレームにおける先頭2個又は3個のOFDMシンボルは物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)に割り当て、残りのOFDMシンボルは物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)に割り当てることができる。
図1(b)は、タイプ2無線フレームの構造を示す図である。タイプ2無線フレームは、2個のハーフフレームで構成され、各ハーフフレームは、5個のサブフレーム、下りリンクパイロット時間スロット(DwPTS)、保護区間(GP)、及び上りリンクパイロット時間スロット(UpPTS)で構成され、一つのサブフレームは2個のスロットで構成される。DwPTS、GP及びUpPTSで構成されるサブフレームを、特別サブフレームと呼ぶことができる。DwPTSは、端末での初期セル探索、同期化又はチャネル推定に用いられる。UpPTSは、基地局でのチャネル推定及び端末の上り送信同期を取ることに用いられる。保護区間は、上りリンクと下りリンクとの間の下りリンク信号の多重経路遅延によって生じる上りリンク上の干渉を除去するための区間である。一方、無線フレームのタイプにかかわらず、1個のサブフレームは2個のスロットで構成される。
無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、又はスロットに含まれるシンボルの数は様々に変更することができる。
図2は、下りリンクスロットにおけるリソースグリッドを示す図である。
同図では、1下りリンクスロットが時間領域で7個のOFDMシンボルを含み、1RBが周波数領域で12個の副搬送波を含むとしているが、本発明はこれに制限されない。例えば、正規CPの場合では1スロットが7 OFDMシンボルを含むが、拡張CPでは1スロットが6 OFDMシンボルを含むことができる。リソースグリッド上の各要素をリソース要素と呼ぶ。1リソースブロックは12×7個のリソース要素を含む。下りリンクスロットに含まれるリソースブロックの個数NDLは、下りリンク送信帯域幅に依存する。上りリンクスロットの構造は下りリンクスロットの構造と同一であってもよい。
図3は、下りリンクサブフレームの構造を示す図である。
1サブフレーム内で第一のスロットの先頭における最大3個のOFDMシンボルは、制御チャネルが割り当てられる制御領域に該当する。残りのOFDMシンボルは、PDSCHが割り当てられるデータ領域に該当する。
3GPP LTEシステムで用いられる下り制御チャネルには、例えば、物理制御フォーマット指示子チャネル(PCFICH)、PDCCH、物理HARQ指示子チャネル(PHICH)などがある。PCFICHは、サブフレームの最初のOFDMシンボルで送信され、サブフレーム内の制御チャネル送信に用いられるOFDMシンボルの個数に関する情報を含む。PHICHは、上り送信の応答としてHARQ ACK/NACK信号を含む。PDCCHで送信される制御情報を、下りリンク制御情報(DCI)という。DCIは、上りリンク又は下りリンクスケジュール情報を含むか、又は任意の端末グループに対する上り送信電力制御命令を含む。PDCCHは、下り共有チャネル(DL−SCH)のリソース割当及び送信フォーマット、上り共有チャネル(UL−SCH)のリソース割当情報、呼出しチャネル(PCH)の呼出し情報、DL−SCH上のシステム情報、PDSCH上で送信されるランダム接続応答(Random Access Response)のような上位層制御メッセージのリソース割当、任意の端末グループ内の個別端末に対する送信電力制御命令のセット、送信電力制御情報、IP電話(VoIP)の活性化などを含むことができる。複数のPDCCHが制御領域内で送信され、端末は複数のPDCCHを監視することもできる。
PDCCHは一つ以上の連続する制御チャネル要素(CCE)の組合せ(aggregation)で送信される。CCEは、無線チャネルの状態に基づく符号化速度でPDCCHを提供するために用いられる論理割当単位である。CCEは、複数のリソース要素グループに対応する。PDCCHのフォーマット及び利用可能なビット数は、CCEの個数と、CCEによって提供される符号化速度との相関関係によって決定される。
基地局は、端末に送信されるDCIによってPDCCHフォーマットを決定し、制御情報に巡回冗長検査ビット(CRC)を付加する。CRCは、PDCCHの所有者又は用途によって無線ネットワーク臨時識別子(RNTI)という識別子でマスクされる。PDCCHが特定端末に対するものであるとき、端末のセルRNTI(C−RNTI)をCRCにマスクすることができる。又は、PDCCHが呼出しメッセージに対するものであるとき、呼出し指示子RNTI(P−RNTI)をCRCにマスクすることができる。PDCCHがシステム情報(より具体的には、システム情報ブロック(SIB))に対するものであるとき、システム情報識別子及びシステム情報RNTI(SI−RNTI)をCRCにマスクすることができる。端末のランダム接続プリアンブルの送信に対する応答であるランダム接続応答を示すために、ランダム接続RNTI(RA−RNTI)をCRCにマスクすることができる。
図4は、上りリンクサブフレームの構造を示す図である。
上りリンクサブフレームは、周波数領域で制御領域とデータ領域とに区別できる。制御領域には上りリンク制御情報を含む物理上り制御チャネル(PUCCH)が割り当てられる。データ領域には、ユーザデータを含む物理上り共有チャネル(PUSCH)が割り当てられる。単一搬送波特性を維持するために、一つの端末はPUCCH及びPUSCHを同時に送信しない。一つの端末のPUCCHは、サブフレームにおいてリソースブロック対(RB pair)に割り当てられる。リソースブロック対に属するリソースブロックは、2スロットに対して別個の副搬送波を占める。これを、PUCCHに割り当てられるリソースブロック対がスロット境界で周波数ホップするという。
複数アンテナシステムのモデル化
図5は、複数アンテナを有する無線通信システムの構成図である。
図5(a)に示すように、送信アンテナの数をN
T個、受信アンテナの数をN
R個と増やすと、送信機又は受信機のいずれか一方だけで複数のアンテナを用いる場合とは違い、アンテナ数に比例して理論的なチャネル送信容量が増加する。したがって、送信速度を向上させ、周波数効率を画期的に向上させることができる。チャネル送信容量が増加することによって、送信速度を、理論的に、単一アンテナ利用時の最大送信速度(R
o)に速度増加率(R
i)を掛けた分だけ増加させることができる。
例えば、4個の送信アンテナ及び4個の受信アンテナを用いるMIMO通信システムでは、単一アンテナシステムに比べて理論上、4倍の伝送速度を得ることができる。複数アンテナシステムの理論的容量増加が90年代半ばに証明されて以来、これを実質的なデータ送信速度の向上へと導くための種々の技術が現在まで活発に研究されている。それらのいくつかの技術は、既に3世代移動体通信及び次世代無線LANなどの様々な無線通信の標準に反映されている。
現在までの複数アンテナ関連研究動向をみると、様々なチャネル環境及び多元接続環境における複数アンテナ通信容量計算などと関連した情報理論側面の研究、複数アンテナシステムの無線チャネル測定及びモデル導出の研究、並びに伝送信頼度の向上及び送信速度の向上のための時空間信号処理技術の研究などを含め、様々な観点で活発に研究が行われている。
複数アンテナシステムにおける通信方法を、数学モデルを用いてより具体的に説明する。当該システムには、NT個の送信アンテナ及びNR個の受信アンテナが存在すると仮定する。
送信信号について説明すると、N
T個の送信アンテナがある場合、送信可能な最大情報はN
T個である。送信情報を次の式2のように表現することができる。
それぞれの送信情報S
1,S
2,・・・,S
NTは、送信電力が異なってもよい。それぞれの送信電力をP
1,P
2,・・・,P
NTとすれば、送信電力の調整された送信情報は、次のように表現することができる。
また、
は、送信電力の対角行列Pを用いて次のように表現することができる。
送信電力の調整された情報ベクトル
に重み行列Wが適用され、実際に送信されるN
T個の送信信号x
1,x
2,・・・,x
NTが構成される場合を考慮してみよう。重み行列Wは、送信情報を送信チャネル状況などに応じて各アンテナに適切に分配する役割を持つ。x
1,x
2,・・・,x
NTは、ベクトルXを用いて次のとおり表現することができる。
ここで、Wijは、i番目の送信アンテナとj番目の情報との間の加重値を意味する。Wは、プリコーディング行列と呼ぶこともできる。
受信信号N
R個の受信アンテナがある場合、各アンテナの受信信号y
1,y
2,・・・,y
NRは、次のようなベクトルで表現することができる。
複数アンテナ無線通信システムにおいてチャネルをモデル化する場合、チャネルは、送受信アンテナインデクスによって区別することができる。送信アンテナjから受信アンテナiを経るチャネルをhijと表示するものとする。hijにおいて、受信アンテナインデクスが前であり、送信アンテナのインデクスが後であることに留意されたい。
一方、図5(b)は、N
T個の送信アンテナから受信アンテナiへのチャネルを示す図である。これらのチャネルをまとめてベクトル及び行列の形態で表示することができる。図5(b)において、合計N
T個の送信アンテナから受信アンテナiに到着するチャネルは、次のように表すことができる。
したがって、N
T個の送信アンテナからN
R個の受信アンテナに到着するすべてのチャネルは、次のように表現することができる。
実際のチャネルにはチャネル行列Hを経た後に加法性白色ガウス雑音(AWGN)が加わる。N
R個の受信アンテナのそれぞれに加わる白色雑音n
1,n
2,・・・,n
NRは、次のように表現することができる。
上述した数学モデルによって受信信号を次のとおり表現することができる。
一方、チャネル状態を表すチャネル行列Hの行及び列の数は、送受信アンテナの数によって決定される。チャネル行列Hにおいて、行の数は受信アンテナの数NRと同一であり、列の数は送信アンテナの数NTと同一である。すなわち、チャネル行列Hは、行列がNR×NTとなる。
行列のランク(rank)は、互いに独立な行又は列の個数のうち最小の個数と定義される。そのため、行列のランクは行又は列の個数よりも大きいことはない。チャネル行列Hのランク(rank(H))は、次のにように制限される。
ランクの他の定義は、行列を固有値分解(Eigen value decomposition)したとき、0でない固有値の個数と定義することができる。同様に、ランクの更に他の定義は、特異値分解(singular value decomposition)したとき、0でない特異値の個数と定義することができる。したがって、チャネル行列においてランクの物理的な意味は、与えられたチャネルで別個の情報を送信できる最大数ということができる。
本明細書の説明において、MIMO送信における‘ランク’とは、特定時点及び特定周波数リソースで独立して信号を送信できる経路の数を表し、‘レイヤの個数’は、各経路を通して送信される信号ストリームの個数を表す。送信端は、信号の送信に用いられるランク数に対応する個数のレイヤを送信することが一般的であるため、特別な言及がない限り、ランクはレイヤ個数と同一である。
参照信号
無線通信システムでパケットを送信する際、送信されるパケットは無線チャネルを介して送信されるため、送信過程で信号の歪みが発生しうる。歪んだ信号を受信側で正しく受信するためには、チャネル情報を用いて受信信号の歪みを補正しなければならない。チャネル情報を把握するために、送信側及び受信側双方が知っている信号を送信し、該信号がチャネルを介して受信される際の歪みの程度を用いてチャネル情報を得る方法を主に用いる。該信号をパイロット信号又は参照信号という。
複数アンテナを用いてデータを送受信する場合、正しい信号を受信するためには、各送信アンテナと受信アンテナとの間のチャネル状況を知る必要がある。そのために、送信アンテナごとに異なる参照信号が存在しなければならない。
移動体通信システムにおいて参照信号(RS)はその目的によって2種類に大別できる。その一つは、チャネル情報の取得のために用いられるRSであり、もう一つは、データ復調のために用いられるRSである。前者は、端末が下りチャネル情報を取得するためのRSであるため、広帯域に送信されなければならず、特定サブフレームにおいて下りデータを受信しない端末であっても、当該RSを受信及び測定可能でなければならない。このようなRSは、ハンドオーバなどのための測定などのためにも用いられる。後者は、基地局が下りデータを送信するとき、当該リソースで併せて送るRSであり、端末は当該RSを受信することによってチャネル推定ができ、データを復調することができる。このようなRSは、データの送信される領域で送信されなければならない。
既存の3GPP LTE(例えば、3GPP LTEリリース−8)システムでは、ユニキャストサービスのために2種類の下りリンクRSを定義する。その一つは共通参照信号(CRS)であり、もう一つは、専用参照信号(DRS)である。CRSは、チャネル状態に関する情報取得及びハンドオーバなどのための測定などのために用いられ、セル特定(cell−specific)RSと呼ぶことができる。DRSは、データ復調のために用いられ、端末特定(UE−specific)RSと呼ぶことができる。既存の3GPP LTEシステムにおいて、DRSはデータ復調だけのために用いることができ、CRSは、チャネル情報取得のためにもデータ復調のためにも用いることができる。
CRSは、セル特定に送信されるRSであり、広帯域でサブフレームごとに送信される。CRSは、基地局の送信アンテナ個数によって最大4個のアンテナポートに対して送信可能である。例えば、基地局の送信アンテナが2個である場合、0番及び1番のアンテナポートに対するCRSを送信し、4個の場合は、0〜3番のアンテナポートに対するCRSをそれぞれ送信する。
図6は、一つのリソースブロック対におけるCRS及びDRSの例示的なパターンを示す図である。
図6の参照信号パターンの例示では、基地局が4個の送信アンテナをサポートするシステムにおいて、一つのリソースブロック対(正規CPの場合、時間上で14個のOFDMシンボル×周波数上で12個の副搬送波)上のCRS及びDRSのパターンを示している。図6において、‘R0’、‘R1’、‘R2’及び‘R3’と表示されたリソース要素(RE)は、それぞれ、アンテナポートインデクス0、1、2及び3に対するCRSの位置を表す。一方、図6で‘D’と表示されたリソース要素は、LTEシステムで定義されるDRSの位置を表す。
LTEシステムの進化した形態のLTE−Aシステムでは、下りリンクで最大8個の送信アンテナをサポートすることができる。そのため、最大8個の送信アンテナに対するRSもサポートされなければならない。LTEシステムにおける下りリンクRSは最大4個のアンテナポートだけに対して定義されているため、LTE−Aシステムにおいて基地局が4個以上最大8個の下りリンク送信アンテナを有する場合、それらのアンテナポートに対するRSを更に定義しなければならない。最大8個の送信アンテナポートに対するRSとして、チャネル測定のためのRS、及びデータ復調のためのRS、双方を考慮しなければならない。
LTE−Aシステムを設計する上で重要な考慮事項の一つは、後方互換性である。後方互換性とは、既存のLTE端末がLTE−Aシステムでも正しく動作するようにサポートすることを意味する。RS送信の観点では、LTE標準で定義されているCRSが全帯域でサブフレームごとに送信される時間周波数領域に最大8個の送信アンテナポートに対するRSを追加すると、RSオーバヘッドが過度に大きくなる。そのため、最大8個のアンテナポートに対するRSを新しく設計するに当たり、RSオーバヘッドを減らすことを考慮しなければならない。
LTE−Aシステムで新しく導入されるRSは、大きく、2種類に分類できる。その一つは、送信ランク、変調及び符号化方式(MCS)、プリコーディング行列インデクス(PMI)などの選択のためのチャネル測定目的のRSである、チャネル状態情報参照信号(CSI−RS)であり、もう一つは、最大8個の送信アンテナを通して送信されるデータを復調するための目的のRSである復調参照信号(DM RS)である。
チャネル測定目的のCSI−RSは、既存のLTEシステムにおけるCRSがチャネル測定、ハンドオーバなどの測定などの目的と同時にデータ復調のために用いられるのとは違い、チャネル測定中心の目的のために設計される特徴がある。もちろん、CSI−RSは、ハンドオーバなどの測定などの目的に用いてもよい。CSI−RSはチャネル状態に関する情報を得る目的だけに送信されるため、既存のLTEシステムにおけるCRSとは違い、サブフレームごとに送信しなくてもよい。したがって、CSI−RSのオーバヘッドを減らすために、CSI−RSは時間軸上で間欠的に(例えば、周期的に)送信されるように設計してもよい。
ある下りリンクサブフレーム上でデータが送信されたとき、データ送信がスケジュールされた端末に専用のDM RSが送信される。すなわち、DMRSは、端末特定(UE−specific)RSと呼ぶこともできる。特定端末専用のDM RSは、当該端末がスケジュールされたリソース領域、すなわち、当該端末に対するデータが送信される時間周波数領域でだけ送信されるように設計することができる。
図7は、LTE−Aシステムで定義されるDM RSパターンの一例を示す図である。
図7では、下りリンクデータが送信される一つのリソースブロック対(正規CPの場合、時間上で14個のOFDMシンボル×周波数上で12個の副搬送波)上でDM RSが送信されるリソース要素の位置を示している。DM RSは、LTE−Aシステムで更に定義される4個のアンテナポート(アンテナポートインデクス7、8、9及び10)に対して送信することができる。別個のアンテナポートに対するDM RSは、異なる周波数リソース(副搬送波)及び/又は異なる時間リソース(OFDMシンボル)に位置することによって区別することができる(すなわち、FDM及び/又はTDM方式で多重化できる)。また、同一の時間周波数リソース上に位置する別個のアンテナポートに対するDM RSは、直交符号(orthogonal code)によって区別することができる(すなわち、CDM方式で多重化できる)。図7の例示において、DM RS CDMグループ1と表示されたリソース要素(RE)にはアンテナポート7及び8に対するDM RSを位置させることができ、これらは、直交符号によって多重化できる。同様に、図7の例示において、DM RSグループ2と表示されたリソース要素にはアンテナポート9及び10に対するDM RSを位置させることができ、これらは、直交符号によって多重化できる。
基地局でDMRSを送信するに当たり、データに適用されるプリコーディングと同じプリコーディングがDMRSに適用される。したがって、端末でDMRS(又は、端末特定RS)を用いて推定されるチャネル情報は、プリコーディングされたチャネル情報である。端末は、DMRSから推定したプリコーディングされたチャネル情報を用いて、データ復調を容易に行うことができる。しかし、端末は、DMRSに適用されたプリコーディング情報が把握できず、DMRSを用いては、プリコーディングされていないチャネル情報を取得することができない。端末は、DMRS以外の別の参照信号、すなわち、前述したCSI−RSを用いて、プリコーディングされていないチャネル情報を取得することができる。
図8は、LTE−Aシステムで定義されるCSI−RSパターンの例示を示す図である。
図8では、下りリンクデータが送信される一つのリソースブロック対(正規CPの場合、時間上で14個のOFDMシンボル×周波数上で12個の副搬送波)上でCSI−RSが送信されるリソース要素の位置を示している。ある下りリンクサブフレームにおいて、図8(a)乃至8(e)のいずれか一つのCSI−RSパターンを用いることができる。CSI−RSは、LTE−Aシステムで更に定義される8個のアンテナポート(アンテナポートインデクス15、16、17、18、19、20、21及び22)に対して送信することができる。別個のアンテナポートに対するCSI−RSは、異なった周波数リソース(副搬送波)及び/又は異なった時間リソース(OFDMシンボル)に位置することで区別することができる(すなわち、FDM及び/又はTDM方式で多重化できる)。また、同一の時間周波数リソース上に位置する別個のアンテナポートに対するCSI−RSは、直交符号によって区別することができる(すなわち、CDM方式で多重化できる)。図8(a)の例示において、CSI−RS CDMグループ1と表示されたリソース要素(RE)にはアンテナポート15及び16に対するCSI−RSを位置させることができ、これらは、直交符号によって多重化できる。図8(a)の例示において、CSI−RS CDMグループ2と表示されたリソース要素にはアンテナポート17及び18に対するCSI−RSを位置させることができ、これらは、直交符号によって多重化できる。図8(a)の例示でCSI−RS CDMグループ3と表示されたリソース要素にはアンテナポート19及び20に対するCSI−RSを位置させることができ、これらは、直交符号によって多重化できる。図8(a)の例示において、CSI−RS CDMグループ4と表示されたリソース要素にはアンテナポート21及び22に対するCSI−RSを位置させることができ、これらは、直交符号によって多重化できる。図8(a)を基準にして説明した同一原理を、図8(b)乃至8(e)に適用することもできる。
図6乃至図8のRSパターンは単なる例示であり、本発明の様々な実施例を適用するにあって特定RSパターンに限定されるものでない。すなわち、図6乃至図8と異なるRSパターンが定義及び使用される場合にも、本発明の様々な実施例を同様に適用することができる。
CSI−RS設定
前述したように、下りリンクで最大8個の送信アンテナをサポートするLTE−Aシステムにおいて、基地局はすべてのアンテナポートに対するCSI−RSを送信しなければならない。最大8個の送信アンテナポートに対するCSI−RSをサブフレームごとに送信すると過度なオーバヘッドにつながりうるため、CSI−RSをサブフレームごとに送信せず、時間軸で間欠的に送信することによってそのオーバヘッドを減らす必要がある。そのために、CSI−RSを、一つのサブフレームの整数倍の周期で周期的に送信したり、特定送信パターンで送信したりすることができる。
このとき、CSI−RSが送信される周期又はパターンは、ネットワーク(例えば、基地局)が設定(configuration)することができる。CSI−RSに基づく測定を行うために、端末は必ず自身の属するセル(又は、送信ポイント(TP))のそれぞれのCSI−RSアンテナポートに対するCSI−RS設定を知っていなければならない。CSI−RS設定は、CSI−RSが送信される下りリンクサブフレームインデクス、送信サブフレームにおける、CSI−RSリソース要素(RE)の時間周波数位置(例えば、図8(a)乃至図8(e)のようなCSI−RSパターン)、及びCSI−RSシーケンス(CSI−RS用に用いられるシーケンスであって、スロット番号、セルID、CP長などに基づいて所定の規則に従って類似ランダムに生成される)などを含むことができる。すなわち、所定の(given)基地局で複数のCSI−RS設定を用いることができ、基地局は、複数のCSI−RS設定のうち、セル内の端末に対して用いられるCSI−RS設定を知らせることができる。
複数のCSI−RS設定は、端末がCSI−RSの送信電力が0でない(non−zero)と仮定するCSI−RS設定を一つ含んでも含まなくてもよく、また、端末が送信電力が0であると仮定するCSI−RS設定を一つ以上含んでも含まなくてもよい。
また、上位層によって零送信電力のCSI−RS設定に対するパラメータ(例えば、16ビットのビットマップZP CSI−RSパラメータ)のそれぞれのビットはCSI−RS設定(又は、CSI−RS設定によってCSI−RSを割り当て可能なRE)に対応し、端末は、当該パラメータで1に設定されるビットに対応するCSI−RS設定のCSI−RS REにおける送信電力が0であると仮定することができる。
また、それぞれのアンテナポートに対するCSI−RSは区別される必要があるため、それぞれのアンテナポートに対するCSI−RSが送信されるリソースは互いに直交しなければならない。図8で説明したとおり、それぞれのアンテナポートに対するCSI−RSを、直交する周波数リソース、直交する時間リソース及び/又は直交する符号リソースを用いてFDM、TDM及び/又はCDM方式で多重化できる。
CSI−RSに関する情報(CSI−RS設定)を基地局がセル内の端末に知らせるとき、まず、各アンテナポートに対するCSI−RSがマップされる時間周波数に関する情報を知らせなければならない。具体的には、時間に関する情報は、CSI−RSが送信されるサブフレーム番号、CSI−RSが送信される周期、CSI−RSが送信されるサブフレームオフセット、特定アンテナのCSI−RSリソース要素(RE)が送信されるOFDMシンボル番号などを含むことができる。周波数に関する情報は、特定アンテナのCSI−RSリソース要素(RE)が送信される周波数間隔、周波数軸におけるREのオフセット又はシフト値などを含むことができる。
図9は、CSI−RSが周期的に送信される方式の一例を説明するための図である。
CSI−RSは、一つのサブフレームの整数倍の周期(例えば、5サブフレーム周期、10サブフレーム周期、20サブフレーム周期、40サブフレーム周期又は80サブフレーム周期)で周期的に送信することができる。
図9では、一つの無線フレームが10個のサブフレーム(サブフレーム番号0乃至9)で構成されている。図9では、例えば、基地局のCSI−RSの送信周期が10ms(すなわち、10サブフレーム)であり、CSI−RS送信オフセットは3である場合を示している。複数セルのCSI−RSが時間上で均一に分布できるように、オフセット値は、基地局ごとにそれぞれ異なる値を有することができる。10msの周期でCSI−RSが送信される場合、オフセット値は0〜9のいずれか一つを有することができる。同様に、例えば、5msの周期でCSI−RSが送信される場合、オフセット値は0〜4のいずれか一つの値を有することができ、20msの周期でCSI−RSが送信される場合、オフセット値は0〜19のいずれか一つの値を有することができ、40msの周期でCSI−RSが送信される場合、オフセット値は0〜39のいずれか一つの値を有することができ、80msの周期でCSI−RSが送信される場合、オフセット値は0〜79のいずれか一つの値を有することができる。このオフセット値は、所定の周期でCSI−RSを送信する基地局がCSI−RS送信を開始するサブフレームの値を表す。基地局がCSI−RSの送信周期及びオフセット値を知らせたとき、端末は、その値を用いて当該サブフレーム位置で基地局のCSI−RSを受信することができる。端末は、受信したCSI−RSを用いてチャネルを測定し、その結果としてCQI、PMI及び/又はランク指示子(RI)のような情報を基地局に報告することができる。本明細書において、CQI、PMI及びRIを区別して説明する場合以外は、これらを総称してCQI(又は、CSI)ということがある。また、CSI−RSに関連した上記の情報は、セル特定情報であり、セル内の端末に共通に適用することができる。また、CSI−RS送信周期及びオフセットは、CSI−RS設定別に異なるように指定することができる。例えば、後述するように、零送信電力で送信されるCSI−RSを示すCSI−RS設定及び非零送信電力で送信されるCSI−RSを示すCSI−RS設定に対して別々のCSI−RS送信周期及びオフセットを設定することができる。
PDSCH送信が可能なすべてのサブフレームにおいて送信されるCRSとは違い、CSI−RSは、一部のサブフレームにおいてだけ送信されるように設定することができる。例えば、上位層でCSIサブフレームセットCCSI,0及びCCSI,1を設定することができる。CSI参照リソース(すなわち、CSI計算の基準となる所定のリソース領域)は、CCSI,0又はCCSI,1のいずれかに属してもよいし、CCSI,0及びCCSI,1の両方に同時に属しなくてもよい。そのため、CSIサブフレームセットCCSI,0及びCCSI,1が上位層によって設定される場合、端末はCSIサブフレームセットのいずれにも属しないサブフレームに存在するCSI参照リソースに対するトリガ(又は、CSI計算に対する指示)を受けると予想することが許容されない。
また、CSI参照リソースは、有効な下りリンクサブフレーム上で設定してもよい。有効な下りリンクサブフレームは、様々な要件を満たすサブフレームに設定することができる。それらの要件の一つは、周期的CSI報告の場合、端末に対してCSIサブフレームセットが設定されたとき、周期的CSI報告に結合(link)されるCSIサブフレームセットに属するサブフレームであってよい。
また、CSI参照リソースにおいて、端末は次のような仮定を考慮してCQIインデクスを導出することができる(詳細な事項は、3GPP TS 36.213を参照されたい)。
・1サブフレームの先頭3個のOFDMシンボルは制御信号によって占有される
・1次同期信号、2次同期信号又は物理同報チャネル(PBCH)によって用いられるリソース要素はない
・非MBSFNサブフレームのCP長
・冗長バージョンは0である
・チャネル測定のためにCSI−RSが用いられる場合、PDSCHのリソース要素当たりエネルギ(EPRE)対CSI−RSのEPREの比は所定の規則に従う
・送信モード9(すなわち、最大8レイヤ送信をサポートするモード)におけるCSI報告の場合、端末に対してPMI/RI報告が設定されたときは、DMRSオーバヘッドは直近に報告されたランクに一致すると仮定する(例えば、DMRSオーバヘッドは、図7で説明したとおり、2個以上のアンテナポート(すなわち、ランク2以下)の場合には、一つのリソースブロック対におけるDMRSオーバヘッドが12 REであるが、3個以上のアンテナポート(すなわち、ランク3以上)の場合には、24 REであるから、直近に報告されたランク値に対応するDMRSオーバヘッドを仮定してCQIインデクスを計算することができる。)
・CSI−RS及び0−電力CSI−RSに対してREが割り当てられない
・測位参照信号(PRS)に対してはREが割り当てられない
・PDSCH送信方式は、端末に対して現在設定されている送信モード(デフォルトモードであってもよい)に従う
・PDSCHのEPRE対セル特定参照信号のEPREの比は所定の規則に従う
このようなCSI−RS設定は、例えば、RRC信号通知を用いて基地局が端末に知らせることができる。すなわち、専用RRC信号通知を用いてCSI−RS設定に関する情報がセル内の各端末に提供されるようにすることができる。例えば、端末が初期接続又はハンドオーバによって基地局と接続(connection)を確立する過程で、基地局が当該端末にRRC信号通知でCSI−RS設定を知らせるようにすることができる。又は、基地局が端末にCSI−RS測定に基づくチャネル状態フィードバックを要求するRRC信号通知メッセージを送信するとき、当該RRC信号通知メッセージでCSI−RS設定を当該端末に知らせるようにすることもできる。
一方、CSI−RSが存在する時間位置、すなわち、セル特定サブフレーム設定周期及びセル特定サブフレームオフセットは、例えば、次の表1のようにまとめることができる。
前述したように、パラメータI
CSI−RSは、端末が非零送信電力と仮定するCSI−RSと、零送信電力と仮定するCSI−RSとに対して別に設定することができる。CSI−RSを含むサブフレームは、次の式12のように表現することができる(式12において、n
fはシステムフレーム番号であり、n
sはスロット番号である)。
次の表2のように定義されるCSI−RS−Config情報要素(IE)は、CSI−RS設定を特定するために用いることができる。
上記の表2において、antennaPortsCountパラメータは、CSI−RSの送信のために用いられるアンテナポート(すなわち、CSI−RSポート)の個数を示し、an1は1個に該当し、an2は2個に該当する。
上記の表2において、p_Cパラメータは、端末がCSIフィードバックを導出するときに仮定するPDSCHのEPREとCSI−RSのEPREとの比を示す。
上記の表2において、resourceConfigパラメータは、例えば、図8のようなRB対でCSI−RSがマップされるリソース要素の位置を決定する値を有する。
上記の表2において、subframeConfigパラメータは、上記の表1におけるICSI−RSに該当する。
上記の表2において、zeroTxPowerResourceConfigList及びzeroTxPowerSubframeConfigはそれぞれ、零送信電力のCSI−RSに対するresourceConfig及びsubframeConfigに該当する。
上記の表2のCSI−RS設定IEに関するより具体的な事項は、標準文書TS 36.331を参照されたい。
CSI−RSシーケンスの生成
RSシーケンス
は、次の式13のように定義できる。
上記の式13において、n
sは、無線フレームにおけるスロット番号(又は、スロットインデクス)であり、lは、スロットにおけるOFDMシンボル番号(又は、OFDMシンボルインデクス)である。擬似ランダムシーケンスc(i)は、長さ31のゴールドシーケンスと定義される。擬似ランダムシーケンス生成における初期値はc
initで与えられる。c
initは、次の式14のように与えることができる。
上記の式14において、nsは、無線フレームにおけるスロット番号(又は、スロットインデクス)であり、lは、スロットにおけるOFDMシンボル番号(又は、OFDMシンボルインデクス)である。NID cellは、物理層セル識別子である。NCPは、正規CPでは1であり、拡張CPでは0である。
CSI−RSシーケンス生成に関するより具体的な事項は、標準文書TS 36.211 v10.4.0を参照されたい。
チャネル状態情報
MIMO方式は開ループ方式と閉ループ方式とに区別できる。開ループMIMO方式は、MIMO受信端からのチャネル状態情報のフィードバック無しで、送信端がMIMO送信を行う方式を意味する。閉ループMIMO方式は、MIMO受信端からチャネル状態情報のフィードバックを受けて、送信端がMIMO送信を行う方式を意味する。閉ループMIMO方式では、MIMO送信アンテナの多重化利得を得るために、送信端及び受信端それぞれがチャネル状態情報に基づいてビーム形成を行うことができる。受信端(例えば、端末)がチャネル状態情報をフィードバックできるように、送信端(例えば、基地局)は受信端(例えば、端末)に上り制御チャネル又は上り共有チャネルを割り当てることができる。
端末は、CRS及び/又はCSI−RSを用いて下りリンクチャネルに対する推定及び/又は測定を行うことができる。端末によって基地局にフィードバックされるチャネル情報(CSI)は、ランク指示子(RI)、プリコーディング行列インデクス(PMI)及びチャネル品質指示子(CQI)を含むことができる。
RIは、チャネルランクに関する情報である。チャネルのランクは、同一の時間周波数リソースを介して別個の情報を送信できるレイヤ(又は、ストリーム)の最大個数を意味する。ランク値は、チャネルの長期フェージングによって主に決定されるため、PMI及びCQIに比べてより長い周期でフィードバックしてもよい。
PMIは、送信端からの送信に用いられるプリコーディング行列に関する情報であり、チャネルの空間特性を反映する値である。プリコーディングとは、送信レイヤを送信アンテナにマップすることを意味し、プリコーディング行列によってレイヤとアンテナとのマッピング関係を決定することができる。PMIとは、信号対雑音及び干渉比(SINR)などの測定値(metric)を基準にして端末にとって好ましい(preferred)基地局のプリコーディング行列インデクスに該当する。プリコーディング情報のフィードバックオーバヘッドを減らすために、送信端及び受信端双方で、様々なプリコーディング行列を含む符号表をあらかじめ共有しており、当該符号表内の特定プリコーディング行列を示すインデクスだけをフィードバックする方式を用いることができる。例えば、直近に報告されたRIに基づいてPMIを決定することができる。
CQIは、チャネル品質又はチャネル強度を示す情報である。CQIは、あらかじめ決定されたMCS組合せとして表現することができる。すなわち、フィードバックされるCQIインデクスは、該当する変調方式及び符号速度(code rate)を示す。CQIは、特定リソース領域(例えば、有効なサブフレーム及び/又は物理リソースブロックによって特定される領域)をCQI参照リソースに設定し、当該CQI参照リソースでPDSCH送信が存在すると仮定したうえ、所定の誤り率(例えば、0.1)を越えることなくPDSCHが受信され得る場合を仮定して計算することができる。一般に、CQIは、基地局がPMIを用いて空間チャネルを構成する場合に得られる受信SINRを反映する値となる。例えば、直近に報告されたRI及び/又はPMIに基づいてCQIを計算することができる。
拡張されたアンテナ構成をサポートするシステム(例えば、LTE−Aシステム)では、複数ユーザMIMO(MU−MIMO)方式を用いて更なる複数ユーザダイバシチを取得することを考慮している。MU−MIMO方式では、アンテナ領域(domain)で多重化される端末間の干渉チャネルが存在するため、複数ユーザのうち一つの端末がフィードバックするチャネル状態情報を用いて基地局で下りリンク送信を行う場合、他の端末に干渉が生じないようにする必要がある。したがって、MU−MIMO動作が正しく行われるためには、単一ユーザMIMO(SU−MIMO)方式に比べてより高精度のチャネル状態情報をフィードバックしなければならない。
このように、より正確なチャネル状態情報を測定及び報告するには、既存のRI、PMI及びCQIで構成されるCSIを改善した新しいCSIフィードバック方法を適用することができる。例えば、受信端がフィードバックするプリコーディング情報を2個のPMI(例えば、i1及びi2)の組合せによって示してもよい。これによって、より高精度のPMIがフィードバックされ、このような精度のPMIに基づいてより高精度のCQIを計算及び報告することができる。
一方、CSIは、周期的にPUCCHで送信してもよいし、非周期的にPUSCHで送信してもよい。また、RI、第1のPMI(例えば、W1)、第2のPMI(例えば、W2)、CQIのいずれがフィードバックされるか、及びフィードバックされるPMI及び/又はCQIが広帯域(WB)に対するものか、又はサブ帯域(SB)に対するものかによって、様々な報告モードを定義することができる。
CQI計算
以下では、下りリンク受信端が端末である場合を仮定してCQI計算について具体的に説明する。しかし、本発明で説明する内容は、下りリンク受信エンティティとしての中継器にも同様に適用することができる。
端末がCSIを報告するときにCQIを計算する基準となるリソース(以下では、参照リソースと称する)を設定/定義する方法について説明する。まず、CQIの定義についてより具体的に説明する。
端末の報告するCQIは、特定インデクス値に該当する。CQIインデクスは、チャネル状態に該当する変調方式、符号速度などを示す値である。例えば、CQIインデクス及びその解釈は、次の表3のように与えることができる。
時間及び周波数で制限されない観察に基づいて、端末は、上りリンクサブフレームnで報告されるCQI値それぞれに対して、上記の表3のCQIインデクス1乃至15のうち、所定の要件を満たす最高のCQIインデクスを決定することができる。所定の要件は、当該CQIインデクスに該当する変調方式(例えば、MCS)及び送信ブロックサイズ(TBS)の組合せで、CQI参照リソースと呼ばれる下りリンク物理リソースブロックのグループを占める単一PDSCH送信ブロックが、0.1(すなわち、10%)を越えない送信ブロック誤り率で受信されるものと定めることができる。CQIインデクス1も上記の要件を満たさない場合には、端末はCQIインデクス0と決定することができる。
送信モード9(最大8レイヤまでの送信に該当する)及びフィードバック報告モードの場合、端末は、CSI−RSだけに基づいて、上りリンクサブフレームnで報告されるCQI値を計算するためのチャネル測定を行うことができる。他の送信モード及び該当する報告モードでは、端末はCRSに基づいてCQI計算のためのチャネル測定を行うことができる。
下記の要件をすべて満たす場合、変調方式及び送信ブロックサイズの組合せは、一つのCQIインデクスに該当しうる。関連した送信ブロックサイズテーブルに従って、CQI参照リソースにおけるPDSCH上の送信に対して上記の組合せが信号通知され、変調方式が当該CQIインデクスによって指定され、送信ブロックサイズ及び変調方式の組合せが上記参照リソースに適用される場合、当該CQIインデクスによって指定される符号速度に一番近い有効チャネル符号速度を有するものが、上記の要件に該当する。送信ブロックサイズ及び変調方式の組合せの2個以上が、当該CQIインデクスによって指定される符号速度にほぼ等しい場合は、送信ブロックサイズが最小である組合せに決定してもよい。
CQI参照リソースは、次のように定義される。
周波数領域でCQI参照リソースは、導出されたCQI値が関連している帯域に該当する下りリンク物理リソースブロックのグループと定義される。
時間領域でCQI参照リソースは、単一下りリンクサブフレームn−nCQI_refと定義される。ここで、周期的CQI報告の場合には、nCQI_refは、4以上の値のうち、最小の値であるととともに、下りリンクサブフレームn−nCQI_refが有効な下りリンクサブフレームに該当する値に決定される。非周期的CQI報告の場合には、nCQI_refは、上りリンクDCIフォーマット(すなわち、上りリンクスケジュール制御情報を端末に提供するためのPDCCH DCIフォーマット)におけるCQI要求に該当する(又は、CQI要求が受信された)有効な下りリンクサブフレームと同じ下りリンクサブフレームが、CQI参照リソースと決定される。また、非周期的CQI報告の場合、nCQI_refは4であり、下りリンクサブフレームn−nCQI_refは有効な下りリンクサブフレームに該当し、ここで、下りリンクサブフレームn−nCQI_refは、ランダム接続応答許可におけるCQI要求に該当する(又は、CQI要求が受信された)サブフレーム以降に受信してもよい。ここで、有効な下りリンクサブフレームとは、当該端末に対して下りリンクサブフレームに設定され、送信モード9以外はMBSFNサブフレームではなく、DwPTSの長さが7680*Ts(Ts=1/(15000×2048)秒)以下である場合にDwPTSフィールドを含まず、そして、当該端末に対して設定された測定ギャップに属しない下りリンクサブフレームを意味する。CQI参照リソースのための有効な下りリンクサブフレームがないときは、上りリンクサブフレームnでCQI報告は省略してもよい。
レイヤ領域において、CQI参照リソースは、CQIが前提とする任意のRI及びPMIと定義される。
CQI参照リソースで端末がCQIインデクスを導出するために次の事項を仮定することができる。(1)下りリンクサブフレームにおける先頭の3OFDMシンボルは、制御信号通知の用途に用いられる。(2)1次同期信号、2次同期信号又は物理同報チャネルによって用いられるリソース要素はない。(3)非MBSFNサブフレームのCP長を有する。(4)冗長バージョンは0である。(5)チャネル測定のためにCSI−RSが用いられる場合、PDSCHのEPRE対CSI−RSのEPREの比は、上位層によって信号通知される所定の値を有する。(6)送信モード別に定義されたPDSCH送信方式(単一アンテナポート送信、送信ダイバシチ、空間多重化、MU−MIMOなど)が当該端末に対して現在設定されている(デフォルトモードであってもよい)。(7)チャネル測定のためにCRSが用いられる場合、PDSCHのEPRE対CRSのEPREの比は所定の要件によって決定されうる。CQI定義に関するより具体的な事項は、3GPP TS 36.213を参照されたい。
要するに、下りリンク受信端(例えば、端末)は、現在CQI計算を行う時点を基準に過去の特定の単一サブフレームをCQI参照リソースに設定し、当該CQI参照リソースで基地局からPDSCHが送信されたとき、その誤り率が10%を越えない条件を満たすようにCQI値を計算することができる。
多地点協調送受信
3GPP LTE−Aシステムの改善されたシステム性能要求条件に応じて、多地点協調送受信(CoMP)技術(co−MIMO、協働(collaborative)MIMO又はネットワークMIMOなどと表現されることもある)が提案されている。CoMP技術は、セル境界に位置している端末の性能及び平均セクタ処理量(throughput)を増加させることができる。
一般に、周波数再利用係数が1である複数セル環境において、セル間干渉(ICI)によって、セル境界に位置している端末の性能及び平均セクタ処理量が減少することがある。このようなICIを低減するために、既存のLTEシステムでは、端末特定電力制御による部分周波数再利用(fractional frequency reuse、FFR)のような単純な受動的な方式を用いて、干渉によって制限を受けている環境においてセル境界に位置している端末が適切な処理量性能を有するようにする方法が適用されてきた。しかし、セル当たり周波数リソース使用を減らすよりは、ICIを低減するか、又はICIを端末が所望する信号として再利用することが一層好ましいであろう。このような目的を達成するために、CoMP送信方式を適用することができる。
下りリンクで適用可能なCoMP方式は、大きく、合同処理(joint processing、JP)方式と調整スケジュール/ビーム形成(coordinated scheduling/beamforming、CS/CB)方式とに分類できる。
JP方式は、CoMP協調単位のそれぞれのポイント(基地局)でデータを用いることができる。CoMP協調単位は、多地点協調送受信方式に用いられる基地局の集合を意味する。JP方式は、合同送信(Joint Transmission、JT)方式と動的セル選択方式とに分類できる。
JT方式とは、PDSCHが一度に複数のポイント(CoMP協調単位の一部又は全部)から送信される方式のことを指す。すなわち、単一端末に送信されるデータを複数の送信ポイント(TP)から同時に送信することができる。合同送信方式によれば、コヒーレントに、又は非コヒーレントに受信信号の品質を向上させることができ、かつ、他の端末に対する干渉を能動的に消去することができる。
動的セル選択方式とは、PDSCHが一度に(CoMP協調単位の)一つのポイントから送信される方式のことを指す。すなわち、特定時点で単一端末に送信されるデータは一つのポイントから送信され、その時点で協調単位内の他のポイントは当該端末に対してデータ送信を行わない。ここで、当該端末にデータを送信するポイントを動的に選択することができる。
一方、CS/CB方式によれば、CoMP協調単位が単一端末に対するデータ送信のビーム形成を協調的に行うことができる。ここで、データはサービス提供セルだけで送信されるが、ユーザスケジュール/ビーム形成は、当該CoMP協調単位におけるセルの調整によって決定されうる。
一方、上りリンクでは、協調多地点受信は、地理的に離れた複数のポイントの調整によって送信された信号を受信することを意味する。上りリンクにおいて適用可能なCoMP方式は、合同受信(JR)と調整スケジュール/ビーム形成(CS/CB)とに分類できる。
JR方式は、PUSCHを介して送信された信号が複数の受信ポイントに受信されることを意味し、CS/CB方式は、PUSCHが一つのポイントだけで受信されるが、ユーザスケジュール/ビーム形成はCoMP協調単位のセルの調整によって決定されることを意味する。
このようなCoMPシステムを用いると、端末は、複数セル基地局(Multi−cell base station)から共同でデータのサポートを受けることができる。また、各基地局は、同一無線周波リソースを用いて一つ以上の端末を同時にサポートすることによって、システムの性能を向上させることができる。また、基地局は、基地局と端末との間のチャネル状態情報に基づいて、空間分割多元接続(SDMA)を行うこともできる。
CoMPシステムにおいて、サービス提供基地局及び一つ以上の協調基地局はバックボーン網を通してスケジューラに接続する。スケジューラは、協調基地局が測定し、バックボーン網を通してフィードバックした、各端末と協調基地局との間のチャネル状態に関するチャネル情報を受信することができる。例えば、スケジューラは、サービス提供基地局及び一つ以上の協調基地局に対して、協調的MIMO動作のための情報をスケジュールすることができる。すなわち、スケジューラから各基地局に協調的MIMO動作に関する指示を直接下すことができる。
上述したとおり、CoMPシステムは、複数のセルを一つのグループにまとめて仮想MIMOシステムとして動作するものと見なすことができ、基本的に、CoMPシステムには複数アンテナを用いるMIMOシステムの通信方式を適用することができる。
搬送波集約
搬送波集約を説明する前に、LTE−Aにおいて無線リソースを管理するために導入されたセルの概念についてまず説明する。セルは、下りリンクリソース及び上りリンクリソースの組合せと理解してもよい。ここで、上りリンクリソースは必須の要素ではなく、よって、セルは、下りリンクリソース単独で構成してもよいし、又は下りリンクリソース及び上りリンクリソースで構成してもよい。下りリンクリソースは下りリンク構成搬送波(DL CC)と、上りリンクリソースは上りリンク構成搬送波(UL CC)と呼ぶことができる。DL CC及びUL CCは、搬送周波数と表現することができ、搬送周波数は、当該セルにおける中心周波数を意味する。
セルは、1次周波数で動作する1次セル(PCell)と、2次周波数で動作する2次セル(SCell)とに分類できる。PCell及びSCellはサービス提供セルと呼ぶことができる。PCellは、端末が初期接続設定過程を行ったとき、又は接続再設定過程若しくはハンドオーバ過程で指示されたセルであってよい。すなわち、PCellは、後述する搬送波集約環境において制御関連の中心となるセルと理解してもよい。端末は、自身のPCellにおいてPUCCHの割当を受けて送信することができる。SCellは、無線リソース制御(RRC)接続設定がなされた後に設定可能であり、追加の無線リソースを提供するために用いることができる。搬送波集約環境におけるPCell以外の残りのサービス提供セルをSCellと見なすことができる。RRC_CONNECTED状態にあるが、搬送波集約が設定されていないか、又は搬送波集約をサポートしない端末の場合、PCellだけで構成されたサービス提供セルが一つだけ存在する。一方、RRC_CONNECTED状態にあると共に搬送波集約が設定された端末の場合、一つ以上のサービス提供セルが存在し、すべてのサービス提供セルにはPCell及びすべてのSCellが含まれる。搬送波集約をサポートする端末のために、ネットワークは、初期セキュリティ活性化過程が開始された後、接続設定過程の初期に設定されるPCellに加えて、一つ以上のSCellを設定することができる。
図10は、搬送波集約を説明するための図である。
搬送波集約は、高速伝送の要求に合致するために、より広い帯域を使用するように導入された技術である。搬送波集約は、搬送周波数が別個の2個以上の構成搬送波(CC)又は2個以上のセルの集約と定義することができる。図10を参照すると、図10(a)は、既存LTEシステムで一つのCCを用いる場合のサブフレームを示し、図10(b)は、搬送波集約が用いられる場合のサブフレームを示している。図10(b)には、20MHzのCC3個が用いられて合計60MHzの帯域幅をサポートする例示を示している。ここで、各CCは、周波数上で連続していてもよいし、非連続であってもよい。
端末は、下りリンクデータを複数のDL CCを介して同時に受信し、監視することができる。各DL CCとUL CCとの間の結合(linkage)はシステム情報で示すことができる。DL CC/UL CCリンクは、システムにおいて固定であってもよいし、半静的に構成してもよい。また、システム全体の帯域をN個のCCで構成してもよいし、特定端末が監視/受信できる周波数帯域をM(<N)個のCCに限定してもよい。搬送波集約に関する様々なパラメータは、セル特定(cell−specific)、端末グループ特定(UE group−specific)又は端末特定(UE−specific)の方式で設定することができる。
図11は、交差搬送波スケジュール(cross−carrier scheduling)を説明するための図である。
交差搬送波スケジュールとは、例えば、複数サービス提供セルのいずれか一つのDL CCの制御領域に、他のDL CCの下りリンクスケジュール割当情報をすべて含むこと、又は複数サービス提供セルのいずれか一つのDL CCの制御領域に、該DL CCとリンクされている複数のUL CCに関する上りリンクスケジュール許可情報をすべて含むことを意味する。
交差搬送波スケジュールに関して、搬送波指示子フィールド(CIF)について説明する。CIFは、PDCCHを介して送信されるDCIフォーマットに含まれてもよいし(例えば、3ビットサイズで定義される)、含まれなくてもよく(例えば、0ビットサイズで定義される)、含まれる場合、交差搬送波スケジュールが適用されることを示す。交差搬送波スケジュールが適用されない場合には、下りリンクスケジュール割当情報は、現在下りリンクスケジュール割当情報が送信されるDL CC上で有効である。また、上りリンクスケジュール許可は、下りリンクスケジュール割当情報が送信されるDL CCと結合(リンク)された一つのUL CCに対して有効である。
交差搬送波スケジュールが適用された場合、CIFは、いずれか一つのDL CCでPDCCHを介して送信される下りリンクスケジュール割当情報に関連したCCを示す。例えば、図11を参照すると、DL CC A上の制御領域におけるPDCCHを介してDL CC B及びDL CC Cに関する下りリンク割当情報、すなわち、PDSCHリソースに関する情報が送信される。端末は、DL CC Aを監視し、CIFからPDSCHのリソース領域及び該当のCCが把握できる。
PDCCHにCIFが含まれるか否かは半静的に設定してもよく、CIFは上位層信号通知によって端末特定に活性化(enable)してもよい。
CIFが非活性化(disabled)された場合、特定DL CC上のPDCCHは、該DL CC上のPDSCHリソースを割り当て、特定DL CCに結合されたUL CC上のPUSCHリソースを割り当てることができる。この場合、既存のPDCCH構造と同じ符号化方式、CCEベースのリソースマップ、DCIフォーマットなどを適用することができる。
一方、CIFが活性化された場合、特定DL CC上のPDCCHは、複数の集約されたCCのうち、CIFが示す一つのDL/UL CC上におけるPDSCH/PUSCHリソースを割り当てることができる。この場合、既存のPDCCH DCIフォーマットにCIFを更に定義することができ、CIFは、固定した3ビット長のフィールドと定義してもよいし、CIF位置をDCIフォーマットサイズにかかわらず固定してもよい。この場合にも、既存のPDCCH構造と同じ符号化方式、CCEベースのリソースマップ、DCIフォーマットなどを適用することができる。
CIFが存在する場合にも、基地局は、PDCCHを監視するDL CCセットを割り当てることができる。これによって、端末のブラインド復号の負担を減少させることができる。PDCCH監視CCセットは、全体集約されたDL CCの一部分であり、端末は、PDCCHの検出/復号を該当のCCセットだけで行うことができる。すなわち、端末に対してPDSCH/PUSCHをスケジュールするために、基地局はPDCCHをPDCCH監視CCセット上でだけ送信することができる。PDCCH監視DL CCセットは、端末特定、端末グループ特定、又はセル特定に設定することができる。例えば、図11の例示のように3個のDL CCが集約される場合、DL CC AをPDCCH監視DL CCに設定することができる。CIFが非活性化される場合、それぞれのDL CC上のPDCCHは、DL CC AにおけるPDSCHだけをスケジュールすることができる。一方、CIFが活性化されたとき、DL CC A上のPDCCHは、DL CC Aは元より、他のDL CCにおけるPDSCHもスケジュールすることができる。DL CC AがPDCCH監視CCに設定される場合には、DL CC B及びDL CC CにはPDCCHが送信されなくてもよい。
PDCCH処理
PDCCHをリソース要素上にマップするとき、連続した論理割当単位である制御チャネル要素(CCE)を用いる。1個のCCEは複数(例えば、9個)のリソース要素グループ(REG)を含み、1個のREGは、参照信号(RS)を除く状態で隣接した4個のREで構成される。
特定のPDCCHのために必要なCCEの個数は、制御情報のサイズであるDCIペイロード、セル帯域幅、チャネル符号化速度などによって異なってくる。具体的には、特定のPDCCHのためのCCEの個数を、次の表4のように、PDCCHフォーマットによって定義することができる。
PDCCHには4種類のフォーマットのいずれか一つを用いることができるが、それが端末には知らされない。そのため、端末はPDCCHフォーマットを知らないまま復号をしなければならない。これをブラインド復号という。しかし、端末が下りリンクに用いられる可能な全CCEを各PDCCHフォーマットに対して復号することは大きな負担となるため、スケジューラに対する制約及び復号試行回数を考慮して探索空間(Search Space)を定義する。
すなわち、探索空間は、集約レベル(Aggregation Level)上で端末が復号を試みるべきCCEからなる候補PDCCHの組合せである。ここで、集約レベル及びPDCCH候補の数を次の表5のように定義することができる。
上記の表5から分かるように、4種類の集約レベルが存在するため、端末は各集約レベルによって複数の探索空間を有する。また、上記の表5に示すように、探索空間は、端末特定探索空間と共通探索空間とに区別できる。端末特定探索空間は特定の端末のためのものであり、各端末は、端末特定探索空間を監視して(可能なDCIフォーマットによってPDCCH候補組合せに対して復号を試みて)、PDCCHにマスクされているRNTI及びCRCを確認し、有効な場合、制御情報を取得することができる。
共通探索空間は、システム情報に対する動的スケジュール又は呼出しメッセージなどを含め、複数の端末又は全端末がPDCCHを受信する必要がある場合のためのものである。ただし、共通探索空間は、リソース運用上、特定端末のためのものとして用いられてもよい。また、共通探索空間は端末特定探索空間と重複してもよい。
上述したとおり、端末は探索空間に対して復号を試みるが、この復号を試みる回数は、DCIフォーマット及びRRC信号通知によって指示される送信モードによって決定される。搬送波集約が適用されない場合、端末は共通探索空間に対してPDCCH候補数6個それぞれに対して2種類のDCIサイズ(DCIフォーマット0/1A/3/3A、及びDCIフォーマット1C)を考慮するため、最大12回の復号を試みる必要がある。端末特定探索空間に対しては、PDCCH候補数(6+6+2+2=16)に対して2種類のDCIサイズを考慮するため、最大32回の復号を試みる必要がある。したがって、搬送波集約が適用されない場合、最大44回の復号を試みる必要がある。
強化制御チャネル
改善された制御チャネルの一例として、強化PDCCH(E−PDCCH)について説明する。
前述したDCIフォーマットに含まれた制御情報は、LTE/LTE−Aに定義されたPDCCHを介して送信されることを中心に説明したが、PDCCHではなく他の下りリンク制御チャネル、例えば、E−PDCCHにも適用可能である。E−PDCCHは、端末のためのスケジュール割当などのDCIを搬送する制御チャネルの新しい形態に該当し、セル間干渉調整(ICIC)、CoMP、MU−MIMOなどの方式を効果的にサポートするために導入できる。
このようなE−PDCCHは、既存のLTE/LTE−AシステムにおいてPDCCH送信のために定義される領域(例えば、図3の制御領域)以外の時間周波数リソース領域(例えば、図3のデータ領域)に割り当てられるという点で、既存のPDCCHと区別される(以下では、既存のPDCCHを、E−PDCCHと区別するために、旧型PDCCH(legacy−PDCCH)と称する)。例えば、E−PDCCHのリソース要素へのマップとは、時間領域では下りリンクサブフレームの先頭N(例えば、N≦4)個のOFDMシンボルを除いたOFDMシンボルにマップされ、周波数領域では半静的に割り当てられたリソースブロック(RB)のセットにマップされることと表現できる。
また、E−PDCCHの導入と類似の理由で、上りリンク送信に対するHARQ ACK/NACK情報を運ぶ新しい制御チャネルとしてE−PHICHを定義でき、下りリンク制御チャネル送信に用いられるリソース領域に関する情報を運ぶ新しい制御チャネルとしてE−PCFICHを定義することもできる。このようなE−PDCCH、E−PHICH及び/又はE−PCFICHを総称して強化制御チャネルと呼ぶことができる。
強化REG(EREG)を強化制御チャネルのリソース要素へのマップを定義するために用いることができる。例えば、一つの物理リソースブロック対(PRB pair)に対して、16個のEREG(すなわち、EREG 0からEREG 15)が存在する。一つのPRB上でDM RSがマップされたREを除いた残りのREに対して、0から15までの番号が付けられる。番号が付けられる順序は、まず、周波数の増加する順序に従い、続いて、時間の増加する順序に従う。例えば、iという番号が付けられたREが一つのEREG iを構成する。
強化制御チャネルは1つ又は複数の強化CCE(ECCE)の組合せを用いて送信することができる。ECCEはそれぞれ、1つ又は複数のEREGを含むことができる。ECCE当たりのEREGの個数は、例えば、4又は8であってもよい(正規CPの一般サブフレームの場合は4)。
強化制御チャネルに対して利用可能なECCEには0からNECCE−1まで番号を付けることができる。NECCEの値は、例えば、1、2、4、8、16又は32であってもよい。
強化制御チャネルの送信のために設定されたPRB対のREの個数は、次の条件、i)、ii)及びiii)を満たすREの個数と定義できる。i)PRB対における16個のEREGのいずれか一EREGの一部であること、ii)CRS又はCSI−RSのために用いられないこと、及びiii)強化制御チャネルが始まるOFDMシンボルのインデクス以上のOFDMシンボルに属すること。
また、強化制御チャネルは、集中(localized)方式又は分散(distributed)方式でREにマップできる。強化制御チャネルは、次の条件a)乃至d)を満たすREにマップできる。a)送信のために割り当てられたEREGの一部であること、b)物理同報チャネル(Physical Broadcast Channel、PBCH)又は同期信号の送信に用いられるPRB対の一部でないこと、c)CRS又は特定UEに対するCSI−RSのために用いられないこと、及びd)強化制御チャネルが始まるOFDMシンボルのインデクス以上のOFDMシンボルに属すること。
強化制御チャネルの割当は、次のように行うことができる。基地局からの上位層信号通知で端末に一つ又は複数の強化制御チャネル・PRBセットを設定することができる。例えば、E−PDCCHの場合は、強化制御チャネル・PRBセットがE−PDCCHの監視のためのものであってもよい。
また、強化制御チャネルのREマップには交差インタリーブ(cross interleaving)を適用してもよいし、適用しなくてもよい。
交差インタリーブが適用されない場合、一つの強化制御チャネルはリソースブロックの特定セットにマップされてもよく、リソースブロックのセットを構成するリソースブロックの個数は集約レベル1,2,4又は8に対応できる。また、他の強化制御チャネルは当該リソースブロックセットで送信されない。
交差インタリーブが適用される場合、複数の強化制御チャネルを共に多重化及びインタリーブして、強化制御チャネル送信のために割り当てられたリソースブロック上にマップしてもよい。すなわち、特定リソースブロックセット上で複数の強化制御チャネルが共にマップされることと表現することもできる。
DCIフォーマット1A
DCIフォーマット1Aとは、一つのセルにおける一つのPDSCH符号語の簡潔(compact)スケジュールのために用いられるDCIフォーマットのことを指す。すなわち、DCIフォーマット1Aは、単一アンテナ送信、単一ストリーム送信、又は送信ダイバシチ送信など、ランク1送信で用いられる制御情報を含むことができる。表6は、既存の3GPP LTE/LTE−A標準で定義するDCIフォーマット1Aの一例を表す。
上記の表6のような制御情報を含むDCIフォーマット1Aは、PDCCH又はEPDCCHを介して基地局から端末に提供することができる。
DCIフォーマット1Aは、最も基本的な下りリンク送信(ランク1で一つのPDSCH符号語を送信)をスケジュールする情報を含む。したがって、ランク2以上及び/又は複数の符号語送信などの複雑なPDSCH送信方式が正しく行われない場合、最も基本的なPDSCH送信方式をサポートするための用途(すなわち、フォールバック)に用いることができる。
準共設
QC又は準共設(Quasi Co−Located、QCL)関係は、信号に対する観点又はチャネルに対する観点で説明することができる。
一つのアンテナポート上で受信される信号の大規模特性を、他のアンテナポート上で受信される信号から類推(infer)できる場合、これら2つのアンテナポートはQCLされていると見なすことができる。ここで、信号の大規模特性は、遅延拡散、ドップラシフト、周波数シフト、平均受信電力、受信タイミングのうち一つ以上を含むことができる。
又は、一つのアンテナポート上のシンボルが送信されるチャネルの大規模特性を、他のアンテナポート上のシンボルが送信されるチャネルの特性から類推できる場合、これら2つのアンテナポートがQCLされていると見なすことができる。ここで、チャネルの大規模特性は、遅延拡散、ドップラ拡散、ドップラシフト、平均利得、及び平均遅延のうち一つ以上を含むことができる。
本明細書においてQC又はQCLという用語を使用する際、その定義は上述した信号の観点又はチャネルの観点で区別しない。
端末の立場でQCLに対する仮定が成立するアンテナポート間には、実際には2つのアンテナポートが共設されていなくても、共設されていると仮定することができる。例えば、端末は、QCL仮定が成立する2つのアンテナポートが同一の送信ポイント(TP)に存在すると仮定することができる。
例えば、特定CSI−RSアンテナポートと、特定下りリンクDMRSアンテナポートと、特定CRSアンテナポートとがQCLされていると設定することができる。これは、特定CSI−RSアンテナポートと、特定下りリンクDMRSアンテナポートと、特定CRSアンテナポートとが一つのサービス提供セルからのものである場合であってもよい。
また、CSI−RSアンテナポートと下りリンクDMRSアンテナポートとがQCLされていると設定してもよい。例えば、複数のTPが参加するCoMP状況において、いずれのCSI−RSアンテナポートが実際にいずれのTPから送信されるかは端末に明示的に知らされない。この場合、特定CSI−RSアンテナポートと特定DMRSアンテナポートとがQCLされていることを端末に知らせることができる。これは、特定CSI−RSアンテナポート及び特定DMRSアンテナポートがいずれか一つのTPからのものである場合であってもよい。
このような場合、端末はCSI−RS又はCRSを用いて取得したチャネルの大規模特性情報を用いて、DMRSを用いたチャネル推定の性能を高めることができる。例えば、CSI−RSから推定されたチャネルの遅延拡散を用いて、DMRSから推定されたチャネルの干渉を抑制するなどの動作を行うことができる。
例えば、遅延拡散及びドップラ拡散に関して、端末はいずれか一つのアンテナポートに対する電力遅延プロファイル、遅延拡散及びドップラスペクトル、ドップラ拡散推定結果を、他のアンテナポートに対するチャネル推定時に用いられるウィナーフィルタなどに同様に適用することができる。また、周波数シフト及び受信タイミングに関して、端末はいずれか一つのアンテナポートに対する時間及び周波数同期化を行った後、同一の同期化を他のアンテナポートの復調に適用することができる。また、平均受信電力に関して、端末は2個以上のアンテナポートに対して参照信号受信電力(RSRP)測定を平均化することができる。
例えば、端末がPDCCH(又は、EPDCCH)を介して特定DMRSベースのDL関連DCIフォーマット(DMRS−based DL−related DCI format)(例えば、DCIフォーマット2C)でDLスケジュール許可情報を受信することがある。この場合、端末は、設定されたDMRSシーケンスを用いて該当のスケジュールされたPDSCHに対するチャネル推定を行った後、データ復調を行う。例えば、端末がこのようなDLスケジュール許可から受けたDMRSポート設定が特定RS(例えば、特定CSI−RS、特定CRS、又は自身のDLサービス提供セルCRSなど)ポートとQCLされていると仮定できるとき、端末は、当該DMRSポートからチャネル推定時に、上記の特定RSのポートから推定した遅延拡散などの大規模特性推定値をそのまま適用してDMRSベース受信の性能を向上させることができる。
これは、CSI−RS又はCRSが、周波数ドメインで全帯域にわたって送信されるセル特定信号であり、端末特定に送信されるDMRSに比べてチャネルの大規模特性をより正確に把握できるためである。特に、CRSは、サブフレームごとに全帯域にわたって相対的に高密度で同報される参照信号であるため、一般に、チャネルの大規模特性に対する推定値は、CRSから安定してより正確に取得することができる。一方、DMRSは、スケジュールされた特定RBだけで端末特定に送信されるため、チャネルの大規模特性推定値の正確度がCRS又はCSI−RSに比べて劣る。また、端末に多数のPRBGがスケジュールされた場合であっても、基地局が送信に用いたプリコーディング行列は物理リソースブロックグループ(PRBG)単位に変わることもあるため、端末に受信される有効チャネルはPBRG単位に変わることがある。そのため、広い帯域にわたってDMRSに基づいて大規模チャネル特性を推定しても、その正確性が低下しうる。
一方、端末は、QCLされていない(non−quasi−co−located、NQC)アンテナポート(AP)に対しては、これらのAPが同一の大規模チャネル特性を有すると仮定することができない。この場合、端末はタイミング取得及び追跡、周波数オフセット推定及び補償、遅延推定、及びドップラ推定などについてNQC AP別に独立して処理しなければならない。
QCLされているか否かは、下りリンク制御情報(例えば、DCIフォーマット2DのPQIフィールド(PDSCH REマップ及びQCL指示子フィールド))を用いて端末に提供することができる。具体的には、QCL設定に対するパラメータセットが上位層によってあらかじめ設定されており、DCI 2DのPQIフィールドを用いてそれらのQCLパラメータセットの中から特定の一つのパラメータセットを示すことができる。
QC関連情報の信号通知方法
本発明の一実施例では、CRS、CSI−RS、DMRSなどのRS同士のQC仮定情報を基地局が信号通知することによって、端末のCSIフィードバック及び受信処理性能を向上させることができる方法を提案する。
QC関連情報の上位層信号通知方法
以下では、QC関連情報を上位層(例えば、RRC)信号通知で設定する本発明の例示について説明する。例えば、端末が上位層によって一つ以上のCSI−RS設定を信号通知される際、それぞれのCSI−RS設定別に特定RSとのQC仮定が可能か否かを知らせることができる(ここで、特定RSは、端末の特定セル(例えば、DLサービス提供セル又は隣接セル)のCRS、他のCSI−RS、又はDMRSであってもよい)。このように設定された端末は、それぞれのCSI−RS設定に基づくCSIフィードバックにおいて、報告する情報(例えば、RI、PMI、CQIなど)を計算/決定する際にこのようなQC仮定又はNQC仮定を適用することができる。
QC関連情報の上位層信号通知方法の一例として、CSI−RSポートとCRSポートとの間のQC/NQCの適用による動作について説明する。
例えば、端末に複数のCSI−RS設定が信号通知されることがある。以下の説明で、CSI−RS設定はCSI−RSリソースと理解してもよい。例えば、端末は、CSI−RS設定1(以下では、“CSI−RS1”と表記)及びCSI−RS設定2(以下では、“CSI−RS2”と表記)を上位層によって信号通知されることがある。また、CSI−RS1とDLサービス提供セルCRSとはQCであり、CSI−RS2とDLサービス提供セルCRSとはNQCであると仮定してもよいことを上位層によって信号通知してもよい。
この場合、端末は、DLサービス提供セルCRSとのQC仮定が可能なCSI−RS1を用いるCSI計算について、次のような仮定に基づくことができる。端末は、CSIを計算する際に、DMRSベースPDSCHを受信する場合を仮定してデータ復調時に所定の誤り率を越えないRI、PMI、CQIなどを計算/決定できるが、このとき、当該PDSCH DMRSポートとDLサービス提供セルCRSとがQC関係にあることを仮定したときのデータ復調時の10%以下のFERを達成できるRI、PMI、CQIなどを計算することができる。また、CSI−RS1を用いるCSI計算において、CSI−RS設定に含まれるPc値(上記の表2のパラメータp_Cを参照)に、上記DLサービス提供セルCRSを考慮した所定のスケーリングを適用する方式でQC仮定を反映することもできる。
一方、端末は、CSI−RS2がDLサービス提供セルCRSとNQC関係にあると設定されたため、CSI−RS2を送信したTPからDMRSベースPDSCHを受信する場合を仮定してRI、PMI、CQIを計算/決定する際、当該PDSCH DMRSポートとDLサービス提供セルCRSとのQC仮定を適用しない。すなわち、QC仮定無しで、DMRSベースPDSCHを用いたデータ復調時の10%以下のFERを達成できるRI、PMI、CQIなどを計算/決定することができる。例えば、QC仮定を適用できる場合に比べてより低い(すなわち、より強じんな送信が予想される)MCSレベル、CQI、RI値などを計算/決定し、それを基地局に報告することができる。
QC関連情報の上位層信号通知方法の追加的な例示として、特定CSI−RS設定のCSI−RSポートと、別のCSI−RS設定のCSI−RSポートとの間でQC/NQC仮定が適用されるか否かを示す情報が上位層信号通知に含まれてもよい。
例えば、CSI−RS設定別に所定の位置情報を含み、同一の位置値を有するCSI−RS間にはQCを仮定してもよいと解釈する信号通知方法を提案する。この位置情報はNビットの大きさを有することができる。例えば、L×M個のアンテナを含む2次元均一長方形アンテナアレイ(Uniform Rectangular Antenna array、URA)を具備した基地局で3次元ビーム形成を行う場合を仮定することができる。この場合、基地局は一つの端末に対して、2次元URAによって構成される複数のCSI−RS設定間にQC関係を有することを知らせることができる。これによって、端末は、一つのCSI−RS設定の特定CSI−RSポートに対して測定された大規模チャネル特性(例えば、遅延拡散、ドップラ拡散、周波数シフト、受信タイミングなど)の一部又は全部を、他のCSI−RS設定のCSI−RSポートに対して適用することができる。これによって、端末のチャネル推定の複雑性を大幅に減少させることができる。ただし、別個のCSI−RS設定に関して、大規模チャネル特性のうち平均受信電力をQC関係にあると仮定すると、3次元ビーム形成の利得を十分に受けることができず、平均受信電力を決定する際には、別個のCSI−RS設定に属したCSI−RSポートに関してはNQC関係であると仮定してもよい。
追加的な例示として、CSI−RS設定別にフラグビットが含まれてもよい。フラグビットがトグルされるたびに、QC仮定が適用される同一グループに属するか否かを示すことができる。例えば、フラグビットの値がトグルされる場合(すなわち、先行CSI−RS設定のフラグビットの値に比べて、当該CSI−RS設定のフラグビットの値が0から1に切り替わったり、1から0に切り替わったりした場合)には、先行CSI−RS設定と異なるグループに属することを示し、フラグビットの値がトグルされない場合には、同一グループに属することを示すことができる。例えば、端末が合計5個のCSI−RS設定(CSI−RS1、CSI−RS2、…、CSI−RS5)を信号通知された場合、CSI−RS1及びCSI−RS2ではフラグビットが‘0’であり、CSI−RS3及びCSI−RS4に対しては‘1’、CSI−RS5に対しては‘0’とトグルされた場合を仮定することができる。この場合、CSI−RS1とCSI−RS2との間にはQC仮定が可能であり、CSI−RS3とCSI−RS4との間にもQC仮定が可能であり、CSI−RS5は他のCSI−RSとQC関係にない(すなわち、NQC関係にある)ことを示すことができる。また、CSI−RS1又はCSI−RS2と、CSI−RS3又はCSI−RS4間にはQC仮定が可能でないことが分かる。
追加的な例示として、CSI−RS設定別に含まれているCSI−RSシーケンススクランブルシード値をXとしたとき、X値が同一か否かによってQC仮定が適用されるか否かを暗黙に示すことができる。例えば、CSI−RS設定別に含まれるX値が同一のとき、該当のCSI−RS設定間にはCSI−RSポートのQC仮定が適用されることを示すことができる。一方、CSI−RS設定別に含まれるX値が別個の場合には、該当のCSI−RS設定間にはCSI−RSポートのNQC仮定が適用されることを示すことができる。ここで、X値は、端末特定に設定されるCSI−RS設定に含まれる値であるから、セル特定に与えられる物理セル識別子(PCI)とは独立に設定される値であってもよく、仮想セル識別子(VCI)と呼ぶことができる。また、X値は、PCIと同様に0乃至503の範囲のいずれか一つの整数値を有することができるが、PCI値と同一でなくてもよい。
また、特定CSI−RS設定に含まれたX値が特定CRSポートのPCI値と同じ場合は、当該CSI−RS設定のCSI−RSポートと上記特定CRSポートとの間にQC仮定が可能であることを暗黙に示すことができる。一方、特定CSI−RS設定に含まれたX値が特定CRSポートのPCI値と異なる場合は、当該CSI−RS設定のCSI−RSポートと上記特定CRSポートとの間にNQC仮定が適用されることを暗黙に示すことができる。
追加的に、CSI−RSスクランブルシーケンスシード値であるX値は、一つのCSI−RS設定内のCSI−RSポート別に個別に割り当てられてもよい。この場合、あるCSI−RSポートと他のRSポート(例えば、他のCSI−RS設定のCSI−RSポート、同一CSI−RS設定内における他のCSI−RSポート、及び/又はCRSポート)とのQC/NQC仮定が適用されるか否かは、それぞれのCSI−RSポートに対するX値(又は、特定CSI−RSポートに対するX値及び特定CRSのPCI値)が同一か否かによって暗黙に示すことができる。
QC関連情報の上位層信号通知方法の追加的な例示として、特定CSI−RS設定によるDMRSポートとのQC/NQC仮定の適用を示す情報が含まれてもよい。
例えば、CSI−RS設定別に特定DMRSポートとのQC/NQC仮定の適用をRRC信号通知で指定することができる。すべてのDMRSポートとのQC仮定の適用が可能なCSI−RS1が設定されたとき、端末は、CSI−RS1を用いた大規模チャネル特性の推定値をDMRSベースPDSCH受信時にも同様に適用することができる。このようなCSI−RS1が設定された端末は、基地局が半静的に(すなわち、上位層によって再設定されない限り)CSI−RS1を送信したTPから当該端末にPDSCHを送信するという意味であると解釈することもできる。特に、CoMPシナリオ4(すなわち、同一のセルIDを有する複数のTPからCRSが同時送信される状況)では、CRSを用いたTP特定QC仮定を適用し難いため、CSI−RSポートと、QC仮定が設定されたDMRSポートとの情報を端末に知らせ、DMRSベースの受信処理の性能を向上させることに活用することができる。
追加的な例示として、端末にCSI−RS1及びCSI−RS2が設定された場合、CSI−RS1はDLサービス提供セルCRSとのQC仮定が適用され、CSI−RS2はDLサービス提供セルCRSとのNQC仮定が適用される場合を仮定する。この場合、端末は、DMRSポートはCSI−RS1及びDLサービス提供セルCRS双方とQC仮定が適用されるという半静的な指示を受けたと暗黙に解釈して動作することができる。例えば、CSI−RS1がDLサービス提供セルCRSとのQC仮定が可能であると設定されたため、端末は、CSI−RS1に基づくCSIフィードバック時に、NQCを仮定する場合に比べてより高いMCSレベル、CQIなどのCSIフィードバック情報を報告することができる。したがって、基地局がCSI−RS1とDLサービス提供セルCRSとの間にQC仮定が適用されると設定すると、(基地局が他の信号通知をしない限り)端末は、基地局が自身にDL送信をスケジュールする際には、CSI−RS1を送信したTPがDMRSベースPDSCHを送信するようにするという一種の約束と解釈することができる。これによって、端末は、QCの仮定されたCSI−RS1ベースのCSIフィードバック情報を報告し、実際のPDSCH受信もQC仮定を適用して行うことによって、受信処理の性能向上を期待することができる。
具体的には、CoMP測定セットにおける複数のCSI−RS設定のうち一つでもDLサービス提供セルCRSとのQC仮定が可能であると許容された場合、端末は、DMRSベースPDSCHの復調を行うに当たり、当該DMRSポートと、自身のDLサービス提供セルCRSポート(及び、当該DLサービス提供セルCRSポートとQC仮定が適用されるCSI−RSポート)との間のQC仮定が可能であることが半静的に指示されたと暗黙に解釈することができる。これによって、端末には、このようなDLサービス提供セルCRS、DMRS、CSI−RSポート間のQC仮定を考慮して受信処理を行うことが許容される。また、当該端末がCSIフィードバックを行う際にも、このようなQC仮定が適用された受信処理を仮定してCSIを生成する。例えば、端末がDMRSベースPDSCHを受信することを仮定し、当該DMRSポートとDLサービス提供セルCRSポート(及び、当該DLサービス提供セルCRSポートとQC仮定が適用されるCSI−RSポート)との間にQC関係を有すると仮定し、データ復調時に10%以下の誤り率を達成できるMCSレベル、CQI、RI、PMIなどを計算/決定してそれを報告することができる。
一方、CoMP測定セットにおける複数のCSI−RS設定がいずれもDLサービス提供セルCRSとのNQC仮定を適用することが設定された場合には、端末は、DMRSベースPDSCHの復調を行うに当たり、当該DMRSポートと、自身のDLサービス提供セルCRSポートとの間にNQC仮定が適用されることが半静的に指示されたと暗黙に解釈することができる。また、当該端末が受信処理を行うに当たり、当該CSI−RS設定のCSI−RSポートと他のRSポートとの間のQC仮定を適用してはならない。また、当該端末がCSIフィードバックを行う際にも、このようなNQC仮定が適用された受信処理を仮定してCSIを生成する。例えば、端末がDMRSベースPDSCHを受信することを仮定し、当該DMRSポートとDLサービス提供セルCRSポートとの間にNQC関係を有すると仮定し、データ復調時に10%以下の誤り率を達成できるMCSレベル、CQI、RI、PMIなどを計算/決定してそれを報告することができる。
追加的な例示として、CSI−RS設定別にサブフレームインデクス情報が含まれ、当該サブフレームにおいてDMRSベースPDSCHスケジュールを受ける場合、当該DMRSポートと、当該CSI−RSポート(また、DLサービス提供セルCRSポート)との間のQC/NQC仮定の適用をRRC信号通知によって指定してもよい。例えば、CSI−RS1は、偶数インデクスを有するサブフレームにおいてDMRSポートとのQC仮定が可能であると信号通知される場合、端末は、偶数インデクスのサブフレームにおいてはCSI−RS1のCSI−RSポート及び/又はDLサービス提供セルCRSポートを用いた大規模チャネル特性推定値の一部又は全部を、DMRSベースPDSCH受信処理に同様に適用することができる。CSIフィードバックの場合には、端末が、QC仮定を考慮したCSI、NQC仮定を考慮したCSIの両方を生成して報告することができる。又は、CQIだけに対してQCである場合を仮定したCQI、NQCである場合を仮定したCQIの両方を計算/決定して報告することもできる。
このような信号通知は、サブフレームビットマップ又はサブフレームインデクスセットの形態で提供することができる。例えば、サブフレームセット1は“DMRSポートとDLサービス提供セルCRSポートとの間”のQC仮定が可能であり、サブフレームセット2は“DMRSポートと特定CSI−RSポートとの間”のQC仮定が可能であると設定してもよい。又は、サブフレームセット1は“DMRSポートとDLサービス提供セルCRSポートとの間”のQC仮定が可能であり、サブフレームセット2は“DMRSポートとDLサービス提供セルCRSポートとの間”のNQCを仮定しなければならないと設定してもよい。
QC関連情報の動的信号通知方法
以下では、QC関連情報を動的信号通知を用いて設定する本発明の例示について説明する。例えば、端末がDMRSベースPDSCH送信に対するDL関連(又は、下りリンク許可)DCIをPDCCH又はEPDCCHを介して受信できるが、当該DMRSポートと他のRS(例えば、当該端末のDLサービス提供セルCRS又はCSI−RS)ポートとのQC仮定の適用が可能か否かを示す情報が含まれてもよい。
QC関連情報の動的信号通知方法の一例として、1ビットサイズの情報を用いて当該DMRSポートと特定RS(例えば、当該端末のDLサービス提供セルCRS又はCSI−RS)ポートとの間のQC仮定の適用が可能か否かだけを動的に信号通知することができる。これによって、CoMP動的ポイント選択(DPS)又は動的セル選択方式によるPDSCHスケジュールのためのDL関連DCIを提供する際、基地局は、QC仮定が可能なTPからのPDSCHがDPS方式で送信される場合には、QC仮定の適用が可能であることを動的に端末に示すことによって、端末の受信処理性能を高めることができる。
QC関連情報の動的信号通知方法の追加的な例示として、上位層(例えば、RRC層)信号通知によって“CSI−RSポートとDMRSポートとの間のQC対(pair)情報”又は“CRSポートとDMRSポートとの間のQC対情報”を、複数の状態を有する情報として半静的にあらかじめ設定しておき、DCIを用いてスケジュール許可情報を端末に提供する際に、これら複数の状態のいずれか一つを動的に示す方式を適用することができる。例えば、N(例えば、N=2)個のビット状態のうち一つを動的にトリガし、ここで、それぞれの状態は、RRCによってあらかじめ設定されたRS間(inter−RS)QC対候補(例えば、CSI−RSとDMRSとの対、又はCRSとDMRSとの対)のうち一つに該当する。
例えば、N=2の場合、状態‘00’は、NQC(すなわち、DMRSポートは他のRSポートとQC仮定が適用されないこと)を、状態‘01’は、DLサービス提供セルCRSポートとQC仮定が可能であることを、状態‘10’は、RRC設定された第1セットのRS(例えば、特定CSI−RS又は特定CRS)ポートとQC仮定が可能であることを、状態‘11’は、RRC設定された第2セットのRSポートとQC仮定が可能であることを示すとあらかじめ設定することができる。例えば、RRC設定された第1セットのRS間QC対は、“DMRSポートはCSI−RS1及びCSI−RS2のCSI−RSポートとQC仮定が可能であること”を示すことができ、RRC設定された第2セットのRS間QC対は、“DMRSポートはCRSポートとQC仮定が可能であること”を示すことができる。
また、QC情報及びCRS速度整合(Rate Matching、RM)パターン情報を合同符号化してもよい。これによって、上記DCIフォーマットにおけるNビットフィールドは、“PDSCH REマップ及びQCL指示子フィールド”(略して、PQIフィールド)と呼ぶことができる。
例えば、N(例えば、N=2)個のビット状態は、次の表7のように構成することができる。
上記の表7において、“CSI−RSとのQC仮定”項目は、特定状態(‘00’、‘01’、‘10’、‘11’)を示す情報がDMRSベースPDSCH送信をスケジュールするDL関連DCIに含まれるとき、当該DMRSポートといずれのCSI−RS設定との間にQC仮定の適用が可能かを示す。例えば、TP当たり一つずつの別個のCSI−RSが事前にRRC信号通知で端末に設定された場合を仮定することができる。ここで、特定TPをインデクスn(n=0,1,2,…)のTPnと称し、TPnに該当する設定されたCSI−RS設定をCSI−RSnと称することができる。ここで、TPという用語は、セルを意味するものと理解してもよい。また、CSI−RSnは、非零送信電力(NZP)CSI−RS設定であってもよい。
この場合、上記の表7で、状態‘00’は、TP1で送信するCSI−RS1のCSI−RSポートと当該DMRSポート間にQC仮定が可能であることを意味できる。状態‘01’は、TP2で送信するCSI−RS2のCSI−RSポートと当該DMRSポートとの間に、状態‘10’は、TP3で送信するCSI−RS3のCSI−RSポートと当該DMRSポートとの間にQC仮定が可能であることを意味できる。すなわち、基地局は、DL関連DCIを用いて‘00’、‘01’又は‘10’のいずれか一つの状態を示すことによって、TP1、TP2又はTP3のいずれか一つのTPからのDPS方式PDSCH送信を動的に信号通知することができる。
また、上記の表7の“CSI−RSとのQC仮定”項目を特定TPから送信すると知らせるなどの形態で信号通知することもできる。例えば、特定TPを示す識別子(例えば、PCI、VCI、又はスクランブルシーケンスシード値など)を用いて、DMRSとQC仮定が適用されるCSI−RSを送信するTPを端末に知らせることもできる。
また、“CSI−RSとのQC仮定”項目が特定CSIプロセスを示すように用いることもできる。ここで、DPS方式のPDSCH送信では一つのCSIプロセスインデクスだけが指定されてもよく、JP又は合同送信(JT)方式のPDSCH送信では複数のCSIプロセスインデクスを指定してもよい。ここで、それぞれのCSIプロセスは、チャネル測定のためのCSI−RSリソース及びCSI干渉測定リソース(CSI−IM resource)と関係付けてもよい。具体的には、一つのCSIプロセスは、所望の信号測定のための一つのNZP CSI−RSリソースと、干渉測定のための一つの干渉測定リソース(IMR)との関係付けと定義される。CSIプロセスはそれぞれ、独立したCSIフィードバック設定を有する。独立したCSIフィードバック設定は、フィードバックモード(いかなる種類のCSI(RI、PMI、CQIなど)をいかなる順序で送信するか)、フィードバック周期及びオフセットなどを意味する。
このように“CSI−RSとのQC仮定”を示すN(N=2)ビット情報がDMRSベースPDSCH送信をスケジュールするDL関連DCIに含まれる場合、特定CSIプロセスに連携したNZP CSI−RSリソース及びIMRのそれぞれに対してDMRSとQC仮定が適用可能か否かを知らせることができる。すなわち、NZP CSI−RSリソース及びIMRの両方、又はNZP CSI−RSだけ、又はIMRだけがDMRSとのQC仮定の適用が可能か、それとも両方ともDMRSとNQCであるかに関する情報を個別に提供することができる。
ここで、IMRとDMRSとの間にQC仮定の適用が可能であるということは、DMRSベースの復調を行う際、ウィナーフィルタのような最小平均二乗誤差(MMSE)フィルタなどの係数を決定するなどの受信処理において、IMRから推定されたパラメータ(例えば、干渉又は雑音の分散値)を活用することが許容されることを意味でき、これによって、DMRSの復調性能を向上させることができる。
このようにCSIプロセスに属するNZP CSI−RS及びIMRそれぞれに対して、DMRSとのQC仮定が可能か否かを個別に知らせることによって、より正確なチャネル推定性能を期待することができる。例えば、単一ユーザMIMO(SU−MIMO)送信又は複数ユーザMIMO(MU−MIMO)送信によって、IMRを用いて推定されたパラメータ(例えば、雑音分散値など)を、DMRSを用いたデータ復調時の受信処理に使用(例えば、MMSEフィルタなどの係数として使用)するときに誤差が発生し得るからである。すなわち、SU−MIMO送信の場合には、NZP CSI−RSリソースもMRもDMRSとのQC仮定の適用が可能であるため、データ復調性能の向上を期待することができる。しかし、MU−MIMO送信の場合には、NZP CSI−RSリソースとDMRSとの間のQC仮定の適用だけが可能であり、IMRとDMRSとの間にはNQC仮定が適用されること(すなわち、IMRを用いて測定された雑音分散値などをデータ復調時に再利用することが禁止されること)が好ましい。
したがって、上記の表7のそれぞれの状態に連動する追加の1ビットサイズのフラグビットを定義し、その値が‘0’のとき、NZP CSI−RSリソースとDMRSとの間のQC仮定だけを示すものとし、その値が‘1’のとき、NZP CSI−RSリソース及びIMR双方とDMRSとの間のQC仮定を示すと定義することができる。又は、追加のフラグビットの値が‘0’のとき、MU−MIMO送信であることを示し、‘1’のとき、SU−MIMO送信であることを示すと定義することもできる。又は、このような追加のフラグビットの値が‘0’のとき、CSIプロセスインデクスとDMRSとの間のQC仮定の非活性化(すなわち、NQC仮定が適用されること)を示し、その値が‘1’のとき、SIプロセスインデクスとDMRSとの間のQC仮定の活性化を示すと定義することもできる。
前述したようなQC情報の動的信号通知のために定義されるNビット(例えば、N=2)の情報及び/又は追加の1ビットサイズのフラグ情報は、既存のDCIフォーマットで定義するフィールドを再利用することもできるし、新しいビットフィールドを更に定義することによって構成することもできる。ここで、追加の1ビットサイズのフラグ情報が、SU−MIMOか、又はMU−MIMOかによってQC仮定を切り替える用途に用いられる場合には、動的信号通知に別のビットとして含まれず、上記Nビット情報が示す追加的な情報(すなわち、事前にRRC信号通知によってNビット情報のそれぞれの状態が意味する情報)として半静的に設定してもよい。
前述したように、上記の表7の例示において、DPS方式のPDSCH送信においていずれのTPからの送信であるか(又は、DMRSがいずれのRSとQCであると仮定するか)を示すことができる。これに加えて、上記の表7の状態‘11’の例示のように、TP1及びTP2からのJT方式のPDSCH送信を示すこともできる。すなわち、上記の表7の例示のように、“CSI−RSとのQC仮定”項目を“CSI−RS1、CSI−RS2”と信号通知したり、TP1とTP2に該当する識別子(例えば、PCI、VCI、又はスクランブルシーケンスシード値)と信号通知したり、“CSI process1、CSI process2”などと信号通知したりできる。DCIを用いてこのような信号通知情報を取得した端末は、それらTPとのQC仮定の適用が可能であるという情報から、当該DMRSポートが複数のTPからの仮想DMRS形態で送信されることが分かり、それぞれのTPからの大規模特性推定値の平均を算出する方式などでそれらのTPからの大規模特性推定値を決定し、それを用いて受信性能を向上させることができる。
追加的な例示として、上記のNビット情報の特定状態(例えば、表7の状態‘11‘)の“CSI−RSとのQC仮定”項目を“non−QC(NQC)”に設定したり、利用不可(not available)に設定したり、又は空にしておくことによって、いかなるTPともQC仮定を適用してはならない旨の信号通知を与えることもできる。これは、JTを指示するための用途などに用いることができる。例えば、JTの場合には、特定の一つのTPとのQC仮定情報だけを提供することが不適切であることもあるため、最初からNQC状態であると知らせることもできる。また、このように、利用不可又は空にしておく形態の信号通知の場合には、NQCであることが暗黙に指示され、これによって、いかなるQC仮定も適用しないようにするか、又はあるデフォルト状態を適用することができる。例えば、デフォルト状態は、特定DLサービス提供セルRS(例えば、DLサービス提供セルCRS、デフォルトTP(例えば、DLサービス提供TP)に該当するCSI−RS、又は特定CSIプロセスに属したCSI−RSなど)のQC仮定だけが可能な状態と定義してもよい。
さらに、上記の表7の例示のように、当該PDSCH受信時に端末が仮定すべきCRS速度整合パターンに関する情報を信号通知してもよい。CRSRMパターンに関する情報は、CRSポート個数、CRSv−shift(基本的なCRSパターン(図6参照)を基準に周波数軸方向でシフトされる値)、RMパターンが適用されるサブフレームセットなどを含むことができる。CRS RMパターンとは、CRSがマップされるREを除く残りのREにPDSCHがマップされることを仮定して、PDSCHシンボルを構成することを意味する。したがって、PDSCH受信側で正しくPDSCHを復調するためには、当該PDSCHがいずれのCRSパターンを考慮して速度整合されて送信されたかを正確に知る必要がある。
例えば、TPnが送信するCRS RMパターン情報をCRS−RMnとしたとき、状態‘00’はTP1で送信するCRS RMパターンに関する情報を意味するCRS−RM1、状態‘01’はTP2で送信するCRS RMパターンに関する情報を意味するCRS−RM2、状態‘10’はTP3で送信するCRS RMパターンに関する情報を意味するCRS−RM3をそれぞれ信号通知することができる。すなわち、基地局は、状態‘00’、‘01’又は‘10’のいずれか一つの状態を示すことによって、TP1、TP2又はTP3のいずれかのTPからのDPSによるPDSCH送信を動的に信号通知することができる。ここで、“CSI−RSとのQC仮定”情報と併せてCRS RMパターン情報を提供することによって、特に、CoMPシナリオ3(すなわち、別個のセルID(すなわち、PCI)を有する複数のTPからCRSが同時送信される状況)で、それぞれのCRS RMパターンをCRS−RMnの形態で正しく動的に示すことができる。
また、上記の表7の“RMパターン情報”項目を特定TPから送信すると知らせるなどの形態で信号通知することもできる。例えば、特定TPを示す識別子(例えば、PCI、VCI、又はスクランブルシーケンスシード値など)を用いて、CRS RMパターンが何であるかを端末に知らせることもできる。
このように、上記の状態‘00’、‘01’又は‘10’でDPS送信を動的に示すことができる。さらに、上記の表7の状態‘11’の例示のように、TP1及びTP2からのJTを示すための方法として、“RMパターン情報”項目を“CRS−RM1、CRS−RM2”と信号通知したり、TP1及びTP2に該当する識別子(例えば、PCI、VCI、又はスクランブルシーケンスシード値など)と示したりすることもできる。このような信号通知情報をDCIから取得した端末は、例えば、CRS−RM1及びCRS−RM2の和集合に該当するREではすべてPDSCHが速度整合されると仮定してPDSCH復調を行うことができる。すなわち、PDSCHを受信する端末の立場では、“RMパターン情報”項目でCRS RMパターン情報が複数示された場合には、示されたCRS RMパターンのいずれか一つで示されたRE位置はいずれもPDSCHがマップされていない(すなわち、PDSCH送信時に速度整合が行われていない)と仮定してPDSCH復調を行うことができる。
さらに、上記の表7の例示における“CRSとのQC仮定フラグ”項目のように、“CSI−RSとのQC仮定”項目で示す特定CSI−RSnと、“RMパターン情報”項目で示す特定CRSポート(すなわち、PCI情報によって特定されるCRSポート)との間のQC仮定が適用可能か否かを示すフラグ指示情報が含まれてもよい。すなわち、特定状態値(例えば、‘00’、‘01’、‘10’、‘11’)がトリガされ、その状態値が示す情報でフラグビットが活性化された場合(又は、‘1’値を有する場合)、当該状態値が示すCSI−RSnのCSI−RSポートと、当該状態値が示すCRS−RMnのCRSポート(例えば、CRS−RMnが示すPCIn又はVCInなどから当該CRSポートが分かる)との間にQC仮定の適用が可能であることを示すと定義できる。一方、特定状態値(例えば、‘00’、‘01’、‘10’、‘11’)がトリガされ、その状態値が示す情報でフラグビットが非活性化された場合(又は、‘0’値を有する場合)、当該状態におけるCSI−RSnのCSI−RSポートと、当該状態におけるCRS−RMnが示すCRSポート(例えば、CRS−RMnが示すPCIn又はVCInなどから当該CRSポートが分かる)との間にQC仮定を適用してはならないこと(すなわち、NQC関係であること)を示すと定義できる。
上記の表7の例示を参照すると、状態‘00’及び‘01’の場合には、“CRSとのQC仮定フラグ”が‘1’に設定され、それぞれTP1又はTP2からのDPS送信を意味する。具体的には、状態‘00’でフラグビットが‘1’値に設定されたとき、CRS−RM1パターンによってPDSCHが速度整合されたと仮定し、CSI−RS1とDMRSポートとの間のQC仮定の適用が可能であり、CSI−RS1とPCI1ベースCRSポートとのQC仮定の適用も可能であると解釈される。状態‘01’でフラグビットが‘1’値に設定されたとき、CRS−RM2パターンによってPDSCHが速度整合されたと仮定し、CSI−RS2とDMRSポートとの間のQC仮定の適用が可能であり、CSI−RS2とPCI2ベースCRSポートとのQC仮定の適用も可能であると解釈される。
このように、DMRSポートと特定CSI−RSポートとの間のQC仮定の適用が可能か否かだけでなく、当該CSI−RSポートと特定CRSポートとのQC仮定の適用が可能か否か(すなわち、上記の表7のフラグビットが示す情報)が端末に信号通知されたとき、端末は、DMRSベースPDSCH復調を行う際に、QC仮定の適用が可能なCSI−RSポートだけでなく、RS密度が極めて高い当該CRSポートから推定された大規模チャネル特性(すなわち、より正確な大規模チャネル特性)を用いることができる点で好ましい。
一方、上記の表7の例示において、状態‘10’に該当する“CRSとのQC仮定フラグ”は‘0’に設定され、これは、TP3からのDPS送信を意味し、ここで、CRS−RM3パターンによってPDSCHが速度整合されたことを仮定し、CSI−RS3とDMRSポートとの間のQC仮定の適用は可能であるが、CSI−RS3とPCI3ベースCRSポートとの間のQC仮定は適用してはならないと解釈される。
上記の表7の例示において、状態‘11’に該当する“CRSとのQC仮定フラグ”は‘1’に設定され、これは、TP1及びTP2からのJT送信を意味し、CRS−RM1及びCRS−RM2パターンをすべて考慮してPDSCHが速度整合されたと仮定し、CSI−RS1とPCI1ベースCRSポートとの間のQC仮定の適用が可能であり、CSI−RS2とPCI2ベースCRSポートとの間のQC仮定の適用も可能であると解釈される。
このように特定状態値に該当する“CSI−RSとのQC仮定”項目に複数のCSI−RSnが存在し、“RMパターン情報”項目に複数のCRS−RMnが存在する場合には、所定の順序でCSI−RSnとCRS−RMnとの間にQC対が構成されると解釈できる。例えば、CSI−RS1とCRS−RM1との間にQC仮定が適用され、CSI−RS2とCRS−RM2との間にQC仮定が適用されると解釈できる。フラグビットが‘0’に設定された場合は、例えば、CSI−RS1とCRS−RM1との間のQC仮定が適用されず、CSI−RS2とCRS−RM2との間にQC仮定が適用されない(すなわち、いずれもNQC関係である)と解釈できる。又は、CSI−RSnそれぞれとCRS−RMnそれぞれとの間のQC/NQCの適用を個別に知らせる形態で“CRSとのQC仮定フラグ”情報を構成してもよい。
QC関連情報の動的信号通知方法の追加的な例示として、N(例えば、N=2)個のビット状態は、次の表8のように構成してもよい。
上記の表8の例示において、CRS−RM4(例えば、PCI4)は、TP1及びTP2がPCI4を共有しているCoMPシナリオ4に該当する。また、上記の表8の状態‘11’の場合のように、CRS RMパターン情報としてNo−CRS(すなわち、MBSFN)を示すこともできる。MBSFNサブフレームは、図3を参照して制御領域でCRS及び制御チャネル(例えば、PDCCH)だけが送信され、データ領域ではCRS及びPDSCHが送信されないサブフレームを意味する。JTの場合、MBSFNサブフレームだけでスケジュールをするために、No−CRS(すなわち、MBSFN)を指定してもよい。この場合、端末は、データ領域でCRSがないと解釈するため、PDSCHに対する速度整合を仮定するにあって、CRSポートに該当するRE位置でPDSCHの速度整合が行われていない(すなわち、当該REにPDSCHがマップされる)と仮定することができる。
上記の表7及び表8を参照して説明したNビットサイズのフィールド(例えば、PQIフィールド)のそれぞれの状態には、DMRSスクランブルシード値x(n)(例えば、n=0、1)が事前に(例えば、RRC信号通知によって)暗黙に結合(link)又は関係付け(tie)してもよい。この場合、2^N個の状態のうち、特定の一つの状態が動的信号通知によって示されるとき、該状態値に結合されたx(n)値のうちいずれの値が用いられるべきかは、別の動的指示パラメータ(例えば、スクランブル識別子値(nSCID))によって示されるなどの合同符号化方式も可能である。
上記の表7の例示で前述したような合同符号化方式を追加する場合、次の表9のような例示を考慮することができる。
上記の表9の例示において、x(n)の範囲は、PCI範囲と同様に0乃至503であってもよい。上記の表9では、それぞれの状態別に割り当てられたx(0)及びx(1)の例示的な値を示す。例えば、nSCID=1に結合/関係付けされたx(1)の値にはいずれも同一値420を割り当てることができる。このように複数のTPから共通に使用する特定識別子値を割り当てておき、nSCID=1が指示される場合、このような共有の識別子値を使用することによって、TP間のDMRS直交性が確保されるようにすることができる。また、上記の表9の例示のように、nSCID=0に結合/関係付けされたx(0)の値はそれぞれの状態別に異なる値を割り当てることができる。これによって、TP特定VCI(又は、スクランブルシード値)を用いてセル分離(cell−splitting)利得を得るようにすることができる。また、上記の表9の例示において、状態‘11’に対するx(0)値を、他の状態に対するx(0)値と異なる値にすることによって、JTのための別のVCI(又は、スクランブルシード値)を指定することもできる。
例えば、前述したようなQC情報及びCRS RMパターンに関する情報を示すNビットフィールド(例えば、PQIフィールド)で、2^N個の状態のそれぞれに対してx(n)値が異なるように結合/関係付けされていてもよい。このとき、DCIフォーマットにおける他のフィールドによってDMRSシーケンス生成のために用いられるnSCID値が動的に示されるが、このnSCID値によってx(n)値が暗黙に決定される。例えば、nSCID=nのとき、x(n)(例えば、n=0又は1)が指示される、と規則を定めておくことができる。このようなx(n)に関する合同符号化によって、例えば、端末が上記2^N個の状態のうちの特定状態が動的に指示される場合、当該状態に結合されたx(0),x(1)、…が決定される。さらに、別のフィールドで指示されるnSCID値によって、x(0),x(1),…のうち一つを最終的に決定/選択してもよい。
QC振舞
CoMP動作をサポートしない既存のシステム(例えば、3GPP LTEリリース−10(Rel−10)以前の標準に基づくシステム)におけるRSポート間のQC仮定は、事実上、暗黙に一つの振舞として定義されたといえる。このような一つの振舞を本発明では振舞Aと称し、振舞Aは、CRS、CSI−RS及びPDSCH DMRSが周波数シフト、ドップラ拡散、受信タイミング、遅延拡散のうち一つ以上に対してQCされていると仮定することと定義できる。これは、既存のシステムではCoMP動作を考慮せず、CRS、CSI−RS及びPDSCH DMRSポートがすべて一つのセル又はTPから送信されることを当然に仮定しなければならなかったためである。
CoMP動作をサポートするシステムでは、QC仮定に対して他の振舞(例えば、TP1のCSI−RS1とTP2のCSI−RS2がQCであると仮定する振舞など)を定義してもよい。したがって、本発明では、複数のQC振舞を適用可能なシステムにおいて、振舞Aがデフォルト振舞として定義される方法について提案する。すなわち、特定条件を満たす場合、端末は常にデフォルト振舞である振舞Aに従うと定義できる。
例えば、特定CSIプロセスインデクスに対しては、別に信号通知されない限り、端末は常に振舞Aを適用するように設定することができる。これは、端末に複数のCSIプロセスが設定された場合、当該端末が少なくとも一つのCSIプロセスに対しては既存のシステム(Rel−10システム)と同じQC仮定に従って動作するようにし、既存のシステムと同じ性能を保証するためである。例えば、CSIプロセスインデクス0に対しては常に振舞Aが適用されるようにできる。この場合、CSIプロセスインデクス0に対して、例えば、CoMPシナリオ3の場合においてDLサービス提供セル/TPから送信されるCRSとQC仮定を適用できる特定CSI−RSリソースが設定されていてもよい。
また、デフォルト振舞である振舞Aは、CoMP動作をサポートするシステム(例えば、3GPP LTE Rel−11以降の標準に基づくシステム)で定義される新しい送信モード(例えば、TM10)を除いて、既存のシステム(例えば、3GPP LTE Rel−10以前の標準に基づくシステム)で定義された送信モード(例えば、TM9)に対して適用されるように定義してもよい。
CoMP動作をサポートするシステムだけに適用可能なQC振舞は、次のように定義できる。
新しい送信モード(例えば、TM10)に対して適用されるDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット2D)を介してDL許可を受信する場合、端末は、新しいQC振舞(以下、振舞B)を仮定することができる。振舞Bは、CRS、CSI−RS、及びPDSCH DMRS(及び/又はEPDCCH DMRS)が遅延拡散、ドップラ拡散、ドップラシフト、平均利得、平均遅延のうち一つ以上に対して、次の例外事項を除いてはQCされていないと仮定すると定義できる。上記の例外事項は、PDSCH DMRS(及び/又はEPDCCH DMRS)と、物理層信号通知(例えば、PDCCH DCIを用いた信号通知)によって指示される特定CSI−RSリソースとは、遅延拡散、ドップラ拡散、ドップラシフト、平均遅延のうち一つ以上に対して、QCされていると仮定できるということである。すなわち、振舞Bの場合、基本的に、CRSと他のRS(例えば、CSI−RS、DMRS)との間にはQC仮定をしてはならないと設定され、DCIフォーマット2Dを介してDL許可を受信するとき、上記の表7、表8、表9の例示のように動的信号通知によって指示される特定CSI−RSリソースのCSI−RSポートと、DCIフォーマット2DによってスケジュールされるPDSCHのDMRSポートとの間のQC仮定は適用してもよいと理解することができる。
又は、特定CRSと特定CSI−RSとの間のQC仮定の適用可能か否かも、上記の表7、表8、表9の例示のように(又は、別のRRC信号通知によって)信号通知してもよい。
DCIフォーマット2Dを介してDL許可を受信する場合には、該当のPDSCH DMRSポートと特定CSI−RSポートとの間にQC仮定が可能でありうる。さらに、RRC信号通知を通して特定CSI−RSポートと特定CRSポートとの間のQC仮定の適用可能か否かを設定してもよい。この場合には、DMRSポートと、CSI−RSポートと、CRSポートとの間にすべてQC仮定が可能であるという信号通知が与えられてもよい。このような振舞BがDCIフォーマット2Dに対して与えられてもよく、端末は、振舞Bに従うQC仮定に基づいてデータ復調を行うことができる(例えば、他のRSから推定された大規模特性をウィナーフィルタ係数を決定するのに反映するなど)。振舞Bに従う場合、特定CSI−RSと、CRSと、DMRSとの間にすべてQC仮定が可能であると指示されたときにも、振舞Aとの大きな違いは、特定CSI−RSと、CRSと、DMRSとが必ずしもDLサービス提供セルからのものである必要がないことである。例えば、CRSは、DLサービス提供セルではなく、隣接セルのCRSポートであってもよく、CSI−RSは、複数のCSI−RSリソースのうちいずれか一つを指示してもよい。
ここで、周波数オフセット(又は、ドップラシフト)に対して、端末は振舞Bに設定されるとしても、初期(又は、粗い(coarse))周波数オフセットをサービス提供セルCRSから推定し、ここに特定周波数範囲(例えば、[−N;+N]Hz)内でだけ当該指示されたCSI−RSから精密な(fine)周波数オフセット推定をするように設定してもよい。例えば、当該CSI−RSの送信周期が5msのとき、その逆数である200Hzだけの周波数オフセット差をCSI−RSからあいまい性(ambiguity)なく推定できるため、次のような端末動作を定義することができる。
端末は、(振舞Bで)指示されたCSI−RSを用いて端末によって追跡されたドップラシフト(及び/又はドップラ拡散)がサービス提供セルに対する周波数オフセットの範囲(例えば、[−N;+N]Hz)内であると予想することができる。例えば、指示されたCSI−RSの周期が5msである場合には、N=100Hzである。例えば、指示されたCSI−RSの周期が10msである場合には、N=50Hzである。例えば、指示されたCSI−RSの周期が20msである場合には、N=25Hzである。例えば、指示されたCSI−RSの周期が40msである場合には、N=12.5Hzである。例えば、指示されたCSI−RSの周期が80msである場合には、N=6.25Hzである。要するに、指示されたCSI−RSがT[ms]の周期を有する場合、N=1/(kT)[Hz]に設定され、ここで、kは、例えば2であってもよい。
このような本発明の提案は、指示されたCSI−RSの周期が変化するに応じて、UEが上記の周波数オフセット(又は、ドップラシフト及び/又はドップラ拡散)の推定のために、サービス提供セルCRSを基準に探索しなければならない周波数範囲を可変的に定めるという意味を有する。ここで、指示されたCSI−RSは、上位層によって複数のCSI−RSリソースが設定された端末(例えば、TM10が設定された端末)の場合には、DCI(例えば、DCIフォーマット2D)によって指示されるDMRSとQC仮定が可能な一つのNZP CSI−RSを意味できる。又は、指示されたCSI−RSは、DCIフォーマット1Aの場合、RRCで設定された特定デフォルトCSI−RSであってもよい。
CSI−RS周期が5msである場合に比べて、周期が10msである場合には、端末が探索すべき範囲が半分に減る。すなわち、基地局はCSI−RS周期を大きく設定するほど、CSI_RSは、サービス提供セルのCRSとの周波数オフセットがより狭い範囲内で形成されなければならない。これに従って端末が動作できるようにすることによって、端末はより狭い探索範囲内でだけ周波数オフセットを推定してもよい。このような探索範囲を外れる周波数オフセットを有するCSI−RS送信によって、端末がチャネル推定を正しく行うことができず、性能劣化が発生することを防止するように、基地局が上記のようなCRSとCSI−RSとの間の関係を保証しなければならない。
基地局の立場では、CRSを送信するTPの発振器と、上記指示されたCSI−RSを送信するTPの発振器との間の周波数オフセット(又は、ドップラシフト)が、指示されたCSI−RSの周期T[ms]に従うN=1/(kT)値(例えば、k=2)による[−N;+N]Hz範囲を満たさないと、当該CSI−RSの周期をT[ms]に設定できないことを意味できる。この場合、基地局は、T[ms]よりも小さい値の周期を有するCSI−RSを設定して送信しなければならない。
又は、端末動作を統一するために、基地局は常にT1ms(例えば、T1=5)の周期を有するCSI−RSだけを、振舞Bの場合に適用するCSI−RSに設定するように制限することができる。この場合、端末は、指示されるCSI−RSの周期に関係なく、(振舞Bで)指示されたCSI−RSを用いて、端末によって追跡されたドップラシフト(及び/又はドップラ拡散)がサービス提供セルに対する周波数オフセットの範囲([−N;+N]Hz、例えば、N=100)内であると予想できる。
又は、基地局は、T1msの周期以外の他の周期を有するCSI−RSを設定できるが、端末が探索すべき周波数範囲は最小の範囲と定めることもできる。例えば、基地局は、T=5、10、20、40、80msの周期を有するCSI−RSを様々に設定できるが、N値は少なくとも最も狭い範囲(すなわち、T=80ms時のN=6.25Hz値)を常に保証するようにすることもできる。この場合、端末は、指示されるCSI−RSの周期に関係なく、(振舞Bで)指示されたCSI−RSを用いて端末によって追跡されたドップラシフト(及び/又はドップラ拡散)がサービス提供セルに対する周波数オフセットの範囲([−N;+N]Hz、例えば、N=6.25)内であると予想できる。基地局がT=5、10msの周期を有するCSI−RSを様々に設定できるときは、最小限の探索周波数範囲を保証するためのN=50Hzに設定できる。すなわち、いかなる周期を有するCSI−RSが指示されたかにかかわらず、端末は特定[−N;+N]Hz範囲内でだけ探索を行えばよいといえる。これによって、基地局は、端末の上記動作を保証できる周期を有するCSI−RSだけを、端末が振舞Bに活用するように設定することができる。
一方、新しい送信モード(例えば、TM10)を適用可能なシステムでも、システム性能が低い場合、又は他の問題がある場合などに備えて安定的に動作できるように、デフォルト送信モードで動作することがサポートされなければならず、これをフォールバック動作モードと称することができる。例えば、フォールバックDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット1A)を介してMBSFNサブフレームにおいてDL許可を受信する場合には、端末は振舞A’(すなわち、上記振舞Aの変形振舞)に従うことができる。振舞A’は、CRS、CSI−RS、及びPDSCH DMRS(及び/又はEPDCCH DMRS)が遅延拡散、ドップラ拡散、ドップラシフト、平均利得、平均遅延のうち一つ以上に対して、次の例外事項を除いてはQCされていないと仮定することと定義できる。上記例外事項は、CRS(例えば、DLサービス提供セルのCRS、又はRRC信号通知によって指示される特定CRS)とPDSCH DMRSとが遅延拡散、ドップラ拡散、ドップラシフト、平均遅延のうち一つ以上に対してQCされていると仮定することと定義できる。すなわち、振舞A’の場合、基本的に、CSI−RSと他のRS(例えば、CRS、DMRS)との間にはQC仮定をしてはならないと設定でき、DCIフォーマット1Aを介してMBSFNサブフレームにおいてDL許可を受信するとき、常に特定CRSポートとDCIフォーマット1AによってスケジュールされるPDSCHのDMRSポート(例えば、DMRSポート7)との間には常にQC仮定を適用してもよいと理解してもよい。
追加的な例示として、振舞A’が、特定CSI−RSリソースインデクスn(例えば、n=0)と、CRSと、DMRSとの間にQC仮定が追加的に可能であることと定義してもよい。この場合、当該CSI−RSリソースのスクランブルシード値Xは常にPCIになるように制限してもよい。又は、端末動作の観点では、端末がCSI−RSリソースインデクスnがPCIと同一でないと予想することが許容されないと表現してもよい。又は、上記の提案事項においてCSI−RSリソースに代えて、CSIプロセス(又は、当該CSIプロセスに連携された特定CSI−RSリソース)が用いられてもよい。すなわち、振舞A’は、特定CSIプロセスi(例えば、i=0)、CRS及びDMRS間にQC仮定がさらに可能であるものと表現してもよい。端末はこのような仮定によってデータ復調を行う際、他のRSを用いて推定された大規模チャネル特性を受信プロセスに適用(例えば、ウィナーフィルタ係数決定などに反映)することができる。
このように振舞A’が振舞A又はBとは異なる別の振舞と定義されることによって、端末のデータ復調性能をより向上させることができる。具体的には、DCIフォーマット1AはフォールバックDCIフォーマットに該当し、これは、様々なRRC再設定が適用されている区間においてあいまい性が発生しうる状況などにおいて、明確、かつ強じんな送信を可能にするために用いることができる。このようなDCIフォーマット1AがMBSFNサブフレームにおいて受信された場合、既存システム(例えば、Rel−10システム)ではDMRSポート7で復調を行うように定義されている。このとき、DMRSスクランブルシード値としてPCIを用いるようにすることができる。この場合、当該PCIを用いて生成されるCRSを同報するDLサービス提供セルCRSポートとDMRSとの間のQC仮定を適用してもよい。したがって、CRSを用いて測定されるときよりも正確な大規模チャネル特性をデータ復調時にも用いることができ、データ復調性能を向上させることができる。
したがって、振舞A’は、基本的に、CRSポートとDMRSポートとの間のQC仮定が可能となるようにすることができ、これに加えて、特定CSI−RSリソースインデクス(例えば、CSI−RSリソースインデクス0)又は特定CSIプロセスインデクス(例えば、CSIプロセスインデクス0)に属したCSI−RSポートとDMRSポートとの間のQC仮定が可能であるという情報を提供することができる。例えば、複数のTPが同一のセル識別子を用いるCoMPシナリオ4の場合、CRSが同時送信されるTPからCSI−RSも同時に送信される(すなわち、PCIによって生成された仮想CSI−RSが複数のTPから同時に送信される)形態で動作できる。
すなわち、振舞A’は、基本的に、振舞Aに比べて、CRSとDMRSとの間には常にQC仮定が可能であるという点では同一であるが、DMRSとQC仮定を適用が可能なCSI−RSを指示する方式において異なると理解してもよい。すなわち、振舞Aによれば、当該DMRSとQC仮定が可能なCSI−RSをDCIで動的に指示できるが、振舞A’によれば、当該DMRSとQC仮定が可能なCSI−RSを半静的にRRC信号通知によって指示するか、又は固定的に特定CSI−RSリソースインデクス(例えば、CSI−RSリソースインデクス0)を設定することができる。
振舞A’に関する追加的な例示として、振舞A’は、CRSとDMRSとの間のQC仮定は不可能であり、特定CSI−RSリソースインデクス(例えば、CSI−RSリソースインデクス0)とDMRSとの間のQC仮定は可能であることと定義してもよい。このように定義される振舞A’は振舞Bと略同様であるが、振舞Bによれば、当該DMRSとQC可能なCSI−RSリソースをDCIで動的に指示できるのに対し、振舞A’によれば、当該DMRSとQC仮定が可能なCSI−RSを半静的にRRC信号通知によって指示するか、又は固定的に特定CSI−RSリソースインデクス(例えば、CSI−RSリソースインデクス0)を設定することができる。
前述したような振舞A’に関する本発明の様々な例示において、特定CSI−RSリソースインデクス(例えば、CSI−RSリソースインデクス0)が固定又は半静的に設定される代わりに、振舞Bと同様に動的に指示してもよい。例えば、MBSFNサブフレーム(又は、MBSFNサブフレームの端末特定探索空間)で検出されるDCIフォーマット1Aの特定フィールドを用いて、当該DMRSポートとのQC仮定の適用が可能なCSI−RSリソース(又は、CSIプロセス)に属したCSI−RSポートを指示することができる。このような場合、MBSFNサブフレームにおいてDCIフォーマット1Aを介してDL許可を受けるときも、DCIフォーマット2Dを介してDL許可を受けるときも、振舞Bが適用されるようにすることもできる。又は、MBSFNサブフレームにおいてDCIフォーマット1Aを介してDL許可を受けるとき、又はTM9以下のTMのときはいずれも振舞Aが適用されるようにし(この場合、CSI−RSリソースは半静的にRRC信号通知されるか、又は特定CSI−RSリソースインデクスを固定的に適用してもよい)、DCIフォーマット2DでDL許可を受けるときだけ、振舞Bが適用されるようにしてもよい。
一方、振舞Aの定義においてCSI−RSを除外してもよい。すなわち、振舞Aは、CRS及びPDSCH DMRSは、周波数シフト、ドップラ拡散、受信タイミング、遅延拡散のうち一つ以上に対してQCされていると仮定することと定義できる。CSI−RSに対するQC仮定が除外されたことは、CoMPシナリオ4のように、CRSは複数のTPから同時にSFN形態で送信されるが、CSI−RSは当該TPにおいて同時にSFN形態で送信しないように動作することをサポートするためである。すなわち、振舞Aにおいて、CRSとDMRSとの間のQC仮定だけでもデータ復調に役立てる大規模特性推定値を十分に反映でき、CRSに比べて相対的に密度の低いCSI−RSを用いて測定されたチャネル特性が、DMRSベースのデータ復調の性能を大きく向上させることはないと見なされるため、CSI−RSとDMRSとの間のQC仮定は除外してもよい。
また、このようにCSI−RSを排除した振舞Aは、端末にいかなるCSI−RSリソースも設定されない場合(例えば、TDDシステム、相互的(reciprocity)システムなど)に適用してもよい。一方、端末にCSI−RSリソースが設定される場合は、最初に説明した振舞AによってCRSと、CSI−RSと、DMRSとの間のすべてのQC仮定を適用してもよい。このような振舞Aは特定TM(例えば、TM1乃至TM9、又はTM1乃至TM8)だけに対して適用されるように限定することもできる。
CSI−RSリソースの設定された否かに依存する振舞Aは、次のとおり表現できる。すなわち、振舞Aは、CRS、CSI−RS(設定された場合)及びPDSCH DMRSは、周波数シフト、ドップラ拡散、受信タイミング、遅延拡散のうち一つ以上に対してQCされていると仮定することと定義できる。すなわち、CSI−RSに対しては設定された場合という条件を与えることによって、前述したCSI−RSリソースが設定されたか否かによる振舞Aを簡単に表現することができる。
さらに、前述した振舞A’として説明した事項を振舞Aと統合すると、次のように定義できる。すなわち、振舞Aは、CRS、CSI−RS(一つのCSI−RSリソースだけが設定された場合)及びPDSCH DMRSは、周波数シフト、ドップラ拡散、受信タイミング、遅延拡散のうち一つ以上に対してQCされていると仮定することと定義できる。いい換えると、振舞Aは、CRS、CSI−RS(CSI−RSが設定された場合、かつ、設定されたCSI−RSリソースの個数が1のとき)及びPDSCH DMRSは、周波数シフト、ドップラ拡散、受信タイミング、遅延拡散のうち一つ以上に対してQCされていると仮定することと定義できる。いい換えると、振舞Aは、CRS、CSI−RS(CSI−RSが設定された場合、かつ、設定されたCSI−RSリソースの個数が1のとき(又は、CSIプロセスの最大個数に対するUE能力Pが{1}のとき))及びPDSCH DMRSは、周波数シフト、ドップラ拡散、受信タイミング、遅延拡散のうち一つ以上に対してQCされていると仮定することと定義できる。
このようにCSI−RSに対しては、一つのCSI−RSリソースが設定された場合と同じ意味を有する条件を与えることによって、前述したCSI−RSリソースが設定されたか否かに依存する振舞Aを簡単に表現することができる。これによって、端末が一つのCSI−RSリソースを設定された場合に限って、CRSと、CSI−RSと、DMRSとの間のQC仮定を適用することができる。端末がいかなるCSI−RSリソースも設定されなかった場合(例えば、TDDシステム)、又は2個以上のCSI−RSリソースを設定された場合(例えば、TM10)には、CRSとDMRSとの間のQC仮定だけを適用でき、CSI−RSとのQC仮定は適用しない。
このように、CSI−RSに対するQC仮定を除外する場合を包括する方式として振舞Aを定義したとき、このように定義された振舞AをTM10でMBSFNサブフレーム上でDCIフォーマット1Aを通してDL許可を受信する場合にも同様に振舞Aが適用されると整理できる。一方、TM10だけでDCIフォーマット2Dを介してDL許可を受信する場合にだけ振舞Bが適用されると整理ことができる。
前述した提案事項のうち、MBSFNサブフレームにおいてDCIフォーマット1Aを介してDL許可を受信する場合における端末のQC振舞は、非MBSFNサブフレームにおいてDCIフォーマット1Aを介してDL許可を受信する場合(又は、非MBSFNサブフレームにおいて端末特定探索空間上でDCIフォーマット1Aを介してDL許可を受信する場合に限って)にも同様に適用することができる。これは、既存のシステム(例えば、Rel−10以前のシステム)では非MBSFNサブフレームにおいてDCIフォーマット1Aを介してDL許可が受信される場合、CRSベースのデータ復調を行うように定義されているが、新しいシステム(例えば、Rel−11以降のシステム)では、新しいTM(例えば、TM10)における非MBSFNサブフレームにおいてDCIフォーマット1Aを介して(又は、非MBSFNサブフレームにおいて端末特定探索空間上でDCIフォーマット1Aを介して)DL許可を受信する場合は、MBSFNサブフレームにおける動作と同様に、DMRSベースのデータ復調が定義されうることを考慮したためである。このように、非MBSFNサブフレームにおいてDCIフォーマット1Aを介してDL許可が受信される場合にも、DMRS(例えば、DMRSポート7)ベースのデータ復調が定義される場合には、前述した本発明の例示においてMBSFNサブフレームにおいて、DCIフォーマット1Aを介してDL許可を受信する場合に関する説明を同様に適用することができる。
PDSCHシンボルの位置決定
前述した本発明の様々な例示ではDCIフォーマット内のNビットフィールド(例えば、PQIフィールド)を用いて、QC仮定の適用が可能か否かに関する情報とPDSCH REマップ関連情報とを動的に示すことについて説明した。これに加えて、本発明では、DCIフォーマット内のNビットフィールドを用いて、PDSCH開始シンボル(又はデータ開始シンボル)(すなわち、PDSCHのマップが始まるOFDMシンボル)に関する情報を更に示す方法について提案する。
すなわち、上位層によって2^N個のパラメータセットが端末に設定され、DCIフォーマット内のNビットフィールド(例えば、PQIフィールド)において、2^N個のパラメータセットのいずれか一つが動的に信号通知されるが、一つのパラメータセットのパラメータにはPDSCH開始シンボル情報が含まれてもよい。
一つのサブフレームのOFDMシンボルインデクスが0,1,2,…と与えられることを仮定する。すなわち、正規CPサブフレームの場合、第一のスロット(又は、スロットインデクスが0から始まる場合、偶数インデクスのスロット)のOFDMシンボルインデクスは、0、1、2、3、4、5、6であり、第二のスロット(又は、スロットインデクスが0から始まる場合、奇数インデクスのスロット)のOFDMシンボルインデクスは、7、8、9、10、11、12、13である。拡張CPの場合、第一のスロット(又は、偶数インデクスのスロット)のOFDMシンボルインデクスは0、1、2、3、4、5であり、第二のスロット(又は、奇数インデクスのスロット)のOFDMシンボルインデクスは6、7、8、9、10、11である。一般には、OFDMシンボルインデクス0、1、又は2までPDCCHをマップできる。端末は、PDCCHシンボルがどこまで存在するかをPCFICHから分かる。PDSCH開始シンボルインデクスに関する別の信号通知がないときは、基本的には、PCFICHによって決定される最後のPDCCHシンボルインデクスの直後のシンボルインデクスがPDSCH開始シンボルインデクスと決定される。
本発明では、PDSCH開始シンボル位置がPCFICH(すなわち、CFI値)から決定されることとは別に、PDSCH開始シンボル情報を信号通知する方法について提案する。例えば、PDSCH開始シンボル情報は、上記のQC仮定関連情報を指示するDCIフォーマット内のNビットフィールド(例えば、PQIフィールド)が指示する2^N個の状態別にそれぞれ提供してもよい。又は、2^N個の状態のうち複数の状態に対して共通に適用されるPDSCH開始シンボル情報をRRC信号通知で設定してもよい。
本発明では、サブフレームパターン(又は、サブフレームセット)別にPDSCH開始シンボルインデクス情報を端末に知らせる方式を提案する。サブフレームセットは少なくても2セットが存在でき、このようなサブフレームセットに対する設定は、端末にあらかじめ知らせることができる。例えば、MBSFNサブフレームで構成された一つのセットと、非MBSFNサブフレームで構成された他のセットを設定することができる。この場合、MBSFNサブフレームに対して適用されるPDSCH開始シンボルインデクスと、非MBSFNサブフレームに対して適用されるPDSCH開始シンボルインデクスとをそれぞれ信号通知できる。
追加的な例示として、DCIフォーマット内のNビットフィールド(例えば、PQIフィールド)によって指示される2^N個の状態のそれぞれに対して(又は、別のRRC信号通知によってすべての状態に対して共通に適用される情報として)一つのPDSCH開始シンボルインデクス値(例えば、インデクスk)を提供することができる。また、基本的には、信号通知されるk値によってPDSCH開始シンボルを決定するが、特定サブフレームセット(例えば、MBSFNサブフレーム)ではk>KThresholdである場合には、k=KThresholdとして適用できる。すなわち、特定サブフレームにおいては、信号通知されるk値を解釈するに当たり、上限(KThreshold)が存在すると仮定することができる。いい換えると、k=min(KThreshold,K)であり、ここで、Kは、一般的なサブフレームにおいて適用されるPDSCH開始シンボルインデクス値であり、kは、特定サブフレームにおいて端末が決定するPDSCH開始シンボルインデクス値である。
特定サブフレームセットは、MBSFNサブフレームであってもよいし、非MBSFNサブフレームであってもよい。また、特定サブフレームセットは、一つのサブフレームセットであってもよいし、複数のサブフレームセットであってもよい。
例えば、KThreshold=3の場合、DCIフォーマットのNビットフィールド(例えば、PQIフィールド)の特定状態がk=4を示す場合を仮定する。端末は、非MBSFNサブフレームにおいては、信号通知されたとおり、PDSCH開始シンボルインデクスが4であると見なしてPDSCH復調を行う。一方、端末は、MBSFNサブフレームにおいてはk=KThreshold=3であると解釈し、これによってPDSCH開始シンボルインデクスが3であると仮定してPDSCH復調を行う。ここで、KThreshold=3は単なる例示であり、これに制限されない。KThreshold=0、1、2、3、4であってもよい。
上記の提案事項を整理して表現すると、端末は、一般的なサブフレーム(例えば、非MBSFNサブフレーム)ではRRC信号通知されたPDSCH開始シンボルの候補の値、非交差搬送波スケジュールの場合にはサービス提供セルのPCFICHから決定される値、又は交差搬送波スケジュールの場合には上位層によって設定された値のうち一つ(これをKと表現する)を、PDSCH開始シンボルインデクス値と決定することができる。ここで、RRC信号通知されたPDSCH開始シンボルの候補の値は、0又は留保された値、1、2、3、4であってもよい(4は、システム帯域幅が10個のPRB以下である場合にだけ適用される)。一方、特定サブフレーム(例えば、MBSFNサブフレーム)では特定サブフレーム(例えば、MBSFNサブフレーム)におけるPDSCH開始シンボルインデクスkを、k=min(KThreshold,K)(例えば、KThreshold=2)と決定する。
追加的な例示として、このように決定されたPDSCH開始シンボルが他の制御チャネル領域(例えば、DLサービス提供セル制御チャネル領域)と重なる場合には、当該制御チャネル領域の次のOFDMシンボルがPDSCH開始シンボルであると決定されるようにしてもよい。
例えば、非MBSFNサブフレームにおいてPDSCH開始シンボル(すなわち、k)は、K値と、非交差スケジュールの場合にはサービス提供セルのPCFICHから決定される値又は交差搬送波スケジュールの場合には上位層によって設定された値(すなわち、P)のうち最大値と決定できる(すなわち、k=max{K、P})。ここで、K値は、0又は留保された値、1、2、3、4、(4は、システム帯域幅が10個のPRB以下である場合にだけ適用される)、非交差搬送波スケジュールの場合にはサービス提供セルのPCFICHから決定される値、又は交差搬送波スケジュールの場合には上位層によって設定された値のうち一つであってもよい。一方、DCIによって指示されるMBSFNサブフレームにおいてPDSCH開始シンボル(すなわち、k)は、KThreshold値及びK値のうち最小値と、P値のうち最大値とに決定することができる(すなわち、max{min(KThreshold,K),P})。
追加的な例示として、サービス提供セルのPCFICHからPDSCH開始シンボルを決定することにかかわらずにK値を定めるように修正することもできる。
例えば、非MBSFNサブフレームにおいてPDSCH開始シンボル(すなわち、k)は、K値と、P値のうち最大値と決定できる(すなわち、k=max{K,P})。ここで、K値は、0又は留保された値、1、2、3、又は4(4は、システム帯域幅が10個のPRB以下である場合にだけ適用される)のうち一つであってもよい。一方、DCIによって指示されるMBSFNサブフレームにおいてPDSCH開始シンボル(すなわち、k)は、KThreshold値及びK値のうち最小値と、P値のうち最大値とに決定してもよい(すなわち、max{min(KThreshold,K),P})。
前述したようにPDSCH開始シンボルを決定する方法は、TDDシステムにおける特別サブフレーム(special subframe)の設定のうち、DwPTSシンボル個数が特定値以下である場合には適用されないように制限することもできる。TDD特別サブフレーム設定は、例えば、8種類が定義でき、そのうち、DwPTSシンボルの個数が3個以下である設定は、0番及び5番設定でありうる(詳細な事項はTS 36.211文書を参照)。すなわち、特定シンボル個数を超えるTDD特別サブフレーム設定に限って、PDSCH開始シンボル情報に対してRRC信号通知によって定められる値と、DCI信号通知によって定められる値との間の優先順位に関する規則が適用すれるようにすることができる。
追加的な例示として、TDDシステムについては、DCI信号通知のための2^N状態別に、いずれのTDD特別サブフレーム設定に従うようにスケジュールするかを知らせることもできる。
例えば、2^N個の状態別に独立したTDD特別サブフレーム設定をRRC信号通知によって設定してもよい。DCI信号通知を用いて、2^N状態のうちいずれの状態が現在スケジュールされるPDSCH送信に対して適用されなければならないかを動的に示すことができる。特定状態が指示され、この状態がいずれの特別サブフレーム設定(例えば、特別サブフレーム設定6)を指示しているとき、端末はDLサービス提供セルの特別サブフレーム設定を無視(override)し、上記DCI信号通知される特別サブフレーム設定によってDwPTS領域のOFDMシンボル長だけのPDSCHが送信されると解釈し、これに基づいてPDSCH復調を行うことができる。
DCIによって指示される特別サブフレーム設定が複数であるとき、JT送信を行ってもよい。このような場合には常に特別サブフレーム設定間の積集合に該当するDwPTSシンボル(すなわち、特別サブフレーム設定でDwPTSが共通に存在するOFDMシンボル)にPDSCH送信が存在すると解釈したり、和集合に該当するDwPTSシンボル(すなわち、特別サブフレーム設定のうちDwPTS領域が最も大きいものによるOFDMシンボル)にPDSCH送信が存在すると解釈したりできる。
さらに、PDSCH最後のOFDMシンボル(PDSCH末尾(ending)シンボル、データ最終シンボル又はデータ末尾シンボル)情報を明示的に知らせることもできる。ここで、DCI信号通知の2^N状態別に特別サブフレーム設定と共にPDSCH最後シンボル情報を知らせることもできるし、特別サブフレーム設定は知らせず、最後のOFDMシンボル情報だけを知らせることもできる。
例えば、端末は、DCI信号通知を通して指示される特別サブフレーム設定からDwPTS領域を決定でき、ここにPDSCH最後のOFDMシンボル情報が明示的にさらに与えられる場合には、これによって、DwPTS領域における最後のいくつかのOFDMシンボルはPDSCH領域から除外される、又はDwPTS領域に比べてより多いシンボルがPDSCH領域に含まれると決定てもよい。すなわち、端末は、DCI信号通知を通して特別サブフレーム設定が与えられても、PDSCH最後のOFDMシンボル情報が与えられる場合には、PDSCH最後のOFDMシンボルに基づいてPDSCH領域を決定することができる。
一方、DCIフォーマットのNビットフィールド(例えば、PQIフィールド)によって指示される2^N状態別に特別サブフレーム設定を知らせる方式の代わりに、端末がDLサービス提供セルの特別サブフレーム設定に従い、サービス提供セル以外の隣接セル/TPからのPDSCH送信であってもサービス提供セルの特別サブフレーム設定に従うと端末が仮定することもできる。すなわち、端末は、DLサービス提供セルの特別サブフレーム設定と同じ設定と仮定できると定義したてもよいし、DLサービス提供セルの特別サブフレーム設定と異なる特別サブフレーム設定を予想することが許容されないと定義してもよい。同様に、端末は、特別サブフレームのDwPTSにPDSCHがスケジュールされる場合には、当該PDSCHは自身のDLサービス提供セル以外の他のセル/TPから送信されるものと予想することが許容されない。
追加的な例示として、特別サブフレームにおいて(具体的には、DwPTSで)DL許可が送信されるときは、当該DCIフォーマット内のNビットフィールド(例えば、PQIフィールド)が含まれないと定義してもよい。このような場合は、非CoMP動作を意味し、特別サブフレームにおいてはDLサービス提供セルからのPDSCH送信だけをスケジュールできるという意味であってもよい。
前述した本発明の様々な例示において、DCIフォーマット内のNビットフィールド(例えば、PQIフィールド)の2^N個の状態別に特別サブフレーム設定を知らせることによって、DwPTS領域の最後のOFDMシンボルインデクスがどこまでかを端末に知らせることができる。また、PDSCH開始OFDMシンボルインデクスを決定する信号通知も併せてDCIフォーマット内のNビットフィールド(例えば、PQIフィールド)の2^N個の状態別にRRC信号通知によって提供することができる。すなわち、PDSCH開始OFDMシンボルインデクスを知らせる情報と、PDSCH最後のOFDMシンボルインデクスを決定するためのTDD特別サブフレーム設定に関する情報とが共に、2^N個の状態別にRRC設定パラメータセットに含まれてもよい。これによって、端末は、DCI動的信号通知される状態値に該当するパラメータセットに含まれるPDSCH開始シンボル及び/又はPDSCH最後のシンボルを決定し、これによってPDSCH復調を正しく行うことができる。
EPDCCH関連PQIパラメータの適用
DMRSとCSI−RSとの間のQCL情報、PDSCH REマップ(又は、CRS RMパターン(例えば、CRSポートの個数、CRS周波数シフト、セル識別子など))情報、MBSFNサブフレーム設定に関する情報、NZP CSI−RS設定情報、ZP CSI−RS設定情報、TDD特別サブフレーム設定情報、PDSCH開始シンボル情報、及び/又はPDSCH最後シンボル情報などは、一つのパラメータセット(又は、パラメータリスト)に含まれるPQIパラメータと定義できる。このようなパラメータセットをPQI(PDSCH REマップ及びQCL指示子)パラメータセットと称することができる。複数の(例えば、2^N個の)PQIパラメータセットを上位層によって半静的に設定してもよい。2^N個のPQIパラメータセットのうち一つのパラメータセットは、DCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット2D)内のNビットサイズのPQIフィールドの状態値(以下、“PQI状態値”と称する)によって動的に指示してもよい。
また、このようなPQIパラメータセットに関する情報は、DCIフォーマット1Aによってスケジュールされる場合に端末が従うべき情報として、別途のRRC設定されたパラメータセットの形態で半静的に設定してもよい。又は、DCIフォーマット1Aの場合に従うべきデフォルト情報として、いずれのPQIパラメータセットを設定してもよい。デフォルトPQIパラメータセットは、例えば、サービス提供セルの設定に従うようにしたものであってもよいし、デフォルト設定として別に定義してもよい。このようなDCIフォーマット1Aの場合に対するデフォルトPQIパラメータセットは、DCIフォーマット2Dの場合に対する上位層設定された複数のPQIパラメータセットのうちいずれか一つのパラメータセット(例えば、最も低いPQI状態値(例えば、‘00’)に対応するパラメータセット)(例えば、パラメータセット1)であってもよい。
EPDCCHを介してDCIフォーマット1Aに該当するスケジュール情報を端末に信号通知してもよい。EPDCCHの場合には、EPDCCHセット別に適用される特定PQIパラメータセットが上位層信号通知によって設定されうる。EPDCCHセット(又は、EPDCCH−PRB−set)は、例えば、集中方式EPDCCHマップRBセット又は分散方式EPDCCHマップRBセットを意味する。
EPDCCHを介してDCIフォーマット1Aに該当するスケジュール情報が端末に信号通知される場合、PQIパラメータの一つ以上を、事前にRRC信号通知などによってEPDCCHセット別に設定してもよい。したがって、DCIフォーマット1AがいずれのEPDCCHセットを介して端末に送信されるかによって、当該EPDCCHセット別に設定(又は、結合若しくはマップ)されているRRC設定された(RRC−configured)パラメータセットに含まれたパラメータの一部又は全部を端末が従うように動作できる。より具体的には、端末は、事前に設定されたEPDCCHセットのそれぞれに対する探索空間でブラインド復号を行い、ブラインド復号結果、成功裏に検出されたDCIフォーマット1Aが存在する場合、当該探索空間を説明するEPDCCHセットに結合されたRRC設定されたパラメータセットに含まれたパラメータの一部又は全部に従う仮定を、当該DCIフォーマット1AによってスケジュールされるPDSCH復調時に反映して受信処理を行うことができる。
このようにEPDCCHセット別に設定されたPQIパラメータを従うようにすることは、DCIフォーマット1AがTM10でEPDCCHを介して送信される場合に限って適用されると限定してもよい。TM10の場合には、複数のEPDCCHセットが設定された場合、それぞれのEPDCCHのセット別にPQIパラメータセットがRRC設定され、端末は、DCIフォーマット1Aが上記複数のEPDCCHセットのうちいずれのEPDCCHセットから検出されたかによって、当該EPDCCHセットに該当するRRC設定されたパラメータセットに含まれるパラメータの一部又は全部に従う仮定を、当該DCIフォーマット1AによってスケジュールされるPDSCH復調時に反映することができる。一方、TM1乃至TM9の場合には、複数のEPDCCHセットが設定された場合であっても、PQIパラメータセットに含まれるパラメータの一部又は全部が上記複数のEPDCCHセットに共通に適用されるように設定してもよい。端末は、当該DCIフォーマット1AがいずれのEPDCCHセットを介して受信及び復号されたかにかかわらず、上記の共通に設定されたPQIパラメータセットに含まれるパラメータの一部又は全部に従う仮定を、当該DCIフォーマット1AによってスケジュールされるPDSCH復調時に反映して受信処理を行うことができる。
前述したEPDCCHセット特定に又はEPDCCHセット共通にPQIパラメータセットがRRC設定される本発明の例示に関する説明においてDCIフォーマット1Aを例に挙げているが、同一の例示をDCIフォーマット2C又は2Dに対して適用してもよい。
また、旧型PDCCHを介して送信されるDCIに対するPQIパラメータセットと、EPDCCHを介して送信されるDCIに対するPQIパラメータセットとを独立してRRC設定してもよい。すなわち、旧型PDCCHを介して送信されるDCIのPQI状態値にマップされるPQIパラメータセットは、EPDCCHを介して送信されるDCIのPQI状態値にマップされるPQIパラメータセットとは別に設定されるため、互いに異なってもよい。
また、EPDCCHセット別にEPDCCHQC振舞を定義してもよい。例えば、EPDCCHセット別にEPDCCH 振舞A又はEPDCCH 振舞Bが適用されるとRRC設定してもよい。ここで、EPDCCH 振舞Aは、EPDCCH DMRSとサービス提供セルCRSとの間のQCLを仮定する振舞である。EPDCCH 振舞Bは、EPDCCH DMRSとCSI−RS間のQCLを仮定する振舞である。また、複数のEPDCCHセットすべてに対してEPDCCH 振舞AがデフォルトQC振舞として設定され、それぞれのEPDCCHセット別に独立して特定CSI−RSに対するEPDCCH振舞Bを設定してもよい。EPDCCH QC振舞については別途の項目で詳しく説明する。
さらに、EPDCCHセット別にQCL振舞だけでなく、PQIパラメータの一部又は全部を設定してもよい。このとき、いずれのDCIの2^N個のPQI状態値に対応するようにRRC設定されたPQIパラメータセットの一部又は全部がEPDCCH自体の復号に適用されるように設定してもよい。例えば、旧型PDCCHを介して(又は、EPDCCHを介して)DCI(例えば、DCIフォーマット2D)が送信される場合、該DCIの特定PQI状態値に対応するようにRRC設定されたパラメータセットのパラメータの一部又は全部が特定EPDCCHセットにそのまま適用できるように、それぞれのEPDCCHセット別に上記PQI状態値のうち特定状態値によって指示されるPQIパラメータセットを設定できる。
すなわち、それぞれのEPDCCHセット別にRRC設定によって上記PQI状態値のうち特定状態値を指定することができる。また、該特定PQI状態値が示すPQIパラメータ(DMRSとCSI−RSとの間のQCL情報、PDSCH REマップ(又は、CRS RMパターン(例えば、CRSポートの個数、CRS周波数シフト、セル識別子など))情報、MBSFNサブフレーム設定に関する情報、NZP CSI−RS設定情報、ZP CSI−RS設定情報、TDD特別サブフレーム設定情報、PDSCH開始シンボル情報、及び/又はPDSCH最後シンボル情報など)の一部又は全部がそのままEPDCCH復号自体に適用されるようにすることができる。
例えば、上記PQIパラメータのうちZP CSI−RS設定情報によってEPDCCH自体のREマップを決定し(すなわち、ZP CSI−RSが指示するREにはEPDCCHがマップされないという仮定の下に)、EPDCCHの復号を行うことができる。
また、上記PQIパラメータのうちCRS RMパターン情報によって、EPDCCH自体のREマップを決定し、EPDCCH復号を行うことができる。
また、上記PQIパラメータのうちMBSFNサブフレーム設定情報によって、EPDCCHが送信されるサブフレームがMBSFNサブフレームか又は非MBSFNサブフレームかを決定し、これによってCRSがマップされるREが存在するか否かを決定し、最終的にEPDCCH自体のREマップを決定してEPDCCH復号を行うことができる。
また、上記PQIパラメータのうちPDSCH開始シンボル情報に基づいてEPDCCH自体の開始シンボルを決定し、これによってEPDCCH自体のREマップを決定してEPDCCH復号を行うことができる。例えば、PQIパラメータセットに含まれたPDSCH開始シンボル情報からPDSCH開始シンボル値kを決定できるが、このk値をそのままEPDCCHの開始シンボル値として適用することができる。ここで、EPDCCHの開始シンボルインデクス値kは、MBSFNサブフレーム及び非MBSFNサブフレームに共通に適用してもよい。又は、非MBSFNサブフレームに対してはk=Kと決定され、MBSFNサブフレームに対してはk=min(KThreshold,K)と決定してもよい。ここで、K値は、0又は留保された値、1、2、3、4、(4は、システム帯域幅が10個のPRB以下である場合にだけ適用される)、非交差搬送波スケジュールの場合にはサービス提供セルのPCFICHから決定される値、又は交差搬送波スケジュールの場合には上位層によって設定された値のうち一つであってもよい。例えば、KThreshold=2であってもよい。
また、上記PQIパラメータに一つのNZP CSI−RS設定情報が含まれる場合、このようなNZP CSI−RS設定情報は、EPDCCH自体の復号のために無視してもよい(又は、考慮しなくてもよい)。すなわち、EPDCCHセット別に振舞A又は振舞Bが個別にRRC設定される場合、PDSCH復調のためのPQIパラメータセットのうち一つのNZP CSI−RS設定情報は、EPDCCH復号のために適用しない。
又は、EPDCCH 振舞Bが指示された特定EPDCCHセットに対しては、NZP CSI−RS設定情報を考慮してもよい。NZP CSI−RS設定情報がPQIパラメータセットに含まれることは任意(optional)であるから、場合を分けて説明する。上記PQIパラメータに一つのNZP CSI−RS設定情報が含まれる場合は、これを考慮してEPDCCH自体のREマップを決定し、EPDCCH復号を行うことができる。すなわち、EPDCCHセット別にRRC設定されたPQIパラメータセットに属した一つのNZP CSI−RS設定情報が存在すると、EPDCCH DMRSと上記一つのNZP CSI−RSとの間のQCLを仮定する振舞Bを適用してEPDCCH復号を行う。上記PQIパラメータに一つのNZP CSI−RS設定情報が含まれない場合には、EPDCCH DMRSとデフォルトCSI−RS間のQCLを仮定する振舞Bを適用してEPDCCH復号を行う。ここで、デフォルトCSI−RSは、最も低いインデクスのCSI−RSリソース(例えば、CSI−RSリソースインデクス0)、特定CSI−RSリソース(例えば、CSI−RSリソースインデクスn、ここで、nはあらかじめ指定された値)、最も低いCSIプロセスインデクスに属したCSI−RSリソース(例えば、CSIプロセスインデクス0に属したCSI−RSリソース)、又は特定CSIプロセスに属したCSI−RSリソース(例えば、CSIプロセスインデクスnに属したCSI−RSリソース、ここで、nはあらかじめ指定された値)のうち一つに設定できる。
前述したように、本発明によれば、EPDCCHセットのそれぞれに対して(又は、共通に)上位層によって設定されたPQIパラメータセットを、EPDCCH自体のREマップ及びEPDCCHアンテナポートQCLを決定するために用いることができ、これによってEPDCCH復号性能を高めることができる。
PDSCH開始シンボル決定の優先順位
DCI内のNビットサイズのPQIフィールドは、2^N個のPQI状態値のうちいずれか一つの値を有することができて、これは、2^N個のPQIパラメータセットのうちいずれか一つを示すことができる。このような2^N個のPQIパラメータセットは、上位層(例えば、RRC層)によってあらかじめ設定することができる。
いずれのPQIパラメータセットに特定パラメータが含まれない場合は、該特定パラメータのためにデフォルト規則によって決定された値を適用することができる。
例えば、特定PQIフィールドの状態値に対応するPQIパラメータセットにおいてPDSCH開始シンボルインデクス情報が含まれない(又は、与えられない)場合、端末は、PDSCH開始シンボルインデクスがサービス提供セルのPDSCH開始位置に従うと仮定することができる。これは、PQIパラメータではなくても、別途のRRC信号通知によってEPDCCH開始シンボルが端末に設定されている場合、PQIパラメータにPDSCH開始シンボルが含まれないときは、DLサービス提供セルのPCFICHからPDSCH開始シンボルを決定するよりは、既にRRC信号通知で与えられたEPDCCH開始シンボル位置がPDSCH開始シンボルの位置と同一であると決定するようにするという意味である。
例えば、特定PQIフィールドの状態値に対応するPQIパラメータセットにおいてPDSCH開始シンボルインデクス情報が含まれない(又は、与えられない)場合、端末は、PDSCH開始シンボルインデクスが、DLサービス提供セルのPCFICHで示すPDCCHの最後シンボルインデクスの次のシンボルインデクス(すなわち、PDCCHの最後シンボルインデクス+1)であると決定することができる。
このように本発明で提案するPQIパラメータを適用する優先順位は、次のように設定することができる。一番目の優先順位は(すなわち、他の場合に比べて優先的に適用される動作は)、PQI状態値に対応する特定PQIパラメータが与えられる場合にはそれに従うことである。二番目の優先順位は(すなわち、上記一番目の優先順位による動作が適用されない場合に適用される動作は)、PQI状態値に対応する特定PQIパラメータが与えられない場合に適用されることであり、上記特定PQIパラメータと関連して(PQIパラメータ設定ではない他の目的のためでも)別途に設定された値が存在する場合には、それによって上記特定PQIパラメータの値を決定することである。
PQIパラメータのうちPDSCH開始シンボル情報を例に上げて本発明による動作を説明する。
まず、一番目の優先順位による動作又は二番目の優先順位による動作を適用するか否かを決定するために、DCI内のPQIフィールドの特定状態値に対応するPQIパラメータセットにPDSCH開始シンボル値が含まれるか(又は、与えられるか)否かを決定する。
一番目の優先順位による動作として、DCI内のPQIフィールドの特定状態値に対応するPQIパラメータセットでPDSCH開始シンボル値が提供されたとき、端末はそれを用いてPDSCH復調(又は、EPDCCH復号)を行うことができる。
ここで、非MBSFNサブフレームに対してRRC信号通知されたPDSCH開始シンボル情報(例えば、上記例示でK値と表現された情報)は、0又は留保された値、1、2、3、4(4は、システム帯域幅が10個のPRB以下である場合にだけ適用される)、非交差搬送波スケジュールの場合にはサービス提供セルのPCFICHから決定される値、又は交差搬送波スケジュールの場合には上位層によって設定された値のうち一つであってもよい。
又は、K値は、0又は留保された値、1、2、3、4(4はシステム帯域幅が10個のPRB以下である場合にだけ適用される)、非交差搬送波スケジュールの場合には特定セル又はTPのPCFICHから決定される値、又は交差搬送波スケジュールの場合には上位層によって設定された値のうち一つであってもよい。ここで、特定セル又はTPのPCFICHによって与えられる情報(又は、制御領域のOFDMシンボル個数を示す他のパラメータ/値/変数)によって動的にPDSCH開始シンボル個数を決定する方式は、上記特定セル又はTPのRS(例えば、CRS、CSI−RS、追跡RSなど)を確実に検出できる場合に(例えば、干渉除去受信器を備える端末で)適用するようにすることができる。
一方、このように特定セル又はTPのPCFICHによって動的にPDSCH開始シンボル値Kを決定する動作は、DL制御チャネル領域とPDSCH領域との重複を防止するための他の実施例にも適用することができる。
例えば、非MBSFNサブフレームにおいてPDSCH開始シンボル値k=max{K,P}と決定することができる。MBSFNサブフレームにおいてPDSCH開始シンボル値k=max{(min(KThreshold,K))と決定することができる。ここで、K値は、0又は留保された値、1、2、3、4(4はシステム帯域幅が10個のPRB以下である場合にだけ適用される)、非交差搬送波スケジュールの場合には特定セル又はTPのPCFICHから決定される値、又は交差搬送波スケジュールの場合には上位層によって設定された値のうち一つであってもよい。Pは、非交差スケジュールの場合にはサービス提供セルのPCFICHから決定される値、又は交差搬送波スケジュールの場合には上位層によって設定された値であってもよい。KThreshold値は、例えば、2であってもよい。
二番目の優先順位による動作として、DCI内のPQIフィールドの特定状態値に対応するPQIパラメータセットでPDSCH開始シンボル値が提供されない場合では、端末は、(PQIパラメータ設定でない他の目的のためでも)別途に設定されたPDSCH開始シンボル値が存在すると、それを用いてPDSCH復調(又は、EPDCCH復号)を行うことができる。
例えば、PQIパラメータ以外の別に設定されたPDSCH開始シンボル値は、EPDCCH開始シンボル値を示すための情報であってもよい。すなわち、EPDCCH開始シンボル=PDSCH開始シンボルと決定するが、そのために、端末にEPDCCH開始シンボル情報が半静的に設定されている場合には、端末は、それによってPDSCH開始シンボルを決定してPDSCH復調などを行うことができる。
他の例示として、DLサービス提供セルに対するPDSCH開始シンボル情報がなくても、他のセル又はTP(例えば、CSI−RSとのQC情報などを用いてPDSCHを送信するセル又はTP)に対して設定されたPDSCH開始シンボル情報が存在すると、端末はそれによってPDSCH復調などを行うことができる。これは、搬送波集約(CA)システムにおいて、SCellのPDSCH開始シンボル情報がRRC信号通知によって与えられる方式に似ていると理解してもよく、ここで、SCellを、同一周波数帯域におけるCoMP測定セット内の隣接TPと見なすことができる。
例えば、フォールバック動作のためにDCIフォーマット1Aが用いられる場合を仮定することができる。この場合、CoMPのような動作モードのための情報(特に、PDSCH開始シンボルに関する情報)が提供されないことがある。又は、CoMPモードのためのPDSCHをスケジュールするDCIであっても、他の端末と共にスケジュールメッセージの検出を試みる共通探索空間で送信されるときには、他のスケジュール情報との長さを同様に維持するためにPDSCH開始シンボル情報などが含まれないこともある。このようにPDSCH開始シンボルに関する情報が存在しないスケジュール情報によってPDSCHがスケジュールされる場合、EPDCCHとPDSCHは同一のセル(又は、CC)上で同一の開始点を有するとして動作することができる。
三番目の優先順位による動作として、PQIパラメータも与えられず、他の目的のために設定された値も存在しない場合には、最も基本的な動作をサポートするための方式によって、PDSCH開始シンボルインデクスを、DLサービス提供セルのPCFICHで示すPDCCHの最後シンボルインデクスの次のシンボルインデクス(すなわち、PDCCHの最後シンボルインデクス+1)と決定することができる。
他の例示として、PCFICHのCFI値が示す最大値に1を加えた値(すなわち、PDCCH最大スパン+1)をPDSCH開始シンボルインデクスの値と決定することもできる。PDCCH最大スパン+1と決定する方式は、実際にPDCCHが最大スパンよりも少ないシンボルを用いる場合にはリソース活用度が低下することがあるが、端末動作が単純化及び安定化するという長所を有する。例えば、PDCCHのために使用可能なOFDMシンボルの個数は、下記の表10のように定義できるが、そのうち、PDCCHのためのOFDMシンボル個数の最大値は、下りリンクシステム帯域幅が10個のRB以下である場合(すなわち、N
DL RB≦10)、4個である。したがって、PDSCH開始シンボルは5番目OFDMシンボル(OFDMシンボルインデクスが0から始める場合には、シンボルインデクス4)であると決定することができる。
他の例示として、上記の表10で、フレーム構造、MBSFNか又は非MBSFNサブフレームか、CRSアンテナポート個数などの条件によってCFIが示す値(すなわち、PDCCHのためのOFDMシンボルの個数)のうち、当該条件での最大値を決定し、該決定された最大値に該当するシンボルインデクス+1をPDSCH開始シンボル位置と決定することもできる。このように条件による最大値は、上記の表10の特定行における最大値又は特定列における最大値などと決定することができる。
他の例示として、DLサービス提供セルではなく、他のセル又はTPのPDSCH開始シンボル位置情報を用いることもできる。例えば、他のセル又はTPは、CSI−RSとのQC情報などによってPDSCHを送信するセル又はTPであってもよい。他のセル又はTPに対する特定署名値(例えば、当該セル又はTPの物理セル識別子、仮想セル識別子などのスクランブルシード値など)が示されるとき、当該セル又はTPのRS(例えば、CRS、追跡RS、CSI−RSなど)を用いてPCFICHを復号できるなら、PCFICHで示されるCFI値によって決定されるPDCCHの最後シンボルインデクスの次のシンボルインデクスをPDSCH開始シンボル位置と決定することができる。
追加的な例示として、端末が特定PDSCHスケジュール情報(例えば、特定DCIフォーマットを介した下りリンクスケジュール情報)を受信した場合、PDSCHを送信するセルが当該端末のサービス提供セルではなく特定セルであると事前に定めることが可能である。この場合、事前に定められた特定セルがどのセルであるかは、上位層(例えば、RRC層)によって設定することができる。
また、EPDCCHではなくPDCCHを介して送信されるDCIによってPDSCHがスケジュールされる場合には、EPDCCH開始シンボルに関する情報がPDSCH開始シンボルと異なるか、又はEPDCCH開始シンボルに関する情報自体が存在しない場合に該当しうる。この場合には、上記の二番目の優先順位で別途に設定されたPDSCH開始シンボル値を用いることができず、上記の三番目の優先順位によってPDSCH開始シンボル位置を決定してもよい。
フォールバックモードでスケジュールされたPDSCHに対するPQIパラメータの適用
端末に対して送信モード再設定などが行われる状況において、基地局と端末との動作モード設定が一致しない場合が生じうる。このような場合には、安定した動作のために、端末、基地局の両方が基本的にサポートするフォールバックモードで動作できる。本発明では、フォールバックモードでスケジュールされるPDSCHに対してPQIパラメータを適用する動作を提案する。
フォールバックモードで動作する場合、上記の一番目の優先順位による動作(例えば、PDSCH開始シンボル情報)が直接与えられる場合の動作)が適用されないことがある。ここで、フォールバックモードで動作する場合には、上記の一番目の優先順位による動作が適用されない場合、上記の二番目の優先順位による動作(例えば、EPDCCH開始シンボル情報によってPDSCH開始シンボル位置を決定する動作)を行わず、上記の三番目の優先順位による動作(例えば、PCFICHが示すCFI値によって決定されるPDCCHの最後シンボルインデクスの直後のシンボルインデクスをPDSCH開始シンボル位置と決定する動作)が行われてもよい。
例えば、フォールバックモードのためのDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット1A)によってスケジュールされたPDSCH送信開始シンボル位置は、より安定したフォールバック動作のために同一のセル(又は、CC)上のEPDCCH開始シンボルと異なるように設定してもよい。例えば、フォールバックモードのためのDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合、このPDSCHは事前に定められた特定セル(例えば、当該端末のサービス提供セル)から送信されると指定されてもよく、これは、フォールバックモードではサービス提供セルが端末の動作を管理するようにすることが適切であるためである。このような場合、DCIフォーマット1AでスケジュールされたPDSCHの開始シンボル位置は、サービス提供セルのPDSCH開始シンボル位置と同様に設定されることが好ましい。
これによって、端末は、DCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされた場合には、別にRRC設定されるEPDCCHの開始シンボル位置にかかわらず、サービス提供セルのPCFICHのCFIが示す値によってPDSCH開始シンボル位置を決定することができる。
又は、上位層(例えば、RRC層)信号通知を用いてサービス提供セルのPDSCH開始シンボル情報を知らせ、それに従うようにすることもできる。ここで、上位層信号が示すサービス提供セルPDSCH開始シンボル情報は、DCIフォーマット1Aでスケジュールされた場合に適用しなければならないPDSCH開始シンボル位置と与えられるか、又は、サービス提供セルの特定RS(例えば、CRS又は基準となる特定CSI−RS)と同一の位置でPDSCHが送信されると仮定できる場合に用いるPDSCH開始シンボル位置と与えられてもよい。ここで、上記基準となるCSI−RSは、サービス提供セルが送信すると暗黙に仮定し、最初の(又は、最も低い)CSI−RS設定インデクスのように、特定CSI−RS設定インデクスに該当するものであってもよい。
また、PDSCHスケジュールメッセージが共通探索空間(CSS)上で検出され、PDSCHスケジュールメッセージにPDSCH開始シンボル位置に関する情報が含まれない場合にも、上記と類似の方式で動作できる。すなわち、非MBSFNサブフレームにおいてCSS上で送信されるDCIフォーマット1Aの場合は、CRSベースで動作し、いかなる種類の送信モードでも同一の動作を保証するフォールバック動作を提供しなければならず、よって、必ずサービス提供セルのPCFICH情報によってPDSCH開始シンボル位置を決定するようにすることが好ましい。
前述した本発明の提案を整理し、フォールバックモードでPQIパラメータ適用に関する本発明の第1例示による端末動作を次のように定義できる。
・非MBSFNサブフレームにおいて共通探索空間上のDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合、該PDSCHの開始シンボルは、DLサービス提供セルのPCFICH情報(すなわち、CFI)に基づいて決定される。
・MBSFNサブフレームにおいて又は非MBSFNサブフレームにおいて端末特定探索空間上のDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合、該PDSCHの開始シンボルは、DCIフォーマット2Dに対して設定されたPQI状態値のうち、あらかじめ決定された一つに従うPQIパラメータによって決定される。ここで、DCIフォーマット2Dは、PQIフィールドを含むDCIフォーマットを例示的に称するものである。また、PQI状態値のうちあらかじめ決定された一つは、デフォルトPQI状態値を意味するものであり、例えば、最初のPQI状態値、又は最も低いPQI状態値などと定義できる。
フォールバックモードにおけるPQIパラメータ適用に関する本発明の第2例示として、非MBSFNサブフレームにおいて端末特定探索空間上で送信されるDCIによってPDSCHがスケジュールされる場合にも、フォールバックモードとして動作できるように次の端末動作を定義することができる。これによって、MBSFNサブフレームである場合と、非MBSFNサブフレームである場合とに条件を分け、次のように端末動作を定義することもできる。
・非MBSFNサブフレームにおいてDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合、該PDSCHの開始シンボルはDLサービス提供セルのPCFICH情報(すなわち、CFI)に基づいて決定される。
・MBSFNサブフレームにおいてDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合、該PDSCHの開始シンボルは、DCIフォーマット2Dに対して設定されたPQI状態値のうちあらかじめ決定された一つに従うPQIパラメータによって決定される。ここで、DCIフォーマット2Dは、PQIフィールドを含むDCIフォーマットを例示的に称するものである。また、PQI状態値のうちあらかじめ決定された一つは、デフォルトPQI状態値を意味するものであり、例えば、最初のPQI状態値、又は最も低いPQI状態値などと定義できる。
前述した本発明の例示で提案する事項は、CRSベースでPDSCH復調を行う場合には、サービス提供セルのPCFICH情報(すなわち、CFI)に基づいてPDSCH開始シンボルを決定すべきだということである。また、TM10の場合にも、TM9と同様、非MBSFNサブフレームにおいてDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合、共通探索空間でDCIフォーマット1Aが検出されるか又は端末特定探索空間でDCIフォーマット1Aが検出されるかにかかわらず、CRSベースPDSCH送信(例えば、アンテナポート0送信又は送信ダイバシチモード)が行われるとすれば、上記のフォールバックモードでPQIパラメータ適用に関する本発明の第2例示で説明したようにPQIパラメータを適用するのではなく、サービス提供セルのPCFICH情報(すなわち、CFI)に基づいてPDSCH開始シンボルを決定することができる。一方、非MBSFNサブフレームにおいてEPDCCHを介して送信されるDCIフォーマット1Aは端末特定探索空間だけを通して送信されるため、上記フォールバックモードでPQIパラメータ適用に関する本発明の第1例示で説明したとおり、非MBSFNサブフレームにおいて共通探索空間を通して受信されたDCIフォーマット1AによってスケジュールされたPDSCHに対しては、サービス提供セルのPCFICH情報(すなわち、CFI)に基づいてPDSCH開始シンボルを決定し、その他のDCIフォーマット1AによってスケジュールされたPDSCHに対しては、特定PQI状態値に対応するPQIパラメータを適用することができる。
上記のフォールバックモードでPQIパラメータ適用に関する本発明の第1及び第2例示について、DCIフォーマット1AがEPDCCH上で送信されるか又はPDCCH上で送信されるかの細部的な条件を考慮した本発明の追加的な例示による端末動作は、次のように定義できる。
上記フォールバックモードでPQIパラメータ適用に関する本発明の第1例示は、次のような変形例と定義することもできる。
・非MBSFNサブフレームにおいて共通探索空間上のEPDCCHを介して送信されるDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合、該PDSCHの開始シンボルは、EPDCCH開始シンボルによって決定する。ここで、EPDCCH開始シンボルは、サービス提供セルのPCFICH情報(すなわち、CFI)に基づいて決定してもよく、又はRRC設定されたEPDCCH開始シンボル値によって決定してもよい。
・非MBSFNサブフレームにおいて共通探索空間上のPDCCHを介して送信されるDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合、該PDSCHの開始シンボルは、DLサービス提供セルのPCFICH情報(すなわち、CFI)に基づいて決定する。
・PDCCHを介した送信かEPDCCHを介した送信かにかかわらず、MBSFNサブフレームにおいて又は非MBSFNサブフレームにおいて端末特定探索空間上のDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合、該PDSCHの開始シンボルは、DCIフォーマット2Dに対して設定されたPQI状態値のうちあらかじめ決定された一つに従うPQIパラメータによって決定する。ここで、DCIフォーマット2Dは、PQIフィールドを含むDCIフォーマットを例示的に称するものである。また、PQI状態値のうちあらかじめ決定された一つは、デフォルトPQI状態値を意味するものであり、例えば、最初のPQI状態値、又は最も低いPQI状態値などと定義できる。
上記フォールバックモードでPQIパラメータ適用に関する本発明の第2例示は、次のような変形例と定義することもできる。
・非MBSFNサブフレームにおいてEPDCCHを介して送信されるDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合、該PDSCHの開始シンボルは、EPDCCH開始シンボルによって決定する。ここで、EPDCCH開始シンボルは、サービス提供セルのPCFICH情報(すなわち、CFI)に基づいて決定してもよいし、又はRRC設定されたEPDCCH開始シンボル値によって決定してもよい。
・非MBSFNサブフレームにおいてPDCCHを介して送信されるDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合、該PDSCHの開始シンボルは、DLサービス提供セルのPCFICH情報(すなわち、CFI)に基づいて決定する。
・PDCCHを介した送信か又はEPDCCHを介した送信かにかかわらず、MBSFNサブフレームにおいてDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合、該PDSCHの開始シンボルは、DCIフォーマット2Dに対して設定されたPQI状態値のうちあらかじめ決定された一つに従うPQIパラメータによって決定する。ここで、DCIフォーマット2Dは、PQIフィールドを含むDCIフォーマットを例示的に称するものである。また、PQI状態値のうちあらかじめ決定された一つは、デフォルトPQI状態値を意味するものであり、例えば、最初のPQI状態値、又は最も低いPQI状態値などと定義できる。
前述したように、フォールバックモード(例えば、DCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合)でPDSCH開始シンボルを決定する方法に関する本発明の様々な例示は、CRS速度整合(Rate Matching、RM)パターン(例えば、CRSポート個数、CRS周波数シフト情報、MBSFN設定情報など)を決定する動作についても同様に適用することができる。これは、フォールバックモードDCIフォーマット1AによってスケジュールされるCRSベースPDSCH送信(例えば、アンテナポート0送信又は送信ダイバシチモード)に対してはサービス提供セルのPCFICH情報(すなわち、CFI)によってPDSCH開始シンボルを決定し、あいまい性の除去及び安全性を図るということであるから、CRS RMパターンの決定も、これと同様の目的で、サービス提供セルのCRS RMパターンによってPDSCH REマップを決定することが適切である。すなわち、DCIフォーマット2Dに対して設定された特定PQI状態値(例えば、最初のPQI状態値、又は最も低いPQI状態値)に対応するPQIパラメータ(例えば、PDSCH開始シンボル情報又はCRS RMパターンなど)は、CRSベースPDSCH送信(例えば、アンテナポート0送信又は送信ダイバシチモード)に対しては適用せず、その他のPDSCH送信(例えば、DMRSベースPDSCH送信)だけに対して限定的に適用することが好ましい。このようにCRS RMパターンが決定されたとき、それに従ってPDSCH REマップを決定してもよい。
ここで、CRSベースに送信されるPDSCHの復調については、PQIパラメータのうち一部は用いるが、その他のパラメータはPQIパラメータに従わず、サービス提供セルの情報に従うように動作することもできる。例えば、CRSベースに送信されるPDSCHの復調については、PQIパラメータセットに含まれるパラメータのうちZP CSI−RS設定及び/又はPDSCH開始シンボルに関する情報だけを適用し、CRS RMパターンに関する情報は適用しないように(すなわち、CRS RMパターンに対してはサービス提供セルの情報に従うように)することができる。これによる端末動作を次のように定義することができる。
・非MBSFNサブフレームにおいて共通探索空間上のDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合、CRS RMパターンは、DLサービス提供セルのCRS RMパターン情報によって決定する。ここで、サービス提供セルのCRS RMパターン情報は、例えば、サービス提供セルのCRSポート個数、サービス提供セルのCRS周波数シフト、サービス提供セルのMBSFNサブフレーム設定などを含むことができる。
・MBSFNサブフレームにおいて又は非MBSFNサブフレームにおいて端末特定探索空間上のDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合、CRS RMパターンは、DCIフォーマット2Dに対して設定されたPQI状態値のうちあらかじめ決定された一つに従うPQIパラメータのうちCRS RMパターンに関連したパラメータによって決定する。ここで、DCIフォーマット2Dは、PQIフィールドを含むDCIフォーマットを例示的に称するものである。また、PQI状態値のうちあらかじめ決定された一つは、デフォルトPQI状態値を意味するものであり、例えば、最初のPQI状態値、又は最も低いPQI状態値などと定義できる。また、PQIパラメータのうちCRS RMパターンに関連したパラメータは、CRSポート個数(例えば、1、2、4、又は留保された値)、CRS周波数シフト、MBSFNサブフレーム設定などに該当する。
上記のCRS RMパターンの決定に関する本発明の例示において、非MBSFNサブフレームにおいて端末特定探索空間上で送信されるDCIによってPDSCHがスケジュールされる場合にもフォールバックモードとして動作できるように下記の端末動作を定義することができる。これによって、MBSFNサブフレームである場合と非MBSFNサブフレームである場合とに条件を分けて、次のように端末動作を定義することもできる。
・非MBSFNサブフレームにおいてDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合、CRS RMパターンは、DLサービス提供セルのCRS RMパターン情報によって決定する。ここで、サービス提供セルのCRS RMパターン情報は、例えば、サービス提供セルのCRSポート個数、サービス提供セルのCRS周波数シフト、サービス提供セルのMBSFNサブフレーム設定などを含むことができる。
・MBSFNサブフレームにおいてDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合、CRS RMパターンは、DCIフォーマット2Dに対して設定されたPQI状態値のうち、あらかじめ決定された一つに従うPQIパラメータのうちCRS RMパターンに関連したパラメータによって決定する。ここで、DCIフォーマット2Dは、PQIフィールドを含むDCIフォーマットを例示的に称するものである。また、PQI状態値のうちあらかじめ決定された一つは、デフォルトPQI状態値を意味するものであり、例えば、最初のPQI状態値、又は最も低いPQI状態値などと定義できる。また、PQIパラメータのうちCRS RMパターンに関連したパラメータは、CRSポート個数(例えば、1、2、4、又は留保された値)、CRS周波数シフト、MBSFNサブフレーム設定などに該当する。
本発明の他の変形例として、サブフレームタイプ(例えば、MBSFN又は非MBSFN)及び探索空間のタイプ(例えば、共通探索空間又は端末特定探索空間)に対する条件にかかわらず、DCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合には、常にDCIフォーマット2Dに対して設定されたPQI状態値のうちあらかじめ決定された一つ(例えば、最も低いPQI状態値)に該当するPQIパラメータに従うようにするが、CRSベースPDSCHがスケジュールされた場合には、上記のPQIパラメータのうちPDSCH開始シンボル情報及び/又はCRS RMパターン情報は、サービス提供セル以外の他のセルの情報によってRRC設定されると予想することが許容されないと定義することもできる。これによる端末動作を次のようにまとめることができる。
まず、CRS RM情報に対する端末動作を次のように定義できる。
・非MBSFNサブフレームにおいてDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合、端末は、DCIフォーマット2Dに対して設定されたPQI状態値のうち、あらかじめ決定された一つによって指示されるCRS RMパターンに関連したパラメータは、当該端末のサービス提供セルのCRS RM情報と異なると予想することが許容されない。ここで、DCIフォーマット2Dは、PQIフィールドを含むDCIフォーマットを例示的に称するものである。また、PQI状態値のうちあらかじめ決定された一つは、デフォルトPQI状態値を意味するものであり、例えば、最初のPQI状態値、又は最も低いPQI状態値などと定義できる。また、PQIパラメータのうちCRS RMパターンに関連したパラメータは、CRSポート個数(例えば、1、2、4、又は留保された値)、CRS周波数シフト、MBSFNサブフレーム設定などに該当する。
上記の端末動作を次のように表現することもできる。
・TM10に設定された端末がポート0乃至3で復調されるPDSCHを受信する場合、端末は、当該PDSCHのREマップを定義するPQI状態のCRSポート個数、v−shift(又は、周波数シフト)、MBSFNサブフレーム設定情報がサービス提供セルのそれと同様に与えられると仮定することができる。ここで、ポート0乃至3はCRSアンテナポートインデクスを意味する。
次に、PDSCH開始シンボル情報に対する端末動作は、次のように定義できる。
・非MBSFNサブフレームにおいてDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合、端末は、DCIフォーマット2Dに対して設定されたPQI状態値のうちあらかじめ決定された一つによって指示されるPDSCH開始シンボル情報は、当該端末のサービス提供セルのPDSCH開始シンボル情報と異なると予想することが許容されない。ここで、DCIフォーマット2Dは、PQIフィールドを含むDCIフォーマットを例示的に称するものである。また、PQI状態値のうちあらかじめ決定された一つは、デフォルトPQI状態値を意味するものであり、例えば、最初のPQI状態値、又は最も低いPQI状態値などと定義できる。
上記の端末動作を次のように表現することもできる。
・TM10に設定された端末がポート0乃至3で復調されるPDSCHを受信する場合、端末は、当該PDSCHの開始シンボルを定義するPQI状態の開始シンボル情報がサービス提供セルの開始シンボルと同様に与えられると仮定することができる。ここで、ポート0乃至3は、CRSアンテナポートインデクスを意味する。
本発明の他の変形例として、DCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合には、常にDCIフォーマット2Dに対して設定されたPQI状態値のうちあらかじめ決定された一つ(例えば、最も低いPQI状態値)に該当するPQIパラメータに従うようにするが、非MBSFNサブフレームにおいて共通探索空間上で送信されるDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合には、上記PQIパラメータのうちPDSCH開始シンボル情報及び/又はCRS RMパターン情報はサービス提供セル以外の他のセルの情報によってRRC設定されると予想することが許容されないと定義してもよい。これによる端末動作は、次のように整理できる。
まず、CRS RM情報に対する端末動作は、次のように定義できる。
・非MBSFNサブフレームにおいて共通探索空間上のDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合、端末は、DCIフォーマット2Dに対して設定されたPQI状態値のうち、あらかじめ決定された一つによって示されるCRS RMパターンに関連したパラメータは当該端末のサービス提供セルのCRS RM情報と異なると予想することが許容されない。ここで、DCIフォーマット2Dは、PQIフィールドを含むDCIフォーマットを例示的に称するものである。また、PQI状態値のうちあらかじめ決定された一つは、デフォルトPQI状態値を意味するものであり、例えば、最初のPQI状態値、又は最も低いPQI状態値などと定義できる。また、PQIパラメータのうちCRS RMパターンに関連したパラメータは、CRSポート個数(例えば、1、2、4、又は留保された値)、CRS周波数シフト、MBSFNサブフレーム設定などに該当する。
次に、PDSCH開始シンボル情報に対する端末動作を次のように定義できる。
・非MBSFNサブフレームにおいて共通探索空間上のDCIフォーマット1AによってPDSCHがスケジュールされる場合、端末は、DCIフォーマット2Dに対して設定されたPQI状態値のうち、あらかじめ決定された一つによって示されるPDSCH開始シンボル情報は当該端末のサービス提供セルのPDSCH開始シンボル情報と異なると予想することが許容されない。ここで、DCIフォーマット2Dは、PQIフィールドを含むDCIフォーマットを例示的に称するものである。また、PQI状態値のうちあらかじめ決定された一つは、デフォルトPQI状態値を意味するものであり、例えば、最初のPQI状態値、又は最も低いPQI状態値などと定義できる。
PDSCH QCL振舞及びEPDCCH QCL振舞
前述した本発明の様々な提案のうち、PDSCHに対するQC振舞(又は、PDSCH QCL振舞)として振舞A、振舞Bを定義した。簡単に再整理すると、PDSCH QCL振舞Aは、サービス提供セルCRSと、CSI−RSと、PDSCH DMRSとの間のQCLを仮定する振舞であり、PDSCH QCL振舞Bは、CSI−RS(例えば、特定セルのCRSとQCLされたCSI−RS)とPDSCH DMRSとの間のQCLを仮定する振舞である。
前述した本発明の様々な提案のうち、EPDCCHに対するQC振舞(又は、EPDCCH QCL振舞)として振舞A、振舞Bを定義した。簡単に再整理すると、EPDCCH QCL振舞Aは、EPDCCH DMRSとサービス提供セルCRSとの間のQCLを仮定する振舞であり、EPDCCH QCL振舞Bは、EPDCCH DMRSとCSI−RSとの間のQCLを仮定する振舞である。
本発明の追加的な提案として、EPDCCH QCL振舞A及びEPDCCH QCL振舞Bは、いずれのPDSCH QCL振舞がRRC設定されるかに応じた制約下で設定されるようにすることができる。
例えば、端末がPDSCH QCL振舞A(すなわち、サービス提供セルCRSと、CSI−RSと、DMRSとの間のQCL)に設定される場合、EPDCCH QCL振舞A(すなわち、サービス提供セルCRSとEPDCCH DMRSとの間のQCL)が自動的に設定されるようにすることができる。いい換えると、端末がPDSCH QCL振舞Aに設定される場合、EPDCCH QCL振舞は必ずEPDCCH QCL振舞Aだけに設定されなければならない。すなわち、端末がPDSCH QCL振舞Aに設定される場合、当該端末はEPDCCH QCL振舞B(すなわち、CSI−RSとEPDCCH DMRSとの間のQCL)として設定されると予想することが許容されない。端末がPDSCH QCL振舞Aに設定されたとき、PQIパラメータでQCL目的のNZP CSI−RS設定に関する情報が含まれないこともあるため、EPDCCH QCL振舞Bに設定される場合、いずれのCSI−RSとEPDCCH DMRSとがQCLであるかを特定できなくなる。そのため、このようなあいまい性を防止するために、PDSCH QCL振舞Aに設定されたとき、EPDCCH QCL振舞Aが設定されることが適切である。これと類似の目的で、EPDCCH 振舞Aが設定される場合にはPDSCH振舞Aが設定されるようにすることもできる。
追加的な例示として、端末がPDSCH QCL振舞B(すなわち、CSI−RS及びDMRS間のQCL)に設定される場合、EPDCCH QCL振舞B(すなわち、CSI−RSとEPDCCH DMRS間のQCL)が自動的に設定されるようにすることができる。いい換えると、端末がPDSCH QCL振舞Bに設定される場合、EPDCCH QCL振舞は必ずEPDCCH QCL振舞Bだけに設定されなければならない。すなわち、端末がPDSCH QCL振舞Bに設定される場合、当該端末はEPDCCH QCL振舞A(すなわち、サービス提供セルCRSとEPDCCH DMRSとの間のQCL)に設定されると予想することが許容されない。これは、PDSCH QCL振舞とEPDCCH QCL振舞との統一性を維持するためである。同様に、EPDCCH 振舞Bが設定される場合にはPDSCH振舞Bも設定されるようにすることもできる。
このような本発明の提案を次のように表現することもできる。すなわち、PDSCH QCL振舞及びEPDCCH QCL振舞がいずれもQCL振舞Aに設定されたり、又はいずれもQCL振舞Bに設定されたりするように制約をおくことができる。すなわち、PDSCH QCL振舞及びEPDCCH QCL振舞を、互いに連結又は依存性を有するようにRRC設定することができる。
一方、端末がPDSCH QCL振舞B(すなわち、CSI−RSとDMRSとの間のQCL)に設定される場合、EPDCCH QCL振舞は、EPDCCH QCL振舞A(すなわち、サービス提供セルCRSとEPDCCH DMRSとの間のQCL)又はEPDCCH QCL振舞B(すなわち、CSI−RSとEPDCCH DMRSとの間のQCL)のいずれか一つに設定してもよい。すなわち、PDSCH QCL振舞Bである場合に限って、EPDCCH QCL振舞はA又はBのいずれかがRRC設定されるように制約を緩和することもできる。
これと同様に、EPDCCH QCL振舞Bを設定する場合には、PDSCH QCL振舞A又はBのいずれか一つに設定してもよい。
又は、PDSCH QCL振舞とEPDCCH QCL振舞との間の設定上の独立性を提供するためには、前述したような制約を置かなくてもよい。すなわち、端末がPDSCH QCL振舞A(すなわち、サービス提供セルCRSと、CSI−RSと、DMRSとの間のQCL)に設定される場合、EPDCCH QCL振舞は、EPDCCH QCL振舞A(すなわち、サービス提供セルCRSとEPDCCH DMRSとの間のQCL)又はEPDCCH QCL振舞B(すなわち、CSI−RSとEPDCCH DMRSとの間のQCL)のいずれか一つに設定してもよい。
同様に、EPDCCH QCL振舞Aが設定される場合には、PDSCH QCL振舞A又はBのうちいずれか一つに設定してもよい。
一方、それぞれのEPDCCHセット別に適用される(EPDCCHを介して送信されるDCIによってスケジュールされるPDSCHの復調のために用いられる、及び/又はEPDCCH自体の復号のために用いられる)特定の一つのPQI状態値をRRC設定してもよい。この場合、EPDCCH振舞A(すなわち、サービス提供セルCRSとEPDCCH DMRSとの間のQCL)が設定されているとき、端末はPDSCH復調及び/又はEPDCCH復号のために、上記指示された特定の一つのPQI状態値に結合されたPQIパラメータセットに含まれるPQIパラメータのうち一部と、DLサービス提供セルの他のPQIパラメータとに従うように動作できる。
ここで、RRC指示された特定の一つのPQI状態値に結合されたPQIパラメータセットに含まれるPQIパラメータは、CRSポートの個数、CRS周波数シフト、MBSFNサブフレーム設定情報、NZP CSI−RS設定情報、ZP CSI−RS設定情報、PDSCH開始シンボル情報などを含むことができる。
例えば、端末は、RRC指示された特定一つのPQI状態値に結合されたPQIパラメータセットに含まれるPQIパラメータのうち、PDSCH開始シンボル情報だけと、サービス提供セルの他のパラメータとに従うように動作できる。
他の例示として、端末は、RRC指示された特定一つのPQI状態値に結合されたPQIパラメータセットに含まれるPQIパラメータのうち、CRS RMパターン情報(例えば、サービス提供セルのCRSポート個数、サービス提供セルのCRS周波数シフト、及びサービス提供セルのMBSFNサブフレーム設定)だけと、サービス提供セルの他のパラメータとに従うように動作してもよい。
他の例示として、端末は、RRC指示された特定一つのPQI状態値に結合されたPQIパラメータセットに含まれるPQIパラメータのうち、一つのZP CSI−RS設定情報だけと、サービス提供セルの他のパラメータとに従うように動作してもよい。
他の例示として、端末は、RRC指示された特定一つのPQI状態値に結合されたPQIパラメータセットに含まれるPQIパラメータのうち、PDSCH開始シンボル情報とCRS RMパターン情報(例えば、サービス提供セルのCRSポート個数、サービス提供セルのCRS周波数シフト、及びサービス提供セルのMBSFNサブフレーム設定)だけと、サービス提供セルの他のパラメータとに従うように動作してもよい。
他の例示として、端末は、RRC指示された特定一つのPQI状態値に結合されたPQIパラメータセットに含まれるPQIパラメータのうち、PDSCH開始シンボル情報と一つのZP CSI−RS設定情報だけと、サービス提供セルの他のパラメータとに従うように動作してもよい。
他の例示として、端末は、RRC指示された特定一つのPQI状態値に結合されたPQIパラメータセットに含まれるPQIパラメータのうち、CRS RMパターン情報(例えば、サービス提供セルのCRSポート個数、サービス提供セルのCRS周波数シフト及びサービス提供セルのMBSFNサブフレーム設定)及び一つのZP CSI−RS設定情報だけと、サービス提供セルの他のパラメータとに従うように動作してもよい。
他の例示として、端末は、RRC指示された特定一つのPQI状態値に結合されたPQIパラメータセットに含まれるPQIパラメータのうち、PDSCH開始シンボル情報、CRS RMパターン情報(例えば、サービス提供セルのCRSポート個数、サービス提供セルのCRS周波数シフト及びサービス提供セルのMBSFNサブフレーム設定)及び一つのZP CSI−RS設定情報だけと、サービス提供セルの他のパラメータとに従うように動作してもよい。
PQIフィールドの構成
CoMP動作をサポートすることを大きな特徴とする新しい送信モード(例えば、TM10)に対するDCIフォーマット2Dは、PQIフィールドを含むことができる。PQIフィールドはNビットサイズと定義でき、これによって2^N個の状態値のうち一つを示すことができる。2^N個のPQI状態値のそれぞれに対応するPQIパラメータセットをRRC設定してもよい。一つのPQIパラメータセットには、CRSポートの個数、CRS周波数シフト、MBSFNサブフレーム設定情報、NZP CSI−RS設定情報、ZP CSI−RS設定情報、PDSCH開始シンボル情報などが含まれてもよい。したがって、PQI状態値によって2^N個のPQIパラメータセットのいずれか一つを動的に指示又は切り替えることができる。
一方、TM10におけるフォールバック動作のためのDCIフォーマット1AにはPQIフィールドが含まれないように定義される。すなわち、TM10におけるDCIフォーマット1AにPQIフィールドがないということは、DCIフォーマット1Aによっては非CoMP動作がサポートされるという意味であり、例えば、DLサービス提供セルからの非CoMP送信だけがスケジュールされるという意味と解釈できる。
他の例示として、共通探索空間上で送信されるDCIフォーマット1Aは、他のDCIフォーマットとの長さを同様に維持するためにPQIフィールドを含まないものと定義できるが、端末特定探索空間上で送信されるDCIフォーマット1Aは、DCIフォーマット2Dと同様に、PQIフィールドを含むと定義でき、これによってCoMP動作をサポートすることができる。
他の例示として、非MBSFNサブフレームにおいて送信されるDCIフォーマット1AはPQIフィールドを含まず、MBSFNサブフレームにおいて送信されるDCIフォーマット1AはDCIフォーマット2Dと同様に、PQIフィールドを含むと定義でき、これによってCoMP動作をサポートすることができる。
他の例示として、非MBSFNサブフレームにおいて共通探索空間上で送信されるDCIフォーマット1AはPQIフィールドを含まず、MBSFNサブフレームにおいて送信されるDCIフォーマット1A及び非MBSFNサブフレームにおいて端末特定探索空間上で送信されるDCIフォーマット1Aは、DCIフォーマット2Dと同様に、PQIフィールドを含むと定義でき、これによってCoMP動作をサポートすることができる。
他の例示として、非MBSFNサブフレームにおいて送信されるDCIフォーマット1A及びMBSFNサブフレームにおいて共通探索空間上で送信されるDCIフォーマット1Aは、PQIフィールドを含まず、MBSFNサブフレームにおいて端末特定探索空間上で送信されるDCIフォーマット1Aは、DCIフォーマット2Dと同様に、PQIフィールドを含むと定義でき、これによってCoMP動作をサポートすることができる。
一方、PQIビット幅(すなわち、N)は、端末の能力に応じて別々に定義することができる。例えば、(TM10で)最大限にサポートされるCSIプロセスの個数(N_P)に対する端末能力が定義され、端末はそれを基地局に知らせることができる。例えば、N_P=1、3、又は4と定義できる。
本発明では、N_P値によってPQIビット幅(N)が決定されることを提案する(Nは、PQIビット幅、PQI状態の個数、又はPQI状態の符号化パターンなどを示す値として定義してもよい)。
N_P=1の場合、PQIのための明示的なビットはDCIフォーマット上に存在しないと定義可能である(すなわち、N=0)。この場合、PQIのための明示的なビットはないが、一つのデフォルトPQI状態に対するPQIパラメータセットは、デフォルト情報としてRRC信号通知するか、又は別のRRC信号通知無しで、DCIフォーマット1Aで用いるデフォルトPQI状態に該当するRRC設定されたパラメータが、DCIフォーマット2Dでもそのまま用いられると定義してもよい。
又は、N_P=1の場合、PQIのための明示的なビットを定義しない一方、nSCIDフィールドの値によって、連携する2個の状態値(0又は1)をPQI状態値として用いることもできる。
又は、N_P=1の場合、PQIのための明示的な1ビットをDCIフォーマット上に含めてもよい。これによって、2個のPQI状態値を表現することができる。
N_P=3又は4の場合、PQIのための明示的な2ビットがDCIフォーマット上に含まれると定義することもできる。
又は、N_P=3又は4の場合、PQIのための明示的な1ビットがDCIフォーマット上に含まれ、この1ビットとnSCIDフィールドの値に応じて連携する2個の状態値(0又は1)を組み合わせて、3個又は4個のPQI状態のうちいずれか一つが指示されるようにすることもできる。
又は、N_P=3の場合は、PQIのための明示的なビットを1ビットだけを適用し、2個の状態値だけを制限的に用いるようにする方法も適用可能である。
前述した例示のように、最大限にサポートされるCSIプロセス個数に対する端末能力値N_Pによって、固定的にPQIビット幅(又は、PQI状態の個数)Nを決定する方法と同様に、N_P値によってPQIビット幅(又は、PQI状態の個数)の最大値を決定することもできる。すなわち、PQIビット幅の最大値以内でPQIパラメータセットをRRC設定してもよい。
一方、DCIフォーマット1Aで用いるPQI状態のRRCパラメータセット情報は、DCIフォーマット2Dの特定PQI状態(例えば、最も低い状態インデクス)を固定的に用いるようにすることもできる。また、DCIフォーマット1Aの場合に適用するPQIパラメータとして、DCIフォーマット2Dの特定PQI状態によって指示されるPQIパラメータを用いるようにする動作を適用するか否かを、RRC設定してもよい。
図12は、本発明によるPDSCH信号送受信方法を説明するためのフローチャートである。
段階S1210で、端末は、上位層によって設定されるPQIパラメータセットのいずれか一つのPQIパラメータセットに含まれるPQIパラメータのうち、特定サブフレーム設定情報(例えば、MBSFNサブフレーム設定情報)及びPDSCH開始シンボルインデクス値(例えば、K)を確認/決定することができる。
段階S1220で、端末は、PDSCHの受信される下りリンクサブフレームが、前記特定サブフレームセットに属するか否かを決定することができる。
段階S1220の結果がYESである(例えば、PDSCH受信サブフレームがMBSFNサブフレームである)ときは、段階S1230に進み、端末は、特定サブフレームに対するPDSCH開始シンボルインデクスkを決定することができる。例えば、k=min(KThreshold,K)と決定できる。
段階S1220の結果がNOである(例えば、PDSCH受信サブフレームが非MBSFNサブフレームである)ときは、段階S1240に進み、端末は、上位層に与えられたPDSCH開始シンボルインデクス値Kをそのまま適用することができる。
このようにサブフレームタイプによってPDSCH開始シンボルを決定した端末は、それによってPDSCH信号を受信することができる。
図12を参照して説明したPDSCH信号送受信方法に対して、前述した本発明の様々な実施例で説明した事項を独立して適用してもよいし、2以上の実施例を同時に適用してもよい。ここで、重複する説明は省略する。
図13は、本発明による端末装置及び基地局装置の好適な実施例の構成を示す図である。
図13を参照すると、本発明による基地局装置10は、受信モジュール11、送信モジュール12、プロセッサ13、メモリ14及び複数のアンテナ15を含むことができる。受信モジュール11は、外部装置(例えば、端末)から各種の信号、データ及び情報を受信することができる。送信モジュール12は、外部装置(例えば、端末)に各種の信号、データ及び情報を送信することができる。プロセッサ13は、基地局装置10全般の動作を制御することができる。複数のアンテナ15は、基地局装置10がMIMO送受信をサポートするということを意味する。
本発明の一例による基地局装置10は、端末装置20にPDSCH信号を送信するように構成できる。プロセッサ13は、端末がPDSCH開始シンボル値を決定できるようにするパラメータKを上位層信号通知によって端末装置に設定することができる。PDSCH送信サブフレームが特定サブフレームセット(例えば、マルチキャスト・ブロードキャスト単一周波網(MBSFN)サブフレームセット)に属する場合には、PDSCH開始シンボルインデクスkをk=min(KThreshold,K)と決定し、それによってPDSCHを下りリンクサブフレームにマップして送信することができる。特定サブフレームセットでない場合には、PDSCH開始シンボルインデクスをK値と決定し、それによってPDSCHを下りリンクサブフレームにマップして送信することができる。
基地局装置10のプロセッサ13は、その他にも、基地局装置10が受信した情報、外部に送信する情報などを演算処理する機能を果たし、メモリ14は、演算処理された情報などを所定の時間記憶することができ、バッファ(図示せず)などの構成要素に取り替えられてもよい。
図13を参照すると、本発明による端末装置20は、受信モジュール21、送信モジュール22、プロセッサ23、メモリ24及び複数のアンテナ25を含むことができる。受信モジュール21は、外部装置(例えば、基地局)から各種の信号、データ及び情報を受信することができる。送信モジュール22は、外部装置(例えば、基地局)に各種の信号、データ及び情報を送信することかできる。プロセッサ23は、端末装置20全般の動作を制御することができる。複数のアンテナ25は、端末装置20がMIMO送受信をサポートするということを意味する。
本発明の一例による端末装置20は、基地局装置10からPDSCH信号を受信するように構成できる。プロセッサ23は、下りリンクサブフレームにおいて前記PDSCHの開始シンボルインデクスを決定するように設定できる。また、プロセッサ23は、開始シンボルインデクスに基づいてPDSCH信号を受信モジュール21を通して受信するように設定できる。ここで、プロセッサ23は、下りリンクサブフレームが特定サブフレームセット(例えば、MBSFNサブフレームセット)に属するときは、PDSCH開始シンボルインデクスkを、k=min(KThreshold,K)によって決定するように設定できる。KThresholdは、所定のしきい値であり、Kは、前記下りリンクサブフレームが特定サブフレームセットに属しない場合のPDSCH開始シンボルインデクスである。下りリンクサブフレームが特定サブフレームセットに属しないときは、PDSCH開始シンボルインデクスはKに決定してもよい。
端末装置20のプロセッサ23は、その他にも、端末装置20が受信した情報、外部に送信する情報などを演算処理する機能を果たし、メモリ24は、演算処理された情報などを所定の時間記憶することができ、バッファ(図示せず)などの構成要素に置き替えてもよい。
このような基地局装置10及び端末装置20の具体的な構成は、前述した本発明の様々な実施例で説明した事項が独立して適用されるか、又は2以上の実施例が同時に適用されるように具現することができ、重複する内容については説明を省略する。
また、本発明の様々な実施例の説明において、下りリンク送信エンティティ又は上りリンク受信エンティティは主に基地局を例に挙げて説明し、下りリンク受信エンティティ又は上りリンク送信エンティティは主に端末を例に挙げて説明したが、本発明の範囲がこれに制限されるものではない。例えば、基地局に関する説明は、セル、アンテナポート、アンテナポートグループ、RRH、送信ポイント、受信ポイント、アクセスポイント、中継器などが端末への下りリンク送信エンティティとなるか、又は端末からの上りリンク受信エンティティとなる場合にも同様に適用することができる。また、中継器が端末への下りリンク送信エンティティとなるか、若しくは端末からの上りリンク受信エンティティとなる場合、又は中継器が基地局への上りリンク送信エンティティとなるか、若しくは基地局からの下りリンク受信エンティティとなる場合にも、本発明の様々な実施例で説明した本発明の原理を同様に適用することができる。
上述した本発明の実施例は様々な手段によって具現することができる。例えば、本発明の実施例は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの結合などによって具現することができる。
ハードウェアによる具現の場合、本発明の実施例による方法は、一つ又はそれ以上の特定用途集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラム可能論理デバイス(PLD)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
ファームウェア又はソフトウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、以上で説明された機能又は動作を実行するモジュール、手順、関数などの形態として具現することができる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶させ、プロセッサによって駆動することができる。メモリユニットは、プロセッサの内部又は外部に設けられ、公知の様々な手段によってプロセッサとデータを授受することができる。
以上開示した本発明の好ましい実施例についての詳細な説明は、当業者が本発明を具現して実施できるように提供された。以上では本発明の好適な実施例を参照して説明したが、当該技術の分野における熟練した当業者にとっては、本発明の領域から逸脱しない範囲内で本発明を様々に修正及び変更できるということは明らかである。例えば、当業者は、上記の実施例に記載された各構成を互いに組み合わせる方式で用いることができる。したがって、本発明は、ここに開示されている実施の形態に制限されるものではなく、ここに開示されている原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えるためのものである。
本発明は、本発明の精神及び必須特徴から逸脱しない範囲で他の特定の形態として具体化できる。したがって、上記の詳細な説明は、いずれの面においても制約的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付した請求項の合理的な解釈によって決定しなければならず、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。本発明は、ここに開示されている実施の形態に制限されるものではなく、ここに開示されている原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えるためのものである。また、特許請求の範囲における明示的な引用関係にない請求項を結合して実施例を構成してもよく、出願後の補正によって新しい請求項として含めてもよい。