JP6292846B2 - 音響波診断装置に用いられるファントム - Google Patents

音響波診断装置に用いられるファントム Download PDF

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Description

本発明は、音響波診断装置の精度管理、校正に用いる人体模擬ファントムに関する。
従来、超音波診断装置は医療の診断目的で用いられている。これらの装置では、生体内で反射した超音波エコー像から生体内をモニタリンクして診断を行っている。また、近年では、光を用いた診断装置として光音響波装置の開発が進められている。光音響波装置とは、医療の診断目的で使用される装置である。この装置は、生体の被検部に光照射を行い、測定対象の熱膨張に起因して発生した音響波(典型的には超音波)の検出信号に基づいて画像を表示する装置である。これらの音響波診断装置では、被検部内の特定物質、例えば血液中に含まれるグルコースやヘモグロビン等の検査を行うことができる。
このような医療目的の診断装置の精度管理は正確な診断を行うために必須であり、診断装置の精度管理や校正に用いる標準試料、すなわちファントムがその目的で用いられている。
ファントムは、内部にある腫瘍を模擬したターゲットから発生した超音波(あるいは界面やターゲットからの反射波)を伝搬する必要があり、高い精度で装置の精度管理や校正を行うためには、ファントム全体が生体に類似した音響物性を有している必要がある。
従来、このような精度管理ファントムとして、物性が経時で安定であり、生体に音響物性が近いことから、ウレタンゲルが利用されている。特許文献1では、光音響ファントム用に、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合体をイソシアネート化合物で硬化させて製造した、光学物性および音響物性を調整したウレタンゲルの利用が開示されている。特許文献2では、超音波ファントムとして、ポリブタジエンポリオールとジフェニルメタンジイソシアネートによるウレタンゲルが好適な音響物性を有することが開示されている。
特開2011−209691号公報 特許3650096号公報
ところで、音響波診断装置用に好適なファントムは以下の条件を同時に満たしている必要がある。一つは、人体に近似させた音響減衰係数を持つこと。もう一つは、信号検出を行うためにファントムを圧迫して測定する際や、超音波探触子をファントムに押し当てて測定する際、ウレタンゲルが変形し、信号発生源であるターゲットの位置のずれが生じてしまわないこと。
しかしながら、上記の引用文献1或いは2に示されるウレタンゲルを主成分としたファントムは、そのような条件を同時に満たすものではなかった。
本発明に係る音響波ファントムは、ポリエーテルポリオールとイソシアネート化合物を反応させることにより得られたウレタンゲルを主成分とし、以下で示される架橋インデックス(CI)が1600以上5000以下であることにより、音響減衰係数が0.3dBcm −1 以上2.0dB/cm −1 以下であることを特徴とするファントムである。
架橋インデックス(CI)は以下の式(1)により表わされる。
:ウレタンゲルの総重量[g]
:W[g]のウレタンゲル中に含まれるイソシアネート化合物の重量[g]
OH:W[g]のウレタンゲル中に含まれるポリエーテルポリオールの重量[g]
OH:ポリエーテルポリオールの数平均分子量[g/mol]
EqOH:ポリエーテルポリオールの活性水酸基当量[g/eq]
Eq:イソシアネート化合物の活性イソシアネート当量[g/eq]
OH:W[g]のウレタンゲル中に含まれるポリエーテルポリオール全モル数[mol]
[OH]:W[g]のウレタンゲル中に含まれる活性水酸基のモル数[mol]
[NCO]:W[g]のウレタンゲル中に含まれる活性イソシアネート基のモル数[mol]
本発明は、人体に近似した音響減衰を有し、かつ、信号発生源であるターゲットの位置精度を保つことができるファントムを提供するものである。
ウレタンゲルの架橋インデックスと音響減衰係数の関係を示す図 ウレタンゲルの架橋インデックスと硬度との関係を示す図 超音波ファントムの一例を示す図 光音響ファントムの一例を示す図
以下、本発明の実施形態について説明する。尚、開示する実施形態は、本発明における超音波ファントムおよび光音響波ファントムの例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
(ウレタンゲル)
本実施形態に係る熱硬化性樹脂の一種であるウレタンゲルは、代表的には、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させることにより得られる。
人体の軟組織の音響減衰係数は、代表的には0.3dB/cm−1以上2.0dB/cm−1以下の範囲である。ファントムの音響減衰係数がこの範囲を外れてしまう場合、ファントム内での音響信号の減衰が生体と大きく異なってしまい、診断装置の精度を正確に管理できなくなる。
本発明では、架橋インデックス(CI)が1600以上5000以下となるようにウレタンゲルを設計することで、上述の範囲内で人体の各種組織(皮膚、脂肪など)に近似した音響減衰係数を持つウレタンゲルを得ることを見出した。
架橋インデックス(CI)は、以下の式で定義される。
:ウレタンゲルの総重量[g]
:W[g]のウレタンゲル中に含まれるイソシアネート化合物の重量[g]
OH:W[g]のウレタンゲル中に含まれるポリエーテルポリオールの重量[g]
OH:ポリエーテルポリオールの数平均分子量[g/mol]
EqOH:ポリエーテルポリオールの活性水酸基当量[g/eq]
Eq:イソシアネート化合物の活性イソシアネート当量[g/eq]
OH:W[g]のウレタンゲル中に含まれるポリエーテルポリオール全モル数[mol]
[OH]:W[g]のウレタンゲル中に含まれる活性水酸基のモル数[mol]
[NCO]:W[g]のウレタンゲル中に含まれる活性イソシアネート基のモル数[mol]
本実施形態に係る熱硬化性樹脂の一種であるウレタンゲルは、代表的には、ポリオールとイソシアネート化合物とを反応させることにより得られる。
代表的な前記ポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールなどが挙げられる。
本発明の目的である超音波および光音響ファントムに用いるウレタンゲルが生体に近似した音響減衰係数を実現するためには、ポリエーテルポリオールが好ましい。音響減衰は、おもに音響波の伝搬時のエネルギー損失に起因している。よって、伝搬時のエネルギー損失が少ない材料として、ポリエーテルポリオールが好適であることを本発明は見出した。
ポリエーテルポリオールは、分子間の相互作用が弱いことから、分子の運動性が高く、超音波伝搬時のエネルギー損失が少ないと考えられ、本発明の効果を得るために最適であると考えられる。
逆に、ポリエステルポリオールやポリカーボネートポリオールについては、分子間の相互作用が強く、分子の運動性が低くなり、音波の伝達時にエネルギーの損失が大きくなるため、音響減衰係数が大きくなると考えられる。このため、本発明の用途である生体と近似した超音波伝搬特性を有するファントムには好ましくない。
また、音響減衰を制御するためには、ウレタンゲルの架橋密度も大きく影響する。
この架橋密度は、ポリエーテルポリオールの分子量によっておもに定まり、分子量が長くなることで、イソシアネートと反応して形成される架橋点の密度が低下する。その結果として、分子は運動しやすくなり、超音波伝搬時のエネルギー損失が低減され、音響減衰係数が小さくなる傾向にある。
また、イソシアネート基の添加量が少ない場合、ポリエーテルポリオール中の1分子中の1つ以上の水酸基が反応せず、自由に運動できるポリエーテルポリオール鎖が増加するとともに、分子鎖の運動を抑制する効果がある架橋点も減少する。結果、ウレタンゲル中の分子の運動性が向上すると考えられ、超音波伝搬時のエネルギー損失が低減され、音響減衰係数は小さくなると考えられる。
以上の点から、ウレタンゲル中のポリオールの構造およびその分子量とイソシアネート化合物の添加量が音響減衰の制御に重要となる。
架橋インデックス(CI)は、架橋に寄与するポリエーテルポリオール成分と不十分な反応しかしていないポリエーテルポリオール成分のウレタンゲルにおける量を表す指標である。よって、CIは、ウレタンゲル中でのポリエーテルポリオールの運動性に大きく相関することで、音響減衰係数に影響を及ぼすと考えられる。
本発明では、このCIに基づき設計したポリエーテルポリオールを用いたウレタンゲルにおいて、CIが1600以上において、音響減衰係数が2.0dB/cm−1以下が実現できることを見出した。
図1に示す通り、この点を境に音響減衰係数の変動が緩やかになり、高い精度で人体に近似した音響減衰係数をファントムで再現することが可能となる。
また、CIが5000より大きくなる場合、反応が十分に進まず、ウレタンゲルが得られない場合や柔らかすぎる硬化物しか得られない場合が発生する。ファントムが柔らかい場合、自立性が乏しく、ファントム内部に配置された(超音波発生源や超音波反射体)の位置にずれが発生する。これを防ぐためには、アスカーC硬度で20以上であることが好ましい。アスカーC硬度20以上のファントムであれば、力を加えた際の変形が少なく、精度管理ファントムとして好適に用いることができる。図2に示す通り、CI5000以下において、好適なアスカーC硬度を持つファントムを得ることが可能となる。
水酸基当量(1g中の水酸基のモル数)や分子量の異なるポリエーテルポリオーについて、イソシアネート化合物の配合量を適時選択することで、架橋インデックス(CI)が1600以上5000以下であるウレタンゲルを得ることができる。
また、前記式(1)は単成分系を示す式だが、2種以上のポリエーテルポリオールを混合して、ウレタンゲルを得た場合、その物性はそれぞれのポリエーテルポリオールの平均的な値を示すと考えられる。よって、下記式(2)を用いることで、2種以上のポリエーテルポリオールを使用した場合のCIを算出でき、それに基づきウレタンゲルの設計を行うことで、本発明の効果を得ることができる。
:ウレタンゲルの総重量[g]
Wi:WU[g]のウレタンゲル中に含まれるポリエーテルポリオールである成分iの重量(iは1以上)[g]
:W[g]のウレタンゲル中に含まれるイソシアネート化合物の重量[g]
OH:W[g]のウレタンゲル中に含まれるポリエーテルポリオールの総重量[g]
:ポリエーテルポリオールである成分iの数平均分子量(iは1以上)[g/mol]
Eq:ポリエーテルポリオールである成分iの活性水酸基当量[g/eq]
Eq:イソシアネート化合物の活性イソシアネート当量[g/eq]
:W[g]のウレタンゲル中に含まれるポリエーテルポリオール全モル数[mol]
[OH]:W[g]のウレタンゲル中に含まれる水酸基の総モル数[mol]
[NCO]:W[g]のウレタンゲル中に含まれるイソシアネート基の総モル数[mol]
(ポリエーテルポリオール)
本発明では、ポリエーテルオールとしては、分子中にヒドロキシル基を2個以上有するものであれば特に限定されず、任意の適切なポリエーテルポリオールを採用し得る。これらは単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。以下、ポリエーテルポリオールについて説明する。
前記ポリエーテルポリオール成分としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1−メチル−1,3−ブチレングリコール、2−メチル−1,3−ブチレングリコール、1−メチル−1,4−ペンチレングリコール、2−メチル−1,4−ペンチレングリコール、1,2−ジメチル−ネオペンチルグリコール、2,3−ジメチル−ネオペンチルグリコール、1−メチル−1,5−ペンチレングリコール、2−メチル−1,5−ペンチレングリコール、3−メチル−1,5−ペンチレングリコール、1,2−ジメチルブチレングリコール、1,3−ジメチルブチレングリコール、2,3−ジメチルブチレングリコール、1,4−ジメチルブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF等が挙げられる。これらは単独で、または2種以上を組み合わせて公知の方法で重合することで、ポリエーテルポリオールを得ることができる。
本発明に用いるポリエーテルポリオールは、入手の容易性の点から、数平均分子量500以上7000以下が好ましく、粘度が低くハンドリング性が高いことから、数平均分子量1000以上5000以下がより好ましい。数平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)を用いることで測定できる。
ポリエーテルポリールの活性水酸基当量は、公知の方法で水酸基の量を測定し、求めることができる。以下、水酸基価から活性水酸基当量を求める方法の一例を説明する。
ポリエーテルポリオールを無水酢酸を含むピリジン溶液とし、水酸基をアセチル化させた後、過剰のアセチル化試薬は水によって加水分解し、生成した酢酸を水酸化カリウムで滴定を行う。終点は滴定曲線上の変曲点とし、水酸化カリウム溶液の終点までの滴定量から、ポリエーテルポリオールの水酸基価を算出できる。この水酸基価から活性水酸基当量を求めることができる。
(イソシアネート化合物)
本実施形態に係る熱硬化性樹脂の一種であるウレタンゲルは、代表的には、ポリオールとイソシアネート化合物とを反応させることにより得られる。本発明では、イソシアネート基を2個以上有するイソシアネート化合物であれば特に限定されず、任意の適切なものを採用し得る。これらは単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。以下、イソシアネート化合物について、説明するが、これに限られるものではない。
前記イソシアネート化合物としては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、1,4−ブタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、4,4’−シクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等の脂環族ジイソシアネート;トリレンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4、4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、α,α,α,α−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。これらは単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、前記イソシネート化合物は、本発明の効果を阻害しない範囲において、変性体として調製することもできる。ポリイソシアネート変性体としては、例えば、多量体(ダイマー(例えば、ウレトジオン変性体など)、トリマー(例えば、イソシアヌレート変性体、イミノオキサジアジンジオン変性体など)など)、ビュレット変性体(例えば、水との反応により生成するビュレット変性体など)、アロファネート変性体(例えば、モノオールまたは低分子量ポリオールとの反応より生成するアロファネート変性体など)、ポリオール変性体(例えば、低分子量ポリオールまたは高分子量ポリオールとの反応より生成するポリオール変性体など)、オキサジアジントリオン変性体(例えば、炭酸ガスとの反応により生成するオキサジアジントリオンなど)、カルボジイミド変性体(脱炭酸縮合反応により生成するカルボジイミド変性体など)などが挙げられるが、これに限られるものではない。
イソシアネート化合物の活性イソシアネート当量は、公知の方法で水酸基の量を測定し、求めることができる。以下、イソシアネート当量の測定方法の一例を説明する。
イソシアネート化合物を脱水トルエンに溶解後、過剰のジノルマルブチルアミン溶液を加えて反応させ、残ったジノルマルブチルアミンを塩酸で逆滴定し、滴定曲線上の変曲点を終点とする。終点までの滴定量から、イソシアネート当量を算出することができる。
(ウレタン化触媒)
前記ポリオールまたはポリイソシネートに、ポリオールが有する水酸基とイソシネート化合物が有するイソシアネート基の反応を促進する触媒を適量加えてもよい。触媒としては、公知のウレタン化触媒を用いることができ、触媒の具体例としては、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジラウレート等の有機金属化合物や、トリエチレンジアミンやトリエチルアミン等の有機アミンやその塩を選択して用いる。これらの触媒は、単独または2種以上を併用して用いることができる。
(光学物性調整材)
光音響波診断装置用ファントムの場合、光の散乱および吸収特性を人体に近似させる目的で、光散乱体および光吸収体を光学物性の調整材として前記ウレタンゲルに添加することができる。
前記光散乱体とは、光散乱性を有する化合物であり、人体組織の光伝播特性に近似させるために、添加することでウレタンゲルの等価散乱係数を調整することができる。
光散乱性を有する化合物としては、前記ウレタンゲルと屈折率が異なる無機粒子を好適に用いることができる。無機粒子としては、酸化ケイ素、金属酸化物、複合金属酸化物、金属硫化物、金属化合物半導体、金属、ダイヤモンドのいずれかからなることが好ましい。金属酸化物の例としては、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化テルル、酸化イットリウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化インジウム錫等が挙げられる。複合金属酸化物の例としては、ニオブ酸リチウム、ニオブ酸カリウム、タンタル酸リチウム等が挙げられる。金属化合物半導体の例としては、硫化亜鉛、硫化カドミウム等の金属硫化物、セレン化亜鉛、セレン化カドミウム、テルル化亜鉛、テルル化カドミウム等が挙げられる。金属の例としては、金等が挙げられる。また、1種類の無機粒子に他の無機成分を被覆した、いわゆるコア−シェル型無機粒子を使用することもできる。また、無機粒子の形状は、球状、楕円状、扁平状、ロッド状等いずれの形状であっても良い。
用いる無機粒子は、光音響波診断装置の使用波長域において吸収が小さいものを適時選択することができる。また、光を散乱するために、前記ウレタンゲルと屈折率が異なっていることが望ましい。無機粒子の散乱を得るために、平均一粒子径は100nm以上100μm以下であることが好ましい。光音響波の診断に用いる光の波長を効果的に散乱するために、200nm以上10μm以下がより好ましい。このような無機粒子としては、酸化チタン等の無機酸化物が挙げられるが、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム等の高屈折率の無機粒子を用いることが好ましい。
また、これら無機微粒子は、表面を修飾処理してもよい。酸化チタンの場合、光による活性を有するため、シリカやアルミナ等の無機成分によって表面を被覆する修飾処理を行うことが望ましい。また、無機粒子表面を有機物であるウレタンゲルへの分散性を向上するため、有機成分を有する分散助剤を使用してもよい。これら有機成分を有する分散剤は、ウレタンゲルに相溶性のあるものであれば特に限定されない。
前記光吸収体としては、光音響波診断装置で使用する光の波長範囲において光吸収を有する化合物であれば、本発明の効果を損なわない範囲で、特に限定されず用いることができる。一般に、光音響波診断装置では、生体の窓と呼ばれる波長600nm以上1100nm以下の近赤外領域を使用するため、前記光吸収体はこの範囲の光を吸収することが望ましい。
前記光吸収体の一例としては、以下の公知の顔料を挙げることができる。青色顔料としては、フタロシアニン系、アントラキノン系が挙げられる。また、これら以外にも、金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。赤色顔料としては、モノアゾ系、ジスアゾ系、アゾレーキ系、ベンズイミダゾロン系、ペリレン系、ジケトピロロピロール系、縮合アゾ系、アントラキノン系、キナクリドン系等が挙げられる。緑色顔料としては、青色顔料同様にフタロシアニン系、アントラキノン系、ペリレン系が挙げられる。黄色着色剤としてはモノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、アントラキノン系等が挙げられる。さらに、黒色顔料としては、Pigment Black 7やカーボンブラック等が挙げられる。その他、紫、オレンジ、茶色顔料も、適時必要な光吸収特性に合わせて利用することもできる。
(その他の添加剤)
その他の添加剤として、ウレタンゲルの硬さや音響特性を制御するために、可塑剤等を添加してもよい。
前記可塑剤として、公知の可塑剤を使用することができる。公知の可塑剤としては、フタル酸エステル、トリメリット酸エステル、ピロメリット酸エステル、脂肪族一塩基酸エステル、脂肪族二塩基酸エステル、リン酸エステル、多価アルコールのエステル等が挙げられる。これらは、単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記フタル酸エステルとしては、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル、フタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジアミル、フタル酸ジ−n−ヘキシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジフェニル、フタル酸ジ(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジ(2−ブトキシエチル)、フタル酸ベンジル2−エチルヘキシル、フタル酸ベンジルn−ブチル、フタル酸ベンジルイソノニル、イソフタル酸ジメチル等が挙げられる。
上記トリメリット酸エステルとしては、トリメリット酸トリブチル、トリメリット酸トリヘキシル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリイソデシル等が挙げられる。
上記ピロメリット酸エステルとしては、ピロメリット酸テトラブチル、ピロメリット酸テトラヘキシル、ピロメリット酸テトラ−n−オクチル、ピロメリット酸テトラ−2−エチルヘキシル、ピロメリット酸テトラデシル等が挙げられる
上記脂肪族一塩基酸エステルとしては、オレイン酸ブチル、オレイン酸メチル、オクタン酸メチル、オクタン酸ブチル、ドデカン酸メチル、ドデカン酸ブチル、パルミチン酸メチル、パルミチン酸ブチル、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、リノール酸メチル、リノール酸ブチル、イソステアリン酸メチル、イソステアリン酸ブチル、メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート等が挙げられる。
上記脂肪族二塩基酸エステルとしては、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジ−n−プロピル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸ジ(2−エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジ(2−ブトキシエチル)、アジピン酸ジ(ブチルジグリコール)、アジピン酸ヘプチルノニル、アゼライン酸ジメチル、アゼライン酸ジ−n−オクチル、アゼライン酸ジ(2−エチルヘキシル)、コハク酸ジエチル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ(2−エチルヘキシル)、フマル酸ジブチル、フマル酸ジ(2−エチルヘキシル)、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジ−n−ブチル、マレイン酸ジ(2−エチルヘキシル)等が挙げられる。
上記リン酸エステルとしては、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−n−アミル、リン酸トリフェニル、リン酸トリ−o−クレジル、リン酸トリキシレニル、リン酸ジフェニル2−エチルヘキシル、リン酸ジフェニルクレジル、リン酸トリス(2−ブトキシエチル)、リン酸トリス(2−エチルヘキシル)等が挙げられる。
上記多価アルコールのエステルとしては、ジエチレングリコールジアセチレート、ジエチレングリコールジベンゾエート、グリセロールモノオレイエート、グリセロールトリブチレート、グリセロールトリアセテート、グリセリル−トリ(アセチルリシノレート)、トリエチレングリコールジアセテート等が挙げられる。
(ウレタンゲルの製造方法)
本実施形態に係るウレタンゲルは、ポリエーテルポリオールとイソシアネート化合物を主成分とする硬化性組成物を加熱処理することで製造することができる。
前記硬化性組成物は、ポリエーテルポリオール、イソシアネート化合物を主成分とし、そして必要に応じて、光学物性調整材、ウレタン化触媒、可塑剤等の添加剤を適量加えて調合される。
前記硬化性組成物を任意の型に注型し、加熱処理を行う。この際の加熱温度は、ポリエーテルポリオールとイソシアネート化合物との反応性に合わせ適時選択できるが、40℃以上200℃以下が好ましく、加熱処理時の分解反応や着色、泡の残留を低減するため、60℃以上120℃以下がより好ましい。
(超音波ファントム)
本実施例に関わるウレタンゲル中に、超音波の反射体を配置することで、超音波診断装置用ファントムとして用いることができる。
図3には、本発明に係る超音波診断装置用ファントムの構成例を示したものである。ウレタンゲル11の中に、腫瘍を模擬したターゲットを12a〜12dを配置した。ファントムのサイズは100×100×50mmとした。ファントム内に配置するターゲットのサイズは直径5mmの球体として、前記ターゲット12a〜12dそれぞれを、装置設置時に球体の中心位置が深さ10mm、20mm。30mm、40mmとなるように配置した。
前記ターゲット12a〜12dは、音響インピーダンスが周囲のウレタンゲルと異なっている必要があり、ナイロン、アクリルなど公知の材料が使用できる。ターゲットの音響インピーダンスは、ウレタンゲルよりも高い1.8MRayls以上であることが好ましいが、計測される反射波の強度を調整する目的で適時選択することができる。
このファントムを超音波診断装置に設置し、計測することで、診断装置が画像のコントラストおよびターゲットの位置を計測し、その計測値を元に装置の校正を行うことが可能である。
(光音響波ファントム)
本実施例に関わるウレタンゲル中に、光を吸収して超音波を発生させる吸収体を配置することで、光音響波診断装置用ファントムとして用いることができる。
図4には、本発明に係る光音響波診断装置用ファントムの構成例を示したものである。ウレタンゲル21の中に、腫瘍を模擬したターゲット(光を吸収して超音波を発生する吸収体)を22a〜22dを配置した。ファントムのサイズは100×100×50mmとした。ファントム内に配置するターゲットのサイズは直径5mmの球体として、前記ターゲット22a〜22dそれぞれを、装置設置時に球体の中心位置が深さ10mm、20mm。30mm、40mmとなるように配置した。
前記ターゲット22a〜22dは、実際の腫瘍の吸収係数を再現している必要がある。吸収係数の調整については、前記ウレタンゲルの場合と同様に、公知の顔料を添加して、適時調整した。
このファントムを光音響波診断装置に設置して計測することで、診断装置が吸収係数および模擬腫瘍の位置を計測し、その計測値を元に装置の校正を行うことが可能である。
(実験例)
以下に本発明を詳しく説明するために実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例で用いた、ポリエーテルポリオールの重合体の数平均分子量および活性水酸基当量、イソシアネート化合物の活性イソシアネート当量、ウレタンゲルの密度、音響減衰係数およびアスカーC硬度について、次に述べる方法で測定した。
(1)数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)
ゲルパーミエションクロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography、GPC)装置(ウォーターズ(WATERS)社製)で、Shodex KD−806M カラム(昭和電工株式会社製)2本、Shodex KD−802 カラム(昭和電工株式会社製)1本を直列に配置し、40℃、展開溶媒としてN、N’−ジメチルホルムアミドを用い、RI(Refractive Index、示差屈折率)検出器により測定した。得られた数平均分子量及び重量平均分子量はポリエチレングリコール換算値である。
(2)ポリエーテルポリオールの活性水酸基当量
ポリエーテルポリオールを無水酢酸を含むピリジン溶液とし、水酸基をアセチル化させた後、過剰のアセチル化試薬を水によって加水分解し、生成した酢酸を水酸化カリウムで滴定を行った。終点は滴定曲線上の変曲点とし、水酸化カリウム溶液の終点までの滴定量から、ポリエーテルポリオールの水酸基価を算出できる。水酸基当量(水酸基1モルあたりのグラム数)=水酸化カリウムの分子量(56100mg)/水酸基価(mgKOH/g)であるので、水酸基価から活性水酸基当量を求めた。
(3)イソシアネート化合物の活性イソシアネート当量
イソシアネート化合物を脱水トルエンに溶解後、過剰のジノルマルブチルアミン溶液を加えて反応させ、残ったジノルマルブチルアミンを塩酸で逆滴定し、滴定曲線上の変曲点を終点とする。終点までの滴定量から、イソシアネート含有率を計算した。イソシアネート当量(イソシアネート基1モルあたりのグラム数)=イソシアネート基の分子量(1モルあたり42g)/(イソシアネート含有率/100)であるので、イソシアネート含有率から、活性イソシアネート当量を求めた。本実施例で使用したイソシアネート化合物であるヘキサメチレンジイソシアネートの三量体は、イソシアネート含量21.7%であり、活性イソシアネート当量は194(g/モル)であった。
(4)密度
プラスチック−非発泡プラスチックの密度及び比重の測定方法(JIS K7112)に基づき、電子比重計(MD−300S、アルファーミラージュ株式会社製)を用いてウレタンゲルの密度を測定した。
(5)音響減衰係数
音響減衰係数測定に用いる探触子は、超音波トランスデューサー(送信部)(Olympus NDT Inc.製、V303(中心周波数1MHz))、および、ハイドロフォン(受信部)(東レエンジニアリング株式会社製、ニードル型ハイドロフォン)を用いた。
治具によりトランスデューサーとハイドロフォンを音軸の中心が一致するように水槽内に固定した。トランスデューサーとハイドロフォンの距離は40mmとした。
試験片については、硬化させたウレタンゲルを100mm×100mm、厚さ10mmの型に注型し、90℃にて1時間加熱することによる樹脂を硬化させた。その後、型を脱型し、サイズ100mm×100mm、厚さ10mmの板状試験片を得た。前記試験片を、治具を用いて上記実験系のトランスデューサーとハイドロフォンの間に板状試験片に対する超音波信号の入射角が0°となるように固定した。
次に、トランスデューサーから8サイクルのサイン波(送信電圧100V)をファンクションジェネレーター(NF回路設計株式会社製、WF1946)を用いて送信した。そして、各試験片設置時および試験片を設置していない場合のハイドロフォンの受信電圧最大振幅値をオシロスコープ(レクロイ・ジャパン株式会社製、WaveRunner 64Xi)を用いて求めた。試験片を測定系に設置した場合と設置しない場合における電圧最大振幅値から、下記式(3)を用いて、音響減衰係数を求めた。
α:減衰係数(dB/cm/MHz)
t:試験片の厚み(cm)。
A’:試験片設置時の受信電圧最大振幅値(mV)。
:試験片を設置していない時の受信電圧最大振幅値(mV)。
:水の音響インピーダンス(MRayls)。
:試験片の音響インピーダンス(MRayls)。
上記、式(3)で使用する音響インピーダンスは、密度と音速の積として求められる。計算に必要となる音速と密度は実測して算出した。音速は、音響減衰係数の同様の測定系で、試験片を測定系に設置した場合と設置しない場合における受信波到達時間の差を、オシロスコープで得られた波形の交差相関をとることで求め、この受信波到達時間の差から下記式(4)を用いて音速を求めた。
:測定時の水温における水の音速(m/s)。
:試験片の音速(m/s)。
t:試験片の厚み(m)。
τ:試験片を設置した場合の受信波到達の遅れ時間τ(s)。
(6)硬さ試験
厚さ10mmのウレタンゲルにアスカーゴム硬度計C型(高分子計器株式会社製)を押し当て、ウレタンゲルの硬度を測定した。
これは、熱硬化性ポリウレタン成形物の物理試験方法−附属書2「スプリング硬さ試験タイプC試験方法」(JIS K7312−2−1196)に基づき行った。
(ウレタンゲルの調整方法)
ポリエーテルポリオールに、適時添加剤(ウレタン化触媒、光学物性調整材、可塑剤等)を添加し、よく撹拌し、ポリエーテルポリオール調整液を調合した。その後、調合液の脱法処理を行った後、イソシアネート化合物を適量加え、気泡を巻き込まないように均一に混合し、所定の型に注型した。その後、90度に事前に加熱しておいたオーブンに注型したウレタンゲルを入れ、2時間加熱することで、ウレタンゲルを得た。音響測定および硬さ試験のために、100mm×100mm×厚10mmの型に注型し、ウレタンゲル試験片を得た。また、密度測定用に、重さ約10gの試験片を別途作成した。
(実施例1)
ポリエーテルポリオールとして、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量=2000、水酸基当量=988g/mol)100gに、ウレタン化触媒(ジラウリン酸ジブチル錫、DBTDL)0.002gを添加し、よく撹拌し、ポリエーテルポリオール調整液を得た。その後、調整液にイソシアネート化合物(ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、イソシアネート当量=194g/mol)を19.6g添加した。調整した液を均一に混合後、型に注型し、90度で2時間加熱し、ウレタンゲルを得た。得られたウレタンゲルの架橋インデックス(CI)は1951であった。得られたウレタンゲル物性を測定したところ、密度は1.03g/cm、音速は1520m/s、音響減衰は0.9dB/cm/MHz、アスカーC硬度は77であり、生体を模擬したファントムとして用いる場合に好適であった。
(実施例2)
ポリエーテルポリオールとして、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量=2000、水酸基当量=988g/mol)100gに、ウレタン化触媒(ジラウリン酸ジブチル錫、DBTDL)0.003g、可塑剤(フタル酸ジイソノニル)25g、カーボンブラック粉末0.0002g、酸化チタン粉末0.17gを添加し、よく撹拌し、ポリエーテルポリオール調整液を得た。その後、調整液にイソシアネート化合物(ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、イソシアネート当量=194g/mol)を19.6g添加した。調整した液を均一に混合後、型に注型し、90度で2時間加熱し、ウレタンゲルを得た。得られたウレタンゲルの架橋インデックス(CI)は1951であった。得られたウレタンゲル物性を測定したところ、密度は1.02g/cm、音速は1495m/s、音響減衰は0.7dB/cm/MHz、アスカーC硬度は77であった。生体を模擬したファントムとして用いる場合に好適であった。
また、同様の処方にて吸収係数測定用セルを調整した。このセルを分光光度計(日本分光株式会社製、V−670)を用いて透過率と反射率を求めた。別途樹脂硬化したサンプル(サイズ10×10×50mm)を、屈折率計(株式会社島津製作所製、KPR−2000)を用いて屈折率を求めた。これらの結果をモンテカルロシミュレーションにより、測定値と計算値の差が最小となるように変数設定の最適化を行い、各波長における吸収係数および散乱係数を算出した。結果、近赤外領域である756nmの波長において、吸収係数0.01mm−1、散乱係数1.0mm−1と、生体(人体の乳腺組織)に近似した光学物性が得られた。生体を模擬した光学物性を有するファントムとして用いる場合にも、音響物性および光学物性の双方において好適であった。
(実施例3)
ポリエーテルポリオールとして、エチレングリコールとプロピレングリコールの共重合体(数平均分子量=3000、水酸基当量=1476g/mol)100gに、ウレタン化触媒(ジラウリン酸ジブチル錫、DBTDL)0.012gを添加し、よく撹拌し、ポリエーテルポリオール調整液を得た。その後、調整液にイソシアネート化合物(ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、イソシアネート当量=194g/mol)を13.1g添加した。調整した液を均一に混合後、型に注型し、90度で2時間加熱し、ウレタンゲルを得た。得られたウレタンゲルの架橋インデックス(CI)は2907であった。得られたウレタンゲル物性を測定したところ、密度は1.09g/cm、音速は1526m/s、音響減衰は0.9dB/cm/MHz、アスカーC硬度は45であり、生体を模擬したファントムとして用いる場合に好適であった。
(実施例4)
ポリエーテルポリオールとして、エチレングリコールとプロピレングリコールの共重合体(数平均分子量=3000、水酸基当量=1002g/mol)100gに、ウレタン化触媒(ジラウリン酸ジブチル錫、DBTDL)0.012gを添加し、よく撹拌し、ポリエーテルポリオール調整液を得た。その後、調整液にイソシアネート化合物(ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、イソシアネート当量=194g/mol)を15.5g添加した。調整した液を均一に混合後、型に注型し、90度で2時間加熱し、ウレタンゲルを得た。得られたウレタンゲルの架橋インデックス(CI)は1880であった。得られたウレタンゲル物性を測定したところ、密度は1.06g/cm、音速は1425m/s、音響減衰は1.3dB/cm/MHz、アスカーC硬度は71であり、生体を模擬したファントムとして用いる場合に好適であった。
(実施例5)
ポリエーテルポリオールとして、エチレングリコールとプロピレングリコールの共重合体(数平均分子量=3000、水酸基当量=1476g/mol)100gに、ウレタン化触媒(ジラウリン酸ジブチル錫、DBTDL)0.011gを添加し、よく撹拌し、ポリエーテルポリオール調整液を得た。その後、調整液にイソシアネート化合物(ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、イソシアネート当量=194g/mol)を9.8g添加した。調整した液を均一に混合後、型に注型し、90度で2時間加熱し、ウレタンゲルを得た。得られたウレタンゲルの架橋インデックス(CI)は3876であった。得られたウレタンゲル物性を測定したところ、密度は1.10g/cm、音速は1523m/s、音響減衰は0.7dB/cm/MHz、アスカーC硬度は34であり、生体を模擬したファントムとして用いる場合に好適であった。
(実施例6)
ポリエーテルポリオールとして、エチレングリコールとプロピレングリコールの共重合体(数平均分子量=5000、水酸基当量=2527g/mol)100gに、ウレタン化触媒(ジラウリン酸ジブチル錫、DBTDL)0.011gを添加し、よく撹拌し、ポリエーテルポリオール調整液を得た。その後、調整液にイソシアネート化合物(ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、イソシアネート当量=194g/mol)を8.4g添加した。調整した液を均一に混合後、型に注型し、90度で2時間加熱し、ウレタンゲルを得た。得られたウレタンゲルの架橋インデックス(CI)は4645であった。得られたウレタンゲル物性を測定したところ、密度は1.09g/cm、音速は1508m/s、音響減衰は0.8dB/cm/MHz、アスカーC硬度は32であり、生体を模擬したファントムとして用いる場合に好適であった。
(比較例1)
ポリエーテルポリオールとして、エチレングリコールとプロピレングリコールの共重合体(数平均分子量=7000、水酸基当量=3117g/mol)100gに、ウレタン化触媒(ジラウリン酸ジブチル錫、DBTDL)0.002g、可塑剤(フタル酸ジイソノニル)85g、を添加し、よく撹拌し、ポリエーテルポリオール調整液を得た。その後、調整液にイソシアネート化合物(ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、イソシアネート当量=194g/mol)を5.7g添加した。調整した液を均一に混合後、型に注型し、90度で2時間加熱し、ウレタンゲルを得た。得られたウレタンゲルの架橋インデックス(CI)は1880であった。得られたウレタンゲル物性を測定したところ、密度は1.01g/cm、音速は1400m/s、音響減衰は0.5dB/cm/MHz、アスカーC硬度は13であり、ファントムとしての硬さが不足していた。
(比較例2)
ポリエーテルポリオールとして、エチレングリコールとプロピレングリコールの共重合体(数平均分子量=3000、水酸基当量=1476g/mol)100gに、ウレタン化触媒(ジラウリン酸ジブチル錫、DBTDL)0.005gを添加し、よく撹拌し、ポリエーテルポリオール調整液を得た。その後、調整液にイソシアネート化合物(ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、イソシアネート当量=194g/mol)を6.6g添加した。調整した液を均一に混合後、型に注型し、90度で2時間加熱したが、粘調体で物性の評価を行えなかった。このときの架橋インデックス(CI)は5813であった。
(比較例3)
ポリエーテルポリオールとして、エチレングリコールとプロピレングリコールの共重合体(数平均分子量=5000、水酸基当量=2527g/mol)100gに、ウレタン化触媒(ジラウリン酸ジブチル錫、DBTDL)0.005gを添加し、よく撹拌し、ポリエーテルポリオール調整液を得た。その後、調整液にイソシアネート化合物(ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、イソシアネート当量=194g/mol)を5.7g添加した。調整した液を均一に混合後、型に注型し、90度で2時間加熱したが、粘調体で物性の評価を行えなかった。このときの架橋インデックス(CI)は6812であった。
(比較例4)
ポリエーテルポリオールとして、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量=650、水酸基当量=326g/mol)100gに、ウレタン化触媒(ジラウリン酸ジブチル錫、DBTDL)0.008gを添加し、よく撹拌し、ポリエーテルポリオール調整液を得た。その後、調整液にイソシアネート化合物(ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、イソシアネート当量=194g/mol)を18.6g添加した。調整した液を均一に混合後、型に注型し、90度で2時間加熱し、ウレタンゲルを得た。得られたウレタンゲルの架橋インデックス(CI)は654であった。得られたウレタンゲル物性を測定したところ、密度は1.08g/cm、音速は1614m/s、音響減衰は7.4dB/cm/MHz、アスカーC硬度は92であり、音響減衰が高く、生体を模擬したファントムとして用いることはできなかった。
(比較例5)
ポリエーテルポリオールとして、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量=650、水酸基当量=326g/mol)100gに、ウレタン化触媒(ジラウリン酸ジブチル錫、DBTDL)0.011g、可塑剤(フタル酸ジイソノニル)58gを添加し、よく撹拌し、ポリエーテルポリオール調整液を得た。その後、調整液にイソシアネート化合物(ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、イソシアネート当量=194g/mol)を59.4g添加した。調整した液を均一に混合後、型に注型し、90度で2時間加熱し、ウレタンゲルを得た。得られたウレタンゲルの架橋インデックス(CI)は654であった。得られたウレタンゲル物性を測定したところ、密度は1.08g/cm、音速は1546m/s、音響減衰は3.7dB/cm/MHz、アスカーC硬度は79であり、音響減衰が高く、生体を模擬したファントムとして用いることはできなかった。
(比較例6)
ポリエーテルポリオールとして、エチレングリコールとプロピレングリコールの共重合体(数平均分子量=1000、水酸基当量=510g/mol)100gに、ウレタン化触媒(ジラウリン酸ジブチル錫、DBTDL)0.003gを添加し、よく撹拌し、ポリエーテルポリオール調整液を得た。その後、調整液にイソシアネート化合物(ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、イソシアネート当量=194g/mol)を13.8g添加した。調整した液を均一に混合後、型に注型し、90度で2時間加熱し、ウレタンゲルを得た。得られたウレタンゲルの架橋インデックス(CI)は1041であった。得られたウレタンゲル物性を測定したところ、密度は1.06g/cm、音速は1551m/s、音響減衰は2.5dB/cm/MHz、アスカーC硬度は87であり、音響減衰が高く、生体を模擬したファントムとして用いることはできなかった。
(比較例7)
ポリエーテルポリオールとして、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量=3000、水酸基当量=1002g/mol)100gに、ウレタン化触媒(ジラウリン酸ジブチル錫、DBTDL)0.006gを添加し、よく撹拌し、ポリエーテルポリオール調整液を得た。その後、調整液にイソシアネート化合物(ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、イソシアネート当量=194g/mol)を19.3g添加した。調整した液を均一に混合後、型に注型し、90度で2時間加熱し、ウレタンゲルを得た。得られたウレタンゲルの架橋インデックス(CI)は1504であった。得られたウレタンゲル物性を測定したところ、密度は1.06g/cm、音速は1442m/s、音響減衰は2.8dB/cm/MHz、アスカーC硬度は73であり、音響減衰が高く、生体を模擬したファントムとして用いることはできなかった。
(比較例8)
ポリカーボネートポリオールとして、ヘキサンジオールとペンタンジオールの共重合体(数平均分子量=2000、水酸基当量=1004g/mol)100gに、ウレタン化触媒(ジラウリン酸ジブチル錫、DBTDL)0.006gを添加し、よく撹拌し、ポリエーテルポリオール調整液を得た。その後、調整液にイソシアネート化合物(ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、イソシアネート当量=194g/mol)を14.5g添加した。調整した液を均一に混合後、型に注型し、90度で2時間加熱し、ウレタンゲルを得た。得られたウレタンゲルの架橋インデックス(CI)は2686であった。得られたウレタンゲル物性を測定したところ、密度は1.12g/cm、音速は1557m/s、音響減衰は3.5dB/cm/MHz、アスカーC硬度は72であり、音響減衰が高く、生体を模擬したファントムとして用いることはできなかった。
上記の結果を以下の表1、表2にまとめる。
上記、結果を図1およぶ図2にまとめる。
図1には、架橋インデックスと音響減衰係数をプロットした。図中に示した線について、可塑剤の添加による音響減衰係数の影響を除くため、可塑剤の入っていないウレタンゲルの結果に基づき、線形の近似曲線を実施例と比較例にわけて引いたものである。交点は約1650であった。
図1に示されているとおり、1600以上から、ポリエーテルポリオールとイソシアネート化合物から作られたウレタンゲルは、架橋インデックスの減少にともない、顕著に音響減衰係数の上昇が確認された。
また、分子間の自己凝集性が高いポリカーボネートポリオールについては、ポリエーテルポリオールに比べ、分子間の相互作用が強く、音響減衰係数が高く、ファントムの用途には不適当であることがわかった。
図2には、架橋インデックスと硬さ(アスカーC)をプロットした。図中に示した線は、線形の近似曲線を引いたところ、架橋インデックス約5000の点で、硬度20となることがわかった。硬度20を切ると、ウレタンゲルは柔軟性が著しく高く、本発明のファントムとしての応用は困難であったが、20以上の場合、ファントムの変形は少なく本発明の効果を十分に得ることができた。
以上の実施例及び比較例の結果から、本発明に係わるウレタンゲルは、超音波および光音響ファントムとして好適であることがわかった。
11、21 ウレタンゲル
12a〜d、22a〜d ターゲット

Claims (10)

  1. 音響波ファントムにおいて、ポリエーテルポリオールとイソシアネート化合物を反応させることにより得られたウレタンゲルを主成分とし、下記式(1)で示される架橋インデックス(CI)が1600以上5000以下であることにより、音響減衰係数が0.3dBcm −1 以上2.0dB/cm −1 以下であることを特徴とする音響波ファントム。

    :ウレタンゲルの総重量[g]
    :W[g]のウレタンゲル中に含まれるイソシアネート化合物の重量[g]
    OH:W[g]のウレタンゲル中に含まれるポリエーテルポリオールの重量[g]
    OH:ポリエーテルポリオールの数平均分子量[g/mol]
    EqOH:ポリエーテルポリオールの活性水酸基当量[g/eq]
    Eq:イソシアネート化合物の活性イソシアネート当量[g/eq]
    OH:W[g]のウレタンゲル中に含まれるポリエーテルポリオール全モル数[mol]
    [OH]:W[g]のウレタンゲル中に含まれる活性水酸基のモル数[mol]
    [NCO]:W[g]のウレタンゲル中に含まれる活性イソシアネート基のモル数[mol]
  2. 前記ポリエーテルポリオールがエチレングリコールとプロピレングリコールの共重合体からなることを特徴とする請求項1の音響波ファントム。
  3. 前記イソシアネート化合物がヘキサメチレンジイソシアネート三量体を含有することを特徴とする請求項1の音響波ファントム。
  4. 前記ファントムには、光学物性の調整材が含まれることを特徴とする請求項1の音響波ファントム。
  5. 前記調整材がカーボンブラック、フタロシアニン化合物の少なくとも1つからなることを特徴とする請求項4の音響波ファントム。
  6. 前記調整剤が、平均粒子径が100nm以上10μm以下の無機粒子を含むことを特徴とする請求項4に記載の音響波ファントム。
  7. 前記調整材が酸化チタンであることを特徴とする請求項4または6の音響波ファントム。
  8. 前記ウレタンゲルよりも音響インピーダンスの高いターゲットが前記ウレタンゲル中に設けられたことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の音響波ファントム。
  9. 光を吸収して光音響波を発生するターゲットが前記ウレタンゲル中に設けられたことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の音響波ファントム。
  10. 前記ウレタンゲルが、アスカーC硬度において20以上であることを特徴とする請求項
    1から9のいずれか1項に記載の音響波ファントム。
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