JP6292458B1 - ベーンエンジン用ベーンの構造と製作 - Google Patents
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Abstract
【課題】ベーンエンジンのベーンは耐熱性と超高速回転が出来るよう軽量にし、気体潤滑にするためベーン先端滑り面とケース内面との直接接触がないようベーン先端滑り面から気体を噴射させる。【解決手段】軽くて高強度のカーボンファイバー1(構造形成用)、塩化ビニル樹脂等焼失性構造材料2(気体通路形成用)、炭化珪素・窒化珪素等焼結性耐熱粒子3(多孔質形成用)、炭化珪素・窒化珪素等焼結性耐熱粉末4(構造形成用)を図面のように成形し、高温で焼くことにより塩ビ等は焼失させて気体通路を確保し、気体潤滑を可能にする。【選択図】図1
Description
ジーゼルエンジンF01K23及びガソリンエンジンF02D19
本発明は往復動板式回転内燃機関(日本国特許第3787768号の内燃機関で以後本特許願ではベーンエンジンと称する)の往復動板(以後本特許願ではベーンと称する)の高強度軽量化とベーン先端滑り面の多孔質細孔から気体を噴射するための気体通路を創成するための構造・製造法に関するものである。
ベーンエンジンは熱勘定(冷却損失・排気損失・機械損失・正味出力)の中でレシプロエンジンの宿命である冷却(水冷・空冷)をしないで熱効率を上げようとするもの。冷却不要にするために液体潤滑を気体潤滑にする。それによるベーン先端滑り面とケース内面との潤滑を良好にするには気体軸受理論を活用する。低速回転時の軸受負荷能力は速度と粘性係数に比例し、超高速回転時の軸受け負荷能力は周辺圧力に比例し最狭部と最広部の隙間比に反比例する。
加えて排気ガス中の公害源であるHC・CO・黒鉛微粒子と窒素酸化物の二律背反現象を超高速回転により解決する。即ち低回転数の場合HC・CO・黒鉛微粒子を完全燃焼させるために高温にすると窒素酸化物が多く発生し、窒素酸化物の発生を抑制するために燃焼温度を低くするとHC・CO・黒鉛微粒子が増加する。これが二律背反現象である。
また、レシプロエンジンでは高温熱点及び高温壁面がシリンダーの膨張・排気・給気・圧縮の全行程で近接ガスを加熱して窒素酸化物を発生させる恐れがある。ベーンエンジンは冷却しないので燃焼室(作動室)が冷却されず、空気が十分にあればHC・CO・黒鉛微粒子を完全燃焼に近ずけることが出来るし、作動室が回転しているので燃焼後瞬時に次以下の作動室によって高温熱点及び高温壁面から燃焼ガスが隔離されて加熱されず、超高速回転であることから窒素酸化物の生成所要時間が経過する前に膨張して温度が低下し窒素酸化物の発生を抑制することが出来る。
また、レシプロエンジンでは高温熱点及び高温壁面がシリンダーの膨張・排気・給気・圧縮の全行程で近接ガスを加熱して窒素酸化物を発生させる恐れがある。ベーンエンジンは冷却しないので燃焼室(作動室)が冷却されず、空気が十分にあればHC・CO・黒鉛微粒子を完全燃焼に近ずけることが出来るし、作動室が回転しているので燃焼後瞬時に次以下の作動室によって高温熱点及び高温壁面から燃焼ガスが隔離されて加熱されず、超高速回転であることから窒素酸化物の生成所要時間が経過する前に膨張して温度が低下し窒素酸化物の発生を抑制することが出来る。
無冷却に加えて排気エネルギーもその大部を蒸気を介して潤滑.シール.二次動力発生に活用する。
申すまでもなくカルノーサイクルに見るように熱供給温度(燃焼温度・タービン入口温度)は高ければ高いほど熱効率は高くなる。ただしこれは排気温度が同じ場合である。ベーンエンジンは熱的には冷却しないガスタービンとその排気エネルギーで蒸気タービンを回す複合システムに似ているが、最新の火力発電所の複合システムはタービン入口温度1500℃熱効率50数%であり、現在メーカーはタービン入口温度1600〜1700℃の複合システムを研究開発中である。これに対しベーンエンジンの燃焼最高温度は2400〜2500℃程度になるものと考えられるので熱効率も相当高くなることが予想される。
またレシプロエンジンの宿命で高速になればなるほど膨張(仕事)行程の途中から排気を始めないと排気工程でより大きな排気仕事を消費することになり、膨張を十分に利用できないが、ベーンエンジンでは構造上膨張・圧縮が同じ場所で行われず、排気・給気が短工程時間で済むので、膨張(仕事)行程を十分に利用できる。
ベーンエンジンは超高速定回転数であるので、回転数の変動は変速機(日本国特許第3787769号の比率差動型無段変速機)により行う。従ってこのエンジンをハイブリットとして使用すればモータ.発電機を回転数に対する最高効率点で運転することが出来る。
またシールについてはレシプロエンジンの場合燃焼最高圧力そのものをピストンリングでシールしなければならないが、ベーンエンジンでは隣合った作動室間のシールは燃焼最高圧力を給排気口圧力まで少なくとも5段の作動室間シールで行えばよい。
将来の自動車用動力源として燃料電池が華々しく喧伝されており、排出するのは水だけで地球温暖化原因物質である炭酸ガス等を出さないと言われているが、水素を製造するのに石油から化学的に製造する場合は炭酸ガスを排出するし、水素の取扱いも高圧だから扱いにくい。
ベーンエンジンのベーンは「燃焼最高圧力がベーンに作用する求心力」よりも「超高速回転による遠心力」が大きく、それよりもベーンを支持する「作動室圧力を含めた静圧気体軸受作用力+動圧気体軸受作用力+ベーン先端滑り面の気体噴射反力+噴射気体のクッション作用力」が大きくなければならない。またベーンは耐熱性があり軽くて強度があり先端滑り面の多孔質細孔から気体を噴射出来ることが必要である。
高強度・軽量のベーンにするには軽くて強いカーボンファイバーを使用する。特に滑り面部と往復動板部のT字接続部はベーン体内でカーボンファイバーを円形曲げで接続する。またベーン体内に気体通路を設けることによりベーンの軽量化もはかる。そのためには塩化ビニル樹脂等焼失性構造材料とカーボンファイバーと炭化珪素・窒化珪素等焼結性耐熱粒子と炭化珪素・窒化珪素等焼結性耐熱粉末を図面に示すように製作して、高温で焼くことにより塩化ビニル樹脂等は焼失して気体通路となり炭化珪素・窒化珪素等は焼結してそれぞれ多孔質や構造材となってベーンを形成する。
耐熱性があり高強度軽量のベーンにするには図面に示すようにベーンの滑り面部と往復動板部とのT字接続部はベーン体内部でカーボンファイバーを円形曲げで接続する。それと共に多孔質細孔から気体を噴射するための気体通路を往復動板部まで設ける。そのために塩化ビニル樹脂等焼失性構造材料とカーボンファイバーと炭化珪素・窒化珪素等焼結性耐熱粒子と炭化珪素・窒化珪素等焼結性耐熱粉末を図面に示すように製作して高温で焼くことにより塩化ビニル樹脂等は焼失して気体通路となり、カーボンファイバーや炭化珪素・窒化珪素等は焼結してそれぞれ多孔質や構造材となってベーンを形成する。
実施例はない
ベーンエンジンが実用化されれば熱効率がレシプロエンジンの2倍ぐらいになり、それだけ地球温暖化原因物質である炭酸ガスの発生が減るし、公害原因物質HC・CO・黒鉛微粒子・窒素酸化物等が触媒なしで殆ど発生しなくなるものと考えられる。
本特許願の図面では断面を示す斜線が図形の線と間違い易いので断面用斜線は引かない。
はベーンの正面図 はベーンの側面図 は図1のA−A断面図 は図1のB−B断面図 は図1のC−C断面図
1:カーボンファイバー
2:塩化ビニル等焼失性構造材料
3:炭化珪素・窒化珪素等焼結性耐熱粒子
4:炭化珪素・窒化珪素等焼結性耐熱粉末
5:U字溝
6:気体供給口
2:塩化ビニル等焼失性構造材料
3:炭化珪素・窒化珪素等焼結性耐熱粒子
4:炭化珪素・窒化珪素等焼結性耐熱粉末
5:U字溝
6:気体供給口
Claims (1)
- ベーンエンジンのベーンを高強度軽量化するため直角に曲げられない軽くて強いカーボンファイバーをベーン体内部で円形曲げの接続をし、同じくベーンの軽量化と先端滑り面の多孔質細孔から気体を噴射出来るよう気体通路をベーン体内部に創成するため、カーボンファイバーと塩化ビニル樹脂等焼失性構造材料と炭化珪素・窒化珪素等焼結性耐熱粒子と炭化珪素・窒化珪素等焼結性耐熱粉末等を使って回転軸に垂直な断面がつるはし型のベーンを製作し、高温で焼くことにより塩化ビニル樹脂等は焼失して気体通路となり、カーボンファイバーは焼き固められて構造材となり、炭化珪素・窒化珪素等耐熱粒子は多孔質材として気体噴射を可能にし、炭化珪素・窒化珪素等耐熱粉末は焼き固められて構造材となしベーンを形成する製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2016198493A JP6292458B1 (ja) | 2016-09-20 | 2016-09-20 | ベーンエンジン用ベーンの構造と製作 |
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JP2023174421A (ja) * | 2022-05-25 | 2023-12-07 | 好包 生武 | ベーンエンジンのケース・サイドケースにフィンを付け、その熱から動力を取り出す装置 |
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2016
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