JP6289704B1 - 新生灰混練状物の製造方法、およびそれによる新生灰混練状物を利用する新生灰再生コンクリート製品の製造方法 - Google Patents

新生灰混練状物の製造方法、およびそれによる新生灰混練状物を利用する新生灰再生コンクリート製品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】石炭ボイラーが発生した新生灰を、石炭火力発電所等の施設外や、遠隔地まで輸送する手順、及び、その為に必要となる設備等を不要とし、新生灰を利用した新生灰再生コンクリート製品類を、石炭火力発電所の施設内か、その近隣かの何れかで、効率的且つ低コストに生産可能とする新生灰の新たなリサイクル技術の提供。【解決手段】石炭ボイラーP0が発生する新生灰NCを回収し、石炭ボイラーP0の設置敷地内および該設置敷地の近隣の少なくとも何れか一方に設けたコンクリート製造工場CF内の混練プラントCPの蓄積場所10,20に搬入して一時的に保管し、蓄積場所10,20から搬出した新生灰NCの所定量に対して所定割合となるセメントCと、これら新生灰NCおよびセメントCに対して所定割合となるミキシング水Wとを、粉砕・混合・混練して新生灰混練状物Gを製造する、新生灰混練状物の製造方法。【選択図】図1

Description

この発明は、石炭ボイラーなどの燃焼過程で発生する新生灰を再生利用する技術に関連するものであり、特に、石炭火力発電所などから排出される、粉状の灰であるシンター、フライアッシュなどの乾灰、加湿灰、および、砂礫状灰であるクリンカーアッシュ(石炭屑)などの新生灰を利用した新生灰混練状物、および、新生灰再生コンクリート製品などを製造、提供する分野は勿論のこと、その輸送、保管に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
(着目点)
近年の電力需要の増加に伴い、石炭火力発電所が見直されてきており、それに伴って新生灰の発生量が大幅に増加し、昨今の景気低迷および地球温暖化問題で新生灰は、セメント原料、コンクリート用混和材などとして有効利用されており、さらに、有効利用されずに余剰となってしまった分の新生灰は、産業廃棄物として最終処分場に埋立て処分されてきたが、過去からの堆積物と合わせると、その量は増加の一途にあり、こうした産業廃棄物を適正に処分する各自治体では、埋立処分場の枯渇という課題が切実なものとなっていて、石炭火力発電所が新たに発生する新生灰を、より効率的に有効利用可能とする新技術の開発が緊急の課題となっている。
こうした状況の中、従来型の石炭火力発電所は、図2に示すように、稼働する石炭ボイラーP0が石炭燃料を燃焼するのに伴って発生する新生灰NC(シンター・フライアッシュ混合物である乾灰DC。以下、同様。)を含んだ高温の排気が、同図2中の破線矢印に示すように、排気管路P1を通過する途中で、節炭器A1や空気予熱器A2を通過しながら除熱されると共に、シンターDC(新生灰NC。以下、同様。)も分離、回収され、さらに、電気集塵器A3によって排気中に含まれる殆どのフライアッシュDC(新生灰NC。以下、同様。)を取り除かれて浄化された後に外気に放出されるものとしてあり、それら節炭器A1、空気予熱器A2および電気集塵器A3で分離、回収された新生灰NCは、一旦、第1サイロS1に集積した後、蓄積された新生灰NCは、処理計画および輸送計画に従い、その一部が、加湿器S2で粉塵が飛散しないよう加湿灰WCとされ、ダンクトラックT1に積載して目的地まで輸送し、また、他の一部は、ジェットパック車T2や船舶T3などの適宜輸送手段Tによって目的地まで輸送し、また、当該第1サイロS1に残された新生灰NCの他部は、分級器S3によって粒径毎に第2サイロS4および第3サイロS5に振り分けて蓄積した上、夫々必要に応じて加湿器S2や袋詰機S6を経るなどし、目的に応じて各種輸送手段Tによって目的地まで輸送するようにしてある。
また、同図2に示すように、石炭火力発電所Pの石炭ボイラーP0下に設置されたクリンカーホッパーA4に回収された新生灰NC(クリンカーアッシュCC。以下、同様。)は、一旦、クリンカーヤードS7に蓄積し、出荷計画に応じて破砕機S8および脱水槽S9を経た上、必要に応じて篩機S10を通過させた後、目的に応じた各種輸送手段Tによって目的地まで輸送するようにしてあり、これら新生灰NC(シンター・フライアッシュ混合物である乾灰DC。以下、同様。)は、前述のような分級処理によって日本工業規格に準じた所謂JIS灰として出荷される外、再利用しきれなかった新生灰NCは、産業廃棄物として最終処分場に埋立て処分するしかなく、現状は、埋立処分場の枯渇という課題を早急に解決できる技術が存在していないというのが実情であると言わざるを得なかった。
(従来の技術)
こうした状況を反映し、その打開策となるような提案もこれまでに散見されない訳ではない。
例えば、下記の特許文献1(1)に提案されているものに代表されるように、混合造粒装置への材料供給系統を、湿潤材供給路、乾燥材供給路、水供給路の合計3つの供給路に分離・隔離してなる造粒プラントであって、より具体的には、当該混合造粒装置への材料供給系統を、含水した既成灰供給路、乾燥した乾灰供給路、乾燥したセメント供給路および水供給路の合計4つの供給路に分離・隔離してなる造粒プラントを用い、該湿潤材供給路を通じて既成灰を供給し、乾燥材供給路を通じてセメント、同乾燥材供給路を通じて乾灰、および、水供給路を通じてミキシング水を、夫々当該混合造粒装置に供給して強制的に粉砕・混合・混練し、石炭灰造粒物を製造するようにした「石炭灰造粒物の製造方法、それによる石炭灰造粒物を利用するコンクリート製品の製造方法、それら製造方法によって製造した高密度・高強度コンクリート製品、その高密度・高強度コンクリート製品を利用した再生骨材の製造方法、および、この製造方法にて製造した再生骨材」発明により、埋立処分場に一度埋め立て処分された既成灰を回収、再生利用可能とした技術が既に開発済みとされている。
しかし、当該特許文献1(1)に示されている「石炭灰造粒物の製造方法、それによる石炭灰造粒物を利用するコンクリート製品の製造方法、それら製造方法によって製造した高密度・高強度コンクリート製品、その高密度・高強度コンクリート製品を利用した再生骨材の製造方法、および、この製造方法にて製造した再生骨材」発明は、一度埋め立て処分されてしまった既成灰を回収して再生利用し、産業廃棄物の再資源化を達成すると共に、既存の最終処分場の再生を実現化することを目的としたものであり、石炭火力発電所などで発生した新生灰を、そのままリサイクル利用する技術とは異なり、図2に示したように、石炭火力発電所Pの石炭ボイラーP0で発生した新生灰NCを、一旦、第1ないし第3サイロS1,S4,S5に集積し、その後、出荷計画に基づき、各種輸送手段Tによって、目的地に輸送する必要があることに変わりなく、依然として、石炭火力発電所Pが日々発生し続けているシンター・フライアッシュ混合物やクリンカーアッシュなどの新生灰の蓄積管理、および、その処分に多大な労力とコストとを要していることを解決できるものではなかった。
(1)特許第5474036号公報
(問題意識)
上述したとおり、従前までに提案のある既成灰を利用した「石炭灰造粒物の製造方法、それによる石炭灰造粒物を利用するコンクリート製品の製造方法、それら製造方法によって製造した高密度・高強度コンクリート製品、その高密度・高強度コンクリート製品を利用した再生骨材の製造方法、およびこの製造方法にて製造した再生骨材」発明は、一旦、最終処分場に埋め立て処分された既成灰を再生利用する技術であって、石炭火力発電所の石炭ボイラーが発生したシンター・フライアッシュ混合物やクリンカーアッシュなどの新生灰を、乾灰受入サイロや、クリンカーヤードに回収、蓄積した上、再利用可能な新生灰として出荷したり、再生利用できずに余剰となった新生灰を加湿灰とするなどして最終処分場へ輸送したりすることが必要なことに変わりはなく、こうした状況を鑑みた本願発明者等は、石炭火力発電所などの石炭ボイラーが発生したシンター・フライアッシュ混合物、クリンカーアッシュなどの新生灰の最終処分量を大幅削減すると共に、新生灰の貯蔵コストや輸送コスト、それらの管理コストを抑制して再生処理コストを大きく削減することができる新技術を一刻も早く、開発・実用化しなければならないという危機感を持つに至った。
(発明の目的)
そこで、この発明は、石炭ボイラーが発生した新生灰シンター・フライアッシュ混合物やクリンカーアッシュなどの新生灰を、石炭火力発電所などの施設外、または、遠隔地まで輸送したりする手順、および、その為に必要となる設備等を不要とし、新生灰を利用した新生灰再生コンクリート製品類を、石炭火力発電所の施設内か、または、その近隣の何れか一方で、効率的且つ低コストに生産可能とする新生灰の新たなリサイクル技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験等を繰り返してきた結果、今回、遂に新規な新生灰混練状物の製造方法、およびそれによる新生灰混練状物を利用する新規な新生灰再生コンクリート製品の製造方法を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の新生灰混練状物の製造方法は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、石炭火力発電用の石炭ボイラーの燃焼過程に発生するシンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュなどの新生灰を回収し、該回収した新生灰を、該石炭火力発電用の石炭ボイラーの設置敷地内および該設置敷地の近隣の少なくとも何れか一方に設けた石炭灰再生コンクリート(FRC。以下、同様。)製造工場内の混練プラントの蓄積場所まで搬送車両を用いて輸送して一時的に保管し、混練装置への材料供給系統を、シンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュなどの新生灰供給路、固化材供給路および水供給路の合計3つの供給路に分離・隔離してなる当該混練プラントを用い、当該蓄積場所に蓄積した新生灰の所定量を、該新生灰供給路を通じて該混練装置へ供給すると共に、該新生灰供給路の適所にて供給新生灰の含水率を測定し、固化材供給路を通じて、該新生灰量に対して所定割合となるセメント、および、水供給路を通じて、該セメントの水和反応に必要量であって、同該新生灰およびセメントが完全に混合するに必要、最小限量のミキシング水を、夫々当該混練装置に供給するようにし、所定時間に亘って強制的に粉砕・混合・混練し、新生灰粒付着水分とセメント粉状粒子が、その水溶液によってそれら新生灰粒中および新生灰・セメントの粉状粒子中の空気、および、同新生灰粒間および新生灰・セメントの粉状粒子間の空気を夫々取り除くようにし、均一にコーティングしてなる混練状物を製造するようにした構成を要旨とする新生灰混練状物の製造方法である。
この基本的な構成からなる新生灰混練状物の製造方法は、より具体的な構成のものとして示すと、石炭火力発電用の石炭ボイラーの燃焼過程に発生するシンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュなどの新生灰を回収し、該回収した新生灰を、該石炭火力発電用の石炭ボイラーの設置敷地内および該設置敷地の近隣の少なくとも何れか一方に設けたコンクリート製造工場内の混練プラントの蓄積場所まで搬送車両を用いて輸送して一時的に保管し、混練装置への材料供給系統を、シンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュなどの新生灰供給路、固化材供給路および水供給路の合計3つの供給路に分離・隔離してなる当該混練プラントを用い、当該蓄積場所に蓄積した新生灰の所定量を、該新生灰供給路を通じて該混練装置へ供給すると共に、該新生灰供給路の適所にて供給新生灰の含水率を分解能0.01%で測定し、固化材供給路を通じて、該新生灰量に対して所定割合となるセメント、および、水供給路を通じて、該セメントの水和反応に必要量であって、同該新生灰およびセメントが完全に混合するに必要、最小限量のミキシング水を、夫々当該混練装置に供給するようにし、4ないし10分間に亘って強制的に粉砕・混合・混練し、新生灰粒付着水分とセメント粉状粒子が、その水溶液によってそれら新生灰粒中および新生灰・セメントの粉状粒子中の空気、および、同新生灰粒間および新生灰・セメントの粉状粒子間の空気を夫々取り除くようにし、均一にコーティングしてなる混練状物を製造するようにした新生灰混練状物の製造方法となる。
さらに具体的には、この発明の新生灰造粒物の製造方法は、さらに、混練装置への材料供給系統を、石炭火力発電用の石炭ボイラーの設置敷地内および該石炭ボイラーの設置敷地の近隣の少なくとも何れか一方に設けたコンクリート製造工場内の、シンター・フライアッシュ供給路、クリンカーアッシュ供給路、固化材供給路および水供給路の合計4つの供給路に分離・隔離してなる混練プラントを用い、石炭ボイラーが稼働中に発生するシンター・フライアッシュ混合物を回収し、シンター・フライアッシュ供給路の乾灰受入サイロまで輸送して一時的に蓄積し、石炭ボイラーが発生するクリンカーアッシュを回収し、クリンカーアッシュ供給路のクリンカーヤードまで輸送して一時的に蓄積し、該乾灰受入サイロに蓄積したシンター・フライアッシュ混合物の所定量を、シンター・フライアッシュ供給路を通じて該混練装置へ供給し、該クリンカーヤードに蓄積したクリンカーアッシュの所定量を、クリンカーアッシュ供給路を通じて該混練装置へ供給すると共に、該クリンカーアッシュ供給路の適所にて供給クリンカーアッシュの含水率を測定し、接着材供給路を通じて、該シンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュの新生灰量に対して所定割合となるセメント、および、水供給路を通じて、該セメントの水和反応に必要量であって、同該シンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュの合計新生灰およびセメントが完全に混合するに必要、最小限量のミキシング水を、夫々当該混練装置に供給するようにし、所定時間に亘って強制的に粉砕・混合・混練し、新生灰粒付着水分とセメント粉状粒子が、その水溶液によってそれら新生灰粒中および新生灰・セメントの粉状粒子中の空気、および、同新生灰粒間および新生灰・セメントの粉状粒子間の空気を夫々取り除くようにし、均一にコーティングしてなる混練状物を製造するようにした新生灰混練状物の製造方法ということができる。
さらには、混練装置への材料供給系統を、石炭火力発電用の石炭ボイラーの設置敷地内および該石炭ボイラーの設置敷地の近隣の少なくとも何れか一方に設けたコンクリート製造工場内の、シンター・フライアッシュ供給路、クリンカーアッシュ供給路、固化材供給路および水供給路の合計4つの供給路に分離・隔離してなる混練プラントを用い、石炭ボイラーが稼働中に発生するシンター・フライアッシュ混合物を回収し、ジェットパック車を用いてシンター・フライアッシュ供給路の乾灰受入サイロまで輸送して一時的に蓄積し、石炭ボイラーが発生するクリンカーアッシュを回収し、ダンプトラックを用いてクリンカーアッシュ供給路のクリンカーヤードまで輸送して一時的に蓄積し、該乾灰受入サイロに蓄積したシンター・フライアッシュ混合物の所定量を、シンター・フライアッシュ供給路を通じて該混練装置へ供給し、該クリンカーヤードに蓄積したクリンカーアッシュの所定量を、クリンカーアッシュ供給路を通じて該混練装置へ供給すると共に、該クリンカーアッシュ供給路の適所にて供給クリンカーアッシュの含水率を分解能0.01%で測定し、接着材供給路を通じて、該シンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュの新生灰量に対して所定割合となるセメント、および、水供給路を通じて、該セメントの水和反応に必要量であって、同該シンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュの合計新生灰およびセメントが完全に混合するに必要、最小限量のミキシング水を、夫々当該混練装置に供給するようにし、4ないし10分間に亘って強制的に粉砕・混合・混練し、新生灰粒付着水分とセメント粉状粒子が、その水溶液によってそれら新生灰粒中および新生灰・セメントの粉状粒子中の空気、および、同新生灰粒間および新生灰・セメントの粉状粒子間の空気を夫々取り除くようにし、均一にコーティングしてなる含水率10ないし40%とした混練状物を製造する新生灰混練状物の製造方法といえる
(関連する発明1)
上記した新生灰混練状物の製造方法に関連し、この発明には、それによる新生灰混練状物を利用する新生灰再生コンクリート製品の製造方法も包含されている。
即ち、この発明の基本をなす前記新生灰混練状物の製造方法にて製造した新生灰混練状物を、加圧・成型ラインに供給し、加振・加圧の条件下において、該新生灰混練状物が液状化するまで脱気・成型し、高粘性状態の新生灰成型品を得た後、該新生灰成型品を蒸気養生装置内に搬送し、60ないし100℃の条件下で蒸気養生するようにした、この発明の基本をなす前記新生灰混練状物の製造方法にて製造した新生灰混練状物を利用する新生灰再生コンクリート製品の製造方法である。
この発明の新生灰再生コンクリート製品の製造方法は、表現を変えて示すと、この発明の基本をなす前記新生灰混練状物の製造方法にて製造した新生灰混練状物を、所定添加量の光触媒と共に、加圧・成型ラインに供給し、加振・加圧の条件下において、該新生灰混練状物が液状化するまで脱気・成型し、高粘性状態の新生灰成型品を得た後、該新生灰成型品を蒸気養生装置内に搬送し、60ないし100℃の条件下で蒸気養生して、NOX等大気浄化型ブロックとするようにした、この発明の基本をなす前記新生灰混練状物の製造方法にて製造した新生灰混練状物を利用する新生灰再生コンクリート製品の製造方法となる。
この発明の新生灰再生コンクリート製品の製造方法を、さらに別の表現で示すと、この発明の基本をなす前記新生灰混練状物の製造方法にて製造した新生灰混練状物を、所定添加量の鉄原料、栄養素、または植物種と共に、加圧・成型ラインに供給し、加振・加圧の条件下において、該新生灰混練状物が液状化するまで脱気・成型し、高粘性状態の新生灰成型品を得た後、該新生灰成型品を蒸気養生装置内に搬送し、60ないし100℃の条件下で蒸気養生して、魚礁・藻礁ブロックとするようにした、この発明の基本をなす前記新生灰混練状物の製造方法にて製造した新生灰混練状物を利用する新生灰再生コンクリート製品の製造方法となる。
以上のとおり、この発明の新生灰混練状物の製造方法によれば、従前までのものとは違い、上記したとおりの固有の特徴ある構成から、従前までの新生灰を再生利用する技術は、何れも石炭火力発電所などの石炭ボイラーから回収された新生灰を、一時的に乾灰受入サイロやクリンカーヤードなどに蓄積し、出荷計画や産業廃棄物としての廃棄処理計画などに従い、新生灰の保管施設から外部の工場や処分場などへ出荷、輸送するものとなっており、新生灰の保管施設や、新生灰の長距離輸送に対応可能なダンプトラック、ジェットパック車、運搬用船舶など、多大な労力と経費とを要するものとなっていたが、こうした従前より不可欠とされて来た乾灰受入サイロやクリンカーヤードなどの独立した新生灰集積・保管用施設を不要とすることが可能となる上、新生灰の所定量に対して所定割合となるセメントと、これら新生灰およびセメントに対して所定割合となるミキシング水とを、粉砕・混合・混練して新生灰混練状物を製造するようにしたから、新生灰混練状物の生産コストを大幅削減し、さらに、埋立処分場へ輸送する新生灰を実質無くすことができるという秀でた特徴が得られるものである。
加えて、FRCコンクリート製造工場内に設置され、混練装置への材料供給系統を、新生灰供給路、接着材供給路、水供給路の合計3つの供給路に分離・隔離してなる混練プラントを用いることにより、新生灰供給路に新生灰、固化材供給路にセメント、そして水供給路にミキシング水を夫々隔離した状態に供給するようにして、混練装置に投入したときの水分量管理を正確且つ容易なものとし、製造する新生灰混練状物の含水量管理を最適なものとすることができるから、これによって製造された新生灰再生コンクリート製品の高品質化と高強度化とを安定して達成可能とすることができるという利点が得られる。
そして、新生灰供給路の適所にて供給新生灰の含水率を分解能0.01%で測定し、その測定値に基づき、セメント、および、必要、最小限量のミキシング水を混練装置に供給し、4ないし10分望ましくは5分間に亘って強制的に粉砕・混合・混練し、新生灰粒付着水分とセメント粉状粒子とが、その水溶液により、それら新生灰粒中および新生灰・セメントの粉状粒子中、および、新生灰粒間および新生灰・セメントの粉状粒子間の空気を取り除き、均一にコーティングしてなる含水率10ないし40%の新生灰混練状物を製造するようにし、より高い精度でセメントの水和反応を効率的に引き出し、外気温や天候などに左右されずに高品質化を達成し、格段に秀でた新生灰混練状物の製造方法を提供することができる。
さらに、混練装置への材料供給系統を、石炭火力発電用の石炭ボイラーの設置敷地内および該石炭ボイラーの設置敷地の近隣の少なくとも何れか一方に設けたシンター・フライアッシュ供給路、クリンカーアッシュ供給路、固化材供給路および水供給路の合計4つの供給路に分離・隔離してなる混練プラントを用いることにより、シンター・フライアッシュ供給路にシンター・フライアッシュ混合物、クリンカーアッシュ供給路にクリンカーアッシュ、固化材供給路にセメント、そして水供給路にミキシング水を夫々隔離した状態に供給するようにして、混練装置に投入したときの水分量管理を、より高精度且つ容易なものとし、製造する新生灰混練状物の含水量管理を、さらに最適なものとすることができるから、これによって製造された新生灰再生コンクリート製品の高品質化と高強度化とを格段に安定して達成可能とすることができるという秀でた利点が得られる。
加えて、クリンカーアッシュ供給路の適所にて供給クリンカーアッシュのみの含水率を分解能0.01%で測定し、その測定値に基づき、セメント、および、必要、最小限量のミキシング水を混練装置に供給し、4ないし10分間に亘って強制的に粉砕・混合・混練し、シンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュである新生灰粒付着水分とセメント粉状粒子とが、その水溶液により、それら新生灰粒中および新生灰・セメントの粉状粒子中、および、新生灰粒間および新生灰・セメントの粉状粒子間の空気を取り除き、均一にコーティングしてなる含水率10ないし40%の新生灰混練状物を製造するようにし、より高い精度でセメントの水和反応を格段に効率的に引き出し、外気温や天候などに左右されずに容易に高品質化を達成し、より一段と秀でた新生灰混練状物の製造方法を提供することができる。
この発明の新生灰混練状物の製造方法にて製造した新生灰混練状物を利用する新生灰再生コンクリート製品の製造方法によれば、従前までの新生灰造粒物を使用したコンクリート製品類とは異なり、加振・加圧の条件下にて、該新生灰混練状物が液状化するまで脱気・成型し、高粘性状態の新生灰成型品を得た後、該新生灰成型品を蒸気養生装置内に搬送し、60ないし100℃の条件下で蒸気養生するという工程により、プレス成型のみを行った新生灰成型品を蒸気養生してなるものより、遙かに高密度および高強度で耐久性に秀でた新生灰再生コンクリート製品を生産可能にするという効果を奏するものとなる。
加えて、この発明の新生灰混練状物の製造方法にて製造した新生灰混練状物を、所定添加量の光触媒と共に、加圧・成型ラインに供給し、加振・加圧の条件下にて、該新生灰混練状物が液状化するまで脱気・成型し、高粘性状態の新生灰成型品を得た後、該新生灰成型品を蒸気養生装置内に搬送し、60ないし100℃の条件下で蒸気養生する工程としたコンクリート製品の製造方法によれば、従前までのプレス成型のみを行った新生灰成型品を蒸気養生されてなるものよりも、遙かに高密度および高強度で耐久性に秀でた、この発明に包含する新生灰再生コンクリート製品としてのNOX等大気浄化型ブロックの提供が可能となる。
また、この発明の新生灰混練状物の製造方法にて製造した新生灰混練状物を、所定添加量の鉄原料、栄養素、または植物種と共に、加圧・成型ラインに供給し、加振・加圧の条件下にて、該新生灰混練状物が液状化するまで脱気・成型し、高粘性状態の新生灰成型品を得た後、該新生灰成型品を蒸気養生装置内に搬送し、60ないし100℃の条件下で蒸気養生する工程とした新生灰再生コンクリート製品の製造方法によれば、従前までのプレス成型のみを行った新生灰成型品を蒸気養生されてなるものよりも、遙かに高密度および高強度で耐久性に秀でた、この発明に包含する新生灰再生コンクリート製品としての魚礁・藻礁ブロックとしての提供を可能にすることになる。
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
この発明の、新生灰混練状物の製造方法は、石炭火力発電所などの石炭ボイラーが排出した乾灰であるシンター・フライアッシュ混合物や、破砕し、粒径を調整したクリンカーアッシュなどの新生灰を主原料とし、新生灰人工骨材などとして有効利用可能な新生灰混練状物や新生灰混練状製品などを製造する新技術にあり、コンクリート製造工場内の混練プラントの材料供給系統に投入使用する新生灰は、シンター・フライアッシュ混合物のみを使用する場合には、粒径の選別を必要としないが、粒径の大きなクリンカーアッシュを単独か、または、シンター・フライアッシュ混合物と混合するかの何れか一方で使用する場合には、混練装置への投入前までの適時に所定粒径に選別し、その粒度構成は0ないし40mm、そしてその中の20mmアンダーは80%、最適値は5mmアンダーを90%の割合とするのがよく、選別・排除した40mmオーバーの新生灰は、破砕経路に供給し、粉砕処理してから、再度粒径の選別を行った後に使用するようにすると好都合のものとなる。
また、粒径の大きなクリンカーアッシュを全く使用せず、シンター・フライアッシュ混合物だけを混練装置に投入して新生灰混練状物を製造するようにすることが可能であり、さらにまた、シンターとフライアッシュとの何れか一方のみを混練装置に投入し、新生灰混練状物を製造するようにすることが可能であって、全ての粒径が40mmアンダーとなる新生灰を混練装置に投入する場合などには、選別処理することなく、新生灰を混練装置に直接的に投入して新生灰混練状物を製造するようにすることができる外、含水量の多すぎるクリンカーアッシュを混合する場合には、その含水率を5ないし50%、望ましくは25%±5の範囲に制御するよう、シンターおよびフライアッシュの少なくとも何れか一方の適量を混合するのが良く、新生灰供給路投入当初から、クリンカーアッシュの含水率が25%±5の範囲にある場合には、シンターおよびフライアッシュを全く混合せずに混練する場合もあり得る。
この発明の、新生灰混練状物の製造方法に用いるコンクリート製造工場は、新生灰の輸送時間および輸送コストを削減可能とする場所に設置されたものとしなければならず、石炭火力発電用の石炭ボイラーの設置敷地内および該設置敷地の近隣の少なくとも何れか一方に設けたものとすべきであり、より具体的には、当該FRCコンクリート製造工場と、その混練プラントとを石炭ボイラーが設置された石炭火力発電所の敷地内に設置するのが最も望ましく、それが諸事情によって不可能な場合にも、同石炭火力発電所に隣接する場所の範囲内に設置されたものとするのが良く、可能な限り石炭火力発電所の設置場所に近く、例えば、同じ市町村などの一つの行政区画内に設置されたものとしたり、半径数キロメートル前後の範囲内に設置されたものとするのが望ましい。
この発明の、新生灰混練状物の製造方法に用いる混練プラントの、混練装置への材料供給系統は、新生灰、セメント、ミキシング水を、互いの分離状態が確保されたまま、該混練装置に供給されるようにする機能を担い、例えば、シンター・フライアッシュ供給路、クリンカーアッシュ供給路、固化材供給路および水供給路の合計4つの供給路に分離・隔離してなり、クリンカーアッシュ供給路の適所にクリンカーアッシュの含水率を測定する水分計を設けてなるものとするのが最も望ましく、また、該混練プラントは、シンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュなどを混合して供給する新生灰供給路、固化材供給路および水供給路の合計3つの供給路に分離・隔離してなり、該新生灰供給路の適所に、新生灰の含水率を測定する水分計を設けてなるものとすることができる。
シンター・フライアッシュ供給路は、石炭火力発電所が排出した新生灰の中、乾灰としてのシンター・フライアッシュ混合物を、混練装置に効率的に供給可能とすると共に、特に、同シンター・フライアッシュ供給路内に受け入れたシンター・フライアッシュ混合物が外部に漏出するのを防止し、また、外部から内部に水や異物が進入するのを阻止するようにする機能を担い、より具体的には、後述する実施例にも示すように、石炭火力発電所などの石炭ボイラーから回収され、ジェットバック車などの輸送手段によって当該混練プラントに運び込まれたシンター・フライアッシュ混合物を受け入れ、貯蔵、保管可能とする機能を担う乾灰受入サイロ、該乾灰受入サイロに貯蔵されたシンター・フライアッシュ混合物の適量を、乾灰計量ホッパーに供給可能とする機能を分担する乾灰サービスサイロ、および、乾灰サービスサイロから供給されたシンター・フライアッシュ混合物の中、新生灰混練状物の製造に必要な分を計量し、計量した量のシンター・フライアッシュ混合物を混練装置へ供給可能とする乾灰計量ホッパーを有するものとするのが良い。
クリンカーアッシュ供給路は、石炭火力発電所が排出した水分を含有したままの砂礫状灰であるクリンカーアッシュを、破砕機および篩機を用いるなどして所望する粒径の粉状物や粒状物とし、該粉状物や粒状物としたクリンカーアッシュを、混練装置に供給する場合に、シンター・フライアッシュ供給路のシンター・フライアッシュ混合物や、固化材供給路のセメントなどに、クリンカーアッシュ自体、および、クリンカーアッシュに含まれる水分などが浸入しないよう隔絶する機能を担い、より具体的には、後述する実施例にも示すように、石炭火力発電所などの石炭ボイラーから回収され、ダンプトラックなどの輸送手段によって当該混練プラントに運び込まれたクリンカーアッシュを受け入れ、貯蔵、保管可能とする機能を担うクリンカーヤード、該クリンカーヤードに蓄積されたクリンカーアッシュの適量を、クリンカー計量ホッパーまで搬送するベルトコンベア、該ベルトコンベアから供給されたクリンカーアッシュを受け入れ、新生灰混練状物の製造に必要な分を計量し、計量した量のクリンカーアッシュを混練装置へ供給可能とするクリンカー計量ホッパーを有するものとするのが良い。
混練装置への材料供給系統を合計3つとした場合の新生灰供給路の適所、および、混練装置への材料供給系統を合計4つとした場合のクリンカーアッシュ供給路の適所には、新生灰供給路を通過する新生灰(シンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュ)、または、クリンカーアッシュ供給路を通過するクリンカーアッシュの何れか一方の含水率を測定する水分計を設けたものとするのが望ましく、後述する実施例に示すように、分解能0.01%の高性能水分計を設置し、その測定結果は、水供給路の供給量制御機能を備えた自動制御装置に送信可能なものとすべきである。
固化材供給路は、セメントを混練装置に効率的に供給可能とすると共に、固化材供給路の外部、新生灰供給路、シンター・フライアッシュ供給路、クリンカーアッシュ供給路、および、水供給路などにセメントを漏出・混入するのを阻止し、さらに、固着材供給路内のセメントに、それ以外の水や異物が進入するのを阻止できるようにする機能を担い、より具体的には、外部からの水分の浸入を阻止してセメントの乾燥状態を維持可能であり、より具体的には、後述する実施例に示すように、生産量に応じたセメントを収容可能な容量の固化材サイロ、所望量のセメントを計量・供給可能なセメントサービスサイロなどを有し、セメントサービスサイロから供給を受けたセメントを混練装置に計量・供給可能とする固化材計量ホッパーを有するものとすることができる。
水供給路は、混練装置内のシンター・フライアッシュ混合物・クリンカーアッシュ(新生灰。以下、同様。)およびセメントを、水和反応させて充分に硬化すると共に、シンター・フライアッシュ混合物・クリンカーアッシュとセメントとの混合を促進し、セメントの流動性を向上した混練状物とするのに必要な量の水を効率的に供給可能とする機能を担い、セメントの水和反応に必要量であって、シンター・フライアッシュ混合物・クリンカーアッシュおよびセメントが完全に混合するに必要、最小限量のミキシング水を調節・供給可能とするものとしなければならず、混練装置内の新生灰(クリンカーアッシュ)が有する含水量で充分な場合には、ミキシング水を全く投入せずに混練することもあり得る。
混練装置は、投入を受けた所定量のシンター・フライアッシュ混合物・クリンカーアッシュ、セメント、ミキシング水を強制的に粉砕・混合・混練可能とする機能を担うものであり、新生灰粒付着水分とセメント粉状粒子が、その水溶液によってそれら新生灰粒中および新生灰・セメントの粉状粒子中、および、新生灰粒間および新生灰・セメントの粉状粒子間の空気を取り除き、均一にコーティングしてなる新生灰混練状物を製造可能なものとしなければならず、後述する実施例に示すように、シンター・フライアッシュ混合物・クリンカーアッシュ、セメントおよびミキシング水を収容可能であって周回り方向、および、逆回転方向の少なくとも何れか一方に回転数制御可能なドラムと、このドラム内で同周回り方向、および、逆回転方向の少なくとも何れか他方に回転数制御可能なアジテータとを有し、4ないし10分望ましくは5分間で新生灰混練状物を製造可能な性能を有する粉砕・混合・混練ミキサー、該粉砕・混合・混練ミキサーが製造した新生灰混練状物を両方向搬送ベルトコンベアに落下供給する下部ホッパー、および該下部ホッパーから供給を受けた新生灰混練状物を、一方の混練状製品置き場と、他方の加圧・成型ラインとの中、何れか一方に選択的に搬送可能とする両方向搬送ベルトコンベアからなるものとすることができる。
この発明の新生灰混練状物の製造方法によって製造した新生灰混練状物を利用する新生灰再生コンクリート製品の製造方法は、この発明の新生灰混練状物の製造方法によって製造した新生灰混練状物を、加圧・成型ラインに供給し、加振・加圧の条件下にて、該新生灰混練状物が液状化するまで脱気・成型し、高粘性状態の新生灰成型品を得た後、該新生灰成型品を蒸気養生装置内に搬送し、60ないし100℃、望ましくは80℃の条件下で蒸気養生するようにしたものであるということができ、より具体的には、後述する実施例に示すように、新生灰混練状物を加振・加圧の条件下によって成型し、蒸気養生してコンクリートブロックを得る方法、新生灰混練状物を所定添加量の光触媒と共に、加振・加圧の条件下にて成型し、蒸気養生してNOX等大気浄化型ブロックを得る方法、または、新生灰混練状物を所定添加量の鉄原料、栄養素、または植物種と共に、加振・加圧の条件下によって成型するようにした上、蒸気養生して魚礁・藻礁ブロックを得る方法などとすることができる。
加圧・成型ラインは、新生灰混練状物を加振・加圧の条件下にて、新生灰混練状物が液状化するまで脱気・成型し、高粘性状態の新生灰成型品を得るようにするという機能を担っており、後述する実施例に示すように、即脱型振動式成型機に供給する新生灰混練状物の量を調整する供給調整器と、成型枠付振動部およびプレス機構を有し、加振・加圧の条件下で、該新生灰混練状物が液状化するまで脱気・成型し、高粘性状態の新生灰成型品を製造可能な即脱型振動式成型機と、光触媒や、鉄原料、栄養素、または植物種などといった添加物を計量、供給可能な補助原料供給器とを有するものとすることができる。
蒸気養生装置は、この発明の新生灰混練状物の製造方法によって製造した新生灰混練状物を利用する新生灰再生コンクリート製品の製造方法により、該新生灰混練状物を、加振・加圧の条件下で、液状化するまで脱気・成型して得た高粘性状態の新生灰成型品を収容し、60ないし100℃、望ましくは80℃の条件下で蒸気養生可能とする機能を分担し、生産規模に応じた容積の養生槽を有するものとしなければならず、加熱温度が60℃未満では硬化時間を短縮することができず、また、100℃を超えると水分が気化(沸騰)してしまい高気密・高強度の新生灰再生コンクリート製品を製造できないという欠点を生じてしまうことから、それら欠点を生じることなく、最も効率的に養生するには、80℃の条件下に保持して養正するようにするのが望ましいと言える。
この発明の新生灰混練状物の製造方法によって製造された新生灰混練状物を利用して得た新生灰再生コンクリート製品を、原料として利用した新生灰再生骨材の製造方法は、この発明の新生灰混練状物の製造方法で製造した新生灰混練状物を、加圧・成型ラインに供給し、加振・加圧の条件下において、該新生灰混練状物が液状化するまで脱気・成型し、高粘性状態の新生灰成型品を得た後、該新生灰成型品を蒸気養生装置内に搬送するようにし、60ないし100℃、望ましくは80℃の条件下で蒸気養生してコンクリートブロックとした上、該コンクリートブロックを破砕機に投入・破砕して振動篩機にて所定粒径以下に選別し、RC−40などの新生灰再生砕石を製造するようにするものであるということができる。
破砕ラインは、この発明の新生灰混練状物の製造方法によって製造された新生灰混練状物を利用する新生灰再生コンクリート製品の製造方法により、製造された新生灰再生コンクリート製品を破砕し、且つ、所定粒径に選別可能とする機能を分担するものであり、少なくとも破砕機および振動篩機を有するものとしなければならず、後述する実施例に示してあるように、新生灰再生コンクリート製品を搬送・供給する振動フィーダ、該振動フィーダから供給を受けた新生灰再生コンクリート製品を破砕するHDブレーカ、該HDブレーカが破砕した新生灰再生コンクリート製品破砕片を所定粒径以下に選別する振動篩機などからなるものということができる。
自動制御装置は、高性能水分計が検知した新生灰供給路またはクリンカーアッシュ供給路の何れか一方を通過するシンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュ、または、クリンカーアッシュのみ(何れも新生灰)の含水率値を受信し、該含水率に応じて、混練装置に投入する該新生灰およびセメントの量に応じて、同混練装置に供給するミキシング水の量を加減制御可能とする機能を分担し、混練装置に投入する新生灰全量の含水率を5ないし50%に制御するものとしなければならず、含水率が5%未満では、セメントとの混合時間を要することとなって工程上に不都合を来し兼ねないこととなり、また、含水率が50%を超えると、セメントの硬化に長時間を要して硬化後の強度が低下してしまうなど経済的・品質的にも不利であるという支障を生じてしまうことから、最も効率的に高密度・高強度の新生灰再生コンクリート製品を得るには、新生灰の含水率を25%±5に制御するのが望ましく、したがって当該自動制御装置が、混練装置に投入・混合する新生灰全量の含水率を25%±5に高精度で制御可能なものとすべきである。
そして、当該自動制御装置は、FRCコンクリート製造工場内の混練プラントをシーケンス制御するものとし、出荷計画に基づく1バッチ当たりの、混練装置への材料投入量を演算処理し、シンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュの夫々の投入量値、それらシンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュの投入量に相応するセメントの投入量値、クリンカーアッシュの高性能水分計による測定値に基づくミキシング水のセメントの水和反応および造粒作用に必要最小限且つ過不足無い投入量値を、予め試験によって定められた配合割合となるよう算出した後、各々の配合量値に応じて、乾灰計量ホッパー、クリンカー計量ホッパー、セメント計量ホッパーおよび水計量器を自動制御し、各材料の1バッチ当たりの必要投入量を混練装置に対して正確に供給可能なものとするのが望ましい。
シンター・フライアッシュ混合物(乾灰・新生灰)は、石炭火力発電所などの石炭ボイラーの排気経路中の集塵器以外の場所、例えば、石炭ボイラーの排気管路の途中に配された節炭器や空気予熱器、排煙脱硝装置などを排気が通過した際に、回収される乾燥状態にある粒径0.1ないし1mmのシンター、および、石炭火力発電所などの石炭ボイラーの排気中から集塵器を用いて回収された粒径10ないし100μmのフライアッシュの混合物であり、シンターのみ、または、フライアッシュのみのものに置き換えることができる。
また、新生灰であるフライアッシュは、乾灰および加湿灰の何れの状態であっても利用可能であり、加湿灰を使用する場合には、その含水率が5ないし50%に設定されたものとするのが望ましく、表現を変えて示すならば、新生灰は、その一部または全部が、石炭火力発電所の石炭ボイラーなどから回収され、コンクリート製造工場までの輸送中や、保管中などに周囲に飛散してしまうのを防止する目的などのために、加湿された加湿灰とされたものとすることが可能であり、したがって、この発明に利用する乾灰(新生灰)の一部または全部は、加湿灰(新生灰)に置き換えることができる。
クリンカーアッシュは、石炭火力発電所などの石炭ボイラー下部に設けられた水槽状のクリンカーホッパーに落下・急冷した粒径が1ないし500mmの砂状ないし岩状の新生灰であって、破砕機で破砕、粒の大きさを調整した砂状のものとすべきであり、粒度構成は0ないし40mm、そしてその中の20mmアンダーは80%、最適値は5mmアンダーを90%の割合とするのがよく、含水率が5ないし50%になるまで脱水処理されたものとするのが望ましい。
セメントは、該セメントの適量が、シンター・フライアッシュ混合物のみ、シンターのみ、フライアッシュのみ、シンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュ、または、クリンカーアッシュのみの何れか1つ、および、ミキシング水の各適量と粉砕・混合・混練し、新生灰粒付着水分とセメント粉状粒子が、その水溶液によってそれら新生灰粒中および新生灰・セメントの粉状粒子中、および、新生灰粒間および新生灰・セメントの粉状粒子間の空気を取り除き、均一にコーティングしてなる含水率10ないし40%望ましくは25%の新生灰混練状物を製造可能とする機能を分担し、セメント又はセメント系固化材としなければならず、後述する実施例に示すように、例えば、普通ポルトランドセメント・高炉セメント・早強セメントおよびセメント系固化材などとすることができる。
ミキシング水は、セメントの水和反応を発生可能とし、新生灰粒子やセメントに粘性を発生させて混練状物化可能とする機能を分担するものであり、必要量最小限且つ過不足無い量を混練装置に供給するようにしなければならず、セメントの硬化に影響するような不純物などを含まない水を使用しなければならず、工業用水の外、地下水、雨水、河川水、浄化水など、あらゆる面で品質および安全を確保可能とする水であれば何れも利用可能である。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
図面は、この発明の新生灰混練状物の製造方法、およびそれによる新生灰混練状物を利用する新生灰再生コンクリート製品の製造方法の技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
この発明の新生灰混練状物の製造方法、それに使用する混練プラント、および、それを含む混練プラント全体を概念的に示すフローチャートである。 従来型の石炭火力発電所およびその新生灰回収技術を概念的に示すフローチャートである。
図1に示す事例は、石炭ボイラーP0の燃焼過程に発生する新生灰NC(DC,CC。以下、同様。)を回収し、該回収した新生灰NCを、該石炭ボイラーP0の設置敷地内および該設置敷地の近隣の少なくとも何れか一方に設けたコンクリート製造工場CF内の混練プラントCPの蓄積場所10,20に搬入して一時的に保管し、該蓄積場所10,20から搬出した新生灰NCの所定量に対して所定割合となるセメントCと、これら新生灰NCおよびセメントCに対して所定割合となるミキシング水Wとを、粉砕・混合・混練して新生灰混練状物Gを製造するようにした、この発明の新生灰混練状物の製造方法における代表的な一実施例を示すものである。
以下では、この発明の新生灰混練状物の製造方法、およびそれによる新生灰混練状物を利用する新生灰再生コンクリート製品の製造方法の一例について、石炭火力発電所Pの石炭ボイラーP0、および、該石炭火力発電所Pの敷地内か、または、該石炭火力発電所Pの近隣かの何れか一方に設置したコンクリート製造工場CFの混練プラントCPを概念的に示すフローチャートに基づき、順次説示して行くこととする。
図1からも明確に把握できるとおり、この発明の新生灰混練状物の製造方法に利用する新生灰NCを発生する石炭火力発電所Pは、該石炭火力発電所Pの敷地内に石炭ボイラーP0が設置され、該石炭ボイラーP0の排気管路P1には、該排気管路P1の該石炭ボイラーP0から煙突吐出口P2に至る途中に、順次節炭器A1、空気予熱器A2および電気集塵器A3が配され、それら節炭器A1および空気予熱器A2から排出する粒径0.1ないし1mmのシンター(乾灰)、および、電気集塵器A3から排出する粒径10ないし100μm前後のフライアッシュ(乾灰)などの新生灰DCは、それら節炭器A1、空気予熱器A2および電気集塵器A3の下部に配された新生灰搬送コンベアA5を有する新生灰回収装置ACを通じて回収し、シンター・フライアッシュ混合物DC(新生灰NC。以下、同様。)としてジェットバック車T2に積載し、該石炭火力発電所Pの敷地内か、または、該石炭火力発電所Pに隣接する場所かの何れか一方に設けられたFRCコンクリート製造工場CFの混練プラントCPまで搬送する。
また、該石炭火力発電所Pの石炭ボイラーP0の下部には、クリンカーホッパーA4が設けられ、該クリンカーホッパーA4より排出した粒径1ないし500mmの湿潤状態のクリンカーアッシュCCである新生灰DCは、該石炭ボイラーP0の近傍に設置された一次クリンカーヤードS7に蓄積、保管し、該一次クリンカーヤードS7から搬出したクリンカーアッシュCCは、該一次クリンカーヤードS7に近接設置された破砕機S8で、粒度構成が0ないし40mm、そしてその中の20mmアンダーは80%、最適値は5mmアンダーを90%の割合とするよう破砕した上、脱水槽S9に供給し、含水率が5ないし50%になるまで脱水処理した後、篩機S10に供給し、該篩機S10によって粒径40mmオーバーとして選別、排除したクリンカーアッシュCCは、再度、該一次クリンカーヤードS7か、破砕機S8の何れか一方に供給し、全てのクリンカーアッシュCCを無駄なく利用可能なものとし、該篩機S10によって粒径40mmアンダーとして選別したクリンカーアッシュCCをダンプトラックT1に積載して、前記コンクリート製造工場CFの混練プラントCPまで搬送する。
該FRCコンクリート製造工場CFの混練プラントCPは、その要となる混練プラントCPの混練装置5への材料供給系統が、基本的に、シンター・フライアッシュ混合物DCを供給するシンター・フライアッシュ供給路1、クリンカーアッシュCCを供給するクリンカーアッシュ供給路2、セメントCを供給する固化材供給路3、および、ミキシング水を供給する水供給路4の合計4つの供給路に分離・隔離してなるものであり、該混練プラントCPの下には、2次加工系統の加圧・成型ライン6、蒸気養生装置7、3次加工系統の破砕ライン8などが付属され、さらに、それらの下に混練状製品置き場9、ブロック製品置き場90、人工骨材製品置き場91などの各種製品置き場が設置されたものとしてある。
当該シンター・フライアッシュ供給路1は、前記ジェットバック車T2に積載し、搬入したシンター・フライアッシュ混合物DCを受入れる乾灰受入ホッパー10、該乾灰受入ホッパー10から供給されるシンター・フライアッシュ混合物DCを蓄積し、適量ずつ乾灰計量ホッパー12に供給する乾灰サービスサイロ11、および、シンター・フライアッシュ混合物DCの1バッチ当りの投入量を混練装置5の粉砕・混合・混練ミキサー50に投入する乾灰計量ホッパー12からなる。
当該クリンカーアッシュ供給路2は、ダンプトラックT1に積載し、搬入したクリンカーアッシュCCを受け入れるクリンカーヤード20、該クリンカーヤード20に保存したクリンカーアッシュCCをクリンカー計量ホッパー23まで移送するベルトコンベア21、および、クリンカーアッシュCCの1バッチ当りの投入量を混練装置5の粉砕・混合・混練ミキサー50に投入するクリンカー計量ホッパー23からなり、前記ベルトコンベア21の搬送途中となる適所に、搬送中のクリンカーアッシュCCの含水率を0.01%の精度で測定し、その測定値を常時、自動制御装置AEに送信する高性能水分計22が設けられている。
当該固化材供給路3は、普通ポルトランドセメント・高炉セメント・早強セメントおよびセメント系固化材などの何れかのセメント系固化材を収容する固化材サイロ30を有し、該固化材サイロ30の下には、同固化材サイロ30から供給を受けたセメントCの所定量を、セメント計量ホッパー32に供給するセメントサービスサイロ31が設けられ、該セメントサービスサイロ31から供給を受けたセメントCの1バッチ当りの投入量を計量し、前記混練装置5の粉砕・混合・混練ミキサー50に供給可能なセメント計量ホッパー32が設けられたものとしてある。
当該水供給路4は、水計量器41を有する貯水槽40が設置され、貯水した貯水槽40から、水計量器41を経て、1バッチ当りの投入量のミキシング水Wを、前記混練装置5の粉砕・混合・混練ミキサー50に、計量・供給可能なものとされており、シンター・フライアッシュ供給路1、クリンカーアッシュ供給路2、固化材供給路3および水供給路4の下に配した、混練装置5は、それらから所定量のシンター・フライアッシュ混合物DC、クリンカーアッシュCC、セメントC、ミキシング水Wを受け入れ可能、且つ周回り方向に回転数制御可能で正転および逆転動可能なドラム51、および、該ドラム51内で回転数制御可能で正転および逆転動可能なアジテータ(図示せず)を設けてなる粉砕・混合・混練ミキサー50を有するものとし、さらに、該粉砕・混合・混練ミキサー50下には、同粉砕・混合・混練ミキサー50が送出する新生灰混練状物Gを一時的に収容可能な下部ホッパー52、および、該下部ホッパー52が供給する石炭混練状物Gを受けて、2方向の何れか一方に選択的に搬送可能な両方向搬送ベルトコンベア53を配したものとしてある。
自動制御装置AEは、混練プラントCPの設備を統合的にシーケンス制御するものとし、クリンカーアッシュ供給路2のベルトコンベア21の適所に設置した前記高性能水分計22に接続され、該ベルトコンベア21が搬送するクリンカーアッシュCCの含水率を常時、分解能0.01%で測定し、その測定値に基づき、水供給路4の水計量器41をフィードバック制御するものとなっており、シンター・フライアッシュ供給路1、クリンカーアッシュ供給路2、固化材供給路3および水供給路4が、混練装置5に投入するシンター・フライアッシュ混合物DC、クリンカーアッシュCC、セメントCおよびミキシング水W、夫々の1バッチ当たりの配合量を、予め試験によって定められた配合割合になるように自動計算し、乾灰計量ホッパー12、クリンカー計量ホッパー23、セメント計量ホッパー32、水計量器41を制御し、混練装置5の粉砕・混合・混練ミキサー50のドラム5およびアジテータ(図示せず)を4ないし10分間に亘って駆動、制御し、それら投入されたシンター・フライアッシュ混合物DC、クリンカーアッシュCC、セメントCおよびミキシング水Wを強制的に粉砕・混合・混練するように制御するものとしてある。
当該両方向搬送ベルトコンベア53は、その一方端が2次加工系統である加圧・成型ライン6に到達し、同両方向搬送ベルトコンベア53の他方端は、混練製品置き場9に到達するよう設置され、混練装置5が送出した新生灰混練状物Gを、そのまま新生灰混練状製品Gとして製品化する場合には、混練製品置き場9に向けて搬送し、また、混練装置5が送出した新生灰混練状物Gを、さらに2次加工する場合には、加圧・成型ライン6に向けて搬送可能とするよう、搬送方向を自在に切り換えることができるものとしてある。
2次加工系統の要である当該加圧・成型ライン6は、両方向搬送ベルトコンベア53から供給を受けた新生灰混練状物Gの即脱型振動式成型機61への供給量を制御可能な供給調整器60、同供給調整器60が搬送する新生灰混練状物Gに、所定添加量の光触媒や、所定添加量の鉄原料、栄養素、または植物種などの補助原料類(図示せず)を供給可能な補助原料供給器62、および、該供給調整器60が供給する新生灰混練状物Gを受けて加振・加圧の条件下にて新生灰成型品Mに加工可能な即脱型振動式成型機61からなり、該即脱型振動式成型機61は、電気振動によって振動周波数・強度を低周波に調整可能とした成型枠付振動部と、油圧式高圧縮機、および、同高圧縮機上部に配した電動振動器を有するプレス機構(何れも図示せず)とからなるものとしてある。
加圧・成型ライン6からフォークリフトやベルトコンベア(何れも図示せず)などを用いて搬送容易な近接位置に、蒸気養生装置7を設置し、該蒸気養生装置7の養生槽70内に新生灰成型品Mを効率的に搬入可能なものとし、該蒸気養生装置7にて完成した各種新生灰再生コンクリート製品Bをフォークリフトやベルトコンベア(何れも図示せず)にて効率的に搬送可能な場所にブロック製品置き場90を設置し、さらに、該蒸気養生装置7によって完成した各種新生灰再生コンクリート製品Bをフォークリフトやベルトコンベア(何れも図示せず)にて効率的に搬送可能な別の場所に破砕ライン8が設けたられたものとしてある。
3次加工系統である破砕ライン8は、振動フィーダ80、HDブレーカ81および振動篩機82を順次、配列し、搬入した新生灰再生コンクリート製品Bを振動フィーダ80にてHDブレーカ81にゆっくり供給し、該HDブレーカ81は、供給を受けた新生灰再生コンクリート製品Bを悉く粉砕して振動篩機82へと送出し、該振動篩機82は、新生灰再生コンクリート製品B破砕粒を粒径40mmアンダーに選別し、新生灰再生骨材G0(製品RC−40)を生産可能なものとされ、粒径40mmオーバーの新生灰再生コンクリート製品B破砕片は、当該振動フィーダ80に再投入して無駄なく生産可能なものとされ、振動篩機82から搬送容易な場所に、人工骨材製品置き場91が設けられたものとしてある。
(実施例1の作用・効果)
(新生灰混練状物の製造)
以上のとおりの構成からなるこの発明の新生灰混練状物の製造方法は、図1に示すように、当該石炭火力発電所Pの石炭ボイラーP0が発生するシンター・フライアッシュ混合物DCおよびクリンカーアッシュCCを、該石炭ボイラーP0の排気管路P1に沿って設置された新生灰回収装置AC、および、該石炭ボイラーP0の下部に設けられたクリンカーホッパーA4から回収し、ダンプトラックT1やジェットバック車T2などの輸送手段Tによる輸送を経て、該石炭ボイラーP0の設置敷地内か、該石炭ボイラーP0の設置敷地の近隣に設けたコンクリート製造工場CF内の混練プラントCPまで搬送し、シンター・フライアッシュ供給路1およびクリンカーアッシュ供給路2の夫々に供給するようにしたから、当該石炭火力発電所Pが発生する新生灰NC(シンター・フライアッシュ混合物DCおよびクリンカーアッシュCC)を短時間の中に、新生灰混練状物(新生灰混練状製品)Gに再生することができるという秀でた効果を発揮できる。
固化材供給路3の固化材サイロ30にはセメントCを収容し、さらに、水供給路3に工業用水であるミキシング水Wを所定水圧にて供給可能とした上、自動制御装置9を起動し、該起動した自動制御装置9は、混練プラントCP全体の各部を、予め試験によって蓄積されたデータ、および、高性能水分計22が分解能0.01%で検知したクリンカーアッシュCCの含水率などの各種情報に基づき、含水率10ないし40%の新生灰混練状物Gが得られるよう、シンター・フライアッシュ混合物DC、クリンカーアッシュCC、セメントCおよびミキシング水Wの夫々の粉砕・混合・混練ミキサー50への1バッチ当たりの配合割合および投入量を自動計算し、その算出結果を基に、シンター・フライアッシュ供給路1、クリンカーアッシュ供給路2、固化材供給路3および水供給路4を自動的に駆動するよう制御し、こうした自動制御によって最も迅速、経済的且つ効率的に、新生灰混練状製品Gを生産することができるものとなる。
クリンカーアッシュ供給路2のベルトコンベア21がクリンカー計量ホッパー23に供給するリンカーアッシュCCは、その含水率が0ないし50%の範囲内にあるものとし、望ましくは含水率25%±5のものとすると好都合のものとなる。
自動制御装置9は、材料を投入した粉砕・混合・混練ミキサー50の内部で高速回転するアジテータ(図示せず)、および、外がわで低速回転するドラム51の互いの正・逆切り換え回転によって投入した全材料の衝撃粉砕・混合・混練を開始し、その混練時間は、長いほど次工程に好条件となるものの、製造コスト面で5分程度に制限するのが望ましいと言え、4〜10分の範囲で行うのが経済的にも秀でており、シンター・フライアッシュ混合物DCおよびクリンカーアッシュCC(水分25%前後)の新生灰NC粒付着水分とセメント粉状粒子とが、その水溶液によってそれら新生灰粒中および新生灰・セメントの粉状粒子中、および、新生灰粒間および新生灰・セメントの粉状粒子間の空気を取り除き、均一にコーティングしてなる新生灰混練状物Gを形成する。
混練装置5の粉砕・混合・混練ミキサー50が製造した新生灰混練状物Gは、下部ホッパー52を経て、両方向搬送ベルトコンベア53にて造粒製品置き場9に搬送し、その後、新生灰人工骨材(RC−40)GOなどの新生灰混練状製品Gとして所定量毎袋詰めするなどして出荷することができる。
(新生灰混練状物の製造方法による新生灰混練状物を利用する新生灰再生コンクリート製品の製造)
混練装置5の粉砕・混合・混練ミキサー50および下部ホッパー52が供給する新生灰混練状物Gは、両方向搬送ベルトコンベア53が、混練状製品置き場9とは逆方向に搬送するよう駆動することにより、各種2次加工系である加圧・成型ライン6の供給調整器60に移送し、該供給調整器60は、即脱型振動式成型機61への新生灰混練状物Gの供給量を制御するものとなり、該即脱型振動式成型機61は、電気振動にて振動周波数・強度を低周波に調整可能とした成型枠付振動部と、油圧式高圧縮機、および、同高圧縮機上部に配した電動振動器を有するプレス機構とからなっているから、その振動・加圧にて新生灰混練状物Gが液状化するまで脱気し、セメントC粒子と新生灰NC粒子とが緻密に結合し、ノンスランプで高粘性状態の新生灰成型品Mを得るものとなる。
各種2次加工系である加圧・成型ライン6、およびそれに続く蒸気養生装置7にて、NOX吸収型ブロックBを製造する場合には、補助原料供給器62が、供給調整器60で移送中の新生灰混練状物Gに、酸化チタン材などの光触媒を所定量添加し、また、魚礁・藻礁ブロックBを製造する場合には、当該補助原料供給器62が、供給調整器60で移送中の新生灰混練状物Gに、鉄原料、栄養素、または植物種などを添加するように制御することができ、当該即脱型振動式成型機61の成型枠形状は、成型対象製品に応じて例えば、各種タイル、ブロック、パネル、側溝、側溝蓋、段差ブロック、魚礁・藻礁ブロック、その他など様々な製品毎に応じて変更可能である。
コンクリートの強度発現を妨げる原因の1つは、粒子間に空気が介在して濡れ性が起こらず水和反応およびポゾラン反応を妨げることにあり、2つ目は、セメントC粒子と新生灰NC粒子との粒径範囲が近いため、クラスタが切れず、空隙が出来易い場合であるが、当該即脱型振動式成型機61は、加振・加圧の条件下にて、該新生灰混練状物Gが液状化するまで脱気・成型し、高密度・高粘性状態の新生灰成型品Mを得ることができるから、前述の障害を解決し、後述する蒸気養生装置7にて新生灰再生コンクリート製品Bを製造できる。
当該加圧・成型ライン6即脱型振動式成型機61によって製造された新生灰成型品Mは、図示しないフォークリフトやベルトコンベアなどを用いて蒸気養生装置7養生槽70内に搬入し、4ないし5時間に亘り、60ないし100℃、コスト面と強度発現性を考慮すれば80℃の条件下で蒸気養生し、各種新生灰再生コンクリート製品(NOX等大気浄化型ブロック・魚礁・藻礁ブロック)Bを完成し、図示しないフォークリフトやベルトコンベアなどによってブロック製品置き場90に搬出するか、または、3次加工系である破砕ライン8まで搬送する。
(新生灰再生コンクリート製品を利用した新生灰再生骨材の製造)
3次加工系である破砕ライン8では、振動フィーダ80に搬入した各種新生灰再生コンクリート製品(NOX等大気浄化型ブロック・魚礁・藻礁ブロック)Bを順次、HDブレーカ81に投入して破砕し、これによって得た各種新生灰再生コンクリート製品Bの破砕粒を振動篩機82にて粒径40mmアンダーに選別して新生灰再生骨材G0(製品RC−40)を生産し、粒径40mmオーバーとして選別、排除した新生灰再生コンクリート製品B破砕片は、当該振動フィーダ80に再投入して全てを新生灰再生骨材G0に加工するものとし、製造された新生灰再生骨材G0は、高密度・高強度で品質に秀でたものであり、人工骨材製品置き場91に搬入・保管し、出荷を待つこととなる。
(結 び)
叙述の如く、この発明の新生灰混練状物の製造方法、およびそれによる新生灰混練状物を利用する新生灰再生コンクリート製品の製造方法は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易であって、従前からの一度サイロやヤードなどに集積、保管し、そのサイロやヤードから出荷計画や、処理計画に従って、各種再生工場や埋め立て処分場などへ搬出されるという従来型の処理技術に比較して遙かに経済的なものとすることができ、さらに、新生灰を主原料とする新生灰再生コンクリート製品の高密度化・高強度化を達成可能とすることから、石炭火力発電などによって日々新たに発生する大量のシンター、フライアッシュ、クリンカーアッシュなどの新生灰を経費の嵩む産業廃棄物ではなく、産業上有益なリサイクル資材として活用したいと考える電力業界、および、埋立処分場の枯渇を危惧する各自治体は固よりのこと、低廉で高強度、高品質の骨材やコンクリート製品などの製造・建設に取り組むコンクリート業界や建築業界においても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
CF FRCコンクリート製造工場
CP 混練プラント
(材料供給系統)
1 シンター・フライアッシュ供給路(新生灰供給路)
10 同 乾灰受入サイロ
11 同 乾灰サービスサイロ
12 同 乾灰計量ホッパー
2 クリンカーアッシュ供給路(新生灰供給路)
20 同 クリンカーヤード
21 同 ベルトコンベア
22 同 高性能水分計
23 同 クリンカー計量ホッパー
3 固化材供給路
30 同 固化材サイロ
31 同 セメントサービスサイロ
32 同 セメント計量ホッパー
4 水供給路
40 同 貯水槽
41 同 水計量器
5 混練装置
50 同 粉砕・混合・混練ミキサー
51 同 ドラム
52 同 下部ホッパー
53 同 両方向搬送ベルトコンベア
(2次加工系統)
6 加圧・成型ライン
60 同 供給調整器
61 同 即脱型振動式成型機
62 同 補助原料供給器
7 蒸気養生装置
70 同 養生槽
(3次加工系統)
8 破砕ライン
80 同 振動フィーダ
81 同 HDブレーカ
82 同 振動篩機
(製品置き場)
9 混練状製品置き場
90 同 ブロック製品置き場
91 同 人工骨材製品置き場
AE 自動制御装置
(材料類・製品類)
NC 新生灰
DC 同 乾灰(シンター・フライアッシュ混合物)
CC 同 クリンカーアッシュ
WC 加湿灰
C セメント(固化材)
W ミキシング水
G 新生灰混練状製品(新生灰混練状物)
G0 新生灰再生骨材(新生灰人工骨材)
M 新生灰成型品
B 新生灰再生コンクリート製品(NOX吸収型ブロック・魚礁・藻礁ブロック)
(発電所関連施設)
P 石炭火力発電所
P0 同 石炭ボイラー
P1 同 排気管路
P2 同 煙突吐出口
AC 新生灰回収装置
A1 同 節炭器
A2 同 空気予熱器
A3 同 電気集塵器
A4 同 クリンカーホッパー
A5 同 乾灰搬送コンベア
S1 第1サイロ(乾灰受入サイロ)
S2 同 加湿器
S3 同 分級器
S4 同 第2サイロ
S5 同 第3サイロ
S6 同 袋詰機
S7 同 一次クリンカーヤード
S8 同 破砕機
S9 同 脱水槽
S10 同 篩機
T 輸送手段
T1 同 ダンプトラック
T2 同 ジェットバック車
T3 同 船舶

Claims (7)

  1. 石炭火力発電用の石炭ボイラーの燃焼過程に発生するシンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュなどの新生灰を回収し、該回収した新生灰を、該石炭火力発電用の石炭ボイラーの設置敷地内か、その近隣であって新生灰の輸送時間および輸送コストを削減可能とする場所かの何れか一方に設けたコンクリート製造工場内の混練プラントの蓄積場所まで搬送車両を用いて輸送して一時的に保管し、混練装置への材料供給系統を、シンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュなどの新生灰供給路、固化材供給路および水供給路の合計3つの供給路に分離・隔離してなる当該混練プラントを用い、当該蓄積場所に蓄積した新生灰の所定量を、該新生灰供給路を通じて該混練装置へ供給すると共に、該新生灰供給路の適所にて供給新生灰の含水率を測定し、固化材供給路を通じて、該新生灰量に対して所定割合となるセメント、および、水供給路を通じて、該セメントの水和反応に必要量であって、同該新生灰およびセメントが完全に混合するに必要、最小限量のミキシング水を、夫々当該混練装置に供給するようにし、所定時間に亘って強制的に粉砕・混合・混練し、新生灰粒付着水分とセメント粉状粒子が、その水溶液によってそれら新生灰粒中および新生灰・セメントの粉状粒子中の空気、および、同新生灰粒間および新生灰・セメントの粉状粒子間の空気を夫々取り除くようにし、均一にコーティングしてなる混練状物を製造するようにしたことを特徴とする新生灰混練状物の製造方法。
  2. 石炭火力発電用の石炭ボイラーの燃焼過程に発生するシンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュなどの新生灰を回収し、該回収した新生灰を、該石炭火力発電用の石炭ボイラーの設置敷地内か、その近隣であって新生灰の輸送時間および輸送コストを削減可能とする場所かの何れか一方に設けたコンクリート製造工場内の混練プラントの蓄積場所まで搬送車両を用いて輸送して一時的に保管し、混練装置への材料供給系統を、シンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュなどの新生灰供給路、固化材供給路および水供給路の合計3つの供給路に分離・隔離してなる当該混練プラントを用い、当該蓄積場所に蓄積した新生灰の所定量を、該新生灰供給路を通じて該混練装置へ供給すると共に、該新生灰供給路の適所にて供給新生灰の含水率を分解能0.01%で測定し、固化材供給路を通じて、該新生灰量に対して所定割合となるセメント、および、水供給路を通じて、該セメントの水和反応に必要量であって、同該新生灰およびセメントが完全に混合するに必要、最小限量のミキシング水を、夫々当該混練装置に供給するようにし、4ないし10分間に亘って強制的に粉砕・混合・混練し、新生灰粒付着水分とセメント粉状粒子が、その水溶液によってそれら新生灰粒中および新生灰・セメントの粉状粒子中の空気、および、同新生灰粒間および新生灰・セメントの粉状粒子間の空気を夫々取り除くようにし、均一にコーティングしてなる混練状物を製造するようにしたことを特徴とする新生灰混練状物の製造方法。
  3. 混練装置への材料供給系統を、石炭火力発電用の石炭ボイラーの設置敷地内か、その近隣であって新生灰の輸送時間および輸送コストを削減可能とする場所かの何れか一方に設けたコンクリート製造工場内の、シンター・フライアッシュ供給路、クリンカーアッシュ供給路、固化材供給路および水供給路の合計4つの供給路に分離・隔離してなる混練プラントを用い、石炭ボイラーが稼働中に発生するシンター・フライアッシュ混合物を回収し、シンター・フライアッシュ供給路の乾灰受入サイロまで輸送して一時的に蓄積し、石炭ボイラーが発生するクリンカーアッシュを回収し、クリンカーアッシュ供給路のクリンカーヤードまで輸送して一時的に蓄積し、該乾灰受入サイロに蓄積したシンター・フライアッシュ混合物の所定量を、シンター・フライアッシュ供給路を通じて該混練装置へ供給し、該クリンカーヤードに蓄積したクリンカーアッシュの所定量を、クリンカーアッシュ供給路を通じて該混練装置へ供給すると共に、該クリンカーアッシュ供給路の適所にて供給クリンカーアッシュの含水率を測定し、接着材供給路を通じて、該シンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュの新生灰量に対して所定割合となるセメント、および、水供給路を通じて、該セメントの水和反応に必要量であって、同該シンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュの合計新生灰およびセメントが完全に混合するに必要、最小限量のミキシング水を、夫々当該混練装置に供給するようにし、所定時間に亘って強制的に粉砕・混合・混練し、新生灰粒付着水分とセメント粉状粒子が、その水溶液によってそれら新生灰粒中および新生灰・セメントの粉状粒子中の空気、および、同新生灰粒間および新生灰・セメントの粉状粒子間の空気を夫々取り除くようにし、均一にコーティングしてなる混練状物を製造するようにしたことを特徴とする新生灰混練状物の製造方法。
  4. 混練装置への材料供給系統を、石炭火力発電用の石炭ボイラーの設置敷地内か、その近隣であって新生灰の輸送時間および輸送コストを削減可能とする場所かの何れか一方に設けたFRCコンクリート製造工場内の、シンター・フライアッシュ供給路、クリンカーアッシュ供給路、固着材供給路および水供給路の合計4つの供給路に分離・隔離してなる混練プラントを用い、石炭ボイラーが稼働中に発生するシンター・フライアッシュ混合物を回収し、ジェットパック車を用いてシンター・フライアッシュ供給路の乾灰受入サイロまで輸送して一時的に蓄積し、石炭ボイラーが発生するクリンカーアッシュを回収し、ダンプトラックを用いてクリンカーアッシュ供給路のクリンカーヤードまで輸送して一時的に蓄積し、該乾灰受入サイロに蓄積したシンター・フライアッシュ混合物の所定量を、シンター・フライアッシュ供給路を通じて該混練装置へ供給し、該クリンカーヤードに蓄積したクリンカーアッシュの所定量を、クリンカーアッシュ供給路を通じて該混練装置へ供給すると共に、該クリンカーアッシュ供給路の適所にて供給クリンカーアッシュの含水率を分解能0.01%で測定し、接着材供給路を通じて、該シンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュの新生灰量に対して所定割合となるセメント、および、水供給路を通じて、該セメントの水和反応に必要量であって、同該シンター・フライアッシュ混合物およびクリンカーアッシュの合計新生灰およびセメントが完全に混合するに必要、最小限量のミキシング水を、夫々当該混練装置に供給するようにし、4ないし10分間に亘って強制的に粉砕・混合・混練し、新生灰粒付着水分とセメント粉状粒子が、その水溶液によってそれら新生灰粒中および新生灰・セメントの粉状粒子中の空気、および、同新生灰粒間および新生灰・セメントの粉状粒子間の空気を夫々取り除くようにし、均一にコーティングしてなる含水率10ないし40%とした混練状物を製造するようにしたことを特徴とする新生灰混練状物の製造方法。
  5. 請求項1ないし4何れか一項記載の新生灰混練状物の製造方法にて製造した新生灰混練状物を、加圧・成型ラインに供給し、加振・加圧の条件下において、該新生灰混練状物が液状化するまで脱気・成型し、高粘性状態の新生灰成型品を得た後、該新生灰成型品を蒸気養生装置内に搬送し、60ないし100℃の条件下で蒸気養生するようにした、請求項1ないし4何れか一記載の新生灰混練状物の製造方法にて製造した新生灰混練状物を利用する新生灰再生コンクリート製品の製造方法。
  6. 請求項1ないし4何れか一項記載の新生灰混練状物の製造方法にて製造した新生灰混練状物を、所定添加量の光触媒と共に、加圧・成型ラインに供給し、加振・加圧の条件下において、該新生灰混練状物が液状化するまで脱気・成型し、高粘性状態の新生灰成型品を得た後、該新生灰成型品を蒸気養生装置内に搬送し、60ないし100℃の条件下で蒸気養生して、NOX等大気浄化型ブロックとするようにした、請求項1ないし4何れか一記載の新生灰混練状物の製造方法にて製造した新生灰混練状物を利用する新生灰再生コンクリート製品の製造方法。
  7. 請求項1ないし4何れか一項記載の新生灰混練状物の製造方法にて製造した新生灰混練状物を、所定添加量の鉄原料、栄養素、または植物種と共に、加圧・成型ラインに供給し、加振・加圧の条件下において、該新生灰混練状物が液状化するまで脱気・成型し、高粘性状態の新生灰成型品を得た後、該新生灰成型品を蒸気養生装置内に搬送し、60ないし100℃の条件下で蒸気養生して、魚礁・藻礁ブロックとするようにした、請求項1ないし4何れか一記載の新生灰混練状物の製造方法にて製造された新生灰混練状物を利用する新生灰再生コンクリート製品の製造方法。
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