JP6286880B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技領域に遊技球を発射して遊技を行う遊技機(パチンコ機)では、発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球口に入球すると、入球に対して賞球が払い出されたり、抽選が行われたりしながら遊技が進行する。こうした遊技機では、遊技者が技球射ハンドルを操作することによって遊技球が発射されるようになっている(例えば、特許文献1)。
特開2004−81853号公報
発射ハンドルには回転式のハンドルが広く採用されており、このタイプの発射ハンドルでは、遊技球が発射される際の球速が発射ハンドルの回転角に応じて変化し、発射ハンドルの回転角が大きいほど遊技球が速い速度で発射され、回転角が小さいほど遅い速度で発射される。
ここで、発射された遊技球は、遊技領域の一方の側縁に設けられた発射レールに沿って移動したのち、遊技領域の上方側に放出されるようになっており、放出された遊技球は、遊技領域内を発射レールの延長上に沿って移動したのち、最終的に下方に向けて落下するようになっている。
遊技機では、遊技球が落下を開始する位置を、発射ハンドルの回転角を調整することによってコントロールできるので、遊技者は、目的とする入球口に向けて遊技球が落下するのに適した位置を狙って遊技球を発射しながら遊技を行うことが通常である。
しかし、遊技機では、遊技領域を囲む枠体の上方側や両側に、遊技における演出効果のための各種の発光手段が設けられており、これら発光手段は、遊技中に常に点消灯を繰り返している。
そのため、演出効果によっては、遊技者が、遊技領域の上側を移動する遊技球の軌跡を追うことができなくなる程度まで、遊技領域の上側が光に包まれることがあり、かかる場合に、遊技球を狙った位置から落下させようとして発射ハンドルの回転角を調整している遊技者が、演出効果を煩わしいと感じて、遊技性が低下する虞があった。
そこで、遊技中の演出効果が、遊技球を狙った位置から落下させようとして発射ハンドルを操作している遊技者の遊技性を阻害しないようにすることが求められている。
このため本発明は、
遊技者が操作するハンドルと、
前記ハンドルの操作量に応じて決まる強度で遊技球を発射する遊技球発射手段と、を備え、
前記遊技球発射手段から発射された遊技球が、遊技領域の周縁に沿って設けられた誘導路を通って、前記遊技領域の上部に放出されるように構成された遊技機において、
前記遊技領域内における前記誘導路の延長上に複数の発光素子を設けると共に、
前記誘導路内に前記遊技球の通過を検出するセンサを前記誘導路の長手方向に沿って3つ以上設け
発光制御手段は、前記長手方向で隣接するセンサ間毎に前記遊技球の通過時間を求め、求めた複数の通過時間に基づいて、前記遊技球の落下開始位置を特定し、特定した落下開始位置にある前記発光素子を発光させると共に、
前記複数の通過時間に基づいて、前記誘導路から前記遊技領域内に放出された遊技球の移動速度の経時変化を予測し、
前記落下開始位置までの前記発光素子を、予測された前記移動速度の経時変化に基づいて、前記遊技球の移動に同期させて順番に発光させる構成とした。

遊技領域内に放出された遊技球の落下開始位置として推定された位置にある発光素子が発光されるので、遊技領域の上側が光に包まれても、発射された遊技球の落下開始位置を遊技者が視認できる。
これにより、遊技球を狙った位置から落下させようとしてハンドルを操作している遊技者の遊技性が損なわれることがない。
実施の形態にかかるパチンコ機の正面図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 前扉枠の背面図である。 内枠の正面図である。 遊技盤の正面図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 遊技盤から主制御装置ユニットを取り外した状態の背面図である。 パチンコ機の背面図である。 裏パックユニットの正面図である。 遊技領域の上部側の拡大図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 NMI割込み処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 メイン処理を示すフローチャートである。 通常処理を示すフローチャートである。 遊技球の発射制御処理を示すフローチャートである。 落下開始位置表示処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 コマンド判定処理を示すフローチャートである。 光源の発光態様を説明する図である。 第2の実施形態にかかる落下開始位置表示処理を示すフローチャートである。 光源の発光態様を説明する図である。 光源の発光態様を説明する図である。 光源の発光態様を説明する図である。 光源の発光態様を説明する図である。 光源の発光態様を説明する図である。 光源の発光態様を説明する図である。 光源の発光態様を説明する図である。 光源の発光態様を説明する図である。 光源や通過センサの配置の変形例を説明する図である。
以下、遊技機としてパチンコ機に本発明を適用した実施の形態について説明する。
図1は、実施の形態にかかるパチンコ機の正面図、図2はパチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では、簡単のためパチンコ機の遊技領域内に設けられた釘などの図示を省略している。
図1および図2に示すように、パチンコ機10は、外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とを有している。
外枠11は木製の板材で構成されて、矩形枠状をなしており、パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置されるようになっている。
なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機主部12は、正面視で左側を回動軸として開閉可能な状態で外枠11に支持されている。
図2に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。なお、遊技機主部12のうちの内枠13が、外枠11に対して回動可能に支持されている。
前扉枠14は内枠13に回動可能に支持されており、正面視で左側を回動軸として前方へ回動可能とされている。
また、裏パックユニット15も内枠13に回動可能に支持されており、正面視で左側を回動軸として後方へ回動可能とされている。
次に、前扉枠14について説明する。なお、以下の説明では、図1および図2を参照すると共に、前扉枠14の背面の構成については図3を参照する。図3は前扉枠14の背面図である。
図2に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面のほぼ全域を覆っている。
枠体20の中央部分には、後記する遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21(図1参照)が形成されており、その窓部21はガラスユニット22によって前扉枠14の背面側から塞がれている。
ガラスユニット22は、透明性を有するガラスパネル23、24(図1、図2参照)と、これらを保持するガラスホルダ25とを備えている。ガラスホルダ25には、ガラスパネル23、24の保持領域を前後に仕切る仕切り部が形成されており、両ガラスパネル23、24は、仕切り部を挟んで前後に相対向している。
つまり、ガラスパネル23、24の間に所定の隙間を確保することにより、両ガラスパネル23、24同士の干渉を回避しつつ、それらガラスパネル23、24によって遊技領域PEをパチンコ機10の正面側から2重に覆った状態となっている。
なお、必ずしもガラスパネル23、24をガラスホルダ25を用いてユニット化する必要は無く、ガラスパネル23、24を枠体20に対して個々に取り付ける構成としてもよい。さらには、ガラスパネルの枚数は任意であり、1枚としてもよいし、3枚以上としてもよい。但し、安全性および防犯性向上の観点から、複数のガラスパネルを採用し、それら各ガラスパネルを所定の隙間を挟んで前後に対向させることが好ましい。因みに、ガラスパネルに代えて透明性を有する合成樹脂性のパネル部材を採用することも可能である。
図1に示すように、窓部21の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば環状電飾部26は、LED等を内蔵して窓部21の周縁に沿って設けられ、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて発光や点滅が行われる。
また、環状電飾部26の中央であってパチンコ機10の最上部には所定のエラー時に発光するエラー表示ランプ部27が設けられ、さらにその左右側方には賞球払出中に発光する賞球ランプ部28が設けられている。
左右の賞球ランプ部28に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部29が設けられている。
前扉枠14(枠体20)における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31の内側には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部32の内側には同じく上方に開口した下皿34が設けられている。
上皿33は、後記する払出装置224より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後記する遊技球の球送装置113(図4参照)側へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内で余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
正面から見て下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後記する遊技球発射機構110(図4参照)から遊技球が発射される。
前扉枠14の背面には、図2および図3に示すように、通路形成ユニット50が取り付けられている。
通路形成ユニット50は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路51と、下皿34に通じる前扉側下皿通路52と、ファール球通路55とを一体に形成している。
通路形成ユニット50において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部53が設けられ、当該受口部53を仕切壁54(図2参照)によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路51の入口部分と前扉側下皿通路52の入口部分とが区画形成されている。
前扉側上皿通路51および前扉側下皿通路52は上流側が後記する樹脂ベース70(図4参照)の通路形成部材121を介して遊技球分配部(図示せず)に通じており、前扉側上皿通路51に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路52に入った遊技球は下皿34に導かれる。
ファール球通路55は前扉側下皿通路52に通じており、したがって下皿34に通じている。
前扉枠14の背面における回動軸側(図3の右側)には、その上端部および下端部に突起軸61、61が設けられている。これら突起軸61、61は内枠13に対する組付機構を構成する。また、前扉枠14の背面における回動軸と反対側(図3の左側)には、図2に示すように、後方に延びる鉤金具62が上下方向に複数並設されている。これら鉤金具62は、内枠13に対する施錠機構を構成する。
図4は、内枠13の正面図である。なお、図4においても図2と同様に遊技領域PE内の構成の図示を省略している。
内枠13は、外形が外枠11(図2参照)と同様に略矩形状をなす樹脂ベース70を主体に構成されている。樹脂ベース70の高さ寸法は、外枠11の高さ寸法よりも若干小さく設定されている。
図4における樹脂ベース70前面の左端側には、その上端部および下端部に支持金具71、72が取り付けられている。支持金具71、72には不図示の軸孔が形成されており、それら軸孔に前扉枠14の突起軸61、61(図3参照)が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
図4における樹脂ベース70前面の右側には、前扉枠14の背面に設けられた鉤金具62を挿入するための挿入孔73がそれぞれ設けられている。
後掲の図6に示すように、パチンコ機10では、内枠13や前扉枠14を施錠状態とするための施錠装置75が内枠13の背面側に隠れて配置される構成となっている。したがって、鉤金具62が挿入孔73を介して施錠装置75(詳しくは前扉用鉤受け部材76)に係止されることによって、前扉枠14が内枠13に対して開放不能に施錠される。
また、施錠装置75は内枠13の後方へ延びる内枠用鉤部材77を有している。内枠用鉤部材77が外枠11に設けた不図示の鉤受け部材に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
図4に戻って、樹脂ベース70の右下隅部には、施錠装置75の解錠操作を行うためのシリンダ錠78が設置されている。シリンダ錠78は施錠装置75に一体化されており、シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを右に回すと内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、左に回すと外枠11に対する内枠13の施錠が解除されるように施錠装置75が構成されている。
樹脂ベース70の中央部には略楕円形状の窓孔74が形成され、窓孔74は樹脂ベース70に装着された遊技盤81(図5参照)によって後方から塞がれている。
遊技盤81は、木製の合板とその前面を覆うシート材とからなり、シート材の前面が窓孔74を通じて樹脂ベース70の正面側に露出している。この露出している遊技盤81の前面が、遊技球が流下する遊技領域PEとなる。
前述のように、遊技領域PEはガラスユニット22(詳しくはガラスパネル24)によって覆われている。ガラスユニット22は、ガラスパネル24と遊技盤81の前面との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように、すなわち遊技領域PEを流下する遊技球が同一箇所で前後に並ばないように配置されている。これにより、遊技領域PEでの球詰まりが抑制される。
なお、遊技盤81は木板とシート材の組み合わせに限定されるものではなく、合成樹脂製とすることも可能である。
図5に示すように、遊技盤81は、正面視略矩形状に切削加工した木製のベース板60に、球の落下方向を適宜分散、調整あるいは案内するための多数の釘や風車と、内レール101および外レール102、一般入賞口63、第1入球口64a、64b、第1特定入賞口65a、第2特定入賞口65b、可変表示装置ユニット80等を配置して構成され、その周縁部が内枠13の裏面側に取り付けられる。
可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、一般入賞口63、第1入球口64a、64b、第1特定入賞口65a、第2特定入賞口65bは、貫通穴内で対応する通路につながるように配設され、いずれも遊技盤81の前面側からネジ等により固定されている。
遊技盤81の前面中央部分は、前扉枠14の窓部21を通じて内枠13の前面側から視認することができる。
正面視において遊技盤81の左側には、遊技領域PEの側縁に沿ってガイドレール100が設けられている。
ガイドレール100は、遊技領域PEの周縁に沿って設けられた外レール102と、外レール102の内側を遊技領域PEの上部側まで延びる内レール101とを備えており、内レール101と外レール102との間に、遊技球発射機構110から発射された遊技球を、遊技領域PEの上部に案内するためのガイド通路103が形成されている。
外レール102は、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成されており、遊技盤81の前面において盤面(ベース板60の前面)から立ち上がるように設けられている。内レール101は、外レール102と同様に帯状の金属板で円弧状に形成されており、外レール102の内側位置で盤面から立ち上がるように設けられている。
実施の形態において内レール101は、遊技領域PEの右下部から下端部を経て左上部まで延びるように設けられており、外レール102は、内レール101の外側に間隔を置いて下端近傍から左側を延びるように設けられており、外レール102の先端は、遊技領域PEの頂部を越えて遊技盤81の右上部に位置している。
この内レール101と外レール102とにより遊技盤81の前面外周が囲まれると共に、遊技盤81とガラスパネル24(図1参照)とにより前後が囲まれており、遊技盤81の前面には、遊技球の挙動により遊技が行われる遊技領域PEが形成されている。
ここで、実施の形態における遊技領域PEは、遊技盤81の前面であって2本の内レール101および外レール102と、後記するセンタフレーム83のトンネル84部分と立体装飾体とにより区画して形成された略円形状の領域である。
なお、内レール101の上端部分には戻り球防止部材106が取り付けられており、この戻り球防止部材106は、ガイド通路103内から遊技盤81(遊技領域PE)の上部に放出された遊技球が、ガイド通路103内に戻ることを防止している。
遊技盤81では外レール102の先端部(図2における右上部)に続いて、図柄表示ボックス36が設けてある。
正面視において遊技盤81の左下側では、遊技球発射機構110(図4参照)から発射された遊技球の通過を検出するためのセンサ(通過センサ95)が、ガイド通路103内に設けられている。
通過センサ95(95a〜95c)は、ガイド通路103の長手方向に沿って等間隔で3つ設けられており、遊技球発射機構110から発射された遊技球を検出すると、検出信号を後記する主制御装置162に出力するようになっている。
さらに、正面視において遊技盤81の上部側では、ガイド通路103から遊技領域PE内に発射された遊技球が、重力によりガイド通路103の延長上から下方に外れて落下を開始する位置(遊技球の落下開始位置)を発光表示するための光源91(91a、・・・、91r)が所定間隔で設けられている(図10参照)。
光源91は、ガイド通路103の延長上を、戻り球防止部材106の近傍から返しゴム69の近傍までの範囲に外レール102に沿って設けられており、正面視において弧状に配置されている。
実施の形態にかかるパチンコ機10では、後記する音声ランプ制御装置143が、ガイド通路103を通って遊技領域PE内に発射された遊技球の落下開始位置(到達位置)にある光源91を所定の態様で発光させるようになっている。
ここで、所定の態様とは、遊戯中の遊技者が、複数ある光源91(91a、・・・、91r)のうちのどの光源が発光しているのかを視認可能にする発光態様を意味する。
例えば、光源91を連続して発光させて、遊技者に光源91が発光していることを視認させること、光源91を間欠的に発光させて、遊技者に光源91が発光していることを視認させること、などが挙げられる。
なお、遊技盤81の上部側(遊技領域PEの上部側)の周囲には、エラー表示ランプ部27や賞球ランプ部28(図1参照)が設けられており、遊技領域PEの上部側は、これらランプ部27、28の発光により光に包まれることが多くなる。かかる場合にも、どの光源91が発光しているのかを視認させるには、光源91を間欠的に発光することで、遊技者の視覚に注意を喚起するようにすることが好ましい。
なお、光源91を間欠的に発光させる場合の発光時間および発光間隔(発光していない時間)は、それぞれ任意の時間に設定可能であるが、遊技の状態に応じて変更しても良い。
例えば、通常遊技状態の場合には、発光時間および発光間隔を長くし、特別遊技状態の場合には、発光時間および発光間隔を、通常遊技状態のときよりも短くするようにしても良い。
特別遊技状態では、遊技者の遊技に対する関心が大きくなり、通常遊技状態の場合よりも遊技者の高揚感が大きくなるので、この高揚感の高まりに合わせて、発光時間および発光間隔を短くすることで、遊技者の遊技に対する興趣をいっそう引き立てることができる。
なお、光源91の発光色が単色である場合には、任意の一色であれば良いが、この場合の発光色は、進出色であることが好ましい。ここで、進出色とは、前方に飛び出してくるように見える色であり、後退色(後ろに下がって遠く見える色)よりも、遊技者に視認されやすい色である。
光源91が設けられた遊技盤81の上部側は、上記の通り、周囲に設けたランプ部が発する光に包まれることが多いので、進出色、例えば、赤、澄などの暖色系の色であって彩度の高い明るい色を、光源91の発光色として採用すると、どの光源91が発光しているのかを遊技者が視認し易くなる。
ここで、実施の形態では、光源91としてLEDを採用している。そのため、図10の(d)に示すように、赤色LED(R)、緑色LED(G)、青色LED(B)を纏めてひとつの光源91とし、各LEDの発光/消灯および発光強度を調整することで、光源91の各々が、任意の色を発色するようにしても良い。
例えば、遊技盤81の上部側の周囲に設けたランプ部は、遊技状態に応じて異なる態様や色で発光するので、遊技領域PEの上部側を包む光の色調が常に変動するようになっている。そうすると、遊技領域PEの上部側を包む光の色調に応じて、遊技者の目の止まりやすい色が異なるので、遊技状態に応じて、最も遊技者の目にとまりやすい色で光源91を発光させることで、遊技球の落下開始位置(到達位置)を、遊技者に視認させやすくなる。
可変表示装置ユニット80は、遊技領域PEの上半部分に配設されている。
可変表示装置ユニット80には、後記する第3図柄を表示する液晶ディスプレイ(以下「LCD」と略す)で構成された第3図柄表示装置39が設けられており、第3図柄表示装置39の外周を囲むセンタフレーム83をさらに備えている。ここで、LCDとしては、例えば大型の8インチサイズが採用される。
図5において、センタフレーム83はその右外縁から頂部までを内レール101の延長弧線上に沿わせている。
前述の図柄表示ボックス36はセンタフレーム83の外縁に接して設けられており、外レール102の先端とセンタフレーム83との間隙を横切る壁面を有すると共に、この壁面には返しゴム69が取り付けられている。そのため、所定以上の勢い(測度)で発射された遊技球は、返しゴム69に当たって勢いが減衰されつつ後記するトンネル84へ誘導されるようになっている。
前記した第1入球口64a、64bは、可変表示装置ユニット80(センタフレーム83)の下方に配設されており、遊技領域PE内を落下した遊技球が入球可能となっている。また、遊技領域PEにおける可変表示装置ユニット80の左側では、第2入球口67(スルーゲート)が配設されている。
一般入賞口63は遊技領域PEの左下縁に沿って複数配設されており、遊技球が入賞すると、5個から15個の球が賞球として払い出されるようになっている。
第1入球口64a、64bの下方には、平面視において横長矩形形状を成す第1特定入賞口65a(大開放口)が設けられており、センタフレーム83の右下側には、第2特定入賞口65bが設けられている。
また、遊技領域PEの最下端にはアウト口66aが設けられ、遊技領域PEの右縁近傍でセンタフレームの直下にはアウト口66bが設けられて、入賞口63、65a、65gや、入球口64a、64bの何れにも入球しなかった球はアウト口66aあるいは66bを通って図示しない主排出路へと案内される。
図柄表示ボックス36の前面には、第1図柄表示装置37と第2図柄表示装置38が形成されている。
第1図柄表示装置37は複数のLED37aと7セグメント表示器37bとからなり、第2図柄表示装置38は一方の前面に「○」の図柄と他方の前面に「×」の図柄のマスクを付した2つのLEDからなっている。
第1図柄表示装置37は、後記する主制御装置162で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。
複数のLED37aは、パチンコ機10が「確変中」か「時短中」か「通常中」であるかを点灯状態により示したり、変動中であるか否かを点灯状態により示したり、停止図柄が確変大当たりに対応した図柄か通常大当たりに対応した図柄か外れ図柄であるかを点灯状態により示したり、保留球数を点灯状態により示すものである。
7セグメント表示器37bは、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行うものである。なお、LED37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
なお、上述したパチンコ機10が「確変中」とは、大当たり確率がアップして特別遊技状態へ移行し易い遊技の状態である。さらに、本実施形態における「確変中」は、第2図柄の当たり確率がアップして第1入球口64bへ球が入球し易い遊技の状態である。
また、パチンコ機10が「時短中」とは、大当たり確率がそのままで第2図柄の当たり確率のみがアップして第1入球口64bへ球が入球し易い遊技の状態である。
また、パチンコ機10が「通常中」とは、確変中でも時短中でもない遊技の状態(大当たり確率も第2図柄の当たり確率もアップしていない状態)である。なお、パチンコ機10の遊技状態に応じて、第1入球口64bに付随する電動役物が開放する時間や、1回の当たりで電動役物が開放する回数を変更するものとしてもよい。
第2図柄表示装置38は、球が第2入球口67を通過する毎に、表示図柄(第2図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とが交互に点灯して変動表示を行う。そして、第1入球口64bはその変動表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。
遊技球の第2入球口67の通過回数は最大4回まで保留され、その保留回数が上述した第1図柄表示装置37により表示されると共に、可変表示装置ユニット80に備えられた第3図柄表示装置39の一部においても点灯表示される。
なお、第2図柄の変動表示は、第2図柄表示装置38において「○」、「×」の図柄の点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置39の一部を使用して行うようにしてもよい。
また、第2入球口67の通過は、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定してもよい。また、第1図柄表示装置37により保留回数が示されるので、第3図柄表示装置39により点灯表示を行わないものとしてもよい。
第3図柄表示装置39は、第1入球口64a、64bへの入賞をトリガとして第3図柄をLCDに変動表示する。
第3図柄表示装置39は、表示制御装置625(図11参照)によって表示内容が制御され、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列毎に横スクロールして第3図柄表示装置39の表示画面上で第3図柄が可変表示されるようになっている。
主制御装置162の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37で行われるのに対して、第3図柄表示装置39はその第1図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を行うものである。
なお、LCDに代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置39を構成するようにしてもよい。
また、第3図柄表示装置39に停止図柄(確変大当たり図柄、通常大当たり図柄、外れ図柄のいずれか1つ)が表示されるまでの間に球が第1入球口64a、64bへ入球した場合、その入球回数はそれぞれ最大4回まで保留され、その保留回数は第1図柄表示装置37により示されると共に第3図柄表示装置39の一部においても点灯表示される。
なお、第1入球口64a、64bへの入賞の最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定してもよい。また、第1入球口64a、64bへの入賞に基づく変動表示の保留回数を第3図柄表示装置39の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留回数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしてもよい。
あるいは、第1図柄表示装置37により保留回数が示されるので、逆に、第3図柄表示装置39により点灯表示を行わないものとしてもよい。
役物装置82は、LED等の発光手段(図示せず)が内蔵されており、内蔵されたLEDの点灯や点滅の発光態様が主制御装置162によって変更制御される。
第1入球口64a、64bへ球が入ると遊技盤81の裏面側に設けられる不図示の第1入球口スイッチがオンとなり、その第1入球口スイッチのオンに起因して主制御装置162で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37のLED37aで示される。
また、第1入球口64a、64bは、球が入ると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
パチンコ機10においては、主制御装置162での抽選が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置37のLED37aを点灯させると共に、その大当たりに対応した停止図柄を第3図柄表示装置39に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、球が入賞し易い特別遊技状態(大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている第1特定入賞口65aや第2特定入賞口65bが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この第1特定入賞口65a、第2特定入賞口65bは可変入賞装置を構成しており、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その第1特定入賞口65a、第2特定入賞口65bが所定時間開放される。この第1特定入賞口65a、第2特定入賞口65bの開閉動作は、最高で例えば16回(16ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
すなわち、第1特定入賞口65aは、その開口部を覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板を開閉駆動するための大開放口ソレノイドとを備え、通常時は開閉板を縦位置として球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際には大開放口ソレノイドを駆動して開閉板を下辺を軸として前方側に傾倒し、球が第1特定入賞口65aに入賞しやすい開状態を一時的に形成して、その開状態と通常時の閉状態とを交互に繰り返すように作動する。
閉状態では球は開閉板の前側をアウト口66aへ向かって下方に落下する。第2特定入賞口65bも同様に開状態と閉状態とを交互に繰り返すように作動する。
なお、特別遊技状態は上記した形態に限定されるものではない。第1特定入賞口65a、第2特定入賞口65bとは別に開閉される大開放口を遊技領域PEに設け、第1図柄表示装置37において大当たりに対応したLED37aが点灯した場合に、第1特定入賞口65aまたは第2特定入賞口65bが所定時間開放され、その開放中に、球が第1特定入賞口65aまたは第2特定入賞口65b内へ入賞することを契機として第1特定入賞口65a、第2特定入賞口65bとは別に設けられた大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を特別遊技状態として形成するようにしてもよい。
遊技盤81の下側における右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前扉枠14の小窓を通じて視認することができる。
図4に示すように、樹脂ベース70における遊技盤81の下方には、遊技球発射ハンドル41の操作に基づいて遊技領域PEへ遊技球を発射する遊技球発射機構110がベースプレート114を介して樹脂ベース70に設けられている。
遊技球発射機構110は、遊技球を発射する遊技球発射ソレノイド111と、これによって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、発射レール112下端側の発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113とを備えている。
発射レール112は、その上壁を遊技球の滑走溝としており、滑走溝の横断面は開き角120°のV字形である。
発射レール112は、遊技盤81側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。
遊技球発射ソレノイド111は、後記する電源・発射制御装置243からの信号に基づいてその出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球を遊技盤81に装着されたガイドレール100(ガイド通路103)に向けて打ち出すようになっている。
以下では、遊技球発射機構110を遊技球発射ソレノイド111で代表する。
ガイドレール100と発射レール112は、ガイド通路103の入口と発射レール112の先端部分とが遊技盤81の下端縁を挟んで斜めに対向するように配置される。そして、外レール102の下端部は、発射レール112の滑走溝の先端に指向せず、それより下方に指向してガイド通路103の入口を広くしている。これにより、発射レール112を滑走した遊技球は、確実にガイド通路103に突入する。
なお、ガイド通路103の入口と発射レール112の間には間隙が設けられ、当該間隙のガイド通路103寄りは発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずガイド通路103を逆戻りするファール球を回収するファール球通路55(図3参照)へのファール球送出口OSとなっている。
ファール球通路55は、通路形成ユニット50の一部として前扉枠14に取り付けられ、仮に遊技球発射ソレノイド111から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球としてガイド通路103内を逆戻りする場合にこれを回収する。
ファール球通路55は前述のように前扉側下皿通路52に通じており、ファール球通路55に入った遊技球は図1に示した下皿34に排出される。
図4に戻って、樹脂ベース70における左側の外レール102の下方には、前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔に通路形成部材121が配設されている。そして、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニット50の受口部53(図3参照)が入り込むようになっている。
通路形成部材121は、内部が上皿33向けの通路と下皿34向けの通路に区画され、遊技球分配部からの遊技球を、受口部53を介して個別に前扉側上皿通路51または前扉側下皿通路52へ導く。
樹脂ベース70において通路形成部材121の下部には開閉部材124が取り付けられている。開閉部材124は回動可能に支持されて、不図示の付勢部材により、通路形成部材121を閉鎖状態に付勢されている。したがって、前扉枠14を内枠13に対して開いた状態では、通路形成部材121に遊技球が貯留されている状態でもその貯留球がこぼれ落ちてしまうことを防止している。
前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14側の受口部53により付勢力に抗して開閉部材124が押し開けられ、通路形成部材121の内部通路と前扉側上皿通路51および前扉側下皿通路52とが連通する。
図6はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図、図7は遊技盤81から後述の主制御装置ユニット160を取り外した状態を示す背面図である。
図6、図7に基づいて、内枠13(樹脂ベース70および遊技盤81)の背面構成について説明する。
図6に示すように、樹脂ベース70の背面における回動基端側には、軸受け金具132が上下に並設されており、これにより内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。
樹脂ベース70の背面には係止金具135が複数設けられており、これら係止金具135によって遊技盤81が樹脂ベース70に対して取り付けられている。
図7に示すように、遊技盤81の中央に配置される可変表示装置ユニット80には、センタフレーム83を背後から覆う合成樹脂製のフレームカバー141が後方に突出させて設けられており、フレームカバー141に対して後側から第2図柄表示装置38(図5参照)が取り付けられるとともに、その第2図柄表示装置38を駆動するための図示省略の表示制御装置が取り付けられている。
第2図柄表示装置38と表示制御装置は前後方向に重ねて配置され(図柄表示装置が前、表示制御装置が後)、さらにその後方に音声ランプ制御装置ユニット142が搭載されている。音声ランプ制御装置ユニット142は、取付台144上に音声ランプ制御装置143を装着して構成されている。
音声ランプ制御装置143は、後記する主制御装置162からの指示に従い音声やランプ表示、および表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板624を具備しており、音声ランプ制御基板624が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス145に収容されて構成されている。
遊技盤81の背面には、可変表示装置ユニット80の下方に集合板150が設けられている。集合板150には、各種入賞口に入賞した遊技球を回収する遊技球回収機構が設けられている。
遊技球回収機構について説明すると、集合板150には、一般入賞口63、第1特定入賞口65a、第2特定入賞口65b、第1入球口64a、64b、第2入球口67等の各種入球口、およびアウト口66a、66bに対して個々に対応する回収通路151が設けられている。これら回収通路151は、各入球口等から遊技盤81の背面に沿って下っている。各回収通路151は遊技盤81の下端付近で合流して、その出口はさらに下方の不図示の排出通路に向けて開口している。これにより、遊技盤81の下方に集合した遊技球は、排出通路へと導出される。
集合板150にはまた、一般入賞口63、第1特定入賞口65a、第2特定入賞口65b、第1入球口64a、64b、第2入球口67等の各種入球口などの各種入球口に対して個々に対応する検知センサ250(図11参照)が設けられている。各検知センサ250は、入球口に連なる各回収通路151の途中に配置され、遊技盤81の背面側に設けられた主制御装置ユニット160(主制御装置162)に電気的に接続されている。主制御装置162は遊技球の通過を検知した検知センサ250からの信号により一般入賞口63等の入球口への入球を検知する。
図6に示すように、主制御装置ユニット160は、集合板150を後側から覆うようにして遊技盤81に搭載されており、合成樹脂製の取付台161と、同取付台161に搭載された主制御装置162とによって構成されている。
主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路602)と、電源を監視する機能(停電監視回路603)とを有する主制御基板601を具備しており、当該主制御基板601が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としての封印部164によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。
次に、図8、図9に基づき裏パックユニット15について説明する。
図8はパチンコ機10の背面図、図9は裏パックユニット15の正面図である。
図8に示すように、内枠13(図6参照)は、裏パックユニット15によって後方から覆われている。
裏パックユニット15は、裏パック201を備えており、当該裏パック201に払出機構部202、排出通路盤および制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は透明性を有する合成樹脂により成形されており、図9に示すように、払出機構部202などが取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有する。
保護カバー部212は左右側面および上面が閉鎖され下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示装置ユニット80を囲むのに十分な大きさを有する。
ベース部211にはその右上部に外部端子板213が設けられている。外部端子板213には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータ)に対して各種信号が出力される。
また、ベース部211にはパチンコ機10の後方から見て右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を内枠13に設けられた軸受け金具132(図6参照)に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して後方から見て右端側を軸にして回動可能に支持されている。
後方から見てベース部211の左端側には、内枠13に設けられた不図示の被締結孔に対して締結するための締結具215が設けられており、当該締結具215を被締結孔に嵌め込むことで内枠13に対して裏パックユニット15が固定されるようになっている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配され上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。
タンク221の下部には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。
ケースレール223の最下流部には払出装置224が設けられ、さらにその下流側には払出通路を経て不図示の遊技球分配部が設けられている。
払出装置224より払い出された遊技球は、遊技球分配部により通路形成部材121(図2参照)の区画された内部通路に振り分けられる。すなわち、前述のように、内部通路の一方は前扉側上皿通路51を介して上皿33に通じる通路であり、他方は前扉側下皿通路52を介して下皿34に通じる通路である。
ベース部211の下端部には、制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
図9に示すように、制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有し、取付台241に払出制御装置242と電源・発射制御装置243とが搭載されている。
払出制御装置242は、基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板を収容して構成され、払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチ245が基板ボックス244外に突出している。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源・発射制御基板を収容して構成され、各種制御装置等で要する所定の電源を生成して出力するとともに、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御を行う。
電源・発射制御装置243にはRAM消去スイッチ247が設けられている。パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態をRAMに保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。したがって、例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、必要に応じてRAM消去スイッチ247を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
次に、パチンコ機10の遊技制御にかかる電気的構成について、図11のブロック図に基づき説明する。
図11では、電力の供給ラインを二重線矢印で示し、信号ラインを実線矢印で示す。
主制御装置162に設けられた主制御基板601には、主制御回路602と停電監視回路603とが内蔵されており、主制御回路602には、MPU611が搭載されている。
MPU611には、当該MPU611により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM612と、そのROM612内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM613と、図示省略の割込回路やタイマ回路、データ入出力回路などの各種回路が内蔵されている。
なお、MPU611には、アドレスバスおよびデータバスで構成されるバスラインを介して入出力ポートが接続されているが、簡単のため図示省略している。払出制御基板622のMPU631、音声ランプ制御基板624のMPU641についても同様である。
主制御回路602の入力側には、主制御基板601に設けられた停電監視回路603、払出制御装置242に設けられた払出制御基板622、検知センサ250、通過センサ95(95a〜95c)などが接続されている。
停電監視回路603には電源・発射制御基板621が接続されており、主制御回路602には停電監視回路603を介して電力が供給される。
検知センサ250には、一般入賞口63、第1入球口64a、64b、第1特定入賞口65a、第2特定入賞口65b、第2入球口67等の各種入球口に接続された入球経路に設けられて各入球部への入球を個別に検知する各種のものが含まれ、その検知信号に基づいて、MPU611において各入球部における入賞判定が行われる。
主制御回路602の出力側には、停電監視回路603と、払出制御基板622とが接続されていると共に、音声ランプ制御装置143(詳しくは音声ランプ制御基板624)が、中継端子板623を介して接続されている。
払出制御基板622には、賞球コマンドなどといった各種コマンドが出力される。音声ランプ制御基板624には、中継端子板623を介して、主制御回路602や電源・発射制御基板621から出力される各種コマンドが入力される。
例えば、遊技領域PEに設けられた光源91(91a〜91r)を発光させるための光源発光コマンドなどが入力される。
停電監視回路603は、主制御回路602と電源・発射制御基板621との間でやり取りされる信号を中継すると共に、電源・発射制御基板621から出力される最大電源である直流安定24ボルトの電源を監視する。
払出制御基板622は、払出装置224による賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
演算装置であるMPU631は、そのMPU631により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM632と、ワークメモリ等として使用されるRAM633とを備えている。
RAM633は、主制御回路602のRAM613と同様に、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源・発射制御基板621からデータ記憶保持用電力が供給されてデータが保持される構成となっている。
払出制御基板622の入力側には、主制御回路602と、電源・発射制御基板621と、裏パック基板629とが接続されている。また、払出制御基板622の出力側には、主制御回路602と、裏パック基板629とが接続されている。
電源・発射制御基板621は、二重線矢印で示す経路を通じて、主制御回路602や払出制御基板622等に対して各々に必要な動作電力を供給する。
電源・発射制御基板621は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射ハンドル41が操作された際に所定の条件が満たされていると、発射許可信号を主制御基板601へ出力する。さらに主制御基板601(主制御装置162)から発射制御信号が入力されると、入力された発射制御信号に基づいて遊技球発射ソレノイド111を駆動して、遊技球発射機構110による遊技球の発射制御を実行する。
具体的には、電源・発射制御基板621(電源・発射制御装置243)には遊技球発射ハンドル41に設けられた発射スイッチ331、タッチセンサ332および止め打ちスイッチ333が接続されており、発射スイッチ331およびタッチセンサ332がオン、止め打ちスイッチ333がオフの状態となった場合に限って、発射許可信号を主制御基板601(停電監視回路603を介して)に出力する。また、主制御基板601から、球詰まりの発生を知らせる信号が入力されると、上記の条件を満たしている場合であっても、発射許可信号を主制御基板601に出力しないように構成されている。
主制御基板601は、当該発射許可信号の入力に基づいて所定周期の発射制御信号を電源・発射制御装置243(停電監視回路603を介して)に出力する。これにより、電源・発射制御装置243は、発射制御信号の入力周期に従って遊技球発射ソレノイド111を駆動する。
この場合に、遊技球発射ハンドル41にはハンドル操作量を判定するためのダイヤル可変抵抗器が設けられており、主制御基板601は、ダイヤル可変抵抗器における抵抗値の変化に基づいて遊技球発射ソレノイド111による打ち出し速度が決定されるようになっている。
音声ランプ制御基板624は、MPU641を備え、主制御回路602から出力される各種コマンドに基づいて、各種ランプ部26〜28、スピーカ部29、および表示制御装置625や、光源91(91a〜91r)の点消灯を制御する。
演算装置であるMPU641は、そのMPU641により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM642と、ワークメモリ等として使用されるRAM643とを備えている。
表示制御装置625は、音声ランプ制御基板624から入力する表示コマンドに基づいて第2図柄表示装置38を制御する。
ここで、主制御装置162のMPU611により遊技制御に用いられるデータ、とくにRAM613の各種カウンタエリア613aに設けられたカウンタについて説明しておく。
各種カウンタエリア613aには、図12に示すように、大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たりや通常大当たり等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、第3図柄表示装置39が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、第1図柄表示装置37に表示される色の切り替えを行う期間および第3図柄表示装置39における図柄の変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSが設定されている。
大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜676の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり676)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。
なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜676)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1入球口64a、64bに入球したタイミングでRAM613の保留球格納エリア613cに格納される。
大当たり種別カウンタC2は、0〜49の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり49)に達した後0に戻る構成となっている。そして、大当たり種別カウンタC2によって、大当たりが終了した後に、確変状態とするか通常状態とするかを決定することとしている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1入球口64a、64bに入球したタイミングでRAM613に設けられた保留球格納エリア613cに格納される。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が第1入球口64a、64bに入球したタイミングで保留球格納エリア613cに格納される。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり240)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSによって、第1図柄表示装置37に表示される色の切り替えを行う期間としての切替表示時間が決定される。この切替表示時間は、第3図柄表示装置39の図柄の変動表示時間に相当する。変動種別カウンタCSは、後記する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示装置37に表示される色の切り替え開始時および第2図柄表示装置38による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
カウンタC1〜C3、CINI、CSは、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM613に設けられた抽選カウンタ用バッファ613bに適宜格納される。
RAM613の保留球格納エリア613cは、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなっている。保留球格納エリア613cには、第1入球口64a、64bへの遊技球の入球履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2およびリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
なお、1遊技回の開始に際しては、主制御基板601のMPU611にて、保留球格納エリア613cに格納されている各カウンタC1〜C3、CSの値を用いて大当たり抽選や第1図柄表示装置37に表示される色の切り替え時間が決定されるが、ここで決定された抽選結果の情報や切り替え時間の情報は遊技回用コマンドとして音声ランプ制御装置143に送信される。
音声ランプ制御装置143では、当該遊技回用コマンドに基づいて、第2図柄表示装置38における変動パターンやリーチ発生の有無など該当する遊技回の演出内容を決定する。
次に、主制御装置162のMPU611において実行される各制御処理を、図13〜図21のフローチャートを参照しながら説明する。
かかるMPU611の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがある。説明の便宜上、はじめにNMI割込み処理とタイマ割込み処理とを説明し、その後メイン処理を説明する。
図13は、NMI割込み処理のフローチャートであり、当該処理は、停電の発生などによるパチンコ機10の電源遮断時に実行される。すなわち、停電の発生などによりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路603からMPU611のNMI端子に出力され、MPU611は実行中の制御を中断してNMI割込み処理を開始する。
NMI割込み処理では、ステップS101にてRAM613に設けられた停電フラグ格納エリアに停電フラグをセットし(ステップS101)、本処理を終了する。その後、後記する通常処理にて停電フラグがセットされていることが確認されることで、停電時処理が実行される。当該処理については、後に詳細に説明する。
次に、主制御基板601のMPU611により例えば2msec毎に実行されるタイマ割込み処理について、図14のフローチャートを用いて説明する。
図14は、タイマ割込み処理の流れを示すフローチャートである。
本処理は例えば2msec周期で定期的に実行される。この周期は任意である。但し、当該タイマ割込み処理には、電断信号や不正検知信号の確認や、各種入賞の確認などといった短い周期で繰り返し実行すべき処理が設定されているため、これら以外の処理が設定されている後述の通常処理の繰り返し周期よりも短く設定されていることが好ましい。
先ずステップS201において、信号読み込み処理を実行する。
信号読み込み処理では、一般入賞口63、第1入球口64a、64b、第1特定入賞口65a、第2特定入賞口65b、第2入球口67等の各種入球口などに対して個別に設けられた検知センサ250から入力ポートに入力されている情報を確認し、その確認結果から各入球部への入球の有無を特定して、入賞検知情報として保存する。
具体的には、任意の1回の処理にて遊技球を検知していないことに対応した信号(例えば、LOWレベル信号)の入力を確認し、その後の2回の処理で遊技球を検知していることに対応した信号(例えば、HIレベル信号)の入力を連続して確認した場合に、その検知センサ250に対応した入球部において遊技球の入球が発生したと特定し、入賞検知フラグをセットする。
ステップS202では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIをインクリメント(1加算)するとともに、そのカウンタ値が上限値を超えている場合には初期値0にクリアする。
そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM613の抽選カウンタ用バッファ613bの該当する領域に格納する。
ステップS203では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の更新を実行する。すなわち、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3のカウンタ値をそれぞれインクリメントすると共に、それらのカウンタ値が上限値を超えている場合にはそれぞれ初期値0にクリアして、各カウンタ値を、RAM613の抽選カウンタ用バッファ613bの該当する領域に格納する。
ここで、大当たり乱数カウンタC1に関しては、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。
乱数初期値カウンタCINIは乱数値であるため、大当たり乱数カウンタC1の初期値は変動している。よって、大当たり乱数カウンタC1の値が当選値と一致するタイミングは、大当たり乱数カウンタC1が1周する毎に異なっているため、大当たり乱数カウンタC1の値が当選値となるタイミングを把握することは困難になっている。
続くステップS204において、始動入賞処理を実行した後に本処理を終了する。
ここで、この始動入賞処理を図15のフローチャートを用いて説明する。
先ずステップS301では、RAM613に設けられた各種フラグ格納エリア(入賞検知フラグ格納エリア)に作動口用の入賞検知フラグが格納されているか否かを判定することにより、遊技球が第1入球口64a、64bに入賞(始動入賞)したか否かを判定する。
遊技球が第1入球口64a、64bに入賞したと判定すると、続くステップS302では、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置39の作動保留球数Nが上限値(本実施例では4)未満であるか否かを判定する。
第1入球口64a、64bへの入賞があり、且つ作動保留球数N<4である場合には、ステップS303において、作動保留球数Nを1加算する。
続くステップS304では、前記ステップS203で更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、RAM613の保留球格納エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。そして、始動入賞処理の後、MPU611は本タイマ割込み処理を一旦終了する。
なお、遊技球が第1入球口64a、64bに入賞(始動入賞)した場合、それに伴い第3図柄表示装置39による第3図柄の変動表示が開始されることとなるが、始動入賞後、第3図柄が変動し図柄停止に至るまでには所定時間(例えば5秒)が経過していなければならないという制約がある。
そこで、上記始動入賞処理では、始動入賞が確認された場合、各カウンタ値の格納処理(ステップS304)の後に、始動入賞後の経過時間を計るためのタイマをセットすることとしている。具体的には、上記始動入賞処理は2msec周期で実行されるため、例えば5秒の経過時間を計測するにはタイマに数値「2500」をセットし、始動入賞処理の都度、タイマ値を1ずつ減算する。このタイマ値は、その時々の各カウンタC1〜C3の値と共に、RAM613の保留球格納エリアに格納され管理される。そして、後記する第3図柄の変動パターン設定に際しては、上記タイマ値が参照され、残り時間に応じて(所定時間経過後に図柄変動が停止されるよう)変動パターンが設定されるようになっている。
次に、電源投入時のリセットに伴い起動されるメイン処理について、図16のフローチャートを用いて説明する。
先ずステップS401では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、従側の制御基板(払出制御基板622など)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。続くステップS402では、RAM613のアクセスを許可する。
その後、ステップS403では、電源・発射制御装置243に設けたRAM消去スイッチ247(図9参照)がオンされているか否かを判定し、続くステップS404ではRAM613の停電フラグ格納エリアに停電フラグがセットされているか否かを判定する。
また、ステップS405ではRAM判定値を算出し、続くステップS406では、そのRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわち記憶保持されたデータの有効性を判定する。RAM判定値は、例えばRAM613の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM613の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かにより記憶保持されたデータの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ247を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ247が押されていれば、ステップS409〜S411の処理に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値など)により記憶保持されたデータの異常が確認された場合も同様にステップS409〜S411の処理に移行する。
ステップS409では、従側の制御基板となる払出制御基板622(および音声ランプ制御基板624など)を初期化するために、払出初期化コマンド(および表示初期化コマンドなど)を出力する。続くステップS410ではRAM613の使用領域を0にクリアし、ステップS411ではRAM613の初期化処理を実行する。その後、ステップS412にて割込み許可を設定し、後記する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ247が押されていない場合には、停電フラグがセットされていること、およびRAM判定値(チェックサム値など)が正常であることを条件に、ステップS407にて停電フラグ格納エリアに格納されている停電フラグをクリアする。
その後、ステップS408にて従側の制御基板(払出制御基板622および音声ランプ制御基板624など)を電源遮断前の遊技状態に復帰させるための復電コマンドを出力する。その後、ステップS412にて割込み許可を設定し、後記する通常処理に移行する。これにより、電源遮断前の状態に復帰する。
次に、通常処理の流れを図17のフローチャートを参照しながら説明する。
通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。
その概要として、ステップ501〜S508の処理が、4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS511、S512のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
まず、ステップS501において、タイマ割込み処理または前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。
具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置242に送信する。
また、遊技回制御用コマンドまたは遊技状態用コマンドが設定されている場合にはそれを音声ランプ制御装置143に送信する。さらには、RAM613の各種フラグ格納エリアに例えば入賞判定にかかるエラー検知フラグ等が格納されている場合には、音声ランプ制御装置143に報知コマンドを出力する。これにより、エラー表示ランプ部27やスピーカ部29でエラーの発生が報知される。
さらに、遊技領域PE内に設けられた光源91を発光させる光源発光コマンドや発光報知コマンドが設定されている場合には、これらのコマンドもまた音声ランプ制御装置143に送信する。
続くステップS502において、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSをインクリメントするとともに、カウンタ値が上限値を超えた場合にはカウンタ値を初期値0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM613の抽選カウンタ用バッファ613bの該当する領域に格納する。
続くステップS503では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり判定のほか、第1図柄表示装置37のオンオフ制御、第3図柄表示装置39による図柄の変動表示の設定などが行われる。
すなわち、大当たり判定については、大当たり乱数カウンタC1の値が予め定めた大当たり当選となる当選値と一致しているか否かを判定する。
また、大当たり種別カウンタC2の値に基づいて大当たりの種類(いわゆる、確変大当たりか否か)が決定され、また、リーチ乱数カウンタC3の値及び変動種別カウンタCSの値に基づいて、各ランプ部の色の切替表示時間や図柄の変動表示時間が決定される。
その後、ステップS504では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。この遊技状態移行処理により、遊技状態が可変入賞装置を遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換える開閉実行モード、大当たり当選となる確率が高くなる高確率モード、第1入球口64bへの入賞頻度が高くなる高頻度サポートモードなどに移行する。
続くステップS505では、遊技を有利に進めるのに適した遊技球の落下開始位置(推奨位置)を、当該位置にある光源90を発光させて遊技者に知らせるための報知処理を実行する。
例えば、ステップS503において、遊技領域PEの右側にある第2特定入賞口65bへの入球が容易となる入賞役への入賞が判定された場合には、発射された遊技球を返しゴム69に達する強さで発射させることを遊技者に促すために、返しゴム69にある光源91rの発光が決定される(図10参照)。そして、発光が決定された光源91rを発光させるためのコマンド(発光報知コマンド)が生成される。
これにより、次回の通常処理で新たに実行される外部出力処理S501において、このステップS505で生成された発光報知コマンドが、中継端子板623を経由して音声ランプ制御装置143に出力されて、発光報知コマンドで指定された光源91rが所定の態様で発光されることになる。
なお、発光報知コマンドは、パチンコ機10の状態が、特定の入球口や入賞口への入球が有利な遊技状態である場合に生成され、かかる遊技状態でない場合には、生成されないようになっている。なお、この発光報知コマンドに基づく光源の発光態様の詳細は後記する。
続くステップS506では、第1入球口64bに付随する第1特定入賞口65aを開放状態とするか否かの判定を含み、当該電動役物を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。
このステップS506の次のステップS507では、遊技球の発射制御処理が実行される。
図18は、遊技球の発射制御処理の流れを示すフローチャートである。
この発射制御処理では、ステップS601において、主制御装置162のMPU611は、電源・発射制御装置243(電源・発射制御基板621)から遊技球発射ハンドル41の操作に基づく発射許可信号が入力されているか否かを確認し、発射許可信号が入力されていない場合は、本処理を終了する。
ステップS601において、発射許可信号の入力が確認された場合には、ステップS602においてMPU611は、遊技球発射ソレノイド111の制御信号(発射制御信号)を出力する。これにより、発射制御信号は、停電監視回路603と、電源・発射制御装置243を介して遊技球発射機構110に入力されて、遊技球発射ソレノイド111が、所定期間(例えば、0.6sec)に1回、発射制御信号で規定された強度で遊技球を遊技領域PEに向けて打ち出すことになる。
具体的に説明をすると、MPU611は、所定期間経過毎に電源・発射制御装置243に発射パルス信号を出力し、電源・発射制御装置243は、発射パルス信号が入力されたことに基づいて、当該発射パルス信号の電圧を増幅させた制御信号(駆動電圧)を遊技球発射機構110の遊技球発射ソレノイド111へ向けて出力する。
これにより遊技球発射ソレノイド111の出力軸を発射位置と収容位置とに移動させることで、遊技球の発射を制御する。
図17の通常処理の説明に戻って、ステップS507の発射制御処理が終了すると、ステップ508において、遊技球発射機構110により発射された遊技球の遊技領域PE内での落下開始位置(到達位置)を、遊技者が視認可能な態様で表示する処理(落下開始位置表示処理)が実行される。
落下開始位置表示処理を、図19のフローチャートを参照して説明する。
遊技球発射ハンドル41には、ハンドルの操作量に応じて異なる抵抗値を出力するダイヤル可変抵抗器が設けられており、このダイヤル可変抵抗器の出力抵抗値は、電源・発射制御装置243を介して主制御装置162に入力されて、遊技球の発射強度の決定に利用されるようになっている。
落下開始位置表示処理では、ステップS701において主制御装置162のMPU611が、ダイヤル可変抵抗器の出力抵抗値に基づいて、遊技領域PE内での遊技球の落下開始位置を推定する。
パチンコ機10において遊技球は、ダイヤル可変抵抗器の出力抵抗値に応じて決まる打ち出し強度で、遊技球発射ソレノイド111により発射されるようになっており、遊技領域PE内に発射された遊技球の落下開始位置が、出力抵抗値に基づいて推定できるようになっている。
ここで、実施の形態では、出力抵抗値に基づいて遊技球の落下開始位置を推定するための情報がROM612に予め用意されており、MPU611は、出力抵抗値に基づいてこの情報を参照することで、遊技領域PEにおける遊技球の到達位置(落下開始位置)を推定(特定)するようになっている。
ここで、遊技球の落下開始位置を推定するための情報として、例えばダイヤル可変抵抗器の出力抵抗値と、遊技球の落下開始位置との対応関係を記憶したテーブルが挙げられる。このテーブルでは、例えば出力抵抗値が「値a」である場合には、落下開始位置として光源91cを発光させるというように、出力抵抗値毎に落下開始位置として発光させる光源が判るようになっており、このテーブルを参照することで、複雑な計算処理を必要とせずに、落下開始位置を推定できるようになっている。
続くステップS702では、MPU611が、遊技領域PE内での遊技球の落下開始位置を、予め決定された提示態様で提示させるためのコマンド(光源発光コマンド)が生成される。
実施の形態では、遊技球の落下開始位置にある光源91が、遊技者に視認可能な態様で発光されるようになっており、例えば、図10の(a)において符号91gで示す光源が遊技球の落下開始位置にある場合には、当該光源91gを発光させるためのコマンド(光源発光コマンド)が生成されることになる。
なお、発光させる光源の数は、ひとつに限定されるものではなく、複数の光源を同時に発光させるようにしても良い。例えば、図10の(b)に示すように、光源91dが落下開始位置として推定された場合には、その前後の光源91c、91eもまた、光源91gと同時に発光させるようにしても良い。
実施の形態における遊技球の落下開始位置は、ダイヤル可変抵抗器の出力抵抗値に基づいて推定した位置であり、遊技中の実際の落下開始位置は、パチンコ機10(遊技球発射ソレノイド111)の個体差に応じて異なる位置となる。そのため、落下開始値として推定された位置にある光源91のみを発光させる態様にすると、実際に遊技球Pが落下を開始する位置と、発光している光源91の位置との間にずれが生じてしまう虞がある。
落下開始位置として推定された光源91dとその前後の光源91c、91eを発光させる構成とすると、遊技球の落下開始位置が、所定の幅を持って表されるので、遊技球が実際に落下を開始する位置が、発光している光源の位置から大きくずれることや、遊技者が、実際の落下開始位置と発光している光源の位置が整合していないと認識することがない。
遊技球が実際に落下を開始する位置と、発光している光源の位置と大きくずれてしまうと、遊技球を狙った位置から落下させようとして遊技球発射ハンドル41を操作している遊技者が、発光している光源を目安にすることができなくなる。
そうすると、遊技球の落下開始位置を知らせようとして発光させた光源91が、かえって遊技の邪魔になってしまう。
上記のように、落下開始位置にある光源91dと、この光源に隣接する光源91c、91eを発光させて、遊技球Pの落下開始位置を所定の幅を持って表現して、遊技球Pがこの所定の幅の範囲内で落下を開始するように構成することで(図10の(c)参照)、遊技者が、遊技球Pの実際の落下開始位置と発光している光源91の位置とが大きくズレていると感じて、光源の発光を遊技の邪魔と感じることを好適に防止できる。
ここで、光源91が、それぞれ異なる色で発光できるように構成されている場合には、例えば、推定された落下開始位置にある光源91dを赤色、その光源91dに隣接する光源91c、91eを青色というように、推定された落下開始位置の光源の発光色と、隣接する他の光源の発光色とが、異なる色で発光するようにしても良い。
この場合、範囲を持って表現された遊技球の落下開始位置の中で、遊技球の落下開始位置として最も確度の高い位置を、遊技者は視認することができるので、遊技者は、遊技球を狙った位置から落下させるために、この確度の高い位置を目安として、遊技球発射ハンドル41の操作量を調整できる。
この場合において、推定された落下開始位置の光源91dと、この光源91dに隣接する他の光源91c、91eの発光色を異なる発光色とする代わりに、光源の発光時間および発光間隔を異ならせるようにしても良い。
例えば、推定された落下開始位置の光源91dを連続的に発光させ、隣接する他の光源91c、91eを間欠的に発光させることによっても、発光色を変えた場合と同様の効果が奏されることになる。
落下開始位置表示処理(図19参照)の説明に戻って、ステップS702の処理が終了すると、前記した通常処理(図17)のステップS509の処理が実行される。
そのため、このステップS703で生成された光源発光コマンドは、通常処理(図17)において4msec経過毎に繰り返し実行される新たな外部出力処理S501において、中継端子板623を経由して音声ランプ制御装置143に出力されて、出力されたコマンドで指定された光源91が発光されることになる。
通常処理(図17)の説明に戻って、通常処理のステップS509では、RAM613の各種フラグ格納エリアに停電フラグが格納されているか否かを判定する。
停電フラグが格納されていない場合には、ステップS510に進み、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から4msecが経過したか否かを判定する。
通常処理の開始から4msec経過しているときはステップS501へ戻り、新たな通常処理を繰り返す。
通常処理の開始から4msecが経過していないときは、次の通常処理の実行タイミングである4msec経過までの残余時間内において、ステップS511、S512のカウンタ更新の処理が実行されることになる。
すなわち、ステップS511において、乱数初期値カウンタCINIのカウンタ値のインクリメントが実行されて、カウンタ値が更新される。ここで、インクリメント後のカウンタ値が、上限値を超える場合には、カウンタ値が初期値0にクリアされることになる。
そして、更新後のカウンタ値(乱数初期値カウンタCINIの更新値)は、RAM613の抽選カウンタ用バッファ613bの該当する領域に格納される。
さらに、ステップS512において、変動種別カウンタCSのカウンタ値のインクリメントが実行されて、カウンタ値が更新される。ここで、インクリメント後のカウンタ値が上限値を超える場合は、カウンタ値は初期値0にクリアされることになる。
そして、更新後のカウンタ値(変動種別カウンタCSの更新値)は、RAM613の抽選カウンタ用バッファ613bの該当する領域に格納される。
ステップS511、S512のカウンタ値の更新が行われると、ステップS509の処理にリターンすることになる。そして、これらステップS511、S512の処理は、通常処理における新たな繰り返し処理(ステップS501〜S508)の実行タイミングまでの間、繰り返し実行されることになる。
なお、ステップS509の判定で停電フラグが格納されている場合には、電源遮断が発生したことになるので、ステップS513以降の電断時処理(停電時処理)が実行される。
ステップS513では、タイマ割込み処理の発生を禁止し、その後、ステップS514でRAM判定値を算出、バックアップエリアに保存する。RAM判定値とは、具体的にはRAM613の作業領域アドレスにおけるチェックサムの補数である。RAM判定値を保存することにより、RAM613のチェックサムは0となる。
チェックサムを0とした上で、ステップS515において、RAM613のアクセスを禁止する。この後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
ここで、NMI割込み処理(図13参照)において電源遮断の発生が特定されたとしても即座に電断時処理を実行するのではなく、RAM613に停電フラグを格納し、さらに停電フラグが格納されているか否かの判定を通常処理においてステップS501〜ステップS508の処理(停電フラグを格納する前までの処理)を実行した後に行うことにより、復電後に通常処理が実行される場合、常に最初の処理から実行されることとなる。
これにより、電源遮断発生時に実行していた処理の番地をスタック情報としてRAM613に記憶しなくても、電源遮断前の状態に復帰することが可能となる。
次に、払出制御基板622のMPU631により例えば2msec毎に実行されるタイマ割込み処理について、図20のフローチャートを用いて説明する。
先ずステップS801では、払出制御基板622が、主制御基板601のMPU611から入力したコマンドの判定を行うコマンド判定処理を実行する。
このコマンド判定処理では、図21に示すように、ステップS901にて、RAM633のコマンド入力フラグ格納エリアにコマンド入力フラグがセットされているか否かを判定する。
コマンド入力フラグがセットされていない場合は、新たなコマンドが主制御基板601のMPU611から出力されていないので、そのまま本処理を終了する。
一方、コマンド入力フラグがセットされていた場合は、ステップS902にてコマンド読出し処理を実行する。コマンド読出し処理では、入力したコマンドをRAM633のコマンドバッファから読出し、さらにコマンド入力フラグをクリアする。
その後、読み出されたコマンドの種類を、ステップS903、ステップS905、ステップS910およびステップS911の各処理にて判定し、各コマンドに対応した処理を実行する。
つまり、ステップS903では、停電コマンドであるか否かを判定し、当該コマンドである場合には、ステップ9804にてRAM633の停電フラグ格納バッファに停電フラグをセットして、本処理を終了する。この停電フラグがセットされていることにより、上述した停電時処理が実行される。
ステップS905では、払出初期化コマンドであるか否かを判定し、当該コマンドである場合には、電源投入時に主制御基板601のMPU611からRAM633の初期化が指示されていることになるので、ステップS906〜ステップS909の処理を実行した後に本処理を終了する。
ステップS906では、RAM633に設けられた払出許可フラグ格納エリアに払出許可フラグがセットされているか否かを判定し、当該フラグがセットされていない場合は、ステップS907にてRAM633の作業領域を0にクリアし、さらにステップS908にてRAM633の初期値を設定する。その後、ステップS909にて払出許可フラグをセットすることで、賞球の払出が許可される。
なお、ステップS906において払出許可フラグがセットされている場合は、ステップS907およびステップS908の処理を行うことなく本処理を終了する。かかる構成とすることにより、RAM消去スイッチ247が押されていないにも関わらずノイズなどの原因で払出初期化コマンドの入力を認識したとしても、その際に残っている賞球が遊技者に払い出されることなく消去されることを防止できる。
ステップS910では、復電コマンドであるか否かを判定し、当該コマンドである場合には、払出制御基板622が停電による電源遮断の前の状態に復帰するので、ステップS909にて払出許可フラグをセットした後に本処理を終了する。かかる構成とすることにより、電源遮断前に賞球が残っていた場合に当該賞球を即座に払い出すことができる。
ステップS911では、賞球コマンドである否かを判定し、当該コマンドである場合には、ステップS912にて賞球コマンドに対応した賞球個数を総賞球個数に加算した後に、ステップS909にて払出許可フラグをセットし本処理を終了する。
タイマ割込み処理(図19)の説明に戻り、コマンド判定処理を実行した後は、ステップS802にて払出許可フラグがセットされているか否かを判定する。
払出許可フラグがセットされていない場合は、そのまま本処理を終了する。一方、払出許可フラグがセットされている場合は、ステップS803にて状態復帰スイッチ245をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。
また、ステップS804では、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態又はタンク球無し解除状態の設定を実行する。すなわち、球無検知センサ200の検知結果によりタンクの球無状態を判定し、球無状態であると判定した場合には球無状態の設定を実行し、球無状態でなくなった場合には球無状態の設定を解除する。
かかる場合に、タンク球無し状態の設定に際し、主制御基板601に対して異常信号を出力する。
ステップS804の後は、ステップS805にて、報知する状態の有無を判定し、報知する状態が有る場合には払出制御装置242に設けた7セグメントLEDにより報知する。
ステップS806〜S1108では、賞球払出の処理を実行する。
始めに、ステップS806において、賞球の払出不可状態であるか否かを判定する。賞球の払出不可状態である場合にはRAM633に賞球数の情報が記憶されているか否かに関係なく、賞球払出の処理を終了する。この場合、図示は省略するが、払出モータの駆動制御が行われている場合にはその駆動制御を停止させ遊技球の払出を停止させる。
賞球の払出不許可状態でない場合(ステップS806においてNo)、ステップS807にてRAM633に賞球数の情報が記憶されているか否かを判定する。賞球数の情報が記憶されている場合には、ステップS808に進み、賞球制御処理を開始する。
賞球制御処理では、払出装置224を駆動制御の開始又は払出速度の設定を実行する。賞球数の情報が記憶されていない場合には、賞球の払出処理を終了する。この場合、図示は省略するが、払出モータの駆動制御が行われている場合にはその駆動制御を停止させ遊技球の払出を停止させる。
賞球の払出処理を終了した後は、ステップS809〜S811の貸球払出の処理に移行する。
貸球払出の処理において、貸球の払出不可状態でなく且つ貸球払出要求を入力していれば(ステップS809がNO、S810がYES)、ステップS811に進み、貸球制御処理を開始する。
貸球制御処理では、払出装置224を駆動制御し、貸球払出要求に対応した数の遊技球を払い出す。また、貸球の払出不可状態又は貸球払出要求を入力していなければ(ステップS809がYESまたはS810がNO)、ステップS812に進む。
ステップS812では、状態復帰スイッチ245をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータを駆動させて、球抜き処理を実行する。
ステップS813では、球詰まり状態であることを条件にタンク221に設けられたバイブレータの制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、本タイマ割込み処理を終了する。
ここで、実施の形態にかかるパチンコ機10において、遊技中の状態に応じて発光表示される光源91(91a〜91r)の発光態様を説明する。
図22は、光源91の発光態様を説明する図である。
遊技者が遊技を開始した直後では、遊技球は何れの入賞口にも入賞していないので、通常遊技状態で遊技が進行する。
通常遊技状態では、当該遊技領域PEの下側にある入球口(第1入球口64a、64b:図5参照)への入球を狙って、遊技領域PEの左側から遊技球を落下させるのが一般的である。
そのため、遊技が開始された直後における通常処理(図17)の報知処理(S505)では、戻り球防止部材106の最も近くにある光源91a(図22の(a)参照)の位置が、遊技を有利に進めるのに適した遊技球の落下開始位置(推奨位置)として決定され、この光源91aを発光させるためのコマンド(発光報知コマンド)が生成される。
生成された発光報知コマンドは、この報知処理(S505)の後に新たに実行される外部出力処理(S501)において、中継端子板623を経由して音声ランプ制御装置143に出力されるので、発光報知コマンドで指定された光源91aが、遊技を有利に進めるのに適した遊技球の落下開始位置(推奨位置)としての態様で発光されることになる。例えば、図22の(a)の場合には、光源91aが間欠的に発光されて、この光源91aの位置が、推奨位置であることが遊技者に報知されることになる。
なお、通常遊技状態であるときに遊技を有利に進めるのに適した遊技球の落下開始位置(推奨位置)は、一般に広く知られているので、通常遊技状態の間は、遊技を有利に進めるのに適した遊技球の落下開始位置(推奨位置)を遊技者に報知しない構成として、遊技領域PEにおける何れの光源91(91a〜91r)も発光されないようにしても良い。
パチンコ機10での処理の説明に戻って、遊技が開始されると、遊技球発射ハンドル41は、遊技者により操作されているので、報知処理(S505)の後に実行される発射制御処理(S507)では、遊技領域PEに向けた遊技球の発射制御が実行されることになる。
そうすると、発射制御処理(S507)に続く落下開始位置表示処理(S508)では、ダイヤル可変抵抗器の出力抵抗値に基づいて、遊技領域PE内に発射された遊技球の落下開始位置が推定され(図19、ステップS701)、推定された落下開始位置にある光源91を発光させるための光源発光コマンドが生成される(図19、ステップS702)。
そして、生成された光源発光コマンドは、この落下開始位置表示処理(S508)の後に新たに実行される外部出力処理(S501)において、中継端子板623を経由して音声ランプ制御装置143に出力される。これにより、光源発光コマンドで指定された遊技球の落下開始位置にある光源91が、前記したような落下開始位置としての態様で発光されることになる。
例えば、図22の(b)において、遊技球の落下開始位置が光源91dである場合には、この光源91dが発光されて、遊技者が、自身の遊技球発射ハンドル41の操作により発射された遊技球の落下開始位置(到達位置)を視覚により認識できることになる。
ここで、推奨位置にある光源91が既に発光されている場合には、落下位置としての発光態様は、推奨位置としての発光態様と異なる発光態様であることが好ましい。
例えば、落下開始位置としての発光態様が、落下開始位置にある光源を連続的に発光状態とする場合には、この光源と区別できるようにするために、推奨位置にある光源の発光態様を、間欠的な発光(点滅)とすることが好ましい。
このようにすることで、遊技領域PE内に現在発射されている遊技球の落下開始位置と、遊技を有利に進めるのに適した位置(推奨位置)との差異を、遊技者は、視覚的に明確に把握できるようになる。
これにより、遊技者は、遊技球の落下開始位置が推奨位置となるように、発射ハンドル41を操作することで、遊技球を推奨位置から落下させることができるので、闇雲に遊技球を遊技領域PE内に発射する場合よりも有利に遊技を進めることができるようになる。
また、遊技者が、当該パチンコ機10での遊技方法を熟知していない初心者であっても、推奨位置にある光源を発光させて、有利な遊技方法を伝えることができるので、初心者の当該パチンコ機10での遊技に対する参入障壁の低減が可能となる。
パチンコ機10での処理の説明に戻って、前記したように、通常遊技処理(図17)におけるステップS501〜ステップS508までの処理は、4msec毎に繰り返し実行される。そのため、上記した落下開始位置表示処理(S508)が繰り返し実行されるたびに、その時点の遊技球発射ハンドル41の操作量(ダイヤル可変抵抗器の出力抵抗値)に応じて決まる遊技球の落下開始位置にある光源91が発光させるコマンド(光源発光コマンド)が生成される。そして、生成された光源発光コマンドが、その次に実行される外部出力処理(S501)により音声ランプ制御装置143に出力されるので、光源発光コマンドで指定された光源91が、落下開始位置を示すときの発光態様(例えば、連続発光)で発光されることになる。
これにより、遊技者は、自身が狙った位置にある光源91が発光するように遊技球発射ハンドル41の操作量を調整することで、狙った位置から遊技球を落下させることがより簡単にできるようになる。
例えば、図22の(b)の場合には、落下開始位置(光源91d)は、遊技球Pの進行方向(図中矢印参照)における推奨位置(光源91a)よりも下流側に位置しており、遊技球Pを推奨位置から落下させるには、遊技球発射ハンドル41の操作量を少なくして、遊技球Pの落下開始位置を、戻り球防止部材106側(遊技球Pの進行方向における上流側)に変化させる必要があることを、遊技者が視覚的に把握することになる。
これにより、遊技者は、遊技球Pを推奨位置(光源91a)から落下させるために、遊技球発射ハンドル41の操作量を減少させる方向に、遊技球発射ハンドル41を操作することになる。
遊技が進行して、第1入球口64a、64bへの遊技球の入球が、検知センサ250により検知されると、その都度抽選が行われる。そして、抽選の結果、遊技が遊技者に有利な状態で進行する特別遊技状態に当選すると、当選した特別遊技状態によっては、特定の入賞口に入球しやすい遊技状態になることがある。
例えば、遊技領域PEの右側に位置する第2特定入賞口65b(図5参照)に入球しやすい特別遊技状態になると、遊技領域PEの右側から遊技球を落下させると、より多くの遊技球を第2特定入賞口65bに入球させることができるようになる。
実施の形態では、通常処理(図17)の遊技状態以降処理(S504)により遊技状態の変更が行われる。そのため、このステップS504処理に続く報知処理(S505)において、遊技状態が第2特定入賞口65bに入球しやすい態様の特別遊技状態であることが確認されると、遊技球を遊技領域PEの右側から落下させることを遊技者に促すために、遊技領域PEの最も右側に位置する光源91rを発光させるためのコマンド(発光報知コマンド)が生成される。
生成された発光報知コマンドは、この報知処理(S505)の後に新たに実行される外部出力処理(S501)において、中継端子板623を経由して音声ランプ制御装置143に出力されるので、発光報知コマンドで指定された光源91rが、遊技を有利に進めるのに適した遊技球の落下開始位置(推奨位置)としての態様で発光されることになる。
例えば、図22の(c)の場合には、通常遊技状態の場合の推奨位置(光源91a)から遊技領域PE内に遊技球Pを落下させているときに、パチンコ機10の遊技状態が特別遊技状態に移行したことに伴って、特別遊技状態での推奨位置にある光源91rが、新たに間欠的に発光させられる。
そうすると、遊技者が、発光表示された光源91rを狙って遊技球を発射すると有利に遊技を進めることができると認識できるので、遊技者は、発光された光源91rの位置(推奨位置)に遊技球が到達するように、遊技球発射ハンドル41を操作することになる。
発射された遊技球が発光された光源91rの位置(推奨位置)に達するように、遊技者が遊技球発射ハンドル41の操作を行うと、遊技球発射ハンドル41の操作量が変化している間は、前記した落下開始位置表示処理(S508)が実行されるたびに、遊技球の落下開始位置を示すために発光される光源91が切り替わることになる。
例えば、図22の(c)において光源91rが推奨位置として発光されたときの、遊技球の落下開始位置が光源91aの位置であった場合には、遊技者は、落下開始位置が光源91rの位置に向けて変化するように、遊技球発射ハンドル41の操作量を増やすことになる。これにより、遊技球発射ハンドル41の操作量に応じて、遊技球の落下開始位置として発光される光源の位置が、目標となる光源91r側(推奨位置側)に移動するので、遊技者は、落下開始位置が推奨位置に一致するまで遊技球発射ハンドル41を操作することになる。
なお、図22の(d)では、遊技球発射ハンドル41の操作量の増加により、遊技球の落下開始位置が、図22の(c)の光源91aの位置から、推奨位置にある光源91r側に移動して、光源91gの位置に達した状態を示している。
これにより、遊技者は、遊技球の落下開始位置が推奨位置に位置するように遊技球発射ハンドル41の操作量を調整することで、最終的に遊技球を推奨位置から落下させることができるようになるので、有利な状態で遊技を進行させることが可能となる。
ここで、実施の形態では、落下開始位置にある光源91と、推奨位置にある光源91の発光時間を変えることで、落下開始位置にある光源91と、推奨位置にある光源91とを、それぞれ区別可能な発光態様で発光させた場合を例示した。
落下開始位置にある光源91と、推奨位置にある光源91の発光色を変えることで、落下開始位置にある光源91と、推奨位置にある光源91とを、それぞれ区別できるようにしてもよい。
例えば、推奨位置にある光源を「赤」、落下開始位置にある光源を「白」で発光させることで、遊技者は、推奨位置と落下開始位置を視覚的に把握することができるので、遊技球発射ハンドル41を操作して、落下開始位置を推奨位置に向けて速やかに変化させることができる。これにより、短時間で、遊技をより有利に進めることができる位置から遊技球を落下させることができるようになる。
なお、推奨位置にある光源と、落下開始位置にある光源とが、同じ色で発光する場合には、推奨位置にある光源と、落下開始位置にある光源の発光時間を変更することで、ふたつの位置の違いを、遊技者が速やかに把握できるようになる。
例えば、推奨位置にある光源を間欠的に発光させ、落下開始位置にある光源を連続的に発光させることで、ふたつの位置の違いを遊技者が速やかに把握できるようになる。
さらに、遊技球発射ハンドル41の操作の結果、落下開始位置と推奨位置とが一致した場合に、落下開始位置や推奨位置を示すときの発光態様とは異なる発光態様になるようにしても良い。
例えば、推奨位置にある光源を「赤」、落下開始位置にある光源を「白」、推奨位置と落下開始値とが一致している場合に推奨位置にある光源を「青」でそれぞれ発光させることで、落下開始位置と推奨位置とが一致しているか否かを、遊技者が視覚的に瞬時に把握することが可能となる。
この際、落下開始位置と推奨位置とが一致したことを、音声などにより報知するようにしても良い。かかる場合、パチンコ機10が有するスピーカ部29から、ビープ音などを出力することで、遊技者は、視覚と聴覚の両方から、落下開始位置と推奨位置とが一致したことを把握できるようになる。
また、遊技球発射ハンドル41が、当該遊技球発射ハンドル41を振動させる機構を備えている場合には、落下開始位置と推奨位置とが一致した際に、遊技球発射ハンドル41が振動することで、視覚と聴覚に加えて、触覚によっても、落下開始位置と推奨位置とが一致したことを把握できるようになる。
さらに、他の態様として、例えば、推奨位置と落下開始位置にある光源を間欠的に発光させると共に、推奨位置にある光源の発光時間を、落下開始位置にある光源の発光時間よりも長くして、ふたつの位置を区別可能としている場合において、推奨位置と落下開始位置とが一致したときに、推奨位置にある光源を連続的に発光させるようにすることによっても、落下開始位置と推奨位置とが一致しているか否かを、遊技者が視覚的に瞬時に把握することが可能となる。
なお、パチンコ機10の遊技状態が、第2特定入賞口65bに入球しやすい態様の特別遊技状態でなくなった場合には、推奨位置として発光される光源91が、他の光源に切り替わるので、遊技者が、特別遊技状態が終了したことを視覚的に把握できるようになる。
以上の通り、実施の形態では、主制御装置162(発光制御手段)が、ガイド通路103(誘導路)から遊技領域PE内に発射された遊技球の落下開始位置(遊技球の到達位置)を推定し、推定された落下開始位置にある光源91(発光素子)を発光させる構成とした。
これにより、遊技領域PEの上部側が、演出効果を狙って発光手段が発光する光に包まれても、発射された遊技球の落下開始位置として推定された位置を遊技者が視認することができるので、遊技球を狙った位置から落下させようとして遊技球発射ハンドル41を操作している遊技者の遊技性が損なわれることがない。
遊技球発射ハンドル41には、当該遊技球発射ハンドル41の操作量を判定するためのダイヤル可変抵抗器が設けられており、主制御装置162が、ダイヤル可変抵抗器の抵抗値の変化に基づいて遊技球の落下開始位置(遊技球の到達位置)を推定し、推定した落下開始位置にある光源91を発光させる構成とした。
遊技球は、遊技球発射ハンドル41の操作量(ダイヤル可変抵抗器の抵抗値)に応じて決まる強度で発射されるので、遊技領域PE内に発射された遊技球の落下開始位置を、遊技球発射ハンドル41の操作量から推定できる。
これにより、落下開始位置にある光源91を正確に発光させることができるので、遊技者は、発光された光源91の位置を手がかりとして遊技球発射ハンドル41の操作量を調整することで、遊技球を狙った位置から落下させることができるようになる。
特に、主制御装置162は、遊技球発射ハンドル41の操作量(ダイヤル可変抵抗器の抵抗値)と遊技球の落下開始位置との対応関係を記憶したテーブルをRAM613内に備えており、主制御装置162は、遊技球発射ハンドル41の操作量(ダイヤル可変抵抗器の抵抗値)に基づいてテーブルを参照して、遊技球の落下開始位置を推定する構成とした。
計算により遊技球の落下開始位置を算出する場合には、計算に時間がかかると、実際の遊技球の落下開始位置と発光された光源91の位置とにズレが発生する虞がある。上記のように構成すると、複雑な計算を行うことなく、短時間で遊技球の落下開始位置を推定できるので、実際の遊技球の落下開始位置と発光された光源の位置とが大きく外れることを好適に防止できる。
主制御装置162は、遊技の状態に基づいて、遊技を有利に進めるのに適した遊技球の落下開始位置(推奨位置)を特定し、特定した推奨位置にある光源91を、遊技球の落下開始位置にある光源91とは異なる発光態様で発光させる構成とした。
遊技領域PEの特定の位置から遊技球を落下させると、特定の入賞口に遊技球をより多く入賞させることができる遊技状態になる場合がある。かかる場合に、特定の入賞口に向けて遊技球を落下させるのに最適な位置(推奨位置)にある光源91を発光させると、遊技者は、その推奨位置から遊技球が落下を開始するようにハンドルの操作量を調整することで、遊技を有利に進めることができるようになる。
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態を説明する。
前記した実施の形態では、遊技領域PE内に発射された遊技球の落下開始位置(到達位置)を、遊技球発射ハンドル41の操作量(ダイヤル可変抵抗器の抵抗値)に基づいて特定する場合を例示した。
第2の実施形態では、ガイド通路103(図5参照)に設けた通過センサ95の出力に基づいて、遊技球の落下開始位置を特定している。
図5に示すように、正面視において遊技盤81の左下側では、遊技球発射機構110(図4参照)から発射された遊技球の通過を検出するためのセンサ(通過センサ95)が、ガイド通路103内に設けられている。
通過センサ95(95a〜95c)は、ガイド通路103の長手方向に沿って等間隔で3つ設けられており、遊技球発射機構110から発射された遊技球を検出すると、遊技球の検出信号が、後記する音声ランプ制御装置143に出力されるようになっている(図11参照)。
第2の実施形態にかかるパチンコ機10では、主制御装置162が、通過センサ95(95a〜95c)の出力信号に基づいて、遊技球の通過センサ95(95a〜95c)間の通過時間を算出し、算出した通過時間に基づいて、遊技球発射機構110から発射された遊技球の実際の移動速度(速度)を求めるようになっている。
図23は、第2の実施の形態における落下開始位置表示処理のフローチャートである。
前記したように、遊技盤81左下側におけるガイド通路103内には、遊技球発射ソレノイド111(図4参照)から発射された遊技球の通過を検知する通過センサ95が、ガイド通路103の長手方向に沿って等間隔で3つ設けられており(図5参照)、通過センサ95(95a〜95c)の各々は、遊技球発射機構110から発射された遊技球を検出すると、検出信号を主制御装置162(図11:主制御基板601)に出力するようになっている。
そのため、図23に示す落下開始位置表示処理では、ステップ1001において主制御装置162のMPU611は、通過センサ95から入力される検出信号に基づいて、遊技球発射ソレノイド111から発射された遊技球が、通過センサ95を通過するときの速度(遊技球の速度)を算出する。
具体的には、MPU611が、通過センサ95aと通過センサ95bの間の区間A(図5参照)を遊技球が通過するのに要した時間(通過時間)から、区間Aにおける遊技球の速度Aを求めると共に、通過センサ95bと通過センサ95cの間の区間B(図5参照)を遊技球が通過するのに要した時間(通過時間)から、区間Bにおける遊技球の速度Bとをそれぞれ算出する。
そして、算出された速度Aと速度Bの平均値を、遊技球が通過センサ95を通過するときの速度とする。
なお、遊技球の速度は、ガイド通路103内を上方に移動するに連れて低下するので、速度Bのほうの重み付けを大きくして、遊技球が通過センサ95を通過するときの速度を求めるようにしても良い。この場合、遊技球が通過センサ95を通過するときの速度が、遊技球の速度の低下を考慮して求められるので、速度Aと速度Bの平均値を、遊技球が通過センサ95を通過するときの速度とする場合よりも、算出される遊技球の速度を、より正確な値に近づけることができる。
続くステップ1002では、MPU611が、遊技球発射機構110から発射された遊技球の遊技領域PEにおける落下開始位置を、ステップ1001で算出された遊技球の速度から推定する。
実施の形態では、遊技球の速度と遊技球の落下開始位置との対応関係を記憶したテーブルが、ROM612に予め記憶されており、MPU611は、ステップ1001で算出された遊技球の速度に基づいてマップを参照することで、遊技領域PEにおける遊技球の落下開始位置を推定するようになっている。
続くステップS1003では、MPU611が、遊技領域PE内での遊技球の落下開始位置にある光源91を、予め決定された発光態様で提示させるためのコマンド(光源発光コマンド)が生成される。
実施の形態では、遊技球の落下開始位置にある光源91が、遊技者に視認可能な発光態様で発光されるようになっており、例えば、図10の(a)において符号91gで示す光源が遊技球の落下開始位置にある場合には、当該光源91gを発光させるためのコマンド(光源発光コマンド)が生成されることになる。
なお、光源91の発光態様は、前記した実施の形態で説明をしたので、ここではその詳細な説明を省略する。
このように、ガイド通路103内に設けた通過センサ95により、遊技球発射ソレノイド111から発射された遊技球の速度を求め、求めた速度から遊技球の落下開始位置を推定し、推定した落下開始位置にある光源91を発光させる構成とした。
このようにすることによっても、遊技領域PEの上側が、演出効果を狙って発光手段が発光する光に包まれても、発射された遊技球の落下開始位置を遊技者が視認できるので、遊技球を狙った位置から落下させようとして遊技球発射ハンドル41を操作している遊技者の遊技性が損なわれることがない。
さらに、ガイド通路103内を移動する遊技球の速度を求めて、遊技球の落下開始位置を推定する構成となっているので、遊技球発射ソレノイド111の駆動により遊技球を発射する機構を採用していないパチンコ機、例えば、レバーによりスプリングを圧縮し、レバーを開放したときのスプリングの弾発力で遊技球を発射する構成のパチンコ機にも適用することが可能である。
すなわち、どのような遊技球の発射機構を備えるパチンコ機であっても、上記のようにガイド通路103に設けた通過センサ95を用いることにより、遊技領域PE内に発射された遊技球の落下開始位置を推定することができることになる。
以下、前記した第1および第2の実施形態に適用可能な変形例を説明する。
前記した実施の形態では、特定された落下開始位置(到達位置)にある光源91のみを発光させる構成としたが、ガイド通路103側の光源91aから特定された落下開始位置にある光源91までの総ての光源を発光させるようにしても良い。
例えば、図24に示すように、落下開始位置(到達位置)にある光源が光源91gである場合、光源91a〜光源91gまでの総ての光源を発光させるようにすることで、遊技領域PE内に発射された遊技球が落下開始位置に達するまでの軌跡に沿って光源91が発光されるので、発射された遊技球の到達位置を、遊技者がより確実に視認できるようになる。
この場合に、光源91aから光源91gまでを同時に発光させるのではなく、光源91aから順番に発光させて、遊技球の軌跡に沿って発光される光源91の数が増えるような発光態様としても良い。
例えば、図25の(a)から(c)に示すように、遊技球Pの移動に追従して、光源91aから91gが順番に発光されるようにすると、遊技球の軌跡に沿って光が延びてゆくような演出効果が発揮されるので、遊技者を遊技により引きつけることのできる演出効果が期待できる。
なお、この場合において、光源91aから光源91gまでを総てを発光させるのではなく、光源91aから光源91fのうちの任意の光源を発光させる構成としても良い。
さらに、推奨位置にある光源と、落下開始位置にある光源とを、異なる発光態様で発光させる場合には、遊技球発射ハンドル41の操作により、落下開始位置と推奨位置とが一致した場合に、落下開始位置にある光源の発光態様を、推奨位置を示す光源の発光態様と、落下開始位置を示す光源の発光態様のうちの一方の発光態様に統一する、または新たな発光態様で発光させるようにしても良い。
例えば、図26の(a)に示すように、推奨位置にある光源91gを赤色、落下開始位置にある光源91bを青色で、それぞれ発光させる態様とし、遊技球発射ハンドル41の操作により、落下開始位置を推奨位置側に移動して(図26の(b)参照)、最終的に落下開始位置と推奨位置とが一致したときに、落下開始位置にある光源91gを黄色で発光させる(図26の(c)参照)ようにしても良い。
このように構成すると、遊技球を推奨位置から落下させようとして発射ハンドルを操作している遊技者が、落下開始位置と推奨位置とが同じになったことを視覚的に認識できるので、遊技者にとっての遊技のやりやすさが向上することになる。
さらに、遊技球の移動速度を通過センサ95により求める場合には、通過センサ95(95a〜95c)間の通過時間に基づいて、遊技領域PE内に発射された遊技球の移動速度の径時変化を予測し、落下開始位置までの発光素子を、予測された前記移動速度の経時変化に基づいて、遊技球の移動に同期させて順番に発光させるようにしても良い。
かかる場合、図27の(a)〜(c)に示すように、落下開始位置にある光源91gを青色で発光させると共に、遊技球Pが通過した範囲内の光源91a、91bを青色で発光させる構成として、遊技球Pの移動に伴って、遊技球Pが通過した範囲内にある光源91を順番に発光させるようにしても良い。
このように構成した場合には、遊技球Pが移動した軌跡が、光源91が発光する光の筋で示されるので、遊技者にとっての視覚的な演出効果が期待される。
また、図28の(a)〜(c)に示すように、落下開始位置にある光源91gを青色で発光させると共に、遊技球Pが通過した直後の光源91bを赤色で発光させる構成として、遊技球Pの移動に伴って、発光される光源91が順番に切り替わるようにしても良い。
このように構成した場合には、発光される光源91が、遊技球Pの移動に追従して切り替わるので、遊技領域PEの上部側が周囲に配置されたランプ部(賞球ランプ部28など)が発光する光に包まれても、遊技領域PE内に発射された遊技球Pの移動を、遊技者が目で追うことができるようになる。これにより、遊技の途中で、遊技領域PE内に発射された遊技球Pを視認できなくなって、遊技に対する興趣が損なわれることを好適に防止できるようになる。
さらに、図29の(a)、(b)に示すように、遊技領域PEに放出された遊技球Pの移動方向における遊技球Pの前後にある発光素子91を発光させて、遊技球Pの移動に伴って、発光させる光源91を順番に発光させるようにしても良い。
このようにすることによっても、遊技者にとっての視覚的な演出効果が期待されると共に、遊技領域PE内に発射された遊技球Pを視認できなくなって、遊技に対する興趣が損なわれることを好適に防止できるようになる。
さらに、遊技球発射ハンドル41の操作量(ダイヤル可変抵抗器の抵抗値)に基づく落下開始位置(第1の落下開始位置)と、通過センサ95の出力信号に基づく落下開始位置(第2の落下開始位置)を求め、第1の落下開始位置と第2の落下開始位置とが一致しない場合には、第1の落下開始位置の光源91と第2の落下開始位置の光源91を含み、これらの間にある光源91の総てを発光させるようにしても良い(図30参照)。
光源91をひとつのみ発光させて落下開始位置を報知する態様とすると、実際の遊技球の落下開始位置と発光された光源91の位置とが一致しない場合に、遊技者がかかる発光態様に不信感を持って、遊技に対する興趣が削がれてしまう虞がある。
上記のように構成して、遊技球の落下開始位置をピンポイントではなく範囲で報知することで、かかる事態の発生を好適に防止できる。
さらに、ふたつの異なる方法により遊技球の落下開始位置を推定し、特定した両方の落下開始位置を考慮して、発光させる光源91を決定することで、実際の遊技球の落下開始位置をより正確に推定することができるようになる。
ここで、算出された遊技球の落下開始位置と、遊技球Pの実際の落下開始位置とが異なる場合に備えて、発光させる光源91の位置を調整するための調整スイッチ79(図11参照)をパチンコ機10に設けても良い。
この場合において調整スイッチ79は、例えば、音声ランプ制御装置143に接続されて設けられたダイヤル式のスイッチであり、この調整スイッチ79を操作することで、遊技球Pの移動方向における前後方向に、発光させる光源91の位置を変更できるように構成することが好ましい。
このように構成すると、例えば、図31の(a)に示すように、遊技領域PE内に発射された遊技球Pの実際の落下開始位置が、光源91bの位置であり、推定された落下開始位置が、光源91dである場合、調整スイッチ79を操作することで、推定された落下開始位置として発光させる光源の位置を、光源91b側に移動させることができるようになる(図31の(b)、(c)参照)。
これにより、落下開始位置として発光される光源91の位置と、遊技球の実際の落下開始位置とに不一致が生じたとしても、落下開始位置として発光される光源91の位置を遊技球の実際の落下開始位置に一致させることができるようになる。
落下開始位置として発光される光源91の位置と、遊技球の実際の落下開始位置とが一致しない状態が継続すると、遊技者が、落下開始位置としての光源91の発光を遊技の邪魔と感じて、遊技に対する興趣が損なわれる虞がある。
上記のように構成して、落下開始位置として発光される光源91の位置の調整により、遊技球の実際の落下開始位置に一致させることができるようにすることで、遊技者の遊技に対する興趣が損なわれることを防止できる。さらに、落下開始位置として発光される光源91の位置を遊技球の実際の落下開始位置に一致させて、遊技者の遊技をアシストできるようになるので、遊技者にとって遊技の行いやすいパチンコ機10を提供することが可能となる。
この場合において、落下開始位置として発光される光源91の位置の調整結果に基づいて、ROM612に記憶されている遊技球の落下開始位置との対応関係を記憶したテーブルを修正するようにしても良い。
例えば、遊技球発射ハンドル41のダイヤル可変抵抗器の出力抵抗値に基づいてテーブルを参照して、遊技球の落下開始位置を推定する場合には、テーブルに記憶されている出力抵抗値と、発光させる光源91の位置との対応関係を修正することで、新たに別の遊技者がパチンコ機10で遊技を行う際に、落下開始値として発光させる光源91と、遊技球の実際の落下開始位置とのズレが生ずることを好適に防止できる。
また、通過センサ95の出力から算出した遊技球の移動速度に基づいてテーブルを参照して、遊技球の落下開始位置を推定する場合には、テーブルに記憶されている移動速度と、発光させる光源91の位置との対応関係を修正することで、新たに別の遊技者がパチンコ機10で遊技を行う際に、落下開始値として発光させる光源91と、遊技球の実際の落下開始位置とのズレが生ずることを好適に防止できる。
この場合において、調整スイッチ79による発光させる光源91の調整が頻繁に行われるような場合には、その旨を、外部端子板213を通じてホールコンピュータに報知するように構成しても良い。調整スイッチ79による調整が頻繁に行われる場合には、遊技球発射ハンドル41のダイヤル可変抵抗器や、通過センサ95が疑われるので、その旨を通知しておくことで、故障などに対するホール側の事前準備が可能となる。
ここで、調整スイッチ79の設置場所は、遊技者による操作が可能とするために、パチンコ機10の正面の操作可能な位置とすることが好ましい。
なお、調整スイッチ79を遊技者に操作させずに、ホールの関係者のみに操作させる場合には、パチンコ機10の内部の任意の位置とすることが好ましい。
さらに、実施の形態では、正面視において略円形の光源91を遊技領域PEに設けた場合を例示したが、図32の(a)に示すように、正面視において略矩形形状の光源91Aを、ガイド通路103の延長上に設けて、これらを発光させるようにしても良い。
このようにすることによっても、上記の第1および第2の実施形態、そして変形例に挙げた場合と同様の効果が奏されることになる。
さらに、第2の実施の形態では、ガイド通路103内に設けた通過センサ95により、遊技球の落下開始位置を特定する場合を例示したが、例えば図24の(b)に示すように、ガイド通路103の延長上に複数の通過センサ951(951a、・・・)を設けた構成としても良い。
この場合、通過センサ951(951a、・・・)と光源911(911a、・・・)を同数ずつ、ガイド通路103の延長線上に沿って設けることで(図32の(b)参照)、遊技領域PE内に発射された遊技球の落下開始位置を、実際の遊技球の挙動から特定できるので、実際の遊技球の落下開始位置と、発光させる光源911eの位置とをより正確に一致させることが可能となる。
さらに、外レール102の外側に沿って新たな光源96(91a、・・・)を設けて、遊技領域PE内を移動する遊技球Pに対して、側面から光を照射するように構成しても良い。このように構成すると、新たな光源96から照射した光が遊技球Pの表面で反射するので、遊技球Pそのものが光っているように、遊技者に視認させることができるようになる(図32の(c)参照)。
遊技盤81の正面(前面)に設けた光源91を発光させて、遊技球Pの現在位置を報知しようとすると、遊技球Pと重なる位置にある光源91が発光する光は、遊技球Pにより遮られてしまう。そのため、遊技盤81の正面(前面)に設けた光源91では、遊技球Pの現在位置を正確に報知することが難しい。
上記のように構成して、遊技領域PE内を移動する遊技球Pに対して、側面から光を照射することで、遊技球Pそのものが光っているように遊技者に視認させることで、遊技球Pの現在位置を正確に報知することができるようになる。
前記した第1および第2の実施形態では、推奨位置にある光源91を発光させる場合を説明するために、正面視において右側に位置する第2特定入賞口65bへの入球が有利になる場合の特別遊技状態の場合を例示した。
しかし、推奨位置にある光源91を発光させるのは、説明に用いた特別遊技状態のみに限定されるものではなく、例えば遊技領域PEにおける下部に設けられた第1特定入賞口が解放される特別遊技状態のような他の特別遊技状態にも適用可能である。
第1特定入賞口が解放される特別遊技状態の場合には、発射された遊技球が速やかにと第1特定入賞口65aに到達できるような推奨位置、例えば図10における光源91bなどを発光させることになる。
何れにしても、特定の入球口や入賞口への入球が有利な遊技状態となったときに、特定の入球口や入賞口に最も効率的に遊技球を落下させることが可能な位置を推奨位置とすれば、推奨位置にある光源を発光させるときの遊技状態は、適宜設定可能である。
また、前記した第1および第2の実施形態では、遊技球発射ソレノイド111を駆動させる発射制御信号が、主制御基板601(主制御装置162)において生成される場合を例示したが、かかる発射制御信号は、パチンコ機10における他の部位、例えば電源・発射制御装置243(電源・発射制御基板621)で生成されるようにしても良い。
さらに、前記した実施の形態では、遊技球の落下開始位置の推定を、主制御装置162側で行う場合を例示したが、光源91の発光を実際に制御する音声ランプ制御装置143において、行うようにしても良い。
かかる場合、前記した通常処理(図17参照)における、ステップS508の処理(落下開始位置表示処理)が省略されて、この省略された処理が、この音声ランプ制御装置143側で実行されることになる。
そのため、遊技球の落下開始位置の推定を、通過センサ95の出力信号から特定した遊技球の移動速度に基づいて行う場合には、前記した通過センサ95の出力信号が、音声ランプ制御装置143に直接入力されるように構成されることになる。
また、遊技球の落下開始位置の推定を、遊技球発射ハンドル41のダイヤル可変抵抗器の出力抵抗値に基づいて行う場合には、電源・発射制御装置243から出力されるダイヤル可変抵抗器の出力抵抗値が、中継端子板623を介して、音声ランプ制御装置143に入力されるように構成されることになる。
以下、上述した実施の形態から抽出される発明の特長を、必要に応じて効果等とともに示す。
本発明は、
(1)遊技者が操作するハンドルと、
前記ハンドルの操作量に応じた強度で遊技球を発射する遊技球発射手段と、を備え、
前記遊技球発射手段から発射された遊技球が、遊技領域の周縁に沿って設けられた外レールと、前記外レールの内側を前記外レールに沿って前記遊技領域の上部側まで延びる内レールとの間に形成された誘導路を通って、前記遊技領域の上部に放出されるように構成された遊技機において、
前記遊技領域内における前記誘導路の延長上に、前記外レールに沿って複数の発光素子を設け、
発光制御手段が、前記誘導路から前記遊技領域内に放出された遊技球の落下開始位置を推定し、推定した落下開始位置にある発光素子を、所定の態様で発光させる構成の遊技機とした。
このように構成すると、遊技領域内に放出された遊技球が落下を開始する位置として推定された落下開始位置にある発光素子が所定の態様で発光されるので、遊技領域の上方が光に包まれても、発射された遊技球の落下開始位置として推定された位置を、遊技者が視認できる。
これにより、遊技球を狙った位置から落下させようとしてハンドルを操作している遊技者の遊技性が損なわれることがない。
ここで、所定の発光態様とは、発光素子の発光時間(連続発光、間欠発光)、発光色、そして発光時間と発光色の組合せに応じて決まる発光態様である。
発光素子を間欠発光させる場合には、発光時間および消灯時間(非発光時間)は、任意の時間に設定可能である。また、発光素子の発光色も、任意の一色に設定可能であり、複数の発光素子毎に発光色が異なるようにすることや、複数の発光素子の総てを同一色で発光するようにすることも可能である。
(2)前記発光制御手段は、前記ハンドルの操作量に基づいて、前記落下開始位置を特定することを特徴とする(1)に記載の遊技機。
遊技球は、ハンドルの操作量に応じて決まる強度で発射されるので、遊技領域内に放出された遊技球の落下開始位置を、ハンドルの操作量から特定できる。
よって、上記のように構成することで、落下開始位置にある発光素子を正確に発光させることができ、遊技者は、発光された発光素子の位置を手がかりとしてハンドルの操作量を調整することで、遊技球を狙った位置から落下させることができる。
これにより、遊技における遊技者の利便性が向上するので、遊技者の遊技に対する興趣が向上する。
(3)前記ハンドルの操作量と前記遊技球の落下開始位置との対応関係を記憶したテーブルを備えており、
前記発光制御手段は、前記ハンドルの操作量に基づいて前記テーブルを参照して、前記遊技球の落下開始位置を特定することを特徴とする請求項(2)に記載の遊技機。
遊技球は、ハンドルの操作量に応じて決まる強度で発射されるので、ハンドルの操作量と遊技球の落下開始位置との間には相関がある。そのため、ハンドルの操作量と遊技球の落下開始位置との対応関係を記憶したテーブルを予め用意しておくことで、ハンドルの操作量から遊技球の落下開始位置を速やかに特定して、落下開始位置にある発光素子を発光させることができる。
計算により遊技球の落下開始位置を算出する場合には計算に時間がかかると、実際の遊技球の落下開始位置と発光された発光素子の位置とにズレが発生する虞がある。上記のように構成すると、複雑な計算を行うことなく、短時間で遊技球の落下開始位置を特定できるので、遊技球が実際に落下を開始する位置と発光される発光素子の位置とが大きくずれることがない。
(4)前記発光制御手段は、前記落下開始位置までの発光素子を発光させることを特徴とする(1)から(3)の何れか一に記載の遊技機。
このように構成すると、遊技領域内に放出された遊技球が落下開始位置に達するまでの軌跡に沿って発光素子が発光されるので、発射された遊技球の到達位置を、遊技者がより確実に視認できるようになる。
ここで、誘導路の出口にある発光素子から、推定された落下開始位置にある発光素子91までの総ての発光素子を発光させると、誘導路から落下開始位置までひと筋の光の帯が形成されるので、遊技者を視覚的に楽しませることが可能となる。
(5)前記発光制御手段は、前記落下開始位置までの発光素子を、前記遊技領域内に放出された遊技球の移動方向に沿って順番に発光させることを特徴とする(1)から(4)の何れか一に記載の遊技機。
このように構成すると、落下開始位置の発光素子、または誘導路側から落下開始位置までの複数の発光素子が単純に発光される場合に比べて、発光素子の発光態様による演出効果を期待できる。これにより、遊技球を狙った位置から落下させようとして発射ハンドルを操作している遊技者が、かかる演出効果を視覚的に楽しむことも可能となる。
(6)前記発光制御手段は、遊技の状態に基づいて、遊技球の落下開始の推奨位置を特定し、特定した推奨位置にある発光素子を発光させることを特徴とする(1)から(5)の何れか一に記載の遊技機。
例えば特別遊技状態になったときに、遊技領域の特定の位置から遊技球を落下させると、特定の入賞口に遊技球をより多く入賞させることができるようになる場合がある。
かかる場合に、特定の入賞口に向けて遊技球を落下させるのに最適な位置(推奨位置)にある発光素子を発光させると、遊技者はその推奨位置から遊技球が落下を開始するようにハンドルの操作量を調整することができるようになる。
よって、遊技者は、落下開始位置が推奨位置となるようにハンドルを調整するだけで、特定の入賞口に遊技球を入賞させることができる可能性を高めることができる。また、推奨位置が示されることで、遊技者が試行錯誤のうえで、特定の入賞口に向けて遊技球を落下させる最適な位置となるように調整する場合に比べて、より短時間で、最適な位置から遊技球を落下させることができるようになるので、遊技者にとってより有利な状態で遊技を進行させることができ、遊技者の遊技に対する興趣がいっそう向上する。
(7)前記発光制御手段は、前記推奨位置にある発光素子を、前記落下開始位置にある発光素子とは異なる態様で発光させることを特徴とする(6)に記載の遊技機。
このように構成すると、遊技者が、落下開始位置と推奨位置との違いを速やかに認識できるようになる。
ここで、異なる態様とは、推奨位置にある発光素子と落下開始位置にある発光素子とを、視覚的に識別可能な態様で発光させることを意味する。例えば、推奨位置にある発光素子を間欠的に発光させ、落下開始位置にある発光素子を連続的に発光させて、発光時間の違いにより、遊技者に識別可能とする場合や、推奨位置にある発光素子を青色で発光させ、落下開始位置にある発光素子を赤色で発光させて、発光色の違いにより、遊技者に識別可能とする場合等が例示される。
(8)前記発光制御手段は、前記遊技球の落下開始位置と前記推奨位置とが一致した場合に、前記落下開始位置にある発光素子の発光態様を、それまでの前記落下開始位置にあった発光素子の発光態様および前記推奨位置にあった発光素子の発光態様のうちの一方の発光態様に統一する、または新たな発光態様で発光させることを特徴とする(7)に記載の遊技機。
このように構成すると、遊技球の落下開始位置と推奨位置とが一致した場合に、落下開始位置にある発光素子の発光態様が一方の発光態様に統一されるので、遊技球を推奨位置から落下させようとして発射ハンドルを操作している遊技者が、落下開始位置と推奨位置とが同じになったことを視覚的に認識できる。これにより、遊技者にとっての遊技のやりやすさが向上することになる。
なお、遊技球の落下開始位置と推奨位置とが一致した場合に、落下開始位置にある発光素子の発光態様を、新たな発光態様とすることによっても、同様の効果が奏されることになる。
(9)前記誘導路内に前記遊技球の通過を検出するセンサを少なくともふたつ設け、
前記発光制御手段が、(a)前記遊技球の前記センサ間の通過時間、(b)前記ハンドルの操作量の両方に基づいて、前記遊技球の落下開始位置を特定することを特徴とする(1)から(8)の何れか一に記載の遊技機。
このように構成すると、ふたつの異なる方法により特定された遊技球の落下開始位置に基づいて、落下開始位置を遊技者に報知するために発光される光源91が決定されるので、実際の遊技球の落下開始位置をより正確に特定することができるようになる。
(10)前記遊技球の前記センサ間の通過時間に基づいて特定した前記遊技球の落下開始位置と、前記ハンドルの操作量に基づいて特定した前記遊技球の落下開始位置とが一致しない場合には、
前記発光制御手段は、前記通過時間に基づいて特定した落下開始位置の発光素子と、前記ハンドルの操作量に基づいて特定した落下開始位置の発光素子の両方を発光させることを特徴とする(9)に記載の遊技機。
一方の発光素子のみを発光させて落下開始位置を報知すると、実際の遊技球の落下開始位置と発光された発光素子の位置とが一致しない場合に、遊技者がかかる発光態様に不信感を以て遊技に対する興趣が削がれてしまう虞があるが、上記のように構成することで、かかる事態の発生を好適に防止できる。
(11)前記通過時間に基づいて特定した落下開始位置の発光素子と、前記ハンドルの操作量に基づいて特定した落下開始位置の発光素子との間に、他の発光素子がある場合には、
前記発光制御手段は、前記通過時間に基づいて特定した落下開始位置の発光素子と、前記ハンドルの操作量に基づいて特定した落下開始位置の発光素子と、前記他の発光素子の総てを発光させることを特徴とする(10)に記載の遊技機。
このように構成すると、遊技球の落下開始位置がピンポイントではなく範囲で報知されるので、遊技領域の上部側が演出効果を狙った発光素子の発光により光に包まれても、少なくとも遊技球の落下開始位置を大まかに知ることができるので、遊技球を狙った位置から落下させようとしてハンドルを操作している遊技者の遊技性が大きく損なわれることがない。
(12)前記推定された落下開始位置を調整する調整スイッチをさらに備え、
前記推定された落下開始位置と、前記遊技領域内に放出された遊技球の実際の落下開始位置とが一致しない場合に、前記調整スイッチの操作により、前記推定された落下開始位置を前記遊技領域内に放出された遊技球の実際の落下開始位置に一致させるようにしたことを特徴とする(1)から(11)の何れか一に記載の遊技機。
落下開始位置として発光される発光素子の位置と、遊技球の実際の落下開始位置とが一致しない状態が継続すると、遊技者が、落下開始位置としての発光素子の発光を遊技の邪魔と感じて、遊技に対する興趣が損なわれる虞がある。
上記のように構成して、落下開始位置として発光される発光素子の位置を、遊技球の実際の落下開始位置に一致させることができるようにすることで、遊技者の遊技に対する興趣が損なわれることを防止できる。さらに、落下開始位置として発光される発光素子の位置を遊技球の実際の落下開始位置に一致させて、遊技者の遊技をアシストできるようになるので、遊技者にとって遊技の行いやすい遊技機を提供することが可能となる。
さらに、本発明は、
(13)遊技者が操作するハンドルと、
前記ハンドルの操作量に応じて決まる強度で遊技球を発射する遊技球発射手段と、を備え、
前記遊技球発射手段から発射された遊技球が、遊技領域の周縁に沿って設けられた外レールと、前記外レールの内側を前記遊技領域の上部側まで延びる内レールとの間に形成された誘導路を通って、前記遊技領域の上部に放出されるように構成された遊技機において、
前記遊技領域内における前記誘導路の延長上に複数の発光素子を設けると共に、
前記誘導路内に前記遊技球の通過を検出するセンサを少なくともふたつ設け、
発光制御手段が、前記遊技球の前記センサ間の通過時間に基づいて、前記遊技球の落下開始位置を推定し、推定した落下開始位置にある発光素子を所定の態様で発光させることを特徴とする遊技機。
このように構成すると、遊技領域内に放出された遊技球が落下を開始する位置として推定された落下開始位置にある発光素子が所定の態様で発光されるので、遊技領域の上方が光に包まれても、発射された遊技球の落下開始位置として推定された位置を、遊技者が視認できる。
これにより、遊技球を狙った位置から落下させようとしてハンドルを操作している遊技者の遊技性が損なわれることがない。
さらに、遊技球がセンサ間を通過するのに要した実際の通過時間から、遊技球の落下開始位置を正確に推定できるので、落下開始位置にある発光素子を正確に発光させることができる。これにより、遊技者は、発光した発光素子の位置を手がかりとしてハンドルの操作量を調整することで、遊技球を狙った位置から落下させることができるので、このことによっても、遊技者の遊技に対する興趣が向上する。
ここで、所定の発光態様とは、発光素子の発光時間(連続発光、間欠発光)、発光色、そして発光時間と発光色の組合せに応じて決まる発光態様である。
発光素子を間欠発光させる場合には、発光時間および消灯時間(非発光時間)は、任意の時間に設定可能である。また、発光素子の発光色も、任意の一色に設定可能であり、複数の発光素子毎に発光色が異なるようにすることや、複数の発光素子の総てを同一色で発光するようにすることも可能である。
(14)前記通過時間と前記遊技球の落下開始位置との対応関係を記憶したテーブルを備えており、
前記発光制御手段は、前記通過時間に基づいて前記テーブルを参照して、前記遊技球の落下開始位置を特定することを特徴とする(13)に記載の遊技機。
通過時間と遊技球の落下開始位置との対応関係を記憶したテーブルを予め用意しておくことで、通過時間から遊技球の落下開始位置を速やかに特定して、落下開始位置にある発光素子を発光させることができる。
計算により遊技球の落下開始位置を算出する場合には計算に時間がかかると、実際の遊技球の落下開始位置と発光された光源91の位置とにズレが発生する虞がある。上記のように構成すると、複雑な計算を行うことなく、短時間で遊技球の落下開始位置を特定できるので、遊技球が実際に落下を開始する位置と発光素子の発光位置とが大きくずれることがない。
これにより、遊技者が、発光した発光素子の位置を手がかりとしてハンドルの操作量を調整することで、遊技球を狙った位置から落下させることができる。これにより、遊技における遊技者の利便性が向上するので、遊技者の遊技に対する興趣が向上する。
(15)前記発光制御手段は、前記落下開始位置までの発光素子を発光させることを特徴とする(13)または(14)に記載の遊技機。
このように構成すると、遊技領域内に放出された遊技球が落下開始位置に達するまでの軌跡に沿って発光素子が発光されるので、発射された遊技球の到達位置を、遊技者がより確実に視認できるようになる。
ここで、誘導路の出口にある発光素子から、推定された落下開始位置にある発光素子91までの総ての発光素子を発光させると、誘導路から落下開始位置までひと筋の光の帯が形成されるので、遊技者を視覚的に楽しませることが可能となる。
(16)前記発光制御手段は、前記落下開始位置までの発光素子を、前記遊技領域内に放出された遊技球の移動方向に沿って順番に発光させることを特徴とする(13)から(15)の何れか一に記載の遊技機。
このように構成すると、落下開始位置の発光素子、または誘導路側から落下開始位置までの複数の発光素子が単純に発光される場合に比べて、発光素子の発光態様による演出効果を期待できる。これにより、遊技球を狙った位置から落下させようとして発射ハンドルを操作している遊技者が、かかる演出効果を視覚的に楽しむことも可能となる。
(17)前記発光制御手段は、遊技の状態に基づいて、遊技球の落下開始の推奨位置を特定し、特定した推奨位置にある発光素子を、さらに発光させることを特徴とする(13)から(16)の何れか一に記載の遊技機。
例えば特別遊技状態になったときに、遊技領域の特定の位置から遊技球を落下させると、特定の入賞口に遊技球をより多く入賞させることができるようになる場合がある。
かかる場合に、特定の入賞口に向けて遊技球を落下させるのに最適な位置(推奨位置)にある発光素子を発光させると、遊技者はその推奨位置から遊技球が落下を開始するようにハンドルの操作量を調整することができるようになる。
よって、遊技者は、落下開始位置が推奨位置となるようにハンドルを調整するだけで、特定の入賞口に遊技球を入賞させることができる可能性を高めることができる。また、推奨位置が示されることで、遊技者が試行錯誤のうえで、特定の入賞口に向けて遊技球を落下させる最適な位置となるように調整する場合に比べて、より短時間で、最適な位置から遊技球を落下させることができるようになるので、遊技者にとってより有利な状態で遊技を進行させることができ、遊技者の遊技に対する興趣がいっそう向上する。
(18)前記発光制御手段は、前記推奨位置にある発光素子を、前記落下開始位置にある発光素子とは異なる態様で発光させることを特徴とする(17)に記載の遊技機。
このように構成すると、遊技者が、落下開始位置と推奨位置との違いを速やかに認識できるようになる。
ここで、異なる態様とは、推奨位置にある発光素子と落下開始位置にある発光素子とを、視覚的に識別可能な態様で発光させることを意味する。例えば、推奨位置にある発光素子を間欠的に発光させ、落下開始位置にある発光素子を連続的に発光させて、発光時間の違いにより、遊技者に識別可能とする場合や、推奨位置にある発光素子を青色で発光させ、落下開始位置にある発光素子を赤色で発光させて、発光色の違いにより、遊技者に識別可能とする場合等が例示される。
(19)前記発光制御手段は、前記遊技球の落下開始位置と前記推奨位置とが一致した場合に、前記落下開始位置にある発光素子の発光態様を、それまでの前記落下開始位置にあった発光素子の発光態様および前記推奨位置にあった発光素子の発光態様のうちの一方の発光態様に統一する、または新たな発光態様で発光させることを特徴とする(18)に記載の遊技機。
遊技球の落下開始位置と推奨位置とが一致した場合に、落下開始位置にある発光素子の発光態様が一方の発光態様に統一されるので、遊技球を推奨位置から落下させようとして発射ハンドルを操作している遊技者が、落下開始位置と推奨位置とが同じになったことを視覚的に認識できる。これにより、遊技者にとっての遊技のやりやすさが向上することになる。
なお、遊技球の落下開始位置と推奨位置とが一致した場合に、落下開始位置にある発光素子の発光態様を、新たな発光態様とすることによっても、同様の効果が奏されることになる。
(20)前記誘導路内では、前記センサが、前記誘導路の長手方向に沿って3つ以上設けられており、
前記発光制御手段は、前記長手方向で隣接するセンサ間毎に前記遊技球の通過時間を求め、求めた複数の通過時間に基づいて、前記落下開始位置を特定することを特徴とする(13)から(19)の何れか一に記載の遊技機。
遊技球発射手段から発射された遊技球は、遊技球発射手段から離れるにつれて移動速度が低下する。
上記のように構成して、誘導路の長手方向に沿ってセンサを3つ以上設けて、長手方向で隣接するセンサ間毎に遊技球の通過時間を求めると、誘導路内を移動する遊技球の挙動をより正確に把握することができるので、遊技球が実際に落下を開始する位置と発光素子の発光位置とが大きくずれることがない。
ここで、遊技球発射手段が、出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球を誘導路内に打ち出す構成である場合には、出力軸が遊技球に当たる位置により、遊技球の発射速度が微妙に異なることがある。上記のように構成すると、発射速度が微妙に異なる場合であっても、実際の通過時間(移動速度)に基づいて、誘導路内を移動する遊技球の挙動をより正確に把握することができるので、遊技球が実際に落下を開始する位置と発光素子の発光位置とが大きくずれることがない。
これにより、発光した発光素子の位置を手がかりとしてハンドルの操作量を調整しながら遊技を行う遊技者の遊技における利便性が向上するので、遊技者の遊技に対する興趣が向上する。
(21)前記発光制御手段は、前記複数の通過時間に基づいて、前記誘導路から前記遊技領域内に放出された遊技球の移動速度の経時変化を予測し、
前記落下開始位置までの発光素子を、予測された前記移動速度の径時変化に基づいて、前記遊技球の移動に同期させて順番に発光させることを特徴とする(20)に記載の遊技機。
このように構成すると、遊技領域内に放出された遊技球の移動に同期して発光素子が発光されるので、遊技者は、遊技領域に放出された遊技球の実際の軌跡を視認することができる。さらに、発光素子の発光態様による演出効果を規定できるので、遊技球を狙った位置から落下させようとして発射ハンドルを操作している遊技者が、かかる演出効果を視覚的に楽しむことも可能となる。
(22)前記発光制御手段は、前記複数の通過時間に基づいて、前記誘導路から前記遊技領域内に放出された遊技球の移動速度の経時変化を予測し、
予測された前記移動速度の径時変化に基づいて、前記遊技領域に放出された遊技球の位置にある発光素子と、当該発光素子の前記遊技球の移動方向とは反対側に隣接する発光素子を同時に発光させると共に、発光させる発光素子を、前記遊技球の移動に追従させて順番に切り換えることを特徴とする(20)に記載の遊技機。
このように構成すると、遊技領域内に放出された遊技球が光の尾を伴いながら落下開始位置まで移動するように、遊技者に視認させることができる。これにより、発光素子の発光態様による演出効果を期待できるので、遊技球を狙った位置から落下させようとして発射ハンドルを操作している遊技者が、かかる演出効果を視覚的に楽しむことも可能となる。
(23)前記推定された落下開始位置を調整する調整スイッチをさらに備え、
前記推定された落下開始位置と、前記遊技領域内に放出された遊技球の実際の落下開始位置とが一致しない場合に、前記調整スイッチの操作により、前記推定された落下開始位置を前記遊技領域内に放出された遊技球の実際の落下開始位置に一致させるようにしたことを特徴とする(13)から(22)の何れか一に記載の遊技機。
落下開始位置として発光される発光素子の位置と、遊技球の実際の落下開始位置とが一致しない状態が継続すると、遊技者が、落下開始位置としての発光素子の発光を遊技の邪魔と感じて、遊技に対する興趣が損なわれる虞がある。
上記のように構成して、落下開始位置として発光される発光素子の位置を、遊技球の実際の落下開始位置に一致させることができるようにすることで、遊技者の遊技に対する興趣が損なわれることを防止できる。さらに、落下開始位置として発光される発光素子の位置を遊技球の実際の落下開始位置に一致させて、遊技者の遊技をアシストできるようになるので、遊技者にとって遊技の行いやすい遊技機を提供することが可能となる。
上記の実施の形態及びその変形例では、遊技機がパチンコ機である場合を例に挙げて説明をしたが、上記実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
10 パチンコ機
11 外枠
12 遊技機主部
13 内枠
14 前扉枠
15 裏パックユニット
20 枠体
21 窓部
22 ガラスユニット
23 ガラスパネル
24 ガラスパネル
25 ガラスホルダ
26 環状電飾部
27 エラー表示ランプ部
28 賞球ランプ部
29 スピーカ部
31 上側膨出部
32 下側膨出部
33 上皿
34 下皿
35 小窓
36 図柄表示ボックス
37 第1図柄表示装置
37a LED
37b 7セグメント表示器
38 第2図柄表示装置
39 第3図柄表示装置
41 遊技球発射ハンドル
50 通路形成ユニット
51 前扉側上皿通路
52 前扉側下皿通路
53 受口部
54 仕切壁
55 ファール球通路
60 ベース板
61 突起軸
62 鉤金具
63 一般入賞口
64a 第1入球口
64b 第1入球口
65a 第1特定入賞口
65b 第2特定入賞口
66a アウト口
66b アウト口
67 第2入球口
69 返しゴム
70 樹脂ベース
71 支持金具
73 挿入孔
74 窓孔
75 施錠装置
76 部材
77 内枠用鉤部材
78 シリンダ錠
80 可変表示装置ユニット
81 遊技盤
82 役物装置
83 センタフレーム
84 トンネル
86 立体装飾体
90 光源
91(91a〜91r)、91’ 光源
95(95a〜95c) 通過センサ
100 ガイドレール
101 内レール
102 外レール
103 ガイド通路
106 戻り球防止部材
110 遊技球発射機構
111 遊技球発射ソレノイド
112 発射レール
113 球送装置
114 ベースプレート
121 通路形成部材
124 開閉部材
132 金具
135 係止金具
141 フレームカバー
142 音声ランプ制御装置ユニット
143 音声ランプ制御装置
144 取付台
145 基板ボックス
150 集合板
151 回収通路
160 主制御装置ユニット
161 取付台
162 主制御装置
163 基板ボックス
164 封印部
200 球無検知センサ
201 裏パック
202 払出機構部
204 制御装置集合ユニット
211 ベース部
212 保護カバー部
213 外部端子板
214 掛止ピン
215 締結具
221 タンク
222 タンクレール
223 ケースレール
224 払出装置
241 取付台
242 払出制御装置
243 発射制御装置
244 基板ボックス
245 状態復帰スイッチ
246 基板ボックス
247 RAM消去スイッチ
250 検知センサ
331 発射スイッチ
332 タッチセンサ
333 スイッチ
601 主制御基板
602 主制御回路
603 停電監視回路
611 MPU
612 ROM
613 RAM
613a 各種カウンタエリア
613b 抽選カウンタ用バッファ
613c 保留球格納エリア
621 電源・発射制御基板
622 払出制御基板
623 中継端子板
624 音声ランプ制御基板
625 表示制御装置
629 裏パック基板
631 MPU
632 ROM
633 RAM
641 MPU
642 ROM
643 RAM
C1 大当たり乱数カウンタ
C2 大当たり種別カウンタ
C3 リーチ乱数カウンタ
CS 変動種別カウンタ
CINI 乱数初期値カウンタ
K1 貼着スペース
OS ファール球送出口
PE 遊技領域

Claims (9)

  1. 遊技者が操作するハンドルと、
    前記ハンドルの操作量に応じて決まる強度で遊技球を発射する遊技球発射手段と、を備え、
    前記遊技球発射手段から発射された遊技球が、遊技領域の周縁に沿って設けられた誘導路を通って、前記遊技領域の上部に放出されるように構成された遊技機において、
    前記遊技領域内における前記誘導路の延長上に複数の発光素子を設けると共に、
    前記誘導路内に前記遊技球の通過を検出するセンサを前記誘導路の長手方向に沿って3つ以上設け
    発光制御手段は、前記長手方向で隣接するセンサ間毎に前記遊技球の通過時間を求め、求めた複数の通過時間に基づいて、前記遊技球の落下開始位置を推定し、推定した落下開始位置にある前記発光素子を所定の態様で発光させると共に、
    前記複数の通過時間に基づいて、前記誘導路から前記遊技領域内に放出された遊技球の移動速度の経時変化を予測し、
    前記落下開始位置までの前記発光素子を、予測された前記移動速度の経時変化に基づいて、前記遊技球の移動に同期させて順番に発光させることを特徴とする遊技機。
  2. 前記通過時間と前記遊技球の落下開始位置との対応関係を記憶したテーブルを備えており、
    前記発光制御手段は、前記通過時間に基づいて前記テーブルを参照して、前記遊技球の落下開始位置を特定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記発光制御手段は、前記落下開始位置までの前記発光素子を発光させることを特徴とする請求項1また請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記発光制御手段は、前記落下開始位置までの前記発光素子を、前記遊技領域内に放出された遊技球の移動方向に沿って順番に発光させることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記発光制御手段は、遊技の状態に基づいて、遊技球の落下開始の推奨位置を特定し、特定した推奨位置にある前記発光素子を、さらに発光させることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の遊技機。
  6. 前記発光制御手段は、前記推奨位置にある前記発光素子を、前記落下開始位置にある前記発光素子とは異なる態様で発光させることを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
  7. 前記発光制御手段は、前記遊技球の落下開始位置と前記推奨位置とが一致した場合に、前記落下開始位置にある前記発光素子の発光態様を、それまでの前記落下開始位置にあった前記発光素子の発光態様および前記推奨位置にあった前記発光素子の発光態様のうちの一方の発光態様に統一する、または新たな発光態様で発光させることを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
  8. 前記発光制御手段は、前記複数の通過時間に基づいて、前記誘導路から前記遊技領域内に放出された遊技球の移動速度の経時変化を予測し、
    予測された前記移動速度の経時変化に基づいて、前記遊技領域に放出された遊技球の位置にある前記発光素子と、当該発光素子の前記遊技球の移動方向とは反対側に隣接する前記発光素子を同時に発光させると共に、発光させる前記発光素子を、前記遊技球の移動に追従させて順番に切り換えることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか一項に記載の遊技機。
  9. 前記推定された落下開始位置を調整する調整スイッチをさらに備え、
    前記推定された落下開始位置と、前記遊技領域内に放出された遊技球の実際の落下開始位置とが一致しない場合に、前記調整スイッチの操作により、前記推定された落下開始位置を前記遊技領域内に放出された遊技球の実際の落下開始位置に一致させるようにしたことを特徴とする請求項1から請求項8の何れか一項に記載の遊技機。
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