以下、本発明の実施形態では、遊技機の一例であるパチンコ機Pについて図面を参照しながら具体的に説明する。
図1および図2に示すように、パチンコ機Pは、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠1と、機枠1に扉状に開閉自在に取り付けられた本体枠2と、本体枠2の内側に収容される遊技盤14(図4参照)と、本体枠2の前面に扉状に開閉自在に取り付けられ、中央に大きく開口部4が形成されたガラス扉3と、このガラス扉3の開口部4に取り付けられた透明なガラス板10と、本体枠2の下側に開閉自在に配設され、遊技球を収容する受皿5を有する前面ボード6と、前面ボード6に取り付けられたハンドル7と、を具備している。
ガラス扉3は、左右方向の一端側(例えば、パチンコ機Pに正対して左側)においてヒンジ機構部9を介して本体枠2に連結されており、このヒンジ機構部9を支点として左右方向の他端側(例えば、パチンコ機Pに正対して右側)を本体枠2から開放させる方向に回動可能とされている。また、この他端側には、ガラス扉3を本体枠2に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能となっている。また、ガラス扉3には、ガラス扉3が本体枠2から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ303(図11参照)も設けられている。
さらに、ガラス扉3の上部には上部スピーカ11が左右に1個ずつ取り付けられているとともに、ガラス扉3の右下部には下部スピーカ12が1個取り付けられており、遊技に関する様々な楽曲や効果音を出力することが可能となっている。なお、以下では、上部スピーカ11および下部スピーカ12をまとめて、スピーカ11,12と呼称する。
また、ガラス扉3の周囲にはLED等の発光体による発光が可能な装飾ランプ13A,13B,13C等が設けられており、これら装飾ランプ13A,13B,13Cでは、遊技の進行に合わせて種々の発光態様を行うことが可能となっている。
前面ボード6には遊技球を収容するとともに、外部に排出可能な受皿5が取り付けられている。この受皿5は、遊技者が投入した遊技球を収容するだけでなく、賞球として払い出された遊技球も収容可能となっている。また、本体枠2の下部には、遊技球を遊技領域15に向けて発射するための発射装置(図示しない)が取り付けられており、受皿5に収容されている遊技球がこの発射装置に1個ずつ供給される。
また、受皿5が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿8に導かれることになる。この下皿8の底面には、当該下皿8から遊技球を排出するための玉抜き孔8bが形成されている。この玉抜き孔8bは、通常、開閉板(図示しない)によって閉じられているが、玉抜レバー8aを左右にスライドさせることにより、この玉抜レバー8aと一体となって開閉板がスライドし、玉抜き孔8bから下皿8の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
そして、前面ボード6の右下に取り付けられたハンドル7を回動させると、ハンドル7内にあるタッチセンサ7aが、ハンドル7に遊技者が触れたことを検知し、払出・発射制御基板300にタッチ信号を送信する。払出・発射制御基板300は、タッチセンサ7aからタッチ信号を受信すると、発射用ソレノイド7cの通電を許可する。そして、ハンドル7の回転角度を変化させると、ハンドル7に直結しているギアが回転し、ギアに連結した発射ボリューム7bのつまみが回転する。この発射ボリューム7bの検出角度に応じた電圧が、発射装置に設けられた発射用ソレノイド7cに印加される。そして、発射用ソレノイド7cに電圧が印加されると、発射用ソレノイド7cが印加電圧に応じて作動するとともに、ハンドル7の回動角度に応じた発射強度で発射装置が遊技球を遊技領域15へと発射することができるようになっている。また、ハンドル7が初期位置に戻ると、発射ボリューム7bの検出角度が0度となり発射用ソレノイド7cに電圧が印加されなくなり、遊技球の発射が行われなくなる。
前面ボード6の中央部付近には、遊技者が押下操作および回転操作する演出操作装置60が設けられている。この演出操作装置60は、中央部分が押下式スイッチ(タッチボタン検出スイッチ61aにより押下操作を検出する)であるタッチボタン61と、周縁部が回転型セレクタ(回転操作検出スイッチ62aにより回動操作を検出する)であるセレクタスイッチ62と、で構成され、発展型の演出(例えば、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展する内容の演出)において用いられたり、大当たり遊技中における演出や楽曲を選択する際に用いられたりする。また、スピーカ11,12の音量調整のためにも用いられる。
また、図3に示すように、このパチンコ機Pは、背面側に、主制御基板100、副制御基板200、払出・発射制御基板300等が設けられている。続いて、図4を参照して、本実施形態に係るパチンコ機Pの構成を詳しく説明していくことにする。
図4に示すように、遊技盤14は、その盤面に遊技領域15を有しており、遊技領域15は、本体枠2に装着した後、ガラス板10を介して観察することができる。遊技領域15は、遊技球を滑走させるガイドレール16aと遊技球規制レール16bとによって略円形状となるように区画形成されており、発射装置によって打ち出された遊技球はこの遊技領域15内を流下する。また、遊技領域15内には、演出表示装置40,41,42と、一般入賞口20と、ゲート22と、ステージ50と、第1始動入賞口(始動口)24および第2始動入賞口(始動口)26と、大入賞口28と、アウト口29等が設けられている。また、遊技領域15内には、多数の遊技釘17(図示のように遊技釘17は遊技盤14上に多数設けられている)と、風車21も設けられている。また、遊技盤14右下方の位置には、第1特別図柄表示装置30と、第2特別図柄表示装置31と、普通図柄表示装置32と、第1特別図柄保留表示器33と、第2特別図柄保留表示器34と、普通図柄保留表示器35とが設けられている。
第2始動入賞口26は、第1始動入賞口24の右側に離れて位置する経路26A内に設けられている。この経路26Aには、出口26Cと、スライド板26b(可動片26b)が設けられており、経路26A内に入球した遊技球は、出口26Cから遊技領域15に排出されるか、第2始動入賞口26へ入賞するか、何れかのルートを辿ることとなる。
スライド板26bは、通常では、遊技盤14の前面方向に突出した状態(閉状態)に維持されている。これにより、経路26A内に入球した遊技球が第2始動入賞口26へ入賞することが不可能となっている。この場合、遊技球は経路Cを辿り、出口26Cから遊技領域15に排出されることとなる。一方で、後述する普通図柄の抽選に当選となると、始動入賞口開閉ソレノイド26c(図11参照)に通電がなされて、スライド板26bが遊技盤14の前面から後方にスライドした状態(開状態)に維持される。これにより、経路26A内に入球した遊技球が第2始動入賞口26へ入賞することが可能となる。この場合、遊技球は経路Dを辿り、第2始動入賞口26へ入賞することとなる。
すなわち、第2始動入賞口26は、経路26A内に設けられているとともに、始動入賞口開閉ソレノイド26cが通電されておらず、スライド板26bが閉状態に維持される第1の態様と、始動入賞口開閉ソレノイド26cが通電され、スライド板26bが開状態となる第2の態様とに可動状態が制御される。
発射装置の発射強度が弱〜中のとき(所謂、ブッコミ狙いで遊技球を発射した場合)には、遊技球がルートLに示すように、遊技領域15の左側の領域18(演出表示装置40の左側)を流下することとなり、第1始動入賞口24に入賞する可能性があることとなる。なお、この場合には、第2始動入賞口26へは入賞することが不可能となっている。このような発射強度で遊技球を発射しながら行う遊技を「左打ち遊技」ともいう。また、このことから、左打ち遊技において主に遊技球が流下することとなる、上記領域18を左打ち領域18ともいう。
また、発射装置の発射強度が中〜強のときには、遊技球がルートRに示すように、遊技領域15の右側の領域19(演出表示装置40の右側)を流下することとなり、第2始動入賞口26に入賞する可能性があることとなる。なお、この場合には、第2始動入賞口26への入賞に比べて低いものの、第1始動入賞口24にも入賞する可能性があるものとしている。このような発射強度で遊技球を発射しながら行う遊技を「右打ち遊技」ともいう。また、このことから、右打ち遊技において主に遊技球が流下することとなる、上記領域19を右打ち領域19ともいう。
第1特別図柄表示装置30は、第1始動入賞口24に遊技球が入賞することを契機に行われる第1特別図柄(第1特図)に係る電子抽選(大当たりの抽選)の結果を表示するためのものである。また、第2特別図柄表示装置31は、第2始動入賞口26に遊技球が入賞することを契機に行われる第2特別図柄(第2特図)に係る電子抽選の結果を表示するためのものである。
より具体的には、特別図柄表示装置30,31は、特図に係る抽選結果を、第1特図あるいは第2特図(例えば、数字や絵柄)を変動させた後に停止させるといった態様で表示する。本実施形態では、特別図柄表示装置30,31として7セグメント表示器が用いられている。この特別図柄表示装置30,31は、演出表示装置40を見ている遊技者の視界に同時に入らないように遊技盤14の右下部分に離れて設けられている。そして、7セグメント表示器を点滅表示させることにより特図が変動し、その点滅が停止して点灯表示に変わることで特図の変動が停止する。この点滅中の時間が、特図(第1特図、第2特図)の変動時間である。
また、本実施形態では、第1始動入賞口24に遊技球が入賞したことに基づく抽選と、第2始動入賞口26に遊技球が入賞したことに基づく抽選とが同時に行われることはなく、その実行順序はそれぞれの始動入賞口ごとに遊技球の入賞順である。すなわち、先に入賞した始動入賞口に係る遊技が終了してから次の入賞に基づく遊技が行われるようになっている。そのため、第1始動入賞口24と第2始動入賞口26の両方の抽選結果を同時に表示することはない。また、特別図柄表示装置30,31は、第1特図についての変動および停止に係る表示を行う第1特図表示装置30と、第2特図についての変動および停止に係る表示を行う第2特図表示装置31とから構成されている。
なお、上記した通り、本実施形態では、第1始動入賞口24と第2始動入賞口26の両方の抽選結果が同時に表示されることはないため、2つの始動入賞口24,26に遊技球が入賞したことに基づく抽選の結果を1つの特別図柄表示装置で表示するものとしてもよい。
そして、特図の変動中や後述する大当たり遊技中等、第1始動入賞口24または第2始動入賞口26に遊技球が入賞して、即座に大当たりの抽選が行えない場合には、一定の条件のもとでこの入賞が入賞記憶(保留)として記憶される。より詳細には、第1始動入賞口24に遊技球が入賞した入賞記憶は第1保留として記憶され、第2始動入賞口26に遊技球が入賞した入賞記憶は第2保留として記憶される。
これら両保留は、それぞれ記憶可能な保留の個数を4個に設定し、その個数(記憶されている保留の個数)は、それぞれ第1特別図柄保留表示器33と第2特別図柄保留表示器34とに表示される。なお、第1特別図柄保留表示器33および第2特別図柄保留表示器34は、それぞれ、2つのLEDから構成されており、例えば、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器33のうち1つのLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器33の2つのLEDがともに点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器33の1つのLEDが点灯し、もう1つのLEDは点滅する。さらに、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器33の2つのLEDが点滅する。なお、第2特別図柄保留表示器34においても、上記と同様に第2保留の個数が表示される。
演出表示装置40,41,42は、遊技盤14の略中央部に設けられ、第1始動入賞口24に遊技球が入賞することを契機に行われる第1特図に係る電子抽選の結果、または第2始動入賞口26に遊技球が入賞することを契機に行われる第2特図に係る電子抽選の結果に基づいて所定の演出態様を表示するものであって、本実施形態では液晶表示装置が用いられている。
ゲート22は、遊技球が通過可能な構造を成しており、その内部には遊技球が通過したことを検知する磁気センサタイプのゲート検出スイッチ22aが内蔵されている。また、このゲート22を遊技球が通過したことを契機に行われる普通図柄(普図)に係る電子抽選の結果を表示するための普通図柄表示装置32が、特別図柄表示装置30,31に隣接して設けられている。この普通図柄表示装置32は、本実施形態では、一つのLEDランプで構成されており、普図当たりのときにLEDランプが点灯し、ハズレのときにはLEDランプが消灯するようになっている。なお、このLEDランプを点滅表示させることにより普図が変動し、その点滅が停止して点灯表示または消灯表示に変わることで普図の変動が停止する。この点滅中の時間が、普図の変動時間である。
そして、普通図柄に係る電子抽選の結果、当たり(普図当たり)となった場合には、第2始動入賞口26への入賞が可能となる。すなわち、始動入賞口開閉ソレノイド26cに通電がなされ、スライド板26bが開状態となる第2の態様に可動状態が制御される。つまり、第2始動入賞口26は、ゲート22での抽選結果に応じて作動する。なお、第2始動入賞口26、スライド板26bおよび始動入賞口開閉ソレノイド26cからなる構成は、普通図柄に係る抽選に基づいて作動(開状態/閉状態)することから、「普通電動役物」とも呼ばれる。
そして、普通図柄の上限記憶個数も4個に設定されており、その記憶個数が、上記第1特別図柄保留表示器33および第2特別図柄保留表示器34と同様の態様によって、普通図柄保留表示器35において表示される。
なお、特別図柄表示装置30,31、普通図柄表示装置32、特別図柄保留表示器33,34および普通図柄保留表示器35の表示制御は、主制御基板100によって行われている(図15参照)。
演出表示装置40,41,42の上方には、演出役物装置55が設けられている。この演出役物装置55は、演出表示装置40,41,42の上方から下方に向けて、この演出表示装置40,41,42(特に中央演出表示装置40)の前面を覆うように可動することが可能な可動役物装置である(構造や機構等は図示しない)。この演出役物装置55は、特定の条件(例えば、大当たりに当選する、スーパーリーチに発展する等)が成立した場合などに作動する。そして、演出役物装置55が作動すると、演出表示装置40,41,42の前面の一部が覆われたような形態となる(図示しない)。
また、演出表示装置40,41,42の下方には、ステージ50が設けられている。このステージ50は、遊技球が転動しながら一時的に滞在する構造物である。このステージ50の中央には溝56が形成されており、この溝56の真下の位置には第1始動入賞口24が配されている。そのため、溝56から落下した遊技球は、高い確率で第1始動入賞口24へと導かれる。
アタッカー装置27は、第1始動入賞口24に遊技球が入賞することを契機に行われる第1特図に係る電子抽選の結果、大当たり(特図当たり)となって大当たり遊技に移行した場合、および第2始動入賞口26に遊技球が入賞することを契機に行われる第2特図に係る電子抽選の結果、大当たり(特図当たり)となって大当たり遊技に移行した場合に所定の回数だけ開放される装置である。つまり、アタッカー装置27は、両始動入賞口24,26での抽選結果に応じて作動する。なお、アタッカー装置27は、特別図柄に係る抽選に基づいて作動(開放/閉鎖)する装置であることから、「特別電動役物」とも呼ばれる。
そして、このアタッカー装置27は、水平な軸を中心として前後方向に開閉する板状の蓋部材27aを備えており、大入賞口開閉ソレノイド27c(図11参照)を駆動することにより蓋部材27aが水平軸回りに回動する構成となっている。そして、蓋部材27aが開いた状態では遊技領域15の下部に設けられた大入賞口28が露呈されるから、遊技者は、その大入賞口28に遊技球を入賞させることができる。
つまり、アタッカー装置27は、常態では蓋部材27aが大入賞口28を閉じているため、大入賞口28に遊技球が入賞することはないが、大当たり遊技に移行すると、蓋部材27aが所定のラウンド数だけ開放されて大入賞口28が露呈されることとなる。このため、大当たり遊技においては、遊技球を大入賞口28内に入賞させることが可能となる。そして、大入賞口28に遊技球が入賞すると、所定個数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。すなわち、遊技者は、大入賞口28に遊技球を入賞させることによって出玉を獲得できるのである。なお、大入賞口28は、横長な長方形の開口であり、アタッカー装置27の蓋部材27aは、この大入賞口28の形状とほぼ同じ形状を成している。なお、大当たり遊技の詳細については後述する。
また、一般入賞口20に遊技球が入賞すると、所定個数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。そして、一般入賞口20、第1始動入賞口24、第2始動入賞口26および大入賞口28の何れにも入らなかった遊技球は、アウト口29から回収される。なお、一般入賞口20、第1始動入賞口24、第2始動入賞口26、大入賞口28の内部にはそれぞれ遊技球の通過を検出する、一般入賞口検出スイッチ20a、第1始動入賞口検出スイッチ24a、第2始動入賞口検出スイッチ26a、大入賞口検出スイッチ28a(図11参照)が設けられている。
さらに、本実施形態における演出表示装置40,41,42について、図5〜図10を用いて詳細に説明する。
本実施形態における演出表示装置は、中央演出表示装置40と、第1演出表示装置41と、第2演出表示装置42と、から構成される。特に、中央演出表示装置40は、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42と比べて、演出表示部(液晶表示画面)が大きいサイズの演出表示装置となっており、メイン液晶表示装置40またはメイン液晶40とも呼ばれる。一方、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42は、共に同じサイズであって、中央演出表示装置40よりも小さいサイズの演出表示部(液晶表示画面)を有する演出表示装置となっており、例えば、第1演出表示装置41は、サブ液晶表示装置41またはサブ液晶41とも呼ばれ、第2演出表示装置42は、サブ液晶表示装置42またはサブ液晶42とも呼ばれる。
この演出表示装置40,41,42には、画面全体に背景画像が表示されるほか、所定の演出態様の一部として、第1特別図柄表示装置30に変動表示される第1特図、または第2特別図柄表示装置31に変動表示される第2特図と同期をとって演出図柄48(48a,48b,48c)が変動表示/停止表示されるようになっている。
また、中央演出表示装置40には、保留の個数を示す表示(保留表示)を行うための保留表示領域43,44が設けられている。具体的には、中央演出表示装置40の左下側に第1保留表示領域43が設けられ、中央演出表示装置40の右下側に第2保留表示領域44が設けられている。さらに、第1保留表示領域43には、表示領域43a〜43dまで4つの表示領域が設けられており、それぞれ第1保留が1つの場合には表示領域43aに保留表示がなされ、第1保留が2つの場合には表示領域43aおよび表示領域43bに保留表示がなされ、第1保留が3つの場合には表示領域43a〜43cの3つに保留表示がなされ、第1保留が4つの場合には表示領域43a〜43dの4つに保留表示がなされるようになっている。そして、保留球(第1保留)が処理されるときには、表示領域43d→表示領域43c→表示領域43b→表示領域43a、というようにシフトし、表示領域43aに表示されていた保留表示は処理表示領域45上に移動する。この処理表示領域45は台座を模した形状の画像として表示されている。そして、処理表示領域45上に移動した保留表示は、処理保留表示として表示される。また、保留表示は、通常は灰色で表示されるが、例えば、所定条件が成立した場合には、青色や黄色、赤色等に変化したり、アイコン等に変化したりするものとなっている。例えば、保留表示がシフトするときに保留表示の表示態様(色、形状など)が変化したり、保留表示が処理表示領域45上に移動したときに、処理保留表示として表示態様が変化したり、することもある。
なお、「保留球が処理される」とは、当該保留球についての抽選結果を導出するために当該保留球に係る特図の変動表示が開始されることをいう。
同様に、第2保留表示領域44にも、表示領域44a〜44dまで4つの表示領域が設けられており、保留の個数に応じて表示領域44aから44dに向かって順に保留表示がなされるようになっている。そして、保留球(第2保留)が処理されるときには、表示領域44d→表示領域44c→表示領域44b→表示領域44a、というようにシフトし、表示領域44aに表示されていた保留表示は処理表示領域45上に移動する。そして、処理表示領域45上に移動した保留表示は、処理保留表示として表示される。
また、第1演出表示装置41は、演出表示を行う機能を有している(液晶表示器で構成される表示画面41aを有している)とともに、左駆動装置51により駆動されるものである。この第1演出表示装置41は、画像制御基板400からの信号によって演出表示を行い、左駆動装置51によって駆動される。また、第1演出表示装置41の中央左方側には、半円状の装飾部41Dが設けられている。
同様に、第2演出表示装置42は、演出表示を行う機能を有している(液晶表示器で構成される表示画面42aを有している)とともに、右駆動装置52により駆動されるものである。この第2演出表示装置42は、画像制御基板400からの信号によって演出表示を行い、右駆動装置52によって駆動される。また、第2演出表示装置42の中央右方側には、半円状の装飾部42Dが設けられている。
第1演出表示装置41は、図5に示すように、中央演出表示装置40の左側端部40L(直線40Lで示す)と、中央演出表示装置40の重心40Gを通り、且つ、直線40Lと直交する直線40Tとの交点40X上に、第1演出表示装置41の重心41Gが位置するとともに、第1演出表示装置41の左辺部41A(および右辺部41B)が、直線40Lと平行となる位置が、初期位置となるように設定されている。なお、第1演出表示装置41は、長方形状を成しており、左辺部41A(および右辺部41B)が長辺となっている。このように、第1演出表示装置41が初期位置にあるときには、正面視したときに、この第1演出表示装置41が、正方向に「起立した状態」となる。すなわち、「起立した状態」とは、左辺部41A(および右辺部41B)が直線40Lと平行である状態を意味し、「正方向」とは、後述する方向検出点41Nが、重心検出点41Gaより垂直方向、かつ上方側に位置することとなる方向のことを意味するものである。なお、図5では、数字の「7」を模った演出図柄48(48a、48b、48c)が正方向に表示されている様子を示している。
そして、第1演出表示装置41は、この初期位置から、以下のような範囲で移動させることが可能となっている。すなわち、第1演出表示装置41が、上述した起立した状態を保持したまま、上方向または下方向に移動させることが可能である。言い換えれば、重心41Gが直線40L上に沿って、上昇または下降するよう移動させることが可能である。
また、第1演出表示装置41の右辺部41Bが直線40L上に重なる位置まで横方向(左方向)に移動させることが可能であるとともに、右辺部41Bが直線40L上に沿って、上下に移動させることが可能である。さらに、第1演出表示装置41の左辺部41Aが直線40Lに重なる位置まで横方向(右方向)に移動させることが可能であるとともに、左辺部41Aが直線40L上に沿って、上下に移動させることが可能である。
また、第1演出表示装置41は、重心41Gを中心として360度回動(回転と同意、以下、「回転」で統一する)させることが可能となっている(時計回り、反時計回りの双方ともに回転が可能である)。したがって、第1演出表示装置41は、直線40Lと直交する直線40Tとの交点40Xの位置を起点として、上述したように、上下左右方向へ移動させることも、さらには、回転させることも可能となっている。
第2演出表示装置42は、第1演出表示装置41と同様に、図5に示すように、中央演出表示装置40の右側端部40R(直線40Rで示す)と、中央演出表示装置40の重心40Gを通り、且つ、直線40Rと直交する直線40Tとの交点40Y上に、第2演出表示装置42の重心42Gが位置するとともに、第2演出表示装置42の左辺部42A(および右辺部42B)が、直線40Rと平行となる位置が、初期位置となるように設定されている。なお、第2演出表示装置42は、長方形状を成しており、左辺部42A(および右辺部42B)が長辺となっている。このように、第2演出表示装置42が初期位置にあるときには、正面視したときに、この第2演出表示装置42が、正方向に「起立した状態」となる。すなわち、「起立した状態」とは、左辺部42A(および右辺部42B)が直線40Rと平行である状態を意味し、「正方向」とは、後述する方向検出点42Nが、重心検出点42Gaより垂直方向、かつ上方側に位置することとなる方向のことを意味するものである。
そして、第2演出表示装置42は、この初期位置から、以下のような範囲で移動させることが可能となっている。すなわち、第2演出表示装置42が、上述した起立した状態を保持したまま、上方向または下方向に移動させることが可能である。言い換えれば、重心42Gが直線42R上に沿って、上昇または下降するよう移動させることが可能である。
また、第2演出表示装置42の左辺部42Aが直線40R上に重なる位置まで横方向(右方向)に移動させることが可能であるとともに、左辺部42Aが直線40R上に沿って、上下に移動させることが可能である。さらに、第2演出表示装置42の右辺部42Bが直線40Rに重なる位置まで横方向(左方向)に移動させることが可能であるとともに、右辺部42Bが直線40R上に沿って、上下に移動させることが可能である。
また、第2演出表示装置42は、重心42Gを中心として360度回転させることが可能となっている(時計回り、反時計回りの双方ともに回転が可能である)。したがって、第2演出表示装置42は、直線40Rと直交する直線40Tとの交点40Yの位置を起点として、上述したように、上下左右方向に移動させることも、さらには、回転させることも可能となっている。
図6には、初期位置における第1演出表示装置41を示すとともに、第1演出表示装置41の移動可能な範囲(軌跡)を点線で示している。また、第1演出表示装置41には、重心41G上に重心検出点41Gaが、重心検出点41Gaの周囲には、第1演出表示装置41の向き(方向)を検出するための方向検出点41N,41NE,41E,41SE,41S,41SW,41W,41NWが、重心検出点41Gaを中心として、時計回り方向に45度間隔で設けられている。すなわち、図中における角度α1、角度α2、角度α3、角度α4は、全て45度である。また、重心検出点41Gaから、各方向検出点41N,41NE,41E,41SE,41S,41SW,41W,41NWまでの距離は等しくなっている。すなわち、上記各方向検出点41N,41NE,41E,41SE,41S,41SW,41W,41NWは、重心検出点41Gaを中心とする1つの円を描いたとすると、この円の円周上に配されることとなる。
なお、以下では、特に断りの無い場合を除き、これらをまとめて方向検出点41N〜41NWと表記する。
そして、重心検出点41Gaは、中央演出表示装置40の後方に設けられた水平位置検出センサ70および垂直位置検出センサ71により検出可能となっている。例えば、重心検出点41Gaが水平位置検出センサ70および垂直位置検出センサ71の双方により検出された場合には、第1演出表示装置41の重心41Gが、初期位置にあると判定される。ただし、このとき、正方向に起立した状態にあるか否かは、これだけでは判断できないが、このことについては後述する。
さらに、重心検出点41Gaが、上記水平位置検出センサ70または垂直位置検出センサ71により検出されない範囲には、正正位置判別用センサ81、正負位置判別用センサ82、負正位置判別用センサ83、負負位置判別用センサ84が、中央演出表示装置40の後方において、上記垂直位置検出センサ71、および水平位置検出センサ70の一部を囲うように設けられている。
正正位置判別用センサ81は、重心検出点41Gaが、垂直位置検出センサ71よりも内側(中央演出表示装置40の左側端40Lよりも右方側)であって、かつ、水平位置検出センサ70よりも上方側にある場合に、上記重心検出点41Gaを検出するセンサである。なお、正正位置判別用センサ81により検出可能な範囲(方向)を正正範囲(正正方向)という。
同様に、正負位置判別用センサ82は、重心検出点41Gaが、垂直位置検出センサ71よりも外側(中央演出表示装置40の左側端40Lよりも左方側)であって、かつ、水平位置検出センサ70よりも上方側にある場合に、上記重心検出点41Gaを検出するセンサである。なお、正負位置判別用センサ82により検出可能な範囲(方向)を正負範囲(正負方向)という。
同様に、負正位置判別用センサ83は、重心検出点41Gaが、垂直位置検出センサ71よりも内側(中央演出表示装置40の左側端40Lよりも右方側)であって、かつ、水平位置検出センサ70よりも下方側にある場合に、上記重心検出点41Gaを検出するセンサである。なお、負正位置判別用センサ83により検出可能な範囲(方向)を負正範囲(負正方向)という。
同様に、負負位置判別用センサ84は、重心検出点41Gaが、垂直位置検出センサ71よりも外側(中央演出表示装置40の左側端40Lよりも左方側)であって、かつ、水平位置検出センサ70よりも下方側にある場合に、上記重心検出点41Gaを検出するセンサである。なお、負負位置判別用センサ84により検出可能な範囲(方向)を負負範囲(負負方向)という。
上記正正位置判別用センサ81、正負位置判別用センサ82、負正位置判別用センサ83、負負位置判別用センサ84が設けられていることにより、水平位置検出センサ70および垂直位置検出センサ71により重心検出点41Gaが検出されなかった場合に、この重心検出点41Gaが、水平位置検出センサ70および垂直位置検出センサ71により区切られた4つの方向(正正方向、正負方向、負正方向、負負方向)の何れにあるかを検出することが可能となっている。
なお、水平位置検出センサ70および垂直位置検出センサ71は、上記重心検出点41Gaを検出可能な構成であればよく、周知の検出手段(センサ、スイッチ)を用いることができる。なお、重心検出点41Gaについても、水平位置検出センサ70および垂直位置検出センサ71に検出されることが可能な構成であればよい。
同様に、正正位置判別用センサ81、正負位置判別用センサ82、負正位置判別用センサ83、負負位置判別用センサ84は、上記重心検出点41Gaを検出可能な構成であればよく、周知の検出手段(センサ、スイッチ)を用いることができる。なお、重心検出点41Gaについても、正正位置判別用センサ81、正負位置判別用センサ82、負正位置判別用センサ83、負負位置判別用センサ84に検出されることが可能な構成であればよい。
図7は、第1演出表示装置41に設けられる構成について示している。
図7(a)は、第1演出表示装置41の正面側(表面)に設けられる各構成を示すものである。第1演出表示装置41は、表示画面41aを有する液晶表示部418と、この液晶表示部418を囲うように装飾部41Dが設けられた本体枠410と、から構成されている。この本体枠410には、発光源である複数のLED(LED411、LED412、LED413、LED414、LED415、LED416)が設けられている。
図7(b)は、第1演出表示装置41の背面側(裏面)に設けられる各構成を示すものである。図7(b)に示すように、方向検出点41N〜41NWは、後述する左駆動装置51が第1演出表示装置41と連結する連結部51Rに設けられた回転位置検出センサ51Kにより検出されることが可能となっている。
左駆動装置51は、第1演出表示装置41に連結される連結部51R、この連結部51Rを有するアーム部51A、および、このアーム部51Aを駆動させる駆動機構(図示せず)から構成されている。また、左駆動装置51は、遊技盤14内において、第1演出表示装置41の背面側(後方)で、かつ、左方側(左打ち領域18側)に設けられている。
第1演出表示装置41の裏面41X(表示画面41aの裏側)には、係止溝41Mが設けられている、この係止溝41Mは、方向検出点41Nと、重心検出点41Gaとを結ぶ線分41NGaの延長線上であって、かつ、方向検出点41Nのさらに上方側に設けられている。また、係止溝41Mの長さは、後述するストッパ53bの長さよりもやや長くなっており、係止溝41Mの厚さ(幅)は、ストッパ53bの厚さ(幅)よりも少し大きくなっている。
また、第1演出表示装置41には、左駆動装置51のアーム部51Aが、このアーム部51Aの有する連結部51Rを介して連結されている。連結部51Rは、重心検出点41Gaおよび方向検出点41Nを覆うような形状をなしているとともに、重心検出点41Gaを覆う側(図示における下半分の大円)にモータ51Mを有している。そして、連結部51Rは、このモータ51Mのシャフト(回転軸)を介して第1演出表示装置41に固定されている。これにより、このモータ51Mが回転することにより、第1演出表示装置41が回転(回動)することとなる。また、本実施形態におけるモータ51Mは、ステッピングモータとなっており、45度ずつの回転制御を行わせることが可能となっている。
このように、連結部51Rと第1演出表示装置41とは、モータ51Mを介して連結されているため、このモータ51Mが回転したときに第1演出表示装置41は回転することとなるが、連結部51R自体は回転しない。したがって、連結部51Rに設けられた回転位置検出センサ51Kにより、方向検出点41N〜41NWを検出することが可能となる。
また、アーム部51Aは、このアーム部51Aを駆動させる駆動機構の駆動力により、連結部51Rを介してアーム部51Aに連結された第1演出表示装置41を、上下方向、左右方向へ可動させることが可能である。例えば、アーム部51Aを上方向(下方向)に駆動させる駆動力が与えられると、このアーム部51Aと連結した第1演出表示装置41が上方向(下方向)に移動されることとなる。また、アーム部51Aを左方向(右方向)に駆動させる駆動力が与えられると、このアーム部51Aと連結した第1演出表示装置41が左方向(右方向)に移動されることとなる。
回転位置検出センサ51Kは、連結部51Rにおいて、直線40L(上述した中央演出表示装置40の左側端部40L)と平行であり、かつ、重心41Gの上方に位置するように設けられている。これにより、第1演出表示装置41が正方向に起立した状態にあるときに、方向検出点41Nが回転位置検出センサ51Kにより検出されることとなる。例えば、第1演出表示装置41が回転して逆方向に起立した状態に動作制御されたときには、方向検出点41Sが回転位置検出センサ51Kにより検出されることとなる。したがって、遊技者等の見た目上は、第1演出表示装置41が起立した状態に見えている場合であっても、上下が反転している状態か否かを判断することが可能となっている。
そして、中央演出表示装置40の左側端部40Lには、ストッパ53bが設けられている。図7(c)に示すように、このストッパ53bは、第1演出表示装置41が初期位置にあるときに、係止溝41Mがストッパ53bに係合可能な位置に設けられている。言い換えれば、ストッパ53bが係合可能な位置に係止溝41Mが設けられており、このストッパ53bと係止溝41Mが係合可能な位置関係(係合した状態も含む)にあるときが、第1演出表示装置41が初期位置にあるということになる。
ストッパ53bは、ストッパ駆動ソレノイド53(図11参照)の駆動により、図7(c)に示す状態から、図7(d)に示すように、係止溝41Mに係合した状態に変位する。また、図7(c)は、ストッパ駆動ソレノイド53が駆動されている(ONされている)状態を示し、図7(d)は、ストッパ駆動ソレノイド53が駆動されていない(OFFにされている)状態を示している。これにより、初期位置にある第1演出表示装置41が、この初期位置にて係止された状態となる。すなわち、ストッパ53bが、図7(d)に示す状態にあるときには、第1演出表示装置41が上下左右、何れの方向にも移動不可能な状態になる(このとき、回転も不可能な状態になる)。
このように、第1演出表示装置41には、重心検出点41Ga、方向検出点41N〜41NWが設けられていることにより、第1演出表示装置41が、初期位置から移動および/または回転した状態にあるか否かを判定することが可能となっている。
同様に、第2演出表示装置42についても、図6において、初期位置における第2演出表示装置42を示すとともに、第2演出表示装置42の移動可能な範囲(軌跡)を点線で示している。また、第2演出表示装置42には、重心42G上に重心検出点42Gaが、重心検出点42Gaの周囲には、第2演出表示装置42の向き(方向)を検出するための方向検出点42N,42NE,42E,42SE,42S,42SW,42W,42NWが、重心検出点42Gaを中心として、時計回り方向に45度間隔で設けられている。すなわち、図中における角度β1、角度β2、角度β3、角度β4は、全て45度である。また、重心検出点42Gaから、各方向検出点42N,42NE,42E,42SE,42S,42SW,42W,42NWまでの距離は等しくなっている。すなわち、上記各方向検出点42N,42NE,42E,42SE,42S,42SW,42W,42NWは、重心検出点42Gaを中心とする1つの円を描いたとすると、この円の円周上に配されることとなる。
なお、以下では、特に断りの無い場合を除き、これらをまとめて方向検出点42N〜42NWと表記する。
そして、重心検出点42Gaは、中央演出表示装置40の後方に設けられた水平位置検出センサ70および垂直位置検出センサ72により検出可能となっている。例えば、重心検出点42Gaが水平位置検出センサ70および垂直位置検出センサ72の双方により検出された場合には、第2演出表示装置42の重心42Gが、初期位置にあると判定される。ただし、このとき、正方向に起立した状態にあるか否かは、これだけでは判断できないが、このことについては後述する。
さらに、重心検出点42Gaが、上記水平位置検出センサ70または垂直位置検出センサ72により検出されない範囲には、正正位置判別用センサ91、正負位置判別用センサ92、負正位置判別用センサ93、負負位置判別用センサ94が、中央演出表示装置40の後方において、上記垂直位置検出センサ72、および水平位置検出センサ70の一部を囲うように設けられている。
正正位置判別用センサ91は、各方向検出点が、それぞれ、垂直位置検出センサ72よりも内側(中央演出表示装置40の右側端40Rよりも右方側)であって、かつ、水平位置検出センサ70よりも上方側にある場合に、上記各方向検出点を検出するセンサである。なお、正正位置判別用センサ91により検出可能な範囲(方向)を正正範囲(正正方向)という。
同様に、正負位置判別用センサ92は、重心検出点42Gaが、垂直位置検出センサ72よりも外側(中央演出表示装置40の右側端40Rよりも左方側)であって、かつ、水平位置検出センサ70よりも上方側にある場合に、上記重心検出点42Gaを検出するセンサである。なお、正負位置判別用センサ92により検出可能な範囲(方向)を正負範囲(正負方向)という。
同様に、負正位置判別用センサ93は、重心検出点42Ga点が、垂直位置検出センサ72よりも内側(中央演出表示装置40の右側端40Rよりも右方側)であって、かつ、水平位置検出センサ70よりも下方側にある場合に、上記重心検出点42Gaを検出するセンサである。なお、負正位置判別用センサ93により検出可能な範囲(方向)を負正範囲(負正方向)という。
同様に、負負位置判別用センサ94は、重心検出点42Gaが、それぞれ、垂直位置検出センサ72よりも外側(中央演出表示装置40の右側端40Rよりも左方側)であって、かつ、水平位置検出センサ70よりも下方側にある場合に、上記重心検出点42Gaを検出するセンサである。なお、負負位置判別用センサ94により検出可能な範囲(方向)を負負範囲(負負方向)という。
上記正正位置判別用センサ91、正負位置判別用センサ92、負正位置判別用センサ93、負負位置判別用センサ94が設けられていることにより、水平位置検出センサ70または垂直位置検出センサ72により重心検出点42Gaが検出されなかった場合に、この重心検出点42Gaが、水平位置検出センサ70または垂直位置検出センサ72により区切られた4つの方向(正正方向、正負方向、負正方向、負負方向)の何れにあるかを検出することが可能となっている。
なお、水平位置検出センサ70または垂直位置検出センサ72は、上記重心検出点42Gaを検出可能な構成であればよく、周知の検出手段(センサ、スイッチ)を用いることができる。なお、重心検出点42Gaについても、水平位置検出センサ70または垂直位置検出センサ72に検出されることが可能な構成であればよい。
同様に、正正位置判別用センサ91、正負位置判別用センサ92、負正位置判別用センサ93、負負位置判別用センサ94は、上記重心検出点42Gaを検出可能な構成であればよく、周知の検出手段(センサ、スイッチ)を用いることができる。なお、重心検出点42Gaについても、正正位置判別用センサ91、正負位置判別用センサ92、負正位置判別用センサ93、負負位置判別用センサ94に検出されることが可能な構成であればよい。
図8は、第2演出表示装置42に設けられる構成について示している。
図8(a)は、第2演出表示装置42の正面側(表面)に設けられる各構成を示すものである。第2演出表示装置42は、表示画面42aを有する液晶表示部428と、この液晶表示部428を囲うように装飾部42Dが設けられた本体枠420と、から構成されている。この本体枠420には、発光源である複数のLED(LED421、LED422、LED423、LED424、LED425、LED426)が設けられている。
図8(b)は、第2演出表示装置42の背面側(裏面)に設けられる各構成を示すものである。図8(b)に示すように、方向検出点42N〜42NWは、後述する右駆動装置52が第2演出表示装置42と連結する連結部52Rに設けられた回転位置検出センサ52Kにより検出されることが可能となっている。
右駆動装置52は、第2演出表示装置42に連結される連結部52R、この連結部52Rを有するアーム部52A、および、このアーム部52Aを駆動させる駆動機構(図示せず)から構成されている。また、右駆動装置52は、遊技盤14内において、第2演出表示装置42の背面側(後方)で、かつ、左方側(右打ち領域19側)に設けられている。
第2演出表示装置42の裏面42X(表示画面42aの裏側)には、係止溝42Mが設けられている、この係止溝42Mは、方向検出点42Nと、重心検出点42Gaとを結ぶ線分42NGaの延長線上であって、かつ、方向検出点42Nのさらに上方側に設けられている。また、係止溝42Mの長さは、後述するストッパ54bの長さよりもやや長くなっており、係止溝42Mの厚さ(幅)は、ストッパ54bの厚さ(幅)よりも少し大きくなっている。
また、第2演出表示装置42には、右駆動装置52のアーム部52Aが、このアーム部52Aの有する連結部52Rを介して連結されている。連結部52Rは、重心検出点42Gaおよび方向検出点42Nを覆うような形状をなしているとともに、重心検出点42Gaを覆う側(図示における下半分の大円)にモータ52Mを有している。そして、連結部52Rは、このモータ52Mのシャフト(回転軸)を介して第2演出表示装置42に固定されている。これにより、このモータ52Mが回転することにより、第2演出表示装置42が回転(回動)することとなる。また、本実施形態におけるモータ52Mは、ステッピングモータとなっており、45度ずつの回転制御を行わせることが可能となっている。
このように、連結部52Rと第2演出表示装置42とは、モータ52Mを介して連結されているため、このモータ52Mが回転したときに第2演出表示装置42は回転することとなるが、連結部52R自体は回転しない。したがって、連結部52Rに設けられた回転位置検出センサ52Kにより、方向検出点42N〜42NWを検出することが可能となる。
また、アーム部52Aは、このアーム部52Aを駆動させる駆動機構の駆動力により、連結部52Rを介してアーム部52Aに連結された第2演出表示装置42を、上下方向、左右方向へ可動させることが可能である。例えば、アーム部52Aを上方向(下方向)に駆動させる駆動力が与えられると、このアーム部52Aと連結した第2演出表示装置42が上方向(下方向)に移動されることとなる。また、アーム部52Aを左方向(右方向)に駆動させる駆動力が与えられると、このアーム部52Aと連結した第2演出表示装置42が左方向(右方向)に移動されることとなる。
回転位置検出センサ52Kは、連結部52Rにおいて、直線40R(上述した中央演出表示装置40の右側端部40R)と平行であり、かつ、重心42Gの上方に位置するように設けられている。これにより、第2演出表示装置42が正方向に起立した状態にあるときに、方向検出点42Nが回転位置検出センサ52Kにより検出されることとなる。例えば、第2演出表示装置42が回転して逆方向に起立した状態に動作制御されたときには、方向検出点42Sが回転位置検出センサ52Kにより検出されることとなる。したがって、遊技者等の見た目上は、第2演出表示装置42が起立した状態に見えている場合であっても、上下が反転している状態か否かを判断することが可能となっている。
そして、中央演出表示装置40の右側端部41Rには、ストッパ54bが設けられている。図8(c)に示すように、このストッパ54bは、第2演出表示装置42が初期位置にあるときに、係止溝42Mがストッパ54bに係合可能な位置に設けられている。言い換えれば、ストッパ54bが係合可能な位置に係止溝42Mが設けられており、このストッパ54bと係止溝42Mが係合可能な位置関係(係合した状態を含む)にあるときが、第2演出表示装置42が初期位置にあるということになる。
ストッパ54bは、ストッパ駆動ソレノイド54(図11参照)の駆動により、図8(c)に示す状態から、図8(d)に示すように、係止溝42Mに係合した状態に変位する。また、図8(c)は、ストッパ駆動ソレノイド54が駆動されている(ONされている)状態を示し、図8(d)は、ストッパ駆動ソレノイド54が駆動されていない(OFFにされている)状態を示している。これにより、初期位置にある第2演出表示装置42が、この初期位置にて係止された状態となる。すなわち、ストッパ54bが、図8(d)に示す状態にあるときには、第2演出表示装置42が上下左右、何れの方向にも移動不可能な状態になる(このとき、回転も不可能な状態になる)。
このように、第2演出表示装置42には、重心検出点42Ga、方向検出点42N〜42NWが設けられていることにより、第2演出表示装置42が、初期位置から移動および/または回転した状態にあるか否かを判定することが可能となっている。
そして、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42は、第1特図または第2特図の電子抽選の結果で特定の結果(リーチの発生や大当たりの当選)が得られた場合等において、上述したような移動および/または回転させる動作制御が行われる。
例えば、図9(a)に示すように、第1演出表示装置41と第2演出表示装置42とが左右点対称(中央演出表示装置40の重心40Gを対称点として)となるように動作制御される。また、図9(b)に示すように、第1演出表示装置41と第2演出表示装置42とが左右線対称(中央演出表示装置40の重心40Gを通り、直線40Lおよび直線40Rと平行な線40Sを対称軸として)となるように動作制御される。また、図9(c)に示すように、第1演出表示装置41と第2演出表示装置42とが互いに縦(起立した状態)と横(横臥した状態)とに向きを変えて動作制御される。さらに、図示はしないが、左右非対称となるように動作制御されることや、一方のみを移動および/または回転させるように動作制御されることもある。
また、図10(a)〜(d)には、特殊なモードや遊技状態に移行する場合における、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42の動作制御の一例を示している。例えば、高確率遊技状態であることを報知する確変モード(後述する)や、その可能性を示唆する潜確モード(後述する)などの特殊な遊技モードにおいて、図10(a)〜(d)に示す動作制御が行われる。
例えば、確変モードに移行する場合、図10(a)に示す、通常モード(低確率遊技状態)における位置(初期位置)から、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42の移動/回転が開始される。まず、図10(a)では、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42を、それぞれ180度回転させる動作制御が行われる(それぞれの動作制御を曲線状の矢印で示す)。
次に、図10(b)に示すように、第1演出表示装置41を、中央演出表示装置40の中央(重心40G)方向(正面視で右方向)に移動させる動作制御が行われる。このとき、同時に、第2演出表示装置42を、中央演出表示装置40の中央(重心40G)方向(正面視で左方向)に移動させる動作制御が行われる(それぞれの動作制御を直線状の矢印(実線)で示す)。
第1演出表示装置41および第2演出表示装置42が、それぞれ中央演出表示装置40の中央(重心G)方向に移動していくと、図10(c)に示すように、第1演出表示装置41と第2演出表示装置42とが、互いに接触する位置にまで到達する。この接触する位置に到達すると、第1演出表示装置41の半円状の装飾部41Dと、第2演出表示装置42の半円状の装飾部42Dと、が接合した状態となる。この装飾部41Dと装飾部42Dとが接合した状態になると、弾丸の後方部分(雷管)を模した形状の装飾部46が形成される。なお、この装飾部46が形成されることにより、後方部分において「LUPIN THIRD」という文字が読み取れるようになる(文字が完成する)。
このようにして、装飾部46が形成された後、第1演出表示装置41は、再び、中央演出表示装置40の左方側に移動していき、第2演出表示装置42も、再び、中央演出表示装置40の右方側に移動していく(それぞれの動作制御を矢印(実線)で示す)。
そして、図10(d)に示すように、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42は、それぞれ初期位置に到達して、そのままの状態が維持される。このとき、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42は初期位置にはあるものの、装飾部41Dおよび装飾部42Dがそれぞれ中央演出表示装置40の中央(重心G)方向を向いた状態で維持される。すなわち、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42は、初期位置において、逆方向を向いた状態(正逆の方向が反転した状態、逆方向に起立した状態)で維持されることとなる。
上述した通り、確変モードや潜確モードでは、図10(a)⇒図10(b)⇒図10(c)⇒図10(d)に示すように、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42が回転および移動した後、初期位置に戻ることとなるが、初期位置においては、逆方向を向いた状態で滞在することとなる。
本実施形態において、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42は共に長方形の形状をなしているため、正方向を向いた状態にあるのか、逆方向を向いた状態にあるのかは、その外形上だけでは判断できない。ただし、第1演出表示装置41には装飾部41Dが、第2演出表示装置42には装飾部42Dがそれぞれ設けられているため、この装飾部41Dおよび装飾部42Dの向きによりその方向(正方向か逆方向か)を判断することが可能である。
その他、図示はしないが、予告演出を行う場合や、リーチ演出においてノーマルリーチ形態からスーパーリーチ形態に発展する場合等においても、第1演出表示装置41および/または第2演出表示装置42を移動や回転させる動作制御も行われるものとなっている。
以上のように、第1演出表示装置41や第2演出表示装置42を、移動および/または回転させる動作制御を行うことにより、演出面における効果をより一層高めることができる。例えば、確変モードでは、高確率遊技状態であることを報知する動作制御となるため、遊技者は確変モードでの遊技を、期待感を持って進めることが可能となる。また、潜確モード(またはこれに類似させた演出モードとして潜伏モードを設ける場合には、この潜伏モード)では、内部的な遊技状態が高確率遊技状態であるかもしれないということを遊技者に期待させることが可能となる。また、例えば、予告演出では、遊技者にリーチの発生や大当たりの当選を期待させることが可能となる。また、スーパーリーチ形態への発展時では、このスーパーリーチ形態となることにより大当たりとなるかもしれないという、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
次に、図11を用いて、パチンコ機Pを構成する各制御基板等について説明する。
主制御基板100は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板100は、メインCPU100a、メインROM100b、メインRAM100cを備えている。メインCPU100aは、各検出スイッチや各種タイマカウンタからの入力信号に基づいて、メインROM100bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM100cは、メインCPU100aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板100の入力側には、一般入賞口検出スイッチ20a、ゲート検出スイッチ22a、第1始動入賞口検出スイッチ24a、第2始動入賞口検出スイッチ26a、大入賞口検出スイッチ28aが接続されており、遊技球の検出信号が主制御基板100に入力するようにしている。
また、主制御基板100の出力側には、第2始動入賞口26のスライド板26bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド26cと、アタッカー装置27の蓋部材27aを開閉動作させる大入賞口開閉ソレノイド27cと、が接続される。
さらに、主制御基板100の出力側には、第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特別図柄保留表示器33、第2特別図柄保留表示器34および普通図柄保留表示器35が接続されており、出力ポートを介して各種信号が出力される。
また、主制御基板100は、遊技店のホールコンピュータ等において遊技機の管理をするために必要となる外部情報信号を払出・発射制御基板300に出力する。
主制御基板100のメインROM100bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、特別図柄の当否結果を判定する際に参照される大当たり決定乱数判定テーブル(図12(a)、図12(b)参照)、特別図柄の種別を決定する際に参照される当たり図柄乱数判定テーブル(図13(a)、図13(b)参照)、アタッカー装置27の開閉パターンを決定する作動テーブル(図14(a)〜(f)参照)、特別遊技の終了後の遊技状態を決定するための遊技状態設定テーブル(図15参照)、変動演出パターンを決定する際に参照される各種テーブル(図16〜図20参照)、普通図柄の当否結果を判定する際に参照される当たり決定乱数判定テーブル(図21参照)、普通図柄の変動時間を決定するための普通図柄変動時間決定テーブル(図22参照)、第2始動入賞口26のスライド板26b(可動片26b)の作動を制御するための開閉制御パターンテーブル(図23参照)等がメインROM100bに記憶されている。これら各種テーブルの具体例は図12乃至図23において、後述する。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
主制御基板100のメインRAM100cは、複数の記憶領域を有している。
例えば、メインRAM100cには、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、判定記憶領域、第1特別図柄記憶領域、第2特別図柄記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技回数(J)記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、遊技状態記憶領域、遊技状態バッファ、判定記憶領域(第0記憶部)、普図判定記憶領域、普図停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、図柄種別データ処理領域、グループ種別データ処理領域、変動パターン番号データ処理領域、タイマカウンタ、変動時間タイマカウンタ、普図変動時間タイマカウンタ、普図停止表示時間カウンタ等が設けられている。そして、遊技状態記憶領域は、時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域、特図実行フェーズデータ記憶領域、普図実行フェーズデータ記憶領域を備えている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
電源基板600には、この電源基板600に電力を給電するための電源プラグ601が設けられているとともに、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、パチンコ機Pに供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板100に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU100aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU100aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
副制御基板200は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板200は、サブCPU200a、サブROM200b、サブRAM200cを備えており、主制御基板100に対して、当該主制御基板100から副制御基板200への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU200aは、主制御基板100から送信されたコマンド、または、タッチボタン検出スイッチ61a、回転操作検出スイッチ62a、位置検出センサ(水平位置検出センサ70、垂直位置検出センサ71、垂直位置検出センサ72、正正位置判別用センサ81、正負位置判別用センサ82、負正位置判別用センサ83、負負位置判別用センサ84、正正位置判別用センサ91、正負位置判別用センサ92、負正位置判別用センサ93、負負位置判別用センサ94)、タイマカウンタ200dからの入力信号に基づいて、サブROM200bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを画像制御基板400またはランプ制御基板500に送信する。サブRAM200cは、サブCPU200aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。また、タイマカウンタ200dは、各種演出等に係る時間を計測する機能を有している。
副制御基板200のサブROM200bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、主制御基板100から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル(図示省略)、停止表示する演出図柄48の組み合わせを決定するための演出図柄パターン決定テーブル(図示省略)等がサブROM200bに記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
副制御基板200のサブRAM200cは、複数の記憶領域を有している。
サブRAM200cには、コマンド受信バッファ、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域、第0記憶領域、第1保留記憶領域、第2保留記憶領域、ジャンプ用演出パターンデータ記憶領域、演出時間タイマカウンタ等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
払出・発射制御基板300は、遊技球の発射制御と賞球の払い出し制御を行う。この払出・発射制御基板300は、払出・発射CPU300a、払出・発射ROM300b、払出・発射RAM300cを備えており、主制御基板100に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出・発射CPU300aは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数スイッチ302、扉開放スイッチ303、タイマカウンタからの入力信号に基づいて、払出・発射ROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板100に送信する。また、払出・発射制御基板300の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の賞球を遊技者に払い出すための賞球払出装置(図示しない)の払出モータ301が接続されている。払出・発射CPU300aは、主制御基板100から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出・発射ROM300bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出モータ301を制御して所定の賞球を遊技者に払い出す。このとき、払出・発射RAM300cは、払出・発射CPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
また、払出・発射制御基板300には、遊技情報出力端子板308が接続されている。この遊技情報出力端子板308は、払出・発射制御基板300を介して主制御基板100において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ700に出力するための基板である。遊技情報出力端子板308は、遊技場内LAN(図示しない)を介してホールコンピュータ700に接続される。
また、払出・発射制御基板300には、下皿8の満タン状態を検出する下皿満タン検出スイッチ304が接続されている。この下皿満タン検出スイッチ304は、賞球として払い出される遊技球を下皿8に導く通路に設けられており、遊技球検出信号が払出・発射制御基板300に入力されるようになっている。
そして、下皿8に所定数量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿8に向かう通路内に遊技球が滞留し、下皿満タン検出スイッチ304から払出・発射制御基板300に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出・発射制御基板300は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿8が満タン状態であると判断し、下皿満タンコマンドを主制御基板100に送信する。一方、下皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、下皿満タン解除コマンドを主制御基板100に送信する。
また、払出・発射制御基板300は、タッチセンサ7aからのタッチ信号および発射ボリューム7bからの入力信号を読み出し、発射用ソレノイド7cを通電制御し、遊技球を発射させる。
ここで、発射用ソレノイド7cの回転速度は、払出・発射制御基板300に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技球数は、発射用ソレノイド7cが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
画像制御基板400は、上記演出表示装置40,41,42の画像表示制御を行うための図示しない画像CPU、画像ROM、画像RAM、VRAMと、音声CPU、音声ROM、音声RAMとを備えている。この画像制御基板400は、上記副制御基板200に双方向通信可能に接続されており、その出力側に上記演出表示装置40,41,42およびスピーカ11,12を接続している。
上記画像ROMには、演出表示装置40,41,42に表示される演出図柄48や背景等の画像データが多数格納されており、画像CPUが副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、所定の画像データを画像ROMからVRAMに読み出して、演出表示装置40,41,42における表示制御をする。なお、画像CPUは、演出表示装置40,41,42に対して、背景画像表示処理、演出図柄表示処理、キャラクタ画像表示処理など各種画像処理を実行するが、背景画像、演出図柄画像、キャラクタ画像は、演出表示装置40,41,42の表示画面上において重畳表示される。
また、上記音声ROMには、スピーカ11,12から出力される音声のデータが多数格納されており、音声CPUは、副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、スピーカ11,12における音声出力制御をする。
ランプ制御基板500は、遊技盤14に設けられた盤面ランプ(図示しない)およびガラス扉3に設けられた装飾ランプ13A,13B,13C、演出操作装置60の内部に設けられるとともに、この演出操作装置60を発光させるLED60bを含めた各種発光装置を制御する。また、演出役物装置55を動作させるソレノイドやモータ等の駆動源(図示しない)を通電制御する。また、第1演出表示装置41を駆動させるための左駆動装置51を制御する。また、第2演出表示装置42を駆動させるための右駆動装置52を制御する。また、ストッパ53bを駆動させるためのストッパ駆動ソレノイド53、および、ストッパ54bを駆動させるためのストッパ駆動ソレノイド54を制御する。また、第1演出表示装置41に設けられるLED411〜LED416を発光制御する。また、第2演出表示装置42に設けられるLED421〜LED426を発光制御する。このランプ制御基板500は、副制御基板200に接続されており、副制御基板200から送信されたデータに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
次に、図12〜図23を参照して、メインROM100bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
図12(a)、図12(b)は、特別図柄の停止結果を大当たりまたは小当たりとするか否かを判定する際に参照する大当たり決定乱数判定テーブルを示す図である。この大当たり決定乱数判定テーブルは、図12(a)に示す、低確率時において大当たり決定乱数を判定する低確率判定テーブルと、図12(b)に示す、高確率時において大当たり決定乱数を判定する高確率判定テーブルとから構成されている。
具体的に、大当たり決定乱数は、第1始動入賞口24に遊技球が入賞したことを契機に(第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、または、第2始動入賞口26に遊技球が入賞したことを契機に(第2始動入賞口検出スイッチ26aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)取得される。また、各始動入賞口24,26に入賞した場合には、それぞれ1つの大当たり決定乱数が取得される。
この大当たり決定乱数は主制御基板100内に設けられた乱数発生器等(図示しない)にて生成されるハードウェア乱数である。このハードウェア乱数は、周期的に入力されるクロック信号に基づいてカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜65535までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
なお、本実施形態において、ハードウェア乱数の乱数生成に係る更新速度は、後述のソフトウェア乱数の更新速度と比較して速くしており、抽出されるカウンタ値(所謂、擬似乱数)のランダム性を向上させている。
ここで、図12(b)に示す高確率判定テーブルは、図12(a)に示す低確率判定テーブルよりも大当たりとなる確率が高くなっており、より詳しく言うと、高確率判定テーブルは、大当たりの当選確率がおよそ1/40、低確率判定テーブルは、大当たりの当選確率がおよそ1/400(所謂、Maxスペック)に設定されている。つまり、高確率判定テーブルの方が、低確率判定テーブルに比べて10倍大当たりに当選する確率が高くなるように設定されている。
また、小当たりとなる確率は、図12(a)に示す低確率判定テーブルと、図12(b)に示す高確率判定テーブルとにおいて、変わらないものとなっている。より詳しく言うと、低確率判定テーブルおよび高確率判定テーブル共に、小当たりの当選確率がおよそ1/400に設定されている。
なお、小当たりは、大当たりと同様にアタッカー装置27が開放する当たりであるものの、賞球がほぼ見込めない、かつ、当該小当たりの当選前後において遊技状態が変化しない当たりのことである。
なお、本実施形態では、第1特図および第2特図ともに同じ大当たり決定乱数判定テーブル(低確率判定テーブルおよび高確率判定テーブル)を参照するものとしている。
また、説明の便宜上、これ以降の説明において、低確率判定テーブルを参照して第1特図について大当たり(または小当たり)の当否に係る抽選が行われる遊技状態、または低確率判定テーブルを参照して第2特図について大当たり(または小当たり)の当否に係る抽選が行われる遊技状態のことを「低確率遊技状態」という。また、高確率判定テーブルを参照して第1特図について大当たり(または小当たり)の当否に係る抽選が行われる遊技状態、または高確率判定テーブルを参照して第2特図について大当たり(または小当たり)の当否に係る抽選が行われる遊技状態のことを「高確率遊技状態」という。また、後述する、非時短用判定テーブル(図21(a))を参照して普通図柄に係る抽選が行われる遊技状態のことを「非時短遊技状態」といい、時短用判定テーブル(図21(b))を参照して普通図柄に係る抽選が行われる遊技状態のことを「時短遊技状態」という。
図7は、特別図柄の種別を決定する際に参照する当たり図柄乱数判定テーブルを示す図である。この当たり図柄乱数判定テーブルでは、当たり図柄乱数に基づいて、特別図柄の種別が判定される。
具体的には、上述した図12(a)または図12(b)において、大当たりとなる大当たり決定乱数値を取得した場合には、図13(a)の大当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにより当たり図柄乱数が判定され、小当たりとなる大当たり決定乱数値を取得した場合には、図13(b)の小当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにより当たり図柄乱数が判定される。なお、図12(a)または図12(b)において、大当たりとも小当たりともならない(つまり、ハズレとなる)大当たり決定乱数値を取得した場合には、当たり図柄乱数判定テーブルによる判定は行われない。
当たり図柄乱数は、上述した大当たり決定乱数と同様に、第1始動入賞口24に遊技球が入賞したことを契機に(第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、または、第2始動入賞口26に遊技球が入賞したことを契機に(第2始動入賞口検出スイッチ26aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)取得される。また、各始動入賞口24,26に入賞した場合には、それぞれ1つの当たり図柄乱数が取得される。
この当たり図柄乱数は主制御基板100内にて生成されるソフトウェア乱数である。このソフトウェア乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜99までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
また、上述した大当たり決定乱数が大当たりまたは小当たりに当選しているか否か(特別図柄の当否)を決定するものであるのに対して、当たり図柄乱数は、特別図柄の種別を決定するためのものである。すなわち、大当たりの内容(種別、ラウンド数、電サポ回数、アタッカー開放パターン)または小当たりの内容(種別)が当たり図柄乱数により決定される。
図13(a)に示すように、大当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにおいては、特別図柄の種別として、特別図柄1〜特別図柄6までの6つの種別が予め決められている。上述した図12(a)または図12(b)において、大当たりとなる大当たり決定乱数値を取得した場合には、このとき取得された1の当たり図柄乱数値により、特別図柄1〜特別図柄6の何れか1つの特別図柄の種別が決定されることになる。
より詳細に説明すると、図13(a)に示す大当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにおいて、当たり図柄乱数の値が0〜49までのものに対して特別図柄1(特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせは、「16R特定時短有図柄」が対応づけられている)が、当たり図柄乱数の値が50〜59までのものに対して特別図柄2(特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせは、「12R特定時短有図柄」が対応づけられている)が、当たり図柄乱数の値が60〜69までのものに対して特別図柄3(特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせは、「8R特定時短有図柄」が対応づけられている)が、当たり図柄乱数の値が70〜74までのものに対して特別図柄4(特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせは、「2R特定時短なし図柄」が対応づけられている)が、当たり図柄乱数の値が75〜89までのものに対して特別図柄5(特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせは、「12R通常時短有図柄」が対応づけられている)が、当たり図柄乱数の値が90〜99までのものに対して特別図柄6(特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせは、「8R通常時短有図柄」が対応づけられている)が、それぞれ対応付けられている。
なお、上記それぞれの選択される割合は、図示のとおりである。すなわち、「16R特定時短有図柄」が選択される割合が50%と最も高くなっている。
なお、詳しくは後述するが、特別図柄の種別に対応づけられた図柄の組み合わせにおいて、「16R」は大当たり遊技におけるラウンド数が16ラウンドであることを、「12R」はラウンド数が12ラウンドであることを、「8R」はラウンド数が8ラウンドであることを意味している。
そして、「特定」は当該大当たり遊技の終了後から遊技状態が高確率遊技状態に設定される、所謂、確変当たりを意味し、「通常」は当該大当たり遊技の終了後から遊技状態が低確率遊技状態に設定される、所謂、通常当たりを、それぞれ意味している。
また、「時短有」は、当該大当たり遊技の終了後から遊技状態が時短遊技状態に設定される、所謂、電サポ付当たりを意味し、「時短なし」は、当該大当たり遊技の終了後から遊技状態が非時短遊技状態に設定される(つまり、時短遊技状態にはならない)、所謂、電サポ無し当たりを意味する。なお、本実施形態では大当たり遊技が12ラウンドで構成されていても、実際に賞球を獲得できるラウンドの数(すなわち、実質ラウンド数)は8ラウンド分となっている場合がある。また、大当たり遊技が2ラウンドで構成されていても、実際に賞球を獲得できるラウンドの数は0ラウンド分となっている場合もある。
また、図13(b)に示す、小当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにおいては、特別図柄の種別として、特別図柄Aおよび特別図柄Bの2つの種別が予め決められている。上述した図12(a)または図12(b)において、小当たりとなる大当たり決定乱数値を取得した場合には、このとき取得された1の当たり図柄乱数値により、特別図柄Aまたは特別図柄Bの何れか1つの特別図柄の種別が決定されることになる。
なお、特別図柄A(特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせは、「小当たりA図柄」が対応づけられている)と、特別図柄B(特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせは、「小当たりB図柄」が対応づけられている)と、が選択される割合は、図示のとおり同じものとなっている。
なお、上述した図12(a)または図12(b)において、大当たりとも小当たりともならない(つまり、ハズレとなる)大当たり決定乱数値を取得した場合には、ハズレ用の特別図柄0が当該図柄として決定される。この特別図柄0には、特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせとして、「ハズレ図柄」が対応づけられている。
なお、本実施形態では、第1特図および第2特図ともに同じ当たり図柄乱数判定テーブル(大当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルおよび小当たり用の当たり図柄乱数判定テーブル)を参照するものとしている。
このように、本実施形態では、第1特図および第2特図において、決定されうる特別図柄の種別が同じであって、かつ、これらは選択される確率は同じであるから、第1特図と第2特図とでの有利/不利は生じない。なお、第1特図と第2特図とで有利/不利を付けるテーブル構成としても良い。例えば、第1特図と第2特図とで確変当たりの割合は同じであるものの、大当たり遊技のラウンド数が第2特図の方が第1特図より有利となるようなテーブル構成としても良い。
図14(a)〜(f)は、アタッカー装置27の開閉パターンが対応づけられた、アタッカー装置27の作動テーブルを示す図である。アタッカー装置27の作動テーブルは、特別図柄の種別ごとに別々のテーブルが設けられている。なお、本実施形態では、第1特図および第2特図で共通して、図14(a)〜(f)に示す作動テーブルを参照するものとしている。
「ラウンド遊技回数(R)」とは、大当たり遊技中にラウンド遊技が何回実行されるかを定めたものである。本実施形態では、大当たり遊技中のラウンド遊技の回数は16回(R=16、16ラウンド)、12回(R=12、12ラウンド)、8回(R=8、8ラウンド)、2回(R=2、2ラウンド)の4種類がある。また、ラウンド遊技の回数が12ラウンドとなっている大当たり遊技(特別図柄2に係る大当たり遊技、特別図柄5に係る大当たり遊技)であっても、特別図柄の種別が「特別図柄2(12R特定時短有図柄)」の場合には、所定回数目のラウンド遊技におけるアタッカー装置27の開放時間が非常に短く設定されているため、実際に賞球を獲得できるラウンド数(実質ラウンド数)は8ラウンドである。また、特別図柄の種別が「特別図柄4(2R特定時短なし図柄)」の場合には、すべてのラウンド遊技におけるアタッカー装置27の開放時間が非常に短く設定されているため、実質ラウンド数は0ラウンドである(つまり、実際に賞球を獲得することは困難である)。なお、小当たり遊技については、ラウンド遊技は行われない。
「開放回数(K)」とは、大当たり遊技中においては、当該大当たり遊技中の1回のラウンド遊技においてアタッカー装置27が開放状態となる回数のことをいい、また、小当たり遊技中においては、当該小当たり遊技中においてアタッカー装置27が開放状態となる回数のことをいう。本実施形態では、大当たり遊技中の1回のラウンド遊技においてアタッカー装置27が開放する回数はすべて1回となっている。すなわち、当該大当たり遊技が、16ラウンドであれば、アタッカー装置27の開放回数は16回となり、12ラウンドであれば、アタッカー装置27の開放回数は12回となり、8ラウンドであれば、アタッカー装置27の開放回数は8回となり、2ラウンドであれば、アタッカー装置27の開放回数は2回となる。一方、小当たり遊技中においてアタッカー装置27が開放する回数は2回となっている。
「開放時間」とは、アタッカー装置27が開放状態に維持される時間のことをいう。本実施形態では、開放時間が「29.0秒」に設定されるラウンド遊技と、開放時間が「0.1秒」に設定されるラウンド遊技とがある。例えば、開放時間が「29.0秒」に設定されたラウンド遊技では、アタッカー装置27が開放状態となってから大入賞口28に遊技球を複数個以上、入賞させることが十分に可能であるが、開放時間が「0.1秒」に設定されたラウンド遊技では、アタッカー装置27が開放状態となっても、0.1秒で直ちに閉じてしまうため、大入賞口28に遊技球を入賞させることは困難である。
「閉鎖時間(インターバル時間)」とは、大当たり遊技の場合には、各ラウンド遊技間にアタッカー装置27が閉鎖する時間のことをいう。また、小当たり遊技の場合には、各開放間にアタッカー装置27が閉鎖する時間のことをいう。
このように、本実施形態では、先に述べた特別図柄(第1特図または第2特図)の種別が決定されると、その種別に基づいて、図14(a)〜(f)に示す第1作動テーブル〜第6作動テーブルの何れか1つが決まるようになっている。
図14(a)に示す第1作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄1(16R特定時短有図柄)」の場合に決定され、この第1作動テーブルにより制御された大当たり遊技は、1回目〜16回目の全てのラウンド遊技におけるアタッカー装置27の開放時間が「29.0秒」に設定された大当たり遊技となる。
図14(b)に示す第2作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄2(12R特定時短有図柄)」の場合に決定され、この第2作動テーブルにより制御された大当たり遊技は、1回目〜8回目のラウンド遊技におけるアタッカー装置27の開放時間が「29.0秒」に設定されるとともに、9回目〜12回目のラウンド遊技におけるアタッカー装置27の開放時間が「0.1秒」に設定される大当たり遊技となる。
図14(c)に示す第3作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄3(8R特定時短有図柄)」および「特別図柄6(8R通常時短有図柄)」の場合に決定され、この第3作動テーブルにより制御された大当たり遊技は、1回目〜8回目の全てのラウンド遊技におけるアタッカー装置27の開放時間が「29.0秒」に設定された大当たり遊技となる。
図14(d)に示す第4作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄4(2R特定時短なし図柄)」の場合に決定され、この第4作動テーブルにより制御された大当たり遊技は、1回目〜2回目の全てのラウンド遊技におけるアタッカー装置27の開放時間が「0.1秒」に設定された大当たり遊技となる。
図14(e)に示す第5作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄5(12R通常時短有図柄)」の場合に決定され、この第5作動テーブルにより制御された大当たり遊技は、1回目〜12回目の全てのラウンド遊技におけるアタッカー装置27の開放時間が「29.0秒」に設定された大当たり遊技となる。
図14(f)に示す第6作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄A(小当たりA図柄)」および「特別図柄B(小当たりB図柄)」の場合に決定され、この第6作動テーブルにより制御された小当たり遊技は、当該小当たり遊技におけるアタッカー装置27の開放回数が2回で、かつ、開放時間が「0.1秒」に設定された小当たり遊技となる。
なお、小当たり遊技(特別図柄Aおよび特別図柄Bに係る小当たり遊技)に対応づけられているアタッカー装置27の開放パターンは、特別図柄4に係る大当たり遊技に対応付けられているアタッカー装置27の開放パターンと、見た目上は全く同じパターンとしている。このため、小当たり遊技(特別図柄Aまたは特別図柄Bに係る小当たり遊技)、または、特別図柄4に係る大当たり遊技が行われた場合において、これらの当たりの種別をアタッカー装置27の開放態様から識別することは困難なものとなっている。
図15は、大当たり遊技終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルである。なお、本実施形態では、第1特図および第2特図で共通して、図15に示す遊技状態設定テーブルを参照するものとしている。
本実施形態に係るパチンコ機Pは、遊技状態として、「低確モード」、「時短モード」、「潜確モード」、「確変モード」の4つの状態が予め用意されている。「低確モード」は、低確率遊技状態かつ非時短遊技状態(「低確・非時短」)から成り、「時短モード」は、低確率遊技状態かつ時短遊技状態(「低確・時短」)から成り、「潜確モード」は、高確率遊技状態かつ非時短遊技状態(「高確・非時短」)から成り、「確変モード」は、高確率遊技状態かつ時短遊技状態(「高確・時短」)から成るものである。
本実施形態では、大当たり遊技の終了後から、当該大当たり遊技が行われる契機となった特別図柄(第1特図または第2特図)の種別に応じて、高確/低確の何れか、時短/非時短の何れかが決まるものとなっている。さらに、高確の場合には高確率遊技状態が継続する回数(高確率遊技回数(X))が決まり、時短の場合には時短遊技状態が継続する回数(時短遊技回数(J))が決まるものとなっている。このとき決まった高確率遊技回数(X)は、高確率遊技回数(X)記憶領域に記憶され、時短遊技回数(J)は、時短遊技回数(J)記憶領域に記憶される。
具体的に、特別図柄の種別と、当該特別図柄に係る大当たり遊技の終了後に設定される遊技状態との対応関係は以下の通りである。
「特別図柄1(16R特定時短有図柄)」に係る大当たり遊技の終了後には、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「低確モード」、「時短モード」、「潜確モード」、「確変モード」の何れであっても、当該大当たり遊技の終了後には、高確率遊技回数が10000回および時短遊技回数が10000回に設定される。
「特別図柄2(12R特定時短有図柄)」に係る大当たり遊技の終了後には、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「低確モード」、「時短モード」、「潜確モード」、「確変モード」の何れであっても、当該大当たり遊技の終了後には、高確率遊技回数が10000回および時短遊技回数が10000回に設定される。
「特別図柄3(8R特定時短有図柄)」に係る大当たり遊技の終了後には、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「低確モード」、「時短モード」、「潜確モード」、「確変モード」の何れであっても、当該大当たり遊技の終了後には、高確率遊技回数が10000回および時短遊技回数が10000回に設定される。
「特別図柄4(2R特定時短なし図柄)」に係る大当たり遊技の終了後には、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「低確モード」、であれば、当該大当たり遊技の終了後には、高確率遊技回数が10000回および時短遊技回数が0回に設定される。一方、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「時短モード」、「潜確モード」、「確変モード」の何れかであれば、当該大当たり遊技の終了後には、高確率遊技回数が10000回および時短遊技回数が10000回に設定される。
「特別図柄5(12R通常時短有図柄)」に係る大当たり遊技の終了後には、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「低確モード」、「時短モード」、「潜確モード」、「確変モード」の何れであっても、当該大当たり遊技終了後には、高確率遊技回数が0回および時短遊技回数が100回に設定される。
「特別図柄6(8R通常時短有図柄)」に係る大当たり遊技の終了後には、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「低確モード」、「時短モード」、「潜確モード」、「確変モード」の何れであっても、当該大当たり遊技終了後には、高確率遊技回数が0回および時短遊技回数が100回に設定される。
ここで、本実施形態では、低確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ1/400であり、高確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ1/40となっているから、高確率遊技状態において10000回も遊技を行う間には、ほぼ間違いなく大当たりに当選する。加えて、時短遊技回数が10000回付与されるということは、次回の大当たり当選まで「時短遊技状態」が継続することと等しいと言えるものである。すなわち、高確率遊技回数が10000回、時短遊技回数が10000回に決定されると、遊技球をあまり減らすことなく大当たりが連荘することが実質上、確定することになる。
なお、図15(※)には、大当たり遊技終了後の遊技状態との比較のため、小当たり遊技の終了後の遊技状態について記載している。すなわち、小当たり遊技の遊技前および遊技終了後において遊技状態は何ら変わらない。また、新たに高確率遊技回数(X)が設定されたり、時短遊技回数(J)が設定されたりすることもない。
また、上述した大当たり決定乱数、当たり図柄乱数と同様に、第1始動入賞口24に遊技球が入賞したことを契機として(第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、または、第2始動入賞口26に遊技球が入賞したことを契機として(第2始動入賞口検出スイッチ26aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、変動演出パターン(変動態様や変動時間)を決定するための各種乱数(リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)が取得される。また、各始動入賞口24,26に入賞した場合には、それぞれ1つのリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数が取得される。
これらの各種乱数(リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)は主制御基板100内にて生成されるソフトウェア乱数である。
リーチグループ決定乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜10006までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
また、リーチモード決定乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜250までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
また、変動パターン乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜249までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
上述した各種乱数(リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定するための各種判定テーブルについて、図16〜図20を参照しつつ説明する。
図16に示す、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、リーチグループ決定乱数を判定するためのテーブルであって、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に、当該結果を報知する変動演出パターン(変動態様や変動時間)を決定するにあたって参照される判定テーブルである。このリーチグループ決定乱数判定テーブルと、リーチグループ決定乱数とにより、変動演出パターンの決定に用いられるリーチモード決定乱数判定テーブルが属するグループの種別が決定される。
一方、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合には、グループの種別を決定することなく、リーチモード決定乱数判定テーブルが決定されるようになっている。すなわち、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合にのみ参照され、大当たりであった場合には参照されない。
このリーチグループ決定乱数判定テーブルは、遊技状態ごと、始動入賞口の種別ごと、および、保留数(U)記憶領域(第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域)に記憶されている保留の個数(保留数)ごとに複数設けられている。ここでは、図16に示すように、遊技状態が非時短遊技状態である場合に選択されるリーチグループ決定乱数判定テーブルについてのみ説明し、他のリーチグループ決定乱数判定テーブルの説明は省略する。
第1始動入賞口24または第2始動入賞口26に遊技球が入賞すると、0〜10006の数値範囲内で1個のリーチグループ決定乱数が取得される。そして、上述の大当たりの抽選によってハズレとなった場合に、当該大当たりの抽選を行う時点の遊技状態、始動入賞口の種別、および、保留数に応じて、図16に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルが選択され、取得されたリーチグループ決定乱数と選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブルとに基づいて、グループの種別が決定される。
具体的には、遊技状態が非時短遊技状態であり、かつ、第1始動入賞口24への遊技球の入賞により取得された大当たり決定乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときにおいて、当該大当たりの抽選時の第1特図の保留数が0または1であった場合には、図16(a)に示す第1判定テーブルが選択され、当該大当たりの抽選時の第1特図の保留数が2または3であった場合には、図16(b)に示す第2判定テーブルが選択される。
また、遊技状態が非時短遊技状態であり、かつ、第2始動入賞口26への遊技球の入賞により取得された大当たり決定乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときは、当該大当たりの抽選時の第2特図の保留数がいかなる個数であっても(すなわち、保留数が0〜3の何れであっても)、図16(c)に示す第3判定テーブルが選択される。
そして、図16(a)に示すように、第1判定テーブルによれば、リーチグループ決定乱数が0〜3999であった場合に「Aグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が4000〜8999であった場合に「Bグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜9899であった場合に「Cグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900〜10006であった場合に「Dグループ」が決定される。
また、図16(b)に示すように、第2判定テーブルによれば、リーチグループ決定乱数が0〜5999であった場合に「Aグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が6000〜8999であった場合に「Bグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜9899であった場合に「Cグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900〜10006であった場合に「Dグループ」が決定される。
このように、保留数が2または3である場合には、保留数が0または1である場合に比べて、Aグループが選択される割合が増え、Bグループが選択される割合が減少する。これは、保留数が増加することにより、保留に係る変動時間を変更(短縮)することを可能とするためである。所謂、保留短縮機能を働かせるため、AグループまたはBグループの一部と判定され得るリーチグループ決定乱数(0〜5999)が取得された場合には、保留数によって、変動時間が変わることとなる。
さらに、図16(c)に示すように、第3判定テーブルによれば、リーチグループ決定乱数が0〜7999であった場合に「Aグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が8000〜10006であった場合に「Bグループ」が決定される。
リーチモード決定乱数判定テーブルは、変動演出パターン(変動態様や変動時間)の決定に用いられる変動モード番号を決定するとともに、後述する変動パターン番号の決定に用いられる変動パターン抽選テーブルを決定するためのものである。
このリーチモード決定乱数判定テーブルは、大別して、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に参照されるハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブル(図17参照)と、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に参照される大当たり用リーチモード決定乱数判定テーブル(図18参照)と、を備えている。
また、ハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブルは、上述のように決定されたグループの種別ごとに、複数設けられている。ここでは、図16に示したリーチグループ決定乱数判定テーブルにおいて、「Aグループ」が決定された場合に参照されるAグループ用判定テーブル(図17(a))と、「Bグループ」が決定された場合に参照されるBグループ用判定テーブル(図17(b))と、「Cグループ」が決定された場合に参照されるCグループ用判定テーブル(図17(c))と、「Dグループ」が決定された場合に参照されるDグループ用判定テーブル(図17(d))と、について説明し、他のハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブルの説明は省略する。
第1始動入賞口24または第2始動入賞口26へ遊技球が入賞すると、0〜250の数値内で1個のリーチモード決定乱数が取得される。そして、上述したグループの種別の抽選によりグループが決定された場合に、この決定されたグループの種別に対応するハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、取得されたリーチモード決定乱数と選択されたハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブルとに基づいて、変動モード番号、および、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
具体的には、例えば、上述したグループの種別の抽選により「Aグループ」が決定された場合に、図17(a)に示すAグループ用判定テーブルが選択され、「Bグループ」が決定された場合に、図17(b)に示すBグループ用判定テーブルが選択され、「Cグループ」が決定された場合に、図17(c)に示すCグループ用判定テーブルが選択され、「Dグループ」が決定された場合に、図17(d)に示すDグループ用判定テーブルが選択される。
そして、図17(a)に示すように、Aグループ用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜250であった場合に、「00H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン乱数判定テーブルとして第1変動テーブルが選択される。
なお、上記「00H」で示す変動モード番号は、副制御基板200へ送信される制御コマンドを構成するEVENTデータであり、このEVENTデータは、1バイトのデータで構成されている。「※※H」という表記において、※には0〜9、A〜Fまでの数字および文字(16進数表記)が入る。つまり、「※※H」には、「00H」〜「FFH」までの256個の組み合わせを作成することが可能である。
なお、このEVENTデータには、コマンドの分類を識別するための1バイトのMODEデータ「※※H」(※には0〜9、A〜Fまでの数字および文字(16進数表記)が入る)がそれぞれ対応づけられることにより、「MODE+EVENT」の2バイトのコマンドデータが生成され、このコマンドデータが、副制御基板200に送信される制御コマンド(変動モードコマンド)となる。
なお、ここで決定される変動モード番号には、上述した制御コマンドが副制御基板200に送信されたときに、演出表示装置40における演出図柄の変動開始からリーチ成立/あるいはリーチ成立せずにハズレ停止するまでの変動態様が対応づけられており、この変動モード番号が決まると、演出表示装置40において演出図柄の変動が開始してからリーチが成立するまでの変動態様、あるいは演出図柄48の変動が開始してからリーチが成立せずにハズレ図柄が停止するまでの変動態様が決まることになる。
ここでいう、演出図柄48の変動が開始してからの変動態様とは、例えば、演出図柄48の変動のし方だけでなく、ステップアップ演出や疑似連演出の実行の有無、背景変化等を含むものである。
また、図17(b)に示すように、Bグループ用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜99であった場合に、「00H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第2変動テーブルが選択される。また、リーチモード決定乱数が100〜250であった場合に、「01H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第2変動テーブルが選択される。
そして、図17(c)に示すように、Cグループ用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜250であった場合に、「03H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第3変動テーブルが選択される。
また、図17(d)に示すように、Dグループ用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜89であった場合に、「03H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第3変動テーブルが選択される。また、リーチモード決定乱数が90〜250であった場合に、「04H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第4変動テーブルが選択される。
また、大当たり用判定テーブルは、大当たりの抽選時(すなわち、大当たりの当選時)の遊技状態ごと、および、大当たりとなった場合に決定された大当たり図柄の種別ごとに複数設けられている。ここでは、非時短遊技状態において第1始動入賞口24に入賞した場合に参照される第1特図用の大当たり用判定テーブル(図18(a))および小当たり用判定テーブル(図18(b))について説明し、他の大当たり用判定テーブルの説明は省略する。
非時短遊技状態において第1始動入賞口24に遊技球が入賞した場合であって、大当たりに当選したときには、図18(a)に示す第1特図用の大当たり用判定テーブルが選択される。
そして、図18(a)に示す第1特図用の大当たり用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜99であった場合に、「30H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン乱数判定テーブルとして第30変動テーブルが選択される。また、リーチモード決定乱数が100〜199であった場合に、「31H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン乱数判定テーブルとして第31変動テーブルが選択される。また、リーチモード決定乱数が200〜250であった場合に、「32H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン乱数判定テーブルとして第32変動テーブルが選択される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、大当たりの抽選時の遊技状態ごと、および、大当たり図柄の種別ごとに大当たり用判定テーブルが設けられているが、始動入賞口の種別を考慮して、大当たりの抽選時の遊技状態ごと、始動入賞口の種別ごと、および、大当たり図柄の種別ごとに大当たり用判定テーブルを設けるようにしてもよい。
また、非時短遊技状態において第1始動入賞口24に遊技球が入賞した場合であって、小当たりに当選したときには、図18(b)に示す第1特図用の小当たり用判定テーブルが選択される。そして、図18(b)に示す第1特図用の小当たり用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜250であった場合に、「33H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン乱数判定テーブルとして第33変動テーブルが選択される。
変動パターン乱数判定テーブルは、変動演出パターン(変動態様や変動時間)の決定に用いられる変動パターン番号を決定するためのものであり、多数設けられている。
ここでは、図19(a)〜(d)に示すように、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に決定される第1変動テーブル、第2変動テーブル、第3変動テーブルおよび第4変動テーブル、図19(e)〜(g)に示すように、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に決定される第30変動テーブル、第31変動テーブルおよび第32変動テーブルについて説明し、他の変動パターン乱数判定テーブルの説明は省略する。
第1始動入賞口24または第2始動入賞口26へ遊技球が入球すると、0〜249の数値範囲内で1個の変動パターン乱数が取得される。この変動パターン乱数と、上述したようにリーチグループ決定乱数またはリーチモード決定乱数により決定された変動パターン乱数判定テーブルとに基づいて、変動パターンが決定される。
例えば、図19(a)に示すように、第1変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜124であった場合に「00H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が125〜249であった場合に「01H」という変動パターン番号が決定される。
また、図19(b)に示すように、第2変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜99であった場合に「00H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が100〜249であった場合に「01H」という変動パターン番号が決定される。
また、図19(c)に示すように、第3変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜249であった場合に、「03H」という変動パターン番号が決定される。
また、図19(d)に示すように、第4変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜119であった場合に「03H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が120〜249であった場合に「04H」という変動パターン番号が決定される。
また、図19(e)に示すように、第30変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜124であった場合に、「31H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が125〜249であった場合に、「32H」という変動パターン番号が決定される。
また、図19(f)に示すように、第31変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜29であった場合に、「30H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が30〜109であった場合に「31H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が110〜249であった場合に「32H」という変動パターン番号が決定される。
また、図19(g)に示すように、第32変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜59であった場合に、「30H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が60〜149であった場合に「31H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が150〜249であった場合に「32H」という変動パターン番号が決定される。
なお、同様に、他の変動テーブルによっても、所定の変動パターン乱数に対応して、所定の変動パターン番号が決定されるようになっている(図示しない)。
なお、上記「00H」等で示す変動パターン番号についても、上述した変動モード番号と同様に、副制御基板200へ送信される制御コマンドを構成するEVENTデータであり、このEVENTデータは、1バイトのデータで構成されている。「※※H」という表記において、※には0〜9、A〜Fまでの数字および文字(16進数表記)が入る。つまり、「※※H」には、「00H」〜「FFH」までの256個の組み合わせを作成することが可能である。
なお、このEVENTデータには、コマンドの分類を識別するための1バイトのMODEデータ「※※H」(※には0〜9、A〜Fまでの数字および文字(16進数表記)が入る)がそれぞれ対応づけられることにより、「MODE+EVENT」の2バイトのコマンドデータが生成され、このコマンドデータが、副制御基板200に送信される制御コマンド(変動パターンコマンド)となる。
なお、ここで決定される変動パターン番号には、上述した制御コマンドが副制御基板200に送信されたときに、演出表示装置40,41,42における演出図柄のリーチ成立後からの変動態様が対応づけられており、この変動パターン番号が決まると、演出表示装置40,41,42において、リーチ成立以降の変動態様が決まることとなる。
ここでいう、リーチ成立以降の変動態様とは、例えば、ノーマルリーチや、スーパーリーチに発展する、あるいはリーチが一旦ハズレでから再始動する逆転リーチ等を経由して大当たりとなる組み合わせまたはハズレとなる組み合わせにて演出図柄が停止するまでの変動態様のことをいう。
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動開始時に、上述のような大当たりの抽選が行われるとともに、大当たりの抽選が行われると、大当たりの抽選の結果、大当たりの抽選時の遊技状態および保留数等に応じて、変動モード番号および変動パターン番号が決定される。
そして、変動モード番号および変動パターン番号は、変動演出パターンを特定するためのものである。本実施形態では、変動モード番号および変動パターン番号により、変動演出パターンの態様が定められ、また、変動モード番号および変動パターン番号の組み合わせに対応して、所定の変動時間が定められるようになっている。
図20は、変動時間決定テーブルを示している。上記のように、変動モード番号が決定されると、図20(a)に示す変動時間1決定テーブルにしたがって変動時間1が決定される。この変動時間1決定テーブルによれば、変動モード番号ごとに変動時間1が対応づけられており、決定された変動モード番号に応じて、対応する変動時間1が決定される。
また、上記のように、変動パターン番号が決定されると、図20(b)に示す変動時間2決定テーブルにしたがって変動時間2が決定される。この変動時間2決定テーブルによれば、変動パターン番号ごとに変動時間2が対応づけられており、決定された変動時間1、変動時間2の合計時間が、大当たりの抽選の結果が報知されるまでの時間、すなわち、変動演出に要する時間(「変動時間」という)となる。
以上のようにして、変動モード番号が決定されると、当該決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンドが副制御基板200に送信され、変動パターン番号が決定されると、当該決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが副制御基板200に送信される。副制御基板200においては、受信した変動モードコマンドに基づいて、主に変動演出の前半(リーチ成立前まで)の態様が決定され、受信した変動パターンコマンドに基づいて、主に変動演出の後半(リーチ成立後から演出図柄の変動停止まで)の態様が決定されることになる。以下では、変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドを総称して変動コマンドと呼ぶ場合があるが、その詳細については後述する。
なお、本実施形態では、変動モードコマンドと変動パターンコマンドとにより、変動演出パターンの態様が決定されるものとしたがこれに限られない。例えば、変動パターンコマンドに基づいて変動演出パターンの前半部分の態様を決定し、変動モードコマンドに基づいて変動演出パターンの後半部分の態様を決定するようにしてもよい。
また、変動演出パターンの態様は、変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドのみならず、他のコマンドに基づいて決定してもよい。また、変動モードコマンドまたは変動パターンコマンドの何れかのみに基づいて決定してもよい。
図21は、当たり決定乱数判定テーブルを示している。遊技球がゲート22を通過すると、第2始動入賞口26のスライド板26bを通電制御するか否かが対応づけられた普通図柄の判定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
具体的に、当たり決定乱数は、ゲート22に遊技球が通過したことを契機に(ゲート検出スイッチ22aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、1つの当たり決定乱数が取得される。
この当たり決定乱数は主制御基板100内に設けられた乱数発生器等(図示しない)にて生成されるハードウェア乱数である。このハードウェア乱数は、周期的に入力されるクロック信号に基づいてカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜65535までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図21(a)に示す非時短用判定テーブルが参照される。この非時短用判定テーブルによれば、当たり決定乱数が1〜1300であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、それ以外の当たり決定乱数(0、1301〜65535)であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、非時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率はおよそ1/50.41となる。この普図抽選において当たり図柄が決定されると、第2始動入賞口26のスライド板26bが開状態に制御され、ハズレ図柄が決定された場合には、スライド板が閉状態に維持される。
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図21(b)に示す時短用判定テーブルが参照される。この時短用判定テーブルによれば、当たり決定乱数が1〜65000であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、それ以外の当たり決定乱数(0、65001〜65535)であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率はおよそ1/1.01となる。このため、時短用判定テーブルを参照して抽選が行われると、ほとんどの場合、当たり図柄に当選することとなる。すなわち、時短遊技状態では、第2始動入賞口26のスライド板26bが開状態に制御される割合が、非時短遊技状態に比べて大幅に増加することとなる。
図22は、普通図柄変動時間決定テーブルを示している。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動時間が決定される。普通図柄変動時間決定テーブルは、普図抽選によって当たり図柄またはハズレ図柄が決定されたときに、当該普通図柄の変動時間を決定する際に参照されるものである。この普通図柄変動時間決定テーブルによれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には、変動時間が29秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には、変動時間が3秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示装置32が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が消灯する。
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示装置32が点灯した場合には図23に示す開閉制御パターンテーブルを参照して、第2始動入賞口26のスライド板26bが開閉制御される。この開閉制御パターンテーブルによれば、開放回数(スライド板26bが開状態に制御される回数)、開放時間(始動入賞口開閉ソレノイド26cの通電時間、すなわち、スライド板26bが開状態に制御される時間)、閉鎖時間(始動入賞口開閉ソレノイド26cが複数回通電制御される場合における、各開放間の通電休止時間)が、第2始動入賞口26の制御データとして遊技状態ごとに予め決められている。
具体的には、遊技状態が非時短遊技状態であれば、1回の普図当たりに対して、第2始動入賞口26のスライド板26bが1回、0.2秒間だけ開状態に制御される。
一方、遊技状態が時短遊技状態であれば、1回の普図当たりに対して、第2始動入賞口26のスライド板26bが1.2秒間だけ開状態に制御された後、0.8秒間のインターバル(閉鎖時間)をおいてから、再度、第2始動入賞口26のスライド板26bが1.2秒間だけ開状態に制御される。
以上のことから、時短遊技状態では、上述したように、時短用判定テーブルを参照して抽選が行われるため、殆どの場合、普図当たりに当選し、その当選により第2始動入賞口26が1.2秒×2回開放状態となるため、遊技者は、第2始動入賞口26に遊技球を比較的容易に入賞させることができる。従って、時短遊技状態においては、遊技球をあまり減らすことなく遊技を行うことができる。
次に、本実施形態のパチンコ機Pにおける遊技の処理の手順について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図24を用いて、主制御基板100におけるCPU初期化処理(ステップS1)を説明する。
電源基板600により電源が供給されると、メインCPU100aにシステムリセットが発生し、メインCPU100aは、以下のCPU初期化処理を行う。
(ステップS2)
まず、メインCPU100aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、メインROM100bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS3)
次に、メインCPU100aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。
(ステップS4)
次に、メインCPU100aは、電源断予告信号を検出しているか否かを判定する。なお、主制御基板100には、電源断検知回路が設けられており、電源電圧が所定値以下になると、電源検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS5に処理を移す。
(ステップS5)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS3で設定したウェイト処理時間が経過したか否かを判定する。
このとき、ウェイト処理時間が経過していないと判定された場合には、ステップS4に処理を移し、ウェイト処理時間が経過したと判定された場合には、ステップS6に処理を移す。
(ステップS6)
次に、メインCPU100aは、メインRAM100cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS7)
次に、メインCPU100aは、RAMクリアフラグがON(=1)しているか否かを判定する。なお、遊技盤14の背面には、図示しないRAMクリアボタンが設けられており、このRAMクリアボタンが押圧操作されると、RAMクリア検出スイッチがRAMクリアボタンの押圧操作を検出して、主制御基板100にRAMクリア信号が出力される。RAMクリアボタンが押圧操作された状態で電源が投入されると、RAMクリア信号が入力され、RAMクリアフラグがONされる。
このとき、RAMクリアフラグがONしていないと判定された場合には、ステップS11に処理を移し、RAMクリアフラグがONしていると判定された場合には、ステップS8に処理を移す。
(ステップS8)
次に、メインCPU100aは、メインRAM100cのうち、電源投入時(メインRAM100cをクリアするリセット時)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS9)
次に、メインCPU100aは、メインRAM100cがクリアされたことを、副制御基板200に伝達するためのサブコマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(このサブコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする)を行う。
(ステップS10)
次に、メインCPU100aは、メインRAM100cがクリアされたことを、払出・発射制御基板300に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(この払出コマンドを払出用伝送データ格納領域にセットに格納する)を行う。
(ステップS11)
次に、メインCPU100aは、チェックサムを算出するために必要な処理を実行する。
(ステップS12)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS11で算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと不一致であるか否かを判定する。
このとき、両者が不一致であると判定された場合には、上記ステップS8に処理を移し、両者が不一致ではない(つまり、両者が一致する)と判定された場合には、ステップS13に処理を移す。
(ステップS13)
次に、メインCPU100aは、メインRAM100cのうち、電源復帰時(メインRAM100cをクリアせずに、電源断前のデータを維持するとき)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS14)
次に、メインCPU100aは、電源断から復帰したことを、副制御基板200に伝達するためのサブコマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(この電源復帰指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする)を行う。
(ステップS15)
次に、メインCPU100aは、電源断から復帰したことを、払出・発射制御基板300に伝達するための払出コマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(この電源復帰指定コマンドを払出用伝送データ格納領域にセットする)を行う。
(ステップS16)
次に、メインCPU100aは、例えば、特別図柄の種別を示すコマンド(電源投入時特図図柄種別指定コマンド)、第1保留数を示すコマンド(第1保留数指定コマンド)、第2保留数を示すコマンド(第2保留数指定コマンド)、記憶されている第1保留および第2保留の入賞順序を示すコマンド(特別図柄入賞順序コマンド)等、電源投入時の初期状態の演出に必要なコマンドを副制御基板200に送信するための電源投入時サブコマンドセット処理(コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする)を実行する。
(ステップS17)
次に、メインCPU100aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS18)
次に、メインCPU100aは、割込みを禁止するための処理を行う。
(ステップS19)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄乱数を更新する際に参照される当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新を行う。この当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値を決定するためのものであり、乱数範囲は「0〜99」となっている。すなわち、当たり図柄乱数は、更新を開始する時点の当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として更新が行われる。そして、当たり図柄乱数値がその乱数範囲を1周すると、その時点における当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として、当たり図柄乱数の更新が継続されるようになっている。
(ステップS20)
次に、メインCPU100aは、払出・発射制御基板300から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、この受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS21)
次に、メインCPU100aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを副制御基板200に送信するための処理を行う。
(ステップS22)
次に、メインCPU100aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS23)
次に、メインCPU100aは、変動演出パターンを決定するための乱数(以下、「変動演出乱数」という)である、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、および、変動パターン乱数を更新する。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS18以降の処理を繰り返し行う。
(主制御基板の電源断時退避処理)
図25を用いて、主制御基板100における電源断時の割込処理(電源断時退避処理)を説明する。
メインCPU100aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になると、CPU初期化処理の割込み許可期間中(上記ステップS22からステップS18の処理の間)に割り込んで電源断時退避処理を実行する。
(ステップS31)
電源断予告信号が入力されると、メインCPU100aは、メインCPU100aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
(ステップS32)
次に、メインCPU100aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS33)
次に、メインCPU100aは、電源断予告信号を検出しているか否かを判定する。
このとき、電源断予告信号を検出していると判定された場合には、ステップS36に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定された場合には、ステップS34に処理を移す。
(ステップS34)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS31で退避した情報をメインCPU100aのレジスタを復帰させる。
(ステップS35)
次に、メインCPU100aは、割込みを許可するための処理を行い、当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS36)
次に、メインCPU100aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS37)
次に、メインCPU100aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS38)
次に、メインCPU100aは、メインRAM100cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS39)
次に、メインCPU100aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS40)
次に、メインCPU100aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS41)
次に、メインCPU100aは、電源断予告信号を検出しているか否かを判定する。
このとき、電源断予告信号を検出していると判定された場合には、ステップS39に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定された場合には、ステップS42に処理を移す。
(ステップS42)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS39でセットしたループカウンタの値を「1」減算する。
(ステップS43)
次に、メインCPU100aは、ループカウンタのカウンタ値が「0」でないか否かを判定する。
このとき、カウンタ値が「0」ではないと判定された場合には、ステップS40に処理を移し、カウンタ値が「0」であると判定された場合には、ステップS1に処理を移す(上記したCPU初期化処理に移行する)。
なお、実際に電源断が発生した場合には、上記ステップS39から上記ステップS43をループしている間にパチンコ機Pの稼働が停止する。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図26を用いて、主制御基板100のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板100には、所定の周期(4ミリ秒、4ms)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(上記ステップS1)に割り込んで、以下のタイマ割込処理が実行される。
(ステップS50)
まず、メインCPU100aは、メインCPU100aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
(ステップS51)
次に、メインCPU100aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。この各種タイマカウンタは、特に断る場合を除いて、当該主制御基板100のタイマ割込処理の度に減算され、「0」になると減算を停止する。
(ステップS52)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS19と同様に、当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新処理を行う。
(ステップS53)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを「1」加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを「0」に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。
(ステップS100)
次に、メインCPU100aは、スイッチ管理処理を行う。この処理において、メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ20a、ゲート検出スイッチ22a、第1始動入賞口検出スイッチ24a、第2始動入賞口検出スイッチ26a、大入賞口検出スイッチ28aの各スイッチに入力があったか否かを判定する処理を行う。このスイッチ管理処理の詳細については後述する。
(ステップS400)
次に、メインCPU100aは、特別図柄、特別電動役物(アタッカー装置27)の制御を行うための特別遊技管理処理を行う。この特別遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS1100)
次に、メインCPU100aは、普通図柄、普通電動役物(第2始動入賞口26、可動片26bおよび始動入賞口開閉ソレノイド26c)の制御を行うための普通遊技管理処理を行う。この普通遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS54)
次に、メインCPU100aは、各種エラーの発生や解除に関する制御を行うためのエラー管理処理を行う。具体的には、ガラス扉3の開放に基づく扉開放コマンドや、下皿8の満タン状態に基づく下皿満タンコマンド等を、主制御基板100が受信した場合に、メインCPU100aは、対応するエラー指定コマンド(扉開放指定コマンド、満タン状態指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。また、上述のエラー指定コマンドを主制御基板100が受信しなくなった場合に、メインCPU100aは、対応するエラー解除コマンド(扉閉鎖指定コマンド、満タン状態解除指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。
(ステップS60)
次に、メインCPU100aは、払出制御管理処理を行う。この処理において、メインCPU100aは、大入賞口28、第1始動入賞口24、第2始動入賞口26、一般入賞口20に遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出個数指定コマンドを払出・発射制御基板300に送信する。
具体的には、大入賞口検出スイッチ28a、第1始動入賞口検出スイッチ24a、第2始動入賞口検出スイッチ26a、および一般入賞口検出スイッチ20aからの検出信号がメインCPU100aに入力された場合に、メインCPU100aは、それぞれの検出信号に対応して設けられている賞球カウンタ(大入賞口賞球カウンタ、第1始動入賞口賞球カウンタ、第2始動入賞口賞球カウンタ、一般入賞口賞球カウンタ、何れも図示しない)を更新するとともに、それぞれの検出信号に対応する払出個数指定コマンドを払出・発射制御基板300に送信する。その後、払出・発射制御基板300により賞球の払い出しが行われると、当該払い出しごとに主制御基板100に払出コマンドが送信され、メインCPU100aは、当該払出コマンドを受信すると、賞球カウンタを減算する。
(ステップS70)
次に、メインCPU100aは、外部情報データ、始動入賞口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う。
(ステップS80)
次に、メインCPU100aは、出力制御処理を行う。この処理において、上記ステップS70で作成した外部情報データ、始動入賞口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う。また、第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特別図柄保留表示器33、第2特別図柄保留表示器34および普通図柄保留表示器35の各LEDを点灯させるために、上記ステップS70で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力するLED表示出力処理を行う。さらに、メインRAM100cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを送信するコマンド送信処理も行う。
(ステップS90)
次に、メインCPU100aは、ステップS10で退避した情報をメインCPU100aのレジスタに復帰させる。
図27を用いて、主制御基板100のスイッチ管理処理を説明する。
(ステップS110)
まず、メインCPU100aは、ゲート検出スイッチ22aが信号を入力したか、すなわち、遊技球がゲート22を通過したか否かを判定する。さらに、メインCPU100aは、ゲート検出スイッチ22aが信号を入力した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に「1」を加算し、当たり決定乱数として予め用意された乱数範囲(例えば、0〜65535)から1つの当たり決定乱数値を抽出し、普通図柄保留記憶領域に抽出した当たり決定乱数値を記憶する。ただし、普通図柄保留数(G)記憶領域に「4」が記憶されている場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に「1」を加算したり、当たり決定乱数値を抽出し、普通図柄保留記憶領域に抽出した乱数値を記憶したりすることは行わない。
(ステップS120)
次に、メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ20aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が一般入賞口20に入賞したか否かを判定する。メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ20aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
(ステップS200)
次に、メインCPU100aは、第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動入賞口24に入賞したか否かを判定して、大当たりの判定を行うための所定のデータをセットする。この第1始動入賞口検出スイッチ入力処理の詳細については後述する。
(ステップS130)
次に、メインCPU100aは、第2始動入賞口検出スイッチ26aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第2始動入賞口26に入賞したか否かを判定して、大当たりの判定を行うための所定のデータをセットする。
(ステップS140)
次に、メインCPU100aは、大入賞口検出スイッチ28aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が大入賞口28に入賞したか否かを判定する。メインCPU100aは、大入賞口検出スイッチ28aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、大入賞口28に入賞した遊技球を計数するための大入賞口入球カウンタ(C)記憶領域のカウンタを加算して更新する。
図28を用いて、主制御基板100の第1始動入賞口検出スイッチ入力処理を説明する。
(ステップS201)
まず、メインCPU100aは、第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号を入力したか否かを判定する。
このとき、第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号を入力しなかった場合には、第1始動入賞口検出スイッチ入力処理を終了し、第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号を入力した場合にはステップS202に処理を移す。
(ステップS202)
次に、メインCPU100aは、賞球のために用いる第1始動入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
(ステップS203)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であるか否かを判定する。
このとき、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満ではないと判定した場合には、第1始動入賞口検出スイッチ入力処理を終了し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であると判定した場合には、ステップS204に処理を移す。
(ステップS204)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に「1」を加算して記憶する。
(ステップS205)
次に、メインCPU100aは、大当たり決定乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出した大当たり決定乱数値を記憶する。
ここで、第1特別図柄記憶領域は、第1記憶部〜第4記憶部とから構成されており、各記憶部には、大当たり決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値および変動パターン乱数値がそれぞれ記憶されるようになっている。 また、第2特別図柄記憶領域は、第5記憶部〜第8記憶部とから構成されており、上記第1記憶部〜第4記憶部と同様に、各記憶部には、大当たり決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値および変動パターン乱数値がそれぞれ記憶されるようになっている。
(ステップS206)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出した当たり図柄乱数値を記憶する。
(ステップS207)
次に、メインCPU100aは、リーチグループ決定乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出したリーチグループ決定乱数値を記憶する。
(ステップS208)
次に、メインCPU100aは、リーチモード決定乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出したリーチモード決定乱数値を記憶する。
(ステップS209)
次に、メインCPU100aは、変動パターン乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出した変動パターン乱数値を記憶する。
以上より、上記ステップS205〜ステップS209において取得された各種乱数(つまり、大当たり決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値、変動パターン乱数値)は、すべて同じ第1特別図柄記憶領域の所定の記憶部に記憶されることとなる。
(ステップS210)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS205〜ステップS209において取得された各種乱数値(大当たり決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値、変動パターン乱数値)から始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンド)を生成して演出用伝送データ格納領域にセットする。また、このとき、第1特別図柄保留表示器33に表示される第1保留数を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM100cの所定領域にセットする。また、第1始動入賞指定コマンドには、上記第1保留数を示す情報(保留指定情報)も含まれている。本ステップS210の処理を終了すると、第1始動入賞口検出スイッチ入力処理が終了となる。
以上のように、第1始動入賞口24に遊技球が入球した際に、第1特別図柄記憶領域の記憶部に空きがある場合には、各乱数値が記憶されていない記憶部の中でもっとも小さい番号の記憶部に各乱数値が記憶され、第1特別図柄記憶領域の記憶部に空きがない場合には、各乱数値が抽出(記憶)されずに第1始動入賞口検出スイッチ入力処理が終了となる。ただし、第1特別図柄記憶領域の記憶部に空きがない場合でも、第1始動入賞口24への遊技球の入球に対して賞球が払い出されることとなる。
なお、本実施形態においては、第2始動入賞口検出スイッチ入力処理については詳細な説明を省略するが、第2始動入賞口検出スイッチ26aから信号が入力された場合にも、上記第1始動入賞口検出スイッチ入力処理と同様の処理が行われる。すなわち、第1始動入賞口検出スイッチ入力処理と比較すると、データを記憶する領域が第1特別図柄記憶領域と第2特別図柄記憶領域とで相違するものの、同様の処理が行われる。
図29を用いて、主制御基板100の特別遊技管理処理を説明する。
(ステップS401)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータの値をロードする。この実行フェーズデータは、当該特別遊技管理処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうち、何れを実行するかを示すものであり、特図実行フェーズデータ記憶領域に記憶されている。具体的には、この実行フェーズデータは、特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」と、特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」と、停止後処理の実行を示すデータ「02」と、特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」と、特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」と、を有している。
(ステップS500)
メインCPU100aは、上記ステップS401でロードした実行フェーズデータの値が「00」であれば、特別図柄変動開始処理を実行する。この特別図柄変動開始処理の詳細については後述する。
(ステップS700)
メインCPU100aは、上記ステップS401でロードした実行フェーズデータの値が「01」であれば、特別図柄変動停止処理を実行する。この特別図柄変動停止処理の詳細については後述する。
(ステップS800)
メインCPU100aは、上記ステップS401でロードした実行フェーズデータの値が「02」であれば、停止後処理を実行する。この停止後処理の詳細については後述する。
(ステップS900)
メインCPU100aは、上記ステップS401でロードした実行フェーズデータの値が「03」であれば、特別遊技制御処理を実行する。この特別遊技制御処理の詳細については後述する。
(ステップS1000)
メインCPU100aは、上記ステップS401でロードした実行フェーズデータの値が「04」であれば、特別遊技終了処理を実行する。この特別遊技終了処理の詳細については後述する。
図30を用いて、主制御基板100の特別図柄変動開始処理を説明する。
(ステップS501)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」であるか否かを判定する。
このとき、実行フェーズデータが「00」ではないと判定された場合には、特別図柄変動開始処理を終了し、実行フェーズデータが「00」であると判定された場合には、ステップS502に処理を移す。
(ステップS502)
次に、メインCPU100aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶された値(本ステップS502が実行される時点の第2保留数に該当する数値、以下、「第2保留数値」という)が「1」以上であるか否かを判定する。
このとき、第2保留数値が「1」以上ではないと判定された場合には、ステップS504に処理を移し、第2保留数値が「1」以上であると判定された場合には、ステップS503に処理を移す。
(ステップS503)
次に、メインCPU100aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている第2保留数値から「1」を減算して記憶する。
(ステップS504)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶された値(本ステップS504が実行される時点の第1保留数に該当する数値、以下、「第1保留数値」という)が「1」以上であるか否かを判定する。
このとき、第1保留数値が「1」以上ではないと判定された場合には、ステップS513に処理を移し、第1保留数値が「1」以上であると判定された場合には、ステップS505に処理を移す。
(ステップS505)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている第1保留数値から「1」を減算して記憶する。
(ステップS506)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS503または上記ステップS505において減算された特別図柄保留数(U)記憶領域に対応する特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。
具体的には、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に対応する第1特別図柄記憶領域に記憶されたデータのシフト処理が行われる場合には、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)にシフトさせる。このとき、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれるとともに、既に判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていたデータは第1特別図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。これにより、前回の遊技で用いた大当たり決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値および変動パターン乱数値が消去される。
また、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に対応する第2特別図柄記憶領域に記憶されたデータのシフト処理が行われる場合には、第2特別図柄記憶領域にある第5記憶部〜第8記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第5記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)にシフトさせる。このとき、第5記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれるとともに、既に判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていたデータは第2特別図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。これにより、前回の遊技で用いた大当たり決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値および変動パターン乱数値が消去される。
なお、本実施形態では、上記ステップS502〜ステップS505において第2特別図柄記憶領域を第1特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせることとしたが、始動入賞口24,26に入賞した順序で、第1特別図柄記憶領域または第2特別図柄記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄記憶領域を第2特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
(ステップS507)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態に対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択し、この選択したテーブルと、上記ステップS506において判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた大当たり決定乱数値と、に基づいて大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定処理を実行する。
(ステップS508)
次に、メインCPU100aは、特別図柄の種別を決定する特別図柄決定処理を実行する。具体的には、上記ステップS507における判定の結果が大当たりまたは小当たりであった場合には、当該判定に用いられた大当たり決定乱数値が何れの始動入賞口への遊技球の入賞によるものか(すなわち、第1始動入賞口24か、または、第2始動入賞口26か)を確認したうえで、これに応じた当たり図柄乱数判定テーブルを選択し、選択したテーブルと、上記ステップS506で判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた当たり図柄乱数値と、に基づいて特別図柄の種別を決定する。
一方、上記ステップS507における判定の結果がハズレであった場合には、当該判定に用いられた大当たり決定乱数値が何れの始動入賞口への遊技球の入賞によるものであっても、ハズレ図柄を決定する。
このようにして決定した特別図柄に対応するデータを、メインCPU100aは、図柄種別データ処理領域に記憶する。この特別図柄決定処理においては、現時点の遊技状態、すなわち、特別図柄を決定した時点の遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。
(ステップS509)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS508で決定された特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。これにより、決定された特別図柄の種別に係る情報が、変動演出の開始時に副制御基板200に送信されることとなる。
(ステップS600)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS506において判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれたリーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値、および、変動パターン乱数値に基づいて、変動演出パターンの決定に係る変動演出パターン決定処理を行う。
(ステップS510)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄表示装置30または第2特別図柄表示装置31において特別図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、図柄種別データ処理領域に記憶された情報が、第1保留に係る場合には、第1特別図柄表示装置30において点滅表示が開始され、第2保留に係る場合には、第2特別図柄表示装置31において点滅表示が開始される(変動表示開始処理)。
(ステップS511)
次に、メインCPU100aは、デモ判定フラグに00Hをセットする。すなわち、デモ判定フラグをクリアする。
(ステップS512)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において特別図柄変動停止処理が実行されるように、実行フェーズデータに「01」をセットし、特別図柄開始処理を終了する。
(ステップS513)
上記ステップS504において、第1保留数値が「1」以上ではないと判定された場合には、メインCPU100aは、デモ判定フラグに01Hがセットされているか否かを判定する。
このとき、デモ判定フラグに01Hがセットされている場合には、メインCPU100aは特別図柄変動開始処理を終了し、デモ判定フラグに01Hがセットされていないと判定した場合には、ステップS514に処理を移す。
(ステップS514)
次に、メインCPU100aは、後述するステップS515でデモ指定コマンドを何度もセットすることがないように、デモ判定フラグに01Hをセットする。
(ステップS515)
次に、メインCPU100aは、デモ指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、特別図柄記憶判定処理を終了する。
次に、図31を用いて、主制御基板100の変動演出パターン決定処理を説明する。
(ステップS601)
まず、メインCPU100aは、上記ステップS508で決定された特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄であるか否かを判定する。
このとき、大当たり図柄または小当たり図柄の何れでもない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、ステップS604に処理を移し、大当たり図柄または小当たり図柄の何れかであると判定された場合には、ステップS602に処理を移す。
(ステップS602)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS508で決定された特別図柄が、大当たり図柄または小当たり図柄の何れかであるか、および、現時点の遊技状態を確認する。
(ステップS603)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS602で確認した特別図柄および遊技状態に基づいて、対応するリーチモード決定乱数判定テーブル(大当たり用判定テーブルまたは小当たり用判定テーブルの何れか)を選択する。
(ステップS604)
上記ステップS601において大当たり図柄または小当たり図柄の何れでもないと判定された場合には、メインCPU100aは、当該抽選の判定に係る始動入賞口の種別を確認するとともに、現時点の遊技状態、および、現時点の保留数を確認する。
(ステップS605)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS604で確認した始動入賞口の種別、遊技状態および保留数に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルを選択する。
(ステップS606)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS506で判定記憶領域(第0記憶部)に記憶されたリーチグループ決定乱数と、上記ステップS605で選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、に基づいて、グループの種別を決定し、当該グループの種別をグループ種別データ処理領域に記憶する。
(ステップS607)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS606で決定されたグループの種別に基づいて、リーチモード決定乱数判定テーブル(ハズレ用判定テーブル)を選択する。
(ステップS608)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS603で選択された大当たり用判定テーブルもしくは小当たり用判定テーブル、または、上記ステップ607で選択されたハズレ用判定テーブルと、上記ステップS506で判定記憶領域(第0記憶部)に記憶されたリーチモード決定乱数と、に基づいて、変動モード番号および変動パターン決定乱数テーブルを決定し、このとき決定された変動モード番号を変動モード番号データ処理領域に記憶する。
(ステップS609)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS608で決定された変動パターン乱数判定テーブルを選択する。
(ステップS610)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS609で選択した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS506で判定記憶領域(第0記憶部)に記憶された変動パターン乱数と、に基づいて、変動パターン番号を決定し、この決定された変動パターン番号を変動パターン番号データ処理領域に記憶する。
(ステップS611)
次に、メインCPU100aは、変動時間決定テーブルと、上記ステップS608で決定された変動モード番号、および、上記ステップS610で決定された変動パターン番号と、に基づいて、変動時間を決定する。
(ステップS612)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS611において決定された変動時間を変動時間タイマカウンタにセットする。
(ステップS613)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS608で決定された変動モード番号に基づいて変動モードコマンドを生成し、上記ステップS610で決定された変動パターン番号に基づいて変動パターンコマンドを生成する。そして、メインCPU100aは、生成された変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
図32を用いて、主制御基板100の特別図柄変動停止処理を説明する。
(ステップS701)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」であるか否かを判定する。
このとき、実行フェーズデータが「01」ではないと判定された場合には、特別図柄変動停止処理を終了し、実行フェーズデータが「01」であると判定された場合には、ステップS702に処理を移す。
(ステップS702)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS612で変動時間タイマカウンタにセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。
このとき、当該変動時間が経過していないと判定された場合には、特別図柄変動停止処理を終了し、当該変動時間が経過したと判定された場合には、ステップS703に処理を移す。
(ステップS703)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS508で決定された特別図柄を、第1特別図柄表示装置30または第2特別図柄表示装置31に停止表示するための停止表示データをセットし、特別図柄の停止表示を実行する。
(ステップS704)
次に、メインCPU100aは、特別図柄が確定したことを示す図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
(ステップS705)
次に、メインCPU100aは、特別図柄を停止表示する停止表示時間を停止表示時間カウンタにセットする。
(ステップS706)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において停止後処理が実行されるように、実行フェーズデータに「02」をセットして、特別図柄変動停止処理を終了する。
図33を用いて、主制御基板100の停止後処理を説明する。
(ステップS801)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが停止後処理の実行を示すデータ「02」であるか否かを判定する。
このとき、実行フェーズデータが「02」ではないと判定された場合には、停止後処理を終了し、実行フェーズデータが「02」であると判定された場合には、ステップS802に処理を移す。
(ステップS802)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS705で停止表示時間カウンタにセットされた停止表示時間が経過したか否かを判定する。
このとき、停止表示時間が経過していないと判定された場合には、停止後処理を終了し、停止表示時間が経過したと判定された場合には、ステップS803に処理を移す。
(ステップS803)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態を遊技状態バッファに記憶する。
(ステップS804)
次に、メインCPU100aは、時短回数更新処理を実行する。具体的には、メインCPU100aは、現時点の遊技状態が時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがONされているか否かを判定する。
このとき、時短遊技フラグがONされていると判定された場合には、メインRAM100cに設けられた時短遊技回数(J)記憶領域における時短遊技回数(J)の値を更新する。具体的には、時短遊技回数(J)記憶領域に記憶されている時短遊技回数(J)から「1」を減算するとともに、減算された結果を新たな時短遊技回数(J)として記憶し、その記憶された時短遊技回数(J)が「0」であるか否かを判定し、時短遊技回数(J)=0であれば、時短遊技フラグ記憶領域に記憶されている時短遊技フラグをOFFにする。また、時短遊技回数(J)=0ではないと判定された場合には、メインCPU100aは、時短遊技フラグ記憶領域に記憶されているフラグはONのままで、本ステップS804の処理を実行する。
また、時短遊技フラグがONされていないと判定された場合には、本ステップS804においては処理を行わずに、ステップS805に処理を移す。
(ステップS805)
次に、メインCPU100aは、高確回数更新処理を実行する。具体的には、メインCPU100aは、現時点の遊技状態が高確率遊技状態であることを示す高確率遊技フラグがONされているか否かを判定する。
このとき、高確遊技フラグがONされていると判定された場合には、メインRAM100cに設けられた高確率遊技回数(X)記憶領域における高確率遊技回数(X)の値を更新する。具体的には、高確率遊技回数(X)記憶領域に記憶されている(X)から「1」を減算するとともに、減算された結果を新たな高確率遊技回数(X)として記憶し、その記憶された高確率遊技回数(X)が「0」であるか否かを判定し、高確率遊技回数(X)=0であると判定された場合には、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFにする。また、高確率遊技回数(X)=0でないと判定された場合には、メインCPU100aは、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されているフラグはONのままで、本ステップS805の処理を実行する。
また、高確率遊技フラグがONされていないと判定された場合には、本ステップS805においては処理を行わずに、ステップS806に処理を移す。
(ステップS806)
次に、メインCPU100aは、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄であるか否かを判定する。
このとき、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄の何れでもない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、ステップS814に処理を移し、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄の何れかであると判定された場合には、ステップS807に処理を移す。
(ステップS807)
次に、メインCPU100aは、大当たり当選時または小当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であるか、または、時短遊技状態であるかを副制御基板200に送信するための大当たり当選時遊技状態コマンドをセットする。
(ステップS808)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態をリセットする処理を実行する。具体的には、高確率遊技フラグ記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技フラグ記憶領域、時短遊技回数(J)記憶領域にあるデータをクリアする。
(ステップS809)
次に、メインCPU100aは、特別遊技の開始時に設定される待機時間であるオープニング時間をタイマカウンタにセットする。
(ステップS810)
次に、メインCPU100aは、オープニング処理が開始されることを示すオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
(ステップS811)
次に、メインCPU100aは、停止表示されている特別図柄の種別に基づいて、メインRAM100cに作動テーブル(図14参照)をセットする。具体的には、メインCPU100aは、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であれば、その大当たり図柄の種別ごとに決められている作動テーブル(第1作動テーブル〜第5作動テーブルの何れか、図14(a)〜(e)参照)をセットする。また、停止表示されている特別図柄が小当たり図柄であれば、第6作動テーブル(図14(f)参照)をセットする。
(ステップS812)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において特別遊技制御処理が実行されるように、実行フェーズデータに「03」をセットする。
(ステップS813)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。なお、この遊技状態指定コマンドには、上記ステップS804で更新された時短回数の情報、上記ステップS805で更新された高確回数の情報も含まれている。これにより、遊技状態指定コマンドを受信した副制御基板200において、時短回数および高確回数を把握できるようになっている。そして、停止後処理が終了となる。
(ステップS814)
上記ステップS806において、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄または小当たり図柄の何れでもない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、上記ステップS813に処理を移す。
図34を用いて、主制御基板100の特別遊技制御処理を説明する。
(ステップS901)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」であるか否かを判定する。
このとき、実行フェーズデータが「03」ではないと判定された場合には、特別遊技制御処理を終了し、実行フェーズデータが「03」であると判定された場合には、ステップS902に処理を移す。
(ステップS902)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS809でタイマカウンタにセットされたオープニング時間を経過したか否かを判定する。
このとき、オープニング時間が経過していないと判定された場合には、特別遊技制御処理を終了し、オープニング時間が経過したと判定された場合には、ステップS903に処理を移す。
(ステップS903)
次に、メインCPU100aは、エンディング処理中であるか否かを判定する。このエンディング処理とは、当該特別遊技制御処理においてラウンド遊技回数(R)の残り回数が「0」になった後(大当たり遊技の場合)、または開放回数(K)が最大値に到達した後(小当たり遊技の場合)に行われる待機処理のことをいう。
このとき、エンディング処理中であると判定された場合には、ステップS916に処理を移し、エンディング処理中ではないと判定された場合には、ステップS904に処理を移す。
(ステップS904)
次に、メインCPU100aは、特別図柄の種別に応じたアタッカー装置27の作動テーブルに基づいて、アタッカー装置27の開閉を行う大入賞口開閉制御処理を実行する。
(ステップS905)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS904において制御される特別遊技は小当たりに係るものであるか否かを判定する。
このとき、小当たりであると判定された場合には、ステップS913に処理を移し、小当たりではないと判定された場合には、ステップS906に処理を移す。
(ステップS906)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS904の大入賞口開閉制御処理に基づいてラウンド遊技が開始された時点であるか否かを判定する。
このとき、ラウンド遊技が開始された時点ではないと判定された場合には、ステップS908に処理を移し、ラウンド遊技が開始された時点であると判定された場合には、ステップS907に処理を移す。
(ステップS907)
次に、メインCPU100aは、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技開始コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。なお、ラウンド遊技開始コマンドは、ラウンド遊技の回数ごとに設けられており、これにより、何回目のラウンド遊技が開始されたかを副制御基板200に伝達できるようになっている。
(ステップS908)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS904の大入賞口開閉制御処理に基づいてラウンド遊技が終了したか否かを判定する。
このとき、ラウンド遊技が終了していないと判定された場合には、特別遊技制御処理を終了し、ラウンド遊技が終了したと判定された場合には、ステップS909に処理を移す。
(ステップS909)
次に、メインCPU100aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されているラウンド遊技回数(R)を「1」減算する。
(ステップS910)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS909で減算したラウンド遊技回数(R)が「0」であるか否かを判定する。
このとき、ラウンド遊技回数(R)が「0」ではないと判定された場合には、特別遊技制御処理を終了し、ラウンド遊技回数(R)が「0」であると判定された場合には、ステップS911に処理を移す。
(ステップS911)
次に、メインCPU100aは、特別遊技の終了時に設定される待機時間であるエンディング時間をタイマカウンタにセットする。
(ステップS912)
次に、メインCPU100aは、エンディング処理が開始されることを示すエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別遊技制御処理が終了となる。なお、エンディングコマンドは、特別図柄の種別ごとに設けられていてもよい。
(ステップS913)
次に、メインCPU100aは、開放時間が経過したか否かを判定する。ここでいう「開放時間」は、第6作動テーブル(小当たり用の作動テーブル、図14(f)参照)に基づくものであるため、開放時間は「0.1秒」となっている。
このとき、開放時間を経過していないと判定された場合には、特別遊技制御処理を終了し、開放時間を経過したと判定された場合には、ステップS914に処理を移す。
(ステップS914)
次に、メインCPU100aは、開放回数(K)記憶領域に記憶されている開放回数(K)が最大であるか否かを判定する。図14(f)に示すように、小当たりの場合、開放回数は2回となっている。すなわち、開放回数(K)の最大値は「2」となる。
このとき、開放回数が最大値であると判定された場合には、上記ステップS911に処理を移し、開放回数が最大値ではないと判定された場合には、ステップS915に処理を移す。
(ステップS915)
次に、メインCPU100aは、開放回数(K)記憶領域に記憶されている開放回数(K)を「1」加算する。そして、特別遊技制御処理を終了する。
(ステップS916)
上記ステップS903において、エンディング処理中であると判定された場合には、メインCPU100aは、上記ステップS911でタイマカウンタにセットしたエンディング時間が経過したか否かを判定する。
このとき、当該エンディング時間が経過していないと判定された場合には、特別遊技制御処理を終了し、当該エンディング時間が経過したと判定された場合には、ステップS917に処理を移す。
(ステップS917)
次に、メインCPU100aは、特別遊技が終了したことを示す特別遊技終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
(ステップS918)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において特別遊技終了処理が実行されるように、実行フェーズデータに「04」をセットする。そして、特別遊技制御処理を終了する。
図35を用いて、主制御基板100の特別遊技終了処理を説明する。
(ステップS1001)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」であるか否かを判定する。
このとき、実行フェーズデータが「04」ではないと判定された場合には、特別遊技終了処理を終了し、実行フェーズデータが「04」であると判定された場合には、ステップS1002に処理を移す。
(ステップ1002)
次に、メインCPU100aは、終了した特別遊技の実行契機となった大当たり図柄または小当たり図柄(上記ステップS508等において図柄種別データ処理領域に記憶されている)、および、大当たり当選時の遊技状態(遊技状態バッファに記憶されている)を確認するとともに、上記大当たり図柄または小当たり図柄に応じた遊技状態設定テーブル(図15参照)に基づいて、特別遊技の終了後の遊技状態を設定する。具体的には、メインCPU100aは、高確率遊技フラグ、時短遊技フラグ、高確率遊技回数(X)、時短遊技回数(J)を設定する。
例えば、上記大当たり図柄が特別図柄1であった場合には、高確率遊技フラグおよび時短遊技フラグを何れもONするとともに、高確率遊技回数(X)および時短遊技回数(J)の何れにも「10000」をセットする。
また、上記大当たり図柄が特別図柄4であった場合には、遊技状態が低確モード(低確率遊技状態、非時短遊技状態)であれば、高確率遊技フラグのみをONするとともに、高確率遊技回数(X)に「10000」をセットし、遊技状態が時短モード(低確率遊技状態かつ時短遊技状態)、潜確モード(高確率遊技状態かつ非時短遊技状態)または確変モード(高確率遊技状態かつ時短遊技状態)の何れかであれば、高確率遊技フラグおよび時短遊技フラグを何れもONするとともに、高確率遊技回数(X)および時短遊技回数(J)の何れにも「10000」をセットする。
また、上記大当たり図柄が特別図柄6であった場合には、時短遊技フラグのみをONするとともに、時短遊技回数(J)に「100」をセットする。
また、終了した特別遊技の実行契機が小当たり図柄であった場合には、当該小当たり図柄が特別図柄Aまたは特別図柄Bの何れであっても、高確率遊技フラグおよび時短遊技フラグの何れも変更しない(つまり、現状のままにする)。そして、高確率遊技回数(X)および時短遊技回数(J)の何れも新たにセットすることもしない。
(ステップS1003)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS1002で設定された遊技状態に応じて、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。この遊技状態設定コマンドには、上記ステップS1002で設定された高確率遊技フラグのON/OFFの情報、時短遊技フラグのON/OFFの情報、高確率遊技回数(X)の情報、時短遊技回数(J)の情報が含まれている。
(ステップS1004)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、特別遊技終了処理を終了する。
図36を用いて、主制御基板100の普通遊技管理処理を説明する。
(ステップS1101)
まず、メインCPU100aは、普図実行フェーズデータの値をロードする。この普図実行フェーズデータは、当該普通遊技管理処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうち、何れを実行するかを示すものであり、普図実行フェーズデータ記憶領域に記憶されている。具体的には、この普図実行フェーズデータは、普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、可動片制御処理の実行を示すデータ「13」と、を有している。
(ステップS1200)
メインCPU100aは、上記ステップS1101でロードした実行フェーズデータの値が「10」であれば、普通図柄変動開始処理を実行する。この普通図柄変動開始処理の詳細については後述する。
(ステップS1300)
メインCPU100aは、上記ステップS1101でロードした実行フェーズデータの値が「11」であれば、普通図柄変動停止処理を実行する。この普通図柄変動停止処理の詳細については後述する。
(ステップS1400)
メインCPU100aは、上記ステップS1101でロードした実行フェーズデータの値が「12」であれば、普通図柄停止後処理を実行する。この普通図柄停止後処理の詳細については後述する。
(ステップS1500)
メインCPU100aは、上記ステップS1101でロードした実行フェーズデータの値が「13」であれば、可動片制御処理を実行する。この可動片制御処理の詳細については後述する。
図37を用いて、主制御基板100の普通図柄変動開始処理を説明する。
(ステップS1201)
まず、メインCPU100aは、普図実行フェーズデータが普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」であるか否かを判定する。
このとき、普図実行フェーズデータが「10」ではないと判定された場合には、普通図柄変動開始処理を終了し、普図実行フェーズデータが「10」であると判定された場合には、ステップS1202に処理を移す。
(ステップS1202)
次に、メインCPU100aは、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶された普通図柄の保留数(G)が1以上であるかを判定する。
このとき、保留数(G)が「0」の場合には普通図柄の変動表示は行われないため、普通図柄変動開始処理を終了し、普通図柄の保留数(G)が「1」以上であると判定した場合には、ステップS1203に処理を移す。
(ステップS1203)
次に、メインCPU100aは、特別図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値(G)から「1」を減算した新たな保留数(G)を記憶する。
(ステップS1204)
次に、メインCPU100aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、普通図柄保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、1つ前の記憶部に記憶されているデータは、普図判定記憶領域に書き込まれるとともに、普通図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。
(ステップS1205)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態に対応する当たり決定乱数判定テーブル(非時短用判定テーブルまたは時短用判定テーブルの何れか)を選択し、当該選択したテーブルと、上記ステップS1204で普図判定記憶領域に記憶された当たり決定乱数とに基づいて、普通図柄の抽選の結果を導出する当選判定処理を実行する。
具体的には、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、非時短用判定テーブル(図21(a))を参照して、普図判定記憶領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。また、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、時短用判定テーブル(図21(b))を参照して、普図判定記憶領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。
(ステップS1206)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS1205における当選判定処理の結果が当たりであるか否かを判定する。
このとき、当たりではない(つまり、ハズレである)と判定された場合には、ステップS1208に処理を移し、当たりであると判定された場合には、ステップS1207に処理を移す。
(ステップS1207)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄データを普図停止図柄データ記憶領域に記憶する。
(ステップS1208)
上記ステップS1206における当選判定処理の結果が当たりではない(つまり、ハズレ)と判定された場合には、メインCPU100aは、ハズレ図柄データを普図停止図柄データ記憶領域に記憶する。
(ステップS1209)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態が非時短遊技状態または時短遊技状態の何れに設定されているかを確認する。
(ステップS1210)
次に、メインCPU100aは、普通図柄変動時間決定テーブル(図22)を参照して、現時点の遊技状態に応じた普通図柄の変動時間を普図変動時間タイマカウンタにセットする。具体的には、メインCPU100aは、現時点の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに「29秒」をセットし、時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに「3秒」をセットする。
(ステップS1211)
次に、メインCPU100aは、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄の変動表示が行われる場合には、普通図柄表示装置32が点滅表示を開始する(普図変動表示開始処理)。
(ステップS1212)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態を変動開始時の遊技状態として遊技状態バッファに記憶する。
(ステップS1213)
次に、メインCPU100aは、普通遊技管理処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「11」をセットし、普通図柄変動開始処理を終了する。
図38を用いて、主制御基板100の普通図柄変動停止処理を説明する。
(ステップS1301)
まず、メインCPU100aは、普図実行フェーズデータが普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。
このとき、普図実行フェーズデータが「11」ではないと判定された場合には、普通図柄変動停止処理を終了し、普図実行フェーズデータが「11」であると判定された場合には、ステップS1302に処理を移す。
(ステップS1302)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS1210で普図変動時間タイマカウンタにセットされた普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。
このとき、当該変動時間が経過していないと判定された場合には、普通図柄変動停止処理を終了し、当該変動時間が経過したと判定された場合には、ステップS1303に処理を移す。
(ステップS1303)
次に、メインCPU100aは、普通図柄を普通図柄表示装置32に停止表示するための停止表示データをセットし、普通図柄の停止表示を実行する。
(ステップS1304)
次に、メインCPU100aは、普通図柄を停止表示する普図停止表示時間を普図停止表示時間カウンタにセットする。
(ステップS1305)
次に、メインCPU100aは、普通遊技管理処理において普通図柄停止後処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「12」をセットして、普通図柄変動停止処理を終了する。
図39を用いて、主制御基板100の普通図柄停止後処理を説明する。
(ステップS1401)
まず、メインCPU100aは、普図実行フェーズデータが普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。
このとき、普図実行フェーズデータが「12」ではないと判定された場合には、普通図柄停止後処理を終了し、普図実行フェーズデータが「12」であると判定された場合には、ステップS1402に処理を移す。
(ステップS1402)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS1304(図38参照)で普図停止表示時間カウンタにセットされた普図停止表示時間が経過したか否かを判定する。
このとき、普図停止表示時間が経過していないと判定された場合には、普通図柄停止後処理を終了し、普図停止表示時間が経過したと判定された場合には、ステップS1403に処理を移す。
(ステップS1403)
次に、メインCPU100aは、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であるか否かを判定する。
このとき、停止表示されている普通図柄が当たり図柄ではない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、ステップS1405に処理を移し、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であると判定された場合には、ステップS1404に処理を移す。
(ステップS1404)
次に、メインCPU100aは、普通遊技管理処理において可動片制御処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「13」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
(ステップS1405)
上記ステップS1403において、停止表示されている普通図柄が当たり図柄ではない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、メインCPU100aは、普通遊技管理処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
図40を用いて、主制御基板100の可動片制御処理を説明する。
(ステップS1501)
まず、メインCPU100aは、普図実行フェーズデータが可動片制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。
このとき、普図実行フェーズデータが「13」ではないと判定された場合には、可動片制御処理を終了し、普図実行フェーズデータが「13」であると判定された場合には、ステップS1502に処理を移す。
(ステップS1502)
次に、メインCPU100aは、スライド板26bが作動制御中であるか否か、すなわち、始動入賞口ソレノイド26cが通電されているか否かを判定する。
このとき、スライド板26bが作動制御中であると判定された場合には、ステップS1505に処理を移し、スライド板26bが作動制御中ではないと判定された場合には、ステップS1503に処理を移す。
(ステップS1503)
次に、メインCPU100aは、普通図柄の変動開始時の遊技状態が、非時短遊技状態または時短遊技状態の何れであったかを確認する。
(ステップS1504)
次に、メインCPU100aは、開放制御パターンテーブル(図23)を参照し、上記ステップS1503で確認した遊技状態に応じて、始動入賞口ソレノイド26cの通電制御データ(開放データ)として、通電回数(開放回数)および通電時間(開放時間)をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
(ステップS1505)
上記ステップS1502において、可動片作動制御中であると判定された場合には、メインCPU100aは、上記ステップS1504でセットされた通電時間(開放時間)を経過したか否かを判定する。
このとき、通電時間(開放時間)を経過していないと判定された場合には、可動片制御処理を終了し、通電時間を経過したと判定された場合には、ステップS1506に処理を移す。
(ステップS1506)
次に、メインCPU100aは、スライド板26bの作動の停止、すなわち、始動入賞口ソレノイド26cの通電の停止を実行する。
(ステップS1507)
次に、メインCPU100aは、普通遊技管理処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10」をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
次に、副制御基板200におけるサブCPU200aにより実行される処理について説明する。
(副制御基板200のメイン処理)
図41を用いて、副制御基板200のメイン処理を説明する。
電源基板600により電源が供給されると、サブCPU200aにはシステムリセットが発生し、サブCPU200aは、以下のメイン処理を行う。
(ステップS2000)
まず、サブCPU200aは、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU200aは、電源投入に応じて、サブROM200bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM200cに記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。
(ステップS2100)
次に、サブCPU200aは、変動演出用乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU200aは、サブRAM200cに記憶される乱数(変動演出用乱数値、演出図柄決定用乱数値等)を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、上記ステップS2100の処理を繰り返し行う。
なお、変動演出用乱数は副制御基板200内にて生成されるソフトウェア乱数である。このソフトウェア乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜99までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
(副制御基板200のタイマ割込処理)
図42を用いて、副制御基板200のタイマ割込処理を説明する。なお、図示はしないが、副制御基板200に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、副制御基板のタイマ割込処理が実行される。
(ステップS2200)
まず、サブCPU200aは、サブCPU200aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
(ステップS2300)
次に、サブCPU200aは、副制御基板200で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。
(ステップS3000)
次に、サブCPU200aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU200aは、サブRAM200cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。このコマンド解析処理の詳細については後述する。
なお、副制御基板200は、主制御基板100から送信されたコマンドを受信すると、図示しない副制御基板200のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、当該ステップS3000において受信したコマンドの解析処理が行われる。
(ステップS4000)
次に、サブCPU200aは、タッチボタン検出スイッチ61aおよび回転操作検出スイッチ62aの信号のチェックを行い、演出操作装置60に関する演出入力制御処理を行う。
(ステップS5000)
次に、サブCPU200aは、サブRAM200cの送信バッファにセットされている各種データを画像制御基板400やランプ制御基板500へ送信する。
(ステップS6000)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2200で退避した情報をサブCPU200aのレジスタに復帰させる。
(副制御基板のコマンド解析処理)
図43を用いて、副制御基板200のコマンド解析処理を説明する。
(ステップS3001)
まず、サブCPU200aは、受信バッファにコマンドが有るか否かを確認して、コマンドを受信したか否かを判定する。
このとき、サブCPU200aは、受信バッファにコマンドがないと判定された場合には、コマンド解析処理を終了し、受信バッファにコマンドがあると判定された場合には、ステップS3002に処理を移す。
(ステップS3002)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、電源復帰指定コマンドまたはRAMクリア指定コマンドの何れかであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドが、電源復帰指定コマンドまたはRAMクリア指定コマンドの何れでもないと判定された場合には、ステップS3003に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが、電源復帰指定コマンドまたはRAMクリア指定コマンドの何れかであると判定された場合には、ステップS3020に処理を移す。
(ステップS3020)
次に、サブCPU200aは、電源復帰処理(初期化処理ともいう)を実行する。この電源復帰処理は、電源断からの復帰や電源投入時における各種演出装置(演出表示装置40,41,42、駆動装置51,52、演出役物装置55など)を初期化する処理である。例えば、駆動装置51,52を駆動させて、演出表示装置41,42を初期位置に復帰させる処理が行われたり、演出表示装置40,41,42において、画像表示を可能とするための画面の初期化をする処理が行われたり、することとなる。また、演出表示装置41,42が初期位置にある場合には、これらを初期位置から特定位置に一旦移動させた後、初期位置に復帰させるなどの動作確認を行う処理が行われる(なお、初期位置にない場合であっても、特定位置に一旦移動させた後、初期位置に復帰される位置調整を行うものとしてもよい)。
(ステップS3003)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、デモ指定コマンドであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドではないと判定された場合には、ステップS3004に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドであると判定された場合には、ステップS3030に処理を移す。
(ステップS3030)
次に、サブCPU200aは、デモ演出の内容(演出態様)を決定するデモ演出決定処理を行う。
具体的には、デモ演出パターンを決定し、決定したデモ演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定したデモ演出パターンの情報を画像制御基板400とランプ制御基板500に送信するため、決定したデモ演出パターンに基づくデータをサブRAM200cの送信バッファにセットする。
(ステップS3004)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、始動入賞指定コマンドであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドが始動入賞指定コマンドではないと判定された場合には、ステップS3006に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが始動入賞指定コマンドであると判定された場合には、ステップS3040に処理を移す。
(ステップS3040)
次に、サブCPU200aは、始動入賞指定コマンドを解析して、演出表示装置40における保留表示の保留表示態様を決定するとともに、決定した保留表示態様に対応する保留表示データを画像制御基板400とランプ制御基板500に送信する保留表示態様決定処理を行う。
この保留表示態様決定処理では、保留表示データを第1保留記憶領域にある第1記憶領域〜第4記憶領域または第2保留記憶領域にある第5記憶領域〜第8記憶領域のうち、第1記憶領域または第5記憶領域から順に空いている記憶領域を検索していき、空いている所定の記憶領域にある始動記憶領域に、決定した保留表示データをセットする。具体的には、第1始動入賞口24に対応する始動入賞指定コマンドである場合には、第1保留記憶領域にある第1記憶領域から順に空いている記憶領域を検索していき、空いている記憶領域にある始動記憶領域に決定した保留表示データをセットし、第2始動入賞口26に対応する始動入賞指定コマンドである場合には、第2保留記憶領域にある第5記憶領域から順に空いている記憶領域を検索していき、空いている記憶領域にある始動記憶領域に決定した保留表示データをセットする。これにより、演出表示装置40には、第1保留(U1)および第2保留(U2)の現在の個数が表示されることとなる。
(ステップS3005)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄決定コマンドであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドが図柄決定コマンドではないと判定された場合には、ステップS3006に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが図柄決定コマンドであると判定された場合には、ステップS3050に処理を移す。
(ステップS3050)
次に、サブCPU200aは、受信した図柄決定コマンドの内容に基づいて、演出表示装置40,41,42に停止表示させる演出図柄48を決定する演出図柄決定処理を行う。なお、本実施形態では、演出図柄48のうち、左演出図柄48aは、第1演出表示装置41(表示画面41a)に表示され、中演出図柄48bは、中央演出表示装置40(表示画面40a)に表示され、右演出図柄48cは、第2演出表示装置42(表示画面42a)に表示される場合もあれば、演出図柄48a,48b,48cが中央演出表示装置40に表示される場合もある(特定の遊技モードや特定の演出時にこれらの切り替えが可能となっている)。
具体的には、図柄決定コマンドを解析して、大当たりの有無、大当たりの種別に応じて演出図柄48の組み合わせを構成する演出図柄データを決定し、決定された演出図柄データを演出図柄記憶領域にセットするとともに、演出図柄データを画像制御基板400とランプ制御基板500に送信するため、演出図柄データを示す情報をサブRAM200cの送信バッファにセットする。
(ステップS3006)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドではないと判定された場合には、ステップS3007に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであると判定された場合には、ステップS3000に処理を移す。
(ステップS3200)
次に、サブCPU200aは、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、演出表示装置40等において実行される変動演出の内容(演出態様)を決定する変動演出設定処理を実行する。
具体的には、複数の変動演出パターンの中から1つの変動演出パターンを決定する処理を行う。その後、かかる演出パターンに基づいて、演出表示装置40,41,42、スピーカ11,12、演出役物装置55、演出操作装置60(LED60b)等が制御されることになる。なお、ここで決定した変動演出パターンに基づいて、演出図柄48の変動態様が決定されることとなる。この変動演出パターン決定処理の詳細については後述する。
(ステップS3060)
次に、サブCPU200aは、第1保留記憶領域および第2保留記憶領域に記憶されている保留表示データと始動入賞指定コマンドに対応するデータとをシフトさせ、シフトした後の保留表示データの情報を画像制御基板400とランプ制御基板500に送信する保留表示態様更新処理を行う。
具体的には、第1保留記憶領域の第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域の順番に、それぞれの記憶領域にある表示記憶領域、始動記憶領域のデータを1つ前の記憶領域にシフトさせる。
例えば、第2記憶領域のデータは第1記憶領域にシフトさせ、第3記憶領域のデータは第2記憶領域にシフトさせ、第4記憶領域のデータは第3記憶領域にシフトさせる。ここで、第4記憶領域のデータをシフトさせた後には、新たな第4記憶領域にはブランクデータがセットされ、第4記憶領域のデータがクリアされる。そして、第1保留記憶領域の第1記憶領域の始動記憶領域の保留表示データは、1つ前の記憶領域、すなわち、第0記憶領域の始動記憶領域にシフトさせる。
これにより、演出表示装置40には、シフトした後の第1保留(U1)および第2保留(U2)の個数が表示されることとなる。
(ステップS3007)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄確定コマンドであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドではないと判定された場合には、ステップS3008に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであると判定された場合には、ステップS3070に処理を移す。
(ステップS3070)
次に、サブCPU200aは、演出図柄48を停止表示させるために、上記ステップS2407で決定された演出図柄データに基づくデータと、演出図柄を停止表示させるための停止指示データをサブRAM200cの送信バッファにセットする演出図柄停止処理を行う。
(ステップS3008)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドではないと判定された場合には、ステップS3009に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであると判定された場合には、ステップS3080に処理を移す。
(ステップS3080)
次に、サブCPU200aは、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態を遊技状態記憶領域に記憶する(遊技状態設定処理)。これにより、現在の遊技状態を副制御基板200側にて認識することが可能となる。
(ステップS3300)
次に、サブCPU200aは、LED制御変更処理を実行する。このLED制御変更処理では、第1演出表示装置41に係るLED(LED411〜LED416)および/または第2演出表示装置42に係るLED(LED421〜LED426)における発光パターンデータと、この発光パターンデータを参照した出力先が定められた出力先データと、の設定が行われる。詳細は後述するが、共通の発光パターンデータを参照するものの、発光制御するLEDの指定先を変更する出力先データを遊技状態等に応じて変更するための処理が行われる。
(ステップS3009)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニングコマンドであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドではないと判定された場合には、ステップS3010に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドであると判定された場合には、ステップS3090に処理を移す。
(ステップS3090)
次に、サブCPU200aは、大当たり遊技または小当たり遊技の開始演出の内容(演出態様)を決定する特別遊技開始演出決定処理を行う。
具体的には、オープニングコマンドおよび当該大当たりまたは小当たりに係る演出図柄(上記ステップS3050の演出図柄決定処理において決定した演出図柄)に基づいて特別遊技開始演出パターンを決定し、決定した特別遊技開始演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した特別遊技開始演出パターンの情報を画像制御基板400とランプ制御基板500に送信するため、決定した特別遊技開始演出パターンに基づくデータをサブRAM200cの送信バッファにセットする。
(ステップS3010)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、ラウンド遊技開始コマンドであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド遊技開始コマンドではないと判定された場合には、ステップS3011に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド遊技開始コマンドであると判定された場合には、ステップS3100に処理を移す。
(ステップS3100)
次に、サブCPU200aは、大当たり遊技中における演出の内容(演出態様)を決定する大当たり演出決定処理を行う。
具体的には、ラウンド遊技開始コマンドに基づいて大当たり演出パターンを決定し、決定した大当たり演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した大当たり演出パターンの情報を画像制御基板400とランプ制御基板500に送信するため、決定した大当たり演出パターンに基づくデータをサブRAM200cの送信バッファにセットする。ここでいう、ラウンド遊技開始コマンドに基づく大当たり演出パターンには、例えば、ラウンド遊技ごとの演出態様や複数のラウンド遊技間を跨ぐ演出態様などが含まれる。
(ステップS3011)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディングコマンドであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドではないと判定された場合には、コマンド解析処理を終了し、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドであると判定された場合には、ステップS3110に処理を移す。
(ステップS3110)
次に、サブCPU200aは、大当たり遊技または小当たり遊技の終了演出の内容(演出態様)を決定する特別遊技終了演出決定処理を行う。
具体的には、エンディングコマンドに基づいて特別遊技終了演出パターンを決定し、決定した特別遊技終了演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した特別遊技終了演出パターンの情報を画像制御基板400とランプ制御基板500に送信するため、決定した特別遊技終了演出パターンに基づくデータをサブRAM200cの送信バッファにセットする。本処理を終了すると、コマンド解析処理が終了する。
次に、図44を用いて、変動演出設定処理について説明する。
(ステップS3201)
まず、サブCPU200aは、上記ステップS2100で更新された変動演出用乱数値を取得する。
(ステップS3202)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されている変動パターン指定コマンドを確認するとともに当該コマンドを解析する。ここで解析された結果に基づいて、ステップS3203以降の処理が行われる。
(ステップS3203)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS3201において取得した変動演出用乱数値と、上記ステップS3202における解析結果に基づいて、前半の変動演出の態様を決定する。
具体的には、変動パターン指定コマンドに含まれる変動モードコマンドの解析結果に基づいて、サブROM200bに格納されている複数の前半変動演出決定テーブル(図示しない)から1つのテーブルを選択する。このテーブルは、変動演出用乱数値のとり得る乱数範囲内で対応付けられた複数の演出パターンから構成されている。この複数の演出パターンには、リーチ成立前までの演出態様が対応づけられている。したがって、当該テーブルと上記ステップS3201で取得した変動演出用乱数値とを照合させることにより1つの前半用の演出パターンを決定することができる。
(ステップS3204)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS3201において取得した変動演出用乱数値と、上記ステップS3202における解析結果に基づいて、後半の変動演出の態様を決定する。
具体的には、変動パターン指定コマンドに含まれる変動パターンコマンドの解析結果に基づいて、サブROM200bに格納されている複数の後半変動演出決定テーブル(図示しない)から1つのテーブルを選択する。このテーブルは、変動演出用乱数値のとり得る乱数範囲内で対応付けられた複数の演出パターンから構成されている。この複数の演出パターンには、リーチ成立後から演出図柄停止までの演出態様が対応づけられている。したがって、当該テーブルと上記ステップS3201で取得した変動演出用乱数値とを照合させることにより1つの後半用の演出パターンを決定することができる。
本実施形態では、上記前半変動演出決定テーブルおよび後半変動演出決定テーブルにおいて、第1演出表示装置41および/または第2演出表示装置42を動作制御させるか否かについても決定される。これは、上記前半用の演出パターンおよび/または後半用の演出パターンの中には、第1演出表示装置41および/または第2演出表示装置42の動作制御を実行させる演出パターンも含まれているからである。なお、第1演出表示装置41および/または第2演出表示装置42を動作制御させるか否かを、上記前半用演出パターンや後半用演出パターンとは別に決定するものとしてもよい。
(ステップS3205)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS3203およびステップS3204において決定した演出パターンが、第1演出表示装置41および/または第2演出表示装置42の動作制御を伴う演出パターンであるか否かを判定する。
このとき、動作制御を伴う演出パターンではないと判定された場合には、ステップS3207に処理を移し、動作制御を伴う演出パターンであると判定された場合には、ステップS3206に処理を移す。
(ステップS3206)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS3203およびステップS3204において決定した、第1演出表示装置41および/または第2演出表示装置42の動作制御を伴う演出パターンに基づいて、第1演出表示装置41および/または第2演出表示装置42を動作制御するための動作制御実行コマンドをサブRAM200cの送信バッファにセットする。なお、動作制御実行コマンドは、ランプ制御基板500に送信され、この動作制御実行コマンドを受信したランプ制御基板500は、この動作制御実行コマンドに基づいて左駆動装置51、右駆動装置52、演出役物装置55、演出操作装置60(LED60b)等を制御する。
また、動作制御実行コマンドに基づいて第1演出表示装置41および/または第2演出表示装置42が動作制御される場合には、この動作制御実行コマンドに基づいて、ストッパ駆動ソレノイド53および/またはストッパ駆動ソレノイド54がそれぞれ駆動される(ONされる)。これにより、第1演出表示装置41および/または第2演出表示装置42の動作制御が可能な状態となる。
(ステップS3207)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS3203およびステップS3204において決定した前半用の演出パターンおよび後半用の演出パターンを、画像制御基板400およびランプ制御基板500に伝達すべく、演出実行コマンドをサブRAM200cの送信バッファにセットする。なお、ランプ制御基板500には、上記ステップS3206において、動作制御実行コマンドが送信される(送信バッファにセットされる)場合もあるが、本ステップS3207にて送信される演出実行コマンドには、第1演出表示装置41および/または第2演出表示装置42を動作制御させるための情報以外の情報(例えば、装飾ランプ13A〜13Cの点灯態様パターンなど)が含まれている。これにより、変動演出設定処理が終了となる。なお、演出実行コマンドが画像制御基板400およびランプ制御基板500に送信されると、この演出実行コマンドに基づいて演出表示装置40,41,42、スピーカ11,12、演出役物装置55、演出操作装置60(LED60b)等が制御される。
次に、図45を用いて、LED制御変更処理について説明する。
(ステップS3301)
まず、サブCPU200aは、上記ステップS3080において設定された現在の遊技状態が、確変モード(高確率遊技状態、かつ、時短遊技状態)、または潜確モード(高確率遊技状態、かつ、非時短遊技状態)の何れであるか否かを判定する。
このとき、確変モードまたは潜確モードの何れでもないと判定された場合には、ステップS3304に処理を移し、確変モードまたは潜確モードの何れかであると判定された場合には、ステップS3400に処理を移す。
(ステップS3400)
次に、サブCPU200aは、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42の現在の位置(現在位置)を検出するための各方向点位置検出処理を実行する。この各方向点位置検出処理の詳細については後述する。
(ステップS3302)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS3400における判定結果から、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42が、初期位置に位置しており、かつ、逆方向に起立した状態であるか否かを判定する。上述した通り、本実施形態では、高確率遊技状態に移行すると、図10で示したように第1演出表示装置41および第2演出表示装置42が動作制御されて、逆方向を向いた状態(正逆の方向が反転した状態、逆方向に起立した状態)で維持される。
このとき、逆方向に起立した状態にないと判定された場合には、LED制御変更処理を終了し、逆方向に起立した状態にあると判定された場合には、ステップS3303に処理を移す。
(ステップS3303)
次に、サブCPU200aは、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42に設けられたLEDの発光制御を行うにあたり、LED発光制御設定を第2設定に変更する。すなわち、発光制御コマンドの出力先を指定する出力先データを、高確用出力先データに変更する。
本実施形態では、第1演出表示装置41が初期位置にあるときに用いられる(参照する)発光パターンデータとして、一種類の発光パターンデータ(発光パターンデータA、図47(a))が設けられている。また、第2演出表示装置42が初期位置にあるときに用いられる(参照する)発光パターンデータとして、一種類の発光パターンデータ(発光パターンデータB、図47(b))が設けられている。なお、図示はしないが、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42が初期位置以外の位置に滞在しているときに用いられる(参照する)発光パターンデータについてもそれぞれ設けられている。
上記発光パターンデータは、プログラム等で構成されているものであり、例えば、図47(a)に示す発光パターンデータAを参照して発光制御が行われる場合、処理番号1から処理番号2、処理番号3、・・・、処理番号6、処理番号7というように、この処理番号の順番に従って処理が行われていく。そして、処理番号7までの処理が行われると、再び、処理番号1に戻って、以降、上記処理が繰り返し行われるものとなっている。
詳細には、当該発光パターンデータにおける処理番号に従って、それぞれの処理番号において指定されたLEDの発光制御が実行される(ランプ制御基板500に指定されたLEDに対しての発光制御コマンドが出力される)。ここで、「指定されたLED」とは、指定番号に対応付けられたLEDのことをいう。
例えば、図47(a)に示す発光パターンデータAが参照される場合には、以下のような処理が実行される。
まずは、処理番号1に従って、指定番号1に対応付けられたLEDを発光色「白」にて点灯させる発光制御コマンドがLEDに出力される。そして、次処理(次に実行する処理番号は「2」であるので)として、処理番号2へ進む。
次に、処理番号2に従って、指定番号1に対応付けられたLEDを消灯させる発光制御コマンドと、指定番号2に対応付けられたLEDを発光色「白」にて点灯させる発光制御コマンドと、が出力される。そして、次処理(次に実行する処理番号は「3」であるので)として、処理番号3へ進む。
次に、処理番号3に従って、指定番号2に対応付けられたLEDを消灯させる発光制御コマンドと、指定番号3に対応付けられたLEDを発光色「白」にて点灯させる発光制御コマンドと、が出力される。そして、次処理(次に実行する処理番号は「4」であるので)として、処理番号4へ進む。
次に、処理番号4に従って、指定番号3に対応付けられたLEDを消灯させる発光制御コマンドと、指定番号4に対応付けられたLEDを発光色「白」にて点灯させる発光制御コマンドと、が出力される。そして、次処理(次に実行する処理番号は「5」であるので)として、処理番号5へ進む。
次に、処理番号5に従って、指定番号4に対応付けられたLEDを消灯させる発光制御コマンドと、指定番号5に対応付けられたLEDを発光色「白」にて点灯させる発光制御コマンドと、が出力される。そして、次処理(次に実行する処理番号は「6」であるので)として、処理番号6へ進む。
次に、処理番号6に従って、指定番号5に対応付けられたLEDを消灯させる発光制御コマンドと、指定番号6に対応付けられたLEDを発光色「白」にて点灯させる発光制御コマンドと、が出力される。そして、次処理(次に実行する処理番号は「7」であるので)として、処理番号7へ進む。
次に、処理番号7に従って、指定番号6に対応付けられたLEDを消灯させる発光制御コマンドが出力される。そして、次処理(次に実行する処理番号は「1」であるので)として、処理番号1へ進む。
このように、図47(a)に示す発光パターンデータAが参照される場合、処理番号1から処理番号2、処理番号3、・・・、処理番号6、処理番号7というように、順番に処理が行われていく。そして、処理番号7まで処理が行われると、再び、処理番号1に戻って、以降、上記処理が繰り返し行われるものとなっている。
また、図47(b)に示す発光パターンデータBが参照される場合についても同様に、指定番号1〜6を、指定番号7〜12にそれぞれ読み替えて、処理番号1から処理番号2、処理番号3、・・・、処理番号6、処理番号7というように、順番に処理が行われていく。そして、処理番号7まで処理が行われると、再び、処理番号1に戻って、以降、上記処理が繰り返し行われるものとなっている。
上述した通り、指定番号1〜6および指定番号7〜12とは、上記発光パターンデータに従った発光制御コマンドが出力される指定先(出力先)となるLEDに対応付けられる番号である。そして、この指定番号と、出力先のLEDとを対応付ける(リンクさせる、繋ぎ合わせる)役割を担っているのが、図48に示す出力先データである。
図48に示すように、発光制御コマンドの出力先を指定する出力先データには、低確用出力先データ(第1設定用、図48(a))と、高確用出力先データ(第2設定用、図48(b))と、が設けられている。この出力先データとは、図示(図48(a),(b))のように、第1演出表示装置41については、指定番号1〜6と、LED411〜416と、をそれぞれ対応付ける(リンクさせる、繋ぎ合わせる)データのことであり、第2演出表示装置42については、指定番号7〜12と、LED421〜LED426と、をそれぞれ対応付ける(リンクさせる、繋ぎ合わせる)データのことである。例えば、指定番号1に基づく発光制御コマンド(発光パターンデータを参照した内容)の出力先として、LED411のポート番号を指定する、といったように、出力先データとは、指定番号N(1〜12の何れか)として予め定められた発光態様に従った発光制御を行うLEDを、どのLEDに指定するかを決定づけるデータということになる。
(ステップS3304)
次に、サブCPU200aは、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42に設けられたLEDの発光制御を行うにあたり、LED発光制御設定を第1設定に変更する。すなわち、発光制御コマンドの出力先を指定する出力先データを、低確用出力先データに変更する。
なお、本実施形態では、上記ステップS3302における判定が否定された場合、すなわち、確変モードまたは潜確モードにおいて、第1演出表示装置41および/または第2演出表示装置42が初期位置以外の位置にある場合には、出力先データを変更しない。
なお、このLED制御変更処理では、確変モードまたは潜確モードにおいて、第1演出表示装置41および/または第2演出表示装置42が、初期位置にて逆方向に起立した状態にあることを条件として、出力先データを変更することを例にとって説明したが、これだけに限られるものではない。例えば、低確モードにおいて、第1演出表示装置41および/または第2演出表示装置42が初期位置以外の位置に移動/回転した場合についても、第1演出表示装置41および/または第2演出表示装置42の位置や方向(向き)を参照して出力先データを変更させるようにしてもよい。
次に、図46を用いて、各方向点位置検出処理について説明する。
(ステップS3401)
まず、サブCPU200aは、水平位置検出センサ70による検出対象(重心検出点41Ga、重心検出点42Ga)の検出を行う。そして、上記検出対象が、水平位置検出センサ70により検出されたか否かを判定する。
このとき、上記検出対象(重心検出点41Ga、重心検出点42Ga)のうち、水平位置検出センサ70により検出されなかった検出点については、正正位置判別用センサ81、正負位置判別用センサ82、負正位置判別用センサ83、負負位置判別用センサ84、正正位置判別用センサ91、正負位置判別用センサ92、負正位置判別用センサ93、負負位置判別用センサ94の何れにより検出されたかが判定される。
(ステップS3402)
次に、サブCPU200aは、垂直位置検出センサ71による検出対象である重心検出点41Gaの検出を行う。そして、重心検出点41Gaが、垂直位置検出センサ71により検出されたか否かを判定する。
また、本ステップS3402において、サブCPU200aは、垂直位置検出センサ72による検出対象である重心検出点42Gaの検出を行う。そして、重心検出点42Gaが、垂直位置検出センサ72により検出されたか否かを判定する。
このとき、上記検出対象(重心検出点41Ga、重心検出点42Ga)のうち、垂直位置検出センサ71または垂直位置検出センサ72により検出されなかった検出点については、正正位置判別用センサ81、正負位置判別用センサ82、負正位置判別用センサ83、負負位置判別用センサ84、正正位置判別用センサ91、正負位置判別用センサ92、負正位置判別用センサ93、負負位置判別用センサ94の何れにより検出されたかが判定される。
(ステップS3403)
次に、サブCPU200aは、回転位置検出センサ51Kによる検出対象である方向検出点41N〜41NWの検出を行う。そして、上記検出対象である方向検出点41N〜41NWのうちの何れが回転位置検出センサ51Kにより検出されたか否かを判定する。
また、本ステップS3403において、サブCPU200aは、回転位置検出センサ52Kによる検出対象である方向検出点42N〜42NWの検出を行う。そして、上記検出対象である方向検出点42N〜42NWのうちの何れが回転位置検出センサ52Kにより検出されたか否かを判定する。
(ステップS3404)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS3401〜ステップS3403における判定に基づいて、第1演出表示装置および第2演出表示装置が、逆方向に起立した状態にあるのか否かという結果が導出される。
最後に、図49〜図51を用いて、本実施形態に特有の構成による効果について説明する。なお、図49〜図51では、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42が共に初期位置にある場合の発光態様について説明する。
図49は、低確モードにおける第1演出表示装置41に係るLED(LED411〜416)および第2演出表示装置42に係るLED(LED421〜426)のそれぞれのLEDの発光態様を示している。
低確モードでは、まず、図49(a)に示すように、LED411およびLED421から発光(点灯、以下同様)が開始される。そして、これらLED411およびLED421が消灯すると、次に、図49(b)および図49(g)に示すように、LED412およびLED422が発光する。そして、これらLED412およびLED422が消灯すると、次に、図49(c)および図49(h)に示すように、LED413およびLED423が発光する。
そして、LED413およびLED423が消灯すると、次に、図49(d)および図49(i)に示すように、LED414およびLED424が発光する。そして、これらLED414およびLED424が消灯すると、次に、図49(e)および図49(j)に示すように、LED415およびLED425が発光する。そして、これらLED415およびLED425が消灯すると、次に、図49(f)および図49(k)に示すように、LED416およびLED426が発光する。そして、これらLED416およびLED426が消灯する。
その後は、図49(a)に戻って、上記図49(a)以降の流れ(発光および消灯)が繰り返されていくこととなる。このように、低確モードにおいて、第1演出表示装置41では、右上に位置するLED411から、LED412→LED413→LED414→LED415→LED416、という順番(時計回り)に発光制御される。同様に、第2演出表示装置42では、左上に位置するLED421から0、LED422→LED423→LED424→LED425→LED426、という順番(反時計回り)に発光制御される。
図50は、出力先データを複数設ける(図48参照)という、本実施形態に特有の構成を有しない場合において、確変モードおよび潜確モードにおける第1演出表示装置41に係るLED(LED411〜416)および第2演出表示装置42に係るLED(LED421〜426)のそれぞれのLEDの発光態様を示している。なお、上述した通り、確変モードおよび潜確モードでは、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42は、それぞれ正方向とは逆の方向に反転した状態(逆方向を向いた状態)で初期位置に維持される。すなわち、図50では、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42が共に、逆方向を向いた状態におけるLEDの発光態様を示している。
この図50に示す場合には、上記図49と同じ発光パターンデータを参照すると、まず、図50(a)に示すように、LED411およびLED421から発光が開始される。そして、これらLED411およびLED421が消灯すると、次に、図50(b)および図50(g)に示すように、LED412およびLED422が発光する。そして、これらLED412およびLED422が消灯すると、次に、図50(c)および図50(h)に示すように、LED413およびLED423が発光する。
そして、LED413およびLED423が消灯すると、次に、図50(d)および図50(i)に示すように、LED414およびLED424が発光する。そして、これらLED414およびLED424が消灯すると、次に、図50(e)および図50(j)に示すように、LED415およびLED425が発光する。そして、これらLED415およびLED425が消灯すると、次に、図50(f)および図50(k)に示すように、LED416およびLED426が発光する。
その後は、図50(a)に戻って、上記図50(a)以降の流れ(発光および消灯)が繰り返されていくこととなる。このように、出力先データを複数設けない場合(つまり、出力先データは1つの発光パターンデータに対して1つのみ設けられる場合)には、確変モードおよび潜確モードにおいて、第1演出表示装置41では、左下に位置するLED411から、LED412→LED413→LED414→LED415→LED416、という順番(時計回り)に発光制御される。同様に、第2演出表示装置42では、右下に位置するLED421から、LED422→LED423→LED424→LED425→LED426、という順番(反時計回り)に発光制御される。
したがって、本実施形態に特有の構成を有しない場合には、低確モードと、確変モードおよび潜確モードと、において共通する発光パターンデータを参照すると、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42において、それぞれ発光が開始されるLEDの位置が変わってしまう。これにより、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42におけるそれぞれの発光態様が、低確モードにおける発光態様と異なるものに見えてしまい、遊技者に違和感を持たせてしまうこととなる。あるいは、潜確モードを、内部的な遊技状態が高確率遊技状態か低確率遊技状態か見分けがつかないような演出を実行させようとした場合であっても、このLEDの発光態様(特には、発光が開始されるLEDの位置)が遊技者に判別されてしまえば、潜確モードであることが容易にバレてしまう。
このような問題点を解決するために、本実施形態では、図51に示すように、出力先データを、低確用出力先データ(図48(a))と、高確用出力先データ(図48(b))と、に分けている。
図51は、上述したように、出力先データを複数設ける場合において、確変モードおよび潜確モードにおける第1演出表示装置41に係るLED(LED411〜416)および第2演出表示装置42に係るLED(LED421〜426)のそれぞれのLEDの発光態様を示している。
この図51に示す場合(高確用出力先データが設定される、図45参照)も、上記図49と同じ発光パターンデータを参照すると、まず、図51(a)に示すように、右上に位置するLED414および左上に位置するLED424から発光が開始される。そして、これらLED414およびLED424が消灯すると、次に、図51(b)および図51(g)に示すように、LED415およびLED425が発光する。そして、これらLED415およびLED425が消灯すると、次に、図51(c)および図51(h)に示すように、LED416およびLED426が発光する。
そして、これらLED416およびLED426が消灯すると、次に、図51(d)および図51(i)に示すように、LED411およびLED421が発光する。そして、これらLED411およびLED421が消灯すると、次に、図51(e)および図51(j)に示すように、LED412およびLED422が発光する。そして、これらLED412およびLED422が消灯すると、次に、図51(f)および図51(k)に示すように、LED413およびLED423が発光する。
このように、低確用出力先データと高確用出力先データとを設けた場合には、確変モードおよび潜確モードにおいて、第1演出表示装置41では、右上に位置するLED414から、LED415→LED416→LED411→LED412→LED413、という順番(時計回り)に発光制御される。同様に、第2演出表示装置42では、左上に位置するLED424から、LED425→LED426→LED421→LED422→LED423、という順番(反時計回り)に発光制御される。
したがって、高確用出力先データを用いると、共通する発光パターンデータを参照する場合であっても、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42において、それぞれ発光が開始されるLEDの位置は変わらない。これにより、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42におけるそれぞれの発光態様が、低確モードにおける発光態様と同一であるかのように見せることができる。
そして、第1演出表示装置41および/または第2演出表示装置42が遊技モード等に応じて、反転したり、回転したりするなど正逆の向き(位置)が変わる構成において、共通する発光パターンデータを参照した場合であっても、違和感を持たせることのない発光態様とすることができる。したがって、発光態様が異なることにより、遊技者に違和感を持たせてしまうという問題を解決することができる。
また、本実施形態では、発光制御コマンドの出力先のみが決めされた簡素なデータ(データ容量が大きくなり得ないデータ)として出力先データを複数種類設けている。このため、1つの発光パターンデータに対して、複数種類の出力先データを組み合わせることにより、様々な発光態様を行わせることが可能となる。すなわち、様々な発光態様を行わせるために、発光パターンデータ自体の種類を増やすことをしなくても、上記したように簡素なデータのみを増やすだけでよいため、制御ROM(サブROM200bなど)のデータ容量を圧迫させてしまうといった事態を招くことが無い。
以上のように、本実施形態によれば、可動役物や可動装置(以下、「可動体」という)を有し、この可動体に複数個のLED等の発光源が配されて、可動体の動きに合わせて、これらLED(発光源の一例)が所定の発光パターンに従って発光制御することが可能な遊技機における問題点を、本実施形態に特有の構成により解決することができる。
また、本実施形態により奏される効果は、例えば、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42が移動/回転することが不可能な構成である場合にも奏することが可能である。すなわち、本実施形態の特有の構成を有する場合には、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42といった可動体に限られず、例えば、中央演出表示装置40など固定物としてパチンコ機Pに固着(定着)された装飾部などの発光装置や発光ユニットにも適用可能である。
(その他の実施形態についての言及)
上記実施形態は、本発明のパチンコ機Pの一形態であり、本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
なお、上記実施形態では、初期位置において、正方向に起立した状態と、逆方向に起立下状態と、がある場合を例にとって説明したが、これに限られない。例えば、初期位置とは異なる位置において逆方向に起立した状態にある場合にも、上記実施形態で説明したのと同様に、出力先データを変更するものとしてもよい。
また、上記実施形態では、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42に係るLEDの発光態様を時計回り(または反時計回り)に点灯していく場合を例にとって説明したが、これに限られない。例えば、上方から下方に向かってLEDが点灯していく発光態様や、左方から右方に向かって(右方から左方に向かって)LEDが点灯していく発光態様でもよい。
また、上記実施形態では、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42に設けられた複数のLED(LED411〜LED416、LED421〜LED426)を例にとって説明したが、発光源はLEDに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42(可動体)の形状(外観)については、長方形状としたがこれに限られない。例えば、正方形、円形、楕円形等々、シンメトリカルな形状であれば、本実施形態における可動体の形状として好適である。
また、上記実施形態では、第1演出表示装置41に装飾部41Dを設け、第2演出表示装置42には装飾部42Dを設けて、正逆反転したときに、判別が可能な構成としたが、例えば、上記装飾部41D、装飾部42Dは設けなくてもよい。このように、装飾部41D、装飾部42Dを設けない場合には、第1演出表示装置41および第2演出表示装置42が正逆反転した状態であるか否かが判別困難となるため、潜確モード(または、演出モードとして潜伏モードを設ける場合には、この潜伏モード)などの遊技状態の判別が見た目上からは困難な遊技モードや演出モードにおける効果を高めることも可能となる。
なお、上記実施形態における第1演出表示装置41および第2演出表示装置42は、本発明の可動体の一例に該当する。
なお、上記実施形態における副制御基板200、ランプ制御基板500、駆動装置51,52は、本発明の動作制御手段の一例に該当する。
なお、上記実施形態における副制御基板200、ランプ制御基板500は、本発明の発光制御手段の一例に該当する。
なお、上記実施形態における出力先データは、本発明の指定先データの一例に該当する。
なお、上記実施形態における主制御基板100は、本発明の遊技状態設定手段の一例に該当する。