JP6278733B2 - ガスメータ用ガス栓 - Google Patents
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Description
ガスメータ(M)は、図6及び図7に示すように、計測器等が内蔵されているメータ本体(20)と、メータ本体(20)の頂面に並設されているガス入口部(21)及びガス出口部(22)とからなり、これらガス入口部(21)及びガス出口部(22)が、ガス引き込み用配管(2)の上端である下流端部、及び、ガス送り込み用配管(3)の上端である上流端部に、それぞれ略逆U字状のガス流入側継手(23)及びガス流出側継手(33)を介して接続される。
なお、ガス流入側継手(23)の下流端に相当するガスメータ(M)側の接続口(23a)とガス入口部(21)、及び、ガス流出側継手(33)の上流端に相当するガスメータ(M)側の接続口とガス出口部(22)とは、それぞれユニオンナット(41)(42)でネジ接続される。
また、図7に示すように、ガス流入側継手(23)の上流端側の接続口(23b)とガス引き込み用配管(2)との間には、元栓となるガス栓(4)が設けられている。
ガス流入側継手(23)とガス栓(4)とは、ガス栓(4)の下流側の接続ネジ部(40)に形成されている電気絶縁層や、ガス流入側継手(23)とガス栓(4)との間に介在させた電気絶縁材料製の環状リング(44)によって絶縁されていると共に、環状リング(44)によって外部からの雨水等の浸入が遮断されるから長期の絶縁性能の保持が可能となっている。(特許文献1参照)。
また、ガスメータ(M)のガス入口部(21)を、ガス流入側継手(23)の接続口(23a)に、ユニオンナット(41)で接続させるとき、ユニオンナット(41)は、ガス流入側継手(23)の接続口(23a)の周囲を包囲する態様で装着されているため、ガス流入側継手(23)の接続口(23a)とガス入口部(21)との接続態様を目視することができない。このため、ガス流入側継手(23)の接続口(23a)に対するガス入口部(21)のズレやパッキンの付け忘れ等が確認できず、ガスメータ(M)の取付作業に手間取るといった問題がある上に、パッキンを装着し忘れたままガスメータ(M)を取り付けてしまった場合、取付作業をやり直さなければならない。
このものでは、ユニオンナットが装着されている配管端部の外周の一部に突起が設けられており、前記ユニオンナットを引き上げて、その開放端縁の一部を前記突起に係止させることにより、引き上げた状態に保持し、この状態にて、前記配管の接続部分を目視により確認できるようにしたものである。しかしながら、係止状態にあるユニオンナットは配管の軸線に対して斜めに傾いた状態で保持されるため、ユニオンナットをガスメータのガス入口部やガス出口部に傾いた姿勢のまま螺合させるおそれがあり、正確に螺合接続できなかったり、無理にねじ込んでネジ部分を損傷したりする不都合がある。このような不都合を防止するために、ユニオンナットの螺合作業を慎重に行う必要があるため結局手間がかかるといった問題がある。
前記ガス栓本体の下流側接続部に気密状態に連結されてガスメータのガス入口部が接続される継手本体と、
前記継手本体に密に外嵌する環状の絶縁部材と、
前記絶縁部材に外嵌し且つ前記ガス入口部の雄ネジ部に螺合可能な雌ネジ部を有するユニオンナットと、
前記継手本体の下流側端部に装着され且つ前記ガス入口部との間に介在させる環状の絶縁パッキンと、
前記ユニオンナットの締付完了時にて、前記ガス栓本体の前記下流側接続部の外周面から前記ユニオンナットの上流側端部の外周面に至る範囲を密に被覆する絶縁弾性材料製の筒状の防水カバーとからなり、
前記防水カバーは、その胴部を同心状にかぶせ折り状態に弾性変形可能とすると共に、前記かぶせ折り状態にて、緩めた状態にある前記ユニオンナットの前記上流側端部の内周面と前記ガス栓本体の前記下流側接続部の外周面との間に収容可能である』ことを特徴とする。
この状態から、ユニオンナットを緩める方向に回転させると、ユニオンナットは、ガス栓本体の上流側(上方)へ移動していき、それに伴って、防水カバーの下流側開放端が全周にわたってユニオンナットの上流側端部で上方へ押されることにより、胴部が同心状にかぶせ折り状態に弾性変形させられ、その変形部分の下方域の外周面が上方域の外周面に近接する態様となる。
ユニオンナットの降下に伴って、防水カバーは徐々に弾性復帰していき、最終締付位置に達するまでユニオンナットを締め付けると、ガスメータのガス入口部はガス栓本体の継手本体に絶縁パッキンを介して接続されることとなり、ユニオンナットの上流側端部の外周面に防水カバーの前記下流側開放端が密に被覆する態様となる。
この接続完了状態にて、ガスメータのガス入口部と継手本体は絶縁パッキンによって絶縁されており、ユニオンナットと継手本体は絶縁部材によって絶縁されており、さらに、防水カバーによってユニオンナットの上流側端部とガス栓本体の間が覆われており、この箇所に雨水や散水によって水が入ることを防止し、両者が導通することがないようになっている。これにより、ガスメータとガス栓とは絶縁状態が保持されると共に、各接続部は防水カバーによって防水状態に保護される。
このものでは、ユニオンナットを緩める方向に回転させて、ガス栓本体の上流側(上方)へ移動させると、防水カバーの第2カバー部は、その下流側開放端がユニオンナットの上流側端部によって上方へ押され、第1カバー部との境界線で、谷折状態に弾性変形させられ、ユニオンナットの上流側端部の内周面と前記ガス栓本体の下流側接続部の外周面との間に収容される。この状態にて、第2カバー部の弾性復帰力によって、ユニオンナットの上流側端部の内周面は内方から均等な力で押圧されることとなり、引き上げられた状態にて、軸線と同心状に保持される。
ユニオンナットをそのまままっすぐに下流側(下方)へ移動させて、ユニオンナットの雌ネジ部を、ガス入口部の雄ネジ部に螺合させ、そのまま締付方向に回転させると、ユニオンナットは下流側へ移動していき、それに伴い、防水カバーは、筒状の第1カバー部からテーパ状の第2カバー部が下方外方に向かって拡径する元の形状に弾性復帰する。
防水カバーの環状凸部が、ガス栓本体の下流側接続部の外周面に形成された環状係合溝に密に係合するように、防水カバーを装着させることにより、防水カバーをガス栓本体に確実に固定させることができる上に、防水性能も確実となる。
前記絶縁部材は、前記環状鍔部の外周面を被覆する大径筒部と、それより上流側の部分を被覆する小径筒部とが、連結面部を介して連続する構成とし、
前記小径筒部の外周面には、シール突起部が全周にわたって形成され、
前記ユニオンナットの上流側端部には、雌ネジ部形成域よりも内方へ突出する小径口部が形成されていると共に、その内径は、前記シール突起部の外径よりもわずかに大径に設定され、
前記ユニオンナットを最終締付位置に達するまで前記ガス入口部の雄ネジ部に螺合させると、前記ユニオンナットの前記小径口部が前記シール突起部に略接触状態に外嵌することを特徴とする』ことを特徴とする。
ユニオンナットを前記ガス入口部の雄ネジ部に締付方向に螺合していくと、前記小径口部の下面が、前記連結面部を介して環状鍔部の上面に当接する。この状態からさらにユニオンナットを締め付け絶縁パッキンの平パッキン部が圧縮されガスメータのガス入口部に圧接したときがユニオンナットの最終締付位置となる。また、このとき、ユニオンナットの小径口部の内周面が絶縁部材のシール突起部に略接触状態で外嵌する程度に、小径口部の内径はシール突起部の外径よりもわずかに大径に設定されているものとする。これにより、ユニオンナット内は防塵状態に保持される。
ユニオンナットを上述したように、ガス栓本体側へ引き上げた状態にて、継手本体の絶縁パッキンの装着を確認した後、絶縁パッキンの延長パッキン部をガスメータのガス入口部に内嵌させながら、平パッキン部にガス入口部の上面を当接させれば、ガスメータを継手本体に正しい姿勢で取り付けることができる。すなわち、この延長パッキン部がガス入口部を接続する際のガイドとして機能させることができる。
本願発明によれば、ガスメータのガス入口部に、絶縁機能を有するガス栓を直接接続させる構成としたから、先行技術のガス流入側継手のような中継継手や絶縁継手が不要となり、ガス引き込み用配管からガスメータに至る配管構造が簡素化される。これにより、配管施工作業が容易となる上に、部品点数削減によりコストも安価となる。
また、第1カバー部と第2カバー部の境界線に沿ってかぶせ折り状態に弾性変形させ易く、元の形状に弾性復帰させ易いので、ユニオンナットの上下方向への進退移動をスムーズに行える。
さらに、継手本体の外面全域に、撥水性及び絶縁性機能を有する樹脂をコーティングしたものでは、絶縁性能が一層向上する。特に、前記継手本体のうち、前記ガス栓本体の下流側接続部から下流側へ露出している突出部分にコーティングさせた樹脂部材は、絶縁部材で保護される態様となるから、コーティング部分が損傷したり剥離したりして絶縁性能が劣化することがない。
この実施の形態に採用されるガスメータ(M)は、図1に示すように、従来のものと同様に、メータ本体(30)の頂面に、ガス入口部(30a)及びガス出口部(図示せず)とが並列されているものとし、ガス入口部(30a)が、ガスメータ用ガス栓(100)にユニオンナット(31)によって接続される。なお、図示しないが、ガス出口部にはガス圧検圧用接続具としての配管継手が同じくユニオンナットによって接続される構成とする。
これらガス栓(100)の上流端及びガス圧検圧用接続具を有する配管継手の下流端は、それぞれ、直立するガス引き込み用配管(2)及びガス送り込み用配管に直接又は間接的に接続される。
そして、ガス栓本体(10)の下流側接続部(10c)の外周面からユニオンナット(31)の上流側端部の外周面(35)に至る範囲には、図4に示すような形状の防水カバー(1)を水密状態に被覆させている。
なお、ガス栓本体(10)の上流側接続部(10d)は、L字状継手(25)を介して、ガス引き込み用配管(2)に接続されている。
以下、ガス栓(100)の下流側を下方といい、上流側を上方という。
そして、大径部(11b)と環状鍔部(11c)の外周面を連続して被覆するように、環状の絶縁部材(12)が接着剤で継手本体(11)の外面に接着されている。
絶縁パッキン(5)は、環状鍔部(11c)の下面とガス入口部(30a)の上面との間に介在させる平パッキン部(50)と、平パッキン部(50)の内周縁部から下方へ延長し且つ継手本体(11)の延長筒(15)の下方に入り込む断面略L字状の延長パッキン部(51)とからなり、延長パッキン部(51)の外径は、ガス入口部(30a)の内径よりわずかに小径に形成されている。
第1カバー部(1a)の上流側開放端の内周面には、内方へ突出する環状凸部(14)が突設されており、ガス栓本体(10)の下流側接続部(10c)の外周面の所定位置には、図3に示すように、環状凸部(14)が密に係合可能な環状係合溝(24)が形成されている。
また、第2カバー部(1b)は、第1、第2カバー部(1a)(1b)の境界線(1c)に沿って、外方へ折り曲げられ、第1カバー部(1a)の外周面に、第2カバー部(1b)の外周面が近接するかぶせ折り方向に弾性変形可能となっている。
なお、防水カバー(1)の上流側開放端の環状凸部(14)が、ガス栓本体(10)の下流側接続部(10c)の環状係合溝(24)に密に係合していることにより、防水カバー(1)はガス栓本体(10)の下流側接続部(10c)上にて位置決めされた構成となり、ユニオンナット(31)を上下させて、防水カバー(1)を弾性変形させても防水カバー(1)の装着位置がズレることはなく、上記収容状態においては、第2カバー部(1b)の弾性復帰力によって、ユニオンナット(31)の小径口部(32)の内周面は、常時内方から均等な力で押圧されることとなる。これにより、ユニオンナット(31)は、ガス栓本体(10)側へ引き上げられた状態にて軸線と同心状に保持され、不用意に下方へ移動したり落下したりすることはない。
絶縁パッキン(5)の装着を確認した後、メータ本体(30)を支持し、絶縁パッキン(5)の延長パッキン部(51)をガス入口部(30a)に内嵌させると共に、平パッキン部(50)の下面にガス入口部(30a)の上面を当接させる。これが、ガス栓(100)に対するガスメータ(M)の正しい接続姿勢であり、このとき、ユニオンナット(31)は、引き上げ状態のままであるから、ガス入口部(30a)の接続姿勢も目視で確認することができる。
正しい接続姿勢であると確認した後、ユニオンナット(31)をそのまままっすぐに下流側(下方)へ移動させれば、ユニオンナット(31)の雌ネジ部(31a)を、ガス入口部(30a)の雄ネジ部(34)に螺合させることができ、締付方向に回転させれば、ユニオンナット(31)は降下していく。
ユニオンナット(31)の小径口部(32)の下面を、継手本体(11)の環状鍔部(11c)の上面に、絶縁部材(12)の連結面部(12a)を介して当接させた後、さらに、ユニオンナット(31)を締め込んで、絶縁パッキン(5)の平パッキン部(50)を圧縮させてガスメータのガス入口部(30a)に圧接させたときが最終締付位置となる。この最終締付位置に到達した状態が、図1に示す、ガスメータ(M)の接続完了状態であり、ガスメータ用ガス栓(100)の継手本体(11)に、メータ本体(30)のガス入口部(30a)がユニオンナット(31)によって接続し、図2に示すように、ユニオンナット(31)の上流側端部の外周面(35)に、防水カバー(1)の第2カバー部(1b)の下流側開放端が密着状態に被覆された態様となる。
なお、図示しないが、ガスメータ(M)のガス出口部も同様な要領でユニオンナットによって、ガス圧検圧用接続具としての配管継手が接続可能となっている。
(10)・・・・・・ガス栓本体
(10b)・・・・・ ガス流路
(10c)・・・・・下流側接続部
(11)・・・・・・継手本体
(12)・・・・・・絶縁部材
(19)・・・・・・操作つまみ
(2) ・・・・・・ガス引き込み用配管
(30a) ・・・・・ガス入口部
(34)・・・・・・雄ネジ部
(30)・・・・・・メータ本体
(31)・・・・・・ユニオンナット
(31a) ・・・・・雌ネジ部
(5) ・・・・・・絶縁パッキン
(M) ・・・・・・ガスメータ
Claims (6)
- 操作つまみの操作によって開閉可能なガス流路を有するガス栓本体と、
前記ガス栓本体の下流側接続部に気密状態に連結されてガスメータのガス入口部が接続される継手本体と、
前記継手本体に密に外嵌する環状の絶縁部材と、
前記絶縁部材に外嵌し且つ前記ガス入口部の雄ネジ部に螺合可能な雌ネジ部を有するユニオンナットと、
前記継手本体の下流側端部に装着され且つ前記ガス入口部との間に介在させる環状の絶縁パッキンと、
前記ユニオンナットの締付完了時にて、前記ガス栓本体の前記下流側接続部の外周面から前記ユニオンナットの上流側端部の外周面に至る範囲を密に被覆する絶縁弾性材料製の筒状の防水カバーとからなり、
前記防水カバーは、その胴部を同心状にかぶせ折り状態に弾性変形可能とすると共に、前記かぶせ折り状態にて、緩めた状態にある前記ユニオンナットの前記上流側端部の内周面と前記ガス栓本体の前記下流側接続部の外周面との間に収容可能であることを特徴とするガスメータ用ガス栓。 - 請求項1に記載のガスメータ用ガス栓において、前記防水カバーは、前記ガス栓本体の前記下流側接続部に外嵌する筒状の第1カバー部と、前記第1カバー部の下流端に連続し且つ前記ユニオンナットの前記上流側端部に向かって拡径するテーパ状の第2カバー部とから構成され、前記第1、第2カバー部の境界線に沿って前記かぶせ折り状態に弾性変形可能とすることを特徴とするガスメータ用ガス栓。
- 請求項1又は2に記載のガスメータ用ガス栓において、前記防水カバーの上流側開放端に内方へ突出する環状凸部が形成され、前記防水カバーの装着状態にて、前記環状凸部が対応する前記ガス栓本体の下流側接続部の外周面に、前記環状凸部が密に係合する環状係合溝が形成されていることを特徴とするガスメータ用ガス栓。
- 請求項1から3のいずれかに記載のガスメータ用ガス栓において、前記継手本体の前記下流側端部の近傍に環状鍔部が外方へ張り出すように設けられ、
前記絶縁部材は、前記環状鍔部の外周面を被覆する大径筒部と、それより上流側の部分を被覆する小径筒部とが、連結面部を介して連続する構成とし、
前記小径筒部の外周面には、シール突起部が全周にわたって形成され、
前記ユニオンナットの上流側端部には、雌ネジ部形成域よりも内方へ突出する小径口部が形成されていると共に、その内径は、前記シール突起部の外径よりもわずかに大径に設定され、
前記ユニオンナットを最終締付位置に達するまで前記ガス入口部の雄ネジ部に螺合させると、前記ユニオンナットの前記小径口部が前記シール突起部に略接触状態に外嵌することを特徴とするガスメータ用ガス栓。 - 請求項1から4のいずれかに記載のガスメータ用ガス栓において、前記絶縁パッキンは、前記継手本体に対して着脱自在に装着されると共に、前記継手本体と前記ガスメータのガス入口部との間に介在させる平パッキン部と、前記平パッキン部の内周縁部から下流側へ延長する延長パッキン部からなり、前記延長パッキン部の外径は前記ガス入口部の内径よりわずかに小径に設定されていることを特徴とするガスメータ用ガス栓。
- 請求項1から5のいずれかに記載のガスメータ用ガス栓において、前記継手本体の外面全域に、撥水性及び絶縁性機能を有する樹脂をコーティングさせることを特徴とするガスメータ用ガス栓。
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