以下、実施の形態に係る照明装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
以下、実施の形態に係る照明装置を備える照明器具について説明する。
[照明器具の全体構成]
まず、図1Aおよび図1Bを用いて、実施の形態に係る照明器具の構成について説明する。
図1Aは、実施の形態に係る照明器具100の外観を示す斜視図である。
図1Bは、実施の形態に係る照明器具100の分解斜視図である。
図1Aおよび図1Bに示すように、実施の形態に係る照明器具100は、照明装置110と、器具本体200とを備える。
器具本体200は、照明器具100のベースとなる部材であり、例えばボルトおよびナット等により天井に固定される。器具本体200は、照明装置110が埋設される凹部210を有し、例えば照明装置110が有する金具(図示せず)が、凹部210の内面に形成された孔と係合することで、照明装置110が器具本体200に着脱可能に取り付けられる。
なお、照明装置110を器具本体200に着脱可能に取り付けられるのであれば、当該取り付けの手法として各種の手法を採用し得る。例えば、ネジ等の締結部材によって照明装置110が器具本体200に取り付けられてもよい。
また、器具本体200から延設された電線の端部にコネクタ270が設けられており、照明装置110から延設された電線の端部にコネクタ170が設けられている。これらコネクタ270とコネクタ170とが連結されることで、器具本体200から照明装置110に、照明装置110の発光に必要な電力が供給される。
なお、図1Aおよび図1Bに図示していないが、例えば、照明装置110の点灯、消灯および調光等の操作を壁に設置された操作パネルから行う場合、操作パネルと照明装置110との間の信号のやり取りのための制御線が照明装置110に接続される。
照明装置110は、照明光を放出する発光部120と、発光部120を覆うカバー部材180とを有する。
発光部120は、互いに発光色(色温度)が異なる複数の種類の光源を有し、調光制御(明るさの制御)および調色制御(発光色の制御)が可能な発光モジュールである。本実施の形態では、発光部120の光源としてLED素子が採用されている。発光部120の制御の例などの照明装置110の詳細については、図2〜図5を用いて後述する。
カバー部材180は、発光部120から発せられた光を透過させる部材である。また、本実施の形態では、カバー部材180は、発光部120から発せられた光を拡散する機能を有している。例えば、シリカもしくは炭酸カルシウムなどの光拡散材(微粒子)を含有する樹脂、または、白色顔料を、透明なガラスまたは樹脂で形成されたカバー部材180の内面又は外面に付着させることで、乳白色の光拡散膜がカバー部材180に形成される。
なお、カバー部材180が光を拡散する機能を有することは必須ではなく、カバー部材180は、カバー部材180の外部から内部を視認可能な程度に透明であってもよい。
また、照明装置110の形状および構成は、図1Aおよび図1Bに示す形状および構成に限定されず、例えば、照明装置110の平面視における外観が円形または正方形等であってもよい。また、例えば発光部120の全体が透光性を有する樹脂で封止されている場合などにおいて、発光部120を覆うカバー部材180がなくてもよい。
次に、本実施の形態に係る照明装置110の基本的な構成および動作について、図2および図3を用いて説明する。
[照明装置の基本的な構成および動作]
図2は、実施の形態に係る照明装置110の構成概要を示すブロック図である。
図3は、実施の形態に係る照明装置110の基本的な動作の流れを示すフロー図である。
図2に示すように、照明装置110は、制御部115および制御部115による制御に従って点灯する発光部120を備える。照明装置110はさらに、照明装置110の動的または静的な属性情報を示す装置情報131を記憶する記憶部130と、所定の指示を受け付ける受付部114とを備える。
制御部115は、発光部120の点灯、消灯、調光(明るさの調整)、および調色(発光色(色温度)の調整)等の動作を制御する。具体的には、制御部115は、受付部114によって受け付けられた指示(信号)に従って発光部120の動作を制御する。
制御部115は、例えば、入力された信号に応じて発光部120に供給する電流値等を制御するマイコン(Micro Controller)または専用回路によって実現される。
受付部114は、例えば照明装置110の外部から送信される所定の指示を受け付ける。具体的には、各種の指示に対応する各種の信号が外部の装置から有線または無線で送信され、受付部114によって受信される。受付部114は、例えば、少なくとも信号の受信が可能な受信機である。
受付部114に各種の信号を送信する装置としては、照明装置110の電源のオンおよびオフ(点灯および消灯)を行うための電源スイッチ、赤外線によって信号を送信するリモコン(Remote Control)、および、携帯電話またはタブレット端末等の携帯端末が例示される。
また、電源スイッチ、調光または調色のためのスイッチ等を備える操作パネルであって、照明器具100が設置された部屋の壁に取り付けられる操作パネルも、受付部114に各種の信号を送信する装置として例示される。
なお、以下で、「リモコン等」という場合、上記のリモコン、電源スイッチ、操作パネル、および携帯端末等の、ユーザに操作される装置のいずれかを意味する。
記憶部130は、装置情報131を記憶する不揮発性の記憶装置である。記憶部130としては、例えばフラッシュメモリまたはEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)などの半導体メモリが採用される。
装置情報131は、照明装置110の動的または静的な属性情報を示す情報であり、本実施の形態では、発光部120の点灯時間の累積値である累積点灯時間の長さを示す情報が、装置情報131として記憶部130に記憶される。
なお、照明装置110の動的な属性情報とは、例えば、照明装置110の使用期間中の任意のタイミングまたは定期的なタイミングで変更可能な属性情報であり、累積点灯時間の長さを示す情報は、照明装置110の動的な属性情報の一例である。また、照明装置110の使用期間の長さ(例えば発光部120が最初に点灯してからの経過時間または経過年数など)を示す情報、照明装置110がレンタル品(貸し出される製品)である場合のレンタル開始からの経過時間または日数等が、照明装置110の動的な属性情報として例示される。
また、照明装置110の静的な属性情報とは、例えば、原則的に初期値から変更されない属性情報であり、製造年月日、製造メーカ、製造された工場、型番、寿命、ロット番号、およびサイズ等が、照明装置110の静的な属性情報として例示される。これら静的な属性情報は、書き換えの必要がない、または、書き換えが禁じられた情報であるため、例えば、記憶部130が有する記憶領域に含まれる書き換え不可領域に記憶される。
また、例えば、照明装置110の有効期間(例えば、照明装置110のレンタル期間)は、任意のタイミングで変更可能な動的な属性情報としての側面を有し、かつ、例えば1回のレンタル期間の間は原則的に初期値から変更されない点においては静的な側面を有する。つまり、装置情報131として記憶部130に記憶される属性情報は、動的な側面と静的な側面とを併せ持つ場合もある。
本実施の形態の照明装置110は、計測部140を有しており、計測部140によって発光部120の累積点灯時間が計測される。なお、計測部140は、例えば照明装置110が備える電源部(図示せず)に組み込まれたマイコンによって実現される。
計測部140は、例えば発光部120が最初に点灯した時点からの点灯時間を装置情報131に蓄積する。つまり、記憶部130に記憶された装置情報131は、累積点灯時間の増加に伴って随時更新される。
具体的には、記憶部130に記憶された装置情報131は、例えば、点灯している発光部120が制御部115の制御に従って消灯した後に、当該消灯までの累積点灯時間の長さを示す値に書き換えられる。
なお、装置情報131の書き換え(更新)のタイミングは、発光部120の消灯後には限定されず、例えば発光部120の点灯期間中に定期的に更新されてもよい。また、当該更新は、計測部140が行ってもよく、制御部115が行ってもよい。
また、装置情報131に示される累積点灯時間の長さは、例えば、時、分、または、秒を単位とする値であってもよく、計測部140が所定の間隔ごとに所定の値だけ増加させる無次元数(カウント値)であってもよい。
ここで、累積点灯時間の長さを示す情報は、装置情報131の一例であり、他の種類の情報が装置情報131として記憶部130に記憶され得る。つまり、照明装置110は、計測部140を備えなくてもよい。そのため、図2において、計測部140は点線の矩形で表されている。なお、計測部140を備えない照明装置110aの構成および動作についは、変形例3および4として、図10〜図13を用いて後述する。
このような構成を有する照明装置110において、例えば図3に示す基本的な処理(動作)が実行される。
すなわち、照明装置110の動的または静的な属性情報を示す装置情報131が記憶部130に記憶される(S10)。本実施の形態では、上述のように、計測部140により計測された発光部120の累積点灯時間の長さを示す情報が装置情報131として記憶部130に記憶される。
次に、受付部114が、所定の指示を受け付ける(S20)。受付部114によって所定の指示が受け付けられた場合、制御部115により、装置情報131に応じた調色制御が行われる(S30)。
つまり、受付部114が所定の指示を受け付けたことをトリガとして、装置情報131に応じた、発光部120に対する調色制御が実行される。
具体的には、当該調色制御として、発光部120が発する光の色温度が、記憶部130に記憶されている装置情報131を用いて特定される色温度になるように発光部120の制御が行われる。
すなわち、受付部114が受け付ける当該所定の指示により、照明装置110の動作モードが、通常モード(点灯、消灯、調光、および調色などの、照明としての動作を、ユーザの指示に応じて実行するモード)から、情報報知モード(装置情報131を用いて特定される情報を、発光部120の色温度により報知するモード)に移行する。
なお、照明装置110の動作モードが情報報知モードに移行した場合、ユーザのリモコン等に対する操作(例えば、点灯または消灯のためのボタンの押下)によって、情報報知モードから通常モードに移行する。
次に、本実施の形態に係る照明装置110において実行される発光部120の調色制御の具体例について、図4および図5を用いて説明する。
[発光部の調色制御の具体例]
図4は、実施の形態に係る照明装置110の発光部120の構成例を示すブロック図である。
図4に示すように、照明装置110の発光部120は、互いに発光色(色温度)が異なる2種類の光源である、第一光源部121と第二光源部122とを有する。
第一光源部121は、1以上のLED素子を含み、色温度が例えば3,500Kの光を放出する光源である。第二光源部122は、1以上のLED素子を含み、色温度が例えば6,500Kの光を放出する光源である。
つまり、本実施の形態では、第一光源部121は、一般に温白色と呼ばれる色の光を放出する光源であり、第二光源部122は、一般に昼光色と呼ばれる色の光を放出する光源である。発光部120では、色温度が互いに異なる2種類の光源それぞれの光出力のバランスが変更されることで、発光部120から放出される光の色温度が変更される。つまり、本実施の形態における発光部120では、3,500Kから6,500Kまでの間で色温度の変更が可能である。
具体的には、制御部115は、受付部114(図2参照)が所定の指示を受け付けた場合、情報報知モードに移行し、装置情報131に応じて、例えば、第一光源部121および第二光源部122それぞれへの供給電流値を調整する。これにより、第一光源部121および第二光源部122からの光の混色により形成される発光部120の発光色(色温度)が変更される。
本実施の形態では、制御部115は、情報報知モードにおいて、発光部120から放出される光の色温度が装置情報131に示される累積点灯時間の長さに対応する色温度になるように、発光部120の制御を行う。
図5は、実施の形態に係る色温度情報116のデータ構成例を示す図である。
図5に示す色温度情報116は、累積点灯時間と色温度との対応付けを示す情報の一例である。
制御部115は、例えば、制御部115が有する記憶媒体または記憶部130に格納された色温度情報116を用いて、発光部120の調色制御を行う。
具体的には、制御部115は、受付部114が所定の指示を受け付けたことを通知された場合、記憶部130の装置情報131を読み出すことで、累積点灯時間の長さを示す値を取得する。制御部115はさらに、取得した値に対応する色温度を、色温度情報116を用いて特定する。
例えば、装置情報131に示される累積点灯時間の長さが“25,000h(時間)”である場合、制御部115は、“25,000h”に対応する色温度“3,600K(ケルビン)”を特定する。
この場合、制御部115は、第一光源部121および第二光源部122からの光が混合されることで得られる、発光部120から放出される光の色温度が、3,600Kになるように、発光部120を制御する。
具体的には、制御部115は、温白色(3,500K)の第一光源部121の光出力を、昼光色(6,500K)の第二光源部122の光出力よりも大きくすることで、発光部120としての色温度を3,600Kとすることができる。
なお、当該制御の直前の時点で、発光部120としての色温度が3,600Kである場合、その状態が維持される。
また、制御部115は、例えば、発光部120の色温度と、第一光源部121および第二光源部122に供給すべき電流値との対応付けを示す制御情報(テーブルまたは関数など)を有している。
つまり、制御部115は、当該制御情報を用いて、発光部120が再現すべき色温度(目標色温度)から、第一光源部121および第二光源部122に供給すべき電流値を決定し、決定した電流値で第一光源部121および第二光源部122を発光させる。これにより、発光部120の色温度を目標色温度にすることができる。
なお、上述の制御情報は、情報報知モードにおいて使用されるだけでなく、通常モードにおける調色制御の際にも使用される。言い換えると、通常モードにおいて発光部120の色温度をユーザに指示された色温度に変更するために使用される制御情報を、情報報知モードにおける調色制御に利用することができる。
以上の動作が、照明装置110において、情報報知モードにおいて装置情報131の内容に応じて実行される。すなわち、図5の色温度情報116に示されるように、累積点灯時間が長いほど色温度が低くなるように、発光部120の色温度が複数の段階(本実施の形態では3段階)で調整される。簡単に言うと、累積点灯時間の長さが、発光部120の色温度によって表現(報知)される。
ここで、情報報知モードに移行するための所定の指示は、例えば、照明装置110に点灯および消灯等の指示を行うためのリモコンまたは操作パネルに対してユーザが所定の操作を行うことで、リモコンまたは操作パネルから受付部114に送信される。
上記所定の操作としては、例えば、リモコンまたは操作パネルに設けられた情報報知モードへの移行のためのボタンを押下すること、または、所定期間内に点灯のためのボタンを規定された回数押下することなどが例示される。
また、当該所定の操作は、例えば、受付部114が、携帯端末から無線通信によって送信される信号の受信が可能である場合、携帯端末の画面に表示されるボタンを押す(画面にタッチする)ことによっても実現される。つまり、情報報知モードに移行するための所定の指示を、無線通信を介して、携帯端末から照明装置110(受付部114)に送信することも可能である。
このように、受付部114が所定の指示を受け付けることで照明装置110が情報報知モードに移行した場合、上述のように、ユーザのリモコン等に対する操作(例えば、点灯または消灯のためのボタンの押下)により、通常モードに移行する。その結果、例えば、情報報知モードに移行する直前の明るさおよび色の光で発光部120が発光する。つまり、通常の照明として照明装置110が機能する。
以上のように、本実施の形態に係る照明装置110は、制御部115および制御部115による制御に従って点灯する発光部120と、装置情報131を記憶する記憶部130と、所定の指示を受け付ける受付部114とを備える。装置情報131は、照明装置110の動的または静的な属性情報を示す情報である。
制御部115は、受付部114が所定の指示を受け付けた場合、発光部120が発する光の色温度が、記憶部130に記憶されている装置情報131を用いて特定される色温度になるように発光部120の制御を行う。
この構成によれば、例えば、ユーザのリモコン等の操作によって、発光部120の色温度が、装置情報131を用いて特定される色温度に変更される。つまり、装置情報131を用いて特定される情報(照明装置110の動的または静的な属性情報、または、当該属性情報を用いて求められる各種の情報)を、発光部120の色温度によって報知することが可能となる。
これにより、例えば、照明装置110に関する各種の情報がユーザに認識し易い態様で照明装置110から報知される。
具体的には、照明装置110では、照明装置110に関する情報が色温度によって報知されるため、例えば、明るさによって情報を報知する場合と比較すると、晴れであるか曇りであるかなどの周囲の環境の影響を受けにくい。つまり、色温度で何らかの情報を表現する場合、ユーザによる当該情報の認識(把握)の即時性および確実性が高いと言える。
また、例えば、1つの部屋に複数の照明器具100(例えば図1A参照)が設置されている場合を想定する。この場合、複数の照明装置110のそれぞれを、仮に、同時に情報報知モードに移行させた場合であっても、各照明装置110は、色温度で照明装置110に関する情報を報知する。そのため、1つの部屋に存在する複数の照明装置のそれぞれが、同時にまたは順次、明るさまたは明るさの時系列変化のみで情報を報知する場合と比較すると、ユーザは、照明装置110ごとの情報を容易に認識することができる。
また、照明装置110そのものが、照明装置110に関する情報を報知する装置として機能する。そのため、例えば複数の照明装置110に関する情報を1つの操作パネルに表示する場合と比較すると、ユーザは、どの照明装置110がどのような状態であるのかを確認することが容易である。
以上のように、本実施の形態に係る照明装置110によれば、照明装置110に関する各種の情報を効率よく報知することができる。
また、本実施の形態に係る照明装置110はさらに、発光部120の累積点灯時間の長さを計測する計測部140を有し、記憶部130は、計測部140により計測された累積点灯時間の長さを示す装置情報131を記憶する。制御部115は、受付部114が所定の指示を受け付けた場合、発光部120が発する光の色温度が、装置情報131に示される累積点灯時間の長さを用いて特定される色温度になるように発光部120の制御を行う。
この構成により、照明装置110は、累積点灯時間に関する情報を発光部120の色温度によって報知することができる。
具体的には、本実施の形態では、制御部115は、発光部120が発する光の色温度が、装置情報131に示される累積点灯時間の長さに対応する色温度になるように発光部120の制御を行う。
この構成により、例えば、発光部120の累積点灯時間の長さが、複数の区分(図5参照)のいずれに該当するかを、ユーザに容易に認識させることができる。その結果、例えば、照明装置110の製品としての余命(照明として使用可能な残期間)が長いことまたは短いこと等がユーザに容易に認識される。
なお、実施の形態に係る照明装置110の、情報報知モードにおける調色制御は、図2〜図5を用いて説明された構成または処理内容以外の構成または処理内容で実行されてもよい。そこで、照明装置110の構成または処理内容についての各種の変形例を、上記実施の形態との差分を中心に以下に説明する。なお、以下の複数の変形例の相互間においても、重複する説明は省略される場合がある。
なお、本実施の形態では、制御部115において、発光部120の色温度と、第一光源部121および第二光源部122に供給すべき電流値との対応付けを示す制御情報(テーブルまたは関数など)を有していることを例に取って説明した。この制御情報は、装置情報131に記憶されていても構わない。
(変形例1)
図6は、実施の形態の変形例1に係る照明装置110の構成概要を示すブロック図である。
図7は、実施の形態の変形例1に係る照明装置110の動作の流れを示すフロー図である。
図6に示す変形例1に係る照明装置110は、情報報知モードにおける調色制御に、発光部120の累積点灯時間についての閾値を用いる点に特徴を有する。具体的には、変形例1に係る照明装置110では、累積点灯時間と閾値との比較の結果に応じた調色制御が行われる。
例えば、ユーザによるリモコン等の操作により、情報報知モードに移行するための所定の指示とともに、当該所定の指示とは別に、または、当該所定の指示として、閾値を含む情報(閾値情報)が、照明装置110に送信される。
照明装置110に送信された閾値情報は受付部114によって受信される。つまり、受付部114は、当該閾値の入力を受け付ける。制御部115は、受付部114により受け付けられた当該閾値と、累積点灯時間の長さとの比較を行う。
具体的には、制御部115は、発光部120が発する光の色温度が、装置情報131に示される累積点灯時間の長さと、当該閾値との比較の結果に対応する色温度になるように発光部120の制御を行う。
これにより、例えば、累積点灯時間の、閾値との比較における相対的な長さが、発光部120の色温度によって報知される。
具体的には、本変形例では、図7に示すように、累積点灯時間の長さが閾値より大きい場合(S31でYes)、発光部120の色温度が、第一色温度になるように発光部120の制御を行う(S32)。
つまり、制御部115は、装置情報131に示される累積点灯時間の長さが閾値を越えている場合、発光部120が発する光の色温度が、予め定められた色温度になるように発光部120の制御を行う。
これにより、例えば、発光部120の累積点灯時間が比較的に長い(例えば30,000hより長い)か否かが容易に確認できる。簡単にいうと、照明装置110が古いか否かが容易に確認できる。
また、累積点灯時間の長さが閾値以下である場合(S31でNo)、発光部120の色温度が、第二色温度になるように発光部120の制御を行う(S33)。
例えば、閾値として“30,000h”が受付部114に入力され、その時点の累積点灯時間の長さが、“32,000h”である場合を想定する。この場合、累積点灯時間の長さが閾値より大きいため、例えば、発光部120の色温度が“3,500K”になるように発光部120が制御される。つまり、第一光源部121(図4参照)のみが発光し、第二光源部122(図4参照)が発光しないように発光部120が制御される。
また、例えば、閾値として“30,000h”が受付部114に入力され、その時点の累積点灯時間の長さが、“20,000h”である場合を想定する。この場合、累積点灯時間の長さが閾値以下であるため、例えば、発光部120の色温度が“6,500K”になるように発光部120が制御される。つまり、第一光源部121が発光せず、第二光源部122のみが発光するように発光部120が制御される。
つまり、上記実施の形態では、発光部120の累積点灯時間の絶対的な長さを色温度で報知するのに対し、本変形例では、発光部120の累積点灯時間の、閾値との比較における相対的な長さが色温度で報知される。
これにより、例えば、ユーザに任意に指定された時間(閾値)との比較において、発光部120の累積点灯時間が長いか短いかが報知される。
従って、例えば複数の照明装置110が存在する場合に、ユーザに意図に応じて決定された基準(例えば、10,000h以下または30,000hより長いなど)を満たす照明装置110の特定を容易に行うことができる。
例えば、複数の照明装置110の中から、比較的に長い期間(例えば5年)レンタルする照明装置110を選択する場合を想定する。この場合、比較的に小さい閾値(例えば発光部120の寿命が40,000hとした場合における10,000h)を各照明装置110に与える。これにより、容易に当該レンタルに適している1以上の照明装置110を特定することができる。
なお、閾値は、受付部114を介して照明装置110に入力される必要はない。例えば、記憶部130にはさらに、閾値を示す閾値情報が記憶されており、制御部115は当該閾値情報に示される閾値と、累積点灯時間の長さとの比較を行ってもよい。
例えば、照明装置110の工場出荷時において、記憶部130に予め1以上の閾値を示す閾値情報を記憶させておき、受付部114が、当該1以上の閾値のうちのいずれかの指定を受け付ける。これにより、ユーザにより選択された閾値と、装置情報131に示される累積点灯時間との比較が制御部115によって実行される。
この構成によれば、例えば、ユーザは、“30,000h”等の数値を、リモコン等を用いて照明装置110に入力する必要がないため、数値の入力よりも簡易な手順で、累積点灯時間と比較すべき閾値を指定することができる。
また、図7では、発光部120の累積点灯時間が閾値より大きいか否かの2段階で、発光部120の色温度の制御を行っている。しかし、閾値を基準とした3段階以上の色温度の制御が行われてもよい。
例えば、累積点灯時間の長さが閾値より大きい場合(S31でYes)、累積点灯時間と閾値との差分に応じて、2段階以上の色温度の制御が行われてもよい。これにより、累積点灯時間が閾値より大きく、かつ、これらの差分が大きいほど、例えば発光部120の色温度を低くすることができる。その結果、累積点灯時間の、閾値との比較における長短の度合いをユーザに容易に認識させることができる。
また、例えば、累積点灯時間の長さが閾値より大きい場合(S31でYes)、制御部115は、発光部120が発する光の色温度が、予め定められた色温度(本変形例における第一色温度)になるように発光部120の制御を行った後に、発光部120を消灯させてもよい。
これにより、例えば、累積点灯時間が閾値を越えていることを、より明確にユーザに示すことができる。
(変形例2)
図8は、実施の形態の変形例2に係る照明装置110の構成概要を示すブロック図である。
図9は、実施の形態の変形例2に係る照明装置110の動作の流れを示すフロー図である。
図8に示す変形例2に係る照明装置110は、情報報知モードにおける調色制御に、所定の時間長を示す時情報を用いる点に特徴を有する。具体的には、変形例2に係る照明装置110では、累積点灯時間の長さを用いて求められる照明装置110の余命の長さと、時情報に示される時間長との比較の結果に応じた調色制御が行われる。
例えば、ユーザによるリモコン等の操作により、情報報知モードに移行するための所定の指示とともに、当該所定の指示とは別に、または、当該所定の指示として、所定の時間長さを示す時情報が、照明装置110に送信される。
照明装置110に送信された時情報は受付部114によって受信される。つまり、受付部114は、当該時情報の入力を受け付ける。
その後、制御部115は、発光部120が発する光の色温度が、照明装置110の余命の長さと、時情報に示される時間長との比較の結果に対応する色温度になるように発光部120の制御を行う。
これにより、照明装置110の余命の、指定された時間長さとの比較における相対的な長さが、発光部120の色温度によって報知される。
具体的には、本変形例では、照明装置110の寿命(例えば40,000h)が、装置情報131の一部として記憶部130に記憶されている。制御部115が、装置情報131に記憶された装置情報131に示される寿命から累積点灯時間を減算することで余命を算出することができる。
また、本変形例では、図9に示すように、制御部115は、算出した余命と、受付部114が受け付けた時情報に示される時間長とを比較し、余命が、指定された時間長より大きい場合(S34でYes)、発光部120の色温度が、第一色温度になるように発光部120の制御を行う(S35)。
つまり、制御部115は、装置情報131を用いて算出される照明装置110の余命が、ユーザにより指定された時間長を越えている場合、発光部120が発する光の色温度が、予め定められた色温度になるように発光部120の制御を行う。
これにより、例えば、照明装置110の余命が、指定した時間長より長いか否か容易に確認できる。つまり、照明装置110の使用可能な残期間が長いか否かが容易に確認できる。
また、余命が、指定された時間長以下である場合(S34でNo)、発光部120の色温度が、第二色温度になるように発光部120の制御を行う(S36)。
例えば、照明装置110がレンタル品である場合において、レンタルの予定期間(例えば3年)に対応する時間長(例えば9,000h)を示す時情報が、照明装置110入力された場合を想定する。また、照明装置110の寿命の長さが“40,000h”である場合を想定する。
この想定下において、その時点の累積点灯時間の長さが、“30,000h”である場合、余命は“10,000h”である。この場合、余命の長さが、ユーザに指定された時間長(9,000h)より大きいため、例えば、発光部120の色温度が“3,500K”になるように発光部120が制御される。つまり、第一光源部121(図4参照)のみが発光し、第二光源部122(図4参照)が発光しないように発光部120が制御される。
また、累積点灯時間の長さが、“35,000h”である場合、余命は“5,000h”である。この場合、余命の長さが、ユーザに指定された時間長(9,000h)以下であるため、例えば、発光部120の色温度が“6,500K”になるように発光部120が制御される。つまり、第一光源部121が発光せず、第二光源部122のみが発光するように発光部120が制御される。
つまり、上記実施の形態では、発光部120の累積点灯時間の絶対的な長さを色温度で報知するのに対し、本変形例では、発光部120の累積点灯時間から求められる照明装置110の余命の、指定された時間長との比較における相対的な長さが色温度で報知される。
これにより、例えば、ユーザに任意に指定された時間長との比較において、照明装置110の余命が長いか短いかが報知される。
従って、例えば複数の照明装置110が存在する場合に、余命が所定の時間長よりも長いという条件を満たす照明装置110の特定を容易に行うことができる。
例えば、複数の照明装置110の中から、上記のように、例えば3年のレンタル期間に適した照明装置110を選択する場合、例えば“9,000h”を示す時情報を各照明装置110に与える。これにより、容易に当該レンタルに適している1以上の照明装置110を特定することができる。
なお、時情報は、受付部114を介して照明装置110に入力される必要はない。例えば、記憶部130にはさらに、時情報が記憶されており、制御部115は、発光部120が発する光の色温度が、累積点灯時間から求められる余命と、当該時情報に示される時間長との比較の結果に対応する色温度になるように、発光部120の制御を行ってもよい。
例えば、照明装置110の工場出荷時において、記憶部130に予め1以上の時間長を示す時情報を記憶させておき、受付部114が、当該1以上の時間長のうちのいずれかの指定を受け付ける。これにより、ユーザにより選択された時間長と、装置情報131に示される累積点灯時間から求められる余命との比較が制御部115によって実行される。
この構成によれば、例えば、ユーザは、“9,000h”等の数値を、リモコン等を用いて照明装置110に入力する必要がないため、数値の入力よりも簡易な手順で、累積点灯時間と比較すべき閾値を指定することができる。
また、図9では、照明装置110の余命がユーザに指定された時間長より大きいか否かの2段階で、発光部120の色温度の制御を行っている。しかし、指定された時間長を基準とした3段階以上の色温度の制御が行われてもよい。
例えば、照明装置110の余命の長さが指定された時間長より大きい場合(S34でYes)、余命と当該時間長との差分に応じて、2段階以上の色温度の制御が行われてもよい。これにより、照明装置110の余命が、指定された時間長よりも長いほど、例えば発光部120の色温度を低くすることができる。その結果、照明装置110の余命の、指定された時間長との比較における長短の度合いをユーザに容易に認識させることができる。
なお、第一色温度と第二色温度との高低の関係については、上記の変形例2の説明とは逆であってもよい、つまり、第一色温度の方を第二色温度よりも高くしても構わない。この場合は、例えば、照明装置110の余命が長いほど発光部120の色温度を高くし、余命が短いほど発光部120の色温度を低くすることもできる。
(変形例3)
図10は、実施の形態の変形例3に係る照明装置110aの構成概要を示すブロック図である。
図11は、実施の形態の変形例3に係る照明装置110aの動作の流れを示すフロー図である。
図10に示す変形例3に係る照明装置110aは、実施の形態に係る照明装置110とは異なり計測部140を備えていない。また、変形例3に係る照明装置110aは、記憶部130に、照明装置110aの有効期間を示す装置情報131が記憶されている点に特徴を有する。
具体的には、変形例3に係る照明装置110aでは、制御部115は、受付部114が所定の指示を受け付けた場合、装置情報131に示される有効期間を用いて特定される色温度になるように発光部120の制御を行う。
なお、照明装置110aは、基本的な構成は、実施の形態に係る照明装置110と共通しており、照明器具100(図1Aおよび図1B参照)において、照明装置110の代わりに器具本体200に取り付け可能である。このことは、後述する変形例4に係る照明装置110aについても同じである。
ここで、照明装置110aの有効期間とは、照明装置110aが照明として機能するか否かではなく、例えば照明装置110aの使用が許諾される期間である。つまり、あるユーザに照明装置110aがレンタルされる際におけるレンタル期間が有効期間として例示される。
有効期間は、始期と終期、または終期のみで表される情報である。有効期間が始期と終期で表される場合、例えば“2014年4月1日、2015年3月31日”のように、2つの日付を含む。また、有効期間が終期のみ表される場合、例えば“2015年3月31日”のように、1つの日付を含む。
また、有効期間を示す情報は、例えば、ユーザ(照明装置110aの所有者または管理者など)によるリモコン等の操作により、受付部114および制御部115を介して記憶部130に記憶される。つまり、有効期間を示す装置情報131が記憶部130に記憶される。
このようにして、有効期間を示す装置情報131が記憶部130に記憶された後に、以下の処理が実行される。
すなわち、制御部115は、受付部114が所定の指示を受け付けた場合、発光部120が発する光の色温度が、装置情報131に示される有効期間を用いて特定される色温度になるように発光部120の制御を行う。
これにより、照明装置110aの有効期間の長さ等が、発光部120の色温度によって報知される。例えば、照明装置110aの有効期間の長さが、N(Nは2以上の整数、以下同じ)段階の色温度に対応して区分されたN個の範囲のうちのどの範囲に属するかが、発光部120の色温度によって報知される。
この場合、例えば、有効期間が長いほど、色温度が高くまたは低くなるように、複数の段階で発光部120の色温度が制御されてもよい。これにより、有効期間の長さをユーザに容易に認識させることができる。
また、本変形例では、照明装置110aはさらに日付情報を受信する。具体的には、例えばユーザによるリモコン等の操作により、情報報知モードに移行するための所定の指示とともに、当該所定の指示とは別に、または、当該所定の指示として、日付情報が照明装置110aに送信される。
日付情報は、有効期間の始期以降の時刻、日、月、または年を示す情報である。例えば、日付情報の送信の時点の日(例えば、2014年10月1日)が、日付情報として送信される。なお、日付情報が“時刻”を示す場合、日付情報は時刻と年月日とで構成される(例えば、2014年10月1日0時0分0秒)。
また、日付情報が“月”を示す場合、日付情報は年と月とで構成される(例えば、2014年10月)。また、日付情報が“年”を示す場合、日付情報は年のみで構成される(例えば、2014年)。
照明装置110aの制御部115は、有効期間の終期と、日付情報に示される時刻、日、月、または年(以下、「基準時」ともいう。)との比較の結果に応じて発光部120の調色制御を行う。
具体的には、図11に示すように、制御部115は、日付情報に示される基準時が、有効期間の終期を過ぎている場合(S37でYes)、発光部120の色温度が、第一色温度(例えば3,500K)になるように発光部120の制御を行う(S38)。
つまり、制御部115は、装置情報131に示される有効期間の終期が、日付情報に示される時刻、日、月、または年よりも時間的に前である場合、発光部120が発する光の色温度が、予め定められた色温度になるように発光部120の制御を行う。
これにより、例えば、照明装置110aに、情報報知モードの移行のための所定の指示を行った時点で、照明装置110aの有効期間が経過しているか否かを容易に確認できる。
また、制御部115は、日付情報に示される基準時が、有効期間の終期よりも前である場合(S37でNo)、発光部120の色温度が、第二色温度(例えば6,500K)になるように発光部120の制御を行う(S39)。
つまり、基準時との比較において、有効期間が経過していないことが、発光部120の色温度によって報知される。
なお、日付情報は、外部から入力される必要はない。例えば、照明装置110aが、時刻、日、月、または年をカウントする計時機能を有する場合、つまり、照明装置110aが、日付情報を生成可能なハードウェアまたはソフトウェアを有する場合、照明装置110aが生成した日付情報を用いて、有効期間との比較を行ってもよい。
また、例えば。発光部120の点灯のための指示が、情報報知モードの移行のための所定の指示として扱われてもよい。つまり、ユーザが、リモコン等を操作することで、照明装置110aに発光部120の点灯を指示した場合、当該指示とともにその時点の日付を示す日付情報が照明装置110aに送信され、これにより、例えば図11に示す処理が実行されてもよい。
また、上記のように照明装置110aが日付情報の生成が可能である場合、発光部120の点灯の指示を受付部114が受け付けたことをトリガとして、制御部115が、照明装置110aで生成された日付情報を取得し、図11に示す処理を実行してもよい。
この場合、例えば、有効期間の一例であるレンタル期間が経過した照明装置110a(照明器具100)をユーザが点灯させようとした場合、自動的に情報報知モードに移行し、レンタル期間が経過したことが、発光部120の色温度によってユーザに報知される。
なお、発光部120の点灯のための指示等の、情報報知モードへの移行を明示する指示以外の指示に応じて、発光部120の色温度による情報の報知が行われてもよい点については、上記実施の形態および他の変形例にも適用される。
また、例えば、有効期間が経過している場合(S37でYes)、制御部115は、発光部120が発する光の色温度が、予め定められた色温度(本変形例における第一色温度)になるように発光部120の制御を行った後に、発光部120を消灯させてもよい。
これにより、例えば、照明装置110a(照明器具100)について、有効期間の一例であるレンタル期間が経過していることを、より明確にユーザに示すことができる。
また、図11では、照明装置110aの有効期間が、基準時との比較において経過しているか否かの2段階で、発光部120の色温度の制御を行っている。しかし、基準時との比較の結果に応じて3段階以上の色温度の制御が行われてもよい。
例えば、照明装置110aの有効期間が経過していない場合(S37でNo)、つまり、有効期間の終期が、基準時よりも後である場合、当該終期と基準時との差分に応じて、2段階以上の色温度の制御が行われてもよい。
つまり、有効期間のうちの残期間の長さに応じて2段階以上の色温度の制御が行われてもよい。これにより、例えば、照明装置110のレンタル期間があとどれくらい残っているかをユーザに容易に認識させることができる。
(変形例4)
図12は、実施の形態の変形例4に係る照明装置110aの構成概要を示すブロック図である。
図13は、実施の形態の変形例4に係る照明装置110aの動作の流れを示すフロー図である。
図12に示す変形例4に係る照明装置110aは、実施の形態に係る照明装置110とは異なり計測部140を備えていない。また、変形例4に係る照明装置110aは、記憶部130に、照明装置110aの製造時期を示す装置情報131が記憶されている点に特徴を有する。
具体的には、変形例4に係る照明装置110aでは、制御部115は、受付部114が所定の指示を受け付けた場合、装置情報131に示される製造時期を用いて特定される色温度になるように発光部120の制御を行う。
ここで、照明装置110aの製造時期とは、照明装置110aが製造された日、月、または年を示す情報である。つまり、照明装置110aの製造日を示す年月日のうちの少なくとも年が含まれる情報である。
また、製造時期を示す装置情報131は、例えば、照明装置110aの製造時に記憶部130に書き込まれる。つまり、製造時期を示す情報は、原則として、照明装置110aの工場出荷時には記憶部130に記憶されている、照明装置110aの静的な属性情報の一種である。
このようにして、製造時期を示す装置情報131が記憶部130に記憶されている照明装置110aでは、以下の処理が実行される。
すなわち、制御部115は、受付部114が所定の指示を受け付けた場合、発光部120が発する光の色温度が、装置情報131に示される製造時期を用いて特定される色温度になるように発光部120の制御を行う。
これにより、照明装置110が製造された時期等が、発光部120の色温度によって報知される。例えば、照明装置110の製造時期が、N段階の色温度に対応して区分されたN個の範囲のうちのどの範囲に属するかが、発光部120の色温度によって報知される。
この場合、例えば、製造年の数値が大きいほど、色温度が高くまたは低くなるように、複数の段階で発光部120の色温度が制御されてもよい。これにより、照明装置110の大まかな製造時期をユーザに容易に認識させることができる。
また、本変形例では、照明装置110はさらに日付情報を受信する。具体的には、例えばユーザによるリモコン等の操作により、情報報知モードに移行するための所定の指示とともに、当該所定の指示とは別に、または、当該所定の指示として、日付情報が照明装置110に送信される。
日付情報は、上記変形例3に係る日付情報と同様に、時刻、日、月、または年を示す情報である。例えば、日付情報の送信の時点の日(例えば、2014年10月1日)等が、日付情報として送信される。
照明装置110aの制御部115は、製造時期と、日付情報に示される基準時(時刻、日、月、または年)との比較の結果に応じて発光部120の調色制御を行う。
具体的には、図13に示すように、制御部115は、装置情報131に示される製造時期と、日付情報に示される基準時との差分を算出することで、照明装置110aの製造時からの経過期間を算出する(S40)。つまり、算出結果として、照明装置110aの製造時からの経過期間を示す時間、日数、または年数などが得られる。
制御部115はさらに、発光部120の色温度が、算出した経過期間に応じた色温度になるように、発光部120を制御する(S41)。
例えば、照明装置110の製造時からの経過期間の長さが、N段階の色温度に対応して区分されたN個の範囲のうちのどの範囲に属するかが、発光部120の色温度によって報知される。
これにより、例えば、照明装置110の新しさまたは古さを、ユーザに容易に認識させることができる。
また、例えば、照明装置110aの、製造時からの経過年数につての寿命が規定されている場合(例えば、製造時から10年など)、照明装置110aの余命がどの程度あるのかを、ユーザに容易に認識させることができる。
例えば、照明装置110aがレンタル品である場合であって、レンタル期間を3年とする契約がある場合を想定する。この場合において、照明装置110aの製造時からの経過年数が、発光部120の色温度によって“5年未満”と報知された場合、照明装置110aの余命が少なくとも5年あることが分かるため、照明装置110aを当該契約に基づいてレンタルすることが可能であると判断される。
なお、日付情報は、外部から入力される必要はない点については、上記変形例3と共通する。つまり、照明装置110aは、照明装置110aが生成した日付情報を用いて、照明装置110aの製造時からの経過期間を算出してもよい。
また、経過年数に応じた色温度は、少なくとも2段階あればよい。例えば、照明装置110aの寿命が、製造時から10年と規定されている場合、制御部115は、製造時からの経過年数が10年未満か10年以上かに応じて、発光部120の色温度が、互いに異なる色温度になるように、発光部120を制御してもよい。
これにより、照明装置110aが、製造時からの経過年数を基準とした寿命を迎えているか否かを、ユーザに容易に認識させることができる。
(他の実施の形態)
上記実施の形態および各変形例では、照明装置110(110a)では、発光部120の色温度によって各種の情報が報知されるとした。しかしながら、照明装置110(110a)は、発光部120の色温度を時系列で変化させることで、各種の情報を報知してもよい。
図14は、発光部120の色温度の時系列での変化によって情報を報知する場合の、照明装置の基本的な動作の流れを示すフロー図である。
例えば、実施の形態に係る照明装置110は、装置情報131の記憶部130への記憶(S10)、および、受付部114による所定の指示の受け付け(S20)の後に、発光部120が発する光の色温度が、装置情報131を用いて特定される、時系列で変化する色温度になるように発光部120の制御を行ってもよい(S30(S301、S302、S303、・・・))。
例えば、図5に示される色温度情報116に、累積点灯時間として“〜10,000h”が追加された場合を想定する。この場合、色温度情報116において、“〜10,000h”に、第一色温度(例えば3,500K)および第二色温度(例えば6,500K)を対応付けておく。
これにより、発光部120の累積点灯時間が、10,000h以下である場合、このことを、発光部120の色温度の変化によって報知することができる。
ここで、発光部120が再現可能な色温度の範囲を細かく区分すること(区分数を増加させること)で、発光部120が色温度で表現可能な情報の種類(図5では、累積点灯時間の区分数)を増やすことは可能である。
しかしながら、色温度の範囲の区分数を増加させた場合、近接する色温度の、ユーザの視認による識別が困難となる。そこで、情報の表現方法として、色温度の時系列での変化を加えることで、色温度による表現の幅を広げることができる。つまり、ユーザに容易に認識させることのできる情報の種類を増加させることができる。
なお、発光部120が色温度の時系列での変化によって情報を報知してもよいことについては、上記の変形例1〜4に係る照明装置110(110a)においても同じである。
また、発光部120は、互いに発光色(色温度)が異なる2種類の光源である、第一光源部121と第二光源部122とを有するとした(図4参照)。しかし、発光部120は、互いに発光色(色温度)が異なる3種類以上の光源を有してもよい。つまり、発光部120の調色制御が可能であれば、発光部120が有する、互いに発光色(色温度)が異なる光源の数に限定はない。
また、第一光源部121および第二光源部122が、それぞれ有する1以上の発光体は、LED素子に限定されない。第一光源部121および第二光源部122は、例えば、半導体レーザ等の半導体発光素子、有機EL(Electro Luminescence)または無機EL等の固体発光素子を有してもよい。
また、発光部120が色温度で報知すべき情報と、当該色温度との対応付けは、例えば、図5に示す色温度情報116のようなテーブル形式の情報でなくてもよい。例えば、報知すべき情報を引数とし、当該情報に対応する色温度を出力する関数によって、報知すべき情報と色温度との対応付けが実現されてもよい。
また、発光部120の色温度で報知される情報は、上記実施の形態および変形例において示される情報以外の情報であってもよい。例えば、照明装置110(110a)が製造された工場またはロット番号等が、発光部120の色温度によって報知されてもよい。
その他、上記実施の形態および変形例に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、および、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態および変形例における構成要素および機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。