JP6276142B2 - 空調制御支援システムおよび方法 - Google Patents

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Description

本発明は、空調制御技術に関し、特に制御対象となる部屋を少ない消費エネルギーで最適な温熱環境へ制御するための空調制御技術に関する。
近年、ビルや工場などの施設では、施設の運用に消費されるエネルギーを削減する一環として、制御対象となる部屋を最適な温熱環境へ制御する際に使用する消費エネルギーを削減するための空調制御技術が注目されている。
このような空調制御技術の1つとして、空調設備を構成する各機器でのエネルギー消費量と、熱源機器から送水する冷温水の送水温度や外気温度などからなる空調設備の運転状況を示す特徴量とを、運転中の空調設備から収集し、これらエネルギー消費量と特徴量とから評価モデルを生成し、この評価モデルから特定した、実際の外気温度における送水温度とエネルギー消費量との関係に基づき、エネルギー消費量が最小となる送水温度を特定し、この送水温度を制御変数値として空調制御を行う、いわゆる最適制御技術が、実用化されている(例えば、特許文献1など参照)。
従来、このような最適制御において、給気露点温度や冷媒バイパス流量を監視し、得られた監視結果に応じて設定すべき最適冷媒温度を補正するものとし、この際、冷媒温度に対する上限値と下限値からなる制御範囲を予め設定しておき、特定した最適冷媒温度が制御範囲内である場合に限って、所定の制限幅だけ実際の冷媒温度を変更する技術(例えば、特許文献2など参照)が提案されている。これにより、負荷機器への負荷増大や熱源機器の不要起動を回避しつつ、安定した省エネルギー運転を実現することが可能となる。
特許第5320128号公報 特開2013−195000号公報
しかしながら、このような従来技術では、予め設定した制御範囲内から特定した送水温度(冷媒温度)を用いて空調制御しているものの、実際には空調設備の状況を示す物理量を監視した監視結果に基づいて送水温度を特定しているため、制御対象となる部屋を実際に利用する利用者の冷温感が空調制御に反映されていない。
このため、快適性と省エネルギーとを両立させることを目的とした空調制御であるにもかかわらず、制御対象となる部屋を利用する利用者から施設の管理者に対して、部屋の温熱環境に対する不快感や、空調温度の上げ/下げに関する要望などの申告が行われるという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、部屋の温熱環境に対する利用者の冷温感を考慮しつつ省エネルギーを実現できる空調制御技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる空調制御支援システムは、熱源機器から空調機へ送水する冷温水の送水温度を、指定された制御範囲内から省エネルギーを考慮して特定する空調制御装置とともに用いられて、当該制御範囲として、空調制御の対象となる部屋を利用する利用者の冷温感に応じた最適制御範囲を提示する空調制御支援システムであって、前記空調制御装置が制御する空調設備の運転状況を示す個々の運転状況パラメータ値を時系列で記憶する運転状況DBと、前記部屋の温熱環境に対する不快感を示す利用者からの申告ごとに、当該申告が行われた時点における運転状況パラメータ値を前記運転状況DBから抽出し、これら運転状況パラメータ値から当該部屋の空調制御で発生したインシデントを示すインシデントデータを生成するインシデントデータ生成部と、前記各インシデントデータの数を、当該インシデントデータに前記運転状況パラメータ値として含まれている送水温度と前記運転状況パラメータ値のうち前記空調設備の運転条件を示す運転条件パラメータ値との組み合わせごとに計数し、得られた計数値からなる申告回数とこれら組み合わせとの関係を示すインシデントテーブルを作成するインシデントテーブル作成部と、指定された運転条件パラメータ値に対応する送水温度のうち、利用者からの申告がなかった送水温度の範囲を前記インシデントテーブルから選択し、当該範囲を前記最適制御範囲として提示する最適制御範囲提示部とを備えている。
また、本発明にかかる上記空調制御支援システムの一構成例は、前記インシデントテーブル作成部が、前記申告回数を計数する際、前記各インシデントデータのうちから、前記運転条件パラメータ値に含まれる絞込用パラメータ値を有する対象インシデントデータを選択し、これら対象インシデントデータの数を前記送水温度と当該絞込用パラメータ値以外の運転条件パラメータ値からなる選択用パラメータ値との組み合わせごとに計数するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記空調制御支援システムの一構成例は、前記最適制御範囲提示部が、前記空調制御装置が前記送水温度を特定する際に用いる前記制御範囲として、前記インシデントテーブルから選択した前記最適制御範囲を前記空調制御装置に設定するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記空調制御支援システムの一構成例は、前記最適制御範囲提示部が、前記空調制御装置が前記送水温度を特定する際に用いる前記制御範囲を管理者が当該空調制御装置に指定するためのガイダンスとして、前記最適制御範囲を含む前記インシデントテーブルを画面表示するようにしたものである。
また、本発明にかかる空調制御支援方法は、熱源機器から空調機へ送水する冷温水の送水温度を、指定された制御範囲内から省エネルギーを考慮して特定する空調制御装置とともに用いられて、当該制御範囲として、空調制御の対象となる部屋を利用する利用者の冷温感に応じた最適制御範囲を提示する空調制御支援方法であって、前記空調制御装置が制御する空調設備の運転状況を示す個々のパラメータ値を時系列で運転状況DBにより記憶するステップと、前記部屋の温熱環境に対する不快感を示す利用者からの申告ごとに、当該申告が行われた時点における運転状況パラメータ値を前記運転状況DBから抽出し、これら運転状況パラメータ値から当該部屋の空調制御で発生したインシデントを示すインシデントデータを生成するインシデントデータ生成ステップと、前記各インシデントデータの数を、当該インシデントデータに前記運転状況パラメータ値として含まれている送水温度と前記運転状況パラメータ値のうち前記空調設備の運転条件を示す運転条件パラメータ値との組み合わせごとに計数し、得られた計数値からなる申告回数とこれら組み合わせとの関係を示すインシデントテーブルを作成するインシデントテーブル作成ステップと、指定された運転条件パラメータ値に対応する送水温度のうち、利用者からの申告がなかった送水温度の範囲を前記インシデントテーブルから選択し、当該範囲を前記最適制御範囲として提示する最適制御範囲提示ステップとを備えている。
本発明によれば、指定された運転条件パラメータ値に対応する運転状況で空調設備を運転した際に、部屋の温熱環境に対する不快感を示す利用者からの申告がなかった送水温度の範囲が最適制御範囲として提示される。したがって、空調制御装置は、元々、利用者からの申告が発生していない最適制御範囲から快適性と省エネルギーとが両立できる送水温度を選択することになるため、利用者からの申告が発生する可能性を低く抑えることができる。このため、部屋の温熱環境に対する利用者の冷温感を考慮しつつ省エネルギーを実現することが可能となる。
また、利用者申告の低減により、管理者が送水温度を特定するための制御範囲を変更する必要がなくなる。このため管理者が申告への対応に苦慮し、省エネルギーより利用者の快適性を重視するために、最適制御を停止して一般的な基準設定値を用いた空調制御に戻すというケースが大幅に低減され、最適制御が継続して使用されることになり、結果として、省エネルギーの効果を長期にわたって得ることが可能となる。
第1の実施の形態にかかる空調制御支援システムの構成を示すブロック図である。 申告データの構成例である。 運転状況パラメータ値の構成例である。 インシデントデータの構成例である。 第1の実施の形態にかかる空調制御支援システムの最適制御範囲提示処理を示すフローチャートである。 インシデントテーブル(負荷熱量=5GJ)の作成例である。 インシデントテーブル(負荷熱量=10GJ)の作成例である。 第2の実施の形態にかかる空調制御支援システムの構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態にかかる空調制御支援システムの最適制御範囲提示処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態にかかる送水温度制御範囲のガイダンス画面例である。 第3の実施の形態にかかる空調制御支援システムの構成を示すブロック図である。 第3の実施の形態にかかる空調制御支援システムの最適制御範囲提示処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態にかかる送水温度制御範囲のガイダンス画面例である。
[発明の原理]
まず、本発明の原理について説明する。
前述したように、空調制御装置における従来の最適制御において、空調設備の状況を示す物理量を監視した監視結果に基づいて送水温度を特定した場合、快適性と省エネルギーとを両立させることを目的とした空調制御であるにもかかわらず、制御対象となる部屋を利用する利用者から施設の管理者に対して、部屋の温熱環境に対する不快感や、空調温度の上げ/下げに関する要望などの申告が行われる場合がある。
このような利用者からの申告が発生する原因の1つとして、利用者の好みや活動量、フロアの利用方法、テナントの業種などにより、温熱環境への要求が異なるものと考えられる。また、部屋のレイアウトや構造の違いや変更により、基準として設定した内容と比較して空間温度分布に違いが生じる場合もある。したがって、従来の最適制御によれば、全体的には快適性と省エネルギーとが両立できてはいるが、利用者を個別に見た場合には必ずしも最適な温熱環境を実現できていないことになる。
また、このような最適制御において、利用者からの申告に応じて部屋の温熱環境を管理者が調整する場合、送水温度を特定するための制御範囲を変更することになる。しかし、利用者の不快感を緩和しつつ省エネルギーとなるような適正な制御範囲を、管理者が容易かつ迅速に特定することは難しい。このため管理者は対応に苦慮し、省エネルギーより利用者の快適性を重視するために、最適制御を停止して一般的な基準設定値を用いた空調制御に戻す場合がある。さらに、このようにして最適制御を一度停止した場合、いつ最適制御を復帰すべきか判断がつかず、結果として最適制御を長期にわたり停止してしまうことにもなる。
したがって、このような従来の最適制御に関する分析の結果、利用者による冷温感のばらつきを包含しつつ、空調設備の運転条件に合致するような制御範囲を提示することにより、空調制御を支援することが重要であることが分かった。
本発明の空調制御支援システムは、このような見地に基づいて、部屋の温熱環境に対する不快感を示す利用者からの申告を、最適制御における不適切な運転状況またはそれに繋がる運転状況、すなわちインシデントとして捉え、これらインシデントが発生していない送水温度範囲を最適制御範囲として提示するようにしたものである。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる空調制御支援システム10について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる空調制御支援システムの構成を示すブロック図である。
この空調制御支援システム10は、全体としてサーバ装置やパーソナルコンピュータなどの情報処理装置を1つまたは複数用いて構成されており、空調システム30の空調制御装置34とともに用いられる。
空調システム30において、制御対象となる部屋が存在するフロアや建物ごとに、空調設備31が設けられている。各空調設備31には、部屋に設置される複数の空調機32および、これら空調機32に対して冷温水を送水する熱源機器33と、伝送路L2を介してこれら空調機32および熱源機器33を制御する空調制御装置(コントローラ)34が含まれている。
空調制御装置34は、熱源機器33が空調機32に対して送水する冷温水の送水温度を指示する場合、指定された制御範囲のうちから、利用者の快適性と省エネルギーとを両立できる送水温度を選択する機能を有している。
また、空調制御装置34は、通信回線L1を介して監視装置35と接続されており、各部屋の温熱環境や空調機32や熱源機器33の運転状況が管理者により監視されている。
本実施の形態にかかる空調制御支援システム10は、空調制御の対象となる部屋の温熱環境に対する不快感を示す利用者からの申告と、空調設備の運転条件とに基づいて、空調制御装置34で送水温度の特定に用いる制御範囲として、利用者の冷温感に応じた最適制御範囲を提示するようにしたものである。なお、本実施の形態では、空調制御装置34が送水温度を最適制御の対象パラメータとする場合を例として説明するが、これに限定されるものではない。例えば給気温度など他のパラメータを最適制御の対象パラメータとする場合にも、本実施の形態を同様にして適用することができ、同様の作用効果を得ることができる。
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる空調制御支援システム10の構成について説明する。
空調制御支援システム10には、主な機能部として、通信I/F部11、操作入力部12、画面表示部13、申告データ取得部14、運転状況取得部15、申告DB16、運転状況DB17、インシデントデータ生成部18、インシデントDB19、運転条件取得部20、インシデントテーブル作成部21、および最適制御範囲提示部22が設けられている。
通信I/F部11は、通信回線L1を介して空調制御装置34や監視装置35とデータ通信を行うことにより、申告データ、運転状況パラメータ値、最適制御範囲などの各種データを送受信する機能を有している。
操作入力部12は、キーボード、マウス、タッチパネルなどの操作入力装置からなり、空調設備31に関する運転条件など、管理者の入力操作を検出して各機能部へ出力する機能を有している。
画面表示部13は、LCDなどの画面表示装置からなり、操作メニューや最適制御範囲など、各機能部から出力された情報を画面表示する機能を有している。
申告データ取得部14は、通信I/F部11を介して空調制御装置34や監視装置35とデータ通信を行うことにより、部屋の温熱環境に対する不快感を示す利用者からの申告の内容を示す申告データを取得する機能を有している。
運転状況取得部15は、通信I/F部11を介して空調制御装置34や監視装置35とデータ通信を行うことにより、各空調設備31の空調機32や熱源機器33に関する運転状況を示す各種運転状況パラメータ値を取得する機能を有している。
申告DB16は、申告データ取得部14で取得した申告データを順次記憶する機能を有している。
図2は、申告データの構成例である。ここでは、申告のあった日時ごとに、当該申告の発生場所と、申告内容の種別(要望/苦情)とが組として記憶されている。
運転状況DB17は、運転状況取得部15で取得した運転状況パラメータ値を時系列で記憶する機能を有している。
図3は、運転状況パラメータ値の構成例である。ここでは、運転状況パラメータ値を取得した日時ごとに、外気温度、負荷熱量、送水温度などの各種運転状況パラメータ値(特徴値)が組として記憶されている。
インシデントデータ生成部18は、申告DB16で記憶している利用者からの申告ごとに、当該申告が行われた時点における運転状況パラメータ値を運転状況DB17から抽出し、これら運転状況パラメータ値から当該部屋の空調制御で発生したインシデントを示すインシデントデータを生成する機能を有している。
インシデントDB19は、インシデントデータ生成部18で生成されたインシデントデータを記憶する機能を有している。
図4は、インシデントデータの構成例である。ここでは、申告のあった日時ごとに、当該申告の発生場所および種別と、当該日時における各空調設備31の空調機32や熱源機器33に関する運転状況を示す運転状況パラメータ値とが組として記憶されている。
運転条件取得部20は、操作入力部12で検出された管理者の入力操作に基づいて、空調設備31の運転を規定する運転条件を示す運転条件パラメータ値を取得する機能を有している。
インシデントテーブル作成部21は、インシデントDB19で記憶しているインシデントデータの数を、当該インシデントデータに運転状況パラメータ値として含まれている送水温度と、運転状況パラメータ値のうち運転条件取得部20で取得した運転条件からなる運転条件パラメータ値との組み合わせごとに計数する機能と、得られた計数値からなる申告回数とこれら組み合わせとの関係を示すインシデントテーブルを作成する機能とを有している。なお、インシデントテーブルについては、申告回数に代えて、上記組み合わせごとに申告全体に対する当該申告回数の割合を用いて作成してもよい。
また、インシデントテーブル作成部21は、申告回数を計数する際、各インシデントデータのうちから、運転条件パラメータ値に含まれる絞込用パラメータ値を有する対象インシデントデータを選択し、これら対象インシデントデータの数を送水温度と当該絞込用パラメータ値以外の運転条件パラメータ値からなる選択用パラメータ値との組み合わせごとに計数する機能を有している。
運転条件パラメータ値としては、外気温度(平均値、最低値、最大値)、天気、催事情報、特定のフロアや建物全体の室温(平均値、最低値、最大値)、室温設定(平均値、最低値、最大値)、平日、曜日、負荷熱量(平均値、最低値、最大値)など、利用者からの申告内容の傾向や空調制御対象に固有の要因などを考慮して、運転状況パラメータ値のうちから最適制御範囲と関連性の高いパラメータ値を選択すればよい。
本実施の形態では、絞込用パラメータ値として、空調設備31内の各空調機32で消費される熱量を示す負荷熱量を用い、これ以外の運転条件パラメータ値として各空調設備31近傍の最高温度を用いる場合を例として説明する。なお、最高気温は各日における外気温度の最大値であり、このような統計値については、インシデントデータ生成時に、当該申告日におけるすべての運転状況パラメータ値から統計処理により算出しておけばよい。
最適制御範囲提示部22は、運転条件取得部20で取得した運転条件パラメータ値に含まれる選択用パラメータ値である最高気温と対応する送水温度のうち、利用者からの申告がなかった送水温度の範囲を、インシデントテーブル作成部21で作成されたインシデントテーブルから選択し、当該範囲を最適制御範囲として、通信I/F部11を介して空調制御装置34へ提示する機能を有している。
[第1の実施の形態の動作]
次に、図5を参照して、本実施の形態にかかる空調制御支援システム10の動作について説明する。図5は、第1の実施の形態にかかる空調制御支援システムの最適制御範囲提示処理を示すフローチャートである。
空調制御支援システム10は、最適制御範囲を提示する際、例えば管理者からの指示や新たな申告発生に応じて、空調設備31ごとに図5の最適制御範囲提示処理を実行する。なお、申告データ取得部14による申告データの取得および申告DB16への格納については、申告データの発生に応じて逐次実行されるものとする。また、運転状況取得部15による運転状況の取得および運転状況DB17への格納については、定期的に実行されるものとする。
まず、インシデントデータ生成部18は、申告DB16で記憶している申告データのうち、前回以降に新たに記憶された申告データを選択し、これら申告データごとに、当該申告が行われた時点における運転状況パラメータ値を運転状況DB17から抽出する。そして、これら運転状況パラメータ値からインシデントを示すインシデントデータを生成し、インシデントDB19に格納する(ステップ100)。なお、インシデントDB19には、過去に発生した申告に関するインシデントデータがすでに記憶されているものとする。
次に、運転条件取得部20は、管理者が操作入力した各空調機32で消費される負荷熱量を、操作入力部12から絞込用パラメータ値として取得し(ステップ101)。
これに応じて、インシデントテーブル作成部21は、運転状況パラメータ値として当該絞込用パラメータ値が示す負荷熱量を有する対象インシデントデータを選択し(ステップ102)、選択した対象インシデントデータの数を、最高気温と送水温度の組み合わせごとに計数し(ステップ103)、得られた申告回数に基づきインシデントテーブルを作成する(ステップ104)。
次に、運転条件取得部20は、管理者が操作入力した空調設備31近傍の最高温度を、操作入力部12から選択用パラメータ値として取得する(ステップ105)。
続いて、最適制御範囲提示部22は、当該選択用パラメータ値が示す最高温度に対応する送水温度のうち、申告回数がゼロであり利用者からの申告がなかった送水温度の範囲を、インシデントテーブル作成部21で作成されたインシデントテーブルから選択し(ステップ106)、当該範囲を最適制御範囲として、通信I/F部11を介して空調制御装置34へ提示し(ステップ107)、一連の最適制御範囲提示処理を終了する。
図6は、インシデントテーブル(負荷熱量=5GJ)の作成例である。ここでは、負荷熱量=5[GJ]を絞込用パラメータ値として用い、最高気温と送水温度とが交差するマス目に申告回数が設定されている。
この例では、最高温度として5℃刻みの範囲(レンジ)が複数設定されており、送水温度として1℃刻みの範囲(レンジ)が複数設定されている。したがって、これら最高温度の範囲と送水温度の範囲の組み合わせに合致するインシデントが事例として計数され、その申告回数が交差するマス目に示されていることになる。
例えば、最高気温が「30℃以上〜35℃未満」で送水温度が「11℃以上〜12℃未満」の運転状況では、利用者からの申告が「4回」も発生したことを示し、最高気温が「20℃以上〜25℃未満」で送水温度が「10℃以上〜11℃未満」の運転状況では、利用者からの申告は発生していないことを示している。
したがって、負荷熱量として5[GJ]が指定され、最高温度として「24℃」が指定された場合、最高気温が「20℃以上〜25℃未満」に対応する送水温度のうちから、申告回数がゼロ、すなわち利用者からの申告が発生していない送水温度範囲、ここでは、「7℃以上〜11℃未満」が最適制御範囲として選択されて提示されることになる。
図7は、インシデントテーブル(負荷熱量=10GJ)の作成例である。ここでは、負荷熱量=10[GJ]を絞込用パラメータ値として用い、最高気温と送水温度とが交差するマス目に申告回数が設定されている。
この例でも、図6と同様、最高温度として5℃刻みの範囲(レンジ)が複数設定されており、送水温度として1℃刻みの範囲(レンジ)が複数設定されている。
例えば、最高気温が「30℃以上〜35℃未満」で送水温度が「11℃以上〜12℃未満」の運転状況では事例なし「−」を示し、最高気温が「20℃以上〜25℃未満」で送水温度が「10℃以上〜11℃未満」の運転状況では、利用者からの申告が「2回」発生したことを示している。
したがって、負荷熱量として10[GJ]が指定され、最高温度として「24℃」が指定された場合、最高気温が「20℃以上〜25℃未満」に対応する送水温度のうちから、申告回数がゼロ、すなわち利用者からの申告が発生していない送水温度範囲、ここでは、「7℃以上〜10℃未満」が最適制御範囲として選択されて提示されることになる。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、インシデントデータ生成部18が、部屋の温熱環境に対する不快感を示す利用者からの申告ごとに、当該申告時点における運転状況パラメータ値を運転状況DB17から抽出し、これら運転状況パラメータ値から当該部屋の空調制御で発生したインシデントを示すインシデントデータを生成し、インシデントテーブル作成部21が、各インシデントデータの数を、当該インシデントデータに運転状況パラメータ値として含まれている送水温度と運転条件パラメータ値との組み合わせごとに計数し、得られた申告回数とこれら組み合わせとの関係を示すインシデントテーブルを作成し、最適制御範囲提示部22が、指定された運転条件パラメータ値に基づき、申告がなかった送水温度の範囲をインシデントテーブルから選択して最適制御範囲として提示するようにしたものである。
これにより、指定された運転条件パラメータ値に対応する運転状況で空調設備を運転した際に、部屋の温熱環境に対する不快感を示す利用者からの申告がなかった送水温度の範囲が最適制御範囲として提示される。
したがって、空調制御装置34は、元々、利用者からの申告が発生していない最適制御範囲から快適性と省エネルギーとが両立できる送水温度を選択することになるため、利用者からの申告が発生する可能性を低く抑えることができる。このため、部屋の温熱環境に対する利用者の冷温感を考慮しつつ省エネルギーを実現することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、利用者からの申告が低減されるため、管理者が送水温度を特定するための制御範囲を変更する必要がなくなる。このため管理者が申告への対応に苦慮し、省エネルギーより利用者の快適性を重視するために、最適制御を停止して一般的な基準設定値を用いた空調制御に戻すというケースが低減され、最適制御が継続して使用されることになり、結果として、省エネルギーの効果を長期にわたって得ることが可能となる。
また、本実施の形態において、インシデントテーブル作成部17が申告回数を計数する際、各インシデントデータのうちから、運転条件パラメータ値に含まれる絞込用パラメータ値を有する対象インシデントデータを選択し、これら対象インシデントデータの数を送水温度と当該絞込用パラメータ値以外の運転条件パラメータ値からなる選択用パラメータ値との組み合わせごとに計数するようにしてもよい。これにより、申告回数を計数すべきインシデントデータ数を絞り込むことができるとともに、インシデントテーブルの規模を縮小することができ、処理負担を軽減できる。
また、本実施の形態において、最適制御範囲提示部22が最適制御範囲を提示する際、空調制御装置34が送水温度を特定する際に用いる制御範囲として、インシデントテーブルから選択した最適制御範囲を通信I/F部11を介して空調制御装置34に設定するようにしてもよい。これにより、空調制御支援システム10で特定した最適制御範囲が、自動的に空調制御装置34に設定されるため、制御範囲の指定にかかる管理者の負担を大幅に軽減することができる。
[第2の実施の形態]
次に、図8を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる空調制御支援システム10について説明する。図8は、第2の実施の形態にかかる空調制御支援システムの構成を示すブロック図である。
第1の実施の形態では、特定した最適制御範囲を空調制御支援システム10が空調制御装置34へ通信回線L1を介して設定する場合を例として説明した。本実施の形態では、特定した最適制御範囲を含むインシデントテーブルを画面表示により管理者に提示する場合について説明する。
すなわち、本実施の形態において、適制御範囲提示部22は、空調制御装置34が送水温度を特定する際に用いる制御範囲を管理者が当該空調制御装置34に指定するためのガイダンスとして、最適制御範囲を含むインシデントテーブルを表形式で画面表示する機能を有している。なお、本実施の形態にかかる空調制御支援システム10におけるその他の構成については、前述した第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
[第2の実施の形態の動作]
次に、図9を参照して、本実施の形態にかかる空調制御支援システム10の動作について説明する。図9は、第2の実施の形態にかかる空調制御支援システムの最適制御範囲提示処理を示すフローチャートである。
空調制御支援システム10は、最適制御範囲を提示する際、例えば管理者からの指示や新たな申告発生に応じて、空調設備31ごとに図9の最適制御範囲提示処理を実行する。なお、申告データ取得部14による申告データの取得および申告DB16への格納については、申告データの発生に応じて逐次実行されるものとする。また、運転状況取得部15による運転状況の取得および運転状況DB17への格納については、定期的に実行されるものとする。
まず、インシデントデータ生成部18は、申告DB16で記憶している申告データのうち、前回以降に新たに記憶された申告データを選択し、これら申告データごとに、当該申告が行われた時点における運転状況パラメータ値を運転状況DB17から抽出する。そして、これら運転状況パラメータ値からインシデントを示すインシデントデータを生成し、インシデントDB19に格納する(ステップ200)。なお、インシデントDB19には、過去に発生した申告に関するインシデントデータが記憶されているものとする。
次に、運転条件取得部20は、管理者が操作入力した各空調機32で消費される負荷熱量を、操作入力部12から絞込用パラメータ値として取得する(ステップ201)。
これに応じて、インシデントテーブル作成部21は、運転状況パラメータ値として当該絞込用パラメータ値が示す負荷熱量を有する対象インシデントデータを選択し(ステップ202)、選択した対象インシデントデータの数を、最高気温と送水温度の組み合わせごとに計数し(ステップ203)、得られた申告回数に基づきインシデントテーブルを作成する(ステップ204)。
次に、運転条件取得部20は、管理者が入力した空調設備31近傍の最高温度を、操作入力部12から運転条件パラメータ値として取得する(ステップ205)。
これに応じて、最適制御範囲提示部22は、当該選択用パラメータ値が示す最高温度に対応する送水温度のうち、申告回数がゼロであり利用者からの申告がなかった送水温度の範囲を、インシデントテーブル作成部21で作成されたインシデントテーブルから選択する(ステップ206)。
この後、最適制御範囲提示部22は、空調制御装置34が送水温度を特定する際に用いる制御範囲を管理者が当該空調制御装置34に指定するためのガイダンス画面として、最適制御範囲を含むインシデントテーブルを画面表示部13により表形式で画面表示することにより管理者に提示し(ステップ207)、一連の最適制御範囲提示処理を終了する。
図10は、第2の実施の形態にかかる送水温度制御範囲のガイダンス画面例である。ここでは、最高気温と送水温度とが交差するマス目に申告回数が設定されている。
この例では、ガイダンス画面のうちインシデントテーブル欄41において、最高温度として5℃刻みの範囲(レンジ)が複数設定されており、送水温度として1℃刻みの範囲(レンジ)が複数設定されている。したがって、これら最高温度の範囲と送水温度の範囲の組み合わせに合致するインシデントが事例として計数され、その申告回数が交差するマス目に表形式で示される。
また、ガイダンス画面のうち運転条件欄42には、運転条件パラメータ値として管理者により操作入力された本日の最高気温および負荷熱量と、昨日の実績負荷熱量とが表示されている。
したがって、負荷熱量として15[GJ]が指定され、最高温度として「24℃」が指定された場合、最高気温が「20℃以上〜25℃未満」に対応する送水温度のうちから、申告回数がゼロ、すなわち利用者からの申告が発生していない送水温度範囲、ここでは、「7℃以上〜11℃未満」が最適制御範囲として、インシデントテーブル上で強調表示(破線囲み表示)されている。
[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、空調制御装置34が送水温度を特定する際に用いる制御範囲を管理者が当該空調制御装置34に指定するためのガイダンスとして、適制御範囲提示部22が、最適制御範囲を含むインシデントテーブルを画面表示するようにしたものである。
これにより、管理者は、指定した最高温度における利用者からの申告状況だけでなく、指定した最高気温とは異なる最高温度における申告状況を確認しつつ、最適制御範囲を決定することができる。したがって、空調制御装置34に設定すべき制御範囲として、管理者が有する豊富なビル管理の見地に基づいて、より適切な制御範囲を決定することができる。
なお、本実施の形態では、最適制御範囲提示部22が選択した最適制御範囲をガイダンス画面で強調表示した場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、最適制御範囲を強調表示しなくてもよい。この場合、図9のステップ205,206を省略して、作成されたインシデントテーブルをそのまま画面表示するようにしてもよい。
また、インシデントテーブルを画面表示する際、最高気温や送水温度など予め設定された範囲についてすべて表示してもよいが、例えば最適制御範囲の周囲に位置する組み合わせに関する申告回数など、インシデントテーブルの一部領域を選択表示するようにしてもよい。
[第3の実施の形態]
次に、図11を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかる空調制御支援システム10について説明する。図11は、第3の実施の形態にかかる空調制御支援システムの構成を示すブロック図である。
第2の実施の形態では、運転条件取得部20が操作入力部12から運転条件を取得する場合を例として説明した。本実施の形態では、運転条件取得部20が通信I/F部11を介して外部装置から予報最高気温や予測負荷熱量を取得する場合について説明する。
管理者が空調制御装置34に設定すべき最適制御範囲を決定する作業は、空調制御が持つタイムラグを考慮して、利用者が部屋を使用し始める前に行われ、例えば、会社ビルであれば朝の始業前に最適制御範囲を設定しておく必要がある。このため、運転条件として指定すべき最高気温は、当日の昼間の外気温度を予測した値となる。このような予測値は、管理者が経験に基づき設定してもよいが、外部装置から提供されている一般的な天気予報データを利用することもできる。
また、負荷熱量は、外気温度、天候、平日、曜日、催事など多くの要因に左右される。したがって、運転条件として指定すべき負荷熱量は、管理者が空調管理の見地から設定してもよいが、公知の手法を用いて外部装置により推定した予測負荷熱量を利用することもできる。本実施の形態は、このような観点に基づくものである。
すなわち、本実施の形態において、運転条件取得部20は、運転条件を取得する際、外部装置から提供される予報最高気温や予測負荷熱量を、通信I/F部11を介して取得する機能を有している。なお、本実施の形態にかかる空調制御支援システム10におけるその他の構成については、前述した第1および第2の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
[第3の実施の形態の動作]
次に、図12を参照して、本実施の形態にかかる空調制御支援システム10の動作について説明する。図12は、第3の実施の形態にかかる空調制御支援システムの最適制御範囲提示処理を示すフローチャートである。
空調制御支援システム10は、最適制御範囲を提示する際、例えば管理者からの指示や新たな申告発生に応じて、空調設備31ごとに図12の最適制御範囲提示処理を実行する。なお、申告データ取得部14による申告データの取得および申告DB16への格納については、申告データの発生に応じて逐次実行されるものとする。また、運転状況取得部15による運転状況の取得および運転状況DB17への格納については、定期的に実行されるものとする。
まず、インシデントデータ生成部18は、申告DB16で記憶している申告データのうち、前回以降に新たに記憶された申告データを選択し、これら申告データごとに、当該申告が行われた時点における運転状況パラメータ値を運転状況DB17から抽出する。そして、これら運転状況パラメータ値からインシデントを示すインシデントデータを生成し、インシデントDB19に格納する(ステップ300)。なお、インシデントDB19には、過去に発生した申告に関するインシデントデータが記憶されているものとする。
次に、運転条件取得部20は、各空調機32で消費される予測負荷熱量を、通信I/F部11を介して外部装置(図示せず)から絞込用パラメータ値として取得する(ステップ301)。
これに応じて、インシデントテーブル作成部21は、運転状況パラメータ値として当該絞込用パラメータ値が示す予測負荷熱量を有する対象インシデントデータを選択し(ステップ302)、選択した対象インシデントデータの数を、最高気温と送水温度の組み合わせごとに計数し(ステップ303)、得られた申告回数に基づきインシデントテーブルを作成する(ステップ304)。
次に、運転条件取得部20は、空調設備31近傍の予測最高温度を、通信I/F部11を介して外部装置(図示せず)から選択用パラメータ値として取得する(ステップ305)。
これに応じて、最適制御範囲提示部22は、当該選択用パラメータ値が示す予測最高温度に対応する送水温度のうち、申告回数がゼロであり利用者からの申告がなかった送水温度の範囲を、インシデントテーブル作成部21で作成されたインシデントテーブルから選択する(ステップ306)。
この後、最適制御範囲提示部22は、空調制御装置34が送水温度を特定する際に用いる制御範囲を管理者が当該空調制御装置34に指定するためのガイダンス画面として、最適制御範囲を含むインシデントテーブルを画面表示部13により表形式で画面表示することにより管理者に提示し(ステップ307)、一連の最適制御範囲提示処理を終了する。
図13は、第3の実施の形態にかかる送水温度制御範囲のガイダンス画面例である。ここでは、最高気温と送水温度とが交差するマス目に申告回数が設定されている。
この例では、ガイダンス画面のうちインシデントテーブル欄41において、最高温度として5℃刻みの範囲(レンジ)が複数設定されており、送水温度として1℃刻みの範囲(レンジ)が複数設定されている。したがって、これら最高温度の範囲と送水温度の範囲の組み合わせに合致するインシデントが事例として計数され、その申告回数が交差するマス目に表形式で示される。
また、ガイダンス画面のうち運転条件欄42には、運転条件パラメータ値として外部装置から取得した本日の予報最高気温および予測負荷熱量と、昨日の実績負荷熱量とが表示されている。
したがって、予測負荷熱量として15[GJ]が指定され、予報最高温度として「27℃」が指定された場合、最高気温が「25℃以上〜30℃未満」に対応する送水温度のうちから、申告回数がゼロ、すなわち利用者からの申告が発生していない送水温度範囲、ここでは、「7℃以上〜10℃未満」が最適制御範囲として、インシデントテーブル上で強調表示(破線囲み表示)されている。
[第3の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、最適制御範囲提示部22が、インシデントテーブルの作成に用いる運転条件パラメータ値を外部装置から取得するようにしたので、予報最高気温や予測負荷熱量取得などの客観的な値に基づきインシデントテーブルを作成することができる。
これにより、管理者が指定することが難しい将来の運転条件パラメータ値をより精度よく指定することができ、適切な最適制御範囲を提示することができる。
なお、本実施の形態では、最適制御範囲提示部22が選択した最適制御範囲をガイダンス画面で強調表示した場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、最適制御範囲を強調表示しなくてもよい。この場合、図12のステップ305,306を省略して、作成されたインシデントテーブルをそのまま画面表示するようにしてもよい。
また、本実施の形態は、第2の実施の形態に滝用した場合を例として説明したが、第1の実施の形態に適用することも可能である。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
10…空調制御支援システム、11…通信I/F部、12…操作入力部、13…画面表示部、14…申告データ取得部、15…運転状況取得部、16…申告DB、17…運転状況DB、18…インシデントデータ生成部、19…インシデントDB、20…運転条件取得部、21…インシデントテーブル作成部、22…最適制御範囲提示部、30…空調システム、31…空調設備、32…空調機、33…熱源機器、34…空調制御装置、35…監視装置、41…インシデントテーブル欄、42…運転条件欄、L1…伝送路、L2…伝送路。

Claims (5)

  1. 熱源機器から空調機へ送水する冷温水の送水温度を、指定された制御範囲内から省エネルギーを考慮して特定する空調制御装置とともに用いられて、当該制御範囲として、空調制御の対象となる部屋を利用する利用者の冷温感に応じた最適制御範囲を提示する空調制御支援システムであって、
    前記空調制御装置が制御する空調設備の運転状況を示す個々の運転状況パラメータ値を時系列で記憶する運転状況DBと、
    前記部屋の温熱環境に対する不快感を示す利用者からの申告ごとに、当該申告が行われた時点における運転状況パラメータ値を前記運転状況DBから抽出し、これら運転状況パラメータ値から当該部屋の空調制御で発生したインシデントを示すインシデントデータを生成するインシデントデータ生成部と、
    前記各インシデントデータの数を、当該インシデントデータに前記運転状況パラメータ値として含まれている送水温度と前記運転状況パラメータ値のうち前記空調設備の運転条件を示す運転条件パラメータ値との組み合わせごとに計数し、得られた計数値からなる申告回数とこれら組み合わせとの関係を示すインシデントテーブルを作成するインシデントテーブル作成部と、
    指定された運転条件パラメータ値に対応する送水温度のうち、利用者からの申告がなかった送水温度の範囲を前記インシデントテーブルから選択し、当該範囲を前記最適制御範囲として提示する最適制御範囲提示部と
    を備えることを特徴とする空調制御支援システム。
  2. 請求項1に記載の空調制御支援システムにおいて、
    前記インシデントテーブル作成部は、前記申告回数を計数する際、前記各インシデントデータのうちから、前記運転条件パラメータ値に含まれる絞込用パラメータ値を有する対象インシデントデータを選択し、これら対象インシデントデータの数を前記送水温度と当該絞込用パラメータ値以外の運転条件パラメータ値からなる選択用パラメータ値との組み合わせごとに計数することを特徴とする空調制御支援システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の空調制御支援システムにおいて、
    前記最適制御範囲提示部は、前記空調制御装置が前記送水温度を特定する際に用いる前記制御範囲として、前記インシデントテーブルから選択した前記最適制御範囲を前記空調制御装置に設定することを特徴とする空調制御支援システム。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の空調制御支援システムにおいて、
    前記最適制御範囲提示部は、前記空調制御装置が前記送水温度を特定する際に用いる前記制御範囲を管理者が当該空調制御装置に指定するためのガイダンスとして、前記最適制御範囲を含む前記インシデントテーブルを画面表示することを特徴とする空調制御支援システム。
  5. 熱源機器から空調機へ送水する冷温水の送水温度を、指定された制御範囲内から省エネルギーを考慮して特定する空調制御装置とともに用いられて、当該制御範囲として、空調制御の対象となる部屋を利用する利用者の冷温感に応じた最適制御範囲を提示する空調制御支援方法であって、
    前記空調制御装置が制御する空調設備の運転状況を示す個々のパラメータ値を時系列で運転状況DBにより記憶するステップと、
    前記部屋の温熱環境に対する不快感を示す利用者からの申告ごとに、当該申告が行われた時点における運転状況パラメータ値を前記運転状況DBから抽出し、これら運転状況パラメータ値から当該部屋の空調制御で発生したインシデントを示すインシデントデータを生成するインシデントデータ生成ステップと、
    前記各インシデントデータの数を、当該インシデントデータに前記運転状況パラメータ値として含まれている送水温度と前記運転状況パラメータ値のうち前記空調設備の運転条件を示す運転条件パラメータ値との組み合わせごとに計数し、得られた計数値からなる申告回数とこれら組み合わせとの関係を示すインシデントテーブルを作成するインシデントテーブル作成ステップと、
    指定された運転条件パラメータ値に対応する送水温度のうち、利用者からの申告がなかった送水温度の範囲を前記インシデントテーブルから選択し、当該範囲を前記最適制御範囲として提示する最適制御範囲提示ステップと
    を備えることを特徴とする空調制御支援方法。
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