JP6272133B2 - 弁状態診断システムおよび弁状態診断方法 - Google Patents

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Description

本発明は、弁の状態を診断するシステムおよび方法に関する。
現在、弁の開閉を通じて液体などの移動を制御する装置が、様々な用途で用いられている。例えば、血液の自動分析装置などがある。
特開2012−132420号公報(特許文献1)においては、ガスエンジンにおける燃料供給弁の異物混入などによる閉塞不良を検出することを目的として、開閉のタイミングにおける振動信号(振動センサ使用)の振動レベルの閾値処理により、異常を検出している。
また、信号を適当な関数で近似する技術として、特開2005−000633号公報(特許文献2)がある。この公報には、「人体内のターゲットオブジェクト、特に結石を破砕するための砕石器であって、集束衝撃波を発生するための衝撃波発生器と、超音波を人体に出射し且つ衝撃波発生器のターゲット領域で反射された超音波を受信するための、超音波変換器を含む超音波送受信ユニットと、受信された超音波を評価するための、超音波送受信ユニットに接続された評価ユニットとを備えた砕石器において、超音波変換器がパルス化超音波を発射するように設計されており、評価ユニットが、連続的に出射された超音波パルスに起因した、反射された超音波同士の間の時間的な相関係数(K)を決定するように設計されており、且つ、この評価ユニットが関連する相関係数信号を出力する。更に、本発明は、例えば、このような砕石器を使用して、ターゲットオブジェクトの破砕を監視する」と記載されている(要約参照)。
特開2012−132420号公報 特開2005−000633号公報
本発明は、何らかの装置に装着された弁の状態をマイクロフォンや振動センサを用いて診断する弁状態診断システムに関する発明である。このとき、装置に装着された弁以外の部品の駆動音や振動がノイズとなり、弁状態の診断性能を低下させる原因となることがある。
特許文献1には、ガスエンジンの振動レベルを用いているが、この手法ではノイズが多い自動分析装置などでは異常検出は難しい。
特許文献2には、連続的に出射された超音波パルスに起因した、反射された超音波同士の間の時間的な相関係数にガウス曲線を適合させることで結石の破砕を監視する方法が記載されている。しかし、特許文献2には、様々な部品の駆動音あるいは振動の中から弁の状態を診断する方法については開示されていない。
そこで、本発明は、弁以外の部品に起因するノイズが大きい場合であっても、高精度に弁の状態を診断するシステムおよび方法の提供を課題とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、弁を有する装置内から発生した信号の入力を受け付ける信号入力受付部と、信号の周波数スペクトルに単峰性関数を用いて、弁の診断を行う弁状態診断部と、を備えることを特徴とする弁状態診断システムである。
本発明によれば、弁の診断に有用な単峰性関数を用いて、高精度に診断することが可能である。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本実施例の弁状態診断システムのハードウェア構成図の例である。 オンラインによる弁状態診断システムを実装したときのハードウェア構成図の例である。 本実施例の弁状態診断システム100の機能ブロック図である。 本実施例の弁状態診断システム100の処理フローチャートである。 本実施例の弁開閉区間切り出し部301における、弁開閉区間切り出し処理の方法を示したものである。 振動センサを用いて収録した、正常状態の弁(電磁弁)が閉じたときの振動信号の時間波形、異物が混入した状態で閉じたときの振動信号の時間波形、そしてそれらにフーリエ変換を適用することで得られた振幅スペクトルである。 正常状態・異物混入状態それぞれの弁の振幅スペクトルに対してガンマ分布をフィッティングさせた例である。 単峰性関数の代わりに一次関数や指数関数を使って振幅スペクトルを近似した場合の例である。 ノイズ信号のスペクトル成分が重畳した振幅スペクトルに単峰性関数(ガンマ分布)、多峰性関数をフィッティングさせた場合の例である。 異物混入状態の弁の振動に他の部品の振動に起因するノイズ信号が重畳した信号に対して、従来のノイズ信号抑圧処理を行った後の時間波形とノイズ信号が無い場合の時間波形、そしてそれぞれの振幅スペクトルの例である。 単峰性関数を用いてノイズ信号抑圧処理、特徴量算出の最適化を行った例である。 マイクロフォンを用いて収録した、正常状態の弁(電磁弁)が閉じたときの音響信号の時間波形、異物が混入した状態で閉じたときの音響信号の時間波形、そしてそれらにフーリエ変換を適用することで得られた振幅スペクトルである。 正常信号モデル305を学習するための、正常信号データベース308作成の処理を表すものである。 正常信号モデル305を学習する処理を表すものである。 本実施例のユーザインタフェース部106の例である。
以下、実施例を説明する。
本実施例では、弁の状態を診断するシステム100の例を説明する。
図1は、本実施例の弁状態診断システムのハードウェア構成図の例である。本実施例の弁状態診断システム100は、中央演算装置101、記憶媒体102、メモリ103、センサ104、AD変換部105、ユーザインタフェース部106、電源107から構成されている。
本実施例の弁状態診断システム100は、診断対象となる装置110に設置されている弁111の診断を行う。診断対象装置110は、装置制御回路112を通じて、弁111の開閉を行っている。センサ104が、弁111の信号を観測し、AD変換部105がセンサ104で観測したアナログ信号をデジタル信号に変換する。中央演算装置101は変換されたデジタル信号をメモリ103に格納する。
中央演算装置101は、診断対象装置110の装置制御回路112が送る参照信号を利用して、メモリ103に格納された信号から、弁111が開閉を行っている区間の信号のみを切り出す。その後、中央演算装置101は切り出された信号に対して単峰性関数を用いてノイズ信号の抑圧および状態診断特徴量の算出を行う。
本発明では、単峰性関数とは、極大値を一つだけ持つ関数を指す。本発明にて単峰性関数を用いる有用性は、図6などを用いて後述する。
中央演算装置101は記憶媒体102に格納された正常信号モデル305を読み込んで異常度を算出する。そして、中央演算装置101は、異常度に従って状態を診断し、その診断結果を、切り出した波形に関する情報と併せて、ユーザインタフェース部106に出力する。本実施例において、これら一連の処理は、中央演算装置101が、記憶媒体102に格納された、弁状態診断プログラムに基づいて実行する。
装置全体の具体例として、例えば生化学自動分析装置を診断対象装置110とした場合、検体や試薬、洗浄水の注入や排出を制御する電磁弁が診断対象の弁111となる。装置稼働中においては、電磁弁以外にもシリンジやギアポンプなどの部品も動作しており、これらの音や振動がノイズ信号となる。生化学自動分析装置において、装置制御回路102はさらに装置全体を制御するためのPCによって操作される。この場合、弁状態診断システム100の中央演算装置101に送られる参照信号について、装置制御回路112から得られる電気信号を参照信号として用いる他、全体を制御するPCが命令情報を専用のフォーマットに変換し、参照信号として中央演算装置101に送る方式も考えられる。
本実施例では状態診断の一連の処理を一つのシステム内でオフラインに実施しているが、一方で、弁状態診断システムをクライアントサイドとサーバサイドに分けて、オンラインで行ってもよい。オンラインで実施する場合は、例えばサーバサイドは顧客の施設内の任意の場所に設置しておき、診断対象装置の使用者は装置に接続されたクライアントサイドを使用するといった形態がありえる。またサーバサイドを施設外のデータセンタなどに置くことも考えられる。
図2は、オンラインによる弁状態診断システムを実装したときのハードウェア構成図の例である。クライアントサイド200では、まずセンサ104が、弁111の信号を観測し、AD変換部205が観測したアナログ信号をデジタル信号に変換する。そして中央演算装置201は変換されたデジタル信号をメモリ203に格納する。中央演算装置201は、メモリに格納されたデジタル信号から、弁111が開閉を行っている区間の信号のみを切り出す。その後、通信ユニット208は切り出された信号をサーバサイド210へ送信する。サーバサイド210への送信は、開閉区間切り出しを行う前、すなわちAD変換が行われた直後に行い、サーバサイド210が切り出しを行っても良いが、クライアントサイド200があらかじめ切り出しを行った方が、通信に用いるデータ量が削減できるため、診断効率が良い。
送信された信号はサーバサイド210の通信ユニット215によって受信され、メモリ213に格納される。その後、サーバサイド210の中央演算装置211によってノイズ信号の抑圧、状態診断特徴量の算出、異常度の算出、状態の診断を行い。そして診断結果や波形情報など、ユーザインタフェース部206に出力すべきデータを通信ユニット215が送信する。そして、この送信されたデータをクライアントサイド200の通信ユニットが受信し、ユーザインタフェース部206に出力する。各サイドの一連の処理は、それぞれが持つ記憶媒体202、212に格納されたプログラムに基づいて実行される。本実施例では、オフラインによる実装例100を想定して説明する。
用いるセンサ104の種類としては、例えば振動センサやマイクロフォンがある。センサ104は、弁111に直接装着してもよい。あるいは、弁111の信号を観測できる範囲であれば、弁111から離れた場所に、センサ104を設置してもよい。例えば、振動センサの場合は弁111の振動が伝わる場所、マイクロフォンの場合は弁111の音が届く範囲の任意の場所に置くことができる。AD変換部105は、センサ104から得られる信号がデジタル信号である場合は、導入しなくてもよい。
中央演算装置101、記憶媒体102、メモリ103は、弁状態診断システム100を構築するために新たに導入してもよい。もし、診断対象装置110が、独自に中央演算装置、記憶媒体、メモリを備えており、ソフトウェアによって弁111を制御しているのであれば、それらを利用してよい。電源107は弁状態診断システム100と、診断対象装置110それぞれに分けて導入してもよく、可能であれば同じ電源を用いてもよい。
ユーザインタフェース部106は、例えば診断対象装置110に備え付けたモニタであってもよく、ネットワーク経由で接続された別のPCを経由したモニタなどであっても良い。
図3は、本実施例の弁状態診断システム100の機能ブロック図である。
観測センサ104が観測したアナログ信号は、AD変換部105によってデジタル信号に変換される。
変換されたデジタル信号は、弁開閉区間切り出し部301によって、弁開放時あるいは閉塞時の区間のみ切り出される。このとき、弁開閉区間切り出し部301は、診断対象装置110に備えられている装置制御回路112から送られる開閉指令信号を、参照信号として受け取り、この参照信号を用いることで、弁開閉区間を切り出す。診断対象となる弁が複数ある場合は、現在どの弁が動作しているかが参照信号から読み取れるため、その情報を診断結果提示部307へ出力する。
ノイズ信号抑圧処理部302は、切り出された信号を読み込み、信号に含まれるノイズ信号を抑圧して出力する。なお、ここでのノイズ抑圧処理は行わずに、切り出された信号を直接次の特徴量算出部へ出力してもよい。さらに後述のノイズ抑圧処理の再最適化も行わない場合は、この処理部自体を無くしても良い。特徴量算出部303は、ノイズ信号抑圧処理部302から出力されるノイズ抑圧後の信号を読み込み、単峰性関数によるフィッティング処理、および状態診断の特徴量算出を行う。その後、ノイズ抑圧処理の再最適化を行う場合は、特徴量算出部303はフィッティングさせた単峰性関数のパラメータを出力する。ノイズ信号抑圧処理部302はそのフィッティングパラメータを読み込み、これを用いることでノイズ信号抑圧処理の再最適化を行い、再びノイズ抑圧後の信号を特徴量算出部303へ送る。これらノイズ抑圧処理、特徴量算出処理、再最適化処理については、以降で詳細を記述する。
再最適化処理を行わない、あるいは再最適化処理の終了条件を満たした場合、特徴量算出部303は求めた状態診断特徴量を異常度算出部304へ出力する。異常度算出部304は、状態診断特徴量と、記憶媒体102に格納されている正常信号モデル305を読み込み、異常度を算出して出力する。
状態診断部306は、異常度算出部304から出力された異常度を読み込み、弁111の状態を診断し、診断結果を出力する。診断した結果は、診断結果提示部307によって提示される。
提示する情報は、状態診断部306から出力される診断結果の他に、異常度算出部304が出力する異常度や、特徴量算出部303から出力される各特徴量の値、フィッティングさせた単峰性関数の形状、ノイズ信号抑圧処理部302あるいは弁開閉区間切り出し部301から出力される時間信号波形などの付加情報を提示してもよい。提示方法は、例えば、ユーザインタフェース部106を介した画像情報提示、点字ディスプレイによる提示、音声による提示、プリンタを介した画像情報の印刷などである。
診断する弁状態の種類は、弁111が完全に停止している状態、弁111内に異物が混入などの突発的な異常により弁の開閉が不十分である開閉不良状態、経年劣化によって開閉が不十分になっている開閉不良状態、そして経年劣化がある程度進んでおり交換時期が迫っている状態、などである。
図4は、本実施例の弁状態診断システム100の処理フローチャートである。
診断対象の装置110が稼働したときに、それに同期して弁状態診断システム100も稼働開始する(S401)。そして、センサ104により弁111についての信号の観測が開始される(S402)。観測した信号はAD変換処理によりデジタル信号に変換される(S403)。次に、変換されたデジタル信号から、弁111の開閉区間が切り出される(S404)。切り出された信号に対して、ノイズ信号抑圧処理が行われ、ノイズ信号が抑圧される(S405)。この処理について、1回目のノイズ信号抑圧処理、すなわち後述の単峰性関数フィッティングが初めて行われる前処理としてのノイズ信号抑圧処理に限り、省くことも可能である。省くか省かないは、設計時に最初から設定しても良いし、ユーザが任意に設定できるようにしても良い。あるいはセンサ入力のノイズレベルを用いて決定するようにしても良い。前処理を行う場合は、次の単峰性関数フィッティング処理の精度が高くなる利点があり、省く場合はその分の計算コストを抑えられる利点がある。
次に、ノイズ信号抑圧処理が行われた場合は抑圧後の信号、そうでない場合は観測信号から算出された周波数スペクトルに対して、単峰性関数のフィッティング処理が行われ、状態識別特徴量が算出される(S406)。その後、最適化処理を行うかどうか判断する(S407)。判断基準は、例えばあらかじめ設計者あるいはユーザによって行う・行わない、また行う場合は回数を指定しておくといった事前に決められた基準、あるいは単峰性関数のフィッティングパラメータなどを用いて、繰り返し処理による各パラメータの変化が閾値よりも小さければ再最適化を終了するといった判断基準も使用できる。再最適化処理を行う場合は、単峰性関数のフィッティングパラメータを用いてノイズ抑圧処理をやり直し、ノイズ処理をし直した信号に対して単峰性関数フィッティング処理および特徴量算出処理をし直す。これらの再処理を行うと、さらに特徴量の算出精度が向上し、診断の精度も同様に向上する。
これらの処理は、再最適化処理の終了条件を満たすまで繰り返し行われる。再最適化処理を行わない、あるいは再最適化処理の終了条件を満たした場合は、得られた特徴量を用いて異常度が算出される(S408)。異常度に基づいて弁111の状態診断処理が行われ(S409)、その診断結果が、診断結果提示処理によって診断結果提示部307に提示される(S410)。その後、状態診断部306は異常度に従って、装置を停止すべきか否かを判断し(S411)、停止すべきと判断した場合は、診断対象装置110および弁状態診断システム100の終了処理を行う(S412)。
図5は、本実施例の弁開閉区間切り出し部301における、弁開閉区間切り出し処理の方法を示したものである。
ほとんどの診断対象装置110において、弁111は、装置制御回路112によって開閉の制御が行われている。このとき、装置制御回路112から弁111に向かって送られる開閉指令信号を、弁開閉区間切り出し部301にも送ることで、AD変換部105から送られた信号の中から、弁開閉区間の時間情報を得ることができる。例えば、図5のように、装置制御回路112から、弁111を開放している間は1に、弁111を閉じている間は0になるような指令信号が出力されている場合であれば、これを参照信号として、参照信号が0から1に切り替わった時刻を弁開放時の信号区間、参照信号が1から0に切り替わった時刻を弁閉塞時の信号区間として切り出すことができる。
しかし、このとき、弁111を通過する液体の種類や、弁111の状態によっては、装置制御回路112から開閉指令が出力された時刻と、実際に弁111が開閉した時刻の間に遅延が生じる場合がある。そのため、弁開閉区間切り出し部301では、参照信号から読み取った弁開閉時刻Tiから、その周辺の区間内で、信号の絶対値が最大となる時刻Trを検出(ピーク検出)し、その周辺区間を切り出して出力する。ピーク検出区間の設定は診断対象装置110の仕様によって異なるが、長く設定しすぎると診断対象の弁以外の弁の開閉信号などを誤って検出する可能性もあるため、装置の仕様に従って、弁に対する命令が二つ以上含まれない程度の区間を設定する。
また、参照信号からは現在どの部品を動作させているのかを読み取ることが可能である。そのため診断対象となる弁が複数ある場合であっても、この情報を用いることでそれぞれの弁を区別することが可能である。このとき、弁開閉区間切り出し部301は参照信号から読み取った診断対象個所の情報、例えば装置内部であらかじめ定義した弁の番号などを診断結果提示部307へ出力する。監視中にいずれかの弁で異常が起こった場合、診断結果提示部307はこの情報をもとに、異常個所を特定してユーザに提示することが可能となる。
切り出された信号には、弁の信号以外に、他の部品の駆動音や振動がノイズ信号として含まれている。そのため、ノイズ信号抑圧処理部302は、切り出された信号に対して、ノイズ信号の抑圧処理を行う。なお、この処理は前述の通り省いても良い。以降は、省かない場合について説明する。このとき、すなわち1回目のノイズ信号抑圧処理においては、非負値行列因子分解法や、最小分散ビームフォーミング法などを用いてノイズ信号を抑圧する。
非負値行列因子分解法を用いる場合は、まずフーリエ変換などにより振幅スペクトルを求める。数1のように、振幅スペクトルXを弁の音あるいは振動の振幅スペクトルws、複数の部品に起因するノイズ信号の振幅スペクトルwn,1,wn,2,…,wn,mの重み付き線形和であると仮定する。
Figure 0006272133
ここで、hs,hn,1,hn,2,…,hn,mは時間毎に並んだ、各振幅スペクトルに対する加算重みのベクトルである。非負値行列因子分解法では、数1のWとHを、数2を満たすように、数3で示される更新式によって推定する。
Figure 0006272133
Figure 0006272133
数2の左辺はWとHを内積した行列と、Xのカルバックライブラー・ダイバージェンスを表す。t,b,iはそれぞれ時刻、周波数ビン、WおよびH内に存在するベクトルw、hのインデックスを表す。そしてこのようにして得られた弁のスペクトルwsに対して逆フーリエ変換を適用することで弁の時間波形を得る。このとき、位相スペクトルはノイズ信号抑圧処理をする前の信号の位相スペクトルを用いればよい。
以上の処理により、最初のノイズ信号抑圧処理が行われる。ただしこの段階では、まだノイズ信号が多少取り除き切れずに残っているケースが多い。次に、ノイズ信号抑圧処理が行われた信号から、単峰性関数のフィッティングおよび特徴量抽出を行う。
図6は、振動センサを用いて収録した、正常状態の弁(電磁弁)が閉じたときの振動信号の時間波形、異物が混入した状態で閉じたときの振動信号の時間波形、そしてそれらにフーリエ変換を適用することで得られた振幅スペクトルである。なお、振幅スペクトルは説明の都合上、総和が1になるように正規化を行っている。正常状態の弁閉塞時は、振幅の時間波形が、鋭く高いピークを持っているのに対して、異物混入状態の弁閉塞時は、ピークが鈍く低い。これは、異物が混入することによって、弁の閉塞が不十分になり、閉じたときの衝撃が弱まったためである。異物混入だけでなく、経年劣化による閉塞不良も同様の振る舞いをする。この性質を利用して、例えばピーク値などを時間波形から得られる状態識別特徴量として使用することが可能である。
これらの時間波形に対してフーリエ変換などを適用し、振幅スペクトルを見た場合、時間波形において鋭いピークをもつ正常状態の振幅スペクトルは、比較的広域にエネルギーを持っており、図6の例においては5kHz付近までエネルギーが存在する。一方、時間波形において緩やかなピークをもつ異物混入状態の振幅スペクトルは、正常状態と比較して低域にエネルギーが集中しており、図6の例においては2kHz以下にエネルギーが集中している。このように、振幅スペクトルの形状を数値化して特徴量として用いることで、弁の状態を識別することが可能である。
そこで、振幅スペクトルの形状を極大値を一つだけ持つ単峰性関数で近似し、その近似パラメータを状態識別特徴量として用いる。関数で近似する理由は、最初のノイズ信号抑圧処理では、ノイズ信号が完全に取り除かれず、振幅スペクトルにノイズが重畳することで特徴量が安定しない場合があるためである。関数で近似した場合、振幅スペクトルに重畳するノイズの影響は減少し、状態を識別できる特徴量を安定して得られるという利点がある。この利点から、弁の状態を精度よく診断できるようになる。
単峰性関数の例としては、ガンマ分布や正規分布が使用できる。ガンマ分布を使用する場合は、数4で示される関数を使用する。
Figure 0006272133
Γ(k)はガンマ関数である。k、θはそれぞれ形状母数、尺度母数と呼ばれる、ガンマ分布の形状を操作するパラメータであり、これらが本実施例における近似パラメータとなる。正規分布を用いる場合では、平均と分散あるいは偏差が近似パラメータとなる。フィッティングの方法としては、グリッドサーチや準ニュートン法、最急降下法などを用いることができる。ガンマ分布の方が診断精度が高くなる一方、正規分布の方が処理速度が速くなる。
図7は正常状態・異物混入状態それぞれの弁の振幅スペクトルに対してガンマ分布をフィッティングさせた例である。図7のように、ガンマ分布を使うことで、正常状態であっても異物混入状態であっても誤差を少なく近似することが可能であり、かつ近似パラメータは正常状態と異物混入状態で異なる値となるため、これらを用いて状態の識別が可能である。すなわち、これらの近似パラメータを状態診断のための特徴量として用いる。またこれらの特徴量は前述の時間波形のピーク値などと一緒に用いても良い。
図8は単峰性関数の代わりに一次関数や指数関数を使って振幅スペクトルを近似した場合の例である。これらの場合では近似の誤差が大きく、特に後述のノイズ抑圧処理の再最適化の性能が悪くなる。こ
図7や図8はノイズ信号が最初から含まれない信号の振幅スペクトルに関数をフィッティングさせた例であるが、実際に、ノイズ信号抑圧処理後の信号の振幅スペクトルには、取り除き切れなかったノイズ信号のスペクトルが重畳することがある。
図9はノイズ信号のスペクトル成分が重畳した振幅スペクトルに単峰性関数(ガンマ分布)、多峰性関数をフィッティングさせた場合の例である。例では、弁の振幅スペクトルのピークより高い周波数帯域に、ノイズ信号に起因するピークが存在している。単峰性関数をフィッティングさせた場合、一つ目のピーク、すなわち弁の振幅スペクトルのみに関数がフィッティングし、ノイズ信号に起因するピークは無視される。一方多峰性関数をフィッティングさせた場合は、ノイズ信号に起因するピークにもフィッティングするため、近似パラメータ、すなわち状態診断の特徴量がノイズ信号によって変化してしまい、結果状態診断の性能が低下してしまう。
以上の説明から、単峰性関数を用いて信号を処理することで、弁の状態を精度よく診断できることが分かる。
次に、最適化処理の例について述べる。図10は異物混入状態の弁の振動に他の部品の振動に起因するノイズ信号が重畳した信号に対して、従来のノイズ信号抑圧処理を行った後の時間波形とノイズ信号が無い場合の時間波形、そしてそれぞれの振幅スペクトルの例である。従来のノイズ信号抑圧処理を適用しただけでは、ノイズ信号の成分が完全に取り除き切れない場合がある。そのため、この状態では得られる状態識別特徴量がノイズ信号の影響を受け、状態識別の性能が低下する場合がある。
前述の通り、本来の弁の振動の振幅スペクトルは単峰性関数に似た形状をしていることが判明した。そこで、ノイズ信号抑圧処理後の振幅スペクトルが単峰性関数に似るような制約を加えることで、ノイズ信号抑圧処理の性能を向上させることが可能となる。制約を加えるためには、類似となる単峰性関数の形状を与える必要がある。そこで、単峰性関数フィッティング処理によって決定した単峰性関数の形状をノイズ信号抑圧処理部にフィードバックし、その情報を制約として新たに設定し、ノイズ信号抑圧処理を再び行う。このとき、制約付きの非負値行列因子分解法では、数5を満たすようにWとHを再推定する。
Figure 0006272133
fはフィッティング処理によって形が定まった単峰性関数(実施例ではガンマ分布)である。数5を満たすWとHは、数6の更新式によって推定される。
Figure 0006272133
このとき、単峰性関数の制約を受けているのはWの中の一つのベクトルw1だけであり、他のベクトルwi(i≠1)や加算重みHの更新式は数3と同じである。WとHが推定された後、単峰性関数の制約を受けていたベクトルw1とその重みベクトルh1を用いて、数7により弁の振幅スペクトルを再推定する。
Figure 0006272133
図11は単峰性関数を用いてノイズ信号抑圧処理の再最適化を行った例である。まず、従来のノイズ信号抑圧処理を行い、ノイズ抑圧後の振幅スペクトルを得る。次に得た振幅スペクトルに対して単峰性関数によるフィッティング処理を行う。この例では、ガンマ分布を用いてフィッティングを行っている。このとき、本来の弁のスペクトルにのみガンマ分布はフィッティングされており、抑圧しきれなかったノイズ成分のスペクトルは無視されている。この処理により得られたフィッティングパラメータkとθから、数4によりガンマ分布関数fが求まる。そして、フィッティングされた単峰性関数fをノイズ信号抑圧処理部にフィードバックし、入力された単峰性関数に類似するような制約を加えて、数5、数6によりノイズ信号抑圧処理を再度行う。処理後の振幅スペクトルでは最初の処理では抑圧されなかったノイズ成分のスペクトルが除去され、時間波形においても、本来の弁の振動に類似した波形が得られる。
図11の例ではこの後、再推定された弁の振幅スペクトルに対して、再度単峰性関数のフィッティング処理、および状態診断特徴量の算出処理が行われる。これにより、1回目のフィッティング処理時に比べてノイズ信号の影響を軽減された状態で特徴量を算出することが可能となる。この後、再推定された弁の振幅スペクトルに対して、再度単峰性関数のフィッティング処理、および状態診断特徴量の算出処理が行われる。ここで、フィッティングし直された単峰性関数をさらにノイズ信号抑圧処理部へフィードバックし、一連の動作を再度行うことも可能である。この再最適化処理はあらかじめ決めた回数だけ行うように設計することもでき、また再最適化する前と後の結果の差分を取り、その差分が閾値以下であれば収束したと見なし、再最適化処理を中断することも可能である。
図12はマイクロフォンを用いて収録した、正常状態の弁(電磁弁)が閉じたときの音響信号の時間波形、異物が混入した状態で閉じたときの音響信号の時間波形、そしてそれらにフーリエ変換を適用することで得られた振幅スペクトルである。音響信号の場合は、振動信号を用いた場合に比べてノイズの影響が大きいが、振動信号を用いたときとおおよそ同様の性質を持っているため、前述と同様の方法で診断を行うことができる。音響信号を用いた場合、ノイズの影響により性能は多少下がる可能性があるが、コストが低く、また空中などにも設置できるため、設置場所の選択肢が増える点が利点となる。
次に、特徴量算出部303から出力される特徴量と、記憶媒体102に格納されている正常信号モデル305を読み込み、異常度算出部204が異常度を計算する。
図13は、正常信号モデル305を学習するための、正常信号データベース308作成の処理を表すものである。正常信号データベース308の作成処理は、制御対象装置110および弁状態診断システム100をユーザが運用するときに行ってもよい。あるいは、装置生産時に行ってもよい。新品や生産時の確認後、あらかじめ正常に動作することが分かっている弁を動作させて、正常な弁の振動あるいは音を収録し、得られた信号に対して、これまでの処理と同様にして弁開閉区間の切り出し、特徴量の算出を行う。このとき、弁以外の部品の駆動を止められる状態であれば、ノイズ信号抑圧処理部302は必要ないが、ノイズ信号が混入する場合は、ノイズ信号抑圧処理部302を必要に応じて利用することもできる。このとき、単峰性関数のフィッティングを用いてノイズ信号抑圧処理の再最適化を行うこともできる。
正常な弁の十分な回数稼働させ、弁信号の特徴量を十分な数だけ収集し、正常信号データベース308として保存する。保存先は、この処理を装置運用時に行うのであれば、記憶媒体102に格納する。生産時に行うのであれば、処理用に記憶媒体を別途用意して、そこに格納することもできる。
図14は、正常信号モデル305を学習する処理を表すものである。この処理も、正常信号データベース308の処理と同様、装置運用時に行ってもよいし、装置生産時に行ってもよい。何れも予め正常である時の装置を用いる。記憶媒体102、あるいは生産時に行う場合は別の記憶媒体に格納された正常信号データベース308を読み込み、モデル学習部309が正常信号モデル305を学習する。モデル学習の方法は、正規分布や混合正規分布、1−classサポートベクターマシンなどを用いればよい。モデル学習部309は、学習した正常信号モデル308を、記憶媒体102に格納する。
異常度算出部304は、特徴量算出部303から出力された特徴量と、学習されて記憶媒体102に格納された正常信号モデル305を読み込み、異常度を算出する。異常度は、例えば学習モデルに混合正規分布を用いた場合であれば、混合正規分布に対する尤度をシグモイド関数に入力したり、単純に係数をかけたりするなど、適当な関数を用いて変形して算出すればよい。
異常度算出部304から出力された異常度を、状態診断部306が読み込み、異常度を元に弁の状態を診断する。状態診断部306は、異常度が閾値Th1以下であれば、弁は正常であると判断する。異常度が閾値Th1を上回れば、異常であると判断する。このとき、過去N回の診断時に出力された異常度との差を計算し、異常度の差がTh2以上であれば、突発的に異常度が上昇しているため、突発的な閉塞不良状態として判断する。異常度の差がTh2以下であれば、緩やかに異常度が上昇しているため、経年劣化による閉塞不良状態として判断する。また、Th1より低い閾値Th3を設けて、異常度の差がTh2以下、異常度がTh3以上かつTh1以下であれば、状態診断部306は弁111について、経年劣化により、決定的な異常とまではいかなくとも、異常度がある程度上昇していると判断し、弁111の交換時期が近付いている状態として判断する。このようにして、正常な弁の状態における信号を学習し、弁の状態の診断精度を向上させることが出来る。さらに、算出された異常度の値により、複数の異常のうちどの異常状態であるかを判断できる。
状態診断部306で診断された結果は、診断結果提示部307へ出力される。このとき、異常度が閾値Th1よりも高い閾値Th4以上であった場合、診断結果を診断結果提示部307へ出力すると同時に、装置制御回路112に装置停止命令を出力し、診断対象装置110を停止させることも可能である。
なお、異常度を算出して用いずとも、例えばガンマ分布の尺度母数θがある閾値以下であれば異常とみなすように、各パラメータの閾値処理で状態を診断するように設計することも可能である。この場合、処理量が少なく高速に診断することが可能となる。
図15は、本実施例のユーザインタフェース部106の例である。例では、ユーザインタフェース部106は、全体波形や診断対象信号、異常度や特徴量、フィッティングさせた単峰性関数などの診断情報、そして検知時刻、異常検知個所、診断結果といった、AD変換部105から状態診断部306までで出力される各情報を表示する領域を有している。状態診断部306が出力する診断結果だけを表示しても良いが、他の情報も提示することにより、ユーザはこれらの情報を見ることで、診断結果をより信頼することができる。また、操作入力部を付け加えることで、ユーザによりこれらの情報の表示・非表示を任意に切り替えられるようにしても良い。
全体波形提示部では、センサ104で観測された信号をAD変換部105がデジタル信号に変換したものを、そのまま表示する。ユーザはこの表示を見ることで、弁周辺の全体的な動作を目視で確認することができる。診断対象信号提示部では、弁開閉区間切り出し部301が出力する弁開閉区間で切り出された信号波形、あるいは、その信号に対して、ノイズ信号抑圧処理部302がノイズ信号を抑圧して出力した信号を提示する。この信号を表示することで、ユーザは全体波形を見るよりも、弁開閉時の動作をより詳細に把握することができる。
診断情報提示部では、弁開閉区間切り出し部301から出力される開閉遅延時間、特徴量算出部303から出力される各特徴量の値およびフィッティングさせた単峰性関数の形状、異常度算出部304から出力される異常度を表示する。ユーザはこの情報を見ることで弁状態診断システム100が弁111を診断した結果の根拠を知ることができる。診断対象装置内に診断対象となる弁が複数設置されている場合、弁ごとに得られるこれらの情報は一画面に全て表示しても良いし、あるいは操作入力部に弁の選択ボタン等を配置しておき、そこで選択された弁の情報のみを表示しても良い。図15では選択した弁の情報のみを表示する場合の例を示している。
診断結果提示部では、異常を検知した時刻と、弁開閉区間切り出し部301が出力した診断対象個所、そして状態診断部306が出力した状態診断結果を表示する。表示する状態は、弁の完全停止状態、突発的な開閉不良状態、経年劣化による開閉不良状態、経年劣化による交換時期推奨状態である。
ユーザインタフェース部106には、操作入力部は無くても良いが、付け加えることもできる。操作入力部は、例えばユーザインタフェース部106が装置備え付けのモニタである場合はタッチパネルや装置に付けたボタンなどを使用すればよい。ユーザインタフェース部106がネットワーク経由で接続された別のPCを経由したモニタであれば、マウスやキーボードなどを使用すればよい。操作入力部を付け加えれば、ユーザからの入力を操作入力部が受け付けることで、各特徴量などの表示・非表示を切り替えることが可能となる。また、ユーザが現在の時刻を入力し、操作入力部がそれを受け付けて記憶媒体102に格納しておくことで、診断結果提示部に、状態診断結果と併せて、その診断結果が出力された時間を表示することができる。これにより、ユーザは弁に異常が発生したときに、それがいつ起こったのかを把握することができる。
100 弁状態診断システム
101 中央演算装置
102 記憶媒体
103 メモリ
104 センサ
105 AD変換部
106 ユーザインタフェース部
107 電源
110 診断対象装置
111 弁
112 装置制御回路
201 中央演算装置(クライアントサイド)
202 記憶媒体(クライアントサイド)
203 メモリ(クライアントサイド)
205 AD変換部(クライアントサイド)
206 ユーザインタフェース部
207 電源(クライアントサイド)
208 通信ユニット(クライアントサイド)
211 中央演算装置(サーバサイド)
212 記憶媒体(サーバサイド)
213 メモリ(サーバサイド)
214 電源(サーバサイド)
215 通信ユニット(サーバサイド)
301 弁開閉区間切り出し部
302 ノイズ信号抑圧処理部
303 特徴量算出部
304 異常度算出部
305 正常信号モデル
306 状態診断部
307 診断結果提示部
308 正常信号データベース
309 正常信号モデル

Claims (12)

  1. 弁由来の振動信号を含む信号の入力を受け付ける信号入力受付部と、
    前記信号の周波数スペクトルに単峰性関数を用いて、前記弁の状態を診断する弁状態診断部と、を備えることを特徴とする弁状態診断システム。
  2. 請求項1に記載の弁状態診断システムであって、
    前記弁状態診断部は、前記単峰性関数のパラメータを、前記周波数スペクトルと前記単峰性関数とから算出し、前記パラメータを用いて前記状態を診断することを特徴とする弁状態診断システム。
  3. 請求項1に記載の弁状態診断システムであって、
    前記信号と前記単峰性関数とを用いて、前記信号に含まれるノイズ信号を分離する信号分離処理部をさらに備え、
    前記弁状態診断部は、前記信号から前記ノイズ信号を分離した信号であるノイズ除去信号を用いて前記状態を診断することを特徴とする弁状態診断システム。
  4. 請求項3に記載の弁状態診断システムであって、
    前記弁状態診断部は、前記ノイズ除去信号の周波数スペクトルに新たな単峰性関数を用いて、前記弁の状態を診断する弁状態診断システム。
  5. 請求項1に記載の弁状態診断システムであって、
    前記単峰性関数は、ガンマ分布を含むことを特徴とする弁状態診断システム。
  6. 請求項2に記載の弁状態診断システムであって、
    前記単峰性関数がガンマ分布を含み、
    前記弁状態診断部は、前記ガンマ分布の尺度母数が予め定められた閾値以下の場合、前記弁の状態が異常であると診断することを特徴とする弁状態診断システム。
  7. 請求項2に記載の弁状態診断システムであって、
    前記弁の状態が正常な場合の信号に関する情報である正常信号情報を格納するデータベースと、
    前記単峰性関数の前記パラメータと前記正常信号情報とを用いて、前記弁の異常の度合いを示す異常度を算出する異常度算出部と、をさらに備え
    前記弁状態診断部は、前記異常度に基づいて前記状態を診断することを特徴とする弁状態診断システム。
  8. 請求項1に記載の弁状態診断システムであって、
    前記単峰性関数に関する情報を出力する出力部をさらに備えることを特徴とする弁状態診断システム。
  9. 請求項8に記載の弁状態診断システムであって、
    前記単峰性関数に関する前記情報は、前記単峰性関数の前記パラメータを含むことを特徴とする弁状態診断システム。
  10. 請求項1に記載の弁状態診断システムであって、
    前記状態の診断に基づいて、前記装置を制御する装置制御部をさらに備える事を特徴とする弁状態診断システム。
  11. 請求項1に記載の弁状態診断システムであって、
    前記信号入力受付部は、マイクロフォン又は振動センサであることを特徴とする弁状態診断システム。
  12. 信号入力受付部によって、弁を有する装置内からの信号の入力を受け付ける信号入力受付工程と、
    弁状態診断部によって、前記信号の周波数スペクトルに単峰性関数を用いて前記弁の状態を診断する弁状態診断工程と、
    を含むことを特徴とする弁状態診断方法。
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