JP6269141B2 - 空気電池 - Google Patents

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Description

本発明は、酸素を正極活物質として利用する空気電池に用いられる空気電池用負極の改良に関するものである。
従来の空気電池としては、例えば、特許文献1に記載されているものがある。特許文献1に記載の空気電池は、空気極層及び負極層、並びに、前記空気極層と負極層との間に配設された電解質層を具備する積層体が捲回された電極体を備えており、少なくとも一部の層において、他の層と接触する面に溝を設けた構成である。この空気電池は、より具体的には、断面円形の負極層を中心にして電解質層と空気極層が捲回してあり、空気極層の内面に、周方向に所定間隔で溝を設けた構成である。これにより、上記の空気電池は、エネルギー密度を高めることを可能にしている。
特開2011−129273号公報
ところで、近年では、自動車等の車両の電源又は補助電源として使用する空気電池の研究開発が進められている。このような空気電池では、大幅な出力向上が求められているのであるが、高速で放電すると、負極表面が酸化析出物で覆われて放電時間が短くなることがある。このため、従来の空気電池は、高速放電が要求される用途において、充分な容量を確保することが難しく、特許文献1に記載の空気電池にあっても、積極的に反応性を高めるものではないため、充分な容量を確保するうえで同様の問題点があり、このような問題点を解決することが課題であった。
本発明は、上記従来の状況に鑑みて成されたものであって、高速放電が要求される空気電池において、充分な容量を確保することができる空気電池用負極を提供することを目的としている。
本発明に係わる空気電池用負極は、電解質収容部を間にして正極及び負極を備えた空気電池に用いる負極である。この空気電池用負極は、電解質収容部を介して正極に相対向する負極部材と、負極部材の正極相対向面の裏側に配置した負極集電部材とを積層した構造を有している。そして、空気電池用負極は、前記負極部材が、正極との相対向面に開口する多数の凹部を有すると共に、厚さ方向の断面に波形が表れる波形状の板材であって、波形谷部を凹部とし、且つ正極との相対向面の裏面における波形谷部が、空気流路であり、正極との相対向面における凹部の総表面積が、負極部材の正極側投影面積よりも大きいことを特徴としている。
本発明に係わる空気電池用負極は、多数の凹部により負極部材の表面積が大幅に拡大されたものとなり、空気電池を構成した際に全体の電流密度が下がるので、その空気電池を高速放電させた場合、酸化析出物が生じても放電時間を長く継続させることができる。これにより、空気電池用負極は、例えば車載用の空気電池のように高速放電が要求される空気電池において、充分な容量を確保することができる。
本発明に係わる空気電池用負極の第1実施形態を説明する空気電池の断面図(A)、及び一部を破断状態にした正面図(B)である。 図1に示す空気電池の要部の拡大断面図(A)、及び図1に示す空気電池から成る組電池の断面図(B)である。 本発明に係わる空気電池用負極の第2実施形態を説明する空気電池の断面図(A)、及び一部を破断状態にした正面図(B)である。 図3に示す負極部材の一部を拡大した断面図(A)、及び負極部材の他の例を示す断面図(B)である。 本発明に係わる空気電池用負極の第3実施形態を説明する空気電池の断面図(A)、及び一部を破断状態にした正面図(B)である。 図5に示す空気電池から成る組電池の要部を示す拡大断面図である。 本発明に係わる空気電池用負極の第4実施形態を説明する空気電池の断面図(A)、及び一部を破断状態にした正面図(B)である。 本発明に係わる空気電池用負極の第5実施形態を説明する空気電池の断面図(A)、及び一部を破断状態にした正面図(B)である。 本発明に係わる空気電池用負極の第6実施形態を説明する空気電池の断面図(A)、一部を破断状態にした正面図(B)、及び図B中のA−A線に基づく水平断面図(C)である。 本発明に係わる空気電池用負極の第7実施形態を説明する空気電池の断面図(A)、及び一部を破断状態にした正面図(B)である。
〈第1実施形態〉
図1に示す空気電池A1は、概略矩形板状を成し、電解質収容部1を間にして、正極2と負極3とを積層した構造を有すると共に、電気絶縁性を有し且つ少なくとも正極2及び電解質収容部1の外周を包囲する外枠部材4を備えている。前記負極3が、本発明に係わる空気電池用負極である。図示例の外枠部材4は、正極2、電解質収容部1及び負極3の一部(負極部材31)の外周を包囲している。
電解質収容部1は、この実施形態では、後に電解液を注入する注液式の構成である。この電解質収容部1は、注液式の構成のほか、予め電解質を収容した構成や、電解液含浸用のセパレータを収容した構成などにすることができる。電解質は、例えば、水酸化カリウム(KOH)や塩化物を主成分とした液体、固体又はゲル状のものであり、空気電池に適用される周知の材料が用いられる。
正極2は、正極集電体を含む正極部材21と、正極表面側(図1Aで左側)に配置した液密通気部材22とを積層状態に備えている。他方、負極3は、上述の如く、電解質収容部1を間にして正極2及び負極3を備えた空気電池A1を構成するものであって、正極2側に配置した負極部材31と、負極部材31の正極相対向面の裏側(図1Aで右側)に配置した負極集電部材30とを積層した構造を有している。
前記正極2における正極部材21は、触媒を含む導電性多孔質材料で形成してあり、例えば、カーボン材料とバインダー樹脂とで形成した導電性多孔体の内部に、二酸化マンガンなどの触媒を担持させたものである。また、正極部材21に含まれる正極集電体は、ステンレス、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、及びカーボンなどの材料で形成した通気性を有する導電部材であり、金網状部材やカーボンペーパーも使用可能である。
前記正極2における液密通気部材22は、電解質収容部1の電解液に対して液密性(水密性)を有し、且つ酸素に対して通気性を有する部材である。この液密通気部材22は、電解液が外部へ漏出するのを阻止し得るように、フッ素樹脂などの撥水膜を用いており、一方、正極部材21に酸素を供給し得るように多数の微細孔を有している。
前記負極3における負極部材31は、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)及びリチウム(Li)のうちの少なくとも1つを主体とする金属、若しくは合金などの材料から成るものである。
前記負極3における負極集電部材30は、電解質収容部1の電解液が外部に漏出するのを阻止し得る材質から成る導電部材であって、例えば、ステンレス、及び銅(合金)や、金属材料の表面に耐食性を有する金属をメッキしたものなどである。
外枠部材4は、矩形枠状を成すものであって、正極2、電解質収容部1及び負極部材31の外周を包囲している。このため、負極層3の負極集電部材30は、外枠部材4と同等の縦横寸法を有し、外枠部材4の負極側の開口部分を閉塞するように設けてある。また、外枠部材4は、正極2、電解質収容部1及び負極部材31を合わせた積層寸法よりも大きい幅寸法を有しており、これにより正極2よりも突出して、同正極2の表面との段差に相当する深さの扁平な凹部5を形成している。
外枠部材4は、ポリプロピレン(PP)やエンジニアリングプラスチック(いわゆるエンプラ)などの耐電解液性を有する樹脂製であることが好ましく、これにより軽量化も図ることができる。また、外枠部材4は、機械的強度を持たせるために、樹脂をカーボン繊維やガラス繊維などの強化繊維によって複合化した繊維強化プラスチック(FRP)を使用することもできる。
ここで、この実施形態の空気電池A1は、先述の如く注液式の構成であるから、電解質収容部1が、空間又は電解液含浸用のセパレータを収容した空間であって、長辺を垂直方向(鉛直方向)にした姿勢で設置される。このため、図1(B)に示すように、外枠部材4の上側には、電解質収容部1に電解液を充填するための注液口4Aが設けてある。
また、上記の空気電池Aを構成する空気電池用負極3は、負極部材31が、正極2との相対向面に開口する多数の凹部を有すると共に、凹部の総表面積が、負極部材31の正極側投影面積よりも大きいものとなっている。
さらに、上記の負極3は、負極部材31における凹部の総表面積が、負極部材31の正極側投影面積の二倍以上であるものとしており、より好ましい実施形態として、負極部材31における凹部が、溝及び孔の少なくとも一方であると共に、溝の平均幅及び孔の平均直径が、0.1mm以上であるものとしている。
さらに、この実施形態における負極部材31は、圧粉体から成るものであって、例えば粉末焼結によって多孔質状に形成されており、全体に分布している微細孔を正極2との相対向面に開口する多数の凹部としている。
上記の負極3を備えた空気電池A1は、電解液(又は電解質用液体)を注液口4Aから電解質収容部1に注液することで起動する。このとき、負極3は、負極部材31が、正極2との相対向面に開口する多数の凹部の総表面積が、負極部材31の正極側投影面積よりも大きいので、多数の凹部により負極部材31の表面積が大幅に拡大されたものとなり、空気電池A1を構成した際に全体の電流密度が下がる。よって、その空気電池A1を高速放電させた場合、酸化析出物が生じても放電時間を長く継続することができる。
このようにして、負極3は、例えば車載用の空気電池のように高速放電が要求される空気電池A1において、充分な容量を確保することができる。また、高速放電をしても充分な容量を確保し得るので、空気電池A1の小型軽量化が可能になる。
さらに、上記の負極3は、負極部材31における凹部の総表面積を、負極部材31の正極側投影面積の二倍以上とし、より好ましくは、負極部材31における凹部としての溝の平均幅及び孔の平均直径を、0.1mm以上としたので、とくに、車載用の電源としてより一層好適な高出力の空気電池を提供することができる。
さらに、上記の負極3は、負極部材31を圧粉体から成るものとしたので、充分な放電容量を実現するための電極を安価に大量生産することができ、空気電池の製造コストの低減等に貢献することができる。
さらに、上記の負極3は、負極部材31が、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、鉄及びリチウムのうちの少なくとも1つを主体とする金属から成るものとしたので、高速放電が要求される空気電池A1において充分な容量を確保することができ、とくに、マグネシウムや亜鉛を用いた場合には、表面積あたりの出力が低いので、容量確保の効果を一層高めることができる。
さらに、上記の負極3は、上記説明から明らかなように、電解質収容部1や正極2とともに空気電池A1を構成し、図2に示すように、複数の空気電池A1を積層して直列接続することで組電池ACを構成する。
このとき、空気電池A1は、正極2と外枠部材4との間に正極接点部材6を設ける。この正極接点部材6は、正極2と外枠部材4との間において、全体的又は部分的に配置され、図2(A)中で左側となる内端部が正極2に接触し、外端部が外枠部材4の端面に達している。これにより、組電池ACにおいては、図2(B)に示すように、空気電池A1の正極接点部材6が、隣接する空気電池A1の負極集電部材30に接触し、隣接する空気電池A1同士が直列接続される。このとき、組電池ACでは、各空気電池A1の正極2側の扁平な凹部5が、正極2に対する空気供給空間になる。そのため、外枠部材4には、空気供給空間(凹部5)の内外を連通させる空気流路(図示略)が設けてある。
なお、上記の負極3は、次のようなメリットもある。すなわち、負極3は、注液式の空気電池に採用した場合、電解液の流通性が円滑になるように負極部材31の形状を工夫することで、注液性を高めることが可能になる。また、空気電池では、負極に高活性の活物質を用いた場合、水素ガスが多量に発生することがあるが、上記の負極部材31によれば、多数の凹部により水素ガスの除去が容易になるので、高活性の活物質を使用して出力向上を図ることが容易である。さらに、負極3は、例えば粉末負極を用いた空気電池と比較すると、負極部材31の組成の偏りが無いので、放電が均一に行われ、容量や出力の劣化が発生し難いものとなる。
以下、図3〜図10に基づいて、本発明に係わる空気電池用負極の他の実施形態を説明する。なお、以下の各実施形態において、第1実施形態と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
〈第2実施形態〉
図3に示す空気電池A2における空気電池用負極3は、負極部材32が、波形状(断面波形状)の板材から成るものである。この負極部材32は、金属製板材をプレス加工により波形状に成形したものであって、空気電池A2の厚さ方向の断面に波形が表れるように配置され、正極2との相対向面における波形谷部32Tを凹部としている。なお、この実施形態の負極部材32は、図3(A)に示す垂直断面に波形が表れるように、すなわち波形状の断面(山部及び谷部)が水平方向に連続するように配置してあるが、水平断面に波形が表れるように(波形状の断面が垂直方向に連続するように)配置しても良い。
なお、図3に示す空気電池用負極3の負極部材32は、図4(A)にも示すように、曲線的な波形状であるが、図4(B)に示すような直線から成るクランク型の波形状でも良く、折り返し構造を有するものであれば適用可能である。
上記の空気電池用負極3は、負極部材32において、凹部(波形谷部32T)の総表面積が、負極部材32の正極側投影面積よりも大きくなって、負極部材32の表面積が大幅に拡大されたものとなる。これにより、空気電池用負極3は、先の実施形態と同様に、例えば車載用の空気電池のように高速放電が要求される空気電池A2において、放電時間を長く継続させることができ、充分な容量を確保することができる。また、この実施形態では、波形状にプレス加工された金属製板材から成る負極部材32を採用したので、充分な容量を確保し得る負極部材32を安価に大量生産することができ、その取り扱いも容易であって、空気電池A2の製造コストの低減などに貢献することができる。
〈第3実施形態〉
図5に示す空気電池A3における空気電池用負極3は、第2実施形態と同様に、波形状(断面波形状)の板材から成る負極部材33を備えている。この実施形態の負極部材33は、空気電池A3の厚さ方向の断面に波形が表れるように配置されていると共に、正極2との相対向面における波形谷部33Tを凹部としており、さらに、正極相対向面の裏面における波形谷部を空気流路Fとしている。
このため、この実施形態における空気電池用負極3は、第1実施形態に示す平板状の負極集電部材(30)が無く、負極部材33が、正極相対向面の裏面に負極集電部材(図示略)を有する二重構造である。そして、図示例の空気電池A3は、外枠部材4の負極側端面に、負極3に接触する負極側接点部材7が設けてある。
上記の空気電池用負極3は、先の実施形態と同様に、凹部(波形谷部33T)により負極部材33の表面積が大幅に拡大されたものとなり、例えば車載用の空気電池のように高速放電が要求される空気電池A3において、放電時間を長く継続させ、充分な容量を確保することができる。また、この実施形態の空気電池用負極3は、図6に示すように、複数の空気電池A3を積層して組電池ACを構成する。
上記の組電池ACでは、隣接する空気電池A3の正極側接点部材6と負極側接点部材7とが接触して、隣接する空気電池A3同士が直列接続され、さらに、負極部材33の正極相対向面の裏側の空気流路Fが、隣接する空気電池A3の凹部(空気供給空間)5に連通する。これにより、組電池ACは、空気電池A3同士の間により多くの空気を流通させることが可能となり、若しくは、凹部5の深さを小さくして小型化を図ることが可能になる。
〈第4実施形態〉
図7に示す空気電池A4における空気電池用負極3は、波形状(断面波形状)の板材から成る複数の負極部材34を備えている。ただし、この実施形態の負極部材34は、第2及び第3の実施形態とは配置が異なり、正極との相対向面に波形が表れる板材であって、波形両面の空間34Aを凹部としている。図示例の複数の負極部材34は、いずれも負極3の上下方向にわたる長さを有し、水平方向に所定間隔で配置してある。
上記の空気電池用負極3にあっても、先の実施形態と同様に、凹部(空間34A)により負極部材34の表面積が大幅に拡大されたものとなり、例えば車載用の空気電池のように高速放電が要求される空気電池A4において、放電時間を長く継続させ、充分な容量を確保することができる。
〈第5実施形態〉
図8に示す空気電池A5における空気電池用負極3は、負極部材35が、凹部として、正極2との相対向面に開口する多数の溝35Aを有している。図示例の負極部材35は、水平方向に直線状を成す溝35Aを、上下方向に所定間隔で配列した構造である。なお、負極部材35に形成する溝35Aは、その形態が限定されることはなく、直線状や曲線状のもの、長さや幅の異なるもの、方向が異なるものなどを適宜組み合わせることが可能である。
上記の空気電池用負極3にあっても、先の実施形態と同様に、凹部(溝35A)により負極部材35の表面積が大幅に拡大されたものとなり、例えば車載用の空気電池のように高速放電が要求される空気電池A5において、放電時間を長く継続させ、充分な容量を確保することができる。
なお、先述した特許文献1に記載の空気電池は、少なくとも一部の層において、他の層と接触する面に溝を設けており、具体的には、空気極層の内面に溝を設けている。しかし、特許文献1の空気極層の溝は、負極層を中心にして電解質層と空気極層を捲回する際に、空気極層の内周側と外周側の周長差に対応するものである。したがって、特許文献1の空気極層の溝部と、上記実施形態で説明した負極部材35の溝部35Aとは、構成及びその機能において全く別のものである。
〈第6実施形態〉
図9に示す空気電池A6における空気電池用負極3は、負極部材36が、凹部として、正極2との相対向面に開口する多数の溝36Aを有している。ここで、この空気電池用負極3は、負極部材36が、負極集電部材30との積層方向を水平方向にして設置される空気電池A6用のものであり、凹部としての溝36Aが鉛直方向に沿って形成してある。
すなわち、第1から第5の実施形態で説明した空気電池用負極3は、適用する空気電池の姿勢がとくに限定されるものではなく、一例として、厚さ方向を水平方向にした注液式の空気電池A1〜A5を示した。これに対して、この実施形態の空気電池用負極3は、負極部材36と負極集電部材30との積層方向(厚さ方向)を水平方向にして設置される空気電池A6に適用される。
上記の空気電池用負極3にあっても、先の実施形態と同様に、凹部(溝36A)により負極部材36の表面積が大幅に拡大されたものとなり、例えば車載用の空気電池のように高速放電が要求される空気電池A6において、放電時間を長く継続させ、充分な容量を確保することができる。また、この実施形態の空気電池用負極3は、溝36Aが鉛直方向に沿って形成してあるので、電解質収容部1に対する電解液の注液性が非常に良好であると共に、放電時に発生したガスを浮揚させて逃がしやすい構造になる。
なお、上記の注液性の向上やガスの除去性を高める効果は、例えば、厚さ方向に波形の断面が表れる負極部材(32,33)を採用した第2及び第3の実施形態(図3及び図5参照)において、水平断面に波形が表れるように(波形の山部及び谷部が垂直方向に連続するように)負極部材を配置することによっても達成することができる。
〈第7実施形態〉
図10に示す空気電池A7における空気電池用負極3は、負極部材37が、凹部として、正極との相対向面に開口する多数の孔37Aを有している。図示例の負極部材37は、同じ大きさの円形の孔37Aを縦横に所定間隔で配置した構造である。なお、負極部材35に形成する孔37Aは、その形態が限定されることはなく、円形以外の形状のものや、開口面積や深さが異なるもの、配置間隔が異なるものなどを適宜組み合わせることが可能である。また、孔37を貫通孔にして、底部側を負極集電部材30で閉塞した構造にすることも可能である。
上記の空気電池用負極3にあっても、先の実施形態と同様に、凹部(孔37A)により負極部材37の表面積が大幅に拡大されたものとなり、例えば車載用の空気電池のように高速放電が要求される空気電池A7において、放電時間を長く継続させ、充分な容量を確保することができる。また、この実施形態の負極部材37は、パンチングなどによって孔37Aを容易に形成することができるので、安価に大量生産することが可能であって、空気電池A7の製造コストの低減などに貢献することができる。
本発明に係る空気電池用負極は、その構成が上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の細部を適宜変更することができる。
A1〜A7空気電池
AC 組電池
F 空気流路
1 電解質収容部
2 正極
3 負極
31〜37 負極部材
30 負極集電部材
32T 波形谷部(凹部)
33T 波形谷部(凹部)
34A 空間
35A 溝(凹部)
36A 溝(凹部)
37A 孔(凹部)

Claims (8)

  1. 電解質収容部を間にして正極及び負極を備えた空気電池に用いる負極であって、
    正極側に配置した負極部材と、前記負極部材の正極相対向面の裏側に配置した負極集電部材とを積層した構造を有し、
    前記負極部材が、前記正極との相対向面に開口する多数の凹部を有すると共に、厚さ方向の断面に波形が表れる波形状の板材であって、波形谷部を前記凹部とし、且つ前記正極との相対向面の裏面における波形谷部が、空気流路であり、前記正極との相対向面における前記凹部の総表面積が、前記負極部材の正極側投影面積よりも大きいことを特徴とする空気電池用負極。
  2. 電解質収容部を間にして正極及び負極を備えた空気電池に用いる負極であって、
    正極側に配置した負極部材と、前記負極部材の正極相対向面の裏側に配置した負極集電部材とを積層した構造を有し、
    前記負極部材が、前記正極との相対向面に開口する多数の凹部を有すると共に、正極との相対向面に波形が表れる波形状の板材であって、波形両面の空間を前記凹部としており、前記正極との相対向面における前記凹部の総表面積が、負極部材の正極側投影面積よりも大きいことを特徴とする空気電池用負極。
  3. 前記負極部材における前記凹部の総表面積が、前記負極部材の正極側投影面積の二倍以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気電池用負極。
  4. 前記負極部材における前記凹部が、溝であると共に、溝の平均幅が、0.1mm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気電池用負極。
  5. 前記負極部材が、波形状にプレス加工された金属製板材から成ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気電池用負極。
  6. 前記負極部材が、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、鉄及びリチウムのうちの少なくとも1つを主体とする金属から成ることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の空気電池用負極。
  7. 前記電解質収容部を間にして、前記正極と、請求項1〜6のいずれか1項に記載の前記負極部材を含む前記負極とを備えたことを特徴とする空気電池。
  8. 請求項に記載の空気電池を積層して直列接続したことを特徴とする組電池。
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