JP6268403B2 - 津波シェルター - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
本発明は海津波来襲時に人命を守る装置に関する。
世界規模では、大津波を伴う大地震は、しばしば発生して居るが、特定の地域に住む、個人に取っては、その発生サイクル、(信頼性工学上 mean time between failureと呼ばれ、以後上MTBFと云う)は、平均寿命より長いことが知られている。従って津波に備えて常時緊張感を持って生活することは、困難であり、無理に実行することは、生活上の損失が大きい。例えば、津波に備えて、海辺の方が有利な職場を、山中に移して、不要の運搬経費を払う場合には、それにMTBFを掛ければ、膨大な損失となる。又、住居のみを山中に移して、不要の通勤時間や交通費を払う事も同じで、しかも人生の約30%は職場で過ごすので、危険は70%しか減らない。
一方、山中では、豪雨や地震に依る裏山の崩壊や山津波の危険があり、海津波対策より、一層高価なものとなる。
従って生産や生活の場は海辺に求めざるを得ないが、津波被害の結果を見ると、鉄筋コンクリートや鉄骨建築物の強度部材は残って居るが、人間の生存空間は押し流されて残っていない例が多い。
上記背景から、津波の際、住民は避難する必要がある。しかし津波到来までの時間内に、介護老人や入院患者などの弱者を含む全員が高台まで非難する事は物理的に不可能であり、現実に、健常者を含む多くの犠牲者を出している。しかし海辺の生産や生活の場に、全館津波に耐える建築物を建造する事は、経済的に困難である。
更に、建物全体を津波に耐える、津波シェルター設計にすると、日常の生産や生活が著しく不便になり、その不利益にMTBFを掛けると、損失は膨大になる。
更に、建屋全体を津波シェルターにする設計をしたとしても、生産や生活の為には、頻繁に人や物の出入りが必要であり、津波のMTBFは人の寿命より長い為、その操作ミスや、保安機器の故障の放置などが発生しない様、整備し保持する事も困難である。
従って現実的な津波シェルターは、日常の生産や生活に格別の不便や緊張を強いないフォーゲッティーな設計が求められる。
かかる課題を解決するために、本発明は、通常の生産や生活空間の上に、上方が気密な津波シェルターを設けるものである。但し、気密部分にも、通常開閉せず、開放時には警報が鳴る、気密の緊急脱出用蓋などを設ける場合もある。
従って津波の際は容易に津波シェルターに避難する事ができる。そして階下の、日常の生産や生活の空間は、津波の通過を強くは阻止しない。しかし津波のMTBFは長いので、その年度当たりの損害額は小さい。
日常生活の利便性を疎外せず、建設費が安くで、且つ、津波の襲来時には確実に人命を保護する事ができる。
本発明の実施形態に係る津波用シェルターの全体構成を示す図である。 フロート弁の待ち受け時の状態を示す詳細図である。 フロート弁の津波来襲時の状態を示す詳細図である。 他の実施例として、ビルの最上階をシェルターとした場合を示す図である。 他の実施例として、ロフトをシェルターとした場合を示す図である。 他の実施例として、屋根裏をシェルターとした場合を示す図である。 他の実施例として、4柱リフトを利用した場合を示す図である。 他の実施例として、ピット内に4柱リフトを設けた場合を示す図である。 他の実施例として、ビルの2階の駐車場をシェルターとした場合を示す図である。 図9の実施例の貴重品吊り上げ装置の詳細を示す図である。 図9の実施例の耐水ケースの詳細を示す図である。
本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。図1は本発明装置の1実施例である。
図において1は、鉄筋コンクリートや鉄骨よりなる、津波に耐えうる強度を持つ建物を示し、2は地面高さを示す。従って、3は1階の室内で、通常時、生産、居住、又は商店の売り場などに使用する室で、出入り容易のため、4の如く大きな開口部を持つ扉などが設けられている。
4の開口部の外側には、津波警報で自動的に閉まるシャッターが設けられる場合も有るが、長期のMTBFの間で、故障で作動しなく成っている場合や、閉まっても、津波の荷重に耐えられない場合もあるし、シャッターが耐えたために、建屋えの荷重が増して、建屋が破損する危険もある為、基本的には津波に抵抗しない事を想定している。
5はその上階に設けられた津波シェルターで、ドア6、7、気密の階段室8を介して3とつながっている。津波シェルター5と、階段室8は気密になっている。ドア6と7も準気密仕様となっているが、もし経年変化で気密性能が低下したり、シェルターに避難する際に閉め忘れたとしても、生命の危険には至らない。
9は、緊急脱出穴の気密の蓋で、もしドア7付近で火災が発生したような場合には、内側から開放して、2階の通路や隣家などの区画24に脱出できるように成っている。蓋を開く手段はバスの非常口の様に、透明の保護板を外してレバーを回す方法や、欧米のホテルに見られるように、赤い斧10で破壊する場合もある。蓋9を開放中に津波が来た場合には、水面は脱出穴の上端11に至るが、その上の生存空間は確保される。ドア7付近の火災に対しては、火災の火炎を感知し、火炎を狙ってピンポイントで消化剤を噴射するスプリンクラー12を設ける場合もある。
13はベッドで、此処で就寝すれば、熟睡中の津波に対しても生命の安全が守れる。14はパソコンで、バックアップメモリー15に、デジタルアルバムなどの重要資料を送る。16は通常時にシェルター5内の空気を排出するダクトで、縦管17、18を介してルーバー19より、室外に排気する。自然排気で不足の場合はファン20を使用する。
21はフロート弁で、その詳細は図2に示す。図で17は図1と同じ、シェルターにつながるダクト、18はルーバー19につながるダクト、21は弁、22はフロートで、図は通常時を示し、フローとが下に下がり、弁は開いてダクト17と18は連通している。
津波が来襲して穴23から海水が侵入すると、図3のように、フロート22が浮上して弁21が閉じるので、シェルター内の空気は逃げられない。若し弁21が故障で閉じない場合でも重大な不具合は発生しない。
津波の最高水位は一時的なもので、寄せ波の次いで引き波に移るが、もし一定時間、津波の水位がシェルター5の天井より高い場合で、且つドア7の気密性能が劣化していたり、閉め忘れたりした場合は、シェルター内の空気が圧縮されて、海水が階段8の上方まで上がって来る可能性がある。それで、シェルターの床上まで海水が来たとしても、生存空間は確保されるが、気圧が上昇する。
国際線の旅客機では、燃料の節約と、機体に掛る応力の緩和のために、離陸後30分位掛けて、高度1500m相当値まで気圧を下げ、着陸前に戻す。この際成人でも、鼻が詰っていると、耳に負担が掛るので、飴を舐めたり、口を動かしたりするが、小児は理由が判らず、対応も出来ず、泣いてむずかる。従ってこのシェルターでも、海水が階段上迄侵入して来る場合には気圧の変動が問題になる恐れがある。その際は、電動または手動のコンプレッサー25に依り、室内の気圧を調節する。
以上の説明では2を地面高さとし、シェルターを2階としたが、2の面を2階以上とする、より上の階にも適用する場合もある。
図4は他の実施例で、図において1aは、鉄筋コンクリートや鉄骨よりなる、津波に耐えうる強度を持つ建物を示し、ピルの最上階をシェルターにした例である。図1と同様3aは住宅などの通常使用空間で、5aは、気密のシェルターである。6aは入口の扉で、津波来襲時は、住民は扉7aから、気密の階段室8aを上がってシェルターに避難する。一方付近の住民も外階段26でシェルターの1階下まで上がり、気密のドア27、6aを開けてシェルターに避難する。
28はエレベーターシャフトで、地震で機械的な破損が無い場合は、津波来襲までの間に、車椅子の病人などを運ぶ。29は昇降用モーターで、停電時は非常用エンジンに切り替える。30は停電でも手動で開閉出来る気密の扉で、31は気密のスカートで、静的には、津波の水面を32の高さで阻止する。若し津波が動的に3a室を通過し、扉30を閉め忘れた場合には、5a室の床上浸水の恐れがあるが、生存空間は確保される。
図5は他の実施例で、図において1bは、鉄筋コンクリートや鉄骨よりなる、津波に耐えうる強度を持つ建物を示し、図1と同様3bは住宅などの通常使用空間で、4bはその前面扉で、日常の景色を重視し、津波の来る海側を向いている。33は裏窓で、各々の上縁34、35より上部は気密になっている。、36はロフトで、通常ベッドとして利用される。鉄格子37は熟睡中の地震や津波に依る転落を防止している。37には透明プラスチック板を貼り、底板38、スカート部39を含め、2重の気密シェルターとする場合もある。40は防水用蓋で、地震の振動、又は津波警報に連動し、図示されない機構に依り、ロープ41を引いて、熟睡中で有っても、自動的に40を閉める。42は昇降用梯子で、スカート部、蓋部、床部に3分割されている。43は自動シャッターで蓋40と同様、津波時に自動的に閉まる。シャッター面にはスリットを設け、一部の水を通す事で、津波の水圧を緩和し、シャッターの破損を防ぐ場合もある。44は物干し台で、上に竿を固定し、津波中の浮遊物の侵入を防ぐ場合もある。45も鉄格子とし、更に網やプラスチック板を張る場合もある。但しそれらが、建屋1bに倒壊の危険を及ぼす場合には限定的とする。
津波は来ない場合、小さく済む場合もあるため、海岸に出て様子を見る事は危険であり、又津波や浮遊物が衝突し、扉4bが破られる瞬間は、頭から布団を被るなど、身構える必要もある為、ワイパー付き屋外用カメラボックス46を設け、シェルター内のモニター47で監視する。
図6は他の実施例で、図において5cは屋根裏部屋を津波シェルターにしたもので、図の左右が、津波の襲来と引き波の方向である。48、49はシェルター5cを支える鉄骨の通し柱で、通常生活空間3c以下は、津波に一定以上抵抗せず、図のごとく、柱48、49、筋交いの鉄棒50を残して流出するように成っている。筋交い50は、途中にターンバックルを挿入して、予張力を与える場合もある。48、49は対になっており、図の前後方向に最少2セット設けられ、前後方向の柱49間にも、筋交い50を設ける場合もあるが、南面などの開口部には目障りのため、設けない。8cは、2階の床51からシェルター5cに通ずる梯子を内蔵した、気密のスカートで、気密の扉7cを設ける。更に8cは、津波の浮遊物を避けるため、柱48.49の影になるように配置され、その断面も橋桁の様な長円となっている。
柱48,49の下端は1階の床52に結合されてる。53は図示されていない地下の基礎杭上に結合された、鉄筋コンクリート、または鉄骨の布基礎である。52はその上に、水平方向擦動自在に載せられており、その水平方向位置は、一端を52上のピン54に、他端を53上のピン55に結合されたケーブル56により規制されている。ケーブル56は、図示以外、四方にも張られていて、52の位置を規制している。52,53間には、図示されない防振ゴムなどを挿入する場合もある。
津波は単なる水流ではなく、破損した家屋の瓦礫や、水面に浮かぶ自動車などが、相当の速度で流れて来るので、衝突工学的対策が必要である。漁船などは、陸地に流れ込まないように、別途対策が必要であるが、自動車は陸上で、日常多数使用されて居るので、浮遊は止むを得ない。ケーブル57は、高速道路のガードワイヤーとして、鋭意衝突衝ストを行った結果、衝突荷重の掛った状態で、一定のストロークをすることで、大きな衝突エネルギーを吸収し、衝突荷重を低減させる効果がある。又、浮遊物を押しのけて柱に当らないように流し去らせる効果もある。これは、潜水艦の艦橋への衝突を防ぐため、船首と艦橋の間に張ることでも、効果が知られている。
ケーブル57は、日常生活の邪魔になる場合は、柱48、基礎53に沿わせて格納し、津波に備える場合のみ、図示されない電動ウインチ、又は手動荷締器で締め上げて、図の状態にする場合もある。若し締め忘れても、家屋の流出は防止出来る。
津波がシェルターの高さに達したに場合は、シェルター5cが浮き袋となって、家屋全体が浮き上がって流失しようとする。是に対し、主としては四方に設けられたケーブル58が、家屋全体が若干の浮き上がることを認めて衝撃を緩和しつつ、流失は防止する。更に若干の浮き上がりを認める事は、地震荷重や、浮遊物の衝突に依る、家屋の下端に加わる曲げモーメントの緩和にも資する。
各ケーブルの途中には、密着型コイルスプリングや油圧ダンパーなどの衝撃吸収機構を挿入する場合もある。
津波終息後は、52,53間の各方向にジャッキを挿入して、52の着座位置を修正する、更に、シェルターを仮の寝室とし、柱や筋交いにブルーシートを張って仮設住宅とし、太陽光発電59により、照明、暖房、炊事等の電力を賄えば、行政に依る仮設住宅の建設費が不要となる。従って自治体は、この様な住宅に補助金を出す価値がある。
図7は他の実施例で、自動車の整備に使用する4柱リフトを利用したもので、図の左右が津波、引き波の方向である。2dは地表面で、ビーム53dが埋め込まれている。53dの下面は、図示されない地下の杭に結合され、その上にリフトの柱60,61が結合され、その上に気密のカバー5dが結合され、津波シェルターを形成している。62は4柱リフトの踏み板で、通常のリフトは、自動車の下部を整備するため、中央が開いているが、本リフトでは塞いで気密にしている。62dは通常時、車庫として使用するため、踏み板を下げた状態を示し、車は踏み板の厚さ分の傾斜板63を使って乗り込む。64は車が通過し得る巾の2本の柱で、上部の水平ビーム65に結合されて、門型を成している。ビーム65の中央にはフック66が設けられ、5dの中央部に結合された板ばね67の尖端のフック68と、衝突荷重緩和用ケーブル69が結合されている。後部の衝突荷重緩和用ケーブル70の下端は、直接53dに結合されている。図は津波警報に対応して踏み板を62の位置に上げた状態を示す。この際5dの下部に接着されたパッキン63は、62との間に挾まれて、5dを気密室とし、津波の侵入を防ぐ。自動車71のドアのパッキンにも気密性能があるため、2重の気密効果を持つ。
大地震やその警報の際は、先ず踏み板が62dの位置で車に乗り込み、家屋の倒壊の危険を避け、地震が収まって、津波が来るまでに、62の位置まで上昇させる。通常4柱リフトは、モーターで油圧ポンプを回し、油圧シリンダーを介して、張り巡らしたケーブルを引いて踏み板を持ち上げる。本装置では、自動車のバッテリーから電力を貰ってモーターを回す。通常は、整備の効率を挙げるため、大きなモーターを使用するが、本装置ては、もっとゆっくり上げても間にあうので、車のバッテリーに負担を掛けないよう、小型のモーターを使用する。たまたまバッテリーが上がり気味の際は、エンジンを掛けて充電状態でリフトを上げ、気密になる前にエンジンを止めるか、緊急脱出孔72を開けて、外気を入れる。退避後津波が来るまでに時間を要したり、再三津波が来る場合にも、機を見て72を開いて外気を入れる。水没などで、電気系が故障した場合は、駆動輪73をダブルローラー74に載せ、車の出力で、油圧を発生させたり、ボールねじ等で、直接リフトを上下させる場合もある。又手動で上下させる場合もある。手動式の場合は、図示されないバランスウエイトを使って軽く動かせるようにしたりする場合もある。車の重さが定まっていない場合は、バランスウエイトの方を重くし、爪を外せば、ガバナーにより、寸動で上昇するようにする場合もある。75は、バスの衝突緩和に使用される水バンパーで柱61、60を浮遊物の衝突から守る。
本実施例の場合は、自動車の整備用に量産されている、4柱リフトを流用するため、建設費が安く、各家庭の既存の駐車スペースに収まる。更に、現在でも4柱リフトは、セカンドカーの駐車スペースとして利用されている例もあり、その場合は、津波対策専用のコストは更に少なくて済む。又、2柱リフトを利用する場合もある。
図8は、他の実施例で、図の実線は、津波を待ち受ける状態を示す。60eは、地面2eに掘られたピット76内に設けられた4柱リフトで、下部は基礎53eに結合され、リフトの踏み板62e上に、シェルターとして使用する自動車71eが乗っている。踏み板上にはジャッキ77の下部が結合されている。ジャッキの伸縮部78の上端は、シェルターの蓋79の気密のスカート39eが結合されている。ジャッキは、車の出入りの邪魔にならないよう、柱の陰に設置する。80は、蓋79の下面に接着されたパッキンで、ピットの外周突出部81に強く押し付けられて、ピット76の気密を保持する。若しパッキンが破損していても、ピット内の水位はスカート39eの下端の高さで止められるので、呼吸空間は確保される。82は、津波が去っても、地表に水溜りが、長時間残り、しかもリフトも故障した場合の脱出塔で、57eは、浮遊物の衝突荷重緩和用ケーブル。83、84は2重に設けられた脱出用気密扉である。若し瓦礫が、蓋84の上に乗っている場合には、側面の気密扉85より脱出する。リフト60eは大型車整備用の大荷重のものを使用し、蓋79の上に堆積した瓦礫の重量に対抗して車を押し上げられるようにする場合もある。破線で示したのは、通常車庫として使用する状態を示す。
若しパッキン81が激しく損傷し、ピット内に自由に水が入る状態で83、84を開けば、ピット内の水が、急速にスカート39e内に侵入するため、予め、頭部の入る透明プラスチックの球や、ビニール袋などを被って、脱出までの呼吸を確保する必要がある場合も有り得る。スカート39eの下端はピットの底まで延長すれば、パッキン81の損傷や、蓋79が故障で、下がりきらなかった場合にも有効であり、車外のスペースもシェルターとして利用出来る。但し、破線で示す日常時に、蓋79をより高く上げる必要があるため、ジャッキではストロークが不足し、ホイストで吊り上げるなどの対策が必要となる場合もある。
図9は他の実施例で、1fは津波に流されないビルで、その2階5fを気密の津波シェルターにした。スロープ86は、ビル内に設けられ、71fのように、車輌が1階の路面2fから、2階の津波シェルター5fに進入できるように、傾斜は16度以下に設定されている。5fの入口には、空調等のためシャッター87が設けられているが、若し故障しても、シェルターとしての機能には影響しない。1階の空間3fは、工場や商店など、日常1階にある事が効率的な業務に使用する。2階も、普段駐車場として利用すれば、津波で流される車が害を及ぼすのを防げる。
ダクト17、18およびフロート弁21で、通常時、2階室への吸気を行うが、津波来襲時には、図3の如く、弁21が閉じて、シェルター5f内の空気が18より排出されるのを阻止し、シェルター内への海水の浸入を防ぐ。91は封板で、紙等の素材で出来ていて、通常時は空気を通さないが、津波に濡れると、容易に破断して、スカート39fの下端の水位まで、海水の浸入を許すため、若し弁21が故障で閉まらなくても、17、18間の空気の流通を阻止し、シェルターの気密を守る。88はシェルターの排気口で、若し車の故障で、ガソリンガ漏れた場合には、気化したガソリンは床面を這うため、ダクト89を介して、自然対流で室外に排出させる。ルーバー90は、逆に津波が侵入する際の浮遊物を除去する。津波はスカート39fの下端の水位に達すればシェルター内が気密になり、それ以上の海水の侵入は阻止出来る。
過去の事例から、高地に避難できたのは半数程度で、他は徒歩でも、車でも間に合わず、溺死した例が多い。本シェルターでは、付近の住民を車ごと収容出来る。遠方まで移動しなくて済むので、渋滞が起きにくく、若し起きたとしても、其処から先は車を乗り捨てて徒歩で避難しても間に合う。1階の作業者や、付近の徒歩の避難者は、図1に示した階段室8を利用して2階のシェルターに収容する。上層階へのエレベーターは2階には出入り口を設けない。エレベーターで2階に行く場合には、図4の28に示すように、シェルター階止まりのエレベーターを利用するる。
津波警報で、一度はシェルターに避難するものの、貴重品を取りに戻って被害に遭うケースも多く報じられているので、シェルター内から安全に貴重品を吊り上げることも必要である。吊り上げ口95は、津波来襲時に1階の工作機械等をシェルター内に吊り上げて冠水被害の軽減を図る為のもので、92はシェルターの天井に結合されたIビームで、93はそれに固定された手動チエンブロックまたはホイストで、94はその吊り上げ用鎖で、穴95は、その下の床に設けられている。
図10はその詳細を示す。図で95はシェルターの床に空けられた穴で、通常は図示されない蓋や手摺で囲われている。96は気密のスカートで、津波の水位をその下端で抑える。97は1階の作業場に置かれた、作業機の中で、特に重要で高価なもので、ステンレス製のケーブル98が取り付けられている。98は、日常の作業の邪魔にならぬよう、図示の如く、床下の溝に埋設され、その上端は2階の床に設けられた杭100に差し込まれたリングチエンの一齣101に結合されている。津波の危険が高まった場合には、リング101を杭から抜いて、101fのように、チエンブロックの爪に掛ける。図はその後チエンブロックを一杯に引き上げた状態を示す。その際下部のリング102に第2のチエンブロック103のフック104を掛けて一杯まで引き上げる。是を繰り返して、最後は103側が担当の時点で、機械97が2階の床上に達するようにし、横行メカ105で図の右側に移動させて下ろす。リング101は、吊り上げ優先順に、虹色に塗り分けられ、優先順に杭に差してある。106はケーブル98がスカート96の下端と擦れないようにするガイドローラーである。108は、電子制御装置など、水没時の被害の大きい部分のみを吊り上げる場合を示し、吊り上げに依り、コネクター109が抜けると、運転中の機械110が軟着陸モードに入り、停止した時点で2階から供給されている電源が遮断され、津波に依る漏電を防ぐ。
111はペット用のハウスで、少し位濡れても良いので、本当に津波が来たら、残りの機械は捨てて、優先的に回収する。その後津波に浸かった状態でも、優先度の低い機械を諦めずに引き上げて、防錆剤を噴霧することも出来る。
デジタル資料は図1の15のように、予めシェルター内にバックアップを保管し、有印文書など、デジタル化しにくい文書の原本も予めシェルター内に保管するが、冶工具など、1階の現場で常時使用するものは、図11に示す耐水ケース112に格納する。ケースに蝶番113を介して開閉自在に結合された扉114は、通常作業し易いように開いていても、シェルター内で津波警報が受信されると、構内放送で自動告知され、到達予想時刻に合わせて、図示されない電磁フックが外れ、常時付勢のバネ力に依って自動的に閉まり、自動的にノッチが掛る。シェルターは、日常は車庫として使用されるので、タイヤのトレッドが摩滅し、ウエアーインジケーターが出て使用できなくなった古タイヤに空気を充填して格納し、津波警報が発令され、114が閉じ、ノッチが掛った信号の受信を受けて、図示されない調圧弁を介して1階の空気圧制御用チューブ115にタイヤ内の空気圧を送る。この際電源が生きて居て、乾燥した高圧空気が得られれば、それを利用する場合もあり、図9の71fの様な駐車中の車の電源を使用し、携帯用のタイヤの空気圧補充用のコンプレッサーから直接供給したり、先ず上記古タイヤに充填してから供給する場合もある。116は、チューブレスタイヤのリムに取り付けられる市販の一方弁で、中空で気密のパッキン117の内部を加圧してケース112内に津波が侵入するのを防ぐ。此処に加える圧力は、津波警報の予想高さから計算して自動制御される。一方、チューブ118からも高圧空気を供給して、ケース112内にも圧力を加え、津波の水深に対抗させる場合もある。ケース112は津波の水深に依る水圧で押し潰されない高圧容器とする必要があるので、津波の前に、予め内側から加圧しても破裂する恐れはない。
図示しない他の実施例として、図9に示す2階の駐車場のシェルター5fを地下1階に設置し、車の進入するスロープ86を、一旦下り坂で地下2階まで降りてから、昇り坂で、地下1階の気密のシェルターへ上がるようにする場合もある。そうすれば、地上物か壊滅するような大津波に対しても、安全に避難することが出来る。但し問題は、津波の終息後、地下のスロープに溜まった水や瓦礫を排除して脱出することである。その為の手段の一つは、図8の脱出塔82を設けること、更にジャッキ77で塔に乗った瓦礫を押し上げて排除する場合もあり、津波の後も、鉄筋コンクリートや鉄骨の建物の内装は押し流されても骨格は残って居ることから、上記脱出塔を骨格の陰に設置する場合もある。更に潜水艦の艦内の区画を仕切っているような、気密の扉を複数設け、道路の下に、丈夫なビルや高台に通じる地下通路網を設ける場合もある。また、ガス管は細くて丈夫な鉄管を使う為、地震には強いので、近くの丈夫なビルや高台から細い管で高圧の空気を送って貰い、シェルター内で大気圧に戻す方法もある。地下通路内に空気管を設ければ、場所を取らず、地震の地形変動に強い給気網を設けることが出来る。
1・・・建屋、2・・・地面、3・・・日常居住空間、5・・・津波用シェルター
6、7・・・気密のドア、8・・・気密の階段室、9・・・非常脱出孔
21・・・フロート弁、26・・・外階段、28・・・エレベーターシャフト
36・・・ロフト、40・・・自動蓋、46屋外用カメラ、47・・・モニター
5c・・・屋根裏部屋、57・・・ガードワイヤー、58・・・浮上防止ワイヤー
60,61・・・4柱リフト、5d・・・シェルター、71・・・自家用車
74・・・車の動力取り出し用ローラー、75・・・水バンパー、77・・・ジャッキ
82・・・脱出塔、86・・・スロープ、91・・・封板、
93、103・・・チエンブロック、97・・・貴重品、112・・・耐水ケース

Claims (1)

  1. 主として、下側からは出入容易で、上方を気密に構成したシェルターで有って、屋根裏部屋を津波シェルターにして、斜めのケーブル57を設け、ケーブル57の下端を地下の基礎杭に結合し、ケーブル57の上端を家屋の上部に接合する事で津波の来襲に際してはケーブル57で衝突エネルギーを吸収して、衝突荷重を低減させ、および/または、ケーブル57の途中にスプリングや油圧ダンパーなどの衝撃吸収機構を挿入し、ケーブル57は、日常時には、柱48、基礎53等に沿わせて格納し、ケーブル57は主としてシェルター内に設けた電動ウインチ、又は手動荷締器等で、主としてシェルター内から避難者の安全を守りつつ締め上げて住宅が浮上して流失する事も防ぐ事を特徴とする津波シェルター。
JP2015225139A 2015-10-30 2015-10-30 津波シェルター Active JP6268403B2 (ja)

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