JP6267620B2 - レーザビーム合成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザビーム合成装置に関し、特に、複数の円環レーザビームをインコヒーレントに合成するレーザビーム合成装置に関する。
従来、複数の円環レーザビームを合成することによりレーザビームの高出力化を図る装置として、たとえば、特許文献1のレーザビーム合成装置が知られている。この装置では、径の大きい円環レーザビームが径の小さい円環レーザビームを取り巻くように、複数の円環レーザビームを合成している。
特開平9−43537号公報
円環レーザビームの集光性は、集光前の円環レーザビームのリング状断面における幅寸法や内外径比(内径寸法/外径寸法)に依存する。外径寸法が同じ円環レーザビームでは、集光前の円環レーザビームの幅寸法(光束の断面積)が小さいほど、集光したレーザビームの径寸法が大きくなり、集光性が低下する。たとえば、特許文献1のレーザビーム合成装置で合成したレーザビームを集光する場合、集光したレーザビームは集光性に劣る。これは、合成したレーザビームにおいて、径の大きい円環レーザビームが径の小さい円環レーザビームを取り巻いているため、各円環レーザビームの幅寸法が小さいからである。よって、この円環レーザビームを合成したレーザビームを集光すると、集光したレーザビームの径寸法が大きくなる。これにより、複数の円環レーザビームを合成したレーザビームの径寸法も大きくなり、そのエネルギー密度(照射された単位面積当たりのエネルギー)やパワー密度(単位時間当たりのエネルギー密度)が低下してしまう。この結果、集光したレーザビームの焦点において高いエネルギーを得られなかったり、集光したレーザビームの照射可能な距離が短くなったりする問題が生じる。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、高エネルギー密度や高パワー密度の照射性能向上を図ったレーザビーム合成装置を提供することを目的としている。
本発明のある態様に係るレーザビーム合成装置は、単位伝搬距離当たりの外径寸法の増加量が互いに異なる円環レーザビームを出射する複数の整形光学ユニットを備え、前記各整形光学ユニットは、出射する円環レーザビームが同心状となるように配置されている。
本発明は、以上に説明した構成を有し、高エネルギー密度や高パワー密度の照射性能向上を図ったレーザビーム合成装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明の上記目的、他の目的、特徴、及び利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる。
本発明の第1実施の形態に係るレーザビーム合成装置を模式的に示す構成図である。 図1のレーザビーム合成装置の一対のアキシコンミラーにおける円錐角の関係を示す図である。 図1のレーザビーム合成装置の集光光学系における円環レーザビームの形状を示す図である。 図3の集光光学系により集光された合成レーザビームを模式的に示す図である。 図5Aは、図1の第5反射面における円環レーザビームの強度分布を示すグラフである。図5Bは、図5Aの円環レーザビームを集光したレーザビームの強度分布を示すグラフである。 本発明の第2実施の形態に係るレーザビーム合成装置の集光光学系を模式的に示す構成図である。 図7Aは、図6の第5反射面において円環レーザビームがそれぞれ重ならない場合における、第5反射面上の円環レーザビームの径寸法を表したグラフである。図7Bは、図6の第5反射面において円環レーザビームがそれぞれ重なっている場合における、第5反射面上の円環レーザビームの径寸法を表したグラフである。 図6のレーザビーム合成装置の焦点距離とエネルギー密度比との関係を示すグラフである。 本発明の第3実施の形態に係るレーザビーム合成装置を模式的に示す図である。 図9のレーザビーム合成装置の一対のアキシコンレンズにおける円錐角の関係を示す図である。 本発明の第4実施の形態に係るレーザビーム合成装置の一対のアキシコンミラーにおける円錐角の関係を示す図である。 図12Aは従来のレーザビーム合成装置における集光前の円環レーザビームの強度分布を示す図であり、図12Bは図12AのA−A線に沿って切断した断面におけ、図12Cは、図12Aおよび図12Bの円環レーザビームを集光したレーザビームの強度分布を示すグラフである。 図13Aは図11のレーザビーム合成装置における集光前の円環レーザビームの強度分布を示す図であり、図13Bは図13AのB−B線に沿って切断した断面におけ、図13Cは、図13Aおよび図13Bの円環レーザビームを集光したレーザビームの強度分布を示すグラフである。 本発明の第5実施の形態に係るレーザビーム合成装置の一対のアキシコンレンズにおける円錐角の関係を示す図である。
第1の本発明に係るレーザビーム合成装置は、単位伝搬距離当たりの外径寸法の増加量が互いに異なる円環レーザビームを出射する複数の整形光学ユニットを備え、前記各整形光学ユニットは、出射する円環レーザビームが同心状となるように配置されている。
第2の本発明に係るレーザビーム合成装置は、第1の発明において、 前記整形光学ユニットは、入射したレーザビームの径寸法を拡大して円環レーザビームを出射する円錐面を有する第1アキシコン光学系と、前記第1アキシコン光学系から出射した円環レーザビームの径寸法を縮小する円錐面を有する第2アキシコン光学系と、前記第2アキシコン光学系から出射した円環レーザビームの進路を変更する反射光学系と、を含み、前記第1アキシコン光学系の円錐角および前記第2アキシコン光学系の円錐角の少なくともいずれか一方が前記各整形光学ユニットごとに異なっており、前記反射光学系は、入射した円環レーザビームを、他の前記反射光学系から出射された円環レーザビームに対して同心状に出射してもよい。
第3の本発明に係るレーザビーム合成装置は、第2の発明において、前記第1アキシコン光学系は、円錐形状に突出した反射面を有する凸型アキシコンミラーであり、前記第2アキシコン光学系は、前記凸型アキシコンミラーの反射面に対向しかつ円錐形状に窪んだ反射面、および、当該反射面とその反対側にある面との間を貫通した孔を有する凹型アキシコンミラーであり、前記反射光学系は、前記凸型アキシコンミラーと前記凹型アキシコンミラーとの間に配置され、かつ、前記凹型アキシコンミラーから出射した円環レーザビームの光軸に対して傾斜する反射面、および、当該反射面とその反対側にある面との間を貫通した孔を有するスクレイパーミラーであってもよい。
第4の本発明に係るレーザビーム合成装置は、第3の発明において、前記各整形光学ユニットにおける前記凹型アキシコンミラーの円錐角は前記凸型アキシコンミラーの円錐角より大きく、前記整形光学ユニットにおける前記凹型アキシコンミラーの円錐角と前記凸型アキシコンミラーの円錐角との差は、当該整形光学ユニットの前記スクレイパーミラーの出射方向側に設けられた整形光学ユニットより大きくてもよい。
第5の本発明に係るレーザビーム合成装置は、第2の発明において、前記第1アキシコン光学系は、円錐形状に突出した射出面を有する第1アキシコンレンズであり、前記第2アキシコン光学系は、前記射出面に対向しかつ円錐形状に突出した入射面を有する第2アキシコンレンズであり、前記反射光学系は、前記第1アキシコンレンズとの間に前記第2アキシコンレンズを挟むように配置され、かつ、前記第2アキシコンレンズから出射した円環レーザビームの光軸に対して傾斜する反射面、および、当該反射面とその反対側にある面との間を貫通した孔を有するスクレイパーミラーであってもよい。
第6の本発明に係るレーザビーム合成装置は、第5の発明において、前記各整形光学ユニットにおける前記第1アキシコンレンズの円錐角は前記第2アキシコンレンズの円錐角より小さく、前記各整形光学ユニットにおける前記第1アキシコンレンズの円錐角と前記第2アキシコンレンズの円錐角との差は、当該整形光学ユニットの前記スクレイパーミラーの出射方向側に設けられた整形光学ユニットより大きくてもよい。
第7の本発明に係るレーザビーム合成装置は、第2〜第6のいずれかの発明において、前記反射光学系から出射した円環レーザビームを集光する集光光学系、をさらに備え、前記各整形光学ユニットにおける前記第1アキシコン光学系の円錐角および前記第2アキシコン光学系の円錐角の差は、前記各整形光学ユニットの前記反射光学系から出射した円環レーザビームが前記集光光学系の出射面において互いに重なるように定められていてもよい。
第8の本発明に係るレーザビーム合成装置は、第7の発明において、前記集光光学系は、前記反射光学系から出射した円環レーザビームの径寸法を拡大する反射面を有する副鏡と、前記副鏡から出射した円環レーザビームを集光する反射面を有する主鏡と、を含み前記各整形光学ユニットにおける前記第1アキシコン光学系の円錐角および前記第2アキシコン光学系の円錐角の差は、前記各整形光学ユニットの前記反射光学系から出射した円環レーザビームが前記主鏡の反射面において互いに重なるように定められていてもよい。
第9の本発明に係るレーザビーム合成装置は、第7または第8の発明において、前記反射光学系から出射した円環レーザビームの径寸法を縮小して前記集光光学系に出射するイメージリレー光学系をさらに備えていてもよい。
第10の本発明に係るレーザビーム合成装置は、第2〜第9のいずれかの発明において、前記各整形光学ユニットにおける前記第1アキシコン光学系の円錐角および前記第2アキシコン光学系の円錐角の差により発生する各円環レーザビームの焦点距離の差異を補正するように、各円環レーザビームの波面の曲率が設定されてもよい。
第11の本発明に係るレーザビーム合成装置は、第2〜第10のいずれかの発明において、前記反射光学系から出射された円環レーザビームの光軸に沿って可視光線を出射するガイド光源をさらに備えていてもよい。
第12の本発明に係るレーザビーム合成装置は、第1の発明において、円環レーザビームを出射する出射光学系と、前記出射光学系から出射した円環レーザビームの径寸法を拡大して当該円環レーザビームの進路を変更する楕円錐面を有する反射光学系と、を含み、前記反射光学系の楕円錐面の長径側および短径側の両方の円錐角が前記各整形光学ユニットごとに異なり、前記反射光学系は、入射した円環レーザビームを、他の前記反射光学系から出射された他の円環レーザビームに対して同心状に出射してもよい。
第13の本発明に係るレーザビーム合成装置は、単位伝搬距離当たりの外径寸法の減少量が互いに異なる円環レーザビームを出射する複数の整形光学ユニットを備え、前記各整形光学ユニットは、出射する円環レーザビームが同心状となるように配置されており、前記整形光学ユニットは、入射したレーザビームの径寸法を拡大して円環レーザビームを出射する円錐面を有する第1アキシコン光学系と、前記第1アキシコン光学系から出射した円環レーザビームの径寸法を縮小する円錐面を有する第2アキシコン光学系と、前記第2アキシコン光学系から出射した円環レーザビームの進路を変更する反射光学系と、を含み、前記第1アキシコン光学系の円錐角および前記第2アキシコン光学系の円錐角の少なくともいずれか一方が前記各整形光学ユニットごとに異なっており、前記反射光学系は、入射した円環レーザビームを、他の前記反射光学系から出射された円環レーザビームに対して同心状に出射し、前記反射光学系から出射した円環レーザビームを透過して集光する集光光学系、をさらに備え、前記各整形光学ユニットにおける前記第1アキシコン光学系の円錐角および前記第2アキシコン光学系の円錐角の差は、前記各整形光学ユニットの前記反射光学系から出射した円環レーザビームが前記集光光学系の出射面において互いに重なるように定められる。
第14の本発明に係るレーザビーム合成装置は、単位伝搬距離当たりの外径寸法の減少量が互いに異なる円環レーザビームを出射する複数の整形光学ユニットを備え、前記各整形光学ユニットは、出射する円環レーザビームが同心状となるように配置されており、前記整形光学ユニットは、入射したレーザビームの径寸法を拡大して円環レーザビームを出射する円錐面を有する第1アキシコン光学系と、前記第1アキシコン光学系から出射した円環レーザビームの径寸法を縮小する円錐面を有する第2アキシコン光学系と、前記第2アキシコン光学系から出射した円環レーザビームの進路を変更する反射光学系と、を含み、前記第1アキシコン光学系の円錐角および前記第2アキシコン光学系の円錐角の少なくともいずれか一方が前記各整形光学ユニットごとに異なっており、前記反射光学系は、入射した円環レーザビームを、他の前記反射光学系から出射された円環レーザビームに対して同心状に出射し、前記各整形光学ユニットにおける前記第1アキシコン光学系の円錐角および前記第2アキシコン光学系の円錐角の差により発生する各円環レーザビームの焦点距離の差異を補正するように、各円環レーザビームの波面の曲率が設定されている。
第15の本発明に係るレーザビーム合成装置は、単位伝搬距離当たりの外径寸法の減少量が互いに異なる円環レーザビームを出射する複数の整形光学ユニットを備え、前記各整形光学ユニットは、出射する円環レーザビームが同心状となるように配置されており、前記整形光学ユニットは、入射したレーザビームの径寸法を拡大して円環レーザビームを出射する円錐面を有する第1アキシコン光学系と、前記第1アキシコン光学系から出射した円環レーザビームの径寸法を縮小する円錐面を有する第2アキシコン光学系と、前記第2アキシコン光学系から出射した円環レーザビームの進路を変更する反射光学系と、を含み、前記第1アキシコン光学系の円錐角および前記第2アキシコン光学系の円錐角の少なくともいずれか一方が前記各整形光学ユニットごとに異なっており、前記反射光学系は、入射した円環レーザビームを、他の前記反射光学系から出射された円環レーザビームに対して同心状に出射し、前記反射光学系から出射した円環レーザビームの径寸法を縮小して前記集光光学系に出射するイメージリレー光学系をさらに備えている。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
(第1実施の形態)
(レーザビーム合成装置の構成)
図1は、本発明の第1実施の形態に係るレーザビーム合成装置100を模式的に示す構成図である。図2は、一対のアキシコンミラー14、15の円錐角θA、θBの関係を示す図である。この図1および図2を参照して、レーザビーム合成装置100の構成について説明する。
図1に示すように、レーザビーム合成装置100は、複数の円環レーザビームを合成する装置であって、複数の整形光学ユニット11(以下、「ユニット」と言う。)を備えている。円環レーザビームは、断面が円形状のレーザビームの中央部が除去されたリング状のレーザビームである。また、レーザビーム合成装置100は、レーザ光源12および集光光学系20をさらに備えていてもよい。レーザ光源12は、中実レーザビームを発するレーザ装置であって、必要な特性に応じて、半導体レーザやファイバーレーザ、固体レーザなどが用いられる。レーザ光源12は、各ユニット11に対応して設けられており、たとえば、3つ設けられている。3つのレーザ光源12は、出射する中実レーザビームの光軸が互いに平行になるように配置されている。
ユニット11は、単位伝搬距離当たりの外径寸法の減少量が互いに異なる円環レーザビームを出射する複数、たとえば、3つ設けられている。3つのユニット11は、第1ユニット11a、第2ユニット11b、第3ユニット11cで構成されている。第3ユニット11cが集光光学系20に最も近くなるように、第3ユニット11c、第2ユニット11bおよび第1ユニット11aはこの順(近接順)で並んでいる。なお、便宜上、第1ユニット11a、第2ユニット11b、第3ユニット11cのそれぞれを第nユニット11と記すことがある。この場合、第nユニット11は第n−1ユニット11より集光光学系20に近く、この実施の形態では、nおよびn−1は1〜3までの整数である。
ユニット11は、一対のアキシコンミラー14、15およびスクレイパーミラー16を備えている。一対のアキシコンミラー14、15は、凹型アキシコンミラー14および凸型アキシコンミラー15により構成されており、凹型アキシコンミラー14は凸型アキシコンミラー15よりレーザ光源12側に位置している。
凸型アキシコンミラー15は、第1アキシコン光学系であって、略円盤形状であり、第1反射面15aを有している。第1反射面15aは、入射したレーザビームの径寸法(内径寸法および外径寸法)を拡大して円環レーザビームを出射する円錐面である。第1反射面15aは、円錐形状に突き出し、この円錐の頂点が凸型アキシコンミラー15の中心に位置するように形成されている。凸型アキシコンミラー15は、第1反射面15aがレーザ光源12と対向するように配置されている。
凹型アキシコンミラー14は、第2アキシコン光学系であって、略円盤形状であり、第2反射面14aおよび孔(第1通過孔)14bを有している。第2反射面14aは、凸型アキシコンミラー15から出射した円環レーザビームの径寸法を縮小する円錐面である。第2反射面14aは、円錐形状に窪み、この円錐の頂点が凹型アキシコンミラー14の中心に位置するように形成されている。第2反射面14aは、その径寸法が第1反射面15aの径寸法より大きい。第1通過孔14bは、第2反射面14aの頂点において第2反射面14aの軸に沿って第2反射面14aとその反対側にある面との間を貫通している。凹型アキシコンミラー14は、第1通過孔14bがレーザ光源12からの中実レーザビームの光軸に沿うように配置されている。また、凹型アキシコンミラー14は、その第2反射面14aが第1反射面15aに対向し、かつ、第2反射面14aの軸が第1反射面15aの軸と一致するように配置されている。
スクレイパーミラー16は、凹型アキシコンミラー14から出射した円環レーザビームの進路を変更する反射光学系であって、凹型アキシコンミラー14と凸型アキシコンミラー15との間に配置されている。スクレイパーミラー16は、円盤形状であって、平らな第3反射面16aおよび孔(第2通過孔)16bを有している。第2通過孔16bは、第3反射面16aの中央において、第3反射面16aとその反対側にある面との間を貫通している。第2通過孔16bは、互いに直交する2つのレーザビームが通過できるように、第3反射面16aに対して45°に傾く2方向から開けられている。この第1方向が第2反射面14aの軸に平行であり、第2方向が第2反射面14aの軸に対して直交するように、スクレイパーミラー16は配置されている。また、スクレイパーミラー16は、第2反射面14aにおける第2通過孔16bの中心が第1反射面15aの軸および第2反射面14aの軸上にあり、第3反射面16aが第2反射面14aの軸に対して45°で傾斜するように配置されている。
各ユニット11において一対のアキシコンミラー14、15は、第1反射面15aの円錐角θAと第2反射面14aの円錐角θBとが異なり、この差Δが集光光学系20に近いユニット11ほど(ユニット11の近接順に)大きくなるように形成されている。具体的には、図2に示すように、第1反射面15aの円錐角θAは、第1反射面15aにおける円錐の回転軸と円錐の母線との間の角度θaの2倍である。第2反射面14aの円錐角θBは、第2反射面14aにおける円錐の回転軸と円錐の母線との間の角度θbの2倍である。この円錐角θAおよび円錐角θBは、鈍角であって、たとえば、170〜180°が好ましい。第1反射面15aの円錐角θAは、第2反射面14aの円錐角θBより大きく形成されている。この差Δは、たとえば、0.001〜0.1°であって、ユニット11の近接順に大きくなっている。つまり、第n−1ユニット11における差Δは、第3反射面16aの出射方向側に設けられた第nユニットにおける差Δより小さくなっている。たとえば、第1ユニット11aでは差Δが0.010に、第2ユニット11bでは差Δが0.015に、第3ユニット11cでは差Δが0.020に設定されている。この実施の形態では、円錐角θBが一定で、円錐角θAがユニット11の近接順に大きくなるように設定されている。ただし、差Δがユニット11の近接順に大きくなっていれば、円錐角θAを一定にして、円錐角θBを変化させてもよいし、または、円錐角θAおよびθBの両方共を変化させてもよい。また、この実施の形態では、各ユニット11において円錐角θAが円錐角θBより大きいが、第1ユニット11aでは円錐角θAが円錐角θBと等しくてもよい。この場合、円錐角θAと円錐角θBとの差Δは0になる。
また、図1に示すように、各ユニット11において一対のアキシコンミラー14、15は、第1反射面15aと第2反射面14aとの間の寸法がユニット11の近接順に大きくなるように配置されている。これにより、反射面14a、15aで反射された円環レーザビームの径寸法がユニット11の近接順に大きくなる。なお、反射面14a、15a間の寸法調整に代えて、反射面14a、15aで反射された円環レーザビームの径寸法がユニット11の近接順に大きくなるように、第1反射面15aの円錐角θAおよび第2反射面14aの円錐角θBを調整してもよい。
さらに、各ユニット11において、スクレイパーミラー16は、第2通過孔16bの第2方向の中心線(ガイド線)が一致するように並べられている。また、各ユニット11においてスクレイパーミラー16は、第3反射面16aおよび第2通過孔16bの径寸法が集光光学系20に近いユニット11ほど大きくなるように形成されている。つまり、第nユニット11におけるスクレイパーミラー16および第2通過孔16bの径寸法は、第n−1ユニット11のそれらより大きくなっている。
集光光学系20は、主鏡21および副鏡22を有する反射光学系である。主鏡21は、第5反射面21aおよび孔(第3通過孔21b)を有し、副鏡22は第4反射面22aを有している。第3通過孔21bは第5反射面21aの中央において第5反射面21aとその反対側にある面との間を貫通している。第5反射面21aの径寸法は第4反射面22aの径寸法より大きく設定されている。第5反射面21aは凹面であって、第4反射面22aは凸面である。なお、第4反射面22aは凹面で形成されていてもよい。
各反射面21a、22aは放物面または双曲面などの非球面で形成されており、この実施の形態では、放物面で形成されている。ただし、第5反射面21aおよび/または第4反射面22aは、球面で形成されていてもよい。また、第4反射面22aの曲率半径は、第4反射面22aに入射する円環レーザビームの外径の半径寸法に比べて、幾何光学的収差の発生を抑えるように十分に大きく設定されている。副鏡22は、第4反射面22aの軸が第5反射面21aの軸と一致し、第4反射面22aが第5反射面21aに対向するように配置されている。
なお、集光光学系20は、第3通過孔21bを有する主鏡21を用いたカセグレン式の光学系であるが、これに限定されない。たとえば、集光光学系20にナスミス式やクーデ式の光学系であってもよい。この場合、主鏡21には第3通過孔21bを設けずに、主鏡21と副鏡22との間に反射面を配置する。この反射面は、平面であって、副鏡22の軸に対して傾斜する。反射面は、その側方から入射する円環レーザビームを反射して副鏡22に導く。
レーザビーム合成装置100は、ユニット11と集光光学系20との間に縮小光学系30(図9)や導光光学系40などを必要に応じて備えていてもよい。縮小光学系30(図9)は、ユニット11から出射された円環レーザビームの径寸法を縮小させる光学系である。導光光学系40は、ユニット11から出射された円環レーザビームを集光光学系20に導く光学系であって、この実施の形態では2つの平板ミラー41、42を用いている。
レーザビーム合成装置100は、可視光線を出射するガイド光源60をさらに備えていてもよい。ガイド光源60は、可視光線が各スクレイパーミラー16の第2通過孔16bの中心を第2方向からガイド線に沿って通過するように配置されている。
(レーザビーム合成装置の動作)
図3は、集光光学系20における合成レーザビームの形状を示す図である。図4は、集光光学系20により集光した合成レーザビームを模式的に示す図である。以下、図1〜図4を参照して、レーザビーム合成装置100が複数の円環レーザビームを合成する動作について説明する。
図1に示すように、中実レーザビームが各レーザ光源12から各ユニット11に入射する。ユニット11では凹型アキシコンミラー14の第1通過孔14bの径寸法およびスクレイパーミラー16の第2通過孔16bの径寸法は、中実レーザビームの径寸法より大きく設定されている。このため、中実レーザビームは第1通過孔14bを通り抜け、さらに、第2通過孔16bを第1方向に通過する。そして、中実レーザビームは、凸型アキシコンミラー15の第1反射面15aに達する。このとき、中実レーザビームの光軸上に第1反射面15aの頂点がある。このため、中実レーザビームの中心が第1反射面15aの頂点に当たり、中実レーザビームは、円錐形状の第1反射面15aの軸に対して線対称で、この軸からの距離に関わらず一定の角度で反射する。これにより、中実レーザビームが円環レーザビームに変換されて、円環レーザビームはその幅寸法が一定のままスクレイパーミラー16の方へ進む。このスクレイパーミラー16の第2通過孔16bの径寸法は、第1反射面15aで反射された円環レーザビームの外径寸法より大きく設定されている。このため、円環レーザビームは、第2通過孔16bを第1方向に通り、凹型アキシコンミラー14へ向かう。この際、円環レーザビームは光軸を中心に広がりながら第2反射面14aの軸に沿って進み、円環レーザビームの内径寸法は凹型アキシコンミラー14の第1通過孔14bの径寸法より大きくなる。これにより、円環レーザビームは第1通過孔14bの周りの第2反射面14aに当たる。円環レーザビームは、第2反射面14aの軸に対して線対称で、この軸からの距離に関わらず一定の角度で反射する。この第2反射面14aの軸が第1反射面15aの軸と一致しているため、円環レーザビームはリング状のまま第2反射面14aで反射する。第2反射面14aの円錐角θBが第1反射面15aの円錐角θAより少し小さいと、第2反射面14aで反射した円環レーザビームは光軸を中心にわずかに狭くなりながら再びスクレイパーミラー16に向かって進む。ただし、第2反射面14aは円錐面であるため、円環レーザビームはその幅寸法を一定に維持する。そして、スクレイパーミラー16において円環レーザビームの内径寸法が第2通過孔16bの径寸法より大きいため、円環レーザビームは第2通過孔16bの周りの第3反射面16aに当たる。そして、円環レーザビームは第2反射面14aの軸に対して垂直な方向に反射されて、ユニット11から出射する。
この円環レーザビームの径寸法がユニット11の近接順に大きくなるように、調整されている。これにより、第nユニット11から出射された円環レーザビーム(第n円環レーザビーム)の径寸法が、第n−1ユニット11から出射された円環レーザビーム(第n−1円環レーザビーム)より大きくなっている。
これに対して、各ユニット11においてスクレイパーミラー16の第2通過孔16bの径寸法がユニット11の近接順に大きくなっている。特に、第nユニット11における第2通過孔16bの径寸法は、第n−1ユニット11から出射される第n−1円環レーザビームの外径寸法より大きい。このため、第n−1円環レーザビームは第nユニット11の第2通過孔16bを通り抜けることができる。
また、各ユニット11において第3反射面16aは、その中心がガイド線上に並び、かつ、傾斜角度が等しい。このため、各ユニット11の第3反射面16aで反射された円環レーザビームの光軸が一致する。
よって、図1のG1に示す合成レーザビームの断面形状のように、3つの円環レーザビームは同心状に合成されて、合成レーザビームは同軸に出射される。この合成レーザビームは、出射直後には、第n円環レーザビームが第n−1レーザビームを取り囲む形状を有している。
そして、合成レーザビームは、縮小光学系30(図9)において集光光学系20の第3通過孔21bを通過可能な大きさに縮小される。縮小光学系30(図9)を経た合成レーザビームは、導光光学系40の平板ミラー41、42に反射されて、集光光学系20に導かれる。集光光学系20では、合成レーザビームは、主鏡21の第3通過孔21bを通過して、副鏡22へ向かう。
この際、合成レーザビームの各円環レーザビームは、そのリング状断面の外径寸法と内径寸法との差(幅寸法)が一定のまま、径寸法が縮小していく。これは、図2に示すように、円錐角θAが円錐角θBより大きいため、円環レーザビームはその光軸OAに平行でなく、光軸OAに近づく方向に進行するためである。
また、円錐角θAと円錐角θBとの差Δがユニット11の近接順に大きくなるように、円錐角θAがユニット11の近接順に大きくなっている。これにより、第1反射面15a、第2反射面14aおよび第3反射面16aで反射された円環レーザビームの入射角および反射角は、近接順に小さくなる。よって、ユニット11の近接順に従って、図3に示すように、第3反射面16aで反射された円環レーザビームとその光軸OAとの間の角度(傾き)が大きくなる。このため、第3反射面16aから離れるに従って円環レーザビームの径寸法が縮小する割合は、ユニット11の近接順に大きくなる。
この円環レーザビームの径寸法は、第3反射面16aで反射した時点ではユニット11の近接順に大きくなっている。このため、径寸法が大きい円環レーザビームほど、円環レーザビームの傾きが大きく、その縮小する割合も大きくなる。これにより、第n円環レーザビームは、幅寸法を一定に維持しながら、第3反射面16aから離れるにつれて第n−1円環レーザビームよりも径寸法が大きく縮小する。そして、第4反射面22a上において、第n円環レーザビームは、その内径寸法が第n−1円環レーザビームの外径寸法より小さくなり、第n−1円環レーザビームに重なる。この結果、図3のG2に示すように、第4反射面22aの合成レーザビームでは、円環レーザビームは互いに重なり合う。
そして、合成レーザビームは、凸型の第4反射面22aで反射し、拡大する。これにより、各円環レーザビームは、そのリング状断面における径寸法と共に、幅寸法が第4反射面22aから離れるに従って大きくなりながら主鏡21に向かう。このため、図3のG3に示すように、主鏡21の第5反射面21a上の合成レーザビームにおいても円環レーザビームは互いに重なり合う。
合成レーザビームは凹型の第5反射面21aで反射して集光する。これにより、図4に示すように、円環レーザビームは、そのリング状断面における径寸法が第5反射面21aから離れるに従って小さくなりながら収束する。この際、合成レーザビームにおける各円環レーザビームの焦点距離が異なるため、合成レーザビームはその光軸OA方向に幅を持って照射される。
具体的には、第5反射面21aの曲率半径/第4反射面22aの曲率半径を拡大率Pとし、第5反射面21aから焦点までの距離Fを設定する。また、第4反射面22aに入射する第n円環レーザビームの角度をαnとし、第5反射面21aに入射する第n円環レーザビームの半径寸法(ここでは、外径半径と内径半径の平均値とする)をynとする。このとき、第5反射面21aから出射された第n円環レーザビームと光軸OAとのなす角(傾き)βnは、βn=tan−1(yn/F)+αn/Pと表せる。これにより、第n円環レーザビームの焦点距離Fnは、Fn=yn/tan{tan−1(yn/F)+αn/P}となる。ここで、円錐角θAと円錐角θBとの差Δがユニット11の近接順に大きくなっているため、入射角度αnが近接順に大きくなっている。これにより、第n円環レーザビームの焦点までの距離Fnが近接順に短くなる。この結果、合成レーザビームは、光軸OAにおいて広い範囲に亘りある程度高いエネルギー密度を持ってレーザビーム合成装置100から照射される。
なお、この合成レーザビームの高出力化を図る上で、赤外の波長のレーザビームを出射するレーザ光源12が用いられることが多い。この場合、レーザビーム合成装置100で合成されて出射されたレーザビームを肉眼で見ることができない。これに対して、ガイド光源60から出射された可視光線は、円環レーザビームの光軸OAの光軸および合成レーザビームの光軸に沿って進む。この可視光線に基づいて合成レーザビームの位置を確認することができる。
(作用・効果)
上記実施の形態では、各ユニット11における反射面14a、15aを円錐面とし、この反射面14a、15aの円錐角θA、θBの差Δをユニット11の近接順に大きくしている。これにより、各ユニット11から出射する円環レーザビームは、伝搬するに従って、外径寸法が減少し、その単位伝搬距離当たりの外径寸法の減少量はユニット11の近接順に大きくなっている。また、各円環レーザビームは、その幅寸法を一定に維持しながら、内径寸法に対する外径寸法の比(内外径比)が大きくなる。これにより、集光前の主鏡21上において複数の円環レーザビームを簡単に重ねて、主鏡21を大きくせずに各円環レーザビームの幅寸法や内外径比を大きくすることができる。このような円環レーザビームをその幅寸法および外径寸法が小さくなるように集光すると、集光したレーザビームの径寸法を小さくすることができる。この結果、レーザビーム合成装置100の大型化を抑制しながら、照射位置における合成レーザビームのエネルギー密度を高めることができる。
図5Aは、第5反射面21aにおける集光前の円環レーザビームの強度分布(近視野像)を示すグラフである。この図において、破線は内外径比M=1.2の円環レーザビームの強度(パワー密度)である。実線は内外径比M=1.5の円環レーザビームの強度である。点線は内外径比M=2.0の円環レーザビームの強度である。また、第5反射面21aにおける各円環レーザビームの外径寸法およびトータルパワー(強度積分値)を同じに揃えている。なお、各円環レーザビームについて、光源12から出射されたレーザビームの波長は1.315μmであり、第5反射面21a上における円環レーザビームの外径寸法は40cmであり、第5反射面21aから目標位置までの距離は1000mである。図5Bは、図5Aの各円環レーザビームを集光したレーザビームの強度分布(遠視野像)を示すグラフである。つまり、破線は内外径比M=1.2の円環レーザビームを集光したレーザビームの強度である。実線は内外径比M=1.5の円環レーザビームを集光したレーザビームの強度である。点線は内外径比M=2.0の円環レーザビームを集光したレーザビームの強度である。各図において、縦軸はレーザビームの強度を示し、横軸はレーザビームの中心からの距離を示している。
図5Bに示すように、遠視野において集光したレーザビームの強度(パワー密度)は、集光前の円環レーザビームの内外径比が大きいほど高くなる。具体的には、図5Aに示すように、集光前の円環レーザビームの内外径比が小さいほど、円環レーザビームの幅寸法が小さく、強度が大きい。この各円環レーザビームの集光後には、図5Bに示すように、各レーザビームにおいて強度が最も大きい主ローブの周囲にサイドローブが発生する。集光前の円環レーザビームの内外径比が小さいほど、集光後のレーザビームにおいてサイドローブの強度が大きくなる。これにより、集光後のレーザビームの強度が分散し、その集光性が低下する。このため、集光前の円環レーザビームの内外径比および幅寸法が大きいほど、集光後のレーザビームの強度が大きくなる。この結果、第5反射面21a上で各円環レーザビームを重ねて、その幅を広くとることによって、集光したレーザビームの径寸法を小さくし、目標位置におけるパワー密度やその時間積分であるエネルギー密度を高めることができる。
また、円錐角θA、θBの差Δをユニット11の近接順に変化させて、各円環レーザビームの入射角度αnを予め適切に設定することにより、各円環レーザビームを集光させたレーザビームの焦点距離に差分を設けている。これによって、ある程度高いエネルギー密度を有するレーザビームの照射範囲が光軸OA上において拡がる。このため、目標位置への測距が困難な場合であっても、レーザビームを目標位置に照射することができる。
また、複数の円環レーザビームを合成することによって、合成レーザビームのエネルギーを高め、合成レーザビームの高出力化を図ることができる。
さらに、各円環レーザビームを同軸に合成しているため、各円環レーザビームが合成レーザビームの光軸OA上に集光する。よって、光軸OAと垂直な方向における照射範囲の広がりが抑えられるため、光軸OA上における合成レーザビームのエネルギー密度を高く維持することができる。
また、一対のアキシコンミラー14、15およびスクレイパーミラー16で構成した反射光学系をユニット11に用いている。これにより、複数の円環レーザビームを合成することができ、これにより合成レーザビームのエネルギーを高めることができる。さらに、透過光学系をユニット11に用いた場合に生じる熱レンズ効果や出力損失などの問題を排除することができる。この結果、円環レーザビームのエネルギーの低下を防ぎ、焦点における合成レーザビームのエネルギー密度を高く維持することができる。
さらに、ガイド光源60から可視光線を円環レーザビームの光軸に沿って出射することにより、可視光線が合成レーザビームの中心に位置するため、可視光線に基づいて合成レーザビームの照射位置を目視で確認することができる。
(第2実施の形態)
上記第1実施の形態に係るレーザビーム合成装置100では、副鏡22の曲率半径が副鏡22に入射する円環レーザビームの外径の半径寸法に比べて、幾何光学的収差の発生を抑えるように十分に大きく設定されている。これにより、レーザビーム合成装置100は、レーザビームが光軸OA上において広い範囲にある程度高いエネルギー密度を持って照射される用途に利用され得る。これに対して、さらに高いエネルギー密度を有するレーザビームが必要な場合がある。このため、第2実施の形態に係るレーザビーム合成装置100では、合成レーザビームにおいて各レーザビームの焦点位置を互いに近づけるように副鏡22の曲率半径を設定している。図6は、第2実施の形態に係るレーザビーム合成装置100の集光光学系20を模式的に示す図である。この図6を参照して、レーザビーム合成装置100の構成について説明する。
図6に示すように、主鏡21の第5反射面21aおよび副鏡22の第4反射面22aは放物面でそれぞれ形成される。このような第5反射面21aおよび第4反射面22aで円環レーザビームが反射することによって、幾何光学的収差が発生し、各円環レーザビームの焦点位置を互いに近づけることができる。
具体的には、第5反射面21aの曲率半径/第4反射面22aの曲率半径を拡大率Pとし、第5反射面21aと第4反射面22aとの間の距離により第5反射面21aから焦点までの距離Fを設定する。また、第4反射面22aに対する第n円環レーザビームの入射角度をαnとし、第5反射面21aに入射する第n円環レーザビームの半径寸法(ここでは、外径半径と内径半径の平均値)をynとし、第n円環レーザビームに対する幾何光学的収差をγnとする。このとき、第5反射面21aから出射した第n円環レーザビームの光軸OAに対する傾きβnは、βn=tan−1(yn/F)+αn/P−γnと表せる。これにより、第n円環レーザビームの焦点距離Fnは、Fn=yn/tan{tan−1(yn/F)+αn/P−γn}と表せる。ここで、αn/P−γnを相殺するように、各入射角度αnおよび/または各幾何光学的収差γnを設定する。この結果、αn/P−γn=0となるため、Fn=Fとなり、すべてのnについて焦点距離は一致する。
合成レーザビームにおいて第4反射面22aに対する円環レーザビームの入射角度αnに差があると、円環レーザビームの傾きβnが相違するため、集光したレーザビームの焦点距離が異なる。これに対して、幾何光学的収差γnにより入射角度αnの差を相殺することにより、傾きβnの差が小さくなり、円環レーザビームの焦点距離が一致させることができる。たとえば、円環レーザビームの入射角度αnが大きいほど、主鏡21の第5反射面21aで反射された円環レーザビームの傾きβnが大きく、焦点距離Fnが短くなる。これに対して、幾何光学的収差γnが発生すると、径寸法が大きくて光軸OAから離れた位置で反射した光ほど反射角が大きくなり、第5反射面21aで反射された円環レーザビームの傾きβnが小さくなる。この結果、入射角度αnの差が幾何光学的収差γnにより打ち消され、各円環レーザビームの焦点距離Fnが等しくなり、各円環レーザビームを一点に集光する。これにより、合成レーザビームの照射面積が小さくなるため、合成レーザビームのエネルギー密度やパワー密度をさらに高めることができる。
また、合成レーザビームのエネルギー密度が向上することによって、合成レーザビームを有効に照射できる距離を長くすることができる。具体的には、図7Aは、第5反射面21aにおいて円環レーザビームがそれぞれ重ならない場合における、第5反射面21a上の円環レーザビームの径寸法を表したグラフの一例である。図7Bは、第5反射面21aにおいて円環レーザビームがそれぞれ重なる場合における、第5反射面21a上の円環レーザビームの径寸法を表したグラフの一例である。いずれに図においても、縦軸が円環レーザビームの外径および内径の半径寸法を示し、横軸が整形光学ユニット番号を示している。整形光学ユニット番号はユニット11の近接順につけられており、整形光学ユニット番号が大きくなるほど副鏡22に近くなる。この場合、6つのユニット11を用いた。また、いずれに図においても、丸マークは第5反射面21aにおける円環レーザビームの外径の半径寸法を表し、四角マークは第5反射面21aにおける円環レーザビームの内径の半径寸法を表している。なお、図7Bの場合では、第1反射面15aの円錐角θAと第2反射面14aの円錐角θBとの差Δが、整形光学ユニット番号の順(つまり、ユニット11の近接順)に、0.008、0.014、0.020、0.026、0.032、0.038に設定されている。図8は、焦点距離とエネルギー密度比との関係を示すグラフである。縦軸は、合成レーザビームのエネルギー密度比を示し、横軸は、合成レーザビームの焦点距離を表している。このエネルギー密度比は、図7Aで示す場合の合成レーザビームのエネルギー密度に対する、図7Bで示す場合の合成レーザビームのエネルギー密度の比率であって、たとえば、2〜4.5である。
円環レーザビームが互いに重ならない場合には、図7Aにおいて各ユニット11の円マークと四角マークとの差で示されるように、各円環レーザビームの幅寸法は小さくなる。これに対して、円環レーザビームが互いに重なる場合には、図7Bにおいて各ユニット11の円マークと四角マークとの差で示されるように、各円環レーザビームの幅寸法(光束の断面積)を大きくすることができる。これにより、図7Bに示す場合には、集光した合成レーザビームの径寸法が小さくなり、合成レーザビームのエネルギー密度が大きくなる。この結果、図7Aの合成レーザビームに比べて図7Bの合成レーザビームは、焦点距離を大きくした場合のエネルギー密度の減衰が少ない。このため、図8に示すように、合成レーザビームの焦点距離が長くなるにつれて、エネルギー密度比が増加する。このように、合成レーザビームは、そのエネルギー密度が大きいものほど、焦点距離(すなわち、有効に照射できる距離)を長くすることができる。
(第3実施の形態)
上記第1および第2実施の形態では、一対のアキシコンミラー14、15で構成される反射光学系をユニット11に用いた。これに対して、第3実施の形態では、透過光学系をユニット11に用いている。図9は、第3実施の形態に係るレーザビーム合成装置100を模式的に示す図である。図10は、一対のアキシコンレンズ51、52の円錐角θC、θDの関係を示す図である。この図9および図10を参照して、レーザビーム合成装置100の構成について説明する。
図9に示すように、ユニット11は、一対のアキシコンレンズ51、52およびスクレイパーミラー16を備えている。一対のアキシコンレンズは、第1アキシコンレンズ51および第2アキシコンレンズ52により構成されており、屈折率が同じ材料が用いられている。第1アキシコンレンズ51は、第1アキシコン光学系であって、第2アキシコンレンズ52よりレーザ光源12側に位置し、円形平面状の入射面(第1入射面51a)および円錐面の射出面(第1射出面51b)を有している。第1射出面51bは、入射したレーザビームの径寸法を拡大して円環レーザビームを出射する円錐面である。第2アキシコンレンズ52は、第2アキシコン光学系であって、第1アキシコンレンズ51とスクレイパーミラー16との間に位置し、円錐面の入射面(第2入射面52a)および円形平面状の射出面(第2射出面52b)を有している。第2入射面52aは、第1アキシコンレンズ51から出射した円環レーザビームの径寸法を縮小する円錐面である。一対のアキシコンレンズ51、52は、第1射出面51bと第2入射面52aとが対向し、その円錐の軸が一致するように配置されている。
図10に示すように、第1射出面51bの円錐角θCおよび第2入射面52aの円錐角θDは鈍角であって、円錐角θCは円錐角θDよりわずかに大きく、その差は、たとえば、0.005〜0.5°である。第1射出面51bの円錐角θCは、第1射出面51bにおける円錐の回転軸と円錐の母線との間の角度θcの2倍である。円錐角θDは、第2入射面52aにおける円錐の回転軸と円錐の母線との間の角度θdの2倍である。なお、この実施の形態では、各ユニット11における円錐角θCが円錐角θDより大きいが、第1ユニット11aでは円錐角θCが円錐角θDと等しくてもよい。この場合、円錐角θCと円錐角θDとの差Δは0になる。
各ユニット11において、図9に示すように、円錐角θCと円錐角θDとの差Δが副鏡22に近いほど大きくなるように設定されている。つまり、第n−1ユニット11における差Δは、第3反射面16aの出射方向側に設けられた第nユニットにおける差Δより小さくなっている。また、各ユニット11において一対のアキシコンレンズ51、52は、第1射出面51bと第2入射面52aとの間の寸法が副鏡22に近いユニット11ほど大きくなるように配置されている。さらに、各ユニット11において第2アキシコンレンズ52の径寸法は副鏡22に近いユニット11ほど大きくなるように形成されている。
スクレイパーミラー16の第2通過孔16bは、第3反射面16aに対して45°に傾く方向から開けられている。第2通過孔16bの径寸法は、第2射出面52bから出射された円環レーザビームの内径寸法より小さく設定されている。スクレイパーミラー16は、入射面における第2通過孔16bの中心が第2入射面52aの軸上にあり、第3反射面16aが第2入射面52aの軸に対して45°で傾斜し、さらに、第2通過孔16bが第2入射面52aの軸に対して直交するように配置されている。
上記レーザビーム合成装置100では、各ユニット11において、中実レーザビームがレーザ光源12から出射される。中実レーザビームは、第1入射面51aから第1アキシコンレンズ51に入射して、第2射出面52bから出射する。この際、中実レーザビームの光軸が第1射出面51bの軸に一致する。このため、中実レーザビームは、円錐形状の第1射出面51bの軸に対して線対称で、この軸からの距離に関わらず一定の角度で屈折する。これにより、中実レーザビームは円環状レーザビームに変換されて、円環レーザビームは拡大しながら第2入射面52aに向かって進む。
そして、円環レーザビームは、第2入射面52aから第2アキシコンレンズ52に入射する。この際、円環レーザビームは、円錐形状の第2入射面52aの軸に対して線対称で、この軸からの距離に関わらず一定の角度で屈折する。この場合、第1射出面51bの円錐角θCが第2入射面52aの円錐角θDよりわずかに大きいため、第1射出面51bにおける屈折角が第2射出面52bにおける屈折角よりわずかに小さい。これにより、円環レーザビームは、そのリング状断面の幅寸法が一定のまま、径寸法が縮小していく。
この第2射出面52bから出射した円環レーザビームは、スクレイパーミラー16において第2通過孔16bの周りの第3反射面16aに当たって、第2射出面52bの軸に対して直交する方向へ反射される。この際、各ユニット11の第3反射面16aは、その中心がガイド線上に並び、かつ、傾斜角が等しい。このため、各ユニット11の第3反射面16aで反射された円環レーザビームは、その断面の円の中心が一致して、同軸で進む。
また、各ユニット11において第1射出面51bと第2入射面52aとの間の寸法は、副鏡22に近いユニット11ほど大きくなっている。このため、副鏡22に近いユニット11から出射された円環レーザビームの径寸法が大きくなる。これにより、図9のG4に示すように、各ユニット11から出射された直後の円環レーザビームは、その断面が同心円であって、第n円環レーザビームが第n−1レーザビームを取り囲む形状を有している。
さらに、各ユニット11において円錐角θCと円錐角θDとの差が大きいほど、円環レーザビームとその光軸OAとの間の角度(傾き)が大きくなる。この差は副鏡22に近いユニット11ほど大きいため、副鏡22に近いユニット11から出射された円環レーザビームほど、その径寸法が大きく、かつ、径寸法が大きく縮小する。よって、副鏡22の第4反射面22aおよび主鏡21の第5反射面21aにおいて、合成レーザビームの円環レーザビームは互いに重なり合う。そして、この合成レーザビームは、凹型の第5反射面21aで反射して集光しながら、レーザビーム合成装置100から出射される。
なお、一対のアキシコンレンズ51、52における円環レーザビームの屈折角は、レンズ51、52の屈折率および円錐角θC、θDにより決まる。よって、各ユニット11において円錐角θC、θDを等しくし、アキシコンレンズ51、52の屈折率の差をユニット11の近接順に変えることによって、円環レーザビームの屈折角を変化させてもよい。
(第4実施の形態)
上記第1および第2実施の形態では、各ユニット11が出射する円環レーザビームは、同心状であって、その単位伝搬距離当たりの外径寸法の減少量が互いに異なるようにした。ただし、同心状の円環レーザビームが伝搬するに従って互いに接近して重なり合えばよい。このため、単位伝搬距離当たりの外径寸法の変化量が互いに異なっていればよく、たとえば、この変化量が減少量でなく増加量であってもよい。図11は、一対のアキシコンミラー14、15の円錐角θA、θBの関係を示す図である。この図11および図1を参照して、レーザビーム合成装置100の構成について説明する。
図11に示すように、各ユニット11において一対のアキシコンミラー14、15は、第1反射面15aの円錐角θAより第2反射面14aの円錐角θBが大きい。この差Δbは、たとえば、0.001〜0.1°であって、ユニット11の近接順に小さくなっている。つまり、第n−1ユニット11における差Δbは、第3反射面16aの出射方向側に設けられた第nユニットにおける差Δbより大きくなっている。この実施の形態では、円錐角θBが一定で、円錐角θA=θB-Δbがユニット11の近接順に大きくなるように設定されている。ただし、差Δbがユニット11の近接順に小さくなっていれば、円錐角θAを一定にして、円錐角θBをユニット11の近接順に小さくなっていてよいし、または、円錐角θAおよびθBの両方共を変化させてもよい。また、この実施の形態では、各ユニット11において円錐角θBが円錐角θAより大きいが、集光光学系20に最も近いユニット11では円錐角θAと円錐角θBとが等しくてもよい。この場合、差Δbは0になる。
上記実施の形態では、第2反射面14aの円錐角を第1反射面15aより大きくし、この円錐角の差Δbをユニット11の近接順に小さくしている。これにより、各ユニット11から出射する円環レーザビームは、伝搬するに従って外径寸法が増加し、その単位伝搬距離当たりの外径寸法の増加量はユニット11の近接順に小さくなる。これにより、集光前においてこれらの円環レーザビームは、その幅を広く確保しながら、互いに重なり合う。この結果、レーザビーム合成装置100の大型化を抑制しながら、集光したレーザビームの径寸法を小さくして、照射位置における合成レーザビームのエネルギー密度およびパワー密度を高めることができる。
図12A〜図12Cは従来のレーザビーム合成装置における円環レーザビームの強度分布を示し、図13A〜図13Cは本実施の形態のレーザビーム合成装置100における円環レーザビームの強度分布を示している。図12Aおよび図13Aは、第5反射面21aにおける集光前の円環レーザビームの強度分布(近視野像)を示す図である。図12Bおよび図13Bは、図12AのA−A線、図13AのB−B線に沿って切断した断面における従来の円環レーザビームの強度分布を示すグラフである。図12Cおよび図13Cは、円環レーザビームを集光したレーザビームの強度分布(遠視野像)を示すグラフである。図12Bおよび図13Bにおいて縦軸は強度を示し、横軸はレーザビームの中心からの距離を示している。図12Cおよび図13Cの縦軸は強度を示している。第5反射面21aと円環レーザビームの集光位置との間の距離は、1kmである。これらの強度分布は、光源12から出力されたレーザビームの波長を1.064μmとして波動光学に基づきシミュレーションした結果である。
従来のレーザビーム合成装置では、第1反射面15aの円錐角θAと第2反射面14aの円錐角θBとは等しく設定されている。このため、図12Aに示すように、近視野像において集光前の円環レーザビームは、各円環レーザビームの幅寸法が小さく、互いに間隔を開けて離れている。このため、図12Bに示すように、それぞれの円環レーザビームの強度が表されている。ここでは、径が小さい円環レーザビームほどその強度が大きくなっている。この各円環レーザビームの集光後には、図12Cに示すように、遠視野において集光したレーザビームでは、主ローブの周囲に多数のサイドローブが発生し、レーザビームの強度が分散している。よって、レーザビームの集光性が低く、主ローブの強度が低くなっている。
一方、本実施の形態のレーザビーム合成装置によれば、図13Aに示すように、近視野像において集光前の円環レーザビームは、それぞれ幅が広く、互いに重なっている。このため、図13Bに示すように、円環レーザビームが重なっている部分(幅方向の中央)の強度が大きく、端(リング状断面の内周および外周)に近くなるほど強度が小さくなっている。また、図13Cに示すように、遠視野において集光したレーザビームの強度は大きく、図13Cの強度に比べて約3.9倍になっている。これにより、目標位置におけるパワー密度やエネルギー密度が高められている。
なお、上記構成において、各ユニット11が出射する円環レーザビームは、同心状であって、その単位伝搬距離当たりの外径寸法の増加量が互いに異なるようにした。ただし、複数の円環レーザビームのうち、一部の円環レーザビームの単位伝搬距離当たりの外径寸法を増加させ、残る円環レーザビームの単位伝搬距離当たりの外径寸法を減少させてもよい。これにより、単位伝搬距離当たりの外径寸法の変化量が互いに異なって、同心状の円環レーザビームが伝搬するに従って互いに接近して重なり合えばよい。
(第5実施の形態)
上記第4実施の形態では、一対のアキシコンミラー14、15で構成される反射光学系をユニット11に用いた。これに対して、第5実施の形態では透過光学系をユニット11に用いている。この透過光学系は第2実施の形態と同様であるが、アキシコンレンズ51、52の円錐角θCとθDとの関係およびその差が異なる。図14は、一対のアキシコンレンズ51、52の円錐角θC、θDの関係を示す図である。
図14に示すように、第1射出面51bの円錐角θCは第2入射面52aの円錐角θDより小さい。この差は、たとえば、0.005〜0.5°であって、ユニット11の近接順に小さくなっている。つまり、第n−1ユニット11における差は、第3反射面16aの出射方向側に設けられた第nユニットより大きい。なお、この実施の形態では、各ユニット11における円錐角θCが円錐角θDより小さいが、集光光学系20に最も近いユニット11では円錐角θCが円錐角θDと等しくてもよい。この場合、円錐角θCと円錐角θDとの差Δは0になる。
上記実施の形態では、第1射出面51bの円錐角を第2入射面52aより小さくし、この円錐角の差をユニット11の近接順に小さくしている。これにより、各ユニット11から出射する円環レーザビームは、伝搬するに従って外径寸法が増加し、その単位伝搬距離当たりの外径寸法の増加量はユニット11の近接順に小さくなる。このため、集光前においてこれらの円環レーザビームは、その幅を広く確保しながら、互いに重なり合う。よって、レーザビーム合成装置100の大型化を抑制しながら、集光したレーザビームの径寸法を小さくして、照射位置における合成レーザビームのエネルギー密度およびパワー密度を高めることができる。
(第6実施の形態)
上記全ての実施の形態では、集光光学系20に主鏡21および副鏡22を有する反射光学系を用いた。しかしながら、集光光学系20は、スクレイパーミラー16からの円環レーザビームを集光するものであればこれに限定されず、たとえば、単レンズや透過型望遠鏡などの透過光学系を用いることもできる。この場合、各ユニット11における第1アキシコン光学系15、51の円錐角と第2アキシコン光学系14、52の円錐角との差は、各ユニット11のスクレイパーミラー16から出射した円環レーザビームが集光光学系20の出射面において互いに重なるように定められる。
(第7実施の形態)
上記第2実施の形態では、合成レーザビームの集光性を向上させるために、合成レーザビームの各円環レーザビームの焦点位置を互いに近づけるように副鏡22の曲率半径を設定した。しかしながら、合成レーザビームの集光性を向上させる方法はこれに限定されない。たとえば、レーザ光源12からユニット11のアキシコン光学系14、15、51、52に入射させるレーザビームの波面の曲率を最適化することによっても実現することができる。
すなわち、第1アキシコン光学系15、51の円錐角と第2アキシコン光学系14、52の円錐角との差がユニット11の近接順に異なっている。これにより、主鏡21で反射された各円環レーザビームの傾きが異なり、各円環レーザビームの焦点距離に差異が生じる。よって、各円環レーザビームの焦点距離が一致するようにレーザ光源12からのレーザビームの波面曲率を設定する。これにより、焦点距離の差異を補正するようにアキシコン光学系14、15、51、52に入射するレーザビームの発散角が調整される。この結果、主鏡21から集光される各円環レーザビームの焦点距離が互いに近づき、合成レーザビームの照射面積が小さくなるため、合成レーザビームのエネルギー密度やパワー密度をさらに高めることができる。
また、たとえば、第2実施形態のように幾何光学的収差γnにより焦点距離の差異を補正する場合、集光光学系20の出射面において各円環レーザビームを非常に僅かにずらす必要があった。これに対し、本実施の形態のように、レーザビームの波面の曲率を最適化する方法では、各円環レーザビームを完全に重ねることができる。
なお、上記第3〜第6実施の形態においても、第7実施の形態のように、各円環レーザビームの波面の曲率を最適化するようにしてもよい。これによりレーザビームの集光性の向上が図られる。
(第8実施の形態)
上記全ての実施の形態において、縮小光学系30にイメージリレー光学系を用いることができる。イメージリレー光学系は、スクレイパーミラー16から出射した円環レーザビームの径寸法を縮小して集光光学系20に出射する。
スクレイパーミラー16から出射した円環レーザビームを、縮小倍率R(1より小さい値)のイメージリレー光学系により縮小する。これにより、各円環レーザビームの間隔がR倍に縮小し、各円環レーザビームの傾き(外径の変化率)が1/R倍に大きくなる。よって、縮小せずにスクレイパーミラー16から出射した各円環レーザビームが重なるまでの伝搬距離をL1とする。この場合、スクレイパーミラー16から出射しイメージリレー光学系で縮小した各円環レーザビームが重なるまでに必要な伝搬距離L2は、RL1と表せる。このように、伝搬距離L2はL1より短いため、レーザビーム合成装置100の小型化が図られる。
なお、必要に応じて、イメージリレー光学系により縮小した円環レーザビームを拡大してもよい。これにより、円環レーザビームは一旦縮小された後に拡大されて、集光光学系へ出射される。
(その他の実施の形態1)
上記第1実施の形態では、レーザビーム合成装置100にガイド光源60を設けたが、ガイド光源60を設けなくてもよい。また、第1および第3実施の形態に係るレーザビーム合成装置100にガイド光源60を設けてもよい。
上記全ての実施の形態では、各ユニット11において第1アキシコン光学系15、51の円錐角θA、θCと第2アキシコン光学系14、52の円錐角θB、θCの差をユニット11の近接順に大きくなるように設定した。これに対して、各ユニット11におけるスクレイパーミラー16の反射面16aを、その反射面16aで反射された円環レーザビームを円形に保つような楕円錐面とし、その反射面16aの円錐角をユニット11の近接順に小さくなるように設定してもよい。
具体的には、スクレイパーミラー16の反射面16aは、アキシコン光学系から出射した円環レーザビームの径寸法を縮小して当該円環レーザビームの進路を変更する楕円錐面である。反射面16aは、楕円錐形状に窪み、この頂点がスクレイパーミラー16の中心に位置するように形成されている。反射面16aでは楕円錐面の長径および短径がユニット11ごとに異なり、楕円錐面の長径側および短径側の両方の円錐角が集光光学系20に近いユニット11ほど小さくなっている。なお、第1ユニット11aにおけるスクレイパーミラー16の反射面16aは平面で形成されていてもよい。また、反射面16aを楕円錐面としたが、反射面16aで反射された円環レーザビームが円形に保たれれば、反射面16aは円錐面であってもよい。
これにより、窪んだ楕円錐形状の反射面16aで反射された円環レーザビームは、その幅寸法を一定に維持し、外径寸法が減少しながら伝搬する。この反射面16aの円錐角がユニット11の近接順に小さくなるため、円環レーザビームの単位伝搬距離当たりの外径寸法の減少量はユニット11の近接順に大きくなっている。また、反射面16aにおける円環レーザビームの外径寸法はユニット11の近接順に大きい。したがって、反射面16aから入射した円環レーザビームは、集光前の第4反射面22aおよび第5反射面21aにおいて互いに重なり合う。よって、第5反射面21aの径寸法を大きくすることなく、集光前の円環レーザビームの幅寸法や内外径比を大きくすることができる。この結果、このような円環レーザビームを第5反射面21aで反射して、その幅寸法および外径寸法が小さくなるように集光すると、集光したレーザビームの径寸法が小さくなり、そのエネルギー密度やパワー密度を高めることができる。
なお、アキシコン光学系は、入射したレーザビームを円環レーザビームにして出射する円錐面を有する光学系である。アキシコン光学系として、たとえば、凸型アキシコンミラー15、凸型アキシコンミラー15および凹型アキシコンミラー14の一対の光学系、第1アキシコンレンズ51、ならびに、第1アキシコンレンズ51および第2アキシコンレンズ52の一対の光学系が用いられる。
なお、中実レーザビームを円環レーザビームに整形して出射する出射光学系は、一対のアキシコン光学系14、15、51、52に限らない。たとえば、このアキシコン光学系に代えてスクレイパーミラーを出射光学系として用いることもできる。このスクレイパーミラーは、平板状であって、その中央部に貫通孔を有している。このため、レーザ光源12からスクレイパーミラーに中実レーザビームを出射すると、中実レーザビームはスクレイパーミラーを通過するとき、その中央部が除去されて円環レーザビームに変換される。
上記全ての実施の形態では、スクレイパーミラー16は、その第3反射面16aが第2反射面14aの軸に対して45°で傾斜するように配置されていた。ただし、この傾斜角度は、45°に限定されない。たとえば、各ユニット11の配置に合わせて傾斜角度を変えることができる。これにより、レーザビーム合成装置100における各部の配置の自由度が高まり、また、レーザビーム合成装置100の小型化が図られる。
上記全ての実施の形態では、各ユニット11から出射された直後の合成レーザビームでは、第nレーザビームが第n−1円環レーザビームを取り囲んでいた。これに対して、各ユニット11からの出射直後における合成レーザビームにおいて、第n円環レーザビームと第n−1レーザビームとが重なっていてもよい。
上記全ての実施の形態では、主鏡21の第5反射面21aにおいて径が最も小さいレーザビームは、断面がリング状の円環レーザビームであったが、中実レーザビームであってもよい。
(その他の実施の形態2)
上記その他の実施の形態1では、スクレイパーミラー16の反射面16aは、アキシコン光学系から出射した円環レーザビームの径寸法を縮小して当該円環レーザビームの進路を変更する楕円錐面とした。これに対して、スクレイパーミラー16の反射面16aは、アキシコン光学系から出射した円環レーザビームの径寸法を拡大して当該円環レーザビームの進路を変更する楕円錐面としてもよい。この場合、反射面16aは、突き出した楕円錐形状であって、反射面16aの円錐角をユニット11の近接順に大きくなる。
これにより、反射面16aで反射された円環レーザビームは、広い幅寸法で、外径寸法が拡大しながら伝搬する。この際、円環レーザビームの単位伝搬距離当たりの外径寸法の拡大量はユニット11の近接順に小さくなっている。また、反射面16aにおける円環レーザビームの外径寸法はユニット11の近接順に大きい。したがって、反射面16aから入射した円環レーザビームは、集光前に互いに重なり合う。よって、レーザビーム合成装置100の大型化を抑制しながら、集光したレーザビームの径寸法を小さくして、照射位置における合成レーザビームのエネルギー密度およびパワー密度を高めることができる。
また、上記全実施の形態は、互いに相手を排除しない限り、互いに組み合わせてもよい。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明のレーザビーム合成装置は、高エネルギー密度や高パワー密度の照射性能向上を図ったレーザビーム合成装置等として有用である。
100 レーザビーム合成装置
11 整形光学ユニット
14 凹型アキシコンミラー(第2アキシコン光学系、アキシコン光学系、出射光学系)
14a 第2反射面
14b 第1通過孔
15 凸型アキシコンミラー(第1アキシコン光学系、アキシコン光学系、出射光学系)
15a 第1反射面
16 スクレイパーミラー(反射光学系)
16a 第3反射面
16b 第2通過孔
20 集光光学系
21 主鏡
21a 第5反射面
21b 第3通過孔
22 副鏡
22a 第4反射面
30 縮小光学系
51 第1アキシコンレンズ(第1アキシコン光学系、アキシコン光学系、出射光学系)
51a 第1入射面
51b 第1射出面
52 第2アキシコンレンズ(第2アキシコン光学系、アキシコン光学系、出射光学系)
52a 第2入射面
52b 第2射出面
60 ガイド光源

Claims (15)

  1. 単位伝搬距離当たりの外径寸法の増加量が互いに異なる円環レーザビームを出射する複数の整形光学ユニットを備え、
    前記各整形光学ユニットは、出射する円環レーザビームが同心状となるように配置されている、レーザビーム合成装置。
  2. 前記整形光学ユニットは、
    入射したレーザビームの径寸法を拡大して円環レーザビームを出射する円錐面を有する第1アキシコン光学系と、
    前記第1アキシコン光学系から出射した円環レーザビームの径寸法を縮小する円錐面を有する第2アキシコン光学系と、
    前記第2アキシコン光学系から出射した円環レーザビームの進路を変更する反射光学系と、を含み、
    前記第1アキシコン光学系の円錐角および前記第2アキシコン光学系の円錐角の少なくともいずれか一方が前記各整形光学ユニットごとに異なっており、
    前記反射光学系は、入射した円環レーザビームを、他の前記反射光学系から出射された円環レーザビームに対して同心状に出射する、請求項1に記載のレーザビーム合成装置。
  3. 前記第1アキシコン光学系は、円錐形状に突出した反射面を有する凸型アキシコンミラーであり、
    前記第2アキシコン光学系は、前記凸型アキシコンミラーの反射面に対向しかつ円錐形状に窪んだ反射面、および、当該反射面とその反対側にある面との間を貫通した孔を有する凹型アキシコンミラーであり、
    前記反射光学系は、前記凸型アキシコンミラーと前記凹型アキシコンミラーとの間に配置され、かつ、前記凹型アキシコンミラーから出射した円環レーザビームの光軸に対して傾斜する反射面、および、当該反射面とその反対側にある面との間を貫通した孔を有するスクレイパーミラーである、請求項2に記載のレーザビーム合成装置。
  4. 前記各整形光学ユニットにおける前記凹型アキシコンミラーの円錐角は前記凸型アキシコンミラーの円錐角より大きく、
    前記整形光学ユニットにおける前記凹型アキシコンミラーの円錐角と前記凸型アキシコンミラーの円錐角との差は、当該整形光学ユニットの前記スクレイパーミラーの出射方向側に設けられた整形光学ユニットより大きい、請求項3に記載のレーザビーム合成装置。
  5. 前記第1アキシコン光学系は、円錐形状に突出した射出面を有する第1アキシコンレンズであり、
    前記第2アキシコン光学系は、前記射出面に対向しかつ円錐形状に突出した入射面を有する第2アキシコンレンズであり、
    前記反射光学系は、前記第1アキシコンレンズとの間に前記第2アキシコンレンズを挟むように配置され、かつ、前記第2アキシコンレンズから出射した円環レーザビームの光軸に対して傾斜する反射面、および、当該反射面とその反対側にある面との間を貫通した孔を有するスクレイパーミラーである、請求項2に記載のレーザビーム合成装置。
  6. 前記各整形光学ユニットにおける前記第1アキシコンレンズの円錐角は前記第2アキシコンレンズの円錐角より小さく、
    前記整形光学ユニットにおける前記第1アキシコンレンズの円錐角と前記第2アキシコンレンズの円錐角との差は、当該整形光学ユニットの前記スクレイパーミラーの出射方向側に設けられた整形光学ユニットより大きい、請求項5に記載のレーザビーム合成装置。
  7. 前記反射光学系から出射した円環レーザビームを集光する集光光学系、をさらに備え、
    前記各整形光学ユニットにおける前記第1アキシコン光学系の円錐角および前記第2アキシコン光学系の円錐角の差は、前記各整形光学ユニットの前記反射光学系から出射した円環レーザビームが前記集光光学系の出射面において互いに重なるように定められる、請求項2〜6のいずれか一項に記載のレーザビーム合成装置。
  8. 前記集光光学系は、
    前記反射光学系から出射した円環レーザビームの径寸法を拡大する反射面を有する副鏡と、
    前記副鏡から出射した円環レーザビームを集光する反射面を有する主鏡と、を含み
    前記各整形光学ユニットにおける前記第1アキシコン光学系の円錐角および前記第2アキシコン光学系の円錐角の差は、前記各整形光学ユニットの前記反射光学系から出射した円環レーザビームが前記主鏡の反射面において互いに重なるように定められる、請求項7に記載のレーザビーム合成装置。
  9. 前記反射光学系から出射した円環レーザビームの径寸法を縮小して前記集光光学系に出射するイメージリレー光学系をさらに備えている、請求項7または8に記載のレーザビーム合成装置。
  10. 前記各整形光学ユニットにおける前記第1アキシコン光学系の円錐角および前記第2アキシコン光学系の円錐角の差により発生する各円環レーザビームの焦点距離の差異を補正するように、各円環レーザビームの波面の曲率が設定されている、請求項2〜9のいずれか一項に記載のレーザビーム合成装置。
  11. 前記反射光学系から出射された円環レーザビームの光軸に沿って可視光線を出射するガイド光源をさらに備えている、請求項2〜10のいずれか一項に記載のレーザビーム合成装置。
  12. 前記整形光学ユニットは、
    円環レーザビームを出射する出射光学系と、
    前記出射光学系から出射した円環レーザビームの径寸法を拡大して当該円環レーザビームの進路を変更する楕円錐面を有する反射光学系と、を含み、
    前記反射光学系の楕円錐面の長径側および短径側の両方の円錐角が前記各整形光学ユニットごとに異なり、
    前記反射光学系は、入射した円環レーザビームを、他の前記反射光学系から出射された他の円環レーザビームに対して同心状に出射する、請求項1記載のレーザビーム合成装置。
  13. 単位伝搬距離当たりの外径寸法の減少量が互いに異なる円環レーザビームを出射する複数の整形光学ユニットを備え、
    前記各整形光学ユニットは、出射する円環レーザビームが同心状となるように配置されており、
    前記整形光学ユニットは、
    入射したレーザビームの径寸法を拡大して円環レーザビームを出射する円錐面を有する第1アキシコン光学系と、
    前記第1アキシコン光学系から出射した円環レーザビームの径寸法を縮小する円錐面を有する第2アキシコン光学系と、
    前記第2アキシコン光学系から出射した円環レーザビームの進路を変更する反射光学系と、を含み、
    前記第1アキシコン光学系の円錐角および前記第2アキシコン光学系の円錐角の少なくともいずれか一方が前記各整形光学ユニットごとに異なっており、
    前記反射光学系は、入射した円環レーザビームを、他の前記反射光学系から出射された円環レーザビームに対して同心状に出射し、
    前記反射光学系から出射した円環レーザビームを透過して集光する集光光学系、をさらに備え、
    前記各整形光学ユニットにおける前記第1アキシコン光学系の円錐角および前記第2アキシコン光学系の円錐角の差は、前記各整形光学ユニットの前記反射光学系から出射した円環レーザビームが前記集光光学系の出射面において互いに重なるように定められる、レーザビーム合成装置。
  14. 単位伝搬距離当たりの外径寸法の減少量が互いに異なる円環レーザビームを出射する複数の整形光学ユニットを備え、
    前記各整形光学ユニットは、出射する円環レーザビームが同心状となるように配置されており、
    前記整形光学ユニットは、
    入射したレーザビームの径寸法を拡大して円環レーザビームを出射する円錐面を有する第1アキシコン光学系と、
    前記第1アキシコン光学系から出射した円環レーザビームの径寸法を縮小する円錐面を有する第2アキシコン光学系と、
    前記第2アキシコン光学系から出射した円環レーザビームの進路を変更する反射光学系と、を含み、
    前記第1アキシコン光学系の円錐角および前記第2アキシコン光学系の円錐角の少なくともいずれか一方が前記各整形光学ユニットごとに異なっており、
    前記反射光学系は、入射した円環レーザビームを、他の前記反射光学系から出射された円環レーザビームに対して同心状に出射し、
    前記各整形光学ユニットにおける前記第1アキシコン光学系の円錐角および前記第2アキシコン光学系の円錐角の差により発生する各円環レーザビームの焦点距離の差異を補正するように、各円環レーザビームの波面の曲率が設定されている、レーザビーム合成装置。
  15. 単位伝搬距離当たりの外径寸法の減少量が互いに異なる円環レーザビームを出射する複数の整形光学ユニットを備え、
    前記各整形光学ユニットは、出射する円環レーザビームが同心状となるように配置されており、
    前記整形光学ユニットは、
    入射したレーザビームの径寸法を拡大して円環レーザビームを出射する円錐面を有する第1アキシコン光学系と、
    前記第1アキシコン光学系から出射した円環レーザビームの径寸法を縮小する円錐面を有する第2アキシコン光学系と、
    前記第2アキシコン光学系から出射した円環レーザビームの進路を変更する反射光学系と、を含み、
    前記第1アキシコン光学系の円錐角および前記第2アキシコン光学系の円錐角の少なくともいずれか一方が前記各整形光学ユニットごとに異なっており、
    前記反射光学系は、入射した円環レーザビームを、他の前記反射光学系から出射された円環レーザビームに対して同心状に出射し、
    前記反射光学系から出射した円環レーザビームの径寸法を縮小して集光光学系に出射するイメージリレー光学系をさらに備えている、レーザビーム合成装置。
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