JP6266685B2 - 浮体式流体力利用システム及びこれを用いた風力推進船 - Google Patents

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Description

本発明は、揺動する船舶や洋上構造物で使用できる浮体式流体力利用システム及びこれを用いた風力推進船に関するものである。
風力発電システムとして、陸上では水平軸風車が普及している。風車の先進国においては、既に陸上では安定した風力エネルギーがあってかつ風車の設置に適した土地は足りなくなりつつあり、安定した風力が得られてかつ広大な面積がある洋上での設置が不可欠となっているが、今のところ水深10m程度までのごく浅い海岸線近くの海域に、陸上同様に海底に固定設置される方法でしか実施されていない。
今後洋上設置の更なる拡大が期待されているため浮体に設置する実用的な方法の開発が求められている。一般に電力は陸上で必要とされるため陸上まで電力を電線で供給する必要があるが、その伝達過程でのロスを抑えるためには陸上近くに設置する必要があり、必然的に浅い海域で設置する必要がある。次世代の洋上風車設置方法として期待される浮体式風力発電システムとしては、まずは水深20〜30m程度の浅い海域で経済的に設置できる方法が求められている。
風車は、風力エネルギーを回転力に転換する際に、強い風力を受け、それが風車を横倒しにさせるモーメントを生むが、陸上で発達した水平軸風車は、空中の高い位置に支持した水平軸一点で風力を受けるため、鉛直の支柱の根元では巨大な転倒モーメントが発生している。水平軸風車では、風車支柱の上端近辺を中心に回転する風車が取り付けられており、かつその風車は、常時風車を風に正対させるよう向きを変え続ける必要があるため、前述の巨大なモーメントを支えるために、支柱を支えるガイワイヤーを張ることができない。従って水平軸風車の支柱はできる限り強固に地面に固定する必要があり、風車の向きを変えるために支柱ごと回すことは困難であり、仮にターンテーブルを地上レベルに設けても、ターンテーブルの直径を極端に大きくしない限り、支柱の転倒モーメントを支えることはできない。このため、通常、水平軸風車のターンテーブルは支柱上端のナセルの直下に設けられている。一方、水平軸風力発電に必要な機能として、水平軸のベアリング支持システム、増速ギア、発電機、ブレーキ、ブレードピッチコントロール装置等、風車軸回転の周囲に設ける必要がある機器があるが、その回転トルクの変動とターンテーブル回転の干渉を避けるため、それらの機器はターンテーブルより風車側に設けるのが都合がよく、これら全ての主要機器のみならず潤滑油システム、制御盤等に至る周辺機器まで、空中のナセルに設けられている。その結果、水平軸風車の重心は非常に高い位置になる。また、水平軸風車を浮体に強固に取り付けた場合、支柱上端では浮体を中心とする揺れが増幅されるために、過大な横Gが発生するため、ナセルに設置する機器にはそれに耐えうる強度や潤滑システム等が必要となるという欠点がある。
図17は、比較例1として、水平軸風車を浮体に載せた場合の傾斜と復元力の関係を模式的に示した図である。
一般に浮体が復元力を持つためには重心を浮体近辺にあるメタセンター(浮力線と浮体中心線の交点)より低い位置に持つ必要があるが、前述のような構成の水平軸風車200では、重量機器が全て空中高い位置にあるために重心Gがとても高く、復元力を持てない。すなわち、陸上型の水平軸風車200を浮体201に固定し設置しようとすると、図17に示すように、重心Gが高いために、少しでも浮体201が傾斜すると、その重力F1は浮体201に働く浮力F2よりも外側で働くため、より傾斜させようとする力が働く。加えて、図17に示すように、高い位置で受ける風力F3による巨大かつ変動する転倒モーメントを受ける。
つまり、浮体201として必要な復元力を持たない上に、風力F3による巨大かつ変動する転倒モーメントを受けるため、浮体構造物として成立しないという問題がある。
このような問題を解決するためには、主要機器をすべて浮体上の低い位置に設け、重心Gとともにメンテナンスの作業場所を極力下げることが必要である。
水平軸風車200の場合、先に陸上風車の例で見たように、風車支柱202を浮体201に強固に固定する、という必要性を排除できない限り、ターンテーブルを風車支柱202の上端に設置する必要があり、必然的にすべての上流機器をその上のナセル203に載せることになってしまい、重心Gを下げるのは困難である。
図18は、比較例2として、垂直軸風車を浮体に載せた場合の傾斜と復元力の関係を模式的に示した図であり、(a)は傾斜が軽微な状態、(b)は傾斜が大きくなった状態、(c)は傾斜がさらに大きくなった状態、をそれぞれ示している。
比較例1の水平軸風車200に対して、図18に示すような垂直軸風車300であれば、すべての重量機器を空中高くではなく陸上において通常基礎上に設けるのと同様に浮体301上に設けることができ、重心Gをかなり低くすることができるはずである。しかしながら、陸上の例で見るように、支柱302そのものがローターといっしょに回転する垂直軸風車300の場合、風力F3による転倒モーメントに耐えうるように支柱302を固定することは難しく、ガイワイヤー(図示省略)を四方に張って支柱302の上端を支える必要がある。これでは浮力体として必要な大きさ以上に広いデッキ面を持つ浮体構造物が必要になってしまう。また、ガイワイヤーの問題を別としても、この程度の低重心化によれば、図18(a)に示すように、風力F3等による浮体301の傾斜が小さい間は傾斜により重心Gが横に移動するよりも浮力中心Cが横に移動する移動量が大きいため復元力が働くが、さらに傾斜が進むと、図18(b)に示すように、いずれ重心Gの横移動が浮力中心Cの横移動に追いついて復元力を失い、それ以上の傾斜では、図18(c)に示すように、より傾斜させようとする力が働くようになる。つまり、ある程度の傾斜角度を超えると復元力を失い転覆するという問題がある。これは、重心Gが浮体301上にある場合、傾斜が大きくなっていくと重心Gは横に移動して行くが、浮力中心Cは浮体より外には出られないために重心Gの横移動に追い越されるために起こる現象であり、浮体301の没水部以下に重心Gがない限り避けられない問題である。
図19は、比較例3として、垂直軸風車を浮体に対して傾動不能に支持するとともに、水中バラストを設けた場合の傾斜と復元力の関係を模式的に示した図である。
一般的なヨットの場合、水中にバラストを設け、いくら傾斜しても復元力がある構造を実現している。このようなヨットの構造を応用して、図19に示すように、支柱403を浮体401に対して傾動不能に支持するとともに、水中にバラスト402を設けた垂直軸風車400とすることが考えられる。垂直軸風車400は、浮体401の近辺にある傾斜運動の回転中心(浮力中心C)よりも重心Gが低いために実現できているが、この形態の場合、支柱403の浮体401への取り付け部401aには過大なストレスがかかるため、それだけで支えるのは現実的ではなく、支柱403を支えるフォアステー、サイドステーと呼ばれるワイヤー(図示省略)が、陸上の垂直軸風車のガイワイヤーと同様に三方乃至四方に張られていることで初めて実現できているものである。また、この構造を洋上に係留して運営される風力発電システムにそのまま適用した場合、支柱403とともに浮体401が大きく傾斜するため、作業員にとって危険であり、浮体401の傾斜の影響を受ける係留システムの負担も、特に浅瀬では過大となる。
このような浮体の復元力不足を解決する方法として、これまでに様々な方法が検討されてきた。例えば、複数の水平軸風車を設置することにしてそれらをすべて一体の巨大な浮体に設置する方法、複数の水平軸風車を設置することにしてそれらをそれぞれ支持する浮体を剛に結合する方法(例えば特許文献1参照)、縦に長く水面下深くまで伸びる円筒形のスパーと呼ばれる浮体を利用して安定を得る方法(例えば特許文献2参照)、テンドンと呼ばれる金属パイプ等で浮体を海底に向かって引っ張って安定させるTLPと呼ばれる方法(例えば特許文献3参照)などが提案されている。
しかし、いずれもそのシステムで風力から回収できるエネルギーの量の割に浮体構造物が大掛かりなため、建造コスト、設置コストがかかりすぎるという欠点があり、経済的に成り立ち難い。またいずれの方法も巨大な構造物の揺れによる喫水変化、縦長の構造物の喫水、縦に引っ張るテンドンの幾何学的可動範囲等を考えるとある程度の水深が必要なコンセプトであり、前述のように電力を必要とする陸地に近い浅瀬の設置に向かないという欠点がある。
特開2010−216273号公報 特開2009−248792号公報 特開2010−030379号公報
本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、流体力による転倒モーメントに対応でき、浮体の傾斜及び大型化を抑制することができる浮体式流体力利用システム及びこれを用いた風力推進船を提供することにある。
本発明は、風または水からエネルギーを取り出すアッセンブリと、前記アッセンブリを支持する浮体と、を備え、流体エネルギーの少なくとも一つとして風力を利用する浮体式流体力利用システムであって、前記アッセンブリは、その重心が水面下に配置されていると共に、前記アッセンブリは、流体力を受ける受力部と、前記受力部を支持する支柱と、を有し、前記浮体に対して前記支柱の中心軸回りに回転可能に支持され、前記受力部は、空中で風力を受ける受風部を含んで構成され、前記支柱は、前記受風部を支持する上支柱と、水面下に配置されたバラストを支持する下支柱と、を備えてなり、前記上支柱と前記下支柱とは、前記支柱の中心軸に関して剛な状態で、ベアリングを介して相対的に同軸回転可能に連結されて構成されていることを特徴とする。
あるいは、本発明は、風または水からエネルギーを取り出すアッセンブリと、前記アッセンブリを支持する浮体と、を備え、流体エネルギーの少なくとも一つとして風力を利用する浮体式流体力利用システムであって、前記アッセンブリは、その重心が水面下に配置されていると共に、前記アッセンブリは、流体力を受ける受力部と、前記受力部を支持する支柱と、を有し、前記浮体に対して前記支柱の中心軸回りに回転可能に支持され、前記受力部は、空中で風力を受ける受風部と、水平軸水車又は垂直軸水車を含んで構成され、前記水平軸水車又は前記垂直軸水車は、水面下に配置されてバラスト又はその一部として機能し、前記支柱は、前記受風部を支持する上支柱と、水面下に配置されたバラストを支持する下支柱と、を備えてなることを特徴とする。
本発明によれば、アッセンブリは、その重心が水面下に配置されているので、アッセンブリは流体力を受けると傾斜するが、水面下にある重心にかかる重力が揺動軸の支持部を中心に傾斜を戻そうとする復元力を発生する。この復元力は傾斜が大きくなるに従い大きくなり、失われることはないので、アッセンブリ自身がアッセンブリの転倒モーメントに対抗することができる。
なお、受力部としては、風を受けるセイル、固定翼、水平型あるいは垂直型風車、潮流力を受ける潮流力セイル、キール、水平型あるいは垂直型水車などを利用することが考えられる。
また、前記アッセンブリは、ピンジョイント、ユニバーサルジョイント、ピロボール型球面軸受及び弾性体支持機構のいずれか一つを介して、前記浮体に対して揺動可能に支持されている構成としてもよい。
このような構成によれば、揺動を許容しながら大きな重量のアッセンブリを簡便、確実に浮体に支持することができる。
また、前記アッセンブリは、前記浮体に対して前記支柱の中心軸回りに回転可能に支持されている構成としてもよい。
このような構成によれば、受力部が回転が必要なタイプの場合に、アッセンブリ全体を一体に組み上げたまま、回転を許容することができる。
また、前記流体エネルギーの少なくとも一つとして風力を利用する浮体式流体力利用システムであって、前記受力部は、空中で風力を受ける受風部を含んで構成され、前記支柱は、前記受風部を支持する上支柱と、水面下に配置されたバラストを支持する下支柱と、を備えてなる構成としてもよい。
このような構成によれば、受力部は、空中で風力を受ける受風部を含んで構成され、前記支柱は、前記受風部を支持する上支柱と、水面下に配置されたバラストを支持する下支柱と、を備えて構成されるので、浮体を貫通するように配置した支柱で受風部とバラストを支持しながら、アッセンブリ全体を回転可能に支持することができる。
なお、例えば受風部が固定翼である場合、風向に合わせて受力部の向きを変える必要があるが、水中でバランスをとるバラストを円柱状あるいは球状(支柱の回転軸に対して回転対称な形状)としておけば、受力部を空中に保持する上支柱とバラストを水中に保持する下支柱を一体に構成することができる。
また、前記上支柱と前記下支柱とは、前記支柱の中心軸に関して剛な状態で、ベアリングを介して相対的に同軸回転可能に連結されている構成としてもよい。
かかる構成によれば、前記上支柱と前記下支柱とは、前記支柱の中心軸に関して剛な状態で、ベアリングを介して相対的に同軸回転可能に連結されているので、上支柱と受力部が回転していても下支柱とバラストは回転しないように構成することができる。そのため、例えば、下支柱とバラストが浮遊物を巻き込むことを防止することができる。また、例えば、水面上に固定翼を設けると共に、水面下にキールとバラストを設けている場合でも、それぞれを最適な角度に保つことができる。
また、前記受力部は、水平軸風車又は垂直軸風車を含んで構成されているのが好ましい。
かかる構成によれば、受力部を水平軸風車又は垂直軸風車で構成した場合でも、アッセンブリの重心が水面下に配置されているので、転倒モーメントに対抗することができるとともに、浮体の傾斜や大型化を抑制することができる。
また、前記受力部は、水平軸水車又は垂直軸水車を含んで構成され、前記水平軸水車又は前記垂直軸水車は、水面下に配置されてバラスト又はその一部として機能するように構成してもよい。
かかる構成によれば、受力部を水平軸水車又は垂直軸水車で構成した場合でも、アッセンブリの重心が水面下に配置されているので、転倒モーメントに対抗することができるとともに、浮体の傾斜や大型化を抑制することができる。
また、水平軸水車又は垂直軸水車が、バラスト又はその一部として機能するので、別途バラストを設ける必要がなく、構造の簡素化を図ることができる。さらには、支柱の上下に風車と水車を設ける構成とすることができる。
また、前記上支柱と前記下支柱とは、所定の相対的回転関係を保って同軸回転するように、ギアシステムを介して互いに連結されているとともに、前記浮体に対して相対回転可能かつ揺動可能に支持されている構成としてもよい。
このような構成によれば、上支柱と下支柱とがギアシステムを介して互いに連結されることにより、両者が所定の相対的回転関係を保って同軸回転するので、設計潮流速と設計風速が異なる場合に風車と水車をそれぞれの効率のよい回転数で回転させながら両方のエネルギーを取り出す構成とすることができる。例えば、受風部は垂直軸風車、バラスト部は垂直軸水車として構成し、上支柱と下支柱を、軸線は剛なままに、ベアリングと遊星ギアシステムまたは差動ギアシステムを介して連結し、下支柱と垂直軸水車が1回転する間に上支柱と受風部が複数回回転するように構成すれば、両方のエネルギーを効率よく取り出すことができる。
また、前記上支柱と前記下支柱とは、所定条件下で前記上支柱及び前記下支柱のうちの一方の回転を他方に伝達し、他の条件下で前記上支柱及び前記下支柱のうちの一方の回転を他方に伝達しない機構を有している構成としてもよい。
このような構成によれば、上支柱と下支柱との間に例えばラチェットギア、クラッチ、ビスカスカップリング、トルクリミッタ等を組み込むことによって、相互回転を切り離したり、回転の伝達を一方通行にしたり、過回転を防止したり相互回転をロックしたりすることができる。
また、前記アッセンブリは、前記受力部の回転から回転エネルギーを取り出す回転エネルギー取出部を備え、前記上支柱と下支柱とは、互いに同軸逆回転させるように構成され、前記回転エネルギー取出部は、前記上支柱及び下支柱から回転エネルギーを取り出す際に生じるトルクが互いに打ち消されるように配置されている構成としてもよい。
このような構成によれば、上支柱と下支柱とが、互いに同軸逆回転するように構成され、回転エネルギー取出部が、エネルギーを取り出す際に生じるトルクが互いに打ち消されるように取り付けられているので、浮体の回転や浮体の係留システムの負担を抑制することができる。
さらに詳しく説明すると、例えば、水車が上から見て例えば時計回りに回転する際そのエネルギーを浮体に取りだすと浮体をも時計まわりに回そうとするトルクが生じる。同様に、風車の垂直軸回転もそこからエネルギーを取り出す際には浮体を一緒に回転させようとするトルクが生じる。これらの場合、浮体が回転しその係留システムがひねられ、場合によっては浮体側面に巻き取られて張力が上がり、前記トルクに対抗する反トルクを発生してバランスするまで浮体の回転は止まらず、係留システムの構成要素に過大な曲げや疲労、摩耗を生じることになる。そこで、本発明のように、例えば垂直軸水車が設けられた下支柱と垂直軸風車が設けられた上支柱とが必ず逆回転するように、例えば風車及び水車の翼の進行方向を設定したり、上支柱と下支柱の間に逆回転ギアシステムを介設したりすれば、トルクはお互いに打ち消しあい、問題を解消または低減することができる。
また、前記回転エネルギー取出部は、ローターとステーターとを備える発電機であり、前記発電機は、前記上支柱及び前記下支柱のいずれか一方に前記ローターを接続し、他方に前記ステーターを接続し、前記ローターと前記ステーターの差動により発電する構成としてもよい。
このような構成によれば、回転エネルギーを電力に変換して取り出そうとする場合に、上支柱と下支柱のどちらか片方にローターを接続すると共に、他方にステーターを接続し、差動により発電するように構成すれば、トルクを相殺させるとともに相対的に高い回転数となって、例えば発電機の極数を減らしてより小型の発電機を使用することができる。
また、前記受力部は、揚力型の垂直軸風車と抗力型の垂直軸水車とを含んで構成され、前記垂直軸風車は、前記垂直軸水車の回転によって起動する構成としてもよい。
このような構成によれば、一般に自己起動性に乏しい揚力型の垂直軸風車を、比較的起動性のよい抗力型の垂直軸水車によって起動させることができる。また、垂直軸水車は水面下に設けられているので、垂直軸風車にあたる風流が乱れることがなく、風車の回転効率の低下を抑制することができる。
さらに詳しく説明すると、一般に垂直軸風車は、ダリウス型に代表される揚力型の風車の効率がよく、またどの風向からの風でも何ら調整する必要がないという利点があるが、初動時に回転を与えないと自己起動はできないという欠点がある。これを解決するものとして、風上と風下等の位置によって迎角を変えるリンク機構を加えて自己起動を可能にしたジャイロミル型風車もあるが、風向や、回転速度と風速との関係によっての調整を必要とし、かつ機構が手の届かない位置に搭載されるため、洋上ではメンテナンスが難しいという欠点がある。ダリウス型を主ローターとした上で、効率は低いが起動特性のよいサボニウス型等の風車を組み合わせてダリウス型風車の内側に設置し、自己起動力不足を補う方式も実用化されているが、サボニウス型風車がダリウス型風車にあたる風流を乱して効率を下げるという欠点がある。本発明では、例えば風車にダリウス型を使用し、水面下の潮流力にサボニウス型を使用してダリウス型風車を起動することができる。このように構成すれば、サボニウス型水車がダリウス型風車にあたる流体流を乱すことはない。
また、前記受力部は、揚力型の垂直軸風車と抗力型の垂直軸水車とを含んで構成され、前記垂直軸水車は、増速装置を介して前記垂直軸風車に連結され、前記増速装置は、垂直軸風車の回転速度が前記垂直軸水車の増速後の回転速度以下の場合には前記垂直軸水車の回転を前記垂直軸風車に伝達し、前記垂直軸風車の回転速度が前記垂直軸水車の増速後の回転速度よりも大きい場合には前記垂直軸水車の回転を前記垂直軸風車に伝達しない構成としてもよい。
このような構成によれば、垂直軸風車の回転速度が垂直軸水車の増速後の回転速度以下の場合には垂直軸水車の回転が垂直軸風車に伝達されるので、揚力型の垂直軸風車の起動性を高めることができる。また、垂直軸風車の回転速度が垂直軸水車の増速後の回転速度よりも大きい場合には垂直軸水車の回転が垂直軸風車に伝達されないので、垂直軸水車が抵抗になることがない。
さらに詳しく説明すると、一般的に潮流の設計速度は風の設計風速より格段に遅く、更にサボニウス型ローターはローターの最大径部の周速が流体速度と同程度で効率がよいのに対しダリウス型ローターは周速が風速の4〜6倍程度で効率がよいため、サボニウス型水車の軸回転は増速してダリウス型風車の軸回転に伝えるのがよく、また風速が上がった場合には風車軸の回転は水車がブレーキにならないよう回転の伝達を切り離すか一方通行にするのがよい。なお、潮流速は一般にかなり遅いが、水は空気の800倍近い比重を持つため、空中に設置される起動用サボニウス風車と同程度の大きさの起動用サボニウス水車を水中に設置すれば空中のダリウス型風車を起動することができる。このような構成は、潮流は流速が遅いものの比較的多くの時間流れており、風速は吹けば速いが止むことが多く、風向が一定ではない等の特徴を持つ日本近海含む海域では特に有用である。
また、前記アッセンブリは、前記アッセンブリの自重と釣り合う程度の浮力を有しているとともに、前記浮体に対して相対的に上下動可能に支持されており、前記アッセンブリと前記浮体との相対的上下動からエネルギーを取り出す上下動エネルギー取出部を備える構成としてもよい。
このような構成によれば、アッセンブリは、アッセンブリの自重と釣り合う程度の浮力を有しているとともに、浮体に対して相対的に上下動可能に支持されているので、両者に作用する浮力が波により変動すると、それに対するそれぞれの浮体の追従性の差によって相対的に上下動する。そして、上下動エネルギー取出部によって、浮体とアッセンブリの相対的上下動からエネルギー(波浪エネルギー)が取り出されることになる。
なお、アッセンブリは比較的重量が大きく、また水面貫通部が比較的細いために喫水変動による浮力変化が比較的少なく、長い周期で上下に揺れる一方、浮体の方は比較的重量が軽く、かつ水面貫通部が大きいため波浪によく追従するので、波浪中で相対的上下動が生じる。
また、前記上下動エネルギー取出部は、トランスレーターとステーターとを備えるリニア発電機であり、前記リニア発電機は、前記アッセンブリ及び前記浮体のいずれか一方に前記トランスレーターを接続し、他方に前記ステーターを接続し、前記トランスレーターと前記ステーターの差動により発電する構成としてもよい。
このような構成によれば、上下動エネルギー取出部は、トランスレーターとステーターとを備えるリニア発電機であり、リニア発電機は、アッセンブリ及び浮体のいずれか一方にトランスレーターを接続し、他方にステーターを接続しているので、アッセンブリと浮体の相対的上下動から直接発電することができる。
また、上下動エネルギー取出部は、ボールねじ、ラックアンドピニオン、コンロッドとクランク機構及びジャイロのいずれか一つからなる回転力変換機構を備えてなる構成としてもよい。
このような構成によれば、ボールねじ、ラックアンドピニオン、コンロッドとクランク機構、またはジャイロなどの回転力変換機構によって、上下動が回転に変換されるので、上下動エネルギーをより効率のよい回転型の発電機での発電に利用することができる。
また、前記受力部は、揚力型の垂直軸型風車及び揚力型の垂直軸水車の少なくともいずれか一つを備え、前記回転力変換機構によって得られた回転力によって起動する構成としてもよい。
このような構成によれば、回転力変換機構によって得られた回転力をダリウス型風車やダリウス型水車に伝えて、これらの起動に利用することができ、かつ風力エネルギーや潮流力エネルギーをひとまとめにして回転型発電機で発電することができる。
また、本発明は、前記した浮体式流体力利用システムを用いた風力推進船であって、前記浮体は、船体であり、前記受力部は、空中で風力を受ける受風部を含んで構成され、前記支柱は、前記受風部を支持する上支柱と、水面下に配置されたバラストを支持する下支柱と、を備え、水面下に配置され、前記受風部に受けた風力によって略水平軸回りに回転するプロペラを備えることを特徴とする。
このような構成によれば、受風部に受けた風力によって略水平軸回りに回転するプロペラによって、船体を推進することができる。このとき、受風部と支柱とからなるアッセンブリの重心は水面下に配置されているので、十分な推力が得られるほど大きな受力部を持つ風車を設置しても、十分な復元力を持つ安全な風力推進船とすることができるとともに、船体の傾斜と大型化を抑制することができる。
なお、アッセンブリは、航行中は、アッセンブリの揺動方向を拘束する拘束装置によって、船体のロール方向のみに揺動可能なように拘束されているのが好ましい。
また、前記風力推進船のプロペラは、前記バラストに設置されている構成としてもよい。
このような構成によれば、例えば、バラスト内を下まで貫通するシャフトに垂直軸風車の回転を増速して伝え、バラスト内に設けた傘歯車により水平軸回転に変え、そこに設けたプロペラを回転し推進するように構成することができる。
また、前記バラストまたは前記下支柱は、揚力型のキールとして機能するように構成するのがよい。
このような構成によれば、前記バラストまたは前記下支柱は、揚力型のキールとして機能するので、下支柱の回転によってキールの迎角を調整することができる。
さらに詳しく説明すると、大きな風力エネルギーを受けて推進する船は、横風を受けて進むときには風に押されて風下側に滑りながら進むことになる。これはヨットでも同じであり、高性能ヨットの場合、横滑り速度があると前進速度との合成速度が水中のキールに迎角を作るために風上側へヨットを押す揚力がキールに生じることでバランスを保っているが、ある程度の横滑りがあって初めて釣り合う構成となっているため、横滑り分船体抵抗が増えることを避けられない。本発明では、回転可能に支持されたバラストキールシステムによって、横滑りが生じていなくても風上に押す揚力をキールに発生させられるようにキールに迎角をつけることができるため、船体は進行方向を向いたまま直進でき、船体抵抗を減じることができる。
また、前記船体の前後に配置された2つの前記アッセンブリを備え、前記2つのキールは、横風を受けての直進時には同じ向きに迎角を持つように回転し、旋回時には前端の前記キールと後端の前記キールが互いに逆向きの迎角を持つように回転する構成としてもよい。
このような構成によれば、2つのキールが、横風を受けての直進時には同じ向きに迎角を持つように回転し、旋回時には前端の前記キールと後端の前記キールが互いに逆向きの迎角を持つように回転するので、ラダーを廃して抵抗の少ない高性能な風力推進船とすることができる。
以上に説明したように、本発明の浮体式流体力利用システムによれば、アッセンブリは、水中に重心を持つので、巨大かつ変動する流体力による転倒モーメントに対応し、空中の受力部が大きな力を受けて傾斜しても、常に浮体の復元力を保ち、かつ点検などのための作業員のアクセスを安全に実現することができる効果がある。
また、空中や水中の受力部が過大な流体速度にさらされた場合でも浮体は復元力を保つ効果がある。
また、本発明によれば、ガイワイヤーを設置する必要がないので浮体の大型化を抑制することができる。また、水平軸風車であれ垂直軸風車であれ、ギヤボックス、ターンテーブル、発電機などの主要機器のほとんどを浮体上に設置することができ、点検、メンテナンスを容易にし、更に設置時や運転期間中に必要な高所クレーン作業を極力減らすことができる。
また、係留されていない状態でも自立安定があるシステムが実現されるため、岸壁において組み立てを完成した後に曳航することができ、設置コストを大幅に削減することができる。さらにこの特性を利用して、推進力の主力として足る程の浮力を受ける受力設備を設けて横風を受けてもロールせず、横滑りもせず直進できる高効率かつ大型の風力推進船を実現できる効果がある。
第1実施形態に係る浮体式流体力利用システムについて、垂直軸風車を揺動可能に浮体に支持した場合の傾斜と復元力の関係を模式的に示した図である。 第1実施形態のアッセンブリと浮体の連結部を拡大して示した断面図であり、(a)は正立時、(b)は傾斜時、の状態をそれぞれ示している。 第1実施形態のアッセンブリを揺動可能に支持する支持構造を示す図であり、(a)は断面図、(b)は斜視図、(c)は分解斜視図、である。 第2実施形態に係る浮体式流体力利用システムについて、水平軸風車を揺動可能に浮体に支持した場合を模式的に示した図であり、(a)は正立時、(b)は傾斜時、の状態をそれぞれ示している。 第2実施形態に係る浮体式流体力利用システムの平面図であり、(a)は回転前、(b)は回転後、の状態をそれぞれ示している。 第2実施形態のアッセンブリと浮体の連結部を拡大して示した断面図であり、(a)は正立時、(b)は傾斜時、の状態をそれぞれ示している。 第3実施形態に係る浮体式流体力利用システムについて、垂直軸風車と垂直軸水車とを揺動可能に浮体に支持した場合を模式的に示した図であり、(a)は正立時の側面図、(b)は正立時の平面図、(c)は水車の断面図、である。 第3実施形態のアッセンブリと浮体の連結部を拡大して示した断面図であり、(a)は正立時、(b)は傾斜時、の状態をそれぞれ示している。 第3実施形態に係る浮体式流体力利用システムについて、強風対策時の状態を模式的に示した側面図である。 第4実施形態に係る浮体式流体力利用システムについて、上下動により起動する垂直型水車を揺動可能に浮体に支持した場合を模式的に示した側面図であり、(a)は正立時、(b)は傾斜時、をそれぞれ示している。 第4実施形態のアッセンブリと浮体の連結部を拡大して示した断面図であり、(a)は正立時、(b)は傾斜時、の状態をそれぞれ示している。 第5実施形態に係る風力推進船を模式的に示した図であり、(a)は側面図、(b)は正立時の断面図、(c)は傾斜時の断面図、をそれぞれ示している。 第6実施形態に係る風力推進船について、2つの垂直軸風車を搭載した場合を模式的に示した図であり、(a)は側面図、(b)は平面図、をそれぞれ示している。 第6実施形態に係る風力推進船の断面図であり、(a)は正立時、(b)は傾斜時、の状態をそれぞれ示している。 第6実施形態のアッセンブリと船体の連結部を拡大して示した断面図である。 第6実施形態に係る風力推進船の底面図であり、(a)は横風を受けての直進時、(b)は旋回時、のキールの状態をそれぞれ示している。 比較例1として、水平軸風車を浮体に載せた場合の傾斜と復元力の関係を模式的に示した図である。 比較例2として、垂直軸風車を浮体に載せた場合の傾斜と復元力の関係を模式的に示した図であり、(a)は傾斜が軽微な状態、(b)は傾斜が大きくなった状態、(c)は傾斜がさらに大きくなった状態、をそれぞれ示している。 比較例3として、垂直軸風車を浮体に対して傾動不能に支持するとともに、水中バラストを設けた場合の傾斜と復元力の関係を模式的に示した図である。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る浮体式流体力利用システム1は、図1に示すように、空中に配置されて風を受ける受風部10とそれを支える支柱11からなるアッセンブリ12と、アッセンブリを揺動可能に支持する浮体13と、を有している。アッセンブリ12は、アッセンブリ12の重心15を水面下に配置するためのバラスト14を支柱11の下端部に備えている。なお、浮体13は、係留索13aによって図示しないアンカーに連結されている。
アッセンブリ12を浮体13に揺動可能に支持する支持構造としては、ピンジョイント、ユニバーサルジョイント、球面支持、弾性体支持等が考えられる。以下では、弾性体支持構造を採用した場合を例にとって、図2、図3を参照しながら説明する。
図2に示すように、支柱11は、受風部10を支持する上支柱11aと、バラスト14を支持する下支柱11bと、その中間に設けられた球形部17と、を有している。支柱11は、浮体13の略中央に設けられた開口部13bに、浮体13を貫通するように設置されている。開口部13bは、下方に向かうほど内径が大きくなるテーパ形状に形成されている。開口部13bの上部には、支柱11を支持するための支持架台20が架設されている。
図2、図3に示すように、球形部17は、ドーナツ状の弾性ゴム支承18の上に載せられ加硫接着されているとともに、球形部17の上にも同様にドーナツ形状の弾性ゴム支承19が載せられ加硫接着されている。更に両弾性ゴム支承18,19の外側端部は、支持架台20の球形内面20aに加硫接着されている。球形内面20aは、球形部17と共通の中心をもつ同心球状に形成されている。
弾性ゴム支承18,19は、例えばビルの免震支承などに用いられる部材であり、ゴム板と金属板とを図3(a)の断面図に模式的に示す方向(球形部17の半径方向)に積層して構成されている。弾性ゴム支承18,19は、剪断力に対しては柔軟に変形するが、圧縮に対しては高剛性であるという特性があるため、球形部17は、上下動、左右動等についてはドーナツ状ゴムの圧縮特性により強固に拘束されるが、球形部17と球形内面20aの中心を回転中心とする回転に関してはドーナツ状ゴムの剪断変形特性により柔軟に支持される。このため、図2(b)に示すように、アッセンブリ12を浮体13に対して揺動可能に支持することができる。
図2に示すように、支持架台20は、アッセンブリ12が設計揺動範囲を超えて揺動しようとしたときに柔軟に受け止めるため、コイルばね21を介して浮体13に連結されている。なお、コイルばね21は必要に応じて設ければよく、省略してもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る浮体式流体力利用システム1Aは、受力部として水平軸風車30を採用している点、及び、上支柱11aと下支柱11bとが相対回転可能に連結されている点、が前記した第1実施形態と主に異なっている。
以下の説明においては、第1実施形態と異なる点について主に説明し、共通する構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図4(a)に示すように、浮体式流体力利用システム1Aのアッセンブリ12は、上支柱11aの上端に水平軸風車30を備えている。また、上支柱11aは、支柱11の中心軸に関して剛な状態で、下支柱11bに対して回転可能に連結されている。下支柱11bの下端部には、アッセンブリ12の重心を水面下に配置するためのバラスト14が設けられている。アッセンブリ12は、浮体13に対して揺動可能に支持されている。
浮体式流体力利用システム1Aのアッセンブリ12は、図4(b)に示すように、水平軸風車30が過大な風速にさらされた場合、浮体13は水平に安定したままで風車を支える上支柱11aを含むアッセンブリ12を傾斜させ、傾斜により風を受け流す効果と受風部を風速が低い高度に下げられる効果により、水平軸風車30が受ける風力を大幅に減じることができる。これにより強風により水平軸風車30が損傷する可能性を減らすことができ、従ってピッチコントロールシステムやブレーキシステムは必ずしも必要ではなくなる効果がある。
また、浮体式流体力利用システム1Aのアッセンブリ12には、それ自体に復元力があるため、上支柱11aを強固に浮体13に支持する必要がないため、図5(a)(b)に示すように、水平軸風車30を上支柱11aごと浮体13に対して回転させるように支持することができる。そのため、水平軸風車で必ず必要な、風向に風車を向けるためのターンテーブル31を、空中のナセル32の直下ではなく、図6(a)(b)に示すように、浮体13のデッキ上近辺(下支柱11bの上端部)に設けることができる。
なお、風車支柱を回転させる場合、通常であれば、支柱下端の固定が難しくなるため、陸上の垂直軸型ダリウス型風車に見るように、ガイワイヤーを四方に張って支柱を保持することが必要になるが、第2実施形態に係る浮体式流体力利用システムでは、支柱11の転倒モーメントは浮体13を貫通して設けたバラスト14による復元力で直接支えるため、浮体13から転倒モーメントの反力をとる必要を廃したことにより実現できているものである。
また、従来、ターンテーブル31より風車のブレード側に取り付けることが望ましいためにナセル32上に設置する必要のあった増速ギアや発電機等(図示省略)も、ターンテーブル31の直上、つまり浮体13のデッキ上近辺の機械室33(図6(a)参照)に設けることが可能になる。この場合、空中の水平軸の回転は、ナセル32の内部に設けた傘歯車により垂直軸の回転に転換し、上支柱11aの内部で伝達軸を回転させて機械室33内の増速ギア、発電機に伝達できる。これらの構成により、典型的な水平軸風車では空中のナセル32に設けられているピッチコントロールシステム、増速ギア、その潤滑油システム、発電機、それに付随する制御盤、ブレーキシステム、ターンテーブルの全てを浮体13の近傍のデッキ上に設けるかまたは廃することができるので、大幅な重心の改善効果、メンテナンス可能な海象条件の緩和、メンテナンスに伴うコストや危険の低減、機械類にかかる横Gなどの設計条件の緩和と横G等に伴う故障の防止などの効果がある。
図6(a)(b)に示すように、上支柱11aの下端部には、機械室33と、挿入軸部34と、が設けられている。また、下支柱11bの上端部には、ターンテーブル31が設けられている。ターンテーブル31の中心には軸孔35が設けられており、軸孔35の上端と下端には、挿入軸部34を回転可能に支持するベアリング35a,35aが配置されている。また、下支柱11bの上側には球形部17が一体に設けられている。これにより、アッセンブリ12は、支柱11全体が浮体13に対して揺動可能に支持されると共に、上支柱11a及び水平軸風車30が浮体13に対して回転可能に支持される。
<第3実施形態>
第3実施形態に係る浮体式流体力利用システム1Bは、(1)受力部としてダリウス型風車40を採用している点、(2)バラスト14としてサボニウス型水車50を採用している点、及び(3)浮体13に対して下支柱11bも相対回転可能に構成されている点、の3点が前記した第1及び第2実施形態と主に異なっている。
以下の説明においては、第1及び第2実施形態と異なる点について主に説明し、共通する構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図7(a)(b)に示すように、第3実施形態に係る浮体式流体力利用システム1Bは、受力部として揚力型の垂直軸風車の一種であるダリウス型風車40を備えている。ダリウス型風車40は、垂直軸となる上支柱11aと、上支柱11aの周囲に等間隔で3つ設けられたブレード41と、を有している。ブレード41の上端部41a及び下端部41bは、上支柱11aの上端部に設けられた上ブラケット42及び上支柱11aの下端側に設けられた下ブラケット43に上下方向に回転可能にそれぞれ支持されている。ブレード41の中間部41cは、ヒンジ構造に構成されている。また、下ブラケット43は、上支柱11aに対してスライド可能に構成されている。ブレード41は、下ブラケット43を上下にスライドさせることによりブレード41の中間部41cを屈曲させて、その回転半径rを変更可能に構成されている。
サボニウス型水車50は、バラスト14としての機能を兼ねるものであり、その上端部を下支柱11bに支持されている。サボニウス型水車50は、図7(c)に示すように、円筒体を軸方向に反割りした形状のブレード51,51を備えている。2つのブレード51,51は、分割面に沿って互いにずらした形状に結合されている。サボニウス型水車50は、ブレード51,51に囲まれた空間51aを潮流が通過することによって回転する。第3実施形態に係るサボニウス型水車50は、このようなブレード51,51を上下に2段重ねて、互いに90度ずつ位相をずらして配置した構造となっている。
サボニウス型水車50は、支柱11の揺動中心からサボニウス型水車50の重心までの距離とサボニウス型水車50の水中重量との積が、支柱11の揺動中心からダリウス型風車40の重心までの距離とダリウス型風車40の空中重量との積よりも大きくなるように、例えば配置、寸法、質量などが設定されている。これにより、サボニウス型水車50がバラスト14としても機能し、アッセンブリ12の重心が水面下に配置され、復元力を得ることができる。
次に、第3実施形態におけるアッセンブリ12の支持構造について、図8(a)(b)を参照して説明する。
図8(a)に示すように、第3実施形態においては、上支柱11aと、下支柱11bと、球形部17と、が相対回転可能に連結されている。
上支柱11aは、その下端部において連結部材11cの上部とテーパーシャンクで一体に結合されている。連結部材11cの下端側は、下支柱11bの上端部に挿入されて回転可能に連結されている。また、連結部材11cの上端側は、上に向かうほど径が小さくなるテーパ形状に形成されており、上支柱11aの下端部に形成された逆テーパ形状の孔部11a1に挿入されている。連結部材11cの上端部11c1にはねじ溝が形成されており、ナットNを締め付けることで連結部材11cを介して下支柱11bが上支柱11aに引き付けられるようになっていて、一体に結合されている。連結部材11cと下支柱11bとの間の適所にはベアリングBが設置されており、互いに相対回転可能になっている。また、下支柱11bの上端部のさらに外側には、球形部17が外嵌されている。球形部17と下支柱11bの間にはベアリングBが設けられており、互いに相対回転可能になっている。球形部17は、弾性ゴム支承18,19を介して支持架台20に揺動可能に支持されている。これにより、上支柱11aと下支柱11bと球形部17とが、軸方向に剛な状態で強固に連結されたまま、互いに相対回転可能になるとともに、図8(b)に示すように、浮体13に対して揺動可能になっている。
下支柱11bの上端部には、上部が開口する円筒形状の円筒部11dが形成されている。そして、この円筒部11dと連結部材11cの間(すなわち上支柱11aと下支柱11bの間)には、ギアシステム60と発電装置70とが設置されている。
ギアシステム60は、例えば遊星ギアシステムで構成されており、上支柱11aと下支柱11bとを同軸逆回転させる機能を有している。ギアシステム60は、連結部材11cの周囲に刻設されたサンギア61と、円筒部11dに後記するラチェット機構64を介して連結されたリングギア62と、サンギア61とリングギア62の間に配置された複数のプラネタリギア63と、で構成されている。プラネタリギア63は、図示しないキャリアによって球形部17に対して移動不能に接続されている。これにより、例えば、潮流によってサボニウス型水車50及び下支柱11bが上方からみて時計回りに回転を開始すると、ギアシステム60によって、上支柱11a及びダリウス型風車40が上方から見て反時計回りに回転を開始する(起動する)ことになる。これにより、ダリウス型風車40の起動性を向上させることができる。
また、ギアシステム60は、下支柱11bの回転を増速して上支柱11aに伝達する増速装置としての機能も有している。例えば、遊星ギアシステムのギア比を調節することにより、サボニウス型水車50(すなわちリングギア62)が1回転したときに、ダリウス型風車40(すなわちサンギア61)が複数回(例えば8回)回転するように設定することができる。これにより、風車の設計回転速度と水車の設計回転速度を、風速と流速に合わせて、それぞれ適切に設定することができる。
一例として、起動時の設計潮流速を0.3m毎秒、設計風速を3m毎秒として説明する。ダリウス型風車40が自己回転を始めるためには、ダリウス型風車40の周速を風速の3倍程度以上、つまり9m毎秒程度以上になるように起動してやる必要がある。ダリウス型風車40の回転半径rが20mであれば、4.3rpmで回転させる必要がある。一方、サボニウス型水車50は潮流と同程度の周速でしか回らない。サボニウス型水車50の半径が5mであれば、0.6rpm程度であるから、風車軸である上支柱11aと水車軸である下支柱11bの間に設けた遊星ギアシステムにより、サボニウス型水車50の回転速度を8倍に増速してダリウス型風車40に伝達する。このケースでは、サボニウス型水車50は、それを空中に設ける場合と比べて流体速度が10分の1になっているため、仮に流体の比重が同じであれば発生トルクはその二乗で100分の1、そこから更に増速により8分の1になっているためダリウス型風車40の起動用のトルクは800分の1となるが、実際には流体の比重が800倍になっているため、陸上型と同等の大きさのサボニウス型水車50でダリウス型風車40を起動することができる。
ラチェット機構64は、所定条件の下で上支柱11aの回転を下支柱11bに伝達しない機能を有している。具体的には、サボニウス型水車50が停止状態から回転を開始すると、サボニウス型水車50の回転は、ラチェット機構64を介してリングギア62に伝達され、リングギア62の回転に伴ってサンギア61に連結されたダリウス型風車40がサボニウス型水車50と逆方向に8倍の速さで回転を開始する。そして、ダリウス型風車40が、風力によってサボニウス型水車50の8倍以上の速度(すなわちサボニウス型水車50の増速後の回転速度以上)で回転するようになると、ラチェット機構64に対してリングギア62が空回りする。これにより、ダリウス型風車40の回転がサボニウス型水車50に伝達されなくなる。よって、サボニウス型水車50が、ダリウス型風車40の負荷(ブレーキ)になることがない。
円筒部11dの内部であってギアシステム60の下方には、ローター71とステーター72とを有する発電装置70が設置されている。ローター71は、連結部材11cに固定されており、ステーター72は円筒部11dに固定されている。これにより、発電装置70は、ローター71とステーター72とが逆回転するので、両者の差速によって効率よく発電することができる。
このとき、ローター71とステーター72との間で反トルクが作用するが、ローター71及びステーター72は、逆回転する上支柱11a及び下支柱11bにそれぞれ固定されているので、反トルクが打ち消される。そのため、浮体13の回転を防止するための係留設備の簡略化、小型化を図ることができる。
なお、第3実施形態では、円筒部11dと球形部17との間にもラチェット75が設置されている。これにより、例えば潮流が止んでしまっている場合でも、下支柱11bが上支柱11aと共回りすることなく、発電することができる。
次に、第3実施形態におけるダリウス型風車40のリトラクタ機構について、図9を参照して説明する。
図9に示すように、ダリウス型風車40は、上支柱11aに対して下ブラケット43を下方にスライドさせることにより、ブレード41を直線状に変形させることができる。これにより、ダリウス型風車40の回転半径rを略0にして、強風によるブレード41の破損を防止するとともに、受風面積を低減して転倒モーメントを低減することができる。
<第4実施形態>
第4実施形態に係る浮体式流体力利用システム1Cは、アッセンブリ80が単独で浮力を有している点、アッセンブリ80と浮体13の波浪による上下動の差によって発電する点、が前記した第1乃至第3実施形態と主に異なっている。
図10に示すように、第4実施形態に係る浮体式流体力利用システム1Cは、浮力を有するアッセンブリ80と、アッセンブリ80を揺動可能かつ回転可能かつ上下動可能に支持する浮体13と、を備えている。
アッセンブリ80は、例えばダリウス型の垂直軸水車81と、回転軸となる支柱82と、を主に有している。アッセンブリ80は、例えば支柱82を中空部材で構成することにより、アッセンブリ80自身が水面に浮ぶことができるだけの浮力を有している。アッセンブリ80は、上下に細長い形状に形成されているので、波浪による水面の上下動の影響を受け難い。一方、浮体13は、アッセンブリ80に比較して波浪による水面の上下動の影響を受けやすい。そのため、アッセンブリ80と浮体13とは、波浪に対する応答速度の差によって相対的に上下動する。
アッセンブリ80は、浮体13に揺動可能に支持されているので、大きな潮流力が作用した場合にも、図10(b)に示すように、アッセンブリ80を傾けて潮流力を逃がすことができる。また、垂直軸水車81がバラストとして機能するので、アッセンブリ80を垂直な状態に回復することができる。
さらに、アッセンブリ80は、浮体13に対して回転可能に支持されているので、アッセンブリ80の回転によって後記する発電装置70(図11参照)を回転させることにより、潮流エネルギーを取り出すことができる。
また、アッセンブリ80は、浮体に対して上下動可能に支持されているとともに、上下運動を回転力に変換する回転力変換機構88を備えている。これにより、アッセンブリ80の相対的上下運動を回転運動に変換して、ダリウス型の垂直軸水車81の起動力に利用することができる。
次に、第4実施形態に係る浮体式流体力利用システム1Cの支持構造について図11を参照して説明する。
図11(a)に示すように、アッセンブリ80の球形部17は、前記した他の実施形態と同様に、弾性ゴム支承18,19を介して支持架台20に揺動可能に支持されている。球形部17の中心部には、垂直軸水車81の回転軸となる支柱82の上端部83が上下に貫通して配置されている。
支柱82の上端部83にはリニア軸受であるボールスプラインブッシュ86が嵌装されている。ボールスプラインブッシュ86は、支柱82の上端部83に対して、上下方向(軸方向)に相対的に移動可能に設置されている。一方、ボールスプラインブッシュ86は、球形部17に上下動不能に保持されている。さらに、ボールスプラインブッシュ86は、支柱82の上端部83に刻設されたスプライン溝86aに係合することで、支柱82とともに回転するようになっている。ボールスプラインブッシュ86には発電装置70のローター71が固定されており、球形部17の内周面にはステーター72が固定されている。これにより、ダリウス型の垂直軸水車81が回転すると、ボールスプラインブッシュ86と一緒にローター71が回転する。ステーター72は、球形部17に固定されて回転しないので、ローター71とステーター72の相対回転によって発電が行なわれる。なお、ステーター72に生じる反トルクは、浮体13の係留システムによって負担することになる。
支柱82の上端部83のうち球形部17から突出した部分には、ねじ溝83aが刻設されているとともに、ナット84が嵌装されており、いわゆるボールねじ機構を形成している。一方、球形部17の上部には、円筒状のナット保持部17aが突出形成されており、ラチェット機構85を介してナット84を一方向に回転可能かつ上下移動不能に保持している。これらのねじ溝83a、ナット84、ラチェット機構85及びナット保持部17aが、回転力変換機構88を構成している。この回転力変換機構88によって、垂直軸水車81の起動が行なわれる。
具体的には、例えば、上から見てナット84が反時計回りに回転できる(ラチェットに対してフリーになる)が、時計回りには回転できないようにラチェット機構85を設けるとともに、ダリウス型の垂直軸水車81を反時計回りに回転するように設ける。また、ねじ溝83aは、ナット84に対して支柱82を上から見て反時計周りに回転させたときに、ナット84に対して支柱82が下向きに移動するように刻設されている。
そして、垂直軸水車81が停止した状態で、アッセンブリ80がナット84(浮体13)に対して上向きに移動すると、ねじ溝83aの向きによって、ナット84は反時計回りに回転する。このとき、ラチェット機構85は空転する。
一方、垂直軸水車81が停止した状態で、アッセンブリ80がナット84に対して下向きに移動すると、ねじ溝83aの向きによって、ナット84は時計回りに回転しようとするが、ラチェット機構85によって拘束されるので回転できない。そのため、垂直軸水車81の方が反時計回りに回転して下向きに移動する。これにより、垂直軸水車81が起動する。
垂直軸水車81が起動して反時計回りに回転を開始すると、垂直軸水車81は、ナット84に対して下向きに移動しようとする。しかし、垂直軸水車81は浮力を有しているので、ある程度下向きに移動した後はそれ以上下方向に移動できない状態が生じる。そうすると、ナット84は、垂直軸水車81との相対的位置関係が変わらないように、垂直軸水車81と同じく反時計方向に回転し、このときラチェット機構85は空転する。これにより、垂直軸水車81が回転し、発電装置70によって発電が行なわれることになる。
なお、図示は省略するが、ボールスプラインブッシュ86と支柱82との間にリニア発電機(図示省略)からなる補助発電装置を設置してもよい。リニア発電機は、例えば、トランスレータをボールスプラインブッシュ86に取り付けるとともに、ステーターを支柱82の上端部83に取り付ける。このようにすれば、ボールスプラインブッシュ86と支柱82の相対的上下動を利用して、発電を行なうことができる。
また、第4実施形態では、回転力変換機構としてねじ溝83aとナット84とから成るボールねじ機構を採用したが、ボールねじ機構に替えて、ラックアンドピニオン機構やコンロッドとクランク機構やジャイロ機構など採用してもよい。
次に、浮体式流体力利用システムを利用した第5実施形態に係る風力推進船100について、図12を参照して説明する。
図12に示すように、第5実施形態に係る風力推進船100は、いわゆるヨットであり、浮体となる船体101と、アッセンブリとなる固定翼102と、を備えている。固定翼102は、船体101を貫通して配置された支柱103を有している。支柱103は、船体101に揺動可能かつ回動可能に支持されている。また、支柱103は、船体101の支持機構101aよりも上側の上支柱103aと、当該支持機構よりも下側の下支柱103bと、を備えている。下支柱103bは、前後方向に幅広に形成されてキールとして機能する部位である。下支柱103bの下端部には、バラスト104が設置されている。このバラスト104によって、固定翼102の重心は水面下に配置されている。船体101の内部には、支柱103の前後方向への揺動を拘束するダンパー装置105が設置されている。ダンパー装置105の基端は船体101に連結されており、ダンパー装置105の先端は、下支柱103bのキール上部に連結されている。
なお、支柱103を揺動可能かつ回転可能に支持する支持機構101aは、とくに限定されるものではないが、例えば、第2乃至第4実施形態において説明した支持機構を適宜採用することができる。
風力推進船100は、横風を受けて進むときには横風による横滑りを防止するよう、下支柱103bのキールを回転させて仰角をつけ、船体101は進行方向に向けたまま航行できる。また、風力推進船100は、風力に応じて固定翼102が大きな力を受けて傾斜しても船体101はロールせず、下支柱103bとバラスト104とが傾斜して復元力を発生する。これにより船体101が傾いて居住性が犠牲になったり、船体抵抗が増えたり、抵抗中心が横方向にずれて当て舵が必要になり更に抵抗が増えたりするのを防止することができ、効率のよいヨットを実現できる。
なお、上支柱103aを回転させる場合、支柱下端の固定が難しくなるため、通常なら従来のヨットに見るようなフォアステーやサイドステー、陸上の垂直軸型ダリウス型風車に見るようなガイワイヤーが必要になるが、風力推進船100では上支柱103aの転倒モーメントは船体101を貫通して設けた下支柱103bとバラスト104による復元力で直接支えるため、船体101からモーメントを支える必要がなく、省略可能となっている。
次に、第6実施形態に係る風力推進船110について、図13乃至図16を参照して説明する。第6実施形態に係る風力推進船110は、受風部がダリウス型風車40で構成されている点、及び、ダリウス型風車40の回転によって回転するプロペラ116を備える点、が前記した第5実施形態に係る風力推進船100と主に異なっている。
図13(a)(b)に示すように、風力推進船110は、船体111の前後に2つのアッセンブリ112,112を備えている。各アッセンブリ112は、支持機構111aを介して、船体111に対して揺動可能かつ回転可能に支持されている。各アッセンブリ112は、受力部を支持する支柱113と、受力部としてダリウス型風車40と、を主に備えている。ダリウス型風車40の構造は、第3実施形態の同様であるので、詳細な説明は省略する。
支柱113は、上支柱113aと下支柱113bとを備えている。上支柱113aは、ダリウス型風車40の回転軸として機能する部位である。下支柱113bは、前後方向に幅広に形成されており、キールとして機能する部位である。下支柱113bの下端部にはバラスト115が設置されている。バラスト115は、ダリウス型風車40の回転に連動して回転するプロペラ116を有している。支柱113は、拘束装置117によって、ロール方向のみに揺動するようになっている。拘束装置117は例えば油圧ダンパーなどで構成されている。
図14(a)(b)に示すように、アッセンブリ112は、船体111に対して揺動可能に構成されている。風力推進船110は、風力に応じてアッセンブリ112が大きな力を受けて傾斜しても船体111はロールせず、下支柱113bとバラスト115とが傾斜して復元力を発生する。これにより船体111が傾いて居住性が犠牲になったり、船体抵抗が増えたり、抵抗中心が横方向にずれて当て舵が必要になり更に抵抗が増えたりするのを防止することができ、効率のよい風力推進船110を実現できる。
図15に示すように、支持機構111aは、下支柱113bの上端部に形成された球形部113cと、球形部113cを揺動可能に支持する弾性ゴム支承18,19と、弾性ゴム支承18,19を支持する支持架台20と、を有している。
上支柱113aの下端部には、下向きに開口する円筒部113dが形成されている。円筒部113dは、球形部113cに回転可能に保持されている。円筒部113dの内部には、増速装置120が設置されている。増速装置120は、リングギア121と、プラネタリギア122と、サンギア123と、を有している。リングギア121は、ラチェット124を介して円筒部113dに接続されている。プラネタリギア122は、図示しないキャリアによって球形部113cに対して移動不能に接続されている。サンギア123は、後記する回転軸131の外周面に刻設されている。これにより、上支柱113aが回転すると、所定の増速比で回転軸131が回転することになる。
上支柱113aの下端部には、回転軸131が回転可能に吊り下げ支持されている。回転軸131は、球形部113c及び下支柱113bを貫通してバラスト115まで到達している。回転軸131の下端部には、傘歯車132が設けられている。傘歯車132は、プロペラ116の水平軸116aの前端に設けられた2つの傘歯車116bに係合している。これにより、回転軸131の回転が水平軸116aの水平軸回転に変換され、プロペラ116の回転により推進力が発生する。
球形部113cの内部であって増速装置120の下方には、発電装置70が設置されている。発電装置70のローター71は、回転軸131の外周面に固定され、発電装置70のステーター72は、球形部113cに固定されている。回転軸131の回転に伴ってローター71が回転することにより、発電装置70で発電が行なわれるようになっており、停泊中には拘束装置117(図13参照)を解放することでアッセンブリ112にロール、ピッチ方向2軸の揺動を許容し、ダリウス型風車40で受けた風により発電する。
なお、発電装置70は、航行中には電動機として風力による回転力を補うことができるように構成されている。
風力推進船110は、横風を受けて直進する場合には、図16(a)に示すように、キールとして機能する下支柱113bを平行に傾ける。これにより、下支柱113bによって構成されるキールに仰角をつけて横滑りを防止する揚力を発生させることができる。
また、風力推進船110は、旋回する場合には、図16(b)に示すように、キールとして機能する下支柱113bを互いに逆向きに傾ける。これにより、旋回半径を小さくすることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、第3実施形態に係る浮体式流体力利用システム1Bの支持機構に、第4実施形態の上下動機構を加えるようにしてもよい。このようにすれば、浮体13に対するアッセンブリ12の上下動によって浮体式流体力利用システム1Bのダリウス型風車40を起動することができる。同様に、第6実施形態に係る風力推進船110の支持機構111aに、第4実施形態の上下動機構を加えるようにしてもよい。
また、第3実施形態では、図8(a)(b)に示すように、上支柱11aと下支柱11bとの間にギアシステム60とラチェット機構64と、を設置したが、下支柱11bの回転の増速が不要な場合には、ギアシステム60を省略して、上支柱11aと下支柱11bとの間にラチェット機構64だけを配置してもよい。このような構成によれば、回転の伝達を一方通行にしたり、過回転を防止することができる。
また、第3実施形態では、図8(a)(b)に示すように、上支柱11aと下支柱11bとの間にギアシステム60を設けることで、上支柱11aと下支柱11bとを同軸逆回転するように構成したが、水車により風車を起動する必要がない場合には、風車及び水車のブレードの向きを互いに逆回転するように設定すれば、ギアシステム60を省略することができる。
また、第6実施形態に係る風力推進船110では、キールとして機能する下支柱113bとバラスト115とが船体111に対して一体的に回転する構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、キールとなる下支柱113bのみが回転するように構成してもよい。
なお、本発明の参考例として、アッセンブリが浮体に対して揺動しない場合について説明する。
例えば、本発明の第3実施形態では、図7に示すように、上支柱11aに揚力型の垂直軸風車であるダリウス型風車40を設けるとともに、下支柱11bに抗力型の垂直軸水車であるサボニウス型水車50を設け、さらに、図8に示すように、浮体13に対して支柱11を揺動可能に支持する構成としたが、例えば、サボニウス型水車50が十分に大きい場合は、浮体13に対して支柱11を揺動不能に支持する構成としてもよい。つまり、例えば水深が大きい海域などでは、サボニウス型水車50を十分に大きくすることが容易であるので、ダリウス型風車40が風力を受けても、その転倒モーメントに十分に対抗することができるため、過大な風力や潮流力を受け流すために過大な風力や潮流力を受けると傾斜するような重量設定等にする必要がなければ、必ずしも支柱11を浮体13に揺動可能に支持する必要はない。この場合、支持架台20に対して支柱11を回転可能に取り付ければ足りるので、球形部17や弾性ゴム支承18,19を省略して支持機構を簡素化することができる。
また、第4実施形態は、水車のみを備える構成であるので、過大な潮流力を受け流すために過大な潮流力を受けると傾斜するような重量設定等にする必要がなければ、必ずしも支柱11を浮体13に揺動可能に支持する必要はない。その場合、第4実施形態の支持架台20に支柱11を回転可能に連結するとともに、球形部17や弾性ゴム支承18,19を省略する構成としてもよい。
1 浮体式流体力利用システム
10 受風部
11 支柱
12 アッセンブリ
13 浮体
14 バラスト
15 重心

Claims (17)

  1. 風または水からエネルギーを取り出すアッセンブリと、前記アッセンブリを支持する浮体と、を備え、流体エネルギーの少なくとも一つとして風力を利用する浮体式流体力利用システムであって、
    前記アッセンブリは、その重心が水面下に配置されていると共に、
    前記アッセンブリは、流体力を受ける受力部と、前記受力部を支持する支柱と、を有し、前記浮体に対して前記支柱の中心軸回りに回転可能に支持され、
    前記受力部は、空中で風力を受ける受風部を含んで構成され、
    前記支柱は、前記受風部を支持する上支柱と、水面下に配置されたバラストを支持する下支柱と、を備えてなり、
    前記上支柱と前記下支柱とは、前記支柱の中心軸に関して剛な状態で、ベアリングを介して相対的に同軸回転可能に連結されて構成されていることを特徴とする浮体式流体力利用システム。
  2. 風または水からエネルギーを取り出すアッセンブリと、前記アッセンブリを支持する浮体と、を備え、流体エネルギーの少なくとも一つとして風力を利用する浮体式流体力利用システムであって、
    前記アッセンブリは、その重心が水面下に配置されていると共に、
    前記アッセンブリは、流体力を受ける受力部と、前記受力部を支持する支柱と、を有し、前記浮体に対して前記支柱の中心軸回りに回転可能に支持され、
    前記受力部は、空中で風力を受ける受風部と、水平軸水車又は垂直軸水車を含んで構成され、
    前記水平軸水車又は前記垂直軸水車は、水面下に配置されてバラスト又はその一部として機能し、
    前記支柱は、前記受風部を支持する上支柱と、水面下に配置されたバラストを支持する下支柱と、を備えてなる
    ことを特徴とする浮体式流体力利用システム。
  3. 前記上支柱と前記下支柱とは、前記支柱の中心軸に関して剛な状態で、ベアリングを介して相対的に同軸回転可能に連結されて構成されていることを特徴とする請求項2に記載の浮体式流体力利用システム。
  4. 前記上支柱と前記下支柱とは、所定の相対的回転関係を保って同軸回転するように、ギアシステムを介して互いに連結されているとともに、前記浮体に対して相対回転可能に支持されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の浮体式流体力利用システム。
  5. 前記上支柱と前記下支柱とは、所定条件下で前記上支柱及び前記下支柱のうちの一方の回転を他方に伝達し、他の条件下で前記上支柱及び前記下支柱のうちの一方の回転を他方に伝達しない機構を有していることを特徴とする請求項2又は3又は4に記載の浮体式流体力利用システム。
  6. 前記アッセンブリは、前記受力部の回転から回転エネルギーを取り出す回転エネルギー取出部を備え、
    前記上支柱と下支柱は互いに同軸逆回転させるように構成され、
    前記回転エネルギー取出部は、前記上支柱及び下支柱から回転エネルギーを取り出す際に生じるトルクが互いに打ち消されるように配置されていることを特徴とする請求項2又は3又は4又は5に記載の浮体式流体力利用システム。
  7. 前記回転エネルギー取出部は、ローターとステーターとを備える発電機であり、
    前記発電機は、前記上支柱及び前記下支柱のいずれか一方に前記ローターを接続し、他方に前記ステーターを接続し、前記ローターと前記ステーターの差動により発電することを特徴とする請求項6に記載の浮体式流体力利用システム。
  8. 前記受力部は、揚力型の垂直軸風車と抗力型の垂直軸水車とを含んで構成され、
    前記垂直軸風車は、前記垂直軸水車の回転によって起動することを特徴とする請求項2〜請求項7のいずれか1項に記載の浮体式流体力利用システム。
  9. 前記受力部は、揚力型の垂直軸風車と抗力型の垂直軸水車とを含んで構成され、
    前記垂直軸水車は、増速装置を介して前記垂直軸風車に連結され、
    前記増速装置は、垂直軸風車の回転速度が前記垂直軸水車の増速後の回転速度以下の場合には前記垂直軸水車の回転を前記垂直軸風車に伝達し、前記垂直軸風車の回転速度が前記垂直軸水車の増速後の回転速度よりも大きい場合には前記垂直軸水車の回転を前記垂直軸風車に伝達しない、
    ことを特徴とする請求項8に記載の浮体式流体力利用システム。
  10. 前記アッセンブリは、前記アッセンブリの自重と釣り合う程度の浮力を有しているとともに、前記浮体に対して相対的に上下動可能に支持されており、
    前記アッセンブリと前記浮体との相対的上下動からエネルギーを取り出す上下動エネルギー取出部を備える、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の浮体式流体力利用システム。
  11. 前記上下動エネルギー取出部は、トランスレーターとステーターとを備えるリニア発電機であり、
    前記リニア発電機は、前記アッセンブリ及び前記浮体のいずれか一方に前記トランスレーターを接続し、他方に前記ステーターを接続し、前記トランスレーターと前記ステーターの差動により発電することを特徴とする請求項10に記載の浮体式流体力利用システム
  12. 上下動エネルギー取出部は、ボールねじ、ラックアンドピニオン、コンロッドとクランク機構及びジャイロのいずれか一つからなる回転力変換機構を備えてなることを特徴とする請求項10に記載の浮体式流体力利用システム。
  13. 前記受力部は、揚力型の垂直軸風車及び揚力型の垂直軸水車の少なくともいずれか一つを備え、前記回転力変換機構によって得られた回転力によって起動することを特徴とする請求項12に記載の浮体式流体力利用システム。
  14. 請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の浮体式流体力利用システムを用いた風力推進船であって、
    前記浮体は、船体であり、前記受力部は、空中で風力を受ける受風部を含んで構成され、前記支柱は、前記受風部を支持する上支柱と、水面下に配置されたバラストを支持する下支柱と、を備え、
    水面下に配置され、前記受風部に受けた風力によって略水平軸回りに回転するプロペラを備え、その回転のためのエネルギーの少なくとも一部として風力を利用することを特徴とする風力推進船。
  15. 前記プロペラは、前記バラストに設置されていることを特徴とする請求項14に記載の風力推進船。
  16. 前記バラスト又は前記下支柱は、揚力型のキールとして機能することを特徴とする請求項14又は15に記載の風力推進船。
  17. 前記船体の前後に配置された2つの前記アッセンブリを備え、
    前記2つのキールは、横風を受けての直進時には同じ向きに迎角を持つように回転し、旋回時には前端の前記キールと後端の前記キールが互いに逆向きの迎角を持つように回転することを特徴とする請求項16に記載の風力推進船。
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