JP6266620B2 - 光学素子をコーティングするための保持デバイス及び方法 - Google Patents

光学素子をコーティングするための保持デバイス及び方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条の下で2012年8月31日出願の米国仮特許出願第61/695739号の優先権の利益を主張する2013年3月11日出願の米国特許出願第13/792964号の優先権の利益を米国特許法第120条の下で主張するものであり、本出願は上記出願の内容に依存するものであり、参照によってその全体を援用する。
本発明は一般に、レンズ又はその他の光学素子を支持するための保持デバイスに関し、より詳細には、コーティング蒸着中等の表面処理中に光学素子を支持するための装置に関する。
レンズ及びその他の種類の光学素子のための光学コーティングは、光学素子の表面上に真空下において高温で蒸着されることが多い。典型的には、光学コーティングは複数の薄い層として塗布され、これによって反射防止及びフィルタリング等のための様々な光学特性が提供される。光学素子の口径全体に亘って均一に光学コーティング層を蒸着するために、コーティングチャンバ内の環境条件を綿密に制御する。様々な種類の専用の設置装置が、コーティング処理されるレンズ又はその他の素子のための保持デバイスとして使用される。光学素子の歪み、擦過傷又はその他の損傷を最小化できるよう、機械的応力を用いずに光学素子を所定の位置に維持するために細心の注意を払って、コーティング環境の要件に関して保持デバイスを綿密に設計する。加熱、加工及び冷却段階中の温度要因もまた考慮すべき事項である。機械的設置のために使用される材料の温度特性を、レンズ又はその他の光学素子に使用される材料の温度特性に適合させるよう、注意を払わなければならない。
微細回路製造のためのマイクロリソグラフィ等において標的に高出力の紫外(UV)光を標的に対して配向する用途のレンズ及びその他の光学素子のために、フッ化カルシウム(CaF)等の結晶質材料が広く使用されている。この種類の結晶質材料から形成された光学素子は、低散乱、高帯域性能、及び高強度放射を処理するための適合性を含む固有の利点を享受する。CaFから形成された光学素子は典型的には、表面形状、素子の厚さ、曲率半径及び表面の均一性に関して厳しい許容誤差で製造され、その最終的な調整のために従来研磨技術と確定的な研磨技術を複数回繰り返す必要がある場合が多い。
CaF光学素子表面を適切に研磨した後、様々な種類のコーティングを塗布できる。しかしながらCaFレンズへのコーティングの塗布は特に困難である。上述のように、コーティング材料を良好に蒸着するために必要な高温で、真空チャンバが使用される。コーティングされる1つ以上の光学部品の重量、より正確に言うと質量も別途考慮すべき事項である。CaFから形成されたレンズのうちいくつかの種類のものは、直径が比較的大きく、従って質量も比較的大きい。レンズ又はその他の光学素子が適度なサイズである場合でさえ、一般に、多数のレンズを同時にコーティングするとより効率的である。従ってコーティングチャンバ内でコーティングを少数の大型レンズに塗布するか多数の小型レンズに塗布するかに関わらず、レンズ又はその他の光学素子を保持する支持構造体は、コーティングチャンバ内に上記レンズ又はその他の光学素子のサイズ及び重さを収容できなければならない。
結晶質CaF材料自体は、コーティング中に光学素子の処理作業を複雑化する特性を有する。例えば高い処理温度における剪断応力は、結晶格子のシフトを引き起こす場合があり、これは表面形状を歪ませるか又は破壊する。結晶質レンズ基材の温度特性は、特に熱吸収性及び熱伝導性に関して、設置材料の温度特性とは大きく異なり得る。
レンズ及びその他の光学部品を保持するための、CaF等の結晶質材料から形成された支持機構は、以下を含む多数の要件を満たすことができなければならない:
(i)光学素子の質量を支持できること。上述のように、結晶質材料から形成されたレンズ、プリズム及びその他の光学素子は、大型で比較的重いものである場合があり、又は多数の小型の光学素子が同時にコーティングされる場合がある。このため、支持構造体には従来、金属材料を使用する。光学素子は回転軸の周りで又はコーティングチャンバ内の軌道経路に沿って運動し得るため、動荷重も支持構造体に関して同様に考慮すべき事項である;
(ii)コーティング塗布のために光学表面領域を露出させることができること。均一な被覆を与えるためには、コーティングされる全表面領域を露出させなければならない。従って、光学部品の重量を支持しなければならないだけでなく、処理対象の表面への接触及び妨害は最小でなければならない;
(iii)熱吸収性及び熱伝導性を最小化できること。光学素子と支持構造体との間の境界面等における要素内の温度勾配は、結晶格子の滑りを引き起こす場合があり、これによって表面形状が変形する。光学素子とその支持機構との間の熱エネルギの移動は、可能な限り低いレベルに低減されるべきであり、また設置装置と光学素子との間のいずれの境界面に沿って明らかな温度勾配を有さないよう、均一であるべきである。これは、真空コーティングチャンバ内で典型的に使用される放射加熱波長に対する結晶材料の反応が遅いため、困難である。その一方で金属は放射エネルギにより迅速に反応し、光学素子とその支持体との間の境界面付近に望ましくない傾斜温度の影響をもたらし得る;
(iv)コーティングチャンバの真空及び温度条件に耐えられること。コーティングは、真空中において比較的高温(典型的には200℃超)で塗布される。支持構造体はこれらの温度条件下で安定でなければならないだけでなく、加熱段階及び冷却段階に対して熱的に良好に適合していなければならない。
これらは矛盾した要件となり得ることが理解できる。例えば、(i)に記載したように構成部品の重量を支持するために好適な多数の材料は、(iii)に記載したように、その熱伝導性によって好ましくない挙動を示す。いくつかの従来のデバイスでは、支持構造体に使用される金属は、結晶質光学部品よりもはるかに迅速に放射エネルギを吸収できる。この効果を中和するために、金属支持構造体の構成部品に、その固有の温度特性を補償するための何らかの処理(例えば反射を用いるもの)を施すことが多い。例えば支持体のいくつかの実施形態は、金属支持体構成部品全体に塗布された反射性コーティングを利用する。金又はその他の高価な材料を使用することが多い、この種類の反射性コーティングは、レンズ又はその他の素子を加熱するために印加される放射エネルギの吸収を低減するために役立つ場合がある。しかしながらこのようなコーティングを使用する場合、十分な反射性を維持するためには、支持要素表面の定期的な洗浄、更新又は再塗布が必要である。
上に列挙した要件(i)〜(iv)に加えて、コスト、相対的な複雑さ、異なる光学素子に対する適用可能性、サイズ及び構成部品の寿命といった因子も、結晶質光学素子をコーティングするための支持機構の設計及び使用に関して考慮すべき事項である。
従って、真空コーティングチャンバ内で様々な種類の光学素子を支持するための装置及び方法に対する需要が存在することが分かる。
本発明の目的は、光学部品、特に結晶質材料から形成された光学部品のための光学コーティング加工技術を進歩させることである。
この目的を念頭に置いて、本発明は、光学表面をコーティングするための支持装置を提供する。この支持装置は、1つ以上の孔を有するプラテンを備え、プラテンの1つ以上の孔はそれぞれ、表面コーティング中に光学素子の1つ以上の縁部をプラテンに載置するために作られ、プラテンは機械加工できるガラスセラミックで形成される。
本発明の特徴は、真空コーティングチャンバ内で光学素子を支持するために、機械加工できるセラミック材料を使用することである。
本発明の利点は、熱伝導性及び熱吸収性を低下させるための一連の介在部品を必要とすることなく、コーティングされる光学素子を、支持構造体の表面に対して直接載置できることである。
本開示の発明のその他の望ましい目的、特徴及び利点が発生するか又は当業者に明らかとなる場合がある。本発明は添付の請求項によって定義される。
光学素子のための真空コーティングシステムの構成部品を示す概略ブロック図 本発明のある実施形態による支持プラテンを示す斜視図 光学素子を保持する支持プラテンの一部の側面図 光学素子に対して載置するためのリテーナ要素を有する支持プラテンを示す斜視図 光学素子を支持するリテーナ要素を保持する支持プラテンの一部を示す側面図 光学素子を支持する2つのリテーナ要素を保持する支持プラテンの一部を示す側面図 プリズムの表面をコーティングするために作られた孔を有する支持プラテンを示す斜視図 本発明のプラテンを用いた光学素子のための真空コーティングシステムの構成部品を示す概略ブロック図 光学素子のための真空コーティングシステムの構成部品を示すブロック図。ここでプラテンの外縁部は、中心軸の周りで回転するための歯部を有するよう作られている。
本出願において図示及び説明される図面は、様々な実施形態による装置の動作及び製造の基本原理を例示するために提供されているものであり、これら多数の図面は、実際のサイズ又は縮尺を図示する目的で描かれたものではない。基本的な構造上の関係又は動作原理を強調するために、ある程度の誇張が必要である場合がある。
本開示の文脈において、用語「上部(top)」及び「底部(bottom)」、又は「上側(above)」及び「下側(below)」は相対的なものであり、構成部品又は表面のいずれの必要な配向を表すものではなく、単に、構成部品又は材料のブロック内において対向する表面又は異なる光経路を指すため及び区別するために使用されている。同様に、例えば異なる平面内で位置合わせされた構成部品又は光ビームの相対的な直交関係を説明するために、用語「水平な(horizontal)」及び「垂直な(vertical)を図面に関して使用する場合があるが、これらは、構成部品に必要ないずれの配向を実際の水平及び垂直方向に関して示すものではない。
用語「第1の(first)」、「第2の(second)」等が使用されている場合、これらはいずれの順序又は優先順位関係を必ずしも示しておらず、ある要素又は時間の長さを他の要素又は時間の長さから明確に区別するために使用されている場合がある。
本出願では、用語「プリズム(prism)」又は「プリズム要素(prism element)」は、光学分野において、光を屈折させる透明な固体材料から形成された、光が入射する1つ以上の平坦な表面を有する一般にn角柱の形状の透明な光学素子を指すものとして理解されているように使用されている。形状及び表面概形に関して、何がプリズムを構成するかに関する光学分野における共通理解は、プリズムの形状の幾何学的な定義よりも限定的でなく、より幅広い形状の定義を包含することを理解されたい。更に用語「プリズム」は、単一の継ぎ目のない基材について言及するために使用される場合があり、又は互いに光学的に接触していてよいか若しくは間に不変の空隙を有してよい複数のプリズムの配置を用いた組立体について言及するために使用される場合もある。
本発明の実施形態は、レンズ、プリズム及びその他の種類の光学素子をコーティング作業中に支持するための装置及び方法を提供する。光学素子の支持に関する従来のアプローチとは異なり、本発明の実施形態は、コーティングチャンバ内に必要な構成部品の総数を削減するため、及びレンズ表面形状に損傷を与え得る温度勾配の発生可能性を低減する解決策を提供するために役立つ、材料及び方法を採用する。
参照例として、図1の概略ブロック図は、ホルダ20上の1つ以上の光学素子OE1、OE2及びホルダ22上の光学素子OE3、OE4上に光学コーティングを蒸着するために好適な真空及び温度条件を提供する、従来のコーティングチャンバ10を示す。光学素子の回転は、均一なコーティング条件を提供するのに役立つ。輸送機構18により、ホルダ20、22それぞれが軸A1、A2の周りで回転する。回転は、軸A1と軸A2との間の軸A3の周りでも起こり得る。コーティングチャンバ10内には、放射熱エネルギを提供するための1つ以上のヒータ12がある。ソース14は蒸着される材料を蒸気の形態で提供する。
コーティングチャンバ10内では、強い真空(<10−6Torr等)下において、典型的には200〜300℃で、光学素子OE1〜OE4の表面上にコーティング層が蒸着される。
「背景技術」の節で既に述べたように、コーティングチャンバ10内で光学素子を保持するために提供される従来の解決策は複雑なものとなる場合があり、また性能について妥協しなければならない場合が多い。本発明の実施形態は、構造的強度や、結晶質レンズ及びその他の光学素子のために必要なカバー領域の広さに関して妥協することなく、改善された温度性能を提供する材料を用いて、光学素子を設置するための代替アプローチを使用する。
図2の斜視図は、コーティング中に光学素子を載置するために適切に作られた1つ以上の孔を有するプラテン30を示す。例えば平面を有する素子等の、コーティング中に観察できる「確認用(witness)」素子又は試験用サンプルを保持するために、追加の確認用孔34を任意に設ける。図3の側面図は、縁部に沿って光学素子OE1を載置するために、プラテン30の孔32がどのように作られ、機械加工されているかを示す。
図4の斜視図は、代替実施形態におけるプラテン30を分解図で示す。孔32のうちの1つ以上を用いて、中間リテーナ要素40を載置する。リテーナ要素40は、リテーナ要素40内に嵌合する光学素子OE1の1つ以上の縁部に対して載置されるよう機械加工される。図5Aの側面図は、光学素子OE1が縁部に沿って載置されたリテーナ要素40を載置するために、プラテン30の孔32がどのように機械加工され、作られているかを示す。図5Bの側面図は、第2のリテーナ要素42も設けられた、本発明の代替実施形態を示す。第2のリテーナ要素42は、光学素子OE1の反対側に沿って位置決めされ、これはいくつかの用途において有利となり得る。リテーナ要素42は光学素子OE1の外周全体の周りに延在してよく、又は光学素子OE1の反対側との僅かな接触領域を維持している、光学素子の上記反対側を完全に覆っていてもいなくてもよいタブ若しくはその他の要素であってよい。リテーナ要素42は、第1のリテーナ要素40に対して、かつ光学素子OE1の縁部に沿って載置される。リテーナ要素42もまた、機械加工できるガラスセラミックから形成される。
図6の斜視図は、プラテン30が矩形の孔36を有する代替実施形態を示す。光学素子OE2は、プリズム、プレート又はその他の光学部品であってよく、図3の側面図に示したものと同様の様式で孔36内に載置される。代替実施形態によると、リテーナ要素40(図4、5A)は、様々な光学素子形状を収容できるよう、孔32又は36の形状を適切に適合させる。
光学素子の重さを支持するための十分な構造的強度を提供しながら、熱伝導性及び熱吸収性を低下させるための要件を満たすために、本発明の実施形態は、機械加工できるガラスセラミック材料からプラテン30を形成する。この群の材料は、鉄、アルミニウム及びその他の金属のために使用される機械加工設備及び技術を用いて形成できる様々なセラミックを含む。しかしながら、Corning社(ニューヨーク州コーニング)のMacor(登録商標)機械加工できるガラスセラミック等の機械加工できるセラミックは、金属材料とは異なり、特に熱吸収性及び熱伝導性に関して、セラミック材料の好ましい温度特性を享受する。Macorセラミックは、フッ素金雲母とボロシリケートガラスとの組合せからなり、最高0.0005インチ(12.7マイクロメートル)という極めて厳しい許容誤差で機械加工でき、また20マイクロインチ(0.508マイクロメートル)未満の表面仕上げに機械加工して、最高約0.5マイクロインチ(0.0127マイクロメートル)の平滑度に研磨できる。この材料は800℃(ピーク温度1000℃)での連続的な使用に耐えることができる。この材料の25℃における熱伝導率は約1.46W/m・℃である。
本開示の文脈において、説明的用語「機械加工できる(machinable)」は、従来の高速機械加工手順及び工具を使用して少なくとも0.005インチ(1.27ミリメートル)まで機械加工できる材料に関して使用される。機械加工できる材料は、例えば研削、研磨、鋸引き、旋盤加工、フライス加工、穿孔及びタッピング設備を含む様々な種類の機械加工設備を用いて作ることができる。使用される機械加工できるガラスセラミック材料は、プラテン30を形成するために必要な形状に鋳造でき、その後、光学素子を支持するための特徴構造を提供するために必要に応じて任意に機械加工できる。
機械加工できるガラスセラミック(ハイフン付きの形で「ガラス−セラミック」とも呼ばれる)は、結晶質セラミック材料とガラス材料との様々な組合せから形成される。一般に、機械加工できるガラスセラミック中のガラス材料の重量パーセントは相当なものであり、SiOに関する重量パーセント値で例えば25%以上等である。他の種類の機械加工できるガラスセラミックとしては、本発明の譲受人に譲渡されたBeallによる米国特許第8021999号明細書(発明の名称「High Strength Machinable Glass−Ceramics」)に記載された材料が挙げられる。上記特許文献に記載された材料は、結晶質の雲母材料を非晶質のガラス材料と組み合わせたものの一部が含まれている。その他の機械加工できるガラスセラミック材料は、ガラス材料と、非雲母結晶質材料を含むその他の種類の結晶質材料との組合せとして形成される。参照例として、本発明の譲受人に譲渡されたStookeyによる米国特許第2920971号明細書(発明の名称「Method of Making Ceramic and Product Thereof」)は、機械加工できるガラスセラミックの製造のための実際的な態様及び理論的考察の情報、並びにこれらの製造のための結晶化に関する態様の議論を提供する。Macorに加えて、その他の市販の機械加工できるガラスセラミックとしては、DICOR(登録商標)(Corning社、ニューヨーク州コーニング)、Vitronit(Vitron Spezialwerkstoffe GmbH、ドイツ、イェーナ)、雲母結晶のキャベツの玉のような微小構造(cabbage-head microstructure)を有するガラスセラミック、及びPhotoveel(住金ホトンセラミックス株式会社、日本)、ガラスマトリックス内にジルコニア微小結晶も含有するフッ化雲母タイプのガラスセラミックが挙げられる。
図7Aの概略ブロック図は、本発明のある実施形態に従って形成された2つのプラテン30上に載置された光学素子OE1、OE2、OE3、OE4を有する、コーティングチャンバ70を示す。図1に示した構成と同様、プラテン30は輸送装置に連結される。輸送機構18はコーティングプロセス中に、軸A1及び軸A2の周りにおける、並びに任意に軸A3の周りにおける回転運動を各プラテンに与える。図1に関して上述したように、ヒータ12及びソース14といった部品は、従来のデバイスと同様に動作する。図7では、軸A1、A2、A3は垂直軸として示されている。しかしながら、コーティングチャンバ70の実施形態は、他の角度の回転軸を有するプラテン30を使用してよい。
図7Bに示す概略ブロック図は、輸送機構18が、両方のプラテン30の縁部に沿って機械加工された歯部48と噛み合う歯部46によって、プラテン30を直接回転させる、コーティングチャンバ80の代替実施形態を示す。代替実施形態によると、各プラテン30は輸送機構18が提供する中央歯車機構に機械的に連結される。プラテン30は機械加工できるセラミック材料から形成されているため、光学素子をコーティングのために保持する同一の構成部品もまた、歯部を有するように機械加工できる。これにより支持用プラテン30は、コーティングプロセス中に光学素子を移動させるための輸送機構の一部として作用できる。プラテン30の縁部に例えば斜歯歯車、山歯歯車、平歯車、ウォーム歯車のための周縁歯部を設ける等、多数の種類のいずれの歯車構成を使用できる。
本発明の実施形態は、真空コーティングチャンバ内にレンズ又はその他の光学素子を載置するために必要な構成部品の数を削減する。支持要素に金属部品を使用し、支持機構から離れるように放射熱を反射させるための貴金属コーティングを必要とする実施形態とは異なり、本発明の実施形態は、初期機械加工及び研磨以外にプラテン30のための追加の表面処理を必要としない。
本発明の実施形態は、CaF及びその他の結晶質材料から形成されたレンズ及びその他の光学素子を支持するために、並びにガラス、プラスチック又はその他の材料から形成されたレンズを支持するために特に好適である。
本発明をその特定の好ましい実施形態を特に参照して詳細に説明したが、当業者は、上述のような及び添付の請求項に記載されているような本発明の範囲内において、本発明の範囲から逸脱することなく、変更及び修正を行うことができることが理解されるだろう。本発明は請求項によって定義される。
10、70、80 コーティングチャンバ
12 ヒータ
14 ソース
18 輸送機構
20、22 ホルダ
30 プラテン
32 孔
34 確認用孔
36 矩形の孔
40 リテーナ要素
42 第2のリテーナ要素
46、48 歯部

Claims (10)

  1. 光学表面をコーティングするための支持装置であって、
    前記支持装置は、1つ以上の孔を有するプラテンを備え、
    前記プラテンの前記1つ以上の孔はそれぞれ、表面コーティング中に光学素子の1つ以上の縁部を前記プラテンに載置するよう構成されており
    前記プラテンは、機械加工できるガラスセラミックで形成されている、支持装置。
  2. 前記光学素子は、レンズまたはプリズムである、請求項1に記載の支持装置。
  3. 前記機械加工できるガラスセラミックは、ボロシリケートガラスとフッ素金雲母との組合せで形成されている、請求項1または2に記載の支持装置。
  4. 前記プラテンの外縁部は、コーティング中に前記プラテンを回転させるための歯部を有するよう構成されている、請求項1から3いずれか1項に記載の支持装置。
  5. 前記光学素子、結晶質材料からる、請求項1から4いずれか1項に記載の支持装置。
  6. 前記支持装置は、コーティング中に前記プラテンを回転させる輸送装置と連結されている、請求項1から5いずれか1項に記載の支持装置。
  7. 光学表面をコーティングするための支持装置であって、
    前記支持装置は、1つ以上の孔を有するプラテンを備え、
    前記1つ以上の孔のうちの少なくとも1つは、該1つ以上の孔のうちの少なくとも1つに対して表面コーティング中に第1のリテーナ要素の1つ以上の縁部載置されるよう機械加工されており
    前記第1のリテーナ要素は、表面コーティング中に光学素子の1つ以上の縁部載置されるよう機械加工されており
    前記第1のリテーナ要素及び前記プラテンの両方は、機械加工できるガラスセラミックで形成されている、支持装置。
  8. 前記光学素子の前記1つ以上の縁部に沿って、前記第1のリテーナ要素に装着する、第2のリテーナ要素を更に備え、
    前記第2のリテーナ要素もまた、機械加工できるガラスセラミックで形成されている、請求項7に記載の支持装置。
  9. 前記光学素子は、レンズまたはプリズムである、請求項7または8に記載の支持装置。
  10. 前記プラテンの外縁部は、コーティング中に前記プラテンを回転させるための歯部を有するよう構成されている、請求項7から9いずれか1項に記載の支持装置。
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