JP6266430B2 - 物体管理方法およびシステム - Google Patents
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Description
安全ピンの抜取り、または操作レバーを握ることによりアクティブになるRFIDタグを消火器に取付けると共に、タグ情報と消火器の設置場所とを対応付けてデータベースに登録し、消火器の使用時にはアクティブRFIDタグのタグ情報をキーにしてデータベースを検索し、使用した消火器の設置場所を取得し、携帯電話機経由で消防署へ通報するようにしたシステムが下記の特許文献1に開示されている。
また、読取装置からの電波を起動エネルギーとするパッシブ型のRFIDを用いるシステムにおいては、個々の物体に単一のパッシブ型RFIDを取付けて管理を行うことに機能を限定しているため、個々の物体の固有情報の管理だけでなく、その他の機能を持たせて複合的に活用できないという問題があった。
本発明の目的は、単一のパッシブ型RFIDにより、個々の物体の固有情報の管理だけでなく、その他の機能を持たせて複合的に活用することができる物体管理方法およびシステムを提供することにある。
前記物体管理システムが、
前記読取装置で読取った前記1対のRFIDタグのタグ情報を受信し、その受信した1対のタグ情報が予め定めた対の関係を備えているかを判定するステップと、
前記1対のタグ情報を受信し、そのタグ情報が対の関係となっている場合には、前記1対のRFIDタグを取付けた物体は正常な状態であり、対の関係を備えていない場合には当該RFIDタグを取付けた物体は異常状態であると判定するステップと
を実行し、管理対象の物体を管理することを特徴とする。
また、管理対象の物体が消火器であり、前記正常な状態が消火器の操作レバー等の消火剤噴出指示手段が操作される前の待機状態、前記異常状態が前記操作レバー等の消火剤噴出指示手段が操作された後の状態であることを特徴とする。
また、本発明にかかる物体管理システムは、管理対象の物体に1対のRFIDタグを取付け、そのRFIDタグにそれぞれ記憶されたタグ情報を読取装置で読取り、前記管理対象の物体の状態を管理する物体管理システムであって、
前記読取装置で読取った前記1対のRFIDタグのタグ情報を受信し、その受信した1対のタグ情報が予め定めた対の関係を備えているかを判定する手段と、
前記1対のタグ情報を受信し、そのタグ情報が対の関係となっている場合には、前記1対のRFIDタグを取付けた物体は正常な状態であり、対の関係を備えていない場合には当該RFIDタグを取付けた物体は異常状態であると判定する手段と
を備えることを特徴とする。
また、管理対象の物体が消火器であり、前記正常な状態が消火器の操作レバー等の消火剤噴出指示手段が操作される前の待機状態、前記異常状態が前記操作レバー等の消火剤噴出指示手段が操作された後の状態であることを特徴とする。
例えば、展示棚の1つの棚にRFIDタグ(A)を取付けると共に、展示品に対となるRFIDタグ(B)を取付け、展示棚に展示された展示品が盗み出されるのを監視するシステムに適用した場合、展示棚に展示された展示品が展示棚から取り出された瞬間に、展示品に取付けたRFIDタグ(B)が剥離破壊状態となり、展示品に取付けたRFIDタグ(B)からのタグ情報は読取れなくなる。そして、読取り装置が読取ったタグ情報は棚に取付けたRFIDタグ(A)からの情報のみとなり、タグ情報(A)と(B)との対の関係が揃わなくなる。これにより、展示品に異常が生じた、すなわち盗み出されたという異常が発生したものと判定することができ、RFIDタグを機能的に進化したツールとして活用することが可能になる。
ここで、対の関係とは、システムで予め定めた所定の関係があれば良く、例えばタグ情報(A)と(B)が同一のもの、N倍(N=任意の数)または1/N関係のもの、所定の関数fで決まる相関関係のものなど、特に限定するものではない。
また、対の関係は2つのRFIDのタグ情報に限らず、2つ以上であっても適用することができる。
本発明を消火器に適用する場合、管理対象の消火器の操作レバー等の消火剤噴出指示手段を操作した際に、その消火剤噴出指示手段の先端で一方のRFIDを剥がす、または破壊する、あるいは電磁遮蔽物で覆うように構成し、タグIDを読取装置で読取り不能状態にする。すると、読取装置から出力されるタグ情報は片方だけのものとなるので、消火器の状態は異常、すなわち操作レバー等の消火剤噴出指示手段が操作された消火剤噴出状態に遷移したものと判定される。
この場合、RFIDには、消火器の固有の情報、すなわち固体番号(製造番号)、メーカ名等が記録され、この固有情報に紐付けて、消火剤の種類、点検日などの様々な管理情報がデータベースに記録される。
図1は、本発明に係る物体管理方法の実施の形態を示す機能ブロック図であって、管理対象の物体10に1対のRFIDタグ11、12を取付け、そのRFIDタグ11,12にそれぞれ記憶されたタグ情報RFID(a),(b)を読取装置13で読取り、管理するように構成したものである。
読取装置13は、走査方向Sに読取信号を走査し、物体10に取付けられたRFIDタグ11,12の読取り走査を実行する。
RFIDタグ11,12は読取信号に対し、その応答信号としてRFIDタグ11,12に記憶されたタグ情報RFID(a),(b)を読取装置13に返す。
読取装置13は受信した応答信号を物体管理システム14に入力する。
物体管理システム14は、そのタグ情報が対の関係となっている場合には、前記1対のRFIDタグ11,12を取付けた物体10は正常な状態であり、対の関係を備えていない場合には当該RFIDタグを取付けた物体10は正常状態から他の状態へ遷移した異常状態であると判定する。
ここで、対の関係とは、システムで予め定めた所定の関係があれば良く、例えばタグ情報(A)と(B)が同一のもの、図1(b)に示すように、数字の桁位置が逆転したもの、あるいはN倍(N=任意の数)または1/N関係のもの、所定の関数fで決まる相関関係のものなど、特に限定するものではない。
図4(a)は、本発明を消火器40に適用した場合の例を示す図であり、前述のように、操作レバー15の先端で一方のRFIDが剥離破壊または電磁遮蔽されるように構成し、操作レバー15が操作された場合には片方のタグ情報のみが読取装置に返されるようにし、消火器40が消火剤噴出状態という異常状態に遷移したことを検出するものである。
この実施形態の消火支援システムは、図2、図3で説明したRFID付き消火器群71が設置された工場、病院等に適用して好適なものであるが、タグ読取装置が常設された一般家屋にも適用可能である。
図7において、71は複数のRFID付き消火器71−1〜71−mから構成されたRFID付き消火器群、72は複数の火災通報器または火災警報器72−1〜72−kで構成された火災通報器または火災警報器群である。
73は、RFID付き消火器71−1〜71−mを走査し、RFIDタグの情報を読取るタグ読取装置であり、読取ったタグ情報は読取装置IDをヘッダ部分に付加して消火支援システム74に出力される。
タグ読取装置73は、RFID付き消火器71−1〜71−mを走査し、RFIDタグの情報を読取る処理を繰り返し実施している。その読取ったRFIDタグの情報は、ヘッダ部分に読取装置IDが付加されて消火支援システム74に入力される。
まず、読取装置アクセス権限判定処理部741は受信した読取装置73が予めアクセス権DB742に登録された正規のものであるかの認証を行い、認証成功となった場合には消火器管理DB745に登録された消火器管理情報へのアクセス権限を判定する。認証が不成功であった場合には、その旨を読取装置に返し、データベース等へのアクセスを禁止する。
パスワード806は機密性の高い情報へアクセスする際にパスワードにより検証し、機密性を保持するために使用される。暗号化形式807も同様に、機密性の高い情報を送受信する場合に暗号化して送受信する場合の暗号化形式を指定するものである。
このように読取装置ID毎に、アクセス権限を設定しておくことにより、消防車に車載した読取装置では全ての工場等の建物地図を閲覧でき、一般の消防団員が携帯する読取装置では建物地図を閲覧することができないといった閲覧範囲を定めることができ、工場等の内部が不用意に第3者に漏れてしまうのを防止できる。
消火器状態判定処理部743は、受信したタグ情報が対となっていないものがあれば、その消火器を操作レバーが操作された消火器であると特定する。そして、その特定した消火器のタグ情報を検索キーワードにして、読取装置アクセス権限判定処理部741で判定したアクセス権限の範囲で消火器DB745にアクセスし、操作レバーが操作された消火器の設置場所と現場地図を取得する。
操作レバーが操作された消火器の設置場所と現場地図を取得したならば、次に、検証処理部746が通報または警報信号を受信した火災通報器又は火災警報器の場所と操作レバーが操作された消火器の設置場所とを照合し、一致した場所を火災発生場所として検証し、その結果を通報処理部747へ通知する。
消防署への通報処理部747は、検証後の火災発生場所と現場地図のデータを消防署76へ通知し、消火支援を依頼する。
消火支援システム73では、タグ読取装置72により消火器RFIDタグの読取を開始したならば(ステップ1010)、変数nに「1」を設定し(ステップ1011)、n番目の消火器RFIDタグの読取りを行う(ステップ1012)。そして、第n番目のRFIDを受信したならば(ステップ101)、このn番目のタグ情報は1対揃っているかを判定する(ステップ1014)。
ステップ1014において、n番目のタグ情報が1対のものとして揃っていなかった場合には、第n番目の消火器は操作レバーが操作された異常状態であると判定し(ステップ1019)、そのことを記憶する(ステップ1020)。
しかし、火災通報器又は火災警報器からの通報または警報信号を受信していない場合には、n番目のRFIDタグ情報は操作レバーの操作無しに不揃いであることになるので、当該RFIDは故障していると断定し、その結果を管理者に通知する(ステップ1024)。
また、火災通報器や火災警報器と併用した場合、火災通報器または火災警報器が作動していた場合には、自動的に消防署へ通報されるので、電話で連絡する必要はなくなり、火災が実際に起こった場合の手間が省けるといった効果がある。
さらに、火災発生現場の地図も同時に送信されるので、消防車が現場に着くまでの時間を節約し、早期に消火活動に着手することができる。
さらに平常時は、タグ読取装置がRFIDを常時監視し、ペア関係が揃わなくなったRFIDについては故障していることを通知するため、早期にRFIDタグを正常のものに交換し、支援システムを健全な状態に維持することができ、ユーザから高い信頼性が得られる。
図11において、1102は複数のRFID付き展示棚1102−1〜1102−mから構成されたRFID付き展示棚群である。
1101は、RFID付きて展示棚1102−1〜1102−mを走査し、各展示棚及び展示品に取付けられたRFIDタグの情報を読取るタグ読取装置であり、読取ったタグ情報は読取装置IDをヘッダ部分に付加して監視システム1103に出力される。
監視システム1103では、読取装置アクセス権限判定処理部1104がRFIDタグの情報を受信する。
アクセス権レベル802は、展示棚管理DB1107に登録された各種の情報へのアクセス権限の範囲を示すものであり、レベルL0が最も大きな権限を示し、次にレベルL1が続く。レベルL0では、展示棚管理DB1107に登録された各種の情報の全てにアクセス可能である。レベルL1では、展示棚群1102が設置された展示会場等の建物内の地図データにはアクセスすることが出来ない。
読取装置アクセス権限判定処理部1104は、全ての展示棚に取付けられたRFIDのタグ情報を展示棚状態判定処理部1106に送り、いずれの展示棚の展示品に異常があったかどうかを判定させる。
展示棚管理DB1107には、図13に例示するように、展示棚、展示品とに取付けられた1対のRFID(a)1301,RFID(b)1302,作者1303、製作年月日1304、設置位置1305、地図データの格納ベースパス1306等がアクセス権別に格納されている。
警察署等への通報処理部1109は、異常があった展示棚および展示品の設置場所と現場地図のデータを警察署等へ通知する。
図14は、監視システム1103の処理の全体を示したフローチャートである。
展示棚の監視システム1103では、タグ読取装置72により展示棚RFIDタグの読取を開始したならば(ステップ1401)、変数nに「1」を設定し(ステップ1402)、n番目の展示棚RFIDタグの読取りを行う(ステップ1403)。そして、第n番目のRFIDタグ情報を受信したならば(ステップ1404)、このn番目のタグ情報は1対揃っているかを判定する(ステップ1405)。
ステップ1405において、n番目のタグ情報が1対のものとして揃っていなかった場合には、第n番目の展示棚の展示品は展示棚から取り出された異常状態であると判定し(ステップ1410)、そのことを記憶する(ステップ1411)。
この実施形態においても、図7の実施形態と同様に、1対のRFIDタグ情報のペア関係が不揃いである場合には、それを取付けた管理対象の物体に異常が生じているのか、RFIDタグ自体が故障していることを検出することができる。すなわち、ペア関係のタグ情報によって、管理対象の物体に異常が生じていることを検出することと、故障しているRFIDタグを検出するという両面で使用することができ、管理対象の物体に異常が生じているかどうかを検出する検出手段自体を常時監視し、常に正常状態で検出動作を維持できるといったフェイルセイフ機構を実現できる。
なお、図4、図5、図6で説明したRFIDの活用事例の全てを実現するシステムについて、代表的な例のみ挙げてその詳細構成を説明したが、同様に構成することができる。但し、管理対象に応じて管理データベースに登録する情報が異なることは言うまでもない。
11 RFIDタグ
12 RFIDタグ
13 読取装置
14 管理システム
15 操作レバー
16 偽RFID
40 消火器
41 消火栓箱
43 AED収納箱
44 建物などの非常扉
45 貴重品収納箱
46 美術品展示棚&ケース
50 現金自動払い出し装置(ATM)
52 自動販売機
54 金庫
56 展示品
61 救命装置・非難器具
63 荷物
65 河川
68 断層
69 機密書類
70 高級ワイン
71 消火器群
73 タグ読取装置
74 消火支援システム
741 アクセス権限判定処理部
742 アクセス権DB
743 消火器状態判定処理部
744 現場地図データDB
745 消火器管理DB
747 消防署への通報処理部
Claims (4)
- 1つの管理対象の物体に1対のRFIDタグを取付け、そのRFIDタグにそれぞれ記憶されたタグ情報を読取装置で読取り、前記管理対象の物体の状態を物体管理システムにより管理する物体管理方法であって、
前記物体管理システムが、
前記読取装置で読取った前記1対のRFIDタグのタグ情報を受信し、その受信した1対のタグ情報が予め定めた対の関係を備えているかを判定するステップと、
前記1対のタグ情報を受信し、そのタグ情報が対の関係となっている場合には、前記1対のRFIDタグを取付けた物体は正常な状態であり、対の関係を備えていない場合には当該RFIDタグを取付けた物体は異常状態であると判定するステップと
を実行し、管理対象の物体を管理し、
前記1対のRFIDタグのうちの一方のRFIDタグは、前記管理対象の物体を操作した際に、前記読み取り装置での読み取りが不能になることを特徴とする物体管理方法。 - 管理対象の物体が消火器であり、前記正常な状態が消火器の操作レバー等の消火剤噴出指示手段が操作される前の待機状態、前記異常状態が前記操作レバー等の消火剤噴出指示手段が操作された後の状態であることを特徴とする請求項1に記載の物体管理方法。
- 1つの管理対象の物体に1対のRFIDタグを取付け、そのRFIDタグにそれぞれ記憶されたタグ情報を読取装置で読取り、前記管理対象の物体の状態を管理する物体管理システムであって、
前記読取装置で読取った前記1対のRFIDタグのタグ情報を受信し、その受信した1対のタグ情報が予め定めた対の関係を備えているかを判定する手段と、
前記1対のタグ情報を受信し、そのタグ情報が対の関係となっている場合には、前記1対のRFIDタグを取付けた物体は正常な状態であり、対の関係を備えていない場合には当該RFIDタグを取付けた物体は異常状態であると判定する手段と、
を備え、
前記1対のRFIDタグのうちの一方のRFIDタグは、前記管理対象の物体を操作した際に、前記読み取り装置での読み取りが不能になるように構成されていることを特徴とする物体管理システム。 - 管理対象の物体が消火器であり、前記正常な状態が消火器の操作レバー等の消火剤噴出指示手段が操作される前の待機状態、前記異常状態が前記操作レバー等の消火剤噴出指示手段が操作された後の状態であることを特徴とする請求項3に記載の物体管理システム。
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